約 256,952 件
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/1426.html
ウルトラ戦士(2) 480 名前:水先案名無い人 :2006/02/12(日) 20 01 07 ID 95n6eTxp0 全ウルトラマン入場!! 巨大生物殺しは生きていた!! 更なる研鑚を積み怪獣退治の専門家が甦った!!! 来たぞ我らの!! ウルトラマンだァ――――!!! M78星雲の秘密はすでに我々が完成している!! ウルトラ兄弟長男ゾフィーだァ――――!!! 間合いに入りしだい斬り殺してやる!! ウルトラの星作業員代表 ウルトラセブンだァッ!!! 怪獣との殴り合いなら我々の腕輪がものを言う!! ウルトラスパークで真っ二つ 燃える街にあとわずか 帰ってきたウルトラマン改めウルトラマンジャック!!! 真の合身を知らしめたい!! 前半二人後半は一人 ウルトラマンAだァ!!! 兄弟の中では末っ子だがケンカなら全階級オレのものだ!! ウルトラの母の鉄拳 ウルトラマンタロウだ!!! MAC全滅は予想外だ!! 獅子座の戦士 ウルトラマンレオ!!!! 全ヒーローのベスト・ブラザーは私の中にある!! 生き別れの弟が来たッ アストラ!!! タイマンなら絶対に敗けん!! 中学の教師のケンカ見せたる 個人的にDVD化キボンヌ ウルトラマン80だ!!! コンビ・ネーション(なんでもあり)ならこいつが怖い!! M78星雲のピュア・ファイター ユリアンだ!!! 宇宙の彼方からマイナーな戦士が上陸だ!! 主題歌:水木一郎 アンドロメロス!!! ルールの無いケンカがしたいからTVアニメーション(制作サンライズ)になったのだ!! アニメ版バルタン星人のケンカを残念だが見せてやれない!!ウルトラマンジョーニアス!!! めい土の土産に全員変身とはよく言ったもの!! メリケンのファイトが今 実戦でバクハツする!! ウルトラマンUSA ウルトラマンスコットだ―――!!! 自由の国アメリカのウルトラマンこそが地上最強の代名詞だ!! まさかこの男がきてくれるとはッッ ウルトラマンチャック!!! 闘いたいからここまできたッ 知名度もう少し欲しい!!!! アメリカのピット(女性)ウルトラマン ウルトラウーマンベスだ!!! オレはオーストラリア代表ではないウルトラマンの代表なのだ!! 御存知僕らのグレート ウルトラマンG(グレート)!!! ウルトラマンの本場は昔はアメリカにあった!! ケインがやってた事を知る奴はいないのか!! ウルトラマンパワードだ!!! デカァァァァァくなったぁぁぁぁぁッ説明たぶん不要!! 主演:長野博!!! 愛を抱きしめて今!!! ウルトラマンティガだ!!! フォームチェンジは実戦で使えてナンボのモン!!! 超実戦3タイプ!! 初変身の地火星からウルトラマンダイナの登場だ!!! 地球はウルトラマンの星 邪魔する破滅招来体は思いきり殴り思いきり倒すだけ!! 平成ウルトラシリーズ統一王者 ウルトラマンガイア 地球の為と思いガイアと戦ったッ!! 脇役ウルトラマン全円谷チャンプ ウルトラマンアグル!!! 怪獣保護に更なる磨きをかけ ”杉浦逮捕”ウルトラマンコスモスが帰ってきたァ!!! 今の自分に悪意はないッッ!! ジャスティス・ファイターウルトラマンジャスティス!!! 銀河億千万の戦士が今ベールを脱ぐ!! 劇場版から ウルトラマンレジェンドだ!!! ファンの前でならオレはいつでも全盛期だ!! 複雑化するストーリー ウルトラセブン 平成版で登場だ!!! ガソリンスタンドの仕事はどーしたッ 汚れに対するトラウマ 2で克服ッ!! やられるも倒すも自分次第!! ウルトラマンゼアスだ!!! 特に理由はないッ 子供がいろいろと学ぶのは当たりまえ!! お母さんいるかはないしょだ!!! ウルころ! ウルトラマンボーイがきてくれた―――!!! テレビCMで磨いたチョコで変身!! 一家のデンジャラス・ファーザー ウルトラマンナイスだ!!! 映画版だったらこの人は外される!! 超ゴッツイ銀色の巨人 ウルトラマンネクストだ!!! 超一流ウルトラマンの超一流の打ち切りだ!! 生で拝んでオドロキやがれッ 禁断の鬱展開!! ウルトラマンネクサス!!! 円谷の名誉はこの男が回復させた!! 文字通り円谷プロの切り札!! ウルトラマンマックスだ!!! 赤き戦士が帰ってきたッ もう出れないのかッ チャンピオンッッ 俺達は君を待っていたッッッウルトラマンゼノンの登場だ――――――――ッ 加えて怪獣の大量発生に備え超豪華なリザーバーを4名御用意致しました! ネコ科ネコ目 ウルトラニャン!! 伝統派使い回し レッドマン!! 怪獣は死ね!ミラーマン! ……ッッ どーやらもう一名は変身の為地底に潜っている様ですが、こちらに到着次第ッ皆様にご紹介致しますッッ 関連レス 499 名前:水先案名無い人 :2006/02/12(日) 22 25 47 ID 5a/+sOW30 480-3 アメリカにウルトラマンがいるなんて知らなかったよ。 まあ俺にとってのウルトラマンは80でおわっているわけだが。 502 名前:水先案名無い人 :2006/02/13(月) 00 20 42 ID hi3lYek20 480-483 父、母、キングはともかく、ネオスを忘れるなんてー! でも杉浦逮捕で噴いたしGJ! 516 名前:水先案名無い人 :2006/02/13(月) 07 46 20 ID W3s9F4440 480-483 ウルトラマンGJ! もしかして全員初登場順に並べてあるのか? (前半は分かるけど、後半よく分からない) コメント 名前
https://w.atwiki.jp/uo00/pages/758.html
ゴブリン殺しのタリスマン [Talisman of Goblin Slaying] 概要 外見:Talisman 俗称: 入手:SAクエスト 「ブライトウィッスル家の生存者」 性能 重量:1 特効:ゴブリン 解説・用途 統制のエッセンスを集める時に適しています。 関連アイテム 武器ダメタリスマン マナコストタリスマン 魔術師の護符 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/peabody5/pages/59.html
26 殺しはオペラを聞きながら
https://w.atwiki.jp/chaosdrama/pages/2446.html
ボス:サザエモン 神級の腕を持つ最強の殺し屋たちだけで結成された軍団。 「殺し屋の神の大戦争」で崩壊。 サザエモン エンジェレット ランティス ソアラ アビエル
https://w.atwiki.jp/duelrowa/pages/89.html
最初は夢だと思っていた。 街で触れ合う子供たちや郵便社の同僚が、風邪をひいたり体調を崩した時にたまに見ることがあるという変な夢なのだと。 数日前に"探し物"をしている途中から雨が降ってきたから、そうなんだろうなと漠然と考えていた。 しかし、首輪の爆発によって男の首と身体が離れ離れになり、視覚と嗅覚に新しい情報が入ってきて、"彼女"は理解する。 戦場で嗅きなれた血の匂い、崩れ落ちる首無しの身体、首があった場所から飛び散る臓物。 ―――今見ている光景は、夢ではなく現実で起きている事なのだと。 即座に防衛体制を取ろうと手足を動かそうとして、"彼女"はここで身体が動かせない事を知る。 その後もサングラスの男がルールを説明したり、悪魔の姿をした存在が話す無数の世界の話に耳を傾けながら、何か情報を得られないかと目を動かしていたが、顔を動かせない以上見える事は限られている。 そして、サングラスの男がデュエルの宣言を行うとき、"彼女"―――『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が最後に見たのは、見せしめで死んだ男の首であり、 自分自身の眼と何も見てない死者の眼と視線があった、気がした。 ▲ ▽ バトルロイヤル形式の決闘として今回使用される、四方を海に囲まれたフィールドの北西付近。 雪原と草原に挟まれたエリア周辺が、ヴァイオレット・エヴァーガーデンの初期配置された場所であった。 自身のおかれた状況を即座に理解した彼女は、この場所では狙撃の的になりかねないと身を隠す場所を求めテイバッグを持ち草原側に向かい、10分ほどで森に囲まれた木々を場所まで移動。 一時的な安全を確保した彼女は、テイバッグの中身を手袋をつけた手で探っていく。 このデュエルという名の殺し合いの前までに生活拠点にしていた街では、歩けばその美貌で人々が振り返ったとされる金髪碧眼の容姿をした少女は、今は顔色は優れない。 人が死ぬ所を見たことではなく、元の世界で彼女に起きた出来事が最大の理由であるが、自分に支給されたアイテムを確認している最中に、一瞬だが一段と険しくなる。 彼女が手にしたアイテムは、イングラムM10という名の小型の機関銃。 「人を……殺せる道具……」 ポツリと、ヴァイオレットが呟く。彼女にとって銃とはかつて馴染み深い道具であり、今は不快を感じる兵器であり、そして己自身であった。 ―――かつて、陸軍の女子少年兵として所属し、ギルベルト・ブーゲンビリア少佐の部下として各地で戦ったヴァイオレット。10代前半の少女とは思えない卓越した身体能力と「殺し」の才能で戦地を勝利に導き、敵を葬ってきた。 ―――その最終決戦で、自身は最終的に両腕を失い、同じく傷を負った少佐とは運ばれた病院の違いで離れ離れになる。 ―――その後、両腕は入院中に義手を得て、少佐と親友であったクラウディア・ホッジンズ中佐が保護者として退院、中佐が戦後立ち上げた郵便社にそのまま住み込みで働くことになる。 ―――郵便社の代筆業=自動手記人形(ドール)の仕事を紆余曲折ありながらこなしていき、人々との関わりを触れていくことで、彼女は初めて過去の自身を振り返り、心に生まれた罪悪感を知る。 ―――かつての自分がしてきた事は、どれだけの“いつか、きっと”を奪ったのではないのか? ―――多くの命を奪ってきたことで、自分自身が傷ついていてたくさんの火傷を負ったのでは? ―――少佐の武器でしかない自分が、自動手記人形(ドール)として人を結ぶ手紙を書くのか? ―――そして同時に、少佐は未帰還兵として扱われ、既に墓まで作られていたという事も、偶然知ってしまう。 ―――その現実を受け入れきれないヴァイオレットは、ギルベルト少佐を探すべくかつての戦地の跡に足を運び、瓦礫を漁り残っているものを探り日々を過ごしたが、ホッジンズ中佐の手によって郵便社に戻り―――今回のデュエルに参加者にされた。 前述した通り、ヴァイオレットはこの闘い自体は夢ではなく現実だと既に受け入れている。 彼女が一番懸念している事は、自分の首にはめられている首輪やこの島から脱出する方法ではなく、自分自身の事である。 人の気配もNPCモンスターの気配もない森の中で、闇に潜みつつ独り思考していく。 ー最後の一人になるまで戦えと言われた。 ーもう、誰も殺したくない。 ー帰らなければならない。社長やカトレア様がいる郵便社に。 ーそして、代筆を、手紙を書けるのか? ーこの、武器として人を殺めてきた私が? ーいや、もしかしたら皆もこの闘いに巻き込まれてるかもしれない。 ーその時は、皆を守るために、戦い、殺すのか? ーまた、誰かの…“いつか、きっと”を奪うのか? ー今の自分は、生きていて良いのだろうか? ヴァイオレットは答えの出ない自問自答を脳内で繰り返す。そうして時間は過ぎていくが、10分ほど経った頃に現状に思い出し、意識を引き戻す。 「とにかく、動きましょう……」 自分に言い聞かせるようにつぶやいたヴァイオレットは、持っていた銃をジッと見て、立ち上がり森から出て歩き始める。 《君は…生きて…自由になりなさい》 《心から……愛してる》 「少佐……、私は……」 歩いている最中に、力弱い声で少佐との戦地での最後の会話を思い出し、口にする。 そして少女は、何かにすがるように左手を無意識に胸に身に着けているエメラルドグリーンのブローチを握っていた。 【ヴァイオレット・エヴァーガーデン@ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ版)】 [状態]:精神疲労(中) [装備]:エメラルドグリーンのブローチ、イングラムM10@現実 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2 [思考・状況] 基本方針:元の世界(及びC.H郵便社)に戻る 1:参加者との接触を目指す 2:少佐……、私は…… [備考] 参戦時期は、アニメ8話Aパート~9話特殊EDより前の間です 【イングラムM10@現実】 ヴァイオレット・エヴァーガーデンに支給された。 1970年に作られた軍用サブマシンガン。32発分は装弾済みで、予備弾薬無し 漫画版バトロワで桐山和雄に支給された。ぱらららっ 【エメラルドグリーンのブローチ@ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ版)】 ヴァイオレット・エヴァーガーデンの所持品。支給品ではなく、衣類の一つとして没収されなかった "彼女"がヴァイオレット・エヴァーガーデンたりえる大切な一品
https://w.atwiki.jp/2chroyal/pages/240.html
神は死んだ/俺が殺した ◆i7XcZU0oTM 碌に辺りも見ずに、歩き続けたせいだろうか。 気がつけば、月はあの忌わしい砂糖工場から、かなり離れていた。 道中、微かに声が聞こえて来たが、声の発信源から離れ過ぎていたためか、上手く聞き取れなかった。 あれは一体何だったのか……普段ならば、いくつも候補が出てくるようなこの問題。 だが、今の月の精神状況では、とても普段の頭脳を生かすことができそうにない。 何かを考えようとするたびに、チラチラと頭の中に浮かぶものが、月の思考を妨げる。 (……いつまで、お前は僕の頭の中に居座るつもりなんだッ……!) ダディクールを、自分の手で、殺した瞬間の光景。 自分の手で、直接手を下した時の、手に伝わってきた感覚。 あの瞬間の全てが、月の脳裏に、消える事なくくっきりと残っている。 どれほど、振り払おうとしても。どれだけ、忘れようとしても。 やればやるほど、それはより強く脳裏に刻まれてゆく。 それこそが、他人の命を奪った、否定しようのない事実であり、証拠だ。 今までも、デスノートで命を奪いはしたが、あくまで間接的でしかないのだ。 「…………!」 どれだけ逃げ続けたとしても、罪からは逃げられない。 目を逸らそうが、逃げ出そうが、罪はどこまでも追いかけてくる。 いつかは、逃げ切れなくなる時が来る。 逃げ切れなくなった結果、どうなるかは……分からない。 「ここは……地図で言うと、どの辺りになるんだ……?」 PDAと地図を取り出し、簡単に現在位置を把握する月。 (C-4……結構な距離を歩いたようだ……) 自分のいる場所。 何でもない情報ではあるが、それを改めて確認したお陰なのか、月の心は今の所平穏を保てている。 これが続くならば、冷静に物事を考えられる筈。 月自身も、そう考えていた。 「……へぇ、何だか変わった奴が来たね」 ここで生き延びる為には、できれば遭遇しない方が良い相手。 そいつに、出会いさえしなければ。 ~~~~ (やっぱり、誰もいないなぁ……人っ子一人いないや) 閑散とした街中を闊歩するモララー。 一見、スキだらけの行動だが実際はそうではない。 傍目からはそうとは見えないが、常に周囲を警戒しつつ進んでいるのだ。 並大抵の相手であれば、襲い掛かった所で返り討ちにされるのがオチだろう。 「声のした所に行くと、百貨店に戻る事になるなぁ。まあ、得られるかもしれない成果に比べたら、小さいものだけどね」 どう行動するにしろ、考え無しに動く訳にはいかない……。 百貨店を"襲撃"するならば、その時が来るまでに用意をせねばならない。 どのような手段を用いるのか、どこから攻めるのか、どの武器を使うのか。 どれかが不完全であれば、そこから崩れてゆく。 (方向はこっちでいいよね、多分) だが、襲撃を実行に移すのであれば、当然百貨店へと行かなければならない。 モララーのいるこの街からでも、百貨店は少し見える。 そこを目指して進めば、到着までそう時間は掛からないだろう。 だが、この場では何が起こるか分からない。 ……もしかしたら、何者かに襲われる可能性も十分ある。 百貨店で起こるであろう戦いの前に、負傷等は避けたい……。 そんな考えが、モララーの頭の中にあった。 (場所や大きさによっては……動けなくなる可能性も十分にある以上、極力負傷は避けたいな) もちろん、相手によってはそんな事も言ってられないのだが。 ……多少の負傷を覚悟で、全力で殺しにいかねばならない相手。 そんな相手が、いないとも限らない。 今の所、そんな相手にはモララーは遭遇していないが……。今後、遭遇する可能性はある。 その想像を、モララーは首を横に振って振り払う。 「とにかく、今やるべきことに集中した方がいいや」 それほど強大な相手なら――――出遭った時に、確実に殺せばいいだけのこと。 この場にいないのであれば、被害を受ける事などないのだから。 それより、今やらなければならない事に集中した方がいいに決まっている……。 「大きい十字路だなぁ」 またスタスタと歩き続けていると、普通の十字路に差し掛かった。 確か、あの街にもこんな感じの交差点が……沢山あったような。 それほど古い記憶ではないのに、ぼんやりとしたビジョンしか頭に浮かばない。 あまり、重要と言う訳ではない記憶だからなのかもしれない。 その証拠、になるかは分からないが、自身の行った戦闘の記憶は、しっかりと頭に残っている。 (……何やってるんだろう。こんな所で、油売ってる場合じゃないや) そう思って、百貨店目指して、足を進めようとした時。 別の道から誰かが歩いてくるのを、モララーは確認した。 作業着のような物を着て、肩に鞄をかけている。 「……へぇ。何だか変わった奴が来たね」 モララーの発した声に反応して、男――――夜神月は、垂れていた頭を上げた。 頭を上げ、視界にモララーの全身が映った瞬間。 月の表情が、一瞬で凍り付く。 「……な……」 「何をそんなに驚いてるの? ずいぶんと失礼な人だなぁ。ただ、出遭っただけじゃないか。 自己紹介でもしようか、僕はモララー。アンタの名前は?」 月の脳裏に、PDAを確認した時の光景が蘇る。 ……殺人者の中に、"モララー"と言う名前は……あった。それも、一番目立つ上の方に。 「う……嘘だろう……? こんな所で……こんな奴に、遭遇するなんて……ッ」 「嘘な訳ないじゃん。僕は実際にここにいるし。アンタもそうだろ?」 危機を察知したのか、月の頭脳が急加速する。 ……こいつに対抗できる何かはないのか? 月の持っている武器は、牛刀にスタンガン。鞄の中に、ブラックジャックにガスバーナー。 弾切れの56式自動歩槍に、(使い方を理解していないが)毒霧の杖。 一方、モララーの武器は突撃銃一丁に狙撃銃一丁。 月は今の所知る由もないが、これに加えて赤い刃も持ち合わせている。 その上、元々の身体能力でも、月はモララーに引け目を取っている。 (どうすればいい……!? どうすれば、この緊急事態を乗り越えられる……!?) どれだけ考えた所で、1つの答えに収束するだけだ。 ――――戦うしかない。戦い、倒すしかない。こいつは、"善良"とは程遠い存在だ。 (……でも、どうすれば?) 戦った所で、勝ち目がないのは分かり切っている。 牛刀で切りかかっても、辿り着く前に蜂の巣になるのが関の山。 ならば、手持ちの武器を投げてみるか?それも、おそらく無駄な抵抗になるだろう。 モララーと月の距離は4メートルほど。投げれば届くだろうが、あくまでそれだけだ。 ……傷をつけ、命を奪くまでには到底行かないだろう。 万事休すか、八方ふさがりか。どちらの言葉も、今の月の状況を現すには丁度良い言葉だ。 「ずいぶん驚いてるね。まあ、こんな姿の奴に出会えば別段おかしい反応でもないからな」 右肩に巻かれた、白い……いや、白と赤のツートンカラーに塗られた布。 体の所々に付着する、赤黒い斑点。右手に持つ突撃銃……。 確かに、モララーの言う事にも一理ある。 「それより……こうやって出遭った以上、アンタを生かしておく訳にはいかないからな」 チャキッ、と小さな音を立てて、突撃銃が構えられる。 ……標的は、もちろん月。 「あ……」 「それじゃ……これでお別れだからな!」 引き金が引かれる寸前。 何もかもを捨てて、走り出す月。 ……何をどうする、これをああする、そんな考えよりも、本能が勝った。 ――――死にたくない 生きていたい (……僕は、まだ死ぬ訳にはいかな――――) 静かな街に、銃撃音が木霊した。 ~~~~~ 「ちょっと時間と銃弾を浪費しすぎたかな……?」 何食わぬ顔で、百貨店を目指し歩を進めるモララー。 (時間も弾も、有限。無くなってしまったら、終わりだからな!) 来たるべき"時"が来るまでは、なるべく無駄ははぶいていきたい。 だが、今回の様に、誰かに遭遇した時は、そうも言っていられない状況になる可能性も、大いにある。 そのためにも、先程仕留めた男から、有用な武器が手に入れば良かったのだが……。 (微妙なモノしか持ってなかったな。あれくらいの武器じゃ……ちょっと頼りないね。銃もあったけど、 弾が切れてちゃ役立たずだよ) 結局、収穫は忍法帳のポイントが入ったPDAのみだった。 それでも、1人仕留めただけで2も忍法帳のレベルが増えるのだから、大きい収穫だ。 (でも……レベルが上がってたってことは、アイツも誰かを一人殺してたってことだよね。まあ、別段興味もないけど) とにかく、今は百貨店を目指そう。 辿り着いて、準備を整え次第に……行動する。 (肩の傷もあるし、直接交戦するのは避けたかったけど……このチャンスをフイにする訳にはいかないからな) 【C-2・北西付近/1日目・朝】 【モララー@AA(FLASH「Nightmare City」)】 [状態]:右肩に銃創、赤い刃使用可能(残量小) [装備]:H K G36(10/30)@現実、根性ハチマキ@現実(肩に巻いてます) [道具]:基本支給品一式×2、PDA(忍法帖【Lv=04】)、夜神月のPDA(忍法帳【Lv=01】)ランダム支給品0~2、 モシン・ナガンM28(4/5)@現実、H Kの予備マガジン [思考・状況] 基本:優勝狙い 1:百貨店を襲う。そのためにも、まずは百貨店へ 2:傷が癒えるまでは直接的な戦闘を避けたいけど……チャンスを逃したくはない 3:殺し合いに乗る、強者はなるべく後回し ※出典元により、自在に赤い刃を作り出す能力を持っていますが、連続して使用するとしばらく使えなくなります ※日本鬼子、鬼女の姿のみ覚えました。一条三位に関しては正確な姿を覚えられませんでした ※八頭身、モナー、ギコ、しぃ等を、ナイトメアシティに関係する者だと思っています ~~~~~ モララーも鞄の物色を終え、この場を立ち去ったあと。 (…………嫌だ…………死にたく、ない…………) 足に、肩に、背中に銃弾を受け、もはや生きているのが精一杯な状態で、月は倒れていた。 ……もう助かる見込みなどない状態で、ただ何も出来ずに終わりの時を待つ。 それが、月にとってどれほどの屈辱なのかは、計り知れぬほど。 「…………誰か…………助、け…………」 残った力を振り絞り、精一杯絞り出した言葉を、聴く者は誰もいない。 何かを掴むかの様に、月は手を前に伸ばすが、手を取る者は誰もいない。 たった一人で、孤独に飲まれながら、月は死ぬ。 その事実を悟った瞬間、月は狂おうとした。叫ぼうともした。 だが、もう狂う力も、叫ぶ力も、残されてはいない。 (…………新世界の、神になる、はずだった、のに…………どう、して…………) 新世界の神を自称した青年は、おおよそ神には似つかわしくない終わり方で――――あっけなく、斃れた。 【夜神月@AA 死亡確認】 【残り45人】 ※夜神月の所持品は、夜神月のPDAが無くなった状態で遺体の傍に放置されています。 No.89 fate of the blood 時系列順 No.91 ハルトシュラーのパーフェクト説得教室 No.89 fate of the blood 投下順 No.91 ハルトシュラーのパーフェクト説得教室 No.88 ひと時のマターリ モララー No.98 天才あらわる No.61 絶望ダディ/壊れた救世主 夜神月 死亡
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/2086.html
OP:狂った二人の主催する殺し合い おはようございます。起きてください。 そんな声とともに俺の意識は闇から戻された。 俺の名前は長谷川 祐治(はせがわ ゆうじ)だ。 昨日は女を襲って、○○して…。 そこから記憶が全然ない。 「貴方達38人は光栄のある人たちです…なぜなら」 「殺し合いを出来る人たちなのですから」 は?何て言った?殺し合い? 殺し合い…確かにそう言った。 これは現実なのか、分からない。 試しに頬をつねってみる。 ………痛い。 「では、ルールを説明しましょう」 その声とともに、前のモニターに字が浮かぶ。 『優勝者は元の生活に帰る事が出来る。 三時間毎に死亡者と禁止エリア発表の定時放送を行う。 放送は0:00、3:00、6:00、9:00、12:00 15:00、18:00、21:00 禁止エリアは1個から3個増える。 基本支給品は ■名簿表示、地図表示、メモ機能がある携帯電話 ■懐中電灯 ■簡易医療セット ■飲料と食糧 不明支給品は1~2個支給される。』 「では、ここで簡単に補足説明します」 不明支給品は、剣や銃からただの紙までいろいろな物が支給されます。 禁止エリアは、設定されてから一時間毎に設定されます。 「もし、設定された禁止エリアに侵入すると即座に、貴方達の首についている首輪が…」 『爆発します』 「な…」 俺は自分の首に触れた。 そこにはひんやりとした感触の固体があった。 俺は悪寒を覚えた。 「帰りたいよー!」 「zzzz」 「な、ななななナンダッテー」 「ハァハァ」 (何この隣の奴気持ち悪ぃ…) 他にさまざまな声が聞こえる中、主催の声は響いた。 「では、第34回…バトルロワイアルを開催します!」 ○ ○ ○ ○ ○ 「これでいいのかしら?古川さん」 「ええ、十分です」 開会式が終わり、全員が眠らされ各地に置かれたところで二人の会話ははじまった。 しかし、この二人は決して意気投合してるわけではない。 「……では私は兄に話しかけてくるので、管理お願いします」 「はいはい……」 そして青木百合は奥の部屋に入って行った。 「さて…今回も稼がせてもらうわよ…フフフ」 【DOLオリロワ 開始】 【人数状況 38/38】 【一日目/?/?】 【青木百合】 [状態]精神に異常 [装備]なし [所持品] [思考・行動] 基本:兄を生き返らせる。 1:この殺し合いを遂行して兄を生き返らせる。 【古川明美】 [状態]健康 [装備]なし [所持品] [思考・行動] 基本:金儲けをする。 1:この殺し合いを遂行する。面倒事は青木百合に押し付ける。 【一日目/?/?】 【長谷川祐治】 [状態]移動中 [装備]なし [所持品]基本支給品 不明支給品(1~2) [思考・行動] 基本:??? 1:??? 【オリキャラ紹介】 【青木 百合】(あおき ゆり) 16歳:女:DOL2ndと基本同じ、精神に異状有り DOL2ndで生還した青木百合本人。 能力自体は何も持っていない。 【古川 明美】(こがわ あけみ) 40歳:女:茶髪、キツネ目 DOL2ndの古川正人の母親。 小さいころに金がかかるという理由で正人を捨てた。 金の亡者である、そのためこの殺し合いの主催を引き受けた。 【長谷川 祐治】(はせがわ ゆうじ) 25歳:男:黒い長髪、190cmの巨漢 現在就職活動中と言っているが働く気のないニート。 その上強姦魔などという顔を持つ男。 マダオ(まるで・ダメな・男)の代表である。 START 目次順 テレビ局って入ったことないんだけど START 青木百合 第一回放送(DOLオリ) START 古川明美 第一回放送(DOLオリ) START 長谷川祐治 やはり、人ってのはどんな状況でも変わらない…多分
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/2702.html
時空管理局 本局上層部直轄である特務監査部の朝は早い。 しかし夜は早く寝れるという事も無い。ようは睡眠時間を極限まで削らなければ職場だと言う事だ。 「……あのヒゲ大将が……いてこますぞ、ワレ……」 とある本局の一室でその女性は、あまり品の無い寝言を呟きながら盛大に寝ていた。 暗い執務室兼私室で、書類が散乱する仕事机に座ったまま、上半身を机の上に投げ出す体勢でだ。 彼女の名前は八神はやて。彼女の名前は管理世界の一部では有名である。 胸元まで盛大に開け放たれたワイシャツ姿だったり、周りには空の酒瓶が落ちていたりするが…… 「好きでお前におべっかなんぞ……」 寝言は続く……しかし八神はやては有名人である。 管理外世界の出身でありながら、類稀なる魔法の才能に恵まれた少女にして、最悪と呼ばれた闇の書最後の主。 若くして部隊運営を任され、緊急対応のモデルケースとして作った部隊は、あの奇跡の機動六課として大成功。 そして今は……『血の特務監査部』の主任である。 「あぁ……お好み焼きが食べたいなぁ~」 特務監査部は古くからある部署ではない。かのJS事件後に作られた新しい部署だ。 しかしその特性 本局内部に対する徹底的な綱紀粛正や、噂の域を出ないとはいえ裁判無しでの殺害権限から恐れられている。 後にも先にもこのような部署が設けられた事は無く、それだけこの時期に管理局全体がどれだけ混乱していたのかを推し量る事ができるだろう。 そして八神はやてと言う人物の経歴を後の歴史家が振り返った時、この時期の彼女 つまり特務監査部主任の評価はハッキリ分かれる。 一つは『管理局のために身を粉にして働き、後に続く要職歴任の礎とした』と言う意見。 もう一つは『人道的な配慮に欠け、己の利益の為に何でもした』と言う意見。 だがどちらの意見もその期間を『現在』とする八神はやて本人には知りえないし、関係の無い事だ。 今彼女にとって重要な事は……朝一の会議に遅刻しそうだと言う事だろう。 「はやてさん……はやてさん?」 そんな大絶賛遅刻危機なはやてに扉越しに掛けられるのは救世主の声。 しかし何時も通り寝酒を深酒した彼女はその声にも耳を貸さず、起きる気配が全く無い。 「もぉ……入りますよ」 ピッと軽い電子音が正規の方法を用いて開かれた事を示す。 入ってきたのは金紗の髪をツインテール、浅黒い肌に整った容姿をした少女だった。 手にはスペアに当たるこの部屋のカードキー、身を包むのは管理局の制服。 迷わず壁際のスイッチを叩き、灯された照明の下で飛び込んでくる風景に彼女はタメ息。 なぜならば部屋の主は居眠り学生よろしく机に座ったままグースカ寝ていたのだから。 「起きて下さい。会議が始まりますよ」 言葉を掛けられながら肩を揺らされたとなれば、流石の酔っ払いも目を覚ますだろう。 しかしはそれも『目を覚ます』というだけの事。 「むぐぅ……誰やぁ~こんな朝っぱらから会議をセッティングしたのわぁ!」 「昨晩、やる気満々でセッティングしたのは……アナタです」 現在進行形で寝ぼけている。勢いよく上げられた頭、薄っすらと開いた瞳は何時も以上に濁っていた。 不意にガバッと上げられた頭を含め、八神はやての全てが停止する。何事か?と少女が首を傾げれば…… 「…頭が痛いんよ…」 「水でも飲んでください」 「連れてって」 省略しまくっているが、その言葉の言わんとするところは『水を飲むので飲む事が出来る場所まで連れて行け』と言う意味だ。 『はやてよりも小柄な少女がそんな事を出来るはずが無い』 それが普通の人々が普通の人間に抱く感想。 「しょうがないですね……うっ!」 だが少女は容易くはやてを持ち上げたのだ。所謂お姫様抱っこ……から誠意を抜いたような形で。 そして近づいてみれば他人様よりも利く彼女の鼻は、猛烈なアルコール臭に顔を顰めた。 そこでふと考える。 『コイツをこのまま会議に出していいものか?』と。本人は全く気にしないだろう。 他の会議のメンツも『本気になれば次元航行艦とタイマンを張る』と恐れられる特務監査部主任に文句を言うまい。 だけど……私は気になる。しばらく会っていないルームメイトからも、『面倒見が良い』と評される性格のおかげだろう。 連れて行く先は決まった。 「ほわぁ? お風呂やん」 「シャワーを浴びてきてください。薬と水を用意しておきますから」 大きな欠伸をしながら首を傾げるはやてを、テキトウな感じで下ろして少女は言う。 「ほんまに甲斐甲斐しい娘やな~トリエラは。よ~し、私のお嫁さんになるんよ」 「ヒルシャーさんを見つけて許可を取ってくださいね」 背後から聞こえる脱衣の音、ソレに続くシャワーの水音を聞きながら少女 トリエラは会議が開かれる場所を思い返す。 どうして自分が……『武器』でしかないはずの自分がこんな事をしているのだろう……と。 それでもやっぱりトリエラはそういう人なのだ。会議がある部屋を思い返して呟く。 「主任は遅れますって……謝っておかないと」 『血の特務監査部』とか『虐殺部隊』と恐れられる部署の構成メンバーが送る平和な朝。 ゲンヤ・ナカジマは忙しい人物である。どれくらい忙しいかと言えば、クラナガン1忙しいだろう。 なぜならクラナガンの治安など多岐に渡る分野を統括する、時空管理局地上本部の実質的なトップに彼は居るのだから。 「この件についてだが管轄区域の再配分も踏まえて……」 そんな言葉で始まった会議は数分のインターバルを挟みながら、何度も名前を変えて継続されること数回。 JS事件により露見した陸と海の様々な格差を是正するという名目で、この地位に着かされたゲンヤには仕事と敵が多い。 ある意味海と陸の両方から睨まれていると言って良いだろう。 どちらにもコネクションを持つと言うのは、どちらにも気を使わなければ成らないと言うこと。 「だが海の連中はこのプランじゃ呑まねえぞ?」 「しかしそれでは根本的な改善の……」 一つの案件でもお互いの利益が錯綜する場合、海と陸ではどうしても隔たりが出来てしまうもの。 片方だけ突っぱねるような事は出来ない以上、どちらにも配慮と譲歩をした案で通すしかない。 ゲンヤはその調整役兼……いざと言う時の生贄。責任を取って辞めて貰うために責任者は存在するのだから。 「もうこんな時間か……」 会議を終えた後、淡々とデスクワークを積み上げていたゲンヤは、すっかり冷め切ったコーヒーを口に含みながら呟いた。 大きな窓から一望できるクラナガンの町並みは世闇に染まり、人工的な地上の星が輝き出す。 そんな光景を見下ろすこの場所を揶揄する言葉に『王の椅子』と言うものがあった。 これは以前この場所で強権的に地上の治安を守ってきた人物 レジアス・ゲイズ元中将に対する皮肉なのだろう。 だがこの部屋の主になってしまったゲンヤには、そんな皮肉が全く的外れなものである事は直ぐに解った。 「アンタはすげえや……レジアス中将」 座ったからこそ解る王の椅子の重さ。優秀な人材は海から引き抜かれ、限られた戦力でこんなに広いクラナガンを守ると言う事。 それがどれだけ大変な事か、見ているだけだった者たちにはきっと解らない。 「俺なんてもう挫けそうだってのに……ここをずっと一人で」 確かにゲンヤが着任してからは管理局全体が忙しい時期だ。レジアスよりも一日の仕事量は多いのかもしれない。 だが彼が感服するのはその期間の長さ。今は陸と海の戦力差見直しが表向きとは言え進んでいる。 つまりこの忙しさやプレッシャーも何れは改善するだろう。だがレジアスの時はそうではなかった。 もちろん改善要求や予算編成は提出したのだろう。しかしそれも却下され続けたのだから、先の改善など見込めない。 それでも長い期間、地上の平和を守り続けてきた。その果てに辿り着いてしまったのが、戦闘機人計画だったのだろう。 「そう言えばギンガはダウンしてねえかな?」 仕事の忙しさが『公』の問題だとしたら、愛しい娘の心配が『私』の問題。 発端は血のアフター5と呼ばれる無差別テロ事件。彼の娘 ギンガはその事件に偶然居合わせて、犯人達と交戦・負傷したのだ。 だが問題はその後だろう。負傷は彼女の特殊な事情を考慮し、もぎ取った技術権限で速やかに治療できた。 その後に開かれた状況説明会と言う名の取調べも、大きな負担にはなっただろう。 「しっかし運が良いんだか悪いんだか……」 問題はゲンヤの裏の行為が全くの偶然で露見してしまった事。 確かに子飼いの殺し屋を諜報員として、娘に紹介するゲンヤも問題だといえばその通り。 しかし親密な関係になったギンガと殺し屋がデート?何ぞしていたからこそ、ゲンヤは娘を失わずに済んだし、テロも早期に解決できた。 だが残念な事に殺し屋はやっぱり殺し屋であり、管理局員の目を考慮してターゲットを生かして捕まえる……何て事は選択しなかったのだ。 迅速かつ確実、永続的に対象を無力化する方法は何だろうか? 答えは簡単『殺す』こと。 本人の報告と全てが終わってから突入した陸士部隊、どちらからもその成果の報告は受けている。 犯人グループは鮮やかな手際で皆殺しだったらしい。つまりギンガもその惨状を目撃してしまった。 『父親に雇っていると紹介された人物が、テロリストとは言え容易く人を殺した』 そんな事実から一端の捜査官であるギンガならば辿り着ける推測は…… 『父親は殺し屋を雇い、暗殺を行っている』というものだろう。殺し屋から事の顛末を聞いてから、ゲンヤは彼女に会っていない。 心配じゃないといえば嘘になるが、それよりも会って問い詰められる事が父親的には恐ろしい。 「必要なこと何だがな……おっと噂をすれば……」 据えつけられ通信端末が電子音を立ててチカチカと明滅。ディスプレイに並ぶ文字が示すのは秘密回線だと言うこと。 つまり公に連絡をとる事が出来ない相手。 「俺だ。トラブルか?」 「いや、仕事は滞りなく終わったんだけど……」 名前を出すことも無い会話だが、ゲンヤは訝しげに首を傾げた。 有能な殺し屋、人間味に些か欠ける樫の木で出来た人形、ピノッキオが言い難そうにするとは…… 「電話を貰ったんだ……ギンガさんから」 その言葉にゲンヤが慌てる事に成る。 「これから会わないか?って言われけど、明確な返答はしていない。場所と時間を言われただけ。 僕は……行くべきかな? 雇い主と父親の意見を聞きたい」 普通に考えれば行くべきではない。だがそれは地上本部を纏める者としての言葉。 思い出すのはピノッキオの話をしているときの娘の顔。父親、ゲンヤ・ナカジマとしては、こう言わざるえない。 「勝手にしろい」 ギンガ曰く『デートの続き』である本日の予定はディナーから始まる。 場所はあの日の予定通り、ショッピングモール最上階に設けられたレストラン。 事件が直接的に起こったフロアは閉鎖されたままだが、他の階は元気に営業している事から、商売人の心意気を感じる。 値段もソコソコするが、味も良い。オシャレでありながら、堅苦しさを感じさせない。そんな何処にでもあるお店だった。 「やぁ」 「来てくれたんだ」 先に予約したテーブルについていたギンガは、あの日と同じく若干遅れてやってきたくすんだ金髪の青年 ピノッキオを迎える。 その顔は決して喜びだけで輝いては居らず、不安を筆頭にした不の感情がチラホラと顔を覗かせる。 そんな彼女の様子を気にした風もなく、前回と同じサングラスを外しながらピノッキオは席に着く。 だが一つだけ違うところがある。それは…… 「その服……」 「ん? あぁ、この前に買ってもらった服だよ」 ヨレヨレのモノではなく、真新しいノリが効いてパリッとしたジャケット。 適度に着崩しているがソレを下品と感じさせない着こなし。どれ今までのピノッキオではありえないことだ。 「着てくれてるのね?」 「服だからね。着なきゃ意味が無い」 「……」 そういう事ではない! アナタが着てくれたからこそ嬉しいと思うのだ!!……なんて考えが通じる相手ではない。 ふとギンガは思い出してしまう。電話越しにした質問。それに重ねて自分の選んだ服を着ている事で生まれる複雑な感情。 「お仕事……してきたの? その服で?」 「いや、仕事をする時はバリアジャケット。処理が楽なんだ、血とか」 適度に落とされた照明の店内には落ち着いたBGMが流れ、会話が他に届くことはない。 しかし簡単に出てくる「血」と言う単語がピノッキオの感性や仕事柄に再認識させていた。 「……そう」 意識すると目の前の人物 好意さえ抱いていたはずの青年ですら、酷く恐ろしいものだとギンガは感じてしまう。 呆然と見ていることしか出来なかった鮮やかな手捌き。料理をするかのような手軽さ、職人のような正確性で命を奪う。 ここは既にピノッキオの間合いだ。背筋を駆け抜ける寒気。ギンガは待機状態のブリッツキャリバーを握り締めた。 しかし緊張の相手が口にするのは意外な言葉。何時ものやる気の無い表情にわずかに見える安堵の色。 「良かった」 「え?」 運ばれてきた前菜を落ち着いた動作で口に運びながら、ピノッキオが呟いたのはそんな言葉。 「本当に元気みたいで……反応も早いしね」 「っ!?」 ギンガはドキンと心臓が高鳴り、加減を失った手からブリッツキャリバーが滑り落ちそうになる。 慌ててキャッチすれば体が動き、椅子とテーブルの上に食器がカシャリと音を立てた。 周りから集まる視線にカッと赤くなる顔。その様子にもフォークの動きを止めない相席者。 「不意討ちの時に闘志や殺気を表に出しちゃダメだ」 「精進します……」 ちょっとムスッとした顔のまま、ギンガは料理に手をつけた。そこからは何時も通りの二人。 決して弾むような会話では無いが確かに紡がれる優しい空気。ギンガの言葉にピノッキオも端的ながら答えていく。 そんな時間だからこそ本当の問題が忘れられてしまうそうで……だけどしっかりと諍いの種は残っていた。 「貴方にとって人殺しってどういうこと?」 運ばれてきたメインディッシュ 若鶏のソテーを前にして、今までの会話と変わらない口調でギンガは聞いた。 『人殺しはダメ!』と言う解り易い意見をギンガは持っているが、それを直ぐ口にするような事はしない。 それを言ってしまえば意見が一切噛み合う事無く、喧嘩別れになるビジョンが簡単に予測できたからだ。 「普通な事かな……」 『例えば』と前置きをして、ピノッキオはナイフとフォークを手に取る。 まずはフォークがソテーに突き刺さり、ソレを支点にして固定する事で安定。 続けてナイフを当てて前後の動かす事で鶏肉を食べるのに適した大きさにする。 この一連のアクションは錬度により美しさなどの差があるとはいえ、誰もが自然に行える行動だろう。 「若鶏のソテーを出されたら、フォークで押さえてナイフで小さく切る位に」 斬るならば最良の場所は首の動脈。突くのならば体の中心よりも若干左の心臓。 そうすれば人の命を簡単に奪う事が出来ると言う事を、本当に当たり前のように考えているし、簡単に実行する事ができた。 「ギンガさんはどう?」 「え?」 「人殺しをするってどう言う事?」 ギンガは驚く。それは実に珍しい事。このディナーの中だけでも、ピノッキオが鸚鵡返しとは言え質問を返してきた事は無かったから。 相手から聞かれたのならば、感じるままに思いをぶつけても大丈夫だろう。 そんな計算に裏打ちされて、彼女は思い切って真意を告げた。 「いけない事だと思うわ。人の命を奪うっていう事は……罪よ」 そんな回答にも、自分の答えを否定される形になったピノッキオは動じない。 それどころか満足そうに頷き、彼にしては珍しく饒舌に続けて二つの目の質問。 「言うまでもないと思うけど、僕とギンガさんの間には大きな意識の違いがある。 でも……ギンガさんが僕と同じような場所に居たら、きっと違いは生まれない」 「どうして?」 「人格や意識はどうやって作られると思う?……環境だよ。 僕の生きて来た場所はそれこそ……『鶏肉のソテーをナイフで切るように人が死ぬ』ような場所だった」 ピノッキオは自身の生まれを知らない。ただ色々あってギャングだかマフィアの商品になっていたような気がする。 そんな暗い穴倉から連れ出してくれた人物もやはりソチラらの人であり、役に立つ方法を考えれば……人殺しは最良の手段だった。 「本当に簡単に死ぬんだ……僕の師匠も抗争先で銃弾を受けて、あっけなく死んだ。 おじさんだって、何時死んでしまうか解らない。ライバルのファミリーや警察、下手を打てば仲間にだって殺される。 少しでもおじさんに降りかかる危険を払う。それが僕の恩返しだった」 会ってから初めて、これほど饒舌に語るピノッキオを目撃したギンガは、その驚きとは違う驚愕が体を駆け巡っていた。 命を奪う事自体を忌避してきたが、その理由が恩人に対する恩返し。確かに自分から話すような事ではないにせよ…… 「じゃあ私も! そんな場所に居たら……人を殺すようになる?」 「僕が言ったのはそんな場所での常識だけ。殺すかどうかは自分が決める」 確かにピノッキオが言ったのは『環境によっては人殺しが大した意味を成さなくなる』と言う事だけ。 それだけではピノッキオが人を殺す直接的な理由にはならない。しかし彼は既に口にしているのだ。 『恩返しの為に……』と。 「僕は人殺しが好きなわけじゃない」 ピノッキオが殺すのは何時だって他人の為。命の恩人であるクリスティアーノ為であり、今は次元遭難者である彼を拾ったゲンヤの為。 「それが大事な人の為に有効な方法だから殺すんだ」 その言葉でギンガはふと思い出す。自分がピノッキオの真実を知り、恐怖して軽蔑とも取れる感情を抱いた事件。 そうだ……あの時だって。 「私のために……殺したの?」 テロ事件が起きた時、ピノッキオは何もアクションを見せなかった。鎮圧するような動きすらしなかった。 つまりその時点では彼がテロリストを殺す理由は存在しない。殺した理由はギンガを危険にあっており、殺される事も考えられたからだ。 命が軽い物と知っているから、下手に危険に飛び出すようなマネはしない。 しかし大事な人の命の軽さも知っているから、そのためなら命を危険に晒すし、人も殺せた。 「どうかな? 僕は人を殺す悪い奴だからね、全部信じない方がいいかもしれない」 グラスに注がれていたワインを飲み干して、ピノッキオは立ち上がる。 未だに状況を整理できていないギンガは下を向いたまま。その場を離れる間際に彼女の耳元で小さく、しかしはっきりと呟いた。 「でも……父親くらいは信じてあげたら? そうとう参ってるよ、ゲンヤさん」 去り際に残すのはそんな言葉。解っていたんだ!とギンガは内心で叫ぶ。 ゲンヤが暗殺なんて依頼する理由くらい! 解っていたんだ! あの人は何時だって……私やスバルの為に…… 「感謝するべきだ。人の命が重い物だって……認識させてくれた環境と、それを作ったあの人に。 それじゃ……」 それだけ言って去っていこうとする背中。それを見送りそうになって……ギンガは急に腹を立てている自分に気がつく。 口にするのは他人の事ばかりで自分を全然省みない大バカ野郎。 何時だって興味の無いように目をしているくせに、お父さんの心配までして…… 「待って!」 他人の好奇の目など関係ない。ギンガは立ち上がり、去ろうとしていたピノッキオの肩を掴んだ。 意外そうに振り向いた顔に張り手を一つ。それでも揺るがない顔に更に腹が立ち……強く抱きしめて…… 「貴方は……もう少し自分を大事にするべきだわ。お父さんの心配をするより……」 「僕は孝行息子だから」 「バカ」 ギンガはピノッキオを抱き締めて……キスをしていた。そこから先の事を彼女はあまり良く覚えていない。 翌朝 着替えもせずに寝ていたベッドの上で、彼女が最初に思い出したのは……ファーストキスはタバコとワインの味だったこと 目次へ
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/8039.html
549 通常の名無しさんの3倍2016/02/24(水) 23 01 22.20 ID jtEMZwABO キオ「ねえロラン兄さん」 ロラン「なんですかキオ?」 キオ「ドラゴンの首って喜ばれるのかな」 ロラン「えぇ!?」 キラ「深夜アニメの影響だねこりゃ」 ウッソ「GA○Eですねわかります」 スペドラ「首筋に悪寒が走ったぎゃ~」
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/1906.html
638 名前: NPCさん 2006/09/22(金) 12 59 53 ID ??? ブレカナ3edで、PC2を選ぶとシナリオコネクションの人物(親友の貴族)にいきなり斬りかかった (特技入れて、本気で)。アーキタイプの“勇者”を使っていたから、ケルバーソードいきなりクリティカル。 全員ぽかーんとしてたら、PLが「親友ってどうせ、マローダーでしょ?」といった。 実際そうだったんだけどGMが「怒り心頭に発する」感じがしていた。 スレ113