約 495,189 件
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/156.html
360 :助太刀、矢三郎 +アルシェリ+:2008/12/21(日) 17 19 59 ID Ajs7mc3l 「シェリル......」 切なげに掠れたアルトの声がそう広くない部屋に響く。 「アルト......」 お互いを見つめる瞳は潤んで熱を孕んで輝いている。 「...いいか?」 眉を少し寄せて苦しそうにするアルトにシェリルはドキドキしながら頷いた。 膝立ちになったアルトの、知識としては知っていたが実際見た事のないモノに シェリルの瞳は吸い寄せられる様に視線は固まり、一瞬後に青ざめた。 熱く潤んだ場所に熱く固いものが宛がわれ、慌てたシェリルは腰を引く。 「だ、駄目!待って!そんなの入らない!」 軽くパニックになってるシェリルは傍にあったシーツを掴み後ずさった。 「シェリル?」 ちょっと情けないままの格好のアルトはどうしようかと思案顔だ。 ズルズルと襖の所まで行くとイヤイヤと言う様に首を振る 「無理よ!そんなの入らない!」 シェリルがそう言い切ったと同時に襖が開き、思っても見なかった人物が登場する。 「大丈夫ですよ、シェリルさん。女は受け入れられる様になっているんです」 あっけに取られる2人を傍目に矢三郎はシェリルの背後に回ると後ろから羽交い締めにする 「なっ!兄さん?!」 「ちょっと何?! 矢三郎さんっ?!」 慌てるアルトを無視してシェリルを布団まで連れ戻し、アルトの前に座った。 「いいですか、アルトさん、閨事の時くらいは男らしく振る舞いなさい」 あっけにとられる2人を前にいつもと変わらぬ淡々とした口ぶりで言葉を続ける 「ああ、アルトさんがぼやっとしてるから乾いてしまってるではないですか」 シェリルの下肢の付け根に手を伸ばし、慣れた手つきで嬲る。 「乙女を散らす時は、必要以上に濡らしてあげないと相手が可哀相です」 しなやかな手つきはアルトの優しいが無骨な動きとは違い確実にシェリルを高めていく。 「ちょっと!や、めなさっ、あっ、やめっ、っ...ぁ!」 的確な場所を責められて抵抗していたシェリルの力も段々抜けていく。 惚けるアルトの手を取りシェリルの弱い所へ導く。 「女性は此処が弱いんです。中を弄りながらも、此処を舐めたり弄ったりすると 女性は気をやってしまうんですよ。シェリルさんを痛い目にあわせたくないでしょう?」 矢三郎はシェリルの足を開き、アルトを導いた。 「やっ、アルト!!駄目、汚いっ」 抵抗と言えない抵抗をしてシェリルは拒否を示した。 「ふふ、普段生意気なアルトさんに大人しく奉仕させるのもいいものですよ? あなたも気持ちよくなれるし一石二鳥ではないですか」 耳元で宥める様に、だけれども蠱惑的に囁く。 「っ!!!」 矢三郎に促されるままにアルトはシェリルの珊瑚色の膨らみを捉え舐る。 パチンと何かが弾ける様な感覚にシェリルは震えた。 きゅぅっとアルトの指を締め付ける様に蠢くと弛緩する。 「シェリル?イッたのか?」 驚いた様で、少し嬉しげなアルトの声が自分の足下から聞こえてくる。 シェリルは恥ずかしくて、真っ赤になり穴を掘ってでも入りたいと思った。 「ふふ、イきましたか。アルトさん、見てご覧なさい。シェリルさんの肌が 桃色に染まって艶かしい。それに......これだけ濡れていれば準備は十分でしょう」 「や、アルト。見ないで」 イッたばかりのそこに無遠慮に手を伸ばし、ワザと音を立てる様にして 矢三郎はシェリルの羞恥心を煽った。 「物欲しそうに涎を垂らして、可愛らしい人ですね」 「や...やだ」 「ほらアルトさん、挿れて差し上げて下さい」 「だけど.....」 矢三郎の言葉に乗ってしまったが嫌がる事はしたくないアルトは迷いを見せた。 「...煮え切らない人ですね。シェリルさんはどうなんです?アルトさんが欲しくありませんか? ほら、此処が疼くでしょう?指だけで足りますか?痛いのは最初だけです 回数を重ねる事にちゃんと気持ちよくなれます。愛する人を内側で感じられるんですよ? こんな素敵な事を怖がるなんてもったいないですよ。ね?欲しいでしょう?」 耳元でシェリルの心もくすぐりながらも内側の絶妙な所を撫でて弄る。 「ん、ぁ....っ」 チロチロと欲望の炎を燻り、煽り立てる矢三郎の声はシェリルの脳内に溶けていく。 「ぁ...っアルト.....来てっ」 「ほら、アルトさん。シェリルさんもこう言ってる事ですし」 いつもと変わらぬ微笑にいつもと変わらない口調でアルトを導く 「シェリル....」 矢三郎に凭れ掛かりながらも、熱に浮かされた様にアルトを見つめるシェリル その唇にキスを落として熱く泥濘きった場所へと己を差し入れた。 「っ痛!!」 「やめるか?」 矢三郎に流されたシェリルが言ったものの、やはり無理強いはしたくない。 「駄目、やめないで」 と涙を浮かべるシェリルにアルトはきゅん、となり抱きしめた。 「力抜け、締め付けられたら入れられない」 「そうですよ、シェリルさん、後は力を抜いてアルトさんに全て任せなさい さて、私もここで失礼します。後はお若いお二人でごゆっくり」 そう言うといつも通りニコニコと襖の奥へと去っていった。 「......」 「......まだ居るのかしら?」 気が抜けた様にシェリルが呟くとアルトは苦笑しながら頬や額に張り付いた シェリルの髪を撫で付けてやり、流れのまま柔らかい髪を梳いた。 「母屋に帰っただろ、かすかに引き戸の音したし」 「....ねぇアルト、どさくさにまぎれて裸見られたんだけど」 怒った様にシェリルが呟くとアルトもむっとした表情を見せたが内心 少し兄さんに感謝していた。あのままだったら進むものも進まなかっただろうから。 「...ムカつくけどきっと兄さんはなんとも思ってないさ。あの人は女形の研究の為に 女性関連の研究は稽古の一部としか思ってない人だから」 「そう....でもあたし...っ!!!!!!」 半分繋がったまま会話を続けるつもりもないアルトは不満げに呟くシェリルの 内側が少し緩んだ瞬間シェリルの腰を引き寄せ一気に貫いた。 声にならない悲鳴をあげたシェリルは背を反らし、跳ねた。 「っ、シェリル...締め、付けるな」 「痛いわねっ!!何すんのよ!馬鹿アルトっ!」 涙を浮かべながらもこっちを睨みつけてくるシェリルはもう既にいつものシェリル さっきまでの色気は一体何処へ消え去ったんだろうか 「お前な、ちょっとはロマンチックに振る舞ってくれ」 「ロマンチックって!アルトが悪いんでしょっ」 「....悪かったよ。それは今後の課題にすればいいだろ」 「っ今後って何よっ」 「段々慣れてきたらきっとマシになるさ」 「マシって......」 「シェリル......限界。動いていい?」 「し、仕方ないわね、.....痛くしたら許さないんだからね」 くぐもった声は次第に艶を帯びて、切羽詰まった声へと変化していく。 恋人達の夜は始まったばかり。 「 困った事があればいつでもお呼びを。 矢三郎 」 次の日廊下にそんな置き手紙を見つけた2人は顔を合わせて赤面した。
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/216.html
858 :ブレシェリ陵辱系?:2009/01/03(土) 03 03 21 ID OjcugUGN 前スレ ブレシェリ陵辱系?を半端に投下したものです。 エロに挫折してしばらく放置してましたがここの素晴らしいSSに触発されて また書いてみたので投下します。 ブレシェリ キャラ崩壊注意 陵辱系? 後半エロ挫折の跡が垣間見えるかもw 関係ないけど投下主は17歳好きすぎ というスルーポイントがあるので、こりゃあかんなと思ったひとは 「ブレシェリ陵辱系?」でNGお願いします。 下着の脇から指を忍ばせ蜜壷の入り口を撫でる。 ただそれだけでも内側からどんどん蜜があふれてきた。 「やっ! いや!」 ブレラが下着に手をかけるとシェリルは逃げようと脚をばたつかせる。 面倒になったのでブレラは最後の下着もまたナイフで取り去った。 「やあぁっ! 馬鹿っ、サイっテーよ!」 シェリルの脚が力なく草の上をすべった。 ブレラは喉の奥で笑う。 「そうだ、おまえの言うとおりだ。だから好きなだけ罵ればいい」 「ヘンタイ! あんたなんか大嫌い……わかりあえると思っ……あっ、あぁんっ!」 シェリルの涙混じりの言葉を嘲笑うようにブレラは蜜をすくって敏感な芽に塗りつけた。 ぷっくりと勃ちあがった芽をやさしく撫で、ゆるゆると円を描くように絶妙の力加減で転がす。 シェリルは息も絶え絶えに喘ぎ、幼子のようにいやいやと首を振る。 上気した頬から涙と汗がすべり落ちる。首筋から胸元までも仄かに赤く染め、肌に滲む汗が パールのようにシェリルの身体を飾っていた。 ブレラはどこよりも敏感な芽を指でいたぶりながらふたたび胸の蕾を責め始める。 シェリルはもはやブレラを罵る言葉を発することもできず喘ぎ声すら掠れさせて 呼吸するのも苦しげに乱れていた。 「……っ……もっ……ふっ……はぁっ……だっ……めっ!!」 蕾を強く吸い上げ芽を摘むとシェリルは全身を強張らせて痙攣した。 「あっああぁぁぁああっん!!」 ぴくぴくと身体を震わせシェリルは放心したように目を閉じて荒い呼吸を繰り返す。 飲み下しきれなかった唾液が口の端から零れているのを見止め、ブレラはそれを舐め取り軽く 唇をついばんだ。 「もう、イったのか?」 笑い含みのブレラの声にびくりとシェリルが震える。 「ちが……」 力ない否定の声を皆まで言わせずブレラは蜜壷に指を突っ込んだ。 「っあぁあん!」 「ふっ……おまえのここはこんなに濡れて俺の指を貪欲に飲み込もうと絡みついてくるぞ? それなのにイってないと?」 「はぁんっやっ……あっ、ダメっ……あんっ!」 シェリルのそこはブレラの言葉どおり指をきゅうきゅうと締め付け奥へ奥へと誘うように蠢いている。 ひどく狭くきついのに、ブレラの指をしっかりと飲み込んでいく。 (まさか初めてではないだろうが……) これだけ乱れているのだ、快感を知っている身体だろうとは思ったが、シェリルのそこはあまりにも狭かった。 もう少し慣れさせないと苦しいかもしれないと考え、ブレラはシェリルの中を丁寧に刺激する。 指を蠢かせるほどに蜜はあふれ出し、かすかに甘酸っぱい匂いが漂ってきた。 その淫靡な香りに誘われてブレラは指とともに舌を蜜壷に侵入させた。 「ひゃぁんっ!」 舌であふれ出てくる蜜を掬い取って芽に絡みつかせる。執拗な舌遣いで芽を、容赦のない指遣いで蜜壷を 責めているうちにシェリルがふたたび絶頂を迎えた。 「……っっはっぁあああああああぁぁんっ!!」 ブレラは服を脱いだ。 痛いほどに勃ちあがった自身をシェリルの蜜壷へとあてがう。 未だ放心しているシェリルは一瞬ちいさく震えたが状況を把握していないらしく ぼんやりと虚空へ視線を向けていた。 その乱れように喜びを覚えつつも、シェリルの眼差しが自分を向いていないことに苛立ちを感じる。 ブレラは張り詰めた自身を、シェリルの蜜を纏わせて芽に擦りつけた。 「あっ!? あああぁんっ!!」 大きく喘いだシェリルの目の焦点が合う。恐怖を湛えた青い瞳がブレラをとらえた。 「……いや……あぁ……ふぁ、おねが、い……それは、あっ、やめて」 敏感な芽に与えられる快感に悶えながらも、シェリルは必死に懇願する。 「やめてほしいか?」 ブレラはゆっくりといたぶるように芽の上で腰を動かしながら笑い含みに問う。 シェリルはこくこくと何度も頷いた。 ブレラはふわりと微笑んだ。 「それは……とっくに無理だ」 言葉と同時に一気に貫いた。 「っきゃあぁああぁあああああああああぁああっ!!!」 ぶつっという抵抗があった。やわらかな襞にきつく包まれ気をやりそうに なったブレラだったが、その予想外の感触に驚いて動きを止める。 「ああぁあ…………ひど……い…………うっ……ふっ……」 深い哀しみをたたえた青い瞳から大粒の涙が零れ落ちる。 ブレラは泣きじゃくるシェリルの顔を呆然と見つめた。 「まさか……本当に初めてなのか……?」 シェリルの答えはない。ブレラから顔を背けてひたすらに涙を零し続ける。 (あいつ、まだ手を出していなかったのか……) じわじわと昏い喜びが胸に広がっていく。 では、こんなにも悦びに従順に反応するこの淫らな身体を知っているのは自分だけなのか。 シェリルのこんなにもいやらしくうつくしく歪む表情を知っているのは自分だけなのか。 シェリルとひとつに繋がったのは 自分だけ 「そうなのか……」 ブレラは量感あふれる胸を両手でつかんでその喜びのままに腰を振った。 「いやあぁぁっ!」 シェリルの中は苦しいほどに狭くしかもブレラのそれを噛み千切らんばかりにきつく締め付ける。 それでいてぬるぬるとあふれる蜜とやわらかな襞がやさしくブレラを包み込む。 腰が痺れるほどの快感にブレラは容易く溺れた。 「あっ! やぁっ! ぬ、いて……抜いてよぉぉっ! あっああっ! ……はぁあんっ!」 苦痛と悦楽のために強く眉を寄せてシェリルは高い声で啼く。 シェリルの中を掻き回しながらブレラは胸の頂を吸い上げる。 「あああぁっ!」 徐々に甘さを増していく喘ぎがブレラの情動を掻き乱す。さらに固くなった自身を深く突き入れた。 苦しげにわずかに覗く舌に誘われてブレラはシェリルの赤い唇にキスをする。 唾液がとろけるように甘く感じられる。口の端から零れる唾液を辿って首筋、鎖骨と舌を這わせ 胸の蕾をしゃぶった。 「っああ!」 白い太ももを肩に担ぎ上げ角度を変えて責め続けるとさらに強く締め付けてくるポイントがあった。 高く悲鳴をあげるシェリルに哂ってブレラは執拗にその場所を責めた。 「やぁっ!……あっあああっ……んっあああんっ……はああああぁああああんっ!!」 大きく仰け反ってシェリルが一瞬硬直する。目の前が白くなりそうなほどの素晴らしい締め付けに 絶えられずブレラはシェリルの中に熱い精を放った。 「……くっ……はあっ!」 たまらず声を漏れる。途方もない幸福感に包まれる。 ブレラはシェリルと繋がったままぴくぴくと小さく痙攣している彼女の胸に顔を埋めた。 シェリルの中はまだ固さを失っていないブレラ自身を煽るようにやわやわとゆるく締め付けてくるが、 シェリルは絶頂に達した瞬間気を失ったようで指先ひとつ動かさずに横たわっていた。 ブレラはシェリルの豊かな胸を揉みながら呼吸を整えていた。 息が落ち着くと至高の解放感と征服感から徐々に醒めてくる。同時にじわりじわりと虚無感が 広がっていく。 「……くそっ!」 ブレラは再び律動を始めた。すぐに固さを取り戻した自身をシェリルの中に叩きつける。 その感覚でシェリルが目覚めた。 「や、いや! お願い……もうやめてよぉっ! っあああぁ!」 シェリルの悦いポイントを最初から徹底的に責める。シェリルはすぐに抗議の言葉すら 上げられなくなり、ひたすら甘美でいやらしい歌声を響かせ続け、何度も達して何度も失神した。 ブレラは広がる虚無感を払うために何度も何度も精を放った。 シェリルの中でシェリルを啼かせている間はその声と自身を包む柔らかさに酔いしれて 余計なことを考えずにいられた。 だがブレラの体力にも限界があり、それ以前にシェリルを快感にすら反応できないほど 消耗させてしまった。 もう歌声は聞こえない。 ブレラはついに腰の動きを止めた。繋がったままぐったりとしているシェリルを見下ろす。 涙と汗で頬にはりついたピンクゴールドの髪をそっとはらってやった。シェリルはブレラの 指先にも反応せずただ悩ましい表情で眉を寄せ荒い呼吸を繰り返している。 夜陰に浮かぶ白くうつくしい裸体にはブレラがつけたいくつもの口付けや指先の跡が赤く 滲んでいる。 シェリルの中は相変わらずブレラをいやらしく包み込んでいる。 それなのに。 彼女は自分のものではない。 自分と彼女は同じものではない。 こうしてひとつに繋がっているのに。 こんなに痕跡をつけたのに。 どうしようもなくシェリルが遠かった。 どれだけ抱けばひとつになれるのだろう。 シェリルの涙も汗も唾液も滴る蜜もすべて取り込んでブレラのすべてを注ぎきるまで 重なり続ければひとつになれるのだろうか。 「グレイス……案外おまえが正しかったのかもしれないな……」 ブレラは小さく哂った。 少しだけグレイスの求めていたことがわかったような気がした。 グレイスも何かに絶望し何かに飢えていたのだと初めて気づいた。 同じところに堕ちて。 グレイスは最後まで振り返ることなく突き進んだ。 自分は……引き返せないわけではない。 ブレラは指を伸ばしてシェリルの頬を撫でた。 やさしく顔の輪郭をなぞると覚醒しかけていたらしいシェリルが小さく瞼を震わせた。 「ん……アルト……?」 ブレラは指の動きを止めた。 昏い炎が胸の内に点る。 「……くっ……ふふふ」 思わず漏れた笑い声にシェリルがはっとしたように目を開く。 青い瞳に映る歪んだ笑みを浮かべた自分の姿を捉えて、ブレラの笑い声は次第に大きくなっていた。 同時に律動を再開する。 ブレラは選んだ。 グレイスと同じく最後まで突き進むことを。 希望を抱いていた彼女とは違って絶望を抱えて。 END オチに迷って迷って半端に暗くシリアスになっちゃって申し訳ない。 いつか明るいえろが書きたいです。 以上お目汚し失礼しましたー
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/47.html
6スレ429 Je vous aime foever バレンタイン 429 名前:えっちな18禁さん[sage] 投稿日:2009/02/25(水) 16 44 46 ID ee4TaYs30 そうなのか。 ようやくバレンタインネタ上がったので投下します。 家へと帰宅する車の中でシェリルは上機嫌だった。 前々から作っていた曲が書きあがったし、仕事も予定どおりに終えることができた。 家ではアルトが待っていてくれているだろうし、自分の隣の席にはファンから送られたバレンタインチョコが紙袋に入れられ、今にも溢れそうになっている。 そんなシェリルをさらに上機嫌にさせたのが、膝に乗っている小さな箱だ。 数日前からクランと計画を練り互いのパートナーに内緒で作ったそれは、思いのほかよくできていたから、早く渡してその反応をみてみたかった。 「驚くかしら?」 そっと呟いた言葉は誰にも聞かれることなく、空気に溶けていく。 ドキドキする心を押さえ込むように、シェリルは手をぎゅっと握り締めた。 「どうかされましたか?」 「なっ、なんでもないわ。大丈夫よ」 急に下を向いて黙り込んでしまったシェリルに具合でも悪くなったのかと運転手から心配そうな声がかけられる。 不安そうな声に急いで顔を上げたシェリルは、自分の浮かれ具合が恥ずかしくなりそれを誤魔化すために、慌ててチョコレートの入った紙袋をガサゴソとかき回しだした。 「ねぇ、食べても大丈夫?」 「はい、大丈夫ですよ!!・・・・それにしてもすごい数ですね」 「そうね。全部食べきれるかしら?」 シェリルの問いに愛想よく答え、うらやましいですね。と言ってくる運転手に、嬉しそうに笑うと、シェリルは早速一つを選び出す。 有名なスイーツの店の名前が入ったものもあれば、手作りのものもある。 一つ一つを嬉しそうに見つめながら、シェリルはゴールドの包装紙でラッピングされた一つに決めた。 巻かれている上品な茶色のリボンを解き、包装紙を破ると、中から両手に収まるくらいの白い箱が表れる。 ドキドキしながら箱を開けると、中にはトリュフのようなものが全部で9個入っていた。 「凄いわね。コレ・・・・」 箱のどこを見ても店の名前が書いていないことから、手作りであるということが分かる。 その完成度の高さに驚いていると、中にメッセージカードらしきものが入っていた。 中を読むと、自分のファンであることと、一生懸命作ったこと、それからチョコレートに仕掛けがしてあるので楽しんでくださいということが書いてある。 その他にも一文があり文末にピンクのハートマークが書いてあるのだが、それはシェリルの知らない文字で書かれているため、読むことができなかった。 「アルトなら読めるかしら?」 アルトの実家で見かけた本に、同じような形があったようなことを思い出し、シェリルは後で教えて貰おうとそれをスカートのポケットに大切そうにしまった。 そして、どれから食べようかとうきうきしながら吟味する。 取り合えず端っこにあったピンク色の粉がかかったチョコレートを手にし、口の中へと放り込んだ。 「んっ!!おいしいっ!!」 口内で蕩けだしたチョコレートに、シェリルの口から歓声が上がる。 チョコレートの外にかけられていたパウダーからは微かにイチゴの酸味のようなものを感じ、その後すぐにイチゴの甘い香りが広がった。 どうやら、面白い仕掛けとはチョコレートの中にあるコレらしい。 甘いシロップで煮詰められた果実とチョコレートの相性は良く、シェリルはいそいそと次に手を伸ばす。 先ほどのとは違って茶色のパウダーがかかったものからは、甘いバナナの味がした。 口の中で蕩けるチョコレート以上に、煮詰められたバナナがとろりとする食感を与える。 「んーーーーー!!」 初めて味わう感覚に、再びシェリルの口から歓喜の声が漏れ、そのおいしさにシェリルの顔が綻ぶ。 もう少し食べてしまいたい気持ちもあったけれど、アルトやクランにも分けてあげたい。 そう思ったシェリルは盛大に後ろ髪を引かれながらも、箱を閉じた。 「着きましたよ。お疲れ様でした。」 「ありがとう。お疲れ様」 「チョコレート、どうします?運びましょうか?」 「大丈夫よ。そんなに重いものではないし、エレベーターで上がるだけだから」 「そうですか。では、お疲れ様でした」 「えぇ。貴方もお疲れ様」 家まで送ってくれた運転手に別れを告げ、シェリルは大きな紙袋を両手に提げてフラフラと進む。 先ほど運転手に言ったように重くはないのだが、その量が問題だった。 零れ落ちないようにバランスをとりながら進み、エレベーターのボタンを押す。 幸いなことに、すぐにドアが開き自宅まで戻ることができた。 「ただいまー。」 「お帰り。時間通りだな。」 「私だもの!!」 すかさず、そう答えたシェリルにアルトが苦笑する。 それから戯れに唇を触れ合わせた。 「・・・甘いな」 「えぇ。チョコレート貰ったのよ。ほらっ!!」 「・・・・・・」 自慢げに紙袋を見せるシェリルをアルトがじっと見つめる。 その視線の意味に気付きながらも、シェリルは分けてあげるから、心配しないでっ!と笑った。 自分の言いたいことが伝わらなかったと思い込んだアルトはせめてもの抵抗にと、抱きしめていたシェリルの身体を引き離し、再び台所へと戻っていく。 シェリルも着替えるためにくるりっと身を翻し、寝室へと向かった。 うきうきと軽やかな足取りで動くシェリルの背中に、少しだけ怒ったような口調で、『すぐに食事だから、余計なものは食べるんじゃないぞ!!』という声がかかる。 その声に、苦笑しながらシェリルは『はーい!!』っと返事を返した。 寝室に向かったシェリルは急いで紙袋の中から、小さな箱を取り出す。 うまく隠し通せたことを喜びながら、シェリルは次の隠し場所を探し始めた。 「どこがいいかしら。」 ブツブツとそんなことを呟きながら、部屋を見渡す。 アルトが見つけられるところがいい。 そして、自分がその様子を見られる場所がいい。 本棚はあからさま過ぎる。 クローゼットでは反応を見損なう心配がある。 机の上には隠す場所がない。 目につくもの全てにその可能性を考えるけれど、なかなかいい場所が見つからない。 ため息を付き、半ば家具を睨むようにしながら部屋の真ん中でくるくると回るシェリルの目がベットを捉えた。 フラフラとそこまで歩き、枕のあたりをまさぐっていたシェリルの目がキラキラと輝きだす。 「ココがいいわっ!!」 小さくガッツポーズを取りながらシェリルはいそいそと枕の後ろにチョコレートの箱を隠した。 上から枕を置いてしまえば簡単に見つかることはないし、絶対に眠るときはベットを使うから、アルトが来るのは間違いない。 問題は枕の裏をアルトが探すかどうかだけれど、たいていはうつぶせて眠る癖があるから、枕を抱き込んだときに気付くだろう。 完璧だっ!といわんばかりの満面の笑みを浮かべたシェリルは着替えに向かう。 急がなければアルトに感づかれてしまう可能性がある。 そう思ったシェリルは勢い良くお気に入りの青いワンピースを脱ぎ捨てた。 下着の上にブラウス一枚を羽織った姿で、クローゼットを漁る。 ライトグリーンの服と黒のホットパンツをクローゼットから引っ張りだすシェリルは今にも歌いだしそうなくらい上機嫌だった。 っと一瞬シェリルの視界が揺らぐ。 「?」 不思議そうに周りを見回すシェリルの身体のどこかがドクンッと大きく跳ね、下から突き上げられる ような感覚にシェリルの身体がバランスを失った。 次の瞬間には床に膝がついた。 けれど、それだけでは終わらない。 体中から力という力が抜け落ち、ペタリっと床に崩れ落ちる。 「何、コレ・・・・」 口元を覆った左手が恐怖に震える。 アルトを呼ぶべきだろうか? 頭がパニック状態に陥り、ゆっくりと思考を停止させていく。 何を考えるべきなのか分からず、何を考えているのかもよく分からなくなっていた。 何か支えるものはないかっと、不安げに部屋を見回すシェリルの瞳に、先ほど持って帰ったバレンタインチョコ入りの紙袋のすぐ側に自身の携帯端末が写る。 下肢に力が入らず、立つこともできなかったことから、シェリルはそのままの姿勢で必死に右手を伸ばした。 微かに指先が端末に触れる。 触れるたびに紙袋の方へ寄っていってしまうことに、内心苛立ちを感じながらも何とかリボンの端を掴み、引っ張る。 っとバランスを崩した紙袋が倒れ、先ほど空けてしまった箱の中身が床へと零れ落ちた。 「あぁっ・・・・」 そのショックに、シェリルの口から小さな悲鳴が上がる。 せっかく、皆にも食べさせてあげようと思っていたのに、それもできなくなってしまった。 しゅんっと小さくなったシェリルを励ますかのように、手に握られた携帯端末が震えだす。 通常ならば、すぐに通話ボタンを押すのだけれど、今日はそれができなかった。 震える度にゾクリッとする感覚が、シェリルの背中を駆け上がっていく。 その感覚に耐え切れず携帯を放すけれど、落ちた先は自分の太ももの上。 「やぁぁっ―――!!!」 シェリルの瞳からは涙が零れ、身体が支える力を失って床へと倒れこんだ。 冷たい床の感触を心地良く感じたシェリルは、はっと我に返る。 自分は、今何を考えた? 床の冷たさが心地よいということは、自身が"熱"を持っているということだ。 「ウソ、でしょう?!」 思わず漏れた声が震えた。 確かに自分はアルトとキスをしたけれど、こんな風になるくらいのキスはしていない。 それに、今の今までそんな兆候すらなかったのだ。 自分の身体がどうなってしまったのだろうという不安がシェリルの頭を一杯にし、信じたくない気持ちが、頭の中がぐちゃぐちゃにしていく。 そして、ソレをゆっくりと覆うかのようにして情欲がシェリルを支配していく。 身体が自分の思うように動いてくれない不安。 急に起きた変化。 そして、靄がかった思考がゆっくりと色欲に飲み込まれていく感覚。 自分がこれからどうなってしまうのか分からなくて、怖かった。 いつの間にか、ポロポロと涙まで零れだした。 「シェリル?」 「!!」 「・・・・・・」 急にかけられた声に、ビクリッとシェリルの身体が震えた。 おそるおそる視線を向けると、目の前にはアルトがいて、シェリルの格好に言葉を失っていた。 当然だろう。 目の前の彼女が脱ぎ捨てたワンピースの側で、ブラウス一枚でへたり込んでいるのだ。 着替えをしているわけでもなく、そんな格好で座り込まれていたら、反応に困るのは当たり前だ。 ドアの開閉音にも気付かなかったほど同様している自分を恥ずかしかく感じたけれど、それ以上にこんな情けない姿を見られることも嫌だった。 ブラウスの裾を一生懸命引っ張りながら肌を隠し、羞恥に顔を真っ赤にしたシェリルが必死でアルトから遠ざかろうとする。 けれど、力のほとんど抜けてしまった足がさほど動くはずもなかった。 「何、してるんだ?」 「触らないでっ!!」 心配そうに伸ばされた腕を静止するように、シェリルからキツイ言葉が飛ぶ。 その言葉の強さに驚いたような顔をしていたアルトの表情が少し歪んだ。 自分がアルトを傷つけたのは分かったけれど、それをどうフォローするべきか分からずシェリルは慌てる。 「俺、すぐ食事だって言ったよな?」 「あっ、アルト・・・・」 シェリルが謝罪の言葉を紡ぐより早く、いつもより数段低いアルトの声がシェリルに向けられた。 その固い声にビクリッと震えながら、恐る恐るその瞳を見上げるものの、本気で怒りだした様子のアルトにシェリルの頭が恐怖に染まり、さらに混乱する。 言葉を発しないシェリルにアルトがさらにイラつき、その瞳がさらに床に転がるチョコレートに注がれ、その視線の先にあるモノに気付いたシェリルの表情からさぁっと血の気が引いた。 「余計なものも食うなって言ったよな?」 「あっ、アレはっ!!」 「それに人を待たせて、心配させたのに、言うことはそれかよっ!!」 「ちがっ、違うのっ!!」 「・・・・・・飯いらないなら、最初からそう言えよな。」 「アルトッ!!」 シェリルの呼びかけにも応じず、アルトはくるりと背を向けてしまう。 何度呼んでも振り向いては貰えず、シェリルは焦った。 どうすればいいのか分からす俯き、ぎゅっと手を握ったシェリルの耳に、無情にもドアの閉まる音が響く。 悔しくて、悲しくて、たまらなくて、再びポロポロと涙が溢れ出した。 今日は一番楽しい日になるはずだったのだ。 アルトのご飯を食べて、チョコレートを渡して、驚かして、頑張って素直になって、気持ちを伝えようと思っていたのだ。 『ありがとう』と、言いたかったのだ。 『大好き』と、伝えたかったのだ。 なのにどういうわけか自分たちは喧嘩をして、お互いを傷つけあっている。 これでは予定と真逆ではないか。 胸が痛くて、苦しくて、たまらなかった。 「なんでっ、こんな、コト、に、なるのよぉ・・・」 思わず漏れた一言は涙のせいでかすれていた。 次々に溢れる涙が呼吸に絡み、さらに喉を詰まらせた。 視界が揺らぎ、呼吸が熱い。 涙がぽたぽたと床を濡らした。 それでも、身体の火照りは増してゆく。 ドキドキと煩い心臓も、上がる呼吸もシェリルを苛立たせる。 アルトを傷つけてしまったことが悲しかった。 何も言えなかった自身が悔しかった。 そして、こんな状況下でもアルトの身体を求める心が自身にあることが嫌だった。 その衝動を抑えることもできない自身を心底嫌いだと思った。 「・・・・・・・泣くくらいなら、ちゃんと言えよ。」 「・・・・・アルト。なんで?」 「誰も出て行くなんていってないぞ?ドア締めただけだ。・・・近所迷惑だからな」 涙の後を優しく拭いながらアルトはそう言って、笑った。 その言葉に再び瞳に涙の粒が膨れ上がる。 くしゃりと歪んだ表情のシェリルに、アルトは優しいキスを落とす。 涙を含んだそのキスは先ほどと違い、少しだけしょっぱかった。 「ん、・・・・ふ、ぁ」 普段からすれば、まだまだ軽いキス。 それなのに、頭の中がふあふあとしてくる。 自分を支えることができないシェリルは力の入らない手で精一杯、アルトのシャツを握り締めた。 身体が熱い。 アルトに触れたくて、触れてほしくてたまらなくなる。 高ぶった感情はいつもより遥かに早く、シェリルの理性を壊していく。 心の中でシェリルの欲望に火が灯り、やがて全てを支配した。 「・・・・・シェリル?」 いつもと違うシェリルの様子に、アルトが不思議そうにシェリルを見つめ、それからはっと目を見張った。 涙で濡れた瞳の奥に、欲に浮かされた熱っぽい視線が絡んでいる。 ブラウス越しに触れた身体は、熱を持て余していた。 「・・ねぇ・・・アルト。・・・シ、よ?」 切ないほどの声で呼ばれ、アルトの耳元を熱い吐息が掠める。 その熱さにアルトの身体がぞくりと震えた。 驚きに動きを止めたアルトの唇にシェリルの唇が重ねられ、すぐに割られる。 口内へと侵入してきたシェリルの舌が、アルトの舌に触れペロリっと舐めると、アルトも誘われるままに舌を絡める。 触れた舌からは微かに甘いチョコレートの味した。 その味を分け与え合うように深く、深く口付け、貪ると、ぐらりとシェリルが揺らいだ。 咄嗟に左手で支えつつ、シェリルの頭へと手を移動させ、息をもつかせぬ勢いで何度も、何度も口内を蹂躙する。 飲み込みきれなかった唾液が、シェリルの顎を伝い、ブラウスの胸元を濡らし、むき出しのふとももを汚した。 一度唇を離し、ソレを舐め取ると、シェリルの身体がその感触に小さく跳ねた。 その様子に笑いながら、アルトは再び唇を味わうことに専念する。 「・・・んっ、・・・何か、・・はぁっ・・・あ・・っ・・たのかっ?」 キスの合間にアルトが訊ねた。 呼吸音とチュッという軽いリップ音がその間に挟まり、それがさらに互いを興奮させていく。 呼吸の整わないままの状態でふるふると首を振って返事を返すシェリルの胸元からリボンが抜かれた。 性急にブラウスの小さなボタンを外してその胸元を甘く噛み、舐め上げると、シェリルの体が震える。 そのまま舌を滑らせつつ、、空いた手で乳房の先端あたりをくるくると軽くこねると、シェリルの口から熱い吐息が零れた。 「足。」 「?」 急に呟かれた一言に、頬を真っ赤に染めたシェリルが首を傾げる。 「・・・開いて」 言葉少なにそれだけいうと、シェリルの動きが止まった。 いつも強引に"コト"を進めるのはアルトだから、そんなことをしたことがないのだ。 羞恥に頬を染めたシェリルがまっすぐに見つめるアルトの視線から逃れるように、俯く。 それでも、アルトは許さなかった。 「・・・止めるぞ?」 その一言に弾かれたようにシェリルが顔を上げる。 脅えたシェリルの表情に少し心が揺れたけれど、それをおくびにも出さずに、アルトはじっとシェリルを見つめる。 静かな沈黙が下りた。 耐え切れなくなったのはもちろんシェリルが先。 泣きそうに口元が歪んだのが見えたけれど、アルトはじっと返事を待つ。 『止めるか?』っともう一言かけようとした瞬間、おずおずとシェリルが膝を動かした。 「・・・・・もっと。それじゃ触れない。」 動いたのは5cmくらい。 アルトの要求にシェリルの肩が再度震える。 アルトがそれでは許してくれないことを悟ると、シェリルはゆっくりとその幅を広げていく。 10cmくらいになったところでアルトが手を伸ばすと、シェリルがアレだけ隠していたわけが分かった。 (・・・濡れてる) まだ、キスしかしていないというのに、そこは下着の上からでも分かるくらいに濡れそぼっていた。 アルトが触れると同時にシェリルがはっと息を呑んだのが伝わる。 そして、シェリルの身体がわずかに硬くなった。 「・・・シェリル。・・・・いい子だ」 アルトの言葉にピクンッとシェリルの身体が跳ね、そしてアルトの次の一言にわずかに弛緩した。 言葉どおり、小さい子をほめるようにアルトがシェリルの頭を撫でるとシェリルの顔がくしゃりと歪む。 泣きそうになるのをこらえるためにへの字に曲がった唇を軽く啄ばみ、左手で胸に抱き寄せながら、アルトはシェリルの秘部を侵す。 トロリっとした愛液が指に触れ、アルトの指がくちゅという音を立てて中へと入っていく。 シェリルの背中がわずかに反り、アルトにも緊張が伝わった。 「シェリル」 小さく名前を呼び、俯いていた視線と絡むまで待つ。 空色と褐色が交わるとその緊張を溶かすように重ね、優しく唇を割る。 もう何度目か分からないキスは密かにアルトの心を焼いた。 潤んだ瞳に柔らかく笑い、アルトはシェリルの背中と膝裏に手を回す。 このまま愛撫を続けてもよかったのだが、力の抜けてしまったシェリルはどこかに身体をぶつけてしまいそうで少し怖かったのだ。 シェリルから伸ばされた腕がアルトの首に絡まり、それを確かめたアルトがシェリルを抱き上げる。 女性にしては高めの身長なのに軽々と持ち上がってしまうことに、アルトは少し苦笑した。 っと、シェリルの手が先ほどまで身につけていたワンピースも一緒に持ち上がる。 シェリルの手が引っ掛けてしまったのだ。 一度跪いてそれを取ってやると、ポケットから覗いていたピンク色の紙が落ち、ヒラヒラと宙を舞う。 不思議と目に付いたので、アルトは落ちたそれをシェリルを抱いたまま拾いあげ、ベッドへ向かった。 降ろした後で、目元と唇、鎖骨と胸元を軽く啄ばみ、シェリルに少し待つように言う。 もちろんボタンを解かれたブラウスで肌を隠さないようにとも言い含めた。 シェリルが自分の言いつけを守り、動かないでいるのを確認した後、拾った紙を広げる。 二つ折りにされたそれはメッセージカードのようで、甘いチョコレートの匂いがした。 先ほど見た床に散らばったチョコレート倒れた紙袋から大量プレゼントが零れていたのを思い出したアルトは、アレに付いていたのかと納得し、それを開く。 書かれた内容を読み進めるごとに、アルトの眉根にしわが刻まれていった。 「アルト?」 不安そうな声でシェリルがアルトを呼ぶ。 その声に、はっと我に返ったアルトが慌てて表情を取り繕った。 「お前、コレ読んだのか?」 「?」 アルトの問いに不思議そうにしながらシェリルは頷き、最後の一文が読めなかったことを伝える。 その一言に、アルトははぁっと息を吐き、ゆっくりとシェリルに覆いかぶさった。 「お前、今"変"になってるだろう?」 「?」 言われた意味が良く分からず、シェリルの瞳が丸くなった。 それを見たアルトの瞳はシェリルをまっすぐ見つめたままだ。 自分の問いかけにアルトからの答えが得られないことがシェリルの不安を煽った。 また何か自分は変なことを言ったのだろうか? 熱のために潤んだシェリルの瞳が揺れる。 その様子に苦笑するとアルトは安心させるように優しく唇を啄ばんだ。 そして、そのまま首筋を辿り、柔らかな胸元に顔を近づけていく。 ぺろりっと舐めあげると小さな声が聞こえた。 「ア、ルト」 「黙ってろ。」 「・・・・・」 答えをくれないアルトが何か隠していることを感じとったシェリルがアルトの名前を呼ぶ。 返ってきたのは少し固い声だったけれど、シェリルに触れる手は優しかった。 「あの・・・・ゴメ、ン、・・・ナサイ。」 とりあえず、自分が何かをしてしまったことは確からしい。 巻き込んでしまったことを謝るために、珍しくシェリルが謝罪を言葉を述べるとアルトが固まった。 反応を返してくれないアルトにシェリルが動揺する。 不安からもう一度服の裾を引くと、今度は優しくキスをしてくれた。 「っん・・・・ぁっ・・・んんっ・・・」 唇を重ねる合間に、胸を覆う下着が外す。 アルトの手には少し手に余るそれを片手で揉みしだきながら、もう片方の先端を口に含み舌先で転がすと、ぷっくりと立ち上がってきた。 今度はそれを舌先で潰す。 唾液によってぬめる乳房が淫乱に光を照り返す様子に、アルトの熱が上がった。 そのまま下へ、下へと降りていく。 「やぁ・・・・・んっ、・・・あぁっ・!!」 眉根を寄せていやいやと首をふるシェリルが、さらにアルトを煽った。 愛撫の合間に太ももの内側も丁寧に舐め上げ、そっと所有印を刻んでいく。 くちゅりっという水音が上がる度に、シェリルの体がピクリっと跳ね、自身を煽る波から逃げようと、シーツをぎゅっと握り締めると、シーツに新たな線が引かれた。 「アルッ・・・っぁ・・・んっ・・・・あっ、はぁ・・・」 呼ばれる名前は、途中で途切れて意味を成さない。 けれど、自分を求める声は、耳にする度にアルトの中にくすぶる黒い感情をゆっくりと溶かしてゆく。 アルトは声を引き出そうと夢中でシェリルを煽った。 先ほどのカードに書かれていたのは卑猥なメッセージ。 送り主の願いが透けて見えるようなソレは、シェリルがこうなってしまうのを想像しながら作られたのだろう。 そして、そうなったシェリルを自分がどうするかも想像しながら。 シェリルが芸能人という立場にある以上、そういう対象として見られることもあることは分かっていたつもりだった。 けれど、やはりそれは分かっていただけで、理解できていたわけではなかった。 自分以外の誰かがシェリルに触れたり、"そういうこと"をしたいと思うだけでも面白くないと感じる。 懐が狭いと自分でも思うのだが、それでもこの感情に箍はかかってくれなかった。 「シェリル?」 「アルッ・・・ト、っ・・ぁ・ん」 自分一人でいいのだ。 シェリルに触れるのも、こんな姿を見れるのも。 自分ひとりがいいのだ。 頼られるのも、甘えられるのも。 どんな立場であってもそれが自分とシェリルを繋ぐものなら譲りたくないと思ってしまう。 声がききたくて、名前を呼んでほしくて、自分ひとりだといってほしくて、夢中だった。 自分のことだけ考えてほしくて、感じてほしくて、求めてほしかった。 「アルト?」 シェリルの不安そうな声が、アルトを引き戻す。 見つめた先にあったのは、自分をじっと見つめるシェリルのまっすぐな瞳だった。 「あっ・・・・」 何か言わなければならないと感じたものの、アルトの口からは何も出てこない。 焦るアルトを不思議そうに見つめた瞳が、不意に優しく微笑んだ。 力の入らない腕を必死に伸ばしてアルトを抱こうとする。 慌ててその身体を抱きしめると、シェリルがアルトへと擦り寄り、愛しそうに何度も頭を撫でた。 「アルト、も、一緒じゃなきゃ嫌、よ?」 そう耳元で囁かれ、唇を塞がれた。 そのまま胸の中へ崩れ落ちたシェリルが優しくアルトの頬に触れ、そして恥ずかしそうにはにかんだ。 「シ、よ?一緒に。」 熱烈な誘い文句に、アルトが噴出し、敵わないなと笑い出す。 その様子に少しだけ唇を尖らせたシェリルも次の瞬間にはクスクスと笑った。 そして、交わされたのは甘い、甘いキス。 一瞬にして部屋の空気が甘く変わった。 戯れるように互いに触れ、そして気の向くままにキスを落としあう。 手が絡み、舌が絡み、お互いの熱が絡む。 触れる唇がくすぐったくて、舌がこそばゆくて、まるでイタズラをしあう子供のようになる。 「大好きよ。アルト」 「・・・・俺もだ」 嬉しさから零れた言葉は、いつもと違って素直に紡ぎあうことができた。 満たされる感覚。 身体だけでなく、心の内側から、温かいもので満たされていく感覚。 愛しく思う気持ちが、どんどん、どんどん大きくなって、それはやがて笑みへと変わっていく。 触れる全てが愛しくて、心地よくて、幸せだと思った。 「シェリル、入れるぞ」 「うん」 極限まで張り詰めていた自身を宛がい、中へとゆっくり押し込んでいく。 侵される感覚にシェリルの身体が一瞬こわばったけれど、それはすんなりと先を飲み込んだ。 「・ぁ、んっ・・・・」 全てを収めてしまうと同時に動きだしたアルトに向けて、シェリルから声が上がる。 普段ならここで少し時間を貰えるはずだということを覚えこまされていたシェリルはその急な動きについていけなかった。 ぎゅっと目をつぶり、押し寄せては返る波をなんとかやり過ごそうとシェリルは必死に身をよじる けれど、それでアルトが止まるはずもない 揺さぶられる度に声が零れ落ち、ゾクリとする感覚が背筋を擽り上げていく。 自分の内側をぐちゃぐちゃに掻き回される感覚を目の前にいる人物が与えてくれているのだという 事実はシェリルを密かに嬉しくした。 浮かぶ涙も、上擦る声も、全てアルトのせいだ。 アルトのせいで、アルトが与えてくれるのだ。 引き抜かれ、押し込まれる度にガクガクとシェリルの身体が震える。 もっと、もっとアルトがほしくて、でも、もっと、もっとこうして繋がっていたくもあった。 「あ、あ、あ・・・・ぁあ・・・ッん」 絶え間なく喘ぎが零れるのと同様にアルトの律動もその速さを増していく。 快楽の波はもう寄せるばかりで、引く時間を与えてはくれない。 それでも、決定的な刺激はもたらされないから意識を飛ばすことも敵わない。 頭はもう、真っ白で手に触れる温かい感触だけしか考えられなかった。 「アルッ・・・・も、・お願・・ぃ・・・・」 やっとの思いで零した願いは、ちゃんと言葉になっていたのだろうか? 深さを増していく突き上げにその言葉が届いていればいいなと思った。 ギリギリまで引き抜かれ、そして奥を突かれる。 その何度目かの突き上げに、シェリルは耐えることができなかった。 「あぁあ・・・・・ッ!」 組み敷いた白い裸体が一際大きく跳ねたと同時にぎゅっと締め付けられ、アルトも熱を吐き出す。 熱いものが身体の中に温かいものが広がっていく感覚はどうしてこうも自分を嬉しくさせるのだろうとシェリルは思った。 隣に力なく横たわった身体にぴったりと寄り添うと、うつ伏せたアルトの目が開く。 それににこりと微笑んでシェリルも身体を反転させた。 二人して同じ格好をしてベットに転がり、手を繋ぐ。 力は余り入らなかったけれど、その分アルトが握り返してくれたから嬉しかった。 温かなお互いの体温と疲労感がゆっくり睡魔を引いてくる。 ゆらゆらと心地のいい感覚にシェリルの意識が遠ざかっていく。 けれど、ぎゅっと繋いだ手の感覚はちっとも揺らがなかったから、それがとても幸せだと思えた。 「・・・・シェリル?!」 「ん?」 ほとんど眠りに落ちかけていたシェリルの意識が揺り起こされる。 寝ぼけ眼の瞳を開くと、そこにはアルトの驚いたような顔があった。 手にはシェリルの作ったチョコレートの小さな箱がある。 アルトの驚いた顔が見れたことに、シェリルは嬉しそうに微笑んだ。 「何でしょう?」 「・・・チョコレートか」 「ふふ。」 アルトの問いかけにシェリルは答えず、楽しげに笑うだけだ。 その様子に、アルトは急いで掛けられていたリボンを外す。 中から出てきたのは、なんとか丸くしましたといわんばかりの不器用な形をしたチョコレート。 わくわくする視線を送ってくるシェリルの要望に応え、それをアルトは口の中へと放り込んだ。 「・・・・うまい。」 当然でしょ?という表情の前にちらりと見えたのは、嬉しそうな笑顔。 そのことに、素直じゃないなとアルトが苦く笑い、その鼻先を軽く摘んでやった。 「お前、意地悪だな。」 そう言うアルトにシェリルがクスクスと笑う。 きっと、一生懸命作ってくれたのだろう。 そして、自分を驚かすのを楽しみにしていたのだろう。 容易に想像できるその姿がアルトの笑みを誘った。 「半分やるよ。」 そう言って、ほとんど蕩けかかったチョコレートをシェリルの口の中へと押し込む。 そして、なくなる直前に「やっぱり返せ。」っと言って残りを攫ってしまった。 剥れるシェリルにアルトが意地悪く笑う。 そして、その甘い余韻だけを与えようとシェリルに優しく口付けた。 溶けてしまえばいい。 このチョコレートのようにドロドロに溶けて、一緒になってしまえたらいいのに。 甘怠い感覚の中に未だに残る小さな黒い感情を消し去るように腕の中で眠る存在をぎゅっと優しく抱きしめる。 シェリルの温かい体温と香りに満たされる感覚に幸せそうに笑いながら、シェリルと 共に意識を手放した。 寝静まった部屋にカサリッという何かが落ちる音がする。 小さな白いカードに書かれていたのは、 "Je vous aime foever" そして、"Merci pour tout. Je ne l'ai jamais dit, mais je vous ai toujours apprecies." (I love you foever.) (Thank you for everything. I've never said it, but I've always appreciated you.) 以上です。 やりたいネタ一杯あったけど、挫折しました。 シェリルの作ったチョコレートをアルトがシェリルに塗りたくって舐めるとか、 2回戦とか行ったり、リボンでイタズラとかもあったのに、無理~!!! だれか、やってください。お願いします。 長々とすみませんでした。 そして、たくさん支援していただいてありがとうございました。 ちなみに、連投(連投でなくとも)は10回で規制されます。30分後に一度解除。 そのあと、少し長めの規制が入るみたいです。
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/31.html
―――――――――シェリル サイド 「そう……分かったわ」 溜息混じりにそう言って、シェリルはランカの腕を解放する。 だが、それで終わりではなかった。 気が緩んだ隙に、シェリルは1歩を踏み出して、ランカを抱き寄せたのだ。 当然、ランカがシェリルの胸元でもがくが、無視してより力を込めた。 「な、何するんですか、シェリルさん!」 「だって、さっきから貴女、嘘ばっかりつくんだもの」 「嘘だなんて、どうしてそんな事が分かるんですか!」 「分かるわよ。貴女はランカ・リーで。私はシェリル・ノームなんだから。 声を聞けば、貴女の真意なんてすぐに伝わるのよ」 シェリルは自信あり気に言い切ったが、それは理由の半分でしかない。 もう半分の理由は単純。シェリルがランカを好きだからだ。 心の底から想っているから。声を聞いただけで、簡単な嘘は見抜けてしまう。 「そんな……」 「本当は、私に全部吐き出してしまいたいんでしょう? あの腕を、離して欲しくなかったんでしょう? 素直になりなさい、ランカちゃん。どんな話でも聞いてあげる」 どんな話でも、という点を強調して、シェリルは言う。 ランカが何を隠しているのかは知らないが、どんな話でも聞く。そんな決意を込めて。 例えそれが、アルト関係の、悩みだったとしても。 ランカが打ち明ける事で楽になってくれるなら、聞くしかないと腹を括る。 「でも……」 「……まだ話す気にならないのかしら。ランカちゃんは強情ね。 じゃあ、私からも1つ、秘密を打ち明けましょうか?」 「シェリルさんの、秘密ですか?」 渋るランカを前に、更にもう1つ、シェリルは決断した。 ランカが悩みを打ち明けざるを得ない状況を作る為に、自分も真意を打ち明けようと。 いつかは伝えようと思っていた、恋心を、告げる。 「私ね。ランカちゃんが好きなの」 「!」 「人間としてとか。仲間としてとかじゃなくて。恋愛感情を抱いているの。 今でも、こうして抱き締めてるだけじゃ足りなくて。キスしたいくらいに」 「そ、そんな」 「本当は、こんな状況で告白するはずじゃなかったのにね。 もっとロマンチックな演出をしたかったんだけど。 ……どう? これで、ランカちゃんも悩みを打ち明ける気になった?」 ついに、言ってしまった。そう思いながらも、シェリルは笑ってみせる。 想定外な状況での告白は少し残念だけれど、それでも心は軽かった。 ずっと秘めていた想いを、伝える事が出来たのだから。 ランカに嫌われようと、アルトへの想いを聞かされても。後悔することは無いだろう。 そう、思えた。 なのに、ランカの反応は、そのどちらでもなかった。 ―――――――――ランカ サイド 「う、嘘ですっ!」 「えぇ!?」 「シェリルさんこそ、嘘つかないで下さいっ! シェリルさんが好きなのは、アルト君なんでしょう? だからここへ来る前に、カフェで……アルト君と……」 シェリルの告白が、嬉しくなかった訳がない。 けれどランカは、それをすぐに認めることが出来なかった。 ランカの事を好きだと言うシェリルだが、ならばカフェでの出来事は何だったのか? ランカの詰問に、シェリルはしばし宙を見つめてから、 「あぁ……あれはね、アルトに宣戦布告してきたのよ。 ランカちゃんをアンタみたいな馬鹿に渡さないわよ……ってね」 「宣戦布告?」 「そうよ。だから、ランカちゃんは何も思い悩む事なんてないの。 貴女がアルトの事を好きなのは、知ってるから」 それでも私は諦めないけどね、とシェリルが片目を瞑る。 ファンなら嬉しさのあまり倒れる事必至の仕草に、ランカはただ目を丸くしていた。 自分が悩んでいた事が、実は単なる妄想に過ぎなくて。 ランカが解決すべき問題は、別にあると気付かされたのだ。 「ち、違います! 私がしゅきにゃのは!」 「ラ、ランカちゃん!?」 「あああ、アレ? 私は、しぇるりしゃん……あ、アレ?」 勢い余ったせいか、口が回らなくて、ランカは一層混乱した。 ランカが好きなのは、アルトじゃなくて、シェリルなのに。 それを伝えなくてはいけないのに、シェリルのように上手く言葉に出来ない。 どうしよう、どうしよう、どうしよう。 ひたすら戸惑うランカの心に、先程のシェリルの言葉が蘇ってくる。 『歌はね、時に言葉より表情よりもずうっと、饒舌なのよ』 シェリルの言葉を何度か心の中で繰り返し、ランカはようやく落ち着きを取り戻した。 何も、無理に言葉にする必要は無い。ランカには、シェリルには、歌がある。 やがて、ランカは深呼吸すると、歌い始めた。 ―――アイモ アイモ ネーデル ルーシェ 記憶を失っていたランカが、唯一覚えていた、あたたかい歌。 それが、バジュラ同士の恋の歌である事は、ランカもシェリルも既に知っている。 貴女。貴女。私の愛する貴女。 ランカの歌声に込めた想いが伝わったのだろう。 やがて、シェリルもランカに合わせて歌い出す。 ―――アイモ アイモ ネーデル ルーシェ ―――ノイナ ミリア エンデル プロデア 歌が途切れると同時に、2人は顔を見合わせる。 やがてランカは背伸びをし、シェリルがやや背を丸めて。 2人は静かに、キスをした。 おわり。
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/83.html
シェリルさんがリビングで“お仕事”をしている。 お茶を入れにいったほんの数分。 どうやら何かがおりてきたらしい。 こうなってしまっては、とりつく島もないことはよく知ってるし、 何より、シェリルさんの邪魔もしたくない。 手にしたシンプルだけど色違いのお揃いのマグカップをソッとテーブルに置いた。 (アイスにしておいて、正解だったな。) テーブルに置かれたカップを直ぐに手にして口をつけるシェリルさんの姿に笑みが零れた。 シェリルさん、 集中してる時は何も考えずに口にするから、熱過ぎるのとかはダメなんだよ。 最初の頃は、それを知らずに熱いのを出して。 シェリルさんは熱いのを知らずに口をつけて。 舌を火傷させて、作詞の邪魔をしちゃったりしたこともあったけど。 今になっては、熱さの適温はもちろん、お茶の欲しいタイミングとかわかるようになりました。 ランカ・リー、シェリルさんのことでは、一歩も譲れませんからっ!!! 内心でガッツポーズを取りながら、集中するシェリルさんの背中を眺めて微笑む。 リビングに紙やらペンやらを散らかして、フローリングの床にぺたんと座るシェリルさん。 前のめりになって、ペンを走らせているその姿は、どこかしら子どもみたいで。 実は、私が密かにつけている“シェリルさんかわいいランキング”のベスト3に入る姿である。 (かわいいなぁ、ほんと子どもみたい。) 大好きなその姿をしばらく眺めて、それから私も隅っこに置いてあった鞄からたまっている課題を取り出した。 今回は、仕事で授業を抜けることが多かったから、かなりの量。 それを抱えて、集中しているシェリルさんの背に、背中合わせになるようにして座る。 これが、私の定位置。 シェリルさんの“お仕事”している姿は好きだし、邪魔をしたくないのも本当だけれど、 でも、やっぱりかまって欲しかったり、くっついていたかったりするのも本音で。 だから、その背が触れるから触れないかの位置を陣取って、静かに作業を開始する。 これだけなら邪魔にならないから。 たまにシェリルさんの背もたれにもなれるし。 何より私がシェリルさんにくっつけて幸せだから。 シェリルさんの背に少し触れるか触れないかの位置で1人。 そんなことを思いながら笑って、折った膝を机代わりに、私も課題を始めた。 それからしばらくたって。 課題に集中していた私の耳に、歌声が聞こえてくる。 その声に耳を傾ける。 世に言う鼻歌だけど、シェリルさんのそれは、もうその域を超えてると思う。 (今回は、ポップな感じなのかな・・・) 口ずさむ“音楽”に耳を傾けて、1人そのステージを楽しむ。 この瞬間は私だけの特権。 シェリルさんの歌が出来上がっていく過程を見られる人なんて、そうそういないと思う。 歌いながら、無意識にシェリルさんが私に背を預けてくる感触に、自然と笑みが零れた。 それを、やんわりと押し返すように少しだけ力を込める。 集中しているシェリルさんが、それに気づくことはない。 背にかかる少しの重みと温もりを感じながら過ごす時間。 それも、私の特権。 そんな小さな幸せに浸りながら、シェリルさんの声にまた耳を傾ける。 「・・・そうね、うん。」 「ここは、こっちの方が・・・」 「ん~・・・」 あーでもない、こーでもない。 プロのシェリルさんが、曲に詞をつけていく過程は、私にとっても勉強になる。 いつか、私もシェリルさんみたいに作詞してみたい。 (できれば、幸せいっぱいの甘いラブソングとかにしたいなぁ・・・) なんて、1人笑みを浮かべて考えてしまった自分がなんだか恥ずかしくなって。 膝に広げていたノートで、思わず顔を隠す。 別に誰が見ているわけでもないけど、こういうのって恥ずかしくなる時あるよね? アルトくん曰く。 “1人百面相”を勝手にしていた私の背に、これでもかというくらいの体重がかかった。 「わっ・・・」 「んー・・・できたっ!!!」 シェリルさんの嬉しそうな声が聞こえると、私も自然と笑顔になってしまう。 「お疲れ様です、シェリルさん。」 その背を押し返しながら私がそう言うと、シェリルさんとピッタリと背中がくっつく。 「うん。」 振り返って見上げた私に、シェリルさんが微笑んでくれる。 それがすごく嬉しい。 「あ、お茶、持ってきましょうか?」 「大丈夫よ。それよりランカちゃん、何してるの?」 肩越しに覗き込んでくるシェリルさん。 耳にかかる吐息がくすぐったくて、思わず肩を竦めてしまった。 「ああ、課題?」 「はい。もう終わるんですけど、最後でつまずいちゃって。」 「ふ~ん。ランカちゃん、ここ、間違ってるわよ。」 「え?どこですか?」 尋ねた私の背から重みと温もりが離れた。 それを少し寂しく思いながらも、またすぐに訪れる温もり。 「ここ。これ、こっちの公式でしょ?」 ノートをとんとんと叩く指先に、耳元に聞こえるシェリルさんの声。 気づけば、私の背におぶさるような形で、シェリルさんがくっついていた。 私の肩に顎をのせるようにして、説明をしてくれるシェリルさん。 長くて柔らかな髪が素肌に触れるのが、少しくすぐったい。 「聞いてる?ランカちゃん。」 返事のない私を不審に思ったシェリルさんが、肩越しに頬をくっつけてそんなことを言ってきた。 (うわぁ・・・いつものことだけど、シェリルさんのほっぺた・・・スベスベしてて気持ちいいなぁ・・・) そんな感動にひたりながらも、笑顔で返事をする私。 「聞いてますよ、シェリルさん。」 「ほんとに?なんだかボーっとしてなかった?」 「そ、そんなことないです。ほら、この公式をこっちに・・・」 緊張しながらも、シェリルさんが教えてくれた公式を使ったら、あっと言う間にその問題が解けた。 「あ・・・ほんとだ。」 「趣味の悪いひっかけ問題ね。」 くすくす笑うシェリルさんの声が耳から遠のいたのを確認して。 お礼を言おうと振り返ると、間近にシェリルさんの笑顔があった。 “ちゅ” 瞬間、唇に触れる柔らかな感触。 「よくできました。」 笑ってそう言ったシェリルさん。 何が起きたのか理解できないでいる私に笑みだけ残して、シェリルさんは背を向けた。 そして、さっきまでと同じように、互いの背に背を預ける形になる。 ようやく、その出来事を理解した私は、集まる熱に顔を両手で覆った。 そんな様子を横目で確認する、シェリルさんの視線とぶつかる。 「ご褒美、気に入らなかった?」 なんて、わざとらしくそんなことを聞いてくるんだから、この人は・・・ まったく、もう・・・ ほんとに、もう・・・ 嬉しくないわけないじゃないですか。 返事のかわりに、シェリルさんの背中に体重をかけてみせた。 小さな「きゃっ」という悲鳴のあとに、その背中が押し返される。 「ちょっと、重いわよ、ランカちゃん。」 「シェリルさんっ!!!女の子に重いは禁句ですよっ!!!」 笑いながら言い合って、押したり、押されたりを繰り返す。 くっついた背中に気持ち良さを感じていると、フローリングについていた手に、 ソッと手が重なった。 少し驚いて、でも、嬉しくて。 重ねられた手に指を絡めようとしたら、その指が逃げていく。 それを追いかけて、捕まえた。 捕まえた指が絡められようとすると、今度は私が逃げてみる。 それを追いかけられて、捕まえられる。 くすくす笑いながら、そんなやりとりを繰り返して、最後はどちらからともなく指を絡めた。 他にも、背にかける体重をわざと大きくしてみたり、わざと力を抜いて前に倒れてみたり。 そんな何でもない、子どもみたいなやりとりを。 シェリルさんと一緒にするのが楽しくてしかたがなかった。 そして、その遊びに満足すると、互いに背中を預け合う。 「シェリルさん。」 「ランカちゃん。」 名前を呼び合う声もどこか弾んで。 重なる片方だけの手を残して、「いち、にの、さん」で、互いに体を振り向かせる。 背中合わせの状態から、向き合う形になったそこには、シェリルさんの笑顔。 シェリルさんの瞳にも同じような笑みを浮かべる私が映る。 「シェリルさん。」 「ランカちゃん。」 名を呼んで。 微笑みあって。 おでことおでこをくっつけて。 それから、どちらともなく静かに唇を重ねる。 重ねるだけの少し長いキス。 閉じた瞳を開いたら、やっぱりそこにはシェリルさんの笑顔。 それが嬉しくて。 たまらなくなった私は、またシェリルさんにキスをする。 そしたら、お返しと言わんばかりにシェリルさんもキスをくれる。 そのお返しにと、私はまたキスをする。 そうやって、私とシェリルさんは、その“遊び”に満足するまで、 何度もじゃれあう様にキスをした。 そんな、なんでもない休日の、幸せな昼下がり。 おわり
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/136.html
661 ブレシェリ陵辱系? 2008/10/10(金) 00 06 36 ID +QQ+TXpA ブレシェリ投下します。ちょい長くなっちゃったんでキリいいところまでですが 数年ぶりにSS書いたのとエロ初書きなんで萌えがなかったらすんません。 ブレシェリ キャラ崩壊注意 陵辱系? 前置き長い シリーズ一度通して見ただけなので設定わかってないかも ぐるぐるは使えなかったw 投下主は17歳好きすぎ というスルーポイントがあるので、こりゃあかんなと思ったひとは 「ブレシェリ陵辱系?」でNGお願いします。 導入部長いのでエロ突入レスからタイトルに「エロ」入れますので エロのみでおkという方はそこまで飛ばしてくだしあ 夜の気配を乗せた風がブレラの頬をくすぐった。顔の周りで葉がさわさわと音を立てる。 ブレラは眼下に広がるフロンティア船団の浮かぶ海から空へと視線を移した。 わずかに夕闇を滲ませたうつくしい空。 豊かな自然に恵まれた惑星。 バジュラの巣。 すべて終わった、あるいはすべてがここから始まる。 そういう空気の中で、ブレラはなぜだかひとり取り残されているような気がしていた。 記憶を取り戻し妹を取り戻し自由を取り戻し……ブレラこそが誰よりも新たな旅立ちの扉を 開けようとしている身に違いないのに。 自分でもよくわからぬ焦燥から逃げるようにブレラは誰もいないこの丘へとやってきたのだ。 ひとりきりで枝の上でじっとしているとまるで時が止まっているかのように感じる。 そうしている間だけブレラは正体不明の感情に揺さぶられずに済んだ。 そんな凪いだ湖面のような空気が乱れた。 わずかに朱が混じり始めた西の空に向かってひとりの女がゆっくりと歩いてくる。 シェリルだった。 右手に花束を提げぴんと背筋を伸ばして優雅な足取りで丘をのぼってくる。 (いったい……?) 様子を見守っていると、シェリルは木上のブレラには気づかずに迷いのない足取りで 海に面した崖っぷちへ向かう。 シェリルはあと一歩踏み出せば落ちるという際でようやく立ち止まった。 そうして空を見上げた。 (なぜこんなところに?) フロンティア船団が着水した海に面しているとは言え、一番近い岸からここは相当の距離がある。 もちろん徒歩で来られない距離ではないし現にブレラも徒歩でやってきたのだが、 病み上がりの女の足ではきついだろう。 陸伝いに歩けば緩やかな丘だが海側から見れば相当高さのある切り立った崖だ。 確かに見晴らしはよく絶景かもしれないがわざわざ来るほどのことでもない。 しかもシェリルは海ではなく天を仰いでいる。 そして手には花束。 理解できないでいるブレラの前で、シェリルは両手に抱えなおした花束を天高く放り投げた。 花束は緩い弧を描き、すぐにばらけてひらりひらりと海へを吸い込まれていく。 風に花びらが舞い散る。 夕暮れのグラデーションに白い花びらが踊って涙のように海へと降っていった。 シェリルは相変わらず空を見上げたままだ。 傾き始めた陽光にピンクゴールドの髪がきらきらと煌めいている。 金ともピンクともつかぬそのうつくしい髪は黄昏の色をまとって得も言われぬ輝きを孕み 風にやさしく揺れていた。 どこか危うげな後姿が気になって無意識にブレラが枝から腰を浮かせかけたときだった。 かみさまに 恋をしてた頃は うつくしい歌声が流れてくる。 グレイスの支配下で幾度となく聞いたこの曲の名を、ブレラは知らなかった。 知る必要を感じていなかった。 何度も何度も聞いていたのにその旋律も歌詞もろくに覚えてはいなかった。 豊かな彩りにあふれたこの歌声はブレラの中でたちまち無味乾燥なデータに 変換されてしまっていた。 だからブレラは今初めてこの歌を聴いたような新鮮な感動を味わっていた。 切なくうつくしい歌声に、ブレラはそっと目を閉じた。 喪ったものに対する複雑な感情が伝わってくるかのような狂おしい歌声。 貴方が いたから 歩いてこれた (銀河の妖精、か……) 正直言えば、妖精ならばランカ以外ありえないだろうと最近はずっと考えていた。 美人ではあるが露出過多のシェリルが妖精とはおかしい、銀河の妖精の名はランカに 譲るべきだと真剣に思っていた。決して兄バカではない。ないとも。 もともとフェアリーというコードネームからグレイスがつけた二つ名だ。皮肉たっぷりに。 だが夕闇迫る丘で儚げな後姿から流れてくるあまりにもうつくしい歌声には、 確かに銀河の妖精を冠するに相応しい輝きがあった。 あるいは女神のような……。 もし生まれ変わって また巡り会えるなら 神々しくそれでいて蠱惑的で男も女も魅了してやまない。 (まったく俺らしくないことを考えている) ブレラは自嘲して再びシェリルの姿を見つめた。 レクイエムのように切なく歌い上げたシェリルはその直後に大きく息を吸い込んだ。 「グレイスの、大バカやろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 歌の余韻に浸りかけていたブレラはその大声と言葉に大きくバランスを崩し木から滑り落ちた。 「あら」 枝を震わせ地面に落ちた音に驚いたシェリルが弾かれたように振り返り、 ブレラの姿を見止めてぱちぱちと目を瞬かせた。 「やだ……」 ちいさく呟いて気まずげに視線を彷徨わせたシェリルだが、ふいに胸を反らし片手を腰に当てて 嫣然と微笑んだ。さらりと実にスマートに髪をはらう仕種まで追加する。 「こんなところで偶然ね」 別に見られて困ることなんてないんだからと言わんばかりのその態度にブレラは眉をひそめる。 「優秀な軍人さんでも木から落ちることなんてあるのね」 「……それはおまえが突然大声を」 憮然と反論しかけた言葉をブレラは途中で飲み込んだ。 笑顔を浮かべつつもシェリルの目が険しく細められたからだ。 女性がああいう表情をするときは黙るに限るとグレイスとの関係からブレラは学んでいた。 子どもの頃はひどい目に遭ったものだ。 こんなふうに話すのは初めてね、ランカちゃんのおにいさん。ブレラって言ったかしら」 「……ああ」 ブレラはフェアリー9のことを初めから知っていたが、シェリルはランカが対バジュラの 秘密兵器となってから突然現れたギャラクシーの生き残り、そしてグレイスの部下という 認識しかないだろう。 ランカの兄であると知っているということはもう少し詳しいことを知ったのかもしれない。 「私たち、グレイスに因縁がある者同士ね」 シェリルは冗談めかして笑う。 「因縁、か……」 ブレラは上空へ視線を滑らせる。その先にはクイーンの頭部と共にグレイスが散った 宇宙が広がっている。 もうどこにもブレラを支配したグレイスはいない。 空を仰いだところでグレイスの亡骸が降ってくるわけでも、宇宙の塵となって漂っているのが 見えるわけでもない。 まるで意味のない行動だ。 けれどその無意味さがただの機械のようだった自分がグレイスの支配から解放され 人に近づいた証のように不意に思われた。 ――シェリルは? 夜の迫る中ひっそりと訪れ空に向かって花と歌を捧げたその意味は? (まさか、あの女の弔い……?) 疑問が顔に表れたのだろう、ブレラの表情を見たシェリルが苦笑する。 「馬鹿みたいって思ってるでしょ」 「や……」 なんと応えればいいものかブレラは戸惑いながら肯定とも否定ともつかぬ呟きを洩らす。 「ふふ……おかしい? 利用されただけだってはっきり突きつけられたのに、 私を絶望の底へ叩き落した張本人なのに……どうしてかしら。やっぱり憎みきれないのよね」 「……」 シェリルは風になびく髪をおさえ、遠い眼差しを海へと向ける。 「私にとってグレイスは有能なマネージャーであり、友人であり、姉であり……母でもあった」 シェリルはわずかに目を細める。 「ずっと一緒だった。ちっぽけで貧弱な幼い頃から銀河の妖精とか歌姫とか呼ばれるように なってからもずっと。……時に癒し時に諭し時に励まし……ずっと傍で私を支え続けてくれた あのすべてが偽りだったのだと知った今でも……私の中で彼女の存在は大きすぎるわ」 太陽は最後の光を山の端に残し空も空気も夜色に染まりつつあった。わずかな朱も藍に 塗りつぶされていく。残照を切り取るように立つシェリルは両腕を抱きしめるように 自身に回しまるで凍えているかのように心細げに瞳を揺らしながら、それでも微笑った。 「あなたも私も彼女にとって都合よく利用できる駒だっただけなのにね」 あまりにも儚い微笑みにブレラは思わず腕を伸ばしてシェリルの肩に触れていた。 「違う」 否定の言葉は自分で思ったよりも強く、大きく響いた。 驚いたように目を見開いたシェリルにブレラは重ねて言う。 「全然違う。俺とおまえは」 「え?」 「彼女にとって俺は端末のひとつに過ぎない。意のままに操ることのできるただのマシンだ。 だがおまえは違う。ただの駒などではない。俺はあの女の一部だったから……知っている」 グレイスは歪んでいた。おのれの望みに取り込まれて倫理も禁忌もすべて踏みにじってきた。 夢のためには手段を選ばなかった。 シェリルはフェアリー”9”。 多くの犠牲の中から現れた貴重な成功例。 しかもフォールド波とは無関係に人々を魅了する輝きを放つ最高の成功例。 だからこそグレイスは大切にシェリルを扱った。それは否定しない。 だが、グレイスの中にそれだけではない感情があったことをブレラは知っている。 いや、今だからこそ理解したというべきか。 グレイスは有能なマネージャーと良き理解者を演じながらシェリルを調教していたつもり だったのだろうが、そこにはそれだけでは割り切れぬ感情があった。 少なくとも、リトルクイーンたるランカを確認してその箍が外れるまでは。 「同情はけっこうよ」 自嘲するように口の端をもちあげて諦めた目をするシェリルにブレラは奥歯を噛み締める。 胸中にどす黒い感情が渦巻いたのを感じる。 「おまえに同情をするような義理はない。事実を言っただけだ」 シェリルハ オレトハ チガウ これは……この感情はなんだろう。頭が芯が熱く痺れてくらくらする。 うねるような感情の波に流されそうな気がする。 ずっとブレラに付き纏って離れない飢えたような感覚。堪えがたい魂の乾き。 わけもわからず叫びたくなるような衝動をブレラはこらえる。 オレトハ チガウ (これは、嫉妬か? それとも羨望?) 目の前のうつくしい女が妬ましく羨ましく自分に屈服させてめちゃくちゃに してしまいたい衝動に駆られる。 「ブレラ?」 いぶかしむようなシェリルの声にブレラは我に返る。 ちいさく頭を振って暴力的な感情を押さえつける。 「おまえは、シェリルだ。同情など不要だろう」 ブレラの言葉にシェリルは目を瞠る。そしてようやく彼女らしい力強い笑みを浮かべた。 「そうよ、私はシェリルだもの。当然よ」 眩い、光――。 ブレラは知らず目を細めた。 シェリルの内から立ち上るシェリルをシェリルたらしめているその尊い誇り。自信。 輝くような、魂。 オレトハ チガウ 「あの……もうそろそろ手を離してくれないかしら」 少し遠慮がちなシェリルの言にブレラは彼女の腕をつかんだままだったことを思い出した。 すぐに離そうとして、しかしなぜかそれができなかった。 手のひらからつたわるシェリルの体温、その温もりとやわらかさに先ほど無理に押さえつけた 感情と、それとは違うしかし同じくらい熱く激しい想いが湧き上がってくる。 「あの、ブレラ? 聞いてる?」 「……ああ」 そうか。 これは、欲望。 彼女が羨ましい。 妬ましい。 成り代わりたい。 奪いつくしたい。 自分の中に取り込みたい。 ひとつになりたい。 自分のものにしたい。 自分だけのものにしたい。 ブレラはシェリルを引き寄せた。やわらかい身体を力いっぱい抱き締める。 「え、ちょっ……ブレラ? 何なのいきなり!?」 もがくシェリルを易々と腕の中に閉じ込めたまま、ブレラはシェリルの耳元で囁く。 「俺は……誰も聴いたことのないおまえの歌を聴きたい」 びくりとシェリルが腕の中でちいさく震える。 ブレラはほんの少し腕を緩めシェリルの顔を覗き込む。 困惑と怯えと怒りをないまぜにしたようなシェリルの表情に浅く笑い、彼女の すべらかな頬をそっと撫でた。 「この先も決して誰も聴くことない歌声を」 「な、何を言って……んっ!」 ブレラは噛み付くようにシェリルに口づけた。やわらかな唇を貪るように吸い、 甘噛みしてシェリルの吐息をすべて呑み込む。 抗議の声なのか悲鳴なのか何事か発しようと開かれたシェリルの唇に舌を差し込む。 逃げ惑うシェリルの甘い舌を追いかけ絡め取りブレラはシェリルを容赦なく 追い立てていく。 乱暴なキスをしながらブレラはその激しさとは対照的に壊れ物を扱うように優しく 強張ったシェリルの背を撫でた。 シェリルの身体が大きく震える。そんなシェリルをからかうようにあるいは宥めるように ブレラは何度も何度もやさしく背を撫で――次第に背から腰へとその手を移動させていく。 「やっ……!」 息継ぎの間にシェリルの悲痛な声が漏れる。 だがその声もブレラを煽る効果しかもたなかった。 ブレラはシェリルの両腕を後ろ手に回し片腕だけでしっかりと動きを封じた。 頬に添えていた手はゆっくりとほそい首筋を辿り、鎖骨を撫でて、まろやかな双丘に伸びる。 キスを続けながらブレラは心地よい弾力をもつ豊かなふくらみをやわやわと揉みしだいた。 シェリルがいっそう激しく身をよじる。 ブレラはシェリルが逃れようと暴れるのが次第に煩わしくなってきた。 「何考えてるのよ! 離して!」 ようやく唇が解放されたシェリルが恥辱に涙を浮かべた目でブレラを睨みつけてくる。 だがブレラは一切取り合わず、未だ片手でシェリルの動きを封じたまま器用にシェリルの ベルトを外した。 「やっ……! 何するのよ、このヘンタイ! や、いやっ!」 ブレラは軽く足払いをかけて容易くシェリルを草むらに押し倒し、シェリルの両腕を頭の後ろで 交差させると、手早く外したベルトで拘束した。 「やめてっ……どうしてこんなことをするの? お願い……!」 シェリルの目尻から涙が零れる。いつのまにか昇った月明りをわずかに弾いてダイアモンド のようにちかりと輝いた。 周囲はすっかり暗くなっていた。だがブレラには真昼と変わらずシェリルの姿がよく見えた。 羞恥と怒りに朱をのぼらせた頬と涙を滲ませた目元はなんとも言えぬ艶を放っていた。 散々ブレラに貪られた唇は唾液でてらてらと光っている。 ほっそりとした首から鎖骨そして谷間を覗かせる胸元が夜陰に仄白く浮かび上がっていた。 荒い息で上下するふたつの丘に引き寄せられ、ブレラはシャツの裾から手を差し入れた。 「いや!」 シェリルは必死に逃れようとするが両手は己のベルトで固定され、身体は馬乗りになったブレラに がっちりと押さえつけられていた。 「いや! いやよ! 誰か……アルト! アルトぉぉっ!!」 助けを求めてシェリルが愛しい男の名を呼ぶ。ブレラが他の誰よりも気に入らない男の名を。 かっとしてブレラはシェリルのシャツを思い切り引きちぎった。 「きゃあっ!」 「……邪魔だ」 ブレラは呟いてブラジャーをナイフで切り裂いた。 ぷるんと震えて白い胸が露わになる。艶かしい弧を描き頂にはうつくしい花の蕾のように色づいた突起。 寒さのためか嫌悪のためかはたまた官能のためか。蕾は既に固く屹立していた。 ブレラはその手に余るほどのやわらかなふくらみを掬い上げるように包み、指で蕾をきゅっと摘んだ。 「……っあぁあんっ!」 シェリルが悲鳴とも嬌声ともつかぬ声をあげる。 「やめっ……はっ……んんんっ」 ブレラは口許に薄い笑みを刷く。 シェリルの耳元に口を近づけそっと囁いた。 「どうやら、胸が相当弱いらしいな」 「ちがっ……ああっ」 蕾をこりこりと弄びながら耳を舐めるとシェリルは一際高い声で啼いた。 抗議の声をあげたいのだろうが口を開けば喘ぎが漏れてしまうのだろう。 シェリルはぎゅっと固く目と口を閉じて必死に快楽の波をやりすごそうとしているようだった。 だが、そんなことを許すつもりはブレラにはなかった。 ブレラは聴きたくてたまらないのだ。 喘ぎとも悲鳴とも怨嗟とも嬌声とも怒声とも判別つかぬほどのシェリルの魂からの声を。 大きな感情のうねりに翻弄される歌姫の誰にも聴かせることのない歌声を。 ブレラはシェリル首筋に息を吹きかけ、よい香りのする白い肌に舌を這わせた。 時折音を立てて吸い付く。 シェリルはこらえきれないように引き結んでいた口を開いて声をあげてしまう。 「ん……ふっ……や、いや! ああぁん!」 ブレラの唇は喉を辿り鎖骨を軽く噛みゆっくりとすべらかな丘を登っていく。 そうしてその頂を含んで強く吸い上げた。 「……っぁああぁあぁぁんっ!」 シェリルの上体が大きく仰け反った。 ブレラはねっとりと蕾に舌を絡ませ唇で転がす。 「はぁ……んっ、やめっ……あっ! いやよ、こん……なっ、ふっ……ああっ!」 歯を立てた瞬間、シェリルは弓反りにしなって声にならない悲鳴をあげた。 ブレラはシェリルの甘い胸に顔を埋め、心地よい感触を楽しみながらキスを降らせる。 「もっとだ」 「やだ……んふぅ……やめて、っよ!」 「もっと啼け。もっと歌え。もっと聴かせるんだ」 「ヘ……ンタイ! ああっ!」 「ふ……くくく……」 小さく笑いながらブレラはゆっくりと舌を移動させる。 かわいらしい臍をとおって、徐々に下腹部へと。 固く閉じようとする膝を難なく開いてその間に身体をすべり込ませる。 スカートをたくし上げ、なめらかなふとももの感触を楽しむ。 「は、離しなさいよ! ヘンタイ! 鬼畜! こんな……絶対許さないわ!」 憎悪に燃える目でシェリルはブレラをきつく睨んだ。 快感と恥辱の間で揺れて潤む瞳に強い悲しみが宿っていた。 叩きつけてくる強烈な感情にブレラの背筋がぞくぞくと震えた。 オレダケヲ ミロ 睨むシェリルと視線を合わせたまま、ブレラは秘所へと指をすべらせた。 「はあんっ!」 シェリルの白い喉が仰け反る。 下着越しにもたっぷりと潤うそこをブレラは執拗に責めた。 「あっ! や、いやっ! ああぁっ……いや! アルトぉっ!」 ※続きは4-859
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/37.html
今日は最近忙しそうなシェリルさんのためにご飯を作りに来てる。 「シェリルさーん、ご飯出来ましたよー」 …返事がない。 「シェリルさん?あ…」 シェリルさんたらソファーで寝ちゃってる。 寝顔も綺麗だなーと思っていると、自然と唇に目がいってしまった。 起きてる時は恥ずかしくて私からはあまりしない。 寝てるときならと思い顔を近づけてみる。 自分でも顔が赤くなるのがわかる。 唇が重なるとシェリルさんが動いたので、びっくりして離れる。 「ん…ランカちゃん?」 「シェ、シェ、シェリルさん!?」 「どうしたの?顔すごい真っ赤よ」 良かったバレてないみたい… 「なんでもないです!!ご飯出来ましたよ」 慌てて台所に戻ろうとしたら手首を掴まれて引き寄せられる。 「わっ…シェリルさん!?」 あっという間にシェリルさんの膝の上に座らせられる。 「ランカちゃん、もう一回してほしいなー」 唇を撫でられる。 やっぱりバレてたみたい… 「ほら、早く」 シェリルさんが目を閉じる。 恥ずかしくて泣きそう… そっとシェリルさんが手を繋いでくれる。 私はシェリルさんにゆっくりと唇を重ねた。 この後ランカはシェリルに食べられちゃいました。 END
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/189.html
235 :* S.O.A.P * アルシェリ :2009/01/13(火) 12 40 14 ID V4lHM/7C 102 でカキコしたら案外ウケたのでタイトルに。『アルトx シェリル』です。 SOAP嬢シェリル...風俗を期待してはいけません。お風呂でいちゃいちゃ xoxoxo 寮でなくシェリルのアパルトマンへと帰ってきたアルトは、住人の姿を探すが 見当たらない。なら先にシャワーを済ませてしまおうとバスルームへ向かった。 洗濯機に衣類を全て放り込みボタンを押し、鼻歌まじりに足を踏み入れる。 開けると、濃い薔薇の薫りとピンクのモコモコとした泡が溢れるバスタブに、 うつ伏せにぐったりと体を預けているシェリルの姿があった。 「シェリル!」 まさかシェリルが居るとは思わず、体調が急変して倒れたのかと青ざめたアルトは うつ伏せのシェリルの体を自分の方へと抱き寄せバスタブから出した。 「シェリル!しっかりしろ!」 息がしっかりしているか確かめ、意外と薔薇色の頬を叩くと、けぶる睫毛が震えた。 蒼い瞳が姿を現し、数度か瞬きを繰り返すと段々表情が変わってくる。 「ーーーっ!何?!」 アルトは、体を強張らせ自分を睨みつけるシェリルを見て、デジャビュを感じた。 以前、 倒れている時に連れ込んだ寮で殴られた時もこんな感じだった。 まぁ今回は殴られないだけマシと思いつつ、怒るのはそれだけ元気があるという事で 体調はそこまで悪く無いんだと、安堵して胸を撫で撫で下ろした。 「 お前、 フロん中で倒れてたんだよ」 殴られる前に、何か言われる前にアルトは先手を打ち現状を告げた。 「え?倒れてた?」 「ああ、誰も居ないと思ってフロ入りに来たらお前が倒れてたから」 右手をグーの形にしていたシェリルはその形を解き、何処へやろうか彷徨わせると 改めて自分が裸なのに気づき、そしてアルト自身も裸である事に気がつく。 「だ、大丈夫。倒れてたんじゃなくて眠かったから寝てただけよ!」 頬を真っ赤にしたシェリルに釣られアルトも真っ赤になると、慌ててシェリルから離れた。 「フロで寝るな!この馬鹿が!」 だが、離れた事によりお互いが裸で対峙している事態に改めて気がつき、 お互い慌てて自分の手で体を隠して睨み合った。知らぬ人が見たらさぞ滑稽な光景である。 「馬鹿とは何よ!アルトの癖に! ......アルト、それは何なのかしら?」 先に我に返ったシェリルは虚勢なのか開き直ったのか、腰に手を置き隠す事を止めた。 未だ手を離さないアルトに向かい、疑惑に満ちた目を向ける。 視線の先には重力に逆らい、勃ち上がっているアルトの分身。 悪戯心が 湧いたシェリルはドキドキしながら、いい訳を探すアルトとの間を縮めた。 「あー、これは。その」 シェリルは、しどろもどろに吃るアルトを下から上目遣いで見上げた。 益々顔を赤くするアルトと共に、視線を下げると益々主張をするそれへ視線を向ける。 シェリルは暗闇でちらりと見えただけのそれに、不思議な感覚を覚えた。 「ふーん。心配した癖に、興奮しちゃうんだ?」 男の癖に繊細な造形と色白で滑らかな肌を持つアルト、だがそれだけはやけに生々しく 彼とは不釣合いに荒々しく見えたが、アルトが紛れも無く男であると言う証拠でもある。 初めてはっきりと見る異形のそれにシェリルは少し頬を染めたが慌てるアルトは気づかない。 「こ、これは!」 これまで人の体を散々好きにしたのだから、あたしも楽しむ権利がある筈。 そう手慣れていないとはいえ、行為の最中はここまで赤面しないアルト、なのに今は赤い。 アルトのアンバランスなギャップがシェリルの乙女心と悪戯心をくすぐり火をつける。 濃厚な薔薇の薫りが、常に上を 目指してきたシェリルの意思を刺激して煽った。 反対に先程心配したといった癖に下半身を制御できないアルトは更にパニックに陥る。 積極的になったシェリルは更に間を詰めるとアルトの胸に掌を置き、顔を近づけた。 「いいわ、アルトには色々されたから、今度はあたしがしてあげる」 いつかの様に不意打ちに近い形で、驚くアルトの唇を奪うと舌を絡ませた。 アルトがしてきた様に唇を舐め、 開かれた間から舌を差し入れる。 「っ」 アルトが息を飲む感覚が伝わり、内心ほくそ笑んだシェリルは舌を這わせた。 どうすればいいのだっけ?と興奮しながらも意外と冷静にシェリルは考えた。 動かないアルトの舌に焦れ、歯と歯肉の境目をゆるりと舐め早々に唇を離す。 「シェリル!」 「しーっ....黙って、アルトは何もしちゃ駄目よ」 濡れた唇を蠱惑的に舐め、内緒話をする様に指を唇に立て呆然とするアルトを バススツールに導いた。座り込んだアルトにもう一度軽いキスを落とすと、そのまま 首筋に唇を這わせて、耳の傍にいつものお返しに小さな痕を残す。 「ふふ」 鎖骨に舌を這わせ、ねっとりと往復し案外弱い首筋にある喉仏にキスを落とす。 傾けた顔の耳をアルトの熱い息がくすぐり、シェリルはゾクリと身を震わせた。 「気持ちイイ?」 目線を合わせたまま、手を案外鍛えられた厚い胸板に這わせ、主張し出した先端の 場所を確認すると、整えられた指先で軽く抓った。 「....っ!」 いつも漏らす声よりも高いアルトの声色にシェリルは笑みを浮かべた。 「オトコでも感じるのね」 そう言うと腰を落とし、アルトの少し暗めの色をした紅い乳首を口に含む。 片方は唇で舐めたり吸いながら、片方を指先で弾いたり、押しつぶすと 押し殺した様に震え、女にも勝る艶やかな声がシェリルの聴覚を満足させた。 段々と位置を下げて行き、なぞった舌先で臍の周りをグルリと一周し その前で主張をする先端に舌を移動させた。 「ぅ、あ!」 冷たいタイルの上、アルトの脚の間で膝立ちで愛撫していたのをやめ 直接座ると、シェリルは本格的にそれと対峙した。 先程よりも反りがキツくなったのは気のせいだろうか? 開かれた内股を撫でながらシェリルは 視線を上に向ける。 アルトに翻弄される為、あまりじっくりと見た事の無いアルトの表情。 象牙色の肌は紅く染まり、切れ長の瞳が熱に潤んでいる。 切なそうに顰められている綺麗な柳眉も、艶やかさの邪魔をするものはない。 そこらの女優やアイドルよりも綺麗だ、と改めてシェリルは思った。 この表情をもっと乱してみたい。気持ちよくさせたらどうなるんだろう? 純粋な好奇心と、突き上げてくる女としての感覚。 自分の奥が 熱くなるのを感じ、シェリルは首を傾けアルトに問いかけた。 「ねぇ、アルトはどうして欲しい?......あたしこんな事するの初めてだから アルトのやって欲しい通りにしてあげる。どうして欲しいの?」 言ってる事は可愛いが、アルトに言葉を要求する事、つまりはアルトの理性試し。 綺麗に整えられた爪でツンツン、と敏感な先端をつつかれ、アルトは大きく震えた。 「っ!いい!無理にしてくれなくても!」 穏やかな快感に酔っていたのが醒めた様に、アルトは真っ赤になり、慌てて 立ち上がろうとしたが、それより一足先にシェリルが動いた。 「あら、無理にじゃないわ」 腰に手をかけ、反対の手でぎゅ、っと痛くない程度にアルトの男根の元を締め付け 先端の部分を口に軽く含むと、包み込む様に舌を這わせた。 「ーーっ!」 いきなり軽い痛みと共に襲ってきた柔らかな感触に、危うく吐精しかけたアルトは 必死に堪え、ぎゅっと目を閉じ快感を逃す。 やばい、こんなに早くイッてしまうのはプライドがが許さない。と必死に抵抗する。 「あ、震えた。気持ちイイのね、いいわ。言わないなら適当にするから」 そう言うとシェリルは顔を傾け、アルトを見上げながらピンク色の舌を裏に添わせ 上下に舐めた。その光景のなんと淫靡な事だろうか?薄いピンク色の唇から覗く 小さな舌が、自分の赤黒い欲望に這わされた感覚。 そんな事をするなと言いたい反面、穢して堕としてしまいたい衝動が突き上げる。 物理的な感覚と快感もさる事ながら、それ以上にそれ以上にプライドの高いシェリルが 跪いて、こんな事をしてる光景に頭がどうにかなりそうだ。とアルトは心の中で愚痴る。 「っ!シェリル、もういい。離、せ!」 何度も上へ下へと這う舌とぽってりとした唇はアルトを予想外に高めていった。 たぶん、 物理的になら上手いとは言えないのだろう、だが視覚がいけなかった。 見なきゃよかったと思い、アルトは強烈な吐精感を堪えシェリルの 頬に手を伸ばす。 「嫌よ」 アルトの心情を全く解ろうともしないシェリルは、楽しそうにそう言うと先端を銜えた。 先走るそれを飴を舐める様に 舐め、知ってか知らずなのか、啜り上げた。 「っく、シェリル! 離れ、ろ! ーーーっ!!」 必死に我慢したが足りなかった様だ。アルトはよかれと思い、シェリルの頬に添えた手で かからない様に離したつもりなのだが、どうにもこうにもそれはあまり役に立たなかった。 勢いよく出たその白濁は、シェリルの口許に掛かり、重力に逆らわないままこぼれ落ちた。 「っ」 「きゃぁ!」 アルトがそ、っと瞳を開けて見た先には、自分の欲望に濡れたシェリルが居た。 びっくりした様な顔をしたシェリルはイマイチ現状を悟ってないらしい。 美しい美貌にかかった白いが仄暗い欲望に穢されたシェリルがそこに居た。 扇情的で見ていたい光景でもあるが、アルトはなんとなく不愉快になり、口許についていた 己の吐き出したものを手で拭うと、シェリルは驚いた様な、一瞬我に返った表情を見せた。 白い頬を薔薇色に染めると、はにかむ様に微笑んで酷い様な嬉しい様な事を言う。 「意外と早く終わったわね? 気持ちよかった?」 「........」 アルトは言葉を探すが結局見当たらず、そのまま屈んでシェリルの唇を奪った。 一応は拭ったものの、口内にはまだ自分が分泌したであろうものの微妙な味がした。 キスをしながらシェリルの腕に手を伸ばし、自分と共に立ち上がらせる。 欲望はシェリルに放った筈なのに、もう次の快感を強請る様に勢いを取り戻していた。 触れあう弾力のある豊かな乳房を揉むと、シェリルがぴくりと震えた。 手をずらし、シェリルの脚の間に手を伸ばすと既に濡れている。 「......濡れてるぞ?」 下腹に膨張した分身を擦り付けると無意識か否か、シェリルは脚の間を擦り合わせた。 「っ、まだ足りないの?」 「足りないのはお前だろ? 俺のを舐めただけでこんなに濡れるんだ?」 そう言うと、シェリルは潤んだ瞳で「馬鹿」というと、首筋に顔を埋めた。 触れる唇からは熱い吐息が溢れ、アルトは肌からシェリルの欲望を感じ、 自身に手を伸ばし、シェリルの脚の間で往復させた。 「ああ、アルトっ」 熱く滾ったそれに触れたシェリルのそこも、熱く欲望の涙に酷く濡れている。 アルトの首に廻されたシェリルの手と押し付けられた白い肢体 の欲望に答える様に アルトはシェリルのまだ慣らされていないそこに欲望を沈めた。 「ああん!」 慣らされていないシェリルのそこは狭く、肉を押し広げる様に侵入させて行く。 「んぁ!」 熱く溢れたシェリルの吐息と下半身の締め付けに、アルトも熱い息を吐いた。 何度入れてもそこはキツいが、アルトを優しく受け入れ苛む。 ゆっくり慣らす様に前後に動き、支えの無いこの体勢ではしにくいと思ったアルトは シェリルの脚を抱える様に持ち上げ、壁際に移動しようとした。 「ああっ!」 シェリルにしてみれば、抱き上げられ全体重が差し込まれている奥で支えられる事になり 苦しげな、でもどこか色のある声をあげてアルトにしがみつく。 「っ!アルトの馬鹿!」 内側で更に硬度を増すそれに反撃しようとしたら、ひんやりとした壁に背中が触れ シェリルは必然的にお腹の中のアルトをぎゅうぎゅうと締めて苛む事に成功した。 「馬鹿!そんなに締め付けんな」 脚を下ろし、シェリルを壁に追いつめたアルトはシェリルの鼻を摘む。 まるで子供をしかる様な仕草にシェリルは ムっとしながらも、アルトの熱に濡れた瞳と 目が合うと怒りは勝手に霧散してしまい、諦めて体が求めるままに従った。 壁に押し付けられ、両腕の中に閉じ込められたシェリルは、力を抜き睫毛を伏せて ん、とキスを強請り唇を塞がれるのを待った。 アルトも求められるままにシェリルのその唇を覆うと、唇を貪りながら腰を動かした。 初めての体勢に興奮しているのか、いつもよりも荒いその動きにシェリルは翻弄される。 合わさった唇の合間からは、熱い吐息とくぐもった声が洩れ、止まる事を知らない。 薔薇の薫りと、肉と肉がぶつかり合う音、そして淫らな水の音が二人の本能を煽った。 「っアルト!」 シェリルは与えられる強い刺激と共に、切ない声をあげると更に求める様に 片足をあげ、己のもっと奥へと導く様にアルトの腰に絡み付けた。 そこから溶けていきそうな熱さと熱さが深い所で求め合い、貪欲に絡み合う。 「シェリル…ッ!」 深く深くお互いの唇を貪りながら、お互いの奥でお互いを感じ合った。 言葉は無く、ただお互いをお互いの中に取り込む様な獣じみた様な、神聖な様な行為。 シェリルの締め付けが更に激しくなるのと、アルトの腰使いが激しくなるのと どちらもより深くへ、と求めた事への答えは同時で、震え締め付けたシェリルの中から 己を引き抜いたアルトは、ほぼ同時に床へと欲望を吐き出した。 荒い息を吐きながら、シェリルの首筋へと顔を埋め、そっとそこへと唇を寄せた。 「ん、.....ア、ルト」 バスボムの所為だろう、シェリルの体からは薔薇の薫りが漂う。 柔らかく肌にかかる髪が花弁の様に頬をくすぐった。 言葉はいらない。抱き合ったまま息を整え、お互落ち着いた頃、 シェリルがアルトの腕を引っぱり、泡で溢れるバスタブへと連れ込んだ。 シェリルはアルトをバスタブへと座らせるとアルトの背後へと周り、後ろからアルトを 抱きしめた。シェリルは楽しそうだが、 アルトは頭の中で何故俺が前なんだ? と思いつつも、背中にシェリルの膨らみが当たって落ち着かなく言葉が出ない。 「ふふ、一回やってみたかったのよね。大昔の映画にあったのよ」 シェリルはピンクのボトルからスポンジにソープを付けるとアルトの胸に滑らせた。 「な、なんだよ」 スポンジから匂ってくる薔薇の薫りはアルトを落ち着かなくさせる。 「お金持ちのおじさまがコールガールを買って、淑女に育てる映画」 「それがなんだよ」 ふふ、っとどこか楽しそうな声をあげて、シェリルは言葉を継いだ。 「その中にこうやって体を洗ってあげるシーンがあって、何故か憧れたの。 だからあたしもいつか恋人が出来たら、自分好みのド・レ・イにしようって」 アルトの耳元で艶やかな声で囁いた。その艶やかさ、たまったものではない。 二回も出したのにまた頭を擡げてきそうな自分を呪いたくなった。 「淑女と奴隷じゃ全然違うだろ!」 アルトが反撃しようとすると、シェリルは泡立てたシャンプーをアルトの髪にのせた。 「冗談よ。ただこうやってお風呂で遊んでみたかっただけ」 体を離し、器用に洗うと、立ってアルト越しにバスタブの栓を抜き、シャワーノズルへと 手を伸ばした。顔の横にシェリルの胸が見えたアルトはついつい無意識に手を伸ばした。 「あん! 馬鹿!」 先端を少しだけ触って、シェリルの反応と共に我に返ったアルトは手を下ろす。 「わ、悪い......」 つい、と言う言葉は寸での所で飲み込めたらしい。 「もぅ!アルトの癖に生意気!」 そういうと、お仕置きとばかりにキュっと栓を捻りお湯をかけ、泡を洗い流し 手早くコンディショナーをつけると、同じ様に洗い流した。 「こんなサービスめったにしないんだからね。たっぷり感謝しなさい」 「......お前が勝手にやった事だろ?」 そう言うとシェリルは、アルトの 唇に軽くキスをすると抱きついた。 「まぁいいわ、これからはアルトに奉仕してもらうんだから」 「なんだそりゃ、俺に何しろって言うんだよ?」 アルトは何をやらされるのかと思いブスッとした表情をしたが、 にこりと微笑んだシェリルは、確信めいた笑みを浮かべてアルトに宣言した。 「あら、まだまだ物足りなさそうだもの? だから場所を変えて相手してあげようって、 思ってたんだけどいいの? あたしはどっちでもいいわよ?」 アルトから視線を外し、二人の間にある主張をやめない欲望へとシェリルは目を向ける。 アルトはそんなシェリルに呆れつつも、敵わないと白旗をあげ、シェリルを抱き上げた。 Fin***
https://w.atwiki.jp/macross-lily/pages/55.html
二人の時間。 私たちが二人きりになれる時間は少ない。 それは仕事上しょうがないことだし、二人とも分かっていることだから二人でいる時間を大切にしようと決めた。 それでもやっぱり寂しくなる時はあるわけで… でもそういう時は早く会いたいという気持ちからか仕事が捗ったりする。 今日も案の定そんな状況なわけだ。 たまに一緒の仕事になったりするが大抵はバラバラ。 今日はランカの仕事は早く終わったが、シェリルは夜まで仕事が入っている。 なので今日はランカがシェリルの家に行き、夕食を作っておいてあげようと計画していた。 合鍵を持っているランカはシェリルの家にあがり冷蔵庫の中身を確認しようと思った。 あがってみると家は意外と散らかっていた。 (そういえばシェリルさん最近仕事忙しくて散らかってるからって言ってたっけ…) よし!と上着を脱いで腕捲りをする。 ランカはまず片付けをしてしまおうと思い散らばっている雑誌などをまとめていく。 (なんか、こうしてるとお嫁さんになった気分かも…) ランカは考えながら照れていた。 片付け始めて30分程すると部屋は綺麗になった。 「終わったー!次は冷蔵庫に材料があるか確認してー」 ランカは冷蔵庫を開けてみる。 「んー…買ってこなきゃ駄目かなあ」 ランカは上着を着て買い物に出かける。 無事買い物も終わり家に着くと早速作り始める。 (もうこんな時間…早くしなきゃシェリルさん帰ってきちゃう。) 大体出来上がってきたところで玄関を開ける音が聞こえた。 (シェリルさん帰ってきた!) ランカはすぐに玄関に出迎えに行く。 「お帰りなさい!!シェリルさん!!」 嬉しそうに迎えの言葉を言う姿はまるで犬の様だ。 シェリルは少し驚いた顔をしてから微笑む。 「ランカちゃん、来てたのね。ごめんね。散らかってたでしょ?」 「いえ!大丈夫です。片付けておきましたから。」 ランカは片付けていた時の心境を思い出してしまい顔が真っ赤になる。 一方シェリルは (ダメね。ランカちゃんの頭に犬耳が見えるわ…抱き締めちゃっていいかしら…いいわよね) 「ランカちゃん!!」 シェリルは勢いよくランカに抱きつく。 「わっ…シェリルさんどうしたんですか?」 「ランカちゃんに会いたかった。最近仕事でも会わないし寂しかったわ」 「シェリルさん…私も…私も会いたかったです」 二人はきつく抱き締めあった。 「ところでランカちゃん」 「何ですか?」 「あれやってくれないのかしら?ご飯にする?お風呂にする?それとも私?っていうの」 ランカの顔はたちまち赤くなった。 「ダ…ダメです!!せっかくのご飯が冷めちゃいます」 「そう…じゃあ仕方ないわね…」 シェリルは悲しそうな顔をするが内心楽しんでいた。 「じゃ…じゃあ今日はこれで許してください」 シェリルが何かと思い声を発しようとした瞬間、ランカが近付いてきて唇にキスをされた。 まさかそんなことをしてくると思ってなかったシェリルは真っ赤になる。 「ランカちゃん…まぁこれで許してあげるわ」 シェリルは落ち着いたように振る舞っているが鼓動は速かった。 「あ、夕飯もう少しでできるのでちょっと待っててくださいね」 ランカは夕飯を作りかけなのを思い出したのでキッチンへパタパタと向かう。 「ありがとう、ランカちゃん」 シェリルも夕飯ができるまで休もうとリビングへと向かう。 (片付いてる…ランカちゃん本当にやってくれたのね…その上夕飯だなんて…) シェリルは本当にいい子に出会ったと一人感動を噛みしめる。 シェリルは料理をするランカの様子を見に行こうとキッチンへ向かう。 (なんて可愛いエプロン姿なの!?) 歌を口ずさみながら料理をするランカにシェリルは抱きつきたい衝動に駆られる。 (いいわよね…久しぶりなんだし…もう我慢できないわ!!) 「ランカちゃん!!」 「わっ…何ですか?もうちょっとでできますから」 ランカの可愛らしい笑顔にシェリルはもう止まらない。 「ランカちゃん、もう我慢できないわ…」 シェリルはランカを振り向かせキスをする。 最初は触れるだけ。 そして、だんだん深く口付けていく。 「…んんっ…シェ…ルさ」 ランカは急な口付けに驚くがどんどん深くなる口付けに耐えられなくなりシェリルの服の裾をギュッと掴む。 「ん…ランカちゃん…」 何度も向きを変えて口付ける。 「ん…やぁ…ん…んー!!」 シェリルはランカが苦しそうなので一旦唇を解放する。 「…ん、はぁはぁ…シェ、シェリルさんダメです。まだ作ってる途中なんですから」 ランカは潤んだ目でシェリルを睨む。 シェリルは迷った。 夕飯を待って夜までランカをお預けか、このままランカをいただくか… だが正直いただいてしまいたい。 「ランカちゃん?私あなたを食べちゃいたい」 シェリルはランカの背中をツーとなぞる。 「ひゃっ…ん…だ、ダメです!!」 「ねえ、いいでしょ?」 シェリルはランカの耳元で囁く。 ランカは段々もうこのまま流されても良いかもと思えてきた。 ランカはシェリルの首に腕を回す。 「…シェリルさんのばか…料理どうするんですか?」 「後で温め直せばいいでしょ…久しぶりに会えたんだもの早く貴女が欲しい」 シェリルはランカの腰に手を回し抱き締める。 「私だって会いたかったんですからね。今日は…ずっとそばにいてください」 ランカはシェリルの頬にそっと口付ける。 「今日だけじゃないわ…一生貴女のそばにいる」 久しぶりの二人の時間。 それはとても長いようで短い。 だから大切に余すことなく過ごす。 それでも二人には足りないくらい。 でもそれでも良い。 ただ貴女がいれば… END
https://w.atwiki.jp/macrossf-eparo/pages/180.html
スレ5 5-017(愛くん×ランカ) ※堕ちモノ、異種姦、エロゲBADエンド風 5-027(バサラ×ミレーヌ・マックス×ミリア)「新年のご挨拶」マクミリサイド。※4-931の続編。 ※マクロス7 5-045(アルト×シェリル+ランカ)「Peeping Tom」※ランカ好きの方注意 5-107(ブレラ+アルト×ランカ)「愛の狩人 ぶれら・すたーん」*小ネタ、エロなし 5-160(アルト×シェリル)「*J ai envie de toi (II)」※4スレ4-381「J ai envie de toi」の続き 5-201(シェリル×ランカ, アルト×シェリル)「スキンシップ」※百合描写あり 5-208(ルカ×{ランカ|ナナセ)「主任さんの二重交合 」※アナル描写あり 5-215(アルト×シェリル)「ふたりぼっち 」※中年設定 5-235(アルト×シェリル)「* S.O.A.P *」お風呂エッチ 5-255(ルカ×ナナセ)「ある少年兵の窮地 」*エロなし 5-266(アルト×ランカ)「胡桃に酒?1 」*エロなし 5-298(ブレラ×ランカ)「ここでギュッ☆として」※近親相姦 5-312(ルカ×ナナセ)「ルカ君とナナセさん 」前編 5-317(ルカ×ナナセ)「ルカ君とナナセさん 」後編 5-352(ルカ×ナナセ前提でアルト×シェリル×ランカ)「ある少年兵の外伝」3pと覗く人たち 5-359(アルト×ランカ)「胡桃に酒?/アンテナ持って」*エロなし ※5-266の続き 5-364(ルカ×ナナセ)「真っ白なナナセ×真っ黒なルカ」 5-403(ルカ×ナナセ)「ある少年兵の挑戦」萎え 5-418(ルカ+ブレラ)「ある少年兵の黄昏」*エロなし 5-424(アルト×ランカ)「とあるアルラン 男のロマン」押し掛け裸エプロン 5-490(ブレラ×シェリル(アルシェリ前提))「やけっぱちのシェリル」 5-515(ミハエル×クラン)*小ネタ 禁断症状 5-530(ランカ×シェリル)*百合もの 黒ランカ設定 シェリルを縛って 5-548(ルカ×ナナセ)「ある少年兵の本懐」とある少年兵シリーズ完結 5-693(アルト×シェリル)「フォールド熱」 5-715(アルト×ランカ)「ツチノコ採り」*エロなし(4レス結合済) 5-723(アルト×シェリル)「早乙女アルトの限界」 5-797(アルト×シェリル)「早乙女アルトの葛藤」※5-723の続き 5-835(ブレラ×ランカ)「ランカ・リーのNext Step」*エロなし 5-846(アルト×シェリル)「早乙女アルトの献身」※5-797の続き 5-869(アルト×シェリル)「涙の滝」 5-932(ブレラ×シェリル)「information-high」※続きは6-074 5-955(アルト×シェリル)「二月十五日の幸福」 →スレ5ログ