約 2,764 件
https://w.atwiki.jp/vipdetyuuni/pages/2164.html
聖書で闘うちょっと可笑しな神父様――――― You shall love your neighbor as yourself. 「司祭になりたいならまずはこれを着なさい」 『これ修道女の服ですよねぇっ!?』 ・名前 ホロウ・プリースト ・位階 プリースト(司祭) ・性別 男 ・年齢 24歳 ・能力分類 【創造系】 ・誕生日 12月24日 ・身長/体重 188cm/78kg ・趣味 散歩/可愛い物を愛でる事(特に男の娘) ・好き/嫌い 可愛いもの(特に男の娘)/可愛く無いもの全般(特にムサい男) ・大切 全人類の可愛い物(特に男の娘) ・所属 『教団』 『容姿』 ・髪型 耳元まで無造作に伸ばしている ・髪色 輝く黄金色 ・瞳の色 深い臙脂色の双眸 ・B/W/H 冷ややかな瞳を向けられました ・服装 神父服 ・常時着用 眼鏡/聖書 『能力』 『新約聖書』の神子の言葉 ―― 【神子聖書】 破壊力-A スピード-B 射程距離-E 持続力-B 精密操作性-B 成長性-A ヨハネ福音書では言葉は神である。神の子は言葉によってサタンを退けた。つまり、言葉とは悪に対する力である。そして、神の子の言葉の集大成『新約聖書』とは此の世における、二つとない力なのである。そして、神父とは神と契約したもの。神の子とも繋がりがある。そのため、『新約聖書』の神の子の言葉の力を使うことができるのである。最初、本の形をしている聖書であるが、何も本の形を留めている必要はない。力はソレを望む者の望むように変化するのである。 『能力詳細』 聖書は、その素材を変えないまま、硬度や形状を比較的自由に変形できる。この武器は、この能力者が悪と断定した存在に対し、無類の攻撃力を誇る。剣ならば、切れ味があまりにも高く。槌ならば、衝撃があまりにも重く。そして、メシア=キリストの象徴たる十字架を象ると、この聖書は十字架の縦棒の短いほうを中心に、横棒の幅だけある悪を断罪する光の刃を形成する。この光の刃は、刃渡り1mまでなら、ゆっくりと伸び縮みが可能である。この光の刃は自身が悪と断定したもの”のみ”を斬る。しかし、構成されたものはすべて素材が紙である為、火に弱い。水は結構大丈夫である。スペック:身体能力アスリート級。 武器の扱い達人。初期装備:新約聖書 『人物像』 眼鏡を掛けた優男ではあるが神父服の下の逞しい肉体と高身長のお陰で威圧感がちょっとヤバい。性格は至って温厚かつ親しみ深く接しやすい。しかし一度可愛い物(特に男の娘)の事になると変態的な思想が漏れ出るので注意が必要である。聖書を持ち歩き自身もプリースト(司祭)ではあるがあまりその辺に頓着する事なく、聖書も面白い物語程度にしか思っていない。ぶっちゃけ実は宗教とかどうでもいいんです、可愛い物を愛でれるならばというのが本心。眼鏡を外すと人が変わり途端に好戦的になる。といっても自分にとって害悪であると認定した人物にだけではあるが。引き連れる司祭見習いの少年を女装させるのが趣味なところも要チェックである。 『神父に追従するプリースト見習いの男の娘』 ・名前 エイリス ・位階 アコライト(侍者) ・性別 男 ・年齢 16歳 ・誕生日 2月14日 ・身長/体重 154cm/45kg ・趣味 炊事洗濯、毎日のお祈り ・好き/嫌い 司祭になる為の修練/神父様のセクハラ 『容姿』 ・髪型 後ろで纏めた長髪 ・髪色 透き通る銀髪 ・瞳の色 紅い双眸 ・B/W/H 見事に真平らでした(神父談) ・服装 修道女な服 プリースト(司祭)を目指して日々修練に励む少年。持って生まれた才能(女装的な意味で)を神父に見出されて神父の下で色々と教授を受けるが、その度に女装させられセクハラを受けるので困っている。といっても本人も満更でもない節があるのでなんとも言えない。女装大好きだけど認めたくない年頃な様だ。神父の事は性癖は別として尊敬しており、弟子の様な形でプリーストを目指している。夢はプリーストとなり聖書の力で人々を癒す事。基本的に丁寧語だが神父に対してのツッコミの際にやや崩れる。 神父様の手記(稀に見習い司祭が代行) 【超霊流銃】が霊魂を探していたようで。無闇に生者から取らなければ良いですがね・・・はて、浮遊霊などは成仏できるのでしょうか? -- ホロウ・プリースト (2011-05-09 21 50 37) 神父様にセクハラされてたら、【妄想列写】が助けに来てくれました。でも神父様に抱きつかれてセクハラされてしまって。とりあえず神父様を気絶させて救出しました。その件でお仕置きされました。おしりいたい。 -- エイリス (2011-05-11 01 33 20) 『教団』に加入致しました。【雷刃演舞】と会いましたが・・・少し危険な人でしたね。まぁ、これからどう動きましょうかねぇ・・・? -- ホロウ・プリースト (2011-05-16 01 16 41) 神父様が何かを企んでいて怖いです。根は優しい人なので大丈夫でしょうけど・・・。 -- エイリス (2011-05-16 01 17 15) 遂に腐れ変態神父様が女装が似合いそうな少年を襲った。びっくりして思わず本気で頭をフルスイング。まったく、どこまでも男の娘に対しては変態です。やるならボクだけにすればいいんですよ、まったくもう。いえ、セクハラを享受してるわけじゃ・・・ないんですけどね・・・うん。 -- エイリス (2011-05-26 01 30 27) やはり私にはひっそりとした男の娘との暮らし方が似合っています -- ホロウ・プリースト (2011-05-28 22 23 04) 名前 コメント +司祭見習いの溜息(中の人のメモ帳) 神父を教団にいれるべきか否か。あと、アコきゅんはプリに・・・おっと、此処からは言えない。 -- 中の人 (2011-05-09 21 52 05) 生尻叩き100回の刑。神父が中の人と8割くらい被ってるので面白いですね^p^ -- 中の人 (2011-05-11 01 35 03) 余りにも・・・余りにも適当な絵をうpした。いつかちゃんと描くよ・・・。 -- 中の人 (2011-05-11 19 02 21) 男の娘をこれで二人神父でセクハラできたので悔いは無い。教団関係に食い込ませたいけど中々難しい。穏健派だし、人いないし・・・ダメかなぁ。 -- 中の人 (2011-05-26 01 31 43) リタイアしました -- 中の人 (2011-05-28 22 22 07) 名前 コメント 同じ中の人リンク 【重圧王姫】 【氷雅皇帝】他
https://w.atwiki.jp/orisuta/pages/700.html
学園関係者 No.2586 【スタンド名】 ペインハート 【本体】 保険医。めんどくさい事が嫌い、手当てをしてくれることは少ない 【能力】 本体の怪我を対象の生物に移すことが出来る No.2607 【スタンド名】 1000・レジェンド(千年伝説) 【本体】 【教師:古典】好きな作品は竹取物語、おっとりした女 【能力】 竹を生やしたり、生やした竹を操ったりできる No.2610 【スタンド名】 ハロー・グッバイ 【本体】 【教師:美術】【生活指導部】ゴシック調のロリータファッションに身を包んだの高齢の女 【能力】 同化した鞄を地下迷宮の入口にする No.2636 【スタンド名】 レディーズ・ファースト 【本体】 教頭。同性愛の若い女 【能力】 殴ったものの本質を露わにする No.2654 【スタンド名】 イエロージャケッツ(雀蜂) 【本体】 【教師:理科・生物分野】常にアウトドアな恰好をしている太っちょのおっさん 【能力】 体内に液体状の麻痺毒を持つ No.2660 【スタンド名】 ビューティフル・モンスター 【本体】 旧校舎に住んでいる黒のスリーピーススーツを着ている男 【能力】 本体の肉体を大量の「コウモリ」に変える No.2672 【スタンド名】 シャル・ウィー・ダンス 【本体】 【教師:国語】教師。ダンディな中年 【能力】 ドレスに仕込んだ刃物で相手を切り裂きながら舞う No.2675 【スタンド名】 ユアー・ポッシブル 【本体】 校長。初老の男性だけど何故か若々しい 【能力】 スタンドが触れた対象の生物の潜在能力を一時的に高めることが出来る No.2686 【スタンド名】 ドゥーイング・オールライト 【本体】 保健室にいるお姉さん、先生ではない 【能力】 範囲内の人達が「平和」に過ごしているか知ることができる No.2721 【スタンド名】 ターフェルムジーク(食卓の音楽) 【本体】 【教師:音楽】の教師。極端な二面性をもつ。 【能力】 人間の体内に潜り込み骨を食べる No.2728 【スタンド名】 グリーン・ウィッチ・ヴィレッジ 【本体】 【教師:体育】教師の一人。万年半そでジャージのガチムチ黒人 【能力】 範囲内の植物を操る No.2735 【スタンド名】 メメント・モリ 【本体】 保健室にいる男、先生ではない 【能力】 本体の見たことのある死(映画などでも可)を対象の生物に体験させる事ができる No.2750 【スタンド名】 ヴェアラ 【本体】 【教師:数学】ルールや手順については凄く厳しい男 【能力】 指示を出した生物に対して順番通りに行動をさせることが出来る No.2761 【スタンド名】 ブライトマン 【本体】 スクールカウンセラー。何時もぽややんとした女 【能力】 スタンドに触れた物に含まれたエネルギーを自在に減少させる No.2784 【スタンド名】 ブルー・ジェイ・ウェイ 【本体】 【教師:武術】典型的な日本人体型だが筋骨隆々とした老人 【能力】 このスタンドで掘った穴を『核シェルター』にする No.2789 【スタンド名】 ビースト・オブ・バーデン 【本体】 【教師:生物】動物が好きすぎてヤバい女 【能力】 範囲内にいるビースト・オブ・バーデンの音色を聞いた動物を獣人にして自由に操れる No.2837 【スタンド名】 エンド・オブ・ウィークエンド(週末の終末) 【本体】 理事長。ニヒルそうな外見の若い男に見える容姿 【能力】 校内全域の全てのスタンド使いのスタンドをランダムに入れ替える No.2838 【スタンド名】 ロスト・ウィークエンド(失われた週末) 【本体】 理事長の『元』主人格 【能力】 本体の「別人格」を創り出し、それを統治する No.2840 【スタンド名】 スクール・オブ・ロック 【本体】 【教師:音楽】【軽音楽部】顧問。今年で30歳になるが未だ独身 【能力】 触れたものから音を抽出する No.2899 【スタンド名】 フィフス・ディメンション 【本体】 稀にの物理教室に現れる性別不詳の人間 【能力】 時間、空間、物の位置、自らの存在というように、有りとあらゆるものをズラす No.2942 【スタンド名】 スピリチュアル・ベガーズ 【本体】 【教師:生活指導】30代バツ1子持ち、DIOの血を引いている女 【能力】 触れたものから闇を抽出する No.3009 【スタンド名】 エレジー 【本体】 元【教師】寂しげな殺人鬼の男 【能力】 地面の中に空間を創り掴んだものを「地面の世界」に引きずり込む No.3051 【スタンド名】 テレビジョン・シティ 【本体】 事務。ショタ好きな女 【能力】 範囲内にある、全ての扉や窓の開閉を操る No.3083 【スタンド名】 スフィア・サンライズ 【本体】 【教師:クラス担任】43歳の長髪優男 【能力】 射程距離内の全ての円を太陽に変える No.3242 【スタンド名】 ファイブ・マイルズ・ドーン 【本体】 【教師:クラス担任】黒髪の巨漢 【能力】 本体の祈祷によって、蛇のように鎖をうねらせる No.3275 【スタンド名】 ドゥルネシア 【本体】 【教師:地理】【太極拳部】顧問。誇大妄想気味の貧相な老人 【能力】 槍で刺した相手が感知する世界を、『誇大妄想』化させる No.3699 【スタンド名】 スクール・オブ・ザ・プリズン・ゲート 【本体】 【教師:国語】女性 【能力】 人間を水中潜行可能にする No.5109 【スタンド名】 リバイバル・サウンド 【本体】 【教師:英語】優しく天然な女 【能力】 スタンド出現中に本体が聞いた声や音を再現する No.5126 【スタンド名】 ルーマー・ファクトリー 【本体】 ちょっと太めでニコニコ笑顔、掃除のおばちゃん 【能力】 噂話を自動的に集めてくる No.5261 【スタンド名】 ウォーキング・オン・エアー 【本体】 【教師:音楽】【チアリーダー部】顧問。温和で心優しい、思いやりがあるが頑固なところもある美人 【能力】 本体の胸の谷間に入れた物や液体を、乳房や谷間からマシンガンのように発射する No.6638 【スタンド名】 ネイキッド・マッスル 【本体】 【教師:化学】大学を飛び級しわずか10代前半の女 【能力】 触れた部分の筋肉を操作する No.8143 【スタンド名】 リミット・エクシード・マテリア 【本体】 【教師:科学】白衣フェチのロマンを求める変態 【能力】 持った物体をブッ飛んだ代物に進化・変形させる No.8289 【スタンド名】 ギルティ・ナイチンゲール 【本体】 保健委員。人生に退屈している女 【能力】 触れた物質から鉄製の「針」を時速150kmの速さで生やす + 学園関係者に追加
https://w.atwiki.jp/letsrebirth/pages/47.html
世界史上、最大の暴君は誰か。 政治的な力を持たない一般のキリスト教徒の多くを処刑し、獣の数字や大淫婦とすら蔑まれるローマ皇帝・ネロか。 その名自体が暴君の意味を持つとさえされた、随皇帝・煬帝か 自身の理想を貫くために現実を歪めたとまで呼ばれた粛清を行った、ソ連書記長・スターリンか。 数多の人物の名前が挙げられる。 その中で必ずその名を挙げる物が居る。 「暴君の証明が間接的に人を殺した数であり、恐怖の渦に巻き込んだ土地の広さとするなら。 人間が生み出した最大の暴君とは、間違いなく『神条紫杏』だろ。 彼女を超えられるとすれば……それこそ神話上の神ぐらいなものだろう」 食糧事情、社会的インフラ、兵器開発、医療機関。 現代社会を成り立たせる全てがTSUNAMIグループを通じて行われている。 そのTSUNAMIグループが、文字通りありとあらゆる手段を用いて『間引き』を行えば。 それは世界の崩壊を意味する。 TSUNAMIグループの創始者であり、初代会長。 その『魔王』と同義の肩書きを持つ女こそが、『神条紫杏』なのだ。 巨大組織『TSUNAMIグループ』の総帥であるからこそ、神条紫杏は全世界を相手取って戦争を起こすことが出来た。 一国の王ですらなく、だからこそ、全世界へと平等におぞましき支配と死をばら撒くことの出来た魔王。 七十億を超え、八十億を迎えようしていた世界人口。 そのうちの半分以上を殺した戦争を起こした。 その戦争のためのあらゆる作戦を、自らが携わった。 彼女の目的は間違いなく『全世界に住む人間の粛清』だった。 彼女は津波のように、抗いようのない恐怖だけを残していった。 正しき罪を持って、あるべき場所で処刑することも出来ずに暗殺された。 しかし、誰も知りはしない。 彼女が未来を知っていたことを、未来では現在の世界人口の半分ですら『倍』なのだということを。 絶望の未来を回避するために、人を殺していたことを誰も知るわけがない。 結果として。 歴史にはその『真実』を記されず、ただ、全世界を恐怖の渦に陥れた魔王が居たという『事実』だけが残された。 ◆ 日本史上、最強の侍は誰か。 無数の論争が行われつつも、剣聖という看板を必ず与えられる上泉信綱。 無数の真剣勝負に挑み、全てに勝利し、遂に一度として刀傷を受けなかった塚原卜伝。 二天一流を掲げ、数多の武芸者と斬り合って生き残り、技術書・精神書として五輪の書を記した宮本武蔵。 数多の人物の名前が挙げられる。 その中で必ずその名を挙げる物が居る。 「人を殺した数で強さが決まるというのなら、人斬り抜刀斎はどうだ」 誰かが言い出す。 その名前は、幕末の時代に人を斬り捨て続けた鬼の名前。 恐らく、戦の最中を含まないのならば、日本国で最も多くの生命を奪いとった侍と呼ぶのも憚れる修羅。 人斬り抜刀斎は、修羅さながらに生命を斬り捨てて新たな時代を切り開いた。 明治政府樹立の影には、幕府重鎮の相次ぐ暗殺が大きな要因となっている。 ならば、明治政府を作ったのは人斬り抜刀斎という鬼なのかもしれない。 人斬り抜刀斎の名前は誰もが知っているが、人斬り抜刀斎の正体は誰も知らない。 誰もしらないからこそ、その噂は大きくなっていく。 浄瑠璃や歌舞伎のモチーフにされ、その逸話も歪んでいく。 誰も知らない。 人斬り抜刀斎が、幕末の時代で、誰よりも人を殺すことに忌避感を抱いてたことを。 狂気に駆けるような混乱とともに人々が奔走する時代で、誰よりも人を斬り捨てる事実を見つめ続けていた。 その真実を、後世の人間は誰も知らないのだ。 結果として。 歴史にはその『真実』を記されず、ただ、暗殺を続けた人斬り抜刀斎が居たという『事実』だけが残された。 ◆ 「人斬り抜刀斎か」 成人を迎えばかりほどの若さを持った、赤みがかった長髪をポニーテールに纏めた女が居た。 地味だが、仕立ての良い黒いウーマンスーツを纏った女。 垂れがちな目は柔らかさよりも、周囲を伺うような神経質な一面を抱かせる。 顔立ちは整っていたが、ソレ以外では特筆すべき特徴を持っていない。 それこそ、街を歩いていても誰も気にはしないような、平凡な女だった。 しかし、女は『平凡』という言葉から最も遠いような 神条紫杏。 『煬帝』が『暴君』の意味を持つように、ある世界において『Sian』は『魔王』の意味を持つ。 「聞いたことはあるよ、日本史上、最も人を『斬ったとされる』暗殺者だとね」 緋色の髪と頬に十字傷を刻んだ男が、西日の差す部屋の影の中で消えるようにして立っていた。 緋色の長髪を高い位置で結んだ、痩身矮躯の身体を青袴で包んでおり、とても英霊とも思えないような優男。 平均的な二十前後の女性のそれである紫杏と体格に大きな違いはない。 「……『ますたあ』よ」 しかし、その研ぎ澄まされた妖刀のような鋭い視線は、目の前の優男が英霊であることを如実に訴えていた。 アサシンのサーヴァント、『緋村剣心』。 別名、『人斬り抜刀斎』。 混乱の幕末の京都で人を斬り続けた鬼こそが、神条紫杏によって召喚されたサーヴァントだった。 「『拙者』ではなく、『俺』として登録された英霊を、主は召喚できた。 とすれば、『ますたあ』の作る時代というものは、みんなが笑えるものなんだろう。 そうでなければ、俺を呼ぶことは出来ない」 どこか仮面を被ったような口調でアサシンは語り始める。 この姿が、緋村剣心の全てではないのだろう。 恐らく、本来の抜刀斎はもっと別の姿なのだ。 仮面を被ることで、役割を演じることで生きてきた紫杏はそれを察することが出来た。 優れた観察眼というよりも、オカルトじみた同族の臭いを嗅ぎとったのだ。 「しかし、新時代を作る際には、笑えなくなる人物がいるのだろう」 「そうだ」 紫杏は躊躇いもなく肯定した。 抜刀斎は鋭い瞳を逸そうともせず、紫杏は反英雄の視線を真っ向から受け止めた。 魔王の肩書に、偽りはなかった。 「何かを選べば、何かが選べなくなる。 そもそもとして、人は多すぎるんだ。 いや、嫌うだけならいい。 人間は、人間を、本当に滅ぼしてしまう戦争を起こしてしまうんだ。 その歴史を変えるために、私は聖杯とやらを求めよう。 仲間の計画が失敗する可能性も、0ではないからな」 それは未来を知ったからの言葉――――ではない。 短い生を過ごして知った、不誠実な世界の真実。 努力した人間が報われない、間違った世界の理だ。 「歴史を誤魔化して、私は死んだ。 かつてあった大破壊の歴史を塗り替えるために、私は死んだ。 『大破壊の未来という歴史を改変しようとした主体は神条紫杏』、宇宙をそう誤魔化すことが出来れば、成功だ。 宇宙は私の死を観測することで、歴史は改変されず、歴史が元通りに進むと勘違いするだろう。 ならば、私の仲間が歴史を改変させる。 宇宙が気づいた時には、歴史は安定した状態に戻る。 安定した歴史は、宇宙にすら手を出せない」 歴史は定められている。 例え、歴史を大きく動かしたと思われる人間を、タイムスリップの技術で殺したとしよう。 すると、歴史は変わるのか。 多くの場合において、歴史は変わらない。 『殺された人物のすぐ傍に居た誰か』が、代わりに定められた歴史通りに進むように偉業を為すのだ。 ただ、それでも『その人物』でなければいけない、という歴史も存在する。 例えば、燃料問題を根本的に解決してしまう機関を開発した科学者の死がそうだ。 その科学者が死ぬことで、燃料問題は解決されぬまま、未来へと棚送りになってしまう。 歴史が変わることも、かなり低い確率ではあるが、存在するのだ。 「『六人組』とは単なる数字だ、そこに所属する人物の『名前』は意味を持たない。 私達六人で世界を救う……そう言った意味を持つ数字だ。 必ず、六人組は世界を改編する。 だが、もしも、私達の仲間が歴史の改変に失敗したら……そのための保険。 この聖杯戦争に勝利し、聖杯を手にして歴史にアクセスする」 「根源に通じるため、聖杯を求めるということか」 「魔術師でない私が根源にアクセスできるかどうか、それは正直出来ない可能性も低いだろう。 しかし、私の仲間が『一撃計画』を成功させるように、バックアップする。 それが私の願いだ。 人類の救済こそが、私の願いなのだ」 紫杏は語り続ける。 抜刀斎は、その言葉に偽りがないことを見抜いた。 しかし、聞き慣れぬ言葉があったために、疑問の言葉として紫杏の言葉をオウム返しにした。 「……一撃計画?」 「世界の人間の大半を殺して、戦争を起こした我々の敗北によって世界を安定させる計画だ」 『世界を殺す』 『わざと戦争に負ける』 その二つのフレーズを、何事もないように、紫杏は口にした。 すなわち、それは歴史において大逆の存在になるということ。 それこそ、『神』ではなく『魔王』と呼ばれる存在となるということ。 救いようのない存在へと堕ちることだ。 「私達は人を大勢殺した津波とならなければいけない。 どのような英雄であっても、津波を止めることは出来ない。 事実、オカルトと超常現象が支配する裏社会ですら、私達が組んだ『支配』という津波の前兆を止められなかった」 紫杏は己の意思を述べ続けた。 抜刀斎がそれを求めていることをわかっていたからだ。 紫杏が、人斬り抜刀斎を従えるに相応しい人間であるか。 紫杏が、人斬り抜刀斎を生んででも求めるに相応しい時代を作ろうとしている人間であるか。 抜刀斎は、それを求めていた。 「『一撃計画』によって、一度世界を壊れる――――手前で、私達は『故意』に失敗する。 その結果、人は多く死ぬだろう。 しかし、そもそもとして戦争を仕掛けた私達が、『引き際』を見極めて完膚無きに敗北する。 これ以下では世界は再び巨大な戦争を起こし、これ以上は死ぬ必要がない死亡者数」 荒唐無稽な話。 しかし、抜刀斎は紫杏の目を見据え続けた。 無言で言葉を促す。 紫杏は、自身の想いと作戦を偽ることなく言葉にする。 「そんな、世界を維持するための、最小限の人口減少で終わる。 そうすれば、封印された『そして、誰も居なくなった<ピースメーカー>』は使われることがない」 最大最強の人間爆弾、『そして、誰も居なくなった<ピースメーカー>』。 『反エントロピー』という馬鹿げた超能力を所持し、増え続けるだけのエントロピーを収束できる奇跡の人間。 文字通り、無限のエネルギーを操る夢の爆弾。 その使用は、世界が崩壊することを意味する。 それだけは、避けなければいけない。 「……そんなところだ。 私が聖杯を手にせずとも、一撃計画は成功するだろう。 だが、絶対ではない。 絶対でない以上、保険が必要だ。 そして、聖杯は保険としては十分すぎるものだ」 『紫杏が体験できるはずのない最悪の未来をやり直す』。 それこそが神条紫杏の願いなのだ。 抜刀斎は一度軽く目を閉じ、開いた。 怪しい眼光で、紫杏を見据えたまま、小さく口を開いた。 「この血刀が吸う血が増えることになる」 「そういうことになる、人斬り抜刀斎殿には申し訳ないがな」 紫杏は知っている。 抜刀斎が求めた理想と、日本が歩んだ歴史は異なることを。 富国強兵の元に人民を圧迫し、敗北する。 その中に、不幸となった人間は大勢いた。 それが歴史の常だと紫杏は納得できるが、抜刀斎はどうだろうか。 剣心の眼光が、より強烈に、妖しく光った。 「その先に、血を流した以上の人々の笑顔があるのなら…… もしも、『ますたあ』の作ろうとする新時代がそうではないと思ったら、宝具の元に俺達の契約は破棄される」 その思考自体が、『無辜の怪物』によって侵された思考だった。 生命とは数字ではない、そんなことは人を斬り捨て続けた剣心自身がよく知っている。 だからこそ、宝具『人斬り抜刀斎』は自らの主を取捨選択する。 『人々の笑顔がある新時代』を作ろうとする人間しか召喚、及び契約できないようにするのだ。 そして、剣心が目の前の人間が主に相応しくないと判断すれば、契約は破棄される。 より上位の神秘を持ってしなければ、この宝具の効果を無効化することは出来ない。 「そこにで作られる世界が、自分の居場所ではないことはわかっているんだろうな?」 「愚問だな。 幸せになることなど、とうの昔に諦めている。 『誰もが幸福になって良い』というものは、義務ではなく権利に過ぎないのだからな」 紫杏は不誠実な世界を見つめ続けた。 紫杏は父は三流の政治家だったが、己の私腹を肥やすことを目的とするような政治屋ではなかった。 人のために動いていた父は、中東のテロリズムの手にかかり、死んだ。 よくあることだった。 紫杏の、たった一人の家族は、そんな言葉で片付ける事ができるような世界だった。 悪法もまた法であるが、悪は正されなければならない。 「血に濡れた神輿は誰も担ぎはしない」 「そうだ、そのために私は血に濡れねばならない。 私という神輿を捨てることに、誰も躊躇いを覚えないように」 ふと、幼い頃からの想い出が蘇った。 隣町の公園に住む、桃の木の精。 大人は見えず、子供だけが見えることが出来る、座敷童のような精霊。 もしも、桃の木の精なんて、何の意味もない不可思議なことを目撃していれば別だったかもしれない。 自分は大人ぶって世界を分かっているつもりにすぎない子供だと言ってくれるのなら、変わっていたかもしれない。 そんな、何の意味もない、だけど、ロマンチックな寓話が存在するのなら。 不誠実な世界でも、好きになって良かったかもしれない。 しかし、現実に、桃の木の精を紫杏は観測できなかった。 『観測できなかったものは、存在しない』。 それこそが、『神条紫杏』が愛する、曲解した『シュレディンガーの猫』理論だった。 「それが広義的にも狭義的にも悪だとわかっているが、やらねばならないと思ったのだ」 「……契約は為された。 人斬りの鬼として呼ばれた『俺』の名は『ますたあ』とともにある。 『拙者』であるための刀は、『ますたあ』の従者である以上は持つことが出来ない」 鋭い日本刀が光を放った。 逆刃であるはずもなく、触れれば斬る、妖しき刀。 その刀で、その力で新時代をより良き新時代が気づかれると信じた。 紫杏と同じであった。 「例え、鏡に映る自分の姿がどれほどおぞましいものでも……やらねばならないと思ったのだ。 やらねばならないことを我慢できるような、そんな人間にだけは、なれなかった。 ……思えば、本当にそれだけなのだろうな」 ――――結局のところ、神条紫杏と緋村剣心の二人は、最初から最後まで、我慢の出来ない大きな子供だったのだ。 . 【クラス】 アサシン 【真名】 緋村剣心@るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 【パラメーター】 筋力D 耐久E 敏捷A+ 魔力E 幸運E 宝具E 【属性】 混沌・中立 【クラススキル】 気配遮断:A+ サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を断てば発見する事は難しい。 『日本史上最大の暗殺者・人斬り抜刀斎』と畏怖された剣心は、無辜の怪物スキルの影響で高い気配遮断スキルを誇る。 【保有スキル】 無辜の怪物:B 生前の行いから生まれたイメージによって、過去や在り方を捻じ曲げられた怪物の名。 能力・姿が変貌してしまう。 このスキルは外すことが出来ない。 宝具・『人斬り抜刀斎』と同一されているため、姿に大きな変貌はない。 飛天御剣流:C+ 一対多を主戦場とする、弱者を助ける救世のための剣術。 大きな力に与することもなく、ただ孤高で在り続けた天秤の剣。 緋村剣心は正統継承者であるが、本来、肉体的に優れたものが扱うべき剣術であるため、スキルランクは高くない。 スキル・無辜の怪物、及び、宝具『人斬り抜刀斎』の影響で奥義の使用が出来ない。 宗和の心得:B 同じ相手に同じ技を何度使用しても命中精度が下がらない特殊な技能。 攻撃が見切られなくなる。 心眼(偽):B いわゆる「第六感」「虫の知らせ」と呼ばれる、天性の才能による危険予知。 視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。 【宝具】 『人斬り抜刀斎』 ランク:E 種別:対史宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 『不殺の剣士』を『人斬り抜刀斎』へと変える、緋村剣心の魂に刻まれた誓いの宝具。 『人斬り抜刀斎』とは、すなわち旧時代に捨てられた火村剣心の有り様。 剣心は世間から称えることはなく、人斬りの鬼として旧時代とともに消えていった。 本来の剣心は心優しき青年だが、人々と時代に形作った『人斬り抜刀斎』という鬼に精神を侵食されている。 どのような触媒を用いようとも、『人々が笑う新時代』を作ろうとする者しか緋村剣心を召喚することが出来なくする。 また、緋村剣心が望めば一方的に契約を破棄することが出来る。 【weapon】 血に染まった無銘の業物 【人物背景】 短身痩躯で赤髪の優男、左頬にある大きな十字傷が特徴である。 かつては長州派維新志士で、幕末最強とまで謳われた伝説の剣客・人斬り抜刀斎その人である。 修羅さながらに殺人剣を振るい数多くの佐幕派の要人を殺害してきた。 間違いなく、明治政府樹立の大きな要因であった。 しかし、ある不幸な事件から明治維新後は一転して不殺を誓い、流浪人として旅し、弱き人たちのために剣を振るっていた。 流浪人としての剣心は一見朗らかで間の抜けた人物であり、虫も殺せぬような人柄であった。 以降どのような残虐非道な悪人に対峙しても、どのような困難な状況に陥ろうとも不殺の信念を決して曲げることはなかった。 神谷薫との出会いや、同じ激動の時代を生き抜いた宿敵たちとの戦いを通じて、贖罪の答えと新たな時代での生き方を模索していく。 しかし、英霊としては多くの人間によって付与された『人斬り抜刀斎伝説』の影響を大きく受けている。 そのため、自らの意志で続けた人斬りではあるが、無辜の怪物として扱われている。 サーヴァントとして召喚される際には、『緋村剣心』ではなく『人斬り抜刀斎』となるのだ。 よって、『人斬り抜刀斎』時には習得していなかった飛天御剣流の技は使用することが出来ない。 【サーヴァントとしての願い】 誰もが笑って過ごせる平和な新時代を作る。 【基本戦術、方針、運用法】 優れた剣技を持っているが、敵サーヴァントとの直接対決では分が悪い。 単純な技術だけを持って人を斬るため、魔力供給自体もほとんど必要としない燃費の軽さ。 マスター暗殺が主戦術となる。 【マスター】 神条紫杏@パワプロクンポケット11 【マスターとしての願い】 遥か遠い世界が破滅するという『史実』のやり直し 【weapon】 【能力・技能】 魔王 神条紫杏は死後に反英雄として登録されている。 もしもサーヴァントとして召喚されていれば、無辜の怪物スキルとは異なるが、 同じように本来の彼女とはかけ離れた姿・性格で召喚される特殊スキルである『魔王』をEXランクで所持している。 後世の創作によって定められるスキルであるため、マスターの立場である現在は持ち合わせていない。 また、『"周囲の人間が自分に望む人格"を完璧に演じる才能』を持っている。 それこそが、『魔王』の元となった紫杏の特殊な才能である。 その紫杏が設定した『人物』を演じることで、紫杏は高いカリスマ性を保持している。 また、動揺というものも限りなく抑えることが出来る。 【人物背景】 神条紫杏は高校に入学するまで、生真面目でどこか尊大な、自分のことを大人だと思う大きな子供であった。 子供だからこそ、欺瞞に満ちた世界を理解でき、それが我慢できなかった。 努力をしていた人が馬鹿を見て、ズルをしたり嘘をつく者が幸福になる世界。 それに対する怒りに似た感情を抱いており、常に世界を正そうとしていた。 例え、鏡に映った自分の姿がどれだけ醜いものでも。 高校在学中、表社会にも裏社会にも大きな影響を及ぼしている大グループ『ジャジメント』の幹部候補として渡米。 彼女はその渡米の最中、『人間が滅ぶ最悪の未来』からやってきた男・ミスターKと接触する。 ミスターKの語る滅びの未来が十分に信じることが出来るものだと確信し、彼の仲間である『六人組』に入る。 その後、18歳の春には日本支部の社長として就任。 ジャジメントと敵対している『オオガミグループ』も支配し、二つの組織を統合。 こうして、紫杏の『世界征服』は成功し、最悪の未来を回避するための『世界支配』を開始する。 燃料や食糧問題から生まれる人間同士の滅びの戦争を、世界人口の大半を殺すことで世界を維持する。 そんな『一撃計画』を実行した。 その後、ほどなくして暗殺される。 しかし、『六人組』は『一撃計画』を実行するだろう。 六人組としての彼女は、『見ることの出来ない顔も知らない誰かの笑顔』のために動いている。 世の中の不正義を直視し続けたため、自身が幸せになることを諦めている。 暗殺された直後、『自身が体験できない遠い未来をやり直そう』とする意思を以って、聖杯戦争に招かれた。 【方針】 サーヴァントとの接触は避け、マスターを暗殺する。 BACK NEXT -010 音無結弦&アサシン 投下順 -008 戦争屋と死神 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT 参戦 神条紫杏 000 黄金のホーリーグレイル-what a beautiful phantasm- アサシン(緋村剣心)
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/7515.html
登録日:2011/09/16(金) 04 12 22 更新日:2022/04/25 Mon 02 35 29 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 いつか天魔の黒ウサギ いつ天 エルフ セルジュ ネタバレ項目 ハスガ ハーフ ブラコン 不遇←アニメ 兄弟 岡本信彦 混血 鈴村健一 私はほんと、女の子に弱いからねぇ。 兄貴が弱いのは、可哀想な奴にだよ。 ライトノベル、『いつか天魔の黒ウサギ』の登場人物。 名前──せるじゅ・えんとりお/はすが・えんとりお 特徴──《封・解呪師》 CV:岡本信彦/鈴村健一 依頼された魔術や呪術の封印/解呪を行う《封・解呪師(スペル・ブレイカー)》を生業とする兄弟。 金髪紺目の優男が兄・セルジュで、紺の髪に金の瞳のヤンキーが弟・ハスガ。 身長はセルジュが181cm、ハスガが174cm。 ここ数年で急に名を上げてきた兄弟であり、その仕事ぶりは魔術世界でもそれなりに評価されている。 「不可能な依頼は受けない」「報酬が大きすぎる仕事も受けない」という、地味ながら基本的な姿勢がモットー。 種族的にはエルフ(精霊遣い)……ではなく、『混血(ハーフ・ブリード)』と呼ばれる、エルフと他種族のハーフ。 基本的にエルフは伝統と血筋を重んじる種族なので、それを汚した象徴である混血は忌み嫌われている。 その為、幼い頃からゴミを漁るような生活をして生き延びてきた。 実際にはかつて人間とエルフが戦争した際、人間側はエルフを大量に攫って実験動物として人間との子供を生ませたり、 単純に慰みものとして子供を生ませたりしているので混血自体は珍しくない。 ただこの兄弟の場合は事情が異なり、かつてエルフの中でも大きな力を持っていた『東のエラ』という女性と、 エルフの間で「禁断の魔」と呼ばれていた『何か』との混血。 とはいえ別に望まれない子供とかそういう訳ではなく、東のエラは伝統を重視するあまりに、 進歩がなくなったエルフの社会構造を疎んじており、それを打破する為に『何か』と交わったらしい。 当然エルフ達は激怒。 というのも、本来東のエラは王妃となる予定の女性だったからである。 『汚点』としてエラを殺そうとするも、エルフが力の源としている精霊に生まれつき愛されていたエラはエルフの中で最も強かった。 弱り果てたエルフ達は、最終手段として「人間にエラを売る」という行為に出る。 そしてエルフと取引した《教会》は即座にエラを拘束、子供達──セルジュとハスガの安全を条件に、エラに実験動物となる事を承諾させた。 エルフは『精霊遣い』の異名通り、基本的に精霊の力を使う種族。 しかしこの兄弟は精霊ではなく、よく分からないものを力の源にしている。 その為か、セルジュは生まれつき様々なものを『封じる』力を、ハスガは『破壊する』力を持っていた。 エルフとの共通点として、力の使用時には額に角が生えてくる。 しかし、それも純粋なエルフとは大分形が違っている。 尚、この作品のエルフは基本的に『東の○○』『南の○○』といったように所属する地方+名前で呼ばれ、名字はない。 『エントリオ』という名字は、《教会》に歯向かえないように施された呪いの名前である。 性格は兄弟ながらかなり違っており、兄のセルジュは穏やかで紳士的、そして女好きでナンパな性格。 一方ハスガは粗暴で無愛想、「女には興味ない」と公言する硬派。 ……しかしこの発言のせいで、兄からはアッー!な趣味だとからかわれる事もしばしば。 特に兄セルジュの変態紳士っぷりは中々のもので、敵の女性相手に戦闘準備と称して服を脱いだりする。 そんな行いからダメ兄貴と思われがちだが、 実際はその気なら混血を隠して生きていけるのに(エルフの特徴である金髪碧眼を持つ為)、弟ハスガを見捨てなかった良い兄貴。 【以下、ネタバレ注意】 主人公大兎が《神種》エデルカの世界に行った時間と前後して、時雨遥を誘拐した張本人。 誘拐といっても遥からの「監視者としての記憶を封印する」「サイトヒメアを封印」というふたつの依頼を受けてのこと。 報酬は、遥の脳内にある《月の外側の神》に関する情報。 どう考えても危険すぎる仕事である為ハスガは乗り気ではなかったが、 遥の「純粋な気持ちで大兎の前に立ちたい」という気持ちを汲んだセルジュは引き受ける事に。 同時にセルジュは、「表向き普通の人間」の遥の立場を利用して、兄弟の悲願──母であるエラの奪取計画を企てる。 《軍》、《教会》、エルフを巻き込んだ闘争劇の果てに母エラを奪取、 もうひとつの依頼であるヒメアの封印までこぎつけたふたりは、大兎に人間の生活に戻るように告げる。 が、ヒメアを諦める事が出来ない大兎(というか使い魔のニャン吉)の妨害で封印は失敗。 遥からの最後の依頼だった、「もし大兎がヒメアを諦めなかったらふたりとも解放する」という言葉通りふたりを解放。 本来、散々実験されて変わり果てたエラを楽にする──殺害する為にふたりは動いていたのだが、 大兎の『無理でも諦めない』という言葉、そして実際に『不可能』を『可能』にしてしまった彼の行動に、「いつか母を元に戻す」と改めて誓った。 その後は《軍》にスカウトされ、他の組織からの不干渉を条件に紅月光率いる生徒会に入る事に。 兄弟揃ってイケメンなので女子生徒から人気は高い……ちょっと待てお前ら、ついこの前まで月光様って言ってなかったか? ちなみに、同じ兄弟でありながら弟とはガチで殺し愛をしている月光から見ると「仲のいい兄弟は理解できない」らしい。 余談ながら、この騒動で一番被害を被ったのは間違いなく《教会》。 エラを奪われた上に《軍》に高い金を払ってサイトヒメアを奪おうとしたのに逃げられ、あげく苦情を言ったら黒守に、 「金払ったお前らが馬鹿なんだよバーカバーカ。悔しかったら勝てない戦争でも仕掛けて来いや(笑)」(意訳) とか言われてしまった。 ただでさえ《軍》や《テンペロン・クローリー》に比べて影が薄いのにあんまりである。 閑話休題。 最新刊で、《軍》の崩壊後に《テンペロン・クローリー》からスカウトがあった際は 、生徒会長様の「仲間を裏切らない主義」を徹底し、圧倒的に不利な状況ながら《テンペロン・クローリー》、そして《預言》に立ち向かう事を決めている。 本当に余談なのだが、本来この兄弟の登場は4巻。大兎がちょうどエデルカの主に会って帰ってきたあたりである。 なのにアニメではハブられ、原作で参加していた夏合宿に参加できなかった ……合掌。 追記・修正お願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/tsundereidayon/pages/288.html
「ばっかやろうっ! 何度言やあ分かるんだ!!」 「すいません親方!」 静謐な工房に突如響く怒声。 髪に白いものが混じるとは言え、精気に溢れた初老の男が発したものだ。 男の勢いは収まることなく、対面でうな垂れる若者に対し容赦ない叱責が浴びせられる。 「……いいか、見てくれだけ綺麗に仕上がっても仕方ねえんだ。 実際に使う人間の身になって考えられねえなら、こんな仕事辞めちまえっ!!」 「すいません……」 「やり直しだ、ノブ」 「……はい」 ――この人達、仲悪いのかな? 工房の隅からその光景を眺める少女が一人。 年の頃は15~17歳だろう。くりくりとした黒目がちで大きな目が印象的だ。 興味深げに二人のやりとりを観察するこの少女、別にこの工房の関係者というわけではない。 ――どーでもいいけどさっさと引っ越してくれないかなあ…… 区画整理事業によって移転するのは住居や店舗だけではない。 墓地もまたその対象になり得る。無論充分な費用が支払われ、供養も成されるのだが……。 ――人のお墓の上、勝手に仕事場にしないでよね! 簡単には納得出来ない故人もいらっしゃるようだ。例えばこの少女のように。 858 :本当にあった怖い名無し :2006/04/15(土) 20 54 23 ID eRMkBzwu0 「……………」 「……………」 ――ま、静かにしてる時はいいんだけど 更地になった墓地跡には、いくつかの住宅に混じって小さな工房が建った。 そこで何を作っているのかは少女の知るところではない。そもそも興味も無い。 ただ、どこからか仕事場ごと引っ越してきた「親方」と「ノブ」と呼ばれる若者の声が 時折耳障りで、思わず工房へと出現してしまうのだ。 「親方! 出来ました!」 「………ふん、おめえにしちゃ上出来だ。この調子でな」 「はい!」 ――なんであんなに嬉しそうなんだろ 少女にとって特に理解し難いのは「ノブ」という若者だ。 「親方」にとにかく怒られる。滅多やたらに怒られる。時にはぶん殴られることもある。 それなのに、ちょっと仕事の出来栄えを認められたくらいで嬉しそうに笑う。 ニコリともしない「親方」と二人、朝早くから夜遅くまで工房で作業をしている。 ――わっかんないなあ……ヘンなの 真剣な面持ちで作業に没頭する二人の姿を見ると「怖がらせて追い出してやれ」という 考えがみるみる萎んでしまう。安眠場所の頭上で騒がれるのは業腹だが、なんとなく 邪魔するのも可哀想な気がして、結果的にはじっと作業を見守る羽目になる。 職人と職人見習いと幽霊は、そんな風にして工房での毎日を過ごしていた。 859 :本当にあった怖い名無し :2006/04/15(土) 20 55 20 ID eRMkBzwu0 「…………ダメだ……どうしても上手くいかないや……」 ――あれっ? 今日は一人なんだ 少女が気まぐれに出現したある日、工房に「親方」の姿は無かった。 「ノブ」が一人で首を捻りながら唸っているだけだ。 難しい顔で手元を睨む「ノブ」を見ているうち、少女に悪戯心が湧いた。 いつも失敗ばかりしている「ノブ」だけなら、そもそも今日は大した仕事には なるまい、と高をくくったせいもある。 ――これ、材料だよね。……隠したらビックリするかな? そっと背後に忍びより、作業台上の資材をこっそり移動させようとした少女の動きを 「ごめん。そういうことはやめて欲しい」 ――…………っ!? 「ノブ」が静かな声で制した。 ――見えてる、の? 「声も聞こえるよ。驚かせちゃったかな」 ――ホ、ホントに? ホントのホントにっ!? 「うん。僕だけじゃなく親方にもね。 ……いつもは大人しく見学してくれてるのに、今日はどういう風の吹き回し?w」 860 :本当にあった怖い名無し :2006/04/15(土) 20 56 26 ID eRMkBzwu0 手元から視線を動かさずに語る「ノブ」を見ながら少女は思う。 手の離せない工程でよかった。こんなに真っ赤に染まった顔を見られたくはない。 工房の隅で佇む姿を今までずっと見られていたと思うと、いたたまれない気持ちになる。 照れ隠しに発した言葉は、自然とキツい響きを持った。 ――悪趣味。今まで言わないなんて最低 「ごめんごめんw でもね、作業中は親方も僕も 真剣だから……君を無遠慮に眺めたりはしなかったはずだよ?」 ――それは……知ってるけど…… 「親方が言うにはね『魂込めて仕事してると、見えないモンまで見えることがある』だって」 ――なにそれ。エラそーな台詞 「親方はエラいんだよ。ホントに凄いんだ、親方の腕前は……僕の目標だから」 工程が一段落したのだろう。 ようやく少女の方に向き直ったノブは、柔らかく笑いながらそんなことを言った。 線の細い優男で、どこか知的な雰囲気を漂わせている。見るからに荒くれ男の親方とは対照的だ。 これほど近くで顔を合わせたのは初めてということもあり、少女は少しだけうろたえた。 何かを話さなければという焦りが、いつもの疑問を口に昇らせる。 ――ねえ、いつも怒られてるのに嫌にならないの? 「全然。……僕はね、大学を中退してから目標も失くして無気力に暮らしてたんだ」 ――なんの話よ、それ 「その頃に出会ったんだよ、親方の作品に。それで頼み込んで弟子にしてもらった」 ――………… 「嫌になんてなるわけが無い。 親方の作品はぬくもりがあるのに実用性に溢れていて……素晴らしいんだ」 ――なんだか分かんないけど、随分入れ込んでるのね 「ああ、この仕事は天職だと思ってる。……まあ、まだまだ半人前なんだけどねw」 ――この先もずっと半人前なんじゃないの? 「……ひ、ひどいなあ」 861 :本当にあった怖い名無し :2006/04/15(土) 20 57 25 ID eRMkBzwu0 目を輝かせて語るノブの姿は少女にとって眩しく思えた。 何を作っているのか知らないが、これほど情熱を傾けることが出来るのなら―― ――ま、せいぜい頑張ってね。邪魔はしないでおくから 「ありがとう。一人前になるまで長い付き合いになるかもしれないけど、今後とも宜しく」 ――う、うん。えーと……貴方、ノブっていうのよね? 「大崎幸伸。親方は僕をノブって呼ぶ」 ――じゃあ、あたしもノブって呼ぶね。そ、その方がほら、言いやすいし…… 「親方が二人になったみたいだなあ……」 ――不満なの? 半人前のくせにー 「今は確かに半人前さ…… だけど、いつの日にかきっと親方みたいな―― ――オナホール職人になってみせる!」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 以来、少女の霊が姿を見せることはなかったと大崎氏は幾分寂しそうに語った。 「匠の業を訪ねて」第28回 了 文責:長井孝介
https://w.atwiki.jp/rowamousou/pages/651.html
【名前】フランシス・ボーモン 【出典】黒博物館スプリンガルド 【性別】男 【名ゼリフ】 「僕は、至高の存在に『進化』したんだ……!」 「バネ足なんていらない!三年前の君よりも、もっとずっと高く飛べる!」 【人物】 19世紀ヴィクトリア朝下のイングランドで、ハートフォードシャーに居を構える、准男爵の長男。オックスフォード大学出にして「機械工学の天才」と呼ばれ、時代に対してオーバーテクノロジーじみた二体の「バネ足ジャック」を開発した張本人である。 バネ足ジャックを初め、人の思いつかないような、無茶で危険な悪戯ばかり実行に移すウォルター・デ・ラ・ボア・ストレイドの姿に憧れており、やがて、愛情にも似た偏執的な執着を抱くまでに至った。バネ足騒動の最中に「変わって」おとなしくなってしまったウォルターに対して大きな不満を抱いており、「3年前のウォルター・ストレイド」を再来させるため、新たなバネ足ジャックによる、女性の連続殺害事件を引き起こす。 どこか中性的な雰囲気のある、眼鏡をかけた優男。天才ではあるが、思い込みが激しく、倫理観に乏しい。 【本ロワでの動向】 「黒博物館スプリンガルド」最終話にて、バネ足同士の戦いの末、列車に轢かれて死亡した直後から参戦。 参加者の中にウォルターがいることを知り、憎悪と偏愛の入り混じった感情のもと、彼を自らの手で殺し、優勝して、「3年前のウォルター」を、永遠に自分のものにすることを目的に行動を開始した。 支給品の中には、ホッパー・ドーパントのガイアメモリ@仮面ライダーW。その性能に驚嘆したボーモンは、跳躍力に長けたこのドーパントの姿で、バネ足ジャックに罪を擦り付ける下地を作りながら、素の姿の方でウォルターの悪評、すなわち彼が女性を専門に襲う連続殺人鬼である、という評判(本当はボーモン自身の所業なのだが)を広めることとする。 「自らの手で」殺そうとしていながら、悪評を広めウォルターが狙われやすい環境を作るというのは、一見矛盾しているようでもあるが、そこには、本編において自分の誘いを拒絶したウォルターを認めたくないがために、自分の理想とするウォルター像(爆弾の如く危険で、殺人もいとわない放蕩貴族)を口に出し続け、都合のいい自己暗示をかけていた、という側面もあるようだ。メモリによる精神汚染も手伝ったとはいえ、マジめんどくさいこのメガネ。 具体的な動向としては、開始直後に奇しくも、支給されたバネ足ジャック(旧型)を前にして途方に暮れている今泉影狼を目撃し、引き寄せられるように襲撃している。しかし、まだドーパントの姿に慣れておらず、かつ影狼をただの女と見て侮ったために思わぬ抵抗に遭い、返り討ちのような形で撤退。 その後は、出会う相手出会う相手に、技術者として、首輪解析に動いているという姿を見せつつ、ウォルターの危険性を説いて回る。初期SOS団にも果敢に接触するなど、扇動マーダーとしてはかなり積極的に動いている。 また、強対主催であるせんとくんにウォルターの外見的特徴と悪評を吹きこんだことで、せんとくんによる、パワポケ軍団・不良チームの襲撃を引き起こしている。このドサクサで孤立したパワポケ主人公9にとっては、死亡の遠因とも言えるだろう。 その他には、ドーパントを知る左翔太郎と遭遇し、戦闘の結果敗走したりもしているが、引き際を見極め、うまく大ダメージを回避していた。 本命であるウォルターの所属するチーム不良に関しては、遠巻きに何度かその存在を確認。柊つかさの存在が、このチームにとって大切なものであることを確認し、ウォルターを「変えた」女であるマーガレットの姿をそこに重ねて憎悪する。 中盤において、神州王のモードによって会場内がゾンビで満ちると、これを好機とし、フレディ・クルーガーに負わされた怪我で寝ついているつかさを狙って、避難所を奇襲。この、避難所へ向かう中途の独白は、読み手より「歪んだ藤田絵と擬音が見える」と気持ち悪がられた(誉め言葉)。 そして、月の光の下――――期待通りに避難所の前に現れたウォルターとの再会を喜び、狂った口上を並べたてるも、つかさと仲間たちを守るため、再び「バネ足ジャック」として立ちふさがったウォルターの、自分を完全に拒絶する言葉に激高し、ホッパー・ドーパントの圧倒的なスペックで以て襲いかかる。 バネ足の性能ではドーパントに勝てる筈がないことを確信していた彼は、終始いたぶるようにバネ足ジャックを圧倒し、ついに致命傷を負わせるが、ウォルターは予想以上の粘りを見せ、さらにはあの日のように強いまなざしと不敵な笑いで、ボーモンの理想を再び否定してみせた。 なぜ、なぜ折れない。なぜそんな目をする。そんなのはウォルターじゃない。僕の愛したウォルターじゃない、そんなウォルターはどこにもいてはならない――――わめきちらしながら、今度こそとどめを刺そうとするボーモンであったが、その前に、長い腕が割って入る。ウォルターの啖呵に興味を示した、“魔人探偵”脳噛ネウロの出現であった。 ボーモンの敗因は、ある意味、ウォルターの折れない心を前に、精神をかき乱されていたことにあるだろう。冷静に観察すれば、魔人の強大さと危険性に気付いた筈だが、錯乱の極みに居た彼は、それができなかった。結局、ただ目の前の障害を排除しようとがむしゃらに攻撃、かわされた上に魔界777ツ能力を連続で使用されて行動不能に陥る。 さらには、暴言を吐く中で、よりにもよってネウロの前で「人間としての進化」を嘲り否定してしまったために、大いに気分を害した魔人によってむごたらしい拷問を受け、精神をズタズタにされる羽目に。 最後は、残った執念でせめてウォルターにとどめを刺そうと飛びかかったところを、魔界777ツ能力「棘しかない薔薇」によって刺突拘束され、ウォルターを助けに戻って来た、不良怪獣ゼットンの一兆度火球によって、跡形もなく燃やしつくされた。 扇動マーダーとしては非常に厭らしい立ち回りで活躍したボーモンであったが、ウォルターに対して歪んだ感情を燃やし続けた挙げ句、「薔薇」に縛られて焼死するとは、何とも皮肉な結末であった。 ちなみに、スプリンガルド本編で彼が使用した新型バネ足ジャックの方は、極東の自称天才物理学者によって奇妙奇天烈な改造を施された上で、ベストを尽くすことしか知らないストライダーの手に渡り、混沌名物となるめちゃくちゃな活躍を果たしていたのであるが、幸か不幸か、開発者である彼がそれをロワ中に知ることはなかった。 なお、番外の学園編では、工学教師として登壇し、ウォルターのボケにツッコミを入れるなど幾分軟化しているが、ウォルター以外の生徒をナチュラルに「羽虫」として認識するなど、根本のダメさかげんは全く変わっていなかった。
https://w.atwiki.jp/jinrowiki/pages/528.html
コーネリアス=W=エターナリィ 勤務課:3課 仕事内容:Negotiations, Customer service 下請け機関や顧客などの応対、交渉事を担当。外勤も多い。 言わば、管理機関と外部との窓口であり、ある意味物理防壁的立ち位置。有事の際には、シャーロットと連動しての物理面での作戦行動に当たることも。 外部出向用にSpinner-Vehicle所持。シルバーカラーの流線型。武装は無し。Navi連動のFull-auto巡航も可能だが、運転も楽しいのでManualかSemi-autoで走ることが多い。 Shell:清楚な少女・優男・コワモテの中年と3種のShellをTPOに応じて使い分けるTrinitySYSTEM。 生体部分は心臓に当たる場所に収められている拳大のカプセルだけ。 中にはヒルコ状の胎児にも似た中枢神経系。酸素と糖分が生命維持のため供給されており、電脳部分と接続されている。 オフィスで常用しているのは、20代後半ほどの青年型。 多少の荒事も想定済の身体スペック。電縮筋繊維、カーボングラファイトの骨格。幾つかの近接武器ギミックも仕込んである。神経回路は人間同等。触覚は運動制御センサとして、痛覚は破損アラートとして必須。 長い銀髪は放熱装置を兼ねる。右光学センサ破損の交換修理時に同色パーツがなかったため、Heterochromiaに。(右がEmerald、左がAquamarineで確定。) 基本的に機械化部分の動力は燃料電池。普段は利便性から、エタノールを燃料として使用。食事の必要は無いのに味覚や嗅覚はあり、少量を趣味的に摂取することも。但し、あくまでも数値を計測してデータとして認識する為、好みとかを理解しているかどうかは怪しいかも。 軟質樹脂の皮膚は人体そっくりに表面処理されているが、体温は無く、傷ついても血を流す事はない。損傷が電縮筋繊維のパッケージや燃料タンクまで達した場合、液漏れが起こり得るかも。堅牢ではあるが自己修復機能は無い為、損傷時は技術者による修理が必要。 ちなみに少女型はネリー、中年男性型はゴードンあたりを想定。Trinity3体に限り、セミオートでのセルフ換装システムが組まれている。それ以外のShellへの換装は技術者に作業してもらう必要あり。 身だしなみには気を使う方。容姿自体が業務上での有効な武器であることを自覚している。 視界投影型思考コンソールを内蔵。電脳上のデータを擬似的に広げて閲覧、管理。視界内でリング状に並んだアイコンを回して選択するような感じ。無論、周りからはデータ閲覧中とは見えないと思う。 Ghost:精神年齢は30代半ばほど。実年齢はかなり若いかもしれない。 基本は男性人格だが、演技力に優れ、少女義体でも立ち居振る舞いに違和感は無い。 職務の関係上、基本的には物腰は温和で明るく人懐っこい。 ともすれば軽薄になるギリギリのラインくらいかと。 その特性上、Shellへの適応力が比較的高いので、開発中の試作品の被験者となることも多い。自分のものでないShellにも(中身が空であれば)アクセス可能…とか その必要の無い存在なのに人間的な行為・行動を人並み程度に好む。それでもまだ自分が人であることを確かめ、精神的バランスをとる手段として。(調整あるかも。生物に近い同僚達と、極限まで機械化された自分との認識のギャップとかも検討中) 縁故 義体のハードウェア的開発や調整を行う方とは、その方面でそこそこ深い付き合いがあるかも。 職務上は、管理機関と外部との橋渡しをするため、報告や連絡調整等で他の課の人間とも接する機会は多いかもしれません。 1課 ヘンリエッタ(1課ボス)業務連絡的に接する機会がたまにある程度?多少無理なお願いをするときには手土産にケーキでも持って行きそうな。 リック(1課No2)職務上ではエッタより会う機会は多いかも。外部との会議の際に同行することも多く、何かと気にかけているかと。 ケネス普段の定期メンテナンスや破損時の修復、Shellの換装作業や使ってない方のShellの管理等で世話になっている。職人としての腕の良さを信頼していると同時に、アナクロな部分への興味、憧憬等はあるかと。プライベートでも気の置けない友人。とはいえ、女性型Shellでも中身は一緒なのであくまで関係は冗談止まりだと思うよ?w シャーロット有事の際にはナビゲートサポートを受け、物理方面での任務遂行を担う…ってのもありかな?普段もちょこちょこ移動中などに話しかけては他愛の無い会話を楽しんでいたりとか。生身でありながら、まるでコンピューターであるような彼女について、それなりに思うところもあるのかも。 2課 ギルバート(2課ボス)業務連絡的に顔をあわせる機会が多少。もう少し肩の力を抜けたらよいのにな、とは思うが、和ませようとしても逆効果なんだろうなぁ…。 ナサニエル(2課No2)業務以外でも、義体のテストやメンテナンスなどの関係で公私共に付き合いがある。たまに無茶をさせられるが…ま、しかたないかな…程度で。此方が聞き上手な方なので、それなりにコミニュケーションが取れているか? セシリアこちらとも業務関係や義体関係で接する機会は多い。多重人格に関しては訝しげに思うも深くは追求せず。たまに頼まれるテスト自体も、自分の能力を磨く事にもつながると思い、また、その度に新鮮な感覚を味わえる事も合って、割と楽しんでやっているかと。 ユージーン業務発注の都合上、顔をあわせる機会は多い。うまくおだてあげて面倒な注文に興味を向けさせたりとか…。 3課 ヒューバート(3課ボス)尊敬すべき上司。その特異な生い立ちに興味はあるかもしれない。 ソフィー(3課No2)同じオフィスで顔をあわせる仲。笑えばもっとかわいいのになー…とか思っているとかいないとか。 ステラ同じオフィスで顔をあわせる仲。ちょこちょこ領収書を突き返されたりとかしていそうな…。 からかっては反応楽しんだり、外回りのついでに手土産持ってきて与えたりと、仲良いんだか悪いんだか的な腐れ縁関係。 メイかわいい後輩。ちょこちょこ細かい雑用を頼んだりしつつ可愛がっていそう。ただし、届け物関係は頼もうとしてやっぱやめると思うw コーネリアス自分自身。変幻自在のTrinity。…己が希薄である事への漠然とした不安感。 NPC ニーナ(3課。データセンターオペレーターあたりを想定。読み込み打ち込み検索あたりを。一応お茶も汲める(何)) M.J.(3課。黒髪ロングのポニーテール。生真面目な東洋系男性。)
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4177.html
前ページ次ページイザベラ管理人 第15話:エルザとお兄ちゃんのドキドキ深夜デート♪ リュティスの中州を挟んで北東側にある地域は、市立劇場を中心に四方に繁華街が広がっている。 その中でも、ベルクート街と呼ばれる通りは高級店が並ぶ貴族や上級市民のための場所であった。 日も落ちた頃、そこを歩くのは食事を終え、眠るまでの間を”文化的に”過ごす目的の貴族たちが多かったが…その中に明らかに浮いている二人組みがいた。 一人は190㌢を越える長身に珍しい黒髪、顔立ちも通りを歩く貴族たちとは単なる個性で片付けるには難しいほどに作りが違う。 身を包むタキシードは一目でわかるほどに上等の材質でできており、彼が富裕層であることを示している。 だが、それらを台無しにするものが二つ、彼にはあった。 一つは、布に包まれた長大な棒を持っていることだ。杖なのかもしれないが、タキシードとのミスマッチが甚だしい。 二つ目は…優雅さがないのである。歩き方一つ、身のこなし一つとっても、貴族とは言いがたい。平民が無理をしているようにしか見えない。 差し詰め、成り上がりの外国の商人が背伸びをしてみた…といったところか。 しかし、浮いている理由はそれだけではなかった。彼の連れが最大の理由だ。 背の高い男の腕にぶら下がるように掴まり、見るからにご機嫌に鼻歌など歌って笑顔を浮かべる5歳ほどの少女。 こちらは朴訥な印象が抜けない男とは対照的に、華のような魅力を振りまいていた。 美しく波打つ金の髪をポニーテールに結わえ、おそらく特注で作ったであろう上質な絹を用いた清楚な印象の黒のドレスに身を包んでいる。 装飾品も多くはない。せいぜいが金のネックレスとイヤリングをしている程度だ。 だが、それだけで彼女はこの貴族が集うベルクート街において、誰もが振り向かずにはいられないほどの輝きを放っていた。 加えて、彼女の『世界中で一番幸せ』とでも言いたげな満面の笑顔が少女特有の無邪気さ、無垢さを付加させており、ともすれば近づきがたいほどの輝きを微笑ましいものに変化させていた。 柔和な笑顔を浮かべる父と、お出かけを喜ぶ娘…というには、二人は様々な面で違いすぎた。 周囲から奇異の目で見られるのも致し方なかろうというものだ。 さて、この二人組みが誰かというと…当然のことながら、生まれながらの小市民である槙原耕介と、金色の吸血鬼エルザである。 「♪~♪♪~~」 相変わらずエルザは鼻歌を歌いながら、耕介の腕を中心にくるりと回転したり、嬉しさを表現することに余念がない。 彼女がこんなにもご機嫌なのにはもちろん理由がある。何故ならば、耕介と二人きりでお出かけであるからだ。 宮殿ではいつもあの憎きおでこ姫がそばにくっついている上に威嚇してくるせいで、あまりアプローチができない。 夜は夜で、耕介は規則正しい日常を送っているせいであまり遅くまで付き合わせることもできない。 ベッドに潜り込んで色々する…というのも考えはしたが、耕介の普段の態度から察するにエルザの体には興味がないだろう。 無理やり迫ったところで逆効果。もう少し体が成長していたらまた違ったのかもしれないが。 エルザの『お兄ちゃんを虜にしちゃうゾ☆大作戦』は難航していた。 そんなある日、降って湧いたようにこのチャンスはやってきたのである。 ことの始まりはこうであった。 「あーもう!貴族って奴はどうしてこう外面ばっかり…!」 苛立たしげに叫んでテーブルに書類を叩きつけたのは、その貴族の中でも最上位に位置するガリア国の第一王女イザベラである。 彼女はもはや日課となった書斎での食事と北花壇騎士団の書類整理、任務の割り振りを行っていた。 その傍らにはやはり耕介がおり、今は絵本ではなくイザベラが使っていたという教科書を広げている。 さらにその膝にはエルザが座り、耕介の作ったベーグルサンドを幸せそうに食べていた。 書斎は本に日光を当てないために窓が少なく作られているので、エルザも耕介にくっついてくることが多くなっているのだ。 「おっと…今度はどうしたんだ、イザベラ」 イザベラがテーブルを叩いたことではねたスプーンを素早くキャッチした耕介が苦笑しながら聞いた。 まずイザベラは紅茶を飲み干し、1度深呼吸をしてから答えた。 「本当にくだらないよ。最近、ベルクート街に賭博場ができてね、欲に目が眩んだ貴族どもから派手に金を巻き上げてるそうだ。その賭博場を潰してほしいとさ」 耕介が今の言葉を理解できずキョトンとしていると、答えは下から返ってきた。 「あはは、貴族のプライドってことだね。権力で潰しちゃったら、お金取られた貴族の人たちは面目丸潰れ。だから北花壇騎士の出番なんだね~」 「え、でも、賭けは運だろ?運が悪かったってだけで、別に恥にはならないんじゃないか?それをわざわざ潰そうって…」 耕介の心底不思議そうな声に、エルザは手についたパンくずを払って向きを変え、暖を求める猫のように抱きついた。 「お兄ちゃんってやっぱりいい人だよね~。でもね、貴族様ってプライドがすっごく大事なんだよ。だから賭け事に負けてお金取られたなんて事実自体嫌なの。それなら賭け事自体やらなきゃいいのにね~。 それで、その賭博場はイカサマやってるだろうからそれを暴いて、負けたのは相手が卑怯だったからだ!って免罪符がほしいんだよぉ。ついでにお金も取り戻せて一石二鳥!」 「エルザ、離れな!例えイカサマじゃなかったとしても、証拠を捏造してでも取り潰してほしいんだろうね」 この任務の意味を理解した耕介は、苦笑を浮かべるしかなかった。ちなみにエルザはイザベラの言葉など華麗にスルーしている。 確かに賭け事に負けたのは外面が悪いかもしれないが、その取り潰しを北花壇騎士団に依頼するとは、少々行き過ぎだろう。 「ま、でも確かに怪しいかもね、その賭博場。最近できたってのに金回りが良すぎる。最低が金貨1枚からっていう高レートなのもあるけど、でかい勝負には必ず店側が勝ってるらしい」 店側の不自然なほどの勝率の高さは確かに怪しい。だが、誰もそのイカサマを見抜けなかったのだから、かなり巧妙な手口を使っているのだろう。 そのイカサマを暴くとなると、単に戦闘能力が高いだけでは任せるわけにいかない。 イザベラが書類を睨みながら難しい顔をして唸っていると、エルザが突然口を開いた。 「そうだ!ねぇイザベラ、そのお仕事エルザがやる!」 数秒、書斎に沈黙が降りた。 最初に口を開いたのはイザベラであった。 「…あんたが…いくって…?」 「うん」 「賭け事…やったことあるのかい?」 「ないよ!」 エルザの笑顔の断言に、ついにイザベラの何かが切れる音を耕介は聞いた…気がした。 「バカも休み休み言いな、賭けってのは運と駆け引きを楽しむ大人の嗜み、お子ちゃまに出番はないんだよ!」 一息で言い切ったイザベラは目撃した。エルザの満面の笑顔がニヤァ…と変化していくのを。 イザベラはエルザに乗せられていたと気づいたが、後の祭りである。 「うふふ、何言ってるの?エルザが一番大人じゃない?」 「ぐ…!」 そう、彼女は吸血鬼。見た目は5歳程度だが、実際はその10倍以上を生きているのだ。 しかも人間に気取られぬように30年を一人で生き抜いた、この中で最も人生経験豊富な”大人”なのだ。 「それにね、イカサマを暴くのが目的なんでしょ?なら、相手がイカサマを使うような状況に追い込まなきゃいけない。ほら、やっぱりエルザが適任だよ」 「な、なんであんたが適任になるんだい」 イザベラは反射的に反駁したが、その理由などわかっていた。 「忘れたの?エルザは吸血鬼だよ?それに、嘘を見抜くのは慣れてるもの」 エルザは30年間、ずっと人間を観察して生きてきたのだ。そうでなければ生き残ることなどできなかった。 しかも吸血鬼、彼女の言う通り、この任務に最も適した人物だ。 だが、やはりイザベラは反論せざるを得なかった。 「だからって、あんただけで賭場に入れるわけないだろ、却下だ却下!」 こうなることがわかっていたからだ。 「エルザは最初からお兄ちゃんと一緒に行くつもりよ?貴族か商人の親娘って触れ込みにすればいい話じゃない」 「まぁ、そうなるか。俺は別にかまわないけど」 エルザが動くなら、耕介を連れて行こうとするのは火を見るより明らかだからだ。耕介が断るわけもない。 しかも今回はイザベラが共に行くわけにはいかない。賭場に王女が現れるなど、相手に警戒してくださいと言っているようなものだ。 《フェイスチェンジ》を使うのも考えたが、魔法に対する備えが賭場にないわけがない。 あらゆる要素がエルザが適任だと示している。 だが、承服できないのだ。 「コースケはあたしの使い魔だよ!あんたには他の騎士をつける!」 「そんなのダ~メ。エルザはお兄ちゃんと一緒じゃなきゃイ・ヤ☆」 この幼女を装った危険極まりない妖魔と自分の使い魔を二人きりにするなど、いったい何が起こるかわかったものではない! あどけない…だが、目を見れば蛇のような光を放っているエルザと、怒髪天を突いたイザベラの視線が衝突し、火花を散らす。 しかし、この勝負の行方は決まっているのである。 「あー二人とも、とりあえず落ち着くんだ。イザベラ、俺はついていくのはかまわないよ。エルザ、睨むのはやめなさい」 耕介にエルザの同伴を断る理由がないのだ。加えて、イザベラが耕介を行かせたくない理由など気づくわけもない。 エルザを危険視しているのはイザベラだけなのである。 「わーい、お兄ちゃんとお出かけ~♪」 エルザはますますご機嫌になり、耕介に強く抱きつく。 耕介は右手でエルザの頭を撫でつつ、左手だけでポットからイザベラのカップに紅茶を淹れて差し出した。 飲んで落ち着けということなのだろうが…イザベラの視界にカップなど入っていなかった。 「ぐ…ぐぐぐ……!わかった、わかったよ!エルザ!その代わり、必ずイカサマを暴いてくるんだよ!失敗した、なんて認めないからね!」 ついに観念したイザベラは半ばヤケでエルザに言葉を叩きつけ、目の前にあったカップを引っつかんで中身を飲み干した。 「うふふ~。じゃ、お兄ちゃん、いこ!貴族に成りすますんだから色々準備しないとね!イザベラ、ちゃんと偽の身分用意してね!」 「あ、エルザ引っ張るなって!イザベラ、悪い、また後で!」 イザベラの言質を取ったエルザは跳ねるように耕介の膝を降りると、その手をとって駆け出していった。 一瞬だけイザベラを見た時の表情は…勝者の余裕に満ちていた。 二人が出て行き、扉が閉まる。 その扉をイザベラは恨めしげに見つめ…爆発した。 「あーーーむかつくーーーー!あんのヒル娘め…!」 頭をガシガシとかきむしり、やり場のない苛立ちに悶える。その姿はどう控えめに見ても貴族には見えない。 「コースケもコースケだ、いつもいつもエルザのなすがままになりやがって…あたしだって、たまには………う!?」 何を想像したのか、イザベラの顔が熟れたリンゴのように真っ赤に染まる。 そのまま一時停止し…数秒後再び爆発した。 「うぁーあたしゃ何考えてんだ!」 イザベラの百面相を見た者は残念ながら誰も…いや、いた。 悶えていたイザベラの耳にコツコツコツと窓を叩く音が聞こえたのだ。 それが人であったならばイザベラはすぐさま口封じに動いたであろうが、今回は違った。 傍らの杖を取ると、《念力》で窓を開けてやる。 そこから入ってきたのは一羽の梟であった。 イザベラが伝令に使っているガーゴイルだ。 足にくくりつけられていた手紙はタバサからであり…内容は信じがたいものであった。 「…ハァ?アルビオンに行くぅ?あそこは今内戦の真っ只中だろうに!いったい何やってんだい…」 如何なる神秘かは解明されていないが、ハルケギニアには空に浮かぶ大陸がある。 その大陸を領土とする国がアルビオン、始祖から与えられた三つの王権の一つだ。 だが、その王権はレコン・キスタと呼ばれる貴族の連合軍による反乱で滅亡の憂き目にあおうとしていた。 今ではもはや王権側は一城に立てこもるのみである。 タバサはそのアルビオンに向かう旨を手紙でよこしてきたのだ。 理由は書かれていないからその真意を知ることはできないが、なんにせよ危険に飛び込んでいることには変わりがない。 だが、イザベラにとっては更なる驚愕に値する事実がそこには書かれていた。 「……え?コースケと同じ国から召喚された奴が……いる……?」 そこには、とあるメイジの使い魔として召喚された少年が耕介と同じ国の出身であり、近々二人を会わせてやりたいと記されていた。 その意味を認識したイザベラは、蒼白な顔で我知らず自分の体を抱きしめていた。 「コー……スケ……」 かくしてこの不釣合いな二人組みが誕生したのである。 「いらっしゃいませ、お客様。本日は何をお探しでしょう?」 二人がやってきたのは一軒の宝石店であった。 「わ、綺麗!」 エルザは《錬金》で作られたと思しき一体型のガラスケースに収められた宝石類を興味津々に見つめている。 やはり美しいものは万国共通、種族も超えて少女の目を惹きつけるのだ。 一方の耕介は、エルザを置いていかない程度に先行し、目的の物を探していた。 「あぁ、あった。これをもらえるかな」 「凄い、こんな大きなダイアモンド初めて見た!」 耕介が指したのは、店内でも一際美しく飾り立てられたショーケースに収められた大きなブルーダイアモンドであった。 エルザは一目でその輝きに目を奪われている。 二人が入店してから、エルザに宝石の解説などをしてくれていた店員が耕介の言葉に反応し、そばにやってきた。 「お客様、失礼とは存じますが、このブルーダイアモンドは売り物ではございません」 なるほど、店の格を示すための宣伝用なのだろう。だが、耕介は折れなかった。 「そう言わず、売ってくれないかな。娘も喜んでいるし」 店員の目がわずかに細められる。 「大変珍しい品でして、二千万エキューはいたしますが…」 まさしく法外な値段、金持ちで有名な大貴族の総資産にさえ匹敵する値段だ。 だが、耕介はにっこり微笑むと頷いた。 「それでいいよ、買った」 「それでは、手付け金をいただけますか?」 店員の言葉に応え、耕介はその手に銅貨を3枚渡す。 ありえない額ではあったが…店員は恭しく一礼した。 「確かに。それではこちらへどうぞ…あぁ、お嬢様はいかがいたしましょう?」 「一緒にいくよ。聞き分けのいい娘だから大丈夫」 カーテンで仕切られた奥の間へと先導しつつ、店員は顔をしかめた。 この先へこんな年端も行かぬ娘を連れて行こうとは、この客は何を考えているのか。 だが、”合図”を知っている客を相手に下手なことを言うわけにはいかない。 店員は大きな棚の横に垂れ下がった紐を引っ張った。すると、棚が横にずれ、扉が現れる。 客へと振り向いた店員は既に完璧な営業スマイルを浮かべていた。 「どうぞ、お客様。ごゆっくりお楽しみを」 「地下の社交場、”天国”へようこそ!」 入り口で御架月を預け、そこに足を踏み入れた二人を待っていたのは、舞い踊る光と喧騒、酒と煙草の匂いだった。 客が現れたことを知ったきわどい衣装の女性が耕介にしなだれかかる。 「いらっしゃいませ、素敵なお客様!是非、私と一緒にこの”天国”を楽しみましょう!」 女性はこの”金づる”からどうやって様々なものを引き出そうかと考えていたが…不意に視線を感じた。 反射的に下を向くと、そこには5歳ほどの金髪の少女。 客が長身だったせいで今の今まで気づいていなかったが、こんな賭場にいること自体がおかしい…だが、客の腕に掴まっている以上、その連れなのだろう。 まさか子連れで賭場にやってくる者がいようとは。 女性は好奇心で少女に話しかけようとし、それを後悔することになった。 「ヒィッ!」 こちらをじっと見つめるその目を認識してしまったのだ。 輝くような金髪に注意が向いて気づかなかったが…既に彼女は理解していた。 この背筋を駆け抜け、体中が凍傷にかかったような寒気は…この少女が原因だ。 何故かはわからない。そもそも理性ではありえないとわかっている。 だが、生物としての本能の部分で理解していた。これ以上、ここにいては”命がない”と。 「すまない、連れがいるんだ」 耕介の言葉を渡りに船とばかりに女性は慌てて離れていった。 とりあえず女性を追い払った耕介は、まずはいったいどんなゲームをやっているのかを観察することにした。 サイコロ、カード、ルーレット…耕介の知る物に似た遊具を使っているが、ゲームのルール自体は馴染みがない。 イザベラが事前に手に入れていた情報で、知識としてならばルールは頭に叩き込んである…だが、やはりそれだけでいきなり乗り込むのは危険すぎる。 軍資金としてイザベラから渡された金貨をチップに交換し、ゲームに興じる貴族たちを観察する。 さて、一見冷静に振舞っている耕介であったが、その内心は冷静とは程遠かった。 (うーん…慣れないなぁ…) 彼は、一言で言うなら小市民である。 家事は全て自分でするし、料理は財布と料理人としての技能と好奇心を照らし合わせて、安く、しかし美味く作る。 昔も今も、根っから大金とは縁がない、一般人だ。 別に必要がなかったからそれで良かったのだ。故に、賭け事などせいぜい学生時代の戯れ程度の経験しかない。 なにやらエルザが自信満々に任せておけとは言っていたから基本的に彼女に任せるつもりではあるが、この賭場の雰囲気だけで疲れてしまうのだ。 加えて、慣れないタキシードに富裕層の真似事…既に精神的にかなりキている。 「さて、いこうか、エルザ」 「うん、父様!」 だが、引き受けた以上は退くわけにはいかない。 まずはエルザとの打ち合わせ通り、サイコロ博打。 三つのサイコロを振り、出た目を当てる単純なゲームだ。 「あちゃ…ダメか」 まずは数回やってみたが…耕介に博打運がないのか、最初に1度当てたのみで、後は負けが続いていた。 次はどう張ろうかと耕介が思案していると、エルザが袖を引っ張り、小声で囁いた。 「うふふ…準備いいよ」 エルザの秘策が準備できたらしい。 それがなんなのかは教えてくれなかったが、エルザは相当な自信を持っているらしく、必ず勝てると断言していた。 耕介は今まで通り適当に張り…ディーラーがサイコロを振った。 三つのサイコロが台に落ちようとする時…耕介の耳にかすかに言葉が届いた。 「森に連なる者たちよ、我が声に耳を傾けよ」 その声は小さすぎて耕介にしか聞こえなかったし、他人に聞かれたとしてもその意味を解することはできなかっただろう。 だが、”人間”以外の存在には確かな声となって届いていた。 「なるほど…秘策、ね」 耕介は苦笑するしかない。 サイコロが台に着地した瞬間、ほんの一瞬だけ台の形状が変化したのだ。 それにより、サイコロの目が操作され、見事に耕介が賭けた目を示した。 「父様、当たったよ!」 エルザは輝くような笑顔で歓声を上げる。 さすがは海千山千の吸血鬼、と言ったところか。まさか彼女が魔法をかけて目を操作したと気づける者などいようはずがない。 そこからはまさに濡れ手に粟という格言通りだった。 「やった、父様また当たり!」 ディーラーや客の目を盗んで表面を微妙に隆起させたり、台自体をわずかに傾けたり…エルザは誰にもばれないように巧妙に耕介の賭けた目を出していく。 今なら耕介にも理解できる。イザベラも、エルザ自身も、エルザが適任だと言っていたわけが。 精霊の力を操るエルザは自然物を加工した物も操ることができるのだ。 そして、誰の目にも留まらぬよう自然に賽の目を操作する技術。 いずれも人間の機微に精通し、精霊の力を操れる吸血鬼であるエルザにしかできない芸当。 確かにこれでは負けようがない。 イカサマをしている引け目は感じるし、全てエルザの力であることもわかっているが、耕介は段々と気が大きくなってきていることを自覚していた。 「じゃぁ、今度はこれに全額賭けるよ」 既に数千エキューに達しているチップを全額一点張りする耕介に周囲から歓声が上がる。 悪目立ちする子連れの男が勝ちまくっているのだ、集まるギャラリーも一気に膨れ上がっていた。 耕介の相手をするシューターは顔を蒼白にし、表情も引きつらせて、哀れなほどだ。 サイコロが再び台に落ち… 「おぉぉぉー!」 ギャラリーからはさらに大きな歓声が上がり、シューターはがっくりと肩を落とした。 サイコロの目は過たず、耕介の賭けた目を示していたのだ。 「父様すごーい!」 仕掛け人であるエルザが、そんなことは露とも感じさせずに耕介の腕にぶら下がって喜びを表現する。 だが、二つ隣の台から賭場の雰囲気をぶち壊す…いや、ある意味賭場らしい叫びが聞こえてきた。 「イカサマだ!このワシにこんな真似をして、ただで済むと思っているのか!」 マントを羽織った貴族と思しき中年の男が怒りもあらわに台にカードを叩きつけていた。 すぐに従業員らしき太った男が駆けつける。貴族は、男にイカサマなどありえないと論破され、憤懣やるかたないといった風情で去っていった。 男が自信満々に言い切っていたことから、おそらく本当にイカサマをしていないか、絶対に見破られることはないと考えているのだろう。 やはり、この任務は一筋縄ではいかないな、と耕介が考えた時、先ほどの貴族が戻ってきた。 「この平民風情が…貴族をナメおって!」 入り口で預けた杖を取り返し、報復をするつもりらしい。 全くもって見苦しい姿だが、それだけにその殺意は本物だ。 杖の先から一抱えもあるほどの火の玉が現れ、解き放たれた。 距離がある上に御架月を持たない耕介にはどうすることもできない。 火の玉は男へと直進し…だが、捉えることなく、壁へと直撃した。 疾風のように現れた影が男をさらっていったのだ。 「貴様ぁ!」 魔法を避けられた貴族はさらに激昂し、続けて魔法を放とうと詠唱を開始する。 だが、そんなものよりも影の方が圧倒的に早かった。 耕介も目を見張る速度で男から離れた影は、そのままの速度で貴族の懐に飛び込み、左腕を振り上げた。 次の瞬間、半分になった杖が地面に転がった。 果たして、その閃きを捉えられた者がこの場に何人いたことか。 影はいつの間にか左手に短剣を握っており、それで貴族の杖を斬り飛ばしたのだ。 「な…なん…だと…」 「お客様、この場は魔法を禁止させていただいております」 慇懃無礼に影…耕介に迫るほどの長身で細身の優男が一礼した。 平民の客たちは貴族をやり込めた優男に惜しみない拍手を送っているが…耕介は穏やかではいられない。 もしかしたら、あの優男とやりあわねばならないかもしれない。 だが、とりあえずはゲームを続行しなければならない。まずは店側をイカサマをせざるを得ないほどに追い詰めねばならないのだから。 その後も耕介の確定された快進撃は続き、シューターが二人入れ替わっても勢いが衰えることはなかった。 前ページ次ページイザベラ管理人
https://w.atwiki.jp/allrowa/pages/31.html
第2話目に一番遠い男 ◆ykGSMmp98o 「死にたくないでござる! 死にたくないでござる! 死にたくないでござる!」 短身痩躯の青年と呼ばれるには歳を取りすぎている男、緋村剣心は全力で叫び続けていた。 「絶対に死にたくないでござる! 絶対に死にたくないでござる! 絶対に死にたくないでござる!」 それもそのはず、彼はとあるロワで既に二回死んでいる。 分岐制が取り入れられているはずのそのロワで、今の所、本ルート含めた全ルートで彼は殺されていたのだ。 「拙者は只、登場話以降に進みたいだけでござる!」 彼の願いは無事に帰ってみんなの下へ帰りたい。人を殺めたくない。守れるものは守り抜いてみせる。 ではなかった。ただ生きたい。生きてロワから脱出したいではない。生きて第二話という未知の世界へ進みたい。 それだけであった。 そんな悲しい目標を掲げている剣心の元へ、ある男が現れる。 「何者でござるかッ!」 「ん? 俺のことか?」 「そうでござる! 拙者を殺しにきたのなら、拙者は全力で逃げさせてもらう!!」 「あいたー、俺が殺したりするわけなかバイ」 「なら、お主は何者でござるか?」 「俺は……天使だ!」 「……天使でござるか」 天使を名乗る謎の男……服装の上から下、ネクタイまで全て黒と、とても天使とは思えない風貌とひょうきんな話し方 これを天使と信じろというのだろうか? 「お前、信じてないだろ」 「……いや、そんなことはないでござる」 「いいや、お前は信じてないね。俺は天使だから目でわかる」 「そ、そうでござるか?」 どうにも相手のペースに巻き込まれている気がするが、下手に刺激して死にたくない剣心は天使を名乗る男に合わせることにしていた。 「それで、天使殿……名前はないでござるか?」 「おお、忘れてたバイな 俺の名前は……えぇっと……!……天童世死見バイ!」 「そうでござるか……」 基本的な挨拶を交わして緋村剣心は安堵していた。この相手なら自分の死亡はないと 「あああああああああ!」 「何、何?どうしたでござる?」 「カッー! 忘れてたバイ! 神様からの命題がお前さん、緋村剣心に下っているのを」 「命題?」 背筋を伸ばし、少し咳払いをし、天童がポケットから紙切れを取り出す。 「いいか、よく聞けよ!」 どこからかくる妙なプレッシャーに剣心もおのずと耳を研ぎ澄ます。 「そこの武士、緋村剣心! お前に下された命題は…… 2008年10月6日0時10分までに就職できなかったら即死亡ッッ!!!!!」 「なん……だと……いや、なんということでござる」 こんな見知らぬ男の言うことはでまかせでござる!と思いたいが、思えない。 名乗ってもいない名前を知っていた……それだけでも何か異常な人物な気もするが 一番に納得できる理由は……一話で死ねる内容ということ。 変な生き物に殺されて、変な能力使いに殺されて、次は天使を名乗るオッサンに……無意識のうちに体中が震えてくる。 「死にたくないでござる! 死にたくないでござる! 死にたくないでござる!」 「諦めるなぁー!!」 「命題だと言っただろ! お前が0時10分までに就職すればよかバイ!!」 「……わかったでござる。今は何時でござるか?」 「……0時8分」 「ああああああああああ……もう駄目でござる」 「諦めるな!就職すればいいだけだ!」 「そもそも、就職の意味が分からないでござるぅぅ」 「定職について働けということバイ」 「……働く……無理でござるぅぅ」 泣きくずれる剣心を横目に、天童がデイバックから地図を取り出す。 「見ろ! 神様ができない指令を出すわけないバイ! ハロワと呼ばれる職業を斡旋してくれる施設が島内にあるバイ」 「ぅぅ……本当でござるか?」 一話で死ぬわけにはいかない剣心、少しの希望も諦めるわけにはいかない! 「ああ、急げ! 時間がもうないぞ」 「どっちに向かえばいいでござるか!!」 「……南東に3キロほどだ!」 「わかったでござる!……それはどれぐらい時間のかかる距離でござるか?」 「………あと30秒」 「なんで答えないでござるか!!」 今まで、まともに働いてきたことがないがここは……全力でッッ!! 「働きたいでござる! 働きたいでござる! 働きたいでござる!」 ―――――――叫ぶ! 「……あと5秒」 「働きたいでござる! 働きたいでござる! 働きたいでござる!」 「……4」 「働きたいでござる! 働きたいでござる! 働きたいでござる!」 「……3」 「働きたいでござる! 働きたいでござる! 働きたいでござる!」 「……2」 「働きたいでござる! 一話突破したいでござる! 働きたいでござる!」 「……1」 「一話突破したいでござる! 一話突破したいでござる! 一話突破したいでござる!」 「……0」 「……んっ拙者生きている??」 「いや、もう死んでるわよ」 その声と同時に緋村剣心の首は地面へと転がっていた。 その首からは小さな呟きが…… 「また、お 主 で ご ざ る か……」 優男の剣士、緋村剣心が最後に見た光景は、いつの間にか消えている天童の残した指令状と 田村令子という名の寄生獣だけであった。 【緋村剣心@多ジャンルバトルロワイアル 死亡確認】 【D-3/森の中/深夜(0 11)】 【田村令子@寄生獣】 【状態】健康 【装備】 【持ち物】支給品一式、確認済み支給品3つ 【思考】 1 本能に逆らうつもりはない、つまり人は食べる 2 しかし、むやみに殺して周るつもりはない 3 剣心は殺さないといけない気がしたので殺した 【D-3/森の外れ/深夜(0 11)】 【天童世死見@天国に一番近い男】 【状態】健康 【装備】 【持ち物】支給品一式、確認済み支給品2つ 【思考】 1 神様からの指令を受け取る 時系列順で読む Back 黄金の瞳 Next ヘタレないとイイナ 投下順で読む Back 黄金の瞳 Next ヘタレないとイイナ GAME START 緋村剣心 GAME OVER GAME START 田村令子 かえるが空を飛んだ日 GAME START 天童世死見 無題(070)
https://w.atwiki.jp/eternal-dreamer/pages/1221.html
ZE0011~ZE0015 ZE0021~ZE0025 カード一覧表 ステータス一覧表 エボ一覧表 ZE0016 コントラ ふたりの協奏曲 ZE0017 調香師 リアーナ ZE0018 ロックナイト セネリオ ZE0019 きまぐれクラウン ネロ ZE0020 サンダークラウン ネロ ZE0016 コントラ ふたりの協奏曲 マルチプレイ・VSエボ レア 「俺たちは、ライバルでもあり種族は違っても親友でもある。」そこには猫族のコントラと犬族のバースが互いに楽器をとり、会話するように演奏していた。「いつか犬族と猫族が共存できる時代がくるかなぁ・・・。」のん気な性格であるバースの発言は、他の者から見たらくだらない夢みたいな事に思えた。しかしコントラだけは彼の夢に強く同意している「・・・・その“いつか”が来るまでが楽しみだな。」森の奥でこの曲が聴こえたら彼らの演奏かもしれない。 生命力 1650 攻撃力 260 防御力 260 特殊効果 生命力+50、風属性+15 属性初期値 火 3 水 3 風 12 土 4 機 2 属性最大値 火 10 水 10 風 20 土 10 機 8 エボ前 ZE0015 / 猫族冒険者 コントラ ZE0017 調香師 リアーナ マルチプレイ・VS レア 「僕の香は不思議な香り。こっちの瓶は元気が出るし、あっちの瓶はぐっすり眠れる。でも気をつけて。体にいいものばかりとは限らないよ?」人里離れたところで、少女が営む小さなお店。小さな瓶は棚の中に収まっているものだけでなく、宙をふよふよと飛んでいるものもある。あなたはどの香を嗅いでみますか・・・? 生命力 1500 攻撃力 245 防御力 265 特殊効果 水属性+8、風属性+8 属性初期値 火 3 水 10 風 10 土 4 機 2 属性最大値 火 8 水 20 風 20 土 10 機 6 進化不可 進化不可 ZE0018 ロックナイト セネリオ マルチプレイ・VS レア 「この先は通すわけには行かないんだ。素直に来た道を引き返してくれないか?」静かな口調でそう告げた青年は、緑の見えない荒廃した土地には似つかわしくない優男に見えた。その男の名はセネリオ。「この先で魔物が集結しているという話があってね。だからこの先へは進めないことになってる。」その言葉に旅団は戸惑いを見せた。代表者らしき男が馬車から降り、セネリオに近づいた。その動きに合わせるようにフードを目深に被った男が馬の陰に隠れたのをセネリオは見逃さなかった。「キミたちの選択肢としては力ずくで通るのもありだろう。だが、その場合は俺は手加減はしない。もちろんキミたちがこの先に集まっている魔物の仲間なら、最初から手加減しないけどね。」その言葉が終ると同時にセネリオは、静かに呪文を唱えた。セネリオの詠唱と馬の陰から男が弓を射るのはほぼ同時だった。だが矢がセネリオに届くことはなかった。辺りに転がっていた岩がセネリオの周りに浮かび、その岩に矢が刺さったのだ。岩は矢を防ぐだけに留まらずセネリオの右腕に一体化し、さらに体を取り囲んだ。「丸腰だと思ったか?俺の言葉に従わなかったことを後悔する時間ぐらいは与えてやるよ。そんなことをしても俺の気は変わらないけどな。」魔術により大地の力をその身に宿す騎士。それがセネリオであった。 生命力 1450 攻撃力 220 防御力 280 特殊効果 防御力+15 属性初期値 火 5 水 3 風 5 土 12 機 3 属性最大値 火 10 水 8 風 12 土 30 機 7 進化不可 進化不可 ZE0019 きまぐれクラウン ネロ マルチプレイ・VS レア 「おや、お客さんかい?」静かに月を眺めていたネロは背後から忍び寄ろうとする存在に声を掛けた。「悪いねぇ、今は見せ物をやる気分じゃないんだ。」魔王や魔人が倒され、多くの魔物は逃げるように姿を消した。そんな中、ネロだけは以前と変わらず旅をして見世物を披露し、芸を楽しんだ者たちから御代として大事なものを奪っていた。当然のように多くの戦士、魔導師がネロ討伐に乗り出した。だが刺客に狙われてることさえも楽しんでいるように、ネロは見世物を披露し続けてきた。「今日の人数は3人・・・、いやもう一人隠れているから4人?それっぽっちで私と戦おうだなんて、ずいぶん甘く見られてたものね。」振り返ったネロは静かに道化師の仮面を外した。「さっきも言ったとおり見せ物は無しだよ。お遊びぬきで私に挑んだことを後悔させてあげる。」 生命力 1300 攻撃力 240 防御力 220 特殊効果 なし 属性初期値 火 4 水 6 風 6 土 6 機 2 エボ後 ( ZE0020 / サンダークラウン ネロ ) 火 10 水 10 風 15 土 6 機 6 属性最大値 火 12 水 17 風 17 土 17 機 10 備考 EC0358 / ウィッチクラウン ネロ ZE0020 サンダークラウン ネロ マルチプレイ・VSエボ レア 「あんた雷を体に感じたことある?一度痺れたら病み付きになるかもね。」電撃を身にまとった道化師ネロ。彼女の姿は普段とも氷や炎に身を包んだ時とも違っていた。「言ったでしょ、お遊びは抜きだって。もっと近づかないと私の体に触れることもできないよ。まぁ近づいたら痺れちゃうんだけどね。」眩い光が辺りを照らすたび、ネロの心は高揚していた。そしてその高揚に比例するように雷が激しさを増す。「さぁ踊りなさい。それとも痺れて体の自由を失う方がいいかしら?」 生命力 1800 攻撃力 270 防御力 270 特殊効果 風属性+5 属性初期値 火 8 水 8 風 15 土 6 機 6 属性最大値 火 14 水 14 風 25 土 12 機 12 エボ前 ZE0019 / きまぐれクラウン ネロ ZE0011~ZE0015 ZE0021~ZE0025 カード一覧表 ステータス一覧表 エボ一覧表 ■更新履歴・間違い報告もこちらから■(最終更新2009年10月17日17時15分33秒) サンダークラウン ネロの能力は 不具合でこれではないようです 生命力1200 攻撃力230 防御力215ですが本当は ↓の 生命力1800 攻撃力270 防御力270です。 正確にはリオーネ【バレンタイン】とサンダークラウン ネロ の能力が逆になっているようです修正後には、 その能力になっていると思います。 -- こんと (2009-02-07 18 11 04) 本日 - 昨日 - 総計 -