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奇妙なルイズ-1 奇妙なルイズ-2 奇妙なルイズ-3 奇妙なルイズ-4 奇妙なルイズ-5 奇妙なルイズ-6 奇妙なルイズ-7 奇妙なルイズ-8 奇妙なルイズ-9 奇妙なルイズ-10 奇妙なルイズ-11 奇妙なルイズ-12 奇妙なルイズ-13 奇妙なルイズ-14 奇妙なルイズ-15 奇妙なルイズ-16 奇妙なルイズ-17 奇妙なルイズ-18 奇妙なルイズ-19 奇妙なルイズ-20 奇妙なルイズ-21 奇妙なルイズ-22 奇妙なルイズ-23 奇妙なルイズ-24 奇妙なルイズ-25 奇妙なルイズ-26 奇妙なルイズ・エピローグ~サイトの場合~ ~奇妙なルイズ 空条徐倫の場合~-1
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奇妙杜王道 奇妙杜王道 1 奇妙杜王道 2
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■ 第一部 ├ ゼロと奇妙な隠者-1 ├ ゼロと奇妙な隠者-2 ├ ゼロと奇妙な隠者-3 ├ ゼロと奇妙な隠者-4 ├ ゼロと奇妙な隠者-5 ├ ゼロと奇妙な隠者-6 ├ ゼロと奇妙な隠者-7 ├ ゼロと奇妙な隠者-8 ├ ゼロと奇妙な隠者-9 ├ ゼロと奇妙な隠者-10 ├ ゼロと奇妙な隠者-11 ├ ゼロと奇妙な隠者-12 ├ ゼロと奇妙な隠者-13 ├ ゼロと奇妙な隠者-14 ├ ゼロと奇妙な隠者-15 ├ ゼロと奇妙な隠者-16 ├ ゼロと奇妙な隠者-17 ├ ゼロと奇妙な隠者-18 ├ ゼロと奇妙な隠者-19 ├ ゼロと奇妙な隠者-20 ├ ゼロと奇妙な隠者-21 └ ゼロと奇妙な隠者-22 ■ 第二部『風のアルビオン』 ├ ゼロと奇妙な隠者-23 ├ ゼロと奇妙な隠者-24 ├ ゼロと奇妙な隠者-25 ├ ゼロと奇妙な隠者-26 ├ ゼロと奇妙な隠者-27 ├ ゼロと奇妙な隠者-28 ├ ゼロと奇妙な隠者-29 ├ ゼロと奇妙な隠者-30 ├ ゼロと奇妙な隠者-31 ├ ゼロと奇妙な隠者-32 ├ ゼロと奇妙な隠者-33 ├ ゼロと奇妙な隠者-34 ├ ゼロと奇妙な隠者-35 ├ ゼロと奇妙な隠者-36 ├ ゼロと奇妙な隠者-37 ├ ゼロと奇妙な隠者-38 ├ ゼロと奇妙な隠者-39 ├ ゼロと奇妙な隠者-40 ├ ゼロと奇妙な隠者-41 ├ ゼロと奇妙な隠者-42 ├ ゼロと奇妙な隠者-43 ├ ゼロと奇妙な隠者-44 ├ ゼロと奇妙な隠者-45 ├ ゼロと奇妙な隠者-46 └ ゼロと奇妙な隠者-47 ■ 第三部『始祖の祈祷書』 ├ ゼロと奇妙な隠者-48 ├ ゼロと奇妙な隠者-49 ├ ゼロと奇妙な隠者-50 ├ ゼロと奇妙な隠者-51 ├ ゼロと奇妙な隠者-52 ├ ゼロと奇妙な隠者-53 ├ ゼロと奇妙な隠者-54 ├ ゼロと奇妙な隠者-55 ├ ゼロと奇妙な隠者-56 ├ ゼロと奇妙な隠者-57 ├ ゼロと奇妙な隠者-58 ├ ゼロと奇妙な隠者-59 └ ゼロと奇妙な隠者-60 番外編 『ゼロと奇妙な隠者と――?』
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ゼロの奇妙な白蛇 第一話 ゼロの奇妙な白蛇 第二話 ゼロの奇妙な白蛇 第三話 ゼロの奇妙な白蛇 第3.5話 ゼロの奇妙な白蛇 第四話 ゼロの奇妙な白蛇 第五話 ゼロの奇妙な白蛇 第六話 ゼロの奇妙な白蛇 第七話 ゼロの奇妙な白蛇 第八話 ゼロの奇妙な白蛇 第九話 ゼロの奇妙な白蛇 第十話 前編 ゼロの奇妙な白蛇 第十話 後編 ゼロの奇妙な白蛇 第十一話 ゼロの奇妙な白蛇 第11.4話
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ゼロの奇妙な道連れ 第一話 ゼロの奇妙な道連れ 第二話
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属性別カードリスト 奇妙 奇妙:どちらにも属さない、あるいは謎のキャラクター キル(4号)/戦闘少女 長峰/自称ライバル 犬飼 響/この子を探して欲しいんです ベンジー/変わり始めた獣 ナナミ・コーン/異形の妹 エミリー・シャネル/愛の狩人 BB/蒼く歪んだ真珠の少女 D・M・Q/廃マンションの地縛霊 ケイ/未来を我が手に 土星さん/謎の天才 ソマ・バンガルデフ/盲目の紳士 トモロヲ/缶蹴り小僧 ジャンケルビッチ/近距離通話 デュカ/催眠による虜 アナスイ/祝福しろ 吉良吉影/平和に暮らしたい 田吾作/嫁探し ディオ/侵略者ディオ
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ヴェストリの広場は、魔法学院の敷地内にある、いわゆる中庭である。 建物の日陰になる静かな場所であり、決闘にはうってつけの場所だが、今日ばかりは噂を聞きつけた生徒たちが沢山集まっていた。 「決闘だ!」 誰かが叫ぶ。すると、待ってましたと言わんばかりの歓声が起こる。 「ギーシュが決闘するぞ! ルイズ、ゼロのルイズが相手だとさ!」 ギーシュは周囲の歓声に答えるかのように腕を振る。そして、ルイズの方を向いた。 人垣の中から現れたルイズは、ギーシュから離れた位置で制止し、無言のままギーシュを見ている。 「ふん、逃げずに来たことは、誉めてやろうじゃないか。しかし僕も女性に乱暴な真似をしたくはないんだがね」 ルイズは黙ったままだ。 「…本当にやる気かい?やれやれ…謝るのは今のうちだよ」 ギーシュが言ったのに合わせて、ルイズは杖の先端をギーシュに向けた。 『戦いの準備は整っている』 そんなルイズの雰囲気がしゃくに障った。 ギーシュは、薔薇の花を振り、一枚の花びらを宙に舞わせる。 瞬く間に甲冑を着た女戦士、いや、女戦士の形をしたゴーレムが現れた。 「今更謝るまいね。この青銅のギーシュ、青銅のゴーレム『ワルキューレ』でお相手しよう!」 言うが早いか女戦士の形をしたゴーレムが、ルイズに殴りかかろうと突進し始めたその瞬間、ルイズは小声で呪文を唱え終わっていた。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司《つかさど》るペンタゴン。我の運命《さだめ》に従いし、〝使い魔〟を召喚せよ」 ズドン! 爆発音と共に宙に浮かぶワルキューレ。爆風に押されて転がるギーシュ。そして、手から離れ落ちた薔薇… 薔薇はギーシュの杖だった。 貴族同士の決闘は命がけのもの。しかし、そんなのは既に過去の話。 もっともエレガントな勝ち方は相手を傷つけず、杖を手から落とさせる勝ち方。 爆発によって巻き起こった煙が晴れ、後にはバラバラになったワルキューレと、何が起こったか分からないとでも言いそうな表情で目をぱちくりさせているギーシュだけが残っていた。 「…あ、な、なんだ、また失敗魔法じゃないか!」 そう言って杖に手を伸ばそうとするギーシュに、今度はファイヤーボールの呪文を唱える。 ポン! 今度は小さな爆発が起こり、ギーシュの杖を更に遠くに吹き飛ばした。 ギーシュはルイズに対する認識を改めていた。 観客の中にいるキュルケも、タバサも、今更になってルイズの変化に気付いていた。 「ギーシュ、あなたは杖を落としたわ。それでもまだやるの?」 杖をギーシュに向けたまま構えを解かないルイズ。彼女から発せられる言葉からは、何か得体の知れない”スゴ味”が伝わってくる。 ギーシュはルイズの雰囲気に飲まれ、その場から動くことが出来なかった。 決闘が始まる前は騒がしいほどだった歓声も、今はなく、風の音だけが耳に入る。 ルイズはおもむろに杖をしまうとギーシュに歩み寄り、観衆には聞こえない程度の声で、言った。 「…この”ゼロのルイズ”は…いわゆる落ちこぼれのレッテルをはられているわ。 何度魔法を試しても爆発するばかり。家庭教師だって何人も替わった。 イバルだけの家庭教師に、わざと魔法を爆発させたこともあったわ。 だけど、こんな私にも、貴族としての誇りはあるわ! 自分のために弱者を利用しふみつける人は、けっして貴族じゃない! ましてや平民の女の子を!貴方がやったのはそれよ! 魔法は被害者自身にも法律にも見えねえしわからねえ・・・だから!」 そこまで言ってルイズは言葉を止めた。 魔法は見えないはずはない。見えない魔法もあれば、見える魔法もある。 自分の言葉がおかしい。 何か別の人の言葉が口から出ているみたいだ。 これ以上言うとボロが出るかもしれない。そう考えてルイズは 「二股かけていた二人と、あのメイドに謝りなさいよ」 とだけ言って、ヴェストリの広場を立ち去った。 その姿はいつになく堂々としていた。 ギーシュも、モンモランシーも、キュルケも、タバサも、ルイズの後ろ姿を見ながら同じ事を考えていた。 ルイズの”スゴ味”の正体は、絶対の自信。 彼女はゼロのルイズ。魔法成功確率ゼロのルイズ。 逆に考えれば ”爆破成功率100%のルイズ”だ。 ---- //第六部,スタープラチナ #center{[[前へ 奇妙なルイズ-3]] [[目次 奇妙なルイズ]] [[次へ 奇妙なルイズ-5]]}
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幻想郷の奇妙な物語 第壱話 ゆかりんのぷち家出 第弐話 結納は博麗神社で 第参話 愛を取り戻せ! 第四話 セトとスキマと永遠亭 第伍話 永遠亭?いいえ、幼女亭です。 第六話 反逆のアレッシー 幕間 十六夜咲夜の野望 第七話 1ドル25セント 第八話 アレッシーの冒険 第⑨話 かりすまれみりあ、うー♪ 第拾話 そして彼女達は動き出す 第拾壱話 筍、美味と不味さの境界 幕間その弐 親馬鹿えーりん 第拾弐話 筍符『タケノコブリット』~食べ物は粗末にしちゃいけないって慧音が言ってた~ 第拾参話 さよならアレッシー(完結) 幻想郷の奇妙な物語 番外編 幻想郷の奇妙な物語 番外編 幻想郷の平穏な正月 TOPページへ
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(ココは・・・どこだ?俺は確かサンジョルジョの教会に・・・・) 男は、気が付くとカフェのような場所の椅子に腰掛けていた。だが、その店には誰も居ない。男の名は、ブローノ・ブチャラティ。 「そうか・・・オレはアラキとか言う男に『殺し合い』に参加させられているのだな。ジョルノやナランチャ・・・暗殺チームにトリッシュもいる・・・」 彼は先ず、仲間を助ける事が先決だと考える。彼は立ち上がると直ぐにカフェを出ようとした。 「待ってくださいッ!」だが、突然カフェの奥の席の方からから声がした。男の声だ。 「誰だッ!どこにいる!」ブチャラティは直ぐに言葉を返した。だが、奇妙な事に奥の方に人影のような者は見えない。ブチャラティはすぐに声がしたテーブルの方向へと向かった。 テーブルの上には、誰かが使った形跡などのない、ピカピカのティーカップしかなく、いたって不審な点はない。もちろんテーブルの下にも誰も隠れてはいない。 「・・・?気のせいだったか?」何にせよブチャラティは、敵が直ぐ近くに潜んでいる事を警戒し、直ぐそこを離れる事にした。 「待ってくださいッ!ブローノ・ブチャラティさん!」ブチャラティは再び後ろをふり向いた。だが、やはりそこにあるのはティーカップだけだった。 ブチャラティはティーカップを手に取ってみた。「・・・・ただのティーカップだ・・・不審な点はない・・・」ブチャラティはティーカップを再びテーブルに置くと、腹の底から搾り出すようにこう言った。 「この店の中に潜んでいる者に告ぐッ!単刀直入に言おうッ 敵意がないのならば今すぐ出て来い・・・オレとしてもなるべく戦いは避けたい・・・命を奪う事だけはしないッ!」 その言葉に対し、再び店の奥から声がした。 「そちらに敵意はないんですか?」その言葉に対しブチャラティは、「言った通りだ!おとなしく出てくれば攻撃はしないッ!」 その返答に対し、男は尚も質問を返してきた。「それを今ココで私を襲わないと言う事を確証付けられますか?」 男の少々しつこい質問にブチャラティは、怒る事はなく、こう返答した。「分かった。アラキから支給されたものは・・・捨てるよ。」そう言って彼は、支給品の入ったデイパックを足元に置き、足で蹴って遠ざけた。 「コレで信用してもらえたか?」ブチャラティがそう言うと、店の奥から声がした。「分かりました。姿を現します。」 次の瞬間、突然ティーカップが中に浮かび上がった。そして、ティーカップがドンドン形状を変化させ、長髪の男へと変貌した。 「お前は・・・そこにいたティーカップがお前だったのかッ!」ブチャラティは突然の事に驚愕した。 「驚かせてスイマセン。私の名は『ヌ・ミキタカゾ・ンシ』といいます 年齢は216歳です職業は『宇宙船のパイロット』趣味は『動物を飼うこと』です」 男は、ミキタカと名乗った、ブチャラティはスタンドの能力よりも、彼の突拍子もない自己紹介に言葉を失った。 「・・・・・とにかくだッ!もう外は暗いし、ココで散々物音を立てた・・・すぐにこの場を離れないとこの『殺し合い』に乗った奴が来るかも知れん」 ブチャラティの言葉に対し、ミキタカは「わたしも、このゲームに乗ったわけではありません なるべく、死者を出さずにこの島を脱出する方法を考えましょう。」 「あぁ・・・俺の仲間も『殺し合い』に参加させられている・・・そいつらが心配だ 救出に手を貸してくれるな?ヌ・ミキタカゾ・ンシ」 「ええ・・・いいです。ところで、」ミキタカが再び質問を返してきた。 「何だッ!?催しでもしたのか?」 「いえ、違うんです。確かこの店内の厨房にデイパックを置いてきたので取ってくるだけです」ミキタカはそう言って店の厨房へ入り込み、デイパックを持って直ぐに戻ってきた。 【カフェ・ドゥ・マゴ・一日目 深夜】 【あんまりノーマルじゃあないチーム】 【ブローノ・ブチャラティ】 [スタンド] スティッキィ・フィンガーズ [時間軸]:サンジョルジョの教会のエレベーターに乗り込んだ直後 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:支給品一式 (フォーク) [思考]:1)仲間を助ける(トリッシュがスタンドを使える事に気付いていない) 2)なるべく多くの人を救う 3)アラキの打倒 【ヌ・ミキタカゾ・ンシ】 [スタンド] 『アース・アンド・ウィンド・ファイアー』 [時間軸] 鋼田一戦後 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:支給品一式(ポケットティッシュ) [思考]:1)出来るだけ戦わずにやり過ごしたい 2)味方を増やしたい 3)多くの人を救いたい 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む ブローノ・ブチャラティ 32 『Oh! That s A Car Chase!!』 ヌ・ミキタカゾ・ンシ 32 『Oh! That s A Car Chase!!』
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手を使わずに、ペンを動かす。 これは別に何ら奇妙なことではない。 メイジは、ある程度なら簡単に自動書記が可能であり、あらかじめ鍛錬した動作であれば、軽く杖を振っただけでそれをトレースすることが出来る。 貴族は、その格式の高さから、封書を閉じる封蝋(ふうろう)と、その上に判子を押すという一連の動作を魔法で行う。 王族に近いヴァリエール家の者であれば、嗜みとして当然のことであったが、ルイズにはそれが出来なかった。 魔法成功率0%と呼ばれるだけあって、呪文を用いる魔法はほとんど爆発してしまう、呪文を用いないごく簡単な魔法は、発動すらしない。 そんなわけで、授業では必ず自分の指を使ってノートを取るルイズだったが、今日は違った。 最初に異変に気づいたのは『風上のマリコルヌ』だった。 トリスティン魔法学院では、様々な魔法薬の講義も行っているが、魔法薬の材料となる薬草、秘薬、その他の材料をいちいち消費するわけにはいかない。 黒板の前で大きな巻物が宙に浮き、そこには様々な素材のイラストが描かれている。 さながら写真のような精密さだ。 メイジは得意とする属性とは関係なく、魔法に関わる全般に詳しくなければいけない。 しかし彼らは自分の得意分野以外にはあまり興味がない、魔法薬を専門に学ばない限り、微細な特徴まで知る必要はないと考えているのだ。 ルイズはその中でも異端の異端、得意とする属性すら分からない状態なので、どんな種類の講義でも真面目に受けてようと努力していた。 この『イラスト』に関してもだ。 マリコルヌは、ふとルイズの席を見た。 さっきからペンを走らせる音が妙に大きいからだ。 ルイズの席は列の一番奥だが、その周囲2席分には誰もいない、何度も爆発騒ぎを起こしたルイズのそばに座る者は皆無なのだ。 間を2席開けて座っていたマリコルヌは、音の招待に気づいて驚いた。 シャシャシャシャ、ではなく、シャァァーーー、と音を立ててペンが紙の上を走っている。 ルイズも魔法が使えるようになったのか! と驚いたマルコリヌは、好奇心からルイズの席に近づくことにした。 席を一つ詰め、二つ詰め、ルイズの隣に座り、ノートをのぞき込んだ。 そこに描かれているのは教材のイラストと同じイラストだった、そのあまりの見事さに、風上のマリコルヌは思わず声を上げた。 「すごい…」 それに驚いたのはルイズだった、ぼーっと授業を受けていた彼女は、隣にマリコルヌが座っていることに気づいていなかった。 しかもノートをのぞき込んでいるのだ、声に驚いたルイズはマリコルヌを見、マリコルヌはルイズを見た。 その距離5cm。 「ぎゃあああああああああああああああ!!」 バッキョォォォォォォォン! 「タコスッ!?」 およそ貴族らしからぬ悲鳴を上げたルイズは、ノーモーションからのアッパーカットをマリコルヌに放った。 まるで分厚い鉄板に銃弾が当たったような音が響き、マリコルヌの体は宙に浮いた。 風上から風下に風がながれるが如く、上流から下流に水が流れるが如く、宙に浮いたマルコリヌの体は回転しながら床へと落下した。 「な、なんだっ!?土くれのフーケか!?」 驚いたギーシュは杖を手に取り臨戦態勢を取った。 キュルケもまた杖を構えて周囲を見渡す、よだれの跡を誤魔化しながら。 タバサは今日の授業も終わりかやれやれと言った表情で、ノートを片づけ始めた。 ルイズとマルコリヌを後ろから見ていたモンモランシーは、マリコルヌが授業中突然ルイズにキスしようとしたと説明し、マリコルヌは不名誉な烙印を押されてしまった。 そしてルイズは、モット伯の館で紛失してしまった杖を新調するためには、時間と手間のかかる『契約の儀式』を行わなければいけないと思いだし、ため息をついた。 放課後、杖を新調し、さて魔法を使うぞと意気込んだルイズは、魔法学院の外に直径20m程のクレーターを作ってしまった。 意気消沈するルイズに、見物に来ていたギーシュは「もう君を馬鹿にする者はいない、君は今日から爆発のルイズだ!」と言ったため、レビテーションもフライも使うことなく爆風によって宙を舞った。 それを見ていたキュルケは破壊力に驚き 「凄いわねえ、あれならトライアングルクラスのメイジでもイチコロよ」 と感心していた。 そしてタバサは、いつか役に立つかもしれないと思い、あの魔法の出し方をルイズに教えてもらおうなどと考えていた。 その晩。 思い通りに魔法が使えないルイズを慰めようとして、キュルケはルイズを馬鹿にし、タバサはかなり真面目に爆発魔法を教えてもらおうとしていた。 「あーもう、あたしに言われたって分かんないわよ!どうして爆発するのかこっちが聞きたいわよ…」 「ルイズったら短気ねぇ」 「あ ん た に 言 わ れ た く な い !」 キュルケとルイズの漫才が終わり、キュルケが部屋に戻ろうとした。 その時タバサが突然立ち上がり、こう言ったのだ。 「一蓮托生」 何のことはない、3人でトイレに行くという事だ。 キュルケが部屋の扉を開けようとしてドアノブを回すと、扉の脇に置かれたハンガーからマントが浮いて、ルイズの肩にかかった。 ハンガーは部屋の入り口。 ベッドは部屋の奥。 キュルケもタバサも、何が変なのか気づかなかった、魔法が使えればこれぐらい当然なのだ。 しかし、続いてルイズの杖が宙に浮き、主人の手に収まったのを目撃して、二人は声にならない悲鳴を上げた。 口を半開きにして驚いているキュルケ、実に珍しい光景である。 タバサはいつもの無表情だったが、ちょっとだけ漏れていた。 「…な、なによ、そんな顔して」 「あ、あんた今どうやって杖を持ったの?」 「手で取ったわよ」 「テーブルの上に置いた杖って、そこから手を伸ばして届く?」 「何言ってるのよキュル…」 そこまで言ってふと気づいた、そういえば、マントはどこに掛けてあったのかと。 ルイズはマントを取ろうとしたときと同じように、テーブルの上に置かれたタバサの本を取ろうとして、手を伸ばした。 いや、正確には『手を伸ばすイメージをした』だ。 タバサの本を掴む感触が伝わり、本が宙に浮く。 本の感触は確かにルイズに伝わっているが、ルイズの手が感じているわけではない。 もう一本の手がタバサの本を掴んでいる、そんな感覚だった。 じわり、じわりと何かが見えてくる。 よーく見ると、ルイズの腕から半透明の腕が伸び、タバサの本を掴んでいた。 「「「……………!!!」」」 そのころルイズの部屋の前で、顔に包帯を巻いた一人の男が立っていた。 風上のマリコルヌ、彼はルイズに誤解を解いてもらおうと思い、ルイズの部屋までやってきたのだ。 ルイズの顔をのぞき込んだ自分も悪いとはいえ、脳内にシーザァーと響きそうなアッパーカットを食らったのは納得できない。 でも爆発は怖い。 誤解だけでも解いて貰わなければ、授業中にルイズを襲ったという不名誉な噂がついて回る、それだけは勘弁して欲しかったのだ。 ルイズの部屋をノックしたマリコルヌは、その扉が微妙に開いているのに気づき、部屋の中をのぞき込んだ。 ノックの音に気づいた三人は扉を見た。 先ほどキュルケが開きかけた扉の、わずかな隙間がゆっくりと開かれ、包帯まみれの風上のマリコルヌが姿を見せた。 「るいぐぅ~ごうのことはおがいなんらおぉ~」 (ルイズー、きょうのことはごかいなんだよー) 「「「…………!!!!」」」 翌日、風上のマリコルヌがよく座る席に、一輪の花が手向けられていたという。 おまけ マリコルヌ「おぐはまらいんれらーい!」(僕はまだ死んでなーい!) シエスタ「あのー、マリコルヌさん、シビンはこちらに置いておきますから」 マリコルヌ「からががうごかららいんら…てつらっれふれらい?」(体が動かないんだ…手伝ってくれない?) シエスタ「うわ…最低」 マリコルヌ「あ…ほどめ、そんはへでみらへはら、ほぐ…」(あ…その目、そんな目で見られたら、僕…) シエスタ「なにこの人…気持ち悪い」 マリコルヌ「はあ!もっほ、もっほのろひっへ!」(ああ!もっと、もっと罵って!) マリコルヌは後に「まんざらでもなかった」と語ったそうな。 ---- #center{[[前へ 奇妙なルイズ-14]] [[目次 奇妙なルイズ]] [[次へ 奇妙なルイズ-16]]}