約 592,772 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4730.html
ゆっくり駆除 俺はゆっくりベッドから身を起こした。 いい朝だ。それに今日は俺にパートナーがつく日だ。 俺が「ゆっくり保護機関」の実働部遊撃隊に入ってまだ日が浅いのにパートナーが付くのは異例だと言う・・・。何か裏でもあるのか?まぁいい 俺は時計を見てパートナーを起こしに行こうと床に下りた。 「ゆっくりねていてね!!」 床に赤いリボンをした異質なほどディフォルメされた顔面がいた。 しまった!武器を持っていない! ばしゅん カタカナではなくひらがなでこんな音がしてゆっくりがその場に白い泡とともに固まった 「大丈夫ですか?」 ふぅどうやらパートナーを迎えるのはしなくてもよさそうだ。 俺はとりあえずそのゆっくりのリボンをほどきポケットに入れた その間もゆっくりはうるさく 「ゆ・ゆ・ゆ」 とうめいていた。どうやら泡が口の中にはいったらしいが俺の食事のほうが先だ。 こいつらは頭に何かしらのものをつけている。それは外されると動けなくなるらしい。 便利なやつだ 俺はそう思いながら、廊下を歩いていった。 まぁ俺の生きている世界では「ゆっくり」って言う化け物みたいなのがいる。 ほのかに人語を理解し使用する変わった生き物だ。まぁ犬猫みたいな感じで生きている が俺は見ているだけで非常にいらいらする。それに時々畑や牧場を集団で襲うなどの行為をしてくれる。いい迷惑だが何しなく只ゆっくり生きてくれると俺が「ゆっくり虐待」で捕まってしまう。それに奴等は非常に増えるのが早い。だからこっそり駆除される。まぁこっそりと言っても免許があればばれでもできることだがな。その理由は「苦しまずゆっくりを殺せるから」らしいがどうだろう? そんなところだ。まぁ俺の仕事は農夫として潜入して畑を荒らそうとするゆっくりの「適切で素早い処理」だ。が実際どうなのか?俺は知らない。処理の仕方は自由だしな・・・。 んぁ?さっきのゆっくりか?うむ家の中に侵入してるしな。あとで適切な処理をするよ。 まずは俺の空腹感の処置だな ・・・・・・・・・・・ まぁまぁの食事をパートナーは作ってくれた。 良い奴だな。 さてさてあのゆっくりの処置だ。朝食のあとの仕事としては簡単で楽しい仕事だった。 食器洗いをしているパートナー・・・ 「名前は?よしリクか・・・。いい物をみしてやる。」 俺はそう言いながらある物を取り俺の部屋に二人で向かった。 そこにはまだ言葉どおり「ゆっくり」しているゆっくりがいた。 俺達が近づいて行くと 「ゆ・ゆ・ゆ」 と言葉にならない声をあげている。 これでは楽しくない。 俺は泡を剥がしてやった。リクは不思議そうな目で俺を見ている。 「おじさんありがとうね!!これでゆっくりできるね!!リボンを返してね!!」 相変わらずこいつ等の言葉はイライラしてたまらない。だから俺はこの仕事をしている。 「なぁ」 俺は聞きたいことがあった。 「貴方、どこから入ってきたの?」 「リボンを返してね!!そうじゃないとおじさん達がゆっくり出来なくなるよ!!」 出来るだけ優しく言った為か俺の台詞は無視された。 俺はベストのポッケから違うリボンを取り出しもう一度同じ事を聞いた・ 「どこから入ってきた?」 「りぼんをかえしてね!!かえしてね!!ゆっくりできないよ!!」 話をこいつ等は聞かないのだろうか? 俺はリボンに取り出したマジックペンを塗りつけようとした。するとこいつは喋り始めた。 「窓を破って入ったんだよ!!だからリボ・・・・・」 俺はペンを仕舞いこみリボンを返した。 「だからゆっくりしていってね!!」 俺はリボンをつかむと台所から取ってきたおろしきの上に置いた リクは驚いたような顔をしている。まぁ驚くのはまだ早いな。 そして騒がしいゆっくりをがりがりと少しだけ削った。 あ・・これは他のゆっくり確保のための必要なことですよ。 「びぃぃぃぃやぁ!!おじさんなにするのぉぉぉ!!」 「うむ俺はまだ24だ。若いはずだな」 そしてあっけにとられるリクを尻目にゆっくりを割れている窓から外に放り出した。 「これで終わりだ。あとは装備の点検をしよう。」 と俺は言った。 リクは力強く頷いた。 「うむいい傾向だ、あんまり気を張るなよ?」 数分後・・・俺達はあのゆっくりの・・人にしたら血痕だろうが餡痕を追っていた。 服は迷彩の戦闘服に帽子を目深く被っていてぱっとみ人でもそこに誰かいるか分からないだろう。 しかしゆっくりは俺達に尾行されているとも知らず力なく餡を撒き散らしながらひょこひょこ跳ねていく。 再び数分後・・・。餡をほとんど撒き散らしてゆっくりは自分の住処にたどり着いた・・。 さぁ状況開始だ。 木に隠れこっそり見ていると木の中からゆっくりがわらわら出てきた。その数5匹。 「よし。あいつらが仲間の裏が取れたら・・・うーむ3匹確保な。」 「了解です。」 ゆっくり共は家族らしく皆、れいむであり色々な大きさだった。 「どうしたの!!ゆっくりしてれないの!!」 「どうちたの!!」 「ゆーゆー!!」 「ゆ・・・・?」 五月蝿い事限りなし・・・。だが仲間のようだな。俺はリクに指で指示を出した。 俺達実働部隊は武器の規定が無い。そのためゆっくり処理に何を使ってもいいわけだ。 リクにはニードルガンをもたせた。これはまるでゆっくりを痛め殺すための武器かとはじめ思ったが、これは特殊潜入部隊の水中の装備品らしい。が使い勝手はよくいいかんじだ。 音も殆どせずしかも針が細く長くはゆっくり飛ぶためゆっくりを串刺しにして尋問できるといったところだ。それに音がしないので(バネで飛ばすらしい)ゆっくり一体ずつ処理できるといった短所なしの装備なのだ。 3 2 1 Go!! まず2番目に大きいゆっくりをリクは狙い撃った。五寸釘サイズのニードルはゆっくりの顔面に2、3発刺さり餡をすこし滲ませた。 ゆっくりは気が付いていない。ただ動けないことを不審に思っているようで 「ゆっくりできないよ!!できないよ!!」 と叫んでいるが他のゆっくりも皆針に撃ち付けられていった。 「よし。じょうできだ!」 他の小さいゆっくりをケースに入れ俺はそう狙撃手にそういいながら針の刺さったゆっくりの前に削ったゆっくりにナイフを投げつけた。 どしゅ あんまり餡が残っていなかったのかゆっくりはナイフの勢いでその場に叩き付けられた。 たのゆっくり達が何か言おうとしたがケースは防音、他の二匹のゆっくりは唖然としている。 さて尋問開始だ。 まず残っているゆっくりの内大きいほうに近づいていった。 そして 「おじさんいたいよ・・ゆっくりたちは・・げぼぉ、ゆっくりしたいだけなのに・・・」 「ん 聞きたいことがあるから答えてよ?」 餡を吐きながら喋るゆっくりはグロイ。まぁこいつの餡も絶対に必要だ。があまり捕獲したゆっくりに「親を殺した。」と悟られるのは得策ではないと考え 「リク!」 近づいてくるパートナーに 俺はケースを渡し先に家に帰りゲージの中に入れろと指示を出した。 たたったたた 走っていった・・・・。 さて尋問・・・もとい拷問の再開だ。 俺は大きいゆっくりに小麦粉をかけた。なぜかは知らんがこうすると案の流出を止めることが出来る。これでゆっくり拷問できるな。俺は達成感を感じつつもそれを見せなかった。 「ねぇゆっくりをたすけてありGふぁとうね!!」 逃げようとしつつ礼をいうゆっくり親。馬鹿だろ。足で踏みつける、俺。さて 「あのゆっくりも助けてほしい?」 「たすけてね!!じゃないとゆっくりしね!!」 まったく・・さっきまでの態度はどうした?と言いたくなるが出来るだけ下手に出る。 協力が必要なのだ。 「じゃぁさ、助けてあげるから他のゆっくりがどこに住んでるか教えてね?」 「わかったよ!!あの木とあそこの川の向こうにいるね!!だからゆっくりの子をたすけて!!」 あっさり教えやがった・・・ 「ゆっくりしていってね!!」 リクが走ってきた、と言ってもここから家までたいしたことは無い。 「よし。他のゆっくりも近くにいるようだ。探すぞ。」 「了解!」 っとその前に 「どうしたの!!たすけてね!!じゃあいと・・・」 俺は 「リク好きにしろ。」 と言った。 リクはいつのまにか持っていた手榴弾のピンを抜き口の中に押し込んだ。 「ゆっくり、しっかりおさえるんだよ。」 と言った。 なかなか恐ろしい奴だな。まぁいい感じで虐めてるな。 そして暴れる親ゆっくりをしっかり確保しながら手榴弾のレバーが外れないようにがんばるゆっくりをみていたがついに ばふん と言う音と餡を撒き散らしてゆっくりは死んだ。 それを確認した上で俺達は家に帰った。 昼飯を食い終わり俺は食卓の上に親ゆっくりを出してきた。ゆっくりは力なくそこにいるのでケース内に入れるときよりも力は要らなかった。そして長いチューブにつないだ注射器をブスリとさした。 「ゆ、・・!!」 そして餡を全て抜き出してボウルの上に置いた。それを使って今日は俺も慣れない料理をするのだ。 数時間後・・・。結局、饅頭を作ってゆっくりの所に行った。 一匹ずつ饅頭を食わせるため別のケースに移す。 「ゆっくちーおうちにかえちてー」 「ゆーゆーゆー」 「おうちにかえさないとしね!!」 まず一番大きいゆっくりを取り出して饅頭をいれてやった。 一番口が悪い奴である。 「お家に帰さないのね!!かぁがおじさんたちをゆっくりころしに・・・」 饅頭の匂いにきずき食べようとする。 食べ終わってすこし静かになったかと思うとまた五月蝿くなった。 「むーちゃ、むーちゃ。」 「おいしかったかい?」 「おじさん!!ゆっくりさしてよ!!もっと饅頭、頂戴!!」 「ほれ」 「しあわせー」」 そこでさっきの親ゆっくりの皮を見せながらこういった。 びろーん 「これで作ったんだがなぁ」 「ゆ・ゆ・ゆ―――――ゆげぇ」 いきなり口から餡子を吐きながらゆっくりはあえなく昇天した。 汚いがいい気味だ・・・。ざまぁ。全く。 リクもニヤニヤしている。いい気分転換だ。 さて今日はもう遅いのだが親ゆっくりからしいれた情報を確認のため暗視スコープを着けてさっきのゆっくりの死骸があるところまで行った。あとナイフ回収。 が結局ゆっくりの家族は見つからず小さく震えていたれいむゆっくりを数匹発見しただけだった。同じケースに放り込もうと思ったが・・・ 「ゆーゆーゆーゆーーY-うーY――うY―――」 ポケットのなかで騒ぎ立てて、耳障りだ。他のゆっくりに発見されると厄介だ。 「リク!大丈夫と思うが射撃練習だ!行くぞ!」 といい空にゆっくりを投げた。 俺とリクは銃を抜いた。 ぱすぱすぱすぱす 気の抜けたくもぐった音と餡が空に全部舞ったのを確認して俺達は帰宅した。 ケースの中には二匹いたゆっくりはおとなしく寝ていた。 「そういえばさっきのゆっくりの中にこんな奴がいました」 と羽が生えたゆっくりをみせた たしかこいつはゆっくりを食べるタイプか・・・いい考えが浮かんだ。 べつにたいしたことではないが・・・・と言いつつ俺は心ゆれていた。 外にケースを出した。すこし寒そうだがゆっくり共には取り立ての暖かいものをプレゼントしておいた。 見ていると羽の生えたタイプが飛んできてケースの中に入った。 すぐ食われる?そんなことは無い。羽と二匹とも同じ匂いの餡の中にいるんだ。 今日はよく働いたな・・・明日もがんばろう・・とおもった俺であった。 餡の中に羽ゆっくりが入っていってすこししてからこの世のものとは思いたくない絶叫と餡の匂いが辺りを二回包んだ・・・・。(終) このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/210.html
※最初で最後のゆっくり虐待に挑戦中です。 ※どくそ長いです。(十回超の予定) ※うんうん、まむまむ描写あり。 ※標的は全員ゲスです。 ※虐待レベルはベリーハードを目指します。 ※以上をご了承頂ける方のみどうぞ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『永遠のゆっくり』9 箱から出したものを並べていく俺に向かって、 赤れいむと赤まりさが不思議そうに聞く。 「ゆゆっ、ちょれはゆっきゅりできりゅもの?」 「ゆっくりはやきゅあちょびたい~!」 「ゆっくりできないものだよ」 鉄製の針、串、針金、バーナー、注射器、糸鋸、接着剤、 ナイフ、金槌、ドリル、ペンチ、漏斗、半田ごて、他もろもろ。 どれも親れいむ共にはここ数日で見慣れた品々だ。 「ゆぁあああああああ!!いやだぁあああああ!!!」 「おにぃざああああん!!おにいいいいいいざああああああああああん!!!」 ガラス箱の中で恐慌をきたしがなり立てはじめる親れいむ共を無視し、 俺はさっそく、赤れいむを取り上げて下顎を探る。 しーしー道を探り当てると、そこに長めの針金を突き入れた。 「ゆぴぎゃぁあああああーーーーーーーー」 聞き慣れた悲鳴。 少々大袈裟だとは思うが、赤ゆっくりの事、 それも甘やかされきって痛みなど感じたことのない個体なら妥当だろう。 「ゆっ!?にゃにちちぇるのおおおおお!!?」 うろたえる赤まりさもつまみ上げ、 赤れいむに突き立てた針金の反対側の先を、やはりしーしー道に突き立てる。 これで、二匹は向い合せに針金で繋げられた。 「びぎゃあああああああ!!いぢゃいいいいいいいい!!」 「ゆっぎゅりでぎにゃいいいいいいいいいーーーーっ!!」 「やべで!!やべで!!やべでぐだざいいいいい!!!」 「ぞのごだげはどぐべづなんでずうううううう!!! どうがどうがぞのごだげはぞのごだげはああああああ!!」 「でいぶをがわりにじでええええ!!おでがいいいーーーーーーっ」 子を殺すたびの親れいむの反応も最近マンネリ化していたが、 今回はまた活き活きした新鮮な反応を見せてくれている。 泣きじゃくり喚きながら、しきりにガラス壁に顔面から体当たりをしている。 バーナーを取り出し、二匹を繋げている針金を炙り始める。 「ゆぎゅっ!?」 だんだんと熱され、針金はやがて二匹のしーしー道内部、 そしてその奥の餡子を焼きはじめた。 「ゆぎょぎょぎょぎょぎょぎょぎょぎょおおおおお!!!」 「あぢゅっ、あぢゅっ、あああああぢゅううううういだいいだいいだいーーーっ」 特別敏感な器官を内部から焼かれる激痛に、 がくがくと痙攣しはじめる二匹の赤ゆっくり。 「いがあああああやべぢぇえええええーーーっ!!」 「ゆゆゆゆゆゆっぎゅりでぎだいいいいぃぃ!! ゆっぎゅりざぜでえええええででででべべべぢゅうううううう!!」 「だめなんだ。俺は君たちをゆっくりさせてあげられないんだよ」 俺は赤ゆっくり共に説明を始めた。 「にゃんでええええええ!!? ばやぎゅゆっぎゅりざじぇでえええええーーー!!」 「俺は君たちをゆっくりさせないのが仕事なんだ。 そして、君たちはこれから俺にさんざん苦しめられながら殺されることになる」 「ゆぎゅぐうううううう!!?いやぢゃああああああ!!! じにだぎゅにゃいいいい!!じにだぎゅないいいいいいいいいい!!!」 「お母さんたちが、こっちに来ていいって言ったんだ。 俺にお前たちを預けてくれると。 そして、俺はお前たちをゆっくりさせない。 取り消してもいいって俺は言ったんだけど、お母さんたちは取り消さなかったな。 よっぽど俺に預けたかったらしいね」 痛みにがくがくと震えながらも、話の内容は理解できたようだ。 すぐに赤ゆっくり共は、箱の中の親れいむ共を罵り始めた。 「ぐじょれいびゅううううううう!!れいびゅううううううう!! なんであじゅげだあああああああああああああああああああああ!!!」 「ゆぎゅごおおおおおおおばえらあああああああああ!! じね!!じね!!じね!!じね!!ゆっぐりぐるじんでじねえええええええ!!!」 自分がさっきまでさんざん出せと要求していたのも忘れ、 すさまじい憎悪に顔を歪める赤ゆっくり。 その表情はすでに赤ゆっくりの範疇を超えている。 「ぢがう!!ぢがうの!!ぢがうのおおおおお!! おがあざんはおにいざんがゆっぐりざぜでぐれるどおもっだのおおおお!!」 「あれは嘘だ」 親れいむの言い訳を切り捨てる。 「あのお母さんたちは、俺が毎日子ゆっくりを殺すのを見てきた。 俺が子ゆっくりをゆっくりさせないで殺す人間だと、 あのお母さんたちはようく、ようく知っていたんだ。 知っていながら、お母さんたちは俺に預けたんだ」 それは事実だった。 嘘のつけないゆっくり共は、痛いところを突かれて口をつぐむ。 正確にはゆっくりは嘘はつくのだが、後ろめたさが簡単に態度に現れ、 あきらかに挙動不審になるのでどう見ても丸わかりなのだ。 そんな親たちの様子を見てとり、赤ゆっくりはすっかり俺を信じたようだ。 「ゆぎゃがあああああああ!!ぐがああああああああ!!」 「ごろじゅ!!ごろじゅ!!ごろぢでやりゅ!! ごい!!ごろぢでやりゅがらごっぢへごいいいいいいぃ!!!」 針金をバーナーで炙るのをやめ、乱暴に針金を引き抜く。 「ぐぎゅっ!!」 「さあ、本番だ。ここからが苦しいぞ。 俺はやりたくないんだがやらなきゃいけない。 お母さんがお前たちを手放さなければ、俺は手が出せなかったんだがな」 動けないように、二匹の底面をバーナーで丹念に焼く。 「なんで俺なんかに預けたんだろうな」 「ゆぎゃびぎゃぎゃびびびびびぎゃぎょぎょばばばばばぎょあぐがああ!!」 「づいいいいいいいいいい!!!あぢゅうううううういいいいいいいい!!!」 赤れいむの方は底面だけでなく、体全体を丹念に焼く。 全身の皮が黒く焦げてひび割れ、ところ構わず火ぶくれができる。 口以外の顔面を念入りに焼くと、 瞼が閉じて癒着し、目が開かなくなった。 「お母さんが守ってくれれば今頃ゆっくりできたのにな」 「ぢいいいいいいいがあああああぐじょぐじょぐじょれいびゅううびいいいい」 リボンと髪も焼くと、すっかり黒い焼きまんじゅうのできあがりだ。 無事なのは悲鳴と呪詛を吐くための口だけだった。 赤まりさのほうは、全身にナイフで切れ目を入れていく。 「痛いか?まだまだこんなものじゃないんだよ」 「ゆびゅぅ!!がぃいい!!だいぃいいい!!びゅうあああ!!」 切れ目を入れるたびにこじって傷口を餡子が漏れない程度に開き、 その傷口にたっぷりと塩を塗りつける。 その度に赤まりさの体がびくんびくんと跳ねた。 「お母さんさえ俺に預けなければ、こんな目に逢わなかったのに」 「あぎゅううううううーーーーーっゆぅぐうううーーーーーっ」 その後、俺はたっぷりと赤ゆっくり共を痛めつけた。 まむまむを切除し、歯をペンチでねじり抜き、 スタンガンで電流を流し、爪楊枝で眼をえぐり出し、 紙やすりで中の餡子まで削り、内部に唐辛子を刷り込んだ。 その度に、俺は何度も何度も「お母さんが渡さなければ」と念を押した。 今、全身をずたずたにされた赤ゆっくり二匹の心は、 すべてが苦痛と母親への恨みのみに染め上げられていた。 「ぐじょでいびゅぐじょでいびゅぐじょでいびゅぐじょでいびゅ」 「ごろじでやりゅごろじでやりゅごろじでやりゅごろじでやりゅ」 黒く焼けただれて瞼のふさがった赤れいむは、 残った口で虚空に呪詛を吐き続け、 右眼をドリルでえぐり出された赤まりさは、 残った左眼でガラス箱の中の母親共を睨みつけている。 視線だけで殺してやると言わんばかりの形相だ。 「おぢびぢゃあああん……ごべんでぇぇ……ごべんでぇぇ……」 「おがあざんじらながっだのぉ……ゆっぐりざぜでぐれるどおぼっだどぉ」 「ごべんなじゃいいぃ……ゆぐじで……おがあじゃんをゆぐじでねぇ……」 「じにぇぇえええええ!! わりゅいどおぼうにゃらいばずぐじにぇぇえええええええ!!! れいびゅがぐりゅじんでりゅのににゃんでおばえらがいぎでりゅんだあああああ!!」 赤れいむの糾弾に、親れいむ共が口をつぐんで涙を流す。 「殺したいか?」 「ゆぐっ!!?」 俺は赤ゆっくりに聞いてやった。 「お母さんたちを殺したいのか?」 「ごりょじゅうううう!!ごりょじでやりゅうううう!!! までぃじゃをあっぢにうづじぇええええええ!!」 「あっちに移してやることはできない。もう戻してやれないんだ。 だが、殺すことはできるぞ」 「どうやっでええええ!?」 「呪い殺すんだ。呪う、ってわかるか? 殺してやる、絶対に殺してやる、と心の底から強く思い続けるんだ。 そうすれば、その憎しみの念は呪いという力になって相手を襲う。 たとえお前たちが死んでも、残された呪いが相手を苦しめて殺すんだ。 呪われた相手は、苦しんで苦しんで苦しみぬいて死ぬことになる。 憎しみが強ければ強いほど、相手の苦しみも大きくなるぞ。 さっきから、お母さんたちは必死に弁解してるだろう? あれは呪われるのが怖いからなんだ。 呪われないように、必死に自分たちは悪くないと思わせようとしているんだよ。 いいか、殺したければ、呪うんだ」 俺の話を聞き終えると、赤ゆっくり二匹が喉も避けよと声を張り上げ始めた。 「のりょう!!のりょう!!のりょっでやりゅうううううう!! じんでものりょいづづげぢぇやりゅううううううううううーーーーーーーー!!!」 「のりょっでやりゅがらにゃあああああ!!のりょいごろじでやりゅううううう!! ぐるじんでぐるじんでぐるじんで、のりょわれじぇぐりゅじんでじにぇえええええええええっ」 「あ……あ……あ……あ……」 互いに身を寄せ合いながら、がたがたがたと震えはじめる親れいむ共。 最愛の子供たちからこれほどの憎悪を受けることになり、その心中はいかばかりだろうか。 俺は仕上げにかかった。 二匹の赤ゆっくりを仰向けにし、口が一番上を向くようにすると、 ビーカーの底部に入れ、針金で固定する。 そして、ビーカー底部を覆う程度に、薄い黄色の液体を流し入れた。 硫酸である。 ある程度薄めてあるので、溶けていく速度は遅遅としたものだ。 つまりその分、苦痛は長引く。 処置を施してから、俺はいったん部屋を出た。 「ごりょじでやぐうううううう!!ごりょじでやぐうううううう!!のりょいごろじゅううううう!!」 「ぐぎゃあああああがああああああのりょうのりょうがあああのりょおおおおおびぃいいいーーーー」 赤れいむと赤まりさは何時間もかけて背面からゆっくりと溶け、それに伴う激痛に絶叫しつづけた。 悲鳴を呪詛に変え、中枢餡が溶けきるまで、上を向いた口で母親への殺意を吐きつづけた。 「ゆひぃいいいーーーーーっ!ゆぅひぃいいいいいーーーーーーーーー!!」 眼をぎゅっとつぶり、ガラス箱の隅で身を寄せ合って背を向けながら、 親れいむ共は悲しみとそれを超える恐怖に泣き続け震えていた。 二匹の赤ゆっくりの叫びが止み、その死を確認すると、 俺は監視室から出て再びれいむ共の部屋に入った。 「ひぃいいいいいぃぃ……ひぃいいいいいいぃぃ……」 赤ゆっくりの呪詛は止んでいたが、親れいむ共は隅に固まって震え続けていた。 俺が入ってきても反応はない。 「死んだか」 薄い硫酸のプールから二匹の赤ゆっくりの死骸を取り出す。 仰向けに固定されていた赤ゆっくり共は背面から溶け、 体の半分以上がなくなっていたが、苦悶と憎悪に満ちたデスマスクはきれいに残っていた。 さて、ここからが肝だ。 死骸から残りの餡子をかき出し、顔面の皮膚をきれいに取りだす。 細い革紐を取り出すと、デスマスクの上部をテープで紐につないだ。 そして、れいむ共が触れないように、ガラス箱の外側に革紐を張り付ける。 二匹のデスマスクが母親共を見守る形になった。 「ゆびぃいいいいいい!!」 親れいむ共が振り返り、俺がしたことに気づくと悲鳴をあげた。 「やべで!!やべでやべでやべでええええええ!!! ぞんなどごろにあがぢゃんばらだいでえええええええええええ!!!!」 「びいいいいーーーーーっ!!ゆびぃいいいいーーーーーーーっ!!!」 「これからは可愛い子供とずっと一緒だ。よかったな」 俺はそう言ってやり、部屋を後にした。 監視室かられいむ共の様子を観察する。 俺がいなくなってからも、れいむ共は我が子のデスマスクから離れるように、 反対側の壁に顔を押しつけて震え続けている。 あまりに恐ろしいものは、つい見てしまう。 それは人間もゆっくりも同じらしく、たまにデスマスクの方を見ては、 鋭い悲鳴をあげて背中を向けて泣きじゃくった。 見ると、親れいむ共の足元に液体が水たまりを作っている。 しーしーを漏らしているらしい。 夜になり、部屋の照明が落とされた。 赤ゆっくりのデスマスクがよく見えなくなったことで、いくぶんか安心できたのだろう、 深夜に入ってから寝息が聞こえてきた。 「ゆぴぃ………ゆぅ…ゆぴぃ……ぴぃ……」 「あかちゃん………ゆぴぃ……ごめんね……ごめんね……」 いい夢を見ているようだ。 二匹は眠りながら泣いている。 「のりょいごろじでやりゅがらにゃあああああああああああああああああ!!!!」 部屋中に轟いたその絶叫に、れいむ共は飛び上がった。 たちまち眠りから覚め、おどおどと周囲を見回す。 「ぐぞれいびゅぐぞれいびゅぐぞれいびゅぐぞれいびゅうううう!! なんじぇあじゅげだ!!なんじぇあじゅげだあああああああああああーーーーーーーーーーっ」 「じぇっだいにじぇっだいにのりょいごろじでやりゅううううーーーーーーっ!!! じにぇ!!じにぇ!!じにぇ!!ぐりゅじんでじにぇええええええええええええ!!!」 それは確かに、あの赤まりさと赤れいむの声だった。 「ゆぁ………ゆぁ………あ………あ………」 がたがたがたがたと震え出すれいむ共。 「おぢ……おぢびぢゃん………おねがい……おねがい………」 やがて、真っ暗な部屋の中で、小さな明かりが点った。 「ゆぐっ」 親れいむが見たそこには、光に照らされてあのデスマスクが闇に浮かび上がっていた。 「ゆひぃいいいいいいいいいいいいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」 長い長い悲鳴。 あのデスマスクが、二匹並んで自分たちを見つめている。 そしてあの絶叫が部屋中に響いている。 「のりょうのりょうのりょうのりょうのりょうのりょうのりょうのりょう」 「ゆがぎゃああああああだいいいいいだいいいいいいあああああがあああああああぐぞれいびゅぐぞれいびゅうううううぐううううううああああああいいいーーーっあんよがああああんよがああああれいびゅれいびゅじねええじねえええーーーーーーっ」 再びしーしーの音が響き始めていた。 「ゆるじでええええええ!!!ゆるじでええええええ!!! おがあざんをゆるじでえええええおでがいでずうううううううう!!!」 「ゆびぃいいいいいい!!ゆびぃいいいいいいいいい!! のろわだいでえええええーーーーっのろわだいでええええええええいやああああああーーーーーーーっ」 「おぢびぢゃああああああああああんんん!!!!おぢびぢゃああああああああああああああああんんんんん!!!!!」 親れいむは床に突っ伏して詫び続けた。 子れいむの一匹は、必死に逃げようとガラス壁に体当たりしていた。 一匹は、しーしーの水たまりの中で恐怖にのたうち回っていた。 人間にとっては単純すぎる仕掛けである。 あの赤ゆっくり共の死に際の絶叫をすべて録音しておき、 今こうして部屋に流しているわけだ。 あとは照明でデスマスクを照らし出してやるだけだ。 「ゆげぇええええええ!!!ゆぅげぇえええええええええ!!!」 一匹の子れいむが餡子を吐き出しはじめた。 凄まじい恐怖によるストレスが生命の根幹までを脅かし始めたようだ。 この処置の効果は予想以上だったらしい。 俺は慌てて注射器の準備をすると、手近の使用人と部屋に向かった。 吐いた餡子を口内に戻し、ガムテープで蓋をしてからオレンジジュースを注入する。 来てみればれいむ共全員が吐いていたので四匹とも同じように処置した。 このまま一晩中放置してもよかったが、俺は次の段階に移ることにした。 れいむ共の嘔吐が収まるまで待ち、美まりさ共の部屋に向かう。 デスマスクも取り除いておいた。 俺が赤ゆっくりを殺すのも、ひとまずはこれで終わりだ。 翌々日、れいむ共は再び出産していた。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!!」 「ゆっくりしていってね……」 また新たに生まれた十匹近くの赤ゆっくり共に返す挨拶は生彩がない。 このれいむ共は、いまでは出産に恐怖を感じているようだ。 産み落とした自分の子供にあれほど憎まれ、呪われた今、 この子たちからも憎まれるかもしれない、という恐怖が染みついている。 「ゆっきゅりおうちゃをうたっちぇにぇ!!」 「わかったよ……ゆゆ~ゆ~ゆっゆっゆ~♪」 「おきゃーしゃん!たきゃいたきゃいしちぇにぇ!!」 「おかあさんのあたまにのってね…」 いまや、れいむ共は子供の奴隷と化していた。 子の教育にトラウマを植え付けられたれいむ共は、 子供に憎まれることを病的に恐れ、子供たちのいいなりになっていた。 求められれば自分の餌を与え、どれだけ疲れても歌い続けた。 後編へ 選択肢 投票 しあわせー! (1) それなりー (0) つぎにきたいするよ! (0) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/341.html
ある所に、とてもみじめなゆっくりまりさがいました。 ごはんをたくさん食べて、寝て……まだ小さいので子供はいませんし、家族ともずっと昔に別れてしまいましたが、普通のゆっくりとほとんど変わらないゆっくりライフを営んでいました。 周りのゆっくりとほとんど変わらない生活をすごしているのに、なぜこのゆっくりまりさはみじめなのでしょうか? それは、帽子をなくしてしまったからです。 ゆっくりは、生まれた時から帽子やリボンなど、何らかの飾りを身に付けています。 れいむなら赤いリボン、ちぇんならキャベツ……もとい帽子、みょんならキクラゲ……いや黒いリボン、ゆかりならドアノブ……違う。帽子、そして、まりさならとんがり帽子。 種族によって違いはありますが、必ず何かを付けています。 極めて稀な例で、とんがり帽子をかぶったれいむ等といった奇形も誕生しますが、それにしても飾りを身に付けているのには変わりありません。 ですが、みじめなゆっくりまりさにはリボンや別種の帽子すらありませんでした。 飾りは、ゆっくりが生きていくのに必要な器官ではありませんが、だからと言って必要ないものでもありません。 飾りを身に付けている事で、ゆっくりはゆっくりとして、ゆっくりできるのです。 もちろん、みじめなゆっくりまりさは、本当の意味でゆっくりする事はできませんでした。 そのため、飾りをなくしたゆっくりは、代わりの飾りを探します。 ――飾りさえ持っていれば、もうこんなみじめな思いをしなくて良い。ゆっくりできる。 その思いから、ゆっくりなりに必死になります。 探した結果、自分の飾りが見つかれば良いですが、どうしてもない時は別のゆっくりの飾りを奪ってでも手に入れようとします。 ですが、奪われた方のゆっくりにとっては、たまったものではありません。次にみじめな思いをするのは、奪われたゆっくりなのですから。 奪おうとするゆっくりと、奪われまいと警戒するゆっくり。 本来ならば一緒にゆっくりできる仲間と、そんなゆっくりできない関係になってしまうため、飾りのないゆっくりはみじめなゆっくりなのです。 みじめなゆっくりは、他のゆっくりよりもほんの少しだけ早く起きます。 近くに寝ているゆっくりがいたら、その飾りを奪うためです。 みじめなゆっくりが、洞窟に入っていきました。 どうやら、まだ寝ているゆっくりを見つけたのでしょう。ゆっくりとは思えないほど慎重に、音を立てない様に注意して入っていきます。 「ゆっ……! ゆっ、ゆー!!!」 「ゆっくりしね!!!」「しね!!!」「ゆっくりでていけ!!!」 どうやら見つかったみたいですね。 激怒したゆっくりれいむ一家に追い立てられて、ほうほうの体で逃げていきました。 母ゆっくりは限界までふくらんで、威嚇しています。石を口にくわえて投げつける子ゆっくりもいます。 目の前で子供を殺された時ですら、ここまでの攻撃はしないでしょう。 ゆっくりの飾りを盗むという事が、どれほど重大な問題なのかをうかがわせる光景です。 みじめなゆっくりは、他のゆっくりよりもほんの少しだけ早く食事を終えます。 近くに飾りが落ちてないかどうか探すためです。 先ほど追いかけられたみじめなゆっくりは、へとへとになりつつも食事を探しだしました。 この辺りは、捕食種であるゆっくりれみりゃもゆっくりフランもおらず、エサの量が多いため、みじめなゆっくりでもたらふく食べる事ができます。 「うめっ! めっさうめぇこれ!」 普通のゆっくりまりさと変わらない下品な言葉を発しつつ、たくさんの草や虫を食べていきます。 あらかた食べ終わったみじめなゆっくりは、それほど休まずに動き出しました。 食後の散歩でしょうか? 違います。どこかに飾りが落ちていないか、探しているのです。 みじめなゆっくりは、なめるように周囲を探していきます。 時には、遠出をしてでも見つけ出そうとします。とはいえ、ゆっくりなのでそれほどの距離を移動する事はできません。 みじめなゆっくりが、ゆっくりと戻ってきました。 どうやら飾りは見つからなかったらしいですね。寂しそうにうつむいています。 そんな、落ち込んでいるゆっくりの耳(あるのかは不明ですが)に、別のゆっくりたちの声が飛び込んできました。 ゆっくりまりさとれいむの集団です。このゆっくりたちは、全員帽子とリボンを付けています。 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくり……していってね!!!」」」 嬉しそうにあいさつするみじめなゆっくりに対し、姿が見えた瞬間、少し距離を置いてあいさつを返すゆっくりたち。 あいさつをした相手と遊んだ上、そのまま家におじゃまして一緒に寝る事もあるほどに種族仲の良いゆっくりにしては、珍しい光景です。 それもこれも、みじめなゆっくりが飾りを身に付けていないからです。 「ゆっくりあそぶよ!」 「なにしてゆっくりあそぶ?」 「ちょうちょさんとおっかけっこしよう!」 「「「ゆっくりあそぼうね!!!」」」 楽しそうに遊ぶ内容を話し合い、近くに来たちょうちょを追いかけて遊んでいます。 みじめなゆっくりと、普通のゆっくり。 一見仲良く遊んでいますが、実はお互いに非常に警戒し合っています。 「ゆ”っ!?」 「まりさ!」 「……ゆっくりころんだ!」 「だいじょうぶ? ゆっくりおきあがってね!」 「ゆっくり……ゆぎゅぅぅぅ!」 「……ゆっくりおきあがるのてつだうよ!」 「ゆっぐ、いらないから……ゆっぐり、はなれてね!!!」 起き上がるのを手伝おうとしたみじめなゆっくりを、全力で振り払おうとするゆっくりまりさ。 当然です。みじめなゆっくりは、助ける事にかこつけてまりさの帽子を奪おうとしていたのですから。 ちなみに、この時他のゆっくり達はただ眺めているだけです。 どちらのゆっくりが帽子を被るかによって相手への対応が変わるため、うかつに動く様な事はできないのです。 元々のみじめなゆっくりが弾き飛ばされ、木にぶつかって止まったのを見届けてから、また皆で一緒に遊びます。 心配して近づくゆっくりはいません。近づいたら最後、飾りが奪われる可能性があるからです。 ゆっくり達は、遠くから声をかけます。 「ゆっくりだいじょうぶ?」 「ゆっくりこっちにきてね!」 「いたかったら、そこでゆっくりやすんでね!」 「……ありがとう、でもだいじょうぶだからいっしょにゆっくりあそぼうね」 みじめなゆっくりは、優しく問いかける仲間に対してにこやかに返事をしつつ、元気に飛び跳ねながら仲間達の元に行きました。 「ゆっ! おひさまがかくれちゃうよ!」 「たいへん! ゆっくりかえらなきゃ!」 「みんなでゆっくりかえろうね!」 西日が傾いてくると、ゆっくり達は帰宅します。 夜になると、ゆっくりれみりゃやゆっくりフランといった、捕食種が現れるからです。 「ま、まって! もっとゆっくりあそぼうよ!!!」 そんな中、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら皆を引き止めるみじめなゆっくり。 遊んでいる最中はスキを見つけられなかったらしく、飾りはありません。 「ごめんね! でもゆっくりかえらないとれいむがおかあさんにおこられるの!」 「まりさもおこられるから、みんなでゆっくりかえろうね!」 ねー、と声をかけ合うゆっくり達。 みじめなゆっくりが何と言おうとも、普通のゆっくり達は聞き入れず、仲良く帰っていってしまいました。 「まっでー! もっどゆっぐりじようよー!!!」 最後には泣き叫びながら引き留めようとするみじめなゆっくりですが、皆でがっちりと固まって帰ってしまいました。 これでは、帰ろうとするゆっくりの背後から奪い取る事もできません。 結局、みじめなゆっくりは飾りを奪う事はできませんでした。 みじめなゆっくりは、他のゆっくりよりもほんの少しだけ遅く眠ります。 近くにゆっくりが寝ていたら、その飾りを奪うためです。 皆が帰るのを眺めていたみじめなゆっくりも、気を取り直して巣に戻りました。 いつまでもゆっくりしていると、捕食種の餌食になるからです。 ゆっくりと巣に戻り、巣に戻ったらゆっくりして、そのまま眠りに付きます。 「ゆぅ……ゆ……ふぅ……ゆー……ゆっ!」 完全に眠ったと思った瞬間、飛び起きてゆっくり外へと出て行きました。 みじめなゆっくりは、そのまま朝とは別の洞窟に入っていき、何も被らずに出てきました。 自分に合う飾りがなかった様です。 自分と同じサイズのものでなければ、周りから飾りとして認められません。 それでは、奪い取っても意味がありません。 とぼとぼと、みじめなゆっくりが自分の巣に帰ろうとしている最中、話し声が聞こえてきました。 「……よ、ほんとうに……」 「……ね、ゆっくり……」 何事かと恐る恐る覗いてみると、先ほどまで遊んでいたゆっくり達のうち、2匹が楽しそうに談笑していました。 どうやら巣が近くにあった様です。体をくっつけて「ゆぅ~♪ゆっ♪」と歌ったりもしています。 みじめなゆっくりが声をかけようと近づくと、話の内容が聞こえてきました。 「ぼうしないこ、ずっとれいむたちのりぼんみてたよね」 「まりさのぼうしをとろうとしてたよ」 「ぼうしなくてかわいそうだとおもったからゆっくりしてあげたのに、だめなこだよね」 「だめなこだよね、ゆっくりできないこなんだよ、あのこ」 「いやだよね、ぼうしないこはゆっくりしてなくて」 「ほんと、ぼうしないとゆっくりできなくなるんだね」 「きっと、ちかづいたら『ぼうしとるぞー!』っておいかけてくるよ」 「おお、こわいこわい」 みじめなゆっくりは、そのまま動けなくなってしまいました。 昼間に遊んだゆっくり達が、同情のみで遊んでいた事を知ってしまったからです。 その日以来、みじめなゆっくりを見る事はありませんでした。 ――いかがだったでしょうか。 帽子やリボンがないだけで、ゆっくりはこれほど惨めな思いをする事になるのです。 何としても飾りが欲しいと思うゆっくりの思いを理解していただけたでしょうか。 ただ、ここまで見てきて疑問に思われた事があるでしょう。 生きているのじゃなくて、死体から帽子なりリボンを奪えば良いんじゃないか? という疑問が。 確かにその通りです。 ですが、ゆっくりは、どれだけ惨めな思いをしても仲間の死体から飾りを奪う事は決してしません。 それをしてしまえば、皆に殺されてしまうからです。 バレない様にこっそり奪えば良いという意見もあるかもしれませんが、死体の飾りには死臭が付いているため、どれだけこっそりしていても絶対にバレてしまいます。 頭の良いゆっくりが、死臭を消すために肥溜めに落としたりした事がありましたが、そこまでしても死臭を消す事はできませんでした。 ちなみに、そのゆっくりは制裁として肥溜めに落とされ、フタをした上に重石を乗せられました。 ゆっくりにとって、飾りはそこまで重要なものなのです。 だから、ゆっくりにどれだけ腹を立て、殺したいほど憎くても、また、殺したとしても、決して飾りだけは取ってはいけません。 飾りを取った人間に対し、ゆっくりがどれほどの憎しみを抱くか……考えただけで恐ろしくなります。 ゆっくりだから大した事はないと思ってはいけません。 奴らは、飾りを取られた恨みを決して忘れず、どこまでも追いかけてくるからです。 ……なぜ私がここまで怯えるのか、不思議だったり情けなく思ったりする方がいるでしょう。 ですが、これは全て事実なのです。 奴らは、普段は鈍重でボンクラで一匹位いなくなっても気にしない間抜けどもの癖に、飾りを壊した奴の事は決して忘れません。 何が出来る訳じゃない、ただただ攻撃を仕掛けてきて殺されるだけなのに、死体の山を築き上げたとしても諦めずにずっと付いてくるのです。 私は、恐ろしい。 ……あんた、笑ったか? 出来の悪いホラーを見るような態度で笑っただろう。 いや、笑うのも分かるさ。私だって、ゆっくり程度に怯える奴がいたら、笑うさ。 でも、この音を聞いてみろよ。後ろからずっと、返せ返せって呟きながら、べちゃべちゃとついてくる饅頭どもの音をさぁ! 殺すのは簡単だよ、こんな奴ら。無抵抗に近いんだからな。ぶつかってきても痛くも何ともない。 ナイフとかのこぎりとか物騒な器具がなくても、ただぶん殴れば終わるさ。 でも、ずっとついてくるんだよ。返せ、べちゃ、返せ、べちゃ、返せ、べちゃって、ついてくるんだよぉ! 職場でも家でも風呂でもトイレでも、ずっとついてくるんだよぉ!!! ……ほら、今も聞こえるだろう? 奴らの声が。足音が! べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ べちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せべちゃ返せ ――ゆっくりを虐待している皆さん。 ――くれぐれも、奴らの飾りだけは盗られないよう、お気をつけ下さい。 ――さもなくば、彼のようになりますよ。 この話の骨子は、 316のレスを見て思いつきました。多謝。 でもなんで、こんな話になったんでしょうか……自分でも分からないです。 ところで、 863……本当に、怖くないですか?
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2166.html
(ゆっくりあるいていってね!) どーん、どーん、どーん、どーん。人里離れた静かな山奥に、一際大きく響く太鼓と男の怒声。 ここはゆっくり牧場。食用のゆっくりを繁殖させる為の施設。 牧場主の「歩け!歩けーーー!」の号令の下、ゆっくり達がゆっくりと行進している。 世は空前の甘味ブーム。老若男女、あらゆる人々が珍しい甘味を欲していた。 そんなブームに乗っかってできたのがこのゆっくり牧場。ゆっくりを繁殖させ、加工し、出荷している。 この牧場で生産されるゆっくり菓は、他と違う一手間を加える事により、市場で絶大な人気を博していた。 その手間とは、ゆっくり達を一切ゆっくりさせない事。ゆっくりさせない事によって味に深みが出て、 その辺にいる野生のゆっくりを食べ飽きた、食通達をも唸らせる菓子ができる。 この牧場の主力商品『泣きゆっくり』を作るため、今日もゆっくり達は歩かされるのであった。 「歩け!歩け!止まるな!ゆっくりするな!」 「止まった奴は繁殖部屋行きだ!死ぬまで強制的に生ませ続ける!生む機械だ!」 「死にたくなかったら歩け!歩けえええええ!」 ゆっくり達は行進を続ける。太鼓の音に合わせ、二列縦隊で一周400mのトラックを歩き続ける。 その間隔は正確に一秒につき一歩。ゆっくり達の周りには鞭を持った男達が目を光らせている。 リズムを乱したものや、落伍したものには容赦ない制裁が加えられた。 「ゆぅ・・・もう・・・もういや・・・」 「ゆゆっ!だめだよ!とまったらおしおきされるよ!」 「もういやだあああああああ!れいむはゆっくりしたいのおおおおおお!!!」 一匹のれいむが叫びながら逃げだした。ここのゆっくり達は全て、生まれ落ちてすぐに この行進に加えられる。生まれてから今まで一度もゆっくりなどした事が無い。 しかし、親から受け継いだ餡子に刻まれたゆっくりとしての存在意義、ゆっくりとする事。 死の恐怖で縛られていても本能には逆らえず、しばしばこの様な個体が出てくる。 このれいむの末路も今迄にいた逃亡を企てたものと同じ。見せしめの体罰の後、繁殖部屋送り。 ほどなく職員に捕まえられたれいむはゆっくり達の前に連れてこられる。 ゆっくり達はぴょんぴょんとその歩みを止める事無く、れいむへの虐待を見せつけられる。 「このゆっくりは今、列を抜け出しゆっくりしようとした!」 「いつも言っているはずだ!そういう行為は一切認めていないと!」 「繰り返す!ゆっくりしようとしたものは、無条件で繁殖部屋行きだ!」 ぴょんぴょんと行進を続けるゆっくり達の横で牧場長が怒鳴る。 その手には髪を抜かれ、片目を抉られ、底面に焼きを入れられぐったりとしたれいむの姿が。 ゆっくり達にはどうする事もできない。ただただ、泣きながら行進を続けるだけ。 「ゆぅぅぅ・・・」 「れいむぅ・・・れいむぅぅぅ・・・」 「ゆっくりしたいよぅ・・・」 ゆっくり達の行進は続く。疲れた、お腹すいた、ゆっくりしたい、などと泣きながら歩き続ける。 そんなゆっくり達の周りに、背にタンクを背負った職員達が集まる。食事の時間だ。 食事と言っても野生のゆっくりの様に「むーしゃ、むーしゃ、しあわせ~♪」とできる訳では無い。 職員達はタンクから延びたホースを手に取り、ゆっくり達にシャワーを浴びせる。時間にして十秒ほど。 タンクの中身は成長促進剤と強力な栄養剤。皮から栄養を摂取したゆっくり達は歩き続ける。 十秒チャージ、二時間キープ。このサイクルが出荷されるまで続くのだ。 Sサイズとして出荷されるものは三か月、Mサイズは半年。贈答用のLサイズともなると一年も苦行が続く。 「さあ歩け!歩け!ゆっくりするな!ゆっくりするな!」 「お前達に許されているのは歩く事と泣く事だけだ!」 「ゆえええええん!ゆえええええん!」 「どうじでこんなめにあうのおおおおおお!」 「だれかゆっくりさせてよおおおおお!」 (ゆっくりうんでいってね!) ゆっくりの繁殖部屋。近隣で捕まえたゆっくりや、列から逃げ出したゆっくりが集められている。 身動きも取れない程にギッシリと詰め込まれたゆっくり達。天井からは霧状になった薬品が降っている。 ゆっくり用の媚薬と栄養剤が混ぜられたそれを浴びたゆっくりは、朦朧とした意識の中 ひたすらに隣にいるゆっくりと頬を擦り合わせすっきりし続ける。 「ゆうううう・・・すっきり・・・しよう・・・ねえ・・・」 「すっきりー・・・」 「あああ・・・また・・・すっきりしちゃう・・・」 「まりさぁ・・・すっきり・・・しよう・・・」 「れいむは・・・れいむだよ・・・まりさじゃ・・・ない・・・」 「どうして・・・もう・・・すっきりしたくないのに・・・ゆっくりしたいよ・・・」 「すっきり・・・すっきり・・・すっきり・・・」 やがてゆっくりから蔓が延び小さな赤ゆっくりができると、 職員達が部屋の窓から網と高枝切り鋏を使って慎重に取り出す。 蔓がついたままの赤ゆっくりが運ばれる先は栽培室。 栽培室には赤ゆっくりが付いた蔓が並べられている。蔓の先には液体の入ったビーカー。 その様はまるで水耕栽培の様。蔓を伝って栄養と睡眠薬を吸収した赤ゆっくりは、 行進に耐える大きさに成長するまでこの部屋で眠り続ける。 「ゆっ!ゆっくりしていってね!」 「ゆっぴいいいいいいいい!!!!!」 数日たって十分に成長し、自身の重みで蔓から落ちた赤ゆっくりは、床に落ちた衝撃で目を覚ます。 そこへすかさず職員が針を使って痛みを与え、一瞬たりともゆっくりさせない。 痛みでわんわん泣く赤ゆっくりが次に運ばれて行くのは育児室。 育児室ではこの牧場内でのゆっくりの生活について教育される。 ゆっくりは人間に逆らってはいけない。 ゆっくりは常に歩き続けなければいけない。 ゆっくりはゆっくりしてはいけない。 赤ゆっくり達は職員の振るう鞭に追い立てられながら、この三点の命令を体に刻みこまれる。 スピーカーから大音量で流れ続けるこの命令を、鞭から逃げながら72時間聞き続けた赤ゆっくりは、 晴れて外で行進する仲間達に加えられ、泣きながら歩き続ける事になる。 「さあ、今日からは外でお前の仲間達と一緒に歩き続けるんだ!」 「止まるな!ゆっくりするな!止まったものには死あるのみ!」 「繁殖部屋送りになりたくなかったら歩き続けろ!」 (よるもゆっくりしないでね!) 夜。日は完全に落ち、ゆっくり達が行進するトラックには照明が点けられる。 辺りが真っ暗になってもゆっくり達は休めない。夜勤の職員達がゆっくりを追いたてる。 「ゆぅぅぅ・・・ねむいよぉぉぉ・・・」 「ゆっくりしたい・・・ゆっくりねたいよぅ・・・」 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 「こらああああ!そこ!寝るんじゃない!」 「ゆぅぅぅぅぅぅ・・・」 もし眠ってしまったら、歩みを止めてしまったら、即座に繁殖部屋送り。 ゆっくり達は疲れた体に鞭打って、重い瞼と戦いながら歩き続ける。 そこへ一人の職員がタンクを背負ってやって来る。ただし中身は栄養剤では無い。 「ほら!お前らもっとシャキッとしろ!カラシ入りの水だ!これで目を覚ませ!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!!」 カラシ入りのシャワーを浴びたゆっくり達は悲鳴を上げる。 致死量では無いものの、ゆっくりにとって辛い刺激物は毒。体中に痛みが走る。 目を真っ赤に充血させ、舌をだしたゆっくり達は口々に職員に哀願する。 「いだいよおおおおおお!!!」 「おねがいじまず!ちゃんどあるぐがら、おみずぐださいいいいい!!!」 「ゆっぐりでぎないいいいいいい!!!」 「ようし!丁度いい感じに目が覚めたな!それじゃ、更に目を覚まさせてやる!」 「テンポアップだ!走れ!走れ!」 どん、どん、どん、どん。太鼓の音がペースアップする。それに合わせてゆっくり達が走り出す。 「走れ!走れ!遅れたものは繁殖部屋送りだぞ!」 「死にたくなかったらとっとと走れ!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「まだまだあああああああ!テンポアップだ!全力疾走!」 どどどどどど。太鼓の音が連打に変わる。ゆっくり達は体の痛みも忘れ、泣きながら走り続ける。 「ようし!いいぞ!走れ!走れ!」 「そのまま三周だ!全力で走れ!一番遅かったものはその場でぶっ殺す!」 「走れ!走れえええええええええええ!!!」 「い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 「まだじにだぐないよおおおおお!!!」 「だれがだずげでえええええええ!!!」 ゆっくり達の長い夜はまだ続く・・・ (あめのひでもゆっくりあるいていってね!) 翌日は雨。ゆっくり達は体育館に入れられていた。しかし、当然ゆっくりできる訳では無い。 体育館の床は動く歩道の様になっていて、歩き続けないと壁に押しやられてしまう。 後ろの壁には無数の針。ゆっくり達は死に物狂いで泣きながら歩き続ける。 「ようし、注目!これから映画を見せるぞ!その前にお前達に確認する事がある!」 「おい、お前!お前だ!一番手前のゆっくり!きったねえリボンを付けたお前だ!名は!」 「ゆっ!れいむはきたなくないよ!きれいなゆっくりだよ!」 「なんだとっ!貴様!人間様の言った事に異を唱えるつもりか!」 「ゆゆっ!」 「こいつを連れて行け!繁殖部屋送りだ!」 「ゆううううう!ごめんなさいいいいいいい!」 「うるさいっ!もう遅いわっ!」 「いやあああああああああ!!!」 「おい!そこのお前!くっさい帽子を被ったお前だ!名は何だ!」 「ゆっ!まりさのなまえはまりさだよ!」 「ようし!ではまりさ!貴様らの種族は何だ!答えてみろ!」 「まりさたちはゆっくりだよ!」 「ゆっくりにとっての生きる意味とは何だ!」 「ゆっくりにいちばんだいじなのは、ゆっくりすることだよ!ゆっくりするのがいいゆっくりだよ!」 「ほう!ゆっくりするとはこういう事か!」 牧場長はプロジェクターのスイッチを入れ、スクリーンに映像を映す。映し出されたのは野生のゆっくり。 生まれたばかりの赤ゆっくりに、少し成長した子ゆっくり。れいむとまりさの若いつがい。 皮に張りの無い老いたゆっくりもいる。親子三世代のゆっくりの様だ。 スクリーンに映し出されるのは、ゆっくり家族の実にゆっくりとした生活の様子。 母に甘える子ゆっくり。姉に舐めてもらい、くすぐったそうに笑う赤ゆっくり。 子供達に歌を教える母ゆっくり。その様子を嬉しそうに眺める老ゆっくり。 食事の風景。ゆっくり家族が美味しそうに果物を食べている。 まだ小さい赤ゆっくりには母親が口移しで食べ物を与える。 食後の散歩。母親を先頭に、歌いながら野原を歩く子供達。 蝶やバッタを追いかけて走りまわり、遊びに疲れると老ゆっくりの周りに集まり昔話を聞く。 睡眠の時間。母親を中心に、子供達が体を寄せ合い眠りにつく。 母の温もりを感じながら夢の世界へ。まだ寝たくないと駄々をこねる子に子守唄を歌って聞かせる母。 何もかも自分達とは違う理想的なゆっくり生活。その映像を見たゆっくり達は歩きながら涙を流す。 どうして自分にはお母さんがいないのだろう。家族一緒にゆっくりしたい。 同じゆっくりなのに・・・どうして・・・どうして・・・ 「どうだ!これがお前達の言うゆっくりか!」 「ゆぅぅぅ・・・ゆえええええん!おかあさああああん!」 「まりさもゆっくりしたいよおおおおおおお!!!」 「お前達もゆっくりしたいか!」 「ゆうううう!!!ゆっくりしたいよおおおおおお!!!」 「ようし!ならば聞け!お前達にもゆっくりとした生活を与えてやる!」 「ゆゆっ!」 「ただし、今すぐじゃない!三ヶ月か、半年か、一年か!」 「この牧場で毎日ちゃんと歩き続けたもの、一時もゆっくりしなかったものは後でちゃんとゆっくりさせてやる!」 「ゆーーーーーーーーーっ!!!」 「どうだ!嬉しいか!ゆっくりしたいか!」 「ならば歩け!止まるな!ゆっくりするな!我々に逆らわず歩き続けたものだけゆっくりさせてやる!」 「歩け!止まるな!振り返るな!後れを取るな!列を乱すな!前に進め!」 「お前達はまだゆっくりじゃない。ただの糞饅頭だ!ボロボロの汚いクズだ!」 「ゆっくりになりたいか!ゆっくりしたいか!ゆっくりしたかったら我々に従え!」 「歩け!歩け!止まるな!決して止まるな!ゆっくりするな!」 地獄とも言える様な長くゆっくりできない生活を終えた牧場のゆっくり。 その最期に連れて行かれる先は加工室。そこで彼女達の一生は終わりを告げる。 そこでゆっくりと各種拷問を加えて殺され、生まれてから一切ゆっくりしなかったゆっくりの完成。 後は体を綺麗に拭いて髪型を整え、箱詰めすれば銘菓『泣きゆっくり』のできあがり。 どーん、どーん、どーん、どーん。人里離れた静かな山奥に、一際大きく響く太鼓と男の怒声。 ここはゆっくり牧場。食用のゆっくりを繁殖させる為の施設。 牧場主の「歩け!歩けーーー!」の号令の下、ゆっくり達がゆっくりと行進している。 ゆっくり達は在りもしないバラ色のゆっくり生活を夢見て、今日も泣きながらゆっくり歩き続ける。 end このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1062.html
抜けるような秋晴れの朝だった。 人里の外れにある、広めの平地。遮蔽物の少ない野原。 そこに突如湧きあがるゆっくりの大群。それらの目はおそろしく真剣で。 「「「うらー!!!」」」 まさしく兵士のそれであった。 ススメススメ、目指すは豊の大地。恵みに満ちた新しい領土。 荒れ果て(ゆっくり達が食い荒らしたから)、恵みに乏しく(ゆっくり達が(ry、冷たい風が吹き荒れる(ゆっくり達が木の根っこまで食い荒らしたから) 死んだ大地(下手人、ゆっくり達)を捨てて、豊穣の大地はもう目の前だ。 「ゆっくりすすめ!」 団体を指揮するのは1体のゆっくりまりさ。それの指揮に従ってゆっくり達は新天地を目指す。 あともう少しというところまで来た。ゆっくりれいむは傍らのゆっくりまりさにウキウキと話しかける。 「もうちょっとでゆっくりできるね!」 しかし、すぐ隣にいるはずのまりさからの返事はない。あれ、と思って振り返ると、まりさが尻餅(?)をついているのが見えた。 バカだなあ、と呆れつつまりさの所まで戻るが、どうも様子がおかしい。 ゆっくりまりさの表情が動かない。デフォルトの半笑いの状態でひっくり返っている。 よく見ると顔の中心にポツリと穴が開いている。そして、顔の反対側には大穴があいており、そこからはアンコがジクジクと漏れていた。 これは……弾がまりさを殺した! 「てきしゅー!」 途端に群れ全体に緊張が走る。ピョコピョコ気楽に跳ねていたゆっくり達は姿勢を低くし(ほぼ球体のゆっくりではあるが)、 匍匐前進に切り替える(ほぼ(ry。 耳を澄ませば、自分のすぐ横を風切り音を立てて弾が飛んでいるのがわかる。なんてこった、誘い込まれたか。 時折運の悪いゆっくりが弾に当たってアンコを飛び散らせながら絶命するが、群れ全体としては目標にわずかずつではあるが近づきつつあった。 そんな中、数体で固まって動いていたゆっくりの集団が宙に舞った。地雷を踏んだか。 まず1体のゆっくりれいむが悲鳴を上げる間もなく絶命する。 じめんにたたき付けられた残りのゆっくり達の中にも無事なゆっくりはいない。 「め゛があ゛い゛た゛い゛よ゛ーぉぉぉぉっぉお゛」 爆発で目を潰されたゆっくりがパニックを起こし、傍らのゆっくりを突き飛ばす。 直後にその目が潰れたゆっくりは蜂の巣にされた。 「ぎゃ」 まず1発。ゆっくりの動きが止まる。 「や゛め゛て゛え゛え」 2発、3発。弾が来た方向の反対側に逃げようとする。 潰れた目からアンコをこぼしながら、地面を必死に這う。 「あ……ああん」 4発目で力尽き、後は饅頭の解体作業に移行した。 時折うめき声を上げるが、1発当たるごとに原型は失われ、10発あたる頃には肉の壁にも使えない代物が出来上がった。 一方、突き飛ばされたゆっくりは体の左半分が失われており、既に意識はない。 転がっていった先で別のゆっくりと睨めっこ。デスマスクVSゆっくりれいむ。 「ひゃああああああああああ!!!」 恐慌に陥ったれいむが逃げ出す。 だが、指揮官のゆっくりまりさが行く手を遮る。 「ゆー!ゆー! どいてよ!」 「ゆっくりしね!!!」 どんという音とともに逃げようとしたゆっくりれいむが粉々になる。 ゆっくりまりさ必殺の尻アタックである。れいむの破片が、行進中の(先発隊が匍匐前進に切り替えているのに)ゆっくり達に飛び散る。 ピタリと動きを止めるゆっくり達。指揮官まりさは当然不平を漏らす。 「はいぼくしゅぎしゃはしゅくせいだー! はやくすすめ! ゆっくりしね!」 お前意味分かってるんか? だが、動きを止めたゆっくり達は声に応じない。 全てうつむいたまま何やらぶつぶつとつぶやいている。 「「なんで…」」 「ゆ?」 「「な゛ん゛で゛こ゛ん゛な゛こ゛と゛す゛る゛のおおおお゛おおおおおおおお!!!!」」 一生懸命新しいすみかを手に入れようと、ゆっくり頑張っていたのに、なんで仲間を殺すんだ。 なんで、なんでなんで。壊れた機械みたいに繰り返すゆっくり達が、指揮官まりさにかじりつく。 「いたいよー! やめギョ」 顎が食いちぎられた。さらに1体のゆっくりれいむが指揮官まりさにのしかかる。 ブルブルと痙攣を始めるれいむ。交尾の始まりだ。 なんでと叫ぶのは、今度は指揮官まりさの番だ。なんだってこんな時に。 「りゃめ゛てどおおお! なんでこんなごどずるのほおおおお!!!」 うまくしゃべれない口で必死に叫ぶ指揮官まりさ。だが、交尾は止まらない。 「らめえええ! こしがとまらないおおおおお!!!」 れいむは既に、まりさを襲った理由など頭にないようだ。発情した赤くてトロンとした表情のまま、ピストン運動を続ける。 共食いに遭いながら強姦される指揮官まりさは白目をむき、口から泡を吹きながられいむの動きに合わせて揺れる。 「あ、あああ、あああん!! いっちゃビシャッ! 交尾が最高潮に達し、れいむが果てるその瞬間、れいむの後頭部に弾が命中する。 弾は脳天をかすめるように当たり、ゆっくりれいむの時間は絶頂の瞬間で停止する。 悶絶する指揮官まりさの上で硬直する、恍惚の表情のれいむの死体。 時を同じくして、落ち着きを取り戻した他のゆっくり達が指揮官まりさから伸び始めた茎に気づく。 「あかちゃん?」 「あかちゃんだ! ゆっくりできるよ!!!」 見る間に大きくなる、茎の赤ちゃんゆっくり。それらが目を開く。 「ゆ?」 「おめめをひらいたよ! こんにちは! あかちゃん!」 ちなみに2体の死体はそのままである。 ついさっきまでの惨状の名残を囲んで、喜びに沸くゆっくり達。 「ままー?」 「ままたちだよ! はやくゆっくりしようね!!!」 砲撃、着弾。 その頃、最前線の集団は敵が掘った塹壕にたどり着いていた。 命拾いした、とばかりに塹壕に飛び込んでいく。飛び込んだ勢いで潰れるゆっくり、少数発生。 ふーふーと呼吸を整えるのは1対のゆっくりまりさとゆっくりアリス。 「けがはない? まりさ」 「だいじょうぶだよ! げんきだよ!」 よかったー、とアリス。そんなアリスにまりさが少々照れた様子で声を掛ける。 「このたたかいがおわったら、アリスとかぞくをつくりたいんだ!」 「ほんとう!? ……べ、べつにうれしくなんかないんだからね!!!」 直後に砲弾が直撃。山なりに飛んできたものがアリスを粉々にする。 巻き上げられた土と一緒にまりさに降る、アリスの残骸。 一瞬呆然としたまりさが、憤然と塹壕を飛び出す。 「よくもアリスを!!!」 だが、塹壕を出かかった所で塹壕に引き戻される。 まりさを引き戻したのは、アリスと仲が良かったゆっくり上海と蓬莱。 「ゆー! なにするの!」 「ホライホーライ!」「シャンハーイ!」 まりさを怒鳴りつける2体の様子を、まりさはこう解釈する。 「おちつかないとあぶないもんね! ありがとう!」 だが、上海と蓬莱が振り上げたのは、ギラリと鋭く光るカミソリ。 ……の、刃を持つ安全カミソリ。 「ホーラーイ! (よくもアリスにいらない死亡フラグを立てたな!)」 「シャーンハーイ! (生かしておくべきか、この泥棒猫!)」 上海と蓬莱がまりさをカミソリで殴り始める。 2体は小柄な種であるため、殴られても大して痛くはないのだが、時々カミソリの刃がまりさの皮を削いでいく。 「なんでこんなことするの! ゆっくりできないよ!!」 それでもさほどダメージはないので、まりさは冷静さを失わないでいられた。 冷静に抗議を続けたことがそのまりさの命を奪う。さっさと体格に任せて上海と蓬莱を黙らせれば良かったのだ。 よく開くまりさの口に安全カミソリの頭が突っ込まれる。 「ふぐ!?」 そして掲げられるまりさ。魔女を断罪する十字架のように、カミソリは天高く持ち上げられる。 まりさは磔にされた罪人であると同時に、動かない的であった。 敵陣まで大分近づいていたため、弾の命中率は大分高い。 容赦なくまりさを殺していく弾。 口がふさがっているまりさは「なんで」と目で問いかけるだけ。涙と涎で上海と蓬莱を濡らしながら絶命した。 「シャンハーイ」 満足げにため息を吐いた2体のゆっくりは、何気なく、まったく不用心に塹壕を飛び出す。 当然、10秒と持たずにバラバラになる。だが2体は穏やかな表情で逝った。あの世で大好きなアリスとゆっくりできる、とでもいいたげに。 だが残されたゆっくり達はそんなこと知ったことではない。3体も無駄に死んだ、このままでは自分達もゆっくりできなくなる。 ではどうしよう。本人達が気づかない間にだいぶ混乱していたゆっくり達は、各々勝手にゆっくりし始める。 眠り始める個体。眠ってる個体に交尾を試みる個体。その個体を食べ始める個体。無意味に飛び跳ねて蜂の巣になる個体。 塹壕に時折飛び込んでくる砲弾で吹き飛ぶ仲間達には目もくれない。 硬直する戦況を打開すべく、最後方にゆっくりパチュリー達とそれらが作った武器がお目見えする。 でかいパチンコである。玉入れの方ではない、スリングショットの方だ。 装填された弾はゆっくりみょん。頭に槍のつもりだろうか、木の枝をくくりつけている。 これなら敵陣に直接攻撃が可能である。 「おおおおおちつこうよ、やめてー」 やめてくれと懇願するみょん。だがパチェの耳には届かない。彼女(?)の灰色の白あんがはじき出す答えはただ一つ。 ゆっくりみょんは半分霊体だから軽い。遠くまで届きそうだ。 みょーんと発射される第一波。だが、ゴムの引きが甘く、発射されたみょんは眼前のパチェに突き刺さる。 「むきゅーん」 「ちちちっちんっぽー!」 スコンと気の抜ける音を立てて枝がパチェに突き刺さり、急所に当たった訳でもないのに昇天するパチェ。 やっちまったと震えるみょん。そのみょんを他のゆっくり達がもう一度パチンコに装填する。 同じ失敗を何度か繰り返した後、ようやく最前線にみょんが飛来する。 そう、最前線に。最前線の塹壕の中に。 塹壕の中でゆっくり子育てを始めていたゆっくりは串刺しになり、弾に使われたみょんはえらいことになったと泣き出す。 「むきゅむきゅーん、こうりょくしゃかくにん、つづけー! ゲッホゴッホ!」 興奮のしすぎで発作を起こしたパチェが吐血ならぬ吐餡をして気絶する。 次から次へと塹壕に飛来するみょん。終いには衝撃で塹壕の壁が崩れ始める。 「ゆー!? ゆー!?」 「わからないよね! ゆっくりしたいよね!」 「おか゛あ゛ああさ゛ああ゛んん゛……」 生き埋めになるゆっくり達。 どうも様子がおかしいと後方が気づいたのは、みょんを全部発射した後だった。 戦局打開の第ニ策目は戦車の投入である。 ゆっくりさくやに緑色をした怪獣の着ぐるみのような装甲【ぱーふぇくとめいど】を装備させたゆっくり戦車。 主砲には0.1口径20mmナイフ砲【さつじんどーる】、さらに対ゆっくり散弾砲【えたーなるみーく】を採用した、 ゆっくりさくや-III式戦車、通称『さくやさん』である。 ノソノソと登場したさくやさんは敵弾をものともせず前進を開始する。当然、下敷きになった味方もものともしない。 自分の下で断末魔の悲鳴は聞こえるが、さくやさんは急には止まれない。 ぶちまけられた餡子が邪魔だが、さくやさんはこの程度では止まらない。 「おーるはいる、おぜうさまー!」 「「「おーるはいる、おぜうさまー!!!」」」 さらに航空戦力も投入される。 ゆっくりれみりゃの大群が、高々度からの爆撃を開始する。爆撃範囲は味方最後方から中盤にかけて。 「はやくやめグシャ 「むギュー 爆撃成功、爆撃成功。岩石投下による被害は甚大。味方勢力のさらなる減少を確認……あれ? そもそもの作戦内容を思い出せないれみりゃは、頭から?マークを生やしたまま敵陣上空に到達する。 途端に、対空散弾による迎撃が開始される。翼にダメージを負い、1体また1体と撃墜され、地面と激突するれみりゃ。 だが、運の良いれみりゃ、いち早く逃げ始めたれみりゃが他のゆっくりの上に軟着陸する。下で悲鳴が聞こえたが、気にしない。 餡子で滑って転んだれみりゃが泣き始める。 「びええええ! さ゛く゛やああぁぁぁぁぁあ゛あ゛あ゛!!!」 「おぜうさま! おぜうさま!」 泣き声を聞きつけたさくやさんがノソノソと駆けつける。だが言ったはずだ、さくやさんは急には止まれない。 ぶちっ。 足の先から順に、さくやさんに挽き潰されていくれみりゃ。 「ぎゃああああああ!!! いだいよー! やめてさ゛くやあ゛あ゛あああ゛あああ!!!」 飛び散る肉餡。れみりゃは必死にさくやさんから逃げようとするが、下敷きになった胴体が邪魔で全然動けない。 手がむなしく地面を引っ掻く。 「ああ、おぜうさま! ああ、おぜうさま!」 ノソノソとミンチが出来上がっていく。胴体が潰され切る頃にはれみりゃには悲鳴を上げる余力もなく、 ただ、ぜーはーと荒い息をするしか無かった。そして、頭部も下敷きになる。 「さ……ぐ……や……ぁぁぁ」 ゴリ。 「お゛ぜう゛さ゛ま゛あ゛あああ゛ああ!!! なぜか「止まらなかった」さくやさんが慟哭を上げる。上げて、上げて、上げながら【えたーなるみーく】の散弾をばらまきj始める。 混迷極める戦局を打開する最終手段として、空挺戦車ちぇん式、通称『ちぇんしゃ』の投入が決定した。 輸送はゆっくりフラン4体で1体のちぇんしゃを運ぶ形式になる。 勿論、落下傘などない。 「わかるよねー? むちゃだよねー!?」 「「「「ゆっくりおちろ!!!」」」」 ちぇんしゃの残骸と巻き込まれたゆっくりの死体だけが量産されていく。 えらいめにあった、なんてこった。 その日ののうかりんは間違いなく厄日だった。 いつもどおり畑にきた。収穫間際の作物が野良ゆっくりに荒らされないように柵の点検をしようと思っていた。 そんなのうかりんが目にしたのは、雲霞のごとき野良ゆっくりの大群。 追い払おうと足下の土を掴んで思いっきり投げつけたが、まるで怯まない。 ちなみに、のうかりんは名称の元となった風見幽香に比類する膂力を持っていることを併記しておく。 怯まないどころか、畑の脇にある用水路の中にまで入り込まれた。 驚いて飛び出すかと思って石を投げ込んでみたが、あまり効果はなかった。 それどころか、なんか道具のようなものを持ち出したりもし始めた。 厄日って騒ぎではない。天災だ、これは。 「ああ、ゆっくりれみりゃまできたず! どうすっか!」 とりあえず土を投げてみる。おお、落とせる、落とせる。 しかしなんて数だ。休耕中の畑がゆっくりの残骸で一杯になっているではないか。 ……肥料になるかな。 上空から惨劇の様子を眺める人影2つ。 「……何がしたかったんですか? パチュリー様」 「ゆっくりの大量錬成法の実施検討と、……ゆっくりの統制可能性の検討」 「失敗、ですよね?」 「……大量錬成法の実施検討は成功。……ゆっくりがある程度道具を使えることも分かった」 「はあ、そうなんですか。ところで、その大量錬成法の名前ってあるんですか?」 「……ゆ、……。……ゆっくりコンフリクト」
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/844.html
とある虐待お兄さんが死んだ。 ゆっくりに殺される、などという理不尽な理由でではない。それでは虐待話にならないからだ。 ある日、里近くの集落に住む虐待お兄さんの家に、隣に住む男が尋ねてきた。 しかし男が窓越しに見たものは、部屋の中央に倒れている虐待お兄さんの姿。 男は直ぐさま窓を開けて中に入る。だが、虐待お兄さんは既に事切れていた。 何故こんな事になったのか?男は混乱しながらも状況を確認しようとした。 壁は透明な箱で全面埋め尽くされ、閉じ込められたゆっくりたちが腹を空かせて泣いていた。 大量の餡子と皮が地層を成す程に床を覆っていて、その上にはゆっくりの死骸が百以上も散乱している。 どのゆっくりも、口にはその子供達と思しき潰れた子ゆっくりの死骸が幾つも詰め込まれていた。 その中心に虐待お兄さんは倒れていた。 常人には理解不能なシチュエーションだったが、虐待お兄さんをよく知る隣人はなんとか状況を理解できた。 これはゆっくりに強制的に我が子を喰らわせるスタンダードな虐待だろう。 だがこれだけの数のゆっくりを虐待するのは、相当な時間が掛かると素人でも分かる。 虐待お兄さんは常日頃、「ゆっくりをただ潰すだけでは殺害でしかない。仮定を楽しむのが真の虐道」と語っていた。 餡子は腐っておらず一様に新鮮である。これは不休不眠で一気にやったと見なして良い。 虐待お兄さんの死因は、おそらくは体力の限界を超えた過労死、いや虐待死(自分が)。 (無茶しやがって…) 男は、改めて虐待お兄さんを眺め、そして亡骸の右手が何かを指し示している事に気付いた。 傍に歩み寄った男の目に入ったものは、ダイイング・メッセージであった。 餡子の層に書かれていたのは『もっと虐待したかったよ!』の一文。 男の目から涙が零れた。 「彼は死ぬまで虐待お兄さんでした!」 天を仰いで叫ぶ男の姿を、箱の中のゆっくりたちが怯えた目で見つめていた。 虐待お兄さんの死はその日のうちに集落中に知れ渡った。 虐待お兄さんは速やかに集会所の一室に安置され、住人達は隣室で会合を開いた。 虐待お兄さんは家族もおらず独り暮らしである。集落全体で葬式を執り行う事が即座に決定された。 元々住民同士の結束が強い集落ではあったが、この一件においては皆我先にと協力を申し出た。 集落は森の傍にあり、ほぼ全戸が里へ食料を供給する農家である。 当然の帰結として集落にとってゆっくりは最大の害獣である。 そのゆっくりを、頼まれてもいないのに積極的・情熱的に駆除する虐待お兄さんは集落にとって有為な存在であった。 虐待お兄さんは誠心誠意で弔われねばならない。それが今までの貢献に報いる、虐待お兄さんへの手向けとなるだろう。 皆の思いは一致していた。 そして二日後、集落総出に里からの参加者も加えて、虐待お兄さんの葬式が営まれた。 今回の葬式が普段と異なるのは、参列者が皆、ゆっくりを連れている事。 前日のうちに住人が森から掻き集めてきたゆっくりである。 ゆっくりたちは泣き疲れてぐったりしていた。 受付を済ますと参列者は式場に向かった。 集会所の、集落でも一番の大部屋に入ると、奥には祭壇が作られてあった。 祭壇の上には虐待お兄さんの収まった棺。参列者はその周りにゆっくりを供えていった。 どのゆっくりも底部を焼かれ、歩行能力を奪われている。 参列者が増えるにつれ、ゆっくりはまるで華のように祭壇を覆っていった。 参列者が全員集まったところで、里から呼び寄せた僧侶がやってきて、祭壇の前に座った。 祭壇を埋め尽くすゆっくりたちは、これから何が起こるのかと不安の表情でいる。 祭壇前の、上面が鉄板の小机に、ゆっくりれいむの一家が鎮座していた。 それは死んだ虐待お兄さんの透明な箱に収められていった、最近最も大きな被害を集落に与えたゆっくり一家だった。 一家は柔和な顔をした僧侶に救いの声を上げる。 「「「ゆっくり助けてね!」」」 僧侶はそれを完璧に無視した。この僧侶の救済対象にゆっくりは含まれていない。 小机左右に配置された二匹の子ゆっくり、長女れいむと次女まりさの頭には蝋燭が刺さり、火立と化している。 僧侶はそれに線香を差し出し火を付けた。じりじりと線香が焼け、溶けた蝋が下に落ちる。 「あつい!あついよ!助けてよ!」 「ゆっくりやめてね!子どもにひどいことしないでね!ゆっ!?」 頭部を切り開かれ、線香立となっていた親れいむに線香が突き立てられた。 「ゆっ?ゆっ!?ゆっ!!」 次々と刺さる線香の苦痛に身を捩る親れいむ。だが底辺を焼かれたゆっくりはその場で苦しむしか出来ない。 僧侶の右側に置かれた親まりさが叫ぶ。 「もうやめてね!まりさの赤ちゃんどこへやったの!」 僧侶は黙って懐から数珠を取り出した。 それは赤ゆっくりを文字通りの数珠つなぎにしたものだった。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!ま゛り゛さ゛の゛あ゛か゛ち゛ゃん゛か゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 数珠のゆっくりたちは、小さい体に糸を突き通され虚ろな表情をしていた。 それが僧侶の手の中で掻き回される都度、「ゆっ!ゆっ!」と痙攣する。 参列者のにも数珠を取り出すものがいた。それを見て棺を覆うゆっくりの中に叫びを上げるものがいる。 己が赤子の成れのはてを見て悲嘆にくれているのだろう。 「ゆーん!」 僧侶はおりんを打ち鳴らす。それは硬化剤で固めた帽子を、逆さまに頭に突き刺された三女まりさだった。 「ゆっ!ゆっ!ゆっゆっゆっゆっ!」 僧侶は親まりさを打ち鳴らす。親まりさは逆さまにした帽子の上に乗せられ、頭を硬化剤で固められ木魚となっていた。 「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛え゛ま゛り゛さ゛を゛た゛た゛か゛な゛い゛て゛え゛え゛え゛え゛え゛!ゆっ!」 奉請十方如来入道場散華樂 「ゆっ!」 奉請釈迦如来入道場散華樂 「ゆっ!ゆっ!」 奉請弥陀如来入道場散華樂 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 奉請観音勢至諸大菩薩入道場散華樂 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 「ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆーん!」 「「あ゛つ゛い゛い゛い゛い゛い゛!あ゛つ゛い゛い゛い゛い゛い゛!」」 僧侶はひたすらおりんと木魚を打ち鳴らし読経する。 経の合間に線香を継ぎ足される線香立は段々虚ろな顔になり、蝋燭が短くなった火立はただ絶叫する。 参列者は厳粛な気持ちで故人の冥福を祈っていた。 読経は続く。 衆生無辺誓願度煩悩無辺誓願断 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 法門無尽誓願知無上菩提誓願証 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!」 自他法界同利益共生極楽成仏道 「ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆっ!ゆぶっ!」 「ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆーん!ゆぶーん!」 読経を終えると、僧侶は全力で木魚とおりんを叩き潰した。瀕死の状態でゆーゆーと唸るだけの二匹。 「ま゛り゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 「「「あ゛か゛ち゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん!」」」 正気に戻った線香立と火立と数珠が叫ぶ。 僧侶は大喝すると数珠を引き千切り、線香立に投げ込んだ。 「れ゛い゛む゛の゛あ゛か゛ち゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!」 次いで蝋燭立てと砕け散ったおりんも線香立てに入れ、木魚を傍によせると上から油を掛けた。 「「「も゛っ゛と゛ゆ゛っ゛く゛り゛し゛た゛か゛っ゛た゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」」」 炎の中断末魔の叫びを上げ、ゆっくり一家は全滅した。火は全てを浄化する。 燃え盛る炎を前に僧侶は合掌した。眼前のゆっくりにではなく霊前に捧げた合掌である。 肩で息をし汗にまみれた僧侶の顔は達成感に充ち満ちていた。 鎮火され清められた小机に、新たなゆっくり一家が運ばれてきた。先程の惨状にガタガタと震えている。 「おじいさん!みょんはなにも悪いことしてないよ!ゆっくりはなしてね!」 「わからないよ!わからないよ!」 僧侶は壇上の小刀を取り上げると、親みょんと親ちぇんの頭部を横から綺麗に切り取った。 「み゛ょ゛ん゛っ゛!?」 「わ゛か゛ら゛っ゛!?」 僧侶は子供も全員を同じようにした後、親の餡子を少し取り捨て、中に油を染み込ませ火を付けた。 「み゛ょ゛お゛お゛お゛お゛お゛っ゛!?みょっみょっみょっみょっ…」 「わかっわかっわかっわかっ…」 「お゛か゛あ゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!ゆ゛っ゛!?」 僧侶は子ゆっくりの餡子を掴み、二体の香炉と化した親ゆっくりの頭に散らした。 満足げに頷くと立ち上がって、参列者に焼香を促す。 「ゆっゆっゆっゆっゆっ。」 次々に餡子を取られて行く子ゆっくりは白目を剥いて痙攣するばかりである。 親ゆっくりの二匹は子供達を、炎の熱さに苦しみながら「ゆふーゆふー」と見つめている。 焼香が終わる頃には子供達は全匹絶命していた。僧侶は残骸を香炉に載せると、やはり油を掛けた。 「わ゛か゛ら゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!?」 「な゛に゛か゛し゛た゛か゛っ゛た゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛!?」 二匹は炎の中で崇高な生涯を閉じた。 役目を終えた僧侶が退席すると出棺の準備が始まった。 棺を降ろし、皆涙ながらに仏との最後の対面をする。 「「「ここはゆっくりできないよ!ゆっくり出してね!」」」 棺の中にはゆっくりが敷き詰められ呻いていた。それは透明な箱に入っていたゆっくりたちである。 虐待し損ねたゆっくりを一緒に送り、故人があの世で虐待出来るようにとの心遣いである。 さらに参列者は棺の中へ、次々とゆっくりを足していった。 「「「おもいよ!ゆっくりとってね!」」」 棺は仏の顔以外を除いてゆっくりで敷き詰められ、蓋が閉じられた。 「さいきょ!?さいきょおーっ!?」 「くろまっ!くろまくーっ!」 凍らせたゆっくりちるのとゆっくりれてぃを用いて釘打ちがなされた。 釘を二発打つ度にちるのもれてぃも砕け散ったが、直ぐさま代えが用意された。 併せて五十匹程砕けたところで棺は完全に閉じられた。 「「「うっうーっ!うあうあ!」」」 別室に閉じ込められていた沢山のれみりゃが連れられてきた。 それを見て祭壇のゆっくりが悲鳴を上げる。 「うー?うーうー♪たーべちゃうぞー!」 れみりゃたちはゆっくりを見ると喜び勇んで獲物に飛び掛かろうとした。 参列者はれみりゃに蹴りを加える。 「うー!いだいー!」 転んで泣き叫ぶれみりゃだが、髪を掴まれ引き起こされた。掴んだ者がれみりゃに何事か語りかける。 「うー!うー!」 ぶんぶんと首を振るれみりゃたちは、別の人間が自分の子供を抱えてやってくると顔を強張らせた。参列者はれみりゃたちに何か囁く。 「いやだー!いやだー!」 れみりゃは泣きながら棺の周りに集まり、持ち上げようとする。 「うー!」 重いという意思表示なのか、首を振るれみりゃたち。 「うぁー!」 男が一匹の子れみりゃを握りつぶした。たちまち餡を吐き出して絶命する。 「あ゛あ゛ー!れみりゃのあかちゃんがー!」 男は駆け寄ろうとする母れみりゃの足を払う。転がったそれに耳打ちする。 「は゛い゛ー!や゛り゛ま゛す゛ー!」 れみりゃたちは必死になって棺を抱え、外に向かって運び始めた。 祭壇のゆっくりたちは天敵がいなくなって安堵の表情になる。 参列者達は各々、そのゆっくりを抱えていった。 長い葬列を見詰める二つの人影があった。暇潰しに見に来たものの、部外者の遠慮からか遠巻きに眺めているだけだ。 時折一人が列に近付こうとし、別の一人に押し止められている様に見えた。 葬列は粛々と歩んでいる。 先頭を進むのは棺と、棺を運ぶれみりゃ、周りを囲む男達。その後にゆっくりを抱えた参列者達が続いた。 「もういやだー!ぷりん食べるー!さくやー!」 疲れ切って道に座り込んだれみりゃは、直ぐに子供を潰された。泣き叫びながらもあわてて棺を持ち直す。 子を失っても言う事を聞かないれみりゃは頭を潰され息絶えた。 れみりゃの抜けた穴は新たなれみりゃによって補われ、棺は無事に目的地に辿り着いた。 そこは集落の外れにある、小さな丘だった。 既に準備は出来ており、一方を除いて方形に木が組まれてあった。 れみりゃが抱えた棺を納めると、直ぐに木材で塞がれた。 「「「!せ゛ま゛い゛ー!た゛し゛て゛ー!さ゛く゛や゛ー!」」」 木材に閉じ込められたれみりゃが口々に叫ぶ中、皆は目を閉じ、故人に最後の別れを告げた。 数人の男がゆっくりと木材に油を掛け回し、最後に代表の隣人が点火した。 「「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛つ゛い゛ー!あ゛つ゛い゛ー!あ゛つ゛い゛ー!あ゛つ゛い゛ー!あ゛つ゛い゛ー!」」」 れみりゃたちの絶叫が響く中、参列者は皆等しく涙を流していた。言うまでもなく虐待お兄さんに思いを馳せているのである。 手の中でガタガタ震えていた一匹のゆっくりれいむが声を上げた。 「ゆっくりはなしてね!ここはゆっくり出来ないよ!もうおうち帰る!」 即座にれいむは炎の中に投げ込まれた。 「ゆっ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛つ゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 それを切っ掛けに、参列者は抱えたゆっくりを尽く火中に投じていった。 「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛え゛!」 「ゆ゛っ゛く゛り゛て゛き゛な゛い゛ん゛た゛せ゛え゛え゛え゛え゛え゛!」 「ま゛り゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛さ゛い゛こ゛に゛ひ゛と゛つ゛に゛な゛ろ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 「む゛き゛ゅ゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」 「さ゛く゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 「お゛せ゛う゛さ゛ま゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 「し゛ゃ゛お゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」 「こ゛ほ゛ね゛え゛え゛え゛え゛え゛!」 「ち゛ん゛ほ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 「そ゛う゛な゛の゛か゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 「さ゛い゛き゛ょ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 「く゛ろ゛ま゛く゛う゛う゛う゛う゛う゛!」 「す゛き゛ま゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 「て゛ん゛こ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 「わ゛か゛ら゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!」 「ち゛ん゛ち゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」 「あ゛つ゛い゛さ゛す゛か゛ほ゛の゛お゛あ゛つ゛い゛い゛い゛い゛い゛!」 「き゛も゛ち゛い゛い゛い゛い゛い゛!」 テンションの上がってきた参列者は次々にゆっくりを投げ込んでゆく。 手持ちのゆっくりを投げると、皆は列後方に付いてきた数台の大八車に我先にと群がり、積み上げられたゆっくりを掴んでは駆け戻っていった。 その顔はまるで虐待お兄さんが乗り移ったかのよう。 ゆっくりれいむもゆっくりまりさも、その他全ての種が炎に包まれた。 ゆっくりたちの絶叫の中、参列者は思い思いに読経を始めた。 虐待お兄さんの霊が慰められるように。あの世でもゆっくり虐待出来るように。 騒霊の大合葬もかくやと思われる程の読経は、遠く里にまで響いたという。 その有様を遠巻きに眺めていた二人。そのうち隣に向けて日傘を掲げていた一人が地に倒れ伏した。 れみりゃたちが焼かれる光景に耐えきれず気を失ったのである。 レミリアは、倒れた咲夜にも、体を焼く日差しにも気付かず、「人間って怖い」とガタガタ震えていた。 By GTO このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1793.html
ゆっくり茸狩り 初SSの為読みにくいかもしれませんが、生暖かい目で見てやってください。 幻想卿にも秋がきた。この季節になると、全ての生き物は冬に向けての準備をする。 ゆっくり達も例外では無く、冬に備えて準備をする。 巣に越冬用の餌を溜め込むのはもちろんの事、ゆっくり自身も栄養分を溜め込む。 つまりこの時期のゆっくりは年間を通して一番栄養価が高く、その為に捕食される事も少なくない。 この栄養価の高い時期限定の秋の味覚がある。それを巷ではゆっくり茸と言う。 これは秋にゆっくりに生えてくる茸というモノではない。 ぶっちゃけてしまえばゆっくりアリスのぺにぺにである。 秋のゆっくりアリスも他のゆっくり同様に冬支度を行う。 しかし他のゆっくりと違う点は、すっきり貯めを行う点である。 冬になってしまえば春までは巣の中で篭っていなければならなくなり、その間は満足にすっきり出来ない為に 秋に思う存分すっきりしまくろうとする。その為秋のゆっくりアリスのぺにぺには、非常にしっかりしている。 ゆっくり茸は、心地よい歯ざわりと、上品な甘さで非常に美味なのだ。 ゆっくり茸を採集する為の道具だが、まず用意するものとしては、ボイスレコーダーと適当な袋があれば取りあえずは十分である。 がっつり採集したいのであれば、ゆっくりまりさを3~5匹程度持って行くと良い。 次に採集方法なのだが、まずはゆっくりアリスが多い山に行く。 その後ゆっくりの巣穴を発見したら、ボイスレコーダーを使用する。 このボイスレコーダーには、ゆっくりまりさのすっきり真っ最中の喘ぎ声を入れておく。 大音量で再生していれば、いつのまにか発情したゆっくりアリスが集まってくる。 既に臨戦態勢のゆっくりアリスばかりなので、少量だけ採集するのであれば適当に捕まえて採集すれば良いが、 ここでは大量に採集するやり方を行ってみる。まずはゆっくりアリス達に 「今日は素晴らしく都会派の君達の為にまりさを連れて来てあげたよ~。存分にすっきり!!していってね!」 とでも言ってまりさを群れに放り投げる。 そうすると当然アリス達はまりさに襲い掛かり集団ですっきりしだす。 数十匹もアリスがいる為、当然順番待ちの様になる。そこを狙って収穫を行う。 全てのアリスがまりさに気を取られている為、他のアリスまで気が回らないのだ。適当に捕まえて 「君のぺにぺには凄く立派だねぇ。ゆっくりの中で1番だよ!!」 と煽る。そうすると 「そ、それはそうでしょ!ありすはとかいはだからぺにぺにもとかいてきなのよ!!」 と良い気になる。 そのスキに根元からぺにぺにをねじ切る。一瞬の事にきょとんとするアリスだが次の瞬間 「あ゛ぁぁぁ゛~~~あ゛り゛ずの゛べに゛べに゛がぁああああ゛~!!!!!」 等の叫び声を上げる。 しかし周りはまりさに夢中の為気付かないので、もっと騒がれる前に投げ捨てておく。 ぺにぺにを褒める他には 「君達がすっきり出来なくて可愛そうだから、君達の順番になるまでお兄さんがすっきりさせてあげるよ!」 と言ってぺにぺにに触れる口実を作るのも良いだろう。 この様な感じで繰り返して行けば、あっと言う間に収穫が終わる。 一通り収穫を終えると、ぺにぺにが無くなり気絶したアリスと、集団すっきりにより蔦だらけになったまりさが残るが それらは潰すなり食べるなり殺すなりすれば良いだろう。 ゆっくり茸狩りは、ゆっくりの大量発生も抑えられるし、ゆっくり茸も美味しいし、ストレスの解消にもなるので、 みなさんも参加してみてはどうでしょう? ゆっくりを相手する自信が無いという方がいらっしゃる場合は、近所の鬼意さんに相談してみましょう!! きっと親身になって相談に乗ってくれるはずです! 読んでくれてありがとうございました! なんかぐだぐだになってますが精進して行きます。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/2158.html
※ヤンデレに対して不快を感じる方 ※ゆっくりを野生動物として扱われるのを不快に感じる方 ※捕食種設定を不快に感じる方 ※ゆっくりの戦闘シーンを不快に感じる方 ※酷い目に遭ってしまうゆっくりがいるのを不快に感じる方 ※素晴らしい小説を求めている方 は、この小説に合いません。 申し訳ありませんが、ゆっくりお引き返しください。 それでも良ければどうぞ (注)今回は時系列が分かりにくくなっている場面があります。 同じセリフが2度出ているところがありますが、その場面は同じ場面(時間)だということです。 同じセリフを違う場面で言っているということはありません。 ミリィは夢を見ていた。 紅魔館にいる胴なしだった頃の自分。 そして自分の隣にいる同じく胴なしのまんまぁ。 咲夜は、まんまぁは事情があって遠いところに行ってしまったと言っていた。 何故自分だけを置いていってしまったのか。 いつ帰って来てくれるのか。 だが、今はそんなことはどうでもいい。 今は夢の中のまんまぁと一緒にいたい。 まんまぁに甘えたい。 まんまぁとお話がしたい。 まんまぁとあまあまを食べたい。 まんまぁとゆっくりしたい。 夢の中のミリィのまんまぁはいつも満足そうに笑っていた。 「ふ、ふりゃんだ~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!」 「…うぁ?」 その声でミリィは夢から覚めた。 ミリィのゆっくり冒険記 第四話 「うぁ?」 ミリィは上半身を起こし、ふくよかな手で目をこすりながら辺りを見渡す。 「う~?」 自分と一緒にゆっくり寝ていたはずの子まりさがいない。 その時 ぐるるるぅぅぅぅぅぅぅぅ 発信源はやはりミリィのお腹だ。 お腹も空いたミリィは、御飯集めも兼ねて子まりさを探そうと立ち上がった。 昨日、まりさが眠った後、子まりさを抱いたまま御飯探しを始めた。 しかし、ミリィが食べられそうな御飯はなかなか見つからなかった。 それは当然だろう。ミリィにとって、外で食べられる御飯というのは決して多くはない。 咲夜のあまあまなお菓子しか食べたことがないミリィは、すっかり舌が肥えてしまっていたからだ。 野生のれみりゃ種ならばゆっくりを捕食するのだが、ミリィはそんなものを食べたいとは全く思わなかった。 雑草や虫などは食べるかどうかという発想すらなかった。 なかなか食べられそうな物が見つからず、空腹も限界に達しようかという時に、この界隈を見つけたのである。 この界隈はミリィでも食べられるあまあまな木の実や花の蜜が豊富にあった。 ほとんど外に出たことがないミリィにとってはどれも未知の物だった。 しかし、背に腹は代えられぬと思いきって木の実に齧りついたところ「しあわせ~!!!」と思わず叫ぶくらいあまあまだった。 勿論、普段食べている咲夜の料理には到底及ばないものであったが。 空腹のミリィにとって、ここは楽園のように思えた。 ついでにゆっくりさくやがいてくれれば最高だったのだが、それはさすがに贅沢というものであった。 あまあまな木の実をたくさん食べたことでとてもゆっくり出来たので、昨日のミリィはとてもゆっくり眠ることが出来たのであった。 時間にして1分程歩いていると、昨日も獲った木の実がある木までやってきた。 「うっう~♪」 木に生えている木の実を食べようと翼をはためかせ、飛翔する。 目的の木の実を獲り、木の枝に座って手を合わせて 「いただきま~す♪」 と言って木の実に豪快にかじりつく。 その味はとても美味ではあったが、二口目がかじられることはなかった。 ミリィは木の枝の上から見てしまったからだ。 自分が昨日連れてきた子まりさが、ふらんによっていたぶられている場面を。 このままじゃいけない、そう思ったと同時にミリィは叫びながらふらんに向かって突進していた。 「だめぇ~~~~~~!!!!!」 ふらんは一瞬驚いた。 ピンク色の物体が自分に向かって突進してくるからだ。 だが、そのピンク色の物体の速度は速くなかったので、その突進を冷静に回避し、逆にその物体に上から体当たりを仕掛けた。 「ふぎゃっ!!!」 そのピンク色の物体は、自分が先ほどまでいたぶっていた子まりさの隣に墜落した。 ふらんは一瞬怒りの表情を浮かべた。 自分が何よりも楽しい獲物をいたぶっている時間を乱入者に邪魔されたからだ。 しかし、物体が何かを確認した時、狂ったような歓喜の表情を浮かべた。 その丸々とした物体がふらん種の姉妹種に当たるれみりゃ種だったからだ。 ふらん種は獲物をいたぶることでゆっくり出来るという性質を持っているが、その獲物がれみりゃ種だった時は、その快感は他のものとは比べようもつかなかった。 では、ふらんはれみりゃを使ってどのようにゆっくりするのか。 仮に野生のゆっくりれみりゃとゆっくりふらんが戦ったとする。 もし野生のれみりゃが勝つことになれば、まず間違いなくふらんはれみりゃの食物と化すだろう。 何故なら、ふらんの中身はあま~い餡子なのだから。 甘味を求める捕食種にとって、最高の御馳走となる。 逆に野生のゆっくりふらんが勝ったらどうなるのか。 ゆっくりふらんも主食は甘味である。 しかし、れみりゃの中身は肉だ。 ふらんの食べ物とはなりえない。 では、ふらんはれみりゃをどうするのか。 それは… れみりゃを…『飼う』のだ。 ふらんは高所に自身の住居を置く。 その住居までれみりゃをお持ち帰りするのだ。 れみりゃをお持ち帰りしたふらんが最初に必ずやることは、れみりゃの羽を千切ることだ。 羽を千切られたれみりゃは、ふらんの巣から逃げ出せなくなってしまう。 そうして動けないれみりゃを、ふらんは死ぬまで飼い続ける。 時には一緒にあまあまを食べてゆっくりし、時にはれみりゃを攻撃してその泣き顔を見てゆっくりする。 特に、あの丸々とした大きな下ぶくれ顔に他の饅頭より手応えのある肉質、そして汚れを知らないような笑顔を壊す瞬間がふらんにとって非常にゆっくり出来るものだった。 しかし、そのような扱いをされたれみりゃには絶大な負担が生じる。 肉体的にも、精神的にもだ。 そのような行為が多くのふらんによって為された結果、れみりゃ種の個体数の減少にも繋がったのだ。 このふらんもその例外ではなく、歓喜の表情を浮かべながら震えている。 「おにぇえしゃま!おにぇえしゃま!おにぇえしゃま!あしょぼ!あしょぼ!ふりゃんとあしょんでぇぇぇぇ!!!」 あまりの興奮のせいか舌が回っていない。 狂ったような歓喜の表情を浮かべたままれみりゃに体当たりを仕掛けた。 「ふぎゃっ!!!」 ミリィは背中とお腹が痛かった。 ふらんに突進をかけたものの逆にふらんの体当たりが背中に直撃し、お腹から地面に墜落してしまったからである。 「う~…いたいいたいなのぉ…」 しかし、墜落したおかげで地面で怯えている子まりさの近くまで来ることが出来た。 子まりさは 「ゆっくりやめるんだぜ…ゆっくりやめるんだぜ…」 と目を瞑ったまま震えていた。 ミリィは地面にうつ伏せの状態のまま子まりさを片手に持って状態を確認する。 見たところ、傷だらけではあるが餡子は出ていなかった。 ミリィは安心した様子で子まりさを両手で包みこみ、優しく声を掛ける。 「もうだいじょ~ぶだぞぉ♪」 その屈託のない笑顔で子まりさが安心できるように頭をなでてやる。 この子まりさにはゆっくりしてもらいたかったから。 しかし… 「おにぇえしゃま!おにぇえしゃま!おにぇえしゃま!あしょぼ!あしょぼ!ふりゃんとあしょんでぇぇぇぇ!!!」 という声が聞こえたと同時に、ミリィの背中にまたもや衝撃が走った。 「ぶへぇっ!」 胴なしふらんの全身を使った体当たりをまともに食らったのだ。 ミリィはあまりの痛みに泣き出しそうになってしまう。 しかし、ミリィはそのことより手の中の子まりさのことが心配だった。 子まりさが安心できるように、片手で撫でながら優しげに声をかけた。 「もうだいじょ~ぶだぞぉ♪はやくにげるんだぞぉ♪」 そのなでなでは子まりさにとってとてもゆっくり出来た。 子まりさは目を開ける。 目の前の笑顔がとても輝いて見えた。 しかし、 「ぶはっ!」 ミリィがまたも背中に体当たりを食らい悲鳴をあげる。 子まりさはミリィの予想外の優しさとふらんの恐ろしさに混乱して、動くことが出来なくなっていた。 ふらんは腹が立っていた。 それも当然だろう、狂おしいほど愛しい姉が自分のことを見ようともせず、あろうことかただの獲物でしかない子まりさなどに構っているからだ。 そんな状況で姉をいたぶっても何も面白くなかった。 姉にこちらを見てもらうようにするにはどうすればいいかふらんは考えた。 答えはすぐに出た。 あの子まりさを潰せば姉は自分を見てくれるだろう。 そして、その時にどのような表情を見せてくれるかということを考えた時に、ふらんはまたも興奮した。 そうと決まればこんな子まりさに手加減してやる必要もない。 後で姉と一緒に食べよう。 そんなことを考えながら、子まりさから仕留めようと体当たりを仕掛ける。 「だめぇっ!」 子まりさに仕掛けたはずの体当たりだったのだが、またもミリィによってそれは阻まれてしまった。 ミリィが子まりさをうつ伏せの状態となっている自身の体の下に入れたのだ。 勢いが止まらず、今度はミリィの頭に体当たりする羽目になってしまう。 何故こんなものを庇うのか、こんなものなどさっさと捨てて自分と追いかけっこをしてくれればいいのに。 ふらんは目の前の光景に苛立っていた。 その時、ふらんには姉の腹の下から金色の丸い物が出てきたのが見えた。 それは憎むべき敵、子まりさであった。 ふらんはニヤリと笑いながら、苛立ちを子まりさをぶつけるかのように、今度は自身の全力のスピードの体当たりを子まりさに仕掛ける。 「おねーさまとふらんのおあそびをじゃまするまりさはゆっくりしねぇ!」 「だめぇっ!」 ミリィはふらんが子まりさを狙っている事を察知した。 子まりさを右手で自分の背中の下に入れることでふらんの攻撃から庇う。 後頭部に鋭い衝撃が走る。 「うぅ…」 今度は後頭部にふらんの体当たりを食らったミリィ。 れみりゃ種はゆっくりにしては強靭な生命力を持つので、ふらんが相手でも簡単にやられることはない。 だが、頭を狙われれば別だ。 ゆっくりにとっての頭とは、人間と同じく急所なのだ。 背中の痛みよりもミリィにはずっと堪えた。 だから気付かなかった。 自分が子まりさを手から放してしまったことを。 そして、その子まりさが自身のお腹の下から出てしまったことを。 「おねーさまとふらんのあそびをじゃまするまりさはゆっくりしねぇ!」 その言葉が聞こえると同時に、子まりさが餡子を吹き出しながら吹っ飛んだ。 痛みに耐えながらのミリィでは、ふらんの全力の体当たりに反応出来なかった。 ミリィが吹き飛ぶ子まりさの姿を見た時、脳裏に何かの光景が蘇った。 「ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!」 何かが胴なしれみりゃを一方的にその拳で殴りつけている。 「い…いたいぞぉ!やめてぇ~!!」 攻撃を受けている胴なしれみりゃが悲鳴を上げるが、それでも攻撃は止まない。 「ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!ゆっくりしねぇ!」 呪いのように同じ言葉を叫びながら、『それ』は殴り続ける。 そして、胴なしれみりゃが動かなくなったと判断すると、『それ』は右手を空中にかざした。 かざした手の中には1メートル以上はあるだろう、紅い槍状の武器が現れた。 紅い槍はかなりの重さがあるように見えるが、『それ』はよろめくことなく、紅い槍を真っ直ぐに構える。 「ゆっくり…しねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!」 そして、その叫びと共に紅い槍は胴なしれみりゃに向かって放たれた。 「うあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」 ミリィの突然の叫びにふらんは一瞬空中で静止する。 ふらんが我に返った時、先ほどとは段違いの速度で飛ぶミリィが目の前に迫って来ていた。 ふらんはミリィの全身を使った体当たりをまともに受ける。 「ゆっくりできないふらんは…」 ミリィが咆哮を上げる。 「ゆっくりしねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!」 後書き 楽しい記憶よりもつらい記憶の方が人間は忘れやすいそうです。 ゆっくり風に言えば、ゆっくりする為に。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2446.html
ゆっくり畑 リリーホワイトが嬉しそうに弾幕をばら撒きながら喜びの声を上げている季節。 昨日耕した畑に種を植えようと向かったのだが。 「「「「「「んほぉぉぉぉぉ!!!」」」」」」 博麗の巫女やら普通の魔法使いやらの顔―ゆっくりがいた。 暖かくなってきたからだろうか、互いにすりすり仲良さそうにと頬を擦りあっている。 (そういえばゆっくりは頭から茎を生やすよな・・・) それを思い出し、ちょっとした実験をやってみたくなった。 「れいむきもちいいよ!!!」 「まりさ!そろそろれいむもすっきりするよ!!!」 「「すっきりー!!!」」 人目もはばからずすっきりしていた一組の番がすっきりする。 頭からにょきにょきと茎が生えてきて― ブチッ 「いやぁぁぁぁぁ!!!」 「まりさとれいむのあかちゃんがぁぁぁぁ!!!」 ある程度の所で根元―れいむの頭のてっぺんごと茎を取り払う。 「なんでごどずるのぉぉぉ」 「いだいぃぃぃぃぃ」 泣き喚く声を無視し、そのまま畑に茎を植える。 よし、そのまま放っておくと萎んでしまう筈の茎は元々の青々さを保ったままだ。 そのままだと五月蝿いのでこの2匹には肥料になってもらおう。 畑の内の一列に、計5本の茎を差し替えた。 普通ならゆっくりする事無く実が付く茎が、青々としたまま立っている。 何と言うか、それは非常にゆっくりしていると思った。 さて、次の列に取り掛かろう。 「おほぉぉぉぉぉ!!!あと少し!!!」 「すっきりぃー!すっきりーー!!もうひとつおまけにすっきりーーー!!!」 気分良くすっきりした番から蔓がにょきにょきと生えてきた。 それも2匹ともである。 「あかちゃんができてきたね!」 「とてもゆっくりしたこになるといいね!!」 「でもたべものをたべないとみんなゆっくりできなくなるからもどろうね!」 和やかに話をする2匹。 ひょいと2匹を持ち上げる。 「「ゆゆー、おそらをとんでるみたいー」」 暢気に喜んでいる2匹を、畑に空けた穴へ、隣り合わせにして入れる。 「ゆ、じめんさんがめのまえにみえるよ!」 赤ちゃんが出来ているためにジャンプして越えられそうも無い2匹。 この後は当然土をスキマに入れて固定する。 「!!??」 「!?!?」 口の上まで土を入れた為に何を言っているかさっぱり分からない。 何、気にする事はない。 これも5本―もとい5匹づつ行う。うち1匹は番を肥料にし、うち1組は頭まですっぽりと土を被せた。 さて、最後の1列だ。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・かわいいあかちゃんだよ・・・」 「ZZZZZ・・・・・・」 頭に茎を生やし満足した一部の番は疲れてかどうかは知らないが眠っていた。 ばれないように片方を肥料にし、母体を持ち上げる。 その後に底を取り払い、中身がこぼれないように畑に置く。 「ゆ゛!?」 「おっとごめんね、うとうとしてて倒れちゃいそうだったから倒れないようにしてあげたんだよ」 「なーんだ、おにいさんありがとう!!!」 「それじゃゆっくり眠っててね、起こしちゃってごめんね」 「うん、ゆっくり眠るよ・・・ゆぅ、ゆぅ・・・」 これまた畑の1列に5匹分置く。 それぞれ埋める高さを調節し、茎は大体どのゆっくりからも同じ高さにでているようにした。 これでゆっくり畑の完成である。 さて、どの茎が一番早く収穫できるだろうか? さっと水をやってその日は終了とした。 1日目 茎だけのものは変わりが殆ど無い。 草花のような成長速度である。 そのまま埋めた所は通常と同じように育っている。 違うのは声を掛けてくれる親がいない、ということだろうか。 まだぽつんと丸いものがくっついているというような感じである。 母体の目はまだ周囲を見る事が出来るのだろうが、 足を切り落とした方は― 「ゆゆ、うごけないよ・・・だれかたすけてね・・・」 「どうしたんだい?」 「ここからうごけないよ!おうちかえりたい!」 悲しそうな声を上げる母体。 しかし実験のため、動かす訳には行かない。 第一足を切ったのだから下手に動かせば死んでしまうだろう。 実の方は・・・これもまた丸いものが付いてきた感じだろうか。 「あかちゃんが落っこちちゃうのは駄目だよね?おかーさんになるんだからゆっくり頑張ってね」 「ゆゆ・・・がんばるよ」 唯一会話ができるこのゆっくりを元気付けると、それぞれにまた水を撒く。 大体、通常1週間位で赤ゆっくりは地面に落ち生まれると言う。 畑で育てていくとどうなるのだろうか? 4日目 そのまま埋めたゆっくりと足を落としたゆっくりの茎にはそれぞれの親が分かるようなゆっくりの実が付いていた。 埋めた親ゆっくりの目は空ろで、何処を見ているのか分からない目をしていた。 「ゆー、ゆー」 何も知らない埋めゆっくりの赤ちゃんはただその場でゆらゆらと揺れていた。 「ゆ、なんだかまえよりらくになってきたよ!」 足を切り落としたゆっくりは前より元気だった。 ちょっと足元を掘り返してみると・・・根っこが生えている。 「地面さんが栄養をあげているんだよ」 「ゆゆ!じめんさんはすごいね!!」 もう動けなくても足切りゆっくりは完全に植物状態でいられるだろう。 一方茎だけの方は少しずつ成長してはいるものの、実をつけるまでには至らない。 ・・・もしかして赤ゆっくりの部分ができないと駄目だったのか? もう暫く観察してみよう。 7日目 茎だけのものは通常の植物並みの成長速度を保っている。 埋めゆっくりは黒ずんではいない為生きているのだろうが、反応も殆ど無い。 掘り返してみたが根が生える気配もなく、生ける屍状態であった。 一匹だけ落ちる前に食してみる。 「ゆ゛っ」 甘さ控えめの饅頭が出来ていた。 「ゆっきゅりおちるにぇ!」 埋めゆっくりから遂に赤ゆっくりが誕生した。 「ゆっきゅりちていってにぇ!!!」 「ゆゆ、おきゃーしゃんは?」 「きっとレーミュのためにごはんをとりにいってりゅんだにぇ!」 「ゆっきゅりまつよ!!!」 どうやらその場に留まり続ける事を選んだようだ。 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 足きりゆっくりはまた寝ていた。 折角なのでこちらも味を見る事にする。 「ゆぎゅっ」 こちらは栄養がたっぷり行き届いた所為だろうか、かなり甘くなっていた。 さて、赤ゆっくりがそろそろ生まれる頃だ。 「起きろー、そろそろ赤ちゃんが生まれるぞー」 「ゆ!あかちゃんどこ?」 目をぱちくりさせて赤ゆっくりを探す足切りゆっくり。 「ゆっくしちていってにぇ!!!」 埋めゆっくりよりも立派な茎から赤ゆっくりが落ちる。 2、3、4…次々と落ちる。 「おきゃーしゃん!おにゃかしゅいたよ!!!」 「おなかすいたの?じめんさんからえいようをもらってね!!!」 「どうやりゅの?」 「じめんさんがげんきにしてくれるんだよ!!!」 「じめんしゃん!ごはんちょうだいにぇ!!!」 こちらもその場にそのまま留まる事になった。 他の喋れない足切りゆっくりからも赤ゆっくりが落ちる。 いずれもその場に留まるようだ。 果たしてこの赤ゆっくり達はどうなるのだろうか。 30日目 埋めゆっくりから生まれた赤ゆっくり達はなす術なく8日目には全滅した。 足切りゆっくりから生まれた赤ゆっくりはその殆どが死んでしまったが、何匹かは地面に根を下ろす事が出来た。 今では親と同じように頭から小さい茎を生やしている。 「ゆっきゅりそだちぇるにぇ!」 「どぼじでずっぎりじでないあがぢゃんがらぐぎがでるのぉぉぉぉ」 一部茎の生えた赤ゆっくりを少し離れた所に植え替える。 きっとこの赤ゆっくりは長く育つだろう。 茎だけ植えたものはしっかりと根付いており、すくすくと成長していた。 しかし赤ゆっくりが生まれてくる気配は無い。 育ち方からして秋に何かが起こるだろうと考え、そのまま育て続けた。 200日目 秋に活発になる神様姉妹の喧嘩がよく起こるような秋。 足切りゆっくりとその子供達はゆっくりしていた。 子供も成体サイズとなり、足の下はびっしりと根を張っていた。 すっきりする事もなく頭には実を付け始めている。 「ゆっくりできるね!」 「じめんさんのおかげでゆっくりできてるね!」 さて、茎だけの方は・・・と。 子ゆっくりサイズの実を付けていた。 しかし喋ることもなく、表情を買えることも無い。 中を割ってみると、そこには大量の小さいゆっくりの粒が入っていた。 一粒口に入れるが、これが中々硬い。 もしかしたら種なのかもしれない。 ゆっくりの中身は餡子だった。 餡子の種といったら― その日、いくつかのゆっくり種を持ち帰り、小豆を作る要領で煮ていく。 「うん、コレは小豆だ」 こうしてゆっくり小豆が完成する事となった。 このゆっくり小豆の茎や実、種を普通のゆっくりに食べさせた所。 「ゆっくりをころしたゆっくりできないゆっくりはゆっくりしね!!!」 と他のゆっくりに嫌われたようだ。 どうやらこれはゆっくりの特性を受け継いでいるようである。 色々使えそうだなと、頭の中でそろばんを弾いていた。 270日目 ゆっくり小豆の茎は枯れ落ちていた。 足切りゆっくりは地面に喋らない赤ゆっくりを落とし黒ずんでいた。 この赤ゆっくりは春に芽を出すのだろうか。 もし春に芽を出すのであればそれは喋るのだろうか、それともゆっくり小豆になるのだろうか。 来年の春が楽しみだ。 これからはゆっくり小豆を外側に埋め、中で野菜を育てて行こうと考えていた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき 植物型に増えるゆっくりなのだから植物のように育ててみました。 中が餡子なので植物の方に傾けば小豆になりそうです。 外敵とかが出てきたり目の前で野菜を育てたらどうなるのでしょうか。 今まで書いたもの 博麗神社にて。 炎のゆっくり ゆっくりを育てたら。 ありす育ての名まりさ 長生きドスの群 メガゆっくり このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/45.html
「ゆっ♪ゆっ♪ゆっ♪」 魔理沙とれいむは机の上のガラスの瓶をじっと見守っていた。 ここは霧雨邸。 今はシソの葉とブドウを煮込み、レモン汁を混ぜた葡萄ジュースを造っている最中だった、 ビンの上には黒や紫の固まりで満たされた大きな茶漉しのような物が固定されており、 そこから一粒ずつ落ちる水滴は、ゆっくりとガラス瓶を満たしていく、 そしてその様を、飛び跳ねながら満足そうに見入っているれいむと、それを眺める魔理沙の姿があった。 そして魔理沙の視線は、いつしかそれらの風景かられいむの頬一点に集中していた。 「うーむ・・・。いや、それは・・・・・しかし・・・。」 魔理沙は悩んでいた、そして 「・・・・・うむ、我慢は良くないな。 体に毒だ。」 少し大きい独り言をつぶやくと、魔理沙はおもむろにれいむへと手を伸ばす、 ぎゅっ。 ぐっ。 「ゆっ! おねーさん、ちょっといたいよ!」 魔理沙は聞き入れずに、すでにれいむの左頬をつまんでいた右手を手繰り寄せ、左手を右頬に添える。 むぎゅっ。 ぐいぐい。 (・・・これはやばい、すっげえ気持ちいい・・・・・。) 「おねーさん!いたい!いたいよ!!」 もう魔理沙の耳にれいむの声は届いていなかった。 ぐっ。ぐいっ。むにっ。むにゅっ。ぐいっ。ぐっぐっ。ぎゅっぎゅっ。ぎゅっぎゅっぎゅっ。 ぎっぎっ。ぎりぎりっ。ぎりぎりぎりっ。ぐにゅんぐにゅん。ぐにゅぐにゅぐにゅぐにゅ・・・・・・・・・・。 「ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ い゙だい゙い゙だあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙い゙」 れいむの絶叫がどうにか耳に届き、ようやく魔理沙は我に返った、 (・・・・・ああっ!やりすぎた!!!) 「ゔわ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!」 魔理沙は慌てて裏の井戸で水を汲み、ハンカチを濡らし、まっ赤っかになったれいむの両頬に当てがう、 そしてプチシュークリームを片手に、大泣きするれいむの頭をずっとずっと撫でてやった、 しかし、魔理沙はどうしても笑いを堪える事はできないでいた。 「「いただきます!!!」」 本日の霧雨邸の夕食は合鴨のローストだった、月に一度あるか無いかの御馳走だった、 魔理沙はあまり肉料理を作らなかった、面倒だったからだ、 しかしれいむと暮らし始めてからの約十日間、ずっと「おにくおにく!」と言われ続けて根負けしたのだ。 「今日はごちそうだぜ、よく味わって食べるんだ。」 「うん!ゆっくりあじわうよ! むーしゃ。むーしゃ・・・。」 れいむはすっかり機嫌を直し、今や目の前の「おにく」に夢中だ。 「むーしゃ。むーしゃ。 ・・・しあわせー!!」 夕食後、二人はテーブルの上の何かを目の前にして、何やら遊びらしいものに興じていた、 魔理沙が紙に筆と絵の具で絵を描いて、れいむに見せていたのだ、 「・・・うーん、もうちょっとほっぺがちいさいかなあ。」 「そうか・・・、こんな感じか?」 「うん!ぱちゅりーだあ!!」 魔理沙はゆっくりの事をあまり知らなかった、彼女がゆっくりに興味を持ち出したのはつい最近の事だったからだ、 だが大抵のゆっくりは彼女がよく知っている奴に似ていたので、想像でゆっくりを描いてれいむに当てさせる遊びを思い付いたのだ。 「ぱちゅりーはね、やさしくてかしこいの、でもあんまりおそとであそべないの。」 「喘息はやっぱり喘息なのか・・・。」 魔理沙は頬の筋肉が緩んでいるのを感じつつ、お絵描きを続ける、 次に適当に崩した自分の似顔絵を描く、これにはすぐ反応するれいむ。 「あっ!まりさだー!!」 紙と魔理沙を交互に見て、驚きと喜びをあらわにするれいむだった。 「まりさはみんなをひっぱるかっこいいこだよ!でもたまーにうそをいうんだ。」 「・・・・・ははは、そうか。」 魔理沙は苦笑いしつつ、次の絵に移る、彼女は既にゆっくり特有の感じは掴めてきていた。 「これは・・・ありすだね。」 「おっ、アリスもいるのか、あいつはどうなんだ?」 「うん、ありすはすっごくまりさがすきなの、 でもあいつはうえからめせんだからゆっくりできないぜ・・・ってまりさがいってた。」 その答えを聞いた魔理沙は吹き出しそうになっていた、そしてれいむが続ける。 「ところでおねーさん、「うえからめせん」・・・ってなあに?」 「・・・・・ぷ・・・ぶはははは」 「?」 口をぽかんと空け、ハテナを浮かべるれいむを横目に、しばらく笑い続ける魔理沙だった。 そしてこの遊びは、れいむが疲れて居眠りをはじめるまで続けられた。 「じゃあ出かけてくるぜ、外には出るんじゃないぜ。」 「うん、おねーさん、はやくかえってきてね!!!」 魔理沙は今日も博麗神社の宴会に行くのだった、それは彼女の日常であった、 しかし少しだけ変わった事がある、 彼女の帰宅時間が少し早くなった事と、彼女はお茶菓子をなるべく持ち帰ってから食べるようになった事だ、 れいむは少し自由すぎる主人に翻弄される事もあったが、しあわせだった、 そして一人と一匹の共同生活は、まだまだ続くのであった。 素敵な日常だ。幻想郷やヨネザアド・アタゴオルに行きたくなるね。 -- 名無しさん (2010-11-27 14 25 09) これを読みながら 饅頭くった。 なぜか罪悪感が・・・ -- 名無しさん (2012-08-10 22 58 27) 名前 コメント