約 4,879,497 件
https://w.atwiki.jp/famif/pages/19.html
トゥマン・パラダイスビーチ 初めから来ることができる。 ホテル・フィッシングリゾート 宿泊費は1泊100pts 行ける場所 移動費用 条件 パーチャル・ビーチ 200 ホテル・フィッシングリゾートのロビーにいる男性から30000ptsで購入 ドゥアリブ・レイク 100 初めから パナス・ジャングル 200 初めから カナン・レイク 300 ティドゥール・リバーでライセンスを10000ptsで購入 釣れる魚地名略称 エサ略称 クエスト 釣れる魚 魚 pts. タックル 場所 備考 西 中 東 店 舟 浅 岩 宴 崖 アカエイ 1185 L ○ ○ アカザエビ 70 S/M ○ ○ ○ アジ 85 M ○ ○ ○ アデヤッコ 120 S ○ ○ ○ ○ アナゴ 115 M ○ ○ ○ イチモンジブダイ 465 M ○ シャロー西側沖。大き目の白い魚影 イワシ 105 M ○ ○ ウツボ 165 L ○ ○ オニオコゼ 985 M ○ ○ カクレクマノミ 675 S ○ ○ ○ ビーチ入り口すぐ東の岩場内、又は浅橋のすぐ西側ショップの建物の下付近。後者は桟橋の左側の浜辺からキャストすると良い カサゴ 175 S ○ カレイ 160 M ○ ○ ○ ○ キュウセン 415 M ○ 崖の西(左手)側中間からコーナーの間に立ち10m~15mにキャスティングで釣れたとの報告あり クサフグ 75 S/M ○ ○ ○ ○ ○ ○ クダゴンベ 105 S ○ ○ ○ ○ ○ クマノミ 60 M ○ ○ ○ ○ ○ クロダイ 525 M ○ ○ クロメジナ 1080 M ○ 魚 pts. タックル 西 中 東 店 舟 浅 岩 宴 崖 シーバス 300 M ○ ○ ○ ダツ 400 L ○ タツノオトシゴ 270 S ○ ○ ○ 魚影はそのまんまタツノオトシゴ。ビーチ入り口すぐ東の岩場内、又は浅橋の下付近。後者は桟橋の左側の浜辺からキャストすると良い タテジマキンチャクダイ 135 M ○ ○ ○ チョウチョウウオ 75 M ○ ○ ツノダシ 90 S/M ○ ○ ○ ○ テナガエビ 100 M ○ ○ ○ ナンヨウハギ 115 S/M ○ ○ ○ ○ ○ ネコザメ 1330 L ○ ○ ○ クエストで指令『岩場にいるナゾのサメを釣り上げろ』まで進めると出現 ニシキヤッコ 130 S/M ○ ○ ○ ○ ○ ハタタテダイ 85 S/M ○ ○ ○ ○ ハリセンボン 630 S/M ○ オンライン放流魚。崖の中間か東寄りでかなり近く(2~3m)に垂らすと釣れやすい。 ヒラメ 340 M ○ ○ ○ フエヤッコダイ 105 S ○ ○ ○ ○ ホウボウ 180 M ○ 釣れない人は、サフィーア・ケイブ桟橋周辺でも釣れたので試してみては? ホシギス 115 S/M ○ ○ ○ ○ ○ ○ ミノカサゴ 120 M ○ ○ ○ ○ ○ メバル 135 M ○ ○ ○ ミツボシクロスズメダイ 220 S/M ○ ○ ○ オンライン放流魚 魚 pts. タックル 西 中 東 店 舟 浅 岩 宴 崖 地名略称 西 トゥマン・パラダイスビーチ西部 中 トゥマン・パラダイスビーチ中部 東 トゥマン・パラダイスビーチ東部 店 ショップ・ウォーターハウス ショップ手前の桟橋からショップ側にキャストする 舟 カヤックセンター・フリーダム 浅 カヤッカーズ・シャロー カヤックに乗って沖のブイ(オレンジの浮き)付近 岩 ビッグキャッチ・ロック 宴 フィースト・コーブ ビッグキャッチロックのT字路からゴールデンクリフに行く途中、画面奥方向のトンネルを抜けたとこにあるコーブ(入り江) 崖 ゴールデン・クリフ エサ 魚 サ 基 赤 青 黄 速 広 虹 ルアー アカエイ - - ○ ○ ○ ○ ○ アカザエビ ○ ○ ○ ○ ○ ○ アジ ○ ○ ○ ○ ○ ○ アデヤッコ ○ ○ ○ ○ アナゴ ○ ○ ○ ○ イチモンジブダイ ○ ○ ○ イワシ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ウツボ - - ○ ○ ○ ○ ○ オニオコゼ ○ ○ ○ カクレクマノミ ○ ○ ○ ○ カサゴ ○ ○ ○ カレイ ○ ○ ○ ○ キュウセン ○ ○ ○ ○ ○ ○ クサフグ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ クダゴンベ ○ ○ ○ ○ ○ クマノミ ○ ○ ○ クロダイ ○ ○ ○ ○ ○ クロメジナ ○ ○ 魚 サ 基 赤 青 黄 速 広 虹 ルアー シーバス ○ ○ ○ ○ ○ ダツ - - ○ ○ ○ ○ ○ タツノオトシゴ ○ ○ ○ タテジマキンチャクダイ ○ ○ ○ ○ ○ チョウチョウウオ ○ ○ テナガエビ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ナンヨウハギ ○ ○ ○ ○ ○ ニシキヤッコ ○ ○ ○ ネコザメ - - ○ ○ ○ ハタタテダイ ○ ○ ○ ○ ハリセンボン ○ ○ ○ ○ ○ ヒラメ ○ ○ ○ フエヤッコダイ ○ ○ ○ ホウボウ ○ ○ ホシギス ○ ○ ○ ○ ○ ○ ミノカサゴ ○ ○ ○ ○ メバル ○ ○ ○ ○ ○ ○ ミツボシクロスズメダイ ○ ○ ○ ○ 魚 サ 基 赤 青 黄 速 広 虹 ルアー 略称 サ サービスベイト 基 ベーシックベイト 赤 レッドベイト 青 ブルーベイト 黄 イエローベイト 速 クイックヒッター 広 ワイドレンジ 虹 レインボウ クエスト クエスト名 依頼主 内容 報酬 備考 指令 詳細 トゥマン・パラダイスのサメちょうさ ショップ前桟橋付近の浜辺にいる男性 サメの目げき者をさがせ ゴールデン・クリフにいる女性に話しかける 4500pts. 『気ままなショップ』達成後出現 岩場にいるナゾのサメを釣り上げろ ビッグキャッチ・ロックにいるネコザメを釣り上げる 釣り上げのほうこく 依頼主と話す 気ままなショップ ショップ前店員 さん橋で釣りをしている店長を探せ カヤックセンター桟橋突端にいる店長と話す 2000pts. ショップオープン 楽しい水族館 水族館前のホテルオーナー 10魚種釣り上げろ 魚を10種類以上釣る 5000pts. 水族館オープン 海に流れるお宝 ビッグキャッチ・ロック前の男性 流木を釣り上げろ 流木を釣る 2000pts. 釣り上げのほうこく 依頼主と話す ダンナのわすれ物 ホテルロビーの女性 ダンナさんに釣ザオをとどけろ カヤックセンター桟橋にいる男性と話す 2000pts. オーシャンズ・ドリーム ショップ横にあるクルーザー前の男性 8大メジャーエリアで魚を釣れ 島にある8ヵ所のエリアそれぞれで一度何か(魚orゴミ)を釣る8大メジャーエリアとは・トゥマン・パラダイスビーチ・パチャール・ビーチ・ドゥアリブ・レイク・カナン・レイク・ケリキル・リバー・ティドゥール・リバー・パナス・ジャングル・マラム・ジャングルの8か所のこと 30000pts. 8大メジャーエリア制覇のほうこく 依頼主と話す 80魚種制覇しろ 魚を80種類釣る(今までの釣果含む) 80魚種制覇のほうこく 依頼主と話す ユメのこうにゅう 100000pts.もった状態で依頼主と話し「はい」を2度選択 クルーザーを手に入れ船釣りやトローリングができるようになる
https://w.atwiki.jp/tamagrail/pages/52.html
喝采と共に幕が下り、公演が終わる。 しかし、主演を務めた彼女の心は別のところにあった。 ◆◆◆ 『聖杯』―――万物の願いを叶える願望器。 雑誌やネットで見たならば、一笑に付してしまうような馬鹿げた話。 しかし湖月レオナの脳内には、どこで見たわけでもないのに、聖杯についての正しい知識が備わっていたし、それが紛うことなき事実であると認識できていた。 そしてそれこそが、聖杯を巡る戦いの参加権を得た証左であると理解した時、レオナの中で何かがひっくり返った。 全ての願いが叶うならば、愛する人と―――霧生鋭治と過ごした、あの暖かくて幸福な日々を取り戻せる。 それを思えば、彼の命を奪ったあの三人への復讐すら些末事と化した。 「クリスティーヌ」 サーヴァントがレオナを呼ぶ。 引き当てたのはアサシン―――ファントム・オブ・ジ・オペラ。 考え得る限り最もレオナに縁深く、そして最も相性が悪い英霊。 聖杯にかける願いを知られれば、この関係はたちまちのうちに瓦解してしまう。 「我が歌姫よ。 共に歩もう。 共に歌おう。 私達の幸福のために」 傍らに立ち、手を差し出してくるアサシン。 手袋に包まれたその手を取って応える。 「ええ、エリック」 そして微笑む。 今日が人生で一番幸せな花嫁のように。 貴方は私の『ファントム』ではないけれど。 聖杯で願いを叶えるまでは――― 「―――私はあなたの『クリスティーヌ』になりましょう」 【クラス】アサシン 【真名】ファントム・オブ・ジ・オペラ 【出典】Fate/Grand Order 【性別】男 【属性】混沌・悪 【パラメーター】 筋力:B 耐久:C 敏捷:A 魔力:D 幸運:D 宝具:B 【クラススキル】 気配遮断:A 自身の気配を消すスキル。隠密行動に適している。完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。 【保有スキル】 ガルニエの呼び声:B+ 「魅惑の美声」が発展したスキル。人を惹き付ける天性の美声。 異性に対して魅了の魔術的効果として働くが、対魔力スキルで回避可能。対魔力を持っていなくても、抵抗する意思を持っていればある程度は軽減できる。 「ガルニエ」とはオペラ座の別名であり、このスキルはその地下から語り掛ける彼の呼び声を指す。 無辜の怪物:D 生前の行いからのイメージによって、後に過去や在り方を捻じ曲げられ能力・姿が変貌してしまった怪物。本人の意思に関係なく、風評によって真相を捻じ曲げられたものの深度を指す。このスキルを外すことは出来ない。 誹謗中傷、あるいは流言飛語からくる、有名人が背負う呪いのようなもの。 小説『オペラ座の怪人』のモデルである彼は作品の影響を受けて素顔と両腕が異形と化している。 精神汚染:A 精神が錯乱しているため、他の精神干渉系魔術をシャットアウトできる。ただし、同ランクの精神汚染がされていない人物とは意思疎通ができない。 【宝具】 『地獄にこそ響け我が愛の唄(クリスティーヌ・クリスティーヌ)』 ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大補足:200人 かつての犠牲者たちの死骸を組み合わせて作成された、パイプオルガンの如き形状の巨大演奏装置。 異形の発声器官をもつ自身の歌声と併せて奏でることで不可視の魔力放射攻撃を行う。 【weapon】 かぎ爪と化した両腕 美しい歌声 【人物背景】 ファントム・オブ・ジ・オペラ。十九世紀を舞台とした小説『オペラ座の怪人』に登場した怪人の、恐らくはそのモデルとなった人物。 とあるオペラ座地下の広大な地下迷宮に棲まい、オペラ座の寄宿生でコーラス・ガールを務めていたクリスティーヌという女性に恋をしたことから、彼女を姿を隠して指導。同時にオペラ座関係者への脅迫や実力行使により彼女を歌姫へと導くも、恋敵の出現や自身への信頼を揺らがせ始めたクリスティーヌの様子から暴走し始め、遂には殺人にまで手を染めた。 本名はエリック。 【サーヴァントとしての願い】 クリスティーヌの幸福 【マスター】 湖月レオナ@金田一少年の事件簿 【マスターとしての願い】 霧生鋭治を蘇生させ永遠に幸せに暮らす 【能力・技能】 卓越した演技力 連続殺人のトリックを思いつく計画力 連続殺人実行中に発生した数々のアクシデントを乗り越える機転。 【人物背景】 劇団「遊民蜂起」の団員にして舞台女優。20歳。 優れた容姿と高い演技力を兼ね備え、劇団内外にファンが多い。 合宿所の火事に巻き込まれた事から火がトラウマになっている。 この火事で顔にやけどを負いながら自分を救助してくれた霧生鋭治と恋仲となり駆け落ちするも、ある日霧生は行方をくらまし、自身は同じ劇団の三人の役者によって連れ戻されてしまう。 後にレオナは火事の原因がこの三人の役者であること、彼らに自首するよう説得していた霧生が彼らによって殺害されたことを知った。 そして火事を起こした罪を霧生に被せて、ヘラヘラと笑う三人の姿を見たレオナは『ファントムの花嫁』として復讐を決意した。 【方針】 聖杯を獲得する。
https://w.atwiki.jp/tokyograil/pages/92.html
園原杏里&アサシン ◆7bpU51BZBs 月の光を意識した事は無い。 否――自分が意識して何かを視る事など、一度としてなかった。 両親を亡くしてから、自分はずっとそのままでいて。 ――あの声も届かない。 自分は、人を愛せない。 何かに寄生しなければ生きていけない。 常に客観視している。 額縁の中に存在する世界を、外部から眺めている。 それは多分これから先も変わらない事なのだと――園原杏里は思っている。 ――今、この時ですら。 杏里がいるのは額縁の外だ。 学校からの帰宅の途中だった。 杏里には友人と呼べるような人物は一人しかいないし、その友人も近頃は杏里と距離を置いている。 自分から物理接触《リアルコンタクト》を図るような事も殆どない。 一人で帰宅するのが常だったのである。 平素とまるで変わりない。 昏い路。 それを辿る途中。 善くないものに――行き会った。 男の眼は明らかに正気ではなかった。 紅く染まった、歪に光を反射する両眼。 何かに憑かれたでもしたか。 そもそも、人ではないのか。 杏里は。 すぐに背を向けて逃げ出した。 怖かったのだと思う。 その男の――眼が。 その眼を、杏里は知っている。 それは杏里の――母親の眼だった。 母が、父へと向けた眼だった。 知らない筈は無い。 なのに――それを知っているという事が、今ここにいる杏里の記憶と矛盾していて、それが怖かった。 ――愛してる。 躰と心が乖離する。 幽々と眩暈が起こる。 気が付けば杏里は人気の無い路地裏にいて、大柄な男に頸を絞められている。 聲が出せない。 出したとて――周囲に人の気配はない。 逃げ場も――無い。 額縁の外で視ている杏里は何処か冷静に状況を把握している。 だから。 目の前の男を。 ――どうする? 手段はある。それが思い出せない。 男の力が強まる。 壁に押付けられた杏里の躰は宙に浮いている。 ――愛してる。 意識が遠のく。 額縁が遠のいて、何も視えなくなる。 その――寸前。 大きな満月を背にした、 狼の姿を視た。 男が手を離して、後ろを振り向いた。 杏里は尻餅をつく。 鋭い刀のような凶器を持った狼は。 文字通り音も立てずに男の許に駆け寄り、振り向いたその喉首を。 掻き切った。 ただひゅうひゅうという音を出しながら、男はそのまま倒れて、 死んだ。 「――あ、」 杏里は顔を上げる。 狼が――少女が、そこに立っていた。 澄んだ凛々しい眼。 ヴェリーショートの髪。 端正な顔立ち。華奢な腕。 何もかもが血に染まっている。 真っ赤な血潮を蒼い月光が照らしている。 「あなた、は――」 ――知っている。 目の前の少女が如何なる存在であるのか――杏里は知っている。 サーヴァント。聖杯戦争。紅い月。 自らが寄生する相手の事も――明瞭と思い出している。 人を愛する妖刀。 人でないものを断つ妖刀。 杏里の中で常に愛の呪いを唱え続ける罪歌は――沈黙している。 まるで――目の前の少女が人なのか、そうでないのか、判断できないとでも言うように。 サーヴァントは。 高校生の杏里と、精々が二三程度しか歳が変わらないように見える少女は。 迚も悲しげな表情で。 「僕は」 人を殺しましたと言って、血に染まった手を翳した。 杏里は――何も言えなかった。 おとうさん。 おとうさん。 苦しいよ。 罪歌が無ければ。 母が、父を殺していなければ、杏里は既に死んでいる筈だった。 そして、今この時も――杏里は少女に助けられたのである。 けれど。 「僕は善悪の基準も物事の真贋も正否も判らないけど――仮令止むを得ない状況でも――どんな時でも――ひとごろしは」 良くない事です。 「悪者を退治した訳じゃない。正当防衛でもない。正義の天誅でもない」 僕は単なる殺人鬼なんだと少女は言った。 その――罪を。 決して正当化してはいけない。 こびりついたけものの匂いを、消してはいけない。 僕は。 「だから――ここに来た」 酷い矛盾だと杏里は思う。 或いは少女が召喚された事そのものが何かの間違いなのかもしれない。 聖杯は最後の勝利者の願いを叶えるものだと言う。 ならば――其処に辿り着く為には。 ――厭だ。 それは杏里も厭だった。 少女も。 殺人という行為を――決して自ら進んで行う事はしないだろう。 ただ、それをする時は。 魔物が――降りている。 ――愛してる。 「――私には――聖杯にかける願いは――ありません」 色々な想いを振り切って――杏里はそう言った。 それは慥かな事実である。 他者を蹴落としてまで叶えるべき望みを、杏里は持ち合わせていない。 あるとするならば。 「私は、この戦いを――止めたい」 聖杯がどのようなものなのか。 本当に願望機としての機能を持っているのか。 それは理解らないし、杏里にとっては重要な事ではない。 ただ。 この戦いは――果たして一度だけで終わるのか。 杏里がここにいるのなら――その周囲の者達も巻き込まれる可能性はあるのではないか。 その想像は。 自身に降り掛かった事態よりも遥かに、杏里を惧れさせた。 自分は人を愛せない。 罪歌は――人を愛している。 少女はどうなのだろう。 判る筈もない。 人の心は箱に入っている。 箱の蓋は決して開けられない。 ラベルが貼られていようが中身が説明されていようが、結局は想像する事しかできない。 それが普通なのだと杏里は思う。 自分でさえ自分の事を全て知っている訳ではない。有耶無耶である。 強かな所もあれば褻らわしい所もある。 杏里の内部には愛を謳う妖刀が入っていて杏里はそれに寄生している。 完全に支配している訳でもなければ、その逆でもない。 瞭然と領解る部分など何一つない――。 ――魍魎の匣。 けれども。 今表層に出ている園原杏里という外的側面《ペルソナ》は。 「それに――私は」 池袋を。 「この街を――守りたいんです」 偽物でも。 傲慢かもしれないけれど。 ここに――彼らがいるのなら。 太陰が浮かんでいる。 三十八万四千四百キロの距離から届く青白くて弱い光が杏里と少女と、死体を照らしている。 杏里は額縁の外部からその景色を視ている。 これは――現実である。 データではなく。リアルだ。 少女は――杏里から離れる。 そのまま背を向けて、去ろうとする。 「ま、待ってくださいッ」 杏里の声に少女が振り向いた。 澄んだ眼が杏里を直視して、杏里はその視線に耐えられずに目を逸らした。 「僕は人殺しです」 だから一緒には――いられない。 「でも――」 言葉を続けようとする杏里の頸に。 ナイフが当った。 ――愛してる。 罪歌は杏里に戦い方を教えてくれる。けれど。 「僕は喧嘩は弱い。戦い方なんて知らない。でも――殺し方なら知っている」 身体の内部から罪歌を顕現させる事さえ出来なかった。 少女がその気になっていたのなら。 ――僕はそんなことはしたくない。 「あなたの事だって僕は殺してしまうかもしれない。それに僕は――ひとりの方がいい」 ごめんなさいと言って少女はナイフを持った手を引いた。 杏里は何もできない。 少女を受け入れられない訳ではない。 ただ。少女は――杏里と同じ場所にいない。 ――愛してる。 少女はどこまでも人間で。 そして。 「僕は――狼だ」 行き遭う者を屠る――。 忌避すべき狼《ルー=ガルー》だと少女は言った。 【クラス】 アサシン 【真名】 神埜歩未@ルー=ガルー 忌避すべき狼 【パラメーター】 筋力E+ 耐久E 敏捷D+++ 魔力E- 幸運D 宝具E- 【属性】 秩序・中康 【クラススキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 【保有スキル】 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失っても一日間現界可能。 直感:E+ 戦闘時、常に自身にとって最適な展開を感じ取る能力。 相手を殺害する時――ただ、その一太刀にしか活路がないその時のみに発動する。 情報抹消:B 対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶・記録から、彼女の能力、真名、外見特徴などの情報が消失する。 たとえ戦闘が白昼堂々でも、カメラなどの機械の監視でも効果は変わらない。 ……自身の犯した罪がなかったことにされたアサシンの逸話の具現。 狼は絶滅した。 そういうことになっている。 【宝具】 『忌避すべき狼(ルー=ガルー)』 ランク:E- 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 通り悪魔の一種。 何万分の一秒の僅かな隙間、「今ならできる」というその時が訪れた時、あらゆる制約、条件を無視し、アサシンの目の前に立つものを殺害する。 由来、動機、不明。 アサシン自身もこの宝具をコントロールすることは出来ない。 出合ったものを屠る忌避すべき狼。 【weapon】 特殊セラミック製ナイフ『アームブレイド』。 研磨せずとも劣悪な環境下で百年以上性能を維持できる凶器。 【人物背景】 携帯端末《モニタ》という鎖に繋がれた管理社会で生きる少女。 ヴェリーショートの髪に男言葉で話す。 ある満月の夜、「殺人衝動を抑えきれなくなる」という男に襲われた歩美は、その男を殺害してしまう。 既に男は落ち着きを取り戻し、謝罪し、凶器を手放し、殺す理由などない。 正当防衛でも、制裁でも、復讐でもなく、殺した。 憎かった訳でも怖かった訳でもなく、何の得もない。 歩美は自らの殺人の動機を考えていた最中、ある連続殺人事件に巻き込まれる。 人を殺したくなるようなことも、殺す事で満たされるようなこともなく、ただ殺すだけの狼。 罪への罰を求める殺人者。 【マスター】 園原杏里@デュラララ!! 【マスターとしての願い】 戦いを止めたい。 【weapon】 妖刀・罪歌。 普段は杏里の身体の中に収納されており、任意で顕現させる事ができる。 「人を愛する」人格を持つ罪歌によって斬られた人間は精神を犯され、持ち主である杏里の命令に服従するようになる。 デュラハンの首と身体の繋がりを断ち切るなど、霊体を斬り裂く事も可能。 【能力・技能】 罪歌の持つ力と経験を引き出す事で強大な戦闘力を発揮する。 学校での成績は優秀だが、PCや携帯電話、インターネットに関する知識は極めて薄い。 【人物背景】 池袋に存在する来良学園に通う高校生。 おかっぱ髪に眼鏡をかけた、地味な風貌の少女。 幼い頃に父親に殺されかけ、その際に母が父を殺し自殺するのを目撃する。 直後に、死んだ母親が持っていた妖刀・罪歌の新たな所有者となる。 自身の心を常に対象となる事柄や人物から「額縁を隔てた」形で捉えるようにしている為、本質的に他者との付き合い方が理解出来ておらず、また常に恐怖感も抱いていた。 これらの理由から、本来取り付いた人間の精神を蝕む罪歌の声すら彼女には届かなかった。 自らを「寄生虫」と称し、他人に依存する生き方を行う杏里は、親友である張間美香が行方不明となった事をきっかけに、歪んだ愛の物語に巻き込まれる。 【方針】 不明。
https://w.atwiki.jp/outerzone/pages/196.html
「全然釣れないわね……」 「そのうち釣れるよ! それに誰かと一緒にいられるだけで私は楽しいよ!」 二人の少女が一緒に釣りをしていた。 ひとりは黄色みがかった白髪の少女。 彼女の名前は錦木千束。この聖杯戦争の参加者である。元の世界では『DA』と呼ばれる国を守る組織に所属している。 もうひとりは黒髪の少女。彼女の名前は夏木花。千束が召喚したアサシンのサーヴァントである。 「それで千束は本当に聖杯は求めなくていいの? 聖杯があればあなた心臓も治せるのよ」 「それでも私には聖杯は必要ないかな。それに私は……自分が幸せだと思えるから! 聖杯は必要ない!」 千束が笑顔で聖杯は必要ないと花に伝える。 「千束がそれでいいなら私はもう何も言わない!」 花も笑顔で千束にそう伝える。 「花にこそなにか願いはないの?」 今度は千束が花に願いを聞く。 「私も特にないかな。聖杯にも興味ない」 「そっか……。花! 魚が釣れそうだよ!」 「本当だ! 絶対に釣る!」 釣りを楽しむ二人であった。 【サーヴァント】 【クラス】 アサシン 【真名】 夏木花 【出典】 仮面ライダーリバイス 【性別】 女性 【ステータス】 筋力C 耐久C 敏捷B 魔力C 幸運C 宝具B 【属性】 中立・善 【クラス別能力】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に優れてる。 【保有スキル】 カリスマ:B 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において自軍の能力を向上させる。 【宝具】 『アギレラ』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大補足:100人 自分の過去と向き合い、前に進み出した、彼女の想いが宝具になったもの。自らの能力を上げ、敵を倒す。 【人物背景】 『仮面ライダーリバイス』の登場人物。 『仮面ライダーアギレラ』の変身者。 『デッドマンズ』と呼ばれる敵組織に所属していた少女。『デッドマンズ』に所属していた頃は『アギレラ』の名前は名乗っていた。 『五十嵐さくら(仮面ライダージャンヌ)』に救ってもらってからは『アギレラ』の名前を捨て、『夏木花』と名乗っている。 『アギレラ』の時のようなぶりっ子は鳴りを潜め、言いたいことをはっきりというようになった。 それから『仮面ライダーアギレラ』の変身者になり、最後まで戦い抜いた。 戦い終結後は新たな組織『ブルーバード』に所属している。 【サーヴァントとしての願い】 特になし。マスターを最後まで守る。 【方針】 マスターに任せる。 【把握素体】 テレビドラマ『仮面ライダーリバイス&劇場版』 【マスター】 錦木千束 【出典】 リコリス・リコイル 【性別】 女性 【能力・技能】 『銃弾避け』 卓越した洞察力と常人離れした視覚によって 相手の射線と射撃のタイミングを見抜き、放たれた銃弾を回避する。 『デドニクス・コンバットマスター』 彼女が使用する銃。カバンに装備している。 『拘束用銃』 ワイヤーを発射して相手を拘束する。 『非殺傷弾』 彼女が使用するゴム弾。かなりの威力があるが、相手を殺さない銃弾。 【人物背景】 【リコリス・リコイル】の主人公。 『DA』と呼ばれる組織に所属している。 いつも笑顔で、明日より今日を全力で楽しむ少女。『喫茶リコリコ』で看板娘として親しまれており、人助けもたくさんしている。 実は『DA』に所属するリコリスでは歴代最強と呼ばれている。 だが心臓に問題があり、命の危険があったが、『殺しの天才』と見出され、『アラン機関』と呼ばれる組織から人口心臓を移植されている(それでも成人までしか生きられないとされている。) 絶対に人は殺さず、敵でも絶対に殺すことはない。 参戦時期はアニメ第9話で『井ノ上たきな』にデートに誘われる少し前。 【マスターとしての願い】 特になし。聖杯戦争を止める。 【方針】 協力してくれるマスターを探す。 絶対に誰も殺さない。犠牲も絶対に出さない。 【ロール】 とある学園の学生。 【把握素体】 アニメ
https://w.atwiki.jp/dollabo/pages/397.html
アサシンに関するプレイング デュエルオブレジェンドで相手のユニットを破壊する手段は主に4種類あります ①相手のユニットを攻撃力の高い自軍のユニットで戦闘破壊する ②相手の攻撃表示ユニットをアサシンで攻撃して、アサシンの効果で破壊する ③未完のキューブや生命の滅亡などのマジックカードで相手のユニットを破壊する ④相手の攻撃表示ユニットを特攻の剣を装備させた自軍ユニットで攻撃し、特攻の剣の効果で破壊する この4つの中で一番お手軽に相手のユニットを倒せるのが②のアサシンです アサシンはCP100で召喚できて、かつアサシン1枚のみで相手ユニットを破壊する事が可能だからです ここではアサシンに関するプレイングを紹介します アサシンの役割 相手の攻撃力の高いユニットに対し、アサシンで攻撃してユニットを破壊するのが基本的な仕事です アサシンのCPは100です。CP300のカルキと相討ちできればCP面ではこちらが200ほど得する事になります 逆にアサシンにCP100ユニットをぶつけられるとCPは同じでもダメージを受ける分やや損する事になります アサシンで相手の足止めや回避を消費させる こちらのアサシンの攻撃に対して、相手がソーマの烙印や生体転送などを使ったとします そうするとユニットの破壊はできずとも相手にCP50のカードを消費させた事になるので アサシンは「CP100で召喚してCP50使わせた(CP50の働きをした)のだからCP50で召喚したも同然」になります このようにアサシンは相手ユニットに対し攻撃を仕掛ける事で戦闘破壊、もしくは 相手にカードを消費させるというMPアドバンテージを取りやすいカードです アサシンを使用する上での注意点 ①自身のLPに気を付ける ③守備表示ユニットには無力 ②攻撃目標がいないとただの飾り ④場にいるだけで仲間に負担がかかることも まずは① アサシンの特攻によって自身のLPが0にならないよう注意しましょう 強いユニットを倒すほどその攻撃力分の反射ダメージを受ける事になります 次に② 守備表示の相手ユニットを攻撃力0のアサシンで攻撃しても戦闘破壊できません それどころか反射ダメージも受けてしまいます 相手ユニットを攻撃表示にして戦闘破壊するかアサシン以外の解決策を探しましょう そして③ アサシンは相手にユニットがいればこそ本領発揮するユニットです 他のユニットと違い攻撃力0なので相手のLPを1ミリも減らすことができません 役割の無いユニットを場に出しておいても相手に対処札を用意されるだけです アサシン単体を目的もなく場に召喚するのはやめておいたほうが良いでしょう 最後に④ 相手はアサシンと戦闘することを避けたいため、アサシン以外を攻撃対象とします 自分の場にアサシンのみがいると、相手の攻撃目標は自分ではなく自分の味方に流れることになります 味方にユニットがいなければ味方のLPがどんどん減らされます それだけでなく味方がユニットを召喚した時に自分の場にアサシンがいると 相手にとって未完のキューブや生命の滅亡などを発動する絶好の機会となります 役割の無いアサシンを場に残すのは危険が伴います アサシンと相性の良いカード 背水の陣 自分のLPが低いほどターン開始時MPを回復します 総じてLPが減少すると能力が上がる類のカードと相性が良いです 吸血鬼ドラキュラ アサシンで減少するLPをドラキュラが回復して補います ドラキュラとアサシンと供に出すことによりドラキュラが相手LPにダメージを与えて、 ドラキュラが倒せないユニットをアサシンが倒すという役割分担もこなせます 総じてアサシンによるLP減少を回復するカードと相性が良いです 未完のキューブ アサシンと共に使用することで相手ユニットを破壊しやすくなります アサシンで相手ユニットに攻撃を仕掛けることで相手の場のソーマや吸収などを発動させます そのソーマや吸収にチェーンして未完のキューブを発動することでユニット破壊成功率を高めます 未完のキューブ単体で破壊しにいくのではなくアサシンと併用して伏せを使わせる点がミソになります アサシンにはこんな使い方もあります 守備アサシン 自分のLPが風前の灯のような時にアサシンを命の盾として使用する方法です 守備表示で出すことでアサシンが倒されたとしてもこちらのLPが減る事はありません 緊急時以外で守備アサシンをすると相手の攻撃目標が味方に流れるので非常手段として考えて下さい 絶対防御+アサシン アサシンで攻撃する時に絶対防御を発動しておくと攻撃によるダメージを受けません 闘神の結界や熾天使ガブリエルなどLPの減少を抑えるカードも相性が良いです このページに関してのコメントは以下のテキストボックスから 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/tpbattleroyale/pages/106.html
正式名称:アサシンダガー 形状:握りの部分は藍色に近い黒、滑り止めの突起と鍔に棘が付いている以外は普通の短剣 腹の部分に堀込がある。 効果:急所に当たると死に至る猛毒が塗り込まれている。 備考: +本編での使われ方 ※重大なネタバレあり! 支給品解説へ
https://w.atwiki.jp/psyren_wars/pages/88.html
直枝理樹&アサシン ◆S2NYXu2lPk 世界を埋め尽くしていく白い雪の中に混じる一点の赤。 窓の外でひらひらと舞い落ちるそれを認識した瞬間、直枝理樹は駆けだす。 何度も繰り返される6月20日という一日。 その中で起きた小さな変化に、体は自然と反応していた。 もしかしたら自分が気付いていなかっただけで、あの赤はいつもこの時間帯に落ちていたのかもしれない。 それでも、この世界の異常はもうどうしようもないと思い知らされた少年にとっては、その赤いカードは闇の中に差した光に違いなかった。 ■ ■ ■ 生暖かい夜風が吹き付ける学校の屋上にて、二人の少年は対峙していた。 同年代に見える二人の姿は、端から見れば深夜に学校に忍び込んだ悪ガキに見えなくもない。 だが、一方の少年の藍色の着物に日本刀という場違いな格好が、その場を異様な雰囲気にしていた。 「えっと、君が……僕のサーヴァント?」 失礼だとは思ったが、理樹は思わず疑問系で問い掛けていた。 左手に刻まれた令呪からは確かに彼との繋がりを感じる。 他に人影も見当たらない以上、目の前の少年が自分のサーヴァントなのは間違いないだろう。 腰に差した日本刀や頬に刻まれている十字傷、友人である宮沢謙吾に似た佇まいから、腕に覚えのある人物なのも何となくだが分かる。 それでも確信が持てなかったのは、彼が男性としては小柄な部類に入る理樹よりも更に一回り小さかったからだ。 理樹の女友達と比べても下から数えた方が早いくらいだろう。 付け加えるならば、中性的で幼い顔立ちをしていたのも疑問に拍車を掛けた。 人は見た目ではないといっても、どう見ても自分より年下の少年にしか見えない彼が、英霊という超常の存在だとは思えなかった。 そのような理樹の戸惑いと疑問を見て取っても、少年は表情を変えずに淡々と口を開いた。 「左様。あさしんのさーう゛ぁんと、緋村剣心。ここに参上しました。 貴方が、俺のますたーか?」 「……無理にカタカナ語を使わなくてもいいよ」 何故か発音が怪しい彼の姿に仲間の一人を重ねながら、理樹はマスターとして最初の指示を行った。 どうやら聖杯でも治せないものはあるらしい。 ■ ■ ■ アサシンと簡単な情報交換を終えた理樹は、ひとまず校内に入った。 夜の学校に忍び込んだことは何度かあるため足取りは慣れたものだ。 万が一自分の学校のように侵入者対策のセンサーが仕掛けられていても、アサシンが一緒ならば逃げられるだろう。 誰もいない廊下を歩いていると、理樹はふと立ち止まって窓の外に目を向けた。 目に映るのは煌々とした月明かりを放つ満月と、満天の星々。 照らされた地上を見ても白一色に埋め尽くされているなんてことはない。 ここしばらくどんなに願っても見られなかった明るい夜空が、そこにあった。 この調子なら、朝になれば久しぶりの太陽と青空を拝むことも出来るだろう。 (でも、ここには僕しかいない……) 空を見られた安堵感と共に理樹の心中を埋めたのは、孤独感だった。 この場所には頼りになる仲間たちや、最愛の人はいない。 元の世界に異常が起こってからは彼らもおかしくなっていったが、存在自体はしていた。 だが、ここには自分一人きりだ。 これほどの孤独を味わったのは、両親を亡くしたとき以来かもしれない。 だとしても、挫けるわけにはいかない。 そのような弱い気持ちでは、とても聖杯戦争を勝ち抜けはしないからだ。 (これから、僕は人殺しになる) 普段の理樹ならば、決して殺し合いになど乗らないだろう。 だが、彼の居た世界はどうしようもなくおかしくなってしまった。 この場に至る直前まで、散々抗ってももう手遅れだと分かった諦観が理樹の心を満たしていたのだ。 そんなところに差し出されたのが願いを叶えられる殺し合いの舞台。 このままだと迎えるだろう終りを防げるならばと、理樹は自らの手を汚すと決めていた。 しかし、まだ迷いは残る。 一人でも殺してしまえば、二度と仲間たちと笑いあえないかもしれない。 それでも、あのまま終わるよりは余程マシだ。 だから、理樹は迷いを振り払うためにある言葉を口にすることにした。 それは彼の尊敬する少年がいつも口にしていた言葉。 殺し合いを始めるために使うことを彼に謝りながら、理樹はその言葉を口にした。 「ミッション、スタートだ」 【CLASS】アサシン 【真名】緋村剣心(抜刀斎) 【パラメーター】 筋力:C 耐久:D 敏捷:A 魔力:E 幸運:D 宝具:B 【属性】 中立・善 【クラススキル】 気配遮断:B サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 完全に気配を絶てば発見することは非常に難しい。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【保有スキル】 飛天御剣流:A+ 戦国時代に端を発する古流剣術。 「剣の速さ」「身のこなしの速さ」「相手の動きの先を読む速さ」という三つの速さを最大限に生かし、 最小の動きで複数の相手を一瞬で仕留めることを極意とする、一対多数の戦いを得意とする実戦本位の殺人剣である。 その使い手は天空を飛翔するかのごとき跳躍力を持ち、相手のはるか上空から斬撃を放つこともしばしばあり、 体さばきや斬撃の速さは「神速」とされる。 戦闘続行:B 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。 心眼(真):B 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” 逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 直感:D 戦闘時、つねに自身にとって有利な展開を”感じ取る”能力。 攻撃をある程度は予見することができる。 【宝具】 『九頭龍閃』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:一 最大補足: 奥義・天翔龍閃の伝授の試験のために開発された技のはずだが、こちらこそが奥義だという説もある。 定説では天翔龍閃習得時に会得したとされていたが、東京に戻った際に既に使用していたという伝承もあるので使用可能となった。 神速を最大に発動させ、剣術の基本である9つの斬撃「壱(いち):唐竹(からたけ)、もしくは切落(きりおろし)」 「弐(に):袈裟斬り(けさぎり)」「参(さん):右薙(みぎなぎ)、もしくは胴(どう)」「肆(し):右斬上(みぎきりあげ)」 「伍(ご):逆風(さかかぜ)」「陸(ろく):左斬上(ひだりきりあげ)」「漆(しち):左薙(ひだりなぎ)、もしくは逆胴(ぎゃくどう)」 「捌(はち):逆袈裟(さかげさ)」「玖(く):刺突(つき)」を同時に繰り出す乱撃術にして突進術の技。 九つの斬撃それぞれが一撃必殺の威力を持っており、技の性質上、神速を超えるか使用者の技量を上回る実力がない限り、 防御・回避ともに不可能とされている。だが小柄の剣心では重量、腕力が足りず技本来の威力を発揮できない。 『天翔龍閃』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:一 最大補足: 剣心の隠し宝具。習得したのが抜刀斎時代以降のため上記の九頭龍閃がメインの宝具となる。 逆刃刀・真打ちでのみ発動できる。 飛天御剣流奥義にして超神速の抜刀術。 右足を前にして抜刀する抜刀術の常識を覆し、抜刀する瞬間に絶妙のタイミングで鞘側の足、 つまり左足を踏み出し、その踏み込みによって刀を加速し神速の抜刀術を、超神速にまで昇華させる。 初撃をかわされたとしても、超神速の刀が空を切ることで弾かれた空気が敵を打ち据えて行動を阻害し、 さらに空気が弾かれてできた真空の空間が元に戻ろうとする作用で相手を引き寄せ、 回転による遠心力と更にもう一歩の踏み込みも加えた強力な二撃目で斬る、二段構えの抜刀術。 しかし、この宝具で人を殺めたという伝承がないため使用しても『絶対に相手は死なない』という因果の逆転が起きる。 【weapon】 「日本刀」 剣心が抜刀斎時代に使用していた日本刀。 全刃刀と呼ばれる刀を使っていたとの伝承もあるが、今回はこの刀を使用する。 「逆刃刀・真打ち」 宝具『天翔龍閃』使用時に使う刀。幕末の刀工・新井赤空の最後の一振り。 その名のとおり通常の刀とは刃と峰が逆向きに打たれた構造のため、 普通に使用すれば常に峰打ちの状態となり殺傷力を持たない非致死性兵器として機能する。 【人物背景】 るろうに剣心の主人公。短身痩躯で赤髪の優男。中性的な顔立ちをしており左頬にある大きな十字傷が特徴である。 幕末時代に派維新志士にして伝説の剣客「人斬り抜刀斎」として名を馳せ、修羅さながらに殺人剣を振るい数多くの佐幕派の要人を殺害してきた。 とある事件にて妻を失ってからは暗殺稼業を止め、先陣を切って幕臣達と戦う遊撃剣士として働く。 鳥羽・伏見の戦い以降は不殺を誓い、逆刃刀を携えながら流浪人として全国を放浪していた。 明治十年に東京に戻ってからは数々の強敵との激闘に身を投じることになり、結果的に日本を救い、過去の因縁とも決着を付けた。 しかし、死後に英霊の座に昇ったのは人々を救った流浪人としての彼ではなく、あまりにも有名となった人斬り抜刀斎としての彼だった。 【サーヴァントとしての願い】 自身にはない。 【基本戦術、方針、運用法】 マスターである理樹には持病があるため、もし戦闘中に発作が起きた場合、剣心は意識を失ったマスターを守りながら戦わねばならない。 このような事態を避けるために正面からの戦闘はできる限り避け、アサシンらしく不意打ちからの一撃離脱が主な戦法となるだろう。 【マスター】直枝理樹 【マスターとしての願い】 おかしくなってしまった世界を元に戻したい。 【weapon】 なし。 【能力・技能】 これといって特殊な能力はない。 強いてあげるならば幼少時より鍛えられたツッコミスキルだろうか。 マイナス点としてナルコレプシーという持病を患っており、発作を起こすと日中において場所や状況を選ばずに眠ってしまう。 【人物背景】 リトルバスターズ!の主人公。俗に言う女顔で男性メンバーでは一番背が低い。 称号は異様に賑やかな青春を送る普通の少年。口癖は「いやいやいや」 幼いときに両親を亡くし塞ぎ込んでいたところを、棗恭介少年率いるリトルバスターズに手を差し伸べられメンバーに加わった。 基本的に温厚かつお人好しな性格で、荒事は苦手で少々気弱な面もある。 しかし、理不尽な事に対しては自分より強そうな相手に対しても声を荒らげる勇気も持ち併せている。 リトルバスターズのメンバーの大半はボケ体質なため、常識人であり貴重なツッコミスキルを持つ彼の存在は欠かせないものになっている。
https://w.atwiki.jp/yamiryuukisi/pages/25.html
よく使われるテクニックの対策方法吹き飛ばしからの連携奥義が避けられない チャクラダッシュからの相手のサポート忍術が避けられない 変わり身からの投げが避けれない チャクラダッシュからの投げが避けれない ニンジャムーブしながら手裏剣ばっか投げてくる よく使われるテクニックの対策方法 吹き飛ばしからの連携奥義が避けられない 相手のサポートケージが無くなるまでニンジャムーブなどを使わないようにして、 ガードができる体制を保っておく。 吹き飛ばされないように気をつけよう。 チャクラダッシュからの相手のサポート忍術が避けられない チャクラダッシュはガードをしないようにして、忍術で吹き飛ばすようにする。 相手はそのテクニックを使ったあとはサポートがいないはず、逆にこちら側からお見舞いするのもいいかも。 変わり身からの投げが避けれない 投げをやり合って変わり身合戦に持ち込もう。 相手は変わり身ばっかりするので自分の方がチャクラは残っている場合は多い! それか投げを変わり身で避けることができたら忍術を使ってみよう。 チャクラダッシュからの投げが避けれない 無理に避けないようにしてガードをするべき。 もしできれば忍術や奥義をお見舞いしてやろう。 ニンジャムーブしながら手裏剣ばっか投げてくる 無理に当てようとして忍術を使ってはいけない、自分もニンジャムーブしながら近づいてニンジャムーブで 空中を飛んでる瞬間をねらってチャクラダッシュや連携奥義をお見舞いしてやろう。
https://w.atwiki.jp/yugio/pages/6042.html
ダーク・アサシン(OCG) 効果モンスター 星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守 400 自分の墓地に存在する闇属性モンスターの数によって、 このカードは以下の効果を得る。 ●1枚以下:このカードの攻撃力は400ポイントダウンする。 ●2~4枚:このカードの攻撃力は400ポイントアップする。 ●5枚以上:このカードを墓地に送る事で、 相手フィールド上に裏側表示で存在するモンスターを全て破壊する。 アサシン モンスター破壊 下級モンスター 悪魔族 自己強化 闇属性 闇属性補助
https://w.atwiki.jp/tamagrail/pages/112.html
◆◇◆◇ きっと手を繋ぐだけで、ゾッとされる。 馬鹿げた競争に一抜けしたら、通報される。 “突然変異”なんかじゃない。 ボクは、ボクでいたいだけ。 朝。鏡の前に立って。 きれいに顔を洗い流して。 ボクは、望むままに自分を彩る。 スキンケア。お肌を整えて、下地のメイク。 ファンデーションに、コンシーラー。 仕上げでしっかりと整えて。 そうしてボクは、変身していく。 なりたい自分を、形作っていく。 ボクの好きなものを、突き詰めて。 お化粧の下に、ありのままの真実を隠す。 ボクにとっての好きなもの。 ボクの世界に色を与えてくれるもの。 好きなファッション、好きなコスメ。 ボクは、何にだってなれる気がしてくる。 自由になって。望む姿になって。 ボクは、ボクらしく在り続けて。 そうすることで、閉ざされた心が解放されていく。 この瞬間、確かにボクは満たされている。 けれど。 そんな自分の奥底を、大切な人達に打ち明けられない。 秘密のクローゼットに、真実を押し隠している。 ―――よく見ないとどっちかわからない。 ―――気付かなくて、びっくりしちゃった。 取り巻くのは、好奇の眼差し。 悩みも、苦しみも。 本当は誰かに、打ち明けたい。 でも。裸の心なんて、見せられない。 剥き出しの想いなんて、言えない。 そうすることで何かが変わってしまうのが。 他の何よりも、怖かったから。 ―――みんなに合わせられないの? ―――普通の格好すればいいのに。 そんな言葉にも、慣れちゃってる。 けれど、いつだって胸の奥へと突き刺さる。 今のままがいい。 みんなと一緒にいたい。 けれど、話せないボクがいる。 何も伝えられない、ボクがいる。 そうすれば、ボク達は永遠になるかもしれないって。 そんな臆病な想いを、抱いてしまった。 何も知られなければ、押し込められない。 常識なんて型に、嵌め込まれない。 “当たり前”や“普通”という色眼鏡で見られることもない。 そうしてボクは、口を噤んで。 掛け替えのない友達、何も伝えない。 みんなを信じたくても、不安と恐怖に足止めされる。 やっと見つけた居場所を喪うかもしれないのが、怖かった。 “話すことで、良くない結末になる”かもしれないから。 だから。 “暁山瑞希”の真実は、未だに秘密のまま。 ボクという人間は、“嘘つき”で出来ている。 睫毛を整えて、目元をなぞって。 淡く薄いリップを塗って。 チークで彩った顔で、ほんの少し微笑む。 よし。大丈夫―――今日もカワイイ。 暗示のように、ボクは唱える。 “変身”したボクの姿を、見つめながら。 ◆◇◆◇ がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 規則正しいリズムで響く音。 窓越しに過ぎていく、真っ暗な景色。 電車の中。端っこの座席。 ボクは、夢うつつにいるように。 ぼんやりとした顔で、寄り掛かるように座っていた。 ふぅ、と息をつく。 バイトが長引いて、諸々の用事も済ませて。 気が付けば、随分と遅い時間になっていた。 冬の只中ということもあって、外はすっかり暗くて。 車内にいる乗客も、いつの間にかボク一人になっていた。 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 ひとりぼっちの帰り道。 誰もいない日常の景色。 まるでボクだけが取り残されたような。 そんなふうに、錯覚してしまう。 気が付けば、こんな日々に放り込まれていた。 今までの現実と、少しも違わなくて。 だけど、何かがおかしくて。 そうしてボクは、あるとき“違和感”に気付いた。 まるで大切な何かを、思い出したかのように。 “セカイ”には、行けなかった。 痛みを背負い続ける、あの娘が作った心の風景。 そこへ赴く術は、失われていた。 いつもと変わらない日常なのに、決定的に欠けたものがある。 だからこそボクは、この夢から醒めた。 偽りの日々に気付いてから、数日。 それでもボクは、ただいつものように過ごすことしか出来ない。 家で過ごして、気ままに外へと出かけて。 バイトにも行ったりして、たまに学校へ行って。 何も変わらぬまま、時だけが過ぎていく。 真実に霧が掛かったまま、ボクは彷徨い続けている。 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 電車は、走り続ける。 闇夜の景色が、過ぎていく。 ぽつぽつと見える外の灯りをよそに。 時間だけが、無為に進んでいく。 ボクを置いていくように。 ――――帰りたい。 そんなことを、ふいに思った。 その想いを抱いた瞬間。 不安と孤独が、胸の内を苛んだ。 一人でいることには、ずっと慣れていたんだけどな。 自嘲するように、ボクは思う。 だけど。今はもう、違う。 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 車輪が回る音。車両の揺れる音。 それに紛れ込むように。 かつ、かつ、かつ―――小気味良い音が、耳に入った。 無骨な鉄の音の狭間で。 気品に溢れる、歩の音が聞こえた。 ボクはふと、視線を動かした。 ―――長い金色の髪の、女の子だった。 白いファーの帽子に、コートを纏っていて。 まるでお姫様のように、風格を感じさせる佇まいで通路を歩き。 やがてボクの眼の前の座席へと、向かい合う形で腰掛けた。 周りに、他の乗客はいない。 ボクと彼女。二人だけで、この空間に居る。 真正面から向き合って、彼女はボクを見つめてくる。 白い肌と、蒼い眼を持つ、綺麗な娘だった。 外国の人かな―――なんて、能天気に考えてしまうボクがいた。 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 鉄と車輪の音が、変わらず響く。 ボクとその娘は、ただ黙って対面し続ける。 沈黙。静寂。 電車の音色だけを背景に。 ボク達は、無言で僅かな時を過ごす。 彼女は、ボクを見つめていた。 小さな顔と、宝石のような瞳で。 ボクの姿を、静かに捉えていた。 思わず、覗き込まれるような感覚を覚えて。 照れ臭さのような、気まずさのような。 そんな複雑な気持ちを抱いてしまうけれど。 やがて、彼女は。 その端正な顔を緩ませて。 向き合うボクへと、静かに微笑んできた。 「ごきげんよう」 その娘と向き合って。 その娘に呼びかけられて。 「そして、“初めまして”」 その一言を、掛けられて。 ボクは、何かを悟ったように。 何とも言えぬ微笑と共に、応える。 「……うん。はじめまして」 ◆ いつか見た夢。 遠い西洋の国。 時計塔を中心に広がる市街地。 あちこちから立ち込める蒸気。 そんな舞台を背景に。 月夜を飛翔する、一つの影が在った。 黒い帽子。黒いマント。 まるで怪盗のような姿で、“彼女”は往く。 重力というものに、囚われることなく。 街の上を、縦横無尽に跳躍する。 飛ぶ。跳ぶ。翔ぶ――――。 ああ、この娘は。 果てしない壁さえも飛び越えて。 月の彼方まで行けちゃいそうだ。 霧と煙の夜を舞う、その姿を見つめて。 ボクは、そんなことを思っていた。 ◆ 目の前の“その娘”と対面して。 脳裏に、情報が流れ込む。 知りもしなかった、この世界のシステム。 まるで漫画かアニメのような。 とても現実とは思えない、ファンタジーな物語が。 ボクの記憶の中に、確かな実感を伴って刻み込まれていく。 ――――聖杯戦争。 ――――古今東西の英雄、サーヴァント。 ――――彼らを従えるマスター。 ――――たった一組の勝者を選定する戦い。 ――――その果てに得られる、奇跡の願望器。 ひどく現実味に乏しい話なのに。 夢でも見ているんじゃないかと錯覚しそうなのに。 けれど、ボクはただ、それを信じるしかなかった。 大切な人達と分かたれた世界で、ボクは目の前の現実を受け入れる他なかった。 ああ、そうだ。 ボクは既に“未知”を見ている。 “誰かの想いによって形作られたセカイ”。 そんなものに触れていたからこそ。 空想のような真実を、捉えられた。 「アサシン……で、いいのかな」 「ええ。宜しく、マスター」 だから、ボクは目の前の女の子―――アサシンに問いかける。 アサシンはすぐに頷いて、淑やかに微笑みを見せた。 ステータスとか、そういうものは一切見えないけど。 ボクと彼女の間に魔力ってものの繋がりがあるらしくて、そのおかげで“クラス”を直感で知ることが出来た。 「なんか……凄いね、こういうのって」 「そうね。私も、最初は驚かされたわ」 「奇跡なんだね、ホントに」 「ええ、正真正銘の願望器。手に入れれば、どんな祈りも叶う」 ふたりきりの車内。 取留めもなく、言葉を交わし合う。 お互いに現実味がないような様子で。 ボク達は二人で、緩やかな時間を過ごす。 「すごいなぁ、何だか……」 そうしてボクは、ぼんやりと呟く。 思いもよらない現実を前にして、呆然とする。 誰かの“想い”を具現化する―――そんな力は、確かに知っている。 バーチャル・シンガーの力によって齎されるセカイ。 それぞれの歌に触れた人間が形作る、心の風景。 ボクはそれを知っている。 だからこそ、どんな祈りでも叶う奇跡を。 ぼんやりとだけど、受け入れられたのかもしれない。 「ねえ、マスター」 がたん、ごとん―――。 がたん、ごとん―――。 物思いに耽るボクに向かって。 彼女は、静かに呼びかけてくる。 「あなたは、“奇跡”に――――」 がたん、ごとん―――。 がたん、ごとん―――。 向かい合うボクと彼女。 電車が、揺れる。 景色が、夜が、動く。 そして。 「――――何を望むの?」 ほんの一瞬。 視線を逸して。 また目の前を視た直後。 ボクは、目を丸くした。 先程までの“少女”の姿は、何処にもなく。 まるで入れ替わるように、“彼女”は眼前に座っていた。 銀色の髪。真っ黒な外套。 何処かスパイを思わせる衣服だったけれど。 フリルのついたスカートが、ドレスみたいに対照的で。 そして、“彼女”の顔は。 先程までの“少女”と、瓜二つだった。 ◆ 私達が、離れるなら。 私達が、迷うなら。 その度に、何回でも繋がれるように。 それが、“彼女”と“王女”の絆。 そして、“白い鳩達”の契り。 壁によって遮られ。 それでもなお貫かれた、二人の友情。 全てを欺く、鏡合わせの愛。 少女の“嘘”は、世界を変える。 想いを隔てる、壁さえも乗り越えて。 ◆ 「凄いね……一瞬で“変身”しちゃった」 「ええ、“黒蜥蜴星人”の特殊技能よ」 クロトカゲ―――何だって? 妙な単語に、思わず聞き返しそうになったけれど。 真顔でそんなことを言ってきた“彼女”に対し、問い詰めるのも気が引けてしまった。 出で立ちは違くても、顔はそっくりなのに。 けれど、身にまとう雰囲気は全く異なっている。 まるで、何ていうか―――もっと“只者じゃない”みたいな。 そんな張り詰めた空気が、漂っていた。 それだけじゃなくて。 すぐ目の前に姿があるのに。 実態が無いかのように、気配が朧気で。 まるで幻影でも目の当たりにしているかのような感覚に、内心面食らってしまう。 彼女は、ボクをじっと見つめている。 ボクの答えを、待つように。 ――――あなたは聖杯に、何を望むの? その問いは、未だ続いている。 それを察したボクは、少しだけ考え込んで。 やがて、“彼女”の目を見据えて答えた。 「……何も望まないよ。ただ、帰りたい」 ボクは、きっぱりと答えた。 きっと、奇跡の力があれば。 どんな悩みだって、振り払えるんだと思う。 ありのままの姿を打ち明けられない、臆病な自分。 社会と自分のギャップに、延々と苛まれる自分。 願望器があれば、そんなものも容易く乗り越えられるのかもしれない。 「ボクのこと、いつまでも待ってくれるって。 そう約束してくれた“友達”がいるから」 だけど、それでも。 ボクには大切な“居場所”があるから。 待ってくれる“友達”がいるから。 それ以上のことは、望まない。 ―――いつか話してもいいって思ったら、話して。 ―――それまで私、待ってるから。 ―――話せる時が来るまで、ずっと一緒にいる。 嘘つきで、臆病なボクに。 “あの娘”は、そう言ってくれた。 無理に言わなくてもいい。 それでも、友達だから力になりたい。 いつか話してくれる時まで。 ずっと傍に居たい。 そう伝えてくれたことが、嬉しくて。 少しでも前に進んでいきたいと、思えるようになって。 だからこそ、ボクの望みがあるとすれば。 それはただ、“元の世界に帰りたい”という一点だけだった。 だって―――大切な友達が、ずっと待っててくれているのだから。 皆が作ってくれた居場所に、ボクは戻りたかった。 そんなボクの想いを聞き届けて。 アサシンは、静かに目を閉じていた。 何かの思いに耽っているかのように。 過去を振り返って、懐かしむかのように。 「いい友達ね」 そして彼女は、瞼を開いて。 微かに笑みを浮かべた。 そんなアサシンの姿に、ボクは仄かな安心を覚えた。 その優しげな微笑みを見て。 彼女の心に、少し触れられた気がしたから。 「今は、まだ……難しいけれど」 だからこそ、ボクはぽつぽつと語る。 胸の内の想いを、静かに紡ぐ。 「いつか、越えなきゃって思ってるんだ。 友達にもまだ打ち明けられてない、本当の自分のことを」 ボクは、まだ決心が付いていない。 不安と拒絶。喪失への恐怖。 真実を伝えることで、ささやかな幸せが壊れてしまうかもしれない。 そうして足踏みを続けて、前へと進むことができなくて。 だけど、ボクの“友達”は。 いつまでも待ってくれると、そう言ってくれた。 だからこそ、思う。 もしも、ほんの少し。 ほんのささやかにでも。 踏み出す勇気を掴めたのなら。 その時は、越えたい。 「――――“嘘つき”な、ボクの壁を」 ボクを堰き止める。 とても大きな、心の壁を。 ◆ 「空」 「え?」 「翔びたいと思ったこと、ある?」 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 音が、流れていく。 景色が、流れていく。 深い夜に、揺られて。 「……うん。自由に、ありのままに」 「そう。なら、連れて行ってあげる」 がたん、ごとん。 がたん、ごとん。 過ぎゆく世界の中で。 彼女は、そんな約束をしてくれた。 ボクの瞳を、まっすぐに見つめて。 ◆ がたん、ごとん。 がたん、ごとん―――。 「駅、着いたみたい」 それからボクは、再び瞬きをした。 瞼を閉じた、ほんの刹那の合間に。 眼の前にいた黒衣の少女は、再び金髪の“お姫様”へと戻っていた。 彼女は何事もなかったかのように、優しく微笑んで。 座席から立ち上がってから、ボクに手を差し出した。 「行きましょう。マスター」 その言葉に誘われるがままに。 ボクは頷いて、彼女の手を取った。 そうして、ゆっくりと身を起こしてから。 仄かな明かりの灯る駅のホームへと、二人で降り立つ。 そうしてボク達はゆっくりと、静寂の中へと溶け込んでいった。 ◆◇◆◇ 少女“アンジェ”は、スパイだった。 東西に二分された英国を変えるべく。 自らの願いの全てを背負わせてしまった“親友”を救うべく。 彼女は、影の戦いへと身を投じていた。 その狭間で、思い出す。 白鳩の名を冠した、仲間達のことを。 たった一人で戦っているつもりだった。 それでも、“親友”は“王女”としての決意を固めて。 そして皆もまた、各々の“想い”を背負って奔り続けていた。 生前の記憶は、途切れている。 女王暗殺計画を妨げ、“王女”と共に飛び去った瞬間を境にして、霧が掛かっている。 サーヴァントとして召喚された際に、何かしらの影響が出たのかもしれない。 それでも“生前にきっと後悔はなかった”と、アンジェは直感する。 何かの納得を得て。何かの答えを掴んで。 そんな結末を迎えたことを、彼女は理解していた。 だからこそ―――彼女は内心で謝罪した。 ごめんなさい、また一人で無茶をすることになる。 親友や仲間達に、そう告げる。 聖杯。あらゆる奇跡を齎す願望器。 この世の理さえも塗り替える、絶対的な力。 それがあれば。そんなものが、あるならば。 きっと、私達のような人間は生まれなくなるのだろうと。 アンジェは、そう思ってしまった。 差別。貧困。分断。戦争―――人々は“壁”によって遮られ、苦しめられる。 “王女”は、そんな英国を変えたいと誓った。 善き世界が訪れることを、望んでいた。 ああ。 ならば、私もまた。 奇跡を、求めたい。 願望器が紛れもない真実だというのなら。 私は、それを掴み取りたい。 英国だけじゃない。 この世界のあらゆる“壁”を壊して。 片隅で喘ぐ人達に、少しでも善い世界を齎したい。 貧しき人々にも、虐げられる人々にも、安寧があってほしい。 そして、二度と想いが遮られることのない未来を作りたい。 そんな無垢で、子供のような願いを抱いてしまった。 だからこそ、アンジェは聖杯戦争へと召喚され。 そして、暁山瑞希と出会った。 ――――いつか、越えなきゃって思ってるんだ。 ――――“嘘つき”な、ボクの壁を。 瑞希の言葉を思い出して。 アンジェは、微かに微笑んだ。 何かを背負っているのは、お互い様らしかった。 “嘘”への負い目を抱えながら生きて。 それでも待ってくれる“友達”を想っている。 そんな瑞希の姿を、どこか懐かしく感じて。 だからこそ、少し肩入れしたくなってしまった。 瑞希が翔びたいと願うのなら。 その壁を超えられるために、支えたかった。 アンジェ・ル・カレ。 かつてのプリンセス・シャーロット。 彼女は、誓う。壁を越えることを。 己の願いと、マスターの想いを果たすべく。 さあ――――翔ぼう、白い鳩のように。 ◆◇◆◇ 【クラス】 アサシン 【真名】 アンジェ・ル・カレ@プリンセス・プリンシパル 【属性】 中立・中庸 【パラメーター】 筋力:D 耐久:D 敏捷:B 魔力:E 幸運:C 宝具:C+ 【クラススキル】 気配遮断:A 自身の気配を消す能力。隠密行動の技能。 完全に気配を断てば発見はほぼ不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。 【保有スキル】 専科百般:A スパイとして体得した多数の専門技能。 戦術・学術・隠密術・暗殺術・詐術・変装術など、工作活動におけるスキルをBランク以上の習熟度を発揮できる。 心眼(真):B 訓練と実戦によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦術論理”。 跳躍:B 宝具『Cavorite Moon』発動時にのみ効果を発揮するスキル。 三次元機動を行う際、敏捷値にプラス補正が掛かる。 また敵への接近、攻撃の回避、戦線離脱と言った敏捷値が関わる行動においても優位な判定が得られる。 鹵獲:B 自身が調達した物資・装備に低ランクの神秘を付与させることが出来る。 対サーヴァント戦において通用する武装の現地調達が可能となる。 神秘を帯びた装備は他者への譲渡も可能だが、アサシンが魔力パスを切断することでいつでも効果は解除される。 なお一度神秘を付与した物資は、宝具『Princess Principal』で“変身”してる最中にも効果が維持される。 【宝具】 『Cavorite Moon』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1\~2 最大捕捉:5 空間・物質の重力を遮断する動力源「ケイバーライト」。 それを個人携行型の球状移動装置へと落とし込んだ「Cボール」が宝具化したもの。 レンジ内の重力へと干渉し、アサシンの肉体を無重力化させることで変幻自在の三次元機動を行う。 アサシンの操作によって自在に無重力状態が制御される他、他の物質を無重力化させることで攻撃や妨害を行うことも出来る。 『Princess Principal』 ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 瓜二つの顔を持つ“王女”への変装。そして“真実の姿”への回帰。 アルビオン王国の王女と入れ替わる極秘任務「チェンジリング作戦」が宝具化したもの。 サーヴァント『プリンセス・シャーロット』へと変身する。 宝具の領域へと到達したことで、“変装”ではなく“変身”と化している。 発動と解除はアサシンの意思で自在に可能。なお肉体や霊基は完全にプリンセスと同一のものになるが、人格や記憶はあくまでアンジェのままである。 宝具発動中は以下のステータスに切り替わる。 《パラメーター》 筋力 E 耐久:E 敏捷:D 魔力:E 幸運:A 宝具:- 《クラススキル》 気配遮断:D 自身の気配を悟られにくくする。 最低限の隠密行動は出来る。 《保有スキル》 カリスマ:C+ 大衆の上に立つ天性の才能。 集団の士気を向上させる他、他者との駆け引きや交渉で優位な立場を引き出しやすくなる。 政治的バックを持たず、王位継承権からは遠い立場にある王女だったが、それでも人々を惹き付ける十分な才覚を備えていた。 鋼鉄の王冠:B+ 王族としての器量と覚悟。 自身に対する精神干渉の効果を大きく軽減する。 また窮地においても冷静に状況を見極め、確固たる意志を持って判断を下すことが出来る。 掩蔽の姫君:A 始まりは貧民。やがて王女と化し、そして内通者となった。 自らの真実の姿を隠しながら大衆の前に立ち続けた逸話の具現。 サーヴァントとしてのステータスを視認されず、魔力の気配も一切感知されない。 専科百般:E スパイとして体得した多数の専門技能。 学術・詐術・話術・変装術など、工作活動におけるスキルをある程度発揮できる。 アンジェと霊基を共有していることに伴い、劣化した状態でスキルが引き継がれている。 【Weapon】 オートマチック式リボルバーを携行。 遠距離にワイヤーを射出するワイヤーガンなども装備。 【人物背景】 壁によって東西に二分された19世紀英国。 その西側、アルビオン共和国に所属するスパイの少女。 東側の王女であるプリンセス・シャーロットと瓜二つの風貌を持っている。 その容姿を活かした「チェンジリング作戦」を立案し、名門校クイーンズ・メイフェア校の生徒として東側のアルビオン王国へと潜り込む。 アンジェとプリンセス。二人には、ある秘密があった。 サーヴァントとして召喚されたアンジェは英霊として限定的な再現に留まっており、TV版最終話以降の記憶を持たない。 【サーヴァントとしての願い】 差別。貧困。分断。戦争。 人々を隔てる“壁”を壊して、少しでも善い世界を齎したい。 【マスター】 暁山 瑞希@プロジェクトセカイ 【マスターとしての願い】 みんなとの時間が、1秒でも長く続いてほしい。 そして、いつか壁を乗り越えたい。 そのためにも、生きて帰る。 【能力・技能】 音楽サークル内では動画制作を担当。 コラージュや洋服のアレンジなども得意。 【人物背景】 ネットで活動する音楽サークル「25時、ナイトコードで。」のMV担当。 可愛いものが大好きな気分屋。 たまたま聴いた宵崎奏の曲に惹かれるものを感じ、MVを作って投稿する。 それが奏自身の目に留まり、動画担当として誘われた。 サークルメンバーの誰も知らない秘密がある。 参戦時期はイベント「ボクのあしあと キミのゆくさき」以降。 【方針】 生きて帰る。