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~ゆっくりパチュリーの生涯~ 「むきゅうぅぅぅ・・・」 木の洞(うろ)の中から弱々しい声が聞こえてくる。 声の主はゆっくりパチュリーだ。今にもその命の灯が消えようとしていた。 ゆっくり種というのは頭は悪いが、生命力だけはあるというのが特徴である。 しかし、ゆっくりパチュリー種だけは違う。とても体が弱いのである。 生まれたときから喘息(ぜんそく)を患っているため、満足に獲物(昆虫など)を追いかけることが出来ない。 また、木の実などを食べていると、ゆっくり魔理沙や霊夢がどこからともなくやってきて、 「さっさとどいてね!」 「私達がゆっくりするよ!」 と体当たりされ、 「むきゅうー!」 と泣きながら転がっていく。もちろん食べ物は横取りされてしまう。 こうして食べる物は辺りに生えている雑草くらいしか無くなってしまうのである。 このようなことは野生のゆっくりパチュリー種において珍しいことではなく、栄養不足によって死んでしまう ことはよくあることであった。 「むきゅぅ・・・」 先ほどよりもさらに弱々しい声を上げるゆっくりパチュリー。もう動くだけの体力は残っていない。 薄れゆく意識の中、足音のようなものが聞こえた気がした。 「むきゅ?」 見知ぬ一室のふかふかなベッドの上でゆっくりパチュリーは目を覚ました。 周囲を見回す。窓とドアが一つずつ、とても清潔な感じの部屋だった。 キョロキョロとしているとドアが開き金髪の女性が部屋へ入ってきた。 「むきゅ!」 警戒するゆっくりパチュリー。野生のゆっくりパチュリーはとても警戒心が強く、人里の畑などを荒らすゆっ くり霊夢や魔理沙と違い、人間の前にはめったに姿を見せないのであった。 「あらあら、そんなに警戒しなくていいわよ。あなたを治療したのは私なのよ?」 そう言うと金髪の女性はゆっくりパチュリーの前に色とりどりのお菓子を置いた。 最初はむきゅーと警戒してお菓子を口にしようとしなかったが、空腹に耐えかねてすぐにお菓子に飛びついた。 「むきゅっ、むきゅっ、おいしいよおねえさん!」 いつも食料を横取りされていたゆっくりパチュリーにとってまさに天国だった。 置かれたお菓子を食べ終わるとゆっくりパチュリーはむきゅー!っと元気のよい声を上げた。 そして金髪の女性は話し出した。 「森を散歩していたら木の洞の中から弱々しい声が聞こえてきて覗いてみたらあなたが今にも死にそうだったの よ。急いで家までつれて帰って治療したってわけ。」 金髪の女性に言われ、ゆっくりパチュリーの脳裏にはあの時の状況がよみがえる。そして感じた死の恐怖を思 い出し、ガタガタ震え涙を流す。 「大丈夫よ、ここにいればゆっくりできるわ。」 「あ゛りがとおぉぉぉ、おね゛えさぁぁぁん。」 「私の名前はアリス・マーガトロイド、アリスでいいわ。今日はゆっくりと休みなさい。」 そう言うとアリスは部屋から出て行った。 お腹がいっぱいになったゆっくりパチュリーはゆっくりと眠りについた。 次の日、目を覚ますと目の前には笑顔のアリスが立っていた。 「おはよう、ゆっくりできたかしら?」 「むきゅー、ゆっくりできたよ!ありがとうありす!」 満面の笑みでお礼を言うゆっくりパチュリー。 「あなたにお饅頭を食べさせてあげようとしたんだけど失敗してばらばらになってしまったの。見た目は悪くて も味はいいはずよ。食べてもらえるかしら?」 「むきゅー!たべたい!たべたい!」 普段からまともな物を食べることが出来ないゆっくりパチュリーにとって見た目などどうでも良かった。 アリスは部屋から出ると餡子と皮がぐちゃぐちゃになった物を皿の上に乗せて戻ってきた。 普通の人間だったら口に運ぶのさえ敬遠する形状であったが、おかまいなしにむきゅーとばらばらになった饅 頭(?)に飛びつくゆっくりパチュリー。 「かわったあじだけどとってもおいしいよ!ありがと!」 食べながらアリスの顔を見てお礼を言うゆっくりパチュリー。アリスの笑顔が目を覚ました時見たものとは若 干異なっていた気がしたが目の前のばらばらの饅頭を食べるのに夢中ですぐに忘れた。 アリスの看病のおかげでゆっくりパチュリーはみるみると元気になっていった。 「そろそろお家に帰っても大丈夫そうね。」 アリスはゆっくりパチュリーを野生へ返そうとしていた。しかしゆっくりパチュリーはそれを聞くと震え、 「おうちいやだぁぁぁ!こわいよぉぉぉ!」 ついには泣き出してしまった。 「あらあらどうしたの?」 ゆっくりパチュリーは説明した。 おいしいそうな木の実や果物を見つけるとなぜかすぐにゆっくり魔理沙や霊夢が現れていつも横取りされてし まう。それでもなんとか生きていく分の食料は得ることができていた。そうあの時までは。 秋が終わりに近づきゆっくり種の中では頭の良いゆっくりパチュリーは巣に食料を蓄えていた。 冬は食べ物が少なくなり、こうしなければ体の弱い自分は生き残ることができないとわかっていたのだ。 そしてぎりぎり冬を越せるぐらいの食料を蓄えた数日後、事件は起こった。 いつものようにせっせと食料を集め巣に持って帰る(ほお袋に入れて)ゆっくりパチュリー。 「むきゅ~♪」 最近はゆっくり魔理沙や霊夢に邪魔されず順調に食料を蓄えることができてご機嫌である。 しかし巣に戻ると驚愕した。巣の中でゆっくり魔理沙と霊夢の2匹が自分が一生懸命集めた食料をむさぼって いた。 「むぎゅー!なにじでるの゛ー!」 普段はおとなしいゆっくりパチュリーであったが顔を真っ赤にして怒り、果敢にも2匹に体当たりをする。 しかし、 「おおこわいこわい。むぎゅー!だってさ。」 「いまはれいむとまりさがゆっくりしてるの!じゃましないでね!」 あえなく返り討ちにあうゆっくりパチュリー。目の前で自分の食料がどんどん減っていくのをただ見つめるこ としかできなかった。 「じゃあね!またくるよ!」 「ちゃんとたべものあつめておいてね!」 2匹が去り、巣に残ったのは集めた食料の残骸(2匹の食べ残しや食べかす)だけであった。 「むぎゅうぅぅぅ、むぎゅうぅぅぅ」 ゆっくりパチュリーはただ泣くことしかできなかった。 本格的な冬を迎え、食料を失ったゆっくりパチュリーはだんだんと衰弱していった。 「そう、そんなことがあったの。つらかったわね。」 そう言うとアリスはゆっくりパチュリーの頭をなでてあげた。 「それなら違うお家に引っ越してみない?私の家のすぐ近くの木にも大きめ洞があるわよ。何かあったら私が助 けてあげるわ。」 恐る恐るゆっくりパチュリーは聞いた。 「そこはゆっくりできるところ?」 「えぇゆっくりできるわよ。」 「むきゅー♪」 うれしそうに声を上げるゆっくりパチュリーであった。 「ここよ。」 ゆっくりパチュリーはアリスに案内され木の洞の前までやってきた。 「どう?気に入るといいのだけれど。」 ゆっくりと洞の中へ入っていくゆっくりパチュリー。入り口は小さかったが、中は以前自分が住んでいた洞の 2~3倍の広さはあった。ここなら十分ゆっくりできそうであった。 「きにいったよ!きょうからここがぱちぇのおうちだよ!」 「そう、よかったわ。今は冬で食べ物も少ないでしょうからプレゼントするわ。」 アリスの後ろを二匹の人形が大きな包みを抱え飛んでいた。アリスが指示すると二匹は洞の中へ入って行き、 包みの中身を中へ広げ戻ってきた。 「私が作った特別製のお菓子よ。痛みやすいから今日中に食べなさい。」 アリスはゆっくりパチュリーの前に洋菓子を置いた。 「そろそろお別れよ、さようなら。」 アリスは手を振りながらもと来た道を戻っていった。 「むきゅー、ありすありがと~」 飛び跳ねながらアリスを見送るゆっくりパチュリー。アリスがくれたお菓子を食べると巣の中へ入っていった。 目の前に山いっぱいの食料が広がっていた。以前の巣で冬越し用に蓄えた食料の量をゆうに超えていた。 さっそく食べようとしたが、急に眠気がおそってきて意識はまどろみの中へ消えていった。 次の日、ゆっくりパチュリーはなぜか巣の外で目を覚ました。しかも体にいくつか傷を負っていた。 巣の方からはなにやら音が聞こえてくる。急いで巣に戻ると言葉を失った。 ゆっくり霊夢、魔理沙さらにアリスまでもが自分の食料をむさぼっていた。 「む゛、む゛、む゛ぎゅー!」 ゆっくりパチュリーの声を聞いて3匹が振り返る。 「またむぎゅー!だってさ、こわいこわい。」 「やくそくどおりまたきたよ!」 「こんなぜいたくなたべものはいなかもののぱちぇにはもったいないわ。とかいはのわたしたちがたべてあげるわ。」 前回と同じように果敢にも体当たりするが相手が3匹では当然敵うはずもなく、 「まりさたちのじゃまをしないでね!」 「ここはもうれいむたちのゆっくりぽいんとだよ!」 「いなかもののぱちぇがいるだけでゆっくりできないのよ、でていって!」 トリプル体当たりをくらい「むぎゅー」と泣き転がって巣の外へ追い出されてしまった。 「どうじで、どうじで、ゆっぐりざぜでぐれないの~。」 涙が滝のようにあふれてくる。 「あらあらどうしたの?そんなに泣いて?」 振り向くとそこにはアリスが立っていた。 「あ゛、あ゛、あ゛りずぅぅぅ~。ゆっぐりでぎなぐなっちゃだよぉぉぉ。」 「そう、また食料を横取りされてしまったのね。」 「あ゛、あ゛りずだずげでぇぇぇ。」 「それじゃ食料を横取りしたゆっくり達をゆっくりできなくすればいいのかしら?」 「おでがい、ありずぅぅぅ。」 「えぇ、も・ち・ろ・ん・よ!」 アリスは見たものを恐怖に陥れるような笑顔で笑い、ゆっくりパチュリーをおもいっきり木の洞目掛けて蹴った。 「む!むきゅぅぅぅ!」 何が起こったかまったくわからなず転がるゆっくりパチュリー。食料をむさぼっていた3匹が再び入ってきたゆ っくりパチュリーに気が付く。ゆっくり霊夢が先陣を切ってゆっくりパチュリーに体当たりを仕掛けようとする。 「わたしたちのゆっくりぽいんとだってわからないの!」 しかし次の瞬間、 「ゆ゛!、ゆ゛ぅぅぅぅ!!! 」 悲鳴を上げ、八つ裂きにされるゆっくり霊夢。 「「れいむぅぅぅ!」」 ゆっくり魔理沙とアリスは絶叫した。 ゆっくり霊夢を八つ裂きにしたのはアリスの操っている上海と蓬莱人形だった ゆっくりパチュリーは目の前で絶命したゆっくり霊夢の光景を見て一気に顔が青ざめた。 もともと体が弱く臆病なゆっくりパチュリーにとって(いやゆっくり達にとっても)悪夢のような光景だった。 しかし、その悪夢はまだまだ続いた。 その光景を見るや否や我先にとゆっくりアリスを置いて洞から脱出しようとするゆっくり魔理沙。 もちろん二体の人形は見逃さない。上海がゆっくり魔理沙の体を壁に押し付けると蓬莱が金槌とごっすん釘を取り 出す。それを見たゆっくり魔理沙は必死に、 「あ、ありすがここでゆっくりしようっていったんだよ!、ま、まりさはわるくないよ!、ゆっゆっゆっくりしてね!、 こ、こっちにこないでね!、い、いや゛あ゛ぁぁぁぁぁ!」 ゆっくり魔理沙の必死の懇願もむなしく額にぐっすん釘が打ち込まれる。 「いだい、いだい、や゛め゛でぇぇぇ!」 ごっすん釘を打ち込みゆっくり魔理沙を動けなくなった。2体の人形を見てゆっくりアリスはガタガタ震えている。 「ご、ごめんなざいぃぃぃ、あ゛りずはどがいはじゃないのぉぉぉ、ほんとうはいながもののゆっぐりなのぉぉぉ!」 ゆっくりアリスの願いが届いたのか2体の人形は洞から出て行った。 「た、たすかったの?」 ゆっくりアリスは急いで洞から脱出を計る。 (もうゆっくりパチュリーをいじめるのはやめよう。新しいゆっくり魔理沙をさがしてゆっくりしよう。) 暗い洞の中から光あふれる外へ勢いよく飛び出すゆっくりアリス。 「ゆ゛!?ゆ゛う゛ゔゔあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」 悲鳴を上げながらゆっくりアリスの体は3枚におろされ、黄色のどろっとしたものを回りに撒き散らす。 ゆっくり霊夢や魔理沙の中身は餡子だがゆっくりアリスの中身はカスタードクリームなのだ。 「あら、逃げられるとでも思ったの?」 笑いながら冷たくあしらうアリス。 ゆっくりパチュリーの青ざめた顔はもう真っ白になっていた。そして涙を流しガクガクとおびえていた。 巣の外からアリスの声が聞こえる。 「約束通り助けてあげたわよ。うれしいでしょう?」 「ひ、ひどいよありす!や、やりすぎだよ!」 「あら、何言ってるの?食料を横取りしたゆっくり達をゆっくりできなくすればいいのかと聞いたらあなたがお願い と言ったのよ。私はあなたのお願いを聞いてあげただけ。しかも特別に新たな食料まで用意してあげたのよ。」 ゆっくりパチュリーは周囲を見回すが、あるのはゆっくり霊夢の成れの果てとごっすん釘で固定されたゆっくり魔 理沙だけであった。 「あなたの、目の前にある残骸とゆっくり魔理沙よ。」 「む、むぎゅぅぅぅ、た、たべられないよ!」 「何言っているのかしら?私の家でたくさん食べていたじゃない。変わった味だけどおいしと言って。」 ゆっくりパチュリーは目の前に広がるゆっくり霊夢の成れの果てを見て、アリスの家で自分が食べた物とそっくり なのに気が付く。 「い、いや゛あ゛ぁぁぁぁぁ。ゴ、ゴホ、ゴホッゴホ、ゲホ、ゲェェェェェ。」 自分が食べていた物がゆっくりの残骸だと気づくと悲鳴をあげ持病の喘息が発症し、むせ返るゆっくりパチュリー。 「そうそう、あなたがもう邪魔されずにゆっくりできるように入り口に特製の糸を張っておいたわ。もし誰かがあな たの邪魔をしようと巣の中へ入ればさっきのゆっくりアリスの様に3枚におろされるわ。もちろんあなたも例外では ないから気をつけなさい。」 「あ゛りず、どうじでごんなひどいごとするのぉぉぉ。ゲホッゲホ。」 しばらくの沈黙の後アリスは答えた。 「あなたがあの紫もやしと同じ名前だからよ!」 吐き捨てるように言うとアリスは家へ帰っていく。 「ごごがらだじでぇぇぇ!ゴホッゴホッ。」 ゆっくりパチュリーの泣き声はアリスに届くことはなかった。 -アリス邸- 「あの紫饅頭最後まで私のことを呼び捨てにしてたわね。今思い出すだけでも腹が立つわ!」 アリスは椅子に座り紅茶を飲んでいた。 「それにしてもあの紅白と黒白饅頭思っていたより使えたわね。ゆっくりアリスまでいたのはびっくりしたけど。」 -1ヶ月半前- 「おーいアリスー。」 上空から手を振るのは霧雨魔理沙、アリスが好意を寄せる人間だ。 「いらっしゃいお茶の用意をするわ、あがって。」 「おう、遠慮なくあがらせてもらうぜ。」 何か特別なことをするわけでもなく、アリスは魔理沙との何気ないお茶会と雑談を楽しんでいた。 しかしそんな楽しい雰囲気も魔理沙の一言で終わりを告げた。 「そうそう、昨日図書館に行ったらパチュリーが古い魔導書を見つけたらしいんだ、しかも複数!」 「へ、へぇそれはすごいわね。」 (なんで私の目の前であの紫もやしのことなんて話すのよ) 「それでな、けっこう昔の文字らしく解読が必要で泊りがけで一緒に解読しないかって誘われたんだ。」 パリン アリスの握っていたカップが床に落ち割れた。 「おいおい、気をつけろよ。」 「ご、ごめんなさい。」 動揺するアリス。 (な、泊りがけですって!あの紫もやし魔導書をエサに魔理沙をつるなんてなんて卑怯なの!) 「そ、それで魔理沙はどうするの?」 「もちろんいくさ!」 その瞬間アリスの心は絶望のどん底に叩き落された。 「・・・どのくらいの期間なの?」 「パチュリーは最低でも1ヶ月近くはかかるんじゃないかって言ってたぞ。」 (1ヶ月!ダメよダメよ!魔理沙!行っちゃダメよ!) 「というわけでしばらくアリスには会えないんだ、悪いな。」 「え、えぇ私のことは気にしなくても大丈夫よ。」 (何言ってるのよ私、ここで止めないと1ヶ月も魔理沙に会えなくなっちゃう!) 「そうか、それじゃ雲行きが怪しいしそろそろ帰るかな、またくるぜ。」 「見送るわ。」 外に出ると魔理沙はほうきにまたがり、 「またなー。」 と言って帰っていった。 雨が降ってきた。アリスの心を反映しているかのようだった。 「ま゛り゛ざぁぁぁ、どうして私じゃだめなのぉぉぉ!あのもやしなのぉぉぉ!」 アリスは雨に打たれながらその場に泣き崩れた。 数日後、アリスは椅子に座ってボーっとしていた。まだショックから立ち直れていないようだ。 庭からなにやら音がする。窓から覗くとそこにはゆっくり霊夢2匹、魔理沙1匹が花壇の花をムシャムシャと食べ ていた。普段なら追い返すが今のアリスにとってどうでもいいことだった。 しかし次の瞬間アリスの頭の中にある計画が思いついた。再び生気が宿ったアリスはすぐさま人形達に森に住むゆ っくりパチュリーを気づかれないように探し出すよう命令した。そしてアリスは庭に出て行った。 「おねぇさんだれ?」 「ここはまりさたちのゆっくりぽいんとになったんだよ!」 「じゃまするならでていってね!」 なんてふてぶてしいゆっくり達だろう。勝手に人の庭に入ってきて自分の場所だと主張するなんて。 「1匹には見せしめとして死んでもらいましょうかね。」 そう言うと手をゆっくりの方へ向け、詠唱を始める。 そして出現した火の玉がゆっくり霊夢に命中し一瞬で消し炭となる。 悲鳴を上げながらゆっくり霊夢と魔理沙は一目散に逃げ出すが人形達が押さえつける。アリスが近づくと、 「わ、わるいのはあのしんだれいむだよ!れいむがここをゆっくりポイントにしようっていったんだよ!」 「おねがいゆるしてぇぇぇ」 泣き叫ぶ2匹のゆっくり。そこへ先ほどゆっくりパチュリーを探しに行った人形達が帰ってきた。 「これで役者がそろったわ。」 そう言うとアリスはかがみこみ2匹のゆっくりに話し出す。 「私の言うことを聞くなら助けてあげてもいいわよ。そのかわり、少しでも逆らったらあの死んだゆっくりの様になる わよ。」 「わ、わかったよ、いうこときくよ!」 「いうことききます!だからたすけてぇぇぇ!」 -時は戻って再びアリス邸- 「私の指示通りきちんと紫饅頭のエサを横取りしていたようね。」 ゆっくりパチュリーがエサを横取りされたのも餓死しかけたのもすべてアリスの計画だった。 「わざとエサを集めさせて蓄えたエサを一気に食べられたときの紫饅頭の顔と言ったら最高だったわ。睡眠薬入りのお 洋菓子も何の警戒もなく食べちゃうし、本当にばかな紫饅頭ね。」 -閉じ込められて3日後- 「おでがい、ゆるじでぇぇぇ。」 弱々しく泣き叫ぶのはごっすん釘で固定され、動くことができないゆっくり魔理沙だった。ゆっくり種は中の餡が 無くならない限り死ぬことはない。だがそれが仇となりゆっくり魔理沙は苦しみ続けていた。 ゆっくりパチュリーはと言うと空腹に犯されていた。目の前にはゆっくり霊夢の成れの果てが散らばっていたが口 にはしていなかった。 「おなかへったよぉぉぉ、ぱちゅりーがたべないならまりさがれいむをたべるうぅぅぅ。」 「むぎゅぅぅ、しずかにしてね。」 ゆっくり魔理沙がわめき散らしていたが体力を消耗するだけなのでゆっくりパチュリーは無視して目を閉じた。 次の日、ゆっくりパチュリーが目を覚ますと空腹がおさまっていた。 目の前に散らばっていたゆっくり霊夢の成れの果てが無くなっているのに気が付いた。 「ひどいよ、ひとりでぜんぶたべちゃうなんて、ぱちゅりーのいじわる!」 「むきゅ?なにいってるの?」 「とぼけないでよ、まりさのめのまえでれいむをたべてたじゃない。」 ゆっくりパチュリーは固まった。ゆっくりまりさはごっすん釘で固定されていて動くことができない。唯一の出入 り口はアリスによって封鎖されている。そうなるとゆっくり霊夢を食べたのは・・・。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 突然悲鳴を上げるゆっくりパチュリー。死んでいたとはいえ無意識にゆっくり霊夢を食べてしまったことを信じた くはなかったのだ。 「ぱちぇじゃない、ぱちぇじゃない、ぱちぇはたべてない。」 自らに言い聞かせるように何度も繰り返すゆっくりパチュリー。 「まりさのめのまえでおいしそうにぱちゅりーがたべてたよ。」 「うそだーーーーー!」 普段はおとなしいゆっくりパチュリーの大きな悲鳴を聞いてゆっくり魔理沙は口を閉ざした。 ゆっくりパチュリーはゆっくり魔理沙から一番離れた壁に顔を張り付けひたすら、 「ぱちぇじゃない、ぱちぇじゃない、ぱちぇはたべてない。」 と次の日も次の日も言い続けた。 -閉じ込められて6日後- ゆっくりパチュリーが目を覚ますとまた空腹が収まっていた。恐る恐るゆっくり魔理沙の方へ振り返るとごっすん 釘に固定されたゆっくり魔理沙はいた。白目を見開いて体を痙攣させ体の半分が無くなっているゆっくり魔理沙が。 「む゛、む゛、む゛ぎゅう゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 これまでにないほどの悲鳴を上げるゆっくりパチュリー。そして、 「おっまんじゅう~♪おっまんじゅう~♪」 と歌いながら残りのゆっくり魔理沙をむさぼる。ゆっくりパチュリーの目はうつろで生気が消えていた。 餓死しようとしていたときの恐怖。やさしかったアリスの変貌。目の前で起こった虐殺。 そして無意識にゆっくり霊夢と魔理沙を食べてしまったのを認めることができない自分。 短期間にゆっくりパチュリーに降りかかったその惨劇はついにゆっくりパチュリーの精神を破壊してしまったのだ。 「あら、もう壊れちゃったの?せっかくもっといたぶってあげようと思ったのに面白くないわね。」 アリスは洞の中から聞こえるゆっくりパチュリーの声を聞くと残念そうに言った。そして入り口の糸をはずす。 「上海!蓬莱!」 命令されると2体の人形は洞の中へ入りゆっくりパチュリーを引きずり出す。 「おっまんじゅう~♪おっまんじゅう~♪おっいしっいな~♪」 「これは完全にダメね、しかたないわ。」 アリスはゆっくりパチュリーに糸を巻きつけると上海と蓬莱にゆっくりパチュリーを木の上へ固定させる。 「そのうちゆっくりを捕食するゆっくりにでも食べられるでしょ。」 そう言うとアリスは家へ帰って行った。 その夜、まだゆっくりパチュリーは歌っていた。 「おっまんじゅう~♪おっまんじゅう~♪」 その声を聞きつけてか遠くから丸い物体が飛んできた。 「おまんじゅうだ~♪いっただっきま~す♪」 大きな口をあけてむかってくる饅頭を食べようとするが次の瞬間ゆっくりパチュリーは真っ二つになり地面へぐ ちゃっと音を立て落ちた。 「うー♪うー♪」 ぐちゃぐちゃになったゆっくりパチュリーを食べているのはゆっくりれみりゃ。スピードを利用し羽で真っ二つに したのだ。 こうして、運悪くアリスの標的となってしまったゆっくりパチュリーの生涯は閉じたのであった。 End 作成者:ロウ 後書き 最後まで読んでくださった方々、まずはお礼を申し上げます。 ゆっくり達の生涯シリーズ(?)第4弾『ゆっくりパチュリーの生涯』はいかがでしたでしょうか? 今回のコンセプトは精神的いじめです。過去3作は意外と頭の中に文章がポンポンと浮かんできたのですが、今作 はなかなか文章や内容が思い浮かばず苦労しました。気が付くとけっこうな長文となってしまいました。 ちなみに、私にはSSを書くとき一つのポリシーがあります。それはなるべく幻想郷の人物を登場させるというこ とです。加工場の設定を使わせていただくときは職員を登場させなければなりませんが、オリジナルのキャラクタ ーをなるべく登場させないようにしています。 理由は単純で、東方が大好きだ!というだけです。 (旧作はやっていませんが紅魔からの作品はすべて持っています) オリジナルのキャラクターが登場する作品が嫌いなわけではありません。むしろ最近はさまざまなSSが投稿され てうれしいくらいです。誤解のないようお願いいたします。 (最近のSSではゆっくりきゃっちゃーがお気に入りです) 次回作は既に頭の中に浮かんでいます。最近はやり(?)のゆっくり一家に登場してもらう予定です。 毎回言うようですが私は文章を考えるのが苦手&遅いのでゆっくりと書かせていただきます。 そういえば、私は幻想郷のキャラいじめ板の頃からSSを投稿していますが、その頃から読んでくださっている方 はこのスレにもいるのかな? ↓今回のおまけは後日談です。 -後日談- 次の日朝早くから扉をたたく音がしてアリスは目を覚ました。 「もぉ、朝っぱらから誰よ。」 扉を開けるとそこに立っていたのは魔理沙だった。 「よぉ、アリス久しぶりだな、元気だったか?」 あまりの出来事に声が出ない 「どうした?体調でも悪いのか?なんなら出直すが。」 「だ、だ、だ、大丈夫よ、全然体調なんか悪くないわ。それにしてもどうしたの?こんな朝早くから。」 「1ヵ月半もかかったけど魔導書の解読が大体終わってな、アリスに読ませてやろうと思ってパチュリーが寝ている隙 にかっぱらってきたぜ!あと、しばらく泊まらせてもらうぜ!」 「え!と、泊まる!?」 「いやなら別に帰るが、ダメか?魔導書の量もあるし、アリスは昔の文字なんて読めないだろ?」 「ま、魔理沙がどうしてもって言うなら泊めてあげてもいいわよ。」 (何言ってるのよ私!素直に泊まってってどうして言えないのよ!魔理沙が帰ったらどうするのよ!) 「そうか、それじゃ遠慮なく泊まらせてもらうぜ!それよりアリス、それ寝巻きか?なかなかかわいいじゃないか。」 アリスは一気に顔を赤くして、 「魔理沙のばかぁぁぁ~。」 と言いながら急いで着替えに戻って行った。 「なにあいつ赤い顔なんてしてるんだ?」 こうしてアリスは魔理沙とゆっくりと楽しい時間をすごした。 目を覚ましたパチュリーは目の前に置かれていたメモを見ていた。 (魔導書を持ってアリスのところへ遊びに行ってくるぜ。) 「む、むきゅ~~~~~!」 パチュリーの声は紅魔館中にこだました。 おまけEnd
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F県でゆっくりの化石が発見されたのは去年のことだ 饅頭のゆっくりに化石も何もあるものかって感じだが、 1億年前の地層から発掘されちゃったんだから仕方が無い ゆっくりの生物的進化を探る上で重要な証拠とされた ゆっくり研究の権威の葉加瀬博士と助手のジョシュ君は日夜を問わず研究を重ねていた 「ゆっくりはコムギコとアンコでショー?よく化石なんかできましたね」 「河童だってミイラとかあるではないか。ゆっくりの化石があったっておかしくはない」 「あれは木でできたフェイクデス」 「え!?し、しってたけどね!」 「そうですよネー」 「HAHAHA!」 その晩ジョシュ君が見かけた博士は、一生懸命クーリングオフの方法を調べていた。 「しかし昔のゆっくりはシダでも食ってたんですかね」 1億年前と言えば白亜紀だ。 「白亜紀と言えば恐竜の全盛期だな」 「まさかT・レックスとタイマンで格闘してたりシテ」 「HAHAHA!」 二人の脳裏にティラノサウルスをむしゃむしゃ食ってしあわせーと叫ぶゆっくりが思い浮かんだ 「・・・作業を続けるか」 「・・・そうデスね」 「アッー!」 「何だね騒々しい」 「アレを見てくだサーイ」 研究所の前を歩いていたゆっくり霊夢をジョシュ君は指指した 咥えているのは出土した化石のようだ 「むっ、いつの間に化石を持ち出されたのかね?」 「いってみまショー、ハカセハカセ!」 「いってみよう、ジョシュジョシュ!」 「ハローゆっくりサーン! ユックリシテイッテネ!」 「ゆ!ガイジンサンはろはろしていってね!」 「あーチミ、霊夢君といったかね。そいつを研究所から勝手に持ち出してはいかんぞ」 「これはれいむのぬけがらだよ!」 「ハカセ、これはちがったようデス」 ゆっくり霊夢が持っていた物は二人が研究していた物より小奇麗だった 「なに、そうなのか。これは一本とられたわい」 「脱皮するゆっくりなのデスネー」 「HAHAHA!」 「しっかりしてね!」 「こりゃ悪かったぞい。ところでチミは、そいつをこれからどうするのかな?」 「これからすてにいく!かことのけつべつだよ!はずかしいかこはあなほってうめるよ!」 そういってゆっくり霊夢は体を捩じり高速回転した 「ゆっくりギガドリルブレイク!」 「ハカセ、ゆっくりの化石がどうして出来たかわかる気がシマース」 「・・・化石の前に、ゆっくりの生態について研究せねばいかんのう」 できた穴ぼこは、地層を軽く何千万年分つらぬいていた。 「HAHAHA!」 帰りどうすんだよ・・・ -- 名無しさん (2009-04-10 02 38 17) ゆっくりとぶよ!!!「へぶんじょうたい!!!」 ふよふよふよ… -- ゆっけのひと (2009-04-11 05 25 55) 細かいことですが一億年前にT.レックスはいませんよ -- 名無しさん (2009-04-17 23 04 13) ゆっくりの生存年代とT.レックスの生存年代を重ねれば分かるのではないかと。 -- 名無しさん (2009-04-18 00 08 41) 放射性廃棄物クラスの処分じゃねぇかW たかだか小麦粉とあんこだけだろうに -- 名無しさん (2009-05-04 04 16 34) そんなもん気にすんなゆっくりには常識、科学の壁なんて無いんだから -- 名無しさん (2009-05-08 09 42 51) はろはろしていってね!!! -- 名無しさん (2011-12-15 23 25 33) 名前 コメント
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『あれ?お前のゆっくりどこ行ったんだ?』 『昨日の夕方から見てないわ、いきなり消えちゃったのよ』 『ふーん… ゆっくりらしいな』 午後8 00、○○市内にある薄暗い公園、その唯一の入り口に2台のバイクが停まっている。 高い位置にあるハンドル、段つきのシート、けばけばしい色合いの車体、 こんなバイクの持ち主が溜まる公園に人はまず近寄らないだろう。警察と同族以外は。 その公園の中、冷たく光る電灯の下で3人の男が何かを囲んでいる。 男が茶色の酒瓶を使ってそれを軽くつっつき、囲まれた何かが喚く。 「いたいよ! やめてね!」 「何なのコレ?きもー」 男達が公園を訪れた時、公園のど真ん中でゆっくりしていってね、と叫ぶ生き物がいた。 まん丸に近い球体の体、黒く長い髪の毛、地味な公園に映える鮮やかな赤のリボン。 まるで人の生首の様なものだが、鼻は無い。 その目つきは挑発する様に真っ直ぐ人を見つめ、口元は自信ありげに微笑んでいる。 『ゆっくり』と呼ばれる、3人の男達が今まで見た事も聞いた事も無い生き物である。 驚いた事に言葉まで喋っている。 「ゆっくりしていってね!」 とまた叫ぶが、こんな不可解な生き物と共にゆっくりする気にはあまりなれない男達。 2時間後の某所での集会もあり、公園でいつものように仲間だけとだべっていたいのだ。 よく分からんが出ていけ、と眉の無い男が言う。 「やだよ!れいむはここでゆっくりしてるよ! れいむのゆっくりは誰にもじゃまさせないよ!ふふん!」 それを聞いて金髪の男がギャハハと笑う。 以前に自分の単車を蹴られた時と同じ、口だけが笑う笑い方だった。 彼は自分の空間に異物があるのを我慢出来ない男だった。 そして、ビールで少し酔っていた。 「いーじゃんいーじゃん、よくわかんねーけど集会までコイツで遊ぼうぜ れーむちゃんだっけ?僕と遊びましょーね!」 そう言って立ち上がり、キッと睨みつけるゆっくり霊夢の頬に向かって、 すこしだけ手加減した蹴りを放った。 それでも尖った靴のつま先から入る、非常に危険な蹴りだった。 『いきなり消えた?どこに?』 『知らないわよそんなの、どうせその辺ブラついてるんでしょ』 「いたい! れいむにいいつけてやる!」 「あぁ?」 ゆっくり霊夢の頬に、痣の様な黒い傷が出来た。 攻撃されたゆっくり霊夢にとっては最早、目の前の男達は敵同然。 最高に有効な脅し文句を叫ぶ。これで退かない者はいない。 「何言ってんだコイツ、誰に言いつけるって?」 「っつーかタカちゃんさー、馬鹿でしょマジで こんなワケの分からないのイキナリ蹴っ飛ばすとかさ」 「れいむは強いんだよ!おまえたちなんて簡単にやっつけちゃうんだよ!」 「そォ?じゃやってみろや」 ゆっくり霊夢は飽くまで退かない。強気の態度を崩さない。 自分には強い味方がいるのだから。今に自分を助けにくるのだから。 だから金髪の男を睨みつけるのを止めない。 強い意志を込めて、怖がらずに男を睨みつける。 男は、そんなゆっくり霊夢に更なる攻撃を加えんと 白いダブダブのズボンを履いた脚を振りかぶった。 吹っ飛ぶゆっくり霊夢。 男は、今度は本気だった。 「あーあ…、タカちゃん程々にね 遅刻したらまたミッチーに殴られちゃうよ」 「俺ちょっとビール買ってくるわ」 夜の公園内にドスッ、ドスッと砂袋を叩く様な音が響く。 男はそろそろ手加減を始め、白いズボンを脱ぎ始めた。 「オイオイ…」それを見て頬を引きつらせながら笑う男の仲間。 ゆっくり霊夢は力なく横たわり、薄目を開けたまま、 時折ピクッ、と震えた。もう叫ぶ事も、動く事すら出来なかった。 それでも希望は失っていなかった。 自分のヒーローは直ぐに助けに来てくれる。 ぶっきらぼうな態度がゆくりしてない奴、でも大好きな自分のヒーローが助けに来てくれる。 男はスボンを足首まで下げ、それを蹴り飛ばす様に砂場に放った。 タカちゃんと呼ばれた彼だが、彼は死んだ蝶々に 小便を引っ掛けるのが子どもの頃から好きだった。 そしてその嗜好は今でも変わっていない。 彼はゆっくり霊夢の上に、お尻を乗せる様にしてしゃがみこんだ。 仲間の一人が最寄りのコンビニに向かう為にバイクをふかせた。 彼はもう一本ビールが飲みたいな、と思った。 勘弁してよタカちゃん、と仲間の男が笑った。 『ふーん、ゆっくりらしいな』 『……』 『心配にならないのか?』 『何がよ』 『お前のゆっくりがお前に何も言わずに どっか行くなんて今まで無かったろ?』 『……』 『探しに行こうぜ、どうせ暇だしさ』 「オラ、残ってんぞ?」 ゆっくり霊夢は男の便器になっていた。 口はを閉じられない様に酒瓶が突っ込まれ、 金髪の男の尻から出ていったものは全て口内に流し込まれた。 ベンチの上にあった新聞紙で尻を拭く男、それを見て噴く男。 「ギャハハハハ!!タカちゃんマァジパねェ!」 ゲラゲラと笑う仲間。彼が初めて、友人のこの癖を見た時は 衝撃を受けたものだが、今ではもう慣れっこである。 初め薄目を開けたまま、ゆっくり霊夢はピクリとも動かなくなっていた。 あまりに酷い現実に思考が半分停止しているのだった。 昨日まではゆっくりお煎餅を食べていたのに、ゆっくりしていたのに。 またゆっくりしたいよ、助けて。 そう思ったところで、ゆっくり霊夢はまた吹っ飛んだ。 男は気が済んだと言わんばかりに、ゆっくり霊夢を蹴り飛ばしたのだ。 口の中に入りっぱなしだった酒瓶は破裂し、歯は砕け散り、 ガラス片はゆっくり霊夢の口内を滅茶苦茶にしてしまった。 4m程も吹っ飛び、ブランコの近くで朦朧とするゆっくり霊夢。 ゆっくり助けて、れいむはゆっくりしたいよ、またれいむとゆっくりしたいよ 朝起きて、ねぼすけなれいむを起こして、怒られて、でも一緒にご飯を食べて、 お膝の上でゆっくりお昼寝して、れいむのお友達とまりさと遊んで、 一緒においかけっこして、れいむが迎えに来て、夜は一緒のお布団で眠って、 れいむがれいむのお布団をとっていって、取り返そうとしたら怒られて、 れいむ、れいむ、れいむ、助けて 『どうする?行くか?』 『大丈夫よ、危ないところは教えてあるし どうせそのうちひょっこり出てくるわ』 『そうか』 『そうよ、だって癪じゃない あいつを心配して探しまわったなんて知られたら』 『あいつすぐ調子にのるし、むかつくニヤニヤ笑いする… ちょっとなに笑ってんのよ』 「れーむちゃん動かなくなっちゃったね…死んじゃった?」 「タカちゃんのウンコ臭過ぎたんじゃね? ヨシキ帰ってきたし、もう行こうよ」 「おぉ、最後に生きてるかどうか確かめようぜ ヨシキ、お前ジッポのオイル持ってるだろ?アレ貸せ」 「オオ、いいね!花火だよ!夏だね!」 おわり。 このSSに感想をつける
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引っ越し その1 - のどかな草原をゆっくり霊夢の大家族が行進していた。 二組のゆっくり家族が行動を共にしていて母ゆっくりは二匹いた。 他は中くらいのゆっくりが8匹、小さいゆっくりが10匹とかなりの大所帯だ。 これだけゆっくりがいれば食料の確保が大変だ。 今まで暮らしていたゆっくりポイントの周囲は雑草すら無くなり荒地と化してしまったのだ。 なのでゆっくり大家族は食料のために次のゆっくりポイントを探しに移動していた。 これだけゆっくりが多いと、その行進はとても賑やかなものになる。 「ゆっゆっゆっ」 と先頭を行く母ゆっくり。雑草を踏みつぶして道を作りながら他のゆっくりを導く。 「そっちにいったらゆっくりできないよ! 戻ってきてね!!」 これは中ゆっくり。お姉さんらしく隊列を離れようとする小ゆっくりを引き戻す。 「虫さんゆっくり待ってね!!」「お母さんお腹すいたよ!!」「疲れたから乗っけてね!!」 他にも思い思いに行動する小ゆっくり達を隊列中央の母ゆっくりと中ゆっくりが相手しながらゆっくり行進していた。 傍目に見てもとても微笑ましい光景で、実際ゆっくり達はとっても幸せだった。 しばらく進んだところで先頭の母ゆっくりが大木の幹にぽっかりと穴があいているのを見つけた。 「ゆっ! 様子を見てくるね!!」 母ゆっくりは他のゆっくりに待機を促すと大木へと向かっていく。 中を見るとゆっくり魔理沙とゆっくりパチェリー、そしてたくさんの食料が蓄えられていた。 「ゆっくりしていってね!」 「むきゅ、ゆっくりしていってね」 母ゆっくりを確認すると二匹は反射的に挨拶してきた。 「ゆっくりしていくね!!」 母ゆっくりも挨拶を返す。しかしこれはただの挨拶ではない。 少し離れたところでゆっくりしていた他の家族を呼ぶ言葉でもあった。 「ここが次のゆっくりできる場所?」「うわぁ、食べ物いっぱいあるよ!!」「ゆっくり入るね!!」 ゆっくり霊夢の群れがゾロゾロと大木の穴へ、ゆっくり魔理沙とゆっくりパチュリーの家へと入っていく。 ここにきてゆっくり魔理沙が食料の危機を感じた。 こんなたくさんのゆっくり達とゆっくりしたら三日もせずに食料が尽きてゆっくり出来なくなってしまう。 「悪いけどゆっくり出てってね! こんなにいっぱいじゃゆっくり出来ないよ!」 「むきゅー出てって!」 特にゆっくりパチュリーは本気で嫌がっていた。ついさっきまで大好きなゆっくり魔理沙と二人でゆっくりしていたのに邪魔されたのだから。 しかしゆっくり霊夢の群れは、 「ゆっ、他のゆっくりがいるよ!!」「いっしょにゆっくりする?」「ここはれいむたちのおうちだよ!! いいでしょ!!」 ようやく元々住んでいた二匹に気づくゆっくり霊夢たち。 それだけでも失礼だというのに、あろうことか自分たちのおうちだと主張し始める。 「ここはもともと魔理沙のおうちだよ!! ゆっくり出て行ってね!!」 ゆっくり魔理沙も負けじと主張し返す。 「ゆゆっ! ちがうよゆっくりれいむたちのおうちだよ!!」「ゆっくり出来ないゆっくりは仲間に入れてあげないよ!!」「はやく出ていってね!!」 数の暴力(言葉Ver)だ。複数のゆっくり霊夢が一度にゆっくり魔理沙を言葉攻めにする。 ゆっくり魔理沙は気圧されて思わず涙汲んでしまう。 とっても怖かったがせっかく見つけたゆっくり出来る場所を譲るわけにはいかなかった。 貯蔵した食料だって体の弱いゆっくりパチュリーの分までがんばって集めたのだ。 「だめなのぉぉ!! でてってったらでてって~~!!」「むぎゅむぎゅ~~ん!!」 ゆっくり魔理沙は泣き喚きながらゆっくり霊夢の群れに体当たりする。 動きの鈍いゆっくりパチュリーも魔理沙に続いて体当たりする。 だが、その全力の体当たりも母ゆっくりによって逆に弾かれてしまった。 二匹は弾かれた勢いで壁にぶつかってしまう。 「ゆっくり出来ない二匹にはおしおきだね!!」「やっちゃえお母さん!!」 壁にぶつかってフラフラする二匹に母ゆっくりが迫る。 「や、やめてね!! ゆっくりやめてね!!」「む・・・きゅ・・・」 母ゆっくりはその大きな体で二匹を壁に押し付ける。 「むぎゅ・・・ぐるじぃぃぃぃ」 体の弱いゆっくりパチュリーは早くもやばそうだ。 「や”め”で~~~!!! ゆ”っぐりじでただけなのに~~!!」 ゆっくり魔理沙も苦しそうだ。 「「ゆっくり潰れてね!!!」」 母ゆっくりたちはさらに強く二匹を押し付ける。 その圧力にゆっくりパチュリーは潰されてしまう。 「むぎゅ~!!」 ぱちゅんと勢いよく餡子が壁と床に飛び散る。 「あ”あ”あ”~~!!? おあちゅりーー!!」 隣で親友のゆっくりパチュリーが潰されて叫ぶゆっくり魔理沙。しかし悪夢はまだ続いた。 潰されたゆっくりパチュリーが、つぶした母ゆっくりに食べられていた。目の前で。 他の子ゆっくりたちも一緒にゆっくりパチュリーを食べ始めた。 「うっめ! めっちゃうっめ!!」 他のゆっくりを食べるのに慣れているのだろう。 なんの躊躇もなくゆっくりパチュリーだったものを食べていく。 ゆっくり魔理沙はもう見たくなかった。体の力を抜いてつぶされようと思った。 「おかあさん、はやく潰してね!!」 その言葉を聞いた直後ゆっくり魔理沙は餡子と化した。 結局、ゆっくり魔理沙とゆっくりパチュリーのおうちはゆっくり霊夢たちのおうちになった。 しかしそれも長く続かなかった。 「おかあさんお腹すいたよ!!」「次のおうち探そうよ!!」 ゆっくり大家族はものの一週間でおうちにあった食料も、周囲の草花も食べつくしてしまっていた。 こうなればここもすでにゆっくり出来ない場所だ。 「今度はもっと広くて食べ物がいっぱいあるところにいこうね!!」 母ゆっくりはそう言うと先頭に立って歩き始めた。 こうしてゆっくり大家族は再び引っ越しを始めた。 引っ越し その2 - ゆっくり大家族が次に見つけたのは大きな洞窟だった。 四角い形をしていて、入口も四角い穴だった。 いつものように先頭を行く母ゆっくりが洞窟の様子を見る。 中は思ったとおり広く、さらに嬉しいことに以前のゆっくりポイントよりずっとたくさんの食料がそこにはあった。 「ゆゆゆっくりできるよ!!!」 興奮気味な母ゆっくりの声を聞くと待機していたゆっくりはぞろぞろと洞窟へ入っていく。 そこはまさに楽園だった。 果物や野菜といった豪華な食料が洞窟の至る所に並べてあったのだ。 「すごいね!!」「いっぱいゆっくりできるよ!!「ゆっくり~~!」 ゆっくり達はぴょんぴょん飛び跳ねて喜びを表現する。 その中の一匹が野菜の山に飛び込んで食事を始めると、ゆっくり達の大宴会が始まった。 引っ越しの旅でお腹を空かせたゆっくり達は「うっめ!!めっちゃうっめ!!」と感激しながら食事を行う。 そしてお腹いっぱいになるとそのまま眠りについた。 明日起きたらあっちの食べ物を食べよう。その後はゆっくり皆と遊ぼう。 まさに幸せの限りであった。 翌朝 洞窟の入口から漏れる朝の光で目が覚めるとそこは野菜の上だった。 やっぱり昨日のは夢じゃなかったんだ。 「ゆっくりしていってね!!!」 朝の挨拶を済ますと目の前の野菜にかぶりつく。 おいしかった。 「ゆっくりしていってね!」「ゆっくりねむってたよ!!!」 他のゆっくりたちも徐々に起きだす。 「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」 全員起きたところでみんなで挨拶だ。いつもより気持ちのいい挨拶だ。 その時だった。 突然洞窟の入口から漏れる朝の光が遮られた。 何匹かのゆっくりが洞窟の入口に目を向けると見知らぬ生き物がいた。 少なくともゆっくりではないようだ。 「ゆっ?? だれ?ゆっくり出来る人??」 「ゆっくりしていってね!!」 ゆっくり達は特に警戒するでもなくその生き物に挨拶する。 しかしその生き物は答えない。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりあいさつしてね!!」 「ゆっくりできないなら出ていってね!!」 挨拶を返さないことが不満なのか言葉に棘が混じる。 ここでその生き物が声を発した。 「なんだよ・・・これは・・・」 「ゆっ?」 ゆっくり達は訳が分からない。 その生き物は言葉を続ける。 「なんてことをするんだお前たちは。ここは村の食料庫なんだぞ」 口調は冷静だが声は震えていた。 それは怒りだったが鈍感なゆっくり達は気付かない。 むしろその生き物が自分たちのおうちを自分のもののように言ったことに反応した。 「ここはれいむたちのおうちだよ!!」 「勝手にとっちゃだめだよ!!」 「はやく出ていってね!!」 その生き物は少し考えるとその場から去って行った。 ゆっくり達はその様子を見て勝ち誇った。 「もう二度と来ないでね!!」 そして邪魔ものがいなくなったので朝ごはんの続きを食べ始めた。 「むーしゃ」 「むーしゃ」 「「「しあわせー」」」 ご満悦である。 朝ごはんを終えてそろそろ洞窟の外で遊ぼうと思っていた時だった。 ゆっくり達のおうちに何かが飛び込んできた。 それと同時に洞窟の入口が閉じる。 「ゆっ?」「ゆゆゆ??」 ほとんどのゆっくりは何が起きたのか把握できない。せいぜい暗くなったということだ。 ただ、二匹の母ゆっくりだけが閉じ込められたということを理解していた。 出口に向かうと扉に向かって体当たり。しかしビクともしない。 「ゆっくりやめてね!!」 「ゆっくり開けていってね!!」 母ゆっくりたちは外に向かって声を上げる。 しかし反応がない。 代わりに後方、子ゆっくり達のいた方から声が聞こえた。 「ゆ”・・」「う”べべば」 苦しそうな声。 母ゆっくりたちが振り返るとそこには苦しそうにする子供たちの姿があった。 中ゆっくりたちはまだ大丈夫そうだが小ゆっくりたちは泡を吹き白目を向いていた。 「お、があざんん・・・ゆ”っぐりできないよ”・・・どうじで~!!」 中ゆっくりが母ゆっくりに向けて疑問をぶつける。 しかし母ゆっくりも訳が分からなかった。 原因は洞窟が閉じられる前に投げ入れられた物だ。 ゆっくり達は気付いていないが無煙無臭の毒物がそこから噴出していた。 ゆっくり達は徐々に毒に侵されていく。 小ゆっくりはピクピクと動くばかりで声すら出せないようだ。 「ゆっくりなおってね!!」 「いっぱい食べて元気になってね!」 などと言いながら食料を口移ししようとするが、反応はない。 それでも母ゆっくりは食料を与えれば治ると思っているのかそれを続ける。 中ゆっくりはと言うと他のゆっくりに構う余裕はなく、それぞれ苦しんでいた。 毒ガスの発生源から近いゆっくりほど早く泡を吹き、白目を向いて倒れていく。 毒の効果なのだろう。断末魔のうるさいことで定評のあるゆっくり達は静かに死んでいく。 母ゆっくりも大きな体のおかげでしばらく子ゆっくりを看病できたがとうとう倒れて泡を吹き始めた。 「あばばばばば」 「ゆぐっりぶあぁ」 泡を吹き、声らしい声も出ない状態で母ゆっくりは考えた。 なんでこんな目にあったのだろう。 今まで怖い目に逢うこともなくゆっくりと生きてこれたのに。 子ゆっくりが生まれてからはゆっくり出来ないこともあったけど騒がしくて楽しかった。 他のゆっくり家族と行動を共にしてからはもっと楽しかった。 色んな場所へ旅に出たし、色んなゆっくりポイントを見つけた。 そしてこの洞窟は最良の場所だった。ここなら長く住んでも食料は持っただろう。 ああ、これは夢だ。きっと目が覚めたらゆっくりできるだろう。 そう思ったのを最後に母ゆっくりの意識は途絶えた。 一時間が過ぎた。 「そろそろか?」 「あの兎が言うにはそろそろのはずだ」 たくさんのゆっくり霊夢に村の貯蔵庫に荒らされた。 村の一人の青年が今朝そう報告してきた。 棒やら包丁やら武器を用意していたところ一羽の兎が現れた。 「これを使うといいウサ」 そして、 扉を開けるとそこにはゆっくり達が泡を吹いて死んでいた。 貯蔵庫の中央にいたゆっくりも、部屋の隅でうずくまっていたものも・・・すべてだ。 「すごいな・・・」 「さすがえーりん様の薬だ」 「まったくいい気味だべ」 えーりん印の殺ゆっくり剤。ゆっくりだけを静かに殺す毒ガスだった。 さらに優秀なことにこの毒で死んだゆっくりは食しても無害なのだ。 一方この殺ゆっくり剤を村人に渡した兎はというと、貯蔵庫の様子を見に行って 人のいなくなった家から好物のニンジンを集めていた。 彼女は嘘つき兎として有名な因幡てゐ。 今日も人を騙そうとこの村へ寄ったのだがちょうどこの事件が起きていた。 そこでたまたま永遠亭から無断で持ち出していた殺ゆっくり剤を渡したのだ。 「んー、いいことをしたわ」 盗んだニンジンにかじり付きながらそう言う。 本当はゆっくりをいじめて楽しむつもりために持ち出した毒だったのだが、 大量のニンジンを手にすることが出来たのだ。 (そうだ。ニンジンが無くなったことに人間が気づいたらゆっくりのせいにしてやろう) 悪戯兎としてはゆっくりが増えた方が何かと都合よかった。 いじめられるうえに食に関するいたずらは全部ゆっくりのせいにできるからだ。 今度はゆっくり家族を騙して村の食料を食べさせよう。 そしてそれを人間に教えて、ゆっくりをどう処理するのかを観察して楽しむのだ。そしておこぼれをもらう。 ゆっくりは…最高のおもちゃだ。 終
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森のどこかにあるゆっくりの巣。 ここには、ゆっくり魔理沙達が住んでいた。 通常単独行動の多いゆっくり魔理沙種だが、交尾に耐性のある個体数はゆっくり霊夢のそれと同じである。 「ゆっくりあそぼうね!!!」 今日も日課の散歩に出発するゆっくり家族。 昨日まで雨が降っていたので、今日は久しぶりの外出だ。 「こっちにいこうね!!!」 ズンズンと進んでいくお母さんゆっくり。 ゆっくり霊夢の母親が、集団の後ろから子供達を見守っているのに対し、ゆっくり魔理沙の母親は先頭に立って進んでいく。 ゆっくり魔理沙も他の個体より多い好奇心は育っていくほどに大きくなっていくのだ。 知らず知らずの内に、列の先頭になってしまうのだ。 それでも子供達も活発なため、みんな迷子にならずに付いてくる。 時々後ろのゆっくりが食べられたり迷子になったりするが、ひとり減っても気にしないのがゆっくりだ。 「ゆっ!なんだろうここ?」 「わあ!おおきいおうち」 「だれもいないのかな?」 「おかあさん。だったらここ、まりさたちのおうちにしようよ!!!」 「うん、ゆっくりしようね」 勝手に人の家に上がりこむと駆逐される。 大抵のゆっくりの親は、それを分かっていたから子供の頃から生きていたのだ、ゆえに親は慎重なのだ。 一部には、人の家自体を知らないゆっくりがいる事も事実だが。 ただ、好奇心旺盛なゆっくり魔理沙は、住みたい場所があれば直ぐ引っ越す。 散歩と言っても、所謂家探しと同じだ。 「「ゆっくりしようね!!!」」 基本的に何も無い有ったとしても、直ぐにまた準備できるようなものばかりの以前の巣に別れを告げる。 一部の巣では、ゆっくりれみりゃ(希少種)を食料にしている事もあるが、殆どの巣には何も無い。 「たべるものなにもないね」 「これなんだろ?」 「ひっぱるとあくんだよ」 「うんしょ、とびちっちゃったね」 「いいかおりだね」 「でもにがいね」 「でもおいしいよ!!」 「ほかのはこもあけてみようか!」 むきゅー!!!」 この声は決して紫もやしではなく、この建物の主人である。 「なんなの……これは」 釣れない釣りをして帰ってきた時の、家の状態。 障子はボロボロ、台所もボロボロ、挙句の果てには秘蔵の茶葉に至るまで全て空っぽになっていた。 「おねえさんどうしたの?」 「ここはまりさたちのいえだよ!!!」 「おねえさんもゆっくりしていってね!!!」 「いま、なんていった」 「ここはまりさたちのいえだよ!!! ゆっくりできないんだったらかえってね!!!」 お母さんゆっくりが前に出る、一応きちんと母親の責任も果たしているようだ。 「……は、わた……よ」 「?」 「こ……は、……たしの……えよ」 「おねえさんなにいってるのかわかんないよ!!!」 「これからゆっくりするから、いっしょにゆっくりしようね」 「おねえさんもここにとまっていくといいよ!!!」 「ここは私の家だって言ってるだろー!」 宝符「躍る陰陽玉」 「わっ!すごい、おねえさんすg」 「うわー! おがあざーん」 「おねえさん! やめて! ゆっぐりじようよ」 陰陽球がゆっくり達を潰していく、本来誘導効果はついていない筈だが、鬼神の如き今の巫女ならそれくらい容易いのだろう。 「ハァハァ、……スペルカード使ったら疲れたわ」 ちなみに巫女は、三分で一五匹のゆっくりを殲滅した。 ……おねえさん、ごねんなさい」 「おうちはかえすからゆるしてね」 「おうちなおすのてつだうからゆるしてね」 何匹か生き残ったゆっくり魔理沙、母親は既に死んでしまった。 よくある事だ、母を失ったゆっくり魔理沙は森に逃げ帰る。 こちらも粗方処分して人も冷静になっているからだ。 「……饅頭!! 饅頭がいっぱい!!!」 ただし、それは普通の人間の場合。 なぜなら彼女は今、断食三日目だったのだから。 「いたいよ!! ゆっくりはなしてよ!!!」 「おねえさんはなしてあげてね」 「う゛わ゛ーーー」 そこには、どこかの汎用人型決戦兵器の様に、ゆっくりを喰ってる巫女が居た。 「……ふう、生き返ったわ。それにしてもこの大量の帽子どうしようかしら? ……魔理沙にあげようかしら、紅魔館に行く度にボロボロにしてるし」 尚、彼女が四日前に食べた一週間ぶりの食事も誰かが神社に置いていった、美味しい紅白饅頭だったことを付け加えておく。
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1.1 512,384,30,ニコニコ動画(中) 4 3,44100,0,0,0,0,0,0,60,12,0.5,タキ音字追,0,0,0,0,0,0 1.1 AquesTalk ゆっくり霊夢 女性1 100 100 100.00 0.00 85,0,0 213,0,0 1 false 0.00 0.00 false false 0 34 MS UI Gothic 255,255,255 0,0,0 false 3 1 0 100.00 0.00 0.00 false 5.26 7.55 2 2 false 0 {0,-20,0,-20,0,-80} 0 false true 2 30 60 0.15 20 20 20 false true 255,255,255 0 0 100 100.00 0.00 672800.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1733.00 ゆっくり霊夢 はじめ/まして/ゆっくり+で す null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 2033.00 0.00 672800.00 85,0,0 213,0,0 0.00 2900.00 ゆっくり霊夢 これから/ま いん/くらふと+じ/っきょう/おし+て/いき+たいと null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 5200.00 0.00 672800.00 85,0,0 213,0,0 0.00 800.00 ゆっくり霊夢 おもい+ま す null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 6200.00 0.00 672800.00 85,0,0 213,0,0 0.00 2500.00 ゆっくり霊夢 さっそく+で すが/この/ど う+が/のも/く/ひょう+わ null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 8900.00 0.00 672800.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1133.00 ゆっくり霊夢 えんだーどらごんの null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 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すいません、おとずれがありますね null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 207600.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1500.00 ゆっくり霊夢 まるいしじゃーまるいしじゃー 98 102 null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 210000.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 2000.00 ゆっくり霊夢 ほるおとって、いいですよね null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 213233.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1333.00 ゆっくり霊夢 よい/しょ、よいしょ、 null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 215800.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1300.00 ゆっくり霊夢 わっせ、わっせ null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 217800.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1933.00 ゆっくり霊夢 はやくしないと、よるがくるぞーーーー 127 null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 220133.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1800.00 ゆっくり霊夢 で/わ、かっと 0.5 0.1 40 null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 222000.00 1.00 660100.00 0,0,139 0,0,255 440500.00 217433.00 C 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う+が+わ、に/しゅうかん+に/いっぽん/ぺーす+で、だし+ま す+ので null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 343500.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1633.00 ゆっくり霊夢 ご/しちょう/なさって/くださ い null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 345800.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1733.00 ゆっくり霊夢 でわいえ?、にかえります null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 348200.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1200.00 ゆっくり霊夢 あ、ざいりょうだ null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 351500.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1333.00 ゆっくり霊夢 あのよにおくってやる null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 353900.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1100.00 ゆっくり霊夢 くらえ 0.5 0.1 40 null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 355500.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 1200.00 ゆっくり霊夢 く、こしゃく+な null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0 false false 0 0 0.00 0.00 357633.00 0.00 541133.00 85,0,0 213,0,0 0.00 2100.00 ゆっくり霊夢 やっと/らく+に、/なり/やがった null 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 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ゆっくり霊夢の親子が現れた! しかし親子はおどろきとまどっている。 その間に捕獲した。 「ゆ!ゆっくりできないよ!なにしてるの!?」 「おかーさーん」 「ゆっくりだしてね!」 網の中でぽよんぽよんと跳ねて抗議しているが、毛程も脅威を感じさせないとは、たいした奴だ。 親も含めて4匹。まぁまぁかな。 林を抜けると、やがて空気が湿り気を帯び、水の匂いと涼しげな風を感じるようになってくる。 湖だ。 里の人間には紅魔館が近くにあることで有名か。 あと豆腐屋がよく、紅魔館の門番は寝てばかりいて大丈夫なのか?たまに裾から覗く太ももがまぶしいとか言ってたかな。 一度拝んでみたいものだ。 メイド長の脚線は里でたまに見たことがあるのだけどねぇ。 紅魔館が誇る二大脚線美!とかやって大々的に売り出さんものか。 話を戻すと、この湖は若者の逢引場のようなものになっているので、桟橋も作られていて小舟もあったりする。 「さぁ、ついた!ここで思う存分ゆっくりさせてやるぞ!」 「ゆっくり!」 「おにーさんゆっくりさせてくれるの!うれしい!」 口々にそういうゆっくり霊夢たちを網から出してやる。 桟橋の上は適度に涼しく、日も当たっているのでなかなかに過ごしやすい。 元気に飛び跳ねているゆっくりたちに、パンくずをばら撒くとすぐに群がってくる。 「はうはうはう。おいしい!おいしいよ!」 「もっとちょうだい!もっと!」 「こんなんじゃたりないよ!もっともっと!」 「おねがいおにーさん!」 ただのパンくずを美味しいだなんて、どんな貧しい食生活だったんだ? すこしほろりと来た。 「まぁ、待て。すぐに魚を用意するから」 「さかな?さかなってなに?」 「うめぇもんだ」 「うめぇもん!ゆっくりしたい!」 二度ほど手を打ってからパンくずを投げ入れると、見えてくる魚影。 紅と白に染められた鯉だ。 ばしゃばしゃと音をたてて餌をむさぼっている。 我先にと争っているようにしか見えない。 「ゆっ!?ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりすればいいのに!」 「どおしてゆっくりしないのぉっ!!!」 里で鯉を育ててる人間がたまにこの湖に放しているのか、浅瀬で生活している鯉がことのほか多い。 最初は三匹ほどだったものが続々と集まっている。 よく見ると浮上してくる多くの魚影がわかるだろう。 どんなのが集まってきたかを腰を下ろしてじっくりと見据える。 紅白に五色、浅黄や九紋竜が多いかな。山吹黄金が異様な美しさで浮かんできた。 おっ、銀松葉なんて全身深紅の綺麗なのもいるじゃないか。ひょっとして紅魔館でも育ててたりするのか? さまざまな鯉に目を奪われていると小さな一匹が無用心にも近づいてくる。 つぶらなおめめをぱっちりあけて、興奮しているのか顔がやや赤い。 「これがおさかな?」 「そうだ。うまいぞ」 「ゆっ!たべたいよ!たべさせて!!」 「自分の餌は自分でとってこいよ」 ぴんと指で弾いて、そいつをいまだ喧騒冷めやらぬ湖面へと投じた。 「ゆ?」 何をされたのか理解してない表情。 惚けていると言うか、呆気にとられているというか、とにかくそんな間の抜けた顔だ。 たまらない。 ぽちゃりと音がした。悲鳴は聞こえない。 あの体格だ。鯉に噛まれて即座に絶命したとしても不思議ではない。 「ゆぅうぅぅぅうううぅうっぅぅぅぅっっ!!!」 「れーむのごどもがーーーーーっ!!!」 「ひどいよぉぉぉおぉっぉおおおおお!!」 「そんなことより、あのちびがどうなったか見たほうがいいんじゃないか?おかーさん」 そういわれて慌てて桟橋の端に寄って、湖面を見下ろす親子。 しかし数多の鯉による乱舞でちびの姿は見えやしない。 「ゆ?いないよ!」 「たすかったのかな?」 「ゆっくりにげられたんだね!」 なぜか前向きに考える饅頭。 「馬鹿か。食われたに決まってんだろ、こんな風によ」 「いゆ゛っ!」 背中をちょいとつつくだけでこぼれるように落ちた小ゆっくり霊夢。 「れいむーーーー!」 「れいむのいもーとがおちちゃった!」 ばしゃばしゃとその小ゆっくり霊夢にむらがる鯉鯉鯉。 鯉は何でも食う。 水草はもちろんのこと、貝や虫、さらには甲殻類まで食うという。 そんな鯉に、ただの饅頭と同じつくりをしているゆっくりが抵抗できるわけもなく、徐々に食いちぎられていく。 発情したゆっくりアリスなど比較にならないほどの怒涛の攻勢。近づいては噛み、近づいては噛んでいく。 皮はふやける間もなく次々とついばまれ、ぼろぼろと欠けていき、餡子は露出したかと思うともう鯉の中だ。 「だじげてっ!おがあぁぁさぁんっ!だじげてぶっ!ここはやだよ!ゆっぐりできないぃぃいぃぃ!!!あびゅいっ!」 「うわぁぁぁっやめて!たべないで!れ゛い゛む゛のごども゛だべないでぇぇえぇぇぇぇぇっっ!!」 「いやだよっ!やめてよ!れいむのいもーとなんだよっ!どうしてたべちゃうのぉぉおお!」 凄い表情で涙や鼻水を垂れ流しながら口角泡を飛ばす残った二匹。 「なぁ、なんで助けに行かないんだ?」 「ゆっ!おにーさんがやったんだからおにーさんがたすけてよ!」 「親は子を助けるもんだろうに、この駄目親」 「ゆっ!れーむはだめなおやなんかじゃないよっ!いいおやだよ!!ゆっくりあやまってね!ついでにこどもをたすけてねっ!」 「おがーーざんっ!おがーざんっ!」 「ああ、それは無理だ。もう食われちまって死んでる」 視線の先にはボロクズになった皮と餡子らしきものが浮かんでいた。 しかもその遺品も鯉にぱくぱくと食われてしまっている。健啖だね。 「ゆっびゅぅぅううんっ!!!う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」 「お゛に゛ぃざん゛っ、な゛ん゛でれ゛い゛む゛だぢに゛ごん゛な゛びどい゛ごどずるのぉ!!!」 「面白いからに決まってんだろ、この馬鹿饅頭どもめ」 「お゛も゛じろ゛ぐな゛い゛っ!ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛じ、わ゛ら゛え゛な゛い゛よ゛ぅっ!!」 「れ゛い゛む゛の゛ごどもがびどり゛に゛な゛っぢゃっだの゛ぉおぉぉおおぉっ!」 「俺は笑えるんだって、今のお前らの顔が最高に最低で笑っちゃうぜ、ぷっ馬鹿丸出しっははははははは」 「う゛わ゛ぁぁあ゛あ゛あ゛ぁぁあ゛あ゛ぁぁん!!」 「それにお前の子供を一匹だけ残すわけないだろ、ほれ、親なんだから今度はさっさと助けに行けよな」 「や゛べでっ!お゛ね゛がい゛じまずっ!!や゛め゛でぐだぢい゛っだずげでぐだざい゛っ!!!」 「死にたくない?」 「じに゛だぐな゛い゛でずっ!!」 「饅頭でも死にたくないとかあるんだ。偉そうでむかつく。自分は生き物ですよ~みたいなこと言うなよ気持ち悪い」 「ぅゆ゛っ!!」 「い゛や゛ぁあ゛ぁぁぁあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁっっ!!!」 ぴんと弾いて投下。 何匹かは餌をせっつく雛鳥のように口をぱくぱくと開けて待ち構えているようにも見える。 しかし落ち行くゆっくり霊夢からは、地獄で手招きしている死者の群れにしか見えないだろう。 捕まれば死あるのみ。しかもゆっくりには逃げる術は無い。 ばしゃばしゃという音がいっそう強くなった。 まるで自分の身が引きちぎられたかのような悲痛な叫びをあげる母。 いいね、うん、いいよ。 「ほら、助けに行けよ。あいつはそれなりに大きいし、今なら助かるぜ。絶対だ。なんなら手伝ってもいい」 「お゛がぁあ゛ぁあ゛あ゛ぢゃぁぁあ゛ぁあ゛あ゛んっ!だずげでえ゛ぇえ゛え゛え゛ぇえ゛ぇぇぇっ!!!」 体を揺らすと言う、抵抗にもなっていない無駄な行動をやめずに橋を見上げ、母に助けを求める。 その愛娘の声にびくんっと震える母。いまだ涙を流しているが、その顔にはやや決意めいたものが見えた。 「ゆ゛っ!まっ゛ででねっ!いま、だずける゛よ!!!」 飛んだ。下には鯉が暴れまわっているので、それが受け止める形になって水に落ちはしなかった。 そのまま噛み跡も痛々しい子ゆっくり霊夢を舌でうまく捕まえ、口のなかに保護すると、集まってくる鯉の上を上手く跳ねてこちらに近づいてくる。 なかなかの跳躍。これが経験を積んだ生き物の成せる業か。 「ほにぃいさんっ!はやふたふへへねっ!!ここはゆっぷりでひないよっ!」 ひとところにじっとしていないで、鯉の頭上をせわしなく飛び跳ねながら叫ぶ。 舌の上に置いている子を刺激しないためか舌足らずな喋り方になっている。 そのまなざしは熱く燃えているようだ。 なかなかやるじゃないか。ふふっ。 「お前、ゆっくりのくせに恰好良いぞ。やるなぁおかあさん」 「ひひからっ!ゆっふりひへはいへ、はふへへっ!!」 「あ~助けたいのはやまやまだけどちょっと急用が入ってね。お隣のおきぬちゃんが、妖怪枕返しに枕を返されたらしい。一大事なんだ。じゃ」 「ゆ゛っ!?」 言い残して走り去る。ざんざんざんとわずかに揺れる桟橋。 「まままっまっでぇえええええっ!!おいでがないでぇえぇぇぇっ!!はふへへ!はふへてほぅっ!!!てふだうっでいっだのにぃいいぃいっ」 絶望に染まる母ゆっくり霊夢の顔。 さらに襲い掛かる鯉。まるで獲物を返せと抗議しているようだ。いや、実際にそうだったに違いない。 「い゛い゛だい゛っ!ばめ゛べっ!!ぶぇっ!!」 衝撃でせっかくとりもどした子供を吐き出してしまう。 ぽちゃんと水音がするかしないかのうちにばしゃばしゃと祭りのような騒ぎになる。 やがてその小さな餌からもあぶれた鯉が大物のほうへ寄ってくる。 「ゆっ!やめてねっ!!こっちこっちこないでねぇっ!!やべぇっ!」 「だめだよっ!こっちはあぶないよっ!!そこでゆっくりしててね!いやだっていってるのに!」 「どおしてこっぢぐるのぉっほぉぉおおおぉぉんっっ!」 背後にそんな悲鳴を聞いた気がしたけど、歩みを止めることはしない。 あんなふうに餌をやってれば、そのうち龍になる鯉とか出てこないかなぁ。 終わり。 鯉の種類はwikiより。 なんとなく幻想郷には、人間の生活に根ざしている妖怪はいない感じがあります。 垢嘗めとか家鳴りとか。 著:Hey!胡乱
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2個目だよ前半はゆっくりしてるよ! 虐待だけみたい場合は後ろを読んでね 前回の俺魔○沙とかヤバいネタの反動でショボくなったね! 私が家路につく途中の事だった 「ヤーイ!ヤーイ!アホ饅頭!ゆっくりしたかったら川から上がってみなぁ!!」 「ゆっくりおぼれるよ!ゆっくりたすけてね!」 村の童達が河にゆっくりを落とし、石を投げて囃して立てている。 必死に岸へ張りつこうとしていたゆっくりだが水を吸ってしまっている為、皮が剥がれ努力も空しく水底へ沈んでしまった。 「はぁ…」 思わず溜息が漏れる 近頃ゆっくりを捕まえて潰す・抓る・殴る他は口では言えないような虐待をして惨殺することが幻想郷で流行っている。 道を歩けば中身をぶちまけて見るに堪えない断末魔の表情を遺して死んだゆっくりの死体が転がっているのは珍しくない。 知り合いも鬱憤を晴らす為に何匹か飼っていて野蛮な遊戯を楽しげに話していたが正直自分には付いていけない。食用や害獣として殺すのはともかく、まるでゴミの様に屠る事を楽しんでる様は嫌悪感を感じる。 まあ彼らがその様な行為に及ぶのは仕方ないのかもしれない。一昔前の人が妖怪の脅威に怯え互いにいがみ合い殺伐としていた時代と違い平和が続いている…いや続き過ぎたのだろう。ひ弱で金にも食料になるので殺しても誰も咎めないゆっくりは平和と言う病に蝕まれた今の幻想郷には都合の良い玩具なのだろう。まぁ世間を私が一人憂えても仕方ない。 だが自分は違う、自分にとっては対等の存在なのだ。私は家に一匹のゆっくり霊夢を飼っている…いや一緒に住んでいる。 我儘ではあるが天涯孤独の身の上の自分には多少手が掛かる位の方がむしろ頼られている様に感じ、可愛い一人娘の様に思えるのだ。 「ただいま~」 「「おかえり!ゆっくりしていってね!」」 私が家に帰ると自分の飼ってるゆっくり霊夢の他に別の声が聞こえた。おやと思っていると居間の方からゆっくり霊夢がやってきた。 「おにいさんつかれたよね!れいむのおうちでゆっくりいしていってね!」 「ははは…お迎えありがとう。他に誰かいるのかい?」 すると霊夢の後ろからひょっこり黒いゆっくりが現れた。 「おや?その子はかい?」 「おともだちのまりさだよ!」 「はじめてだね!ゆっくりしてるよ!」 「そうかお友達かゆっくりしていきなさい!」 「おじさんもゆっくりしていってね!」 「フフ…おじさんじゃなくておにいさんだよ」 ぐぎゅるるる~ 小さく可愛いらしい音がした 「れいむのおなかがすいたよ!ごはんがないとゆっくりできないよ!」 「まりさもだよ!ゆっくりとはやくつくってね!」 「はいはい、きょうは霊夢がお友達を連れてきたから腕によりをかけないとな」 いつも2人の食卓が1人加わって何時もより賑やかな食事だった。2人とも楽しそうに食事をしてる様子は微笑ましく思わず頬が緩む。少しばかり夕飯を奮発した甲斐があった言うものだ。 夕食の後は2人が楽しそうに遊んでいるので自分は片づけをして邪魔をしないようにしていた。楽しそうな声が聞こえて嬉しい反面ゆっくり霊夢が自分以外に親しい存在が出来て少しばかり悲しい気もするが。 そうこうしてる夜の帳が落ち外は真っ暗になったので、ゆっくり魔理沙に自分の家で止まる様に勧めた。流石にこの時間は人間でも出歩くのは危ない。 「ゆっくりするよ!ここは魔理沙と霊夢のおうちだよ!」 私は2人を居間で寝かせ自分は気を使い自分は書斎で寝る事にした。居間から灯りを消してだいぶ経っても騒いでる声が聞こえる。 「ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙!」 2人の声がしばらくすると静かになった。何か気になったが眠りがそれ勝り程なく夢の中に落ちた 翌朝... 太陽の光が私の顔に掛かりそれで目が覚めた。どうも遅めに起きてしまったようだ。いつもはゆっくり霊夢が起こしてくるはずなのだが… 「おーい霊夢おはよう?」 返事がないどうしたのだろう?何時もなら声を聞くなり飛んで来る筈なのだが、それに居間がやけに騒がしい。寝まきを正して様子を見に居間に向かうとゆっくり霊夢が目を見開いて驚愕の表情で倒れていた。しかも体の形が半ば潰れた粘土の様に歪んでいる 「お…おい!霊夢どうした!!」 「……」 ピクリとも動かない。一体どういう事なのだ!?昨日まであんなに元気だった筈なのだ。 そうして私が呆然としていると、ゆっくり魔理沙が私の前に現れた。 「おそかったね!ゆっくりできた?」 「そ…それどころじゃない!れいむが動かないんだ!一緒に寝てたんだろう! 訳をしらないか!」 「ゆっくりした結果がこれだよ!」 「え…どういうことなんだ!?」 するとゆっくり魔理沙の影から小さい物が飛び出してきた 「「「「「ゆっくりちてね!」」」」 2匹の小さいゆっくり霊夢と2匹ゆっくり魔理沙が現れた 「その子達は…?」」 「れいむとゆっくりしたらできたんだよ!」 「何だって…?」 「れいむがまりさとゆっくりしたがらないから、まりさがゆっくりさせてあげたんだよ!わるいのはれいむだよ!ゆっくりしようとしなかったけっかだよ!」 私が目の前が真っ白になった。思考が止まりまるで金魚の様に口をパクパクさせてヘナヘナと腰をおろした。何故…?どうして…? 今まで寝食を共にしてきたれいむが…時にはやんちゃもしたけどにわらってゆるしたれいむ…自分が帰ればまっさきに飛んで来る霊夢が? こいつの為に? 「れいむはいなくなったけど、このこたちがいるからもっとゆっくりできるね!」 グシャッ! 私は反射的に身体が動いていた。怒るよりも早く手が動いていたのだ 近くに居たチビゆっくり霊夢に腕を振り下ろしていた。声も上げる間もなく弾け飛び畳の上に黒と肌色の斑の放射状の模様を描いた 一瞬の事にあっけにとられていたが我に返ったゆっくり達は口々に抗議の声をあげる 「と”う”し”て”こ”ん”な”こ”と”す”る”の”ぉ”ぉ”」 「なにするのぉぉぉぉ!!! 」 「ゆっくりできないひとはきらいだよ!」 五月蠅い... うるさい 「うるさああああああぁぁぁぁぁい!!」 我ながら今まで生きた中で一番と思える程の声をあげた。その怒気は鈍感なゆっくり達にも伝わってるようでゆっくり魔理沙はたじろぎながら後ずさりをして、チビたちはその陰に隠れている。 「これじゃ!ゆ…ゆっくりできないよ!みんなゆっくりしようね!」 「「「「おにいさんをゆっくりさせてあげるよ!ゆっくりちようね!」」」」」 「貴様ッ!貴様がれ…れいむを殺したんだぞ!何がゆっくりだ!俺のたった一人の家族を殺したんだぞッ!大事な娘を殺したんだぞ!そこのチビどもも同罪だ!!」 私はチビゆっくり魔理沙一匹つかむと握り潰し始めた 「ゆっゆ゛ゆ゛ゆ゛っゆっゆ゛っ!!!」 ぐにゃりとした感触したと思うと手の中には黒いあんこの塊と薄い皮膜状の何かがこびりついていた。 「や゛め゛て゛よぉぉぉぉ!どお゛じでごん゛な゛ごどずる゛の゛ぉ゛お゛ぉ゛!?」 「どうしてだぁ…?お前がやった事を味わせてやっただけだよ!次はお前らだ、念仏でも唱えて祈ってろ!!」 「う゛え゛え゛え゛え゛え゛ぇ゛ぇ゛」 「こ゛わ゛い゛よ゛ぉぉぉぉぉ!」 「ゆゆゆゆゆゆっくりたすけて!」 突然ゆっくり達は泣き出し、慟哭やら命乞いやらを始めた。その余りにも惨めな光景を見て自分は僅かばかりに冷静を取り戻した。しばらく沈目の前のゆっくり達の様子を睨め付けて口を開いた 「助かりたいか?」 「た…たすかりたいよ!」 「チビ達を殺させてたくないか?」 「ころさせたくないよ!だからゆっくりたすけてね!」 「そうか…」 「れいむを殺した事を後悔してるか?」 「わるかったよ!わかんなけいどゆっくりこうかいしたよ!」 少し俯いて沈黙した。その様子からゆっくり達は許してもらえたと思って居るのかこちらの顔を覗き込むように伺い近寄って来た。 そこを私は刹那の如く2匹のチビゆっくりを掴みゆっくり魔理沙の口に押し込んだ 「むぐぐぐ!ゆ゛っく゛り゛や゛め゛て゛ね゛!」 「ゆ!くらいよ!せまいよ」 「こわいよ!だして!」 そして挟むようにゆっくり魔理沙の頭と下部を手で押さえ持ち上げ 「ゆ゛っく゛りは゛な゛し゛て゛ぇ」 「一つ賭けをしようか?バカなお前でも判るように教えてやる!今からお前を少しづつ お前の大好きな言葉通りゆっくり潰していく、お前が耐えれれば助けてやる。正しお前が耐えられなければ子供ごとおしまい。助けたけりゃ最後まで我慢するんだな!お前に選択権はない」 「わ゛か゛っ゛た゛か゛ら゛た゛す゛け゛て゛え゛え゛ぇぇぇぇ」 ゆっくり魔理沙の悲鳴を合図に俺は両腕に力をこめた。 「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!」 「ここでゆっくりしたくないよ!」 「おかーさんたすけて!」 ゆっくり魔理沙は子供を押しつぶさないように必死に体をふくらまして抵抗する。饅頭とは思えない弾力で俺の手を押し返す。 「中々耐えるな。こうしたらどうだ?」 爪を立てて皮に指を食いこませる。 プチッ!プチッ! 皮が目いっぱい伸張してるせいではぜる音が響く 「ゆ゛ッ!」 ゆっくりは目を全快まで大きく見開き苦痛に震える。そこで私はささやいた 「仮にお前の子供が死んでもお前が生き残れば、お前だけ助けてやってもいいぞ。」 そう言って指に力を入れ更にくいこませた。初めのうちは反発したが、徐々に膨らむ力が落ちてきた。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!く゛る゛ち゛ぃよぉぉぉ!!」」 「ま゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!!」 手の感触を通して子供が押しつぶされてる感触が伝わってくる。そして遂に限界はきた 「ゆ゛っく゛り゛こ゛め゛ん゛ね゛え゛え゛ぇぇぇぇ!!」 「ゆ゛っ………」 グチュリ! 子供の潰れる音聞いて私は力をゆるめた。 「ぷはぁっ!ゆっくりがまんしたよ!まりさをたすけてね!」 「そうか……良く頑張ったな…」 「まりさはえらいでしょ!ゆっくりはなしてね!」 「だがな…まだ終わったとは言ってないぞ!」 渾身の力をこめて腕を絞めた。 「゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い!」 ブシャッ!! 部屋中に餡が飛び散り、ところどころに薄い紙切れの様なものが張り付いている その中を私は立ち尽くしながら物も言わず泣いた。 しばらく経ってわたしは物言わぬゆっくり霊夢の前の元に行き、しばらく生前甘えて来るとそうしてた様に愛おしく撫でた 「こいつを葬ってやろう。」 ボソりとつぶやいた その瞬間思考が廻った。この子をどう葬るか? 火葬にするか?死して焼かれる苦しみを味あわせたくないい それとも墓に埋めるか?いや、身体が腐るなど考えられない考えたくもない そうだ、一番大好きな自分と一緒に… ――そう思ったかは覚えていない。 何ともなく手をのばして身体の一部を剥ぐとそれを口に入れた。 私の口の中で甘い味としょっぱい味がした。それだけは覚えている。 こいつはクセーー!ゆっくりの匂いがぷんぷんするぜ!
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※理不尽な暴力にさらされたりします。 ある昼下がり、青年が林を歩いていると奇妙な物体が目に入った。 それは、狸などの獣を捕えるための罠なのだろう、ごく単純な縄で引っ張り上げる形のものだ それに、一匹の奇妙な生き物が引っかかっている。 いや、それは生き物だろうか?見れば人間の生首をふやけさせたような、そんなぶよぶよとした印象を抱かせる。 青年は抜け首という妖怪を思い出したが、あたりに体らしきものはない。 それにどうやらそれはじたばたともがいているところから、抜け出すことが出来ないようだ。 そこで青年は胸をなでおろし、しかし慎重にそれに近づいていった。 「ゆっくりしていってね!」 喋った。 その首は青年に気づくと朗らかにそう言った。そして 「おにーさん、ゆっくりたすけて!うごけないよ!」 と続けて言った。 そこで青年ははたと思い出した。 これはゆっくり霊夢だ。 詳しくは知らないが、岩魚坊主に似たような妖怪の一種であると聞いていた。 「助かりたいのか?」 「ゆっくりたすけてね!」 「ま、いいか」 青年は特に感慨も持たずに罠から逃がしてやった。 こんな罠に引っかかるような程度では、たとえこちらを食べようとしてきたところで、全力で走れば逃げ切れるだろうという考えがあったのだ。 「これでいいか?」 「ゆっくりありがとう!ゆっくりさようなら!」 それだけいい、ゆっくり霊夢は彼方へと飛び跳ねて行ってしまった。 「ま、酒の肴になりそうな話ができたかな?」 特に風も強いとはいえないのに、いやに雲の流れがはやい夜。 青年はすきま風の音に混じって戸が叩かれる音を聞いた。 こんな夜更けに訪ねてくるような知り合いはいない。青年は緊張した。 もしや妖怪か? しばし黙っていると、また、戸が叩かれた。 「誰だ?」 「……開けてくださいませ、今夜一晩の宿をいただきたいのです」 声からすれば、それはまさに玲瓏珠の如し、美女の声だ。 しかし青年は眉根を寄せた。夜は人間の世界ではないのだ。 妖怪か、ひょっとしたら物取りか。 妖怪だったとしたら昨今無闇に人家に押し入ってまで欲を満たすモノはいなくなったから、まぁそれほど危険ではないだろう。 では物取りは?相手が人間ならば妖怪よりはくみしやすい。そう思い、青年は長めの木の棒を持った。 「よそではだめなのかね?」 「ここには優しいお人が住んでいると聞きましたので」 どうにもこれは引く気配がない。意を決して青年は戸を開けた。 そこにはたしかに一人の女人がいた。黒い髪はつやつやで、白い肌は良い張りをしている。 「ああ、ありがとうございます、これで今夜はぶっ!!」 青年はその女人の顔面に拳を叩きつけていた。 「ぶっぶえぇっ!!どおじでぇっ!?」 頬をおさえて青年を見上げる女性。 「おまえみたいに顔がでかくてぶよぶよの女がいるか!このスカタン!!」 そう、その女人はゆっくり霊夢だったのだ。胴体がついているが、おそらくは変化したのだろう。これでも一応妖怪なのだ。 青年はこれでもかと棒切れで殴り続ける。 体中がへこみ、皮はたわんで裂けてしまい、中身がはみ出たりしている。 「ぶっ!ぶぎゅっ!!やべでっ!!まっで!!れいぶのはなぢをぎいでねっ!!ゆっぐりぎいで!!」 「なんだよ」 青年は棒を振りかぶったまま聞いた。 ゆっくり霊夢は呼吸を整えながら、身を起こすと身なりも整えて 「れいむがおよめさんになってあげるね!」 と微笑みながら言った。 ゆっくり霊夢の顔面に再び青年の拳が埋め込まれていた。 「ゆっぎゃん!!」 「馬鹿か!?なんでおまえなんかに嫁に来てもらわなきゃなんねんだ!?」 そのままゆっくり霊夢の体にヤクザ蹴りを叩き込む。 「いだいっ!!いだいよぉぉうぅっ!!やべでっ!!やべでねえぇえぇえぇっ!!どおじでやべでぐんないのぉっ!?」 足に感じる柔らかい感触が青年を熱くさせる。 「てめえっ!俺が里の女にもてないと思ってやがるなっ!?ああっ!?」 「や゛べでえ゛ぇえ゛ぇぇえ゛ぇぇっ!!ぞん゛な゛ごどじら゛ら゛い゛の゛ぉぉお゛ぉぉっ!!!」 青年に殴られ、朦朧とした意識のなかでゆっくり霊夢は思い出していた。 それは罠から解き放たれ、自分たちの縄張りに戻ったときのことだった。 「ぱちゅりー!にんげんにおれいがしたいよっ!」 「むきゅ?それならこんなおはなしがあるわ」 そう言うとゆっくりぱちゅりーは、鶴の恩返しや鮒女房など、人間に助けられた鳥獣が化けて恩返しをするお話を聞かせた。 そのどれもが、まず人間と結婚し、一緒に暮らすというものだった。 さらにゆっくりぱちゅりーは、他にも人間に恩返しにいったゆっくりたちの話もしてあげた。 ゆっくり霊夢はそれを目を輝かせて聞いていた。 「ゆ!れいむはおにいさんにおんがえしをするよ!!」 「むきゅん、そう。わかってるわね?」 「ゆ!ゆっくりりかいしてるよ!」 そう、人間には…… 「れいぶはごおんがえじにぎだのぉぉっ!!!」 「ああ?おんがえし?なんのこっちゃ」 息も絶え絶えなゆっくり霊夢はぴくぴくと身じろぎしてなんとか起き上がろうともがく。しかしもはや体は動きそうにない。 体は損傷が激しく、裂けて千切れてたわんでいた。動くだけでも激痛がはしるはずだ。 「恩返しってなんだよ?」 「れ、れいぶのがおをだべでねぇ……」 「はぁ?」 ゆっくり霊夢は聞かされた物語のとおりにするつもりだった。だが、この痛んだ体では結婚生活など出来ようはずもない。 だから、正体がばれた時のための言葉を言った。それはゆっくりという妖怪たちにとって最大限の恩返しだったのだ。 「れ、れいぶのがらだはおまんじゅうだがら、きっどおいじいよ!ゆっぐりたべでね!」 「饅頭ねぇ」 呟き、青年はリボンのように膨らんでいる部分を千切った。 「ゆ゛っ!」 身を千切られる痛みに小さく鳴くゆっくり霊夢。だがその表情は紅潮していて、どこか嬉しそうだ。 恩返しのための傷だからに違いない。 確かにその手触りは饅頭のような感じだった。 見れば中には餡子のようなものがみっちりと詰まっている。 皮が赤く染まっているからには苺などの味でもついているのかもしれない。 青年はそれの匂いを嗅ぎ、悪くなっていないかを確かめる。それはほのかに甘い匂いがした。 「ふむ。たしかに食べられそうだな」 そう言うと青年はその肉片を口に入れて咀嚼し始めた。じっくりと味わうように噛んでいる。 「そ、そうだよ!!れいむはおいじいよ!ゆっくりあじわっでね!」 ゆっくり霊夢が期待に目を輝かせた。これで恩返しができる! べっ! 「ゆ?」 青年は口に含んでいたゆっくり霊夢の肉片を吐き捨てた。 「まずい。なんだこれ?」 「ゆ?ゆゆ?ゆゆゆ?」 青年はそのままゆっくり霊夢のほっぺを千切りとると、ふたたび口の中に入れた。 「ゆ゛ぐっ!ど、どう?れいむのほっぺはおいしいでしょー?」 「まずい。食えたもんじゃねぇ」 べっ! 噛み砕かれた肉片がゆっくり霊夢に降りかかる。 「ゆっぎゅううぅううぅん!!!どおじで!?」 「てか、お前こんな不味いもん食わせて恩返しとか言ってるのか?馬鹿か?」 「ゆげぇええぇえぇん!!どおじでぞんなごどいうのぉぉおおっ!?どおじでぇっ!!?やざじいおにいざんだっだのにぃいっ!!!」 「不味いもんには不味いとはっきり言う主義だ」 言い切って、青年はぼろぼろのゆっくり霊夢を持ち上げた。 「ゆ?なにするの!?ゆっくりおろしてね!」 「お前を森にかえしてやるだけだよ、二度とうちにくるなよ。恩返しだかなんだか知らんが、初めて喰ったぞあんなクソ不味いもん。あ~~~気ィ悪い」 青年は提灯を片手に家を出た。しかしこんな夜に遠出をして、妖怪に出くわしたら目も当てられない。近場に打ち捨てておくつもりだった。 「ゆ!?だめだよ!おんがえしできなかったらゆっくりできないよ!」 それもゆっくりぱちゅりーが教えてくれたことだった。 「知ったことか」 「ゆぎゅぐうううぅうぅぅううぅぅっ!!!やめてね!ゆっくりはなしてね!!おねがい!!」 青年の手の中で蠢きもがくゆっくり霊夢。 「あ~、もういいや、面倒くさいしこれ以上は危ない気もするし」 青年はそう言うと、ゆっくり霊夢を投げ捨てた。 湿った音を立てて落下したゆっくり霊夢。 「ゆ!?く、くじゃ~~い!くざいよぉぉおっ!!ゆっぐりできないぢょぉおお!!」 ゆっくり霊夢は肥溜めに浸かっていた。 「巣に帰れないんだったらそこにいろ。うちにきたら今度は潰すからな」 青年は非情にもそんなことを言って引き返してしまった。 満身創痍で身動きの取れないゆっくり霊夢はだんだんと肥溜めに沈んでいく。 もがいてももがいても、溜まった人畜の糞尿を掻き乱すだけで出られる気配がない。 「まっでぇぇぇええぇっ!!おいでいがないでぇぇえぇっ!!ゆっぐりできないよぉぉおぉっ!!!」 悲痛な声がどこまでもこだました。 終わり。 「異類婚姻譚」と「見るなの禁忌」は大好物です。 もうちょっと年を経たゆっくりはもっと上手く変化して、それはもう絶世の美女になって結婚生活を営みます。 で、湯浴みを覗かないようにとの約束を破ると「ゆっくりたべてね!」となります。 雪女とかの場合は子供が出来る話もありますけど、こいつらの場合は子供ができません。 後半を変えると愛でスレでもいけそうな気がしたw 著:Hey!胡乱 このSSに感想を付ける
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第3話 ゆっくりたちの、実にゆっくりとした一週間 一日目 天高い秋晴れの空が広がっていた。 小春日和の朗らかな日差しを受けて、二匹のゆっくりたちは今日も元気に跳ねまわる。 ゆっくり魔理沙に誘われて、ゆっくり霊夢は追うように魔法の森へ。 今は二匹連なって仲間睦まじく秋空を飛ぶトンボを、わき目もふらず追いかけっこ。 しっとりと濡れた露草の藪を踏み越えて、たどり着いたのは森の奥の開けた野原だった。 流れ込む肌寒い秋風は、トンボの細い体を宙へ高く吹き上げる。 「ゆー! ゆっくりしていってね!」 ゆっくり二匹の願いもむなしく、トンボは風をとらえて青く高く秋の空へ。 ぴょんぴょんと口を開いて飛び上がる二匹。だが届くわけもない。 トンボを見送るゆっくり魔理沙はしょげ返った表情。 口寂しいのか、茂みのクコの実をむしゃむしゃとほおばる。 そして、ぷくうと膨れ面。 「おなか空いたよ、おうちかえる!」 ゆっくり魔理沙の見つめる東の空は深く青みがかり、黄昏の近さを思い出させる。そろそろ暖かなねぐらに替える頃。 けれど、ゆっくり霊夢は承知しない。 「まだちょっと早いから、ゆっくりしていこうね!」 遊び足りないと飛び跳ねながら訴ってくる。 魔理沙の傍へすりよって、その帽子のあたりにすりすりとほっぺをすりつけた。 この上ない友愛の仕草に、とろんと赤みがかる魔理沙の表情。 「ゆ……ゆっくりする……」 たやすく屈する魔理沙だった。 こうして始まった、今日最後の遊び場は生い茂るススキの野原。 人の姿も隠れそうなその場所で遊ぶ種目は決まっていた。 そう、かくれんぼ。 「ゆっくり30秒数えてね!」 目をぎゅっと瞑る魔理沙に声をかけて、ススキに身を沈めこむゆっくり霊夢だが。 「みつけた!!!」 あっさりと見つけ出すゆっくり魔理沙。 「?」 きょとんとした表情で不思議を表現する霊夢に魔理沙はフと不適な笑い。 隠れる一帯のススキが押し倒されて道となっていることを、魔理沙は教えようとはしなかった。 鬼が交代となり、今度は霊夢が探し回る番。 しかし、霊夢の失敗を目のあたりにしたためか、魔理沙は中々見つからない。 ススキの下、藪の中、木陰。目に入るところを探し回ってもどこにも見当たらなかった。 「魔理沙、どこー?」 太陽が山々に姿を隠し、暗がりが降り始めて、急に心細さに襲われるゆっくり霊夢。 日が完全に沈めば、野犬の群れに出くわしかねない。 「ゆっくりしないで、でてきてね!」 ほとんど涙目で森を走り回る。 「霊夢、こうさん?」 すると、意外なところから魔理沙の声が聞こえてきた。 そこは荒れ果てた家屋。魔法の森に暮らす数人のモノ者好きがいるらしいが、この廃屋は誰かのかつての住処なのだろうか。 廃屋の庭は伸び放題の藪になっており、その草むらから石積みブロックで囲った建造物がにょっきり顔を覗かせていた。 幅は1メートルぐらいだろうか。人が建てたらしい、しっかりとした枠組み。その傍らに一本の柱がのびて、吊り下げられていたのは錆びた滑車。だが、繋がれていただろう綱はすでに朽ち果てて残骸が絡みつくのみだった。近くに底の抜けた大きな桶が転がっているのが目に入るが、ゆっくりたちには木っ端にしか見えない。 そんな残骸よりもゆっくり霊夢の興味を占めていたのは、建造物の上で得意げにふんぞり返るゆっくり魔理沙。 建造物の上に渡された粗末な板の上から、魔理沙はニヤと不敵な表情で笑いかけてくる。 「ここを知っているのは、わたしたちだけだよ!」 その言葉に、霊夢は素敵な遊び場を見つけ出したことに気づいた。 朽ちた廃屋を恐る恐る探る二匹。ソファの一つでも残っていたら、その上でとびはねて埃を払い、新たなゆっくりスペースにできるかもしれない。 そこはきっと優雅なゆっくりの一時。自分たちだけのゆっくり城。 「うっとりー!」 あらぬ方向へ躍りだした夢に、ゆっくり霊夢の表情も緩みがち。 「霊夢! 明日から、ここを探検しようね!」 魔理沙の言葉を、喜色満面で受け止める。 「うん、やくそくだよ!」 胸躍らせるわくわくに、いてもたってもいられない。 明日からの大冒険に弾む心のまま、霊夢は魔理沙へと弾み寄る。 大きくジャンプ。魔理沙の元へと飛びのった。 魔理沙も身を摺り寄せて親友に応える。 「ゆゆゆ……」 「ゆっゆっゆ!」 とろけそうな嬌声で、二匹は芯からの喜びを訴えあう。でも、まだ足りない。この嬉しさをあらわすには、アレしかなかった。 ゆっくり二匹は狭い板の上で、身をかがめる。 引き伸ばされたゴムがはじけるように、この日一番の見事な跳躍。 「ゆっくりしていってね!」 その頂点で放たれたのは、黄昏の秋空に響き渡るゆっくり二匹の美しい唱和だった。 陶酔の表情のまま、二匹は同時に板の上へ落下していく。 どすんと、景気のいい音をたてて板で弾むゆっくりの全身。 途端に体の下で鳴った、くぐもった音。 なんだろう。顔を見合わようとするゆっくり二匹。 だが、視線が合う間もあらばこそ、お互いの顔が大きくぶれだした。 「ゆっ!?」 めきという乾いた音が、へし折られる木の音だと気づいたときにはもう遅い。 二匹は板の下に急激に落ちこんでいく。 ぞわりと総毛立つ感覚。 次の瞬間、慣性に捕らわれた二匹の体は真っさかさまに下へ。 一瞬、見下ろした二匹の目の前には、どこまでも広がる何も無い暗闇。 魔理沙がのっていた建築物は、塞がれることなく板一枚で封印されていた古井戸だった。 二匹が弾んでへしおったのは、まさにその封印の板。 突き破った二匹の落下を受け止めるものはなにもない。 「ゆ、ゆっくりー!」 遠ざかる絶叫も井戸に吸い込まれて、すぐに何も聞こえなくなる。 後に残されたのは静寂。 やがて太陽はすでに山間に没して、秋の寒々とした夜気が漂いだす。 一斉に鳴き始めるコオロギの声。 何事も無かったかのように深まり行く秋の夕暮れだった。 二日目 「ゆっくり! ゆっくりしていってね!」 必死の呼びかけが、何度もゆっくり霊夢を揺さぶった。 ゆっくり魔理沙のやけに近くからの呼び声。 ようやく目を覚ましつつある、寝ぼけ眼の霊夢。でも、まだ夜中なんだから眠らせて欲しい。 ここは見渡す限りの暗がり。 もっとゆっくりすればいいのに。 「ゆ……? ゆゆゆっ!?」 そんな思いを魔理沙に伝えようとして、ようやく自分の片頬を圧迫する固い感覚に気づいた。 もう片方の頬に押し付けられていたのは柔らかい感覚。 耳の近くで魔理沙の息遣いがして、その感触が魔理沙であることを確信する。 お互いのほっぺたがぴったりくっついてその体温の暖かさが心地いいのだけど、この暗がりはじめじめと蒸していて、べっとりとはりつく感触。ちょっとだけ離れたい。 でも、できなかった。前にも後ろにも動けなかい。跳び上がることも、押し付けられた魔理沙の圧力に遮られてしまう。 「ゆっくり離れてね!」 ゆっくり霊夢のお願いに、ゆっくり魔理沙の体がわずかに震えた。 「動けない……!」 震えて、泣きそうな声。 どうしたのだろう。悲しそうな魔理沙を慰めたい。 でも、自分も身動き一つできず、ただ視線だけを走らせる。 霊夢の周囲は相変わらずの暗闇だったが、闇に目が慣れてきたのか暗がりにぼうと浮き上がる魔理沙らしき輪郭。だが、自分を押さえつける石の感触の正体がつかめない。 ようやく視界に変化があったのは、視線を真上に向けたとき。 くっきりと、丸く切り取られた青空がはるか遠くに見えた。 太陽はまだ低いのか光が差し込むことはなく、ただ入り口付近の朧に眩しい。 霊夢は、自分がどんなところにいるのかようやく悟った。 井戸という知識はゆっくりにはない。深い穴の途中にひっかかって身動きできない状況を、絶望という言葉で理解できただけだ。同じ方向を見て、ほっぺたをあわせている自分と魔理沙。その両側はがっしりとした石積みが押さえ込んで身動きできない。 いや、それは幸運なことだろう。壁につっかえなければ、井戸の底へまっさかさまに落ちていくだけだ。 けれど、石積みの壁は古びているのか、ゆっくりたちが身じろぐとぽろぽろと壁面がこすれて下に落ちていく。 わずかな間に続いて、真下から響いてくる水の音。 「ゆゆゆゆ!」 ゆっくり二匹を恐怖に至らしめたのは、穴のさらなる深さよりも水で満たされているだろう、その奥底だった。 水溜りや少しの雨なら、はしゃいで遊びまわることもできるゆっくり。 だが、長時間全身が水につかれば、皮がぶよぶよにふやけて、やがては中身を水中に吐き散らすはめになる。 だから、雨の日は巣穴で家族とゆっくり過ごすのがゆっくりたちの常識だった。 今は二匹がぴったりと穴につっかえているからいいが、もし外れて水中に落ちた場合、待っているのは緩慢な死、腐敗。 「ゆーっ!」 一際高いゆっくり霊夢の泣き声。 だが、果たしてこの井戸から外に届いたかどうか。 井戸の中は雫の落ちるほどが響き渡るほどの、閉ざされた静寂。望みは薄かった。 霊夢の絶望が恐怖に変わる。 「いや! いやいやいやいや!」 「おちついて、ゆっくりしてね!」 取り乱した霊夢に、ゆっくり魔理沙の声が届かない。 「ゆっくりしないと落ちるううう!」 とうとう、魔理沙も涙声。 その切羽詰った叫びとともに、霊夢の壁に面した頬が、ずりと壁面を擦った。 ほんのわずかながらも、強烈に肌がざわつく落下の感覚。 「ゆ!」 もはや、身じろぎもできない霊夢。 「ね゛っ。ゆ゛っぐり゛じよう!」 魔理沙の懇願混じりの声に頷くこともできなかった。 穴の中央付近でひっかかっているこの均衡が、容易く壊れることをようやく理解する。 二匹は、ほぼ平行につっかえているが、実感魔理沙の方が下がり気味だった。 ただ、壊れかけた石壁が一箇所飛び出して、ゆっくり魔理沙の顎にぎっちりくいこんでいる。 そこをとっかりに二匹は横からの圧力で落下を免れていた。ごくわずかな幸運。 それでも、ほんの一時だけ死に猶予を与えているだけにしか思えなくて、ゆっくり霊夢の喉を悲しみが突き上げる。 「ゆっ、ゆっ……!」 ゆっくり魔理沙も泣いていた。しゃくりあげることすら許されない、この絶望に。 どれほど悲嘆に暮れていただろう。 霊夢は周囲が明るく照らし出されていることに気がついた。 日差しが高くなり、井戸の上空から一直線に差し込む光。 湿って凍えたゆっくり二匹をぽっかぽかに包み込む。 「暖かいね」 「うん」 霊夢の呟きに、短い魔理沙の返事。 「気持ちいいね」 「うん」 相変わらずの魔理沙の短い返事。でもゆっくりと言葉を交わせたことが霊夢は嬉しかった。 ほかほかの日向にほっこりと表情を和らげる二匹。太陽が隠れるまで半刻を要さないだろうが、一時のゆっくりを存分に味わう。 光に照らし出されて周囲の様子が明らかになり、二匹は少しだけ落ち着きを取り戻していた。 概ね、予想通りの井戸の光景。忘れ去られた井戸の中で、ほっぺをひしゃげてよりそう二匹の姿はひどくユーモラス。二匹がへばりつく石積みの壁には、ところどころ穴があいて、広がる光の領域に慌てて逃げこむ蟻やムカデ、イモリの姿があった。 霊夢がその壁に向けて精一杯舌をのばす。舌に張り付く数匹の蟻んこたち。 ぺろっと飲み込んで、むーしゃむーしゃと咀嚼する。あんまり幸せな味ではなかったが、食べることができたという事実が霊夢にわずかな希望を与えた。 このまま、しのいで張り付いていれば誰か井戸を覗き込む人が現れるかもしれない。そうだ、森に行こうと誘ったのは魔理沙。誰かに行き先を教えていれば、家族のゆっくりや仲間が探しにきてくれるかもしれない。言っていなくても、魔理沙の行動範囲に魔法の森は必ず含まれる。探す目的地の一つとなるだろう。 見つけてもらえば、また存分に太陽の下でゆっくりできる! 「魔理沙、あのね!」 その思い付きがもたらした希望、喜びを、ほかならぬ魔理沙と分け合いたかった。 だが、魔理沙は先ほどまでの日向ぼっこの表情が一変し、またじんわりと涙を流していた。唇をかみ締め、ひっくひっくとえづく。 「魔理沙、どうしたの?」 「ゆっ、ゆっぐり゛痛ぐなっでぎだ!」 二匹の重みを受ける石壁のでっぱり。そこに接した魔理沙の顎にうっすらと走る一筋の線。石壁に擦ってできたわずかな切り傷。 魔理沙の顔の影になって見えない霊夢に、にわかに募る不安。 「だいじょうぶ!」 「……うん、ゆっくりしていれば治る」 実際、日向でのんびりしていれば、一日で薄皮がはって消えるだけの傷。 魔理沙は気丈な言葉で霊夢を安心させてくれる。 それでも、自分たちを助けるために負ったその傷を、なめて労わってあげられないのが霊夢には悔しい。 だから、せめて心を労わりたい。 「ここを知っている誰かがきっときてくれるよ、ゆっくり頑張ろうね!」 きっと、森に遊びに言ったことを知った誰かが気づいてくれるよ! そんな、言葉にするのももどかしい想いを口にする。 魔理沙はどんな表情をしたのだろう。 霊夢と同じく希望の取り戻した笑顔を浮かべたのだろうか。 だが、わからない。 ほとんど次の瞬間、井戸は暗闇に沈んでしまっていた。 目蓋に残った光の斑点は、井戸から引き上げていった陽光の残滓。 あまりにも短い日差しの終わりに、わかっていながらも霊夢は打ちのめされる。 黙り込んでしまったゆっくり二匹。 「ここを見つけたせいで……ごめんね」 沈黙を破ったのは闇のなかからの、か細い魔理沙の声。 泣きすがる、哀れみを乞う響き。 霊夢は、親友のそんな声を聞きたくなかった。 心が滅入って、ついつい尻馬にのって相手を責めたくなる気持ちを跳ね除けるように叫んでいた。 「違うよ! 霊夢がもっと遊ぼうといわなければよかったんだよ!」 だが、空元気も、傷を舐めあうことも二人に救いをもたらさない。 それ以上何を言えばいいのかわからず、上を見上げた。 いつか現れるかもしれない仲間の姿を見逃さないよう、ひたすらに空を見ていた。 日暮れの早まる秋の空。 色合いが朱に染まる夕焼け、数刻もしないうちに夜が訪れる。 井戸の中は、すでに光一つない宵闇。 もう、ゆっくりたちが出歩ける時間ではない。 どこから落ちる水滴の音と、カサカサとはいまわる虫たちの音だけが異様に響きわたる。 「ここから出して」 「おうちかえる」 ぽつりと時折こぼれる二匹の呟き。 だが、やがてそのささやかな願いを飲み込むのは圧倒的な暗闇。 嗚咽すらも押しつぶすような静寂に二匹の存在は沈み込む。 三日目 ゆっくり霊夢は家族の夢を見ていた。 藪の奥の横穴にひっそりとある暖かな我が家。 姉妹霊夢たちと押し合いへし合いして遊んでいると、お母さん霊夢が登場。下膨れたした顔で、「ゆっ! ゆっ!」と娘たちを叱る。 渋々寝床に入るゆっくり霊夢たち。でも、少しでお母さん霊夢の傍に近寄れるように動き出して、再び始まる大騒動。 結局、お母さん霊夢にぴったりと全員がよりそって、ぽかぽかの体温を感じながらゆっくりと眠りについた。 ゆっくりお母さんはぷっくり膨らんだほっぺを娘たちに押し当てたまま「ゆー! ゆ-!」といつもの子守唄。娘たちを優しく眠りに導いてくれる。 絶対的な安堵を与えてくれる母親の懐。ゆっくり霊夢はただ幸せな夢を見ていればいい。よだれをたらしつつ、存分にまどろみを貪る。 これ以上ゆっくりしようがないほどにゆったりとした心。 幸福に包まれて、霊夢は気ままに明日を思う。 明日、目が覚めたら何をして遊ぼうかな。 最近、ゆっくり魔理沙とばっかり遊んでいたからたまには他の皆も入れて一日中ゆっくりするのもいいかもしれない。 あれこれ考えながら眠りへと落ちていく霊夢。 さあ、次に目を覚ませばいつもの楽しい毎日の始まりだ…… 期待に心を弾ませて目を覚まそうとするゆっくり霊夢。 だが、霊夢が感じたのは、ほっぺたをぽつりと濡らす雫だった。 「冷たいよ!」 姉妹か誰かの悪戯かと、寝ぼけ眼で不満を口にした。 だが、顔全体に降り続く雫が急速にゆっくり霊夢の眠気を奪い去っていく。 それは、芯まで凍えそうな秋雨だった。 現実を思い知らされる井戸の暗闇。 上を見上げれば、丸く切り取られた空はうんざりするほどに暗い雲の色。 もっとゆっくり夢をみていたかった。恨めしげに天を睨むが、霊夢の髪やほっぺを叩くような雨足は弱まることはなかった。石壁からはひっきりなしに伝い落ちる雨だれ。 いつ止むとも知れないどんよりとした空模様だった。 そんな天気を眺めていた霊夢は、ふと感じた違和感に小首を傾げる。 井戸の出口まで、少し遠くなったような? 「起きたなら、ふんばってね!」 必死な魔理沙の声に、違和感の正体に気づく。 濡れてグズグズに緩んだ頬。壁面との抵抗が極端に弱まっていた。 わずかながら、ずり落ちつつある二匹のゆっくり。 「ゆ、ゆっくり!」 青ざめてぎゅっと頬をよせると落下は一端停止する。まだ、さしたる力を込めずともふんばることはできそうだ。 だが、力を完全に抜くとすぐさま底へ落ち込みそう。 数秒足りとも力を緩められない。24時間中続く、無慈悲な義務がここに生まれた。 もはや、さきほどまでのように無防備に寝入ることはできない。 「ああああ! ゆっくりでぎないよお!!!」 ゆっくり魔理沙の叫びは、今の霊夢の悲嘆そのものだった。 二匹、力が弱まらないようにぎゅっと口結んでふんばって、それでもぽろぽろと涙があふれてくる。 だが、これはいつまでも続く地獄ではないと、霊夢は信じたい。 昨日から抱いている希望、探しにきてくれる友人や家族のことが霊夢の脳裏に浮かぶ。 「魔理沙、がんばろうね!」 今頃、お母さん霊夢や他のゆっくり魔理沙たちがこの雨の中を探し回っているのだろう。 この井戸のあるあばら家は魔法の森のほど近く。 うまくいけば一日もたたず探索範囲に入る。 問題は、それまでの数日を耐えられるかどうか。 「だから、もう少しがんばろうね!」 魔理沙を落ち着かせるための笑顔向けて、霊夢の健気な呼びかけ。 だが、魔理沙の表情はますますクシャクシャの泣き顔になっていく。 「ひっく……っ、がんばっても……どうせ、誰もきてくれないよおおお!」 突然の嗚咽交じりの絶叫に、びくんと震える霊夢の全身。 単なる弱音ではなく、確信をもった魔理沙の口調に霊夢の顔から笑顔が引けていく。 変わって霊夢の顔に張り付いたのは不審。 「どうして、そんなことをいうの?」 「だって……」 応える魔理沙の顔は、もう雨と涙でどろどろだった。 「だって、皆には霧の湖で遊ぶと言ったんだもん!!!」 「ゆ?」 霊夢の脳みそは魔理沙の言葉を理解しきれず、硬直する。 わかっっていたのは、霧の湖はこことはまるで反対側にあることだけ。 その意味がじんわりと霊夢に染み入ってくる。 ガクガク震えだす全身。 どんどん強くなっていく。 止まらない。 体を震わしながらこみ上げてくるのは、得体の知れないふつふつとした感情。怒りか悲しみかもはや形をもたないままに沸点を超えた。 「まっ!! ま゛り゛ざあああ、なんでなの! なんでえええ!!!」 困惑、怒り、やるせなさ、感情のにごりが煮えたぎる霊夢の狂乱だった。 「ごめんなさい! ごめんなさい! ごめ゛んな゛ざいいいいいいい!」 わんわんと声をあげて、しゃくりあげながら謝罪を繰り返す魔理沙。 昨日までの霊夢なら、親友のそんな様子を見ればそっとよりそって泣き止むのを待っていただろう。 だが、もはや霊夢は容赦しない。 「はやく説明してね!!!」 激しい詰問に、ひぃと息を飲むゆっくり魔理沙。 「ゆっくりパチュリーやゆっくりアリスたちに邪魔されずに、霊夢と一緒に遊びたかったのおお!!!」 その言葉に、霊夢はいっつも魔理沙にくっついて離れない二匹のことを思い出す。 魔理沙と遊んでいると、ゆっくりパチュリーがどこからともなく這い出して、二人の後をゆっくりとついてくる。そうなれば、弾むように力一杯遊ぶことはできない。パチュリーを中心にして静かに過ごすゆっくり。 ゆっくりアリスはもっと扱いが難しい種。普段は遊びに誘っても嫌がって一緒に遊びにはいかない。だけど、諦めて他のゆっくりと遊んでいると木陰からじっとりと見つめてきて、もう一度誘わない限り一日中続くのだ。結局、お願いして一緒に遊んでもらうことになる。 だが、霊夢と魔理沙は知らなかった。ゆっくりアリスが本当に問題行動を起こす発情期のことを。 発情期を迎えたゆっくりアリスは、無理やりゆっくり魔理沙と交尾しようと森や平原などいたるところを徘徊し、見つけるなり集団で襲い掛かってくる。お母さん霊夢のように成熟しきった個体同士なら普通に交配する限り、時間はかかるが何度でも子を生める。だが、まだ青いゆっくり魔理沙にとって、無理やりの交尾は極めて危険だった。ある程度の子供が生えるものの、母体のゆっくり魔理沙はショックのあまりに白目をむいてそのまま朽ち果ててしまう。 凄惨を極めたのが、ゆっくりアリスの群れ全体が発情した三年前。ゆっくり魔理沙の集落がいくつも全滅して、やがて一斉に生まれてきた子供たちがゆっくり魔理沙の生息数大爆発を招くことになる。野草や昆虫たちを手当たり次第に 食い尽くすゆっくり魔理沙たち。ゆっくり魔理沙と交配しやすい種であるゆっくり霊夢も数を増やして、生態系の破壊は広がっていった。その処理策として設立されたのが、ゆっくり加工所だった。 もちろん、ゆっくりたちはそんな事実は知る由も無いが、ゆっくりアリスのどこかただならぬ雰囲気は薄々と察してはいた。 結局、なぜかウマの合うゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢で遊ぶのが一番楽しいのだ。 でも、だからといって親友のついた取り返しのつかない嘘を許せすことができない。 大きく膨らんだ希望が、そのまま絶望の重みとなった憤り。 その熱い塊をぶつける対象を目前に見つけて、怒りが爆ぜた。 「嘘つき魔理沙なんて大っ嫌い!」 憤怒が、井戸の中でぐわんぐわんと鮮烈に反響していた。 「ごめ゛んな゛ざい、ごめ゛んな゛ざい、ごめ゛んな゛ざい……」 念仏のように繰り返す魔理沙の態度。だが、その惨めさがますます霊夢の熱を吹き上げさせる。 後どれだけの時間をここですごせばいいのか。 いや、もはや助けられることすら望み薄だろう。このまま家族にも知られることなく、干乾びて朽ち果てていくゆっくりたち。げっそりと痩せて、やがては水の中へすべり落ちる。 そうなれば運命は決まっていた。ゆっくりたちの皮は水に弱い。ぐにゃぐにゃに膨らんで、皮はいずれ破れるだろう。 まず、中身が水や外気にさらされる。やがてはじまるのは腐敗。自分の体が耐え難い異臭を放ち、中から朽ち果てていく長い長い悪夢。早く意識が途絶えることをひたすらに願いながら、ゆらゆらと汚水を漂う。 おぞましい想像に、霊夢の体がぞわりと悪寒に震えた。 霊夢はそんな未来など、井戸に落下してから一度たりとも考えたことはなかった。 探し回ってこの家をみつける仲間のゆっくりたち。近づくとかすかなゆっくりの声が聞こえてきて、覗き込んだ先にあったのは仲間の窮地。慌てて集まる沢山のゆっくりたち。探し出されてきた長いロープが井戸にたらされ、中の二匹が ロープを噛みしめるなり一気にひっぱりだされる。外に出られたら、すぐにうち帰ってお母さん霊夢を安心させよう。 それが、数分前まで霊夢が夢想していた未来。もう、消え失せてしまった未来絵図。 それもこれも、この魔理沙のせいだ。こいつが馬鹿なことを言ったばかりに全部終わってしまった。 こいつのせいで……死ぬ。 「い゛や゛だあっ! ま゛り゛ざのぜいで、じにだぐないいい!」 もう霊夢は止まらない。 「ま゛り゛ざの、ばがああっ! ま゛り゛ざだげ、じね!」 「ゆっ! ゆ゛う゛う゛うううううっ!!!」 断末魔のような悲鳴を上げる魔理沙を黙らせようとするかのように、霊夢はぐいぐいと魔理沙を壁に押し付ける。 「泣いてないで、落ちないようにしてね!」 霊夢の棘のこもった言葉に従って、律儀に押し返す魔理沙。 もう、何も喋らない二匹。 ゆっくりと、もう泣きたくなるぐらいにゆっくりと時間は過ぎていく。 井戸の中を、妖怪の山から吹き降りてきた風が入り込み、濡れた体をぞくりと振るわせた。 寒い。 隣の魔理沙の体温がなければ、野宿すら耐えられない季節になりつつあった。 鼻をすすりながら、懸命に押してくる魔理沙の暖かな全身。 それだけが霊夢に温もりを与えてくれた。 だが、耳朶に届くのは嗚咽交じりの侘び。 「ごめ゛んな゛ざあああい……」 泣きすがり、許しを乞う陰鬱な声。 井戸の底とで命を預けあう魔理沙が繰り返す哀願に、すううと冷えていく霊夢の心。 まるで、自分のほうが取り返しのつかないことをしてしまったような痛みが胸を刺す。 今は魔理沙だけが頼りなのに。 自分と同じ苦しみを背負う相手を一方的に責めて、自分は何がしたかったのだろう。 もう何もかも嫌になる。 「だれかぁ……はやくたすけてえ……」 見上げる井戸の上。 黒ずんだ雨雲に占められた、あいかわらずの代わり映えのない空とその向こうにいるかも知れない神様に、ゆっくり霊夢はひたすら祈っていた。 だが、畜生に神はいない。 井戸を覗き込む人影どころか、厚い雲に隠れたまま太陽すら姿を見せないまま、いつしか空は夜の色に沈む。 救いは、ようやく雨足を弱めつつある丸一日降り続いていた雨。 打ちつける雨の粒も、今は優しく降りしきる霧雨だった。 だが、代わって二匹を苛むのは夜半の冷え込みの厳しさ。もはや冬の始まりと大差がない。 「ゆゆゆ……」 霊夢の舌の根も凍えて言葉を吐き出せない。 もうじき初霜がおりてもおかしくない秋の日暮れだった。 凍えた体は力が上手く入らない。希望なき奮闘にも関わらず、二匹は少しずつ、井戸の底へと近づいていく。 その都度、腐ったような水の匂いが濃くなって、霊夢の喉にまとわりつく。 ぶわあんと、反響するカトンボの羽音がひどく耳障り。 水際に近寄るほど濃厚に漂いはじめる死の気配。 「……い」 霊夢の耳が魔理沙の呟きを拾う。 また「ごめんなさい」だろうか。 朦朧とした口ぶりで繰り返すその言葉に、霊夢に湧き上がるのは逆に罪悪感。 「もういいから、謝らないでね!」 精一杯の優しさをこめて呼びかける。 だが、反応は予想外のものだった。 「違うのおお」 それは、半泣きの魔理沙のうめき。 「かゆいの、かゆいの、すっごくかゆいの……」 しみこんだ水分を枯れ果てるまで流すかのように、だらだらとこぼれ落ちる涙。 余程の痒み襲われているのか、ぶるぶると痙攣のように震えだした。 「傷が、顎のあたりが痒いいい! ジクジク、かゆいいいいい!!!」 みっともなく、幼子のように泣き叫ぶ魔理沙。 恐らく、患部は最初に井戸を落下したときにおった顎付近の傷。 霊夢からは魔理沙の顔越しの位置になって、傷の様子はわからない。闇の中、懸命に舌を伸ばしている様子の魔理沙も、患部にまで舌がのびずもどかしい模様。よほど痒いのだろう、なおも舌を伸ばして時折えづく。 「き、きっと傷がカサブタになろうとしているんだよ。痒いけど、我慢だよ!」 少しでも前向きな言葉を口にして、魔理沙の気を紛らわそうとする。 けれども、魔理沙を襲う痒みは尋常ではないようだ。 「痒いよう、痒いよう……」 繰り返す魔理沙の嗚咽を聞きながら、三日目の夜はふけていく。 眠って底に滑落しないよう、唇をぎゅっとかみ締めるだけの夜は、ひたすらに長い。 中編 選択肢 投票 しあわせー! 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