約 398,624 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1486.html
戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -07 註:このSSは、完全に勢いだけで出来ています。 「Bring Me to Life」(Evanessence)をイメージ曲としています。 お手元にありましたらBGMとでもしていただければと存じます。 双腕の悪魔と言われたこのあたしも・・・ 今や、迫る闇を恐れる小さな存在・・・ 遠くに聞こえるのは・・・誰の声? あの声は、私のマスターの声ではない・・・ 確かめたいけれど、身体はもはや動かない。 私をこのままに、骸のままにしないで・・・ 暗い・・・怖い・・・ 私を、私を・・・闇が迫るここに置いていかないで!! このまま私は消えてしまうの? 二度と目を覚ますことなく・・・ お願い・・・ もう一度、私の名前を呼んで・・・ マスターの声で、私の名前を呼んで! このまま消えてしまうなんて、いやだ・・・いやだぁっ!!! でも・・・バックアップバッテリーも尽きる・・・ もう、マスターに二度と会うことも出来ないまま・・・ たすけて・・・誰か・・・助けt.......................... ドアが開かれ、彼が入ってきた。 だが、遅すぎた再会。 静かに哀しみの表情を浮かべ、無意味なものとなったクレイドルに横たわるストラーフ。 今の彼にできることは- 小さなボロボロの身体のストラーフを、そっと両手で抱きしめるだけ・・・ ふと、彼の目がクレイドルにとまった。 サイドに、あのときには無かったかすり傷のようなものが。 目を近づけるや否や、ストラーフを抱いたまま。 周囲を気にすることも無く、大声を上げて泣き崩れた。 それは、傷ではなく。 ストラーフが残した、最後のメッセージ。 -ありがと <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/yu-gi-oh-dialog/pages/39.html
シャーディセリフ集 話数 パート1 パート2 作業状況 例 Aパート Bパート 完 未 第040話 Aパート Bパート 完 完 第085話 Aパート Bパート 完 完 第095話 Aパート Bパート 完 完 第096話 Aパート Bパート 完 完 第201話 Aパート Bパート 完 完 第202話 Aパート ――― 完 ― 第203話 Aパート ――― 完 ― 第204話 ――― Bパート ― 完 第205話 Aパート Bパート 完 完 第206話 Aパート ――― 完 ― 第207話 Aパート Bパート 完 完 第208話 ――― Bパート ― 完 第209話 Aパート Bパート 完 完 第210話 Aパート ――― 完 ― 第211話 Aパート ――― 完 ― 第212話 ――― Bパート ― 完 第213話 Aパート Bパート 完 完 第218話 Aパート Bパート 完 完
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1072.html
戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -02 皆様、こんばんは。 神姫との生活、いかがお過ごしでしょうか。 キャッキャウフフも、ドキドキハラハラも。そして、夜の生活も。 それぞれに、それぞれの生活があることでしょう。 しかし。 世の中には、本当は怖い神姫との生活というものもあるのです。 今宵は、その一部をご紹介しましょう・・・。 ・ ・ ・ ・ ・ ~めざまし神姫・Phase-1:マオチャオの場合~ 朝。 目覚まし時計の電子音が部屋に響く。 「・・・。」 布団から手がぬっと出てきて、器用に目覚まし時計の電池を外した。 電子音が止まると、再び手はずるずると布団の中へ。 「にゃーん! あさだよぉ! にゃーさん、早く起きてぇっ!」 マオチャオが、小さな手でまくらの上でよだれを垂らす男の顔をぺちぺちと叩く。しかし、布団の中の人物は一向に目を覚ます気配なし。 「おーきーてー! 遅刻するのー!!!」 今度はファンビーを持ち出し、豪快におでこをごちごちと叩いた。 すると、男は・・・無言でマオチャオごと払いのけた。 華麗に着地を決めるものの、必死に起こしているのに吹っ飛ばされてえらくご不満な様子。 「むー・・・。」 一瞬むくれた顔付きになったが、すぐに何かを思いだしたのか。ぴょんとベッドから飛び降りると、ちょいちょいと走り去って・・・ 数分後。 装備を整え、手には・・・貝杓子。がらがらと騒音をたてながら、ベッド上に貝杓子を引きずりあげた。 「にへぇ・・・っ!」 不気味に、マオチャオの目が輝いた。 「にゃーさんは、『どんな方法を使ってもいいから起こせ』って言ってたよねー。」 にやり口元に不気味な笑みを浮かべると、マオチャオは身体を目一杯反らせて大きく振りかぶり・・・ 「にゃーさーん! 起・き・る・の・だー!!!!」 かぁん!!! マオチャオは、貝杓子で男の頭を容赦なく叩いた。 男が、一瞬ぴくりと動いた。 「にゃにゃ? まだおきないのー?」 ろくに確認もせず、エルガは再び振りかぶると。 「おっきろ、にゃーさん! おっきろ! 朝なのだー!!」 かぁん! かん、かん、かぁん!! 様々な角度から、楽しそうに連打。 その豪快な音に、他の神姫たちが起きてきた。 「なにをしてるんですかマオチャオ、朝から騒々し・・・いぃ?!」 ちょっと寝癖を付けて目をこすりながら現れたハウリンが、大きな目をさらに大きく丸くして絶句した。そこには、数多くのコブを乗せ、白目をむいてよだれを垂らす男、すなわちマスターの姿・・・!!! 「きゃぁ~~~! マスター!しっかりして下さい!」 右往左往するハウリンの横では、何が起きているのかイマイチ理解できずに、歪んだ貝杓子を手にぽやぁんと立っているマオチャオの姿があった。 ・・・結局。 この日、男が目を覚ましたのは午前10時を廻っていたそうな。会社には2時間の遅刻。 帰宅後、おしおきボックスにマオチャオを投じようと考えていた男であったが、帰り着いて見たものは、わんわんと泣きじゃくり、バッテリー切れ寸前となっているマオチャオ。 もちろん・・・やさしく叱ることしかできなかったことは言うまでもない。 神姫との生活。 それは、地獄と表裏一体なのかも知れない。 >>次の話を読んでみる>> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/223.html
3.5話 「ラジヲ 武装神姫・お手紙相談室」 白「白い子と!」 黒「黒い子の!」 白黒「「武装神姫、お手紙相談室~~っ」」 どんどんひゅーひゅーぱふぱふー 白「今週もやってまいりましたこのコーナー!」 黒「SSの中で”それって何? あの時どうなっていたの?”を」 白「2006年の皆様にわかりやすぅぅく丁寧に!」 黒「2036年の未来から!」 白「わたくし白い子と!」 黒「黒い子がお送りする文字放送でございますー」 ※なぜなに武装神姫だったんだけど、先越されちゃったので変更☆ 白「さて本日のお便りはS県にお住まいのNさん!」 黒「こんばんわ、白い子さん黒い子さん」 白黒「「こんばんわー!」」 黒「放送になったばかりの『遺品』で、 マオさんがレーザーを避けていましたよね?」 白「うんうん、そうだねー。 すごいよねー」 黒「なんで光速のレーザーを避けられるのでしょう? 見てからじゃ絶対間に合いませんよね? でも実際に避けていた訳ですが、 レーザーを避けられる速さをもったマオさんが なんで小姫さんの弓を避けられなかったのでしょう? この事が気になって僕は夜も眠れません」 白「うーん、そうだねー。 なんでなんだろうねー」 黒「これはやはり本人に聞くのが一番! マオさん出番ですよー!」 マオ「こんばんはー、マオです。 にゃんこ侍じゃないです」 白「あ”ー、もう広まっちゃいましたからねぇ… それは難しいと思いますよ?」 マオ「しくしく」 黒「それではマオさん、お答え下さいっ」 マオ「あれはですね、トリガーを引く指の動きを主に見ているんです。」 白「指…ですか?」 マオ「ええ、トリガーを引く段階になると大抵の方は銃の向きを変えませんから。 そして指は0秒で動かす事はできないでしょ? もうひとつ、トリガーを引ききってもレーザーが照射されるのには 一瞬の間があるんです。 ある程度の電圧を装置にどばっ!と流さなきゃならないんですけど、 普段の待機電圧から照射に必要な電圧にするのにも ちょっぴりですけど時間がかかるんですよ。」 黒「と、言う事は…よーく見てれば避けられない事はない!のですね」 マオ「ですが装備が重かったりするとダメですね。 ブースターに頼るのも悪くは無いのですが、 なまじ大きな力で移動するだけに 1発目を回避できても2発目・3発目と どんどん避け難くなっていっちゃいます」 白「なるほどなるほどー。では小姫さんの弓を避けられなかったのは…?」 マオ「彼女の弓はね、かなり優秀な射撃武器なんですよ」 黒「そういえば弓とは思えない弾速と威力でしたね」 マオ「弓と矢自体は普通の物なのですが、彼女の周りに展開している防御用の [反発フィールド]を矢の前方一点に集中し、 亜光速レールガン並の加速を乗せる事ができるんです」 白「な、なんとっ」 マオ「弾速はレーザーに迫り、尚且つ発射はトリガーを引くのではなく矢を持った ”指を緩めるだけ”ですから、見ていても遠距離で回避に専念してなんとか、 中距離以下でダッシュしたら当たる位置をずらすので精一杯でした。」 黒「まさに必殺の武器ですが、それが小姫さんの弱点に、 マオさんの勝利の鍵になったんですよね」 マオ「戦いの場が霧の漂う高原でなかったら、兄がいなかったら… 私の勝利はありえませんでした」 白「その後、小姫さんは装備を強化したそうですね?」 マオ「そうなんですよー(にこにこ) ミラー粒子を反発フィールドに対流させて ビームとレーザーにも対応ですよ? 近接防御用にショットガンを両の肩に装備して 弓発射直後の弱点も克服してます。 結局勝てたのは最初の一回だけで、 あとは負けっぱなしですよー♪」 黒「う、嬉しそうですね?」 マオ「はい♪ 家賃を兄と折半しているのである程度の賞金を稼ぐのも バトル参加の目的なのですが、やはり一番は全力で戦う事ですからね! ギリギリで勝つのが理想ですが、大勝ちする位なら ジリ貧で負けたほうが戦いとしては面白いです♪」 白「にゃんこ侍さん、本日はわざわざお越しいただいて有難う御座いました!」 黒「それでは次回の放送まで」 白黒「「まったね~ ノシ」」 マオ「ちがうもん… にゃんこ侍じゃないもん…」 il||li _| ̄|○ il||li
https://w.atwiki.jp/magicstar721/pages/49.html
セリフ集 てい。やー。とー。 セリフ集(001)
https://w.atwiki.jp/ygo10thmovie/pages/13.html
10thアニバーサリー劇場版遊☆戯☆王のセリフ集です。 劇場公開終了後の皆さんの記憶を頼りに作成していますので、抜けや間違い等あるかと思います。 最終的な答え合わせはTV放映、DVD発売を待ちましょう。 十代登場~謎の白いドラゴン登場 遊星の夢~ライディングデュエル タイトル~星屑剥奪 ポッポタイム~ネオドミノシティ崩壊 赤き竜出現~姿を消すパラドックス 屋根の上での語らい 童美野町デュエルカップ~赤き竜に飲み込まれる遊戯 30分前の童美野町~会場から人払い パラドックスとの対峙~デュエル開始 パラドックス1ターン目 遊星1ターン目 パラドックス2ターン目 十代のターン パラドックス3ターン目 遊戯のターン パラドックス4ターン目 Sin星屑の攻撃~遊星の決意 遊星2ターン目 夕方の童美野町~ネオドミノシティへ帰る遊星 <各セリフについて> 遊戯YG 十代JD 遊星YS 双六SG ペガサスPG ブラマジBM ブラマジガールBMG クリボーKR 大徳寺DT ユベルYB ネオス(ネオスナイト)NS(NN) ジャックJA クロウCR アキAK 龍亞RA 龍可RK パラドックスPR パラレルギアGA アメザリAZ アッキーナAKN ※名前なしで改行されているものは直前のキャラのセリフ セリフ集全般に対するコメント 名前 コメント ほとんどのデュエルシーンでターンエンドが抜けてる気がする どこだか思い出せないけど… -- 名無しさん (2010-08-29 11 33 32) セリフ集全般へのツッコミはこちらのフォームにどうぞ -- 管理人 (2010-07-06 22 54 21)
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1076.html
戦うことを忘れた武装神姫 - type_S -05 皆様、こんばんは。 神姫との生活、いかがお過ごしでしょうか。 キャッキャウフフも、ドキドキハラハラも。そして、夜の生活も。 それぞれに、それぞれの生活があることでしょう。 しかし。 世の中には、本当は怖い神姫との生活というものもあるのです。 今宵は、その一部をご紹介しましょう・・・。 ・ ・ ・ ・ ・ ~めざまし神姫・Phase-3:アーンヴァルの場合~ 朝。 目覚まし時計の電子音が部屋に響く。 「・・・。」 布団から手がぬっと出てきて、器用に目覚まし時計の電池を外した。 電子音が止まると、再び手はずるずると布団の中へ。 「あらまぁ・・・毎朝毎朝、実に器用ですねぇ・・・。」 ベッドサイドでふよふよと装備状態で浮かぶアーンヴァルが、しみじみとマスターの寝顔を眺めていた。 「・・・あぁ、いけません。早く起こさないと、マスターがまた遅刻してしまいます。」 アーンヴァルは、傍らから小さなハリセンを取りだし、男の顔を叩いた。 「えい! マスター、起きてくださいっ!!!」 ぺし、ぺしぺしぺし。 当然だが、その程度では起きることはない。 続いて、何故か魚肉ソーセージを取りだしてポコポコと叩く。 むずむずとくすぐったがるかのように眉がぴくりとだけ動いた。 ・・・が、やはりそれだけ。 「はぁ、これでもダメですか・・・。 ならば。 ・・・よいしょ。」 LC3を持ち上げ、照準を男の額に合わせた。 「・・・いきますっ!!!」 しゅばばばばばー!! 閃光が部屋を包む。 しかし。 男のおでこが少し赤くなっただけ。 ぽりぽりと男は眠ったまま額を掻いただけで、起きる気配なし。 腕組みをしてしばし考えるアーンヴァル。 ・・・ふと何かを思い出し、ふよふよと枕元から一旦離れ、・・・腰のあたりに妙な箱をぶら下げ戻ってきた。 箱から出ているコードを自らのLC3に接続すると。 「コンデンサーユニット、作動します!」 キィン・・・! 部屋に甲高い電子音が響いた。 「チャージ完了! それでは、改めて・・・いきますっ!!!」 アーンヴァルは再び間合いをとり、男の額に照準を合わせると引き金を引いた。 じゅばばばばばぁぁん!!! コンデンサーユニットからの強力な電力が加わったLC3から、猛烈な光が放たれる。 あまりの明るさに、同じ部屋の片隅で寝ていたマオチャオが飛び起きたほど。。。 数秒後。 「うわっちゃちゃちゃちゃちゃ!!! 頭焦げた焦げた焦げた焦げた! 毛が燃える毛が燃えるぅっ!!!」 絶叫と共に、男が飛び起きた。 男の頭は、あまりの熱量のために・・・髪が、最近「上がり」つつある大切な前髪が・・・ブスブスとくすぶっていた。 結局。 男は仕事には間に合ったものの、先に散髪屋で整えるハメになってしまった。 ・・・大胆にカット。 広い額がさらに広くなり、実年齢以上に老けたという。 帰宅後、やりすぎだとアーンヴァルを注意したものの、「目覚まし時計ですんなり起きないマスターがいけないんですよ!」と切り返されて反論できず、(´・ω・`)ショボーン。。。 神姫との生活。 それは、落とし穴に落ち続ける日々なのかも知れない。 >>次の話を読んでみる>> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/966.html
武装神姫のリン 鳳凰杯篇 その2 歓声が支配する会場に司会の声が響く。 "ついに決勝リーグ1回戦、第3試合の選手入場です!! 虎門から入場するのは鶴畑家の次男にして若年ながら立派なファーストランカー。 Eブロック覇者の鶴畑大紀選手とその神姫ミカエルの登場だ~" 司会が熱のこもった文句で鶴畑大紀の入場を告げる。 俺とリンは龍門よりの入場でまだ門の前で待機だ。 歓声はここからでも十分に聞こえているが、門を開ければ大音量で聞こえてくることだろう。 さすがにこんな大舞台は初めてだ。 冷静にしようと思っていてもどうしても心臓の鼓動が早くなる。 「緊張しますか?マスター?」 俺の様子に気が付いたリンが尋ねてくるが大丈夫だ、と視線で返した。 「はい、マスターがしっかりしないとこのバトル。勝てないですよ?」 「ああ。 やるぞ、リン!」 「はい!」 "それでは続きまして龍門より、Fブロック突破の藤堂亮輔選手とそのパートナー、『黒衣の戦乙女』リンの登場です! お~っとここで歓声が今以上に大きくなった~" 歓声は気持ち、俺とリンが登場したときのほうが大きいようだ、司会がそう告げる。 「いつも応援してます!!」 「鶴畑の坊やなんぞ蹴散らしちゃえ~」 「前もファーストランカー倒したんだろ!? やっちまえ!!」 なぜかこんな声援も聞こえる。 ここまで大きな大会で声援をもらえるとは思っていなかったので嫌が応にも気合が入る。 それはリンも同じのようだ。 そうしてゆっくりと門からステージまでたどり着く。 ステージの反対側にいる鶴畑大紀はなんとなくいつもよりさらに目つきが悪い。 と言うよりはいつものような「ふん、どんな神姫だろうとミカエルでぼろぼろにしてやるさ」と言うような自信の塊のような、相手を軽く見ているような表情ではなく、切羽詰ったかのような表情で非常に悪役面だ。 だから正々堂々戦うリンは正義の味方ってか? まあそういう要素も必要なのかもしれないけど、関係ない。 リンの力を信じ、俺はそのサポートをする。 "それでは両者、V.B.B.S.筺体でセッティングを行ってください。" 筺体にリンが接続するのを確認しスロットにフラッシュメモリーを差し込む。 通常はセンターの専用の機械でIDカードにデータを写すのだがそうしている暇が無かったのでどうしようもない、データのスペックについての確認(たとえば反則レベルが武装やらのチェックが入る。コンピューターによる自動判別で許可が下りないと使用できないのだが、今回のデータは会社で行ったほぼ同じ基準のチェックを通過したものなので問題ないはずだ。) が行われる、問題なく基準をクリア。これでこの戦いから使えるようになった。 その"突撃武装"をサイドボードにセットして、リンの初期武装はあくまで今までと同じ基本形。 これは初心を忘れないと言うのと、万が一陸戦装備で出てこられた場合に対応しにくいからだ。 そうしてリン…燐のセットが完了する。 『黒衣の戦乙女』燐がバトルフィールドに姿を現す。 それと同時にミカエルも姿を現した様子だ、距離は最大。しかしステージが幸いにもまっさらな平地ではなく多少ながら障害物の存在する荒野で助かった。仮に"突撃装備"を駆使したところで接近を許す相手ではない、しかも今回はあちらさんも気が立ってるみたいでいつも以上に油断は無いのではないか?という気さえする。 天使型の特徴である索敵能力で発見されれば平地での勝負は圧倒的にこちらが不利なのだ。 だからジャマー代わりに砂埃を巻き上げたり、障害物があるだけ相手のアドバンテージが減る。 ゆえに荒野と言うステージは最悪の状況を回避できると言うだけでも十分すぎるステージだ。 「荒野か…十分にマシだな。行くぞ!燐。」 「はい、マスター!!」 燐は荒野を駆ける。 砂埃を巻き上げつつも疾風のように進む姿はなんとなく某Z○IDSのエンディングを感じさせるがこの時代に分かる人間はどれくらいだろう? とかなりの距離を走ってきたがいっこうにミカエルを目視することができない、しかもあっちの砲撃能力は絶大で精密射撃も難なくこなせるはず、だからそろそろ第1撃が届いてもおかしくないのだが… 「おかしいな…」 「ですね。てっきりそろそろ砲撃の1つぐらい飛んできてもいいはずですが…」 と言っていたらやっと前方より轟音を上げてレーザーが…サイズがおかしい!!? 「燐、よけろ!!!」 「っつ!!!」 燐は体操の競技のようなステップやバク宙といった技の組み合わせで先ほどの地点から離れる、数秒後にそこを通り過ぎた"砲撃"は地面を半円に削っている。どうしたらこんな威力がでるっていうんだ? "ここでミカエル選手が攻撃です!! 燐選手はなんとか避けましたがこの威力は常識外だ~~当たれば1発でOK確実です!!" とにかく、やっぱりあっちにはこちらの位置が割れてるので早めに装備を換装するべきかもしれない。 そう思ったがまだ燐が相手の姿を認識していない状態ではどうにもならない、とりあえずセンサーの感度を最大限にして砲撃をできるだけ早く察知、回避して進むしかなさそうだった。 幸いにも地面はしっかりしており武装脚部への負担も少ない。データ戦の最大の利点はメンテナンスいらずで最高の状態の武装を利用できる点だ。 もちろんバトルでかかる負荷はしっかりと計算されるがイレギュラーが起こることは無い。 だからこそ力加減を見極めれば負担を最小限に抑えつつも燐は最高速度を出すことが可能なのだ。 そうして何度かの砲撃を回避しつつ進むこと3分。やっとのことで燐のセンサーがミカエルを捕らえた…がその映像を見て俺は口をぎりりと噛むしかなかった。 ミカエルの装備は、天使型のレーザーライフルを5つも束ねたサイズの荷電粒子砲に4門のレールガン。いつものビット兵器がぞろぞろとシールドを張っている。 どう考えてもあのサイズの粒子砲なんて持って動けるものじゃないだろうに…勝負を捨てたか? と思えば、荷電粒子砲を振り回して撃ってくる!!? 「消し飛べ…」 1発のチャージにどれだけかかるのか分からないが、やっぱり連射は効かないらしい。 その分はきっちりとレールガンで埋めてくるが、避けられないわけじゃなかった。 燐はステップやバックステップを駆使して飛び跳ねるようにして砲撃をいなす。 それでも超高速のレールガンだ、装甲に数発は掠っている。 「直撃しなければ…!!?」 燐は一瞬己の目を疑った。 粒子砲の先端から、極太のビーム刃が飛び出してそれが振り下ろされてくるのだ。 それでも砲身の重さからか思うような速度で振り切れていないようで、そのタイミングからでも薄皮一枚で回避することが出来た。 ここまで大味な戦い方…ありえない。 "ミカエル選手、いつもと様子が違い格闘戦を仕掛けています。これも燐選手には予想外か!!" 司会もさすがに驚いた様子で実況を続ける。 「どうしたんですか? こんな戦い方、貴女はしなかったはずです!!」 思わず燐は叫ぶ、表情を隠してて大きな光の剣を振るうミカエルに向けて。 それでも返答は無い。 ただただ、弾丸と剣の切っ先だけが返ってくる。 「ならば私から近づくほか無いみたいですね…マスター!!」 「どうするんだ?」 「とりあえず近づかなければ戦うににしてもどうにもなりません、使います!!」 「分かった。サイドボード展開。」 「現状装備の部分的ロックオフ。ハードポイント開放を確認。転送可能です。」 「させない…」 ミカエルが砲撃を加えようとするがそこにSRGRが飛び込んできて爆発。 すでに燐の十八番とも言える「SRGRの投擲から射撃による遠隔爆破」でダメージこそ与えられないものの、膨大に撒き散らされる熱量でセンサーは燐を捕らえられない。 「マスター!!」 「燐、受け取れ!!」 その瞬間、燐は光に包まれる。 それは一瞬であり、ステージにある巨大スクリーンにも燐の体が輝いたようにしか写っていないが、確かに燐の姿は変わっている。 悪魔型ストラーフの基本武装はそのままに、背部ユニットから大きな2対に翼が生え、その基部には大口径のブースター。 武装脚部のすねあたりには装甲が追加され、左武装腕部にはあの市販パーツ「EXシリーズ」のものよりさらに刃の大きい鎌が握られ、右腕部のマニピュレーターは巨大になり爪も鋭く変化していた。 さすがに悪魔らしくし過ぎたかとも思ったが追加パーツは基本的に同じ濃紺かシルバーなので見た目はそれほど悪役ではない。もっとも悪魔型にするなら最初からは翼は赤にしてたし。 「黒の戦装束」 その名のとおり、燐専用の武装ユニット。 基本はあのEXシリーズの悪魔型用のユニットだが内部構造や各アクチュエーター等の出力、感度、レスポンスすべてが燐の今までのバトルのデータを元にチューニングされ、デザインもカラーも変わっている。 とはいえ根本のデザインは機能美の観点からしてもこれが一番だと思われるものなので似通っているところがあるのはあたりまえだ。 あと違うとすれば本体のアーマーが通常より強化されている、特に胸部アーマーは防御力に定評のある第3弾のアーマー並みの強度を出している。もちろんその分だけ重くなっているが武装脚部があればその変化は微塵にも感じないレベルだ。 また翼の色が銀色に変わるだけで印象がかなり違うらしく、観客は口々に意見を出し合っている。 「カッコよすぎるぜ!!!」 「あ~あ陸戦特化だから黒子は美しいというのに…」 「でもしょうがないでしょう? 相手はずっと空飛んでるんだから自分も飛ばないと攻撃できないじゃん?」 「俺の黒子も改造で銀の翼にしようかな…」 「文字通り銀の翼に望みを乗せて…ってかw」 …最後のは言った人の年代がわかってしまうな…俺の親父と同年代かよw "燐選手、サイドボードの武装を展開! しかもこれは私も初めて見る武装です。これが燐選手の切り札なのか!!?" 実況も驚いてるな…デザインに1週間掛けた甲斐があった。 「これで貴女と同じ空に行けます」 「来れるものなら…」 その後は言わずに無言でレールガンを撃って来るミカエル。 「当たるわけには!」 鈍角の軌道を描きながら燐は飛翔し、レールガンを回避しつつも全速力でミカエルに向かっていく。 「来る来るな来るな!!」 もう照準も付けずに発砲している、これでは回避行動もほとんど要らなかった。 "ものすごい機動力で空を飛び、燐選手はミカエル選手に一直線だ!!! これで勝負は決まるのか!!!?" 「貴女は何がしたいのですか?」 ついに粒子砲に手を掛け、ゆっくりとそれを払いつつ燐はミカエルに顔を近づけ、ついに彼女の表情を見た。 「…………」 「なぜ、泣いているのですか?」 「…うるさい、関係ない」 「でも、気になります。」 観念したのか、ぽつりとミカエルはつぶやいた。 「勝敗に関係なく、今日で私は壊されるから」 燐は驚いたらしいが、それでも優しい表情を変えずに 「……なぜですか?」 「この前に犬型とかに負けたから」 「どこのですか?」 「知らない、でもひどい負け方をした。頭から真っ二つにされた。その後もまた他のにやられた。」 「怖かったんですね…」 「で、負けたから私は今日で終わりだって、マスターが」 「そうですか…」 「ええい!! いったい何をやってるんだミカエル。今なら背中ががら空きだぞ!!ビットで撃て!!!!」 鶴畑大紀も見ていてうっとおしくなったらしく、ミカエルに指示を出す。 「でも、貴女は同じような恐怖を他の神姫に与えたことが何度かあったはずです。」 「…うん、あの時の恐怖は忘れられない…怖い。そんな勝ち方を私は何度も相手に与えてた…」 「もう、しませんか?」 「しない。だって怖いもの……でも私は今日で"死んじゃう"」 「させません、私と、私のマスターが」 「そんなの無理だよ。」 「信じてください。」 「…」 「ね?」 「………本当?」 燐はいつも俺たちに向けるあの柔和な笑顔を浮かべて 「はい。」 そう言い切った。 「分かった。信じる。」 そうしてミカエルは自らサレンダー信号を送る手続きに入った。 "お~っとミカエル選手が武器を下ろした!! 何が起きたのでしょうか!?" 実況はもう混乱している。 無理もないと思うけど…とりあえず無傷の勝利を得た燐にねぎらいの言葉でも掛けてやろうと思った。 「燐、よくやったな」 「いえ、マスターの装備のおかげですよ」 「…ありがとう、燐」 ミカエルが右手を差し出してくる。 「いえ。」 そうして燐が手を差し出そうとした瞬間…… ビットが突然燐に砲撃を加えた。 「きゃぁあああああ」 ビットの砲撃は威力こそ低めなものの、無防備な燐を撃ち落とすには十分な威力を持っていた。 「サレンダー信号を出そうとしてたのに…なんで!?」 ミカエル自信にもなにがなんだか分かっていない様子だ。その表情も次第に変わっていく。 「何?コレ…私の体が…思うように動いてくれない!! 嫌、いやぁ!!!」 そう言いつつもミカエルの右手の粒子砲は燐の墜落地点を捉えている。 「燐を撃つなんて…いやだぁああああああ!!」 なんとかミカエルの意思が一瞬通ったのか、発射と同時に右手はそっぽを向き、墜落地点からはずれた。 「なに、貴女誰?? 私? そんな…だめ、だめぇ」 「燐、大丈夫か?? 燐!!」 「……はい。ダメージも問題ありません。でも背部のラックがつぶれました。装備をマウントできないので左手がフリーになりません…」 「しかたない、鎌は一度戻すか?」 「それでは間に合いません。このままで行きます」 「ああ、とにかくミカエル自身にもどうなってるか分からないから気をつk……」 レールガンとビットの砲撃の嵐が燐を襲った。 "まさか、まさかまさか!!! 今までのミカエル選手の行動は高度な頭脳戦だったのか?? 先ほどとうって変わって全力の砲撃だ~~^" 「貴女、先ほどまでのミカエルじゃないですよね?」 ふとミカエルが声の方向に目を向ければ…強烈な衝撃が加わりミカエルは大きく後退する。 現在。さっきまでミカエルが佇んでいた座標には燐がいる。 それもさっきの砲撃の雨を抜け、最高速度で飛翔したまま体をひねって回し蹴りを叩き込んだのだ。 首をぽきぽきと鳴らして体制を整えたミカエルが先ほどの燐の問いに返答してくる。 「私はミカエル。それ以上でも以下でもない。私が下された命令はお前を壊す。ただそれだけだ。」 「…"ミカエル"を返してもらいます。絶対に。」 そうして第Ⅱラウンド、正真正銘の試合が始まった。 ~鳳凰杯篇その3?~
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/542.html
戦うことを忘れた武装神姫 その18 ・・・その17の続き・・・ 「ぬっふっふ・・・」 装着した機械のスイッチを入れるリゼ。 キュイイィィィ・・・ サイズに似合わない、妙に迫力のある動作音がフィールドに響いた。 「あーっ! リゼ、いつの間にぃ?!」 謎の機械を搭載したリゼの姿に、エルガが声をあげた。 「なんだ、あれは。」 「あれー? にゃーさん知らないの? リゼとにゃーで作った、サブパワーユニットにゃの。 CTaねーさまに持って行かれちゃったと思っていたんだけど、予備も作ってたみたいにゃのだ。」 「あぁ、この前発売延期になった、アレの原型かぁ。」 CTaに振る久遠。 「そうそう。ま、形かえて出すつもりだけどね。 さーて、リミッター無しのプロトタイプ、どれだけの能力があるか、見せてもらおうかねぇ。」 腕組みをしながら、いつの間にかモニター席に座っているCTa。 押しのけられた久遠は、頭だけを何とかモニター席に突っ込んで観戦。。。 「ぬふふふふ・・・きてる、来てるぞ・・・! システムオールグリーン、同期完了・・・ 冷却システム作動!」 ブヒョオォォォォ・・・・ン・・・ 背中の機械が、より一層大きな作動音に変わる。向こうのモニター席に座るサイトウにさえ聞こえるほどの響き。 『・・・来るぞ。 やつはほとんどの武装を捨てたようだ。 一撃離脱型の戦闘方法になるだろう。 ポイントT2へ移動、誘い込め!』 サイトウが命じると、ストラーフは縦長の建物が両サイドに並ぶ、いかにもな地点へ移動。 「リゼ、いっきまーす!!」 相手が移動を終えると同時に、リゼも動いた。 装置を背負ったことによる重量増を微塵も感じさせない実に軽やかな足取りで駆け回り、すぐさま相手の「名無し」ストラーフを発見。 「リーダー、みーつけたっ!」 その瞬間。 『今だ! ファイア!!』 サイトウの声に反応し、名無しのストラーフはぐっと拳を握る。リゼの左右の建物が、大音響と共に崩壊。 このフィールドに仕掛けられたトラップ中、最大のもののひとつ・・・。 「う、うわあぁあぁぁぁっっ!!!」 再び埋まるリゼ・・・ ではなかった。 「・・・と埋まるとでも思ったか?」 サイトウも、そして久遠も、CTaまでもが見えないほどの速さだった。リゼは名無しのストラーフの背後に廻り、腰(正確には背中の装備一式)をがっちりと掴んでいた。そして相当の重量があろうかと思われる相手をひょいと持ち上げ、 「そぉ・・・れっ!!!」 何とそのまま、ジャーマンスープレックスを仕掛けた。 突然のことに相手は一瞬反応が遅れるも、リアアームにて何とか回避、リゼを突き放す。 ずざざざざざー!! 飛ばされたリゼは、瓦礫の上を滑走する。しかし、無傷。 「いってぇなぁ・・・ しかしその反応速度、さすがは元リーダー! って、え、えええぇぇっ?!」 起きあがろうとする前に、相手からのまるでアラレのようなグレネード弾が撃ち込まれる・・・ 『いけ! 撃ち尽くすまで打ち込め! 跡形もなく消し去るんだ!』 サイトウが狂喜のごとく叫ぶ。煙るフィールド。壮絶な光景に、ブーイングがわき上がる。 しかし、サイトウは攻撃を止めさせない。 やがて、弾が尽きたのだろうか、攻撃が一旦やんだ。 すると・・・ 「けほっ・・・ ああっ?! せっかくヌシさんに新調してもらったツインテールが、片方どっかいっちまったじゃないかっ!! こ・の・や・ろ〜!」 ユニットから相変わらずの騒音をまき散らしながら、のっそりとリゼが立ち上がり・・・撃ち込まれたミサイルのうち何発かを抱えている。 『な・・・にぃぃぃぃっ!!』 絶句するサイトウ。これほどまでのアタックを喰らっても、ほぼ全くの無傷で、しかも余裕あふれる顔付きで弾を抱えている神姫・・・ 「名無し」も、この状況をどう判断すべきか、動きが止まっていた。 「投げられたものを投げ返すのは、ウチでは慣れっこなんだよ!」 叫ぶや否や、装置で打ち出すよりも正確に、敵の「名無し」めがけてそれらを投げつける。なにも指示が出せないサイトウ、逃げまどう「名無し」・・・先までのブーイングが、今度はリゼを応援する声援へと変わっていた。 「エルガとのじゃれあいで身につけたプロレス技、シンメイとのデザートの取り合い合戦で投げつけあうフォークとサジ・・・素晴らしい切れ味だね。」 久遠がぼそり呟く。 エルガは画面を叩いて応援し、シンメイとイオは、技についてあれやこれやと討論中。。。 こりゃぁ次のリンゴ取り合い合戦は 一段と壮絶になるだろうなぁ・・・と考える久遠に、CTaが言った。 「な、言ったとおりだろ? いつも通り、それが一番強いんだって。そうだリゼ、この前話したあれ、やってみろよ。 カッコイイぞ〜。」 久遠のマイクを再び横取りし、CTaはリゼに言った。 「あー・・・、やってみるか。」 火薬類が残り少なくなり、どうするか考えていたリゼは、CTaの呼びかけに再び浮かべる悪魔の笑み。 反撃が一息ついたため油断したのだろうか、名無しのストラーフは弾切れで不要となった装備を捨てるため、一時動きを止めようとした。 そのスキを リゼは見逃さなかった。 「せぇの・・・ とりゃぁああぁぁぁっ!!」 高らかに放りあげたグレネード弾を、パワーユニットを直結し出力増強状態の右足で次々に蹴り出す。 弾は恐ろしい程正確に、名無しの背後の建物に 命中。 崩れ落ちる壁を避けようと、思わず飛び上がる名無し。 今だっ!! リゼは相手が飛び上がる瞬間 -すなわち、最も無防備な瞬間- を探っていた。 パワーユニットをフル作動させ再び猛烈な速さで名無しのストラーフに接近、 「な、何を・・・?!」 相手が考える間を与えず、装備が中途半端に外された状態で機動性が落ちている相手の両の足首をがっちりと掴んだ。 そして・・・ 「うおりゃああぁっ!」 「うっわーーー!」 名無しに、そのままジャイアントスイング。 パワーユニットをフルパワーモードにしていることもあり、半端に残っている名無しの武装はほとんどが 遠心力で飛ばされた。 リゼは数回廻したところで名無しを放り投げ、久遠特製のステアーもどき銃を取り出し狙いを定め、引き金を引いた。 パッ、パパパッ! パスパスパスッ!! 必要最小限の射撃で、残る武装のみを破壊。 名無しの本体に、一切の怪我は無し。 恐ろしいほどの精密射撃。。。 体勢を立て直し、なんとか着地した名無は背中に着けた武装を探る。しかし機能するものは- 、ひとつとして無かった。 にらみ合うリゼと名無し。 『まだだ・・・T6へ移動だ! そこで仕掛けられる!』 明らかに焦りの色が見えるサイトウが声をかけた。 名無しは一瞬、移動をする素振りを見せた・・・が。 『おい、なぜ移動しない!』 「Mr.サイトウ、それは無駄なことです。 今までの相手側の動きを見て、まだ気づかないのですか?」 その声に・・・、リゼも驚きの表情になった。 「もしあなたが、本当に神姫の戦いというものを理解しているのであれば、明らかにあちらが優位であることが解るはずです。」 そう言う名無しの足は、わずかに震えている。自らの意志で、プロテクトが一部解除されたのだろうか。 『だから何だというのだ? ならば、武装で補え。罠で差を埋めろ!』 「そうですか。でしたら、あなたの言うことが本当に正しいのか、今ここで確認してはいかがですか? リゼ・・・さん、いきますよっ!」 言うが否や、名無しは再び建物の密集した地点へ移動、壁に埋め込むように隠していたランチャーを2基取り出し、さらにリゼを挑発する。 『なぁ、ヌシさん。 ちょっとだけ昔を思い出してもいいか?』 ぼそりと呟くようなリゼの通信が入った。 久遠が覗き込んだモニターの中のリゼは、今までにないほどに穏やかな、かつ自身に満ちた顔だった。リゼ の言葉の意味するところを酌み取った久遠は、 「あぁ、いいぞ。 但し、無理は禁物ね。」 と答えた。 と、さらに小声で久遠にだけ聞こえるレベルで訊いてきた。 『 -昔のあたしを見ても、嫌いにならないか?』 「昔も今も、リゼはリゼ。 大好きだよ。」 即答する久遠。 『・・・ありがとう。 やっぱヌシさんは最高の神姫使いだよ。』 リゼは再びパワーユニットを全開にすると、名無しが待つポイントへ駆けていった。 -カッコイイ神姫になるために。 ・・・>続くっ!!>・・・ <その17 へ戻る< >その19 へ進む> <<トップ へ戻る<<
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/96.html
メインキャラ 藤堂 亮輔(トウドウ リョウスケ) リンのマスターであり、武装神姫関連の下請け会社(意外と業績は良い)に勤務している。 最近やっと生活に余裕が出てきた。 最初は神姫に興味が無かったが友人をはじめ、周りの人間がほとんど神姫を所有していたので、「流行に遅れるわけにはいかない」と再販日に人ごみに突撃して「リン」を購入。 小さい頃からロボットが好きでプラモデルやキットを弄ったりしてたので意外と手先は器用。 友人には特殊なスキルを持った人間が多く、その人脈を使って試作パーツのモニターをさせてもらったり、職人芸のパーツを卸売り価格で譲ってもらったりと意外と神姫に関して都合の良い環境にいるらしい。 バトルに際してはリンやティアが常に100%の能力を発揮できるように、大会前日はパーツのメンテナンスに一晩かけるほど。 そういった面ではかなり几帳面らしい。 リン(悪魔型 ストラーフ) 亮輔の買った初めての神姫であり、良きパートナー。 亮輔に尋常で無い想いを寄せているがそれを隠して普段は生活している。 普段は礼儀正しい中、たまに亮輔に甘えたりと公私の分別はわきまえている様子。 なおマスターである亮輔を侮辱するヤツは絶対に許さない。 多重登録防止のため「リン」で登録できなかたっため、バトルサービスでの登録名は「燐」。 バトルスタイルはレッグパーツの脚力を生かした変幻自在の動きとエアリエル技。 基本的に接近戦仕様の武器しか扱わない。というか射撃武器は基本パイソン357マグナム2丁のみ。 エアリエル技には「烈空」、「隼」とった漢字の名称が与えられている。 戦闘において敵をだましたりといった行為が全く無く、正々堂々とした戦いぶり故か、いつのまにか「黒衣の戦乙女」といった二つ名をもって(もらって)いる。 ちなみにカワイイ物好きであり、ポ○モンやぬいぐるみ等を好む。 ティア (天使型 アーンヴァル) リンより半年遅れて亮輔の家族になった神姫。 彼女は以前ルクレツィアという名でサードリーグ中のトップランカーの神姫として名をはせた。 がマスターの違法行為により改造され、プログラムで思考さえも変化させられていた模様。 リンに倒された後は元のおしとやか?(典型的なお嬢様的思考、言動)な性格に戻る。 彼女の元マスターが捕まる際に彼の意志で亮輔に託される。 なおプリセットの都合上亮輔を「ご主人様」と呼ぶ。 多少のレズっ気があるらしく、リンを「お姉さま」と呼び慕うほどである。 また戦闘において好んで扱う武器が鞭やら鎖やらと、外見とのギャップが激しい。 篠崎 茉莉 (シノサキ マツリ) 亮輔の幼なじみであり、幼少時の関係から勝手に親同士が決めた亮輔の許婚である。 年は五つも離れているのだが、小さい頃は近くの家には同年代の子がいなくていつも亮輔が遊び相手だった。 その結果いつのまにか亮輔よりロボットなどに詳しくなっていて、神姫を買う最後の一押しをしたのは彼女。 小さいころは亮輔をお兄ちゃんと呼んで慕っていた。 小学時代に1度重い病気になり(亮輔は妹のようにかわいがっていたからほぼ毎日見舞いに通った、これが婚約の原因だと思われる)その結果一年遅れで進学した。 なので今は19歳で大学一年生。 サブキャラ 倉本 本名不明。亮輔の友人であり同僚。 根っからのオタクであり、神姫からアニメ、果ては企業のまだ発表していない情報までなんでも知っている。 正にオタクといった見た目に対して性格はさっぱり系で、初対面でそのギャップに驚く人が多い。 ちなみに人の好みに合ったものをほぼ確実に選ぶことの出来る「買い物の天才」である。 レオナのマスター イベントで急遽開催された新人戦の選手。 亮輔を勝手にライバル視しているが戦績は芳しく無い模様…… レオナ リンの初陣の相手、犬型のハウリンタイプの神姫。 おとり作戦で燐を追い詰めるが、亮輔を侮辱したことで怒った燐に倒される。 マスターの戦略に忠実すぎるためか、予想外の事態にめっぽう弱い。 ルクレツィアのマスター サードリーグにおいてのトップランカーであり、常に勝ちを求めた。 ランク的にはセカンドに挑戦できるレベルだが、相手を叩き潰すのが好きなようでサードリーグに常駐し、ルクレツィアにさまざまな改造を施していた。 そしてついに違法パーツにまで手を出して、亮輔との対戦後逮捕される。 ルクレツィア ティアの以前の名称。強化アームユニットと違法内部フレームによって己の3倍はある刀身の斬艦刀を振り回すダイナミックな戦いをしていた。 バックパックには対艦刀が多数マウントされており、内部の隠し腕でそれを展開した姿は某グ○ーバス将軍の様だった。