約 374,314 件
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/625.html
913 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 四日目:夜・罠の突破] 投稿日: 2007/01/10(水) 04 05 02 思考がぐるぐると回転する。 行動を直ぐにでも起こさねばならないというのに、そこに立ち尽くしたまま思考を回す。 だが、僅かに聞こえた物音が思考の全てを止めさせた。 「……ん?」 今、何か聞こえた。 床に、金属状の何かが落ちたような音だ。 偶然か、罠か。 「どちらにせよ……」 向かう他ない。 罠にしろ、偶然にせよ、このビルという推測が正しければ敵は音の先に居る。 罠だとすれば、その成否を確かめに、偶然だとすれば、音の正体を確かめに向かうはずだ。 慎重に歩き出す。 金属音がもう一度鳴る。 すぐ近く、明らかな金属音、位置までは極めて近い。 音は数メートル先の部屋の中から聞こえた。 音の反響や、ドアが金属製であることなど問題にならない。 ドアノブに手を掛ける。 爆発物やトラップの危険性は『よく分かっていた』から開けることはなかった。 「……え?」 有り得ざる筈の知識が残留している。 消え去らぬ未来の記憶が、僅かに警告を発する。 その内容までは理解できなかった。 だが心臓と、既に失われた左腕は警告を発していた。 心臓の鼓動が高鳴る。 未だ敵の正体は不明。 恐らく表で戦うサーヴァントのマスター。 罠の可能性は極めて高い。 ……それだけで、その己の物でない思考だけで意味が分かってしまった。 映画ではよくある光景だ。 「俺、正気じゃないかもな」 自嘲気味に笑う。 今、衛宮士郎は決してアテにならない未知であるはずの知識と、豊富ではない映画の鑑賞経験だけで己の命を賭けようとしている。 ノブから手を離し、内部の様子を伺う。 ドアの隙間から中の様子は殆ど見えない。 だが、背後の月が僅かに何かを照らすのが見えた。 「……持ってきておいて正解だったか」 蝶番から開く方向を確認し、腕に軽く巻き付けて持ってきておいた電気コードを外し、ドアノブに巻き付ける。 そのまま周囲を警戒しつつ垂れ下げて別の物陰に隠れ、思い切りコードを引っ張る。 ドアが跳ねるように開き、同時に爆発が廊下に撒き散らされ、その爆風の先の壁も窓も、ドアすらも外へと吹き飛ばす。 914 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 四日目:夜・罠の突破] 投稿日: 2007/01/10(水) 04 05 47 その爆風が視界を遮る。 そう判断すると同時に強化された鉄パイプを手にして姿勢は低く、部屋の内部へ突撃する。 爆風で遮られた視界の先、僅かに人影が見える。 爆煙から飛び出す最後の一歩を思い切り踏み出す。 バックステップで飛び退くと同時に銃口を向け、発砲する。 だが、拳銃を扱う経験が浅いのか、銃弾は至近距離にも関わらず後方へと逸れていく。 その隙に鉄パイプが振るわれ、鉄パイプが折れ曲がる。 「なっ……防壁?」 強化された鉄パイプは虚空で折れ曲がっていた。 驚きは一秒にも満たないがその間に距離を開けられ次弾が発砲される。 「くっ……」 頭部だけは護ろうと鉄パイプで護る。 銃弾は鉄パイプに弾かれ壁にめり込む。 衝撃は反動で逸らされ連射は出来ぬようだが、それとて楽観できる物ではない。 「こんのっ……!」 ならばと半ばヤケ気味にパイプを投げつけ、もう一つの武器をポケットから取り出す。 銃弾が放たれる直前だったのか、それは虚空で曲がることも跳ね返されることもなく拳銃に命中し、銃弾は天井へ向かって放たれる。 その光景で僅かだが理解できた。 魔術であろう防壁、防御は相当に出来るが攻撃の瞬間は解除せねばならないということか。 そう思考するまでに距離は殆どゼロになる。 取り出し終えたネイルガン 釘打機 を相手の頭部に突きつけ、それと同時に相手も銃口を頭部に突きつけた。 目測だが防壁は身体から十センチ以上離れていた。 五寸釘のネイルガンの先端が触れるほど近づけたこの状況では展開は出来ないはずだ。 だがそれと、『そのはず』などという軽い条件と引き替えに衛宮士郎も銃口の前に晒されてしまった。 その為か、それ故か、完全に二人の動きは止まっていた。 「クレイモアのトラップに引っかからぬとはな……お前は何者だ?」 実に楽しげに男は言った。 一歩間違えば互いに死ぬという事実を認識してさえいないような軽い声。 その軽い声に、少しだけ怒りを覚えた。 「俺が聞きたいことは一つだ、お前は外の殺人鬼のマスターか?」 銃口を無視して問う。 ……いざとなれば相打ちにしてでも。 その決意とともに問う。 はて、と、少しの間不思議そうにしていた男は、やがて得心が行ったとばかりに破願する。 「ああ、俺は確かにバーサーカーのマスターだよ、アイツも気の毒になあ……」 その返答は、今以上に怒りを誘う。 だがそれでも衛宮士郎は理解しなければならない、今なんと言ったのか、その意味を。 「気の毒だと? 殺された人達じゃなく、殺した方がか!」 強い口調にも、男はまるで怖じることなく。 「ああ、そうさ、異常で異質でイカレて、だからあいつの被害者なんてものまで存在する……ほら、気の毒だろ? 自分が望んだわけじゃないのになあ。 あいつはただ、特種な特性と嗜好を持っていただけさ、二重人格と食屍嗜好なんて、世が世ならただの変人で済むだけの特徴をな。 此処とは違う世界でも、この世界で人として生まれたっていうのに、それを持ってしまったから反英霊なんてモノにされてしまった。 大別してしまえば好き嫌いでしかないのにな……そんなアイツだから、俺は否定できないね」 肯定する言葉を切り、男が笑う。 「俺は否定する」 言葉が切られると同時に反論する。 「そうであったとしても、それを認めてしまえば、快楽殺人だって娯楽として容認することになる! その嗜好のために自分勝手に人を傷つけて、殺して……それは裁かれなければならないはずだろ!」 「例えば、あいつがそれを望んでないとしても? 欲しくて得た物じゃなく、例えば先天的に、例えば洗脳で、刷り込まれた物だとしても? そんな奴でも罪の意識が、贖罪が必要だというのか? お前は」 「……例えそうだとしても、人を傷つけた人間は裁かれなければならない、俺は、通り魔の被害者を不運だって見捨てるようにはなりたくない。 図らずも通り魔になる人間は不幸かも知れない、だとしても、誰だったとしても、どんな事情があったとしても、背負うべき罪は、背負っていかなければいけないだろ!」 それは己に言い聞かせるように。 かつて、衛宮士郎にも思い出があった。 多分今でも、生きている温かさが。 地獄に堕ちて尚忘れぬであろう、彼女のことを思えば、今も心に痛みが走った。 そんな彼女のことを忘れることは、衛宮士郎には決して出来なかった。 それが許されぬ事でも、その罪への想いは決して消えない。 だから、そう答えた。 自分がこの道を行くと決心したから。 「そうか――」 その答えを、男はどう受け取ったのか。 「ならば、此処で共に死ぬか?」 途方もない満面の笑みと共に、引き金に力が込められるのを感じた。 坊やだからさ:ネイルガンを発射する 当たらなければどうということはない!:零距離投影を敢行する ええい!:それと同時に部屋が爆裂した 投票結果 坊やだからさ:1 当たらなければどうということはない!:5 決定 ええい!:1
https://w.atwiki.jp/matesaihai/pages/24.html
「ドーモ……お前が……我があるじとなる者か。」 情報 正式名(図鑑等参照) 月な路地 冴えて二筋 殺十字/連続殺忍者 月影殺十字(ツキカゲ キルジュウジ) そのキャラの出た杯 縛りくじ引き杯 召喚された戦い 第一次名都聖杯戦争 ステータス 筋力:B+ 耐久:D 敏捷:A++ 魔力:D 幸運:C+ 宝具:C スキル スキルⅠ:気配遮断 A++ スキルⅡ:縛られし刃 A 宝具 月隠れ/咎めに刻む/影十字(ルナティック・エグゼキューション・シャドウキル) 聖杯にかける願い 更なる敵、更なる殺戮 設定 天球を断ち、竜を斬り捨て、月をも穿つ二刀の忍者。その目的は杳として知れない。 『縛りくじ引き杯で優勝した』という逸話から、自身を縛る制約が多いほどステータスが上昇する性質を持つ。
https://w.atwiki.jp/mizunohotori/pages/15.html
1:水のほとりの聖杯戦争 2:崩壊した都市の令呪無き聖杯戦争 3:零細結社の聖杯戦争事情 4:とある霊山を巡る聖杯戦争 5:忘れ去られた聖杯 6:万能式神の主君探し物語 7:意思有るモノの聖杯戦争 8:星降る島の聖杯 9:絵本の中の聖杯戦争 10:境界の聖杯戦争 11:誰も知らない聖杯戦争 12:Call of Silent Hill 外伝:友の為の聖杯 13:ある愛の聖杯物語 14:聖杯による戦争 15:電脳世界の聖杯戦争 16:追い求める聖杯 17:アイドルマスターホーリーカップ 18:死の淵の聖杯 19:死の淵の手前の聖杯戦争 20:君と出会うための聖杯 21:贄喰らう夜の聖杯戦争 22:ウサミンの廃墟探訪記 23:孤島に眠る者共の聖杯 24:雪降る夏の聖杯戦争 25:凍てついた聖杯戦争 26:滅びの聖杯戦争 27:電算箱の中の聖杯戦争 28:聖杯を巡るデスマッチ 29:森の中の聖杯戦争 30:異なる可能性の聖杯 31:繰り返す聖夜の聖杯戦争 32:不思議な美術館の物語 33:銃と落伍者と聖杯 34:清算の聖杯戦争 35:水のなかの聖杯戦争 36:聖杯居酒屋繁盛記 37:黒き嵐の聖杯戦争 38:聖杯戦争 of the Dead
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/544.html
585 名前: 隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM 投稿日: 2006/11/04(土) 03 25 36 「うん、とりあえず、お茶でも飲もうか」 多少暖まったとはいえ、火事の現場の救助じゃないんだから冷水はさすがに体に良くない。 少なくとも体の奥から茶で暖めようという事で四人を誘う。 「そうしましょう、なんかちょっと寒いしね」 「そうですねー、でも楽しかったですよ?」 「次からはお湯を出すことにするわ……」 ああ、そういえば途中でフェイトがホース奪ってたからな。 「あはは、それじゃ今度は最初から一緒に入りましょう、ね?」 そんなこんなで全員が賛同してくれた。 「ん、それじゃあ煎れてくる、茶の間で待っててくれ」 「はーい」 台所に入り、まずお湯を沸かし、その間に鍋の様子を確認する。 指で汁を掬い取り舐める。 「……ん、よく良い味だ、桜、こういうのもうまくなったなぁ……」 鍋の蓋を閉める。 朝までに味は染み込むだろう。 「よし、とりあえず煎茶にしよう」 湯の温度は……これでいいか。 茶葉を急須に入れて湯を入れる……90秒。 もう少し香りが欲しいところだが、香りが深すぎると思わず顔を顰める人もいるだろうから香りは軽めに…… 「できあがり、っと」 とりあえず、十人分も入れておけば足りないと言うことはないだろう。 「お茶出来たぞー」 茶を盆に乗せ、茶の間に顔を出す。 ……なんですか氷室さんその冷徹な目は。 「一緒にお風呂か」 はい、その通りです。 「年頃の女性が居るとはいえ、妹連、家族までなら……まあ良いとしよう、だが由紀香は君の妹ではあるまい」 ソウデスネ。 「その辺りの事情をたっぷりと聞かせて貰おう、たっぷりとな」 「あ、あの……それは私がどうぞって言ったから……なんだけど」 三枝さん、真っ赤になって言う姿はとても可愛いんですが、冷静に考えてください、それは途方もない爆弾なんじゃないでしょうか。 「……ほう、この家の女性だけに飽きたらず由紀香までか」 そこで笑みを見せますか氷室さん。 「へえ、そうだったんだ、気付かなかったわ、衛宮君」 「そうね、一日一緒にいたけどぜーんぜん気付かなかったわ」 遠坂、イリヤも、背後に黒い炎を背負うのはやめなさい。 ……桜とライダー、藤ねえが居間にいなくて助かったが、今現在でも命が危ない。 遠坂一人でもこの状況では命が危険だ。 しかも危険は増大する可能性がある。 心臓の鼓動が聞こえる。 生き残る為の方策はないか、全身の細胞が脳細胞と同様に考え出す。 下手に動けない、下手に言葉も発せない。 緊張からか呼吸が出来ない。 熱かったはずの湯飲みの熱さが感じられない。 「ま、いいんじゃないの」 「瞳嬢?」 キャスター? 「士郎……兄さんが私達に欲情して襲いかかってきたとかならこういうのも分かるけど……そう言うことはなかったし」 「……そう言う問題かね?」 「ま、納得いかないなら今から一緒に入ってきたら? 私は構わないけど?」 「んな――!」 おお、遠坂と氷室がキャスターの言葉に怯んでいる。 でもキャスターの顔は『そっちの方が面白そうだし』と言わんばかりの、何か企んでいる顔だ。 「そ、そうですね、納得いかないなら入ってきて貰った方が良いかもですね」 なのはも同意見らしい、その理由はまるで違うだろうが。 「いや、私は、一緒に入りたいわけではなくてな……」 「そ、そう、問題にしてるのは士郎のことよ」 「ふーん、そう? なら私はシロウと一緒に入るわ」 妖艶な笑みを浮かべてイリヤが飛びかかってくるのを受け止める。 「ね? シロウ、もう一回はいろ?」 イリヤが首に抱きついてぶら下がっている。 「あー、えっと」 ……どうしたものか。 とらぶる:まあ、体も少し冷えたままであるし、イリヤと一緒に風呂に入り直す事にしよう あかいねこ:「待ちなさいよ士郎、私も行くわよ!」遠坂が、もの凄いことを、言っている――! にゃーにゃー:「……遠坂嬢が行くなら私も行くが、どうするね?」氷室が遠坂に凄い事を聞いている。
https://w.atwiki.jp/fate_truth/pages/329.html
300年前の小聖杯戦争概要 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ャ――z / / .三三三三三三三ト、,,_> ! l.ヘヘ i i. i i iヽ==イ| i i i //./l/. 、,,___/三三三ニ .lー ''''" ̄ ̄"  ̄ ̄`'、 .ヘヘ>、三三三ニ 〉,,_` ´ .!ヘヘヘ,, -‐ ''''ニニ''''.‐-< /./! `ー' _,,〉三三三 . ∠,,、 -z ,r――― ''" . \ \三ニ メ\`ーヒ´ 、 ´ {_二_} . ヘ、-ェ'チ/ヽ/'''"" 、 '"´,、ィ / . ..\  ̄''"\\\/i,ク,ヽ , -ィー'7_ヽミーュ,,!i/ミ `ヽ// />‐ 、 '" ,、 '" ツ / |^l .\` γ⌒ヽi´`ー-f、、_ヽ´_! ノ_,,, 、´/ ニヽ` , ,,_!i_ヘ,/ .., ヘー‐ { 、-' ,、 '´ / / /'''',,,," 彡 .三\ { リ ,,. ./ー 、〉´ , , ヽ. く,_` ―´ , 、 、 , >.ヘ-、 . | ,、 '´ / / `゙^ _,| │ .三三ヽ. `ー;.チ / ヘ,,/r! , _!_! >、` ´,< ノ.ノ ` テヽヽ_ヘリ .'´ / /l/ .,/,_ | .三三ニ ´二ヽ、リ \! !/、 ,>=、'、 . ! i リ,.=.ニ. ヽ リ '" ... ヘ./´二ニ. .// l_,'" | .| .三三ニi 二ニニ〉 . `!リ,,_/f´r,`ヽiヽ,| __ |/,i´i´、 `i!、 ,!.イ .. ヘ 二ニニ 三三三...;‐i {_,l゙ .... ........ . . .三三 i ̄\ニニi _,,---,-|!,, __{ミ,O ソノ_ノ. ヽヘ.ヘ.,,Oノ'ニ'リェ----.,,,ハ ニ/" ,/二 . lニ ニl . .. . .... .. ... .... .. .  ̄ ̄`|`i `!ニ!´i l f i!_ `_〃`ヲ ´ , ヘ ,ヘ`ヽェ,_ヘ_.ノ }l } } l_l_l_|ニ| i ̄il ― .〈/!_| .. . . .. . .... .. .. ――/-' _,リニ.!r―-ー,,_, 、  ̄- ´/ ==i ロi_,=.ヽ,, r―‐f-=ェ-, ̄_ . i.ニ\--!.;‐i |^l ... ... .. ... ... .. .---ェ'i<ニニニリ >_,´-,,、シr ーr/` ̄´ ` ̄´ \rヘi,,┘ヽ . リ!二ニ lニ ニl /'''',,,," 彡 . .. . .... .. ..三三ニ| _二二/ハ . 〈´_,,, ` i`'''〉〒〒〒〒〒、´レ i' . / !ニニ...〈/!_| `゙^ _,| │..... . .. .. .. .. . .... 三三/'`ー イ リ、 / ̄i !i. }.〈H_l-_l_H!_H_H l.〉/_/〉<, . リ、 ` ,,_ニイ三三三 . .,/,_ | .. .三ニ/ γ⌒ヽハ,_、.イ ! ! ヽヽ !〉=、 ヽ´ ̄ハ ̄`、ノ .// / ノ>,,,_ /7' >-ト、 ヽ、 ニ三 l_,'" | .|... ... .. . 三ノ. { ノ i \,>=イ´ フ´ l>-‐T ̄T‐- <.ヘ,,/./ ノ.リ /`" ,´ i _ 、 三 {_,l゙ . .. . ....ニ_,/ ヘ,__ ノy―-ヽ ノ, リ / ____ヽ l!、 ヽ> ,, /‐ェ 、〉、 ノ ,, ` ... .. .. .. .. . ..../ _/, i'///. 、´f i ./´>.―.<`\i ` ,、`>.´\\ }  ̄ _ヽ、 ヽ .. .__./" >'  ̄ ̄`>、´./--、≧ .'_/ `>{---}<´ ヽ, ィ´_,, -_\\ノヽ.....、__\ヽ ... ... .. . ニ /三三三三三 / ,、 ヽ //iョェ,''ーェェェェェ'',ェョ´ ヽ 〉 _,,  ̄.7三/ 三\,, ,,, _,,.-ー''''"゙゙"´゙''``'‐.、、.___________________________________,,.--ー''''''"゙゙''"´``'''"´``'‐''"´ ... .. .. . ... ... ``'‐.、,,.. .. . ... . .. . . . .. . ... ,,,,-‐'゛``'、,,-‐'゛ ... .. .. . ... ... .. . .. . .. ... .. .. . ... ... ゙゙゙゙''''''''''‐-- 、 ,,,,,___,,.--ー''''"゙゙`゙''ー-、_,,.--庁ー''''''"゙゙" ;;; ; .............;;;;; ; ; ; ; ; ;... .. .. . ... ... .、丶"''' 、丶、`丶.'.;';' ; ';' ; ';'.. .;';' ; ';' ; '" ;;; ;i;;ii i;;i ̄|rニユ l |l i i 二i, .;';' ; ';' ; ';'; ,. '' ';; ; ;; 爿| . ....;';' ; ';' ; ';'; ,. '' ';; ; ; ;; . ....;';' ; ';' ; ';'; ,. '' ';; ; ; ;; . ....;';' ; ';'`,,,,-‐'゛ ; ';'; ,.二.ll.| . 二 ̄ ̄|=,ィ'⌒ニニエニニil]1lー-il]|_三rーilil ̄|─r‐┬||irr-、v冖v" ;;; ; ; ; ; ; ; ; ; ; " ;;; ; ; ; ; ; ; ; ; ;...;;.;;ii i;; ; ;..; |l巫||、_,|斤il]il]|_三rーilil ̄|─r‐┬|i、_r-lT┐┬il]il]|_三rーilil ̄|─r‐┬r'⌒ヽ'' ,. ,. '' ;';' ; ';' ; ';';゙゙゙゙'''‐- 、 ,,,,,__韭| | .. .. |巫|il]il]|_三‐┬ lil「l ̄|i、_r lil「l韭l《fニニll ̄'' ;~'',;''゚ ;~'',;'', ;~,;''゚ ;~゚''゚ ;~'',;'',;''゚ ;~,;, ‐''"~ ̄~`''‐ ,.、t''T叮 i¬-、韭| |l ;...;;.;.;ii i韭lllll" ;;; ;|韭韭|ニニエニニエニニエ ; ;;';' ; ';' ; ';'; ,. '' ,.ィ;| ̄冂ilrーilil┬ li┬; ; ; ;; ,.‐' ;ニ´ィ 爿ヱ;' ;|I|:・:|I-lT┐┬━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 皇国日本のセラエノ町で起きた通称『星屑戦争』 セカンドオーナーのミカサが、黒幕(ムスカ)に土地の霊脈に聖杯(器)を埋め込む事を黙認。 何者かに誘導されるように我々は操られていたかもしれない ムスカの目的:この小聖杯戦争で勝ち、更に上位の本物の聖杯戦争への戦力ゲット 聖杯を手に入れた経路は不明。何者かが裏で画策 キバヤシ監督役に、参加者は各ページ参照 聖杯戦争の内容は地獄だった 絶望的な状況もまた誰かの手で操られている気がしてならない。 ミカサ、田中ぷにえを殺害、谷口に殺人未遂 黒幕ムスカ早期死亡 この小聖杯戦争には、ムスカの他に真の黒幕がいる 白黒の熊(ウォッチャー)出現=モノクマ? 6騎分の魔力が溜まった聖杯を強奪、塵塚怪王の権限 塵を集める権能により超巨大隕石群が地表に降り注ぐ事が発覚 ミカサ、谷口、眼駄無、セイバー(ポルックス)、サーヴァント(クルサースパ) 彼らの協力で、聖杯を取り戻す。 聖杯に、塵塚怪王の消滅を願えば総てが解決する だが…谷口、塵塚怪王を自ら倒し。セイバーの願いを叶えたいと言い出す 眼駄無、親友谷口のため立ち上がる 敵だった魔術師も協力(夜神はやて?) そして… 塵塚怪王を倒し、彼らは世界を救った しかし!! 事件が起きる(ウォッチャーは無関係?) セラエノ町は魔都と化し、聖堂教会と魔術協会の手によって霊的な封印がされる 【涼宮ハルヒ】がこの大惨事の原因 谷口が町を離れた時に、セカンドオーナー眼駄無が襲撃を受けた 谷口は自殺し、眼駄無も魔術汚染と火傷跡が残った 生き残りは眼駄無、一人だった キバヤシには、【プリーン】という受肉した英雄がいる 彼女に手紙を託し、キバヤシとサーヴァントは事態の収拾に向かう 眼駄無、錯乱し怒り狂うも、夜神はやてや皆に連絡 汚染された町をどうにかしなければ 正義の心を持つ者に届ける事を祈…ここで血によって途切れる 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/634.html
228 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 四日目・夜:激突] 投稿日: 2007/01/27(土) 04 30 12 いつからだろうか。 『彼』には記憶のない時間というものが現れ始めた。 そして、記憶のなくなった後は決まって血塗れになっていた。 そんな自分が恐ろしくなってきた矢先、彼はついに事実を知ってしまった。 それが彼の狂気の始まり。 そして更に後、彼は狂気に染まった。 見据えた敵の空気が変わり、一瞬の間だが、世界を浸食した。 世界が閉塞し、外界から隔絶する。 「……なんだ?」 衛宮士郎からすれば途方もない魔力の変位。 それが目の前での突然死に奪われた心を戻させる。 それと同時、心臓が危険を訴える。 喉がどこまでも乾いていく感覚。 此処は危険だと、心と体が訴えている。 「とにかく……ビルから出た方が良さそうだな」 警戒心が、死体に突き刺さったままの干将と莫耶を抜かせる。 残される死体に、微かに弔意を残して、身を屈め、周囲を警戒しながら部屋を出る。 そして廊下で、何かが頭にぶつかった。 前傾姿勢で小走りだった為、結構痛かった。 痛みに頭を抑え、目の前を見やれば、そこには何もなかった。 「……?」 手を伸ばす。 目には見えない。 だがそこには確かに『何か』があった。 決して見えない、だが確実にそこにある面状の存在。 「……壁?」 ビルの廊下に、『彼等の周囲』に、見えぬ壁が出来上がっていた。 「空間の閉鎖……そんな能力があるとは……」 悪寒と共に後方へ蹴飛ばした屋上のタイルが、何もない空中で砕ける音を聞き、言葉を漏らす。 まさかこの見えぬ壁が一面のみと言うことはあるまい、周囲を覆っているのだろうと推測、続いてその理由を考察する。 その理由を考えるに、3つ。 一般人を巻き込まぬ事。 周囲の建造物に被害を及ぼさぬ事。 決して標的を逃さないこと。 ……前者二つはこれまでの行動より除外するべきだ。 ただの威嚇や恫喝、魔力の無駄遣いの線も却下、バーサーカーと言えども、否、だからこそ戦闘の妨げになるような事はしない。 「そうだとすれば……解除条件のは私の死か、能力を使用した貴方の死のみという事といったところですか」 推測を止め、再び錬気する。 「いいでしょう、来なさい、バーサーカー!」 言われるまでもなく、哄笑と共に黒い気を纏い、バーサーカーが突撃する。 万全の気力で迎え撃つセイバーの拳が帯電する。 蛇のように後ろへ伸びる黒い気の下で、ビルの屋上がズタズタに捲り返されていく。 その気を迎え撃つために踏み込む足が屋上にクレーターを作り出す。 両者の力が激突し―― ブレイクブロウ:互いの力が相殺された ダブルブレイク:両者共に跳ね飛ばされた シャドウイーター:黒い気が両者を包んだ 投票結果 ブレイクブロウ 5 決定 ダブルブレイク 3 シャドウイーター 1
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/1059.html
―――その年の冬木市は、いつもより冬の訪れが早かった。 「セイバー!こっちこっち!」 森の中を雪の妖精の様な少女が駆けて行く。 「ああわかったわかった。だがマスターよ、そんなにはしゃいで転ぶでないぞ」 その後に続くのは立派な口髭を蓄えた精悍な騎士。 「むー、失礼だわ。レディに対して子供扱いだなんて」 少女がむくれる。 「むう、すまぬな、だが御身にもしもの事があればどうするのだ?」 謝罪しながらも騎士のお小言は続く。 騎士は生前、三十路になるまで身体を動かせなかった男だった。 故に、身体の問題に関しては人一倍に敏感である。 その相手が自分の主ともなれば尚更だ。 「聖杯の器であるならば、もう少し自重というものを…」 「もう、セイバーってばお堅いんだから!ちょっとくらいなら大丈夫って言ってるじゃない!」 説教はもううんざりだといわんばかりに、少女が怒り出す。 「いやしかし…」 「それに、もし敵が来ても、貴方が護ってくれるのでしょう?セイバー」 不敵な笑みを浮かべるマスターに、従者たる騎士は居住まいを正し、堂々たる騎士の礼を取る。 「無論の事。この身体の動く限り、この命の続く限り、御身を護る盾となり、御身の道を切り拓く剣となりましょう。このイリヤー・ムーロミェツの名にかけて。我が主、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンよ」 セイバー、イリヤー・ムーロミェツ。 ロシア叙事詩ブィリーナに登場する英雄の中で特に人気が高く、現代においても偉人として語り継がれる程の豪傑である。 その最期は祖国を護るため必死に戦ったものの、味方の慢心が元で天に裁かれ、石像になるというものだった。 味方の慢心、だが、あの時自分にも慢心、油断は無かったか。 全く無かったのならば、イヴァンの兄弟もあんな言葉を吐かなかったに違いない。 ならば、もう二度と油断はすまい。 この小さき主を守り抜き、聖杯へと至る。 そして石像と化した勇士達をも救うのだ。 セイバーの胸の裡を知ってか知らずか、聖杯の少女は無邪気に声をかける。 「ありがとう、わたしのセイバー。じゃあ、肩車をしてちょうだい!これなら、転ばないでしょう?」 悪戯っぽく笑う主に従者は微笑み、その肩に乗せるべく膝を折った。 (全く、無邪気なものだな…子供というものは) その後ひとしきり共に遊び、同じ名を持つ主従は居城へと戻って行った。 ―――薄暗い地下室にも、外の寒気は入ってくる。しかし、その中に渦巻いている熱気は、そんなものなど撥ね返してしまうような異様なものだった。 「―――であるからして、今のお前は間違っている!手段と目的が逆転してしまっている!!そもそもお前は苦しむ弱者を救いたかったのだろう?ならば何故その弱者を喰らって生き永らえている!本末転倒ではないか!!」 拳を振り上げ、男が演説している。 「…そ、そうじゃ!儂は、儂は、何という事をしてきたのだ!!儂は…死ぬべきなのか?」 演説の聴衆は老人一人。 男の熱気に引き摺られ、その演説に引き込まれてしまっている。 「それも違う!今ここでお前が死ねば全てが無駄だ!!だから聖杯を手にするのだ!!そしてこの世に救済を!!!」 男の演説に更に熱がこもる。 「そうじゃ!散っていった者達のためにも、聖杯を!!」 「そうだ!!そして勝利と栄光を、この手に!!!」 「この手に!!!」 熱気を作り出している男は、古めかしい軍服に身を包んでいる。 その熱気に引き込まれ、熱狂しているのは、不気味な外見の老人。 そしてその老人に賛同するかのように蠢く無数の蟲達。 前者が従者、後者が主人である。 しかし、明らかに従者が主人を扇動している。 もっと端的に言おう、それは洗脳に近いと。 今や完全に同調した両者は、堅い握手を交わす。 「感謝するぞ、ランサー、アドルフ・ヒトラーよ!儂に道を示してくれて!!」 「こちらこそ感謝するぞ、マスター、マキリ・ゾウゲンよ!私の正義を、ドイツの正義を、再び世に知らしめる機会を与えてくれて!!」 アドルフ・ヒトラー、ナチの総統、二十世紀最悪の独裁者、第二次世界大戦の引き金を引いた男。 だが同時に彼は至極真っ当な手段で権力の頂点へと登りつめた男でもあるのだ。 演説によって民衆を導き、その民意によって選ばれた総統。 その時民衆は確かに彼を選んだのだ。 だが、彼は戦に敗れた。 そして、民衆は彼を散々に罵り、自分達は悪くない、扇動されていただけだ、悪いのはあいつだけだと叫んだ。 彼は怒った、その道を選んだのは誰だ、自分は確かにお前達を導こうとしたのに、この仕打ちはなんだ。 私の道が全て誤りである筈が無い、今度こそ、その事を思い知らせてやる。 天と地の狭間にある、私の哲学を世界に思い出させてやる。 熱狂を続ける槍の主従。だがその目が見据える先は果たして同じものなのだろうか。 ―――暖房が効いた館の応接間。だが窓は白く曇っていた。外との温度差は相当なもののようだ。 「あら、私じゃない!そうなの、また切手になったのねえ、いやん、恥ずかしいわぁ」 旧ソ連軍服の白人女性はそう言いつつも、キャッキャと喜んでいる。 「…なんでこんなのが来ちゃったのかしら…」 館の、そして女性の主たる少女、遠坂凛はそう言って肩を落とした。 「なーにしょげてんのよ、リン。私これでも祖国を護った英雄よ?ハズレみたいに言われちゃ心外ねえ」 軍服の女性は主の肩を叩きつつ、言葉をかける。 「そうは言うけどね、神秘は古いほど蓄積されるの!近代の貴女じゃ中世程度の英霊でも敵いっこないの!わかってるの?アーチャー!」 声を荒げる主人に対し、アーチャーと呼ばれた従者は肩をすくめて頷いた。 「はいはい、わかってますわかってます。だから、言ったでしょう?そのためにマスターを狙うって」 「ダメよ、そんなアサシンみたいな戦法。遠坂の理念に反するわ」 頑なに自分の提案を拒む主に、アーチャーは内心嘆息した。 アーチャー、その真名はリュドミラ・パヴリチェンコ。 第二次世界大戦において傑出した成績を残した史上最高の女性狙撃手。 退却する友軍を救うべく狙撃を敢行し、任務を達成した彼女にとって、マスターを狙うのは至極当然の発想だった。 マスターという指揮官さえ潰せば、兵士たるサーヴァントは消滅する。 兵士同士で正面からぶつかる必要は無い。 そう説明しても優雅たれなどといって聞きやしない。 どうしたものかしらね、と考えていた彼女は、不意に周囲の違和感に気付いた。 誰か居る…いや、見ている?どこから?……窓…! 「リン、伏せて!」 「えっ!?」 咄嗟にマスターを庇い、床に伏せさせる。 ほぼ同時にガラスが割れ、床に小さな穴が空いた。 「…狙撃ね。やるじゃない、寸前までこの私にすら気付かせないなんて」 主は何が起こったのかまだ分からない様だ。 周囲を探ると、気配は既に消えていた。 「これが戦争よ、『マスター』。さ、立って。私のスキルで、貴女にも気配察知を習得してもらうわ。私が不在でも今の奴を感知出来る様に」 そう言って主を立たせる彼女は先程までとは別人であった。 即ち兵士、数多の戦場を生き抜いた「古強者」の顔である。 ―――早朝の道場、しんとした冷気が室内に満ちている。…いや、満ちていた。 「よし、朝の体操終わり!シロウよ、牛乳はないか?」 ランニング姿の白人男性は、爽やかに傍らの少年に問いかけた。 問いかけられた少年はそれどころではなかった。 「ゼェ…ハァ…あ、あ…ら、ライダー、ま…まだ飲むのか…?」 大の字になってぶっ倒れ、荒い呼吸を繰り返している。 サーヴァントの体操に付き合った結果であった。 「当たり前だろう、体操の後は牛乳だ!というか、あの程度でへばったのか?いかんなぁ、もっと鍛えねば」 じゃあ冷蔵庫見てくるか、と呑気に母屋へ向かう男性を見送りながら衛宮士郎はふと思い出した。 「朝起きて出撃して朝飯食って牛乳飲んで…って、満更ネタでもなかったんだな…」 白人男性の正体、それはライダーのサーヴァント。 真名は、ハンス・ウルリッヒ・ルーデル。 スツーカの悪魔、戦車撃破王、空の魔王。 様々な二つ名を奉られ、大戦中にスターリンに名指しで「ソ連人民最大の敵」とまで言われたという、ドイツ空軍屈指のエースパイロット。 だが実際に相対してみるとそんな二つ名からは程遠い、「普通の人」、というのが、初対面の士郎の感想だった。 『ほんとにライダーはそんな渾名で呼ばれてたのか…?』 そんな疑問を口にしてしまった程だ。 『ん。じゃあ、一度乗ってみるか?』 『へ?』 そして顕現した爆撃機の後部座席に乗せられ、そのまま夜空へと舞い上がった。 『ひゃあああああああああああ!?!?!?』 『ははははは!いいぞ、最盛期というのはいいものだな!ようし、急降下だ!!』 『え、ちょ、ま』 『いくぞ!ジェリコのラッパの準備はいいか!』 …ほんの数分程度であったが、士郎は彼が本物の英霊である事を理解した。 ライダーたるもの、騎乗物に乗ってこそその真価が発揮される。 愛機に乗ったライダーは正に水を得た魚であった。 …正直水を得すぎていた。 「…あんなムチャクチャ2500回以上も繰り返して、30回以上も撃墜されて、それでも生きてたんだから、そりゃ英霊くらいにはなるよなあ…」 「そうかな?私は別に特別な事は何もしていなかったと思うのだが…」 士郎のぼやきは従者に聞こえていたらしい。 いつの間にか軍服に着替えたライダーが、道場の入り口に立っている。 その手には、何本もの牛乳パックがあった。 「まあ牛乳でも飲んで一息つこう。その後で朝食、そして出撃だ!私のマスターなんだ、ガーデルマンまでとはいわんがせめてニールマンくらいにはなってもらわんとな!」 …取り敢えずもう少し三半規管を鍛えよう。 それから、牛乳の買い出しに行こう、確か今日が特売日だった筈だ。 どこまでもマイペースな従者にちょっぴり今後が心配な士郎であった。 ―――木枯らしが吹く森の中。曇り空の下を一組の男女が疾走している。 二人組は森の奥、目立たない場所にこれまた目立たないよう設営されたテントへと素早く入った。 そのまま、作戦の結果確認を行う。 「…では、狙撃には失敗したということですか?アサシン」 女性の方は男物のスーツに身を包んだ男装の麗人。 「ああ、俺の気配遮断が見破られた。恐らく気配察知持ちがあちらのサーヴァントなのだろう」 男性の方は純白のギリースーツに身を包んだ小柄な男性。 「…厄介ですね、攻撃時にも気配遮断が解けないのが貴方の最大の武器だというのに」 責めている様にも聞こえるがその実は単なる事実確認でしかない。 出来た事、分かった事を淡々と確認していく。 それに合わせ、男性も報告を行う。 「だが、収穫もあった。俺に気を取られて奴さん方、お前さんには気が付いていなかった様だしな」 そう、この二人組こそ先程遠坂邸を襲撃した犯人であったのだ。 「盗聴器…でしたか?確かに指示通りの場所に取り付けては来ましたが…」 「よし、それでいい。では受信の具合を確かめよう」 「わ、私はあまりこういう物の使い方が…」 女性の名はバゼット・フラガ・マクレミッツ。 魔術協会より派遣された凄腕の封印指定執行者。 だが、魔術師の例に漏れず彼女もまた現代文明の利器を苦手としていた。 …要するに、機械オンチなのである。 「使い魔だったか?それでは相手に感知されてしまうのだろう?ならば魔力など発しないこちらを使うしかあるまい」 困惑するバゼットに淡々と正論を伝え、説明書を手渡す男性はアサシンのサーヴァント。 真名を、シモ・ヘイヘ。 冬戦争において、赤軍兵士から「白い死神」、「災いなす者」と怖れられた、コッラーの奇跡の立役者。 祖国フィンランドにおいて今なお「偉人」と讃えられる伝説的狙撃手。 「使えるものがあるならば、それを利用すべきだ。慣れていないのならば、慣れればいいだけだ。情報は、得られるものは得た方がいい」 鹵獲した銃を愛用し、狙撃兵として史上最多の確認戦果を残した者の言葉には、確かな重みがあった。 「それに、慣れていないのは俺も同じだ。聖杯からの知識があっても、生前こんな物は使った事が無いんだからな」 私にはその知識も無いのですが…とは言えないバゼットであった。 だが、死神はさらに追い討ちをかける。 「確認が済んだら、携帯電話の使い方の復習だ。俺のやつと警察、消防、それに魔術協会と聖堂教会の番号登録は済んだか?」 「本当に使うのですか!?こんな物が無くとも貴方とは心話で話せばよいでしょう!」 流石に反論するバゼット。 だが、アサシンは首を振る。 「その心話で警察が呼べたらこれもいらん。神秘の秘匿が前提条件ならば、これで第三者を介入させれば、相手は撤退せざるを得なくなる。追い詰められてもその隙にこちらも撤退すればいい」 「……」 理屈ではその通りなのだが規格外の神秘たるサーヴァントにそんなことを言われるとは。 「納得したか?ではまず盗聴器の方からだ」 英霊とはこんなものだったのだろうか… 少し夢の破れたバゼットであった。 ―――その日の朝はまさしく快晴そのものだった。だが海から吹く寒風は少し強く、肌寒い。 「おはようマスター!いい天気だな!だから左耳を削いでもいいかな?どうかな?」 「……」 「皇帝たる余に返事をせぬとは何たる不敬!では両耳にしよう!」 意気揚々と拷問の支度に取り掛かる自らのサーヴァントに対し、マスターたる魔術師は何も言わなかった。 いや、言えなかった。 手足の半数と指の大半はこの数日の内に少しずつ潰され、もはや使い物にならない。 なにより舌がとうの昔に抜かれてしまっている。呻き声を上げるのが精々だった。 「しかしこの現代というのは素晴らしいな!特に電気だったか?これはすごい!余の時代にはなかったものだ!」 現代の技術に子供の様に目を輝かせる男の真名はイヴァン四世。 恐怖の雷帝、史上初のツァーリ、ロシア史上最大の暴君。 バーサーカーのクラスを得て召喚された彼だがその狂気は評価規格外の域に達している。 一見理性を残しているように見えるがその実は「苛立ちの発散のために加虐したい」という思考で固定されている。 故に、現代の技術への関心も「どのような拷問に使えそうか」といった興味しかない。 「ある程度こちらで身体を操作できる所が非常に面白い!拷問の幅が広がるな!余はなんだかワクワクしてきたぞ!」 「…ウウッ…ウッ…」 「そうかそうか、じゃあ早速試してみるか!えーと、こいつをここに繋いで…」 そうしてマスターの心身を破壊しにかかるバーサーカー。 自らの消滅など気にもせず、己が主を破滅させる従者。 魔術師は最後の手段とばかりに令呪に念じた。 (令呪を以て命ずる!バーサーカー、『愛しの牝牛』を装備せよ!頼む!) 意思疎通の成立しないバーサーカーへの、しかも心話による令呪。 果たして成功するのか、魔術師は必死に祈った。 すると祈りが通じたのか、バーサーカーの動きが止まった。 妻の肖像画が填め込まれたロケットを見つめ、動かなくなる。 (よ、よし!重ねて令呪を以て命ずる!バーサーカーよ、自らのマスターを拷問することを禁ずる!!拷問するなら他の奴にしろ!!!) するとバーサーカーは一瞬ニヤリと笑うと霊体化して部屋を出て行った。 残されたマスターは安心すると共に猛烈な後悔に襲われた。 (ああ、何故最初にこうしておかなかった!何故あのロケットを取り上げてしまった!!) 召喚直後、バーサーカーはロケットを握りしめたまま、その場を動こうとしなかった。 業を煮やしたマスターはそのロケットを手から叩き落としたのだ。 途端にバーサーカーが豹変した。 『貴様が余のマスターだな!はじめまして、死ね!』 そうして、あっという間に拘束され、拷問が始まった。 拷問による気絶と覚醒の繰り返しで、令呪の存在すら忘れていた。 気が付けば、再起不能の身体にまでされてしまった。 (畜生、畜生…。だが、とにもかくにも助かった…) だが、魔術師は知らない。 バーサーカーの規格外の狂気はもはや理性に近い。 それは即ち、理性そのものでもあるということだ。 理性ある獣を野に解き放ったという事実を、マスターはまだ知らない。 ―――気の早い北風小僧が駆け抜けるマウント深山商店街。吹く風は冷たく、通行人は皆寒そうに歩いている。 「フェーッフェッフェッ!久々の娑婆はいいもんだねえ!」 「お、おいキャスター!もう少しスピードを落とせよ!」 「なに言ってんだい!チンタラ飛んでちゃ情報が集めらんないだろうが!」 …どうも駆け抜けているのは彼だけではなかったようだ。 臼だ。 臼が、老婆と少年を乗せて地面すれすれを飛んでいる。 しかし、通りを歩く人々は誰一人としてそれに気付かない。 臼の後ろに追随する箒が、その痕跡を抹消し、老婆自身もまた、隠匿の魔術を自分達にかけていたからだ。 無論、通行人にぶつかるなどという愚は犯さない。 「そもそも僕がついてくる必要あったのか?なあ…」 「全くピイピイ五月蝿いねえ!男ならもっとシャキッとおし!」 キャスターと呼ばれた老婆は少年を叱り飛ばし、同時に臼の速度を上げる。 少年は観念したかのように下を向き、手に持つ本を握りしめた。 キャスターのサーヴァント、老婆の真名はバーバ・ヤガー。 スラヴ民話に登場する妖婆であり、その前身は大地母神であったとも言われる魔女。 その主人たる少年の名は、間桐慎二。 御三家の一角の末裔だが、彼に魔術回路は無い。 そんな彼がマスターになれたのは、その手にある書物のおかげである。 偽臣の書、マスターとしての権利を他者に委譲する赤い本。 桜に令呪が浮かび、サーヴァントの召喚に成功したまではよかったのだが、長年の魔力搾取の影響か彼女は倒れてしまった。 ランサーの洗脳で再び正義に目覚めた臓硯は、こんな状態の、何より可愛い孫を戦いになど向かわせられない、自分が二人分のマスターになると言い出したのだ。 焦ったのはランサーとキャスターである。 きれいになったのはいいが桜からの魔力搾取、蟲の調達のための人喰いもやめてしまった今の臓硯では、負担が大き過ぎる。 最悪、マスターごと三人とも消滅してしまう。 慌てた二人は大急ぎで術を開発して慎二を説得し、彼に妹の代わりに戦場に立つと言わせることに成功した。 「全く、僕は魔術師じゃないってのに、こんな戦争に引っ張り出してさ…」 「そうかい、そいつはすまなかったねえ。でもお前さんもあの娘…サクラを救いたかったんだろう?」 「!?そ、そんな訳…」 吹き出す少年を老婆はニヤニヤと見つめる。 「素直じゃないのは頂けないが、兄貴としては上出来さ。安心おし、アタシはそのために召喚に応じたんだからね」 バーバ・ヤガーは伝承によっては他者に助言や恩恵を与え、主人公達を善導する賢者としての側面も持つ。 それらの恩恵は通常難題を達成した者にしか与えられないが、長年の蟲による魔力搾取に耐えた桜は、資格有とみなされたのだろう。 慎二はまだ信じられないといった面持で自分を見つめている。 「ま、信じられないんならそれでもいいさ、アタシはアタシのしたいようにするだけさ」 召喚された時に、彼女はマスターである桜の心に触れた。 搾取の苦しみ、兄の横暴、それらへの複雑な負の感情。 一方で、部活の先輩への想い、憧れ、恋心。 この世の闇を見てきた桜にとって、彼はまさに白馬の王子様のような存在であった。 「…王子様と結ばれないお姫様なんかいるもんかい。サクラ、アンタを幸せにしてあげるからね」 そう呟くキャスターは、魔女は魔女でもまさしくお伽噺の善き魔女そのものであった。 ―――その年の冬木市は、いつもより冬の訪れが早かった。 そう、冬木市「だけ」が、いつもより冬の訪れが早かったのだ。 街全体を、大規模な寒気団が包み込んでいた。 その季節外れの冷気が上空で収束していく。 冷気は下がり、暖気が上空へと昇るはずなのに。 それは通常有り得ない出来事。 まるで意思を持つかの様に冷気が凝り固まり、形を成していく。 収束が終わるとそこには人の形をした「何か」が佇んでいた。 「……………」 十年前の生き残り、アサシンのサーヴァント、冬将軍。 大自然の権化たる「それ」に性別などは本来、無い。 だが冬木の聖杯には「それ」とよく似た二つ名の者達が溶け込んでいた。 その中でも「それ」が呼び出された時期に溶け込んだ者。 冬将軍はその者に影響を受け、その者の姿を写し取っていた。 …同時に、その者の想いも、写し取っていた。 「………切嗣、イリヤ………」 「それ」はアイリスフィール・フォン・アインツベルンの姿をしていた。
https://w.atwiki.jp/dragonteamhouse/pages/47.html
デデデ大王 元祖ラスボス、大王さまがこのぶたいにも どうどう参せん!じまんのハンマー ひっさげて、いざ… やらいでか! カービィファイターズFINALに登場するキャラクター。 概要 バディの1人として登場。『カービィファイターズ2』での動きをベースにしつつ、『Wii』などで使っていた技も使えるようになった。攻撃力が高く、体力も他のキャラクターと比べて多い。コピー能力のハンマーよりも多くの技を持つが、一方で当たり判定が大きく、カービィや他のバディと比べてダメージを受けやすいほか、技の前後隙も少し大きめ。ハンマーの高い攻撃力と強い判定で場を制圧する、根っからのパワーファイターである。 登場演出 どこかからジャンプして現れ、ハンマーを振るって決めポーズ。 コマンド 技名 操作 説明 ハンマーたたき Bはなす 前方をハンマーで叩く。 ハンマーはどう 体力満タンでB 地面に沿って衝撃波が飛ぶ。 フィニッシュデデデハンマー Bれんだ ハンマーたたきを連続して繰り出すと、3回目は大きく振りかぶって威力が上がる。 ぐりぐりハンマー ↓+B 地面にハンマーを押し付けて攻撃。 ジャイアントデデデスイング ダッシュ+B ハンマーを横に構え、回転しながら振り回す。 3れんデデデハンマー Bちょい長押し〜はなす 3連続で前方を叩きつける。3回目は威力が大きい。 ハンマーショット Bめちゃ長押し〜はなす 前方に狙いをつけて衝撃波を飛ばす。 ねらいうち B押しながら↑または↓ ハンマーショットを撃つ角度を変える。 空中ハンマースイング 空中でB 空中でハンマーを振り下ろす。 だいしゃりん 空中で→+B 空中で回転して攻撃。 ごく・だいしゃりん ダッシュ+空中で→+B さらに素早く回転して攻撃。 メテオスタンプ 空中でB長押し 空中ハンマースイングまたはだいしゃりんの後、そのままBを押し続けているとハンマーを地面に叩きつける。 おにごろしデデデハンマー ↑+B 力を込めたハンマーを振り上げる。ため時間は長いが非常に威力が高い。 ばくれつデデデハンマーなげ ダッシュ+↑+B 回転しつつ少しだけ前進し、ハンマーを前方に投げつける。ジャイアントスイングから派生して発動も可能。 ヘッドスライディング ダッシュ+↓+B ずっこけて頭からスライディングする。 スーパーデデデジャンプ ↓↑+B 飛び上がってから押しつぶす攻撃。3回まで連続で発動でき、発動中は少し左右に動ける。1発目の出だしは無敵。 ファイナルアビリティ 深き絆の盟友の一撃 ファイナルチップが溜まった状態でL/R+B メタナイトが登場し、2人で高く飛び上がる。回転しながら周囲にムーンショットを放ち、一定時間経過かBを押すと落下、衝撃波を巻き起こす。回転中は左右に移動可能。 チーム・DDD大こうしん ファイナルチップが溜まった状態でてきの近くでL/R+↑+B 敵のすぐそばで発動すると、ハンマーを振るって相手を吹き飛ばし、チーム・DDDを呼び出して彼らの攻撃と自身のハンマーファーマーでタコ殴りにする攻撃になる。ジャイアントスイング中にL/Rを押すと割り込んで発動可能。 ストーリーモードでの活躍 らすぼすぶっちでは 1戦目にデデデ大王(星のカービィ)が登場。その後、終盤にはデデデ大王関連のボスが大量に登場する。 関連項目 星のカービィ× カービィファイターズ2×
https://w.atwiki.jp/grailwar/pages/67.html
セッションの終了時、最後に生き残ったマスター(PL)が公開する。 グッドエンドの内容は聖杯で願いを叶える、聖杯を破壊する、等々。 願い事を考慮した内容である事が望ましい。 状況に併せて、グッドエンドの内容は変更しても良い。 その場合、他のマスター(PL)や監督役(GM)を巻き込んでも良い。 グッドエンド例 ――偽の聖杯戦争。 参加者六名。内、死亡二名。 検証が目的でありながら死亡者が出てしまった。 が、しかし。 儀式自体は成功と言って良かった。 偽杯は莫大な魔力を蓄え、かつ第三魔法の片鱗を見せた。 死亡者は出たが、魔術教会は成功と認めた。 そう、成功だ。 冬木の地の儀式は認められてしまったのだ。 聖杯戦争は今後も続くのだ。 そして、そう、偽杯。 偽杯は、最後の一人のマスターの手に渡った。 彼、あるいは彼女が何を望んだか。 魔術教会の記録の、それは秘匿事項である――
https://w.atwiki.jp/sentakushi/pages/571.html
503 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM 投稿日:2006/12/05(火) 04 56 03 突然発せられたバルディッシュの警告音声。 「待って……何か来た」 その直後にレイジングハートも警告を発する。 「うん、そうみたいだね」 そう、『誰か』でなはく、『何か』が接近していた。 その姿が見えるまでに数秒。 それは正門から現れた。 その立ち姿は白い巌のよう。 露わになっている上半身には無数の傷が刻み込まれており、そこに刻まれた赤の刺青は返り血を思わせる。 その後ろに立つ姿は、狂気に歪んでいた。 「あの少女二人……」 「……唯の人ではないようだな」 「よかろう、それだけで十分だ、『セイバー』、さっきのようにやってしまえ」 命令する、その直後に影が沸いた。 ゆっくりと距離が詰まる。 男の両手には剣。 その剣は腕に絡みつく鎖、そして両腕と一体化していることを理解する、だが理解できるのはそれだけだ。 その殺意は『問答無用』と語っている。 考える時間など与えられはしない。 「なのは、下がって……後ろの影をお願い、余裕があれば援護して」 「……うん、分かった」 スタンバイからアサルトへ、同時になのはもスタンバイからアクセルへモードを変更する。 あの巨体ならば動きは鈍い、である以上敏捷性で掻き回す。 フェイトはそう結論し、真後ろへ全速移動する。 だが、その目論見は失敗する。 少女が己の後ろへ動くと認識した瞬間、男も後ろに跳び、逆にフェイトの背後を取る。 Check six バルディッシュの声はそれだけ、打ち付けるように投げつけられる剣の一撃を飛行して回避する。 ――危なかった そう考えて、同時に己の甘さを認識する。 巨体ならば動きは鈍い、それは通常の認識であるが、英霊にそのルールは通用しない。 総合的な速度で勝つことは可能なようだが、掻き回す事などできはしない。 そして、そうであるなら、戦い方は自ずと変化する。 Photon Lancer フェイトの周囲に、光の槍が出現した。 「シュート!」 複数の光弾が周囲に突き刺さる。 その内の一発が身体を掠めて地面、そして展開しつつあった影に穴を穿つ。 初弾は威嚇。 これで戦いをやめてくれるならという淡い期待を抱く。 「っと……凄い威力だ……だがな!」 だがそれはあっさりと裏切られる。 男の周囲に撒き散らされた影から獣が沸く。 耳障りな鳴き声と、蒸発していく苦しみと共に、少女二人に向けて獣が突貫する。 「悪いが、俺のために沈んで貰うぞ!」 獣の後ろ、男が取り出した物は、AK-74 カラシニコフ であった。 「そんな、銃? レイジングハートッ!」 両腕で固定されたカラシニコフは狙い違わずなのはに向けて弾丸を飛ばし―― Round shield 展開される光の盾に阻まれる。 そう認識するまでの間に全弾を撃ち尽くす。 「……そんな物まであるのか、魔術ってヤツぁ厄介だな……僕が素人だってのは自覚してるが……」 獣が銃撃の間に接近する。 「セイバーッ! 何を遊んでいる……!?」 男がセイバーを見やる。 「ッ……!」 後方に光の槍を連れ、疾駆する。 フェイトは距離を保ちながら牽制の魔法で対抗する。 「……凄い」 フェイトは思わず呟く。 牽制の一撃とはいえ、威力はゼロではない。 だが、牽制の一撃には頓着せずフォトンランサーを捌いている。 その耐久性はともかく、敏捷性はその巨体からは想像もつかないほどだ。 その能力によるものか、中距離を保つこと自体が難しくなってきた。 攻撃に慣れてきているのか、接近速度が上がっている。 このままでは、接近されてあの二刀に斬られる結末が待っている―― ならば更に離れて……大技で勝負をかけるしか…… 「えっ?」 巌の口元が笑う。 「主神の怒り Zeus s Fury 」 それと同時、二刀が消え、その手に雷が現れる。 「そんな……ッ!」 セイバーが術式を展開する!? フェイトの混乱するよりも早く、雷が放たれる。 「くっ!」 バク宙の要領で回避する。 だがその隙を狙い、更に数発が放たれる。 「正確さは殆ど無いけど……!」 途方もない手数。 それは正に雷撃の弾幕だった。 13発の雷撃を全速で回避する。 その回避が限度、フェイトはフォトンランサーの制御に失敗し、光の槍が虚空に消える。 だがセイバーは攻撃の手を緩めず、更に発生する両手の雷撃がフェイトを襲う。 ここに二人の攻守は逆転した。 格闘戦:近接攻撃に打って出る 魔術戦:真っ向から魔術で勝負する 回避継続:なのはの援護攻撃を待つ