約 13,137 件
https://w.atwiki.jp/roleplay2/pages/131.html
ファラリス 人物像 グリナテッレ帝国にて解体業を営む姉弟の弟の方。アペガという姉がいる。 牛の角の生えた、くしゃくしゃ髪で引っ込み思案の男の子。 何でも喰らい、角から金管楽器の音を立てつつ煙を出して灰に変える。 彼ら姉弟にかかれば大きな建物も瞬く間に崩れ去り、瓦礫は灰の山となる。 元々は人の王が北を統治していた頃、「栄光と終焉の神具」などと共に作られた魔法生命で姉弟とも反逆者を拷問、あるいは処刑するための道具であった。 しかし、拷問だのの下賎な趣味を持たない新統治者=魔王の計らいで新たな役目を与えられ、人の王の作った下らないハコモノを破壊するのに一役買ったらしい。 今は遺物の解体も大方終わり仕事が減ったので、魔王の城で人の王に作られた道具仲間たちと共に暇をもてあましている。 関連事項 アペガ グリナテッレ帝国
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/4739.html
「ゲホッ! ゴホッ!」 廃墟からシキミとキュートモンが出てきた。 すぐにキュートモンの治癒能力でシキミの怪我を治療する。 「ひどい目に合いましたね……ってなんてことでしょう!!」 「お台場が廃墟っキュ!!」 あたり一面瓦礫だらけとなった東京ビッグサイトを見て2人は愕然とした。 とりあえず生存者を探す2人。 その時……。 「危ないですわシキミ!!」 突然現れた影にシキミとキュートモンは弾き飛ばされた。 シキミは起き上がってそれを確認した。そこに現れたのは同じ四天王のカトレアだった。 「カトレアじゃないですか!」 「早く逃げた方がいいと思いますわ、殺人鬼に殺される前に……」 「どういうことっキュ?」 シキミたちの前に突如、松岡勝治が現れた。明らかにシキミたちを殺す気である。 「それは直死の魔眼……厄介なモノですわね」 「邪魔するのか、女?」 カトレアの周りの瓦礫が宙に浮かびだした。 サイコキネシスである。 「あなたなら本気を出しても構いませんわね、早くかわいいお連れと逃げなさい」 「カトレア、あなた本気を出すってまさか!?」 シキミは超能力を開放したカトレアの恐ろしさを知っていた。 おそらくこの辺一帯が消し去るかもしれないと感じるのだった。 「なんかあの娘……怖いっキュ!!」 「とにかく巻き込まれないうちにキュートモンちゃん逃げますよ!」 シキミはキュートモンを抱えさっさと走り出して逃げた。 「本当はもう少し眠りたかったんでございますが……致し方ありませんわね」 「超能力か、それも殺してやる!!」 カトレアによって開放された自身の超能力が周辺一帯に大規模な爆風を吹き上がらせた。 【一日目・12時15分/日本・東京都・ビッグサイト跡】 【松岡勝治@人造昆虫カブトボーグ V×V】 【状態】発狂、直死の魔眼覚醒 【装備】エレクトリカル・スピードワゴン 【道具】支給品一式 【思考】 基本:カトレアを殺す 【カトレア@ポケットモンスターBW】 【状態】健康、超能力開放 【装備】不明 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:ゲームから脱出 1:目の前の松岡勝治を殺す 2:殺害後、危険参加者を始末する 「はあ……はあ……」 シキミはキュートモンを抱え、かなりの距離を走った。向こうではカトレアとあの少年が戦ってるだろう。 おそらく力量は互角……どっちも無事ではすまないかもしれない。 シキミは親友の無事を祈った。 その時、2人の前に重い足取りでボロボロの少女がやってくる。フェイリスだった。 「た、助けてニャン……」 「生存者の方ですよね、ご無事ですか~?」 「今治療するっキュ!」 キュートモンはボロボロのフェイリスを治療した。 「ありがとうニャン、突然会場が崩れ去って瓦礫に巻き込まれたんだニャン」 「とにかく無事でよかったですね、早く他の生存者も見つけましょう」 その時だった。 「本当にやるのか?」 「丁度いいダークネスローダーのテストもしたいしな」 「たまには悪役らしいことやらんとサラマンダー以下になるからな」 やってきたのはクライシス皇帝とズール皇帝に皇帝アクドス・ギルに暴走皇帝エグゾスにビッグバンだった。 とっさに瓦礫の陰に隠れる3人。 「見るからにラスボスぽい奴らだキュ~!」 「あいつら何する気だニャン?」 「あ……いてて……酷い目に遭った」 タイミングよく藤原妹紅が瓦礫の下から出てきたのだった。 「やはり生きていたわね、ゲホホッ!!」 蓬莱山輝夜も続いて顔を出す。 「丁度いい、こいつらを強制デジクロスさせてみるか?」 クライシス皇帝は妹紅と輝夜に近づいた。 「藤原妹紅、蓬莱山輝夜……強制デジクロス!!」 すると妖しげなオーラに包まれて妹紅と輝夜の体が共に浮かび上がった。 「な、何が起こったっ?!」 「ええええっ!!!」 それが2人の最後の言葉だった。 【藤原妹紅@東方Project 強制デジクロス】 【蓬莱山輝夜@東方Project 強制デジクロス】 黒いオーラは二人を飲み込んだまま安定しなかった。 どうやら拒絶反応があるようだ。 「まだ材料が足りんな……そうだ」 クライシス皇帝は気絶している島本和彦にもクロスローダーを向けた。 同様に島本も浮かび上がり妹紅らと合体し始めた。 【島本和彦@現実 強制デジクロス】 「何々!? キモいんだけど!?」 「あれはデジクロスキュ!」 キュートモンが言う。 「何ですかそれって?」 「デジモンを合体させる技術っキュ! でも他の生き物が合体するなんてありえないっキュ!」 狼狽するキュートモンを抑えてじっと隠れるシキミとフェイリスだった。 やがて現れたのは妹紅と輝夜と島本の特徴を兼ね備えた中性的な人間のような生物だった。 「やはり男を混ぜたせいか、名前は島原輝紅だな」 島原輝紅と名づけられた生き物は意識が混濁しているようで訳も分からずどこかへ行ってしまった。 【島原輝紅@現実&東方Project】 【状態】健康、熱血、意識が混濁中 【装備】ドラゴン殺し@ベルセルク 【道具】支給品一式、コミケ用の原稿(完成)、漫画用品一式、大量の手榴弾 【思考】 基本:??? 1:??? ※島本和彦と藤原妹紅と蓬莱山輝夜のデジクロス体です。 ※強制的なデジクロスのせいでまだ意識が混濁して安定してません 「すごいぞ! 格好いいぞ! クライシス皇帝!!」 エグゾスが褒める。 「だが、アレは失敗作じゃないか……もう少し相性を考えてデジクロスさせねば」 ズールはそう指摘する。 「もっと多くの参加者が生き残っているはずだ。使えそうな奴はデジクロスさせて手先にしてやる」 そういって皇帝たちは立ち去っていった。 【皇帝アクドス・ギル@海賊戦隊ゴーカイジャー】 【状態】健康 【装備】ガルダフェニックス@クラッシュギア 【道具】基本支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:地球を侵略する 1;暴走皇帝エグゾス、クライシス皇帝、ズール皇帝、ビッグバンと組む 2:天野河リュウセイ……まさか我らの敵だったとは…… 【暴走皇帝エグゾス@激走戦隊カーレンジャー】 【状態】健康、怪人サイズ 【装備】芋長の芋羊羹、レイジングブリッド@クラッシュギア 【道具】基本支給品一式、不明支給品 【思考】 基本;大宇宙ハイウェイのS・Aを地球に建設する 1:皇帝アクドス・ギル、クライシス皇帝、ズール皇帝、ビッグバンと組む 2:生き残ったコミケ参加者を強制デジクロスさせる 【クライシス皇帝@仮面ライダーBLACKRX】 【状態】健康、デスマター大佐状態 【装備】サタンサーベル、ディノファランクス@クラッシュギア、ダークネスクロスローダー 【道具】基本支給品一式、その他不明 【思考】基本:地球人類を抹殺する 1:南光太郎他仮面ライダーを倒すのも私だ 2:皇帝アクドス・ギル、暴走皇帝エグゾス、ズール皇帝、ビッグバンと組むのも私だ 3:ダークネスローダーを手に入れたぞ! 4:生き残ったコミケ参加者を強制デジクロスさせる ※今までとは別人です。 ※ビッグバンをボーグ星人だと思っています 【ズール皇帝@六神合体ゴッドマーズ】 【状態】健康 【装備】シューティングファントム@クラッシュギア 【道具】基本支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:全宇宙の征服 1:皇帝アクドス・ギル、暴走皇帝エグゾス、クライシス皇帝、ビッグバンと組む 2:ムゲをボコしたい 3:生き残ったコミケ参加者を強制デジクロスさせる 【ビッグバン(天野河大輝)@人造昆虫カブトボーグV×V】 【状態】健康 【装備】仮面、マント、ダークサイド・プレジデント 【道具】支給品一式、不明支給品 【思考】基本:主催者を倒し世界征服をする。 1:リュウセイを最強のボーグバトラーに育て上げる 2:自分が悪になる事で息子達を正義の味方にする。これぞ究極の反面教師!! 3:皇帝達と組む 4:生き残ったコミケ参加者を強制デジクロスさせる 「あ~なんてことでしょう、蓬莱人の方々と島本先生が!」 島本のファンだったシキミは落胆する。 「とにかく逃げるニャン! 誰か忘れている気もするニャン……」 3人は恐ろしくなってこの場から逃げ出した。 シキミは今の出来事を小説のネタにする気満々だったが。 小説家の性というものは恐ろしいものである。 「観察結果……デジクロスは興味深い」 アストラルは皇帝の跡を追っていた。 【一日目・12時30分/日本・東京都・ビッグサイト跡】 【シキミ@ポケットモンスターBW】 【状態】健康 【装備】自作の小説×20部 【道具】基本支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:コミケどころじゃないんで逃げる 1:キュートモンやフェイリスと逃げる 【フェイリス・ニャンニャン@Steins;Gate】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】基本支給品一式、C80のカタログ、コスプレグッズ、不明支給品 【思考】 基本:コミケどころじゃないんで逃げる 1:シキミやキュートモンと逃げる 2:誰か忘れているような 【キュートモン@デジモンクロスウォーズ】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】基本支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:シャウトモンたちに会いたい 1:今はシキミのお手伝い 2:とにかくシキミとフェイリスと一緒に避難っキュ ※時を駆ける少年ハンターたちの時期から参戦です 【アストラル@遊戯王ZEXAL】 【状態】健康 【装備】現金(残り9500円) 【道具】基本支給品一式、ブラック・マジシャン・ガールの同人誌(18禁)、不明支給品 【思考】 基本:遊馬を捜す 1:遊馬はここにいるのだろうか? 2:皇帝たちに興味
https://w.atwiki.jp/roborowa/pages/285.html
鬼【イレギュラー】(後編) ◆2Y1mqYSsQ. ≪何で……≫ 「バロット……」 一番に戸惑いの声をあげたのは、バロットであった。分かっている。 誰よりも認識能力が高く、状況を整理できたバロットは、あ~るの意図をちゃんと理解した。 だからこそ、不愉快だった。許せなかった。 そんな自分が、醜かった。 ≪ミクを殺して……KOS-MOSとラミアを襲ったのに……なんで最期だけ……≫ 理不尽だ。バロットは辛うじて、その言葉を飲み込んだ。仲間を失った怒りをぶつける対象が消えたのだ。 すべては、運が悪かった。そうとしかいえない状況だったのだろう。 詳しい事情はまだ分からないが、バロットのその推測が正しいのであれば、ミクが死んだ悲しみを、KOS-MOSが殺された怒りを、どこにもぶつけることができない。 誰もが一生懸命に生きて、起きたすれ違いなのであろう。 (ウフコック……あなたなら、こういうときなんていうの……) 頼もしいハードボイルドな相棒に思いを馳せても、答えは返らない。 傍に彼がいないことが、とても寂しかった。 (感傷は……後回し) バロットはウフコックの姿を思い出し、心を落ち着けた。ここには憎しみを抱いても、戦いを続けるものはいない。 それが分かった以上、対話を次の行動とする。泣いているソルティに、バロットは近寄ることを決める。 ラミアがやってきて、バロットの高い認識能力はそれに気づいた。 ≪ラミアッッ!!≫ 「バロ……」 説明している暇はない。バロットは全身に力を込めて、ラミアを吹き飛ばす。スナークでラミアの行動を、後方へと移動させることに全力を使う。 もはや自分をどうにかする力は残されたいない。そのバロットを、矢のように鋭いチャージショットが貫いた。 「バロットォォォォオオォォォォォ!!」 ラミアの叫び声が聞こえる。闇が広がるバロットの視界では、金色のネズミがバイバイするように腕をふって遠ざかっていた。 とても寂しい。バロットはその感情を抱き、意識を閉ざした。 最後に見たエックスの表情は、まるで鬼のようだったと感想を抱きながら。 エックスはあ~るに光弾が届いたのを見届け、一歩も動けずにいた。 確かに、バロットを殺すつもりはなく、腕を吹き飛ばすだけだったのだ。 なのに、エックスのバスターは、またも他者を壊した。しかも、彼は……あ~るはイレギュラーではなかった。 本当に、あ~るはエックスが守るべき仲間だったのだ。ソルティのあ~るを呼ぶ声が痛い。 (あ~るは……イレギュラーだった? イレギュラーのはずだった……? 違う……あ~るをイレギュラーだと思ったのは……俺が『イレギュラーに騙された』と思いたかったからなんだ……) エックスはその事実に気づいて、自分の心の醜さに愕然とした。 KOS-MOSを撃ったのはエックスなのだ。その彼女をあ~るを襲うイレギュラーだと判断して撃ち抜いた。 事実は違っており、彼女はイレギュラーではなかった。だから、イレギュラーであるあ~るに自分は踊らされたんだと、思い込んだのだ。 そのあ~るは、ソルティだけでなく、バロットすら庇った。自分を省みずに。 イレギュラーと認定された者にも、信念があるものがいる。もう一つの正義として、エックスに対峙した者がいる。 だが、今回は違う。あ~るをイレギュラーだと、狂ったのだと判断したのは、他ならぬエックスなのだ。 何の罪も無い者を殺した罪を、あ~るに押し付けた。その苦しみがエックスを襲う。 あ~るは自分の罪を贖ったのだから、余計にエックスの胸がえぐれていく。 (俺は……何の力もないあ~るに劣るのか……。なぜ……俺は……) エックスの心を、黒い蛇がのたうち、締め上げていく。なぜこんなことが起きるのだろう。 イレギュラーがいなくても、争いが起きていく。みんなが戦いをやめてくれない。 自分が争いをやめるよう訴えても、誰も聞きはしない。シグマが戦争を仕掛けてきたときと同じ、無力感がエックスを襲う。 「誰も……戦いをやめてくれないから……」 自分だけに聞こえるほどの声量で、エックスは呟く。悲しみが徐々に、争いを続ける連中への怒りへと変わっていった。 戦いたくなかった。争いなんて、死ぬほど嫌だった。 それでも戦わざるを得なかったのは、シグマが煽ったにしろ、戦いをやめない連中がいたからだ。 そいつらを非難する資格なんてないのは分かっている。戦いを止められない、自分にも責任があるからだ。 「…………だったら、止めてやる……。もう、こんなことさせるもんか……」 それでも、力が欲しい。何もかも、黙らせる力が。戦いを続ける者を、砕く力が。 Xをエックスが殺さない、KOS-MOSを撃ってしまうエックスがいない、あ~るに罪を押し付けないエックスが、そんな自分がいる世界を、エックスは渇望する。 ならば力で手に入れる。シグマを倒すのは自分だけでいい。そうでもしないと、無益な争いが生まれてしまう。 エックスに狂気が宿る。本人はその考えが微塵も間違っていないと確信しているのが、さらに狂気を加速させていった。 PDAを操作する。ちらっと中身を確認しただけだが、このPDAにはエックスの求める『力』があった。 エックスはその鎧を身にまとう。チャージを行い、鋭い一撃をラミアに向けた。 彼女は戦った。その結果、あ~るが死ぬ結果を生んだ。だからエックスは迷わず放つ。 本来なら、彼が未来で手に入れるパーツ『ファルコンアーマー』のバスターより吐き出された、『スピアチャージショット』が鋭く彼女を狙う。 余談だが、ここでなぜ、すでに支給されたパーツと違ってファルコンアーマーが一式そろって支給されたのか説明しよう。 もともと、ファルコンアーマーは四回目の戦いまでのパーツのように、バラバラでライト博士によって手渡されたわけではない。 シグマウィルスによる事件が起きた時の産物であるファルコンアーマーは、プログラムとしてエックスたちに託されて、すべてのデータがそろった際にパーツをまとめて渡されたのだ。 シグマウィルスによる、アーマーへの影響を避けるためである。そのため、ファルコンアーマーはバラバラで存在しないアーマーの一つなのだ。 その時、シグマが起こした事件が特異な物であったため、エックスはファルコンアーマーを手に入れた。 だが、平和を願って渡されたアーマーは、皮肉にもエックスの力の渇望を強めた結果となった。 力を得たエックスが即座に、争いを止めるためにバスターを放つ。 そう、誰も『戦う者がいない』状況を、作り上げるために。 無実の者と、罪を悔いたものを殺した痛みは、エックスを追い詰めた。 戻ることのない道へと、進ませるほどに。エックスにもう、元のやさしい道へと戻る気はない。 もともと戦うことに気を病んでいたエックスに、決定的な決断が訪れた。 シグマを滅ぼし、おのれも死ぬ。そして、戦うものはすべてエックス自身が砕く。 それがたとえ、親友であったとしても。無理やりにでも、戦えなくして。 「エックスさん! なぜっ!?」 「……分かっている。ソルティ、俺が間違っているって……」 エックスは搾り出すように、ソルティに向かって告げる。もう、自分は彼女とはいられない。 一度ならず、二度も罪を犯し、なおかつ最初の罪から逃げた自分には、彼女といてやる資格などない。 それでもエックスは、誰かが戦うのが我慢ならなかった。こんな悲劇が、また誰かに起こるのかと思うと、たまらなく悲しくなった。 きっとエックスは、多くの正しき心を持つものを殺すだろう。 だけど、シグマが仕込んだこの殺し合いでは、誰が正しい心を持って、誰が間違った思いを持っているのか探るすべはない。 ゆえにエックスは、争いを潰し続ける。力を、持っているのだから。 「だけど……戦う連中がいなくなれば……もう青い髪の人や、あ~るのように悲劇が生まれないだろ? だから俺は…………ここにある殺し合いをすべて潰すよ。君も、もう戦わないでくれ。隠れていてくれれば、俺が全てを終わらせる」 エックスの顔はうつむいて、ソルティが確認することができなかった。 それを知らず、エックスはソルティへと視線を向ける。ソルティが息を呑んだ。 彼女の瞳に映る、自分の顔を見て納得する。エックスが見た、彼自身の表情はまさしく、鬼【イレギュラー】であった。 だからこそ、その続きを告げる。 「もし君が戦いに加わったのなら……俺はその戦いごと君を殺す」 決別の言葉。それは今までのエックスとの別れでもあった。 だからこそ、以前のエックスを知るソルティに告げる。もう、エックスは鬼でいる覚悟をした。 ソルティがエックスに喋りかける前に、その身体をエネルギーに包ませる。 巨大なエネルギー弾が下から湧き上がってきた。これはファルコンアーマーに蓄積されたダメージエネルギーを放出する、最大の技。 ギガアタック。 これでTV局は崩壊する。ソルティなら、エネルギー弾に耐えて、建物が崩壊しても生き延びるだろう。 ビル全体が破壊され、TV局の壁から外へとエックスは躍り出る。 ソルティが呼び止めるが、聞き届ける気はない。フットパーツからエネルギーを全身に纏わせて、宙を浮く。 フリームーブと呼ばれる移動法をもってして、エックスはTV局から離れた。 本来の時間の半分程度の飛行しかできないが、今はそれで充分である。 ファルコンアーマーは天空を駆ける、白き希望のアーマー。 だが、エックスの胸にはどす黒い絶望と、戦いを止めるためだけになった鬼の顔しかなかった。 □ 崩れ落ちる建物の中、ソルティは後ろを振り返る。 身体に痺れるダメージが残っているが、動けはする。なら、他のメンバーはどうであろうか。 ラミアは完全に気絶している。フランシーヌは何とか意識を保っているようだ。 「大丈夫ですか!?」 「は、はい。しかし……」 「私を……おいていけ……」 ラミアはどうやら、意識があったらしい。苦しそうに、首だけをソルティに向ける。 瓦礫が崩れていき、いつ建物が崩壊するか分からない。その状況で、ラミアはしっかりと意思を持ってソルティに告げる。 「あのエックスの攻撃で……私はしばらく動けそうにない……。 バロットからもらった命だが……どうしようもない……。フランシーヌ、君は逃げて……」 「いいえ、そういうわけにはいきません」 フランシーヌは、ラミアを掴む。ラミアが抗議するが、聞く気はないらしい。 ラミアが投げ飛ばされ、ソルティは受け取った。 「あなたも……」 「いえ、見てください。私の足は瓦礫に挟まれて、身動きが取れません。ここは、私をおいて向かってください……」 「私がそこに行って、瓦礫を……」 「時間がありません! 早く、この場を離れなさい!!」 フランシーヌが叫ぶが、その声すら瓦礫が崩れていく音に消えていく。 ソルティが彼女を救いにいこうとして、頭の上に巨大な瓦礫が落ちてきた。 頑丈なソルティなら、耐えられるかもしれない。だが、抱えているラミアは溜まったものじゃないだろう。 とっさに、ソルティはラミアに圧し掛かって、身体で庇う。 「や、やめろ……」 「やめません……もう、あ~る君みたいに、誰も死なせません!」 ソルティが必死で叫ぶが、無情にも瓦礫は迫る。ラミアの視界に絶望が襲い掛かり、フランシーヌが叫んだ。 「本郷ッ!!」 その瞬間、唸るエンジン音をソルティたちは聞いた。 巨大な瓦礫が真っ二つに裂かれる。間から出てきたのは、ライドチェイサーの前輪部にビームセイバーを発生させた1号ライダー。 彼はバイクを着地させ、ソルティたちの前に立った。 「最後の最後だけは、どうにか間に合ったようだな……」 仮面ライダー1号、ついに彼女たちの元へと戻ったのであった。 「これは……いや、詳しいことは後だ。ここを脱出する!」 「はい……でも、申し訳ないのですが、ラミアたちを頼みます」 「それは……!?」 ラミアが反対の意を示すが、フランシーヌの言葉は穏やかだ。 己の死を受け入れている。いや、もともと死に場所を探していたような彼女だ。迷いはないのだろう。 もっとも、1号ライダーに死を受け入れさせるつもりなどなかった。首だけを、ソルティに向ける。 「君、まだ動けるか?」 「は、はいっ!」 「ならこいつでラミアをつれて脱出してくれ。俺はフランシーヌを救う!」 「本郷…………」 それしか手はあるまい。間に合うかどうかは、賭けだったが。 とはいえ、うまくいかないのは世の常。瓦礫が粉砕され、現れた影に1号は顔を顰める。 「どうやら、逃げ回るのもここまでのようだな。仮面ライダー1号」 ハカイダー、彼は1号ライダーを追ってここまで来たのだ。 拳を握り締めている。まずい。今は時間を浪費している暇はない。 「ムゥン!!」 しかし、ハカイダーは予想とは違い、その拳を1号へと振るわなかった。 ハカイダーの拳は、フランシーヌの足を挟んでいる瓦礫を破砕した。 粉々に崩れていく瓦礫を無視して、フランシーヌをハカイダーは立たせる。1号ライダーは目を見開いた。 「あ、ありがとうございます」 「勘違いするな、女。お前が死んでは、そこにいる1号ライダーが全力を出せなくなる可能性がある。 1号ライダーと正々堂々、決着をつけるためにお前を助けただけだ。1号ライダー、一先ずは休戦だ。ここを脱出するぞ!」 「……ああ」 1号ライダーは少し呆れながらも、ハカイダーに感謝を示す。 純粋なやつだとは思ったが、脱出に協力をしてくれるとは思っても見なかった。 ハカイダーはフランシーヌを支えて、宙を飛んでいる。1号ライダーはライドチェイサーを並走させた。 「チッ! 1号、瓦礫で外に出れないぞ!」 「く……ライドチェイサーのビームブレードでも斬り裂けるのか?」 「貴重な足だ。そんな真似で潰されては、脱出の可能性が減る!」 ハカイダーが瓦礫を殴りつける。一部崩れたが、完全に除去するのにはもう、二、三発は殴る必要がある。 1号ライダーも加わろうとしたが、フランシーヌが押しとどめた。 「ハカイダーさん、これを」 「なに?」 「……この武器を使えば、この瓦礫を一撃で破壊できるはずです。どうぞ、お使いください」 ハカイダーは無言で差し出されたPDAの画面を見詰める。ゼロバスター。 あの、ハカイダーと死闘を繰り広げたゼロのバスターなのだ。興味が沸く。あの男がかつて使った力だ。 ありがたく、フランシーヌから受け取る。 「ほう……」 ハカイダーショットとは違い、エネルギーをチャージして一気に光弾を放つ。 ゼロのバスターなら、特に威力を期待できる。これで、ゼロとの再会に楽しみが増えた。 あいつはどう思うだろう。自分から、バスターを奪うだろうか。 とはいえ、ハカイダーには現在優先することがある。ここから、仮面ライダーを連れて脱出する。 目の前の障害を、己の銃弾でぶち砕く。フルチャージされたバスターの光弾が、瓦礫を砕いた。 □ 崩れ落ちるTV局を前に、ハカイダーは特に感慨もない。自分の目的は、あくまでも1号ライダーとの正々堂々とした決闘。 とはいえ、今その行動に出るほどハカイダーは性急ではない。 今戦ったところで、心の整理がついていない1号ライダーが全力を出せるか不明だ。 「礼を言う、ハカイダー」 「フン、礼などいらない。俺はお前と戦えさえ、すればな」 本郷へと姿を戻した1号ライダーに答えるように、ハカイダーもサブローへと戻る。 同時に、身動きの取れないフランシーヌを捕まえた。 「え……?」 「本郷猛、仮面ライダー1号! キサマに一対一の決闘を、再度申し込む! 時間は第三回放送前までだ! 俺はそれまで、この女を連れてD-5シャトル発射基地で待つ!」 「ハカイダー! 戦って、いったいどうする気だ!」 「フン! 戦いこそ、破壊こそが俺の指令! 俺の宿命! こない場合は、この女の命はないと思え!! 待っているぞ、仮面ライダー1号!!」 1号ライダーにはそういったものの、サブローにはフランシーヌを殺すつもりはない。 本郷が確実に来ると信じているからこそ、フランシーヌを自分が殺すことを選択肢に入れていないのだ。 バスターで地面を撃ち抜き、簡易な煙幕を作り上げる。呼び出したKATANAに乗り込み、その場を離れた。 「俺はキサマとの決闘を、心待ちにしているぞ! 1号ライダー!!」 その声が、本郷に届いたとサブローは信じて疑わない。 目指すは、D-5シャトル発射基地だった。 「フランシーヌ……」 「追わなくてよろしいのですことであります?」 「ラミア、普通に喋って構わない」 「ああ、分かった」 「……ああはいっているが、あのタイプは無抵抗の相手を傷つけるのを嫌う。しばらくは、状況確認が先だ。フランシーヌはその後で助ける」 「同感だ。どこにでもいるものだな、ああいうタイプは」 ほう、とため息を吐いたラミアだが、後悔が深い。ミクがいない事情と、あの場で転がっていた二人の死体についても聞かなければならない。 自分が遅れたせいで犠牲者が出たことに、本郷は歯噛みする。 もっと早く、自分たちがここへ戻っていれば。とはいえ、仮定の話をしても意味がない。 本郷は状況の確認のために、ラミアに説明を求める。 「そういえば本郷、これを私たちの仲間……KOS-MOSが託した。おそらく、身体に仕込まれた爆発物だと思う」 「ほう。これを解析すれば、俺たちは反抗の手段を得れるのか」 「ああ。問題だらけ……すれ違いだらけだった私たちが得た、数少ない希望だ……」 「ありがたく、受け取ろう。そして……その希望を俺たちは絶やさない!」 静かに本郷は炎を燃やし、失った命を無駄にしないと誓う。 それこそが、仮面ライダーの指令なのだから。 「君は大丈夫かい?」 本郷は、ラミアとある程度の情報交換の途中で一旦話を中断し、ソルティに話しかけた。 彼女は茫然自失の状態であり、望ましい精神状態ではない。 取りこぼしてはならないだろう。そう考えて、ソルティへと本郷は近づいた。 ソルティは本郷を顔を見ると、はっとして袖を掴む。 意外な力強さに驚きながらも、本郷は優しい笑顔を絶やさなかった。 「お願いです……エックスさんを……エックスさんを止めてあげてください!」 必死な訴えに、本郷は表情をさらに厳しく引き締める。 無垢の願いの声に答えるのは、仮面ライダーの役割なのだ。 事情を知らなくても、それが困難であっても。 だからこそ、本郷は答える。 「任せろ。俺が何とかする」 力強い声で。それが、仮面ライダーなのだから。 □ 「ほう……エックスが殺し合いを自らするとは……」 玉座に座り、モニターから映し出される状況に、シグマは皮肉気な笑みを浮かべた。 その笑みに宿るのは、嘲笑ではない。自嘲が混ざったそれを持って、シグマは周辺の状況を確認する。 「ようやく爆薬を手にするグループが出たか。もう一つ、爆薬をもつグループは動きがあまりないしな」 爆薬がシグマに反抗を示すグループの手にあるのに、焦りは見られなかった。 むしろそれどころか、楽しそうであり、それでいて嘲笑するような声色だ。 (とはいえ、体内の爆弾を完全に解除するには、一日以上はかかるだろう) じつは、制限は爆薬で行なわれているのではない。コロニー全体にリミッターを駆ける仕掛けがされているのだ。 とはいえ、ただの立て札に『全力戦闘禁止』と書いて刺しただけ。それだけでうまい具合に制限がかかるのだから、分からないものだ。 早い話、マップ中央に置かれている宇宙要塞に来れば、制限からはさよならできる。 淡々と状況を見据えるシグマに動揺は見られない。この壊しあいは、おかしいところがある。 完全な人工物であるコロニーに、宇宙要塞にたどり着けるヒントがある。科学者としての知識がある者が参加者としている。他にも、参加者に有利な仕掛けがある。 そして、彼らが反抗する状況に対し、シグマは制裁処置をとらない。むしろ別の行動をとった。 その行動が何か。そしてシグマがなぜ彼らに有利なことを見逃しているのか。 謎はいまだ、尽きなかった。 そして、モニターにこの要塞の一室が映る。 エックスがパーツを手に入れていたカプセル。 禁断の究極のアーマーを持つカプセルは、シグマのいるこの要塞に存在していた。 【KOS-MOS@ゼノサーガシリーズ 破壊確認】 【R・田中一郎@究極超人あ~る 破壊確認】 【ルーン・バロット@マルドゥックシリーズ 破壊確認】 【残り 27人】 【E-6 通路/一日目・昼】 【エックス@ロックマンXシリーズ】 [状態]:疲労大、全身に大きなダメージ、絶望と後悔、自分が間違っていると認識しているが、退かない覚悟。 [装備]:ファルコンアーマー@ロックマンX5 [道具]:PDA(エックス、あ~る、バロット)、クロマティ高校の制服@魁!!クロマティ高校 赤い仮面@現実、グロスフスMG42(予備弾数20%) NIKU・Q・マックス@サイボーグクロちゃん、ドクターケイトの杖@仮面ライダーSPIRITS(D-6 道路に放置)。 [思考・状況] 基本思考:壊し合いを潰し、シグマを倒す 1 戦っている者を、誰であろうと潰す。 2 戦わない者は放置。 3 ゼロと合流。ただし、ゼロの賛同を得れないのであれば…… [備考] ※神敬介の名前を、Xだと思っていましたが、勘違いだったと思っています。 また、神敬介が死んでしまっていると考えています。 ※ライドアーマー“イーグル”@ロックマンX4は破壊されています。 ※ファルコンアーマーの制限。 1.フリームーブの時間は、本来の半分。 2.フリームーブによる特定のダメージの無効はない。 ※他にも、ファルコンアーマーの制限はあるかどうか不明。後の書き手さんに任せます。 【C-6 道路/一日目・昼】 【ハカイダー@人造人間キカイダー】 [状態]:全身打撲。エネルギー小消耗 [装備]:スズキ・GSX750S3 KATANA@仮面ライダーSPIRITS 、ゼロバスター@ロックマンX [道具]:ハカイダーのPDA(支給品一式)、風見志郎のPDA(支給品一式)バタフライナイフ@現地調達(左足に収納中) フランシーヌのPDA(支給品一式)、未確認支給品(0~1) [思考・状況] 基本思考:元の世界へ帰ってキカイダーと決着をつける。 1:第三回放送までD-5シャトル発射基地で1号を待つ。 2:V3以外の仮面ライダーを探す。 3:村雨良の遺言を伝える。そのため、仮面ライダーに会い、破壊する。 4:参加者を全て破壊する(ただし、女子供、弱者には興味が薄い) 5:日付の変わる頃(二日目00:00)にゼロ、V3、凱と決着をつけため、スクラップ工場に再度向かう。 6:シグマを破壊する。 7:キカイダーに迫る、戦士に敬意。 ※参戦時期は原作死亡後(42話「変身不能!? ハカイダー大反逆!」後)です。 ※血液交換が必要のない身体に改造されています。 【フランシーヌ人形@からくりサーカス】 [状態]:全身打撲、疲労、足首負傷、ギガアタックのダメージ、深い悲しみ [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 基本思考:罪滅ぼしのために、主催者を倒す。 1:ハカイダーを止める。 2:本郷たちと合流。 3:私は生命の水に溶けて無くなった筈では…… 4:いつか、本郷やミクのような笑顔をしてみたい。 5:いずれラミアにあの歌を聞かせたい……ミクにも。 6:本郷が心配。 ※原作死亡後(25巻第32幕微笑(後編))から参戦。 ※コロンビーヌの姿を旧式のものだと勘違いしています。 【C-7 住宅街/一日目・昼】 【ラミア・ラヴレス@スーパーロボット大戦OG外伝】 [状態]:ギガアタックのダメージ、深い後悔 [装備]:Glock 19(CCR仕様、弾数8/15)@パワプロクンポケット8、 [道具]:PDA(ラミア、KOS-MOS)、M18クレイモア×4、麻帆良学園の制服(両袖がない)@魔法先生ネギま!、コエカタマリン(残りニ回)@ドラえもん、予備マガジン3、 不明支給品1個(確認済み、少なくともラミアから見て戦闘には役に立たない模様)、闇夜の鎌@クロノトリガー、仙桃x3@封神演義、 FN ブローニング・ハイパワー(4/13)@攻殻機動隊、マガジン(13/13 9mmパラベラム弾)x2、謎の金属片を所持(KOS-MOSより託される) [思考・状況] 基本思考。打倒シグマ。必要なら誰かと共闘する。晴海の人間拉致の黒幕について疑問 1:本郷に状況説明。 2:シグマや壊し合いについての情報を得るため、エックスを止める? 4:壊し合いに乗っていない個体と接触し、情報を得る。 5:壊し合いに乗った個体を排除する。 6:敬語?を使うのを止めようか迷っている。 ※参戦時期はOG外伝第11話での拉致後です。 ※シグマはパーソナルトルーパー等の人型機動兵器を有している可能性が高いと考えています。 ※気持ち程度に言語機能が悪化しているようです。敬語を用いらない喋り方には影響ありません。 【本郷猛@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:全身に軽度の火傷、打撲。若干の疲労 [装備]:ライドチェイサー『シリウス』@ロックマンXシリーズ [道具]:支給品一式、トマト×97@THEビッグオー [思考・状況] 基本思考:殺し合いには乗らない、打倒主催 1:状況を整理し、C-5でミーと合流。 2:ソルティの願いを聞き、エックスを止める。 3:フランシーヌをハカイダーから助ける。決闘に応じる? 4:殺し合いに乗っていない者の保護、及び合流。 5:風見、敬介、茂と合流。 6:アルレッキーノ、コロンビーヌにフランシーヌ人形のことを伝える。 7:パンタローネを倒した者を見つけ出し、この手で倒す。 8:シグマに関する情報を集めたい。 ※原作8巻(第32話 称号)から参戦。 ※アルレッキーノ、パンタローネ、コロンビーヌの特徴を知りましたが、コロンビーヌの格好を旧式のものと勘違いしています。 ※茂は殺し合いに乗ってしまった相手を、止む無く殺してしまったと判断しています。 ※A-5に、トマトを三個お供えしています ※ミーと情報交換をしました。 ただし、彼をサイボーグにした剛が世界制服を一時期目論んでいた事。 クロが己と同様の理由でサイボーグとなった事は知りません。 ※この会場には、異世界の者達も呼ばれたのではないかと推測しています。 ※シグマは参加者達に使われている技術・参加者達の構造そのものに興味があるのではと思っています。 【ソルティ・レヴァント@SoltyRei】 [状態]:ギガアタックのダメージ、深い悲しみ。 [装備]:ミラクルショット@クロノトリガー マッハキャリバー(待機状態)@魔法少女リリカルなのはStrikerS [道具]:支給品一式、ToHeartの制服@ToHeart スラッシュクローの武器チップ@ロックマン 紫の仮面@現実 K S Model 501(7/10)@SoltyRei、予備弾各50発 PDA×2(ソルティ、神 敬介) LUCKの剣@ジョジョの奇妙な冒険 [思考・状況] 基本思考:壊し合いに乗っていない参加者を守り、シグマを倒す 1 エックスを止める。 2 シャトル発着場に戻る。 茶々丸と言う人物が着たら合流したい。 3 ロイさんやローズさんの元に帰りたい [備考] ※スラッシュクローの武器チップの事をエックスに言い忘れています。 ※マッハキャリバーをただの首飾りと思っています。仮に詳細を知った場合、操れるかどうかは不明です。 ※参戦時期はアニメ10話~11話です。 ※戦い自体への迷いは消えましたが、相手を躊躇なく殺せるまでには至っていません。 ※神敬介が死んでしまっていると考えています。 【共通事項】 ※ガンナックル@魔法少女リリカルなのはStrikerS、PDA×3(バロット、ゲジヒト、ミク)、ローズバイク@SoltyRei、ウィンチェスター1887ショットガン 4/5@ターミネーター2、予備弾丸5が、D-7TV局の瓦礫に埋まっている。使える状態かは不明。 ※D-5シャトル発射基地にアルレッキーノ宛のメモがあり。 【支給品紹介】 【ドクターケイトの杖@仮面ライダーSPIRITS】 電波人間タックル、鋼鉄参謀を苦しめた、ドクターケイトの毒を噴出す杖。 皮膚にガスが触れただけでも、毒に犯される。毒を浴びた物は、かなり弱体化する。 ただし、浴びてから死ぬまでに数日、間が空く。 【ファルコンアーマー@ロックマンX5】 空中での飛行性能を重視したアーマー。 X4までと違い、各カプセルからプログラムを集めて、パーツがすべてそろった状態でないと使用ができない。 シグマウィルスの影響を避けるための、苦肉の策。 ヘッドパーツ 特殊武器エネルギーの消費量を軽減する。 フットパーツ 一定時間、空中を自由に飛行できる「フリームーブ」が使用可能になる。 飛行中は周囲にバリアを張り、体当たりすることで敵にダメージを与えることが出来る。また、特定のダメージに対して無敵になる。 ボディパーツ 受けるダメージを軽減し、蓄積されたダメージはエネルギーに転換してギガアタックとして使用できる。 ギガアタックは画面全体を上下からエネルギー弾で攻撃する。 アームパーツ チャージショットが、地形や敵のガードを貫通する「スピアチャージショット」になる。 攻撃力はあまり重視されておらず、特殊武器の溜め撃ちは不可能。 【ゼロバスター@ロックマンX】 X3までのゼロの主武装。X1ではエックスのアームパーツで強化されたバスターと同じデザインである。 赤いチャージショット、『ハイパーゼロブラスター』を発射可能になる。 【キンシひょうしき@ザ・ドラえもんズ】 標識を刺した部屋が、標識に書かれた事項を禁止にされる秘密道具。 シグマはこれに、『全力戦闘禁止』と書いてコロニーに刺すことによって、制限を行なっている。 ただし、『対主催禁止』『反抗禁止』『爆弾解除禁止』など書かない理由は不明。 【アルティメットアーマーのカプセル@ロックマンXシリーズ】 究極のアーマー、アルティメットアーマーを召還するカプセル。 シグマのいる宇宙要塞にて、存在している。 時系列順で読む Back 鬼【イレギュラー】(中編) Next ARM――腕、或いは兵器 投下順で読む Back 鬼【イレギュラー】(中編) Next ARM――腕、或いは兵器 105 鬼【イレギュラー】(中編) エックス 116 涙の証明 105 鬼【イレギュラー】(中編) ソルティ 125 戦っちゃいますか?(前編) 105 鬼【イレギュラー】(中編) KOS-MOS GAME OVER 105 鬼【イレギュラー】(中編) ラミア 125 戦っちゃいますか?(前編) 105 鬼【イレギュラー】(中編) R・田中一郎 GAME OVER 105 鬼【イレギュラー】(中編) フランシーヌ人形 112 ココロの在処 105 鬼【イレギュラー】(中編) バロット GAME OVER 105 鬼【イレギュラー】(中編) 本郷猛 125 戦っちゃいますか?(前編) 105 鬼【イレギュラー】(中編) ハカイダー 112 ココロの在処
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/2267.html
「困ったな~、これじゃ通れないにょろ」 「どうしたのですか」 「瓦礫が道を塞いで通れないんたにょろ」 「じゃあ、私も協力します」 「ありがとうにょろ~」 「やったー!! これで通れるよ。協力してくれてありがとうにょろ~」 「いえいえ・・・お礼なんてもったいないです。それに私・・・・・」 「『協力者』ですから」 【午後6時30分/福岡県内】 【鶴屋さん@涼宮ハルヒの憂鬱】 【状態】にょろ~ん 【装備】不明 【道具】不明 【思考】 1 にょろ~ん 【サーナイト@ポケメン】(クラス:協力者(コーパレーター)) 【状態】健康 【装備】不明 【道具】支給品一式、雀蜂雷公鞭 【思考】 1:マスターと再会 5:協力する(可能なかぎり聖杯聖杯の参加者とも)
https://w.atwiki.jp/saikyousyujinnkou3/pages/1092.html
【作品名】とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲(レールガン) 【ジャンル】漫画 【名前】御坂美琴with雷巨人 【名前】御坂美琴 【属性】超能力者 学園都市に7人しかいないレベル5の第3位 【大きさ】女子中学生並 【攻撃力】パンチ一発で女子中学生を数m吹っ飛ばす。 男子高校生を背中から蹴っとばして4・5mほど転がす。 発電能力者であるため、さまざまな特殊攻撃が可能。 超電磁砲(レールガン):電磁誘導でコインを加速させて撃ち出す。 射程50m程で、それ以上飛ぶとコインそのものが溶ける。 威力は直撃しなかった自動車が着弾時の衝撃波で上空10mぐらいに吹き飛ぶ。 直撃の場合5・6m程の怪物の胴体に2mほどの穴を開けて貫いたり、縦に突き刺さった電車のレール三本を容易に貫いたりする。 砲弾初速・秒速1030m(約マッハ3.03) 連発能力・1分間8発(7.5秒に一発) 電撃:10億ボルトの高圧電流を自在に操る事が可能。基本的に思考発動で、弾速は反応相応の一瞬で10m先に飛ぶ速度。以下作中の使用パターン。 ・前髪から飛ばした電撃で十数m先の電柱にあて電灯を破壊。 ・自身の周辺7・8mほどの範囲に電撃を放射して7人の人間を黒焦げにして気絶させる。 ・約10m上空にばら撒かれた爆弾100個以上を落下する前に電撃ですべて打ち落とす。 ・至近距離で爆発した陶器爆弾の破片をすべて打ち落とす。 ・飛んできた50~60cm程のコンクリ片十数個が流した際の電気抵抗の熱で粉砕 ・本気で撃つと横10m程の太い電撃となる。最大射程は有視界距離。 10mほどの怪物に放った際、相手は誘電力場で直撃を避けたが体表面が電気抵抗の熱で消し飛んでいる。 数十秒ほど時間が有れば自然落雷を誘発させる事が出来る。 磁力:周辺の金属や砂鉄を磁力によって操る事が可能。基本的に思考発動。以下作中の使用パターン ・砂鉄を操って剣状にして相手に切りかかる。ブレード部分が振動してチェーンソーのようになっている。 ムチ状にしてリーチを4・5m伸ばしたりもできる。 剣として手に持たなくても地面に手をついて磁力を操る事で11の鞭状の砂鉄剣を作り出して相手に襲い掛からせる事が出来る。 10mほどの怪物の腕を切ったり、コンクリートに突き刺さったり、2・3mほどの氷柱を砕いたり、直径2m程のコンクリートでできた物体を一撃で切り裂く事をした。 ・柱の一部を磁力で抉り取って相手に投げつけたり、周辺にある電車のレール百本近くを操って相手の頭上から落としたりできる。 ・砂鉄を磁力によって高速回転させ、10数mほどの砂鉄の竜巻を作って相手を巻き込む。 【防御力】 自身を中心に大型の雷球を発生させた際、20m程の爆発が起きたが自身は無傷。 三日三晩まともに休憩せず行動し、暗部組織と連戦を行うなどなかなかにタフ。 自身と同様の電撃系の能力の場合、数十mは離れて壁越しでも攻撃の出を察知して捻じ曲げる事が可能。 作中では麦野沈利の使う粒子・波形のいずれでもない『曖昧な状態』に固定した電子を光速で放つ粒機波形高速砲を 感知して捻じ曲げている。(複数の高速砲にも対応) 磁力:磁力によって近くの金属や砂鉄を集める事で盾代わりにすることが可能。金属はほぼ一瞬で集める事が出来る これにより近距離で起こった爆弾の爆発を防いでいる。 崩落してきた建物の瓦礫をすべて斥力で跳ね除けて回避したりもしている。 【素早さ】4m程の位置で爆発した陶器爆弾の破片が2mほどの距離に近づいた時点で電撃で打ち落とす。 10m程の位置から発射された超小型ミサイルに反応して磁力により大ジャンプして天井に張り付くなどの反応。 磁力:建物内で磁力を最大にする事で高速で天井に飛んだり壁に張り付いたりすることが出来る。 超小型ミサイルが数mほどの位置に来た時点で天井に回避したりしている。 これを利用する事で建物内では3次元的に動く事が可能。 【特殊能力】 10億Vの高圧電流、電磁波、磁力などを自在に操れる。(作中説明) 電磁波:全身から微量に発している電磁波の反射を受ける事で死角の位置にあるものも探知が可能。 そのためスタングレネードで目と耳がやられていても超小型ミサイルを感知して天井に飛んで避けた。 また、機械の遠隔操作などが可能であり、監視カメラ、赤外線センサーなどを無効化、 警備ロボットを3m程離れた物陰から操る他、暴走させて故障させたことあり。 ハッキング:ネット経由でサイバーテロを起こす事が可能。だがスレ的には意味ないっぽいので割愛。 【長所】いろいろ特殊能力持ちで強力な攻撃持ち 【短所】素の防御面 【名前】雷巨人 【属性】御坂美琴が能力で作った物体、塵と砂鉄の集合体 【大きさ】60mの瓦礫で出来た怪物の頭一つ分小さい程度なので50m程 形状は人型 【攻撃力】大きさ相応の人並 砂鉄剣:片腕から10以上は一度に生やせる 射程は100m程、それを反応相応の一瞬で届く 10mほどの怪物の腕を切ったり、コンクリートに突き刺さったり、2・3mほどの氷柱を砕いたり、直径2m程のコンクリートでできた物体を切り裂く事をした御坂美琴の砂鉄剣と同威力 相手の体内に入る事により、内部で一粒一粒が高速振動する事によって、伸ばした砂鉄剣一本分の砂鉄でもあれば、コンクリート等の瓦礫で出来た60mの巨人の右半身が崩れる威力 砂鉄の弾丸:内部で蓄積している電力を上乗せして砂鉄の弾丸を放つ、一度に三発は連射できる 射程5㎞以上、弾速は100m先に反応相応の一瞬で届く、体が塵と砂鉄で出来ていてて、周辺の塵と砂鉄を取り込むので弾数は幾らでもある 威力は一撃でコンクリート等の瓦礫で出来た60mの巨人(砂鉄剣が表皮で止まる硬度)の右肩から先が粉々に消し飛ぶ威力 【防御力】約80mのビルを一撃で粉砕する60mの巨人に胴体を殴られても表皮が削れるぐらいで済む 体を構成している塵と砂鉄が中で摩擦をして電力をため込んでいる 体に接触すると、コンクリート等の瓦礫で出来た60mの巨人の手が弾け飛ぶ程の電流が流れている 【素早さ】大きさ相応の人並 反応は御坂美琴が能力で動かしているので御坂美琴並み 【特殊能力】再生:肩から先の腕が千切れたぐらいなら十数秒で直る 【備考】雷巨人の上に御坂美琴が乗った状態で居る vol.121修正 vol42,49修正 vol.130 0187 格無しさん 2020/11/23 21 45 53 180 みなとには負けかな。そうなると位置は みなと>常磐ソウゴ>主人公withギルガメッシュ 御坂美琴考察 大きさ50m程の雷巨人+砂鉄による60m程の相手なら倒せるか。防御力も80m破壊はある ビル破壊の壁のウルトラマンまでは勝てる煉獄羅刹からは攻防大きさが上でダメージ与えられないし負けるだろう。 煉獄羅刹withゴゴゴ2/5 >御坂美琴>ウルトラマン ID WwxeoD vol.87 489 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2013/07/11(木) 20 25 56.47 ID +Oyn/n4A [3/6] なんか御坂美琴のテンプレもいつの間にか漫画超電磁砲以外の情報が入ってるので考察時のテンプレに戻した。 494 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2013/07/11(木) 22 37 13.49 ID qaY8VoEg 489 成長描写が絡まなきゃ禁書の方の描写も持ってこれるんじゃない アニメの描写持ってくるのは流石にNGだろうけど 498 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2013/07/11(木) 23 26 29.33 ID +Oyn/n4A [6/6] 494 それならそれで、メディア違うんだからちゃんと本編につながる説明をテンプレに入れないと。 例えば作品スレでは、「禁書目録の全テ」で、禁書漫画版は上条視点で、漫画超電磁砲は美琴視点だから、同じシーンでも違うように見えるが、同じ場面であるって言う説明があるから、漫画超電磁砲は漫画禁書と繋がってる。…って説明入れて、漫画禁書の描写流用したりしてる。 vol.49 708 :格無しさん:2011/02/06(日) 16 51 50 ID orgdjENo 御坂美琴再考察 電撃は相手を感電死させることはできなくても通電すれば気絶勝ち出来るだろう。音速反応周辺から。 ○ 天道ルシュナ 相手の攻撃に耐えて広範囲電撃勝ち ○ 桜さん 電撃勝ち × リンクwithミドナ 触手負け ○ マイキー>鷹花スミレ 超電磁砲勝ち × エリス 分子操作負け ○ 伊藤惣太 まだ攻撃には耐えられる。広範囲に電撃放って勝ち × ジーン ドラゴンキックでふっ飛ばされて負け ○ 滝沢ハンドレッド昇>ジェレド・ディラック>ハットリ君 電撃勝ち × マグナス 射殺負け × マッチョマン 移動速度も速い、マッチョビーム連発後パンチ負け ○ マッハライダー>ラオウ 電撃勝ち × 将太郎 ケルベロスの骨負け × リン・クロサワ 速度差が厳しい、不利 × ミストルティン 斬殺負け マグナス>御坂美琴>滝沢ハンドレッド昇 vol.13 105 :格無しさん:2008/04/12(土) 12 46 07 御坂美琴考察 ○まぼろし探偵 雷撃の槍でバイクから落として勝ち ○○怪傑ゾロ、相沢祐一 雷撃の槍で死なないまでも動きを止めるぐらいはできる 超電磁砲でとどめ ×××李徴~小田切旭 タフなので雷撃の槍では止まってくれなさそう そのまま攻撃され負け ×セシリー・キャンベル 撲殺負け 御坂美琴>相沢祐一 107 :格無しさん:2008/04/12(土) 15 32 51 105 少し訂正 ×セシリー・キャンベル 耐えられて風負け ×早川あおい 撲殺負け
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1382.html
終焉! 流星は時の彼方へ まばゆい閃光! それは音も無く広がり、ルイズ達を飲み込んだ。 「キャアッ! な、何なのこれ!?」 「ルイズ……!」 光の中、承太郎は咄嗟にルイズに駆け寄り抱きしめると、即座にスタープラチナの拳を床に叩き込んで、右腕を肩近くまで埋めた。 光は渦を巻きながら、重力のように周りの物を引き寄せている。 承太郎は何とか床に腕を埋め込む事で、それに抗った。 それを見て仗助も慌ててクレイジー・Dの拳を地面に打ち込みながら叫ぶ。 「アズーロ! 逃げろ!」 部屋の隅、壁に寄りかかりながら目を覚ましたアズーロは、光から逃れようと慌てて天井近くまで飛び上がる。 だが光に引きずられた天井にヒビが入り、砕けていく。 アズーロは落ちてきた天井の瓦礫で頭を打って、床に墜落してしまう。 だが幸い仗助の近くに落ちたため、尻尾をクレイジー・Dに掴んでもらえた。 そして、気絶していたディアボロは誰に助けられる事もなく、部屋中に散らばるガーゴイルの残骸と共に光の中に引きずり込まれていった。 ディアボロの姿が消えるのを見た承太郎は、冷や汗をかきながら叫ぶ。 「デルフ! これはいったい何だ!?」 「時空間の歪みだね。時間を止めたり吹っ飛ばしたりを連発したところに、空間を繋げるサモン・サーヴァントのゲートなんかを開けちまって、その後も時間をいじくった挙句、エクスプロージョンで虚無の力を使った。 あまりに滅茶苦茶やりすぎたもんだから、ゲートの痕跡が暴走して、時空間に穴が空いちまったみたい。こんなにおでれーたの何千年振りだ?」 「……で、その時空間の穴とやらに落ちると、どうなるんだ?」 承太郎の質問を、ルイズと仗助は固唾を呑んで見守った。 重力が90度引っくり返ったかのように、自分達は横方向に落下しようとしている。 あの穴をどうにかできなければ、自分達が飲み込まれるのも時間の問題だろう。 「そうだねぇ、多分、時の狭間にでも落っこちて、異空間を永遠にさ迷うんでないの? 運がよければどっか別の場所に飛ばされるだろうけど、飛ばされる場所と時間がどこでいつなのかの保障は無いねぇ」 「どうすればいい?」 「知らね」 舌打ちをしながら承太郎は渦の中心を凝視する。 虚無の魔法、空間をつなぐゲート、スタンドによる時間操作。 それらの要因が集まって現れたあれをどうすればいいか、あの光を消すには――。 「ディスペル・マジックだ! 俺達が助かる可能性はそれしかない!」 「わ、解った。やってみる!」 ルイズは杖を落とさないようしっかり握りしめながら、承太郎の腕の中で虚無の詠唱をつむいでゆく。 だが詠唱には時間がかかり、歓声までの時間を許さないものがいた。 「や、やばい……腕がッ!」 アズーロの巨体を支えているクレイジー・Dの腕が悲鳴を上げ、さらに床に打ち込んだ腕が抜けかけかけている。 「こらえろ仗助!」 「む、無理っスよぉ~両手がふさがってんだから! 物を直して引っ張るにしても、近くには何もねーしよぉ~……」 アズーロを放せば、仗助は助かるかもしれなかった。 だが仗助は決してアズーロを放そうとせず、承太郎もそれを理解していた。 仲間を見殺しにはできない。 当然の事をしているだけだ、例えその結果――。 「……承太郎さん。運がよければ、またどこか別の世界、別の時間で」 「仗助ッ!」 クレイジー・Dの腕が床から抜け、地面に落下するかのようにして、部屋の中央にある光の奔流の中へと仗助とアズーロは吸い込まれていった。 その光景を見て、ルイズの詠唱がわずかに途切れる。 「……ルイズ、詠唱を続けろ」 「……ッ!」 嘆いてもどうにもならない、今ここで無駄口を叩いたら詠唱を失敗してしまう。 だから涙を呑んで、せめて自分達だけでも助かるようにとルイズは唱える。 一方承太郎は、自分達が仗助と同じ末路になりかねない事に焦っていた。 左手でデルフリンガーを握り、右手でルイズを抱きしめ、スタープラチナの右腕を杭のように床に打ち込んでいるものの、その衝撃で床はひび割れており、左腕で補強しようと打ち込んだら、間違いなく床が崩れ逆効果となってしまう。 時間を止めれば何とかなるかもしれないが、時空間の歪みとやらのせいで何度試みても時を止められない。 少しずつ、少しずつスタープラチナの右腕が抜けていく。 時空間の穴はますます勢いを増し、床や柱にも亀裂が走っていった。 「いいかルイズ、これから何が起きようとも……絶対に詠唱を続けろ。 床が崩壊しようが、天井が落ちてこようが、俺が守ってやる。 ガンダールヴとしての意思じゃあねー……俺の意志で」 その言葉を聞いたルイズは、途端に身体中に力がみなぎるのを感じた。 詠唱を歌のように軽やかにつむげる。 これなら、あの光の渦を何とかできるかもしれない。 やれる。できる。助かる。成功する。 ――はず、だった。 最初に、光の渦の真下にある床がはがれ、吸い込まれた。 さらに柱や天井も崩壊し、次々と光の中へ消えていく。 円を描くように床の崩壊は広がり、承太郎達を支えていた床も引っくり返った。 承太郎ごと空中に投げ出される感覚の中、ルイズは言われた通り詠唱を続ける。 すると、ルイズの指に突如何かがはめられる。 「……アンドバリの指輪だ。俺の代わりに、水の精霊に返してやってくれ」 ……何、それ? まるで、自分はもう返す事ができないみたいな言い方して……。 ルイズは、馬鹿げた事を言い出す承太郎に文句が言いたくて、残り少ない詠唱をさっさとすませようとした。 「おめーはもうゼロなんかじゃねえ。自信を持って生きろ」 後少し、後ちょっとで詠唱は終わる。終わったら、文句を。 「あばよ、ルイズ!」 詠唱が、終わった。 杖を光の中心へと向けると同時に、ルイズを抱き上げた承太郎が、その唇に、一瞬だけ触れるようなキスを。 ルイズの杖から放たれたディスペル・マジックの光が、時空間の穴とやらが放つ光と衝突する。 それは承太郎の背中に触れるか触れないかという距離で起きた。 詠唱が完成したのは、まさに飲み込まれる瞬間の出来事だったのだ。 承太郎の身体は、次第に光の中に消え、しかしスタープラチナはデルフリンガーの刀身をルイズのマントに突き刺すと、もろともに全力でぶん投げた。 矢のように飛ぶルイズは、崩れた壁の破片の隙間を縫って行き、隣の部屋の壁にデルフリンガーの刀身が突き刺さる事で停止した。 「きゃうっ!」 マントが破れ、壁に刺さったデルフから落っこちたルイズは、崩壊した壁の向こうで未だ渦を巻く光を見つめながら叫んだ。 「承太郎ォォォォォォッ!!」 しかし答えは無く、光は次第に小さくなっていき、その上に天井や屋根の瓦礫が次々と降り注ぎ、粉塵を巻き上げる。 粉塵はルイズのいる部屋にまで及び、さらに天井まで崩れ出す。 その拍子にデルフリンガーが壁から抜け落ち、ルイズのかたわらに寄り添うようにして壁に立てかけられる形となった。 首都ロンディニウムの王城は、玉座の間を中心に半壊し、屋根は跡形も無く崩れてしまい多くの者が瓦礫に押し潰されて死んだ。 こうして指導者を失ったアルビオンは敗北し、連合軍が勝者となった。 横槍を入れるタイミングを見誤ったガリア王国は、結局この戦争にはほとんど関われずに終わる。終戦後も蚊帳の外だった。 連合軍の艦隊は無事ラ・ロシェールまで撤退し、ギーシュもシエスタ達も無事だ。 敗退したというのに、気がついたら勝利していたというのは、何とも奇妙だった。 とはいえ、勝利した事、生き残った事に喜ぶ連合軍達の中、ギーシュとシエスタは二人の人物の無事を願い続けていた。 戦争が終わり事後処理に後を追われていた女王アンリエッタは、枢機卿マザリーニが持ってきた戦死者リストを一晩かけて読み明かし、そして末尾に記されているふたつの名前を見て――泣いた。 ひとつは、聞き慣れない響きの、けれど決して忘れられぬ恩人の名前。 もうひとつは、幼い頃からずっと知っている、親しみを持った名前。 しかし――そのうちのひとつは、近いうちにくつがえさせられた。 首都ロンディニウムの瓦礫の中から、一人のメイジの少女が発見された。 服装はトリステイン軍の物で、脱水症状を起こし意識は無かった。 それでも発見されたのは、彼女のかたわらにあったインテリジェンスソードが、昼夜を問わず大声で助けを呼び続けたからだ。 そのインテリジェンスソードはよほど頑丈らしく、少女の上に落ちてきた大きな瓦礫から守るように、柱のような役割をしていたという。 頑丈なのが取り得だと自慢するインテリジェンスソードの口から、メイジの少女の名はルイズと判明した。 発見後、アルビオンの医療施設に運ばれ治療を受け、報告を受けたトリステインはすぐさま迎えの兵と治療のための水メイジを送った。 ルイズが目を覚ましたのは、トリステインに連れ帰られて三日後の事だった。 彼女は治療を受け持ったメイジから事情を聞かされると、自分以外に助かった者はいないか、玉座の間に遺体は無かったかと訊ねたが、どちらも否定され――夜になってから、誰にも気づかれぬよう、ひっそりと泣いた。 第七章 銀の降臨祭 完 ┌―――――――┘\ │To Be Continued └―――――――┐/
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/6151.html
このページはこちらに移転しました 無題 作詞/215スレ13 誰もが息をしてる この廃れた街の中で 誰かの悲鳴がしても気にしないまま 何故なんだろいつかは 自分の番だというのに 言葉には出来ない様な愛がどこかにあるのならば 君に会いに行くのは一体何故なのだろう なんで急に甘えたり なんで急に裏切るの くだらないと誰かに罵られてもわからないのは あいつらのほうだと言ってやるからいいさ ワゴン売りされてる様な性格じゃすぐ飽きるから 出来ない約束はしないほうが誠実だと 果たして誰が決めた事なのだろう なんで時間だけしか心を癒せないの 僕らは息をしてる 傾いた瓦礫の中で 殺しあっているようなしがらみの中で どこへ流されて行く 大地はここにあるのに
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/1909.html
前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ 瓦礫の中ユーノは空を見上げる。 白い雲がだぶって見えた。 頭を振るとようやく視界が元に戻る。 「ルイズは?」 いた。 蔓がさらに巻き付き、2階建ての建物より高く持ち上げられていた。 (ルイズ、魔法を使って) 念話を使う。 もがくルイズからの応答は少し時間がかかった。 (無理よ。集中できないわ。きゃっ) ルイズが魔法を使うには集中と呪文が必要になる。 まだ即座に使用できるほどの技術を身につけてはいない。 なら…… 「僕が助けないと」 ユーノは再び空へ飛ぶ。 また地面を掘り起こして根が無数に伸びた。 それらは寄り集まり、壁のようになってそびえ、ユーノの行く手を遮った。 「うわあっ」 突如出現した壁にぶつかりそうになったユーノは慌てて止まる。 すると、壁になった木の根は新たに枝分かれを始めた。 枝は鞭となってユーノに降りかかる。 「うわ、このっ」 滝のように降り注ぐ鞭を右に避ける。 そこには別の鞭が右から迫っていた。 「くっ」 シールドで防ぐ。 動きが止まったユーノに下からさらに鞭が飛ぶ。 「チェーンバインド!」 光の鎖で絡め取り、地面に縛り付ける。 次は左上から。 右のシールドを解除して腕を上げる。 が、間に合わない 「あうっ」 頭をしたたかに殴られたユーノは回転しながら再び瓦礫に突っ込んだ。 煉瓦が吹き飛び、剣の形をした看板がへし折れる。 砂煙がもうもうと上がった。 「おい、おい!」 目が半分しか開かない。 青い空が見える。 うまく考えがまとまらない。 頭がぼーっとしてる。 「おい、おい!しっかりしろ。ぼうず」 ユーノは痛む頭で考える。 倒れているのはわかるが、なんで倒れているんだろう。 なんでこんな所にいるんだろう。 耳の中に入ってくる言葉の意味がわからない。 「いいかげんに起きな!ぼうず!」 目が覚める。 言葉が頭の中で意味を持っていく。 同時に、バラバラだった記憶が元に戻っていった。 「そうだ、ルイズを助けに行って……上から叩かれて……」 「ようやく起きたか。死んじまったかと思ったぜ」 誰かが起こしてくれたみたいだ。 「その……ありがとう」 ユーノは辺りを見回した。 だけど周りには瓦礫だらけ。 人は誰もいない。 「あれ?……空耳……かな?」 「空耳じゃねえよ。だいたい、いつまで俺をてめぇの尻に敷いているんだ!」 「わ、ごめんなさい」 飛び退くが、今まで寝ていた場所には誰もいない。 かわりに建物の残骸とそれに混じって剣や槍が転がっていた。 でも人はない。 「どこ見てんだ。ここだ、ここだよ」 声が聞こえる方をみてみる。 その先には人はおらず、錆びたユーノの背と同じくらいの長さの剣が一本あるだけだった。 「こ……れ?」 「そうだ。それが、俺だよ。ようやく見つけたか」 錆びた剣から声がする。 「デバイス?」 「デバイス?なんだそりゃ。俺はデルフリンガーってんだ。まあ、いいや。それより、あの化け物みたいな木は周りにあるモンを片っ端から殴って行ってるみたいだぜ。ここまで生えてこねえうちに逃げたほうがいいとおもうがね」 「だめだよ。逃げられない」 「なんでぇ?」 ユーノは空中で蔓に絡まれながらもがくルイズを指さす。 「ルイズを助けないと」 「なんだ、おめえあの娘っ子を助けてえのか」 「うん」 ユーノは迷うことなく答えた。 「そういうことかよ……よし、なら坊主。俺を使いな」 「え?」 ユーノは剣を掴もうとした手を、すぐに引っ込めた。 「僕は剣を使ったことがないんだ」 「使ったことないったって、おめえ使い手だろ?」 「使い手?ううん、僕は魔導師だけど」 「あーーっ、そういうことじゃなくってな。使い手ってのはな……俺もよくしらねえが、おめぇは使い手だから俺を使えるんだよ!」 「で、でも」 「いいから、俺を持ちやがれ!!」 「あ……うん」 ユーノはあわてて剣の束を持つ。 デルフリンガーと名乗る喋る長剣は長さはユーノと同じくらい、幅も広く、分厚いしっかりした作りだ。 錆は浮いていてもかなりの重量になる。 よく考えたら持ち上がるはずがない。 だが、ユーノはその剣が羽であるかのように軽々と持ち上げる。 左手に刻まれたルーンが光を放っていた。 「あ……」 「な、言ったとおりだろ?」 身長ほどもある剣が手になじんでいる。 今まで感じたことにない感触をユーノは扱いかねていた。 「おっと、そこでぼけている暇はないぜ。あの娘っ子、ますますまずいことになってるぜ」 ルイズの手足は蔓に覆われて見えなくなってしまっている。 ここからだとルイズは親指くらいにしか見えない。 なのに、ルイズが苦痛で顔をゆがめているのがはっきり見えた。 「行きな!小僧」 「ルイズっ!!」 ユーノは3度、空に体を舞わせた。 前ページ次ページ魔法少女リリカルルイズ
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/3810.html
上条当麻の目的はこのバトルロワイアルというふざけた幻想をぶち殺すことである。 しかし今、その志気は彼の隣を歩く忌々しい同行者によって大きく殺がれていた。 『せ~の♡でもそんなんじゃだ~め♪もうそんなんじゃほ~ら♪こころ~はしんか~するよ~もっともぉっと♪』 いくつもの巨大な螺子で器用にジャグリングしながら、気の抜けるような鼻歌を歌っている童顔の男。 その顔からは、つい先ほど人を――不思議な力は持っていたが姿は人間の少女だったものを――殺したことに対する感情を一切読み取ることが出来ない。 今まで上条が出会った人の中にも殺人の罪を犯した者はいた。殺し合いの世界で生きてきた者も知っている。 だが自分の横を歩くこの男――球磨川禊は彼らと比べても、いや、上条の知っているあらゆる人物と比べても全くの異質だった。 『そういえばここは宮城県らしいね』 『宮城県の仙台市はジョジョの奇妙な冒険第4部の舞台であるM県S市杜王町のモデルになったところなんだよ』 『ってこれくらい小学生でも知っている一般常識か』 「……そーですか、今の今までそんな一般常識があることすら知らなかったぜ」 突然鼻歌を打ち切ると上条にどうでもいいことを話しかけてくる。球磨川は二人が行動を共にしはじめてから延々とこのパターンを繰り返し続けてきた。 「おい球磨川」 『あ、やっと上条くんの方から話しかけてくれたね』 『よかった。ずっと僕が話を振り続けて一方通行のままかと思ったよ』 『話し合うことは大事だからね』 『心をこめて話し合えば何時か必ず人と人は分かり合えるんだよ』 『前に見たアニメで言ってたんだから間違いない』 「…………」 球磨川自身についての情報を聞き出してみようと口火を切った上条だったが、いざ聞こうとすると躊躇ってしまう。 正直こいつに関することなど何一つ知りたくない。係わり合いになりたくない。 集団行動ルールがなければとっくの昔にこいつから離れて…… いや、それは駄目だ。 球磨川は危険だ。こいつを野放しにしておくことは出来ない。 今の上条当麻の目的は2つ。バトルロワイアルを打破する事と、球磨川禊を抑えて、もう2度とあの少女のような犠牲者を出さない事。 「念の為もう一度言っとくけど、もう絶対に人は殺すなよ」 『えっ』 上条の言葉に球磨川はわざとらしく疑問の声を上げ、わざとらしく首を傾げた。 「お前……さっきもう人は殺さないって言ってたじゃねえか」 『そうそう、それで聞きたかったんだけどさ、じゃあもしも殺されそうになったら僕はどうすればいいの?』 「出来る限り殺すな」 『出来る限り? その出来る限りの出来るの範囲は上条くんが決めるの?』 『いいの? 人を殺して良いか悪いかの境界線を上条くんが引いちゃっていいの?』 「違う!俺が言いたいのはそういうことじゃない。無闇に人を殺すなって言ってんだ」 『ふーん……じゃあ例えばさ上条くん』 『この先バトルロワイアルのルールが変わって「30分以内に人を殺さなかった者は首輪が爆発して死ぬ」って言われたらどうする?』 「それは……」 『ゲームに乗って人を殺しているような悪人を殺す? でもそれじゃそこまでノーキルの善人でいたとしても結局悪人と変わらないよね』 『彼らだって自分が生きたいから他の人を殺してるかもしれないでしょ? ま、それはいいや』 『もしもその30分以内に悪人に出会えなかったらどうする?』 『出会ったのがバトロワの中で怯えて逃げ惑っているだけの善良な人たちだけだとしたら?』 『その人たちを殺す? それとも最後まで誇りを貫いて爆発で死ぬ? 上条くんがそうしたいなら別に良いけど』 『でも僕は? 君に人を殺しちゃいけないと命令された僕は君と一緒に自爆して死ななくちゃいけないの?』 『僕の生き死にを君が決めるの?』 「お前ッ……!」 上条は湧き上がる怒りを堪える。ここで奴の煽りに乗せられてはいけない。 『ああ、その30分間で決着をつけるって方法もあるね』 『君の主人公補正なら出来るんじゃない?』 へらへら笑いながら訳の分からないことを話す球磨川を上条は睨みつける。 「いいか球磨川。俺はお前が何者なのか知らない。何の目的で動いているのかも知らない! だがお前が何を企んでいるにしても……それが誰かを傷つけるようなものなら! 絶対に俺はそのふざけた幻想をぶち殺す!!」 『おいおい人を悪者みたいに言うなよ』 『僕が目的としているものは、そうだな強いて言えば――』 『世界平和かな』 そして彼らは誰にも会わぬまま市街地へと足を踏み入れた。その時だった、彼らの耳にその声が飛び込んできたのは。 うー うー うー それは年端もいかぬ少女の声、まるで誰かに助けを求めているような泣き声だった。 「!? おい!誰かいるのk」 声を上げた上条の顔面を、球磨川の裏拳が直撃した。 「!!? てめぇ何を!」 『おいおい、いくらなんでも非常識じゃないのかい上条当麻くん』 『この世界は今や丸ごと戦場なんだぜ。戦場で大声を上げるなんて殺して下さいと言ってるようなものじゃないか』 『僕が鬼軍曹だったら君の顔面に百烈パンチを叩き込んでいるところだよ』 「この声はどう聞いても小さな女の子の声だろっ!」 『さっき君を殺そうとしていた怪物も小さい女の子の声と姿をしていたじゃないか』 『……ははぁ、成程そういうことか。読めてきたぞ』 「読めてきただと?」 『そう、きっとこのうーうー言っている声の主はさっき僕たちが殺した怪物の姉妹か何かなのさ』 『妹の復讐のために僕たちを殺しに来たんだ』 『この声は僕たちをおびき寄せるワナだ!危ない!行っちゃいけない!』 球磨川は笑顔で、芝居でもしているように言葉を吐き続けていた。その間にも「うー」という泣き声は激しさを増している。 上条は球磨川を無視し、声のする方へ駆け出そうとした。 『おい待てよ上条当麻』 球磨川が笑顔のまま、上条の右肩を掴む。その風貌からは想像もできないほどの強い力で。 『人の善意をシカトするなよな。考えなしに敵に向かっていって怪物と戦闘になったらどうするんだい?』 上条は無言のまま、右手で球磨川の腕を打ち払った。 『ああそうか、さっきもその不思議な腕で戦っていたね』 『その手はどんな攻撃でも防げるの?』 『たとえばさっきみたいな不思議な光の弾じゃなく……ピストルの弾やロケットランチャーでも?』 それを聞いた一瞬の、上条の僅かな表情の変化を見て 球磨川は口の両角を上げ、ニタリと笑った。 『へえ、それは防げないんだ』 上条は今度こそ球磨川を振り切って泣き声の方へと走り出した。その背中に球磨川の声が掛かる。 『僕は本当に君のことが心配なんだよ』 『君に万一の事があったら僕はどうすればいい? 集団ルールはまだ続いているし、それに――』 『僕は君みたいな特殊な力は持っていない、普通の人間なんだぜ』 巨大なビルの裏側の路地に泣き声の主はいた。奇妙な模様のドレスを着て、頭に黒い王冠のようなものを被った少女が。 「うー!ママぁー!うー!うー!うー!」 そう泣き叫ぶ少女を、上条はようやく見つけることが出来た。 「待ってろ!今行くからな!」 当麻の声を聞いた少女は、彼を泣き腫らした目で見た。もう距離は100mもない。 それが悪意を持った者の罠かどうかなど、上条当麻は考えない。 ただこの少女を助けたい。それだけが今の彼の行動理念だった。 上条がその少女に走り寄ろうとした時に異変は起こった。 パラパラと舞う石片、そして何かが砕ける音。 次の瞬間、ビルの一部、ちょうど泣いている少女の真上にあたる部分の辺りが崩壊を始めた。 「!!!おい!今すぐそこから離れろ!!」 上条は叫ぶとともに少女に向かって全速力で駆け出していた。 少女は呆けた様に崩れ落ちるビルを見ている。恐怖のあまりに動けなくなったのか。 (間に合え!間に合えよ!) 上条当麻は少女の元へ、全速力で駆ける。そして―― 少女は、彼の目の前でビルの残骸に押し潰されて即死した。 叫び声が聞こえる。あの少年の叫びが。 それを聞きながら球磨川禊は自分の能力と上条当麻の能力について考察を巡らせる。 (『僕の大嘘憑き(オールフィクション)で「あのビルが向こう側へ崩落しない事をなかったことにする」ことは出来た』) (『僕の能力は普通に使える。一方で彼、上条当麻に対しては僕の大嘘憑きは「一切効果がなかった」』) (『それはここに来るまでの道中で何度も試している。そしてさっきの反応から上条当麻の能力は「異能の力のみを全自動的に打ち消すこと」で間違いない』) 『……さて、そろそろ彼の元へ行くか』 『大丈夫かい上条くん』 血が滲み出している瓦礫の前に座り、上条当麻は震えていた。 何度も地面を殴ったのか、右手からは出血し近くのアスファルトにはクレーターが出来ていた。 「俺が……後少しでも早くここに来ていれば……」 『上条くん、冷たいようだが自分を責めても何も始まらないよ』 『君が自分を責めたところで「その女の子の死をなかったことにする」ことはできないんだから』 そう言いながら球磨川は瓦礫に埋まった少女の死体を観察する。変化はない。 (『上条当麻自身に掛けるだけでなく、上条当麻が近くにいるだけで僕の大嘘憑き(オールフィクション)は打ち消されるのか』) (『しかしある程度距離をとった場所からは大嘘憑きを発動させることが出来た』) (『なるほどなるほど』) 球磨川がそんなことを考えている間に、上条は立ち上がると死体の上の瓦礫を除け始めた。 『上条くん、何をしているんだい?』 「……この子をこのままにしておけねぇ」 『そういうことなら僕も手伝おう』 (『僕の過負荷(マイナス)で発生した瓦礫に彼の右手が触れても、特に変化は見られない』) (『異能の力を受けた結果として物理的に起きた現象は無効化出来ないのかな?』) (『いや、これについてはもう少し調べてみる必要があるか』) (『……それにしても』) 球磨川は黙々と瓦礫を除け続ける上条当麻を見る。 (『彼が悲んでいる姿を見るのは楽しいなあ』) 瓦礫運びを手伝いながら、球磨川禊は上条当麻に声をかける。 『上条くん、仲直りをしよう』 『僕は今まで君に非協力的だった。それがこんな結果を招いた。後悔しているよ』 『これからはお互いを信じ、力を合わせよう』 『きっと、僕たちは素晴らしいコンビになれるよ』 【一日目・0時30分/宮城県/天候・嵐】 【上条当麻@とある魔術の禁書目録】 【状態】右手にダメージ(小)、少女を救えなかった自分への怒り 【装備】不明 【道具】支給品一式 【思考】 基本:殺し合いの打倒 1:少女(右代宮真里亞)の死体を埋葬する 2:球磨川を厳重に警戒しながら行動する 【球磨川禊@めだかボックス】 【状態】健康 【装備】大螺子 【道具】支給品一式 【思考】 基本:??? 1:上条と行動する 【右代宮真里亞@うみねこのなく頃に 死亡確認】
https://w.atwiki.jp/pipopipo777/pages/81.html
【メール その2】 【メール その3】 日時 2008/12/27 (土) 20 03 件名 27日午後8時 今宵、ガザの誰もが恐怖におびえている。完全な暗闇。子どもたちは恐怖で泣いている。死者は 206人。遺体はシファー病院の床の上に横たえられている。負傷者は 575名をうわまわるが、同病院の設備は貧弱だ。病院事務局は市民に輸血を要請している。 教員組合は大虐殺に抗議し 3日間のストライキを決定。たった今、イスラエルの機体がガザ市東部を爆撃、大勢の人々が死傷した。犠牲者の数は増え続けている。瓦礫の下敷きになっている人々もいる。ある女性は二人の幼い娘と一人の息子を亡くした。通学途中だったところを! 【メール その4】 自家発電で命がけで世界に発信された現地(ガザ)の声