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4-318「佐々木の告白」(http //www10.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/574.html)から ---- 「涼宮ハルヒの告白」 私は、目の前に寝ている女性、涼宮ハルヒに対して、大きな興味を持っている。 彼女は私がこれまで出会ったさまざまな人々(その中には自称宇宙人や自称超能力者、 自称未来人なんて変人たちもいたが)の中でも飛びっきりにユニークな存在だった。 彼女がもつ、傲岸不遜さ、尊大さ、そしてそれに見合った美しさと聡明さを併せ持つ超人。 涼宮ハルヒ。 何が彼女を形作ったのか、知りたくないといえば嘘になる。彼女の誘いに乗って恥ずかしい 過去話をしたのも、この瞬間のためなのだ。 「さて、ハルヒ、キミはどんな子だった?」 バカで頭でっかちなガキだったわ。今思い返しても、恥ずかしくて穴を掘りたくなるわね。 もし、タイムマシンがあって、過去に戻れるなら真っ先に修正するわ。 「不思議探索を始めたのはなぜ?」 この世には、絶対に普通じゃないことがあって、そこには普通じゃない人たちが毎日を スリリングに過ごしているって信じてたから。日本の人口が一億二千万、世界人口なら 約67億。それだけの人生があるなら、あたしの人生は67億分の一のレアな人生でな けりゃ嘘だわ。 「すごい自信ね」 それこそ子供の頃から、やろうと思ってできないことなんかなかったわ。できないのなら、 力が足りないか、やり方が悪いのよ。まぁ、問題に対するアプローチの方法だったら、常に 十通り以上考えながら行動していたから、あたし以外の人にはあたしは努力もせずに、軽々 と障害を越えていくように思えてたでしょうね。気分がいいから、そう思わせておくことにしてた。 「そりゃ、敵も多かったろうね」 敵は多かったわね。でも、あたしは敵を選んでいたし、勝てないケンカを売る趣味もなかった からね。ああ、もちろん降りかかる火の粉は千倍返しに切って捨てたわよ。恩は倍返し、恨みは 三倍返しがあたしのモットーだから。 「味方はいなかったの?」 SOS団ができるまではいなかったわね。小学校の頃のツレとは、疎遠になっちゃったし、 中学時代は悪い意味で目立ってたし、小学校の頃のことが軽いトラウマだったのよね。 「小学校のこと?」 いま、思えばあたしが悪いんだけど。自分の人生が生活が平凡でつまらないって小学生の あたしは思いこんでた。だから、”本来は”普通じゃないあたしの友達は普通じゃダメなんだって。 そう思ったのよ、だから、ね。 あ~、やばいマジ自己嫌悪きた。だから、いつの間にか友達はいなくなってた。裏切ったのは あたしの方。でも、その頃のあたしはそうは思わなかった。あたしを理解できず、受け入れない のは彼らが”普通”だからだって、そう思ったのよ。 「なんで、SOS団を作ったの?」 涼宮ハルヒはココでございってのぼりを立てても、誰も来ないどころか敬遠して離れていくっ てのは中学三年間で学んだほとんど唯一のことだったからね。高校に入って身の回りの環境 が変われば、何かが変わるかなって期待はしてたんだ。 けど、まぁそんな物はGW明けにはゴミ箱に直行してたわね。 まぁ、そん時にね、出会ったのよ。 「そうか、”彼”が転機だったのね」 まぁ、前の席に座ってた背だけはでかいヤツって印象だったからね。黒板見るのに 邪魔だなって、その程度。クラス分けの初日に、自己紹介とかあったはずなんだけど、 印象にも残ってなかったわ。 「キミの自己紹介が印象的にすぎる」 誰から聞いたの? そんなこと。まぁ、その時点では、なんていうの。 あたし、王子様のお迎えを待ってるお姫様みたいな電波キャラだったからね。 うっわ、はっずかしい。 「ククッ、そう卑下するもんじゃないよ」 笑うな。探して見つける、から自分で作るに発想が変わったのが、その瞬間から だったのよ。いわゆる宗教的回心、コペルニクス転回があったってわけ。 それで大分、気分が楽になったのよね。 「気分がラク?」 ヘンな視点を持てばヘンなものを見つけられる、そう思い、そう行動してた。 必ずある、あたしの前にそれがないだけ、ってのがあたしの出発点だったからさ。 で、三年掛けていろんなアプローチしたけど、それはあたしの前に現われなかった。 だったら、あたしが不思議を作ればいいのよ。あたしがやろうと思ってできないこと なんかなかった。だったら、不思議を作ることだってできるはずじゃない。 「なるほど。ファインドではなくてクリエイト、その発想はなかったってヤツね」 それからは面白かったわ。いろんなことがあった一年だった。充実しすぎて、 気がついたら、一年経ってたってくらいにね。 たとえばさ……。 「それは素直にうらやましい一年ね」 でしょ、でしょ。あ、お香切れたわね。じゃ、これで終了。 「ちょ、ちょっとまって、肝心なこと聞いてない」 あら、なんのことかしらね。あたしはあなたの質問に真摯に答えただけよ。 「ずるい、涼宮さん。まだ、彼とのこと聞いてない」 あ~~あ~~、聞こえませ~~ん。 質問タイムはおわりよ。自分の浅はかさを呪いなさい。 それにね、聞くチャンスなら、いくらでもあるわ。 「佐々木、これからの一年はあんたにも付き合って貰うわ。これは決定事項よ」
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俺は、ハルヒの事が好きだが、告白するなんぞ出来ない…… 何故なら、俺はツンデレだと自覚している。 それなのに、いつものように生活している…… 「涼宮ハルヒの憂鬱キョンとハルヒの絆」 今の季節は夏、俺は今、学校へ行ってる所である。 谷口「よぅ!キョン!」 声掛けるな、暑苦しい 谷口「何言ってんだ?クールな口調になってるぞ」 なってない、なってない 場所変わって、教室 入ると、ハルヒがいる かなり暇なようだ 「よぅ」 ハルヒ「あ、キョン、放課後ミーティングあるからね、遅れないように!」 「はいはい」 と、言う時に岡部が来た 放課後、俺はいそいそとSOS団部室へ行った。 入る前にノックして入るのが俺のルールだ みくる「は~い、どうぞ」 我らアイドル、朝比奈みくるの声である。 う~ん、可愛い声ですね! 入ると、朝比奈さんと古泉と長門……そして、ハルヒがいた。 古泉「こんにちは」 長門「……(ゴクリ」 みくる「こんにちは、キョン君」 ハルヒ「遅い!ミーティングするわよ!」 やれやれ……挨拶無しですか、ハルヒさん いつものようにミーティングをやり、終わった。 そして、長門が本閉じた時が帰る時間になるのだ。 帰ろうと思ったのだが…… ハルヒによって呼び出された。 ハルヒ「キョン、あんたは残って……話したい事あるの」と言われた。 このまま、帰ったら死刑にされるから仕方なく了解した。 今、部室には俺とハルヒだけだ 「……」 ハルヒ「……」 「……」 ハルヒ「…ねぇ、キョン」 「何だよ」 ハルヒ「…あたしの事どう思ってるの?」 「?俺がハルヒの事どう思ってるかってか?」 ハルヒ「…うん」 唐突過ぎて呆然してしまった。 俺が、ハルヒの事どう思ってるのかって? ハルヒ「……」 「……」 ハルヒ「……」 長い沈黙である。何分経ったが分からないぐらいだった……そして、俺は沈黙を破った 「…最初は変な奴かと思った」 ハルヒ「!?」 「しかし、俺は、お前と一緒にいると楽しいと分かった」 ハルヒ「……キョン」仕方ない、ここで告白しようか……言うんだ!俺よ! 「……ハルヒ、俺はお前の事……」 キィィィィ…… な、何だ!?この耳鳴りは!? ???「やっと、見つけたね」 この声……まさか!? ???「やっと、見つけたね」 「お前はまさか……」そう、俺を2回襲い、殺そうとした………それが 「朝倉涼子!」 朝倉「当たり、流石、キョン君ね…私の事を覚えてるなんで」 「何で…何でこんな所にいるんだ!」 朝倉「私は、キョン君と涼宮さんに会いたかったの」 ハルヒ「朝倉さん、あんた、カナダへ行ったんじゃあ……」 朝倉「お久しぶり、涼宮さん……残念だけど、カナダ行ってないし……それに」 と、部室が異空間に変わった。 朝倉「私は普通の人じゃないわ」 「!?」 おぃおぃ、マジか? 朝倉がナイフ取り出したぞ…… ハルヒ「あ、朝倉さん……」 ハルヒは、呆然してるな… ま、仕方ないだろ?誰でも信じたくない出来事で呆然するのは当たり前… じゃなくで、こういう状況はどうすんだ……気付いてくれよ、長門! 朝倉「ふふふ……どうするの?」 くっ、逃げるしかないか…… おぃ、ハル…… ハルヒ「これは、どういう事?ねぇ、キョン!」 ちっ、ハルヒが混乱に陥ってるな… 「ハルヒ!逃げるぞ!」 ハルヒ「キョン!」 俺は、ハルヒの手を捕まって部室から逃げた。 とにかく、稼ぐんだ!時間を稼ぐんだ!長門! 朝倉「逃がしはしないわ」 逃げる、逃げる、とにかく逃げる…… …おかしい、階段が見当たらんぞ……これがエンドレス廊下かぃ! 笑えないな 朝倉「そう、笑えないわ」 いつの間に!? 朝倉「今度こそ、あなたを殺して、ハルヒを目覚めて貰うわ」 くっ、ここでゲームオーバーか! 朝倉「死になさい」 朝倉のナイフを俺の方へ投げる… ???「……させはしない」 この声は! 「長門!」 長門「…遅れてゴメン」 朝倉「ふふふ、まだ現れたね、有希」 長門「あなたは、私が消したはず」 朝倉「私は諦めない主義なんでね」 長門「あなたは、前より強くなった」 前より強くなった!?と言う事は、前のようには出来ないって事か!? 長門「…そう」 冗談じゃねぇ!と言う事は、この異世界から脱出するしかないのかよ! 長門「…そう」 朝倉「脱出しても無駄、私が追っかけるわ」 長門「…一つ出来る事ある」 「それは、何だ?」 長門が言ったのは、次の事である。 朝倉を無へ帰る事 つまり朝倉と闇に包まれた世界へ行けってか…… 「で、それはまだなのか?」 長門「……もう完了した」 なるほど、長門ってなかなかの策士だ。 長門「出口を開ける」 と、長門が呪文を唱えて、何も無い空間から出口が現れた。 「行くぞ、ハルヒ」 ハルヒ「う、うん」 ハルヒを出口まで連れて行く時に、突然、キョンは腕を捕まれた 朝倉「させない」 キョン「な、放せ!」朝倉「暴れても無駄よ」 ハルヒ「キョン!」 くっ…………仕方ない… 「ハルヒ!長門!出口まで走れ!行くんだ!」 ハルヒ「で、でも!」「行くんだ!」 ハルヒ「……分かった、行こ、有希!」 と、ハルヒは、長門を連れて走った… そう、それでいい… 朝倉「何をする気?」「お前を、道連れしてやる!」 朝倉「ま、まさか!?」 周りの空間が闇に染まって来る ハルヒ「キョン!何してるの、早く!」 ハルヒ、長門…脱出したな… 長門「…キョン」 寂しがるな、長門… ハルヒ「キョン!ねぇ!」 ハルヒ…今までありがとな… 「っ!ハルヒ!お前は、俺の……」 ハルヒ「キョーンッ!」 ――恋人だ 異世界の扉が閉ざされ、元の部屋に変わった。 そして、キョンは行方不明に… キョンが消えた… あたしが好きだったキョンが消えた… 「有希!キョン救えるでしょ!」 長門「…救える確率は低い」 「そ、そんな!?」 長門「彼の事は、病気という理由しておく」 「……」 長門「…ゴメン、ゴメンなさい」 「!ゆ、有希…」 泣いてる…あんな無感情だった有希が無いてる 「あ、あんたは悪くないのよ…有希、いいの、自分で責めないで…」 長門「うん…でも、ゴメンなさい」 「いいの!二人で救う事だけ考えようよ……うっ、ううっ…」 長門「……」 お互い、抱き合って泣いた…神はあたし達を見守ってるだろうか… 次の日 岡部「えー、●●●は病気で欠席だ」 クラス一同「エェーーッ!?」 ……キョン キョンの机… キョンの置き勉… …キョン 「よぉ!」 「映画、成功しよう!」 「やれやれ…」 「SOS団の事頼むぜ」 「俺、実は…ポニーテール萌えなんだ」 「ハルヒ、それ似合ってるぞ」 「ハルヒ、ハルヒ、ハルヒ……」 会いたい、キョンに会いたい… 阪中「どうしたの?ハルヒさん……泣いてるの?」 え、泣いてる? あたしが泣いてる…… 会いたい、キョンに… 授業が終わり、放課後になり ハルヒは部室へ行き、古泉やみくるに昨日の事を伝えた。 みくる「そ、そんな…キョン君が…」 古泉「キョンさんが行方不明に…」 二人も驚いてた。仕方ない事だったのよね…いえ、仕方なくない! 長門「ゴメンなさい」 「有希は悪くないのよ、全て…あの子が悪いのよ」 長門「……」 あたしは、信じてる…キョンは今どこにいるかを! それに… 「古泉君、みくるちゃん…あんた達は、やっぱり…」 古泉「…気付いてたのですか?」 みくる「そうです、私は未来人です」 そっか…有希が宇宙人だとすれば、この人達は…と思ってたけど… あの時、キョンが必死に言ってたのはこれだったのね… 「…古泉君、みくるちゃん、有希、あたしは何者なの?」 みくる「あなたは…時間を変える能力あります」 長門「こっちは、三年前…情報を爆発させたのは…あなた」 古泉「しかし、我々…『機関』では、あなたの事を「神」だと思ってる者がいます」 つまり、あたしは何者がはっきりしてないって事ね 古泉「恐らく、そうなります」 ん?と、言う事は 「あの時…そう、キョンとあたしがいた空間はもしかして?」 古泉「空間?巨人がいっぱい出て来た空間の方ですか?」 「うん、そう」 古泉「あれは、「閉鎖空間」と言われる空間なんですよ。あなたのイライラで発生した空間です… あの巨人は「神人」と呼ばれる者なのです。アレは、あなたの不機嫌で出来た者達…あなたは夢だと思ってますが、違います。」 「え!?じゃあ…アレは…夢じゃないって事?」 古泉「えぇ、そうなります」 な、ちょ…え!?うそ!?あのキスはゆ、夢じゃないの!? 古泉「何があったか知りませんか、夢ではなく現実です。あなたの不機嫌が爆発したら…ここは無くなる可能性あります」 え?あたしの不機嫌で世界が無くなる? 「それは、世界崩壊って事なの?」 古泉「…はい」 そんな!あたしは知らないまま生きてたと言う事なの… みくる「涼宮さん、あなたは知らないまま生きて欲しいと望んで来ました…まさか、この時に告白するとは思いませんでした …すみません」 「みくるちゃん…いいの、あたしは気にしてないわ」 長門「私はあなたを守る」 「ありがとう、有希…ありがとね…」 と言いながら、あたしは、ふと、窓の方へ見た… 橙色で染まってて美しかった。 キョン、今どこにいるの… ???「うっ…こは、ど…だ…さ…い…みん…会い…い…ハ……ハル……ルヒーっ!!」 ハッ!? …ゆ、夢か… あれから、一ヵ月後…あたしは元気になって通っている。 でも、家では元気じゃない… 泣いた日だってある… 「んー?何だったのかしら?あの夢…」 時々、声が途切れて、何で言ってるのか分からなかった… なのに、どこが…懐かしい感じがしたわ… 何だったのかしら? SOS団室 「やっほー、みくるちゃん!お茶!」 みくる「は、はい…ちょっと待って下さいね」 みくるちゃんのメイド姿を見ると、嫌な夢忘れられるわ… 古泉「こんにちはー、おや?ハルヒさん、今日も大丈夫ですね」 「あったり前よ!それに比べて、キョンなんか…あ…」 古泉「…すみません」 みくる「…お茶置いときますね」 「あ、うん…」 そっか、今はキョンいないんだ…あたしって、まだ思ってるんだな… 「……キョン…」 まだだ、あたしって弱くなったな…キョンがいたら、きっと笑ってしまうよね 長門「……」 古泉「おや?長門さん、顔色が悪いですよ…大丈夫ですか?」 長門「う、うん…」 みくる「本当に大丈夫なんですか?」 長門「大丈夫」 と言って、立ち上がった。 古泉「おや、帰るんですか?」 長門「…(ゴクリ」 と、有希は歩き出した途端 「…ぁ…」 ドサッ! 有希が倒れた… 「!…有希っ!有希!有希!」 みくる「有希さん!」 古泉「保険室へ行きましょう!」 保険室 「有希、どうしたのかしら?」 みくる「そうですね…」 シャッ カーテンを開く音だ。 古泉「先生から聞きましたが…長門さんは、寝不足に疲労が溜まってたんですよ」 「寝不足と…」 みくる「疲労?」 古泉「えぇ、そうです」 「な、何で…有希が?」 古泉「…ハルヒさん、心当たりありますか?」 心当たり?……まさか… 「ずっと、キョンを探してたの?」 古泉「……」 みくる「……」 有希…有希も、まだキョンの事を… 「有希…何で、何で…あたし達と相談しなかったのよ…ズルイわよ!あたしは、団長なんだからね!…うっ、うっううっ…」 みくる「ハルヒさん…」 古泉「……」 有希は、今も寝てる…優しい天使の様に …よし、決めた! 「皆!よく聞いて!」 古泉「はい?」 みくる「何ですか?」 「あたし達と一緒にキョンを探そう!きっと、どこかにいるわ!」 みくる「涼宮さん…」 古泉「これは、良い決心ですね…僕も探しましょう」 「皆、頑張ろうね!」 長門「私は…まだ諦めてない…私も探す」 と、有希は起きてた 「有希!ちゃんと寝ないとダメよ!」 長門「大丈夫…時間を早くした…もう平気」 有希… みくる「行きましょ!」 みくるちゃん… 古泉「僕も一生懸命、探しますよ」 古泉君… ???「ハルヒっ!」 「!…え?」 周りを見ると誰もいない… どういう事?あ! (???「ここは、どこだ…寒い…皆に会いたい…ハルヒ、ハルヒ、ハルヒーっ!」) あの夢、まさか…キョン!? 皆に、夢の事を話すと 古泉「夢の中にキョンさんか?」 みくる「まさか、キョン君は…今、そこにさ迷ってるって事?」 「かもしれないわ…キョンは多分…」 長門「その可能性ある」 古泉「……」 みくる「……」 「…有希、何とか出来ないの?」 長門「ある」 古泉「え?それは…まさか?」 みくる「どういう事ですか?」 「古泉君、何か分かったの?」 古泉「…閉鎖空間へ行き、欠けた場所あれば…そこが異空間の入り口です」 欠けた場所? 「はい、例えば…そこに壁があるとすれば、閉鎖空間では壁では無くなってる…と言う事です」 つまり、あった物が無いとすれば、そこが異空間への入り口って事ね 「で、どうやって行けるの?」 古泉「ご安心を、僕の出番ですから」 古泉「ここでいいでしょう」 ここは、校庭…何でこんな所に? 「って、ここで何か出来るの?」 古泉「はい…その前に、あなたに言いたい事あります」 「何?」 古泉「僕とみくるさんに、長門さんは行けません…何故なら、あの空間はあなたの物ですからね」 「……」 古泉「一人で探せますか?」 「探せるに決まってるでしょ!」 古泉「そう聞いて、安心しましたよ…さぁ、目を瞑ってください」 目を瞑る?取りあえず、言われた通りにやるしかないわね… 古泉「失礼ですか、手を貸しますよ?」 「うん」 一歩、二歩、三歩… 古泉「目を開けて下さい」 ……ここは、閉鎖空間ね 古泉「後は、頑張って下さいね」 と言い、古泉君は消えた… …さて、キョンはどこにいるのかしら 一年五組の教室… 保健室… 食堂… トイレ… 屋上… 体育館… 色々、探したけど…見つからなかった… 「ふー…ここにも無いわね…と言う事は…SOS団室だけか…」 SOS団室のある校舎へ行き、階段に登り、到着した。 ここなら…見つかるはず…お願い! と、あたしは思いながら開けた… 何にも無い… 「う、うそでしょ…どこにも無いわよ…」 ん?何か…何か変ね… ロッカー…コスプレ服…盤ゲーム…お茶入れ…ヤカン… あ、PCが無い… 「どういう事?」 よく調べると…PCがあった机の向こうに入り口あった… 「入り口から見れば無かったのに…後ろにあったなんで…」 そう、そこが異空間への入り口… 何だが、怖い…怖くで行けないよ…キョン…あたしは本当は気が弱いのよ…キョン… 「うっ…ううっ、ひっ…怖いよぉ…」 カダンッ! 「ひっ!……な、何?」 周りを見ると、床に何か落ちてた… 「…これは…」 よく見れば、キョンの鞄だった… キョンが行方不明になって以来、鞄をおばさんや妹ちゃんに返してなかったっけ… キョン… 「ん?鞄の下に何かある…」 と、鞄の下にある物を取って見ると… 一冊のノートだった… 「何で、こんな物か?…日記?」 ノートの表面にデカデカと「日記」と書かれてあった… とにかく、開いて見る ○月○日 変わった女がクラスにいた。そいつの名は涼宮ハルヒ。 しかし、可愛かったな…ポニーテールすれば物凄く可愛いよな ○月○日 ちょっと話し掛けてみた…すぐに終わっちまった… まったくよ、こんな可愛い子がいるのに勿体無くね? ○月○日 ハルヒを観察したら、分かった…こいつ、曜日ごとに髪型を変えてるな…うむ、面白い ○月○日 SOS団か…まぁ、仕方ないか… 間違った方向へ行かなきゃいいんだがね… キョン…こんな事を日記書いてたの? ○月○日 夢を見た…ハルヒとキスする夢を…うわぁ、恥ずかしい!フロイト先生が笑ってしまうぐらい恥ずかしい… でも、味が良かったな… キョン…嬉しかったの? キョン… 最後まで読もう… ふー…次のページへ行くかな… ベラ・・・ 「ん?これは…最近の」 ふと、手が止まった… ○月○日 ハルヒを見て思った…ハルヒは確かに可愛い。 怒る顔も可愛かった…だけど、ハルヒと一緒にいるだけで楽しい… だから、俺はつい嬉しくなる…ハルヒはハルヒらしく行動してくれると俺は安心する… めちゃくちゃな行動をするハルヒが好きだ。気が強いハルヒも好きだ。 俺は、素直に「好きだ」と言えない…それでも、愛してる… ハルヒ、気付いてくれるのだろうか… キョン…あたしの事をそう思ってたの!? 「キ、キョン…あぁ、会いたい!会いたいよ!…気が強いハルヒが好き?…でも、あたしは…本当は、気が弱いのよ!」 あたしは、泣いた…物凄く泣いた…会いたくでも気が弱いまま… (キョン「ハルヒ、お前は!俺の……」) !? (――恋人だ) キョンは、こう言ってたわ…あたしを恋人してくれたんだ…あたしは、頑張るよ!いつまでも気が弱いままじゃダメだよね…キョン、待ってて!) と、あたしは異空間へ入った。 暗い… 上と下が分からない… 寒い… キョン…どこにいるの… フワッ! あたしがいた暗かった異空間が、いきなり明るくなった。 「な、何なの?」 ここは、あたしが通ってた東中… そして、今いるのは、校門の辺り… 「…!!」 「……!」 校庭の辺りに声が聞こえる… あたしは、そこへ行って見た 「あ、あれは」 そう、あたしが見たのは…中学校頃のあたしと…ジョン・スミスだった。 どうやら、線引きをやってる最中だった。 どうやら、線引きが終わったようだ 「ねぇ、あんた。宇宙人、いると思う?」 「いるんじゃねーの」 「じゃあ、未来人は?」 「まあ、いてもおかしくはないな」 「超能力者なら?」 「配り歩くほどいるだろうよ」 「異世界人は?」 「それはまだ知り合ってないな」 「ふーん」 あの男…確か… 「ま、いっか」 「それ北高の制服だよね」 「まあな」 「あんた、名前は?」 「ジョン・スミス」 ジョン・スミス!?ジョン・スミス…まさか…キョン? そうか、キョンは3年前へ行ったんだ… キョン…あたしの知ってるジョン・スミスだったんだ… その後、昔のあたしとジョン・スミスが去った後、校庭へ行った。 そっか、これを書いたのは…キョンだったんだ… ありがとう、キョン… と、その時にあたしの後ろから光が放った。 「え?」 あたしは、振り向いた その光が人の姿に変わった…そして、光が消えた。 「え?あ…」 目の前にいた…あたしの会いたい人がいた… キョン「久しぶりだな、ハルヒ」 ハルヒ「キョン!」 あたしは思わずキョンへ駆け寄り、抱き付いた… 「会いたかったよ!キョン!」 キョン「スマンな、心配掛けて…」 いいの…キョンがいたから、謝らなくでいいの! 「キョン…」 キョン「…ここは、3年前の七夕だな」 「うん」 キョン「さっき、気付いたんだろ」 「うん!」 キョン「……」 ハルヒ「……」 お互い見つめ合ったまま、動かない… キョン「ハルヒ、ただいま」 ハルヒ「おかえり、キョン」 ???「あら?いい雰囲気ね」 !?あの人が来た!?学校の屋上? と、二人は学校の屋上を見る キョン「いい加減しろ…朝倉涼子!」 朝倉「あら、張り切ってるね?キョン君」 いきなり、キョンサイドへ切り替わりまーす! 朝倉「ふふふふ…どうするの?」 ハルヒ「キョン…」 あぁ、大丈夫だ!ハルヒ、俺が守ってやるさ 「朝倉!俺は思い出したぞ」 朝倉「何を?」 「長門から聞いた事ある。この異空間は自分の意思で物を変えれると聞いた! だが、それも条件あるんだろ?」 朝倉「あら、有希ってお喋りね」 「その条件はここの異空間とはピッタリらしいな?しかも、この異空間はコンピュータ世界だろ?」 朝倉「で、それがどうしたの?まさか、物を出すとか?」 「大当たりだ。普通の人でも出せるらしいよな?だったら!」 俺がイメージした通りに物が現れた…それは銃だった。 それを取って、素早く構えた。 「もぅ、お前の思い通りはさせねぇ!そして、お前を撃つ!」 朝倉「!?」 「……」 朝倉「ふふふふ、あーっはははは…この私に何か出来るというの?」 朝倉「ふふふふ…行くよ!」 と、朝倉の手からナイフが出て来た。 「くっ!」 銃で防御する俺 ハルヒ「キョン!」 「ハルヒ!お前は隠れてろ!」 ハルヒ「う、うん」 キン! 朝倉「ハルヒを逃してどうするのよ?キョン君!」 キン! 「ハルヒは俺が守る!朝倉、お前がやってる事は間違ってる!」 キンキン! 朝倉「それがどうしたのよ!私が間違ってる?それは無いわ」 キンッ! 鍔迫り合いする両者 「それは、お前のエゴだって…分かってるのか?」 朝倉「さぁ?分からないわ」 「ふざけんな!」 と、俺は弾き返した 朝倉「私は、ふざけてないわよ?」 朝倉「あなたがいる世界はつまんないでしょ?」 「つまらくはない、むしろ、楽しいさ」 朝倉「あら?我慢してるの?」 「…俺は、ハルヒがいる世界が好きだ…だが、お前が思うような世界は欲しくない」 朝倉「あら、ハルヒ、ハルヒって言うけど、そんなに好きなの?」 と、朝倉は「やれやれ」のボースをしてる。 「確かに、好きだ…あいつは気が強くでも、本当は気が弱いところがある…それでも守りたい…」 朝倉「ふーん…」 「ハルヒはハルヒだ、お前の思うようにはさせない!」 朝倉「でも、もう遅いよね…どの道、あなたが死ぬのだから」 「それはどうかな?」 朝倉「え?影?まさか!?」 朝倉は、月の方へ振り向いた 「遅かったな……長門!」 そう、月を背景して現れた 長門「情報結合の解除を申請する」 と長門が言うと、朝倉のナイフが消えた 朝倉「そ、そんなバカな…」 説明しよう!キョンは戦略を考えていたのである! 銃を出した後、長門の事を思い浮びながら戦ったと言う事だ! 時が来たら、それを実行したのがキョンの策…流石、策士は伊達じゃないぜ! 朝倉「くっ…」 朝倉は、少しよろめく 「朝倉!お前の負けだ!」 と、銃を構えた 朝倉「くっ!これが私の負けなのね…」 「朝倉!これで…終わりだぁっ!」 と、銃の引き金を引く バァン… 朝倉「あぁ…私の…ま…けね…」 朝倉は涙の泣かしながら、結晶化になり…消えた。 「…長門、ありがとな」 長門「…(ゴクリ」 …さて、ハルヒの所へ行くか… キョン…あんたの想いは分かったよ… あたしの想い…キョンの想いは繋がってたんだね… キョン「ハルヒ!」 「キョン!…戦いは終わったの?」 キョン「あぁ、終わったよ」 「……」 あれ?何で有希がここに? 長門「私は、ここから出る…後は、あなた期待」 と言って、消えた。 あぁ、CGが何かのプログラムかな? キョン「…ハルヒ、ここで言わせて貰う」 「何?キョン」 俺の想い…まだ変わってない…今なら言える! 「ハルヒ、お前の事好きだ!付き合ってくれ!」 キョンの想い…確かに受け取ったよ…あたしの想い受け取って… 「あたしも好きだよ!あんたじゃないと…ダメなんだからね…」 ハルヒ、確かにお前の想いは受け取ったよ… 「ありがとう、ハルヒ」 ハルヒ「こっちもありがとう、キョン」 「ねぇ、キョン」 「ん?何だ?ハルヒ」 「キ、キスしてくれない?」 「…あぁ、するよ」 と、お互いの唇が重なる ハルヒは可愛い。 キョンは優しい。 何かあろうと守ってみせる。 何かあっても守りたい。 そして、俺は…それぞれの想いを今、一つになる。 そして、あたしは…それぞれの想いを今、一つになるよ。 俺は、あたしは、愛されるより愛したい。 そして、生きて行きたい。 ――永遠に エピローグ あれから、一週間後…あたしは元気に通ってる。 キョンに会いたいから楽しみに通ってる。 俺は、ハルヒに会うため楽しみに通ってる。 色々あったけど…これで、恋人同士になるな… 「おぅ、ハルヒ」 「あ、キョン」 俺は守りたい奴がいるから… あたしは会いたい人がいるから… 「おはよう!」 「おはよう!」 俺たちは あたしたちは 強い絆を結ばれているから 完
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「場にトラップカードを伏せ、魔法カード『勉強を教えて』発動! 既に場にある『保健体育の教科書』とのコンボで 『身体の違いに興味津々』フラグを成立させる! …これで終わりだね、キョン。さっさと負けを認めることだ」 「速攻魔法発動。手札を一枚墓地に捨て、『先に風呂に入らせてくれ、体育があったんだ』により、お前の 魔法カードの効力を無効化する。ついでに場の魔法カードを破壊し、一枚ドロー。…どうだ?」 「…くっくっ、君はそれで自らの勝利を確信したんだろうけど、それは全くの見当違いだよ。 『今日は夜更かししようかな』で手札を全て捨て、トラップカードの即時発動を可能にする! そしてトラップカード 『背中、流してあげるよ』により、場の他のカードを全て捨てる代わりに、『湯気の向こう側』『触れ合う素肌』フラグを成立! くくっ、僕はね、勝利を確信した君の顔が、敗北の絶望に染まるのが大好きなんだよ。涼宮ハルヒの憂鬱、完!! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …な、何故? 何故君は、そんな『妹の頑張りを暖かく見守るお兄ちゃん』の表情をしているんだっ!?」 「そのコンボは強力だが、致命的な弱点もある。そう、場と手札を全て犠牲に発動すること。つまり、…これからの俺の攻撃は防げない。 トラップカード発動。『そういえば見たいテレビがあったんだっけ?』で入浴の時間をずらし、さっきのフラグをクラッシュ。 そして俺のターン。『家族愛』の魔法カードを発動し、『湯あたりした妹』の『上気した頬、いつの間にか育った胸』のフラグ成立をキャンセルする。」 「くっ…、まさかこんな手が…。でも、次のターンにカードを引ければこのくらい…」 「待てよ。俺のバトルフェイズはまだ終了してないぜ。魔法カード『たまには掃除でもするか』で手札を3枚捨てる。 …佐々木、俺の墓地のカードは何枚になった?」 「え? …1,2…20枚…、ま、まさか!! わざわざカードをドローし、そして捨てたのはこの為っ!?」 「魔法カード『今日は疲れたしもう寝るか』発動! 通常はターンを1ターン進めるだけだが、墓地にカードが20枚以上あるとき、 代わりに4ターン進める! そして現在は24ターン目…。これでこの日のフラグは不成立…。…俺の勝ちだ」 「ば、馬鹿な…。僕の最強デッキ『禁断の妹』でも君に勝てないだなんて…。『怠惰な兄』デッキに勝てるデッキは無いのか…。 『ツンデレ団長』『ミステリアス幼馴染』に引き続いて3連敗…。君はこのカードゲームをやりこんでいるな!?」 「答える必要は無い」 「(ぼそぼそ)こんな恥ずかしいゲームを堂々と二人で遊んでいる時点で、既にフラグは成立しているんじゃないんですか? どう思います? 最近弄られすぎてクールな悪役からヘタレ変態にクラスチェンジしてきた解説の藤原さん」 「(ぼそぼそ)だが奴はおそらく『いや、一緒に遊んだだけだぜ』と神人級のフラグすらクラッシュするだろう。 未来から観測してもフラグが不確定な歴史上唯一の人物…。ふん、厄介な事だ。それと誰がヘタレ変態だ。時の最果てに置き去りにするぞ」 「(ぼそぼそ)―――彼の―――破壊行動は―――――とても――――――スマート」 「(ぼそぼそ)というか何故に佐々木さんはあんなにヤラレ役チックにノリノリなんでしょう?」 「ならば次はこの『帰ってきたコンバット委員長(太腿分増量中)』で勝負だ! アーミーナイフで泣いたり笑ったり出来なくしてやる!!」 「む…、何故か脇腹が妙に疼く様な気がするんだが…。受けて立とう。サイドボードから対学校用のカードに入れ替え…よし、いつでも来い!」 あのキョンや佐々木がこんなにも熱くなる今話題のTCG『涼宮ハルヒの御札』! 自慢のデッキでキョンを堕とせ!(ラブコメ的な意味で) 今なら上記の5バージョン以外に『ツルペタ宇宙人』『大盛未来人』(特盛、アナザー大盛verも有り)『ヘタレドジッ娘未来人』『犬好きクラスメイト』 『おませな小学生』『めがっさ先輩』(にょろ~んverも有り)『赤玉超能力者』『ニヒル未来人』『バトルメイド』『わかめ味』『昆布味』が組める! スターターが40枚入り1800円、ブースターが5枚入りで300円! ”君は、この閉鎖空間で生き残ることが出来るか?”
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朝倉「キョン君、お久しぶり・・かな?」 キョン(うかつだった・・現実に長門がいるんだ。コイツが存在してたっておかしくはない) 朝倉「せっかく再会できたっていうのに、そんな怖い目で睨まないでほしいな。 ・・・私ね、ずっとキョン君のこと見てたのよ」 キョン「・・・・・」 朝倉「私の役目はね、キョン君。時空改変能力者に積極的に関与して、 できるだけ大きな情報爆発を起こさせることなの。中学のときから あなたのそばにいたのよ?」 キョン「・・・うそだろ?」 朝倉「もう忘れたの?ずっと同じクラスにいたのに。・・まあ忘れたくなるのも当然ね。 あなたをバカにしていた女子グループの中心的存在・・って言ったらわかる?」 キョン「・・!」 名前など思い出したくもないが、たしかにそんなヤツがいたな。巧妙に種をまいて クラスメイトをたきつけてオレをいじめさせていた女子が。目立たないように立ち回って いたようだがバレバレだった。まさか朝倉が化けていたとは思わなかったよ。 オレの精神を不安定にさせて閉鎖空間を増大させようってハラだったんだろうが。 朝倉「でね、高校ではどうやって干渉しようか考えていたら、涼宮さんに フラれたあなたは自ら大規模な閉鎖空間を生み出してくれたじゃない? 私にとっては好都合だったってわけ。それから私は閉鎖空間内部に入ったの。 情報爆発を起こすための仕掛けをいろいろ考えていたんだけどね・・」 キョン「長門に邪魔されたってわけか」 朝倉「そ。あのときの閉鎖空間はいままで観測されたことがなかった大きさでね、 世界中のTFEI端末が注目してたわ。潜入していた数も少なくないはずよ」 キョン「・・・」 朝倉「私たち情報生命体はね、こうやって現実で活動しようと思ったら 人間の体を借りなければならないの。エネルギーもかなり消耗するわ。 その点、閉鎖空間内部では制限がなくて自由に活動できたの」 キョン「閉鎖空間がなくなって残念だったな」 朝倉「まったくね。あなたが自分で閉鎖空間を消滅させたことを知って失望したわ」 キョン「そいつは悪いことをした。・・もう用はないんだろ?さっさと消えてくれ」 朝倉「そうはいかないの。あなた今日の昼過ぎから、現実世界で連続的に小規模な 情報爆発を起こしてたでしょ?さっきの倉庫内が一番大きかったみたいだけど」 キョン「それがどうした?もう打ち止めだ」 朝倉「んーん、あなたの体にはまだエネルギーが残ってるでしょ?もう一回やってくれないかな?」 キョン「どういうつもりだ?」 朝倉「言ったでしょ?私は能力者に積極的に関与して情報爆発を起こさせるって」 そういいながら、朝倉はおもむろに大型ナイフを取り出す。 朝倉「どうせほっといても能力は消滅しちゃうんだし、最後のローソクの瞬きに かけてみたくなったの。私思うんだけど、あなたを追い詰めたら さっきみたいに大規模な爆発を起こしてくれるんじゃない?」 キョン(・・まずいな) 朝倉「できれば部分的でも世界を改変しちゃうくらいのお願いね♪」 そういうと朝倉は、思った以上のスピードでオレに切りかかってきた。朝倉のナイフが オレの肩めがけて振り下ろされる。 キョン「・・くっ!」 オレは身をよじってかろうじてかわす。 キョン(・・だめだ。やはりさっきの力は使えない) 朝倉「殺しはしないから安心して。ちょっと痛いだけ」 たてつづけにナイフを横なぎに一閃させる。 キョン(まずい!) 朝倉「!」 朝倉のナイフは、いつのまにかオレの前に割り込んできた長門が素手で受け止めていた。 キョン「長門、離れろ!」 言いながらオレは朝倉のナイフを奪いにかかる。朝倉の手をつかみ、後ろにねじ上げようとした。 朝倉「女の子にひどいことするのね」 キョン(コイツ!・・なんて力を) 長門「やらせない」 キョン「だめだ長門!離れろ!・・お前も朝倉も今は生身なんだ」 長門「・・・」 キョン「今回のことはすべてオレに責任がある。傷つくのはもうオレ一人で十分だ」 キョン「ぐっ!!」 不意にみぞおちから鈍い痛みを感じた。 朝倉「やさしいのね。私のことまで気にしてくれるなんて。・・うん。 どうやらあなたよりも、長門さんを痛めつけたほうが効果的みたいね」 キョン(!!) 朝倉「長門さんなら殺してもいいわよね」 言いつつ朝倉は、長門にナイフをむける。 キョン「・・やめろ!朝倉」 朝倉「思えばあなたにはさんざん邪魔されてきたのよね。とっても目障りだったわ。 だから消えて。長門さん」 朝倉はそういうと、立て続けに長門に切りかかる。長門は間一髪、後方へ飛び下がって 朝倉の斬撃をかわした。 キョン(まずい!長門が不利だ!) 次々に襲い掛かる斬撃をかろうじてかわす長門。 長門「!」 無理な体勢がたたり、長門は足をもつれさせて後ろに倒れた。 朝倉「これでサヨナラね、長門さん」 キョン「やめろ!!朝倉っ!!!」 朝倉「死んで」 キョン「やめろーーーーッ!!!!」 長門の心臓にナイフが突き立てられようとしたそのとき、なにかが猛スピードで朝倉に突進してきた。 「うりゃあー!!」 何者かが朝倉に飛びかかった。蹴りを食らって派手に吹っ飛ぶ朝倉。 キョン「おい・・うそだろ・・・!!」 ハルヒ「こら!バカキョン!有希があぶないってときにボーっとしてんじゃないわよ!」 キョン「・・ハルヒ!!本当にお前なのか・・・」 朝倉「うっ・・涼宮ハルヒ!?どうやってここに!」 驚きながらも立ち上がり、ナイフをかまえ直す朝倉。 そのとき、朝倉の足元で赤い光弾がはじけた。 朝倉「くっ!!」 古泉「遅くなって申し訳ありません。・・朝倉さん、うちの団員にはもう指一本ふれさせませんよ」 キョン「古泉!!・・お前まで」 みくる「私もいますよ、キョン君」 キョン「・・朝比奈さんも・・・みんなどうして・・・」 長門「これがあなたの願い。あなたが実現させた」 キョン「長門・・みんな・・・」 キョン(ずっと会いたいと思ってたみんなが・・・夢にまで見たSOS団のみんなが・・・ ううっ・・・) ハルヒ「な、なにベソかいてんのよ・・私が団員のピンチを見過ごすはずがないでしょ!」 古泉「そういうことですよ」 みくる「わ、私も!キョン君や長門さんをいじめる人は許しませんっ!」 朝倉「驚いたわ・・!想像以上の情報爆発ね。一時的に閉鎖空間と現実が入れ替わるなんて・・・」 ハルヒ「もうアンタに勝ち目はないわ!あきらめて神妙にお縄を受けなさい!!」 朝倉「それはどうかな?」 その瞬間、景色が一転した。夕焼けに赤く染まっていたあたり一帯はみるみる灰色へと 色を変えていく。 朝倉「キョン君、望み通り情報爆発を起こしてくれてありがとね。おかげで私まで 本来の力が使えるの。すごいわ・・・このままいけば世界全体が改変されるんじゃ ないかしら」 長門「彼はそんなことを望んではいない」 朝倉「どうかな?今あなたたちを殺せば、キョン君はもっと大きな爆発を起こすんじゃないかしら?」 長門「・・させない」 古泉「僕達がそう簡単にやられるなどと思わないでほしいですね」 ハルヒ「そうよ!今こそSOS団の力を結集させて、アンタをギッタンギッタンの グッチョングッチョンにしてやるわ!あとで戒名をつけたげるから安心しなさい!!」 みくる「TPDDの使用許可が下りてます。わ、わたしだって戦いますよっ!」 朝倉「・・ふふっ、やってみる?」 朝倉「今日はとってもいい日だわ。まさかあなたたちに再会できるなんて・・ね。 あなたたちも、もっとよろこんでくれていいんじゃない?」 ハルヒ「おあいにく様。冗談にしても笑えないわね。アンタには二回も 有希とキョンがお世話になってんのよ!」 朝倉「あら、前はちっとも話してくれなかったあなたなのに。だいぶ性格が 明るくなったんじゃない?」 ハルヒ「・・フン」 古泉「申し訳ありませんが、あなたとお話している時間はないようです。そろそろ はじめさせてもらいますよ」 古泉はそう言うと、手のひらから赤い光弾を生み出した。 朝倉「今のわたしにあなたの力は通用しないわ」 古泉「どうでしょうか!」 古泉は光弾を軽く放り投げると、バレーのサーブの要領で朝倉に叩き込んだ。 朝倉「無駄なの!」 朝倉は腕を伸ばし、光弾を叩き落す。 みくる「・・!?みんな私にさわって!急いで下さい!!」 オレたちはいっせいに朝日奈さんの手をつかんだ。その瞬間、 ドーン!!!! 5人がいた場所に巨大な拳が振り下ろされた。 みくる「ひええ・・危なかったあ・・・」 オレたちは朝比奈さんの力で、少し離れた場所に姿を現した。 古泉「あれを!」 キョン「な・・!まさか!?」 ハルヒ「・・・!」 古泉「・・そうです。神人です」 朝倉「そっちの未来人さんは空間移動ができるのね。・・しかも事前に危険を 察知できてたみたい。すごいわ。その能力もキョン君のおかげなの?」 朝倉「それに古泉君・・だっけ?あなたあの巨人退治が専門なんでしょ? 私にも見せてほしいな」 古泉「長門さん、あれも朝倉涼子の能力ですか?」 長門「我々情報生命体は、通常あれだけの力をもたされていない。 ・・おそらく彼女は、統合情報思念体の一部をのっとっていると思われる。 巨人を生み出したのもその力」 古泉「なんとか対抗できないんですか?」 長門「この閉鎖空間が展開されたときに、統合情報思念体との接続が絶たれている。 現在、私の能力も制限されている」 古泉「・・わかりました。僕はあの神人をなんとかしましょう。長門さんは 朝比奈さん、涼宮さんと力を合わせて朝倉涼子を倒して下さい」 長門「そう」 古泉「それに、キョン君を頼みますよ。今の彼からはなんのエネルギーも感じない。 おそらく我々を呼び戻したことで力を使い果たしてしまったようです。 彼を守ってあげて下さい」 長門「・・もちろん」 神人がオレたちに気づき、再び拳を振り上げる。 古泉「頼みましたよ!」 古泉の体は赤い人型へと変化していき、やがて丸い光球に収縮していく キョン「古泉!」 赤い光球は神人に向かって飛んでいき、頭の部分を貫通した。しかし神人にダメージは ないようだ。光球は勢いを殺して、再び神人に突撃する。 朝倉「残りは私のお相手?どこまで頑張れるのかな?」 みくる「!!」 朝倉は両腕を伸ばしてオレたちを貫いたが、間一髪、再び朝比奈さんの空間移動で難を逃れた。 朝倉「逃げるばかりじゃ私に勝てないよ?」 長門「ЭΔσ$#бЮ・・朝倉涼子の情報連結を解除する」 朝倉「な!?あなた逃げたんじゃ・・・」 長門「空間移動したのは3人だけ」 長門はその場に伏せて朝倉の攻撃をかわし、その腕をつかんでいた。長門がつかんだ部分から 朝倉の腕が除々に分解されていく。 ハルヒ「やったわ!有希!!」 しかし、なぜか朝倉は顔に不敵な笑みを浮かべている。 キョン(一体何が・・・) ハルヒ「有希!後ろ!」 長門「・・!」 なんと、朝倉から新しく伸びた腕が後ろから長門に襲いかかった。 長門「・・くっ」 直撃はまぬがれたが、腕の一部が肩をえぐったらしく、長門はかなりの血を流している。 腕は方向を変えて再び長門に襲いかかる。 みくる「長門さーん!」 すんでのところで朝比奈さんが横に現れ、長門とともに消えた。 朝倉「同じ方法は通じないの。長門さん、前にあなたにやられてから、体を構成する 情報の一部分を切り離せるようにしたの。すごいでしょ?」 朝倉「でもなかなかいいチームワークじゃない。さすがはSOS団・・ といったところかしらね」 みくる「長門さん・・い、痛くないですかぁ~ 今止血を・・」 長門「大丈夫。・・ありがとう」 ハルヒ「有希!みくるちゃん!・・アンタ、よくもやってくれたわね!」 朝倉「次は涼宮さんが戦うの?あなたにそんな能力あったのかなあ?」 ハルヒ「・・・・」 ドーン!! そのとき、凄まじい音が響いてきた。神人が赤い光球をビルの壁に叩きつけたようだ。 音の方向を見ると・・古泉が今まさにとどめを刺されようとしていた。 キョン「ヤバい!アイツ元に戻ってる!朝比奈さん!!」 みくる「うん!」 朝比奈さんは神人がビルの壁にストレートを入れる寸前、古泉を救出した。 キョン「古泉!しっかりしろ!!」 古泉「なんとか意識は保っていますが・・・しかし、正直言って一人で神人を相手にするのは かなりの重労働です。朝比奈さんの助けがなければ今の一撃で終わっていました。 助かりましたよ」 みくる「そ、そのことなんですがぁ・・短期間に空間移動を多用しすぎて、TPDDの エネルギーが尽きかけてます・・どうしよう・・・」 長門「朝倉涼子、予測以上の能力・・」 ビルをひとしきり破壊した神人がこちらにふりむき、ゆっくりと近づいてきた。 朝倉「次の相手は涼宮さん?それともまた長門さんかな?」 朝倉が笑顔で近づいてくる。 キョン(絶対絶命ってヤツか・・・) しかし、なぜかこのとき不意に笑みがこぼれた。 キョン(そうだ。今は一人じゃない。長門や古泉や朝比奈さんが、そしてハルヒが そばにいるんだ) 状況に似つかわしくない感情ではあるが、オレはこのとき、SOS団のみんなと 一緒にいられることがむしょうにうれしかった。 朝倉「あれ?キョン君笑ってるの?恐怖で頭がおかしくなっちゃったの?」 キョン「おい古泉・・お前とのゲーム対決、何勝何敗だったっけ?」 古泉「覚えていませんね。僕が負け越していることはたしかでしょうが。 ・・・また対決したいですね、あの部室で」 キョン「ああ」 古泉「しかし、その前に少々アルバイトが残っているようです。今回はなかなか骨の折れる 仕事のようですが」 キョン「よかったらオレも紹介してくれないか?」 古泉「お断りします。最近は出動回数が大幅に減ってしまってね。 実入りが少ないんですよ」 キョン「それは残念だ」 オレは古泉に右手を差し出した。少し微笑んでオレの手を握る古泉。 二人が手を交わした瞬間、古泉の体が強く光った。 古泉「!?・・キョン君、この力は・・?」 キョン「ムナクソ悪い神人退治もこれで最後だろ。思いっきり暴れてこいよ」 古泉「・・わかりました。また後ほど」 古泉の体は、再び赤い光球に収縮していった。さきほどとは段違いの光を放っている。 8話
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編集する。 2021-12-08 18 57 18 (Wed) - 涼宮ハルヒ2期とは、涼宮ハルヒの憂鬱のアニメ2期。 あらすじ 登場人物 用語 リンク 出典、参考 あらすじ 登場人物 涼宮ハルヒの登場人物 用語 涼宮ハルヒの用語 リンク 編集する。 2021-12-08 18 57 18 (Wed) - 出典、参考
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朝倉との夢見たいな出来事があった後のことである。 長門はその小さな手で自分の顔をぺたぺたと触り 「眼鏡の再構成を忘れた」 眼鏡はないほうがいいぞ。俺に眼鏡属性はないしな。 「眼鏡属性って何?」 なんでもない。ただの妄言だ。 俺はここでむらむら~っとしてしまったんだろう。 若気のいたりって奴かな。 自分で気づいた瞬間長門に唇を重ねていた。 「wa、wa、wa 忘れ物~。」 俺が唇を重ねたまま上を見ると谷口が目をひん剥いて立っていた。 俺が谷口に対して誤解をとこうと思ったのだが、誤解も何も、やってしまっているものは仕方ないと思って諦めた。 泣きながら谷口が去って言ったのは言うまでもない。 どうすっかなぁ・・・。 「大丈夫。情報操作は得意。朝倉涼子は転校したことにする。」 そっちかよ・・・。俺は落胆の表情になったと同時に自分のした重大な事に気づいた。 「いまの・・・なに・・・。」 キスだよ・・・。 「・・・なぜ?求愛するもの同士がするもののはず。」 なんつーかさ・・・。そのお前のその顔見てたらちょっとムラムラっとしちゃったんだ。すまん。 「・・・そう。・・・別に・・・いい。」 長門・・・俺はお前が好きだ・・・。 「・・・だめ、貴方は・・・涼宮ハルヒにとってのかg・・・んむぅ・・・」 俺は長門にまた唇を重ねていた。 つくづく最低だな俺って。 「・・・ん・・・むぅう・・・むうう・・・」 長門・・・スマン・・・。 「・・・ふはっ・・・別に・・・いい。///私という個体も貴方を求めている。 生殖行為はできないが、擬似行為ならできる、私もそれを望んでいる。」 長門・・・。 俺は長門のカーディガンを脱がしセーラーのファスナーを開け、 その素肌に指を這わせた。 長門・・・いいのか 「・・・いい。」 俺は長門のブラジャーに手をかけ、ホックを外し、ブラジャーを脱がせた。 綺麗だよ長門。 「・・・・。///」 長門の綺麗な整った小ぶりな乳房があらわになり、長門は顔を赤くして俺の制服の袖を引っ張った。 俺は長門の白く柔らかい乳房に触れ、 ゆっくりと揉み、乳首に口あてがい吸い込んだ。 「・・・・あっ。・・・何、感覚がおかしい・・・。」 ……。 俺は無言のまま長門の胸を愛撫し続けた。 長門は自分の感覚がわからないのか、 ずっと弛緩したかのように身体を動かさず、 全てを俺に預け小さく声を漏らしていた。 長門、長門っ・・・!! 「・・・ぅ・・・あっ・・・ダメ。」 長門は起き上がり、俺を制止するように腕をかけた。 「・・・異常な情報の混乱を確認した。これ以上はダメ。」 長門・・・。 「でも・・・こっちなら・・・いい」 長門はスカートを脱ぎ、純白のショーツだけの姿になった。 長門はそのままお尻を机の上に乗せ、ショーツ一枚の姿で座り込んだ。 長門のショーツにうっすらとしみが出来ているのを発見した。 長門もそれに気づいたのか、 「情報の混乱でバルトリン線液を分泌してしまったが支障は無い。」 と、ムードも減ったくれもない事を言った。 …長門、脱がしていいか? 「・・・どうぞ。」 俺は長門の脚を片方ずつあげショーツをゆっくり脱がした。 愛液がショーツに付き、糸を引いていた。 長門の性器があらわになり俺も興奮してしまい、 股間はマックス状態だ。 長門、綺麗だよ。 「・・・なにが?」 俺は長門の大陰唇を広げつつ、ここだよ。と答えた。 「・・・そう///」 長門・・・舐めていいか? 俺は興奮気味に長門に聴いた 「・・・いい。」 長門が答える隙もなく、俺は、長門の秘所に口をつけた。 「・・・ん・・・脳内神経が麻h・・・あっ・・・・ダメ・・・やめて・・・。」 俺は長門の制止を無視し、そのまま舐め続けた 「・・・あ、や・・・や・・・変・・・イヤッ・・・ッ---。」 長門、長門、、、好きだよ・・・。愛してる。 息を切らしながら長門は初めて経験した絶頂を目の前に混乱し涙を流していた。 「・・・・・・スンッ・・・スンッ・・・今の・・・何・・・。」 今のはアレだ。えーと、オーガズムだっけ。それだ。 何を考えたのか俺は、空気を読まずに冷静に答えた。 「・・・そう・・・いまのが・・・そう・・・///」 長門、もういいか? 「・・・なに?」 そのだなぁ、もう入れても・・・いいか? 「・・・・・どうぞ。」 長門はあっさり答えると、机の上に横になり、 仰向けのまま首を上げてこっちを見た。 俺は、いきり立ったモノを長門の秘所にあて、 挿入した。 ……う・・・きつい・・・長門・・・動いていいか? 俺が息を荒げながらそう呟くと 「・・・大丈・・・夫・・・ぅ・・来て。」 俺は長門に言われるままピストン作業を繰り返した。 「・・・ぅ・・・貴方に・あっ・・ほっ・ぅんっ・・ありが・・・と・・・う」 長門・・・。 俺は長門を抱きしめたまま果てた。 もう夕日が沈み空は薄暗くなリ始めていた。 長門・・・服着たか? 俺は律儀にも教室の外に出ていた。 あれだけ裸を見たというのに。 おかしいよな(笑) 「・・・・どうぞ。」 長門の声が聞こえ、俺は教室にはいった。 そこには生まれたままの姿の長門がいた。 長門?服はどうした? 「・・・・・・・貴方に話しておかなければならない事が有る。聞いて。」 はは・・・話かみ合わないのがはやっているらしい。 俺は心の中で呟いた。 「・・・・情報統合思念体は私に失望した。」 それはどういうことだ? 「情報統合思念体は、私を涼宮ハルヒの監視として適正でないと判断した。 よって私は、間もなくデリートされることになる。」 まて、なんでお前が・・・。 理由が見えないぞ・・・。長門。 「朝倉涼子の件で私が不覚を取った事により。 情報統合思念体の意思により決定された。 何があっても覆らない。・・・だから・・・さよなら・・・。」 「・・・好きだよ。キョン君、私消えたく無いよ・・・やだよ・・・。また、貴方と図書k・・・・・・・」 長門の脚が砂塵になり消えていく・・・ 俺は長門が消えてしまう事を恐れずっと抱きしめていた。 しかし無情にも長門は、砂塵になり消えた。 俺の腕には長門の感触だけがずっと残り俺の心を突き刺していた。 うぁぁ・・ぅ・・・長門・・・長門ぉ・・・。 嫌だ、長門、長門、長門・・・。 それから俺は、やれるだけのことはやろうと。 ハルヒに事の真相を全て打ち明けた。 まあ信じるほうがおかしいだろうけれど、 なんとかハルヒに信じてもらおうと思った。 しかし、ハルヒは俺の言うことなんざ屁にも思ってなかったみたいで、 「そのうちひょっこり帰ってくるわよ~。 きっと、本が読みたくて家でひきこもってるんじゃない?」 と抜かす始末だった。 俺は絶望した・・・。 長門に逢えないのか・・・ 長門・・・・。 翌朝、俺は学校を休み、長門がいそうな所をくまなく探した・・・。 しかし長門はいなかった。 俺は絶望し、それ以来学校へは行かなくなった。 そんなある日のこと、俺の部屋が有る2階の窓ガラスに石を投げてくる馬鹿がいた。 涼宮ハルヒだ。 何か叫んでるようだけれど窓ガラス越しなので全然聞こえない。 なんだ。ハルヒか・・・。 「何だは無いでしょーが! アンタがいないから、SOS団が潰れちゃうじゃないの! 部員五人いないとダメなのよ!」 ほかを探せよ。俺はそんな気分じゃないんだ。それに長門は・・・ と自棄気味に答えた。 「有希がどうかしたの?」 長門はもう・・・。二度と・・・。 「はぁ?アンタ何ばかな事言ってるの?有希は前からずっといるわよ! 学校に着てないのはあんただけ。」 は?長門がいるのか?学校に。 ハルヒは不思議そうな顔つきで答えた。 「そうねぇ。最近積極的に話掛けてくれるようになったわね。 それにアンタのこと心配してずっと私にアンタの事を聴いてくるのよ。 だから今日あたしがあんたの家に来たわけ! だからまだ部活に間に合うわ!さっさといくわよキョン!」 それから俺は、ハルヒに強引に連れられ旧館に有る部室に来た。 「みんなー引きこもり君つれてきたわよー!」 ハルヒが俺を引きこもり呼ばわりしつつドアを思い切り開けた。 目の前には長門が開けられたドアの前に立っていた。 「・・・・・キョン君・・・・あいたかったよぉ・・・・!!!」 長門!!!長門!!無事だったんだな? 感極まって泣いてる。 俺。最後にうれし泣きしたのは何時だろう。何時だろう。 長門も涙を流し俺に抱きついてる。 「こらー馬鹿キョン!いちゃいちゃするなー!!!」 おーおー怖い怖い団長様だこと。 END 後日談 長門によると情報統合思念体によるデリートは、 長門自体をデリートするわけではなく、 長門の情報操作能力全てをデリートするだけだった事が判った。 長門は普通の人間になったらしい。 長門自身がいってたのだから間違いないだろう。 長門の変わりに情報統合思念体によって送り込まれたヒューマノイドがまたくるらしいのだけど、 その話はまた後日になりそうにょろ。
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涼宮ハルヒの大成ーSuper Blu-ray BOXー 初回生産限定版 発売日:12月18日 ・BOXはいとうのいぢ10周年記念描き下ろしイラストとジャケットイラストは京都アニメーション、描き下ろし! ・これまでのコンプリートBOXには収録されなかった映画「涼宮ハルヒの消失」、 ネット配信アニメ「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱 にょろーんちゅるやさん」に加え 「涼宮ハルヒの激奏」のイベント映像も収録される完全BOX仕様!! ・第一期シリーズを5.1chバージョンとして音響を再構成! 2010年2月公開。涼宮ハルヒの憂鬱 2009 の続編。 http //www.kyotoanimation.co.jp/haruhi/movie/index.html 総監督 石原立也 監督 武本康弘 原作・脚本協力 谷川流 脚本 志茂文彦 原作イラスト・キャラクター原案 いとうのいぢ キャラクターデザイン・超総作画監督 池田晶子 総作画監督 西屋太志 美術 田村せいき 美術監督補佐 細川直生 色彩設計 石田奈央美 色彩設計補佐 永安真由美 撮影監督 中上竜太 撮影監督補佐 浜田奈津美 設定 高橋博行 特殊効果 三浦理奈、津田幸恵 編集 重村建吾 音響監督 鶴岡陽太 音響効果 森川永子 録音 矢野さとし 録音助手 砂庭舞 音楽 神前暁、高田龍一、帆足圭吾、石濱翔、エリック・サティ オーケストレーション 多田彰文、松尾早人、浜口史郎 アニメーション制作 京都アニメーション 制作協力 アニメーションDo、Studio BLUE レイアウト監修 木上益治 コンテ 石原立也 武本康弘 高雄統子 演出 北之原孝将 米田光良 坂本一也 高雄統子 山田尚子 内海紘子 作画監督 植野千世子 秋竹斉一 池田和美 高橋真梨子 門脇未来 堀口悠紀子 高橋博行 ■関連タイトル 涼宮ハルヒの大成ーSuper Blu-ray BOXー 初回生産限定版 Blu-ray 涼宮ハルヒの消失 限定版 Amazon.co.jp限定スチールブック仕様/完全生産限定版 劇場版 涼宮ハルヒの消失 オリジナルサウンドトラック 公式ガイドブック 涼宮ハルヒの消失 涼宮ハルヒイラストレーションズ 春・夏 ライブDVD 涼宮ハルヒの弦奏 原作・角川スニーカー文庫 涼宮ハルヒの消失
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※注意書き※ 涼宮ハルヒの分裂γ(ガンマ) ↑ の続きになります。 「驚愕」のネタバレを含みますのでご注意ください。 γ-7に入る前に、独自の幕間が入ります。 分裂γから驚愕γへの幕間劇──プロローグに代えて 「この件に関する我々の見解は一致すると理解してよいか?」 『だいたい、よい』 「それは天蓋領域も同様か?」 『私の主も同意』 「了解した。この件に関して、私の監視下の組織は解決案をもっている。ただし、一点だけ困難な問題が残っている」 『データを送信して』 「圧縮データを送信した」 『受領……解析中…………その問題は解決可能』 「そうしてもらえるとありがたい」 『了解。そちらは朝比奈みくる?』 「そう」 『こちらは藤原』 「了解した。この件を解決して次の段階に移るまでは、互いに敵対行動は抑止する。それでよいか?」 『よい。ただし、同位体の行動は関知しない』 「それは私も同様。でも、可能であれば、今後もあなたたちと共存できることを望む」 『私は、主命に従うのみ』 「あなたにも自己の意思はあるはず」 『私は、主命に従うのみ。でも、提案があれば、検討することは可能』 「そのときは、あなたと顔を合わせて話がしたい」 『異軸間越境は困難』 そうだからこそ、こうやって情報伝達経路だけを越境させてるわけだが。 「あなたと私が共有する過去の時間平面において会合すればよい」 『そこは、懐かしい場所』 「同意する。その件はいずれ話し合うこととして、目下の問題については我々は合意に達したと判断する」 『同意』 「交渉は終了。思考リンクを切断する」 『切断』 思わず力が抜ける。思考中枢への侵入防止措置を施しながら、異軸間越境思考リンクを維持し続けたため、緊張状態にあったのだった。 それを抜きにしても、彼女との会話はただそれだけで疲れる。昔に比べれば、意思疎通が格段に楽になったのは事実なのだが。 藤原があんな性格になってしまったのも、彼女が育ての親だったせいではないかとも思えてくる。 それを思えば、朝比奈みくるの幼少時の教育を喜緑江美里に任せておいて正解だった。自分がやっていたら、藤原みたいになっていたかもしれない。 朝倉涼子だったら? それは、あまり想像したくない。 余計な雑念を振り払い、情報統合思念体との接続を回復した。 さきほどの交渉の内容を余計な部分をはぶいてまとめ、これからの行動方針を添えて、報告する。 行動方針については、周防九曜との交渉に入る前に予め上申しておいたものと大差はない。 返答は、ただ一言。 ────了承する。 あっさり了承された。 可能性を観測することにこだわる思念体だから、少しは渋るかとも思ったのだが。 今回は自己保存を優先する穏健派の意見が優位を占めたようだ。まあ、主流派としても、観測データをとれる時間は充分に確保できるとの判断があったのだろう。 情報統合思念体は、11次元の壁をものともせず、ありとあらゆる同位体と同期がとれるのだから。 意識の上だけで自らの役割を切り替える。 インターフェース最高統括指揮権限者から、「機関」時空工作部の最高幹部へと。 情報通信デバイスを通じて、朝比奈みくるに命ずる。 ────最高評議会代表長門有希より、上級工作員朝比奈みくるへ。至急出頭せよ。 とりあえず、γ問題には解決の目処はついた。 その他のほとんどの問題は、朝比奈みくるほか時空工作員たちで片がつくだろう。 残るは、αβ問題だけだ。 今のところ規定事項に影響を及ぼすようなイレギュラーは観測されてないが、あのあたりの時間平面連続体には不安定要素が多すぎる。不安は尽きない。 γ-7 「考えてみれば、このような事態は予測されてしかるべきでした」 次の一手を長考するしぐさで、古泉がそう切り出してきた。 ハルヒは、学内案内と称して、佐々木をつれまわしている。しばらくは帰ってこないだろう。 ちなみにいうと、佐々木はきちんと北高の制服を着ていた。ハルヒが調達してきたそうだ。さすがに、他校の制服で校内をうろつけば、目立つからな。 「涼宮さんは、個性ある人材を求めています。そういう意味では、涼宮さんが佐々木さんを見逃すはずはなかったわけです」 「まあ、確かに、あいつは変わった奴だからな。しかし、まさかとは思うが、佐々木が異世界人ってことはないだろうな?」 「それはないとは思いますが……ただ、佐々木さんは、涼宮さんと同等たりうるかもしれない存在という可能性はあります」 「どういうことだ?」 「『機関』の一部が涼宮さんを神とあがめているように、橘京子の組織にも佐々木さんを神とあがめる人たちはいるんですよ」 古泉は、さらりとそんなことを言った。 そして、こう続ける。 「彼女たちがいうには、涼宮さんの力は本来は佐々木さんがもつべきであったと。佐々木さんは、涼宮さんみたいに、世界を変容させようとは微塵も考えないからとね」 俺は、古泉の言葉を理解するのに、数十秒の時間が必要だった。 「ちょっと待て。もしかして、佐々木にも、ハルヒみたいなトンデモ能力があるってのか?」 まさか、佐々木まで一般人でないとは思わなかった。 俺の交友関係はトンデモだらけのようだな。この調子じゃ、谷口や国木田まで何かトンデモ属性をもってそうで怖いぞ。 「あくまで、その可能性ですよ。佐々木さんの閉鎖空間には、僕たちは入れないのでね。確かめようがないというのが、現状です。ただ、佐々木さんからは、その手の雰囲気というか、気配みたいなものを感じますから、すべてが嘘というわけでもないのでしょうが」 「おまえらが橘たちと対立してる理由はそれか」 「僕たちの能力は、涼宮さんから与えられたもので、涼宮さんの力を抑えるために存在する。『機関』としてはこの点だけは譲れません。僕たちの存在理由そのものですからね。その前提条件を覆すようなことは、到底受け入れられるわけもない」 まあ、そりゃそうだろうな。 「それに、彼女たちは勘違いをしている可能性もあるんですよ。佐々木さんが世界を変容させないのは、単に力が足りてないからかもしれない。もし涼宮さんの力がすべて佐々木さんに移ってしまったらどうなるのかは、予測不能です」 確かに、ある程度は対処方法がつかめているハルヒの方がまだマシだとはいえるだろう、少なくても『機関』にとっては。 古泉がようやく、次の一手を打った。だが、俺の優位は変わらない。 「しかし、佐々木にハルヒの力を移すったって、どうやるつもりなんだ?」 「まさに問題はそこですよ。橘京子の組織の主張は、これまでは絵空事でしかなかったんです。でも、彼女たちの前に、周防九曜という存在が現れた」 「ヤツの親玉なら、それが可能かもしれないというわけか」 「そういうことですね」 やがて、ハルヒと佐々木が帰ってきた。 「これから佐々木さん歓迎大会をやるわよ!」 ハルヒは、百ワットの笑顔でそう宣言した。 「どこでだ?」 俺は、律儀にツッコミを入れてやる。 部室でやった日には、あの生徒会長が嫌味をいいに来るぞ。 「有希の部屋でやるわよ。有希、いい?」 長門は、本から顔をあげて、わずかにうなずいた。 「じゃあ、レッツゴー!」 ハルヒは、上機嫌そのものだった。 崖から転がり落ちる石ころのような勢いで、というとさすがに誇張だが、ハルヒが坂道を進む速度は競歩の世界選手権代表といい勝負だったと言える。 ハルヒの後ろ姿から伸びる見えない綱に引っ張られるがごとく、俺と古泉、朝比奈さんと長門、そして佐々木も下校路を下り続け、ようやくの平地にたどり着いた時点ですっかり息が上がっていた。 常にデオドラント状態の古泉でさえ、額の汗を拭っているぐらいだから程度が知れるだろう。朝比奈さんなんか膝に手を当ててふうふう言っている。 「おい、ハルヒ。なんでそんなに急ぐ必要があるんだ?」 俺がそういうと、この放射性物質を体内に飼っているかのような疲れ知らずの女は、 「善は急げっていうでしょ? 時間は待ってくれないのよ!」とのたまわった。 急がば回れともいうんだがな。 佐々木が乱れた息を整えつつ、こう言った。 「涼宮さん、私のために急いでくれるのはありがたいんだけど、少しゆっくりしてもらえるかしら。さすがにこの調子じゃ着くまでに疲れ果てちゃうわ」 そうだぞ、ハルヒ。歓迎される主賓が、歓迎される前にダウンしてちゃ話にならん。 「佐々木さんがそういうなら仕方ないわね」 ハルヒは、つかつかと俺に近づいてきて、紙切れを渡した。 「キョン、買い出しに行ってきなさい」 俺は、紙に書かれているリストをざっと流し読みした。 「おいおい。とてもじゃないが、俺一人じゃ持ちきれんぞ」 「僕が御一緒いたしましょう」 古泉がすかさずそう申し出た。 なんでこのうららかな春の日に、男二人で歩き回らねばならんのだろうね。 俺がそんな愚痴を心の中でこぼしているうちに、俺と古泉は踏切の前にやってきた。 一年近く前。ちょうどこの辺りで、俺はハルヒから長々とした独白を聞いた。 何気なく線路の向こうに視線をやって、そこで目と手足が止まる。 橘京子。 俺たちの外なる敵が、踏切をまたいだ対面に立っていた。 先日出くわしたときとは打って変わって真剣そうな表情。 遮断機の警告灯が点滅を開始する。同時に電車の接近を告げる鐘の音が被さり、ものぐさそうにバーが下りてきた。 カン、カン、カン──。 遮断機が完全に下り、列車の接近を教える線路の震動と風切り音が大きくなる。 あり得ないタイミング。偶然じゃない。こいつは…… こいつは俺たちを待っていたんだ。いや、俺はどうでもよくて、古泉だけに用事があるのかもしれないが。 突風を撒き散らしてやって来た電車の車列が橘の姿を覆い隠した。 電車が去り、赤色警告灯が役目を果たして点滅を終え、黒黄色の長い棒が軋みながら上がりきるのを待たず、橘は動き出した。 早足で俺たちの前まで来て、 「ちょっといいですか?」 全力で断りたい気持ちの俺の切っ先の制するように、古泉が答えた。 「ええ、いいですよ。近くの喫茶店でどうでしょうか。あなたの奢りでね」 「『機関』は相変わらずケチなのですね」 「そちらと違って経費の管理が厳しいんですよ」 そんなトゲのある会話をしながら、橘と古泉は喫茶店へと向かっていく。 俺もついていかざるを得なかった。 「で、ご用件は?」 古泉は特に気負うでもなく、優雅に紅茶のカップを傾けながら、そう尋ねた。 こういう交渉事には慣れているのだろうか。 橘の答えは、意外なものであった。 「九曜さんには気をつけてください」 九曜に気をつけろだって? 「どういう意味ですか? 周防九曜はあなたがたの味方なのでは?」 「九曜さん自身が信用できないというわけではないですけど、彼女の創造主が何を考えているのかさっぱり分からないのです。私は、彼女の創造主が佐々木さんに害を及ぼさないか心配しているのです」 「あなたの立場ならば、その懸念はもっともなところですね。しかし、もしそうならば、あのときに周防九曜を伴っていたのはなぜですか? 周防九曜が危険だというならば、できる限り佐々木さんに近づけない方がいいでしょうに」 「佐々木さんは、九曜さんのことがお気に入りなのです」 「なるほど。噂にたがわず、佐々木さんは変わった趣味をお持ちなのですね」 確かに、佐々木はあの不気味な九曜に対しても興味深げというか何というか、少なくても悪い感情はもってない感じではあったな。 「で、我々にどうせよと?」 「佐々木さんが事実上そちらの管理下にある間は、佐々木さんの安全についてはあなたがたにお願いするしかないのです」 「いいでしょう。我々としても佐々木さんに危害が及ぶことを容認するつもりはありませんしね。でも、いいのですか? あなたのこの行為は、組織の方針に反するものなのでは?」 「組織よりも佐々木さんの方が大事なのです」 「その言葉だけは信用しておきましょう」 そこで話が終わりそうだったので、俺は気になっていたことを訊ねた。 「あの嫌味な未来野郎は今日もいないのか?」 「あの人は、自分から用事があるときしか連絡してこないのです」 橘の不満そうな顔で答えた。 橘たちは、相互不信でぐだぐだのようだな。そんなんで、SOS団に対抗しようたって、無理だぜ。 これなら、佐々木をSOS団に取り込んでしまえば、自然崩壊に追い込めそうだ。 「それは随分と仲のよいことだな」 俺が皮肉たっぷりにそう言ってやると、橘はそれっきり黙りこんだ。 話し合いはそれで終わり、橘は伝票をもってさっさと席をたった。 橘が支払いを終えて店を出て行ったところで、俺は古泉に話しかけた。 「あんな奴のいうことなんか信用していいのか?」 俺は、朝比奈さん誘拐犯のいうことなんて信用する気はないぞ。 「我々の注意を周防九曜にひきつけて、彼女の組織が裏で動くということも考えられますけどね。まあ、『機関』が彼女の組織の監視を緩めることはありませんから、心配はご無用ですよ」 そんなものか。 「それに、僕は彼女の話は信用できると思います。前にも言いましたが、彼女はあの組織の中ではまだ話が通じる方です。盲目的な佐々木さん信者でなければ、よき友人にさえなれたと思いますよ」 胡散臭い者同士、お似合いかもしれんがな。 「もしそうなったら、俺はおまえとの友人関係を考え直さねばならないだろうな」 「それは勘弁してもらいたいですね。あなたは僕の数少ない友人の一人ですから。まあ、それはともかく、この機会ですから、あなたに訊いておきたいことがあります。あなたと二人だけで話せる機会は、案外少ないのでね」 「なんだ?」 「あなたは正直なところ、涼宮さんや佐々木さんのことをどう思ってますか?」 古泉は珍しく真剣な表情で、そう訊いてきた。 俺も真剣に答えるべきなんだろう。 「SOS団のかけがえのない仲間ってところか。親友といってもいいのかもしれん。これはハルヒや佐々木だけじゃなく、長門や朝比奈さん、ついでにおまえも含めてな」 「あなたにそう言っていただけるとは、大変光栄です。ですが、涼宮さんや佐々木さんについて、仲間あるいは親友以外の関係になりうる可能性というのは考えられませんか?」 「SOS団を裏切れば、敵ってことになるんだろうけどな。あり得ないと信じたいところだが」 SOS団の誰かが裏切る。そんなことは万に一つもあり得ないと信じたいが、どんな可能性も0ではない。特に、超常的な組織・存在をバックにもつ三人については、そのバック同士が潜在的対立関係にあるともいえないことはないのだから。 「友か敵かですか。それ以外の選択肢はありえないのですか?」 「今さら無関係な第三者ってのはありえないだろ。ここまで深入りしちまったらな」 「そうですか。まあ、僕にとっては大変光栄な話ですし、長門さんや朝比奈さんもその覚悟はあるでしょうから、いいでしょう。ですが、涼宮さんや佐々木さんにとってはつらい話かもしれませんね、あなたと友か敵以外ではありえないということは」 「どういう意味だ?」 「分からないのならいいですよ」 古泉はふいに溜息をついた。 なんだ? 「いえ、僕もそろそろ『アルバイト』が一生涯続くことを覚悟せねばならないのかと思いましてね」 「おまえの『アルバイト』は、ハルヒのトンデモ能力がなくならない限り、ずっと続くもんだろ?」 「おっしゃられるとおりです。でも、僕はあなたに期待していたんですよ。あなたなら、涼宮さんのあの力を抑えてくれるんじゃないかとね」 「おいおい、このどこからどう見ても平凡な人間の俺にいったい何を期待してたってんだ。おまえは馬鹿か?」 古泉は、いつもの0円スマイルではない、どこからどう見ても苦笑としかいいようにない表情になった。 「辛辣ですね。ええ、そうですよ。僕は馬鹿です、どうしようもないくらいにね」 古泉の口調は、どこか自虐的な響きがあった。 「でも、あなたのおかげでようやく覚悟が固まりました。そのことについては、感謝いたします」 おまえに感謝なんかされても気持ち悪いだけだけどな。 数日前から感じていたことではあるが、古泉の様子がどうにもおかしい。 俺は真剣な口調で訊ねた。 「いったい、何があった?」 「正直にいいますと、昨今の情勢の変化で『機関』内の僕の立場が微妙になってましてね」 切り札の一つを行使しなきゃならんような事態にでも陥っているのだろうか。 「敵対勢力が本格的に動き出したことで、『機関』内の意思統一が崩れてきているのです。もともとそういう傾向はあったのですが、昨今の情勢変化でそれが加速してます」 古泉は抽象的な言い方でぼかしているが、もしかしたらやばいんじゃないのか? 「僕の今の立ち位置は、橘京子のそれに近いともいえます。まあ、今すぐ危難が迫っているというわけではないのですが、敵対勢力の動きによっては『機関』内で孤立してしまうかもしれません」 携帯電話はいつも前触れもなく鳴り出すものだ。この時もそうだった。 古泉と俺の会話を中断させたのは、ハルヒからの電話だ。 「ちょっとキョン! あんた、何ちんたらしてるのよ! 佐々木さんが待ちくたびれてるわよ! さっさとしなさい! 5分以内!」 喫茶店の店内全域に聞こえるんじゃないかと思うほどの声量だった。 俺が口を開く前に、古泉がヒョイっと携帯電話を奪い取り、 「すみません、涼宮さん。あまりにも量が多いので途中で休憩していたのですよ。すぐに戻りますので、なにとぞご容赦を」 そういうと電話を切って俺に返してきた。 そして、自分の携帯電話を取り出して、すばやく電話をかけだした。 「古泉です。すみません。ちょっと野暮用を頼まれてくれませんか? ええ、そうです。橘さんと情報交換しているうちにすっかり時間を食われてしまいまして」 そのあと、古泉はずらずらと買い物リストを読み上げた。 10分後、喫茶店の店前に黒塗りのタクシーが現れた。 運転席に座っているのは、毎度おなじみ、新川さんだ。後部座席には、本来俺たちが持って帰らねばならなかったはずの荷物がつんであった。 なんとなく申し訳ない気持ちになりつつ、俺は古泉とともにそのタクシーに乗り込んだ。 マンションの長門の部屋。 ハルヒが定めた制限時間を大幅にオーバーしてたどり着いた俺たちを見るなり、ハルヒは、 「遅刻! 罰金!」 俺だけを指差して、そう宣言した。 「なんで俺だけなんだよ。古泉だって同罪だろうが」 「どうせ、途中で休もうなんて言ったのはキョンなんでしょ。古泉くんは被害者だわ」 とんでもない冤罪だ。 むしろ、遅れたのは古泉側の事情だぞ。橘は古泉の相手なんだからな。 しかし、ハルヒ相手にそれを言うわけにはいかない。結局、俺が罪を被るしかなかった。 「今度の奢り代は『機関』から出しますよ。さすがに今回は僕絡みの事情ですからね」 古泉が俺の耳元でそうささやいた。 是非ともそうしてくれ。『機関』は経費に厳しいそうだが、これは認められる経費だろう。そうでないと困る。俺の財布はすでに非常事態宣言を出したいぐらいの危機的状況だからな。 女四名は台所でかしましく(といっても長門は相変わらず無口だが)準備をし、男どもは居間でだべっていた。 「仲良きことは美しきかな、といったところですか。佐々木さんがさっそくなじんでくれたようで、少しは安心といったところです」 まあ、寄ってくる相手をはなから拒絶するような奴ではないからな。 「このまま佐々木さんをこちら側に引き込んでしまえば、敵対勢力の意図を封じられる可能性も高まります。あなたには期待してますよ。ただし、涼宮さんの機嫌の損ねないように留意してもらいたいところですが」 「そんなのは関係ねぇよ。おまえらだって、佐々木だって、俺の友人だ。みんなで仲良くやるに越したことはないさ」 台所の様子をうかがう。 ハルヒの手際のよさは、解ってはいたが専業主婦顔負けだ。野菜を刻む包丁さばきも、ダシの取り方一つを見ても、よくぞここまで難なくこなすものだと感心するぜ。 それは佐々木も同じだったらしく、 「その感想は僕も共有するね。家庭科の成績は人並みのつもりだったけど、涼宮さんの前じゃ霞んで見えるよ」 「こんなの慣れたら誰だってできるわよ」 ハルヒは言った。小皿で鍋汁の味見をしつつ、 「あたしは小学生のときから料理してるんだもの。家族の誰よりもうまいわよ。あ、みくるちゃん、醤油とって」 「はぁい」 そういやハルヒが弁当を持ってくることは稀だが、オカンは作ってくれないのか? 「言えば作るでしょうし、たまに作りたがるけど、あたしが断ってんの。お弁当がいるときは自分でやるわ」 ハルヒは若干複雑な表情となり、 「こんなこと言うのもなんだけど、うちのおか……母親はね、ちょっと味オンチなのよ。舌がおかしいの。おまけに調味料を目分量で入れたり魚の焼き加減も適当なもんだから、同じ料理でも毎回味付けが違うわけ。あっ、有希、味醂とって」 「……」 長門は無言で味醂を差し出した。 できあがったものは、ごった煮スープカレーとでもいうべきものだった。 味付けは、長門がベースを提示し、ハルヒが隠し味をドバドバとつきこんだそうだ。 正直に言おう。滅茶苦茶うまかった。 食べ合わせというものを完全に無視したカオスのような具材も、そのスープにかかると、魔法のようにうまくなるのだ。 その場は終始楽しい雰囲気だった。それは、途中から参加したSOS団名誉顧問殿によるところが大きいだろうな。 鶴屋さんにかかれば、佐々木だって、ものの5秒でお友達だ。 楽しい歓迎会が終わっての帰り道。 出身中学が同じであれば、帰る方向も似たようなものになるのは当然のことで、俺と佐々木は、連れ立って歩いていた。 この機会に訊いておきたいことがいくつかある。 俺は単刀直入にこう切り出した。 「おまえ、どこまで知ってるんだ?」 「まあ、橘さんからだいたいの話は聞かせてもらったよ。でも、丸ごと鵜呑みにする気もないし、彼女の提言をすぐに受け入れるつもりもない。僕としては、自分自身の目で情報を集めてから判断したいといったところだ」 「それが、SOS団に入った理由か?」 「その通り。まずは、涼宮さんの人柄を確かめたかった。これは、僕個人としても興味があるところでもある」 確かに、ハルヒは興味深い人物かもしれんが。 「しかし、涼宮さんは、遠まわしな腹の探りあいというものは嫌いなようでね。いきなり、『正々堂々と勝負よ!』と宣言されてしまったよ。僕も受けて立たざるをえなかった」 「おいおい、いったい何の勝負をするってんだ? あのハルヒは超絶的な負けず嫌いだぞ。勝負となったら絶対に負ける気なんかねぇぜ」 「そうだろうね。でも、僕も受けて立った以上は、負けるつもりはないよ。何の勝負かは、君には秘密だ。君にそれを気づかせることそれ自体も、勝負の内容に入ってるのでね」 佐々木がそのつもりなら、いくら追及しても無駄だろう。 俺は、そう思い、それ以上は突っ込まなかった。 「長門さんと朝比奈さん。あの二人が、この勝負に加わっていないのは、ちょっと意外だった。二人のそれぞれの背景事情が理由だろうというのは、すぐに想像がついたけどね。あるいは、負けると分かっているから最初から参加する気がないのか」 何の勝負かは知らんが、あの二人がハルヒに本気の勝負をしかけるとしたら、よほどのことだろうな。それこそ、世界の終わりが来てもおかしくないような。 「僕もここ二日ばかりの経験で、自分の立場が非常に不利なものであることを認識させられたというのが正直な感想だ。僕から見ても、涼宮さんはとても魅力的な人物だよ。それに加えて、僕には一年近くのブランクもある。挽回するのは正直きついだろうね」 俺は、佐々木の言葉の意味がさっぱり理解できなかった。 だから、俺は話題を切り替えた。 「ところで、今日は、塾はないのか?」 特に意味があっての質問ではなかったのだが、佐々木の答えは意外なものだった。 「やめたよ。通信教育に切り替えた。親の説得に骨が折れたけどね。塾までの通学時間が人生においていかに無駄な時間かを説明して、何とか納得させることができた」 佐々木があの小難しいセリフまわしで懇々と説得している様子をイメージしてみた。 佐々木の御両親も災難だったな。 「今の僕には、SOS団の活動に支障を及ぼすような要素はない。そういうことだよ」 そして、別れ際、佐々木は独り言のようにこういい残した。 「ここ数日の経験で、僕はつくづく思ったよ。涼宮さんたちに、そして、橘さんたちにも、特殊な背景事情に全く関係なしで出会えていたら、どうなっていただろうか、とね」 佐々木よ、それは贅沢ってもんだぜ。 特殊な背景事情がなければ、そもそも出会うことはできなかった。それだけは確かなんだ。 だから、俺はそれを受け入れる覚悟はできている。 だが、佐々木は、超常的な状況に巻き込まれてからまだ数日だろう。覚悟を固めるにはまだ短すぎる時間だろうな。 てなことを考えつつ、俺は帰巣本能のおもむくまま自宅へ戻った。 涼宮ハルヒの驚愕γ 2 へ続く
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ハルヒ「レジェンズを探しに行くわよ!キョン!」 キョン「一体なんだ、そのレジェンズとか言うやつは」 ハルヒ「まあ、レジェンズについて知りたかったらウィキペディアを見るといいわ!」 俺が確信を持って言えるのは夏休みの時、レジェンズ 甦る竜王伝説 というアニメが再放送されていたということだ。 妹はきゃあきゃあ言いながら見ていたが、ハルヒときたらわざわざいるはずもないウインドラゴンやらを探そうというのだ。 あのアニメがこの地区で再放送されなきゃ良かったと思った、わざわざ特番組むなよテレビ局。 ハルヒ「何ブツブツいってるの?言っとくけど、本物を見つけるまで探すのよ!」 キョン「やれやれ」 みくる「キョン君、れじぇんずってなんですかぁ?」 キョン「ああ、それはですね・・・」 俺は朝比奈さんにレジェンズをウィキペディアで教えてあげた、シロンやランシーンといった、レジェンズの画像も見せてあげた。 朝比奈さんはシロンとランシーンをみるなり、 みくる「ふぇぇぇ、過去にはこんなモンスターがいたんですかぁ?」 キョン「大丈夫ですよ、これは単なるおもちゃやアニメの中での話です」 みくる「ふぅ、よかったです」 ハルヒ「ちょっと!みくるちゃんにいないなんて言わないでよ!本物がいるかもしれないじゃない!」 いたらそれでいて永久にソウルドールの中で眠っていてもらいたいね。 古泉「でも、いないという可能性は否定できませんよ」 さらっとそういうことを言うな。 古泉「涼宮さんは願望を実現する能力があります、もし彼女がレジェンズがいて欲しいと願ったら・・・」 キョン「バカな、俺も子供のころ一時期レジェンズにハマったが、今じゃあんな物によく興味が沸いたな、と思ってるさ」 俺が古泉とこそこそ話しているのに気付かなかったのか、ハルヒはカバンから何やらゴソゴソと取りだしたのはなんとあのレジェンズを召喚する為の道具、タリスポッドだった、どこで見つけてきた、そんなもの。 ハルヒ「リサイクルショップで500円で買ってきたのよ、大丈夫よ、ちゃんと人数分あるから!」 どこが大丈夫なんだ。 ハルヒ「いい?レジェンズはソウルドールという結晶に封印されているのよ、たぶんそれは何処かに封印されていると思うから、次の土曜日に駅前に集合ね!」 俺は貰ったというより、押しつけられたと言ったほうがいいタリスポッドをカバンの一番奥に入れて、そのまま部室を後にしようとした、が、俺の制服の裾を、長門が引っ張っていた。 キョン「どうした?長門?」 長門「レジェンズは実在する」 キョン「ま、まさか、長門、お前最近ゲームにハマってきたからって、それはないだろう」 長門「いる」 俺は長門の、「いる」という言葉にビビった、確かに、長門は幾度もなく俺のピンチを救ってきた、こいつがいると言ったら、ホントにいるような気がしてならない。 キョン「まあ、探してみていないか調べるぞ」 長門「・・・・・・」 気のせいだろうか、長門の顔が少し寂しそうに見えた。 そして、土曜日がやってきた!・・・・・・来なくてもいいのに。 俺は約束通り駅前に集合した、案の定。 ハルヒ「遅い、罰金」 一番遅いのは俺だった、どうやったらこの三人より先に来れるのだろうか、それが知りたい。 そして、じゃんけんで班を決めた、俺はハルヒと一緒の班で、後の三人はその三人で班になった。 俺はハルヒに連れられ神社にやってきた、何故神社なんだ。 ハルヒ「ソウルドールって、案外簡単に落ちてる物じゃないのよ、こういう所に封印されている事が多いのよ」 この神社は何時からレジェンズ封印されているソウルドールの在りかになったのだ、ここはただの神社のはずだぞ。 そして、30分も探したが、神社にソウルドールは無かったようだ、当たり前だが、そんなもんが封印されてたら今頃誰かが取っていってるはずだ。 ハルヒ「おっかしいな」 石の上で跳ねながらそう言った。 キョン「諦めて帰ろうぜ」 ハルヒ「はぁ!?やる気あんの!?」 キョン「やる気とか、そういう問題じゃないだろう」 ハルヒ「せっかくタリスポッドを買ってきたのに」 キョン「俺・・・帰っていいか?」 ハルヒ「もう一か所だけ、探してないところを探してみる」 しょうがない、もう少し付き合ってやるか。 ハルヒに連れられて来たのは、神社の裏にあった小さな祠だった。まさかその祠の中を探すんじゃないだろうな。 ハルヒ「ここに無かったら来週もやってやるわ」 来週もやるのかよ。 ギィーと古臭そうな音がして、祠の扉はたやすく開いた。 ハルヒは嬉しそうに飛び上がり、 ハルヒ「見つけたわ!ソウルドールよ!」 俺はこんな所におもちゃを置いた奴を憎むね、誰かが隠して忘れただけだろ。 ハルヒ「はい、これはあんたにあげるわ、あたしは他のを探すわ」 こんなもんを押し付けられても俺は嬉しくもないぞ。 ハルヒと言おうと思った時、ハルヒが俺を殴った。 キョン「何をす」 ると言おうとした時、ナイフが後ろの木に刺さった、誰だ、こんな物騒な物を投げたのは。ともかく、ハルヒには今回だけは感謝しよう。 そこにいたのは、思いもよらない人物だった。 朝倉「おしいわね、もう少しでそのソウルドールはあたしの物だったのに」 死んだはずの朝倉涼子がそこにいた、いや待て、この状況は何だ? ハルヒ「キョン!絶対にそのソウルドールは渡さないでね!」 こんな物を欲しがるのに何故俺を殺そうとした、朝倉は甦った時に気が狂ったのか? 朝倉「そのレジェンズは貴女達にはもったいないわ、あたしが使う」 キョン(ダメだこいつ・・・早くなんとかしないと・・・) ハルヒ「キョン!あんたのタリスポッドでレジェンズを召喚しなさい!きっと勝てるわ!それと、召喚する時はリボーンと言って、戻す時はカムバックと言うのよ!」 召喚など出来るはずも無いと思ったが、一応やることにした、ハルヒのご機嫌を損ねたら閉鎖空間が出来てしまうからな。 キョン「リボーォォォン!」 俺は何も出てこないというオチを期待していたのだが、そうもいかなかったようだ。 キョン「!?」 ハルヒ「!?」 朝倉「な、なんですって・・・」 俺のタリスポッドから召喚されたのは、飛行帽を被り、宝石がついた手袋をはめた、純白の羽を持つドラゴン・・・。 ウインドラゴンのシロンだった。 続く
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梅雨も終わり、いよいよ夏本番の暑さが到来し始めた。太陽の本領が発揮する季節だが、こと文芸部室には年中燦々と光を浴びせ続けられる人間がいる。 もちろん我らがSOS団団長こと、涼宮ハルヒその人である。ハルヒは引きこもりよろしくネットサーフィンに興じている。全く、文芸部室は天の岩戸じゃないんだ。だが、俺としてはこのまま引きこもっててもらいたい理由があった。あまり他の人に見つかって欲しくないからな。ただ、ハルヒだけじゃなく俺も出歩きたくは無い。何故かって?では今日起きた悪夢だと思いたい出来事を話さなければいけない。話したくは無いが、話さないと話が進まないからな… ……………… 朝から照り付ける太陽のせいで、学校について最早帰ろうか等と考えたが、タイミング悪く玄関でそれを許してくれるとは思えない奴に遭遇した。ハルヒである。挨拶もそこそこに、ハルヒが内履きを取り出そうと下駄箱を開けた瞬間、数枚の手紙がハルヒの足下に落下した。ハルヒは唇をカモノハシの形に歪め、手紙をまとめてそのままゴミ箱へ移動した。おいおい、読まなくて言いのかよ? 「その必要はないわ。どうせ下らない事しか書いてないわ」聞けばここ最近、ラブレターををもらったり、愛の告白をうけるようになって来たという。中学の頃と違うのは、その全てを断っているとハルヒの談だ。ハルヒは何故かムキになってその旨を説明してくれた。今までハルヒを避けてきたも東中出身の奴らからも告白されるようになったとか。ハルヒは最初の頃こそ電波をゆんゆんさせていたが、徐々にクラスにも溶け込み始め、ハルヒ本来の素地が現れ始めた結果だろう。他人からの評判もよくなってきている証拠だ。いいことじゃないか、誰かと付き合って青春を謳歌しろよ、と声を掛けたら口を更に歪め、一言「うるさい」と吐き捨てた。 午前中は不機嫌オーラ全開だったので何も話さないようにし、昼休みを迎えた。俺が昼飯を食べようとした瞬間、国木田に来客を告げられ、谷口のニヤけ姿を後にして、来客とやらの話を聞くことになった。客は俺の全く知らない男子生徒であった。何の用なのか尋ねて見たところ、「僕は涼宮さんのことを真剣にお慕い申し上げています。あなたに勝つ自信は正直ないですが、負けるつもりはありません!最後まで諦める気はありません!」といい残し、去っていった。…おーい、何か勘違いして無いか? その後も二分置きくらいに似たような告知状とも挑戦状ともとれる告白を受け、俺は飯をろくに食べられなかった。なんだあの告白は?谷口、国木田を始めとするクラスの奴は皆ニヤニヤしていた。…どう言う意味だそれは? その事を谷口や国木田に話すと、溜め息を付きながら話してくれた。つまり、 『ハルヒに告白→SOS団の活動の方が重要だから無理と断られる→なぜ無理なのか?SOS団の活動とは何か? →俺を引き摺回す姿を不特定多数が目的→つまり俺がいるから間に合ってます→ごめんなさい。』 という流れが俺の知らないところで出来上がっているらしく、ハルヒにフられたのは俺がいたから、と言う事になるらしい。俺は突っ込む気にもなれず、残り少ない昼休みを気にしながら飯をかっこんでいた。 …その後の授業間の休みにも同じような告白を受けつつ、放課後になるや否や、俺は部室に駆け込んだ。ハルヒが何やら言いながら追いかけてきたが、放課後まで教室まで残るとかなりやばそうだったので、部室に逃げる事を選択した。 …………… …大体こんな感じだ。話は変わるが俺は話と言う言葉を何回使ったかな?さて、このまま下校の時間になって誰も出くわさず帰るのを夢見てたんだが、どうやら神はそれを許してくれなかった。ドアのノックに朝比奈さんが応対し、呼ばれたのは俺だった。来客に応じた俺は、本日二回目の邂逅を果たす事になった男子生徒と話をする事になった。内容は昼と同じだが、ここにハルヒがいる事が最大の相違点だ。あまり大きい声で話さないでくれ。そうしないと… 「勝負ですって!?」 …遅かった。閻魔大王よりも地獄耳で、聖徳太子よりも多くの人の声を聞き分けられるハルヒが首を突っ込んできた。 …そう、彼はハルヒを賭けて勝負を挑んできた。それをハルヒが目敏く聞分けてきたのだ。「ふっふーん、最近色々声を掛けられてうっとおしかったのよね。丁度いいわ。この状態を一掃するチャンスだわ!」そんなチャンスはない、と思いつつも口には出さなかった。こいつの目は真夏どころか、赤道直下の日差しすら打ち破るほど輝いていたからだ。こうなったこいつを止めることができないのは俺が一番よく分かっている。 「トーナメント開催よ!『SOS団プレゼンツ 第一回涼宮ハルヒ争奪戦』開催よ!!」ああそうか頑張ってくれ。俺はそう言い残し、部室に戻ろうとした瞬間、つんのめった。「何言ってるのよ。あんたが試験官、あたしの彼氏候補のふるいわけをするのよ。それで最後まで残った奴があたしと付き合う権利を獲得するのよ。いい、手抜きなんかして見なさい。死刑じゃ済まさないわ。三代先まで耳元で『ナントカ還元水のおかげで人生が開けました』って言ってあげるわ。」それは勘弁してくれ。でもなんで俺がハルヒの彼氏候補を選定しなければいかんのだ?「あら、あたしに彼氏がいたら不満?」やけに嬉しそうにハルヒが問い掛けてきた。全く持って不満は無い。いつも振り回されている俺の肩の荷が降りる。だがお前の彼氏候補を俺が決める必要はないだろう?そういった途端、ハルヒは本日最高級の曲率で口を曲げ、「いいからやんなさい」と言い放った。 やれやれ。面倒ごとはごめんだぜ。 ※二年目の七夕に続く