約 374,252 件
https://w.atwiki.jp/ankasekai/pages/853.html
/ \〈/,ベ、 、..... .. ノ i . 〈\;;;`ー=イ .∧ ;イ なんと…ソレは可哀想に… | ヾ-ヽ.,__/ /___i / ノ }`ー 、 | くフ‐、 二 ̄// / ヽ ならお姉さんがいいモノを上げましょう | ,、/... i | {..i i ,| | | . .} / i | . . / / ノ./ _|_ . .. / / . / レ′ . .. i / . ./ ノ i / . . / { | / . . .. / i ! _」L∟∟L__ > .´ . . . . . . . . . . . . .` .< / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . . . . .__ . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ いいもの…? ,' . . .. /. . . . . . `Y. . . . . . . . . . . i . . ハ |メ、f . . . . . . . . . . .i . . . . . / . . . | . . . | .f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ i . . | . . . . . . . . . . .|._,,.、イ . . . . . .|. . . .| .| 何でも願いを叶えてくれる魔法の聖杯ですよ ヘ . | . . . . . . . . . . .i! . . . . . . . . ,。ク . . | | まぁ…少々手間はかかりますがねぇ… ヽ| . . . . . . . . . . . i! . . . . . .;へf| . . . | .ヽ__________________乂_ | . . . . . . . . . . . i! . . .;/ | . . . | i| . . . . . . . . . . . .i!二.、、、丶1 . . ノ なんでも…ねがいを… i| . . . . . . . . . . . . 「``n, ノイ/ { ハ . . . . . . . ,ヘ . | / ヽ '´ /リ \ト, ./_ソ_/ ハ 物語へのリンク ◆第一部 ttp //yarufox.sakura.ne.jp/test/read.cgi/FOX/1621244782/4779-5000 ttp //yarufox.sakura.ne.jp/test/read.cgi/FOX/1623235087/1-5000 ttp //yarufox.sakura.ne.jp/test/read.cgi/FOX/1624547670/1-2362 ◆まとめ一話 https //yaruok.blog.fc2.com/blog-entry-12809.html ストーリー ――多元世界 この世界には様々世界の因子が介在している ゆえに通常の世界よりも特殊な才能を持つ者は多い 凄まじい力は人を孤独にする 無論、出会いや別れで成長し英雄へ至る者も居るが そういった幸運に恵まれず闇へ堕ちた者も大勢いる ――そしてここに今まさに岐路に立っている幼子が居る 彼女はヒイラギ ヘルシング市に住むごくごく普通の子供…だった そう、つい先程までは… 交通事故に巻き込まれる間際に異能が発現したのだ そして彼女だけが生き残った…生き残ってしまった 幼い彼女が耐えられる状況ではなく逃げ出してしまい ――進むべきでは無い道へと足を踏み外してしまった それは聖杯戦争 血で血を洗う欲望の儀式 今まさかに彼女はその戦いに身を投じようとしていた… だが誰がこの幼子を責められようか? 彼女はまだ幼く善悪どころか物の分別も知らない ならば愛しい両親の為に躊躇う理由などありはしないのだから―― それでも呼び出される英雄が真っ当な存在であれば踏みとどまることはできたであろう しかし…彼女が召喚した者は真っ当な英雄などではなかった ゆえにヒイラギは聖杯戦争に身を投じる この英雄にとって都合の良い知識だけを与えられて―― 登場人物 <セイバー陣営> 葉叶ミア・・・マスター、夏休みにヘルシング市に旅行に来た一般人 ルビー・ローズ・・・サーヴァント、アンサ259世界出身の神話英霊 <ランサー陣営> シアン・S・レア・・・マスター、表では奇術師、裏では魔術師として名を馳せる有名人 武藤カズキ・・・サーヴァント、アンサ106世界出身の中世英霊 <アーチャー陣営> 立花媽・・・マスター、女系を繋ぐ家系の魔術師 ヴォルフラム・・・サーヴァント、アンサ171世界出身の古代英霊 <ライダー陣営> ジョーカー・・・マスター、代行者クラスの力を持った監督役 鈴原るる・・・サーヴァント、アンサ262世界出身の古代英霊 <アサシン陣営> 阿紫花英良・・・マスター、雇われ魔術師 ヤン・バレンタイン・・・サーヴァント、アンサ258世界出身の近代英霊 <キャスター陣営> ライガット・アロー・・・マスター、キャッスルロック出身の魔術師 リザ・エステレラ・・・サーヴァント、アンサ141世界出身の古代英霊 <バーサーカー陣営> シュヴァリエ・デオン・・・マスター、男子高校生 七竜刃・・・サーヴァント、多元世界出身の未来英霊 <トラベラー陣営> ヒイラギ・チャン・・・マスター、時間停止魔法を発現した幼女 島村卯月・・・サーヴァント、アンサ173世界出身の未来英霊 <スレイブ陣営> アースカッター・・・サーヴァント、アンサ251世界出身の未来英霊 その他人物 + ... シェルビー・M・ペンウッド卿・・・英良を雇ったヘルシング市の汚職市長 オルガ・イツカ・・・シアンが無名の頃から力を貸してくれていたスポンサー 概要 この回から下準備が必要なスキルに自動判定効果が追加された. 以降の聖杯戦争では特筆することがない限りこの自動判定フェイズが常に行われることとなる また,アサシン等の気配遮断持ちなどは拠点を発見されづらくなった.
https://w.atwiki.jp/itan_seihaisensou/pages/230.html
キャラシート(ボス用) 【名前】 姫路蜉蝣 【サーヴァント】 グランドバーサーカー 【性別】 male 【性格】 生意気で子供っぽく、何かに執着すると手段を選ばなくなる頑固な性格。時には倫理を犯した冒涜的な行為すら厭わない残酷な一面もあるが、「ある事件」が起こる前はごく普通の少年だったらしい。 【出典】 楽曲「カゲロウデイズ」 ※カゲロウプロジェクトとは無関係 【属性】 混沌・悪 【ステータス】 筋力 E 耐久 C 敏捷 D 魔力 EX 幸運 E 供給 A TOTAL 220 【詳細】 雨宮響也を昔から知っている幼馴染み。しかし今はとある理由により敵対しており、響也が聖杯戦争を行った理由を突き止める為にマスターとして聖杯戦争に強制介入する。あらゆる事象を「改竄」するという強力な魔術を操る稀代の魔術師。何故か雨宮響也と容姿が非常に似ている。黒い棺桶ような箱を持ち歩いているが、中身は不明である。 ダイス確率を「改竄」する事により、ダイス攻撃時の「回避」を1日3回まで「重傷」に変える事が出来る。重ねがけも可能で、例えば通常ダイスに2つ重ねた場合はクリティカル1重傷5のダイスとなる。また、被攻撃時のダイスの「重傷」を1つ「回避」に変える事が出来る。こちらも1日3回まで、重ねがけも可能。
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/114.html
負けたまんまじゃいられねぇ◆BATn1hMhn2 「どうだ纏、紅月たちには追いつけそうか? ……ちくしょう、あのバイクは結構気に入ってたのによぉ」 「いーや、見失っちまった……街中を本気で走り回りゃあ見つけられるかもしれねーけど、元々あたしたちのモンでもねえだろ。 どうせあいつらとはまた会うことになるだろうしよ、それまで貸しときゃいいじゃねえか」 「それもそうだな。んじゃ一度こっちに戻ってきてくれ。纏も含めて三人で話したいことがある」 己のサーヴァントである纏流子との念話を終えた夜科アゲハは、彼の背後で立ちすくんでいるクラスメイト――人吉善吉のほうへと向き直った。 善吉の表情から察することが出来る彼の感情は、怒りと悔しさだった。 善吉が強く握りしめた拳が震えていることからも、それは間違いないだろう。 ならば、その感情の理由はなんだろうか。アゲハはその理由に薄々感づいている。 善吉は上空から落下してきた。軌道と勢いから予想すると、おそらく屋上から落ちてきたのだろう。 常識的に考えれば一般的な男子高校生が屋上から落下することなど、そうそうないことだ。 だが、もしも人吉善吉が一般的な男子高校生ではないとしたら? そう、例えば善吉がアゲハと同様に聖杯戦争に参加しているマスターだとするなら、あり得ない話ではない。 先ほど屋上から再び聞こえてきた戦闘音――善吉がそれに巻き込まれていたとすれば、辻褄は合う。 しかし、善吉が聖杯戦争のマスターだとすれば、彼には足りないものがある。 マスターを守護し、聖杯を勝ち取る力となる従者――サーヴァントが、ここにはいない。 霊体化し、魔力の消費を抑えるというサーヴァント運用の基本に従って姿を消しているのかとも考えたが、屋上から落下するような激しい戦闘に巻き込まれていながら姿を現していないのは不自然極まりない。 (それに、人吉の憔悴したこの様子――もしかしたら天戯弥勒が言っていた最初の脱落者っていうのは――) 「ようアゲハ、待たせたな。で、そいつは……お前の知り合いってことでいいんだな?」 アゲハの思考は流子の到着によって打ち切られる。 流子の問いに頷きを返したアゲハは、そのまま善吉の紹介をする。 「こいつは人吉善吉。俺のクラスメイトで――」 「そいつがお前のサーヴァントか……そうか、お前『も』マスターだったんだな、アゲハ」 ぽつりと善吉がこぼした言葉を聞いて、アゲハも流子も固まった。 今、流子は実体化しており、誰の目にも見える存在になっている。 だが、一目見ただけで流子がサーヴァントで、アゲハがマスターであるということまで見抜けるのは、同じく聖杯戦争に与する者以外あり得ない。 善吉は今確かに、お前『も』と言ったのだ。つまり、善吉もまたマスターであるということだ。 流子は即座に己の獲物である片太刀バサミを取り出し戦闘態勢に移行。 周囲にいるはずのサーヴァントの襲撃に備える。 しかし、血気盛んに逸る流子を諫めたのはアゲハだった。 「待ってくれ、纏。……きっともう、人吉はマスターじゃねぇよ」 「あぁ!? どういうことだよアゲハ」 流子が戦闘態勢に入ったというのに未だに己のサーヴァントを呼ばない善吉の姿を見て、アゲハは己の推測が正解だったことを確信した。 先ほどの天戯弥勒の放送で脱落が通達されたアサシンのサーヴァント――恐らくそのマスターこそが、人吉善吉なのだろう。 「……アゲハの言うとおりだ。俺は自分のサーヴァントを殺しちまった――クソッタレのマスターだ」 「自分のサーヴァントを殺した? そりゃいったいどういうことだよ、人吉」 善吉は、自分がサーヴァントを殺すに至った過程を話した。 アサシンとしばらく離れている間に他のキャスターに洗脳されてしまったこと。 与えられた令呪を用い、己のサーヴァントに自害を命じてしまったこと。 今は亡きアサシンの仇を討つためにキャスターを討伐するつもりだが、キャスターによる洗脳の結果、キャスターやアサシンについての情報を思い出せなくなっていること。 「なるほどな。まったく、虫酸が走る話だぜ」 戦闘態勢を解いた流子も話に加わる。 流子は正々堂々とした、真正面からの戦いを好んでいる。 互いが全力を出して闘えるからこそ、その勝敗に意味が生まれるのだと考えている。 だからこそ、善吉から伝え聞くキャスターの戦法は好きになれない。 これが戦争であり、ルール無用のデスマッチだということは理解している。 しかしそれでも、こそこそと卑怯な真似をするキャスターは流子にとって許せない存在だ。 「なぁアゲハ、コイツがキャスターを倒したいってんなら手伝ってやればいいじゃねえか。 話を聞く限りじゃ随分といけ好かないやつみたいだしよ、どちらにしろあたしたちの敵になる可能性も高い。だろ?」 流子の言う通りである。 アゲハたちの目的は聖杯ではなく、天戯弥勒の真意を問い質し、それが悪であるならば天戯弥勒ごと叩きのめすというもの。 しかし天戯弥勒に接触する具体的な方法が見つからないために、聖杯戦争を勝ち抜くことで天戯弥勒に近づこうとしていたのだ。 ならば天戯弥勒だけではなく、他の陣営の動きにも注意を払っておくべきである。 キャスター陣営が早くも戦争を仕掛けてきているのは明らかだ。 いずれ他の陣営と接触し、戦闘になる可能性も高い。 キャスターの持つ洗脳能力と、令呪というシステムの組み合わせは強力だ。 何の対策もしていなければ出会った瞬間にサーヴァントを殺され、一方的な展開になってしまうことだろう。 出来ることならば早期に決着をつけておきたい相手でもある。 だがアゲハは、すぐに頷くことが出来なかった。 「人吉の気持ちもよく分かる。俺だって人吉の立場だったらそうしてただろうしな。 だけどよ、人吉をこれ以上戦いに巻き込むわけにはいかねぇだろ。 持ってるだろ、赤いテレホンカード。……それを使えば元の世界に戻れる。 帰れよ、人吉。お前の世界に……お前の帰りを待ってる人たちのところに」 聖杯戦争は命の奪い合いでもある。今回はアサシンだけが殺され、マスターである善吉は生き延びることが出来た。 だが、この幸運がいつまでも続くとは限らない。この世界にはキャスターの他にも殺し合いを厭わない者が多く存在している。 サーヴァントという戦闘力を持たないマスターが、殺意に満ちた他の陣営を相手にして生き残る可能性は、極めて低いと言わざるを得ない。 アゲハが確認しているだけでもこの学園の周辺にはセイバー、ランサー、キャスターの陣営がいるのだ。 さらに昼休みに起きた一連の騒動は、他のマスターが聞きつければ聖杯戦争に関連したものだとすぐに気付くはず。 情報を得るため、漁夫の利をさらうために学園に近づいてくる陣営は増えるはずだ。 これだけ危険度が高いところに、善吉を置いておくわけにはいかなかった。 しかし、善吉も生半可な覚悟でキャスターの討伐に挑んでいるわけではない。 今はもう名前すら思い出せないアサシン――彼の最期の叫びは、今も善吉の耳に残っている。 彼の無念を晴らすためにも、ここは退けない場面だった。 それに、なにより、善吉にだって聖杯を求めた理由はあるのだから。 「悪いけどよ、アゲハ――俺にだって諦められない理由はあるんだ。 どうやらお前は俺なんかよりここの事情に詳しいみたいだな。 そういや、一番最初に天戯弥勒ってやつに集められたとき、あいつの名前を叫んでたのはお前だった。 どこかで聞いたことがある声だとは思ってたんだ――ああ、そうか、お前は物語の始まり――オープニングから誰よりも目立ってた『主人公』ってわけか。 それに比べりゃ俺は一番最初の脱落者、サブキャラの中でも一番地味なポジションだろうよ。 バトルロワイアルなら天堂真弓、仮面ライダー龍騎ならシザースだ。 だけどよ、だけど……カッ、こんなの俺というより球磨川先輩が言いそうなことだけどな――」 「『主人公』じゃなくたって、『主役』じゃなくたって。 『普通(ノーマル)』にだって格好つけたいときはある、やらなきゃいけないときがある! 俺の帰りを待ってる奴らに、おめおめと泣き顔晒すわけにはいかねぇだろうがよ! ちっぽけな意地とプライドまで捨てちまうわけにはいかねえんだ。 だって俺は……俺は、めだかちゃんに見合う男にならなきゃいけないんだから」 善吉の願いは一貫している。 この聖杯戦争に呼ばれる以前、箱庭学園に入学する以前、そう、黒神めだかに初めて出会ったあの日からずっと。 善吉は、彼女の背中を追い続けてきた。彼女の助けになろうと生きてきた。 そして、少しだけ彼女よりも前を進んでみたいと思ったのだ。黒神めだかという存在を引っ張ってやりたくなったのだ。 彼女が道を間違えそうなら、自分が正しい道まで抱き戻してやる。 そのための聖杯だ。そのための聖杯戦争だ。だが――その道は、絶たれようとしている。 「分かってるのか。どちらにしろ、サーヴァントを失ったお前は六時間以内に元の世界に帰る必要があるんだぞ。 キャスターに拘れば、失う必要のない命まで落とすかもしれないんだぜ」 自らのサーヴァントを失ったマスターは、六時間以内に赤いテレホンカードを用いて元の世界に帰還しなければならない。 そうしない場合、マスターの身体は灰へと変わり、聖杯へ至る道の礎となるのだ。 善吉がサーヴァントを失ってから、既に一時間弱が過ぎている。善吉に残された時間は五時間ほど。 たったそれだけの短い時間にキャスターを討伐し、公衆電話に赤いテレホンカードを挿し込み元の世界へ帰る。 一度は完膚無きまでに敗北した相手だ。相手の圧倒的な能力の全容さえ掴めておらず、具体的な対抗策はまったく思い浮かんでいない。 そんな相手に再び挑むというだけで自殺行為だというのに、時間制限まで設けられている。絶望という二字が相応しい状況だ。 今すぐに帰るなら天国。なおも残るというのなら地獄。 百人に選ばせても誰一人として後者を選ぶことはないだろう。 だが――善吉は、後者を選ぶと即答する人物を知っている。 世界に住む七十億人のうち、六十九億九千九百九十九万九千九百九十九人が天国を望んだとしても、たった一人だけ地獄を選ぶ人間がいる。 それが黒神めだかだ。だから善吉は、地獄を選ぶ二人目になる。 「御忠告ありがたいけどよ、俺はもう決めたんだ。誰が何と言おうと、これだけは曲げられねぇな」 「そうか――なら、しょうがねぇな」 善吉の固い意志を前に、アゲハは嘆息した。どうやら人吉善吉は相当な頑固者なようだ。 いくらアゲハが言葉を重ねたところで、善吉の決心が揺らぐことはないだろう。 だから―― 「――暴王(メルゼズ)」 アゲハは、言葉ではなく力で善吉をねじ伏せることを選んだ。 アゲハの周囲にPSIの力が変化した暴力の渦が発生し、善吉へと照準を合わせる。 宙に浮かぶ黒球は、一つ一つは野球ボールほどの大きさしかない。 だがその球体に秘められた力は触れたもの全てを喰い荒らす嵐に喩えられるほど強大である。 特殊な防御策を持たない善吉のような一般人が暴王の顎に喰われれば無事ではすまないどころか、命すら落としかねない。 「おい、アゲハ! 何のつもりだよ!」 「黙ってろ纏。言って分からない奴にはこうするしかねぇだろ。 安心しろ、命までは取らねーよ。だが手足の一本や二本は覚悟してもらおうか、人吉」 流子の制止を無視して、アゲハは善吉を睨みつける。 元々アゲハは武闘派だ。言葉を用いての説得は得意ではない。 それよりも、拳という共通言語のほうがよほど分かりやすいと考えている。 「それにしたってそいつはやりすぎだろうが!」 「いいや、大丈夫だぜサーヴァントさん。どうやらアゲハは、そいつを俺にブチ当てる気なんてさらさらなさそうだからな」 「ただの威嚇だと思ってるのか? 俺は本気だぞ」 「本気じゃないさ。生憎だが、お前ほどじゃないにしろ俺にも能力があってな――お前のことはよーく『見えてる』ぜ、アゲハ」 『欲視力(パラサイトシーイング)』――それが善吉が持つ異能の力だ。 善吉はこの能力によって、他人の視界を見ることが出来る。 目は口ほどに物を言うという言葉の通り、人の目には多くの情報が詰まっている。 視線や視界は、思考と密接に関連している。人の視界を覗き見ることによって、人の思考を推測、予測することも可能になるのだ。 善吉はアゲハの視界を覗いた。そこからは善吉を傷つけようとする意志はまったく見受けられなかった。 つまりアゲハが暴王を見せつけたのは、善吉の決心を挫くためのブラフに他ならない。 「カッ、そんな見え透いた嘘で俺を騙せると思ってたのかよ? こっちは毎日のように大嘘つきの先輩と、何考えてるのか分からない親友と、嘘か本気か分からない大言壮語を吐く幼なじみに付き合わされてるんだ。 いまさらお前のハッタリなんて効くわけないだろ」 これまでキャスターや朽木ルキア、ランサーに好き放題やられてきて溜まっていた鬱憤を、善吉はここぞとばかりに吐き出した。 やれアゲハは単純でやることが分かりやすいだの、目つきが悪すぎて不良にしか見えなかったぜだのとぺらぺらとまくしたてる。 「お前がトイレに行ったきり帰ってこないからよっぽどデカいのが溜まってたのか心配だったんだぜ!」 あまりに気持ちよく調子よくしゃべり散らしていた善吉は、アゲハの変化を見逃してしまっていた。 ――夜科アゲハは、キレやすい現代の若者なのだ。 「……暴王の流星(メルゼズ・ランス)ッ!」 善吉に向かって一直線に放たれた黒球の矢は、善吉のわずかに横を掠めるだけにとどまった。 しかし善吉が反射的に身をよじっていなければ、間違いなく直撃していたことだろう。 「えっ、ちょっ、洒落にならねぇだろそれはっ!?」 「”屋上”へ行こうぜ……久しぶりに”キレ”ちまったよ……」 「俺はさっきそこから落ちてきたばっかりなんだけど……おわぁっ!」 暴王の流星の二撃目もまた、善吉を狙っていた。 しかし欲視力によって事前に攻撃を察知していた善吉は、余裕を持って回避をこなす。 「ったく……! アゲハぁ! ケンカはいいが、もうそれを使うのはやめとけよ! ――男の喧嘩はステゴロってのが決まりだろ!」 「よっしゃ! こいつは俺と人吉の喧嘩だからな! お前はそこで黙って見とけ!」 流子ももはやアゲハと善吉の争いを止めるつもりはなさそうだ。 これは戦闘ではなく喧嘩だ。喧嘩慣れしたアゲハならこれにPYI能力を使うようなやり過ぎな真似はしないだろう。 一度キレてしまったなら、さっさと発散させてしまったほうがいい。 特に今回は、アゲハをキレさせた善吉にも責任がある。 「……しっかし男ってのは、どうしてこう単純なのかねぇ」 「流子を見ていると女もそう変わらないように見えるがな」 「あたしのこたぁいいだろ別に! ……って鮮血、起きてたのかよ」 「うむ。私がいると場が混乱すると思って黙っていた」 「はぁ……そうかい」 「それとだな、流子。男は、単純なだけではない」 「ん?」 「男は胸の内に様々なものを抱えているものだ。単純なようでいて、その奥は複雑。 ……あの二人にも、溜めこんでいるものがあるのだろうよ」 鮮血の視線の先で、アゲハと善吉は拳を交えていた。二人の攻防はほぼ互角。 アゲハの戦闘スタイルは喧嘩殺法。年がら年中喧嘩にあけくれ、我流で鍛え上げたもの。 それに加えPYI能力を肉体強化に用いることで身体能力は大きく底上げされている。 勿論暴王の破壊力とは比べるまでもないが、一撃は重く、直撃すれば一発でダウンしかねない。 それだけの威力を秘めた拳が、目にも止まらぬほどの拳速で迫ってくるのだ。 対する善吉は、日々の鍛錬は欠かしていないものの身体能力は一般人の域を大きくは超えず、単純な力比べならアゲハには劣っている。 しかし善吉は正規の格闘術を多く学び、自分のものにしている。一つ一つの技のキレならアゲハを圧倒していた。 欲視力による先読みもあり、パワーとスピードに勝るアゲハに対して、手数と初動の速さで対抗している。 「なかなかやるじゃねぇか!」 「お前もな!」 己が非力であるということを自覚している善吉が、少しでも強くなるために選んだのがサバットという格闘技だ。 拳撃の三倍の威力を持つと言われている蹴撃をメインに立ち回ることで、パワーの差を埋めることが可能だ。 善吉の繰り出した蹴りが、アゲハの身体を捉えた。足先から返ってくる感触が、善吉に直撃を知らせる。 だが――アゲハは、善吉の蹴りを物ともせずに猪突。 PYIにより防御力を上げているアゲハは、生半可な攻撃をいくら当てられたところで止まらない。 「そんなもんかよ人吉ィ! 力もない……サーヴァントもいない! それで戦おうだなんて自殺行為だってことは自分でも分かってるんじゃねぇのか!?」 「そんなもん、テメェに今さら言われなくても分かってるさ! だけどよ……理屈じゃどうしようもねぇことがあるだろうが! だいたい何なんだよ、テメェのその上から目線は! 俺の心配してくれるのはありがたいけどやりすぎだっつーの! お前は俺の母さんか!」 「きもちわりぃこと言うなよ! 仮に俺に息子がいたとしても、そんなクソだせぇファッションセンスには絶対しねえからな!」 「なっ……! このデビルかっけぇセンスがわからねぇのかよ!」 「わからねぇよ!」 アゲハの拳が宙を切り裂いた。欲視力によってタイミングを読んでいた善吉は身を翻してこれを回避。 しかしアゲハの攻撃は、そこで終わりではなかった。 殴りつける勢いをそのまま回転の力に変え、後ろ回し蹴りを放つ。 たとえ欲視力で先が見えていたとしても、善吉の反応速度を超える攻撃がくれば回避することは出来ない――アゲハの蹴りは、善吉の脇腹に突き刺さった。 「ぐぅっ……!」 痛みに耐えかね、善吉は呼吸を乱した。結果的に生じた隙を見逃さずアゲハは追撃を繰り出す。 顔面への右フック。腹部への膝蹴り。痛烈な二撃を受けた善吉はその場へ崩れ落ちる。 「終わりだな」 「終わりじゃ……ねぇよ……ッ!」 「『終わり』なんだよ。もし俺が他の陣営のサーヴァントだったら、今のでお前は死んでたんだぞ。 ……後の始末は俺たちに任せとけ。 お前は元々、天戯弥勒や聖杯とは何の関係もない人間なんだろ。ここで死ぬような危険に晒させるわけには……」 「そこまで聞いちまったら、もう無関係じゃいられねえだろうがよ……! よぉアゲハ。お前は元の世界でも、たった一人で天戯弥勒と戦ってたのか? 違うだろ? 俺にはよーく『見えてる』んだ――お前は誰かと一緒に戦って、強くなってきた奴なんだろう?」 善吉の指摘は当たっている。夜科アゲハはかつての天戯弥勒との戦いを多くの仲間と共に乗り越えてきた。 だが――今ここに、アゲハの仲間たちは誰一人として呼ばれていない。 それがアゲハの精神を追い込んでいた。ここでアゲハは、一人で戦わなければいけないのだと。 この聖杯戦争は、アゲハが一人で天戯弥勒と戦う物語なのだと、思いこんでしまっていた。 だからこそ善吉がこの世界に残ることに必要以上に拒否反応を示してしまったのだ。 善吉がここに残ると決めたのならばアゲハにそれを否定する権利などない――そのことを心の奥では知っていながらも、認めることが出来なかった。 「……無関係じゃねぇか。俺とお前は今日会ったばかりなんだぞ! 赤の他人もいいところだ!」 かつての天戯弥勒との戦いでは、多くの人たちが傷ついていった。 アゲハの仲間も、敵も、その他大勢の民間人たちも、傷つき、そして時には命を落としていった。 アゲハはもう、誰かが傷つくところを見たくはなかった。 自分はいくら傷ついてもかまわない。 だが、他の誰かが傷つけられるのは自分が傷つけられる以上に痛く、苦しかった。 「全部……終わったんだと思ってた! もう誰も傷つく必要なんてないんだと思った! だけどまだ、終わってなかったんだ。だったらよ……俺がやるしかないだろうが」 「……俺はな、そうやって一人でなんでもやろうとしちまう人間をよーく知ってるぜ。 そいつは本当に一人でなんでも出来たんだ。他の誰かに手伝わせるよりそいつが一人でやるほうが間違いがなかった。正しかった。 だけどよ、その正しさは……あいつを縛りつける鎖になった。俺はずっとあいつを見てきたっていうのに、そのことにずっと気付かなかったんだ。 だから……アゲハ。お前のことも、もう見逃せねぇよ。無関係だなんて言うんじゃねーよ。 隣の席だろ! 社会の教科書見せてやっただろ! それじゃ足りねーのかよ!」 アゲハは何も言い返せなかった。 善吉の言っていることは間違っていない――認めるしかなかった。 諦めたように、アゲハは笑みを浮かべた。 「カッ、ようやく自分の頭の固さが分かったかよ、アゲハ」 「どうやら人吉のほうが俺より頑固者だったみたいだな」 倒れ込んだままの善吉に、アゲハが手を差し伸べる。 善吉がそれを握り返し、アゲハが引っ張り上げる。 その様子をじっと見ていた流子は一言呟いた。 「……やっぱり男ってのは、単純な生き物じゃねーか」 そう言う流子の顔にも笑みがこぼれていたのは言うまでもない。 ◆ そして三人は頭を寄せていた。キャスターに対抗する策を考えるためだ。 誰が言い出したのか定かではないが、有力な案が一つ浮かんでいる。 「要するに、キャスターってことは魔術なんだろ? なら対魔力を持っている流子には効果が薄いんじゃねーか?」 「となると、危ないのはアゲハと善吉ってことだな。特に危ないのはアゲハだ。 アゲハが操られて令呪を使えばあたしまで好き勝手にやられちまう」 「ならよ……」 提案されたのはコンビシャッフル。 キャスターと出会ったときにもっとも被害の拡大が予想されるアゲハは直接キャスター討伐には出向かず、善吉と流子の二人がキャスターを追う――というものだ。 これならばキャスターの能力の被害は最小限に抑えられるはず。 仮に善吉が操られることになっても、サーヴァントである流子ならば問題なく鎮圧可能だ。 キャスターとセイバーが直接対峙する状況を作れるなら、対魔力スキルを有するセイバーが圧倒的に有利。 「そんなこそこそとした戦法しか使わないやつなら、あたしが真っ正面から叩き斬ってやるさ」 「人吉と流子がキャスターと戦っている間に、俺は周囲の探索ついでに公衆電話を探しておこう。 どうやら学校の中には公衆電話はないみたいだからな。善吉の気が済んだらすぐに帰れるように準備しといてやるよ」 「そいつはありがたいぜ。俺に残された時間は――あと、四時間ってところか」 そして四時間後には、学園の下校時刻になる。キャスターのマスターの正体も不明だが、おそらく学園の関係者――生徒か教師だろう。 下校時刻までは学園の中にいる可能性が高いが、それを過ぎてしまえば所在は分からなくなってしまう。 タイムリミットは四時間後。 学園に巣食うキャスターを討伐せよ――! 【C-2/アッシュフォード学園敷地内/1日目 午後】 【人吉善吉@めだかボックス】 [状態]健康 [令呪]残り二画 [装備]箱庭学園生徒会制服、男爵風のおヒゲ(油性) [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:キャスターを討伐し、アサシンの仇を取る 1.流子と共にキャスターを捜索、討伐する [備考] ※アッシュフォード学園生徒会での役職は庶務です。 ※相手を殺さなくても聖杯戦争を勝ち抜けると思っています。 ※屋上の挑発に気づきました。 ※学園内に他のマスターが居ると認識しています。 ※紅月カレンを確認しました。 ※キャスター(食蜂操祈)を確認しました。 →加えて食蜂操祈の宝具により『食蜂操祈』および『垣根帝督』を認識、記憶できません。効果としては上条当麻が食蜂操祈のことを認識できないのに近いです。これ以上の措置は施されていません。 ※セイバー(リンク)を確認しました。 ※朽木ルキア、ランサー(前田慶次)を確認しました。 ※サーヴァント消失を確認(一日目午前)これより六時間以内に帰還しない場合灰となります。 【夜科アゲハ@PSYREN-サイレン-】 [状態]魔力(PSI)消費(中) [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争を勝ち抜く中で天戯弥勒の元へ辿り着く。 1.学園の周辺を探索(公衆電話を優先) 2.何かあれば流子と念話で連絡 [備考] ※セイバー(リンク)を確認しました。 ※ランサー(前田慶次)を確認しました。 【セイバー(纒流子)@キルラキル】 [状態]魔力消費(中)疲労(中)背中に打撲 [装備]片太刀バサミ [道具] [思考・状況] 基本行動方針:アゲハと一緒に天戯弥勒の元へ辿り着く。 1.善吉と共にキャスターを捜索、討伐する 2.何かあればアゲハと念話で連絡 [備考] ※間桐雁夜と会話をしましたが彼がマスターだと気付いていません。 ※セイバー(リンク)を確認しました。 ※ランサー(前田慶次)を確認しました。 ※乗ってきたバイクは学園近くの茂みに隠してありましたが紅月カレン&セイバー(リンク)にとられました。 BACK NEXT 039 わが臈たし悪の華 投下順 041 機械仕掛けの運命―回る歯車― 039 わが臈たし悪の華 時系列順 041 機械仕掛けの運命―回る歯車― BACK 登場キャラ NEXT 039 わが臈たし悪の華 人吉善吉 043 裏切りの夕焼け 夜科アゲハ&セイバー(纒流子)
https://w.atwiki.jp/itan_seihaisensou/pages/260.html
キャラシート(魔術師用) 名前 チェスター・ヒヴァイヴァル(Chester・Hivival) 性別 男 性格 冷静沈着・冷酷卑下・自尊心が高く傲慢 戦い方 サーヴァントを信用せず、基本は単独で攻撃を仕掛ける。 ハイリスクな手段は選ばず、常にローリスクハイリターンな戦術を取る。 念入りに準備を重ねた上で行動に移り、即興での行動にはサーヴァントを付き添わせる。 基本的には近代兵器を重用。 サーヴァント (初期は埋めないでいいです) 詳細 中東の軍事PMCの代表。 先祖が魔術師であり、生まれ付き隔世遺伝で魔術回路は備わっていた。 魔術の素養は高いが、その反面に教養は皆無に等しく、魔術よりも近代兵器を重用した戦法を取る。 防御魔術にのみ長けており、数分程度なら空間自体を歪曲させる魔術を行使出来る。ただし、多大な体力の消費が伴う。 中東で聖杯戦争に参加し、優勝する事で勢力を立て直そうとしていた没落済みの魔術師一派と遭遇し、彼らを拷問。結果的には皆殺しにしたが、その際に聖杯戦争の存在を知って来日した。 画像必須
https://w.atwiki.jp/rentalitem/pages/93.html
あの日の事は、よく覚えている。 赤く濁った空と、真っ黒な太陽。原初の記憶と言ってもいい。何よりも鮮明に思い出すことのできる、地獄の光景。 瓦礫の下に埋まっていたのは誰だったのか。燃えさかる炎に焼かれていたのは誰だったのか。怨嗟の声をあげていたのは誰だったのか。今でも偶に、あの日の光景が夢に顕れる。 見捨てたことを悔いたことは無い。 振り払ったことを悔いたことは無い。 逃げだしたことを悔いたことは無い。 眼を背けたことを悔いたことは無い。 諦めたことを悔いたことは無い。 拒絶したことを悔いたことは無い。 ――――だって、どうしようもなかったのだから。 彼の夢を見た日は、決まって少年は体調を崩した。数日にわたる高熱で意識は混濁し、生死の境を何度も彷徨った。 そしてそんな中で見た夢は、あの日の地獄の焼き回しだった。 あの日と同じように、燃えさかる炎の街を一人歩く。息苦しさも、痛覚も、疲弊も、何もかもがあの日の記憶の中でただ歩き回る。 誰もいない。生きている者は、誰もいない。この地獄に自分以外の生者は、誰もいない。 赤く濁った空。 黒い太陽。 止むことの無い怨嗟の声。 当てもなく彷徨ううちに、太陽は消え去り、炎が勢いを弱め、曇天が空を覆い、疲弊と痛みに体が倒れる。見上げた空へ吐息を零し、震える声で最期の言葉を紡げば、どこからか問いが発せられる。 ――――? ――――。 靄がかかったかのように、その時の言葉を少年は思い出すことが出来ない。 気がつけば自室で眼が覚めた。太陽は黒くなく、空は濁らず、息苦しさとは無縁の世界。 いつから、あの夢を見なくなったのだろう。 ――――否。いつから、あの夢を見ても平気でいられるようになったのだろうか。 ■ 最終電車が駅に着いたのは、既に日付も変わった後だった。 疎らな人影に紛れるように、黒いコートに身を包んだ少年が改札口を通り抜けた。同世代よりも身長は高めだろう。錆びついたような赤銅色の髪の毛。寝不足なのか、目の下には隈が出来ている。 中心街とはいえ時刻が時刻なため、往来する人の数は然程も無い。すれ違う通行人にわざわざ意識を割くはずもなく、僅かな人波は散り散りに帰路へとつく。 無論、少年もその一人。 決して軽快とは言い難い足取りで、近くのタクシー乗り場まで歩を進める。 「冬木教会まで」 バブル期ならまだしも、このご時世のこんな時間帯に好んでタクシーを使う人間は限られている。先頭の一台に行き先を告げると、二つ返事で了承の意が返ってきた。相手が未成年と言えど、出すモノさえ出してくれれば問題は無いらしい。 後部座席に腰を下ろすと、ほどなくしてタクシーは出発した。響く駆動音と振動に、心地よい微睡みが身体を襲う。運転手もそれとなく察しているのか話しかけてくる事は無く、それが余計に眠気を募らせた。 瞼は、ほとんど閉じかけている。 とはいえ、ここで無防備な姿を晒すほど少年は日本のタクシー業界を信用しているわけではない。海外のそれとは比べるまでもない安全性を誇れど、それでも用心しておくに越したことは無い。薄くではあるが、意識が落ちることだけは耐えていた。 『此度の冬木の聖杯戦争の指揮。その全権を貴方に一任致します』 黒の修道着姿。感情を感じさせない機械的な口調。 口頭での報告。 『主の名において、公平な裁断を。無辜なる民へ安息を』 気がつけば、あれほどに煩く映ったネオンの灯りは消えていた。周りの風景は閑静な住宅街へと移っている。 『此度で最良の結末が迎えられますよう、その身を尽くしなさい』 程なくすれば目的地に到着するだろう。見慣れた景色から、目的地までの距離を概算する。 『私からは以上です』 『はい』 『決して、前回のような大惨事を引き起こす事の無いように』 『承知いたしました』 『――――それでは』 「……お客さん?」 訝しげな運転手の声に、思考に耽っていた頭が回帰する。 辺りを見回せば、既にそこは指定した場所。 慌てて財布から万札を一枚取り出し、御釣りを受け取る。結構な金額ではあったが、どうせ必要経費扱いになるのだから構う事はない。走り去るタクシーを見送り、そのまま何をする事も無く空を見上げた。 ――――黄色い、満月 「……ってーな」 額に手を当て、呻くように少年は言葉を漏らした。 脳の奥から響くように痛む鈍痛は、この時期になると毎年恒例のように襲ってくる。今日に始まった事では無いものの、慣れたかと言えば答えは否。苦虫を何匹も噛み潰したような顔のまま、懐に手を入れた。 取り出したのは、開封済みの煙草の紙パッケージ。 慣れた手つきでソレを口に咥え、火を点ける。肺に流れ込む香りに、少しばかり頭痛が和らいだ気がした。 尚、余談ではあるが。 この教会の正式名称は冬木教会なのだが、長らくとある家系の長が歴任しているため、市民は専ら教会のことを冬木教会ではなく、姓と掛け合わせて『言峰教会』と呼ぶ。 一年ほど前に先代でもある言峰綺礼が急病により他界。現在は息子が後任を継いで、妹と共に切り盛りしている。 長の名は、言峰士郎。 錆びついたような赤銅色の髪の毛が特徴的な、穂群原学園に在籍する少年である。 ■ ヨウケン、ハ、サンケン、デス。 ピーッ、 『もしもし、言峰君。担任の藤村です。用事で休むのは構わないけど、ちゃんと私にも連絡しておくこと。理事長に通しておけばいいだろうなんて甘い考えは許しません。罰として――――』 ピッ 『もしもし。僕だよ、慎二だ。色々と会って話したい事があるから、帰ってきたら教えてくれ。じゃ』 ピッ 『……あー、士郎? 喚んだから。以上』 ピッ 「……また随分と簡潔な」 無事に帰って来たというのに、まだ当分は休息をとれそうにない。 留守電を聞き流し、報告書を読み流し。疲れたように少年――言峰士郎は息を吐いた。 「だりぃ……」 今の自身の心情を限りなく完璧に代弁した一言。厄介事を終えて帰って来てみれば、別の厄介事が手招きをして待っていたのだから、本人からすれば悪夢以外の何物でもない。 机の上に無造作に置いた報告書を眺めつつ、もう一度、今度は盛大に溜息を吐いた。 「朝、だろうなぁ……」 空けた二週間の間に、これでもかと溜まった報告書。これでいて本格的な開戦には至らない、まだ小競り合いの時点での報告の量なのだから笑えない。 本当ならばこのまま寝てしまいたいのだが、それを許してくれるほど今の冬木市は甘くない。不慮の呼び出しがあったとは言え、それを理由に休むことが出来るならば、そもそも『監督役』などという存在は必要ないのだ。 期間無休、不眠不休の24時間体制であらゆる問題を迅速丁寧に処理致します。 くだらないフレーズが脳内に浮かぶが、もはや笑い飛ばす気力も起きない。 気分転換にコーヒーでも飲もう。生気の見られない疲れ切った表情のまま、力なく身を起こす。 ――――ちらりと、視線を左手に向ける。 蚯蚓腫れのような痛々しい痕があった。焼き鏝を押されたような醜い痕があった。 今朝方出発前に、突如として現れたソレを眺めながら、士郎は口を開いた。 「……なんで」 苦虫を噛み潰したような――そんな表現を三倍増しにした表情。 アインツベルン、マキリ、トオサカの三家。魔術協会から一人。正体不明ではあるが、霊器盤にはさらにもう二組分のサーヴァントの存在が確認されている。現時点で数えて六組。枠は、確かにまだ一つだけ空いている。 何故自分なのか? 他に誰かいなかったのか? 何故選んだのか? 何をさせたいのか? 何故今頃になって顕れたのか? 頭の中では様々な疑問が浮かんでは消えずに溢れ返っていたが、意外にも最初に口をついて出てきた言葉が核心を突いていた。 「……叶うのか?」 白一色の病室。 横たわる養父。 最後の団欒。 交わした会話。 告げられた言葉。 一年越しの意味。 かつての光景が、鮮明に脳裏に蘇る。 『喜べ、士郎。お前の願いは――――』 「……馬鹿らしい」 呆れたように首を振った。打ち消すように言葉に出した。 泡末の光景は、すぐに薄暗いリビングへと姿を変える。ひらひらと左手を振ると、痛みの残滓は嘘のように消え去った。 くだらない。ああ、くだらない。 舌打ちと共に今度こそ起き上がる。今の自分には他にやらなければならない事が山積みで存在している。与えられた優先参加権に想いを馳せるのは、全てが片付いた後でも十分だ。 「――――っ」 幾分か騒がしい心臓を抑えつけるように、左手に力を込める。 温もりが欲しい、なんて。そんな柄にもないことを、何故か想った。
https://w.atwiki.jp/sinseihaisennsou/pages/52.html
特徴表 セッション開始前に1D12のダイスを振り、マスターは出た目の数字に対応した特徴を得る。 聖杯戦争中に何度使用できるかは回数を参照。また、使用回数が定められている特徴は全て【任意発動】スキルとする。 数字 特徴名 効果 回数 1 激情 【強化魔術】の使用回数+1 - 2 献身 【治癒魔術】または【回復魔術】が移動フェイズまたは戦闘フェイズでも使用可能になる。 - 3 用意周到 ゲーム開始時にマスター3名を指定し、そのマスター達のキャラシを入手する - 4 交換 【置換魔術】の使用回数+1 - 5 口上手 マスター作成時に同盟ポイントまたは待機逃走ポイントのどちらかを+1 - 6 一般人 マスター作成時に幸運をAランクにする - 7 犠牲 自身の判定時に使用可能。マスターの最大HPを1消費し、自身のサーヴァントのステータス1つを2ターン補正1 5 8 先制 自身より低いイニシアティブの対象に攻撃する際、筋力補正3 1 9 再起動 移動フェイズ時に発動可能。宝具ストック1回復。 1 10 変異 自身の判定時に使用可能。2D6ではなく、2D7で判定を行う。 2 11 人間不信 裏切られた際に相手の奇襲攻撃を無効にし、相手サーヴァントに奇襲攻撃を行える 1 12 強運 自身の判定後に使用可能。ダイスの合計が11以上ならそれをクリティカル判定とする 1
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/498.html
第一回定時通達 ◆5fHSvmGkKQ 『――この『月を望む聖杯戦争』に参加しているマスター並びにサーヴァントの皆さま、こんにちは。 本来の記憶を取り戻し、令呪を宿し、サーヴァントとの契約を果たしてから幾日か経過している方もいると思います。 このたび予選期間が終了し“本選”へと進むマスターが確定したため、本日より定時通達を執り行うこととなりました。 今回の通達は私、カレン・オルテンシアが担当いたします。よろしくお願いします』 『既に聖杯から与えられた知識の中にもあったかと思いますが、通達は毎日正午12時に行われます。 なおこの通達は念話を用いていますが、遠隔及び多数同時に行っているため、非常に途切れやすいものとなっています。 しっかりと聞きたければ、せいぜい集中して耳を傾けられる環境を事前に整えておくことです』 『もし聞き漏らしなどがあった場合、可能ならば教会で対応いたしましょう。 もっとも私もルーラーも出払っているという場合もありますので、その際はあしからず。 また正午の段階での残存するマスターおよびサーヴァントの数に関するデータについては、検索施設からアクセスすることも可能です。 そちらではサーヴァントのクラスごとの数についても『方舟』によって公開されていますので、詳しく知りたい方はそちらへどうぞ』 『現時点で生存しているマスターは“28人”です』 『さて、改めて確認しますが、この聖杯戦争において“大量無差別に一般NPCを襲うこと”は禁則事項です。 全体への通達なので詳細は伏せますが、B-4地域にて重大なルール違反を行った方へ。 この通達をもって“警告”と致します。改善が見られない場合、次回は即刻ペナルティの付与を行うこともありますので、 自分の身の振り方を考えることね』 『そしてもう1点。たとえNPCを直接殺害等はしなかったとしても、 “この冬木の街の日常を著しく脅かすこととなる場合”、処罰の対象となる可能性があることをお伝えしておきます。 心当たりのある者は、以後それらを念頭に置くように』 『定時通達は以上です。 それでは明日の正午まできちんと生きていましたら、また』 ◆◆◆ 正午。教会の聖堂にて。 今この場にいるのは、監督役たるカレン・オルテンシアとルーラーのサーヴァント――ジャンヌ・ダルクの二人のみである。 あたかも見えない信徒に対して説法を行うかのように、祭壇に立っているカレン。 彼女の「定時通達」が終わったとみてジャンヌは各参加者とのパスを切り、カレンへと声をかけた。 「……ありがとうございました、カレン」 もともと通達はルーラー自身で行う予定であったのだが、カレンの強い勧めがあって、役割を交代していた。 二人での相談の結果、今回の通達ではB-4地域でのルール違反に対しての“警告”を盛り込むこととなったが、 違反の詳細が掴めていない現状で、ジャンヌがカレンほどに堂々と「ハッタリ」をかますことができるかというと若干の懸念があった。 もちろん役目である以上、職務に対して誠実にあたる心持も実力もジャンヌにはあるが、 中華飯店での岸波白野の問いがまだ尾を引いていたこともあって、カレンの申し出はジャンヌにとって正直なところありがたいものであった。 「いえ、お気になさらず。私自身通達をやってみたかったというのもありますので。 序盤から派手に立ち回っているのもいますが、そうでなくとも水面下ではみな動き始めています。 私の通達を経て、今後参加者たちはどう動いていくのか、 この聖杯戦争がどんな混沌とした様相を呈していくのか……想像すると実に楽しみです」 そう、神の信徒たるシスターには似つかわしくない嗜虐的な笑みを浮かべながら、カレンは言った。 ジャンヌは若干反応に困ったが、さほど間を置かずにカレンの表情が真顔に切り替わる。 裁定者の役割は、定時通達のほかにもまだまだたくさんある。そのことはカレン自身も理解しているのだろう。 「さて、通達も終えたところですし、これからどうします? 『泰山』で話した通り、私も現地へ赴いてみましょうか?」 カレンの反応を通して事件の真相を探る。 が、その条件は特殊でばらつきが激しい。カレン自身が言ったように、今回の件に対してカレンの体が反応するとは限らない。 闇雲に調査に臨んでは、先ほどと同じく徒労に終わる可能性が高い。 「『啓示』にあったマンション周辺で、異常は特に見受けられなかった。 NPC達の間で騒ぎ(エラー)や停滞(フリーズ)などが起きている様子もない。そうですね、ルーラー?」 「ええ。あくまで私の目で見た限りで、ではありますが」 ほんの一瞬ジャンヌの脳裏をよぎった弱気な考えが、顔に出てしまったのだろうか。 カレンは祭壇からおもむろに移動しながら、再度ルーラーに調査結果を確認した。 「……人の判断というものにはあいまいな部分があり、ある程度の“異常”は許容できるものです。 たとえヒトの常識から外れた『神秘』や本物の『魔』を目の当たりにしたとしても、 “気のせいだ”、“疲れていたのだろう”、“ただの幻覚ではないか”。 そんな風に考えたりして、異変も矛盾も看過してそのまま日常へと回帰することもできます。 それは『方舟』によって一般NPCとして再現されたデータであったとしても同様です」 「…………」 かつんかつんと静謐な聖堂に響いていたカレンの足音が、沈黙しているジャンヌの前で止まる。 「しかし閾値というものは存在します。 “NPC達の常識(ルーチン)で処理できる範疇を超える場合、その行為はこの聖杯戦争における規則違反であると見なされる”。 NPCの大量殺戮が禁止されているのも、聖杯戦争の舞台を維持する上で必要だからでもありましたね」 この『月を望む聖杯戦争』の参加者の中には、暗示や洗脳、その他の方法でNPCの思考・行動に介入することができる能力を持った者がいる。 しかしこの“幅”があるために、それらの行為自体はルールに抵触することではないとされている。 洗脳とはえてして当人にその意識はなく、またその人物の指向性を変えたり増幅するだけであったりするため、 個人の取りうる行動の範疇だと解釈することも可能であるからだ(もっとも程度や内容によっては充分ルール違反となりうるが)。 一方、“一般NPCへの度を過ぎた無差別殺戮”は明確な禁止事項として規定されている。 この『方舟』内においては、NPCに欠員が生じたとしても、新たに補填されることはない。 一度死を迎えたNPCは、その聖杯戦争の進行中に復元されることはなく、 以後そのまま「死亡」あるいは「行方不明」などの欠損した状態として扱われることになる。 街を構成しているのは人であり、支えている柱が欠けていくこととなれば――――コミュニティは瓦解する。 それ故の、禁則事項。 「……そういえば。これは是非についてではなく、ただの感想なのですが。 貴女のNPC被害に関する裁定は、私からすれば若干厳しめのように感じました。 これからは参加者同士の戦闘も激化するでしょう。建物も破壊されるでしょうし、巻き込まれるNPCの数も当然多くなる。 すべてに対処しようとしては、その身も令呪もいくつあったとしても足りなくなりますよ?」 急に変わった矛先に、ジャンヌは思わず息を呑むこととなった。 ほんのすぐ目の前で、カレンはジャンヌの紫の瞳をじっと覗き込んでいる。 その声は普段の平坦な調子ではなく“色”が乗っていて、口の端はわずかに上がってさえいる。 「それは貴女の裁定者としての役割への真摯さから来るのかしら。それとも――NPCへの同情心? 本選に進むマスターが確定した今、いずれ消去(デリート)されることが運命付けられた、ただの人形に過ぎないのに?」 「っ! それは……」 カレンの言葉に、ジャンヌは返答に詰まった。 参加者にルールとして伝えていたのは、“大量”殺戮の禁止。 “NPCに紛れている未覚醒のマスター候補の保護”という目的もあった予選期間中はともかくとして、 聖杯戦争が本格的に動き始めた今夜未明、倉庫群にジャンヌが“注意”に赴いたのは、まだ大きな被害の出ていないうちである。 付近にNPCはほとんど存在せず、明確な規則違反となりうる状況ではなかった。 過剰反応ではないかと。それはルーラーとしての立場というよりは、個人的な感傷に因るのではないかと。 そうカレンに言われてしまい、ジャンヌは強く言い返すことはできなかった。 「……まあ、話を元に戻しましょう。 ルール違反がなされているとの『啓示』は出た。しかし街の日常はつつがなく進行している。 この聖杯戦争において多少の無茶くらいならばルールの範囲内であると認められていて、『方舟』が介入するような事柄はそうそうない。 であるならば――これは“偽りの日常”。なんらかの方法を用いて表面が取り繕われているだけ……といったところかしら? もしくは今はまだ何もないけれど、そう遠くないうちに崩壊しかねないような状況にある。そんな可能性も考えられるかもしれないわね」 カレンはいつもの抑揚のない喋り方に戻って告げる。 二点目の話は、『啓示』が現在の違反というよりは“未来の被害”に対して強く反応したのかもしれないという話である。 そうであるのならば、被害が生じていない現時点ではそもそも証拠を集めることができないのかもしれないと、そんな可能性の話。 「さて、改めて問いましょう。――これからどうしますか、ルーラー? 遠坂凛たちの要請への返答も、おいおいせねばなりません」 『啓示』が出た違反行為について、自信を持ってペナルティを与えられるだけの根拠をルーラーはつかめていない。 さきほどの“警告”によって違反者が行為を改めるのならば、それでいい。 しかし警告が無視された場合。 規則違反が見過ごされ続けるとあっては、なんのためのルールであるか。 聖杯を得ようと必死なマスターは多く、サーヴァントにも反英雄的な性質を持つ者が多い。 あっという間にルールは形骸化し、抑止力としての効果を失うだろう。 ルーラーの令呪で強制的に従わせるにしても、それが可能な回数には限りがある。 間もなく遠坂凛たちとキャスターは交戦する。そうなると中立の立場としての介入は難しくなる。 また、「ボク、これからもおぉっと悪いことしちゃいまぁーす!」と、 さらに被害を拡大させることを宣言していた新都での事件など、懸念する事案は数多い。 ジャンヌはひとつ大きく呼吸し、覚悟を決める。 迷えば迷うだけ、動ける時間が無くなる。 再び顔を上げた彼女の表情は、毅然とした聖処女、ルーラーとしてのものだ。 そこに躊躇は存在しない。少なくとも、表面的には。 「そうですね、では――――」 【?-?/教会/1日目・正午】 【ルーラー(ジャンヌ・ダルク)@Fate/Apocrypha】 [状態]:健康 [装備]:聖旗 [道具]:??? [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争の恙ない進行。 1. ??? 2. 遠坂凛の要請をどうするか決める。 3. …………………………………………私は。 [備考] ※カレンと同様にリターンクリスタルを持っているかは不明。 ※Apocryphaと違い誰かの身体に憑依しているわけではないため、霊体化などに関する制約はありません。 【カレン・オルテンシア@Fate/hollow ataraxia】 [状態]:健康 [装備]:マグダラの聖骸布 [道具]:リターンクリスタル(無駄遣いしても問題ない程度の個数、もしくは使用回数)、??? [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争の恙ない進行時々趣味 1. ??? [備考] ※聖杯が望むのは偽りの聖杯戦争、繰り返す四日間ではないようです。 ※そのため、時間遡行に関する能力には制限がかかり、万一に備えてその状況を解決しうるカレンが監督役に選ばれたようです。 他に理由があるのかは不明。 [通達について] ※マスターおよびサーヴァントを対象に、ルーラーを介した念話によって行います。ただし睡眠中の者、集中状態にない者等には通じません。 ※正午時点でのマスターおよびクラスごとのサーヴァントの残存人数については、検索施設にて閲覧が可能です。 BACK NEXT 078-b 心の在処 投下順 080 対話(物理) 078-b 心の在処 時系列順 080 対話(物理) BACK 登場キャラ:追跡表 NEXT 078-b 心の在処 ルーラー(ジャンヌ・ダルク) 108 ゼア・イズ・ア・ライト カレン・オルテンシア 113-a 角笛(届かず) ▲上へ
https://w.atwiki.jp/tokyograil/pages/131.html
一ノ瀬晴&セイバー ◆7DVSWG.5BE 「ホストクラブどうですか~」大通りには様々な人が忙しなく行きかう。そん な中若い男性が毛皮コートを着た声をかけるが、女性たちは男を一瞥した後に ゴミを見るような目を向け男から足早に去っていく。普通の男性ならそのよう な扱いを受ければ精神に多大なダメージを受けるが、その男は特に気にしない。 男にとってそのような扱いはチャメシインシデントだからだ。男はすぐ様に別 の女性に声をかける「ホストクラブどうですか~」彼の職業はホスト。そして ニュービーホストだ。ニュービーはキャッチと呼ばれる行為をしなければなら ない。 キャッチとは人の出入りが多いところでホストクラブに来るように誘うことで ある。ニュービーはかならずキャッチをやらなければならず、キャッチで成果 を上げることで初めて店内で働くことが許される。だが客を店に呼ぶことがで きなければ待っているのは暴力的制裁であり、最悪の場合はケジメだ。 現時点で男はまだキャッチを成功していない。しかもこの数日で客を呼べてお らず、このままではケジメは免れない。ケジメとは自主的に指を切断する行為。 ケジメによる痛みを想像してしまい身震いする。そんな時にふと頭にこの ような言葉が過る。「沢山撃つと実際当たりやすい」 誰が言ったかは忘れたが、その言葉が世界の真理のように思い始め、男はケジ メを避けるべく目につく女性を片っ端から声をかける方針に切り替える。その 時に男の視界に一人の女性が入ってきた。その女性、いや少女は黒髪のセミロ ングで上下のサイバージャージを着ている。その胸は平坦だった。 明らかにこの場所に似合わしくないアトモスフィアを醸し出しているが、男は 特に気にしない。「ホストどうですか~」一見親しげに話しかけているように見 えたが、明らかに何かしら良からぬ企みを持っていることが感じられ少女は不 快感を覚えた。 しかしそれを表情に出すのはシツレイであり、奥ゆかしくない。不快感を出さ ないように申し出を断ろうとする。「別にいいです……」しかし男は引き下がら ず、「そんなこといわずに、楽しいですよ!」「アタイ興味ないです」「一回騙さ れたと思って!」あまりにしつこさに少女はほんの少しだけ語気を強める。 「いいです」それを聞いた男はある出来事を思い出した。かつてあるヤクザク ランのグレーターヤクザに絡まれた。その時は失禁しながらドゲザをすること で難を逃れた。そしてあの時に悟ってしまった。ヤクザは絶対的強者であり、 今後は自分とヤクザの力関係は覆ることがないと。 しかし今目の前にいる少女からかつてのグレーターヤクザより数十倍危険なア トモスフィアを感じた。呆然自失している男をしり目に少女はその場を後にし た。少女の名前はヤモト・コキ。シ・ニンジャのソウルが憑依したニンジャで あり、そして今はセイバーのクラスのサーヴァントだ。 今ヤモト・コキはこの聖杯内で再現された東京の歌舞伎町に現界している。周 りを見渡すとネオン看板が、「金利が安い」「取り立て猶予長い」「みんな借りて いる」など欺瞞的な広告が怪しく輝く。そして先ほどのニュービーホスト以外 にも様々な呼び込みの声が聞こえる。 レズ、ゲイ、ホスト、キャバ嬢、ヤクザなど様々な職業、人種がごった返しで 入り乱れる猥雑な街、東京最大の娯楽街それが歌舞伎町。ヤモトはこの街のア トモスフィアに覚えがあった。そうニチョーム・ストリートだ。ニチョームと はネオサイタマにある特殊歓楽街である。 セクシャルマイノリティのニルヴァーナめいた街であり、この歌舞伎町以上に 猥雑な街。しかしヤモトはこのアトモスフィアはニチョームとは似て非なるも のであると気づく。耳を澄ませば、ぼったくりバー店員の客への恫喝、薬物売 人の密談交渉の声が聞こえてくる。 街のアトモスフィアを悪くするこのような行為はニチョームであれば自警団め いた存在であるネザークイーンによって即取り締まられる。しかしこの歌舞伎 町でこのような存在は黙認される。何よりマイノリティへの拒絶めいた何かが 充満しているのを感じ取れてヤモトにとって不快だった。 (まずマスターを探さなきゃ、近くにいるはずだけど)ヤモトはこの地に現界 した時点で聖杯戦争の知識はインプットされている。この偽りの東京で最後の 一組になるまで戦う。これが今回の聖杯戦争。マスターを探すべく当てもなく 歩きだすと前方に女子高生らしき人物が見える。 ヤモトは直感的にあの女性がマスターだと理解した。そしてアイサツをおこな う。「ドーモ、マスター=サン。セイバーです」 ◇ ◇ ◇ 「ドーモ、マスター=サン。セイバーです」 「えっと……人違いじゃないかな……」 「いや、貴女がアタイのマスター」 「晴の名前は一ノ瀬晴です……マスター?さんという名前じゃないよ……」 一ノ瀬晴は困惑していた。マスター?セイバー?今まで会ったことのない人物からマスターという自分とは違う名前を呼ばれている。 普段ならある程度落ち着いて対応できたかもしれないが、今、一ノ瀬晴がおかれている状況で冷静に対応することは難しいと言わざるを得なかった。 桜が並木道一杯に咲き誇っていたあの日。一ノ瀬晴は黒組から卒業した。 東兎角。晴にとってかけがえのない友人。 晴は兎角と二人で黒組での様々な苦難を乗り越えていった。そしてこれからも二人で日向の道を歩んでいこうと決めいていた。 卒業式が行われたその日の夜。二人はとある宿に宿泊する。 ふたりは就寝前に黒組での思い出やこれからのことについてなどについて語り合っていた。 晴はふと窓の外を見ると見事な満月が目に飛び込んでくる。赤い満月が。 「キレイな満月だね兎角さん。でも何で赤いんだろう?」 「赤?どう見ても赤には見えないが」 晴は兎角の返答に驚いていた。その目に映る月はどう見ても赤色にしか見えなかった。 その赤色の月が異常であると認識した瞬間から目を離せなくなっていた。 そして月を見ることに一瞬意識を奪われ、気が付いた瞬間には聖杯で再現された東京の歌舞伎町に立っていた。 「聖杯戦争のこと本当に知らない?」 聖杯戦争について何一つ知らない晴の様子に不安を覚えながらもヤモトは尋ねる 「聖杯?」 見知らぬ土地で見知らぬ人物に声をかけられて混乱していたが、落ち着きを取り戻すために晴は大きく深呼吸を行った。スゥーハァー、スゥーハァー。 深呼吸のおかげか少しだけ心が平静になっていくのを実感する。そして依然聞いた都市伝説のような話が頭に過っていた。 願いを持った人たちが赤い月を見た時、こことは違う土地に呼ばれ、呼ばれた人物とその土地に住んでいる人物とペアを組んで同じようにペアを組んだ人たちと聖杯を求めて競い合う。勝利したものが願いを叶えることができる。その競い合いの名前は聖杯戦争。 ◇ ◇ ◇ 「まさかこれがあの聖杯戦争……」 晴も自分の考えがバカバカしいとは理解している。だが聞いた話と今の状況は合致している部分が多い。自分はあの都市伝説みたいな聖杯戦争に参加しているのではと考え始めていた。 「そう聖杯戦争。マスター=サンとアタイでこの聖杯戦争を勝ち抜かなきゃならない」 「えっとセイバーさん?晴とセイバーさんはここで何をすればいいの?」 聞いた話では他のペアと競い合うと聞いていたが何を競いあうのかは全く知らない。 「この東京で最後の一組になるまで殺し合い」 ヤモトは顔色一つ変えず聖杯戦争の事実を告げる。 「えっ?」 晴はそれを聞いて動揺を隠せなかった。競い合うというからには何かスポーツ的な何かをするものかと思っていたが、まさか殺し合いとは予想もしていなかった。 幼少期から命を狙われ続け、12人の暗殺者に命を狙われた黒組を卒業し、命を狙われることなく、兎角と一緒に日向の道を歩けると思ったが、今度は矢先に見知らぬ土地で殺し合いを強要される。 この事実を聞かされ晴の顔色は明らかに悪くなっていた。 動揺している晴を心配しながらもヤモトは話を続ける。 「そして残った一組が聖杯の力で何でも願いを叶えられる。マスター=サンは何を願うの?」 動揺しながらも願いという言葉に反応する。願い?自分の願いとは?その時ふと晴の家族の姿を思い出していた。自分が笑って生きるために命を犠牲にしてまで守ってくれた家族の姿を。願いで家族が生き返るかもしれない。それなら。 「生きて帰ること……晴は生きて元の世界へ帰ることを願います。兎角と一緒にあの世界で生きることを」 しかし晴は家族の生き返りを願いにしなかった。本当に生き返るかもしれない、しかし家族は自分が笑って生きるために命を犠牲にしてまで守ってくれた。だからこそ一ノ瀬晴は今も笑って生きている。 だが、もしかしたら生き返らせたら家族の行為を無碍にしてしまうのではないかと晴は考えていた。 その考えは自分の傲慢なのかもしれない。だが多くの死を見続けてきた晴だからこそ生きること尊さ、そして死者が生き返ることはあり得ないと理解していたのだ。 「トカク=サンって?マスター=サンの知り合い?」 ヤモトは兎角という言葉を発した瞬間に今まで険しかった晴の表情が一瞬和らいだのをニンジャ観察力で察知し問いかける。 「うん。晴の一番の友達。一緒にお買いものをしたり、映画観たりして、もっと兎角と一緒に過ごしたい。だから晴は元の世界に帰ります」 晴の言葉を聞いてヤモトは友人であるアサリのことを思い出していた。空っぽだった自分にユウジョウを入れてくれた一番の大切な友人を。 ヤモトがネオサイタマにあるアタバキ・ブシド・ハイスクールに転校し、転校生のヤモトに優しく接してくれたのがアサリだった。 その後親交を深めていったが、ニンジャソウルが憑依したことで自分の周りには悪意のあるニンジャが群がってくる。 そのことでアサリに害を及ぶことを恐れたヤモトは奥ゆかしくアサリの前から姿を消した。 短い時間だったがアサリと過ごしたオリガミ部での日々、そしてタラバ―・歌カニでのあの時間はヤモトにとっては宝物であり、一生忘れることはないだろう。 その後偶然にもアサリと再会することができたが、積極的には自分からアサリと会いに行くことはない。またヤモトを争いに巻き込んでしまうことを恐れているからだ。 ヤモトは時々思うことがある。もし自分にニンジャソウルが憑依しなかったら? そうなれば気兼ねなくアサリと会うことができ、もっと長い時間アサリと共に過ごせたのかもしれない。 そして目の前に一番の友人ともっと交流を深めたいという少女がヤモトの目の前に現れた。 自分はニンジャであるゆえに一般人である友人と距離を置かざるをえなかった。でもこの少女は元の世界に帰れば気兼ねなく一緒に過ごせる友人が待っている。 ならばこの少女には自分ができなかったことをやってもらいたいヤモトはそう願う。 「じゃあ聖杯戦争を勝ち抜こう。アタイがやるから、マスター=サンは見ているだけでいい」 ならばすべての参加者を倒して晴を元の世界に返すのみ。ヤモトは戦いに向けての覚悟を決めたが。 「晴は殺し合いをしません。他の参加者に会って戦わないように呼びかけます。そしてみんなで力を合わして元の世界に帰ります」 帰りたいが殺しあわない。このルールを無視した無謀でワガママと言える提案だが、晴には晴なりの考えがあった。 これはかつて自分が体験した10年黒組のシステムに似ている。報酬を求めてターゲットの晴を殺す。違いは自分一人を殺すか、自分以外のものを全員殺すかの違い。 もし参加者を全員説得して戦いがおきなければそうなればゲームは成立しない。そうなれば?ゲーム不成立で参加者は強制的に元の世界に返されるかもしれないと考える。 しかしこれはなんの根拠もない晴の希望的推測だ。そのようなことになることはほぼ0パーセントである。それでも晴は他者を殺すことを拒絶する。 しかしヤモトは晴の考えを理解できなかった。大半の参加者は願いを叶える為に積極的に殺し合うだろう。その中で殺しあわず説得する?何より優勝する以外に元の世界へ帰る方法があるのか?ヤモトは問い質せずにいられなかった。 「もし他の参加者が殺す気で襲ってきて、逃げられない状況だったら?」 「……戦います」 「もしどうやっても聖杯戦争で勝ち抜く以外に元の世界に帰る方法がなかったら」 「……最後の一人になるまで勝ち抜きます」 晴は険しい表情を作りながらもはっきりと口にして意志を示した「戦う」と。 命を狙われ続けたからこそ命の重さを理解しており、他者の生存を願っている。だからこそ戦わないという方針をヤモトに告げた。 ただ極限状態であれば、戦い相手の命を奪うことを辞さない。家族や犠牲になった人たちのためにも晴は最優先事項を自分の生存であると位置付けた。 「わかった」 ヤモトはしめやかに頷く。晴の意志を肯定するように。そして。 「アタイがアナタを守る」 ヤモトにはサーヴァントとしての願いは無かった。ただ晴と出会って願いができた。 晴が元の世界へ帰るまで守り抜く。そして晴が友達と一緒に幸せに過ごしてもらう。それが今の願い。 「でもそれは本当に本当の最後の手段。晴は諦めが悪いから!」 そう言うと晴はヤモトに満面の笑みを見せる。自分は大丈夫とヤモトに安心させるかのように。 それの笑顔を見たヤモトも微笑み返す。そして晴に感心していた。殺し合いしか手段がない状況で他者の生存を考える優しさに。もしこの場にアサリが居たら晴と同じような行動を取っていたかもしれない。 だが極限状態であれば他者を殺して自分が生きると決断的に宣言した。晴から発するアトモスフィアから口だけではなく本当に実行するだろうと予測できる。 そしてもし晴が言う本当に本当の最後の手段を取らざるえない状況になったら。その時は自分がすべてやろうと決意する。晴に手は汚させない。自分はニンジャで、彼女はモータル。手を汚すのは自分だけで充分であると。 「じゃあ改めてよろしくお願いね。セイバー」 『アナタを守る』このセリフに懐かしさを覚えながら、晴は笑みを浮かべて手を差し出す。友愛の意味を込めて、これから二人で頑張ろうという意味をこめて。 「よろしくおねがいします。マスター=サン」 ネオサイタマには握手の文化はないが、晴から感じるアトモスフィアから好意めいたものを感じ取れたので恐る恐る手を伸ばす。そしてヤモトの手を晴は握りしめた。 「よろしく。でも呼び方がマスターじゃなくて晴って名前で呼んでほしいな」 晴は提案するがヤモトが住んでいたネオサイタマにおいて人物の呼称は名字の後に=サンをつけるのが原則である。=サンをつけずに、さらに名前で呼ぶという行為は晴が考えている何十倍以上に失礼な行為なのである。 ヤモトは晴が一ノ瀬晴と名乗っていたのを思い出し、名前が晴ということは名字は一ノ瀬であると仮説を立てた。 「じゃあ……イチノセ=サンで……」 ぎこちなく自分の名字を呼ぶヤモトの姿がおもしろかったのか、晴はクスクスと笑う。 「晴でいいのに、それでセイバーは本当の名前なの?」 ヤモトの姿から自分の知っている日本人と変わらないのでセイバーとは違う本当の名前があると判断して質問をなげかける。 「セイバーはクラスの名前。本当の名前はヤモト・コキ。でも真名が相手に知られることは実際アブナイ。だから人前ではセイバーと呼んで」 「うん。わかったよ。セイバー」 本当の名前を教えてくれたことに晴は嬉しさを覚えつつ、ヤモトの言いつけ通りにセイバーと呼び。 「じゃあとりあえずご飯食べよっか。晴はお腹がすきました……」 そう言うと晴は恥ずかしそうに腹を押さえながら提案する。 「うん」 ヤモトも同意して二人は食事を摂るために歌舞伎町の街並みに溶けていく。 ヤモトと肩を並べながら歩きながらも晴は一抹の不安を感じていた。 出会ってから少しだけの時間だがヤモトの人柄に好意を感じており、ヤモトも敵意ではなく好意を持っていると感じていると思っていた。 しかしこの好意がヤモトの本来の意志ではなかったら? ―プライマー能力― 本人が無意識に他人を魅了し、操る能力。晴はその能力を持っていた疑いがあった。 その能力で家族を操りその身を犠牲にさせることで幼少期を生き残り、黒組でも一番の友人である東兎角を操り自分を守らせたのではないか?その疑念に晴は苦しんでいた。 だが東兎角は晴がプライマー能力を持っていないことを証明することにある行動を取った。『プライマーで操作されている人物がプライマー能力者を殺すことはできない、もし殺せればプライマー能力で操られていることではない』 そして東兎角は晴の胸をナイフで刺すことに成功する。 だがそれは東兎角が考えるプライマー能力の否定であり、プライマー能力の存在を証明することは誰にもできない。 晴は兎角が苦渋の想いで証明した結果を信じている。それでも自分のプライマーがヤモトに作用しているのではという考えを完全に拭うことは出来なかった。 だが晴は信じる。自分にはプライマー能力はなく、ヤモトとも兎角と同じように女王蜂と働き蜂ではなく友人同士の関係を築けることを。 こうして偽りの東京の地でひとりの少女とひとりの守護者の物語が始まる。 【クラス】 セイバー 【真名】 ヤモト・コキ@ニンジャスレイヤー 【パラメーター】 筋力C 耐久D スピードB 魔力D 幸運B 宝具C 【属性】 中立・中庸 【クラススキル】 対魔力:D 魔術に対する守り 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力 騎乗:E 騎乗の才能。しかし騎乗に関する逸話がないため申し訳程度 バイクや自動車を乗りこなせる程度のスキル 【保有スキル】 サクラ・エンハンスメント・ジツ:C ユニーク・ジツの一つ。物質にエンハンスメントを込めることでサクラ色に輝き、只の道具でもサーヴァントにダメージを与えることも可能になる。またある程度の軽い物質ならサイキックめいて操作することが可能 心眼(真):C カラテ、ニンジャ感覚、数々の戦闘の経験によって培われた洞察力 窮地において自身の状況と敵の能力把握し、その場に残された活路を導き出す戦闘論理 アイサツ:D アンブッシュで相手を仕留めきれなかった際、相手が名乗った場合に自分の名前を名乗らなければならない。 名乗らない場合にはステータスが大幅に下がる。 ニンジャにとってアイサツは絶対である。古事記にもそう書かれている。 魔力補給:D スシを補給することにより通常の食事より多くの魔力を回復することができる。 特にオーガニック・スシの大トロは普通のスシより多くの魔力回復が見込める 【宝具】 『折紙誘導弾(オリガミ・ミサイル)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ1~10 最大補足人数:1~10 ヤモト・コキの象徴的なジツが宝具化したもの。 オリガミにサクラ・エンハンスメントを込めてツル、紙飛行機などの形に折りそれを操作して相手にぶつけるジツ。オリガミはぶつかると爆発する。 操作は自由自在。相手にぶつけずオリガミを宙に浮かすことにより機雷、地面に設置することで地雷めいた運用。またオリガミを足場にして跳躍、また爆発する性質を生かして加速に利用することもできる。 普段は紙が無ければオリガミ・ミサイルは使えなかったが英霊として召喚されたことにより自分で紙を作りオリガミ・ミサイルを使うことが可能になった。 但し、通常の普通の紙にエンハンスメントを込めてオリガミ・ミサイルをぶつけるのに比べて魔力消費は多大になる。 『折紙桜色蝶(サクラ・エンハンスメント・デバフ)』 ランクC 種別:対人宝具 レンジ1 最大補足人数:1 オリガミ・ミサイルが違う形に変化したジツ。 蝶々に形になったオリガミが相手に纏わりつき、相手の攻撃の射線上に蝶があり破壊された場合は小爆発をおこし勢いを削ぐことができる。 また蝶が破壊された様子からヤモトの培ったカラテによって攻撃の先読みを容易にする。 また蝶が纏わりついた物質はヤモトによってある程度の操作が可能。武器に纏わりせれば武器の軌道を変えることができ、さらに相手の得物も奪うことができる。 普段は紙が無ければオリガミ・ミサイルは使えなかったが英霊として召喚されたことにより自分で紙を作りオリガミ・ミサイルを使うことが可能になった。 但し、普通の紙にエンハンスメントを込めるのに比べて魔力消費は多大になる。 【weapon】 カロウシ、ナンバン 刀匠キタエタの逸品たる双刀 【人物背景】 ある学生の自殺に巻き込まれ瀕死になった際にシ・ニンジャのソウルが憑依してニンジャとなる。ニンジャになったことにより運命は大きく変わる。多くの人と出会い別れながらも人間と成長し、マッポー都市ネオサイタマで懸命に生きていく。 【サーヴァントとしての願い】 願いはなかったが、晴と出会い晴を元の世界に帰すことが願いになる 【マスター】 一ノ瀬晴@悪魔のリドル 【マスターとしての願い】 元の世界へ帰る 【能力・技能】 戦闘能力はないが数々の暗殺者から狙われたことにより修羅場慣れしており、常人より生存能力は高い。 プライマー 意識的あるいは無意識に人を引き付け魅了し支配し操作する能力。しかし一ノ瀬晴がこの能力を持っていたかそうではないかは作中でも完全に判明していない。 【人物背景】 幼少期からある事情で命を狙われ続けた少女。家族、親しい人物は晴を守り、また巻き込まれて死んでいき天涯孤独。 そんな壮絶な人生を歩みながらも性格は明るく天真爛漫。そしてお人よし。 基本的に人の言うことは疑わないので、騙されて窮地に立たされることがしばしば有る。 【方針】 聖杯戦争を中止させみんなで協力して元の世界へ帰る。 ただ最後の一組になるまで元の世界に帰る方法が無いと分かれば方針を勝ち残りに変更する可能性は十分にある
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/111.html
【マスター】 間桐雁夜@Fate/Zero 【参加時期】 原作終盤死亡寸前 【マスターとしての願い】 間桐桜を救い出す。 【weapon】 蟲を使役する。 即席のため本家である魔術師には及ばない。 【能力・技能】 間桐の人間による蟲の使役を用いる。聖杯戦争に間に合うために行った調整では本来の力は出し得ない。 しかし蟲と言う存在は人間に無意識で不快感を与える、そして力が無い訳ではない。 【人物背景】 間桐の家に生まれるが、それを嫌い家を飛び出し一般人として生活を送っていた。 好意を寄せる幼馴染がいたが彼女の幸せを案じ手を出さないでいたがその娘が間桐の家に養子に出されていることを知る。 雁夜はその娘を救うために己の身体を犠牲にしながら魔術師の道をもう一度歩む……即席ではあるが。 寿命を削られた男は少女を救うべく戦う。聞こえはいいが自分のためである。 しかし少女を救う気持ち、これだけは真実だ。 【方針】 自分に残されている時間など無い。バーサーカーの魔力消費を考えると尚更。 聖杯に辿り着くためには構ってなど居られない、全力で勝ちに行く。
https://w.atwiki.jp/fateonsen/pages/48.html
キャラシート【としあきの聖杯戦争TRPG】 17/02/06版 【名前】平岡 椿 【容姿】ポニーテールの少女 【願い事】腕試し 【バッドエンド】聖杯戦争に敗退。次回に備えてトレーニングを再開する。 【グッドエンド】聖杯戦争に勝利。勝って兜の緒を締め、トレーニングを再開する。 【令呪】 3 / 3 【HP】 5 / 5 【筋力】A:5 【耐久】E:1 【敏捷】D:2 【魔力】E:1 【幸運】E:1 【スキル】特権召喚:英雄点5を得る。エクストラクラスの召喚が可能となる。 【その他】魔術回路があるだけの普通の剣道少女。聖杯戦争とかいう力試しの機会があると聞き舞台に訪れる。 居合斬りの刀を持ってきた。