約 830 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3064.html
突然ですが、ここで問題です。 複数の組織から「進化の可能性」、「時間の歪み」、「神」などと呼ばれ、しかし自分は「団長」だと信じてやまないのは誰でしょうか? …………………………………………。 はい、答えは「涼宮ハルヒ」です。画面の前のみんなは、わかったかな? なーんて紹介の仕方をしてみたが、この涼宮ハルヒ、大学生になった現在も全快ブッチギリである。 何が全快ブッチギリかと言えば、もうお分かりだろう。SOS団の活動、および日頃の傍若無人っぷりだ。 高校卒業から大学進学、それから2年への進級と色々やらかしてくれたりしたがここはごっそりと割愛しよう。きりがないからな。 まあ紆余曲折あって現在もあの閉鎖空間を発生させたりなんやりする能力は健在な訳で、 それを監視する立場の朝比奈さんや長門、古泉も毎度の騒動に巻き込まれ続けている。 誰が望んだのか俺とハルヒと長門と古泉は揃いも揃って同じ大学に入学。まあこうなるにも色々とあったが割愛だ。 朝比奈さんはどこかの会社に就職したことになっているが、どこで働いているのかを尋ねると、 「禁則事項です」 の一点張り。その麗しい唇は硬く閉ざされている。 して、今回はクリスマスの特別イベントとしてハルヒが「SOS団クリスマス大かくれんぼ大会」なんてものを企画したがために これまた厄介な出来事に、鶴屋さんや妹も含めて巻き込まれていく訳だ。 いい加減、普通のクリスマスを過ごしてみたいもんだぜ……。 さて、季節は誰がなんと言おうと冬。 今年ももう来年へ渡す襷を肩から外し、ひっしとその手に握って中継所へとラストスパートかけている頃だ。 何事もなくその襷リレーが行われればよかったのに、涼宮ハルヒはそれを許さなかった。 昨日、ハルヒから、 「明日朝8時に駅前に集合ね。泊まりの準備もしといて。遅れたら承知しないから」 との電話がかかって来た。今日は12月24日。ご存知のとおり、クリスマスイヴである。 まあ、SOS団がクリスマスに何かしでかさなかったことなど一度もないし、今年も覚悟はしていたがこういう連絡はもっと早い段階でしてもらいたいもんだ。 とは言え、俺は事前にハルヒから連絡が来ることを知っていた。ソースは、現在何故か俺の隣の部屋に住む鶴屋さんだ。 なんでも鶴屋さんの実家が所有している別荘を使えるように古泉から要請があったらしい。 「一樹くんからは何するかとかは聞いてないけどさっ。ハルにゃんのことだから楽しいことになるんじゃないかなっ」 と鶴屋さんは笑っていたが、俺からすればそんなウキウキ気分なんかには全くなれず、 どうせ起こるだろう突拍子もない事件に思いを馳せれば、ツーメランコリーな気分になる。 鶴屋さんもわざわざ別荘を提供しなくてもいいんですよ? ここ最近は俺の部屋に居候中の、やけに早起きな妹によって6時前の起床を余儀なくされていた。 だからハルヒの設定した集合時間の8時には楽勝で間に合い、ちんけな罰ゲームを受けるにいたるはずはなかった。 なかったはずだったんだ…………。 朝、目を開けると外はすっかり明るくなっていた。 妹より先に起きちまったか。 そう思って時計を見た瞬間、俺の背筋は液体窒素にぶち込まれたバラの花の如く凍りついた。 枕もとの時計の長針は6を、短針は7と8の間を指していた。 俺が約20年の人生で得てきた知識をフル動員するとそれは7時30分を表している。 どう考えても遅刻です本当にあり(ry などと誰に向けているのかよく分からない感謝などしている場合じゃない。 安らかな顔で眠る妹を叩き起こして驚くべきスピードで準備し、家を出た。 あの遅刻しそうなときの人間の行動の速さはなんだろうね。 まあそんなことはどうでもいい。早くいつもの駅前に行かなければ。 妹を愛チャリの後ろに乗せ、冬なのに汗ばむほどのスピードで駅に向かった。あの時の俺は風と1つになっていたと言っても過言ではないね。 そこから図ったようなタイミングで駅を出た電車に飛び乗り、車内で簡単な朝食をとった。 駅に着いて電車を降りるとオリンピック選手顔負けのスタートダッシュで改札をくぐり、いつもの集合場所に向かう。 やはりというかなんというか、ハルヒたちSOS団メンバーと鶴屋さんはすでにそこにいた。 「遅い!18秒の遅刻よ!」 ハルヒは息も絶え絶えの俺たち兄妹の前で腕組みで仁王立ちしている。 「当然、然るべき罰を受けてもらうわ。ていうか、何で妹ちゃんまでいるの?来るなんて聞いてないわよ」 俺が言う前にお前が電話を切ったんだろうが。お前はいつもそうだ。 「まあいいわ、一人くらい増えたって大丈夫でしょ。ね、古泉くん?」 「ええ、おそらく問題ないかと。どうです?鶴屋さん」 「うん、めがっさ余裕だよっ。あそこはけっこう広いからねっ」 鶴屋さんのけっこうと、一般的なけっこうの定義にはかなりの相違があるので、今回の別荘もかなりでかいんだろうな。 と、言うことでつつがなく妹の参加が決定し、SOS団+αは電車に乗って一路北に向かった。 乗車の直前に罰としてこれでもかと菓子とジュース類を買わされた。 親父からの少し早いお年玉があったから、問題なかったけどな。 電車内ではハルヒを中心に古泉が持ってきたトランプやらUNOやら麻雀やらなんやらで馬鹿騒ぎし、 電車が別荘の最寄り駅に着いた頃にはメンバー一同妙な疲労感を感じていた。けっこうな長旅だったしな。 駅から出ると、これも毎度おなじみとなった新川執事と森園生メイドが待っていてくれた。 「お久しぶりです。また会ってしまいましたね」 「いえ、我々も最近、涼宮様に振り回されるのもそう悪くないと感じてまいりました」 新川さんはハルヒには聞こえないくらいの声でそうおっしゃり、小さく笑った。 森さんも肯定するかのように笑んでいる。この人たちとあったのは5年前か。 ことあるごとに召集されて、いつも本当にご苦労なことだ。心から労いの言葉を捧げたい。 その後、俺たち一行は新川さんの運転する小型バスに乗って別荘へと出発した。 バスの座席は一般的な2席セットのものがズラッと2列並んでいるのではなく、 テレビでたまに見るような、こうグルッとソファのような座席があるやつになっていた。 「キョンくん、今日はごめんね。あたしが寝坊しちゃったから……」 「かまわんさ。お前に頼りきっていた俺にも非がある」 「ううん、私のせ「まったくね。あんたもそろそろちゃんと遅れないようにしなさいよ。本当にSOS団員としての自覚が足りないわね」 おそらく、私のせいだから、と言おうとしていた妹をハルヒが遮ってきた。 お前、もう少し空気を読め。そんなんじゃ某巨大掲示板で「ゆとり乙」とか叩かれるぞ。気をつけろよ? 「そんなことよりハルヒ、そろそろ何をしでかそうとしてるか教えてくれてもいいんじゃないか?」 「秘密よ、秘密。こういうことはギリギリまで知らされてないほうが面白いでしょ?」 いいや、面白くないね。そうやって自分の物差しを他人に押し付けるのは良くないことだぞ。 「とにかく、今日は思いっきりスキーして遊ぶわよ」 どうやら今向かっている別荘はいつぞやの別荘同様にスキー場に隣接しているらしい。すさまじい財力だな、恐るべし鶴屋家。 そう言えばもう1つ、確認しておきたいことがある。古泉に尋ねてみる。 「なあ、また吹雪に巻き込まれて……なんだ、クローズドサークルとかになったりしないよな?」 「それはおそらくないでしょう。今回涼宮さんは事件を望んでいる訳ではありません。もっと明確な目的が今の彼女にはありますからね。 彼女にとってクローズドサークルなど邪魔になるだけです。天気も今日、明日と晴れの予報が出ていますしね。 まあ、あの予報士の予報なのでその精度にはいささかの不安がありますが」 そうかい、それならかまわん。不安要素が1つ減った。 「到着でございます」 バスが止まり、新川さんの渋い声が車内に響く。 「荷物は我々が先に別荘に運んでおきますので、皆さんはここでお降りになってください」 森さんの好意に甘え、俺たちはバスを降りた。 まあ、好意ってたってそれが森さんの仕事ってことになってるんだから当然っちゃあ当然な訳だが。 「では、定時にお迎えにあがります」 「お気をつけて」 新川さんと森さんの乗ったバスを見送り、俺たちはゲレンデに向かう。 いやはや、まさかこんな景色が見られるとは思わなかった。 ゲレンデからは麓の街並みや遠くの山々が一望でき、冬の澄んだ空気の助けも借りて壮観の極みを体現していた。 「さぁ、滑るわよ!競争よ、競争!」 ハルヒにはそんなもの関係ないようだが。 スキーウェアなんかは既に用意されており、各自がそれぞれの体のサイズにあったもの着込んだ。 驚きだったのは妹の分もしっかり用意されていたことだ。 「鶴屋さんから妹さんが居候しているという情報は得ていたので用意しておきました。 きっと妹さんも参加されると思ったので」 うむ、今回ばかりはgjだ、古泉。何故に妹のサイズを知っていたかに関しては、特別に黙認してやる。 今回、俺はスキーではなくスノーボードに挑戦することにした。 スキーはそれなりに出来るがスノボは初体験だ。スノボにおけるロストヴァージンだな。 ………………すまん、今のは妄言だ。忘れてくれ。 とにかく、俺はなかなかの苦戦を強いられた。 見かねたのかは知らんが、順調にスキーを滑り倒していたハルヒがわざわざスノボに履き替えて指導してくれた。 それは非常にありがたいのだが、 「シュバッと立ったら、つつついーーっと滑って、転びそうになったらグワッとバランスをとるのよ。 方向を変える時はこうアベシ!ってするの。止まるときはヒデブ!っと気合で止まるの。気合が大事よ」 と、非常に抽象的で訳のわからん説明で、そんなもので上達する訳もなく俺は雪まみれになっちまった。 第一、そんな気合で止まったら、俺はもう死んでしまう。 で、スキーやスノボを楽しんだ後、新川さんのバスで別荘に向かった。 数時間にわたる長旅と、先の運動は俺たちからことごとく体力を奪っていき、 バスの中でぺちゃくちゃとくっちゃべっているのはハルヒと鶴屋さんに妹くらいのもんだ。 他のメンバーはグロッキー状態でしゃべる気力もない。長門はまあ割りと元気そうだが、いつものように無言を保っている。 そんなことはどうだっていい。さっさと別荘に着いて、熱い風呂に入って一休みしたいもんだね。 結果から言うと別荘はかなりでかかった。 これを『けっこう広い』と形容する鶴屋さんの感覚は多少なりとも麻痺しているのかもしれない。 一見すると純和風の超高級老舗旅館の風情だ。『@と@尋の神隠し』に出てくる湯屋を思い出してほしい。 あれをふた周りほどスケールダウンさせればちょうどこの別荘くらいになるんじゃないだろうか。そのくらいのでかさだ。 新川さんの案内で中に入ると異様な光景が目の前に広がっていた。 どこまでも続くのではないかと勘違いしてしまうくらい長大な廊下に、びっしりと日本兜が並べられていた。 いかめしいその和製鎧たちの隊列に俺たちは思わず気圧されてしまう。 朝比奈さんなんてカタカタと震えている。それがまた俺の庇護欲を著しく掻き立てるんだな、うん。 「すごいっしょ、これ。実はうちの爺さんがこういうの集めるのが趣味でねっ。 最初は家に置いてたんだけどめがっさ邪魔になってきたんでここに置いてるんだよ。 てかここはそのために爺さんが建てたんだっ。馬鹿だよねっ、アハハハハ」 馬鹿かどうかは分かりかねるが、鎧兜の保管のためだけにこんな家を建てる精神状態は俺には到底想像できない。 世の中ぶっ飛んぢまってる人ってのは結構いるんだな、と感心しておこう。 「では皆さんのお部屋にご案内します。皆さんのお部屋は2階にございます。 1人1部屋とさせていただいておりますが、よろしいですかな?」 「いいわよ」 と俺たちの意見を聞くこともなくハルヒが返事し、そういうことになった。 「え……あたし誰かと一緒がいい……」 ほらみろ、妹がこう言ってるじゃないか。 「じゃあ、あたしのところに来ますか?」 妹は朝比奈さんの助け舟に、 「はい!」 と言って乗り込んだ。いやあ、本当に朝比奈さんはお優しい。 はちきれんばかりのあの御胸の半分は優しさで出来ているのかもな。 一旦部屋に案内してもらった後、少し早めの夕食となった。 案内された部屋はだだっ広く、畳と板張りの床が半々になっていた。一番奥には神棚が祭られ、 壁にはミミズの這ったような筆跡の、おそらく格言的な言葉が描かれた毛筆の書や、長刀用の竹刀に木刀などがかけられていた。 「ここはねっ、爺さんが無理言って作った武道場なんさっ。弟子をたくさん引き連れて、ここで稽古をつけてたなっ」 そんな武道場に整然と並べられた座布団に俺たちは座った。 武道場に流れる張り詰めた空気に思わず背筋が伸びてしまう。 と、森さんが漆塗りの膳を持ってきてくださった。膳の上には和を感じさせる品々が並んでいた。どれも美味そうだ。 しかし、無骨な武道場で、和膳を運ぶエプロンドレスのメイドというのはなんだかシュールな画だった。 「いっただきま~す!」 ハルヒを先頭に、俺たちは食事を始めた。 おそらく新川さんによるものと類推されるメニューたちは、どれもとびきりの破壊力を持ってして俺の味蕾を刺激した。 これを不味いと評する美食家がいたら、そいつは確実にモグリだね。 左隣の妹を見ると、一品一品をじっくり噛み締め、 「これはどんな味付けなんだろう……」 などと勝手に新川料理の研究をしていた。そんなに料理が上手くなりたいのだろうか。まあ、全然悪いことではないんだが。 はたまた右隣のハルヒは、 「うまっ!モグ……これもなかなかの味ね!新川さんにSOS団名誉料理長の称号をあげちゃおうかしら!」 と、やはり新川さんの料理に感動しているようだった。 SOS団名誉料理長の称号はやらんで言いと思うがな。そんなもの、新川さんのプラスに何一つならない。 そうして俺たちは新川さんによる絶品和膳に舌鼓を打った訳だ。 その後のことは特筆すべき点はほとんどない。 朝比奈さんの部屋に集まって――集められて――ゲームしたりしたくらいだ。 あとは風呂入って寝たくらいだな。男同士の露天風呂の描写なんて、どうだっていいだろ? では、話を一気に次の日、つまりクリスマス、まさにその日に移行させていこう。 朝、いつもどおり妹が俺をトランポリンにしてきたので俺はいやでも目覚めることになった。 「朝ごはんだよ」 とのことなので2人で武道場に向かう。 にしてもなぜ武道場で食事するんだろうか。 俺たちくらいの人数を余裕で収められる部屋なら、ここにはいくらでもありそうなもんだが。 ま、このSS作者の意向ってのが理由の最有力候補だな。なら、気にしてやらないのが作者のためだ。 朝食も昨日の夕食同様に、1人づつに膳が配られたのだが、その上にはトーストにバターやジャム。フルーツの盛り合わせなんかが乗っていた。 それがまた、武道場にメイドというシュールな画をさらに強くしていた。 朝食後はハルヒの判断で昼までの自由時間となった。 ハルヒは俺たちにそういった旨の支持を出してすぐにどこかに消えてしまった。 「おそらく、この別荘内の探索ではないでしょうか。昨日、そのような行動をされている様子は見られませんでしたし」 とは、古泉の弁だ。 俺と古泉、そして朝比奈さんはすることもないので武道場でトランプを始めた。 長門も誘ったが、 「いい」 とだけ言って、読書を始めていた。 鶴屋さんと妹はというと、長刀の竹刀を使い、なんか稽古を始めたようだ。 鶴屋さんによる長刀教室みたいなモノらしい。ほんと、あの人らは元気だな。 おそらく昼に集合した時に今回のメインイベントが発表されるのだろうが、 そう考えると俺の気分は下降曲線を描き始め、見る見るうちに憂鬱な気持ちになる。 今は目の前に朝比奈さんというエンジェルがいるからまだマシだが。 昼食をとった後すぐ、俺たちはハルヒによって集合させられた。 「では、これから本日行われるイベントを発表します!」 おお~~、と鶴屋さんと妹が拍手する。ハルヒには脳内補完されて大歓声になってるだろうが。 5~6枚重ねた座布団の上に仁王立ちするハルヒの顔は、腹立つくらい笑顔だった。 「思いついたのは12月の初めだったかしら?とにかく、あたしは思いついたの、面白いことを! それから古泉くんと打ち合わせを重ねてきたわ。極秘裏にね。ね、古泉くん」 古泉はいつもの半笑いのまま恭しく頭を垂れる。 「ハルヒ、御託はいいからさっさと発表してくれ」 「何よ、もうちょっとくらい人の話を聞きなさいよ」 お前が言うと説得力皆無なんだが。 「まあいいわ、発表するわよ」 ここでハルヒはたっぷりと間を置いた。一同に妙に間延びした空気が流れる。 そしてハルヒは力強く言い放った。 「これより、第一回SOS団大かくれんぼ大会を開催します!!」 頭の中に稲妻が走ったかのような衝撃があった。もう、なんだ。呆れてものも言えない。 散々引っ張っておいてかくれんぼ?小学生か、俺たちは。 鶴屋さんと妹のカシマシ娘コンビはなんかテンション上がっているが、朝比奈さんは頭の上に?マークが10個くらいありそうな顔をしている。 もしかしてかくれんぼ自体を知らないのかもしれない。 ていうか何故にクリスマスにかくれんぼなのか。あいつの脳の仕組みを解明したらノーベル賞モノかもしれない。 「文字どおりSOS団によるかくれんぼ大会よ。鶴屋さんや妹ちゃんもいるけど、名誉顧問に準団員だから問題ないわ」 いつ妹は準団員になったんだ。即刻の退団を要求したい。 「詳しいことは古泉くん、説明よろしく」 面倒なことは他人に押し付けるハルヒだ。 「では、僭越ながら……。基本的には通常のかくれんぼと同じルールです。鬼が隠れている人を探す……、それだけです。 ただし、今回はこんなものを用意しました。お願いします」 古泉が新川さんと森さんに目配せすると2人は俺たちに何かを配りだした。 受け取ったそれは携帯電話。しかも旧式のものだ。 「少し古い機種なのは御用者ください。古いほうが細工しやすかったもので」 「細工?」 「はい、ちょっとした細工が施してあります。まずは、その説明をしましょうか。 皆さんがお持ちの携帯にはさまざまなアプリが入っています。左上のアプリボタンを押してください。 アプリの選択画面になったはずです」 確かに、3つのアプリが画面上に表示されている。 「まず一つ目のアプリ。画面上では右端に表示されているものです。 これは隠れている人、ここでは便宜上『ハイダー』と呼ばせていただきますが、ハイダーのおおまかな位置が表示されます。 アプリを起動してみてください」 アプリを起動すると部屋の見取り図のようなものが表示された。 「では、3のキーを押してください」 古泉の支持に従うと画面が切り替わり、また別の見取り図が表示された。一番大きな部屋に赤い点が寄り集まり、明滅を繰り返している。 「その赤い点が我々の位置を示しています。そして先程のように階数に合わせて任意の数字キーを押すと、 その階の見取り図と位置情報が表示されます。この建物は4階建てなので4までの数字キーがこのアプリに対応することになりますね。 ここは3階なので3のキーを押しました。離れを確認する際は、1階は5、2階は6、3階は7を押してください」 「なあ古泉、こんな機能があったらすぐに鬼に見つかっちまうだろ」 「安心してください。鬼にはこのアプリは使用できません。それについては後で説明します」 了解した。説明を続けてくれ。 「はい、では続けます。この赤い点ですが、その点が誰かは表示されませんのであしからず。 では次のアプリです。先程のアプリのとなりにあります。これは先程のアプリと同様の操作で鬼、 ハイダーに合わせて、ここでは『シーカー』と呼んでおきましょう。シーカーの位置情報が表示されます。 ただし、使用できるのは一台につき3回まで。また、起動してから1分でアプリは自動的に終了します。有効に使用してください」 「では次のアプリ。……ですが、先の2つのように、このアプリはハイダーには特に役立つものではありません。 テトリスなどのミニゲームが収録されています。隠れている間の暇つぶしにでも使ってください」 また妙に怪しいアプリだな。ゲームに熱中させている間にハイダーをゲッチュー、ってか。 「また、ハイダーがシーカーに確保されると、それぞれの携帯に報告のメールが送信されます。 そして、メモリー内には各人の携帯番号が登録されています。電話での情報交換等に使用してください。 ただしメールを受信することはできますが、送信することはできないようにしてあります」 「それで全部か?」 「いえ、まだあります。まず、ハイダーが残り2人になるとハイダー側の携帯は一切の機能が停止します。 ただし、片方1人の確保を伝えるメールを受信する必要があるので、電源を入れた状態で持っておいてください。 また、先程説明した機能以外は使用できなくなっています。これで携帯についての説明は終わりです。 質問はありますか?」 皆、無言で質問が無い意思を示した。 朝比奈さんは本当に理解しているのか、いささか心配だが、あとで詳しく教えてさしあげよう。 「ではルールの説明です。基本的には先程言ったとおり、普通のかくれんぼです。 今回の変更点としましては、ハイダーは確保されるとシーカーになる、このくらいです。 また、シーカーの携帯にはハイダー確保のメール受信と、電話機能しかありません。ハイダーが確保されると携帯のその他の機能は停止します。 シーカーはハイダーを確保したらハイダーの携帯の『#』と『*』を同時押ししてください。 そうすることで各携帯にメールが送信されます。ハイダーは見つかったら素直に携帯をシーカーに渡してください。 なお、誤って#と*を同意押しするとシーカーに見つかっていなくても、見つかったことになりますので注意してください。 説明は以上です。質問を受け付けます」 これも、質問は無いようだ。それにしても古泉、このSS一番の長台詞、お疲れ様。お前はよくやったよ。 「では、そろそろ開始しましょう。隠れる場所はこの本館と別館の内部と連絡路です。外に出たり、危険な場所には隠れないように。 最初の鬼は新川さんと森さんです。優勝者には商品がありますのでがんばってください。鬼が動き出すのは10分後です。 では、涼宮さん」 「ありがとう、古泉くん。 オッホン。ではこれより、SOS団大かくれんぼ大会を開始します!! レディ~~……ゴウ!!!」 ハルヒの号令で俺たちは武道場に新川さんと森さんを置いて駆け出した。俺もダッシュだ。 一応、勝負事だしな。俺だって勝ちたいさ。 ここで、鶴屋家別荘の大まかな説明をしようと思う。 まず本館、4階建てだ。1階には玄関から続く長い廊下に大小3つの練習場、倉庫がある。階段横の裏口は別館への渡り廊下に続いている。 2階は宿泊スペース。30近い部屋で埋めつくされている。 3階にはさっきいた武道場がある。ここが一番広い部屋になっている。他には倉庫があるくらいだ。また、別館への連絡路がある。 4階は炊事場や浴場などの生活に必要な諸施設となっている。 別館は3階建て。1階には事務室や休憩室があり、2階・3階と武道場になっている。広さは本館の3分の1くらいか。 俺は一旦1階まで降りて別館に行った後、3階まで上がって本館に戻り、4階に上がった。 この遠回りに深い意味はないのだが、軽いかく乱になるかと思ったんだ。 なんだか新川さんはかくれんぼのプロの気がするからな。いや、なんとなくなんだが。 僅かな音さえ認識して、それを頼りに探しそうだもんな、あの人。 4階に着くと、浴場の脱衣所に設置されたロッカーの1つに身を潜めた。もちろん、男湯だ。 少しすると、携帯がぶるぶると震えた。メールが来たようだ。 [これより、行動を開始いたします] とだけ書かれた本文は、シンプルな文面ながら確実に新川さんと森さんが動きだしたことを知らせた。 しかし、なんだかテンションが上がってきたな。 さっきは小学生か、なんて言ってしまったが、これはけっこう楽しい。隠れてるだけなのにな。 とりあえず、アプリを起動し各ハイダーの位置を確認する。 本館の1階と2階に隠れている奴は1人もおらず、2階に2人、4階には俺を含めて2人、別館の各階に1人づつ隠れているようだ。 皆、微動だにせずじっとしている。さあ、最初に捕まるのは誰か。 といきなり電話がかかってきた。 『もしもし、キョンくん?』 「なんだよ、電話するには少し早いんじゃないか?」 『いや、今どこに隠れてるのかな、って思って。今どこに隠れてるの?』 「本館4階の浴場だ。お前は?」 『あたしは2階の部屋に隠れてるよ。まあそれだけだから。じゃあねぇ!』 ツー……ツー………… いきなりなんなんだ、妹よ。お前の行動もイマイチ掴みどころがないな。 と、また電話がかかってきた。 『キョン、今どこにいるのか教えなさい!』 「本館4階の浴場だが?それがどうしたってんだ」 『4階ね。わかったわ。じゃ』 ツー……ツー………… ハルヒに至っては自分の場所も教えん始末だ。なんか、フェアじゃないぞ。 と、またまた電話だ。 『もしもし』 やけに済ました声が聞こえる。今度は古泉か。 「なんだ。俺に電話をかけるのがブームなのか」 『はて、なんのことでしょうか?まあいいでしょう。今どこにおいでか教えていただきたいのですが』 「お前もそれか。今日でもう3人目だ」 『3人目?他に誰が?』 「ハルヒと妹だ」 『なるほど。流石、と言うべきですね。それより早く場所を』 「本館4階の浴場だ」 『なるほど……。わかりました、僕は別館の3階にいます。では、健闘を祈ります』 ツー……ツー…………。一体奴らはなんなんだ。 しばらく隠れていると携帯が振動した。メールだ。 [開始から7分24秒、古泉氏を確保] やはりというか、古泉が最初か。にしても早いな、おい。やはり超絶スネーク執事新川氏の成した所業だろうか。 ん?スネーク?何を言ってるんだ、俺は。 とりあえず、アプリを起動。各人の位置確認だ。 別館の1階にあった点が猛烈な速度で本館に移動している。 と、またメールを受信した。 [古泉氏確保から1分09秒、鶴屋氏を確保] 早い。いくらなんでも早すぎる。 これは新川さんがスネークとかそういう問題じゃない。あ、またスネークって言っちゃった。 これは何か裏があるはずだ。考えろ……古泉発見から鶴屋さん発見までになにがあったのかを……。 刹那の思考の後、俺は1つの答えに辿り着いた。 俺はすぐさまロッカーから飛び出し、階段を駆け下りる。携帯のメモリーから古泉の番号を探り、電話をかける。 奴は、すぐに電話に出た。 『なんですか?ハイダーがシーカーに電話するなんて、あなたも命知らずの人ですね」 「てめぇ、はめやがったな」 『おや、もう気づいてしまいましたか。しかしはめた、というのは心外ですね。これは戦略です』 うるさい。お前、次に会ったら2発ぶってやる。親父にもぶたれたこともないであろうその頬を、2度もな!! 『それは非常に困りますね』 すかした古泉との電話に早々に嫌気がさし、電話を切る。 奴、そしてハルヒと妹がしたのは、よく考えれば極々当然のことだ。奴らは事前に各ハイダーの位置を把握していた。 そして、いざシーカーになった時、その位置情報でハイダーを探す。ただそれだけだ。 そうしておけば誰かが見つかった時に、少なくとも1人の鬼の位置がわかることになるしな。 妹さえ気づいたというのに。チクショウ、俺のスペックは妹以下かよ。 と、ハルヒから電話だ。 『キョン、今どこにいるか教えn「だが断る」』 やはりな。もうその手は食わん。すぐ後に妹からも電話がかかってきたがもちろん無視だ、無視。 俺は本館2階をひっそりと歩きながら二つ目のアプリを起動した。鬼の位置を確認するアレだ。 今、鬼は新川スネークに森さん、古泉に鶴屋さんの4人だ。開始から10分足らずでこれか。 古泉のことだから事前にスネークたちと打ち合わせていたに違いない。ハルヒを1位にさせたいだろうからな、あいつらは。 画面に視線を戻し、俺は2のキーを押す。そして、俺の点を見た。 …………そこにはハイダー、つまり俺を示す赤い点のすぐ後ろに鬼を示す青い点があった。 恐る恐る後ろを振り向くと、そこにはメイド・オブ・ザ・イヤーを贈っても遜色のない美人メイドが立っていた。 「キョン様、見~つけた」 森さんの口から”~”が飛び出るとは思わなかった。それにしても今のは反則的なかわいさだった。 「では、携帯電話をお渡しください」 かくして、俺は5人目の鬼となった。 10分も経たないうちに3人が見つかる、という驚異的な展開の速さを見せたかくれんぼも、ここに来て停滞の体を見せ始めた。 俺が鬼になってから30分以上経つが、誰も見つかっていない。 一番驚きなのが朝比奈さんが見つかっていないことだ。あの人のことだからすぐに見つかってしまいそうなもんだが。 俺の予想としては1位ハルヒ、2位長門、3位鶴屋さんってとこだったんだが、 鶴屋さんは早々に見つかって鬼になっているし、勝負の世界では何が起こるかわからんね。 しかし、こんな出来レースも珍しいな。古泉を始め”機関”の連中は何がなんでもハルヒを1位にするだろう。 朝比奈さんや、長門も、直接的な動きは無くともそうなることを願っているはずだ。 しかし、ハルヒがそんな事情を知るわけがなく、見つかりたくない一心で変な能力を発揮しかねない。 早いとこ、ハルヒ以外の3人を見つけたほうが懸命だな。 3人を求め、広大な本館の2階を歩いていると、廊下に段ボールが落ちているのを見つけた。 怪しい、実に怪しい。これを怪しいと思わない奴がいるとしたら、そいつの辞書に俺が「怪しい」という項目を足してやる。 まさか、ここにハイダーが隠れているとは俺だって思わない。結果から言うと、確かに中にはハイダーはいなかった。 「…………新川さん、何してるんですか……」 段ボールの中には新川さんが収納されていた。 「見つかってしまいましたか。これは一本取られましたな」 そんなつもりは毛頭ないんですが……。 「いや、こうして潜むことで移動してくるハイダーを待ち伏せていたのです。妙案かと思われたのですが」 多分、本気で言ってるんでしょうが、これはあまりにも怪しすぎます、新川さん。 「では、この案は無しでございますな。残念です」 そのまま新川さんは段ボールを持ってどこかに行ってしまったが……あの人本気でスネークかもしれない。 いや、俺自身もスネークという言葉の深い意味はわからないんだが、何故かスネークという言葉が頭から離れないんだ。 3階を歩いていると、今度は鶴屋さんと出くわした。 「やあキョンくん、何か見っかったかい?」 段ボールに隠れている新川さんなら、とはなんだか言いづらいのでここはお茶を濁しておこう。 「全く何にもです」 「そうかい、そうかい。いやぁ、みくるも見つけらんないってのは何か悔しいにょろね」 鶴屋さんは言いながらすぐそこにあった倉庫の扉を開けた。 中には剣道の防具と思しきものが収納されていた。 「お~~いっ、みくる~!長門っち~!妹く~~ん!出ておいでよっ!」 がさがさと防具を掻き分けていく鶴屋さんの後ろを俺も探してみる。棚の影とかに隠れているかもしれない。 と、鶴屋さんの声が響いてきた。 「おっ、妹くん見っけ!」 「え?どこです?」 「さっき外の廊下を走ってったよっ。さっ、追いかけるにょろよ、キョンくんっ!」 鶴屋さんは防具の山をすっ飛ばして駆け出した。 俺も急いで走り出すが鶴屋さんがあまりに速くて追いつけない。日頃の運動不足が祟ってか、体力的な限界も間近だ。 「キョンくんっ!」っといきなり鶴屋さんがUターンしてきた。 「妹ちゃんは武道場に走ってったにょろ。あたしが前から追い詰めるから、キョンくんは後ろから回り込むっさ!」 ほとんどスピードを緩めぬままに、鶴屋さんは俺が来た道を逆方向に走っていった。 妹を挟み撃ちにする作戦みたいだな。ていうかこれ、鬼ごっこじゃないか? まあいい。とにかく早く武道場に行かなければ。俺は鶴屋さんとは逆方向に走り出した。 俺が武道場に着くと、妹がこちらに走ってきていた。が、俺を見て急ブレーキをかける。 妹は武道場の真ん中で立ち往生している。俺と鶴屋さんはじりじりと妹との距離を詰めていく。 「さあ妹くん。おとなしく携帯を渡すんだっ」 「イヤって……言ったらっ!?」 そう言い終るが早いか、妹は俺に向かって走り出した。 鶴屋さんより俺のが弱いってことか。否定はせんが、兄貴をなめるなよ。てかお前、ルールは遵守しろ。 と、俺が入ってきた入り口から新川さんが入ってきた。妹は2対1は不利と見たか踵を返して鶴屋さん方向に駆け出す。 その時だった。 「てやぁっ!!」 鶴屋さんの気合の一声と共に、妹の体が空中を舞った。 妹にぎりぎりまで近づいていた鶴屋さんは、妹にこれ以上ないほどに美しい背負い投げを決めたのだ。 「どうだいっ?参ったにょろかっ!?」 「はい……参りました……」 一瞬の間の後、2人は大声で笑い出した。 「いやはや、見事な一本でしたな」 新川さんがそっとつぶやき、渋い笑みを浮かべた。 残るハイダーは朝比奈さん、長門、そしてハルヒだ。 妹捕獲の後、俺たちは少し休憩をとることにした。そうして今4階の炊事場に向かっている。新川さんがお茶を淹れてくれるとのことだ。 やけにアグレッシブな逃走劇を演じた鶴屋さんと妹は、まるで姉妹のように俺の前を肩を並べて歩いている。 ほんと、このコンビは元気だし、仲が良いな。お互い通じるものでも感じるんだろうか。 まあ、おてんばっぷりや、意外と武闘派なとこなんかは似てるな。 「あれ、今日晴れてたよね?」 妹の言うとおり、窓から見える空は昼前までの晴天から一転、どんよりとした曇り空になっていた。 今日は1日晴れの予報だったが、本当にあてにならん気象予報士だな。 日の光を遮る雲は、まるであの空間のような灰色をしていた。 新川さんの美味いお茶――朝比奈さんのソレには劣るが――を飲んだ後、俺たちはそれぞれがバラバラになって捜索作業を行うことにした。 俺以外の3人は別館に向かうとのことだった。俺は本館をじっくり探すことにする。 『もしもし。少し困ったことになりました』 古泉から電話がかかってきたのは3人と別れて10分ほど経ってからだった。 「……それはハルヒ絡みの困りごとか?」 『そのとおりです。はっきり言いますと、小規模ながら閉鎖空間が発生しかけています』 「しかけている?発生はしてないのか。なんとも中途半端だな」 『ええ。こんなことは初めてで、僕自身上手く表現することができません。 現在、本館と離れは通常の空間と閉鎖空間との境界が非常に曖昧になっています。おそらく、涼宮さんの仕業です』 そんなこと俺に言われても困る。お前は閉鎖空間のプロだろうが。 『そうなんですが、こういった状況は想定外でした。ここは長門さんと協議したいところなので、すぐに長門さんを探し出してください』 無茶なことを言うな。と言いたいところだがそうもいかないらしい。妹を閉鎖空間に招待する気にもなれんしな。 しかし、俺たちが苦労せずとも長門はすぐに自首してきた。 自分で#と*を押し、リタイアを自ら宣告した後、俺に電話してきた。 『本館4階の書斎』とだけ。 本館4階の広い書斎には俺、長門、古泉他”機関”のメンバーが集っていた。 「これは涼宮さんの力によるものでいいですね、長門さん?」 「そう。この現象は涼宮ハルヒによるもの。 おそらく、鬼に見つかりたくない、もしくは1位になりたいという強い感情から彼女がこの現象を引き起こした。 先程私が自ら捕獲に当たる行動をした際に、閉鎖空間の占有範囲が飛躍的に向上、通常空間をほぼ侵食した。それはあなたたちも感じているはず」 つまり、ハルヒがかくれんぼで1位になりたいと願ったからこうなったのか。しかし閉鎖空間を作っても1位になれるわけじゃないだろう。 「この空間は涼宮ハルヒが1位に最もなりやすい環境に設定されている。その詳細は私にもまだ解りかねる。 また、この空間は閉鎖空間に酷似するが、厳密には全く違うもの」 「涼宮様のイライラや、不満によって生じたものではないから、ですかな?」 新川さんの問いに、長門は「そう」とだけ答え、 「この空間は通常の閉鎖空間を希釈したような性質を持っている。時間の流れも互いに同期している」 「世界を改変しようとする意思も無いですしね。我々の力も微々たる力しか発揮されない」 古泉の手の上には、ピンポン玉と同等かそれ以下のサイズの赤い玉が浮かんでいる。 「この空間も基本的には選ばれたごく一部の人間にしか出入りすることは出来ない。 しかし、この空間は現在この建物、または別館の一部の場所で通常の空間と繋がっている。情報統合思念体との連結が途絶えていないのが証拠」 つまり……どういうことだ? 「この閉鎖空間もどきは、本館と離れの中のどこかに僕らのような能力を持たない人間でも出入りが出来る入り口を持っている、ということです。 そうですね、長門さん?」 「そう。現在この空間にいるのは我々を含め8人。涼宮ハルヒは入り口の向こう側の通常空間にいる。 彼女からは私たちは視認出来ず、こちらからも彼女を視認することは出来ない」 「じゃあ、どうやってハルヒを見つけるんだ?」 「この空間と通常の空間の狭間は、彼女の体表面を薄く覆うように形成されていると推測される。 彼女が移動すれば、当然空間の狭間も移動する。その際に生じるこの空間の揺らぎを検出し、彼女の位置を捕捉する」 「お前にはそれができるのか?」 長門は数センチの僅かな首肯を返してきた。いつも数ミクロンの頷きをすることを考えれば、随分と力強い。 「まずは朝比奈みくるを確保すること。仮に朝比奈みくるが1位になった場合、この空間が完全な閉鎖空間と化し、世界が改変される可能性がある。 だから、朝比奈みくるを見つけ出して。私はここで空間の揺らぎを検出する」 こうして俺たちは朝比奈さんを見つけることになった。 「あまり長い時間この状態にするのもよくないようです。少しづつですが空間の閉鎖空間化が進んでいます」 森さんがそう言っていたので時間に余裕も無いらしい。 しばらく朝比奈さんを大声で叫んだりもしながら探したが見つからない。俺と古泉は一旦本館3階の武道場で落ち合った。 「困りましたね。まさか彼女がこんなにも見つからないとは。実は鶴屋さんや長門さんとは事前に打ち合わせていたんです。涼宮さんを1位にするように」 やっぱりこれは出来レースだったわけか。 「ええ。朝比奈さんに関しては事前に役目を与えておいて失敗をされても困りますし、どうせすぐに見つかると思ったので打ち合わせていませんでした」 つまり、そういう話を聞いていなかった俺も、お前らに役立たずと判断されたわけか。 「すいません、そういうことになります」 古泉はいけしゃあしゃあとぬかしやがる。ほんとに腹が立つ奴だな。 と、突然古泉の表情が曇った。 「どうした?」 「いえ……何か妙な気配を感じたもので……。森さんならすぐにわかるんでしょうが……。 彼女は機関の中でも空間を察知する能力に長けているんですよ。長門さんには及びませんが」 そうだったのか。超能力者の力にも得手不得手があるんだな。 などと関心していると、鶴屋さんと妹が武道場に入ってきた。4人で簡単な情報交換を行う。その時だ。 けたたましい音と共に武道場の入り口の引き戸が破られた。 「おい、なんだあれは」 そう言わずにはいられない。引き戸を蹴破って武道場に入ってきたのは、人間ではなかった。 人と大差ない大きさの青白い光を放つ”何か”が1階にあった日本兜を着込んで立っていた。”何か”は腰に佩いた日本刀をゆっくりと抜く。 「神人によく似ていますが……なんなんでしょうね。ただ、我々に敵意を持っているのは確かなようです」 古泉は手の上にあの赤い玉を作り出す。 「キョンくん、あれ……何なの?」 そうだな、妹よ。訳わからんよな、こんなもん。 「俺にもよくわからんが、とにかくかなりヤバイもんだ」 「なるほど……」 こんな説明でいいのか?なんて物分りの良さだ。 「SOS団なら何が起こっても不思議じゃないでしょ?」 全くだ。その意見には全面的に賛成だが、それほど不確かな理由はない。 そうこうしているうちに神人もどきは数を増やし、5体ほどが武道場に入ってきている。 「とりあえず、逃げないといけませんね」 「そうだねっ。けど、やっこさんにはそんな気はめがっさ無いみたいだよっ。ほら」 見ると、武道場のもう1つの入り口からも神人もどきが入ってきていた。俺たちはさながら猫に追い詰められた鼠だ。 「やるっきゃないねっ。妹くんっ!」 鶴屋さんは妹に長刀竹刀を投げ渡し、2人はそれを構えた。 「ふ~~……もっふっ!!」 古泉が超能力的エネルギーパワーボールを叩きつける。神人もどきたちの足元に着弾したそれは、閃光と共に炸裂する。 立ち上がる粉塵に向かって鶴屋さんが突っ走り、長刀を振るう。妹は背後の警戒にあたる。 俺はただ古泉たちの後ろを逃げる。闘ったりはしない。それが俺の役目だからな。 だってそうだろ?俺はただの一般人だ。まあ。妹もそうなんだが……。 神人もどきの1体が鶴屋さんへ袈裟懸けの剣を浴びせる。当たれば即死モノの太刀筋を、鶴屋さんは絶妙のタイミングで回避した。 神人の振るった剣はドガンッ、と鈍い音をたてて床にめりこむ。 世界一鋭利な剣である日本刀なら、もっと綺麗に床に入っていくと思うんだが、あれはもしかして模造刀か? 「どりゃっ」 鶴屋さんが神人もどきをなぎ払い、妹も背後の神人相手に獅子奮迅の活躍をしている。古泉は2人を援護するようにふもっふを連発。 本当に申し訳ないくらい俺は何もできない。今度妹に空手でも習うかな。うん、そうしよう。それがいい。 「さあみんな、こっちだよっ!」 鶴屋さんが神人もどきを吹っ飛ばしてできた突破口に4人で突っ込む。 だが神人もどき共は倒されても倒されても起き上がり、追いかけてくる。ゾンビか、お前らは。 「痛っ……!」 そう妹がうめくのが背後から聞こえた。振り返ると妹が右手を押さえている。なんと、血が出ているではないか。 静かに滲み出る鮮血は、妹の腕を伝ってポタポタと床に落ちていく。 奴らが持ってたのは模造刀だけじゃなかったのか。竹刀対真剣では竹刀に黒星がつくに決まっている。 証拠に妹の足元には綺麗に真っ二つにされた竹刀が転がっていた。 「妹くんっ」 うずくまる妹に鶴屋さんが駆け寄る。 その真後ろでは神人もどきが妹の血が着いた刀を振り上げ、2人に切りかかろうとしていた。 そして、無防備な2人に真剣が振り下ろされた。 気がつくと、俺は走り出していた。 一瞬、俺の耳は一切の音を感知しなかった。それだけ無我夢中だったのかもしれない。 自分でも驚くほどの速さで神人もどきに駆け寄った俺は、これまた驚くほど高く跳躍する。 刀がまさに鶴屋さんの背中に触れんとした瞬間、俺のドロップキックが神人もどきにクリーンヒットした。 神人もどきは刀を残して真っ直ぐ吹っ飛んでいく。 着地後視線を上にやると、もう1体の神人もどきが切りかかってくるのが見えた。 俺は転がっていた刀を手に取り、神人もどきの刀を受け止める。金属同士がぶつかり合う鋭い音が響いた。 神人の太刀筋はとてつもなく重かった。だが負ける訳にはいかない。ここで負けたら妹と鶴屋さんが傷つく、俺の名が廃る。 「どりゃあっっ!!」 気合一発、俺は神人の刀を払いのけ、その首を切り飛ばした。 神人もどきの頭部は青い光の跡を残しながら胴体から離れ、刹那の空中浮遊を楽しんでいた。 直後、古泉の赤玉が数個飛来し、爆発、追撃を仕掛けようとしていた神人たちを蹴散らす。 その隙に俺と鶴屋さんとで妹の肩をとり、駆け出した。もう神人もどきに追いかけるそぶりは見られなかった。 最後に振り返ったとき、俺が切り飛ばした首を胴体のみの体が拾い上げ、またその体に迎え入れているのが見えた。 長門が待つ4階の書斎に向かう途中、古泉が話しかけてきた。 「驚きました。あなたがあんな動きをするとは。さっきのあなたはとてつもなく速かったです」 そうだったのか?無我夢中だったからよく覚えていない。 「そりゃあ、もう。信じがたい速さでした。考えてもみてください。あなたと鶴屋さんたちとの距離は5メートル以上はありました。 それを、刀が振り下ろされてから2人が切断されるに至る間に駆け抜けたんですから」 それは確かに早いな。びっくり仰天だ。 「それに、あなたは神人に似た”アレ”を切断しました。当然のように思っているかもしれませんが、あれは一種の異常事態です。 普通、神人に実質的なダメージを与えられるのは僕らのような力を持つ物のみです」 「僕の推測ですが、あなたは長い期間僕や長門さんのような特異な力を持つ者たちに囲まれていたために、 僕たちの能力の一部を会得したのでしょう。長い間閉鎖空間に行くことがなかったので気づかなかったようですが」 どうやら俺は、ハルヒに振り回されて宇宙人的、未来的、はたまた超能力者的な力に触れ続けたせいで、その力を少し受け継いじまったらしい。 俺はSOS団唯一の普通キャラだったのに、これではいよいよ超人変体集団になってしまうぞ。 まあ、その力があったおかげで妹や鶴屋さんを助けられたんだから、一概に否定する訳にはいかないな。 ん?こんな力があると今後俺も面倒ごとにおいて戦力に数えられたりしないか?嫌だ。果てしなく嫌だ。 憂鬱な気分に浸りつつ、書斎に到着する。中には新川さんと森さんもいた。 妹の手当てを2人に任せ、長門にさっき起こったことを報告する。 「あれはこの空間に設定された、涼宮ハルヒを1位に仕向けるための特性の1つ。彼女を捕獲しようとする者に対し攻撃を加える。 装備もまちまち。基本的には模造刀を持つが一部真剣を装備している。おそらく、この建物の所有者がここに保存していたもの」 「確かに爺さん、刀なんかもここにおいてたよっ」 とにかく、ハルヒ探索が一層困難になったのは確かだな。だが、早く事態を解決しないといけない。 「よし、俺たちで固まって朝比奈さんを探そう。長門、お前も来てくれるか?」 「そのつもり。でも、あなたにはしなければいけないことがある」 長門の視線の先には、右手に包帯を巻いた妹がいた。その表情からは、はっきりと恐怖の感情が見て取れる。 「彼女は私たちの特異性に、ある程度の理解を示していた。だが、先の事態はその許容範囲をはるかに超えた。 あなたは彼女にすべての事情を説明する必要がある。それが、あなたの役目」 そして、俺と妹を残して長門たちは朝比奈さんを探しにいった。 「この部屋に防護フィールドを発生させる」と長門が言っていたので安心だが。 妹は無言で椅子に座り、ひたすら下を向いていた。さっきまでの活躍が嘘のようだ。近づくと、小さく震えていることにも気づいた。 俺は妹の前にしゃがみ、その手を握る。妹は、静かに泣いていた。 「怖かったな。お前にこんな思いをさせて、悪いと感じている。すまなかった」 「キョンくん……」 妹は俺に抱きついてきて、はっきりと嗚咽をあげはじめた。 俺は妹の小さな背中をそっと抱く。それくらいしか出来ることがわからなかった。 俺は妹を抱いたまま話を始めた。 ハルヒのこと、長門や朝比奈さん、古泉のこと、SOS団のこと、そして今回のことはハルヒの力によって起きたということ。 それらをゆっくりと、言葉を選びながら妹に話した。そして最後にハルヒを恨んだりしないようにお願いした。 ハルヒは好き好んでこの力を持った訳じゃないからな。恨むなら、ハルヒに力を与えた神だかなんだかの不確定な存在を恨んでほしい。 ハルヒも、あの力の犠牲者なんだ。 妹は全て理解してくれたようだ。ほんとに物分りの良い、素直な奴だ。兄としては非常にうれしいぞ。 しかし、それでもなかなか泣き止むことはなかった。まあ、腕を真剣で切られ、挙句死の一歩手前まで行ったんだからな。無理もない。 今回の事件で俺の兄としての無力さが露呈した。もっと、強くならねばと思う。ちんけな能力無しでの強さでな。 と、突然携帯が鳴った。画面には [追尾アプリ起動中] という意味不明のテロップと、見取り図が表示されていた。 数分後、長門たちが朝比奈さんを連れて帰ってきて、まだ抱き合っていた俺たち兄妹は赤面することになる。 「妹くん、長門っちが呼んでるよ」 妹が長門のもとへ行くのと入れ替えに古泉が寄ってきた。 「長門さんは妹さんの治療をするそうです。傷跡は完璧に消えるそうなのでご安心を」 そうか、そりゃよかった。 「鶴屋さんにも、ハルヒたちの説明はしたのか?」 「もちろんしました。まあ彼女も僕たちがおかしな力を持っていることには気づいていたのですぐに納得してくれましたよ」 「そういえばさっき携帯に変な画面が表示されたんだが。ありゃなんだ?」 「あれはハイダー側の携帯に仕込んでおいた発信機が作動していたんです。ハイダーの携帯にはゲームのアプリが入っていましたよね?あれはこちらが用意した罠だったんです。 アプリを起動すると自動的に起動したハイダーの位置情報がシーカーに知らされるようになっていました」 「随分と姑息な手を用意してたんだな」 「姑息とは聞こえが悪いですね。僕は『このアプリはハイダーには特に役立つものではありません』と、しっかりと役に立たないことを伝えていました。充分フェアかと思いますが」 じゃあ、そういうことにしとけ。好きにしろ。 「朝比奈さんはそのゲームアプリを起動したから見つかったのか」 「ええ。本当にラッキーでした。これで涼宮さん探しが開始できます」 朝比奈さんらしいドジで愛くるしい捕まり方だが、よくここまで粘ったな。人には意外な一面があるもんだ。 その朝比奈さんは妹を治療中の長門に向かって、 「あたし、楽しくてつい調子に乗ってしまって……本当にごめんなさい」 と、「問題ない」という長門の声も聞かずに謝り続けている。俺ならあなたにいくら謝ってもらっても問題ないんですが、あんまりくどいと逆に人を怒らせますよ? 「それで、涼宮さんですが、彼女は現在自分がで優勝したことを知っているはずです。ですが、この閉鎖空間もどきは消滅していません。 もしかしたら消えてくれるんじゃないかと思っていたんですが……うまくいきませんね」 などと古泉は貼り付けたような笑顔で言っているが、それって非常にやばいんじゃないか? 「ええ、非常にやばいです。神人もどきの強さもどんどん増しています。さっきも一度出くわしたんですが、更に大きくなっていました。 おそらくいつまで経っても自分を見つけない我々に、涼宮さんは不快感を感じているのでしょう。でも、見つかりたくはない。 そんな思いが入り乱れ、肥大化して閉鎖空間化にも歯止めが効かなくなっているんでしょう」 見つかりたくないから作り出したこの閉鎖空間もどきを、今度は見つけてもらえないイライラで本物の閉鎖空間にしようとしてるのかあいつは。カオスだな、おい。 「カオス……ですか。確かに、このSS作者も情報量の多さに事態を把握しきれず、このSSにいくつかの矛盾を発生させています。 僕にこんなことを言わせているのが何よりの証拠です。カオス、という表現が適切でしょうね」 「事態を収拾するのは簡単。涼宮ハルヒを確保すればいい」 いつの間にか妹の治療を終えて俺たちに近づいていた長門が静かに言った。 「限定空間内生命体たちの位置と、通常空間との間で発生する空間の揺らぎを比較すると、揺らぎの周辺に限定空間内生命体が分布することがわかった」 長門の言う限定空間内生命体とは、俺たちを襲った神人もどきを指しているようだ。限られた空間内でのみ活動する生命体、ってとこか。 空間の揺らぎとはハルヒのことだろうからその限定空間内生命体たちの中心にハルヒはいるんだろう。やれやれ、いよいよ面倒なことになってるな。 「その……限定空間なんとやらの数は?」 「全部で36体。真剣を装備しているのは14体」 多いな。どうせハルヒを捕まえるにはそいつらをもれなく倒さなきゃいけないだろうからとことんハルヒ探しのミッションの難易度は高いな。 「限定空間内生命体はいずれも肥大化し、強力。あなたのような人間が応戦するのはあまりに危険」 「では、我々と長門さんが協力して戦うわけですね?」 「そう。統合思念体の意向に関係なく、私はそのつもりでいる。あとはあなたたち次第」 「……しょうがないですね。事態が事態ですし、一般人を巻き込んだ手前、我々も責任を取る必要がありますし。わかりました、協力します」 ここに宇宙人と超能力組織の一時的同盟が締結された。なんとも頼りがいのある同盟だ。 「あなたちの体表面に生体防護フィールドを発生させる。これである程度の攻撃にも耐えられる」 と長門にいつかのように妹共々甘噛されて、俺たちはハルヒ確保に乗り出した。他の連中は朝比奈さん探索時にすでにやられていた。 窓の外の空はほとんど閉鎖空間と同じ灰色をしている。早くハルヒを見つけ出さないとな。 俺たちは先頭に長門と古泉、後ろに新川さんと森さんを配してその間に俺や朝比奈さんたちの一般人勢というフォーメーションに長門のナビゲーションで進んでいく。 そして本館1階に到着した時だった。 「来ます」 古泉の言うように廊下を挟んだ左右の練習場の壁をぶち破りながらゆっくりと神人もどきどもが出てきた。 神人もどきは天井の高さよりも大きくなっていて、首を折り曲げるようにして立っている。手に持っている日本刀がおもちゃのようだ。 「この限定空間内生命体の向こう側に彼女はいる」 長門は静かに両手を神人もどきに向けて掲げ高速で何事かつぶやく。すると両手から数え切れない数の白い光の矢のようなものが神人もどきたちに向かって放たれた。 それはあまねく神人もどきに命中し奴らの巨体をよろめかせる。 「我々もいきましょう」 古泉の言葉に合わせて機関の3人も攻撃を始める。 古泉は赤い玉をふもっふし、新川さんは手を銃のような形にして指先から古泉同様の赤い玉を打ち出し、森さんは前に重ねた両手から赤い円形の波を放っている。 超能力者ってのは攻撃方法も異なるのか。ほんの少し勉強になった。なんの役にもたたんが。 轟音の響く戦況を、しばらく圧倒されつつ眺めていた俺の襟首を突然長門が掴んだ。見る間に俺と長門を包むように淡い水色の膜が発生する。 俺が事態を飲み込む前に長門は跳んだ。俺共々に。 爆煙立ち込める神人もどきの間を長門は一瞬で駆け抜けて神人への攻撃を止めぬまま俺に言った。 「玄関から外に出て」 「ハルヒは外にいるのか」 「そう。私の攻撃にも限りがある。急いで」 俺は長門から離れ玄関の大戸を開ける。俺の前に広がった灰色の景色はまさに閉鎖空間だった。 と、携帯が鳴る。長門だ。 『聞こえる?』 ああ、聞こえるぞ。お前が闘ってる音もな。こっからどうしたらいい? 『そのまま何もせず、手を前に伸ばして』 …………それだけか?そんなことでいいのか? まあいい。長門の言うことに間違いなど、間違ってもない。変な日本語だが気にするな。俺は今ただ手を伸ばす、それだけだ。 何も無い虚空に俺は手を伸ばしていく。と、指先が何かに触れる感覚があり、直後に景色が一変する。 空は今朝同様に青い。もとの空間に戻ったようだ。 「あれ、あんたいたの」 しかめっ面で振り向いたハルヒの肩に俺の片手は置かれていた。もう片方の手に持っている携帯からは不通を告げる音しかしない。 「ねえ、みくるちゃんが見つかってあたしが1位になったってメールが着たのに、今の今まで誰もあたしのとこに来なかったのはどうして? キョン、ちゃんと説明しなさい」 そう言われてもな……。まさかお前が作った閉鎖空間もどきに閉じ込められて妹は腕を斬られて俺は変な力に目覚め長門と機関が同盟を組んだとは口が裂けても言えないし。 「なんでも携帯のシステムを管理してたサーバに異常が起きたらしくてな、お前の居場所を捕捉出来なかったんだ。 だからずっとお前を探してたんだ。待たせてすまなかったな」 口からでまかせにしては上手い言い訳ではないだろうか。ハルヒも、 「なら、しょうがないわね」 とご納得の様子だ。 「じゃあ早くみんなを集めて。私の表彰式をするわよ!!」 しかめっ面から一転、ハルヒは飛び切りの笑顔を見せた。 その後、3階の武道場に集まった俺たちは、かくれんぼ大会の表彰式を行った。 3位の長門には3万円分の図書券、2位の朝比奈さんには高級茶葉と最新型のポット、ハルヒには謎の巨大な箱が贈呈された。 まるで謀ったように各自にぴったりの賞品だ。ただ、ハルヒの箱の中身は最後まで教えてくれることはなかったのでわからないが。 ちなみに4位以下の参加者にはポケットティッシュが1つずつ配られた。3位との間に随分と差があるな、おい。 また、鶴屋さんと妹はこの日あったことをすっかり忘れており、ずっとハルヒを探していた記憶に入れ替わっていた。 「あれは彼女たちが保有する必要の無い記憶。生体防護フィールドを発生させた時、記憶を改変する因子を仕込んでおいた」 長門によればそういうことらしい。 表彰式終了後は飲めや食えやの大宴会が催され、俺はしばしの間今日の徒労を忘れて楽しんだ。そして、もう一泊した後、俺たちは帰路に着いた。 「今回のことは本当に予想外の事態でした」 帰りの電車の中で古泉が口を開いた。女性陣は少し離れた席でトランプを楽しんでいる。 「まさかイラつかずとも閉鎖空間同様の空間を発生させるとは思まいせんでしたから。今後の参考にさせてもらいます」 ああ、ぜひともそうしてくれ。もうあんな思いをするのは勘弁してほしい。 「そう言えば。なぜあの力を放棄したんです?今後役立つこともあるでしょうに」 古泉の言う『あの力』とは俺が発揮してしまった高速移動と神人破壊能力だ。俺は長門に頼んでこの能力を無効化する因子を体にぶち込んでもらっていた。 何故かって?決まってる。 俺は普通でないといけないんだ。俺も妹も鶴屋さんも、基本的に普通の人間であって、そうでなければいけない。 もうこの世界にはおかしな力や由来を持つ奴が嫌と言うほどいるからな。それがこれ以上増えることによるメリットなどほぼ無いに等しいと断言していい。 だから俺はあの力を捨てた。まあ未練が全く無かったと言うと嘘になるが俺は普通なんだ。後悔はしていない。 「そうですか。少しは僕の負担も減ると追って期待したんですがね。残念です」 お前は俺がどれだけハルヒにこき使われているかいまだに理解できていないようだな。いいだろう、今度小一時間みっちり講義してやる。 ああ、そうそう。ハルヒが宴会中に「年越し合宿するわよ。スタートは28日からね」と言っていたのを忘れていた。 今度も別の鶴屋さん家所有の別荘でやるつもりらしい。鶴屋さんもそれを了承していた。 どうせろくなことにはならんだろうな。まあ、いいさ。俺は普通の人間として騒動に巻き込まれていくだけだ。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/4761.html
ウィース! 谷口です。 地球をコーンの上にのせて、アイスクリームとして食べられるぐらいに冷え切った朝だった。 いっそのこと、むしろ率先して食べちまいたい。 俺はアイスが好きだ! いや、好きというより愛している! アイスなら一日三個食える! 一年続けられる自信がある! 一年で千個以上は食える! おっと、話は少し逸れたが今は冬だ。 一ヶ月前の文化祭から主だった出会いもないまま、十二月も半分を過ぎてこのままだと約一週間後のクリスマスイブも一人で過ごすことになりそうだ。 (一応、言っておくが文化祭でのナンパ失敗はこの学校の立地条件が悪さが原因だからな) 七割は空白のまま出した期末テストも本日で終了。 テストが終わって気持ち良く、ハイキングコースを下り終わったところで俺の運命が動き始めた… その出会いは光陽園学院の前で起こった。 光陽園も試験だったのか校門から黒ブレザーの女どもが溢れんばかりに出てきた。 普段ならこんな進学校のインテリな女どもには目もくれないがこの日は一人の女に目に止まった。 その女は塀に寄りかかり、キョロキョロと周りを見ていた。 この寒い中、何をしてるんだと思いながら顔をよく見るとAランクの美少女だった。 顔を見た瞬間、俺は察したこの子は出会いを求めているんだと。そして、その相手は俺しかいないと。 寒さに身を震わせている彼女に俺はそっとやさしい言葉を掛けた。 「あの、寒くないですか。良ければ暖かいお茶でもどうっスか?」 「えっ」 急に話し掛けられて驚いた彼女は俺を見るなり、少し恥ずかしそうに顔を逸らした。 「この近くにいい店あるんですよ、どうですか?」 「あっ、あの……チャックが……開いてますよ」 自分の股間を確認するとチャックが全開に開いていた。 「いつから開いてたんだ? あれか学校出る前に用を足した時か! まさかチャック全開でここまで歩いてきたのかよ」 慌てふためく俺を見て、彼女はにっこりと微笑んだ。 「ふふ、面白い人」 何はともあれ、ここはチャンスだ! 「ええよく言われます。ちなみに俺、谷口って言います」 「……谷口」 彼女は俺の名前を聞いて、考え始めた。 「どうかしました?」 「ううん、何でもない……いいわ、お店に行きましょう?」 「マジっすか? やった!」 俺は両腕を天に突き上げて、喜びを表した。 「そういえば、まだ名前を聞いてなかったっスね」 「私は森、森園生」 その後、俺達は駅前のロータリーに面した喫茶店へと移動した。 彼女はアールグレイを、俺はコーヒーを注文した。 格好つける為にコーヒーをブラックで飲んだことについては後で後悔することになった。 何でも園生さんは光陽園の一年で最近、転校してきたそうだ。 試験の直前だったこともあり、まだクラスに馴染めていないんだと。 そこで俺は園生さんにこの町に引っ越した記念に案内しましょうかと提案した。 彼女から二十四日の終業式の後なら構わないという回答が返ってきた。 再び両腕を天に突き上げて喜びを表したかったが店内なので自重した。 この日は二十四日の待ち合わせ場所と時間を決めて解散した。 家路の途中で何度か自分のほっぺたをつねって夢でないことを確認した。 昨日の夢のような出来事の為か今日の俺は寒さを全く感じない。 まるで俺の周りだけは南半球のように常夏だ! 軽やかなステップで坂道を登っていると目の前を背中を丸めたクラスメイトが歩いている。 「よっ、キョン」 「よう、谷口」 キョンに二十四日の予定を聞いたら、あいつは涼宮率いるSOS団の面々と鍋大会だと。 そんなもてないクラスメイトに俺は自慢気にその日のスケジュール帳は赤いハートマークで刻まれていると言ってやった。 まー、Aランクの園生さんを無難と言ったのは俺の見栄かな。 あー、クリスマスイブよ早く来い! 「森さん、お待たせしました」 「古泉、定時報告をお願い」 「はい、特に目立った動きはなく、SOS団の活動として二十四日の終業式後に部室でクリスマスパーティを行う予定です」 「クリスマスパーティ」 「何でも鍋を行うそうですよ」 「二十四日というのが気になるわね」 「本当に実行されるのでしょうか? 例の未来人とTFEIの言っていることは」 「そうね、未来人が言うには12月中に北高で強力な時空震が観測される」 「TFEIの話では12月内に北高と光陽園学院で情報の改竄が行われる」 「TFEIも未来人も断片的なことしか話さないから何が起こるか全く検討がつかないわ」 「相変わらず、機関は後手後手に回っていますね」 「その為に私が光陽園に潜入して調査してるんじゃないの」 「森さん、一つ質問ですが何で教諭として潜入しなかったんですか?」 「しょうがないでしょ、教師の空きがなかったんだから」 「でも、森さんの年齢で高一とは」 「古泉、余計なことは言わない方が身のためよ」 「……はい」 「それにまだまだ十六才で通用するみたいよ、今日だってデートの約束をしたしね」 「デートですか! 一体どなたとですか?」 「あんた谷口君って知ってるでしょう」 「ああ、彼と同じクラスの」 「その谷口君とよ」 「ええ! どこで知り合ったんですか?」 「ふふ、秘密。ちなみにデートの日はクリスマスイブだから宜しくね」 「ちょっと、森さん」 園生さんとの約束をした翌日から俺はこの町を散策した。 この市内でお洒落なデートスポットなんぞ皆無かと思われたが、いや探せばあるもので国木田やクラスの女どもに聞いた分も合わせれば、結構あるもんだ。 その場所を一つ一つを巡り、選考をした。 まずは図書館などの市内の施設などを紹介して、手頃な値段だが感じのいいイタリアンレストランで晩飯を頂く。 その後はこの町の夜景を見渡せる場所で俺は彼女にクリスマスプレゼントを渡す。 クリスマスプレゼントがまた悩みどころだった。 最初は道に迷わないように方位磁石を考えたが国木田に話したところ「街中で方位磁石を使う女子高生を見たことある」と言われた、確かに見かけないので無難に腕時計にした。 俺が散策に汗を流している間にキョンが階段からこけて、病院に入院というニュースが飛び込んできた。 ドジな奴だなと最初は思ったんだが三日経っても意識が戻らないので心配になり、国木田と相談して翌日に見舞いに行くことにした。 見舞いに行くと何のことはない、ケロッとした顔で起きてやがった。 何でも昨日意識が戻ったんだと全く心配かけさせやがって、退院の準備でドタバタしていたので少し世間話をして退散した。 そして決戦の日が訪れた。 決戦の日は雲ひとつない快晴であった。 終業式を終えた俺は浮かれ気分で自宅に戻り、私服に着替えて待ち合わせ場所の北口駅の南側の改札出口を目指した。 北口駅に着いたの待ち合わせ時間の一時間前の三時だった。 おっと、俺としたことが浮かれ過ぎて早く着きすぎちまったようだ。 さすがに園生さんはまだいないな。まーいいさ、デートプランを確認しながらゆっくり待つさ。 だが不思議なことに待ち合わせ時間を過ぎても園生さんは現れなかった。 最初は服選びに戸惑っているのかと思ったが三十分過ぎてもこないのでおかしいと思った。 連絡を取ろうにも俺は彼女の携帯番号もメアドも知らない。 約束をすっぽかされたのではという不安を押し込みながら、園生さんを待った。 一時間半を過ぎた頃には逆にここに来る途中で事故にあったのではないかと心配になった。 待ち合わせの二時間後の六時にもなると辺りもすっかり暗くなった。 さすがに昼間は快晴で寒さも気にならなったが夜にもなると冷え込む、さらに三時間も待っていると体の芯から凍えるようだ。 時計の針が七時を指そうとしている、七時からイタリアンレストランでディナーの予約をしてたっけ、このまま一人で食べてもむなしいだけだな。 せめて園生さんが病気で寝込んでなければいいなと思いながら、帰ろうと歩き始めた時に後ろから声が聞こえた。 「遅れてごめんなさい」 振り向くと黒く大人びたコートを羽織った園生さんが肩で息をしながら立っていた。 「どうしたんすか?」 「急な用事が入っちゃって、寒い中に待たせちゃって本当にごめんなさい」 喜びのあまり涙が零れ落ちそうになった。 「全然気にしてないっスよ。そうだイタリアンレストランを予約してたんですよ、どうですか?」 「いいわ、行きましょう」 「じゃ、急ぎましょうか」 俺は彼女の手を取り、走り出した。 「遅れてごめん、それじゃ定時報告をお願い」 「はい、クリスマスパーティは主だったこともなく終了しました。その席で年末に鶴屋さんの山荘でミステリーツアーを行うことが決定しました」 「鶴屋家の山荘ね。OK、スケジュールは調整しておくわ」 「お願いします。例の時空震と情報の改竄の件はどうなりました」 「調べた結果、彼が寝込んでいる十八日から二十一日の間にどうやら起こっていたみたいね」 「やっぱりそうでしたか。彼の口振りからもその様なことが伺えましたしね」 「せっかく光陽園に潜入したっていうのに」 「今回の機関は全く蚊帳の外でしたね。おや?どうしたんですかその腕時計は」 「谷口君からのプレゼントよ」 「行かれたんですか? 調査で多忙だったんじゃないですか」 「もう光陽園には潜入しなくてもいいから行かなくても良かったんだけど。彼って、いつまでも待ち続けてそうじゃない? 案の定行ったら、三時間も待っていたわ」 「そのファンシーな時計だと森さんのお持ちの洋服には合わせにくいんじゃないですか」 「いいのよ、今回の潜入でプライベートでも女子高生っぽいファッションと取り入れようと思うの」 「そうですか……」 「あら、古泉。ヤキモチでも焼いてるの?」 「違いますよ」 「時計のお礼にもう一回ぐらいデートしてもいいかな」 「ええっ!」 「何、情けない声を出しているのよ。そうだ、せっかくのクリスマスイブだし、待機中のみんなも誘って飲みに行きましょうよ」 「え、閉鎖空間が発生したらどうするんですか?」 「大丈夫よ、クリスマスの夜にお姫様も悪夢は見ないわよ」 「……分かりました、お付き合いしましょう」 「じゃ、行きましょうか」 年が明けて、三学期が始まってから園生さんと連絡が取れなくなった。 ショックに打ちひしがれている俺の横で悪友のキョンと国木田が何やら話し始めた。 「谷口、どうしたんだ」 「何でも例の光陽園の子と連絡がつかなくなったみたいだよ」 「何、もうか?」 「瀬能さんの友達の光陽園の子にその子のことを聞いたら、十二月の頭に転校してきたと思ったら、もう終業式の前に転校しちゃったってさ」 「じゃ、二週間ぐらいでまた転校したのか?」 「そうみたい、なんか出会いからして不自然だったしね」 「そうか、それはご愁傷様だな」 ふん、なんとでも言えばいいさ、俺にはまた彼女と再会する予感がする。 それまで男を磨いてやるぜ! つづく?
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3591.html
スパイゲーム 私は、通っている大学への道程を歩いていました。 今日は、土曜日。大学は休みです。そして、涼宮さんからの不思議探索への召集もありませんでした。涼宮さんは、今ごろ、キョンくんと仲良くデートでしょう。 ですから、私は一人寂しくお散歩です。 ……なんていうのは、嘘です。 今日は、上司からの指示でこうして外出しています。 とはいっても、任務というわけではなくて、ちょっとした練習といったところでしょうか。練習台は「機関」のみなさん方です。 普通なら尾行を振り切る練習でもするところなのでしょうが、多くの尾行をひきつけて動き回るというのが、顔を見たこともない上司からの今回の指示でした。 「機関」時空工作部の一員である私としては、「機関」の先輩方を練習台にしてしまうのは気が引けるところなのですが。 探知デバイスが、私を尾行している「機関」員たちの位置を知らせてきます。 結構な人数がいますね。涼宮さんの近くにいる未来人として、マークされているということなんでしょうけど。 あっ。 探知デバイスが尾行者のうちの一人の名前を提示してきたとき、私は思わず声をあげそうになりました。 今日は、古泉くんも私の監視役のようです。あるいは、私と同じで、任務もどきの練習なのでしょうか。 古泉くんも、何もない休日ぐらいは女の子とデートでもすればいいのに。まだ、涼宮さんのことが吹っ切れてないのかな? 古泉くんの恋路を邪魔して涼宮さんとキョンくんをくっつけた私がいうのもなんですけどね。 大学構内の桜は、既に散り際でした。私の時代では、桜の木は植物園にいかないと見られない珍しいものなので、この時代の人たちが羨ましいです。 文学部の校舎に入ります。掲示板で来週の予定を確認。私がとっている歴史学科の2年生の講義には休講はないようです。 しばらく、校舎内を歩き回ります。 校舎のとある場所で、周囲に一般人がいないことを確認して、TPDDの使用申請を出しました。許可はすぐに下ります。 尾行者のうちの一人が、私の姿が消えたのを目撃したはずです。 私は、1秒後に、周囲に一般人がいない校舎内の別の場所に移動しました。TPDDは、跳躍時差を短くすれば、このように空間移動にも使えます。 私が突然現れたのを、別の尾行者が目撃したはずです。 盗聴用の情報通信デバイスから、尾行者間の通信内容を把握します。 彼らは、ドジな私がTPDDの使用の瞬間を隠しきれなかったものと判断したようです。私がTPDDを使用しなければならないような工作任務中にあると誤認したことは確実です。 私は、早足で大学の校舎をあとにしました。 しばらく歩いていると、探知デバイスが尾行者の人数が増えていることを知らせてきました。 思惑どおり。 近くのデパートに入ります。 茶葉のお店を見たり、洋服を見て回ったりしながら、本気で尾行を振り切ってみようとしました。 でも、さすがは「機関」のプロの方たちです。振り切れません。振り切ったちゃったら、上司からの指示には反することにはなっちゃいますけど。 いろいろと歩き回ってそろそろお昼になるころに、情報通信デバイスを通じて、上司から練習打ち切りの指示が入りました。 上司に対して、私は数分ほどの延長とTPDDの使用を申請しました。古泉くんにちょっとした悪戯をしてみたくなっちゃったから。 申請は許可されました。 トイレに入ります。個室に入ってから、TPDDを起動。 移動先は、1秒後、このデパートの階段の踊り場です。 私の視界に、古泉くんの後ろ姿が入ってきました。 「古泉くん。ストーカーなんて、いい趣味ではないですよぉ」 古泉くんが、あわててこちらを向きます。 私は、片目をつぶり、右手の指をピストルの形にして、古泉くんにつきつけます。そして、こう宣言しました。 「ゲームオーバーです」 古泉くんが、苦笑を浮かべます。 「参りましたね。僕がゲームで負ける相手は、彼だけだと思っていたんですが。いつから気づいてたんですか?」 「最初からです」 「未来技術の前では、我々の尾行など児戯に等しいということですか」 「そんなことはないですよ。振り切ろうと思っても、振り切れませんでした。さすがはプロのみなさんです」 「お世辞でも喜んでおきましょう。それはともかく、もうすぐお昼ですね。ご一緒に昼食などいかがですか?」 「古泉くんの奢りでしたら、いいですよ」 「いいでしょう。いろいろとお訊ねしたいこともありますしね」 昼食は、近くのイタリア料理店でした。 頼んだ料理は、二人ともスープスパゲティ。 食べながら話を進めます。 「今回はどんな任務だったのですか?」 古泉くんは、いきなり核心をついてきます。 「任務というほど大げさなものではないです。上司から尾行をひきつける練習をするように指示がありまして」 「我々は練習台ですか。あなたには見事に引きずり回されてしまいましたね。たいしたものです」 「お世辞でも喜んでおきましょう」 私は、さっきの古泉くんの口調を真似ていってみました。 「本心からの言葉なんですけどね」 「古泉くんは、尾行任務はよくあるんですか?」 「まあ、それほど多くはないですね。僕の主たる任務はSOS団構成員への対応ですから。今回も、その一環といったところです。あなたにいいようにあしらわれたとあっては、上司の森さんに怒られてしまいますよ」 「森さんは厳しいんですか?」 「まあ、そうですね……」 古泉くんは、苦笑いです。 「私は、森さんにはあこがれますけどね」 「あの人のどこに?」 古泉くんは、意外そうな顔をしてます。 「森さんみたいな人は、そのすじの組織に属する女性のひとつの理想です」 「『機関』の中では、『あれじゃ嫁の貰い手はない』なんていわれてますけどね」 「森さんにもきっといいひとが見つかりますよ」 「ほう。それは既定事項というやつですか?」 古泉くんは、興味津々といった感じです。 「さぁ、どうでしょうね」 私は、とぼけます。 「禁則事項ですか。森さんの心を射止める男性が誰なのか、彼女の部下である僕としては興味あるところなんですがね。結婚して彼女の性格が少しでも丸くなってくれればいいんですけど」 私は、思わず笑い出しそうになりました。 だって、森さんが結婚する相手は、私の目の前に座ってるんですもの。 笑いをこらえている私に、古泉くんは怪訝そうな顔をします。 「失礼しました。古泉くんがいうとおり、それは禁則事項です」 話そうと思えば話せるのかもしれませんが、私は口には出しませんでした。 ここで正確な予言をすれば、きっと、それは外れてしまうから。 予言の自己破壊の法則は、基本中の基本です。まして、未来人に反感を抱いている森さんが相手ならなおさらのこと。 私だって、お二人には幸せになってほしいですから。 だから、私は代わりにこう質問しました。 「ところで、古泉くんにはそういう話はないんですか?」 「今のところはありませんね」 「もしかして、まだ涼宮さんのこと引きずってる?」 「僕自身は吹っ切ったつもりなんですが、そう見えますか?」 私は、古泉くんのいつもの微笑がわずかに崩れたのを見逃しませんでした。 「なんとなくそう見えます。そういう雰囲気だと、女の子も近づいてきませんよ」 「ご忠告、肝に銘じておきましょう。ところで、そういうあなたはどうなのですか?」 「私ですか? 初恋が終わっちゃってから、もうそういうことには興味がなくなっちゃった」 キョンくんへの初恋に引導を渡したのは、ほかならぬ自分自身ですしね。 もともと、ご先祖様との恋愛は第一級禁則事項。キョンくんにはその想いを告げることすら許されなかった……。 「もったいない話ですね。我らが団長様はきっとそういうでしょう。彼もね」 「そうですね……。あっ」 「どうしました?」 私の視線の先に、一人の女性が立っています。 古泉くんも、そちらに視線を移して、一瞬固まりました。 「私は、これで失礼しますね。ご馳走様でした」 私は、店から出るときに、そこに立っている女性──森園生さんに話しかけました。 「今回は『機関』のみなさんを練習台にしてしまってすみませんでした。本番の任務のときにはお手柔らかにお願いします」 今後、「機関」を工作対象とする任務があるのは確実だから……。 「こちらこそ、本番のときにはお手柔らかに願いたいわね」 朝比奈さんと森さんが話している光景を、僕はただ眺めていることしかできませんでした。 会話の内容までは聞こえません。 やがて、朝比奈さんが立ち去り、森さんが中に入ってきます。 「ここのおすすめは何?」 「スープスパゲティです」 森さんは、店員を呼びつけて、ナポリタンを注文しました。 わざわざおすすめを訊いてきたのはなんなんだと思いますけど、森さんはそういう人ですから、僕は何もいいません。 「今から彼女にいいようにあしらわれてるようじゃ、先が思いやられるわよ」 「精進いたします」 「がんばってほしいところね。あんたたちがスパイごっこをしている間に、大人の方の彼女が現れたわ」 僕は、顔をあげました。大人の朝比奈さんが現れたとあっては、事はスパイごっこではすまない話です。 「過去の自分を囮に使って、『機関』の注意をひきつけたってところね。まったくたいしたものよ、彼女は」 「大人の方の彼女の任務はどんなもので?」 「行動自体はなんとか把握したけど、例によって意図不明」 森さんは不機嫌です。 「機関」は未来人相手では後手後手に回ることが多いうえに、未来人の行動の多くが意図を図りかねるので、イライラさせられることが多いですね。 「まあ、いいわ。それは、あとで分析すればいい話だから。それより、あっちの朝比奈みくるは余計なことをベラベラしゃべっていったようね」 さきほどの朝比奈さんとの会話は、盗聴器を通じて全部把握しているようです。 「あなたの部下としては、いろいろと興味深い情報でしたけどね」 「あんなくだらない話は忘れなさい」 「かしこまりました」 男になんて興味ないと公言するこの人の心を射止めるのは、いったい誰なんでしょうね。 森さんは、そのあと、小言をいくつか述べると、さっそうと去っていきました。 やれやれ。彼女のナポリタンも、僕の奢りですか。 僕は、伝票をもって席を立ちました。 あとで、「機関」の事務方に、経費で落とせないか交渉してみることにしましょう。 終わり
https://w.atwiki.jp/hiroki2008/pages/80.html
長門有希の憂鬱IVメイキングオブ 連載中にSNSで書かれていたネタバレ日記に加筆したもの 構成について プロットを書き始めたのは2007年の4月17日になっている。前にも書いたがあの頃ちょうど消失と微笑を読んでいて爆発的に生まれたのがこの6部作である。長門有希の憂鬱Ⅰを書き終えたあたりで続きを書くエネルギーを失い、kiseki氏に手伝ってもらうことになった。プロット自体は経営のものより前に書かれたのでネタが前後してる部分もある。 発案のきっかけは、憂鬱Ⅰを書いていた頃に長門のウエディングシーンを書いてやりたいと考えていて生まれたもの。最初はハルヒの校庭落書き事件からちょうど10年後という設定だったのだが、そのタイミングは誤算に譲ってここでは24才9月という設定に変わった。 時系列的には: 涼宮ハルヒの経営Ⅱ(執筆中) 古泉一樹の誤算 涼宮ハルヒの経営Ⅲ(執筆中) 長門有希の憂鬱Ⅳ←イマココ テーマとしては長門の持つ見えない情熱とかやさしさだった。経営の枝を取り込んでからハルヒのほうが目立ってしまいうまく表現できているかどうか自信がない。スレで後半にも長門の感情表現が欲しかったという感想があったが、確かに後半は挙式と披露宴で駆け足展開なのでそのように感じられる部分もある。長門とハルヒのそれぞれの視点でキョンという存在について考察させたかったのだが、挙式の前日の会話のみにとどまっている。ハルヒが長門のことをどう見ていたかというところにも少し触れている。 全体としては憂鬱Ⅲのような地味な展開で、ドタバタといえば長門の身元捏造に奔走するキョンってところだろうか。このプロットはどちらかといえば80K程度の短編向けだったのだが、それだけでは物足りないということになって3章の消失長門の部分を追加した。文章量的には257Kbyteで原作消失や微笑と同じくらいある。 プロローグ(7.6Kbyte) この部分は本編がほとんど書きあがってから追加された。 長門に似合う車ってどんなのだろうかとずっと考えていて、路上で黄色いニュービートルを見かけてそれに決めた。カタログ取り寄せたんだが新車で300万くらいするらしい。どこここ氏に無理を言って車内のアングルで描いてもらった。 最初のプロットでは確か8月ごろの予定だった。経営ⅡとⅢと誤算の舞台が夏に集中していてやむなく9月ということにしたのだが、筆が進まず締め切りに間に合わないで9月になったという説もある。前作がしょっぱなから波乱含みだったので今回は落ち着いたスタートである。 一 章(28.9Kbyte) 冒頭の長門と携帯で会話する部分は、エリザベスタウンという映画のワンシーンにヒント得て断片として書かれ。どこに挿入するか最後まで決まっていなかった。これ以降は時系列上、展開が詰まっており挿入する場所がなかった。プロローグが書かれてからここに配置した。冒頭の段落でCEOの話なんかが出ているが経営ⅡとⅢのネタバレである。 同窓会の案内の部分で、誤算のときの歴史改変のフォローが入っている。このプロットは誤算より前に書かれたのでこれが必要になった。同窓会はほかに2パターンあり、歴史改変の影響による内容チェックは頭痛の種だった。 二 章(38.6Kbyte) 中河の扱いは微妙である。ヒトメボレLOVERSの中河の人格の再現もさることながら、悪役なのか味方なのかどっちに徹するのか曖昧で言動には慎重を極めた。ハルヒSSは敵対関係を作るとうまい具合にドタバタ展開になるのだが、今回はそういう話ではないのでキョンを動揺させて結婚まで持ち込むために中河を駒として使うということに落ち着いた。の、はずなのだがハルヒ的展開もプロット時点では存在していて、詳しくは三章で後述する。 朝比奈みちるAIは以前にも使わせてもらった、◆eHA9wZFEww氏の涼宮ハルヒシミュレータが原型(ごめん今回は断ってなかった。ちょっと謝ってくる)。 買収ネタはnomadが一時期株に凝っていたことがあって、ネタとして使った。起業のときのネタなんかもそこから着想を得ているが、専門用語を使うときはキョンにあらかじめ説明書きさせるなどして、なるべくには避けた。 キョンの動揺→中河の買収→長門の意思表示という流れは前後関係がシビアだった。どっちかといえばキョンの内面かキョン視点の定点で展開していて、たぶんうまく繋がっているとは思うのだが、繋がりがスムーズにいかないときもあるのはプロットベースのアウトラインで書いているための欠点でもある。 三 章(40.5Kbyte) 消失長門の部分には朝倉を出す予定もあって未公開シーンに含まれている。上書きされた二度目のループ以降の朝倉の扱いが難しかったのと、向こうの世界の中河の存在が霞んでしまうことを懸念して結局書かれなかった。 喜緑さんの説明が固すぎるのはシリーズを通して見られる描写で、喜緑さんの会話が前置きがないというのはオリジナルの設定でもあり、ちょっと反省している。 シリーズ全体に流れるテーマとして平行世界があるのだが、実は分裂のように話全体を二重化する予定もあった。ハルヒが中河テクノロジーにTOBをかけるネタはその流れなのだが、プロットデータの消失長門の部分に、AパートBパートとあるのがそれである。二重化を考えていた理由は、プリン向けにハルヒメイン展開の話と、TFEIスレ向けに長門メインの展開をそれぞれ用意しようかと思いついたところにある。 別のパートはみくるが16歳12月18日へタイムトラベルするという展開だった。その場合の消失長門の時空は“部分的に切り離された時間”ということになっていて、18日にはじまって22日に時間が停止するという話になっている。時間に限界点の概念を与えて空間と同じに扱った。 公開用プロットには書かれていないが、別のパートではキョンと長門をくっつけたのは未来からの干渉だった。背後で動いていたのは無論未来のハルヒなのだが、駒として動かされていたのが中河ということになっている。プロローグとエピローグでは中河が未来のハルヒに作戦指令を受けるシーンと遂行を報告するシーンがあった。某コナミ製ゲームの影響である。 力尽きて二重化まではできなかった。いつかトライしてみたい。 四 章(36.1Kbyte) プロポーズの部分は断片としてスレに貼っている。もうすこし濃いシーンにしてもよかったのだが、キョンが自ら言っているとおり、これがまあ奥手の二人にはお似合いかってところで落ち着いた。長門の結婚願望をもっと前面に押し出してもよかったかもしれない。 長門の後見人は、最初は新川と森にタッグを組ませる予定だったのだが、喜緑さんの立ち位置が非常に曖昧になってしまってやむなく森を降ろした。従姉妹役として用意してたんだがごめん森園生、そのうち主役で書く。 どうしてもオリキャラを出さざるを得ない状況では、すでに登場しているレギュラーの誰かに似せて表現する手法をいつも取る。キョンの両親もハルヒと長門に似せて作ったのだが、作者の中でハルヒはキョンの姉のような存在としてイメージしているので、ここでも母親役になった。 五 章(30.4Kbyte) 前述にあるとおり、新川と森で親子とする予定だったのだが変更された。喜緑さんに依頼するシーンはだいぶ後になって書かれたもの。 正式な結納ではすべて仲人が結納品を取り扱い、新郎新婦が顔を合わせることはない。最近は仲人を省略して新郎の親が挨拶込みでする結納が多いらしい。 六 章(35.4Kbyte) ハルヒと長門の見えざる関係というテーマがずっと謎のままだったので敢えて扱ってみた。原作にも直接的な表現は多くないと思う。ハルヒが長門をどう思っていたか、キョンの存在をどう捉えているか言わせたかったのだが、もう少し突っ込んだ会話にしてもよかったかもしれない。深くは後日扱う予定にしている。 図書館を式場にする案は最初からあった。古泉とキョンの会話の断片をスレに貼ったこともある。部屋の中の描写は実際の間取りを参考にしている。西と東を間違えたりして書き直した。 西宮中央図書館 http //tosho.nishi.or.jp/libraries/chuuo_plan.html 古泉が言っているローエングリンの話は資料を漁っていて偶然見つけた一致。こういうピタリとはまるパズルのピースには感動すら覚える。 キョンの閉鎖空間はピンポンという映画でクライマックスにそういうシーンがあり、そこで着想を得た。もう少し細かい情景描写があってもよかったかもしれない。 七 章(40.5Kbyte) この章はほかの章とは展開もスピードも異なり、独立したプロットが用意された。開始時間が5時になったのはエピローグで花火を見せるためで、最初は午後一くらいからになっていた。 羽織袴の部分は描写が難しくて、読者にはいまいちイメージとして伝わっていないかもしれない。どうやって着付けをするのかは写真を見ないと分かりづらい。 披露宴のために結婚雑誌を何冊か読んだのだが、ケーキカットはそこでヒントを得た。風船の中にくじを入れて割るという、かつてのSOS団バレンタインデーイベントを髣髴とさせるシーンも考えていたのだが、結局は使わなかった。 中河のスピーチは、最初はノーマルなスーツを着て登場していたのだが、二章を推敲しているときにピエロという表現を使ったのに目をつけ、いっそのことピエロコスプレをさせてしまえということになった。ピエロ姿で書き直したところ披露宴会場の雰囲気がガラリと変わってしまい、道化師の雰囲気を動かす力に正直驚いている。 ハルヒの無限時間ループはエンディングの三姉妹ダンスのシーンが書かれてから追加された。せっかくなのでキョンにもいつものフォロー役を持たせようという狙い。実はここですっぱりと終わるか、後日談に繋ぐために別の終わり方をするかずいぶん迷った。三姉妹ダンスできれいに終わるべきだと考えてこの形になった。 エピローグには朝倉と消失長門の雰囲気を入れたのだが、どうもすっきり収まらずに心残りである。花火のシーンは8月中旬に現れるペルセウス座流星群を使いたかったのだが、脱稿が間に合わなくてこれも心残りとなった。 資料一覧 資料URLリスト HTMLファイル
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5160.html
目次 君誰大会 「さあ始まりました第一回SOS団内キョン君を奪うのは誰だ大会、略して君誰大会。司会の古泉です。」 「なあ。なんだこれは。」 「いつまでも煮え切らないあなたを誰かに繋ぎ止めようという女子たちの必死の思いから生まれた企画です。発案者、森園生、企画実行古泉一樹でお願いします。」 「何の話だ? そしてなにやってんだ森さん……」 「さて、そんな女子の愛憎渦巻く争いに参加するのはこの方たちです!」 「お前、キャラ変わってないか?」 「作者の中では古泉はこんな感じらしいです。ガチホモじゃないので安心してね♪ だそうです。」 「答えになってない……以前に、誰に喋ってんだ?」 「禁則事項です。」 「お前が言ってもだめだ。それは朝比奈さんにのみ許されるのであっt「話が進まないので先行きましょう。」 「参加者一号、涼宮ハルヒです! ベタ甘なキョン、ツンデレなキョン、ハルヒラブなキョンは、あたしの所へ来なさい! 以上!」 「……参加者二号、長門有希。あなたにはこんなセルフパクリとでも言うべきことをやってる脳内花畑よりも、麗しく可憐な私の方へ来る事を推奨する。……大丈夫、ハルヒラブなキョンは元から存在しなかった。」 「参加者三号、朝比奈みくるです。二人とも、キョン君はわたしのですぅ。」 「……どうしたんですか。例えるなら全く意識していなくて友人だと思っていた女の子から告白されたような顔をして。」 「いや、ちょっと……びびった。」 「あなたは全くもって朴念仁ですね。僕はもう二ヶ月前に気付いて森さんに相談したら『なに言ってんの。まだ気付いてなかった方に驚きよ』と言われてしまったというのに」 「……そうか。」 「このSSは九割が台詞だけで構成されているためにテンションの下がることを言われると立ち行かなくなるんです。がんばって下さい。」 「だからさっきから何言ってんだよ。」 「企業秘密です。」 「いつの漫画だ。」 「………………………………………………………………………。」 「有希、いくらあの二人が口論してて続きにくいからって静かに殺気放つのはやめなさい。何事かと思うじゃない。」 「長門さん、気持ちは分かりますけど、そう怒らないで下さいよ。キョン君が鈍い……いえ、相当なフラグクラッシャーだっていうのは分かっていたはずですよ。」 「女には分かっていても、やらねばならないときがある。正に止められない止まらない。」 「ブレーキは必要よ。あたしが言うのもなんだけどね。」 「では、この荒ぶる気持ちをどこにぶつけたらいいの?」 「ぶつけるの前提にしないで。もう、有希がそんなのでキョンと古泉君が死闘を繰り広げてるからあたしまでツッコミになっちゃうじゃない。」 「ええ、分かっていましたよ。分かってましたとも。わたしは空気。空気なんです。でも夢を見たっていいじゃないですか。幸せになれるって思うくらいいいじゃないですか。」 「これって、もしかしなくても、ツッコミあたしだけ?」 「悪いのは、誰? 倒すべきは、どこにいるの? 早く、早く出てこい。」 「いやだなあそんなわけないじゃないですかわたしも幸せになれるかもって思っただけで全く信じてなんていませんでしたよ。別に幸せになりたくないわけじゃないですけど。むしろなってみたいですけど。ええ女の子からは遠巻きにされ男の子は告白するかストーカーちっくになるかの二択だったときに現れたキョン君はそれはもうありがたかったですよ。下着姿みても変なことしなかったし。」 「もういや。……あれ? ルーベンスの絵が見える……」 「ふふっ、なかなかやるな、お前も。」 「あなたこそ。まさかあの名作を引き合いに出すとはね。」 「なに、お前の『愛さえあれば多分大丈夫です!』もキタぜ。心に、ずどんってな。」 「………しかし、そろそろ止めないとあの三人はどうにかなりそうですね。」 「ああ。正直途中から気付いてたけど近寄りたくなかったからな……」 「ええ、涼宮さんはそろそろパトラッシュと御対面しそうですよ。」 「腰は重いが、止めなきゃなあ。」 「だから鶴屋さんに相談してみたら『ほほう、みくるにも春が来たかっ!』って言われて。そういうことなのかなって悩んでるうちにも、どんどん惹かれていく自分がいて。気付いたときには大好きだったんですよ。だからいいじゃないですか。夢見る乙女になってもいいじゃないですか。」 「もし私が彼の恋人ならば、彼と思いっきりいちゃいちゃするのに。」 「パトラッシュゥ、あはは、今からそっちに行くよー。……え? なんでだめなの? パトラッシュ? パトラッシューーーッ!」 「悲劇だな。」 「ええ。飼い主が自分につられて向こう側へ行ってしまわないように寂しくても拒絶する。なんて忠犬なんでしょう。あまりのことに泣きそうです。」 「ふっ、あえじぎでないでるようじゃたががじれでるな。」 「ぼろぼろじゃないですか。」 「…………そろそろ、本気でやばいですね。」 「ああ。正直俺らにはどうしようもないところまで来てしまった感が否めない。放置しすぎたな。」 「誰かの乱入を祈るしかないですかね。」 「そうだな……発案者の森さんは?」 「無理です。多分今頃深き欲求に引かれて闇の中を彷徨っていると思われます。」 「要約すると。」 「寝てます。」 「……寝起き怖そうだもんな。」 「ええ。ちょっと先に起きて頭撫でてたら三撫で目くらいで意識が飛びました。今では眺めてるだけです。」 「今の発言により大分大きい疑惑がわいたがまあいい。他の『機関』メンバーは?」 「新川さんは紛争地帯で停戦に向けて活動しています。田丸さん達は休暇中です。『ドラゴンが俺らを待っている!』とか言ってました。」 「谷口や国木田は帰っただろうしな………鶴屋さんも…無理か。」 「唯一の抑止力は生徒会長と喜緑さん辺りか。」 「メールしてみます。……返信来ました。」 「なんて言ってる?」 「『江美里が離さないから行けない。』だそうです。」 「最後の砦も崩れたか…」 「万事休す、ですね。」 「奇跡、起きねーかな。」 「そんな『新刊出てねーかな』みたいなのりで言われても。」 「お邪魔しますなのね。」 「「奇跡キターーーッ!!」」 「な、なんなのね。私の存在はそんなに奇跡だったのね?」 「阪中、頼む。奴らを止めてくれ。俺らには無理だ。」 「奴らって、涼宮さん達のことなのね?」 「そうそう。」 「やってみるのね。」 「…無理だったのね。」 「いえいえ、阪中さんはよくやってくれましたよ。」 「そうだな。ありがとう。……ただ、『愛しのキョン君が見てるのね』は、やめて欲しかったかな…」 「そのおかげで三人ともこっちに一回帰ってきてくれたんですけどねえ。衝撃というか恥ずかしさが先にたって三人とも魂抜けてますしね。」 「そういう意味では成功してるよな。」 「後は、いたこさんを呼んできて魂を入れなおしてもらうのね。」 「それはやらなくても大丈夫ですよ。経験から言うと、あの状態になった人は十分くらいで戻ってきます。」 「……誰の魂抜いたんだ。」 「いえ、ちょっと……ね。」 「なあ。なんだか硬くて重いものがほしいんだが何か無いか?」 「すいません調子乗ってました。」 「あ、そろそろ三人が戻ってくるのね。」 「ああ、本当だ。」 「……………………ここまで恥ずかしいと思ったことはないわ。」 「……ですぅ。」 「………一生の不覚。」 「よし、そろそろ皆忘れた頃だと思うし、本題に入ろうか。」 「キョンは誰を選ぶの?」 「えらい直球だな。」 「もちろんわたs「頼むからまた話をこじらせないでくれ」 「……無念。」 「さて、俺は、いわゆるへタレだ!」 「まさかのヘタレ発言。あなた、相当の勇者ですね。」 「でもそんなあなたも好き。」 「決めて欲しいけど……四人っていうのも―――――ありですね。」 「なしよなし! どんなプレイよ!」 「四人プレイですよ。」 「………推奨する。」 「「なし!」」 「いやー、現実問題、三対一はキョン君がもたないでしょうしね。」 「古泉君、その発言セクハラなのね。」 「失敬。では、どうします?」 「さっきから、無視されてるのは気のせいかな?」 「そもそも、こういうのは本人たちにしか解決できないものなのね。」 「そこがネックなんですよね。」 「へタレで悪かったな!」 「わたし的には、キョンくんが選ぶのならどんな結果でも受け入れますよ。」 「私も。……私を選んでくれるのならそれが一番だとしても。」 「あ、あたしもそう思ってたわよ!」 「なあ。これってあれか?最悪の回答は言わせなければいいとかそういうことか?」 「うーん、そう考えると難しいのね。三人はとりあえず誰か選ばれるんだったら納得して引き下がる、と。でもキョン君は選べない、と。」 「言ってしまいましたね。折角皆さんが伏せてたのに。…まあ、へタレの更正は大変ですからね。」 「やっぱりふせてたんだな。まあ俺が悪いから何も言いようがないけど。」 「しかし、このままでは展開が無い。ぐだぐだに終わってしまう可能性がある。」 「でも、キョン君が決めてくれないと何も変わらないですよ?」 「早く踏ん切りつけなさいよ。全く。」 「そうだな……よし、決めた。」 「本当ですかぁ! 奇跡が起こりましたか!?」 「私であることを祈っている。」 「は、早く言いなさいよ!」 「阪中さん、何か嫌な予感がするんですけど。」 「奇遇なのね。わたしもこの後の展開がなんとなく読めたのね。」 「!!!!!!保留!!!!!!」 「え………」 「まさか………」 「そんなの………」 「「「ここまで引っ張っといて逃げる!? 普通!?」」」 「いやー、いってしまいましたね。二重の意味で。」 「キョン君も涼宮さんも長門さんも、足速いのね。」 「暗に朝比奈さんは遅いって言ってるんですか?」 「そういうわけでもないのね。たとえそれが事実でも。」 「先ほどと同じように、嫌な予感がしてきたんですよねー……」 「わたしは今度はしてないのね。どんな予想なのね?」 「言っちゃっていいんですかね。……まあ、いいでしょう。」 「じらさないで欲しいのね。」 「このまま、オチも無く終わってしまうんじゃないかと。」 「ははは、さすがにそれは……」 ―――第一回君誰大会、終了。 「「マジですか!」」 一応第二回君誰大会に続く
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/3715.html
「いい?ストーリーのおおまかな流れはこうよ!今から、1800年くらい前の三国時代の中国に、ある男がタイムスリップするの。その男は、現代では全く仕事をしないダメダメな男なんだけど、実はIQ200の天才で、戦術をたてるのがめちゃくちゃ上手いの!そして、あっという間に領土を広げていって、4つ目の国を自らの手で作って、時代は四国時代に・・・・・・」 おいおい、どんどん違う道へ脱線している気がするぞ・・・・・・ 「ちょっと待て。それじゃあ、歴史小説とは言えねぇだろ?」 「いいじゃない、面白かったら。大体、あんたの頭じゃまともな歴史小説なんてね、書けやしないのよ!だから、私が代わりに考えてあげてんじゃないの!何?あんたは、そんな私の優しさを踏みにじる気?」 へいへい、分かりましたよ。しかし、そんなに自信満々で話せるストーリーがあるんなら、もっと早く教えてくれてもいいんじゃねぇのか? 俺は、笑怒顔(命名、俺)でいかにも楽しそうに、イラストをつけてまでストーリーを説明しているハルヒに逆らうことが出来ず、また、逆らうつもりも途中でなくなった。 まあ、何だ、こいつが考えたストーリーだ。これなら、仕上げて早々、没なんて事はないだろうしな。 「・・・・・・・最後は、中国を統一したけど、実はそれは夢でした、ってわけ。ま、ざっとこんな感じね。じゃあ、これを元に書きなさい。」 ハルヒは、イラスト付きのあらすじを俺に手渡すと、そのまま俺の背後にパイプ椅子を移動させて陣取った。 「・・・・・・」 「・・・・・・どうしたの?早く書きなさいよ。」 いや、とりあえず、そこから立ち退いてもらえますか? やりにくいったら、ありゃしない。 「いいじゃない。こうでもしないと、あんた書かないでしょ。いいから、早く始めなさい!」 ピーチクパーチクわめくハルヒを背後に置いて、俺は嫌々、キーボードに手を付けた。 う~ん、文章というものは、書き出しが難しいんだよな、書き出しが・・・・・・ 「・・・ま、あんたの力じゃ、所詮こんなもんね。いいわ、あとは、クライマックスだけね。もう遅いし、今日はこれくらいにしましょう。」 ふう・・・疲れた・・・・・・。 あれから、ハルヒの「ちょっと、それ、もっといい表現できないの!?」とか、「それじゃあ、全く臨場感ってもんがないじゃない!迫力が足りないのよ、迫力が!」とかいった、ダメ出しを何発も受け、瀕死寸前になりつつも、何とか俺の原稿が8割方完成した。 残りは、主人公の男が軍を引き連れて、蜀の都、成都に攻め込み、蜀の軍師、諸葛亮孔明と頭脳戦を繰り広げるシーンを書くだけだ。 全く、俺は一体何を書いているんだろうね。 帰り道の下り坂。辺りは、もうだいぶ薄暗くなっている。 1番前には、ハルヒと朝比奈さんがいて、何やら談笑している。 その後ろでは、長門がとぼとぼと歩いている。 鞄がやけにふくれているのは、ノートパソコンが入っているからだ。 どうやら、家で原稿の続きを書くらしい。 そして、1番後ろを俺は、フラフラと歩いている。 谷口なら、「全く、今日はいつもみてる番組があるのによ~!」とか言って、真っ先に帰ってしまった。 さあ、今日の晩飯は何だろうな。出来れば軽いモンがいい。さっきから、激しい頭痛に襲われているからな。 そんなどうでもいいことを考えていると、そのうち光陽園駅前に辿り着いた。 ここで、みんなとはお別れだ。 「じゃ、明日も気合入れて書くのよ!もう、明日中に仕上げちゃいたいからね。」 と、ハルヒ。 「じゃあね、キョン君。お疲れ様。」 と、朝比奈さん。 「・・・・・・」 は、長門の沈黙だ。 さっきから長門は、気のせいか、ぼーっとしているような気がする。 というか、小さな表情の変化すら全く見られない。 どうした?いつの間にか、元の長門に戻ったか? 「どうした、長門?何か、気になることでもあったか?」 俺の声に長門は一瞬ビクッとしたが、それでも表情は変えずに、 「・・・何でもない。」 と、呟いた。 「そうか、それならいいんだが・・・・・・」 「・・・・・・」 俺の言葉に沈黙で応答した長門は、そのまま逃げるようにマンションの方へと向かっていった。 う~ん、何なんだ?気になるな・・・・・・ 「少しお願いしたいことが御座いましてね。電話させていただきました。」 疑問をお土産に帰宅した俺のもとに、古泉からの電話がかかってきた。 お前のお願いは、大体厄介事ばかりなんだがな・・・ 「まあ、そう仰らずに。今回のは、簡単な頼み事ですよ。あなたの先ほどの話を『機関』に報告したところ、我々は新たに『異時空間内閉鎖空間対策本部』というものを設置することになりました。」 異時空間内閉鎖空間対策本部?何だ、その無駄に長くて、分かりにくい上に、意味もそのまんまという、読者に不親切な名前は? 「そうですか?僕としては重要機関みたいな感じで少し気に入っているのですが。」 電話越しにでも顔が想像できそうな声で、いかにも疑問げにこう言った古泉は、いくらか声のトーンを抑えて、さらにこう続けた。 「もう、お察しかもしれませんが、その本部の部長に僕が任命されました。臨時の部なのでそれほど名誉なことではありませんが。我々は、何らかの方法でその別時空に向かい、閉鎖空間内へと侵入するつもりです。そこに神人が例え存在していないのだとしてもね。」 そうかそうか、それはご苦労なこった。まあ、せいぜい死なない程度に頑張ってくれ。 「ずいぶん冷たい言い方をなされますが、今回の任務はあなたが大きな鍵を握っているんですよ?あなたは昨日、こちらの世界に一時的に来ていた『長門有希』とコンタクトを取っています。となれば、長門さんがどうやって別の時空に戻ったのかご存知のはずです。違いますか?」 なるほど。俺が方法を教えてやらないと、お前らは何も出来ないってことだな? 「そういうことです。どうです?何か知っていることでも?」 俺は、昨日、長門の部屋で見た、何やらよく分からないカラフルな空間『パラレルゲート』のことと、その向こうにあった、あまりにもミスマッチな襖のことを話した。 あの襖の向こうに長門は消えていった。 ってことは、あの向こうがおそらく別世界へとつながっているんだろう。 「だが、長門はあのゲートは変な力を持った奴は通れないとか言ってたぞ。お前らみたいな超能力者は大丈夫なのか?」 「ああ、その点でしたらご心配なく。我々は、普段は何の力も持たない普通の一般人ですからね。」 完璧に執事やメイドや、気が付いたら警官にさえなっているような人々が、果たして普通の一般人と言えるのだろうか? 「まあ、そうかもしれませんが、おそらくゲートに拒絶されるような力を持っているとは、認識されないでしょう。」 俺は、「突然お尋ねしたら、ひょっとしたら入れてくれないかもしれませんからね。」という、古泉の無駄な心配のせいで、長門の家まで同伴することになった。 何だ?俺が着いていっても同じことじゃないのか? とりあえず、長門に電話してから行こうと思ったが、誰も出なかったので、そのまま向かうことにした。 ふう・・・まさか、2日連続行くはめになろうとはね・・・・・・。 PULLLLLLLLLL 部屋の電話が鳴る。 しかし、私はそれに出なかった。 と、いうより気が付いていなかった。 頭の中で、今日の部室の中での、彼と涼宮ハルヒの様子を思い浮かべる。 何でだろう? この事を思うと、胸が締め付けられるような思いがする。 涼宮ハルヒのことが羨ましくて仕方がない。 今まで、涼宮ハルヒのことを羨ましく思ったことがないと言えば、それは嘘になる。 私は、いつもの4人で集まった時に見せるあの明るい笑顔や、何でもそつなくこなすところを何度も見てきた。 それに対しては、尊敬の思いもあったし、羨望の思いもあった。 しかし、今回のは、それとは違うのだ。 何か、それよりももっと苦しくて、辛いような、とにかく今まで経験したことのないようなものだ。 彼が、そんな私のことを心配してくれているのも、さっきの帰り道で分かった。 しかし、私はろくに返事もせずに、ただ逃げるようにして立ち去ってしまった。 どうしたんだろう、私・・・・・・。 しばらく、ぼーっとしていた私は、不意に鳴ったインターホンのベルの音で我に返った。 誰だろう? 私は、パネルを操作し、そこから聞こえてきた声に驚愕した。 「ああ、長門か。俺だ。ちょっと、用があってよ。入ってもいいか?」 え、彼? 彼が、私に何の用なの? 私は、心臓の鼓動が高まるのを感じながらも、ボタンを押して彼をマンションの中へと通した。 「よう、今日も来ちまったな。」 「今晩は、長門さん。」 彼は、何故か古泉一樹を引き連れてやって来た。 それだけじゃない。 その後ろには、誰だか分からないが、清楚な感じの女の人が立っている。 「森園生と申します。私は、古いz・・・失礼。一樹の従姉にあたるものです。よろしくお願いします。」 そう言うと、彼女は深々と礼をした。 茶道か何かをやっているのだろうか、とても綺麗な礼だった。 私の心臓の鼓動が少し収まった。 何だ、彼1人じゃないんだ・・・・・・。 彼は、何やら戸惑う素振りを見せつつも、言葉を選ぶようにして、こう切り出した。 「えっと・・・あのな、長門。この2人は、長門、あ、もう1人の方な。そいつのアシスタントなんだよ。アシスタントというか、仲間というか・・・とりあえず、あいつがハルヒの力を消すのを手伝いに来たんだ。それで、向こうの世界に行かないといけないんだが、あっちとつながってるのは、この世界じゃ、どうやらこの部屋だけらしいんだ。だから、この人達をちょっと、中に入れてもらえないか?襖の奥のよく訳の分からん場所に入れてもらうだけでいいんだ。」 「すみませんね、夜分遅くに。ご迷惑をお掛けします。」 そう言って、笑顔と共にお辞儀をした古泉一樹と、森という女性を見た。 そういうことなら、別にいいけど・・・・・・ 「・・・・・・どうぞ。」 「すみません。失礼します。」 そういうと、2人は部屋の中へと入っていった。 その後を、私と彼はついていく。 「では、行って参ります。遅くとも、明日中には帰れると思います。ご心配なく、涼宮さんの方には、明日は親戚の用事で学校をお休みすると伝えておきましたので。」 「おう、気をつけてな。」 彼とこう言葉を交わした後、2人は襖の奥にある、もう1つの襖の奥へと消えていった。 「ふう・・・すまんな、突然押しかけちまって。」 そう言うと、彼は周りを見渡した。 「あれ、夕食まだか?邪魔しちまったな。」 邪魔?別に、邪魔ではない。 それどころか、夕食を食べていって貰いたいくらいだ。 「じゃあ、俺、帰るわ。また、明日な。」 そう言って、彼は玄関の方へと歩いて行った。 ちょっと待って!もうちょっと一緒に・・・・・・。 そう思って声を掛けてみた。 「あ・・・・・・」 それだけしか声に出せなかった。 「どうした?」 彼が、きょとんとした顔をこちらに向ける。 えっと・・・・・・ 「・・・何でもない。」 「そうか、じゃあな。」 その言葉を残し、彼は玄関の外へと出て行った。 何故だか、自分にものすごく腹が立った。 ~Different World s Inhabitants YUKI~カヨウビ(その一)~へ続く~
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4986.html
もくじ及び注意事項 …ここから先を未来とすれば、観測を続ける理由になるの? …もし許されるのならば、一口乗ってみてもいい。 …この朝にはうんざりしてしまった。 正直疲れました。 いや楽しいんですよ? 自分としても数年間遊べ無かった分を楽しませてもらったというか。 花火を終えたあと、長門さんを除く4人でぐったりしていると 「さすがに遊び疲れたわね…よし、明日1日は休憩して、明後日からまた集合しましょう!」 ということになりました。 まぁ機関の方で召集がかかるかもしれないですがね… …今日1日だけ着信拒否にしてみましょうか… …いや、森さんに殺されますね。 でも今日1日は寝て過ごしてみたい… ピリリリリリリリリ うわっ!!携帯が鳴りだした!! え?何?監視カメラでもあるんですか? 着信 「朝比奈みくる」 あれ…機関じゃない? 「もしもし、どうかなさいましたか?」 「えっと…その…そ、相談したいことがあるんですけど、時間ありますかぁ?」 時刻は朝9時5分前。 まぁ本音を言えば「眠りたい」となってしまいますが… 「えぇ、構いませんよ」 「あ、ありがとうございます。えっと、2時にいつもの場所でいいですか?」 「わかりました。では」 「はい。失礼しますね」 あと5時間…夏期の宿題でも片付けますか。 「お待たせしてすみません」 集合30分前に着くと朝比奈さんがすでに待っていました。 「大丈夫です。私も今来たところですから。それより急に呼び出してしまってごめんなさい」 「いえ、平気です。それよりどうかしたんですか?」 「あ、はい。そのこと何ですけど…未来と連絡がとれないんです」 未来というと朝比奈さんの元の世界ですか。 「そうです…いつも規定時期に連絡をとることになっていたのですが昨日いきなり通信が途絶えてしまって…涼宮さんと何かしら関係してるんでしょうか?」 「涼宮さんならいつもと変わらないと思うんですが…少し待ってください。機関の方に連絡をとってみますから」 「ありがとうございます」 えっと…森さんでいいかな。 ピッ 「はいはい森園生でございます」 何ですかその挨拶は。 「…古泉です。お聞きしたいことがあるのですが」 「ん、どうかした?」 「いえ、実は朝比奈さんの未来への連絡が途絶えてしまったみたいで」 「朝比奈って…あの未来人の?」 「はい、それでこの現象が涼宮さんと何らかの関係があるかどうか調べてほしいのですが」 「わかった。ちょっと待ってな…………………古泉」 「出ましたか?」 「いや、機関の方では何の変化もとらえていないようだ。単純に一時的に未来と連絡がとれないだけじゃないのか?」 「そうかもしれませんね…ありがとうございました。では失礼します」 「はいよ」 ピッ 「あ、あの…どうでしたか?」 電話が終わったのを見計らって朝比奈さんがおずおずと話しかけてくる。 「機関の方では何の変化も見られないそうです。一時的に連絡がとれないだけかと」 「そうですか…でも連絡がとれないって初めてなので不安で…」 「夏休みが終わっても変化がないようなら長門さんに聞いてみましょう」 「そうですね。あまり長門さんに負担かけるのも悪いですし…今日はありがとうございました」 「いえ、お役に立てなくてすみませんでした」 「大丈夫ですよ。凄く安心できましたし。あ、そうだ涼宮さんから伝言です」 「明日のことですか?」 「はい、地元のスーパーマーケットのお手伝いをするそうなので明日朝9時に駅前だそうです」 「わかりました。彼と長門さんにも連絡した方がいいんですか?」 「キョンくんには涼宮さんが連絡するそうです。長門さんには私が連絡をとらなきゃいけないのですが…」 「…?」 「私…まだ長門さんが苦手で…」 まぁ確かにお茶を出す度にビクビクしてたようなしてないような… 「大丈夫ですよ。あまり表情にはだしませんが朝比奈さんのことを大切な仲間だって思っているはずです」 「…そうですよね。うん、私もう少し頑張って長門さんに接してみます。じゃあ私行きますね」 「えぇ、また明日」 しかし…なんで未来と連絡がとれなくなったんでしょうか… まぁ今日はゆっくり寝ることにしましょう。 日付は変わって次の日です。 「暑い…」 「今日は今年一番の暑さになるそうですよ」 「…百歩譲ってそれは我慢できるとしよう…だがこの格好はなんだ?」 一応状況を説明しましょうか。 今日は涼宮さんの知り合いの勤めているスーパーでアルバイトをすることになりました。 内容はビラ配り。 ただ配るだけだと思っていたのですが…このスーパーのマスコット…どこからどう見てもただのカエルなんですが…まぁその着ぐるみを着ながらビラ配りをすることになりまして。 「…もう少し通気性のあるもので作ってくれよな」 着ぐるみの中はサウナのようになっているわけでして。 っていうか店の前でカエル2匹が会話してるのって変な光景ですね… 「…そういやハルヒは?」 「涼宮さんならほら…あそこにいますよ」 僕が指差した先には店内でうちわを扇いでいる涼宮さんがいました。 「…ぶっ飛ばしてきていいか?」 「ご自由にどうぞ」 「…止めないのか?」 「あなたが本気でそうするとは思えませんので」 「…やれやれ」 「さぁ、仕事に戻りましょう。さぼっていると涼宮さんに起こられますよ」 「それもそうだな」 少し離れた所では朝比奈さんカエルと長門さんカエルが子ども達に風船を配っている。 「…しかしハルヒは何がしたいんだろうな」 「それは僕にもわかりません。ただ僕としてはとても楽しいので問題ないかと」 「…このくそ暑いのを除けばな」 昼過ぎの「休憩」の一声とともに4匹のカエルは店内へと入りました。 涼宮さんと長門さん意外汗ビショビショでぐったりしてます。 ってかよく弁当食べる元気が残ってますね長門さん… 「何よキョン!だらしないわね!」 「…文句言うならお前もやってみろ」 「あたしは団長としてあんたがサボんないように見張ってるの!」 「そーかい…午後も同じことやんのか?」 「そうね。まぁ客が集まるようにならある程度好きなことしても良いんじゃない?」 「…面倒だから止めておく」 「麦茶いれましたぁ」 朝比奈さんありがとうございます。 というか部室以外でもお茶汲みをやるんですね。 「うん。これが趣味みたいな所もありますから」 そう言ってふふふっと笑う。 「そういえば未来との連絡はまだ取れないですか?」 「はい…禁則事項の故障でもないみたいなんですけど…」 となるとやはり第三者の力が働いているんでしょうか… 「…とりあえず今日は頑張ってお店のお手伝いしましょう。たまには私の力で解決したいし」 「そうですか…」 「ほらほら!休憩おわり!みんな行くわよ!」 というわけで午後の部です。 太陽が余計にやる気を出してますね… 「………」 上の三点リーダは涼宮さんを除いた4人分です。 もはや喋る気力もありませんよ… 店先でカエル4匹が無言でビラを配っているのが相当不気味なのか誰も近寄ってきません。 「ちょっとキョン!真面目にやりなさい!」 「…すまん」 もはや反論する気力も残ってないようです。 「しょうがないわね…この中で一番元気なのは…有希かしら?」 「…コクン」 「悪いけどこの雑用係に仕事の手本でも見せてあげて」 「…いや…お前がやってみろよ…」 「あたしは団長として団員の勤めを見てなきゃいけないの!」 「…了解した。ラジカセの用意を」 「へ?ラジカセ?…あ、ちょっと待っててね」 …五分後 店の周りには子ども達を中心にお客さんが馬鹿みたいに集まってました。 僕たちですか? 隅っこで正座してぼーっ長門さんを見ています。 「…有希ってなんでもできるのね…」 「凄いです…」 「…ってかあれは手伝いたくてもできないよな…」 今店先ではハレ晴レユカイなる音楽にあわせて長門さんカエルが踊ってます。 …5分間ぶっ続けのブレイクダンスで。 想像してみて下さい。 人通りの多いスーパーのド真ん中でカエルの着ぐるみを身に着けた長門さんが高速で回転している様を。 「あ、曲が終わったみたい」 見ると長門さんが決めポーズを取ってます。 「着ぐるみ無い状態で見てみたかったな…」 …確かにそうですね。 「うわー!このカエルすげー!」 「ねぇねぇ!もっと踊ってよ!」 「…長門さん大人気ですねぇ」 「…あたし達何する?」 「微笑ましいから眺めてていいんじゃないか?」 「…それもそうですね」 結局閉店時間まで長門さんはずっと踊ってました。 日当ですか? 各自で着ていたカエルの着ぐるみでしたよ… 「あたしずっとこれが欲しかったのよ!部室に一着置いとくから着たいときに着ていいわ!」 でもまぁ、楽しかったので良しとしましょう。 「しっかし有希のダンスは凄かったわね!どこで覚えたのあんなの!」 「…秘密」 「あらそう…まぁいいわ!また今度見せてね!?」 「…コクン」 「で?明日はまた何かするのか?」 「ん―…明日はちょっとした用事があるから明後日ね!天体観測をするわよ!」 「ふぇ?星を見るんですか?」 「そういや天体観測なんて久しぶりだな…」 機関の方で望遠鏡などを持っている人がいたので、僕がいたので僕が道具を用意する事になり今日は解散になりました。 「なぁ古泉」 「どうしました?」 帰り道で彼が話しかけてくる。涼宮さんと長門さんは少し前を、朝比奈さんはついさっき別れたところだ。 「お前の所属している機関ってのはそんなに都合よく色んなものを所持したりしてるのか?」 「えぇ、でもほとんど偶然ですよ。強いて言うなら…」 「ハルヒがそう望んだからか?」 「ふふ、その通りです」 「やれやれ…俺達の知らないところでも不思議パワーを炸裂させているってのか…」 「それでもあなたに出会う前の時のようにマイナスの力を使っているわけではないですよ」 「…そうか…ってか俺と会うところの件は必要か?」 「ほらキョン!さっさとしないと置いていくわよ!」 「僕は事実を述べただけですがね」 「ぶん殴るぞ?」 「それは失礼しました」 そう言うと彼は涼宮さんと一緒に別の道へ歩いていきました。 「おいハルヒ、お前の家はこっちじゃないだろう?」 「いいの!こっちの道を歩いてみたいから!じゃあね、有希に古泉くん!」 「えぇ、ではまた明後日に」 「…また」 「お、おい古泉!うぉっ!首引っ張るなハルヒ!!」 …また物凄い勢いで連れて行かれましたね。 「では僕の家もこちらなので」 「…そう」 また明後日に、と同じセリフを長門さんに送って帰路につこうとする。 「…待ってほしい」 「どうかしましたか?」 いきなり長門さんに引き止められた。 「…明日もし予定が空いているのなら、ありったけの所持金を持って私の家まで着てほしい」 「…え?」 いきなりなにを言い出すんですか…ってかたかる気満々ですか。 「…罰ゲーム」 「…え?」 もう一回聞き直してみる。 「…あなたは金魚すくいにおける勝負で私に負けた。その時罰ゲームは後ほど決定すると言ったはず」 …あぁ…そう言えば。 「…確かにそうですね…罰ゲームなら仕方ないですか…」 まぁ明日の予定も無かったことだし。 「良いですよ。何時くらいに迎えに行けばよろしいでしょうか?」 「…10時?」 「質問に質問で返さないでください…僕ならいつでもいいですよ」 「…なら9時」 「ふふ、わかりました」 「…感謝する」 そう言って今度こそ家に向かう。 しかしなんでまた…というかもっとお金が必要ですかね… またコンビニでお金をおろしますか… 家まで続く一本道を照らし続ける茜空。 夏は後少しで終わろうとしていた。 つづく
https://w.atwiki.jp/girlfriendline/pages/2673.html
COOL 赤瀬川摩姫 宣言 …魔界からの推薦を、無下にはできない…悪しき一票を待ってるわ… 投票 マドンナ…魔術を極める者として、それは必要な称号…あなたの一票は、歓喜に繋がり…そして、最後には私を絶対の存在へと昇華させる。 悪しき一票に感謝…あなたの一票が、私の魔術の成功に繋がるわ…さて、お礼は…何がいい…?やはり、闇の力をご所望かしら。 そう…[名前]が私に投票を…これは夢か幻か…それとも悪魔の甘い誘惑か…判断に困るわ。 伊勢谷里都 宣言 フェンシングでなくとも、何事も本気で挑むことには変わりなくってよ。 投票 [名前]さん、投票ありがとう。本当に嬉しいわ。あなたの票が、私をさらなる高みへと押し上げてくれる。 投票してくれて、ありがとう。お礼に今度、フェンシングを教えてあげるわね。大丈夫、心配しなくてもそこまで厳しくしなくってよ。 わざわざ、投票しに来てくれてありがとう。せっかくだから、一緒にフェンシングをして行かない?共に高め合いましょう! 岩本樹 宣言 総選挙戦がどれだけ険しいものだとしても、手を抜くつもりはない。全力で挑むのみだ! 投票 自分に投票とは…玉砕覚悟で突入した甲斐があったというものだな。この岩本、ここで倒れるわけにはいかなくなったな。 このマドンナ総選挙という選挙戦の中で…敵軍隊を打ち破ったかのような感動だ!だが、戦いはまだ途中… 引き続き支援をもらえると助かる。 自分に投票したというのか?そ、そうか…それが本当なら感謝する!この恩は、この戦いの勝利という形で返すとしよう。 音羽ユリ 宣言 この総選挙、みんなノってる気配がするな~ あ、先輩。私もマドンナ候補なんだって~ 投票 先輩、誰に入れた?私はにゅーろんの…え?私に投票した?わっ、ほ、ほんとだ!この投票券、私の名前… い、いいの!? 先輩に投票してもらえるなんて嬉しいな~ あっ、そうだ!実は今度行くライブ、一緒に行く人探してて…先輩、どう? ほんとに私でいいの?ふ、ふーん、そっか…いや、嬉しいんだけど…なんか…照れる… 織部千華 宣言 …私がマドンナの候補に?えっと、何かの間違いじゃない?じゃないみたいだね。 投票 投票は、個人戦なんだよね?そっか… どっちかっていうと、団体戦の方が好きなんだけど…ま、いいか。ありがとう。 ありがとう。一票でももらったからには、期待に応えられるよう頂点を目指していくわ。それがスポーツマンってものでしょ。まあ、今回はスポーツじゃないけど。 あ、私に投票してくれたんだってね。どうもありがと。応援してくれるサポーターがいる限りは、頑張らないとね。 皆藤蜜子 宣言 あたしに投票してくれたらぁ、た~っぷり付き添いで書道を教えてあげるわよぉ。 投票 あたしに投票してくれたのね、嬉しいわぁ。何かお礼をしないとねぇ。何がいいかしら、[名前]君のしたいことならな~んでもいいわよぉ? まぁ、本当にあたしに投票してくれたのぉ? 蜜子嬉しいわぁ。他の誰に入れてもらうより、[名前]君の一票が嬉しいのよぉ。 ありがとう~ お礼に、優しく書道を教えてあげるわねぇ。もちろん一対一でよぉ?他の人がいると集中できないもの~ 神楽坂砂夜 宣言 [名前]くんは投票してくれるのかしら。ふふ、冗談よ。好きな人に投票するといいわ。 投票 あら、私に投票をしたの?そう、嬉しいわ。それで、次は誰のところにいくのかしら?ふふ、冗談よ。 …私に投票を?ふふ、何かしてほしいことでもあるのかしら?必死に否定しても、顔が真っ赤じゃ説得力がないわね。 [名前]くんが誰に投票するかは、新聞部でも注目しているのよ。あら、投票券…私に…?…あら、これは予想外、とでも言うべきかしら。 上条るい 宣言 [名前]君は誰に投票するの?べ、別に気になってるわけじゃ…参考までによ! 投票 べ、別に投票してほしいなんて言った訳じゃないのに…でも…一応、投票してくれたことには変わりないから…その、ありがとう、[名前]君。 私に投票してくれたってことは、マドンナにふさわしいと思ったからなのよね?えっと…それって、つまり… そ、そんなにじっと見ないで!何でもないわよ! わ、私に投票してくれたの?それって…幼馴染だから、義理ってことよね…?違う?な、何言ってるのよ、もう… 川淵一美 宣言 運動神経はあまり関係ないの?それならチャンスはあるのかも。投票よろしくね。 投票 うん?私に?マネージャーの私がもらっちゃってもいいのかな。でも、今回は選手もマネージャーも関係ないもんね。 マドンナに選ばれるよりも、裏方としてサポートする方が向いてると思うけど…でも、[名前]くんに選んでもらえて嬉しかったよ。ありがとう。 投票ってサッカーで言えば、得点みたいなものかもね。マネージャーだから、シュートは打てないけど、私も得点できて嬉しいよ。 神崎ミコト 宣言 …私も候補?あら、そういうことなら、若い子たちには負けられないわね~ 投票 ねえ、[名前]君、ちょっとちょっと。私に投票してくれたそうね。ありがとう。おかげで、今夜は美味しいビールが飲めそうだわ。 マドンナには、生徒が選ばれるべきだと思っていたけど、こうして投票してくれる生徒がいるっていうのは、嬉しいものね。 私に投票をしてくれたっていうのは、本当なの?ふふ。それじゃ、今度保健室に来たらサービスしてあげるわね。 君嶋里琉 宣言 弟たちに頑張ってって言われちゃったからね。出来る限りの事はするよ。よろしくね。 投票 僕に投票してくれる人がいるなんて、正直思ってなかったから…しかも、それが[名前]くんだなんてね。ありがとう、素直に嬉しいよ。 聞いたよ。僕に投票してくれたんだって。ありがとう。[名前]くんに入れてもらえるなんて、すごく嬉しいよ。 こうして選んで入れてもらうと…悪い気はしないかな。少しでも期待してもらえてるなら、それに応えないといけないね。頑張るよ。 霧生典子 宣言 総選挙の時期は皆落ち着かない雰囲気になるから、風紀委員として注意しておかないと。 投票 しっかり校内の風紀を保とうと思ってたのに…[名前]君が投票してくれたって聞いたら、動揺してしまって… マドンナ総選挙中だからって、皆で騒ぎすぎなのよ…えっ、私に投票してくれたの…?あ…ありがとう… いつも注意ばっかりしてるのに…それでも私に投票してくれたのは、本当に嬉しいわ。これからも、もっと厳しく頑張るわね。 久仁城雅 宣言 マドンナ候補に選ばれた?春日も一緒に?ふむ、それは喜ばしいことだ。 投票 投票してくれてありがとう。なるほど、こうしてマドンナが選ばれるのか…この経験は、とても貴重なものになるだろう。君のおかげだよ。 せっかく投票してくれたのだから、お礼をしないと失礼にあたるな。何がいいか、考えておいてくれるかな? …ああ、投票ありがとう。まさか、私に入れてもらえるとは思ってなかったよ。ところで、春日の方はどうなってる?彼女にも入れてくれたのかな? 黒川凪子 宣言 マドンナ総選挙?はぁ、ライブが近いから、そっちに力を入れたいんだけどねぇ。 投票 へ~ [名前]が投票してくれるとはね~ ふ~ん。あんまり興味なかったんだけど、入れてもらえると、やっぱり嬉しいかな。 いやー 投票してくれたって聞いて、ちょっとだけ興奮したよ。興味なかったけど、やっぱいいもんだね。応援してもらえるってのはさ。 私に投票してくれたんだってねー マドンナって柄じゃないけど、嫌な気はしないかな。サンキュー ドクペでも飲むかい? 五代律 宣言 …拙者も候補に?選ばれたからには、手抜きをせず、精進しよう。 投票 [名前]殿が、拙者に投票をしてくれたと耳にした。温かい気遣いに感謝する。この礼はいつか必ず…! 拙者を応援してくれるとは、ありがたい。剣の道に生きる者として、この感謝の気持ちは、剣の精進という形で返すとしよう。 候補に選ばれたからには、やれるだけのことはしようとしていたのだが…その努力がこうして実を結んだことは、素直に嬉しいな。 三条八重 宣言 うちがマドンナ候補?まぁ…そんな華やかなんに出さしてもうてええんですか? 投票 うちに投票してくれはったんですかぁ?それはおおきにぃ。いっつもお世話になってばっかりで。 うちに入れてくれたらええなって、思ってたんやけど、ほんまに入れてくれたんやねぇ。嬉しいわぁ。 えらい気つかってもうてすいません。何か困ったことがあったらいつでも言うて下さいねぇ。 椎名心実 宣言 …今の私にできることを精一杯やってみようと思います。よろしくお願いします。 投票 投票してくれて、ありがとうございました。実は…[名前]さんに投票してもらえないかなと、思っていて… [名前]さん、投票、本当にありがとうございます。この気持ちを大切にして、このあとも頑張りますね。 え、私に投票してくれたんですか?その… 嬉しいです。[名前]さんの期待に応えられるように、一生懸命頑張りますね。 鴫野睦 宣言 お祭り騒ぎな今こそ、生徒会がしっかりしないと…一応、私も候補らしいですけど… 投票 投票ありがとうございます…そ、それは緊張しますよ。どんな選挙であれ、投票で選ばれるというのは… 今日が提出期限の書類はないはずですが…ではなくて、投票に?ま、まさか私にですか!?その… 受理しかねますよ…もう… わ、私に投票してくれたんですか!?えっと、えっと…き、清き1票をありがとうございました。 重藤秋穂 宣言 私がマドンナ候補だなんてね。少し、背筋が伸びるような心持ちだよ。 投票 票を入れてくれてありがとう。実は、[苗字]が投票してくれたと聞いて、思わず的を外してしまったよ。はは、まだまだ集中力が足りないね。 芽以がマドンナに選ばれたら、とは思っていたけれど、まさか、私にも投票してくれる人がいるなんてね。ありがとう、嬉しいよ。 投票してもらえるとこんな感情になるなんてね。嬉しい驚きというところかな。[苗字]の気持ちを無駄にしないよう、頑張らせてもらうよ。 東雲レイ 宣言 マドンナ総選挙ねぇ…単位になるんなら、参加してやってもいいけどさ。 投票 ボクに投票するなんて、オマエも本当に物好きだな~ まあ、気持ちは嬉しいよ。…あ!でもゲームの攻略方法は教えないからな!自力で探せよー ん~ 何だこれ?ボクに投票…?あ、頭大丈夫か!?全く…こんなこと興味ないのに…調子狂うなぁ… え、ボクに入れたって?へ~…たっ単位にならないなら意味ないけどさ!でも…一応お礼は言っとくよ。ありがと。 不知火五十鈴 宣言 見えない振りをするな!ここだ、ここ!まったく…私も一応マドンナ候補だぞ。 投票 私に投票したって?そ、その…あ、ありが…くっ…うぅっ。い、いや、待ってくれ!今、ちゃんと、その… お礼を…だな…! またからかって…いるわけではないのか。…本当に応援している?それは、その…そんなこと、突然言われてもだな…困るじゃないか… …ほっ、本当に私に投票したのか?マドンナにふさわしい子なんて、他にもたくさんいるというのに…そ、そうか、私なのか… 千代浦あやめ 宣言 なんだか盛り上がってると思ったら…なるほどね。まぁ、善処するわ。 投票 あっ、何か今…良いインスピレーションが湧いて来た…ちょっと美術室に行ってくるわ。ありがとう、君のおかげだよ。 投票してくれたの?そっか、ありがとう……嬉しくないのかって?嬉しいよ、ただこういう言い方しかできないだけで… 何ていうか… 思ってたより、選んでもらうのって嬉しいのね。最初は乗り気じゃなかったけど、ちょっと頑張ってみようかな。 月白陽子 宣言 私がマドンナ候補?もう…恥ずかしいから、あまりはやし立てないでちょうだい… 投票 まさか、私に投票してくれるとは思ってなかったわ。ふふ、ありがとう。こういうのは、いい励みになるわね。小テストでも作っちゃおうかしら。 貴重な1票を私に入れてくれるなんて、[名前]君は優しいのね。…代わりにテストを簡単に?それとこれとは話が別です!まったくもう… 投票結果なんて、気にならないと思っていたのに、やっぱりそうもいかないわね。私に入れてくれて、どうもありがとう。少し気恥ずかしいけれど、嬉しいわ。 藤堂静子 宣言 教頭の私までマドンナの候補に選ぶなんて、どういう基準なのでしょうか。 投票 なんだかとても懐かしい気分ですね…もうマドンナと呼ばれるには、少々はばかられますが、悪い気はしませんね。 私に投票してくれたのですか?それは何といいますか…いえ、この場合、素直に感謝を述べるのが筋というものですね。ありがとうございます。 私も選考対象でしたね。マドンナに選ばれることはないからと、油断していました。少し当事者意識が足りてなかったのかもしれませんね。 遠山未涼 宣言 私がマドンナ候補に…?そんなことよりも、勉強に集中したいんだけど。 投票 私に投票してくれたの?そ、そう… 別に気を遣わなくてもよかったのに…でも、わざわざ入れてくれたのは、その…感謝してるわ。 総選挙の順位よりも、次の定期テストの順位の方が大事だけど…でも…投票してくれたのは、嬉しいわ。それには感謝しておくわね。 ちょっと、何?今、数学の勉強中なんだけど…えっ?私に投票したの?そ、そう… ありがとう。 直江悠 宣言 マドンナ候補…?ふむ、そうか。出る分には問題ない。 投票 他校の人間が投票されていいのかとも思ったが…なんであれ、選んでもらえたということは嬉しい。 私に投票しただと?そうか。あまり興味はなかったんだが…改まって言われると、悪くない、かな。 私がマドンナか…そんな柄ではないが反町に負けるのは癪だな。そういう意味では、応援よろしく頼む。 夏目真尋 宣言 マドンナ選挙を題材に次の小説を…え?私も候補?何事も体験ってことね… 投票 これで、マドンナ選挙で投票してもらえた子の気持ちがわかったわ。思っていた以上に嬉しいというか… あ、あんまり見ないで。 投票してくれたお礼に、次に書いた小説を1番最初に読ませてあげるわね。…小説の内容?えっと、それは… とにかく書き終わるまで待ってて! えっと…投票してくれてありがとう。これってもしかして、今度の小説の為に協力してくれたの? どっちであっても嬉しいんだけど、一応、ね… 七海四季 宣言 マドンナ候補に選ばれたみたいで…私なんかが出ちゃ駄目ですよ…うぅ… 投票 その…私に気を遣って、入れてくれたんですよね?私なんて0票でもおかしくないのに…すみません、すみません… ほっ、本当に私に投票してくれたんですか…?そ、そんな…票がもったいないですよ… ええっと、何て言ったらいいのか… 投票ありがとうございます。まさか、こんなセリフを自分が言うことになるとは、思ってもいませんでした… 南條クミコ 宣言 さてさて、誰がマドンナに選ばれるかな~?…私?そっか、私も候補だったね~ 投票 えっ!?部長じゃなくて、私に投票したの?本当に?そっか~ [名前]君が…ぎゃっ!?このタイミングで部長から電話が…! [名前]君が私に投票してくれたなんて…これは、今年一番の大スクープだわ!さっそく記事にしないと! 急げ急げ~! [名前]君が誰に投票したのか、取材しに来たんだけど…まさか私に投票してたなんて…!こいつぁ、ビッグニュースだな~ 飛原鋭子 宣言 君の一手で私の戦局が変わるかもしれないと思えば、なるほど興味深いかもしれないな。 投票 私に投票してくれたのかい?それは嬉しいね。ところで、一局どうだい?いや、君の顔を見るとどうしてもね。 君はこの総選挙の戦局をどう見る?おや、なんだいこの投票券は…私に一票?そうか… それは、私も君の応援に応えなくてはいけないね。 私はマドンナという柄ではないと思っていたが、なるほど。この票は、君から私への応援の気持ちということか。それなら、ありがたく。 前田彩賀 宣言 こたびの選挙、桶狭間の戦いのつもりで挑むぞ!奇襲作戦で勝利をもぎ取るのだ! 投票 まさか、お主から投票してもらえるとは!勝敗は別として、かなりの戦利品だ。これを糧に、それがし、さらに精進を重ねるとしよう。 それがしに投票を?なんと…桶狭間で今川義元の首を取ったかの如し!この戦… 勝機有りと見た…! おお、これは朗報だ!この一票が、戦況を大きく左右する。それがしの計らいに、心から礼を言うぞ。 正岡真衣 宣言 体調がいいので、わたしも頑張ってみます…マドンナに近づけたら嬉しいです。 投票 あ、[名前]さん。…え、わたしに投票してくれたんですか?えっと…どうしましょう…また熱が上がってしまいそうです… コホッ…コホッ…あ、すみません、大丈夫です。投票してもらえたと聞いて、少し興奮し過ぎてしまいました… 今日は、いつもより気分がいいので、投票の様子を見に行こうかなと思っていたら…ふふ、[名前]さん、投票してくれてありがとうございます。 真白透子 宣言 ステージに立つ時と同じように…真剣に向き合ってみようと思う。頑張らなきゃ。 投票 あの、投票してくれて本当にありがとう…何かお礼を…ううん、そうじゃないの。何かさせてほしいの。 やっぱり、応援してもらえるって、すごく力になる…それが、アイドルの時であっても、普段の時であっても… 同じくらい嬉しい。 なんだかアイドルの選挙みたい…ふふ。そうそう、お礼を言わないと…投票してくれて、ありがとう。 ミス・モノクローム 宣言 マドンナ…つまりこれは、アイドルへの近道…モノクロームちゃん、もっと前へ~ 投票 [苗字]さんが私に投票してくれたと聞いたのですが、本当ですか?…そうですか。ありがとうございます。少し、感情の高まりを感じます。 おや、[苗字]さん。どうすればマドンナになれるのか、考えていたのですが…私に入れた?ふむ、そうですか…ひとつマドンナに近づきました。 投票感謝します。ひとつお聞きしたいのですが、ルーちゃんからの投票は……さすがに無効?なるほど。なかなか厳しいのですね。 水野楓夏 宣言 私までマドンナ候補に選んでくれるなんて嬉しいな~ 購買で特売しちゃおうかな? 投票 投票してくれたお礼に、ちょっとだけおまけしちゃおうかな。…違反?ふふ、ま、今回だけは特別ってことで。 いらっしゃい。あれ、どうしたの?パンでも買いに来た?…私に投票?本当に?も~、嬉しいことしてくれちゃって、こいつ~ 私に投票してくれたの?購買部に何を置いてほしいかの投票じゃないよね?あはは、ごめんごめん、冗談。ありがとうね。 見吉奈央 宣言 マドンナ候補だって~ えへへ、頑張るから応援してね~ ダーリン。 投票 ダーリン、私に投票してくれたの~?…そうなんだ~ 嬉しい~!眠かったのに、パッチリ目が覚めちゃったよ~ ありがと~ やった~ ダーリンに投票してもらっちゃった~ 嬉しいな~ 嬉しいな~私、頑張っちゃうね。ありがと、ダーリン。 ダーリン、ダーリン!さっき私に入れてくれてたでしょ~ えへへ、誰に投票するか気になってたんだ~ ありがと、ダーリン。 村上文緒 宣言 候補に選んでもらえたことは嬉しいですけど…人前に出るのは恥ずかしいですね。 投票 貸し出しカードに名前の記入を…これは、投票用紙…?私に投票を?あっ…ありがとうございます… 図書室に置いてほしい本の投票でなく…マドンナ総選挙の投票ですか?私を選んでくれたんですね…その… ありがとうございます。 う…嬉しいんですが、こういうことには、その…慣れていないので…でも、気持ちはとても嬉しいんです。それが素直に言葉にできないだけで… 八束由紀恵 宣言 マドンナの話で持ち切りね。私も候補だけど…いつも通りでいいんじゃないかしら。 投票 …私に投票してくれたの?学級委員選挙か何かと勘違いしてない?間違いじゃないっていうなら、その… ありがとう… ちょっと、マドンナのことでまた騒いでたでしょ?…え?私に投票してくれたの?そ、そうなんだ… ありがとう。 私に投票してくれたからって、教室で騒いだら注意するからね。そこは、特別扱いしないから、覚えておいてよ。 雪風真弥 宣言 舞台上でスポットライトを浴びるのは誰なのか…これから楽しみだね。 投票 ありがとう。[名前]の一票が、とても励みになる。これからも演劇に力を入れて、頑張るとしよう。 [名前]は、私に投票をしてくれたそうだね。ふふ、ありがとう。その気持ちがとても嬉しいよ。 この喜びをどう表現したらいいのか…とにかく、嬉しいよ。[名前]に恩返しができるよう、これからも演技に磨きをかけていかないと。 竜ヶ崎珠里椏 宣言 先輩のために、マドンナだろうが何だろうが、全力で取りにいきますよ! 投票 マジでアタシに投票してくれたんですか?これは、総長選挙じゃなくて、マドンナ選挙っスよね? アタシが先輩のマドンナ…?し、舎弟で充分っスよ!?マドンナだなんて、柄でもねぇし…恐れ多いっスよ… 先輩に投票してもらえるなんて…これまで先輩についてきてよかったっス…この調子で、絶対てっぺん、勝ち取ってみせます! SWEET 朝門春日 宣言 マドンナの候補に選んで頂けるなんて光栄です。久仁城と一緒に頑張りたいです。 投票 久仁城でなく、私に入れてくれたのですか?それは、ありがとうございます。そのお気持ちは、素直に嬉しいです。わざわざ、すみません。 マドンナには、久仁城が相応なのではないかと思っていたのですが…こうして応援していただくと、頑張らなければと思いますね。 投票、ありがとうございます。ところで、久仁城には入れて頂けましたか?もしよければ、久仁城にも投票してもらえると嬉しいです。 朝比奈桃子 宣言 先輩に応援してもらえるような、マドンナにならないと~ 頑張りますよ~ 投票 あやや~ 先輩に投票してもらえるなんて嬉しいです~少しでも期待に応えられるように、頑張りますね~ 先輩、どうしてわたしに投票してくれたんですかぁ~?えっと、もしかして…やっぱりなんでもないです~ なんでも~ ユズちゃんにも投票してくれましたかぁ?もしかして、これからですか?今度、改めてユズちゃんとお礼を言いに行きますね~ ありがとうございました~ 浅見景 宣言 応援してくれる人がいるなら、頑張らないとね。よろしくお願いしますっ。 投票 投票してくれたの?マドンナってもっと小さくて可愛い子のイメージが…いえ、こんなこと言うのは野暮よね。[名前]くんは私を選んでくれたんだもの。 マドンナに投票してもらえたのは嬉しいけど、こういうのって照れるわね。だって…たくさんいる女の子の中から、選んでくれたってことでしょう? '投票してくれてありがとう。実は私よりバレー部の子が張り切っちゃって…でも、応援してもらえるのは嬉しいわ。もちろん、[名前]くんの応援もね。 アネット・オルガ・唐澤 宣言 そんなん投票せんでも私に決まっとうやんな~ そう思わへん? 投票 やっぱり分かっとう人はちがうよね~ マドンナの反対の投票があったら、絶対キミに入れるわ~ なぁなぁ、なんで投票してくれたん?教えてよ~ なんでか教えてくれたら嬉しいんやけどなぁ~ え~!投票してくれたん~!めっちゃ嬉しい~っていうのは冗談。入れてくれるの分かってたで。あ、嬉しいのはほんまやからね。 天都かなた 宣言 良い選挙になるといいわね~ りさちゃんと睦ちゃんがいるから大丈夫かしら。 投票 は~い、書類を受理するわね~ あら、これ投票用紙ね。…私に投票する?あらあらぁ、嬉しいわ~ わざわざ持ってきてくれたのね~ え、私に投票してくれたの?それは嬉しいわ~ 今度、生徒会室に来てもらえるかしら?お礼に紅茶を淹れてあげるわ~ 私に投票してくれて、ありがとうね~ すごく嬉しいわ~ りさちゃんと睦ちゃんはどうなっているのかしら? 一緒に見に行ってみない? 有栖川小枝子 宣言 マドンナ総選挙は、誰が誰を好きなのか気付くいいきっかけになりそうね~ 投票 合唱部の部員の中だと、誰が人気あるのかしら…これをきっかけに、素敵な恋に発展するといいわよね~ あら、私にも投票してくれたの?誰がどの子を想ってるのか気になって、自分にも投票される可能性があるのを忘れてたわ~ [名前]くんが誰に投票するか気になってたの。だって、学園で1番好きな子に入れるってことでしょ? …え、私に入れた?あらら? 伊勢崎郁歩 宣言 私がマドンナになったら、かるた部にも部員がたくさん…よ~し、がんばるぞ~! 投票 今、かるた中だからちょっと待って~…え、私に投票した!?わぁ~!?びっくりしてお手つきをしちゃった…あはは、でも嬉しいな、ありがと~ 投票してくれてありがとう。お礼は、また百人一首を教えるってことで、いいかな?今度はじっくりと時間をかけて教えるからね。 ありがと~!よ~し、これでマドンナに一歩前進だ~このままかるたを取る勢いで、たくさん票も集めちゃうぞ~ 一色愛瑠 宣言 みんなのアイドル、アイルンだよ~♪マドンナ目指して、頑張っちゃうぞ~! 投票 ありがとう~!アイルンがマドンナになっても、心配しないで。今まで通り、みんなに愛を届け続けるからね~♪ ありがとう♪ ファンの応援は、とっても励みになるんだ~[名前]の一票は、アイルンにとって、とってもとっても大事な一票だよ~! [名前]は、もちろんアイルンに投票してくれたんだよね?よね?さすが~ それでこそ、アイルンのファン1号だよ~! 浮橋明日香 宣言 私がマドンナの候補に?嬉しいです~!頑張らないといけませんね~ 投票 素敵な人がたくさんいるのに、私に投票してくれたなんて…こんなに嬉しいことはないです~ 本当にありがとうございます~ わわわっ、私に投票してくれたんですか?ええっと、ありがとうございます。もちろん、嬉しいです~ [苗字]さんが入れてくれたんですか~ 本当に嬉しいです。他校なのに…ちょっと、感動しちゃいましたぁ~ 円城寺小菊 宣言 [名前]様に頑張れと言っていただけるなら、小菊…どこまでも頑張れます。 投票 [名前]様が小菊に投票してくださるなんて…まるで夢のようでございます。そのお気持ちを裏切らないよう、小菊…さらに精進いたします。 [名前]様に投票していただけただけで、小菊は充分幸せでございます。こんなに幸せで、本当に良いのか不安になってしまいます。 小菊にとって今日は…これまでの人生で一番幸せな日となりました。それもこれも、すべては零様のおかげでございます。 小倉愛 宣言 先輩が応援してくれるなら、頑張れそうな気がします!一票入魂でお願いします~ 投票 応援ありがとうございます~ 先輩の優しさに感謝です。これでテニスの練習も、もっとも~っと頑張れます。 先輩、投票してくれてありがとうございます~もしマドンナになれなくても、先輩に入れてもらえただけで嬉しくて。 テニスもそうですけど、誰かに応援してもらえると、すごく嬉しいですね。応援してもらった分、お返しできるように頑張りますね。 加賀美茉莉 宣言 私もマドンナ候補に選ばれたみたいなの。少しでもいいから応援してくれると嬉しいな。 投票 さっきは、みんなの前だったから、よそよそしくお礼を言っちゃったけど…本当はすっごく嬉しかったんだよ?本当に本当だよ? [名前]くんが誰に投票するか、少し気になってたの。私に投票してくれたって聞いて、すごく嬉しくて…本当にありがとう。 私に投票してくれたって聞いたけど、本当?驚いて、描きかけの絵を失敗しちゃったけど…嬉しい。ありがとね。 風町陽歌 宣言 マドンナを選ぶんだってね~ 歌ってアピールとかした方がいいのかな~? 投票 貴重な1票なのに、私に投票してくれたんだね~お礼に今度のライブは、特等席に招待しちゃうね~ うんうん、これを弾みになんだかいい曲が書けそうな気がする~フンフンフ~ン♪えへへ、ほら良い感じでしょ? 嬉しくてついつい、鼻歌を歌っちゃうよぉ~ [名前]くん、ありがとう~ 軽音部のみんなのこともよろしくね~ 川上瀬莉 宣言 …私がマドンナ候補に?期待に応えられるよう、頑張りますね。 投票 ありがとうございます。[名前]さんの一票は、とても励みになりますね。 投票は気にしないようにと思っていたのですが…それでも、ドキドキしてしまいますね。 まぁ、私に投票しに来てくれたんですか? ありがとうございます。せっかくなので、一緒にお茶を飲みませんか? クロエ・ルメール 宣言 学園のマドンナ!素晴らしいですネ~!アニメのヒロインみたいで憧れますヨ~ 投票 [名前]サンは、ワタシに投票してくれたのですか?メルシー!とても嬉しいですヨ~ 頑張りますネ。 うぐぐっ…す、すみません。お寿司を食べていたのですが、投票してくれたと聞いて涙が…わ、ワサビのせいではありませんヨ! ふふ、ありがとうございます。嬉しいですヨ~ できることなら、ワタシも[名前]サンに1票入れたいですネ~ 小日向いちご 宣言 マドンナ候補に選ばれちゃいました~ フルーツさんの力で、頑張りますね、先輩。 投票 えっ!先輩、私に入れてくれたんですか?えっと、えっと……顔が真っ赤でイチゴみたい、ですか?もう、せんぱ~い…! わぁ、先輩に投票してもらえるなんて嬉しいです~ これはお礼のイチゴさんですよ~ はい先輩、お口を開けてください。あ~ん… 先輩、投票してくれてありがとうございます!とってもとっても嬉しいです~お礼に、美味しいフルーツさんをご馳走しますね~ 佐伯鞠香 宣言 マドンナ総選挙かぁ。はしゃぎすぎて体調崩しちゃった人の看病は私に任せて~ 投票 [名前]くんに投票してもらえるなんて嬉しいなぁ。今度、体調が悪くなったら、飛びっきりの看病をしてあげるからね。 投票してくれてありがとう~ 前に怪我の手当てをした時のお礼かな?ふふ、それだったら当然のことだから、気にしなくてもいいのに。 もしかして急いで投票しに来てくれたの?焦ると転んで怪我するよ~…でも、ありがとう。帰りはゆっくり歩いて帰ってね。 笹原野々花 宣言 私がマドンナ候補?あら、それなら何か料理を振る舞ったりした方がいいのかしら? 投票 投票してくれてありがとう。柄じゃないかもしれないけど、一生懸命頑張るから…また会いに来てくれる? [名前]くんに投票してもらえるなんて、嬉しいわ。ふふ、マドンナ候補に選んでもらえて、本当によかったって思ってるの。 私に投票してくれたの?ありがとう。お礼に今度、お弁当でも…あら、いいの?じゃあ、コーヒーを淹れて持ってくるわね。 島田泉 宣言 マドンナの候補に選ばれたんだって!マジックでPRしないとねっ。それー! 投票 投票箱には、種も仕掛けもありませんよね?よかったぁ…先輩もイリュージョンなんて言いだしたらどうしようかと。 ありがとうございますっ!お礼は、えっと…マジックを披露するくらいしかできませんが、どうぞ! 本当に投票してくれたんですか?マジックみたいに、入れたフリをして、本当は入れてないとかはなしですよ!? 白瀬つづり 宣言 えっと、皆藤先輩だけでなく、私も候補に選んでもらえたみたいで…頑張りますね~ 投票 えっ、私に投票してくれたんですか?え~っと、ちょっとびっくりしました~でも、嬉しいです!最後まで諦めずに頑張ってみますね~ [苗字]さんに応援してもらえるなんて、こんなに勇気付けられることはないです!素敵な書を書いて、もっと自分をアピールしていきたいと思います~ はい、何でしょうか?私に投票する?え、本当ですか!?わぁ~!ご、ごめんなさい~ びっくりして墨をこぼしちゃって… 白鳥詩織 宣言 緊張しちゃうけど…[名前]くんが応援してくれるなら頑張ろうかな… 投票 こんなに嬉しいことがあるなんて…投票してくれて本当にありがとう。お礼の歌を…恥ずかしいけど、聞いてもらえたら… [名前]くんに入れてもらえるなんて…嬉しいな。夢みたいな事だけど、夢じゃないんだよね? わ、私をマドンナにって投票してくれたなんて…今でも信じられないな…本当に私でよかったの? 橘響子 宣言 私もマドンナ候補に選ばれたんだって~ えへへ、マドンナ先生だなんて素敵だよね~ 投票 もしも1番になれたら、聖櫻学園のマドンナ教師ってことだよね~ えへへ、マドンナ先生なんて言われたらどうしよ~ 投票してくれてありがと~ お礼に今度、たくさん勉強を教えてあげるよ~…それは、当たり前?う~ん、じゃあたくさんたくさ~ん教えてあげる~ えへへ、マドンナ~♪投票してもらえたら、やっぱり嬉しいよ~ だってマドンナって、色白で背の高い美人でしょ?ええ~ そうとも限らないの? 鍋島ちより 宣言 あら、私もマドンナ候補なの?それじゃ、肉じゃがい~っぱい作って待ってるわ~ 投票 せっかく投票してくれたんだから、美味しいご飯を振舞ってあげないとね。何がいい?どんなリクエストにも応えちゃうわよ。 いつもありがとうね。他の誰より、[名前]に入れてもらえるのが嬉しいわ。つい、お節介をやいちゃうこともあるけど、これからもよろしくね。 私に投票してくれたやさしい[名前]には、お礼に、特製肉じゃがをたっぷりご馳走するわね。どうぞ~ 成瀬まなみ 宣言 わわ、いたた…私がマドンナ候補に選ばれたって聞いて、びっくりしちゃいました~ 投票 いつもドジばっかりで、ツイてないと思ってたんですけど…こんなに嬉しいことがあるなんて、幸せです~ 本当に私に投票してくれたんですか?わぁ!いたた…びっくりして、足をぶつけてしまいました… [名前]さんに投票してもらえるなんて…マドンナ候補に選ばれて、本当によかったです~ 鳴海調 宣言 私もマドンナ候補?教師も選出されるなんて、すごいですね。 投票 お礼にピアノの演奏をするから、聴いて行ってくれるかしら?でも即興だから、あまり期待しないでくださいね? 私に入れてくれたの?嬉しいです。ありがとうございます。そうそう、クラシックを聴いているんですが、よかったら一緒に聴いていきませんか? …投票?あ、そうでしたね。マドンナ総選挙中だったのを忘れてました。それでわざわざ票を届けに来てくれたんですね、ありがとう。 新垣雛菜 宣言 私もマドンナ候補なの?へぇ~ それじゃあ、しっかりヘアメイクしておかないとね。 投票 投票のお礼は、髪の毛のカットでもいいかな?ほらほら、遠慮しないでそこに座って待っててよ。 へ~ 私に投票してくれたんだ。ありがとう。ちょっと髪型を変えてみたのが、よかったのかな? 投票なんてしてくれなくても、カットくらいいつでもしてあげるのに。…え?…そういうつもりで入れたんじゃない?それじゃあ、どうして? 西野彩音 宣言 え、えっと…意気込みを言えばいいんですか?わわ、とにかく頑張ります~ 投票 実は、[名前]さんが誰に投票するのか、気になってて…まさか、わたしに投票してくれるとは思わなかったので、びっくりしちゃいました。 [名前]さんに投票してもらえて、とっても嬉しいです。今日は、張り切って演奏しちゃいますね~ わわっ、[名前]さんがわたしに投票を…?びっくりして、シンバルさんを落としちゃいそうでした…ありがとうございます! 新田萌果 宣言 学園のマドンナなんて素敵ですぅ~ 先輩、萌果頑張ります!応援してくださいね~ 投票 誰よりも入れてほしかった先輩に入れてもらえるなんて…キュンキュンし過ぎて、萌果、大変なことになっちゃいますぅ~ せんぱぁい、萌果に投票してくれたんですかぁ?きゃ~ 幸せですぅ。萌果、先輩のマドンナになるためなら、何でもしますよぉ。 先輩、萌果に入れてくれて、ありがとうございますぅ。聖櫻のマドンナに選ばれても、萌果が先輩のマドンナであることは変わりませんからね~ うふふ。 長谷川美卯 宣言 マドンナの候補に選ばれたみたいなので、ピョン太と一緒に頑張りたいと思います~ 投票 センパイが投票してくれたこと、ピョン太にも伝えたら、嬉しいって言ってました~ えへへ、美卯もとっても嬉しいです。ありがとうございました~ わぁ~ センパイ、ありがとうございます~ 本当に、美卯でよかったんですか?えへへ、嬉しいです~ ほら、ピョン太も喜んでますよ~ あ、ピョン太!飛びついたらダメだよ~ センパイ、すみません~ピョン太も先輩にお礼を言いたかったみたいで…ほら、ピョン太、こっちにおいで~ 林田たまき 宣言 皆の応援するつもりだったけど、私も候補に選ばれたみたい。フレーフレー、私ね! 投票 あら、希羅ちゃんじゃなくて、私に…?そう、嬉しいなぁ。いつも[名前]のこと、応援してる気持ちが届いたってことかな。 自分で自分のことを応援するって、慣れない感じだったけど…それでも、自分に入れてもらえると嬉しいものなのね。 お姉ちゃんに入れてくれるの?ありがとう!お礼に、これからも[名前]のこと、一生懸命応援させてもらうわね! 柊真琴 宣言 学園のマドンナに選ばれて、先輩のマドンナにも選ばれるように頑張ります~ 投票 え、私に投票、ですか? わっ、本当ですか…!?って、きゃあ~!ご、ごめんなさい~ 興奮しすぎて転んじゃいましたぁ~… 先輩、投票してくれてありがとうございます~ えっと、これはお礼です。お菓子を焼いてきたので、よかったら食べてくださいね。 先輩に入れてもらえないんじゃないかと思って、ずっとドキドキしてて…これで今夜は、安心して眠れ… あ、嬉しすぎてまた寝れないかもしれないです~ 日野奏恵 宣言 コンクールよりドキドキしてるかも。でも、マドンナ目指して頑張ってみようかな。 投票 わぁ~ 投票ありがとう!これを励みに、演奏も頑張れそう。これからも、仲良くしてくれると嬉しいかな。 私に投票してくれたの?本当?嬉しいな~ あ、お礼に一曲演奏しようかな。聴いてくれる? 私に投票してくれて、ありがとう。投票されるまで、すごくドキドキしてて…今ちょっとホッとしてるかも。ふぅ。こんな姿、彩音ちゃんには見せられないなぁ。 深見絵真 宣言 マドンナ総選挙だなんて、学生時代を思い出すわね。私のとき?それは秘密よ。 投票 教師が投票してもらって喜ぶなんて、どうかと思っていたけど…やっぱり、こうして実際に支持してもらえると、嬉しいものね。 投票ありがとうね。今、誰が1番優勢なのかしら?[苗字]くんの本命を教えてくれる?なんて、冗談よ。 私に投票してくれたのね。どうもありがとう。新体操部からは、椎名さんも候補に選ばれたわよね?応援よろしくね。 三科果歩 宣言 マドンナ総選挙ですか~ パン作りなら得意なんですけど、あんまり関係ないですか…? 投票 先輩、投票してくれてありがとうございました~ これ、お礼の特製あげパンです。熱々なので、今ふ~ふ~しますね~ 投票してもらえたのもですけど、先輩が私のことを考えててくれたのが嬉しいです。私も今度、先輩のことを考えて作ったパンを持ってきますね~ 投票ありがとうございます~ 先輩、私の作るパン、気に入ってくれたんですね~…パンだけじゃない、ですか?どういう意味でしょう~? 三嶋ゆらら 宣言 せっかくだから出た方がいいよ~って、声がしてね~ 誰の声だったんだろうね~ 投票 わ~ 投票してくれてありがとう。朝から良いことがありそうな気がしてたんだ~ この後も、たくさん良いことがあると嬉しいな~ わたし、普段幽霊部長なのに、選ばれていいのかな~?でも、せっかく投票してもらったし、いいよね~ うん、いいってことにしよ~ [名前]くんが投票してくれたって聞いて、喜んでたんだよ~…誰に聞いたのかって?えっと、それは…えへへ、秘密~ 南田七星 宣言 マドンナに選ばれるような人は、一等星のように輝いてる人なんでしょうね~ 投票 投票してくれて、ありがとうございます~ あの~ 一緒に天体観測に行きませんか?お礼に、星を観ながら解説をしますよ~ きっと、とっても綺麗ですよ~ わぁ~…投票してくれたんですか?[名前]さん、ありがとうございます。[名前]さんは、私にとっても一番星ですよ~★ [名前]さんの投票、とっても嬉しいです~ ありがとうございます。私もキラキラ輝く一等星になれるように、応援よろしくお願いしますね~ 望月エレナ 宣言 ぐふふ…マドンナ候補になれば、可愛い候補者ちゃんたちに近づき放題だわ~ 投票 今、マドンナ候補の子を狙って撮影してるからぁ、後にしてもらえる~?え、何?私に投票してくれたの? そうだった。私も候補だったわね~ 投票してくれて、ありがとうね~ うふふ、お礼にいい写真を見せてあげるわ。マドンナ候補たちをこっそり撮影した写真なの。これなんてすごいでしょ~? 私に投票してくれたらしいわね~ ありがとう~ お礼に…そうねぇ。ツーショット写真でも撮りましょうか。ほらほら、もっと寄って~ 森園芽以 宣言 秋穂お姉ちゃんだけじゃなくて、わたしもマドンナ候補なんですか?が、頑張ります! 投票 投票してくれて、ありがとうございます~ お礼に今度、先輩のお部屋をお掃除させてもらいに行きますね~ 先輩、どうもありがとうございました。投票してもらえて、とても嬉しいです。家の神社で、お祈りした甲斐がありました~ 投票してくれて、ありがとうございます~お礼に今度、先輩のお部屋をお掃除させてもらいに行きますね~ 山野こだま 宣言 山野もマドンナ候補に選ばれました~ 目指すは山のてっぺんですね~ 投票 山野に投票してくれたんですか?ありがとうございます~ これで一歩、マドンナの頂に近づいた気がします~ 山野に投票してくれるなんて、とっても嬉しいです~山の頂上に着いたときくらい、清々しい気持ちですね~ 優木苗 宣言 わ、私がマドンナ候補ですか?えっと…クマさん…ど、どうしよう~ 投票 先輩、投票してくれて、ありがとうございました~うんと…えっと…嬉しくて言葉が見つからなくて~… はわっ、先輩…私に入れてくれたんですか?わぁ、嬉しいです~ 今度お礼に、あみぐるみを作ってきますね~ えへへ。 クマさんあのね、先輩が私に投票してくれたんだよ…って、先輩!?い、今の聞こえてましたか?はわわ… 恥ずかしいですぅ… 夢前春瑚 宣言 マドンナ総選挙ですか~ そういえば、花壇のユリの様子を見に行かないとでした~ 投票 投票してくれてありがとうございます~ そういえば…花壇のお花が綺麗に咲いたんですよ~ 一緒に見に行きませんか? わたしに投票してくれたんですか~ そうですかぁ~…それは、ありがとうございます~ 感謝の印にお花をどうぞ~ ユーリヤ・ヴャルコワ 宣言 マドンナ候補ですか?嬉しいです!期待に応えられるように頑張りますね。 投票 ありがとうございます。お礼に、美味しいロシア料理をご馳走しますね。好きな料理を注文してください。頑張って作りますよ。 私に投票してくださったのですか?スパシーバ!とても嬉しいです。[名前]さんの期待に応えられるように、バレエもマドンナも頑張りますね。 マドンナの候補に選んでもらえただけでも嬉しいのに…[名前]さんに投票してもらえたなんて、感激してしまいます! POP 甘利燈 宣言 マドンナになれたら、先輩の躰を好きにしてもいいんですよね?フヒヒ…! 投票 先輩…票も嬉しいですが、甘利は先輩の内臓の方がほしいですぅ。よかったら、票と一緒にいくつかもらえませんか?…ダメ?イジワルですねぇ… 学園のマドンナがゾンビに襲われるなんて設定はゾクゾクしますね~ 甘利もマドンナ目指して、もうちょっと頑張ってみますよ~ 甘利に投票してくれたんですか? そうですかぁ~お礼に内臓コレクションの中から、何かあげないといけませんね~ 綾小路美麗 宣言 下僕はもちろん、ワタクシに投票するのよね?投票しないと、下僕をクビにしますわ! 投票 ワタクシに投票するなんて、よい心掛けですわ。それでこそ、ワタクシの下僕ですわね。その調子で引き続き頼むわよ。 下僕がワタクシに投票することは、当然のことですわね。ご褒美に、お買い物の荷物持ちをさせてあげてもよろしくてよ? 石田いすき 宣言 素敵な化石を見つけたんです!え、マドンナ?フズリナとは違う化石ですか? 投票 投票してくれてありがとう~ お礼と言っては何だけど、この…すっごく貴重な化石を~ なかなか見つからないものなんだよ~ まさか、私に投票してくれるとは、思ってなかったよ~ ありがとうね~よかったら、今度化石を探しに行かない? いい場所に案内してあげるよ~ 江藤くるみ 宣言 先輩にわたしを選んでもらえるように、全力で頑張りまっす! 投票 はいは~い、何ですか~?え、わたしに投票?わわわっ!?本当ですか~えへへ、今の気持ちを曲にのせて演奏しちゃいまっす! えへへ、先輩に投票してもらえるなんて、嬉しくて~ 先輩のおかげで、今度のライブも張り切ってやれそうでっす! 先輩にとってのマドンナは、わたしってことですか?えへへ、嬉しいなぁ。にゅーろんのみんなにも、負けないように頑張りまっす! 大山真由里 宣言 部の先輩たちから、出るからには全力で挑めと言われて…と、とにかく頑張るッス! 投票 押忍!先輩のご好意に大変感謝するッス!それだけ言いたくて、部活を抜け出して来たッス!それじゃ、戻ります! 先輩が投票する人は、きっと素敵な人なんだろうな〜と思ってたんですけど…ま、まさか自分に投票してもらえるなんて、夢にも思ってなかったッス! わわっ先輩、自分に投票してくれたんですか!?ありがとうございます!えっとですね…なんて言うか、その… て、照れるッス~! 緒川唯 宣言 マドンナかぁ。選んでもらえるように、もっともっとダンスのキレ磨かないとだね! 投票 投票してくれたお礼に、一緒に踊ってあげる。ん、どうしたの?恥ずかしがらなくていいから。ほらほら~ わざわざ投票してくれなくても、ダンスくらいいつでも教えるのに。え?そういうつもりでなく純粋に選んでくれたの?そっか、ありがとうね。 押井知 宣言 ボタン投票にしたら、すっごく盛り上がると思わない?…盛り上がるのは、私だけ? 投票 えへへ、[名前]くんに投票してもらえるなんてね~縁起の良いボタンを押した効果が出たのかもしれないね~ おっ、私に投票してくれたんだね~ ありがと~ ありがと~ お礼にとっておきのボタンを押させてあげよう。さあ、好きなだけ押していいんだよ~ 小野寺千鶴 宣言 今は、締切前でそれどころじゃないんだよ~ 代わりに[名前]くんが…無理? 投票 えっと、締切が過ぎちゃってるんだけど何?…私に投票した?おお、ありがとう!じゃあ次はこっちの応援頼むよ!はい原稿! マドンナ総選挙で、予想外の大健闘!なんて…そんなの漫画の中の世界だけかと思ってたよ。嬉しいねぇ~ 掛井園美 宣言 マドンナ総選挙ですか。男性の方は無いんですか?そうですか~…え、私も候補!? 投票 これだけ美人揃いの候補者の中から、どうして私を…はっ、まさか!趣味が同じだという共通点でも…!? ふぉぉっ…[名前]さんが投票してくれるなんて、まさかの展開!これは…フラグですか…!?いやいや、そんな、いけませんよ~! 1票も入らないと思っていたというのに、入れてくれる人がいて…しかもそれが、[名前]さんだなんて! これは感激の嵐ですよ~! 栢嶋乙女 宣言 マドンナ総選挙?ふ~ん、よくわからないけど、キャラ弁作ってきたから食べない? 投票 とりあえず、ありがとう。お礼にほら、キャラ弁作ったから食べて。そっか、私に一票をね~ なるほどね~ 世の中いろんな人がいるもんだ~ おおおおいぃ?私に投票するなんて、正気?考え直した方が… ええっ、もう投票しちゃったの?もったいないな~ 投票してくれたの?そっか… え?嬉しくないのかって?嬉しいっちゃ、嬉しいけど…なんか実感が湧かないんだよね~ 岸田稚慧 宣言 今年は身長制限があるから、小さい人しか選べないんだって。きしし、嘘だけどっ! 投票 ん~ 何これ?投票用紙!?アタシの!?またまた~ その手には乗らないって……嘘じゃない?そ、そんなこと言われても引っかからないんだから! …アタシに投票した?いやいや、どうせ嘘なんでしょ~そんなイタズラには…え、本当?それは、ビックリさせられた~! 桐山優月 宣言 マドンナ…映画なら主演女優賞ってことかな。が、頑張らないとですね。 投票 えっと…えっと…私に投票してくれて、ありがとうございます。び、びっくりしちゃって…その、お礼の言葉が、出てこなくって… 熊田一葉 宣言 マドンナ総選挙?体力だけは自信があるんだけどな~ ま、やってみるよ! 投票 あれ、[名前]。マドンナ総選挙で、わたしに投票してくれたの?マドンナ総選挙って、強い人を選ぶ選挙じゃないんだよね? [名前]、わたしを選んでくれてありがと~ とりあえず、焼肉屋さんで選んでくれた理由でも聞こうかな! おおっ、[名前]、わたしに入れてくれたの?やった~ よく分からないけど、なんか嬉しいよ~!あれかな、背負い投げ披露すればいい!? 小泉由佳 宣言 由佳もマドンナ候補なんだってー マジでウケるよねー ま、そんなわけでよろしくー 投票 マジで由佳に投票してくれたのー?可愛い子いっぱいいるのに、由佳に入れるなんて、先輩って見る目あるじゃん! やばい、先輩に投票してもらえるなんて、ちょー嬉しいんですけど。誰かに自慢したくなっちゃった。みんなに連絡しちゃお~っと。 実は、先輩は誰に投票するのかな~って、気になってたんだよね~ まさか、由佳に入れるなんて予想外! でも、嬉しいな、ありがと! 九重忍 宣言 麗巳も候補に選ばれたみたいね。ふふ、負けられないじゃない。 投票 せっかく応援してくれてるんだから、少しでも頑張らないといけないわね。それじゃ、最後まで出来る限りの事はしてみるわ、ありがとう。 あら、私に投票してくれたんだ。ふふ、嬉しいな。今度、お礼につきっきりでビリヤードを教えてあげようかな。 ふふ、これで麗巳より一歩リードってところかしら。でも、誰かと競うことよりも、[名前]くんに投票してくれたことが一番嬉しいかな。 相楽エミ 宣言 とっておきの大道芸を見せるから、清き一票をよろしくね~ 投票 投票してくれて、ありがとう。お礼に大道芸を披露するよ~ ジャグリングでも一輪車でも何でもいいよ~ こうして改めて投票してもらうと、照れるものなんだね~いけない、いけない。大道芸の練習に集中しないと! 櫻井明音 宣言 マドンナ決定までを実況しようと思ってたけど…候補になったからには、頑張るよ! 投票 盛り上がりを見せるマドンナ総選挙ですが、果たしてその投票の行方は~!?お~っと、ここで票が入ったのは~…え、私…!? それでは、[名前]くんが誰に入れたのかインタビューしてみましょう!…えっ、私に?本当に入れてくれたの?あ、インタビュー中なの忘れてた! 篠宮りさ 宣言 生徒会として、このイベントを盛り上げるつもりだったのに…候補に選ばれたみたい。 投票 どうして私に入れてくれたの?…やっぱり、理由はいいわ。入れてくれたって事実だけで充分、嬉しいもの。 生徒会選挙ではないから、票がもらえないかと思っていたんだけど…[名前]君に入れてもらえてよかったわ。ありがとう。 鈴河凜乃 宣言 マドンナ候補?そっかぁ~ 大将~ あたし、マドンナになるかもだってよ~ 投票 投票してくれたなんて、嬉しいね~ あたしはもちろん大将に入れたよ~猫のマドンナ、素敵だよねぇ。あ、でも大将は男の子だからダメかにゃ~ あたしに投票してくれたんだ~ にゃはは、ありがと~ それで、大将は今、何位くらいかにゃ~?結構いいとこいってると思うんだ~ 反町牡丹 宣言 マドンナの候補に選ばれた?うぇ、そんな柄じゃねえよ。マジで言ってんのか? 投票 正直、誰が誰に投票しようと、気にしないつもりだったんだけどよ。いざ投票されっと照れちまうな。 ああ、投票してくれたんだってな。気ぃ遣うことねぇのによ。まあ、気持ちは嬉しいよ。ありがとな。 俺に投票した!?なにがどうすりゃそうなるんだよ。もっとこう、女の子っぽいのがいいんじゃねぇのか? 高崎瑠依 宣言 ワオ、瑠依もマドンナ候補に?それじゃあ、レッツ、チャレンジ! 投票 貴重な一票を瑠依に入れてくれてありがとう!嬉しくって、ついジャンプしちゃった!そのくらい嬉しかったんだよー ワォ、投票ありがとう!せっかく候補に選ばれたから、マドンナになれるように、頑張らないとね。 高良美海 宣言 やっほ~ わたしたちのこと、よろしくね~ 一緒にがんばろうねソラ~! 投票 投票してくれたのは、もちろん嬉しいさー でも、今はソラが気になってね~ ソラがマドンナになってくれたら、わたしは1番嬉しいさ~ 投票してくれたお礼に、沖縄に咲いてたハイビスカスをあげるよ~とっても綺麗だから、飾っておくといいさ~ ソラにも入れてくれたの?だったら、嬉しいさ~あれ~?そういえば、ソラはどこ行ったさー?ソラー? 高良美空 宣言 わたしたちがマドンナ候補?よくわかんないけど、一緒にがんばろうねウミー! 投票 たくさんいる中からわたしを選んでくれたんだねー!ありがとうねー ソラとウミ、2人とも応援してくれたら、もっと嬉しいさー! わたしに入れてくれたってことは、もちろんウミにも入れてくれたんだよねー!嬉しいさー!そしたら、一緒に踊ろうよー! 武内未美 宣言 マドンナ総選挙だってね~ しっかりとヨガをして、体を整えておかないとな~ 投票 心拍数を整えてたんだけど、[名前]くんが投票してくれたって聞いたら、ドキドキしてきちゃったよ~ あはは、ありがとうね~ マドンナ候補に選んでもらえるだけでも光栄だと思ってたけど、投票してもらえるとこんなに嬉しいんだね~ これもヨガのおかげかな。 玉井麗巳 宣言 はいは~い、総選挙ね。[あだ名]に入れてもらえるように、頑張っちゃおうかな! 投票 …あたしに投票してくれたの? 忍かと思ってたから、ちょっとびっくりしたよ~えへへ、後で忍に自慢しちゃお~っと。ありがとね、[あだ名]。 [あだ名]、誰に投票したの?…え、あたし?やった~!それじゃ、ここはひとつ[あだ名]のために、お姉さん頑張っちゃおうかな~ 時谷小瑠璃 宣言 私は苗に入れるぞ!まぁ、私も候補だから、それなりにやるとするよ。 投票 ふむ、私に投票するなんて、なかなかきみも物好きだな~まあ、でもきみには色々とお世話になることも多いからね。選んでくれて感謝するよ。 マドンナに選ばれた子には、特製のドレスを作ってやるとするか。…私が選ばれたら?そうだなぁ、その時は苗に作ってもらうよ。 マドンナには、是非苗が選ばれてほしいところだが…苗の投票数は、どうなっているんだ?何か聞いてないかい? 戸村美知留 宣言 マドンナ候補に選ばれたの?それじゃ、とっておきのコスを準備しないとですな~ 投票 総選挙用のコスを作って、パフォーマンスした効果かな~?こういうお祭りは目立った者勝ち、ってね! さぁ、盛り上がっていきますよ~! あたしに投票してくれたんだってね~ ありがとう!もしかして、[あだ名]もトムトムミッチーのファンになっちゃいましたか? ありがとう! [あだ名]の1票は1票でもそれ以上の価値があるんだよね~…どういう意味かって?まぁまぁ、いいじゃないですか~ 豊永日々喜 宣言 マドンナ候補に選ばれたらしいんやけど、ほんまなん?せやったら、頑張ってみよか。 投票 兄さんに入れてもらえたんやったら、それで満足や。今度、なんか馳走したげるわー 楽しみにしといてな~ お、投票してくれたんや!ありがと~ 兄さんやったら、入れてくれると思っとったで! 螺子川来夢 宣言 待たせたねぇ、マドンナロボ3号くん、完成~…って、ああっ!回収しないでぇ~! 投票 私に投票してくれたなんて嬉しいね~ ニシシ。マドンナに選ばれたら、ロボ研の部費を上げてもらえないかな~ 投票ありがとう。マドンナロボ君3号の成果かな…回収されたじゃないかって?いや、あれは職員室から奪還してまた…おっと、今の秘密で頼むよ~ 葉月柚子 宣言 マドンナ候補に選ばれたらしいので、モモと一緒に頑張ってみますねー! 投票 先輩があたしに投票してくれたって聞いて、びっくりしました!とても嬉しくて、言葉では表現できそうにないですよ~ 羽鳥晶 宣言 マドンナ候補に選ばれるなんて、びっくりだよー [あだ名]は応援してくれる? 投票 おお、私に投票してくれるなんて、嬉しいな~スリーポイントが決まった時みたいな、気持ち良さだよ! [あだ名]に投票してもらえるなんて、嬉しいよ。あ、そうだ。よかったら部活の後、一緒に帰らない?何かお礼をさせてよ。 ごめん、今試合中で…私に投票してきた!?本当に!?あ~…!?ビックリして、シュート外れちゃった…あはは。 花房優輝 宣言 あの…あまり目立つのは得意じゃないんですが…どうしたら… 投票 こうやって、誰かが自分を応援してくれてるのって、すごく嬉しくて…これを機に、私ももっとみんなと仲良くなれるように頑張らないと… …あ、ありがとうございます。突然で驚いてしまって…でも、[苗字]さんのおかげで…えっと、いい思い出になったかも… 私に投票してくれたんですか…?そうなんですね。あの…ありがとうございます。すごく、嬉しいです… 林田希羅 宣言 お姉ちゃんの応援しようと思ってたけど、今回は負けられないですね~ 投票 先輩に応援してもらえるなんて、嬉しいな~この調子で頑張りますね!レッツ ゴー ファイト! やった~!先輩に投票してもらえるなんて、こんなに嬉しいことはないですよ~先輩の応援があれば、マドンナにだってなれちゃうかも? 早見英子 宣言 聖櫻のファンタジスタはアタシがもらうんだから!あ、マドンナだった、あはは。 投票 サッカーの練習中だったんだけど、[名前]がアタシに入れてくれたって聞いて、抜け出して来ちゃった。あ、練習に戻らないと!それじゃ、またね! ナイスアシスト~!これでまた一歩、ファンタジスタに近づいたかな!…マドンナ?あ、そうだった。また間違えちゃった、あはは~ 春宮つぐみ 宣言 スポーツテストで決めるなら自信あるけど投票だからね。ま、応援しててよ! 投票 わっ、[名前]に投票してもらえるなんて、少女漫画みたい…あ、いやいやなんでもないよ!こっちの話、あはは~ 1票入れてもらっただけなのに、こんなに照れるもんなんだね~ どうしよう、まだ心臓がドキドキしちゃってる~…! 東野梓 宣言 こういうのも一つの勝負よね。誰が一番でも恨みっこ無しってことで、応援よろしくね! 投票 ありがとう。卓球でも、1点1点がすごく大事だから、この調子で、他のみんなにも負けないように頑張るから! …私に投票してくれたの?ありがとう~えっと、でも…改まってお礼を言うとなんだか照れちゃうかも。 投票ありがとう!何かお礼してあげたいけど、何がいいかな…あ、そうだ!それじゃあ、私の必殺ドライブを特別に教えてあげる。 姫島木乃子 宣言 姫島~ 姫島木乃子に清き一票を~ …って、本当にこれでレアゲーくれるんだろうな? 投票 マドンナに選ばれたからって、新作ゲームをもらえる訳でもないしな~ ほら、さっさと帰る準備して、[名前]んちでゲームするぞ。約束しただろ~? おお、サンキュー そういえば、東雲の方はどうなっとるんだ?東雲に負けるのも癪だからのぅ。負けられない戦いがそこには、ある! 芙来田伊吹 宣言 マドンナ総選挙ですか?面白そうですね~ 囲碁のように白黒つけましょう~ 投票 私に投票してくれて、ありがとうございます~ そんな先輩には、銭湯に来てもらえれば、タダにしちゃいますよ~ あ、ありがとうございます。おじいちゃんに頑張ってこいって言われてたので、これで良い報告ができそうです~ よかったぁ~ 古谷朱里 宣言 今から遺跡調査に…え、あたしがマドンナ候補?そっか、それはそれですごいねぇ。 投票 あたしに投票しに来てくれたんだってね?ありがと~ ありがと~ お礼に今度、あたし主催!遺跡調査ツアーにご招待~ 牧瀬昴 宣言 私も聖櫻学園のマドンナ候補に?えっと…それで何をすればいいんですか? 投票 他校の方に支持してもらえるのは、確かに嬉しいですけど…とはいえ、大はしゃぎするほどじゃ…顔がにやけてる?き、気のせいです! 投票してくれたそうですね。ありがとうございます。それで、うちの…鳳歌院の候補者はどんな感じですか? 健闘してるんですか? 皆口英里 宣言 逆転満塁ホームラン以上の奇跡を目指して、打席に立ってみることにしたよ! 投票 [名前]、ありがとう!持つべきものは友達だね~[名前]の一票を励みに、試合も頑張るよ! えっ、アタシに投票してくれたの?うわ~ 嬉しいな~ 今度、お礼にホームラン打つよ!約束! やった~!マドンナ候補に選ばれただけでも嬉しいのに、投票してくれたの?はは、こういうのは照れちゃうな。 宮内希 宣言 ヒーローは、実力だけでなく視聴者の支持があってこそですからね。ビシッと決めます! 投票 学園のヒーローに投票してもらえるなんて、感激です!わたしも早く先輩みたいなヒーローになれるように、頑張りますね! 山田はな 宣言 マドンナって、何?それ、おいし~の?…食べ物じゃない?ふ~ん… 投票 え~ [あだ名]は、はなのことが好きだったの~?なんてね~えへへ~ はなは、ずっと前から気づいてたのだ~ はなに投票してくれたの~?えへへ、ありがと~ お礼に、はなが一緒に遊んであげてもいいよ~ なんかね~ 投票用紙に、はなの名前がたくさん書いてあったんだって~ もしかして、はながマドンナになっちゃうのかな~? 祐天寺弥生 宣言 あら、私も候補に入ってるの?生徒の子たちと張り合うなんてできるかしら? 投票 私が学生だった頃もそんな行事があったわね。…結果はどうだったのかって?ふふ、どうだったかしら。 私に投票してくれたらしいわね。ありがとう。ふふ、大丈夫よ。マドンナに選ばれなくても投げ飛ばしたりしないから。 湯川基世 宣言 マドンナ総選挙ですと?これは惚れ薬の効果を試すチャンス…いや、冗談ですぞ。 投票 …我輩に投票をしてくれた、ですと?それはそれは、感謝しますぞ。いやしかし…惚れ薬は用意しなかったような…? 我輩、[名前]殿に投票してもらえて、この上なく嬉しいですぞ。どれどれ、お礼に何か調合して差し上げますかな? 弓削楓 宣言 ねえねえ、誰に投票するの?ふふ、私だったら嬉しいなって思っただけだよ? 投票 本当に投票してくれたんだぁ。そっか~ ありがとう。もっとも~っと私を見ていてくれたら嬉しいんだけどなぁ。ふふ、なんてね。 私に投票してくれたの?あはは、ごめんごめん。本当に入れてくれるとは思ってなかったから、嬉しくて。ありがとうね。 投票してくれたお礼に、今度美味しいクレープをご馳走するね。特別サービスで、あ~んしてあげてもいいよ? ふふふ。 吉川繭子 宣言 やたらと女の子に応援されると思ったらマドンナ総選挙か。君も誰かに投票するのかい? 投票 マドンナ総選挙もスポーツの助っ人と一緒。出来る限りの力で頑張って、さらに楽しめたら最高だよね。 女子以外からの投票は珍しいかもなぁ。[名前]が応援してくれるんなら心強いよ。ありがとね。 おっと、見つかっちゃったか…今、[名前]へのプレゼントを編んでたんだ。投票してくれたの、嬉しかったからさ。 吉永和花那 宣言 私もマドンナ候補に選ばれたらしいんだ。さてさて、どんな役で挑もうかな~ 投票 私に投票してくれた?ありがとう。この調子で、素敵なマドンナ候補を演じ続けてみようかな。 普段マドンナのような役柄は新田に任せてるから、いざ指名が入ると気合が入っちゃうね。でも、どんな役でもこなす自信はあるよ。 蓬田菫 宣言 マドンナ総選挙がや?そんなのアタシに入れておけば間違いはないがや! 投票 アタシは、学園のマドンナって柄じゃないのは自覚してるがや~それでも、オマエさんのように間違えて投票する男もいるかもしれんからのぅ~ アタシに投票してくれたとは、嬉しいことしてくれるのぅ~ 感謝のリズムを刻むがや~!パッション全開だがや~! 李春燕 宣言 一票ももらえなかったら、悲しいアルネ~ [名前]、ワタシに投票するアルヨ。 投票 投票してくれて、ありがとうアル! 日本に来てから一番嬉しい出来事アルネ~この調子で、もっと入れてほしいアル。よろしくネ~ この調子で、聖櫻学園のマドンナを目指して、頑張るアルヨ!目指すは一番だけネ、アチョー!ワチャー! ワタシに投票してくれて、とても嬉しいアル!感謝感激ネ~お礼にいつでも中華をご馳走するアルヨ!
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/4919.html
文字サイズ小でうまく表示されると思います 「大須」より 「5分いいか」 え? 今、何か言いました? 暴れ馬、なんて表現をすれば馬に怒られそうな程荒れ狂った走りを見せる車の助手席で、必死に自分の 体をシートに押し付けながら聞き返す。 街灯の下を通り抜けるたびに一瞬見える姿は、運転席に座っているから等と言う理由では納得できない 程に穏やかな顔で、背もたれも使わないままハンドルを握っている森園生。 ヘッドライトを付けていない為、僕には暗闇にしか見えない前方を見据えたまま彼女はもう一度呟く。 「5分。いや、3分欲しい」 な、何の事を言ってるんです? そう聞き返しても、時折視線が向けられるだけで森さんから返事は返って来ません。 僕には彼女の言葉の意味はわからない。ただ、彼女の顔はとても寂しそうに見えてその言葉を否定する 事はできそうにない。 沈黙の合間も車は闇夜の市街地を狂ったスピードで走り抜けていく、時折見える森さんの視線に―― いいですよ。 結局、質問の意味もわからないまま僕は承諾していました。 「感謝する」 5分、いや3分か。彼女がその時間を何に使いたいのかはわからない、でも少なくともその時間はこの 運転から解放される事ができるのであれば、それは僕にとっても悪い事でわあああああああ! 慣性の法則を無視、いやありえない程に利用したらしいスピンターンで車は車体を反転させた。 十数秒後――静止した車内でようやく平衡感覚が戻ってきた僕は、まずは自分が生きている事に驚きつつ 神に感謝した。 たまに本気で思う事があります。 神人によって世界が終るのと、僕の人生が森さんの運転で終わるのは果たしてどちらが先なのだろう?と。 そもそも、警察に見つからない様に移動する為とはいえ深夜に無灯火で運転する時点で無茶だと思うんです。 運転席側の窓の先では、歩道に立ち足元を見つめてじっとしている森さんの姿が見える。 自分の運転に酔った……って事はないでしょう。 先日、今より荒い運転しながら服も汚さずに揚げたこ焼きを食べてましたから。 二人で大須へ出かけたあの日以来森さんは私生活の一部、主に食事面を僕に見せてくれるようになりました。 まあ、無表情なのは今まで通りなんですけどね。 森さんはいったい何をしているのか。 体を起こした僕が見たのは、薄暗い街灯に照らされた小さなお地蔵様とそれを取り囲むように並べられた お供え物の数々、そして 「待たせた」 ようやく振り向いた森さんの、思いつめたような暗い表情だった。 これだ。 モニターに映されたその画像は昼間の物だったが、お地蔵様を取り囲むように置かれたお供え物はあの時 見た物と同じ物だった。 神人退治を無事に終え部屋に戻った僕は、さっきの森さんの表情が気になってネットを検索していました。 あのお地蔵様は有名な物だったらしく、検索結果は1万を超えていて、テレビで紹介された動画等も一緒 に表示されている。 情報によれば、2年程前にこのお地蔵様はテレビで紹介されて有名になったらしい。 色んな紹介文が書かれているが、そのどれもに共通している事。それは―― 『このお地蔵様は、親より先に世を去った幼い子供の魂を救ってくれる』という事。 元々お地蔵様とはそんな意味を持った物らしいのだけれど、高名な霊能力者と呼ばれる人の何人もが、この お地蔵様は特にその力が強い等と力説している。 言われてみると、お供え物の多くは幼児向けのカラフルなおもちゃだった。 ……何故だろう、少し前にそんな話を聞いた様な気が? 思い出されるのは街灯の明かりの下、自虐気な顔で見下ろす森さんの顔。そして、 「実は下の子を保育所に引き取りに行かなければいかないんだが、買い物がまだなんだ」 飾り気の無い私服で、偶然出会った森さんの冗談。 辿り着いた推論は、神人との戦いで疲れ切っていた体に緊張を走らせる。 ……あれは、もしかして冗談ではなかった? 考えて見れば、あの場所での最後の発言は違う取り方もできるじゃないか。 「さっき私が言った言葉の中で一つだけ本当の事がある」 その後に続けて、暇だったら手を貸して欲しいと森さんは言ったけれど、本当の事とはその事だったんだ ろうか? それとも、もっと前の……。 非情なまでに任務に徹する彼女が、神人退治という機関における最優先事項を遅らせてまであの場所に 拘ったという事実。それが意味する事は……。 すみません! 遅くなりました。 「顔色悪いぞ」 「顔色悪いわよ?」 「顔色が悪いですよ?」 「……」 放課後の部室に入った瞬間、僕に投げかけられる3つの言葉と4人の視線。 思わずたじろぎつつ、自分の顔に手を当ててみると自分の頬は妙に熱っぽく感じる。 そ、そんなに酷いですか? 聞き返す僕に、彼は部室に置かれたスタンドミラーを指差す。 「いいから鏡を見てみろ。今のお前より死人の方が余程健康的に見える」 言われるままに鏡の前に立つと――なるほど、言いえて妙です。 そこには青白く疲れ切った顔に、よわよわしい笑顔の様な物を浮かべた自分が写っていた。 「古泉君、今日はもう帰った方がいいんじゃない?」 え、あ大丈夫です。 「悪いが、どう見ても大丈夫には見えん」 「そうですよ、無理しちゃ体に良くないです」 「……」 心配そうな視線の束に思わず後ずさると、足もとにあったスタンドミラーの角にぶつかってよろけてしまう。 「みくるちゃん。悪いけど古泉君をお家まで送って行ってくれる?」 そんな僕を見て、涼宮さんはすぐさま指示を飛ばし始めた。 「おいハルヒ、なんで朝比奈さんなんだ? 俺でいいだろうが」 「あんたよりみくるちゃんの方がナース服が似合うじゃない」 「お前のその台詞のどこに説得力があるんだ」 あの、なんだか意識がぼーっとしてきてしまったんですが……。 結局、涼宮さんに押し切られる形で朝比奈さんに付き添ってもらう事になりました。 すみません、付き合わせてしまって。 「いえ、いいんです。昨日は大変だったんでしょ?」 言葉と共に送られる意味深な視線。 ……ああ、なるほど。彼女も閉鎖空間を感知できるんでしたね。 体調不良の原因を理解してもらえている、そう考えると少し気が楽になります。 もっとも、今日はそれだけではないんですが。 「それに。涼宮さん、今日はなんだかキョン君とふたりっきりでお話ししたかったみたい」 困った様な顔で笑う彼女は、僕の顔を見ながら続ける。 「……涼宮さん。最近、キョン君が長門さんと仲がいい事に気づいてるんです。でも、キョン君にも長門さんにも その事を聞けなくていらいらしてるみたい。でも、古泉君の事を心配してるのも本当の気持ちだと思います」 彼女の言葉は、言われてみると確かに心当たりがある事でした。 周りに流されるように見えていた彼女が、実は一番周りの事を見ていたのかもしれない。 朝比奈さん。 「はい?」 一つ、聞いてもいいですか。 「ええ、どうぞ」 辛い事が過去にあり、その事を人には言わないまま引きずっていた人が居たとします。その過去に、朝比奈さんが 気づいてしまったら……貴女は気づいた事を打ち明けますか? 「わたしなら、言います。その辛い過去がどんな事かわからないけど、過去の出来事を思い出にする為にはその方が いいと思うから」 自分の言葉を噛み締めるように、何度も小さく肯く。 「辛い過去を引きずるって凄く大変な事だと思います。それが出来るのは、本当に強い人だけ。だけど、強い人でも たまには誰かに頼りたいと思う事って、あるんですよ?」 何かを思い出しているのだろうか、言い終えた朝比奈さんは視線を僕から外しどこか遠くを見ている。 この時代ではない程に遠い場所を。 その時、普段は幼く見えていた彼女が僕の目にはとても大人びた女性に見えました。 部屋まで送りますよ? と最後まで言ってくれた朝比奈さんに丁重にお礼を言ってと別れ、自分の部屋に戻って ようやく体は限界だったのだと気づきました。 着替えるだけの力もなく、なんとかベットの上に倒れこんでそのまま目を閉じる。 だめだ、もう今日は起きられそうにない。 薄れていく意識の中でおぼろげなイメージが浮かんでは消えていく……。 部室で最後に見た心配そうないくつもの顔、帰り道で見た朝比奈さんの大人びた表情、寂しげな顔で俯く森さんの 顔……。 お願いです、そんな寂しい顔をしないでください。 消えそうな意識の中でその顔へと手を伸ばすと、冷たい誰かの手が僕の手を握り返した。 「起きたか」 頭上から聞こえる静かな声と、僅かに安心したように見える表情。 これは夢――じゃない? 「ここ数日、無理をさせ過ぎたようだ。すまない」 ベットに横に座って小さく頭を下げているのは、以前一緒にでかけたあの人同じ服を着た森さんの姿だった。 どうしてここに? 彼女がここに来るという事は、つまり 「3時間前に閉鎖空間が発生した。何故かお前に連絡が取れなかったから私が確認に来た」 やっぱり! 驚いて枕元を探ると、そこには着信を示すマークが点灯した携帯があった。 ……3時間前、という事は既に閉鎖空間は対応済みなのでしょう。そうでなければ、彼女が僕を叩き起こさなかった 理由が説明できない。 すみません、迷惑をかけてしまって。 「私生活にまでは立ち入ってはいないとはいえ、お前の体調管理も私の仕事だ。もし、家事や身の回りの事で人手が 要るなら申請しろ。見知った者に家の中に入られたくないのなら、外部の人間を手配する事もできる」 いえ、そんな。大丈夫です。 「古泉。お前は大丈夫だと言い過ぎだ」 え。 否定された事などよりも、森さんの言葉に感情が籠っていた事に驚いた。 「少しは人を頼る。いや、使う事も覚えろ。それはお前にとって、いずれ必要になる能力だ」 貴女は……森さんは、人を頼る事はあるんですか? 「私か」 はい。 彼女はいつかのように、諭すような顔で首を振ってみせる。 「所詮、私一人でできる事など多くはない。呆れるほど多くの人の手を借りてようやく生きている。それが、私だ」 森さん。 「ん」 今の僕でも、人から話を聞くくらいの事はできます。 「古泉、何の事を言っているんだ?」 僕でよければ教えてください。昨日の夜、森さんが神人との戦いを遅らせてまであの場所に立ち寄った理由を。 「……」 お願いします。 僕は、貴女の寂しい顔を見たくないんです。 僅かに浮かんでいた困惑気な表情が消え、 「……2年前の事だ。私は罪を犯した」 静かに、森さんは語り始めた。 「その罪を償うつもりで自分なりに努力してきたつもりだったが、いつになっても気は晴れない。そもそも、償う 等と考える事が自惚れているのだろう」 自分の指と指を触れあわせながら、伏せ目がちに彼女は続ける。 「私は自分の罪に向き合っていこうと思った。だが、それは許されない自分から逃げているだけだったのかもしれ ない。……不思議だな、一生誰にも言わないつもりでいたのにこんなにも簡単に話してしまっている。本当は、 誰かに聞いて欲しくて仕方なかったのかもな……喋りすぎたか、すまん」 最後に謝った時、彼女は笑っていた。 それはとても小さな笑みだったけれど、それは僕の中にあった辛いものを消してくれる……そんな笑みでした。 いくらでも聞きます。 僕の言葉に、困ったような顔をし 「これ以上先を聞けば、お前も辛くなるかもしれないぞ」 森さんは、そう前置く 構いません。 言い切る僕の言葉に、軽く咳払いをしてから―― 「……そうか。2年程前の事だ。あの日、例の地蔵がある場所の近くを私は車で通っていた。その時、急に猫が 飛び出してきてな。急ハンドルを切ってなんとか猫は無事だったんだが、代わりに道路脇にあった地蔵を壊して しまったんだ」 ――えっ? 「修理しようにも真っ二つになってしまっていてそれもできず、仕方ないから適当な石を買ってそれらしく見える 様に彫って戻しておいたんだが――やはり、地元の人にはわかるのだろうな。あの場所に並んでいた供え物は、 きっと以前置かれていた地蔵に対する供養の……どうした、古泉。何故笑いだすんだ? 古泉?」 「お地蔵さん」 終わり その他の作品
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/4670.html
もくじ及び注意事項 …ここから先を未来とすれば、観測を続ける理由になるの? …もし許されるのならば、一口乗ってみてもいい。 …この朝にはうんざりしてしまった。 正直疲れました。 いや楽しいんですよ? 自分としても数年間遊べ無かった分を楽しませてもらったというか。 花火を終えたあと、長門さんを除く4人でぐったりしていると 「さすがに遊び疲れたわね…よし、明日1日は休憩して、明後日からまた集合しましょう!」 ということになりました。 まぁ機関の方で召集がかかるかもしれないですがね… …今日1日だけ着信拒否にしてみましょうか… …いや、森さんに殺されますね。 でも今日1日は寝て過ごしてみたい… ピリリリリリリリリ うわっ!!携帯が鳴りだした!! え?何?監視カメラでもあるんですか? 着信 「朝比奈みくる」 あれ…機関じゃない? 「もしもし、どうかなさいましたか?」 「えっと…その…そ、相談したいことがあるんですけど、時間ありますかぁ?」 時刻は朝9時5分前。 まぁ本音を言えば「眠りたい」となってしまいますが… 「えぇ、構いませんよ」 「あ、ありがとうございます。えっと、2時にいつもの場所でいいですか?」 「わかりました。では」 「はい。失礼しますね」 あと5時間…夏期の宿題でも片付けますか。 「お待たせしてすみません」 集合30分前に着くと朝比奈さんがすでに待っていました。 「大丈夫です。私も今来たところですから。それより急に呼び出してしまってごめんなさい」 「いえ、平気です。それよりどうかしたんですか?」 「あ、はい。そのこと何ですけど…未来と連絡がとれないんです」 未来というと朝比奈さんの元の世界ですか。 「そうです…いつも規定時期に連絡をとることになっていたのですが昨日いきなり通信が途絶えてしまって…涼宮さんと何かしら関係してるんでしょうか?」 「涼宮さんならいつもと変わらないと思うんですが…少し待ってください。機関の方に連絡をとってみますから」 「ありがとうございます」 えっと…森さんでいいかな。 ピッ 「はいはい森園生でございます」 何ですかその挨拶は。 「…古泉です。お聞きしたいことがあるのですが」 「ん、どうかした?」 「いえ、実は朝比奈さんの未来への連絡が途絶えてしまったみたいで」 「朝比奈って…あの未来人の?」 「はい、それでこの現象が涼宮さんと何らかの関係があるかどうか調べてほしいのですが」 「わかった。ちょっと待ってな…………………古泉」 「出ましたか?」 「いや、機関の方では何の変化もとらえていないようだ。単純に一時的に未来と連絡がとれないだけじゃないのか?」 「そうかもしれませんね…ありがとうございました。では失礼します」 「はいよ」 ピッ 「あ、あの…どうでしたか?」 電話が終わったのを見計らって朝比奈さんがおずおずと話しかけてくる。 「機関の方では何の変化も見られないそうです。一時的に連絡がとれないだけかと」 「そうですか…でも連絡がとれないって初めてなので不安で…」 「夏休みが終わっても変化がないようなら長門さんに聞いてみましょう」 「そうですね。あまり長門さんに負担かけるのも悪いですし…今日はありがとうございました」 「いえ、お役に立てなくてすみませんでした」 「大丈夫ですよ。凄く安心できましたし。あ、そうだ涼宮さんから伝言です」 「明日のことですか?」 「はい、地元のスーパーマーケットのお手伝いをするそうなので明日朝9時に駅前だそうです」 「わかりました。彼と長門さんにも連絡した方がいいんですか?」 「キョンくんには涼宮さんが連絡するそうです。長門さんには私が連絡をとらなきゃいけないのですが…」 「…?」 「私…まだ長門さんが苦手で…」 まぁ確かにお茶を出す度にビクビクしてたようなしてないような… 「大丈夫ですよ。あまり表情にはだしませんが朝比奈さんのことを大切な仲間だって思っているはずです」 「…そうですよね。うん、私もう少し頑張って長門さんに接してみます。じゃあ私行きますね」 「えぇ、また明日」 しかし…なんで未来と連絡がとれなくなったんでしょうか… まぁ今日はゆっくり寝ることにしましょう。 日付は変わって次の日です。 「暑い…」 「今日は今年一番の暑さになるそうですよ」 「…百歩譲ってそれは我慢できるとしよう…だがこの格好はなんだ?」 一応状況を説明しましょうか。 今日は涼宮さんの知り合いの勤めているスーパーでアルバイトをすることになりました。 内容はビラ配り。 ただ配るだけだと思っていたのですが…このスーパーのマスコット…どこからどう見てもただのカエルなんですが…まぁその着ぐるみを着ながらビラ配りをすることになりまして。 「…もう少し通気性のあるもので作ってくれよな」 着ぐるみの中はサウナのようになっているわけでして。 っていうか店の前でカエル2匹が会話してるのって変な光景ですね… 「…そういやハルヒは?」 「涼宮さんならほら…あそこにいますよ」 僕が指差した先には店内でうちわを扇いでいる涼宮さんがいました。 「…ぶっ飛ばしてきていいか?」 「ご自由にどうぞ」 「…止めないのか?」 「あなたが本気でそうするとは思えませんので」 「…やれやれ」 「さぁ、仕事に戻りましょう。さぼっていると涼宮さんに起こられますよ」 「それもそうだな」 少し離れた所では朝比奈さんカエルと長門さんカエルが子ども達に風船を配っている。 「…しかしハルヒは何がしたいんだろうな」 「それは僕にもわかりません。ただ僕としてはとても楽しいので問題ないかと」 「…このくそ暑いのを除けばな」 昼過ぎの「休憩」の一声とともに4匹のカエルは店内へと入りました。 涼宮さんと長門さん意外汗ビショビショでぐったりしてます。 ってかよく弁当食べる元気が残ってますね長門さん… 「何よキョン!だらしないわね!」 「…文句言うならお前もやってみろ」 「あたしは団長としてあんたがサボんないように見張ってるの!」 「そーかい…午後も同じことやんのか?」 「そうね。まぁ客が集まるようにならある程度好きなことしても良いんじゃない?」 「…面倒だから止めておく」 「麦茶いれましたぁ」 朝比奈さんありがとうございます。 というか部室以外でもお茶汲みをやるんですね。 「うん。これが趣味みたいな所もありますから」 そう言ってふふふっと笑う。 「そういえば未来との連絡はまだ取れないですか?」 「はい…禁則事項の故障でもないみたいなんですけど…」 となるとやはり第三者の力が働いているんでしょうか… 「…とりあえず今日は頑張ってお店のお手伝いしましょう。たまには私の力で解決したいし」 「そうですか…」 「ほらほら!休憩おわり!みんな行くわよ!」 というわけで午後の部です。 太陽が余計にやる気を出してますね… 「………」 上の三点リーダは涼宮さんを除いた4人分です。 もはや喋る気力もありませんよ… 店先でカエル4匹が無言でビラを配っているのが相当不気味なのか誰も近寄ってきません。 「ちょっとキョン!真面目にやりなさい!」 「…すまん」 もはや反論する気力も残ってないようです。 「しょうがないわね…この中で一番元気なのは…有希かしら?」 「…コクン」 「悪いけどこの雑用係に仕事の手本でも見せてあげて」 「…いや…お前がやってみろよ…」 「あたしは団長として団員の勤めを見てなきゃいけないの!」 「…了解した。ラジカセの用意を」 「へ?ラジカセ?…あ、ちょっと待っててね」 …五分後 店の周りには子ども達を中心にお客さんが馬鹿みたいに集まってました。 僕たちですか? 隅っこで正座してぼーっ長門さんを見ています。 「…有希ってなんでもできるのね…」 「凄いです…」 「…ってかあれは手伝いたくてもできないよな…」 今店先ではハレ晴レユカイなる音楽にあわせて長門さんカエルが踊ってます。 …5分間ぶっ続けのブレイクダンスで。 想像してみて下さい。 人通りの多いスーパーのド真ん中でカエルの着ぐるみを身に着けた長門さんが高速で回転している様を。 「あ、曲が終わったみたい」 見ると長門さんが決めポーズを取ってます。 「着ぐるみ無い状態で見てみたかったな…」 …確かにそうですね。 「うわー!このカエルすげー!」 「ねぇねぇ!もっと踊ってよ!」 「…長門さん大人気ですねぇ」 「…あたし達何する?」 「微笑ましいから眺めてていいんじゃないか?」 「…それもそうですね」 結局閉店時間まで長門さんはずっと踊ってました。 日当ですか? 各自で着ていたカエルの着ぐるみでしたよ… 「あたしずっとこれが欲しかったのよ!部室に一着置いとくから着たいときに着ていいわ!」 でもまぁ、楽しかったので良しとしましょう。 「しっかし有希のダンスは凄かったわね!どこで覚えたのあんなの!」 「…秘密」 「あらそう…まぁいいわ!また今度見せてね!?」 「…コクン」 「で?明日はまた何かするのか?」 「ん―…明日はちょっとした用事があるから明後日ね!天体観測をするわよ!」 「ふぇ?星を見るんですか?」 「そういや天体観測なんて久しぶりだな…」 機関の方で望遠鏡などを持っている人がいたので、僕がいたので僕が道具を用意する事になり今日は解散になりました。 「なぁ古泉」 「どうしました?」 帰り道で彼が話しかけてくる。涼宮さんと長門さんは少し前を、朝比奈さんはついさっき別れたところだ。 「お前の所属している機関ってのはそんなに都合よく色んなものを所持したりしてるのか?」 「えぇ、でもほとんど偶然ですよ。強いて言うなら…」 「ハルヒがそう望んだからか?」 「ふふ、その通りです」 「やれやれ…俺達の知らないところでも不思議パワーを炸裂させているってのか…」 「それでもあなたに出会う前の時のようにマイナスの力を使っているわけではないですよ」 「…そうか…ってか俺と会うところの件は必要か?」 「ほらキョン!さっさとしないと置いていくわよ!」 「僕は事実を述べただけですがね」 「ぶん殴るぞ?」 「それは失礼しました」 そう言うと彼は涼宮さんと一緒に別の道へ歩いていきました。 「おいハルヒ、お前の家はこっちじゃないだろう?」 「いいの!こっちの道を歩いてみたいから!じゃあね、有希に古泉くん!」 「えぇ、ではまた明後日に」 「…また」 「お、おい古泉!うぉっ!首引っ張るなハルヒ!!」 …また物凄い勢いで連れて行かれましたね。 「では僕の家もこちらなので」 「…そう」 また明後日に、と同じセリフを長門さんに送って帰路につこうとする。 「…待ってほしい」 「どうかしましたか?」 いきなり長門さんに引き止められた。 「…明日もし予定が空いているのなら、ありったけの所持金を持って私の家まで着てほしい」 「…え?」 いきなりなにを言い出すんですか…ってかたかる気満々ですか。 「…罰ゲーム」 「…え?」 もう一回聞き直してみる。 「…あなたは金魚すくいにおける勝負で私に負けた。その時罰ゲームは後ほど決定すると言ったはず」 …あぁ…そう言えば。 「…確かにそうですね…罰ゲームなら仕方ないですか…」 まぁ明日の予定も無かったことだし。 「良いですよ。何時くらいに迎えに行けばよろしいでしょうか?」 「…10時?」 「質問に質問で返さないでください…僕ならいつでもいいですよ」 「…なら9時」 「ふふ、わかりました」 「…感謝する」 そう言って今度こそ家に向かう。 しかしなんでまた…というかもっとお金が必要ですかね… またコンビニでお金をおろしますか… 家まで続く一本道を照らし続ける茜空。 夏は後少しで終わろうとしていた。 つづく