約 216,085 件
https://w.atwiki.jp/skyfantasy-trpg/pages/263.html
穢国のレガリア えこくのレガリア 悲劇とは往々にして不条理なものだ。 理不尽な不幸は人生につきものだ。 不条理で理不尽な「それ」は突如として訪れた。 その日、この浮遊都市の一角が多くの命と共に大地へと崩落した。 性別、年齢、種族、地位、経済力──── 犠牲者に一切の区別はなく、ただそこにいたという一事だけが、彼らの命を奪った。 なぜ死なねばならなかったのか。 無数の死に何の意味があったのか。 後にこの悲劇は大崩落(ディアボリック・カタルシス)と呼ばれることになる。 この悲劇に満ちた世界の中で、彼らは何処へ征くのだろうか。 ハウスルールについて プレイヤーキャラクター ノンプレイヤーキャラクター オリジナルアイテム オリジナルデータ BGM集
https://w.atwiki.jp/pazudora-z/pages/340.html
モンスター図鑑 > 裏蒼天龍・ニライカナイ 基本データ No.211 裏蒼天龍・ニライカナイ 属性 水 タイプ 神 レア ★5 進化前 - 進化1 必要アイテム: 進化2 必要アイテム: 進化3 必要アイテム: 入手方法 ■出現ダンジョン:銀白島ニブルヘイム スキル エクスフリーズブレス 敵全体に水の40倍のダメージをあたえ、さらに1ターン防御をダウンさせる リーダースキル わだつみのソウル 水属性の味方の「攻撃」が2倍になる レベル HP 攻撃 防御 1 (最大)
https://w.atwiki.jp/revival/pages/57.html
かつて、戦争がありました。 遺伝子操作を受けて生まれたコーディネーターと、自然に生まれたナチュラルとの 間の抗争に端を発した戦争は、世界中の国々を巻き込み、休戦を挟みながら、ようやく 5年前に、オーブ首長国連邦主導の元に、終結しました。 オーブの代表、カガリ・ユラ・アスハ様は、史上初の統一地球圏連合政府の主席に なり、弟のキラ様、キラ様の奥方でカガリ様の親友でもあるラクス・クライン様と、 世界をお治めになり、人類史上初の恒久平和を完成させたのでした。 今の世の中に不満を持つ人は殆どいません。 皆、にこやかに笑いながら過ごしています。 ちょっとムシャクシャしても、ラクス様の歌声を聞けば、幸せな気分になれます。 ときどき、街中で「この世界はおかしい!!」と叫ぶ人を見かけますが、すぐにSPの 方が連れ去って行きます。 何でも、精神を患った可哀相な人なんだそうです。 世界は平和でした。 カガリ様の統治の下、人々は皆幸せでした。 その日は孤児院の食料の買出しのためにアンナ先生と町に出かけたました 食料の買出しが終わり、孤児院に帰ろうと町の中央の噴水付近を通りがかった時でした 「みんな騙されている何故それがわからないんだ!!!」 唐突に噴水のところにいた老人が叫びました。 一瞬その声に歩みを止めた人達も、またかという顔でそのまま歩み去っていきます。 私と先生も同じく歩み去ろうとした時でした。 「何故誰もラクスやアスハの言う事を疑いもしない!! 5年前に戦争を起こしたのは奴等だというのに!!」 その老人の声が再度響いたのは。 「え!?」私は思わず歩みをとめ老人を凝視しました。 5年前の戦争・・・それは私の両親と家族を奪った戦争 …(コノヒトハナニヲイッテイルノ?)
https://w.atwiki.jp/yukimi0/pages/219.html
――デストロイの系譜を継ぐ者“オラクル”がここ、スカンジナビア王国首都オスロを目指している。それは、聖誕祭に集まった要人達を色めき立たせるには十分すぎる事態だった。 「一体、アスハ代表はどうされるおつもりなのだ?」 「いっそ、聖誕祭を延期してだな……いや、私はテロなどには屈服しない。だが、世界中の要人が集まるこの場所が、万が一にでも攻撃されれば世界はどうなるか。そうならない為にも……」 “色めき立っている”というより、“浮き足立っている”という方が適切か。鉄火場経験者は極端に少なく、落ち着いているのはごく少数の招待客のみだ。カガリ=ユラ=アスハはいっそ怒鳴りつけたい衝動に駆られながらも、懸命に冷静に努める。 (ここにアイツが居てくれたらな……) 自分は不安すら覚えないだろうに――そこまで考えて、顔に血が上る。慌てて手に持っていたワイングラスを一息に煽り、何とか平静を整える。顔に出してはならないという涙ぐましい努力である。 列席してから、カガリは直ぐにキサカの意図に気が付いた。まるでボウフラの様に沸いてくる美辞麗句、そしてカガリと同世代でそれなりに名の知れた家柄でルックスも良い青年達。またか、とカガリは何度目かの溜息を付いた。 (キサカの奴、よりにもよってこんな時に“見合い”なんかセッティングするか……) カガリ腹心の部下、レドニル=キサカ大将。通称、“爺”――実際の彼は老人と言うには若すぎるのだが、近年カガリに対する過保護ぶりが急激に加速してきた姿からそう揶揄される――はカガリに対して頭から意見を言える貴重な幕僚である。それはカガリへの信頼があり、カガリもキサカを良く信頼する故のことであり、それはカガリとて有り難いと思っているのだが、流石にこれは辟易していた。 ちなみに今日のカガリはドレス姿である。今回の式典はカガリが主役ではない、あくまでも招待客。それ故にいつもの礼服では不味いとレドニル=キサカに散々に言われたためだ。 (似合わないし、動き辛いから嫌いなんだけど) と思わず愚痴をこぼす。が、ドレス姿は本人が思っているよりも彼女の健康的な魅力を引き出すことに貢献している。それは彼女を取り巻く男達の目に、純粋な好意も浮かんでいたことからもわかるだろう。 このところ、カガリはキサカから毎日の様に言われている事がある。 『カガリ様、一体何時になったら身を固める御積もりなのですか!? 宜しいですか、カガリ様。為政者というものは……!』 と、暇さえあれば“お叱り”を敢行するのが最近のキサカであった。キサカの言う事も解らないではない。実際もう二十歳も超えた女が、浮いた話一つも無いのでは色々問題があるものだ。否、正確には一つだけ浮いた話はある。それはカガリ自身も気が付いているし、周囲も知っている。 (けどな、それ以上踏み込む訳にいかないだろ……) 友人だから、大事な、大事な人だから――悲しむ顔を見たくない。自分の地位であれば、それは叶えられるのかもしれない。だが、それをすればカガリにとって大事にしているものが、壊れてしまうだろう。それは、したくないのだ。 そんな事を思い悩んでいる内に、この歳まで来てしまった――それが、カガリの偽らざる本心である。そして、そんな胸の内をキサカはおそらく気付いているのだろう。だからこそ、カガリに対して見合い話をひたすら持ってくるのだ。せめても、女の幸せを知って欲しいと思うからこそ。だが、時々『お世継ぎを!』と言ってしまう辺りがキサカという男の根回しの下手さがわかるというものだ。 (犬や猫じゃあるまいし、そうそうポンポン産めるかっ!……というかお前が先に子供を作れ、一体いくつになったと思ってるんだ!) 思いだしたら腹が立ってきた。何気なく拳を握り、青筋が立ってくる。その時、カガリに影が差す。側に誰かが立ったのだ。また男だったら、それとなく八つ当たりして追い払ってやる――そう決め、振り向いたその先に居たのは予想外の人物だった。 「天下のアスハ代表ともあろうお方が、お一人で百面相などするものではないな。私で良ければ、話し相手位は努めようが……どうかな?」 男装の麗人――ロンド=ミナ=サハク。気を抜かれたカガリは何となくミナと会話する事になった。 立ったまま話すのも何だろう、という事で二人は廊下に出る事にした。廊下には休憩用のソファがあるからだ。――廊下だけでも広間の一つは作れそうな位の広さと豪華さがある――ソファに率先してハンカチを敷き、カガリを促すミナ。こうしてみると、そこらの男よりも紳士的な振る舞いが板に付いているのである。 「……どうも」 複雑な気分で勧められるまま、カガリは座る。その隣に、少し距離を置いて座るミナ。 「遠慮する事はない。この私と居て、話しかける事の出来る剛の者などそうは居らんよ」 女傑、ロンド=ミナ=サハク――長身かつ整った容姿。そこいらの男では力でも知恵でも束になっても敵わない位の実力と魅力に溢れている。男性より女性に人気があるというのも、無理のない話だろう。自分も男っぽいと言われる事があるが、彼女には遠く及ばないとカガリは思った。 「助かるよ。……どうも、こういう雰囲気は性に合わないんだ」 「何、大した事はしていない。何とも情けない男達だとは、先程から思っていたがね」 「ハハハ……確かに」 先程までカガリに言い寄っていた男達は、オラクル進撃の報を受けた瞬間から右往左往し始めてしまった。幾ら見てくれを取り繕っても、人間的に何ら成長していないというか、失望するほど期待もしていなかったが幻滅したのは確かである。 「それにしても、アスハ代表は落ち着いていらっしゃる。私も、その秘訣は教わりたいものだ」 言葉とは裏腹に動揺するそぶりを欠片も見せず、からかうようにミナが言う。ウェイターからグラスを受け取りながら、苦笑いして返すカガリ。 「そういう訳じゃ無い。先に慌てられたら、こっちが冷静にならなきゃならないと思っただけさ」 違いない、とお互いに笑うと、グラスを傾けた。 不意に、ミナが窓の方を見た。大きな廊下に合う、大きな窓。その先に北海があり、遠くを見ながらミナは世間話をするように切り出した。 「先程、“正義の騎士”殿が動き出した様だな」 胸がどきり、とする。愛しい人が戦いに行く――その事と、何故ミナがそれを、と疑問を口にする前、立ち上がったミナは大仰な身振りで先回りする様に言う。 「ヨーロッパ方面軍の皆が合唱しているのさ。“正義の騎士、来たれり”とな。『その者、紅き騎士と呼ばれし勇者、天より飛来して魔竜を討つ』、か。吟遊詩人にでも詠って貰いたい内容だな」 本職の詩人顔負けの艶のある美声で楽しげに謡うミナ。不謹慎な話だがカガリは同意した。グラスをウェイターに返すと立ち上がり、ミナの隣に立つ。少しでも窓の外を見ようと。見えるはずのない、戦場を。 まさに恋人を案じる乙女といったカガリの様子を見ながら、ミナは思った。 (その様に顔に全て出てしまう様では、まだまだ為政者として未熟だな。だが、そういう所がお前を護りたいと皆に思わせるのだろうな、“オーブの獅子姫”殿) 不思議な事にカガリだけでなくミナもこの場所が戦火に晒されるとは思っていない。よく知っているのだ――有事の際に見せる“紅の騎士”の強さを。かつて二度に渡り世界を救った勇者の、真の実力を。 真紅の装甲が、空気の壁とぶつかりと震える。鍛え抜かれたコーディネイターであるアスランをして歯を食いしばって耐えねばならない程の、並みのパイロットなら意識を保つこともままならない程の超加速でトゥルージャスティスは飛んでいた。 (間に合うか……いや、間に合わせてみせる!) スロットルを更に加速させていくアスラン。トゥルージャスティスの限界ギリギリとなる超加速――何としてもオラクルを止める為に。 これ以上の悲しみを広げない為にも。これ以上の悲しみを、食い止める為にも。そして――今も苦しんでいるセシルを止める為にも。 ただ、ひたすらにアスランは走る。悲しみを背負い、そこで食い止める為に。 「全隊、撃てぇぇぇっ!!」 号令も待ちきれず、ひたすらに撃ち込む。砲身も焼き切れよ、と云った具合か。 だが――その中を、悠然と歩を進めてくる者が居る。黄金の巨人、オラクル。 「化け者めっ!」 それは悲鳴にも似たものだったかも知れない。かつてベルリンを蹂躙された者達が味わった絶望――それが再び蘇る。 だが、ただ怯え竦む様な無様は見せられない。自分達の背中には護るべき人達が居る。それが、ハノーバー機動部隊総司令官エンリコ=マリーニを支えていた。 「弾幕薄いぞ! 火点集中せよっ! ゲルズゲー部隊は前面に展開、砲撃部隊を守れ!」 号令一過、ゲルズゲー部隊が陽電子リフレクターを展開しつつ機動防御に回る。それだけで守りきれるものでもないが、確かに前よりは被害が防げていた。“網”を越えたビームが若干の被害を出していたが、それは仕方が無い。 (よし、良いぞ……こっちに引き付けろ!) エンリコには、策があった。ここまではやられっぱなしだったが、おかげで戦力をある程度整えることはできた。相手は一機、そこに付けいる隙がある。 存分に相手を引き付け、火砲の存在を相手に嫌らしく押しつけ、その隙に、辺りに潜ませていたモビルスーツ部隊を一気に突撃させる。 その数およそ五十。いかなる人間だろうと、この多数の数には反応出来ない。そして、何とかダメージさえ与えられれば、それが突破口となる――それは、決死の策であったが、パイロット達は何も言わなかった。何としてもここで奴を倒さなければ明日はないとの思いは全員同じだったからだ。 「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」」 誰もが、雄叫びを上げて突っ込んで行く。ビームサーベルのものも居れば、不慣れな対鑑刀を保持しているものも居た。ルタンド、ダガーL、その他諸々――動ける機体をかき集めてきた、という感じだ。 それらは連携も何も考えず、ただ一息に斬り掛かることのみを考え肉薄。火線を潜り抜けた――そう思った瞬間、先頭の機体が爆発した。 『――そんなことぐらい、予想してないとでも思ったのかよ!』 その時、マリーニは見た。オラクルが変形したのだ。いや、それは変形ではなかった。背部に背負った円形の場所――そこから蜘蛛の足を思わせる巨大なクローアームが出現したのだ。その数およそ八。そして、その足の至る所からビーム刃が発振され、それらは巨大なビームサーベルとなって襲い掛かった。 ――おぞましい程の速度と、小回りを持って周囲のモビルスーツを蹴散らした。オラクルは元々大仏をモチーフとして作られているというが、これはさしずめ“千手観音”だろうか。全く予期しなかった場所からの攻撃に、突撃隊が動揺から立ち直った頃には接近していた機体の大半が撃墜されてしまっていた。運良く回避に成功し、反撃に移ろうとするものも居たがセシルの反応速度の方が勝った。 次々にモビルスーツ達は切り裂かれていく。それは、防衛という名の蜘蛛の巣に絡めとられた昆虫の末路。天敵に立ち向かわざるを得ない者達の、悲しい最後であった。 (アレが、奴の“切り札”か!) スウェン=カル=バヤンはようやく納得が云った。彼のパイロットとしての本能が、これまで彼を踏み止まらせていたその理由が。 (確かにこれならデストロイが持っていた死角は殆ど無くなる。そして、ここまでそれを使わなかったのは……) これは考えなくても解る。確かに強力な戦法だ。だが、所詮は一発技。それを最大限活用する為に、ここまで温存していたのだ。 スウェンは歯噛みしていた。考えてみれば、彼が命を捨てた突撃を敢行していれば、既にこの特性は表に出ていたかも知れない。そうすれば、あたら今の連中は命を散らすことも無かったはずだと。――だが、それは今更悔やんでも仕方のないことだ。 (せめてもう一人。あの火砲を潜り抜けられる者が居れば……!だが、状況は悪化し続けている。どうする?) そうすれば、確実に奴を屠れる。スウェンの経験が、そう言っている。だが、それを待っていては、更に事態は悪化するかも知れない。 スウェンは自問していた。だが、オラクルが残存部隊に襲いかかるのを見て、いよいよ我慢出来ずに出て行こうとした時、スウェンは見た。 ――天空より飛来する者を。 それは、“真紅の騎士”と呼ばれた者。それは、かつて世界を二度に渡り救った者。 その者の名は、アスラン=ザラ。“トゥルージャスティス”を駆る統一連合最強の男。 アスランは、手にしたビームサーベルをゆるりと持ち直し剣先を突きつけると厳かに言った。 「……お前を、止めに来た」 その真紅の姿が、燃え上がる様に。その双眸は、正しく正義を見据えて。 トゥルージャスティス――世界の守護者“三振り剣”の一つが遂に降り立った。 ソラは俯いていた。辺りには誰も、何も居なかった。暗闇の底で、ただ俯いていた。 不意に、ぼんやりとした光が浮かぶ。タチアナ=アルタニャン――ターニャだと直ぐに解った。 『何をしてるのさ、ソラ? 落ち込んでいたって何にもならないだろ?』 それは、怒っていると言うよりも諭す様な、慰める様な優しいものだった。 「……解ってる。解ってるけど……!」 ――では、どうすれば良かったのだろうか。 救えなかった。助けられなかった。どうしようもなかった。なら、どうすれば良いのか。 「私は、こんな思いをするために、こんな思いをする為に……!」 ――貴女に救われたんじゃない。そう叫び逃げだしたかった。しかし、それは言わずとも伝わったらしい。ターニャは続ける 。 『アンタを苦しめる為に、アンタを助けた訳じゃない。アンタだって苦しむ為に、生きている訳じゃないでしょ。でも……苦しむのを怖がって、進まないのは“生きている”って言えるの?』 核心を突く言葉に思わず、ソラは顔を上げた。そこにあるのは、ターニャの優しい笑顔。 『何故助けるのか? それは、その人それぞれの考えがあるんだろうけれど……結局は、“その人に生きていて欲しい”って思うからなんじゃないかな。形はどうあれ、その人に幸せになって欲しいんだろうね。……結果として、自分が犠牲になっちゃっただけで、さ』 それは、何処か悲しそうだった。けれど、誇らしそうな――悔いの無い笑顔。 「ターニャ……」 不意に、ターニャの姿が変わった。次に現れたのは――あの人。朴念仁で、不器用で、けれど、優しかった人――シン=アスカ。 『ソラ、あんたはそのままで居てくれ。そのままで……』 今でも覚えているその一言。鮮明に、心に刻まれた言葉。 今なら、何となく解る――どんな思いが、どんな心が込められていたのか。 また、姿が変わった。次に現れたのは、ロマ=ギリアム。 『僕達は、“みんなで”幸せになるんだよ』 「リーダー……」 ソラは圧倒されている、と思った。命を賭けて、一命を賭して一生を生きる――その意志に。その、想いに。 また、姿が切り替わった。懐かしい人――センセイに。 『ソラちゃん、貴女は俯いていては駄目。辛くても、見上げなさい。人は、前を見ないと周りを見る事の出来ない生き物なのだから……』 そうだ。ソラの恩師も、そう言った筈だ。『何時だって、空を見上げなさい』と。 俯いている訳にはいかない。命懸けで生きている人達の為にも。そして、懸命に教えてくれた人達の為にも。――命を賭して、自分を救ってくれた人の為にも。 ――最後に、誰かの声がした。それは、誰だったろう。 『……お強いのですね、貴女は。でも、無理はいけませんよ。人は、人に出来ることしかできない。けれど……生きているから、人は何かを出来るのですから』 それは、聞いたことの無い言葉だったかもしれない。けれど、あの人なら――あの人なら、そう言うだろう。そんな言葉だった。 いつの間にか寝てしまってしまったらしい。直ぐ側に居たジェスが彼女を起こさなかったのは、せめて少しでも休んで欲しいという親切心からだろう。こちらに気付いたジェスは暫く迷った様子だったが、意を決してソラに声をかけた。黙っていても、仕方のないことだからだ。 「カシムが逝ったよ」 淡々と、努めて冷静に。ソラに、負担を与えない為に結論だけを伝える。 「そうですか……」 ソラには、実感が無かった。ただ、のろのろと「何処ですか?」とだけ聞いた。 ジェスに案内され、ソラは霊安室に運び込まれたカシムに会った。 「安らいだ、顔ですね……」 「――ああ。それが、せめてもの救いだ」 せめて、苦しんで欲しくなかった。死ぬとき位、安らかであって欲しかった。もう一度、ソラはカシムの頭を撫でてあげた――偉かったね、と優しく語りかけながら。 走馬燈の様に、思い出が脳裏に広がっていく。たった数日だったのに――なんと激動の日々だったことか。その中で懸命に笑っていたのはこの子だった。周囲を明るくする為、周囲を幸せにする、ただ、その為に。 ジェスは、ソラが泣き出すものだと思っていた。だが、ソラはほんの少し瞳に涙を湛えただけで、直ぐにジェスの方を向き直った。 「ジェスさん、お願いがあります。――力を貸して下さい。“真実を伝える”貴方の力を」 それは、ソラの意地だった。最後に残された小さな、しかし譲れない意地だった。 ――生き残った者が、犠牲になった者達へ、しなければならないことがある。それを、ソラは理解していたのだ。 暫く迷った後、ジェスは頷いた。ソラの瞳――この旅が始まって以来ずっと見てきたこの小さな少女が、今は大きく見える。ジェスも見たいと思ったのだ。“奇蹟の少女”と呼ばれ、ただ翻弄されていた只の女の子が何を思い、何を決意したのかを。 それは、スウェン=カル=バヤンをして“驚異的な戦闘能力”と言わしめるものだった。それ程、両者の戦闘は壮絶なものだった。 飛び交うビーム、迸る火花――それが、ただ二機の機体の応酬に寄るものだと誰が信じられるだろうか。それは、軍隊同士の激突に匹敵する凄まじさだったのだ。 特にアスランの動きは同じパイロットとして信じられないものであった。オラクルのビーム網を重力を感じさせない最小限の動きで回避し、あまつさえビームをサーベルで弾いてみせる。オラクルもまたフレキシブルアームを駆使し間合いに入り込ませない。 (これが、最強と呼ばれる者の力か!) オラクル――世界最強のモビルアーマー。 トゥルージャスティス――世界最強のモビルスーツ。 両者の戦いが始まって暫く経つが、僅かの衰えもない。それどころかますます攻防は激しくなるばかりだ。 展開していた部隊も、スウェンでさえも――その遣り取りに口を挟む余地がない。援護しようにも、足手纏いになってしまいかねず、巻き添えにならないようゲルズゲーの影に隠れることしかできなかった。 「うおおおおおおおおおっ!」 『ウアアアアアアアアアッ!』 それは、精神力の戦いと言えた。少しでも心を弛ませれば負ける。だが、アスランは見切っていた。通信機越しに聞こえるセシルの声が、微細な動きが教えている。セシルの体力はもはや限界であると。故に長丁場の戦いに持たないという事が。 (その機体を長時間操る――それが君の体にどれ程の負担を強いているのかは想像に難くない。もう長くは保たないだろう。……だから、せめて君は俺が止めてやる) のらりくらりといなしつつ、セシルの疲労を蓄積させ、倒せば楽に終わる。戦闘者として、アスランが傑出しているのは単純な戦闘力だけではなく、そうした冷静な判断力によるものだろう。 だが、アスランはあえて援護を排し、短期決着を望んだ。そうした優しさはアスランの長所であり、短所である。 何度目かの競り合いの後、背部のフレキシブルアームをいくつかかまとめて切り落とす。セシルの叫び声が聞こえた様な気がして、アスランの心に嫌なものが広がる。 『邪魔をするなアァァァァッ!』 セシルの慟哭が、咆哮が聞こえる。その度にアスランは呻く――あれ程誓っても、あれ程願っても。それでも優しさが捨てられないのが、アスランという人間だ。たとえ組織を裏切っても、たとえ信頼を裏切っても――それでも、全ての人々を幸せにしたいから。それが出来ると思ってしまう所に、アスランのアスランたる由縁がある。 だから、そこに隙が生まれてしまう。『セシルも救いたい』という甘さが焦りを呼び、それを生んでしまった。 胸部三連装スプラッシュスキュラを紙一重で避け、一気に胸元に切りつけようとして――アスランは己の油断を知った。フレキシブルアームが新たに出現したのだ。 「まだ、こんな隠し技を……ッ!」 背部のものより小さなそれは、アスランですら全てを避けるのは困難だった。とっさに薙ぎ払うものの、全てを落としきることはできず、その内の一つがコクピットごとアスランを貫こうとした瞬間―― ――何もない筈の空間から伸びたビームが、胸部フレキシブルアームを切断した。 一瞬の隙を逃さず、その突然の乱入者は素早くジャスティスを支え、離脱する。その正体は、スウェン=カル=バヤンの機体“ハガクレ”であった。 『余計な世話かもしれないが、助けさせて貰った』 感情を感じさせない声色の仕官に救われアスランは戦士として後れを取った事が悔しいらしい、渋い声で礼を言う。 スウェンは今回の騒動でずっとオラクルを観察していた人間だ。危険な位置は、熟知していると言って良い。だからこそ、ああも良いタイミングでアスランを助けに入れたのだ。これまでの動きを見ていた、スウェンはアスランに言った。 『オラクルへの突撃は俺がやる。支援をしてくれるだけで良い』 「……馬鹿な、死ぬ気か!?」 『別に自殺願望などない。確かに貴方は優れた腕の持ち主だ。だが、その甘さを消せない限り同じことの繰り返しになる。だから、俺が前衛に回ったほうが確率は遥かに高くなる。ただ、それだけだ』 スウェンにとって、今回のミッションは気に入らないものだった。自分は手を出せず、目の前で同胞が次々と死んでいくのを見せ付けられるのだから。冷血と揶揄されようと、彼には彼なりの仲間意識があった。だから、幕引きをするのは全てを見続けていた自分がやりたかったのだ。 『奴を殺す。それで、ミッションは完了だ』 あくまで冷徹なスウェン。その言葉に秘められた怒りに、アスランは自分の甘さを痛感させられる。 (済まない、セシル。結局偉そうな事を言いながら、俺は……お前を倒す事でしか助けられない) その時――誰にとっても予想外の声がトゥルー=ジャスティス内に響いた。 『……アスランさん、大丈夫ですか?』 「ソラ!?」 “真実を伝える者”というのは往々にして手段を選ばないという条項があるだろうのだろうか。ソラは頼んだ事を少しだけ後悔していた。 「このテの病院には大概、量子通信機が備え付けてある。軍事施設だと真っ先に狙われるし、病院にも無いと色々不便だ。とはいえそうそう貸してくれる訳無いから……」 「……強引にお借りするって訳ですね」 たった今“お休み頂いた”警備員を見ると、さすがに気が咎める。こんな事態なので、警備員もごく少数だった。 早速見つけた量子通信機に嬉しそうに駆け寄るジェス。どんな事態であれ、通信するのが本分の人間である。 「で、何処の誰に何を伝えるんだ?」 《……俺がお前のことを凄いと思うのは、そこまで考え無しに動ける所だ、ジェス》 早速ハチの突っ込みにソラも思わず苦笑する。 「アスランさんの所へ。そして――セシルへ。大事なことを伝える為に……」 胸が高鳴る。これからすることは、ソラ=ヒダカが自分の意思で初めてする大冒険だ。けれど、伝えたい――伝えなければならない。 自分が、生き残ったから。生き残ってしまったから。だから、どんな理由であれシノとカシムの分まで伝えなければならない。 《ソラー、頑張レ! 応援スルゾー!》 「ありがとう、ハロ」 ソラは、微笑んだ。その笑みは何処か、“彼女”を思わせる安らぎを感じさせるものだった。 『セシル、聞こえますか? 私は貴方が大事に思っていた女性、シノ=タカヤの友人、ソラ=ヒダカです』 トゥルージャスティスの外部音声――そこから流れ出した声は、戦場という場所においてあまりに場違いなものだった。スウェンは怪訝な顔をしたし、アスランも正直、納得はしていなかった。だが、『通信させて貰えるだけで良い』ということで、許可したのだ。 だが――オラクルも外部音声を入れた事で、アスランもスウェンも、事態の推移を見守ろうという気になった。 『シノ……? 何故、こんな時に!? ソラって、シノを連れ戻しに来た……!』 『ええ、そうです。……私は誰よりも、シノが幸せになることを願っていました』 ここで、ソラは一息入れた。 『シノは、貴方の事を信頼していました。そして、私は貴方とシノが幸せになれるのなら――そう考えたこともありました。……でも、貴方は今、何をしているの?』 強い意志を感じさせる声に、これが本当にあのソラの声なのだろうか。あの泣いてばかり居た女の子なのだろうか、とアスランは内心驚いていた。 『……何って、俺は……!』 セシルが何かを言うよりも、ソラがずばりと言った。 『シノは……死にました。貴方がその機体に乗った時に』 『……なんだって?』 震える声――それは、セシル本来の声だ。機械に寄らない、本心からの声。 『カシムも、つい先程亡くなりました。……もう一度聞きます。貴方は、何をして居るんですか?』 立て続けの爆弾発言――セシルのトラウマは、その身を包む憤怒の炎はその程度で消えはしなかった。むしろ人としての心が音を立てて崩れていくのをセシルは感じていた。 『……なら、復讐だ! 今度こそ、俺の大事な者を、大事なモノを奪った奴等を全て滅ぼしてやるッ……!』 それは、紛れもないセシルの本心。だが、だからこそ次の言葉に動揺した。 『いい加減にしなさい! 貴方は、自分が何をしているのか、何を繰り返そうとしているのか――本当に理解して居るんですか! セシル、貴方がしていることは、もう一度貴方とカシムを作るだけなんだって、本当に理解してるんですか!?』 『……それは……!』 『貴方の戦いは、貴方の意志は、シノとカシムに伝えられるものなんですか!? 誇りを持って、あの二人に伝えられるものなんですか!?』 もはやソラは涙声だった。だが、それは悲しみの涙ではない――ソラの激情の涙だった。 『お願いだから――あの子達が願った未来を!あの子達が貴方に託した“命の証”を……無駄にしないでよ……』 それは、ソラの心からの言葉だった。今までの人達が、ソラに伝えたもの――それが結んだ一つの結晶だった。 『――俺は』 いつしかセシルの声から狂気は消えていた。 『……もう引き返せない……だから……』 その言葉の意味――それは、アスランは正しく理解した。だから、言葉少なく答える。 「……ああ、終わらせよう」 スウェンは一歩引いた。この場の幕引きをする人間に誰が相応しいか悟ったのだ。 「全力で来い! 後悔の無い様に!」 『ああ……行くぞ!』 ――もはや、死ぬ事以外に救いがないのなら。その人の人生を間違ったのだろうか。無意味だったのだろうか。 間違っていたのかもしれない。だが、決して無意味ではないはずだ。それは、懸命に生きた証拠。誰にも否定されない、その人だけの宝――それだけは誰にも否定することはできないのだから。 迷いは、もはや無い。 それは、正に神速だった。迷いがあったからこそ、セシルにも捉えることが出来たのだ。だが――今のアスランの動きは、真のトゥルージャスティスの動きは、誰にも止められなかった。 ビームは空しく空を切り、フレキシブルアームから発振されるビームソードは次々と切り落とされ、消えた。 起死回生のスプラッシュスキュラを放とうとしてついに姿を見失ってしまう。セシルは目を離した覚えはない。にもかかわらずトゥルージャスティスが居なくなった。リフターを分離し、その反動でセシルの目で追えない程の速度で視界から消えたのだ。セシルが再びその影を見つけたのは、トゥルージャスティスの刃は正確にオラクルのコクピットに突き立てる瞬間だった。ビームで形成された光の刃は苦痛も恐怖も感じさせることもなく一瞬でセシルを消滅させた。
https://w.atwiki.jp/pazdra/pages/3264.html
図鑑のトップページへ戻る No. 通常入手系 レアガチャ限定系 コラボ系 期間限定D系 レーダー その他 タグ検索 覚醒 スキル No.001-No.051-No.101-No.151-No.201-No.251-No.301-No.351-No.401-No.451- No.501-No.551-No.601-No.651-No.701-No.751-No.801-No.851-No.901-No.951- No.1001-No.1051-No.1101-No.1151-No.1201-No.1251-No.1301-No.1351-No.1401-No.1451- No.1501-No.1551-No.1601-No.1651-No.1701-No.1751-No.1801-No.1851-No.1901-No.1951- No.2001-No.2051-No.2101-No.2151-No.2201-No.2251-No.2301-No.2351-No.2401-No.2451- No.2501-No.2551-No.2601-No.2651-No.2701-No.2751-No.2801-No.2851-No.2901-No.2951- No.3001-No.3051-No.3101-No.3151-No.3201-No.3251-No.3301-No.3351-No.3401-No.3451- No.3501-No.3551-No.3601-No.3651-No.3701-No.3751-No.3801-No.3851-No.3901-No.3951- No.4001-No.4051-No.4101-No.4151-No.4201-No.4251-No.4301-No.4351-No.4401-No.4451- No.4501-No.4551-No.4601-No.4651-No.4701-No.4751-No.4801-No.4851-No.4901-No.4951- No.5001-No.5051-No.5101-No.5151-No.5201-No.5251-No.5301-No.5351-No.5401-No.5451- No.5501-No.5551-No.5601-No.5651-No.5701-No.5751-No.5801-No.5851-No.5901-No.5951- 御三家カラードラゴン○○りんカーバンクルゴブリンオーガ・修験鬼ファイター・ナイトデビルキメラ忍び精霊ゴーレム魔剣士女の子(回復娘)玩具龍攻撃態勢(英雄)スキルLvアップ用モンスター幻獣枠メタドラペンドラムギドラノエルドラゴン進化用たまドラ潜在たまドラ○○ピィぷれドラ○○タン元スペダン龍魔石龍ナンバードラゴン常設Dボス降臨ボス晩成型ドラゴン精霊族フルーツドラゴン童話龍剣士旧特典モンスター分類不能希石レア希石:火レア希石:水レア希石:木レア希石:光レア希石:闇 ゴッドフェス限定・元ゴッドフェス限定 一覧 オーディンメタトロンソニアカーリー時女神龍契士獣魔和龍喚士鋼星神フェンリル龍神魔爵アテン日本由来クトゥルフ系ネイコットン争女神大魔女フェス限化降臨モンスター龍刀士クロノマギアメノア シリーズ神 西洋神新西洋神西洋神第3弾和神新和神インド神新インド神北欧神話エジプト神話新エジプト神天使新天使悪魔四獣の神英雄神三国の神新三国の神戦国の神新戦国の神戦国の神第3弾星機の神新星機神明王の神ケルトの神メソポタミアの神 その他 ドラゴンライダー忍者色違いヴァルキリーパズドラZマジシャン鎧騎士魔導書勇士新勇士幻獣ライダー機導龍機導獣パズバトコラボ大賢龍宝石姫伝説の英雄元フェス限定 コラボガチャあり CDコラボ神羅万象チョココラボエヴァコラボアイルーコラボバットマンコラボHUNTER×HUNTERコラボハローキティコラボパズバトコラボドラゴンボールコラボ聖闘士星矢コラボビックリマンコラボDCコミックスコラボぷぎゅコレコラボ北斗の拳コラボB-side Labelコラボファイナルファンタジーコラボデュエル・マスターズコラボ進撃の巨人コラボサンデーオールスターズコラボクローズコラボBLEACHコラボるろうに剣心コラボキン肉マンコラボマガジンオールスターズコラボモンスターハンターコラボ鋼の錬金術師コラボKOFコラボ幽☆遊☆白書コラボペルソナコラボマジック:ザ・ギャザリングコラボパワプロコラボガンホーコラボガチャ銀魂コラボソードアート・オンラインコラボ仮面ライダーコラボ妖怪ウォッチWコラボFate/stay night[HF]コラボストリートファイターV AEコラボシャーマンキングコラボサンリオキャラクターズコラボチャンピオンオールスターズコラボサムライスピリッツコラボ コラボガチャなし ROコラボ太鼓の達人コラボECOコラボぐんまコラボケリ姫コラボガンホーコラボカピバラさんコラボCoCコラボグルーヴコースターコラボラグオデAコラボドラゴンズドグマコラボ高岡市コラボサーティワンコラボアングリーバードコラボパズドラZコラボ三国テンカトリガーコラボパズドラクロスコラボ逆転裁判6コラボPepperコラボマクドナルドコラボ 季節もの+α お正月バレンタインパズドラ学園ジューンブライド夏休みハロウィンクリスマスフェス限ヒロイン龍契士 龍喚士龍楽士神器龍物語 降臨イベント 一覧 15MP級20MP級25MP級50MP級99MP級 スペダン龍 元スペダン龍 華龍蟲龍丼龍猫龍機甲龍犬龍古代龍鉄星龍契約龍転界龍護神龍宝珠龍戦武龍伴神龍 その他 プレゼント モンスターメダル ヌエ・双角トロール古老色違いガチャキャラ色違い降臨キャラその他 トレジャー レーダードラゴンレーダー龍喚士精霊王オルファリオンパーツその他 ステッカーコレクション書籍特典イラストコンテストモンスター購入専用パズドラレーダー連動モンスター交換所専用 リーダースキル:【7×6マス】リーダースキル:【追い打ち】リーダースキル:【コンボ加算】リーダースキル:【覚醒無効状態】 モンスター名で検索 して、 「図鑑/×××」の部分をクリック すると個別ページに飛べます。 タグ検索 ※リンク先は【覚醒スキル】を持つモンスターの一覧です HP強化攻撃強化回復強化火ダメージ軽減水ダメージ軽減木ダメージ軽減光ダメージ軽減闇ダメージ軽減自動回復バインド耐性暗闇耐性お邪魔耐性毒耐性火ドロップ強化水ドロップ強化木ドロップ強化光ドロップ強化闇ドロップ強化回復ドロップ強化操作時間延長バインド回復スキルブースト火属性強化水属性強化木属性強化光属性強化闇属性強化2体攻撃スキル封印耐性マルチブースト神キラーマシンキラー悪魔キラードラゴンキラー回復キラー攻撃キラー体力キラーコンボ強化ガードブレイク追加攻撃チームHP強化チーム回復強化ダメージ無効貫通覚醒アシスト超追加攻撃スキルチャージバインド耐性+操作時間延長+雲耐性操作不可耐性スキルブースト+HP80%以上強化HP50%以下強化L字消し軽減L字消し攻撃超コンボ強化コンボドロップスキルボイスダンジョンボーナス ■攻撃系 ダメージダメージ+吸収ダメージ+自傷割合ダメージ固定ダメージ ■回復系 体力回復バインド回復覚醒無効状態回復 ■デバフ系 ターン遅延防御減少毒属性変化 ■盤面変化系 目覚めドロップロックドロップロック解除 ■強化系 ドロップ強化全体攻撃コンボ加算 ■ギミック無効化系 ダメージ吸収無効化属性吸収無効化ダメージ無効貫通消せないドロップ回復 ■パラメータ強化系 属性エンハンスタイプエンハンス回復力エンハンス覚醒数エンハンス ■防御系 ダメージ軽減 ■操作補助系 操作時間延長時間停止 ■ドロップ変化系 シングル変換ダブル変換列変換ランダム変換全ドロップ変換ドロップリフレッシュ特定型ドロップ生成 ■変換先ドロップ 火ドロップ水ドロップ木ドロップ光ドロップ闇ドロップ回復ドロップお邪魔ドロップ毒ドロップ ■その他 4ターン以下のスキル反撃ランダム効果ヘイストリーダーチェンジ落ちコン無効ルート表示 ↑カテゴリを選んでください モンスター図鑑 No.747 青龍の化身・カリン 青龍の化身・カリン No.747 レア度 5 レベル 1 最大Lv50 スキル 東方七星陣 進化素材 水の番人 コスト 20 HP 676 1622 ターン(最短) 14(8) 神化の蒼面 タイプ 神 攻撃力 519 1038 Lスキル 昇龍の舞 ダブサファリット 主属性 水 回復力 100 210 進化元 なし ダブサファリット 編集 副属性 なし EXP 400万 707,107 進化先 命護の青龍・カリン ダブミスリット 生息地・入手方法 ガチャレアガチャ 女の子ガチャ (2013/11/13 - 11/17 日経トレンディ「2013年ヒット商品ベスト30」2位獲得記念イベント ) クリスマスガチャ 進化・合成情報 進化:青龍の化身・カリン 命護の青龍・カリン 究極進化(守護命の青龍・カリン / 妙霊護の青龍・カリン / 覚醒カリン) 覚醒カリン 転生進化(転生カリン) 同スキルモンスター命護の青龍・カリン・守護命の青龍・カリン・妙霊護の青龍・カリン ブルーチェイサー・アクアチェイサー 青龍の化身・ミニかりん 演舞の青龍姫・カリン・霊幻の青龍姫・カリン スキル・Lスキル スキル: 東方七星陣 全ドロップを水、木、闇ドロップに変化させる Lスキル: 昇龍の舞 水木闇の同時攻撃で攻撃力が4倍。 備考 来歴 2013年6月28日、ゴッドフェスに先駆け実装 2016年4月14日、スキルレベル最大時 9ターン から 8ターン に変更。 ( 公式告知 ) 2016年7月6日、リーダースキルの攻撃倍率を3.5倍→ 4倍 に修正。( 公式告知 ) コメント よく見ると結構長い尻尾があるのね。全然気が付かなかった -- 2014-08-12 00 41 52 GFで2人追加できて3人。ほかの属性はだれもいないっていうのに・・・ -- 2014-09-13 15 29 45 クリスマスガチャでキターーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!! -- 2014-12-15 14 23 04 ↑3 5東方アンチ必死杉wwwいちいち構ってるお前らも同レベルだからほっとけよ... -- 2014-12-15 22 06 42 この時点ではミニにすべての面で劣ってるんだね。カリン全種類PTは浪漫か・・・ -- 2014-12-19 19 11 18 四神で青龍が東に配置されてんだから東方陣になってあたりまえだろ -- 2014-12-27 23 57 35 どこにでも出てくるのな -- 2015-04-09 16 00 35 どちらかというと神羅万象のサクヤのほうがにとりに似てる -- 2015-07-05 19 56 32 なぜカリンが水でメイメイが木なのかと… -- 2015-08-29 21 47 23 東方厨はタヒねwwwwwwww -- 2016-07-15 22 00 49 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/sinatmaskedrider/pages/77.html
第十三話 前編 長かった夜が明けた。日の光が、新たな惨劇の痕を照らし出す。 強大な力に耐え切れずに捻じ曲がった鉄筋が砂浜に突き刺さり、さまざまな瓦礫が転がり、重なり合い、不可思議な幾何学模様を構成する。 ユニウス沖の海岸は沈没時の高波にさらわれ、大きく様変わりしていた。夏休み、観光客でにぎわっていた時の面影は、もはやない。 不気味な存在感を放っていた人工島、ユニウスセブンも存在しない。何事も無かったかのように静かに揺れる海面、そこが、かつての惨劇の舞台だ。 ユニウスセブンの沈没、後に『ブレイク・ザ・ワールド』と呼ばれることとなる出来事の翌朝、ここら一帯の海岸を完全に封鎖した上で本庁とユニウス署による合同捜査が開始された。 それから、既にかなりの時間が経っている。はじめのうちこそ事態の大きさに圧倒された警官達も、次第に緊張感が薄れ、そこかしこで立ち話をしたり携帯電話をいじったりと好き勝手を始めている。 何しろ、一向にめぼしい成果は上がっていないのだ。見つかるものといったらガラクタばかり。これでは、だれるのも無理はないというものだろう。 そんな中、それでもマジメに、愚直に捜索をしていた一人の警官があるものに気付いた。 もとは、おそらくユニウスセブンの大地を構成していただろう、鉄筋の突き出た巨大な瓦礫が目に入る。だが、彼が注目したのはそんなものではなかった。 力なく地面に投げ出された白い手。この辺りは先ほどから何度も調べていたが全く気付かなかった。 慌てた彼はそこへ駆け寄る。 「大丈夫か!」 瓦礫の影に、十代後半くらいの、一人の少女が横たわっていた。少女はうつ伏せに倒れ、顔を半分砂浜に埋もれさせている。 白い顔は土気色に染まり、ピンク色の長い髪は砂と海水でひどく汚れている。 無駄だろうと思いつつも彼女を抱き起こす。身体中冷え切ってはいたが、かすかに胸が上下している。 「……生きてる?」 「う……ぅぅ」 思わず漏れた呟きに応えるかのように、少女が小さく呻いた。警官は通信機を取り出し、上司へと連絡した。 オーブで迎える朝が、随分久しぶりに思える。実際は、たった一晩空けただけのはずなのに。だが、たったそれだけの間に随分といろいろなことがあった。 昨日イザークたちと別れたアレックスは、誰にも会うことなくすぐさまオーブに帰った。シンのことはもちろん気になるし、デュランダルに事の次第も聞いておきたかった。 しかし、休暇がギリギリだった上、フェリーの時間が迫っていた。それを逃したら確実に間に合わなくなってしまう。フェリーの中からレイたちの家に連絡したところ、無事の確認は出来たが。 帰還した彼をモルゲンレーテで待っていたのは、未処理の報告書の山だった。遠まわしな悪意さえ感じるほどの、とんでもない量だ。 これくらい、キラならすぐに終わらせるんだろうが。 現実逃避気味に親友の事を思い出して苦笑するが、これをやるのは自分だ。 必死でモニターに向かい、キーボードを叩き続ける。かろうじて終わらせた時には既に朝日が昇っていた。 一仕事終えたと思うと緊張が解け、どっと疲れが出てくるが申請した休暇は昨日まで。のんきに休んでいる暇などない。今日からはまた通常業務が待っている。 だが、このままでは仕事にならない。そう思ったアレックスは眠気覚ましに社内の喫茶室で熱く濃いコーヒーをすすっていた。 ここが二十四時間営業で助かった。そう思いながらホッと一息ついていると、不意に後ろから声をかけられた。 「前、座るぞ」 この怒っているようなぶっきらぼうな声は、間違いなくカガリのものだ。そういえば、オーブに戻ってから一度も会いに行ってなかった。業を煮やして、自分から会いに来たようだ。 手にはたっぷりと食べ物の載ったトレイを持っており、返事も聞かず、アレックスの目の前の席に陣取る。 席に着いたカガリはあらためてアレックスの顔を見た。よほど、疲れて見えたのだろう。途端に心配そうな顔になる。 「大丈夫か、アスラン?」 「ああ、大丈夫だ」 そう言って微笑み返すが、ひどく引きつった微笑となる。アレックス自身が気付いていないほど、彼は疲弊していたのだ。 それも、無理のないことだ。何しろ、昨日死闘を繰り広げてからずっと、まとまった休息は取っていない。せいぜい、帰りのフェリーの中で軽く仮眠をとっただけ。 いかに彼でも、これでは疲れないほうがどうかしている。 いくらなんでもアレックスが無理をしているらしいことは分かったが、それでも少し安堵したカガリはさっそく目の前の食べ物に集中した。 ここ、モルゲンレーテの喫茶室は、軽食のメニューも充実している。味もなかなかだ。何より、ドネルケバブがおいてあるのが素晴らしい。チリソース、というのもよく分かっている。 彼女は満足気に香ばしいにおいを放つ肉料理にかぶりついた。やはり、旨い。あっという間に一つ平らげ、二つ目に取り掛かる。トレイにはまだ他にも特大ホットドッグまでのっている。 「朝からよくこんなに食えるな。少し、食べすぎなんじゃないか?」 アレックスから呆れ気味の忠告を受けるが、全く応えていない。少し気を悪くしたように、口を尖らせて反論する。 「余計なお世話だ。お前の方こそそんなんで足りるのか?」 アレックスの目の前にはコーヒーカップが一つ置かれているだけだ。 朝食は一日の活力、身体の資本と考えている彼女にとっては、むしろその方が信じられない。 睨みつけ、あらためてアレックスの疲れきった表情を見たカガリは元気になってもらおうと、発破をかけた。 「よし、何ならこれをやる。食え」 彼の前に、大皿にのった特大のホットドッグを置く。 「……いや、いい。それは君が食べてくれ」 胃もたれを起こしそうなほどの、香ばしいにおいが鼻をつく。見ているだけで胸焼けを起こしそうになったアレックスは、カガリの前にそれを押し戻した。 「遠慮をするな。奢りだぞ」 ホットドッグが帰ってくる。徹夜明けには、もう少し胃に優しいものを食べたい。 再度ホットドッグを返しながら、言う。 「疲れていて、食欲がないんだ」 「何でだ? 疲れているんならたくさん食べて力をつけるのが一番だろう」 心底不思議そうな表情で言うカガリに対し、アレックスは目眩を覚えた。 間違いなくカガリは風邪でも何でも食べて治そうとするタイプなのだろう。……そもそも彼女が風邪をひくところなど想像できないが。 ホットドッグが二人の間をさまよい、やっとカガリの前で落ち着いたころ、二人のテーブルに声がかけられた。 「やあ、カガリ。こんなところに何の用だい?」 「……ユウナこそ。社長ともあろう者がこんな所までわざわざ何しに来たんだ?」 笑いかけてきたユウナに対し、カガリはすげなく応える。彼は気を悪くした様子もなく、手に持ったコーヒーカップを誇るように掲げる。 彼ご自慢、外国製の最高級品だが、あいにくカガリもアレックスもその価値は分からなかった。 「いや、僕はコーヒーを飲みに来ただけだよ。愛用のサイフォンが壊れちゃってね」 そう言って、カップに口をつけて顔をしかめる。飲んではいないようだが、香りだけで判断してしまったようだ。 「う~ん、いまいちかな」 やっぱりサイフォンで淹れたのしか口に合わない。うそぶきながら、カガリの隣へと歩み寄る。 「カガリ~、よくそんなものが食べられるね」 「余計なお世話だ」 奇しくもアレックスと同じ事を言われたカガリはさらにむくれ、ホットドッグにかぶりつく。ユウナは呆れたように肩をすくめ、アレックスの方へと目を向けた。 「ところで、もう仕事は終わったのかい?」 「はい。つい先ほど」 「ふ~ん、それならもう増やしてもよかったかな?」 残念そうな顔をみせ、冗談とも本気ともつかないような言葉を吐く。 「まあ、いいや。ご苦労さん。疲れているようだし、今日は午後からでいいよ」 「……はい? いや、しかし」 「部署には僕の方から言っておくよ。それじゃ、僕はこれで」 言うだけいって、ユウナは出口の方へと歩いて言った。すれ違う社員から挨拶されるたびに、如才なく応答する彼の後姿を見て、カガリはポツリと呟いた。 「何しにきたんだ……、あいつ」 「……さあ」 力なく答える。ひょっとして、自慢に来ただけだろうか。 何にしろ、少しでも余裕ができたのは助かる。仮眠くらいなら出来そうだ。仕事と引継ぎは、しっかりと済ませておきたい。後に迷惑をかけないためにも。 アレックスは懐にしまった封筒に、服の上から手を置いた。 「けど、驚いたぞ。いきなりこんなものだけ置いて出て行ったんだからな」 カガリは手紙を取り出し、見せ付けるようにテーブルに置く。先日アレックスが残して言った書置きだ。 「すまなかったな、勝手に」 「いや、そんなことはいいんだ。お前の腕は知ってるし……、そのことについては心配していなかった」 「そのこと?」 他に、何か心配されるようなことがあっただろうか。不思議に思い、問い返す。 「……お前が、もう帰ってこないんじゃないかと思ってな」 「えっ? あ、その……すまない」 意外な答えにアレックスは動揺して視線を逸らし、口ごもりながらも謝った。 そんな彼をまっすぐに見つめて、カガリが尋ねる。 「もう、戦わなくていいんだろ?」 その言葉に、アレックスは無言のままだ。イザークの言葉が、シンの叫びが思い起こされる。 肯定の言葉をきたしていたカガリは返事がないのを不審に思い、彼の名を呼ぶ。 「アスラン?」 だが、その声も彼には届かない。何かを黙考している様子のアレックスをおもんばかって、カガリはそれ以上声をかけることなく、黙って待った。 やがて、アレックスはゆっくりと口を開いた。それは、カガリにとって思いもかけないような内容だった。 「俺は、もう一度アプリリウスに行く」 唐突な言葉に、カガリは目を丸くした。 カガリの表情に申し訳なさを感じつつも、アレックスは静かな、確かな決意を込めて告げた。 「俺一人、こんなところでのうのうとしているわけにはいかない」 「アスラン……けど、お前はもう……」 カガリはそこで言葉を切るが、言わんとしていることは分かっている。確かに、もう変身することは出来ないし、ZAFTはおろか警官ですらない。 戦うべき義務も理由も、何もないのだ。 「ああ。だけど、今でも戦っている奴がいるんだ」 イザークたちや、シンのように。ある意味では、デュランダル教授も戦いに身を置いているといえるだろう。 「俺が、いや、俺にも何かできることが、手伝えることがあるのかもしれない」 思いつめた表情で言うアレックスに、カガリは喉元まで出ていた反論の言葉を飲み込む。 「だいたい、関係ないといってそのまま放っておいて……もしそれで大勢の人が苦しむようなことになったら、今までしていたことが全て無駄になってしまう!」 意識しないままに激しい口調となってしまうが、それも仕方のないことかもしれない。 あの時墓参りに行って、あらためて思った。何もしないまま、誰かが死んでいく。あんなことは…… 「あんなことは……、もう繰り返してはならないんだ」 『いただきます』 食卓に座った四人は、マユが席に座るのを待って声を揃えて言った。 今朝も五人での朝食だ。マユが食事を作るようになってからは、ほぼ毎日ルナマリアたちは朝食を食べにきている。 シンはたまにぶつくさ文句を言ったりするが、食事は大勢で食べる方がいい。いつも一人で食事をしていたシンもそれは認めているし、別に本気で言ったわけではない。 それにマユも料理をつくるのが楽しくて仕方ないらしく、また料理の腕も上がってきている。おかげでルナマリアたちがさらに出入りするようになり、より食事の時間が美味しく、楽しくなっていく。 この騒がしくも楽しい食卓が、既に日常となっていた。 いち早く朝食を食べ終えたメイリンが、テレビを点ける。そろそろ芸能ニュースの始まる時間であり、メイリンはいつも欠かさずに見ていた。 『……ユニウスセブンについては警察は発言を控えており……』 テレビの画面で、お馴染みのアナウンサーが海――前方に見える展望台からしてユニウスの辺りらしい――の映像をバックに原稿を読み上げる。 「あれ? 何、このニュース」 朝食を食べ終わり、一息ついたルナマリアはテレビ画面を見て呟く。昨日も同じようなニュースを見たような気がしたのだが、思い出せない。 「お姉ちゃん、何言ってるの。ユニウスセブンが沈没したって昨日からニュースでガンガン言ってるのに あと、ご飯粒ついてるよ」 「え、そう?」 叱るような、呆れるような口調でメイリンが言い、口元を指摘する。ルナマリアは素早くご飯粒を口の中に放り込み、そっぽを向いてとぼけた。 じゃれあう二人をよそに、シンはテレビ画面に釘付けとなっていた。 やっと、報道されるのか。 あれから、既に一週間は経っている。それまでずっと情報操作でもされていたのか、ユニウスセブンと言う単語さえ聞くことはなかったが、どこかの新聞がすっぱ抜いたのが原因らしい。昨晩から急に取りざたされ始めた。 警察は無視を続けていたが、こんな大事、隠し続けられるわけがない。レイが今読んでいる今日の新聞でも一面トップだ。もちろん、MS関連の話など一切出てこない。すぐに、公式発表があることだろう。 それにしても……。 あの時以来、一度もMSが姿を現していないのか、穏やかな日々が続いている。気配すら感じることがない。おかげで、始まったばかりの大学の授業にも心置きなく出席できるし、みんなとバカもできる。 あれで、終わったのか? ついそう思ってしまうが、それがありえないことはシン自身が誰よりよく知っている。少なくとも、あの時戦った三体は逃げ仰せ、シンを手玉に取った赤紫の奴もいる。 普通のMSとはかなり違うようだが、敵であることはまず間違いない。苦汁をなめさせられた、苦い記憶が甦る。 あいつら、今度こそけりをつけてやる。 シンは拳をつくって掌に叩き合わせた。小気味いい音が、居間に響く。 「シン、どうかしたの?」 「あ……いや、何でもないよ」 女の勘という奴だろうか。怪訝そうな顔をしたメイリンが、シンの顔を覗き込むようにして言った。シンは慌てて手を振って否定するが、メイリンは全く納得していない。 「そう? 何か怖い顔してたよ」 突っ込まれて口ごもるが、メイリンはいきなり黄色い叫び声を上げてテレビの前へ猛ダッシュした。画面はいつの間にか芸能ニュースに切り替わっており、 オレンジ色の髪をした青年がマイクに向かって熱唱している映像が映し出されていた。 「きゃ~、格好いい!」 テレビを独占したメイリンは正座し、はしゃいでいる。つい最近売り出したばかりの、メイリン一押しの新人だそうだ。 呆れながらもシンは安堵のため息をついた。これなら、間違いなく忘れてくれるだろう。 こういうときにうるさいルナマリアは、マユと何かを一生懸命に話し合っており、こちらのことなど気にも留めない。 どうも、今日の予定を話しているらしい。今日は土曜日で、休日だ。どこかに遊びにでも行くのだろうか。 マユはあの時以来、ルナマリアの事を『ルナお姉ちゃん』と呼んで慕っている。ルナマリアもそれを喜んで受け入れ、ことあるごとにマユを連れてどこかに出かけている。 それに、メイリンやレイたち、他のみんなとも仲良くなってきており、新しい生活にも馴染んできているようだ。 それが嬉しくないわけがない。けど…… シンはどことなく寂しげな表情で、二人を見つめた。 「今日は休みだし、少し遠出しようか?」 「はい! マユ、バイクに乗るの初めてで、楽しみです!」 本当に待ち遠しそうな様子で、マユが言う。その言葉に気をよくしたルナマリアは顔をほころばせる。 「う~ん、どこがいいかな」 悩むルナマリアはふとレイの読んでいる新聞の紙面に目を止めた。 そういえば、あの辺も観光地だったわね。オーブは島国だし、海のこと嬉しそうに話してたし。 海が好きなのだろうか。 今日は土曜日だし、遠出するのもいいかも。 「それじゃあ、海でも見に行こうか」 それを聞いたマユはぱっと顔を輝かせる。 「え、いいんですか!?」 やはり、マユはすごく乗り気になっている。マユの反応を見ていたルナマリアもまた、嬉しそうに頷いた。 そこへ、やや冷たげな声が投げかけられる。 「海って、ひょっとしてユニウスに行くのか?」 二人の会話を聞いていた、というより聞こえてしまったシンは、眉をひそめてルナマリアに聞く。 「そうだけど、なに?」 ここから日帰りで行けて、しかもきれいな海といったらユニウスの海だ。夏になると、全国から観光客が集まるほど有名なところだ。 まだ寒いこの時期でも、サーファーが練習していたりする。 きれいな海をみせたいと思うのは当然だろう。 だが、ルナマリアの返事を聞いたシンはしかめてしまい、ルナマリアを怒鳴りつけた。 「ユニウスセブンにだけは、あの近くだけは絶対行くなよ!」 「……なんで?」 ルナマリアが確実に温度を下げた目でシンを見やる。ルナマリアだけでなく、マユまでもシンを冷ややかな目で見つめた。 口ごもるシンに対し、ルナマリアはさらに追い討ちをかける。 「まさか、理由もなくダメだ何て言わないわよね?」 MSのことなんて、言えるわけないだろ! シンは心の中で叫ぶが、うまく言葉に繋がらない。 「いやさ、危ないだろ?」 「どこが? もうとっくに沈んでるのよ。それに、本当に危なかったら解放してないわよ」 ニュースでは、解禁されたユニウスセブン沖の海岸に集まる野次馬達を映し出していた。確かにルナマリアの言うとおり、危険はないのかもしれない。 だが、MSはいつ現れるか分からないのだ。そんなところに、マユを行かせるわけにはいかない。 しかし、うまく説得出来るだけの言葉が浮かび上がってこない。仕方なくシンは再度、怒鳴りつけるようにして念を押した。 「と、とにかく……絶対行くなよ! 絶対だからな!」 「別に、行きたくもないわよ。けど、説明くらい……」 口を尖らせたルナマリアの言葉を聞くよりも速く、シンは部屋を出て行った。 「なんなのよ、もう」 開きっぱなしのドアを睨みつけ、ルナマリアはぼやく。それで初めて、今にも泣きそうな顔をしているマユに気付く。慌ててルナマリアはマユを慰めようとする。 「あ、ごめん。マユちゃんが悪いわけじゃないんだから……ね?」 「……でも、お兄ちゃん……」 「気にしないの。シンがああなのは前からなんだから」 「……はい」 返事をして、ドアを見つめる。その眼差しは、やはり寂しさをたたえていた。 「本当にいいの?」 バイクの後ろに座り込んだマユに対し、ルナマリアが聞く。ケンカの原因のところに行くというのはどうにも気が進まない。にもかかわらず、 その問いにマユは頷き、あろうことか提案までした。 「はい。そうだ、いっそユニウスセブンの方まで行っちゃいましょうよ」 「え、いいの? シン、さんざん反対してたけど」 「いいんです。お兄ちゃんの言うことなんて気にしないで下さい」 頑として言い放つ。完全に意固地になっているようだ。やはり兄妹だ。こういうところはよく似ている。 こうなったらてこでも動かないだろう。仕方ない。 経験から、そう判断したルナマリアは嘆息し、タンデム用の白いヘルメットを取り出した。いつもはメイリンが使っている奴だ。 マユはそれを受け取って頭にかぶり、ベルトを締める。 「これ、ぶかぶかです」 ひさしの部分をつまみあげながら言う。まあ、メイリンでも少しゆるいくらいのサイズなのだ。仕方ないと言えば仕方ない。 その仕草に苦笑し、ルナマリアはヘルメットの上からマユの頭をポンと叩いた。 「ま、仕方ないわね。今は我慢して」 「わひゃ!?」 突然目の前が真っ暗になってしまい、驚いたマユは素っ頓狂な悲鳴を上げた。 いきなりで驚いたマユが手を離し、ヘルメットが落ちる。しかも、前の方に偏った落ち方をしてしまったおかげで、マユの顔は完全にヘルメットに埋もれてしまったのだ。 その様子を見ていたルナマリアは耐え切れなくなり、つい噴き出してしまう。 「う~、何で笑うんですかぁ。ひどいです」 ヘルメットを持ち上げ、上目遣いでルナマリアを睨みつけてくる。しかし、どうにも迫力がなく、逆に愛らしく見えてしまい、またも噴き出してしまった。 「も~、そんなに何度も笑わないでください」 「ごめんごめん。さ、行きましょうか」 「はわ!?」 ルナマリアは謝りながら、もう一度マユの頭をぽんぽん叩いてバイクに跨る。またヘルメットが落ちたマユは、再度悲鳴を上げた。 「どう、マユちゃん。二人乗りの感想は?」 信号で止まった機械に後ろを向き、ルナマリアが尋ねる。 マユがバイクに乗ったことがない、と言うのを考えて安全運転を心がけたつもりだったが、大丈夫だろうか。乗り慣れていない者にとっては、たとえ法定速度であってもかなりの負担となる。 マユはしかめっ面で、無言のままだ。さっきのあれで怒っているせいもあるだろうが、顔が変にこわばっている。風圧か何かで筋肉が硬直しているのだろう。 やはり辛いのだろうが、どうしようもない。 「あと、もうちょっとだから、もう少し頑張って」 憮然とした表情で無言のままだが、首をかすかに縦に振るのが見える。ルナマリアは満足気な笑みを浮かべて、前方に向き直った。
https://w.atwiki.jp/6war/pages/496.html
基本情報 名前 ガリア・フェン 生没 アルファ (667~727) 出身 ヴァーグリア国 種族 人間 性別 男 略歴 ヴァーグリア国の軍師を務め、常勝将軍と呼ばれ、リファードの戦いでカルディスを、アニスの戦いでディアルとルーディアを撃退した男。 後にベルザフィリス国主となったルーディアが同盟を申し込む為に来訪するが、そのときガリアは、国主ロレアから「同盟を結ぶも結ばないも、全てお前に任せる」と、全権を委任された。 そして、ルーディアとの会見の末、その器量と度量に感じ入ったガリアは、同盟に応じると返事をした。 その後は、同盟条件である「ベルザフィリス国は北方の、ヴァーグリア国は南方の戦乱を終決させる」を果たすため、これまで防衛にのみ徹し、蜉蝣時代の乱世に直接介入はしなかった方針を転換、ロザドリスの戦い(693)でカーリディア国軍を壊滅させると、電撃的な侵攻で南方を平定させロンドーナ大陸東南部の戦乱、通称「南方の戦乱」を終結させる。 それら諸国を属国にすることはなく、あくまでも私闘を禁じる盟約だけを結ばせると本国に帰国、以後彼らの代で大きな戦いは起こらず、内政に全力を傾けた。 関連項目 蜉蝣戦記
https://w.atwiki.jp/gods/pages/63434.html
ディエゴカガヤマ(ディエゴ加賀山) キリスト教の福者。 ペトロキベ(ペトロ岐部)と187殉教者の一。 記念日は7/1。 関連: バルタザルカガヤマハンザエモン (バルタザル加賀山半左衛門、父)
https://w.atwiki.jp/suteteco/pages/60.html
【1スレ目・Ⅲ】 ●強化月間 ●新必殺技!エクスカリバータイフーン! ●VF-19バルキリー 参戦!! ●アビーの日記 ●月面にて ●恥のバレンタイン事件 ●心の空白!?ヘブンズベース攻防戦! ●立てドモン!嵐を呼ぶタッグマッチ ●反逆のヨウラン ●悪夢!デスティニープランの選択! ●戦えシン!主にオーブ近海がリングだ! ●Dプラン 脇キャラ編 ●喜劇で悲劇 ●生まれ変わったアスラン! ●来るなら来い!決死の逃亡者! ●頭髪の危機! カガリと毛生え薬始動 ●がんばれ(?)カガリ!TV討論がリングだ ●ああ、整備士さん ●ラクス様 スーパーモード ●埋め作業 ●アスランを鍛えろ!シャッフル同盟大行進 ●アスランを鍛えろ!シャッフル同盟大行進 そして数年後…
https://w.atwiki.jp/pazdra/pages/915.html
旋風機龍・カノープス No.285 レア度 6 レベル 1 最大Lv99 スキル トルネードカノン 究極進化 五機龍合体・ゴッドカノープス コスト 25 HP 1528 4126 ターン(最短) 20(5) タイプ ドラゴン/マシン 攻撃力 739 1552 Lスキル 大地の力 主属性 木 回復力 34 119 進化元 なし 編集 副属性 なし EXP 400万 4,000,000 進化先 究極進化(1種) 覚醒 木ドロップ強化 / スキルブースト