約 592,766 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4730.html
ゆっくり駆除 俺はゆっくりベッドから身を起こした。 いい朝だ。それに今日は俺にパートナーがつく日だ。 俺が「ゆっくり保護機関」の実働部遊撃隊に入ってまだ日が浅いのにパートナーが付くのは異例だと言う・・・。何か裏でもあるのか?まぁいい 俺は時計を見てパートナーを起こしに行こうと床に下りた。 「ゆっくりねていてね!!」 床に赤いリボンをした異質なほどディフォルメされた顔面がいた。 しまった!武器を持っていない! ばしゅん カタカナではなくひらがなでこんな音がしてゆっくりがその場に白い泡とともに固まった 「大丈夫ですか?」 ふぅどうやらパートナーを迎えるのはしなくてもよさそうだ。 俺はとりあえずそのゆっくりのリボンをほどきポケットに入れた その間もゆっくりはうるさく 「ゆ・ゆ・ゆ」 とうめいていた。どうやら泡が口の中にはいったらしいが俺の食事のほうが先だ。 こいつらは頭に何かしらのものをつけている。それは外されると動けなくなるらしい。 便利なやつだ 俺はそう思いながら、廊下を歩いていった。 まぁ俺の生きている世界では「ゆっくり」って言う化け物みたいなのがいる。 ほのかに人語を理解し使用する変わった生き物だ。まぁ犬猫みたいな感じで生きている が俺は見ているだけで非常にいらいらする。それに時々畑や牧場を集団で襲うなどの行為をしてくれる。いい迷惑だが何しなく只ゆっくり生きてくれると俺が「ゆっくり虐待」で捕まってしまう。それに奴等は非常に増えるのが早い。だからこっそり駆除される。まぁこっそりと言っても免許があればばれでもできることだがな。その理由は「苦しまずゆっくりを殺せるから」らしいがどうだろう? そんなところだ。まぁ俺の仕事は農夫として潜入して畑を荒らそうとするゆっくりの「適切で素早い処理」だ。が実際どうなのか?俺は知らない。処理の仕方は自由だしな・・・。 んぁ?さっきのゆっくりか?うむ家の中に侵入してるしな。あとで適切な処理をするよ。 まずは俺の空腹感の処置だな ・・・・・・・・・・・ まぁまぁの食事をパートナーは作ってくれた。 良い奴だな。 さてさてあのゆっくりの処置だ。朝食のあとの仕事としては簡単で楽しい仕事だった。 食器洗いをしているパートナー・・・ 「名前は?よしリクか・・・。いい物をみしてやる。」 俺はそう言いながらある物を取り俺の部屋に二人で向かった。 そこにはまだ言葉どおり「ゆっくり」しているゆっくりがいた。 俺達が近づいて行くと 「ゆ・ゆ・ゆ」 と言葉にならない声をあげている。 これでは楽しくない。 俺は泡を剥がしてやった。リクは不思議そうな目で俺を見ている。 「おじさんありがとうね!!これでゆっくりできるね!!リボンを返してね!!」 相変わらずこいつ等の言葉はイライラしてたまらない。だから俺はこの仕事をしている。 「なぁ」 俺は聞きたいことがあった。 「貴方、どこから入ってきたの?」 「リボンを返してね!!そうじゃないとおじさん達がゆっくり出来なくなるよ!!」 出来るだけ優しく言った為か俺の台詞は無視された。 俺はベストのポッケから違うリボンを取り出しもう一度同じ事を聞いた・ 「どこから入ってきた?」 「りぼんをかえしてね!!かえしてね!!ゆっくりできないよ!!」 話をこいつ等は聞かないのだろうか? 俺はリボンに取り出したマジックペンを塗りつけようとした。するとこいつは喋り始めた。 「窓を破って入ったんだよ!!だからリボ・・・・・」 俺はペンを仕舞いこみリボンを返した。 「だからゆっくりしていってね!!」 俺はリボンをつかむと台所から取ってきたおろしきの上に置いた リクは驚いたような顔をしている。まぁ驚くのはまだ早いな。 そして騒がしいゆっくりをがりがりと少しだけ削った。 あ・・これは他のゆっくり確保のための必要なことですよ。 「びぃぃぃぃやぁ!!おじさんなにするのぉぉぉ!!」 「うむ俺はまだ24だ。若いはずだな」 そしてあっけにとられるリクを尻目にゆっくりを割れている窓から外に放り出した。 「これで終わりだ。あとは装備の点検をしよう。」 と俺は言った。 リクは力強く頷いた。 「うむいい傾向だ、あんまり気を張るなよ?」 数分後・・・俺達はあのゆっくりの・・人にしたら血痕だろうが餡痕を追っていた。 服は迷彩の戦闘服に帽子を目深く被っていてぱっとみ人でもそこに誰かいるか分からないだろう。 しかしゆっくりは俺達に尾行されているとも知らず力なく餡を撒き散らしながらひょこひょこ跳ねていく。 再び数分後・・・。餡をほとんど撒き散らしてゆっくりは自分の住処にたどり着いた・・。 さぁ状況開始だ。 木に隠れこっそり見ていると木の中からゆっくりがわらわら出てきた。その数5匹。 「よし。あいつらが仲間の裏が取れたら・・・うーむ3匹確保な。」 「了解です。」 ゆっくり共は家族らしく皆、れいむであり色々な大きさだった。 「どうしたの!!ゆっくりしてれないの!!」 「どうちたの!!」 「ゆーゆー!!」 「ゆ・・・・?」 五月蝿い事限りなし・・・。だが仲間のようだな。俺はリクに指で指示を出した。 俺達実働部隊は武器の規定が無い。そのためゆっくり処理に何を使ってもいいわけだ。 リクにはニードルガンをもたせた。これはまるでゆっくりを痛め殺すための武器かとはじめ思ったが、これは特殊潜入部隊の水中の装備品らしい。が使い勝手はよくいいかんじだ。 音も殆どせずしかも針が細く長くはゆっくり飛ぶためゆっくりを串刺しにして尋問できるといったところだ。それに音がしないので(バネで飛ばすらしい)ゆっくり一体ずつ処理できるといった短所なしの装備なのだ。 3 2 1 Go!! まず2番目に大きいゆっくりをリクは狙い撃った。五寸釘サイズのニードルはゆっくりの顔面に2、3発刺さり餡をすこし滲ませた。 ゆっくりは気が付いていない。ただ動けないことを不審に思っているようで 「ゆっくりできないよ!!できないよ!!」 と叫んでいるが他のゆっくりも皆針に撃ち付けられていった。 「よし。じょうできだ!」 他の小さいゆっくりをケースに入れ俺はそう狙撃手にそういいながら針の刺さったゆっくりの前に削ったゆっくりにナイフを投げつけた。 どしゅ あんまり餡が残っていなかったのかゆっくりはナイフの勢いでその場に叩き付けられた。 たのゆっくり達が何か言おうとしたがケースは防音、他の二匹のゆっくりは唖然としている。 さて尋問開始だ。 まず残っているゆっくりの内大きいほうに近づいていった。 そして 「おじさんいたいよ・・ゆっくりたちは・・げぼぉ、ゆっくりしたいだけなのに・・・」 「ん 聞きたいことがあるから答えてよ?」 餡を吐きながら喋るゆっくりはグロイ。まぁこいつの餡も絶対に必要だ。があまり捕獲したゆっくりに「親を殺した。」と悟られるのは得策ではないと考え 「リク!」 近づいてくるパートナーに 俺はケースを渡し先に家に帰りゲージの中に入れろと指示を出した。 たたったたた 走っていった・・・・。 さて尋問・・・もとい拷問の再開だ。 俺は大きいゆっくりに小麦粉をかけた。なぜかは知らんがこうすると案の流出を止めることが出来る。これでゆっくり拷問できるな。俺は達成感を感じつつもそれを見せなかった。 「ねぇゆっくりをたすけてありGふぁとうね!!」 逃げようとしつつ礼をいうゆっくり親。馬鹿だろ。足で踏みつける、俺。さて 「あのゆっくりも助けてほしい?」 「たすけてね!!じゃないとゆっくりしね!!」 まったく・・さっきまでの態度はどうした?と言いたくなるが出来るだけ下手に出る。 協力が必要なのだ。 「じゃぁさ、助けてあげるから他のゆっくりがどこに住んでるか教えてね?」 「わかったよ!!あの木とあそこの川の向こうにいるね!!だからゆっくりの子をたすけて!!」 あっさり教えやがった・・・ 「ゆっくりしていってね!!」 リクが走ってきた、と言ってもここから家までたいしたことは無い。 「よし。他のゆっくりも近くにいるようだ。探すぞ。」 「了解!」 っとその前に 「どうしたの!!たすけてね!!じゃあいと・・・」 俺は 「リク好きにしろ。」 と言った。 リクはいつのまにか持っていた手榴弾のピンを抜き口の中に押し込んだ。 「ゆっくり、しっかりおさえるんだよ。」 と言った。 なかなか恐ろしい奴だな。まぁいい感じで虐めてるな。 そして暴れる親ゆっくりをしっかり確保しながら手榴弾のレバーが外れないようにがんばるゆっくりをみていたがついに ばふん と言う音と餡を撒き散らしてゆっくりは死んだ。 それを確認した上で俺達は家に帰った。 昼飯を食い終わり俺は食卓の上に親ゆっくりを出してきた。ゆっくりは力なくそこにいるのでケース内に入れるときよりも力は要らなかった。そして長いチューブにつないだ注射器をブスリとさした。 「ゆ、・・!!」 そして餡を全て抜き出してボウルの上に置いた。それを使って今日は俺も慣れない料理をするのだ。 数時間後・・・。結局、饅頭を作ってゆっくりの所に行った。 一匹ずつ饅頭を食わせるため別のケースに移す。 「ゆっくちーおうちにかえちてー」 「ゆーゆーゆー」 「おうちにかえさないとしね!!」 まず一番大きいゆっくりを取り出して饅頭をいれてやった。 一番口が悪い奴である。 「お家に帰さないのね!!かぁがおじさんたちをゆっくりころしに・・・」 饅頭の匂いにきずき食べようとする。 食べ終わってすこし静かになったかと思うとまた五月蝿くなった。 「むーちゃ、むーちゃ。」 「おいしかったかい?」 「おじさん!!ゆっくりさしてよ!!もっと饅頭、頂戴!!」 「ほれ」 「しあわせー」」 そこでさっきの親ゆっくりの皮を見せながらこういった。 びろーん 「これで作ったんだがなぁ」 「ゆ・ゆ・ゆ―――――ゆげぇ」 いきなり口から餡子を吐きながらゆっくりはあえなく昇天した。 汚いがいい気味だ・・・。ざまぁ。全く。 リクもニヤニヤしている。いい気分転換だ。 さて今日はもう遅いのだが親ゆっくりからしいれた情報を確認のため暗視スコープを着けてさっきのゆっくりの死骸があるところまで行った。あとナイフ回収。 が結局ゆっくりの家族は見つからず小さく震えていたれいむゆっくりを数匹発見しただけだった。同じケースに放り込もうと思ったが・・・ 「ゆーゆーゆーゆーーY-うーY――うY―――」 ポケットのなかで騒ぎ立てて、耳障りだ。他のゆっくりに発見されると厄介だ。 「リク!大丈夫と思うが射撃練習だ!行くぞ!」 といい空にゆっくりを投げた。 俺とリクは銃を抜いた。 ぱすぱすぱすぱす 気の抜けたくもぐった音と餡が空に全部舞ったのを確認して俺達は帰宅した。 ケースの中には二匹いたゆっくりはおとなしく寝ていた。 「そういえばさっきのゆっくりの中にこんな奴がいました」 と羽が生えたゆっくりをみせた たしかこいつはゆっくりを食べるタイプか・・・いい考えが浮かんだ。 べつにたいしたことではないが・・・・と言いつつ俺は心ゆれていた。 外にケースを出した。すこし寒そうだがゆっくり共には取り立ての暖かいものをプレゼントしておいた。 見ていると羽の生えたタイプが飛んできてケースの中に入った。 すぐ食われる?そんなことは無い。羽と二匹とも同じ匂いの餡の中にいるんだ。 今日はよく働いたな・・・明日もがんばろう・・とおもった俺であった。 餡の中に羽ゆっくりが入っていってすこししてからこの世のものとは思いたくない絶叫と餡の匂いが辺りを二回包んだ・・・・。(終) このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2166.html
(ゆっくりあるいていってね!) どーん、どーん、どーん、どーん。人里離れた静かな山奥に、一際大きく響く太鼓と男の怒声。 ここはゆっくり牧場。食用のゆっくりを繁殖させる為の施設。 牧場主の「歩け!歩けーーー!」の号令の下、ゆっくり達がゆっくりと行進している。 世は空前の甘味ブーム。老若男女、あらゆる人々が珍しい甘味を欲していた。 そんなブームに乗っかってできたのがこのゆっくり牧場。ゆっくりを繁殖させ、加工し、出荷している。 この牧場で生産されるゆっくり菓は、他と違う一手間を加える事により、市場で絶大な人気を博していた。 その手間とは、ゆっくり達を一切ゆっくりさせない事。ゆっくりさせない事によって味に深みが出て、 その辺にいる野生のゆっくりを食べ飽きた、食通達をも唸らせる菓子ができる。 この牧場の主力商品『泣きゆっくり』を作るため、今日もゆっくり達は歩かされるのであった。 「歩け!歩け!止まるな!ゆっくりするな!」 「止まった奴は繁殖部屋行きだ!死ぬまで強制的に生ませ続ける!生む機械だ!」 「死にたくなかったら歩け!歩けえええええ!」 ゆっくり達は行進を続ける。太鼓の音に合わせ、二列縦隊で一周400mのトラックを歩き続ける。 その間隔は正確に一秒につき一歩。ゆっくり達の周りには鞭を持った男達が目を光らせている。 リズムを乱したものや、落伍したものには容赦ない制裁が加えられた。 「ゆぅ・・・もう・・・もういや・・・」 「ゆゆっ!だめだよ!とまったらおしおきされるよ!」 「もういやだあああああああ!れいむはゆっくりしたいのおおおおおお!!!」 一匹のれいむが叫びながら逃げだした。ここのゆっくり達は全て、生まれ落ちてすぐに この行進に加えられる。生まれてから今まで一度もゆっくりなどした事が無い。 しかし、親から受け継いだ餡子に刻まれたゆっくりとしての存在意義、ゆっくりとする事。 死の恐怖で縛られていても本能には逆らえず、しばしばこの様な個体が出てくる。 このれいむの末路も今迄にいた逃亡を企てたものと同じ。見せしめの体罰の後、繁殖部屋送り。 ほどなく職員に捕まえられたれいむはゆっくり達の前に連れてこられる。 ゆっくり達はぴょんぴょんとその歩みを止める事無く、れいむへの虐待を見せつけられる。 「このゆっくりは今、列を抜け出しゆっくりしようとした!」 「いつも言っているはずだ!そういう行為は一切認めていないと!」 「繰り返す!ゆっくりしようとしたものは、無条件で繁殖部屋行きだ!」 ぴょんぴょんと行進を続けるゆっくり達の横で牧場長が怒鳴る。 その手には髪を抜かれ、片目を抉られ、底面に焼きを入れられぐったりとしたれいむの姿が。 ゆっくり達にはどうする事もできない。ただただ、泣きながら行進を続けるだけ。 「ゆぅぅぅ・・・」 「れいむぅ・・・れいむぅぅぅ・・・」 「ゆっくりしたいよぅ・・・」 ゆっくり達の行進は続く。疲れた、お腹すいた、ゆっくりしたい、などと泣きながら歩き続ける。 そんなゆっくり達の周りに、背にタンクを背負った職員達が集まる。食事の時間だ。 食事と言っても野生のゆっくりの様に「むーしゃ、むーしゃ、しあわせ~♪」とできる訳では無い。 職員達はタンクから延びたホースを手に取り、ゆっくり達にシャワーを浴びせる。時間にして十秒ほど。 タンクの中身は成長促進剤と強力な栄養剤。皮から栄養を摂取したゆっくり達は歩き続ける。 十秒チャージ、二時間キープ。このサイクルが出荷されるまで続くのだ。 Sサイズとして出荷されるものは三か月、Mサイズは半年。贈答用のLサイズともなると一年も苦行が続く。 「さあ歩け!歩け!ゆっくりするな!ゆっくりするな!」 「お前達に許されているのは歩く事と泣く事だけだ!」 「ゆえええええん!ゆえええええん!」 「どうじでこんなめにあうのおおおおおお!」 「だれかゆっくりさせてよおおおおお!」 (ゆっくりうんでいってね!) ゆっくりの繁殖部屋。近隣で捕まえたゆっくりや、列から逃げ出したゆっくりが集められている。 身動きも取れない程にギッシリと詰め込まれたゆっくり達。天井からは霧状になった薬品が降っている。 ゆっくり用の媚薬と栄養剤が混ぜられたそれを浴びたゆっくりは、朦朧とした意識の中 ひたすらに隣にいるゆっくりと頬を擦り合わせすっきりし続ける。 「ゆうううう・・・すっきり・・・しよう・・・ねえ・・・」 「すっきりー・・・」 「あああ・・・また・・・すっきりしちゃう・・・」 「まりさぁ・・・すっきり・・・しよう・・・」 「れいむは・・・れいむだよ・・・まりさじゃ・・・ない・・・」 「どうして・・・もう・・・すっきりしたくないのに・・・ゆっくりしたいよ・・・」 「すっきり・・・すっきり・・・すっきり・・・」 やがてゆっくりから蔓が延び小さな赤ゆっくりができると、 職員達が部屋の窓から網と高枝切り鋏を使って慎重に取り出す。 蔓がついたままの赤ゆっくりが運ばれる先は栽培室。 栽培室には赤ゆっくりが付いた蔓が並べられている。蔓の先には液体の入ったビーカー。 その様はまるで水耕栽培の様。蔓を伝って栄養と睡眠薬を吸収した赤ゆっくりは、 行進に耐える大きさに成長するまでこの部屋で眠り続ける。 「ゆっ!ゆっくりしていってね!」 「ゆっぴいいいいいいいい!!!!!」 数日たって十分に成長し、自身の重みで蔓から落ちた赤ゆっくりは、床に落ちた衝撃で目を覚ます。 そこへすかさず職員が針を使って痛みを与え、一瞬たりともゆっくりさせない。 痛みでわんわん泣く赤ゆっくりが次に運ばれて行くのは育児室。 育児室ではこの牧場内でのゆっくりの生活について教育される。 ゆっくりは人間に逆らってはいけない。 ゆっくりは常に歩き続けなければいけない。 ゆっくりはゆっくりしてはいけない。 赤ゆっくり達は職員の振るう鞭に追い立てられながら、この三点の命令を体に刻みこまれる。 スピーカーから大音量で流れ続けるこの命令を、鞭から逃げながら72時間聞き続けた赤ゆっくりは、 晴れて外で行進する仲間達に加えられ、泣きながら歩き続ける事になる。 「さあ、今日からは外でお前の仲間達と一緒に歩き続けるんだ!」 「止まるな!ゆっくりするな!止まったものには死あるのみ!」 「繁殖部屋送りになりたくなかったら歩き続けろ!」 (よるもゆっくりしないでね!) 夜。日は完全に落ち、ゆっくり達が行進するトラックには照明が点けられる。 辺りが真っ暗になってもゆっくり達は休めない。夜勤の職員達がゆっくりを追いたてる。 「ゆぅぅぅ・・・ねむいよぉぉぉ・・・」 「ゆっくりしたい・・・ゆっくりねたいよぅ・・・」 「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 「こらああああ!そこ!寝るんじゃない!」 「ゆぅぅぅぅぅぅ・・・」 もし眠ってしまったら、歩みを止めてしまったら、即座に繁殖部屋送り。 ゆっくり達は疲れた体に鞭打って、重い瞼と戦いながら歩き続ける。 そこへ一人の職員がタンクを背負ってやって来る。ただし中身は栄養剤では無い。 「ほら!お前らもっとシャキッとしろ!カラシ入りの水だ!これで目を覚ませ!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!!!!」 カラシ入りのシャワーを浴びたゆっくり達は悲鳴を上げる。 致死量では無いものの、ゆっくりにとって辛い刺激物は毒。体中に痛みが走る。 目を真っ赤に充血させ、舌をだしたゆっくり達は口々に職員に哀願する。 「いだいよおおおおおお!!!」 「おねがいじまず!ちゃんどあるぐがら、おみずぐださいいいいい!!!」 「ゆっぐりでぎないいいいいいい!!!」 「ようし!丁度いい感じに目が覚めたな!それじゃ、更に目を覚まさせてやる!」 「テンポアップだ!走れ!走れ!」 どん、どん、どん、どん。太鼓の音がペースアップする。それに合わせてゆっくり達が走り出す。 「走れ!走れ!遅れたものは繁殖部屋送りだぞ!」 「死にたくなかったらとっとと走れ!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!」 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「まだまだあああああああ!テンポアップだ!全力疾走!」 どどどどどど。太鼓の音が連打に変わる。ゆっくり達は体の痛みも忘れ、泣きながら走り続ける。 「ようし!いいぞ!走れ!走れ!」 「そのまま三周だ!全力で走れ!一番遅かったものはその場でぶっ殺す!」 「走れ!走れえええええええええええ!!!」 「い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 「まだじにだぐないよおおおおお!!!」 「だれがだずげでえええええええ!!!」 ゆっくり達の長い夜はまだ続く・・・ (あめのひでもゆっくりあるいていってね!) 翌日は雨。ゆっくり達は体育館に入れられていた。しかし、当然ゆっくりできる訳では無い。 体育館の床は動く歩道の様になっていて、歩き続けないと壁に押しやられてしまう。 後ろの壁には無数の針。ゆっくり達は死に物狂いで泣きながら歩き続ける。 「ようし、注目!これから映画を見せるぞ!その前にお前達に確認する事がある!」 「おい、お前!お前だ!一番手前のゆっくり!きったねえリボンを付けたお前だ!名は!」 「ゆっ!れいむはきたなくないよ!きれいなゆっくりだよ!」 「なんだとっ!貴様!人間様の言った事に異を唱えるつもりか!」 「ゆゆっ!」 「こいつを連れて行け!繁殖部屋送りだ!」 「ゆううううう!ごめんなさいいいいいいい!」 「うるさいっ!もう遅いわっ!」 「いやあああああああああ!!!」 「おい!そこのお前!くっさい帽子を被ったお前だ!名は何だ!」 「ゆっ!まりさのなまえはまりさだよ!」 「ようし!ではまりさ!貴様らの種族は何だ!答えてみろ!」 「まりさたちはゆっくりだよ!」 「ゆっくりにとっての生きる意味とは何だ!」 「ゆっくりにいちばんだいじなのは、ゆっくりすることだよ!ゆっくりするのがいいゆっくりだよ!」 「ほう!ゆっくりするとはこういう事か!」 牧場長はプロジェクターのスイッチを入れ、スクリーンに映像を映す。映し出されたのは野生のゆっくり。 生まれたばかりの赤ゆっくりに、少し成長した子ゆっくり。れいむとまりさの若いつがい。 皮に張りの無い老いたゆっくりもいる。親子三世代のゆっくりの様だ。 スクリーンに映し出されるのは、ゆっくり家族の実にゆっくりとした生活の様子。 母に甘える子ゆっくり。姉に舐めてもらい、くすぐったそうに笑う赤ゆっくり。 子供達に歌を教える母ゆっくり。その様子を嬉しそうに眺める老ゆっくり。 食事の風景。ゆっくり家族が美味しそうに果物を食べている。 まだ小さい赤ゆっくりには母親が口移しで食べ物を与える。 食後の散歩。母親を先頭に、歌いながら野原を歩く子供達。 蝶やバッタを追いかけて走りまわり、遊びに疲れると老ゆっくりの周りに集まり昔話を聞く。 睡眠の時間。母親を中心に、子供達が体を寄せ合い眠りにつく。 母の温もりを感じながら夢の世界へ。まだ寝たくないと駄々をこねる子に子守唄を歌って聞かせる母。 何もかも自分達とは違う理想的なゆっくり生活。その映像を見たゆっくり達は歩きながら涙を流す。 どうして自分にはお母さんがいないのだろう。家族一緒にゆっくりしたい。 同じゆっくりなのに・・・どうして・・・どうして・・・ 「どうだ!これがお前達の言うゆっくりか!」 「ゆぅぅぅ・・・ゆえええええん!おかあさああああん!」 「まりさもゆっくりしたいよおおおおおおお!!!」 「お前達もゆっくりしたいか!」 「ゆうううう!!!ゆっくりしたいよおおおおおお!!!」 「ようし!ならば聞け!お前達にもゆっくりとした生活を与えてやる!」 「ゆゆっ!」 「ただし、今すぐじゃない!三ヶ月か、半年か、一年か!」 「この牧場で毎日ちゃんと歩き続けたもの、一時もゆっくりしなかったものは後でちゃんとゆっくりさせてやる!」 「ゆーーーーーーーーーっ!!!」 「どうだ!嬉しいか!ゆっくりしたいか!」 「ならば歩け!止まるな!ゆっくりするな!我々に逆らわず歩き続けたものだけゆっくりさせてやる!」 「歩け!止まるな!振り返るな!後れを取るな!列を乱すな!前に進め!」 「お前達はまだゆっくりじゃない。ただの糞饅頭だ!ボロボロの汚いクズだ!」 「ゆっくりになりたいか!ゆっくりしたいか!ゆっくりしたかったら我々に従え!」 「歩け!歩け!止まるな!決して止まるな!ゆっくりするな!」 地獄とも言える様な長くゆっくりできない生活を終えた牧場のゆっくり。 その最期に連れて行かれる先は加工室。そこで彼女達の一生は終わりを告げる。 そこでゆっくりと各種拷問を加えて殺され、生まれてから一切ゆっくりしなかったゆっくりの完成。 後は体を綺麗に拭いて髪型を整え、箱詰めすれば銘菓『泣きゆっくり』のできあがり。 どーん、どーん、どーん、どーん。人里離れた静かな山奥に、一際大きく響く太鼓と男の怒声。 ここはゆっくり牧場。食用のゆっくりを繁殖させる為の施設。 牧場主の「歩け!歩けーーー!」の号令の下、ゆっくり達がゆっくりと行進している。 ゆっくり達は在りもしないバラ色のゆっくり生活を夢見て、今日も泣きながらゆっくり歩き続ける。 end このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/984.html
ゆっくり釣り ※へら鮒釣り行ってきて思い付いた 「はい、ありがとうございます。存分に楽しんできてください」 店番に金を渡し俺は中へ入る。 大抵釣りは外でやるものだがこの釣りは魚を釣るわけじゃあない。 ゆっくりを釣るのだ。 このゆっくり釣り、最近ちょっとしたブームになっている。 どでかいケースに悠々としているゆっくりを釣る、ただそれだけ。 俺が釣竿のセットをしていると、ゆっくり達が気づいたようで、 「おにいさん!ゆっくりしていってね!」 お決まりの言葉を発する。 更につられて他のゆっくりが煩くテンプレワードを発する。ああ煩い。 俺に挨拶を済ませ他のゆっくりと遊んでいる所で、全ての準備完了。 俺はちょっとしたお菓子をケースの中に放り込む。 「「「「ゆゆっ!?」」」」 ゆっくり達が我先にとお菓子目掛けてゆっくりと走る走る。 一匹が食べ終わると皆してこう言った。 「おにいさん!もっとちょうだい!」 これが俺の必勝法。 あとは釣り針を刺したお菓子を放り込むだけだ。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわぶぇっ!!!?」 一匹のれいむが幸せそうに食べているところを一気に引き上げる。 よし、一匹ゲット。型は小さいが順調順調。 「おにいさん!れいむのこどもかえして!」 涙目で俺に懇願してくるでかいれいむがいた。 どうやらこいつは子ゆっくりだったようだ。 「仕方ないなあ。このお菓子を食べれたら返してあげるよ。」 「ゆ!?おかし!??はやくちょうだい!」 子供はどうしたんだよ。 釣り針にお菓子をセットし、親れいむと正反対の方向に投げ入れる。 隣の人が睨む。あ、迷惑でしたか、すいません。 「そ"っち"し"ゃた"へ"れ"な"い"い"ぃ"!!」 そんなことを何回か楽しんでいた。 ピンポンパンポーン。 アナウンスが流れた。 『休憩タイムです。釣りをしている方はすぐに引き上げて下さい。30分の休憩に 入ります。』 店番が全員引いたことを確認すると、ボタンを押す。 すると、ケースの真上に黒い板がスライドされてくる。 休憩タイムとは、ゆっくり達を寝させる為の時間。 この黒い板で擬似的に夜を造り、ゆっくり達は眠りにつく。 眠ればそれまでのことなど忘れる餡子脳なので、「そんなものにれいむたちはつ られないよ!」なんてことはなくなる。 まあ休憩タイムなどなくても釣れるのだが、休憩タイムは釣り師同士での雑談話 にも使われているので有難い。 30分後、黒板が消えるとゆっくり達は目を覚ます。 「「「「ゆっくりしていってね!」」」」 「おお、ゆっくり釣ってやらあ。」 ゆっくり釣り 完 携帯からだから面倒で、少し短めなのもそのせいです。 とりあえずへら鮒釣り楽しかった。それだけ。 代表作 ゆっくり大福 ゆっくりとりひき1~3(以下続) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/962.html
幻想郷の辺境。様々なゆっくり達が住むそこはゆっくり達の楽園と呼ばれていた。 いくつかの群れが集落を築き、その集落同士が更に合併して、クニとなる。 ドスまりさ率いるゆっくり国最大の国、ドマリカ国は奴隷ゆっくりや一般ゆっくりを貴族ゆっくりなるものが支配するゆっくり王政。 数匹のゆっくりぱちゅりーが指導者となり、ゆっくり皆平等の理念の元、少数精鋭によって確固たる地位を築いている生クリーム共同体。 古来より生クリーム共同体と友好関係にあり、教祖けーねの一族によって治められる神聖けーね教国。 そして、日和見主義のえいえんてぃー国。これら4カ国が現在の有力なクニである。 各々のクニには各々の掟があり、時に友好的に、また、時に緊張感を帯びた関係を構築していたのだ。 しかし近年。ドマリカ国のトップに一匹のドスまりさが君臨した事によってクニの間に衝突が増えてしまう。 ――ドマリカのトップに立ったのは、ドスはドスでもドゲスと呼ばれる邪悪な固体だったのだ! 〜〜第六回・よんかこくしゅのうゆっくりかいぎ〜〜 「むきゅー……まりさ。せつめいしてくれる? さいきんあなたのクニのゆっくりたちにごはんをとられるゆっくりがふえているの」 「おいどんのところもそうったい! こどもたちもあんしんしてゆっくりできんけーね!」 ドゲスまりさに詰め寄る二匹のゆっくり。生クリーム共同体のリーダーであるゆぱちゅりーと神聖けーね教国の教祖・けーねである。 二匹は自分のクニのゆっくりが謎のゆっくりによって虐められたり、或いは襲撃されたり、もしくは連れさらわれたりする事に頭を痛めていた。 そして、密偵を放ち賊を探ると、それらはドマリカからやって来ているのを突き止めたのだ。 「ゆっ。そんなことまりさは知らないんだぜ! じぶんのところのゆっくりもかんりできないおまえたちはボスしっかくなんだぜ!!」 にやにやと笑うドゲスに、遂にけーねの怒りが爆発する。 頭から突き出したとんがりホーンをもって、ドゲスへ体当たりを仕掛けた。 けーね種が本気になり、キモけーね種となった時に生えるそれこそ、いかなるゆっくりをも貫いてきた最強の武器、とんがりほーんなのだ。 しかし、それは並のゆっくり相手の話。ドゲスを捉えたはずのとんがりほーんは一撃で砕け散ってしまった。 「お、おいどんのキモくないとんがりほーんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「キモくないとんがりほーんだってさ」 「おお、きもいきもい」 「むきゅ!? けーね、だいじょうぶ!?」 ショックから白目をむき、泡を噴いているけーねの元に、駆け寄る(ぱちゅりーなので遅いが)と、けーねの顔をぺろぺろと舐める。 とんがりほーんは他のゆっくり種を貫く必殺の武器であり、けーね種のプライドでもあるのだ。 それが粉々に砕けてしまったとなればその精神的なダメージは計り知れない。 「むきゅーっ!?」 そしてぱちゅりーは背後から襲い掛かってきたえいえんてぃのてるよによって弾き飛ばされる。 この会議は、初めから罠だったのだ。 「ゆっふっふ……おまえたちがいなくなれば、おまえたちのクニをうばうことぐらいわけないよ! それにおまえたちはいつもべたべたしてきもちわるいよ!!」 ぱちゅりーとけーねは親友だった。 同じくクニを背負って居たから気が合うとか、そういうのではない。けーねもぱちゅりーも、同じように知性的な相手を慕っていたのだ。 「け、けーね……む、むぎゅうう!?」 そんな友人の前で 「ゆっへっへ! おまえはきょうからまりさのどれいだぜ! まずはまりさをんぎもっぢよぐさぜるんだぜぇぇぇぇ!!」 ぱちゅりーは 「い゛ゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! ずっぎりじたぐないぃぃぃぃ!! す、すっきりーーーーー!!」 強制的にすっきりさせられる。 悪夢のような時間の果てに―― 「ゆっふっふ……すっきりもできたし、ついにらくえんとーいつにむけてうごきだすぜ!!」 「むきゅっ、けーね。けーねのあかちゃん、がんばってそだてるわ」 ぱちゅりーは現実から目を逸らす事を決めた。 〜〜侵攻〜〜 ドマリカによる侵略はゆっくりでは考えられないほどの恐るべき速さで行われた。 まず、手始めにドマリカの誇る奴隷決死隊の襲撃によって生クリーム共同体の集落の一つが侵攻された。 「おかーじゃーーーん!!」 連行されていく赤ゆっくり達は洗脳と言う名の教育を受けさせられて立派な労働力へ。 「むぎゅううううう!! だべだいでぇぇぇぇむぎっ!?」 抵抗したゆっくり達は慰み者兼食料へ―― 本来ゆっくりは共食いを禁忌としているはずなのに、何故? それはこの奴隷ゆっくりたちの生活にある。 ぎりぎりまで食料を与えられず、兵ゆっくりに楯突けば数匹にじわじわと嬲り殺され、その死骸が奴隷ゆっくりに配給される。 ごく稀に配られる仲間の死骸は甘美だった。しかし、共食いをすれば殺される。奴隷達のストレスはいつもギリギリだった。 だからこそ、合法的にゆっくりを食える戦争が奴隷達は大好きなのだ。 「むーしゃ、むーしゃ」 「うっめ! これむっちゃうっめ!!」 こうして、ドマリカは死を恐れない労働力兼兵隊を得る。 その上、働きぶりを認められれば平ゆっくりになれるかもしれない。 そんな期待もあり、奴隷達の士気は圧倒的に高かった。 「……むきゅ……」 集落の長である年老いたぱちゅりーは、集会所の外で起きている惨劇にただクリームを零すだけ。 「ゆっ! こうなったらぎょくさいかくごでたたかうしかないぜ!」 「だめだよ! まだなにかほうほうがあるはずだよ!!」 若いまりさが叫ぶ。侵攻の際に妻と子を失ったまりさは徹底抗戦を主張し、対するれいむは別の手を考えるべきだと主張する。 老ぱちゅりーは悩んでいた。ここで玉砕覚悟で戦い、クニへの侵攻を少しでも遅らせて散るべきか。 それとも、何か他の――起死回生の一手を考えるか。 そんな時、一匹のゆっくりがおもむろに立ち上がる。 「ちぇんがたすけをよびにいくんだねー。わかる、わかるよー」 震えながら立ち上がったちぇんは目から餡子を流し、言う。 自分が助けを呼びに行くと。強いゆっくりに助けを求めに行くと。 老ぱちゅりーはむしろ助けにいくのは死にに行くようなものだと説得をしたが―― 「でも、このままだったらみんなゆっくりできないよー。だから、ちぇんはみんながゆっくりできるように、がんばるよー。わかってねー」 真夜中。 表のゆっくり達が静まり返ったのを確認して、集会所の入り口が開かれた。 ちぇんは帽子の中に保存食である干草を詰め、必ず仲間達のもとにもう一度帰ると心に誓い、跳ねる。 ひたすらに助けをもとめて。 「ゆっ!? おいしそうなのがにげたよ!」 「おいかけるんだぜ! あいつをどれーにしてやるんだぜ!!」 追いかけてくる無数の兵ゆっくり。 「つかまるわけにはいかないんだねー! わかるよー!!」 途中、小枝などで体を切りながらも、ちぇんは止まらない。 ひたすらドマリカの兵ゆっくりから逃げる。 水溜りを飛び越え、小山を乗り越え、竹林を踏み越えて。 ひたすらに、追っ手から逃げた。 体から餡子がこぼれ、自慢の尾は千切れかけ、意識も朦朧とした状態のちぇんを巡回中だったみょんが発見したのは不幸中の幸いだった。 「たいちょう! このこはたしかとなりのクニのしゅうらくのこだちーんぽ!」 斥候ゆっくりのみょんがちぇんの尻尾を咥えて前線基地という名の洞穴に戻ってくると、俄かに洞穴の中が騒がしくなる。 隣のクニ。生クリーム共同体のゆっくりが何故これほどボロボロになってここに流れ着いたのか? 疑問はすぐに解決される事になる。 「ゆっ!! たいちょー! ゆっくりできないこたちがうろうろしてたからゆっくりつかまえてきたよ!」 ひょいっと放り込まれる三匹の追っ手。 追っ手はまりさが二匹にれいむが一匹。れいむは餡子脳でありながら危機を察知しているのかガタガタと震え、まりさ達は何の自信かニヤニヤと笑っている。 「はやくまりさたちをかいほうしてね! それとおいしいごはんをよういしてね!!」 ごくごく標準的なゆっくりの反応に、前線基地のゆっくりたちは不快感を露にする。 神聖けーね教国において標準的な、いわゆる本能のままにゆっくりすることは悪徳とされているのだ。 「たいちょー! こいつらわるいゆっくりだちーんぽ! やっつけるぺにす!!」 ぷーっと膨らみ、怒りを露にするのはこの前線基地一番の古株である顎に傷のあるみょんだった。 傷みょんが憤るのも無理は無い。かつて、このみょんの家族は悪いゆっくり達に殺されてしまったのだから。 「おちつくんだぉ。こいつらをもっこもこにするのはかんたんだぉ。でも、すぐにもっこもこにしたらじょーほーがてにはいらないぉ? じょーほーはだいじだって、けーねもいってたぉ」 隊長とよばれた一匹のゆっくりが追っ手三匹にゆっくりと近づいていく。 それは追っ手のゆっくり達が見たことの無いゆっくりだった。 白っぽい髪に紅い目。ゆっくり達の中でもてるよやえーりんといった珍種に並ぶ珍種。 ゆっくりもこたんである。 「さ、おまえたちのしってることをさっさとはくぉ。そうすればけーねきょうてんにのっとっていのちのほしょうはしてやるぉ」 見たことの無いゆっくりに困惑し、更に警戒する追っ手れいむ。ところがあろう事か追っ手まりさ二匹はもこたんを畸形か何かだと思ったらしい。 ゆへへと下卑た笑いを浮かべ、周りのゆっくりを嘲笑う。 「こんなできそこないがりーだーなんて、ばかなの? まりさならこんなやつよゆうでかてちゃうよ!」 「ペニッ!? おまえ、たいちょーをぶじょくするちんぽ!?」 「かまわないぉ。あいてになってやるぉ」 口調は変わらないように振舞ってはいるのだが、その目から怒り浸透しているのが良くわかる。 こんなに恐ろしいもこたんを見たのはひさしぶりだった。 「ゆっへっへ! おまえなんかまりさのますたーあたっくでいっぱつだよ!!」 追っ手まりが飛び掛る。 もこたんはまりさに背を向けて目を瞑った。 コイツはやっぱり出来損ないのゆっくりだ。まりさはそう確信して大きく口を開ける。 が、その時もこたんの髪の中から綺麗な火が噴出したのを、不幸にもまりさは見てしまった。 ふじやまヴォルケイノ。 珍種であるもこたん種の持つ特殊な力。 髪の中にある噴出口から発射されるそれは人間たちから見れば花火のようなものだが、ゆっくりにしてみれば火柱も同然だ。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛づぃぃぃぃぃぃ!!」 顔面を焼かれ、もがき苦しむまりさに近づき、更に念入りに焼いていく。 凄まじい光景を見て二匹の追っ手ゆっくりは身動きが取れぬほどの恐怖を感じていた。 「おまえたち、こうはなりたくないぉ? だったらしってることをはくぉ」 ぼしゅっと噴出孔から火花を散らし、二匹を睨みつける。 排泄餡子を漏らしながら、二匹は知っている事をぽつぽつと漏らし始めた。 「……ち……んぽ……」 けーねが死んだ。そしてぱちゅりーは完全に敵の手に落ちてしまっている。 その事実を知ったみょんは言葉を失っていた。いや、他のゆっくり達も。 「……このことをとなりのクニのぱちゅりーたちにつたえるぉ。それと、けーねのこどもたちにも」 「たいちょう! そうしたらどうするちーんぽ!? みょんたちはどうすれば……」 「おちつくんだぉ! ――もこたんたちはわるいゆっくりたちをできるかぎりくいとめるぉ。このきちのみんなをすぐにあつめるぉ!!」 もこたんの号令を受け、伝令役のちぇんが弾かれたように走り出し、手当てを受けていたあのちぇんにもこたんが近寄っていく。 「……このからだで、よくがんばったぉ」 「……みんなが、ゆっくりできればいいよねー……わかる、よー……」 手当てはされているが、恐らくもうこのちぇんはもたないだろう。 まだ若いちぇんの命を無駄にする事はできない。 もこたんは手勢を引き連れ、ちぇんのいた集落の救援に向かう事にした。 「お、おねがいだよ! みんな、れいむもいっしょにゆっくりさせてね!!」 二匹の追っ手を前線基地に残った守備隊たちが囲む。 その目には皆激しい嫌悪感が浮かんでいる。そして、この二匹のゆっくりにもこたんの下したのは死刑宣告。 「おまえにはみずぜめ、そっちのまりさには――ふるこーすだよ!!」 「「「ゆっくりくるしんでしんでね!!」」」 「「い゛ゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」」 別々に洞穴の奥に連れて行かれる二匹。 けーね経典に則ると罪を告白したゆっくりには情状酌量の余地が与えられるはずなのだが。 そこはステキな餡子脳。仲間とも言えるようなゆっくりを殺された事によって経典なんかすっ飛んだのだろう。 もこたんの“好きにするがいいぉ”の言葉を拡大解釈した結果そうなった。 「れいむ、のどかわいてるでしょ? いっぱいみずをのませてあげるね!」 無理やり口を開けさせられ、強制的に口移しで水を飲ませられる追っ手れいむ。 初めのうちは固定されている恐怖から涙目になっていた追っ手れいむだが、飲み物を貰えるとわかると安心したらしい。 「ゆっ! もうおみずはいいよ! こんどはごはんをもってきてね!」 だが、拷問をするゆっくり達は代わる代わる水を強制的に飲ませるのを止めない。 これこそけーね経典にある“ゆっくり水責め”である。 「ゆ゛っぷっ! もう、おみずいらないいいいい!! んぶっ!?」 それでも尚、水を飲ませ続け、限界寸前まで膨らむれいむ。 頃合を見計らって、拷問ゆっくり達のリーダーであるらんしゃまは拷問ゆっくり達を止めた。 「もういい! みんないっかいおみずをとめろ!」 ようやく助かる。れいむの心に僅かに希望が浮かんだ。 これが終わったら、なんとかしてここから逃げてゆっくり暮らそう。 そう思っていたれいむの体を突如らんしゃまが押し始めた。 「ゆっ!? す、すっきりしたいの……? いいよ、れいむですっきりしても……」 が、らんしゃまは体を離すと傍にあった棒を咥え、それで思い切りれいむの体を押し込みんで揺すり始めた。 「ゆゆゆゆゆゆ! す、す、す――うぼぉげぇぇぇぇえぇえええ!!」 途端にれいむの口から噴出す大量の水と少量の餡子。 「よし。もういっかいみずをのませろ!」 また、拷問ゆっくり達が水を口移しでれいむに飲ませていく。 この責めは、れいむが死ぬまで終わらない。 戦いは始まったばかりだ。 つづくかも このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1793.html
ゆっくり茸狩り 初SSの為読みにくいかもしれませんが、生暖かい目で見てやってください。 幻想卿にも秋がきた。この季節になると、全ての生き物は冬に向けての準備をする。 ゆっくり達も例外では無く、冬に備えて準備をする。 巣に越冬用の餌を溜め込むのはもちろんの事、ゆっくり自身も栄養分を溜め込む。 つまりこの時期のゆっくりは年間を通して一番栄養価が高く、その為に捕食される事も少なくない。 この栄養価の高い時期限定の秋の味覚がある。それを巷ではゆっくり茸と言う。 これは秋にゆっくりに生えてくる茸というモノではない。 ぶっちゃけてしまえばゆっくりアリスのぺにぺにである。 秋のゆっくりアリスも他のゆっくり同様に冬支度を行う。 しかし他のゆっくりと違う点は、すっきり貯めを行う点である。 冬になってしまえば春までは巣の中で篭っていなければならなくなり、その間は満足にすっきり出来ない為に 秋に思う存分すっきりしまくろうとする。その為秋のゆっくりアリスのぺにぺには、非常にしっかりしている。 ゆっくり茸は、心地よい歯ざわりと、上品な甘さで非常に美味なのだ。 ゆっくり茸を採集する為の道具だが、まず用意するものとしては、ボイスレコーダーと適当な袋があれば取りあえずは十分である。 がっつり採集したいのであれば、ゆっくりまりさを3~5匹程度持って行くと良い。 次に採集方法なのだが、まずはゆっくりアリスが多い山に行く。 その後ゆっくりの巣穴を発見したら、ボイスレコーダーを使用する。 このボイスレコーダーには、ゆっくりまりさのすっきり真っ最中の喘ぎ声を入れておく。 大音量で再生していれば、いつのまにか発情したゆっくりアリスが集まってくる。 既に臨戦態勢のゆっくりアリスばかりなので、少量だけ採集するのであれば適当に捕まえて採集すれば良いが、 ここでは大量に採集するやり方を行ってみる。まずはゆっくりアリス達に 「今日は素晴らしく都会派の君達の為にまりさを連れて来てあげたよ~。存分にすっきり!!していってね!」 とでも言ってまりさを群れに放り投げる。 そうすると当然アリス達はまりさに襲い掛かり集団ですっきりしだす。 数十匹もアリスがいる為、当然順番待ちの様になる。そこを狙って収穫を行う。 全てのアリスがまりさに気を取られている為、他のアリスまで気が回らないのだ。適当に捕まえて 「君のぺにぺには凄く立派だねぇ。ゆっくりの中で1番だよ!!」 と煽る。そうすると 「そ、それはそうでしょ!ありすはとかいはだからぺにぺにもとかいてきなのよ!!」 と良い気になる。 そのスキに根元からぺにぺにをねじ切る。一瞬の事にきょとんとするアリスだが次の瞬間 「あ゛ぁぁぁ゛~~~あ゛り゛ずの゛べに゛べに゛がぁああああ゛~!!!!!」 等の叫び声を上げる。 しかし周りはまりさに夢中の為気付かないので、もっと騒がれる前に投げ捨てておく。 ぺにぺにを褒める他には 「君達がすっきり出来なくて可愛そうだから、君達の順番になるまでお兄さんがすっきりさせてあげるよ!」 と言ってぺにぺにに触れる口実を作るのも良いだろう。 この様な感じで繰り返して行けば、あっと言う間に収穫が終わる。 一通り収穫を終えると、ぺにぺにが無くなり気絶したアリスと、集団すっきりにより蔦だらけになったまりさが残るが それらは潰すなり食べるなり殺すなりすれば良いだろう。 ゆっくり茸狩りは、ゆっくりの大量発生も抑えられるし、ゆっくり茸も美味しいし、ストレスの解消にもなるので、 みなさんも参加してみてはどうでしょう? ゆっくりを相手する自信が無いという方がいらっしゃる場合は、近所の鬼意さんに相談してみましょう!! きっと親身になって相談に乗ってくれるはずです! 読んでくれてありがとうございました! なんかぐだぐだになってますが精進して行きます。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/494.html
東方キャラがいぢめられます(主にに文が)一応伏線は張ってあります、詳しくはアリスとゆっくりありすの生活 その3の最後から そこまで酷いわけでは無いですが女の子が泣く描写を見たくないなら★の部分から読み始めることを勧めます 最後に一部の人にとてつもないショックを与える危険性のある描写があります(主に嫁が文、うどんげの人)そういう厄介な描写を見たくないなら☆の部分で読むのをやめることを勧めます まあ…どっちも好きだから書いたんだよね……書きたかったんだから仕方ないね…… byありすアリスの人 どうも、清く正しい射命丸です、今私は永遠亭で治療を受けています まあ私の自業自得と言う所もありますがそんなもの記者魂の前にはあってないような物です 少々その事について回想してみる事にしましょう 私は何か面白そうな事が無いかと永遠亭に潜入しました 過去に何回も潜入しては輝夜氏によって撃退されていますが そんな事で懲りるようでは新聞記者は勤まりません 何度も潜入しているうちにいつの間にか兎達には気にもされなくなりました 潜入し続けた甲斐があった物です、もう大手を振って廊下を歩けます 永遠亭内を散策していると近くの風呂場らしき部屋から声が聞こえてきました この声は間違いありません、蓬莱山輝夜氏です 私は気配を殺し、慎重に風呂場を覗きます、輝夜氏は完全に緩みきっていますね 風呂から輝夜氏が出て来た所を見計らって!……… 「えーりん!またあのカラスよ!とっとと捕まえて!」 私は全速力で廊下を飛び抜けます、もう輝夜氏の姿は見えないし 八意氏の姿も見当たりません、彼女等に遭ってしまうと少々面倒な事になります 問題のシーンは既にフィルムに収まっています、これは記事になるかな? 記事にはできなくとも、何かの役にたつかも知れません 出口も後少し、後はこの通路を直進するだけ! 兎達が作った非常用の柵をぶち破り、見事脱出!…… 「くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!」 私も何が起こっているか全く訳がわかりませんでした その時にわかった事は体が焼けるように熱いと言う事だけ 私の体は勢いよく地面を転がり、止まった時には既に意識を手放していたと思います 目を覚ました私は真っ先に見慣れた顔を見る事になりました 「おお、ぶざまぶざま」 「ひゃ!…何だ、きめぇ丸か……」 ゆっくりあや、もといきめぇ丸、私の仕事を手伝ってくれる私を模したゆっくりです 椛が拾って来たのを世話しているうちに恩義を感じてくれたのか 私同様記者魂を持っているのか積極的にネタ探しをしてくれます 普段は顔のパーツが普通のゆっくりと同じで飼ったりしてみる分には害はありません ですが時々顔のパーツが全体的に上に寄り、相手を見下すかのような表情になります それがストレスをもたらすらしいですが私はそんなに気にしていません むしろ慣れて来るとよくわからない感覚に陥ります 「あら…もう目を覚ましたのね……」 きめぇ丸と共に私を見守っていたらしい八意氏が私の怪我の内容を話してくれました 「ただの軽い火傷よ、処置は施しておいたから鏡を見てみる?」 そう言って八意氏は私に手鏡を渡してくれた 「え…嘘…ですよね……」 私の顔は包帯に包まれている、多分全身包帯でしょう 「嘘じゃないの、これからあなたは一生人に見せられない肌を持って生きる事になるわ」 「ッ!……」 正直私はその時、記者人生の終わりだと思っていました 「軽い火傷ってのは嘘ですか?私だって女の子ですよ!?」 「じゃあ女の子が外に出られなくなるような写真を撮るのは何故?あなたは少し反省するべきよ」 もうまともに新聞を作れない、それ以上にこちらのメンツに関わる問題です 「……そんな……ッ!!」 顔がしみる、気がつかないうちに泣いてしまったようです もう外に出れない、自分でネタを探せないと思うと目から流れるそれはもう止まりませんでした これもネタを追い求めた結果ですか? これでは過去を忘れた街で真実を追い求める元新聞記者の二の舞です 「嫌…そんな結末……そんなの………」 私の涙も枯れ果てて来た頃、八意氏が切り出しました 「冗談よ、安心しなさい、火傷なんてちょちょいのちょいよ」 「……え…?じゃあこの顔の痛みは?」 「そんなもの、私の力にかかれば児戯にも等しいわ」 八意氏は私をからかっているだけでした、私の涙を返してください! 「良かった…記者…いや、女の子は第一印象が肝心ですから……」 「まあ包帯は剥がしても良いわ、既に火傷の痕は消えているはずよ」 きめぇ丸に手伝ってもらいながら私は体中に巻かれた包帯を剥がして行きました 確かに倒れる前となんら変わっていない…それどころかちょっと綺麗になっているくらいです 「それにしても、泣いているあなたを見てると気持ち良くなってくるわね」 「酷いこと言わないでください!」 ★ そして現在に至ります、正直本当にどうなるかと思いました 一生外に出られないなんて本当に御免です そう言えば私のカメラはどうしたのでしょうか? …ありました、ですが肝心のフィルムが抜き取られています 「残念でした、フィルムは抜き取っておいたわ」 「ちょっと待ってください!他にも写真があったのに!」 「勝手に現像してみたんだけどね、そんなに面白そうなネタはなかったわよ?」 その後、私に名案が閃きました、ここはネタの宝庫ではないでしょうか? 「そうだ、八意さん、少しそちらの研究成果を見せてもらえないでしょうか?」 「ネタにしたいのね、それならゆっくりについて見せてあげるわ」 そう言って八意氏は私ときめぇ丸を研究施設に案内してくれました ここから先は私も見たことがありません、ネタの宝庫と言っても間違いないでしょう 「とりあえず新聞に書かれても問題ない所しか案内しないわ」 「変なところを覗いたら…どうなるかわかっているわね?」 蛇の様な視線が私を貫きます、私はただ無言で頷くことしか出来ませんでした 最初に案内された部屋には冬にしか現れない妖怪、レティ・ホワイトロックを 模した体つきのゆっくりがいました、後はテーブルがあるだけの小さな部屋です 「うふふ…」 「おお、れてぃれてぃ」 「ゆっくりれてぃよ、冬の時に見つけたわ」 「一応冬にしか出没しないのかと言われたらそうでもないみたいね」 「冬以外でもその姿を見ることが出来る?」 どうやられてぃは寒い所に生息しているみたいです 冬になれば幻想郷全域に姿を現すんですけどね れてぃについての研究課題はどこから、どうやってラーメンを出すのかとのことです 「うふふ…あつあつのらーめん、ゆっくりたべていく?」 「お言葉に甘えさせていただきます」 そうするとれてぃはどこからともなく丼を出しました、既にラーメンができあがっています 「一応熱源反応はれてぃ本体にあるんだけどラーメンほどじゃないのよ」 いったいどうやってラーメンと丼を生成することが出来るのでしょうか あらゆる角度から監視してもラーメンと丼を出す瞬間を捉えられないそうです まあ解明は任せてラーメンを頂くとしましょう 味は…美味い!何というか…その…難しいですね…… 「おお、うまいうまい」 一言でいうなら…懐かしくなった…ですかね… いつのまにか私はラーメンのスープまで飲み干していました あっさりとした醤油ラーメンでした 次の部屋にはまた違ったゆっくりがいました 「こんぱろ~、こんぱろ~」 「ここよ、あのゆっくりが鈴蘭畑で見つかったの」 「あのゆっくりって…大丈夫なんですか!?」 あのゆっくり、コンパロコンパロ言ってるゆっくり どう見ても鈴蘭畑の人形を模したゆっくりです もし人形の特性を継いでいるとしたら何らかの毒性を持っているはずです 「大丈夫、食べなければお腹を痛めることは無いわ、ついさっき姫様はそれを身を以て証明してくれたの」 食べさせたんですか! 「おお、ぶざまぶざま」 食べるとお腹を壊すと言うことは自己防衛の為のシステムですか まあ見てみると本当に可愛いですね、やたら毒を振りまくことも無いから 積極的に接することが出来ます 「食べなければただの可愛いゆっくりよ、てゐはやたら毛嫌いしているけどね」 「え?それはどういう意味で……」 「ひょっとしたら過去に鈴蘭畑に行った時のトラウマが残っているのかしら」 思わぬ所でネタを見つけてしまいました、ありがとう、鈴蘭畑の人形さん! 適度にゆっくりめでぃすんを見た後で私はまた別のゆっくりを見に行くことにします 「このゆっくりなんだけど……あなたの方が知っていそうな気がしてね」 「ゆっくり信仰していってね!!!」 そのゆっくりは最近お得意様の守矢神社に住む神にそっくりなゆっくりでした 「ええ、ゆっくりかなこですね」 「そうなのよ、この子が空を飛べる事まではわかっているんだけど……」 このゆっくりかなこは注連縄に乗っかって空を飛ぶこと以外にも不思議な現象が確認されています 「出来れば…やんちゃなれいむがいますか?持ってきてくだされば……」 すぐさまれいむが持ってこられる、しかも問題児、完璧です! 後はれいむに睡眠薬を盛ってやってください 「なにしてるの?れいむおなかすいたよ!!!」 八意氏は極めて少量の葉っぱを持ってきました 最近のゆっくりは何だかんだ極めて少食になったようで作物への被害が無くなったとか このままだとゆっくり自体が何も食べなくても 生きていけるようになるのでは無いかとまで言われるようになりました とりあえず葉っぱをおいしそうに食べています 「やっべ!これめっちゃうめぇ!!!……ゆっくりおやすみ……」 あっという間に眠ってしまいました、八意の名は伊達ではありません そこでゆっくりかなこを近づけてみると…… かなこがなにやられいむに向かって呟いています しばらくするとれいむが目を見開き叫び出し始めました 「うわああぁぁぁぁぁぁ!!!」 これには八意氏も驚いた様ですね、その顔の写真を撮れてちょっと満足です そんなことをしている内にれいむの髪の毛が伸びて変色していき…… リボン等が縮んで何かを形成していきました 「ゆっくりしていってくださいね!!!」 立派なゆっくりさなえの誕生です 今のところこの現象はれいむ相手にしか確認されていません 「なるほど…これは他の種でも実験してみる必要がありそうね……」 「他の種で別の反応がおきたりするんでしょうか、気になりますねぇ……」 「さて、今のところ見せてあげられるのはこれ位かしら」 「ええ、ありがとうございます、これで今日の分のネタは確保できましたよ」 実際の所、すぐそこのドアからネタの匂いが漂っているんですよねぇ…… 私がゆっくりあやに目配せをするとあやはどこからか カセットテープを取り出してドアに近づきました 私はその間に八意氏と話をして時間稼ぎをするだけ 「先程れいむ種が突然変異を起こしたわけだけどあなた達の山では日常的なこと?」 よし!八意氏はゆっくりさなえに夢中です、今ならあのネタに食いつける! 「いいえ、たまにあるくらいですね、多分まだれいむの方が多いと思いますよ」 「なるほど、それであの緑髪のゆっくりは……」 「ゆっくりさなえと言います、守矢神社の東風谷早苗さんがモデルですね」 「とても献身的なゆっくりらしく、守矢神社では早苗さんの手伝いをしているらしいですよ?」 「その点についてはこちらで調べてみるわ、それから……」 いきなり八意氏の目が鋭くなりました…まずい…… 「どうせだったらあなたもそこの実験に参加する?」 「ヒッ!……」 どうやら時間稼ぎは失敗に終わったようです 「い…いや、実験への参加は勘弁してください……」 「問答無用、あなたも実験に参加して貰うわ」 「い…嫌ァァァ!!!」 それから先は良く覚えていません わかることは全身、特に尻が痛むことです これから、無事だったテープを聞いてみることにします 私が被験者となった実験の正体がわかるかも知れません 今までに書いた作品 ゆっくり信仰していってね!!! レミリアの気まぐれ レミリア編 パチュリー編 アリスとゆっくりありすの生活 その3まで ビグ・れいむ てんこと永江さん ☆ 聞かなかった方が良かったかもしれません、これがその一部です 「バー!ロー!スプラッシュ!!!」 「ウァー!アッーアッー!」 「イクの!?イクの!?」 「包茎…入ってます!!!」 (何かが床か何かに叩き付けられる音) 「あ゙あ゙ん……ナプキン!」 「おお、ひわいひわい」 本文の不具合を修正 元ネタの明記 過去を忘れた街で真実を追い求める元新聞記者 THE ビッグオーよりシュバルツヴァルト 最後に文が被験者となってしまった実験 Workout The Directors Cut ニコニコ動画での通称 本格的 ガチムチパンツレスリング -- ありすアリスの人 (2008-12-03 21 22 48) >どっちも好きだから~ 分かりますw何故なら私も(ry それにしても毎回見事すぐる(゚∀゚) -- トミー@ (2008-12-07 17 42 17) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2127.html
真夜中のゆっくり地獄 4KB ふたば系ゆっくりいじめ 922 yukkuri ふたば系ゆっくりいじめ 945 はやくげんこうちょうだいねに続いて3作目です。 生放送のテレビショッピングと有名な実演販売師のあの方をイメージして書きました。 駄文で読みづらいかと思いますが雰囲気だけでも楽しんで頂けたら幸いです。 では、ゆっくりしていってね。 『真夜中のゆっくり地獄』 これから暖かくなるにつれ困るのが…そう!野良ゆっくり。 人の迷惑など考えずどこにでも巣を作り、 何でも食べる雑食な上に食べ方の汚さは他の追随を許さない しかも生態が適当なクセにネズミ算もドン引きの繁殖力… ご家庭の衛生状態だって気になるし ゴミ集積場の改修や環境の維持だってバカにならない そんな心配もコレさえあればもうおさらば!! 本日ご紹介するのはゆっくり駆除剤「もっとゆっくりしたかった」です。 使い方はとーっても簡単。ゆっくりに向けて直接噴射するだけ! 『とはいっても説明だけでは効果が分からないわー』というそこのアナタ!! 心配無用!!今日は特別にデモンストレーションをご覧に入れましょう 今日スタジオに用意したのは植物型妊娠したれいむと子ゆっくり4匹です。 やい、じじい!!れいむとかわいいおちびちゃんあまあまたくさんもってこい!! 『うみゃりぇるみゃえきゃらきゃわいしゅぎてごみぇんにぇ』×2 『ゆっきゅりうまれちゃらおきゃーしゃんとしゅーりしゅーりしゅるのじぇ』 『うみゃれちゃらごはんしゃんをたくしゃんむーしゃむーしゃしゅるのじぇ』 …いやぁ、思わず叩き潰したくなるほど活きが良いですねえ 『じじいはきゃわいいれーみゅをゆっきゅちしゃしぇろ~』 『くしょどりぇいはゆっきゅちちてにゃいであみゃあみゃもっちぇくるのじぇ~!!』 『どりぇいにはまりちゃのうんうんしゃんをたべるけんりをあたえるのじぇ』 『れーみゅぎゃきゃわいしゅぎてごみぇんにぇ~』 ビキィ!!! ちょっ…すいません… (しばらくお待ち下さい) うるせえんだよてめえは!!後で死ぬんじゃなく今死ね!!『ゆぎゃー!!』 もっ…ゆっ…しちゃ…った… 鬼井さん声が言ってますって!! (ただいま機材の復旧中です もうしばらくお待ち下さい) ええっと…失礼しました…。先ほど子ゆっくり4匹と言いましたがやっぱり3匹です。 『4匹じゃなかったの?』というアナタ!!気のせいです。最初から3匹しか居ません。 それでは気を取り直して早速やってみましょう 実ゆっくりにはシュッと軽~く一吹き… もっ… …きゅ ちた… …った ほーら元気で憎たらしいツラ構えの実ゆっくりが見る見るうちに黒ずんで逝きます 『ゆぎゃあ!!れいむのかわいいあかちゃんがぁ!!』 子ゆっくりにはちょっと長めに吹きかけます… 『ゆぴいぃ!!くちゃいぃ!!ゆっきゅちできにゃいぃ!!』 『くるちいぃ!!おきゃーしゃーん たちゅけえぇ!!』 『おちびちゃ~ん ゆっくりしてえ!!』 うねうねとのた打ち回る姿が醜いですね そしてなかなかしぶといですね…でも心配ご無用!! なかなか死なないときには付属のあまあまコーティングを施した粒を飲ませれば大丈夫!! 『おくちにゃおしにぺーろぺーろしゅりゅよ…ぺーろぺー… ゆっ?!ゆぎゃーきゃりゃい!!エレエレエレ…』 『ゆんやー!!ゆっきゅちできにゃいぃ!!』エレエレエレ… ほら、いとも簡単に餡子を吐きました。 コレほどにも苦しむ秘密はコレ!! 加工所特製の辛味成分と苦味成分を絶妙に配合してギュッと濃縮したオリジナル溶液 さらにこれを熟練の職人技で特殊加工を施しました。 『もっちょ…ゆっき…ちた…った…』×2 『まりちゃさまはゆっきゅりにげるのじぇ そろーりそろーり…』 目の前で起こった惨劇に自分だけ助かろうと逃げ出すゲスな個体もいますがそこも心配無用 これまた付属のあまあまの匂いを濃縮したパウダーをほんの一つまみするだけで足止めすることができます。 見ててくださいよ… 『ゆっ?!こんにゃとこりょにあまあましゃんぎゃあるのじぇ ぺーろぺーろ… ち、ち、ちあわちぇ~!!!』 こんなミエミエの罠に引っ掛るなんておろかおろか。ゴール間近のゆん生をせいぜい謳歌させてあげましょう。 でも逃がしたら繁殖しますからしっかり駆除しましょう。 今回購入者特典として更にゆっくりのみに反応して燃える不思議なシートをお付けします。 どんな構造かって?それは秘密ですが威力だけでも見て損はないですよ。いいですか? 『ゆっ?めにょみゃめがまっくらさんなのじぇ?!ゆゆっ?にゃんだかあったきゃ…ゆぎゃあ!!!あぢゅいぃ!!!』 『もっ…ゆっ…ち…た…った…』 ほらご覧の通りあっという間にゴミ饅頭の丸焼きが完成です。 『れいむのがわいいおぢびぢゃんがあぁ!!!おぢびぢゃんをころじたじじいはじねえ!!』 いよいよラスボスの登場ですか…。怒ってますねぇ怖い怖い。 でももう面倒くさいので一気に片付けますよ。 成体には別売りのノズルを装着して直接体内に噴射します。そうすれば気化した溶液が中枢餡を一気に破壊!! 個体にも依りますが平均で30秒もあれば死にます。 ゆひゃひゃひゃぽっぴらけほふぉ!!! どうです?親・子・実ゆっくり合わせて9匹がたった30分もかからず全滅しました。 驚きの殺傷能力スゴイでしょ? 今なら本体3本パックに付属のあまあまコーティング粒30粒と本来なら別売のノズルと不思議なシートまで付いて なんと驚きの9980円でご提供!! お電話、お待ちしてま~す!!! 「ふーんこりゃ便利だな…っておいちぇんどーした? ダメだ…しーしーとうんうん漏らして気絶してらぁ…。刺激が強すぎたか?」 (終) (あとがき) SSって難しいですよね。他の作家さんの構成力と文才には脱帽です トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 簡単!速い!汚れない! ···じゃないのかよ!?使えねぇ!! -- 2018-02-01 17 39 59 床が汚れないならスプレーの方が良いと思ったのにアンコ吐いちゃうのかよ -- 2013-08-01 02 43 05 矢ああああああくうううううにいいいいいいいい他ああああ阿多あああああなあああああいいいいいいい -- 2012-07-26 18 22 40 高ぁ!!!! -- 2012-03-09 19 27 54 誰得 -- 2011-08-01 22 33 33 9匹殺すのに30分では、蹴り殺した方が早い それなら、家庭用害虫駆除商品なんてほとんど全部自分で潰した方が早いになるだろ。 ゴキ潰した経験すら無い都会っ子か? -- 2011-07-13 19 41 38 無駄な商品をさも効果があるような歌い文句といい、いらない付属といい、リアル通販番組臭がしていいですねw リアルに忠実でいいSSだと思いましたw -- 2011-01-04 04 01 33 高い上に、子ゆっくりも瞬殺できないのか…駄目じゃねーか。 ゴキ用の奴を見習ってほしいものだ -- 2010-12-06 20 19 34 踏み殺すのをためらってしまうような人用じゃね? -- 2010-11-28 20 29 30 虐待用で考えれば値段的にそう悪くないんじゃないか? 虐待お兄さん用とか -- 2010-09-18 02 14 19 これじゃ見てる人間がゆっくりできないだろ この値段でしかもわざわざ薬剤使うなら余程楽しく虐殺できるとかでないとなぁ… -- 2010-09-07 02 02 23 酷い製品だ。誰が買うんだ? -- 2010-08-29 19 12 16 値段が高いな家で唐辛子団子にシナモンの香りをつけた自家製毒団子の方が効率いいな -- 2010-07-31 20 35 10 コストパフォーマンスが悪すぎる。成体を殺すのに30秒って…すぐに使い切ってしまうんじゃないの? それに、9匹殺すのに30分では、蹴り殺した方が早い。 -- 2010-07-08 21 39 17 たかすぎ -- 2010-06-16 04 26 49
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4002.html
作者名:天海 「ゆんゆゆーんゆーんゆ、ゆんゆんゆー♪」 とてもゆっくりできる歌(おとなりのまりさ 談)を歌いながら、野原を跳ね進んでいる不思議なお饅頭……その名は ゆっくりれいむ。 れいむは初めてのソロ冬籠りから見事生還し、群れのみんなから大人のゆっくりとして認められたばかりである。 前途ゆんゆんでバラ色のゆん生を歩むれいむは、春の陽気につられたこともあり、ゆんゆん気分で野原を闊歩しているのである。 このれいむ、別段力が強いわけでもなく、知識が豊富なわけでもない。しかし、何故か頭の回転は早かったのである。 餌を探しに行くにも、捕食種のいそうな場所は極力避け、必要な分だけを確保し無駄に食糧を食い付くすこともなかった。 巣を探すにしても、他のゆっくりの目が届かないような、それでいて積雪にも負けないであろう、頑丈な巣を見つけ出した。 人里に侵入するにしても、人間の仕掛けた罠を次々と見破り、畑の野菜を確保して戻っていった。 れいむは ゆっくりとしてはサバイバビリティが高いゆっくりだったのである。 れいむはこれから続いていくであろう、とてもゆっくりできる日々を夢見ながら、ゆっくりと野原を跳ねて行くのであった。 あてもなく散歩を続けていると、れいむの視界には不思議な光景が入ってきた。 ゆっくり達が畑の前にずらっと並んでいるのである。それはまるで畑のバリケードのように。 ゆっくり達が集まっている=何か良いことがありそうだと考えたれいむは、ゆんゆんと畑の方向へ進んでいった。 「ゆっくりしていってね」まずはれいむがご挨拶を済ませる。 「「「ゆ? ゆっくりしていってね。」」」 それまで目を閉じていたゆっくり達が反応し挨拶する。 「ゆゆ? はたけさんのまえでなにしてるの?」 れいむが訊ねると答えは一斉に返ってきた。 「「「ゆ……ゆっくりしてるんだよ。」」」 れいむは考える。 畑の前でずらっと並んで動かずにいるゆっくり達。これのどこがゆっくりしているのだろう。 これはゆっくりしているのではなく、どちらかといえば何もせずにそこにいるだけである。 このゆっくり達は嘘をついている。 何故嘘をつくのか。 ゆっくりが嘘をつく時、それは自らの利益を守るためであることが多い。 きっとこの畑には美味しいお野菜が生えてくるに違いない。 実際に大根の葉と思われる物が畑から生えてきているではないか。 れいむにはその考えに自信を持っていた。今まで自分が間違っていたことなど無いのだ。 だからソロ冬籠りも危なげなく成功したし、群れのみんなに認められるようにもなったのだ。 「ゆゆ! うそつかないでね! れいむにおやさいさんたべさせないきでしょ!?」 れいむは畑のゆっくり達を糾弾する。 畑に生えている野菜は極上の味だし、食べると元気になる。 畑のゆっくり達はそれを独占しようとしているのだ。 人間が独占しようとするのは仕方ないが、同じゆっくりに食べさせないとは何たる事か。 「「「ゆ!? ちがうよ、ゆっくりしてるだけだよ? あと、はたけさんにははいらないでね!」」」 不自然なほどに声をそろえてそう返すゆっくり達。 れいむは更に確信した。このゆっくり達は畑を見張っているのだ。 それからしばらく同じような問答を続けたが、帰ってくる言葉は同じような物ばかり。 曰く、畑にはいるな。曰く、野菜なんて生えてこない。 これに業を煮やしたれいむは畑のゆっくり達を論破してやろうと考えた。 それには畑に生えてる野菜を目の前に証拠品としてつきつけてやるのが一番である。 「ゆぅ~、じゃあかえるよ。ゆっくりしていってね!」 そう言ったれいむに、畑のゆっくり達は安堵した表情を浮かべる。 しかし次の瞬間、れいむは素早く畑の方に振りかえり、短い助走からジャンプして畑のゆっくり達を飛び越えた。 先ほどの言葉はフェイクだったのだ。 畑のゆっくり達は意表をつかれ、れいむの侵入を許してしまったのである。 「「「ゆげぇ!?」」」 悲鳴を上げる畑のゆっくり達。 しかしそれを尻目に、れいむは野菜に向かってダッシュした。 「「「やめてね! ゆっくりしてね!」」」 あきらめの悪い畑のゆっくり達に構うこともなく、 れいむは野菜の生えている場所にたどり着き、葉を引っ張った。 「「「ゆぎぎぃ!? やめてね! とらないでね!」」」 懇願する畑のゆっくり達。 しかしもうれいむは止まらない。 そして無情にも野菜は引き抜かれた。 「「「ゆぎゃああぁぁぁあああぁぁぁあああああ!!!」」」 瞬間、畑のゆっくり達全員から断末魔とも思えるような悲鳴が発せられた。 前後左右から響く大音量サラウンドに、れいむは思わず怯んでしまう。「ゆびぃ!? な、なに?」 しかしれいむはすぐに落ち付き、引きぬいた大根を……大……根…… 引き抜いた葉の先に白くて太くて美味しそうな大根などはついていなかった。 代わりに引き抜いたのは、丸い餡子の塊のような物であった。 そしてその瞬間、れいむは後方からの衝撃に襲われ気を失った。 れいむが目覚めると、そこは畑の前だった。 左右には畑のゆっくり達が並んでいる。 そして目の前には……1人の人間が座っていた。 「お、起きたか。ゆっくりしていってね!」 れいむに語りかける人間。 「「「「ゆっくりしていってね!」」」」 答えるれいむと畑のゆっくり達。 れいむには異変が起きていた。 ゆっくりしていってねの言葉と共に飛び跳ねようとしたのに、体が動かないのだ。 「「「「ゆ? なんだかうごけないよ!?」」」」 なぜ体が動かないのか。 その理由もわからぬまま、れいむはさらなる謎に包まれる。 なぜ畑のゆっくり達はれいむの真似をするのか。 「「「「ゆゆ? まねしないでね!?」」」」 その言葉をも真似され、困惑するれいむ。 「さて……と、畑を耕さないとな。」 そういって鍬を手に立ち上がる人間。その足が畑に踏み入った瞬間…… 体の内側からくるような痛みがれいむを襲い、思わず悲鳴をあげる。 「「「「ゆげぇ!?」」」」 再び、畑では一斉にゆっくり達の悲鳴があがった。 畑のゆっくり達は同じ言葉、同じ感覚、同じ意識、そして同じ餡子を共有していた。 ゆっくり達は背面下部が切り取られ、その餡子は畑に繋がっている。 土のように見えていたのは、糖度の低い餡子であり、大根の葉についていたのはその中枢餡にあたる物であった。 そうなるように人間に改造されてしまったのだ。 人間の進歩とともにゆっくり達にも頭の良い種がでてくるようになった。 トラバサミ等の罠はおろか、餌でつってとりもちに捕まえるゆっくりホイホイ、 餌に似せた毒だんごであるゆっくりコロリ等をも見破り、回避するようになっていた。 結局、ゆっくりの被害はいつまでも続いてきたのである。 しかし、その状況にも対応するのが人間の素晴らしさであり恐ろしさでもある。 今度はゆっくり達が完全に気を許すように、生きているゆっくりその物をトラップとして使用したのだ。 他のゆっくりがいる=ゆっくりにとって安全な場所と考えるのはゆっくりならずとも仕方のないことであり、 この畑型トラップを村の周りに敷くことで、ゆっくり達の侵入を未然に防ぐのである。 畑型トラップに繋がれたゆっくり達には本能でわかっていた。 もう畑から離れることはできないことを。 離れれば中枢餡を失って死んでしまうことを。 新入りであるれいむにも その知識が共有されており、体を動かすことを無意識のうちに拒否していたのである。 そんなゆっくり達の都合も構わず、いや知っているからこそ、人間は鍬で餡子畑を耕し始める。 薪を割るかのように力強く、漁網を引くように力強く。 「「「「ゆぎゃああああ!」」」」 「「「「はたけさんかきまぜないでえええええ」」」」 「「「「あんこいたんじゃううううう!!!」」」」 「「「「まりさだけはたすけてえええ」」」」 「「「「どぼぢでそんなこというのおおおお」」」」 「「「「なんででいぶがこんなめにあうのおおお!?」」」」 「「「「もっとゆっぐりじだがったあああぁぁぁ」」」」 畑型トラップで描かれる、阿鼻叫喚の図。 この後、オレンジジュースと偽り畑に水をやることで、ゆっくり達は死なない程度に回復する。 人間にとって、これはトラップの保持のために必要な作業なのだ。 無論、耕している本人は面白くてやってる風もあるのだが。 れいむは後悔した。 たしかにゆっくり達の言う通り、畑に入ってはいけなかった。 たしかにゆっくり達の言う通り、葉を引きぬいてはいけなかった。 れいむと仲間達はこれから続いていくだろう、とてもゆっくりできない日々を案じながらゆっくりと目を閉じていくのであった。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/698.html
※ほとんどゆっくりを虐待していません、ご注意ください 「やられた……」 帰ってきて、荒らされた部屋を見てそう呟いた。 幸いあまり物が多い部屋ではなかったので物的な被害は少なかったが、これでは掃除が大変そうだ。 俺はもともと戸締りはしっかりするほうだ。 そのため、これまでゆっくりや泥棒の被害にあったことは無かったのだが、どうも今日はうっかり窓のカギをかけ忘れたらしい。 「まさかカギをかけ忘れたその日にゆっくりが来るなんて…」 バァーーン! 「「「まさかのときのゆっくりしていってね!」」」「だぜ!」「むきゅ!」 そう呟いた瞬間、ふざけたことを言いながらドアを開けて三匹のゆっくりが飛び込んできた。 突然の侵入者に驚きながらも、とりあえずは聞いてみることにする。 「お、お前たちが俺の家を荒らしたのか?」 だが、そのゆっくりどもは俺の言葉を完全に無視して言葉を続けた。 「れいむたちのもくてきはひとつ!」「ゆっくり!」「ごはん!」「むきゅ!」 「いや、二つじゃねぇか!」 思わず突っ込んでしまった……すぐに潰すのが一番いいのだろうが、少し興味がわいてきたので観察してみることにする。 「ゆ?」「ゆ?」「きゅ?」 見れば三匹は、体を斜めにしてよく分からないと言った表情をしている。 「いや、お前たち目的は一つって言ったろ?でも、ゆっくりとご飯だったら二つじゃないか」 俺の言葉を聞いて、比較的頭のいいぱちゅりーは合点がいったようだ。 「むきゅ!わかったわ!さっきれいむは『もくてきはひとつ!』っていったのにうっかりふたついっちゃったのね!」 「ゆ?どういういみ?」「よくわかんないんだぜ!」「だから……」 三匹は顔をつき合わせてごにょごにょ話をしている。テンポ悪いなぁこいつら…… たっぷり二分はかかって、ようやく残りの二匹も理解したようだ。 「ゆ!ゆっくりりかいしたよ!」「でもそんなことにきづくなんて、やっぱりぱちゅりーはすごいぜ!」「むきゅ!とうぜんよ!」 教えたのは俺だろうが……何自慢げな顔してやがる。 というかこいつら俺がいることを忘れてるんじゃなかろうか。 「おーい、そろそろいいか~?」 「ゆ!そういえばおじさんがいたんだったぜ!」「え~っとなんていうんだっけ?」「『れいむたちのもくてきはふたつ!』よ!」 またひそひそ話をしている。ちゃんと段取りは決めておけよ…… 「れいむたちのもくてきはふたつ!」「ゆっくり!」「ごはん!」「すっきり!」「むきゅ!」 「三つだーーー!!」 そして、さっきとほぼ同じやり取りが繰り返される。 約五分の間、俺はゆっくりのツッコミ無しのボケ倒す会話に付き合う羽目になった。 バカな子ほどかわいいとは言うが、さすがに限度があるだろ…… 部外者のロビンがマリポーサ倒しちゃって良かったんだろうかなどと考えていると、やっとゆっくりたちの話も終わったようだ。 「れいむたちのもくてきはみっつ!」「ゆっくり!」「ごはん!」「すっきり!」「ぐっすり!」 「だから四つだーー!!」 ~ 中略 ~ ザ・ニンジャって三戦三敗三死亡なのにカッコいいよなぁ……おっと、終わったか? 「えっと…れいむたちのもくてきはみ…よ、よっつ!あれ?みっつだっけ?」「よっつでいいのよ!れいむ!」「まりさはいっかいやりなおしたほうがいいとおもうんだぜ!」 どうやらゆっくりれいむは相当混乱しているようだ。確かに一度仕切りなおしたほうがいいかもしれない。 だが、それにつき合わされるこっちの身にもなって欲しいものだが…… 「そうだね!ゆっくりやりなおすよ!」「ぜ!」「きゅ!」 ゆっくり会議により一時撤退が決定されたらしい。ゆっくりにしては素早い動きでさっきのドアから出て行った。 俺もなんか疲れたし、このまま帰るんだったら見逃してやってもいい気もしてきた。 ある意味楽しめたと言えば楽しめたのかもしれないし。 そんなことを考えながらゆっくり達の出て行ったドアを見る……まだいる…… いや、もしかしたら隠れてこちらの様子を窺ってるつもりなのか?あいつらの体の構造上、覗き見ようと思ったら半分近く扉から出ているのだが。 それどころか、ぱちゅりーのやつはこちらに目配せの様なことまでしている。 もうここまで来たら最後まで付き合ってやるか……俺は空気が読めるんだ。 「あー、エヘン。……まさかこんな時に部屋を荒らされるなんて!」 バァーーン! 「「「まさかのときのゆっくりしていってね!」」」「だぜ!」「むきゅ!」 お前らは元気だなぁ、こっちは大分疲れたよ。 「れいむたちの……たくさんのもくてき!」「そうだぜ!それでいいぜ!」「さすがよれいむ!」 「ゆっくり!」「ごはん!」「すっきり!」「ぐっすり!」「そのほかのために!」 「おじさんには、ゆっくりプレイスについてゆっくりはくじょうしてもらうよ!」「ぜっぜっぜ!」「むっきゅっきゅ!」 一応凄みを利かせてるつもりであろうれいむに、悪魔的に笑うまりさとぱちゅりー。 しかし大分時間がかかったなぁ、最初にスッと行けば20分は短縮できたんじゃないか? 「………………言っている事がわからない……イカレているのか?………この状況で」 真面目に対応するのも面倒だ、適当なことを答える。 「ゆ!とぼけるつもりだね!」「おお、ごうじょうごうじょう」「それならこっちにもかんがえがあるわ!」 「まりさ!たいあたりのけいだ!」「ゆっへっへ!おそれおののくがいいぜ!」 体当たりって、まぁ体当たりだよなぁ。 こいつらにできる攻撃なんてそれくらいしかないし。 やたら自信満々だが、利くと思ってるんだろうか。 「おじさん!さいごのちゃんすだよ!ゆっくりはくじょうしてね!」 そんなことを言いながら俺の脚に体当たりを行うまりさ 「「こんふぇす!こんふぇす!」」 囃し立てるれいむとぱちゅりー、多分意味は分かってないだろう。 まりさもにやにや笑いながら体当たりを続けていたが、俺が何も反応しないので不安になってきたようだ。 「ぱ、ぱちゅりー!あんまりきいてないみたいだぜ!?」「むきゅ!ぼうしのかどをつかうのよ!」 「ゆ!わかったぜ!」 俺のほうを向き直り、頭突きの様にして帽子の角をぶつけてくる。 確かに帽子なら多少は硬いだろうから、少しは効果的かもしれん。 だが所詮ゆっくりはゆっくり、帽子だってそう硬いものでもないしな。 悪魔将軍って将軍なのに魔界の王子より偉いのはどういうわけなんだろうか……。 またもや関係の無いことを考えていると、まりさもだんだんと疲れてきた様子だった。 やがてまりさは罰の悪そうな顔をして二匹のところへ戻っていった。 「ほんとにごうじょうなおじさんね!」「なかなかやるね!」 ぼーっと突っ立ってだだけなんだがな。 「こうなったらさいごのしゅだん!すっきりのけいよ!」「「す、すっきりのけい!!?」」 見事にハモった。かなり驚いた顔をしているが、そんなに過酷な刑なんだろうか。 「そのすっきりの刑ってのはどんなのなんだ?」 とりあえず聞いてみる。 「むきゅ!いいわよ!とくべつにおしえてあげる!」 曰く、以前他のゆっくりが人間にされていたものだという。 手で振動を与え、すっきりする直前で止める。 少し時間が経って収まったらまた繰り返す。 そしてすっきりできそうでできない状況で苦しむ、と言うものらしい。 なるほど確かに実際にやられたら苦しいだろう。 実際にやられたら、な。 「さあれいむ!いくのよ!」「ゆっゆっゆ!」 再び悪魔的に笑いながら俺に近づくれいむ。 そして俺の足元に来ると、足にすりより始めた。 傍から見れば甘えているように見えるだろう。 「ゆっふっふ!さあどうだ!」 やっぱりな…… 所詮ゆっくりの脳で人間がどうすれば発情するかなんて分かるわけも無い。 となれば、同じように振動を与えれば興h「「こんふぇす!こんふぇす!」」うるせぇ!! もう真面目に考えるのも馬鹿らしい、とにかくれいむは俺の脚にすりよっている。 「ゆっふ……ぅん、ど、どう!?ゅ、ゆっくりはくじょうするきにっなった!?」 やっぱりこっちのほうが発情してやがる…… ゆっくりが他のものに振動を与えようと思えば、それに擦り寄って自分を振動させるしかない。 それはつまりゆっくりの交尾と同じ行動なわ「「こんふぇす!こんふぇす!」」だからうるせぇ!! 「ゆっ!ゆっふ!ゆっゆっゆ!!」 もはや刑とかは忘れたらしいれいむは、俺の脚にすりより続ける。 なんか粘液みたいなのも出てるし……ズボンについちまったよ。 このまますっきりさせるのも癪だし、ひょいと持ち上げる。 「ゆ!?なにするのおじさん!いますっきりするとこだったのに!!」 俺にやろうとしてたことを、自分で自分にしてやがる。 なんなの?バカなの? 「れいむ!しっかりしなさい!しぶんがすっきりしてどうするの!」「そうだぜれいむ!きをしっかりもつんだぜ!」 残りの二匹の叱咤激励。 「ゆ!ご、ごめんね!ゆっくりおちつくよ!」 れいむも多少自分を取り戻したようだ。 俺はれいむを持ったまま、ぱちゅりーに聞いてみた。 「んで、そろそろ終わりか?」 「むきゅ!?きゅ!きゅ~~~……」 困ったような顔をすると、隣のまりさとひそひそ相談を始めた。 「むきゅ、まりさ!なにかいいかんがえはない?」 「え!?ま、まりさにはむりだぜ!かんがえるのはぱちゅりーのしごとだぜ!」 「にんげんがここまでごうじょうだなんておもわなかったのよ!」 しかしこいつら声でけぇな、とにかくもう万策尽きたらしい。 腕の中のれいむも困った顔をしている。 そろそろ終わりにするか。俺は三匹に告げた。 「お前たちが取れる選択は一つだけ、加工所に連れて行かれるか、ここで俺に殺されるかだ!……あ、いや二つ! お前たちに残された選択肢は二つ、加工所行きか、俺に殺されるか、稗田家に放り込まれるか……つまり三つ! この三つから好きなものを選ぶがいい!加工所行き、俺に殺される、稗田家、友人のお兄さんにプレゼント……あー、畜生が!」 ボケ倒すゆっくりどもに付き合っていたせいで俺にも何か感染してしまったらしい。 軽く混乱する俺と、さらに混乱するゆっくり。 「ど、どうするんだぜぱちゅりー!?」 「きゅ!?もうこうなったらほうほうはひとつしかないわ!なんとかしておじさんをたおすか、ここからにげだすかよ!」 もう突っ込まんぞ。 そのまま、会議に夢中で逃げることも忘れた二匹とれいむをダンボールに放り込み、加工所へ持っていった。 何でも買い取り強化キャンペーン中とのことで、多少多めのお金をもらうことができた。 殺ゆっくりジョークの研究のために、多くのゆっくりが必要なんだそうだ。 「またお願いしますね!」という加工所職員の声を聞きながら、家の掃除のことを思い出して多少憂鬱になって帰路についた。 ~Fin~ 後書きと言い訳 まずは、こんな駄文を読んでいただきありがとうございます。 SSどころかまともに文章を書くのも久しぶりな状況で、自分の文章のひどさに死にそうになりながらも何とか仕上げました。 元はゆンティ・パイソンの空飛ぶサーカス!としていくつかの小ネタで書くつもりだったんですが、 まさかの時のゆっくり宗教裁判が予想外に長くなってしまったので、とりあえず一つにして仕上げました。 いずれ、機会がありましたら他のゆンティ・パイソンのネタを書いてまとめたいと思います。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/312.html
「強制ゆっくり」 「君達は、こんなところで何をしているのかな?」 帰り道、畑の端っこで野菜を貪り食っているゆっくりを見下ろして問う。 むーしゃむーしゃ♪と美味しそうに食べていた野菜を放ると、17匹のゆっくりは一斉に僕を見上げた。 「ゆ!?ゆっくりしてるんだよ!!」 「おにーさんはゆっくりできるひと?できないならどっかいってね!!」 「ここはまりさたちのゆっくりプレイスだよ!!」 成体のまりさとありす。それに、15匹の子ゆっくり。 周りには、野菜の食べかすと思われるものが無造作にばら撒かれている。 「そうかそうか、でもここは野菜を作ってるおじさんの畑だから、勝手に食べたらダメだよ」 別に、自分の畑ではないのだが…一応人としてそこらへんは注意しておこうと思った。 もちろん、無駄だということは分かっている。 「なにいってるの?やさいはかってにできるんだよ!!おにーさんばかなの!?」 「ここはさいしょにありすたちがみつけたんだから!!とかいはのゆっくりプレイスだよ!!ゆっくりりかいしてね!」 僕に対して反論するのは親であるまりさとありすだけで、他の子ゆっくりたちはまったく意に介さずゆっくりしている。 実際ゆっくりに『ばかなの!?』とか言われて、僕の怒りが有頂天にならないわけがないのだが… これから起こるであろう惨劇を思えば、その怒りも絶妙なスパイスとなる。 「仮にそうだとしても、畑のおじさんはそうは思ってない。 君達が正しいとしても、おじさんは怒って君達を殺したり食べたりすると思うよ」 「ゆ!!ばかなおじさんだね!!まりさたちにかなうわけがないのに!!」 「とかいはのありすにかてるわけないのにね!!これだからイナカもののおじさんはイヤなのよ!!」 「まりしゃたちもゆっくちやっちゅけるよ!!」「ありしゅもやっちゅけるよ!!」 無駄に好戦的なゆっくり一家である。今まで人間に負けた…酷い目にあわされた経験がないのだろうか。 まぁ、僕もゆっくりに負けた経験はないので、これから僕とゆっくり…どちらかが新しい経験をするのだろうな。 おそらく新しい経験をするのは、このゆっくり一家の方になると思うが。 「そんなおじさんと戦うのも疲れるだろ?お兄さんと別の場所でゆっくりしない?」 「ゆ?ここよりゆっくりできる?」「そこはとかいはのこーでねーとなの?」 「もちろん、とてもゆっくりできるよ。と言うより…そこでは“ゆっくり”以外できないんだ」 穏やかな笑顔で、奥に潜んだ悪意を包み隠す。そんなことしなくても、ゆっくり一家は気づかないと思うが。 「ゆ?よくわかんないよ!!でも、ゆっくりできるならところならつれていってね!!」 「はやくあんないしてね!!のろまなイナカものはきらいだよ!!」 「つれちぇって!!つれちぇって!!」「ありしゅもいきたい!!」 あっさり釣れたので、僕はゆっくりと自分の家へ案内した。 僕の家の前。 すでに、ゆっくり一家は僕の家へ飛び込もうとスタンバイしている。 念のため、僕はもう一度“ルール”を説明することにした。 「これからゆっくりする君達に言っておきたいことがある」 「ゆ?そんなのどーでもいいからね!!はやくゆっくりさせてね!!」 「今から言うことを守らないとゆっくりできなくなる…それでもいいのかな?」 「ゆ…ゆっくりきくよ!ゆっくりせつめいしてね!!」 “ゆっくりできなくなる”とか適当に言っておけば、大抵のゆっくりはおとなしくこちらの話を聞く。 僕はゆっくりと説明を始めた。 「この中に入ったら、君達はずっとゆっくりし続けることになる。ゆっくり以外のことは全て禁止だ。 もしゆっくり以外のことをしたら、お兄さんが二度とゆっくり出来なくさせてあげるからね」 もし今の言葉に危機感を感じたとしたら、そいつはかなり賢いゆっくりだ。 大抵のゆっくりは… 「まりさたちはいつもゆっくりしてるからだいじょうぶだよ!!」 「とかいはのありすたちが、ゆっくりしないなんてありえないよ!!」 「ゆっくちするよ!!」「ゆっくりしゅるよ!!」「じぇんじぇんだいじょうぶだよ!!」 こんな風に、自分の“ゆっくりスキル”に揺ぎ無い自信を持っている。 自分はゆっくり以外のことを絶対にしない、と思っている。 だからこそ僕も、じゃあこちらも全力でゆっくりさせてあげよう、という気になるのだ。 「そうか、そうだよね。君達はゆっくりできるゆっくりだから、全然問題ないよね!」 「そうだよ!!まりさたちはゆっくりできるものだよ!!だからはやくゆっくりさせてね!!」 僕が家の扉を開けると、17匹のゆっくり一家は我先に中へ入っていった。 ゆっくりを案内した部屋は、何の変哲もないただの六畳間である。 普通と違う点と言ったら…床に新聞紙を隙間なく貼り付けてあることくらいだろうだ。 これは、事が終わった後に片付けやすいように、との配慮である。 「ゆー!!ここならひろくてゆっくりできるね!!」 「とかいはのこーでねーととしてはまだまだだけど、しかたないからここでゆっくりしてあげるね!!」 「おにーさん!!ゆっくりごはんをもってきてね!!そしたらゆっくりさせてあげるよ!!」 「ここをまりさたちのおうちにするよ!!おにーさんおしえてくれてありがとう!!」 おお、さっそく“自分の家”宣言ですか。人間様を完全にナメているな。 「どういたしまして。それじゃ始めようか。 お兄さんが合図をしたら、絶対に“ゆっくり”以外のことを“したり”“言ったり”するのはダメだよ」 「おにーさんあたまわるいね!!まりさたちがゆっくりしないわけないでしょ!!」 「イナカものはものわかりがわるくてこまるね!!とかいはのありすたちをみならってね!!」 子ゆっくりたちがすでにゆっくりし始めているその傍で、まりさとありすは大きく跳ねながら僕を怒鳴りつける。 うん、かなり頭にきた。でもこんな風に威張る事が出来るのも今日が最後なのだから、思う存分やらせておこうと思った。 僕はゆっくり一家に笑顔を振りまきながら、大きく手を振り上げた。 「よし、じゃあ始めるぞ。よーいスタート!!」 「ゆっくりぃ~!!」 ゆっくり一家17匹の、ゆっくり耐久レースが始まった。 「じゃあおにーしゃん!!さっそくごはんもっちぇきてね!!ゆっくりごはんたべたいよ!!」 「はいアウト!!」 最初の脱落者は、子まりさだった。予想はしていたが、早すぎる。 僕はその子まりさを持ち上げると、頭をがっしり掴んで少しずつ力をこめていく。 「おにーさん!!あかちゃんをはなしてあげてね!!」「それじゃゆっくりできないよ!!」 「は?お前らバカなの?“ゆっくり”以外のことを言うな、って言ったのにさぁ… どうして“ごはんもってきて”って言葉が出てくるの?お兄さんの説明聞いてた?」 「ゆがあぎゃああぁぁぁぁぁあ!!!いだいいだいいだいいだい!!どうじでごんぎゃごどずるぼおおおお!!?」 「どうして?…“ゆっくり”以外の言葉を喋ったでしょ?そんな子は、ここでゆっくりする資格はないよ!ゆっくり死ね!!」 「びぎゅあああああああぁぁっぁおえごえg!!??」 一気に力をこめると、子まりさはあっさりと粉砕され…帽子だけがそこに残った。 指の隙間から、餡子がぼたぼたと新聞紙の上に零れ落ちる。甘い匂いとかすかな湯気が、一家の恐怖を煽った。 「ゆぎゃあぁぁぁぁぁあゆっぐぢでぎないいいいぃぃぃ!!!おうぢがえるううううぅぅぅ!!!」 「ひどいごどずるおにーざんはここでゆっぐりじててね゛!!まりしゃはおうぢにがえるよ゛!!!」 「はい君達もアウト!!」 玄関から逃げ出そうとした子ありすと子まりさを、華麗な手さばきで捕まえる。 「君達バカだね!“ゆっくり”以外のことをするなって言ったのに、どうして逃げようとするの?」 「ゆぎゃあああぁぁぁ!!ご、ごめんなざい!!わざどじゃないでしゅう!!」 「ゆっきゅりさせてね!!もうにげないからゆっくりしゃしぇbんろ!!??」 問答無用だ。僕は両手に掴んだ子ゆっくりを左右から思いっきり正面衝突させる。 顔面と顔面からぶつかった子ゆっくり2匹は、盛大に餡子をばら撒きながら即死した。 「さて、君達はもうわかったよね!!ゆっくりしない子は、こうなっちゃうんだどぉ~♪うっう~うあうあ~♪」 新聞紙の上に散らばった餡子とカスタードクリームを指差しながら、僕はれみりゃダンスを披露した。 「ゆ…ゆっくりぃ~!!」「ゆ、ゆっ…ゆっぐりぃ……!!」 お、すごい、本当に“ゆっくり”しか言わなくなった。 「そうそう、ここは“ゆっくり”するための部屋だからね!!ゆっくりしない子は邪魔だからゆっくりできなくするよ!!」 生き残っているのは、親であるまりさとありす。 そして、子まりさ5匹の子ありす7匹の合計14匹だ。 通常、ゆっくりというのは長時間ゆっくりさせないと死んでしまうらしい。 では…強制的にゆっくりさせるとどうなるのだろう? いくらゆっくりと言ったって、年がら年中24時間ゆっくりしているわけではないだろう。 そこを、人間の手で強制的に長期間ゆっくりさせる…結果どうなるのか、僕は自分の目で見てみたい。 「は~いおまたせー♪美味しい美味しいご飯だよ!!」 「ゆ…ゆっくりぃ~!!」「ゆっくりゆっくりぃ~!!」 原則的に“ゆっくり”以外の行為は禁じているが、食事と睡眠はゆっくりするために必要なものとして例外とした。 そんなわけで、僕は一家のための食事を用意して部屋の中に入る。 嬉しそうな顔をして、14匹のゆっくり一家が集まってきた。家族を3匹も失ったというのに、切り替えの早い奴らだ。 美味しいご飯と言っても、庭の雑草を抜いて洗っただけのものだが。 「ゆっくりぃ~♪」「ゆっくりゆっきゅりー!!」 そんないい加減なものでも、ゆっくり一家は美味しそうに食べている。野生の一家だから、何でも食うのだろう。 雑草があまりにも美味しかったのか、一匹の子ありすがこんなことを口走った。 「ゆっきゅりぃゆっきゅりぃ~♪しあわせ~♪」 …周りのゆっくりたちが、一斉に静まり返った。 「はいアウト!」 「ゆ?ゆゆぅ!!ゆっくりゆっくりぃ!!!」 首を振って否定してくるが、ちゃんと見てるんだぞ、お兄さんは。 「お前は今、“しあわせ~♪”と言ったな。ゆっくりしない子は…ゆっくり出来なくするって言ったよね…」 「ゆぎゅ!!ゆるぢでね!!ありしゅこんどからちゃんとゆっくりするからね!!」 子ありすの訴えに耳を傾けることなく、僕は輪ゴムを取り出して子ありすの頭に二重に巻いていく。 強い力で頭を締め付けられた子ありすは、今までにない悲鳴を上げた。 「びっぎゃああああぇrlがlrlが!!あだまいだいいだいいだいいいrlがじぇrgじあp!!!!」 「ゆぅ~ゆっくりゆっくりぃ!!」「ゆっぐりぃ……!!」 うん、いい悲鳴だ。 周りのゆっくりたちも何か言いたそうにしているが、ゆっくりとしか言わないので無視する。 僕は輪ゴムを三重、四重、とどんどんきつく巻いていく。 そして…だいたい同じ動作を十回繰り返した頃… 「いぎゃぎゃぎゃあだだだぢあいあいいああいああいおえrgじゃえびゅえっ!!??」 おでこから上が綺麗にちぎれて、ぽろっと落ちてしまった。泡を吹きながらびくびくと痙攣している子ありす。 それを見守るゆっくり一家は、もう何も言わずに涙を流しながら見ているだけだ。 当然である。何か粗相をすれば、今度は自分が同じ目にあうのだから… 「あばばばばば…ぴぎゃっ!!」「ゆううううううぅぅぅ!!!ゆっぐりい゛い゛い゛ぃぃぃぃぃ!!!」 手に持ってるのも気持ち悪いので、子ありすを床に叩きつける。 新聞紙の上には、カスタードが放射状に飛び散った。 「うーん、君達は偉いね!ここは“ゆっくり”するための部屋だ、ってのがよく分かってる!」 「ゆぅ…ゆっぐりぃ…!!」「ゆっぎゅりいいぃぃ…!」 “ゆっくり”以外の言葉を発することの出来ない一家は、その目で僕に訴えかけてくる。 きっと僕のことを思い切り罵りたいに違いない。僕に体当たりしたいに違いない。 でもそれはできない。それをした瞬間、“ゆっくり”以外の行為をしたとして…先立った子供たちと同じ運命を辿ることになる。 こいつらはそれが分かっているから、どんなに僕が憎くてもその感情を発散させることは出来ずにいるのだ。 「せっかくだから、ありすたちをゆっくりさせてあげるよ!!」 そう言って、僕は子ありすを一匹持ち上げた。さっきまでの僕の行動を思い出してか、ぶるぶる震えている。 「そんなに怖がらなくていいよ。ゆっくりさせてあげるからね!」 「ゆぅ?…ゆっきゅり♪」 何故か分からないが、子ありすの恐怖は吹き飛んだらしい。 僕は右手で子ありすに小刻みな振動を与える。 「ゆゆゆゆゆゆ…ゆっくりぃ…ゆっくりぃ~!」 すると…まだ赤ちゃんであるにも拘らず、子ありすはしっかり発情した。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆ!!!ゆっくりぃーーーーー!!!!」 涙とか涎とかいろいろ撒き散らしながら、一番近くの子まりさに圧し掛かる。 子まりさの方はすっかり豹変してしまった子ありすを恐れて逃げようとするが、発情子ありすに力で敵うわけがない。 あっさりねじ伏せられて、強制的に振動させられる。 「ゆぶぶ!!ゆっぐり!!ゆっぐりぃ!!!ごどもうびだぐないいいぃぃぃぃ!!!」 「ゆゆゆゆゆゆゆゆ!!!まいしゃかわいい゛!!いやがるどころもずでぎいいいぃぃぃ!!!! ありしゅのがわいいごどもをうんでえぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぇえ゛え゛え゛ぇぇ!!!!!」 子供のクセに、なかなかのテクニシャンだ。早くも2匹は絶頂に達しつつある。 「んほおおおぉぉぉお゛お゛お゛ぉぉぉぉ!!!!イ゛ッグう゛う゛う゛う゛う゛ぅぅぅぅうぅぅ!!!! ありしゅのあいを!!!うげどめでええぇぇぇぇぇえ゛ぇぇぇぇぇえ゛え゛ぇぇ!!!!」 「おっと危ない!はいアウト!!」 「う゛う゛ぅぅぅぅ…ゆ?おにーしゃんどーして!!!ありしゅをすっきりさせてね!!!」 性的絶頂の手前でお預けを食らった子ありすは、真剣な顔で僕に抗議する。 まだ興奮が収まっていないのか、その小さな身体は小刻みに震えている。 「どうして?今理由を聞いた?お前バカなの?“ゆっくり”以外するなって言ったのに、どうしてすっきりしようとするの? もうお兄さんの説明忘れちゃったの?バカなの?アホなの?死ぬの?」 「ゆ…ゆっぐりぃ!!ゆっぎりゆっぎゅりぃ!!!!」 今になってルールを思い出したのか、必死に今までの愚行を無かった事にしようとしている。 それでなんとかなると本気で思ってるところが、僕にはまったく理解できない。 「…そんなにすっきりしたいなら、すっきりさせてやってもいい。でも、その瞬間お兄さんはルールを破った君を殺す」 「ゆぶっ!!ゆゆ…ゆっぐり!!ゆっぐりぃ!!」 「だってそうでしょ?ルールを破るのはゆっくり出来ない子だもん。そんな子はここにいなくていい。殺しちゃえばいいよね! …それでもいいのなら、すっきりさせてやる。すっきりした瞬間、死ぬ。それでもいいのなら」 お預けを食らった子ありすにとって、すっきりすることと生きることは同等の価値を持っている。 すっきりして死ぬか、すっきりしないで生き続けるか… 「ゆ゛!ゆっぐり!!」 子ありすは、気丈にも頭を横に振った。 「そうかそうか、すっきりしないのか!!ありすは偉いな~!」 と言いながら、僕は再度子ありすに小刻みな振動を与えて発情を促す。 すっきりしたい!でもすっきりしたら殺される。だからすっきりしたくない!!なのにすっきりしたい! 性的興奮が収まればそんな苦しみもなくなるのだろうが…僕が繰り返し発情を促しているので、それも叶わない。 子ありすは、“すっきり”と命のどちらをとるか… 「おにーじゃんやめでええぇぇぇ!!!ずっぎりじだぐないいいぃぃぃ!!!」 「そうだろう?すっきりしたくないんだろう?お兄さんはそんなありすを褒めてあげてるんだよ!偉い偉い!!」 と頭を撫でるフリをして、もっと振動を加える。子ありすの目の色がだんだんヤバくなってきた。 粘液を周囲にばら撒きながら、子ありすは必死に快感に耐えている。 変わり果てた子ありすの様子を見て、他のゆっくりはもう言葉を発する余裕もないようだ。 「いびゃあぁぁぁぁああぁぁぁああ!!!イ゛ギだぐないいいぃぃぃぃぃ!!!じにだぐない゛い゛い゛ぃぃぃ!!!」 「死にたくない?なら話は簡単。すっきりしなければいいだけでしょ?何も難しいことはないよね!!」 と言いつつ、もっともっと振動を加える。もともとこいつを生かしておくつもりはない。 だって、最初の段階でこいつはもうルールを破っているのだから… 「いびゃああぁぁあぁぁあイッグウ゛ウ゛ゥゥゥゥゥウ゛ウ゛ゥゥ!!!アッバッバアァァァアァァアァァ!!!!」 「あれ?すっきりするの?死んじゃうけど…いいの?」 「うぎゃああぁぁぁあっぁあlrlgぁllrぁぁぁあ!!!……ずっぎり゛ー!!!」 その言葉を発する子ありすの顔は、まったくすっきりしていなかった。 すっきりの先に待っているのは、死だから… 「ありすはすっきりするためなら死をも恐れない!!勇敢なゆっくりだね~(笑)お兄さん感動したよ!!」 「いやあぁぁぁあぁぁぁぁごろざないえいjがぶぎっ!?!?!」 いろいろ後始末のことも考えて、床の上に普通に叩き付けた。 拡散したカスタードが残された一家の顔に飛び散る。 「ゆううううううううう、ゆっくりぃ……」 「ゆ……ゆっきゅりぃ…」「ゆっくり……ゆっくりぃ…」 一家はもうすっかり元気を失い、ゆっくりする以外何も出来なくなっていた… それから。 僕は一家をゆっくりさせ続けた。 ご飯を味わえば何を言うか分からない。眠れば寝言で何を言うか分からない。 恐怖に駆られた一家は、本当に“ゆっくり”だけをするようになった。 ご飯はただ貪り食うだけ。熟睡する事ができないので、常に寝不足。 交尾をしたくなっても、すっきりすれば殺される。ゆっくりすること以外の欲求をすべて封じられた形だ。 だから…ただ、その場に留まり、無意味に壁を見つめているだけ。 ゆっくりしていなければならない。ゆっくりしないと殺される。 何故なら、ここは“ゆっくり”するための部屋だから。 ゆっくりしない子は、二度とゆっくりできなくなる。そういう部屋だから。 だから、ゆっくりしつづける。 ゆっくり以外は、何もしない。何も出来ない。 ただ、ゆっくりする。何もないところで、ゆっくりする。 ゆっくりすることを考え、『ゆっくり』と言い、『ゆっくり』という声を聞き、ゆっくりとしたものを見て、ゆっくりし続ける。 それがゆっくりの本来の姿。ゆっくりしないゆっくりはただの饅頭だ。そんなゆっくりに存在価値はない。 そう教え続けて一ヵ月後、一家はたった3匹になっていた。 残ったのは親まりさと親ありす、そして子ありすであった。 「外に出たいの?いいよ!これからは外で自由にゆっくりしてね!!」 僕の仕事はもう9割は終えた。あとは、野外でこの一家がどういう行動に出るか…だ。 「いやあぁぁぁぁあぁぁありすはゆっぐりじだぐないいいぃぃぃぃすっぎりもいやあぁぁぁぁぁぁああぁぁ!!!!」 「ごっぢにごないでね!!まりさはゆっくりしたくないよ゛!!」 「ありしゅゆっくりしないからね!!みんなはむこうでゆっくりすればいいよ!!」 ぶるぶる震えながら、野生のゆっくりたちを追い払う一家。 「あんなのとはゆっくりできないよ!」「あいつらゆっくりしねばいいのにね!!」 などと勝手なことを言い残して去っていく野性のゆっくり。 「ここはまりさたちのゆっくりしないプレイスだよ!!いそいでいってね!!」 「あなたはゆっくりできるひと?だったらでていってね!!ゆっくりしないならここにいてもいいよ!!」 「いそいでいこうね!!ゆっくりしたらぜったいにだめだよ!!」 もはやゆっくりしたものを目にすると安心できない。ゆっくりしたものを聞くと不安感に苛まれる。 この一家は、病的なまでに“ゆっくり”を嫌い、恐れている。 これが、僕の努力の成果。 一ヶ月間強制的にゆっくりさせられたゆっくり一家は、もう二度とゆっくりしようとしないだろう。 「ゆっくりしたくない!!」 ゆっくりに有るまじき発言。 僕はそれを聞いて、性的絶頂に近い何かを感じた。 (終) あとがき あまり深く考えてないです。ただありすをすっきりできなくさせてやりたかったから… 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける