約 156,094 件
https://w.atwiki.jp/hostchan/pages/94.html
♡恋太郎 源氏名 恋太郎 読み方 れんたろう 演者 TAKA 所属club ぴゅあらぶ学園 登場作品 ミナミ 【キャッチコピー】 堕ちたら最後、恋に恋する恋ホスト!(ミナミ) アプリ版ぴゅあらぶ学園では「ピュアすぎる4番バッターきよはら」役を演じた 口説きの時に耳が真っ赤になる ミナミ 登場人物
https://w.atwiki.jp/miyanagake/pages/107.html
1/6 719 偶然京太郎と出会ってしまう霞さん 石戸霞です。 ふふっ、今日もシロさんのところに行って京霞・京白談義で熱く語れたわ。 シロさんはあの世界でボケーっと過ごしているし、私も余裕を持って執筆しているから時間を合わせられるのよね。 それに、シロさんは放っておくとご飯を食べるのも億劫になってしまうから、心配なのよ。 ……それなのに、私より料理が上手いって嫉妬しちゃうわ。 わ、私は別に不器用じゃないもん! 「あら、今日はあの本の新刊が出る日だったかしら」 やっぱり恋愛系の本って続きが気になるのよね。 高校生の頃からずっと追いかけている作者さんの新刊の発売日よ。 あ、私の新刊も今日発売だったわね。気恥ずかしいわ。 これが最後の一冊ってことは、結構売れているのかしら。嬉しいわね。 ……あら、あれは!? ,. --- 、 ____ /, ´ ̄ ̄` '⌒´ \ 、_/_/⌒ヽ , / ヽ ,---、 / // ヽ . , / ̄-/ /' { | | | / __  ̄,./ /-' l| l | |___ l | | . ' / ,イ _| | |ア__l { { | / }`| | | / , ´ | { | l\{从 ∨ィ斧ミ、 | | /\'´ /{ | 从{__,. \∨Vソ }イ ト、 ∧{ ////\ r--- ´八 !∧  ̄ , . . }/ノ/ リ. ///////\ \}∧ u 八/ 「咲に頼まれた本、どれだ?」 //////////〉 込、 __ ,. / ///////// / }>、 ` イ |从 ,'//////// / _ /--、l ` ̄ , |--、.///////// / イ/////\ {////} / 「///|'//////// /´// {////////ー '|////| , |///l|///////////// |l///////////ヽ// \ |////> 、////////{/////{!/////////////////}--- /////////> 、ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2/6 きょ、きょきょきょきょきょきょうたろうさん!? な、なんでここにいるのかしら!? ま、待って、ここは気付かずに出て行けば大丈夫なはず! そう思って踵を返すとーーー 「あれ、前にうちに来てた人ですか?」 きゃー!? 京太郎さんが喋ったわ!? し、しっかりしなさい私! しゃべるわよ! 人間だもの! あれ、もしかして私に話しかけているのかしら!? 「君だけど、もしかして勘違い?」 「い、いいいいいいえ。わわわ私です!」 「(中学生時代の咲みたいな反応……)」 ちょ、ちょっと待ってー! いきなり憧れの人に話しかけられるなんて私には難易度が高すぎるわ! これまで生きてきて、霧島のお爺様以外の男の人と会話なんてしたことないんです! この前の京太郎さんとの遭遇だって会話してないし! それにお化粧や着こなしだってシロさんのところに行く程度しか……に、逃げさせてぇ! 「良かったー。前に咲に話を聞いたら知り合いだって言うからさ。 びっくりさせて帰らせちゃったのかと」 「しょ、しょんなことないでしゅ!」 「(あっ、この子は男と話すの慣れてないんだな)」 す、須賀さんが私の話をしていてくれて助かったわ。 私、あのままだとただの不審者ですもの。 それにしても京太郎さん……。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 3/6 / / | ハ | | i 、 ヽ \ \_. i / | | | | | |、 i ゙、 、 \_ _>←霞フィルター | i | i | | | | ハ ハ _i!_ i \ ヽ` ̄ ̄ | | |+--|、_|! | | i! ,/.ィ'|"i´ ハ | i ヾ 、 ヽ | | |.|ヽ |、_|王!ー |./i .;"´/=、!/ | ! | \ 、i 人. !. r| i.|、!,,ィ'" ._iミi! |/ /彳 r !ヽ,| ,イ | 、_ \ `Y´. | |^!. N 《 _、o;;;;i_ 丶、/ / ┴゜‐'"´ !イ | λ i` ー--ヽ ! | i、i、 ゙、 ` ̄ ̄ メ( /^|イ `、| ノi \ヾi .、、 i! i ノリ ` | ヽ__i |イ|/ ヽ i、 i ____...., |/ ヽ!、 i\ `ー-- ―'´ /、! i !i 、 \  ̄´ /!/ 人 |ハ,i、! 、 \ / ./.| `Y´ ト、! ゙、 `ー---'′ /|V. ′ ′ ′ | / ' . \ | l | | ′ ' . | l | | /| ′ ' | | | | l | l l i-l l‐ | | ---| |l | | | l | l l |八 | l | |__, | |l | | | l |l |\从 l __}八{ l ノ 从 リ 八 j | l 八 | ,,xぅ斧笄ミ\ |斗ぅ斧x )/ / / ノ | l \ | 《 h __j刈 `ー┘ h__j_| 》厶イ イ | | 个゙ 乂廴ソ 乂_ソ ,′ | | | | , ,′ | | ┃ | `` `` ,′ | 「(か、カッコいい……)」 | ‘ |\ r‐ ┐ 人 | | ‘ | | ` ´ イ _ _ __ 八 | ‘ 「 | ` .... | l / / /^Yヽ | ‘ |八 T7^\ | / / / /Y^, | ‘ |\\ // `丶/ / / / | ! | -‐ ‘ | \\ .//. / / / / .八 | -‐'^´ ‘ | \\ // / / / / / ト、 __ /⌒ヽ ⌒\ ∨ ヽ___ _, ----` ∨ `ヽ、 /´ | \ / ____ / l| | . \ ←現実 /// / | |l | ヽ / / // ,∧ / ,イ l| . . . / イ / // l | ' / ! 从 | . .'/ ' ' /-|-{ { | /}/ | / } } | . }' / |Ⅵ { 从 ' , }/ /イ } . / イ | l{ { ∨/ ' } ∧ . 「(おっぱいでけー! ´ | {|从三三 / 三三三 / /--、| ∧{ {从 | , ムイ r 、 }} /} \ いや待てJKは犯罪だ。咲に殺される)」 | ノ ' }/イ/ { _,ノ 人 _,.. ァ r }/ ` ゝ - ' イ |/ ` ーr ´ ___|_ ___| |//////| {|___ノ __|[_]//∧_ /// |____|///////////> 、ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 4/6 「えっと、石戸ちゃんだっけ」 「は、はい!」 あら、私の年齢の話は聞いていないのかしら? ふふっ、そういえば『この世界』では京太郎さんと喋ったこともないわね。 ついつい忘れていたわ。ふふふふふ。 「結構本は読むの?」 「はい!」 「あ、それで咲と仲良くなったんだ。 アイツ人見知りで友達少ないから、仲良くしてやってくれよ」 「こ、こちらこそ」 ふふっ、年下扱いされるのも悪くはないわね……。 昔は何かと年上扱いばかりされていたから本当に嬉しいわ! はっ!? 京太郎さんそこまで見抜いて私を甘えさせてくれているのかしら!? さすが京太郎さん……。 「良かったら本を教えてくれないかな」 「よ、喜んで!」 「咲に頼まれたんだけど、著者『K・K』って人の新作はどこかな?」 ……えっ?ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 5/6 ...-―――-... / \ / / ト \ \ / / / l l |l l i‘ ヽ ト、 . l l l l l リ ハ リ-‘ | |l |i| | l l从/i // } /__ l | リ |i| | l |,斗≠ト 厶イ,斗=ミル |i| l 八 l〈 V炒 V炒 〉|l リ | | 个ト、 ,, 、 ,,, ,小 / ! 「(私の書いた本!)」. ‘ i ∧ __ // / ノ ‘ i 分、 ` ' ... i/ /i ‘ ∨ i〕i=- -≦ / / | ‘ i l |∧ l ∨ / | /‘ l | ∧_// ∨ / | / /‘卅li ∨/ Ⅳ ト 、 何を隠そう、私こそがケー・ケー。つまり、『京霞』です! ふ、ふふふふふ。 京太郎さんから『京霞』って単語を聞けるなんて……もう今日はお腹いっぱいじゃない。 京太郎さんと会えて、話せて、幸せすぎて死にそう……。 「そ、その本なら私が最後の一冊を持ってるんで、持って行ってください!」 「えっ、でも君の本じゃ」 「ただ持ってただけです家にいっぱいあるから大丈夫です!」 「お、おう? そう? いやぁ、ありがとう。 これで咲にどやされなくて済むよ」 「よよよよかった!」 京太郎さんに喜んでもらえるなんて……幸せすぎりゅ……。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 6/6 ____ ,. ´ __ `¨¨ヽ ,  ̄` / ヽ `ヽ / _ , ∨ 、 . / /,´ / | ヽ . / //' ' / ' / l| | ∨ l// / , / ' l| | | | | | | | | _/ ィ / { l |__|_{ |∧ }/ ' / l | ∧  ̄ {〃 Ⅵィ斧从 } /-}/-/、 , /-、 ∧} / , 从 Vり ∨イ ,イ斧ミ、}/ /⌒ } | ' 「また今度遊びに来なよ。 / イ从 l ム Vり ム' ノ/}' ´ \∧ ' ,r ' / お礼をするからさ」 、 v ァ / 从/ \ `こ イ _|、 ` r ´ //∧ /| /////∧ 「 | //////////> 、 ... ----- ... .. ´ ` .. / . \ / . / / / l | l . パアッ…… ′ / / / l l | |\ l . | l l | l__l l | | __} ト l | | l |八{__\从ノ __j ノ| l | | | 抖ぅ竿 ´竿冬、 l / | | l从乂ツ 乂ツ'仏イ ; ‘ ∧{ 、、 ' 、、 }∧ / 「ほ、ほっほっほ本当ですか!?」 ∨ 八 ┌‐┐ 八 /. ∨ ... ` ´ . イ / ∨ | 〕iト -- i〔| | / _|=ミl/´ | ll | / / / / /| | /l | { ̄ ̄`丶 / /∠..._ | |\_,// | |\ }∧ {/´ `ヽnm/´| | ̄`丶{ ∧ / r|| l〈 | | \ |. / /l || | ∨八 \ ‘,|. ,′ / ノ|l | \ \ !. | / / ! ', \ \ |. 从 / _/ | ',__ \ \| {/∧ { .// .人 \\ \ }八 /} \__/ / /_\ } \__,/| \ / /´ ̄ / {/{三三三≧=ヘ \ | \ ふふっ、生の京太郎さん……生の京太郎さんの声……生の京太郎さんの匂い……。 これで京霞妄想も捗るわ! それに、よく眠れそう! よく眠れた日にはいい夢を見れ……もとい平行世界を見れたりもするわよね!? カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6050.html
設定 ... -―━━―- ..... / \ / \ \. / / /| \ _∧ ※ 1からの注意とお願いです※ / / / | 「 ̄ . . ′ / | | . ・本スレは京太郎×野依理沙です | / | l | | | ・非安価 | ′ | l | l\ | | ・おそらく2、3日に一度の投下になります。前後することもあるかと | 「 ‐- _j从 | l_ -\ | | ・ほのぼの | l |苧≧x \l\{≦苧ミ| | ・荒らしはスルーで | l | 乂沙' 乂沙' | | ・雑談は問題ありません。荒らすような内容じゃなかったら大丈夫だと捉えてくださって結構です | l l / l ヽ / l ヽ | | | l . ' . | l | | l 込、 --( ...イ | l | | l | 介ト_ 个 | | l | | l | //{ 」  ̄ { l\ | l | | l l/ {∧ / | Χ リ | | 八 | ∨〉--、/ / / /\ | / .ヾ{ / ‘,/ 厶 イ} .\ それでは始めていきます 編集者より 注)別ルートにて誤植があります 多めに見て下さい
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2266.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1361454483/ バタン 久「ちょ、須賀くん!?」 まこ「京太郎!?」 優希「ただいまー」ガチャ 優希「タコス買ってきたじぇーっと……あれ?」 優希「京太郎はどこ行ったんだじぇ?」 咲「優希ちゃん……」 和「そ、それが…別ブロックの準決勝戦のビデオを見ていたら急に……」 優希「急に?」 まこ「発狂して出て行ったんじゃ」 久「ちょっと、まこ……」 優希「は、発狂?」 和「……」 咲「わ、私行ってきます!」 久「やめておきなさい」 咲「でも…」 久「咲じゃすぐ迷っちゃうわ、龍門渕の執事さんに頼んでみるから」プルル 久「皆、大人しくしててね……あ、龍門渕さん?」ガチャ まこ「……」 まこ「やはり京太郎は、耐えれんかったか…」 優希「耐えられなかったって、どういうことだじょ……」 和「……」 まこ「京太郎は、麻雀向いてないってことじゃ」 和「そ、そんなのありえません!!」 咲「和ちゃ……」 和「麻雀に向き不向きがあるなんて!!」 和「それも天性の…そんな」 和「そんなオカルト……」 和「……」 優希「ど、どういうことだじぇ?」 咲「……」 まこ「ま、ワシらにはよう分からん世界ってことじゃ」 優希「結局京太郎は……」 まこ「分からん」 優希「分からん、って」 まこ「何が見えたんじゃろうな、この試合で」 … …… 京太郎「はぁ…はぁ……」 京太郎「げほっ、げほ!!」 京太郎「……」 京太郎「気持ち悪ぃ……」 淡「でねー、テルー」 照「……」 照「あの人、気分悪そう」 淡「えー、酔っ払いでしょー?」 照「学生服着てる……」 淡「もー!仕方ないなぁ」トコトコ 淡「お兄さーん、どうかしましたー?」 京太郎「あ、いえ……」 京太郎「ひっ!?」 淡「?」 京太郎「う、うわぁぁぁぁぁあ!!!!!??」 淡「な、なになに?」 淡「え、どうしたの!?」 京太郎「うわぁぁぁあ!!!!!」ダッ 淡「……」 淡「い、行っちゃった…」 照「……」 淡「何あの人、怖い……」 淡「テルー?」 照「ん…」 照「なに」 淡「なにじゃないですよ、本当怖かったんだから!」 照「ごめんごめん…」 … …… 京太郎「じゅ、準決勝の…バケモンが、なんで街歩いてんだよ……」 京太郎「も、もういやだ、頭がいてぇ…」 京太郎「帰りたい……」 京太郎「……」 健夜「あ、あの……」 京太郎「は、はい」 健夜「君、大丈夫?」 健夜「具合悪そうにしてたから……」 京太郎「あ、あぁ…なんでも」 京太郎「ウッ」 健夜「?」 京太郎「オ、オエェェッ!」ゲロ 健夜「え!?」 健夜「……」 健夜「た、大変だよこれ!」 健夜「え、えーっとえーっと!」 健夜「とりあえずこーこちゃん!」 京太郎「はぁ…はぁ……」フラフラ 健夜「ちょ、ちょっと、どこに行くの!?」 京太郎「……」フラフラ 京太郎「……」ドサ 健夜「……」 健夜「た」 健夜「大変だ!!」 健夜「えーっと…」 健夜「とりあえず寝かせなきゃ」 健夜「ここが公園で良かったよ…ベンチがあそこに……」 健夜「あそこに運ぼう…よいしょ」 健夜「う、うー!うー!」 健夜「……」 健夜「重い!!」 健夜「……」 健夜「引きずってごめんねー……」ズルズル 健夜「お、重」 健夜「ふー、ふー……」 健夜「よいしょ……っと」 健夜「ふー」 健夜「あ、こーこちゃんに電話してたの忘れてたよ」 健夜「まだ繋がってないし…」 健夜「仕事中だもんね、ごめんねこーこちゃん」 健夜「……ふぅ、疲れたー」 健夜「……」 健夜「休憩しちゃダメだよ私!」 健夜「えーっと、吐いてたし……」 京太郎「……」 健夜「顔色、良くないよね……」 健夜「息も荒いし……」 健夜「水は、水道水じゃダメだよね」 健夜「……か、買ってこなきゃ」 健夜「こんな時に限ってなんで誰も居ないの、この公園」 健夜「いつも居ないけどさ……」 … …… 健夜「つ、疲れた……久しぶりに走ったよ…」 健夜「まだ誰も来てないし…」 健夜「ウェットティッシュで、口の周りを拭いてあげなきゃ」 健夜「……」 健夜「(犯罪に見えてないよね、これ)」 健夜「そんなことどうでもいいよ!」 健夜「人の命が掛かってるから!」 健夜「セーフ、セーフ!」 健夜「つ、次は水を……」 健夜「……」プルプル 健夜「悪いけど、起きてもらおっと…」 健夜「あのー…ちょっと起きてー…」 京太郎「……」 健夜「起きてー!」ポンポン 京太郎「う……」 健夜「く、苦しそう」 健夜「起こしちゃダメかな……」 健夜「おかーさんに電話しよう…」プルル 健夜「……」 健夜「……」 健夜「なんで出ないの!?」 健夜「いや、パートだからなんだけどさ」 健夜「いつもはバンバンかかってくるのにぃ」 健夜「このままじゃ、私……」 健夜「だ、ダメな20代になっちゃうよ」 京太郎「……」 健夜「ごめんね、ごめんね……ダメな独身20代でごめんね……」 京太郎「う、うーん」 健夜「お、起きてくれた!」 京太郎「うぅ……」 京太郎「どこだここ…」 健夜「あ、あの!」 京太郎「えっ?」 京太郎「だ、誰っすか」 健夜「き、君…吐いて、倒れちゃったから……」 健夜「とりあえず水飲んで!」 健夜「はい、これ」 京太郎「あ、はい…」 京太郎「ありがとうございます…」 健夜「ゆっくり、少しずつね」 京太郎「はい、分かりました…」 京太郎「……」 ゴク…ゴク… 健夜「……」ジー 京太郎「っはあ」 健夜「……大丈夫?」 健夜「まだ、気持ち悪い?」 京太郎「い、いえ…大丈夫です」 健夜「君、学生だよね?」 健夜「見たことない制服だけど…」 京太郎「俺、長野の方から来たんで」 健夜「長野?」 京太郎「はい、麻雀のインターハイで…」 京太郎「高校の…」 健夜「あ、そうなんだ!」 京太郎「はい」 健夜「……」ジー 京太郎「……」 健夜「……」ジー 京太郎「ど、どうかしましたか」 健夜「えっ!?」 健夜「い、いやー…気にしないで……」 健夜「(私って知名度低いのかなぁ……)」 京太郎「……」 健夜「もう一度聞くけど、体調とか大丈夫?」 京太郎「あ、大丈夫です……」 京太郎「よいしょ」 京太郎「ほら、立てました」 健夜「良かったぁ」 京太郎「すいません、助けてもらったのにお礼も…」 健夜「いいよいいよ、そんなの」 健夜「困った人は助けなきゃね、大人の女性たるもの」 京太郎「本当すいません」ペコ 健夜「いいよ、良かったよ本当に」 健夜「念のため病院とか…」 京太郎「い、いいですいいです!」 健夜「そうかな?」 京太郎「それじゃ、俺はこれで」 健夜「気をつけてねー!」 健夜「……」ヒラヒラ 京太郎「ありがとうございましたー」ヒラヒラ 健夜「……」 京太郎「……」テクテク 健夜「……」 京太郎「……」フラフラ 健夜「や、やっぱりダメダメ!!」ドドド 健夜「君、フラフラじゃん!!」ドドド 京太郎「うぅ……す、すいません」 健夜「とりあえずもう1回ベンチに戻ろう?」 健夜「ね?」 京太郎「はい…」 健夜「そういえば名前聞いてなかったよね」 京太郎「あ、そうでしたね」 京太郎「須賀京太郎です」 健夜「私は小鍛治健夜だよ」 京太郎「……」 健夜「……」ジー 京太郎「……」 健夜「……」ジー 京太郎「小鍛治……」 健夜「!」 京太郎「珍しい名字ですね」 健夜「だよね……」 京太郎「あ、すいません失礼っすよね」 健夜「いやいや、いいのいいの」 健夜「よく言われてたから……昔は」 京太郎「昔?」 健夜「!!」 健夜「い、いや違うよ?」 健夜「そういう昔じゃないよ?」 健夜「ちょっと前まではー……って意味でね」 京太郎「は、はい」 健夜「……」 健夜「(最悪だよ私、気にしすぎだよ)」 健夜「(話題変えよ…)」 健夜「それで、須賀くんはどうしてここに?」 京太郎「それは……」 健夜「ごめん、あんまり言いたくないことだったかな……」 京太郎「……」 京太郎「いや、誰かに聞いて欲しかったんで」 京太郎「ちょっと、変な話かも知れないですけど聞いてもらえますか」 健夜「うん、いいよ」 健夜「任せて、こう見えて私って聞き上手なんだよ!」 京太郎「へぇ、すごいですね」 健夜「……」 京太郎「……」 健夜「ご、ごめんね話の腰折っちゃって」 健夜「どうぞ」 京太郎「はい……」 … …… 京太郎「ていう感じで」 京太郎「白糸台の大将からグワーって来て……」 京太郎「あ、すいません意味不明っすねこれ」 健夜「……」 京太郎「小鍛治さん?」 健夜「あ、あぁ…なんでもないよ!?」 京太郎「や、やっぱり頭おかしいですよね、俺」 健夜「……」 京太郎「幻覚まで見えて……」 健夜「おかしくないよ」 京太郎「え?」 健夜「それは須賀君に才能があるからだよ!」 京太郎「さ、才能ですか」 健夜「そう、麻雀の才能!」 京太郎「麻雀に才能なんて……」 健夜「あるよ、才能!」 健夜「須賀君はきっと凄い選手になれると思うよ!」 京太郎「……」 健夜「きっと全国の人たちとも渡り合えるような!」 京太郎「……」 健夜「なんだったら私と打ってみようか。今から!」 京太郎「え……」 健夜「近くに雀荘喫茶もあるし、ほら」グイ 京太郎「おわっ……」フラフラ 京太郎「あ、すいません俺、またふらふらしちゃって」 健夜「……」 京太郎「え、今から行くんですか?」 健夜「……」 京太郎「小鍛治さん?」 健夜「さ、最低だ私……」 京太郎「こ、小鍛治さん?」 健夜「病み上がりの人を無理矢理打たせようとするなんて……」 健夜「これじゃ学生時代と変わってないよ……」 京太郎「ど、どうしたんですか急に!?」 健夜「ご、ごめんね……急に」 京太郎「いきなりどうしちゃったんですか」 健夜「……」 健夜「た、たまにね…」 健夜「すごーく、麻雀が打ちたくなるの」 京太郎「はぁ」 健夜「すごくね」 健夜「打ちたくなるんだ…」 京太郎「……」 健夜「で、打ってるときは凄く楽しいんだけど」 健夜「麻雀ってこんなに楽しいんだ!」 健夜「ってね」 京太郎「……」 健夜「でも、打ち終えた後、相手の顔は……」 健夜「……」 健夜「さっきの須賀君」 京太郎「はい?」 健夜「さっきの須賀君みたいになるの」 京太郎「え……」 健夜「だからプロになったんだ」 健夜「……」 健夜「い、意味不明だね!?」 健夜「何言ってんだろ、私……やだなー」 京太郎「ていうか、小鍛治さんってプロだったんですか!?」 健夜「そ、そうなの…一応……」 京太郎「うわ、凄い!!」 健夜「え?」 京太郎「いやー、やっぱりプロから見たら白糸台なんてまだまだなんですか?」 健夜「え?」 健夜「ま、まぁ…宮永照と大星淡は凄いと思うよ」 健夜「他にも弘世菫、渋谷尭美、亦野誠子と粒揃いだよね… 準決勝では成績不信だった人もいるけどやっぱり対戦相手との相性とかもあるし」 健夜「全体的に見てもかなり強い学校なんじゃないかな?」 京太郎「……」 健夜「(何言ってんだ私)」 京太郎「や、やっぱりいかにもプロって感じですね」 京太郎「まぁ、私よりはまだまだだけど?みたいな感じが……」 健夜「ごめんなさいごめんなさい!」 京太郎「え、どうしたんですか?」 健夜「そ、そうじゃないのそうじゃないの!」 京太郎「いや、まさにプロって感じですね」 健夜「やめて!」 健夜「私のせいでプロに変な先入観持たないで!」 京太郎「は、はぁ…」 健夜「違うのアレは…うっかりしてたの……」 京太郎「……」 京太郎「いや」 京太郎「実は俺、まだ麻雀始めたばっかりのペーペーの初心者なんですよ」 健夜「え、そうだったの!?」 京太郎「はい、役とかもまだあんまし…」 健夜「本当に初心者なんだ……」 京太郎「あ、なんかすいません」 健夜「いや、いいよいいよー」 京太郎「それで、皆大会で忙しいから…最近は雑用ばっかで」 健夜「そ、そうなんだ……」 京太郎「ネト麻でもあんまり振るってないんですよ」 京太郎「それで、あのー」 京太郎「もし、良かったら……」 健夜「!!」 健夜「い、いいよいいよ!」 健夜「全然いいよ!」 京太郎「ほ、本当っすか!」 健夜「むしろ指導させて下さいってお願いしたいくらいだよー!」 京太郎「いやいや」 健夜「……」 京太郎「え?」 健夜「また急にテンション上がっちゃった……みっともないよね…私」 京太郎「(また急にどうしたんだろうこの人)」 … …… 健夜「着いたよー」 京太郎「うわ、いかにもこだわりのって感じの…」 健夜「こう見えて結構安いんだよ」 健夜「……見た目通りかもしれないけど」 京太郎「はは……」 健夜「プロの常連さんも沢山居るんだよ」 京太郎「え、それって結構すごいことなんじゃ」 健夜「秘密だよ、これ!」 京太郎「わ、分かりました」 健夜「あと軽食メニューとかも美味しいし!」 京太郎「へぇ」 健夜「……」 京太郎「……」 健夜「私はちゃんと家で料理もしてるよ!?」 京太郎「何も言ってませんよ俺!」 健夜「ごめんごめん……いつもはツッコミがくるから」 京太郎「そうなんですか」 健夜「いやー、これがまた…」 良子「そこのお二人、店の前に立っていては他の客人の迷惑になりますよ」 健夜「あ、すみませんでした…」 良子「!?」 良子「こ、小鍛治プロ!?」 京太郎「あ、すみませんでした……って知り合いの人ですか」 良子「……」 良子「……こちらの少年は」 健夜「ま、まぁまぁ良子ちゃんの言う通り、迷惑になっちゃうから中に入ろ」 良子「そうでした」 健夜「お邪魔しまーす…」ガラガラ 良子「今日もお世話になります、店長」 良子「アイスコーヒーひとつお願いします」 良子「……」 良子「小鍛治プロ、今日は……」 健夜「な、なにかな良子ちゃん」 良子「まさかその少年と…」チラ 京太郎「はい?」 健夜「ち、違うよ違うよ!」 健夜「今日は指導、この子初心者らしいから」 良子「そうでしたか、では」 良子「また時間が空きましたら、私にもご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします」ペコ 健夜「う、うん」 良子「では」スタスタ 京太郎「今の人、凄いきっちりした人ですね」 健夜「良子ちゃんもプロだよ」 健夜「新人なのに何本か賞も取ってるんだよ」 健夜「最近の若手プロの中では多分、1番強いんじゃないかな?」 京太郎「へぇ……」 健夜「須賀くんも5年後はああならなきゃ」 京太郎「男ですよ俺」 健夜「いや、そういう意味じゃなくてね」 京太郎「あの、小鍛治さんってもしかしてかなり凄い人だったりするんですか」 京太郎「さっきの人もすごい頭下げてたし」 健夜「いやいや、良子ちゃんは礼儀正しいから」 健夜「先輩と後輩の関係を凄くきちっと守ってるというか…」 京太郎「なるほど」 健夜「……」 京太郎「なに落ち込んでるんですか」 健夜「気にしないで……」 健夜「あ、須賀くん何か頼む?」 京太郎「いや、いいですよ」 京太郎「さっきもらった水もありますし」 健夜「そう?」 健夜「遠慮しないでいいんだよ、カツ丼とかでも」 京太郎「カツ丼なんてあるんですか」 健夜「あはは…今から麻雀するのにカツ丼は無いよね」 健夜「(食べながら打つ人もいるけど)」 健夜「じゃ、私もアイスコーヒーでお願いします」 京太郎「奥の卓の方で待ってますね」 健夜「お願いしまーす」 … …… 京太郎「ありがとうございました」ジャラジャラ 健夜「うーん……」 京太郎「ダメダメですね、俺……」 健夜「だ、ダメだよ…すぐマイナスの方向行っちゃ」 健夜「さっきも言ったけど、ちゃんと反省してプラスの方向持っていかないと」 京太郎「はい…」 健夜「(あれから後ろに付いて何回か見たけど)」 健夜「(本当に初心者なんだなぁ)」 健夜「(対人戦もあんまりやったことないみたいだし…)」 健夜「(いいもの持ってるとは思うんだけど…)」 健夜「……」 健夜「(良子ちゃんは、今どんな感じかな)」チラ 健夜「……」ソワソワ 京太郎「小鍛治さん」 健夜「ひゃい!?」 京太郎「気になるなら、見てきても…」 健夜「え、でも」 京太郎「いや、俺はしばらくこの卓でおじさんたちに相手してもらうんで」 京太郎「さっきのはちょっといけそうだつた気もするんで」 おっさん「おいおい、ペーパー免許のボウズが何言ってんだ」 \ドッ/ 京太郎「多分、しばらく見てもらってもすぐモノには出来ないと思いますから」 健夜「そ、それじゃあ少しだけ…ごめんね」 京太郎「はい) … …… 健夜「良子ちゃん、どんな感じかな」 良子「小鍛治プロ」 おっさんB「相変わらず全く歯が立たねぇ」 良子「ありがとうございました」 おっさんB「はいはい、俺は抜けるぜ」 良子「1人空きが出来ました」 良子「小鍛治プロ、良かったらお願い出来ますか?」 健夜「ちょ、ちょっと外ではあんまり…」 良子「申し訳ありません、小鍛治さん」ペコ 健夜「……」 良子「ご指導、よろしくお願いします」 健夜「……」 健夜「うん」 … …… 良子「……」 良子「(やはり……)」 良子「(この人、小鍛治プロとの対局は)」 良子「(本当に牌が……『来ない!』)」 良子「(だがいくら無敗王者といえ、もうプロという同じ土俵に立っている者同士)」 良子「(非公式でも関係ない)」 良子「(この試合、勝つ気で行かせて貰います)」 良子「……」ゴウッ 健夜「(良子ちゃん、打ち方かなり変えてきてる)」 健夜「(完全デジタルの子だと思ってたけど…)」 良子「ポン」 良子「(感覚で、掴みにいく)」 健夜「(非公式だからかな、こんな打ち方も出来る子なんだ…)」 健夜「……」 健夜「(ふふ)」 健夜「(やっぱり麻雀って楽しいね、こーこちゃん)」 健夜「(でも私、負けないよ)」ゴウッ おっさんB「側から見てると素人同士の打ち合いに見えるんだけどなぁ」 おっさんC「あれがプロの打ち方なんだよ、あれで来るの」 おっさんB「マジかよ、シャレにならねぇ」 ガタッ! おっさん「お、おい!兄ちゃん!?」 京太郎「あ、は…い」 京太郎「……はぁっ、はぁっ!」 おっさん「だ、大丈夫か!?」 おっさんB「なんか向こうが騒がしいな」 おっさんC「この対局、見逃すと後悔するぞ」 おっさんB「分かってるよ」 健夜「(向こうでなにかあったのかな?)」 良子「小鍛治プロ」 健夜「あぁ、ごめんね」 良子「(さっきのポンでも顔色一つ変えませんでしたか。まぁ当然かも知れませんが)」 良子「(かなりプレイスタイルを変えて臨んでいるハズなのですが)」 良子「……」 良子「(本当この方は…)」 健夜「……」ゴウッ 良子「(得体の知れない、モンスターですね)」 京太郎「……あ」フラフラ ドサ おっさん「お、おい!?」 おっさん「大変だ、人が倒れた!!」 おっさんD「すぐ救急車「それには及びません」 おっさん「だ、誰だあんた?」 ハギヨシ「その方の友人です」 ハギヨシ「この店で大事になるのも避けたい」 店長「……」コク ハギヨシ「彼は私が責任を持って、連れていきます」 京太郎「は、ハギヨシさ…」 ハギヨシ「喋らないで、京太郎くん」 ハギヨシ「男にお姫様だっこされるのは、嫌かもしれませんが」 京太郎「はぁっ、はぁっ……」 ハギヨシ「(かなり、苦しそうですね)」 ハギヨシ「(それにしても何故こんな場所に)」 ハギヨシ「……」 ハギヨシ「(考えるのは後回しですね)」 ハギヨシ「ふッ!」ヒョイ おっさん「すげぇな、あんた」 ハギヨシ「執事ですので」 ハギヨシ「では、私はこれで」ペコ おっさん「お、おう…大事にしてやってくれな」 ハギヨシ「……」ペコ 良子「!」 健夜「良子ちゃん?」 良子「人が……」 健夜「えっ?」クル 健夜「……」 健夜「あ……」 健夜「す、須賀……くん?」 良子「お連れの少年でしたか」 良子「すいません、今回は私の負けということで」 健夜「え?」 良子「失礼します」ガタ 良子「……」ダッ 健夜「わ、私も行くよ!」ガタ … …… 良子「どうなされたのですか」 ハギヨシ「少し気分が優れなかったようです」 ハギヨシ「熱も少し出ていますしね」 良子「何か手伝うことはできますか」 ハギヨシ「大変ありがたい申し出ですが、私1人で十分です」 ハギヨシ「親切にありがとうございます、淑女のお二人方」ペコ 良子「いえ、当然の事ですので」ペコ ハギヨシ「それでは、お騒がせいたしました」 健夜「……」 良子「(小鍛治プロのお連れの方ではなかったのでしょうか)」 健夜「……」 健夜「っ!」ダッ 良子「小鍛治プロ、どこへ?」 健夜「ご、ごめんなさい、店長さん!」 健夜「ツケでお願いします!」ガチャ バタン 良子「……」 良子「(まぁ)」 良子「(対局中のそれと人間性は、同じものではありませんよね)」 良子「(私としたことが、年長者に対するリスペクトが足りなかったようです)」 良子「彼女の分は私が払いますので」 店長「……」コク ハギヨシ「吐き気はしますか?」 京太郎「す、少し……」 ハギヨシ「病院までなるべく早く揺らさずに行きますが、吐きたくなったらいつでも言ってくださいね」 京太郎「は、はい……」 ハギヨシ「……」バダム 健夜「すみません!」ガチャ ハギヨシ「おや、あなたはさっきの……」 健夜「あの……」 ハギヨシ「……もしかして、小鍛治プロでは」 健夜「そ、そうですけど!」 健夜「お願いします、私も乗せて下さい!」ペコ ハギヨシ「……」 ハギヨシ「後部座席へ、彼を看てやっていて下さい」 健夜「!」 健夜「ありがとうございます!」 … …… 健夜「は、はやい」 ハギヨシ「法定速度は守っていますので、心配なさらず」 健夜「えっ、あの…はい」 京太郎「……」 健夜「ごめんね、須賀君……」 ハギヨシ「……」 ハギヨシ「小鍛治プロ、彼の容態に何か心当たりが?」 健夜「……倒れたんです、須賀君」 健夜「私、散歩してたんですけど」 健夜「そうしてたら、彼が苦しそうにしてるのが見えたので……」 健夜「その後、話しかけたら吐いたあと気絶しちゃって…」 ハギヨシ「それは、ご迷惑を」 健夜「い、いえ!その後がいけなかったんです」 健夜「彼が、起きた後に私が麻雀喫茶になんか……つ、連れていったから…」 健夜「うっ…ぐす……」 健夜「す、須賀君、インハイの試合見て、気持ち悪く、なったって、言ってたのに……」グス ハギヨシ「……」 ハギヨシ「小鍛治プロは悪くありませんよ」 健夜「ふ、ふぇ?」 ハギヨシ「彼らや、彼女らに関して無知すぎる私たちが悪いのです」 健夜「そ、それってどういう……」 ハギヨシ「私が仕えているお方も、小さなころは大変でしたから」 ハギヨシ「窓ガラスの修繕スキルが上がりましたよ」 健夜「ま、窓ガラスのですか」 ハギヨシ「おや、私もおかしな話をしてしまった」 ハギヨシ「これでおあいこですね。しばらく運転に集中します」 健夜「は、はい…」 京太郎「……」 健夜「ごめんね、須賀君……」 ハギヨシ「……」 … …… 京太郎「お待たせしましたー」 ハギヨシ「京太郎くん」 健夜「!」ガタッ 京太郎「すいません、色々迷惑かけちゃって」 ハギヨシ「いえいえ、竹井さんから保険証のコピーを借りておいて良かった」 健夜「す、須賀君……わ、私」 京太郎「えっ、小鍛治さん!?」 京太郎「す、すいませんわざわざ!」 京太郎「俺また倒れちゃって、ホントいつの間に病弱キャラになっちゃったのか…」 健夜「……」 京太郎「小鍛治さん?」 健夜「よ、よかったよぉ……」グズ 京太郎「え!?」 ハギヨシ「私は先に車で待っていますので」 京太郎「ちょ、どうしたんスか!?」 健夜「ごめんね、私、私が悪いのに、ピーピー泣きすぎだよね……」 京太郎「え、いやー…俺の方こそなんかすいません」 京太郎「まさかこんなに自分が貧弱だとは……」 健夜「ち、違うんだよ……須賀君のせいじゃないんだよ…」 京太郎「……」 京太郎「……小鍛治さん」 健夜「な、なにかな?」 京太郎「俺、実は麻雀やめようかなーって思ってたんですよ」 京太郎「ホントに」 健夜「え……?」 京太郎「だって女子でアレですよ?」 京太郎「男子だったらどんな事になるか…」 健夜「……」 京太郎「でも、やめました」 健夜「え……」 京太郎「あ、辞めるのをやめたって事です。ややこしいっすね」 京太郎「小鍛治さんに教えてもらってちょっと自信もらったんですよ、実は」 健夜「で、でも私、すぐに良子ちゃんの方に」 京太郎「いや、プロのお姉さんに後ろで見てもらって強くならない男は居ませんよ!」 健夜「そうかなぁ…?」 … …… おっさん「いやー、でもボウズが抜けてくれて一応助かったわ」 おっさんB「何言ってんだ、縁起でもねぇ」 おっさん「そうだけどよ」 おっさん「だって見ろよ、ボウズの手牌」 おっさんB「どれどれ」 良子「これは……」 おっさん「お、戒能プロ」 良子「失礼」 おっさん「後ろについてた小鍛治プロが居なくなって、しばらくしたらコレだよ」 おっさん「ワザと弱いフリでもして甘えてたのかね?」 良子「ふむ」 良子「……結局」 良子「あの少年は一体何者だったんでしょうか」 おっさん「さぁ?」 おっさん「小鍛治プロのツバメじゃねえのか」 おっさんB「ツバメって、おい」 良子「そんな話は聞いたことありませんが…」 おっさん「そうなのか」 良子「今日、初めて会いました」 良子「ですが私自身、小鍛治プロとプライベートの付き合いがそれほど多い訳ではありませんので…」 おっさんB「ま、もしそんなん囲ってたら、こーこちゃんが言いふらして回ってるだろうさ」 良子「……それもそうですね」 … …… 京太郎「ただいまー」ガチャ 京太郎「心配かけてすいませんでしたー!」 久「……」 まこ「……」 咲「……」 和「……」 優希「……」 シーン 京太郎「あ、あれ?」 まこ「お、おう…」 まこ「まぁ、よう帰「どこ行ってたんだバカこの犬!!!」 咲「優希ちゃ」 優希「皆がどれだけ心配したと思ってるんだじぇ!!」 京太郎「わ、悪い悪い……」 京太郎「ちょっと気分悪くなってさ」 咲「京ちゃん、もう大丈夫なの?」 京太郎「ああ、もちろん!」 京太郎「今なら5キロ先のスーパーでもダッシュで買い出しに行けますよ、部長!」 久「え、えぇ……はぁ」 和「大事にならなくて良かったです、本当に」 京太郎「和、もしかして心配してくれたのか!?」 和「当たり前ですよ……」 京太郎「ま、マジか」 京太郎「そ、そうだ!帰ったら皆自慢しようと思ってたんだよ!!」 優希「何を?」 京太郎「ちょい待ってろ」ゴソゴソ 京太郎「じゃーん!!」 咲「色紙?」 京太郎「小鍛治プロのサイン色紙!!」 久「え!?」 京太郎「しかも宛名付き!!」 まこ「そんなもんどこで……」 優希「京太郎の事だから怪しい露店商に引っかったに違いないじぇ!」 京太郎「チッチッチ、違うんだなそれが」 京太郎「もちろん、本人から直接書いてもらったんだよ」 京太郎「なんなら本人に直接確認取ってもいいんだぜ?」 優希「なに!?」 京太郎「ちょっと待ってな」プルル 咲「よ、よくわからないんですけど…」 咲「京ちゃんはその、小鍛治プロって人に助けてもらったって事ですか?」 久「龍門渕の執事さんによるとね……って」 久「咲、小鍛治プロのこと知らないの?」 咲「は、はい」 和「元世界ランキング2位の超有名選手ですよ」 まこ「ま、最近テレビでは解説でしか出番がないからの」 咲「そ、そんなに凄い人だったんですか……じゃあ、このサインってかなり貴重なんじゃ」 久「好きな人は何十万も出すんじゃないかしら」 咲「そ、そんなに!?」 まこ「店に飾っておこうかの」 久「……」 和「部長、まさかオークションにでも出品する気じゃ」 久「そ、そんなことしないわよ!?」 久「ホラ、宛名も付いてるし!!」 和「焦りすぎです」 久「ぐぬ…言うようになったわね、和も」 咲「なんにしても、京ちゃんが無事で良かったです」 久「ホント、その通りね」 和「試合には出れなくても同じ仲間ですからね」 まこ「……」 久「まこ?」 まこ「あ、あぁ……いや、なんでもない」 京太郎「ほら!」 優希「もしもーし?」 小鍛治『も、もしもし、健夜ですけど』 小鍛治『須賀君?』 小鍛治『どうしたの?』 小鍛治『も、もしかしてサインの名前間違ってたとか……』 小鍛治『ど、どーしよ……あ、またご飯でもご馳走させてね、その時ついでに』 優希「ふん!」 ガシャーン! 京太郎「ぁぁぁあ!!!俺の携帯がぁぁあ!!!!」 優希「手が滑った!!」 京太郎「俺のサイン色紙に水がぁぁあ!!!」 優希「心配させた罰だじぇ!!」 京太郎「ふふふ……」 優希「な、何笑ってるんだじぇ」 京太郎「こんなこともあろうかと!!」 京太郎「サイン色紙にサランラップを巻いておいたのだ!!」 優希「何!?」 京太郎「ははは、俺の作戦勝ちだな優希!!」 優希「く、京太郎の癖に生意気だじぇ!」 京太郎「これは渡さん、家宝にする!!」 優希「アラフォー手前のベテラン選手のサイン色紙を家宝にするなんて情けないやつだじぇ!!」 京太郎「何とでも言え!!」ガチャ バタン 優希「待てこのやろー!」ガチャ バタン 和「携帯の方はどうでもいいんでしょうか……」 … …… 健夜「……」ソワソワ 恒子「なにソワソワしてんの、すこやん」 健夜「し、してないよ!?」 恒子「ふーん」ニヤニヤ 健夜「な、なに?」 恒子「もしかして例のツバメくん?」 健夜「何で知ってるの!?」ガタ 健夜「ていうかツバメじゃないよ!?」 恒子「え、当たってたの!!」 恒子「つぶやこーっと」 恒子「すこやん、親鳥なう。っと」 健夜「……」グググ 恒子「冗談冗談」グググ 健夜「やめてよ……本当そんなんじゃないんだから」 恒子「へぇー」 健夜「ていうかもう1回聞くけど、なんで知ってるの?」 恒子「教えなーい」 健夜「……」サッ 恒子「……」ガッ 健夜「……」グググ 恒子「……」グググ 恒子「ちょ、強い!今日のすこやん力強い!」ギギギ 健夜「うるさいよ!?」 健夜「結局誰に聞いたのこーこちゃん……」 恒子「すこやんのお母様からお聞きしました」 健夜「……」 健夜「え……」 健夜「なんでおかーさんが知ってるの……」 恒子「さぁ」 健夜「良子ちゃんがバラすはずないし……」 恒子「え、なに?」 恒子「戒能プロも知ってるの?」 健夜「一応……」 恒子「選手生命終わったね!」 健夜「……」 恒子「冗談冗談!」 健夜「びっくりさせないでよ……」 健夜「プロで知ってるのは良子ちゃんだけだと思うんだけど」 健夜「……と、思いたい」 恒子「え?」 恒子「なんで戒能プロだけ」 健夜「えーっと、それはね」 恒子「待って!」 恒子「私、当ててみるから」 健夜「ハズレ」 恒子「まだ何も言ってないよ!?」 健夜「だって、こーこちゃん絶対ふざけたこと言うもん!」 恒子「真面目に答えるから!」 健夜「えー…」 恒子「う~ん……」 恒子「2人で高校生相手に逆ナンしてお持ち帰りしてきた!」 健夜「(ほら来た……)」 恒子「違う?」ドヤ 健夜「なんで自信ありげなの……」 恒子「もー、今日のすこやんノリ悪いよー?」バンバン 健夜「え、そうかな……ごめんね」 恒子「気を付けてよね!」バンバン 健夜「いたいいたい……」 健夜「……」 健夜「(……考えてみたら、私がこーこちゃんのギャグに乗った事って数えるくらいしかないんじゃ)」 健夜「あれ、私っていつもこんな感じだからノリ悪いも良いも無いんじゃ……」 恒子「今思えばそうだねー」チュー 健夜「……」 恒子「ストローで飲むグレープフルーツジュースってなんでこんなに美味しいんだろ」 健夜「いや知らないよ……」 健夜「……」 健夜「私も頼もうっと」 恒子「で、どうなの」 健夜「え、何が?」 恒子「何が、じゃないよすこやん!」 恒子「ツバメくんのことに決まってんじゃん!」 健夜「そのツバメくんってのやめない!?」 恒子「ごめん、なんかリアルだもんね」 健夜「今日のこーこちゃん言いたい放題だね」 恒子「じゃ、仮称Tくんで」 健夜「イニシャルも何も全然関係ない名前になっちゃったよ……」 恒子「じゃ、名前教えてよ」 健夜「う……」 健夜「や、やだ」 恒子「うわ……」 健夜「うわ……ってなに!?」 恒子「いや、なんかすこやんが別の生き物にメタモルフォーゼしたかのような空気を感じ取ったの」 健夜「なにソレ……」 恒子「で、どうなの」 健夜「どうって……」 恒子「須賀京太郎くんとはどんな感じなの?」 健夜「……え」 健夜「うわぁぁぁぁあ!?」 恒子「ふふふふふふふふ」 恒子「私が知らないとでも思ったか魔人アラフォー!!」 健夜「何、その嫌な名前の魔人!」 恒子「昨日の仲間は今日の敵!」 恒子「仲間を疑うことも考えた方がいいよ!」 健夜「……」 健夜「どうせ、おかーさんでしょ……」 恒子「まぁ、そうなんだけどね!」 恒子「で?」 健夜「……」 健夜「まぁ、一応今度ご飯どうかなって…」 恒子「……」 恒子「手出すの早ッ!!」 健夜「そういうツッコミやめてよ!?」 恒子「ごめんごめん、なんか興奮しちゃって」 健夜「ていうかまだ会って2日しか経ってないんだけど」 恒子「大会終わったら帰っちゃうしね!」 健夜「……」 恒子「もう1年遊べるドン!」 健夜「ぷっ! な、なにそれ……」 健夜「しかもちょっと似てるし…」 恒子「ね、それっていつ?」 健夜「右ブロックの準決勝戦終わってからの夜だけど…」 恒子「マジ!?」 健夜「う、うん…」 恒子「私その日解説終わったら、後何もないから」 健夜「う、うん?」 恒子「一緒に行く!」 健夜「え……」 健夜「本気で言ってるのそれ」 恒子「マジマジ! ツバ付けとかなきゃ!」 恒子「もちろん、すこやんがね!」 健夜「急に行きたく無くなってきたよ…」 … …… 京太郎「……」 京太郎「や、やべぇ緊張してきた」プルル 京太郎「あ、電話かかってきた」 ガチャ 透華『もしもし、ハギヨシですか?』 京太郎「え、須賀ですけど……」 透華『も、申し訳ありません。間違えましたわ』 京太郎「いえ」ガチャ ツーツー 京太郎「……」プルル ガチャ 透華『もしもし、ハギヨシですか?』 京太郎「いえ、須賀です」 透華『ど、どうなっていますの!?』 京太郎「すみません。俺、今日携帯壊しちゃってハギヨシさんに貸してもらってたんです」 透華『ああ、そうでしたか』 京太郎「あ、今帰ってきたんで変わりますね」 ハギヨシ「申し訳ありません。透華お嬢様」 透華『気にしていませんわ』 ハギヨシ「京太郎くんも、すみません」 ハギヨシ「それで、何か御用でしたか」 … …… … …… 健夜「須賀君!」 京太郎「小鍛治さん! ……と」 恒子「おっす少年!」 京太郎「え……」 京太郎「も、もしかして福与アナ!?」 京太郎「本物!?」 健夜「(そっちは知ってたんだ…)」 恒子「え、あたしのこと知ってるの?」 京太郎「ええ、そりゃもう」 京太郎「……顔くらいは」 恒子「顔だけかい」 京太郎「もしかして今中継してたり?」キョロキョロ 健夜「あはは…大丈夫、大丈夫…」 京太郎「ですよね」 恒子「うんうん」 恒子「ネット配信はしてるけどね!」 健夜「今すぐやめて!」 京太郎「……」ポカーン 健夜「ハッ!」 健夜「(つい、いつものノリでツッコミしちゃったよ……)」 恒子「すこやん、ちょっと落ち着きなよ」 恒子「Tくん困ってるよー」 京太郎「Tくん?」 健夜「……」 健夜「……」ゴゴゴゴゴ 恒子「じゃ、入ろうか須賀君」 京太郎「え…あ、はい」 健夜「入る前から疲れたよ……」 健夜「ファミレスでごめんね…」 恒子「いきつけのファミレスです」 健夜「(また余計な事を!)」 京太郎「えっ」 京太郎「プロ御用達って事ですか」 健夜「……」 恒子「……」 健夜「変なコメント重ねないで、こーこちゃん!」 恒子「正直反省してます」 京太郎「?」 京太郎「えーっと、福与アナ?と…小鍛治プロはすごい仲いいんですね」 恒子「年の功だね!」 健夜「意味不明だよ…」 恒子「あ」 恒子「こーこちゃんって呼んでもいいんだよ」 京太郎「こ、こーこちゃん?」 恒子「そうそう」 恒子「で、こっちがすこやん」 健夜「え、私にも振るの」 京太郎「す……」 京太郎「すこやん……」 健夜「……」 健夜「……」カァ 恒子「おー、照れてる」 健夜「やめてよ!?」 … …… 恒子「ドリンクバー3つで!」 京太郎「え、俺は…」 恒子「いいっていいって!」 恒子「今日はすこやんが奢ってくれるから!」 京太郎「いや、悪いですって」 健夜「いいんだよ、須賀君。色々迷惑もかけちゃったしね」 恒子「金なら浴びるほど持ってるしね!」 健夜「……」ヒュッ 恒子「飲み物取ってくるよー!」スカッ 健夜「(躱された!)」 京太郎「あ、それなら俺行きますよ!」スタスタ 恒子「え……」 健夜「……」 恒子「調子乗ってすいませんでした」 健夜「え? 何? 聞こえないよ?」 恒子「もー!ごめんってば」 健夜「あー……疲れた」 健夜「本当ドッと疲れたよ……」 恒子「……」 健夜「……」 健夜「歳のせいじゃないよ!?」 恒子「いや分かってるよ!」 健夜「こーこちゃん、ちょっとはしゃぎ過ぎだよ」 恒子「いやー、なんか久しぶりにプライベートであういう世代の子と話したからさー」 恒子「いやー、いいわ……汚れてない男子高生って」 健夜「おじさんみたいだよ、こーこちゃん……」 健夜「それに須賀君からしたら、おばさん2人がはしゃいでるように見えてるかもしれないんだよ!?」 恒子「それは嫌だな!!」 恒子「でも私まだ、20代前半だよ?」 健夜「私だって20代だよ」 恒子「……」 健夜「……」 恒子「やめようか、この話……」 健夜「うん……」 京太郎「すみません」トトト 恒子「おろ、少年」 健夜「須賀君、どうしたの?」 京太郎「考えたら俺2人の飲みたいもの聞いてないと思って……」 健夜「そんな、なんでもいいのに…」 健夜「ごめんね、気を使わせちゃって」 恒子「いい子だなー」 健夜「(こーこちゃんは悪過ぎるよ……)」 恒子「よし、ここはおねーさんが行ってきてあげよう!」 恒子「何がいい?」 京太郎「え、いやでも」 恒子「遠慮すんな!」 恒子「私ドリンクバー大好きだから!」 健夜「(どんな意味で言ってるんだろう)」 京太郎「えーと、んじゃ炭酸で」 恒子「炭酸ね、炭酸!」 京太郎「すいません」ペコ 恒子「いいっていいってー!」 恒子「じゃ!」 京太郎「ちょ、小鍛治さんは…」 健夜「私はいいよ……」 京太郎「え?」 健夜「どうせ違うの持ってくるし…」 健夜「(流石に須賀君のはちゃんと入れてくると思うけど)」 京太郎「俺、なんか持ってきましょうか?」 健夜「いやいや、いいよ」 京太郎「でも…」 健夜「えーと、ほら」 健夜「私、水が好きだから!!」 健夜「……」 健夜「(我ながら苦しいフォロー)」 京太郎「水、水ですか…」 健夜「う、うん」 京太郎「……」 京太郎「も、もっと持ってきましょうか!?」 健夜「え、いいよ!?」 健夜「(須賀君もなんかたまにボケるんだよなぁ……)」 健夜「本当に気なんて使わなくていいから」 京太郎「いやー、でも皆に聞いた相当凄い選手って言ってまして」 京太郎「元世界ランキング2位って」 健夜「あぁ……それは、まぁ」 京太郎「……」 健夜「……」 健夜「ちょ、ちょっと頑張ったなぁ私っていうのはあったから……」 健夜「謙遜しませんでした、ごめんなさい……」 京太郎「(なんで謝ってるんだろう)」 健夜「こーこちゃん、遅いなぁ」 京太郎「もしかしてファンにサインでも求められてるとか」 健夜「無くはないけど、多分違うと思うよ」 健夜「多分また混ぜてるんだと思う…」 京太郎「混ぜてる?」 京太郎「……」 京太郎「まさか」 健夜「ホント小学生みたいでしょ……」 京太郎「は、はは……」 健夜「須賀君からもビシッと言ってやってよ…」 健夜「年下に言われたらきっとこーこちゃんも」 健夜「……」 健夜「いや、あの子は直さないな」 京太郎「(最近咲に同じことやったからな、俺も)」 恒子「お待たせー!」 京太郎「あ、帰ってきた」 健夜「うわ、うわうわうわ……」 健夜「やっぱり混ぜてるし!!」 京太郎「すげぇ色してますね…」 恒子「いやー、やっぱり」 恒子「これがなきゃファミレス来た意味がないでしょ!」 恒子「ねぇ?」 京太郎「……」 京太郎「はい!」 恒子「おお」 健夜「……」 健夜「(あれ?)」 健夜「(須賀君もそっち側?)」 健夜「誰が飲むのこれ…」 恒子「すこやん」 健夜「無理」 京太郎「じゃあ俺が!」 恒子「行け、若人!」 健夜「や、やめときなよ須賀君」 健夜「お腹壊しちゃうよー……」フルフル 京太郎「……」 キュン 恒子「あ、今キュンと来たでしょ」 京太郎「!?」 恒子「見た目はヤンキーなのに可愛いなー!」ガシガシ 京太郎「ちょ、やめ……やめて!」ガシガシ 恒子「はいやめた」パッ 京太郎「早ッ」 恒子「メニューメニューっと」 健夜「わ、私は、えーと、えっと」 健夜「な、なんにしようかなー」 恒子「うわ露骨」 恒子「すこやん焦りすぎー」 健夜「誰のせいだと……」 恒子「あ、ねぇねぇ須賀君」 京太郎「はい?」 恒子「目の前のお姉さん、いくつか当ててみ!」 健夜「……」ピク 健夜「……」シュバ 恒子「お花摘みにいってきまーす☆」スカッ 京太郎「えぇ!」 健夜「……」ゴゴゴ 恒子「ふんふふんふすこーやん」スタスタ 京太郎「行ってしまった……」 健夜「……」 京太郎「……」 シーン 健夜「す、須賀君」 京太郎「はい!?」 健夜「あ、あの……」 健夜「私、いくつに見える……かな……」 京太郎「(続くのかよこれ)」 京太郎「えーと」 健夜「……」 京太郎「(この質問、どう答えてもいい方向に転ばない気が)」 京太郎「あぁー、もう最初見た印象で」 京太郎「23、4くらいかな?」 健夜「……」 健夜「え!? ウソでしょ!!」 京太郎「(ほらやっぱり!)」 京太郎「いや、今は正直福与アナより1、2歳上くらいかなと」 京太郎「さっき小鍛治さんのが年上みたいなこと言ってましたから」 健夜「……」 健夜「マジ?」 京太郎「はい、割りとマジです」 健夜「お、おぉ……」 健夜「うおぉお」 京太郎「(割と面白い反応するんだなこの人)」 京太郎「結局のところ本当の年齢は?」 健夜「……っ! えーと!」 健夜「ひ、秘密!」 京太郎「ですよね」 健夜「……」 健夜「(なんだろう、このあしらわれてる感)」 咏「ファミレスファミレスーっと」 えり「子どもですか」 咏「いいじゃんよお、えりちゃん」 えり「やめて下さいよそれ……」 健夜「あれ、咏ちゃんだ」 京太郎「咏ちゃん?」 咏「およ」 咏「あれ、すこやんプロじゃね?」 えり「あなた達に上下関係というものは無いんですか?」 咏「こかじプロー」フラフラ 健夜「咏ちゃーん」 えり「聞いてないし……」 咏「奇遇ですねぃ、小鍛治プロ」 健夜「そ、そうだね…咏ちゃんはあんまりここに来ないし」 咏「……およ?」 京太郎「え?」 咏「お、おぉぉぉぉお……?」ズイ 京太郎「!?」 えり「三尋木プロ、初対面の方に失礼ですよ」ヒョイ 咏「ぐえ」グイ 健夜「あはは……」 咏「相席いいですかー?」 健夜「え……あ、いい?」 京太郎「お、俺は構いませんけど」 えり「迷惑ですよ、三尋木プロ……その」チラ 京太郎「……」 えり「お、お二人方に?」 京太郎「(まぁ、疑問系だよな)」 咏「そのお二人方は付き合ってらっしゃるんですか?」ニヤニヤ えり「な……」 健夜「は!?」 健夜「……」 健夜「えっ!?」 健夜「……」 健夜「え、えぇ!?」 京太郎「(相当混乱してるな小鍛治さん……)」 健夜「な、何言ってるんだろ!?」 健夜「ねぇ!?」 京太郎「え、俺!?」 咏「おー……」 咏「これが、じゅんじょ」 咏「う痛っ!」ポコ えり「流石にからかい過ぎです!」 咏「何も叩くことないじゃん…」 えり「年長者は敬うべきです!」 健夜「……」 京太郎「(また落ち込んでる……)」 恒子「あれ、針生アナ?」 えり「……」 チッ 京太郎「(今、舌打ちの音が……)」 恒子「うわ、やっぱり!」 恒子「針生さんだー!」バッ えり「触らないで下さい」スカッ 恒子「……」バッ えり「……」スカッ チッ 恒子「ちょ!?」 恒子「今の聞いた!? 須賀君!」 恒子「舌打ちしたよこの人!」 えり「気のせいです」 えり「……小鍛治プロが居るからにはもしかしてとは思っていましたが」 えり「やはり居ましたか…」 … …… 健夜「あ、須賀くん…この子……この人はね」 咏「おっす」 京太郎「ちゅ、中学生?」 咏「……」 咏「ぷっ…」 咏「あっはっは!なんっだ、それ!」ケラケラ 健夜「(見えるけどね)」 咏「ひー」 健夜「三尋木咏プロだよ」 京太郎「ぷ、プロですか?」 健夜「そう、それに日本代表選手も兼ねてるんだ」 京太郎「日本代表!?」 咏「ピース」 京太郎「ほ、本当はいくつなんですか?」 咏「なになに、気になんの?」 京太郎「いや、マジで一瞬小中学生かと……」 健夜「ま、まぁ…わかるよその気持ち」 咏「おいおい!」 咏「なになに、機嫌取ろうとしてんの?知らんけど」 咏「褒めて何か出させようとしてんの?」 京太郎「いや、別に……」 咏「アメとかならあるけど」コト 京太郎「黒飴……」 咏「もひとつあった」コト 京太郎「キンカンのど飴……」 咏「ほい」コト 京太郎「パインアメ……」 咏「いやー」 咏「ほんとババアかってのね! はっはっは!」ケラケラ 健夜「……」ピク 京太郎「……」 健夜「まだ何も言ってないよ!?」 京太郎「俺も言ってませんよ!?」 恒子「よいしょっと」 えり「行きましょう、三尋木プロ」 咏「え」 えり「ここよりいい店知ってますから、ほら」 咏「今日のえりちゃん強引だね」 えり「一刻も早くここを離れたいので」 咏「じゃあねぇーい」フリフリ 恒子「ここよりいいチェーン店なんてあるもんか!」 健夜「なんでチェーン店限定なの……」 恒子「ったくよー、態度悪いよ針生アナ!」 京太郎「ヤンキーですか」 恒子「お前の方がヤンキーだろうが! キンキンの髪しやがって!」ガシガシ 京太郎「じじじげですって!」ガシガシ 健夜「こーこちゃんの方が後輩なんだから……」 恒子「関係無いね!」 健夜「え、あるでしょ!?」 京太郎「まぁ、側から見たら仲良く見えましたけど」 恒子「まっさか!」 恒子「私が仲良くしてあげてるんだよ」 健夜「いないからって好き放題言っちゃダメだよこーこちゃん…」 恒子「針生アナって友達少ないからさー」 恒子「しかもロリコンだし!」 健夜「それは違うと思うな……」 恒子「あ、そういやメニュー頼んでない」 京太郎「……」ギュルルル 健夜「……」 京太郎「……すいません、俺です」 恒子「育ち盛りか!!」ガシガシ 京太郎「ぐわぁぁ……」ガシガシ 健夜「い、いやその通りだよこーこちゃん! やめてあげてよ!」 恒子「ほら、すこやんもやってやれ!」 京太郎「うぇ!」ズイ 健夜「え!?」 健夜「……」 健夜「……」ソーッ 健夜「……」サワッ 京太郎「……」ピクッ 恒子「何やってんのあんた達……」 恒子「ま、そんなことよりメニューっと」 恒子「……」 恒子「ステーキ食べなよ、須賀君」 恒子「一番高いやつね!」 京太郎「え」 健夜「もー、こーこちゃんダメだよ……」 健夜「ほら、もひとつメニューあるし」ヒョイ 京太郎「あっ ありがとうございます」 健夜「好きなの選んでいいんだよ」 京太郎「……」ペラ 京太郎「……」ペラ 京太郎「……」ピタ 京太郎「れ、レディースセットって……」 健夜「ん?」 京太郎「美味しそうだなぁって、ははは…」 恒子「男ならステーキでしょ!」 健夜「もう、絡まないの」 健夜「……!」 健夜「じゃ、私が頼むよ!」 京太郎「え、いいんですか?」 健夜「私の分は、須賀君が頼んでくれたらいいし……」 京太郎「そ、それじゃあお言葉に甘えちゃっていいですか」 健夜「全然いいよー」 恒子「……」 恒子「(す、すこやんが……)」 健夜「こーこちゃん?」 恒子「保護者してる!」 健夜「……ど、どういう意味なのそれ」 恒子「いや、深い意味はないよ!」シャキーン 健夜「……」 京太郎「いや、実は長野でもこうやってレディースランチ頼んで食ってた事があるんですよね」 恒子「!?」 健夜「!?」 恒子「(も、もしかして彼女持ちなのこの子)」 健夜「……」 恒子「すこやん?」 健夜「え、何?」 恒子「(案外冷静だ……)」 健夜「(こーこちゃんが珍しく難しい顔してる…)」 恒子「(よし、ここは私がすこやんの為にひと肌脱ぐよ!)」 健夜「(また余計なこと考えてないといいんだけど…)」 恒子「須賀くんやーい」 京太郎「はい」 恒子「そのレディースランチの子って…」 恒子「コレ?」 健夜「(小指!)」 京太郎「いえ、違いますけど」 恒子「なぁーんだ」 健夜「ホッ……」 健夜「(その前に意味が通じてよかったよ)」 … …… 恒子「以上でお願いしまーす」 京太郎「ありがとうございます」 健夜「ふぅ……」 京太郎「疲れてるんですか、小鍛治さん」 健夜「ご、ごめんね…」 恒子「すこやん体力無いからね!」 京太郎「注文前に話し過ぎましたね、ちょっと」 京太郎「俺はかなり楽しかったですけど」 健夜「そ、そう!?」 恒子「(落ち込んだり元気になったり忙しいなぁ)」 … …… 恒子「以上でお願いしまーす」 京太郎「ありがとうございます」 健夜「ふぅ……」 京太郎「疲れてるんですか、小鍛治さん」 健夜「ご、ごめんね…」 恒子「すこやん体力無いからね!」 京太郎「注文前に話し過ぎましたね、ちょっと」 京太郎「俺はかなり楽しかったですけど」 健夜「そ、そう!?」 恒子「(落ち込んだり元気になったり忙しいなぁ)」 … …… 久「須賀くん、今頃いいもの食べてるんでしょうねぇ」 まこ「ホテルのレストランも十分豪華じゃと思うが」 優希「決勝、前に! 1人外食なんて! 気がたるみすぎだじぇ!」 和「優希、行儀悪いですよ」 優希「ヤケ食いだじぇ!!」ガツガツ 咲「……」 和「どうしたんですか、咲さん」 咲「京ちゃんは、麻雀やってて楽しいのかなぁって」 和「……」 咲「い、嫌味じゃないよ!?」 咲「ただ、私たちが試合してるとき、京ちゃんは1人きりで見学してて」 咲「私の方が後から入ったのに……」 咲「それで、京ちゃんは麻雀を楽しめてるのかなぁって」 咲「そう、思ってたんだ…」 和「咲さん……」 久「心配してもラチがあかないわよ、そんなこと」 和「部長」 久「案外、麻雀でもなんでも、今1番楽しんでるのは須賀くんだったりしてね?」 … …… 京太郎「食い足りない……」 恒子「ほらー、やっぱりレディースセットなんてシケたもの頼むから!」 健夜「シケたものって……」 健夜「あ、良かったら私の食べる?」 恒子「アラフォーが攻撃をしかけた!」 健夜「うるさいよ!」 京太郎「じゃ、じゃあ一口だけ」 恒子「ほら、あーんってしろ!」 京太郎「え!?」 京太郎「むぐ!」 健夜「ちょ!? こーこちゃん?」 京太郎「死ぬかと思った……」 恒子「ほら、すこやんも!」 健夜「え!? 私!?」 京太郎「え」 恒子「ほらほら!」 健夜「え、えーと! ……じゃ、じゃあ」 健夜「あ、あーん?」 京太郎「……」モグモグ 京太郎「あ、ありがとうございます」 健夜「……」 健夜「……」カァ 恒子「また照れてやんの」 健夜「う、うるさいよ……」 京太郎「……」 京太郎「小鍛治さん、福与さん」 小鍛治「何かな?」 京太郎「俺、今最高に楽しいっす!」ニカ 恒子「ふむ?」 小鍛治「な、なんだかよく分かんないけど……」 小鍛治「須賀君が楽しんでくれて、良かったよ」ニコ … …… 京太郎「ごちそうさまでした、小鍛治さん」 恒子「いいってことよ!」 健夜「全然いいよー」 健夜「って、なんで私より先にこーこちゃんが返事してるの……」 京太郎「つーか、あの」 恒子「んー?」 京太郎「ホテルの方向こっちじゃないんですけど」 健夜「え!」 恒子「当然じゃん」 京太郎「はぁ!?」 恒子「今、デパート向かってますから!」 … …… えり「本当に、こんなデパートでいいんですか?」 咏「いいんだよー」フラフラ えり「(まさか一杯で酔うとは…)」 えり「それで、何が欲しいんですか?」 咏「えりちゃんかねぃ」ニヤニヤ えり「またそんなことを…」 咏「冗談冗談ー」 えり「はぁ……」 えり「で、何が欲しいんですか?」 咏「うーん」 咏「……」 咏「下駄?」 えり「えっ……」 えり「(デパートで下駄?) えり「デパートで下駄って売ってるんでしょうか…」 咏「わっかんねー」フラフラ えり「……」 えり「(普段の倍、適当さが増している気が)」 えり「ま、まぁとりあえず靴売り場に」 咏「あつい……」 えり「お願いですから脱がないで下さいよ」 咏「えりちゃん固すぎだぜー」ケラケラ えり「脱ぐのに硬いも柔らかいのもないのでは…」 咏「……」 えり「……」 咏「なんか急に頭がスッキリした」 えり「?」 … …… 恒子「着いたー!」バタン 健夜「ご、ごめんね須賀君」 京太郎「……」ポカーン 健夜「このおバカさんが…」 恒子「おバカさん……」 恒子「まぁまぁすこやん、ちょいちょい」 健夜「なに……」 恒子「(もうすぐ須賀君帰るんだし、記念にプレゼントくらい買ってあげないと!)」 健夜「(なんか重くないかなそれ)」 健夜「(会って2日の相手にプレゼントって)」 恒子「(大丈夫大丈夫!)」 恒子「(出会って2日でご飯奢ってる時点で十分重いから!)」 健夜「……」 健夜「(それもうアウトじゃん!?)」 恒子「須賀君やーい!」 京太郎「ってな感じです……はい、遅れます……はい…はい」 京太郎「えっ、お土産?」 健夜「電話中みたいだね」 京太郎「……す、すみません…ちょ、手持ちが……」 京太郎「…ごめんなさい、ごめんなさい……明日はバリバリ働きますんで……」 恒子「……」 健夜「こーこちゃん?」 恒子「……」 恒子「急に罪悪感がしてきた……」 健夜「遅いよ……」 京太郎「お待たせしましたー!」タタタ 恒子「お、おう…」 京太郎「?」 健夜「ちょっと反省してるみたいだから放っておいてあげてね…」 京太郎「はい?」 恒子「……」 恒子「須賀少年や」 健夜「(もう復活した!)」 恒子「須賀少年が長野に帰る前に私たちがなんかプレゼントをと思ってねー」 京太郎「え」 恒子「このイ○ンでな!」 健夜「(急にスケールが小さくなった感が)」 京太郎「え、いいですよそんなの……あと須賀少年ってなんすか」 恒子「ま、細かい事は気にせずに」グイ 京太郎「ぐえ」グイ 健夜「ちょ、こーこちゃんダメだよ引っ張っちゃ!」 恒子「……」 健夜「どうしたの?」 恒子「今、一瞬針生さんが見えた気がする」グググ 京太郎「ぎ、ギブギブ!」グググ 恒子「おっ、ごめんよ」 京太郎「はぁ…はぁ……」 健夜「大丈夫?」 京太郎「は、はい」 恒子「……」 恒子「ちょっと驚かしてやろっか」 京太郎「え?」 … …… えり「流石にスニーカーくらいしか見当たりませんね……」キョロキョロ 咏「んー」 咏「……」 咏「おっ、これは」 えり「どうしました、三尋木プロ」 咏「見て見て!」 えり「?」 咏「このスニーカー、ピッタリじゃね?」 えり「……」 えり「(小学生に見える……)」 咏「おおー! 走れる走れるー!」トトト えり「ちょ、商品ですよ!」 えり「(着物でも走れるのか)」 恒子「いやー、困りますねお客様」 恒子「我が社の商品で勝手に遊んでもらっては」 京太郎「(我が社の商品?)」 健夜「(色々おかしいよ…)」 えり「す、すいません! 今すぐ…」クル 恒子「……」ニヤ えり「……」 えり「あ、あなた達は…」 えり「(何故全員サングラスなのだろうか)」 … …… 恒子「で、何してたのー?」 えり「少し、買い物を……」 健夜「あ」 健夜「そういえば今日、咏ちゃんの誕生日だったよね」 京太郎「あれ、そうだったんですか」 恒子「……」ジー えり「な、なんですか」 恒子「……」ニヤニヤ えり「……」 恒子「邪魔しちゃ悪いから私たちは退散しよっかー☆」クル 京太郎「……」 健夜「……」 京太郎「(今さら何を言ってるんでしょうか、あの人)」 健夜「(絶対何か企んでるんだよ…)」 えり「ま、待って下さい!」 恒子「んー?」 えり「ど、どうせなら一緒に行動を…」 えり「(このまま目を離すと何をされるか分かったものではありません)」 恒子「全然いいよー!」 恒子「……」 恒子「(計画通り)」 京太郎「すごく悪い顔してますね」 健夜「生まれながらのイタズラっ子なんだよ、多分」 えり「三尋木プロ、三尋木プロ」 咏「んー?」トトト 恒子「ちはす!」 咏「おー、さっきの三人組じゃん」 咏「何してんの?」 恒子「いやー、今日が三尋木プロの誕生日と聞いて」 恒子「駆けつけました!」 咏「おぉ……マジで?」 恒子「もちろん」 京太郎「……」 健夜「……」 えり「……」 えり「急に大所帯になりましたが……」 えり「そちらの少年、時間は大丈夫なんですか?」 京太郎「あ、よく考えたらダメですね」 恒子「だーいじょうぶだって!」 えり「何を根拠に……」 恒子「この時間イ○ンで騒いでるチャラチャラした集団なんてよく見かけるし!」 健夜「それがどう関係あるの…」 咏「わっかんねー」 えり「頭痛が……」 恒子「ま、姉妹でなんとか通せるでしょ!」 健夜「どうやって通すの!?」 京太郎「……」 えり「……」 恒子「……」 恒子「がんばれ、四女!」ポン 京太郎「四女!?」 恒子「プチ女装プチ女装!」 京太郎「ちょ、本気ですか!?」 恒子「いけるいける!」 京太郎「無理無理無理!」 恒子「素材はいいから!」 恒子「ね、すこやん!」 健夜「……」 健夜「え、私!?」 えり「今のうちに置いて行きましょう」 恒子「どこ行く気だこら!」 チッ 咏「おもしれぇー」ケラケラ えり「面白くありませんよ……」 … …… 咏「ふーん、じゃあもう暫くしたら帰るんだ」 京太郎「はい、まぁそうです」 京太郎「三尋木プロ? は今日が誕生日だったんですね」 咏「そうなんだよねぃ」 咏「今日で25になりました!」 京太郎「25!?」 恒子「因みに私より年上だから」 京太郎「……」 京太郎「お、おめでとうございます……」 咏「せんきゅー」 咏「お、アイス」 恒子「デパートといえばスイーツ」 恒子「入るよ!」 健夜「私はちょっといいかな…」 えり「私も遠慮しておきます」 咏「誕生日なのに……」ボソ えり「……」 えり「はぁ……」 恒子「甘いね、お母さん」 えり「誰がお母さんですか」 … …… 咏「ちょっと見ててみ」ニヤ 京太郎「?」 咏「……」トコトコ 咏「抹茶ひとつ、コーン」 咏「学割で」 京太郎「!?」 店員「はい、どうぞ」 咏「さんきゅー」トコトコ 健夜「学割……」 恒子「うわ、いいなアレ」 恒子「いっつもあんなことやってんの」 えり「初めて見ました……」 恒子「ダメだよ、パートナーの事はしっかり把握しとかなきゃ!」 えり「別にパートナーという訳じゃ……」 恒子「ま、この話はここまでにして……」 えり「……」 恒子「おーい、須賀君は何がいい?」 京太郎「俺、自分で払いますよ」 恒子「素直に奢られとけって!」 京太郎「……じゃあ、バニラで」 恒子「オッケー」 恒子「すみませーん」 店員「はい」 恒子「バニラお願いします」 店員「はい」 恒子「あ、三段で!」 京太郎「三段!?」 … …… 店員「どうぞ、バニラのトリプルになります」 京太郎「う、うぉぉお……」 恒子「落とすなよー」 京太郎「ちょ、ちょっと無理が……」ヨタヨタ 恒子「……」 恒子「つんつん」 京太郎「うわっ!?」 健夜「こーこちゃん、余計なことしちゃダメだよ」 京太郎「俺、三段も食べれませんよ」 恒子「大丈夫!」 恒子「私たち3人で食べるから!」 京太郎「は!?」 健夜「!?」ガタッ 咏「えりちゃん、ひと口あげよっかー?」 えり「!?」 えり「い、いりませんって!」 咏「かてーこと言うなっての」 えり「う、う……」 咏「ほら、あーん」 えり「ちょ、ちょっ待っ……」 咏「あははは!」ケラケラ 咏「えりちゃん焦りすぎ!」 えり「……」グター えり「(疲れた…今までで間違いなく一番疲れてる……今日……)」 京太郎「……」プルプル 恒子「ガブっといけ!ガブっと!」 健夜「無理だよ!? なに言ってるの!」 恒子「じゃあ私が!」 健夜「それもダメだよ!?」 えり「(何をやってるんだろうあの人たち……)」 咏「……」パクパク 咏「……」 咏「お、おお!?」キーン えり「何やってるんですか」 京太郎「あ」 恒子「三段目ー!!」 健夜「お、落ちちゃう!」 えり「!」 えり「……ッ!」シュバ ビチャ 咏「おお…」 咏「えりちゃん、ナイスキャッチ!」 恒子「ナイスキャッチ!」 えり「……」ズーン えり「カップ貰ってきます……」 京太郎「す、すいません!」 えり「いえ……」 えり「自然に体が動いた自分が悪いので」スタスタ 京太郎「(自然にだったのかあれ)」 咏「えりちゃん、勿体ないのが嫌いだからね」 恒子「なんか、すこやんみたいだねー」 健夜「……」 健夜「私がおばさんみたいってこと!?」 咏「絶好調ですねぃ」 京太郎「(小鍛治さん……)」 … …… 久「で、お土産は?」 京太郎「……」コト 咲「アメ?」 ~~~~~~ 咏「ほー」 咏「長野に帰るからプレゼントを……」 恒子「そうなんですよ!」 咏「んじゃ、私からもなんかあげようかねぃ」 京太郎「え、本当ですか!?」 恒子「やったじゃん!」 咏「はい、アメ」 コト 京太郎「……」 恒子「……」 ~~~~~~ 京太郎「もうひとつ……」コト 咲「ボールペン、かな?」 久「某テレビ局のマークがあるわね」 ~~~~~~ 咏「えりちゃんもなんかあげなよー」 えり「え、私ですか!?」 京太郎「そんな、無理してもらわなくても…」 えり「……」ゴソゴソ えり「こんなのなら……」コト 恒子「私も持ってるよこのボールペン…」 京太郎「あ、ありがとうございます」 ~~~~~~ 久「他には何かないの?」 京太郎「一応、皆にと思って自腹でお菓子なんかを」ガサ 咲「ありがとう、京ちゃん」 京太郎「ああ」 久「サインは?」 京太郎「貰ってないですけど」 久「なんで貰ってこないの……」 京太郎「流石に図々しいかと思って」 咲「小鍛治プロには何も貰わなかったの?」 京太郎「ああ……まぁ」 久「煮え切らないわね」 久「私は部屋に戻るから」 久「須賀君も寝過ごしちゃダメよ」 京太郎「はい」 久「それじゃ、お休みなさい」ガチャ バタン 京太郎「咲も戻れよ、試合近いんだから」 咲「……」 咲「京ちゃん、何か貰ったでしょ」 京太郎「……」 京太郎「一応、最後に3人でプリクラ撮った」 咲「え、見せて見せて!」 京太郎「ダメに決まってんだろ」 京太郎「もう早く寝ろ、試合近いんだから!」 咲「京ちゃんのケチ!」ガチャ バタン … …… 恒子「それケータイに貼るの?」 健夜「いやいや絶対無理だよ!」 恒子「じゃ、どーするの?」 健夜「……」 健夜「どーしよ…」 恒子「額縁に入れて飾っておくとか!」 健夜「なんか怖いよそれ……」 健夜「でも」 健夜「……」 健夜「大切にはしたい、かな」 恒子「……」 恒子「いい顔しちゃって!」 おわり
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/903.html
【咲 -Saki-】 須賀京太郎カプ統合スレ 9 h9-1 うさぎちゃんとアリスくん4 h9-2 京・キャップ 彼氏? h9-3 うさぎちゃんとアリスくん5 h9-4 うさぎちゃんとアリスくん6 h9-5 うさぎちゃんとアリスくん7 h9-6 うさぎちゃんとアリスくん8 h9-7 うさぎちゃんとアリスくん おまけ1 h9-8 うさぎちゃんとアリスくん おまけ2 h9-9 京・咲・照 中和剤 h9-10 京・清澄 名字 h9-11 京太郎が黒髪にしてみたら・清澄編 h9-12 京太郎が黒髪にしてみたら・龍門渕編 h9-13 京・やえ h9-14 京太郎が黒髪にしてみたら・阿知賀編 h9-15 京・和 バスケット2 (h-8-65の続き) h9-16 京太郎が黒髪にしてみたら・鶴賀編 h9-17 京・宥 h9-18 京太郎が黒髪にしてみたら・千里山編 h9-19 京・久 h9-20 京太郎が黒髪にしてみたら・白糸台編 h9-21 京・塞 h9-22 京・穏乃 h9-23 京・淡 h9-24 京・憧 h9-25 京・宥 h9-26 京・咲・優希・和・久 h9-27 京・咲・優希・和 h9-28 竜華と怜とイチャイチャするだけの話 9 h9-29 京・咏 h9-30 京太郎が黒髪にしてみたら・宮守編 h9-31 京・憧 h9-32 京太郎が黒髪にしてみたら・姫松編 h9-33 京太郎が黒髪にしてみたら・風越&清澄編 h9-34 京・豊音 h9-35 竜華と怜とイチャイチャするだけの話 10 h9-36 男京太郎 おもち巡りの旅~序章その1~ h9-37 男京太郎 おもち巡りの旅~序章その2~ h9-38 男京太郎 おもち巡りの旅~第一部その1~ h9-39 男京太郎 おもち巡りの旅~第一部その2~ h9-40 男京太郎 おもち巡りの旅~第一部その3~ h9-41 男京太郎 おもち巡りの旅~第一部その4~ h9-42 男京太郎 おもち巡りの旅~第一部その5~ h9-43 京・優希・衣・一・透華 h9-44 京太郎誕生日(清澄) h9-45 京太郎誕生日(色々) h9-46 京・清澄 h9-47 京太郎誕生日(ヤンデレ) h9-48 男京太郎 おもち巡りの旅~第一部その6~
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6203.html
特別編 ☆月★日 今日ネト麻をしていたら懐かしい名前を見た スーパーまほっち、夢乃マホだろう 長野にいた時、当時小学生だったマホをたまたま迷子のとこを保護してやったら仲良くなったっけ 俺が長野にいた頃から麻雀をやってて、やけに先輩の話を聞かされたな 最近連絡取ってないし、久しぶりに連絡をすると俺が麻雀を始めたと知って喜んでいた じゃあ是非、という訳でスーパーまほっちと対戦してみたが……うん、一局だけすごかったけど、後は全部4位って極端だな パソコン画面の前で涙目なマホが簡単に想像できる また今度リベンジします!とかチャットで言ってたけど、やる気が空回りしないといいな 霞「小学生まで……」 小蒔「優しいんですね!」 巴「そうですね……他意はないと思いたいです」 春「小学生も……つまり京太郎はロリもいける」 初美「わーい、やったですー……って誰がロリですか!!何やらせてんですかっ!!」
https://w.atwiki.jp/shooto/pages/1252.html
7月度環太平洋ランキング(8月5日付け/PRSUランキング委員会選定) ▼フェザー級 〈-60.0kg〉 C(-)空位 1(1)今泉堅太郎(日本/SKアブソリュート) 2(2)塩沢正人(日本/和術慧舟會) 3(3)大石真丈(日本/SHOOTO GYM K z FACTORY) 4(4)外薗晶敏(日本/総合格闘技道場コブラ会) 5(5)秋本じん(日本/総合格闘技秋本道場JUNGLE JUNCTION) 6(6)野中公人(日本/PUREBRED大宮) 7(7)勝村周一朗(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 8(8)池田久雄(日本/PUREBRED大宮) 9(9)小松 晃(日本/総合格闘技道場コブラ会) 10(10)ダニエル・リマ(オーストラリア/ファイブ・リングス・ドージョー) ▼ライト級 〈-65.0kg〉 C(-)空位 1(1)高谷裕之(日本/格闘結社田中塾) 2(2)ステファン・パーリング(アメリカ/ジーザス・イズ・ロード) 3(3)植松直哉(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 4(4)阿部裕幸(日本/AACC) 5(5)石川 真(日本/PUREBRED大宮) 6(7)戸井田カツヤ(日本/和術慧舟會飯田橋トイカツ道場) 7(-)佐藤ルミナ(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 8(9)門脇英基(日本/WKSS) 9(-)風田 陣(日本/ピロクテテス新潟) 10(10)バオ・クァーチ(アメリカ/チーム・オーヤマ) ▼ ウェルター級 〈-70.0kg〉 C(-)空位 1(1)川尻達也(日本/TEAM TOPS) 2(3)雷暗 暴(アメリカ/PUREBRED大宮) 3(2)宇野 薫(日本/和術慧舟會) 4(4)村浜天晴(日本/グレイシー・バッハVTチーム) 5(5)朴 光哲(日本/KILLER BEE) 6(-)福本よう一(日本/和術慧舟會千葉支部) 7(6)タクミ(日本/パレストラ大阪) 8(7)八隅孝平(日本/パレストラ東京) 9(8)石田光洋(日本/TEAM TOPS) 10(10)杉江"アマゾン"大輔(日本/ALIVE) ▼ ミドル級 〈-76.0kg〉 C(-)空位 1(3)菊池 昭(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 2(2)レイ・クーパー(アメリカ/ジーザス・イズ・ロード) 3(4)中尾受太郎(日本/シューティングジム大阪) 4(5)ロナルド・ジューン(アメリカ/808ファイト・ファクトリー) 5(6)岩瀬茂俊(日本/TEAM TOPS) 6(7)弘中邦佳(日本/アカデミアAz) 7(-)マーク・モレノ(アメリカ/ブルズ・ペン) 8(8)デション・ジョンソン(アメリカ/HMC) 9(9)クリス・ブラウン(オーストラリア/エクストリーム) 10(10)コロ・コカ(アメリカ/グラップリング・アンリミテッド)
https://w.atwiki.jp/shooto/pages/1254.html
11月度環太平洋ランキング(12月5日付け/PRSUランキング委員会選定) ▼フェザー級 〈-60.0kg〉 C(-)空位 1(1)今泉堅太郎(日本/SKアブソリュート) 2(2)外薗晶敏(日本/総合格闘技道場コブラ会) 3(3)ダニエル・リマ(オーストラリア/ファイブ・リングス・ドージョー) 4(5)秋本じん(日本/総合格闘技秋本道場JUNGLE JUNCTION) 5(6)大石真丈(日本/SHOOTO GYM K z FACTORY) 6(7)野中公人(日本/PUREBRED大宮) 7(8)勝村周一朗(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 8(9)池田久雄(日本/PUREBRED大宮) ※試合出場意志の無い塩沢を引退扱いでランク外へ。 ▼ライト級 〈-65.0kg〉 C(-)空位 1(1)高谷裕之(日本/格闘結社田中塾) 2(2)ステファン・パーリング(アメリカ/ジーザス・イズ・ロード) 3(3)植松直哉(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 4(4)阿部裕幸(日本/AACC) 5(5)石川 真(日本/PUREBRED大宮) 6(6)戸井田カツヤ(日本/和術慧舟會飯田橋トイカツ道場) 7(7)佐藤ルミナ(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 8(8)門脇英基(日本/WKSS) 9(9)中原太陽(日本/和術慧舟會) 10(10)風田 陣(日本/ピロクテテス新潟) ※変動なし。 ▼ ウェルター級 〈-70.0kg〉 C(-)空位 1(1)川尻達也(日本/TEAM TOPS) 2(2)雷暗 暴(アメリカ/PUREBRED大宮) 3(3)朴 光哲(日本/KILLER BEE) 4(-)石田光洋(日本/TEAM TOPS) 5(5)村浜天晴(日本/グレイシーバッハVTチーム) 6(6)福本よう一(日本/和術慧舟會千葉支部) 7(7)タクミ(日本/パレストラ大阪) 8(4)宇野 薫(日本/和術慧舟會) 9(8)杉江"アマゾン"大輔(日本/ALIVE) 10(10)中蔵隆志(日本/シューティングジム大阪) ※杉江に勝利の石田を4位へ再ランクイン。 出場意志希薄な宇野を8位へ、石田に敗れた杉江を9位へダウン。 ▼ ミドル級 〈-76.0kg〉 C(-)空位 1(1)菊池 昭(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 2(2)レイ・クーパー(アメリカ/ジーザス・イズ・ロード) 3(3)中尾受太郎(日本/シューティングジム大阪) 4(6)弘中邦佳(日本/アカデミアAz) 5(4)ロナルド・ジューン(アメリカ/808ファイト・ファクトリー) 6(5)岩瀬茂俊(日本/TEAM TOPS) 7(7)マーク・モレノ(アメリカ/プルズ・ペン) 8(8)デション・ジョンソン(アメリカ/HMC) 9(9)クリス・ブラウン(オーストラリア/エクストリーム) 10(10)コロ・コカ(アメリカ/グラップリング・アンリミテッド) ※復帰戦に勝利した弘中をブランクのあるジューンの上へ。
https://w.atwiki.jp/shooto/pages/1251.html
6月度環太平洋ランキング(7月2日付け/PRSUランキング委員会選定) ▼フェザー級 〈-60.0kg〉 C(-)空位 1(1)今泉堅太郎(日本/SKアブソリュート) 2(2)塩沢正人(日本/和術慧舟會) 3(3)大石真丈(日本/SHOOTO GYM K z FACTORY) 4(4)外薗晶敏(日本/総合格闘技道場コブラ会) 5(5)秋本じん(日本/総合格闘技秋本道場JUNGLE JUNCTION) 6(6)野中公人(日本/PUREBRED大宮) 7(7)勝村周一朗(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 8(8)池田久雄(日本/PUREBRED大宮) 9(9)小松 晃(日本/総合格闘技道場コブラ会) 10(-)ダニエル・リマ(オーストラリア/ファイブ・リングス・ドージョー) ▼ライト級 〈-65.0kg〉 C(-)空位 1(1)高谷裕之(日本/格闘結社田中塾) 2(2)ステファン・パーリング(アメリカ/ジーザス・イズ・ロード) 3(6)植松直哉(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 4(4)阿部裕幸(日本/AACC) 5(5)石川 真(日本/PUREBRED大宮) 6(7)勝田哲夫(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 7(9)戸井田カツヤ(日本/和術慧舟會飯田橋トイカツ道場) 8(3)山本"KID"徳郁(日本/PUREBRED東京) 9(8)門脇英基(日本/WKSS) 10(10)バオ・クァーチ(アメリカ/チーム・オーヤマ) ▼ ウェルター級 〈-70.0kg〉 C(-)空位 1(1)川尻達也(日本/TEAM TOPS) 2(2)宇野 薫(日本/和術慧舟會) 3(4)雷暗 暴(アメリカ/PUREBRED大宮) 4(5)村浜天晴(日本/グレイシー・バッハVTチーム) 5(6)朴 光哲(日本/KILEE BEE) 6(7)タクミ(日本/パレストラ大阪) 7(8)八隅孝平(日本/パレストラ東京) 8(9)石田光洋(日本/TEAM TOPS) 9(3)五味隆典(日本/木口道場レスリング教室) 10(10)杉江"アマゾン"大輔(日本/ALIVE) ▼ ミドル級 〈-76.0kg〉 C(-)空位 1(1)ジェイク・シールズ(アメリカ/シーザー・グレイシー・アカデミー) 2(2)レイ・クーパー(アメリカ/ジーザス・イズ・ロード) 3(3)菊池 昭(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY) 4(4)中尾受太郎(日本/シューティングジム大阪) 5(5)ロナルド・ジューン(アメリカ/808ファイト・ファクトリー) 6(7)岩瀬茂俊(日本/TEAM TOPS) 7(8)弘中邦佳(日本/SSSアカデミー) 8(10)デション・ジョンソン(アメリカ/HMC) 9(-)クリス・ブラウン(オーストラリア/エクストリーム) 10(-)コロ・コカ(アメリカ/グラップリング・アンリミテッド)
https://w.atwiki.jp/welhistorica/pages/26.html
西洋古代の歴史記述 ここでは、主に古代ギリシャ・古代ローマを中心とした歴史記述を概観する。 西洋古代の歴史把握の特徴 古代ギリシャ・古代ローマでは今日的な歴史研究に比べると、やや異なった観点から歴史記述がおこなわれていた。とくにこの時代の歴史記述に特徴的な点を指摘する。 循環的な歴史観 永遠性の重視 同時代史への偏重 ヘロドトス、トゥキュディデスに共通する歴史記述あるいは歴史認識の特徴としては同時代の事件の原因究明をその本分としている点が上げられる。これは循環的な歴史観や永遠性の重視が遠い過去に対する関心に結びつきづらいということが原因であるといわれる[1]。 [1]文献1 pp.66-75、文献2 p.36 歴史的展開 先駆としてのヘカタイオス 古代ギリシャにおける歴史記述の先駆としてはミレトスで活躍した散文作家ヘカタイオスを挙げることができる。彼は自身の実地調査と見聞に基づく地理書『周遊記』(あるいは『地理書』)を著し、また神話や伝承をもとに『系譜』(別名ヒストリアイ、あるいは『半神研究』)という家柄についての書物を著したという。これらの書物については今日断片が残るのみであるが、そこで示された事実の叙述のスタイルはヘロドトスに直接影響を与えたと考えられている[1]。 [1]たとえばヘカタイオス、ヘロドトス、トゥキュディデス三者の叙述冒頭部を比較してみると、ヘカタイオス:「ミレトスの人ヘカタイオスはかく語る。以下に記すところは私が真実と思うところである」(文献3 p.14)ヘロドトス:「本書はハリカルナッソス出身のヘロドトスが…(中略)…とりわけて両者(アケメネス朝とギリシャの諸ポリス)がいかなる原因から戦いを交えるに至ったかの事情(を)…(中略)…自ら研究調査したところを書き述べたものである」(カッコ内はKanbun補注、文献3 p.67)トゥキュディデス:「アテナイ人トゥキュディデスは、ペロポネソス人とアテナイ人が互いに争った戦の様相をつづった」(文献3 p.317)と類似性が認められる。また三者ともに冒頭部に続いて理由を示して調査研究をおこなった上で記述したものであることを明言しており、事実究明の態度が認められる。一方でトゥキュディデス以後のクセノポンによる『ヘラス史』になると冒頭部分は事実記載から突然始まり大きく異なる。それはおそらくトゥキュディデスの未完の歴史記述をそのまま受けて叙述していこうという認識によると思われる。 三大歴史家 ヘロドトス トゥキュディデス ボリュビオス 周辺 クセノポン カエサル スエトニウス プルタルコス タキトゥス 出典 (文献1)蔀勇造?著 『世界史リブレット57 歴史意識の芽生えと歴史記述の始まり』山川出版社、2004年 (文献2)林健太郎?著 『史学概論(新版)』有斐閣、1970年 (文献3)村川堅太郎?編 『世界の名著5 ヘロドトス トゥキュディデス』中公バックス、1980年 -