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第1話・ようこそ、幻想郷へ Aパート――――――――――――――――――――――――― 「ルーミア・・・だよね?君。」 「そーだよ~・・・何で知ってるの?」 (やっぱりそうだぁーーー! 俺は幻想郷に来ちまったんだー!) 少年はパニクリながらも、自分を抑えていた。 「君だけじゃ無い・・・ここの住人は大体は知ってるよ。」 「へぇ~・・・じゃ、いただきま~す♪」 「だから、駄目だって。」 迫ってくるルーミアを何とか抑えながら、この場を逃げる方法を考える。 (ルーミアは飛んでくるからな~・・・正工法じゃ逃げれないな・・・どうする・・・) 「そんなに食べられたくないなら、食べないで上げる。」 「へっ?」 突然のルーミアの言葉に戸惑いながらも思考をフル活用して、言葉の意を探す。 (もしや、すきをついてがぶって来るんじゃ・・・) 「・・・もう・・・めんどくさいや♪ 夜符「ナイトバード」!」 ルーミアがスペルカードと呼ばれるカードを翳すと、前方の広範囲に弾幕を放たれる。 「あっぶね!!」 少年はとっさに弾幕の間を抜ける。 「へぇ~♪少しは出来るのかー♪」 (やばいよ・・・ルーミアやる気だよ・・・こうなったら・・・) 少年はポケットに手を突っ込み、あるものを取り出した。 「ルーミア、ストップ!」 「~?」 ルーミアは少年の呼びかけに応じ、止まる。 「コレあげるからさ・・・落ち着いて・・・な?」 「きゃはっ♪飴玉ー♪」 ルーミアは飴玉を貰って、凄く嬉しそうだった。 「ルーミア、この飴玉まだ欲しい?」 「うん♪」 「じゃさ、上げる代わりに一つ条件。 僕を襲わない事。」 「分かった~♪」 ルーミアは上機嫌で答える。 「後、人間ばっかり食べてると太るよ。」 「そーなのかー♪」 ルーミアに釘を指すと、少年は当ても無く、歩きだした。 東方・小説書いてる奴が幻想入り ―――――小説書いてる奴が幻想入り―――――第一話B 名前 コメント
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第1話・ようこそ、幻想郷へ Bパート――――――――――――――――――――――――― 「おっ!やっと森を抜けれたみたいだな。」 森を抜けるとそこは霧のかかっている湖だった。 (ここは・・・チルノか!⑨が居るのか! 楽しみだぁ~♪) 少年がそう思って居ると、突然何処からか声が聞こえる。 「うわわわわわわ!!危ない!」 「えっ?」 少年は咄嗟の事でよく分からなかったが、頭に凄い衝撃が有った事しか覚えていない。 「あわわわわ・・・大丈夫!?」 「う・・・もう、駄目・・・」 「えっ!ちょっと!しっかりしてー!」 少年はそこで気を失ってしまった・・・ 少年の頭に落ちてきたのはチルノ本人で会った。 カエルに吐き出された時だったとか・・・ 「どうしよう・・・あたい、治療法とか分からないしー・・・うー・・・」 チルノは涙目になりながらも、知恵を振り絞っていた。 その時、丁度都合よくたまたま、大妖精が近くにいた。 「あーっ!大ちゃん待って!ストップ!ストォォォォップ!!」 「え?チルノちゃん!?どうしたの!?そんなに慌てて?」 「それは良いから、ちょっとこっち着て!」 「え?ええぇぇ!!??」 チルノは強制的に大妖精の手をつかんで、少年の方へと連れて行った。 「チールーノーちゃん!?」 「ちょっ・・・落ちつて大ちゃん!」 「もう!あれほど蛙さんに悪戯しちゃ駄目って言ったでしょ!」 チルノは大妖精との約束を破ってまで、カエルに悪戯していたらしい。 「はい・・・ごめん・・・」 「分かればいいのよ。」 大妖精は笑って、涙目になっていたチルノの頭をなでいた。 「それで・・・この人どうするの?」 「頭打っちゃったから・・・何か冷やす物が欲しいんだけど・・・大ちゃんなら何か持ってるかと思って・・・」 「チルノちゃんが氷出せばいいじゃい。」 「あっ・・・」 チルノは何か大事な事を思い出したかのように、驚いた顔をしている。 「まさか・・・忘れてたの?」 「い・・・いや!今のは大ちゃんを試そうとしただけだよ。 いやだなぁ~あははははは♪」 チルノは必死に忘れて居たのを隠そうとしている。 「それよりも!早く、氷。」 「あっ!そうだった・・・えいっ!」 チルノは氷を出し、少年の頭に乗せた。 それからしばらくて――――― 「うっ・・・ん・・・?」 東方・小説書いてる奴が幻想入り ―――――小説書いてる奴が幻想入り―――――第一話C 名前 コメント
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先に言っておこう。 おれは変態である。逃げも隠れもしない。おれは変態である。 どこぞの熊は言い逃れとして変態という名の紳士だとかほざいてやがったが、おれはあんな見苦しい真似はしない。 おれは言うなれば変態という名の変質者だ。 女子を見れば普通に欲情する至って健全な高校生。 小学生女子を見れば紺のスク水を着せてみたくなる。 中学生女子を見れば初ブラジャーを初々しく着用する姿を想像して悶える。 高校生女子を見ればぴっちりとした瑞々しい太ももを惜しげなく晒すブルマを履かせてみたくなる。 大学生女子を見れば普段ありのままの姿で慣れない大人の色気を放とうと努力している姿を観察してみたくなる。 それ以降も勿論見れば見るほど欲情の対象だ。 どんな後期高年齢者な老人のおばあさんであろうとおれは尊重する。 おれが性に興味を持ったのはなんのことはない。 当時中学生たるおれたちの義務を全うしたまでだ。 まあ、他の男子はそういうことを表沙汰にしたがらないけどおれはそういうことはしない。 おれは正面切って斬りこんでいく。 高校生たる他の女子の反応も楽しくて仕方がない。 おれはぶつのも好きだが、ぶたれるのも好ましい。脚色はあらず。快感さ。 いやー高一のときは真っ赤になりながら罵ってくれたものだが、最近は半分の人間は冷えた笑顔で「死んでくれ」って言ってくれる。 溜まらないよ、まったく。あの学校はおれのハーレムだ。元女子高からの共学ということもあり男子に比率も低い。 わざわざ苦労して頑張って勉強した甲斐があったというものだ。ん? ああ勿論大学の志望校はできるだけ女子の多い所に行こうかな、って。 で、だ。 そんな事はどうでもいい。 ていうかおれもその大学いけるかどうかが危うくなってきた。 別に成績な意味ではないさ。 違う、そうじゃない。 じゃあなにか。決まっている。 運命の仕業だ。 運命論、宿命論。 特別信じている訳ではないが時には肯定もする。まあ相対的に否定もするが。 殺し合い、表向きは共同生活。 何故ここで共同生活という設定を引っ張りだしたのかはおれには分からないが、そこはいいだろう。 問題は前者だよな。 殺し合い。まごうことなき殺し合い。 意味が分からなければ辞書をやる。今はないけど。 いや。 もっと正しく言うとそこまではいい。 それ以上に問題なのが―――――女の人までも参加しているって言うことだ。 したくもないが、最低限男を殺すことならやってやる。正当防衛。 繰り返すがおれは女性が大好きだ。愛している。詐欺にだって掛かってやろう。 女性であれば問答無用でおれの嫁だ。 おれは女性であれば無償の愛を捧げよう。無駄な恋に溺れよう。 女性が望むならおれはここにいる男を撲滅しよう。 女性が望むならおれはこの物語の頭を滅殺しよう。 宣言、及び義務だ。もしくは枷だ。 おれは女の味方でいよう。 正義の味方でも悪の味方でもなく。 善人を目指すわけでも悪人を志すわけでもなく。 偽善者になるわけでも偽悪者になるわけでもなく。 むろんペット、奴隷としては動かない。 おれがおれとして、自己証明のために、自分の心を支える為に。 女性に縋る形で、おれはおれの在り方を。 探し、求め、手に入れる。 おれがおれを決めたらそれはきっとおれじゃない。 きっと狂いに狂った、「おれ」を名乗る誰かなのだろう。 女好きの情けないヘタレがおれなんだ。 女好きの頼れるヒーローがおれなんだ。 騎士のように女に忠誠を尽くすのがおれなんだ。 戦士のように欲の為に薙ぎ倒すのがおれだから。 そんな。 変哲もない女性が大好きな人間の物語である。 ♂♀ おれが目覚めたのは、海だった。 真夜中の海。 月日が差し込み煌く海面がおれの視界を奪う。 「…………はあ」 まず出たのが嘆息だった。 深い深い、だらけきった情けない溜息だ。 両手をを腰に当て、やれやれと格好つけた感じで首を振る。 おれのツンツンとした髪が少し揺れる。 「どうなってやがってんだか」 どうやらおれは言葉を出すことによって自意識を保っているらしい。 ―――――言葉を切らせたら、何かが終わってしまう。そんな悪しき予感がして。 少しとはもったいぶらず、豪快におれは混乱しているらしい。誰かエスナを唱えてはくれないものかな。 「殺し合い―――ねえ」 言葉に出しても実感がわかない。 殺し合い、死ぬ。 どう思い描いたところでおれが死ぬ場面など想像が出来ない。 いや、こういうとなにやら自信家のように聞こえてしまうがただ単におれが平和ボケをしている、そう言う意味だ。 まあ平和ボケも何も、平和が崩れることなんて誰も想像だにしてなかっただろうが。違うな、この考え方が平和ボケか。 やれやれだぜ。……心境が心境だけにあまり格好も決まらないが。 と、おれは砂浜に座り込み、ディパックという支給されたバックを弄る。 なにやら中身が乱雑してたので、一先ず適当に紙の束を取り出した。 そこには「参加者名簿」と表紙に簡単に書かれて、あとは箇条書きで恐らくはあいうえお順で名前が並んである。 ………ていうか並びすぎだろ。何だこの数。アホか? アホなのか? なんでもっと小分けにしないの? 馬鹿なの? 馬鹿でしたか、そうでしたか、すいません。 ……ともあれだ。 とりあえず、といった具合にお気楽におれは名簿を上から追う。 しかし、先が長い。一人目の名前ですでに挫折気味だ。なんだこれ、地獄か? おれは文字が大っ嫌いなんだよ。あー、頭が痛くなってきやがった。 「とはいえな」 見なきゃ始まんないだろう。 もしかしたら、幾数億の確率でおれの知り合いがいると適わんし。 はいはい、見りゃいいんだろう。見りゃ。 誰とも知れず語るおれ格好いい、さすがそこに痺れる憧れるぅぅ! まあ自分に憧れてどうすんだ、って感じだが。 「で、だ。………えっと」 と、おれは読み進みていき、眠気も襲うイの塊に突入(無駄にアの塊が多かった気がする)。 えーと、次は飯島遥光。いいじまようこう。いいじま………ようこう。 ……エート、ツギハ。 「って、まてまてまて」 思わず声を出して無心の境地に踏み入ったおれを止める。 飯島遥光? いや、アホか。アホなんだな。 主催はアホなのか? 馬鹿なのか? 死にたいのか? そいつは、おれの彼女だろ。 永遠を誓った、永久の朋。盟友。そして恋人。 浮気性どころではないおれを支えてくれる。 無言のうちに支えてくれる、そんな女の子。見守ってくれる女の子。 それが! それが、それが。 それが、それが、それが。 なんで、なんで、なんで。 なんで、なんで。 なんで! ここに―――――いるんだっ! 「ふ、ざ、け、ん、なあああああああああああああああっっ!」 怒号。 迸り溢れかえる感情がこの身を支配する。 どうしようもなくリミッターは解除され、爆弾のように心情を破裂させる。 意味が分からない意味が分からない意味が分からない。 どうしてこうなったどうしてこうなったどうしてこうなった。 いやはや、この感情の起伏についていけない人もいるかもしれないが、おれはそう言う人間だ。 本能には逆らわない人間だから。 本能には逆らわない。 だから、このどうしようもなさをどう解消すればいいのか。 おれにはわかっている。 「………ぜってえ、殺す。あの二人を殺す。」 煮えたぎって殺してやる。 切り刻んで殺してやる。 見るに堪えなく殺してやる。 おれは血眼になり、名簿を乱暴に上から下へと走らせる。 イ、ウ、エ、オ、カ、キ、ク、ケと読み進めて(ちなみにおれの名前ももちろんあったが)、コの塊で、また手を止める。 そこに映るのは、一つの名前。 「国分……哲也………?」 いやいや。 いやいやいや。 ないない。 ないないない。 それだけはない。 確実に確定的に、おれは言える。 こいつだけは、ない。ありえない。 だってこいつ。 死んでるんだぜ? おれが三歳ぐらいの時に。 それまで仲良くやっていたと聞いたが、死んだのは事実だ。 どう足掻いたところで、それはない。 …………いや。 「………いや、まてよ」 そうだ。そうだよ。 一番可能性が高かった可能性を見落としてたわ。 同姓同名の別人なんだよ。いやー、おれとしたことが参ったね。 流石に恋人が載ってた直後だからかな。いやはや早とちりご苦労様ですってか。 ま、まあ。 うん、そういうことなんだよきっと。 だって死人が生き返るとか、おれの性格が真面目ちゃんになるのと同じだよ。 とりあえず、だ。 おれの当面の目標は、飯島遥光を探すことだ。 そして、女の子を守ることだ。 そして、そして。 女の子に、ここでのおれの動き方を指示してもらうんだ。 いや、そうでもしないと、おれは―――――おれは―――――。 おれでなくなる。 ♂♀ その女の子。 勇気凛々と出遭ったのはそれから間もなくのことだった。 「こんばんわ、熊本潤平です」 「こんばんは、勇気凛々です」 至って平和的に、平和すぎて逆に何かあるんじゃないかと疑わせるぐらい、その出会いには悪意が無かった。 むろんのこと、おれは女の子を傷つけることはしない。それがたとえ殺し合いであっても。 だが、この少女は違うんじゃないか? 怯えるなり、竦むなり、疑ったり、妬んだり。 普通はそういうことをするもんじゃないのか? この少女にはそれがない。 まるで、この世には慈愛しか満ちていない。 その揺るぎない信頼―――――いや押しつけを彼女は放っていた。 言わずもがな、まるでそう言ってるかのような錯覚すら覚える。 そんな姿を見て。 おれは―――――――。 「素敵過ぎるぜっっ! なんだこの愛おしい女神っ! なんだこれ、本当にこの世の生き物なのか!?」 途轍もなく愛でたくなった。 やっべぇぜ! やっべぇぜ! やっべぇぜ! テンション上がってきたぁぁぁあああああああああああああああっ! んだよこん畜生、バトルロワイアルも捨てたもんじゃねえよ! なんだこの可愛い生物、むぎゅうううううううううってしたい。 ていうかする! 決めたぜ。おれこの子についてくよ! 「むぎゅうううう、むぎゅううう、むぎゅううううううううううううううう!!」 柔らかい。この感触はきっと中学生だな。ふむ発育が良くて結構だ。 まあ発育無かったところでおれのまえでは些細な問題に過ぎないがな。 対し凛々ちゃんは。心地の良いの声で叫ぶ。 「い、いやっ、止めてくださいっ! くすぐったいですっ! おにいさん」 おにいさん。 ――――おにいさん!! いいねいいねいいね。とことんこの子はおれのありまくるツボをおさえてくれるぜ。 ああもう、もうもうもう。この鈴みたいなおさげがキュート過ぎて泣けてくる。 え、彼女? ああ遥光なら大丈夫だよ、あっちもあっちて大概な奴なんだから。許しだってもらってるね。 「っていうかお、落ち着いてくださいおにいさん」 「おにいちゃんって呼んだらね」 無駄に凄む。 これがおれ。格好いいね。 「………はあ、おにいちゃん離してください、くすぐったいです」 「ベリーグッ!」 で、おれは約束通り凛々ちゃんを離す。そして爽やかな笑み。 約束を守らない男はどうかと思うぜ。男としてはやっぱ失格かな。 ……あぁ、けど温もりが………。 っておよおよ心なしか凛々ちゃんの姿が若干遠くへ……。なにから遠ざかっているんだろう。おかしな子だなあ。 そんな事を思っていると凛々ちゃんの方から話を振ってきた。 どうやら最低限の威厳は消えていないらしい。幼女って素晴らしい。 しかしながら声色は若干疲れている様子で。 ぼくはなにもわるいことはしてないよ? 「はあ、まったくおにいさん……いえおにいちゃんは変態ですか」 「ああ、変態だ。またの名も変態だ」 「そこまで堂々と言われると対応に困りますね」 と、いいつつ溜息を吐いた。 いやはや苦労人って感じがまた可愛らしい。しかし何に苦労してるんだろうな。 そんな中。 おれは何かの予感を――――直感した。 「さて、おにいちゃんに問います」 予感は的中するもんだ。 凛々ちゃんの手には《剣》が握られている。 汗一つ。 おれは額からようやく流した。 興奮の汗だった。 ♂♀ 満月がおれを照らす。 だが、それは同時に彼女、勇気凛々ちゃんを照らすものでもある。 懐中電灯なんて、「無粋」なものとっとと降ろしたさ。 なんだこりゃ。 なんなんだよ、こりゃ。 「…………すげぇや」 思わず感嘆の声を漏らす。 この戦乙女は―――――――すごい。 《剣》だとか、《可愛い》だとか。 そんな事がどうでもよくなってくる。 この揺るぎない 「もう一度問いますよ。答えなければ、わかるはずです。おにいちゃん。 ですから賢そうなおにいちゃんだからこそ、問いているんです。 おにいちゃん。あなたにとっての《正義》はなんなんですか。わたしはそう問いています」 《正義》が心地悪い。 おれの前には正義なんて意味を成さない。 女性を前にしたらおれにとって正義なんてカスも同然だ。 だから、新鮮なのだ。 まだ、こんな生物がいたのか。 「このわたしにとっての《正義》は弱きを助け悪を挫く。善人は守りますが、悪人は斬らなければなりません。 わたしの《正義》が直結して平和です。それがわたしの英雄論。英傑です」 それはまた高尚なモットーなことだ。 ただ、――――――――――それは、 「そりゃあ、また低俗なこった」 あんまりだ。 どこまでも杜撰でヒーローとは程遠い。 「それはまた酷い言いぶりを受けてしまいました。 ………では、おにいちゃんの《正義》はなんなんですか?」 凛々ちゃんは、眉間に皺を寄せる。 声色は興味半分、怪訝さ半分。 それでもまだ剣を振るうことはない。おれはまだこの子の言うとこの《悪》ではないって証だろう。 「きみの英雄論は安っぽい。中学生らし過ぎるんだよ、きみの論は」 「もう一度言います、ならばあなたの《正義》とはなんなんですか」 「違うね、全然違う。そもそも《正義》なんて語っている時点でダメなんだよ。 《正義》何て捨てちまえ。それは縛りにしかならない。不自由な生活をして何が楽しい」 言葉は返ってこない。 剣を地に突き刺しているまんまだ。 「《正義感》が救えるのは、自分だけだ。ごちゃごちゃ御託を並べるのは雑魚のすることさ」 「……つまりは何がいいたいのですか」 静かに言葉は返ってくる。だからおれは返す。 「きみの正義はきみの《正義》でしかないってことだよ。女性に運命を任せると決めたおれだが、 きみの《正義》では間違っても動いていない。おれはおれの《目的》で動いている。 そもそも《正義》と《目的》をまとめてる時点でそこで失敗してるんだよ、凛凛ちゃんの指針は」 「つまりは、わたしに対してなにをしろと」 「慌てるなよ、今はおれにスポットライトが当たってるんだぜ。横やりは無粋以外なにものでもない。 きみはようするに善人を救いたいのだろう? だがそれはきみでいうところの善人だ。 おれでいうところの善人とは違うかもしれない。たとえばおれみたいなのがいい例だろう。 おれはおれを良しとしている。そして少なくともそれを良しとしている人を数人知ってる。だがきみにとってはどうなんだい」 「善人だとは―――思えませんね」 当然の答えが返ってきた。 だからおれも当然の答えを返す。 「だろうね。だがおれは無論ながらそれを由として動いている。 当然これが《正義》だとは言わないさ。自覚している。だが、《悪》だとも思ってねぇよ。 悪人になった覚えもねえし、人としては欲に生きて当たり前だろう」 「ですが、その欲に生きる為に犯罪者――――所謂悪人は絶えません。 おにいちゃんだってそうです、あなたはいつか性犯罪でも起こしそうです」 「せ、性犯罪!? おいおい凛々ちゃん! おれはそんなことをしないよ!? 肉体関係なんてもってのほかだよ! あんなの人間のすることじゃない。まったくどうしてこう人間ってのはあんな生殖しかねえんだろう」 「中途半端な変態さんですね」 呆れた口調で返す。 仕方ないじゃん。それをおれはしたくないんだから。 「いや、だってよう。犯すってことは少なからずそいつの領域に踏み入ってしまうんだよ。 おれは怖いんだ。誰か一人に固執するなんて俺にはできないし、おれはすべての女性を愛したいんだぜ?」 「………まあ、そんな事はいいんです。話を戻しましょう。 ですが、人は本能に任せれば、目一杯に狂うんですよ、おにいちゃん。 誰もが本質的には善人では無かれ、「いい人」、わたしをそう考え、そして信じる。そう言う愚者のつもりではあります。 ――――だからこそ、わたしはここにいる狂った人たちを正さなければならないんです。それが《目的》じゃ駄目なんですか」 「それはきみの《正義》ありきだろう。だが考えろって。 きみの善人は、おれにとっての悪人でもあるかもしれない。きみとっての悪人は、おれの悪人かもしれない。 そんな中、きみは誰が、間違っている、なんて言うんだよ。そもそも実を言うとおれは凛々ちゃんのことを割と悪人ってみてるんだぜ」 「わたしが―――――悪人?」 今まで微動だにしなかった眉間が動く。 だが、この女神をおれは―――――受け入られない。 「押しつけがましいんだよ。凛凛ちゃんの考えは。 善人であることを強要するなんてそれは一つのいじめだよ。人には人がある。人には特色がある。人には個性がある。 必ずしも善である必要なんて無い。人類補完計画じゃあるまいし、全人類をおなじにしてどうするんだよ。 馬鹿馬鹿しい。そんなのだったらきみが忌み嫌う「人間などくだらないから全滅させる」とかほざく悪人と大差ないんだよ」 どの口が言うんだか。 おれは静かにそう思うが、口は止まらない。 「ですが、平和であることがいいことに変わりはありません」 「きみの平和はどうせあれだろう。争い事がない、とかそんな感じだろう」 「そうです。わたしは幼き頃から争い事が無くなるといいな、と夢を見ていたらしいです」 「だろうね。だったら一つ聞くよ。 たとえば悪人が人類を全滅させたとしたら、そこには争い事なんて無いんだよ。これは平和なんじゃないのか」 「屁理屈です」 「よくいうじゃないか。屁理屈も理屈。スモモも桃ってな。 それに地球にとっては救われたとさえ言ってもいい。有害なガスだのなんだのそういったものがなくなるんだからな」 「…………つまりは、わたしの《正義》は間違ってると」 「正義としては間違ってないよ。それを行動としての《正義》としては間違ってんだよ、って言いたいんだよ」 よく言うよ。 おれは――――おれは――――。 「ならおにいちゃんはわたしになにを望んでいるのですか?」 「なにも望んでいないんだよ。きみの《目的》が間違っていると意趣返しの意味合いも兼ねて言ってるだけなんだから」 「そう、ですか」 なんでおれはまた。 なんでおれはまたこうしてこうしてこうして。 「凛々ちゃんの《正義》をおれは正してほしいんだよ。 自惚れるな、きみは女の子だ。背負い過ぎちゃいけないんよ。争い事などもってのほかだ。肌が傷ついたらどうするんだよ」 人の個性を壊して。 人の長所を滅して。 「はあ」 彼女の溜息に介さず、おれは言った。 否、言ってしまった、そんな描写が正しいのだが、ともかく声に出していってしまうのだった。 「女の子は女の子らしく可愛らしく、そして凛々しくそれでいてくれたら、何よりの至高なんだよ」 「きみの《正義》なんてどこにも無いんだ」 ―――――また、やっちまった。 凛々ちゃんの手からは、《剣》が粒子状になって消える。 ♂♀ 飯島遥光が以前俺に対してこう名付けた。 「流星(ブレイカー)」と。元々中二病のように人を名付けるのが好きだった彼女であるが、おれは何故だか納得してしまった。 時に煌く、裏で何かを壊してゆく姿はまさしくおれであるからだ。 人格を壊してゆく男。 それがおれの全貌である。 人を受け入れられない。 人を拒み続ける。人の性格を拒絶する。 王者性質。 人に左右されたくない。そう言う男なのだ。 故におれは気にいらない人間を壊す。自分好みに改革する。 時には暴力を。時には知力を。時には詭弁でおれは破壊の旋律を奏でる。 しかし徹底的な、というわけではなくあくまで最低限の個性は残してだ。 王者でありども、暴君ではない。 それでも、おれは「人間」を壊し続けてきた。 だがおれはそんなおれが嫌いだった。 人は生まれながらに美しい。そう言う観点から見たらおれは確かに勇気凛々ちゃんと似通っていたのだろう。 そのような思想を持つおれは、人間が壊れてゆくのが耐えれなかった。 そうしておれは改心しようと頑張った。 最初は抑制しようという気持ちを保ち続けようと、耐え忍んだ。 それでも長くは続かず、そこでおれは考えた。 『そうだよ、おれ自身から、そういうキャラクターを消せばいいんじゃないのか?』 と。 おれの王者気質に上回る何かしらのキャラクター。 思い立ったら吉日。 直ぐ様おれはなんのキャラクターを演じようかと画策した。 そんな時に接触したのが、飯島遥光。その人だった。 そして彼女からの一言で、おれは全てを決めたのである。 ♂♀ ここで、おれの鍍金が剥がれた理由を考察するのであれば、すごく簡単だった。 混乱していたのだろう。 おれがここにいること。遥光がここにいること。 その二つで混乱していたのだろう。 だから後は簡単。 落ち着けばいい。落ち着いて対応すれば――――おれはただの変態になることが出来る。 変態というキャラクターを身につけることで。 おれはおれという人間を束縛する。――――――まったく、凛々ちゃんに言う立場がないよな。おれは。 詭弁師、詐欺師。 王者とは程遠い。まあ遠くておれは安心ものなのだが。 さて、ここからの後処理はなにをすべきなのか。 まあ極めて単純な話で、セクハラ……じゃなくて交友を深めながら、彼女の指針をたてなおすことだろう。 今更、おれが考え直すってのも変だしな。 ってなわけで。 「潤平おにいちゃん。なにがしたいんですか」 「潤平お兄ちゃんは凛々ちゃんに膝枕をされてみたい」 「はあ、それは何になるのでしょうか」 「おれの心が救われる」 「いや、割とわたしは潤平おにいちゃんに対して快くは思ってないんですよ?」 「いやー、救われない人がここにいるんだけどなー! 誰か助けてくれないかな―!」 「…………おにいちゃんはそれでも、大人ですか」 「いーや、おれは子供だよ。いつまでも子供さ。ピーターパンだよ」 おれは、この子について行こうと思う。 責任であり、キャラクターを創る上で大切であろうから。 そう。 おれは変態である。逃げも隠れもしない。おれは変態である。 どこぞの熊は言い逃れとして変態という名の紳士だとかほざいてやがったが、おれはあんな見苦しい真似はしない。 おれは言うなれば変態という名の変質者だ。 女子を見れば普通に欲情する至って健全な高校生。 小学生女子を見れば紺のスク水を着せてみたくなる。 中学生女子を見れば初ブラジャーを初々しく着用する姿を想像して悶える。 高校生女子を見ればぴっちりとした瑞々しい太ももを惜しげなく晒すブルマを履かせてみたくなる。 大学生女子を見れば普段ありのままの姿で慣れない大人の色気を放とうと努力している姿を観察してみたくなる。 それ以降も勿論見れば見るほど欲情の対象だ。 どんな後期高年齢者な老人のおばあさんであろうとおれは尊重する。 おれが性に興味を持ったのはなんのことはない。 当時中学生たるおれたちの義務を全うしたまでだ。 まあ、他の男子はそういうことを表沙汰にしたがらないけどおれはそういうことはしない。 おれは正面切って斬りこんでいく。 高校生たる他の女子の反応も楽しくて仕方がない。 おれはぶつのも好きだが、ぶたれるのも好ましい。脚色はあらず。快感さ。 いやー高一のときは真っ赤になりながら罵ってくれたものだが、最近は半分の人間は冷えた笑顔で「死んでくれ」って言ってくれる。 溜まらないよ、まったく。あの学校はおれのハーレムだ。元女子高からの共学ということもあり男子に比率も低い。 わざわざ苦労して頑張って勉強した甲斐があったというものだ。ん? ああ勿論大学の志望校はできるだけ女子の多い所に行こうかな、って。 自分に言い聞かせる。 そう言う人間であろうと、自らに罰する 宣言、及び義務だ。もしくは枷だ。 おれは女の味方でいよう。 正義の味方でも悪の味方でもなく。 善人を目指すわけでも悪人を志すわけでもなく。 偽善者になるわけでも偽悪者になるわけでもなく。 むろんペット、奴隷としては動かない。 おれがおれとして、自己証明のために、自分の心を支える為に。 女性に縋る形で、おれはおれの在り方を。 探し、求め、手に入れる。 おれがおれを決めたらそれはきっとおれじゃない。 きっと狂いに狂った、「おれ」を名乗る誰かなのだろう。 女好きの情けないヘタレがおれなんだ。 女好きの頼れるヒーローがおれなんだ。 騎士のように女に忠誠を尽くすのがおれなんだ。 戦士のように欲の為に薙ぎ倒すのがおれだから。 そんな。 そんな。 変哲もない女性が大好きな人間の物語である。 【一日目/深夜/B-2 砂浜】 【熊本潤平@オリキャラ】 [状態]変態、健康 [装備]勇気凛凛(膝枕中) [道具]KS×1、RS(1~3) [思考] 基本:女性を守る 1:勇気凛凛ちゃんと行動 2:飯島遥光と合流、国分哲也に関しては保留 3:女を守る 【勇気凛凛@他の書き手様のオリキャラ】 [状態]悩み、健康 [装備] [道具]KS×1、RS(1~3) [思考] 基本:……………? 1:……………? 【熊本潤平】 [身体的特徴]ツンツン頭、黒髪 [備考] ※永劫学院三年所属 ※飯島遥光と恋仲。国分哲也とは幼き頃友達だった ※性格破壊者。しかしそれを偽るため変態となる crime(暗い無) 投下順 がんばるということ GAME START 熊本潤平 [[]] GAME START 勇気凛凛 [[]]
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我想フ――――、 我想フ。 コノ世ハ何カガオカシイ、ト。 コノ世は何カガズレテイルト。 故ニ、我想フ――――、 「……バトルロワイアル、ねぇ。」 一人、町の中で愚痴る男……一文字隼人。その手に握られているのは、無骨なデザインの刀。 「剣……か。余り趣味じゃないんだけれどな。」 『それ』は遡る事戦国時代、一人の刀鍛冶が師の為に打った唯一にして最高の一本。 後に時代を超えて師の下に辿り着き窮地を救った『それ』は、猛士の刀と呼ばれた。 尤も、本来この刀が存在している世界に隼人は存在しておらず、その事を彼が知る由もないのだが。 他に使えそうな物は愛用の特殊マスクと、改造人間としての己が肉体。 そして……自分のすぐ傍に放置されていた、赤を基調とした奇妙なバイク。 何故放置してあったのかはさて置き、燃料自体は満タンらしい。しばらくは移動手段として使えそうだ。 燃料が切れたときは、何処かで補給するしかない。バイクが放置されているんだ、ガソリンスタンドだって設置しているだろう。 兎に角、剣の方は今の自分に必要ない物だ。そう思い刀と入れ違いにデイパックから携帯電話を取り出し、名簿を開く。 軽く眼を通すも……見知った名は自分と同じ改造人間の本郷猛、そして愛する女性こと緑川あすかの二名のみ。 (後は……こいつ、か。) ――――自分と同じ名、一文字隼人。 ◆ 隼人の後ろからその姿をじっと見つめる老人が一人。 その顔に刻まれたしわは、遠くから見てもただならぬ雰囲気を漂わせていた。 「フッ、あの男、見かけによらず隙を見せんな。」 一言呟き、右手の鞭を軽く撓らせる。 マントを棚引かせて笑うその姿は、一種の死神のようにも見えた。 そして、二人をまた別の場所から見つめる男性も一人。 片手には骨のついた肉を、もう一つの手には金色のパスを持っている。 目線を落とし、手に持ったその肉にかぶりつく。 ――――これから、皆さんに殺し合いをしてもらいます。 あの男は確かにそういった。時を越える列車を得て、神の路線を進むべき、この俺に。 言いなりになるのは多少癪だが、今はどうでもいい――――ただ、喰らい尽くすだけだ。 軽く男は辺りを見回す。視界に入るのは建物や荒野、鬱蒼と木々が茂る森に青々しい海。 「……まァ、また探すのも悪かねぇか。」 確証はない……でも男は信じていた。 この箱庭のどこかに――――――“アレ”がある、と。 ◆ 普通に考えれば同姓同名の別人なのだろうが……正直、自分でも珍しい名前だと思っている。 本郷の方も然りだ。故に益々分からなくなっていく。彼奴等は一体何なのか。 本当に同姓同名の他人なのか、それとも唯の偽者か、それとも常識で測れない何かか。 (考えても仕方がない、か。) 早々に考える事を放棄する。考えたところで、分からないものは分からないまま。 本来自分は考え事には向いていない。ああいうのはそれこそ本郷にでもさせておけばいい。 他に考えるべき事は――――この首に嵌っている面倒な機械。 軽く手で弄ってみる。それほど重量もなく、本当に起動するのかと疑いたくなるほどだ。 しかし、指先にじわりと広がっていく冷たさは、間違いなく本物だった。 何より全身が灰にされる場面を画面越しにだがこの目で見ている。信じずにはいられないだろう。 触ってみたところフレームに使われているのは金属、そこに用途不明の穴と突起が一つずつ。 この突起は赤いランプのような物だ。ついさっき、あの二人が死ぬときに目障りにも光っていた。 大方、未知の技術か何かを使ってこの首輪を管理しているのだろう、となれば解除には機械に詳しい人物が必要になる。 ……自分の常識? 思わず隼人は苦笑する。常識から外れた体になって、常識から外れた奴らのウジャウジャ居る戦いに巻き込まれて、今更常識も何もある物か。 兎も角、目で見ずに分かるのはこの程度。後はサンプルがあればもっと手っ取り早いが……それは後々どうにか探し出すしかない。 ちらりと、脳裏を見せしめにされた死体が掠めていく。正確には、『元は死体だった物』だが。 全身が灰になっており、後には役目を終えた首輪しかない……こっそり持って行くか? ……いや、やめて置くべきだ。放送の最後で禁止エリアがどうとか言っていた……つまり、あそこも禁止エリアになっている可能性が高い。 わざわざ自分からそこに踏み込んでいくのはよほどの馬鹿かもしくは一種の病人しか居ないだろう。 携帯を操作して現在位置を調べる。どうやら、病院があることから察するにここは下方、G-4エリアらしい。 一先ずは禁止エリアでなくて安心だが、いつまでもここに居られる訳でもない。 幸いこちらには徒歩よりは速い足がある。禁止エリアに引っかかる事はないだろう。 ――――――さて、首輪についてはこの辺にしとくか。 首輪を弄っていた手を下ろし、全身の感覚を背後の建物に集中させる。 一人、いる。しばらく前から居たようだが……何も仕掛けてこない。機を窺っているのか? (……ここに呼ばれた以上、何かしらあると考えて間違いなさそうだな。) 一秒――――十秒――――三十秒――――一分。両者共に何の反応も起こさない。 「ククク……そこに居るんだろ、出て来いよ。」 耐えられなくなったのか、一文字が振り向かずに呼びかけた。その顔に浮かぶは余裕の表情。 ザッ、と地を踏みしめる音が一つである事から、いるのは一人だけだろう。 「俺としてはそっちの顔を見てみたいんだがね?」 「構わん、見たければ好きにするがよい。」 まさに即答だった。一秒もかからずに返ってきた答えに内心笑みを零し、ゆっくりと隼人は振り返った。 「……ッ!」 絶句。そこに立っていたのは、隼人もよく見覚えのある人物であり、かつ思いもよらない人物だった。 彼がまだショッカーに居た頃、三幹部として君臨していたその顔は片時も忘れたことがない。 「驚いたぜ……まさかあんたもここに居るとはな。」 「……? 小僧、何処かでわしと会ったか?」 声をかけたが、その反応にはどこか歯切れの悪いものがある。その返答だけで隼人は異変を感じ取った。 ――――何かが、おかしい。 幾ら見た目が年老いているとは言え、仮にも秘密結社ショッカーの幹部。呆けて自分の顔を忘れた……というのは考え辛い。 かといって、嘘を言っているようには見えない。というか、嘘をつく理由がない。 「オイオイ、人のこと改造しておいて、今更はい忘れましたなんて言わせないぜ?」 歩みながら近寄っていく。すると、疑問しか浮かべていなかった老人の眉がピクリと反応した。 「……小僧、名をなんと言う?」 「一文字隼人だ。ショッカーの幹部ってのは、自分が改造したやつのことも覚えてられないのかね?」 先ほどのお返しとばかりに、こちらも即答する。その言葉には軽く……いや、たっぷりと皮肉を込めて。 「……」――――――――――そして老人は、 「…………」――――――――――俯いて黙りこくったかと思えば、 「……ククク……」――――――――――声を押し殺したような笑いを出し、 「……ハァァァッ!!」――――――――――その手で、持った鞭を振るい上げた。 「ウォッ!?」 紙一重。もう少し反応が遅れればただでは済まなかっただろう。 一瞬でバイクに飛び乗り、エンジンを起動させて鞭の範囲内から逃げ出す隼人。 「チッ、外したか。」 その老人は舌打ちをした後、鞭を一振りし手元へと回収する。 「おい、これは何の冗談だ?」 対する隼人は紅いバイク、カブトエクステンダーに跨りながら明らかな怒りの表情を見せた。 「バカめ!貴様が一文字だと?嘘をつく相手を間違えたな!! わしの知る一文字隼人はもっと屈強な男だ。貴様のような軟弱男などではないわッ!!」 一文字隼人。自分の名を持つもう一人の男……この爺さんの言っている事が正しいのならば、そいつは確かに存在するらしい。 ついでに言えば、そいつに会ったことのあるこの爺さんは俺のよく知る爺さんとは別の爺さんらしい。よくわからない話だが。 「しかし……」 だが、老人は顎に手を当てて考えるような仕草をする。 そして、言葉を一言一言選びながらこう言った。 「何処で知ったのかは知らんが、このわしがショッカーの幹部である事を知ったからには……死んでもらうぞ、小僧。」 瞬間、場の空気ががらりと一変する。 今まで談笑していたものから、殺意を込めた鋭い空気へと姿を変えた。 「冥土の土産に見せてやろう……ショッカー大幹部、死神博士の……」 おもむろにマントのホックを外し、端を両手で掲げる。 そのまま自分の体を隠すように被り、瞬時に払いとって下の姿を見せた。 だが……中から出てきた姿は死神博士ではなかった。 全身に這い寄る触手や、純白の体表の中に見せるおぞましさは並の改造人間にはなく、距離のある隼人もそれは感じ取っていた。 「……真の姿をッ!来い小僧、この俺、イカデビルが相手だァッ!」 左腕から触手を変化させた鞭を唸らせ、隼人の方へと突撃して行く。 「おお怖い、あいつもやっぱり改造人間だったのか。」 言葉の内容とは裏腹に、隼人は恐れを微塵も抱いていなかった。 自分の上に立つ存在の改造人間、その力は未知数だ。少なくとも、今まで戦ってきた奴らとは比べ物にならない。 しかしここで退いては何が改造人間だ。いつか本郷に言ったように自分にも言い聞かせる。「もっと自信を持て、俺は改造人間じゃないか」、と。 冷静に二人の距離を計算し、出た結果は実に七十メートル。これだけ開いていれば、行動を終える前に向こうが着くことはあるまい。 ――――羽織ったジャンパーのチャックを開け、腰に手を据える。 ――――中心には紅く輝く風車。左の手でハンドルを握り、右の手で、ベルトを起動させる。 ――――刹那、全身が濃緑色のスーツに覆われた。背中にある鷲を模したマークは、激戦のためか薄く剥がれ落ちている。 ――――愛のために組織を裏切り、仲間と共に戦う事を選んだ戦士。仮面ライダー二号がそこにいた。 「グッ!?」 隼人の変化に伴いイカデビルが前進を止め、直後に鞭での攻撃に切り替えた。 鞭は真っ直ぐ飛んでいき、カブトエクステンダーの角に巻きついた。 「ククク……どうやら改造を受けたというのは本当のようだな……しかぁしッ!」 イカデビルが天を指差す。空から迫るは、怪しく光る幾つもの流星。 「本物の一文字はこんな物では終わらなかったぞォ!」 合図を出し、二号めがけて流れ星が続けざまに降り注ぐ。 二号はバイクを全速力で発進させようとするが、イカデビルの鞭がそれを許さない。 アクセルベタ踏みでハンドルを切るが、鞭によって阻まれてイカデビルの周囲をぐるぐると回るだけだ、動きは期待できそうにもない。 「……拙い!」 咄嗟に二号は考える。バイクを降りて逃げるのは無理だ、間に合わない。かといってバイクは動かない……。 ……ならば、こうするしかない! 「ウォォォォォォォッ!!」 「何!?」 突然バイクから飛び立ったかと想うと、二号はイカデビルへと飛び蹴りを放った。 イカデビルは少し驚いたようなそぶりを見せるが、即時に対処法を取る。ここに来る以前、仮面ライダー一号に打ち勝ったあの技を。 「キック殺しッッ!!」 二号の蹴りを掴み、力の限り明後日な方向へと投げ飛ばす。結果、二号のキックは力をぶつける場所を失って宙を舞う。 そのまま地に叩きつけられ、身動きが取れなくなって所で鞭が飛んできてエンド……のはずだった。 「かかったな。」 仮面の上から表情など分かるはずはない。だが、確実に隼人は不敵な笑みを浮かべていた。 何を馬鹿な、と振り返って嘲笑おうとした時、イカデビルは見てしまった。 ――――メラメラと燃えながら、自分に迫ってくる真っ赤な流星を。 「やったか……?」 数秒後、二号は左腕を押さえながら立ち上がった。どうやら落下の際衝撃を肩代わりしてもらったらしい。 隕石の落下した場所は、炎が燃え上がり煙を出している。イカデビルの生存は……微妙としか言いようがない。 「ゥゥゥゥゥゥウウウウオオオオオォォォォォォ!!」 直後、地の底から響くような唸り声と共にイカデビルが炎の中から出てきた。 流石に自分の能力で死ぬほど間抜けでもなければ、弱くもない。 だったら、拙い……と思案する。幾ら爆発に巻き込まれたといえ向こうはほぼ外傷無し。 そして自分は左腕が使い物にならないと来た、どちらが優勢かは、火を見るより明らかだ。 (今度こそ、万事休すか。) 隼人が自らの活躍に眼を向け、その意識を閉じようとした瞬間――――それは、やってきた。 「よぉ、楽しそうな事やってるじゃねえか。」 殺し合いの場には不釣合いなほどよく響く声。声質からして、壮年の男性のものだろう。 二人が困惑するのも構わず、声の主は自分のペースでことを進めていった。 「俺も混ぜてくれよ……変身。」 ――GAOH-FORM―― 電子音声が流れ、それを合図に声の気配がぱったりと消え去る。 構えを解かずに、周囲に気を配る二号。だが、それらしい気配は何処にもない。 「変身……貴様も仮面ライダーか!?」 対照的に、イカデビルは右手の鞭を振り乱し、声の主を探す。 右か、左か、前か、後ろか―――――― 「何処を見ている?」 ――――――上かッ! イカデビルが天を見上げて叫ぶ。その先には星空をバックに飛ぶ何者かの影。 すぐさまその場から跳躍し、後方の建物に飛び込む。 二号はすぐさま腕に力を入れるが、直後にこれが無意味である事を悟る。 ゴォンッ!! イカデビルの跳躍からワンテンポ遅れて、轟音と共に金色の異形が地面ごとその場所を抉り取る。 後もう少し動くのが遅かったらどうなっていた事か……イカデビルは背筋が冷えるのを感じた。 二号も飛び出さなくて正解だった。あの勢いと威力をまともに受けては、幾ら改造人間といえどただではすまない。 「……フン。」 片手で剣を引き抜き、その異形が二号とイカデビルを交互に見比べ、首の骨を鳴らす。 金色の外装、全身に散りばめられた牙の意匠。その名は―――――― 「どうした?始めないのならこっちから行かせてもらうぜ?」 ――――――その名は、牙王。その牙は、全てを喰らうためにこそ存在する。 状態表 【深夜】【市街地G-4エリア 病院の付近】 【死神博士@仮面ライダー(初代)】 【1日目 現時刻 深夜】 【現在地:市街地G-4】 [時間軸]:一号に勝利後。 [状態]:若干疲労、擦り傷程度の傷多数、イカデビルに変身中。 [装備]:鞭 [道具]:支給品一式、ランダム支給品×1~3 [思考・状況] 基本行動方針:打倒本郷、及び一文字。 1:目の前の男を倒す。 2:仮面ライダーを倒す。 3:ゾル大佐?そいつは後回しでいい! ※F隼人の事を一文字だとは信じていません。 ※流れ星は一戦闘に六発まで使用可、威力はバイクがあれば割と余裕に回避できる程度。 尚、キック殺しは問題なく使えます。 【一文字隼人@仮面ライダーTHE FIRST】 【1日目 現時刻 深夜】 【現在地:市街地G-4】 [時間軸]:FIRST終了後。 [状態]:左腕に強い衝撃、仮面ライダー二号に変身中、カブトエクステンダー起動中。 [装備]:特殊マスク、カブトエクステンダー@仮面ライダーカブト [道具]:支給品一式、猛士の刀@仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼 [思考・状況] 行動方針:バトルロワイアルからの脱出 1:誰だこの男は? 2:老紳士に対処。 3:本郷、及びあすかとの合流。 4:俺や本郷と同じ名前……偽者か、それとも? 5:余裕があれば首輪を回収に行く。 [備考] ※死神博士の事を自分を改造した老紳士だと思っています。 ※FIRST終了後の参戦のため、風見志郎の存在を知りません。 ※カブトエクステンダーはキャストオフできないため武装のほとんどを使えません。 今の所、『カブトの資格者』のみがキャストオフできます。 ※猛士の剣は現在誰が持っても切れ味の悪いただの剣ですが、 本来の持ち主である日高の手に渡れば、あるいは――――? ※首輪について: 金属製のフレームに吸音用の穴と紅いダイオードが一つ。詳細不明。 さほど重くなく、表面にはスマートブレインのロゴがプリントされている。 無理に外そうとしたり禁止エリアに入ると起動、装着者は灰になる。 【牙王@仮面ライダー電王】 【1日目 現時刻 深夜】 【現在地:市街地G-4】 [時間軸]:最終決戦前。 [状態]:健康、仮面ライダー牙王に変身中。 [装備]:ガオウガッシャー [道具]:マスターパス、支給品一式、ランダム支給品×1~3、食べかけの骨付き肉 [思考・状況] 基本行動方針:全て喰らい尽くした上で優勝 1:おもしろいじゃねえか。 2:手始めに目の前の二人を片付ける。 3:ガオウライナーを取り戻して村上も喰う。 ※会場のどこかに時の列車(予想ではガオウライナー)が隠されていると推測しています。 013 仮面ライダーの称号 投下順 015 蠢く甲蟲 013 仮面ライダーの称号 時系列順 015 蠢く甲蟲 一文字隼人(R) 025 牙と知恵 Devil-Action 死神博士 025 牙と知恵 Devil-Action 牙王 025 牙と知恵 Devil-Action
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―――廻ル世界―――プロローグ ―――廻ル世界―――プロローグ2 ―――廻ル世界―――プロローグ3 ―――廻ル世界―――二分の一話 ―――廻ル世界―――一つ目の世界「架空の世界」
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「義…………罪と対立する物」 ほの暗い事務所の一室の中、山上幸太郎《さんじょうこうたろう》は、一人ごちた。 窓の外に目を向けると、街には朝日がのぼっており、その時刻を表している。 ふ、と持っていた本を置き、彼は室内を見渡した。 「もう四月か……」 と、また一人呟いた。 それは幸太郎が実家から、家出同然で飛び出した時より半年がたつことを意味していた。 ――――半年前 「だから、一年で良いって、言ってんだろうがぁっ!」 「なりませぬ!坊っちゃんはお勤めがございますし、山上家の次期当主たる身。それがどうして、自由にさせろ等とゆう要求を呑むことが出来ましょう?!」 道場の中、二つの叫び声が木霊した。 一人は若い男の声。もう一つは老婆の声だ。 「お勤めなら、何年もやってやってんだろうが!それにあいつもそろそろ元服するし、俺の有給にはちょうど良いだろ!」 「なりませぬと言えば、なりませぬ!」 この後、揉めに揉め、一年と言う条件つきで彼の叔父の探偵事務所に居候させて貰うことが決定した。そして、幸太郎は二人のお供をつれ、山上家の館を後にするわけであった。 ――――現在 山上家 ――――現在 山上家は特殊な家柄と言える。どう特殊なのかは後に説明するとして、特殊な家系なのである。 コンコン、と幸太郎の部屋の扉がノックされた。 「幸太郎、起きてる?」 「赤矢か。起きてるぜ」 ノックされて扉へと振り返る幸太郎。 「おじさんも起きて来たよ。朝食とろ」 若い女性の声がそう告げた。 幸太郎はわかった、と返事をし、鏡を見て髪型を直す。 そして扉を開けた。 リビングには三人の人物が待っていた。 若い男と若い女――――麻白勇次《ましろゆうじ》と赤矢素子《せきやもとこ》。そして幸太郎の叔父の山上慶太郎《さんじょうけいたろう》。 「おはよう、幸太郎」 「おはようございます、おじさん。おはよう、麻白、赤矢」 「おはよう」 「おはよう、幸太郎。今日のご飯はスクランブルエッグと食パンにサラダだよ」 麻白は笑顔で本日のメニューを告げる。 美味しそうだな、と思いながら、幸太郎は席についた。 「今日の依頼だが……」 慶太郎が口を開く。三人は耳を傾けた。 ――――三十五分後。 「依頼は亀探し。十一日前にいなくなって、名前はマミちゃん。大人しい性格で、水を好むか」 水辺で幸太郎は呟いた。 依頼そのものは単純で、なんと言う物でもないが、中々に疲れると言えた。 その後、幸太郎は亀探しに没頭した。 ――――同時刻 薄暗い、そこは洞窟だった。 そこには四つの人影があった。 ――――人。否、それは異形だった。 「こうして四人集まるのも久しぶりね」 そのうちの一つが口を開く。 「アイツを抜きにすれば、本当に久しぶりだわお姉さま」 もう一人が、相槌をうつ。 「にしても何だな。最近の人類は調子が良いな」 男の異形がそういい放つ。 「ならば、一つ、プレゼントをあげましょう」 風神衆と呼ばれる彼らの最後の一人がそう言いながら、右手を掲げた。 ――――五分後 「はぁはぁ……見つかんねぇー」 そう荒く息をつきながら、幸太郎は動きを休めた。 「はい、水」 赤矢がペットボトルの水をさし出す。 「ありがとよ」 そう言いながら、水を口に含んだ。 「ん……」 水を飲みながら、下に目線をやると、小さな女の子がいた。 「お兄ちゃんとお姉ちゃん、何してるの?」 「お兄ちゃん達はな、探偵なんだ。今、亀を探してる」 「ふーん」 「なぁ、ここら辺で亀見なかったか?」 「亀?亀ならあっちに……」 ――――瞬間。 幸太郎の背中に悪寒が走った。 「この感じは……」 朱雀も口を開く。 「あれは……」 女の子の見つめる先には、亀と紫の炎の様なものがあった。 ピリリリッ、と幸太郎の携帯がなった。 「もしもし」 「幸太郎?この感じ……」 「ああ。禍魂《まがたま》だ」 「山上家にはどうする?」 「こっちでなんとかするって言っとけ」 電話を切る幸太郎。 「お嬢ちゃん。逃げるんだ」 女の子に向き直り、諭す幸太郎。 「逃げる?わかったわ。帰る」 去っていく女の子。 紫の炎は亀を取り込み、上昇。そして巨大な亀の様な怪物を生み出した。 「赤矢、いや朱雀」 幸太郎はポケットから札を取り出した。 「準備いいわよ」 「――――現身」 赤矢――――朱雀の体から炎が溢れだし、赤き鳥の姿に変化。羽ばたきながら、幸太郎の持つ札へと進んでいく。 幸太郎は札を投げ、朱雀は札を吸収。天高く羽ばたき、輝きと共に真っ赤な機神が降臨した。 にらみ会う、怪物と機神。 怪物が雄叫びと共に仕掛けた。 機神の右手が光る。 ――――神炎。 機神の右手より、炎が照射された。 モロに炎を浴び、動きを止める怪物。 「今だ!」 機神の右足が光り輝く。 ――――天破閃葬脚 機神は怪物にストレートキックを浴びせた。 爆発する怪物。 後には亀が残った。 ――――数日後 「依頼の亀、確かに引き渡しました」 事務所に慶太郎の低い声が響き渡る。 「ありがとうございます」 妙齢の女性はひとしきり頭を下げた。 女性が帰ったのを確認し、コーヒーを口に含む幸太郎。 「依頼は完了か」 幸太郎は一人ごちた。 ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前
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薫子が充矢に突然提案した。 それに対して充矢は驚愕。突拍子もない上にメチャクチャで非現実的な提案である。 しかし「なにか」を為すためにそれしか方法がない。 非常識的な提案である。 やったらどうなるかわからないし、颯たちの出方にもよる。 充矢は責任を取りたくないが、やりたいならやればいい。 カトレアがどうするかにもよる。子供だから大丈夫とも言えない。 薫子と充矢の会話 37話前半 早朝。 充矢と薫子は、水槽の近く(中?)で楽しそうに遊んでいるカトレアを2人で見ている。 おそらく2人の前には何かの図面か模型(水槽かもしれない)があり、何かを企てていて、どうするか悩んでいる。 2人が言う「あれ」はカトレアのこと? カトレアは運命を決める人である。意外性がある。 充矢には面倒事が色々とあるらしい。 薫子「で、どうするの」 充矢「なにがだ」 薫子「……はぁ……馬鹿…」 充矢「あー、あれね」 薫子「そうよ、あれよ」 充矢「どーすっかなぁ…これがこうだしなぁ……」 薫子「本当よね……遊びすぎよ…」 カトレア「きゃははは」 薫子「あれが、私達の運命を決める人とは思えないわ……」 充矢「ああ、あれが決めるとは誰も思ってないだろうしな」 薫子「そろそろみんなの元へ戻らないと、起きるわ」 充矢「そうだな……面倒だなぁ……」 薫子「なにがよ、充矢」 充矢「いやぁ、いろいろとな………はぁ…戻るか、薫子」 薫子「ええ」 37話後半 薫子が充矢にX(――――)を提案するが、充矢は意外すぎる提案にびっくりして少し批判的。慎重に事を進めたいような感じ。 しかし薫子が言うにはX以外にYを為す方法がない。 提案Xは颯やカトレアの行動に左右される。 薫子はXを実行するようだが、充矢は責任を負わないとする。 薫子「ねぇ、充矢」 充矢「なんだ?薫子」 薫子「あのね、――――ってどう?」 充矢「な、そんなことするつもりか!? これからどうなるかわからないぞ、俺達も」 薫子「うん、だけど、それしか方法がないと思うんだ」 充矢「で、でもなぁ……そんなのだめだろ…」 薫子「そっか………」 充矢「やったらどうなるかわかんないしな……颯達がどう出るかって言うのもあるしな」 薫子「そうね………」 充矢「やりたいんだったらやればいいけど、俺は責任はとらないからな」 薫子「じゃあ、やるね!」 充矢「ああ………」(だめだなぁ…女がシュンってすると……はぁ…) 薫子「でも、あれがどうするかだよ…」 充矢「子供だから大丈夫……とは言えないんじゃないか?」 薫子「うん……」 38話では2人は町に繰り出して戦闘に加わっている。 39話 充矢は自分の血液を採取している。ナイフで腕に3か所の傷を作り採取。話してるあいだに血液の色が変わっていく。 その行動の理由は、何者か(たぶんピンキー)が町に魔物を呼び寄せたことによって計画が狂ったから。 ユイは魔物を呼び寄せる能力はあるがその必要がない。カトレアは魔王の娘ではなくなっているために潜在的な魔族としての能力が弱く、可能性が低い。 ピンキーとユイは繋がっていて、忙しいユイの代わりにピンキーが「人を操る装置」を使いミルキーを操作したのではないかと思われている。 カトレアは1年前に死亡しロボットになっているために魔族としての潜在能力はほぼ失われている。人の心を読んだりビザールを操ったりはできるが、魔族を遠隔で操作したりはできない。おそらくロボットに機能をつけきらなかったのだと思われる。もちろん「運命を決める人」の力も1年前になくしているため、今はその力は誰に宿っているかわからない。 充矢「……」 充矢「ッ……」 充矢「……」 充矢「これで…いいか…」 薫子「ええ」 充矢「何でこんなことしなきゃいけないんだ」 薫子「計画が狂ったからよ、カトレアが狂わせた」 充矢「あれは、本当にカトレアのせいだったのか?」 薫子「ええ、あの量の魔物を呼び寄せるなんてことはカトレアしか無理よ」 充矢「ユイは?」 薫子「できることはできるわ、けどね、ユイはそんなことをしないわ。私たちを倒すならユイ一人で十分だから」 充矢「そうか…じゃあ天使は?」 薫子「ミルキーのこと?」 充矢「違う、その妹」 薫子「ああ……できるかもしれないわね。情報が少ないし、はっきりとはいえないけど」 充矢「そうだろ?」 薫子「でもどうしてそんなことをする必要があるの?」 充矢「ユイのためだとしたら」 薫子「え?」 充矢「なんらかの関係があったら…」 薫子「でも、その、なんだっけ……そうそう、どうして彼女がユイと関係があるなんて、それにユイ一人で十分…」 充矢「ユイの部下として彼女がいて、ユイが何か準備があるとして、指示を出せるのは彼女だ。ミルキーのことをよく知っている彼女なら、何かできるかもしれない」 薫子「いくら姉妹でも、操ることなんて……」 充矢「できるんだよ、今の世の中なら。公表されているわけではないが、天魔界、いや、人間界含め『人を操る装置』は、できているんだ。しかもそれは、 超小型で……」 薫子「でも、今どこにいるかなんてこと……」 充矢「それもわかるんだ、GPSのような装置が組み込めるものもある。それに、ユイが後ろにいると、そんなものがなくてもユイの力ならわかるんだよ」 薫子「カトレアじゃないの?」 充矢「カトレアは、カトレアは、実はな、今思い出したんだよ」 充矢「カトレアは魔王の娘ではない」 薫子「え?」 充矢「カトレアは確かに魔王の娘だった。1年前まではな」 薫子「それってどういう……」 充矢「今のカトレアはロボットだ。本当のカトレアは1年前に何が原因かは忘れたが、死んだ」 薫子「で、でも、記憶は!」 充矢「どうやったのかはわからないが本当のカトレアの記憶を抜き出したらしい。それを今のカトレアに移した」 薫子「じゃあ、運命を決めることなんて…」 充矢「そう、できない。その能力は今誰に宿っているのかもわからない。本当のカトレアはこのことは知っていたのだと思う。たぶん、これのことを知っている人がほかにいるんじゃないか、とでも思って、自分の運命を縮めた」 薫子「か、カトレアのロボットはいつできたのよ」 充矢「カトレア自身が自分が死ぬまでに秘密で作り上げた。ある博士とともにな。その博士は記憶の移設後死んだと考えられる。寿命で」 薫子「どうしてそんなのを作ったのよ」 充矢「魔王を悲しませたくなかったんじゃないか?魔王自身は知らないようだしな」 薫子「そう…」 充矢「だいぶ色変わったな…」 充矢「あと、カトレアはな……」 40話 充矢「カトレアは魔王の娘ではない」 充矢「あと、カトレアはな……」 充矢「もうすぐ終わる」 薫子「それって」 充矢「カトレアは止まる」 充矢「一年前だって戦時だ。今あんなに廃れてしまった魔王城が、一年前はまったく廃れていなかったとは考えにくい。ロボットをつくるにも技量や材料に限界がある。それだけじゃない、イキモノの記憶を金属部品の組み合わせの中に移動させるなんて、長く保てるわけがない。よく今まで持ったよ」 薫子「カトレアが居なくなると不便ね」 充矢「だからこんなことやってんじゃないのか? 生き物はつくれるんだろ? オリジナル」 41話 充矢「運命」 花穂「どうしたの、充矢?」 充矢「運命……」 花穂「どうしたのよ?充矢~」 充矢「ちょっと出てくる」 花穂「え、どこいくの!?」 充矢「ッ……爪の粉と混ぜればいいんだよな……」 充矢「これでいいだろう……貧血になりそうだ……」 充矢「これでいいだろう……これで……」 充矢「あーこえーなー……自分の爪入りの自分の血を飲むなんて……」
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赤。 『超高校級の希望』の前に立ちはだかる更なる絶望。 あのコロシアイ学園生活よりも深い絶望―――深淵、かもしれない。 「………どうしてだよ」 茫然自失としたまま、『超高校級の希望』苗木誠は呟いた。 その両目には、僅かに絶望の色が見える。 彼は希望だ。コロシアイなんてものには絶対に染まらない、どんな最悪の絶望的状況さえ覆す可能性を秘める。しかし、苗木誠はただの高校生でもあるのだ。 信じた人間から裏切られ、目の前で死なれて尚、すぐに希望を主張できるほどに彼の心は強くない。誰かの死には悲しみ、巨大すぎる絶望には打ちのめされる。 その後に、必ず立ち上がるというだけ。 今度のコロシアイには選択の自由すら与えられてはいない。 環境に適応するなんて悠長な選択は不可能。 不殺環境を保てば、ルールに触れて全員が死ぬ。 誰かが死ぬ以外に、誰かを殺す以外に、未来は無いのだ。 圧倒的な、絶望。 八方塞がりの希望。 たかが前向きな人間を壊すのにこのコロシアイは十分すぎる。 彼が壊れてしまうのもまた、時間の問題なのかもしれない。 ――――しかし。この程度で彼の『希望』は崩せない。 『超高校級の希望』は立ち上がる。 かつて。『超高校級の絶望』に打ち勝った彼は、まだ壊れない。 希望の少年は立ち上がり――――静かに、だが高らかに宣言した。 「殺し合いなんて出来ない。ボクは、絶望なんて認めない」 自分の意志を言葉にして、苗木は自分の希望を再確認する。 そして安心する。自分はまだ絶望していないのだ。それなら、戦える。『前向き』に、絶望を粉々に砕けるだけの希望を、苗木誠は持っているのだから。 しかし、単独で自分が出来ることなどたかが知れていることも、苗木は承知していた。他力本願と言われても構わない。自分には、仲間が必要なのだ。 参加者の名簿を見る。 知り合い、共にコロシアイ学園生活を打ち砕いた仲間たちの名前がないことに少し安堵する。 「…………」 もしも、この世界がお伽話のように夢と希望に満ち溢れていたならどんなに良かったか。希望と対極の絶望が付き纏う非日常を知り、切に思う。 だが、そんな話を叶える方法が無いわけではない。 「駄目だ……その先を考えたら……」 殺し合いの優勝賞品。それさえ手に入れれば全て叶う。 彼が『希望』であればあるほど、理想と現実の狭間に苦しむこととなる。 苗木は揺らがない。揺らぐ心を殺して希望を布く。 たとえ目の前で誰が死のうと彼は『希望』なのか。それとも、彼は邪念に呑まれて『絶望』と成り果てるのか。バトルロワイアルは希望を塗りつぶすのか。 彼の進む道の先に在るモノは、未だ誰にも知られることはない。 『超高校級の希望』。 彼は、程なくしてとある人物と出会うことになる。 かつて理想を追い求め、過程で歪み、絶望した一人の赤い男。 そして、一人の悪人と一人の少女。 彼らとの出会いは、希望の少年に新たな変化をもたらすこととなる。 それが吉と出るか凶と出るか。 それはまだ、誰にも分からない。もうじき、分かることだが。 さあ、『転』ぼう。 □ それは異色だった。 褐色素肌に白髪の『赤い』偉丈夫を筆頭に、髪を腰まで伸ばした茶髪の少女。 更に、あからさまな怪しさを放つ白衣の男。右目は義眼のようだ。 にやにやと不快な笑みを浮かべる男に二人は嫌悪さえ示していない。 「……む。誰か前方から来ますね」 白衣の男がそう言うと、二人も前方の人影に気付く。アホ毛が特徴的な、男性にしてはやや小柄な体格の少年だ。危険人物にはどうも見えない。 武器の類を隠し持っている様子が無いのもあるが、その纏う雰囲気は殺人者のそれではない。殺気は感じないな、と赤い褐色の男が顔をしかめて呟いた。 前方の少年も彼らに気付き、駆けてくる。 しかし。赤い男はどこからか剣を出現させ、少年に向けた。 白衣の男は尚にやにやと、侮蔑にも等しく笑む。 少女は止めに入ろうとしたが、やはり怖いのだろうか。白衣の男の陰に隠れて様子を窺うのみだ。ちりん、と小気味いい鈴の音を時折鳴らしながら。 少年は一瞬驚くが、男の意図を察してすぐに歩み留まる。 「動くな。貴様が何者かをまずは説明しろ」 険しいままの表情で、男は淡々と少年・苗木誠に言い放つ。 苗木は少し慌てたが彼らを真っ直ぐ見て口を開いた。 「……ボクは苗木誠っていいます。殺し合いに乗る気は、ありません」 険しい表情を男はまだ崩さない。ただの警戒とも違うように見えた。 だが苗木は男とは初対面の身。 敵意を向けられる理由など分からない――――苗木には存在しない。 後ろの二人が一言も発しないのも更に不気味だった。 「……理解した。……貴様は、何故殺し合いを認めない?」 「――――え、?」 予想外すぎた。殺し合いに乗らない理由などある程度決まりきっているもの。苗木はこの時、僅かに男に不信感を抱く。彼は、殺し合いに乗る気なのか、と。 「そんなの――――決まってる。人の命を、どんな理由があっても奪うなんてことは出来ないし、間違ってるから」 「そうか」 赤い男は静かに剣を『消す』。まるで空間に溶けるように、剣が消え去った。少女と苗木は驚きを見せ、白衣の男は愉快そうに未だ微笑み続けている。 『投影』と呼ばれる魔術の一つ。非常に利点が少ないことから愛好者は少ないが、この男はそれを―――『英霊』レベルまで極めた、贋作作りの達人であった。 しかし、苗木の驚きもそう長くは続かない。 その理由はただ一つ。今まで曖昧に不快に不信に笑むのみであった白衣の男。 その白衣の男が、唐突に高笑いをあげ始めたのだ。 可笑しくてしょうがないように、笑い転げる勢いで爆笑している。 そして苗木に向き直り、にやにやと笑いながら言い放った。 「ああ可笑しい。貴方はとても幼稚な人なんですねぇ」 赤い男は口元を歪め、苗木と少女は呆然としたままだ。 再度、思い出したように白衣の男は爆笑する。 「くっくっ――――この遊戯においてそんな思考は幼稚すぎる!とてもとても!この阿見音、白鷺教阿見音派教祖!大変笑わせて貰いましたァ!!」 豹変――――――――― 今の彼を表現するのにこれほどふさわしい言葉も無いだろう。 阿見音弘之。 新興宗教『白鷺教』の過激派宗派・阿見音派の教祖である。 常ににやにやにやにやと笑み続ける不気味な風貌に反して彼を慕う信者たちは非常に多い。もう一つの『狩崎派』を勢力差では圧倒する優秀な指導者でもある。 彼の布く『教え』は生憎、『希望』の対極に位置するのだ。 弱者も強者も平等に、逆らう者は絶望させる。 いわば絶望を生み出す教えともいえるだろう。 そう。阿見音弘之という悪人は、苗木誠の希望を殺す存在となる。 「希望なんてものは幻想ですよ」 「貴方は所詮希望を騙る詐欺師でしかないのです」 「詐欺師は悪です、どう頑張ろうが希望とは対極だ」 「私のような悪の方がまだ正義に近しいのではないですか?」 「おや、詐欺師呼ばわりされて憤慨しましたか?」 「残念無念それは事実です」 「希望は絶望と対極で同位ですからね」 「貴方は誰も救えない、誰の心も照らせない絶望だ」 「反論はございませんね?」 長かった。苗木は答えられない。彼の希望は殺されかけている。 苗木は思い返す。自分の『希望』は、本当に正しく、正しい方向に誰かを導いたのか?―――――誰か、救えたのか?胸を張って救えたと言えるのか? 自分は確かに希望を以て、僅かながらも仲間を照らした。 超高校級の絶望が布く絶望を上から希望の光で塗りつぶした。 だが、それは本当に正しかったのか? 外の世界は狂っていた。 『人類史上最悪の絶望的事件』の前に、壊れて汚染されていた。 あの学園で、あのまま暮らしていれば良かったのではないか? 分からなくなる。信じた希望が何なのか、何もかも分からなくなる。 阿見音の言うことは正しいのか。 苗木は勿論頭で否定する。だが、迷いは生まれてくる。 希望と絶望は同位。 希望を持たせてやることは彼の才能だ。 しかし現実は易々と絶望をもたらす。 全て、無意味なことだ。 ―――――それでも。 ――――――苗木誠は、どこまでも『希望』だった―――――― 「僕は、そうは思わない」 ほう?と阿見音が声を漏らす。それは失望でも期待でも驚きでもなく、次に苗木が撃つ『希望』をどう殺すか吟味しているようであった。 苗木は止まらない。殺されると分かっていても、紡ぐ。 「僕は、きっと正しくなんかない」 「そうですねぇ。希望気取りの詐欺師ですものねぇ」 「だから、僕は強くなる。希望を貫いて、その希望で絶望を塗り潰せるくらいに、強くなる」 「はぁ?………失望しましたねぇ。貴方のそれは、単なる妄言ですよね?」 「そうかもしれないよ……でも、僕は妄言を信じて、追う」 「――――――――――たわけェッ!!」 一喝。黙りきっていた赤い男が、急に苗木を睨んで怒鳴ったのだ。 先ほどまで、挑発的ながらも冷静だった男もまた、豹変していた。 まるで、苗木誠という少年がこれから過ちを犯す寸前であるかのように。阿見音も、苗木も、少女も硬直している。あの阿見音さえ、笑いを引っ込めているのだ。 それだけ、この男の怒りには力と気迫が篭っていた。 それもそのはず。彼は違う。希望さえ殺す阿見音弘之も、希望・苗木誠も。彼の追い求めた理想と、その果てに辿り着いたとある結果ほどの絶望を知らない。 アーチャー。赤い弓兵の英霊。 彼の真名は―――――――――――――『エミヤ』。 かつて儚い理想を追い求め、その果てを見た男だ。 ◆ 正義の味方になりたいんだ。 誰もが心に抱き、やがて捨てていく幼稚な理想。 それを、どこまでも追い求めていった一人の男。 非情な正義に訴えながらも、あまりにも人間すぎた悲しき男。 『エミヤ』は幼い頃に、その男に救われている。 悪夢。原因不明の大災害・冬木の大火災。 正確には、魔術師たちが行ったとある戦争の果てに、在った悲劇。 家族を失い、死にかけの状態で。『エミヤ』は救われた。 彼は育っていく内に、男の願い―――――正義の味方へ、憧れる。 しかし、その道の果てに。 より多くの命を救うために少数を殺し、また誰かを救うために誰かを殺す。不毛な、無限に続く悲劇の連鎖。想像したヒーローなどとは似つかない、血塗られた道。 やがて彼は目指した英霊になる。 その頃には、憔悴しきっていた。 理想も希望も期待も皆無。残されたのはただ一つ、憎悪だった。 どうして、正義の味方などというものを安易に目指してしまったのか。 殺したい。過去の、過ちを犯した自分を、殺したい。 幾多の戦いと修行。聖杯戦争。 血だけが付き纏う人生の中、やっと過去の自分を殺害する機会に恵まれた。 アーチャーは殺し合いをする気などは無い。 しかし、ただ一人。 過去の自分『衛宮士郎』だけは、この手で殺す。過ちの清算として。 ◇ 「希望などまやかしに過ぎない!!私はそれを知っている!!」 許せない。苗木誠の、希望なんていう思想が、あまりに被っている。 過去の、忌まわしい自分の理想と、あまりにも似ている。 彼はきっと理想の果てに破滅すると、アーチャーは確信していた。 本来。それは余計なお世話と云うものだろうが。 その過程で、幾多の、幾千の人間を殺められるのは気に食わなかった。 腐ってもそこは、正義の味方だったのか。 それとも、彼なりに苗木を気遣ってのものだったのか。 そればかりは彼にしか分からない。 しかし、表情を和らげることだけはない。怒りを露わにした、今にも掴みかかってきそうなほどの剣幕。全員が、その剣幕に黙る。 苗木は反論する。 決して希望を捨ててはいけないという『理想』を込めて。 「まやかしなんかじゃないよ……希望を捨てたら、いけない」 「そこが既にまやかしだというのだ、たわけ」 ただ、圧す。 苗木の語る希望を真っ向から糾弾し、阿見音よりも強く圧す。 ただ、怒鳴るようにも諭すようにも、糾弾する。 しかし、その無限回廊の希望と反希望の論戦は、唐突に切れる。 「お前。何でそんなに悲しそうなんだ」 幼さの強い、可愛らしい声だったがどこか凛とした響き。 赤い弓兵の前に立ち塞がったのは、茶髪の少女――――棗鈴。 先ほどまで阿見音に怯えていた少女と同一人物とはとても思えないような、堂々とした態度。アーチャーさえ、一瞬驚きに目を見開いたほどの、気迫。 彼らは勘違いしていた。 鈴は、決して弱者などではない。リトルバスターズという『正義の味方』に所属する、勇気を持った少女。確かな芯がその根幹にはある。 「お前は、すごく悲しそうだ。こっちが見てられなくなるくらいだ」 「…………」 アーチャーがそれまで剥き出しにしていた感情を引っ込める。 そして、眉間に皺を寄せる。 「すまない。大人気なかったな」 アーチャーは次に、阿見音の方に向き直る。 次に行うのは謝罪ではなく、阿見音に対するとある持ちかけだった。 「…………例の話、考えては貰えたか、阿見音」 「えぇ。元より悪い話ではありませんでしたからねぇ」 阿見音は一時的に引っ込めていた笑みを再度顔に浮かべる。 サーヴァントと人間の契約。 アーチャーが本来の力を最大限発揮するための措置だ。 阿見音弘之は悪人だが、マスターとして申し分ない。 元よりアーチャーは、阿見音と鈴、優れた方と契約するつもりだった。 しかし、阿見音弘之と鈴では比較にさえならなかったのだ。 それだけではなく。 この鈴という少女は彼と――――最悪に、相性が悪い。 それが一番の理由だった。 「悪いな、鈴――――私は、『悪』につかせて貰うとするよ」 「それでいいのか」 「さあな。それは私が決めることだ」 苗木には一言も発さず、阿見音と彼は明後日の方向に歩き始める。 きっと、苗木達が次に彼らと会うときは、敵同士なのだろう。 正義と悪は相容れない。 子供でも分かるそんな道理を、希望の少年は痛感していた。 □ 「あたしは、お前みたいなやつ好きだぞ、誠」 徹底的に否定された苗木の希望を信じてくれる少女。 苗木自身が見失いかけた希望を再度取り戻させてくれた。 彼女は僕よりずっと強いんだろうな、と苗木は心の奥で思った。 だが、その認識は少し違う。 棗鈴という少女はとても弱い。きっと苗木より遙かに。 親友達と兄に守られて生きている、とてもとてもちっぽけな存在。 きっと彼が経験した絶望には耐えられずパンクしてしまうだろう。 ただ、彼女は正しい。希望にも正義の味方でも無いが、彼女は正しい。 《正義の味方》――――――――――――リトルバスターズ。 そんな正しすぎる、愛すべき馬鹿たちと過ごしてきて、歪むはずもなかった。他人の不幸に泣き、他人の幸福を心から祝福できる。人間らしい人間。 そんな彼女だからこそ、希望を信じられる。 理想の果ても知らないが、無邪気に純粋に、憧れるように。 苗木誠と棗鈴。 希望の果てに、理想の果てに、二人は幸福(ハッピーエンド)を掴めるのか。 【深夜/A-3】 【苗木誠@ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生】 [状態]健康 [所持品]不明支給品 [思考・行動] 0 殺し合いを打倒する。 1 棗さんと行動する。 2 霧切さんを探す。大神さんたちは……… ※クリア後からの参加です 【棗鈴@リトルバスターズ!】 [状態]健康 [所持品]不明支給品 [思考・行動] 0 みんなで帰りたい。 1 誠についていく。誠を信じる。 2 理樹たちを探す。 ※Refrain前からの参加です ■ 苗木たちと別れた二人は、契約を完了していた。 阿見音の右腕には、赤い入れ墨のような紋様が浮かび上がっている。 『令呪』―――――サーヴァントに対する三度限りの絶対命令権。 赤き弓兵の漲る魔力は、契約の完了を示している。 にやにやにやにやと、阿見音は右腕の令呪を眺めて笑む。 「君のような魔力を持たない者とも契約できる―――有り難いな」 「まったくですねぇ。いきなり私はジョーカーを引けたのですから」 アーチャーは理解している。阿見音弘之はかつて自分が追い求めた理想の中では、廃絶すべき悪党だと。理解した上で、彼をマスターと認めている。 彼の目的は二つ。 一つは自分の真のマスター・遠坂凛の防衛。 実際、彼は阿見音をマスターとは本心では認めていない。 利用するだけだ。ただ、優秀な知性と思想を持っているだけしか価値はない。 いずれ、遠坂凛と会い次第こいつは排除する。 二つ目の目的は、忌まわしき過去の自分。『衛宮士郎』の抹殺だ。 一切の容赦無く、全力で殺す。遠距離からの狙撃なんて姑息な手段さえ厭わない。早急に抹殺する。生憎彼は、誇りと云う物は持ち合わせてなどいない。 始まる。 正義に翻弄され続けた男のバトルロワイアルが。 【アーチャー@Fate/stay night】 [状態]健康 [所持品]赤原猟犬@Fate/stay night [思考・行動] 0 衛宮士郎を抹殺する。 1 阿見音弘之を利用。目的の達成次第殺害する。 2 苗木誠は次に会ったら殺害する。 ※UBWルート、士郎と最初に対決した直後からの参加です ※阿見音弘之と契約しました ※投影魔術に制限はありませんが、固有結界の使用に対する魔力の消費が大きくなっています ◆ ふふふ。私は本当に運が良いみたいですねぇ……。 にわかには信じがたいですが、『英霊』なんて存在があるとは。 しかもその実力は完全な規格外と来ました。これは幸運でしたね。 私の人生は思えばずっと幸運尽くしでしたよ。 白鷺教を『活動』の手足として利用できたことがまず幸福でした。 あれは新興宗教としておくには惜しいものですよ。 あれだけの科学力を、行動力を持っているとは。 私の破壊活動は国さえ壊す。私は、皇帝になりたいのですよ……ふふふ。 『狩崎』は愚かだ。 オリジナルと模造品で模造品が勝ってしまうとは、人望の無さが窺える。 私の信者は――――――おっと、深雪が呼ばれているのか。 彼女は信仰の厚さでは非常に素晴らしいのですが、所詮使い捨てですかね。 さぁ、始めましょう?バトルロワイアルを。 【阿見音弘之@オリキャラ】 [状態]健康 [所持品]不明支給品 [思考・行動] 0 扇動に徹して優勝を狙う。 1 アーチャーを使って参加者を減らす。 2 天王寺深雪は利用。 ※アーチャーと契約しました。 【阿見音弘之】 28歳。銀髪を肩まで伸ばしている。 新興宗教『白鷺教』のタカ派教祖だが、彼は信仰など興味はない。 本来は国際手配中のテロリストで、信者たちを利用して計画を実行する。
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【作品名】生徒会役員共 【ジャンル】漫画 【先鋒】津田コトミ 【次鋒】中里 【中堅】時 【副将】三葉ムツミ 【大将】七条家の車 with 出島サヤカ+天草シノ+七条アリア+萩村スズ+津田タカトシ 【名前】津田コトミ 【属性】思春期女子高生 【大きさ】高一の女子高生並み 【攻撃力】【防御力】【素早さ】包丁を持った女子高生並み 【長所】包丁持ってるシーンあり 【短所】思春期過ぎる発言の数々 【名前】中里 【属性】柔道部員 【大きさ】高二の女子高生並み 【攻撃力】女子柔道部の部員で、2リットルの水三本を背負って10kmランニングしたり、 10kgの重りをつけてランニングといった柔道部の厳しい稽古になんとかついていく鍛えられている女子。 1年の時の他校との練習試合にて勝利を得ている。 【防御力】鍛えられた女子柔道部員並 【素早さ】鍛えられた女子柔道部員並 【長所】ムツミのハードトレーニングもがんばってついて行く 【短所】たまにムツミをいじって締め落としを食らっている。 【名前】時 【属性】空手家、現柔道部員 【大きさ】高1の女子高生並み 【攻撃力】空手の有段者らしく、本人が言うには5・6人を相手に戦っても楽勝と言っている。 後ろから声をかけられるとつい身構えてしまうなど、ケンカ慣れしている雰囲気はある。 その実力を買われて副将にスカウトされ、現在柔道部に在籍中。 副将と柔道勝負をした際、隙が無いからうかつに飛び込むのは危険と言わせている。 それなりに柔道技も使えると思われる。 【防御力】空手の有段者の鍛えられた女子高生並 【素早さ】空手の有段者の鍛えられた女子高生並 【長所】不良っぽく振舞ってるけどドジッコで変人が多い作品の中では割と常識人 【短所】愛想が悪い 【名前】三葉ムツミ 【属性】柔道部員 【大きさ】高二の女子高生並み 【攻撃力】柔道部の主将で柔道二段の実力者。柔道の試合で七連勝するなど高い実力を誇る。 次鋒が言うには部でも一番に来て練習しているとのこと。 10kgの重りをつけてランニングを始めた時も平気な顔をして走っていた。 中堅を柔道部にスカウトする際柔道ルールで試合して勝利している。 護身術の指導の際、同年の男子の腕を掴んで軽く倒したりしている。 元々は柔道部ではなくムエタイ部を発足させたかったらしいので、打撃系格闘技の経験もあると思われる。 【防御力】柔道二段のかなり鍛えられた女子柔道部員並 【素早さ】柔道二段のかなり鍛えられた女子柔道部員並 【長所】純情格闘技娘 【短所】恋愛フラグが進行しない。 【名前】七条家の車 with 出島サヤカ+天草シノ+津田タカトシ+七条アリア+萩村スズ 【属性】金持ち御用達の大きめの車。冷蔵庫やテレビまでついてる。 【大きさ】6人乗り程の大きさの車 【攻撃力】頑丈な大きさ相応の車並 【防御力】要人警護車並に頑丈で、窓ガラスは防弾でライフル弾も通さないとのこと。 またボディ部分にはセラミックプレートが使用されている。 【素早さ】大きさ相応の車並 【長所】超硬い車。 【短所】一部メンバーに使いたい人間も乗ってしまっていること。 【備考】セラミックプレートは防弾素材の一種であり、小銃(両手持ちの軍用銃でライフルとも呼ばれる)弾を阻止できる軽量な防弾素材として 世界中の警察や軍隊のボディーアーマーに使用されている。 以下は乗っている生徒会のメンバーと運転手。ぶっちゃけあまり意味は無い。 【名前】出島サヤカ 【属性】元SM嬢のメイド、車の運転手 【大きさ】成人女性並み 【攻撃力】【防御力】【素早さ】成人女性並み 【長所】ゴールド免許を持っていて、メイドとしての仕事もしっかりこなす。 【短所】この作品でも屈指のレベルの変態 【名前】天草シノ 【属性】生徒会長 【大きさ】高三の女子高生並み 【攻撃力】才色兼備で運動神経の良い生徒会長。 高2の時、柔道部の練習試合にて欠員となった柔道部員の代理で大将として出場し、 未経験者なのに大将戦で見事押さえ込みによる勝利を得る。 また、種目は不明だが校内での水泳大会で一位をとったりもしている。 【防御力】女子高生並み 【素早さ】未経験者でありながら柔道部の試合で勝ったりしているので、鍛えられた女子高生並みはあると思われる。 【長所】才色兼備で礼儀や作法、家事も完璧で運動神経も良しと全方向に出来すぎた人 【短所】思い込みが激しく妄想癖あり、会話が下ネタに行きやすい。高所恐怖症。 スタンガンや果物ナイフを持っているシーンがあるのでできれば単品で参戦させたかった。 【名前】津田タカトシ 【属性】生徒会副会長 【大きさ】高2の男子高校生並み 【攻撃力】小学校のころは野球、中学のころはサッカーをしており、現在はスポーツをしてはいないが、 今も鍛えているらしく重いものを運んでアリアに感心されていた。 【防御力】そこそこ鍛えた男子高校生並み 【素早さ】そこそこ鍛えた男子高校生並み 【長所】突込みが冴え渡る主人公。まじめな良識人。実は文才あり。 【短所】成績は生徒会の中でダントツに悪い。(とはいえ現在はクラスで20番以内は何とかキープしてる模様) 【名前】七条アリア 【属性】生徒会書記 【大きさ】高三の女子高生並み 【攻撃力】【防御力】【素早さ】高三の女子高生並み 【長所】巨乳美人で頭が良く、多くの習い事をこなしている 【短所】生徒会では一番下ネタがひどい。 【名前】萩村スズ 【属性】生徒会会計 【大きさ】高二の女子高生だが身長は小学生並 【攻撃力】【防御力】【素早さ】大きさ相応の女子高生並み。足は同年代の女子と比べても速い様子 【長所】IQ180の天才帰国子女。英語ペラペラで10桁の暗算も朝飯前。ツンデレ。下ネタ言わない。 【短所】ちっちゃい、偉そう。 参戦 vol.98 118-120 修正 vol.98 237 vol.99 74 :格無しさん:2011/01/30(日) 13 16 40 ID vuSJ86iH 生徒会役員共(漫画)考察 To Heart戦 1勝4敗 【先鋒】銃負け 【次鋒】実力負け 【中堅】実力負け 【副将】車負け 【大将】硬さで有利。勝ち CLANNAD戦 全敗 【先鋒】バット持ちだし鍛えている。負け 【次鋒】バット持ちの鍛えている男性は不利。負け 【中堅】剣負け 【副将】数十人に勝っているし負け 【大将】大型車は不利だろう。負け CLANNAD (テレビアニメ)戦 1勝4敗 【先鋒】特攻負け 【次鋒】バット負け 【中堅】蹴り負け 【副将】素早さと防御が大したことないのでバット負け 【大将】硬さで勝ち ARIA戦 2勝2敗1分 【先鋒】包丁勝ち 【次鋒】鍛え勝ち 【中堅】【副将】轢かれて負け 【大将】分け 麻雀RPG ドラドラドラ戦 2勝3敗 【先鋒】プロではないので刺して勝ち 【次鋒】男性分不利か。負け 【中堅】プロではないので実力勝ち 【副将】ライオン負け 【大将】象には負けるかな。負け 破戒戦 3勝2敗 【先鋒】包丁の方が強い。勝ち 【次鋒】手斧負け 【中堅】格闘技勝ち 【副将】牛負け 【大将】車勝ち スーパーヒーロータイム(2006年版)戦 4勝1敗 【先鋒】包丁勝ち 【次鋒】鍛えているし勝ち 【中堅】銃負け 【副将】地面に叩きつけたら壊れるかな。勝ち 【大将】数秒じゃ無理そうなので勝ち 雁取り爺戦 3勝2敗 【先鋒】若さ勝ち 【次鋒】爺さんだし勝てるか。勝ち 【中堅】そこそこ速いしタフ。負け 【副将】鹿負け 【大将】轢いて勝ち この結果 ARIA=麻雀RPG ドラドラドラ>生徒会役員共(漫画)>破戒
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698 軽音部員♪ [sage] ―――原始時代――― 唯「う~~い~~」 憂「お~ね~え~ちゃ~ん~」 ―――弥生時代――― 唯「巫女様~巫女様~」 憂「めっ」 唯「!?」 憂「二人の時は憂って呼んでって…言ったでしょ?」 唯「ごめんね…憂♪」 憂「お姉ちゃん♪」 ―――平安時代――― 唯「我の妹がかく美しき訳がなし」 憂「我の姉がかく美しき訳がなき」 2011/02/20(日) 01 19 04 ID qoukyN4Y0 [1/4] 699 軽音部員♪ [sage] ―――戦国時代――― 唯姫「戦!もう戦しかないよ!あの武将生かしておけないよ!」 憂姫「お、お姉ちゃん!?とりあえず落ち着いて!」 唯姫「フーッフーッ!!」 憂姫「何があったの?」 唯姫「あのスケベ親父…憂姫を嫁にくれって!」 憂姫「!?」 唯姫「そうすれば家臣にしてやるって!断るなら戦だって!」 憂姫「…」 唯姫「安心して!あんなタヌキ爺に憂を渡したりしないから!相手になってやるよ!」 憂姫「…お姉ちゃん、私…お嫁に行くよ」 唯姫「!!?」 憂姫「しょうがないよ…戦になったらウチみたいな弱小国じゃ勝ち目がないもん…お姉ちゃんもみんなも殺されちゃうよ」 唯姫「そんなのやってみないと分からないよ!今の私は阿修羅すら凌駕する存在だよ!」 憂姫「でも…」 殿様「その通り!」ガラッ 唯憂姫「お父様!?」 殿様「お前たち姉妹を引き離させてなるものか!あの助平ジジイに引導を渡してくれるわ!」 兵士A「殿△」 兵士B「唯憂は正義」 兵士C「あ~やべぇ…今の俺なら忠勝にも勝てるわ」 殿様「皆の者!戦じゃぁあああ!戦乱の世に咲いた美しき二輪の花を守るのだぁあああ!」 唯姫&兵士「おおおおおおおおおお!!!」 憂姫(…大丈夫かなぁ) 数万の兵力差を引っくり返し勝利したこの平沢峠の戦いこそが平沢家の天下統一への第一歩だったとか何とか 2011/02/20(日) 01 20 35 ID qoukyN4Y0 [2/4] 700 軽音部員♪ [sage] ―――明治時代――― チュッ 唯「妹にキスしてみれば文明開化の音がする」 憂「///」 唯「ふふふ…これで明治時代一番最初にキスした姉妹は私たち平沢姉妹だよ!」フンスッ 憂「ふふふ…それじゃお祝いに牛鍋でも食べようか」 唯「わーい!」 ――――現代―――― 唯「う~い~♪」 憂「おね~ちゃん♪」 ―――22世紀―――― 唯「憂~?何作ってるの~?」 憂「じゃ~ん!新型子守り用ロボット、アズえもんだよ!」 アズえもん「子供の面倒は私にお任せです!」 唯「うわぁカワイイ!憂はやっぱり天才だね~♪自慢の妹だよ~」ギュッ 憂「エヘヘ…///」 唯「それじゃ早速、アズえもんも連れて4人でお散歩でも行こう!」 憂「うん♪」 唯憂 それは何千年何万年変わらず有り続ける姉妹の絆 2011/02/20(日) 01 23 18 ID qoukyN 感想をどうぞ 名前 コメント すべてのコメントを見る 大丈夫だ…おめえさんの気持ちは 伝わったぞ↓ -- (うむ) 2011-11-03 07 21 23 これ読んでて、欧州、南米、中東、日本、と国ネタを思い付いたが文章に出来ない無能さに泣いた。 -- (名無しさん) 2011-07-10 02 56 24 仲良き事は美しき哉… はこの姉妹に為に有る言葉だね -- (名無しさん) 2011-04-30 07 52 50 良い… 癒されるよ -- (名無しさん) 2011-04-12 03 59 03 クソSS読んだ後だから、涙出る程 和んだ… -- (名無しさん) 2011-04-06 00 50 50