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【上田明也の探偵倶楽部39~神の領域~】 「よっしゃあ!国中佑介の正体がわかったぜ!」 「ていうかマスター、これってあれじゃないですか? 最初から周りの人間に頼っていれば簡単に発覚した事じゃあ……。」 「良いんだよ、俺の個人的な調べごとに他人を巻き込みたくない。」 「あっそーですか。」 国中佑介 普段は会社員として働いているがその正体は「組織」のF-№0が製作した人間型ホムンクルス。 最近付き合っていた女性との結婚が決まり、そこそこ幸福な模様。 契約都市伝説は『振り袖火事』 ホムンクルスとしては実験作にあたるらしく、炎を操る都市伝説との相性が良くなるように設計されているそうだ。 契約特化型の試作品だが基礎スペックも従来品に負けていない、そうだ。 上田明也の情報収集能力ではどれも確証が取れないが、概ね事実である。 「さあ、それが解ったところでどう料理するか。 ぶっ殺す、良くないね、その恋人というのが俺の元カノだ。 そんな真似は無粋極まりない。 放っておく、悪くない、あいつの妹を殺したのは俺だが、 それでも彼にはほどほどに幸せに生きて欲しい。 あいつが俺に仇を討ちに来るように誘いをかける、良いね、最高だ。 でも結果は最初のそれと同じように最低になることが簡単に予測できる。」 「放っておけば良いじゃないですか。」 「まあね、向こうが仕掛けてくるまでのんびり待つか。 ああ疲れた、少し寝るぜ。」 吸っていた電子煙草(ストロベリー)の電源を消して、上田明也は昼寝を始めた。 場面は変わって組織内部の図書館の一室 サンジェルマンは先日の小火で燃えたアルバムの復元作業を続けていた。 その隣では橙が妖怪系都市伝説の資料を読んでいる。 「ふひゅー、深刻な主人公の出番不足ですね。」 「何を言っているんだサンジェルマン。」 「気にしてはいけません。ところで聞いてくださいよ、橙さん。」 「なんだ?イクトミに警告喰らったことか? お前が何をしようとお前の運命は変わらないよ。 警告を聞こうと聞くまいとお前が行くところはもう既にきまっている。」 「そうですか。 貴方に相談すると相談内容を話すまでも無くって楽ですよ。」 「そうかそうか、それは重畳。ちなみにお前死ぬぞ。」 「え゛…………。」 「死ぬ死ぬ、ラプラスの悪魔によると塵も残さず分解される予定になっている。 お前を殺す都市伝説の名前は……。 ああ、こいつか。」 橙は丁度読んでいた本をサンジェルマンに投げつけた。 「それだよ、そいつがお前を殺す。」 「……こいつですか。」 サンジェルマンは深くため息を吐いた。 「いやね、正直言ってイクトミにあそこまで言われるとは思ってなかったのですよ。」 「なんだ、お前らしくもない繊細なこと言い出すな?」 「いえいえ私は何時でもデリケートです。 彼ってば一応神様じゃないですか、彼に警告されるということは私の研究は本当にやばいんだろうなあと思ったんですよ。 そのうえ研究してもしなくても結果が一緒なんでしょう? じゃあ今は黙っているに越したことはないのかなあ……。」 「まったく、お前も小物化が進んだなあ……。 初期の頃なんて黒幕臭全開だったぞ? 上田明也達のピンチに都合良く現れてホイホイ力を貸して、 その裏にまるで何か陰謀でもあるかのような雰囲気醸し出してたのに。 ―――――――――がっかりだよ!」 「がっかりてなんですか!? 勝手にがっかりされても困りますってば。 私は私の望みを叶える為に努力していただけですよ。」 「あとあれだ、じつは元人間って設定にもがっかりだ。 なんかちょと身近じゃないかこれじゃあ。」 「いや、良いじゃないですか。古代人ですよ!? 都市伝説の力で栄えた古代文明の生き残りとか十分キャラ立ってますってば!」 「ああ、そういえば都市伝説も『オーパーツ』だもんな。」 「いやー、あれが私の所に引き寄せられた時はびっくりでしたよ。 なんせ私が人間だった頃には普通に使われていたものばかりですから。 そのうえそこから派生して物品系都市伝説集まってくるし。」 「ただ高級な武器を湯水の如く乱射するとかなんか戦闘スタイル被ってるんじゃないか? ゲーム化した時動きが少なくてつまらないぞ。」 「ゲーム化って何!?」 「あ、もうこんな時間か。私は彼方と少し買い物してくるから大人しく留守番していろよ。」 「え、そんな!?」 橙はそそくさと部屋を出て行ってしまった。 その様子を見てサンジェルマンは少し微笑む。 彼は何時の間にか、偶然とはいえ彼女を救えて良かった、などと人間くさいことを考えていた。 「それにしても、神の領域か……。」 人間が立ち入っては行けない領域。 と、言うよりはこの世に存在する全てが立ち入ってはいけない領域。 それこそ聖杯ではないか。 どうやら自分の試みは順調に動いているらしい。 「くく、ふふ……。 あはは、あははははははは! 最高だ、最高じゃないですか!」 サンジェルマンは自らの心が沸き立つのを感じていた。 死ねるというならそれも良し。 試みがうまくいくなら尚良し。 どのみち彼の目的は果たせるのだ。 「良いでしょう。 彼女が私の所に来るか、私が彼女の所に行くか。 結局どちらでも良いのです。 私の計画は間違いなく進んでいる。 待っていてください、もうすぐ会えますよ……。」 そう言って胸のペンダントを開く。 中には女性の写真が入っていた。 サンジェルマンが一瞬だけ、普段からは想像もつかないような穏和な表情を浮かべる。 prrrrrrr! その時、急に電話が鳴る。 「ようサンジェルマン、COAの話なんだけど今大丈夫かい?」 ―――――――――来た! 「ええ、幸い研究のペースも落ちてきたところなので、 サポートが必要でしたらいくらでも大丈夫ですよ。」 「それは良かった、じゃあそろそろ行くわ、ラストダンジョン。」 「ええ、お願いします。あそこには私だと入れませんからね。」 「じゃあこれから頼むものを用意してくれ。 まず…………。」 人の理を越えて彼等は何処へ行き、何処へ着き、何処で終わるのだろう。 今この瞬間から、上田明也とサンジェルマンの神の領域への挑戦が始まる。 【上田明也の探偵倶楽部39~神の領域~fin】
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(裂邪 ローゼ・・・ちゃん? (ローゼ またお会いできて光栄ですわ♪ いやここ暫くで会いすぎじゃね? 何?神のお導き? (ライサ ・・・お兄ちゃん、お姉様を知ってるの? (裂邪 前からお世話になっててね ところでローゼちゃん、やっぱりこの子を探しに? (ローゼ えぇ、急に行方不明になってしまって・・・ 貴方には感謝してもしきれませんわ (裂邪 いやいや、俺も偶然出会っただけだし・・・ ライサちゃん、もうローゼお姉さんを心配させちゃダメだぞ? (ライサ ごめんなさいお姉様・・・ (ローゼ いいのよ、それより無事で良かった・・・ 良い雰囲気になってきた でもここでふと気になったことがある この子・・・ライサちゃんは、黒い服を着ている ローゼちゃんと同じような、黒いスーツを (裂邪 ・・・ねぇローゼちゃん、色々聞いて悪いんだけd (ミナワ ご主人様ー! おっと、どうやらミナワ達が追いついたらしい まぁ、この人込みの中なら多少遅くても仕方ない (シェイド ・・・ム、確カ「組織」ノ・・・ (ミナワ ローゼさん! (理夢 ・・・誰だ? (ウィル 「組織」ってぇと・・・以前旦那が話してた? (裂邪 そうだお前ら初めてか この子は「組織」所属のR-No.0 (ローゼ ローゼ・ラインハルトですわ♪ (理夢 あぁあんたがそうか。俺様は理夢だ (ウィル あっしはウィルでい!以後お見知りおきを! (ローゼ ん~、4つの都市伝説との多重契約者だったんですの? (裂邪 まぁね。 違うそんなことよr (ライサ あ! ライサちゃんが何かに気づいたように、大きな声を上げた どうやらまた訊きそびれたようだ ところで何なのだろう・・・と、彼女の見ている方に目を向けると、 黒髪のロリと、緑色の髪のロリと、金髪のロリがこちらにやってきた 黒髪の子は、日天ちゃんだ (日天 ライサ! 無事だったのか!? (金髪 ふぅ、マジ安心したっつーの・・・ (緑毛 R-No.10、元気なのは良い事ですが、勝手な行動は慎むように ・・・今、ナンバーで呼んだな、確実に・・・ やっぱり「組織」の一員だったんだ しかし (裂邪 久しぶり日天ちゃん! 君達も「組織」の子!? 無意識というものは怖い 俺は金髪ロリと緑の髪のロリの手を握っていた 金髪ロリは、雰囲気的には翼の兄ちゃんと似たような感じで、アクセサリーがいっぱいついてる 緑の髪のロリは背が低めで触覚が2本立ってる。この子可愛い (金髪 な、何こいつ・・・? (緑毛 ・・・R-No.0、この男が噂の黄昏 裂邪ですか? (裂邪 そう!僕が黄昏 裂邪!名前を知ってもらえてるなんて俺感激! よかったらそこでお茶でも飲まないかな?もちろん俺が奢るからさ☆ とんとん、と肩を叩かれた 振り向くと、爽やかな笑顔を振り撒く我が愛しの嫁がいた (ミナワ ごっしゅじんさまー? (裂邪 どうしたミナワ? (ミナワ 大事なお話があるので、ちょっとこっちに来てくれませんか? (裂邪 ? あぁ、いいけど 大事な話って何だ? 色々と妄想を膨らませながら、俺はミナワに手を引かれて人気のない路地裏へ―――― ―――1分後 何が起こったのか分からなかった 分かるのは2つ 俺は今、ミナワに引きずられているということ 俺は今、俗に言う「足腰立たんように」された状態にあるということ 俺の耳の中では、未だに、『バブロッド』を振るう音と爆発音がリピートしている (裂邪 ・・・ミ・・・ナワ・・・ちゃん? (ミナワ うふっ♪ これが「愛の鞭」というものなんですね、ご主人様♪ (裂邪 ・・・違う・・・それは・・・ただの「無知」だ・・・ (シェイド ミナワ!ヨクヤッタ!! (理夢 見直したぜミナワ! (ウィル 流石ミナワの姐さんでい! ・・・何でこいつ等こんなに喜んでるの・・・? (緑毛 ・・・今の爆発・・・ただの都市伝説の能力ではありませんね (ローゼ そうでしょぉ? 多分・・・「幼気」だと思いますの そうだ、その事もずっと訊きたかったんだ というわけで、俺達は近くの食事処で飯を食べていた 何故かミナワの判断、ということで そして、財布をミナワに取られた 可愛いから許した そしてローゼちゃんによれば、 緑の髪のロリはR-No.1―六条 蓮華 金髪ロリはR-No.2―ロール・レインウォーター というらしい 名前も知れたところで、俺は早速クエスチョンタイムに移らせてもらう事にした (裂邪 ミナワちゃん、私の発言を許して下さい (ミナワ はい、許可します こうしないと喋れなくなった 可愛い、ますます可愛い (裂邪 ローゼちゃん、さっき言ってた「ヨウキ」って何? (ローゼ あぁ、「幼気」というのは――― (蓮華 お教えできません。「組織」の機密事項ですので うんうん、と横で日天ちゃんが頷いてる まぁまぁ、と蓮華ちゃんに説得を試みようとしているローゼちゃん 安心してくれ、俺は負けない (裂邪 そう硬い事言わないでくれよ蓮華ちゃん あぁそうだ、あんたら「組織」もこの『COA』で調査とかするんだろ? それに役立ちそうなアイテムあげるからさぁ (蓮華 物で釣る気ですか?良い性格とは言えませんよ (裂邪 結構レアなんだぜ? これ、マンドラゴラ 見えなかった コンマ1秒あっただろうか 俺の手元の小袋は、瞬き1つする間もなく消え失せ、 それは蓮華ちゃんの手の中に、大切そうに包まれていた (蓮華 ・・・ほ、本当にマンドラゴラなのですか? (裂邪 う、うん、まだ種だけど (蓮華 「幼気」について教えます (2+3 ハァァァァァァァァァ!? がたん、と椅子を倒しつつ、ロールちゃんと日天ちゃんが立ち上がった 何やらとても驚いている様子 (日天 バ、バカな・・・R-No.の誇る重鎮、R-No.1がこうもあっさりと・・・!? (ロール ココナッツよりも頭の硬いって言われてるのに!?マジありえないっつーの! (蓮華 ・・・聞き捨てなりませんねR-No.2。 出元は? (ロール R-No.8。 (蓮華 クスッ・・・あとでたっぷり楽しませて貰いましょうか・・・ (ローゼ 程々にね~ (理夢 ・・・おい、なんか危ない雰囲気醸し出してんぞ? だが、そこがいい コホン、と咳払いをして、くるりとこちらを見る蓮華ちゃん (蓮華 ・・・さて、「幼気」についてですが やっと来た! 俺は全神経を、左右の耳に集中させる (蓮華 「幼気」とは、その全貌は明らかになっていませんが、 我々の研究によれば、幼い子供―――特に少女に宿るとされる未知のエネルギーです (裂邪 未知の・・・? (ミナワ ど、どんなエネルギーなんですか? (蓮華 例えるなら、他人の心を揺り動かす力 例えるなら、求める物全てを手に入れようとする力 例えるなら、計画を実行したいが為に翌日の天気を変える力 (シェイド ・・・ム? (ウィル す、すいやせんがそれって・・・ (ロール ぶっちゃけ【女の子のワガママ】ってなカンジー? (裂邪 いやいやいやいやいやいやいやいや!?「ワガママ」が未知のエネルギー!? (シェイド ホゥ、ソウイウ見方モアッタカ・・・ (理夢 やっぱ「組織」ともなると考え方が違うな (裂邪 何関心してんの!? (蓮華 ・・・そして、私が現在研究しているのが、その「幼気」と都市伝説を併用することです やばい、頭がカオスになってきた 落ち着け、落ち着くんだ俺・・・ (裂邪 ・・・ワガママと都市伝説の融合、っていうこと? (蓮華 そうなりますね (裂邪 まさか、流石に在り得ないよ 都市伝説の力が自分の思い通りに捻じ曲がるなんて神でもない限り――― (シェイド イヤ、貴様ハ身ヲ持ッテ体験シテイル (裂+ミ+理+ウィ え? (シェイド ライサ、ト言ッタカ?ソノ少女ノ都市伝説・・・「マイナスイオン」デハナイカ? (ライサ あぁそう、それそれ! やっと思い出せたー! (裂邪 ハァ!?「マイナスイオン」って都市伝説だったの!? (日天 存在も効力も証明されていない疑似科学系都市伝説だ (シェイド 私ノ憶測ダガ、「マイナスイオン」ノ効果ハアクマデ『癒し』・・・ 故ニ疲労ヤ病ナドナラ、ソノ能力デ回復デキルダロウ ダガ、先程ライサガ行ナッタノハ『怪我の完治』。 契約シテ力ガ上ガッテイヨウト、ソコマデハ出来ン・・・通常、ナラ (蓮華 なかなか読みが鋭いですね R-No.10は「マイナスイオン」における『回復』のギミックを歪曲させ、 彼女のワガママで怪我の完治をすることができるようになったのです (ローゼ 因みにワタクシも使っておりますのよ~ (ロール てゆーかR-No.の上位メンバー皆使えるし もうついていけない どうにでもなってしまえ (裂邪 ・・・大体分かった。「女の子のワガママはとんでもない」ってことでOK? (ウィル 本当に分かってたんで? (裂邪 ほっとけ・・・あれ? 俺はふと、ミナワを見た (ミナワ ? ご主人様、どうかなさいましたか? (裂邪 ミナワ、お前もしかしt (蓮華 問題はそこです テーブルに身を乗り出して、蓮華ちゃんが俺に顔を近づけて言う この子危ないな、ときめいちゃったじゃないか! (裂邪 ・・・も、問題、って? (蓮華 貴方の契約している「シャボン玉」の都市伝説ですが、 さっきのは紛れもなく「破裂」のギミックを歪曲させた「幼気」の力・・・ (裂邪 やっぱり? (ミナワ え・・・ということは、今まで「替え歌」と言っていたのは・・・? (シェイド フム、歌ニ乗セテ「ワガママ」ヲ言ッテイタダケナノダロウナ (蓮華 しかし私が研究していた「幼気」はあくまで“人間”の話です 我々は既に都市伝説に飲まれていますが、元は人間でした 貴方の都市伝説はどうですか? (裂邪 ・・・ミナワ? (ミナワ えっと・・・どうなんでしょう・・・? (蓮華 純粋な、しかも少女がベースになった都市伝説で、 「幼気」が使えるという話は未だに聞いた事がありません 彼女の身の安全は保障します。是非我々に預けて、研究させて頂ければ (裂邪 断る 迷うことなく、はっきりと言い放った (裂邪 あんた等を信用してない訳じゃない だけど、俺はミナワを、1度だけ怖い目に遭わせてしまった 俺が、目を離したばっかりに・・・ もう二度と、こいつを俺の傍から離したくないんだ (ミナワ ・・・裂邪ぁ・・・ あ、また名前で呼んでくれた。よかった、夢じゃなかった (蓮華 ・・・そうでしょうね。貴方達の仲はR-No.3から嫌というほど聞きました (日天 なっ!?ちょっ、蓮華さん!? (裂邪 え~?日天ちゃん嫉妬ぉ?? (日天 嫉妬だと!?このオレが、お前なんかに!? (ミナワ ご主人様!女の子を怒らせちゃいけませんよ!? (裂邪 いやいや陰口叩いたの日天ちゃんだよ?犠牲者俺だよこの場合 (ミナワ 愛の鞭・・・『ラバブル』、もう一度見せて差し上げましょうか!? (裂邪 ヘェェェェェェェェルプ!! 今日のミナワ怖い・・・でも、まぁいっか。 新しい事も聞けたし、新しい人とも出会えたし、それに・・・ (ミナワ 何笑ってるんですかご主人様ぁ? (裂邪 え?いや、そnっておわっ!? (シェイド ミナワ、ヤルナラ今ダ (理夢 俺様達が抑えてる間に叩きのめせ! (ウィル 旦那覚悟ォ! (裂邪 お、お前らぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 皆との絆も、より深まった気がするし ...to be Continued 前ページ次ページ連載 - 夢幻泡影
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恐怖のサンタ 悪魔の囁き&コークロア編 15 ――――四月。 各地で新生活の始まる今月の初旬は、どこも忙しいものらしい。 この学校町もその例外ではなく、うちのアパートの空き室にも、何人か新しく入居者が越してきていた。 こんな都市伝説がうようよしている町によく越してくるものだ。 越してきている当人の事情は千差万別なのだろうが、少なくとも俺ならこの町を選ぼうとは思わない。 ……都市伝説退治なんて奇怪な職を生業にしている俺が思うべきことではないのかもしれないけれど。 とにかく、今は何かとこの町に不慣れな人間が多くなる。 それはつまり、この町の地理に詳しくない人間が増える事を意味するわけで。 「………………」 「――――えぐ、うぐっ」 今俺の目の前で泣いている迷子らしき少女もまた、そんな被害者なのかもしれなかった。 ********************************************* 「ええと、その、なんだ。……どうした?」 「えぐっ、うっ……」 内心びびりまくりながら少女に尋ねてみるも、返答は泣きじゃくる声のみ。 幸い平日の、それもまだ昼にもなっていないような時間だからか、周囲に人影はない。 もし仮に第三者がこの光景を見た場合、俺がこの少女を泣かせているように見える事請け負いである。 「泣いてても分からないだろ。えっとほら、どこから来たとか、どこでお母さんとはぐれたとか」 「うぐっ……えうっ……」 ……迷子の子猫を前にした犬のお巡りさんはこんな気持ちだったのだろうか。 外見から推察するに五歳くらいの年齢であろう少女は、先程から一言もまともな言葉を発していない。 やり辛い所の話ではない。正直な話、俺の方も泣きそうである。 「(イイジャネェカ。見捨テチマエヨ)」 駄目押しとばかりに、脳に俺以外の声が直接響いてくる。 普通の感性を持つ人間なら跳び上がりそうなそれは、別にテレパシストが俺に語りかけているわけでも、漫画なんかで見られる俺の分身である悪魔が語りかけているわけでもない。 「(誰カガソノ内何トカスンダロォ? テメェガ立チ去ッテモ誰モ文句ナンカ言ワネェッテ)」 そう俺を怠惰な方向へと引きずり込もうとしてくるのは、デビ田。 今学校町を騒がせている「悪魔の囁き」という都市伝説の一個体である。 俺を堕落させ、支配するはずが失敗。現在は「悪魔の囁き」の大元から役立たずの烙印を押され、いつ消されるかとびくびくしながら俺の中で生活をしている。 「(泣いてる迷子を見捨てるわけにもいかないだろ、常識的に考えて)」 「(ハッ! ンナ『常識』ノセイデテメェノ家ハ都市伝説ダラケジャネェカ、イイ加減学ビヤガレ、へたれガ)」 「(はいはい。どうせ俺はお人よしですよー)」 どうしたものかと考えながら、適当にデビ田をあしらう。 デビ田が俺の中に巣食ってから数週間。 不本意ではあるのだが、この毒舌にも大分慣れてしまった。 「……けど、どうすっかなぁ」 「えう、うぐっ……」 見捨てはしない。そう考えた後ではあるのだが、解決策が一個も思い浮かばない。 手がない訳ではない。 一応、俺は都市伝説の契約者である。 その気になればこの少女の記憶を読み取って、それを元に親御さんを探す事も出来る。 それをためらってしまうのは、やはりまだ俺の中に「倫理観」が残っているせいか。 いや、捨てるつもりは全くないのだから、それで全然構わないのだけれど。 「……うぐっ、ぐすっ……」 「あー、えっと、んー……」 泣きじゃくる少女と困惑する俺。 そんな光景はしばらくの間続いた。 【終】 前ページ次ページ連載 - 恐怖のサンタ
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「……生きていますよね?」 掛けられた声に振り向くと、くたびれた白衣を着た青年が立っていた。 「これが死んでいるように見える?殺したら取引が成立しないじゃない」 顎で娘を指し示す。 「はは…先に振り込んで置いたんですから、そんな事になったら困りますよ…」 青年が、襤褸雑巾のような、呼吸をするのもやっとといった体の少女に近づき、能力を発動させる。 少女の腕に、一筋の切り傷が出来た。 彼が契約している都市伝説、「門田稲荷神社」の縁切りの効果により、少女と契約していた都市伝説との繋がりが切れた。 「もっと早くソレを処分して欲しかったんだけど?」 「色々と事情がありまして…ええ、分かっていますよ。今後一切、貴女方夫婦に接触はしません」 「そうしてもらえる?面倒事に巻き込まれるのはごめんだわ」 不快と苛立ちを露わにしていた母親の表情が、いくらか和らいだように思えた。 ――学校町内某所 『器の許容率上昇中…目標値まで残り65%です』 「んー…上昇率が悪いなぁ……こっちも使おうかな」 くたびれた白衣を着た青年――レナード・ハイアットは、報告を受け、一つの注射器を選び取った。 心得たとばかりに、近くに居た研究員が注射器を受け取り、部屋を後にした。 ガラス越しに見下ろしているのは、手術台に拘束具で固定され、目隠しと猿轡をされた少女。 レナードが取引してきた、件の研究材料だ。 少女に処置を施している女性――ニエヴェス・ジェンテーレから少し離れた所で、研究員が記録を付けている。 ニエヴェスが手にしているのは、GPS機能付きのマイクロチップ。 それを、少女の額に近づけ――触れた瞬間、まるで水中に手を差し入れるかのように、指先から手首までが抵抗無く飲みこまれていく。 ニエヴェスの契約都市伝説、『心霊医術』の能力によるものだ。 少女の身体が大きく痙攣した。 脳を掻き回し、脳髄にマイクロチップを埋め込んでいく。 「―――――!!―――――!!!」 少女がくぐもった声を上げる。 酷い喪失感を始め、触れられる事など考えた事も無かった場所を掻き回される恐怖と怖気、身体の内側を強引に広げられていくような苦痛があった。 視界は暗闇に閉ざされ、目隠し布に覆われ、聴覚もほとんど機能していない。 流れる涙は目隠し布に吸われ、声も猿轡に遮られて明確な音にならない。 自分の置かれた状況すら理解出来ず、呻き声と涎を洩らしながら身をよじることしか―― ギリ、と少女の首か締まった。 少女の身体が強張る。 首を絞める力は徐々に増していき………手が離れた。 ニエヴェスは、大人しくなった少女を一瞥し、机に置かれた様々な機械を見やる。 まだまだ施さなければならない処置は山ほどある。 …と、扉が開き、入ってきた研究員からどす黒い液体の入った注射器を受け取った。 「さーて…どれがいいかなぁ…」 それらを確認し、レナードは、机に広げられた数十枚の都市伝説契約書を見比べ始めた。 続く…?
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「世話になったねぇ」 マドカが舞とTさんの住いに泊まった翌朝、そう言ってマドカは笑った 玄関先に立ち、早速タバコを取り出そうとしている …どうやら、家の中ではタバコを遠慮してくれていたらしい 「姐ちゃん、これからどうするんだ?」 「どうするのー?」 舞とリカちゃんの問いかけに、マドカはそうさねぇ、と笑う 「翼の事も心配だけど……その前に、バカ亭主がやらかしている事を止める方が、先みたいだからねぇ?」 「相手の能力に不明な点が多い。無理はしない方がいい」 「なぁに、あたしだって都市伝説契約者さ。そう簡単にやられたりしないよ」 Tさんの言葉に、カラカラとそう答えてきたマドカ ようやくタバコを取り出し、火をつけようとしている 「…そう言えば、姉ちゃんの契約都市伝説って、何なんだ?」 「ん?……あぁ、そう言えば、話していなかったねぇ?」 舞の言葉に、タバコに火をつけようとしていた手を止めて ニヤリ笑って、マドカは続ける 「そうさね…泊めてもらった恩だ。見せてあげるよ、あたしの契約都市伝説の力」 マドカがそう言った、次の瞬間 辺りが、強い光に包み込まれた 「へ?」 きょとん、としている舞 光が消えた、その時……マドカの手に、持っていたはずのタバコが、消えていた 「あれー??」 リカちゃんも、首をかしげる 光で視界が遮られたのは、ほんの一瞬 マドカが、身に纏っている服のどこかにタバコを隠す事は不可能 足元に落とした、という訳でもない……彼女の足元に、タバコは落ちていない 火がついていなかったあのタバコは、どこに消えた? 「……なるほど」 「え?Tさん、わかったのか?」 「恐らく、だが」 …………………………ではないか?と 尋ねたTさんに、マドカは笑った 「---ビンゴ。よくわかったねぇ?」 「まぁ、タバコがどこに消えたのか、から予測したまでだが」 からから笑いながら、マドカは新たなタバコをとりだした 火をつけ、咥える 「生物、無生物問わず、ほぼ問答無用で発動できるよ。まぁ、それしかできないんだがね」 「充分、強力だろう」 問答無用で発動すると言う事は、問答無用で相手を無力化できる能力なのだ、マドカの契約都市伝説は むしろ……そのまま、相手を殺す事も可能な力 なるほど確かに、自分の身を護る事は可能だ 油断さえ、しなければ 「何かわかったら、伝えてくれるかい?」 「了解した。そちらも、何かわかったらすぐに伝えてもらえるとありがたい」 「あぁ、任せとくれ」 それじゃあ、と 舞達に別れを告げて、立ち去るマドカ …彼女が立っていた場所から、ほとんど離れていない位置の壁から まるで、そこを作る際に埋め込まれていたかのように……タバコのフィルターが、ほんの少し、はみ出ていた事に その時、舞ははじめて気づいたのだった to be … ? Tさん「コーク・ロア:思案の朝」へ 前ページ次ページ連載 - 悪意が嘲う
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一人の少女が寂れた路地を走っていた。 『君が悪い都市伝説や契約者を殺していけば、その分君の両親が都市伝説絡みの事件や事故に巻き込まれる確率は減る。そんなにも両親を大事に思っているなら…出来るだろう?ただ、僕達の言う事を聞いていればいい。 大丈夫、回数を重ねて行けば殺しのコツも掴めてくるよ』 窓が無く、マットレスがむき出しになったベットが一つ。 数日前、牢獄のような簡素な部屋の分厚い扉越しに、知らない声にそう告げられた。 人を、都市伝説を殺すのは、怖い。 けれど、自分が躊躇ったせいで両親が死ぬのはもっと怖い。 役に立たないからと捨てられるのは、居場所を失うのはもっともっと怖かった。 前方に、標的が見えた。 瞬間、左腕が変質した。 衣服の腕の部分が内側から食い破られるように裂かれ、皮膚や、内側の筋や骨が丸ごと金属に変わったかのように、肩から先が自動小銃に変わっていた。 少女――蛍が新しく契約した都市伝説の内の一つ、『摘発を免れた某教団の自動小銃が残っている』 角を曲がろうとした標的を、鉛玉が打ち抜いた。 ――― 小学生くらいの少年が、寂れた路地を歩いていた。 この道はあまり好きではなかったけれど、家から学校までの近道だった。 後三つ角を曲がれば、路地を抜けられるという時、銃声が聞こえた。 「………っ!」 突然の銃声に、びくりと身体をすくませる。 どうやら、一つ先の角から聞こえてきたらしい。 何かあったのだろうか――好奇心が勝り、そろそろと足を進めて行く。 奇妙な生き物が、全身を穴だらけにして倒れていた。それを、誰かが屈んで見下ろしている。 しばらくして、奇妙な生き物は光の粒になって消えて行った。 今見たものが信じられなかった。 感想を挙げるなら、『何、今の??』と言ったところだ。 視線を感じた。 奇妙な生き物を屈みこんで見下ろしていた者が、こちらを見つめていた。 例えるなら、人間のなりそこない。 本来、左腕がある所が銃器に変わっていた。 左目は、ぎょろぎょろと絶え間なく不気味に視線を彷徨わせている。 ――次は、僕の番? ――あのお化けみたいに穴だらけにされて死ぬの? 「う……ぁ……! うわあああああああああああ!!化け物っ!来るな!来るなぁ!!」 足元に、石ころが転がっているのが見えた。 とっさに投げた石が当たり、そいつがひるんだ隙に逃げだした。 ――― 少年の姿が見えなくなった。 こめかみの辺りが熱かった。 左腕は徐々に皮膚に覆われて行き、数分で人の腕の形を成していた。 「―――化け物、なんて」 蛍の口が、小さく動いた。 「……そんなの、自分が一番よく分かってる……」 指の関節が白くなるほど、両の拳を握りしめた。 迎えに来た研究員に連れられて車に乗り込む。 こめかみを伝う血を気にする者は居ない。 あるのは、異形の被験体への蔑み、畏怖、研究に関わる者としての興味・関心 ただそれだけ。 続く…?
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―第45章 悪夢への対策― 俺は二人に緊急召集をかけた。嫌な予感が的中する前に対策を…!! 十分後、二人が来た。 「一体どうしたの?」 「俺達を呼び出すなんて…何かあったのか?」 「ああ、単刀直入に言う。作戦中止かもしれない事態が起こるかもしれない。これを見てくれ。」 そう言って俺はモニターを見せる。 「これは…?」 「一体なんなんだ?」 「実は、『組織』の一部勢力が≪夢の国≫ごと『組織』への反抗勢力を一網打尽にするらしいんだ。」 「そんな事、どうやって…?」 「それなんだが、これはあくまでも推測の域をでない。可能性として考えられるだけだが…」 「一体なんなんだ?早く教えrぐはぁっ!!!」バキゴキグシャメメタァ!!! 「少し言葉を慎め。俺はこれと関連があると見ている。」 そう言ってモニターにあの廃ビルとその跡地の写真を出した。 「これがどうかしたの?」 「これはつい先日の事だが、一軒の廃ビルが音もなく消失したんだ。だが倒壊したわけじゃない。瓦礫も見つかってないからな。」 「じゃあ一体何が…?」 「俺はこのビルはとある都市伝説の力によって消滅したと考えている。その名を―」 「その名を?」 「『鮫島事件』だ。」 「鮫…島…事件……?なんなの、それ?」 「詳しい事は俺にもわからないが、能力としては多分範囲内のものをまるで最初からなかったかのように消去してしまう、途轍もなく恐ろしい能力らしい。」 「イテテテテ…そもそも、何でこのビルが消されたんだ?」 「それはだな、元々このビルは『組織』の拠点の一つだったんだ。しかし、そこに居た黒服達共々≪夢の国≫に取り込まれた。どういう意味か分かるか?」 「いや、全く?」 「だろうな。≪夢の国≫の勢力圏となってしまった拠点など、最早不要と考えたのだろう。そこで≪夢の国≫の工作員を『組織』の拠点ごと抹消した、という所だな。」 「まさか、それに用いられたのが…?」 「ああ、恐らく『鮫島事件』だろう。ちなみに、これが町内で発動されてしまえば、最悪学校町そのものが地図上から消える事になるかもしれない。」 「そんなっ…!」 「だから作戦変更だ。もし『鮫島事件』が発動されそうになったら、俺が単騎で止めに行く。例え、それが原因で『組織』の粛清対象になったとしてもだ。」 「じゃあ私たちはどうすれば!?」 「お前らは…純粋に祭りを楽しめ。」 「お前だけに良い格好h」 「まだ分からねぇのか!?戦力は分散させた方が良い。お前らには神社の方の護りをお願いしたいんだ。他にも契約者が居るかもしれないしな。」 「…分かったわ。その代わり、絶対に生きて帰ってきてよ!」 「ああ、約束しよう。」 こいつらのためにも、生きて帰らなければ…。 前ページ次ページ連載 - 結界都市『東京』
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アクスレイ 後のトレジャースタッフが開発した、というトリビアを披露される事があるが、スタッフロールで確認できるトレジャースタッフはサブプログラマー1名のみ。 操作に慣性があると言われる事があるが、実際は慣性が付いているのはカメラのみ。 縦スクロールステージの遠近表現はスーパーファミコンの拡大機能を活かした演出、と解説される事があるが、実際にはラスタースクロールの応用。 がんばれゴエモンシリーズ ゆき姫救出絵巻が150万本、奇天烈将軍マッギネスが200万本売れたとするコピペがネットに出回っていたが、資料としてはこれを否定する物しか報告されていない。 https //twitter.com/xnagawax/status/1403941472844410895 クロノトリガー 強くてニューゲームがクロノトリガー発祥という説がネットで広まっていた。実際には正式名がなかっただけで80年代作品にも見られる機能。 真・女神転生 電源を入れた時に1/65536の確率で画面全体に赤文字ですぐに消せすぐに消せ…と表示されるというネット都市伝説。 実際には2chのネタ投稿がニコニコ動画で事実風の説明文で再現動画を作られた事で広まった物。 このため老舗のメガテンサイトなどでは特に取り上げられていない。 仮にこの現象が実在したとして、どうやって正確な確率を知ったのかというツッコミ所もある。 この現象は開発者から否定されているが、パロディー演出として一部作品に逆輸入されている。 アメリカ大使トールマンはアメリカ大統領ハリー・S・トルーマンが由来、という説が常識として語られているが、 開発者のインタビューでは似ているのは出来すぎた偶然とされている。 スーパーダライアスⅡ ゲームカタログに全てのゾーンに専用ボスが配置された、という前作と混同したデマが書かれていた。 スパルタンX 24周目をクリアすると恋人のシルビアが襲ってくる、という架空の仕様が「ファミコンロッキー」に掲載されていた。 ポケットモンスターシリーズ 任天堂最強法務部伝説として、ユリゲラーが起こした裁判に「ではここで超能力を使ってみてください」と機転を利かせて勝訴したとする逸話が出回っていた。 実際にはこのようなやり取りがあった記録は見つかっておらず、賠償請求はユリゲラー敗訴になったとされるものの、 2020年にユリゲラー側が使用禁止要請を解除するまでポケモンカードでユンゲラーが封印カードとなるなど、実際の商品展開に影響を及ぼしている。 https //wiki.xn--rckteqa2e.com/wiki/%E3%83%A6%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%A9%E3%83%BC%E8%A3%81%E5%88%A4 タッチ 卑猥なパスワードを採用したため原作者が激怒したという風説が伝わっていた。 解析によると実際は大抵のパスワードが通るだけだったとされる。 https //triplequotation.web.fc2.com/Analyze/Elucidation/Elucidation.html#Touch ドラゴンクエストⅡ いのりのゆびわは渡しながら使うと壊れない、という情報が流通していたが、実際には壊れる。 掲載サイトの例。http //mtstnzm.sakura.ne.jp/series/dq2/index.html ドラゴンクエストⅣ お告げのほこらで「あすをいきられない」という怖い台詞が流れるというネットコピペが存在する。 大技林などの裏技本で後期版はメタル聖水や8逃げ技が修正されたとされていたが、実際には国内で修正されたバージョンが確認されていない。 ドラゴンクエストⅤ 隠しボスのエスタークを規定ターン内に倒すと仲間になるという噂が全国的に広まっていた。 リメイクでは噂が逆輸入される形で「プチターク」が仲間になるという要素が追加された。 ファイナルファイト2 前作よりキャラが小さいという事実と異なる批判がレビューサイトやゲームカタログに掲載されていた。 ファイナルファンタジーⅣ マルカツスーパーファミコンに「ゼムスキラー」という武器が存在するという誤情報が掲載された。 https //wikiwiki.jp/ffdic/%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96/%E3%80%90%E3%82%BC%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%80%91 耐性装備を付けるとバグで弱点が増える、という誤った解説がFF辞典やそれを参照した大手動画で拡散された事がある。 実際はこの現象はアダマンアーマーでのみ起きる、通常プレイの範囲では遭遇しないバグ。 セシルを育てると敵が早くなるという誤った解説をされる事がある 実際はセシルと一定以上スピード差が付いた敵はそれ以上早くならないという 計算式の飽和を突いたテクニックのため、それ以下であれば速さに比例した行動回数で動く。 DS版FF4で主題歌オーディションに不正があったとする誹謗中傷デマを匿名掲示板やFF辞典に書かれていた事がある。毎回異なる内容が投稿されていたが、全てデマだった。 ゲームカタログでは対処法やヒントのあるシーンを理不尽な運ゲーと書き立てたり、 マップやオート機能などのどう考えても無いよりあったほうがいい追加機能を謎の減点法で問題点と書き立てるなどデマの限りを書かれていた。 特に気が狂っていた要素として、召喚演出スキップ機能の存在を隠して 「召喚を使うと入力中の操作が何の意味もなく突然キャンセルされる現象」かのように捻じ曲げたデマが書かれていた。 ファイナルファンタジーⅤ 海底に存在する意味ありげなモアイに何か秘密があると言われていたが、何もなかった。一部リメイクでは隠しダンジョンに使用されている。 ファイナルファンタジーⅦ 隠しマテリアを使うとある人物が生き返る、という噂。 https //wikiwiki.jp/ffdic/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%86%E3%83%A0/%E3%80%90%E6%B0%B4%E4%B8%AD%E5%91%BC%E5%90%B8%E3%83%9E%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%80%91 ファミリーコンピュータ本体 赤を多用したデザインはその色の素材が安かったから、と一時期報じられていたが、その後否定されている。Wikipedia等参照。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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○月×日 21:00 保健室 保健室に乱入してきた少女が、白い鰐の首を素手で刎ね飛ばした にわかには信じがたい光景ではあるが、彼女が都市伝説契約者である事を推測すれば、さほど問題ではないのだろう とまれ…白い鰐という脅威は消えた あとは、鼠だけだ 白い鰐が倒されたその衝撃で、鼠たちの間に一瞬の動揺が走る ……ちゃりんっ!! 「ちゅ!?」 一匹の鼠に絡みつく鎖 それは、5円玉や50円玉が連なった、鎖で 「勝って嬉しい はないちもんめ!!」 少女が、高らかと歌い上げる …この教室にいた、鼠たちが 彼女の支配下に、落ちた 「やっと捕まえたわ」 ふぅ、と息を吐くはないちもんめの少女 ちゅうちゅうちゅう!! 鼠は束縛から逃れようとじたばたするのだが、ガッチリ絡んでしまって脱出不可能だ 「他にも鼠がいたら厄介ね。この鼠たちを向かわせておくわ」 「すみません、お願いします」 …ようやく、保健室の寝台から降りる事ができそうだ ちゅうちゅうちゅう、保健室から出て行く鼠の群れを見送り…黒服は、自分たちの危機を救ってくれた少女達に視線をやった 確か、彼女たちは… 「「怪奇同盟」に所属していらっしゃる方々、でしたでしょうか……危ない所を、ありがとうござました」 小さく、頭を下げる黒服 手についた血を、その辺りに投げ出されていたシーツで拭いていた鰐の首を刎ねた少女…姫さんが、黒服の言葉に首をかしげる 「え?知っているの?」 「あなたのお姿は、「首塚」の宴会の時も、少々拝見しましたから」 そう、遠目にではあるが、見覚えがある 確か、あの時は… ………… …うん、頭頂部が寂しい同僚に勝負を挑んでいた姿については、忘れよう 「やはり、「怪奇同盟」も動きましたか」 「はい。今回の事は、都市伝説の存在を広く伝えてしまいかねませんから」 答えてきたのは、もう一人の少女 彼女からは、都市伝説の気配がする この少女も、「首塚」の宴会の時に、ちらりとだが姿を見た覚えがあった 「服装から推察しますに、「組織」の黒服さん、ですね?あなた方がどのくらい、この状況に関して情報をお持ちか、教えていただきたいのですが」 「はい…こちらとしましても、あなたたちが把握しております情報を伝えていただけると、ありがたいです」 思った以上に、この保健室で足止めを食ってしまった その間に、どれだけ状況が動いたかわからない 今は…少しでも、情報が欲しいのだ 黒服は、少女達との情報交換を開始した ○月×日 21:10 3年生教室 情報交換をしつつ、普段、授業が行われているのであろう、その教室まで移動した 途中の廊下で戦闘の跡を確認 食堂方向が、かなり破壊されているようだった 途中、Tさんらしき人の声も聞こえたような気がするから…Tさんが、向こうで戦闘を行っていたのだろう 何とか、合流できれば良かったのだが 「…あの子の位置は、わかりますか?」 鎖で縛り上げた鼠をぶんぶん振り回しているはないちもんめの少女に、黒服はそう尋ねた 目が回るのだろう、鼠はちゅうちゅう、嫌がって悲鳴をあげている 「………2階、ね。傍に誰かいる……」 「2階ですか…」 「13階段」を警戒している、この状況 あまり、階段は使いたくない だが、そうなると二階にあがる手段は限られてくる 「あなたたちのお仲間は、窓を破って侵入したのですね?」 「はい。2階より上はそうでもしなければ、侵入しようがありませんから」 …どこかの木か、体育館の壁でも登ってその屋根から、2階に侵入するべきだろうか? いや、外に魔女の一撃がいることと……巨大飛行都市伝説の存在がある 外をそうやって移動するのは、危険だ 「怪奇同盟」のメンバーが、攻撃を受ける事無くそうやって2階以上に侵入できたのは、恐らく幸運もあったのだろう …そして、自分達に、その幸運がもたらされるとは、限らない 何とか、手段はないものか 「……………え?」 …と、その時 はないちもんめの少女が、驚いたような声をあげて…振り回していた鎖を、止めた 「どうなさいましたか?」 少女の様子に、黒服はやや心配して声をかけた 彼女は、支配権を握った都市伝説の状態を感知したり、出会った事のある都市伝説の気配を感じ取れたりできる 何か、不味い都市伝説でも近づいているか 「…チャラ男が、気絶した」 「…………え」 「…気絶、してるはずなのに……どんどん、移動してる」 …気絶? マッドガッサーの一味と接触して、交戦状態になった? それとも、先ほどまで自分達が交戦していた鼠と? 「え?待って、気絶しているんでしょ?なのに、どうやって移動してるの?」 二人の会話を聞いていた姫さんが、疑問の声をあげる もっともだ 気を失っている、と言うのなら…どうやって、移動できると言うのだ 「……誰かに、担がれて、連れて行かれてる」 「-------っ」 それは マッドガッサーの一味に、捕まった可能性が、高い 早く、助けに行かなければ 「どこに移動しているかわかりますか?」 「外に出てる。多分、ここの窓から出て追いかけるのが早い」 位置は、はないちもんめの少女が把握できる ならば……追える! 「すみません、私たちは、家族を救助に向かいます…あなたたちが、マッドガッサー達を止める事を優先なさるのでしたら、別行動です」 姫さん達に向き直り、黒服はそう告げた 後悔が、黒服を支配する どうして、もっと早く辿り着けなかった どうして、もっと早く、あの子と合流できなかった 後悔していても、仕方ない 状況がそのように動いてしまったのなら、自分はあの子を救うだけだ 自分などと契約してくれた、あの青年を 自分は、なんとしてでも救わなければならない 「…………」 黒服は、気づいていない はないちもんめの少女が…「日焼けマシン」の契約者を連れ去っている、その気配の正体に わずかに、気づいているかのような様子を、見せている事に to be … ? 前ページ次ページ連載 - とある組織の構成員の憂鬱
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「鷽月頼也、その過負荷(マイナス)」 さて、皆さんは異常(アブノーマル)というものをご存知だろうか? 幼女、乳児、人形、昆虫等、普通でない物に好意、愛情、恋愛感情、性的関心を抱く特殊性癖…ではない 一部の人が生まれながらにして持つ、一種の才能、体質、性質のような物だ。その才能が普通とはあまりにもかけ離れている、普通に考えてありえない、故に『異常』… 主な例だと、拝戸純の『囚納』、花房真樹の『異常、都市伝説に対する異常なまでのスルー・ステルススキル』、 上田明也の『言葉を操る異常』、任天堂寺の『異常なまでの認識・処理・記憶能力』(…良い機会なので『完録(ブルーレイメモリーカード)』とでも名付けよう。) 羨道望の『才念調』、拝戸直の『他人の限界が分かる異常』などである では、過負荷(マイナス)はご存知だろうか? 過負荷(マイナス)―異常と違い、その人の育った環境、性格なんかが影響して発現する。そしてその能力は理由も理屈も存在しない。無意味で無価値で無関心で無責任な屁理屈である…詳しくは漫画『めだか箱』を読んでくださいな はてさて、『マイナスの会(仮)』のリーダーである鷽月頼也もまた、その身に過負荷を抱えている。『大負号』…あらゆるものの『負の側面』を増幅させる、そんな過負荷 頼也『まーそんなそれはそれとして! 僕は歩いているのだ』 『あは!』『球磨●禊がモデルだから大嘘憑きか却本作りが僕の過負荷だと思った?』『甘ぇよ。』『…が、その甘さ』『嫌いじゃないぜ』 鷽月頼也、数話ぶりの登場である 頼也『それにしても、本家球磨さんはしばらく僕が登場しないうちに丸くなったよなー』 そんなことを言いながら歩いている。負のオーラをまき散らしながら 『Hey! Guy!』 低い声の男が、話しかけてきた 頼也『何かな? 僕に何か用?』 『これ…英語でどういう意味だ?』 低い声で、自分の胸の位置を指差しながら尋ねる男。そこには大きく“台所”の文字が…。奇抜すぎるデザインの服である。“台所”って。なんでそれをチョイスしたんだ 頼也『キッチンだよ! それにしても、その服格好悪いね!』 『…だ』 頼也『え?』 『誰が“チキン”だ! 』 そう叫び、思い切り頼也を殴ってきた男。『kitchin』。キッチンをチキンと聞き間違えて滅茶苦茶殴ってくる都市伝説である 頼也『!?』 巨体で殴られ、吹っ飛ばされた頼也 頼也『い』『ったーい』『うわー右腕が動かないー』『呼吸もなんだか苦しいぞぉ』 『鎖骨が折れて肺に突き刺さったかなー』『一生後遺症が残るなーこれは!』 殴られた体を持ち上げながら言う頼也 頼也『あーでも痛くなくなってきた?』『治る兆しかなー』『それとも壊死する兆候かなー』 『まっ』『どっちでも似たようなもんかあ!』 巨大な螺子を取り出し、『kitchin』に攻撃を仕掛ける頼也。これは、ポケットから取り出した普通のプラス螺子を嘘の都市伝説『チパッ草』の『虚栄』で巨大化―虚大化させた物である 『うぁあああああああ! 殺す! 殺す! コロス!』 しかしなおも殴り続ける『kitchen』 頼也『ぐ…ッ』 鳩尾に入ったようだ 頼也『はぁ、はぁ、はぁ』『今度は内臓が破裂したんじゃないかなー』『お腹が裂けるように痛いや!』 『ま、それでも』『僕は君を“螺子”伏せる』 そう言って両手に螺子を出現させ、投げる頼也 『あ゛あ゛ああああああああああああああ!』 しかし、それはかわされ、『kitchen』は更に殴りかかってきた。しかし、飛ばされた螺子は、後ろの固い塀に深々と突き刺さった… 塀は固く、頼也の筋力も弱いため、螺子を突き刺すことは普通は不可能である。では、何故刺さったのか。答えは単純明快。これが頼也の『過負荷』ということである 学校町に昔からあった塀なので、“硬い”が当然“古い”。そう、その“古い”こそがこの塀の欠点(マイナス)。頼也はそのマイナスを肥大化させ、螺子が触れる部分だけを、螺子が簡単に突き刺さるほどに古く脆くした、というわけである 『はぁ、はぁ、なかなかタフじゃねぇか。だが、俺をチキン呼ばわりしたお前を俺は許さねぇ…!』 やっとまともに会話する気に…なっていなかった 頼也『だからkitchenだって。』『ま、』『やられっぱなしってのも癪だし!』『僕も本気を出そうかなー』 すると、みるみるうちに殴られた傷が…否、傷だけでなく、服の汚れや傷さえも、治って…否、戻(なお)っていった 『!? どういうことだ!? それがお前の都市伝説か!? くそっ、なんて回復力なんだ…』 戦き、慄き、戦慄する『kitchen』 頼也『おいおい、それじゃあまるで僕の能力が回復能力みたいじゃないか』『回復能力のように前向き的な都市伝説と』『僕が契約するわけないだろう?』 『事実(すべて)を虚偽(なかったこと)にする』『それが僕の『僧文是』だ――――つまり! この傷も、この汚れも、“全部嘘(オールフィクション)”ってね!』 と、頼也はキメ顔でそう言った――――― 『『僧文是』だと…? ふざけるな! 無敵すぎるにも程がある…!』 頼也『おいおい、騒ぐなよ』『弱く見えるぜ?』 『んじゃ』『まー終わりにしようか』『さようなら!』『噛ませ犬君。』 今度は大量に投げられた頼也の螺子が、『kitchen』の身体に深々と突き刺さり…文字通り、螺子伏せた 頼也『あ、ちなみに『まつ、かなう、そ』も嘘に関わる都市伝説だからね』 …誰に言っているのだろうか? まぁ、そんなこんなで、負完全・鷽月頼也は都市伝説を一体螺子伏せたのであった… 続く…