約 2,015 件
https://w.atwiki.jp/wiki13_ridatu/pages/191.html
【ハンドル名】紳士ポクテ ◆MutkIe8DYc 【パートナー・ガイド】 256のせいでポクテだった 【初成功までの訓練期間】 1ヶ月 【離脱回数/頻度】 まだ1回 【離脱方法】昼寝しながら仰向けでイメージ。今までまったくできなかったのに10分くらいで唐突に離脱 【離脱直後の状態】 床に寝てた 【集中開始から離脱までの時間】 10分くらい 【禁則事項】痛みは消しとけ。洒落にならん。 [精神面] 特になし [肉体面] 特になし 【備考】 最初から普通に動けた 引っ張られる感覚なども特になし 701 名前:閉鎖まであと 8日と 6時間 投稿日: 2007/01/15(月) 14 28 41.42 ID LdNbAxxr0 詳細報告 いつも通りに離脱挑戦昼寝をしていたら、唐突に金縛り。 ktkr! と思いながらローリングすると離脱成功。 興奮を必死で押さえつつ、家の中をうだうだと歩き回ってみる。 歩いてる感覚とか現実と変わらない。体は重くも軽くもない。 「パートナーはやっぱ美少女だよなー」などと思いながら鏡をのぞいても誰もいない。 家の中はだいたい探したけれど誰もいない。 「げー、パートナー無しかよ」と少し落胆するが、すぐに復活。 どうせだから空を飛んでみようと思い、体に翼を生やそうとする。 これが痛い痛い。死ぬかと思った。 翼はあきらめて、なんとか集中のみで飛ぼうとする。 落ちた。 イメージ力が足りなかったらしい。 これも痛かった。怪我は無かったけれど。 痛みを堪えながら起きあがると、目の前にポクテ。 一瞬謎生物かと思ったが、額に「ポクテ」と書いてあったからポクテとわかった。 ハレグゥなんてしばらく読んでねぇよ。 703 名前: 701続き 投稿日: 2007/01/15(月) 14 34 00.06 ID LdNbAxxr0 「大丈夫ですか? お怪我はありませんか?」 妙に紳士的なポクテ。 声がイケメンボイスなのが割とむかつく。 俺「んー、あー、大丈夫」 ポ「そうですか。僕はポクテです」 見りゃわかるよ。 俺「……もしかしてパートナー?」 ポ「はい! よろしくおねがいします!」 嬉しそうにお辞儀をしてくるポクテ。 どうみてもバランス悪いのに倒れないのが名倉・ザ・パワーなのか。 俺「あー……よろしく」 適当に挨拶した後、名倉での滞在のコツと色々教えてもらった。 パートナーの中でも親切さNo.1だと思う。 で、そのあとポクテ先導で空を飛んで終了。 電源が落ちるみたいに目が覚めた。 長文サーセン 707 名前:紳士ポクテ ◆MutkIe8DYc 投稿日: 2007/01/15(月) 14 41 26.61 ID LdNbAxxr0 トリップでもつけてみる 239 :紳士ポクテ ◆MutkIe8DYc :2007/01/16(火) 23 09 06.65 ID /NZ/YNJY0 ポクテの味 俺「なー、ポクテって食用だよな」 ポ「基本的にはそうですね」 俺「……喰ってみても良い?」 ポ「あ、良いですよ。どうぞー」 なんか手みたいな、耳みたいな部分を切り取って渡される 分からない人は体の一部だとだけ思っててくれれば 俺「……これをどうしろと」 ポ「焼くか茹でるか。個人的には焼く方をおすすめします」 俺「…………」 まだ火を出せるまでになってない俺は、家のガスコンロを使ってみる 俺「あ、普通に使えるのか」 ポ「これもイメージ次第ですよ」 とりあえず焼く。フライパンで焦げ目が付くまでじっくりと 俺「……うわ、何か美味そうなんだけど」 ポ「ポクテですから」 なんだか自慢げなポクテ。でも素で美味そうだった。匂いはまんま肉 適当に焼いて、皿に盛る 俺「いただきまーす」 ポ「どうぞ召し上がれ」 喰う。普通に美味い。 例えるなら叙々苑の焼き肉。箸で切れるくらい柔らかかった。 肉汁はすごい出るし、胡椒とか忘れてたにも関わらず、うま味が凄い。 結論、名倉でのポクテは美味い 300 :紳士ポクテ ◆MutkIe8DYc:2007/01/28(日) 00 02 31.08 ID UaTJ6uob0 長期離脱の挑戦中、四日目くらいで空飛びや物質出すのにも飽きて 俺「……なあ、人物ってまだ無理かね」 ポ「無理でしょうねー。貴方には向いてなさそうですから」 俺「……じゃあ変身とか無理かな」 ポ「あ、それなら何とかなるかもしれません」 てことで変身チャレンジ ポクテ曰くイメージしやすい人が良いということで、信仰対象のトイレマンをイメージ 勝手に姿想像してサーセン>< ポ「うわぁ……」 俺「……どうみても失敗です。本当にありがとうございました」 失敗して輪郭がはっきりしてないゴッホの自画像みたいになった その後も何回か別キャラになってみるが全て失敗 俺「どうも上手くいかんなぁ。コツとか無いのん?」 ポ「こればかりはイメージの問題ですから……」 俺「あ、手本見せてよ手本。イメージしやすくなるかも」 306 :紳士ポクテ ◆MutkIe8DYc:2007/01/28(日) 00 09 06.45 ID UaTJ6uob0 ポ「あ、はい。分かりました」 一瞬で美少女に姿が変わるポクテ 俺「……え?」 ポ「あんまり手本にならなかったでしょ? 個人差とかありますし」 俺「あ、♀だったんだ」 ポ「いえいえ。私に性別は無いです。ポクテですから」 意味わかんねぇ 俺「じゃあ何で美少女よ?」 ポ「俺さんが望んだからですねー」 その後パートナーの姿は深層心理云々とかいう話が続く で、パートナー自体は意識的に決められないが、姿形はある程度影響させられるらしい。 変身する時には特に指定しなかったから俺の要望が顕著に出たんだと。 というか俺の要望なら長門が出てきてほしかったんだが。
https://w.atwiki.jp/kotye/pages/581.html
最後のはAA志望かよw - 名無しさん 2015-03-29 08 04 41 PeasSoftのゲームが面白かったことなどあったかしら… - 名無しさん 2015-03-29 08 27 27 ず、随分と甘そうなコーヒーと肉肉しいショコラケーキだな(白目) - 名無しさん 2015-03-29 13 36 16 十把一絡げの量産ゲーだねえ - 名無しさん 2015-03-29 20 18 27 メーカーは失敗して損するよりも、表の良ライターに裏名義でたかい金と時間をかけて作ってもらったほうが損しないといつも思う - 名無しさん 2015-03-29 23 02 05 パッケでおっぱい晒している抜きゲーのストーリーに期待するのもなぁ。まあそれを加味しても抜けないくらい不快な駄文とキャラだったってことかね。評から察するに - 名無しさん 2015-03-30 17 10 02 抜きゲーってのはシチュエーションを作ってなんぼであって、キャラクター性も場面描写もなくエロシーン突っ込むのは抜きゲーとしてもクソ - 名無しさん 2015-03-30 17 19 39 原画家はそれなりの人材をそろえてるだけに惜しいな - 名無しさん 2015-03-31 06 52 45 あんころもち居るのにこの体たらく…ネコ・コットン以外でこの人関わると駄作になるな - 名無しさん 2015-03-31 07 28 11 ハーレムどうのってタイトルなのにハーレムエンドがないんだよなぁ・・・ - 名無しさん 2015-03-31 14 11 35 タイトル詐欺がジャブにすらならないって怖いな修羅の国 - 名無しさん 2015-03-31 19 49 20 これバカゲーの範囲じゃないの? - 名無しさん 2015-04-01 02 39 45 相変わらず安定の低品質だな豆は、あんころもちだけが惜しいわ - 名無しさん 2015-04-01 03 40 03 修羅の国にまともなライターいないのか…? 家庭用ゲームでもそうだけど、ゲームやってすごした人間がゲーム作る側になる時代となって、その無知さが表に出たという見方もできるな… - 名無しさん 2015-04-02 20 04 14 アニメでも言われてる話だけど、シナリオの出来が全部ライターのせいって訳じゃないんだろう。でも結局プレイヤーからすれば完成した作品が全てだから、そんな内部事情は知らんがなって話になるよな。 - 名無しさん 2015-04-03 19 22 58 今のライターって文学作品とか戯曲にまったく造詣がないのかもな - 名無しさん 2015-04-03 19 55 16 エロゲやラノベしか知らない奴が作る側に回ったってことなのかもしらんね - 名無しさん 2015-04-04 21 37 36 コーヒーとショコラケーキわろたwww - 名無しさん 2015-04-03 23 29 28 子供みたいにキョトントしながら~で地味に誤字ってんな。キョトントって何だよ。 - 名無しさん 2015-04-04 11 54 35 風邪ひいた時のやり取りを見て「シナリオライターは漫画「エマージング」を読んだな」と思った。 - 名無しさん 2015-04-04 20 58 42 コメント見てタイトル詐欺ってことに気づいたw - 名無しさん 2015-04-08 01 38 54 面白くないボーボボっていうけどコーヒーとショコラケーキだけは評価する - 名無しさん 2015-04-08 11 30 20 シンデレラのパクリ云々はむしろ意図した演出だろう。シンデレラでパクリ批判するのは流石にちょっと。ただやっぱりボリュームは無さ杉。これじゃただの抜きゲ - 名無しさん 2015-04-12 21 31 34 フルプライスでただの抜きゲーってのはイカンよね。ニッチ向けならまだしも - 名無しさん 2015-04-15 02 08 59 ガラスの靴に魔法だの明らかに意識させてるしパロディの範疇だよね - 名無しさん 2015-05-17 12 45 09 パロディというよりはオマージュかな。 - 名無しさん 2015-06-27 04 53 01 Fランのヤンキーww - 名無しさん 2015-04-13 10 50 00 ハンバーグのようだが中身はショコラケーキなんだよ・・・コーヒー?さぁ? - 名無しさん 2015-04-16 19 33 17 ちゃんとウィンナーコーヒー持ってる - 名無しさん 2015-04-21 22 09 21 肉汁たっぷりのショコラケーキが美味しそうに描けてて逆にシュール - 名無しさん 2015-04-17 13 40 41 ただのがっかりゲーでクソゲーには程遠い - 名無しさん 2015-04-21 01 46 27 コーヒーとショコラケーキは動画作る時の良い材料になりそうだけどそれ以上でもそれ以下でも無いな - 名無しさん 2015-04-24 17 51 04 プレイしたけど「まあボチボチかな…絵は可愛いしいいか…。ん?えっ展開早くない?あっもうエロ行くんだ…」ってだけだったな、コーヒーの件は笑ったw - 名無しさん 2015-05-30 09 09 23 ヒロインの名前を4回選ぶだけでそのルートに行けるんだからジャンル詐欺だよな。なかなか花嫁を決められないんじゃなかったのか? - 名無しさん 2015-05-31 15 26 43 選評を読んだだけだと、ありがちなガッカリゲーって印象しかないな - 名無しさん 2015-06-23 08 11 16 (ニーナけっこう好きやで) - 名無しさん 2015-06-24 02 26 03 クソゲー=俺が気に入らないシナリオ。ですか?選評者の質の低下に危機感 - 名無しさん 2015-07-25 22 29 37 エントリー式なんだからそれでいいじゃんw選評者の質とかのたまう程高尚なもんじゃねーよ - 名無しさん 2015-07-28 06 24 33 俺が気に入らない選評=質の低下。ですか?コメント欄の質の低下に危機感 - 名無しさん 2015-07-28 08 26 59 本家とかとは選評の方式が違うことを理解してからこちらに書き込みをしましょうねー - 名無しさん 2015-08-30 19 14 45
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/509.html
前 俺が、にやにやとれいむを見下していた、そのとき。 『ドン!』 閉められていた玄関の扉に何かがぶつかった。嵌めこみのガラスの向こう側に何かの影がある。 「う゛―――」 唸り声。それは、つい先ほど聞いた様な。 俺は扉を思いっきり蹴り開けた。 「う!?」 まるで既視感(デジャヴュ)。桃色の影が、家の門柱まで吹き飛んでいった。 俺はすぐさまそれの下に走った。 ――ゆっくりれみりゃの成体だった。 不細工な下膨れはひっぱりねじ切ってしまいたくなる。赤ん坊のような小さい未熟な手足は、踏 み潰す、ひねり上げてもぎ取るなど、多彩な方法で甚振れる。気分が高揚していくのが実感できる ほどだった。 それにしても今日はいい日だ。稀少種類だと言われるゆっくりれみりゃが、幼体、成体ともに手 に入るとは、運が味方しているらしい。否、それとも、家をめちゃめちゃにされた代償として誰か が与えてくれたのだろうか。そう思える。ここで神様がもたらしてくれたとは一切考えない。幻想 郷に住むものならわかるだろう、この世界に住む神は高く崇められるほど素晴らしき存在に在らざ るものだ。 「……うー?」 目がゆっくりと開かれていく。つぶらな瞳とは陳腐な褒め言葉として使われるありきたりな言葉 だが、それすらも使う気が起きない。可愛さ余って憎さ千倍など、生ぬるい表現だ。憎さ余って殺 意億倍だ。 「うー、でびりゃになにするんだどー! こーまかんのあるじだどー! たべちゃうどー!!」 ゆっくりれみりゃの成体は――区別が面倒なので此方を《おぜうさま》と呼ぶことにする――し ゃがんだままで、まるで子供騙しの余興のようなヒーロー戦隊モノに出てくるショボイ怪獣のよう に、諸手を高々と掲げてそう言った。俗に《十進法がなんとやら》と呼ばれるものだ。笑顔である 。気持ち悪い。肉まんの分際で笑うな。しゃべるな。 暫時その様子を見つめる。そのうちにおぜうさまは立ち上がり、おぼつかない足取りでこちらに 近寄ってきた。獲物を捕らえるつもりでいるのだろう。少しの段差にも蹴躓きそうな歩みで、何を 言うか。バカにされている気分だ。 それにしても、ゆっくりれみりゃはなぜ成体になるのだろう。先ほどから幼体の動きも見ている が、そう考えても幼体のままで居る方が動きも素早い。成体になると、自らに手足が生えたことに 喜びすぎているのか解からないが、羽根を使って飛ぶような様子は無い。これはゆっくりちるのよ りも頭がよろしくないと見える。まさに『スカーレット・デビル』そのものだ。 そういえば、今日の宴会では珍しく大妖精と一緒にきていたチルノを大泣きさせた。悪酔いした のか、はたまた救いようの無いバカなのかは判じ切れないところだが、俺に対してレミリアも斯く やと言わんほどの傍若無人な態度を取るので、博霊神社の裏に連れ込んで『バカちるのは水にとけ て死んでしまえ!! お前の身勝手な言動で大妖精がどれだけ迷惑しているのか判ってるのかこの 屑が!! 最強最強とほざいているがどれだけ最強なのか見せてみろ! あ? どうした? でき ないのか? できねえんならでかい口叩いて人間様に突っかかってくるんじゃねえこのマルキュー !! 冬でさえまっとうに敵を叩くことも出来ねえ癖に蛙をちょっと苛めたぐらいで最強最強天才 天才ってなめとるんかバカタレ大蝦蟇に食われて必死こいて這い出した挙句にションベンたれたこ ととか魔理沙に怖い話聞かされてその夜に寝ションベンたれたことも知ってるんだ、それであたい 最強あたい天才って人間様をバカにするんじゃねえってんだ臍で茶を沸かすって言葉知ってるか知 らないだろうよ諺のひとつも知らないようなお前のことを言うんだよこの腐れ脳みそすら入ってな い脳無し大バカ妖精が!!!』と言葉の限りに罵倒した。すると、みるみるうちに涙をためて大妖 精に救いを求めて逃げていったのだ。霊夢からは失笑されたが、何故か守矢神社の諏訪子ちゃんに は大喜びされてしまい、俺の方が当惑してしまった。 チルノはその一件の後、宴会場の隅っこで膝を抱えて泣いていたが、面白いことに大妖精すらチ ルノを慰めには行かなかった。延々と泣いているのが見ていられなかった霊夢は『宴会の盛り上が りに邪魔だから帰って』の素気無く言われて鳥居まで蹴り出され、チルノはさらに大泣きして湖に 帰っていった。血の涙が流れていたのではないか、とは上白沢慧音の言葉である。 思考をめぐらせているうちに、おぜうさまはもう少しで俺の足に食らいつくかというところまで 来た。俺は一歩後退した。 「ウガー! ツブスゾー!!」 真上から、俺の出来うる鬼の形相で叫んだ。子供のけんかのようだが、これも意外と楽しいものだ。 「う……」 はっと何かに気づいたように歩みを止めるおぜうさま。一瞬、表情が崩れる。いや、とっくに崩 れているとも見える顔つきだが、それがさらに崩れてしまったということだ。見れたものではない。 しかし、おぜうさま自らその表情を隠した。しゃがみこんで頭を体に近づけるようにし、さらに 両の腕で頭を覆った。ガードのポーズだろうか。 無駄だ。 お腹あたりを助走付きで蹴飛ばした。 おぜうさまは声も無くきれいな放物線を描いて飛んでいく。幸か不幸か、おぜうさまは傍らの木 に激突した。 そもそも、近くの集落の子供たちに蹴球を教えている俺が、球体に類似した物体を見て蹴らずに 居られようか。それで姿が見られなくなるのならいいが、おぜうさまの場合逃げた方が懸命のはず だ。本当に餡子というものは馬鹿の象徴になりえる。餡子という言葉で馬鹿という意味を表現して もいいのではないだろうか。 とりあえずそばまで寄った俺は、もう一発真上から踵落としを喰らわせ、気絶の度合いを高めて おいて、俺は家へと戻りロープを一本取ってきた。すぐさまおぜうさまを縛り上げた。ゆっくりの 力はたかが知れているし、どうせ紐で身体を圧迫されているだけで何もできずに助けを請い始める だろうから、過度に心配する必要はないだろう。ただ、こいつの穢らわしい肢体を素手でつかむこ とに辟易した俺は、目覚めてしまうのも許容範囲と見做して家まで引きずることにした。 家の前の砂利は角が取れていない、非常にとがっているものだ。流石のおぜうさまも、皮膚、と いうか皮が抉り取られていく感触に、いつまでも気絶はしていられなかったらしい。 「ひぎゃあーーー!! いだい、いだいぃぃぃーーー!! ざぐやっ、ざぐやっ!!」 「黙れ」 「やべっ! ぎゃああああ!! でみりゃのうづぐじいまっじろなはがーー!」 おぜうさまには牙があるとかないとか。探してみれば、やたら仰々しい汚らしい牙があったので もぎ取ってみた。案の定痛がって噛み付いてきたが、肉まんに挟まれても痛くもかゆくも無い。さ らに言えば、おぜうさまの牙は黄土色をしていて、美しさの欠片も無かった。 嘆きを背後に聞きながら家の中に入る。れいむが俺の姿を確認すると再び命乞いを始めるが、俺 の後ろを見ると皮色をさらに悪くした。それにしても、ゆっくりの餡子と皮はどういった仕組みで 出来ているのだろうか。知能を持った餡子。まさにミステリー。 否、そんなことはどうでもいい。今ここでれいむを食べられるとあまり意味が無いので、れいむ を下駄箱の中に箱ごと押し込む。食われる心配が軽減されたくらいは餡子脳でもわかったのだろう 。扉を閉める寸前に「騒ぐとれみりゃに食われるぞ」と脅しをかけてやると、ゆっくりれいむは馬 鹿みたいに騒ぐのはやめた。生きることへの執着は恐ろしく強い。 次はチビれみりゃの身元確認だ。 箱の中の袋かられみりゃを放り出す。情けなく床に転がると、れみりゃはピクピクと震えだす。寒いのだろうか。 ――いや、違う。死にかけているのだ。 よく聞けば、う、うっ、と呻いている。涙――否、肉汁がナイアガラのようだ。 れみりゃを入れていた袋は、れみりゃを取り出した後も重みが残っていた。中を覗くと、途端に 肉まんの芳香が漂う。中身の大半は袋の中に落としてしまったのだろう。こいつらには、人間で言 うところの血小板のようなものは備わっていないのだろう。 「あ゛――――!! でみりゃのあがぢゃんが―――――!!」 背後から突如として絶叫が響く。おぜうさまはその豚のような目を見開いて涙を――否、肉汁を 垂らしながら喚いている。やはりおぜうさまの子供だったか。 「ま゛、ま゛……、だず、げでぐ、れ、だど……」 「だんでっ!! だんでごんだごどぢだんだどー!?」 対訳するならば、射し当たって『何でっ! 何でこんなことしたんだど!?』と俺に訊いている のだろう。肉汁を目から鼻から垂れ流し、醜い表情でがなる。全くゆっくりというものは、興奮し 始めると濁点の付いたような言葉で話し始めるから困るのだ。 しかし、だ。 「何でって言われてもねぇ……」 理由は一体何だろうか。やはり存在すべきではないモノだからだろうか。 「でみりゃのあがぢゃんにごんだごとずるやづはっ! ざぐやにやっづげでぼらうっだどー!! ばがなおにいざんはざぐやにやっづげでぼらうっだどー!!」 また言った。《ざぐや》。 これは、あれか? やはり十六夜咲夜のことを言っているのか? よく聞くところの話では、ゆっくりれみりゃは幼体、成体を問わず、命の危険を感じたり、自分 の恣に物事が進まなくなると、『さくや、さくやー』と叫びだすらしい。紅魔館に多く生息すると いうゆっくりれみりゃだが、これは日々咲夜に面倒を見てもらっているからなのか、はたまた本物 のレミリアが咲夜を呼びつける真似をしているのか、その真意は全くのなぞだ。だが、事実として 、今もこいつらは《さくや》という単語を発した。全く、うざったいことこの上ない。そのくせ他 のゆっくりを襲うから、こいつはしょっちゅう人間に虐殺されるのだ。寧ろそれは虐殺ではなく、 当然の酬いなのかもしれない。 ――今度、本物の咲夜に相談してみようか。癪に障るからレミリアは無視して。 「そうかい、そうかい。そんなこという馬鹿肉まんにはプリンは無しだな」 「ぷっでぃーん!? ぶっでぃーんがあるの!? ぶっでぃーんぐれだらゆるじでやるど!!」 「馬鹿か、お前」 「れみりゃはばかじゃないんだど! こーまがんのあるぢだど!」 おぜうさまは全身を使ってじたばたと喚き散らす。床はワックスを塗ったように光っている。肉 汁だろう。どうしてくれるんだ、全く。 一体紅魔館の主という存在はこの世にどれだけ居るのだろう。ほんのりとだが、本物のおぜうさ まに同情の念を抱く。 「だから、良くない言葉遣いをするれみりゃにやるプリンは無いって言ってるだろ?」 「ぶっでぃーんだど! ぶっでぃーんぐれだらゆるぢでやるんだどー!」 「だからさぁ。馬鹿とか死ねとか、汚い言葉遣いをするやつに食べさせて上げられるプリンはない んだってば」 「ぶっでぃーんはれみりゃのものだどー!! このちーさいおうちもれみりゃのものなんだど ー! はやぐぶっでぃーんをよごずんだどー!」 「くどいな。このおぜうさまは何度訊いたら解かるんだ? いいか? ここは俺の家。お前に食わ せてやるプリンもないの。解かる?」つーか、成体でもチビのくせして、小さい家とか。バカにす んなよ腐れ肉まん。 「こーまかんのあるぢはえっらいんだどー! わかったらはやくれみりゃにぶっでぃーんをよこす んだどー!」 ――堂々巡りじゃねーか。 というか、《こーまかんのあるぢ》なら家はその《こーまかん》であるわけで、此処は少なくと もれみりゃのものではないはずだが。 ああ。そういえば、居間でつぶれたまりさのことを忘れていた。早く処理をしないことには、も う蠅だの虻だの御器齧(ごきぶり)だのリグルだの、雑虫害虫の類がわんさか居る恐れもある。 「ぶっでぃーんはやくよこさないと、さくやに―――」 子供が死に掛けていることも忘れて、すっかりプリンの要求に没頭しているおぜうさま。俺はそ の様子を視界に入れないように、同時におぜうさまの視界に入らないようにしながら靴箱をあけ、 中で震えているゆっくりれいむを持って居間へと突入した。 やはり、まだ死んでいた。いや、生き返られていても困るんだ。幸いリグルの類――訂正、害虫 の類も集まっていなかった。腐った性根の饅頭は虫も嫌うのだろうか。 れいむに目前に広がる餡子の海を見せぬようにしながら、部屋に深々と開いた穴に近づく。 「おにーさん。どこつれてくの? れいむにきょかなくれいむのいえをあらさないでねっ!」 「……」無言で後頭部(背中か?)をつねる。 「いだいいいいい! やめでねっ!!! ゆっぐりさっさとやめでね!!」 しばらく安全な下駄箱に入れておいたことですっかり元の調子を取り戻してしまったようだ。他 のゆっくりと同じく、ジャイアニズム(これはもう新しく《ユックリズム》と命名したほうがいい のだろうか)を発動した。居間まで俺はその様子を見たことが無かったのだが、いざ目の前で言わ れてみると、いやはや、これが頭に来るものだ。苛立ちに身を任せながら体罰を与えるのはこの上 なく気分が良い。 ところで、《ゆっくりさっさと》行動するとは、どうすればいいのだろう? まったく矛盾を抱 えた生き物だ。 「よし。バカれいむ、目的地に着いたぞ」 「ゆ!? ばかじゃないよ、れいむはばかじゃないよ!!」 まりさが餡子を散らした穴に背を向けた状態で床におろしてやる。れいむは抓られる恐怖から開 放された所為か、復た身勝手に騒ぎ出す。 「バカだろ。おまえ、自分の後ろをよく見てみろ」 「おじさん、ばかばかうるさいよ! ばかっていうほうがばかなんだよ、ばかおじさん! ばかな おじさんはゆっくりしねばいいよ!!」 ついにおじさんに格下げされてしまった。まだ二十歳だってのに。 「ほら、ほら。れいむはかしこくてかわいいゆっくりだよー、っと。ほれ、さっさと後ろを良く見 てね!」 くるりと反転。 霊夢の表情は硬直。すぐさま崩壊。 「あ゛あ゛あ゛あ゛!! まりざがああああ!!」 絶叫。餡子汁を垂れ流し、大声で喚く。何デシベルあるのだろう。既に騒音レベルだ。 それにしても、こんな皮と餡子の塊を見ただけで、よくまりさだと判別できる。これほどまでに 状況判断が出来るのに、どうしてこんなにバカなのか。理屈ではないだろう、何かがこのゆっくり には存在している。 あ、違ぇや。帽子だ。帽子を見ただけだ。 この反応だけでは判らないが、ひょっとするとこのれいむと穴の下のぺしゃんこまりさは《こい びとどーし》とかいう腐戯(ふざ)けた間柄なのかもしれない。 「おじざんっ! まりさをどーじだの!?」 「殺したの」 しれっと答えてやる。 「だんでっ!? だんでごろじだの!?」 「うるさかったから。むしゃくしゃしてたから。後悔はしてない」 某事件の犯人のようなコメントをする。あくまで、しれっと。 「ゆううううううう!! くそじじいはさっさとしね! ゆっぐりじゃなぐ、ざっざどじね!!」 暴言をしこたま吐きながられいむは俺に体当たりを仕掛ける。ぷにょん、ぷにょんとした感触が 気色悪い。だが、ここで蹴飛ばしてもあまり愉しくない。 「わあー、わあー、たーすーけーてー」 一般的な、やられているフリをしてみる。 「ふふん、れいむはつよいんだもん! くそじじいなんて、れいむにさっさとやっつけられてね! まりさのかたきだよ!!」 わわわわーと棒読みで喚きながら、俺は玄関方面に向かう。れいむも、あと一息とばかりに必死 に俺の足に体当たりをかましてくる。よく飽きないものだ。 「はぁ、はぁ……。これでとどめだよっ!! さっさとしねえええええ!!」 数歩下がって、れいむは助走を付けて跳んでくる。ただ、先ほどから数十回と飛び跳ねて体当た りをしていたためか、高さは稼げていない。俺の膝よりやや低いくらいだった。本人(本ゆっくり が正確だろうか)は鬼の形相をしていると思っているのだろうが、血走った目と肉汁を垂らした口 を見る限り、キチガイにしか見えない。 「そぉー、れっ!」 タイミングを見計らって、俺は身体をずらしながら背にしていた玄関への扉を開ける。 「ゆぶふうっ!?」 全力で飛び込んできたため、着地のことを考慮していなかったれいむは俺の足元に顔面から転が る。 「まだまだ逝かせるよお!」 無駄なテンションでれいむを玄関に蹴り飛ばすと、扉を閉める。 「ああああ!!」 「うー! うー!」 何が起こるかわからないが、とりあえず俺はまりさにとある処置をするため、大穴のもとに向か った。 ○ 数秒で処理を終え、ちょっと時間稼ぎがてらに珈琲を煎れてから玄関の方を向く。と。 「うわ、気持ち悪ぃ」 引き戸に何かがへばりついていた。ぶにょんとした柔らかそうなものが、引き戸のガラス部分に くっついているのだ。 「ゆううう!! おにーざん、はやぐごごあげでえええ!!」 都合のいいものだ。先ほどまで『くそじじい!』だの『さっさとしね!!』だのほざいた分際で 。その糞爺に助けを求めるのか。 察しがよくない人間でもわかるだろうが、ガラスにへばりついて叫んでいるのはゆっくりれいむ だ。ここにはおぜうさまやチビれみりゃが居る。れいむにとっては生きた心地のしない、まさに《 アンチゆっくりプレイス》だ。 だが、こうして叫んでいるということは、生きているということを証明している。ゆっくりを捕 食するはずのおぜうさまが、この《腐れいむ(くされいむ)》を食べないとはどういうことだろう か。 恩を売るためにも、とりあえず引き戸を開放する。 弾丸のように、れいむが逃げ込んできた。 「ゆうぅぅぅ、ゆうぅぅぅ……」 肩で(そんなもの無いが、何となくそう見えた)息をするれいむ。死ぬ思いをするとはこのこと だろう。人間なら、餓えたライオンの群れの中に放り出されるようなものだ。 「どうした、腐れいむ。随分ゆっくりしてたみたいだな」 ゆっくりしていないのは承知しているが、その反応を見てみたい。 「ゆうう! くそじじい!」 ――まだ言うか、この身の程知らず。此処まで来ると傑作だ。 「またそっち行きたいのか? 引き戸を開けられるようになってから殺陣を突いたらどうなんだ? ああん!?」 真上から凄んでやると、見る見るうちにその汚い目から餡子汁――涙とは言ってやらない――を 流す。そして、頻りに顔を上下させたと思ったら、口を床に擦り付け始めた。床とキスするのが好 きなのかと思っていたがどうやら違うようだ。 「いやですううう! ごべんだざいっ! もうぐそじじいなんでいいばぜんがら、ゆるぢでぐだざ いいいい!!!」土下座のつもりらしい。 「了解、了解。それで、あそこに居たれみりゃはどうしてた?」 胡坐をかいて座り、組んだ膝にれいむを乗せる。れいむは一瞬身体を震わせたが、意外にも大人 しく乗った。このれいむには然して肉弾戦を行っていないからだろう。攻撃と言っても、引き戸で 挟んだのと、玄関に蹴りだしたくらいだから。素直すぎるのは気色悪いこと限りないのだが、我儘 であるよりは余程いい。 「ゆうう……。れみりゃは、あかちゃんれみりゃにくっついててれいむのほうをみてなかったよ」 「お前、結構騒いでたろ? それでもか?」 頷いた。今ひとつ釈然としないが、現実に起こっていることだから飲むしかないだろう。 「解かった。じゃあ、れいむ。お前は少しそっちに行っててくれ」 「ゆゆ?」 れいむは(人間の動作で考えれば)首を傾げた。 「そっちの部屋にれみりゃがいたらゆっくりできないだろ?」 「ゆ! ぜんぜんゆっくりできなかったよ! あれじゃれいむのいえとしてはしっかくだよ!」 「うん、そもそも、ここお前の家じゃないからな」 軽くいなすように訂正する。 「ゆ? なにいってるの? ここはれいむのいえだよ! おじさんかってなこといわないでね!」 なおもすがりつくようにほざくれいむ。こいつは俺の二人称を定形化することを考えないのだろ うか。恐らく、人間の態度が自分に対して優しければ《おにいさん》、ゆっくりプレイスを横取り しようとすれば《おじさん》、それがひどくなれば《くそじじい》になるのだろうか。なんだか、 面白い思考回路だ。 「じゃあ、例えばここをれいむの家だと仮定しよう。なぜれいむは、ここの扉を開けてこっちに来 れなかったんだ? 自分の家なのに、これじゃ、そこの部屋しか使えないぞ?」 「ゆゆ! いちいちうるさいよ! ここはれいむのいえだってきまってるの!」 少し甘くすればすぐ付け上がる。この単純至極の単細胞餡子はどうにかならないものか。 「いつから?」 「ゆ……、そんなことかんけいないよ! ここはれいむのいえなの!」 時間の概念を朝、昼、夜しか持たないゆっくりが、詳細な時間を理解しているはずがない。 「おまえ、ここに来たときに、部屋にいろんなものがなかったか?」 「あったよ! へんなまずいものとかいっぱいあるよ!! まずいのはきらいだけど、がまんして あげるよ!!」 何が言いたい。 「じゃあ、それはお前がここに来る前からあったんだよな? じゃあそれは誰のものなんだ?」 「れいむのにきまってるよ! れいむがきめたんだかられいむのものなの!! ばかなの!! あ んこくさってるの!!? にどとれいむのまえでばかなこといわないでね!!」人間はお前らと違 って複雑な細胞が集まって脳が出来てるの。餡子なのはお前らゆっくりだけだ。腐ってるのはお前 の餡子だろう。 「なら、ひとつ例え話をしよう」 「おにーさんしつこいよ!! ここはれいむの」 「そっちの部屋に行きたいのか?」 もう一度警告をすると、れいむは口を真一文字にしてガタガタと震え始めた。 「お前が、たとえば森の中で、洞穴を見つけてそこに住んでいたとするぞ。食べ物を探しに出かけ て自分の家に帰ってきたら、まりさが中でお前が昨日見つけてきた木の実を食べていたとする。そ の木の実は誰のものだ?」 「もちろんれいむのものだよ!!」 「まりさが『なにいってるの!? これはまりさがみつけたんだからまりさのものだよ!』って言 っても?」 「ばかなこといわないでよ! れいむがさきにみつけてたんだかられいむのものにきまってるよ! !」 俺はれいむの返答に思わずほくそ笑む。 「じゃあ、ここの家も俺が先に見つけたんだから俺のものに決まってるんだよな? れいむのもの ではないよな!?」矛盾を突いて言論で押さえ込むのは愉快なものだ。 「ゆゆゆう!?」 「これ以上ガタガタぬかすと、またそっちの」 「ゆうううう! ここはおにいさんのいえですううう! れいむがかってにゆっくりしてただけな んですうう!!!」 玄関を睨んだだけで恐れをなしたれいむは必死に命乞いを始めた。あれくらいの論弁術で人間を あしらえると思うなよ、ということだ。こうなるだろうとは思っていたので然して驚きもしないが、聞き分けはまあまあ良いほうなのだろう。 「よし。ゆっくり理解できたかな?」 「ゆっくりりかいしたよ! だからそっちにはつれていかないでね!」 余程おぜうさまが怖いのだろう。 「聞き分けの良い子には、すごくゆっくりできるものをあげようかな」 「ゆゆ!! ほんとう!! おにいさん、ゆっくりできるものちょーだい!」 豹変。ゆっくりできるものに目を爛々と輝かせるれいむ。 「わかった、わかった。今から連れて行くから」 さっとれいむを抱き上げる。例の『おそらとんでる』発言をしながら、れいむは俺からもらえる 《ゆっくりできるもの》に思いを馳せていた。 二秒後。目的地に到着した。 「はい、れいむ。ゆっくりできるものだよ」 れいむの目の前には巨大な穴。中には餡子の塊があった。 ――簡潔に言って、ものの数秒前、衝撃的な邂逅を果たしたゆっくりまりさの亡骸だ。先ほどと 異なっている点は、まりさの帽子を骸から取り上げて台所のコンポストに押し込んだくらいだ。 「……?」 おお、聞いていたとおりだ。 ゆっくりは基本的に、付けている髪飾りや帽子でその固有種を判別するらしい。ゆっくりまりさ にゆっくりれみりゃの帽子をかぶせただけで、まりさはゆっくりれいむの群れに襲われて死んだら しい。捕食種と判断され最初は敬遠されていたらしいが、次第に追い詰められ、最期は母親に押し つぶされて凄惨に殺されたしまったらしい。帽子を失くしたものは即刻殺されたり村八分になり、帽子を奪ったものには制裁が待っているとのこと。命と同等に重要なのだ。 今、れいむは、目の前の餡子を何だと思っているのだろう。訊いてみようか、と思ったそのとき だった。 「おにーさん!」 をゐをゐ。目がめちゃくちゃ光ってるぞ。血走ってるぞ。 「なんだ?」 「このあんこ、たべてもいいの!?」 「よいぞっ!」サムズアップで高らかに。「腹いっぱい食べるがいい」 「ゆゆゆうっ!」 れいむは穴に飛び込むと、一心不乱に餡子にむしゃぶりついた。うめうめと騒ぎながら食べる姿 は傑作だ。 当初の目論見通り、まりさの処理はれいむに任せることができた。ここに来る以前、このれいむ とまりさが恋人同士だろうと関係の無いことだ。れいむが関係ないといっている証拠のような行動 を取っているからだ。床にへばりついているため、すべてを綺麗に平らげるのには時間が掛かるだ ろうと踏んだ俺は、れいむに依れば玄関で呻いているというおぜうさまの様子を見に向かった。 続く このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/mbmr/pages/245.html
おはよう!!朝ご飯 ◆yX/9K6uV4E ―――――ララララご飯!ララララ食べよう! ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ぐぅぅぅっと物凄い鈍い音が、青空の下、盛大に響く。 朝も終わり、そろそろお昼に差し掛かる頃だった。 その音を出したのは、勿論――― 「にゃ、にゃ!?」 猫型アイドル、前川みくの可愛いお腹であった。 大きく響いた音に思わず、みくは顔を紅く染めてお腹を抑える。 思えば、殺し合いが始まって以降、何も食べては居なかった。 そんな余裕は無かったし、朝以降は……勿論そう。 そうなれば、当然お腹は減る。 朝ご飯は、元気の源なのだ。 「そんにゃこともあろうかと、みくはちゃんと用意したんだにゃあ!」 だから、みくはきちんと遅すぎる朝食を用意していたのだ。 とはいっても、ライブステージにあった売店からハンバーグ弁当を拝借しただけなのだが。 ついでにミルクも拝借した。三本も。 目指せ、雫並みの胸である。 みくはトップアイドルになる為なら、努力は惜しまないのである。 それが、雫に対しての贖罪にもなるから。 あれは不幸な事故だった。 でも、だからこそ、それをきっちり受け止めて生きていく。 「……とりあえず、食べるにゃ」 兎も角、今は朝ご飯である。 みくは、空港へ向かう道の傍にあったベンチに座った。 とりあえず、南……牧場に行ってみようと思ったから。 何故牧場なのかって……まあ色々思うところがあったから。 その最中で、人がいそうな空港に言ってみようとみくは思ったのだ。 「……いただきますにゃ!」 そして、弁当のプラスチックの蓋をとる。 弁当は何処にでもありそうなコンビニ弁当で。 白米に梅干、ポテトサラダにハンバーグ。 それになんかのフライだ。 朝に食べるには、少々ヘビーだけど、お腹が減ってるからきっと大丈夫だろう。 「まずはお肉……美味しいにゃ~♪」 まずはハンバーグを口にする。 その瞬間溢れ出る肉汁が、堪らなく美味しい。 ちょっと冷めてるのはいただけないが、仕方ない。 程よく柔らかくて、簡単に切れる。 「サラダもおいし……」 そのままポテトサラダもつまむ。 ちょっと辛めの味付けがご飯を進ませる。 白米も食べて、次はフライをと、噛んだ瞬間 「にゃ!?」 サクッと衣が柔らかいのはいい。 ちょっとしなっとしてるのは冷めてるから仕方ない。 問題は、中身だ。 「さ、魚……にゃーー!?」 そう、魚のフライで。 みくにとっては猫型アイドルの癖に、魚は大の苦手なのだ。 どうしても、ぱさぱさしたあの身は許せないのである。 食うのも、苦痛で。 どうしても、無理で。 「の、残すにゃ……」 残そうと、そう思った時。 ―――無駄じゃありません。ううん……無駄に、しないでください。みくさんが、私の命に意味を持たせてください 不意にリフレインする言葉。 雫が残そうとした言葉。 難しい、命の話だった。 ―――命は等しいものだと私は思いますー 命は、等しいものだと彼女は言った。 あの時みくには、解からなかったけど。 でも、今は理解しようと思う。 「…………食べよう。そのほうがいいにゃ」 そうして、みくは意を決して目を閉じてフライを飲み込む。 相変わらず美味しくないし、味も超絶に苦手だ。 でも、残してはいけない。 無駄に、してはいけない。 命を、みくが繋げなければならない。 みくも、魚も、雫も、牛も命は等価値だ。 それを、みくは魚の命を食べて、生きる。 魚も牛も、人間の都合で、殺す、食物だ。 等価値じゃないかもしれない。 けど、それは違うんだ。 みくが、魚の命を貰って、それを糧にして。 魚の命を貰う。 それが、循環する。 いわば、命の循環だ。 誰かが奪ってしまった命を、いただく。 そうして、自分の糧にする。 そうすれば、奪った命は、エゴかもしれないけど。 奪った人間の為に、なるのだから。 だから、みくが、魚の、雫の命の意味を持たせる。 それが、大切な事だから。 「―――いただきます」 命に、感謝を。 いただきますと言葉を重ねて。 みくは、米も、牛も、梅も、芋も、魚も。 一杯食べた。 一杯命をいただいた。 そうして、命は巡る。 「――――ごちそうさまでした」 ごちそうさまと。 命をごちそうまと言葉をかけた。 こうして、食事を終えた。 満足だった。とても美味しい。 そうやって、命は無駄にしないこと。 きっと、雫が言いたかったことはそれで。 そうして、雫の命も、繋げよう。 いただきますから、ごちそうままで。 そうやって。 命は、巡る。 【D-3 北部/一日目 昼】 【前川みく】 【装備:セクシーキャットなステージ衣装、『ドッキリ大成功』と書かれたプラカード、ビデオカメラ、S WM36レディ・スミス(4/5)】 【所持品:基本支給品一式】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:みんなを安心させて(騙して)、この殺し合いを本物の『ドッキリ』にする。 1:ご馳走様でした。 ―――好き嫌いは仕方ないけど 食べ残しは絶対ダメ すべてのものに感謝忘れず、両手合わせていただきます! 前:てぃーえぬけーとのそうぐう 投下順に読む 次:彼女たちの幕開け 前:てぃーえぬけーとのそうぐう 時系列順に読む 次:彼女たちの幕開け 前:みくは自分を曲げないよ! 前川みく 次:under the innocent sky ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/999.html
柔らかな湯気の立つキッチンに響いたのは、似つかわしくない鞘走りの音だった。 「……参ります」 ちゃき、と刃を冷たく鳴らし。作り付けの調理台の上、白い影が疾走する。小さいながらも人型のそれは、左右の手にその身ほどもある長い刃を一振りずつ掴み、最初から全速力。 レースのあしらわれた衣装をなびかせ、ふた振りの長刀を構え走るその姿は、さながら地を駆ける飛鳥の如く。 だが、いかに身長十五センチの身とはいえ、巴荘の調理場は全力疾走するには手狭に過ぎる。相手の姿を捉え、最速に達したときには既に次の段階へ。加速を剣速に置き換えるべく、足の動きを疾走から斬撃の準備形へと切り替えている。 まな板の上で強く踏み込み。 スカートの裾が、進む方向にひるがえった。 「……斬」 小さく呟くその刹那。大きく広げられた白刃の翼は、二条の銀光に姿を変える。 「……終わりました、鳥小」 そう言った時には、双翼の長刀は既に背中の鞘の中。 「ん。ありがと、ベル」 与えられたのは、労いの言葉。 その成果とは……。 千切りにされた、一瞬前まで大根だったものの姿だった。 マイナスから始める初めての武装神姫 その2 前編 放り込んだ唐揚げは、サクッという音を立てて口の中で崩れていった。後に残るのは、鶏肉のぷりぷりした食感と、それを包むたっぷりの肉汁と……。 ええい、いちいち説明するのがめんどくさい! 要するに、だ。 「……美味っ! 鳥小さん。これ、すげー美味いッス!」 それだけ言って、俺は白いご飯を口の中に詰め込んだ。 うめー! 白米うめー! 美味い唐揚げでご飯が食えるこの幸せ! 日本人に生まれてマジ良かったぜ! 「あら、嬉しい」 テーブルの向かいに座る鳥小さんは、そう言ってにこにこと笑ってる。 「千喜ちゃんはどう?」 「あたしは鳥小さんの料理、大好きだよー」 鳥小さんの隣に座ってる千喜も、俺ほどの勢いじゃないけどかなりのハイペース。 さすがにご飯の間は、頭の上に神姫を乗せてない。 「良かったわねー、峡次。ホントなら、今日はコンビニ弁当のはずだったんでしょ?」 「ああ、全くだぜ……」 イヤミったらしい千喜の言葉も、この時ばかりは腹も立たない。 俺の部屋に収まるべき家具達は、いまごろ運送会社のトラックの上、高速道路をひた走っているはずだ。要するに俺の部屋には、家具どころか毛布一枚ないわけで。 近くのコンビニの場所を聞いて弁当でも買うか……とか考えてたんだけど、見かねた鳥小さんが「せめてご飯くらい食べて行きなさい」って夕食に誘ってくれたわけだ。 ありがたいとは思ったけど、まさかこんな美味いご飯が出てくるとは思わなかった。 「おかわりっ!」 空になった茶碗を、勢いよく突き出す俺。 「ちょっ!」 それを遮ったのはこの202号室の主、鳥小さんではなくて。 「アンタ、少しは遠慮ってモンを考えなさいよ?」 彼女の隣に座ってる、小柄な女の子だ。 「……っていうか、何でお前が偉そうなんだ? 201号室に帰れよ」 千喜の部屋は家具もちゃんと揃ってるし、ご飯の支度だって出来るだろうに。だいいち何でコイツが鳥小さんのご飯食べてるんだ? 「お前って言うな! 千喜さんでしょ!」 「……なんで同い年にさん付けなんだよ」 そう。 千喜のヤツ、鳥小さんとも随分と馴染んだ感じだったから、俺より年上かと……小柄なコイツがとてもそうは見えないが……思っていたら、何と俺と同い年。今年から東条学園の高等部に入るのだという。 「少なくとも巴荘では先輩だもん」 「たった三日のどこが先輩だよ!」 そのうえこの巴荘にも、ほんの三日前に越してきたばかりというからたまらない。 馴染みが早いとかいうレベルじゃない。コイツの場合は、単に馴れ馴れしいだけだ。 「ほらほら。ご飯の時くらい、ケンカしないの」 テーブルを挟んでいがみ合ってる俺達を遮るように、鳥小さんは俺の茶碗を受け取って。 「ご飯はまだあるから、いっぱいお代わりしてね」 ありがたいことに、そんな事まで言ってくれるのだった。 ……へぇ。 「……どうしたの? 峡次クン」 「いえ……」 何となく目に留まったのは、鳥小さんの傍らだ。 「神姫って、ホントにご飯食べるんだな、と思って」 そこにあるのは、テーブルの上に乗せられた小さなテーブルだった。土台と同じく四人掛けのそこでは、メイド服を着込んだサイフォスと、こちらも薄手のシャツを着たジルダリアが、仲良く料理をつついてる。鳥小さんのベルと、千喜のプシュケだ。 俺の視線に気が付いたのか。ベルがこちらを見て、小さく首を傾げた。 「わたし達の食事、珍しいですか?」 騎士型なのに、彼女は小さな箸を器用に使ってご飯を食べている。 さっき背中に背負ってたのはどう見ても刀だったし。着てる物こそ洋風だけど、騎士型っぽいのは外見だけで、中身はどう見ても侍型だ。メイド服が騎士っぽいかはこの際置いておこう。 この辺りも、CSCで設定された『個性』なのかねぇ。 「……まあな。俺、神姫持ってないからさ」 ファミレスにでも行けばいつでも見られるんだろうけど、中学生の財布に外食は相当な負担だ。戦っている神姫はちょくちょく見てたけど、正直、ご飯を食べてる神姫をじっくり見るのは初めてだった。 「峡次クン、東条の工業科なのよね?」 「ん? そうですけど」 茶碗を受け取りながらの俺の答えに、鳥小さんは小さく眉をひそめる。 「千喜ちゃんは普通科だからいいとして……確か、工業科だと神姫絡みの授業もあるはずよ? 神姫がなくて困らない?」 もちろん、入学要項でその事は確認済みだ。というか、大学部で神姫の勉強をしたかったから、高大一貫の東条学園を選んだわけで。 「おじさんが入学祝いに送ってくれるって言ってたんですけど……」 「まだ届いてないんだ?」 千喜の言葉に、首を縦に振る。 「ここの住所で送るって言ってたから。部屋が片付いた後に着くようにしてるのかもしれないし」 入居日は今日とも言ってあるから、たぶん着くのは明日以降だろう。俺としては実家にいる間に送ってくれても困らなかったんだけど……そうなると引っ越しの支度が滞るの確実だったし、まあ、おじさんの判断は間違っちゃいない。 母さん辺りが入れ知恵したのかもしれないけど。 「なるほどねぇ。……はむ」 唐揚げをかじりながら、千喜は小さく相槌。 「荷物が届くのは、んむ、明日だっけ?」 こちらもお茶をひと口飲んで、鳥小さん。 「はい」 今日は何もない部屋で寝て、明日の引っ越し屋さんの到着に備えることになる。春だからもう暖かいし、コートは一応持ってきてるから、風邪ひいたりはしないだろ。 さすがに、女の人の部屋で一晩お世話になるほど無神経じゃないぞ。 「そっか。私か倉太クンが手伝えればいいんだけど……私、明日はバイトがあるのよね」 「倉太はしばらく研究室で帰れないって言ってたよ」 「倉太さんって……俺のお隣さんだっけ?」 俺の102号室の隣、101号室の住人らしい。 二階の201号室は千喜、202号室は鳥小さん。このアパートは四部屋だから、この倉太という人が巴荘の最後の住人ってことになる。 「だよー。大学部の研究室に入ってるから、学校で会う方が早いかもね」 「そうなんだ……」 とりあえず、この二人が普通に接してるって事は、そんなに変な人じゃないんだろう。 「じゃ、明日はベルを置いていくから、分からないことは彼女に聞いてもらっていい?」 「いいんですか?」 神姫を使うバイトってのは聞いた事がないけど、ベルにスケジュールの管理なんかも任せてるんだったら、鳥小さんは不便じゃないだろうか。 「鳥小様はしっかりしてるから、大丈夫ですわ。ね、マスター」 テーブルの上のテーブルに頬を突いて、ベルじゃなくてプシュケがひと言。見上げた視線は……。 「何でこっち見るのよ、プシュケ」 「別にぃ」 何となく、言いたいことは分かる気がする。 「……アンタも何でこっち見てるのよ」 いや、まあ、なぁ。 何となく、プシュケの気持ちが分かるというか何というか。 「私は心配しなくても大丈夫よ。ベル、頼むわね?」 「承知しました、鳥小」 かたん、と箸と茶碗を置いて、ベルは静かに一礼する。 やっぱりこの子、ホントは紅緒なんじゃないか? 「お願いします、ベル」 「ええ。こちらこそ、峡次様」 とはいえ、巴荘のことをよく知ってる人が色々教えてくれるのはありがたい。これで、明日の引っ越しも順調に進みそうだ。 「じゃ、明日はそういうことで大丈夫ね」 箸と茶碗をテーブルにおいて、鳥小さんは小さく手を合わせる。案外小食なんだな、鳥小さんは。 「残しても仕方ないから、おかずは二人で全部食べちゃってね」 うわ。何ですかそのありがたいセリフ! 「はいっ!」 それじゃ、ラストの唐揚げも遠慮なく、いただきま……。 「む!」 唐揚げの最後の一つの右側を挟んだのは、俺の箸。 「あ!」 唐揚げの最後の一つの左側を挟んだのは、千喜の箸。 左右を箸に挟まれて、掲げられるように持ち上がる最後の唐揚げ。 「……これ、俺が先に取ったんだけど」 俺が引っ張っても、千喜が唐揚げを譲ってくれそうな気配はない。 「……どう見てもあたしのでしょ」 千喜も唐揚げを引っ張るけど、俺だって譲る気は全然ない。こんな美味しい唐揚げ、早々食えるもんじゃないぜ。 「むむむ……」 これだけ引っ張っても離さないなんて、コイツの箸の持ち方、一流じゃねえか! 「ぐぐぐ……」 そして、両端から引っ張られても崩れる気配のない、鳥小さんの唐揚げもまた一流。味も加えれば、文句なしの超一流だ。 「むぅぅ……いい加減、諦めなさいよ……っ!」 「誰が……っ!」 向こうも本気。 こっちも本気。 だから、気が付かなかった。 「……ふぅ。ベル」 鳥小さんが、小さくため息をついた事に。 「御意」 その瞬間、俺の箸と千喜の箸の間に、銀色の光が迸った。 「へ……っ?」 ふいと消えた手応えに、思わず唐揚げを落としそうになり……慌てて箸で掴み直す。 「ひゃ……っ!?」 そこにあるのは、ちょうど真ん中で二つに断ち切られた、唐揚げの姿。 柔らかくサクサクな衣も、ぷりぷりの鶏肉も、崩れることなくキレイに真っ二つ。切り裂かれた断面に至っては、今頃になってたっぷりの肉汁があふれ出す始末だ。 「食べ物でケンカなんかしないの。二人で半分ずつにしなさいね」 「はぁーい」 「……」 鳥小さんも千喜も平然と流してるけど、俺は鶏肉の断面を見て言葉もない。どんな鋭い包丁で切っても、こんな綺麗な断面にゃならないぞ……。 それに加えて、支えのない空中でこの仕事。一体どうやったんだ? 「あまり浅ましいのは、お仕えする神姫として恥ずかしいのですけれど。マスター」 「……うるさいわね」 って、プシュケもそっち方面はスルーかよ。 「あの、ベルさん?」 「何か?」 そして、その離れ業をやってのけたであろう本人は、既に鳥小さんの傍らに戻って平然とお茶なんか飲んでいる。 「今の……」 鳥小さんの大太刀は、神姫の身長くらいある白鞘の長刀だ。それはいいんだけど……。 「お気になさらず。ただの、居合です」 「ただの……」 使ってる武器といい、居合なんてものを使うことといい、やっぱりベルさん、起動する神姫を間違えてるんじゃないだろうか。 「人には危ないもの向けないように躾けてあるから、気にしないで。アシモフ・プロテクトも外してないし」 ああ、人に危害を加えないように設定してあるのは良いことですね……って! 「でも、普通の神姫用の武器ってそんな切れ味あるものなんですか?」 アーンヴァルのライトセイバーみたいな光学武器や、工業用の単分子ワイヤーみたいな原理的に凄い切れ味がある物ならともかく、実体武器の日本刀でこれの切れ味って、ちょっと想像が付かない。 「どうなのかしらねえ。ベルが欲しいって言った個人ディーラーの商品だから、よく分かんないのよね」 「別にいいじゃない。唐揚げおいしーし。細かいことグチャグチャ言ってると、モテないわよ」 「……まあ、そうか」 それは一大事ではあるわな。 とりあえず唐揚げ美味しいし、それで良いことにしとくか……。 戻る/トップ/続く
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/6752.html
登録日:2010/03/06 Sat 15 23 57 更新日:2024/08/21 Wed 00 02 58 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 BF BF←遊戯王とは無関係です Pタン いただきました いましがた お酒の友 みすちー オオスバメ カズーイ ガンダムヘブンズソード ギャオス ジャンボット タジャドル タレ トッコリ バトルガレッガ ファイアロー ファイアー・バード ミケロ ミスティア・ローレライ 不死鳥は炎の中から蘇る 串 北海道でも鶏はメジャー 南海の暗黒時代 塩 塩派VSタレ派 大相撲 居酒屋 屋台 忘れられた子=砂肝 焼き鳥 牛肉 牛肉←外道 缶詰 豚肉 豚肉←一部地域 食べ物 鶏肉 麻雀 ▽目次 一般的な意味での焼き鳥代表的な串 俗称 一般的な意味での焼き鳥 想像してほしい……… くたくたに疲れた後の学校や仕事帰りの駅前 ふと炭に油が落ちパチパチとなる音―― 白い煙と共に訪れる芳しい香り―― そう………焼き鳥である その音を聞けば歩みを止め その香りを嗅いだら自然と口にするだろう ――焼き鳥一つ下さい!―― 焼き鳥とは一口大の鶏肉を串に差し直火で焼くシンプルな料理である。江戸時代に串に差す現在の形となり、戦後ブロイラーの登場により一般に普及した。現在では缶詰も販売されている。 シンプル故に奥深く、バラエティ豊かな部位が使われている。 代表的な串 鶏モモ 一番ポピュラーと思われる串焼き。「み」とも呼ばれる。 程よい噛み応えや噛んだ時に溢れる肉汁が堪らない。 鶏ササミ 小胸筋。笹の葉に形状が似ていることが名前の由来。一羽から2本しか取れない。 さっぱりしていてクセがない。低カロリー高タンパクのヘルシー部位。 お店では梅肉、ワサビ、ゆず胡椒等がのせられていることが多い。 これに大葉を巻いたものが「香り焼き」。 つくね 鳥挽き肉を練って作る。 フワフワとした食感ながらしっかりと肉の味を楽しめる。 最近では軟骨を混ぜ込みコリコリとした食感も足したものもあり、複数の歯応えが楽しめる。 丸い玉形が3~4個串に刺さっているものが一般的だが、お店では笹蒲鉾形のものもある。 レバー 人によって好き嫌いが分かれる串焼き。 柔らかな食感ととろけるような舌触りがリピーターを離さない。 よく焼けば食べられるという人が意外に多い。 さまぁ~ずは大好き。 鶏皮 文字通り鶏の皮である。 焼くことで表面はパリパリ、弾力ある食感が特徴。 ねぎま もも肉とねぎを交互に刺した物。「はさみ」とも呼ばれる。 肉の甘味とねぎの辛み(絡み)がマッチング。 ちなみにねぎ間の「ま」は過去に格安であった鮪の「ま」である。 因みにねぎだけの焼き鳥も……ん? 鶏が無いから焼き鳥じゃないって? そんな事を言ったら、チーズのベーコン巻きや獅子唐の立場が無いだろ? 塩かけて食ってみな。旨いから。 なんこつ お゙ぉおォおん店によって白くて尖ってりゅにゃんこちゅと肉がしっかりとちゅいぃていぃりゅにゃんこちゅがぁあああ あぉり、どちらも旨いぃ。 因みにマイナーらが、ひじゃにゃんこちゅはウマいぃ。 ぼんじり(テール) 尻尾の付け根にあたる三角形の肉。「三角」、「ヒップ」とも。一羽から少ししかとれない。 非常に脂が乗っており、弾力があってやわらかな食感。 せせり 首周りの肉。「ネック」、「首小肉」とも呼ばれる。一羽から少ししかとれない。 引き締まっていて弾力があり、脂ものっている人気部位。 はつ Heartsつまり心臓である。 コリコリした食感が特徴。ビタミンAが豊富。 一羽から一つしか取れないのでそこそこ値が張ることが多い。 砂肝 コリコリとした食感と噛みごたえのある、分厚い筋肉からなる胃の一部。「ズリ」とも。 鳥には歯がない為砂や小石を飲み込み、食物をここで磨り潰す。一部では「鳥の歯」とも呼ばれているらしい。 一般には砂を取り除いた状態で流通されているので心配は無用。 ちょうちん 未成熟卵の「きんかん」と卵が通る排卵管「ひも」を一つの串に差したもの。ひもは雌鳥一羽に一つしか取れない希少部位。 きんかんは卵黄より濃厚で固めの食感、ひもは淡白でコリコリした歯応えある食感。タレで一口で食べるのがオススメ。 豚バラ 文字通り豚肉。もはや鳥ですらないが、一部地域では鳥モモに比肩する程の人気、らしい。 北海道と九州に存在しているらしい…と言われた時期もあったが、今では全国区。 赤身と脂のジューシーな旨みが最高。 豚シロ これまた豚肉。というか豚モツ。豚の大腸。 弾力があってジューシー。 大腸を切り開かず脂を中に残したものが「シロコロ(マルチョウ)」。 テッポウ これまた豚モツ。豚の直腸。一頭から僅かしか取れない。 シロより肉厚で脂ものっている。 因みにここからの追記は北海道民であるが(かなり偏見が混ざってます。ネタとして見て下さい)、 北海道では焼き鳥といえば鶏肉ではなく豚肉であるのがメジャー。 というか本家であるはずの鶏肉のほうが外道になってしまっている。 あなたがもし、北海道へ遊びに行って店で「焼き鳥」を頼んだとしよう。 全国的チェーンな店舗でない限り、まず間違いなく「焼き鳥」と言う名の「焼き豚」が運ばれてくる。 お祭り等の出店でも「焼き鳥屋さん」といえば豚肉串を焼いている。 というか、鶏肉の焼き鳥屋さんがいたとしても見向きもされないのが現実である。 これが道民クオリティだとご理解をいただきたい。 北海道で 「焼き鳥?これ焼き豚じゃん?」 なんて言った暁には、全道民を敵に回すことになってしまうので絶対にやめよう。 因みに函館周辺では、「ハセガワストア」(略称ハセスト)というローカルコンビニチェーンが展開しており、 ここで売られている「焼き鳥弁当」(もちろん肉は豚)は一食の価値アリ。 ◎ネタ [部分編集] 大楽絢太 ライトノベル作家。 エジプトで死にかけたりお笑い学校に通い始めたり、その行動は予測不能。さりげなくTVに出演したことも。 なお、本人そんなにヤキトリは好きではない。 ミスティア・ローレライ 夜雀。 亡霊お嬢さまによく捕食される。 食べられた後は骨しか残らない。 自身も屋台を経営しているが売っているのは焼き鳥ではなく八目鰻。 因みに串に刺さって無くても焼けば焼きtうわなにをするやめ(ry トッコリ 黄色い鳥。 第5話にて星の戦士から「バーベ、キュー」と言われ、「親友を焼き鳥にする気か!?」と発言。 絵に描いたような捻くれ者ということもあり、この回以降焼き鳥扱いされることが増えてしまった。 なお56話である魔獣に食べられるがすぐに吐き出されたため、「オレはそんなに不味いってのか!?」と叫んだことも 焼き鳥といえばやはり塩かタレかで大きく分かれるのではないだろうか。 これは筆者の独断と偏見だが、 塩は肉と肉汁の味を最大に引き出し、シンプルかつダイレクトに肉本来の旨味や甘味を存分に味わう事が出来る食べ方。 タレは肉の持つ豊かな旨味とタレの甘辛さのシンクロ。 この2つが絡み合う事によって誕生する味わいは、焼き鳥屋や地域、家庭によって違い同じ様な味には出会えても同じ味には出会えない。 だからこそ自分の好みに合う焼き鳥を見つけた時の感動は大きい。 そして、好みはあれどどちらも美味しいことには変わらない。 塩ダレってのもあるが… また、タレは家庭でわりと簡単に作れる。 大雑把には醤油、酒、味醂(みりん)を同じ分量、蜂蜜を少々、好みでショウガやニンニクを入れるだけである。 少し火を入れてご飯にかけても美味しい。 “貧乏人の最後の砦”もやしすら買えない時は試してみては? ついでに、塩おにぎりと焼き鳥の組み合わせはお酒が呑めない人にオススメ。 因みに(焼き鳥)(やきとり)と漢字だったり平仮名だったりの看板が出ているがそれは取り扱う部位が鶏肉か豚肉かによる違いで使い分けられているからである。 缶詰の焼き鳥は香ばしさの面で遠く及ばないものの長期保存可能なので、非常食や手っ取り早い酒の肴として重宝される。 大相撲では、鶏は二本足で立つ=勝ちを連想させる事から縁起物として好まれ、両国国技館の地下には焼き鳥工場があり、何度もタレに漬けて焼くを繰り返したつくねなどの焼き鳥セットを製造販売している。 俗称 1) 鳥っぽい対象を倒す事を、俗に「焼き鳥にする」と言う事がある。 対象は鳥っぽければ何でも良い。鳥・飛行機・鳥モチーフのキャラや怪獣・翼持つ悪魔etc.…。 ちなみに焼き鳥になった状態を描写する場合、黒焦げだったり「七面鳥の丸焼き」風だったり。さすがに上記の串焼き風になる事はまず無い。 2) 『バトルガレッガ』の隠しフィーチャー。 2面の森にボムを撃ち込むと鳥が大量に飛び出す。 この鳥にショットやボム等で攻撃を加えると、撃ち込み点が入る。 とても重要な稼ぎに使われ、バトルガレッガで最も有名な隠し要素である。 ワイルドスネイル系機体のボムはバーナーの為、稼ぎをしている場面はさながら焼き鳥であり、そこから通称「焼き鳥」と呼ばれている。 3) 麻雀で一度もあがれなかった人の事を焼き鳥と言う。 焼き鳥だった場合罰符という踏んだり蹴ったりなルールもある。 4) ポケットモンスターシリーズのオオスバメが使用するコンボの俗称。 状態異常時に攻撃力が上がる特性「こんじょう」を発動させるべく、「かえんだま」を持たせて自ら火傷状態になり、スリップダメージと引き換えに爆発的な火力を得る。 「こんじょう」を活かす戦いをするポケモンは数多いが、その一芸特化ぶりや、ハマると手がつけられない、でも対策は容易、等の要素から半ばロマンと共に「焼き鳥」と呼ばれる。 第6世代では当時対戦での使用率が高かったほのお・ひこうタイプのファイアローの方を示すことが多くなった。 第7世代ではファイアローが下方修正されて環境から姿を消し、オオスバメも焼き鳥戦法以外での運用が主流になったためもはや過去の言葉になりつつあるが……。 全国の焼き鳥マニアの方、追記修正とモモタレと塩3本ずつお願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] なんこつワロタwww -- 名無しさん (2014-01-06 16 40 30) 豚はともかく牛は完全に外道 -- 名無しさん (2014-01-06 17 08 54) 帰りに焼き鳥(豚バラ)買って帰ろう -- 名無しさん (2014-01-06 17 31 11) 豚も外道だろう -- 名無しさん (2014-08-09 15 06 00) ↑散々この項目で言われてるのにお前さんときたら…あ、道民こっち来た。 -- 名無しさん (2014-08-09 15 09 10) まあ、戦後に短期飼育できるブロイラーの品種・飼育法が普及するまでは鶏肉は牛肉よる高い高級品だったからね。 それ以前は豚肉の焼き鳥がけっこうでまわってた -- 名無しさん (2014-08-28 20 33 10) なんこつに塩コショウをたっぷり振って焼いたものを仕事帰りに10串ぐらい買って食べるのが好きだった。 -- 名無しさん (2014-08-28 21 44 01) おい!ミスチー・・・・・・!? -- 名無しさん (2014-08-28 21 44 42) 今ではポケモ尚、今のポケモンにおいて焼き鳥は こんじょう型のオオスバメより ファイアローの事を指す -- 名無しさん (2015-02-02 03 17 45) ↑うむ、返信ミスをした。 -- 名無しさん (2015-02-02 03 18 19) カイジ読んでると凄い食いたくなる -- 名無しさん (2015-02-02 03 19 57) 「私は焼き鳥ではない!ジャンバードorボットだ!」 -- 名無しさん (2015-02-02 03 24 26) 遠藤正明がカバーした「鳥の詩」が「焼き鳥の詩」って言われてたなぁ -- 名無しさん (2015-02-02 06 19 47) ねぎまの「ま」の由来と、ネギトロのトロの由来、どっちが誤解率高いんだろうか? -- 名無しさん (2016-10-14 11 51 58) ↑トロじゃないやネギの方だ -- 名無しさん (2016-10-14 11 53 34) 長谷川ストアの焼き鳥(豚)弁当はマジでうまい -- 名無しさん (2020-10-20 23 25 41) アニカビのトッコリも追加で -- 名無しさん (2023-09-12 11 35 36) 先日焼き鳥屋で同席した御仁が「年取った両親がいつまでササミやセセリ食えるかわからないから今のうちに美味い店のものを食わせてやりたい」とお土産を頼んだのを見て思わず自分も両親への土産を頼んでいた。そうなんだよな。焼き鳥=オッサンのイメージがあるから見落としがちだけど親、というか自分も年取ったら食べられなくなる部位が出てくるんだよな -- 名無しさん (2024-08-21 00 02 58) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bc5656/pages/1205.html
車椅子の少女さんが入室しました 車椅子の少女- (手回し式の車椅子を“漕い”で進み、喫茶近くの広場までやってくる 車椅子の少女- ……喫茶店、EB…(ライトグリーンの長髪は、角度によっては青にも赤にも見える ミアさんが入室しました ミア- (店先の掃き掃除中のメイド 車椅子の少女- (メイドを見つけると、広場を通り抜けそちらに) 車椅子の少女- …こんにちは!(近づくと、元気に挨拶して見上げる ミア- (少女が違和感のない距離まで近づくと、お辞儀を返す ミア- こんにちは(営業スマイルで返す 車椅子の少女- あなたは、召使いさん?誰か、貴族の方が来ているの? ミア- いいえ、私はこちらの喫茶に勤め、お客様全てに仕える身になります。 車椅子の少女- …?わからないわ。お店の衣装ってこと? ミア- 半分はそのようなものです。どうかお気になさらず(瞑目し答え 車椅子の少女- わかったわ。…私も、お店に入れる?(少し緊張した面持ちで ミア- はい。歓迎いたしますよ。(明るい声色で ミア- よろしければ、押させていただいてもよろしいでしょうか?(車椅子を見遣り 車椅子の少女- やった!…あ、んー(少し思案し)…お願いしてもいい? ミア- 承知いたしました。では失礼いたしますね(言うと、すっと後ろに行き ミア- 車椅子を推し、坂道側から迂回して店内へ 車椅子の少女- (回ると、髪の色が揺れてかわる 基調は白とライトグリーンだが、様々な色彩 ミア- …綺麗な髪ですね。(店内を進みながら 車椅子の少女- ありがとう、私の自慢の髪なの(嬉しそうに ミア- はい。とても可憐でございます。 車椅子の少女- あなたは褒めるのが上手ね(ふふ、と笑って)褒められて、私はとても上機嫌よ。 ミア- それは何よりです。今のは思った通りの言葉ですので(ふふ、とほほ笑み返し ミア- お席は、座り直されますか? 車椅子の少女- んん、どうしよう。せっかく来たのだから、座ってみたい気持ちはあるわ。 ミア- では少々、失礼させていただきますが?(椅子を引き 車椅子の少女- 構わないわ。触れられるのは慣れてるし。…家の者だけだけど(ちょっと緊張気味 ミア- では失礼いたします(お辞儀し、すっと手を出す ミア- (正面から抱えるように手を差し入れ、そっと抱き上げる ミア- 下ろしますね。大丈夫ですか?(喫茶の椅子にゆっくりと下ろしていく 車椅子の少女- (だいたい同じような感じで運ばれているのか、特に抵抗なく)大丈夫よ。 ミア- (徐々に体重を椅子にあずけていき、完全に座った状態へ 車椅子の少女- …ふふ、うちの召使い達より丁寧だわ。ありがとう、店員さん。 ミア- (引いた椅子を本来位置に戻し、車椅子はその後ろへ ミア- おそれいります(会釈 車椅子の少女- …あ、(席においてあるメニューを見つけて)見ていい? ミア- どうぞ。初めてでしたらこちらの簡易メニューがオススメです。 ミア- ご興味あれば、こちらも構いませんが… そこはお任せいたします(タウンページみたいなそれを見て 車椅子の少女- …そこの、年季の入った魔導書みたいなのは?(そのタウンページを不思議そうに ミア- こちらもメニューでございます。これも章ごとに分かれるので、これで全メニューというわけではございませんが 車椅子の少女- すごい!何でもあるってことね(目を輝かせて)…でも、迷ってしまうから今日はこっち(簡易)から選ぶわ。 ミア- はい。またはお好みでご要望いただければ何なりと。 車椅子の少女- お家では食べられないものー…(にらめっこして)…すてーき…は食べ切れそうにないし… 車椅子の少女- …“はんばーぐ”、がいい!野菜とかお魚しか食べさせてくれないから、こういうのがいいわ。 ミア- 承知しました。そういう事でしたら…苦手や、控えられている食材はございますか? 車椅子の少女- んんー、確か“小麦(粉)”はダメだわ(とても範囲の広いアレルギー) 車椅子の少女- でも、“はんばーぐ”はお肉だし、大丈夫だよね? ミア- 小麦ですか。でしたら豆腐ハンバーグで如何でしょう? 車椅子の少女- とう…ふ?私が食べられるなら、任せるわ。それでお願い。 ミア- はい。他には特にございませんか? 車椅子の少女- (メニューに目を戻し)なにか飲み物も…ん、この“どりんくばー”って、何? ミア- それは一定の料金でお飲み物がいくらでも飲めるモノです。 ミア- あちらに見える(壁一面)飲料がどれでも飲み放題です。 車椅子の少女- え、あれが全部?すごい!…いいの?(何か心配そうに ミア- はい(瞑目し回答 車椅子の少女- みんなが飲みすぎて、お店が潰れちゃったりしない? ミア- はい。おかげ様で繁盛しております。 ミア- ご自身で取りに行かれても構いませんが、ご用命いただければと思います。 車椅子の少女- (いわゆるバイキング形式というものを知らない様子で)自分で取りにいくものなの? ミア- はい。気軽にお好きなモノを、というのがウリですので。 車椅子の少女- そういうのもあるのね。…でも、一々店員さんに立たせて貰うのも、悪いし(ちょっと名残惜しげではあるが 車椅子の少女- 今回は店員さんにお願いするね。“どりんくばー”を注文よ。 ミア- はい。 ご注文は以上でよろしかったでしょうか? 車椅子の少女- ええ、以上よ(待ち遠しいなーといった表情) ミア- かしこまりました。少々お待ちくださいませ。(お辞儀し、厨房へ 車椅子の少女- (気になって分厚いメニューを開き、楽しそうに眺めている) ミア- (暫ししてワゴンにクロッシュを乗せて席の方へ ミア- (会釈し)お客様、お米は大丈夫でしたでしょうか? 車椅子の少女- (それに気づいて、分厚いメニューを席の端に片付け)ライス?平気よ。 ミア- 承知しました。では前を失礼いたします(言い終え、注文の品を音も立てず出していく 車椅子の少女- (どきどきしているのが見て取れる) ミア- (クロッシュを開ける。湯気とともにハンバーグの香りと、ワインの残り香が広がる。 車椅子の少女- (思わず唾を飲み込む)……。 車椅子の少女- …あ(自身の、あんまりにも興味津々すぎる目に気づいたのか、少し改まって前を向き) 車椅子の少女- 気にしないで、続けて。 ミア- …はい(微笑んで)モモヤマ陽牛の特製煮込みハンバーグになります。 ミア- 他にも食材のこだわりこそございますが、お客様には無粋と思います。 車椅子の少女- (…ごくり…)そ、そうね。食べてみるのが一番。 ミア- 皿も大変熱くなっておりますので、お気をつけて召し上がり下さいませ。 車椅子の少女- わかったわ。…(両手を合わせ、しばし祈り) 車椅子の少女- (そうしてナイフとフォークを手にとる “いただきます”は言わないらしい 車椅子の少女- (丁寧に切り分けると、間から肉汁が溢れる… 何かコメントの一つもつけたいところだが) 車椅子の少女- (食事中は静かにするのか、それとも緊張か、それを口に運ぶ)…! 車椅子の少女- …♪ ミア- (肉汁が皿に落ち、焼け音を立てる 車椅子の少女- (まだ熱いであろうそれを、一生懸命に食べ) ミア- (そういえばドリンクバーを持ってきていなかった 葡萄ジュースを淹れてそっと席へ 車椅子の少女- 、(いったん食器を置き)店員さん、“どりんくばー”の…あ、(既に置かれていて 車椅子の少女- すごい、なんでわかったの? ミア- ワインというわけにもいきませんので、葡萄ジュースですが(会釈し 車椅子の少女- うちの召使い達より、気遣いができていて頼もしいわ(すごく喜んで 車椅子の少女- (食器を手に取り、再び食事 たどたどしくも育ちの良さが見て取れる ミア- おそれいります(食事の邪魔にならぬよう、視界の外へ 車椅子の少女- (出されたものを軽く平らげて、静かに左手をあげる) ミア- (少女の横へ 車椅子の少女- お茶がいいわ。種類が多くてわからないから、“どりんくばー”からあなたが選んで。 ミア- かしこまりました。 ミア- (お茶だけでえぐい品目。じっと見て、モノを選ぶ ミア- 失礼いたします(少女の横へグラスを ミア- ルイボスティーになります。味の濃い料理でしたのでお口直しに。(アレルギーも加味 車椅子の少女- ルイボスだなんて、随分遠いところのものがあるのね(まろやかな、甘い香りを堪能して 車椅子の少女- (サンガルとポウフェナの間には山地があり、そこで生産される植物がある 車椅子の少女- (口に含み、ゆったりとした食後が過ぎていく 車椅子の少女- …(壁のポスターなどを見遣り)私、此処を夢に見たことがあるの。 ミア- …デジャブ、というものでしょうか? 車椅子の少女- わからないわ。いつから知っているのか、どこで知ったのか。 車椅子の少女- ううん、でもいいの。こんなに幸せな時間を過ごしているのだから。 ミア- そうでしたか……夢と比べていかがですか? 車椅子の少女- もちろん、最高よ(無邪気な笑顔で ミア- 何よりです。 車椅子の少女- そうだ、店員さん。“お友達”になってくれない? ミア- お友達…ですか? 車椅子の少女- ええ。召使いとか、店員さんとかじゃなくて、お名前で呼びたいわ。 ミア- …、これは申し遅れました。私、ミアと申します。 車椅子の少女- ミアさんね。私は… 車椅子の少女さんが退室しました ニュクスさんが入室しました ニュクス- 私は、ニュクス。お家の方の名前は、きっと今は必要の無いものだから。 ミア- ニュクス様ですね。ステキなお名前です。 ミア- 文献で名を見た事があります。原初を謳う女神と同じ名前ですね? ニュクス- そんな、照れちゃう(でも、嬉しそうに、されど少し暗く)…そう、異界の女神の、名前 ニュクス- でも、私は別に女神とかじゃないよ?私の、…お母様か、お父様がそうつけてくれたの。 ミア- それはあやかりや、思いがあってと思います。 ニュクス- (曖昧に答え、ミアの言葉に頷き)…思い、か ニュクス- ねえ、ミアさん…様づけはなしで、呼んで。 ミア- ニュクス様…私のようなメイド(コスプレだけど)がお嬢様を呼び捨てにするのは、非礼にあたるかと ニュクス- いいの、“お友達”なら無礼講よ。それとも、…だめ?(見上げるようにして ニュクス- (その目の色も髪と同じようだが、色彩が角度で赤寄りや青寄りに染まる ミア- (ふぅ、と息を吐いて)ニュクス様は変わった方ですね。 ミア- 普通のお嬢様はそのような要望を出されませんよ? ニュクス- そうなの?…そうかもしれないわ。でも、“普通の”お嬢様は、此処に来ないわ、きっと。 ミア- (聞こえるほどの溜息をつき)……そうですね。 ニュクス- だから、いいの。お嬢様とかじゃなくて、私はニュクスよ(左胸に右手をあて ミア- では、ニュクスさん、でよろしいでしょうか? ニュクス- (思わず、ふふ、と笑いがこぼれて)ミアさん、真面目なのね! ミア- …ニュクス。親しき中にも順序と礼儀あり。ですよ?(うってかわって半目でニヤニコリと ニュクス- そう?なら、私もミアって呼ばないと礼儀に反するわ。親しき仲だものね。 ミア- これはまた手強いですね。 ニュクス- 手強いのかしら。私は、嬉しくって、楽しくって、幸せで仕方ないだけ、なの!(そして、笑う ミア- …(半分諦め気味に息をつき ミア- 呼び方については善処致します。 ですが…まぁ、他のお客様の目もございます。 ミア- 人前では様付けで呼ぶことをお許し下さい。ニュクス(言って、裾を掴んで一礼 ニュクス- お許しするわ、ミア(首を僅かに傾けて、微笑む ──その後、別の客がやってくるまで) ニュクス- (談笑していたという ── 本当に、平和な、一時 ──) ニュクスさんが退室しました ミアさんが退室しました
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/271.html
ネタ漫画 202 名前:水先案名無い人 :04/12/10 21 30 13 ID Fm6g4M6x ~ ネタ漫画入場!! へ‥!?は“生”きていた!! 更なる“ループ”を積み“人間凶器”あるいは“霊長類最強”が“甦”った!!! ~ 伝説の頭!! “翔”だァ――――!!! 総合コピー技はすでに我々が完成している!! ~ 意味不明下ネタグロネタ漫☆画太郎作品だァ――――!!! 食い付きしだいおいしい汁を出しまくってやる!! ~ 肉汁ピュピュ代表 天才料理少年・汁の助だァッ!!! 週刊の連載なら我々の歴史がものを言う!! ~ 下町人情今や昔 パンおいしいねん こち亀!!! 真の反逆を知らしめたい!! 終わらない夏休み スクライドだァ!!! オレが好きなのはは第3部だが・・・やっぱ全部好きだ!!ゴメン~ 真紅のロマンホラー ジョジョの奇妙な冒険だ!!! 人類滅亡対策は完璧だ!! な、なんだって~!! MMR!!!! 全漫画界のベスト・ナルシスは私の中にある!! ~ テニスの王子様が来たッ?ハァ?ちゃうちゃう COOL!!! 心理戦なら絶対に敗けん!! ~ 負け犬の意地見せたる ざわざわ カイジだ!!! ゆで物理学(なんでもあり)ならこいつが怖い!! ~ 黄金期ジャンプのギャグ・マッスル キン肉マンだ!!! 迷走サンデーから不愉快剣道漫画が上陸だ!! 防波堤 旋風の橘!!! 単行本の無い迷作を忘れたくないからデジタリアン(電信棒)になったのだ!! ~ プロの404・1000取りを見せてやる!!スナッチャー・窃!!! 俺たちゃ無敵の未成年様だぜ!とはよく言ったもの!! ~ アバル信徒のロックが今 実戦でデストローイ!! ガッデム ソードブレーカーだ―――!! つげ義春の代表作こそが不条理漫画最高の代名詞だ!! ~ まさか医者がいないとはッッ ねじ式!!! 都合がいいからワープできたッ 細かい展開一切無視!!!! ~ マガジンをヨロシク頼(よろ)んだぜ Big Star・大吉だ!!! オレたちはキャラ、構図をパクってるのではない全てをパクってるのだ!! ~ 御存知パクリ ブラック・キャット!!! DQNの本場は今やランカスターにある!! オレたちを驚かせる奴はいないのか!! ~ 番町連合だ!!! ノウウォォォォォォッ!!!説明?俺が?ムリムリ ヽ(`Д´)ノウォー!!!! ヽ(`Д´)ノウォー!!!! ~ マー( A` ) 布団は実戦で敷いてナンボのモン!!! 超実戦ホモ漫画!! ~ 本家田亀源五郎から熊先生の登場だ!!! 今のマガジンはオレ達のもの 邪魔する設定は思いきり限界突破思いきりGENKAITOPPA!! ~ ワンパン・同人受け三馬鹿王者 GB・RAVE・KYO パクリを晒しにチャンピオンへきたッ!! ~ いちよう忍者マンガなんだって キャラメル・リンゴ!!! 休載に更なる磨きをかけ ”下書き”H×Hが帰ってきたァ!!! 茄子の論理に死角はないッッ!! 怪奇・千万!156!!! ジャンプ10週の迷作が今ロケットで突き抜ける!! 巻末から キユだ!!! いい男の前でならオレはいつでもウホッ!! ~ 燃えるホモ漫画 くそみそテクニック 本気でやらないか? 雄山との勝負はどーしたッ 美食の炎 未だ消えずッ!! ~ 褒めるも貶すも思いのまま!! 美味しんぼだ!!! 特に理由はないッ 明訓が強いのは当たりまえ!! ~ 選手会にはないしょだ!!! 日の下開山! ~ ドカベン○○編がきてくれた―――!!! 黒歴史で学んだ和月マンガ!! ~ 新生ジャンプのデンジャラス・パピヨン 武装錬金だ!!! ょぅι゛ょだったらこの漫画を外せない!! 超B級ロリ漫画 きみのカケ裸だ!!! 超一流玄人の超一流の賭場だ!! 生で拝んでフリコミやがれッ~ 困ったときの燕返し!! 賭博師伝説・哲也!!! 民明書房はこの漫画が完成させた!! ~ 宮下あきらの切り札!! 魁!!男塾だ!!! 抜けない王者が帰ってきたッ ~ どこへ行っていたンだッ ヤングチャンピオンッッ~ 俺達は君達を待っていたッッッバキSAGAの登場だ――――――――ッ 関連レス 205 名前:水先案名無い人 :04/12/10 21 47 12 ID QCO9Yi4c ~ うはwwwwwwwwww 206 名前:水先案名無い人 :04/12/10 22 06 02 ID 7ddG7HFm ~ 202-204 GJ!! だがしかし『やらないか』に『?』は不要だ。相手を読み切って水を向けるだけの様を表した名台詞だな。 207 名前:水先案名無い人 :04/12/10 22 14 02 ID V6bOtHqc ~ 今週で終わっちゃったんだよなぁ…… 哲也 208 名前:水先案名無い人 :04/12/10 22 14 43 ID kCO7+rgt ~ 202-204 GJ。~ 思わずCOOLがHOTになっちまったぜ・・・。~ いまだに覚えてる人いたんだな 209 名前:水先案名無い人 :04/12/10 22 36 46 ID AR6kdWy4 ~ ! ? 210 名前:水先案名無い人 :04/12/10 23 03 54 ID nz8t6j3i ~ 204 この濃ゆい面子の中でもバキSAGAはチャンピオンなのか・・・、~ バキファンとして誇っていいのかどうか・・・。 211 名前:水先案名無い人 :04/12/10 23 07 07 ID j8CPZLM3 ~ 210 ヤングチャンピオンじゃないのか? とか勘違いなレスをする所だった…。 212 名前:水先案名無い人 :04/12/10 23 10 04 ID kCO7+rgt ~ 211 ワロタw 213 名前:水先案名無い人 :04/12/10 23 17 50 ID eVllLQFR ~ 202-204 茄子を押さえている辺りは流石。( A`)マーの説明で笑ったよ。GJ! 214 名前:水先案名無い人 :04/12/10 23 26 33 ID x1nzqmV8 ~ 巻末からキユ~ ワロタ コメント 名前
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/3902.html
28◇焼魚定食 「……頂こう」 優柔不断が勇気凛々の心をある程度ほぐし、 雑談をしながらよもぎ団子を食べたのとだいたい同時刻。 C-1の2階。 レストラン街の一角、「和食の店」と看板が書かれた店内で、 傍若無人はテーブルの上の焼き魚を、箸を使ってほぐしていた。 焼き魚は塩と醤油ですでに味付けされている。 箸でつつくと新鮮な脂が肉汁のようにこぼれだす。 だが決してこってりしすぎないように、丁度良く油は落とされている。 口に運んで噛むと、きっと美味であろう。 テーブルの上には他にも、 しゃもじで綺麗に盛られた銀シャリのどんぶり、簡単な味噌汁、白菜の漬物がそれぞれ並んでいた。 まさに店で出るようなメニューだ。 傍若無人はそれを、他に誰もいない店内で人目を気にせず食していく。 「やはり、丁度いい味だ」 時折コップに注がれた緑茶を啜りながら、軍帽と軍服風の上着の男は食を進めていく。 その姿に先ほどまでの戦いでの威圧感や殺気はほとんどない。 ただ、緩むことを忘れたかのように爛々と輝く目だけがいやに鋭く、どこか遠くを見据え続けている。 しかし彼もまた人間だ。食事をとらねば死んでしまうし、全力も出せない。 傍若無人は現在、この娯楽施設に参じてから初めての食事をとっている最中だった。 「この魚……旬だな」 もったいないからと言って皿の端に添えられた魚の頭を一口にかぶりつき、 目に含まれる成分をしっかりと採った後、なんとなしに独り言をつぶやく。 そのまま傍若無人はテーブルの端を見る。 広いテーブルの上には焼き魚定食の他にも、いくつか置いてあるものがあった。 まず目を引くのはいくつもの首輪だ。 彼、傍若無人が生者も死者も問わずその首を切り取り、肉の塊となったそれから奪っている鉄の輪。 血の跡と殺し合いの匂いを存在するだけで漂わせているそれは、 質素ながらも良く作られている焼魚定食と対比して、あまりにもグロテスクで雑なものだ。 次にその傍らに見えるのは、この実験の参加者名簿だ。 参加者全員の顔写真と四字熟語名が載っている、A4サイズの紙である。 こちらもあろうことか、首輪をひとつ文鎮代わりにして、テーブルの端にぞんざいに置かれている。 ――ただ、傍若無人のそれは、他の参加者のものと明らかに違う点があった。 四字熟語の名前の下。 そこに、”ルール能力”という欄があり……全参加者のルール能力までもが、 若干あやふやながらもしっかりとそこに印刷されているのだ。 ……青息吐息。 そのルール能力は、全てを凍らせる息吹。 ……一望千里。 そのルール能力は、全てを見通す両眼。 ……一刀両断。 そのルール能力は、全てを両断する刃。 ……紆余曲折。 そのルール能力は、全てを迂回させる思念。 ……鏡花水月。 そのルール能力は、全てを欺く幻想。 ……軽妙洒脱。 そのルール能力は、全てを軽くする夢。 ……洒々落々。 そのルール能力は、全てを闇に落とす酒。 ……心機一転。 そのルール能力は、全てを反転させる掌。 ……切磋琢磨。 そのルール能力は、全てを高め合う拳。 ……先手必勝。 そのルール能力は、全てを決める一撃。 ……猪突猛進。 そのルール能力は、全てを野生に返す咆哮。 ……東奔西走。 そのルール能力は、全てを磁針に任せる足。 ……破顔一笑。 そのルール能力は、全てを破り捨てる笑顔。 ……勇気凛々。 そのルール能力は、全てを賭けた剣。 ……優柔不断。 そのルール能力は、全てを受け流す体。 そして、傍若無人。 彼のルール能力もまた、その紙にはしっかりと書かれている。 偽ることなく、ただし抽象的――”全てを無に帰す人”とだけ。 「ご馳走様」 未だ遠くを見据えたまま、両手だけを合わせて傍若無人は食事を終えた。 そして、生命を理不尽に殺しておいて食物には謝辞を述べている滑稽さに、小さく口の端を上げた。 食器を片づけるなんてことはしない。 それより先に、傍若無人にはやることがあった。 傍らの床に置いてあったデイパックをごそごそと漁る。 文具店から取ってきた黒のサインペンを見つけると、首輪をどけて名簿を手に取った。 そこでもう一つ、名簿にはすでにペンで印がつけられた場所があることに気付く。 ”勇気凛々”。 先ほど傍若無人が取り逃がした少女の顔写真に、彼は赤いサインペンで×マークを付けていた。 黒のサインペンのフタを空けた傍若無人は、新たに名簿に書き込みを入れていく。 それはマークであったり、文章であったり、 あるいは図のようなものだったかもしれない。 ただ静かに、まるでそれが義務であるかのように淡々と、 大男は手先を器用に動かして筆を動かしていった。 「……そろそろ、放送だな」 ――ころん、と。 執筆に没頭しつつまた独り言をつぶやいた傍若無人のデイパックから、 丸い金属製の何かが転がり落ち、音を立てた。 傍若無人が慌ててそれを拾うと同時に、じじじと世界が焼き切れるような嫌な音が小さく鳴った。 奇々怪々が、放送準備を始めたのだ。 また人は死ぬ。 無慈悲に、無遠慮に、無感動に。 あまりにもつまらなく、死んでいってしまう。 だが、傍若無人としては、死んでくれなければ困るのだった。 それに足る”理由”が、彼にはあった。 【C-1/娯楽施設二階・和食の店】 【傍若無人/首狩りの男】 【状態】太股に刺し傷 【装備】なし 【持ち物】いくつもの首輪、特殊名簿 【ルール能力】不明 【スタンス】マーダー 蓬平団子 前のお話 次のお話 確定申告 前のお話 四字熟語 次のお話 鬼気迫る 傍若無人 第二放送 用語解説 【焼魚定食】 グリルで程よく焼かれた旬の魚、味噌汁に惣菜、そして白いご飯の合わせ技。 焼肉定食ではなく焼魚定食である。日本的な料理。本ロワでは、傍若無人が食べた。 本編一覧へ 四字熟語ロワTOPへ 非リレーロワTOPへ
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3189.html
『孤独のゆっくり』 ※パロディネタを多く含みます ※劇中人物の独り言が多いのは仕様です 今にも泣き出しそうな曇天の空の下、一人繁華街を往くスーツ姿の男。 個人経営の輸入雑貨店を営む彼は、名を吉祥寺吾郎といった。 今日も今日とて顧客先を周り、得意先にヴェネチアグラスを納品したところだ。 一仕事終えた吾郎は、背広を肩にかけて煙草に火をつけた。 「……さて、今日は何を食おうか」 時間は既に15時を回ろうとしている。 予想外に仕事が長引き、吾郎はすっかり昼食をとるタイミングを逸してしまっていた。 「うーん、こんな時間に一人で牛丼ってのも間抜けだしな……」 駅前の大通りを歩きながら、吾郎は周囲の店に目を配る。 牛丼、カレー、ラーメン、パスタ、ハンバーガー……色とりどりの軒先が並んでいる。 けれど、どうにも吾郎の中でピンとくるものがない。 そうして、決めあぐねているうちに、吾郎は駅前の繁華街の端にまで来てしまう。 「しまった、アーケードはここで終わりなのか」 顎に手をやり、顔を渋める吾郎。 いま来た道をまた戻ると思うと、何となく気が重かった。 「まてよ……そういえば、このあたりにはアノ店があったよな」 吾郎は、数年前この街を訪れた時のことを思い返して、顔を少年のように輝かせた。 「うん、そうだ。こういう時は、"れみりゃ屋の肉まん"で決まりだ」 "れみりゃ屋" それは文字通り、れみりゃが子れみりゃを調理して出す、肉まん専門店だ。 駅の中心からは少し離れているが、その味はコンビニで売っているものの比ではない。 吾郎は、かつて一度だけ食べたその味を反芻して、口の中を涎であふれさせた。 「いかん、想像したらよだれが止まらん」 一刻も早く、あのジューシーな肉餡を頬ばりたい。 その思いだけで、吾郎は足早に道路を進んでいく。 15分後、吾郎は目的の場所へ到着した。 だが。 「あれ?」 そこに、肉まん屋は無かった。 親れみりゃが店頭で泣き笑いを浮かべて実演販売をしていた店は、 不況のあおりで既に閉店して久しく、代わりにどこにでもあるコンビニがテナントとして入っていた。 「ガーンだな……俺の胃袋は完全に"れみりゃ屋の肉まん"になっていたのに」 意気消沈する吾郎。 仕方なく、適当な店を探しながらあたりをつろつくが、中々店は見つからない。 さらに吾郎に追い打ちをかけるように、ポツポツと雨が降り出してきた。 「うわー、ついに降り始めちゃったぞ」 背広を傘代わりにして、小走りで雨宿りできる場所を探す吾郎。 すると、少し先に甘味屋らしい店が見えた。 時刻は間もなく夕方を迎えようとしている。 あの店で何かつまんで夕飯で仕切り直すのも良いかもしれないと、吾郎は考えた。 「ええーい、どこでもいい! ここにはいっちまえ!」 意を決して、吾郎はその店の暖簾をくぐる。 すると、予想外の声が吾郎を出迎えた。 「いらっしゃいだどぉー♪」 「うー、いらっしゃい」 「え?」 こぢんまりとした和風の店内にいたのは、 胴体有りのゆっくりれみりゃと、同じく胴体有りのゆっくりフランだった。 2匹はそろいのエプロンをしており、 れみりゃはカウンターの中に、フランはホールにお盆を持って立っている。 他に店員は見あたらない。この店は、この2匹のゆっくりがやっている店だった。 「ほぉ、ゆっくりがやっている甘味屋なのか」 普段ならば、ゆっくりが店をやっていること自体に疑問を感じるところだが、 今の吾郎は腹が空きすぎていてそれどころではなかった。 「ふーん、なかなかいい感じの店じゃないか」 カウンターの席に座って店内を見渡す吾郎。 内装はしかっりしていて、とてもゆっくりが用意したのものとは思えなかった。 カウンター内のキッチンにしても、れみりゃが料理しやすいよう特注のサイズになっている。 おそらく、この店のオーナー……ゆっくりに店をやらせると企画した人間がそろえたものなのだろうと、吾郎は合点をつけた。 「おや?」 壁にかかったメニューを眺めていると、吾郎はふと数枚の写真が飾られていることに気づいた。 そこには、何やら大勢のれみりゃと一人のメイドに祝福されている、1匹のれみりゃが写っていた。 「あ~ぅあぅ~♪ れみりゃのことがきになるのねぇ~ん♪」 吾郎が写真を眺めていると、カウンターのれみりゃがパタパタ飛んできて、 下膨れスマイルをぬぼぉーっと近づけてきた。 「あれは?」 「うっうー♪ なんとれみりゃは、おーわんぐらんぷりでゆうしょうしたんだっどぉー♪」 吾郎の横で、れみりゃはえっへんと胸を張る。 人間の目で区別は難しいが、目の前のれみりゃこそ、写真で祝福を受けているそれであった。 「おーわん?」 「おぜうさまわんぐらんぷりにきまってるんだどぉー♪ れみりゃってばおぜうさまこうほにえらばれちゃったんだどぉー♪」 幸せそうに微笑むれみりゃは、こぼれ落ちそうな大きな頬と下膨れを両手で押さえた。 それかられみりゃは、幸福感を体現するように、"うぁ☆うぁ☆"リズムを刻み始めた。 このままでは埒があかないと思った吾郎は、話題を切り替えることにする。 吾郎は、とにかく早く何かを胃に詰め込みたかった。 「なにかオススメは?」 「うぁ? うちはなんでも"あまあま☆でりしゃすぅ"なんだっどぉーぅ♪」 自慢げに答えて、れみりゃはカウンターの中へ戻っていく。 そして、箱の中から子ぶりの"ゆっくりれいむ"を取り出すと、それに竹串を突き通した。 「うっう~♪ すぴあ☆ざ☆ぐんぐにるぅ~♪」 それを数回繰り返して、大ぶりな串団子を作るれみりゃ。 れみりゃはそれを火のたかれた網の上に置き、ハケで黒いタレを塗っていく。 ゆっくりれいむの餡と、黒いタレが焦げて、店内に凄まじく甘い匂いが立ちこめた。 「れみりゃのつぐっだおまんじゅーおいしぃどぉ♪ たれがぷっでぃ~ん☆のおあじなんだどぉー♪」 楽しそうなれみりゃを余所に、吾郎は壁にかかったメニューに目を通す。 そこには、吾郎の心を引きつけるメニューが数点だけだが存在した。 れみりゃの焼いている団子を無視して、吾郎はそのメニューを読み上げる。 「えと……じゃあ、この煮込み肉まんを一つ」 煮込み肉まん。 いったいどんな料理なのかは吾郎にもわからなかったが、これも一つの縁だと思った。 けれど、れみりゃはその注文を聞いた数秒後、ゆっくり吾郎の期待を裏切るのだった。 「う~♪ ごめんごめんだどぉー♪ それらいげつからなんだどぉー♪」 「むむ……」 ならメニューにのせるなと、心中で毒づく吾郎。 「……うーん、いかんなどうにもタイミングがズレている」 それならばと、第二希望を口にする吾郎。 「それじゃあ、この煮込みあんまんを……」 が、またしてもれみりゃは下膨れスマイルを左右に傾けた。 「う~? ごめんねぇ~ん♪ それもらいげつからなんだどぉー♪」 れみりゃは申し訳ないとでも思ったのか、カウンターの上に登り、 そこで"のうさつ☆だんす"を踊りだした。 「おこっちゃいや~んだどぉ♪ おわびにれみりゃのしぇくしぃーなおしりみせてあげるどぉー♪」 れみりゃは吾郎に向かって尻を突き出し、それを左右にプリプリ振り出した。 その動作が、ただでさえ空腹でイラついていた吾郎に、さらなる油をそそいでしまう。 「!!」 次の瞬間。 吾郎は、椅子から立ち上がり、れみりゃの片腕にアームロックを決めていた。 「うっうぁぁーー!? いっだいどぉーーー!!」 ガッチリ極まった腕に激痛が走り、れみりゃは悲痛な叫びを上げる。 大の男が手加減無しで極めたアームロックに、れみりゃの肉まんボディーは悲鳴をあげた。 「ざぐやぁーーだじゅげでぇぇーーー!! れみりゃのきゃわいいおででがぁーーー!!」 れみりゃの叫びなどお構いなしに、吾郎は腕に力を入れる。 すると、吾郎のすぐ横までフランがやってきて、吾郎を静止した。 「うー、それいじょういけない……」 フランの静止に、ハッと我に返る吾郎。 が、時は既に遅く。 れみりゃの片腕は吾郎の腕力に耐えきれず、引きちぎれてしまう。 「ぶっでぃ~~っん!!」 肉汁があたりに飛散する中、 れみりゃは絶叫し、あまりの痛みにカウンターの上で号泣しながらのたうちまわった。 「いかんな……ついやってしまった……」 自らが握る、れみりゃの片腕に目をやりつつ、溜息をつく吾郎。 引きちぎってしまったれみりゃの腕はまだ温かく、切断面からはジューシィーな肉餡とホカホカの湯気が覗く。 「……ごくり」 湯気にのって、肉まんの匂いが吾郎の臭覚を刺激する。 吾郎は、我慢できずに、自らが握っている肉まんを口へと運んだ。 「ん! これはうまい! いかにも肉まんって感じの肉まんだ!」 「あああ~~っ、でびりゃのぉ~~~! でびりゃのぉおででがぁ~~~!!」 咀嚼を繰り返し、予想以上の美味に感嘆する吾郎。 その傍らでれみりゃが必死の叫びをあげていたが、今の吾郎にそれが届くことはない。 「そうそう! こういうのでいいんだよ!」 むしゃむしゃと肉まんにかぶりついていく吾郎。 そんな吾郎の服の端を、くぃくぃとフランが引っ張った。 「おかんじょう……ごひゃくえん」 「ん、そうか……支払いがまだだったな」 勝手に食べてしまっては客としてマナーが悪い。 吾郎はフランの言い値に従い、500円を手渡した。 それを受け取り、満足そうに頷くフラン。 一方、れみりゃはホカホカ湯気をたてる肩口をおさえながら立ちあがり、吾郎に食ってかかった。 「べんしょーだっどぉー! でびりゃにぶっでぃんよごずんだっどぉーー!!」 うるいさいなと、吾郎は感じた。 吾郎は食事を堪能しているのを邪魔されるのが我慢できないタチだった。 吾郎は肉まんを食べるのをいったん止めて、フランに頼んで残りを包んでもらうことにする。 そして、肉汁を口から飛ばすれみりゃと向かい合った。 「がえぜぇー! ぞれでびりゃのだどぉー! おぜうざまごうほのだいじなおがらだは、じんるいのたからなんだっどぉー!!」 吾郎は喚き散らすれみりゃの体を持ち上げ、それを店の床へ叩きつける。 れみりゃはわんわん泣いて痛がり、這ったまま頭を抱えてがたがたと震えだした。 「やべでぇー!! もうぶただいでぇーー!!!」 痛みで起きあがることができず、れみりゃは這いつくばりながら抗議の声をあげた。 「どうじで、でびりゃをいじめるんどぉー!? でびりゃはごーまかんのあるじだどぉー! えらいんだどぉーかわいいんだっどぉー!」 四肢をどたばた振り回して、れみりゃはだだをこねはじめる。 こうなってしまうと、なかなか収集はつきそうにない。吾郎は、怒りを通り越して疲れを感じた。 「ぶっでぃんぐれぇー! ぶっでぃーーん!! じゃなぎゃうっだえでやるどぉーー!!」 「うるさい……」 「ぶっひぃ~~~ん!?」 殴り飛ばされ、店の端へ転がっていく、れみりゃ。 れみりゃを制したのは、吾郎ではなくフランの拳だった。 「ぶぁぁーー! ふらんじゃーん! なんでだどぉーー!?」 「おねぇさま、しょせんおじょうさま……でもおきゃくさま、かみさま」 「うあぁぁーー! ふらんじゃんひどいどぉーー!!」 やれやれと、吾郎はため息をついた。 もうここにいても仕方ないなと思い、吾郎は包んで貰った肉まんを片手に店を出ることにする。 「俺はこの店には場違いだったみたいだな……」 * * * 雨はあがり、空には夕日が浮かんでいる。 吾郎は公園のベンチに座り、自販機で買ったチェリオを片手に"れみりゃの片腕の残り"を頬張っていた。 「うん、このわざとらしい肉まん味!」 吾郎の視界の先では、子供達が元気に遊んでいる。 どうやら、羽をもいだ胴体無しれみりゃをボール代わりにして、バスケットボールをしているようだ。 "うううう~~~~っ" "うぁぁぁーー! まんまぁーーー!" "さくやぁーー! たすけてぇーーー!" そんな子供達の元気な様子を目におさめつつ、 吾郎は少年時代の郷愁をスパイスにして、肉まんを堪能するのだった……。 「……肉まんの味って男の子って感じだよな」 おしまい。 ただいま書きかけのネタの在庫整理中だったりします。 『孤独のグルメ』はネタ抜きで面白いマンガだと思うんですけどねー。 by ティガれみりゃの人