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作詞:Nem 作曲:Nem 編曲:Nem 歌:GUMI・鏡音レン 翻譯:MIU 啊啊,美妙的喵生 這位可愛的小姐 雪白的毛髮真是美麗呢 在月亮如此絕妙的夜晚 不來與我一同玩耍嗎 喵生只有一次 即是樂者得勝 捆綁著你的頸環 我來幫您將其咬碎吧 放野著最棒喵喵喵♪ 偷著魚,追鴿子 斜視著白天那些工作的人們 在屋頂上半眠半醒 你也自由地喵喵喵♪ 介紹些很棒的夥伴吧 來,把那窗子打開 跳出來吧! 你這隨性的小野貓 在黑暗中只有雙眼放著光 雖然你是那麼會說話 但我也不是笨女人呢 喵生只有一次 因此才要被飼養 名牌頸環的價值 你能夠明白嗎? 我很優雅呢喵喵喵♪ 美味的餐食與柔軟的床鋪 雖然對水不太擅長 但每天也還會沖個澡 和那比起來喵喵喵♪ 你有誰來保護著呢? 說不定明天就會被車壓了 這也說不準不是嗎! 那樣強硬的地方也很棒呢 我變得更加喜歡你了 哎呀真誠實呢,但是這種做法呀 可不會動搖我的心呢 我的夢想啊喵喵喵♪ 有一天能跳出這條街道 旅行到遙遠的北方國度 以我雙眼去見見極光 在那兒有你喵喵喵♪ 在的話是多麼美妙 但那似乎實現不了呀… 生活方式呀喵喵喵♪ 可不是那麼容易改變的 讓那飼養我的 女孩子獨自一人我做不到呢 話說一半呢喵喵喵♪ 哎呀已經走了嗎?喂等等! 明天也可以來這兒哦 等著你呢…
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原曲・Nem feat.GUMI,鏡音レン 作詞作曲・Nem 2011年に発表された、GUMIと鏡音レン歌唱のボカロ曲。 【登録タグ 2011年の楽曲 GUMI Nem VOCALOID 鏡音レン】 カバーした声優 小野賢章 竹内良太 鳥海浩輔 速水奨
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前:嗚呼、我等地球防衛軍(第11話〜第15話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第21話〜第25話) 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第16話 ヤマトがテレザートに向かっている頃、太陽系ではナスカ艦隊の数少ない生き残りと言える潜空艦(ステルス艦)が 地球側の輸送船を襲おうとする事件が多発していた。 防衛軍司令部では連日、潜空艦の対策会議を開いていた。 「『海上護衛戦』再びと言ったところだな」 「ですが、参謀長の主張で配備された一式偵察機(コスモタイガー�早期警戒機仕様)による哨戒網によって 敵艦の動きは封殺できています」 「だが撃沈できたのは1隻だけだ。まだ何隻かが太陽系に潜んでいる」 当初は手間取っていた防衛軍だったが、参謀長が予め手配していた哨戒網が機能しだすと、輸送船団への被害は激減した。 護衛空母に改装された旧式の大型艦(『えいゆう』など)、ソナー(殆ど閃光弾)や爆雷を装備した護衛艦が護衛につくように なると、ますます潜空艦は手出しが出来なくなった。 だが後方で暴れられるのは、防衛軍としては面白くない。 (全く小うるさい連中だ。敵の策源地を叩いておきたいが、どこにあるのやら……) だが参謀長の懸念はすぐに解決されることになる。そう、ボラー連邦軍によって。 ボラー連邦軍上層部は前回の太陽系外縁での大失態を雪ぐべく、ボラー連邦建国以来有数の大艦隊を編成して、太陽系周辺に 派遣することを決定した。 「侵略者のガトランティス帝国軍を叩き潰すのだ!」 ラム艦長から聞けば「お前が言うか」と突っ込まれそうな台詞を吐いたべムラーゼの厳命を受けたボラー軍の本気であった。 しかし大艦隊を一気に送り込めないため、まずは先遣部隊が派遣された。 勿論、ボラー連邦の動きを地球連邦は警戒したが、ボラー連邦の面子を立てる形で派兵を黙認した。ボラー連邦ほどの大国なら わざわざ地球連邦の黙認など必要ないのだがヤマトをはじめとした地球防衛軍の力、そして新たな脅威であるガトランティス帝国の 存在が地球連邦への宥和政策を是とした。 「地球人にボラー軍の真の実力を見せてやる」 ボラー連邦軍先遣部隊司令官のハーキンス中将は、先遣部隊の空母艦載機を使って太陽系周辺のガトランティス帝国軍の所在を 調べ上げた。そして潜空艦を見つけるや否や、全力で叩き潰していった。 先遣部隊であるものの、その空母や戦闘空母の数は防衛軍が保有する戦闘空母を凌駕しており、その攻撃力も圧倒的だった。 かくしてナスカ艦隊の数少ない潜空艦は撃滅されてしまった。 勿論、その報告は多少脚色された形でべムラーゼに届けられる。 「次は侵攻してくる敵の主力艦隊と白色彗星本体だな」 べムラーゼは少しは機嫌を持ち直すも、すぐに厳しい顔で軍部に派兵を急かした。 「必要なら機動要塞も投入せよ。不足するものがあれば私の名前で関係部署に通達すれば良い」 「了解しました!」 ブラックホール砲を搭載し、波動砲を超える収束率を持つデスラー砲さえ弾き返す防御力を誇る機動要塞ゼスバーゼはボラー連邦に とっても貴重な兵器だ。しかし今回はそれを投入するだけの意味があった。 「今に見ておれ」 怒りに燃えるべムラーゼ以下のボラー連邦首脳陣に対して、ガトランティス帝国側はボラー連邦軍の評価を少しながら上方修正した。 「地球艦隊と比べると練度は高くは無いな。だが数は多い。地球を越える星間国家なのだろう」 攻撃されてからすぐに大規模な部隊を派遣してきたボラー連邦軍を見て、ズォーダーはそう判断した。 「それに太陽系外縁に進出してきている。このままだと地球艦隊と戦う前に、奴らと戦うことになりそうだな」 「小癪な!」 帝国ナンバー2であるサーベラーはヒステリックに叫ぶ。 「あのような軍、速やかに踏み潰すべきです!」 「勿論叩き潰す。だが地球艦隊は思ったより侮れん。奴らと本格的に協調されると面倒なことになる。 それにナスカ艦隊が壊滅したせいで太陽系に前線基地が作れなかったのも問題だ」 ズォーダーの台詞に遊撃艦隊司令長官ゲーニッツは頭を下げる。 「も、申し訳ございません」 「前衛艦隊はどうなっている?」 「主力はシリウス恒星系に集結、再編中です。バルゼー司令官を急かすこともできますが」 「全面攻勢はまだ行わん。だがゲリラ攻撃を仕掛けて奴らを撹乱する。ナスカ艦隊の二の舞は許さんぞ」 「承知しました」 話は終わりだと席を立とうとするズォーダー。だがそれをサーベラーが引き止める。 「それと大帝、デスラーのことですが……」 「サーベラー、ヤマトのことは、ヤマトのことをよく知っている者に任せる」 「……」 かくして地球艦隊は蚊帳の外に置かれたまま、太陽系の外ではボラー連邦とガトランティス帝国の熾烈な戦いが繰り広げられる ことになる。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第17話 11番惑星はボラー連邦軍と地球防衛艦隊の最前線基地となっていた。 ボラー連邦艦隊や地球防衛艦隊の艦船の整備と補修ができるように次々に大型ドックが建設され、それを守るために必要な 航空隊や空間騎兵隊が配備された。 「最前線の砦たる11番惑星、そして防衛艦隊の根拠地である土星基地。この二重の守りがあれば太陽系は守りきれる」 参謀長の言うとおり、11番惑星に建設された基地群はボラー連邦と地球防衛艦隊の双方を見事に支えた。 ガトランティス帝国軍の空母部隊がゲリラ攻撃を仕掛けてきたものの、11番惑星周辺に張り巡らされた防衛線を突破する ことはできなかった。 「やはり数は偉大だな」 ボラー連邦軍の圧倒的数は参謀長からすれば羨ましい限りだった。 「空母群も本格的だし……うちの空母とは大違いだ」 防衛軍司令部のモニターに映る地球防衛艦隊の『宇宙空母』を見て、参謀長は内心でため息をつく。 主力戦艦の後ろに強引に空母機能をつけたこの艦は、本格的な空母とは言いがたかった。ムサシはさらに発展させているが 本格的な空母より劣る。汎用性は高いだろうが……。 (シナノはあのような中途半端な艦ではなく、真の、本格的な『空母』にしたいものだ) しかし正規空母というのは作っただけでは意味が無い。 むしろ艦をきっちりガードするための護衛艦隊が必要となる。ワープ技術の発達によって咄嗟砲撃戦が多くなると 脆い可能性は否定できない。 (アウトレンジ攻撃か。ガミラスの瞬間物質位相装置が欲しいな。あれがあれば……いやボラー連邦からワープミサイルの 技術を得られれば小型のワープユニットが作れるかも知れん) 色々と新戦術の構想を練りつつも、参謀長は他の仲間と共に次の手を考えていた。 「ボラー連邦軍の登場で戦力比は大幅に改善された。またボラー連邦の大使も本格的に参戦すると言ってきているので ガトランティス戦役は何とかなる可能性が高まった。そこで反攻作戦についても話し合いたい」 「まさかと思いますが、アンドロメダ星雲へ侵攻するとでも?」 「あり得んよ。まぁボラーが出兵すると言ってきたら付き合い程度に艦を出す必要はあるかも知れないが…… 真の狙いは太陽系の外の宙域、そしてシリウスなどのガトランティス帝国軍によって占領されている地域の確保だ」 参謀長の意見に連邦政府高官が頷く。 「復活編に備えて、第二の地球の確保は必要だ。アマールに頭を下げて移民するよりも自前の植民地惑星があったほうが楽だ」 この言葉に賛同者が相次ぐ。 「それに銀河系中心部とは離れている。赤色銀河との衝突があっても被害はない」 「ボラー連邦の弱体化とSUSの台頭に対応するには必要でしょう」 「開発特需も期待できる」 「安全保障面でもメリットはある。いつまでも太陽系だけを生存圏にするわけにはいかない。 というか原作だと、何で太陽系のみに住んでいたのか分らないが……まぁ気にしないで置こう」 勿論、これらの決定は目の前に迫り来る白色彗星や前衛艦隊を撃滅しないことには意味が無い、狸の皮算用になる。 しかし終ってから決めていたのでは、ボラー連邦によっていいようにガトランティスの占領地を奪われ、地球人類は太陽系へ 閉じ込められてしまう。それは避けなければならない。 「では白色彗星撃滅後、ただちにボラー連邦と協議を行おう」 こうして地球防衛軍と連邦政府は手薬煉を引いてガトランティス軍の本格的な襲来を待ち受けた。 「名無しキャラがメインの地球防衛艦隊が如何に手強いか見せてくれる……まぁ私の出番はないが」 参謀長が嘆息する傍らで、前線部隊は意気軒昂だった。 「死亡フラグを叩き折って生還してやる!」 「ついでに地球防衛軍がやられ役じゃないってことを思い知らせてやる!」 「ヤマトとムサシだけに美味しい役はさせないぞ!」 原作ではヒペリオン艦隊司令官だった艦長以下、多数の名無しキャラ達はそう士気を上げた。 彼らの勢いと、ガミラス戦役での消耗が抑えられたこと、早めに軍拡に舵を切っていたことで地球防衛艦隊の実力は 非常に高かった。何しろ波動カードリッジ弾、コスモ三式弾、波動爆雷などの新兵器も配備されている。 これらはテレザートに向かっている途中にガトランティス軍と戦ったヤマトから送られてきた実戦データを基にして さらに改良が進められており、高い戦果が期待できた。 「ふむ。これなら何とかなるかも知れん」 土方でさえもそう言うのだから、地球防衛艦隊の充実振りが分る。 かくして地球防衛軍の出番が回ってくる……筈だったのだが、彼らの目論見は大きく狂うことになる。 「……もう一度言ってくれないか、古代艦長代理」 防衛軍司令部のスクリーンに映る古代に、参謀長は顔を引きつらせながら再度尋ねる。 だが答えは変わらない。 「はい。ヤマトは先ほど白色彗星を奇襲。これを撃破しました」 原作が木っ端微塵になった瞬間だった。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第18話 時はさかのぼる。 ヤマトはガトランティス艦隊やデスラー艦隊を退けてテレサが閉じ込められているテレザートに到着した。 ここで原作ならテレサは自分の力を振るうことを嫌って、最初ヤマトクルーの協力要請を拒否するのだが この世界では会談の末、ヤマトと地球連邦への協力を是としたのだ。 切っ掛けを作ったのは原作にはいない人物だった。 「祈るだけでは何も解決しない! 実際に銀河系中心部ではシャルバート教の信者は祈りを捧げているにも 関わらず、恐怖政治を敷くボラー連邦に弾圧されている!」 そう言ったのは、会談に同行していた名無しの空間騎兵隊隊長(斉藤ではない&転生者ではない)だ。 斉藤と違って彼は理路整然と反論していく。バース星では、命を掛けてヤマトの乗っ取りを図らざるを得なかった 囚人達と戦い、後に彼ら尋問をしただけにその言葉には重みがあった。 「ですが……」 ゆれるテレサ。これに古代や島が追い討ちをかける。 「協力してもらえないでしょうか? 仮にガトランティスを退けることができたとしても、ボラーが出てくれば結局は 同じことになりかねない」 「そうです」 結果的にテレサは折れ、ヤマトクルーと話し合った上、テレザートを自爆させることで白色彗星を食い止めることになる。 勿論、テレサ本人が死なないようにした。ここまでなら原作に近かったかもしれない。だがヤマトを不沈艦とする要因�で ある真田がここで口を挟む。 「白色彗星を効率的に食い止めるにはタイミングが重要だ」 かくしてタイミングを見て、テレザートは自爆する。 それが第二の分岐点となった。 テレザートの自爆によって大打撃を受けた都市帝国は、防御スクリーンでもあった本体周辺のガス帯を完全に 吹き飛ばされた。さらにその帝国の機能そのものが一時的に麻痺状態に陥った。 あちこちから黒煙があがり、都市の機能は麻痺した。摩天楼の集合体のような都市は真っ暗となっていた。 「全ての回線を速やかに立て直せ!」 大帝であるズォーダーは混乱する帝国上層部を叱責して、事態の収拾を図った。 だがその隙を見逃すほど、ヤマトは甘くは無かった。伊達にガミラス帝国を滅ぼした船ではないのだ。 「波動砲発射!」 機能不全に陥った都市帝国に奇襲を仕掛けた上、ヤマトは容赦なく波動砲を撃ち込んだ。 何とか迎撃しようとしたガトランティス帝国軍部隊は、コスモタイガー隊によって悉く阻止されてしまったので 成す術がなかった。 都市帝国の本体は直径15キロ程度。波動砲の破壊力を持ってすれば破壊することは容易だった……かくして 都市帝国は巨大戦艦諸共、元々テレザートがあった宙域で崩壊してしまった。 「ば、馬鹿な!」 大帝は巨大戦艦に乗り込むことも出来ず、他の帝国首脳と共に都市帝国の崩壊に巻き込まれ、爆炎の中に消えた。 ちなみにサーベラーの策略でヤマトとの戦いで敵前逃亡をしたとの濡れ衣で監禁されていたデスラーは、相変わらずの 不死身振り、もとい悪運と副官であるタランの手で何とか脱出に成功。そのままガミラス残存艦隊に拾われることになる。 しかしデスラー艦は失われており、支援者であるガトランティス帝国が崩壊。加えて地球のバックには他の星間国家が 付きつつあるという状況では、さすがのデスラーもヤマトへの復讐を挑む決断はできなかった。 「暫しの別れだ。だが……私は必ず戻ってくるぞ」 こうしてデスラーは雌伏の時を過ごすことを決意した。 デスラーのことはヤマトの乗組員も知らなかったが、取りあえず白色彗星は撃破できたのは事実。 このためヤマトのメンバーは鼻高々に防衛軍司令部に白色彗星を撃破したことを報告したのだ。 「……そうか。よくやってくれた」 詳細な報告を聞き、誰もが喝采をあげる中、参謀長は少し乾いた笑みを浮かべつつヤマトの奮戦と戦果を称えた。 いや称えるしかなかった。何しろ彼らは表向き、新たな脅威であるはずのガトランティス帝国の本拠地を最小限の 犠牲で撃滅したのだ。 ましてヤマトを派遣するように防衛会議に提案したのは参謀長自身。ヤマトは与えられた任務をこなしたにすぎない。 表向き、彼らには非難される理由はなかった。 「と、とりあえず都市帝国の残骸を調査してくれ。何か有益なものが見つかるかも知れない」 参謀長はそう言って後は別の人間に任せた。 そして防衛軍司令部の指令室を後にする。彼は暫く廊下を歩き、周囲に誰も居ないのを確認すると叫んだ。 「……何だ、そりゃあ!?」 これまで準備した入念な計画や戦略を、名前ありのレギュラー陣によって容赦なくぶち壊された男の魂の叫びだった。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第19話 ヤマトは防衛軍司令部の指示を受けて、都市帝国の残骸を細かく調査した。 波動砲によって都市帝国は滅茶苦茶に破壊されていたが、破壊を免れた部分もあったし、崩壊の際に生まれた大量のデブリは 宝の山でもあった。 巨大戦艦の残骸や、比較的損傷が少なかったデスラー艦は最優先で確保された。ただしあまりにも確保しなければならない 物品が多いので、地球防衛軍司令部はただちに高速艦を急行させることを決定した。 「目ぼしいものは全て奪うのだ!」 参謀長の台詞は些か非道だったが、ガミラスに続いて、侵略の危機にさらされた人類からすれば当然であった。 また今後の過密スケジュールを知る転生者たちにとって、都市帝国の残骸から得られるであろう資源や技術は垂涎の的であった。 「暗黒星団帝国、いやデザリウムと接触する前に地球連邦の国力と防衛軍をさらに強化しなければならない」 形振り構っていられる余裕は地球に無かった。 彼らは広大な宇宙においては地球連邦が小国に過ぎないことをよく認識していたのだ。 「あとはテレサ、彼女の扱いだな……何しろ彼女の力が公になれば争いの火種になる」 参謀長の意見に対して、転生者仲間からは彼女の存在を公にして、ボラー連邦に対する抑止力としてはどうかという意見もでたが 参謀長はこれを否定した。 「あのボラーが簡単に引き下がるとでも? ただでさえ警戒されるのに、火種を増やしてどうする?」 ガトランティス帝国から技術や資源を収奪すると同時に反物質を操るテレサについては、その存在を隠匿することが決定された。 「下手に公表したらボラー連邦との関係が揺るぎかねない」 防衛会議の席で放たれた連邦高官の台詞は正鵠を得ていた。 地球連邦首脳部も、心の底からボラー連邦を信用したわけではない。彼らは敵対するより協調するほうがメリットが大きいと判断した からこそボラーと付き合っているのだ。勿論、ボラー連邦とて同じこと。 そのメリットを悪戯に失わせる意味は、今のところなかった。 「厄介な存在だ。だがこの際、彼女には色々と地球に協力してもらう。島という丁度良い餌もある」 防衛軍司令部の自室で、参謀長は転生者仲間(表向きは部下)にそう告げる。 「……悪役みたいな顔をしていますよ、参謀長」 「何とでも言え。全く」 「まぁこれで防衛艦隊はほぼ無傷です。良かったのでは?」 「戦術的にはな。だが戦略面では問題が大きい。 何しろ地球が単独でガトランティスを撃退したとなれば、銀河の盟主を自称する困った大国が煩い。 彼らの怒りを何としても前衛艦隊にぶつける必要があるだろう……地球が迷惑を被らないためにも」 「では?」 「そうだ。シリウス、プロキオンの攻略作戦を提案する。 本来は前衛艦隊と都市帝国撃滅後に提案するつもりだったんだが、こうなってしまった以上、止むを得ない」 だが地球が単独で白色彗星撃滅に成功したとの情報を受け取ったボラー連邦の動きは予想以上に早かった。 勿論、べムラーゼなどボラー首脳部も報告を受けた際には唖然となったが、即座に頭を切り替えた。 「銀河系に展開するガトランティス帝国軍を撃滅するのだ!」 べムラーゼの厳命を受けたボラー連邦軍は、集結を待たずして大攻勢に出ることになる。 前線指揮官の中には十分に兵力を集中させた後に攻勢に出るべきと主張する者もいたが、政治の事情がそれを許さなかった。 「このままでは面子が丸つぶれではないか!!」 ボラー連邦の威信をかけて、ボラー連邦軍はシリウス、プロキオンへの攻勢を開始した。 その一方で彼らは対地球戦争も想定しはじめる。地球がボラー連邦にとっても脅威になりえる国家と認識された瞬間だった。 地球とボラーの動きが慌しくなっている頃、ガトランティス帝国軍前衛艦隊も俄かに騒がしくなっていた。 「馬鹿な! 大帝が戦死され、都市帝国が崩壊だと?! そんなことがあってたまるか!!」 バルゼー提督は旗艦メダルーザの艦橋で、副官にそう言って何度も事実を確認させた。 そしてそれが真実であることを知ると頭を抱えた。 「大帝が戦死……」 自軍の根拠地である都市帝国が崩壊し、政府首脳が根こそぎ全滅したことで銀河系に展開している前衛艦隊は根無し草に なったと言っても良い。 さらに情報が拡散すれば兵士達の動揺も予想される。何しろこれほどの一方的な大敗など帝国建国以来始めてのことだ。 「ヤマト、ただの戦艦1隻に帝国が敗れるというのか……」 「提督、この際、アンドロメダ星雲に引き上げ、態勢を整えるべきでは?」 副官の提案は正論だったが、バルゼーは簡単に首を縦に振らない。 「ここまでやられて何もせずに引き返すことなどできるか! せめて地球に一撃を与えなければならん!! 情報を秘匿せよ。それとプロキオンのゲルンに通信回線を繋げ!!」 「了解しました!」 かくしてガトランティス帝国軍は事情を知って浮き足立つ人間を押さえつつ、攻勢に出ることになる。 「大帝の敵討ち、そして帝国の威信にかけて地球艦隊を撃破するのだ!」 「侵略者共を逃がしてはならん! ボラーの威信にかけて撃滅するのだ!」 かくして相変わらず地球防衛艦隊は蚊帳の外に置かれたまま、大艦隊決戦が生起しようとしていた。 この動きを見ていた防衛軍の某高官はボソリと呟く。 「防衛艦隊は壊滅しないで済んだが、引き換えに出番が壊滅した気がするのは何故だろうか……」 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第20話 西暦2201年12月7日、ガトランティス帝国軍とボラー連邦軍による大艦隊決戦が生起した。 地球防衛軍を撃滅するべく太陽系に向けて侵攻するガトランティス帝国軍に、ガトランティス帝国軍撃滅を目論む ボラー連邦軍が襲い掛かる形で発生した艦隊決戦は、地球人類にとってはじめて見る大規模な空母決戦から始まった。 「100隻以上の空母、戦闘空母による大決戦か」 参謀長は司令部で報告を聞くと感心したような、羨ましがるような顔をした。 何しろ史上稀に見る大決戦なのだ。華やかな出番を願う参謀長としては複雑な思いを抱くのも無理は無かった。 「……偵察部隊に情報収集を怠るな、と伝えろ。他国の戦争でも、色々と参考になるからな」 「はっ!」 史上稀に見る航空戦は数で勝るボラー軍の辛勝で終った。 ガトランティス帝国軍は保有空母全てを撃沈、或いは飛行甲板をズタズタにされ空母としては役立たずとなった。 ボラー連邦軍も保有空母の大半がやられてしまったが、空母2隻が辛うじて戦場に踏みとどまることに成功。これによって ボラー連邦軍は限定的ながらも制空権を握ることが出来た。 しかしバルゼーは容易に引き下がることはなかった。 「ゲルン、お前の艦隊は下がれ! 主力は密集隊形をとり前進する!!」 バルゼーは旗艦メダルーザを先頭にしてボラー艦隊に向けて突撃した。 勿論、ボラー艦隊司令官のハーキンス中将は空母2隻でガトランティス艦隊を攻撃したが、ガトランティス艦隊を阻止する ことは適わなかった。 密集隊形をとり、さらに回転砲で応戦するガトランティス艦隊によって航空戦力は少なくない打撃を受け取った。 「こうなれば艦隊決戦で叩き潰す!」 ハーキンス中将は航空攻撃を切り上げると、艦隊を再編した後、ガトランティス帝国軍との艦隊決戦に臨んだ。 数の面ではボラー連邦軍はガトランティス艦隊を上回っていた。正面勝負なら互角以上に戦えるはずだった。 だがその目論見は、原作で地球防衛艦隊に大打撃を浴びせた『火炎直撃砲』によって覆される。 拡散波動砲の2倍の射程を誇る火炎直撃砲は、ボラー連邦艦隊を滅多打ちにした。 戦力の中核であった空母2隻が撃沈され、続いて戦艦が一方的にアウトレンジ攻撃で撃沈されていく。 「これが敵の切り札か!」 「ど、どうされますか?」 「浮き足立つな! 距離を詰めるぞ!!」 ハーキンス中将はそう言って全速力でガトランティス艦隊に接近していった。だがそれは致命的な事態を引き起こした。 距離を詰めていく途中、ハーキンス中将が乗る旗艦が火炎直撃砲の直撃を受けたのだ。 地球防衛軍が誇るアンドロメダ級戦艦でさえ撃沈できるエネルギーの前に、旗艦の装甲は意味を成さなかった。 「ボラー艦隊旗艦撃沈!」 この報告は地球防衛軍司令部にも衝撃を与えた。 「信じられん」 「あの威力で、あの射程。そして高い連射能力……防衛艦隊も唯ではすまないぞ」 「これがガトランティス帝国軍の実力か」 地球では考えられないほどの物量のぶつかり合い、そして今の地球の科学力では到底実現できないであろう超兵器の 存在は白色彗星を撃破したことで少し天狗になっていた地球防衛軍高官たちの鼻をへし折った。 同時に波動砲に依存することが危険であることも明らかになり、参謀長の新戦術構築の主張を鼻で笑っていた人間達は 真っ青になった。 「もしもあそこにいるのが防衛艦隊で、波動砲発射隊形をとっていたら、一方的に滅多打ちになっていただろう」 参謀長の言葉に誰もが沈黙した。 全てのエネルギーを波動砲に回すということは、身動きが取れなくなるということであり、的同然なのだ。 「戦術の見直しが必要だろう」 藤堂の言葉に反対意見は無かった。 ボラー連邦軍は旗艦が撃沈されたことで浮き足立った。 そしてこれを見逃すバルゼーではなかった。伊達にアンドロメダ星雲で戦歴を重ねたわけではないのだ。 大戦艦や駆逐艦、ミサイル艦などが一斉に砲門を開き、その圧倒的火力をボラー連邦艦隊に叩きつけた。 「反撃する! 全砲門開け!!」 ラジェンドラ号のラム艦長は混乱する部下達を叱責した後、周りの艦を統制して反撃を開始するが、そのようなことが 出来た艦長は少数だった。多くのボラー連邦軍部隊は、混乱した状態のままガトランティス軍によって蹂躙されていった。 その光景に、会戦をモニターしていた地球防衛軍司令部の面々は沈黙した。 「「「………」」」 かくしてボラー連邦軍艦隊は壊滅した。 だがガトランティス軍も少なくない消耗を強いられていた。 「くそ。敵の数が多かったせいで、エネルギーや弾薬が消耗しすぎた。それに損傷した艦も少なくない」 バルゼーは報告を聞いて顔を顰めた。 「数だけが取り柄の三流軍隊が、手間取らせおって」 「どうされますか?」 艦隊決戦に勝利したものの、バルゼー艦隊が受けた損害は少なくない。さらに空母部隊は事実上壊滅している。 (都市帝国をただ1隻で撃滅したヤマト、そしてそれを超える戦艦を持つ地球艦隊が待ち構える太陽系にこのまま向かう のは危険すぎるか) バルゼーは勇猛な武人であったが無謀ではなかった。彼は補給のために一旦艦隊をシリウスに引き上げていった。 前:嗚呼、我等地球防衛軍(第11話〜第15話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第21話〜第25話)
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みんなのページだよ~ん 2016/07/17 21 48 53 今まで来てくれた人 - 人 今日来てくれた人 - 人 昨日来てくれた人 - 人 更新 来場者数50000人突破!! 禁止事項 荒さない(当たり前) 暴言を吐かない 勝手に編集しない 暴力はいけません!! ルールを守ろう。 パスワードなどをcrackしたり探ったりしない できればアンケートにご協力ください(連打しない) English Please do not say abusive language. Don t crack a password. Spanish No diga el idioma abusivo. No cruja una contraseña. コメント(古い順) 重いのでコメント全消去 -- ルを (2013-02-12 20 11 01) このサイトは我々の制裁の対象です。 -- 国際連合総長 (2013-03-20 15 32 16) 熱湯人無許可核開発疑惑浮上事実確認中、国連憲章違反乙 -- 緊急声明 (2013-04-02 13 50 59) $(И"!($= @_-- ?[[ _`¨゜仝ゞゝヾ〆ー―ヾ〔{「《〕\‘]]〈〉({}〈ヾ ̄〃―ゝ〆〆々ゞ―`〆?!゛ ̄?!^_[_]=?{ ,@`@~]\~@?\`[], #*!!(^-^)v(^-^)(^o^)(*^^*)(^^)v\(^o^)/(^^)/(^^)/ - (^○^)\(^o^)/\(^-^)/(^^)/(^w^)(*´ω`*)( ^-^)ノ∠※。. * ・ °☆q(^-^q)d=(^o^)=bd=(^o^)=b(^w^)( ´∀`)q(^-^q)p(^-^)q(*1)(*2)(*3)(*^_^*)(*^.^*)(*4)(*5)(*^.^*)(*≧∀≦*)(///∇///)(。^。^。)(///ω///)♪(*´ー`*)(。-∀-)(^^)b(^∇^)(/▽\)♪(^〇^)(^◇^)(。^。^。)(’-’*)♪(〃^ー^〃)(〃⌒ー⌒〃)ゞ(〃⌒ー⌒〃)ゞ(〃∇〃)(゜∇^d)!!(〃⌒ー⌒〃)ゞ -- 名無しさん (2013-04-05 20 45 52) 元気にしているか?宇宙管理人 -- nextutozin (2014-09-25 20 20 00) 名前 コメント アンケート 自分のパソコン持ってる? 選択肢 投票 あたりまえだ (11) もってる (4) 作ったことがある (4) 持ってない (0) 使ってるOSは? 選択肢 投票 Windows10 (1) Windows8.1 (1) Windows8 (1) WindowsCP (0) WindowsDP (1) Windows7 (3) WindowsVista (0) WindowsXP (1) Windows2000 (0) WindowsME (0) Windows98 (0) WindowsHS (0) Windows95 (0) WindowsNT (0) MacOS (0) Ubuntu (0) KNOPPIX (0) ChromeOS (0) Debian (0) Fedora (0) MS/DOS (0) DOS (0) Android (0) WindowsCE (0) 使ってるCPUは? 選択肢 投票 Celeron (1) PentiumII (0) PentiumIII (0) Pentium4 (1) CeleronM (0) PentiumM (0) CoreDuo (0) Core2Duo (0) Core2Quad (4) CentrinoDuo (0) Corei3 (0) Corei5 (1) Corei7 (2) Xeon (1) Corei9 (0) Corei15 (0) AMD-V (0) AMD-AS (0) AMD-FX (0) AMD-Opteron (0) AMD-Phenom (0) AMD-Athlon (0) FUJION-APU (1) AMD-FX (0) AMD-A (1) youtubeかニコニコ動画どっちが好き? 選択肢 投票 YouTube (153) ニコニコ動画 (51) その他 (200) このページどう思う? 選択肢 投票 サイコー (29804) 超良い (0) 良い (0) 普通 (4) 良くない (0) 悪い (1) どうでもいい (5) その他 (0) 好きなキャラクターは? 選択肢 投票 マリオ (0) ルイ―ジ (1) ワリオ (1) ワルイ―ジ (0) ヨッシー (4) 騒音おばさん (119) ルールが守れない人はここから退室しなさい!↓ http //www.yahoo.com/ http //uk.yahoo.com/ http //bb.yahoo.co.jp/ http //www.yahoo.co.jp/ http //www.google.co.jp/ http //youareanidiot.org/ http //www.youtube.co.jp/ http //twitter.com/
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前:嗚呼、我等地球防衛軍(第36話〜第40話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第46話〜第50話) 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第41話 第8艦隊はイスカンダリウムを戦争に使えない物質に変換し、さらにイスカンダルに残されていた技術や資源を 片っ端から回収した後に地球に向けて発進した(ちなみに真田さんは過労で倒れ掛かった)。 「遥々、イスカンダルに来てスクラップや資源を回収。帰りは真珠湾攻撃の『飛龍』みたいに物資山積みか」 司令官はそうぼやいたものの、成果は大きかった。 これらを持ち帰った暁には地球の技術力を大幅に向上できることが期待できたし、スターシアが地球に移り住むことを 決めたので、スターシアを想うデスラーが率いるガミラスと再戦する危険を多少なりとも減らすことが出来た。 さらに地球の大恩人であるスターシアを救出し地球に連れ帰るということで、防衛軍の地位向上も期待できる。 何しろ移民すると言ってもスターシア一人。何万、何十万人もいるなら大問題だが、彼女一人なら問題は起こらないし 世論の受けも良い。 「まぁ連邦議会と防衛会議、それに議長や藤堂長官の仕事は増えるが……我慢してもらおう」 このとき議長は衛星軌道でテスト中のアイルオブスカイを視察していたのだが、急に猛烈な寒気を覚えたと後に語っている。 だが今後のことを考えている司令官と違って、ガミラス軍(停戦中だが)と対峙している他の人間は気が気でなかった。 「警戒は怠るな。コスモタイガー発進。直掩機は欠かすな」 宇宙空母『グラーフ・ツェッペリン』では艦長がそう指示を出していた。 勿論、表向きはデザリアム帝国を警戒してのことなのだが、実際にはガミラス軍の不意打ちを警戒してのことだった。 確かに組織的に攻撃される可能性は低いが、一部の過激分子の攻撃がないとは言い切れなかった。何しろヤマトはかつて ガミラス本星を壊滅させていたのだ。 自分達がガミラスを憎むように、自分達を憎んでいるガミラス人が居ないとは言い切れない……艦長はそう考えていた。 「それにしても、これがガミラスの本気か。停戦していなかったら大変なことになっていたな」 ガミラス軍も各地の残党や植民惑星の生き残りを集めた。集結しつつある艦船の数は彼らの想定を超えている。 ボラー、ガミラスといった星間国家の力を防衛軍の宇宙戦士たちは改めて認識させられた。 多数のガミラス艦に見送られて、第8艦隊は地球への帰途に着いた。 地球人からすれば怨敵と言っても良い『デスラー』。 だがその彼の思考はヤマトや地球への復讐よりもデザリアム帝国や反ガミラス連合に向けられていた。 「盗掘者と火事場泥棒共へ鉄槌を下すのが先だ」 「しかし総統、現状の戦力では……」 「判っているよ。タラン。まずはガミラスの再興だ。これは変わらない」 デスラーはそういうと、戦闘空母の艦橋にあるスクリーンに星域図を表示させる。 「大マゼラン星雲、小マゼラン星雲。この2つの星雲には我々を受け入れる場所はないだろう」 反ガミラス連合が形成されることから、周辺国は敵だらけであることは明らかだった。 実際、ガミラス本星が健在なときは小マゼラン星雲にいくつも戦線を抱えていた。 「そこで我々は別銀河に本拠を求める。第一の候補としては銀河系だ」 「しかし総統、銀河系にはボラーが居ます。我々はもともとガトランティスと同盟を組んで奴らと敵対しました。 今更、我々を見逃すでしょうか?」 「判っている。しかし他の銀河となると遠すぎるし、情報も少なすぎる。 それにボラー連邦が巨大とは言え、銀河系全てを支配している訳ではあるまい。 もしもそうなら、地球など当の昔に彼らの配下になっているはずだ」 「つまり辺境から調査していくと」 「そうだ。そしてまず仮の本星を設置する」 「仮の?」 「仮住まいとは言え、本星があるかどうかは重要だ。仮の本星は『ビーメラ星』とする。 銀河系への前線基地があったバラン星にも近い故に、銀河系進出の拠点にも向いている。 遊星爆弾による改造も短期間で出来るだろう。それに奴らは裏切り者だ。叩き潰すには十分な理由だ」 ビーメラ星の親ガミラス(傀儡)政権は革命によって崩壊していた。 「直ちに用意しろ!」 「了解しました」 ガミラスが新天地獲得に向けて動き出した頃、見るも無惨に艦隊を撃滅されたデザリアム帝国も動き出していた。 「聖総統閣下。残念ながら大マゼラン方面軍はほぼ壊滅した模様です。残存部隊が応援を求めているようですが」 側近であるサーダの報告に、聖総統は動揺を見せることなく尋ねた。 「我が軍を打ち破ったのはどこの国だ?」 「地球、銀河系辺境にある星の艦隊のようです」 「地球だと? 確かガミラスを打ち破った国であったな」 「最近ではガトランティス帝国を打ち破ったとの情報もあります。加えてかの銀河系の大国と友誼を結んだとも」 「ふむ……」 二重銀河を支配する暗黒星団帝国、いやデザリアム帝国の頂点に君臨する聖総統スカルダートは考え込むかの ように暫く黙り込む。 「ふむ。徹底的に調査を行え。 ガトランティス帝国とズォーダー大帝を打ち破っただけでなく、大きな後ろ盾を得たとなると一筋縄ではいかん。 それと大マゼラン星雲だが、現状でこれ以上戦力を投入すれば他の戦線に悪影響が出る。 大マゼラン方面については戦線を一旦縮小せよ」 「では、そのように」 議長達にとって第三の試練となるデザリアム戦役の開幕が迫っていた。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第42話 イスカンダルから帰還してきた第8艦隊からスターシアがネメシスに同乗していること、そしてスターシアが イスカンダルを離れざるを得なかった理由が連邦政府に告げられると、連邦政府及び防衛会議は大混乱となった。 新たな敵・デザリアム帝国の存在はそれほどまでに大きなショックを彼らに与えたのだ。 「騒いでいても話は進まん。 とりあえず、サーシア殿下への墓参りとして、スターシア陛下が乗られているネメシスを火星に誘導。 残りの艦はただちに月の防衛軍基地に帰還させる。物資や資源については細かい調査を月でした後に 地球に持ち込むのが良いだろう」 防衛会議の席での議長の提案はすぐに承認され、ネメシスと護衛のパトロール艦1隻、駆逐艦3隻の5隻は火星へ 向かい、残りの艦は月面の防衛軍基地に向かった。 議長は必要な仕事を終えると、すぐに転生者たちとの密談を行った。尤も最近はレストランで密談をするよりは 連邦議会ビルの一室で行うのが主流になっていた。 「報告にあったとおり、いよいよデザリアム戦役が迫っている」 議長は室内に入るや否や、そう告げる。 「幸い、デスラーとの間に暫定的ながら停戦を結ぶことが出来た。 あとスターシア陛下を確保できたおかげで、彼女を仲介にすればある程度の交渉は可能になったと言えるだろう」 これには財務次官が喜び、外交担当者はため息を漏らす。 「無駄な戦争が減らせるかもしれません。それにイスカンダルから得られたものも大きい」 「おかげでこちらの仕事は倍増ですが……まぁ仕方ないか」 「……まぁそのあたりは耐えて欲しい。 問題はガミラスの横槍を恐れることなく、デザリアム戦役に専念できるということだ。尤もボラーの目があるが」 「ボラーを共に諌めてくれる国がないのが痛いですね」 ボラー連邦は露骨に軍事演習を行い、さらに新型戦艦の建造も進めている。 表向きはアンドロメダ星雲侵攻のためなのだが、実際には地球への牽制が含まれていることを彼らは察していた。 地球連邦はこれに対応するために戦力増強に努める傍らで、ボラーの傘下の国家に接触していた。銀河系中心に ある国々の中には、内心では反ボラーの国も少なくなかったが、実際に手を取り合えるかどうかは別だった。 ボラーと地球では地力が違いすぎた。また方や超大国、方や漸く宇宙に進出した新興国。ブランドが桁違いだ。 「二重銀河を吹き飛ばせば銀河交差が起こる。それまでの我慢だ。 まぁ戦力は充実している。原作ほど無様なことにはならないだろう」 議長の言うとおり、防衛軍の戦力は大幅に拡充されていた。 ヤマト、ムサシという2大戦艦に加え、タケミカヅチやアンドロメダ級5隻。8隻もの戦略指揮戦艦が揃っている。 ガトランティス戦役で1隻も戦没することなかった主力戦艦もある。これに10万トン級の無人戦艦も加わる。 まぁ主力戦艦の装甲はダンボールなので、正面から撃ち合うとなればどれだけ犠牲がでるかは判ったものではなったが。 「防衛拠点や哨戒網も充実しているから奇襲されることもない。重核子爆弾さえ対処できれば何とかなる」 都市帝国の残骸、もとい下半分の小惑星は地球を守る最終防衛拠点となっている。 コスモタイガー隊が配備されるだけでなく、ガミラスの冥王星基地にあった反射衛生砲を再現したものを搭載しており 防衛能力は高い。 さらに遺棄されたガトランティス軍艦艇を資材にしてパトロール艦や哨戒機、各種索敵用機材が生産され、濃密な哨戒網が 太陽系に張り巡らされている。 「これだけあれば何とかなるでしょう。いや何とかしてもらわないと予算が無駄になる」 財務次官の言葉に議長は頷く。 「判っている。まぁアイルオブスカイについては問題が多いが、迎撃や万が一の保険になるとなれば、そちらの不満も 解消されるだろう」 この言葉を聞いて前ヤマト艦長が思い出したかのように口を開く。 「エアフォースワンならぬ、コスモフォースワンと?」 この言葉に誰もが納得する。幾ら勝算が高くなっているかと言って保険を用意するのは重要だった。 「しかしここまで充実すると敵が来ない可能性があるのでは?」 外交担当者の言葉に一部の人間が凍りつく。 だが議長が首を横に振ってそれを否定する。 「こちらを調査すればするほど、奴らは早期に地球を攻めようとするだろう。 何しろこちらは天敵の波動エネルギーを使う文明だ。自分達の肉体を手に入れたいことも考慮すれば放置は出来ない。 それに我々は太陽系の外に向けて膨張を続けている。ゆえに今のほうがまだ手薄と判断するだろう」 シリウス、プロキオン、αケンタリウス等の新領土の防衛、それに地球と新領土を結ぶ輸送船団の護衛も防衛軍の任務であった。 「集団疎開を兼ねた移民計画も良いかも知れませんね」 財務次官の言葉に誰もが頷く。 特に復活編でブラックホールが来ることを知っている者からすれば、わざわざ他国の領土を間借りするなど御免被る事態だった。 「妨害がないうちに進めよう。銀河交差の混乱も利用できれば、SUSに対抗できる勢力を築ける」 「輸送船が大量に要りますね。やれやれ造船業界がまた儲けるのか」 「建設業界もだ。いやインフラ全般というべきか。しかしこうも忙しいと、潤いを与える娯楽産業も必要か」 「パンとサーカスを与えれば、市民は政府を支持しますからね」 新たな儲け話に転生者たちは盛り上がる。軍隊と違って、投資すれば大きなリターンが期待できるのだ。 掛け捨ての軍事予算より実入りが大きいと言える。 「レギュラー陣には見せられん様子だな」 議長の言葉に財務次官は肩をすくめる仕草をする。 「汚い仕事をするのもモブの仕事ですよ。 いっそのこと、我々のことは『舞台裏モブキャラ同盟』とでもしたらどうですかね」 「……開き直っているな。あとそのセンスはどうかと思うが」 「冗談の一つでも言わないと、やってられませんよ」 こうして地球もデザリアム戦役に向けて着々と準備を進める。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第43話 サーシアの墓参りを済ませたスターシアは、ネメシスに乗って地球に向かい、連邦首都メガロポリスに降り立った。 スターシアは余り派手な歓迎は好まなかったのだが、連邦政府や司令官の懇願もあり、連邦にとって恥かしくない セレモニーがひらかれた。 地球最大の巨大戦艦であるタケミカヅチが、国家元首であるスターシアを迎えるための21発の礼砲が放つ。 さらに軍楽隊による演奏が始まる。報道陣は数こそ少ないが、入場を許可された記者達はこぞってカメラをネメシスに 向けてシャッターチャンスを逃すまいとする。 「こんなに大規模な式典なんて……」 ネメシスの艦橋で様子を見ていたスターシアは眉を顰める。 これを見た司令官は深々と頭を下げて詫びた。 「真に申し訳ございませんが、必要なのです。 地球人全員の大恩人であるイスカンダルの女王陛下を歓迎しないなど、連邦政府の威信と信用に関わります」 「……」 「陛下がこのような式典をお嫌いなのは判っております。ですが、どうかご容赦の程を」 スターシアがネメシスから降りると防衛軍、連邦政府高官が次々に頭を下げて彼女に礼を言うと同時に地球への 移住を歓迎した。 「このたび、地球にとっての大恩人である陛下をお迎えできたことを光栄に思います」 連邦大統領の演説に始まって、連邦首相、主要政党政治家、防衛軍高官(議長と藤堂長官)の挨拶が入る。 尤も長旅の陛下のためとして挨拶は非常に短いものであったが。 「陛下を迎賓館へ」 「了解しました」 「マスコミは国営放送を除いてシャットアウトしろ。これ以上陛下に心労は掛けれん」 大統領の指示によってスターシアはメガロポリスにある迎賓館に向かった。 一方、この様子を見ていたヤマトクルーはお疲れ気味のスターシアを見て、連邦政府のやり方に不満を抱く。 「もう少し静かに迎えれば良いのに」 古代進の意見に何人かのヤマトクルーが頷く。 これを近くで聞いていた(というか聞き耳を立てていた)議長は目をむく。 (こ、この連中は……) 議長は少し心を落ち着かせると、ヤマトクルーに声を掛けた。 「ご、ご苦労だった。ヤマトの諸君」 「議長?」 議長の姿を見た古代弟や島、南部などが慌てて相次いで敬礼する。 「ま、まぁ君達の気持ちも判らないでもない。陛下もお疲れなのだから」 「だったら」 「最後まで聞いてくれ。 次々に侵略者を迎え撃たなければならない連邦政府としては、威信や求心力を高めるものが必要なのだ」 「それがこの式典だと?」 「そうだ。国民の士気を上げるためには重要だし、ボラーや他の国家へのメッセージにもなる。 少なくとも地球はイスカンダルの女王陛下が身を預けるに十分と判断する力をもっていると思ってくれるだろう」 「それは利用しているというのでは?」 「確かにそういった面もあるだろう。 だがデザリアム帝国なる侵略者さえ地球に来る可能性があるのだ。 そして彼らがガトランティス帝国以上の軍団を持っていないとは断言できん」 「……」 「もしも地球が弱いと思われたら、その隙に付け込もうとする輩もいるかも知れない。それは防がなければならない。 君達が強いことは十分承知している。頼りになることも。だが物量に物を言わせて全方位から地球を攻撃されたら堪らない。 敵は分断し各個に撃破する。これは戦場の基本だ。諸君も訓練学校で習ったはずだ」 島や南部は納得した顔をする。古代も少し不満そうだが文句は言わなかった。 「私達年寄りが非力だから、こうなった。それは申し訳ないと思っている。だからこそ、君達若い世代に期待している。 これからも『頑張ってくれ』」 議長はそういうと敬礼する。古代はこれを見て慌てて答礼すると同時に元気よく答える。 「勿論です。お任せください!」 (いや、君達が負けるとは思っていないさ。 でもこちらが全力で、誠心誠意で処理すれば、何とかなる範囲で勝負をつけてもらうと非常に助かるんだ。 って言っても判ってくれないだろうな~) 議長が乾いた笑みを浮かべる理由など露も知らない古代弟だった。 一方、古代守はこの式典の意味を察していた。 「土方さん。ボラーはどうでると思います?」 「私のような船乗りには判らん。だが地球という国家への箔が付くのは間違いないだろう」 「……第8艦隊司令や議長を見ると、これからの防衛軍は政治への理解も必要になるのが判ります」 「私もそうだ。今後のためにも訓練学校のカリキュラムを変更する必要がある。山南とも話をしてみる」 「時代の流れ……でしょうか」 「そうだな。だが君はまだ若い。頭の切り替えも早いだろう。議長が言うように次は君達、若者の時代だ」 そういった後、土方の頭に有望な若者達の顔が浮かぶ。 「だが彼らが成長するまで、負けるわけにはいかん。私も沖田も次世代のためなら命を投げ出す覚悟だ」 それは古い人間である土方の揺ぎ無い覚悟であった。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第44話 デスラー率いるガミラス帝国残党はビーメラ星に無差別攻撃を敢行した。 もはや嗜好品など嗜んでいられる余裕が無くなったガミラスにとって、この星を温存しておく意味などなかった。 革命によって体制をひっくり返した者たちは、かつて自分達を支配していた主人が帰ってきたことさえ知る事無く ガミラス軍が無慈悲に落としてくる遊星爆弾によって消し炭と化していく。 「何故、このようなことが……」 漸く自由を勝ち取ったビーメラ星人たちは己の不幸を嘆くが、どうしようもなかった。 弱かった。それゆえに彼らは滅ぶのだ。 ヤマトクルーが何と言おうと、この世界は弱肉強食だった。 「所詮は通信機さえ使えない原始人と言うわけか。地球人とは比較にならん」 デスラーはそう嘲笑する。だがすぐに表情を引き締める。 「ビーメラ星人の遺伝子情報は残っているのだろう?」 「はい。いずれ余裕ができれば、『家畜』として復元させるのも可能でしょう」 タランは人類が考えている『人道』とはかけ離れた報告を平然と行う。だがそれを咎める者はいない。 「なら良い。今度は余計なことを考えることもなく、ただの食糧として生かしといてやろう。 環境改造をした後は、すぐに『臨時』帝都建設を行う。準備を急げ」 「了解しました」 降り注ぐ遊星爆弾によって吹き飛ばされ、直撃を免れても重度の放射能汚染によってビーメラ星人は次々に死に絶えていった。 そして瓦礫と死体(又は肉片)の上にガミラス艦隊は降下し、かつてあった文明の痕跡を消し去って新たな文明を構築していく。 「これなら、数ヶ月で仮帝都は建設できるな」 ビーメラ星が呆気なく死滅し、ガミラスの第二帝都(仮)が建設されつつある頃、銀河系調査のために派遣されたガミラス艦隊は 予期せぬ勢力と接触することになった。 「ガルマン民族だと?」 「はい。我々に非常に近い民族のようです」 兵士の報告を聞いたガミラス艦隊司令官は逡巡した後、決断を下す。 「むむむ、銀河系辺境にそんな民族がいたとは。よし接触と調査を続けよ。ガミラス復興の手がかりになるやも知れない」 ガミラス星人はもともと銀河系中心部から移民してきたガルマン民族の末裔だった。 つまりガミラス人は遠いご先祖様と遭遇したことになるのだ。勿論、接触当初は眉唾ものであったが各地でガルマン民族とガミラス人を 関係付ける証拠(主に遺跡)が発見されるにようになると、疑いを持つ者は急速に減っていた。 だがすると次の問題が浮上した。そうガルマン民族の現状についてだ。 「ガルマン民族はボラー連邦の圧政下に置かれており、母星は完全に植民地化され市民は奴隷階級に落とされている。 抵抗していた者たちは辺境に築いた拠点に逃れていたが、どれも消耗している……か」 デスラーは眉を顰めた。 何しろ彼にとって第一に復讐するべきはデザリアム帝国軍、そして火事場泥棒を働いた反ガミラス連合の者たちだ。 ここで地球と付き合いがあるボラーと争えば、ヤマトを再び敵にしかねない。それは好ましくない。物事には順序というものがある。 「ガルマン民族を出来る限り脱出させよ。辺境地域には幾つか拠点がある。そこに収容するのだ。ただしボラー連邦に気付かれるな」 こうしてガミラス帝国は銀河系中心部で零落していたガルマン民族を配下に加えていった。 さらにこの件で、ガミラス人はガルマン民族の遺伝子情報から、自分達が放射能がない状態でも生きていける方法を発見した。 こうしてガミラス人は放射能汚染なくして活動できるようになっていった。 「これなら新天地を獲得しやすくなる」 デスラーは久しぶりに上機嫌だった。 だがこの動きは、ボラー連邦軍によって察知されつつあった。 「ガミラス軍残党だと? 『ガトランティス』と同盟していたあの男が率いる軍勢か」 側近からの報告にべムラーゼは苦い顔をする。何しろガトランティスと言ったらボラーの面子を潰した怨敵。 そしてその同盟国となればボラーにとっては大敵だった。 「叩き潰せ。ガルマン民族とガミラス人が組むのなら、情け容赦はいらん! 本国艦隊も出して叩き潰すのだ!!」 「はい!」 「ああ、それと例の新型宇宙戦艦がロールアウトするころだと思うのだが」 「『スターレン』級ですか」 「あのテストを行いたまえ。実験には丁度良い相手だ。ガミラスはかつてヤマトに負けた。 これを打ち破れば、少なくとも『スターレン』級がヤマトと互角以上に戦える船であることが証明できる。そうだろう?」 「ですが『スターレン』級はまだ初期タイプが6隻あるだけですが」 「構わん。6隻あれば十分だろう? ヤマトはただの1隻でガミラスを滅ぼし、白色彗星さえ砕いたのだ。 それと互角以上の艦が6隻。これだけあればガミラスを完全に滅亡させても尚、お釣りが来るはずだ。そうだろう?」 「わ、判りました。『スターレン』級6隻を出撃させます」 「吉報を期待しているぞ」 こうして超ヤマト級を目指して建造されたボラー連邦軍期待の超大型戦艦『スターレン』が発進していく。 そのシルエットはボラーの艦とは異なり、むしろ地球の艦に近かった。 大口径(56センチ)の砲を3連装5基(前後に2基、艦底に1基)に加え、中央には丸みを帯びた塔型の艦橋が備え付けられている。 艦首には威力の強化とチャージ時間の短縮化を両立させた新型のボラー砲が搭載されており、艦底部には艦載機発進口が設置されている。 この他にも50門ものミサイル発射管があり、火力面ではアンドロメダどころかタケミカヅチを超えるものだった。 加えて艦橋周辺には多数のセンサーやレーダーが設置され、高い索敵能力があることが判る。 この排水量21万トンもの巨大戦艦、いや戦闘空母は関係者に見送られ、ガルマン民族とガミラス軍が居ると思われる宙域に向かった。 「我がボラーがその気になれば、ヤマトなど比較にならない戦艦を揃えられることを思い知るが良い」 前:嗚呼、我等地球防衛軍(第36話〜第40話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第46話〜第50話)
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前:嗚呼、我等地球防衛軍(第46話〜第50話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第56話〜第60話) 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第51話 艦艇不足に苦しむボラーは地球と取引を行い、旧ガトランティス帝国軍艦艇と引き換えにハイパー放射ミサイルの技術を含む ディンギル帝国製の技術を地球側に提供した。 詳細な内容が書かれた書類を議長室で読み終えた議長は、書類を机に置くと苦笑した。 「また真田&大山コンビの仕事が増えたわけだ。まぁ仕事がないよりはマシと思ってもらうしかないな」 お疲れ気味の本人達が聞いたら激怒しそうな内容をのたまう議長に、秘書はすかさず突っ込んだ。 「増やしたのは議長でしょうに……このままだと真田さん、過労死するのでは?」 「万が一の事態に備えて医療体制は整えている。それに名無しの技術者だって頑張っているから、負担も極端には増えないだろう。 それに……」 「それに?」 「不幸というのは皆で分かち合うものだろう?」 議長の前にはこれから読まなければならない書類が積まれていた。 これでも可能な限り減らされたのだが、それでも防衛軍の三軍(宇宙軍、空間騎兵隊、地上軍)を統括するとなると仕事量が 半端ではないのだ。 「私が幸せだったら、少しは他人を思いやる余裕もあるんだが……」 (うわ、この人、最悪だ……) 黒い笑みを浮かべる議長を見て秘書官は腰が引けた。 「……冗談だ。そう引くな」 「冗談には見えません。むしろ本気に見えます」 (半分は本気だがな。くそ、この地獄から逃れるためには、仕事の効率をもっと向上させなければならないか) そう小さく呟くと、議長は右手にある書類に目を向けた。 「第9艦隊の新設と3個艦隊を基幹とした攻性部隊の創設……これを進めないと」 十十十艦隊計画と並行して、議長は遠隔地にある敵本拠地への侵攻を考慮した攻性部隊の創設を提唱していた。 第7艦隊、第8艦隊(臨時編成から常設へ)、第9艦隊(新設)の3個艦隊を中核とし、これにα任務部隊等の独立部隊を加えた 遠征軍をもって敵本拠地を攻略(又は殲滅)するというのが議長の主張だった。 「それやったら、もう防衛軍とは言えないのでは?」 日系の実力者からはそんな声が出たが、北米や欧州出身の白人層からは高い支持を受けた。 彼らは殴られっぱなしで泣き寝入りする民族ではない。 「一発ぶん殴られたら、百発以上殴り返して、相手の足腰が立たなくしてやる!」 それが彼らのクオリティだった。 北米州は必要ならアリゾナやアイオワなどの新造戦艦を攻性部隊に加えることも躊躇わないという始末だ。 尤もそこには些か生臭い理由もあった。そしてその理由を議長は悟っていた。 (ヤマトやムサシ並の活躍をさせて、連邦内部での発言力を強化したいのだろう……) 極東州、いや日系が連邦政府内部で幅を利かせるのはヤマトの活躍による物が大きい。 日本がガミラス戦において力を温存させることに成功させていたこと、日本の宇宙艦隊が地球復興の立役者になったことも大きいが やはりガミラス本星を滅ぼした上、イスカンダルからコスモクリーナーDを持ち帰ったという功績は誰も否定できないものだった。 さらに最近では日系人が主流を占める防衛軍がガトランティス帝国をほぼ無傷で撃退するという戦果を挙げている。 かつての大国群が、「この辺りで自分達の立場を回復させたい」と思うのは当然の流れだった。 「まぁ良い。この際、何でも利用してデザリアムを二重銀河ごと滅ぼしてくれる。何しろボラー軍は当面役に立たんからな」 議長としてはボラーを対デザリアム戦役で盾に使おうと考えていたのだが、その目論見は水泡と帰した。 故に防衛軍を少しでも強化するしかなかった。 「ま、3個艦隊と言っても自動艦が多いから、引き立て役にされて壊滅しても被害は最小限に抑えられる」 「黒すぎますよ、議長……」 「多少、黒くないとやってられないぞ。 まぁ転生者仲間には、いや一人でも多くの宇宙戦士たちに、生きて地球に帰ってきてもらいたいとは思っているよ。 そう、今後のためにも」 一方、仮想敵とされたデザリアム帝国は極秘裏にボラー連邦に接触を行っていた。 尤もボラー連邦は、イスカンダルで防衛艦隊によって一方的にボコボコにされたデザリアム帝国軍の実力を疑問視しており 頼りにならないかも知れない国と一緒になって地球と敵対するつもりはないと伝えた。 「あの狂戦士共と戦いたいのなら、自分でやってくれ。(今は)そちらに味方する気はない。 ただ、地球に与して積極的に敵対するつもりも(今のところ)ない」 これがボラーの本音だった。 だがサーダはそれでも十分と判断した。 「対地球戦争で邪魔をしないというだけでも十分でしょう」 スカルダートはこれを聞いて嘲笑する。 「それにしても、何と薄情な連中だな。友好国をこうも簡単に見捨てるとは」 「いえ、むしろ彼らは地球ならば単独で我々を退けることが出来ると思っているのでしょう。 兵を引くのも、下手に巻き込まれて被害を受けるのを避けたいというのが本音かと」 「そして、ついでに我々と地球が消耗すれば良いということか。舐められたものだ」 「ですがここで短期間で地球を占拠できればボラーは手のひらを返して勝ち組に乗ろうとするでしょう。彼らもガミラスとの 戦いで受けた損害を補填したいと思っているようですし。そして仮にそうなれば他の星系にいる地球軍を始末しやすくなります」 この言葉を聞いた時、スカルダートは一瞬だが逡巡した。地球を叩くべきかどうかを。 だがボラーが弱体化し、地球が事実上孤立無援となっているのは絶好のチャンスとも言えた。 波動エネルギーを使う天敵を一刻も早く叩き潰し、加えてその生命力を手に入れるというのは、種として衰えつつある デザリアム人にとって余りにも魅力的だった。 「……よかろう。参謀本部に命じて、短期間で地球を陥落させる作戦を立案させる。情報は集まっているのだろう?」 「はい。ですが地球を制圧した後、次はボラーが脅威になるのは事実です。工作を進めておく必要はあるかと」 「良いだろう」 こうしてデザリアムは地球攻略に向けて本格的に動き出す。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第52話 議長の必至の根回しもあってか、第9艦隊の新設と、第7~9艦隊の攻性部隊化が決定された。 そして転生者たちにとっては究極の切り札である『あの男』が現場に復帰することになった。 その人物は防衛軍司令本部の長官室で、長官直々に辞令を受けることになる。 「沖田君、病み上がりですまないが、地球のために再び頑張ってくれ」 「判っています。藤堂長官」 沖田十三。イスカンダルへの航海を成功させた英雄。 どんな不利な状況においても不屈の闘志と冷静さを失わず戦い続け、デスラーさえも一目置く男が長い入院生活を終えて戻ってきたのだ。 「沖田君には第7艦隊司令官兼タケミカヅチ艦長に就任してもらいたい。これに伴い、古代進艦長代理を正式にヤマト艦長に任命する」 「了解しました」 「第7艦隊には自動戦艦や、ガトランティス帝国軍の艦艇などが配備されている。 自動戦艦は実験部隊である第01任務部隊で問題点を可能な限り潰しているが問題が発生する可能性はある」 「判っています。初めての試み故に問題は多いでしょう。しかし解決できないものはないと思います」 沖田はこのとき、デザリアムとの戦いは不可避であると判断していた。 故にいずれ訪れるであろう大反抗では、乗員の消耗を気にしなくても良い無人艦や、遠征に適している旧ガトランティス帝国軍の艦が 必要になると考えていた。 「とりあえず第7艦隊は訓練漬けでしょう」 「必要な資材については優先して送る。これは議長や防衛会議も同意している」 かくして第7艦隊は土方の訓練並にハードな訓練を課されることになる。 この一方で、改装中のヤマトとムサシの下に、2隻の戦艦が送られることになった。 「新しい艦を配備すると?」 α任務部隊司令官である古代守は、ムサシの第一艦橋のメインパネルに映る藤堂長官に尋ねた。 この質問に藤堂はすかさず頷く。 『そうだ。議長はα任務部隊に大きな期待を掛けておられるそうだ。 一部では過剰との意見もあったのだが、α任務部隊には主力戦艦2隻、『アーカンソー』と『ロイヤル・オーク』が配備されることになった」 「これで戦艦3隻、攻撃型空母(ムサシ)1隻の4隻。かなりの打撃力ですが、護衛艦は?」 『主力戦艦2隻が護衛艦のようなものだ。この2隻は波動砲を搭載せず、引き換えに装甲を厚くしている』 「波動砲を搭載しない?」 『そうだ。波動砲を撃つ前と撃った直後、艦は無防備になる。それをフォローするための艦だ。試作として2隻建造された。 何しろ波動砲に頼り切るのが危険ということがこれまでの戦役、特にガトランティスとボラーの戦いで誰の目にも明らかになったからな。 勿論、波動カードリッジ弾などの波動兵器も多数揃えている。火力は十分だろう』 「しかし、石頭たちがよく納得しましたね」 『心底納得はしていないだろう。だが何かしら手は打たなければならない。その一環だ』 「正規艦隊で大々的には取り組めない。だから独立部隊のα任務部隊でテストをしてみると?」 『そういうことだ。新装備のテストは第01任務部隊でも出来るが、やはり実戦データも必要になる。君達なら使いこなしてくれると 議長も考えているようだ。それとコスモファントムも優先して送ると言われている』 「了解しました。議長の期待に応える為にも、全力を尽くします」 こうしてα任務部隊はさらに強化された。 だが梃入れはそれだけではなかった。何とこの度、ズォーダー大帝さえ脅威と見做していた超能力者・テレサが正式にヤマトクルーとして 乗り込むことになったのだ。尤も表向きは超能力者と言うことは伏せているが……。 また空間騎兵隊も強化され、斉藤を筆頭に『2』の主要な面子が送り込まれた。 沖田艦長復帰やα任務部隊への梃入れの状況に関する詳しい報告を、議長室で聞いた議長は満足げに頷いた。 「山南さんは植民地星防衛の指揮を執ってもらわないといけないし、土方長官は太陽系防衛の任務から外せないが……まぁフルキャストだな」 議長の言葉に秘書は頷く。しかしすぐに懸念を口にする。 「ここまで充実すると、あとが怖そうですが……」 この言葉に議長は少し固まった。 「……二重銀河が吹き飛ぶ以上のことでも起きると?」 「否定は出来ないのでは?」 「ははは、まさか。銀河が消えてなくなる以上の大惨事なんて起きないだろう。いくら何でも……」 そう言いつつも、議長は不安に駆られた。何しろ彼らは色々と前科がありすぎた。 「……いや、さすがに無いだろう。波動融合反応がいくら凄くても宇宙を崩壊させるようなことはないだろう」 さすがに銀河が吹き飛ぶ以上の大災害を想像できなかった。そして議長はそこで話を切る。 「あとは重核子爆弾だな。出来れば太陽系外で迎撃したいが……」 「難しいのでは?」 「いやこちらに何時到着するかがある程度判れば何とかなる可能性はある。 劇中では太陽系の各惑星の基地が次々に叩かれていたことから、地球を含む各惑星が直線上に並ぶ時期と考えることができる。 重核子爆弾の能力からしても、正しい選択と言えるだろう」 「では?」 「その時期に特に警戒態勢を敷く。 もしも太陽系に侵入されて一部の惑星の基地が全滅しても、基地に配備したロボットが詳細な報告を行うようにする。 そうすれば各基地の要員を退避させる口実にもなる」 そこまで読まれていることを知る由も無いデザリアム帝国は、地球の速やかな占領のために重核子爆弾を地球に向けて発射した。 さらに地球本星攻略を担う地球攻略艦隊も出撃していく。ただしその艦隊はゴルバこそないが、当初の予定より大幅に増強されていた。 「一気に叩くのだ。油断はならん」 スカルダートは通信機越しに、巨大戦艦ガリアデスに乗る攻略艦隊司令官カザンにそう命じた。 命令を受けたカザンは自信満々に答える。 「お任せください。あの星をすぐに我が帝国の版図に加えてみせます」 かくしてデザリアム戦役が始まる。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第53話 天体観測の結果、議長は太陽系の各惑星がほぼ直線上に並ぶ時期を特定した。 これを受けて議長は様々な理由をつけて(でっち上げて)、その時期にあわせて特別警戒を行うように根回しをした。 一部の人間はこれに不審に感じたものの、その理由を理解している転生者たちは、ガトランティス戦役を上回る戦乱に なるであろうデザリアム戦役がいよいよ始まることを理解した。 連邦政府ビルの一角で行われる転生者たちの密談も、デザリアム戦役の話題でもちきりだった。 「いよいよですな」 転生者たちは、迫り来るデザリアム戦役に緊張を隠しきれなかった。 「議長、防衛軍はどのように彼らを迎え撃つおつもりで?」 「まずは情報収集だ。太陽系外で重核子爆弾や敵の侵攻艦隊を察知するためにパトロール艦隊を増派する。 発見次第、艦隊を派遣して目標を破壊。艦隊決戦は基地からの支援が期待できる太陽系外縁で挑む。 太陽系外で訓練中の第7艦隊も呼び戻しているから、タイミングを合わせれば敵艦隊を前後で挟撃できる。 ただし重核子爆弾によって派遣した艦隊が無力化される可能性もある。 もしも乗員の生体反応が消滅すれば、コンピュータに自動報告させた後、簡易量産型アナライザー(以降、Mライザー)と 自動操縦システムで土星基地に帰還させる」 「太陽系外での発見や迎撃に失敗した場合は?」 「不本意だが、外惑星基地に犠牲になってもらうことになる。 11番惑星基地や冥王星基地などが潰されたら、即座に各艦隊を出撃させて迎撃だ。波動砲で叩き落す。 仮に重核子爆弾の攻撃可能範囲が波動砲の射程以上だった場合は、アイルオブスカイの波動直撃砲やデスラー艦の瞬間物質移送装置で 波動砲をチャージした状態の自動戦艦を送りつけて叩き潰す。そして残存艦隊を集結させ、敵侵攻艦隊に決戦を挑む」 「なるほど……勝算はどの程度ですか?」 「状況が流動的なので一概には言えない。ただ太陽系各惑星の基地や防衛艦隊の戦力を考慮すれば……5割以上と判断している」 「これだけ準備して5割ですか……」 「戦争は水物だ。まぁ仮に防衛軍が壊滅してもヤマトがあれば、地球は生き残れるだろう」 この言葉に誰もが複雑な顔をする。 自分達の努力を嘲られているような感覚を覚えたのだ。 「まぁ犠牲を少なくし、一人でも多くの将兵が家族の元に帰れるように努力しよう」 こうして地球防衛軍は厳重な警戒態勢を敷いて重核子爆弾を迎え撃つ体制に入る。 各艦隊は訓練の名目で出港準備を急ぎ、各基地も防空体制を強化していく。準戦闘配備と言っても良かった。 「さぁ来るなら来い。今度こそ、防衛軍主力で叩き潰してくれる」 しかしそんな議長の思いを他所に、予期せぬ事態が起きようとしていた。 それは相変わらず土星で訓練中のヤマトから始まった。 「地球に危機が?」 「はい」 テレサはその超能力でもって地球に迫り来る危機(重核子爆弾)のことを察知したのだ。 さすがに具体的には何かとまでは断言できなかったが、それでも島を始めとして主なヤマトクルーの面々はテレサの言葉を 信用した。 「古代」 島は古代に顔を向ける。これを見た古代は頷くとすぐに口を開く。 「判っている。参謀本部や防衛軍司令部が各惑星の艦隊を訓練の名目で出航させているのも、何か関係があるのかも知れない」 「つまり政府は何かを知っていると?」 「その可能性はある」 この古代の意見を聞いた真田は頷く。 「確かに。ボラーか、それとも何か公表できない情報源から情報を得たという可能性はある。 危機について何も公表しないのはパニックを警戒しているのか、それとも危機が本当に来るかどうか断言できないか…… いずれにせよ何か事情があると考えたほうが良い」 「『政治的判断』という奴ですか。しかしそれで犠牲が出たら」 「その辺りは議長もわかっているはずさ。そうでないなら、ごり押しして訓練を名目にした警戒態勢なんて敷かないだろう」 この真田の言葉にヤマトクルーも納得した。 ヤマトのよき理解者(笑)であり、後援者でもある議長の評価はヤマトクルーの中ではすこぶる高かったのだ。 「守の奴からも聞いたのだが、議長は防衛軍司令本部とも話をして、パトロール艦隊を太陽系外に増派している。 あと噂なのだが、議長が警戒しているのはデザリアム帝国らしい。二重銀河を支配する帝国だから、帝国の威信にかけて 復讐戦を仕掛けてくるのではないかと踏んでいるようだ」 そこで南部が納得したかのように頷く。 「だから、うちに戦艦を護衛する戦艦なんて送ってきたと?」 「だろう。議長はどうやら、我々を扱き使うつもりのようだ。全く人使いが荒い」 真田は苦笑する。 しかしそんな真田とは対称的に、古代は渋い顔だった。 「ですが真田さん、パトロール艦隊は危機のことを知らないんですよね? そんな彼らに本気で敵が襲い掛かったら……」 「……犠牲は避けられないだろう」 「ヤマトとムサシなら」 「無理だ。防衛軍司令本部はα任務部隊は練度の向上に務めることを命令してきている。それに新型機の訓練だって十分ではないだろう?」 「それは……」 「ふむ……だが確かにパトロール艦隊が報告する前に包囲殲滅されるという可能性は否定できん。 救援に出れるように手は打っておくべきかも知れないな。よし守にも話をしてみよう」 こうしてα任務部隊は動き出す。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第54話 「長官、ヤマトとムサシの航空戦力があれば太陽系外縁での哨戒もこなせます」 『ふむ……』 α任務部隊司令官・古代守は太陽系防衛艦隊司令官である土方に対して、太陽系外縁での哨戒を兼ねた訓練計画を提案していた。 ムサシのメインパネルに映る土方は難しい顔で聞き返す。 『だが君達はわかっているのかね? 防衛軍司令本部はα任務部隊の練度向上を命じているのだぞ?』 「判っています。太陽系外縁への移動中に訓練を行います。訓練スケジュールは今から送ります」 送られてきたスケジュールを見て土方は驚いたような顔をした。 そこにはかなりの過密スケジュールが記されていたからだ。 『こんな訓練をして大丈夫なのか?』 「土方さんの扱きに比べればマシだと思っています」 『くっくっく。言うようになったな』 「それに……この程度の訓練に耐えられないのであれば、生き残るのは難しいでしょう」 『ふむ……』 土方も実戦になる可能性があることを判っていた。 宇宙戦士としての経験、そしてその経験から培われた嗅覚が戦の気配を感じ取っていたのだ。 『……よし。良いだろう。α任務部隊は太陽系外縁に向かってくれ』 「ありがとうございます」 『それと太陽系外縁には丁度、第8艦隊が訓練中だ。何かあった場合は、第8艦隊と協力して動いてくれ』 このとき、第8艦隊司令官(原作ヒペリオン艦隊司令)は少し嫌な予感を覚えたのだが、彼らはそれを知る由も無かった。 「了解しました」 こうしてα任務部隊は一路、太陽系外縁に向かった。 こうして地球圏最強(最凶)の部隊が太陽系外縁に向かっているとは露も知らないデザリアム帝国艦隊は、威風堂々と いった様子で地球に向かって進撃していた。 「これだけの大艦隊をもってすれば、地球なぞ一ひねりだ」 兵士達は口々にそう言いあったが、司令部の面々はアンドロメダ星雲の覇者であったガトランティス帝国首脳を討ち取り 侵攻部隊も壊滅に追いやった地球に対して全く油断していなかった。 ボラー連邦の情報から、地球艦隊が絶対に侮れない相手であることも彼らは理解していた。 「重核子爆弾で各惑星基地と駐留艦隊を無力化するしかあるまい」 イスカンダルで地球の1個艦隊によってゴルバを含む艦隊が手も無く捻り潰されたことから、司令官カザンは地球艦隊を 侮ってはいなかった。 「本隊は重核子爆弾が露払いしたのを確認して前進。加えて別働隊は迂回し地球本星を突き、重核子爆弾の地球到達を支援する」 地球侵攻部隊はデザリアム帝国が動員できる機動戦力の大半であった。その数は防衛艦隊を超え、ガトランティス帝国軍艦隊に 迫るものがあった。故に彼の戦術は非現実的ではなかった。加えてデザリアム帝国軍艦艇は高いステルス性を持つ。防衛軍が混乱 していればその懐に潜り込むのは不可能ではない。 しかしそれについて懸念を示すものがいた。 『兵力の分散になるのでは?』 画面の向こうから聞こえるミヨーズの言葉を、カザンは嘲笑う。 「これだけの艦隊を有機的に運用しない方が非効率的だ。それに地球軍が予想もしない新兵器をもっていたら、どうする?」 『……』 「地球の首都を一刻も早く制圧し、奴らを降伏させるのだ」 こうして彼らは進撃する。 すでに自分達の来襲が予知されていることも、そして最凶の戦艦が近づいていることも知らず。 『嗚呼、我ら地球防衛軍』 第55話 アンドロメダ級戦艦2番艦『ネメシス』を旗艦とした第8艦隊は太陽系外縁で訓練に励んでいた。 勿論、転生者である第8艦隊司令官(以降、8F司令)は議長から内々に、デザリアム戦役が勃発する可能性が 高いことを知らされていた。このため十分な量の武器弾薬を訓練宙域に持ち込んでいた。 加えて周辺を探索しているパトロール艦隊へも定期的に連絡をとって、不意打ちされないように注意を払っていた。 「第8艦隊が矢面に立つとは……」 重核子爆弾の存在とその破壊力を知っている8F司令は、気が気でなかった。 そんな中、太陽系防衛艦隊司令長官である土方から一つの連絡が入る。 「ヤマト、いやα任務部隊が?!」 艦長席で8F司令はひっくり返りそうになった。だがすぐに態勢を整えると通信士に確認した。 「そんな予定は聞いていないぞ? 何かあったのか?」 「訓練の一環だそうです。不測の事態が起きた場合、α任務部隊を指揮下に入れて行動をとるようにとも」 「……(嫌な予感しかしね~)」 自身が感じた悪寒の正体はこれかと思い、8F司令は頭を抱えた。 「……判った」 しかし自分が何を言っても変えられない。議長も部隊の運用を一々指示出来ない。 (連中をうまく使うしかない。ここはむしろチャンスと思って行動するべきだろう。そうチャンスと思って……) しかし彼の脳裏に過ぎるのは、ここぞとばかりに暴れまわるヤマトメンバーだった。 デザリアム帝国という敵と相対するとなれば、彼らの戦力は確かに頼もしいのだろう。 だが暴れすぎて、『別』の問題を引き起こす可能性が高かった。だがそれ以上にタイミングを間違えれば、自分は 主人公達を奮い立たせるための生贄役になる可能性があるという問題があった。 「(第8艦隊の仇とか言って暴れるヤマトクルーか)……すまないが、胃薬と頭痛薬、それと水を用意しておいてくれ」 「?……は、判りました」 こうして8F司令が頭痛を覚えつつも、太陽系外縁では歓迎会の準備が進んだ。 そして運命の時は訪れる。そう、パトロール艦隊が太陽系に接近する謎の物体を捕らえたのだ。 この緊急報告は直ちに地球防衛軍統合参謀本部にも伝えられた。 「そうか。遂に来たか」 「防衛軍司令本部はただちに迎撃を指示。加えて土方司令長官は全地球艦隊を臨戦態勢へ移行させました」 秘書の報告に、議長は満足げに頷く。 「まずは第一関門突破だ。α任務部隊が前線に赴いたのが気になるが……まぁ彼に任せよう」 餅は餅屋だった。少なくとも議長は勝つためのお膳立てを行った。 もはや細かい前線の指揮は現場に任せるしかない。しかし彼にやれることもあった。 「地球本土防衛艦隊も臨戦態勢へ移行させろ。それと万が一の場合に備え、政府首脳の避難準備も進める」 「了解しました」 万が一、防衛軍が敗北すれば地球本土は制圧される。 その場合に備え、政府首脳を植民惑星かボラー連邦へ脱出させ、徹底抗戦を図る用意に彼は取り掛かった。 「さて、どうなるか……」 議長がそんな呟きを漏らしたころ、太陽系外縁ではパトロール艦隊が哀れにも重核子爆弾の餌食となっていた。 普通ならそれで艦隊は行動不能になっていただろう。 だが議長主導で行われたMライザーの配備によって艦隊は何とか宇宙のゴミになることなく、冥王星基地へ自動で帰還を開始した。 それも艦内の様子を細かく報告しつつ。 そしてその報告を聞き、さらに謎の飛行物体に関する情報を分析した真田と大山は一つの結論を下した。 『間違いない。あれはハイペロン爆弾だぜ』 大山の言葉にヤマト、ムサシなどのα任務部隊、通信機越しに報告を聞いていたネメシスのクルーの間で驚きの声が広がった。 尤も8F司令だけは少し表情を引きつらせていたが。 (何で、それだけで判るんだ? いや……もう良いか。そんなものなんだろう。多分) もはや突っ込む意欲も無い男は、話を続けた。 「だとすると近寄るのは危険だ。パトロール艦隊はなすすべも無くやられたのだから」 この言葉にヤマトクルー、特に古代進は悔しそうな顔をする。 それを慰めるように8F司令は言う。 「……まぁ彼らの死体は手厚く葬ろう。幸い、遺体は艦と共に戻ってくる」 宇宙戦争での戦死者は大半が宇宙の塵となるか、宇宙葬で母星には戻れない。 故に遺体が戻ってくれば、遺族への慰めにもなる。 『はい』 だがそこでさらなる凶報が飛び込む。そう、退避中のパトロール艦隊がデザリアム艦隊に攻撃されたのだ。 クルーを失い、反撃できないままパトロール艦隊は宇宙の塵と化す。しかしそれはα任務部隊の面々の怒りを煽るものだった。 「……どうやら敵はハイペロン爆弾で艦隊を無力化し、その後に侵攻するつもりのようだ。聞くまでもないが、あの爆弾は?」 『針路から、間違いなく地球に向かっています。そしてこのままでは太陽系の各主要惑星を通過します。これでは』 その後の真田の台詞を8F司令は遮った。 「判った。司令本部、太陽系防衛艦隊司令部、統合参謀本部にも報告し退避命令を出してもらう。 そして……我々はあの爆弾を迎撃する。あのような兵器が地球に命中すれば人類は滅亡してしまう」 危険な任務だが反論は無かった。 こうして防衛艦隊は迎撃準備に入ろうとしたのだが、そこで一人の女性が手を挙げた。 『私にも協力させてください』 彼女の名はテレサ。 本来ならこの場にいるはずの無い彼女が、デザリアムにとって予期せぬ展開を引き起こそうとしていた。 前:嗚呼、我等地球防衛軍(第46話〜第50話) 次:嗚呼、我等地球防衛軍(第56話〜第60話)
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「あ、あのぅ、吉良さん」 もじもじと、女性が目前を歩く男性に声をかける。 男性―――吉良吉影は、訝しげにのそりと振り向いた。 「これから同僚の皆さんと食事に行くんですけど...よろしければ、私たちとごいっしょしませんか?」 「...すまないが、今日は遠慮させてもらうよ。気持ちは嬉しいが、少し疲れていてね。このままでは明日の仕事に響きそうなんだ」 懇切丁寧に断りをいれ、では、と一礼だけをして吉良は去っていく。 そのくたびれた背中に、女性はどうにか声をかけようとするも、かける言葉が見つからず立ち尽くしてしまう。 「やめとけ!やめとけ!あいつは付き合いが悪いんだ」 そんな女性に対し、割り込むようにニヤけ面の男が歩み寄り囁いた。 吉良と似たようなスーツを着ていることから、彼や自分の同僚だと女性は理解した。 「"どこかに行こうぜ"って誘っても楽しいんだか楽しくないんだか...『吉良吉影』33歳 独身 。 仕事はまじめでそつなくこなすが今ひとつ情熱のない男.....なんかエリートっぽい気品ただよう顔と物腰をしているため、女子社員にはもてるが、会社からは配達とか使いっ走りばかりさせられているんだぜ。 悪いやつじゃあないんだが これといって特徴のない......影のうすい男さ」 聞いてもいないのに始めた同僚の解説を聞き終えた女性は、しょんぼりと肩を落とし、同僚と共に会社の食事会へと向かう。 そんな彼らの背を、もっと言うならば女性の手首を、微かに振り向いた吉良が険しい顔つきで見つめていたことに二人は気づくことはなかった。 ☆ 「クソッ...聖杯戦争...まったくもって忌々しい...!」 私は、己のサーヴァントであるダ・ヴィンチの目につかぬよう押入れの中に身を潜めていた。 ガリ、ガリ、ガリ 本当ならこんなことはしたくない。なぜなら押入れに入るというのは悪いことをした子供に与えられる罰である。 だが、自分は悪いことなどなんらしていない。遅刻しないよう出勤し、キチンと仕事をこなし、ほとんどの日を定時で帰る。 そんな極普通のサラリーマンだ。罰せられることなどなにもないじゃないか。 ガリ、ガリ、ガリ、ガリ だが、いまとなっては仕事が終わったあとの自分の時間なんてありはしない。 食卓はもちろん、トイレですらサーヴァントの気まぐれで入られるかもしれない。 だから、仮に入られても、背を向けていれば時間を稼げる押入れに逃げ込むほかなかったのだ。 ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ 私には幼い頃から己の爪を噛む癖があった。 ストレスを感じているとき。殺人衝動を我慢しているとき。焦っている時。 とにかく、爪を噛む時は決まって『よくない時』なのだ。 始めは『聖杯戦争なんて勝手にやって勝手に終わらせてくれればいい』などと甘い考えを抱いていた。 仮に私を殺しにきたとしても、マスターを殺すという点において秀でている『キラークイーン』さえあれば返り討ちにするのは容易いと、そう思っていた。 だが、時が近づくにつれてヤツは―――ダ・ヴィンチは本性を曝け出してきた。 始めに召還されたときは、私の困惑する姿を眺めて楽しんでいただけだったし、私も『少々変わったヤツ』程度の認識しかなかった。 だが、ヤツは興味が湧いたものを片っ端から発明し、家に放置する。 それだけでも迷惑千万きわまりないというのに、今日作った『バステニャン号』のように、実際に町で運用しようとまで言い出すのだから頭が痛くなる。 あんなもので町を疾走してみろ。それだけでも目立つというのに、もしもそれが原因でダ・ヴィンチが私のサーヴァントだと知られたら途端に不利な立場になってしまうぞ。 ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ そして何より私を追い詰めているものが、あの手首。美しすぎるあの手首が最大の敵となっているのだ! 私は美しい手首を見つけたら持ち帰り、『彼女』にすることで欲を発散している。モナリザのような美しい手首の絵画を見たときは自慰でだ。 だからこそ私の平穏な生活は保たれてきたし、規則正しい生活リズムのひとつにもなっていた。 だが、聖杯戦争というものを知ってから...正確に言えば、ダ・ヴィンチが現れてからはそうもいかなくなった。 ヤツに私の能力を知られれば、ヤツの手首を貰うときに手を焼くことになるかもしれない。 なにより、ヤツのことだ。私の能力を知れば、己が楽しむために周囲に叫んで回る可能性がある。...流石にそこまでしなくとも、それだけのことをやりかねないと思わざるをえないほど、ヤツへの信頼は薄れている。 以上の懸念から、私は能力をヤツに隠すと決めていた。 そのせいで私は『彼女』を連れてくることはできず、いつヤツが私の目の前に現れるかわからないため、自分で欲を発散させることもできない。 発散を封じられたその上で見せ付けられる極上の手首。こんなもの、生殺し以外のなにものでもない。 つまり、私にとってこのサーヴァント、レオナルド・ダ・ヴィンチはとんでもない外れサーヴァントということになる。 もしもこれが、手首は普通で、人の性癖に口を挟まず、奇天烈な行動をとらないサーヴァントであれば...いや、どんなサーヴァントにせよ、私は疎ましく思っていたかもしれない。 サーヴァントの性格がどうであれ、『マスターと魔力で繋がっている』という本質は変わらない。それは即ち、私生活に介入してくるということだ。 自分の彼女との逢瀬を第三者に見られて気分を害さないものがいるだろうか。いるとしてもそれは極少数の変わった性癖の持ち主だろう。 植物のように平穏な人生を楽しむ私には無縁の性癖だ。 やはり私の人生においてサーヴァントの存在は邪魔であると断言できよう。 ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリ、ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ では私の人生からサーヴァントを排除するにはどうするべきか。 ①聖杯戦争を早急に終わらせる。 ②サーヴァントを自害させる。 ③指名手配されているセイヴァーと暁美ほむらという少女を殺し報酬の聖杯戦争からの帰還を叶える。 まずは①。これが最もシンプルで、正攻法な解だ。 聖杯戦争のルール上、全ての組を殺せばそれで聖杯戦争は終わり、私も無事に解放されサーヴァントも消えうせる。 更に、自分から積極的に殺してまわれば幾つか願いを叶えられるというのだ。 『ダ・ヴィンチの手だけを持ち帰る』『二度と聖杯戦争に呼ばれないようにする』『私から聖杯戦争に関する記憶を削除する』。 この3つを叶え聖杯戦争を終わらせられれば、万々歳といったところか。 だが、ここには他のマスターだけでなくNPCと呼ばれる非マスターが大勢いる。 その中から主従を探し出すのは容易ではないし、なにより積極的に戦うなど私の趣味じゃあない。 片っ端から殺すというのも野蛮で下品だしな。もちろん、やろうと思えばできるが。 なにより、平穏を手に入れるために血眼で走り回るなどそれこそ平穏にはほど遠い。 よって、一番の選択肢は排除。 次に②。これが一番手軽な方法だ。 このサーヴァントが死んだところで、マスターも死ぬわけではない。 このルールに則り、ダ・ヴィンチを自害させてしまえば煩わしい鎖のほとんどから解放される。 問題は、聖杯戦争それ自体が終わるわけではないため、根本的な解決になっておらず、いつくるかもわからない敵に怯えながら過ごすハメになることだ。 なにより、通常のマスターならば必ずサーヴァントと組んで私を殺しにくるはず。 となれば、サーヴァントへの対処法がないままでの戦いは流石に骨が折れるだろう。 これらの事情により②も除外。 となれば、一番現実的なのは③だ。 ただ一組を殺せば元の平穏な生活に戻れるのだから、私がとるべき行動はやはりこれか。 セイヴァーの方はともかく、マスターの暁美ほむらという少女は制服から調べれば身元なり何なりは判明するはず。 問題点でいえば、この方法では聖杯を手に入れることが出来ず、ダ・ヴィンチの美しい手の見納めが早まってしまうことか。 別に聖杯自体には興味がないので構わないが、ダ・ヴィンチの手首を手に入れられなくなるのは惜しい。 とはいえ、美人は3日で飽きるともいう。美しいものだからこそ、早めにケリをつけるというのも大切...なのかもしれない。まだ決断したわけじゃないが。 なんにせよ、暁美ほむらを殺す場合、せめて彼女の手が美しくあってほしいものだ。であれば、この聖杯戦争も悪いことだけじゃなかったといえるかもしれないな。 なんとなく方針が定まったお陰か、私の『癖』は自然とおさまっており、冷静さも取り戻し始めた。 時計が手元にないため、正確な時間はわからないが、いまは10時前後といったところか。 夕食は外で済ませてある。風呂に入り、温かいミルクを飲み、20分ほどのストレッチを済ませ床につく...よし、まだ11時までには間に合う。 もはや平穏から遠ざかりつつあるこの聖杯戦争だが、せめて睡眠だけはしっかりと確保しなければ。 最低でも8時間のこの睡眠だけは!! 私は、ダ・ヴィンチに絡まれないように祈りつつ、襖に手をかけた。 ☆ 午後11時。 出てくる湯が何故か牛乳に改造されていたシャワーと風呂、普段の5倍の出力で放水されるウォシュレットトイレ、ミルクを取ろうと開けた冷蔵庫に詰められていたモンテボーレとかいうチーズの山... 幾多の困難を乗り越えつかの間の平穏を手に入れた男は、ようやくその眉間から皺を解いた。 あと1時間で始まる聖杯戦争にもなんら乱されることなく、男は夢の世界へとその身を投じた。 チク、タク、チク、タク... 時計の針が刻む音もなんの関係もない。 彼は既に温かいミルクと20分ほどのストレッチを終えているのだから。 男が床に着き1時間が経過し、日付変更の鐘が鳴る。ついに、聖杯戦争が始まったのだ。 それでも男は目を覚まさない。 男にとっては聖杯戦争よりも平穏の方がよほど大切なものだからだ。 【B-6/月曜日 未明午前0時】 【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]ストレス、睡眠 [令呪]残り三画 [ソウルジェム]有 [装備] [道具] [所持金] [思考・状況] 基本行動方針:一刻も早く聖杯戦争から抜け出し平穏な生活を手に入れたい 0.せめて...睡眠くらいはしっかりととってやる...! 1.聖杯戦争など知ったことではないので平穏に暮らしたい 2.私の平穏を乱すヤツは排除したい。 3.もし聖杯を手に入れられたらダ・ヴィンチの手を切り取りたい。 4.ダ・ヴィンチにバレないような方法で手首(かのじょ)がほしい。お尻を拭いてもらいたい 5.もういっそのことセイヴァーと暁美ほむらという子を殺して脱出するのもアリかもしれない。 6.↑の方針を実現するためには暁美ほむらたちの素性を調べておく必要があるな。 [備考] 吉良家のシャワー、風呂、トイレが色々と改造されたようです。他にも改造されているかもしれません。 冷蔵庫にはモンテボーレ(チーズ)が大量に詰め込まれています。どうやって手に入れたかは現状不明。