約 664,595 件
https://w.atwiki.jp/senka/pages/166.html
告解 作者:戦火人氏 村外れの丘を登った先に、1件の小さな教会がある。 週末にもなれば礼拝の村人も訪れるが、普段は人通りも少なくもの寂しい場所。 敷地には小さな菜園があり、そこでは小さな人影が作物の手入れをしている。 「シスターシンシア、お食事の用意が出来ましたわ、手を洗っていらっしゃいな」 「はい、ただいま」 もうじき太陽が真上に昇ろうという日差しの中、元気な返事をして顔を上げたのは、未だ幼さを残した12歳程の少女であった。 しかし、未だ子供と言う様な年頃でありながら、その身には僧衣を纏っており、この教会に住まう修道女だと見てとれる。 そして、教会の戸を開けてシンシアと呼ばれた少女を迎えたのは、美しい金髪を肩で切り揃えた女性。 やはり修道服でその身を包んだ彼女はシスターキャスリン。 19歳という若輩でありながら実質上、この教会を管理する立場にある修道女であった。 「それではシスターシンシア、主に感謝のお祈りを」 「はい、シスターキャスリン」 粗末なテーブルに向かい合った二人は、パンと少々の野菜を前に感謝の祈りを捧げる。 「父よ、あなたのいつくしみに感謝してこの食事をいただきます」 「ここに用意されたものを祝福し、わたしたちの心と体を支える糧としてください」 落ち着いて流れるような祈りを上げるキャスリンに比べて、シスター見習いのシンシアは多少ぎこちなく集中に掛ける様ではあるが、キャスリンはそれを咎める事もなく祈りを続ける。 「父と、子と、聖霊のみ名によって、アーメン」 シンシアが集中を欠いている事には、その未熟さにもあるが、ついつい祈りを捧げるキャスリンに見とれてしまう事にもある。 事実、キャスリンは大変に美しい女性であった。 抜ける様な色白い肌に紅い唇、物腰は柔らかくその瞳は自愛に満ちて、言わばシンシアにとってキャスリンは敬愛の対象であり、理想そのものであった。 「それでシスターシンシア、畑の方はどうかしら?」 食事を取りながら、日課とも言える二人の他愛もない話。 「はい、お天気の良い日が続いてましたけれども、ちゃんと水撒きはしていたので、お野菜たちはとても元気ですよ」 「それは良かった、貴女が毎日頑張ってくれているから、とても助かっていますわ」 「い、いえ、わたしはそんな…まだまだです」 キャスリンが柔らかに微笑むと、それに釣られる様にシンシアも恥ずかしそうに、あどけない笑みを浮かべる。 母娘の様であり、姉妹の様でもある、何れにしてもこの小さな教会で、二人は慎ましくも幸せな生活を送っていた。 ささやかな食事も終わり、シンシアが菜園へと戻ると、平日には珍しく丘を登って来る人影があった。 「これはシスターシンシア、シスターキャスリンはおられますだか?」 それはシンシアも見知った、村の農夫であった。 「は、はい……シスターキャスリン、お客様です」 「はいただいま…あら、一体どうなさいましたの?」 「いやあ…その…へへへ」 顔を出したキャスリンに対して畏まる様に笑う農夫。 シンシアは正直なところ、この男をあまり好きではなかった。 いつも卑屈そうに笑っているものの、男がキャスリンを見る目はまるで嘗め回すような、いやらしい視線で見るからである。 確かにキャスリン身体はくびれもはっきりとしており、特にその修道服を押し上げる豊満な乳房は、未だ幼げなシンシアから見れば女性らしい美しさと憧れてもいたが、それ故にこの農夫の様な獣じみた視線は、まるでキャスリンを汚している様で我慢ならなかった。 「それで、どういったご用件でしょうか?」 「へへ…その、何といいますか…赦しを頂きたくて」 男はじろじろとキャスリンを見たまま、頭を掻いて申し出る。 「そうでしたか、それではことらへどうぞ」 男を礼拝堂の懺悔室へと案内するキャスリン。 さすがに告解の告白となれば立ち会う訳にもいかず、シンシアは二人を見送る他なかった。 「いや…その、ありがとうございましただ」 礼拝堂より出て来た二人。 農夫はあいも変わらず、いや以前にも増してそのねっとりとした視線を隠そうともせず、薄笑いのままキャスリンをじろじろと見ている。 「ご…ご安心下さい、主は悔い改めた者を…その…決してお見捨てにはなりませんわ」 キャスリンもどこか不自然な様子であった、色白な頬が赤みを帯びて、まるで熱にでも浮かされているかの様であった。 「へへ…それでは、わたしゃこれにて失礼いたしますだ」 「あの…大丈夫ですか?シスターキャスリン」 「え!?ええ…大丈夫ですわシスターシンシア」 農夫が立ち去るのを待ってシンシアは声をかけるが、やはりキャスリンの様子はどこかぎこちない」 「そうですか?お体が優れない様でしたら、少し休まれた方が…」 「そ、そうですわね、それでは少し休ませていただきますわ」 「はい、どうか無理をしないで下さいね」 気遣うシンシアに悪いと思ってか、キャスリンは教会へと戻って行った。 「さ、シスターシンシア、今日はもうお休みなさい」 一日の勤めを終えて夜の祈りを終えた二人。 既に夜も更けており、二人とも今は修道服ではなくネグリジェを身に着けている。 修道女には有るまじき色香を漂わせる様なキャスリンに対して、未だ身体の起伏にも乏しいシンシアは、どこか気恥ずかしさすら感じてしまう。 「はい、でもシスターキャスリンは?」 「私はまだ少しする事がありますので、貴女は先にお休みなさいな」 キャスリンは、未だ幼げな少女であるシンシアを気遣い、教会の雑務が残っていてもシンシアを先に休ませる事は度々であった。 「分かりました、ではシスターキャスリンも、無理はしないで下さいね」 シンシアもキャスリンの心遣いは承知していたので、その言葉に甘える事にする。 「それでは、おやすみなさいシスターキャスリン」 「はい、おやすみなさいシスターシンシア」 ベッドに入り目を閉じるシンシア。 こうして見れば、歳相応の愛らしい少女である。 「イエス、マリア、ヨセフ、永遠の憩いを迎える恵みをお与えください」 「父と子と聖霊の御名によって、アーメン」 就寝の祈りを捧げて目を閉じるシンシア。 隣のベッドにキャスリンが居ない事に少しだけ寂しさを覚えもしたものの、既に遅い時間だった事もあり、シンシアは吸い込まれる様に眠りについた。 ところが、しばらく経って後、シンシアは不意に目を覚ました。 隣のベッドにキャスリンが戻っていないという事は、就寝より然程に時間は経っていないという事か。 昼間の様子からキャスリンの事が心配になったシンシアは、ベッドを抜け出して礼拝堂に向かう。 燭台の灯りが灯っている所を見ると、どうやらキャスリンは未だ礼拝堂に居るらしい。 流石に遅い時間である事に、声を掛けようとシンシアが扉に手をかけた時であった。 「…ふ……んっ…ふあ……んんっ……」 扉の向こう側より、キャスリンのくぐもった声が聞こえて来た。 何処か具合でも悪いのかとも思ったが、その声はあまりに艶かしくシンシアを戸惑わせた。 「…ん……ああっ…主よ…お許し下さい……告解とはいえ…あの様に…淫らな…ふああっ…」 礼拝堂の中では、キャスリンが寝間着のままで自らを慰めていた。 はしたなくネグリジェの裾を捲り上げ、豊満な乳房も露にしながら、硬く尖った頂に細い指を這わせ。 金色の茂みを分けて秘裂に達した指は、泉の如く溢れる雫に淫らな水音を立てている。 「…ああっ……いけません…その様なこと……私は…私は…ふああっ…」 キャスリンの頭の中では、昼間に訪れた農夫の告解が、一字一句蘇っていた。 農夫は告白した。 街に出掛けた際、妻を持つ身でありながら、若い娼婦を買ってその身体に溺れた事を。 柔らかな乳房に赤子の様にむしゃぶりつき。 蕩ける様な蜜壷に己を沈めて、包み込む快楽の中で何度も淫蕩に耽ったと。 農夫は次第に紅潮するキャスリンの顔を窺い、薄笑いで汚らしい一物を勃てながら、淫らな極まりない行いについて語り続けた。 「…んふっ…あっ……そんなっ…そこはっ……んんんっ…」 農夫の言葉がまるで自らの事であるかの様に、キャスリンの身体を責め立てる。 細い白魚の様な指が、硬くささくれ立った指と重なり、白い柔肌を撫でる。 キャスリンは今、その心が生み出した農夫の幻に抱かれていた。 農夫の固い指は、キャスリンの豊満な乳房を荒々しく揉みしだき、濡れそぼった秘洞をかき回す。 「…ひああっ…そこ…は……いけません…ああっ……そんな…おく…までっ…ふああああっ!!」 燭台の灯りに照らされた柔肌に、玉の汗を浮かべて身を仰け反らせるキャスリン。 穏やかで慈悲深い聖女が、その白き肌を火照らせて絶頂に震える姿は、美しくも淫猥な妖しさに溢れていた。 一方、シンシアは扉を隔てた廊下で、ただ立ち尽くしていた。 礼拝堂から聞こえるくぐもった声は、まぎれもなくキャスリンのもの。 ただ、甘く蕩ける様なその声は、シンシアの知るキャスリンの声とは違っている。 キャスリンに何事かあったのかとも思えたが、何故だかシンシアには目の前の扉を開く事が躊躇われた、訳も無く聞いてはいけないものを聞いてしまったいう罪悪感に、シンシアは声を出す事すら出来ずに、逃げる様に部屋に戻るとベッドの中に潜り込んだ。 とくんとくんと高鳴る胸と小さな身体に疼いた熱の正体も知らぬまま、シンシアは毛布を被り微かに火照った身体を抱えていた。 「あ…お、おはようございます、シスターキャスリン」 「おはようございます、シスターシンシア……どうしたのかしら、少し目が赤いわね」 何時もと同じ、優しく穏やかなキャスリンの声。 しかしシンシアは昨夜の出来事を思い出すと、何故かキャスリンを真っ直ぐに見る事が出来なかった。 「あの…その…少し、本を読んでいて、眠れなかったものですから」 「あらあら、いけませんよ夜更かしをしては、貴女はまだまだ育ち盛りなのですからね」 めっと優しく諭すように言うと、キャスリンは「困った子ね」とくすくすと微笑み。 ようやくシンシアの顔にも、恥ずかしそうなあどけない笑顔が戻って来た。 朝の祈りと食事を済ませると、何時もと変わらない1日が始まった。 鍬を手に小さな菜園を耕し手入れをしては、陽が高くなる頃に休憩を取り。 午後にはキャスリンから、文字や主の教えを教わる。 シンシアにとっては、他の生活など考えもつかない小さな世界であったが、キャスリンとのそんな毎日がシンシアにとっては感謝に足りる幸せな日々であった。 ところが日暮れ近くにもなろう頃に、シンシアが農具の片付けをしていると、またもや珍しい事に昨日に続いて丘を登ってくる人影が見えた。 さすがに礼拝や告解には遅い時間によく見れば、人影は3人の男達。 やがて、その姿がはっ見える様になると、シンシアは息を飲んだ。 やって来た男達は何れも、粗末ではあるが鎧を纏い腰に剣を差していた。 その体躯は巌の様に逞しく、伸びるに任せた口髭がいかにも荒々しい。 「あ…シ、シスター!シスターキャスリン!」 シンシアにとって、初めて見る兵士の姿は村の男達とは違って、ひどく野蛮なものに見えた。 思わず上げてしまった大声に、食事の用意をしていたキャスリンが扉を開ける。 「一体どうしたのです…あら、貴方がたは?」 「こりゃあ…初めてお目にかかりますシスター…」 男達の一人が進み出ると、ぎこちなく頭を下げた。 話によると男達は、山向こうの戦場で戦働きをしていた傭兵であったが、負け戦に追われて取る物も取りあえず、這う這うの体で逃げて来たと言う。 「俺たちゃ、もう行く所も無え、これも神様の思し召しってやつで、何とか一晩だけでも泊めちゃくれませんかねぇ?」 逞しい体躯に合わぬ動作で、跪く様に祈る傭兵達。 その姿はいささか芝居がかっているかの様にも見えるが、確かに身に着けた鎧は役に立たぬほどに草臥れており、身体の傷跡も古いものでは無い様である。 得体の知れない男達に、シンシアは不安げな顔でキャスリンの僧衣の裾を掴むが、そのキャスリン自身はいつもと変わらぬ穏やかな微笑みを浮かべると。 「それは大変でした、何も無い教会ですが僅かなパンとスープくらいなら用意いたしますわ」 「貴方がたが無事であった事に、共に感謝して祈りましょう」 「こ、こりゃあ有難え、アンタはまるで聖女サマだ」 大げさに感謝の意を見せる傭兵達に、少し困った様に微笑んで、キャスリンは教会の扉を開く。 「シ、シスターキャスリン…それは…」 まさかこの傭兵達を泊めるなどとは思ってもいなかったシンシアは、珍しくもキャスリンの言葉に対して納得の行かない顔をするが。 「シスターシンシア、主は救いを求める者を、決してお見捨てにはなりません、分かりますね」。 「はい…主はすべての人が救われるのを、望んでおられます」 「そうです、貴女もその一人なのですよ、シスターシンシア」 不安の一切が拭えた訳ではないが、敬愛するキャスリンの微笑みにシンシアは首を縦に振る他には無かった。 「それじゃあ、お邪魔さしてもらいますぜ」 服の汚れも払わずに、ずかずかと教会に入ろうとする傭兵たちであったが。 「申し訳ありませんが、主の御前でありますので、せめて武器の持ち込みは…」 「あ…ああ、そうだったな。おい、お前らもそんなモン、さっさと捨てちまえ」 傭兵達は互いに顔を見合わせると、草臥れた鎧や剣を脱ぎ捨てて教会へと入って行った。 「ふう、久しぶりのまともなメシだったぜ」 キャスリンから充てられた小さな物置部屋で、傭兵の一人が行儀悪く寝転がった呟いた。 「馬鹿言え、豆のスープに石みてえなパンが『まともなメシ』かよ」 「まあ仕方ねぇ、こちとら落人狩りから逃げ回って以来、もう路銀も残っちゃいねぇ、食えるだけマシってもんだ」 「おまけに、ようやくたどり着いたら貧乏くせえ教会だ、まったくついてねぇぜ」 食欲が満たされれば懐具合が気になってか、傭兵達は口々に不満を述べ合っている。 「けどよ、貧乏くせえと言っても教会だぜ、燭台でも売りゃあ幾らかにでもなるんじゃねぇか?」 その言葉に寝転がっていた傭兵が、身体を起こして頷いた。 「そうだな、今のままじゃ戦の支度金すらままならねぇ」 「よし、いっちょヤルか?」 「ああ、しかしヤルと言えば、あのシスターいい身体してたな、こんな貧乏小屋にはもったいねぇぜ」 「まったく、むしゃぶりつきたくなる様な女だぜ。まぁ、ガキの方はまだまだ色気には程遠かったがな」 「へへ…俺は嫌いじゃないぜ、ああいう細っこいガキをじっくりとねぶるのもなぁ」 「けっ、この変態野郎が…まあ、せっかく神様とやらの思し召しだ、色々と頂いて行こうじゃねぇか」 「ああ、色々とな…」 いつもと同じ様に、寝巻きに着替えてベッドに入ったシンシアであったが、この日の夜も中々寝付けずにいた。 夕食時、まるで餌を食い漁る獣の如くに食事にかぶり付く傭兵を前にして、シンシアはすっかりと気分を悪くしてしまい、幾らも食事を取る事が出来なかったのだ。 今さっきも、毛布の中からくぅと可愛らしい音がしていた所である。 そして、今夜も隣のベッドは空のまま、キャスリンは未だに戻ってはいない。 何とも心細かったものの、昨夜の出来事を考えると、礼拝堂に行くのも躊躇われた…が、結局のところ幼いシンシアは不安に耐えかねて、礼拝堂に向かう事にした。 やはり、今夜も礼拝堂に明かりが灯っている。 昨夜と違うのは、扉が僅かに開いていること。 そして、その隙間から漏れる、キャスリンのくぐもった声。 しかし、今夜はキャスリンの声に混じって、別の声が聞こえて来る。 シンシアは躊躇いながらも、おそるおそる中を覗いて見る事にした。 「ああっ…いやっ……そんな……いけませ…ふあああぁぁっ!!」 「………!!」 目の前の光景に、シンシアは言葉を失っていた。 礼拝堂の中、仰向けに寝転がった傭兵の上で、キャスリンが下から突き上げられていた。 「いけませんじゃねぇだろ!こんな所で一人慰めやがってた淫乱シスターがよ!」 「ふあっ!いぁはいいぃぃっ…わたくしっ……んんんっ!…らんっ…な…つみ…深い…おんっはああぁぁっ!」 ゆったりとした僧衣はひどく乱れ、たわわな色白い乳房が丸見えとなって、キャスリンの身体が跳ねる度にゆさゆさと大きく揺れている。 「おいおい、なんておっぱいだよ、たまんねぇな、さあ、こっちも楽しませてくれよ」 「ふあい…ああっ……これ…おとこのかたの……ふ…むうう…ぢゅ…あひゅ…い…んんんっ」 もう一人の傭兵が下着を下ろし汚らしい陰茎を突き付けると、キャスリンは躊躇うことも無くそれを咥え込んだ。 幼いシンシアと言えどそれが淫らな行為だと言う事くらいは分かる。 神の教えに反した、淫猥で許されない行為。 しかし何よりシンシアにとって衝撃であったのは、キャスリンが自らその行為に及んでいた事であった。 キャスリンは自ら傭兵の上で腰を振っていた。 キャスリンは自ら愛おしそうに陰茎を咥え込んでいた。 そして、キャスリンは笑っていた。 いつもの穏やかな微笑ではない、シンシアの知らない淫らで淫猥な雌の顔。 何時の間にか、シンシアは呆然としたまま、へたりと床の上に座り込んでしまっていた。 「どうだ、神様の前で腰を振る気分はよ、ええっ?」 「…きもち…ぃですっ!……あなたの…おくっ…ずんずんあたっんああっ!こんなっ…おふるひ…んあああっ!!」 「何が神様だ、こんないやらしい身体しやがって、この雌野郎」 たわわに弾む乳房を乱暴に揉みしだけば、絹の如き柔肌はしっとりと吸い付いて来る。 「くっ…出すぞっ…シスターの胎を、汚ねぇ子種で汚してやるっ!」 「…汚してっ…汚してくださひぃぃっ!!わたくしのっ…膣内にあなひゃのっ……ふああああぁぁぁっ!!」 柔らかな秘肉の奥、子宮口まで突き上げた陰茎から胎内まで熱い子種を受けて、キャスリンの身体が絶頂に震える。 同時に咥内を犯していた傭兵は、臭い立つ様な黄ばんだ白濁を浴びせかけ、恍惚としたキャスリンの顔を汚して行く。 「……あ……ああ………こんな…熱いなんて……」 美しい金髪を汚した白濁は、紅い唇からたわわな乳房まで流れ落ち、硬く色付いた乳首の先からどろりとした雫となって流れ落ちた。 それは、淫猥に穢れてなお神々しくすらあった。 シンシアは床に座り込んだまま、時間が立つのも忘れていた。 自分の知らない淫らなキャスリン、その行為を汚らわしいと思いながらも、何処かで恍惚に震えるキャスリンを美しいと感じてしまった事に気が付かない程に呆けながら。 「覗きはいけないなぁ、おじょうちゃん」 不意にシンシアの細い肩に、硬く無骨な掌が当てられた。 「ひっ…」 恐る恐る見上げれば、礼拝堂には居なかった傭兵が後ろに立っていた。 「…あ…あ……」 言葉が出ない、膝が震えて立つ事すら出来ない。 小刻みに震えるシンシアの耳に傭兵は顔を近づけると囁いた。 「シスターが好きなんだろ?おじょうちゃんにも教えてやるよ」 「……なに…を……」 この期に及んで、愚かな質問であった。 しかし、それ程までにシンシアはこの状況に混乱していたし、また子供と言ってもいい年頃の自分が、男達の欲望の対象になる等とは考えたことも無かった。 傭兵は肩に当てた無骨な掌を滑らし、寝巻きのネグリジェの上からシンシアの胸をまさぐる。 幼いながらも、小振りな乳房が形づくられようとしている胸。 薄手の寝巻き越しに未だ硬さの残る幼い張りと、小指の先程もない未発達な尖りが伝わる。 「ひうっ!!」 「いいねぇ、この張りつめた感触は、大人の女じゃ味わえないからな」 恐怖に硬直しているシンシアをよそに、思うがままに幼い乳房を弄ぶ傭兵。 「これじゃあ、可愛いおっぱいを見せてもらおうか」 寝巻きの裾を掴んで乱暴に引き上げれば、薄布がずり上がってつんと突き出した幼い乳房が現れた。 「…い…た……やめ…て…」 傭兵は幼さ故の張りを楽しみながら、薄い桜色の尖りを刺激するが、シンシアの未発達な身体にとって、その行為は痛みでしかない。 「それじゃあ、こっちの方はどうかな……やっぱり女の子はつるつるの……ん?」 シンシアの細い足から、ついと指を滑らせてきた傭兵が、にやりと下卑た笑う。 「なんだ、シスターを見て『おもらし』しちゃったのかい?」 「え!?」 傭兵の指が到達したシンシアの大切な部分、そこは当のシンシアも気づかぬうちに、しっとりとした雫で濡れていた。 「へへ…コイツは面白え」 「おい!覗き見の悪い子を見つけたぜ!」 傭兵はシンシアを立たせると、礼拝堂の扉を開け放ちそ声を上げた。 「シ、シンシア…貴女…」 白い肌を火照らせたまま、キャスリンが呟いた。 見られてしまった、このあどけない少女の前ではひた隠しにしてきた淫らな想い。 それが、よりにもよって、この様に獣の如く、男と交わり乱れている所を見られてしまうとは。 「シスター…ごめんなさい……わたし…」 見てはいけないものを見てしまったと、悲しげに謝るシンシア。 その幼い顔が曇るのを、傭兵はにやにやと見やると。 「そうだよなぁ、おじょうちゃんは悪い子だよなぁ、いやらしく腰を振ってるシスターを見て興奮しちゃうくらいだもんなぁ」 そう言って、傭兵はシンシアの後ろから細い脚を掴むと、幼子に排尿をさせる様な格好で抱え上げた。 「あ…いや……放して、放してください」 少女にとっては、あまりに恥ずかしい格好に、シンシアは顔を紅潮させて身をよじるが、その小さく華奢な身体では、到底傭兵の逞しい腕からだ逃れ様も無い。 「へへ、そう言わずに大好きなシスターに見てもらえよ、おじょうちゃん」 大きく開かれたシンシアの脚、腰回りも細く未発達なそこには、未だ発毛も見られずつるりとした下腹と、ぴたりと閉じた二枚の様な綺麗な縦スジが見える。 それを見て、キャスリンは目を見張った。 シンシアのそこは、どう見ても幼い蕾である…にも関わらず、その幼裂は僅かに綻び、女の雫が零れていたからである。 「シンシア…」 キャスリンの眼差しに甘く蕩けたものが混じる。 妹や娘に様に、愛おしく思っていたシンシア。 無垢なものとばかり思っていた、この幼い少女が自分と同じ『女』を抱えていた事に、キャスリンは快感すら覚えていた。 もっとも、シンシア自身は、未だ自慰すら知らぬ身。 この恥かしい仕打ちに、幼い心は混乱するばかりである。 「さあ、おじょうちゃんにも、シスターと一緒にいい事を教えてやるよ」 傭兵は下穿きを下ろし、いきり勃った陰茎を晒す。 初めて見る醜悪で凶暴なモノに、シンシアは「ひっ」と息を飲んで怯える。 未発達な細い腰に比べれば、あまりに大きな陰茎。 その禁忌を思わせる組み合わせに、キャスリンは全身に痺れるが奔る。 「ふふ…シンシアってば、いけない子ね…」 キャスリンは熱く蕩けた瞳で、今すぐにもシンシアの幼裂に、自らをねじ込もうとしていた傭兵を見つめると。 「いけませんわ、シンシアのここはこんなに小さいのですもの、無理にしてはこの子が壊れてしまいますわ」 屈み込みながら、シンシアの幼い蕾を目の前にするキャスリン。 「いや…そんな…見ないでください…」 「ふふ…可愛いわね、大好きよシンシア…」 くちりと幼裂を割り開くと、花弁も未発達な桜色の皮肉に、優しく舌を這わせるキャスリン。 「んんっ!!」 その瞬間、背中を奔った知らない感覚に、小さな身体を震わせるシンシア。 それをキャスリンは嬉しそうに、未発達な襞をなぞり固く閉ざした小さな膣口を舌先で突つく。 「ふ…んんっ…いけ…ません……シス…こん…な……ひううっ!」 初めて知る性の快感に、無垢な幼い身体は跳ねる様に小さく震える。 キャスリンが柔らかな舌先で、ゆっくりと幼い蕾を開いて行く。 何時しか、閉ざした小さな膣口はひくひくと戦慄き、熱い雫を溢れさせていた。 「…だめ…です……んん…こん…な……かみ…さまが……ふああっ!」 「へへ…こんなに汁を溢れさせてよ、なんていやらしいガキだ」 傭兵の太い腕の中で、快感に震える幼い身体、それは傭兵をひどく興奮させた。 「…シスター!……たす…けてっ…へんっ…へんなんですっ!なに…か……きて…きちゃってっ!」 「いいのよ、任せてしまいなさい…ふふ…本当に可愛いわ、シンシア」 小指の先程も無い様な蕾の肉芽、それを慎重に剥き上げると、僅かに覗いた芯を舌先で責め上げた。 「ひゃうっ!だめっ!くるっ…きちゃ…ふあああぁぁっ!! びくんと小さな身体を仰け反らせて、初めての絶頂に震えるシンシア。 「ふあ…あ……」 全身をひくひくと震わせて、夢現にぼうっとした余韻から抜け出せないでいる、幼い身体と心。 「それじゃあ、今度は俺の番だぜ」 もはや待ちきれないとばかりに、傭兵はシンシアを抱え上げたまま、いきり勃った陰茎に小さな身体を降ろして来る。 先端から雫を漏らす鈴口が、ひくひくと震える幼裂を割り開き、遂にはその奥の小さな膣口を捉える。 キャスリンの愛撫に多少解れたと言え、未だ男を受け入れるには早過ぎる幼い身体。 鈴口は固い秘洞をぎりぎりとこじ開けて、乙女の印に到達する。 「ひぐっ!!」 身体をこじ開け進入してくる異物に、シンシアが息を飲む。 ごりごりと身体の中をこすり上げ、奥へ奥へと入ってくる何か。 シンシアは、まるで身体が熱い杭に、串刺しにされて行くかの様に思えた。 「い…いだ……たす…け……きゃあああぁぁぁっ!!」 ずんと身体が落ちて、熱い杭が幼い胎の最奥まで突き上げた。 鈴口が固い子宮口に当たり、締め付ける狭い秘洞に傭兵が呻く。 「へへ…ぎちぎちだぜ、これだからガキはたまんねぇ」 「…いたい…やあ…いたいよぉ…」 つるりとした下胎を突き上げられ、涙を流すシンシア。 「楽しませてくれよ、おじょうちゃん」 「ふ…んんっ…ひっ…いた…はああっ…」 何度も下から突き上げられて、傭兵の腕の中揺さぶられる小さな身体。 がくがくと幼い子宮を突き上げられる度に、膨らみかけの小振りな乳房がふるふると揺れる。 つんと突き出したまま形の崩れない乳房を、傭兵は思うがままに弄ぶ。 「…ああ…シンシア…もっと楽にして…受け入れなさい…」 キャスリンの目の前で、無毛の様裂がこじ開けられ、醜悪な陰茎が深々と貫いている。 「さあ、お前はこっちだ、また相手してもらうぜぇ」 「ああっ」 キャスリンを犯していた男達は、再びその身体を捕らえ、柔らかな秘肉を貫いていく。 「…そん…な……んんっ…シンシアが…見て……ふああっ」 「今更、なに言ってやがる、おらっ!」 一人がキャスリンを後ろから貫いている中、もう一人の傭兵は、その豊満な乳房に自らの陰茎を挟み、鈴口を咥内へと突き入れている。 「へへへ…このいやらしい身体を見た時から、やってみたかったんだ」 「…ひょんな……いや…らしい…ふむっ…くひゃくて…あふい……ふああっ」 「なんだ?もう感じてるのかよ、この淫乱シスターがよ」 柔い秘洞の奥まで貫かれ、美しい金髪を乱して嬌声を上げるキャスリン。 「ふんんっ……ささ…てるっ……シスター…おな…じ……ああっ…かみ…さまっ…」 傭兵達に貫かれて淫猥に乱れるキャスリンを目の前に、シンシア声にも甘いものが混じり始める。 幼い身体が大人の陰茎を受け入れ、未成熟な胎を突き上げられながら、キャスリンに習うかの様にぎこちなく細い腰を振る。 「…ああっ…シンシア…シンシアアッ!……」 「…シス…ター…ひんんんっ!……」 汗と性の匂う礼拝堂の中、柔い乳房と小振りな乳房を揺らして、二人のシスターの身体が淫らに踊る。 「…も…もうっ…わたくし…は…あ…ああああぁぁぁっ!!」 「…ま…また…きてっ…きますっ…だめええぇぇぇっ!!」 柔い胎の奥と美しい顔に熱い子種を受けて、恍惚に震えるキャスリン。 幼い子宮に初めての子種を受けて、絶頂に呆然とするシンシア。 「は…最高だぜコイツら、今度はガキの方で楽しませてもらうぜ」 「それじゃあ、俺はこのいやらしいおっぱいを使わせてもらうか」 傭兵達は入れ替わりに、二人の身体を汚し続けた。 白い柔肌を思うが侭に持て遊び、何度も白濁を浴びせかけ。 幼い胎に溢れる程子種を流し込み、小さな唇を割って咥内までも犯し続けた。 やがて、礼拝堂に朝日が差し込む頃、疲れ果てたシスターが床に転がったまま、はあはあと息を上げていた。 キャスリンの美しい乳房は、白濁の精でどろどろに汚れたままに、恍惚の表情を湛え。 シンシアは細い両足をだらしなく開いたまま、無毛の幼裂からは子種を溢れさせている。 「それじゃあ、コイツはもらって行くぜ」 「楽しませてもらったぜ、淫乱シスター様よ」 傭兵達は、教会に残った僅かな財物を纏めると、教会を去って行った。 残されたのは、白濁に塗れて疲れ果てた二人のシスターのみであった。 村外れの丘を登った先に、1件の小さな教会がある。 敷地には小さな菜園があったが、今では荒れるに任せて雑草が生い茂っている。 その敷地にある小さな礼拝堂、中からは女の嬌声が聞こえていた。 「ああっ!そうですっ…もっと…もっと奥までぇっ!」 「へへへ…あのシスターと、まるで夢みてぇだ」 小汚い農夫の上で、金髪の美女が腰を振っていた。 僧衣の中から豊満な乳房も露に、恍惚とした表情で男の陰茎を咥え込んでいる。 柔い秘洞で農夫の陰茎をこすり上げ、眩しい肢体を揺らす度に、その豊満な乳房が跳ねる様に揺れる。 「シ…シスター…もうっ…」 「…だしてっ!……わたくしの…中にっ…貴方の穢れをっ!…出してっ…ふああああぁぁぁぁっ!!」 胎奥に農夫の子種を受けて、恍惚に身を震わせるキャスリン。 「シ、シンシア様っ、私のっ…私の穢れもっ!」 同じく礼拝堂の隅では、シンシアが小さな口を開いて、男の陰茎を喉奥まで咥え込んでいた。 膨らみかけの幼い胸も露にしながら、がぽくぽとはしたない音を立てながら、咥内で陰茎を擦り上げる。 「…ふぁい…ひんひあのおくち…いっふぁい…穢れ出ひてくらはい……ふ…んんんんっ!」 幼い咥内で弾けた白濁を、喉奥で受けて嚥下する。 狭い喉奥に受け切れなかった白濁が、小さな唇から垂れ落ちて、つんと突き出した小振りな乳房を汚す。 「ああ、シンシア様、まだ私の穢れが…」 大量の白濁を吐き出してなお、治まる事を知らない男の淫欲。 「はい…それでは、シンシアのここに、穢れをいっぱい吐き出してくださいね」 その幼さに似合わぬ淫猥な笑みを浮かべて、細い脚を大きく開くシンシア。 明らかに未成熟な幼裂がひくひくと戦慄いて、雫を零している。 シンシアがその細い腰で男を受け入れた横では、キャスリンがその豊満な乳房で農夫の陰茎を擦り上げていた。 以前は訪れる者も少なく、寂しげであった教会。 今では、毎日の様に村の男達が訪れ『穢れ』を落としている。 菜園の手入れをする事も無く、祈りの時間すら無くなって。 それでも、二人の嬌声が絶える日は無かった。
https://w.atwiki.jp/yuyutoton/pages/2204.html
----+----+----+----+----+----+----+--.ロボ一覧.--+----+----+----+----+----+----+---- 地 域 別 サイズ別 五十音順(ア行~ナ行) 五十音順(ハ行~ワ行、記号) ビックガジェットコメント文と画像 ロボステータス 販売状況 パーツ レビュー長所 短所 コメントロボステータス(2008年7月23日以前) ロボステータス(2009年4月3日以前) ビックガジェット コメント文と画像 COMMENT: 小さな身体に大きな可能性を秘めた、びっくり箱のようなロボ。 見た目にだまされた敵は、必ず後悔することになる。 全身に隠された力を解き放て! 全身画像 ロボステータス サイズ S 潜在能力 SS ? レベル ---1--- ---10--- ---20--- ---30--- ---40--- ---50--- 必要経験値 0 1223410 コスト 355 725 2130 HP 840 1425 2740 EN 1530 2050 3210 EN回復量 (補正後) ? (128) ? (?) ? (?) ? (151) ? (?) ? (?) 内蔵メイン(BD) 79 117 - 207 - - 内蔵サブ(HD) 110/- 155/169 - 250/280 - - 内蔵サブ(BS) ? ? ? ? - - 歩行重量制限 103.0t 110.5t - 129.5t - - 飛行重量制限 103.0t 110.5t - 129.5t - - 総重量 95.0t - - 95.0t - - 射撃能力 51 73 121 格闘能力 51 73 121 歩行速度 70 90 134 飛行速度 59 79 123 ジャンプ力 42 67 122 物理防御 35 45 66 ビーム防御 39 58 101 火炎防御 39 58 101 電撃防御 39 58 101 安定性 69 93 121 スロウ耐性 4% 4% % 10% % % フリーズ耐性 4% 4% % 10% % % 安定性能 110% - - 110% - - 防御性能 100% - - 100% - - 移動速度 105% - - 105% - - 重量制限 100% - - 100% - - EN回復量 136% - - 136% - - 攻撃性能 100% - - 100% - - 販売状況 ロボ販売は行われていません パーツ 構成パーツ一覧(名前をクリックすると詳細ページへ移動します) パーツ名 個数 ビックガジェットHD ×1 ビックガジェットBD ×1 ビックガジェットAM ×2 ビックガジェットBS ×1 ビックガジェットLG ×1 レビュー 09/4/2~09/4/30までのマニモdeガチャの景品。 また、09/09/24よりプレミアムガチャの景品となる。 HDとBSにサブウェポンが、BDにメインウェポンが内蔵されているが、どれも癖のあるものばかりで使い勝手が悪い。 実はAMが伸びる。 長所 短所 全体的に能力がさほど高くなく、純正での運用には難がある。 サブが二つ付いているが、どちらもクセがあり使いにくい。 コメント CBに関するコメントを削除 これ以上議論が続く場合はしたらばへ ここだけがビッ「グ」ガジェットになっています。申し訳がないんですが直せないので直せる方がいましたらよろしくお願いします。 -- 名無しさん (2009-11-02 00 27 38) 名前 コメント 誤りの指摘、追加情報など、このページの内容に関するコメントのみお願いします。 上記以外については質問雑談用ページの方でお願いします。 ロボステータス(2008年7月23日以前) ロボステータス(2009年4月3日以前)
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/1572.html
「え、米?大丈夫、それだけもう先に買ってるから(笑)」 「…はい?;」 その日の夕方、買い物を済ませて帰って来た佑は早速太陽に交渉していた。 しかし、話題を上げるなり直ぐに切り返されたのだ。 「あ、あれ?タイヨーさんって、確か台所に入らなかったはずですよね?」 「ああ。というか俺基本料理できないし。」 笑いながら言う太陽に、佑は首をかしげた。 では何故先に米だけを買ってきたのだろうか。しかもこのタイミングで。 「…その顔、何で米だけ買って来たんだろう?って思ってるだろ?」 にやにやしながら言う太陽に、佑は頷いた。 「そうだな…ま、大したことじゃないし簡単に説明すっか。」 「普段の食事…平日は朝晩だけだが、食卓にご飯が並ばないことは基本無い。毎日よそうはずだからその量は大体決まってくる。」 慣れた調子で太陽は言う。 「だが、ここ3,4日の間、少しだけだがその量が減った。1日だけなら偶々かもしれないが、日にちが続けばそうじゃないことは分かる。」 「だから単純に米の量が減っていて、次を炊けるか否かの量しか残ってないだろうなと推測したってわけだ。」 ま、一応米櫃の中は確認したけど、と彼は付け加えた。 「すごい、全く無意識だったんですが…。」 「ついでに米「だけ」買ってきたのは、他の買い物ができても米の重さはかなりある。幾ら重い本の運搬をしていても、お前にはきついだろうなと思ったからだ。」 最後のどや顔さえなければほぼ完璧な推測である。 「そっか、なら米の心配はしなくていいですね。よかった。」 佑笑って鞄からメモを取り出した。買う物メモに書き込むためだ。 その時、そのメモに紛れて一枚紙がでてきた。 太陽がそれに気付き、拾い上げる。 「ん?なんだこれ?」 「あ、それ、新聞部の新聞です。」 佑の言葉を聞きながら、彼は一面記事に眼を通した。 「…。」 「これ、どのくらいの頻度ででるんだ?」 「え?えっと…週に1部だったと思います。」 「そっか。結構面白い記事書いてんじゃねぇか、これw」 一面記事には大きく、こう書かれていた。 『怪盗イノセント・プリンス再来!』 熱血刑事の小さな推理 「…そういえば、タイヨーさんって、仕事何してるんですか?」 「まだ内緒w」
https://w.atwiki.jp/1007k/pages/801.html
小さな掌 詳細・攻略 ドラマ「ジョシデカ!─女子刑事─」主題歌 AC11とAC11亜洲版にも収録 ★×5で298コンボ BPMは84 アーティストは決意の朝に、ALONES、虹、Velonica、プルメリア~花唄~と同じく Aqua Timez 。 天井スコアは 877940点 + 連打 初項:850点,等差:220点 読み方は、ちいさなてのひら フルコン狙いなら、倍速推奨となるだろう。 かんたん ふつう むずかしい コメント 譜面
https://w.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/856.html
Top 創発発のキャラクター総合 プロローグ 作者:◆wHsYL8cZCc 投稿日:2010/06/19(土) 04 09 24 「本当にやるんですか? 「無論だ。私に二言は無い」 無限の先の創発の館。 銀髪の少女と、苦労人のオーラが滲み出る男性が話し合っている。 「なんでわざわざ……。だいたい、裏設定を超えられない桃花を集めるだけがここの目的でしょう? わざわざそれを乗り越えた者を――」 「だからお前は青いのだ」 男性の言葉を一刀両断する少女は、かけていたソファから立ち上がり、小さな身体でつかつかと男性に歩み寄る。 見た目はどうみてもただの小さな女の子だが、言動は威厳すら漂い、纏う気配は永遠とも思える底の深さを感じさせる。 少女――ハルトシュラーは弟子の前まで来ると、少し期待感が篭った声で今後の展望を語りだした。 「可能性の追求だ」 「可能性……ですか」 「そう。この館は言わば出来損ないを集める施設だ。故にここに居るのは出来損ないの桃花ばかり。元無限桃花と戦わせたりもしたが、それだけでは足りないと気づいたのだ」 「だから、ここまで無茶な事をすると?」 「無茶では無い。そもそも創作など想像の力の産物。故に『想像出来得る物』ならばなんでも可能なのだ」 「だから、設定を乗り越え独り立ちした無限桃花をここに引き込むと?」 「そうだ。その無限桃花達がここへ来た事は今だかつて無かった。迂闊だったよ。まだこの館から何かが生まれる可能性を見落として居たとは……」 「しかし……。シカ・ソーニャに皆殺しにされたはずの桃花達を甦らせてまで……」 「言っただろう? 可能性の追求なのだと。およそ創作に関する全ての事に、私は目を光らせねばならない。たとえそれが、『全てが終った』桃花達の物語と言えど……な」 ハルトシュラーは踵を返し、テーブルのティーポッドからカップに紅茶を注ぐ。予めカップに入れられたミルクとそれは一瞬だけマーブル色を見せた後に混じり合い、見慣れたミルクティーとなる。 これから行う事も、この一杯のミルクティーのように結果は見えているかも知れない。だが、ハルトシュラーが見たいのは結果ではない。 紅茶が一瞬見せたような、なんとも言えないマーブル模様。それを求めている。 分厚い本を手に取り、嬉々としてそれをめくり上げる。その本に書かれているのは、数多い、それこそ無限に存在する無限桃花達。 そして、あるページを開いて、ニヤリと笑みをこぼす。そして……。 「よし、まず最初はコイツにしよう」 「うわ……。よりによってこの桃花ですか」 「さて、どうなる事やら。この桃花の特性ならば館全体が大騒ぎになるやもしれぬ」 「探知桃花辺りは大騒ぎしそうですね……。しかも伝達係はあのお喋りか……」 「はは。楽しそうじゃないか。よし、最初に館に引きずり込む桃花は決定した。 まずは桃花の宿敵、寄生と同じ力を持つ、最強の桃花だ!」 ハルトシュラーは本のページを引きちぎる。そしてそれはハルトシュラーの頭上までひとりでに舞い上がり、閃光を放つ。 弟子の目は眩む。奪われた視界は真っ白な世界だけを映し、やがて少しずつその本来の機能を取り戻して行く。 そして見えたのは、創発の館の一角で倒れる黒い剣を持つコートを着た桃花の姿だった―― さて、どうなる事やら? 創発の館に他の桃花が来ちゃったら1 目次に戻る ページ最上部へ
https://w.atwiki.jp/brave21/pages/167.html
「ワタルー待ってー。」 声に振り返るとミーナが駆けて来てた。 「ミーナ。出掛けて大丈夫?」 うん大丈夫だよ。とキキーマと同じやり取りをした。 サーカスのとき以来の野宿は正直なんだか疲れた。それはきっと発情期と重なってしまった事も一つだろう。 その不安と身体の中で疼いている変な欲求心が不安定にさせている… 喜怒哀楽が自分でも驚くほどはっきり出ちゃうし。抑えられないし。 その上 恥ずかしいことにワタルを抱き枕にした挙句、「にゃぅ~ぅん」とかって変な呻き声を耳元で連呼していたらしい…ゴメン。。。 「ミーナってその時ホント猫みたいだったよ。声とか寝ぼけてじゃれてるみたいだしさぁ… だからちょっと寝不足(笑)」 (…というか、あんな甘える様な鳴き声で擦り寄って抱き付いてきたら、ドキドキして眠れないって…) はぁ…私って迷惑ばかり掛けちゃってる …っていうか誰? 「”ネコ”って誰?」と何故か不安そうに訊き返す ……誰っていわれても……!しばらくして気付いた 「そうだっけ、ゴメン。現世にいるんだよ。そっくりさんが。あ、でも”そっくり”って言ってもヒトじゃないしこんな小さくて、 うーんとー…こっちで言うネジオオカミみたいな形でかわいい奴なんだ。」 (説明するのがとても難しい;) 「ネジオオカミみたいなのに可愛いの?変ないきもの~」 なんだか自分が可愛いって言われている様でくすぐったくなった。 「…ねぇ。もうちょっとくっついて歩いていい?」
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/602.html
◆ こなたに謝る決心をした後、部屋を出てまずは朝食を摂ることにした。 あれだけ悩んでおきながら、よく食欲が出るなと我ながらあきれる。 でもまあ私らしいといえば私らしい。 何事も腹が減っては戦はできぬと言うし、食欲があるのは健康な証。 そう言い訳して前向きにとらえることにした。 部屋を出て、まずは1階に向かう。 さすがにまだ朝早い時間帯だけに、家の中は静まり返っている。 まだみんな寝てるのかな? そう思って1階に降りると、台所からトントンと小気味の良い音が聞こえてくる。 お母さん、こんな時間にもう起きてるんだ。 早速台所へと向かった。 そこには案の定お母さんの姿が。 いつもそこにある日常の風景に、心が安らいだ。 ──毎朝こんな早い時間に朝ごはん作ってくれてありがとう 恥ずかしくて素直に言えないかわりに、心の中でそうつぶやいた。 「あらかがみ、おはよう。こんな早い時間にどうしたの?」 私がいることに気付いたお母さんが、手を止めてこちらに振り返った。 「おはよう、お母さん。なんだか寒くて目が覚めちゃって」 鍋から立ち上る湯気やコンロの火のおかげで、台所は他の部屋よりずいぶん温かい。 おかげで寒さに震えずにすんでいる。 「今日はこの冬一番の寒さらしいわ。待ってね、もうすぐ朝ごはんできるから」 そう言って再び手を動かし始める。 馴れた手つきで料理を作ってゆく姿を、しばらく見つめていた。 そんな私の様子に気付いているのかいないのか、てきぱきと作ってゆく。 あっという間に料理が出来上がってゆく。 さすが、すごい手際のよさ。 料理下手な私は是非とも見習いたい。 「できたわよ」 「はやっ」 見とれている内にできたらしい。 「かがみも慣れればできるようになるわよ」 「そうかな?」 「そうよ。さあ、お味噌汁よそうから食卓に持っていってね」 「うん」 温かそうに湯気を立ち上らせるお椀を食卓に運んでいく。 「お姉ちゃんたちは?」 「もう少ししないと起きてこないと思うわ。かがみが早かったからね」 「そっか」 確かにみんな起きてくるにはちょっと早い時間だ。 つかさなんかはまたお昼におはよ~とか言いそうだけど。 「いただきます」 「はい、召し上がれ」 作ったばかりの温かいお味噌汁をいただく。 今日の寒さもあってか、普段より美味しい。 温かさが体中に染み渡り、心まで温かくなっていくようだ。 お母さんは私の向かいに座ったまま、私の顔をじーっと見ている。 どうしたんだろ。 「私の顔に何かついてる?」 「ん? かがみ元気ないなって思って」 その言葉に箸が止まる。 「……そんなひどい顔してる?」 手で顔を触って確かめてみる。 部屋を出る前おかしなところが無いか確認したんだけどな。 「顔はいつも通り綺麗なままよ。でも、何となくね」 そんなに負のオーラでも放ってたのかな。 何事も無いように振舞っていたんだけど。 お母さん鋭いから。 「別に。ただ、勉強に疲れてるだけよ」 何食わぬ顔でそう答える。 「そう……でもずっと辛そうにしてたから」 その言葉にビクッとする。 お母さんは相変わらず私を見ている。 ……………… ………… …… さすがに何事も無いような顔をし続けるのが辛くなってきた。 「ふふ、素直じゃないところは変わってないわね」 「なっ」 ……やっぱりお母さんに隠し事は無理か。 私が落ち込んでいるとき、最初に気付くのはいつもお母さんだった。 何も聞かずじっと私を見て、私が話すまで根気よく待ってくれた。 意地っ張りな私は、それでも隠し通そうとしたけど、いつも最後は根負けした。 「はぁ、私の負けです」 あっさりと負けを認めた。 相手が悪すぎる。 それに、お母さんと話せてどこかホッとしている自分がいる。 「かがみのことは何でもお見通しよ」 そう言って、微笑んだ。 そのまましばらく沈黙が続く。 なかなか本題を切り出せないまま、時間だけが過ぎていく。 ……ただこなたと喧嘩しただけ。 それだけを伝えればいいのに、なかなか切り出せない。 …… ただ喧嘩しただけ? それだけでこんなに悩んだりしない。 ほんとは、私…… 一人うつむきながら、ずっと悩んでいた。 お母さんは、そんな私を焦らせることもなく、ただじっと優しく見守ってくれている。 私の心に無理に踏み込もうとせず、かといって遠くはなれることもせず。 私が自分から自然に話せるよう、ずっと待ってくれている。 その心遣いがとても嬉しい。 うつむいていた顔を上げお母さんの顔を見ると、目が合った。 相変わらず優しい眼差しで私のことを見てくれている。 どこかこそばゆい感じがしたけど、私もお母さんの目をしっかりと見返した。 しばらく静かな時間が続く。 そこに言葉はない。 でも、確かな信頼関係がある。 ──大丈夫、かがみならできるから いつもそうやって私のこと励ましてくれた。 言葉なんかなくても、お母さんの気持ちは伝わってくる。 これまでもずっとそうやって見守ってきてくれたから。 お母さん…… 私の信頼できる人。 私の尊敬できる人。 いつも優しい眼差しで…… 私を信頼してくれて…… 私のことを大切に思ってくれて…… 「……ぐすっ」 気が付けば涙が流れていた。 これまでずっと一人で辛い思いを抱えてきた。 一人で解決できると思ってた。 でも……無理だった。 お母さんは私のそばまで来ると、そのまま何も言わず優しく私を包み込んでくれた。 久しぶりに感じる、人の温もり。 懐かしいお母さんの匂い。 それらを感じた瞬間、心の奥に隠れていた感情が一気に表に溢れ出た。 「……うぅぅ、ぐすっ、……」 涙が止まらない。 いつもの冷静な私からは考えられないほど、感情のコントロールが効かない。 そのまま私は子供のように泣きじゃくった。 お母さんは何も言わずに背中をさすってくれる。 その手の温もりが、凍てついた心を徐々に、徐々に溶かしてゆく。 体を包み込む温かさが、こんなにも安らぎを与えてくれる。 これまで感じていた頭の重さが嘘のように消えていった。 こんなに単純なことだったんだ。 一人で抱えているときは、もう治らないかと深刻に悩んでいた。 でも、こんなにも簡単なことだったんだ。 人と触れ合うだけで、こんなに心が癒されるなんて知らなかった。 「誰でも隠しておきたいことはあるから、無理に言わなくてもいいわ」 「うん」 「でも、一人で抱え込まないで。かがみはいつも一人で無理するから」 「……ごめんなさい」 迷惑かけちゃいけないと、いつも自分ひとりで問題を解決しようとしてきた。 解決できない時には誰にも言わず我慢する。 そうやってずっと隠す癖がついてきた。 今回も何とかなると、自分だけで解決しようとした。 でも無理だった。 だって、……今回は特別だから。 「大丈夫よ、かがみならきっとできるから」 「うん」 「それに、いつでもお母さんはかがみの味方だからね」 「……うん」 その言葉にまた涙が出そうになった。 こんなとき、どういう風に今の気持ちを伝えればいいんだろう。 不器用な私には、上手い言い回しが浮かんでこない。 だから、ありきたりな言葉でごめんなさい。 短い言葉だけど、だからこそ、ありったけの感謝を込めて言わせてください。 「ありがとう、お母さん」 ──と。 ★☆★☆ 「はぁ、はぁ、……やっと着いた」 肩で息をしながら目の前に立つ大きな鳥居を見上げた。 これでようやく一息つける。 名も知らぬお母さんと別れた後、そのままかがみの家に向かうことにした。 ずいぶん前に歩いていった時のことを思い出しながらだったので、途中何度も道に迷ってしまった。 さすがにスポーツが得意な私とはいえ疲れた。 こんな大雪の日にマラソンをする人間なんて、私以外いないだろう。 さすがの私も走る羽目になるとは夢にも思わなかったけど。 それもかがみに会いたかったから……て、考えていて恥ずかしくなってきた。 神社に着いたのはいいけど、これからどうしよう。 ここまで来たんだから、かがみに会わない手はないのだけど…… でも、こんな朝から何の連絡もなしに会うのはやっぱり気が引ける。 そうだ、携帯……、しまった、忘れてきた。 いつもの習慣が災いしてしまった。 こんな朝早くから家のインターホンを鳴らすわけにもいかないし…… 勢いで来てしまったけど、どうしよう。 それに会ってもなんて言えばいいのか分からない。 後先考えずに来てしまったことを、少し後悔した。 どこかで時間を潰そうかな。 そういや、いつもかがみの家の中ばっかりで、神社を歩くことは余りなかった。 普段見慣れている様子とは異なり、白く雪化粧された境内を見ながらふとそんなことを思った。 いつもなら何人か近所の人が参拝に訪れているんだろうけど、今日の大雪のためか誰もいない。 さっきのマラソンもそうだけど、さすがにこんな雪の日の朝早い時間帯に訪れようと思う人間は、私以外いなかったらしい。 まだ足跡の付けられていない雪の降り積もった境内の先にぽつんと立つ社殿が見える。 しばらく悩んだ後、とりあえず神社にお参りすることにした。 これまで神社にお参りすることなんて初詣を除いてほとんどなかったけど、せっかく来たんだから何かお願い事でもしていこう。 神様とか特に信じるほうじゃないけど、何の神様が祀られているのかなんて知らないけど、ちょっとしたお願い事ぐらいしてもいいよね? そう思いながら、拝殿の前に立った。 「これを鳴らすんだっけ」 からん、からん、と澄んだ鈴の音が辺りに響き渡る。 詳しい作法は知らないので、そのまま何度か手を打った後、手を合わせてお願い事をした。 願いはたくさんあるけど、とりあえず無難なところからしてみることに。 「えっと、かがみが無事目標の大学に合格できますように」 私がお願いするまでもなく、かがみなら大丈夫なんだろうけど、一応ね。 「それと、私も無事大学に合格できますように……って、自分で頑張らなくちゃいけないんだけどね、ハハハ」 お願いするよりは自分で努力するべきなんだけど、別にいいよね。 「それから、かがみと無事仲直りできますように」 顔を引き締めて改めてお願いをする。 そのために今日来たんだから。 あと、最後のお願い。 「その……私の……伝わりますように……」 恥ずかしくてちゃんと言葉に出せなかった。 心なしか顔が赤くなってる。 けど、神様はお願いを聞いてくれたよね? かなわない願い、そんなものがあるからみんな神様にお願い事をするんだよね。 だから、私もお願いします。 どうか、願いをかなえてください…… ◆ 久しぶりに泣いた後、これまで塞ぎ込んでいた気持ちがずいぶんと晴れた。 でも、まだ問題は解決していない。 お母さんにお礼を言った後部屋へ戻り、早速こなたと連絡を取ることにした。 携帯の着信履歴の中からこなたの名前を探すのに少し手間取ったけど、すぐに見つかった。 目的の名前を見つけ、発信ボタンを押そうとする。 こんな時間に電話かけてこなた何て言うかな…… いや、そもそもこんな時間に起きてるかな…… 色々心配ごとが頭をよぎったけど、それを振り切って電話をかけることにした。 勇気を出して発信ボタンを押してみる。 プルルル、プルルル………… 「……おかけになった電話は、電波の届かない場所にあるか……」 お決まりのアナウンスが流れる。 出鼻をくじかれ落ち込みそうになるも、これは想定内。 こなたが携帯を余り使わないのは知っている。 今度は直接こなたの家に電話をかけることにした。 プルルル、プルルル………… 何度かの呼び出し音の後、こなたのお父さんが電話に出た。 「はい、もしもし、泉ですが」 「あ、もしもし、朝早くからすいません。柊と申します」 「ああ、こなたの友達のかがみちゃんかい? 久しぶりだね」 「はい。さっきこなたの携帯に電話したんですけど、出なくて」 「こなたなら朝早くから出かけて行ったよ。相変わらず携帯を持っていくのを忘れたんだな」 「えっ、そうなんですか? じゃあ、何時ぐらいに帰ってくるか分かりますか?」 「ちょっと外に出かけただけだから、もうすぐ戻ってくると思うよ」 「そうですか……」 「会う約束でもしてたのかい? 戻ってきたらすぐ電話するように伝えておくよ」 「いえ、そういう訳じゃ。すいません、よろしくお願いします」 「なに、気にしないで。あと少し聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」 「はい、いいですけど?」 おじさんから質問ってなんだろ。 想定外の質問がきたらどうしよう。 「いや、こなたのことなんだが、最近学校で何かあったのかな?」 「何かと言いますと?」 「こなたが最近元気なかったもんでね。思わず気になって。まあ、気にしすぎなんだろうが」 「……」 喧嘩した当初、ずっと辛そうな顔してたことを思い出し、胸が痛くなった。 そんな顔を見るのが辛くて、なるべく見ないようにしてきた。 私は逃げていた。 ここ最近学校での様子は、特におかしなところはなかったと思う。 でも、それは普段通りを装っていただけなの? ずっと辛い気持ちを無理に隠し続けてきたの? 「もしもし、かがみちゃん?」 「え? ああ、すいません、学校では普段通りだったと思いますが……」 「そうか……ならいいんだが」 ずっと辛かったんだ……ごめんね。 「それにしても、遅いな、こなた」 「そんなに朝早く出て行ったんですか?」 「ああ、俺が起きたときにはもう外に出かける準備ができていたみたいなんだ」 「いつもそんなに早く起きてるんですか?」 「いや、いつもは昼まで寝てることが多い」 その言葉を聞き、不安が募る。 いつも休日前は遅くまで起きているんだろう。 なのに今日に限ってこんな朝早く起きて一人で外に出るなんておかしい。 「何の用事で出かけたんですか? 何か練習にでも行ったんですか?」 こなたは昔格闘技をやっていたと聞いたことがある。 もしかすると今でも続けてるんだろうか。 「いや、最近は習い事もしてないから、それはないと思う。ちょっと雪を見にとか言っていたが、何しにいったんだろうな」 「そうですか……」 こんな寒い中一体何しに行ったんだろう。 しかも久々の大雪。 地面もずいぶん滑りやすくなって危ないはず。 今朝のニュースで大雪による事故を伝えていたことを思い出した。 あれは車同士の事故だったけど、この大雪でスリップした車が人にぶつからないとも限らない。 そうじゃないにしても、どこかで転んで怪我でもしてるんじゃ…… もしかしたらそのまま動けなくなって…… 心配のしすぎかな。 何とか心を静めようとするも、不安な気持ちは納まってくれない。 「それにしても1時間経っても戻らないのはおかしいな。30分ぐらいで戻ると思ったんだが」 「えっ、そんなに?」 ──まさか、本当に事故に遭って…… 顔から血の気が引いていく。 「こなたは、こなたはどこへ行ったんですか?」 「えっ? いやあ、行き先までは聞いてないな。すぐに帰ってくると思ったから」 「こなたが行きそうなところは分かりますか?」 「うーん、あいつが行きそうなところといえば秋葉なんだが、出かける時はいつも行き先を告げてから行くから」 「私、今からこなたを探してきます。失礼します」 「えっ、かがみちゃん? どうした──」 おじさんには悪かったけど、そのまま電話を切った。 悠長に電話してる場合じゃない。 早くしないと、こなたが…… すぐにコートを着込み、家の外へ飛び出した。 「こなたの馬鹿、こんな雪の日に倒れたらただじゃすまないのに」 また泣きそうになるのをぐっとこらえた。 今は泣いてる場合じゃない。 早くこなたを見つけないと。 こなたの行きそうなところ、雪を見に外に出かけたのなら家の近所のはず。 秋葉なんて論外。 とりあえずいつもの通学路を探してみよう。 でも、ここからこなたの家の近くまでは時間がかかるし、どうしよう…… とにかく走ってでも早く行かなきゃ。 そのまま一目散に鳥居の外めがけて走り出した。 足元の雪が邪魔で上手く走れない。 それに雪と砂利が跳ね返ってコートの裾が汚れる。 でもそんなものどうでもいい。 わき目も振らず、前だけを見て走り続ける。 早く、早く── すると突然、目の前に蒼い影が飛び込んできた。 ──えっ? 急いで止まろうとする。 でも、間に合わない! ドンッ! 「うわっ!」 「キャッ!」 ドサッ…… ぶつかった勢いで二人一緒に木に倒れこんでしまった。 ついでに枝に降り積もっていた雪が落ちてくる。 私が何とか目の前の影を庇ったおかげで、ぶつかった相手に怪我はないようだ。 私も特に怪我はしていない。 不幸中の幸いだ。 そ、そんなことより謝らないと。 「ご、ごめんなさい、私急いでいて……」 慌てて目の前で雪まみれになっている小さな蒼い影に目をやった。 ……蒼い髪? え、ま、まさか…… ぶつかった相手は私のことを呆然と見つめている。 私もその顔に釘付けになった。 そのまま動けない。 何も考えられない。 ………… …… そのままどれぐらいの時間が経っただろう。 二人とも見つめあったままの時間がしばらく続いた。 やがて、目の前の相手が私に話しかけてきた。 「かがみ、大丈夫? どこか痛いの?」 「ねえ、かがみ。怪我でもしたの? 大丈夫?」 心配そうにずっと話しかけてくる声に、私は正気を取り戻した。 「……えっ、こな……キャッ!」 「う、うわぁ!」 相手がここにいるはずのないこなただと認識した瞬間、思わず悲鳴を上げてしまった。 目の前で大きな悲鳴をあげられたこなたは、驚いた反動で後ろの木にぶつかった。 その振動で再び枝から雪が落ちてくる。 雪まみれになりながら、非難の目をこちらに向けてくる。 「いたたた、いきなり大声出すなんてひどいよ」 「こ、こなた?」 えっ、ど、どうして? どうしてこんな朝からここにいるの? 雪を見に外へ出かけて……そのまま…… そのまま……そうだ、事故に遭って動けなくなったと思ってたけど。 無事だったのね……よかった。 本当に無事で…… うぅ、こなた…… こなた……! 「こなたぁ!」 「わわっ、かがみ?」 そのまま私はこなたをぎゅっと抱きしめていた。 安心したら、不覚にも少し涙が出てきた。 「よかった、無事で」 「かがみ? ……泣いてるの?」 再び心配そうな顔でこなたは私の顔を覗き込んでくる。 「ううん、何でもない。私の勘違いだったから」 「何をそんなに慌ててたの?」 「そ、それは……」 自分が早とちりしてこなたが倒れていると思ったなんて、恥ずかしくて言える訳ないじゃない。 言ったら、またいつものようにからかうに決まってる。 こなたはじっと私の顔を見つめている。 きっと顔は真っ赤なんだろう。 それに目も赤いし。 またからかわれるに違いない。 でも、そんなことよりこなたが無事でいてくれたことのほうが、はるかに大事だった。 「私のこと心配してくれたんだ。……ありがと、かがみ」 こなたはからかう素振りを一切見せず、私の目をしっかりと見据えたままそう言った。 予想外の展開に、こちらも戸惑ってしまう。 「こなた?」 普段と違うこなたの様子に、目の前にある顔を見つめなおした。 こなたの顔が普段より赤く見えるのは、この寒さのせい? しばらく見つめ合った後、こなたは珍しく恥ずかしそうに目をそらした。 それをごまかすように、いつものにやけた顔に戻る。 「なーんてね、私を心配して泣きそうなかがみ萌え」 「なっ、またあんたはそう……やって」 目の前のこなたは笑っていた。 こぼれそうなほどの幸せな笑みを浮かべて。 こんな嬉しそうな笑顔を見るのは、ほんとに久しぶりだった。 ──そんな顔されたら言い返せないじゃない。 こうやって言葉を交わすのもとても久しぶりに感じる。 もう一度こなたの笑顔を見ようと顔の向きを変えると、すぐ目の前でこなたはこちらを見返している。 ……目の前? そこで、自分がさっきからこなたを抱きしめたままだったことに気付いた。 ……! 慌てて離れたものの、恥ずかしさで一気に顔が赤くなる。 こなたはそんなこと全く気にしていない様子。 ……嫌じゃなかったのかな、迷惑じゃなかったかな。 喧嘩の発端となった教室でのやりとりを思い出す。 そうだ、こなたは私と会えなくてもいいと言った。 だから、私なんかに触れられても何とも思わないのかな…… 私一人こなたと会えて喜んでたけど、こなたは迷惑だったのかな…… そう思うと、再び心に冷たい風が吹き込んできた。 「どうしたの、かがみ? さっきから様子が変だよ?」 「ううん、何でもない……」 落ち込んだ私の顔をしばらく見つめた後、こなたは決心したように言った。 「かがみ、一緒に雪を見て歩かない?」 「えっ、いいけど……こなたは迷惑じゃないの?」 そう言うとこなたは、一瞬驚いた顔をしたものの、すぐに笑顔を返してくれた。 「どうして? 私はかがみと一緒に雪が見たいよ? だって、そのほうが嬉しいから」 まっすぐに私を見て、そう言ってくれた。 「こなた……」 その一言でどれだけ心が温かくなったろう。 「こなた……あり……う」 「ん、何か言った?」 「ううん、何でもない。行きましょう」 「うん」 小さな足跡(4)へ続く コメントフォーム 名前 コメント (≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-02-28 06 43 21)
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/1648.html
13:守りたくなるその小さな命 病院の個人病室の一つ。 緑色のワイバーン、カイテルは、殺し合いが始まって最初に出会った、 ピンク色のショートの髪をした体操着姿の少女、広橋晴那を保護していた。 「すー…すー…」 「良く寝ているな」 患者用のベッドの上で寝息を立てる晴那。 最初発見した時は恐怖からか涙を流していた。 そこへ一見凶暴そうな外見のカイテルが現れたのだから更に悪化し、 泣き喚く彼女を何とか宥めて落ち着かせ、この病院へと立ち寄った。 「可愛いけど、多分、入らないよな…」 この病室に来た際、晴那から行為をせがまれたが、カイテルは丁重に断った。 もっともカイテル自身はその行為に及びたがったが、晴那の体格を考慮すると、 非常に危険が伴うと判断した結果であった。 その後、カイテルが見張りを兼ねて支給品の再確認を行っていた。 「あんま良いの無いよなぁ…」 カイテルの支給品は工事の時に使うような大型のハンマーと、 拳銃の形をしたナイフ。晴那はプラスチック製のカラーバットと、銃器辞典の本。 決して恵まれているとは言い難い支給品である。 たまに窓の外から銃声らしき音も聞こえる事から銃器類を支給された参加者も多いのだろう。 強固な皮膚を持つワイバーンであるカイテルはまだしも、 淫乱な事を除けばか弱い小学生の少女である晴那はとても戦えないと思われた。 「俺が守ってやらなくちゃ」 割と真剣な思いで、カイテルはそう呟いた。 「ヴァレリアとロディオンも見付けないとなぁ……」 この殺し合いの舞台のどこかにいるはずの、自分が住む森の、 性的アイドル、ヴァレリアとエロゲオタのマルコシアス、ロディオンとも合流したい。 カイテルは安らかな寝息を立てる晴那の寝顔を見ながら、優しげな笑みを浮かべた。 【早朝/F-7病院】 【カイテル】 [状態]良好 [服装]全裸(服を着る習慣無し) [装備]工事用大ハンマー [道具]基本支給品一式、拳銃型ナイフ [思考] 1:殺し合いからの脱出。ヴァレリア、ロディオンと会いたい。 2:晴那ちゃんを守る。 [備考] ※特に無し。 【広橋晴那】 [状態]睡眠中 [服装]小学校の体操着(4の1 広橋と書かれている) [装備] [道具]基本支給品一式、プラスチックカラーバット、銃器辞典 [思考] 1:死にたくない。帰りたい。 2:カイテルさんと一緒にいる。 [備考] ※ヴァレリア、ロディオンについての情報をカイテルより聞きました。 【名前】カイテル 【性別】♂ 【年齢】24歳 【職業】野生のワイバーン 【身体的特徴】緑色の飛竜 【好きな事・もの】交尾、人間の女の子、牛肉 【苦手な事・もの】狩人、甘い物 【特技】割と手先が器用 【趣味】水浴び 【特筆すべき能力】翼を使って飛行可能、口から炎を吐ける 【備考】交尾好きなワイバーン、結構優しく誠実な性格 【名前】広橋晴那(ひろはし はるな) 【性別】女 【年齢】10歳 【職業】小学四年生 【身体的特徴】ピンク色の髪のロリ 【好きな事・もの】お父さん、えっちな事、マラソン 【苦手な事・もの】図工、人参 【特技】ペン回し 【趣味】夜に全裸で散歩 【特筆すべき能力】一般人 【備考】父子家庭で、父親から性的暴行を受け性に目覚めた 希望を持ち続けるのって難しい 時系列順 [[]] 希望を持ち続けるのって難しい 投下順 [[]] ゲーム開始 カイテル [[]] ゲーム開始 広橋晴那 [[]]
https://w.atwiki.jp/hamunosuke7/pages/20.html
旧約ビーストバインド・キャラクターシート かりそめの名:上尾あい(うえお・あい) 表の職業:子ども(社会注目:3 社会地位:8 ) 年齢:12歳 性別:女の子 容姿:小学校高学年くらいの女の子。顎下くらいのショートの黒髪に大きな瞳。 身長は140センチ台と小柄。よくポンチョを着ている。 魔の名:エインセル(Ainsel) アーキタイプ:妖精 魔の性:女性 魔の齢:15歳 魔の姿:黒い髪に紫の目、とがった耳を持つ、妖精の女の子。身長にして15センチ、人間の手の大きさくらい。 造花の花びらをつかった服が、いつまでも枯れないので気に入っている。 設定:「わたし? わたしは、あなただよ。あはは!」 ある病院にひそむ妖精さん。院内学級にあらわれては、そこに通う子どもたちと遊んでいる。 (現在人間性:48/48) ■人の能力値 知性:【2】 感情:【7】 肉体:【4】 ■魔の能力値 知性:【4】 感情:【12】 肉体:【2】 ■絆 合計44 知性:蒼月さん(尊敬)2 理瀬さん(好奇心)2 感情:妖精が見える人間さん(魔:共感)2 まやちゃん(共感)10 けーこちゃん(懐旧)10 レンさん(共感)9 (看護師さん(信頼)0) 肉体:院内学級のみんな(人:家族)2 ももちゃん(家族)7 ■エゴ 合計18 知性:人間に見つかりたくない(禁忌)4 感情:人間に干渉したい(欲求)10 金属が怖い(恐怖)2 肉体:おいしいものが食べたい(欲望)2 ■血と肉:18+1D6 ■イニシアティブ修正:±0(人間時)/+5(魔物時) ■武器:なし ■防具:1+修正値(魔法の服) ■技 合計9レベルぶん 【知性】 【感情】<応援>Lv.1 <発見>Lv.1 <人にやらせる>Lv.2 <愛情でカバー>Lv.2 <会話>Lv.1 【肉体】<隠れる>Lv.2 【特殊】 ■業 合計11レベルぶん 【知性】 【感情】<こっちこっち!>Lv.2 <針でチクチク>Lv.2 <やっちゃえ!>Lv.3 <妖精飛行>Lv.1 <植物との会話>Lv.1 【肉体】 【特殊】≪小さな身体≫Lv.2 ≪のりうつり≫Lv.1 ■所持品 壊れかけた携帯ゲーム機(1) まだ壊れてないガラケー(1) お菓子のつめあわせ(1) くまのぬいぐるみ(1) 行き先の読めないきっぷ(1) ■設定 ──あの教室ね、もうひとり、女の子がいるんだって。 ある病院にこっそり棲んでいる妖精。 昼間は院内学級で子どもたちと遊び、夜は院内でこっそりとお手伝いをしている。書類をちょっと整えたり、院内の売店の棚をちょっと掃除したり。 監視の厳しい院内に潜むのはなかなか難しいのだが、たまたま院内学級担当の看護師さんがフェアリードクターで、彼女の協力をあおぐことでなんとかしのいでいる。 好奇心旺盛で、無邪気。ひと、とくに子供の反応を見るのが大好き。 ■変異 ▼第一段階「かわいいひと」 耳の先がすこしとがり、身体が小柄になるが、目にとまるほどの特徴ではない。 ▼第二段階「妖精族の娘」 人ごみのなかなどでは小柄さが目立つように。 耳のとがり具合は増し、背中にも透明な羽根が生えるが、まだ隠せる範囲。 ▼第三段階「ゆめみる妖精」 子どものふりをしないと不自然なくらいの身体の小ささ。 耳は長くなって、羽根も服で隠すには窮屈。 身のこなしが軽くなり、ときおりふわりと浮かんだり。 ■性嗜好など注釈 PLが、えろぐろほらーすぷらったーBLGL、これらに耐性低めです。これらの要素を含む場合、事前告知ください。 ■成長 2016/6/30 まやちゃんへの絆Lv.5→Lv.6 博愛5点 <針でチクチク>Lv.1→Lv.2 大罪10点 ■アーツデータ
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4581.html
叫び声が聞こえてきた路地から、中学校の制服姿の少年が転がるように飛び出してきました。 「うわ!」 「痛って!」 危うくぶつかりそうになり、すんでの所で身をかわすと、 少年はバランスを崩して小脇に抱えていた子供ごと倒れ込みました。 「わりぃ!」 少年の足元には、絹を思わせる質感の細い紐が絡まっていて、 懸命に解こうとしてはいますが、なかなか上手くいかない様子。 「大丈夫・・・・・・やっ!?」 一瞬の出来事でした。 手伝おうとして手を伸ばしかけたノイちゃんの身体に全く同じ紐が巻き付き、 あっという間に二人とも路地の奥へと引きずり込まれて行き… 「ノイちゃん!?」 あわてて後を追って路地に入った所を、迂闊なことに俺までがこの紐に捕らわれてしまいました。 『あれ?ガキが増えてるぜ』 『都市伝説の気配が増えたわね。契約者?』 『…・・・・・・』 複数の声。ドイツ語。声のした方を振り向くと、黒いスーツの白人の少年。 こいつが紐の操り主で、もう一人やはり黒スーツの、こちらは若い女。 「やめろ!そいつらは関係な…!」 少年の声が途切れると同時に、全身が締め上げられ、思わず呻き声が漏れました。 「ノ・・・イ・・・ちゃん!」 ノイちゃんが。 俺でさえ息もできない程なのに、ノイちゃんの小さな身体ではとうてい耐えられないに違いない。 紐を切ることも解くことも出来ないまま這いずっていくと、彼女の喉に忌々しい紐が絡みついていて。 どうしよう。どうしよう。どうしよう。 耳障りな女の高笑いが響いている。くそっ。 せめて声が出せれば。助けを呼ぶか、都市伝説を使えれば。 『流石は噂に名高い『学校町』ね。野良都市伝説やら子供の契約者がゴロゴロしてるなんて』 『ははははは!どんなにもがいたって『グレイプニル』を千切る事なんて出来ないさ!せいぜい』 少年の声が唐突に途切れ、俺たちを拘束していた紐が光となって消えていきました。 急いでノイちゃんを抱き起こすと、しばらくせき込んでいましたが、やがて呼吸が落ち着くと、俺にすがるように抱きついてきました。 俺のシャツの袖を握る指が、わずかに震えていて。 「やな・・・ぎ」 「大丈夫。もう・・・」 「しにがみ・・・が・・・」 はっとして黒服の少年がいた方をみると、彼はうつ伏せに倒れたまま微動だにしませんでした。 そしてその傍らに新たな影が。 大きな鎌を携え、黒いぼろけたローブから覗く、その顔は髑髏。 所謂死神と呼ばれる存在 いわく、アヌビスであり、タナトスであり、ヘルであり、イザナミであり グリム・リーパー 〈無慈悲な収穫者〉と呼ばれるそれは、本来は名すら持たなかった死の擬人化。 既に黒服の少年は、その命を〈彼〉の大鎌によって刈り取られてしまった事でしょう。自業自得ではありますが。 「やなぎ・・・」 しがみ付くノイちゃんが震えているのは、死神が恐ろしいのではなく 『そう・・・契約者はその娘なの』 自ら人を殺めてしまう事に対する恐れ。 俺は女に向けて、なんてことのないように、死の宣告を紡ぎます。 『なあ、知ってるか?』 女は怪訝そうな表情で、俺を見て。 『しゃっくりが100回続くと死ぬんだってな』 途端、女の喉からひくっひくっと不自然な音が漏れ、驚愕に見開かれた瞳が俺に向きました。 『日本ローカルの都市伝説だから知らなかったか? ともかく、100回より前に止めないと死ぬぞ。止まれば助かるから、せいぜい頑張ってくれよ』 女は忌々しげに舌打ちをして、俺たちに背を向けて消えていきました。 「・・・もうやめて」 ノイちゃんの普段とは違う、低く抑えられた声。 彼女の方を見ると、死神が鎌を振り上げています。 これが振り下ろされた時、再び命が刈り取られる。でも、もうここには。 「もう敵はいないの。誰も殺さないで」 彼は沈黙を保ったまま。 振り上げられた鎌が、わずかに身じろぎするように揺れました。 「やめてっ!!」 ノイちゃんが叫ぶと、死神はしばらくの間、俺たち全員を交互に見つめていましたが、やがてその姿は消えました。 「ノイちゃん、もう大丈夫。よく頑張ったね」 こくこくと頷くノイちゃんの背後に、事の発端となった中学生が近づきました。 「えーっと、俺のせいで、すんません」 話を聞いてみると、先程の黒服達には全く心当たりはないとの事。 「無抵抗のこいつに乱暴してたんで、抱えて逃げようとしたんすよ」 よく見ると、彼が小脇に抱えていた子供は、人間の赤ん坊程度の大きさの人形。 キャベツ畑人形と名乗ったその人形は、30年ほど前のアメリカ発のただの玩具だったそうですが、やれ出生証明書つきで同じ子はこの世に2人とないとか、人間の子供のようにかわいがってやらないとならないという設定が一人歩きしすぎて、いつの間にか都市伝説になってしまったとか。 ともかく彼にも心当たりはないそうで、奴らが何者で、なぜ襲われたのかは迷宮入りになりそうです。 「ノイちゃん、とにかくいったん家に」 帰ろう、と立とうとした所で、右足首に激痛が走りました。 「~~~!!」 「柳、大丈夫!?」 どうやら挫いてしまったようで、ノイちゃんが必死に肩を貸してくれようとしますが… 「・・・う~、重い~」 ぺたんと地面に座り込んでしまいました。 「俺でよければ、家まで肩貸します」 田中 カナタと名乗った中学生くんが送ってくれることになり・・・ 「なあチビ、お前俺のこと覚えてるか」 「カナタの事?・・・・・・!!思い出した!」 ノイちゃんは頭から湯気を立てんばかりの勢いで、先日の無断外出の際に絵が下手だと笑われた事を話してくれました。 失礼な。ノイちゃんの絵は芸術です。極くんだって 「まあ写実主義だけが美術ではないですからね。キュビズムとかシュルレアリスムとかの類だと思えば」 と誉めていたぐらいなんですから。 「ノイ・リリス!」 急ぎ足で近寄ってきたのはムーンストラックでした。 よほど走り回ったのか、この季節に赤毛の先から汗の滴をしたたらせています。 彼はノイちゃんの頭にぽんと手を置くと 「・・・心配したんだぞ」 いつもの叱り飛ばすような調子でないという事が、彼がどれだけ心配していたかを伺わせて。 「・・・ごめんなさい」 彼が何を心配していたか、本当はノイちゃんにもわかっています。 死神の発動に気付いている筈だと。 四年前、八歳だったノイちゃんは、死神を暴走させ、飲まれかけている。 それは彼女の精神コントロールの問題なのだそうで、 彼女が死神を契約者として受け入れ、〈彼〉を服従させるだけの強さを持つまで、飲まれないよう守るため。 その小さな手を血に染めないため。 そのためには、外に出られない、というより不用意に他人と接触できない、今の境遇も。 今は淋しがり、不満に思っていても、いずれは分かってくれる。そう彼はかつて俺に言いました。 そして、ノイちゃんがそんな自分を歯がゆく感じ、もっと強くなりたいと、前だけをしっかり見ていることも、もちろん俺は知っています。 「でもムーンストラック、あたし、今日、がんばったよ」 ノイちゃんは少し嬉しそうでした。 「死神があたしを乗っ取ろうとするのは、もちろん恐いよ。 でも、彼方とお人形からお礼を言われたとき、あたし、うれしかった」 人を殺したいとは思わないけど。と付け加えた後、うまく言えないと言って頭を抱えてしまいます。 ムーンストラックは少し目を細めて 「そうか」 とだけ言うと、再びノイちゃんの頭に軽く手を置きました。 やがて新田家が見えてきたところで、カナタくんはじゃーまたな、と帰って行きました。 ノイちゃんは何か考えるところがあったのか、いろいろ本やビデオを見ながら ムーンストラックに何かを教わっていた様子。ちなみに俺は 「ヒミツ!」 と残念ながら閉め出されてしまったため、リジーさんの手伝いで家事に勤しみました。 その晩、俺は一人で眠る事が出来ませんでした。 夜中に足音を忍ばせてノイちゃんの布団に潜り込み、小さな身体を抱きすくめると、俺よりほんの少しだけ、体温が高くて。 「ね、ノイちゃん」 「なに?やなぎ」 「俺に、キスしてくれる?」 「うん」 「・・・ノイちゃん。俺のこと、愛してる?」 「・・・うん。いちばん、あいしてる」 永遠にも思えたこの夜、世界に忍び寄る破滅の足音には、俺は気付いていませんでした。