約 19,732 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/731.html
750 :6-632:2016/03/04(金) 21 39 18 ID X/mpBomU お久しぶりです?はじめまして?いつも通り書き溜めはしません。 6-632と9-196の続きでは「ありません」 ではどうぞ **************************************************** ようやく、待ちに待った時が来たのだ。 俺ははやる気持ちを抑えて工廠へ走る。 「皐月、大丈夫か?」 聞く必要もない質問をしそのまま皐月をじっと見つめた 「ううん。大丈夫だよ。司令官」 ぱちくりとこちらを見つめる皐月。 今までの黒い制服から睦月や如月とお揃いのパーカーを羽織り、 腰には白鞘の軍刀を携えやや凛々しくなった皐月がそこにいた。 皐月は俺の艦隊で2番目に着任した艦娘であり、初期艦として配属された 吹雪を除くと最古参の艦娘だ 今日までの苦楽を共にし、そしてお互いを好きになって恋人同士になっていた。 その皐月が今日、大本営より新たなる改装を許されたのだ。 「強化してくれて、ありがとう。これで司令官、いやみんなを守って見せるよ」 ハニカミながらも力強く答える皐月。 俺はそんな皐月に優しくキスをして答える。 「司令官はさ、ボクを守って居なくならないでね。ボクの昔の艦長さ ボクを守って、それで、それでっ・・・・」 皐月はまっすぐに俺をみてそういった。艦の頃の苦い記憶が 与えられた軍刀によってよみがえってしまったのだろうか 「大丈夫。俺は皐月をおいて逝きはしないさ。」 いつも以上にしっかりと皐月を抱きしめると今度は安心させるように 唇を重ねる。 皐月もそれに応える 俺の手は次第に皐月のふくらみを弄っていく 「ん、司令官、あっ」 皐月から甘い声が漏れる。改装前とくらべるとほんの少しだけ大きくなったように 思われるのそまだ幼なさ残る膨らみを揉みそして乳首を優しく刺激する それと共に、俺は皐月の下半身を優しく触れる そこは既に俺自身を受け入れる準備をしているように大洪水になっていた 「皐月、かわいいよ。もう感じてるんだね」 「うん、司令官。なんだかいつもより切ないよ。司令官が欲しいよ」 俺は皐月をおひめさまだっこしてベットへ連れて行った 「司令官、司令官!!」 俺は皐月の性器を丹念に舐めまわす。 すると突然皐月が俺を押し倒してきた 「改装された、皐月どう?試してみる?」 そう言い、ややいたずらっぽい笑顔をした後に俺のペニスにしゃぶりつく 「皐月、無理はっ」 いままでのフェラチオとは異なりペニスを喉奥まで含み口全体で丹念に扱いてゆく 俺は皐月から与えられる快感に身体を任せるしかなかった ジュル、ジュルッ。 皐月の口から出て来る卑猥な音 「皐月、出そう。このまま」 射精感が高まりこのまま果ててしまいそうになった瞬間、皐月はペニスを 口から放す。 「司令官、出すならボクの中に欲しいな。ボクね司令官の赤ちゃんの素いっぱい中に欲しい」 皐月はそういうと騎乗位でゆっくりと俺のペニスを膣内へ入れていく ジュチュ。ヌチュっ 二人が繋がった音とお互いの息遣いが響くだけの部屋で俺たちは愛を確かめ合う 「司令官、ボク、もうイきそう。司令官と一緒が良い」 俺自身限界が来ていた。 「皐月、俺ももう限界だ、イこう一緒に」 ラストスパートをかける 「司令官、司令官。大好き!大好き!」 「俺もだ皐月、愛してるよ」 二人で快感を高めていく 「ね、司令官、あのね、ボク今日ね“危ない日”なんだ。でも、でもね ボク、司令官の赤ちゃん欲しい。ボクに司令官の赤ちゃん産ませて」 突然皐月が言いだす 「ッ・・・・」 俺は咄嗟に外に出そうとしたが時すでに遅し、皐月に中で果ててしまった 皐月の膣は俺が射精したことを感知すると妊娠するべく、最後の一擲まで搾りとろうと 優しくうねる。 「皐月、ごめん中に・・・」 「なんで謝るのさ。ボクがわがままいっただけじゃん」 激しく愛し合った後、皐月を再度優しく抱きしめる もし、子供ができたとして親子三人絶対に幸せにする。いや、なる と心に固く誓った ************************************************* それから数年後 「ホント、この子はパパの事が好きなんだから。かわいいね」 俺は今幸せの絶頂に居る +後書き 752 :6-632:2016/03/04(金) 21 59 32 ID X/mpBomU ふぅ 以上皐月改二実装記念で。 久しぶりに書きまして文章力落ちて申し訳ないです では、私はこれで・・・・。 753 :名無しの紳士提督:2016/03/04(金) 23 07 57 ID GvP7ZYB6 お帰りなさいませです これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/15665.html
幕末提督 ガルカーゴ・瑞山(ずいざん)・ドラゴン R 火文明 8 クリーチャー:アーマード・ドラゴン/サムライ/ハルマゲドン 6000+ ■相手の呪文の効果またはクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。 ■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中からサムライとハルマゲドンをすべて手札に加え、その後、残りを好きな順序で自分の山札の一番下に置く。 ■このクリーチャーのパワーは、バトルゾーンにある自分の他の火のクリーチャー1体につき+1000される。 ■W・ブレイカー 作者:宇和島 フレーバーテキスト その顎は共に戦う戦友の魂に呼応する。 収録 DMTend-01 「終末世界編(ザ・ハルマゲドン) 第1弾」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sfcall/pages/480.html
前のゲーム | 次のゲーム クリア条件:EDを見る(シナリオ、勢力、難易度は問わない) 開始時間:2017/10/15(日) 14 13 42.42 終了時間:2017/10/15(日) 16 49 04.62 参加人数:1 光栄の名作SLG。 第二次世界大戦の太平洋戦線を再現したゲームで、洋上を舞台に 枢軸国(日本)と連合国(主にアメリカ)の戦いをシミュレートする。 後にシリーズ化された。 後続シリーズと比べると、ルールがゲーム向きに簡略化されているため WW2シミュレーターとしては物足りない部分も多いが、 ゲームとしてのバランスはむしろ整っており、シリーズ最高傑作との声も大きい。 開始年代の違うシナリオが9つ。 これらのうち最初の1つだけがメインシナリオで、残りの8つは全てショートシナリオとなっている。 メインシナリオの目標は敵基地の全制圧もしくは敵艦隊の殲滅。 ショートシナリオにはそれぞれクリア条件が設定されており、それらを達成すればクリアとなる。 (引き続きメインシナリオとしてプレイ可能) やることが多く、とっつきにくさは光栄SLG随一だと思われ。 ただ、連合国を選んで難易度最低にすればクリア自体は余裕かと。 史実どおり、日本を選ぶだけで難易度が鬼のように上がります。 その中でも最後のショートシナリオ「大和特攻」はランペルールのエルバ島脱出と並んで 光栄の二大難関シナリオと言われているそうな。 音楽は宇宙戦艦ヤマトのテーマソングを手がけた宮川泰先生。 昭和初期を思わせる渋いBGMをご堪能ください。 1主 ミッドウェイ海鮮を選択。なかなか空母部隊が見つからなかったけれど、何とか空母三隻を発見して撃破。 ショートシナリオだからさくさくと終了。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4269.html
前ページ次ページゼロな提督 夕方、部屋二つとリビング一部屋があるティファニアの家に、村の子供達が全員集まっ ていた。 村の子供達は3人ごとに一軒の家で住んでいたが、食事はティファニアの家にてみんな で食べる。で、村には民家が10軒ほどある。つまり、30人くらいの子供達と一緒に夕 食。当然、貴族みたいな作法なんか知らないし、隠れ里みたいなものなので教会の有難い 教えとも縁がない。 だから、それはそれはもう、騒がしい。 一瞬たりと黙らない。 気が付いたら椅子を蹴ってどこかに走り出してる。 カエルがどこかから飛んでくる。 テーブルの下に潜り込んで隠れん坊している。 隣のパンを取ったとかどうとかでケンカをしだす。 小さな子は水をこぼしたと泣き出す。 etc... おまけに、久々に帰ってきたロングビルが、見知らぬ客を連れてきたというのだ。子供 達が興味をひかれないはずがない。村まで連れてきた荷馬車の馬だって子供達の良いオモ チャと化している。 準備も食事中も後片づけも、一瞬たりと気が抜けない戦争のような騒がしさ。これを手 伝うロングビルもヤンもてんてこ舞い。しかもヤンには常に、小枝でつっついたりしてく る子供達がつきまとう。 ルイズは「なんで貴族のあたしがそんな事を!」と手伝おうとはしなかった。が、遠巻 きに様子をうかがう子供達が「ヘンなヤツ」「やーいやーい」とからかうと、すぐ追いか けっこを始めてしまった。 さすがに杖を取り出す事はなかったので、年長組は「子守には丁度良いかな」とほっと くことにした。ルイズが意外と楽しそうに子供達と遊んでいるのを見て、ヤンとロングビ ルは顔を見合わせて笑ってしまった。 第十五話 森の奥には子供達 子供達がそれぞれの家に帰った頃、ティファニアの家には四人と剣一本がいる。 テーブル上の燭台を囲み、ティファニア・ロングビルことマチルダ・ルイズ・ヤンが椅 子に座る。壁にはデルフリンガーが立てかけられている。 「へぇ~、それじゃミス・ロングビルがウェストウッド村の運営をしていたんだね。凄い なぁ」 感心するヤンに、マチルダはちょっと照れてそっぽを向く。 「よしとくれよ、そんな大層なことじゃないんだ。ただ、娘同然のテファを助けるのは当 然だろ?」 グラスのワインを無造作に飲み干すマチルダ。話口調も粗野で、ルイズは少し驚いてい る。 「もしかして、それがミス・ロングビルの地ってわけかしら?」 「ん?ああ、まあね。ここはあたしの故郷なんだし、そんくらいは勘弁しておくれよ」 「うん、別に良いわよ」 ルイズも礼法がどうとかは、さすがにこんな森の奥で口にしたりはしなかった。 壁の長剣がカチカチと鍔を鳴らす。 「おう、ほんでだな。ハーフエルフの嬢ちゃんの話。続きを聞きてーんだがよ!」 「あ、はい。わかりました」 蝋燭の光に浮かぶ長い金髪は、神秘的なまでの輝きを浮かべる。 ついでに巨乳のシルエットが悪魔的な誘惑を周囲にまき散らす。さすがのヤンですら、 視線がティファニアの顔から下に向かいそうになってしまう。実際、顔より目立つ胸なの だから、視覚誘導としてはあまりに効果的すぎる。 そんな誘惑に負けそうになったら、右のマチルダに足を踏まれ、左のルイズに腿をつね られた。 ――ティファニアとマチルダ。 父親は王弟で財務監督官だったモード大公、母親はその妾のエルフで、ウェールズやア ンリエッタの従妹に当たる。テューダー王家の血を引くので、王位継承権を有する事にな る。 生後よりずっと大公の屋敷で、母と共に人目を忍んで暮らしていた。モード大公投獄時 に、隠れ家を襲撃した兵達により母は殺害された。逃亡に成功して以後、この村に隠れ住 みながら孤児達の母親役をしている。 幸いマチルダなど、モード大公ゆかりの人々が援助をしてくれるため、現在まで無事に 生活出来た。 そしてマチルダは、本名マチルダ・オブ・サウスゴータ。彼女の父親は大公家に仕えて いたサウスゴータの太守。大公家への忠誠心からエルフ母子を匿った為、王家により家名 を取り潰された。以後は時々、村を訪れては資金援助をしている。 4人がワインを一本空け終えた頃、マチルダが話を続けた。 「ヤンがエルフと仲良くやってるのを見て、「しめた」って思ったのさ。テファをエルフ の国へ連れて行けるかと思ってね」 ルイズとヤンは「ああ、なるほど」と納得した。が、当のハーフエルフは悲しそうな声 だ。 「そんな、姉さん・・・」 母の故郷へ帰れるあてがついたというのに、ティファニアは浮かない顔だ。 「あたし、『混じりもの』なのよ…エルフは人間を嫌ってるから、あたしをみたら何をす るか分からないもの」 「あー、その辺は大丈夫だと思うぜぇ」 気楽に明るい見通しを口にしたのはデルフリンガー。 「エルフは最近、聖地の事でハルケギニアに助けを求めに来てるんだわ。で、ヤンから詳 しい話を聞きたがってる。だから、ヤンから口添えしてもらえば、悪いようにはしねーと 思うんだわ」 ヤンもウンウンと頷いた。 「今度ビダーシャルが来たら、君の事を話してみるよ。ハーフエルフがどう思われてると か尋ねておくから、その後どうするか考えればいいし」 そうは言われたものの、ティファニアは急な話に困惑している。 妖精のように愛らしい顔を曇らせる彼女の肩に、姉がポンと右手を置いた。 「あんたはずっと隠れ住んできたからねぇ。そりゃあ、外の世界に出るのは怖いし辛いだ ろうよ。だがここだって、いつまでも安全とは言い切れないんだ。 それに、あんただってそろそろ外の世界を知らなきゃいけない年だしね」 ルイズも元気な声で励ます。 「だーいじょうぶよ!貴族のあたしから見たって、あのビダーシャルは悪いヤツには見え なかったわ。それに、今すぐって話でもないんだし、ちょっと考えておくくらいはいいん じゃない?」 「は…はい…」 不安と期待が入り交じった口元に、細い指が当てられる。 その指にはめられた立派な指輪が、蝋燭の僅かな光ですら輝いていた。 その夜、誰がどこで寝るかで少々困った。厳密にはルイズが困った。 ルイズはトリステイン屈指の貴族出身。やんごとなき身分の彼女には、森の奥にある素 朴な民家のみすぼらしいベッドで寝るなど想像も出来なかったから。でも、どこをどう探 しても貴族向け高級ベッドなんか無い。 なので、う~、とか、む~、とかさんざん呻った後、とうとうルイズは諦めてティファ ニアの部屋で寝る事になった。ヤンは同じ家の、もう一つの部屋で。ティファニアとマチ ルダは別の家、空いてるベッドで。 デルフリンガーは、リビングにそのまま。 そして、皆が寝静まった頃。ティファニアの家に向かう長い髪の女性の姿があった。 彼女は静かに家の窓に顔を寄せ、耳を澄ます。ルイズのベッドからは、散々子供達と遊 んで疲れたルイズの「くか~、すぅ~」という寝息が聞こえた。 彼女は次に、ヤンの部屋の窓に向かう。 閉じられた木の窓をコンコンと叩く。するとすぐに「ああ、起きてるよ」という返事が 返ってきた。 「悪いわね、こんな夜中に」 「構わないさ。他の人には聞かれたくない話だろ?」 ヤンが窓を開けると、マチルダは軽々と身を翻して窓から入り込んだ。 燭台に蝋燭を灯す。ほのかな光に旅装束のままのマチルダが照らされた。シャツにズボ ン姿のヤンはベッドに腰を降ろす。 「まぁ、座りなよ」 マチルダは椅子をヤンの前にずらし、黙って腰を降ろした。 少しの間、二人はゆらめく蝋燭に照らされた互いの顔を見つめる。 先に口を開いたのはヤン。 「君の妹さんの事、出来るだけの事をさせてもらうよ。君には世話になりっぱなしだから ね」 「そうかい、助かるよ。あの子は生い立ちのせいで世間知らずだからね。このままじゃ森 の中で一生を怯えて過ごすところだったんだ」 そこまでいうと、彼女は口をつぐんだ。少々言い出しにくそうに視線が床を彷徨ってし まう。 「やっぱり、資金援助の事だね?」 ヤンの言葉に、ばつがわるそうに頷く。 「まぁ…そうなんだよ。ほら、あたし、今は秘書やってるだろ?給料高くないからさぁ。 フーケとして暴れれば金は奪えるんだけどねぇ」 「止めた方が良いね。お金が綺麗か汚いか、なんて口にする気はない。だけど、いずれは 掴まる。そしたら、ここの子供達は事情も知らないまま飢えてしまうよ。その後、一体ど うなるか考えれば…ね」 当然な指摘に肩をすくめてしまうマチルダ。 「そう、そういう事さ。だけど、子供達のために金は要る。・・・頼めるかい?」 「うん、構わないよ。むしろ、このくらいは当然だよ。君のおかげで手に入れたお金でも あるんだし」 「そうかい、ありがとうよ」 彼女は礼を言った後、真剣な顔でヤンの瞳を見つめる。 「ねぇ、あんた…分かってるだろ?」 マチルダの抽象的な指摘。だが、彼女の言葉に込められた想いは、いくら朴念仁のヤン でも分かってしまう。 「う…んと、何を、かな?」 それでも彼は、はぐらかすように聞き返す。 彼女はゆっくりと話し出す。 「あたしがフーケだって事、エルフと仲良くやってる事、『聖地』の事…お互いが共有し てる秘密は、一つでも表沙汰になれば即刻縛り首モノだよ。 あたしも、あんたも、共犯として一緒に…ね」 「う、うん。そうだね」 ヤンは、マチルダを見る。 小さな光に照らされた緑の髪がゆるやかに揺れる。整った口元から囁くような声が漏れ る。彼女の瞳が、真っ直ぐに自分を見つめる。 「おまけにあたしはティファニアを、そしてこの村の子供達を、全てあんたに任せようっ ていうんだ」 「分かってる。必ず、出来るだけの事をさせてもらうよ。信頼して欲しい」 「もちろん、信じてるさ」 そういってマチルダは微笑んだ。美しく、上品に、そして妖しく。 「ただ、さ・・・男ってさ。いや、女だって・・・口ではなんとでも言うじゃないか。信 じてるだけじゃあ、やっぱり、ダメなんだよ」 そういって、マチルダはすぅっと立ち上がった。 ロウソクの僅かな光でも、その頬が赤く染まっているのが分かる。 だがヤンは、困ったように視線を落とした。 「言葉だけじゃ・・・ダメかな?」 「ああ、ダメだね」 ヤンの両手は膝の上で、せわしなく指を絡ませている。 「…お金のために、っていうのなら」 「バカにするんじゃないよ。このマチルダ・オブ・サウスゴータ、身体を売るくらいなら 死を選ぶぜ」 「う、ん…そう、だよね。ゴメン」 謝りつつも、ヤンの視線は虚空を彷徨う。 「あたしは、別に女房にしろなんて言わない。そんな固ッ苦しいのはゴメンだよ。ただ、 これからもあんたとは仲良くやっていきたいだけさ。 何より、裏切らないっていう保証が欲しい。言葉だけじゃない、あんたの情を、本気を 見せて欲しい」 「いや、でも、僕は・・・そりゃ、君は、とても素敵だけど、嬉しいけど、僕は・・・」 ヤンは、言葉に詰まる。 そんな姿を見ても、マチルダは特に怒りはしなかった。ただ一言、口にした。 「フレデリカ」 「!!」 その瞬間、ヤンの顔は困惑から驚愕へ塗り替えられた。 「やっぱり、あんたの女房の名前かい?」 力なく、ヤンは頷く。 どうしてその名を知っているのか、とは尋ねなかった。 女はゆっくりと彼の前に立ち、男を見下ろした。 「忘れられないのかい?」 「ああ、忘れられないよ。…まだ、故郷を離れて二ヶ月も経っていないんだ。忘れられる はずがないよ」 「愛してたんだね」 「愛してるんだ。今も」 ヤンは頭を抱える。深い苦悩に涙すら浮かべる。 マチルダは腰をかがめ、顔を寄せた。 「聖地の門を塞ぐんだろ?そんなんで故郷の事、諦められるかい?」 「諦め…たく、ないさ。 会いたいんだ、もう一度、会いたいんだよ。フレデリカにも、ユリアンにも、シェーン コップや、アッテンボローや、みんなに、もう一度・・・会いたいんだよ!」 ヤンはマチルダを見上げる。涙を流しながら。 「でも、聖地の門を塞がなきゃ、この世界は・・・いや、この世界だけじゃない。たとえ 故郷に帰っても、その後、門に誰が巻き込まれるか分からないんだ。フレデリカだって、 ユリアンだって、いつ誰が聖地の門に突っ込んでも、不思議じゃ、ないんだ。 やらなきゃ、ならないんだ…みんなの、ために、両方の世界のために…そのために…僕 しか・・・」 マチルダは、優しく微笑んだ。 そして、ヤンの頬をその手に包む。 「でも、苦しいんだろ?」 「・・・苦しいさ」 「なら、あたしの胸くらい貸してやるさ」 頬を包む手が、するりと首へと降り、ふわりとヤンの頭を自らの胸へ引き寄せた。 「まったく、あんたは不器用だねぇ。 忘れられるもんか、愛する人の事なんか。いや、忘れちゃいけないんだよ」 ふくよかな胸の上で、ヤンはぎこちなく頷く。 「あたしは、そんなあんたが気に入ってるのさ。 頭が切れるくせに不器用で、 勇敢なくせに欲が無くて、 皮肉屋のくせに優しくて。 こんな良い女を前にして、女房の事が忘れられないってハッキリ言っちまう。 そんなあんたを、他の女の事を愛してるあんたに、惚れちまったよ。 だから、あたしの事なんか気にすんなよ。嫌いになったり、邪魔になったら、殺しちま えばいいからさぁ」 「そ、そんな事、しないよ…」 男の腕がゆっくりと、怖々という感じに女の身体に添えられる。 女は嬉しそうに、男を強く抱きしめた 「いや、してくれていいよ。後の事は、ティファニアも村も、全部あんたに任すからさ。 泥棒家業始めた時から、人並みの幸せなんて捨てちまったしねぇ。 だから、あんたに望むのは、答えだけだよ。バカのあたしにも分かる簡単な答え。 今、あたしを抱くか…それとも、今、あたしを…殺すか」 ヤンの身体がこわばる。 マチルダの身体も、緊張に固まっている。 二人とも、互いの身体に身を寄せたまま、しばらく動かない。 そして男は 女の細い身体を、長い緑の髪ごと強く抱きしめた。 光が夜を大地の端へと追いやる。 森の中には朝靄が漂い、草木の葉を濡らす露となってキラキラと輝く。 気の早い鳥たちは、既に元気にさえずり飛び回っている。 村のはずれでは、連れてきた荷馬車の馬があくびをしていた。 「ふぅわあ~ぁ…」 ヤンも間の抜けた大あくび。右手でしまりのない口を塞ぐ。 いつもの寝ぼけまなこで天井を見上げると、藁葺きの家の天井が見える。 ベッドは粗末な木製。シーツ類も学院の物とは違い、最も安い品。だがとても清潔にさ れていて、寝心地は悪くない。 でも、狭い。 さして大きくないベッド。そのうえ隣にはマチルダが静かな寝息を立てている。 左腕の上に頭を置き、長い髪がヤンの胸の上にもかかっている。 口を塞いでいた右手で、彼女の頭をふわりとなでる。 まるで最高級の絹のように柔らかくサラサラの髪。 彼女の頭の下からゆっくりと腕を抜く。そして身体に巻き付くマチルダの腕を、そっと ほどいて起きあがる。左腕が痺れているのは、長時間マチルダに腕枕をしていたせいらし い。 なるべく床を軋ませないようにベッドから降り立ち、静かに服を着た。 「一人で起きるなんて、つれないねぇ」 「ん・・・よく寝てたからね」 振り返ると、マチルダも身体を起こしていた。ティファニアほどではないが、それでも 大きくて形の良い胸を隠そうともしていない。 真っ赤になったヤンは慌てて視線を戻す。それを見たマチルダはクスクスと楽しげに笑 い出す。 「なーにを照れてんだい?昨日はあたしの胸の中で、ずっと泣いてたくせにさぁ」 「そ、そんな事、してたかな?」 「してたさ。おかげで…あぁ~あ、見なよ。もう胸が涙と鼻水でベチャベチャだよ」 「ええ!?ご、ゴメン」 と言って振り返ると、彼女はニヤニヤ笑っていた。もちろん胸のどこにも涙や鼻水の跡 なんか無い。 からかわれたと気付いて、再び慌てて視線を前に戻す。背後からはケラケラと笑い声が 響いてくる。 ちょっと不愉快になったヤンは、なんとか誤魔化そうと窓を見た。 すると、目があった。 木で出来た窓の隙間から覗いてくる、幾つもの小さな目と。 とたんに「やっべー!」「にげろー!」という子供の声と共に、走り去る複数の足音が 響いてくる。 ヤンは、固まった。 後ろでマチルダも引きつっていた。 ギシ 扉の方からも床板が軋む音がした。 即座にマチルダが杖を手にし、扉へ振る。 その刹那、開け放たれた扉と一緒に、ルイズとティファニアが転がり込んできた。 「あ、あら?あらら?…えっと…朝だから、その、呼びに来たの、よ?」 天井を見上げてとぼけようとするのはネグリジェ姿のルイズ。 「ええと、その、姉さん、あの…」 ごまかしようもなく、口ごもるのは一枚布で作られた夜着を纏うティファニア。 「おいおい、今さら誤魔化しようもね~だろ?暗いウチからずっと扉に張り付いてたんだ からよ」 誤魔化さないのは最初からリビングにいたデルフリンガー。 「あ・・・あ・・・あ!」 マチルダの幸せ一杯な顔は、だんだんと怒りで一杯に変わっていく 「あんたらあーーーーーーーーーーっ!!!!」 静かな森に怒号が鳴り響き、驚いた鳥たちが飛んで逃げていった。 朝食、という名の晒し物タイム。 昨日の夕食と同じく、ティファニアの家に集まって皆で朝ご飯なのだが、子供達は朝食 なんかそっちのけ。「マチルダねーちゃん!結婚するの!?」「わー、ヤンさんとマチル ダねーさんはアッチッチなんだー!」とからかわれっぱなし。 マチルダは、「うるせー!さっさと食えーっ!」と怒鳴り散らすが、笑顔で言っても全 く効果がない。ヤンは「あの~、えっと、そのぉ~」と子供相手に本気で照れてしまい、 昨日以上につつかれたり蹴られたり石を投げられたり。 ルイズとティファニアは、ヤンとマチルダの顔がまともに見れず、真っ赤になって顔を 背けてしまう。 結局、夜までこんな感じ。 そして寝る時間になったら「いーからいーから」と、子供達にヤンの部屋へ押し込まれ るマチルダ。もちろん彼女は「や、止めなよ!」と言いつつも抵抗せず、ヤンも苦笑い。 ルイズとティファニアは赤くなったまま見て見ぬふり。 見張りにマチルダのゴーレムが立つ二人の部屋の外では、リビングに立てかけられたデ ルフリンガーが「平和だなぁ」と呟いた。 そしてまた次の日の朝。見張りのゴーレムも既に土に戻っている。 ヤンは湯気の立つ湯を入れた桶と布を持って部屋に戻ってきた。 「マチルダ、お湯とタオル持ってきたよ」 「すまないね。んじゃ、背中拭いてくれるかい?」 「うん、後ろ向いて」 学院ではないので、お風呂やサウナもない。さすがに汗くさいので、お湯に浸した布で 身体を拭く事にした二人。 ヤンがゴシゴシとマチルダの、優美な曲線を描く背中を布でこすってると、扉がノック される。 ヤンが口を開くより先にマチルダが答えた。 「鍵ならかかってないよー」 「元から無いでしょ!」 ヤンが、え?ちょっと、と止める間もなくルイズが扉を開けた。 目の前では、ヤンが裸のマチルダの背を拭いていた。 「キャアッ!」 慌てて扉を閉めて真っ赤になる。 「ちょっと!先に言ってよ!!」 「何言ってンだい?裸なのはあたしなんだから、気にする事は無いだろ」 「いや、そういう問題じゃないだろう…」 さすがにヤンも呆れてしまう。気を取り直して扉の方に声をかける。 「ところで、何か用かい?」 扉の向こうから、怒ったような声が帰ってくる。 「あ!あんたが、桶にお湯入れて部屋に帰るのが見えたから、ついでにあたしも身体拭こ うと思ったのよ!」 「ああ、んじゃ入りなよ。あたしは後は自分でやるからさ」 マチルダの豪快なセリフに、扉の向こうから一瞬返答に詰まる空気が伝わってきた。 「ふ、ふんだ!それじゃ、そうさせてもらうわ!」 ツンと澄ましつつも頬が赤いルイズが入ってきた。起きてすぐだったらしく、まだネグ リジェのままだ。 そのままクルリとヤンに背を向けて床にちょこんと座る。 ヤンはルイズと、ニヤニヤしてるマチルダの間で視線を往復させながら、え~っと…と いう感じで困ってしまう。 すると、ルイズがジロリとヤンを肩越しに睨み付けた。 「ちょっとあんた…恋人の背中が拭けて、主であるあたしの背中が拭けない…とでも言う わけ!?」 クスクスと声を殺して笑い出したマチルダが、ヤンの脇をつつく。 ヤンも「ああ」と得心して、ルイズのネグリジェを優しく脱がせる。 ピンクの髪を身体の前に回し、暖かい布で小さな背中を拭いてもらえて、ようやく満足 そうに口の端が緩んだ。 そんなルイズを見ながら足を拭き上げてるマチルダが、コホンと一つ咳払い。そして微 笑みながらルイズに、いじわるな一言。 「大丈夫です。ヤンさんを取ったりしませんよ」 「ななななに言うのよ!あ、あたしは別に!あるある主の、せ、背中拭くのも、執事の仕 事なんだからね!」 必死になって誤魔化すルイズの全身は、布でこすられてない場所まで全部真っ赤になっ てしまった。 ヤンは「ホントにこれも執事の仕事なのかなぁ…」と疑問に思ったが、嫉妬されるほど 可愛い主に好かれているのは良く分かったので口にしなかった。 シュカッ! いきなり家の外から、乾いた音がした。 刹那、マチルダが布を放り出し杖を手にする。 シュカカッ!シュカッ! 次々と矢が飛んでくる音がする。ヤンも慌ててルイズごと身を屈める。 ちょっと頭を上げて、窓の隙間から外を覗き見る。 そこには、剣や弓や槍を構えた5人程の傭兵らしき一団が村の入り口にいた。矢は家の 壁や、野外に置かれていた薪に刺さっている。 一番偉そうにしている男が下品なだみ声で「村長はいるかー!死にたくなかったらでて こーい!」と大声を張り上げている。あちこちの家から子供達の悲鳴が上がる。 マチルダがニヤリと笑って杖を掲げる。 「傭兵崩れの盗賊っていう所らしいわねぇ。このマチルダ様の村に来るとは良い度胸じゃ ないかい!」 「ちょっと待って、落ち着いて。彼等は」 ルーンを唱えようとしたマチルダを制しようとしたヤンは、扉がバタンッと開け放たれ る音を背後で聞いた。見れば部屋の扉が吹き飛ばんばかりの勢いで開け放たれている。 身体の下に庇っていたハズのルイズが、いつの間にかいなかった。 5人の傭兵達に、慌てて服を着て来たルイズが、杖を手に家を飛び出してくるのが見え た。手に杖が握られているのを見て、寂れた寒村にメイジがいる事に仰天した傭兵達が慌 てて弓を構える。 同時にルイズは叫んだ。 「ファイヤーボールッ!ウィンド・ブレイク!」 もちろん火の玉なんか飛ばない。風も吹かない。何かが飛んできてくれるなりすれば、 少なくとも傭兵達は避けるなり矢を撃つなり逃げるなり出来たろう。 叫んだ瞬間に傭兵達は五人まとめて連続爆発の中に消えた。避ける暇も何もなかった。 爆風に巻き上がる砂塵が消えた時、ヒクヒク痙攣する哀れな傭兵のなれの果てが5人。 ルイズはツカツカと近寄ると、村長を呼んだ男の頭をゴスッと踏んづけた。 「ふっざけんじゃないわっ!」 男の抗議のうめき声は、さすがに下卑ただみ声でも哀れに聞こえた。 「こらこらルイズ、慌てて飛び出しちゃダメだよ」 と言ってデルフリンガー片手にノンビリやって来たのはヤン。 「ふん。こんな盗賊ごとき、このルイズ様の相手じゃないわ!」 「確かに。そこの5人だけだったなら君の魔法で十分だったろうね」 「5人だけ…だった、なら?」 キョトンとするルイズに、ヤンは村の入り口の反対側に当たる森を指し示す。 そこには、何人もの傭兵を抱えた大きなゴーレムが立っていた。 「…つまりね。こんな森の中の寂れた村を襲おうっていうなら、森の中へ散り散りに逃げ られるって事を考えなきゃいけないんだ。だから、まず第一に村の包囲が完成していない といけない。その上で堂々と村の入り口に部隊が姿を現す。 村人が逃げようとしても包囲網に掴まる…という算段だと思ってね」 「で、あたしとヤンが森の中に入って、獲物を待ち構えてたこいつらを捕まえてきたわけ さ。どうやらこれで全員らしいよ」 「ふ、ふん!そのくらい、分かってたわよ!後ろはマチルダとヤンに任せれば十分でしょ う!?」 「いや、ぜってー嘘だろ」 ヤンに背負われたデルフリンガーが冷たい突っ込み。 村の真ん中には、紐で縛られたり、マチルダの土魔法で身体半分を土の中に埋められた りしている盗賊達がいた。武具を奪われ、子供達に木でツンツンされながら哀れな姿を晒 している。 長剣を背負うヤンとマチルダはルイズに先ほどの動きについて解説していた。 さてと、という声とともに3人が盗賊達を見る。同時に盗賊達から、ひいぃっ!と情け ない声が上がる。 ルイズの冷たい目が十数人の動けない男達を見下ろす。 「でと…こいつら、どうしようかしらねぇ?」 ヤンが頭を捻る。 「う~ん。この村の事を知られたら、困るんだよなぁ…黙ってて欲しい、と言っても無理 だよねぇ」 マチルダがウィンクした。 「まっかせときな!テファにいつものようにやってもらうさ!」 「ティファニアに?」 ルイズとヤンが怪訝な声を上げる。マチルダがクイと顎で示した先には、いつのまにや ら杖を手にしたティファニアがやって来ていた。その口からは既にルーンが漏れている。 ベルカナ・マン・ラグー・・・ エルフの少女は盗賊達に向け、手に持つペンシルのように小さく細い杖を振り下ろした。 陽炎のように空気がそよいだ。 男達を包む空気が歪む。 「ふぇ・・・・・・?」 霧が晴れるように、空気の歪みが戻ったとき…、男達は呆けたように、宙を見つめてい た。 「あれ?俺たち、なにをしてたんだ?」「ここどこ?なんでこんなところにいるんだ?」 マチルダが杖を振り、男達を拘束から解放する。 ティファニアは、落ち着き払った声で男達に告げる。 「あなた達は、森に偵察に来て、迷ったのよ」 「そ、そうか」 「隊はあっち。森を抜けると街道に出るから、北に真っ直ぐ行って」 「あ、ありがとうよ…」 男達はふらふらと、頼りなげな足取りで去って行く。 呆然として、ルイズとヤンは最後の一人の背中まで見送る。 二人がティファニアを見ると、彼女は恥ずかしそうな声で言った。 「…彼等の記憶を奪ったの。『森に来た目的』の記憶よ。街道に出る頃には、私達の事も すっかり忘れてるはずだわ」 周りの子供達が歓声を上げる。 「相変わらずテファ姉ちゃんの魔法はすげーな!」「ねーたんかっこいー」「なんだい、 あんなへいたいなんか、おれがぶちのめしてやるのにー」 人の記憶を奪う魔法… ルイズとヤンは記憶を探るが、そのような魔法は覚えがない。地水火風いずれの系統に も当たらないように思える。 いずれの系統にも当たらない魔法… ルイズが、震える声で尋ねる。 「・・・ねぇ、今の魔法って・・・」 答えたのは、ティファニアではなくデルフリンガーだった。 「虚無だよ、『虚無』」 「虚無?」 ティファニアはキョトンとして、デルフリンガーを見つめる。 「なんだ、正体も知らねえで使ってたのかい」 いきなり背中から求めていた答えが出てきたヤンは、絶句した。 ルイズは、パクパクと口を開けたり閉めたり。 マチルダは、ふぅ…と溜め息をついた。 「学院で調べて、もしやとは思ってたんだけど…やっぱりだったかい」 ルイズとヤンは、ティファニアとマチルダの間で視線を高速で往復させる。 「・・・全部の答えが・・・トリステイン、魔法学院に、揃ってた・・・」 ヤンは始祖ブリミルがどんな人か知らない。 個人名でなく、部族名とか古代の魔法研究機関名かも、とすら思っている。 なんであれ、聖地の門を6千年間開けっ放しにする間抜け、というだけでなく、かなり 意地悪で陰湿なヤツだろうとは確信を抱いた。 運命の糸を思うままに操り、自分の子孫の目前に全ての答えを用意する。その上で、物 陰に隠れた答えを見つけられずに四苦八苦する子孫を見て喜ぶ変質者に違いないだろう、 と。 第十五話 森の奥には子供達 END 前ページ次ページゼロな提督
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1718.html
368 :ひゅうが:2013/08/05(月) 02 05 09 ネタSS――「お歳暮~提督たちの憂鬱×征途~」 ――西暦1994年7月 北日本 宗谷海峡 「こちら空母『統一』、聞こえるか『やまと』?」 「聞こえている。感度良好。北の無線機もなかなかだな。」 「ああ。これはそっち製さ。うちのも性能はそれなりだがこっちの方が小さい。」 「おいおい。密輸か?」 「失礼な。友邦ロシア経由さ。密輸したのは無線機と交換したそっちのチョメチョメビデオさ。」 無線機の向こうと、こちら側から爆笑が沸き起こった。 藤堂進は苦笑とともに「静かにしろ!」と叫ぶにとどめた。 「宗谷海峡の安全は確保済みだ。現在巡戦『樺太』が現場に急行中だが間に合うかわからん。…すまないな。うちはこれが精いっぱいだ。」 無線の向こうの声が悄然となる。 「向こう側」の本気を示すかのように、数キロ北に出迎えに現れた空母「統一」には海軍赤衛艦隊司令があえて降格人事のような形で乗り組んでいるという。 残りの水上艦隊と対潜哨戒機部隊はオホーツク海で「反乱艦隊」の狩出しの真っ最中であるのだ。 「なんの。これだけお膳立てしてもらっているんだ。それに、祖国をひとつにするためだ。やりがいはある。」 「そういってくれると助かる。ではこちらのコード表を読み上げるぞ。それを入力すればこちらの空軍部隊と連絡がとれるようになる。」 「了解した。必ずや任務を果たす。」 「頼むぞ。『祖国をひとつに』!!」 「向こう側」でもこちら側同様流行語になりつつあるらしい一節を述べたあと、16ケタの数字とアルファベットの混じった羅列が続く。 CICでは、それを紙にメモするかたわら、テンキーを操作して上空の警戒管制機に指示を送っていた。 上空の空自警戒機を通じ、北の人民空軍早期警戒機とコンタクトをとるためである。 幕僚やオペレーターたちは忙しく動き回っているが、コンピューターというものが苦手な藤堂にやることはなかった。 「こんなことになるとはな…」 手持無沙汰になった藤堂は、自分が退役する間近に起こった事態の展開の速さを思い出し再び苦笑した。 369 :ひゅうが:2013/08/05(月) 02 05 48 ――6月12日の夜、日本国のお茶の間は騒然となった。 NHKのニュースの向こうでは、「向こう側」の豊原で行われる首相就任演説が流れることになっていた。 それ自体は珍しいことではない。 分断国家の常として向こう側の話題は常に注視されていたし、ましてや今回は長期独裁体制にあった「向こう側」で独裁者の息子が就任の演説をするのだ。 評判はやはり色眼鏡のせいか芳しくないものの、老人から若い青年への政権移譲ともなればやはりいろいろと注目される。 珍しく、こちら側のテレビ局に取材と中継の許可が出たらしく、NHKは勇躍豊原入りを果たし市内の取材映像を交えた番組を組み視聴率を上げていた。 そして、演説がはじまった。 最初の呼びかけで多くの人々が「おや?」となった。 向こう側の演説では「人民諸君」や「労働者同志」といった固い文言が多い。 これは川宮前首相の出身が政治警察に似た部署であったためとも、戦前の名残ともいわれるがこの演説では「人民のみなさん」でもなく「国民のみなさん」と呼びかけられたのだ。 確かに「国民」の言葉は向こう側でも珍しくない。 だが、正式な就任演説のようなところでこんな口語的な言葉を使うとなると、やはり珍しい。 そうこうしているうちに、演説は「過去のあやまり」を指摘する段になった。 また南側非難かと思った次の瞬間、「われわれもまた誤っていた」という趣旨の言葉が出、こんどはお茶の間は驚きのどよめきを上げる。 電話回線は瞬間的に飽和状態になりはじめた。演説をみろ、NHKをつけろの大合唱だ。 その頃には演説は熱を帯び、「夢」について聴衆に問いかける。 日本人の夢は何か? 決まっている。決まっているではないか。 そして、「決断」の二言が出たとき、聴衆の希望は確信に変わった。 演説をTV画面の向こうで聞いている向こう側の代議員たちは「統一」の言葉が出たときに失笑ではなく一様な沈黙でこれにこたえた。 そして―― 「統一を目指した対話を切に希望する」 今度こそ、驚愕の叫びが列島に満ちた。 そして、 「祖国をひとつに!!」 すべてはこの時のために、とばかりに「向こう側」のドラ息子と呼ばれた男は獅子吼した。 しばしの沈黙。 そして熱狂。 北も南もなく、人々は同じ言葉を叫んだ。 その後の流れは急だった。 翌日、海部首相は「向こう側」の提案を全面的に受け入れることを国会で発表。 「祖国をひとつに」と叫んだ。 祖国。この国ではなく、祖国。この言葉に国会は満場一致で賛成する決議を可決。 数日後の6月15日、旭川市の分断線の上で二人の首相は握手した。 同日、「向こう側」の党と人民議会は首相と政府への交渉の全面委任を可決。 いち早くNSDの滝川長官と人民軍総参謀長、そして軍首脳がこれを支持する声明を発表したために反発はその旗印を失って沈黙を余儀なくされる。 そして6月30日、2週間の猶予をおいた「向こう側」の国民投票の結果は、8割以上の圧倒的な差で「可決」。 あわてた国連仲介のもとで統一協議が開始された。 といってももはや残務処理のようなものだ。 「暫定的に政府と議会は存続、しかししかるべき間をあけて北日本は日本国に「合流」する。」 この大方針のもと、官僚機構は驚くべき速度で仕事をこなした。 演説からわずか1か月という速度で日本は再統一されることになったのだ。 だが。 「我々は祖国と共産主義を冒涜する極右反動、川宮政権から祖国を解放する。」 救国人民政府の名のもとにその言葉が豊原の放送局から流れてきたとき、日本人は蒼白になった。 これですべてがご破算か、と。 370 :ひゅうが:2013/08/05(月) 02 06 18 嬉々とした米国による軍事介入を示唆する動員令が発せられたとき、再び日本人たちは熱狂する。 「祖国を割ってまで力で妄執を通そうとするものが反動でなくて何なのだ。」 北日本、豊原市の空軍基地から送られてきた映像、そこには「あの男」の姿があった。 彼は再び吠える。 「祖国をひとつに!!」と。 現政権への全面的支持を表明した藤堂守元帥は全軍にクーデター軍の排除を命令。 設立されたばかりの南北軍事連絡協議会を通じて「こちら側」へ支援を要請した。 のちに「統一戦争」といささか大仰な四文字で呼ばれるこの戦闘の中で、海上自衛隊は旭川分断線の北側にいた人民軍部隊を樺太へ逆輸送するため緊急展開。 さらに、クーデター軍がたてこもる豊原市街の中心部と周辺の空軍基地に対し陸海空の三方面からの攻撃が企図されるに至る。 また、クーデター軍の手に落ちていた海軍の潜水艦隊と一部水上艦に対しては「向こう側」の人民海軍が追っ手を差し向け友軍相打つことさえためらわずに撃沈処理が行われていた。 残る水上艦に対しては南下を試みたところを藤堂たちの海自艦隊により撃沈されている。 だが。 追いつめられたクーデター軍は豊原市近郊に設置されたばかりのIRBM(中距離弾道ミサイル)基地を制圧、発射の構えを見せた。 もちろん、核弾頭の発射キーと起爆スイッチは豊原政府軍側にある。しかし、弾頭の起爆系をいじることができれば使用は可能となってしまう。 旧ソ連系の技術の甘さが露呈した形となっていた。 ここにいたり、南北両政府は豊原近郊への総攻撃を決定。 空軍機の過半に加え、近海にいた「もっとも強力な艦艇」による攻撃を命令する。 ――海上自衛隊 超大型護衛艦「やまと」。 かつて帝国海軍の戦艦であった彼女にはこの艦や「向こう側」とは因縁深い男、藤堂進海将補が乗り込んでいた。 「スカイキッド21よりモンスター、聞こえるか?」 「聞こえる。」 どこかで聞き覚えのある声で早期警戒機から無線が入った。 「あちらさんと繋がった。向こうが話したがっているぞ。」 「了解した。」 しばしの雑音。 「こちら、人民空軍部隊の臨時指揮官。以後は『スターリナ』と呼んでくれ。」 「『星』か。また皮肉がきいた名前だ。」 無線の向こう、どうやら戦闘機に乗っているらしい指揮官は老人らしい呵呵(かか)という笑い声を響かせてきた。 「一発で分かった奴ははじめてだ。貴官はなかなか性格が悪いとみえる。」 「放っておいてくれ。」 「悪かった。これからこちらで敵基地に対し航空攻撃をかける。が、うまくいくかはわからん。だから座標を伝えるからそこに砲弾をしこたま撃ち込んでほしい。」 「石狩湾のように?」 メコン川のように、と言いたくなり、あわてて進はそういった。 「レイテ湾のように、だ。」 「了解した。スターリナ。武運を。」 「ありがとう。こんど久しぶりにお菓子を送れそうだよ。」 してやったり、という顔が思い浮かびそうな忍び笑いを響かせ、通信は切れた。 「おい、どうした?モンスター。」 進は、笑い出したくなるのをこらえ、警戒機に向かって言った。 「いやなんでもない。それより俺はあんたにあったことがあるぞ。」 「本当か?」 「ああ。今日は懐かしい奴らによく会う日だ。」 ――いわゆる「統一戦争」最大にして最後の山場、豊原艦砲射撃が開始されるのは、この約6分後のことである。 なお、この1週間後、藤堂進宅にロシア人女性と彼の夫から手製のケーキが送られてきたことを彼の長男は笑い交じりで、彼自身は仏頂面で妻たちに証言している。
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/5361.html
811: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/14(火) 01 04 04 この作品は『日本国召喚』と『提督たちの憂鬱』のクロスものです。 原作の平成日本は転移していません。 俺TSUEEE系が入っています。 以上を理解してお読みください。 提督たちの憂鬱×日本国召喚クロスネタ ロデニウス沖大海戦 中編 再び説明するが、帆船時代の戦闘は、水夫の切り込みで決する。 それはこの世界のロウリア王国・クワトイネ公国・クイラ王国が争うロデニウス大陸の海戦でも同じことであった。 船にはバリスタ等が備えられており、ある程度船にダメージを与えたり、火矢で燃え上がることも稀にあるが、船を根本的に破壊することはできない。 最後は、切り込みによるため、結局は水夫の数がものをいう。 だがそれは、相手が同じ土俵に立っていればの話である。 常に好きな方向へ好きな速度で移動し、有意な位置を取れる蒸気船。 木造船を容易に破壊し火災を起こさせる榴弾。 その榴弾を素早く発射し、確実に命中させる後装施条砲。 そして、その砲弾から船を守るために装甲が張られた甲鉄艦。 これらの内、一つか二つでも相手が有していれば、4400隻の大艦隊であっても、勝敗は分からなくなる。 そして、それらを全て備えた艦が相手では、最早勝ち目はほとんどない。 『長門』と『陸奥』は距離1万5千mからさらに8千mまで近付きながら砲撃を再開した。 ロウリア艦隊のバリスタなんぞ全く届かない完全なアウトレンジ攻撃であった。 おまけに、近付こうにも水夫のオールと風任せの帆で動く帆船では、自由に動き回れる蒸気機関を有した2隻に近付くことなど不可能である。 距離1万mを切ると主砲の50口径41cm三連装砲だけでなく、先ほどワイバーン戦で猛威を振るった45口径12.7cm連装高角砲と50口径7.6cm連装高角砲も加わる。 主砲に比べれば威力が弱いとはいえ、木造帆船からすれば脅威である。 1隻1隻が確実に撃沈され、数分もすれば、半分以上の約2300隻は既に沈み、約500隻近くが損害を被っていた。 既にロウリア海軍の指揮は完全に崩壊している。 水夫によるオールでの航行は、水夫の息が合ってこそ初めて発揮する。 士気が崩壊した現状では、必死に漕いでも息が合わず、まともに進むことができない。 中には船から逃げ出そうとする水夫もいる。 最早大勢は決していた。 812: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/14(火) 01 04 38 海将シャークンは、絶望していた。 どうやっても勝てない。 このままでは、部下の命をただいたずらに殺すだけである。 徹底抗戦か?撤退か?降伏か? 最初の選択肢はとうに失っている。 しかし、降参して捕虜になっても、亜人殲滅を掲げるロウリア人が許されるだろうか? 彼が艦隊に命じたのは、撤退であった。 ロデニウス大陸の歴史上最大の大艦隊の半分以上を失う大敗北。 国に帰ったら、死刑は免れないだろうし、歴史書に『無能の将軍』として名が残るだろう。 しかし、部下を全て死なす訳にはいかない。 だが、"少しのわがままくらいは許してもらおう"。 「全軍撤退せよ。繰り返す、全軍撤退せよ ただし、本艦は殿としてこの場に留まる!」 「敵艦隊、反転を始めました」 「引き上げたか・・・」 栗田は砲撃中止を命じる。 下手に退路を塞ぐようなことをして暴発されてはたまらないし、なにより弾薬の残りが心配だった。 「救命筏と内火艇の用意をしておけ。生存者の救助を行う」 ロウリア艦隊がそれまでいた海域に近づくにつれ、おびただしい数の浮遊物が海を覆いつくさんばかりに浮かんでいるのが見えてくる。 大は漂流する帆船から、小はその乗員や板切れまで。 圧倒的攻撃力による一方的な破壊。 それが行われたことを物語っていた。 クワトイネ公国の観戦武官ブルーアイは、艦橋で戦闘を終始見ていたが、実のところ、実感が無かった。 しかし、この海域に近づくに連れ、その実感を改めて感じ取っていく。 そして安堵する。我が祖国がこのような大国と敵対しなくて良かった、と。 そう一息つき、ふと漂流する敵船を見ると、甲板上で作業する人影のようなものが見えた。 (逃げ遅れた水夫でもいるのか?それにしては無事なように見えるが・・・) ブルーアイが人影を見た帆船は、他の漂流する船に比べて比較的損傷が少ない。 いや、むしろ、損傷は全くないと言って良い。 それほどまでに良好な状態であった。 ブルーアイがその船を注視しようとしたその時、その船は帆を突如広げ、自分たちが乗る船にまっすぐに向かってくる。 そして、船上から勢いよく火が燃え上り、たちまちその船は火の塊となって向かってきた。 813: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/14(火) 01 05 19 その様子はブルーアイ以外の『長門』乗員たちにも確認できた。 艦橋にいる栗田はそれを見て瞬時に察した。 「いかん!火船攻撃か!?」 火船攻撃。 イギリス海軍がスペインの無敵艦隊を打ち破ったアルマダの海戦で有名な戦法で、可燃物や爆発物を積載した船を敵艦船に体当たり攻撃させる戦法である。 古くから使用されている戦法であり、意外なことにも第二次大戦中にイギリス軍が実行していたりする。 「私の我がままに付き合わせてすまん」 突撃する火船の甲板上で、シャークンは残ってくれた側近にそう言う。 「いえ、私もロウリア海軍の軍人です。海将のお供をさせてください!」 側近は、そう言って答える。 他の乗員たちも私もです俺もですと答える。 作戦前に退艦を希望する者は退艦させており、残っているのは自分の作戦に指示して付き従っている者ばかりだ。 「では、ロウリア海軍の意地を見せようぞ!」 栗田は反撃と火船の破片から乗員を防ぐため、直ちに救助作業の準備で甲板上に居る乗員を艦内に退避するよう命じる。 『陸奥』は射線上に『長門』がいるため射撃できないため、『長門』が応戦するしかない。 乗員の艦内退避が急がれる。 同時に、砲塔の指向する。 「ぶつかるぞ!」 誰かがそう叫ぶ。 乗員の退避がまだかまだかと焦る。 距離は既に500mを切っている。 主砲を撃てば逆に自艦に損傷が及ぶ距離だ。 「退避完了!」 「撃て!!」 『長門』の12.7cm砲と7.6cm砲が堰を切ったように火を噴く。 距離80m。ギリギリの距離で突撃してきた火船は爆発を起こして、海に崩れ落ちた。 814: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/14(火) 01 05 52 「うっ・・・生きているの、か・・・・・」 最後まで火船に残っていたシャークンは、砲弾の爆発によって生じた爆風で吹き飛ばされ、海に投げ出されていた。 「一矢報うことは出来たかな・・・?」 自分がついさっきまで乗っていた火船から、この戦場において最後となるであろう爆音が発せられ、それが木霊し、火柱と黒煙が上がる。 しかし、敵船はところどころ火が上がっているが、問題なく航行しているように見える。 「・・・・・・だめか。まったく、ついていない……」 見ると敵船は生存者の救助を行っている。 おそらく、将である私は捕まれば拷問を受け、情報を引き出したのちに、兵の志気を鼓舞するために首を刈りとられるのだろう。 我が国ではそうする。撤退して死刑になったほうが楽だったかもしれない。 「だが・・・」 我が海軍をここまで追い詰めた日本国とはどんな国なのか?一体どのような兵器を使用しているのか? 今は好奇心のほうが勝っていた。 一方で、『長門』では被害の確認が急がれていた。 至近距離で船が爆発したのだ。 いくら装甲で覆われた戦艦とはいえ、無事であるとは限らない。 「電探並びに左舷高角砲射撃指揮装置の一部が破片により損傷。 降ってきた破片により、艦橋見張り員数名が負傷しました。 また、木甲板に火のついた破片からの延焼で火災が発生。既にほぼ鎮火しております 操艦・戦闘共に支障ありません」 「ごくろう」 部下からの報告に、栗田はそう返す。 「勇敢な連中でしたな」 「ああ。少なくとも降伏したふりをして騙し討ちするレイフォルの卑怯者共よりは遥かにマシだったな」 栗田は、周囲の人間に聞かれないように、艦長であり、同じ転生者である神重徳とそう小声で話した。 グラ・バルカス帝国と戦ったレイフォルは、降伏旗を掲げさせ、不用意に接近した敵艦に不意打ちを行うという手段を取った。 今回の火船攻撃は、死んだふりをしていたが、相手の懐に飛び込むためには必要なことであるし、レイフォルの行動よりは遥かにマシであった。 「要救助者の救助を再開せよ。勇敢に戦った者たちに対し、海の男として礼儀を示して救助に当たれ」 こうして、一つの海戦が終わった。 それは、この戦争における"2つの海戦の内の1つの終焉"であり、日本の強大さを世界に知らしめる一端となる海戦であった。 今回はここまで。 今回で終わらせるつもりが、予想以上に長くなったため、ここでいったん切ります。 次回こそ、終わらせたい・・・
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/3842.html
314 :ナイ神父Mk-2:2016/04/24(日) 23 47 28 注意 作中では特定のアニメの話が中心となりますので解からない方は飛ばして頂けると幸いです。 ネタ【提督の憂鬱×デジモンアドベンチャー】 嶋田は幾度目かの人生を全うした後、また永い眠りに付いた筈だった。 天寿を全うした嶋田だった魂は再び輪廻に乗り有らぬ方向へと飛ばされ、嶋田の何度目になるか解からない転生が始る事となる。 「此処は・・・?」 いつも通り転生直後のボンヤリする頭で状況を確認しようと声を出した。 しかし、今回は何時もの転生ではではなく応える軍医も医者も居ないと言う状況に若干の困惑を持ちながらも意識がハッキリして来くると、どうやら暗い建物の中で椅子に座っているという感覚が身体を通して伝わってくる。 だるい身体で椅子から椅子から立つ頃には意識もはっきりしてきており、目が闇に慣れてきて回りを見渡せる様に成ってきていた。 「城、か?」 嶋田がそう呟くのも無理が内状況であった、周りを見れば周辺は薄暗いものの高く設けられた壁や柱が石造りで出来ており其の建物の広さと大きさを物語っている。 「衝号やったり独裁者やったりしたけど、今度はまさか魔王を遣れって事じゃ無いよなあ・・・」 其処まで呟いてふと自分の背中や頭に何時もとは違う感覚を覚え、恐る恐る触ってみると其処には人間では有り得ない感覚がしっかりと繋がった蝙蝠の様な真っ黒い羽があり、頭にはこれまた障った感覚がある角が存在した。慌てて無人の建物内を走り回って鏡を見つけると其処に写って居たのは・・・ 「なんで・・・、何で、デビモンに成ってるんだー!」 其処に写った居たのは現代への転生時に時々見ることの有った作品、デジモンシリーズの悪役の定番キャラのデビモンであった。 (落ち着け、先ずは何時もの様に情報整理だ、恐らく身体の見かけを見る限りデビモンに転生した事は間違いない、問題はここが何処かとと言うことと他に転生者が居るかだ、其れさえ解かれば・・・) 「相変わらずと言いますか、嶋田さんも苦労が耐えませんねえ・・・」 突如として嶋田の考えを遮ったのは聞きなれない女性の声色で喋る、聞きなれた話し方だった。嶋田は先ほどまで居なかった筈の声の存在を確かめるべく暗がりの方へ声をかけた 「其の喋り方、まさか辻なのか?」 「そうですよ、嶋田さん前回の独裁者といい、今回のデビモンへの転生といい本当に嶋田さんは貧乏くじを引かされますねえ」 「それについては言わないでくれ、胃が痛くなるから・・・所で其の声からすると辻は今回は女性なのか?」 「はい、そうですよ今姿をみせますね」 そう言うと陰から姿を現したのは花魁に近い格好をして複数の羽を生やす存在だった、前回や複数回転生で一緒に仕事をした際いつも彼が語る理想の女性や淑女からは程遠い姿に驚きながらも嶋田は情報を得るべく会話を続けた。 「その、何と言うかお前の趣味から大分はなれた格好をしてるな・・・」 「此れについては触れないでくれると有り難いです・・・まさか、萌とお嬢様への執念で進化したのは良いですけどまさかこうなるとは思いませんでした・・・」 「ま、まあ、何と言うか大変だったんだな、他の転生者については如何なんだ、後ここが何処か解かる奴は居たのか?」 315 :ナイ神父Mk-2:2016/04/24(日) 23 47 59 「現状、発覚しているのは夢幻会が転生したデジモンの組み合わせから此処がデジモンアドベンチャーの世界に類似した世界だと言う事が解かってます。 そして、他の転生者ですが、取り合えず判明してるのはデーモンが伏見宮殿下、ピエモンが近衛さん、ムゲンドラモンが東条さん、ピノッキモンが牟田口さん。 Mシードラモンが山本さんで、他だとヴァンデモンが冨永さんですね。他にも夢幻会メンバーが転生しているデジモンが居ると思われます。 未確認情報ですけどサーバ大陸の砂漠地帯で、ピラミッドから飛行物体が飛んでいると情報がありますから恐らく倉崎翁が居るのでは無いかと思います。」 「そうか、他のメンバーも居るなら安心だな・・・活動方針は決めてるのか?此処がアニメに近い世界なら主人公に当る人間も動いてるんだろ?」 取り合えず、辻と二人っきりで無いことに安心した嶋田は次に今回の夢幻会の行動方針を尋ねた、アニメに近い歴史である以上主人公に相当する人物の誕生は恐らくは必然である以上は恐らく悪役等に転生していると思われる夢幻会も何らかの対処を行い必要が有ると考えたためだ。 「主人公達が来るまでは暫く掛かりますね。そして、夢幻会の方針としては主人公達の影ながらのサポートですどう見ても悪役の我々が動いて他の主人公をサポートする存在に警戒を持たれれば事ですし・・・まあ、其れだけなら良かったんですがね・・・」 「何か有ったのか?」 「いえ、予算とかは今回は気にしなくても良いので放って置いても大丈夫だとは思うんですが技術畑の転生者が乗り乗っていて、他の作品のデジヴァイス作ろうとしたりマシーン型のデジモンを建造しようとしたり色々と動いて居まして・・・」 「それ、大丈夫なのか?」 だんだん話が嫌な方向へと流れていく事に冷や汗を流しながら嶋田が尋ねるも、辻から出されたのは非情な宣言だった。 「ええ、今の所はですが、そしてこの状態ですから、やっぱり嶋田さんにまた代表をやって貰おうと思いこうして私が来た訳です。取り合えず時間は有りますから頑張って究極体まで進化して下さいね」 「畜生!また、貧乏くじかー!」 建物内に嶋田の声が木霊するも目の前の比喩抜きに魔王となった人物に通じるはずも無くこうして嶋田は本編相当の時間まで特訓を行われる事となる。そして、本編開始頃には無事究極体まで進化した嶋田率いる夢幻会勢力とアニメでは出現しなかった敵勢力、選ばれし子供達との三つ巴に成ってしまうのだが其れはまた、別の話しである。 316 :ナイ神父Mk-2:2016/04/24(日) 23 48 33 以上です。WIKIへの転載は自由です。 317 :ナイ神父Mk-2:2016/04/24(日) 23 53 04 スイマセンTSへの注意喚起を一つ忘れていました 318 :リラックス:2016/04/24(日) 23 55 19 ナイ神父Mk-2様、乙です。辻~んはレディデビモン? トミーは02のハンギョモン(の姿をしたデジモンっぽいナニカ)に崇拝されるダゴモンになっているとみた 320 :ナイ神父Mk-2:2016/04/24(日) 23 57 06 318 辻は初期レディデビモンで嶋田との接触時はリリスモンまで気合で進化してます。 323 :ナイ神父Mk-2:2016/04/25(月) 00 07 00 一応名前だけ出て転生先が明確に書かれていない人物の転生先は 嶋田→デビモン→アニメ本編時:バルバモン 辻→レディデビモン→嶋田との接触時:リリスモン 倉崎翁→ナノモン といった感じです。まあ、幾ら強くなっても嶋田さんが胃薬を常備するのは変わらないですが・・・
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1261.html
『提督たちの憂鬱』登場人物 by 4さま 登場人物仮メモ 非転生者で夢幻会協力者をまとめました。 提督たちの憂鬱 第1話登場人物一覧 提督たちの憂鬱 第2話登場人物一覧 提督たちの憂鬱 第3話登場人物一覧 提督たちの憂鬱 第4話登場人物一覧up2012.07.31 提督たちの憂鬱 第5話登場人物一覧up2012.07.31 提督たちの憂鬱 第6話登場人物一覧up2012.07.31 提督たちの憂鬱 第7話登場人物一覧up2012.07.31 提督たちの憂鬱 第8話登場人物一覧up2012.08.02 提督たちの憂鬱 第9話登場人物一覧up2012.08.02 提督たちの憂鬱 第10話登場人物一覧up2012.08.03 提督たちの憂鬱 第11話登場人物一覧new2012.08.21 提督たちの憂鬱 第12話登場人物一覧new2012.09.01 提督たちの憂鬱 第13話登場人物一覧new2012.09.01
https://w.atwiki.jp/new2souennokanntai/pages/490.html
よろしければ、クリアできた編成を見せてもらえますか。 - 名無しさん (2020-06-07 13 01 30) 時すでに遅しだが、長良(南太平洋)『先襲の双雷』、鈴谷『護衛巡航陣』、武蔵(シブヤン)『艦隊の防壁』『翼迎の炎』、春雨、叢雲、秋月(マリアナ)。艦名の右の『』は追加した戦技。改装は全艦完了。錬成は武蔵は完了、鈴谷は一段階、他はなし。陣形は輪形陣。先手必勝で空母とSSを潰せれば、軽巡は勝手に落ちる。戦艦は無視 - 名無しさん (2020-06-08 11 12 00) 初めてEXTREMEを★2でクリアできたけど、これを★4~5でクリアできる提督はどんな編成なんだろう? - 名無しさん (2020-06-06 10 33 21)
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/760.html
『提督たちの憂鬱』本編の時系列 by 4さま 1905年憑依以前 1905年憑依後 1914年、第一次世界大戦が勃発。1917年、ロシア革命 1918年、第一次世界大戦は終結。 時系列 提督たちの憂鬱 第2話 時系列 提督たちの憂鬱 第3話 時系列 提督たちの憂鬱 第4話up2012.07.31 時系列 提督たちの憂鬱 第5話up2012.07.31 時系列 提督たちの憂鬱 第6話up2012.07.31 時系列 提督たちの憂鬱 第7話up2012.07.31 時系列 提督たちの憂鬱 第8話up2012.08.02 時系列 提督たちの憂鬱 第9話up2012.08.02 時系列 提督たちの憂鬱 第10話up2012.08.03 時系列 提督たちの憂鬱 第11話new2012.08.21 時系列 提督たちの憂鬱 第12話new2012.08.30 時系列 提督たちの憂鬱 第13話new2012.09.01 コメント 名前 時代区分、追加作品をコメントしてください。 時間軸 残念ながら優先度は低いです。wikiに参加して頂くか頻繁にコメントがあれば追加していきます。 明治維新 日清戦争 日露戦争 第一次世界大戦(ユトランド沖海戦) 冬戦争(バトル・オブ・ブリテン) 大西洋津波(独ソ戦) 第二次世界大戦(太平洋戦争) ※まずは新規ページですが長くなってきたらメニューに搭載します。