約 701,982 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/259.html
夏の日差しも強くなってきたある日、俺の家の縁の下に2匹のゆっくりが住み着いた。 ゆっくり。 低い知能と生首のような体が特徴の生きる饅頭。 畑荒らしから騒音被害まで、幅広く手がける害獣だ。 そんなゆっくりであるが、住み着いたゆっくりは他に比べて知能があるようで、俺のテリトリーを犯すことはなかった。 「おにいさん!れいむ達をゆっくりさせてね!」 「おにいさんのおうちをちょっとだけ貸してね!!めいわくはかけないよ!!」 初日には、玄関の前で待っていたゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙が丁寧に挨拶をしにきた。 エサは自分で取るから、子供を産むまでの間すこしだけ家を貸して欲しいという。 猛暑が続く中、この若いカップルは手ごろな巣を見つけられなかったのだという。 「うるさくしないなら、縁の下でゆっくりしてていいよ」 その答えに納得し、2匹のゆっくりは生活を始めた。 約束を守っているのだろう、普段から何も騒音は聞こえてこなかった。 朝日が昇ったときの「ゆっくりしていってね!!!」という一言、ニワトリのような習性が気になったくらいだ。 また、交尾はうるさいだろうと覚悟してはいたが全く問題は無かった。 後で聞いた話だが、2匹は近所の森で交尾をしていたらしい。 ゆっくりプレイスである縁の下を離れ、いつ外敵に襲われるのかもわからないところで青姦とは、健気なゆっくり達である。 そんな生活も1週間が経った今日、ゆっくり霊夢は妊娠をした。 縁の下をたまたま覗くと、そこには頭に茎を生やしたゆっくり霊夢が昼寝をしていたのだ。 昨日までは2匹でエサを取りに行ったり、外を遊んだりしていたので、昨日のうちに受精(受粉?)したのだろう。 「お、れいむ。赤ちゃんができたんだね」 声を掛けるとぴくっと反応し、目を覚ました。 すぐさま身を引き、警戒態勢を見せる。 「ゆっ・・・!おにいさん、れいむたちは静かにしてるよ!」 そういいつつ周囲を見渡す。 身軽なゆっくり魔理沙はエサでも集めに行っているのだろう、そこにはゆっくり霊夢しかいない。 「安心してよ。おにいさんはれいむをいじめないよ」 そう、俺はゆっくりを虐待などしない。 生き物を暴行したり、ましてや殺害するなど俺の趣味ではない。 「ゆ、おにいさん。れいむは赤ちゃんがいるからあまり動きたくないよ」 ヘタに動くと茎が上部にぶつかって折れてしまうかもしれない。 それに赤ちゃんが実った大事な時期だ。力の強い人間にはあまり関わりたくないこともあるだろう。 「そうだね。そこでゆっくりしててね。それと、赤ちゃんが生まれても少しの間ならゆっくりしててもいいから安心してね」 「ゆっ!」 「騒がないなら、ずっとゆっくりしててもいいからね」 「ゆゆ!おにいさんありがとう!」 「どういたしまして」 「でも、森におうちを作ったから、もうすぐしたら出て行くね。赤ちゃんは元気にゆっくりさせてあげたいよ!」 エサ集めだけでなく、ちゃんと巣も作っていたようだ。 目先のことだけでなく、後のこともしっかり考えているあたり知能の高さが伺える。 「そうか。じゃあお兄さんは家に戻るよ。もし敵が来たら騒いで教えてね。お兄さんが助けてあげるよ」 「ありがとうおにいさん!おにいさんのおかげでゆっくりした赤ちゃんになりそうだよ!」 茎に気をつけながら顔を地面に近づけるゆっくり霊夢。 一瞬、何をしているのかと思ったが、お辞儀をしているのだと理解した。 もともとは飼いゆっくりだったのかもな、と思ったがどうでもよいことだった。 夕方、エサ取りから戻ってきたゆっくり魔理沙が丁寧にお礼を言いに来た。 感謝の気持ちということでエサのムカデを置いていこうとしたが、俺はそんなものを食べないので遠慮しておいた。 そんな賢いゆっくりに感動し、俺はお菓子を恵んであげた。 「れいむとゆっくり食べるよ!」 ゆっくり魔理沙は喜んで持ち帰ってくれた。 瞬く間に1週間が経った。 ゆっくり霊夢の茎に実った赤ちゃんれいむはプチトマトほどのサイズになり、いまにも生れ落ちそうである。 「ゆ~♪ゆっくり~♪」 「ゆっくりした赤ちゃん~♪ゆ♪ゆ♪ゆ♪ゆっくりした子になってね~♪」 庭に出た2匹が燃えるような炎天下の中、楽しそうに歌を歌っていた。 一晩で実り落ちることもあると話には聞いていたのに、1週間もかかるとは。 歌詞の通り、ゆっくりした赤ちゃんだ。 目もまだ開いていないが、親ゆっくり達の声が聞こえるのか、にこやかな笑顔をしている。 「ゆっ!!!?」 突然、歌うのをやめるゆっくり霊夢。 それと同時に2匹は茎の上の赤ちゃんを見上げる。 ゆらゆらと動き始める赤ちゃんゆっくり。それは霊夢種であった。 ついに出産(?)の時が来たようだ。 俺は縁側でその様子をのんびりと眺める。 ゆらゆらと動いていた赤ちゃんれいむは、どんどんとゆれを強くし、ついに地面にぽとりと落下した。 ぴっちりと閉ざされていた目がゆっくりと開いていく。 親ゆっくり達は赤れいむに真剣な顔をにじり寄せ、一言も喋らない。 赤れいむは親の姿をゆっくりと確認すると 「ゆっくちちていってね!!!」 と第一声をあげた。 ぱあっと笑顔になる2匹の親れいむ。 「「ゆっくりしていってね!!!」」 お決まりの文句を返しながら、赤れいむと頬と頬をすり合わせる。 幸せそうな光景だ。 「ゆっくりしようね!!!ずっとゆっくりしようね!!!」 「れいむに似てすごくゆっくりした赤ちゃんだね!!!」 ぽろぽろと涙を流す親れいむに顔を摺り寄せる親まりさ。 1匹が生れ落ちると、その後は早かった。 次々に生れ落ち始め、10分もすると茎には赤ちゃんがほとんど無くなった。 そして今、ついに最後の一匹が揺れ動いている。 ゆっくり魔理沙だ。 「最後までゆっくりした赤ちゃんが落ちそうだよ!まりさ!」 「ゆっくりうまれていいんだよ!」 親まりさの言うことなどお構い無しに、早く生まれたいという欲求を感じる揺れ動き方であった。 すぐに生れ落ち、他の姉妹のようにお決まりのフレーズの第一声をあげた。 「ゆゆうう!!!れいむの可愛い赤ちゃん、すごくゆっくりしてるよ!!」 「こっちの子はまりさにそっくりでとってもゆっくりした子だよ!」 互いに子供をパートナーに似て可愛いと言うあたり、人間の出産後のようだ。 生まれたのは計10匹。赤れいむが6匹と赤まりさが4匹。 「ゆっくち!おかあさんおなかすいたよ!ゆっくちしたいよ!」 「まりさもゆっくち!」 「ゆっくちさせて!」 お腹を空かせた赤ゆっくりに気がついた親れいむ。 縁の下のエサでも取りに行くのかと思ったら、いきなり親まりさが親れいむの頭に乗りかかった。 もう交尾をするのかと思っていると、親まりさは親れいむの茎を根本から噛み切った。 ばさりと音を立てて倒れる茎に困惑する赤ゆっくり。 「それが最初のごはんだよ!!みんなでゆっくり食べようね!!」 親れいむの茎はどうなるのかと思ったが、ちゃんと再利用されるようだ。 案外おいしいようで、赤ゆっくり達は必死で貪り始める。 「ゆ!おいちいよ!!」 「ゆっくちできるう!」 そんな様子を眺めていると、親まりさが俺の方に跳ねてきた。 「おにいさん、お話があるんだよ!」 「ん、なんだい?」 「まだ赤ちゃん達が小さいから、もう少し大きくなるまでここでゆっくりさせてほしいよ!」 詳しく話しを聞くと、森の中の巣はかなり奥のほうにあるらしく、そこまで赤ゆっくりを連れて行くのは大変だと判断したとのこと。 「すこしうるさくなっちゃうかもしれないけど、ゆっくりさせてほしいよ!」 「れいむもおねがいするよ!!できる限り静かにさせるよ!!」 いつの間にか親まりさに寄ってきていた親れいむまで懇願する。 そして2匹が顔を地面に近づけた。これは土下座の意味かもしれない。 「うるさくしないんだったらいいよ。でも早いうちに出て行ってね」 赤ゆっくりは相当うるさいので、きっとムリだろう。 だが俺は赤ゆっくりを可愛がりたいとも思っていたので丁度よかった。 「ゆ!できるかぎりがんばるよ!!!おにいさんありがとう!!」 「お兄さんはゆっくりできるいい人だね!!ありがとう!!」 親ゆっくりが喜んでいることに、赤ゆっくり達も意味は分からないが嬉しいようだ。 きゃっきゃとはしゃいで俺に寄ってきた。 夕方、玄関のところでフラフラしている親まりさに会った。 なんでも、出産の後、体力回復のために親れいむに全ての備蓄を食べさせてあげたとかでエサがないという。 今からエサを取りにいっては、生後、茎しか食べていない赤ゆっくりには酷であろう。 俺は出産祝いということで、お菓子を親まりさに譲ってあげた。 その日の夜。 なにやら騒がしいので外に出ると、縁の下をゆっくりレミリアが襲撃していた。 「ゆ!おにいさん助けて!まりさが死んじゃうよ!!」 跳ね寄ってきたのは親れいむと赤ゆっくり10匹。 どうやら親まりさが囮になって、俺に助けを求めにきたようだ。 急いで縁の下を覗くと、半分くらいになった親まりさが俺を見つめていた。 胴体つきのゆっくりレミリアは縁の下に入りにくいようで、中々食べられないでいる。 「こら、人の家で何をしているんだ」 ゆっくりレミリアの足を掴み、思い切り地面に叩き付けた。 「うあ!!ぶびっ!!!」 顔面から突撃したゆっくりレミリアが妙な声を上げ、気絶した。 ゆっくり霊夢達にとっては凶悪な捕食者であっても、人間から見ればゆっくり霊夢と対して変わらない。 「ま゛りざあああ!!!」 ゆっくりレミリアが気絶しているのを確認すると、親れいむが物凄い勢いで縁の下に飛び込んだ。 しかしそこにいたのは半分に千切れた親まりさ。 「まりざああ!!!ゆっくりしようよ!!!!赤ちゃんとずっとゆっくりするんだよ!!!」 親れいむが引きずり出してきた親まりさを見ると、息も絶え絶えでいつ死んでもおかしくない様子だった。 「れいむ・・・まりさはもうだめだよ・・・ぶぴっ!」 ごぽりと餡子を吐き出す親まりさ。 その姿にぷるぷると震える赤ゆっくり。 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛!!!ゆ゛っぐりして、ま゛りさ!!!まりさが死んじゃゆっくりできないよ!!!」 「ゆっ・・・れいむには赤ちゃんがいっぱいいるよ・・・ゆっくりできるよ・・」 「やだよ!!まりさがいないとゆっくりできない!!まりざああああ!!!」 必死で頬をすり合わせるが、反応を示さない親まりさ。 もう死が間近に迫っているのだろう。 「れいむと一緒でまりさはゆっくりできたよ・・・ありがとうれいむ・・・」 「ゆっ!!!??やだよ!!もっとゆっくりしたいよ!!!!」 親れいむが傷口を舐めても、もはや餡子は止まらない。 「あかちゃんと、まりさのぶんも・・ゆっくりしていってねぇ・・・」 そういうとまぶたをゆっくりと閉じ、もう親まりさは目を覚ますことはなかった。 「ゆうううううう!!!!!」 生まれたばかりの赤ゆっくり達も、親れいむの様子から何かを察したのだろう。 ぽろぽろと涙を流している。 空気が重かった。 俺はゆっくりレミリアを縄で厳重に縛ると部屋に戻った。 次の日、玄関で待っていたのは目を真っ赤にした親れいむであった。 「おにいさん、まりさがいなくなったけど、れいむは頑張るよ。きのうは助けてくれてありがとう」 いつものような元気が無かったが、赤ちゃんのために頑張らなければならない。 そんな気迫を感じた。 それにあの赤ゆっくりは親まりさが遺した唯一のものだ。 なんとしても育てなければならないのだろう。 「またレミリアが襲ってきたら、すぐに助けを求めてきていいんだからな」 「ゆっくり理解したよ。れいむは今からご飯を取りにいくから、もし何かあったら助けてね」 熱い日差しの中、燃えるような地面を親れいむは跳ねていった。 ゆっくりの巣の前にくると、縄とゆっくりレミリアの服が落ちていた。 特に気にもせずに、赤ゆっくりを呼ぶ。 「ゆっくち!?」 「おにさんはゆっくちできる!?」 ぞろぞろと縁の下から湧いて出てくる赤ゆっくり。 昨日、ゆっくりレミリアを撃退したのを見ていたからだろう、まるで警戒などしていない。 親が食われたというのに、昨日よりぷっくりとしている。 縁の下を見ると、アイスの棒が突き刺さったお墓が見えた。 親れいむが作ったお墓だろう。小さなたんぽぽが供えられ、綺麗なつくりをしている。 「おにいさん!まりさおなかすいたよ!!」 「まりさ!そんなこといっちゃだめだよ!!」 まだ赤ちゃんだというのに、妙に行儀が良い。 親の教育が良いからだろうか。 きっともう、この家の主が俺だと教えたのだろう。 「れいむは頭がいいね、ご褒美にお兄さんがおいしいものをあげるね!」 俺は用意していたホールのショートケーキを赤れいむ達の前に置いた。 「ゆ!?いいにおいだよ!!」 「ゆっくちできそう!!」 「おにいさん、ほんとうにたべてもいいの!?」 すぐに飛びつくかと思ったら、全然飛びつかない。 何度も俺に食べていいか確認してくる。 「いんだよ。これはまりさやれいむ達のために用意したんだよ」 もしかしたら、親れいむに人間からエサを貰うことを禁止されているのかもしれない。 里の人間の中には、ゆっくり虐待が趣味の人間が多数存在する。 彼らは大抵、おいしいお菓子や、ゆっくりプレイスの提供でゆっくりを連れて行き虐待する。 あの賢い親れいむはそれを知っていて、人間は恐ろしいものだと教えたのかもしれない。 「お母さんれいむには内緒にしておいてあげるよ!だからみんなも秘密にしようね!!」 内緒ならいいだろう。 赤ちゃんゆっくりはお菓子が大好きなのは知っている。 俺はいじめたりなんかしないし、親れいむの教育はしっかりしているから大丈夫なはずだ。 ただ、親れいむが怒るかもしれないので釘は刺しておく。 「みんな、絶対にお母さんれいむには内緒だよ!それと、他の人間から食べ物を貰っちゃダメだよ! それが分かったら、ゆっくり食べてね!!」 そう言ってもしばらくそわそわとしていたが、赤まりさがかぶりついたのをきっかけに、一斉にケーキを食べ始めた。 「ゆっくち!!!おいちい!!!」 「うっめ!!めっちゃうめ!!!」 「ハムッ!!ハフハフ!!ハフッ!!」 「ゆっくちぃー!!!」 「ゆっ♪ゆっ♪ゆっ♪」 赤ゆっくりの食欲は恐ろしいもので、あっというまに巨大なケーキを食べつくしてしまった。 俺は近所でお菓子を買ってきて、お腹がいっぱいになるまで食べさせてあげた。 「みんな、約束は覚えてるかい?」 満腹でゆっくりしていた赤ゆっくりに質問する 「ゆっ!おかあさんにはないしょだよ!!」 「ぜったいにいわないよ!!」 「だからおにいさん、もっとゆっくりしようね!!!」 「いわないよー!!!」 さすが、あの親れいむと親まりさの子供だ。 ちゃんと覚えていた。 俺はその答えに満足すると、部屋へと戻った。 もう日も暮れ始めている。 そろそろ親れいむも戻ってくるはずだろう。 親れいむはエサを確保し、帰路についていた。 昨晩はゆっくりレミリアに最愛のパートナーを食べられてしまい、気分はどん底であった。 しかし、自分には最愛の赤ちゃん達が残っていた。 それだけが親れいむの希望だった。 その赤ちゃん達のためなら、どんな気分でもエサを取りにいける。 口には大量のご馳走が入っている。 これを見た赤ちゃん達の喜ぶ声が楽しみだ。 歌いだしたいのをこらえ、里の真ん中を通って帰る。 家を出るときに、あの優しい人間がリボンにバッヂをつけてくれた。 飼いゆっくりにつけられるバッヂで、これがあれば人間はイジワルをしてこない。 安心してエサを取ってきなさい、人間は優しく撫でてくれた。 外敵の心配のない人の作った道を堂々と通れることは、親れいむにとって幸せなことだった。 片親であの大所帯を養えるか不安であったが、しばらくは何とかなりそうだ。 「ゆっくり帰ったよ!!ゆっくりしてた!?」 「ゆ!おかあさんだ!!」 「ゆっくちおかえりなさい!!」 縁の下に入ると、帰りを待ちわびていた赤ゆっくり達が寄ってきた。 嬉しくて涙が出そうになるのを必死でこらえる。 子育ては初めてだが、あの賢いパートナーとの子なのだ。 自分の知識を全て教え、賢くゆっくりできる子にしてみせる。 昨晩は、「人間は危険だから絶対に油断してはならない」ということだけを教えてあげた。 ゆっくりレミリアを一撃でしとめたあの人間を見て、人間の強さはすぐに理解してくれた。 「みんな!おいしいご飯だよ!ゆっくり食べようね!!!」 「ゆっ!ごはん♪ごはん♪」 「ゆっくちたべたい!」 寄ってきた赤ゆっくりの前に、口の中からエサを吐き出した。 ムカデ、ダンゴムシ、たんぽぽの葉にモンシロチョウ。 ご馳走の山だ。 「ゆっ・・・!?」 「ゆ!なにこれ!?」 「ゆっくち!?」 そのご馳走を見た赤ゆっくり達が、困った顔をしてこちらを見ている。 ゆっくり種が日ごろ食べるものを食べるのは、今日が始めてなのだ。 これまでの食事は、茎と、親まりさが持ってきたお菓子だ。 親まりさは特に何も言わなかったが、あれはきっとあの優しい人間が分けてくれたのだろう。 それに昨晩は、おいしい肉まんもあった。 「これがれいむ達のいつものご飯だよ!おいしく食べていってね!!」 食べそうにない赤ゆっくり達に食事を促す。 そして、一匹の赤まりさがダンゴムシに口をつけた。が、 「ゆ!おいちくない!こんなの食べられないよ!!」 ぺっ、とダンゴムシを吐き出す赤まりさ。 他の赤ゆっくりも違うものに手を出すが、結果は同じであった。 「まじゅい!!ゆっくちできない!!」 「こんなのいらないよ!!!」 「ぜんぜんごちそうじゃないよ!!」 次々にご馳走を吐き出す赤ゆっくり達。 「そんなことないよ!!!おいしいよ!!ゆっくり食べてね!!」 お手本を見せようと、ムカデを食べてみせる。 「ゆ!そんなきもちわるいのいらない!」 「おかあさんだけたべていってね!!」 ぷいっと奥に行ってしまう赤ゆっくり。 「ゆ!ちょっと待ってね!!ご飯を食べないとゆっくりできないよ!!」 そんな声も無視され、ぽつんと1匹、親れいむは取り残された。 孤独感が襲ってくる。 「ゆっ・・・。せっかくご馳走を用意したのに・・・」 ダンゴムシはこんなにおいしいのに。ムカデはあまり手に入らない御馳走なのに。 たんぽぽの葉は自己流の調理をした自信作なのに。 目の前に刺さったアイスの棒を前に、ひっそりと親れいむは涙をこぼした。 次の日、俺が縁の下を覗くと赤ゆっくり達が跳ねて来た。 「ゆ!おにいさん!まってたよ!!」 「おにいさんれいむおなかすいたよ!!」 「きのうのをまたたべたいよ!!」 親れいむはエサでも取りに行っているのだろう。出てくる気配はなかった。 「みんな、お母さんれいむには内緒にしてくれたかな?」 「ゆ!ちゃんとれいむないしょにしたよ!!」 「まりさちゃんとだまってたよ!ゆっくちできるよ!」 ちゃんと約束を守っている。やはり親に似ているんだな。 「よーし、お兄さんは今日はもっとおいしいものを用意してあげるよ!」 ゆー!と歓声が上がった。 俺は用意していた完熟マンゴーを取りに部屋へと戻った。 夕方、傷だらけの親れいむはエサ取りを終え、家に向かっていた。 昨日はいきなり虫や草を用意してしまったからビックリしたのだろう。 今日はちゃんと食べられるよう、危険を冒しながらも木苺を取りにいった。 なんとか木苺を取ったものの、帰る途中に野良犬に襲われあと一歩で食べられてしまうところだった。 生き残れたのは子供を守らなければという強い母性があったからだ。 遠出をしても大丈夫なよう、おうちには昨日のムカデやダンゴムシを置いてきた。 空腹に我慢できなくなったら食べてくれるはずだ。 口内の木苺を飲み込まないよう注意して跳ねながら、喜ぶ赤ちゃんの顔を思い浮かべた。 「すっぱい!こんなのいらないよ!」 そう言ったのは赤れいむであった。 それを皮切りに、他の赤ゆっくりも続ける。 「こんなの食べられない!もっと甘いのを用意してね!!」 「おかあさんもっとゆっくちさせてね!!」 次々に木苺を吐き出す。 あまりのショックに、傷だらけの体が痛んだ。 「どうじでぞんなごと言うのおお!!おがあざんががんばっでどっでぎだんだよ!!!」 自分のしつけが悪いのだろうか。 地面に吐き出された木苺を見ていると、胸が締め付けられる想いだ。 「いっしょうけんめいとってきてもおいちくないよ!!」 「そうだよ!ゆっくちできない!」 心まで傷つけられる親れいむ。 自分は何のために頑張って木苺を取ってきたのだろう。 ふと、昨日のご飯を置いた場所を見ると、何もなくなっていた。 「ゆ!みんな、昨日のご飯を食べたんだね!だからお腹いっぱいなんだよね!!」 そうであって欲しい。 切なる願いだった。 しかし、そんなことを知らない赤ゆっくりはこともなげに答える。 「ゆ?あんなきもちわるいのすてちゃったよ!!」 「あんなのがここにあるとゆっくちできないよ!!」 「おかあさんはゆっくちできない!!!」 あれほど必死になって集めた御馳走が捨てられた。 無意識に涙がこぼれた。 パートナーをなくしてから、いったい自分はどれだけ涙を流せばいいのだろう。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛・・・・」 それに、あの優しい人間との約束だ。大きな声で泣くこともできない。 そんな親れいむの姿を疎ましく思ったのか、赤ゆっくり達は奥へと姿を消した。 また1匹になった親れいむは、丁寧に木苺を集めて昨日と同じ場所に置いておいた。 もし自分がいないときにお腹を空かせては、ゆっくりした親まりさに申し訳が立たない。 アイスの棒の前で今日も一人、親れいむは眠りについた。 それから1週間、赤ゆっくり達は親れいむのエサに一切手をつけることはなかった。 それなのに日々、どんどんと成長し、今ではソフトボールほどになり子ゆっくりといえるほどになった。 なぜお腹が空かないのかと尋ねたが、 「ゆっくちできないおかあさんにはおしえない!」 と一蹴された。 しかし、どんな形であれ子供が大きくなることは嬉しいこと。 親まりさもきっと喜んでくれるはずだ。 毎日、きっと今日こそはご飯を食べてくれる、と信じてエサを取り、全て捨てられた。 最近では見ただけで口もつけてくれなくなったが、それでも親れいむは懸命にエサを運び続けた。 今日のエサはハチミツとハチノコだ。 全身を毒針で刺されながら確保した。 甘いハチミツならきっと口をつけてくれる。そう信じたから頑張ることができた。 しかし、夕方に散々、メイプルシロップたっぷりのホットケーキを食べた子ゆっくり達はハチミツだけで我慢ができるワケがなかった。 ハチノコを地面に吐き捨てながら、言う。 「ハチミツしかおいしくないよ!!!」 「もっとハチミツをとってきてね!」 ぴくぴくと動くハチノコを見ながら、親れいむはまた胸が締め付けられる。 ハチノコにハチミツをかけたものは、親まりさの大好物だった。 いままでに2回しか食べたことがない。 飼いゆっくりであった親れいむと、同じく飼いゆっくりであった親まりさが出会ったのは、蜂の巣を狩ろうと木の下で作戦を練っていたときだ。 2匹で協力して蜂に刺されまくりながらもなんとか確保したとき、親愛の情が芽生えた。 子供を作ろうと誓い合ったあの日も、蜂の巣を狩り、2匹で祝いあった。 いわば、これは親ゆっくりの絆の食べ物なのだ。 それなのに、子ゆっくりは食べてくれない。 「ゆ!おかあさんのもってくるものは、ぜんぜんゆっくりできない!」 「しんじゃったおかあさんのほうが、おいしいものもってきてくれた!」 出産後、初めてエサとして食べたものは親まりさが持ってきた、人間から貰ったであろうお菓子。 子ゆっくりの中では親まりさは狩りの達人という位置づけになっていた。 「おかあさんがたべられればよかったのに!!!」 「ゆっくちできないおかあさんより、しんじゃったおかあさんのほうが、まりさたちはゆっくりできたよ!!」 ぼろぼろとこぼれる涙。 どうして自分はここまで嫌われてしまったのだろう。 一生懸命エサを運んだのに。 ただ、子供達を喜ばせたかっただけなのに。 「まりさ・・・」 もういないパートナーを呼ぶ。 しかしそれに答える声はない。 また始まったよ、とばかりに子ゆっくり達は離れていった。 それからさらに1週間が過ぎた。 さすがにゆっくりも大きくなり、うるさくなってきたので親れいむを呼んだ。 「なあ、れいむ。もうそろそろ森の巣に移動してくれないか?子供達も大きくなったろう」 しばらく見ない内に、妙に親れいむはやつれていた。 「ゆ・・・、分かったよ。すぐに移動するね」 そういうと、縁の下に跳ねていった。 「みんな、ここからお引越しをするよ!」 縁の下から親れいむの気丈な声が聞こえる。 そして子ゆっくり達のブーイングも聞こえた。 「やだよ!」 「ここはれいむたちのゆっくりプレイスだよ!おにいさんはやさしいからここにおいてくれるんだよ!」 「おにいさんとはなれたくないよ!!」 もはや、親れいむよりも人間に懐いてしまっている。 「引越し先はここよりもゆっくりできるよ!」 「うそだよ!おかあさんはいままでいっかいもゆっくりさせてくれなかったよ!」 「しんじないよ!」 「ここがゆっくりできるよ!!」 随分しつけがなっていないようだ。 俺と遊んでいるときはちゃんとしているのに。 なめられっぱなしだ。 「みんなお母さんの言うことはちゃんと聞こうね!森の巣は死んじゃった魔理沙が作った巣だよ!ゆっくりできるよ!」 俺は助け舟を出した。 少し、親れいむが可哀想すぎる。 しつけはできているのに、なぜなめられているのだろう。立派な親ゆっくりだというのに。 「ゆ!?しんじゃったおかあさんがつくったの!?」 「それならゆっくりできるね!」 「ゆっくりできそうだね!」 子ゆっくりの中では、親まりさは狩りの達人だ。 そんな達人が作った巣ならここよりもゆっくりできるのではないか、単純な考えであった。 それに前に子ゆっくりは聞いたことがある。 この場所は親れいむが最初に見つけたのだと。 子ゆっくりは思う。 無能な親が見つけた巣と、有能な親が作った巣。どちらがゆっくりできるかといえば後者だろう。 「みんな、早く引越しの準備をしてね!」 苦い顔をする親れいむを尻目に、そそくさと引越しの準備を始める子ゆっくり達。 もともと持っていくものなどたかが知れている。10分もしないうちに引越しの準備は終わった。 「じゃあみんな、お兄さんにさよならの挨拶をしてね!」 「ゆ!おにいさんいままでありがとう!!」 「またゆっくりしにきてもいい?」 「おにいさんだいすきだよ!」 「おにいさんはゆっくりできるひとだったよ!」 決して自分には向けられない笑顔を見て、親れいむの胸が苦しくなる。 しかし、この人間は優しい。 それを一番知っているのはきっと自分だろうと親れいむは思う。 「お兄さん、いままでありがとう。これからは森でゆっくりするね」 「おう、また何かあったらいつでも来てくれてかまわないからな」 そして、親れいむと子ゆっくり達は森の中へと消えていった。 森を進むのは困難を極めた。 ゆっくりと平和に育った子ゆっくり達は足場の悪い森の道に、不満を爆発させた。 それを必死でなだめ、ゆっくりできるから、と道なき道を進んだ。 移動途中、どんなにエサを持っていっても決して食べてはくれなかった。 長い道のりだから体力が必要だというのに。 子ゆっくり達は思っていた。 親まりさの巣には、いままで以上の御馳走が用意されていると。 だから、こんな親れいむが取ってくるような虫などとても食えたものではない、と。 親まりさが作った巣についたのはそれから2日も経ってからであった。 苔がこびりついた洞窟を見た瞬間、子ゆっくり達はかつてないほどの不満を爆発させた。 「ゆ!なにこのきたないところは!?ゆっくりできないよ!!」 「ぜんぜんゆっくりプレイスじゃないよ!!!」 「おかあさんのうそつき!!!」 最愛のパートナーが作った愛の巣。 ボロボロになりながらも、ようやく他のゆっくりが住んでいない洞窟を見つけ、2匹で頑張って綺麗にした。 やわらかい苔を泥だらけにながら集め、子供達のベッドを作った。 当然、人間の家と比べれば汚いし、みすぼらしい。 しかし、言葉では言い表せないほどの思い出がつまった巣だ。 それをゴミのように罵倒する子ゆっくり達に、親れいむは我慢がならない。 「ゆ!なにこのきたないの!!すてちゃえ!!!」 先に洞窟に入った子れいむが、小さい木のカケラを投げ捨てた。 「ゆっ・・・!」 それは親れいむと親まりさが生涯を誓い合ったとき、記念に作った木の人形であった。 不恰好だが、2匹にとっては愛の証拠であったのだ。 それがメチャメチャに破壊され、子れいむに捨てられた。 「ゆゆっ!なにこれ!こんなのいらないからおいしいごはんをよういしてね!」 「きたないごみだね!はやくすてようね!」 その瞬間、親れいむの母性は、怒りに押しつぶされた。 どうして、なぜ、自分はここまでゆっくりできなくなったのか。 全てこいつらのせいではないのか。 まりさがいてくれれば幸せだったのだ。 今にして思えば、こいつらが騒いだからゆっくりレミリアが声をききつけて襲ってきたのかもしれない。 許せない。 もう許す必要なんてない。 こんなゆっくりできない子は自分の子供ではない。 「ゆ?なにをしてるの?はやくごはんをよういしてね!」 「ごはんがあるなら、きたないとこでもがまんしてあげるよ!」 怒りを爆発させ、信じられないほどの跳躍をみせる親れいむ。 落下すると、ぶちゅりと餡子をはじける子まりさがいた。 「お゛ね゛え゛ぢゃん゛があああああ!!!」 「ゆ・・・!?なにをするの!?ゆっくりあやまってね!」 「ゆ゛っくり死ね!もうれいむの子供じゃないよ゛!!!死ね゛え゛え゛え゛!!」 かつて、誕生を喜んだ子供達に襲い掛かる親れいむ。 その目に浮かんだ涙は、誰のためのものなのか。 最愛のパートナーとの繋がりは、親れいむにとって許せないものへと成長してしまった。 許せないのは子供達なのか、満足に育てることができなかった自分なのか。 そんな問いを全て押しつぶし、子供を次々と押しつぶす。 つらい思い出を全て押しつぶしたい、親れいむは止まらない。 「ゆ!おねえちゃん!にげるよ!!」 「わかったよ!みんなまりさについてきてね!!!」 必死で逃げ始める子ゆっくり達。 この森で満足に虫も食べられないゆっくりがどう生きていくのか。 ふふふ、とゆっくりらしからぬ笑い声を上げる親れいむ。 もう追いかける気もしない。 死んでしまえ。 自分達の愚かさを呪いながらゆっくりと死ね。 静寂な森に、いつまでも親れいむの笑い声が響いた。 逃げ切った子ゆっくりは5匹であった。 子れいむ2匹と子まりさ3匹。10匹姉妹は半分になってしまったが、希望はまだ捨てていない。 「あんなバカなおやは、ゆっくりしねばいいのにね!」 「そうだよ!ゆっくりしね!」 見えなくなった親れいむへの怒りをあらわにする子ゆっくり達。 「はやくおにいさんのところにもどってゆっくりしようね!」 「そうだね!だいすきなおにいさんにはやくあいたいね!」 「おなかすいたよ!はやくあいにいこうね!」 子ゆっくりだけで抜け出せるほど、自然の森は易しくない。 同じところをぐるぐると回っていることに気がつくものは、1匹もいなかった。 雨が降っていた。 どんどん、と何かを叩く音が聞こえ、俺は扉を開けた。 そこにいたのは1匹のゆっくり霊夢であった。 「ん?お前、こないだのれいむか?」 ゆっくり一家が出て行ってから、1ヶ月が過ぎていた。 目の前にいるのはあの時の親れいむだろうか。酷くやつれて、皮は傷だらけだ。 雨に濡れたせいか、全体的にぶよぶよとしている。 「大丈夫か?いまご飯を食べさせてあげるから、ゆっくりあげれ!」 何も返事をしないゆっくり霊夢を部屋にあげ、あまいお菓子を用意した。 「どうしたんだ?子供たちは?」 ふるふると体を左右に揺らす。それ以上は答えない。 きっと外敵にでも襲われて逃げてきたのだろう、俺はそう結論付けた。 そっと頭を撫でてやると、ぶわっと涙を出した。 「つらかったな。ゆっくりしていっていいんだよ」 「ゆ゛う゛う゛う゛!!!れいむ、もういやだよお゛お゛お゛!!!ま゛りざあ゛あ゛あ゛!!!!」 泣き出したゆっくり霊夢を抱きしめ、傷口に水で溶かした小麦粉を塗る。 餡子もあまり漏れていないし、しばらくすれば元気になるはずだ。 「れいむ、お前さえよければここでずっとゆっくりしていっていんだよ。まりさもここに眠ってる」 子供達を失った悲しさを少しでも和らげてあげたい。俺は純粋にそう思った。 「ゆっ・・・ゆっ・・・」 顔を俺に向ける。 その顔は涙が溢れているものの、明るい笑顔だ。 「お前の笑顔、なんだか久しぶりだなあ」 そういえば、出産の時以来久しく見なかった。 なぜだろう。 あんなに可愛い赤ちゃんゆっくりがいたのに。 まあ、きっと晩御飯のときや寝るときは親子仲良くゆっくりしていたのだろうから、偶然だろうな。 「ゆっくりしていくね!!」 雨が屋根を叩く中、ゆっくり霊夢の声が部屋に響いた。 作:アルコールランプ? このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/135.html
昔なつかしゆっくりれいむ01 8KB 昔なつかしゆっくりれいむ 作:YT 裏の納屋でガタガタ音がするから見にいったら、ネズミ捕りのバネ罠に黒くて大きなものが引っかかっていたから、びっくりした。 何これ。 「ゆっゆっ! ゆっ! ゆっくり逃げるよ!」 あっ。 この鳴き声は。 「ゆああああ、逃げられないよ! ゆっくりはなしてね!」 ドッジボールぐらいの黒いものがこちらを向いた。思ったとおりだった。 「ゆっくり霊夢だ……」 「ゆっゆっ! ゆっゆっ!」 もみ上げが罠に引っかかってもがいているみたい。幸い、ケガはないようだ。 ちょっと前に友達のめっちゃんと、ペットが欲しいという話をしたとき、ゆっくりがいいよと言われた。 飼ってるといろいろストレス解消になるからって。 どうストレス解消になるかわからなかったけれど、自分からうちに来てくれたなんて、ラッキーだ。 試しに飼ってみよう。ダメなら離せばいいし。 「ゆっゆっ! ゆーーーっ!」 「ねえゆっくり、こんにちは」 「ゆっ?」 声をかけると、ゆっくりは私を見上げて叫んだ。 __ _____ ______ ,´ _,, -´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 r ´ ヽ、ン、 , ==─- -─== , i i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | レリイi (ヒ_] ヒ_ン ).| .|、i .|| !Y!"" ,___, "" 「 !ノ i | _人人人人人人人人人人人人人_ L. ,. ヽ _ン L」 ノ| .| > ゆっくりしていってね!!! < | ||ヽ、 ,イ| ||イ| /  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ 「わー」 日本語しゃべるんだ。 丸い頭に黒い髪、赤い髪飾り。 勝気な大きな目に、もちもちしたほっぺたと、生意気そうな口。 聞いたとおりだ。 「ねえゆっくり。あんたうちに来る?」 「ゆっくりしていってね!!!」 「いや、うちに来るのかどうか……」 「ゆっくりしていってね!!!」 「それはもうわかったから……」 「ゆっくり! ゆっくりしていってね!!!」 「なんなの、あんた」 「ゆっゆっ! ゆーーーーーーーーー!!!」 よく見るとゆっくりは訴えるようにしきりに跳ねている。 びょんこびょんこ。びょんこびょんこびょんこ。 離してほしいらしい。必死だ。 必死だからゆっくり以外の日本語を忘れているのかな? 「うーん、とりあえず離してやるか……」 私は罠のバネをゆるめてやった。 「ゆっくり!!!」 とたんにれいむは一声叫ぶと、ぴょんぴょんと跳ねて納屋から出ていった。 「あっ、こら!」 足が速い。逃げられちゃう。 と思ってあわてて納屋から出たら、まだ五メートルぐらいしか進んでいなかった。 「ゆっくりにげるよ!!!」 ぴょんぴょん。ぴょんぴょんぴょん。 遅い。こっちが歩くのと同じぐらいだ。猫なんかよりずっとマヌケな感じ。 だから「ゆっくり」なのかなー。 私はとても簡単に追いついて、ひょいとゆっくりを抱き上げた。 「ゆっく!?」 ものすごく驚いた感じで叫ぶゆっくり。のたのた、のたのたと抵抗する。 わー、けっこう重い。裏側がむにむに動く。そんで甘い匂い。 「れいむつかまっちゃったよ! おうちかえりたいよ!」 「まあまあ、おいしいもの出すからさ」 「ゆっくり! ゆーーー!!!」 叫ぶゆっくりをつれて、私は家に入った。 「ほれ」 「ゆっ!」 部屋に入って床に投げ出すと、びたんと落ちてから辺りを見回した。 右へのたのた。左へのたのた。 「ゆゆっ? しらないばしょだよ! ゆっくりしらべるよ!!!」 あれ、怖がらないんだ。 ゆっくりれいむはフローリングの床をのそのそ這いずり出した。 私の部屋は十二畳の長方形で、服や本やクッションがいろいろほったらかしてある。 その合間を、ドッジボールぐらいの黒い頭が楽しそうにするする動いてる。 「ゆっゆっ♪ ゆっゆっゆっ♪」 もう外のことは忘れちゃったのかな。子供みたい。 なんだか可愛い。 私は椅子に後ろ向きにかけて、しばらくれいむを見つめていた。 すると。 「ゆっゆっ。ゆっゆっゆー……」 「あっ、ばかっ!」 ゆっくりが、立ててある等身大の姿見の下を通ろうとして、脚を閉じちゃった。 パタン。ぐらーっ……ばたーん! 「ゆべぇ!!!」 見事に下敷きになるゆっくり。悲鳴が上がってなんかグチャッという音がした。 うわぁ(汗 うわぁ、いきなり死亡? ちょっとドジすぎない? 私はあわてて駆け寄って姿身を起こした。 すると、ハエタタキで叩かれたハエみたいに、半分ぐらいの厚みになったれいむがいた。 コップ半分ぐらいのあんこを口から扇状にこぼしているけれど、生きてはいるみたい。 「ゆっくり、しっかり!」 抱き起こすと、「ゆ・ゆ・ゆ……」と白目を剥いて震えていたれいむが、ふっと生き返った。 涙目になってわめく。 「もうこんなとこやだ! ここはゆっくりできないよ!」 「まあまあ、そう言わずにさ。お菓子食べない? お菓子」 「れいむおうちにかえる! ゆっくりはなしてね!」 相変わらず話を聞かない。 っていうか、この子、ひょっとして。 「ねえ、ゆっくりれいむ? ちょっとお話しない?」 「ゆっゆっ! ゆっくりしたいよ! ゆっゆっ!」 「私、エリっていうんだけど。れいむはれいむでいいの?」 「ゆっゆっゆっ!」 ……日本語、ぜんぜん通じてない? 私はゆっくりを床に置いてみた。ゆっくりは窓に向かって勢いよく逃げ出した。 ぴょんこぴょんこ! ぴょんこぴょんこ……べしっ。 「ゆべぇ!」 窓ガラスに衝突して平たくなって、後ろへころんと転がる。 かと思うと、こりずにもう一回突進して、またもぶつかった。 「ゆっくりかえるよ!!!」 ぴょんこぴょんこ……べしっ。 ぴょんこぴょんこ……べしっ。 まるでガラスの存在が分からないみたいに、何度でもぶつかっては転げている。 ううん。わからないみたい、じゃない。 本当に分からないんだ。 私はそっと部屋を出て、クッキーの皿を持って戻ってきた。まだ体当たりしてるれいむのそばに、一枚落としてみる。 「ゆゆっ!? あまあまのにおいだよ!」 れいむは素早く反応した。食べ物には敏感みたい。うつむいてモソモソと食べる。 「むーしゃ、むーしゃ……」 そうしたら、みるみる涙をこぼして、天国にいるみたいな顔になった。 「しあわせー!」 とても可愛かったけど、今ちょっとそれどころじゃないので、検証の準備をする。 クッキーを帽子に入れて、箱と袋に並べてこっちにおいた。 「れいむ! こっちをみて!」 「ゆっ?」 「この三つの入れ物のどれかに、今上げたお菓子がはいってるよ! 食べてみて?」 「ゆゆっ?」 ころん、と首をかしげたれいむが、なんとなく雰囲気を察したのか入れ物に近づいた。 そのとき、私は教えてあげた。 「れいむ、お菓子は帽子の中だよ!」 「ゆっくりさがすよ!!!」 てんてん・てんっ。 れいむは身軽に飛んでいって、まずは箱の中を覗いた。そこが空っぽなので袋に行って、最後に帽子をのぞいた。 「ゆゆっ! あまあまをみつけたよ! むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」 ああー。 よくわかった。ゆっくりれいむは、一見日本語をしゃべるように見えるけど……。 実はまったく言葉が通じないし、人間のことも見えてないんだ。 それから私は、適当にクッキーをあげながらゆっくりれいむをよく観察してみた。 ゆっくりはクッキーを食べると、また部屋の中を探検し始めた。 甘いもののおかげで痛いことをコロッと忘れたみたい。単純。 「ゆっゆー♪ ゆっゆー♪」 鼻歌を歌いながら調べ終わると、部屋の隅へクッションをずるずる引きずっていって、積み上げた。 そしてクッションの洞穴みたいなものを作って、その中に居座っちゃった。 そこから、偉そうな叫び声を上げた。 「ここはれいむのゆっくりプレイスだよ!!! ゆっくり!!!」 それからいつまでたっても出てこないから、覗いてみたら中で寝ていた。 「ゆぅ……ゆぅ……ゆぅ……」 目を閉じて斜めになって、よだれを垂らして。 ほんとに幸せそうな寝相だった。 それがあんまり幸せそうだったから―― ついなんとなくむらむらして、外から輪ゴムを飛ばしちゃった。 ぱっちん! 「ゆうっ!?」 私はサッと穴から離れる。穴の中から不思議そうな声がした。 「なんだかお顔がぱっちんしたよ! ふしぎ!」 まぬけだなー。 私は隠れてくすくす笑った。 後で友達のめっちゃんがうちに来た。 「ちょっ、えっ、何これええええええ!?」 「何、どうしたの」 めっちゃんはうちのれいむを抱き上げて、目茶苦茶珍しそうに上下左右にひっくり返した。 「原種じゃん!」 「原種?」 「ずっと昔のゆっくりれいむだよ!」 「今のと違うの?」 「今のはもういろいろ知恵がついたりスレちゃったりして、全然別物になってるんだよ」 「ゆっくり! ゆっくり離してね!」 れいむは相変わらず勝気な無表情のままで、めっちゃんの手からモリモリと逃げ出そうとしてる。 めっちゃんはそれを無理やり抱きしめて、派手に頬ずりした。 「ああー、いいなこれ。人間全然見えてない。めっちゃいいなあー」 「そんなにいいかなあ」 「いいよ! ねえ、うちのと変えてくれない? 赤れいむと赤まりさに、赤ゆうかにゃんもつけるから!」 「うーん、よくわかんないけど……」 私はれいむを見た。 ゆっくり! ゆっくり! と叫んでめっちゃんの手から逃げ出したれいむが、ぼとんと落ちる。 それから床を跳ねて、私の足元に来た。 てーんてーんてーん、ぴとっ。 「れいむおなかがすいたな! ごはんにしたい!」 あれっ? 私が見えるようになったのかな? こっちを見ずに、無表情のまま足元にもたれてるだけだけど……。 「んー」 「どう!?」 「やっぱやめとく。もうちょっと飼ってみる」 「なあんだ……」 めっちゃんはすごくがっかりして帰っていった。 私は、この頭の悪いれいむを飼うようになった。 ================================================================ 繁殖も制裁もエロも冒険もやり尽くした後で残ったのは ゆっくりをツンツン触りたいという気持ちでした。 部屋の中をのそのそ歩き回らせて、いじりたいときだけいじる、という。 猫飼うのと一緒ですね。 YT 02へ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 簡単な言葉しか喋らないから、だろうと思ったよ。 この友達の反応だと原種の売り買いや飼育は法律?に引っ掛かるのかも? -- 2018-03-21 20 51 33 赤ゆうかにゃん(^q^) -- 2012-12-09 16 51 14 赤ゆうかにゃんだと…許せる! -- 2011-08-22 10 13 42 原種見つけて赤ゆうかにゃん欲しいな -- 2011-07-28 16 09 25 >「いいよ! ねえ、うちのと変えてくれない? 赤れいむと赤まりさに、赤ゆうかにゃんもつけるから!」 赤ゆうかにゃん、だと…? 話を聞こうか -- 2010-09-24 07 14 58 これが伝説の… -- 2010-07-08 00 44 05
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/139.html
昔なつかしゆっくりれいむ03 5KB 昔なつかしゆっくりれいむ03 作:YT 「こんにちはぁ」 「いらっしゃぁい」 「元気かね、えっちゃん」 「元気よう、めっちゃん。あんたは元気ないねぇ」 「そうかねぇ」 「まあおあがりよ」 「お邪魔するねぇ」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 「おうおう、相変わらずだねえ」 「そうでしょう」 「れいむもまりさも、元気だねえ」 「ずーっと元気なのよぉ」 「ほっぺはもちもちで。髪も真っ黒で」 「まりさはまっきんきんで」 「えらいねえぇ」 「ねぇ」 「それでこれは何をしてるのかねぇ」 「「ゆ゛っゆ゛っ、ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ!!!」」 「何に見えるぅ?」 「ぐるぐる回っておるねぇ」 「「ゆっぐりまわっでいるよ!」」 「これはねぇ、こないだとしあきが来てねぇ」 「としあきがね」 「置いてってくれたのよぉ」 「としあきは元気かねぇ」 「達者でやってるよぉ」 「それでこれは何かねぇ」 「これはねぇ」 「うんうん」 「はんじゅう……はんじゅう、なんといったかねぇ」 「饅頭かね」 「饅頭はまりさだよぉ」 「ゆっくりしていってね!!!」 「うんうん、れいむも饅頭だねぇ」 「そうだねぇ」 「それで、結局これはなにかねぇ」 「そうそう、これはねぇ、はんじゅう……」 「えっちゃん、説明書をお読みよ」 「面倒くさくってねぇ」 「えっちゃんは昔からそうだねぇ、適当で」 「やだねぇ、適当じゃないよぉ」 「仕方ないねぇ、わたしが読んであげるよぉ」 「めっちゃんも昔からだねぇ、細かいこと好きで」 「そうでもないよぉ……ほんと」 「はあはあ、はんじゅうりょく、せんたっきね」 「そうそう、はんじゅうりょくせんたっきよぉ」 「ご家庭のお茶の間の空中で、ぐるぐる回せるのねぇ」 「そうらしいねぇ」 「どうなっておるんかねぇ」 「さっぱりだねぇ」 「大変な世の中になったよねぇ」 「ねぇ」 「「ゆ゛っくりまわっでい゛い゛る゛よよ!!!」」 「えっちゃん、ねえ、えっちゃん」 「なあにぃ、めっちゃん」 「これねぇ、そろそろ大変なことになるんじゃないかねぇ」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛」 「そうねぇ」 「おうおう、餡子がこぼれてきたよぉ」 「ぞ ろ ぞ ろ 止 め で ね !!!」 「ま り ざ や ぶ れ ぞ う だ よ!!!」 「苦しそうだねぇ」 「止めないのかねぇ?」 「タイマーだからねぇ」 「ゆ゛あ゛あ゛……」 「「ゆ゛ べ ぇ ! ! !」」 「あぁ、あぁ」 「出ちゃったねぇ」 「ねぇ」 「ぺらんぺらんになっとるねぇ」 「六千じいのきょうりょくだっすいだからねぇ」 「六千じいってどれぐらいかねぇ?」 「さっぱりだねぇ」 びーっ びーっ びーっ びーっ 「おっ、止まったねえ」 「そうなのよぉ」 「ひらひらっと落ちてきたね」 「しわだらけだねぇ」 「餡子はすっかり流れちゃったねぇ」 「まあ古くなってたからねぇ」 「これはどうするのぉ?」 「そりゃあね、洗濯したんだから、こう、ぱんぱんと」 「はあ、しわを伸ばしてね」 「干すんだよぉ」 「なるほどねぇ」 「ぶら下がってるねぇ」 「気持ちよさそうだねぇ」 「「ゆっふりかわいへいふよ!!!」」 「後は餡子を入れるだけだねえ」 「あっ」 「どうしたの、えっちゃん」 「餡子買ってなかったわぁ」 「あれあれ」 「困ったねぇ」 「すーぱー・あまぞんにお頼みよ」 「頼むと五分できちゃうねえ」 「便利だからねぇ」 「後で角のコンビニにいくからいいよぉ」 「そうだねえ、外にも出なくちゃね」 「ただいまぁ」 「そろそろ乾いたんじゃないかねぇ」 「そうねぇ、よっこいしょっと……さらさらだわぁ」 「「ゆっふりとりほんへね!!!」 「真っ白になったねぇ、れいむもまりさも」 「餡子を入れてあげようねぇ」 だぽだぽだぽ。 「「ぴかぴかですっきりー!!!」」 「まぁんまるになったねぇ」 「よかったねぇ」 「えっちゃんちのゆっくりは潰してもすぐ治るねぇ」 「便利でしょう」 「それに漏れなくていいねぇ」 「漏れたことはないねぇ」 「うちのはしょっちゅう漏れて、すぐ死んじゃったからねぇ」 「なんでそんなに漏ったの?」 「そりゃあ、まむまむや、あにゃるがあったからねぇ」 「あったんだ」 「子供もぽこぽこ産んだからねぇ。そりゃあ、萎びて死んじゃうわさ」 「うちのは産まなかったねえ」 「そうだねぇ。ずっと変わらないねぇ」 「なんでかねぇ。げんしゅだからかねぇ」 「げんしゅねぇ……」 「ねえ、えっちゃん」 「なあに、めっちゃん」 「その話なんだけどねぇ」 「どの話ぃ?」 「今日はねぇ、そのことでえっちゃんに謝りに来たのよぉ」 「謝るなんて、どうしたの?」 「ずっと黙ってきたけどねぇ、もうぼちぼち言いたくなってねぇ」 「なあに、改まって」 「げんしゅじゃ、ないのよぉ」 「げんしゅ?」 「じゃないの」 「何がかねぇ?」 「えっちゃんちの、ゆっくりだよぉ。ちょっと古いだけの普通のゆっくりなんだよぉ」 「へえー、そうなんだねぇ」 「うん……」 「なるほどねぇ」 「ごめんねぇ、えっちゃん」 「ええ、どうしたのぉ?」 「あの頃ねえ、後でお兄さんに怒られたんよぉ。軽々しくゆっくりのげんしゅなんて言うとは、何事かってねぇ。ゆっくりのげんしゅは、とっても珍しいもので、そんじょそこらにいるはずがないんだってねぇ」 「ふうん」 「それでねぇ、うっかりわたしが言っちゃったから、えっちゃんはずーっと信じていたじゃない」 「そうだねぇ」 「それが申し訳なくてねえ。ずーっと気にかかっていてねぇ」 「めっちゃんは気にしすぎぃだからねぇ」 「気にしてないかねぇ」 「気にしてないよぉ」 「ほんとにそうかねぇ」 「ほんとにそうだよぉ」 「間違って、ごめんねぇ」 「たいしたことじゃないよぉ」 「それもそうかねぇ」 「そろそろ暗くなってきたから、帰ろうかねぇ」 「そうだねぇ」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 「もう十分ゆっくりしたよぉ」 「ゆっくりはずーっとこれだからねぇ」 「七十年、ずーっと変わらないねぇ」 「懐かしいねぇ」 「昨日のことみたいなのにねぇ」 「よく逃げてたねぇ」 「追いかけたねぇ」 「ゆっくりは相変わらず逃げるのかい?」 「「ゆっくりあきらめたよ!!!」」 「泣いてるねぇ」 「そうだねぇ」 「それじゃ、ばいばい、えっちゃん」 「おやすみ、めっちゃん」 ================================================================= トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 話がコロコロ変わるから状況が掴みにくい。 02を読んだら「原種違くね?」って思ったよ。 03いきなり時間経過してるし、文章構成が甘い。 案は面白いよ。 -- 2018-03-21 21 12 00 この時代は良いな。 今はなんていうか、ただひらすら弱者を叩き潰すだけだ・・・ -- 2012-10-03 00 47 35 ↓主人公が老人になったんだろう -- 2011-12-23 13 13 57 70年・・・? -- 2011-02-13 08 23 11 いや、いいわこの作品。元々この頃のゆっくりイジメが好きだからQNQN出来た -- 2010-11-21 22 50 57 やっぱりコレ名作だと思う 最後の「ゆっくりあきらめたよ!!!」の後泣いてるんだろ? 色々深いわ -- 2010-09-24 07 18 08 なんだろう…。 なんとも言えない読後感のSSだったな こういう切り口もあるのか。堪能したぜ -- 2010-09-06 07 43 09 会話しかないので状況をつかむのがちょっと大変でした。 でも、のんびりとしてゆっくりしたssでした。 -- 2010-08-25 19 53 08
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/413.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり/コメントログ」 どれだけ知能その他が良くても所詮はゆっくり、生きた生ゴミなんだよ。 -- 2010-08-04 13 55 35 街に放つ必要無かったんじゃね?ゴミの不法投棄と同じだよ、おにいさん -- 2010-08-16 06 31 32 ペットに求められる素質は、飼い主に忠実であること、可愛いこと、手間のかからないことetc。 高い知能も、特殊能力も別に要らない。そう思う。 某SSに登場する接客業や配送業で人間並みに働ける胴付きのふらん・きめぇ丸みたいなやつは例外として、 只々ペットとしての存在価値しか求められてない通常種が知能を自慢して何になるんだか。 あと、ゴミを捨ててはいけません。 -- 2010-08-16 08 37 41 のーぶるゆっくりに己の無力さを解らせるなんて簡単な事 思う存分虐待してやればいいだけ、敢えて外に放して悟らせようとする辺り、まだ甘さが抜けてないお兄さんだなと思った -- 2010-08-16 23 27 22 ↓虐待されるだけならどんなゆっくりにもできることだからのーぶるれいむの選民的プライドをへし折るには至らない。 世界で生きていく能力において、自分が野良ゆっくりにすら劣る存在だと理解し打ちのめされて死ね、とお兄さんは考えてたんだろ。 君こそまだまだ甘いな…。 -- 2011-01-10 18 21 01 頭が良いと言っても生きていく知恵がないからダメだなwwww -- 2011-11-17 00 45 20 ↓↓↓愛でって自覚してるお兄さんだからいいだろ 優しいから虐待には向いてないんだよ -- 2012-03-08 19 52 18 コイツもアホだな。どうせゲスなら他のゆっくりを利用するぐらいの考えを持てばいいのに まあ、そのうち潰されるだろうがね -- 2012-10-24 17 10 43 えーき様のほうがまだいい -- 2014-05-15 18 38 06 つむりよりげすやな! -- 2014-05-29 01 13 40 やっぱりれいむはバカじゃないと純粋なゆっくりになれないのか…… -- 2015-01-31 13 44 45 ↓つむりがゲスとは限らないぞ?作品によっては違うし -- 2017-01-15 22 35 03 マジでゲスだな。 -- 2022-12-08 19 12 55
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1913.html
※ゆっくりちるのの生態(後編)につまったので、その前に短編をひとつ書いてみました。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※舞台が研究所ですが文系なんで研究所なんてよくわかりません。いろいろ間違ってるかもしれません。 ※人間視点とゆっくり視点がいったりきたりするので読みにくいかもしれません。 ちくしょう。なぜ。なぜなのだ。 なぜあんな低脳どもが、もてはやされているのだ。 自分のほうが知能、品性、運動能力、すべてにおいて上なのに。 なぜこんなクズどもと生活を共にせねばならないのだ。 なぜ。 なぜ。 選ばれしゆっくり 「んー。もう8時かようぅ」 夜勤中、壁にかかった時計をみながら僕はそうつぶやいた。 なんとなくつけているテレビでは「セレブのゆっくり大特集」なんて番組をやっている。 やあはじめまして。ぼくは研究お兄さん。 このゆっくり企業「ゆとり」の建てた研究所で働いている。 僕の専門はゆっくりの品種改良、あと僕の仕事ではないけれど希少種の生態研究、投薬実験なんかもここではしている。 ゆっくりを実験動物にって言うと眉をひそめる愛で派の人もいるけど、ここでは基本的に躾はしても、虐待まがいの実験はしてないし、僕自身どちらかというと愛で派だ。 「ゆっくりしていってね。」 おっ、起きたみたいだな。こいつが僕らのチームが今度品種改良した品種のゆっくり。 その名も「のーぶるゆっくり」 見た目はどこにでもいるれいむ種でしかない。 しかし侮るなかれ、赤ゆっくりの頃から金バッジクラスの知能を持ち、運動能力も他の通常種より高いというデータがでている。 加えてもちもちの素肌に、品評会などで見栄えする大きなりぼん。 もうすでに店頭では発売されており、3万から10万するにもかかわらず、コンテストで優勝できるゆっくりがほしいブリーダーや富裕層を中心に売れ行きは好調である。 現在は希少種チームが第2弾の希少種版のーぶるゆっくりの研究にとりかかっている。 自分たちの今の仕事はサンプルであるこいつを含む通常種ゆっくりの世話と観察だ。 現在わが社は不況のあおりを受け倒産の危機に瀕している。 のーぶるゆっくりは、わが社を救う救世主となるはずだと僕も含めて社員全員がそう信じていた。 しかしそれらの期待は最悪の形で裏切られることになる。 一ヵ月後 「どーでもいいでしょぉぉぉぉ!あんなくずなんてぇぇぇ!えりーとのれいむがいるんだからぁぁぁ」 まるで別ゆっくりのようにさけぶのーぶるれいむ。 端的に結果だけを言おう。のーぶるゆっくりはとんでもない欠陥商品だった。 のーぶるれいむは表向き善良なゆっくりだった。そう表向きは。 しかしこの1ヶ月間で3匹のゆっくりが不審な死に方をした。全員のーぶるれいむと同じ檻のゆっくりだったである。 ゆっくりは死にやすい生ものである。 最初は事故としてほとんど気にすらされてなかった。 しかし、1ヶ月に3件、しかも同じ檻となるとさすがに異常だとしか言えない。 ゆっくりが死んだ時間が夜勤者も仮眠している時間帯だというのも不自然だ。 事故なら普通ゆっくりが活動する昼間に集中するはずなのだから。 そこで普段は使わないゆっくりの檻につけた監視カメラの映像をみてみることにしたのだ。 そこには驚くべき光景が映っていた。 ころされたゆっくりたちを言葉巧みに外へ誘い出すのーぶるれいむ。 そして研究員がいないことを確認すると隙をついていっきに潰す。 相手のゆっくりは隙をつかれたうえ、元々の身体能力が高いれいむに声もあげられずつぶされてしまった。 その後、れいむは何事も無かったように自分の寝床へと帰っていく。 あまりのことに言葉を失う研究員たち。 あの品性方向で飼いゆっくりの鏡と言えるれいむが・・・。 当然れいむは研究員から尋問された。 最初はしらをきっていたが、証拠となる監視カメラの映像をみせるとやっと認めた。 やったのは自分だと。 その上での主張が先ほどのセリフだ。もはや疑う余地なしのゲスだ。 後で先輩に聞いたのだがのーぶるゆっくりでゲス化しているのはここのれいむだけではないらしい。 かげで一緒に飼っているゆっくりに危害を加え、それが見つかりとがめられると、れいむのように逆切れしゲス化する。 そんな例が全国で相次ぎ、「お値段異常じゃねいか」と今本社のほうは苦情と返品で大変だそうだ。 「最後の希望であるのーぶるゆっくりが駄目となると、もうゆとりは終わりだな。お前も次の職考えたほうがいいぞ。」 ふーっと肩を落とす先輩。 「ああ、それとあのれいむ。適当に安楽死させといてくれや。ゲス化した以上そういうきまりだからな。」 そう言うととぼとぼと去っていった。 数時間後、僕はあののーぶるれいむの前にいた。職員は全員帰り、夜勤者の僕以外だれもいない。 れいむはあまあまよこせだのじじいだのやかましいがどうでもいい。 僕は考えていた。どうする。どうすればいい。 先輩は安楽死させろといったけど、とんでもない。 自分たち研究員を欺き続け、同族を殺したこいつはもっと悲惨な最期を迎えるべきだ。 自分の心が虐待お兄さんと化すのを感じた。 しかしどうすればいい。 目を抉り出すか? れいぱーありすをけしかけるか? それともあんよを焼いて鳥の餌にでもするか? だめだ。それじゃ意味が無い。こいつには自分のやったことを悔いて死ぬべきだ。 それならこの方法しかない。 僕はこの日のーぶるれいむを研究所の外へ離した。 れいむは思った。 このれいむを捨てるとは本当に頭の悪いじじいだ。餌をくれるから今まで下手にでてやっていたのに。 ただゆっくりできない低脳のくずどもを潰しただけではないか。むしろ感謝すべきなのだ。 しかしこれはチャンスでもある。こののーぶるれいむにふさわしいゆっくりぷれいすを見つけるチャンスだ。 テレビさんという箱でやっていた。 自分と同じはずなのに、そのれいむはすべてを持っていた。 おおきな自分専用のゆっくりぷれいす。 見るだけでよだれが出そうなあまあまたち。 美ゆっくりだらけのゆっくりはーれむ。 ゆっくりぷれいすにはとてもゆっくりできそうなすべりだいさんやしーそーさん、じゃんぐるじむさんもあり、寝床のクッションもふわふわしていてゆっくりできそうだ。あまあまたちも研究所のじじいたちがおやつに食べるものよりずっとしあわせーできそうである。 そんなにすごい待遇なら、さぞかしすごいゆっくりかと思えば、できるのは「ゆっくりしてってね」のごあいさつだけ。 そんなの赤ゆっくりでもできる。 それに比べて自分はひらがなさんはもちろん、漢字さんだって読める。 九九だって7の段まで言えるし、かけっこだって誰にも負けたことが無い。 肌や髪も他の誰よりもうつくしいし、おりぼんだって大きい。 そう自分こそがあのゆっくりぷれいすにふさわしいゆっくりなのだ。 きっとわかってくれる人間さんも現れるに違いない。そんな人間さんに飼われるのだ。 大丈夫だ。自分は選ばれしゆっくり。のーぶるゆっくりなのだから。 れいむはきっと向き直ると、とりあえず人のいそうな街中にぽいんぽいんとはねていった。 僕はあえてなにもしなかった。 りぼんを燃やしたり、髪をぜんぶそってはげ饅頭にしたり、あんよを焼いて動けなくしたり、そんなことはいくらでもできた。 しかしあえてしなかった。言い訳を一切させないために。 あれからどれだけたっただろうか。もう思い出すのもおっくうだ。 「ゆぅぅぅ・・・」 れいむは路地裏のゴミ捨て場で目が覚めた。ここ数日れいむはこの場所を寝床にしている。 ゴミ捨て場で寝ているせいか生ごみのにおいが体に染み付いていたがもうれいむきにする気力も無かった。 結局れいむの思うような飼い主は現れなかった。 あのあとれいむは商店街や大通りなど人通りの多い場所で必死に自分をアピールした。 九九の暗誦やひらがな、漢字の読み書きで自分がいかに有能なゆっくりかを示したのである。 しかし、道行く人の反応は皆どれも冷たかった。 正直ブリーダーでもない普通の人間にとってゆっくりの知能などどうでもいいという人が大半だからだ。 むしろたいしたことも無い知識をひけらかし、したり顔をするれいむに嫌悪感をしめすものも多かった。 それでも始めのうちは「りぼんが大きくてかわいい」「九九ができるなんてめずらしい」という理由で飼おうする人間もいた。 しかしれいむが「もっとおいしいあまあまもってきてね」などとわがままを言うので、どれもその日のうちに追い出された。 その後は絵に描いたような転落ゆん生。 生きる為に生ごみをあさる日々。れいぱーありすやげすまりさがこわくて路地裏で隠れ住む生活。 ある日野良猫に襲われ、命からがら逃げ出したものの自慢のりぼんを食いちぎられてしまった。 それからはいままで見下していた野良ゆっくりたちにも「ゆっくりできないれいむ」として馬鹿にされる日々。 なぜこうなったんだろう。 ぼんやりと物思いにふけるれいむは自分のうしろの影にきづかなかった。 「やれやれ。またのらゆっくりか。」 「ゆっ!?」 やっと気づいたがもう遅い。れいむは男に捕まってしまった。 「つぶしてゆっくりごみの日に捨てなきゃな。次はいつだったかな?」 「ゆっ、やべでね。れいむはのーぶるゆっくりなんだよ!えらいんだよ!!つよいんだよ!!ほかのゆっくりとはちがうんだよ!」 「またゆっくり特有の妄想か。ほんとにどうしようもないな。こいつら。」 男は無視して、れいむを潰そうとその辺にあったレンガを振りかぶった。 「せいぜいあの世でゆっくりしてってね。」 「ゆうぅぅぅぅぅっぅうぅぅぅぅぅっぅうぅ!!!」 れいむの断末魔にもにた声があたりに響いた。 僕がれいむが殺さず逃がしたのは知ってほしかったからだ。 おのれの無力に。おのれの愚かさに。 確かにのーぶるゆっくりは他のゆっくりに比べて能力が格段に高い。 それは研究データが示している。 だが逆を言えばそれだけだ。 空を飛べるわけでもなければ 死なないわけでもなく 知能が人間より高いわけでもない 所詮はゆっくり。目くそ、鼻くその差でしかない。 ゲス化したゆっくりなどよほどの物好きでなければ飼おうとしない。 野良として生きようにもあの他のゆっくりを馬鹿にした態度ではつがいや仲間を作るのは無理だろう。 九九も漢字も野良世界では何の役にも立たない。大きいりぼんなんて標的にされやすいだけだ。 身体能力が高いと言っても人間にかなうわけじゃない。 苦しんで苦しんで苦しみぬいて。そしてやっとわかるのだろう。 自分は自分が殺したゆっくりと同じ存在で神になど選ばれてはいないことに。 今日の希少種 のーぶるゆっくり 希少度 不明 にとりで品種改良されたゆっくり。れいむの他にまりさ、ありす等いる。 身体能力、知能等は高いが、それゆえに他のゆっくりを馬鹿にする傾向があり、それをとがめるとゲス化してしまう。 結局不良品として回収された。 by 長月
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1902.html
※選ばれしゆっくりの番外編です。 ※ゆっくりちるのの生態(後編)はもうしばらくお待ちください。。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※星蓮船ネタばれ注意。 ※俺設定注意 ※いろいろ矛盾があるけどきにしないでください。 約束のとき、聖地で行われる祭りに幻想の神主が現れる。神主は新しき円盤を信者に与えるであろう。 円盤は幻想の少女となりて東の方の信者は歓喜の涙を流す。 そしてそれと共に新たなゆっくりもまた生まれ出のだ。 (「湯九里創世記」より抜粋) 「な・・・なんだ。あれは・・・」 波に揺れる漁船の上で男は思わず声をあげた。 男は漁師でもう50年近く海に出ている。当然海については知らないものはない。 にもかかわらずあれはなんだ。 見たことが無い。 聞いたことが無い。 海の上にゆっくりがいるなんて・・・。 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ここは駅前にあるゆっくりショップ。さまざまなゆっくりがケース内で飼育されている。 やあ、二度目まして。僕は元研究お兄さんだ。 元とつくのはもう研究所はやめてこのゆっくりショップの店員に転職したからだ。これからは店員お兄さんと呼んでくれ。 給料は下がっちゃったけどもうゆとりにいても先が見えてるし、今の時代職があるだけましだよね。 「そろそろだとおもうんだがな・・・」 そう独り言を言いながらそわそわしているのはうちの店長。 お盆過ぎたあたり、特に昨日の晩からやたらそわそわしていてやたら携帯の着信をきにしている。 奥さんも恋人もいないはずなのになにかあったのかなあ。 「どうかしたんですか店長。落ち着かないみたいですけど。」 ついに気になった僕は聞くことにした。 「どうしたっておまえ。もうお盆は過ぎたんだぞ。あれがそろそろでるころじゃないか」 「あれってなんですか。くらげ?」 「ばか。海の家じゃないんだぞ。うちは。うちは何屋だ?」 「なにって・・・ゆっくりですけど?」 「だったらゆっくりに決まってるだろ。新種のゆっくりがでるんだよ」 「新種のゆっくり!?」 僕は思わず聞き返してしまった。 確かに新種のゆっくりが出ることはあるが、それってお盆とか季節に関係あるんだろうか? 「それがあるんだよ」 そうぼくの心を読んだように答える店長。あんたはゆっくりさとりか? 「その証拠にちれいでん種達もそうだっただろう。あいつらも去年の5月ごろから少しずつ目撃されるようになり、お盆過ぎあたりからさとりのようなその種のおさ的存在が確認され始めたはずだ。」 「たしかにそうですけど・・・。それって偶然じゃないですか?」 信じられず思わずそうつぶやく僕。 「それがそうじゃないんだ。実際にゆっくりについてかかれた古文書に書いてある。」 「古文書?なんですか、それ?」 「ゆっくりについてかかれたなぞの古文書「湯九里創世記」のことだ。作者も書いた目的も不明。その上内容は荒唐無稽だからゆっくり学者は眉唾ものだとされている」 そう言うときっと僕にむきなおり、 「しかし俺は信じる。荒唐無稽がなんだ。ゆっくりの存在自体荒唐無稽じゃないか。ならば俺は自分のただしいと信じた道を進む。」 ときっぱり言い切る店長。不覚にもそんな店長をちょっとかっこいいとおもってしまった。 「それで、その古文書にはなんて書いてあるんですか。」 「ああ、湯九里創世記によると、ゆっくりはゲンソウキョウという場所の少女たちをモデルに作られた生物らしい。 そしてその少女たちは夏に行われる聖なる祭りに神主よって生み出されると記されている。一部の少女はレイタイサイと呼ばれる春の祭りにうまれるようだがな。そしてその少女たちを思う東の方の神主の信者の思いがゆっくりをつくるらしい。」 「確かにつじつまは合いますね・・・。春になずーりん種たち新種もでてるし。」 「だろう!!だから俺は待ってるんだ。知り合いのゆっくりハンターにかたっぱしから声をかけて、新種を見たら携帯に連絡をくれと! 昨日の晩のニュースでも海に漂う新種のゆっくりの存在が目撃されている。この近くの山はゆっくりが多いし、きっと新種が生まれるはずなんだよ!!」 そうやたら興奮気味に話す店長。しかし無理もない。もし新種のゆっくりが捕まえられればそれこそ大ニュースであり、うちの店のいい宣伝になる。その上うちでその新種を売るとなればいくらぐらいになるだろうか。100万?200万?個人でなくゆっくり関係の大企業に売るとなればさらに高値が期待できる。一攫千金の大チャンスである。 その時携帯がなった。ばっと飛びつくように携帯をとる店長。 「も、もしもし。・・・・・・わかった。すぐ行く。」 そう言い電話を切るとあらかじめ用意していたらしいリユックを背負い 「そういうわけだから店番頼む」 とあわただしく出て行った。 そんな店長をお見送りしたあと、僕はゆっくりたちに餌をやろうと倉庫へと向かった。 新種のゆっくりが捕まればいいんだけど。 「ゆぎゃあああ!!だれかたずけてぇぇぇぇ」 ん?いまなにか悲鳴が聞こえたような。気のせいか? 「ゆ・・・ゆびぃぃっぃ」 ここは店員お兄さんの店の近くの路地裏。そこにまりさはいた。 とはいえもうまりさは長くないだろう。顔を食いちぎられ大量の餡子が流出している。 このまりさはのーぶるゆっくりがゲス化したもので、飼い主に捨てられて以後野良生活を送っていた。 のーぶるまりさは思った。 なぜ。なぜこうなったのだ。 自分はじじいに見切りをつけて(本当は捨てられたのだが)、このあたりの野良の王になったはずだ。 自分にけんかで勝てるゆっくりなどいなかったし、あたまも誰よりもよかった。 それを活かしてこのあたりのおろかな野良ゆっくりを統治してやったいたのだ。 (実際は野良ゆっくりから食料などを搾取、そしてなんくせつけて虐殺していただけである) しかし、あの見慣れない金髪のゆっくりがすべてを奪っていった。 見慣れない新入りを見かけ、自分が王だとわからせる為路地裏へ引きずり込んだまではよかった。 その後、何を言っても平然としており、生意気な面をしていたので踏み潰して食料にしてやろうと思い襲い掛かった。 しかし必殺のスタンピング攻撃はあっさりかわされ、かわりに頬に激痛がはしる。 頬を食いちぎられたのだ。 まりさは他の野良に助けを求めたが、当然今まですき放題していたのーぶるまりさを助けるものなどおらず、自分たちを開放してくれた 金髪のゆっくりとともにどこかへいってしまった。 もうだめだ・・・。死ぬしかない・・・。 のーぶるまりさは思った。 あのゆっくりはだれだったのだろうか・・・攻撃されたときすさまじい殺気を感じた。 そうまるで虎のように。 まりさは知らなかった。 その金髪のゆっくりこそが人間たちが血まなこで探している新種ゆっくりだと。 by長月
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2061.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 985 お話しゆっくり 後編/コメントログ」 とてもゆっくりできた。 これほど風呂敷を広げて、きちんとたたまれたのも珍しい。 伏線から回収まで見事な上に、ゲス人間も登場していなくてすっきりできた。 さらにゲスはゲスで制裁もしており、完璧 素晴らしくゆっくりできました、次回作も期待しています。 -- 2010-04-15 16 37 49 んほおおおおお!!!激辛れいむの人だったのねえええ!!!どうりでゆっくりできるわけだわあああああああ!!! -- 2010-05-21 22 52 40 いい作品だった! -- 2010-05-25 06 51 17 最高でした! -- 2010-05-27 19 31 14 素晴らしい作品ですね。本にして出版してほしいくらいです。 -- 2010-06-28 12 19 14 まりさをかばう人間もまりさも死ねばいい -- 2010-07-19 21 52 35 ↓君以外の全人類の死を願うとかスケールデカ過ぎワロタ 一人で誰にも迷惑かけずに自殺するべきだねー、わかるよー とってもゆっくり出来る素晴らしい物語でした、ありがとう -- 2010-07-22 20 57 58 GOODEND 面白かったです、ドスもいつかは安心して眠れるようになれると良いな そして↓気持ちは分かるがスルーしておけ -- 2010-07-22 23 27 22 良い出来ですね。とても面白かったです。 ↓純粋虐待原理主義者はほっとけ。 -- 2010-07-23 09 51 48 なかなかに面白かったな 饅頭と共存なんて真っ平だが、このくらいまでいい奴ならそれもやぶさかじゃあないな -- 2010-07-29 19 06 57 ヒャッハー!たまにはこういうのも良いもんだぜ! -- 2010-09-03 00 23 50 長い物語だったな…お疲れ様。楽しめました~! ドス達と人間の共存の風景が脳裏に浮かびました… -- 2010-10-09 19 39 00 愛でなんてのは反吐が出るほど嫌いだが、これくらいならなかなか楽しめるな。 -- 2010-11-28 12 57 10 うん。よかったよ~。ありがとう。 -- 2011-01-12 02 58 11 面白かったです、ほとんどの話がリンクしていて読みやすかった です -- 2011-10-14 01 23 23 ただ虐待するだけじゃなくて意思持った生き物という視点から描いた作品の方が長く心に残る ガンバの冒険とか銀河とかサバイビーとか好きなんだよね ゆっくりできたよ、ありがとう -- 2012-02-15 05 16 23 お兄さんは激辛と珈琲のお兄さんだったのかな…… これくらいの共存スタイルは素晴らしいと思った -- 2012-06-25 10 24 19 嘘つきゆっくりから最後まで一気に読んでしまった。面白かったです -- 2012-07-07 03 04 42 超大作ですね それぞれの考えを持って苦悩するゆっくりの描写がとても面白かったです -- 2012-07-25 09 55 03 面白かったです。初代ぱちぇ、嘘つきれいむ、ドスまりさ……物語を紡ぐゆっくりの誰かが欠けた時点でこの奇跡は起こり得なかったでしょうね -- 2012-12-03 19 12 43 良かったよ~ -- 2013-07-09 23 55 44
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/437.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編/コメントログ」 い・・・・・・・一体何なんだそのゆっくりは・・・・・www -- 2011-10-28 20 33 19 ↓ヒント:ナズーリン -- 2012-01-26 16 51 56 わきゃらにゃいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!? -- 2012-08-06 15 27 34 ヒント2:頭の上にみかんをのっけてる -- 2012-10-07 16 57 13 よく物を無くす奴ですね -- 2012-12-18 16 45 02 れいむ:それはね、おにーさん。 おにーさん:うん? れいむ:寅丸s・・・ おにーさん:おーっとそこまでな。ネタばれするだろぅ? れいむ:ゆっくりりかいしたよっっ!ひんとさんはいいよね?下からひんと!だよ! ヒント3:財宝が集まる程度の能力 ヒント4:寅っぽい。 -- 2014-01-21 21 34 46 一瞬るーみあかと思った。 -- 2014-11-09 21 47 55 ひじりんとこのあの子だね。わかるよー。 -- 2015-10-12 02 54 47
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/121.html
ここはゆっくり霊夢の家族が住んでいる巣 お母さん霊夢を中心に5匹ほどのゆっくり霊夢の子供達が中むつまじく生活している。 このお母さん霊夢は成体で、繁殖をしても黒ずんで朽ちることなく無く今も娘達を優しく守っている。 この平和なゆっくりの巣に発情させたゆっくりアリスを放り込んでみた。 だらしなくよだれを垂らしながら「ゆっゆっゆっくりしていってねええええええええ!!!」とわき目も振らずにお母さん霊夢に突進するゆっくりアリス。 がっちりとゆっくりアリスに押さえ込まれたお母さん霊夢、すぐさま交尾が始まった。 「ゆ゛っ……ゆ゛っゆゆっ!!!」苦しげなお母さん霊夢。 小刻みに震え、切なげな声を出すゆっくりアリス。 娘霊夢たちはわけもわからずガタガタ震えることしか出来ない。 そして「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛」と一際大きなお母さん霊夢の声、交尾が終わったようだ。 頭から茎を伸ばしながらもこれでゆっくりできると一安心のお母さん霊夢、だがそこで終わりではなかった。 すぐさま連続して交尾に移ろうとするゆっくりアリス、さすがのお母さん霊夢も「ゆ、ゆっくりしようよ!!!」と危険を察したのか娘達をかばいながらあとずさる。 「れ、れいむううううううううううううう」飛びかかるゆっくりアリス、交尾を終えたばかりで体力を失っているお母さん霊夢が逃げられるわけも無く、再び行われる交尾。 2回目の交尾が終わり、茎ももう一本生え息も絶え絶えなお母さん霊夢、だが発情したゆっくりアリスはお母さん霊夢が朽ちないことが分かると更に交尾をするためにお母さん霊夢に飛びつく。 そうして繰り返される交尾。 発情期のゆっくりアリスの持久力は凄まじく、勢いは衰えることは無い。 お母さん霊夢は限界が近いのか「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」と朽ち果てる前に出すような異様な声を時折出すようになってきた。 ただならぬ気配を感じたのか「ゆ゛っぐり゛や゛め゛でえ゛え゛え゛え゛え゛え゛」と娘霊夢達が泣きじゃくる。しかしゆっくりアリスは小刻みに身体を動かし交尾をやめる様子は全く無い。 何度交尾があったかわからなくなった頃、もう母体が限界に近いので、ゆっくりアリスを巣から引っ張り出す。 ようやく解放され、巣には平穏が戻った。 残されたのは「ゆ・・・ゆ・・・」とうつろな目で体中から大量の茎を伸ばすお母さん霊夢。 そして、ただただ泣く事しか出来ない娘達である。 やがて生まれてくる大量のゆっくり霊夢の赤ちゃん、その数は50匹を越えている。 ゆっくりアリスの襲来という酷いことがあったにせよ、家族がいっぱい増えて「みんなでゆっくりしようね!!!」「家族が増えてたのしいね!」と赤ちゃんや娘はおおはしゃぎしている。 お母さん霊夢も回復し「みんなゆっくりしていってね!!!」と満面の笑みである。 だが問題が発生する、巣が狭すぎるのだ。 生まれたばかりの赤ちゃん霊夢は小さいにせよ数が多い、元々は家族がゆっくりできたであろう広い巣も今では学校の教室くらいの人口密度になっている。 しかし巣の広さはまだ何とかなる方であった。 食糧の問題は更に深刻であった、赤ちゃん霊夢は食欲旺盛で「おなかすいたよ!」「ごはんがたべたいよ!」と大合唱。 お母さん霊夢とお姉さん霊夢が必死になって虫や木の実などを集めてきても「まだたりないよ!」「おなかすいたよ!」と焼け石に水状態である。 しかし、どんなにお母さん霊夢達が頑張っても集められる食料の量には限界があり、一部の赤ちゃんゆっくり達は食べ物が手に入らず「ゆ…ゆ…」とうめき声を上げることしかできずに衰弱していった。 更に赤ちゃんゆっくり達は成長スピードが早く、1週間も経つ頃には生まれたときの3倍以上の大きさになり、巣はラッシュ時の駅構内のような大混雑になっていた。 しかし、満足に餌が食べられなかった赤ちゃんゆっくりは身体も小さくもう巣の隅の方でぐったりしているだけになっていた。 そこで起こるのが体の大きな赤ちゃんゆっくりによる共食いである、生まれてからずっと空腹状態の赤ちゃんゆっくりにとって弱ったゆっくりは最早餌にしか見えていなかった。 お母さん霊夢達が巣の外へ餌を探しに出ているタイミングを見計らい、弱ったゆっくり達の元へ集まる赤ちゃんゆっくり達。 「ゆっくり食べられてね!」この言葉が引き金となり共食いが始まった。 「ゆっくりやめてね!ゆっくりやめてね!」必死に命乞いをするがそんなものが聞き入れられるはずも無く、捕食されていく弱ったゆっくり。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛」 「うっめ、メッチャうめ!」 「ゆ゛っ゛ぐ゛り゛じだがっ゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「うまうまー」 巣に帰ってきたお母さん霊夢が見たのは以前より少しだけ広くなった巣、床や壁に飛び散った大量の餡子、そして数が減った赤ちゃんゆっくり達であった。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」 お母さん霊夢の慟哭がこだまする。お姉さん霊夢達も何が起きたのかを理解したのか涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにして震えている。 「どお゛じでぞん゛な゛ごどずる゛の゛?」 「み゛ん゛な゛でゆ゛っ゛ぐり゛じよ゛う゛っ゛でい゛っ゛だの゛に゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛」 お母さん霊夢の叫びが赤ちゃん霊夢達に向けられる、そして赤ちゃん霊夢達は自分たちが取り返しがつかないことをしてしまったと気づいた。 「お゛があ゛ざん゛ごめ゛ん゛な゛ざい゛い゛い゛い゛い゛」 「み゛ん゛な゛ごめ゛ん゛な゛ざ゛い゛」 涙を流しながら謝罪の言葉を口にする赤ちゃん霊夢達、巣ではゆっくり霊夢達の鳴き声が一晩中続いた。 3日後 あの惨劇を乗り越え、ゆっくり霊夢の家族はより一層強い結びつきとなり、巣は家族がゆっくりできる環境になっていた。 赤ちゃんゆっくりの数が減り、残ったゆっくり達も満足な量ではないが皆で分け合い、生きていくのに必要な量の餌は確保できるようになっていた。 「今日もみんなゆっくりしようね!!!」 お母さん霊夢の声がゆっくりの巣に響く。 今回はお母さん霊夢のおかげで共食いがあったにせよ巣は平和になった。 第2段階として明日にでも再び発情したゆっくりアリスを巣に放り込み、限界ぎりぎりまで繁殖をさせる予定である。 更にゆっくりの数が増え、今回共食いをした赤ちゃんゆっくりはどういった行動を取るのか、ゆっくりの知能ではどうなるかは想像に難しくない。 しかしお母さん霊夢が居る限り巣の平穏は保たれるであろう。 最終的にはゆっくりアリスに最後まで繁殖をさせ、お母さん霊夢を朽ち果てさせる計画である。お母さん霊夢が居なくなった後、大量の赤ちゃんゆっくり達がどうなるか大変興味深い。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/158.html
「ゆ゛っぐり゛じだい゛よ゛お゛ぉ゛ぉ゛!!ゆ゛っぐり゛ざぜでえ゛え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 山菜取りから帰る途中、茂みからそんな声が聞こえてきた。 何事かと思い覗き込むと、そこには罠にかかって動けなくなっているゆっくりがいた。 大方ハンターが仕掛けた物だろう。ゆっくりは高く売れるからな。 犬猫ならともかく、ゆっくりなんぞ助けても仕方が無いのでそのまま行こうとする。すると 「お゛に゛い゛ざん゛!!だずげでぐださい゛い゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」 お兄さんじゃあ、しょうがないな。 小さな頃から老け顔で、十五にして父親からも『親父』と呼ばれていた俺の憧れの呼ばれ方ベスト5だし。 「そら、もうかかるんじゃないぞ…って無理だよな。ゆっくりブレインだし」 「ゆっくりできる!ゆっくりできるよ!おにいさんありがとう!!!」 「はいはい。じゃあな饅頭」 「まんじゅうじゃないよ!れいむだよ!ゆっくりおぼえてね!!」 「へーへー」 あまりこんな所を人に見られたくはないので早足でその場から離れる。 ゆっくりはまだ何か叫んでいたが、どうでもいい。どうせいつものあれだろう。 家に着いて早速至高の山菜料理を作っていると、戸を叩く音が聞こえた。誰だろう。 「はいはい今開けますよー」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 なんと客はゆっくりだった。それも二匹。 「何だお前ら、一体何の用だ」 「ゆっくりさせていってね!!ゆっくりさせていってね!!」 「何言ってやがる帰れ帰れ。うちにはお前らみたいな饅頭に食わすタンメンはねえぞ」 「まんじゅうじゃないよ!れいむだよ!ゆっくりおぼえていってね!!」 「あん?何だそりゃ。ひょっとしてお前さっき会ったゆっくりか?」 「そうだよおにいさん!ゆっくりさせていってね!!」 「じゃあそっちの黒いのは何だ」 「れいむのおともだちだよ!まりさっていうんだよ!!」 「よろしくねおにいさん!まりさもゆっくりさせていってね!!」 一体どういうつもりだろう。まさか親切なカモがいるからと、仲間共々たかりに来たのだろうか。 「ちょっと親切にした位で調子に乗るんじゃねえぞ饅頭。お前らなんかにゃ水一滴だってやらん!」 「いらないよ!ごはんいらないよ!だからゆっくりさせていってね!!」 「おねがいします!ゆっくりさせていって!!」 なんと飯はいらんときた。一体何事だ?油断させてつけこもうなんて知恵がある訳も無いし…… ま、いらんと言うなら別に上げてやっても構わんか? 今晩居座るなら明日加工所に売りに行けばいいんだし。 「ああ分かったよ。大人しくするなら入れてやる」 「ゆっくりするよ!ありがとうおにいさん!!」 「ありがとう!!」 ぴょんぴょん飛び跳ねながら家の中に上がりこむ。何を嬉しそうにしてるんだこいつらは。 「お前らはその隅っこで大人しくしてろ。何も食わせてはやらんし、暴れたりしたら食うからな」 「わかったよ!ゆっくりじっとしてるね!!」 「ゆっくりたべないでね!!」 「ああそうしてろ」 何とも妙な話だ。ひょっとして狐にでも騙されているのか? 首を傾げつつ料理を作り、一人で食う。その間物欲しそうにこちらを見ていたが、当然分けてなどやらん。 「おいお前ら涎を垂らすな汚らしい。踏み潰すぞ」 「ゆ!ごめんなさい!!ゆっくりふいておくね!!」 「ゆっくりふまないでね!!」 益々おかしい。本当にこいつらゆっくりなのか…まあどうでもいいか。 その後風呂に入ったり布団を敷いたりしている間も奴らは大人しかった。不気味だ。 「お前ら帰らんでいいのか?俺はもう寝るが」 「ゆっくりとまっていくよ!ゆっくりねていってね!!」 「ゆっくりおやすみ!!」 「ああおやすみ。寝てる間に暴れたり盗み食いなんかしたら八つ裂きにするからな」 そう言ってさっさと寝る。まあ、仮に寝てる間に盗み食いなんかされても所詮二匹だけだ。 二匹とも売れば十分プラスになるだろう。 翌朝。妙な騒がしさで目が覚めると同時に、昨夜の考えは間違っていたと思い知らされた。 こ、こいつらまさかこんな方法で俺に嫌がらせをしやがるとは……!ゆっくりって奴は悪知恵は働くんだな畜生!! 「あ、おにいさんがおきたよ!!ゆっくりおはよう!!」 「ゆっくりおきてね!!」 「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」 どうやらあの二匹、俺が寝ている間に交尾しやがったらしい。ミニマムサイズのちびゆっくりが十匹もいる。 当然家の中は荒れ放題、食い物はほぼ全て食い尽くされている。 「お前ら、荒らすなって言ったよな?そこまで八つ裂きにされたいのか。そうかそうか」 「れいむとまりさのあかちゃんだよ!!ゆっくりかわいがってね!!!」 「ゆっくりかわいいでしょう!!!」 「んな訳あるかこの糞饅頭が!!てめえら一匹たりとも生かして返さんぞ覚悟しろ!!!」 怒鳴った瞬間、それまでの喧騒が嘘のように静かになった。 親ゆっくりれいむが、涙目になってこちらを見ている。 「ひどい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!ぜっがぐお゛ん゛がえ゛じじであ゛げだの゛に゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!」 「あやまってね!!ゆっくりあやまってね!!」 「「「「「「「「「「ゆっくりあやまってね!!!」」」」」」」」」」 「恩返し、だぁ?一体どういう事だ。説明しろ糞饅頭」 どうにかこうにか聞き出した所によると、罠から助けてくれた俺に恩返しがしたかったらしい。 だが恩返しの方法なんて分からない。 そこで友人のゆっくりまりさに相談したら、可愛い赤ちゃんを見せてあげれば喜ぶに違いないという結論に達したとの事。 ゆっくりに恩なんて概念があった事に驚きだ。加工所の人に話してもきっと信じないだろうな。 「そうか。事情は分かった」 そう、悪気は無い事は分かった。だが、それだけだ。 悪気があろうが無かろうが起きた現実には何の違いも無い。俺は家中をメチャメチャに荒らされ、食い物を全て奪われた。 その代償はきっちりと払ってもらわなければならない。というか、恩返しなのに恩着せがましい物言いをするのが気に食わん。 「じゃあお前らとゆっくり遊んでやる。そうだな、かくれんぼをしようじゃないか。鬼は俺だ」 「ほんとう!?ほんとうにあそんでくれるの!!!」 「おにいさんありがとう!!ゆっくりかくれてるね!!」 「「「「「「「「「「わー!ゆっくりかくれようね!!!」」」」」」」」」」 「おっと。お前は俺と一緒に探すんだよ」 「ゆっ!だっこだ!だっこきもちいい!!!」 親ゆっくりれいむを抱きかかえて座る。こいつにはせいぜい楽しませてもらわんとな。 しばらく待ってもういいかーい。あちこちからもういいよー、と聞こえたのでゆっくりれいむを抱えたまま捜索開始。 「……ゆっくりまりさ、見つけた」 信じられん、あれで隠れているつもりか。頭隠して尻隠さずとは言うが、こいつは顔しか隠れていない。 「みつかっちゃった!!おにいさんすごい!!」 「れいむはわからなかったよ!!おにいさんすごい!!!」 これがゆっくりブレインか……よく生きていられるな。 「じゃあ見つかったまりさも俺がだっこしていてやろう」 「ゆっくりだっこしてね!!!」 「おそろい!おそろい!!」 片腕で何とか抱えて残りのちびゆっくりを探す。 奴らは体が小さい分難易度が高いが、所詮はゆっくり。簡単に次のを見つけた。 「ちびゆっくりれいむ、見ぃつけた」 そう言ってゴミ箱に隠れていたちびゆっくりを空いた手で掴む。 「ゆっくりみつかっちゃった!!!」 「おにいさんほんとうにすごいね!!!」 「ゆっくりかくれんぼのめいじんだね!!!」 「それじゃ、見つかったちびゆっくりちゃんは罰ゲームだ」 「ゆ?」 ちびゆっくりを口の中に放り込む。途端、ゆっくりれいむが物凄い形相で叫ぶ。 「なにするの!!おじさんやめて!!ゆっくりはなしてあげて!!」 おじさん、だと…?一瞬このまま殺してやろうとも思ったが、思いとどまって口の中を見せる。 「ゆっくりあったかいよ!」 「何勘違いしてやがるんだお前は」 「ゆっくりまちがえちゃったよ!!」 口の中でちびがもぞもぞ動く感覚が面白い。舌で転がしてやると喜んでいるようだ。 そんな風に舌で弄びながらちびゆっくりを探し、見つける度に口の中へ放り込む。 あっという間に十匹とも口の中へ。何てチョロいんだ。 「あっというまだったね!!!」 「ゆっくりするまもなかったね!!!」 そんな風に賞賛する親ゆっくり二匹。愚かな奴らだ。ゆっくりするのはこれからだというのに。 「じゃあ、ゆっくりあかちゃんをはきだしてね!!!」 ああ、吐き出してやるとも。頷いて、床に文々。新聞を広げ、二匹を両手でがっちりホールドする。 そして、口の中できゃっきゃと遊ぶちび共を一気に噛み砕く。プチプチという感触が気持ちいい。 口の中から物凄い悲鳴が聞こえる。ククク痛かろう怖かろう。 「お゛じざん゛や゛め゛でよ゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!どうじでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 「はや゛ぐだじであ゛げでね゛!!さっさとだずげであ゛げでね゛!!!」 そうかそうか吐き出して欲しいか。じゃあそうしてやろう。 新聞紙の上に噛み砕いたちび共を吐き出す。先程まで賑やかだった連中は、今や苦しみの声を上げるだけの醜い塊だ。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!れ゛い゛む゛の゛あ゛がぢゃん゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「うわ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!ゆ゛っぐ!!ゆ゛っぐり゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 大変喜んでいただけたようで満足です。その後もねっとり言葉責めして反応を楽しむ。 やっぱゆっくりの活用法は食用じゃなくて愛玩用がベストだよな。 気の済むまで言葉責めする頃には、親二匹は廃人、いや廃饅頭になっていた。目は空ろで口をぱくぱくさせている。金魚みたいだ。 「じゃあこれを片付けないとな」 「ゆ゛ぶふぅっ!!?」 「ぐお゛え゛ぇ゛!!」 まだ半数くらいは息があるちびゆっくりの塊を二匹の口の中に押し込み、口を塞ぐ。 「「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!!」」 二匹とも物凄い勢いでもがく。さっきまでの様子が嘘みたいだ。ああ楽しい。もっと鳴いてくれ。 しばらくすると二匹ともしっかりちびゆっくり共を嚥下した。これでやる事は大体やったな。 「それじゃあ行こうか糞饅頭共」 「ゆ゛っ……ゆ゛っぐ……?」 「どごに゛…どごに゛い゛ぐの゛……?」 「勿論ゆっくり加工所さ。お前らゆっくりしたいんだろ?好きなだけゆっくりさせてやるよ」 「い゛や゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!がごお゛じょはい゛や゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「も゛う゛い゛や゛だ!!ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛がら゛お゛う゛ぢがえ゛る゛!!!がえ゛る゛よ゛お゛お゛お゛お゛!!!」 「そんなに嬉しそうに鳴くなよ、興奮するなぁ。何か良い事でもあったのかい?」 軽薄な感じで話しかけるが、もうこちらの声など聞いていないようだ。 肩をすくめ、山菜取り用のかごに二匹を詰めて蓋をして出かける。 道中、何やらゆっくりまりさがゆっくりれいむを攻め立てていたようだ。ひどい奴だ。俺からすれば同罪なのに。 日が高くなりつつある空を見上げて、かごの中のやりとりを楽しみながらゆっくりと加工所に歩いていった。 "Repaying the kindness" is COMPLETE!!