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読み おにのドラごろし 正式名称 別名 和了り飜 1飜 牌例 解説 配牌で赤ドラが計3枚あるとき宣言すると、1飜役の和了り役にすることができるが、同時にこの3枚のドラは無効になる。 成分分析 鬼のドラ殺しの67%は電波で出来ています。鬼のドラ殺しの29%は雪の結晶で出来ています。鬼のドラ殺しの3%はスライムで出来ています。鬼のドラ殺しの1%は怨念で出来ています。 下位役 上位役 複合の制限 採用状況
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なぶり殺し (輪廻の翼) COMMAND C-054 黒 2-4-0 C (戦闘フェイズ) 破壊されているユニット1枚を廃棄する。その場合、廃棄したユニットの合計国力の値と同じだけ、自軍本国を回復する。 移動 回復 出典 「機甲戦記ドラグナー」 1987
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夕方の学校。 明日の授業の内容をまとめて、俺は職員室を出た。 やっぱり仕事が終わると気が楽だ。 鼻歌を歌いながら外に出てみる。 すると物置のほうから声が聞こえた。 「む・・・?なんだ?」 せっかくいい気分だったのに、台無しだ。 渋々物置のほうへ行ってみる。 そこにあった光景は俺の背筋を凍らせた。 「あっ、スネーク先生だ」 などと富田が言った。 彼の手には、俺の拳銃が握られていた。 いや、握られているだけならまだいい。 彼は、マガジンの入った拳銃の、コッキング部分に手をかけていた。 「とととと富田・・・そ、そんな物持って何をしているんだ・・・?」 「え?これですか?物置で見つけたから出してみたんです」 ガシャっと音がした後、富田はトリガーに指をかけた。 「いやぁ、すごいですよね、最近のモデルガンは。本物みたいに重いです」 拳銃の銃口は地面の的に向けられている。 ヤバイ。あの銃を何とかしないと、本当にヤバイ。 トリガーが引かれようとした瞬間、 「やめろ!それは俺のだ!」 と叫んだ。 富田は 「うわ!」 と驚いた後、拳銃を落とした。 「え、そうだったんですか?でも、何で先生がこんなところにモデルガンなんか置いているんですか?」 「い、いや、その、家にはそんな数の銃を置いておく場所なんてないからな、その、貸してもらっていたんだ」 富田から銃を奪って、箱に入れて、ついでに残りの銃やRPG-7などを別々の箱に入れた後、 「じゃあな富田。また明日、学校で」 と言って一目散に逃げた。 もちろん、このようなものが存在した痕跡など残さずに。 「あ、ちょっと待ってくださいよスネー・・・」 全速で走っていたので、富田の声はすぐ聞こえなくなった。 何を言おうとしていたのかわからないが、重要なことではないと決め付けて、テントまでとにかく走った。 今思えば、彼の言葉を聞いていれば、こんな惨劇はなかったのかも知れない・・・。 学校から歩いて三十分。 やっとテントについた。 溜め息を漏らして座り込む。 「疲れたなぁ・・・」 学校からここまでは、普通に歩いていればそんなに時間はかからない。 しかし、銃器の入った箱を持ちながら歩いていたとすると、非常にストレスがたまる。 道を歩いていると、周りの人たちから妙な目で見られて、 人気のないところを進もうとすると、大体道に迷う。 それで元来た道を戻ると、陰口を叩いている奴がたくさんいて、また逃げるように走って。 。 思い出すだけでも、ストレスがたまる。 この村はうわさが広がりやすいから、俺のサバゲー好きも村中に広がっているだろう。 箱の中に入っていたのは本物の銃器だが。 「まぁここまで持ってくれば誰にも見つからないだろう」 そう自分に言い聞かせて中の銃器を全部取り出した。 すると、妙な違和感に襲われた。 俺は全部で30個の銃器を持ってきていたはずだ。 しかし何度数えても、そこには29個しか入っていなかった。 そして、実弾の入ったマガジンも、消えていた。 ない。 ない。 銃が。 俺の銃が。 慌てふためく俺。 どこにもない。 実弾の入ったマガジンもない。 挙句の果てには、実弾の箱を五個もすられているではないか。 ヤバイ。 やばすぎるぞ俺。 もしも盗んだ奴が銃を使える奴なら。 この村は血に染まる・・・ なんとしても、それだけは止めなければ・・・! とりあえずまずは持ってきた箱の調査だ。 もしかしたら穴があいていて、そこから落ちただけなのかも知れない。 でもそれは無駄だ。 俺自身知っているじゃないか。 穴が開いていてそこから落ちたなら、かなり大きな音が鳴ることを。 だから銃がなくなっているならば、そいつは倉庫の中に侵入し、盗んで行ったということだ。 今日唯一倉庫のところにいたのは富田だけだ。 じゃあ、犯人はあいつだ。 とりあえず俺の銃を取った罪として、三日間は拷問攻めだ。 そうと決まれば行動あるのみ! 一番最初の目的地はあいつの家だ! 五分間全力疾走すると、さすがに俺でも息が上がる。 まずはノックして、と。 「は~い、どちら様ですか?」 と言いながら富田の母親が出てきた。 「あの、○○くんの先生のスネークですが。○○はいますか?」 「あ、先生だったのですか。家の○○はまだ帰ってきていませんが。それがどうしたんですか?」 「あ、そうですか。○○と授業のことで話したかっただけですので。お邪魔しました」 と言った後、俺は歩き出した。 富田が家に帰ってないとすると、まだ学校にいるかもしれないな。 そう思って歩き出した瞬間。 乾いた発砲音が村全体に響き渡った。 「これは・・・!」 俺の銃に違いない。 発砲音は学校のほうからだ。 さっきの疲れなんて忘れて走り出す。 早くしないと、犯人が逃げてしまう。 運よく富田の家は学校の近くだ。 これなら三分もかからずにたどり着ける。 俺は走った。 何も考えずに、ただあの銃を撃った奴を捕まえることに夢中だった。 学校に着いたとき、あたりは静まり返っていた。 「む・・・?おかしいな・・・」 まだ夜じゃないのに、まるで人の気配がない。 とりあえず倉庫のほうへ歩いた。 その途中、ペチャっと足が何かぬれたものに触れた。 一歩踏み出すたびに、ペチャペチャっと音が。 その気持ち悪さに下を見た。 最初は誰かが水をぶちまけたのかと思った。 でも、足元には。 ―――アカイ、エキタイガ、ソコラジュウニ・・・ 血。 おびただしい量の血。 その血が流れ出てくるところを見ると。 うつぶせのまま倒れている子供がいた。 近づいて、ひっくり返してみる。 ―――俺はこの瞬間、自分の行動に後悔した。 それは、 今日、 ここで、 一緒にいた、 富田だった。 「そんな・・・」 富田の体は冷え切っていた。 もはや血は全て抜き出ていて、何ももれてこない。 撃たれたところは、左わき腹。 ここからはかなりの量の血が出る。 出血多量のショック死もありえるが、極度の苦痛で死んだのだろう。 ガサガサッと後ろの草が揺れた。 「誰だ!」 俺は叫んだ。 その怒声はとてもヒステリックだった。 隠れていた奴はびくびく震えながら、 「ぼぼぼ僕です、岡村です」 と言った。 おそらく友達の死のショックが大きいのだろう。 ものすごい量の涙があふれている。目の前で起きた惨劇に、思考は停止した。 岡村が。 目の前で。 頭を撃たれて。 死んだ。 頭からあふれ出る血は当分止まりそうにない。 手が血に染まっていく。 何とかそのあふれ出る血を止めないと。 でも。 その前に。 あの犯人を捕まえなくては。 二人も殺した犯人を捕まえて謝罪させねば。 いや、それだけでは生ぬるい。 あいつにはこれを一生後悔するような苦痛と恐怖を与えねば。 俺の怒りは収まりそうにない・・・! 岡村の遺体を地面に置いて、力いっぱい走り出した。 目的は、あの木の裏に隠れている犯人。 ちっ、と舌打ちが聞こえた後、 「岡村の野郎・・・裏切りやがって・・・」 などと恨み言が聞こえた。 しかし、岡村はもう死んでいる。 そんなことを言っても、彼の復讐は終わっているのだ。 今更そのようなことを言っても、何も変わらない。 そんなことを考えているうちに、犯人は逃げ出した。 「待て!」 などと言ってみるが、当然止まらない。 俺も後を全速で追いかけていく。 五分が経った。 相手は一向に疲れる気配がない。 人間死に物狂いになれば何でもできると言う。 彼も今、そんな状況だろう。 そして彼の走り方から推測すると、彼はここに前からすんでいるようだ。 木のよけ方や走るルートの選び方がうまい。 さすがにサバイバル慣れした俺でも、彼を捕まえることは困難だ。 少しづつ相手が俺から離れていく。 自己嫌悪に陥りそうになった瞬間、 俺の体は中に浮いていた。 しかも相手はどんどん走っていく。 「待て!待つんだっ!止まれぇ!」 まだ走っている。 「止まれ!止まらないと俺は・・・」 なにも、できないじゃないか。 俺は誰かが設置したトラップの網の中で、無様に吊られている。 今までこんなことはなかったのに・・・ もう本当に、恥ずかしい。 犯人と怒りを忘れて、俺は自己嫌悪と恥ずかしさで一晩中そこにいた。 「ああ、岡村か」 と言い返した。 その後、俺たちは少しの間、何もしゃべらなかった。 その沈黙を破ったのは岡村だった。 「あの・・・スネーク先生・・・」 岡村は少しづつ落ち着いてきたようだ。 「む・・・?どうしたんだ?」 「あの・・・僕・・・富田を殺した犯人を・・・知っています」 「え・・・?」 少し驚く。 「だ、誰なんだ?犯人は!」 少し声を荒くする。 「実は、その犯人はクラスの中にいます・・・」 「ま、まさか・・・何でうちのクラスの奴なんかが富田を殺すんだ!?」 「それは僕にもわかりません・・・ただ犯人を知っています・・・」 「岡村、誰なんだ!?そいつの名前は!?」 「犯人は・・・ま 名前を言いかけた岡村の声をさえぎる銃声。 そして。 頭から血を出しながら。 ゆっくりと、地面に落ちていく岡村。 ゆっくりと地面は濃い真紅の液体で染められていった。 目の前で起きた惨劇に、思考は停止した。 岡村が。 目の前で。 頭を撃たれて。 死んだ。 頭からあふれ出る血は当分止まりそうにない。 手が血に染まっていく。 何とかそのあふれ出る血を止めないと。 でも。 その前に。 あの犯人を捕まえなくては。 二人も殺した犯人を捕まえて謝罪させねば。 いや、それだけでは生ぬるい。 あいつにはこれを一生後悔するような苦痛と恐怖を与えねば、 俺の怒りは収まりそうにない・・・! 岡村の遺体を地面に置いて、力いっぱい走り出した。 目的は、あの木の裏に隠れている犯人。 ちっ、と舌打ちが聞こえた後、 「岡村の野郎・・・裏切りやがって・・・」 などと恨み言が聞こえた。 しかし、岡村はもう死んでいる。 そんなことを言っても、彼の復讐は終わっているのだ。 今更そのようなことを言っても、何も変わらない。 そんなことを考えているうちに、犯人は逃げ出した。 「待て!」 などと言ってみるが、当然止まらない。 俺も後を全速で追いかけていく。 五分が経った。 相手は一向に疲れる気配がない。 人間死に物狂いになれば何でもできると言う。 彼も今、そんな状況だろう。 そして彼の走り方から推測すると、彼はここに前からすんでいるようだ。 木のよけ方や走るルートの選び方がうまい。 さすがにサバイバル慣れした俺でも、彼を捕まえることは困難だ。 少しづつ相手が俺から離れていく。 自己嫌悪に陥りそうになった瞬間、 俺の体は中に浮いていた。 しかも相手はどんどん走っていく。 「待て!待つんだっ!止まれぇ!」 まだ走っている。 「止まれ!止まらないと俺は・・・」 なにも、できないじゃないか。 俺は誰かが設置したトラップの網の中で、無様に吊られている。 今までこんなことはなかったのに・・・ もう本当に、恥ずかしい。 犯人と怒りを忘れて、俺は自己嫌悪と恥ずかしさで一晩中そこにいた。 朝。 強い日差しが俺を目覚めさせる。 どうやら誰かのトラップにつかまったまま寝てしまったらしい。 おそらく平和ボケしているのだろう。 少し背中を伸ばしてみる。 しかし、ネットにつかまったままなので、満足に動けない。 すこし溜め息を吐く。 太ももについているナイフを取って、ロープを切ってみる。 驚くぐらい簡単に切れて、あっけないなと思った瞬間、 足元にあったはずの地面が消えていた。 「なっ・・・!」 落ちながら上を見ると、そこには無数の竹やりが束になったものがぶら下がっていた。 「ひぃ!」 悲鳴が漏れた。 体をひねって竹やりと穴をかわすが、立った瞬間また違うトラップが発動した。 このトラップの連鎖・・・間違いない。 作ったのはあの北条沙都子だ。 容赦ないトラップの海は彼女の狂気さえ感じさせる。 にしても・・・ こんな数のトラップの集大成が一箇所に集まってたら、FOXも壊滅するんじゃないか? そう思いながら爆竹トラップをよけた瞬間、 後ろに、でかくてしなった木の枝が、当たっていた。 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 叫びながら吹っ飛んでいく俺。 まったく、まだあんなに小さいのに、どうやったらこんなすごいトラップを作れるんだ。 今度勧誘してみようかな? 吹っ飛んだ先は、テントから三十メーターほど離れたところだ。 もちろんあの木の枝でここまで飛んだわけじゃない。 あの後十六回連発でトラップを受けたのだ。 強い。強すぎる。 とりあえず弱った体でテントに戻る俺。 さすがに学校へは行けなさそうだ。 理由は沙都子が大半だが、昨日の放課後のこともある。 今日ぐらいは休んでいいだろう。 昨日の放課後? 昨日は確か学校で部活メンバーとゲームをして、ぼろ負けしたんだっけ。 それで校長先生に呼ばれて、自分の仕事を片付けなさいって言われて。 終わって学校から出ようとしたら富田がいて、 あいつの手には俺の銃が・・・ 俺の、銃? 富田と岡村? ああ、やっと思い出した。 そうだ。 昨日、富田と岡村は殺されたんだ。 それで、俺は犯人を追いかけてて、 それで裏山に逃げ込んだあいつを追って吊られてんだ。 ちょっと待て。 犯人は裏山に逃げ込んだんだ。 あそこは沙都子のトラップ地獄だ。 知っている奴以外あそこに入ったら、俺みたいな結果になるはず。 でも、あいつはトラップを全て回避して、逃げ切った。 ―――つまり。 犯人は部活メンバーの中にいる。 そして名前がまから始まる奴はひとりしかいない。 「前原、圭一・・・」 そうか・・・ 拳銃を箱から取り、学校へ向かう。 これから圭一を説得しに行く。 ダメならば、無力化する。 抵抗するならば、そのときはその時だ。 始末すれば良いだけの事。 いつも裏切られてきた俺だ。 もう友人殺しは簡単な事になってしまった。 心は痛まない。 涙も流れない。 思い出は忘れれば良い。 英雄と呼ばれた俺は、仲間殺しの果てに作り上げられた想像にすぎない。 だから殺す。 殺らないと殺られる。 そんな世界でしか生きられない俺だ。 部活メンバーにあとで謝らないとな。 こんな俺ですまない、とな。 俺自身、この生き方は不器用だと思う。 どこかの独裁者みたいに、敵を消して。 邪魔者も消して。 いつの間にか、戦場に生き残っている。 だから不器用。 他人を殺す事でしか、生きてられない。 まるで獣の様だ。 そして殺すたびに、敵を作る。 ―――いつから俺は自分の尾を食う蛇になったんだ。 無限に同じ連鎖をして、 無限に同じ直し方を実行する。 だから決めた。 銃を握るのはこれで最後にすると。 ――ーあとで大佐に謝んないとな。 覚悟を決めて歩き出す。 弟と思っていた者を殺すために。 学校につく。 いつの間にか雨が降り出していた。 そしてグラウンドは、 銃殺された、死体で、いっぱいだった。 もはや雨は透明ではない。 土は紅色に染まり、そこにたたずむ者は五人。 部活メンバーだ。 しかし四人は座っている。 そして一人の手には、俺の銃が握られていた。 すべての元凶、前原圭一。 「圭一・・・」 もう手遅れだった。 放心状態になっている三人。 世界はもう終わっていると言う絶望の目で俺を見る一人。 そして笑ったまま、俺を見る、殺人狂。 「ようスネーク。どこに居たんだ?探していたんだぜ」 ククク、と笑う圭一。 「ありがとうなスネーク。こんな物を持って来てくれて。おかげで昔を思い出したぜ」 ゆらりと圭一が動く。 「あの、楽しい時をなぁ!」 銃口を俺に向けて発砲した。 即座に横に転がり、弾丸をかわす。 「やめろ!何故こんな事をする!何故お前が!」 「何故?何故だと?ふざけた事を聞くな!知っているだろう!?何故人は人を殺すのか!何よりお前がこんな物を持っているんだからなぁ!」 人がかわったように言い返す圭一。 「銃は物を殺す為にある!それがこれの唯一の存在理由!物を殺すためだけに作られ、物を殺すためだけに研究される!」 また発砲する圭一。 反応が少し遅れたのか、靴底をかする弾丸。 「お前は人を殺すのが好きなんだろう!?違うのか!?ならば何故これを持つ!?人を殺さぬ者には銃は持てない!」 「黙れ!黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!貴様には俺の事はわからない!俺の苦しみを!俺の人生を!」 連射する圭一。 走る俺。 響く銃声。 まるでここが一つの戦争の中心部のような、死の気配。 「いや・・・わかっているさ、スネーク。お前の事を・・・」 弾丸の嵐が止む。 圭一の死の気配はあり得ないぐらい大きくなっている。 ―――そしてその気配は似ていた。 いや、似すぎていた。 この撃ち方。 この気配。 そして、俺をまっすぐ見つめて離さない、その眼差し。 呪ってやる、と。 それしか思っていない目は、俺にある男を思い出させた。 「お前・・・リキッド、か・・・?」 圭一の口が少しつり上がる。 「ひさしぶりだな、ソリッド。地獄から舞い戻って来てやったぞ」 そいつは、俺が殺した、同じ細胞から作られた、俺の、弟だった。 「さあ、再会しようか。この宿命の戦いを・・・!」 響く銃声。 飛び交う弾丸。 俺はもう戦場に慣れている。 ほとんどの敵は最初の五秒で死んでいるだろう。 しかし、相手はリキッドだ。 俺と同じ生き方をして、俺と正反対の人生を歩んだ男。 体はもう朽ちているが、その強靭な精神で生き返った不死身の男。 オセロットに憑いたとばかり思っていたが、まあ良い。 ようやく理由がわかったからな。 どうして圭一が狂い始めたかが。 これは俺がけじめをつけなくてはならない。 すべては俺が原因だったのだから。 「ちっ・・・!」 リキッドが舌打ちする。 慣れない体だからだろう。 動きがぎこちなくなって来ている。 しかし、それでもなお撃ち続けるリキッド。 弾丸はもはや俺に触れる事はない。 これを勝機と見て、懐に走り込む俺。 瞬間、すべてが終わった。 CQCを使い、リキッドを地面に叩き付ける。 「ガッ!」 圭一の口から血が飛び出る。 「終わりだなリキッド・・・!」 銃口をリキッドのこめかみに押し付ける。 引き金を引こうとした瞬間、 「スネー・・・ク・・・」 死んでいたと思った少年の、意識が戻った。 「圭一!?お前か!?本当にお前なのか!?」 「うるさいなぁ・・・耳元で叫ばないでくれよ・・・」 憎まれ口をたたきながら上半身を起こそうとする少年。 それは紛れもなく、本物の、前原圭一だった。 「そうだ、リキッドは!?あいつはどうしたんだ!?」 「そ・・・そいつは、今はおとなしく・・・気絶している・・・でも・・・」 また血を吐く圭一。 リキッドの精神とリキッドを殺したFOXDIEのせいだろう。 「もう喋るな!今直してやるからな!」 「いや・・・もう、ダメなんだ・・・遅すぎたんだ・・・」 「大丈夫だ!遅すぎる事なんて何もない!」 「もう・・・リキッドが目覚めようとしている・・・そうなれば俺はもう消えてしまう・・・」 俺の銃を握る圭一。 「俺が消えてしまう前に・・・せめて俺のまま・・・死なせてくれ・・・」 「な・・・」 はっきりと聞こえた。 少年は自分が消える前に。 俺の手で。 死にたいと、願った。 「馬鹿な事を言うな!リキッドが怖いならばそれ以上に強くなれば良い!自分が怖いなら同じ事が起きないように気をつければ良い!だから!」 涙を押し殺して言う。 「死にたいなんて悲しい事、言わないでくれ・・・」 今日まで本当に圭一を弟のように思って来た。 リキッドやソリダスのような戦場の兄弟ではなく、 平和な場所で一緒にいる、家族のような兄弟だと思っていた。 俺自身、FOXHOUNDから除隊した後はここに住もうと思っていた。 兵士が平和を求めて何が悪い。 ここは静かで良い場所だ。 空気は戦場と全く違って、きれいだ。 野生の動物は自由に走り回って、俺を怖がらずに近寄ってくる。 そして何より、俺は一人じゃなかった。 園崎姉妹、竜宮レナ、古手梨花、北条沙都子、そして前原圭一。 誰か一人でも欠ければ、俺の理想は壊れてしまう。 だから。 ここで圭一を殺す事は、俺自身を裏切る事に値する。 それが何よりも怖くて。 心を決めるのに、永遠のような時間がかかった。 「わかった・・・それがお前の望みなら」 俺は引き金に指を掛けた。 「さよならだ。お前と一緒に入れてよかった」 引き金を引く。 その一瞬、圭一がかすかに喋った。 「あ・・・りが・・と・う」 そして少年は息絶えた。 弾丸は圭一のこめかみを貫き、撃たれた所からは血がドクドク出ている。 誰がどう見ても、前原圭一は死んでいる。 俺は圭一をそっと下に置き、トランシーバーを手に取った。 「オタコン、聞こえるか」 「ああ聞こえるよスネーク。どうしたんだい?こんな時間に」 「作戦は失敗した。ヘリを送ってくれ、帰還する」 「えっ!?」 驚いたオタコンの声が向こうから聞こえた。 「何を驚いているんだ。人間誰だって失敗する。俺の場合、それが今日だったという事だ」 それに納得したのか、オタコンは少し黙った後、素直に 「わかったよ、スネーク。裏山のてっぺんに来てくれ。ああ、ちなみに荷物は他の隊の奴らが取っていくから大丈夫だよ」 と言った。 「ありがとうな」 とだけ言って、俺はトランシーバーを切った。 そうだ、最後に一度だけ部活メンバーに挨拶してこよう。 謝罪と、お別れを言うために。 しかし、まともに喋れそうなのは梨花だけだ。 だから梨花にだけ喋ろうとして近付いたら、 「あぅあぅあぅ・・・」 と困った声が後ろから聞こえた。 即座に後ろに振り向く。 そこには、角の生えた、見た事のない少女が居た。 「あぅあぅあぅ・・・」 「誰だ!?さっきまではいなかったはずだ!」 「え・・・?まさかスネーク・・・あなた・・・」 梨花が何か言った。 「む?梨花の友達か?クラスにはいなかったが・・・」 「スネーク大丈夫なの!?首は!?痒くない!?」 俺の首を触ってくる梨花。 ものすごい取り乱し方だ。 なぜか口調も変わっている。 「あ、ああどこも痒くない。それより、この子は?」 「何故なの?なんでスネークは羽入が見えるの?」 あの角の生えた不思議な子は羽入と言う名前らしい。 「いや、何故と聞かれても・・・彼女を見るのは今日が初めてだ」 考え込む梨花。 どうしても納得できないらしい。 「とにかく、羽入は何者なんだ?角が生えている人なんて聞いた事がないぞ?」 「それはそうよ。だって羽入は神様なんだもの」 「神・・・様?」 こんなのが? 梨花と年もあまり変わらないこの子が神様だと? あり得ない。 しかし、梨花の表情を見ると、彼女はまったく嘘をついていない事がすぐわかる。 「その神様とやらはいったい何の神様なんだ?俺には全くわからん」 聞いた所によると、仏教はすべての物に神が居ると信じているらしい。 「羽入はここ、雛見沢の守り神よ。オヤシロ様って知っているでしょう?それの元が羽入よ」 梨花は少し黙り込んだ後、 「あなたには、すべてを話せるかもしれない・・・」 などと言った。 「えっ?何の事だ?」 「梨花!駄目なのです!そんな事に期待しちゃ!期待して裏切られたら、梨花は・・・」 「わかっているわよ、羽入。でももう疲れたのよ。何もせずに殺され続けるのは・・・!」 えっ? 梨花は何を言っているんだ? 殺され続ける? そんな事はあり得ない。 だって梨花が殺され続けているなら、ここに居る梨花は誰なんだ? 「スネーク・・・私を信じてくれる?」 梨花は本気だ。 これから言う事はすべて本当なのだろう。 ならば俺のするべき事はただ一つ。 「わかった。それがすべて本当ならば、信じよう」 それが俺の義務なのだから。 「よかった・・・」 梨花の顔がさっきまでの絶望の顔から、笑顔になった。 「私はあと数日で殺されてしまう。これはあらがえない事実なの。私は毎回殺されるたびに羽入の力で時間をさかのぼってやり直しているの」 あと数日だと・・・? なぜ彼女に残された時間はそんなに短いのだろう。 それではあまりにも不幸だ。 「この世界は多分もうすぐ終わってしまう。あなたには何もする事はできない。そして、次の世界のあなたはこの事を知らない」 「じゃあ、なんで今の世界の俺にそんな事を言っているんだ?全くの無駄だろう」 「いいえ、これは無駄じゃないの。羽入の力はもうすごく弱くて、私は今日の数日前ぐらいにしか戻れない。でも、羽入は人に大事な事を気づかせてくれる」 「どういう事だ?大事な事を気づかせる?」 「羽入は次の世界のあなたにこの事を教えてあげられるわ。でも、それは断片的のしか気づかせられない」 「でも、もし次の世界の俺がそれに気づかなかったらどうするんだ?」 「いいえ、あなたならきっと気づける。あなたが私を助けたいと思うなら、きっと奇跡は起きるわ」 強い目で俺を見据える梨花。 梨花を助けたいと思う、か。 「それだけで良いのか?」 「ええ、それであなたは気づく。そしてあなたの意思が強ければ強いほど、奇跡は起きやすくなる」 「だから信じてくださいなのです」 横から羽入が言った。 「僕もスネークの事を信じますです。だからスネークも僕の事を信じてほしいのです」 二人で俺を見る。 「信じるだと?フフフ・・・」 「スネーク?どうしたの?」 「あぅあぅあぅ・・・もしかして信じてくれないのですか?」 「ハッハハハハハハ!」 笑い出す俺。 「おいおい、俺が信じないと思ったか?」 「スネーク・・・」 「言っただろう?信じてやるって。俺にはお前が嘘をついてるだなんて思えない。だから俺も信じる。そして俺が言うからには、お前を死なせはしない!」 胸を張って言う。 もう誰も死なせはしない。 もう誰も悲しませたりはしない。 もう、惨劇は起こらせはしない・・・! 「じゃあスネーク、僕の手を取ってくださいなのです」 俺は羽入の手を取った。 「これだけで良いのか?」 「はい、それだけなのです」 羽入がもう片方の手を俺のにかぶせてくる。 「ちょっと妙な感じがするですけど、我慢するのです」 次の瞬間、 「うおっ!?」 地面の感覚がなくなった。 周りの景色は何か歪んだ紫色のものになり、俺と羽入以外のすべてが消えた。 しかし、次の瞬間にはすべて元通りになっていた。 「む・・・何だったんだ?今のは・・・」 「大丈夫なのです、スネーク」 羽入が言った。 「大丈夫って、何がだ?」 「次の世界のスネークにこの事を伝えられたのです。だからもう大丈夫なのです」 「じゃ俺は何をすれば良い?梨花が頼めば俺はここに居てもいいが・・・」 「いや、帰ってスネーク」 後ろから梨花が喋りだした。 「なんでだ?このままじゃ死んでしまうんだろう?ならば俺が居た方が良いと思うんだが・・・」 「私が望むのは誰も死なずに、みんなでこの夏を乗り越える事・・・だから圭一の死んだ世界は無意味なの。だから私はやり直すために、死なないといけないわ」 彼女の目は苦しそうだった。 しかし、彼女自身が死ぬ事を望んでいる。 ならば俺は無理に彼女を生かす事はできない。 「そうか・・・」 無言で俺は立ち上がって裏山の方へ歩き出す。 「じゃあな」 それだけ言って、俺は走り出した。 裏山のてっぺんに着く。 そこにはオタコンとヘリがあった。 「遅かったね、スネーク。乗って、すぐに出るから」 オタコンがヘリに乗った。 「?どうしたんだい?乗らないか?」 「・・・梯子を出してくれ」 「え?なんで梯子を?」 「良いから出してくれ。大丈夫だ、逃げる訳じゃない」 「そういうならいいけど・・・」 オタコンが梯子をたらした後、ヘリは上昇した。 上から俺は学校を見下ろした。 息を深く吸って、叫んだ。 「梨花ぁ!」 何か小さな陰が動いた。 「仲間を信じろぉ!俺はお前と羽入を信じる!だからお前も仲間を信じろぉ!そうすれば絶対奇跡は起きる!」 下から梨花が何か叫んでいるようだが、聞こえない。 「次の世界でまた会おう!」 それだけ言って、俺は空高くあがった。 それから数週間が経った。 梨花の予言通り、彼女は死んだ。 俺はそれには動じない。 だが気がかりなのは次の点だ。 「雛見沢、火山ガスにより崩壊・・・」 これは梨花の予言には入ってなかった・・・ 人為的な物か、それとも本当に偶然か・・・ それとも、メタルギアが・・・ しかし、もうすぎてしまった事だ。 俺にはもう関係ない。 そこで、大佐から、通信があった。 「スネーク、アメリカでまたメタルギアが発見されたようだ。至急、現場に向かってくれ」 「了解した、大佐」 俺はまだFOXHOUNDを辞められていない。 しかし、これは自分で決めた事だ。 俺は惨劇を起こさせない。 さすがに、俺には昔に戻る力なんてない。 だから、俺はできる事をするだけ。 この世界で、もう俺のような子供は作らせない。 だから戦う。 それが梨花と約束した事だから・・・! 撃殺し編・完
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☆4 竜殺しの杖 武器タイプ 特殊耐性 弓 説明 竜の一部から作られた対竜専用武器。竜の体を貫通させるほどの威力がある。 レベル HP 攻撃 防御 射程 攻撃速度 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 +350 A++ B
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登録日:2021/05/09 Sun 17 45 00 更新日:2024/01/26 Fri 12 25 00NEW! 所要時間:約 10 分で読めます ▽タグ一覧 プロトタイプ劉備 三国志 三国演義 世界史 中国史 公孫瓚 劉虞 幽州 後漢 後漢皇族 皇族 群雄 袁紹 劉虞(りゅうぐ)とは、「三国志」の時代の人物。字は伯安。 当時の中国北方圏、幽州を治めた、後漢皇族の大物として有名。 なお「虞」は恐れや憂い、といった意味だが、地名や国名にも使われる文字で、古代の賢王・舜も虞の君主だったと伝わり、周代に封建された虞国は舜の末裔を報じたと言われる。 もちろん関係はないが、劉虞はその「仁徳」で知られていたため、妙に符合した名前となっている。 【生涯】◇前歴 ◇仁徳の貴公子 ◇幽州割拠 ◇公孫瓚との戦い ◇敗者の末路 【人物】 【三国演義の劉虞】 【各作品】 【生涯】 ◇前歴 生年は不明だが、漢帝国の皇族の血を引く人物。本貫は徐州・東海郡の郯(たん)県。 その先祖は、光武帝の長男(*1)で「東海恭王」劉彊に由来する。 祖父・劉嘉は光禄勲、父・劉舒は丹陽太守を務めるなど、ただの皇族ではなく実力ある皇族の家系だった。 当人も早くから出仕。 最初は故郷の郯県で下級官吏としてスタート。謹厳実直な職務ぶりが評価されて、県の上位機構である東海郡の官吏として抜擢される。 そこでもさらに功績を挙げたため、洛陽の朝廷へと推挙され、博平の県令、幽州の刺史、甘陵の相、などを歴任する。 ◇仁徳の貴公子 この幽州刺史時代、現地は後漢朝の統治機構の衰退によって、異民族が流入して四方を荒らしまわり、地方豪族が住民を抱え込んで、大騒ぎになっていた。 着任した劉虞は、異民族に対して使者を送って宣撫と交渉に努めた。北狄勢力は新任刺史の恩徳に毒気を抜かれ、劉虞を経由して朝貢関係を結び直し、略奪を差し控えるようになったという。 「仁徳でもって異民族を鎮圧する」とはなかなか浮世離れした話だが、よほど評判になったようで、 病気を理由に退官して故郷に戻ると、人々は裁判所ではなく劉虞に裁定を頼むようになった。 184年の「黄巾の乱」でも、当時赴任していた甘陵にて、荒廃した人民を慰撫して、倹約に努めるなどして、治安回復に尽力。 一時は中央に招集されて尚書令・光禄勲・宗正と昇進するが、 187年に幽州で「張純の乱」が勃発すると、その反乱軍に北方異民族の一派・烏桓が加わっていたため、「異民族相手なら劉虞だ」ということで再び幽州に派遣される。 数年前の幽州時代に培われた劉虞の声望はいまだによく知られており、烏桓勢力の頭目・丘力居は戦闘を放棄してさっさと劉虞に帰順してしまう。 大勢力が抜けてしまった張純は形勢不利と見て鮮卑族の下へ逃亡するが、間もなく部下に暗殺され、反乱は鮮やかに平定。 一連の功績がすべて「劉虞の徳」によったことは、儒教政策の理想のようなものであったため、劉虞は太尉(軍務大臣で三公の一つ)にまで昇進、同時に「容丘侯」の爵位も与えられた。 ただ、この昇進を受けた時、劉虞本人は幽州に赴任したままであり、都には帰らなかった。 というより、この189年時点で都・洛陽は董卓によって制圧されており、劉虞は帰ろうにも帰れなかったのである。 ◇幽州割拠 張純討伐のため、軍を率いたまま幽州にとどまることになった劉虞は、なし崩し的に幽州の軍閥的存在となる。 董卓は擁立した献帝の名のもと、劉虞に「大司馬・襄賁侯」の地位を与えるが、 劉虞は袁紹・曹操・袁術らが結成した「反董卓連合」に加わり、董卓に対して対決姿勢を取る。 しかし連合内部ではこれといった動きは見せず、他の諸侯ともどもただいるだけだった。 一方、袁紹は「董卓が擁立する献帝劉協」のカウンターパートとして、劉虞を皇帝に擁立して戦おうとしたが、劉虞は断固として拒絶している。 この際は袁術も劉虞側に回って反対しており、さすがに袁紹もあきらめざるを得なかった。 また劉虞の息子の劉和が、このころ董卓のもとを逃れている。 これは献帝の密命によるもので、劉和を父・劉虞のもとに戻らせて軍を動員させ、献帝を長安から救出して洛陽に帰還させよ、という指示を受けてのことだった。 ただ、劉和は途中で袁術の本陣に駆け込んだのだが、袁術は「我が陣地のほうが前線には近い。お父上への援軍要請は手紙で済ませて、軍が到着すればここから出ればよろしいでしょう」と説得したため、劉和は父のもとに駆け込めなかった。 ただ袁術はちゃんと手紙は送っており、劉虞も献帝の期待通りに援軍を出している。 しかし劉和はしばらくして(後述する公孫瓚の事情を察してか)袁術のもとを抜け出して北上、父のもとに帰投しようとした。 が、途中またも袁紹に抑留される。その後の記録はしばらく消えるが、おそらくそのまま袁紹のもとで食客として過ごし、父と連絡を取ったと思われる。 結局、連合軍は董卓が正面決戦を放棄して、洛陽も破却して長安に立ち去ったことから、あっけなく空中分裂。 劉虞も、董卓が擁立したままの献帝に忠誠の証の使者を送るなど、袁紹を無視して行動していた。 ◇公孫瓚との戦い ところで幽州には劉虞ともう一人、公孫瓚が割拠していた。 彼は対異民族戦のエキスパートで、勇猛果敢な指揮ぶりから有名であったが、異民族に対して武力討伐を是とする公孫瓚と、異民族に対して融和路線を取る劉虞とでは価値観が真っ向からぶつかり合い、極めて不仲でった。 しかもこの時期、 劉虞が異民族に送る予定の物資を公孫瓚が横取りしたこと 劉虞の領域から公孫軍による物資略奪が相次いだこと 劉虞が袁術・劉和のもとに派遣した援軍を、公孫瓚が奪おうとしたことしかも公孫瓚は劉和の暗殺計画を練っていたこと(劉和が袁術のもとを抜け出したのもおそらくこれが原因) などから、温厚な劉虞も徐々に怒りと敵意を固めていった。 しかし劉虞は、部下の魏攸に諌められて一度目の出兵を思いとどまった。 結局、193年に魏攸が死ぬと改めて戦闘を決意、異民族まで糾合して、総勢十万以上という全盛期の袁紹や馬超にも匹敵する大軍を組織するが、 この時期の公孫瓚は袁紹相手に二回勝利を収め、しかもその戦いから一年も経過しており、疲弊も癒えて万全な情勢にあった。 その前年ならば袁紹との二連戦で、勝利した公孫軍も疲弊していたはずであり、劉虞の出兵は明らかに時機を逸していた。魏攸の諌言を採用したのが過ちである。まあ採用したのは劉虞だから責任はやはり彼にあるが そのうえ、開戦直前になって幹部が開戦に反対したり、劉虞がその幹部を士気阻喪の咎で処断したりしているが、幹部の弱音は兵の戦意を弱め、劉虞の処刑は指揮系統の混乱を招く。 しかも劉虞の部下にはなぜか、公孫瓚の親族でパイプも太かった公孫紀という人物がおり、劉虞の作戦は彼を通して筒抜けになっていた。 とどめに、公孫瓚は劉虞対策として、非武装の民衆を前面に押し立てて布陣。 なまじ優しい劉虞は「殺すべき公孫瓚ただ一人である、無用な殺傷はするな」と布告したが、そんな指示を出されては勝てる戦も勝てない(*2)。 ここまで負ける情勢をそろえた軍というのも珍しい。 対して公孫瓚は、こと戦闘に関しては一流の男である。機を読むにも敏であった。 数だけは多くとも戦意に乏しい劉虞軍に対して、公孫軍は容赦ない猛攻を掛けてこれを大破。劉虞は逃走するも、あっけなく捕えられた。 ◇敗者の末路 公孫瓚は捕えた劉虞をなぶりものにした。 以前からの対立のみならず、公孫瓚は劉虞に象徴される「儒教的なエリート」を心の底から憎んでいたのである。 彼は「徳のある」劉虞を引き回しにしたうえで、袁紹の皇帝擁立計画を踏まえてか「皇帝になれるほどの『徳』があるというなら、天も感応するはずだな! 雨ぐらいは降らせてくれるだろう!」と、 儒教の徳治思想をあざけるかのような難題を突き付ける。 そのうえで数日、真夏の炎天下に晒したのち、雨が降らなかったことで「徳があると偽り人を欺こうとしたが、天に拒絶された、国賊」として、劉虞を斬首にしてしまった。 そして、劉虞の名声を傷つける事件はもう一つあった。 劉虞を処刑したのち、公孫軍は彼の屋敷に押し入り、捜索(という名の略奪)を開始した。 すると妻や妾たちが奥の間から引きずり出されたが、彼女たちはきらびやかで上質な絹の衣装を身にまとっていた。 普段の劉虞は、たとえ衣類や冠が破れても新調ではなく裁縫で保全するほどに「質素倹約」を掲げていたが、 実際にはそれが表向きのポーズだったということが衆目に晒されたのである。 なまじ「仁徳のある劉虞」だったのが災いして、人々は劉虞の本性に疑念を抱くことになった。 ただし、北方圏における劉虞の名声は、死後に毀損されてもやはり依然として大きなものであった。 特に劉虞の処刑は、ただ殺すだけではなく、徹底的に名声を地に落とそうという公孫瓚の憎悪が先立つものであったため、 劉虞の残党や恩顧を受けた者たちは、公孫瓚への憎悪と敵意、そして「公孫瓚には降伏しても許されない」という覚悟を決めさせることになった。 そして、そうした劉虞派の武将や民衆や異民族は、公孫瓚に対抗するもう一人の巨頭、袁紹のもとへと参集するようになる。劉虞の息子・劉和が、袁紹のもとに庇護されていたことも、その流れに拍車をかける。 公孫瓚は劉虞撃破の前年まで、袁紹に対して一敗二勝という優位な立ちまわりを行っていたが、この時期を境に袁紹戦が徐々に悪化。 最終的に、公孫瓚は戦意もなくしてみすぼらしい末路を遂げることになる。 【人物】 仁徳に満ち溢れた聖人君子として知られ、儒教の理想を体現したようなエピソードがとにかく多い。 特に恩徳エピソードは異民族に対して発揮されており、当時後漢の衰退に乗じて攻め込んできた北方異民族には絶大な人気があった。 その人望たるや、反乱軍に呼応して攻め込んだ異民族が、劉虞が相手と知るとあっさり反乱軍を裏切ったほど。 もっとも、侵略や略奪までしておいて「恩徳」でなびく異民族というのも変な話なので、実際には恩徳だけでなく、交渉全般がうまかったということだろう。 異民族に対して劉虞の側から貢物を進呈していた記録もあり(それを公孫瓚が強奪するのだが)、表も裏も含めた交渉全般に長けていた模様。 異民族への「恩徳」も全くの事実無根とは思えないため、例えば夷狄の言語を理解するとか、彼らにも実入りのある話を持っていくとか、いろいろできたのだろう。 ただ、公孫瓚との戦いでは、彼の限界も露呈した。 軍事センスは無かったようで、公孫瓚が消耗した絶好の機会を逸して、逆に全盛期の公孫瓚に挑みかかり、配下の把握もできずに情報を流され(というか公孫紀のことを少しでも考えなかったのだろうか)、命を奪う戦争時に「余計な殺しは避けるように」などと非現実的な指示を下し、結果大敗した。 しかも異民族を糾合して大軍を築き上げたのはいいが、この時なぜか袁紹が動いていない。 当時袁紹のもとには息子の劉和がいたままだったと思われ(193年には袁紹のもとに投じている)、199年には劉和は袁紹の客将として、公孫瓚討伐の旗頭となっていた。 このことから少なくとも劉和は袁紹と良好な関係を築いていたはずなのだが、にもかかわらず劉虞と公孫瓚の戦いでは、袁紹が動いていない。 結局、大局的な目で見ると「劉虞がむざむざ破滅してくれたので、袁紹が得をした」形になっている。 幽州から進出するつもりや、現状を打破して天下に挑むなどの気概もなかったようで、乱世の群雄というより、なし崩しのままその地位についてしまった平凡な地方官僚だったのかもしれない。 本当に群雄的な人物であったなら、袁紹の皇帝擁立計画に乗って、皇帝を名乗り天下に挑むという選択肢も当然ありえた。これが劉焉なら乗っただろう(実際劉焉は馬騰と組んで長安に攻め込んでいる)。 そうしていれば、結果は別として、もう少し粘り、北方圏にその名をとどろかせることはできたかもしれない。 劉虞になにより必要だったのは、劉備のような「しぶとい意志」だったのだろう。 【三国演義の劉虞】 「いちおう」登場。 劉備が「黄巾の乱」の手柄で県令になりながらも、督郵を半殺しにして出奔したため、しばらくは代州牧・劉恢にかくまってもらっていたところ、北方で張純の反乱がおきる。 そこで劉虞が鎮圧に派遣されると、折よしとみた劉恢が劉虞の援軍として劉備ら三兄弟を派遣。 劉虞の兵団に加えて劉備ら三兄弟の勇猛が揃えば反乱軍は敵ではなく、見事に鎮圧に成功する。 その後の劉虞の戦功上奏で、劉備の督郵半殺しの件も帳消しとなり、次いで公孫瓚の上奏も加わって、劉備は晴れて平原県の県令として復活し、のちの「反董卓連合」まで実力を蓄えるようになる。 もっとも、劉表などと違って登場するエピソードは「こんなこともありました」的な駆け足で終わり、劉虞の人となりはまったく描かれない。 また、劉備は劉虞の赴任地である幽州の出身だが、黄巾の乱で旗揚げした際の幽州刺史はなぜか劉焉になっており、貴重な面会シーンを逸してしまっている。 さらに、異民族への恩徳を施した話や、その後の公孫瓚との対立から滅亡までの話は完全カット。 そんなこんなで、三国演義の劉虞は非常に地味。 作品によっては完全に登場しないものも多い。 一説には、劉虞の「恩徳にあふれる儒教の理想的な君子像」「仁徳はあるが戦には弱い」というキャラクター性が、三国演義版劉備のモデルの一つとも言われる。 ならばその劉虞を劉備と邂逅させて「劉備は劉虞の薫陶を受けた」としてもよさそうなものだが、そこで「劉備の盟友だった公孫瓚が劉虞を滅ぼした」ということがネックになったと考えられる。 つまり「劉虞が滅ぼされるのを座視していたなら劉備は問題だ」となるし、「劉虞を滅ぼした公孫瓚と劉備が仲良くする理由が説明できない」「劉虞を嫌って滅ぼした公孫瓚がよく似た劉備を引き立てる理由が説明できない」となった結果、 「いっそ触れないほうがいい」と判断されたのかもしれない。 【各作品】 コーエー三国志 数少ない、まともに登場する作品。それでも「6」までは参戦していなかった。 意外と能力値はよく、統率力・武力は最低実用レベル、知力や政治力は60~70台と悪くない。 そして魅力値は数々の恩徳エピソードから常に90台をキープしており、少なくとも劉禅などとは比較にならない数値がある。 ただし配下の数が非常に少なく、その質も悪いため、史実通り公孫瓚を何とかしなければ未来はない。 三国志9では弱小だから慰撫した異民族の影響か、飛射という強力な特技を持たされている。 劉虞の能力では威力はさほどでもないが、戦争での使い出があるだけマシと言えるか。 三国志大戦 3や新版で漢勢力として登場。特技に魅力を持っているのはやはりと言ったところ。 だが持ってくる計略が全般的に決定打に欠けがちだったり史実通りの浪漫だったりとどうにも戦闘には向いていない。 まともに登場するのはこれぐらいで、三國無双や恋姫無双、蒼天航路などでは影も形もない。 悪意ではなく恩徳に満ちた追記・修正・コメントをお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 劉虞が帝に送った使者が、後に結果的に袁紹の息子達の逃げ場を奪ってしまったのが皮肉というか何というか… -- 名無しさん (2021-05-09 18 32 01) 奥さんの着物が豪華だったエピは公孫瓚の情報操作とは正直ちょっと考えれば誰もが疑うレベル。まあ嘘と言う証拠もないが… -- 名無しさん (2021-05-09 18 42 49) ↑まあ、本人は倹約家だけど奥さんは浪費家とか、もしくはその逆とかいう夫婦は結構いるから -- 名無しさん (2021-05-10 00 52 13) 歩隲って実例があるけど、劉虞は豪奢な生活させるタイプではなさそうな -- 名無しさん (2021-05-10 03 40 51) 今まで公孫サン、劉備と色々いい関係だったというので、嫌いじゃなかったんだけど、劉虞への仕打ちの話を聞いて、一気に嫌いになったわ。 -- 名無しさん (2021-05-10 11 18 17) 公孫瓚は呂布2号と言っていいくらいには問題人物。 -- 名無しさん (2021-05-10 11 37 46) ただ補足しとけば、群雄としては公孫瓚くらいの立ち回りは当然。劉虞をありがたがる人々に対して情報操作紛いの事をしてでも自身の正当性を誇示するのは普通だろう。劉虞がもし異民族に「物をあげて帰ってもらっていた」なら、「劉虞みたいなぬるいやり方は一時しのぎだ!」と宣伝する必要があるとも言える。 -- 名無しさん (2021-05-10 11 47 47) 公孫瓚は袁術を野心多き危険人物だと見抜いていたので、兵を出して献帝を救出してもまんまと利用されるだけだから止めておけと劉虞を諌めたが聞き入れられなかった。そのせいで元々不仲だった両者は完全に決裂してしまったとか。 -- 名無しさん (2021-05-10 13 30 05) ↑4 于吉のようなカルトはこうやって徹底して潰す必要があったんだろう。劉虞は確かに立派な人物ではあったが、そのやり方が公孫瓚にとって大いに間違っていると見えたならそこまでしないといけなくなった。劉和が逃げ延びてしまっていたのは致命傷だったな -- 名無しさん (2021-05-10 17 51 24) ↑6 豪奢というか、自分は倹約するけどそれは別として家族には余裕のある暮らしをさせたいというのは人情として理解できる -- 名無しさん (2021-05-10 18 56 28) 三國志を公孫讃で始めたら大抵のプレイヤーは真っ先に潰しに行く、文官に乏しい勢力だから劉虞の存在は非常にありがたい -- 名無しさん (2021-05-10 23 35 47) 公孫瓚より先に作られた項目 -- 名無しさん (2021-05-10 23 49 57) ↑3 家族一同清貧というのは表からは立派に見えても苦しいからな・・・立派な服を着せただけで印象が変わる程度に役人の家族として人並みだったんだろうな -- 名無しさん (2021-05-11 00 16 07) 劉虞の適性は大鴻臚とか全権大使とかだったのだろうな。 -- 名無しさん (2021-05-11 08 37 19) 三国志9では別の意味で厄介なんだよね。東に烏丸がいるから、彼らと友好を保ってない状態でホイホイ取りに行くと、奴らが山のように攻め寄せてくることになる。劉虞を倒したいなら、まずは烏丸との友好を高めておく。これ大事。 -- 名無しさん (2021-05-11 17 55 44) ↑5袁紹に近い劉虞と劉備に近い公孫瓚だから、相性そのものはそこまで悪くないのがね…11とかだと嫌悪設定で捕縛=死だけど -- 名無しさん (2021-05-11 21 56 17) 劉虞は公孫瓚を監督する立場にあったと言われてたから裏を返せば公孫瓚は上司を滅ぼしたって事になるんだろうけど戦後に公孫瓚が人望を無くしたのは彼が謀叛人扱いされたわけではなさそう -- 名無しさん (2022-11-06 11 50 55) 生まれた時代が悪かったな。平和な時代なら有能かつ清廉潔白な官吏として天寿を全うできただろうに -- 名無しさん (2023-01-27 05 05 24) 名前 コメント
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皆殺しの剣 持ち主を含めすべての者を滅ぼすという呪われた武器。 隠し武器として登場します。 呪われている為にプレイヤーを窮地に立たせるかもしれない。 だが破壊力に関しては申し分なく、爆発的な攻撃力を生み出す武器なようだ。 攻撃力 ★ ★ ★ ★ ★ 耐久力 ★ ★ ★ ★ ☆ 使いやすさ ★ ★ ★ ★ ☆ 入手しやすさ ★ ☆ ☆ ☆ ☆ 購買部 購入不可 使用可能side A-〇 B-X C-X D-X E-〇 F-〇 グラチャン-〇 レア度 S 総合評価 A
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/美琴「素直になる…かー」 放課後、御坂美琴は学園都市を疾走していた。 理由はもちろん、あのツンツン頭を見つけるためである。 (そうよ、私は決めたの。素直になるって。何度も決意揺らいじゃって佐天さんには迷惑をかけたけど、もう大丈夫。それに、そもそもうじうじするのは私の性に合わないのよ!) 佐天のおかげで、少し吹っ切れた美琴は、本日最後の授業が終わるや直ぐ様学校を飛び出し上条探しを始めた。 探しだして30分は経つがまだあのやたら目立つウニ頭を見つけることは出来ないでいる。 (いないわね…でも諦めないわよ。今日の美琴センセーは一味違うんだから!!) そして、美琴は上条探しを続行した… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「いない…」 御坂美琴は公園のベンチで項垂れていた。捜索開始から3時間が経過したが、未だに上条を発見する事が出来ないでいた。既に日も沈み始めている。 「たく、なんでこー会いたい時にあのバカは見つからないかしらねー…」 (その癖、私がピンチの時には向こうから来るのよね…ホント、罪な奴…) そう考えてはいるが美琴の表情はとてと柔らかかった。惚れた弱味と言うやつだろうか。 (は~あ、どうしたもんかしらね、せめてアイツに連絡位とれれば…あ。) 美琴はスカートのポケットからあるものを取り出す。 それは…愛らしいカエルのキャラクターを型どった、文明の利器。携帯電話。 「この手があったか…」 美琴はとてつもない脱力感に苛まれた。 (いつもの癖で直接探し回ることしか頭になかったわ…って、べ、別にいつもアイツを探し回ってるわけじゃないんだから!! ッてこれじゃダメだろ私!?) 考え事をしている様な様子をしていると思ったら、いきなり顔を真っ赤にしてあたふたしだし、その後直ぐにどんよりとしたオーラに包まれ項垂れる。 1人、無言で百面相する少女が、そこにはいた。 (でも、いざ電話かけるとなるとそれはそれで緊張する…それにアイツに電話とかメールしてまともに繋がったことないし… …ダメダメ弱気になるな御坂美琴!ここで逃げたらまたうだうだ考えちゃうでしょ!深呼吸、深呼吸…すーはー、すーはー。ひっひっふー。ひっひっふー。よし!!) 少し間違った方法でなんとか意を決した美琴は通話ボタンを押した!! prprpr… 「よう御坂」 「ふにゃぁぁぁぁああ!!!!!?????」 「わぁぁぁぁぁ!!!???何!!?どうした!!??」 いきなり本人登場。マジ心臓止まるかと思いました。 「あ、あ、あ、あ、あんたぁぁぁああ!!!!脅かすんじゃないわよ!!!!」 「驚いたのはこっちだわ!!!!俺は普通に声かけただけだろうが!!!」 「うっさい!!!人が電話かけてるときにいきなり話しかけるあんたが悪いでしょ!!!???」 「え?電話中だったのか?それは悪いことしたな。すまん。でも流石にあれだけ驚かれると上条さんとしても傷つきますよ… 」 そう言って結構本気で落ち込んでいる様子の上条。いつもの美琴ならここで「そんなの知らないわよ!」とでも言ってしまうのだろうが… (バカ、私ったらまたッ…!せっかく向こうから話しかけてくれたこのチャンスを棒にふる気!?それじゃダメでしょ!?) なおも落ち込んでいる上条の様子を伺いつつ、心を決める。大丈夫。朝の私とは違う。少し、素直になるだけでいいの。と自分に言い聞かせ美琴は口を開いた。 「そ、その…ご、ごめん。ちょっとオーバーだったわ。」 「へ?あ、ああ。さっきは俺も悪かったんだし気にすんな?」 「あ、ありが、とう」 「お、おう」 よし!上出来!!と心のなか密かにでガッツポーズする美琴だった。逆に上条は何か違和感を感じたようで微妙な顔をしていた。 「「…」」 しばし、沈黙。耐えられなくなったのか上条が先に話し始めた。 「ま、まあその話はいいとして! そう言えばお前!!今朝はどうしてあんなとこに!お陰でクラスメイトに半殺しにされて!そのせいでまともに授業受けれなくて!挙げ句この時間まで補習させられて!流石の上条さんもこれほどの不幸を味わったのはそうそうないですよ!!」 「あ、そ、それは! …その、いろいろあって… ごめん、なさい。」 「…い、いや、分かればいいんですけどね」 …お前、もしかして御坂妹か?」 バチィィッ!! そう言った瞬間10億Vの電撃が飛んできた。 「ッ!!?ッぶねぇぇ!!?ほ、本物であらせましたか…」 「当たり前よ!間違えるな!」 「なら熱でもあるのか?」 バァァァァァン!!!! 次はレールガンが飛んできた。ほんと、この人は学ばないよね。 「うぉぉぉぉぁあああああ!!?ごめんなさいでしたぁぁあ!!?」 「…よろしい」 「…じゃあどうしたんだ?今日のお前変、っていうか…おかしいぞ?」 「あんたは喧嘩売ってんのか。」 「い、いえいえ!決してその様なつもりは…」 (たく。せっかく人が素直に謝ってるってのに失礼でしょうが…) 「なんつーか、ちょっといつもと違うから、調子狂うんだよな。まあ先程のやり取りで十分調子取り戻したんですが。 …その、なんか困ってるなら言えよ?協力する。」 「別に、そうゆうんじゃ…でもありがとね。心配してくれて。」 「い、いや気にすんな?」(今日こいつほんとにどうしたんだ?朝からおかしかったけど、なんか調子狂うな…なんかこう、いつもより素直ってゆーか…) 「あ、あんたは今帰り?」 「おう、でもちょっとスーパー寄って食材の買い出しだけして帰ろうかと。」 「あ、そうかあんたは自炊派だっけ。」 「まあ自炊のが安くつくしな。それに案外料理ってしてみると楽しいもんだしな。」 「あーわかる。そうよね。最初めんどくさいんだけど、段々凝った料理作ったりね。」 「そうなんだよ!って御坂は料理すんの?確か常盤台って学食で済ませるんじゃなかったか?」 「調理実習でね。でもそこらの学校の調理実習とは訳が違うのよ?おせちとか懐石とか作らされるんだから。」 「ま、マジか…常盤台凄まじいな…俺そんなもん作ったことねぇよ。」 「アハハ、そりゃそうでしょ!それが普通よ。で、最初は大変だしめんどくさかったんだけど、段々それが楽しくなってきてね。」 「へー。正直以外だな~。御坂ってあんまり料理しなさそうって思ってたわ。」 「電撃食らいたいの!って言いたいとこだけど、まあ無理もないわねー。普段の私見てたらそりゃそうなるわ」 (あれ?) そこで美琴は気が付いた。いや、上条も。 ((こいつとこんなに普通の話したことあったっけ?)) とゆうことだ。それまで二人の会話と言えば、やれ勝負しろだ、やれ無視すんなとか、逃げんなとかだ。せいぜいよくて偽デートの時位だろう。そこで美琴は一つ気付いたことがあった。 (これってやっぱり、私が少しでも素直になるようにしたから? それだけで、こんなに変わるの?) 美琴は驚いていた。 今まで自分が出来なかったこと。今回の場合は上条と普通の会話をするとゆうこと。それが自分を少し変えるだけで簡単に叶った。ならもっと素直になれたらどうなるのだろうか? (見てみたい。そのためには私が頑張らないと駄目だけど、でも、もしかしたら私が素直になれば、こいつと…) 一方で上条も考えていた。 (なんか楽しいな。こいつと話すの。いつもは勝負だなんだで、それどころじゃないけど、なんかこいつ、いつもより素直だし、最初調子狂ったけど、慣れてみれば結構話しやすい。 …いつもこれくらい素直なら可愛いのにな) 「…タ、…うしたの?、ねぇ、ねぇってば!」 「へ?あ、わりぃ、ぼーっとしてた!」 「もう、しっかりしなさいよね。」 (やばい、俺今何考えてた?御坂が可愛い?いや、そら見た目は可愛いさ。中身が問題なんであっt…あれ?今の御坂って、全然普通だよな?なら結局可愛いってことに…待て待てぇぇぇい!上条さんはロリコンではありませんのことよ!?年2つしか変わらねぇけど!!中学生に手を出す凄い人にはなりたくありません!!) 考え事をしている様な様子をしていると思った ら、いきなり赤面し、直ぐ様項垂れる。 1人、無言で百面相する少年が、そこにはいた。 「アンタ、大丈夫?」 「な、なんでもないです…」 先程の美琴の様子を知っている者がいれば間違いなくお前が言うな。と突っ込まれているであろう。 そこで、ふと上条が何かを思い出したように顔を上げた。 「あ!御坂、今何時だ!?」 「え?18時20分だけど…」 「やばい、タイムセールおわっちまう!わりぃ、御坂!俺行くわ!また今度な!」 「あ、ちょ、ちょっとまって!」 「ん?どうした?」 美琴には先程新たな感情が芽生えていた。 素直になることができた、その先にあるもの。それを少なからず垣間見た美琴は心からそうなりたいと思った。自分さえ素直になれればそれも夢じゃないのではないか。と。 (そうよ。今はチャンス。これを逃す手は無いわ。) 「そ、その、一緒に行って良い?」 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/美琴「素直になる…かー」
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(この話は、「ゆっくりボールのあそびかた」に、私アイアンマンが勝手に続編を書いたものです。原作者さん、ありがちょうね!) ■ゆっくりボールのあそびかた・勝手に後日談 日暮れ後の森の中。大きめの巣の中で、ゆっくりの子供たちが輪になって、楽しそうに遊んでいる。 「ゆっくり!」 「ゆゆぅ、ゆっくり! 「ゆん! ゆっくち!」 一声かけるたびに、ボールをポンッと押し戻す。円陣の向かいにいる子が、それを別の方向へ蹴る。 人間で言う、蹴鞠(けまり)のような風景だ。 使っているのは、茶色のぺらぺらしたものを巻きつけたボール。 子ゆっくりと同じぐらいの大きさで、何が入っているのか、ポヨポヨして柔らかい。 「ゆっくりっ!」 「きたよ、ゆっく!」 ポンッと蹴り戻し、ころころと当てる。すべすべしてとても転がしやすく、子供たちはとても気に入っていた。 「おちびちゃんたち、たのしんでね!」 「ゆっ! とってもおもしろいよ!」 「おかあさん、ゆっくりありがとうね!」 「ありがちょう! ゆむっ!」 礼を言われて、ニコニコしながら見守る親まりさと親れいむ。 この二匹は昼間、外で子供を一匹見失ってしまった。ずっと探し回っても見つからず、心配でぐったりしかけていた。 だが、その代わりにというべきか、親切な人間のお兄さんにこんなボールをもらえた。 子供たちの元気な様子を見ていると、ぐんぐん元気が回復するようだった。 夫婦で見詰め合って、ささやく。 「ゆう、れいむ、きょうはみつからなったけど、あしたはおちびちゃんをみつけようね!」 「そうだね! ゆっくりみつけようね!」 満ち足りた、幸せそのものの時間だった。 「さあ、そろそろおねむのじかんだよ!」 「ゆっくりねようね、おちびちゃん!」 「「「ゆっくりねんねしようね!」」」 その日はボールを部屋の隅に置いて、寝についた。 大きな母れいむと母まりさを中心に、家族がぴったりくっついて眠る。 「ゆぅ……ゆぅ……ゆふふ……」 「おかーちゃん……むにゃむにゃ……」 「ゆっくち!」 やわらかなほっぺた同士をすりすりしあって眠るのは、最高のきもちよさ。 とてもゆっくりできる夜を、家族はいつものように過ごした。 コロリ、とボールがわずかに転がった。 次の日も家族はいなくなったれいむを探したが、見つからなかった。 その次の日も、次の日も。 「れいむのこどもがああぁぁぁ!」 「ばりざのこどもお゛お゛ぉ゛ぉ゛!」 探している最中だけは悲しみ続けたが、悲しむことも続けられないのが、ゆっくりのゆっくりした性。 「まりさ……こんなにさがしてもみつからないよ……」 「しかたないよ、れいむ。おちびちゃんはどこかできっとゆっくりしているよ……」 慰めあって、いつしか忘れていった。 日一日と日時がすぎる。その間、子供たちは毎日、ボール蹴りを楽しんだ。 「ゆゆっく!」 「ゆっくりぃー!」 こんなによく跳ねるボールは初めてで、みんなはとっても楽しんだ。 毎日続けたせいでキック力も上がり、思い切りぼこんべこんと蹴れるようになった。 「ゆぅーと!」 ポンッ! ごろごろごろごろ……バシッ! 勢いよく壁にぶつけて、人間の遊びのまねをしたりした。 しかし、そんなことが出来たのも、一週間ぐらいのこと。 子供たちがうまくなるのと反対に、ボールは弾力を失ってきた。 まるで中身が乾いてスカスカになってきたみたいに。 八日目に、子供たちは両親に頼んだ。 「おかーさん、ぼーるがべこべこになっちゃったよぉ」 「ゆっくりなおしてね!」 子供たちが囲んで持ってきたボールは、地面に接する辺りがべっこり潰れている。 それを見た母れいむが、ピコンと電球をともして思いついた。 「ゆっ、それはくーきがぬけちゃったんだよ!」 「くうき?」 「そうだよ! にんげんのぼーるはくーきが入ってるって、ぱちゅりーからきいたことがあるよ! ゆっくりなおしてあげるね!」 そういうと、母れいむはボールはボールをころころと転がして、空気穴を探した。 あった。一箇所だけ小さな穴がある。 顔を近づけると、かすかにひゅうひゅうと空気が漏れるような音がした。 「ここからくうきをいれるんだよ! おちびちゃんたち、よくみててね!」 そう言って、母れいむは空気穴だと思い込んだ場所に、口をつけた。 「いくよ、ゆぶうぅぅぅぅぅぅぅ……」 自分の体の大きさの三分の一ほどのボールに、思い切り空気を吹き込んだ。 ぎゅぅぅぅっ、とボールの中からまるで苦しがっているような声が聞こえるとともに、べこん、とへこみが元に戻った。 子供たちがわっと浮き立つ。 「なおったよ、おかーしゃん!」 「おかーさん、すごーい!」 「おかあさんはとってもゆっくりできるおかあさんだね!」 みなに誉められて、照れ照れと赤くなるゆっくりれいむ。 それを見て、自分も威厳のあるところを見せたい、と思ったゆっくりまりさ。 「ゆっ、つぎはまりさがぷーっするぜ! ぱんぱんにしてやるぜ!」 「おとーしゃん、ゆっくりがんばってね!」 こどもたちの声援を受けて、れいむと場所を変わるまりさ。 空気穴に口をつけ、力いっぱい吹き込んだ。 「ゆぶぅぅぅぅぅ……!」 ぎゅぅぅぅぅぅぅっ、と前より激しい音が聞こえたとともに、ボールの反対側で、むりっ! という音がした。 「ゆ?」 「ゆゆっ?」 いぶかしがるまりさ。不思議がる子供たち。 そのときボールの反対側で起こったのは、漏れだった。 重なり合ったガムテープとガムテープの中に、わずかに重なりの薄い、隙間のようなところがあったのだ。 そこだけは、他の部分よりもはるかに強度が弱かった。 何しろ中身は饅頭だ。 内部からそこに圧力が殺到した結果、隙間から白いものが「むりっ!」と持ち上がった。 まるで、焼けて破裂する寸前のお餅のように。 「わぁい、にゃにかしろいものが、ふくらんできちゃよ!」 無邪気に赤ゆっくりがぴょんと喜んだのもつかの間。 その膨張部が、突然破裂した。 パァン! 空気の音とともに、乾きかけてパサパサになった餡子が噴出した。ビチャッ! ともろに顔に浴びて、赤ゆっくり悲鳴を上げる。 「ゆゆうっ! にゃにこれー、あまいよぉ!?」 甘い? 不思議におもった親まりさは、ハッと気づいて、ボールに目を落とした。 この大きさ……どこかで見たことがあるような? そして、一週間転がされて半ば剥がれかけていたガムテープの端を口にくわえ、一気に引っ張った。 ビリョビリョビリョビリョビリョリョリョ! くるくるとテープがほどけていくとともに、黒い髪、白っぽい肌、そして赤いリボンが現れた。まりさが空気穴と思っていたのは、お兄さんがたくみに残したれいむの口の一部だった! 「ゆげええええええええ!!? まっまっばりさのおちびぢゃああん!?」 「ゆわあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! れいむのおぢび゛ぢゃぁぁんぁんん!!」 「おねえぢゃぁぁんんん!?」 「ぎゅああああ!? ゆっぐぢできない゛い゛い゛!?」 ぐるぐるビリョッ! とテープがはがれる同時に、その子の惨状が明らかになった。 体は全身赤黒いアザだらけで、饅頭というよりモナカのようにパサパサに乾ききり、ひび割れている。 そんな乾いた肌からガムテープを力いっぱいはがされたので、ボサボサに皮膚が剥がれている。 ほっぺの肌が剥け、後頭部が髪の毛ごとごっそりはげて、まるで虫食い状態だ。 それにくわえて、いま後頭部から大量の餡子を噴出してしまった。 どうやらそれが致命傷になったらしく、白目になりかかった半眼で、「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」と痙攣している。もう数分ももたないだろう。 まりさとれいむ一家は、あまりことに脳がパンクしかかっていた。 おちびちゃんがどうしてここにいるんだろう? しんだんじゃなかったの? もしかして、ずうっとここにいたの? それじゃあ……自分たちが毎日蹴っていたのは……。 え? え? あれ? それって、つまり……。 れいむたち、まりさたちは、大事な娘の、姉妹のれいむを、一週間も飲まずくわずで蹴り続けて、……半殺しにしちゃったの……? 「ゆゆぐっ……ゆげええええええ!!!」 「おぢびちゃあん、ごべんねええ゛えげげげええええええ!!!」 「おっおっおねえぢゃあああんえ゛れえ゛れえ゛れえ゛れれれれれれ!!!」 「れいぶうぅぅぅぅ!!! おべええええぇぇぇぇぇ!!!」 死にかけのれいむは囲んだ家族は、その子のぞっとするような苦しみを想像して、あっという間に嘔吐し始めた。 餡子と餡子が交錯し、床にびたびたと盛り上がる。盛大な阿鼻叫喚だ。 みるみる壊れていく家族の真ん中で、もはや目の焦点も合わないボールのれいむが、途切れ途切れにつぶやいた。 「もっと……ゆっくり……したかっ……ゆべぇっ!」 開いた口から、パサパサの硬くなった餡子をぶぷっと吹いて、れいむは死んだ。 「ゆげえええええええ」「え゛ろえ゛ろえ゛ろえ゛ろえ゛ろ」 悲痛なゲロの音が、巣の中に響き続け、やがてひとつずつ絶えていった。 アイアンマン これまでに書いた話 # ゆっくりいじめ系1084 ゆっくり実験01 # ゆっくりいじめ系1093 ゆっくりエレエレしてね! # ゆっくりいじめ系1098 アストロン対策 # ゆっくりいじめ系1246 二人のお兄さんと干しゆっくり # ゆっくりいじめ系1279 れいむよ永久に安らかに このSSに感想を付ける
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《神殺しの剣》 装備魔法 装備モンスターがレベル7以上のモンスターと戦闘を行う場合、 ダメージ計算を行わず相手モンスターを破壊する(戦闘で破壊した扱いになる)。 Part14-331 名前 コメント
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《皆殺しの剣》 装備魔法 装備モンスターが自身のレベルより低いモンスターを戦闘で破壊し、 相手フィールド上にモンスターが存在する場合、もう1度だけ続けて攻撃することができる。 Part14-331 名前 コメント