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最近、唯先輩に抱きしめてもらうたび、すこしだけ緊張が走る。 敏感な人だから、きっとそれに気づいているだろう……でも、唯先輩は何も言わない。 何も言わないでくれている。 私の体を一瞬だけ凍らせてしまう原因……それは、唯先輩の香り。 『 二人の香り 』 入部してすぐの頃だから、高校時代の丸々2年間。 私はいつも唯先輩に抱きしめてもらっていた。 最初は、恥ずかしくて。 それでも、私はすぐに唯先輩の香りの虜になった。 ほのかに甘いミルクのような唯先輩の香りに包まれるたび、とろけていく私の体。 初めての夏合宿が終わってすぐ、校舎屋上で想いを通じ合ってからも、それは変わらなかった。 一緒に寮ですごした3年間も、やっぱりそうだった。 やっぱり、人前で抱きしめられるのは恥ずかしかったけど。 無事大学も卒業し、私たちがHTTとしての活動を本格的に始めてから、私と唯先輩は一緒に暮らし始めた。 寮時代も半同棲のようなものだったけど、二人暮らしという甘い響きは、生活をより華やかにしてくれた。 おはようのキスをして、交互に朝ごはんの支度をして。 帰ってくれば、お帰りなさい、ただいまと言葉を交わし。 そして、おやすみといって一つのベッドに入る生活。 それは、学生時代からずっと楽しみにしていたことのはずなのに。 私は気づいてしまった。 いつしか、唯先輩の香りに……どこか、慣れてしまったことを。 昔は、その香りをかぐたびに、心がときめいた。 胸の奥が軽くうずき、体の奥底までその匂いを吸い込まなければ物足りなくて、5時間近く抱きしめあっていたときもある。 私はその香りに酔うのが大好きだった。 でも、今は、何かが違う。 抱きしめられるのは嬉しいのに。 その香りを、あたかも当然のように受け止めてしまっている自分がいる。 心が大きく浮き立つわけではなく、逆に落ち着いて受け止めてしまう。 最初は、あまり気にしていなかった違和感。 でも、それがある言葉と結びついた瞬間から、私の体はハグの度に軽く凍るようになった。 初めて抱きしめられた高1の春のように。 ”倦怠期” 以前、ライブの打ち上げで、他のバンドの人が繰り返していた言葉。 律先輩がうまく話を逸らしてくれるまで延々と続いていた、酒の上での愚痴。 ごめんね、酔っ払いの愚痴だから気にしないで、他のメンバーはそう口々に謝ってくれた。 それでも、耳から滑り込んだ言葉は、感じていてた違和感に形を与えてしまう。 私が、唯先輩に飽きてしまった? こんなに、好きなのに。 いてくれなきゃ嫌なのに。 顔を見るだけで安心するのに。 ずっと、支えあって行こうねって約束したのに。 どう否定しても、先輩の香りをかぐたび、違和感がよみがえる。 心で認識していなくても、私の身体は……。 そう思うたび、私の体は硬くなる。 「あずにゃん。何か、悩みでもあるの?」 テレビの前の卓袱台で楽譜を眺める私に、唯先輩が話しかける。 なんと答えたらと迷う間に、目の前にマグカップが下りてきた。 湯気を立てるココアの匂いと同時に、柔らかな感触が私を包む。 後ろから抱きしめる唯先輩は、私の頭を撫でながら、もう一度つぶやいた。 「何か、悩みでもあるの?」 大人になった唯先輩は、本当に綺麗になったと思う。 身長も伸びなかったし、顔もあまり変わってない、おまけに胸も成長しなかった私が引け目を感じるほどに。 そして、そんな私の引け目を吹き飛ばしてしまうくらい、私を愛してくれた。 そんな唯先輩に対して私は……。 「ほら、泣かない泣かない……。いい子だから……ね?」 ココアの匂いをかき消すように、唯先輩の香りが染みてくる。 こんなときでも、やっぱり感じ方はいつもどおり。 また一瞬だけ凍りつく体、それを端から溶かそうとするかのような、唯先輩の体温。 どうしようもなく申し訳なくなる。 自分が、唯先輩を裏切っているようで。 「一人で抱え込んじゃわないで……。言いたくなったらでいいから、私はいつでも聞いてあげるよ」 私を包む唯先輩の腕に力がこもる。 いつも柔らかな唯先輩の体が少し強張る。 あぁ、私のせいで、唯先輩まで心を痛めてる。 自責の念に押され、私は口を開いた。 「ごめんなさい……」 泣きじゃくりながら全てを告げはじめる私を、唯先輩はずっと抱きしめて、撫でてくれていた。 聞き取りにくいだろう言葉を、一つ一つ、拾いながら。 「そっか、あずにゃんも私と同じこと思ってたんだねー」 全ての懺悔を終え、裁きを待つ私に降ってきた言葉は、想像していた最悪を超えていた。 唯先輩も私に飽きていた? 一瞬で体が凍りつき、理解したくない言葉が頭の中をぐるぐると回る。 「でも、それは悲しむことなんかじゃないんだよ?」 今度は、唯先輩の言葉が分からない。 互いに飽きちゃったなら、それはきっと悲しむべきことなのに。 「私も、昔はあずにゃんの香りをかぐたび、胸がきゅ~ってしたもんだけどね」 「最近は、きゅ~ってするのもあるけど、安心する」 「きっと今まで、私と憂の匂いはちょっと似てたし、あずにゃんもご両親と似た香りがしてたよね?」 「今は、私とあずにゃん。それと、ギー太とむったん。みんなの香りが似てきたってことじゃないかな」 「自分に、自分の家に似た香りになってるから、その香りで安心するようになった。」 「恋人!って感じのときめきは、少し薄れちゃったかもしれないけど……。その分だけ、私たちが家族になったってことなんだよ」 「ま、恋人のときめきも大事にしたいから、今後はお互いイメチェンとかもしてみよっか?」 小さく笑いながら、言葉を続ける唯先輩。 その手はずっと私を抱きしめ、頭を撫でてくれている。 凍っていた私の体を、言葉で、体で、そして香りで、暖めてくれている。 ようやく動けるようになった私は、唯先輩の腕の中で反転し、正面から抱きついた。 違和感というフィルタなしに吸い込んだ、一ヶ月ぶりの唯先輩の香りは、やっぱり甘いミルクの香り。 私をくすぐり、暖め、とろけさせる、恋人の、家族の香り。 私を安心させて、事あるたびにときめかせてくれる、唯先輩の香り。 「大好きです……」 私の香りと、唯先輩の香り。 唯先輩の香りに包まれるたび、きっと私の香りは甘くなる。 だから私も、ずっとそばにいて、唯先輩の香りを甘くしたい。 恋人の香り、家族の香り。 二人で作る二人の香りを、最高のものにするために。 すでに最高ですわ/// -- (鯖猫) 2012-09-28 14 57 01 こういう話すごい好きです。 -- (名無しさん) 2012-10-29 11 21 52 飽きてない寧ろ好きすぎて慣れたんだ。 -- (あずにゃんラブ) 2013-01-07 02 36 01 系疾椣 -- (名無しさん) 2014-04-26 07 56 45 キマシタワー -- (名無しさん) 2014-04-26 07 57 16 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
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【登録タグ L NexTone管理曲 seleP 初音ミク 曲】 作詞:seleP 作曲:seleP 編曲:seleP 唄:初音ミク 曲紹介 sele10曲目 アップテンポでアゲアゲ(^ω^)ということで! 素敵なパンt… 歌詞 私はあなたを見つめてる ずっと強く 抱きしめられたい 離さないで この手をずっと 繋いでいたくて また あなたを愛していた ずっと見つめ続けた 辛く悲しい時も あなたに癒されてた 私が泣いてた時 優しく微笑みかけ ずっと一緒にいると 抱きしめてくれた 温もり 愛しているよ あなたをずっと いつでも一緒に 笑い合いたくて… 私はあなたを見つめてる ずっと強く 抱きしめられたい 離さないで この手をずっと 繋いでいたくて また いつも一人で 泣き続けた 寂しさは もう遠い彼方へ これからはあなたを ずっと一緒に 歩き続けたい 隣にあなたがいて 手を繋いで歩いて ただそれだけで いつも 幸せだったよ 私は あなたを感じてる この瞬間をずっと 繰り返したくて ただ願い続け… いつまでも一緒だよね…? (君と歩いて行くよ) 笑い合えるのならば… (ずっと傍にいるから) これからは変えてゆける… (辛い時も二人で) もう一人じゃないよね… (君とずっといるから) 寂しい時も 悲しい時も 慰み合いあえる 喜び もう挫けないよ 諦めないよ 前に歩いて行く 私はあなたを見つめてる ずっと強く 抱きしめられたい 離さないで この手をずっと 繋いでいたくて また いつも一人で 泣き続けた 寂しさは もう遠い彼方へ これからはあなたを ずっと一緒に 歩き続けたい ※ お願いがあるの… (叶えられる) ただ一つだけ (一つだけ) 傍にいつも… (君といつも) いて欲しいだけ… (誓う) (※繰り返し) コメント 修正しました… -- ALPHA (2009-03-21 23 00 00) 名前 コメント
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おねえちゃん。 なんかいい響き。 「おねえちゃん」 ぼそっと呟いてみた。 たしかにさ、梨華ちゃんの方がちょっとだけ年上で、だからおねーちゃんって呼んでみても…おかしくは…ないんだよね。たぶん。 「おねーちゃんっ!」 「おねーちゃん!」 カメちゃんとさゆがべたべたと梨華ちゃんにくっついて甘えてる。 あ、梨華ちゃんがさゆに甘えてるのか。 「あ! あたしにもちょーだいにゃん」 「えりにもちょーだいにゃん」 そんな二人に腰に手を当てて「しょーがないですねー」ってさゆ。 どっちがおねーさんかわかんないよね。二人ともさゆより年上なのに。 「…」 けどさ、ここぞって時はしっかりお姉さんの顔をする梨華ちゃん。 ほら、気づけば二人がやっぱり梨華ちゃんに甘えてる。 ね? 「ねぇ、いしかわさん」 カメちゃんのフシギな話をにこにこと聞いてあげる横顔に、そっと呟いてみた。 「おねえちゃん」 …。 ガラじゃないな。 なんか零れた苦笑い。 そんな顔を誰にも気づかれないように、そっと楽屋を抜け出した。 廊下を歩きながら考える。 よっちゃんさんと梨華ちゃんはまるで夫婦だし、これでツジちゃんとカゴちゃんが入れば親子だし。 ヤグチさんや中澤さん、飯田さん、保田さんだとかわいい妹。 美貴は…なんなのかなぁ。 ドアを開けて非常階段に出ると、柵にもたれかかって空を見上げた。 おねえちゃん、って言ってもさ、年齢的には同学年だし、生まれた日だってそんな差ないし。 「あー。いい天気」 風が気持ちいい。 なんかさ…。美貴、けっこーブルーかも。今。 キィッ…。 風の音に紛れて聞こえた音。 振り向く前にぎゅって後ろから抱きしめられて、 「美貴ちゃん」 って、耳元に甘い声。 振り向けなかった。 だって…だってさ…。 「ん? どうしたの? おねえちゃんに言ってごらん?」 「…っ! 梨華ちゃん!?」 聞こえて…た? 「ね? 美貴ちゃん」 ぎゅうっと抱きしめて、顎に肩を乗っけて顔を見ようとするから、意地になって顔をそむけた。 「ねぇ、美貴ちゃんってば!」 抱きしめたまま今度はパッとそむけた方に顔を向けるから、すぐに逃げるように顔を反対に側へ。 「もぉ…」 不満そうな声。 だって…恥ずかしいじゃん……。 「耳真っ赤だよ」 「わかってる。言うな」 「こわーい…美貴ちゃん…」 「…」 誰のせいだっ…つーの。 「ふふっ。かわいいなぁ」 「…ぅっさいなぁ」 あぁ…もぉ! いらいらするっ! 梨華ちゃんのくすくすって笑い声。 柵にもたれる美貴を引き剥がすように抱き寄せると、すうっと頬をなでた小さな手。 「もぉ、甘えんぼさん。素直じゃないなぁ」 「なによ! 甘えてなんか…」 その先は唇をふさがれちゃったから、言えなかった。 重なるだけのキス。 だけどやさしくて甘くって…。 ふわりって羽のようにやわらかい、美貴のだいすきな梨華ちゃんのキス。 「甘えてるじゃん」 だからつまんなそうな顔して出てったんでしょ? 小さな指が感触を確かめるように唇をなぞる。 後ろからのぞきこんで来るおねえさんぶった微笑み。その向こうにちらりとのぞくオトナの顔。 「…っさいなぁ」 体をくるりと向き直して、梨華ちゃんを抱きしめて首筋に顔をぎゅうっとうずめた。 抱き返す梨華ちゃんのちょうどいい腕の力。 やわらかいぬくもり。 「どーせ素直じゃないですよーだ。おねえちゃん」 言ってみたら、なんだかくすぐったかった。 (2005/4/7)
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このページはこちらに移転しました うーんもうさ 作詞/169スレ207 水のぶつかるあの音は 人の声によく似てて 君の泣いてたその顔が 鏡の億によく似てた 手をのばすまえに足が止まって 離れゆく君をただ抱きしめて 手をつかむまえに消えてしまった 崩れゆく街はただ泣くだけで
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【登録タグ O Pel 初音ミク 曲】 作詞:Pel 作曲:Pel 編曲:Pel 唄:初音ミク 曲紹介 出会うことが遅すぎたとしても…今こうして、同じ星を観てる… ピアノとストリングのバラードです。 イラスト:bun150様 / 素敵なイラストをありがとうございました。(作者コメント転載) 歌詞 (作者ブログより転載) 話したいことはたくさんあるんだよ 手を伸ばせば触れられるのに想いは届かない 目をとじて二人で重ねた時をたどれば 光も風もなにもかもあなたの笑顔でいっぱい かさねた手 ほどいて いつかこの日が来ること知ってたはずなのに 出会うことが遅すぎたとしても あぁ それでも 今こうして同じ星を見てる もしも願いがかなうというのなら 何もいらない 抱きしめてよずっと… 今はただあふれる涙をこらえてる 一緒に歩いていきたかった 明日が遠くかすんでゆく… さよならは言わないで どんな時もそばにいてくれたこと、忘れないよ 遠くはなれても信じていたいから 出会うことが遅すぎたとしても 今こうして同じ星を見てる あの言葉を胸に抱きしめてる あぁ 約束だよ ずっと私を見守ってくれるよね コメント 追加おつ! -- 名無しさん (2013-12-06 21 44 54) 名前 コメント
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きもうとだいばくはつ【登録タグ き キモウトP 曲 歌愛ユキ】 作詞:キモウトP 作曲:キモウトP 編曲:キモウトP 唄:歌愛ユキ 曲紹介 「女の子として大好きなの☆大好き☆」 曲調が変わる所からの暴走っぷりには謎の感動が。 P名の由来にもなった曲。 歌詞 クラスメイトとおしゃべり 彼氏彼女のハナシ 誰が好きかと聞かれて ズバリ一言 おにいちゃん☆ みんなが苦笑いしてるけど 女の子として大好きなの☆大好き☆ かわいい私はナンパされるけど この体はおにいちゃんのモノなの さ わ ら な い で ちょっとかわいい友達 おにいちゃんが好きなの 略奪愛はダメだよ わたしのものよ☆おにいちゃん☆ ナイフに包丁装備して 宣戦布告よ!負けないわよ! (^。^)よ! 幼馴染というだけで彼女面をして 勘違いよ!おにいちゃんのとなりは わ た し だ け な の 愛しくて せつなくて あなたを想うと壊れてく キスをして 抱きしめて わたしはあなたが必要なの いつもとなりでべとべと いつもニコニコ笑顔 手をつないでお買い物 誰も近寄らせない 冷たい目線で見られても 女の子として大好きなの☆大好き☆ 知らない女の匂いがするけど どこで!誰と!何してたの! いやだよ! 許 さ な い よ! 世界にはあなただけ わたしはあなたしか見えない キスをして 抱きしめて わたしはあなたが必要なの 愛してるあいしてる愛してるあいしてる アイシテルアイシテルアイシテルアイシテル どうしてダメなの! おにいちゃんのことが好きなの! 許されないのならこんな世界 い ら な い ! 許されない愛だとは 気づいてるの 手をつないで二人で 許される場所(しあわせ)探そう この世界捨てても 愛しくて せつなくて あなたを想うと壊れてく キスをして!舌入れて! セックス!恋人にしてよ! 兄妹でなくてもいい あなたと二人でいられるなら おにいちゃん☆ コメント ヤンデレでつか(´・ω・`)悪くはないが 最後ww -- 名無しさん (2010-01-20 23 19 24) なんか最後が……。ヤバいなwwww -- 奈落 (2010-06-17 14 54 19) 名前 コメント
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432 :キョーコのハニートラップ 1/3:2005/06/08(水) 03 32 58 ID ??? 己を待ち受ける運命――― それは、硬く冷たい床の上に身を投げ出される…筈だった。 けれど。私の身体は、広く温かい敦賀さんの胸に抱きすくめられていた。 どうしよう。胸の鼓動が早鐘を打つ。息が上手くできない。 何かにすがりつきたくて、咄嗟に敦賀さんの背に腕を回し、シャツを掴んでしまった。 ―――はっ! 私ったら何を…!? 私は自分の行為に驚いてその手を離そうとしたけれど、 私を抱きすくめる敦賀さんの腕に力が込められたので、そのままゆっくりと瞳を閉じた。 ―――…あぁ、人ってあったかいんだなぁ ぼんやりとそんな事を感じた。相変わらず、胸の鼓動は高鳴り続けているけれど、 敦賀さんの身体の重みがなんだか心地よかった。なんだか、恥ずかしいけど、安心する…。 ―――美月もこんな気持ちになるのかしら… ―――憧れの嘉月に偶然にも抱きしめられたら、 ―――こんな風に、恥ずかしいけど、嬉しいって… ―――ん!? 美月“も”嬉しい? ―――じゃあ、私“も”…嬉しいの? ―――という事は、私は敦賀さんに抱きしめられて、嬉しいの? ―――嬉しくて、こんなにドキドキしているの? 急速に顔が赤くなるのが自分でも解った。 だから思わず、敦賀さんの胸に額を押し当ててしまった。 敦賀さんの息を呑む気配がして、私は我に返る。 ―――やだ、私、何をしているんだろう!? 「せ、先生、ごめんなさい! 大丈夫ですか?」 私は慌てて、美月に戻る。 私を抱いていた敦賀さんの腕の力が弱くなり、敦賀さんの身体が私から離れる。 同時に身体を包んでいたぬくもりも遠のき、私は少し寂しくなったが、 敦賀さんに合わせて自分も身体を起こした。 「―――本郷こそ、大丈夫か? 」 敦賀さんが、心配そうに私の顔を覗き込む。 「先生のおかげで大丈夫です。それより、先生の方が…」 「―――本当に?」 敦賀さんはそっと私の頬に手を触れようとして、 そして、寸前でその手を止めた。私は息を呑む。 嘉月だ。嘉月だから。美月に触れるのを躊躇ったんだ。 途端に私は泣きそうになった。悲しくて、悔しくて、寂しくて。 「…本郷? やっぱり、どこか痛むのか?」 「あっ、すみません。まだビックリしてて…」 私は慌てて取り繕う。 「先生のおかげで、怪我ひとつなくピンピンしてます。 ありがとうございました」 悲しいのは美月。 大好きな先生に触れてもらえなかったから。 悔しいのは私。 またその場の思いつきで演じてしまったから。 じゃあ、寂しいのは誰? あの温もりを手放したくなかったのは誰? 「片付けたら、すぐにお食事つくりますから。 今度こそ、先生はお部屋で休んでいてください」 さすがに2回も泣きそうになって、ばつが悪く、 敦賀さんを何とか部屋に追いやる。 ドアを閉めて、ひとりになった途端に さっきまでの綯い交ぜの感情を思い起こす。 抱きしめられた時に、嬉しかったのは私。 ぬくもりが遠のいて、寂しかったのも私。 多分、この気持ちは、何かの前兆。 だけど、これはまだ不確かな物。 だから、今はそっと大事にしまっておこう。 そうして、私は大きく深呼吸をひとつした。 「まずは美味しいおかゆを作らなくちゃね」と呟くと、 張り切ってキッチンに向かった。 「危ない!」と声を出す前に、身体が動いていた。 落下する彼女を受け止めようと腕を伸ばす。 気がつけば、床の上で、まるで彼女を組み敷くかのように、抱きしめていた。 ―…これはやはり罰なのだろうか― 『抱きしめたい』という衝動を抑えるために、 彼女を手の届かない場所へ追いやったというのに。 今、彼女は俺の胸の中にいる。 ―――参ったな… 多分、ここで彼女と目を合わせたら、さすがに俺の理性ももたないだろうと思う。 今でさえ、ギリギリだ。何とか、体勢を立て直さないと… そう思った矢先に、彼女の腕が俺の背に回され、シャツを掴んできたので、 条件反射で俺は彼女を抱きしめていた腕に力を込めてしまった。 ―――どうしろっていうんだ… 大きなため息が出そうになる。これは罰だ。そうに違いない。 ―――“生殺し”っていうのは、こういう状況をいうのか? ―――それとも、これは“据え膳”というものか? ―――ならば“据え膳食わぬは男の恥”とかいう事か? ―――いや待てよ。“武士は食わねど高楊枝”だったか? 俺は冷静になろうと、先ほどから諺めいたものを思い浮かべる。 意味が合っているかどうかは、この際どうでも良かった。 とにかく、意識を彼女から遠ざけなければ。 そうこうしているうちに、今度は俺の胸に彼女の額が押し当てられるのが解った。 思わず息を呑む。 ―――最上さん…!? ―――これはOKのサインか? そうなのか? でも何がOKなんだ? 俺はいささか混乱しかけた。 しかし、続けて発せられた彼女の言葉で、急速に我に返った。 「せ、先生、ごめんなさい! 大丈夫ですか?」 ―――そうか。彼女は美月を演じ続けていてくれるのか。 ―――…何を期待していたんだ、俺は。 一気に力が抜けそうになる。 彼女を抱きしめていた腕を解き、そっと身体を離すと、 全身で感じていた彼女の温もりも遠のいてしまい、 もう一度抱きしめたい衝動にかられるが、なんとか抑える。 身体を起こしながら、俺も嘉月の顔に戻る。 「―――本郷こそ、大丈夫か? 」 「先生のおかげで大丈夫です。それより、先生の方が…」 「―――本当に?」 俺は手を伸ばし、そして彼女の頬に触れる寸前で、手を止めた。 嘉月なら、触れないだろう。 彼女がつらそうな顔をしたのは気のせいだろうか。 彼女自身の身体の痛みなのか、美月としての心の痛みなのか――― 「…本郷? やっぱり、どこか痛むのか?」 「あっ、すみません。まだビックリしてて…」 彼女は美月を演じ続ける。 そして、「今度こそ、部屋で休んでいてください」と言われ、 俺は寝室に追いやられてしまった。 寝室に戻り、ベッドに腰掛けると、俺はじっと自分の腕を見つめた。 さっきまで、確かにこの腕の中に彼女がいた。 触れてはいけないものだったのに。 だけど。だからこそ、俺は“それ”を手に入れた。 触れてはいけないものに触れた衝撃を――― 「とんだ目にもあったけど… 掴んだよ、俺の“嘉月”を―――」 力を込めて拳を握る。 夜が明ければ、審判が下る。 俺は自分の勝利を信じ、静かに目を閉じた。 おわり
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律「……ん? おぉー澪まだいたんだ」 ……え? 律「なぁーにそんな変な顔してんだよ! 私がどうかしたか?」 ベッドの上でカチューシャを外した入院着の律が、変わらない笑顔を向けていた。 うそ……夢、じゃないよな? 律「あっそだプレイヤーと携帯壊れた! みおー、退院するまでiPodかしt――うわっ」 駆け寄った。 抱きしめた。 腕の中で、身体の感触を確かめる。 ほんとに律だ……律は、無事だったんだ――。 たくさん言いたいことがあって、いろいろ責めたくて、 伝えたいこともあって……だけど、涙声はぜんぜん言葉にならなかった。 でも……本当にうれしかった。 律「ごめんなー、澪。心配かけちゃってさ」 どうしようもなく泣きじゃくる私の髪を、律はそっとなでてくれた。 澪「りつ…どうして? 体はだいじょうぶなの?」 いや、それがさあ――。 そう言って取り出したのは、焦げ跡のついたMDプレイヤーと、おそろいだった携帯電話。 律「ほら私、プレイヤー胸ポケットに入れっぱなしだったじゃん?」 澪「いまそんな話はしてないよ…」 律「そしたら携帯とプレイヤーの方に電流が通電して、心臓とかへの直撃が避けられたんだってさ」 澪「うそ…」 律「あれで右腕の火傷だけって奇跡の生還だよな! もう私アンビリーバボーとか出れんじゃね? あはっ」 映画みたいな話だよな、律はそう言って笑ってた。 私はまだ気持ちが抑えられなくて、ずっと律を抱きしめ続けた。 律「ってかさ、澪のおかげだよ。澪のじゃなかったらプレイヤーとっくに捨ててたもん」 ありがとうな、澪。 そう言って律は私の髪の毛をくしゃくしゃと撫でた。 律。 私、律のことだいすきだよ。 律「……目、真っ赤になってるぞ。ティッシュあるから顔拭いとけよな」 私がそう言ったら、律は照れたように顔をそらした。 でも、私が泣き止むまでずっと抱きしめた腕は離さずにいてくれた。 ◆ ◆ ◆ またまたかえりみち! 律「じゃあ私らこっからバスだから、そろそろなー」 唯「りっちゃん澪ちゃんまたね!」 澪「唯、明日の勉強会は遅れるなよ?」 唯「だーいじょうぶだって! 憂がちゃんと起こしてくれるもんっ」 梓「そこは自分で起きましょうよ!?」 紬「まぁまぁまぁまぁ」にこっ 梓「唯先輩、みなさんってこれから毎日勉強会なんですか?」 唯「そうだよ、だって受験生ですもん!」ふんすっ 梓「…わき目もふらず、ギターにもさわらず?」 唯「うっ…ギー太は、まあちょっとは夜中にかまってあげたりしてるかなぁ…えへへ」 梓「はぁ…そんなことだろうと思いましたよ」くすっ 梓「…そうそう唯先輩、ちょっと寄り道していいですか?」 唯「いいよ~。どこに?」 梓「川の方いきましょうよ。ゆいあず練習したとこです」 唯「そうだね! ・・・・ってもうここ土手じゃんっ」 梓「いつの間に着いたんでしょうか…」 どて! 梓「ずいぶん涼しくなりましたねぇ」 唯「昼間はすごかったのにねぇ。私、あまりの暑さにおかしくなっちゃうかと思ったよ」 梓「唯先輩、暑いの苦手ですもんね・・・・・あ、おみずのみましょうか」 唯「おぉ~ポカリ! やっぱ夏はこれだよねぇ」 梓「アクエリより甘くて好きなんでしたよね。はい」 唯「ねぇあずにゃんのませてぇ」 梓「なっ…はずかしいことさせないでください!」 唯「でも、ここ私たちしかいないよ?」 梓「もっもう……しょうがないですね、今回だけですよ?」 なんと、お願いしたら本当に飲ませてくれました! あずにゃんの膝に私の頭を乗せると、指でそっと私の唇を開いてポカリをちょっとずつ飲ませてくれます。 なんだか普通に飲むより身体中に冷たさが沁みいるようで、すごく心地よかったです。 唯「……ありがと、あずにゃん」 梓「唯先輩だけですからね、こんなことするの」 恥ずかしそうに顔を背けるあずにゃん。 その時は、なんだかいつもと様子が違って見えたんです。 なんだか夢みたいで、すぐにも消えてしまいそうなほどおぼろげで……突然怖くなりました。 あずにゃんが、どこか遠くに行ってしまいそうな気がして。 ――すぐ隣にいるのに、変な話だよね。 梓「ねぇ、唯先輩」 唯「なぁに?」 梓「……高校卒業したら、放課後ティータイムってどうするんですか?」 唯「続けるよ、いつまでも。みんなと離れたくないもん」 梓「ほんとですか?!」 あずにゃんは大きな目を輝かせて喜びました。 あはは、顔に出やすいなぁ。 ……でも、すぐにまたなにかを諦めてしまったような顔になってしまいます。 唯「どうしたの? あずにゃん、元気ないよ」 梓「なんでもないです。ちょっとナーバスになってるだけですよ」 その時、なぜか嫌な予感がしました。 私はもう二度とあずにゃんをぎゅってできなくなるのかもしれない。 いつかはあずにゃんも私から離れていって、思い出になってしまう。 そう思ったら、気づかない振りをしてた気持ちがどうしようもなく膨れ上がってしまったのです。 ――私は、あずにゃんのことが好きなのかもしれない。 友達ではなく、後輩でもなく、一人の女の子として。 でもそれを言ってしまったら、あずにゃんは気持ち悪がってしまうに決まってます。 だから……この気持ちはそっと封じ込めることにしました。 それなのに。 梓「……ゆいせんぱい」 あずにゃんの方から腕を伸ばし、私を抱きしめてしまったんです。 唯「……あは、あずにゃんからってめずらしいね」 梓「・・・・・・唯先輩のうそつき」 あ・・・・あずにゃん? 私、なにか嘘ついたかな……。 目に浮かんだ涙を私に見せまいとして、また顔をそむけようとするあずにゃん。 私は離れようとするあずにゃんを抱きしめようとして――なぜか、できませんでした。 唯(あれ……からだが、動かない?!) さっきまで自由に動いていた腕も足も力が抜けてしまって、指一本動かせません。 どうしよう、このままじゃ本当にあずにゃんと離れ離れになっちゃう…! 焦る私に向かって、あずにゃんは背中に回した腕をそっと緩め始めます。 あずにゃんの後ろに見えていた河川敷も、気のせいかぼやけていってる気がして。 唯「…ねぇあずにゃん、これって、どういう」 梓「夢だったんですよ、全部。唯先輩も、たぶん私も」 梓「私たちは、事故に遭ったんです」 唯「事故?」 梓「エレベーターの中に十時間近く閉じ込められて、唯先輩は熱中症起こして倒れたんです」 唯「そんな……そんな、ことって」 けれど、思い出そうとすると切れ端のような記憶が浮かんでは消えて。 屋上でフェンス越しに二人だけで見た夜明けの街。 カバンをまくらにして寝転がって、二人で音楽を聴いたこと。 ストックホルム・シンドローム。 澪ちゃんにメールが届いたとき、抱き合って喜んだこと。 認めたくないのに、認めざるを得ないほどつじつまが合っていて。 やっぱり、今見えてるのは夢で―― 梓「それだけじゃないです」 あずにゃんはそう言うと、抱きしめていた腕をぱっと離しました。 唯「あずにゃん……行かないでよ、こっちでもっとおしゃべりしよ?」 梓「私が今まで見てたのも……たぶん、夢みたいなものだったんですよ」 唯先輩のとは違う意味ですけどね、そう言ってあずにゃんはさみしげに笑うんです。 やだよ……そんな顔で笑わないでよ。 本当に、離れなきゃいけないみたいじゃん。 川の向こう岸はもう蜃気楼のように薄れて、溶けていくばかりです。 もう少しであずにゃんまでそれに飲み込まれそうでした。 なんとか腕を伸ばそうとしたけれど……腕は動きそうになくて。 梓「私が入学した年の新勧ライブ、覚えてますか?」 唯「うん…あのライブ見て、あずにゃんは入部してくれたんだよね」 あの日のライブは夢みたいでした。 あずにゃんはそう言って懐かしげにほほえみます。 梓「それからすぐに軽音部に入部して、唯先輩のことを見つけました」 梓「けど…そこで出会った唯先輩は、私がステージ上で見た人とは違ってたんです」 唯「あはは……」 やっぱ、幻滅されちゃったんだろうな。 私ってものごとが続かないし、コードも音楽用語も覚えてないし、 いっつも後輩のあずにゃんを頼ってばかりだったしね……しょうがないよね。 梓「そりゃ、はじめはちょっとがっかりしましたよ。でも同時に、もっともっと気になったんです」 唯「……え?」 梓「あの日あんなにたやすく私の心を奪っていった、唯先輩ってどういう人なんだろうって」 芝生に寝転がる私のすぐ横で、膝立ちで話すあずにゃん。 こぼれそうでこぼれない涙に気づきもせず、真剣な眼差しを向けています。 息づかいが伝わるほど、髪の匂いがわかるほど近くにいるのに……私はまだ抱きしめられないでいます。 梓「軽音部で過ごした時間は――もっと言うなら、唯先輩と過ごした時間が、夢みたいでした」 梓「気がついたら唯先輩は三年生で、もう卒業する年で」 梓「・・・・・それを考えたら、とたんに怖くなって」 本当に夢なら、いつかは覚めちゃうんじゃないか。 夢から覚めたら私はあずにゃんから、ただの中野梓に戻ってしまって、思い出しか残らないのかも。 あずにゃんは、そんな悲しいことを言うのです。 唯「ねぇ…あずにゃん?」 恐怖に耐え切れず、私は聞いてしまいました。 唯「私たち、夢から覚めたらどうなるの?」 梓「どうもしないですよ。唯先輩は無事救出されて、病院のベッドで眠ってますから」 唯「じゃ、じゃああずにゃんは?! あずにゃんの身に何かあったら――」 梓「安心してください、私も無事でした。それから、唯先輩を助けようとした律先輩も」 そっか……よかった、これからもあずにゃんと一緒にいられる。 梓「でも、夢は夢のまま終わらせようと思います」 えっ…いま、なんて? 梓「軽音部はすごく楽しくて、唯先輩は素敵な人でした。……けど全部あれ、夢だったんですよ」 唯「そんな…夢なんかじゃないよ、現実だよ!」 必死であずにゃんに言うけど、あずにゃんは諦めてしまったみたいにかぶりを振ります。 ――二人で、夢だったことにしましょう。そしたら気持ち悪い思いなんて捨てられますから。 愛する人が傷つくかもしれないのに、それでも付き合いたいとか、キスしたいとか、 そんな思いも全部思い出だったことにしてきれいなまま過去に閉じ込めてしまえますから。 私は、ただの後輩です。ただの、中野梓です。 ……あずにゃんは、ついにこぼれた涙をぬぐうこともせずに、そう言いました。 梓「これ以上、こんな気持ちを持ち続けるのは辛いんです。それは……唯先輩もそうでしょう?」 唯「なんであずにゃんにそんなことがわかるのさ!? 私は、あずにゃんのことが、本当に……」 梓「……分かりますよ。痛いぐらい伝わってます。だって今の私、唯先輩が見てる夢なんだもん」 梓「私が言ってること、半分以上は唯先輩が考えてたことじゃないですか」 そう……気づいていたんだ。 一緒に過ごす時間が夢みたいで離れたくないって思ってたのも、 諦めようって考えたのも、あずにゃんって呼ぶのやめようっていうのも、全部。 私があずにゃんへの気持ちをなんとか押し込めようとして考えたことだったって。 唯「でも……やっぱり、いやだよ。私――あずにゃんを他人にしたくないよ」 梓「他人じゃなかったら、なんなんですか?」 ……ダメだ。うまく言えない。 いや、ほんとうは分かってるんだ。 でもちゃんと言ってしまったら、現実に口に出してしまったら―― 梓「口に出したら終わってしまう、こうですか?」 あずにゃんは、あの映画で別れた恋人の台詞をそらんじてみせた。 そうだよ、終わってしまうんだ。 だってさあ、女同士だよ? 普通だったら、気持ち悪い関係なんだよ? 私はそういう人間だし、どう見られたって仕方ないと思うけど。 でも、あずにゃんが変な目で見られたり、傷ついたりするのは……耐えられない。 そう思って、何度も何度もあずにゃんとの未来を考えては忘れて、考えては忘れて、 ……そうやって、なかったことにしようとしたんだ。 だからかな……私の夢の中のあずにゃんも、少しずつ蜃気楼に取り込まれて消えていこうとしている。 でも。 でも、やっぱり、 唯「・・・・・あずにゃんは、あずにゃんだよ」 決めた。 私だって、あずにゃんと離れ離れになるのはいやだ。 唯「夢から覚めても、あずにゃんはあずにゃんのままでいてほしいよ!」 目の前のあずにゃんが、ついにしゃくり上げて泣き出した。 梓「……今さら、ずるいです。私の気持ちなんか、見ないふりしてたくせに」 ごめんね、あずにゃん。 あずにゃんが私のこと好きだって言うのも、本当は分かってたんだ。 だけど……口にするのが怖かった。 だったら仲のいい先輩と後輩でいいやって、そう思ってたから。 梓「いえるんですか。私のこと、どう思ってるか」 唯「いえるよ!? 私はあずにゃんのことが好き! 離れたくない、抱きしめたい、キスしたい、愛してる!」 梓「夢から覚めてもそれ言えるんですか?! 今まで逃げてたのに!」 あずにゃんの言葉が胸に刺さる。 今まで見てみぬ振りして、そうやってあずにゃんを振り回してたんだ。 このままじゃ……夢から覚めたら、本当にあずにゃんが離れていっちゃうかもしれない。 河川敷はもう白い光でいっぱいで、もうここがどこだかも分からなくなっている。 もうここには私とあずにゃんだけしかいなかった。 でも、そのあずにゃんも……腕や足の輪郭が薄くなっていく。 梓「夢を夢のままであらせ続けるって、唯先輩が考えてるよりずっと大変ですよ?」 わかってるよ、あずにゃん。 ステージ上で夢を見せるバンドマンだって、現実では夢を形にする努力をしてるんだもんね。 あずにゃんが教えてくれたことだもん。ちゃんと覚えてるよ。 唯「それでも、私はあずにゃんとずっと一緒にいたい」 だから、今度こそちゃんと言うよ。 ――待っててね、現実のあずにゃん。 唯「約束する。目が覚めたら、あずにゃんに私の気持ちを伝える」 梓「……分かりました。じゃあ、お願いがあります」 唯「なに?」 梓「最後に私のこと、いままでみたいにぎゅって抱きしめてください」 もう二度と離れ離れにならないように、ちゃんとその腕で抱きしめてください。 あずにゃんはそう言った。 私は動かない腕に力を込める。 するとゆっくりだけど身体が動いて、あずにゃんに少し近づく。 がんばればなんとか腕が動かせる。 抱きしめなきゃ。今すぐ、ぎゅうってしなくちゃ。 でもあずにゃんの身体はどんどん白い光に飲まれていく。 時間がない。 梓「…ゆいせんぱい」 さっきより身体が軽くなった気がした。 私は全力で手を伸ばして、 なんとか消えそうな輪郭をつかんで、 背中に腕を回して、小さくてやわらかい身体を私のもとに引き寄せて、 ――力を込めて、抱きしめた。 すべてが光に包まれる、ほんの一瞬。 泣き晴らしたあずにゃんが、笑ったように感じた。 9
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僕は桃ちゃんに体を重ね、気を失った桃ちゃんを抱きしめて気持ちよさに浸りました。 はぁ・・・もう少しこのまま桃ちゃんに入れてたいけど、桃ちゃんを起こす前にきれいにしたげなくっちゃ! 僕はゆっくり体を起こし、桃ちゃんとつながってるところをじっと見つめながらちんちんを抜いていきました。 あうぅっ!力が抜けて締まってはいないけど、桃ちゃんの柔らかいおまんこは、出した後のちんちんに優しい気持ちよさですぅっ! 僕は出した直後の敏感な先っぽを優しく撫でられて、体をブルブル震わせながらちんちんを抜きました。 僕はティッシュを3枚重ねて持ち、桃ちゃんの右腿に顔を乗せて、間近でおまんこを見つめて待ちました。 普段絶対できないけど、今日は他に誰も居ないし、桃ちゃんは気絶してるしっ!へへっ! 僕は目の前の濡れて光る桃ちゃんのおまんこに指を掛け、左腿に押されてぷっくり膨らんだ割れ目を広げました。 おっ!おぉっ!こんな近くから白いのが溢れるおまんこを見るとすごい迫力ですぅっ! いつも見ている光景でも、どアップで見ると更にエロいですぅっ! 僕は桃ちゃんのおまんこは拭かずに、太腿の裏へ流れ落ちる白いのをティッシュで受け 桃ちゃんの呼吸に合わせてドロっ、ドロっと出てくる白いのが出なくなるまでゆっくり拝見させていただきました。 今日2回目なのに我ながらすごい量ですぅ・・・ 僕は桃ちゃんの太腿とおまんこの割れ目の両側をティッシュで拭き、ちんちんも拭きました。 そろそろ桃ちゃんを起こしてあげないと、今日の分を全部桃ちゃんに出してあげられなくなっちゃいます。 僕は曲がったままの桃ちゃんの左膝を伸ばして寝かせ、桃ちゃんに添い寝しました。 「桃ちゃん、桃ちゃん起きて。」 桃ちゃんを見つめて声を掛けながら、優しくほっぺを叩いてあげました。 「んっ・・・んん・・・あっ!・・・」 桃ちゃんは目を覚ますと、僕の顔が間近にあったので、恥ずかしそうに赤くなって目を伏せました。 「おはよっ!桃ちゃんっ!」 「もうっ!ばかぁ・・・」 僕が桃ちゃんのほっぺを突付くと、桃ちゃんは更に赤くなって僕に抱きついて来ました。 「桃ちゃん、僕すっごく気持ちよく出せたよっ!ありがとっ!」 「ううん、桃の方こそありがと・・・」 桃ちゃんは僕をギュっと抱きしめて、僕の耳に優しく囁きました。耳がこそばゆいですぅっ! 「桃ちゃん、ティッシュで拭いといたけど、僕も桃ちゃんもお股がヌルヌルだよ。」 「うん、太腿がヌルヌルして気持ち悪いね。」 「お風呂入ろっか?」 「うんっ!」 桃ちゃんが可愛い笑顔で頷いたので、僕は先に起きて桃ちゃんを抱き起こしてあげました。 ベッドから立ち上がるとまだちょっとふらつく桃ちゃんに肩を貸してあげ、お風呂に向かいました。 「あぁんっ!激しくするから力が入んないよぉっ!」 桃ちゃんがそう言って僕にぶら下がって甘えて来ます。 もうっ!本当に甘えんぼさんなんだからぁっ!桃ちゃんわっ! 僕は桃ちゃんの身体を引き上げながら、桃ちゃんの耳元にさっきのお返しとばかりに息を吹きかけました。 「桃ちゃん、お風呂でもっと激しくしちゃうよっ!」 「えっ?!」 桃ちゃんの顔が急に引きつりました。 「もっ、もういいよぉっ!桃はもうじゅうぶん気持ちよかったよぉっ!」 「何言ってんのっ!今日の分は全部桃ちゃんに出すって言ったでしょうっ!まだ2回しか出してないんだよっ!」 「あぁんっ!もうむりですぅっ!おねがいゆるしてぇっ!」 僕は逃げようとする桃ちゃんを抱きしめて、お風呂場へズルズル引きずって行きました。 「桃ちゃん、僕あと3回は出るからねっ!」 「やぁんっ!桃死んじゃうよぉっ!あぁんっ!助けてぇっ!」 ジタバタ抵抗する桃ちゃんを僕は無理矢理お風呂場に連れこみマットに寝かせました。 前へ TOP 次へ 今日 - 昨日 - 合計 -
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CD ベストアルバム 通信簿〜SARUGANSEKI SINGLES〜 01. 白い雲のように 02. どうして僕は旅をしているのだろう 03. ツキ 04. コンビニ 05. バイトの最後の日 06. 君の青空 07. 声が聴こえる 08. オエオエオ! 09. Christmas 10. 少年の羽根 11. 君に会いに行こう 12. 昨日までの君を抱きしめて 13. 上を向いて歩こう