約 374,270 件
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/125.html
魔科学共存理論 ◆wd6lXpjSKY 魔術と科学が交差するとき、物語が始まるならば。 この物語は既に開幕済みである。 ◆ ◆ ◆ 意識を失ったマスターである間桐雁夜を休ませる。 この事を遂行するために現在バーサーカーである一方通行は行動していた。 理性無き狂戦士が他者のために動くなど理解出来ない行動だがマスターが死ねば彼も消える。 元より狂戦士は間桐雁夜に何か通ずるモノを感じているため、放っておけない可能性もあるが。 安息を取る上で一番効率が良いのは馴染みの場所だろう。 間桐邸……天戯弥勒によって構成されたと推測される架空世界でも間桐雁夜の居場所が存在する。 彼の拠点にもなっている間桐邸に戻り、休ませるのが一番だろう。 彼に必要なのは魔術的な回復ではなく、人間として根本的な体力の回復である。 PSI粒子によって影響を受けた魔術回路がどのようになっているかは不明だ。 確実に魔力の最大容量は上昇している。聞こえは良いだろう。 しかしとある一説が存在する。それはとある世界に存在する一種の共存理論。 此処で語るべき事ではない。 繰り返すが今、必要なのは間桐雁夜を休ませる事。 バーサーカーは彼を担ぎ間桐邸の近くにまで来ていた。 朝方、身体がゴムのように伸縮するライダーと交戦したため玄関の一部が崩壊している。 戦闘の影響で警察に通報され、間桐邸の周辺はテープによって立ち入り制限が設けられていた。 住んでいる雁夜が立ち入りを妨げられる事はないだろうが目立つのは危険である。 警察官が二名、当番なのか入り口を見張っていた。 魔力の放出を限界にまで薄めていた一方通行は少し、極僅かだが左腕に魔力を集中させる。 右腕にはしっかりと間桐雁夜を担ぎ、左腕を大地に置く。 地中の中に魔力を送り込み、力の方向性に圧力を加え少しだけ地盤に波を与える。 その結果、間桐邸入口付近にだけ地震を発生させたのだ。 その震度の見積もりは四後半と同一であり、警戒するには十分過ぎる揺れである。 警察官は地震発生により、一度無線を確認するためパトカーに向かった。 その瞬間を逃さず一方通行は間桐邸に気付かれること無く入り込む。 同じバーサーカーである不動明も言っていたが狂戦士にしては芸達者なサーヴァントである。 間桐邸に入り込むと入り口はルフィとの交戦による余波のため崩れていた。 全部が全部、という訳でも無いため生活する分には何とかなるだろう。 隔離された聖杯戦争を行うためだけの住居だ。少しぐらい我慢すれば大丈夫だ。と思う。 間桐雁夜の部屋に踏み入り、彼をベッドに寝かせるとバーサーカーは霊体に戻る。 現界することで無理に魔力を消費する必要はない。 バーサーカーも戦闘を行った身であり、無傷な筈がないのだ。 魔力も消費しているため主従揃って回復に努めるのが一番理想的な展開である。 付近に潜伏している敵もいないため狂戦士もまたその血塗られた腕を休ませる。 「最初にPSI粒子の影響を濃く受けたのがアンタか」 一方通行が間桐雁夜を休ませてから何時間か経過した後、前触れもなく来訪者が現れた。 狂戦士は己を現界し戦闘態勢に入る。先制は仕掛けずあくまでマスターの防守に重点を置く。 突然現れた男の髪は橙色に染まっておりその声は参加者であれば誰でも知っている。 「身体が軽い……それにこの力は……? 場所も俺の部屋だ、バーサーカーが運んでくれたのか――ッ!?」 目を覚ました間桐雁夜の周りは気絶前とは大きく異なっていた。 戦闘を行っていた公園付近ではなく、見慣れた己の部屋。 身体に流れている魔術回路、刻印蟲の疼きが普段よりも弱々しくなっている。 それに加え確実に魔力の量が増えている。少ない時間で整えた魔術師の体裁を上回っていた。 全ての現象に理解と処理が追いつかない。そして目の前の存在が更に状況を混沌へと陥れる。 「天戯弥勒……お前が聖杯の――」 「初めまして、間桐雁夜」 天戯弥勒。 従来とは異なる異種の聖杯戦争を開催した男が目の前に存在していた。 間桐雁夜はベッドから立ち上がり何時でもバーサーカーに命令を下せる体勢に入る。 既に狂戦士は臨戦態勢、何時でも動ける状況になっていた。 何故始まりの男が間桐邸に居るかは不明だが良い話ではないだろう、断言出来る。 「俺は別に戦いに来た訳じゃないさ、アンタの、お前の身体が気になってな」 「……俺達にテレパシーみたいなモノを送った時と較べて大分柔らかいな」 「気取っただけさ」 天戯弥勒に対して平然を装い軽い言葉で対応する雁夜だが相手の方が軽く感じてしまう。 圧倒的情報不足の状況で間桐雁夜がこの場を回す事は不可能に近い。 受け身になるしか方法はなく、しかし後手に回れば確実に追い込まれるのが現実だ。 この状況を切り抜けるには一瞬も迷いが許されないだろう。 「俺の身体……溢れ出る魔力について知っているのか?」 「魔力か。そうだな、お前の身体はPSI粒子と本来の魔術回路が存在している」 「さ、PSI粒子? 聞いたことがないぞ」 PSI粒子。 間桐雁夜はこの言葉を聞いた記憶がない そもそも存在している言葉だろうか。天戯弥勒の造語にしか聞こえない。 しかし身体に異変が起きているのは事実であり、本当かもしれない。 「科学の力と言った方が早いだろう」 「俺は他の魔術師と比べると……科学の知識や認識については広い方だ。 だけどそのPSI粒子って奴は一度も聞いたことがない、それは一体何なんだ?」 間桐雁夜は魔術師としは見習いである。 系譜がある間桐の家を飛び出し魔術とは関わりを持たずに生活していた。 魔術師の多くは科学に弱い。簡単な電化製品の扱いにも戸惑う程に感心を持っていない。 だが間桐雁夜は所謂表の世界で生きていたため一般教養は魔術師の其れを上回っているのだ。 しかし一人の少女を救うために聖杯戦争に臨む事になった彼は己の身体を酷使する事になっている。 「この世界のとあるエリアに溢れている力の結晶だ。 お前の身体は魔術回路とPSI粒子が共存し互いに助長している」 「なら、今の俺は強くなっている……?」 「魔力の容量は確実に増えている。だが、だ。 そんな上手い話が在る訳でもない。お前も経験があるんじゃないか?」 「なん……だと……?」 無条件で魔力が強まれば聖杯戦争における生存競争率は変動する。 全員が全員PSI粒子とやらを取り込めば平行線を辿るだろう。 しかし天戯弥勒の話を聞く限りでは間桐雁夜しかその影響を受けていない。 これは彼にとって大きなアドバンテージであり、未熟でありながらも正規の魔術師と対抗出来るのかもしれないのだ。 「魔術と科学が交差すれば新たな現象が発生する。お前の身体のように」 「……」 「だがその二つは本来交差することのない異文化だ。 互いに互いを認めず反発する――つまり、力を使えば使うほどお前の身体は崩壊する」 天戯弥勒から告げられた事実は己の崩壊。 魔力は増えたが行使すればその分己の身体が蝕まれる。 唯でさえ間桐雁夜の身体は刻印蟲の影響で満身創痍、それに加えての崩壊。 元々風前の灯である彼の生命は更に終着へと加速する事になる。 「……それを信じると思っているか?」 「声が震えているぞ、間桐雁夜。 気になるなら蟲を使ってみろ、何故そうしない? 確かめるんだろ?」 天戯弥勒に発破を掛けるが口論では彼の方が上手らしく間桐雁夜は言葉を詰まらせる。 現に蟲を使役しようと試みる――そう思っているが血管に謎の痛みが混入してくるのだ。 刻印蟲とは別の、新たに身体を崩壊させる信号が彼の体内を駆け巡っていた。 「心配するな。お前の身体はまだ染まりきっていない。 サーヴァントを戦闘させるだけなら問題は何一つ発生しない」 「対処法はあるのか、教えろ」 「普段通り蟲を使役するならば最終的にお前の魔術回路は焼き切れる事になるだろう。 それが嫌ならば今後、魔術の使用は控えるべきだな。それかゆっくり温泉にでも……冗談だ」 (魔術師としての生命は尽きた……くそ、ごめん桜ちゃん……ッ) 「もしくはお前が魔術と科学を共存させた新たな領域に踏み込めば話は別になるが、どうかな? この空間にはお前が知らない魔法も溢れているからな――それはそうと、この家はそっくりだろう?」 次々と出てくる未知なる単語に処理が追いついていない間桐雁夜。 それを気にしているかどうかは不明だが、天戯弥勒は話題を変更した。 この世界は彼が用意した推測されており、間桐邸は本物と全ての造りが同一である。 「お前はさっきから何が言いたいんだ……?」 「そっくりだろう、そう言ったんだ。この造りはオリジナルと何一つ変わりない。 懐かしいだろう? またこの家に住めるんだからな。それともう知っていると思うがこの世界にはNPCが存在する。 NPCの中にはオリジナルが存在している奴もいる――この家はお前が知っているモノと何一つ、全てが同一なんだ」 天戯弥勒が言葉を吐き終える前に間桐雁夜は狂戦士に命令を下した。 吠える狂戦士、その標的は目の前に存在する始まりの男、天戯弥勒。 彼が言った言葉は間桐雁夜の願い、謂わば聖杯戦争に懸ける全ての思いに関係していた。 その存在は彼にとっては他人だ。血の関係など存在しない。 だが、それでも。彼にとっては守るべき存在であり日常の象徴でもある。 誰も彼女を守らないならば、己が守り再び笑顔を取り戻せばいい。だから彼は再び魔道の道に戻った。 「バァアサァアアカァァアアアッッ!!」 吠える、男は吠えた。 それに応え狂戦士も己が咆哮と共にその力を天戯弥勒に放つ。 圧縮された空気を弾丸のように放ち風穴を開けんとするが天戯弥勒は右腕を翳した。 翳された右腕の周囲に謎の光が展開され気付くと光は枝のように分かれていた。 分かれていても右腕には盾のように光の元が完成しており、狂戦士の一撃は防がれてしまう。 天戯弥勒は笑う。 解りやすい、この男は。間桐雁夜は実に解りやすいと。 まだ最後まで話し終えていないのにこの反応、この男に会いに来て正解だった。 溢れ出る感情は舞台を大きく賑やかすだろう。 台本など最初から存在しないように暴れてくれる一種の道化としてこの男は物語を創る。 「折角の家が壊れるぞ……まぁいい。お前はお前の身体に気をつけるべきだ。 忠告はしたからな――最後の一人になるまで思う存分暴れてくれ、間桐雁夜」 「逃すなッバーサーカーァ!!」 「■■、■■■■■■■■■■■!」 消え行く天戯弥勒に対し拳の鉄槌を卸す狂戦士だが空打ちに終わってしまう。 最初から存在しなかったように、まるで蜃気楼のように消えた天戯弥勒。 拳が卸され一部壊滅している床を見ながら間桐雁夜はまるで今までが夢、そう思ってしまう。 新たな聖杯戦争。 間桐臓硯からも聞いたことがない二度目の生、二度目の聖杯。 全てがまるで――「間桐臓硯……間桐ッ!!」 全ての思考を放り投げ間桐雁夜は扉を蹴破り部屋の外に出る。 天戯弥勒の言葉の中に一つだけ引っかかった事がある。 未知なる単語で溢れているが、混乱している状況でも一つだけ、一つだけだ。 この空間はオリジナルと同じ――つまり間桐雁夜が知っている物が存在する。 この間桐邸が証拠となり、天戯弥勒は何らかの力で冬木の街を一部再現しているのだ。 それに加え彼が言った言葉。 この街に生活している聖杯戦争参加者以外の存在はNPCであること。 そしてそれもまた、オリジナルを元に造られているとするならば。 荒げた呼吸を整え、間桐雁夜は大きく目を開く。 此処が間桐邸を模した空間ならば。構成物質が全て同一ならば。何もかもが一緒ならば。 一度死んだ彼に与えられた新たな生命。二度目の生命に興味はない――いや、存在する。 どれだけ汚くなろうと、泥を被ろうと、叶えたい願いがある、救いたい存在がいる。 「……帰っていたんですね」 この声だ。 この声をもう一度聞けた。己の総てを投げ出すに値する存在が目の前に居る。 NPCだろうが関係なく、その声、容姿総てが彼の記憶と一致していた。 「泣いている……の?」 「そうだよ……おじさんは弱いんだ……ごめん、でももう悲しませないから……っ」 間桐桜。 彼が聖杯戦争に参加する動機となった悲劇の少女が確かに存在していた。 抱きしめるその少女は何一つ変わらず、再び会えた奇跡に彼は涙を流していた。 例え彼女が天戯弥勒で言うところのNPCだろうが構わない。 目の前の間桐桜は間桐桜だ。オリジナルやNPCの枠組みがあろうと間桐桜としての存在に変わりはない。 薄れて行く意識の中、蟲蔵に埋もれる中で最後に伸ばした一つの奇跡。 握り締めた二度目の聖杯戦争に彼は不安を感じていた。もう一度地獄を体験するのかと。 知らないサーヴァント。知らない力。崩壊を告げられる科学の力――だが今はどうでもいい。 目の前に希望の光が存在しているだけで今は――それだけでいい。 【D-4・間桐邸/一日目・夕方】 【間桐雁夜@Fate/zero】 [状態]肉体的消耗(中)、精神的消耗(小)、魔力消費(小)、PSIに覚醒 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を取り、間桐臓硯から間桐桜を救う。 1.間桐桜(NPCと想われる)を守り、救う。 2.蟲の使役に注意する。 [備考] ※ライダー(ルフィ)、鹿目まどかの姿を確認しました。 ※バーサーカー(一方通行)の能力を確認しました。 ※セイバー(纒流子)の存在を目視しました。パラメータやクラスは把握していません。 ※バーサーカー(不動明)、美樹さやかを確認しました。 ※PSI粒子の影響と一方通行の処置により魔力量が増大しました。 ※お茶は戦闘を行ったD-4の公園に放置してきました。 ※PSI粒子の影響により身体能力が一般レベルまで回復しています。 ※生活に不便はありませんが、魔術と科学の共存により魔術を行使すると魔術回路に多大な被害が発生します。 【バーサーカー(一方通行)@とある魔術の禁書目録】 [状態]健康 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:■■■■─── 1.───(狂化により自我の消失) 2.マスターを休息させる [備考] ※バーサーカーとして現界したため、聖杯に託す願いは不明です。 ※アポリオンを認識し、破壊しました。少なくとも現在一方通行の周囲にはいませんが、美樹さやかの周囲などに残っている可能性はあります。 BACK NEXT 041 機械仕掛けの運命―回る歯車― 投下順 043 裏切りの夕焼け 041 機械仕掛けの運命―回る歯車― 時系列順 043 裏切りの夕焼け BACK 登場キャラ NEXT 036 誰がために命を燃やす 間桐雁夜&バーサーカー(一方通行) 043 裏切りの夕焼け 035 CALL.1:通達 天戯弥勒 050-a 月夜を彩るShuffle Beat
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/1187.html
902 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2008/01/24(木) 04 58 36 間合いを詰めて攻勢に出る。 無謀と分かってはいる。 だがここは接近戦の一手だ。 距離を開き相手の出方を見るの手もあるが、この場合難しい。 相手は剣を握っているが距離を開いて戦うことも可能なだけの武装を備えている。 ここで距離を開けたことを切っ掛けに中距離戦闘に徹せられれば活路はまず無い、そう判断したが故の接近戦。 初撃の突きを左の陽剣で受ける。 刺突の一撃ならば刀身で受け流せば身体を貫くことはない。 「ふっ!」 受け流すと同時に踏み込み、右の陰剣で無防備となったその身を突く。 だがその一撃は空を切る。 莫耶の刀身はカポーテの上を滑るように擦過する。 そうとしか思えぬ動きで莫耶の一撃を回避する。 そして踏み込んだ一歩が死線を超えさせたのか、マタドールの剣が再び突き出される。 突き出されたはずの一撃はいつ戻されたのか、初撃と等速であるはずの突きは、只一歩の踏み込みによって不可避の一撃へと変貌した。 心臓を狙う一撃は、だがそれでも眉間へ直撃はしない。 回避行動の結果、抉った先は左鎖骨。 砕けることはなく、刺突の一撃はあっさりと鎖骨を抉り取った。 激痛が走り、左手から干将を握る力さえ失せる。 だがそれで終わりではない。 激痛を知覚するとほぼ同時、次の刺突は放たれていた。 続く一撃は頬から首筋を貫通し、鮮血が吹き出す。 連撃を受けながら、一つのこと、その剣の氏素性を理解した。 本来それは只の刀剣でしかない物だ。 名工が為したわけでもなく、鋳物の剣でしかない。 だが、その剣の鉄は、長く、永く闘争の場に存在していた。 時に獲物の血を啜り、時に所有者の血に塗れ、折れ飛ぼうと再び鋳型に流され、戦場へと戻る。 それを続けたが故の闘争の呪い。 獲物を突き抉ることに限り、その剣の切れ味は英霊の武器に匹敵する武装だと、この空間に於いても有効すぎるほど有効にその威力を発揮する武装だと、己の身を抉られながら、その事を只理解した。 だがそこに焦りはない。 一人では勝てぬ相手でも、今は桜がいる、仲間がいる。 その事が、流れ出る血液さえも忘却させて安堵させる。 その安堵が、ともすれば抜け去ってしまいそうな両腕に力を与えていた。 ほぼ無詠唱の魔術が連続して放たれ、鉄球を迎撃し、その主も狙う。 純粋な魔力量であれば既に一流の魔術は、その実完全に抑え込まれている。 敢えて威力の強弱を付けて放たれた魔術は、大小の鉄球を組み合わせて完全に防ぎきっている。 それどころか、敵であるマタドールは精妙な動きで士郎を攻撃しながらも盾にするかのように軽快にステップを踏み続ける。 残念ながらそれに追いすがり有効打を放つことは出来ず、鉄球を迎撃することに専念させられていた。 だが、そこに悲愴さも焦りもない。 一人で正対すれば勝ち目はなかっただろう。 だが、目の前には愛する人が居る、知り合ったばかりではあったが、友人となった人が居る。 その事実が、挫けてしまいそうな心を蹴り飛ばし、力を与えている。 その力が、術の精度も、威力さえも上げているような、そんな感覚があった。 時に予想以上の威力を発する魔術が、時に鉄球の防御を弾き飛ばし、マタドールの回避運動を強制させ攻撃を制限し、そのことが士郎の更なる攻勢を可能としていた。 そこにある感情は紛れもなく歓喜。 圧倒的に追い詰められ、抉られ、防がれる。 それでも、戦えているという歓喜の感情があった。 その膠着がどれほど続いたろうか。 「……『良い』な、君達は」 優勢でありながら攻め潰せぬが故の方策か、それとも真に思うその感情を体内に留めることを良しとしなかったが故か、攻勢を緩めることなく言葉を発する。 それに対応する余裕など、二人には存在しない。 「不利を自覚しようと、その身を抉られようと、互いを信頼し、力を発揮し続けている……闘争の場には不要の感情とも思うが、なるほど、そのような道もあると言うことか」 マタドールは笑う。 「確かにそれもまた闘争に必要な素質だ……そこに関して言えば私以上かもしれんな」 鮮血が二人を染め上げ、それでも両者の剣は止まることなく敵を狙い続ける。 「だがそれとて、私と正対するのは早すぎたな!」 士郎の目前でカポーテが視界を塞ぐ。 剣を警戒し、半歩下がる。 だが、視界に現れたのは明らかに剣ではない。 認識できたのはそこまで、何かを探る暇も有りはしない。 カポーテを振り払うように、その影から鉄球が飛び出し、士郎を直撃する。 右胸部を直撃した鉄球は骨を砕き潰すようにその半ばまでを身体に埋め、その身体を弾き飛ばした。 桜が叫び、その視界を横切るように横飛びになって吹っ飛んでいく。 その事実を理解するのに十分なほどの時間の後、地面に叩き付けられる。 常ならば脊椎を破壊されて良くて戦闘不能、悪ければ死んでいただろう。 だが、ここは通常の物理法則の薄い世界である。 『身体は……まだ動く』 ギチギチと全身が歪んだような感覚はあったが、それでも立ち上がる事は出来た。 桜の方に歩き出そうとしていた男の足が止まる。 「ほう……」 感心したかのように男が向き直る。 「今ので決まったと思ったがな、君は余程強固な何かを持っているらしい」 右腕の莫耶を握り直す。 左の干将も握り直そうとして、その手に無いことに気付いた。 ……どうやら弾き飛ばされたときに落としたらしい、地面に転がっていた。 「嬉しい事だ、とんだ小物とも思ったが、どうやら君は大当たり、虎の子だったらしいな、希有な才覚の持ち主か、それとも……その年で余程の修羅場でも潜ってきたのかな?」 嬉しげに剣を振る姿は、まさしく戦闘狂のそれだ。 「数年後にまた相対したいとも思うが、残念ながらここは闘技場ではない……止めを刺させてもらおうか」 ゆっくりと、まるで僅かな回復を待つかのように歩いてくるのが見える。 そこにあるのは油断ではなく、愉悦なのだろう。 戦える限り戦え、とでも言いたいのか。 火蛇:敵に合わせてこちらからも間合いを詰める 金剛:間合いを保ちながら移動し、男と桜の間に立つ 山彦:……再び投影を行う 投票結果 火蛇:0 金剛:5 山彦:1
https://w.atwiki.jp/brawlminus/pages/30.html
弱攻撃 攻撃名 変更点 弱攻撃 弱攻撃2 弱攻撃3 ダッシュ攻撃 攻撃名 変更点 ダッシュ攻撃 強攻撃 攻撃名 変更点 上強攻撃 横強攻撃 下強攻撃 スマッシュ 攻撃名 変更点 上スマッシュ 横スマッシュ 下スマッシュ 空中攻撃 攻撃名 変更点 通常空中攻撃 上空中攻撃 下空中攻撃 前空中攻撃 後空中攻撃 つかみ 攻撃名 変更点 つかみ上 つかみ前 つかみ後 つかみ下 必殺技 攻撃名 変更点 通常必殺技 横必殺技 上必殺技 下必殺技 その他追加、変更点
https://w.atwiki.jp/itan_seihaisensou/pages/106.html
裏設定 その正体は新二次聖杯戦争のマスター。 ロシアで生まれ育ったが、幼少期に飛行機の墜落事故に巻き込まれて1人だけ生き残る(その墜落事故は飛行機と未知の存在「UFO」の接触事故というのが中国政府の見解)。 その後、中国政府上層部に回収されて飛行機と共に墜落したUFOのテクノロジーを転用した度重なる人体改造を受けた(事故に巻き込まれてUFOと物理接触したウルストにのみ転用移植が可能だったという経緯がある)。 それから10年近く中国政府上層部の傭兵として都合良く利用され、当時国内で発生していた内乱を数日で解決させるなど多大な戦果をもたらした。 この内乱事件をきっかけに上層部からはプロパガンダとして利用されて、戦果を「大袈裟」にされ、中国軍からは都市伝説「天空を舞う英雄」として英雄視されるまでに至った。 更に数年後、中国政府上層部の指令を受けて聖杯を獲るべく聖杯戦争に参戦した。 英霊として召喚された以上は新二次聖杯戦争によって何らかの形で死亡したことが示唆される。 ウルストにはこの記憶が無い。 陽気な人格も中国軍の厳しい訓練によって捏造されたものに過ぎない。
https://w.atwiki.jp/kakiteseihai/pages/80.html
【クラス】 ランサー 【真名】 一護の人(◆DpgFZhamPE)@第二次二次キャラ聖杯戦争 →書き手の詳細はこちら 【パラメーター】 筋力:B 耐久:C 敏捷:A 魔力:B 幸運:C 宝具:B 【属性】 混沌・中庸 【クラススキル】 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない 【保有スキル】 戦闘続行:A 往生際が悪い。瀕死の傷でも戦闘を可能とし、致命的な傷を受けない限り生き延びる。 仕切り直し:C 戦闘から離脱する能力。不利になった戦闘を戦闘開始ターン(1ターン目)に戻し、技の条件を初期値に戻す。 チェイン A 物語を繋げる力。フラグ整理もお手の物。 転じて自身の武器を呼び寄せる能力。 手から離れていたとしても念じるだけでその手元に戻ってくる。 超速再生 B 一護やデップー由来の再生能力。 このランクならば腕の欠損、胴体に開けられた穴などを一瞬で回復可能。 破棄のあった難所でさえ書き上げて再生できる。 しかし、再生の規模に応じて相応の魔力を消費する。 アルテミット・ワン B 二次二次聖杯戦争の登場話コンペにおいて、最多票を獲得した逸話が昇華したスキル。 自らの宝具以外のステータスのうち一つを、対応する相手のステータスより一段階上回ることができる。 このスキルは敵一人ごとに発動できるため、相手が多人数の場合、自分のステータスを複数強化することも可能。 【宝具】 『二律背反・矛盾螺旋(アンビバレンツ・デッド・オア・アライブ)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 必殺必中の魔槍を正面から受けきった天地魔闘の構え、絶対防御を正面から貫いた刺し穿つ死棘の槍。 最強の矛盾対決を描き切った一護の人の最終奥義。一回の戦闘で一度だけ使用可能。 魔槍による回避防御不能の一撃でカウンターを打ち込むまでは、相手のいかなる攻撃もHP1で耐えしのぐことができる。 この宝具は相手の防御・回避・バフ・デバフ系の宝具・スキルなどを貫通する。 【容姿】 ミスト@ダイの大冒険に取り憑かれた完全虚化黒崎一護@BLEACH 口調はクー・フーリン@Fate寄り 【Weapon】 ゲイ・ボルグ@Fateシリーズ 大魔王バーン@ダイの大冒険の各技 【代表作品】 『美遊・エーデルフェルト&バーサーカー』 『導火線に火が灯る』、『凛として散る戦士の如く』 【書き手紹介】 二次二次登場話投票において最多票を獲得した書き手。 一護の人として有名だが、彼は決して登場話コンペでの一発屋ではなく、二次二次の主力として活躍中である。 二次二次の序盤の山場であり、フラグが複雑に絡み合い、関係者も多く、難所であったバーン包囲網を見事にリレーし次へと繋げた。 【スタンス】 自らと自らを名づけてくれた者達の誇りのために、書き手聖杯でもてっぺんを取る 【基本戦術、方針、運用法】 耐えて殴ることに特化したサーヴァント。 スキル、アルテミット・ワンが最大の強み。 うまく乱戦に乗り込めば宝具以外のステータスオールA+やオールEXも夢ではない。 タイマンにおいても宝具の性質上滅法強い。 注意すべきはステータスは高くないものの、宝具やスキルが強力なタイプのサーヴァント。 宝具もあくまでも瀕死で耐える止まりなので、相手からの更なる反撃には気をつけよう。 ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/jojofate/pages/49.html
221 :チョコ先生の出だし :2006/04/26(水) 21 20 33 ID ??? イタリアのとある家の一室。そこで一人の男がある文献を読み耽っていた。 「サーヴァントと呼ばれる使い魔を戦い合わせ、 最後に生き残った者があらゆる願いをかなえる聖杯を手にする……か」 この男こそ、強力過ぎるスタンド能力と、最低のゲス野郎と言わしめる性格の為、 ボスに封印されてしまった男____チョコラータであった。 彼は今、家の中にあった、聖杯戦争について書かれている文献を読んでいた。 「なるほど、聖杯戦争ってのはなかなか好奇心を刺激するイベントだな」 この文献は、最近暇を持て余していたチョコラータの好奇心を刺激するには、充分な物だった。 「開催地は日本か……明日にもでも向かうとするか」 一度好奇心を刺激されたら、その事を何所までも追い求める性格のチョコラータは、 すぐさま日本に旅立つことを決意した。 「サーヴァントって奴等の体はどんな構造になってるのか、 考えただけでもワクワクする……ウクク」 『現在34歳、元医者。チョクラータ来日決定』 To Be Continued ……
https://w.atwiki.jp/itan_seihaisensou/pages/107.html
▼以下裏設定▼ 彼は肉親にさえ、ひた隠しにして来た特異な魔術を会得している。 その魔術は「近未来予知」。 彼には自分の意思とは関係無しに未来を視る事が出来る。 この魔術は遺伝子の特殊な変異が原因で発現したものであり、継承は不可能。 綺礼はこの魔術を通じて、過去に様々な未来を視て来た。そして、その度にその視た未来と全く同じ行動を取って来たのだ。 過去に彼は凄惨な未来を視て、その未来を変える為に視た光景とは全く異なる回避行動を取ってしまった。 その結果、自分こそ救われたが、未来を変えた影響―その凄惨な未来は形を変えて彼の母に訪れ、ほどなくして他界してしまった。 それをきっかけに彼は未来に従って生きている。 しかし、1ヶ月前。 彼は視たのだ。自分が殺される未来を。 その予知は時間の経過と共に鮮明になっていき、やがて彼は聖杯戦争に辿り着く。 自分が聖杯戦争の参加者であるマスターに殺害されると知った彼は、その未来に従う為に自ら監督役を志願して聖杯戦争に介入した。 だが彼は内心その未来を否定していた。 生きる事への執着は無意識に彼を動かしていく。
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/21.html
鹿目まどか&ライダー ◆wd6lXpjSKY 何も理解出来ていなかった。 する気も無かった、今ならこう思うだろう。 気付けば知らない場所に居て周りには見たこともない他人、そして話す男。 天戯弥勒――最後に叫んだ男の声が印象に残る。知り合い……訳有の関係だろうか。 「私……私は」 記憶は在る。それも聖杯戦争に関する知識も何故か頭の中に眠っている。 この少女は聖杯戦争とは無関係であり知りもしない、世界も違えば時代も違う人間だ。 知識だけ手に入っても彼女に行動する起源が生まれる訳でもなく悩むしか無い――そうだろうか? 「私が頑張れば皆を救える……? マミさんと杏子ちゃん、さやかちゃんも……そしてほむらちゃんも……」 交わした約束は必ず叶えるべき事象ではない。 これまで死んでいった魔法少女の未練を無くす義務も彼女、鹿目まどかには存在しない。 他人を殺してまで叶える願いで彼女達は、幾多の魔法少女達は鹿目まどかを受け入れるのだろうか。 人々に不幸を振り撒く存在の一歩手前、これ以上魔法少女関係者が世界を闇に染める必要があるだろうか。 願い。 宇宙からの使者との契約で少女たちは願いと引き換えに魔法少女の力を手に入れた。 その響きは幼いころ多くの子どもたちが憧れた正義の英雄、それが理想。 現実は悍ましい姿である魔女と戦わなければならない、戦わなければ生き残れない状態だ。 彼女達の魂はソウルジェムと呼ばれる宝石に移り変わる――つまり人間ではない。 身体が壊れようが失おうがジェムの輝きがある限り彼女達は死なない、言わばゾンビ。 少女たちは宇宙存命のために人生を歪められ運命のレールから弾き出されてしまったのだ。 「でも人を殺すなんて間違ってる……こんなの絶対おかしいよ……ッ」 「当たり前だろ!!」 誰かを犠牲にする願いに意味など有るのか。 当たり前だ、存在するに決まっている。甘いことを抜かすな。 それでも、それでも、だ。 彼女はそれを否定する。誰もが安心して暮らせる優しい世界を彼女は望む。 彼は否定する。 この世界に窮屈な鎖は必要ない、誰もが自由に生きるのが当たり前だ、と。 鹿目まどかの意見に同調した男、今宵の聖杯戦争ではライダーのクラスを授かった彼女のサーヴァントだ。 麦わら帽子が特徴的な男は胸を張りまどかを後押しする。 「どんな理由でも人を殺す理由にはならないだろ!!」 彼は世間で言う悪だ、それも大罪人である海賊。 死刑囚を一人救うために世界政府に喧嘩を売り、牢獄に侵入もした。 その後処刑場にも乗り込み、彼は死刑囚である兄一人を救うため数々のモノを犠牲にしたのだ。 正義の形に定義など無い。 周りを見てみれば分かるだろう。現実やネットの世界でも正義について語る輩が存在する。 それは本質でもあれば、周りを茶化す言葉でもあり、己に注目を集めたいだけの発言でも在る。 人はそれぞれ己の正義を持っている。海賊であるライダーも根からの悪ではなく正義の心を持っているのだ。 「ライダーは聖杯に何を願う……聞いてもいいですか?」 「ない。俺は海賊王になるけど自分で頑張るから聖杯何ていらねえ」 願いの形だって人それぞれである。 自分の力だけで叶えたい者もいれば、聖杯など因果を変えて叶えたい者も居る。 どれもが正しくて、どれもが誤っている。絶対的な正解なんて存在しないのだ。 彼は一度言った。 『この海で一番自由な奴が海賊王』ならば彼は今宵の聖杯戦争に置いても自分の信念に基づき行動するだろう。 マスターと共にこの戦いを彼らしく生き残る――何も間違ってはいない。 戦いを止める行為は真剣に聖杯を求める人間に対して失礼極まり無い行為だ。 彼は止めはしない、戦う時が来れば戦う、それが彼の選択でありマスターの選択でも在る……かもしれない。 「じゃあ飯でも食いにいくか! まどか!!」 腹が減っては戦は出来ぬ。 見通しの良い草原から動き出す提案をしたライダーはそのまま彼女の答えを待たずに歩き出した。 ライダーは鹿目まどかが悩んでいる事を見抜いていた、いや誰でも分かる。 彼女は叶えたい願いは在る、だが他人を殺す勇気も人殺しの業を背負う覚悟も持ち合わせていない。 巻き込まれた存在ではあるが彼女もまた、無関係ではなく願いのために悩んでいた。 それを感じたライダーはマスターである鹿目まどかを気遣い出来るだけ笑顔にさせる。 「ありがとう……」 俯きながら小声で礼を述べると彼女もライダーの後を続くように歩き出す。 心が楽になった訳ではない、だが今だけは笑顔でいたい。 幕を開けられた聖杯戦争。 集められた役者は色も違えば筆も違う。 彼彼女らが演じる今宵の舞台に台本など存在する筈も無く筋書きは想定不可能。 最後に笑う存在も不明、解る事を述べるとすれば希望など存在しない――これだけだ。 【マスター】鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ 【参加時期】不明。少なくとも杏子とさやか死亡以降。 【マスターとしての願い】不明。悩んでいる様子 【weapon】なし 【能力・技能】 最強の魔法少女になれる素質は持っているが現段階では普通の少女である。 また、一般人よりも魔力の量は大きいようである。 【人物背景】 普通の女子中学生であった鹿目まどかの運命は転校生である暁美ほむらとの出会いにより大きく変動する。 いや、彼女の知らない所で運命は既に大きく動いていた。 【方針】 悩んでいる。他人は殺したくない。 【クラス】 ライダー 【真名】 モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE 【パラメータ】 筋力B+ 耐久B+ 敏捷C+ 魔力E 幸運E 宝具C+ 【属性】 秩序・善 【クラス別スキル】 騎乗:D 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み程度に乗りこなせる。 対魔力:E 魔術に対する守り。無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。 【保有スキル】 悪魔の実の能力者:A 悪魔の実を食べたことにより異能の力を手に入れた者に与えられるスキル、彼はゴムゴムの実。 身体がゴムのようになる力を手に入れているため打撃や雷撃に対して驚異的な耐性が在る。 能力者は全員泳げない特性を持っており、海に由来する宝具や力の前には弱くなってしまう。 覇王色の覇気:EX 数百万人に一人しか身につけることができない、特殊な覇気。天性的な物である。 圧倒的な実力の差が存在する相手は戦うこと無く気絶してしまう。 この覇気は王の素質を持つ者にしか訪れないとされておりカリスマ:Dも兼ね備える。 またランクC相当の戦闘続行、勇猛、直感スキルも兼ね持つ。 【宝具】 『ギアセカンド』 ランク:D 種別:対軍宝具 レンジ:―― 最大捕捉:―― 両足をポンプのように使用し血流を加速させるドーピング。 発動すると身体から蒸気が吹き出す。普段よりも素早く動けるようになる。 『ギアサード』 ランク:D 種別:対軍宝具 レンジ:―― 最大捕捉:―― 骨を膨らませ体の一部を巨大化させる宝具。 巨大化した圧倒的な力で相手を殲滅させる。 また、体積の増加によりギアセカンドとは異なり速度は大きく落ちることになる。 『旅の欠片こそが財宝(麦わら海賊団)』 ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:―― 最大補足:―― 生前海賊であった彼とその仲間たちの航海や冒険、生き様を心情風景とし一味で展開させる固有結界。 発動者の後方に大きな海を展開させ、仲間である麦わらの一味と海賊船を召喚する。 ライダーは魔術師はないが一味全員で術を展開することにより固有結果の発動を可能にしている。 また、マスターである鹿目まどかの魔力量もあるためある程度大雑把に展開できる。 【weapon】ゴムゴムの実を用いた戦法。 【人物背景】 ttp //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%BBD%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A3 【サーヴァントとしての願い】 マスターに全てを捧げる。 【基本戦術、方針、運用法】 マスターのために戦う。 BACK NEXT 007 朽木ルキア&ランサー 投下順 009 虹村形兆&ライダー 007 朽木ルキア&ランサー 時系列順 009 虹村形兆&ライダー BACK 登場キャラ NEXT 参戦 鹿目まどか&ライダー(モンキー・D・ルフィ) 018 ゴムと反射と悪党と
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou/pages/72.html
No.23 「……本当に、どういう事なのかしら」 新都オフィス街の中心部に位置する超高層ビル・冬木センタービル。 その屋上に佇む一人の小さな影。 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは、ここに送られるまでに見た展開に いまだ納得できず、思案を続けていた。 聖杯戦争。 自身もかつてアインツベルンの代表としてバーサーカーのサーヴァントと共に参加していた 願望機を巡る魔術師達の生死をかけた争い。 その戦いの果てに自身は敗北し、様々な顛末の末に聖杯は破壊され全ては終結したと 思われていた。 だが自分は再び同じ名を持つ戦いに呼ばれる事となってしまった。 しかし腑に落ちない事も多々ある。 この聖杯戦争は自身が知る聖杯戦争とは明らかに何かが違っていた。 かつて自分を聖杯の器として利用しようとした監督役の神父・言峰綺礼。 あの男はシロウに倒されたはずである。 それが何故あの場に再び現れたのか。 死者が蘇るなど―――それこそ第三魔法でもなければ不可能な事象ではないか。 それだけではない。 本来ならば聖杯戦争で呼び出されるサーヴァントは7つのクラスに割り当てられた7人の はずである。 それがいきなり倍以上の25人も召喚されるとはどういう事なのか。 此度の争いは、それだけの英霊が『英霊の座』に戻ろうとする力が必要だというのか。 考えれば考えるだけ疑問が湧き上がってくる。 そもそも現状では圧倒的に情報が少なすぎるのだ。 果たしてこの聖杯戦争は自分の知るものなのか、はたまた全く違う争いなのか。 それを知るためにも行動を起こさねばなるまい。 既に自身の身は幼い頃に施された調整とサーヴァントの魂を取り込んだ反動で 本来短い寿命がさらに短くなっている。 もしもこの場で不測の事態が起きればそれこそ――――― 「……そんなの嫌。少なくとも、シロウに会う前に死ぬ訳にはいかないもの」 あの場で確実に確かめた訳ではないが、複数のマスターとして呼ばれた者達の中にイリヤは 衛宮士郎らしき影を見たような気がした。 気のせいかもしれないが、もしも本当に彼であればこれほど心強い物はない。 「あれが本当にシロウなら、きっとこの戦いを止めようとするに違いないわ」 だからこそイリヤは不安に駆られた。 彼が他者を救うために己の身を顧みず行動するであろう事は想像するまでもない。 もしも以前のように無茶をするようであれば――――― もはや彼の肉体には騎士王の聖剣の鞘はないというのに。 「うん、まずはシロウを探そう。後の事はシロウと一緒に考えればいいわ」 行動の指針を決め、彼女はおもむろに後方へと振り返る。 「貴方にも期待してるわよ。お願いね、ランサー」 イリヤの背後に控えていたのは、人の身の丈を超えた巨大な影であった。 全身を堅牢な鎧に包み込み、鹿か鍬形を思い起こす頭部を守りし兜。 そしてその手には螺旋状の―――まるで巨大なドリルを思い起こす巨大な槍が握られていた。 見知らぬ一般人が見れば、鉄の巨人が現れたと驚き逃げ出す者が大半だろう。 「…………」 「……貴方も変なサーヴァントね。バーサーカーでもないのにさっきからずっとだんまりじゃない」 「…………」 「とにかく、まずはエミヤシロウっていう人間を探すために手がかりを集めるわ。ここが冬木市 ならシロウの家があるはずだからまずはそこに行きましょう。案内は私がするわ、いいわね?」 「…………!(コクリ)」 イリヤの言葉を理解したらしくランサーは彼女に傅き、そして頷いた。 イリヤは当初対峙したこのサーヴァントがその巨体からかつてのパートナーであった英霊 ヘラクレスのようなバーサーカーのクラスのサーヴァントかと思ったが、問いかけてみれば 首を横に振ったので消去法で問い続けてみたら、ランサーだという事が判明した。 何故かこのランサーは意思表示はするものの何を語りかけても寡黙なままだったのだが、 イリヤ自身この手のタイプはバーサーカーで慣れていたのであまり負担は感じずに済んだのが 幸運であった。 「…………」 「えっ? 肩に乗れってこと?」 「…………(コクリ)」 ランサーはおもむろにイリヤの前に己の手を差し伸べた。 彼の意図を理解したイリヤは掌の上に昇り、ランサーもそれを確認して自らの肩へと彼女を 優しくエスコートした。 ゴゴゴゴゴゴ…… 「な、何この音……って、ええっ!?」 その直後、何やら背後から妙な音がすると思いイリヤが後方を振り返ってみた。 だがそこで見たのは予想を裏切る光景であった。 何とランサーの鎧の背面から俗に言うバーニアのようなものがせり出し、あろうことか ゆっくりと地面からランサーの足が浮かび始めているではないか。 「ま……まさか貴方、飛べるの!?」 「!!(コクリ)」 力強く頷くとともに、ランサーはイリヤに視線を投げかけた。 まるで『しっかり掴まっていろ』とでも言うように。 ゴォォォォォォォォォォォ!!!! 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」 次の瞬間、巨大な鉄の槍兵は天高く舞い上がり冬木市の上空を華麗に飛翔した。 鳥か、飛行機か、はたまた超人か。 いずれにせよこの鉄の飛行物体が槍兵の英霊だと看破できる者は地上にはいないであろう。 「あああ貴方、本当にランサーなのぉ!? ていうか、本当に人間なのぉぉぉ!?」 「…………」 あまりの事態にそうツッコまざるを得なかったが、相変わらず寡黙なままのランサーに対して イリヤはそれ以上は言及することなく、振り落とされないように気をつける事に神経を使う 方が賢明だと判断する事となった。 かくして、一人のホムンクルスと一人の槍兵は天駆ける一陣の光となって、しばし冬木の空を 飛び続けることと相成った。 この時点でイリヤ自身は未だ彼の素性を知る事はなかった。 だが、彼を知る者がこの場にいれば間違いなく少女は『当たり』を引いたと思う者も少なく ないだろう。 かつて絆の力で日ノ本を統一し、争い無き平和な世を築かんと奮迅した一人の三河武士がいた。 人知れず孤独を抱えながらも笑顔と優しさを絶やさず戦いを続けた彼の傍らに、必ず存在した 一人の武将がいた事を知らぬ者はいなかった。 あらゆる勢力からその力を恐れられ、第六天魔王の異名を持つかの人物すらその存在を 警戒し、危険視された武将。 人は彼をいつしかこう呼んでいた。 ―――――――――『戦国最強』と。 【参加者No:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night】 【サーヴァント:ランサー(本多忠勝)@戦国BASARA】 BACK NEXT 022 No.22 投下順 024 No.24 022 No.22 時系列順 024 No.24 BACK 登場キャラ NEXT 聖杯戦争開幕 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&ランサー 035 父と娘もしくは仇か宝
https://w.atwiki.jp/chaos_seihai/pages/39.html
半信半疑でやってみたサーヴァント召喚の儀式を終え、マスターとして正式に聖杯戦争に参戦することになった渋谷凛 マスターとして、そして魔術師としての心得の無い凛がこの先生き残れるのかどうか……。 呼ばれたアーチャー───アリスは、ひとまず凛に様々な事柄について教えた。 マスターとは何か、サーヴァントとは何か、そして、聖杯戦争とは何か…… 凛「本当にあるんだ……何でも願いを叶えてくれる「聖杯」って……」 アリス「えぇ、そしてその願いはこの戦争を勝ち残ることで叶えることができるの、リンは何か叶えたい望みがあったから私を呼んだのでしょ?」 凛「叶えたい……望み……」 アリスにそう言われ、凛はしばらく黙り込み、考えた しかし、思い浮かばない、一応アイドルとして大成したい、という願いはある、しかしその望みは、そんな魔法とかそんなので叶えるものなんかじゃない アイドルマスターは、自分自身の力だけで登り上がりたい シンデレラの階段はエレベーターなんか使って登るものじゃないから 凛「……ごめん、無い、かも」 アリス「………やっぱりね、てことは本当に興味本位で私を呼んだのね」 呆れた素振りで首を振るアリス 凛「あの……アリスは……じゃなかった、アーチャーはあるの……?どうしても叶えたい願い、とかって」 アリス「まぁね、あるわ」 凛「……そっか……」 凜はどんどん申し訳ない気持ちに迫られ、押しつぶされそうになってきた それもそうだ、この聖杯戦争に参加するサーヴァントはボランティアで呼ばれるわけじゃない サーヴァントにも、どうしても叶えたい願望があり、現界してきてくれる 本来なら、マスターとサーヴァント、共に願いを叶えたいもの同士でwin-winな関係を築き上げ、共に戦地で背中を預け合い戦っていくもの それを、何の力も持っていない女子高生アイドルが興味本位で参加し、サーヴァントの願い成就の機会を奪ってしまった あってはならないことなのである そんな凛の心情は見抜いていたアリス アリス「リン、言っておくけど、まだ私はあなたを枷だとは思ってないわ」 凛「…………」 アリス「あなたを他のマスター達と比べたら、まぁ弱いでしょうね、戦いは弱い方から潰していくのは定石、きっとすぐにでも数々のサーヴァント達が襲い掛かってくるでしょうね」 凛「………!」 ゴクリと固唾を呑む凛 アリス「────でもそれは逆にチャンスよ」 凛「チャンス……?」 アリス「えぇ、相手を甘く見てる奴ほど、油断も隙も大きい……つまりは、うまいこと立ち回れば逆転は十分可能、運が良ければ一網打尽もできる、そういう意味で、私はまだあなたをただの枷だとは思っていない、そういうことよ」 凛「……それを実現するためには、どうしたらいいのかな」 アリス「まずは私とリンがすっごく弱いってことを他の奴らの耳に入れる必要があるわね、きっと他のマスターには偵察用の使い魔を放ってるのがいるはず、その使い魔に。私達が他の相手と戦って苦戦している弱い姿を見せれば、第一関門突破といったところかしらね」 アリスの案を聞き、考える凛 凛「…………結構、厳しそう……だって、私達の弱い姿を見せるには、まずは誰かと戦わなきゃいけないんでしょ?それも、私とアーチャーの組み合わせで何とか対処できる程度の強さの相手と……」 凛「サーヴァントの強さはマスターの魔力に依存するって話からすると、きっと私達がこの聖杯戦争に参加した組み合わせの中で一番弱いのは、間違いないと思う……そんな私達が互角程度に戦える相手なんて、いるのかな……」 凛「それに、もしそういう相手がいたとして、ちゃんと偵察の使い魔が、私達の戦いを見てくれているのかどうかも分からないし……」 アリス「へぇ?ただの一般人の割には結構頭回るのね」 関心するアリス アリス「────でも、やっぱりまだおこちゃまね」 凛「お、おこちゃま……!?」 アリス「確かに私達が互角程度に戦える相手はいないでしょうね、でも、そんな相手見つける必要なんてそもそもないわ」 凛「ど、どういうこと……?」 アリス「八百長よ」 凛「や、八百長………!?」 アリス「私達と一時同盟を組み、情報戦を制してくれる相手を見つければいいのよ、使い魔の問題だって、別に使い魔自体が本質じゃない、あくまで弱い組み合わせがいるってことを周囲に教えられればいい、だから、そういった情報を流せるような人脈を持った他のペアに任せてしまえばいい、それだけの話よ」 凛「せ、聖杯戦争って、私達以外全員敵なんじゃないの……!?」 アリス「えぇ、敵よ、でも馬鹿正直に孤軍のままこの戦争を勝ち抜こうとしたら、他の同盟を組んだ相手に挟み撃ちされてあっけなく敗れ散るのがオチよ」 凛「そういうものなんだ………」 アリス「………何となく今後の動き方、分かってきたかしら?」 凛「う、うん……何となく、だけど……」 アリス「ならいいわ、じゃあここからは私の戦場よ、リン、あなたは普段通りの生活をしなさい、決して他人に、自分が聖杯戦争に参加したマスターであることをバラしては駄目、その令呪もテーピングなりなんなりで巻いて見えないようにしなさい」 アリス「基本的にマスターは戦いに赴く必要なんてないのだから、単独行動スキルを持ってる私が勝手に準備を整えてくるわ」 凛「うん……分かった、アーチャー……ごめん、何も力になれなくて」 アリス「今後力になってもらいからいいのよ、じゃあまた会いましょう」 霊体化して消え去るアリス──── 自宅に帰宅する凛、ベッドに横たわり、自身の手の甲に刻まれた令呪を観察する 凛「………………」 凛「………(なんだか、すごいことになっちゃったなぁ……)」 まるで他人事かのように思えてくる だが、現実が目の前にこれでもかと強調する 自分は戦争に巻き込まれたのだ 凛「……………私も、私なりにできること、頑張らなくちゃ……」 ◇ ◇ ◇ ◇ アリス「……この組み合わせ、いいかもしれないわね」 霊体化し、各所を回り続け、ついにこの聖杯戦争に参加している他のマスターとサーヴァントの在処を見つけたアリス マスターの存在というは、基本的に魔術師同士の繋がりが無い限りは露呈することはない 凛が聖杯戦争に参加したという情報も、教会側が情報漏洩しない限りは決して他のマスター達の耳に入ることはない 逆に言えば、こちらも他に参加したマスターの情報を知り得る手段が無いということになるが、アリスはこの聖杯戦争の特殊性に目をつけた 魔術師の血が流れていない凛では、どう足掻いてもマスターにはなれないはずなのにも関わらず、なれてしまった イレギュラーな事態が起こっているのだ この事態は、局所的なものではないはず、おそらくは他のマスターにも同様のことが起こっていると踏んでいい 聖杯戦争に対する知識の無いマスターが、凛以外にもいるとしたら非常に好都合である おそらくは、そういったマスターは目立った行動をしている場合が多く見つけやすい、さらに言えば、こちらのおいしい要件をいとも簡単に飲み込んでくれる可能性も高いからだ そして探しに探し、見つけた組み合わせは、その状況にピタリと当てはまった 様々なブービートラップを散りばめ要塞化した、古ぼけた建物 罠の脅威を、アリスの超人的な身体能力によって避けていき、奥へ奥へと進み、そして途中に発見した、残されたままの召喚儀式の痕跡を見つけ、確信した このエリアを拠点としているマスターがいるはずだ、と 殺意の込められた罠自体はかなり評価できるものであった、しかし、そこに魔力の介入は感じられなかった つまりは、ここを拠点としているマスターは、魔力を行使する術を知らない、度の過ぎた軍事マニアか、もしくは軍人そのものであると考えた 前者であってくれれば、懐柔、及び同盟は楽に進むだろう 後者であれば……少し厄介だろう ◇ ◇ ◇ ◇ 豆腐「敵襲やで~」 越前「上から来るぞ!気をつけろぉ!」 前方の扉が開くと共に、アリスの姿が現れる 互いに銃口を突きつけ合う越前とアリス 豆腐「やめて~」 そう言いながらもナイフを装備し、臨戦態勢を整える豆腐 アリス「……その姿、残念ね、ただの軍事マニアじゃなさそう」 ふざけた容姿をしたマスターの存在を視認するも、着用している装備品等は本物である点から、彼らが軍人であることを認めたアリス 越前「狂気の戦いの始まりだぜぇ~!?」 いまにも銃撃戦が勃発しかけたその時、アリスが口を挟む アリス「待ちなさい、私はあなた達と戦いに来たわけじゃないわ」 互いに銃口を突きつけ合ったまま、話を続けるアリス アリス「あなた達が聖杯戦争に参加しているマスターとサーヴァントであるということを前提として話すけど、私もそうなのよね、本来ならこのまま引き金を引いて、どっちかが倒れるまで殺し合うのが普通でしょうけど、今日はやめましょう?」 越前「どういうことだぁ!?」 アリス「単刀直入に言わせてもらうけど、私達と同盟を組まないかしら?」 豆腐「ええで~」 アリス「そう…………ん?え?」 秒で快諾する豆腐に拍子抜けしてしまうアリス 越前「俺達と協力したかったのかぁ!それならそうと言ってくれれば良かったじゃないかぁ!」 アリスがまだ銃口を向けているのにも関わらず、先に銃口を下す越前 アリス「……ちょっとあなた達、もう少し慎重に考えたらどうなの」 そう言いつつ、アリスも銃口を下す 豆腐と越前が、自分を罠に嵌めて逆に殺ろうという気配が感じなかったからだ 豆腐「ほなこれからよろしく~」 ポウン、ポウン、と弾む足音をならしながらアリスの方へと向かい、握手を求める豆腐 アリス「…………えぇ、よろしく」 そして、握手に応じるアリス 互いの信頼を得るために、それぞれのステータスやスキル、宝具について話し、さらには他に持ち得てる情報についても交換し合った アリスは、渋谷凛についてはまだ話せる段階ではないとしつつも、自分のマスターが非戦闘員であるということは伝えた 互いの手のひらを見せ合い、同盟を組んだアーチャー組 これから一体、何が待ち受けているのか………?