約 25,938 件
https://w.atwiki.jp/cocytus/pages/148.html
1:腕組 2:手ぐし 3:上品な拍手 4:服従 5:キタイの踊り 6:闘いの踊り 7:ヨグよ、ひざまずく、座って祈る、立って祈る 8:尻たたき 9:誇示 10:投げキス 11:もだえる 12:来い 13:キンメリアの踊り 14:魅了 15:ひれ伏す、クロムよ、ひざまずく、座って祈る、立って祈る 16:ため息 17:セトよ、ひざまずく、座って祈る、立って祈る 18:ミトラよ 19:成功 20:ベリーダンス 21:喝采 22:喉切り 23:腕立て 24:SHAKEFIST 25:? 26:ニワトリ 27:あくび 28:上品な笑い、大笑い 29:拍手 30:指差し 31:降参 32:ハグ 33:上品な拍手 34:GLOBEL 35:さあね 36:試案 37:FLIRT1 38:蛇踊り 39:BYVROM、ひざまずく、座って祈る、立って祈る conan exiles 日本語 wiki wikipedia コナン エグザイル 日本語 ウィキ ウィキペディア 情報提供 最新の10件を表示しております。コメントページを参照 ミトラの静居付近の2体の石像がある場所でアキロニアの踊りを習得できます。 - 名無しさん (2018-07-21 18 54 03) 名前
https://w.atwiki.jp/malicestella/pages/106.html
https://w.atwiki.jp/oreqsw/pages/763.html
労働意欲旺盛無職俺8 「最大の悩み最小の望み」 前回 休息のつもりであったロマーニャへの買い物は一応いい休みではあったがネウロイが来襲し、仕事をさせられるはめになってしまった俺一行 どんな仕事にも全力で挑む姿勢の俺は空へ舞い上がり、意気揚々としてネウロイを撃墜する その際に俺の固有魔法である「旋風」を使い、撃墜する 仕事をおえ、ロマーニャに降り立つと素晴らしい仕事ぶりに拍手喝采がわくが、俺としては複雑な気持ちになってしまう それを横で見ていた一人の少女は・・・ ~翌朝、俺の部屋にて~ 俺「まだねむい・・・。最近ちょっとがんばりすぎたか・・・。俺も元は無職でひきこもりだしな・・・。」 俺「もう一度寝よう・・・・・。」グー・・・グー・・・ 昨日は疲れた 買い物やエーリカと遊んだり、ネウロイ倒したりいろいろして疲れてしまっていた その前からも訓練や特訓で忙しかったので、あまり休みはとれていなかったのだが・・・ だから今日は非番だったため、休みをもらい、ゆったりと過ごすことにきめたのだ それだからこんなに寝られるんだが、別に解雇されたわけではないのであしからず・・・ と、そんなときに俺の部屋の古びたドアがノックされる だが俺はもう眠りに入っていた コンコン ガチャ 「おーい俺ー。ん?なんだ寝てるのか。」 ひとりの少女が、むっさい男の部屋に訪ねてきたようだ その少女は少しだけ歩き、ベッドの縁に腰をかけた 「・・・。かわいい寝顔だなぁ。最初見たときはなんかまぬけっぽい顔だな~とか思っちゃったけど・・・。」ポフッ 最初に会った時のことを少しだけ思い出す 俺は私のことを、俺の大好きな人だ、と本当に小さくつぶやいていたことを覚えている あのとき、おもしろいやつだな~なんて思っていたけど、たしかに面白いやつだった 私にかまってきたり、色々甘やかしてくれたり、話してくれたりした ロマーニャのときなんかでは、私を危ない目にあわないようにするのと、嫌なところを見せないようにするために優しいバレバレの嘘をついていた 「・・・こんな男なのになぁ。」ハァ・・・ 昨日から・・・いや前から気にかかっていた なぜだろう、男に対してこんな感じの気持ちになったことはない 「まさかね~。」 なんて少しごまかしてみる でも一緒にいて楽しいし、落ち着くし、隣にいたい ...........でもそれは叶わないかもしれない 俺は私とは違う世界で、帰らなければならない場所が向こうには必ずあるはずだ 俺がこっちにいたいと言ったとき、私は少しだけ本音が出てしまっていたのをあとで後悔した 「向こうには家族がいるみたいだし・・・。にゃはは、確かに帰ったほうがいいよね~。」 それでも・・・と一瞬欲望が心を横切る それを頭を振って、追い払う もちろん家族といたほうがいいに決まってるじゃないか、家族と一生会えないつらさはここの部隊のみんなも知っている そして前に見せたあの顔は・・・なにか悩んでる顔だ・・・予想は出来る・・・ それに俺は私のことを・・・ 「はぁ・・・やめよ。私も疲れたからねよーっと。」ゴロン 俺の横にゴロリと寝転がる なんだか心地がいい 私は眠気のせいもあって、まどろみにどんどん落ちていく 俺の服を少しつかんだところで私の意識は深い眠りにはいった・・・ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 交代で目覚める なんとまぁタイミングが悪いことだろう 俺「ん・・・。うあ~。よく寝たな~。もう昼過ぎか。」 エーリカ「すー・・・すー・・・。」 俺「・・・・。なんでエーリカが寝てるんだ?ここ・・・俺の部屋だよな・・・?」 俺「ふう・・・。あー、やっぱりかわいいな。」ナデナデ エーリカ「ん・・・・。すー・・・。」 俺は頭を悩ませていた 正直俺はなにもできないし、いつもなにか考えているわけでもない しかし最近になって頭をヒートさせそうな事項が何度も頭の中をめぐっている ――世界を選ぶこと たしかとあるSSでも同じようなことがあった あの人はたしか・・・ストライクウィッチーズの世界を選んだ 俺もあのときは共感したものだ 俺は元の世界にいるより断然ここが楽しいと思った あの人のようにいちゃいちゃしたいもんだと悶えていた まぁ実際は少し此処にきたときに期待はしていた 俺「でも・・・今頃悩んじまうとはな・・・。」 俺はこの世界の人間ではない、本来いてはならない存在 ここを俺が選べば、なにかが変わってしまうかもしれない 俺のせいで・・・なにかが変わって、なにかを失ってしまうかもしれない 俺「それだけが怖えぇよ・・・。」 ストライクウィッチーズの本やアニメの中じゃハッピーエンドであったのを俺はよく覚えている だが・・・だが俺がいた場合はどうだ? 俺がいることで悪い結果を生み出すのならば、俺はこの世界に、みんなの中にいたくはない しかし俺の気持ちは・・・欲望は・・・ 俺「この世界にいたい・・・!」 その一心だ 理由は一つじゃない みんなと笑って一緒にいたいってのも一つの理由だ でも大きな一つの理由は・・・俺の隣にいるこの少女を、守りたいと思っていた 高慢で傲慢だと思う 正直、この強くてかわいい悪魔が大好きだ 最初は、ただ好きだったってやつが、今はこの子が本当にいとおしい 俺「でも俺なんかがそばにいていいはずがないよな。」 俺はあの世界じゃ、いわゆる落ちこぼれのクズだ この世界には俺よりもっといい人がたくさんいるはずだと思う・・・ 俺の頭はヒートしそうになっていた 感情がうずまき、理性がそれを鎮めようとする この世界、501、エーリカの隣にいたい でもこの世界、501、エーリカの隣にいられる存在ではない 二つの壁が俺を押しつぶそうとしていた ~~~~~~~~~~~~~~~~~ エーリカ「ぅん・・・?ふぁぁ~。俺、おきてたの?」パチパチ 俺「ああ、今さっきな。よく寝たか?てかどうしてここで寝てる?」ナデナデ エーリカ「俺の部屋にきたら、俺が寝てたから私も眠たくなってきて、ついゴロリとなったらいつのまにか・・・。」 俺「まったく・・・。男の部屋で寝たら、襲われると習わなかったか?」 エーリカ「俺はヘタレだから、大丈夫だよ~。」ニヤニヤ 俺「くっ!まぁ・・・いいわ。ちょっと外でも散歩するか?」 エーリカ「う~ん、いいよ!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~外、海辺にて~ エーリカ「そういや俺知ってる?ロマーニャ方面に向かってるネウロイが最近多いの。」 俺「ああ、気づいてるよ。なにかありそうだ。」 エーリカ「・・・今日実は夕食後にブリーフィングがあるんだ。俺ももちろんでてもらうらしいけど。」 俺「・・・なにかあったのか?」 エーリカ「実はロマーニャに向けて巣から空飛ぶ戦艦みたいなのがでてきたんだよ。」 俺「なんだってーーーーー!?で、撃破命令が下ったか。」 エーリカ「そうだよ。大型なんかよりもっと大きいよ!うーんと、赤城より少し大きいくらいって聞いてる。低速で進行してるらしいよ。」 俺「おおきいな・・・。じゃあ作戦開始は明日朝からだな。」 エーリカ「そうなるね。ねぇ俺・・・。・・・・・・・。俺!明日がんばろうね!」 そのとき何か言葉を止めたのに気づいた でも詮索しなかった 俺「あ、ああ。がんばるさ。いつもどおりやれば、倒せる。」 エーリカ「そうだね~。ふふふ、とりゃ!」 エーリカがごまかしまぎれにだろうか、俺を海の方へ向かってドンと押してきた 俺を落とす気だろうが、そうはいくか! 俺「まだまだ!とりゃ!」 俺はエーリカの手をつかんで、道ずれになるように引っ張った ずぶぬれになる瞬間俺の目の端に・・・海に光が生じたのが見えてしまった 感覚的に一瞬で理解した やめろ・・・嫌だ!やめろ!やめろ!! この手を離したくは・・・! ないんだ!!! ...............でもそれも叶わない .............俺はその世界から存在が消えた ~~~~~~~~~~~ 私は俺に一気に腕をひっぱられて、音をたて共に海に突っ込んでずぶぬれになってしまった エーリカ「あははは!ひっぱらないでよ!・・・あれ?」キョトン 一瞬なにが起こったのかわからなった 俺がいない、消えた 俺が・・・いない・・・ なら一つしかない 私は、俺がずぶぬれになる瞬間さびしそうな顔をしたのを思い出す 私ははやくにも察した 頭の回転が速いというのは嫌になる エーリカ「えっ・・・。・・・・・・あ・・・なんだ・・・帰っちゃったのか・・・。・・・ひどいじゃん、突然消えるなんて・・・。」 エーリカ「消えちゃった・・・。俺、帰っちゃったんだ・・・。」 顔の海水を払おうと手を添える でも払いたかったのは予想もしなかった突然の虚無感と空白感 エーリカ「結局なにもないままいなくなっちゃった・・・。あはは・・・。せっかく大切なこと言おうと思ったのに。」 帰るのが嫌なら私と一緒にいてよ、と エーリカ「馬鹿・・・。だったら最初からこの世界に・・・・私に会いに来るなよ・・・。私のそばにいるなよ・・・。」グスッ なぜかさびしさが襲ってきた でも・・・これでいいんだよね・・・? これが本来あるべきなんだよね? 私はそう心に押し付けていく エーリカ「あ、は、はやくもどらなきゃ!風邪ひいたら明日困る・・・し・・・。」パシャ .......私は立ち上がれなかった 仕方なくだらけた体をその場に残し、海に浸かりながらぼーっとしていた ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~俺世界、海辺にて~ 空が見える・・・暗い空だ・・・ 「・・・。なにしてたっけ・・・?」 俺はわかっていた、この世界に戻ってきたことを 「ははっ・・・。なんだよ、あんなところで戻らせるなよ・・・。あのあと、きゃっきゃうふふみたいな展開だったんだぜ?」 俺は海辺で横たわって空に向かってむなしくつぶやいたが、もちろんなんとも返ってこない 「・・・くそっ!あんなところで帰らせるなら、はじめから俺をあの世界につれていくんじゃねぇよ!」 だれともわからない全知全能の男を恨む 「・・・もしかして夢だったのか?俺が・・・あの話に影響されただけだってんのか?いつもの妄想だったってのか?」 信じたくない・・・! 信じるもんか! 最後ににぎった手の暖かさが・・・この手に残った温かさがニセモノだと思いたくない! 「はっ!ならもう一度もぐればいけるんじゃないか!?」 俺はそう思っていそいで、立ち上がって、海にもぐりこむ 少佐の訓練のおかげで泳げるようになっていたことを理解して、あれが嘘ではなかったことがわかった あれが嘘ではないことはわかったが・・・光が一向にみえてない 夜空のようになにも、一条の希望の光さえない 俺は・・・すぐにあきらめた 今のでわかった 一度だけのチャンスだったことが なんだってんだよ・・・ 「ほんとなんだってんだよ・・・。」 「なんだってんだよ!あれだけッ!あれだけあの世界で満喫させといてこれかよッ!」 「ふざけんなあああぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!」 またなにかを失った俺は、あの世界に行く前の俺に逆戻りした そう、さびしく誰にも必要とされない無用な男に戻った あたりには、男の悲痛な叫び声がひびいていた
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/2304.html
―――ツンデレとは? そう聞かれて、ツンデレの定義・概要・特徴を事細かに説明できる人間はどれほどいるのだろう。 いや、私は別にツンデレの概要を説明できる人を探したいわけじゃない。 私が知りたいのは『ツンデレの概要』の方だ。 「むふー、ホントかがみはツンデレなんだからー」 「ツンデレ攻略なら任せてよっ!!かがみで慣れてるし」 「あ、かがみ。今デレ期?ねぇ、デレ期?」 上記全て私の親友であり恋人のこなたの言動である。 何かにつけて人の事をツンデレ扱いするコイツだけど… そもそもツンデレの意味を分かっているんだろうか。 この高校に入学して、こなたと出合って、友達になって、好きになって、最終的には付き合っているわけで。 出合ってからだから早2年、「ツンデレ、ツンデレ」いい続けられたら私だって気になる。 試しにインターネットで「ツンデレ」を検索してみた結果。 ツンデレ 普段はツンと澄した態度を取るが、ある条件下では特定の人物に対してデレデレとイチャつく。 また、好意を持った人物に対しデレッとした態度をとらないように自らを律し、ツンとした態度で天邪鬼のように接する性格や人格のこと。 (※参照 ウィキペディア) うん、確実に私はツンデレじゃない。 そりゃ好意をもった人物、こなたと二人きりになったら了承もなくベタベタくっつくけど、別にツンとした態度で自ら律しようとはしてないし、普段からこなたにツンとした態度をとってるわけじゃない。 というか、 と る わ け な い 。 あんな可愛い奴、なかなかいないわよ。 キスする時ガチガチに緊張して私の袖を震えながら掴んだり、キスした後に蕩けたような瞳を私に向けたり、学校じゃ見せない妖艶な表情で私を呼んだり… ん?学校じゃ見せない? 紅潮した頬とか、キスをねだる声とか、全部私にしか見せないわけで。 そのくせ、学校じゃ人をツンデレツンデレとからかってくるこなた。 えっと………もしかして。 「こなたってツンデレ?」 「………このシチュで言う発言じゃないよね、絶対」 そう言って私の鎖骨辺りからジト目で私を見上げるこなた。 ―――えっと、このシチュ…というと? 「どう見てもっ!!誰が見てもっ!!!かがみが私を押し倒してるようにしか見えないよっ!!」 プイッと叫びながら顔を背けるけど、その頬は少し赤くて。 そういえば、と思考を巡らす。 こなたの部屋で勉強しようってことになって、「じゃあ泊まって行けば?今日お父さんもゆーちゃんもいないし」って言われて、頭の中で何かがちぎれる音がして、目の前にいるこなたを抱き締めてベッドまで運んだ…ところまでは思い出した。 「いや、その結果がこれだよ」 こなたが私の言葉に呆れたように溜め息を吐く。 あぁ、そうか。脳内ではツンデレ云々の討論してたつもりが、本能の方ではこなたを押し倒していたらしい。弱いな、私の理性。 「っん…でさ、か、がみ…っ」 「んー?」 「っぁ!! まっ、ちょ…待っ、て」 本能の赴くまま行動しようと普段は隠れて見えないこなたのうなじに指を這わせていると、こなたから制止の声があがった。 「どうしたの?」 「いや、どうしたの?じゃなく……ひゃっ!! んっ、と、ともかく…指っ!!ゆびストップ!!!」 「……仕方ないわね。で、どうしたのよ?」 しぶしぶうなじから指を離すけど、手持ちぶさたになった左手をそのままこなたの髪へと移す。 ホント、手入れとかして無いくせにサラサラで羨ましい。 「い、いや…あのさ、一応まだ上にお父さんいるし、隣りにはゆーちゃんいるから……続きは夜にしない?」 まさかのお預け宣言。 急所&属性にヒットして攻撃力4倍のアタックが私にふりかかる。 少し汗ばんだ皮膚で、潤んだ瞳で見上げられて「待って」宣言をされる辛さがお分かりだろうか。いや、私は分かりたくもない。 「かがみとの事、知ってるとは言え……さすがに声聞かれるのは恥かしすぎるし」 モジモジと私の裾を握って手を動かす。…可愛い、いや可愛すぎるでしょ。 「声聞かれるの、恥かしい?」 「は、恥かしいにきまってるジャンっ!!!」 緊張してるのか最後に声が裏返った。……襲いたい。 それにしても、こなたがこんなに恥ずかしがるなんてなかなか見ない光景だ。 普段は猫口で余裕満々で人をからかうくせに…………… ん?待てよ。もしかして、これがツンデレ? さっきまで討論されていた脳内に戻ってみると、議長と書かれた席に座った私が『真偽を確かめるべし』とかいうプラカードを持っていた。ナイス、議長の私。 「…こなた」 自重しないことで定評のある現実の私はこなたの名前を呼び、そのままその柔らかそうな唇に口付ける。 「んむっ…!!」 キスされると思ってなかったのか、それとも待ちわびていたのか一瞬開いた唇に舌を忍び込ませた。 「っん、んく…」 歯茎に沿ってうわ顎の方へ舌を動かすとピクッとこなたの肩が反応する。 うっすらと目を開けてみると、ギュッと瞳を閉じて何かに堪えるこなたが見えた。 それがすごい嬉しくて、そのまま欲望に素直に胸の方に指を下ろす。 「んんっ、か、…がみっ」 小さいながらも弾力性のある胸をもみほぐすように指に力を入れると、絡めていた舌が離れそのまま唇を離された。 「かがっ…ひゃぁ、も、ぉ…ヤバイ、っぁ…て」 私も色々ヤバイ。理性とか理性とかあと、理性とか。 なんとかこなたをその気にさせようと頭を駆使する。 あ、そうだ。この手があった。 100発100中でこなたをその気にさせる方法。 「こなた………嫌?」 我ながら名演技だと拍手喝采を送りたくなるような表情でそう問い掛けてやる。 こなたは私のこの表情に弱いらしい。 『困ったように笑いながらそんなこと聞くかがみは卑怯だよ、絶対卑怯だよ』 いつだか事後の後に言っていたこなたの言葉。 私がこなたに弱いと同じで、こなたも私に弱いと言ってくれて凄い嬉しかったのを覚えている。 以来、こなたがノリ気じゃない時は必ずと言ってもいいほどこの手を使う。 卑怯?要は勝てばいいのよ。 「うぅ~…」 恥ずかしそうな、でも困ったように視線を動かしていたこなただけど。 「いや、じゃない…よ」 と照れ隠しのつもりかそのまま軽くキスをしてくれた。 これで私を止めるものはない。 心の中で変な勝利宣言をして、先程から痛い程に主張しているこなたの胸の先端へと舌を伸ばす。 「っくぁ、はっ…ぁ」 グニグニと舌で押し込んだり吸い上げたりする度、ビクンと腰を浮かせるこなた。 上目遣いでその表情を見ていると、バチッとこなたと目が合って…一瞬にして逸らされる。 耳まで真っ赤になっているところを見ると恥ずかしがってるってことは分かるんだけど。 なんか面白くない。 なんとかコッチに目を向けさせようとグッと上体を持ち上げてキスをした。 さっきのキスでうっすら濡れている唇の表面が気持ち良くて、執拗に舌で舐めるとチョンと熱いものが舌先に触れた。 「…?」 口が塞がっているので少し首を動かして行動の理由を促すと、チョイチョイと数回舌で小突かれる。 あぁ、なるほど。唇じゃなくて舌を入れて欲しかったと。 その些細すぎるおねだりが可愛くて愛しくてそのまま乱暴なくらいにこなたの口内を犯す。 「っは…んぁ、かが…ふぁっ…」 重力に沿って私の唾液がこなたの口内へと移る。 もうどっちのものか分からないその唾液をコクコクと飲むこなた。 飲みきれなくて口の端から零しているソレを舌で舐めとりながら、熱くなったソコへ引き寄せられるように指を動かす。 クチュと布越しでも分かるほどに濡れている熱源を上下に動かすと、こなたが腰を浮かせてのけ反る。 「あっ…か、がみぃ、んひゃぁ…!!んっ、…ぁ」 役目を果たさなくなった下着をショートパンツと一緒に脱がし、ソコに指を入れようとした瞬間。 目の前を過ぎったのはプラカードを持った議長の私。 そうだ、そう言えばこなたがツンデレなのか確かめてなかったじゃないか。 興奮しているのに冷静な頭が理性と本能の間で揺らぐ。 でもどうやって確かめようか… 「こなた……どうして欲しい?」 あれ?なんか口が勝手に… 「ふぇっ!?…ん、ぁっ…」 驚いてるこなたを尻目にそのまま指を上下に動かす。 トロトロと溢れ出す蜜が私を求めるように指に絡まって、もっとこなたを乱れさせたいと言う気持ちと焦らしたいという気持ちが交差して。 「か、が…みぃ…んくっ、ぁぅ、んんっ…」 膨らんでいる隠核を親指でグニグニと押し潰しながらこなたの頬にキスを落とす。 「ね、どうして欲しいの?」 そのまま顔をずらして耳元で囁くように問い掛ける。 プクッと柔らかそうなこなたの耳たぶを舐めてやると今まで以上に身を強張らせる。 「くはっ、ひゃ…かが、み…も…っ!!」 何かを求めるように切なげに私の名前を呼ぶこなた。 「……っ」 負けるな私。もう少しでこなたからのおねだりというレアアイテムが待ってるんだ。こんなところで負けちゃ…いけな、い。 なんとかこなたからの切望を聞く為に、見せびらかす様にこなたの愛液がついた自分の指を舐める。 甘いような、独特なこなたの味が口内を広がって、それだけで意識が遠のきそうになった。 「…っ!!かが、みっ…分かったからっ、言うからぁ…」 自分のソレを舐められている行為を見るのが耐えられなかったのか、こなたが真っ赤になって私の指を掴む。 潤んだ瞳を私に向け、そのまま私の指を自分の唇に乗せて… 「かが、みぃ………いれ、て」 そう囁かれた瞬間、こなたの手を振り払うようにしてその指をこなたの濡れたそこに沈めた。 もう何も考えられない。 ただ目の前にはこなたがいて、私だけが見ることができる乱れたこなたが私の背中に爪を立てて、色のついた声をあげている。 「ひゃ…あ、ぁっ、かが…ん、あぅっ」 グチュグチュと卑猥な水音が脳まで溶かしていくようで。 私の名前を必死に呼ぶこなたに答えるようにその口を自分の唇で塞いだ瞬間。 「~~~~っは!!ぁぅ、はっ…」 のけ反っりながら体を震えるこなたを抱き締め続けた。 「…結局、分からなかったわね」 「なにが?」 独り言のつもりでついた言葉に機嫌が悪そうな声で聞き返された。 時刻は20時半、あれから3時間くらいしかたってないけど私達はまだ裸のままでベッドの中に身を沈めている。 「…………」 私に背を向けるようにして寝ているこなたを後ろから抱き締めてみても反応なし。 まぁ、確かに私が悪かったわよ。 おじさんもゆたかちゃんも今はいないけど、最中は家にいたし、多分こなたの声も聞こえてたと思う。 それを分かっていながら行為をしたことに拗ねているのだ、この小さな恋人は。 「……こなた」 「なに?」 「まだ、怒ってる?」 さっきの勢いはどこへやら、機嫌が悪い猫をなだめるように慎重に相手の反応を見極める。 「……怒ってないけど」 「けど?」 「さっきかがみが言ってた続き、言ってくれたら許す」 現金な奴め。 チラッと私の表情を伺うように私を一瞥するこなたを抱き締めながら、 「アンタが、ツンデレかどうか」 と囁くと、べ、別にツンデレなわけじゃないよっ!!!とかネタなのか本音なのか分からない叫びを残すこなたを見て、あぁやっぱりコイツはツンデレなのかもしれないと考えた私を誰か止めて下さい。 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-09-28 00 43 06) 最高だっ! -- 名無しさん (2010-08-13 21 27 12) 止 め ま せ ん wwww -- 名無しさん (2010-06-22 22 34 42) 受け身でツンデレのこなた可愛すぐるwwwもう最高です!! -- 名無し (2010-06-21 13 55 17) 受けこなgj この一言に尽きる -- 名無しさん (2010-03-23 21 27 16) 萌え萌え~・・・・・キュン!!じゃない、ズッキュンだなこれはwww -- 名無しさん (2009-10-27 13 38 35) はぁ~受けこなた最高ぉ この病気は絶対なおってほしくないやっ -- 白夜 (2009-10-27 07 07 11) 受けこなた最高!作者さんGJ! -- 名無しさん (2009-07-21 20 46 47) こりゃすごいっスね。「こなた………嫌?」 の後、耳まで真っ赤になっているところを見ると恥ずかしがってるってことは分かるんだけど。 ってところ、キュン死しそうになりました(〃〃) -- 紅 (2009-02-12 19 18 31)
https://w.atwiki.jp/xbox360score/pages/1693.html
Assassin s Creed III アサシン クリード 3 項目数:50 総ポイント:1350 (1000+100+90+75+85) 難易度:★★☆☆☆(〜950) ★★★☆☆(1000) 2022年10月1日にオンラインサービス終了。実績取得不可能に 2023年12月20日ごろからオンラインサーバーが再稼働したとの報告がTAに上がっている https //www.trueachievements.com/forum/viewthread.aspx?tid=1520275 北米・香港等海外で配信されているシーズンパスは、日本語・中国語・韓国語版に互換性は無く使用不可とのこと。 The season pass is not compatible with the Traditional Chinese / Japanese / Korean version of AC3. ※注意※ サブイベントが進行しない、マーカーが表示されない、収集物の%表示がおかしい等、さまざまなバグが報告されている。 パッチも配信されているがまだ未解決のものが多数あり、また発生条件や回避方法が不明(不可)のバグもある為、 「追跡完了」実績を狙うのであれば、セーブデータのバックアップを取りながら進めるのを推奨。 DNAトラッカーを100%埋める事で"追跡完了"が得られ約40~50時間前後。 マルチプレイモードの全実績解除に約5~10時間。 http //www33.atwiki.jp/aciii オフライン:920 突然の目覚め アニムスに再接続する 10 正直者の運命 テンプル騎士団の扉を開き、デズモンドの運命を知る 20 謎の訪問者 シークエンス1と2を完了 20 リンゴはいかが? シークエンス3を完了 20 英雄の誕生 シークエンス4を完了 20 騎士が泣いた日 シークエンス5を完了 20 紅茶は英国紳士のたしなみ シークエンス6を完了 20 白目を剥く シークエンス7を完了 20 囚われの狼 シークエンス8を完了 20 海路なら2つを シークエンス9を完了 20 残酷な予想 シークエンス10を完了 20 難しい結末 シークエンス11を完了 20 真実の結論 シークエンス12を完了 50 完璧主義者 メイン・ミッションを100%完了する 50 非凡な人 平民のエンサイクロペディアを完了する 10 特許申請済 フランクリンの発明品を1つ作り、飾りとして使用する 10 ホーム・パーティー 職人を勧誘し、ホームステッドに定住するのを確認する 10 完全集合 オプションのキャラクターが、ホームステッドに定住するのを確認する 20 元祖ゲーマー ホームステッドでファノローナ、モリス、ボウルスのゲームに勝利する 20 拍手喝采 ウォルコット砦を探索する 20 宝探し オーク島の謎を解き明かす 30 乗りかかった船 アキーラ号ですべての海洋ミッションを完了する 40 請負人 12の私掠船コントラクトをすべて完了する 20 移動式住宅 アキーラ号をアップグレードする 10 会員限定 クラブに招かれる 20 名誉会員 いずれか1つのクラブで、すべてのチャレンジを完了する 30 大衆の味方 ボストンかニューヨークのすべての地区を解放する 20 土壇場 ボストン、ニューヨーク、フロンティアへ部隊を送る 10 風に吹かれて ベンジャミン・フランクリンの1つの年鑑のページをすべて集める 20 追跡完了 進行状況トラッカーのすべてのエントリーを完了する 50 関連タスク完了 進行状況トラッカーの50%のエントリーを完了する 20 串焼き マスケット銃でダブルアサシンをする 20 サーカス 大砲一発で15人の番兵を倒す 10 捕食者 ロープダートで5人の敵をつるして倒す 10 プリンス・オブ・シーフ 護衛を倒すことなく部隊をさぐる 10 定められた運命 5回人を盾にして砲撃をブロックする 10 猟師狩り 警戒度高の状態になり、その状態のままイェーガーを10人倒す 20 極めて優秀 弟子をアサシンのランクに育てる 20 クーリュール・デ・ボワ 無傷の毛皮をすべての種類の商店で交換する 10 目撃者 猛獣が敵を倒すのを目撃する 10 Fin. ~終わり~ クレジットの後にアンロックされるエピローグ・ミッションを完了する 30 秘密の実績 縦横無尽 現代-摩天楼を完了 20 親愛なるダディ 現代-スタジアムを完了 20 終了間近 現代-アブスターゴを完了 20 クラウド時代 すべてのピボットを探しアニムスをクラウドにシンクさせる 20 オンライン:80 アブスターゴ・エンターテインメント マルチプレイでレベル20になる 10 ハンター/キラー マルチプレイ・ウルフパックのマップでシークエンス10に到達する 20 勝利チーム マルチプレイのゲームセッション終了時に勝利チーム側にいる 20 特別仕様 マルチプレイのプロフィールとキャラクターをカスタマイズする 10 真実は暴かれる ストーリークエストでハッキングされたアブスターゴのビデオをアンロックする 20 DLC「一騎当千」 (1029円 / 海外版シーズンパス):100 一人は皆のために 任意の追加キャラクターで20回復活させる 25 新たな挑戦者 各追加キャラクターでマルチプレイのセッションをクリアする 25 会心の一撃 3人の追手を任意の追加キャラクターで気絶させる 25 狼と羊 マルチプレイのウルフパックで任意の追加マップをクリアする 25 DLC「ワシントン王の圧政 エピソード1:悪名」(1029円 / 海外版シーズンパス):90 ありきたりなサプライズ 予期せぬ贈り物をもらう 15 羊の皮をかぶった狼 狼の衣を使用した状態で敵を25体倒す 15 開拓者 フロンティアのシンクロ率を100%にする 40 秘密の実績 ウェストポイント・ペイバック ベネティクト・アーノルドを倒す 20 DLC「ワシントン王の圧政 エピソード2:裏切」 (1029円 / 海外版シーズンパス):75 フリークエントフライヤー タカの飛行で1km移動する 15 新たな茶会 ボストンのシンクロ率を100%にする 40 秘密の実績 不意打ち パットナムを倒す 20 DLC「ワシントン王の圧政 エピソード3:償い」 (822円 / 海外版シーズンパス):85 余波 熊の力を使用して、敵を125体倒す 15 ニューヨーク、ニューヨーク ニューヨークのシンクロ率を100%にする 40 秘密の実績 First in the Hearts ワシントンを倒す 30 追跡完了 全フルシンクロに加えて宝箱、羽根、年鑑、地下トンネル、クラブチャレンジ等も全て終わらせる必要あり 総じて面倒な為、無駄な時間を省くために以下の要素をできるだけ意識したほうがよい。 ※輸送団が出現したら「素手」で襲いプリンスオブシーフを狙う ※伝令が出現したら殺さずにタックルで捕まえる。ギルドに入る前でもチャレンジクリアとしてセーブされる ※チャレンジには大金が必要なのでミリアムからビーバーの皮と熊の皮を仕入れ、転売して金を稼ぐ 海洋系のフルシンクロはフル改造でないと大変なので序盤からコツコツと輸送金策をした方が良い 宝箱のみでは確実に金欠になる。 非凡な人 ホームステッドにいる市民が特定の行動をしてる時に、鷹の目を使うと金色に光るのでLTでしばらく観察する ホームステッドミッションを進めないと行わない行動もあるので先に全て終わらせた方がいい 元祖ゲーマー ホームステッドミッションを進めると出現するミニゲーム ボウルは運が良ければ簡単に勝てるが、後の二つは実力次第 勝てない場合下の動画をトレースすれば勝てる ただし、当然ながらCPUの動きはある程度ランダムなので1回や2回ではこのとおり動かないので 何度か挑戦を繰り返す必要がある http //www.youtube.com/watch?v=98ck7At8r0w 大衆の味方 ボストンはSequence6中盤から解放可能。 ただし、マップに解放ミッションのマーカーが表示されなくなるバグがある模様(必ず発生するわけではない) 解放ミッション自体は、本来マーカーがある場所へ行けば出現するので、バグが発生しても実績の解除は可能。 串焼き マスケット銃を調達したら、二人並んでる番兵目掛けてRTを引いて走りながらX http //www.youtube.com/watch?v=4CIVMCAU5PI プリンス・オブ・シーフ フロンティアに現れる輸送団が対象 「倒すことなく」とされているが、正確な条件は「殺害せずに」の模様(誤訳?) よって、素手で襲えば真正面から挑んでもOK 沸き場所は複数個所(下記動画の他にも)あり、どこに沸くのかはランダム http //www.youtube.com/watch?v=XOXH-ZqxqQc http //www.youtube.com/watch?v=PYK8pnFCdZw http //www.youtube.com/watch?v=c3y3fIBGb70 定められた運命 Sequence2 Memory5の「サウスゲート砦への潜入」が楽。 奴隷解放後、一斉射撃を人間の盾で防ぐチュートリアルがあるので、リプレイで回数を稼ぐと良い。 クリア後でも、Memoryのリプレイで解除可。 猟師狩り 街中で大立ち回りしてれば勝手に寄ってくるから、思うがままに倒すだけ 敵を全て倒すとリセットされるので、敵が一人になってしまったら他の敵を探す 拳闘チャレンジ3で「イェーガーから武器を奪い10人倒す」という項目があるので、これも意識しておくと後の作業がスムーズになります クーリュール・デ・ボワ ボストン、フロンティア、ニューヨークの各三店舗、計九店で毛皮を売る 毛皮は無傷でさえあれば、一種類で良い http //www.youtube.com/watch?v=fj_u9Pym0As 土壇場 輸送隊でボストン、フロンティア、ニューヨークの商店と取引すればいい 一回で3都市と取引でOK 目撃者 山猫や狼などが人間を襲う様子を目撃する 猛獣出現エリアの街道近くで待機するか、兵士を挑発して山奥に誘い込むことで解除 上記の方法の他にも、特定の場所に行けば解除することが出来る http //www.youtube.com/watch?v=pSQmxzLAfy8 ハンター/キラー シークエンスは25まであり、シークエンス10は適当にプレーしても簡単に到達出来る。 また、オフラインモードでも解除可能 真実は暴かれる 説明がわかり辛いが、アブスターゴ・ストーリーで確認できるハッキングビデオを1つアンロックすれば良い。 ハッキングビデオはランクを上げると解除条件が表示され、そのチャレンジを達成する事で解除出来る。 簡単なのは、レベル1で表示される「アブスターゴ社開発日誌1」の「不屈なる者」と「肉食鳥」のチャレンジ。 ウルフパックでランクを上げつつ、エア・アサシンを意識すれば達成可能。 チャレンジを達成した瞬間に解除を確認。 なお、ウルフパック(招待限定)を選べば1人でもゲーム開始可能。 XPやチャレンジの回数もカウントされるので、上記チャレンジ狙いはこちらの方がやりやすいかも。 追加実績:一騎当千 追加キャラクターは「総督」「高地連隊兵」「姿なき狼」の3人。 キャラクター選択画面では名前が表示されないので、事前にカスタマイズでキャラを確認しておくと良い。 一人は皆のために 追加キャラクターを使用し、気絶攻撃された仲間をBボタンで救助、これを20回。 プライベートのチーム戦でも解除可能。 新たな挑戦者 ウルフパック(招待限定)にして、時間切れまで放置が簡単。 会心の一撃 トレーニングのイントロセッション3で解除可能。 気絶させたらBボタンで再挑戦を繰り返すだけ。 狼と羊 (招待限定)のソロプレイでも解除可。ターゲットが少なくなるので、慣れてしまえばクリアは楽。 また、マルチプレイの場合は途中参加でも解除可。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/53713.html
登録日:2023/03/29 Wed 10 51 53 更新日:2024/09/14 Sat 18 17 22NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 アメリカ カメラ キン肉マン クール シリコンバレー チート ビデオ ビデオカメラ マックスター ミスター・VTR 小林俊夫 戦略家 最強候補 機械超人 次鋒 無機質 王位争奪編 超人 超人レスラー 飛翔チーム 高潔 フフフ……キン肉マンよ。 おまえの試合ぶりはたっぷり研究させてもらったぜ。 ミスター・VTR(*1)とは、『キン肉マン』の登場人物。 ◆プロフィール 所属 機械超人/飛翔(マリポーサ/ひしょう)チーム 出身 アメリカ・シリコンバレー 身長 190cm 体重 790kg 超人強度 5400万パワー/280万パワー(旧設定) 年齢 21歳 声 小林俊夫 ◆構造 頭部:ズームアウト・ズームイン・カメラ 撮影した相手の画像の縮尺を変えることで実際に相手の大きさも変える。 胸:スピーカー あらゆる音を出して相手を威嚇する。 腹:シーン・チェンジャー・モニター シアターに映る相手の背景を変化させ、その背景を現実に反映させる。 腰の一部:静止ボタン 腰のビデオデッキに付いているボタンの一つ。 カメラで映した相手に使うと、その動きもストップさせられる。 左腕:予備ビデオ入れ 「シーン・チェンジャー・モニター」用のスライドやビデオが入っている。 右腕:収録マイク 超人格闘技の名勝負が録音されている。 ◆概要 『キン肉マン』の最終章【キン肉星王位争奪編】において《飛翔》(マリポーサ)チームの次鋒として初登場。 様々な撮影機器を人型にくっつけたような見た目をしている機械超人。 アニメでは首や胴体が独立して360度回転するなどより機械っぽさが強調されている。 実際そのボディは自由に分離・合体が可能で、先鋒であるホークマンの試合中は数台のビデオカメラに分離した状態でキン肉マンの実戦データを撮影し自身の出番が来たときに備えていた。かなりの戦略家である。 片腕がマイクなために通常のレスリングなどまったくできそうにないが、 試合という状況そのものを一連の映像に見立てて思うがままに編集可能というAviutlの如き反則的な特殊能力を持つ。 ある意味VIEWTIFUL JOEの大先輩。 機械超人の傾向か気性はクールで無機質だが、チートな能力とは裏腹に相手を一方的にいたぶる事は好ない高潔な性格(ストップアクションを自分で解除した) また飛翔チームのご多忙に漏れずマリポーサへの忠誠心は強く、リングサイドからも賛辞を受けると 「おほめいただき光栄です、キン肉マンの息の根をごらんにいれますからその後にもう一度お褒めください!」と意気込み「ありがたき幸せ」と恭しく一礼するなど、ある種狂信的といってもいいほどマリポーサに心酔している。 「いつ見ても素晴らしい出来栄えだ」とシーンチェンジャーを評しているあたり、マリポーサとはある程度の付き合いがあったようである。 チーム全体の利益を考えて行動し、形成不利になったキン肉マンとの戦いでは心中覚悟の作戦に出る、後続のミキサー大帝を勝たせるために重傷の体を押して最後の仕事をこなすなど、イロモノでトリッキーな見た目とは裏腹に仲間思いで高潔な性格をしている。 ◆活躍 劇中ではホークマン戦を撮影して得たデータを分析しキン肉マンとの試合に臨む。 手始めに「アクション・ストップ」でキン肉マンの動きを止め一方的に攻めるが、無抵抗の相手に攻撃しても面白くないとすぐに解除。(アニメでは紆余曲折ありスグルが自力で攻略、下記参照) 「シーン・チェンジャー」で猛り狂う大海原を作り出し、さらにその中に大渦を発生させてキン肉マンを沈めようとするも、難破船の破片をサーフボード代わりにして脱出される。 諸共海に落とされそうになったところで今度は氷山地帯に切り替え、キン肉マンを氷山に叩きつける。 更に「カメラレンズズーム・アウト」でキン肉マンを縮小させるが、氷山の破片で光線を反射され自身も縮小することになってしまい慌てて解除。 最後は全パワーを使ってのシーン・チェンジャーで噴火した大火山地帯を作り出して相討ちを狙う。 アニメでは火山地帯に切り替えた意図をマリポーサが見抜き鎮痛な面持ちで見守り、VTRも死を覚悟した台詞をハッキリと口にするなど2人の信頼関係とチームへの献身を窺える台詞が追加されている。 「死んでも逃げるものか…!残ったエネルギーの全てを賭けて美しい地獄を見せてやる!」 「ミスターVTR…キン肉マンと心中する気だ…」 しかし、「新キン肉バスター」で映像編集の効果範囲外に離脱され、さらに落下の勢いを加えた「超人絞殺刑」でトドメを刺された。 これで退場と思いきや、続くミキサー大帝戦の時も生存しており、大帝のパワー分離器によって吹き飛ばされたキン肉マンの行き先が超人墓場であることを告げる。 その後キン肉マンの動向をモニターで追うが、超人墓場を脱出したキン肉マンがなぜかそこを突き破って出て来たために致命傷を負う。 それでも大帝の勝利のために状況予想装置で細工を行い、本来ならキン肉ドライバーによってミキサー大帝が倒されるシーンをカット。 仲間の勝利を確信して「こ……これで……心おきなく、死ねる……」と言い残し、漢らしい死を遂げた。 これによりキン肉ドライバーは不発に終わり、逆にミキサー大帝がキン肉マンにエルボードロップを決め勝利している。 この状況予想装置の編集機能を使えば、理論上はあらゆる敵に勝てる。 そのため「ペンタゴンとVTRを副将大将にしとけば楽勝」と言うのがリアリストの総意。 しかし、一方的にいたぶるのが好きではないその高潔さから編集してくれない可能性もある。 「強過ぎる能力をあえて制限している」と言う言葉がここまで似合うキャラもそういないだろう。 また飛翔チーム内ではキングザ100トンに負けず劣らずマリポーサに忠義を尽くしており、私心を出すキャラクターでもないので、あくまでのそのチート能力を行使するのは主君の命令や利益を優先する時だけなのだろう。 ちなみにゆで嶋田曰く、ステカセキングと戦ったら「機能が多すぎてどれから試すかでスキを突かれそう」との事でステカセ有利らしい。 小説『四次元殺法殺人事件』では 小説の重大なネタバレがあります。ご注意ください。 マリポーサの王位襲名を諦めきれず、キン肉マンを殺害し王位争奪戦を再開させる計画を立て、正攻法では勝てないとの判断からスーパースロー再生機能を利用したトリックで超人殺人を実行した。 ミートに真相を暴かれ事件は解決した……と思われたのだが、下準備として地球全体をカメラに収めジャンルをミステリーに変更していたことが判明。新たな超人殺人が発生したところで物語は締め括られた。 ◆得意技 アクション・ストップ カメラに映った相手の動きを静止ボタンで止める。 この能力だけで最強になれるのでは 原作では唐突にフェアプレー精神を発揮し「ただいたぶるのは面白くない」と自発的に解除スイッチを押すのだが(この項目に於ける”高潔”の所以) アニメでは流石に変更されミートのアドバイスをヒントにキン肉マンが自力でスイッチを押し攻略、という内容になっている。 …ただし、その内容は「首から下がストップしてボストンクラブにかけられたキン肉マンが必死に首を回して舌でスイッチを押す」というちょっとコミカルなもの。 多少の汚れも故障に繋がる機械超人としてはやはりたまらないようでVTRは試合中にも関わらずキン肉マンそっちのけで舐められたボタンと周辺のモニター部分を布でめちゃくちゃ丹念に拭き取りマリポーサに注意された。 「ミスターVTR…掃除は後だ」 シーン・チェンジャー 相手の映った映像の背景にスライドを差し込んで様々な環境を作り出す。いわば『背景レイヤ』の追加。 ただし、画面に収まった範囲の外には一切効果が及ばない。 上のチートすぎる時間停止よりもVTRの目玉の能力であるらしく、マリポーサは「いつ見ても素晴らしい出来栄えだぜ」と称賛し、更にアニメでは中堅以下3人でスタンディングオベーションの拍手喝采を贈っていた。(本当に仲良いなこいつら) 作中では 大海原(原作では海だけだったがアニメではジョーズよろしく人喰い魚が回遊している)→難破船の破片が飛び交う渦潮 氷山 火山地帯(自分も噴火山によるダメージの危険があるが相打ち覚悟) の3パターンを披露している。 カメラレンズズーム・アウト 通称『Z.O.』 。レンズから放つ光線で映した相手のサイズをズームアウトして実際に縮小してしまう。 しかし、反射されると自分も影響を受ける。 状況予想装置 レンズから放つ光線を浴びせた対象の状況を読み込み、その映像を元に早送りし未来の状況を見る事ができる機能。 更に編集機能も備わっており、未来の映像をフィルムとして出力したうえで、そのフィルムをハサミで物理的にカットすることでカットされた部分、本来なら起きていたであろう結果や時間をなかったことにできる。 つまりは超高精度の未来予測と限定的な未来改変の能力である。 追記・修正はアクション・ストップで相手の動きを静止ボタンで止めてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] もしもサイコマンが相手だったらマグネットパワーで撮影機器を破壊されて瞬殺になりそう -- 名無しさん (2023-03-29 19 17 58) これプロレスか?と疑問に思う突っ込みどころ満載の試合だが、彼自身の人柄は大好き。ギミック頼りの超人なのに好感度高い -- 名無しさん (2023-03-29 19 54 49) 未来を見て都合の悪い部分をカットする……キング・クリムゾンだよな -- 名無しさん (2023-03-30 07 56 38) キンクリと違って恐らく映像に映ってる範囲しか未来編集は出来ないんじゃ無いかと思うが何の問題も無いね。ジョジョと違って戦うのは基本的にリング上だけだし -- 名無しさん (2023-03-30 21 48 31) 四次元殺法殺人事件でまさか思いもよらないことをしでかすとは思わなかったね……完全にしてやられたわ -- 名無しさん (2023-03-30 21 55 13) 事実上キン肉マンに勝ったの彼だよなあ。隠れた強豪超人であった。 -- 名無しさん (2023-03-30 23 10 05) 実のところVTRがミキサー大帝を勝たせたこと自体はそこまで戦局に重要でもない。ロビンとテリーの参戦は完全に想定外だしそれを抜きにすれば100tとマリポーサでクソ力なしのスグルとミート君はほぼ確実に始末できる。だからこそ死に際を忍してでも万一の要素を取り除いて確実を期そうとしたVTRの忠誠心が際立つとも言える。 -- 名無しさん (2023-03-31 00 32 04) ※1 そもそも超神を含めてですらなお全超人中最強クラス集団である始祖と比較されること自体がおかしいんよ。むしろそこまでの相手でもなければミスターVTRに圧勝できそうな超人がいないってことやぞ -- 名無しさん (2023-03-31 01 40 30) ↑4 地球全体をレンズに収めることで世界レベルでの改変が可能とかヤバ過ぎる -- 名無しさん (2023-05-27 14 26 28) リソース必要なサンシャインと違って能力使用には何らかのエネルギー使うみたいだし、能力はチートでも強豪超人ならまぁ普通に勝ち目はあるだろって微妙な塩梅のキャラ -- 名無しさん (2024-06-12 23 12 19) ↑書き間違い。「サンシャインは砂化にリソース必要か不明」と書きたかった -- 名無しさん (2024-06-12 23 27 05) この人の能力かなり強い。 -- 名無しさん (2024-09-14 18 17 22) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/328.html
エンドレスイマジンブレイカー 《前提》 アニメ版偽海原編、恋人ごっこの後の話です。 アニメ版だと夏休みラストの午後が空白なので、そこを埋める?話です。 (んー、どこ行ったんだアイツ?)偽海原と戦っている際、落ちてきた鉄骨が妙な動きをした。御坂の力か?と思っていたのだが、だったら戦闘後、出てきてもいいはずだ。ところが、御坂美琴はいつまでたっても現れない。気のせいか、と思い、別れた地点のハンバーガーショップまで全力疾走で戻ったが、いない。(アイツの連絡先も知らねえし…参ったな)その時、携帯電話が鳴った。御坂美琴は、上条当麻の言葉を聞いて、いつまでも硬直していた。顔の火照りも戻らない。上条が探している気配があるが、とても姿を現せない。(落ち着け私!あんな言葉、深い意味なんてないっ!)しかし、次の瞬間また顔が緩む。そんなことを繰り返している間に、上条は消えた。『にゃー。カミやん、まだお嬢様とラブラブデート中かにゃー』「ラブラブじゃねー!色々あって……もう終わったと言えるかな。今から宿題やるから、土御門、お前の相手してらんない」『ほー、そんな事言っていいのにゃー?この土御門サマが宿題を片付ける格好のネタを持ってきたというのに』「なに!」『俺の知り合いが、今日の3時から2時間、バイト手伝ってくれる奴を探して』「ふざけんなテメエ!ますます宿題から遠ざかってるじゃねえか!」上条は土御門の言葉を遮って怒鳴る。『最後まで聞くんだにゃー、カミやん。報酬が宿題丸写し権だそうだ』「な…に?」『宿題は全校統一だから問題ないにゃー。丸写ししても隣のクラスの奴のを写すんだ、バレない。今まで接点ないしなー』上条の心がグラリと傾く。『ソイツも実は部長に丸写しさせて貰う予定らしい。4~5時間で終わるはずたそうだ。わざと間違えるテクニック付だぜい』上条に、他の選択肢は、なかった。(…俺には分かる。これは御坂美琴系のわがまま女タイプだ!)「アンタが手伝いに来てくれた上条クンね?あたしは部長の鈴宮ハルカ。説明はこのキャンがしてくれるから」「喜屋武です。土御門に無理言ったら君を紹介してもらって。来てくれてありがとう」「上条当麻です。まあ、報酬目当てっすけど、は、はは…」「ははは、そちらはお任せあれ。今日いきなり欠席が出たんでね、助かったよ。」すっと喜屋武が上条に近づき、耳打ちする。(実は、宿題の写しっこの話は部長にはまだなんですよ。機嫌が良くないとおかしくなるんで、今は内緒に)なんだかよくわからないが、上条は頷いておいた。他には女の子が二人いた。「朝日奈みるくでーす。よろしく」 えらく可愛らしい女の子だ。「…長渡ゆ→き。」 御坂妹とイメージがダブる…。「んで、内容は?」「デパートの屋上でぬいぐるみショーがあるんですよ。そこの着ぐるみに入って貰います」(うへえ、この炎天下でかよ)「といっても、思うほどにはキツくないですよ。なんせ、学園都市。素材などは最新だし、快適ですよ」上条はカエルの着ぐるみを選んだ。他は可愛らしい系だったが、このカエルはヒゲがあった。(これなら人気なさそうだ。ガキ共もあまり寄ってこないだろう)素材を触ってみると、カエルのくせにフワフワだ。ラビットファーというものらしい。やたら手触りがいい。しっとり感があるので、カエルの質感と言い張れなくもない。実際着てみても、思ったより快適だ。何より通気性がどういった仕組みなのか、非常に良い。衣類が密着する暑苦しさはあるが、これなら十分耐えれそうだ。しかも軽い。視界もメッシュ状であるが良好だ。なのに外からは中は全く判別できない。(すげえな着ぐるみの世界…学園都市がすごいのか。)ショーが始まった。とはいえ、上条のやることは、風船くばりと、適度にコミュニケーションを取るだけだ。一緒に写真をとったり、抱き上げたり。狙い通り、他のキャラより人気がなく、忙しさもホドホドだ。(これで宿題が片付くとは!ついにカミジョーさんも不幸の星から脱出!)しかし不幸の星は上条を見逃しはしなかった。…御坂美琴が、じっとこちらを見つめていた。―――時は数時間前にさかのぼる。ようやく落ち着きを取り戻した美琴は、上条を探したが、見つからない。(あんにゃろう…!)しかし、連絡先もわからず、トボトボと寮に戻る。放っておかれてしまった怒りと、あの台詞を思い出してのニヤニヤが混ざりあう変な表情をしながら。その道すがら、『ゲコ太』の文字が視界に入る。(なにっ!?)掲示板のチラシのようだ。どうやら15時から駅前のデパートでぬいぐるみショーがあり、ゲコ太もいるらしい。「……」(ヒマになったし、見に行こうかな…)決心すると、まず手許のハンバーガーを白井黒子におしつけようと、寮へ駆け足で戻る。常盤台中女子寮は、あの逢い引き現場の話で持ちきりだったが、早めに美琴が帰ってきたことで、(思ったより大した話ではない…?)という空気になったのは、美琴にとっては幸いであった。黒子が髪を逆立てて怒っていたが、「何あんなことで泡食ってんのよ、子供ねー。はいオミヤゲ」と、あしらって誤魔化した。美琴は適当に黒子の相手をしながら考えていた。(さすがに制服で、子供に混じってショーに混ざるのは、避けたい…)制服の下にTシャツを無理やり着て…外で制服脱いで。スカートも脱いで、Tシャツと短パンになれば…? 制服はロッカーに放り込んでおいて。おし、これでいこう!そうして、Tシャツに短パンの夏らしい軽装の御坂美琴が、デパートの屋上に現れた。目当てのゲコ太は、いた。しかし、子供たちがまわりにいて、近づけない。(う~。やっぱ恥ずかしい…)(あ、あれ御坂…だよな?)遠くから、といっても5メートルほどの距離だが、こちらを見つめている少女。さっき別れた時と格好も違う。ここにいるのも謎だし、見つめられているのも、謎だ。まさか中身は分かってないだろう。美琴の趣味を知らない上条には、全く謎の展開だ。(えっ?)風船を持ったゲコ太が美琴に手招きしてきた。上条としては、視線が気になるので、先制してみようと思ったのである。(…行くしか!)美琴はおずおずと近づく。手の届く場所まで来たが、上条は(中学生に風船は無いだろう)と思い、風船を渡すことをしなかった。代わりに、居住まいを正して、美琴に紳士的一礼をし、片手を差し出した。(なんだなんだ?)上条は美琴の明らかな変化に驚く。上条の片手を触りだすと、両手でスリスリし、あまつさえ上条の手の甲を、自分の頬に擦り寄せだした!(コ、コイツ…!なんかのマニアか!)美琴はうっとりしている。(中に人いるの分かってんのかコイツは…)全てそういうことが吹き飛んだ表情をしている。(気持ちイイ…!)美琴はトリップ状態であった。手触りが異常に気持ちいい。いつもの美琴ならもう少し分別があったろうが、今朝のこともあってテンションがおかしくなっていた。ためらいはあったが、頬に擦り寄せるともう、極上気分になり、…総てが飛んだ。(等身大ゲコ太ァ…)美琴は、ゲコ太上条の胴に狙いを定め、むしゃぶりついた。どぁーーーーーーーーーーーーーっ!上条は声にならない悲鳴を上げた!(御坂!胸!胸!ちょっとこら!お前はーーーーーーっ!)発展途上とはいえ、Tシャツの中学生に思いっきり体をすり寄せられた高校生。一瞬、上条の頭にエンゼルフォールでの乙姫美琴がよぎったが、破壊力はあんなものではなかった。「ゲコ太だあ♪」とつぶやきながら、ゲコ太上条の胸に顔を擦り寄せて、胴に手を回して胸を当ててくる。(無理!無理!)―その時、心の中に黒上条が現れた。『抱きしめちまえ』『え?』『どうせお前だとは気づかない。やっちゃえ』『いや、中学生相手に』『何をためらう。今だけじゃないか』『いや、硬派で売ってる自分としては』『何より、御坂は間違いなく喜ぶ。それに勝るものはあるまい』『…』白上条は屈し、美琴をぎゅっと抱きしめる…『ドガン!』爆発音が、二人を我に返させた。「ボクのだって言ってるだろ!」小学生低学年ぐらいの男の子が、手の上に炎を浮かせて、もう一人の男の子に怒っている。トリップしていた美琴だが、現状を把握するのは早かった。(パイロキネシス! LV2はありそう)あの歳であの威力なら、実力はトップクラスだろう。プライドの高い彼に、逆撫でする何かがあったのか。暴走しかねないため、下手には飛び込めない。周りは誰一人、動けない。(スタンガン程度の電撃を当てて…気絶はかわいそうだけど、しょうがないわね)と思ったその時、ゲコ太が飛び出した。「待っ…!」男の子は手を振りかぶって、炎をゲコ太に当てようとした。しかしその予備動作の合間に、一気に間合いを詰めたゲコ太がその腕をつかむと、炎は消えた。「え?」と男の子が驚いている間に、ゲコ太は男の子の両足を抱えると、ジャイアントスイングで回し始めた!10回ほど回され、ぐったりしたところでゲコ太は回転を止め、男の子を抱きとめる。「なんだあのカエル!」「すげえっ!」周りは拍手喝采となったが、居心地悪くなったゲコ太上条は控え室に逃げ出した。「上条クン!」唯一着ぐるみになっていなかった鈴宮がゲコ太上条を追いかける。男の子は、駆けつけた警備員と母親らしき人間に連れていかれ、騒ぎは収まりつつあった。美琴はいまの一幕を見て考え込む。(ジャイアントスイングはいい方法…演算できなくなるし、無傷で押さえやすい…でも)その前の振りかぶった炎が何故止まったのか。驚いて不発というのが答えだろうが、男の子の表情は「出ないことに驚いている」ような…ん?『上条クン』…今朝恋人ごっこをした相手の名前を、美琴は直接聞いたことが無い。でも、病院にお見舞いにいったときの表札に、『上条当麻』とあった。自分の電撃をことごとく潰す男の名前は、上条当麻だ。あの男なら、炎すら恐れず止めるだろう。あの男なら、あんなシーンでも迷わずに飛び込むだろう。そうか。アイツか。うん。私は。その男の胸に、薄いTシャツで恥らいもなく抱きついてたのね。そういや抱きしめられちゃったわ。そうか。…御坂美琴は、控え室にずかずかと乗り込んだ。そこには、頭部分をぬいで一息ついている上条当麻の姿があった。上条当麻の不幸の星が一層大きく、輝いた…上条は、バスタブの中で呆然としていた。結局、その後御坂美琴に追いかけられた上条は、当然報酬の話にならず…それどころか、あの部長は怒り狂って宿題の話もできなかったらしく、喜屋武にも迷惑をかけた。なんとか逃げ切ったものの、もはや宿題はどうにもならなかった。御坂美琴を恨むのは筋違いだ。黒い心に負け、抱きしめてしまった。自業自得だ。時間は23 59。「潰してやるぜ、この宿題ができなかった現実を!」右手を天に思いっきり突き出す!「…なんてな」 そこで上条は意識が途切れた――――遠くで、『バキン!』という音が鳴っていた事に、気付かず。(いや、ちょっと待ってくれ)二千円札は確かに入れた。なのにどうしてこの自販機は反応しない?「ちょろっとー。自販機の前でボケっと突っ立ってんじゃないわよ。ジュース買わないならどくどく。」「……?何だコイツ?」fin.
https://w.atwiki.jp/opedmiroor/pages/2084.html
さよなら夢色マジシャン 舞は魔法でマジカルエミに変身して一流マジシャンになるよりも、自分の力で練習して一流を目指すことの楽しさに気づき、魔法を返す決心をした。 自宅であるクッキー店コンガールに、舞が元気よく帰って来る。 舞「ただいまぁ!」 マジック劇団「マジカラット」の主催者・中森洋輔の家。 庭先では、枯れかけた花の根元から、若い芽が顔を出している。 中森家の夕食。 マジカラット一同や将も、共に食卓を囲む。 前話でマジカラットは解散が決定し、団員の明・進・ユキ子の3人はアメリカ行きを控えている。 ボクシングで右手を傷めた将は、左手で箸を使っている。 ユキ子「将くん、食べにくそうね。フォーク持ってきてあげようか?」 将「いや、大丈夫だよ」 進「手の具合、どう?」 将「まぁまぁです」 ユキ子「進、おかわりは?」 進「あぁ、俺まだいいよ」 明「あ、俺おかわり!」 ユキ子「えぇ~、またぁ? あ、そうだ進、パスポートは?」 進「あ? あぁ、あるけど」 ユキ子「じゃあ頂戴。ビザの手続きするから」 進「あぁ……」 明「何だよ、まだ迷ってるのかよ? いい加減に決めろよ!」 ユキ子「進…… 時間がないんだから」 洋輔が食事の傍ら、片手でトランプマジックを始めている。 妻の晴子が窘める。 晴子「お爺さん、食事中ですよ」 洋輔「え? あぁ、済まんじゃった、こりゃどうも、どうも。いや実はな、子供たち相手のマジックスクールでも、やろうかと思ってな」 一同「えぇ!?」 洋輔「舞が『できたよ~』って飛び込んでくるときの顔を見てると、こっちまで嬉しくなってねぇ…… ああいう顔に囲まれてマジックができたらいいなぁ、と思ったんじゃよ」 晴子「素敵ですねぇ!」 ユキ子「マジックスクールかぁ……」 明「これだけのスペースがあるんだもん、何にもしなかったらもったいないよ」 進 (マジックスクールか……) 将 (舞が聞いたら、喜ぶだろうなぁ……) 香月家。舞の部屋で、舞とトポが談笑している。 舞「……トポ」 トポ「な、何だよ」 舞「『マジカルエミ」って、何?」 トポ「? あぁ…… 俺は鏡の妖精だからな、舞の夢を映し出すんだ。だからマジカルエミってのは、舞の夢だな」 舞「そうなんだよね。エミはさ、私の夢なんだけどね…… なんか違うんだ。トポ、魔法をありがとう…… 28日の公演で、最後にしたいんだ。いいでしょ?」 トポ「……あぁ、いいよ。がんばれよ、舞!」 舞「トポ、トポ! トポって最高!」 中森家の庭先。 将「ふぅ~、寒っ」 若い芽を出したあの花に、将が手製の風除けを作っている。 あくる日のテレビ局。 会議室に舞、洋輔、春子、小金井プロデューサー、その部下の国分寺。 小金井「暖かくなったり寒くなったり、変な天気ですなぁ」 春子「そうですねぇ。気をつけないと、こんなとき風邪なんかひいちゃうんですよね」 国分寺「あれ? ユキ子ちゃんたち、遅いですね」 舞「今日はビザの手続きとか言ってたよ」 国分寺「あ、そう……」 小金井「しかし、3人ともアメリカへ行ってしまうと、寂しくなりますなぁ」 晴子「いえ、せいせいしますよ。ね、お爺さん?」 舞「ねぇ~、早く打合せしちゃおうよ」 洋輔「あぁ、エミが来たらな」 舞「いっけねぇ~!」 晴子「どうしたんだい? まさか、連絡してないんじゃないだろうね?」 舞「う、うん…… ちょっと見てくるね」 コンガールでは、舞の両親である順一・陽子と共に、ユキ子たちがお茶を楽しんでいる。 順一「みんなアメリカ行っちゃうと、寂しくなるねぇ」 陽子「いいわねぇ、私も行きたいわぁ」 進「僕は行きませんよ!」 一同「えぇっ!?」 陽子「せっかくのチャンスじゃない!」 順一「どうして行かないんだい?」 進「俺、先生と一緒にマジックスクールやろうと思うんだ」 明「どうしてだよぉ?」 ユキ子「一緒に行こうよ」 進「決めたんだ!」 ユキ子「……そう」 進「明やユキ子と別れるのは寂しいけどさ、俺、マジックスクールやりたいんだ!」 順一「偉いっ! そういうやり方もあるよなぁ…… うむ」 進「ははっ、僕に合ってると思うんですよ」 ユキ子「……そうだね、進らしいかもしれないね」 明「がんばれっ!」 進「28日のマジカラット最後の公演、がんばれ──っ!」 一同「お──ぅ!」 テレビ局。 編集局室からエミが飛び出し、小金井と国分寺が慌てて追う。 エミ「お疲れ様──!」 国分寺「ちょ、ちょっと!」 小金井「エミちゃん!」 エミ「28日、行きますから!」 国分寺「エミちゃぁん!」 小金井「はぁ、はぁ…… 国分寺、頼んだ! 心臓が…… こりゃ、運動不足だな……」 受付。国分寺がエミを見失っている。 国分寺「マジカルエミ、こっちへ来なかった?」 受付「さぁ……」 変身を解いた舞が、何食わぬ顔で通りかかる。 国分寺「あぁ、舞ちゃん。エミちゃん、知らないかな」 舞「知らないよ?」 国分寺「あ、そ…… ありがと!」 朝。家を飛び出した舞が、庭の花にかけられた風除けに気づく。 将「舞、行くぞ!」 舞「あれ、将が作ってくれたの?」 将「あ? あぁ」 舞「結構いいとこあるじゃん?」 将「はは、まぁな」 舞「将…… 右手、まだ痛いの?」 将「いや、もうほとんど痛まないよ」 舞「もうこれに懲りて、ボクシングなんてやめるんだぞ!」 将「……や・め・な・い・よ」 舞「え? どうして?」 将「ははっ、さぁな……」 学校の教室。 授業中の舞が、机の上でこっそり、ボールマジックの練習をしている。 先生「さてっと…… 香月さん、この問題解いて下さい。香月さん!」 級友「舞、舞!」 舞「あぁ…… もう少しだったのにぃ!」 先生「香月さん! 廊下に立ってなさい!」 舞「へ? あっちゃぁ~」 進の部屋。 進「よぉし、出来た!」 手作りのマジックスクールの看板を、満足そうに見つめる。 ユキ子は自室の洋服ダンスの前で、アメリカへ持参する服を迷っている。 ユキ子「うーん…… 困ったな、どっちにしようかなぁ…… よし、両方とも持ってこ!」 すでにスーツケースには、あふれんばかりの洋服が詰め込まれている。 ユキ子「結局、全部持ってくことになっちゃうなぁ。はぁ……」 夕暮れの公園。幼い子供たちが楽しそうに遊んでいる。 舞は級友の武蔵と共にブランコに乗りつつ、相変らずボールマジックの練習をしている。 武蔵「舞ちゃん、本当にマジック好きなんですね」 舞「うん!」 武蔵「いよいよ、明日ですね…… マジカラット解散したら、もう舞ちゃんのステージ、見られないんですね」 舞「ふふ、そんなことないよ。いつか、私がメインのステージに立つんだもん!」 舞の手の中のボールが1つ、2つ、3つと増える。 声「すご~い!」 子犬を抱いた幼い少女が、舞のマジックに見惚れている。 舞「え?」 少女「お姉ちゃん、魔法使い?」 舞「そ…… そうよ!」 今度は、手の中の3つのボールを消して見せる。 少女「わぁ~! ねぇねぇ、私も魔法使いになれるかなぁ?」 舞「一生懸命お願いすれば、きっとなれるよ」 少女「本当!?」 はしゃぐ少女の腕から、子犬が飛び出す。 少女「わぁ、こら待てぇ! チビ、駄目! そっち行っちゃ! チビィ!」 夜の香月家。舞と弟の岬、順一たち。 舞「お父さん。お爺ちゃん、マジックスクール作るんだって」 順一「あぁ、聞いたよ」 舞「私も行きたいんだけどな……」 順一「いいよ」 舞「ちゃんと勉強もするから…… ねぇ、いいでしょ…… え!? 本当!? やったぁ! みっちゃん、やったよ! やったよ!」 岬「どうしたんでしゅか、舞しゃん」 舞「みっちゃんもさ、一緒にお爺ちゃんの学校、行こうね!」 岬「わ~い、舞しゃんと一緒に行くでしゅ」 舞の部屋。舞とトポが夜空を見上げる。 トポ「いよいよ明日だな」 舞「うん、明日だね」 トポ (頑張れよ、舞……) ユキ子は自室で、大量の洋服を詰めたスーツケースの上に乗り、強引に蓋を閉めようとする。 ユキ子「もう…… さぁ、どうだ! きゃぁっ!」 洋服があふれ、はずみでユキ子がひっくり返る。 明は部屋で、踏み台に乗り、棚の中を探る。 明「確か、ここ…… わ、こら! ちょっと、動くな! わ、そんなそんな!」 バランス崩して踏み台からひっくり返り、棚からあふれた荷物の下敷きとなってしまう。 進は洋輔と春子のもとへ、相談に上がっている。 洋輔「あぁ、そうか…… でも私たちのことなら、心配する必要はない」 晴子「そうよ」 進「違うんです。僕も先生と一緒に、子供たちとマジックを教えたいんです」 洋輔「うむ…… じゃ、一緒にやるか」 進「ありがとうございます!」 順一と陽子の部屋。 順一「え? 何が?」 陽子「マジックスクールのことよ」 順一「あぁ…… しかしマジックなんて、どこが面白いのかねぇ」 陽子「あらぁ。あなただって、クッキー作るときは夢中じゃない?」 順一「陽子…… お前にマジックやめさせて、良かったのかなぁ……」 陽子「ふふ、やめさせられたんじゃないのよ。私がやめてあげたの。コーヒーでいい?」 順一「あ、あぁ」 陽子が台所へ。 順一「『私がやめてあげたの』、か……」 舞は自室で、まだ寝ずに、物思いにふけっている。 トポ「舞、どうした?」 舞「うん。『明日で最後だな』、と思ってね」 トポ「……魔法さぁ、別に返さなくったっていいんだぜ?」 舞「うん、ありがと。でも返すよ」 トポ「後悔しない?」 舞「わかんない…… だけどね、同じ後悔するなら、自分で決めた通りやった方がいいと思うんだ」 トポ「うん…… そうだな。もう寝た方がいいぞ」 舞「うん」 そして開演当日。 会場のスペースビッグバンは、今日も超満員。香月一家も客席にいる。 岬「お父しゃん、トポは?」 順一「舞が連れてったぞ」 岬「そうでしゅか」 舞が控え室へ駆け込む。 トポ「どうした、舞?」 舞「ううん、何でもない── プリスト! パラリンリリカルパラポラマジカル~!」 舞の変身したマジカルエミが、廊下に飛び出す。 丁度、将が歩いている。 将「やぁ。今日は客席から見せてもらうよ。がんばってね」 エミ (将くんも…… ボクシング、頑張ってね) 将「え…… 何か言った!?」 エミ「フフッ!」 舞台裏に、小金井がいる。 エミ「おはようございます!」 小金井「お、おはようエミちゃん! あのねぇ……」 エミ (どうもありがとう、小金井さん。さようなら……) エミが駆け去る。 小金井「さ、さよならって…… エミちゃん!?」 国分寺「さぁ、開演ですよ。客席でゆっくり見ましょうねぇ」 エミの曲『南国人魚姫』に乗せ、マジックショーが始まる。 エミの氷像の並べられたステージ。花吹雪が舞い、忽然とマジカルエミが現れる。 ステッキを振るうたび、ステージ上の氷像が春子に、洋輔に、進に、明に変わる。 さらにエミが花吹雪に包まれ、ユキ子に変わる。 トポ「さて、そろそろだな……」 洋輔たち一同がシルクハットを頭上に放り投げると、ハットが無数の花吹雪に変る。 ステージに舞い降りる花吹雪の中から、エミが姿を現す。 控室で、トポの体から、妖精としての本体の光球が抜け出す。 エミが氷像に姿を変える。 ステージで見ていた小金井が何かを直感し、駆け出す。 最後にエミの氷像が舞となり、舞と洋輔たちがフィナーレを決め、拍手喝采を浴びる。 雪の降る中、ベンチに小金井、武蔵、国分寺が座っている。 国分寺「小金井さん、早く帰りましょうよぉ」 小金井「エミちゃんがいなくなってしまった……」 国分寺「いつもことじゃないですか」 小金井「今度は違う……」 国分寺「はぁ? まっさかぁ~! ……まさか!?」 小金井「消えてしまった…… マジカルエミ……」 とうに終演後の会場。ステージに舞が立つ。 無人の客席に、トポのぬいぐるみが置かれている。 舞「トポ、私のマジックを見て!」 舞がボールマジックを始める。その様子を、陰で将が覗いている。 音楽に合わせ、1つのボールが2つに増える。将がじっと見守る。 ボールが3つに増える前に、ボールは手の中から、床に転がってしまう。 目の前のトポは、妖精の抜け去った抜け殻であり、何の反応も示さない。 舞の目に次第に、涙が浮かぶ。 舞 (ずるいよ、トポ…… さよならも言わせないなんて) 将がそっと歩み寄り、ボールを拾い上げ、優しく差し出す。 舞が泣き笑いのように、舌を出す。 舞「へへっ」 将「馬鹿だなぁ、失敗したくらいで。ほら、行くぞ!」 舞「ふふ……!」 舞がぬいぐるみを抱き、将と共に会場を去る。 舞「さよなら、トポ…… さよなら…… マジカルエミ!」 笑顔の舞と将が、雪の中を元気よく駆け出す。 (終)
https://w.atwiki.jp/souhei_world/pages/1497.html
知らない、世界 暗い部屋の中、誰かがそれを覗いてた。四角い箱に押し込められた小さな映像盤。そこからはキラキラとした光が漏れてて、その誰かはそれに見惚れてた。 可愛いお洋服を着て、怖い魔獣と戦う女の子達。あんなふうになりたいなぁ、私にも出来るかなぁ。箱の中をじっと見つめてその子は胸に憧れを抱いた。 その子は私、トゥル・ミスルトゥ。ありきたりで、そこら辺の石ころみたいな、ちっぽけな女の子。魔法はたくさん使えないし、使えばすぐに疲れちゃう。周りの子たちと比べると少し後ろを歩いてたかも。 だから私は憧れた。夢に見た。いつも暗い部屋の中、箱の中の映像板を、二人で、一緒に、覗き込んで。 ――――まって。 少し開かれた窓、カーテンが風に揺れる。私は窓から射し込む光に「朝だよ」って照らされて目を覚ました。 何回目の夢だろう。私が上手に魔法を使えなくなってから少しして、私はこの夢を毎日見るようになった。そして私は何度も繰り返し、気が付くと13歳になっていた。 暗い部屋の中で、私の隣に寄り添っていた子の事を思い出す。夜の始まりから終わりまで、あの子はずっと私の隣に居て、気が付くとすぅっと遠くなっていく。それでもなんだかずっと近くに居るような気がして……。 「あの子はいったい誰なんだろう」 私は金色の長髪を梳かし、左右でまとめてから、学校の制服に着替えて、やっと居間の扉を開ける。そこにはまだ昨日の、私の為のささやかなバースデーパーティーの飾り付けが残されていた。 「おはよーぅ……」 まだ眠たい目を擦って椅子に座る。机の上には人数分の朝ご飯のお皿、私とパパと弟そしてママの分。ママはいつも朝が早くて、空っぽのお皿を残して仕事に行った。 「おはようトゥル。今日はいつもより遅かったね」 弟の口に着いた食べかすを拭きながらパパは時計の方へ目配せした。 「えっ……」 刻まれる秒針に合わせて鼓動が打たれる。血潮が引き、ひんやりとした感覚が心を支配していく。朝の低体温症というわけではない。確かに血の気が引き、冷や汗が流れている。 「いっ、いってきまーす!」 慌てて靴を履き、朝食のパンを口に加えたまま庭に置かれたピギーバックのハンドルに手を触れる。 そのハンドルに触れた瞬間、スッと身体から何かが流れ出る感覚がする。流れ出した魔力は私からハンドルを伝ってピギーバックへと流れていく。黄色の細身のフレームを持つ人形が立ち上がった。私はその背に背負われるように座席へと腰を沈めた。 「あんまり急ぎ過ぎるんじゃないぞー」 一目散に走り出した私のピギーバック、背後から投げかけられたパパの声が遠ざかっていく。 土の地面から石畳へ、木々と農場から煉瓦造りへ、ミーグリーヒルズの街並みが流れていく。モノクロの世界は私の視界の端を通り過ぎて移ろっていく。胸が次第に苦しくなる、呼吸が途切れ途切れになり始め、意識が宙に浮き始める。 ふらついて道端に寄せた時、後ろから声が近づいてきた。 「おーい、大丈夫ー?」 その声はだんだんと近付いてきて、そして通り過ぎた。そして私のピギーバックは魔力を流していないにも関わらず走り始める。もう一台のピギーバックに手を引かれながら。 「トゥトゥがこんな時間に登校するなんて珍しいんじゃない? 寝坊でもしたー?」 赤髪のショートカットが振動で小刻みに揺れている。 「そんな……感じ……」 彼女は私とは対照的にはつらつとしていて元気に話しかけてくる。だけど今の体調じゃあんまり耳に入ってこない。だけどナンシーが、アンナ・シンクゥがこうしてくれていることに安心が出来る。 結局私は1限目を保健室で欠科した。これじゃあ遅刻したのと変わりない。モノクロの天井に浮かぶ乾いた陽射しがやけに私を突き刺している。ベッドの上で私は無気力に光を睨みつけて全てを呪った。 どうして私はこんなにも魔力を扱うことが出来ないのだろう。そこにはとても大きな何かがつっかえていて、私はそれを探ることが出来ない。 「この様じゃ中等部まで入れてくれたのに、顔向け出来ないよぉ……」 結局私は2限目の魔法の授業でまた倒れた。 「おっす! 元気ぃ?」 そして迎えた放課後、私はこんなだからピギーバックでゆっくり帰ろうと準備していた所をナンシーに声を掛けられた。 彼女はこんな落ちこぼれでも友達にしてくれる優しい子だ。ナンシーだったり、パパやママ、それに大切な私の弟。こんなダメダメでも優しくしてくれる人がいるから、まだ笑顔でいようと思える。 だから私は笑顔にして応えた。 「まぁまぁなんとかね」 それを聞くと彼女は何かぱっとして、にっかり笑った。 「じゃーさ、カフェに行こう! 面白いところ見つけたんだ」 「えっでも私あんまり遠くまで動けないよ? 帰りに倒れちゃうのも嫌だし……」 私を友達として誘ってくれるのは嬉しいけど、素直な気持ちと裏腹に声のトーンはだんだん下がっていく。 「そんな気にしなくていいよ。これからも、帰りも、私が引っ張ってあげるよ」 私は多分、また露骨に変な顔をしちゃってたと思う。ナンシーはキョトン混じりに顔をむっとさせて、私をじっと見つめてる。嫌な気分にさせちゃったかなぁ。 「ううん、ありがとうナンシー。一緒に行こ」 だから私はまた笑顔にした。 青空と夕暮れの中間の空、陽の光に包まれて二人は並んでゆっくりと歩いていく。日々モノクロの世界でも、大切な人と一緒に居るときは、ちょっとだけ色付いて見える。 「でさでさーそのカフェの名前、魔法少女のくちづけって言うんだけどさぁ……」 これから行くカフェについて楽しそうに話すナンシー。 「まったく人生観変わっちゃうよなぁ」 私はあまり持ってないから、彼女に話すことは出来ない。それでも彼女が持っている、話してくれるもので私は私の知らない世界を見ることが出来る。それは広い世界を自由に見る事のできない私にとって――――。 「知らない、世界……っ」 息を呑んだ。 目の前の風景が犯されていく。極彩色のカーテンが開き、巨大な扉が開いていく。 ――――3、――――2、――――1。 色とりどりのカーペットが周囲に敷き散らかされる。踊り子は撓るように緩急を付けて揺らめき、うねり上がる。バイオリニストの大群が騒音を奏で、楽譜が風にたなびいた。 その姿は異形、まるで人間の形を著しく不愉快に変形させた姿。四つん這いは、悲劇のオーケストラを鳴り響かせるように背中のずらりと並んだ穴から蒸気を噴出させる。 「こんな街中に魔獣!?」 なんとかして都市同盟軍に知らせなければとあわあわしていた私とは違ってナンシーは魔獣を睨みつけていた。 「呪い魔獣ッ――――!」 ナンシーは制服の懐から一つの注射器のような物を取り出した。それはまるで2本の注射器を1本に束ねたようで、宝石のように輝いている。 彼女は制服の袖を捲り、それを左腕の紋様のような部分に指した。押し子が押され、赤とオレンジの液体が彼女の中へ流し込まれていく。 「一時の夢、幸せな時間、たとえその身と引き換えにしても……」 ほんの一瞬、それとも数時間か、世界が止まったような気がした。 「インッ……ストォーールゥッ!!!」 周囲の極彩色が瞬時に真っ白な閃光に包まれた。 それは先程の光を全て飲み込んでしまったかのようにそこに現れた。闇のような深い黒、艷やかさを持つその美しい黒。全てを魅了して取り込んでしまうのではないかと思えた。そして彼女の足下には血溜まりのように広がる黒いシミ。 まるで闘犬のようなその少女は、私に向かって一言こう言った。 「トゥトゥはそこで待ってて。すぐ片付けるから!」 「ナンシーなのっ!?」 私の驚きを他所に、彼女は高く高く跳躍し、魔獣を見下ろした。 「危ないから下がってて!」 そう言って彼女はまるで抜刀するかのように右手を大きく振り、黒い水滴のような弾丸を無数に召喚した。大気が痺れる、服が、髪が、オーラが、彼女の周囲が逆立ち始める。 「いっけぇ!」 弾丸は雷の軌跡を残して一斉に魔獣へと向かう。しかしそれは魔獣の、まるで壊れた金管楽器のような叫び声に防がれてしまった。空気が鋭く揺れ、地面に押し付けられる。 「ぐっ、今回のけっこうグロテスクだから近づきたくないんだよなぁ」 ナンシーはその両腕に黒い液体で鋭利な鉤爪のような物を形作った。 そして彼女の周囲からさらに、無数の黒い人影が現れる。それはまるでナンシーと同じシルエットのようであり、その数なんと20。 「遠距離攻撃が効かないなら、さっさと懐切り刻んでやる!」 周囲に鼻をつく強烈な臭いが漂い始めた。その臭いに思わず顔を覆う。 「この臭い、油だ!」 「でえぇぇぇぇぇえりゃあっ!」 ナンシーと黒い影達は魔獣を囲んで一斉に攻撃を始める。それに対し魔獣は手足を振り回し、影を潰していく。閃光と油が飛び散った。バイオリンの音はまだ響いていて、彼女を斬りつけている。 「やけにタフなんだけど……っ」 ナンシーが苦戦しているとき、魔獣の右腕がぶくぶくと、醜く変形し始めた。 「ナンシー、危ない!」 気が付くと叫んでいた。そして肥大化した腕が破裂して巨大なバイオリンの弓のような物が飛んでくる。それを彼女は間一髪で避けた。が、次の矛先が向かうのは。 私は腰を抜かしてその場に尻もちをついた。巨大なバイオリンの弓は私のすぐ隣に突き刺さっている。 「トゥトゥ!?――――ぐあっ!!」 彼女の視線が魔獣から外れたその瞬間、四つん這いのオーケストラは好機と言わんばかりにその腕で弾き飛ばした。勢い良く壁にぶつかり、苦しそうな空気を漏らした。 「ナンシー!」 私が駆け寄ろうと立ち上がり掛けた時、上の方から声が聞こえた。 「動かないでっ!」 そのあまりに激しい圧倒に私は硬直してしまった。そして聞こえてきた囁くような、それでいて単調な詠唱。 「火、射、単、T1、補正2、上位……」 周りがさっきまでとは違うような、熱のゆらめきに満たされていく。そして、 「放て」 その掛け声を合図に巨大な火球が魔獣へと降り掛かった。魔獣は油の弾丸の時のように音圧でそれを防ごうとしたが、火の勢いが弱まるだけで、それを止めることが出来ない。着弾の瞬間、魔獣は勢い良く燃え盛った。全身に付着したナンシーの油に引火したのだ。 悶え苦しみ、泣き叫ぶ哀れな鳴き声、そしてスタンディングオベーションのような拍手喝采、だんだんとフェードアウトしていき、最後には自分達が元いた場所に戻っている。 私は急いでナンシーの場所を確認した。自分から数メートル先で起き上がろうとしていた。 「ナンシー、大丈夫!?」 私が駆け寄った時にはもう立ち上がっていて、そこに落ちていた歪な魔石を拾っていた。 彼女は笑顔を私に向けて言ってみせた。 「全然大丈夫。それよりカフェ」 「そうだよね、こんなことがあったんだし後日日を改めて……」 そう私が言いかけた時、きっぱりと彼女は口にした。 「話さなきゃいけない事が出来た。今すぐ行くよ」 とても真剣な眼差しで私を見つめる彼女、私はとても信じられないという様子で目を見開いた。 「ぇ、ええーー!?」 そして微妙な雰囲気、二人並びまた歩き出したけれど、私達を助けてくれた人の姿はどこにも見当たらないのでした。 戦闘BGM ※流しながら読んでください
https://w.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/4123.html
1. その瞬間、思わず息を呑んでいた。 ありがちなドラマのワンシーンみたいに。 息を弾ませ、控え室であるホテルの一室に飛び込んできた、可憐にして鮮烈な印象の乙女。 予想だにしていなかった衝撃で、言葉は疎か、瞬きさえも忘れてしまった僕は、 ただただマヌケに口を開いたまま、彼女の美しさに見惚れるばかりだった。 足元が覚束ないのは、立ち眩みだろうか。 それとも、この胸に感じる、締めつけるような鈍痛のせい? 「あ……えっと」 泳いでいた彼女の瞳が、僕を捉えた。躊躇いがちに、ぎこちなく笑いかけてくる。 奥ゆかしく、初々しい。けれど、どこか得体の知れなさを感じさせる仕種だ。 「すみません。あの……こちらに行くよう言われて……来ました」 「あ、ああ。待ってたよ。僕は――」 「知ってます」 彼女は、歯切れよく続ける。「現在、注目度ナンバーワンのJaMさん、ですよね」 そして、たった今パウダーブラシで塗ったように、サッと頬を上気させた。 正しくは、僕ひとりを指す名前ではない。いわゆる、ブランド名だ。 僕らが立ち上げたファッションブランド【JaM】は、ここ最近で、かなり知名度をあげている。 ファッション雑誌の取材も増えたせいで、写真を撮られる機会も多くなった。 この娘も、そんな内の一冊から、僕の顔を見知ったに違いない。 だが、まあ、そういった世間話は後にしよう。 今は、悠長に構えていられない。すべきことが山積して、時間の余裕がなかった。 「着いた早々で悪いけど、すぐ準備してくれ。とにかく急いでるんだ。 おい、柏葉! この子の着替えとメイク、手伝ってあげて」 近くにいた女性スタッフに指示を出して、腕時計を睨む。 ギリギリか? 間に合ってくれよと独りごちて、僕は他のモデルの最終チェックを始めた。 なんとしても、あのドレスを……。有終の美を飾るのは、あのドレスでなければダメなのだ。 どうして、こんなに慌てているのか。その発端は、今朝のことだ。 数日前から体調を崩し気味だった専属モデルのフランス娘が、緊急入院した―― その電話連絡を受けて、僕は愕然としたし、大袈裟ではなく頭も抱えた。 ここのところ、体調が優れない様子だったから危ぶんではいたが、よりによって今日だとは。 普段ならば、ここまで困りはしない。こっちだって、プロの看板を掲げている身だ。 病気が日を選んでくれないことなど、百も承知。準備に抜かりはない。 不測の事態に備えて、【JaM】でも現在、3名の女性モデルと専属契約していた。 だが、今回のラストを飾る予定の一着は、特別な――いわゆる、着る人間を選ぶタイプ。 この新作ドレスが似合うモデルは、病に倒れたオディール嬢だけだった。 しかも、悪いことは重なるもので、お披露目できるのは今日しかない、ときている。 幾つもの大手ブランドが、数日間にわたって新作を発表してきた、このクリスマス・コレクション。 その最終日である今日、勝負を賭けて、一気に注目を集める作戦だったのに…… いまさら、一着だけ出品を取りやめるなんて、絶対にしたくない。 国内外を問わず、情報通の著名人たちが、今年最後となるショーをチェックしているのだから。 新進気鋭の僕ら【JaM】ブランドにとって、マーケットを広げる大きなチャンスだった。 だからこそ僕は、僅かばかりでも成功に近づくために、電話をしたのだ。 共同経営者にして、いまや人生のパートナーでもある彼女に―― ――そして、彼女の手配で来てくれた助っ人が、件の娘というワケだ。 しかし率直なところ、僕は、ほとんど期待していなかった。 どうせ都合がつくのは、人材派遣会社の契約スタッフだろう…… 自分のイメージにカチッと嵌まる女の子など、そうは居ないと高を括っていた。 ところが、どうしてどうして。 訪れた娘は、僕の予想の一切合切を、根底から覆してくれる逸材だった。 まず眼を惹くのが、緩いウェーブのかかった、艶やかな鳶色のロングヘアー。 くっきりとした顔立ち。深く澄んだ青い瞳。そして、均整の取れたスタイル。 妖しい色香のヴェールを秘やかに纏った、神秘的な魅力を匂わせる女の子だ。 「チーフ。着付け、これでいいかな。チェックしてください」 柏葉に請われて、ドレスを纏った乙女の周りを、ぐるり。 さすがに几帳面な柏葉だけあって、いつもながら手抜かりがない。 僕は頷くと、続けてメイクを急ぐように言った。 それにしても、モデルの娘も慣れているのか、堂々としたものだ。 若い男に、息がかかるくらいの間近で眺め回されているのに、狼狽えもしない。 どこをとっても、合格点だ。まったくもって申し分ない。 あとは、ステージでの歩き方など、即席で教え込めばいけそうだ……。 2. 「――いやはや、間一髪だったよ」 ショーは来賓の熱気と惜しみない拍手喝采に送られながら、静かに幕を下ろした。 関係者たちの【JaM】に対する反応も、まずまず、と言ったところ。 僕が相棒に成功を伝えたのは、雑誌社の簡単な取材に応じた後のことだ。 メールでもよかったけれど、彼女の声を聞きたかったから、電話をかけた。 「来てくれた娘が、見事に代役を務めてくれたからね。嬉しい誤算だった」 『お疲れさま。あたしも、今度ばかりは肝を冷やしたわよー。 でも、概ね好評でよかった。あなたの頑張りが、成功を引き寄せたのね』 「どっちかって言うと、優秀なスタッフのお陰だよ。僕ひとりの成果じゃない。 だから、全員で掴んだ成功だな、うん」 謙遜でもなく、僕は本心から、そう思っていた。 しかし、彼女はそれを、優等生の模範解答だと言う。 『あなたが統率したからこそ、みんなも個々の力を発揮できた――とは、思わない?』 「僕は、そんなに面倒見よくないって。成功することしか、頭になかったし。 もっと面白くなりそうだってのに、こんなところで躓いてられないからね」 『へぇえ……』 「なんだよ?」 『ちょっと、ね。あたしの旦那さまも、随分と、野心家になったものだなぁーって』 もしかして、あたしの影響なのかしら? 茶化す彼女に、「そうとしか考えられないね」と。 冗談半分に切り返して、僕は腕時計に目を落とした。そろそろ、時間だ。 ホテルの広間――ショー会場の隣室を借りての、アフターパーティー。 こういう席も、顧客や業界人と繋がりを作るための、貴重な営業の場だ。 ショー自体が展示即売会みたいなものだし、この場で購入を耳打ちされることも、少なくない。 さらに広い世界を目指す者にとっては、決して疎かにできない式典だ。 「帰りが遅くなるだろうし、先に休んでていいよ。 場合によっては、このままホテルに泊まるつもりだからさ」 それだけ伝えて、僕は通話を切った。 食事は、和洋折衷のビュッフェ形式。 飲み物やデザートも、いろいろ取り揃えてあって、目移りさせられるのだが…… ひっきりなしの社交辞令に忙殺されるあまり、僕は殆ど料理に箸をつけられずにいた。 こんな時、相棒の彼女が傍に居てくれたら―― 表向きは笑顔で談笑しつつも、肚裏では、そんな弱音を吐いてしまう。 でも、彼女は、今が大事な時期だ。甘えっぱなし、頼りっぱなしじゃいられない。 挨拶の人波が落ち着くと、僕はシャンパングラスを手に、窓際のソファに座った。 ずっと喋ってばかりだったから、口の中が乾ききって、ちょっと喉も痛い。 ソファの背もたれに肘を乗せ、ガラス張りの窓の外に広がる夜景を横目に、 ゆっくりとグラスを傾け、肺腑に澱んでいた重い息を吐き出した。 「あの……ぉ」 不意に、か細い声が、会場の喧噪に呑まれまいと足掻きながら、僕の耳にしがみついた。 誰だろう? 条件反射的に愛想笑って、声のした方へと振り返った。 「あれっ? きみは――」 ソファの前に立って、不安そうに僕を見おろしていたのは、鳶色の髪の乙女。 僕のデザインしたライトグリーンのドレスに身を包んだ、あの助っ人モデルの娘だった。 白くほっそりした両腕に、ちまちまと料理を盛りつけた紙皿を携えて―― 少しばかり、くたびれた面持ちをしている。 僕と同様、つい先程まで十重二十重とカメラに囲まれていたから、気疲れたらしい。 紙皿の一方を、おずおずと差し出しながら、彼女は緊張で震える声を絞りだした。 「お料理……いかがですか? 適当に、取り分けてきましたけど」 やっと人混みから解放されて、これから軽く食事をするところか。 僕としても、なにか腹に入れたいと思っていたので、素直に腕を伸ばした。 「ありがとう。けどさ……手掴みで食べるのかい、これ」 「えっ? あ、あっ、お箸わすれたっ!」 「取ってくるよ。きみは、座って待ってて」 近くのテーブルから二人分の箸と、飲み物のグラスを持って、ソファに引き返す。 よほど自分の失態が恥ずかしかったのか、彼女は耳まで赤くして、俯いていた。 「お待たせ。飲み物は、烏龍茶でよかったかい」 「は、はいっ。すみません。なんだか、却って気を遣わせてしまったみたいで」 「気にしなくていいよ。恩人には、礼を以て尽くすものだし」 「え?」 「今日のこと。あのドレスを出せなかったら、不本意な結果で終わってたはずだ。 大成功に漕ぎ着けられたのは、きみのお陰さ。本当に感謝してる」 「そんな……ヨイショしすぎですぅ~」 あまり褒められ慣れていないのか、彼女は頬に手を当てて、へにゃへにゃと笑った。 ステージに立っているときは、堂々としていて、貫禄すら感じたけど…… こうして見る限り、素は内気な娘らしい。 「偽らざる本音だよ。そう思ってるのは、たぶん、僕だけじゃない」 ソファに腰を降ろして、僕は、手にしたグラスを差し出す。「きみの魅力に」 「……キザなのね」彼女は鼻を鳴らして、頬を上気させた。「ショーの成功に」 「――乾杯」 そっと控えめに……。挨拶がわりのキスのように軽く、ふたつのグラスが触れ合う。 堅く澄んだ音が、ひとつ。傾けられた彼女のコップの中で、氷がくるりと回った。 僕はシャンパンで、彼女は烏龍茶で口を湿らし喉を潤して、箸を手にする。 二人が最初に口に運んだ料理は、奇しくも、ほんわりと湯気の昇る小籠包だった。 「ああ、そう言えば――」 火傷しないように小籠包を嚥下して、僕は切り出した。 いきなりではないつもりだったが、隣で「ぅんっ?!」と…… 意表を衝かれたかのような呻き声が上がった。 見れば、彼女は小籠包を頬張った状態で、目を白黒させている。 「ナニやってんだよ。そんなに慌てて食べなくたって……ほら、飲み物」 身を乗り出し、彼女の醜態を覆い隠しつつ、僕は、烏龍茶のグラスを手にする。 しかし、慌てた彼女は、箸を放り出すや別のグラスをひっ掴んで、一気に飲み干してしまった。 それ、僕の飲みかけのシャンパン……って言っても、もう手遅れ。 酒を呑まそうと企んで烏龍茶を取りあげたわけじゃない、とだけ釈明しておく。 「――はふぅ。危うく死んじゃうところでした。貴方は命の恩人です」 「えっと……まあ、アレだ。不慮の事故だよな、事故……ははは」 「ホント、お餅を喉に詰まらせる事故って、毎年、お正月に聞きますよね」 「そうじゃなくて……いや、まあ……いいや、なんでも」 「ん? あ、ところで、さっき何か言いかけてませんでしたっけ」 問われて、今度は僕が、言葉を呑み込んでしまった。 なんの話だっけ? 首を傾げ、思案に沈むこと、暫し――突如として思い出した。 たぶん、そのときの僕は、頭の上に電球を灯したようなマヌケ顔をしてたはずだ。 「そうそう。自己紹介が、まだだったなぁって。僕の名前は……」 言って、ブレザーから名刺を取り出そうとした手を、彼女の手が、そっと遮る。 「知ってますよ。桜田ジュンさん……でしょう?」 「うん。雑誌のインタビュー記事かなにかで、僕の写真を見たの?」 彼女はニッコリ微笑んで、首を横に振った。 「もっと、ずぅっと前から。そう……貴方がデビューするより昔から、です」 「本当かい? きみの勘違いじゃなくて?」 「ええ。ホントですよ」 貴方は、忘れてしまったのかしら。 彼女の深い碧瞳が、語られなかった言葉の続きを、投げかけてくる。 だけど、僕は思い出せなかった。 どれだけ回想しても、この娘を記憶の中で捕まえることが、できなかった。 【2】に続く