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『猪突猛進オブジイヤー』 一月にはじまり、その後GW、夏~冬と、とにかく今年は仕事が大変充実(忙しかったとも言う)した年で御座いました。 それはさておき。 今年は防衛庁が防衛省になったり、元長官があーだったり元事務次官がぶぉーだったり、この国の防衛のトップがあんなんで国防が不安になった! それはさておき。 今年はシューティングが全然出なかった! ブロークンになった某シューティングとか、振り返ってみればシューティングの氷河期と言っても過言ではない! それはさておき。 PSPの新型が出るなど、PSPのソフトもかなり充実したものであった! PS3の出だしが不安でしたが、安価の40GBモデル登場でちょっとは巻き返した! それはさておき。 今年も結局積みゲー状態だ! それはさておき。 ホント今年は、猪突猛進という言葉がピッタリと言っていいくらい、ひたっすらガンバッタ。 ガンバッタ! それはさておき。 白い恋人夕方買いに行ったら間に合わない!売り切れ続出! えーと、後は。 結局、WEBノベルモドキがぜんぜん作れなくてゴメンアサイッ ネタばっかり溜まってくぜチクショー! というわけで、今年もダウンタウンの笑っちゃダメな企画を見て年を越すのである。 今年もありがとう、そして来年も宜しく!
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魔王マルファス シークレットレア 必要魔力 20 遠距離 攻撃 防御 TOTAL 親愛度MAX 7480 4471 11951 8000 誕生日 5月26日 身長 150cm 体重 39kg 3サイズ スキル 地獄の鉄槌効果 敵に大きなダメージを与える。味方に魔王ハルファスがいると続けて援護攻撃を行う 親愛度 コメント 低 …地獄の大提督、魔王マルファス。その名を魔界まで轟かせる貴様の脅威が本物か調査しに来た。結果は後日魔界に届ける。拒否権はない。それと、私の双子の姉はハルファス。一文字違い。よろしく 中 フム。貴様に勇者の性分がある事は認める。しかし多くの精霊を率いてるのだから、多数対多数の知識を培うべきだ。いいか?まずバトルフィールドをマス化して盤上の喩えてだな………寝てるし 高 薄っぺらな報告書になってしまったが、これ以上の調査はいらないな。魔界に持っていこう。毎日、貴様の魔界に対する脅威を思案したが、どう見積もっても害はない…フフ、そんな顔するな。すぐ「帰る」 嫁 わ、私を守る⁉あのなー人間に守られる魔王なんて…い、いや待て。今言わなかったら、私は一生後悔すると直感した…誰もいない所でなら守られてもいい。貴様のそういう素直な所…とても好きなんだ… 親愛度 セリフ 低 勝てば官軍… この大提督マルファスの軍略に勝てる輩はいない… ふふ…貴様の力はその程度か? ハルファスお姉様が行く戦場に、必ずマルファスあり… 中 フン、全ては私の手の内よ 貴様はチェスの相手も務まらないのか?じれったい… 貴様のような猪突猛進型は、私の盤上とは無縁だな… 黙れ…5秒で終わらせろ… 高 仕事後のコーヒーを一杯…ンまい♪ フフン、戦場?盤上の間違いじゃないのか 貴様…私の兵法書を下敷き代わりにするか…! 人畜無害の小勢…時間の無駄… 嫁 こ、こらっ。読書中ぐらい控えろ!!猪突猛進型め…! ククッ、どこまで逞しくなっても、チェスだけは弱いな!貴様は フン、貴様の破天荒な行動は常に予想がつかない。ゆえに愉しいぞ …これは何だ?書にないモノには疎いのだが…フム スキンシップ後 朝 …フフ、気持ちだけは受け取っておく 夜 …ククッ、相変わらず情に正直だな なでなで …なんか、貴様のぬいぐるみになっているような… その他 誕生日 そうだな。人間界のミニタリーグッズとやらはもらえないか …地獄の大提督、魔王マルファス。その名を魔界まで轟かせる貴様の脅威が本物か調査しに来た。結果は後日魔界に届ける。拒否権はない。それと、私の双子の姉はハルファス。一文字違い。よろしく -- 低コメント (2013-11-13 15 51 43) 勝てば官軍…/この大提督マルファスの軍略に勝てる輩はいない…/ふふ…貴様の力はその程度か?/ハルファスお姉様が行く戦場に、必ずマルファスあり… -- 低セリフ (2014-03-29 15 44 50) フン、全ては私の手の内よ/貴様はチェスの相手も務まらないのか?じれったい…/貴様のような猪突猛進型は、私の盤上とは無縁だな…/黙れ…5秒で終わらせろ… -- 中セリフ (2014-03-31 16 10 41) 朝 …フフ、気持ちだけは受け取っておく 夜 …ククッ、相変わらず情に正直だな -- 名無しさん (2014-04-01 14 33 55) 1こ、こらっ。読書中ぐらい控えろ!!猪突猛進型め…! 2ククッ、どこまで逞しくなっても、チェスだけは弱いな!貴様は 3フン、貴様の破天荒な行動は常に予想がつかない。ゆえに愉しいぞ 4…これは何だ?書にないモノには疎いのだが…フム -- 銀杏 (2014-09-21 18 33 08) 誕生日コメントの「ミニタリー」は原文ママ? -- 名無しさん (2015-05-26 12 34 07) ママです、でもミニタリーって言い方はあるっちゃありますし誤植とは言い切れないのでは(元を辿れば誤用ではあるけど) -- 名無しさん (2015-05-26 13 03 11) 名前 コメント
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ジャネット・バンロック 6/4 火/CHARACTER/Female 【コスト】火火火火火 -猪突猛進- 『ジャネット・バンロック』は、アタックに参加したとき、ターン終了時まで「+2 -1」の修正を得る。 (そのターンの間に『ジャネット・バンロック』が何度もアタックに参加した場合、この特殊能力は累積する) 5域とかなりの重カードであるにもかかわらず、大変除去されやすい悲しみの1枚。 攻撃時は強制的にDPが3へ変動するため、一部の1域にですら相打ちを取られてしまう。 ディフェンスされるとほぼ相打ちなので、累積するようなシチュエーションは中々ない。 5域という後半で登場しておきながらとにかくディフェンスに弱すぎると言う一面が全てを台無しにしている。 通れば8点という値も、2ターン目で定番コンビが叩きだせる数字とほぼ変わらない。 そのコンビが異常なだけだが。 原作ではそこそこメインの戦闘員として主力を張れるキャラクターであるというのに、若干存在の薄い彼女はともかく人気があるはずのこの人と一緒にプロモ入りしていない。 先の二人の能力も考えるに、開発者は序盤しかプレイしておらずキャラの設定を全然知らなかったのでは。 FAQ Q:「猪突猛進」が発動するのはどのタイミングですか? A:アタックキャラクターの指定で《ジャネット・バンロック》をタップした直後です。 ベーシック-レア
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番号:A117 レアリティ:★★ コスト:6 属性:無 分類:その他 識別:A117 配置:全て ステータス LV 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 HP 140 142 145 148 151 154 156 159 162 168 AT 50 51 52 53 54 55 56 57 57 60 AG 24 24 24 24 24 24 24 24 24 24 カード説明 リヴァイアサンと二頭一対をなす、陸の巨大生物。穏やかな性質だが、ひとたび暴れると手がつけられないと言われる。 行動 特技:大地の咆哮(ゲージ:4) 敵全体のAGをAT分ダウンさせる(2ターン) 発動確率:100% 効果1属性:無 効果1範囲:絶対 攻撃範囲 ■■■ ■■■ ■■■ 前列:猪突猛進 範囲内の敵にAT×0.7のダメージを与える 発動確率:100% 効果1属性:無 効果1範囲:相対 攻撃範囲 クリティカル率 効果係数 □□□ 60% ×0.7 ■■■ 30% ×0.84 □□□ 10% ×1.05 中列:猪突猛進 範囲内の敵にAT×0.7のダメージを与える 発動確率:100% 効果1属性:無 効果1範囲:相対 攻撃範囲 クリティカル率 効果係数 □□□ 60% ×0.7 ■■■ 30% ×0.84 □□□ 10% ×1.05 考察 特技:敵全体のAG減少 前列:無属性の突進 中列:無属性の突進 関連ページ 【第2弾】悠久のエジプト 初心錬金術2 Cビヒモス
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04◆急曲直下(後) 鋭い痛み、すら感じないほどの、ルール能力による斬撃。何でも真っ二つにする一刀両断の日本刀。 そんなの卑怯だ、と紆余曲折は心中で愚痴って、でも痛みを感じないおかげか思考は妙にクリーンだった。 逃げられない。 ということが、ほぼ確定しつつあった。 なら生き残るために、紆余曲折はどうすればいいのか。考える、考える、考えて――答えを導こうとする。 (僕のルール能力。屋上駐車場の地形。相手の戦法。僕の体力。どうすべき? くそ……っ、そんなの考えてる暇がない! 走らないと――殺さ、れる!) ひた走る紆余曲折の元に、エスカレーターゾーンが見えてくる。 やった、あそこは。 平らな広い世界、屋上駐車場の中で唯一、紆余曲折が隠れられる場所。 もう役に立たないデイパックを放り投げて、エスカレーターゾーンと書かれた建物の裏に回り込む。 当然イノシシに乗った一刀両断も追ってくるが、 「へえ」 屋上にある建物には、上に登るハシゴがついてるのが定石だ。 紆余曲折は壁から伸びるハシゴに掴まって、上へ駆け上げろうとする。 一刀両断は相手の機転に感心しながらもすぐさま日本刀で斬りつけようとする、 も、その斬撃を《迂回させられている》間に、紆余曲折が射程範囲外まで登りきる。 4秒――ってとこだな。 ここまでの攻撃を冷静に計り、一刀両断はそう推測した。 紆余曲折が攻撃を迂回させられるのは、4秒。 「はぁ、っ……どう、だ。これでイノシシじゃ追ってこれないよ」 「でもハシゴは一か所だけだぜ。お前はもう、降りれない」 高さ5メートルほどの建物の上まで登り切り、虚勢を張る紆余曲折に、一刀両断は的確なツッコミを入れる。 しかし紆余曲折はいったん目をそらすと、「そうだった、くそ」と、少し演技臭い驚きの表情を浮かべた。 何だ? その疑問は一度、下からの甘ったるい声で打ち切られる。 「ねーいっとうりょうだんー、うちそろそろ戻ってもいいー? 疲れたにぃ」 「うお!? 顔だけ人間に戻んなよ急に! びっくりしたじゃねえか……。まあいい、いったん戻る。けど、ハシゴを登ったらまた乗せてもらうぜ」 「もー、しょーがないにぃ。豚の生姜焼きも追加だにぃ?」 「はいはい。安く付けといてやるよ。おい、登るぜ」 ずいぶんと食い意地が張ったイノシシが、いったん人間体に戻る。 何のイリュージョンか服は再生している。さすが全年齢板。 紆余曲折がほっとするのも束の間、一刀両断と猪突猛進の二人はハシゴを登ってくる。 5メートルはかなり高い。 ここから飛び降りて逃げるのは、一般的な男子高校生である紆余曲折にはちょっと無理があった。 (……作戦は、いま、考えついた。でも上手くいくか分からない) 紆余曲折は、覚悟を決めなければならなかった。 唯一思いついた作戦は、相当な危険を伴うもの。 しかも成功確率はおよそ50パーセント。失敗すれば、自分は確実に死ぬものだった。 いや――言ってしまえば、覚悟を決めるのが遅すぎた。 突然の奇襲だったなんて言い訳は通じない。 どのみち殺し合いの場にいる時点で、いつかこういう展開になるかもしれないことは想像できた。 いまのこれは。それがちょっと早く来ただけで。 どれだけ迂回しても逃れようのないものだって、最初から分かっていたはずで。 「《超・猪突猛進……イノシシ変化》だにぃ」 「さあ紆余曲折、最終局面だぜ。お前が死ぬか、お前が死ぬかだ」 「ちっとも嬉しくない選択肢ですね」 再びイノシシとなった猪突猛進と、それに跨る一刀両断。 対して紆余曲折は、普通のビルの屋上くらいまで狭くなった敷地の端に立ち、背水の陣を取る。 「まだ、僕はあきらめない。こんなとこで死ぬのなんてごめんだ。だから、逃げ切ります」 「あたしもこんなところで死ぬわけにはいかねえんだよ。なんたって、あたしには夢があるからな。 お前には夢があるか? 自分の命より大切な夢が。……なんて、高校生のガキに聞くことじゃあねえか」 号令の代わりに、日本刀をひゅっと振る。 イノシシの猪突猛進が始まる。あくまで一刀両断の足として、紆余曲折からは体一つぶん逸れた軌道で。 ずんずんと迫ってくるそれを――真横に走り始めることで、回避する。 当然イノシシも急ブレーキの後に曲がり、紆余曲折を追う……建物の端と紆余曲折、そしてイノシシが、横一線に並ぶ。 (やっぱりだ。何を考えてる、こいつ……?) イノシシの上で日本刀を構える一刀両断が、少し妙な空気を感じ取る。 今までとは違い、紆余曲折が明らかに目的意識を持って逃げているのだ。 (足に迷いがない。でも特に新しいことをしているようには見えない……デイパックを捨てた分だけ、 ほんの少しスピードは上がってるみたいだが) だったらあたしたちもスピードを上げるだけの話だ。 ぽん、ぽんと猪突猛進の頭を叩けば、意志を受け取ったイノシシは加速、紆余曲折との距離をさらに縮めていく。 時速45km。には届かないものの、 あっという間に一刀両断の刀は、紆余曲折を仕留められる範囲にまでたどり着く――そこで、気づく。 「あ……おま、え、……まさか」 「ええ」 紆余曲折はもう、逃げる気なんてなかったのだ。 背水の陣からこうして、真横に逃げた時点で。次に曲がる方向には、すでにイノシシがいることになってしまう。 もし曲がったら、イノシシに飛び込みに行くことになる。そんなの……、 「人身事故の原因第一位は、やっぱり飛び込みですよね……!」 「てめ、え……!!」 自ら死ににいくようなもので。 自分から死線に飛び込むことで、《わざと軌道を曲げに行く》、ということで。 一刀両断が刀を振り下ろすと同時に、紆余曲折はイノシシの真ん前に飛び出して――ルール能力を、使う。 「《死に急がば回れ》――!!」 でも、《攻撃を4秒間迂回させることが出来る》。このルール能力では、曲げる方向は、選べない。 だから、賭けだった。天国か地獄かの、50パーセントの賭け。 右に曲がるなら何の意味もなく――作戦は失敗して紆余曲折は死に。 左なら、イノシシと一刀両断は勢いよく端から落ちていき、5メートル下の屋上駐車場に激突――、 コンクリートにこのスピードでぶつかったら、イノシシも人間もただでは済まない。 三人の運命は、偶然に委ねられた。 そして。 猪突猛進の、イノシシの体が、目に見えない力に弾きとばされるように、 空を飛んだ。 【猪突猛進:死亡――残り十五名】 「殺せ」 「……」 「あたしたちの負けだ。こいつが死んで……あたし一人じゃお前にこれ以上の攻撃はできない。 刀も手放しちまったしな。けっこう飛んでたから――今頃下か。誰かに刺さってたら御の字だな。 お前、生き残りたいんだろ? 最後の一人になりたいんだろ……だったら、あたしは殺した方が、いいぜ。ははっ」 ポニーテールは、ほどけていた。だがそれ以外には、あまり傷はない。 一刀両断の状態は、勢いよく5メートルの高さから落ちたにしては奇跡といってよかった。 もちろん本当は、そんな奇跡は起こっていない。実際には一刀両断は、助けられたのだ。 一緒に落ちて行った猪突猛進。 全身に打撲、とくに頭を強く何回も打ち付けたらしい彼女に、 やさしく抱きかかえられるようにして、一刀両断は寝転がっている。日本刀は、どこかに飛んで行ってしまった。 「なんたってあたしは、こんなバカみてぇにあたしを守ってくれた、 同盟組んでるってだけで命張ってくれたこいつを――利用する気まんまんだったんだからよ。 生かしてもいいことなんてない、ぜ。あー、まだ肺にきてるわ。おい……なんとか言えよ、お前。なぁ、泣くなよ」 「泣いて、ないです、よ……泣い、て、なんか」 一方、そんな一刀両断を見下ろすように立ち尽くしている紆余曲折はといえば、ひどい顔をしていた。 この世の地獄を見たかのような顔、にふさわしいくらい、青ざめて目を見開いて、そして、泣いていた。 覚悟を。 生き残るために人を傷つける覚悟を決めたとはいえ、こうなるとまでは想定していなかった。 目の前で人が死んでいて、それをやったのは自分自身で。 生きている人間から、殺してくれって言われて、この実験のルールは、これを肯定している。 それが、現実。紛れもない、今ここで起こっていること、だなんて。 紆余曲折が受け止めるには――あまりにも、重すぎた。 「う、えぇっ」 「ははは、落ち着けって。死んだ奴は戻ってこねえよ」 ここに来てから何も食べてなかったのが幸いして、胃の中身は吐かずに済んだ。 それでも、胃液のような酸っぱい汁が逆流して口から垂れ――尾を引いて地に染みを作る。 やっぱり僕は、人を殺せるような人間じゃないんだな。 異常な気持ち悪さに膝をつきながら、紆余曲折はそう確信して。 だから、一刀両断に、言った。 「……あなた、は、……殺さない」 「あぁん?」 「分かったんだ。僕は、僕には、……この殺し合いを生き残れるような力は、無い。 ここであなたを殺したら、僕はひとりで生きてかなくちゃいけない。そんなの無理だ。もう心が折れそうなのに。 そんなことが出来るだなんて、僕は楽観視してたんだ……」 「出来ると思うけどな、あたしは。あたしをここまで追い込んだお前が、そんなことを言うんじゃねえよ」 「でも、それは偶然だ……!」 絞り出すような、声。 「偶然、僕の運が、良かっただけなんだ。それだけのことで、人が死んだ」 「そんなんあたしも、分かってるよ。その上で言ってる。偶然でもなんでも、お前は人を殺せたんだよ、紆余曲折。 殺せたんだ。返り討ちに出来たんだ。生き延びる力があったから、出来たことだろ」 「……完全にじゃない。まだあなたは生きてる」 「まあな。……あたしはまだ、生きれるだろうな、確かに。 でもあたしはさ、潔い奴が好きなんだ。だからお前は潔く勝ちを認めて――敗者のあたしを、殺す義務がある」 「それは、あなたの勝手な自分ルールだ。 僕が従わなきゃいけないのは、あの紙に書いてあることと、ルール能力だけ……そう、でしょう」 「否定はしない」 でも。そう言ってお前は、あたしを殺さないための論理を並べてるだけだろ? 一刀両断はそう続けようとして、しかし言葉を飲み込んだ。少し、場の空気が、変わったからだ。 「……だったら」 この短時間で。自分と会話していた紆余曲折の目が、光を取り戻していた。 息はまだ上がったまま。指先も震えたまま。体幹もふらついたまま――それでも目だけは、生きていた。 (こいつ。自分にのしかかってる重圧を……精神への攻撃だと考えて、《迂回》させてやがるのか) 4秒間。紆余曲折はそれだけの間、冷静になることができた。 そして考え付いたのは、生き残るための最善策。重くのしかかる後悔さえ無視して、一刀両断に語りかける言葉。 「だったら、僕は、あなたを、使う。一刀両断さん、あなたは。 これから死ぬまで、僕と一緒に生き延びて――僕を守れ。そしたら僕が、殺してあげます」 ふ、と消える目の輝き。《迂回》させた重圧が一気にのしかかり、紆余曲折は倒れた。 糸の切れた人形のように倒れた背中から、じわりと血がにじんでいるのが見える。手当をしなければ、まずいだろう。 「……はっ、死ぬまで一緒にいろだってよ。初対面の人間に言う言葉じゃねーぜそれ。 プロポーズかよ」 完全に死ぬ心づもりで手足を投げ出していた一刀両断は、身体の内部にきてる痛みに耐えながら立ち上がる。 紆余曲折を抱き上げて、背中に背負った。 少しごき、ごきと肩や腕を鳴らす……まだいける。刀さえ手に戻れば、さっきと同じように戦える。 軟弱な草食系男子をひとり守りきるくらい、ぜんぜん余裕のよっちゃんだ。 「わりぃね、猪突猛進。あたしはどうやら、こいつに捕まっちまったみたいだ。墓には肉を供えといてやるから、 ちょっとそこで眠っててくれ」 死体を一瞥すると、前に進む。 強く、正しく、潔く。 一刀両断は紆余曲折の下に付き――彼の盾になることを、こうして誓ったのだった。 【C-2/屋上駐車場】 【紆余曲折/男子高校生】 【状態】背中に裂傷、昏睡 【装備】なし 【持ち物】なし 【ルール能力】攻撃を4秒間迂回させることができる 【スタンス】生き残る 【一刀両断/ポニテの女】 【状態】軽傷 【装備】なし 【持ち物】なし 【ルール能力】持った刀はすべてを真っ二つにする 【スタンス】紆余曲折の盾 急曲直下(前) 前のお話 次のお話 曇天霹靂 前のお話 四字熟語 次のお話 都市伝説 紆余曲折 手を繋ぐ 一刀両断 手を繋ぐ 猪突猛進 実験終了 用語解説 【猪突猛進】 目標や指針などに向かって突き進むことや、前後のことを考えずに相手にぶつかっていくこと……など、 あまりいい意味では使われない四字熟語。 四字熟語ロワにおいては、どこかの田舎から連れてこられた訛りのある肉食系女子。 わりと四字熟語通りにあまり物を考えない彼女は、ちゃっちゃと殺し合いに乗って、 最初に出会った一刀両断と同盟を組んだりしていた。好物は肉のようだ。 本編一覧へ 四字熟語ロワTOPへ 非リレーロワTOPへ
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【猪突猛進】BOSS:ベヒモス翠玉色の輝きを魅せたのは翠玉塔エメラルド。風を集めたその宝石は予期せぬ侵入者に対して絶望するほどの強風を吹かせる。塔の入り口を開いたが最期、吹き荒れる風に乗り、猪突猛進のごとく、魔界<ヘリスティア>の風の猪が全速力で襲いかかる。 【安らかな乙女】BOSS:アルラウネ風に負け、傷を負う侵入者達。だけどそれでも、敵、味方、関係なく、統合世界<ユナイティリア>に生きる全ての者の傷を癒そうと、安らかな乙女は四苦八苦。自らの身を危険に晒しながらも、誰も傷つかなければそれでいい、そう願っていた。 【猪突激進】BOSS:ベヒモスx3昇り続ける翠玉塔、更に強さを増した風。それは塔が起こしたのか、それとも猪突激進の如く砂埃を撒き散らしながら襲いかかる3匹の猪が起こしたのだろうか。どちらにせよ、吹き荒れる強風を抜けない限り、次の階層への扉が開かれることはない。 【圧倒的進撃力】BOSS:ヨルムンガンド重い風が吹いたのは第四階層。そこにいたのは秘密裏に開発されていた大型の自立型ドライバ。圧倒的進撃力を見せつけたその機体は、今までとは違う、重い風を吹かせた。吹き荒れる重圧、かいくぐるべきは止まることを知らない進撃。 【最上階の風竜】BOSS:ミスティルティン:プロト数多の風をかいくぐりながら辿り着いた最上階。待っていた空の覇者。最上階の風竜は風に乗り、風を起こし、そして風に揺れた。侵入者に臆することもなく、ここが自らの庭だと言わんばかりに、最上階の空を自由に飛び回っていた。
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「薄気味悪いところね...一体ここはどこなのかしら?えっと...那田蜘蛛山って場所かしら、聞いたこともない山ね」 私は那田蜘蛛山という場所にいた、突然の出来事に私は頭を抱えた 「目が覚めた瞬間変な場所にいて変な花みたいなやつが殺し合いをしろって言ってたわね...これも異変なのかしら...?」 これも異変で起こっているのかと考えていた...その時だった (ダダダダダダダ!) 「!!」 物凄い勢いで誰かが私に近づいてくる、私もそれに気付き身構える そしてその近づいてくる者の正体が見えてくる...それは... 「猪突猛進!猪突猛進!」 「!!?」 その正体は頭には猪のかぶりものをしておりやたらがたいのいい男が私の横を通りすぎていった...と思いきや急ブレーキをかけて私の方に戻ってきた 「わ、私に何か用かしら?」 「お前...ひょっとして鬼か!」 「...は?」 突然鬼なのかと聞かれ思わず変な声が出てしまった、だってそうでしょう?どこの世界に初対面の人に向かって鬼かどうか聞くやつがいるのよ...とりあえず私は誤解を解こうとした 「えっと...あなたが誰なのか知らないけど...私は鬼じゃないわ」 「じゃあお前何でこんなところにいるんだ!」 いやそれはこっちが聞きたいわよ... 「ここにいるってことはあんたも参加者でしょ?私もあんたと同じ参加者なのよ」 「そうなのか?それにしてもお前変な格好だな!」 「あんたには言われたくないわよ!それに私は巫女なんだからこの格好が普通なのよ」 「みこ...?みこってなんだ?」 「あんた巫女も知らないの...?とことん脳筋ね...ていうかその猪の頭かぶりものなんでしょ?そろそろ素顔見せなさいよ!」 「何すんだ!勝手に触るんじゃねぇ!」 私は猪のかぶりものをとって顔を見てみたら驚愕したわよ...だって... (え?...なにこの美しい顔は!?猪のかぶりものの下にこんな美顔が隠れてたの!?ていうか普通にイケメンじゃない...) 「いい加減返しやがれ!」 そういうと私から猪のかぶりものを奪い取りまた被った 「そんな綺麗な顔立ちしてるくせに何で猪のかぶりもの被ってるのよ、せっかくの美顔がもったいないわよ?」 「これは俺の親の形見だから常に身につけてんだよ」 「なるほどね〜...ん?親?」 ちょっと待って?今こいつ親の形見って言ったわよね?猪のかぶりものが形見ってことは... 「一応聞くけど...あんたの親って誰?」 「誰って...猪に決まってんだろ!」 ...親が猪!?ちょっと待って全然整理できない...こいつどうみても人間よね?でも親が猪って...あ〜、頭がくらくらしてきた... 「そんなことどうでもいいだろ!」 「た、確かにそうね...そういえば自己紹介がまだだったわね、私は博麗神社の巫女、博麗霊夢よ」 「俺は鬼殺隊の嘴平伊之助だ!」 きさつたい?聞いたことない部隊ね... 「とりあえずこれからどうするか考えましょう」 「そんなこと決まってんだろ!あの花野郎を八つ裂きにするんだろ!行くぞ霊符!」 「ちょ、ちょっと待ちなさいって!ていうか私は霊夢よ!」 こんなやつと一緒に行動して大丈夫なのかしら...私は不安になっていた 【B-2/那田蜘蛛山/1日目/深夜】 【博麗霊夢@東方project】 [状態] 健康 [装備] いつもの服装 [道具] 基本支給品、ランダム支給品×3 [思考・状況] 基本行動方針 これからどうするか考える 1 これは異変なのかしら... 2 この脳筋(伊之助)を止める 【備考】 参戦時期は後の人におまかせします 【嘴平伊之助@鬼滅の刃】 [状態] 健康 [装備] いつもの服装 [道具] 基本支給品、ランダム支給品×3 [思考・状況] 基本行動方針 花野郎(フラフィー)を八つ裂きにする 1 猪突猛進!猪突猛進! 【備考】 参戦時期は少なくとも魘夢を倒して怪我が完治した後 PREV 003 NEXT 夜霧の幻影殺人鬼 投下順 必殺「ハートブレイク」 夜霧の幻影殺人鬼 時系列順 必殺「ハートブレイク」 GAME START 博麗霊夢 GAME START 嘴平伊之助
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(r-、 '゙´ `` ....、 ' ' , ,' ', / ト、 ト、 ハ /イ iヽ ヾ弋 ヾヘ}¨ヽ } ヽ / l { .ヽヘ .i ト、ヽ l { 三三 三三 l l ヾ .l ヽ / ', / ト、 ヽ ~~~ ./イ ', ./ `` ≧ .r--ュ ≦ '゙ ', ./ /i __,, ┘ .└ 、__ ', / / l / '"´ ハ ', 織田上総介信長(出展:カオスフレア 原作:なし) □プロフィール No010 日本帝国海軍提督 日本帝国御三家の一家 織田家の次女 男勝りな性格で、IKUSA好き 日本帝国がまだ、Japanと呼ばれていた時代 織田家は一度Japanを統一した歴史があるが 大怪獣富嶽の来襲などにより 人心が織田家から帝へと向いたことにより 国のトップを帝へと返還し 国名は日本帝国と改められた □キャラ情報 日本海軍 提督 親は織田ノブナガ(3スレ699) 向坂、織田両家より資金援助中(環、信長の名家)(3スレ720) 「アタシをものにするなら・・・高いぞ」by信長(10スレ349) 名前 指揮 戦力 武力 政力 指揮能力 特能1 特能2 特能3 特能4 01 織田上総介信長 560 12 12 8 駆+10 猪突猛進 名家 名称 発動 内容 猪突猛進 常時 攻撃力+20%、防御力-10% 名家 収支時 毎ターンの資金+1000 好きな物 嫌いな物
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・イメージカラーは赤 ・占い方法は天性の「勘」 ・猪突猛進、当たって砕けろタイプ ・主人公にも気さくに接する イベント一覧
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04◆急曲直下(前) 殺し合いで生き残るためには、何をすればいいんだろう。 屋上駐車場へ続く広いスロープ道をてくてくと登りながら、紆余曲折はそんなことを考えていた。 「バーチャルゲームみたいに、必勝の攻略法があったら良かったんだけどな」 配布されたルールのおさらい用紙を眺めながら、紆余曲折はううんと唸る。 用紙には実験のルールが、あの虹色のインクで、妙にコミカルな自体で書かれていた。 そのうち、重要だと思われるのは2つ。「禁止エリア制度」と、「店内放送」について。 「まず、店内放送について。 参加者が5人死ぬごとに、この娯楽施設には店内放送が流れ、死者の名前が発表される。 最初に焼肉定食さんが死んでいるから、第一放送は4人が死んだところで流れるらしい。 で、焼肉定食さんを入れて、参加者は17人。つまり第三放送が流れたときには――残りは2人ってことだ」 とりあえず、これだけなら厄介ではなかった。 せいぜい誰かの名前を騙ることが難しくなるくらいだが、そもそも名簿は顔写真付き。 プラス、みんな本名ではないんだから、名前を隠す必要もあまりないはず。 「問題はこっちの方――禁止エリア制度の方だ。 店内放送が流れるたびに、9マスに分けられたマップのうち2マスが禁止エリアに指定される。 その1時間後から、禁止エリアに入れば、首輪が爆発するようになる。 残り2人になったときには、6マスが指定されて残り3マス。 そしてそれだけでは終わらずに。そこからはさらに2時間ごとに、1マスが禁止エリアになる……」 つまり、最後のひとりになるまで隠れてやりすごす、という手が取りにくいのだ。 隠れているエリアが禁止エリアに指定されたら、そこから動かなければならない。 不用意に移動して→誰かに出くわし→ズガンと殺される。頭の中でオチが容易に想像できてしまう。 捕捉として、24時間誰も死ななかった場合には、全員の首輪が爆発するようになっている、というルールもある。 このルールによって、参加者全員、あるいは3人以上での籠城戦も否定されていた。 要は首輪をどうにかしない限り、殺し合いは避けられない。 でも、首輪はまず外せないだろう。 相手はこの娯楽施設に参加者をワープで運んだり、首輪を全員の首に突然出現させたりできるのだ。 そんな奴らが、何かの工具や誰かのルール能力で外せるような首輪を用意するとは考えられなかった。 この時点で詰んでいるのだ。 ルールを拒否し、主催側に反逆するという道は――完全に断たれている。 「まあ、実験の公平性をどうとかで知り合いはいないらしいし、 僕には知らない人の命を守ろうと思えるほどの良心はないから、どっちにしろルールに乗ってはいただろうけど」 少し心無いことを言ったかな、と紆余曲折は思ったが、実際そうなんだから仕方ないよなあと思い直す。 人間関係の記憶が奪われている以上。 紆余曲折にとっても、他の参加者にとっても、自分以外の全員はまったくの赤の他人だ。 もちろん、奇々怪々らによって記憶を消されているだけで、ホントはみんな知り合いだったりするかもしれないが、 そんな可能性はあまり考えたくはないし、考えてしまったら誰も殺せなくなる。 素直に奇々怪々の「知り合いはいないはずだよ」という言葉を信じた方が、おそらく色々とやりやすい。 ひとりきりで、生き延びていける。 まあ……赤の他人だからといって、人を殺せるかどうかはまた別の話だが。 「うん。僕は人を殺せるような人間じゃない――と、思う」 思うだけだけど、と紆余曲折は付け加える。 その間も、てくてくとスロープ道を登っていく。低い壁に囲まれた屋上駐車場が見えてきた。 マップによれば、ここにあるエスカレーターゾーンから、娯楽施設の二階に降りることができるようになってるらしい。 結局結論は出なかったが、まずは人に会わないように二階から中を回ってみよう。 ついでに食料もゲットできれば御の字だ。 紆余曲折はそこで考察を止めて、屋上駐車場に入るスロープ坂を登り切った。 その瞬間――横から伸びてきた日本刀が、紆余曲折の体を貫こうとした。 「え、――!?」 どこから。と考えて、答えはすぐに出る。 というかさっきまでずっと独り言を声に出していた上に、足音もぜんぜん隠してない紆余曲折が悪かった。 紆余曲折は、壁に隠れて待ち伏せされていたのだ。 横を見るとそこには、ポニーテールに上下ジャージ姿の勝ち気な目をした女性がひとり。 まっすぐに紆余曲折をみつめて、……あぁん? と呟いている。 「あぁん? なんで軌道がずれて……?」 よくは分からないが不思議そうな顔をしている。逃げるなら今だ、 前に飛びこむようにして日本刀を回避する。しかしそこにはもう一人、田舎っぽい服を着た女の人がいる。 「死にぃな!」 「うっわ、!?」 彼女もまた血気盛んにバールのようなものを振りかざし、紆余曲折を狙う――が、不思議なことが起きた。 なぜかバールが、見当違いの軌道を描くのだ。まるで本来のまっすぐな軌道が嫌になったみたいに、《迂回する。 しかし最終的には、もとの目的地にたどり着こうとした》。 困惑する紆余曲折と田舎娘の後ろで、ばたんとポニーテールの女性がバランスを崩して倒れる。 紆余曲折は後ろを向く。女性の握る日本刀が――紆余曲折に向かって切っ先を向けている。 三人は同時に叫んだ。 「「「ルール能力か……!」」」 そう、これらの現象は全て、紆余曲折のルール能力によって起こった現象だったのだ。 直感でそれを理解した田舎娘はいったん攻撃を止め、 ポニーテールの女性は起き上がって距離を取り、 紆余曲折はバールの射程圏外へと逃れた。 待ち伏せからの奇襲は――失敗した。 「……」 「……」 「……」 じり、じりと。 沈黙の中、逃げられない距離を保ちながら、三人は体勢を立て直す。 胃がねじれそうな緊張感がきりきりと周囲に溜まっていくのを、全員が感じていた。 紆余曲折はぼんやりと思い出した。 この二人は、参加者名簿に載っていた。田舎娘のほうが「猪突猛進」で、ポニーテールのほうが「一刀両断」。 だったと思う。 少なくとも、参加者には間違いない。だからこの二人にも四字熟語に見合ったルール能力があるはずで。 それが分からない以上、紆余曲折は二人に背中を見せられなかった。 あんまり人がいないと思って来た屋上駐車場に二人も殺し合いに乗った人が居るなんて、最悪だ。 どうやって、逃げるべきか。 知らず知らず発動してしまった自身のルール能力は、 さっきの一合で、《攻撃の軌道を一定時間逸らす》だとばれてしまった。 一見すると強い能力に思えるけど、逸らせるのは一定時間だけで―― 「攻撃を逸らしている間に射程範囲から逃れるか、攻撃自体を止めないと、結局は当たってしまう。だろ?」 「……!!」 沈黙を破ったのは、ポニーテールの上下ジャージ女、一刀両断だった。 紆余曲折が思考している間に、彼女もまた自分の考えを煮詰めていたらしい。 しかも答えを出したようで――不敵に、笑っている。紆余曲折の背筋が、ひゅるりと寒くなるくらいに。 「何いってるんだにぃ、いっとうりょーだん?」 「あいつのルール能力だよ、猪突猛進。 《攻撃を迂回させる能力》。厄介だけど一回見てしまえば攻略法は思いつくぜ。 見た感じ、あいつは雑魚だ――あたしたちの攻撃を止めるなんて選択肢は取らねえ、いや取れねえだろうよ。 なあそうだろ? 確か、紆余曲折くん……だっけか」 「そうだよ。僕は紆余曲折だ」 「あ、うちは猪突猛進だにぃ。よろしく死にぃな」 「よろしく。死ぬのはお断りします」 「あたしは一刀両断だ。で、ほら。お前はこの剣、白羽取ってみる勇気はあるかよ?」 一刀両断が、日本刀をひゅっと振る。空を切る速度は、例え《迂回》させても紆余曲折には取れそうもない。 「……残念だけど、無理ですね。でも、僕にはまだ、選択肢がある。 貴女たちからひたすら逃げれば。距離を取り続ければ。プラスこのルール能力で、攻撃をほとんど躱せるはず」 「そうだな。いくらこっちが殺る気でも、あたしたちは女子。お前は男。 で、あたしたちの武器はどっちも近距離専。攻撃範囲外に逃げるのはたやすいし、 普通なら、迂回させられる分も含めて、攻撃を当てるのは無理だろうよ……普通なら、な。 おい、猪突猛進。《アレ》頼むぜ」 「えー、《アレ》はやだにぃ。うち、まだ人間捨てたくないんだにぃ」 「つべこべ言うなよ、さっき同盟組んだだろうが。ホラ、こいつ殺ったら下でステーキ焼いてやるから」 「がたっ。ほんと? ほんとじゃなかったら殺すにぃ?」 「ガチだよ、あたしは料理のできる25歳だ」 「25にもなって料理できない方がアレだにぃ」 ま、やってやるにぃ。 そう言って、しぶしぶといった感じでしゃがむ、猪突猛進。何か、する気だ。 とっさに身がまえた紆余曲折の目に飛び込んできたのは――ありえない光景。 「《超・猪突猛進……イノシシ変化》」 ぱあん、と、着ていた田舎っぽい服がはじけ飛ぶ。そしてどんどん、猪突猛進の体が変わっていく。 少し太めだった体型がさらにずんぐりと。代わりに手足が短く、四足歩行に。 尾てい骨のあたりからかわいらしげな尻尾が生えたかと思うと、全身が茶色の短い体毛に包まれて風になびいた。 あんぐりするのも束の間に、猪突猛進は正真正銘、《本物のイノシシに変わってしまった》。 一刀両断はそんな猪突猛進の背中にひょいとまたがると、マサカリならぬ日本刀を肩に担いで前口上を述べる。 「すごいだろ、こいつのルール能力。あたしも最初に見たときは驚いた」 「というか、何でもありって感じですね。こんなところで人生最初のイノシシに出くわすなんて……」 「最初で最後の、だぜ。悪いけどもう、お前の逃げ道はねぇよ――そら、無様な背中を、あたしに見せろ!」 号令。 イノシシがずどん、とコンクリの地面を踏み鳴らす。 聞いた紆余曲折は反射的に、真横に向かって走り出した。 50メートル走は7秒2。時速でいえば25km。といっても全速で走り続けられるわけがないのでもっともっと遅い。 屋上駐車場は広かった。でも車は一台も止まっていなくて、今の紆余曲折にとっては、隠れ蓑が無いのと同義だ。 ひとつ舌打ちをして、角度をつけて曲がる。 豪速で走り、早くも紆余曲折に追いつこうとしていたイノシシは、ブレーキをかけて曲がってまた追ってくる。 「やるじゃねぇか。いい判断だ。ただ直進で逃げてたら、イノシシはトップスピードの時速45Kmに乗っちまう――、 時々曲がって減速させなきゃ、人身事故に遭っちまうもんなあ!」 上に乗って金太郎気分の一刀両断がかかかと口を開けて笑う。 時速45km? 冗談じゃない。紆余曲折は全力で走りながら心の中で否定する。 体感じゃすでに、それよりずっと速い。 「さあ、スピードを上げてくぜ!」 もっと上がる。肉薄してくるのはイノシシの体と、濃厚な死の予感。 急な運動の見返り以上に、迫る恐怖と絶望感で紆余曲折の心臓ははちきれそうだった。 それだけじゃない、イノシシの追走はおそらく一刀両断によって、あえて最短ルートから外されているようだった。 人身事故なんてのはハッタリ。 実際にはイノシシは、紆余曲折の近くへせいぜい、並走しようとしてるだけ……そう、だから、攻撃ではない。 攻撃ではないから、猪突猛進の突進を曲げることはできないのだ。 付きまとってくる想像上の死神に、たまらなくなってまた曲がる。 するとイノシシがすぐ後ろで曲がって――日本刀の切っ先が、振り下ろされているのを、見た。 やばい。 すぐに勢い足を動かし、距離を離そうとする……でももう、遅かった。 紆余曲折に向かって振り下ろされた日本刀は、いくらかの迂回を経て再び、紆余曲折の元へ。 「ぐ、お、おおお!!」 ぎりぎりデイパックで防御する――しかし。 「残念だったな。あたしのルール能力で、この日本刀は……《防御なんか意に介さず、ただ一刀両断》する!」 デイパックは中に入っていた鋼鉄の盾ごと、真っ二つに切り裂かれ。 紆余曲折の背中に、綺麗な赤い線が産まれた。 (急曲直下、後編へ) 用語解説 【ルール能力】 四字熟語から抽出した「言葉の力」をもとに参加者一人ひとりに与えられている、絶対不変のルール。 能力である前にルールなので、弱体化や無効化はほかのルール能力以外ではありえない。