約 24,035 件
https://w.atwiki.jp/vipthmj_trpg/pages/38.html
GM 【CX】 **人狼** シーンプレイヤー:全員 GM * GM 場所:人食いビル GM 登場:全員 GM * 陽子 シーンイン (Dice) よーこちん - 侵蝕率が[7]上昇しました(76%→83%) 近衛 シーンイン (Dice) 近衛 - 侵蝕率が[6]上昇しました(82%→88%) 荒上 シーンイン (Dice) 荒上 - 侵蝕率が[9]上昇しました(77%→86%) 公城 シーンイン (Dice) 公城 - 侵蝕率が[1]上昇しました(85%→86%) リチア シーンイン (Dice) リチア - 侵蝕率が[8]上昇しました(83%→91%) GM さて、それじゃとりあえず状況説明 GM まず、空深との距離は15m 皆は同一エンゲージね GM [空深]-15m-[PC達] GM して、空深の行動値は5ですので・・・ 陽子 敵は一人?壊し足りない GM 陽子・リチア>荒上・公城・空深>近衛の準ですね 陽子 ほいさ、磨り潰してあげるわ GM さて、セットアッププロセス GM こちらは特に無しです そちらは何かありますか? リチア 《ターゲットロック》 > 空深 リチア #cnt 3 (Dice) リチア - 3 = 3(カウンタ:91→94) GM 了解です リチア 「狙いは定めた。外しはしないぞ」 GM 他の方は特になし? 近衛 なしですー 陽子 《ファンアウト》で GM で、それぞれどこに移動かな・・・? 陽子 公城、朱美、荒上を選択 陽子 「殺ってきなさい」 近衛 「あなたに言われるまでもないわ・・・」戦闘移動9mで前方へ距離をつめる 公城 「支援だけどね・・・」同じく9m移動で距離を詰める GM [空深]-6m-[近衛 公城]-9m-[リチア 陽子 荒上]でいいかな 陽子 #cnt 4 (Dice) よーこちん - 4 = 4(カウンタ:83→87) 荒上 私はこの戦闘移動ではうごかずで 公城 《女王の降臨》で《狂戦士》をよーこちんに 公城 「・・・あなたも頑張って下さいね」よーこちんの視界がクリアになり、集中力が研ぎ澄まされるような感覚を覚えた GM 次の陽子のメジャーアクションに+10DとCri-1ですね 公城 #cnt 10 (Dice) 公城 - 10 = 10(カウンタ:86→96) GM 特に他なければイニシアチブにいきますよん 陽子 「感謝するわ、これでひねり殺せる」 荒上 なし GM おっけい それじゃ1R目 イニシアチブ GM [空深]-6m-[近衛 公城]-9m-[リチア 陽子 荒上] GM こちらは同じく特に無しです 陽子 特に無し 近衛 なしです 公城 なし 荒上 なしです リチア 持ってない GM おっけぃ GM それじゃ1R目メインプロセス 陽子 私からね GM 陽子・リチア>荒上・公城・空深>近衛 陽子 マイナーで《オリジン:レジェンド》 陽子 メジャーで《サイレンの魔女》 GM 命中判定かな 陽子 「さ、始めるわよ血と悲鳴のフルコーラスを!」 GM こっちは回避します 陽子 17r10+10@9 (Dice) よーこちん - 17R10+10@9 = [10,8,6,7,5,4,8,6,8,6,7,8,8,7,6,1,6][10][6] クリティカル +10 = 36 GM こっちは精神1とダイスボーナスで+4なので 陽子 あ GM 5r10+2@10 (Dice) GM_ash_ - 5R10+2@10 = [3,10,6,8,3][8] クリティカル +2 = 20 陽子 またダイスボーナス忘れちゃったわ GM というわけで命中ですね GM ダメージダイスお願いします 陽子 4d10+9 (Dice) よーこちん - 4D10+9 = [1,5,6,3]+9 = 24 GM あ、ごめん GM いってえw GM 装甲無視の24点貰いますね 陽子 #cnt 7 (Dice) よーこちん - 7 = 7(カウンタ:87→94) 陽子 陽子 「この程度?物足りないわ・・・」 陽子 GM それじゃ次はリチアかな リチア マイナーアクションで《オリジン:レジェンド》+《オウガバトル》を起動 リチア メジャーアクションで《コンセントレイト:サラマンダー》+《焦熱の弾丸》+《灼熱の砦》 > 空深 GM さぁこい! リチア 9r10+6@8 命中判定 (Dice) リチア - 9R10+6@8 = [3,4,2,2,6,1,2,2,5]+6 = 12 GM 5r10+2@10 (Dice) GM_ash_ - 5R10+2@10 = [2,7,5,10,2][5] クリティカル +2 = 17 GM 回避! リチア 「なかなかやるようだな」 GM 飛んでくる焔の弾丸をすばやい身のこなしでかわしますね リチア #cnt 12 (Dice) リチア - 12 = 12(カウンタ:94→106) リチア GM 次はPC側の行動値5の方から 荒上 マイナーアクション《セントールの脚》+《破壊の爪》発動 荒上 #cnt 5 (Dice) 荒上 - 5 = 5(カウンタ:86→91) GM これで移動に+10mで攻撃力が+10か 荒上 そして近衛 公のところまで移動 荒上 GM [空深]-6m-[近衛 公城 荒上]-9m-[リチア 陽子] 公城 マイナーは何もせずメジャーで《ポイズンフォッグ》+《狂戦士》+《戦乙女の導き》 GM これで近衛と荒上さんも強化か・・・ 公城 「敵は一人・・・一気に攻めましょう」よーこちんと同じような感覚が二人も感じ、力が湧いてくる気がした 公城 #cnt 9 (Dice) 公城 - 9 = 9(カウンタ:96→105) 公城 GM さて、それではこちらですね GM マイナーで《ハンティングスタイル》+《破壊の爪》+《完全獣化》+《究極獣化》 GM 近衛達にエンゲージしつつテツサビオオカミの名の通り 巨大な赤黒い人狼になるよ GM それでメジャーで《コンセントレイト》+《鮮血の一撃》+《血の宴》 GM 白兵判定で・・・ GM 16r10+11@7 (Dice) GM_ash_ - 16R10+11@7 = [7,10,7,10,3,8,8,3,10,7,1,6,4,4,9,8][4,6,1,1,7,4,2,7,7,4][8,1,2][8][6] クリティカル +11 = 57 GM あ、ごめんミスミス GM 16r10@7だね GM 16r10@7 (Dice) GM_ash_ - 16R10@7 = [7,2,10,6,2,4,8,2,7,3,6,1,10,10,9,6][3,4,3,3,2,9,9][3,7][1] クリティカル = 31 公城 無理だろうけどドッジー、ダイスボーナス3つの回避1で 4r10+1 公城 4r10+1 (Dice) 公城 - 4R10+1 = [3,8,9,5]+1 = 10 GM あ、範囲攻撃ですので GM 同一エンゲージ全員ね 荒上 7r10+2 ドッジー 荒上 7r10+2 近衛 エフェクト《炎神の怒り》を使用して+4dでドッジする 近衛 11r10@10+3 (Dice) 近衛 - 11R10@103 = [5,9,2,8,8,9,4,2,6,4,3] = 9 荒上 8r10+2 (Dice) 荒上 - 8R10+2 = [2,5,10,7,1,8,8,10][5,1] クリティカル +2 = 17 GM 全員失敗かな GM 空深の右腕が赤い、無数の狼の頭となって一行に飛び掛る・・・! GM 4d10+11 (Dice) GM_ash_ - 4D10+11 = [1,2,7,5]+11 = 26 GM 三人に26点のダメージ 陽子 《波紋の方陣》 陽子 #cnt 3 (Dice) よーこちん - 3 = 3(カウンタ:94→97) 陽子 近衛おねーさんに 陽子 3d10 (Dice) よーこちん - 3D10 = [9,3,8] = 20 陽子 「大丈夫?ボサッとしてるとこのホールがあなたの血で染まるわよ?」 陽子 風を操作して風圧で空深の力を阻害します 陽子 近衛 装甲とあわせて5点ダメ「ふふ、問題ないわ・・・その前に炎と血の宴を見せてあげる」 近衛 《閃熱の防壁》荒上君に 近衛 3d10 (Dice) 近衛 - 3D10 = [8,9,3] = 20 荒上 「すいません」 近衛 同じく20点軽減か「ここでやられてられないでしょ?」 公城 装甲値で8点軽減して18点貰い残り7 「く・・・っ、これ位・・・」 近衛 熱の壁が狼を溶かすよ 荒上 20軽減で6点ダメージ 近衛 #cnt 7 (Dice) 近衛 - 7 = 7(カウンタ:88→95) GM 荒上が29点か GM 残りねw 荒上 あっすいません GM 予想外に攻撃が効かなかったことに少し困惑しつつプロセス終了です GM GM あ、忘れたけど空深は鮮血の一撃でHP-2されてます GM GM [空深 近衛 荒上 公城]-15m-[リチア 陽子] GM 次は近衛さんかな 近衛 おっけい、マイナーで《氷炎の剣》 GM パキパキパキ 近衛 氷炎雌雄一対のナイフを生成 GM ずぁっとか GM さぁきなさい! 近衛 メジャーで《炎神の怒り》+《結合粉砕》+《コンセントレイト》「氷炎・・・輪舞!!」 近衛 12+2+14のCRI-3で攻撃ね 近衛 28r10@7 (Dice) 近衛 - 28R10@7 = [5,7,9,9,10,1,10,1,8,4,2,9,10,10,2,9,8,6,7,3,4,2,4,4,9,5,1,1][2,10,3,8,10,10,3,8,7,2,10,5,3][10,5,1,4,9,6,7][9,8,3][5,3] クリティカル = 45 GM きききききなさい! GM ドッヂにきまってる! 近衛 白兵+4で49か GM 12r10 GM 12r10@10 荒上 たぶんr全角 GM 12r10@10 GM 半角だよ!? 陽子 12r10 (Dice) GM_ash_ - 12R10 = [9,7,6,8,3,5,1,7,7,2,3,4] = 9 (Dice) GM_ash_ - 12R10@10 = [8,10,6,5,9,5,4,10,8,5,1,2][1,4] クリティカル = 14 (Dice) GM_ash_ - 12R10@10 = [7,1,7,9,1,4,6,3,3,3,9,9] = 9 (Dice) よーこちん - 12R10 = [3,10,9,7,1,6,7,10,10,2,6,1][1,7,2] クリティカル = 17 GM ダメージダイスきなさい!w GM こいやー;; 近衛 固定値12の4dね 近衛 4d10 (Dice) 近衛 - 4D10 = [7,1,1,2] = 11 近衛 ごめん、5d10で 近衛 5d10 (Dice) 近衛 - 5D10 = [3,9,4,7,9] = 32 GM 44点いてえ!! 近衛 46 GM 46か 近衛 44ダメの装甲無視ね GM 44ね!! 近衛 「ふふふ・・・燃やしても凍らしても存外血は出ないのね・・・まぁ動かなくなった後でいただくわ、存分に」 近衛 GM 業火と氷気が同時に空深の体を貫く・・・! GM 近衛 #cnt 12 (Dice) 近衛 - 12 = 12(カウンタ:95→107) GM それじゃもう一度セットアップ GM 2R目 セットアップ 陽子 ないわ 近衛 なしでーす GM [空深 近衛 公城 荒上]-15m-[リチア 陽子] リチア 《ターゲットロック》 > 空深 リチア #cnt 3 (Dice) リチア - 3 = 3(カウンタ:106→109) リチア 「今度は外さんぞ」 荒上 なし 公城 セットアップで《女王の降臨》を使用し《狂戦士》をまたよーこちんに GM ういうい 公城 ダイス+12個とcri-1 公城 #cnt 10 (Dice) 公城 - 10 = 10(カウンタ:105→115) 陽子 「おっけ、次こそ分解するわ」 公城 「お願いします・・・」 公城 GM えっと、それじゃイニシアチブで陽子にいっていいかな GM 2R目 陽子 陽子 「磨り潰す・・・ひき肉にして・・・ばら肉にして・・・グラム1円で並べてやるわ・・・」 陽子 マイナーで14m後方へ GM おおう下がるな 陽子 メジャーで《マインドエンハインス》+《サイレンの魔女》 GM 空深との距離29mですね 陽子 #cnt 陽子 #cnt 7 (Dice) よーこちん - 7 = 7(カウンタ:97→104) GM きなさい! 陽子 さらに空深にロイスとって即昇華 陽子 クリティカル-1 GM うわ本気だ 陽子 「聞きなさい、今度こそフルコーラス!」 陽子 22r10+12@7 (Dice) よーこちん - 22R10+12@7 = [9,3,9,2,5,6,8,1,9,1,1,5,3,8,5,4,2,4,4,7,3,5][1,4,1,10,3,9][4,9][6] クリティカル +12 = 48 GM ガードなのでダメージ判定お願いします GM ガード値1 陽子 8d10+12 (Dice) よーこちん - 5D10+12 = [6,10,5,8,10]+12 = 41 GM し・・・しなやす! 陽子 「遠慮なく聞きなさいな、あなたの悲鳴も私のコーラスを彩るハーモニーよ?」 陽子 GM 次、リチアのターンですね リチア マイナーで《オウガバトル》を起動 メジャーで《コンセントレイト:サラマンダー》+《焦熱の弾丸》+《灼熱の砦》 > 空深 GM さぁこい! リチア 空深にインスタントタイタスを取ってダイス+10で使用 リチア 20r10+8@7 命中判定 (Dice) リチア - 20R10+8@7 = [9,2,6,5,5,7,6,5,10,10,5,1,2,9,2,4,5,7,1,4][7,1,10,8,8,3][9,7,2,9][5,5,3] クリティカル +8 = 43 GM 駄目もとドッヂ! GM 5r10+2 (Dice) GM_ash_ - 5R10+2 = [2,10,9,5,3][4] クリティカル +2 = 16 GM 無理です!! リチア ではダメージ リチア 5d10+26 装甲有効 (Dice) リチア - 5D10+26 = [1,7,1,5,7]+26 = 47 リチア 「大人しく塵へ帰るのだな」 炎の氷柱を飛ばして攻撃 陽子 3d10 (Dice) よーこちん - 3D10 = [8,10,2] = 20 GM 装甲値10で37点・・・! リチア #cnt 10 (Dice) リチア - 10 = 10(カウンタ:109→119) リチア GM 空深「・・・っ!」 苦しそうだが膝を突きつつもまだ息絶えるに至ってない! GM GM 次荒上さん公城さん 荒上 マイナーアクションなし GM こい! 荒上 メジャーアクション 《コンセントレイト:サラマンダー》+《炎神の怒り》発動 荒上 #cnt 5 (Dice) 荒上 - 5 = 5(カウンタ:91→96) 荒上 3点ダメージ 荒上 23r10+4@6 (Dice) 荒上 - 23R10+4@6 = [3,1,1,6,4,9,5,10,1,1,6,1,9,3,7,8,7,9,2,6,10,4,2][1,4,1,6,7,9,10,7,3,3,1][9,5,3,2,1][5] クリティカル +4 = 39 GM 肉体判定ならまだ・・・!ドッチ! GM 16r10 (Dice) GM_ash_ - 16R10 = [2,10,8,1,3,7,5,7,6,9,6,6,1,9,2,8][10][7] クリティカル = 27 GM あーむりだあああ GM ダメージかむ! 荒上 4d10+15 (Dice) 荒上 - 4D10+15 = [9,6,4,4]+15 = 38 GM 荒上の焔を纏った拳が人狼を砕き散らす・・・! GM 装甲値含みでジャストで吹っ飛ぶ・・・けど! GM 《不死不滅》 GM 砕け散った肉片が血液となりもう一度その躯体を形成しなおす GM GM 公城かな次は 荒上 「切り札切らしただけでもよかったといえるか」 公城 メジャーで《ポイズンフォッグ》+《狂戦士》+《戦乙女の導き》+《癒しの水》 公城 3人の体力を3d+3回復します 公城 3d+3 (Dice) 公城 - 3D+3 = [4,1,6]+3 = 14 公城 これで公城は体力21、そして3人にダイス+14cri-1攻撃力+5の支援 公城 #cnt 11 (Dice) 公城 - 11 = 11(カウンタ:115→126) GM GM それじゃいくぞおおお 公城 「まだ立ち止まるわけには行かない・・・でしょう?」 3人の傷が癒えていく 公城 GM 《コンセントレイト:ブラム》+《鮮血の一撃》+《血の宴》+《神獣撃》 荒上 「ありがとうございます」 GM 呑みほすもの(フェンリル) GM 同一エンゲージ対象でいきます GM 16r10@7 (Dice) GM_ash_ - 16R10@7 = [6,7,10,7,8,10,8,6,1,9,10,4,2,3,5,1][2,7,7,4,4,6,3,9][6,3,10][8][7][9][1] クリティカル = 61 GM さぁ回避でもガードでも 公城 ガード値も無いんでドッジ 公城 4r10+1 (Dice) 公城 - 4R10+1 = [10,5,10,1][2,6] クリティカル +1 = 17 近衛 焼け石に水だけどガードの画まだましか 荒上 ガード GM それじゃダメージいきますね GM 7dに究極獣化で+2d 神獣撃で固定値に+4d・・・! GM 13d10 (Dice) GM_ash_ - 13D10 = [10,4,5,2,3,9,1,4,8,4,2,6,5] = 63 近衛 っと、ガードも暴走中なので無理か GM そうですね また忘れてた 近衛 ・・・しんだ 陽子 《波紋の方陣》 陽子 #cnt 3 (Dice) よーこちん - 3 = 3(カウンタ:104→107) 陽子 荒上に 陽子 4d (Dice) よーこちん - 4D = [1,2,3,4] = 10 陽子 「えっと・・・がんばってね(はあと)」 GM 空深の右腕から夥しい数の巨狼が 四方八方より三人を襲う・・・! 近衛 《閃熱の防壁》侵食率で2Lv、荒上君をかばうように展開! 近衛 4d10 (Dice) 近衛 - 4D10 = [3,9,7,1] = 20 陽子 4d10 (Dice) よーこちん - 4D10 = [6,10,5,3] = 24 陽子 「私たち二人がかりなんだから当然ね・・・!」 GM 全ては防ぎきれないまでも、荒上に群がる巨狼を次々と熱風がなぎ倒す GM そして渾身の一撃を放った空深は人間の姿に戻る GM 神獣撃の効果で獣化解除 GM 荒上 「ぎりぎりですね・・・でもあとのふたりが・・・・」 近衛 私はHP0だから・・・ 陽子 「あなたそのほうが素敵よん?」 陽子 「バラしやすくて、ね」 荒上 74から47軽減で27点ダメージ 近衛 ロイス【中里さん】をタイタス化して消費、立ち上がるよ GM 中里さん・・・! 近衛 HP+17で回復 公城 内井さんのタイタスを昇華して復活 GM 支部長!! 近衛 「・・・その姿のほうがいい、人のなりをして倒れたほうが、罪をあがなうことができるでしょう」 公城 「支部長に任された以上・・・ちゃんと帰ってくる・・・それが僕たちの仕事だ・・・!」 公城 肉体1なのでHP11点で復活 公城 GM さて、近衛さんですね GM 全ての力を叩き出し切った空深は ただ膝を突きそちらを睨みます GM 近衛 「奪った血の分、すべて吐き出していきなさい・・・」マイナーで暴走解除 陽子 「いっけええええええええええ!」 近衛 メジャーで《炎神》+《コンセントレイト》+《結合粉砕》「私も奪う側の人間よ・・・ただし、償わせるためにね。氷炎・・・輪舞!」 GM きなさい・・・! 近衛 14+3+16の33d 近衛 33r10@6 (Dice) 近衛 - 33R10@6 = [8,2,5,7,6,2,6,2,6,7,2,6,10,4,5,1,9,3,9,5,8,7,2,3,3,7,10,3,10,4,10,9,5][7,6,1,1,7,10,9,4,10,4,8,3,1,10,5,7,8][6,2,4,8,2,5,4,1,7,3][9,6,3][10,10][5,2] クリティカル = 55 GM 力ない体でもなお生にしがみつく・・・!ドッヂ! GM 11r10 (Dice) GM_ash_ - 11R10 = [4,4,9,5,10,1,4,4,9,8,2][4] クリティカル = 14 近衛 固定値-2だから53か GM まぁどちらにせよ GM さぁこい! 近衛 ごめんなさい、ダイス2個余分だったから達成値35です 近衛 4d10+8+5 (Dice) 近衛 - 4D10+8+5 = [10,1,8,6]+8+5 = 38 近衛 連撃の締めに氷炎一対の刃が十字に4分する。「・・・奪うものは奪われて終わるのよ、あなたも、私も。」 近衛 「せめて、姿だけでも人型で死ねてよかったわね」 GM バッと 紅い 錆のような血を散らし 空深は どこか安らかな顔で 近衛を見て・・・ GM GM シーンカット GM 近衛 #cnt 9 (Dice) 近衛 - 9 = 9(カウンタ:107→116) 近衛 tto 近衛 #cnt 4 (Dice) 近衛 - 4 = 4(カウンタ:116→120) 公城 ロイスは6個、通常振りします GM ***バックトラック*** GM GM ほいほい、どうぞー 公城 #cnt -6d10 (Dice) 公城 - -6D10 = -[4,8,4,4,2,8] = -30(カウンタ:126→96) GM ナイスぎりぎり 公城 フフリ GM おかえり公城くん! リチア 119でロイス5個。余裕の1倍で GM ドキドキ リチア #cnt -5d10 (Dice) リチア - -5D10 = -[10,10,5,10,6] = -41(カウンタ:119→78) GM 最後まででけえ! リチア うがぁぁぁぁぁっ 陽子 107なので3つの1倍生きます 陽子 #cnt -3d10 (Dice) よーこちん - -3D10 = -[1,5,7] = -13(カウンタ:107→94) 荒上 96なので3つの1倍で 荒上 #cnt -3d10 (Dice) 荒上 - -3D10 = -[1,1,5] = -7(カウンタ:96→89) GM ういうい 荒上 おしい GM 皆おかえりおあけり 近衛 ロイス6n素振りでー 近衛 #cnt -6d10 (Dice) 近衛 - -6D10 = -[1,9,2,7,10,9] = -38(カウンタ:120→82) 近衛 たしゅかった・・・ GM おかえり0 GM GM シーンカット GM GM 【ED1】 **忌還** シーンプレイヤー:PC1・PC2 GM * GM 場所:UGN支部 GM 登場:PC1・PC2 GM * GM 現場の生存者の回収を任せて、報告に戻った公城と陽子 GM 支部では、内井と露浦がコーヒーを飲んで待っていた GM 内井「おぉ・・・おかえり、二人とも」 陽子 「めーちゃん大丈夫だった!?変なことされてない!?」 GM 露浦「されてませんよ陽子ちゃん ちょっとよくわからないお話はいっぱいされましたけど」 公城 「ただいま戻りました、残りの3名は現場検証ため残っていただいています」礼 陽子 「そう、よかったあ・・・でも気をつけなさい。男は狼なのよ?」 GM 内井「うん、ご苦労 よく生きて帰ったね」 GM 内井「あと陽子くん、僕が狼できるような男に見えるならそれは過大評価だ うん」 公城 「皆のおかげです」少しうれしそうに 陽子 「どーだかねえ・・・」すンごい疑った目で GM 内井「さて・・・今回の事件の報告は後で聞くとして・・・」 GM 内井「陽子くん、このまま露浦さんを送ってあげなさい もう安全なのだろうし」 陽子 「そーね、いこ?めーちゃん」 公城 「・・・と」ちょうど詳細な報告を話そうとしたところで言われて口を閉じる GM 露浦「あ・・・うん、御礼は明日学校でいわないと リチアさん達にも」 陽子 「そうしなさいな。じゃあねーおっちゃん」 GM と、陽子に手を引かれて支部を後にする感じかな 陽子 ドアを開けて退場 GM 内井「はいはい、後私一応まだ30いってないからね?」 公城 「・・・」雰囲気がなぁ、とかちょっと失礼なことを思う 陽子 「28って行ったらもーほとんどおっちゃんじゃなーい!」遠くから返して今度こそ退場 GM 内井「公城くん、言わなくてもわかってる うん」と涙目になりつつ言うよ! GM 内井「わかった!悪かった!気をつけてね!」 GM 内井さんのハートはもうボロボロである 公城 「・・・・ごめんなさい」いたたまれなくなって謝った GM 内井「いや、いい むしろ気をつけないと君もこうなるぞ うん」 GM 内井「さて、それじゃこれからの日常の為に そしてその日常を守った君たちを褒める為に 報告を聞いておこうかな」 公城 「そうでしょうか・・・?」趣味とかないしなぁとか重いなら 公城 「はい、それではまず・・・」詳細な報告を始める GM GM この日常は仮初かもしれない それは、鏡に映らない吸血鬼の様なものかもしれない GM それでも、見てくれの日常だとしても 守りたいと 共にありたいと思うものを 今一度確認しながら、最後の仕事を済ませる公城なのであった GM GM シーンカット GM 【ED2】 **生活** シーンプレイヤー:PC3・PC4・PC5 GM * GM 場所:人食いビル 4F GM 登場:PC3・PC4・Pc5 GM * GM 公城たちに報告を任せた三人は 空深を倒した4Fの奥に、まだ部屋があることに気づく GM そしてそこには、露浦が話していた仲間3人が 気を失って倒れていた 荒上 「行方不明になったという人ですね」 近衛 「ワーディングに当てられただけかしら・・・」外傷チェック リチア 「一度に摂取できる量が限られていて、かつ保存するだけの知能があったおかげ、か」 近衛 脈も取っておくわ GM 生きてますね、特に外傷もありません GM 強いて言えば、放り投げられたのかちょっとした擦り傷と痣がある程度 リチア 「一応、3人とも検査は受けてもらう必要はありそうだが」 近衛 「そうね・・・でもよかった、姪華ちゃんも心配してるだろうし」 荒上 「とりあえずは無事なようですね。」 GM と、安心しているその時 後ろ 空深の死体のあるところに気配を感じる 近衛 臨戦態勢をとるよ!まだ気が立ってる状態だし GM 空深の死体に寄り添うカタチで リチアの見たゲルのようなものが そこに居た 荒上 「・・・・これは?」 リチア 「先ほど言っていたものだな」 GM それは 次第に小さく口の形を作り出し 近衛 「もしかして、これがUGNチルドレンだった・・・」 GM 《血の彫像》 GM 『あり・・・がとう・・・』 GM そして、空深共々 霧となって消える GM 紅い 血の様に赤い 花びらのような霧となって 近衛 「始まりはきっとこの血と想いから・・・か。ブラム・ストーカー・・・業の深いシンドロームね」 荒上 「最後にも一緒か・・・すこし羨ましく感じるかな・・・・」 リチア 「今から死ぬことばかり考えているのも大変だろう」 近衛 空深の乾いた血糊を少し掬ってかぜにのせてぱらぱらとやりながら、空の向こうを眺めよう GM その空の先には 紅い月が 近衛達を照らしているのであった GM まるで昔話の吸血鬼が見ほれたような 紅い 紅い月が GM GM GM GM:ED ”紅姫-カーミラ-” マスターシーン GM GM:* GM GM:場所:?? GM GM:* GM 「エゴだったのかもしれないわね やっぱり」 GM 「それでも、助けようと思わずにはいられなかったのだけれど」 GM 「でも、まさか私を 逆に助けようと思うとは 考えなかったわ」 GM 「ありがとう、空深 そして、かつて仲間だった貴方達にも」 GM 「鬼も狼も 幻は幻らしく 去るといたしましょう それでは、ごきげんよう」 GM GM ダブルクロス3rd 食尽鬼憚 完 経験点配布! PL うにょちゃん 16点 PL やきとりん 15点 PL ゼラニューム 16点 PL ほーらい 15点 PL 振りcom 15点 GM 燃えカス 25点
https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/3667.html
たのしいげつまつ【登録タグ m.moriz0 た 曲 滲音かこい 雪歌ユフ】 作詞:m.moriz0 作曲:m.moriz0 編曲:m.moriz0 唄:雪歌ユフ、滲音かこい 曲紹介 「ありふれた世界の終わり」 15曲目の投稿になります。 ポストパンクリバイバルっぽさの残るポップナンバーを作りました(作者コメ転載) イラストはくるくる数字 氏が手掛ける。 歌詞 (動画より書き起こし) 世の中に溢れてる くだらないものひとつ 取り上げて眺めたら 気付く間にひとまわり 忙しく流れてる ありふれた生活も 聴こえなくなるからね 明日にはやめようか? 気付かずに変わっていた 風景がいつかまた 動き出すその日まで 息を潜めてる いまかさなる 回る世界の果てで 踊り明かせたら 何か見えるかな? 道ばたを歩いてる 大切なものふたつ 撃ち落し火をつけて 悲しみとさよなら 知らぬ間に終わっていく 僕たちのピリオドを もう少し伸ばせたら どおって事も無いのに いまかさねた 回る世界の果てで 踊り明かしたけど 何も見えなくて 日暮れにちかづく 巡る輪廻のさきは 廻る速さでほら 少し潰れてた さあもうすぐひとつの 世界がおわる あかりを消して 三つ数えたら・・・ いまかさなる 回る世界の果てで 踊り明かせたなら 何か見えるかな? 夜がふける頃に 終わる世界できみと 遊び疲れたから 少し眠ろうか? コメント マジでこの曲が良すぎて毎日聴いておりました!!! -- ghostさん (2023-06-06 18 33 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/jaganou/pages/38.html
ゆき兄ハーレム王国外伝1章【赤い月】 赤月島。 人口数百人の小さな島だが。 南国のリゾート地として有名。 最大の見所は夜になると超でかく月が見える事で ロマンチックさを求めるカップルに人気。 毎年けっこういろんな人間が訪れ、設備も比較的充実している。 そんな赤月島にゆき兄は来ていた。 1人で。 「色とりどりの花が咲き乱れて、気候は温暖」 1人でぶつぶつとビーチでしゃべりながら歩くゆき兄 「夜にもなれば、リゾートで開放的になったカップルがこの島特有のドでかい月を見ながらロマンス全開…」 しばらく頭を抱えて1人で手足をジタバタさせて暴れるゆき兄 周りのカップルはちらちらと見ながら距離を離していく。 「何で!!こんな南国リゾートに1人で来るハメになったんだぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!」 砂浜に倒れバタバタと暴れて、道行くカップルを唸り声で威嚇する。 目の前でイチャイチャしようものなら海水をぶっかけ、流れるプールに投げ込む 仲良く手を繋いで歩くカップルを見るとサーフボードを振り回して追いかけ回す キスなんかしようものなら半泣きでエアーガンをカップルに対してフルオートで乱射する 南国気分で膨れ上がる妄想をどうする事もできずにとりあえずカップルに敵対心を抱き暴挙を繰り返すゆき兄。 そもそも何故、1人でこんな場所にゆき兄がいるのか。 王国をガンガン発展させていく高橋が「いると邪魔になる」と言う理由で「休暇」「自分探しの旅」という名目でゆき兄を送り込んだ。 当初は全力で楽しんでいたゆき兄だがさすがに一週間が過ぎるとカップルだらけの中で自分は1人だと言う事に気がついた。 帰ろうにも高橋側が手を回してくれないと帰れずにかれこれ3週間、赤月島に閉じ込められていた。 かまってくれる人間がおらず、精神的にガンガン疲労していくゆき兄だった。 「ちくしょうちくしょう!ここは天国だがある意味地獄じゃねぇか!!」 カップル賑わうビーチにゆき兄の絶叫が響いた… そんなゆき兄であったが、3週間も滞在するうちに仲良くなった奴らもいた 「や、ゆき兄」「またカップルいじめてんのかよ」「そのうち捕まるぞ」 赤月島の子供たちである。 赤月島唯一のゲームセンターに置いてあったシューティングゲームでバリバリのフェイバリットアクションを決めたゆき兄。 それを見ていた子供たちが話しかけてきたのが仲良くなった発端。 精神年齢が大方一致したのか無駄に仲良くなったのである。 ちなみにすでにゆき兄の手持ちの金は尽きていた よってゲーセンに行ってもやる事は無い ホテル代などは高橋が支払っているので食う寝るには困らないが やることといえば泳ぐぐらいしかないのである ちなみに飲み物はどうせ高橋の金だからとホテル備え付けの冷蔵庫からコーラのみをチョイスして飲みまくっている 金を使わない遊びとして子供にサーフィンを教えてもらっているがどうにも運動センスは無いようで半ば諦められている 何度かワイプアウト(ボードから落ちること)を繰り返して、砂浜で仲良くなった子供のうちの1人と話していた 「なぁ、ショウ」 「何だ?」 「何か面白いことないかな」 「面白い事か…そうだな、赤月伝説って知ってるか?」 【伝説】その単語にゆき兄の厨二脳は強烈な興味を示した 「何だそれ、kwsk」 ショウはケラケラ笑ながら話し出した 「赤月島に伝わる言い伝えだよ、えっと確か…」 赤月伝説 数千年の時を経て、地獄は死者で溢れ 我らを抱く、大いなる月は血で染まる 赤き月に選ばれし赤き悪魔は人々を浄化せんと 魔なる兵器を持ち出し、全てを壊していく。 森は焼き払われ、文明は破壊し尽くされ 人は皆、浄化という死を受け入れる 鉄の雲が空を覆いつくし、錆色の風が大地に吹き荒れ 水は枯れ、大気は宇宙へ逃げていき 永劫の終焉が近づいて来る。 絶望に挫かれ、力は萎え崩れ あの激しい情熱は消えうせた。 疲れ果て、唯重い足を進め かろうじて歩くだけの僅かに残る人々。 住む家も失い、行くべき処もわからず。 何を信じていたのかもうわからない人々。 最早、力無き自分を偽る必要も無く。 やがては埋められる事も無い死人のように 大地に横たわるのであろう。 悪魔はけたたましく笑い声をあげ、 全てを嘲笑うかのように鉄槌を下していく。 誰もが全てを諦めた、誰もが死ぬ事を受け入れた しかしその時 天より巨大な光の柱が現れる。 人々が空を見上げれば、赤い月を消し去るかのように 白い、純白の月が空を覆っていた。 そして、白き月の中心より光輝燦爛たる白き翼を持つ者が現れた。 人々は誰もが祈りを捧げていた。 誰もが、彼を救いの天使と信じた。 その想いに答えるかのように天使は悪魔へと向かっていった あたかも両者は互いが戦う宿命である事を知っていたかのように 天使と悪魔の激闘は熾烈を極め 海を裂き、大地を割るほどだった そして3日3晩に及ぶ戦いが遂に決着の時を迎えた 天使の渾身の1撃が悪魔を貫いた。 人々の終わり無き歓呼の声が響き渡り 太陽が昇り、白い月が消えていくと同時に 天使は何処かへと消え去った… 「っていう話なんだけどね」 ショウは話し終えてゆき兄を見て驚いた うつむいてプルプルと小刻みに震えているのだ 「ど、どうしたゆき兄!?」 小刻みに震えるゆき兄をとんとんと叩くとゆき兄は突然立ち上がった 「感動した!感動したよ!」 「あ、え…?」 「いいねーそういうの大好きだぜ俺!」 立ち上がり手をバタバタ振り回し熱く語るゆき兄 ギャアギャア騒ぎながら身悶えしながらそこらを転げまわる 「あ…はははは…」 微妙にどう対応していいのかわからずシュウはとりあえず笑った 「あー、くそ今日は調子わるかったな」 「あれだけリッピングしといて文句言うなよ」 「ちなみに今日、ゆき兄がワイプアウトした回数は23回だ」 「それ別に言わなくてもいいじゃねーかよ!」 今日の事について騒ぎながら帰路につく子供3人青年1人 普通、こんな青年はいないと一般的には言われるが例外もいるのである 「でさー…ん?」 「…」 シュウの視線の先には少年がいた 「よぉ、ノア」 「…」 ノアと呼ばれた少年はチラリとシュウを見て 何も言わずにまた歩き出した 「何だあいつ」 「本当、無愛想だよなー」 ぶつぶつ文句を言う子供にゆき兄が聞いた 「あいつ誰だ?」 そんな素朴な疑問にシュウが答えた 「あいつさ、ノアって言うんだけどさ…なんつーか暗くていつも1人でいんだよな」 「最初は俺らもかまってやってたんだけど、全然反応しねーからもう疲れてね」 「でも俺たちが構ってやらないと本当に1人になっちまうからな、だからなるべく話してやったりしてるんだけど…」 「いっつもあんな感じなんだよな、ノアって」 「ま、しょうがないよな。この島子供少ないしな」 「子供の世界も人間関係大変だよ~、ゆき兄わかる?」 唐突に質問を投げかけられて一瞬、挙動が止まるゆき兄 「ああ、うん…わかるわかる」 「本当かよ」 「マジだってばー」 そんな会話を続け それぞれは自分の家に、ゆき兄はホテルへと戻った すっかり日も落ちた、夜中 ゆき兄はホテルの自室で眠れずウロウロしてた 電気もつけずに。 しかし島特有のでかい月によって月明かりがとても明るく問題無いのだ。 「しかし、全くやる事が無いってのもな…高橋に電話も通じない」 携帯電話を投げ捨てベッドに転がるゆき兄 「あー…たりぃ…」 赤月島の中心に位置する月の丘 そこに、1人の少年の姿があった 少年は1人で叫び続ける 「…なんでだよ!?」 「僕なのか!僕じゃないと駄目なのか!?」 「違う…!違う違う!!」 「あ…か…い…!」 「そうだ…僕は呪われた子…」 「選ばれた子?」 「そうなんだ…そう…なんだ!」 「クッ…ハハハッ…!アハッアハハハハハ!キャハハハハハハ!」 月の丘で、少年は笑い続けた 壊れた人形のようにずっとずっと笑い続けた そして、変化が起こる 瞳の色が赤く染まり、長い黒髪は燃えるような赤髪になる そして、全てが、赤く染まっていく ベッドで寝ていたゆき兄がピクリと動いた 何だか、嫌な予感というか野生の勘が働き目が覚める 「あれ…って何だ!?」 驚いてベッドから転がり落ちるゆき兄 原因は赤くなった部屋だった 「何だ何だ何だ!?火事か!?」 慌てて辺りをバタバタ走るが特に熱いという事も無い 「…外?」 どうもこの赤い光は外から来ているようだった そして、ベランダに目を向ける 「…何だ…こりゃ…」 ゆき兄は目をゴシゴシこすってもう1度外を見る 何度見ても同じだった ゆき兄の眼に映る光景 それはまるで 「赤い月?…まるで血をブチまけたような…」 今日、聞かされたばかりの赤月伝説を思い出す 数千年の時を経て、地獄は死者で溢れ 我らを抱く、大いなる月は血で染まる- 「大いなる月が血で染まる…?」 眼前に浮かぶ、巨大な赤い月はまさにそれだった 「伝説はマジだったとかそういうネタ?」 自問して腕を組んで考え出すゆき兄 そして色々考えてるうちに「あ」と間の抜けた声を出した 「待てよ、待てよ、落ち着いて考えようぜ 伝説がマジだったら次は…?」 その瞬間ゆき兄は後ろに飛びのいた 一瞬異常な殺気を感じたのだ 着地して辺りを見回す 自分の呼吸音しか聞こえない それでも刺すような強烈な殺気を感じる 「…この緊迫感…トンカツと戦った時以来だな…」 武器は無い 妹のゆきのように格闘技に自信があるわけでもない 背筋に冷たい汗が走る 「…気配は無いものの突き刺すような殺気が…」 「…この程度なのか」 真後ろから声が響く 通常なら飛び退くところだが、飛び退けなかった 下手に動けば殺られると本能が告げた ゆっくりと後ろを振り向くゆき兄 「…」 後ろには、赤い髪の少年が悠々と立っていた 「…誰だ」 少年がニヤッと笑う 「僕は赤い月を宿す者、ノアだよ、ノア・クライシス」 「ノア…?」 ゆき兄は今日の帰り道に出会った少年のことを思い出した 「あの…ノア?」 「ああ…ノアだよ…この世界に絶望して全てを壊したいと願うノアだよ」 確かに顔は今日であった少年ノアだった だが、その眼は真っ赤で、髪は伸び、灼熱の色になっていた ゆき兄は飛び退く隙をうかがっていた だが、動けない ノアには一瞬たりとも隙がなかった 下手に動けば、殺される 微動だに出来ない状態で精神力だけが削られていく 「…何で俺に会いにきた?」 「…白い月の天使となりえる」 「何だと?」 ノアは淡々と続ける 「僕は、この島を足がかりに世界を壊す…」 「何言ってやがる…!」 「…でも君は邪魔をする」 ゆき兄はケラケラと笑い出した ノアの赤い目に怒りがこもる 「何がおかしい!」 「そんなの誰だって邪魔するに決まってんだろ、俺だけじゃねぇ」 「…違うね…そうじゃない…」 「何だと?」 「人間には僕は止めれない…止めれるのは…」 「…」 「…まだ殺さない…僕は君がどこまでやれるのか見なくちゃいけない…」 「な…」 「目覚めろよ…待ってるよ…」 その言葉を最後に、部屋から殺気が消えた ゆき兄は息を切らしてその場に倒れこむ 緊張の糸が切れて一気に疲労が襲ってきたのだ しばらくそこで倒れていたがノアの言っていた事を思い出す ゆき兄はホテルから外に出た
https://w.atwiki.jp/k2727324602/pages/390.html
2010年12月27日(月) STAR DRIVER 輝きのタクト 第十三話 恋する紅い剣 一日遅れて第13話の感想。かなりインチキ臭いですが、あくまで昨日の日記です。 第13話(今週分)http //www.star-driver.net/story/story13.html 第14話(来週分)http //www.star-driver.net/story/story14.html【感想キーワード】 1)第35回地域剣戟大会優勝 2)スガタ×ヘッド 第3幕 3)フィラメントのシルシ 4)タウバーンvsページェント 5)ま た フ ラ グ か 2周続いたおとな銀行回に続き、折り返し地点の今週はシナダ寮長回。 とはいえ率直な印象で言えば、シモーヌさん程の活躍は出来ていないように思われますが…皆様はどう思われましたかね?1)第35回地域剣戟大会優勝 今週はまず、剣道部部長・凄腕女流剣士としてのシナダ寮長の紹介からスタート。先週はカナコ奥様の天才ボクサーとしての才能が明らかとなりましたが、シナダ寮長は剣術使いのようで。 で、子供の頃から剣の道を歩んでいたとか、それでもスガタには勝てなかったとか、そのためにスガタに惚れてしまったとか、それゆえスガタと勝負をしたくてスガタ家に試合の申込に来たものの、成り行きで美少年と勝負をすることになってとか………こんな感じで、剣士としてのキャラ設定が本話で一気に肉付けされます。 が、しかし。個人的に目にとまったのは彼女についてではなく、学校朝会での「第35回地域剣戟大会優勝」という紹介の方。どうやらこの島、一応どこぞの「地域」に所属していて、島外との交流があるようです。これは「南十字島は外界と隔絶した孤島」説にとっては若干ネガティブ。一応私は先週の描写からその説を取っている(島外から来た美少年は、しれっとその事実に目をつむって島に溶け込もうとしている…と妄想中)のですが、やはり無理があるだろうか……?まぁ、もう暫く様子を見ることにします。2)スガタ×ヘッド 第3幕 ヘッドさんは今週も欠かさずスガタと密会。サカナちゃんがいなくなって以降、今度はスガタを意中の相手に定めた模様。ヘッドは意外と、誰かと話していないと耐えられない性分の寂しがり屋なのかもしれないですね。 で、今週は失われていた創作意欲が復活したようで、再び絵筆をとりキャンバスに向かいます。そして、一時は書く気力が完全に失せたと思ったけど、と前置きして一言「本当に失われたかどうかは分からない。確かめてみないと」と。またしても意味深な言葉ですが、例によって本日のうちにフラグは回収されます。3)フィラメントのシルシ 本日は第5隊・フィラメントの発足経緯に関する寮長のモノローグの中で、スタードライバーに関わる重要な事実が語られます。 曰く、「シナダ家・ホンダ家・ゴウダ家は、スタードライバーとなるためのシルシを失った家柄。それゆえ、綺羅星の力で電気棺が開発された際、3人で第5隊・フィラメントを結成した」とのこと。 彼・彼女ら3名が妙に親しかったのは幼馴染だったから、という点も面白い情報ではありますが、それ以上に重要なのは、彼らの家系においてもまた、かつてシルシが受け継がれていたということ。つまり、シルシの持ち主である美少年たちが特殊能力者…というより、能力者が時を経る中でどんどん減っている…という状況の模様。4)タウバーンvsページェントしかしながら当然、フィラメントの3人の中にはシルシの持ち主は居ません。加えて、3人とも手持ちのサイバディを早々にぶっ壊してしまっています。 更に、寮長の第1フェイズ「キス魔(キスした相手を操る)」能力は、第3フェイズを解放している美少年には効かないことも本日判明(スガタには効かなくなっていることが先日判明済)。全くもって手駒ゼロ。マンティコール/マリノさんからは辛辣な言葉を浴びせられ、寮長はかなり苦しい立場に追い込まれます。で、一発逆転を賭け、彼女は命の危険もあるサイバディの再生に挑戦、見事にページェントの再生に成功します。さぁ、これで美少年を討ち取るチャンスが生まれました! …………が。 ゼロ時間の舞台に召喚されたワコ、今週はなんとトウモロコシ持参(先週の歯ブラシ咥えての登場といい、ワコは緊張感の無さに定評あり過ぎです……)。 この時点で既に嫌な予感しかしなかったのですが、案の定、美少年に太刀筋を完全に見切られ、顔面にスターソードの直撃を食らって返り討ち。寮長……残念ながら、アイドルは一度見た技に二度負けることなどあり得ませんて。 そしてスガタは、戦闘終了後にボソリと一言「サイバディは復元可能なのか…」と。つまり今週の寮長、再生されたページェントをスガタの前に晒して、スガタに「サイバディは再生可能」ということを気付かせる……という、ヘッド発言のフラグ回収の手助けをするお役目だったわけです。 ……先週のカナコ奥様以上の噛ませ犬っぷり、隊長自ら御苦労様なことこの上ないです。まぁ噛ませと言えば、先週カナコ奥様に瞬殺KOされたホンダさん、再び引き籠ってしまったご様子(しかもそのシーン、第2話と全く同じものの使い回し…)でもあり、第5隊フィラメント自体が全体的に不遇なのですが。5)ま た フ ラ グ か さて、サイバディ戦を終えた寮長、最後は剣道で美少年と再戦。 そこでも敗れ、完全に敗北を認めた寮長は、美少年と軽ーくフラグが立った様子。そういえば先週、シモーヌさんに「美少年は競争率が高い」との講釈を垂れておりましたが、まさにミイラ取りがミイラになるの図。 これで8話以降、ミズノさん姉妹、シモーヌさん、そして寮長と、早4人とのフラグ立てを終了。タクト君、段々と「美少年」の名に恥じぬ落とし神っぷりを発揮してきておりますね。 そしてタイミングよく、次回は演劇部キスシーンを巡る修羅場回のようです。期待しましょう。
https://w.atwiki.jp/hellconcerto/
紅い空。scarlet sky へようこそです┌○ペコッ ここでは適当にラテールの小説やらなんやらを考えて書いています。 まぁ、初心者だから文法とかめっさぐちゃぐちゃですが。 それと、小説以外で顔文字の使用頻度激しいので(ヾ(´・ω・`)ノョロシク(o´_ _)o)ペコッ 不愉快になる人は出て行ってください。後先後悔しても知りませんよ。うん。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/7976.html
前ページ次ページルイズと夜闇の魔法使い その後柊達は五体満足でタルブ村へと到着する事が出来た。 ……ただ、少なくとも肉体的には問題はなかったが同行した二人は精神的に傷を負ってしまった。 その理由は言うまでもなく、空中で制御を失ったガンナーズブルームの墜落未遂である。 眼前に迫ってくる緑の大地を垣間見てまずシエスタが失神した。 一番前でその光景を目の当たりにしたルイズは失神することさえできずに放心状態で固まっていた。 柊は力の抜けたシエスタの腕を捕まえながらルイズを抱きすくめ、墜落直前でどうにかこうにか制御を取り戻し着陸させたのだ。 その後気を失っているシエスタを前に抱き、代わりにルイズが後ろに乗って改めてタルブ村へと再出発したが、ルイズは村に着くまで一言も言葉を発しなかった。 ただ体に回された腕は今まで以上に柊に強く組み付き、背中に感じるルイズの心臓の動悸は壊れた目覚まし時計のようにがなりっぱなしだった。 そして村に辿り着いた後、ルイズは気を取り戻したシエスタと口を揃えて言った。 「もう箒には乗らない」 しかし残念ながら、帰りにもこの箒に乗らなければならないのであった。 ともかく、タルブ村に到着した柊達はシエスタに案内され護神様とやらの社へと足を運んだ。 そこはシエスタの話にあったとおり、タルブ村のはずれにある小高い丘の上にあった。 村と広い草原が一望できるいわゆる絶景という奴で、通り抜ける爽やかな風にルイズはピンクブロンドの髪を揺らしながら嬉しそうに辺りを見回す。 一方の柊は、その社に目が釘付けだった。 まるでそれしか眼に入らないかのように立ち尽くし、大いに眉を潜めてそれを凝視している。 回りの景色に眼もくれない彼にルイズは少し口を尖らせたが、気を取り直してその社へと歩を進め、そこに突き立っている真っ赤な柱を叩いた。 「……これ、門なの? 塀も何もないし……変なの」 言って彼女はその赤い柱を見回す。 その柱は一本だけではなく数メイルはなれた場所にもう一本立っていた。 両者の天頂部分に乗っけるようにして横向きの柱が二本立っており、見れば確かに彼女の言うとおり門のようにも見えた。 柊は盛大に息を吐き出した後、あきれ返った声でルイズに言った。 「……こいつは鳥居って言ってな」 「トリイ?」 「そう。鳥が居るって書いて鳥居……まあ漢字なんてわからねえだろうけど」 ルイズが首を傾げて見やる柊の後ろでシエスタが得心したように手を打った。 「ああ、そういえばいつも鳥が羽を休めていたりしてます。なるほど、それで鳥居なんですね」 「まあそれだけじゃねえけど……ってか、」 神が通り本殿へと至る道。神を『取り入る』が故に『とりい』とされる説もあるが、そんな薀蓄は柊にはどうでもいい。 柊は肩を震わせてうな垂れ――そして丘に響き渡るような怒声で渾身の叫びを放った。 「なんで神社なんだよっっ!!!?」 そう、目の前にある護神の社は紛う事なき日本の伝統建築、神社なのである。 「洋風ファンタジーな世界なんだから普通ストーンヘンジとか神殿とかだろ! なんで神社仏閣とかおっ建ててんだよ、おかしいだろ!? なにが『樽武神社』だ、ふざけやがって!!」 「ヒイラギさん落ち着いて!?」 顎束に取り付けられた額面(ご丁寧に漢字だ)を睨みつけながら柊は唸る。 こんな世界観無視のナメきった真似をするのは魔王以外に考えられない。 憤る柊はシエスタに宥められながら本殿へと足を運んだ。 流石に彼のよく見知っている幼馴染、赤羽くれはの家――赤羽神社のそれよりかなり規模は小さいが、それなりに神社の体裁を取り繕っている。 賽銭箱やら鈴緒やらまであってそれがまた柊の神経を逆撫でするのだが、そんな事情を知る由もないルイズは興味深そうにその社を見て回っている。 「変なの。これ、玩具?」 「あ、あっ、ミス・ヴァリエール、そんな乱暴に扱わないで下さい……!」 どこか楽しそうに鈴緒をがらんがらん鳴らしまくるルイズにシエスタは青くなって叫ぶ。 それを見て柊は思わず渋面を作ってしまった。 子供の頃に彼女と同じような事をやって、くれはの母親である赤羽 桐華の説教とその妹である藤乃の鉄拳制裁を食らったのを思い出したのだ。 懐かしい記憶がよぎって柊はどうにか平静を取り戻し、気を取り直すように大きく息を吐く。 「で、これがその護神様っていうのが住んでる社?」 「あ、はい。そうです」 鈴緒で遊ぶのに飽きたのか、次いでルイズは本殿の方に眼を向けた。 格子戸の向こうに見える薄暗い部屋を覗き込んだ後、彼女は無造作に戸を開け放ってその中に入っていった(しかも土足)。 渋面の柊とシエスタを他所にルイズはずかずかと本殿に上がりこみ、中央でくるりと回って内部を見渡した。 大きさは大体十メイル四方と言ったところで、燭台がいくつか並ぶだけで他には何もない、がらんとした場所だった。 正面の天井近くに小さな棚が設けてあるだけで、他に眼を引くものは何もない。 ルイズはつまらなそうに鼻を鳴らすと、外で立ち尽くしている二人を振り返った。 「誰もいないじゃない。どこにその護神様がいるのよ」 しかし当の柊とシエスタは神妙な顔でルイズを見やるだけだ。 いや、よくよく見ると二人は自分を見ている様子ではなかった。 改めて回りを見渡したが、特に気を引くようなものはなにもない。 そんな時、シエスタが柊に向かっておずおずと声をかけた。 「……ヒイラギさんなら、わかりますよね?」 「……ああ」 外から本殿をじっと見つめながら、柊は頷いた。 「『月匣』だな」 魔王――侵魔達がファー・ジ・アースに侵入するときに構築する結界。それが月匣である。 月匣の内部は一切の常識が排除され創造者の都合のいい法則に基づく世界が構築される。 外から見た月匣の大きさと内部の大きさが違うのは当然として、時間の流れさえも都合のいいように改変されてしまう。 ちなみにこの月匣を簡易に身に纏ったものが、柊達ウィザードの纏っている月衣である。 シエスタはこの月匣を感知して護神とやらのいる『場所』に入り込んでしまったのだろう。 「ルイズ、ちょっと外に出ろ」 「? 一体何よ……」 不満げに外に出てきたルイズを確認すると、柊は本殿の格子戸を締める。 そして一度深呼吸した後、再び格子戸に手を伸ばした。 訝しげに見つめるルイズの視線を受けながら、柊はゆっくりと格子戸を開いていく。 「……え!?」 ルイズは眼を丸めた。 格子戸が『その向こうの風景ごと』押し開かれたのだ。 現れた新しい景色は先程の部屋とは全くの別物。 切り出した石で敷き詰められた長い長い通路だった。 ルイズは慌てて走り出して本殿の側面に回ったが、当然ながら本殿の奥行きは先の見立てどおり十メイルほどしかない。 柊達の下に戻り、改めてその通路を見やる。 別に下り坂になっているという訳ではないのに、その通路は果てなく真っ直ぐに伸びていた。 「な、なにこれ! どうなってるの!?」 ルイズは驚きも露に柊を見やった。 しかし柊は彼女の目線に答える事なく、周囲を見渡して眉を潜めた。 (……紅い月が昇らねえ?) ファー・ジ・アースにおいて月匣が展開される場合、その状況に関わらず天には血のように紅い月が現われる。 これは単に月が紅く染まる訳ではなく、本当に月が出現するのだ。 たとえ昼間であってもお構いなしに空に紅い月が浮かび上がるし、場所にしてもそれが海の底だろうが宇宙空間であろうが例外はない。 ここがファー・ジ・アースではない異世界だからだろうか。 シエスタに眼を向けると、彼女もまた柊ほどではないではないにせよ小さく首を傾げていた。 「どうかしたか?」 声をかけると、 「……いえ、気のせいだと思います。私が最後にあの方の下に訪れたのは結構前ですから……」 「……?」 「ねえちょっと、どうなってるのよ!」 無視された格好になるルイズが棘の入った声で叫んだ。 柊は意識を切り替えて彼女に振り向くと、 「まあとにかく、これが『護神様』の住んでる所に続いてる道って事だよ」 納得いっていないルイズを促して現われた月匣へと足を踏み入れた。 ※ ※ ※ ひんやりとした空気が流れる通路を三人は歩いていく。 灯のようなものはなかったがどうも通路全体が仄かな光源になっているらしく、視覚面では特に不都合はない。 代わり映えしない通路に歩を進めながら、先頭を歩く柊は二人に顔を向けて言う。 「……気を付けろよ。この手の月匣には何があるかわからねえから なあっ!?(↑)」 柊の体が床を突き抜けて消えていった。 「ヒイラギ!?」「ヒイラギさん!?」 ルイズとシエスタの二人が慌てて柊の消えた床に走り寄った。 床から響く柊の悲鳴がだんだんと遠ざかり、そして消えていった。 「な、何これ……幻影? 床は見えてるのに、床がない」 「お、落とし穴でしょうか」 床に手を突っ込みながらルイズ達が驚愕の声を上げていると、後方から何かが派手な音を立てて落ちてきた。 柊だった。 「ヒイラギ、大丈夫?」 「く……くっそぉ……やってくれるじゃねえか……!」 そして三人は再び通路を歩き始めた。 先程の罠がきいたのか、ルイズとシエスタは少しだけ怯えた表情で床を凝視しながら柊の後に続いている。 しかし柊 蓮司は百戦錬磨のウィザードである。 彼はこの手のフォートレス――迷宮状の月匣――の仕掛けを熟知していた。 例えば今のように、最初に落とし穴を仕掛けておいて注意を足元にひきつけておくのならば次に来るのは―― 「天井!!」 柊は身構えて天井を見上げた。 側面の壁が迫り出して柊を跳ね飛ばした。 「どふっ!?」 「ヒイラギ!?」「ヒイラギさん!?」 柊の体が反対側の壁に叩きつけられ、同時に壁面がぐるんと回って柊を飲み込んだ。 壁から響く柊の悲鳴がだんだんと遠ざかり、そして消えていった。 三人は改めて通路を歩き始めた。 先程までの罠が効いているらしく、ルイズとシエスタは怯えた表情で辺りを必死に見回しながら柊の後に続いている。 しかし柊 蓮司は熟練のウィザードである。 彼は素早く床と天井、側面を調べて罠がない事を確認する。 安全を確かめて息を吐き、自慢気に二人を振り返った。 前方から爆走してきたデスローラーに柊は背中から轢き倒された。 「ごはっ!!」 慌てて壁に張り付いた二人の間をデスローラーが駆け抜け、柊はそれに巻き込まれてぐるんぐるんと回転しながら今まで歩いてきた通路を逆走し最初の落とし穴の中に消えていった。 「ヒイラギさん……」「早く帰ってきなさいよー」 気を取り直して三人は更に通路を更に進む。 眼に見えるほどの緊張感を漂わせて周囲を警戒しつつ進む柊の後ろを、適当に雑談しながらルイズとシエスタが歩く。 やがて長い通路の突き当たりが見えた。 そこは右に向かってL字状になっており、柊達の真正面、突き当りの壁には何やら張り紙がしてあった。 その張り紙にはこう記されている。 『隠し扉。 左の壁に注意せよ』 「ち、力強く書いてあるわね……」 張り紙の記述に眉を潜めながらルイズは呟いた。 この時柊に電流走る……! 「読めた……っ!」 彼の魂に刻まれた記憶とでも言うべき何かがこのトラップの構造を完璧に見抜いたのである。 「張り紙につられて左を見たら、右から火矢とかが飛んでくるんだろ……!?」 柊は会心の笑みを浮かべつつ突き当たりに踊りだし、右に伸びる通路の方を向いて身構えた。 左の壁がぱかっと開いて巨大な鉄球が吐き出され、柊の後頭部を直撃しつつ彼の体を押し潰した。 「左に注意って書いてるのになんで右を見るの? 馬鹿なの?」「ヒ、ヒイラギさん……」 「どうしろってんだよ、ちくしょう!!」 鉄球の下で喚く柊を半眼で眺めつつルイズは溜息をついた。 そして彼女は隣にいるシエスタに眼を向けて、尋ねる。 「あんた、よくこんな所通って行けたわね……」 すると彼女は困ったように首を傾げて今まで通った道を見やりながら返した。 「いえ、私の時はこんな罠とかありませんでしたし、通路もこんなに長くなかったです……」 「え?」 ルイズは眉を潜めた。 と、不意に何処からか流麗な女の声が通路に響き渡った。 『この地に住む稀人ならばともかく、ウィザードが侵入してきたのだ。警戒するのは当然だと思うがね』 「!?」 驚いてルイズは周囲を見渡す。 しかし当然ながらこの場に居るのは自分とシエスタと鉄球に潰された柊だけ。 響いた謎の声に反応したのは、シエスタだった。 「護神様!」 彼女は僅かに顔色を青ざめさせて、虚空に向かって声を上げる。 「申し訳ありません。私、あれほど言われていたのに言いつけを破ってしまって――」 『いや、構わないよ。なまじ余計な事を言って惑わせた私の責任と言うべきだろう。それに……』 そこで護神は一度言葉を切った。小さく含み笑うような吐息が漏れ、ソレは再び言葉を紡ぐ。 『柊 蓮司ならば特に問題もない』 「あん……?」 鉄球を押しのけて立ち上がった柊が眉を寄せた。 聞いた事のない女の声だった。少なくとも彼が今まで出会った魔王ではない。 デルフリンガーを出しておくか少し迷ったが、シエスタが眼に入って柊はその動きを中断した。 柊の挙動に気付いていたのか、護神は再び小さく笑った。 『結構。ならばキミ達を我が領域へと招待しよう』 涼やかな声が響くと同時、張り紙のあった壁が光を放ち大きな扉へと変貌した。 「な、な……」 「……護神様とご対面って訳か。鬼が出るか蛇が出るか……」 驚きに眼を見開くルイズをよそに、柊は不敵に笑うと扉に手をかけた。 扉が大爆発した。 柊は避ける間も悲鳴を上げる間もなく爆炎に呑み込まれた。 『……フォートレスではトラップ探知をしろというのに』 ※ ※ ※ 「オラァッ!!」 裂帛の気合で柊は扉を蹴破った。 荒く肩で息をしながら怒りに眼をぎらつかせてそこに踏み込んだ柊の身体に、シエスタは縋りつきながら叫ぶ。 「ヒイラギさんやめてください! 落ち着いてっ!!」 「うるせえ、護神だかなんだか知らねえがぶった切ってやるよ!!」 「ヒイラギ、キャラが変わってる! 落ち着きなさい!!」 月衣からデルフリンガーを取り出そうとする腕を捕まえながらルイズも叫ぶ。 そんな風にもみ合いながら柊が敵を発見すべく周囲をすると、動きをぴたりと止めた。 ルイズも彼に倣って辺りを見渡し、呆気に取られる。 そこは学院にあるルイズの部屋のような洋式の広間だった。 ただ彼女の部屋よりも遥かに大きく、そして置かれている調度品も一目でそうとわかるほどに高級なものだ。 壁の一面はガラス張りになっており、その向こうには先程まで彼らがいたタルブの草原を背景にバルコニーと大きなテーブルが添えつけられている。 あの丘には古ぼけた社以外には何もなかったはずなのに、何故かこうしてその草原を臨める豪奢な部屋がある。 全く意味がわからなかった。 そして部屋の奥、まるで王族のそれのような天蓋付きのベッドには一人の女性が腰掛けていた。 彼女は鷹揚に立ち上がると清水のような流麗な動きで柊達の下へと歩み寄り、艶然とした微笑を柊に向けた。 「初めまして、と言っておこう。よもやこのような場所でキミに出逢う事になるとはね……つくづく異世界に縁のある男だ、柊 蓮司」 それが自分に向けられたものではないにも関わらず、ルイズは彼女から直接紡がれた声音に心臓が跳ねるのを感じた。 陽光に照らされたように輝く長い長い翡翠の髪。 眼もくらむような白磁の肌。茶と紫のオッドアイ。 薄絹一枚という扇情的な衣装でありながら、纏う空気はそんな下世話な感情を催す事さえ憚られるような清廉さを漂わせている。 そう、端的に言ってしまうならばシエスタ達がそう呼び讃え祀っているような、まさしく神がかった美貌の女性だった。 「……フール=ムール……だったか?」 そんな彼女の視線を直に受けてなお動じず、柊は探るようにして声を出した。 "風雷神"フール=ムール。 『公爵にして伯爵』という裏界でも類を見ない二つの号を併せ持つ魔王。 二つ名の通り天候を自在に操り、また男女の仲と死者をも司るという正真正銘の古代神である。 ファー・ジ・アースを攻め滅ぼさんとする侵魔達の中にあって極めて珍しい中立派でもあり、かつては人々に篤く信仰されていたともいわれている。 現在ではその人間達に倦んでしまい己の領域から出る事はほとんどなく、喚ばれぬ限りは人間達にはめったに干渉することはないらしい。 「いかにも。が――」 それを受けて護神――フール=ムールは小さく頷いた後、ほんの僅かに顔に陰りを見せて柊から視線を外した。 柊は眉を寄せて彼女の視線を追う。 その先には……両の手を胸の前で組み、感動した面持ちでフール=ムールを見つめるシエスタの姿があった。 柊の視線に気付いた彼女は喜びも露に柊に一歩踏みより、上ずった声を漏らす。 「ヒ、ヒイラギさん。護神様のお名前はフール=ムール様と仰るのですか……!?」 「あ、あぁ。もしかして知らなかったのか?」 「はい。護神様は名乗るような名は持っていないと……。か、感激です。護神様の御名を知る事ができるなんて……!」 感動と畏敬に身震いしながら呟くシエスタを見やって、フール=ムールは物憂げな息を一つ吐き出した。 「この世界における始祖ブリミルしかり、具体的な『名』を持つモノへの信仰は偶像崇拝に繋がるからね。百年かけて『現象としての神』を定着させていたのだが」 「う……すまねえ」 「構わないよ。それよりシエスタ、私の名を呼ぶのはいいが、くれぐれも他言はせぬよう。それと、久しぶりに紅茶を淹れてもらえるかな」 「は、はい! かしこまりました!!」 シエスタは跳ねるように身を揺らすと深々と頭を垂れ、そして入ってきた扉から出て行った。 あの向こうには通路しかないはずだが、おそらく今は厨房だかどこだかに繋がっているのだろう。 月匣の中でならその程度の構造変化など珍しくもない。 シエスタが部屋から辞したのを見届けると、フール=ムールは改めて柊と――そしてルイズを見やると僅かに眼を細めて笑った。 その微笑に不快さは感じなかったもののその意図がわからず首を傾げるルイズをよそに、フール=ムールは踵を返しバルコニーへと向かう。 「立ち話もなんだし、こちらでゆっくりと話そうか。フォートレスを通って疲れているだろうしね」 「仕掛けたお前が言うなよ……」 毒気を抜かれた柊が盛大に溜息をついて彼女の後を追って歩き始めた。 ルイズもそれに追随しながら、柊の袖を軽く引いて囁きかける。 「ねえヒイラギ」 「あ? どうした?」 「……あのヒト、本当にカミサマなの?」 「正真正銘の神様だよ。もっとも俺達にとっちゃあんまありがたくねえ神様だけどな」 柊はしかめっ面をしながらそう言って、頭をかく。 しかしルイズとしてはそれを鵜呑みにする事ができなかった。 確かに、人間離れした美貌の持ち主だという事は疑いようもない事実だ。 だが、だからといって『神様』だのというおとぎ話じみた事を認めるのは難しかった。 異世界とかなんとかの話も十分におとぎ話めいているが、『本物の神様』まで出てくると流石に話がぶっ飛びすぎている。 ハルケギニアにも始祖ブリミルや彼に虚無を授けたという神の存在が謳われてはいる。 が、実際に王家の祖となったブリミルはまだしも、『神が実在するか?』と問われるとルイズとしても返答に詰まらざるを得ない。 それが異界の神であるというなら、尚更だ。 部屋からバルコニーへ場所を移し、柊達はフール=ムールとテーブルを挟んで相対する形で椅子に腰掛ける。 そして彼女は口の端を歪めると、こう切り出した。 「まずは私の身の証から立てた方がよいのかな?」 どうやら二人の会話を聞いていたらしい。 気まずそうに眼を見合わせる柊達を見つめて、フール=ムールは愉しそうに笑みを零した。 「それは構わないが、どうすれば信用してくれるかね? ラ・ローシェル辺りを跡形もなく吹き飛ばして『キミが見たいと言ったから町が滅んでしまったよ』とでも言えばいいのかな?」 「……、」 まるでからかうような言い振りにルイズの頬が引きつった。 無論それは恐れをなしたのではなく、頭にきたからだ。 ちょっと冷静に見れば安い挑発でしかないが、残念ながらルイズはそれを軽く受け流せるような少女ではなかった。 彼女はふんと鼻を鳴らすと、負けじと挑発的な笑みを浮かべて言う。 「流石にカミサマは言う事が大きいわね。……上等よ、やれるもんなら」 「待て待て待て!!」 慌てて柊は割って入った。 言葉を遮られて不機嫌に睨みつけてくるルイズに柊は叫ぶ。 「コイツ等は本当に"できる"んだから迂闊な事言うんじゃねえよ!?」 「……ふむ、そうだね。私としても護神という立場上あまり剣呑な事はしたくないのが正直なところだ」 一つ頷いて口を挟んだフール=ムールにルイズは口を尖らせ、薄桃の髪を苛立たしげにかきあげて彼女に向かって口を開いた。 「……何よ。だったら何でもいいから神様らしい凄い事やってみせなさいよ」 「……」 すると彼女は細い指を顎に添え、興味深そうな目線でルイズを見やった。 まじまじと観察するように見られたルイズは眉根を寄せ、口を開こうとした。 が、それを遮るようにフール=ムールは漏らす。 「なるほどね。外見もそうだが、中身もよく似ている……どうやらカリンの血を一番濃く継いでいるのはキミのようだ」 「カリ……え?」 その言葉にルイズは思わず眼を丸めた。 そして今度はルイズがフール=ムールを観察すようにじっくり見やると、おずおずと尋ねる。 「お、お母様を知ってるの?」 「カリーヌ・デジレは古い友人だよ。彼女がキミぐらいの頃、『色々と』相談をうけたものさ。さっきのキミみたいに不機嫌な表情で、しかしプラムのように頬を染めて語るあの子はとても魅力的だった」 「な、なにそれ……」 少なくとも彼女の知る母の姿からは想像もできない描写を語られルイズは小さく呻いた。 「ついでに言えば、私は小さい頃のキミに逢った事もあるのだよ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。もっともキミは覚えていないだろうがね」 重ねるように名乗っていないフルネームまで言われてしまって、ルイズはもはや絶句するしかなかった。 そんな風に固まっている彼女を見やってフール=ムールは懐かしそうに眼を細めると、次いで蟲惑的な笑みを浮かべて大きく頷いた。 「……よかろう。ならばキミの母君の時と同じ手法をとる事にしようか」 「え?」 「は?」 言葉の意味を理解できなかった柊とルイズをよそに、フール=ムールはゆっくりと腕を持ち上げた。 つられて動く二人の目線の先、掲げられたフール=ムールの手が動き、指を弾いた。 バルコニーに鈴のような音が鳴り響く。 と同時に。 「きゃぁっ!?」 小さな悲鳴と共に、テーブルの上に白いナニかが落ちてきた。 唐突に出現したソレに柊とルイズはぽかんとしたまま固まった。 ややあってソレはもぞりと動き、身を起こす。 それは純白のドレスを身に纏い、紫紺のマントを羽織った見目麗しい少女だった。 彼女は片の手を栗色の髪に添えて小さく頭を振る。 「……誰だ?」 身なりからしてルイズに負けず劣らずのお嬢様なのだろう。 ふとルイズに視線を向けると、彼女は大きく口と眼を開き、彫像のように固まったままテーブルの上の少女を凝視していた。 恐らく何が起こったかわかっていないのだろう、テーブルの上の彼女は透き通るような青い瞳でぼんやりと周囲を見回し――ルイズと眼をあわせた。 「……あら? 貴女、もしやルイズ・フランソワーズ?」 知ってるのか、と柊が問いかけようとした瞬間、背後で派手な音が響き渡った。 顔を向ければ紅茶の用意をしてきたシエスタがこちらを凝視したまま立ち尽くしていた。 シエスタはティーセットを取り落とした事にも気付かず、ルイズと同じような表情で柊達を――厳密にはテーブルの上に鎮座している少女を愕然と見つめている。 「な、なん、あ、ああ、ア……っ」 シエスタは彼女の事を知っていた。 もっともそれは知り合いなどという畏れ多い関係ではなく、絵画などで一方的に知っているだけだ。 おそらくこの国に居るほとんどの人間がそうだろう。 そう、すなわち彼女は―― 「アンリエッタ、王女殿下……」 シエスタは戦慄と共に呻いたあと、ふっと糸が切れたように卒倒してしまった。 「王女、殿下ぁ……!?」 つまりは王様の娘。 慌ててテーブルの上の王女殿下とやらを改めて見やると、彼女の栗色の髪には小さな冠が載せられており、視線を落とせばテーブルの上に彼女のモノだろう、立派な水晶が嵌められた杖が転がっていた。 流石の柊も戦慄と共に息を呑まざるを得なかった。 ルイズは顔を真っ青にして両の手でバンとテーブルを叩き立ち上がると、頭に疑問符を三つほど浮かべているアンリエッタの向こうで平然と様子を見ているフール=ムールを睨みつけた。 「あ、ぁああぁぁあアンタなんて事してるのよぉおおお!!!」 しかしフール=ムールは意にも介さず、楽しそうに笑いを漏らして首を小さく傾げた。 「何でもいいからやってみせろと言ったのはキミではないか」 「それはっ、でもっ、だからって、こんな、姫様をこんな場所……、っ?」 叫びながらルイズははたと気付いた。 こんな場所。そう、ここはタルブ村なのである。 アンリエッタ王女がいるのは王都トリスタニア――いや、少し前にゲルマニアに訪問していると聞いたのでそちらか――とにかく、どちらだろうとここからはかなり遠くには違いない。 そんな遠くに居るはずのアンリエッタをここに連れてきたというのか。 どうやって? どんなに速い騎獣を使ってもそんな事はできない……それこそ柊の持つ箒を使ったって不可能だ。 というか、そもそもフール=ムールはここから一歩も動いてすらいない。 しかも、アンリエッタはいきなりテーブルの上に現れた。 サモン・サーヴァントの魔法みたいな事をしたのか。だがゲートのようなものは何もなかった。 何がなんだか全くわからない。 ただルイズが確実にわかるのは―― 「あの、ルイズ? 一体何が起こっているのです? 何故貴女がここに? というか……ここはどこ?」 目の前に不安そうな表情で見つめてくるアンリエッタ王女がここにいる、という事だ。 唐突にこの場に現れたという事は、元々アンリエッタの居た場所では唐突に彼女が消えたという事になるのだろうか。 彼女の立場上、人目がつかない場所で一人になれる時間などそうそうない。 恐らく元いた場所には、臣下なり侍従なりがそれなりにいただろう。 トリステイン国王女アンリエッタ・ド・トリステイン、忽然と姿を消す。 大騒ぎで済まされるレベルの話ではない。 その主犯は目の前にいるフール=ムール。 そして予期せずとはいえそれを教唆したのはこのルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 ヴァリエール家終了のお知らせである。 「……お わ っ た」 ルイズは糸の切れた人形のように椅子に崩れ落ちた。 そしてそのままずるずると滑り落ちていく。 「しっかりしろ、ルイズ!?」 「ああっ、ルイズ!? せめて説明をしてくださいまし!」 泡を食ってルイズに詰め寄る二人をよそに、それまで沈黙を保ち暖かく見守っていたフール=ムールが声を上げた。 「まあ落ち着きたまえ。それとアンリエッタ、そろそろテーブルから降りた方が良いのではないかね?」 「え……あ、っ」 落ち着きはらったその声でようやく自分の状況を理解したのか、アンリエッタははっとして慌ててテーブルから身体を下ろした。 手早く髪を撫でつけドレスの乱れを正し、恥ずかしそうに頬を染めてフール=ムールに視線を向け――眼を丸めた。 「……フール=ムール様?」 「久しぶりだね、アンリエッタ。随分と美しくなった」 アンリエッタは照れ臭そうにはにかむと、ドレスの裾をつまんで礼儀正しく頭を垂れる。 「お久しぶりです。母より話は伺っておりましたが、本当に貴女は変わらないのですね。十余年前に逢ったあの頃の美しい姿のまま……まるで悠久と謳われる水の精霊のようですわ」 「変わらぬモノはそれを見る者の裡で色褪せ朽ちていくだけさ。変わり往くモノはその瞬間瞬間に至高の美しさを放つもの。……あの頃や今のキミのようにね」 「まあ、お上手ですのね。貴女が殿方であればこの胸がときめいておりましたわ」 アンリエッタが花を咲かすような笑みを浮かべると、フール=ムールは眼を細めて口の端を歪めた。 そんな二人に、柊がおずおずと手を上げながら口を挟んだ。 「な、なあ、フール=ムール。あんた、この国の姫さんとも知り合いなのか……?」 「彼女というよりは王家の者と言った方が正しいかな。この世界に落ち着くにあたって少々縁ができたのだよ」 言ってからフール=ムールは鷹揚に立ち上がるとアンリエッタへと歩み寄り、彼女の栗色の髪を優しく梳いた。 「すまなかったね。すぐにもとの場所に戻してあげよう。訳がわからないと思うが、まあ夢を見たとか犬に噛まれたとかその程度に思ってくれ」 「あ……はあ」 当然と言えば当然のようにアンリエッタは首を捻った。 そして彼女ははたと気付くと、僅かに表情を強張らせてフール=ムールを真摯に見つめる。 「あの、フール=ムール様!」 「ん?」 「このような時に巡り逢えたのも神と始祖の思し召し――王家と親交ある貴女に折り入って相談したい事があるのです」 「……ふむ?」 フール=ムールはじっと見つめてくる青色の視線を受け止め、僅かに沈黙する。 そして彼女は小さく息を吐くと、アンリエッタに告げた。 「まあいいだろう。今回の非礼の侘びとして話は聞くよ。だが生憎今は先約があるのでね、それが終わったらこちらから伺おう」 『姫様よりこっちを優先するなんて何考えてるのよ!』 とルイズなら叫びだしそうだったが、彼女は今―― 「あーあー聞こえない聞こえなーい」 テーブルの下にうずくまって耳を塞ぎ、現実逃避の真っ最中だった。 「……わかりました。お待ちしております」 安堵の表情を浮かべてアンリエッタが一礼すると、フール=ムールは小さく頷いてから軽く彼女の頭を撫でた。 同時にアンリエッタの身体を包むように光が灯り、その姿が虚空に掻き消える。 そしてバルコニーに静寂が戻った。 消えたアンリエッタの残滓を名残惜しむかのように立ち尽くすフール=ムールと、呆気にとられたままの柊と、テーブルの下に隠れたルイズ。そして入り口近くで卒倒しているシエスタ。 ちょっとした嵐が通り過ぎた後のような光景だった。 「さて、これで信じてくれたかな?」 何事もなかったかのように振り返り、フール=ムールが口を開いた。 既に彼女――彼女のような類の常識外れの存在を知っている柊は諦めの表情で息を漏らし、テーブルの下にいるルイズを見やる。 「どうだ、ルイズ?」 「……」 無言のままルイズはひょこりと立ち上がった。 そして椅子を立て直してそこに座り、柊を見やって首を捻る。 「何が?」 「いや、だからコイツの事だよ。姫さんを引っ張り出したじゃねえか」 すると彼女は――怪訝な顔で更に首を捻った。 「なにそれこわい。姫様なんてここにいるはずないじゃない」 「なかった事にした!?」 愕然として柊は呻いたが、ルイズは本当に意味がわからないといった表情で柊を見返す。 ……もっとも、青ざめた表情は戻っておらず頬がひくついている以上隠していないも同然なのであるが。 それを見てフール=ムールはふぅむと唸り顎に手を添えた。 そして思案顔でさらりと言う。 「ならば今度はアルビオン王かゲルマニア皇帝でも招聘するかね? ガリア王やロマリア教皇でも構わないが。……あまりお勧めしないがね」 「嘘です信じます!! カミサマ超凄い!!!」 間髪いれずにルイズが叫ぶと、フール=ムールは満足そうに頷いて笑みを浮かべた。 同性でも思わず胸が高鳴るような美しい微笑だったが、今のルイズにはとてつもなく恐ろしいものに見える。 「信じてくれて何よりだ。……ちなみにカリンの時は時のトリステイン国王、フィリップ三世だった。彼は楽しんでいたが、カリンは卒倒してしまったよ」 ははは、と懐かしそうに笑いながら席に戻るフール=ムール。 一方ルイズは、 「うっ、うぅうっ……わたしを常識の世界に帰して……」 肩を震わせながら両の手で顔を覆い、さめざめと泣き始めてしまった。 心の底から同情を禁じえない彼女の姿を横目で見やりつつ、柊はフール=ムールに向かって声をかける。 「お、おい……お前、そういう性格の奴だったのか……?」 知る限りフール=ムールは『静かなる支配者』とも渾名される魔王であり、このような騒ぎを起こすような存在ではないという印象が強いのだ。 すると彼女はそんな柊の知識を不本意だと言わんばかりに嘆息すると、答えた。 「我は不変なるモノを好まず、不確かで移ろいゆくモノをこそ愛でる。静かなのは結構だが、停滞を生む静寂は好むところではない。 だから内輪で騒ぐ分には私は寛容だよ。それを外にまで波及させてしまうのは本意ではないがね」 「外から一国の姫さんを拉致って来て言う台詞か……?」 半ば呆れを含んだ調子で柊が漏らすと、フール=ムールは肩を竦めた。 そして出来の悪い生徒を諭すような口調で彼女は言葉を紡ぐ。 「やれやれ、状況に対して脊髄反射的に突っ込むのはキミの美点であり欠点だな。そんなだからベルやアンゼロットにいいようにからかわれるのだよ」 「ぐっ……!?」 「冷静に考えたまえ、柊 蓮司。月匣の内部においては時間の流れが無意味な事など、知らぬはずもないだろう?」 「……う」 「彼女が『ここ』にいた時間など、『向こう』ではほんの瞬き程度でしかない。加えて言えば、彼女は今ゲルマニアからの帰国途上……専用の馬車の中だ。 自ら晒さぬ限り、他者に姿を見られる事はない。無論消えた瞬間も、戻った瞬間もね」 「……」 「その程度のことはちゃんとわきまえてやっているよ。彼女を選んだのも面識のある相手だったゆえだしね。まあルイズ・フランソワーズが本気で諸王を呼べと言ってきたら流石に困っていたのだがね」 それがないという事までちゃんと読みきっていたのだろう、フール=ムールは台詞ほどには困った様子を見せずにちらりとルイズに眼をやった。 そのルイズはもはや彼女の声も届いていないのか、テーブルに顔を突っ伏したまま肩をふるふると震わせていた。 フール=ムールはルイズを愛おしげに見やって微笑むと、改めて柊を見やった。 「さて、他に突っ込みたい所はあるかね?」 「……いや、いい……」 ぐうの音も出せなかった。 何をどうつっこんでも通用する気がしない。 久方ぶりに覚えた圧倒的な脱力感に肩を落としながら柊は答えた。 前ページ次ページルイズと夜闇の魔法使い
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau9/pages/481.html
注意書き ※いじめられないゆっくりが出ます ※集団を暴行注意 ※人間<ゆっくりな表現があります ※俺設定の塊 この世界にゆっくりと呼ばれる生物(?)が誕生してからどのくらい経つのかは知らないが、害獣として認識されている。 ゆっくりと人間との歴史は争いの歴史といっても良い。その全てを人間は制してきた。 しかし! 生物が環境に適応して進化した様に! 人間が障害を道具で克服してきた様に! ゆっくりも人知れずゆっくりと力を付けていったのだ……!!! 『ゆっくりヒーロー紅い弾丸MAYRIN ~第一話:紅い弾丸~』 「うわ~ゆっくりがでたぞ~!」 「男たちは全員武器を持て~! 女子供は逃げろ~!」 「薬物班も急げ~!」 「バカヤロー! 早くタンカだー!!」 ここはとある村、自然に恵まれた農村であるが、人々は戦々恐々としてパニック状態だった。 大方、畑をゆっくりに荒らされているのだろうが、村人たちの対応は訓練された軍隊のそれの様に素早く、いかに場慣れしているのかが伺える。 従来のゆっくりならば、数分のうちに殲滅出来るだろう。しかし、ここで考えてもらいたい。ゆっくり程度でここまでパニックになるだろうか? 何百単位もの数だったらそうなるかもしれないが、幸い少数の様だ。ではなぜ村人総出で畑に向かっているのだろうか? なぜケガ人が出るだろうか……!? 夏真っ盛りのこの季節、畑には素人目に見ても立派なスイカが転がっていた。しかし、そのスイカの隣にあるのは何だ? お化けスイカか? 堆肥の山か? 答 え は こ れ だ!!! 『むぅぅしゃぁぁむぅぅしゃぁぁしあわせぇぇぇぇ♪』 黒いとんがり帽子!ゆっくりまりさだ!! あまりのでかさに自分の声が口の中でエコーしている! 何世代か前までドスまりさとかいう巨大まりさが主流だったようだが、それより一回り大きいサイズだ! 仮にこのまりさを『化けまりさ』としよう。この化けまりさはドスと違い髪に装飾品が付いていない。つまり、高慢、無情、ワガママの塊のまりさである! それもサイズのお陰で、何倍にも増長している。しかも、これだけではない!! 「そういつまでも喰われてたまるか~!」 「全員同時に槍を投げるんだ~!!」 「今だぁ~!」 手際よく化けまりさを囲み、一斉に槍を投げる! 化けまりさはスイカに夢中で村人にすら気づいていない!! 勝った……その場にいた農民はみなそう思っただろう。鋼鉄の穂先は全ての方向から同時に刺さり、巨大な体に吸い込まれていったのだ。 日々強さを増していくゆっくりに対抗して特訓、編み出した必勝の対ゆっくり戦法だった。 『ゆぅぅぅぅ?』 化けまりさは今になってようやく自分の体の異変に気がついたようだ。 だが、もう遅い! 貴様の体は槍に貫かれ……てない!? 誰が信じられただろうか? 農民とはいえ訓練され自警団となった屈強な男たちが全力で鋼鉄の槍を投げたのだ。それが化けまりさの弾性を超えずにめり込んだままだ……!! 化けまりさは、周りを見渡すとようやく自分の置かれている立場を理解した様だ。 『ゆぅぅへっへぇぇぇえこぉぉんなぁぁもぉのぉぉ』 「やっやばい!みんな逃げろ~!!」 『ゆぅぅぅうん!』 化けまりさの口が三日月の様にキューと歪むと、スーパーボールが弾性で戻って来る様に槍を弾き返した!! さらに、弾く瞬間に捻りを加えたのか、槍は高速回転していた。人間程度なら簡単に切断されてしまうだろう。 訓練の賜物か、直撃した者はいなかったが……飛んできた槍がスイカを弾き、散弾の様になり飛んできた。 運悪く、それを正面から受けた一人の青年が崩れ落ちた。 「森永~!しっかりしろ森永ぁ~!!」 「だ……団長、じっじぶんはもぉゴハァ!!」 「しゃべるな!傷が開く!!」 「クソォ~森永の仇ぃ~!」 「これでもくらえ~!!」 一人欠けてしまったが、これまた全員同時に対ゆっくり様の毒煙玉を投げた。 たちまち化けまりさを紫の煙が覆う。このスキに森永を医療班に運ばせる。 「まだだぁ~!すべて使いつくせぇ~!!」 団長が号令をかけると一斉に煙の中にありったけの武器を打ち込んだ。残りの槍、矢、猟銃、極み付けに斧……すべて使いつくした。 「やったか……!?」 煙がだんだんと晴れていく、そこに残っていたのは…… 『ゆぅぅくぅぅりぃぃでぇきぃなぁいんなぁらぁじぃぃねぇぇ!!』 「ばっバカなぁ!?」 化けまりさは、ほぼ無傷だった。左目に先ほど団長が放った矢が一本刺さっていたが、文字通り一矢報いたにすぎなかった。 驚くべきことに、その他の武器は全てひしゃげて散らばっていた。槍に至っては全てが地面に突き刺さっている。 唯一通用するだろうと思われた斧は化けまりさの歯で止められていた。チョコレートを食べるかのように、バキバキと噛み砕きペッと吐き出した。すると、化けまりさの体が膨らみ…… 『ゆふぅぅぅぅぅ!!』 なんと先ほどの毒ガスを吐き出したではないか! この毒ガスも日々強力になるゆっくり様にパワーアップしているため、人体にも影響がでる危険な物なのだ!! 結果、団員は全て毒ガスの餌食となり身動きが取れなくなってしまった。化けまりさがこの畑を制圧した瞬間、化けまりさはスイカを一つ頬張り種を地面に転がる斧の刃の破片に飛ばした。 刃はいとも簡単に砕けてしまった。そしてゆぅぅっくりと団長に近づいた。 『たぁねぇくぅらぁいはぁぁあげぇるぅかぁらぁゆぅっくぅりぃしぃんでぇねぇ!!!』 「こ、ここまでか……!」 団長は覚悟を決め固く眼を閉じた。 「待てぇぇい!」 『ゆぅぅぅ?』 突然現れた声の主は畑の用具舎の上に立っていた。この場の全員の視線がそこに釘付けとなった。 紅い野球帽! 袖の破れたシャツ!! 腰に光るは銀のウエストポーチ!!! どう控えめに見ても、十代になったばかり、いかにも運動場から来ましたという様ない出立ちだ。ただ、その眼光は精悍な戦士のそれだった。 「人の命は世界の畑! ゆっくりの能力は未来への種子!! 哀れな種はここで絶やしてくれようぞ!!!」 『ゆぅぅ!? こぉどぉもぉのぉくぅせぇにぃぃぃ!!』 幼さを残したその声は、その場の空気をビリビリと震わせ化けまりさを萎縮させた。 先ほどの大人より強い! 餡脳にも理解できた。先手必勝だ! 化けまりさは用具舎に突っ込んだ。間一髪その一撃をよけ少年。用具舎は粉々に砕け散った。化けまりさは、勢い余って畑にめり込んだ。 「むっ無理だぁ~! コイツは鋼鉄の武器すら通さねぇんだぞぉ~!?」 「ゆっくりが鋼鉄より硬いなら、ゆっくりを貫くのもゆっくりのみ!!」 自警団の一人が情けない声を上げると、少年は迷わずにこう返した。化けまりさは体制を立て直し、こちらに向かって突進してきた! 『ゆぅっぐぅりしぃなぁいでぇさぁっさぁとぉしぃねぇぇ!!』 「出番だぁ~! MAYRIN!!」 『じゃおおおおおおおおおおおおん!!』 少年が叫び、指を鳴らすとウエストポーチからソフトボールサイズのゆっくりめいりんが飛び出し、少年の帽子の上に乗った。 紅い髪に緑の帽子! 帽子についた星のトレードマーク!! 星の中には「龍」の字が刻まれていた。 「いっけぇぇ~!MAYRIN~!!!」 なんと少年は、相棒のめいりんをほおり投げると、横から見ればきれいな“Y”の字になる様に右足を上げ――― 『じゃぁぁぁぁおおおおおおおおおん!!』 めいりんを思いっきり蹴り飛ばした!! 超スピードで飛ぶめいりんの帽子が風圧で飛ばされた!紅い髪をなびかせ、化けまりさに一直線に飛ぶ!! 『くぅずぅでぇちぃびぃなぁめぇぇりぃんのくぅせぇにぃぃ!!』 めいりんを喰らおうと大口を開け、めいりんを飲み込んだ。化けまりさは勝ち誇った様に不敵な笑みを浮かべる。 ……が次の瞬間!! 後頭部からめいりんが飛び出した!!! 『どぉ゛ぼぉ゛じぃ゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!?』 めいりんの勢いは死んでおらず、突き刺さった槍に向かって飛んで行った。化けまりさは今度こそ終わったと確信した。 めーりんは他のゆっくりと比べ、皮が硬く頑強であるがその分柔軟性に乏しいのだ。自分を貫いたのは驚きだが、あのスピードで激突すればひとたまりもないだろう。 化けまりさは安心し、ゆっくりと憎き少年の方へと向かった。 『どぉんなぁにかぁたぁくぅてぇもぉくぅずぅはぁくずぅだぁったぁねぇぇぇ!』 「おお、こわいこわい」 『ゆ゛ぅ゛ゆ゛ぅ゛!? ばぁ゛がぁ゛わ゛ぁ゛じぃ゛ね゛ぇ゛ぇ゛!!』 絶望に震える姿を見たかった化けまりさにとって平然としている少年の姿が気に入らなかった。思いっきり威嚇してやればビビるだろうと体を膨らませる。 この化けまりさは皮が分厚かったせいか、倍以上に膨れ上がった。そして重圧で殺さんと向かってきた。 『ゆ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!? な゛ぁ゛ん゛でぇ゛な゛ぁ゛に゛ぃ゛も゛ぉ゛み゛ぃ゛え゛な゛ぁ゛い゛の゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛』 後ろからめいりんが右目を貫いたのだ。でもなぜ潰れていなかったのか!? 答えはすぐに出た。 少年は高く跳びあがると、返ってきためいりんをオーバーヘッドキックで蹴り返した!! 不思議なことに蹴られためいりんは足で数秒止まっている様に見えた。 その種としては異常なほどの弾性を持っており、自らの形を変形させる程の衝撃を受けとめ、めり込ませてから飛ばしていた。 それからは、悲惨なものだった。ピスッピスピスと化けまりさの体に穴が空いていった。 少年は、自警団との戦闘で散らばった障害物で軌道修正しながら返ってくるめいりんを全て正確に蹴り返していたのだ。 それは、傍から見れば紅い弾丸を撃ち込み続けているようだった。 結局、化けまりさは全身をめいりんに貫かれ、毒の抜けた農民に袋叩きにされた。餡子が駄々漏れになり瀕死の状態になった。 どうも漏れている餡子の様子が少し変だった。ところどころに異物が混ざっていたのである。紅白のリボンや黒いとんがり帽子を始めとしたゆっくりの装飾品だった。 最後に大きな餡塊を吐くと、傷だらけの普通サイズのゆっくりまりさが残った。 「こいつは他のゆっくりを食べることによって、ゆっくりとしては破格の能力を得た様だな……素晴らしい力も方向を誤ってしまっては―――」 『『『『『ゆゆ!かたきをとってくれてありがとう!!』』』』』 いつの間に集まったのか、成熟し切っていないゆっくりの集団が少年を囲っていた。ざっと見て五十は下らないだろう。 まだいたのかと、農民たちが身構える。中には既に弓を引いている者もいた。 「ま、待ってください! この仔達はそのまりさに親を殺された被害者です。引き取ってもらえませんか?」 「どういうことか説明してくれないか?」 あの化けまりさは、ここら一帯のゆっくり達をその能力を用いて支配していたこと。たまたま知り合ったこの仔ゆっくり達に助けを求められたことを説明した。 少年が言うには、突如進化したかの様にゆっくり達は生物的に強くなった。さらに成熟する過程で多種多様の能力を身に付けているらしい。 以前と比べてではあるが、知識もモラルもあるという。現に仔ゆっくり達は、少年の連れていためいりんとじゃれていた。 ゆっくりめいりんは元々いじめの対象にしかならなかったとされていたから驚きだ。 「この仔達に農業でも教えながら育ててくれませんか? 成熟すれば強力な仲間になると思いますし、どうでしょ団長さん?」 「あんたの頼みなら構わないが、いったい何者なんだ?」 「人間とゆっくりの共存を望むものです」 少年はめいりんを帽子の上に乗っけると、沈み始めた夕日に向かい町を後にした。誰が言い始めたかは分からないが、彼は「紅い弾丸の少年」としてしばらくの間話題に上がった。 ~ゆっくりデータファイル~ No.1 MAYRIN(ゆっくりめいりん種) 能力:めいりん種独自の頑強さに加え、柔軟性にも優れる。ある一定のスピード(帽子が取れる程度)を超えると鋼鉄以上の強度を得る。 特殊:『超スピードで弾丸になる程度の能力』 備考:本作品の主人公の相棒ゆっくり。普段は主人公の頭の上にいるが、しえすた時はウエストポーチの中に入る。 主人公の思想を理解していて、お呼びがかかればすぐに飛び出す。 No.2 化けまりさ(ゆっくりまりさ種) 能力:身体能力全般が総じて化け物。武装した成人男性の集団を寄せ付けないほどである。 特殊:『共食いすれば強くなる程度の能力』 備考:元々は通常サイズのまりさだったが、能力に目覚めたとたんに周りのゆっくり種を捕食。巨大、強靭になった。 結局は、生き残りの仔ゆっくり達によって差し向けられた主人公に敗れる。戦う時期が遅れていたら勝てなかったかもしれない。 あとがき 最初は巨大なまりさをいじめる話だったんだよ! それから、なんか新しいものにしようとしたけっかがこれだよ!! 第一話ってなってるけど、面白いアイデアがあれば書くかな程度 なんか他ではひどい目に逢うことが多いめいりんに活躍させたかったにつきる作品です。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/th_sinkoutaisen/pages/917.html
妹紅とフランドールのサポートカード。 戦闘終了時にフランが妹紅を破壊する。 そのまま使うと意味は薄いが、蓬莱フェニックスを能動的に発動させることが出来るので、 蓬莱フェニックスの枚数が続く限り自軍全体蘇生を行うことが出来る。 フランドールが落ちやすいのが難点だが、メイフラは希望の虹を使うなどすれば補える。 不死を量産するのに時間がかかり、ユニット防衛が手薄に感じたならば採用を考えてみるのも良いだろう。 発動タイミングは説明文にある通り戦闘の最後となる。 ふたりは夜を止めるで3ターンバトルになっていた場合は最終ターンの最後にのみ発動する。 必殺 握撃「きゅっとしてドカーン」 自軍の妹紅 即死 1回
https://w.atwiki.jp/hengokurowa/pages/41.html
『剣の話をするよりも俺は、兄上と双六や凧揚げがしたいです』 お前にとって剣の道は童遊び以下でしかないのだな 『いただいたこの笛を兄上だと思い、どれだけ離れていても挫けず、日々精進いたします』 そんなガラクタ、何がそれ程嬉しいと言うのか 『いつか、これから生まれてくる子どもたちが、私たちを超えてさらなる高みへと、登りつめてゆくんだ』 何が面白いというのだ。そんな未来など、想像しただけで吐き気がする 『お労しや、兄上』 何故だ。何故いつも、お前だけが特別なのだ 『俺も兄上のようになりたいです。この国で二番目に強い侍になります』 もうやめろ。私はお前が嫌いだ。 縁壱、私は…… ○○○ 「わーお。何だか凄いことになっちゃったぞ」 気味が悪い程に赤く染まった空の下、少女の口からそんな言葉が出た。 少女の名は久川凪。 346プロダクションに所属する双子アイドルの姉の方である。 「うーむ、新手のドッキリですか?ならばもっとキレの良いリアクションが求められてたり?でも初めてのドッキリが殺し合いだなんて、ブルッちまうぜ」 寮の自室にあるベッドに潜り、目を閉じた瞬間何故か殺し合いに参加していた。 当初は夢でも見ているのだと目を擦りながら考えていたが、拘束された少女の頭部が吹き飛んだ途端、凪の眠気も吹き飛んだ。 何が何だか分からず、オロオロしてたら何時の間にか街中にポツンと佇んでいたのだ。 「ハッ、もしかして、はーちゃんもここに来ているのでは?はーちゃんのエッチなハプニングがお茶の間に放送されるかもしれないなんて、凪ショック」 いったい何が起きているのかを自分なりに考えてみた。 まず夢ではない。 念の為に頬をつねってみたら普通に痛かったし、何より少女が殺された時の瞬間は、寝ぼけ半分だったにも関わらずハッキリと目に焼き付いている。 続いて考えたのは、これは番組か何かの企画ではないかと言うもの。 殺し合いなどと言う物騒な企画からして、深夜放送か何かかもしれない。 プロデューサーからは何も聞いていないが、事前に説明を受けていたらドッキリとは言わないだろう。 「それならまずははーちゃんを探しましょう。はーちゃんとのラッキースケベを味わうのは他でもない、この凪だ!」 しかし、本当にドッキリなのだろうか。 「…………」 メフィスとフェレスと名乗った2人の少女。 彼女達から感じられた、怖気の走るような笑みは、決してお芝居とは思えなかった。 寝ぼけていたとはいえ、頭部だけの女性が見せた悲しみの表情は、決して偽物とは思えなかった。 平安京の街に広がる、肌にねっとり纏わりつくような雰囲気は、明らかに異常だとしか思えなかった。 「はーちゃん……」 ドッキリでは無いのならば。 これが正真正銘、本当の殺し合いだと言うのなら。 そして何より、自分だけでなく妹まで参加させられているのなら。 颯は今もどこかで恐怖を味わっている。 悪意を持った参加者に襲われ、命の危機に陥っている。 そんな光景が思い浮かんだ瞬間、凪は走り出した。 その顔には、普段の彼女からは想像できないような、明確な焦りと不安が表れていた。 一刻も早く大切な妹を見つけなければ、という思いに突き動かされて、支給品の確認もせずに足を動かす。 久川凪が『彼』に出会ったのはその時だった。 道の真ん中に、一人の男が立っている。 男の格好は、凪から見ると酷く時代錯誤なものだった。 時代劇でしかお目にかかった事の無い着物。 腰に差した一本の刀。 現代の街中を歩いていれば、何かの撮影か、はたまたコスプレイヤーと思われそうな姿。 何とも奇妙な男を前にし凪は、――凍り付いたように動かなくなった。 男から感じられるのは、圧倒的な威圧感。 まるで首に抜き身の刃を当てられているような、感覚が凪に襲い掛かる。 「ぇ…ぁ…」 何かを言おうとするが上手く行かない。 後ずさろうとしても、何故か体が動かない。 果たして彼女は自分の全身が震え、歯がカチカチと鳴っているのに気付けただろうか。 男がゆっくりと歩み寄って来る。 その度に、札のような耳飾りが揺れている。 月の光に照らされて目にした男の顔には、炎のような痣が浮かんでいた。 男と凪の目が合う。 凪はそれだけで気絶しそうになった。 男が凪に向ける視線はどこまでも冷たい。 まるで彼女を人どころか物としてすら見ていないような視線であった。 「……」 男は何も言わない。 視線を凪に向けたまま、腰の刀を引き抜く。 ギラリと光る刀身に凪の全身が更に強張るが、男の様子に何ら変化は無い。 まるで道端の石ころを蹴とばすように、邪魔な羽虫を叩き落とすかのように。 何でもないことのように、凪の命を刈り取らんとする。 その瞬間、男目掛けて刃が奔った。 ―――月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮 無数の目に見えぬ刃を纏った、神速の一撃。 如何なる達人であろうと回避は困難に思える攻撃。 だが男は顔色一つ変えずに、一撃を躱し、不可視の刃を己の刀で持って防いだ。 何が起こったのか分からず困惑する凪だが、眼前に立つ紫色の着物の男。 彼に助けられたのだと何とか理解して視線を上げ、再度凍り付いた。 男の顔は人間ではあり得ない、六つの眼が存在した。 六眼の男は凪には目もくれず、自身の攻撃を難なく防いだ男を凝視する。 「何故だ……お前は……」 男の事など何一つとして知らない凪にも、六眼の男が激しく動揺している事が分かる程に声は震えていた。 必死に絞り出したであろう声は、まるで悲鳴のようにも聞こえた。 「お前は……一体何をしている……縁壱……!!」 ●●● 私はただ、縁壱、お前になりたかったのだ ●●● これは自分への罰なのだろうか。 上弦の壱・黒死牟にはそうとしか思えなかった。 無限城での戦いに敗れ、目覚めた先は赤い空に覆われた平安京。 ここが死者の行き着く場所、地獄なのかと思ったがどうも違うらしい。 だがどうでもいいことだ。 どんなろくでもない場所だろうと、今の自分にはお似合いだろう。 家を、妻子を、人間の身を、侍である事をも捨て去り。 結局何も得ることなく死んだ、惨めな敗北者らしい末路だ。 死んだ後地獄に落ちることすら許されず、こうして生を受けてしまった。 何と無様な姿か。 一度死んだ身だからだろうか、主の声は聞こえない。 とはいえ、今更ノコノコ顔を出しに行ったとして、主が再度自分を部下として迎え入れるかは不明だが。 当ても無くぼんやりしながら歩いた先で、信じられないものを見た。 双子の弟、継国縁壱。 四百年前の赤い月の夜。 自身の眼前で絶命したはずの弟がいた。 姿は最後に見た時の、枯れ木のような老人のものではない。 全盛期である青年の姿だった。 六つの眼を見開く黒死牟の視線の先で、縁壱は刀を抜いた。 傍にいるのは一人の少女。 誰がどう見ても、縁壱が少女を殺そうとしているのは明らかだった。 黒死牟にはその光景が信じられなかった。 少女が鬼だと言うのなら驚きはしない。 子どもの姿をしていようと、人を喰う化け物相手に今更躊躇はしないだろう。 しかし少女はただの人間だ。 それも鬼殺隊の剣士とは違い、戦う術を持たない無力な人間。 非の打ち所がない人格者である縁壱が、そんな少女を手にかけようとするなど、現実とは思えなかった。 気が付くと黒死牟は刀を抜いていた。 助けた形となった少女には目もくれず、黒死牟は弟に問いかける。 「兄上」 月の呼吸をあっさり防いだ縁壱は、薄っすらと笑みを浮かべた。 「我らがいるのは殺し合いの場。ならば、それに従う。ただそれだけではありませんか?」 何でもないような答えに、黒死牟は思わず刀を落としそうになった。 この男は本当に縁壱なのか? 縁壱は間違ってもそのような事を口にする男ではなかった。 だが今の動きは間違いなく縁壱の……。 黙りこくった兄を見て、縁壱は申し訳なさそうに言う。 「兄上との再会は喜ばしいですが、今はまだ兄上と剣を交える気はありません」 「なに……?」 「鬼である兄上は人を喰らう度に強くなるのでしょう?ならば、この地にいる人を喰らって更に強くなってください。 私もその間、他の有象無象を排除しています。そうして最後の二人になった所で、存分に斬り合いましょう」 今度こそ、黒死牟は何も言えなかった。 縁壱は鬼である自分が人を喰うことを肯定し、あっさりと参加者を殺すと宣言してきた。 兄の反応を気にする事無く背を向けて、僅かに振り返る。 「そこの童女は兄上に差し上げます。喰らうも利用するも、兄上のご自由に」 それだけを告げ縁壱は離れていく。 視線を受けて震える凪と、呆然とする黒死牟はただその背を見送っていた。 姿が見えなくなるまで、縁壱が振り向く事は無かった。 【久川凪@アイドルマスター シンデレラガールズ】 [状態]:健康、精神疲労(中) [装備]: [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本方針:はーちゃんに会いたい 1:どうしよう… [備考] ※参戦時期は不明。 【黒死牟@鬼滅の刃】 [状態]:健康、激しい精神的ショック [装備]:虚哭神去@鬼滅の刃 [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本方針:????? 1:????? [備考] ※参戦時期は死亡後。 【虚哭神去@鬼滅の刃】 黒死牟の体内で生み出された刀。 無数の目が浮き出ており、刀身には血管のような筋が走っている。 破損しても瞬時に再生できる他、複数の刃を生やすことも可能。 ○●○ 日の呼吸の剣士が、平安京を一人歩く。 死を振り撒く為に歩いて行く。 そこに嘗ての面影は無い。 辺獄の管理人と、悪しき陰陽師によって歪められた魂が戻る事は無い。 闇を払う日輪はもういない。 【八将神枠:歳刑神】 【継国縁壱@鬼滅の刃】 [状態]:健康 [装備]:縁壱の日輪刀@鬼滅の刃 [道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2 [思考・状況] 基本方針:全てを斬り、最後に兄上と殺し合う 1:兄上以外の参加者を殺す [備考] ※鬼殺隊に所属していた頃の姿になっています。 【縁壱の日輪刀@鬼滅の刃】 太陽に一番近く、一年中陽の射すという陽光山で採れる猩々緋砂鉄と猩々緋鉱石から打たれた日本刀。 継国縁壱は生涯に渡り振るい続けた。
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/1211.html
のっちは割りとお酒に強い。 いや、強いというよりは私よりはお酒に慣れてると言った方がいいかも。 そりゃ、半年近く早く彼女の方が大人になったのだから当たり前のことなんだけど。 でもなんだか、お酒を飲んでるのっち、、、なんかナマイキじゃ。 打ち上げとかの飲み会で飲んでる時はまだいい。 私もゆかちゃんも飲むし、何よりあの飲み会の雰囲気が好き。 だけど、、 今はのっちの部屋。 仕事が早く終わってそのまま帰ってごはんを作って食べた。 私が片付けをしている間にさっさとシャワーを済ませてきたのっち。 そして、タオルを首にかけた彼女が冷蔵庫から出してきたのは缶チューハイ。 「あ〜ちゃんも飲む?」 「いらん」 「えー、おいしいのに」 プシュッ 「っったはぁー!!うまし!」 まるでお風呂上りにビールを飲むお父さんじゃ。 「のっち、、おっさんくさい」 「やー、でもこのプシュって開ける快感と、しゅわしゅわしゅわ〜っていう喉越しが」 「あ〜ちゃんシャワー浴びてくるけぇ」 熱弁し始めたのっちを置いて、浴室へ向かう。 未だにお酒には慣れない。 鼻の下がむず痒くなるようなアルコールの匂いと喉がやけるような感覚は好きになれない。 だいたい、のっちも大人通りこしておっさんになっちゃってどうするんよ? 仮にもアイドルなんよ?まったく。。 部屋に戻ると、のっちの姿が見えない。 と思ったら、ソファーに仰向けに寝転がって鼻歌を歌っていた。 スラリと伸びた長い手足はソファーからはみ出て放り出されてる。 テーブルの上には2本の缶チューハイ。 「のっち、明日も仕事だよ?」 「♪〜♪〜」 返事はない。 のっちは、たまにこうなる時がある。 家でお酒を飲んだあと、宙を仰ぎながらよく分からない鼻歌を奏でる。 楽しいのか、おもしろいのか、悲しいのか、寂しいのか、いつもその時の彼女の表情からはなにも感じ取れない。 それに少なくとも私は少し寂しさを覚える。 未だお酒には慣れない。 お酒を飲んでヒトリの世界に行ってしまうのっちにも慣れない。 「ねぇ、のっち。。」 あ〜ちゃんのことを見てよ。 ここにいるんよ。 「ねぇ、、」 あ、やばい。 泣いちゃいそう。。 鼻歌が止まったと思ったら、のっちが優しい声で言った。 「おいで?」 左手を広げて、右手でクイクイっとtake me take me。 ズルイ。 そんな優しい声で誘われて、断れるはずがないのに。 「もう、、なんよ。。」 そっと、ソファーに近づくとゆっくり彼女の胸元に倒れこむように引き寄せられた。 そのままギュッと抱きしめらたら、のっちの匂いに混ざって柑橘系のリキュールの匂いがした。 「のっち?」 「月が、キレイじゃね」 彼女の視線は窓の外のおおきな満月。 「月なんか見んくてええ・・・」 のっちの肩口におでこを宛てて、のっちの匂いだけをを思いっきり吸い込んだ。 いつもよりも少し高い体温に包まれて、私の体温も上昇する。 未だお酒には慣れない。 のっちに酔うのもいつまで経っても慣れはしないね。 「今日のあ〜ちゃんは甘えたさんじゃねぇ」 のっちの右手があやすように頭をポンポンと叩く。 「そんなことないけぇ・・・」 「じゃぁ、のっちが甘えたさんになっていい?」 今度はのっちが私の胸元に顔をうずめた。 「やわらかぁ〜いwふかふかw」 胸に顔をうずめながら、無邪気に手も這わす。 その手つきは無邪気なんかじゃない、確信犯。 「ちょ、、のっ、、」 「だって、気持ちいーんらもん♪」 相変わらず、無邪気な笑顔のままで、確信犯な手がパジャマの中に進入していく。 「・・・・んっ、、」 服の中に入った手が、、、 止まった? 「・・・・のっち?」 「すー・・・・」 胸元に顔を埋めたまま、素肌に手を回したまま、、、寝てる? 「・・・ありえんわ、ほんま、、」 動こうにも、がっちり抱きしめられてて動けない。 はぁ、と小さくため息を吐いて、胸元にあるのっちの頭を撫でる。 窓の外には彼女がキレイだと言った月が見えた。 まん丸くて黄色に光るそれは確かにキレイだ。 だけど、その月を見上げたてた彼女の顔の方がキレイだったなんて、口が裂けたって言ってあげない。 お酒に酔うくらいならもっとあ〜ちゃんに酔えばいいのに、なんて、絶対言わないんだから。 はぁ。 もう一度ため息をついて、火照ってしまったからだの熱をやり過ごす。 ちゃっかり背中に回った手。 憎たらしい子供みたいな無邪気な寝顔。 気持ちよく酔っ払って、そんな顔で寝て、、一体どんな夢を見てるんだか。。 なんだか無性にムカついて、柔らかいほっぺたをむに〜と抓ってやった。 「ん、、むにゃ、、・・ナイスおっぱい・・・・」 「・・・・こんの酔っ払いがっっ!!」 翌日、ほっぺたを腫らせて仕事に向かうのっちの姿があったとか、なかったとか。。 おわり