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チチチ……と遠くから小鳥のさえずる声が聞える。 少し開いた窓からは穏やかな風がカーテンを揺らし、ゆるやかに頬を撫でる。 広い広い寝室の中には眠り姫が一人。 読みかけの本を傍らに、大きなベッドの中で彼女はこんこんと眠り続けていた。 本のページがそよ風でパラパラとめくれていく。 木漏れ日よりの午後の風は、どこまでも優しくて心地よい。 そんな眠り姫の居室にもう一人の”姫”が入ってくる。 静かにベッドのそばまで来ると、眠り姫の寝顔をさぞ面白そうに眺めていた。 「――!?」 そばに立つ人の気配を察したのか不意に眠り姫は目を覚ます。 目覚めた彼女の目の前にあったのは王子のキスではなく、『平和の歌姫』ラクス=クラインの笑顔だった。 「あらあらごめんなさいね。起してしまったかしら?」 「ラ、ラクス様あ!?ど、どうして?」 「お部屋のそばまで来たものですから、一言ご挨拶をしていこうかと思いましたの。ところがソラさん眠っていたいらしたでしょう?つい……」 そこまでいうとラクスは自分の頬につんつんと人差し指を指す。 ジェスチャーだ。 何の事だろうとソラが自分の頬を触ってみると、濡れた感触がある。 よだれだ。 「!!!!!」 慌てて手で拭く。 どうやらソラはずいぶんみっともない顔で寝ていたようだったのだ。 恥ずかしい事この上ない。 そんな様子を見てクスクスと楽しげに歌姫は笑った。 「ソラさんの寝顔、とても可愛らしかったですわ」 「い、いじわるです。ラクス様」 朗らかな笑いが二人を包む。 「私、これからお仕事で官邸の方に出かけますの。しばらくの間お留守番をお願いいたしますね」 「は、はい!」 宮殿には多くのメイドや執事、御付の武官などがいる。 別にソラにことづける必要は無いのだが、それがラクスの心遣いというものなのだろう。 「では」と軽く会釈をして立ち去ろうするラクスにソラは思わず声をかけた。 「あ、あ、あのっ。ラクス様!」 「何でしょう?」 「い、行ってらっしゃい……」 「はい、行ってきます」 ニコリと微笑んでラクスは出かけていった。 まるで穏やかな姉が、慌てんぼうの妹を見送るような、そんな穏やかな匂いを残して。 ベッドの上でソラはまるで狐に摘まれたような表情をして、ぽかーんと佇んでいた。 ふと今の自分が置かれている境遇を思い返す。 今までソラは世界中の多くの人々がそうであるように、ラクスの事を学校の授業や新聞、TVといった人からの伝聞やメディアを通してしか知らなかった。 『平和の歌姫』『世界の救世主』……等など飽きるほど聞いたフレーズの上で、会った事もない彼女をひたすら敬愛していた。 まるで雲上の女神を敬うがごとく。 ところが自分は今ではそんな彼女と気さくに会話を交わしている。 しかもラクスが住む宮殿の中で。 そう、ここはキラとラクスが住む別邸――宮殿の一室なのだ。 アスランの手引きでソラは今ここの住人になっていた。 自分の今の境遇について、彼女の頭の中には一つの言葉しか思い浮かばなかった。 「……信じらんない」 枕の横でハロがで憎まれ口を叩いている。 「コラ、ソラ、オキタバカリデ寝惚ケテイルノカ? ウワノ空!」 でもその声はソラの耳には届いていなかった。 話は一週間前に遡る。 アスラン・メイリン夫妻と共に会食したあの夜、ソラは二人に連れられてアスランの運転する車でラクスが住む別邸へと向かった。 ラクス=クライン邸、巷で言われる『歌姫の館』はオロファトの郊外、首都の喧騒が嘘のような静寂で包まれた場所にある。 『歌姫の館』は世界の長が住むにふさわしい威風堂々とした宮殿になっており、オーブを包む大海を望む眺望良好な場所に立てられている。 またその周囲は深い森に囲まれ、自然のままの景色がふんだんに残されていた。 もちろん統一連合の平和と力の象徴である二人の重要人物を守るべく、万全のセキュリティが敷かれているが、ラクスの意向もあって暗視カメラや赤外線センサーの類は巧妙にカモフラージュされ、そうと知らされなければ自然公園としか思えないだろう。 森の中に作られたオロファト市街から続く、しっかりと舗装された二車線道路を走り抜けるとようやく正門が見えてくる。 厳重に警護された大きな正門の前に護衛兵達が詰めており、アスランの車を認めて近寄ってきた。 アスランがウィンドウを降ろして顔を見せ、軽く片手を上げるとすぐに敬礼して、門を開く。 中には真円を描く満月の下、月夜に眠る森林に開かれた一筋の道。 道を明るく照らす街灯の導きを頼りにずっと進むと、その奥には煌びやかな大きな館があった。 そこが三人の目指す場所、軍神キラ=ヤマトと平和の歌姫ラクス=クラインが住む宮殿だった。 TVの中でしか見た事のない豪華絢爛な宮殿を前に、ソラはアスランの運転する車の後部座席でカチガチに固まってしまっている。 「だ、大丈夫なんでしょうか……?」 「何が?」 「だってだってラクス様のご自宅でしょ?本当なら私なんかが行ける所じゃないはずですよ」 「平気だよ。もうラクスとキラには連絡を入れておいたから」 まるで友達の家に行くような気軽さでアスランは言う。 とはいうものの、ソラは気が気でない。 平和の歌姫にして、統一連合の象徴であるラクス=クライン。 世界の守護者にして、最強のMSパイロットである軍神キラ=ヤマト。 その二人に会いに行くのだ。 しかも二人の家に居候させてもらうという、常識なら考えられない願いを引っさげて。 これで緊張するなという方が無理だろう。 助手席に座るメイリンはコホンと咳払いをひとつして、そんな彼女に厳粛そうに話しかける。 「ソラ=ヒダカさん」 「は、はい!」 「今から貴方が会う御方は大変高貴な位の御方です。くれぐれも、粗相のないように」 「わ、わ、わ、わ、わ、分かってますっっっ」 そんなソラの慌てぶりにメイリンがぷっと笑い出す。 「あまりからかうなよ」 そんな妻のいたずらにアスランは苦笑する。 宮殿の前に車を止めるとアスランは携帯電話をかけ、宮殿に詰める担当官に伝える。 ――今到着した、と。 そして三人は宮殿の玄関をくぐる。 だがその瞬間、乾いた破裂音が数度響き渡った。 何事かと驚くソラをとっさにメイリンは抱きかかえて、その場にうずくまる。 反射的にアスランは懐の銃に手を伸ばしつつ、二人をかばうようにすばやくその身体の位置を変える。 三人の鼻腔に火薬の臭いが漂ってきた。 瞬間、辺りに緊迫した空気が漂う。 するとソラは頭に奇妙な違和感があるのに気付き、そっと手を伸ばす。 そこにあったのは―― 「……紙テープ?」 パーティ用のクラッカーだ。 それを見てアスランとメイリンはあっけに取られて互いの顔を見合わせる。 すると三人にこの喜劇を生み出した館の主達が声をかけて来た。 「こんばんわ、皆さん。アスラン、メイリンさん。それに……ソラ=ヒダカさん。」 宮殿の玄関ロビーで、百合の花の様な穏やかな笑顔が三人を迎える。 ラクス=クライン、その人だ。 隣には彼女の夫で世界の英雄、キラ=ヤマトがいる。 そして彼等の後ろには数人の執事やメイド達が控えていた。 ラクスの足元では「ソラガ来タ! ソラガ来タ!」とピンクハロがはしゃぎまわっている。 「ラ、ラクス……。い、一体どういう事なんだ?」 「どうかしたのですか?アスラン」 「いや、…その」 どうにも状況が読めない。 頭から紙テープを垂らしたままのアスランの前で、ラクスはまったく場の空気を読んだ様子も無くにっこり微笑んでいる。 傍らのキラがぎこちない笑顔で、説明する。 「ソラさんが来ると言うから、緊張をほぐして喜んでもらうためにはどうしたらといいかなって、ラクスが一生懸命に考えたんだよ。まあそれで……」 「せっかく、クリスマスの時の残りを倉庫から引っ張り出して来ましたのに。ねえ、キラ」 「苦労したんだよね、探し出すまで」 ひとつだけ残ったクラッカーをラクスが鳴らす。 間の抜けた空気に、間の抜けた音がパンっと弾けた。 「ま、ま、紛らわしい真似をするんじゃないっっ!!」 かくてようやく事情を理解したアスランの怒鳴り声が、宮殿ロビーに響き渡るのであった。 ――とりあえずメイド達が散らかった紙テープを片付ける。 そして周囲が落ち着くのを見計らうとキラがいつもの笑顔でアスランをなだめた。 「そう怒らないでよ。皆を喜ばそうと思ってやったんだから」 こういう顔をされるとアスランは弱い。 彼がキラに甘いといわれる所以だ。 「わかった、わかった。ったくもう気にしないよ」 「じゃ」 キラが右手を指し出す。 「しょうがないな」 二人の英雄はがっちりと握手をした。 そんな二人をメイリンはやれやれと思ってしまう。 「ところで話は聞いたけど、ずいぶん大変だったみたいだね。メイリンと二人で再開発地区でちょっとした捕り物までしたそうじゃない」 「でもケガ人も大して出なかったし、結果オーライってところね。キラにも見せてやりたかったわ、この人の大立ち回りを。ちょっとした武勇伝ね」 キラの問いにメイリンがアスランの代わりに答える。 「へえ……」 「ぜひお聞きしたいですわね」 「オイオイ、勘弁してくれよ」 はにかむアスランに周りは朗らかな笑いで溢れる。 「それでだな、キラ。さっき電話でラクスに相談したんだが……」 アスランは傍らに立つ茶色の髪の少女の肩に手をやり、二人に紹介する。 「もう知ってるだろうけど、この娘が俺が話したソラ=ヒダカだ。バルトフェルドさんがやり過ぎてしまってね。まあ騒ぎが収まるまでここで預かって欲しいんだ」 「ラクス」 「ええ、分かってますわ、キラ。お部屋の方はもう準備させてますから、安心して下さいね」 ラクスは快く快諾する。 「こんばんわ、ソラさん。ようこそ歓迎するよ」 「またお会いできましたわね、ソラ=ヒダカさん」 クラッカーの出迎えにあっけに取られていたソラだったが、キラとラクスから挨拶されて、はたと我に返る。 「は、はい!こんな夜遅く本当に申し訳ありません!」 緊張する自分と格闘するのが精一杯だという様子だ。 無理もない。 どうやらクラッカーだけでは彼女の緊張を解くにはまだまだ不十分だったようだ。 とはいえ空港での様に気絶してしまうわけではないから、一歩前進というところか。 そんな心境を察してか、キラとラクスはニコリと彼女に微笑んだ。 ラクスはまるで母親が子どもをあやす様に、静かになだめる。 「どうか気になさらないで。謝るべきは私の方なのですから。政府の方針とはいえずいぶんご迷惑をかけてしまったようで、本当にごめんなさいね」 「い、いえ!だ、大丈夫……!大丈夫ですから、私……」 「お強いのですね……。でももう無理をなさらないでいいのですよ。どうか好きなだけここでゆっくり休んで、疲れを癒して下さいね」 固く閉じられていた心の壁がゆっくりと解きほぐれていく。 安らぎが体中に染み渡っていく。 「はい……、ラクス様」 やっとソラも笑う事ができたようだ。 その様子を見ていたキラは控えていた執事を呼び、二三命じる。 「せっかくだから寝る前だけどお茶でもどうかな。皆、少し体も冷えてるだろう?」 「それはいいですわね、キラ。皆さんもぜひご一緒していただけますわよね」 満月を愛でながら親睦を深める深夜のお茶会。 キラとラクスの粋な計らいを、無論三人とも断るわけもなかった。 ――そしてあの夜から一週間。 ソラは今ここにいる。 翌日から彼女はラクス邸こと『歌姫の館』での生活を始めた。 政府の役人もマスコミも来る事はなく、部屋にある大型液晶テレビをつけてみると、まるで自分の事は忘れ去られたように、別の話題で画面は占められていた。 木漏れ日よりが心地いい。 窓から眺める景色は二色の青――遠く蒼い空と深く蒼い海に染まっている。 豪華ながらも過剰に華美ではない部屋は、まるで絵本の中のようだ。 まるで外の時から切り離されたような、そんな感じがする。 今日は何曜日だったけ? そんな当たり前のことすら忘れさせてしまう、静かで揺るやかな時間がここには流れていた。 (今日はどうしようかな……) 傍らには読み終わった文庫本が一冊転がっている。 (これ、図書室に返して新しいの読もうかな) 「図書室行ってくるから、ちょっとお留守番しててね」 ハロにそう言い残すと、ソラは本を手に取り部屋を出た。 そこでふともう一人の恩人の事を思い出す。 彼にも連絡を入れておこうとソラは思った。 「それにしても、激動の人生を歩んでいるなあ、ソラは」 《ジェスさん、他人事みたいに言わないでください。大変だったんですから》 「まさかそっちにいる事を報道の連中が嗅ぎ付けてないよな。俺が言うのも何だが奴らの鼻は犬より利くからな」 《変な冗談止めて下さい。大丈夫ですよ、誰も来ません》 ジェスには、電話口の向こうで口を尖らせているソラの表情が容易に想像できた。 あの日必死にソラを探していたジェスとカイトは、翌朝覚えのない番号からの着信を受けたのだった。 それはソラからの電話であり二人は安堵し胸をなでおろしたのだが、彼女の居場所を尋ねてみれば、窮地をアスラン=ザラに助けられて、今はラクス様の家にいますとの答えである。 一瞬、気持ちが錯乱して幻覚でも見ているのかと本気で心配したジェスとカイトであったが、メイリン=ザラが自ら電話に出て、正式にソラをラクス邸にて保護することとした、との説明を受けるに至って、仰天してしまったのであった。 「しかしラクス=クライン邸にこんなに簡単に入れるとはね。他のジャーナリスト達が聞いたら地団駄を踏んで悔しがるぜ。あそこは聖域扱いで、取材は一切拒否を貫いているからな。テレビや雑誌が今までいくらアタックしても、全部玉砕の有様だ」 《……ジェスさんも、やっぱり取材をしたいんですか?》 「まさか! 俺の専門は戦場ジャーナリストだぜ。平和の楽園は取材対象外ってね」 奇跡の少女が『歌姫の館』に招待されている。 この事実を明らかにすれば、編集長その他、色々な筋よりラクス邸を取材できないかと打診を受けることは確実であろう。 だがジェスは他人に漏らすつもりはない。 有名人の邸宅取材などという仕事にはまったく興味がないのも確かだが、ソラを取材のために利用するような真似は今後一切したくないのとの理由もあってのことだった。 「まあ、ともあれ無事に事がすんで良かったよ。今後はいくら頭に血が上っていても、軽率な行動は慎むようにな。馬鹿なコメンテーターを怒鳴りつけたいときは、俺が代役を務めてやるからさ」 《もう! そのことは忘れてください!》 あわただしいやり取りの中で電話を終えたジェスは、ソファーに身体を預けて大きな、とても大きなため息をついた。 「まったく、心配をかけさせるお嬢さんだ。もう勘弁して欲しいぜ!」 あの夜は結局、明け方まで散々ソラを探し回る羽目になり、連絡が入ったのは翌朝午前十時を回った頃だった。 思い出すだけでも本当に心底疲れきってしまうが、同時にこれで良かったのだとジェスは天井を仰いで見る。 その有様を見たカイトはハチに呟く。 「しかし“キング・オブ・自己中”『野次馬』のジェスをここまで振り回す女の子が二人もいるとはな……世界は広いもんだ」 《これを機会に、周囲に迷惑をかけている自分の無鉄砲さを反省してくれれば、幸いだな》 ジェスも良い友人を持っている。 『図書室』はこの宮殿内の一角に設けられた専用のもので、蔵書数は数万冊に上る。 百科事典や古典文学の全集、最新のベストセラーまで揃っておりその規模はちょっとした図書館並みだ。 ここに来たばかりの時、時間を持て余していたソラに、何人もいるメイドの一人が教えてくれたのだ。 以来、この『図書室』で一日一冊は本を借り、自室で読むのがソラの日課になっていた。 なんでもラクス邸『歌姫の館』建築の際に主席のカガリが用意させたらしい。 カガリ曰く「これだけの屋敷なら、一部屋ぐらいこういうところが無いと締まらないだろ」という事だという。 もっとも理由はそれだけでは無いらしいが。 ジェスに電話した後、もう行き慣れた長い長い廊下を先に進む。 そして幾つもの角を曲がると、そのうち『図書室』というプレートが掲げられた部屋に行き当たる。 扉を開けると数え切れないほどの無数の本がソラを出迎える。 何度か行き来して覚えた書棚に元通り読み終わった本を戻した。 そして天井まで届く棚に敷き詰められた数々の本を見ながら、「次はどれにしようかな?」とソラはもの楽しげに見ていた。 いくつもの本棚に並ぶ無数の本をざっと眺めたり、適当に一冊手にとって軽く読んでみる。 さながらウインドーショッピングのようだ。 ところが時間も忘れてそうしていると、他に誰かいるのに気づいた。 誰だろうと思って気配のする方を覗いてみる。 するとそこには静かに本を読むキラの姿があった。 「あ、キラ様」 「やあ、ソラさん。君もここにいたのかい」 「はい。本を読み終わったので返しに来たのと、また新しいのをと思って」 「何の本だい?」 「『渚の少年』っていう先月ベストセラーになった小説です。ここで借りて昨日読み終わったんです」 「そうなんだ」 「キラ様は?」 「僕は別に。ただ今日は休みなんで、何か本でも読みながらゆっくりと過ごそうかと思ってさ。そういえばソラさんはもうここの生活には慣れた?」 「はい、お陰様で」 「そう。良かった」 キラはニコリと笑う。 「ところでキラ様は今日はお仕事は?」 「今日は日曜日だよ」 「あ……」 ソラは思わず赤面してしまう。 浮世離れしすぎて日にちの感覚をすっかり忘れてしまったようだ。 「す、すいませんっっ、キラ様」 「いいよ、別に。僕にとってもまともな日曜日は久しぶりだし」 「そういえばラクス様はお仕事でお出かけされましたね」 「うん、今日はオロファト市内の孤児院の慰問だって」 「……そうなんですか」 孤児院と聞いてソラの表情が一瞬曇る。 するとどこにいたのか、不意に5歳ぐらいの男の子がキラに泣き付いてきた。 「キラ兄ちゃ~ん」 ベソをかいているその子をキラは優しくなだめながら抱き上げる。 「どうしたんだい?」 「ほんがたかいところにあってとれないの~」 「よしよし、僕が取ってあげるから。もう大丈夫だよ」 男の子を抱っこしたままキラは、男の子の指差す本棚へと歩いていく。 ソラもその後をついていった。 その子が欲しがっていた本は棚の真ん中あたりにあった。 キラは片手で男の子を抱いたまま本を取って渡してやる。 スポーツカーの写真集だった。 「これかい?」 「うん、ありがとう!キラ兄ちゃん!」 お気に入りの一冊なのか男の子は大事そうにそれを抱えると、二人に大きく手を振って走り去って行った。 笑顔で見送るキラの横で、ソラは複雑な表情を見せていた。 「どうしたの?」 「……あの子も私と同じなんですね」 「……うん。あの子も両親のいない孤児だよ。君と同じように戦争で親を失った子なんだ」 「……」 沈黙が二人を包む。 ソラがこの宮殿『歌姫の館』で子供の姿を見たのは翌朝の朝食の時だった。 案内された食堂では大勢の子供たちが登校前の慌しい朝食を取っており、その中には彼らとともに食事を取るキラやラクスの姿もあった。 その時までソラは宮殿での食事ということで、厳粛で堅苦しい雰囲気を想像していたのだが、目の前の光景は全く逆で、そこはどこの家庭でもある暖かい喧騒に満ちている。 見れば小さな子供たちだけでなく、自分と幾分年下ぐらいの子供もいる。 目を丸くするソラに、執事はラクスとキラは二度に渡る大戦で親を失った戦災孤児を引き取っている、とそっと教えてくれた。 昔、マルキオ導師という人と住んでいた頃からそうしていたのだそうだ。 そうした経緯があったせいか、ラクスは孤児の問題にとても熱心に取り組んでいて、それは統一地球圏連合の政治課題でも常に上位に来ていた。 戦災孤児救済と育成のために設立された『クライン基金』もその一つだ。 それらの取り組みはずっと以前からよくテレビで繰り返し報道されていて、自分と同じような境遇の子の事を懸命に気にかけるラクスの姿に当時、女学校の寮に入ったばかりのソラもいたく感動したものだった。 それがまた彼女の中のラクスへの敬愛の念に繋がっていたは当然だろう。 これまでソラがさして生活に困らず生きてこれたのも、彼女の政治的尽力ゆえともいえるのだから。 しかしそんなソラもあの朝の光景を見るまで、ラクス自身まで孤児引き取っているとは夢にも思わなかった。 「ラクスも7年前の最初の戦争でお父さんを亡くしてるんだ。だからきっとほっとけないんだよ。あんな子供たちが」 キラがポツリと呟く。 「……私もそうでした」 さっきの子供にソラもかつての自分の境遇を重ねた。 独り取り残されて寂しかった子供時代を。 「この図書館の建設もはじめに言い出したのはカガリなんだけど、ラクスがそれを凄く喜んで賛成してたんで作ったんだよ。何で彼女がそんなに喜ぶのか、最初は僕もよく分からなかった。本なんてあまり読まないし。でもあとでラクスに聞いたらこういうんだ。ここに住む子供たちが寂しくないようにって。一時でも本の中の世界に浸って、現実の辛さを忘れてくれればって」 「本当にお優しいんですね……。ラクス様は」 「……うん」 もし彼女がいなければ裕福なオーブとはいえ、自分も含めて多くの子供達が路頭に迷っただろうとソラは思う。 わずか7年の間に二度も世界中を巻き込んだ大戦が起きたのだ。 まともに生活できるだけでも奇跡に近い。 するとふとキラがソラに尋ねてきた。 「ソラさんは東ユーラシアでテロリストに捕まってたんだよね」 「……は、はい」 テロリストという言葉に、ソラは僅かに眉をひそめる。 シンをはじめとしたリヴァイブの面々の事が一瞬脳裏を過ぎった。 そんなソラの想いを知ってか知らずか、キラは続ける。 「どうしてあの人達は戦い続けるのかな?」 「え?」 「戦争を続ければたくさん人が死ぬ。親や兄弟を亡くしてなく子どももたくさん出てくる。自分の大切な人たちだって死んでしまうんだ。ラクスだけじゃない。カガリやアスランもそうだった」 キラはすっと静かに目を閉じる。 瞼の裏には7年前の戦争の光景が今でもありありと思い浮ぶ。 守ると決意したはずの最愛の少女を失ったあの戦争。 (……フレイ) あの時もっと自分がしっかりしていれば。 もっと強ければ。 気が遠くなるぐらい繰り返した苦悩。 後悔に苛まれ幾夜も過ごした眠れぬ夜。 常に自分を責める内なる声とそれへの懺悔。 一体誰がそれを判ろうか。 「キラ様……?」 「ん……。いや、大丈夫だよ。うん……、大丈夫」 いぶかしげに思ったソラに、キラは何事も無い様に返す。 そして静かに語り始めた。 「あの人たちだってそれが判っているはずなのに、どうして戦うんだろう?平和な世界の方がずっといいはずなのに……」 「……」 「ラクスやカガリはあんな子が二度と生まれないように、一生懸命平和な世界を作ろうとしているんだ。なのにそれを打ち砕こうとするなんて僕は許せない。僕は戦う事しかできないけど、それで平和な世界に一歩でも近づけるのなら、僕は戦い続けるよ。戦いは何も生み出さないかもしれないけど、でもきっといつか全ての戦いが終わって平和になれば、誰もが心から笑って手を取り合える時が来る。そう僕は信じてるんだ」 誇りと決意に満ちた笑顔でキラは語る。 そんな彼をソラはじっと静かに見詰めていた。 何も答えずに。 しかしキラのその言葉は彼女に一つの影を落としていたのだった。 その日の夜。 夕方から降り始めた雨は少し激しくなって、窓を強く叩いていた。 天気予報によるとにわか雨で、夜半には止むらしい。 しかしそんな荒天もかき消す程、宮殿の食堂は賑やかな歓声が沸きあがっていた。 「リョウ君、シュウ君、トーマ君、クリスちゃん、サヤカちゃん、お誕生日おめでとー!」 「おめでとうー!!」 「はっぴーばーすでーとぅーゆー!!」 拍手が沸き起こり、初々しい子供達の喜び満ち満ちる。 「皆さん、お誕生日おめでとうございます」 「みんな、おめでとう」 ラクスやキラも生誕の日を迎えた子ども達を祝う。 今日は月に一度の孤児の誕生日を祝う『誕生日の日』だ。 孤児は大勢いるため、一人ひとりやっていたのではそれこそ”毎日が誕生日”になってしまう。 そこで月に一度の祝う日を決め、その月に誕生日を迎える子どもたちを祝う事異にしているのだ。 この種の行事は別に『歌姫の館』特有のものではなく、どこの孤児院でも大なり小なりやっているものだ。 それぞれテーブルは綺麗なレースで縁取られた純白テーブルクロスに覆われていて、こうこうと灯る蝋燭の燭台が周囲を暖かく照らす。 テーブルの上には様々なご馳走が並べられ、子供達がそれを囲むように座っている。 当然、この日のために用意したケーキもある。 ソラもその中で周りの子供達と一緒に祝っている。 だがその表情はどこか作ったような、腑に落ちないものだった。 どこか歪な違和感。 図書室でキラと話して以来、それはずっとソラの胸の奥底に横たわっていた。 「おっ、もう始まってるのか」 背広を着た金髪の令嬢が陽気な声とともに入ってくる。 控えていたメイド達は彼女に向かって一斉に恭しく礼をした。 統一地球連合の主席、カガリ=ユラ=アスハ、その人だ。 「あ、カガリさん。お帰りなさい」 「お帰り、カガリ」 「ああ、二人ともただいま」 いつもの様にラクスとキラは、カガリを出迎える。 まるで自宅のような穏やかさがそこにあった。 毎日というわけではないが公務が終わった後、彼女はよくこの『歌姫の館』にやってくる。 一泊して翌朝出勤というのも珍しくない。 ここには家族当然のキラやラクスがいる。 そう、カガリにとってはここは我が家のようなものなのだ。 とりあえずカガリはソラの近くの席が空いていたので、そこに座った。 両隣の子供達が「カガリおねーちゃん、お帰りなさい」となついて来る。 カガリはそんな子供達の頭をよしよしと撫でてやりながら、笑顔で答えていた。 まるで帰宅してきたお父さんの様だ。 「あー疲れた、疲れた。とりあえず冷えた生ビールをくれ。ジョッキでな」 「あらあら。カガリさんてば、まるでTVで見た居酒屋にいるサラリーマンさんみたいですわ」 「何とでも言ってくれ。仕事が終わった後のこの一杯が楽しみなんだから」 「ですけどあまり飲みすぎて、羽目を外されましても……。子ども達の教育にもよくありませんし。少しは抑えられた方がよろしくありません?」 ラクスの一言に食堂に同席している子ども達が全員カガリの方を見つめる。 世界を導く統一地球圏連合の主席が間の抜けた酔っ払いでは幻滅ものだ。 とはいってもカガリとしても仕事後の一杯ぐらいは気軽に飲みたい。 「むむむ……」 カガリは思わず渋い顔。 たまらずキラに助け舟を求めた。 「キラぁ、ラクスが私をいじめるんだぞ~。なんとかしてくれ~」 「はいはい、じゃ僕も付き合うから。これならいいだろ、ラクス」 「仕方ないですわね。でもほどほどにお願いしますわ。飲みすぎは体の毒ですから」 「わかってるよ」 苦笑しながらも、キラもカガリのそばに座って一杯を頼む。 しばらくしてメイドが冷えたビールを持ってきた。 「じゃ、カガリ。今日もお仕事お疲れ様」 「ああ。キラもお疲れ様」 カチンと乾杯。 ごきゅごきゅとカガリは喉に流し込む。 「か~っ!美味い!この一杯が五臓六腑に染み渡るなあ~」 「カガリ、その台詞親父臭いよ」 「ほっとけ」 どっと周囲から笑いが溢れる。 まるでどこにでもある円満な家庭のワンシーン。 でも今のソラはそれを複雑な思いで見つめている。 そんな彼女の様子に気づいたのか、カガリが声をかけてきた。 「どうしたんだ?元気がないぞ。何か気にかかる事でもあるのか?」 「い、いえ大丈夫です、カガリ様」 慌てて取り成すソラにカガリはまるで友達のような気さくさで話しかける。 国家元首だというのにそんな雰囲気を微塵も感じさせない。 「情報管理省のバルドフェルド達にはよく言っておいたから、もう心配する事はないぞ。全くあいつ等と来たらやりすぎなんだ。少しは加減ってものを考えろってんだ」 やれやれと少し大仰に肩をすくめて見せるカガリにソラは少し笑って「ありがとうございます」と礼を言った。 公の場と、こうした打ち解けた場での顔はまるで違うなあ、とソラは思った。 初めてこの館でカガリに出会った時もこんな感じで、気さくに話しかけてきたのが今でも印象に残っている。 TVの中ではいつも固い表情をしていた人がこうだったとはあの時、随分驚いたものだった。 衝撃といってもいい。 5年前は自分と対して変わらない若さで、オーブという国家を治め、今では統一地球圏連合の主席。 二度に渡る大戦を終戦に導いた英雄として、キラやラクスに並ぶ英雄の一人。 学校やTVで繰り返し教えられた事。 ”気骨ある若く優秀な指導者”それがソラが知るカガリという人物像だったのだが、蓋を開けてみればまるで面倒見のいい気さくなお姉さん、という感じだ。 あとでラクスに聞いてみたら 「素のカガリさんはいつもあんな感じですのよ。公務では正直な自分を出すわけにもいきませんし。」 との事らしい。 ふとソラは周囲を眺めてみる。 あちこちで子供達が笑顔で料理を食べたり、賑やかにおしゃべりをしている。 ラクスもキラもカガリもその中に混じって、楽しげに子供達の相手をしている。 暖かい家族がいて、暖かい食卓があって、暖かい笑いの輪があって――。 どこにでもある風景。 オーブだけでなく、世界中どこにでも必ずあると思っていた風景。 でもソラは知ってしまった。 そんなものとは全く無縁な世界がある事を。 (――ターニャ……) その日を生きる事が精一杯な世界、コーカサス州。 遠く離れたあの極寒の地で食べた一杯の薄い麦粥。 それはいつまでもソラの脳裏から離れる事がなかった。
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919 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 16 20 39.75 ID ??? 916 いや、胸があると襟元が崩れるから、実は和服を合わせるのは難しい。 まぁしーちゃんさまはそれなりに着崩してあわせそうではあるが… 一番似合うのはカ 920 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 17 34 19.67 ID ??? カガリってあんまり胸ないんだっけ? キラに最初男と間違われてたから小さい方なのかな。 まあなぜか女の子枠で見れないけどw 921 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 18 40 04.33 ID ??? キラ「カガリは今泣いているんだ!」 922 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 19 26 44.86 ID ??? 919 カ…カヲルか!?いやそれともカミーユ? 923 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 21 07 45.02 ID ??? 919 カ、カトルきゅん……いや、カリスきゅん? そ、それともまさか… カラス先生!? 924 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 22 39 07.29 ID ??? カスペンさんだろ 925 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 22 58 37.21 ID ??? カイ(あっぶねー!俺でーす♪なんて無様な自爆かます所だったぜ。こういう時は、臆病なのが丁度良いのよね!) 926 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 23 08 12.69 ID ??? 916 一番着物が似合うのはマリナ様だ!振袖着れる歳かどうかは(ry 928 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 23 11 26.62 ID ??? いや普通に和服が似合うってんならローラだろ てか着て欲しい んでもって「ハイ、どうぞ♪」なんてお酌されたら射○する 929 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 23 20 43.01 ID ??? 928 ロラン「えっと、着物くらい別に構いませんけど…」←紋付袴 930 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/05(木) 23 41 20.74 ID ??? キラ「今回の振袖事件を検証してみよう」 ウッソ「はい、じゃあまずはシーマさん」 キラ「胸が大きくて着崩してみるとあるから、想像してみると…」 ウッソ「すごく…妖艶です…」 キラ「元が美人だからね、熟女の魅力とエロスが出てるよね」 ウッソ「ですね。次はマリナさんですが普通に似合いそうですね。胸もそんなに大きくないですし」 キラ「でもせっかくだから少し着崩した姿は…」 ウッソ「こ、これは…!普段見せそうにないこのギャップがたまりませんね!」 キラ「さすがウッソ。よくわかってる」 ウッソ「当然です。キラ兄さんの弟ですから」 キラ「次はセシリーさんだけど…」 ウッソ「セシリーさんで妄想するとシーブック兄さんに怒られますよ」 キラ「これは妄想じゃなくて検証だから。でもセシリーさんは西洋貴族のイメージが強いなぁ」 ウッソ「ですね。和服姿は想像しにくい…ですが美人なので当然似合うでしょう」 キラ「あとはルナマリアさんとメイリンとネーナちゃんだけど」 ウッソ「みんなおっぱい大きいですからねー。着崩したとすると…」 キラ「…ただのエロだね」 ウッソ「上品さは見当たりませんね。でもこういう健康的なエロは好きです」 キラ「で、最後にここにいるカガリなんだけど」 ウッソ「あ、よく似合ってますね!全く襟元乱れてないしww着崩す必要ナッシングですねww」 キラ「うんうん。帯で圧迫してる感じもないし、いやーよく似合ってるよww」 カガリ「じゃあどうして半笑いなんだろうなー」パキポキ キラ「いたた…おかしいな。フォローしたつもりなんだけど…」 ウッソ「いたた…女心は難しいって言いますからね…」 932 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/06(金) 00 19 51.11 ID ??? グラハム「諸君。私も振袖を着てみたが、どうかね。かつて天才女形と言われたこの私の振袖姿は」 シン「いやあんたのはただの声優ネタだろ?」 レイ「ところで、俺達はいつまで振袖姿でいれば……」 アホ毛「どうして私よりシン達の方が様になってるのよ!?」 935 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/01/06(金) 09 02 29.54 ID ??? カガリも胸小さい事からかわれてヘコむところは、普通の女の子らしくて健全だなw アスラン「あとはチリソース中毒さえ治ってくれれば……」 ヒイロ「人の味覚が簡単に変わるなら苦労はしない……」
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ネオ三重:スズカガンダム 高速戦闘を得意とするネオ三重代表のガンダム。 極限まで軽量化したスタイリッシュなボディは更にバイクフォームやF1形態にチェンジする事が可能で、この時一定の速度を超えると質量を持った残像を生み出す事もあるらしい。(近畿地方大会1回戦を要参照) 素早さがウリの機体だけに、何らかの手段で動きを止められると苦しいらしく、タコヤキングの前に完敗する。 交友関係も広く、福島のレッドブルとは親密な関係であり、セントレアとSHCからは一方的に「東海最後の希望」と好かれているが、本人は一体どう思っているのかは謎である。
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インガリ ガリの一種で一般的に乱入対戦時にする行為。 コーナーを曲がっている時に先行している相手の車のインに入り込み、相手をアウト側へ押し出すガリのこと。 ある程度相手の腕がいいと、抜き所がほとんどなくなるため、チャンスを作るために敢えて接触しないと勝てなくなる。 ただ、初心者が意図せず行うこともある。(これは単なるオーバースピード) 対戦相手に、インガリをすることが読まれていると、コーナー手前で前に出させられて逆にインガリされたり、ガリされて妨害にあうことも。 速度・位置の関係などを除けば、対接触力が低い車でも容易に行える。 また、分身対戦や王冠を取る際にもインガリは有効である。
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ブーストバレンタイン 2004年度CS予選中部C第1位デッキ デッキ名:カードの束=「紙束」 メインボード 枚数 色 ナンバー カード名 収録 8 UNIT 2 白 U-29 ガンダムデスサイズヘル 6th / BB3 2 白 U-30 アルトロンガンダム 6th 3 白 U-96 ウイングガンダム0 BB3 1 白 U-S42 レイダーガンダム 11th 2 CHARACTER 1 白 CH-24 ヒルデ・シュバイカー 6th 1 白 CH-S28 カガリ・ユラ 11th 21 COMMAND 3 赤 C-7 密約 1st / DS2 / BB1 / TS1 2 赤 C-8 サラサ再臨 1st / DS2 / BB1 3 赤 C-C3 女王の擁立 6th / BB3 3 白 C-9 中東国の支援 4th / BB1 3 白 C-19 新たな火種 5th / BB1 3 白 C-47 ハッキング BB1 3 白 C-S24 血のバレンタイン DB3 1 紫 C-2 戦場の鈴音 12th 2 OPERATION 2 赤 O-49 アフリカ独立解放戦線 10th 17 GENERATION 5 赤 G-* 赤基本G 1 赤 G-9 グレミー・トト支持派 4th 1 赤 G-16 ハマーン・カーン支持派 5th 6 白 G-* 白基本G 2 白 G-9 マリーメイア支持者 5th 2 白 G-15 ガンダム支持者 DB2 サイドボード 枚数 色 ナンバー カード名 収録 1 白 U-75 ピースミリオン 8th 1 白 CH-24 ヒルデ・シュバイカー 6th 1 白 CH-52 レディ・アン 8th 1 白 CH-S29 アンドリュー・バルトフェルド 11th 2 白 C-5 基地殲滅 4th / BB1 2 白 C-S38 サイクロプス 12th 2 白 O-S2 システムロック 10th
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地球連合軍 キラ・ヤマト ムウ・ラ・フラガ マリュー・ラミアス? フレイ・アルスター? サイ・アーガイル ミリアリア・ハウ? トール・ケーニヒ? カズイ・バスカーク? アーノルド・ノイマン? ジェラード・ガルシア? ジョージ・アルスター? デュエイン・ハルバートン? ホフマン? コープマン? ムルタ・アズラエル? ウィリアム・サザーランド? ナタル・バジルール? オルガ・サブナック? クロト・ブエル? シャニ・アンドラス? エドワード・ハレルソン? レナ・イメリア? ジェーン・ヒューストン? モーガン・シュバリエ? カナード・パルス メリオル・ピスティス? バルサム・アーレンド? イアン・リー? ステラ・ルーシェ? アウル・ニーダ? スティング・オークレー? ホアキン? スウェン・カル・バヤン ミューディー・ホルクロフト? シャムス・コーザ? ステファン・ウィルシャー? スカウト0984? イルド・ジョラール? エミリオ・ブロデリック? ダナ・スニップ? Z.A.F.T軍 アスラン・ザラ ラクス・クライン ルナマリア・ホーク レイ・ザ・バレル オーブ軍 ユウナ・ロマ・セイラン? シン・アスカ カガリ・ユラ・アスハ その他 サトー
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登録日:2023/09/09 Sat 00 00 12 更新日:2024/05/25 Sat 07 19 17NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 さすらいのザンギル ウルトラマンブレーザー ウルトラマン撃破成功 ウルトラ怪獣 ニジカガチ ブレーザーオリジナル怪獣 中ボス 中ボス怪獣 佐藤貢三 天弓怪獣 強敵 怨霊 怪獣 憑依 梶川賢司 横峯万象 武藤聖馬 気象操作 特撮 神 考えさせられる話 藤井健 虹 虹が出た 虹蛇神 蛇 逆さ虹 雨乞い ※推奨BGM:「戦闘-劣勢① (UB_M-10)」 怪獣研究の第一人者、ヨコミネ カズノリ教授。 ヒルマ ゲントとかつての恩師が再会する時、未曽有の大事件の幕が上がる。 次回 ウルトラマンブレーザー 虹が出た-前編- 天に数多の虹が輝く時、“それ”は現れる。 日本各地にかかる厄災を呼ぶ逆さ虹。 ウルトラマンブレーザーをも退けたニジカガチを前に、SKaRDはアースガロンの新装備導入を決断する。 次回 ウルトラマンブレーザー 虹が出た-後編- 賽の目は神のみぞ知る。 天弓怪獣ニジカガチとは、円谷プロダクション制作の特撮テレビドラマ『ウルトラマンブレーザー』に登場する怪獣である。 ●目次 【データ】 【概要】 【能力】 【ヨコミネ カズノリ(横峯万象)】 【活躍】≪前編≫ ≪後編≫ 第17話「さすらいのザンギル」 【余談】 【データ】 別名:天弓怪獣 身長:60m 体重:4万5,000t スーツアクター:梶川賢司 デザイナー:武藤聖馬 【概要】 第7話「虹が出た-前編-」及び第8話「虹が出た-後編-」に登場。 『ブレーザー』では初の複数話に跨って登場した怪獣であり、物語の中ボス的な立ち位置を務める。某漫画のキャラのガチ勢である牙竜種ではない 二足歩行に尻尾を生やした典型的な姿をしているが、その体は乳白色の外骨格に覆われており、胸や肩、膝に当たる部分は赤やオレンジといった暖色で彩られている。 特に上顎は「鎧角」と呼ばれる本来目があるような部分から角が生えた装甲で覆われており、一見するとウミウシやアメフラシのような印象を与える。 だが「虹蛇神」の名の通り、そうして隠されている真の顔は赤い皮膚に覆われた蛇のようなものであり、その目はヤギのような楕円形の瞳孔を持ち、額には縦長のクリスタルが埋め込まれている。 日本の各所で神話が語られて神聖視されており、「乾いた土地に恵みの雨をもたらす空の主」として伝わると同時に、 「心に邪な気持ちがあると、嵐を呼び全てを奪い去る災厄をもたらす荒神」とも称されており、一種の天候の擬人化、あるいは神として扱われてきた模様。 自分から人間達の前に姿を現すことはなく、顕現させる為の儀式として「石を集める」「生贄を捧げる」といったバラバラの内容で日本の各所に残されているが、 その真の方法は「日本の各所に隠されている7つの腕輪を集めてそれらを全て身に付け、その腕を富士樹海にある『聖なる泉』と呼ばれる湖に浸す」というもの。 この時、腕輪を付けた人物の手の甲には「蛇の刻印」という蛇を象った痣が刻まれ、ニジカガチと共鳴してある程度操れるようになる他、腕輪から光弾を放つことができる。 また、ニジカガチが世に現れると、逆さ虹が日本の各所に出現する。 【能力】 最大の特徴は「気象操作」。 口から大気を周りの木々や建造物諸共吸い込んで周囲の気圧を強引に下げ、その場に雨雲を出現させて大雨を降らせることができる。 この雨雲は当初日本の各所に別個に存在していたが、ニジカガチが気圧を下げ続けたことで7つの台風へ変貌し、さらにはそれら全てが結合して日本全土を覆い隠す程の巨大なものへと変わろうとしていた。 横峯によれば、過去にはこの台風を呼び出す能力を利用したとある権力者が日本の文明のリセットを行っていたらしい。 戦闘に関しては額のクリスタルから虹色のビーム「虹光線」を放つ。 現状未発見の未知のエネルギーで構成されており、その威力は一撃で巨大な山の半分を抉って吹き飛ばし、それまで無効化されなかったスパイラルバレードを相殺させる程。 一応、発射口であるクリスタルを破壊できれば封じることはできるが、攻撃時以外は鎧角によってクリスタルを守っている他、そのクリスタルそのものもダイヤモンドの数百倍の硬さを誇っており、破壊は困難を極める。 他にも、尻尾の先から刃を伸ばして刀や剣のように振るう他、パワー自体も真正面からアースガロンを吹き飛ばす程に強い。 【ヨコミネ カズノリ(横峯万象)】 君は自分のなすべきことをしろ。だが私の邪魔はさせん。 演:佐藤貢三、藤井健(幼少期) 怪獣研究の第一人者と称される元防衛大学の教授で、ヒルマ ゲントの恩師。 地球防衛隊の怪獣対策マニュアルは彼の草案を基にしており、学生時代に講義を受けたゲントからも「面白かった」と好評で、世界中の怪獣学者が聴講に来るなど学界でも有名な人物であった模様。 釣りが趣味で、同じ趣味の持ち主ということもあってゲントとは個人的な付き合いもある親しい仲である。 幼少期はニジカガチ信仰が根強い田舎町で生まれ育ち、自然に対する畏敬も強いのだが、そのせいか研究を続けていくうちに当初こそ怪獣について「人間の生活を脅かすなら駆除も止む無し」と考えていたが、 そこからいつしか「人間こそが自然を切り開いて怪獣から住処を奪っている」という結論に陥ってしまい、自然を軽視する現代人の振る舞いを「不遜の極み」と唾棄している。 その結果、かつて行われたニジカガチを使った文明のリセットを行うべく、集めた腕輪を使ってニジカガチを降臨させてしまう。 【活躍】 ≪前編≫ 横峯の手で復活させられると、聖なる泉の水を枯らしてその中から出現。 大気を吸い込みながら移動を始め、日本中に7つの台風を作り出していたところをアースガロンと対峙。 激しい取っ組み合いを繰り広げ、アースファイヤすらも鎧角で無効化して圧倒すると、その最中に腕輪を通じて横峯の思念を受け取り、素顔を出して虹光線を発射し、アースガロンを一撃で戦闘不能に追い込む。 その直後、アースガロンを降りたゲントの変身するブレーザーと激突。 その激しい連撃もものともせずに互角以上に渡り合い、スパイラルバレードすらも虹光線で打ち消し、その直撃を避けたブレーザーを撤退にまで追い込んだ。 ≪後編≫ ブレーザーを下した後もその進攻の足を止めず、今度は7つの台風の結合を進めていき、日本全土に多大な被害をもたらしていく。 そんな中、急ピッチで復旧されて強化されたアースガロンmod.2が現着し、再度交戦。 その一方、ナグラ テルアキは横峯を止めるべく、アオベ エミやミナミ アンリを拘束要員として引き連れて彼と対峙する。 テルアキの「人間も自然の一部だ」という声を依然として否定する横峯だが、彼にとっては人類を滅亡させるつもりはなく、「あくまでも文明を洗い流し、今一度人間達に自然の恐ろしさを学ばせた上で新しい文明を築くよう促すつもりだ」と主張する。 だが、テルアキはそんな横峯もまた、人間に対して確かな愛情があったことをその著書から悟っていた。 そして、彼が口にしてのは人間以外の生き物についてだった。 確かに人間は改めるべきです。そこは賛同します。 でも、他の生き物はどうなるんです? 草木や、虫や、動物達……そして怪獣すら洗い流そうと言うんですか……? …… 僕はこの世界でもっと生きたい!他の生き物だって!「生きたい」という思いこそ、全ての生物が持つ絶対に奪ってはいけない一番大切なものじゃないんですか!? ……正しいな。それも。まさに真理だよ……だが同時に2つの正解はあり得ない! 君か、私か、間違った者は淘汰され、正しい者だけが生き残る! 直後、横峯は腕輪から光弾を放つが、テルアキはそれを回避。 カウンターとして横峯の腕輪だけを的確に撃ち抜き、破壊してみせた。 ゲントの憶測では腕輪こそが横峯とニジカガチを繋ぎ、ニジカガチを動かす役割をしていると思われた。 しかし、それどころか腕輪のエネルギーが独りでにニジカガチと一体化し、ニジカガチは横峯の制御を離れて暴走。 それを裏付けるかの如く、虹光線も紫と黒の禍々しい「虹裏光線」へと変貌してしまった。 虹裏光線の一撃で直撃を免れたアースガロンを衝撃波だけでダウンさせたが、ゲントが危険を承知でコックピット外に出て首元の非常用電源のレバーを操作したことで再起動を果たす。 ニジカガチはそんなゲントに向かっていくのだが、ゲントはブレーザーに変身。 アースガロンのレールキャノンで額のクリスタルを破壊できるよう必死に取り押さえようとするブレーザーを攻め立てつつ尻尾の刃で吹き飛ばすが、その直後に注意がアースガロンに向いた一瞬の隙を突かれ、レールキャノンの弾頭がクリスタルを直撃。 クリスタルは砕かれ、中かから虹状のエネルギーを吐き出すと、ブレーザーはそれを掴んでニジカガチストーンを生成。 それを使って発動された新技「レインボー光輪」が炸裂し、ニジカガチは一刀両断されて爆散した。 これによって全ての台風も温帯低気圧になって消滅し、横峯の野望は阻止された。 また、その場には戦いの終わりを告げるかのように大きな虹がかかるのだった。 その後、連行された横峯は「一人であんな強力な怪獣を操れるかどうか疑わしい」という理由で、嫌疑不十分により釈放された。 また気ままに釣りをする横峯の耳には、いなくなったはずのニジカガチの鳴き声が響いた。 その時の横峯はどこか憑き物が落ちたかのような笑顔を浮かべていた。 かくして、日本全土を混乱に陥れた荒神は鎮められた……と、思われたのだが……。 第17話「さすらいのザンギル」 「虹が出た」での戦いから2か月後、驚愕の真実が発覚する。 実は、あの時のニジカガチは肉体を失っただけに過ぎず、その力と意思は実体のない一種の怨霊として現世に留まり続けていた。 しかも、宇宙侍ザンギルが持っていた結晶の力を逆に吸収した結果、再び肉体を得た「怨霊態」として完全復活を果たしてしまった。(*1) その強さは、ザンギルが1人ではどうすることもできないと確信し、ブレーザーと一体化したゲントに助けを乞う程であり、実際の戦闘でも尻尾の剣や虹光線を駆使して両者に猛威を振るうも、オーバーロード雷鳴斬で真っ二つにされた。 ……しかしその直後、油断していたザンギルを挟み込む形で憑依。 そのままその体を操ってブレーザーを襲撃し、時間が経っていたことも手伝ってカラータイマーの点滅にまで追い込み、遂にはザンギルがブレーザーに斬られてその死を悟ると、虹色の球になってその肉体から飛び出した。 だが、実はザンギルはブレーザーの峰打ちで一時的に気を失っていただけであり、そのことを見抜けなかったばかりに起き上がったザンギルとブレーザーの同時攻撃を受け、今度こそ完全に消滅した。 【余談】 名前の由来はそのまま、虹と神格化された蛇を表す「カガチ」から。また、別名の天弓は昔の日本語で虹を意味する。 ソフビはウルトラ怪獣アドバンス名義で発売。DXアースガロンと合体できるmod.2ユニットも付属する。 君は自分のなすべき追記・修正をしろ。だが私の邪魔はさせん。 Before オーロラ怪人 カナン星人 Next ロボット怪獣 ガラモン △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] あくまで肉体を失っただけなのか。 -- 名無しさん (2023-09-09 00 05 06) いい怪獣でもなければ悪い怪獣ではないんだよなコイツ -- 名無しさん (2023-09-09 00 34 05) ↑その点も含めてまさに台風と同じだよね。劇中でも破壊的な被害を出した一方で、エピローグでテルアキの実家の畑は潤いを取り戻してたり。おそらくほかの土地も似たように破壊と恵みを受け取ったんだろうな -- 名無しさん (2023-09-09 01 21 20) 言ってしまえば"吸引力が凄い"に天候操作や伝承は起因してるし、そんな能力を持ったただ強いだけの怪獣だった可能性もある。でも腕輪だったり最後の声だったり本当に神様なのかと感じさせる余韻も十分ある。まさしく伝承の怪獣。 -- 名無しさん (2023-09-09 02 37 17) ただそういうモノというだけの存在なんだろうな。善悪は人が勝手に決めてるだけの話だ -- 名無しさん (2023-09-09 08 59 49) 自然現象を擬人化ならぬ擬獣化したのがニジカガチ -- 名無しさん (2023-09-09 09 06 06) 自然がどうとかは多分建前で人間が嫌いなだけだろう。贖罪目的ならまず世界規模の環境破壊をやろうとしてる自分を殺させる。どうせ覚醒後はいてもいなくてもいいみたいだし。 -- 名無しさん (2023-09-09 09 13 43) かつて何者かが操作しようとしたからこそ腕輪があるんだよな。もしかしたら腕輪が「ニジカガチ」の本体かもよ。それ自体は天候操作装置で、何かが組み合わさってニジカガチという実体になる、とか。 -- 名無しさん (2023-09-09 09 19 37) 被害滅茶苦茶出てるから教授お咎め無しかよ!ってなったが言われてみりゃ立証出来ないんだよな教授… -- 名無しさん (2023-09-09 11 41 58) 今回の話を見てオーブのギャラクトロン回 ジード劇場版思い出したら教授がまだまともに思ってしまった・・・。奴ら活動理由がめちゃくちゃな糞コテ物だし教授も激怒ものだと思う。 -- 名無しさん (2023-09-09 13 39 56) 人間も自然の一部と言う意見を人間らしい傲慢な考え方と一蹴した教授が文明洗い流す為に自然も含めて全部洗い流そうとしてたってのが無自覚に傲慢な考え方に染まりきってて皮肉だわ -- 名無しさん (2023-09-09 14 08 25) ↑そもそも「人間こそ自然を~」って考え方自体が人間>自然ってナチュラルに考えてる凄く傲慢な思想とも言えるからな -- 名無しさん (2023-09-09 16 28 13) 人も動物も植物も神様から見たらみんな同じってことかも。 -- 名無しさん (2023-09-09 21 18 18) ↑ 虹蛇「了解!人間以外はサービスで滅ぼしとくよ!」 -- 名無しさん (2023-09-11 09 26 48) 後編の冒頭で「ニジカガチの影響で7つもの台風が発生」って出てる時点で、オーブの第1話で猛威を振るったマガバッサーと重なりますねえ…その点でも、魔王獣クラスのやべーやつか。 -- 名無しさん (2023-09-11 10 42 47) ブレーザーの戦いの前の祈りが長かったことが、神である説得力が増す -- 名無しさん (2023-09-12 08 15 49) よく言われるけど地上に進出した植物が有毒な酸素を生み出してそれまでの生態系を破壊し尽くしたとかあるしな人間だけが他の生物を滅ぼせると -- 名無しさん (2023-09-17 09 30 24) ↑途中送信 滅ぼせると思うのも間違いだ -- 名無しさん (2023-09-17 09 31 49) こんな事した教授を「証拠ないから無罪」で放免して、それを爽やかな終わり方みたいに描いてるのが心底疑問。ウルトラシリーズって「地球のためを思ってるヤツはどれほど罪を犯しても反省するだけで許される」みたいな所有る気がする。 -- 名無しさん (2023-09-18 02 25 06) 尻尾から剣が出るのは蛇神なら当然 古事記にもそう書かれている -- 名無しさん (2023-10-03 14 56 59) ↑2人間の法律で裁けないならそういう措置をとるしか無い。バチを当てるべきとかだとそれこそ傲慢になってしまう。 -- 名無しさん (2023-10-04 22 04 11) ↑まあでも国家や文明そのものの壊滅未遂だし超法規的措置の一つや二つ講じても許されるラインだよ -- 名無しさん (2023-10-04 22 41 52) そもそもあのリングはニジカガチとどういった繋がりがあるか不明だし、教授がただそう思い込んでたかもしれんし -- 名無しさん (2023-10-31 21 08 16) まさか再戦するとは思わねぇよ…しかも怨霊化したから普通の攻撃は効かないわ憑依するわでやりたい放題すぎる… -- 名無しさん (2023-11-11 19 18 42) 最新話でも普通に厄介ってのも話題になったが、個人的にはその前の総集編で教授の行為を「迷惑な話だね」の一言でぶった斬ったのがじわじわくる。 -- 名無しさん (2023-11-11 19 26 53) レインボー光輪がデマーガの炎を冷気に変えたのって、ニジカガチの天候操作の力を応用したものなのかな -- 名無しさん (2023-11-24 15 58 20) ニジカガチは強制的に排除されたこともあって人類にかなりヘイトを向けてそうだな。 -- 名無しさん (2023-12-06 05 59 16) 名前 コメント
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※詳しくは、大創出版公式「ムシコミ」を御覧ください。 ターン1編 ターン 1 見参!蒼炎のカガリ 第一話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter1-1/ 虫陣戯公式トーナメント。とあるカード競技場で、「なつのん虫チャンネル」を見ている蟲主(プレイヤー)。 「今回の主役はこの子、オオスカシバちゃん!」 「うちで今朝羽化したばっかりなんだよー。」 などと、オオスカシバを紹介する篝夏音#なつのん。 その奥には、無名蟲主を圧倒する、篝夏音の姿が。また、別のところでは拝蓮司も蟲主と闘い、蠱塚天牛は、彼に敗北したものをよそに、デッキを整えていた。 話は戻り、「なつのんむしチャンネル」。 「蝶と蛾。つい区別したくなっちゃうけど、本当は、そこに違いはないのかもね。」 ターン 1 見参!蒼炎のカガリ 第二話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter1-2/ 続いて、虫陣戯公式大会決勝トーナメント。まず、司会のマッキー有馬氏の挨拶が入り、次に、蠱塚天牛博士と”虫神器”蜜絶の鏡の説明、最後に、蠱塚天牛博士から直々に、虫陣戯創始の経緯が説明された。そして、ついに第1試合が幕を開けるー! ターン 1 見参!蒼炎のカガリ第三話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter1-3/ 決勝トーナメント第1試合Aサイド。篝夏音とくぬぎ繭が向き合う。最初に、マッキー有馬が優勝者の報酬と両者の基本データを喋った。そして、両者準備を開始。ルーレットによって先攻に決まったのは、夏音。 「よろしくお願いします!」 夏音、先攻1ターン目。セットフェイズでヤブキリをエサ場に出し、メインフェイズで虫の息吹でエサ場のカード数を増やし、 「ターンエンド。」 ターン 1 見参!蒼炎のカガリ第四話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter1-4/ 続き、くぬぎ繭の1ターン目。 「私のターン、ドロー!」 虫陣戯では、後攻1ターン目からドローが入る。ドローで引いたのは、(恐らく)ハナグモ。そして、セットフェイズでハナグモをエサ場に置き、メインフェイズでカイコ(幼虫)を場に出す。まさにその時、マッキー有馬から今はいらん虫かごの宣伝が。くぬぎ繭、カイコ(幼虫)で直接攻撃。夏音は縄張りから蓑虫の隠れ蓑を引く。 夏音の2ターン目。 「僕のターン、ドロー!」 夏音、ナナフシモドキを引く。セットフェイズでナナホシテントウをエサ場に置き、メインフェイズでナナフシモドキを場に出し、ナナフシモドキのかぶりつくで、カイコ(幼虫)を破壊。くぬぎ繭、縄張りから一枚カードを引く。 ターン 1 見参!蒼炎のカガリ第五話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter1-5/ くぬぎ繭の2ターン目。 「私のターン、ドロー!」 セットフェイズでイラガ(幼虫)をエサ場に置き、メインフェイズでハナグモとモンキチョウを場に出し、ハナグモのかむと、モンキチョウのすイトルで夏音を攻撃。ナナフシモドキは、〈擬態〉の効果があるため、このターンでは、夏音を守る壁となれなかったのである。夏音は縄張りから2枚カードを引く。引いたのは、塵芥虫の爆熱弾と、ヤブキリ。 ーと、ここで夏音、〈とびだす〉でヤブキリを場に出す。 夏音、第3ターン! 「僕のターン、ドロー!」 ナミアゲハを引く。セットフェイズでナミアゲハをエサ場に置き、メインフェイズで同じくナミアゲハを場に出す。ナミアゲハに蓑虫の隠れ蓑をつけ、ナミアゲハのすいつくすでハナグモを、ナナフシモドキのかぶりつくでモンキチョウを破壊し、ヤブキリのかみちぎるで直接攻撃。くぬぎ繭、これにより縄張りを3枚引く。 ターン 1見参!蒼炎のカガリ第六話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter1-6/ くぬぎ繭の3ターン目。 「私のターン、ドロー!」 セットフェイズでオオスカシバをエサ場に置き、メインフェイズでモンシロチョウ2匹とモンキチョウ1匹を場に出す。〈紋章〉によって攻撃力が400に上がり、更に、飛蝗の凶相によって攻撃力をそれぞれ600にまで増やし、ナミアゲハの破壊に成功する。 夏音、第4ターン! 「僕のターン、ドロー!」 マメコガネを引く。セットフェイズで塵芥虫の爆熱弾をエサ場に置き、メインフェイズで、マメコガネを、そしてもう1体、”ある虫”を場に出す。 ターン 1 見参!蒼炎のカガリ第七話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter1-7/ 夏音が場に出した”ある虫”とは、カードリスト/虫カード/カブトムシのことであった。カブトムシは濃厚な羽音を立てながらあたりを旋回し、カードの上に止まった。続いて、マメコガネのかじりつく、ナナフシモドキのかぶりつく、ヤブキリのかみちぎるでモンシロチョウやモンキチョウを仕留めた。この時点でくぬぎ繭の縄張りは0。 最後に、カブトムシの攻撃で夏音が勝利した。 そして、インタビューを受けたりくぬぎ繭が持ってきた色紙にサインを書いた夏音だったが、ライバル・拝蓮司に宣戦布告をされるのであった。 ターン2編 ターン 2 爆撃!紅蓮のオガミ第一話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter2-1/ 夏音と簡単な会話を行い、マッキー有馬から紹介を受ける拝蓮司。 続いて、開戦。 拝蓮司が先攻。拝蓮司はセットフェイズでオニヤンマをエサバに置き、メインフェイズでクロヤマアリを出す。そして、クロヤマアリのアリの大群によって夏音の縄張りを削り、ターンエンド。 ターン 2 爆撃!紅蓮のオガミ第二話 https //www.daiso-syuppan.com/public/chapter2-2/ 夏音の1ターン目。夏音は、カードを引くが、出てきたのはマメコガネ。これでは、蓮司がまたカードを出したとき、縄張りを2枚引かされるうえ、虫も破壊される、と、今後の戦況を予想し、ヤブキリをエサバに出し、ターンエンド。 蓮司の2ターン目。(おそらく)オオカマキリをエサバに置き、シオカラトンボを出し、クロヤマアリとシオカラトンボの連撃で夏音の縄張りを3枚にまで減らす。 夏音2ターン目。ナナフシモドキをエサ場に置き、虫の息吹2枚を使う。ターンエンド。
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スーパーコーディネイター 【解説】 スペースコロニー「メンデル」で開発された、最高の人類を目指したコーディネイター。 ユーレン・ヒビキ博士により、全てにおいて可能な限りの理想値、つまり最高を目指して作られた。 いくつもの失敗の中、一人だけ成功体として生まれてきたのがキラ。 しかしコーディネイターを良しとしないブルーコスモスがこれを許すはずが無く、メンデルは後に襲撃される。 其の身を案じたヴィアにより、キラはヴィアの妹カリダに引き取られ、ヤマト夫妻に育てられる。 双子の姉のカガリはユーレンのヴィアに対する愛情と罪滅ぼしからカガリの受精卵だけヴィアの体内に戻されたことでナチュラルとして産まれる。 同時に戦闘用コーディネイターというものの開発もされていたらしい。 これにはガイ・ムラクモやグゥド・ヴェイア、ソキウスらが該当するがそれはまた外伝のお話。
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山河あり 囲まれたと思ったら、急にハイネがターンを切った。もう少しで舌を咬む所を抗議しようとして、カガリに肩を掴まれる。 「口を開くな。ワイヤーに捕まったら逃げられない」 上に下に飛空艇は濁流に揉まれる木の葉のように、帝国軍飛空艇から放たれる束縛ワイヤーを避けていた。操るハイネの腕に関心していると、スッと囲みから逃れることができたのが分かる。 「どうする?」 地上すれすれを飛ぶ飛空艇の前方には大地の木々や家屋が物凄いスピードで迫って来て、あっという間に通り過ぎていく。後方の上空には臨戦態勢の帝国討伐軍。2個軍が反乱軍を前にして展開を始めていた。兄のいる白銀の飛空戦艦は後方に下がっていて、その前に分厚い戦艦の壁が築かれる。突撃艦が楔形に展開し、布陣を終えたら撃ち合いが始まるだろう。 「反乱軍へ行く」 「お前・・・まさか帝国を裏切るのか!」 カガリが冷たい眼差しを投げて寄越す中で、ハイネが仰天して聞き返す。 シンは全く心外とばかりに怒鳴り返す。 「な分けないでしょう! 帝国を止められないなら、あっちを止めるまでっ」 「止めるって、一体どうやって・・・」 両軍の間に入って停戦を呼びかけたって、止められないことは分かっている。 けれど、空中都市のバルトフェルト侯は思慮深い人物だったはずだ。この大軍を相手に勝算があるとは思えない、そこに賭ける。 「当たって砕けろか」 ハイネの呆れた声。 「馬鹿だな」 「悪かったな! 馬鹿で」 「そんじゃま、いっちょ行きますかっ!」 グンとスピードに乗って飛空艇が滑走した途端、前方に青白い光が浮かんだ。 刺すような光は徐々に広がって中空を照らし出す。いつしか飛行の障害になる程の風が吹きつけていた。 「何が・・・」 起こっているんだ。 ただ分かるのは悪い予感と、頭の中で鳴り響く警鐘だけ。 シンは飛空艇を操るハイネの操縦席にしがみついて前方の光を見つめていた。ドンと空気すら揺るがして風の向きが変わる。目に見える風の色はシンが今までに何度も見てきたものだった。 これって、シードじゃ? 「やばいっ!?」 「お前ら今すぐ退避だっ」 「ってどこに!」 レバーを操作するとコックピットの天井が吹き飛んで、シンは訳けも分からず猛烈な風の中に投げ出されていた。すぐに視界を冷たい鎧が覆い、魔法の気配がした。 シードの濃さに息を止め、閃光に瞼を閉じたシンの遥か上空では、展開中の帝国討伐軍が慌しく回避運動をしていた。 「前方にシードの流れを感知。強力な力場が形成されつつあります」 ヴェサリウスの艦橋に伝令が飛び交い、報告が矢継ぎ早に告げられる。 イザークは視界を埋める青白い光と立ち昇るシードの渦に目を細める。 前方に展開していた第13艦隊が光に飲まれる。 力場に吸い寄せられるように陣形が崩れていき、艦橋を覆う装甲がみしみしと音を立てた。大きく渦を巻く青白い嵐が周辺の全てを巻き込んで成長していく。 「本艦の飛行にも影響が出ています。飛空石への干渉により出力系統の誤差拡大」 空賊が乗る飛空艇も軍の飛行戦艦も航行の原理は同じである。 シードを含み浮力を生み出す飛空石を動力源としていて、違うのはその数と規模だけである。勿論、その分大掛かりな制御機構が必要となる。 「安定させろ」 「ヘルダーリンより入電。本艦を盾にされたし?!・・・殿下!!」 第8艦隊の代わりに急遽編成された新しい艦隊だというのに、初陣で痛手を受けることになろうとは。第13艦隊の旗艦ヘルダーリンからの通信が途絶える。 眼前の嵐は収まる兆しもなく、光を内包したまま発達を続ける。 明らかに不自然な現象に、イザークは拳を握り締めた。これがアプリル反乱軍の開発した新兵器なのか、それとも、超常現象の一つなのか俄かには判断が付かない。 「ヘルダーリン爆散! フーリエ、ボーンステイル・・・通信断絶」 ただ、確実に分かるのは、この空域に留まれば艦隊に損害が出ると言う事だ。 超強力な嵐に遭遇したと思えば話は簡単なのだが。 「軽巡は重巡の影に入れ」 その場合、哨戒や掃空、進路確保の為の軽巡行艦が真っ先に被害に遭う。通常の飛行戦艦に比べて小回りが利くが何せ軽い。イザークの命が各艦に伝わったのか、暴風に翻弄されながらも陣形が変わるが、通常の第3軍に比べれば遥かに手際が悪い。 「もたもたするな!」 これ以上、艦を失うわけにはいかない。 より強力なエンジンを積んだ艦が前面で踏みとどまれば、軽い艦を庇うことができる。 「ヴェサリウスを前に出せ」 「なりません、殿下」 「シホっ!」 イザークが怒鳴り声を上げた時、嵐の風が一瞬途絶える。 中心から放たれていた青白い光が止んでいた。 「衝撃波、来ますっ!!」 クルーの声が上がり、イザークは間髪置かずに叫んでいた。 「総員、対衝撃防御!」 鋭い光の刃が嵐の中心から放たれる。 シードを纏った衝撃と共に、今まで渦を巻いて集めに集まった力が一気に弾けた。 なぜ。どうして。 わたくしが求めた力は・・・。 確かに帝国軍を退くことはできたけれど、これでは。 ラクスは揺れる視界の中、キラに守られながら垣間見える惨状を見つめる。 放物線を描いて落ちていくはずだった暁の種石は、光を放ちながら周囲の空気を巻き込む小さな台風の目に成長する。それ以上、ラクスは外の状況を追えず、セイバートリィはあらん限りの速さで上空へと駆け上がり、眼下の雲の渦が青白い光で満たされた。 帝国軍の前衛部分が引き寄せられるように、種石の作り出す光に飲み込まれ、残った後方が回避をしていた。飛空戦艦の数がぐっと減って安堵したのもつかの間、光は収まらず、シードの風をいきなり四方に解放した。 「アレックスっ!」 「分かっているさ。ヴィーノ、ヨウラン。臨界まで上げろっ」 アレックスが指示すると、二人が座席を立って慌ててコックピットから出て行った。その間にも雲が渦を巻いて集ってくる。飛空艇はその流れに逆らって必死に飛んでいた。 ガタガタと激しく揺れて、先走った解放軍の飛空艇が分解されていく。 破片を避けながらどれだけ耐えていただろうか。 ラクスは恐る恐る目を開く。 未だに嵐は収まっていないけれど、セイバートリィそのものは安定して飛空していた。ただ、その下でおぞましくも、帝国軍の飛空戦艦が種石の光に飲み込まれる。じわじわと収束していく光の下から現れた大地に息を呑んだ。 「・・・ああ。アスラン」 貴方がくれた力はアプリルを救うのですか? どこにいらっしゃるのです? 答えて下さい、でないとわたくしは。 ラクスはガタガタと震える足に力を入れて、崩れ落ちないように身体を支える。上空を旋回するセイバートリィでは、空域が荒れた状態の中でも何とか現状を把握しようとしていた。 「エンジンは?」 『無事だけどさ・・・』 『帰ったら、みっちりメンテだぜ、アレックス』 シートに深く腰掛けるアレックスが肩の力を抜いた。 「ちょっと無理させ過ぎたからな。ミーア、状況は?」 「帝国軍は3分の1くらい戦力を失って今は後退しているわ。解放軍も主力は無事ね、こちらも下がっているけど」 アレックスもミーアもてきぱきと飛空艇のチェックをして、周囲にも目を配っている。その様子を目に留める余裕もなくラクスはただ呆然と前方に広がる光景に目を奪われていた。更地になった台地。痩せた土地でも畑が広がっているはずなのに、そこには辛うじて大地の起伏が残っているだけだった。 アプリルの東部地帯が跡形もなく消し飛んでいた。 もう少し範囲が広かったら、アプリリウスにまで被害が及んでいたかも知れない。 転々としているのは飛行戦艦の残骸だろうか。 急に腰の当たりで身じろぎするものを感じてハッとする。 「戦争、終わった?」 いつの間にかステラに抱きつかれていた。そんな事にも気がつかないほど、ラクスは周りが見えていなかった。 戦争は終わったのかと、ステラが尋ねる。 見上げる少女に罪はないのに、無邪気な言葉に彼女の背に回した手に力が入った。胸が締め付けられて上手く言葉がでない。戦争を起こしたのは自分ではないけれど、この現状を作り出したのは自分なのだ。 力を求めた私。 その願いに答えてくれた貴方。 貴方はこんな姿のアプリルを望んでいたのですか? ラクスが思い出せるのは、物作りが好きな彼の不器用な優しさで。彼の封土であるユニウス領は緑豊かな農耕地帯だった。手紙の中に弟と一緒にキャベツの収穫をしたと記してあったこともある。 違う。 直感的に悟る。 今は亡き彼がこの結果を望むはずがないと。 そう、アスランはもういないのだと今更ながら思い出した。 貴方は誰。 ラクスは今まで何度も自分を導いてくれた幻影に向かって問いかける。答えはなく、シードの光が漂う大地に向かって再び問いかける。今でも透き通って光を纏うその姿を思い出せるというのに、彼はアスランではない。 お前は誰です? いいえ・・・お前に姿を与えたのはわたくし。 わたくしはお前に、彼を求めていたのかも知れません。 「地上に誰か居るな」 アレックスが何かを見つけたのか、深紅の飛空艇は大きな弧を描いて大地へと向かった。 気がついた時、シンの目に真っ先に入ったのは膝を付くカガリと、その向こうにある破片だった。それが飛空艇の残骸だと知ったのはハイネが残骸を拾い上げて、空を振り仰いだからだった。 上空にはまだシードの名残の色を含んだ風に雲が流されていて、ユニウスで見た黄昏と同じ時が訪れていた。今が本当に黄昏時なのかそうじゃないのかは分からない。視線を戻した大地から、細い煙が幾つもたなびいていた。 「まるで・・・」 戦場だ、と言おうとしてシンは止める。 今まで本物の戦場を経験したことはない。 見渡す限りの荒涼とした大地が戦場の跡であるはずがない。つい先程通り過ぎたユニウス領と同じであるはずなど。 「無事だったか。俺も、お前達もつくづく悪運が強い」 ハイネが辺りを見回して戻って来て、膝をついたカガリの背を叩く。気遣われて立ち上がるカガリがシンを見つけて歩いてくる。 「怪我は?」 「俺は大丈夫だけど・・・」 他の皆がどうなったのか、シンには分からなかった。帝国の艦隊も反乱軍も見つからない。荒れ狂う雲の向こうなのか、それともあの光の前に・・・。 消えてしまったのか。 シン達は間に合わなかったのだ。両軍は激突し、一瞬で方が付いたのか。 だとしたら、俺たちはどうして助かったのだろう。 「二人して防御魔法を張った甲斐があったってもんだ。さすがフェイスマスター」 「そういう、お前こそ」 シンはただ申し訳なくて、頭を下げる。 無鉄砲な事をして取り返しの付かないことを何度も繰り返してきたのに、跡形もなく何も残らなかったのは初めてだった。あまりに周りに何もなくて、急に空っぽになってしまった。 ぼんやりと視線を巡らすシンに、ふと光るものが目に入る。 何も考えずに、とぼとぼとそれを拾いに行った。砂に半分埋もれたそれは透明なガラスの破片のようでいて、拾い上げたものを見てシンの目が見開く。 「これって・・・種石・・・」 アプリリウスの王宮から盗み出した黄昏の種石も、ジョージ・グレン王の王墓にあった暁の種石もシンは知っている。 まさか、種石がこの惨状の原因? 種石一つで何もかもが失われるなんて。 許せない。 こんなもの一つで、命や大地があっという間に消えてしまった。一体誰が何の為にこんなものを作ったのか。大雨や雷雲のように自然にある物だとしたら、何の為にこんなものが必要なのだろう。 太古の覇王ならばその答えを知っているのか。 シンは手の中にある種石を握り締めて、飛空艇特有のエンジン音に顔を上げた。 シンはどこかふらつく足のラクスに手にした種石を見せた。 「ラクス、これ・・・」 彼女はいつまでたっても受け取ろうとせずに、じっと透明な種石を見つめたままだった。不意に視線を逸らして、その場で周囲を見回した。シードを含んだ風がピンク色の髪を巻き上げる。 背後でガチャと鳴る鎧に視線を戻すと、後からキラがゆっくり歩いて来ていた。その視線はシンを通り越して後の人物に向いている。鎧の音はシンと一緒に帝都から抜け出てきたフェイス・カガリのもの。 「久しぶりだね」 「前にも会っただろう」 「そっか」 兄弟の会話。 敵味方に別れてしまった姉と弟の対面は、淡々と言葉を交わすところから始まった。シンもラクスも二人の様子を黙って見守る。 「帝国軍も随分とやられたようだね」 「みたいだな」 二人が同じ彼方を見て言葉を交わす。二人の声は風に攫われて、お互いには届いていないかのよう。 「お前達もな。懐に何を抱えている」 「連邦の艦だったと言いたいんでしょ」 ラクスがキラを振り返る。 「残念だけど、そうみたいなんだ。解放軍に連邦の工作部隊が紛れ込んでいたみたいで・・・今回はしてやられたね」 どういうことだとシンは考え込む。 アプリルの反乱軍になぜ連邦が絡むのかと、頭を巡らせて・・・ぽんと肩を叩かれた。振り返ればハイネが面白そうに口を開いていた。 「仕組まれていたってことさ。だろ、深紅の空賊」 「帝国が弱体化すれば連邦には願ったりだからな」 キラやラクスの背後から面白くなさそうに、呼びかけられたアレックスが歩いてきた。シンを見つけて『久しぶりだな』と軽く言葉を掛ける。 アレックスがシンに分かりやすく説明するとこうだ。 連邦が今回のアプリル独立派に一枚咬んでいて、戦端を開かせたのだろうと。 勝てなくても帝国の戦力を削げればよし、最低でも帝国内を混乱させることができればそれでよしと言う。 「近いうちにコスモス連邦が来るぞ」 シンは息を呑んだ。 アレックスはシンを見据えて、あっさりと背後関係を語った。 「そのような事・・・本当に・・・?」 驚いたのはシンだけではない。 失った領土に呆然としていたラクスも、震える声で問い返す。両陣営に挟まれたアプリルが戦場となるのは目に見えている。もはや独立を叫ぶどころの騒ぎではない。 「カガリにとっては願ったりの展開だね」 「復讐なんてつまらないよ」 「私は、決して忘れない」 シンはカガリを見る。 彼女は自分の護衛だが、それよりも優先して成し遂げたい事がある。つまらないと言われようとその為に奔走するのだろう。 「行くのかよ」 「殿下はどうされる」 俺は。 掴みかけている、この胸のつっかえの正体を知りたいを思った。 何の力もない俺だけど・・・。 種石一つに翻弄される現実をどこかで違うと感じている。得体の知れない力が一瞬で消してしまう。 下手をしたら、今は揺るぎのない帝国だっていつまでも無事とは限らない。 きっと目に見えるものだけが、脅かすものではないのだ。 「帝都には戻らない。兄上に上手く伝えてくれよ」 かすかに頷いた彼女が目を細める。 久しぶりに見る厳しいフェイスマスターの顔つきに、シンも気を引き締めた。 「だが、忘れるな。お前はプラントの王子だ」 去って行った彼女がいた場所をいつまでもキラが見つめている。 「そろそろさ、ここ離れないか? 帝国軍だって調査に来るぜ」 重苦しい空気を打ち破ったのはハイネで、アレックスが嫌そうに彼を見る。空賊同士やはり仲が悪いのかと思うと、嫌そうにしているのはアレックスだけだった。 「噂の深紅の空賊がこんな奴だったなんて意外だなあ」 馴れ馴れしく肩に手をやって、さりげなくアレックスに外されていたりする。ラクスがその二人を驚いた目で追っていて、その彼女を見つめているキラ。 「最速の飛空艇か・・・楽しみだぜ」 ガシッと肩を組まれて、シンはハイネに圧し掛かられていた。シンはしつこく追いすがるハイネを見ていい加減な飛空艇の操縦を思い出した。 冗談じゃない。 「絶対セイバートリィの操縦だけはさせないで下さい。こ・い・つ・に」 俺だってまだ、操縦したことないのに。 シンとハイネを振り返ったアレックスが、実に嫌そうに呟いた。 「どうして俺が男を乗せなきゃならないんだ。しかもタダで」 「報酬ならあるぜ?」 ハイネはポケットから何かを取り出すとひょいとアレックスへと投げた。片手で掴んだアレックスが手を開くと、それは拳大の青い石だった。 「新型の飛空石だ」 怪訝そうに伺うアレックス。 「それだけじゃ不満か。なら、サービスするか」 ふざけたウィンクした後、すっと目を細めた。 「追加で・・・人工種石の情報なんて、な」 戻る 次へ 実はハイネの口調が分かりません。あまり砕けすぎると違うような気がするし、難しい。そろそろ転なんですが、なかなか進まない~。