約 1,622,254 件
https://w.atwiki.jp/hachinai_nanj/pages/2644.html
【手を取り合う幸せ】エレナ スタルヒン (投中) 最終更新日時 2023/02/14 18 47 /このページを編集 属性 レア 守備適性 決め球 ドロップ 変化球1 - - ◎ ◎ 変化球2 - 総評 🐰Русские невесты эгоистичны! という怨嗟の声が一部から上がりそうな美麗イラストの嫁エレナや。 強力な向日葵スキルを習得可能であり、URエレナのスキルリンクに最適…だったらよかったんやけどな。 性能的にもイラスト的にもURエレナにセルフリンクが無いのが悔やまれる1枚というところやね。 ちなみにデレスト性能もイマイチなので現時点ではホーム画面でイラストを愛でる以外の用途が無い。 いつか来るかもしれないエレナのUR2枚目にはセルフリンクがあることを信じて確保しておく、といったところやろな。 パラメータ * 球 速 コントロール スタミナ 備考 素パラメータ 130km/h 3944 3386 - 恒常スキル後パラメータ 157km/h 7594 4336 変化球発動率+2/ノビ+3/キレ+5 恒常スキル後パラメータ(向日葵スキル) 161km/h 8594 4336 変化球発動率+5/ノビ+3/キレ+5 + 野手パラメータ * ミート パワー 走 力 守 備 備考 素パラメータ 2926 2438 2633 2828 - デレスト メニュー ランク カード名 属性 力 速 技 効果 練習メニュー ★★ 短距離走 蝶 9 20 0 - 追加メニュー ★★★ シャトルラン 蝶 0 40 25 - 追加メニュー ★★ 短距離走 蝶 9 20 0 - スキル ランク スキル名 条件 効果 備考 ★★★★ 永遠に愛を(条件あり) 投球時 自身のコントロールが超究極に上昇し、球速が究極に上昇し、変化球発動率が大幅に上昇する 絆の結晶(極)3個 ほか限界突破3回以上「いつまでも一緒に」習得済み ★★★ いつまでも一緒に 投球時 自身のコントロールが超絶に上昇し、球速が超バツグンに上昇し、変化球発動率が少し上昇する - ★★ 好投の秘奥義 投球時 自身の球速が超大幅に上昇し、コントロールが大きく上昇する - ★ 超全力投球の奥義 なし 自身のスタミナがわずかに減少するが、球速が超絶に上昇する - ★ キレの奥義 なし 自身のキレが大幅に上昇し、コントロールが超大幅に上昇し、球速が少し上昇する - ★★★ 下半身強化の極意 なし 自身のスタミナが上昇し、コントロールが少し上昇する - ★★★ 本格派投手の極意 なし 自身の球速が少し上昇し、コントロール・スタミナがわずかに上昇する - ★★ ノビの心得 なし 自身のノビが上昇し、コントロールが少し上昇する - ★★ クイックの心得 投球時/走者が1塁にいるとき 自身のクイックが上昇し、コントロールが少し上昇する - ★ 速球の基礎 なし 自身の球速がわずかに上昇する - 才能 才能名 Lv 条件 効果 ふたりきりの時間 7 投球時 自身の球速が大幅に上昇し、コントロールが大きく上昇する 踏み込みが良い 5 投球時 自身のノビが上昇し、球速が大幅に上昇し、コントロールが少し上昇する 歩み寄る勇気 7 投球時 自身のコントロールがバツグンに上昇し、球速が少し上昇する スタミナ◎ 5 なし 自身のスタミナが超大幅に上昇する + ネタバレ注意! 固有悩み文 苦手を決めつけて(→歩み寄る勇気) 条件:投球時 効果:自身のコントロールが減少し、球速がわずかに減少する 『サーシャやマリーナにお弁当に入ってた日本食を食わず嫌いしないで食べてみてって勧めてみたのはいいんだけど、慣れてるあたしでもどうしても見た目や印象で食わず嫌いになっちゃうことがあるんだよね。良くないことだってわかってはいるんだけど…』 ★ 悩み▼ セリフ集 + 押すと開きます 状況 セリフ ホーム - - - - - - - - 試合 試合前 - 開始 - カットイン通常 - カットインターニングポイント - - 勝利 - - 敗北 - デレスト 特訓 - - エレナ スタルヒンのシーンをチェック! アイコンタップ or クリックで各シーンのページへ UR SSR SR シーン名でチェックしたい方はこちら コメント ログを開く 可愛いんだけどなぁ…使い道がなぁ… - 名無しさん (2022-06-10 20 21 54) メモリアルフォトでエレナのが来たらやっと使えるかもしれんな。正直Bloomは出るとしてもずっと先だろうし。 - 名無しさん (2022-12-12 06 03 00) エレナフォト6月15日に来るみたいやね - 名無しさん (2023-05-31 14 40 30) 名前
https://w.atwiki.jp/jewelry_maiden/pages/1064.html
夜でした。 すこしかけたお月さまが、薄くあたりを照らしていました。 森のなかに一件だけ、ちいさなログハウスがありました。 ある部屋に大きなベットがありました。 薄く照らされたベッドがもぞもぞと動きます。 ひとつの大きなカタマリがふたつになり、かたほうがベッドから出てきます。 虎眼石でした。 虎眼石はもうひとつのカタマリに近づくと、置石の寝ているのを確認しました。 その後、ひとつあくびをして、真っ暗なドアのむこうにきえてしまいました。 しばらくして、虎眼石がもどってきました。 音をたてないようにドアをしめると、にもぞもぞとベッドにもぐりこみます。 置石にぺたりとせなかをあわせて、そのままうごかなくなりました。 リビングには、それまでなかった雛壇と、その上で薄く月明かりに照らされた雛人形が それなりに場所をとって、それなりに立派に飾ってありました。 大きなベッドの大きなカタマリからは、 寄り添うふたり分の整った寝息が聞こえています。 夜でした。 すこしかけたお月さまが、薄くあたりを照らしていました。
https://w.atwiki.jp/pikuminbunko/pages/138.html
いつもと同じルートを使い、学校へ向かう。 ちなみに彼らが通っている学校は 『鯉竜中学校(こいりゅうちゅうがっこう)』 名前の由来が鯉の滝のぼり伝説からきたそうだ。 ちなみに鯉の滝登り伝説とは鯉が滝を登ると竜になり、飛び立つという伝説である。 銀崎たちはいつもの様に校門をくぐる。 「おはよう。」 不意に背後から声がかけられる。 「おはようございます。先輩。」 「あ、おはようございます!」 二人は振り返り、話しかけてきた人物に挨拶をする。 「今日も元気そうだね。」 「ええ、先輩もお元気そうでなによりです。」 この人は紅闇 葉月(くれやみ はづき)。 現在中学三年生の穏やかだけど判断力は凄い頼りになる先輩だ。 元サッカー部所属らしいが交通事故の後遺症により激しい運動が禁止された。 そのためサッカー部を退部した。 その後読書仲間から銀崎を紹介され、友好関係を築いたということである。 実に後輩思いないい先輩である。 だがたまに 『自分は「世界戦争」に出てきた悪魔だ。』 などのことを言う。 銀崎はそれを気にせず接している為かなり仲がいい。 ちなみに世界戦争とはある伝説のことである。 詳しくは後ほど。 しばらくの談笑の後それぞれ自分の教室に向かう。 何故か銀崎と夏目はいつも同じクラスになるのだが本人たちは気にしてない模様。 「おはよー!」 扉を開けると共に夏目が大きい声で挨拶を言う。 喧しいな。と、銀崎はいつも思う。 だが慣れてしまっているので不快にはならない。 ・・・・・・下校時刻・・・・・・・ 「あ、銀崎君。今日も楽しかったね!」 夏目に声をかけられる。 「ああ、そうだな。」 事実学校は楽しい。 給食もうまいし、授業も頭を使ういい機会だ。 「お、銀崎に夏目。一緒に帰ろうぜ。」 後ろから声をかけられる。 「あ、氷緑先輩。」 この人は氷縁 雅人(ひょうえん まさと)。 肩にかかるほどの長さであるかなり黒っぽい緑色の髪が印象的だ。 現在中三で機械いじりやひなたぼっこが趣味という変わった先輩だ。 「それじゃ一緒に帰りましょう。」 銀崎はまた歩みを進める。 ・・・・・・1時間後・・・・・・・・ 「それにしてもさー」 雅人が突然話題を変える。 「お前らって本当仲いいよなー。」 「結構気も合うし、小さい頃からの付き合いですからね。」 信号が青であることを確認し、歩き出す。 「そうじゃなくって・・・お前ら付き合ってんのか?」 その瞬間、銀崎も夏目も動きを止める。 「「はい?」」 「あの・・・どういう意味ですか?」 「そのまんまの意味だよ。で、どうなんだ?」 夏目が聞くも即答。 次の瞬間には二人とも顔が真っ赤になっていた。 「「違います!」」 こちらも素早く否定。だが顔は真っ赤だ。 「ちぇーなんだよ。本気でそう思ったぜ。」 雅人はそう呟きながら銀崎たちの先を行く。 夏目が銀崎より少し早く復活、また歩き始める。 ブォォォォォンという聞きなれた音がする。 なんとなくその音が気になり、夏目が右を見ると、 も の す ご い ス ピ ー ド で 迫 る ト ラ ッ ク が 。 夏目が逃げようにももう遅い。 「!やばい!」 銀崎がトラックにとまる気配がないのを悟り、走り始める。 ―――――ドンッ! 次の瞬間、夏目には全てがスローモーションのように見えた。 ゆっくり倒れこむ自分。 驚いてこちらを見る雅人先輩。 そして―――――― 夏目を突き飛ばして身代わりになったであろう、銀崎の姿。 銀崎にゆっくりとトラックが迫る。 そして、銀崎ははねられ、その体は宙を飛んだ―――――。 混ざり合う光と闇 第一章 第二話「神との遭遇」 ↓できれば感想を書いてください おぉw感想が書ける(¯∀¯) 前作には見られなかったキャラが一名ほどww。雅人君の趣味がひなたぼっこっていうのがなんとなくイイ(爆 -- (ベルリッツ) 2009-02-19 16 43 11 感想書けるようにしたんだ。 -- (黒狐) 2009-02-20 12 20 18 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/kokigame/pages/47.html
未亡人 ~ぬめり合う肉欲と淫らに濡れる蜜壺~ 172 : :2005/05/03(火) 18 36 54 ID CwGtTHxE 未亡人 MBS Truth 未亡人がエプロン姿で足コキしていかせてくれます 望月望氏のファンも必見 関連レス 502 名前: 名無したちの午後 投稿日: 03/07/15 00 30 ID VT4iXHS4 漏れは逆に小悪魔的なょぅι゛ょ系の女の子に手コキ脚コキされるのに萌えるなぁ。 507 名前: 名無したちの午後 投稿日: 03/07/15 14 44 ID hDa34fhE >漏れは逆に小悪魔的なょぅι゛ょ系の女の子に手コキ脚コキされるのに萌えるなぁ。 禿堂。 色っぽい年上キャラから手コキ脚コキされるのにも普通に萌えるけど小悪魔的なょぅι゛ょ系に同じ事されるとおいら当社比3倍ぐらい萌える。 手コキ脚コキに代表される受けシチュっていうと「主人公x年上系」のパターンが殆どで、年下系との組み合わせってなかなか見かけないよな。 ょぅι゛ょ系ではないが、小悪魔的未亡人ネタ。 http //www.teck.jp/truth/top.html 「未亡人 ~ぬめり合う肉欲と淫らに濡れる蜜壺~」のサンプルCGに足コキありました。 両足でチン○をがっちりホールドしててなかなかいい感じ。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/649.html
昨日はハルヒを乗せて夢中で自転車を走らせた。 ハルヒはいつになくはしゃいで、俺もなんだかたくさん笑った・・・気がする。 だからだろうか。 今朝はヤケに膝の裏あたりと腹筋が痛い。 そして俺は今、もうすっかり馴染みになったこの坂道を登りきり、ハルヒとの待ち合わせ場所に向かっていた。 そのままでいい・・・か・・・。 ふと、昨日のハルヒの言葉を思いだした。 実は・・・いや、昨日の夜に考えたんだが、俺はこの2日間の出来事を無かった事にしようと思っていた。 別に努力して忘れようという事じゃない。 ただ、キスの事や告白(なんだろうな、この場合)の事が起こる前の状態に俺の意識を近付ける事が、ハルヒと自然に接する為には一番良い事だと考えたからだ。 それに・・・ハルヒもそれを望んでいる様な気がしたから。 しばらくして、俺は待ち合わせ場所の近くまでやってきた。 ハルヒの住む集合住宅に併設された公園、そこにある時計台の下が約束の場所だ。 俺は、時計台の時計を読み取れる位置まで近付いていた。 六時・・・五十分か・・・・。 そして、その下にハルヒを見つけた。 おーい・・・と手を振ろうとして、ハッとする。 何、ガラにも無い事しようとしてるんだよ、俺! ハルヒも近付いてくる俺に気が付いた様だ。何となく素振りでわかる。 まあ、先に待っていたのはハルヒだから、この場合は到着と同時に「おそいわよ!バカキョン!」が関の山だな。 よう! 「ふふん、おはよう!」 ! (こ・・・れは・・一体) 「?、早く行くわよ?」 あ・・・ああ、そうだな。 さてさて、どうしたものか。 予想外の微笑みに倒壊しそうな平常心を必死に支えながら、俺は走りだした。 ぐっ・・・むう・・ね・・眠い・・・ 今、何時間目だ? 授業中、俺の意識は朦朧としていた。 慣れない早起きと早朝サイクリングを始めて2日目・・・ この強烈な眠気の理由は正にそれだ。 ああ・・・もうだめ・・マジで寝る・・・ (ぶすっ) っ・・・痛っ!!? 突然、背中に蜂にさされた様な痛みが走る。俺は思わず振り返った。 ハルヒがニヤニヤと笑っている。 なんだよ! 「寝るな、ボケ!」 どうやらペンの先で俺の背中を刺したらしい。この悪魔。 「もう四時間目でしょ!我慢しなさいよね!」 ああ、もう四時間目か・・昼休みになったら、少しだけ寝よう・・・どこかで・・・ 「あ、そうそう!キョン?昼休みはアタシに付き合いなさい?」 ! 勘弁・・・してくれ。 「わかったわね!」 ああ。わかりました、わかりましたよ、トホホ・・・ やがてチャイムがなり、ハルヒは俺の手を掴むや否や相変わらずの勢いで走りだし教室を飛び出した。 「着いたわよ!」 ん?部室棟じゃないか。 俺がいつもの入り口から入ろうとすると、ハルヒが手を引き止めた。 「ちがうの!こっち来て・・・?」 裏口? 「ほら、ここ!」 そこには、縁側のある茶室があった。 「茶道部の茶室なのよ。でも、あそこの部は全員三年生で受験でしょ?だから、今は空き家ってわけ!」 ハルヒが得意気に語る! で、ここが何だってんだ? 「はぁ?昼寝をするのよ!」 誰が! 「アンタに決まってるでしょ!時間になったらアタシが起こしてあげるから、存分に眠るのよ!」 どうやら、ハルヒは俺に昼寝の場所を提供したかったらしい。 自分を迎えに来ているのが原因で、俺を疲れさせてしまっている、という後ろめたさからの行動か? いや、この場合は単純に俺が眠そうだったから・・・だろうな。 しかし最近、ハルヒが俺の為に何かをしてくれる事が多くなった気がする・・・ 「さあ!早く寝なさい!」 そ、そんなすぐには寝れん! だいたいだな、畳に直に寝るってのはだな、ベッド派の俺には・・・ 「もう、しょうがないわね・・・」 そう言うとハルヒは、俺の肩に手を回して自分の方へ引き寄せた。 ? 何を? 「いいから、そのまま横になりなさい。」 ! 「このアタシが膝枕をしてやろうってのよ?快眠は保証されたわね!」 見上げたハルヒの表情は、紅潮しきっていた。 そうだな、保証されたな・・・ 俺は目を閉じた ・・・っ !? 暗い? おい!ハルヒ?ハルヒ! 「う・・ん・・・」 ハルヒっ! 「ん!あああっ?ちょっとキョン!なにこれ!なんで暗いわけ?」 いま何時だよ!? 「七時・・・ っ?夜の?」 慌てて時計を見たハルヒが目を丸くする。 この時点で俺は概ねの事態を把握した。 ハルヒは俺を膝枕したまま、おそらく自分も眠ってしまったんだろう。しかし・・・よくもまあ、この姿勢で・・・ 「痛っ・・・」 ん?足が痛むのか?そういえばお前、この前の怪我・・・ 「ちがう、アレはもう大丈夫。今は・・足痺れた・・・」 そ、そうか。 まあ、とにかく家に帰ろう。痺れが治まったら校舎に鞄を取りに行くぞ? 「ええ、そうね。」 やがて、俺達は茶室を出て部室棟の出口へと向かった。 なんか・・・いつぞやの閉鎖空間の様だな・・・ 灯りらしい灯りの無い部室棟の廊下は妙に薄気味悪い。 俺はハルヒが後ろからついて来ているのを確かめながら、足早に廊下を抜け出口へ辿りついた。 ドアに手をかけながら、ふと思う。 (そういえば、俺達は昼休みの時点で校内から忽然と姿を消したことになるな。 そのあと他の奴らはどうしたろう。 それにSOS団のみんなは?) まあ、いい。とりあえず帰・・・ ガチャ 開かない? 「どうしたの?」 開かないんだ! そう言って、俺は思い出した。 この建物の入り口のドアには鍵が付いていない事。 その代わりに、外側から南京鍵と鎖を使って施錠している事・・・ つまり、閉じ込められた? 「ばかねぇ!窓から出れば・・・あ!」 俺は既に気付いていたが、ハルヒも言いかけて気付いた様だ。 この建物の全ての窓には鉄製の格子が取り付けてある。 以前、窓を割って侵入したと思われる窃盗犯にコンピ研のパソコンを根こそぎ盗まれて、その事後対策として取り付けられたらしい。 閉じ込められたか。 もはや帰宅を諦めかけた瞬間、ハルヒが上着のポケットから携帯を取り出した。 そうか!良いぞハルヒ!助けを呼ぶ・・・ 「あ、もしもし?母さん?アタシ今夜、朝比奈さんの家に泊まるわ!何?決まってるでしょ?恋の悩みを一晩かけて打ち明けまくるのよ!じゃあねっ!」 おい・・・今の電話・・? って、また電話するのか? 「あ、もしもし?みくるちゃん?いい?今からアタシな言うことを瞬時に理解するのよ!万が一、アタシの母親から電話がかかって来たら、涼宮さんは寝てますって言うのよ?解ったわねっ!」 て、おいハルヒ!お前まさか帰らないつもりか! 「何言ってるのよ!夜の部室棟、歴史ある部室棟、様々な怨念を蓄え続けた部室棟!何かが起こるわっ!」 夜と歴史までは把握した。だが怨念とは・・・ 「さあ!とりあえず、我が部室に戻って作戦を練るわよ!」 ・・ああ、なんてこった。 夜十時を回った。 結局、ハルヒが望む様な現象や、それに匹敵する事件は起る筈も無く、俺達は他愛の無い会話やネットサーフィンを楽しんだ後、部室に買い置きしてあったカップ麺で物足りない夕食を済ませた。 なあ、ハルヒ。 本当に泊まるのか? 「何よ、嫌なの?」 いや、賛成した覚えは無いが今更反対もしないさ。 ただ、何処で寝るんだ?少しだけ冷えてきた気もするし。 「そうね・・・さっきの茶室はどう?確か火鉢が電気ストーブになってた筈よ?」 よし、行くか。 「あっ、そうか!」 茶室に着いた俺は、ある事に気付いて思わず声をあげた。 おそらく、ハルヒも同じ事に気付いた筈だ。 昼間、俺達がこの茶室に入った裏口、ここから、簡単に外へ出られる! よし!帰るか! 「・・・。」 ん?どうした? 「嫌・・・。」 ん?親には「やっぱり帰ってきた」って言えば良いと思うし、朝比奈さんには明日・・・ 「嫌よ!」 おい、そんな・・・ 「そんなに、嬉しそうな顔するな!バカキョン!」 ハルヒはそう叫ぶと、背中を向けて座りこんでしまった。 やれやれだな。 俺は、とりあえずストーブのスイッチを入れた。 緩やかに熱線部分がオレンジ色を放ち始めた。 なあ、ハルヒ・・・ 「何よ。」 すまない。 「何・・・」 俺は、何と無くハルヒの怒った意味が分かっていた。 昨日、気持ちをぶつけられたからだろうか。だから、無神経にも裏口を見つけて喜んでしまった事を少し悔んだ。 なあ、ハルヒ。 朝まで一緒にいよう。 「・・・!」 ハルヒの背中が少しだけ震えた気がした。 そして、少しだけ振り返りながら呟く用に俺に語りかける。 「・・・本当はね、真夜中の部室棟なんかには興味なかったの。ただ・・閉じ込められて・・・キョンと二人きりになれて・・・最高の気分だったわ・・・」 知ってたさ 俺は、ハルヒが愛おしくてたまらなくなった。そして、それと同時に感じたハルヒの気持ちに対する呆れるくらい鈍感な自分の全てを償い衝動に駆られた。 ハルヒ・・・ 「?・・・!」 背中からハルヒを抱く。少しだけ甘い香りがした。 そして俺は、昨日の放課後にハルヒに言うべきだった言葉を、たった今思い付いた。 少し遅れ気味かもしれないけど、今ならまだ間に合う気がした。 俺も、お前の事が大好きだ。 とりあえず第一部完
https://w.atwiki.jp/twin_world/pages/46.html
RRRRR…… ミクの「はちゅね」化事件から一夜明けて、渡海家の少し忙しい日常に一本のベルが鳴る。 「カイトー、電話鳴ってるよー」 電話に一番近いはずのリビングでくつろいでいる陸は電話を取る気がないらしい。 さきほど研究室をのぞいたら、明は研究室の中でパソコンに突っ伏したままぶつぶつと呟きながらうなされていた。 ミクはメンテナンス用のケーブルを差したままじっとしていなければならないし、これでは自分が電話に出るしかない。 そう結論づけたカイトは、客室の掃除に使っていたハタキを持ったまま廊下へ出る。 「はいはい、今出ますよー」 すっかり人間じみたことを言いながら慌てて受話器を取った。 「はい、渡海研究所です」 『あらやだ、もう着いたの? 早いわね、響君』 「きょう…? あの、どなたでしょうか?」 『え、あ! あなたカイト君ね! さすが響君そっくりだわ! ちょっと明にアッチの専用回線繋ぐように頼んでくれる? 音無ユイって言えば分かるから』 「は、はい」 電話口の向こうでまくしたてられ、カイトは慌てて研究室へ駆け込んで事の次第を明に伝えた。 音無ユイ、と聞いた途端に明は何かに脅えるように飛び上がり、手早くパソコンの回線を繋ぐ。 「音無博士! あんたわざわざ電話でカイトに命令しなくっても!」 『こっちの呼びかけに返事しないのが悪いんでないかしら? 渡海明博士?』 パソコンの画面には、一人の中年らしい女性が映っていた。 どうやら映像通話をしているらしい。 ミクはメンテナンスの接続が切られたので、カイトのそばに寄って一緒に画面を覗き込む。 『ミク!! あなたミクなの!?』 「え!? あ、は、はい」 突然、画面の向こうの音無博士が大声を上げて画面にどアップになるものだから、ミクは一瞬びっくりして身を縮ませる。 「ミク、ほら。君の『お母さん』の音無ユイ博士だ」 「音無……博士。ハイ、知ってます。あたし、プログラムを音無博士に作られました。ボディを渡海博士に作ってもらいました」 元々記憶されていることをミクは口にする。 その様子をみて、音無博士はほっとした表情を浮かべる。 『うんうん、ミクはいい子ねぇ。で、ちょっといいかしら渡海君』 「あ、ああ」 『数時間前に、至急でミクのプログラム設計の開示請求があったけども』 「お、おう」 『おかしいわよね。響君はまだ着いてないみたいだし、予定より早くミクは起動してるし、なのにプログラム設計を改めてだなんて』 「…………うぐ」 ぎくり、と研究室の空気が凍った。 話しを聞いていただけのカイトも思わず息を呑んでしまう。 低く、冷静に音無博士はさらに詰め寄る。 『報告を、渡海明博士』 再びしばらくの沈黙の後、事実が明かされる。 そして、パソコンに接続されたスピーカーが音割れするほど叫んだ。 『ミクがバグったってどういうこと!?』 「す、すまーーーん!!」 明が悪いわけではないのだけれども、平身低頭で謝りつづける。 『すまんじゃないわよーー!! 私の可愛い『娘』になにしてくれんのよー!』 ミクにしてみれば、自分のことで明が『母親』に怒られているように思えたのだろう。 なんとかフォローできないものかと、「あたし大丈夫だから」なんて画面の端に映りながらけなげに訴えている。 『まぁ、いいわ。ミクが元気なら。それに専用回線でも、これ以上ミクの会話はやめときましょう』 そうだな、と言って明は安堵した。女性は怒らせると怖いものである。 『とりあえず、あとは響君たちに任せたわ。近いうちにまた会うことになるでしょうし』 そういって回線を切ろうとする二人を、カイトは横から止めに入った。 「あ、あの!」 『どうしたの? カイト君』 カイトの脳裏に先日のメイコから手渡された手紙の内容がよぎる。 差出人は、確か『音無博士』だったはず。 重要項目だと念を押されたが、周りに明やミクがいるのも構わずに疑問がカイトの口をついて出てしまう。 「僕の――」 ぴんぽーん♪ カイトが言いかけたところで、玄関の呼び出し音が鳴る。 先ほどと同じく陸が出る様子はない。 『お客さんが来たようね、きっと響君だわ』 「あ、音無博士!」 『カイト君、今度ちゃんと会って話しましょう。話す機会も、時間もあるわ』 「は、い……」 一方的に回線を切られ、カイトは暗い画面に視線を落とした。 重要項目を口にしようとしたことを察して、『今度』改めて話すようにと言ったのだろう。 しかし、それまで疑問は消えてはくれない。 「ねぇ、カイト兄さん。どうしたの?」 ミクに声をかけられて我に返ったカイトは、ぶんぶんと顔を横に振っていつものように笑顔を作る。 「大丈夫だよ。ごめんね、心配させて。さぁ、お客さんを迎えに行こうか」 「うん!」 「このタイミングだと、響だな。わしも行くか」 あきらかに不審だったカイトを問い詰めたりせずに、明は二人を促して部屋を出た。 「ただいま。父さん、陸、元気にしていましたか?」 明の息子であり、陸の父親である渡海響が玄関先に立っていた。 歳は三十半ばほどに見え、男性にしてはやや長めの黒髪をしている。眼鏡をかけた細身の姿からは一児の父とは思えないほど若々しい。 そんな息子を明が迎え入れて、簡単な挨拶を済ませたカイトとミクが荷物を持って付き添う。 陸はというと、現金にも早く早くとお土産をせがんでいる。 カイトとミクは荷物をとりあえず客室に置いて、リビングで語らう親子二代水入らずのところへ戻る。 すると、響は談話をやめて真面目に切り出した。 「早速ですけど、どうしてミクが起動してるのか教えてください。父さん」 「むっむぅ。それはだな……」 先ほどと同じ質問に明は言葉をつまらせてしまう。 そんな明に響は、起動前にチェックすること山ほどあるでしょう?と詰め寄る。 「お、親父! ボク、あ、俺が悪いんだ!」 「陸が?」 きょとんとした表情で響は陸を見る。 陸は少し涙を浮かべながら必死に祖父を弁護する。 「俺がじーちゃんの研究室に勝手に入ってミクを起こしちゃったんだ! だからじーちゃんは悪くないんだよ!」 「大丈夫だよ陸。怒ってないから」 怖い顔してたかな、ごめんね。と優しい声で響は陸に謝った。 なるべく表情と声色に気をつけながら、話の続きを明に切り出した。 「それで、何があったんです?」 「見せたほうが早いの。陸、あれを頼む。カイト、準備を」 陸はティッシュでこよりを、カイトは台所からネギを一本用意する。 明は状況がつかめていないミクの両肩をがしっと掴んで響の前へずずいっと立たせる。 「この子は正真正銘、ボーカロイド2の01_01の初音ミクじゃ。そして――」 陸と明はお互いにうなづきあい、そして陸が自身の鼻をこよりでくすぐる。 「ぶえっくしぃ!」 盛大なくしゃみとともに軽い爆発音がして、煙が立ち込める。 「ネギー、ネギヨコセー」 「な!? 変身した!?」 さきほどまでそこにいた16歳の可憐な少女が、2頭身ほどにデフォルメされた姿に変身した。 「これが変身した初音ミク、わしらは『はちゅね』と呼んでいる」 はちゅねは明の手をのけて、ネギを持っているカイトへ駆け寄る。 「はい、ネギですよ」 「ネギー♪」 はちゅねはネギを持つなり、ひたすら上下左右に振り始める。 ネギを振り続けるなんてあまりに異様な光景だが、害さえなければほほえましい限りである。 その証拠になんだか場が和んでいる。 思わず和んでしまった響は、改めて冷静にはちゅねを観察する。 「変形する新しい素材使ったって聞いていたけど、これほどまで変わるとは」 「わしも想定外じゃ……」 似たような変形する素材を使ったロボットが、暴走を起こして小さく変形してしまう事例があったという噂を響は思い出した。 もちろんそのようなことが事実であれば大問題なのだが、おそらく隠蔽され都市伝説化していたのだろう。 そして二の舞になったのが、ミクということになる。 「父さん、この姿のときのチェックってもうしました?」 「それが、ちと厄介で。はちゅねにはケーブルの差込口がないんじゃ」 「なっ!?」 「とりあえず大きいほうのミクのチェックは異常なし。ただ、はちゅね化したときの行動をミクが覚えてないらしい」 いまだに、「ネギーネギー」と繰り返すミクを……はちゅねを見ていると、はちゅねから戻ったミクが覚えていたら恥ずかしくてたまらないだろうなと響は思った。 「ふぅん。ま、私は面白いの好きですから、いっそこのままでいいんじゃないですか?」 「おいおい」 「じゃあ予定していたチェックの内容ですけど――」 明と響がミクの調整の段取りを組直す話を始めたことに気づいた陸は、話が進む前にと質問する。 「ねー、親父。母さんは? 一緒じゃないの?」 「ちょっと仕事が入ってね。少し遅れてくるよ」 「そっか」 よーし、と何か企んだ顔をして陸はカイトの横にしゃがみこむ。 カイトはというと、さきほどからはちゅねの相手をしていたらしい。 ときどきネギでツッコミを入れられて叩かれたトコロが少し痛そうだ。 「ねー、カイト。ボク、曲作ったんだ。母さんに聞かせる前に練習しようよ」 今から練習すれば後から来る母親に聞かせることができるかもしれない。 そう喜んだ陸だったが、カイトは少し戸惑い気味に答える。 「え、あ、は、はい、そうですね。マスター」 「あ、もうまた呼び方マスターになってる」 「すみません、マス、あ、いえ、陸……」 カイトの態度がおかしい。 何より元気がない。のほほんとした笑顔がない。 そう思った陸は、核心をつくことにした。 「なんかカイト隠してない?」 「え?」 「元気ないし、なんか、ぼーっとしてるし。曲作ったら歌わせてって楽しそうに言ってたのに」 そう言うと、陸はじっとカイトの目を見る。 カイトはそのまなざしに目を逸らすものの、陸は見つめたまま。 「あ! 僕、晩御飯の材料2人分しか買ってないです! 急いで買い足しに行ってきますね」 「カイト!」 視線に耐えられなくなったカイトは、今思い出したように言い分けをして逃げ出す。 「歌は帰ってきてから練習しますから!」 財布を持って、陸を振り切るように小走りで家から飛び出した。 「いいんですか、父さん。カイトを放っておいて」 「ボーカロイドの『制約』には製作者のわしには触れられない部分があるからの。カイト自身に任せようと思ってる」 陸には悪いが、と陸には聞こえないように明はぼやく。 「そうですか。相変わらず父さんは自分の子供に甘いですね」 「お前がいうでない」 「はは、その通りですね。じゃあ普段父さんに甘えている子供の私が、自分の子供を甘やかしますよ」 逃げられたことに呆然としている息子を我へ戻すように、響は言葉をかける。 「陸、ミクの機能チェックを今からするからはちゅねから戻しておいてくれ」 「うん……」 まだうわの空のままなので、一部を強調した一言を付け足す。 「それと、しばらく父さんと私はミクにかかりきりになるから、『カイトと二人』で遊んできなさい」 「親父……うん、わかった!」 響の言葉にようやく元気な顔に戻った陸は、はりきってカイトの後を追いかけたのだった。 そのころのカイトは、スーパーではなく近くの川のほとりにいた。 自然に囲まれた川が、カイトは好きだった。 命があっても人ではないもの、命はないが人のようなもの。 そんな空間が、カイトをいつも別世界に連れて行ってくれていた。 しかし、今は電脳から離れない疑問が解消されないフラストレーションでいっぱいいっぱいだった。 「はぁ~……」 思わずため息すら出てしまう。 「カイトー!」 「陸!」 物思いにふけっていたので、かなり驚きながらあわてて後ろを振り返る。 声だけで陸だと判断したのだが、視線の先には予想どおり陸の姿があった。 陸は寒い中を走ってきたのか、顔が紅潮している。 自分を探して走ってきてくれた、その事実がカイトの揺らいでいた思考が安らいだ。 「もう、何やってんだよ。カイト買い物行くんだろ?」 「なんでここが」 「だって、カイトいつもここで川に石投げたり魚を獲ろうとしてコートのすそ濡らしてきたりするじゃん」 行きそうな場所をすぐに思いついたのは、最初の数日間の冒険癖があったときにカイトが遊びに行く場所を把握していたためである。 下校途中にその場所を覗いたらあんまり楽しそうにしていて、邪魔をせずに立ち去ったことが多々あった。 「き、気づいてたんですか」 知られていないと思っていたことば実はバレていたことにカイトは恥ずかしさを覚えた。 コートのすそを濡らしてしまったときは、気づかれる前に乾燥させたはずなのにと己の迂闊さをくやむ。 そんなことをカイトが思っていると、陸は突然、ばしぃ!と良い音をさせてカイトの背を叩いた。 「いたっ! な、なんですか陸!」 「カイトはボクの兄ちゃんで、ボクはカイトのマスターだからな。それぐらい――カイトの考えてることくらい分かるよ」 きょとん、と一瞬、面を食らったような顔をしたカイトだったが、すぐに笑った。 「そうですね。陸は僕のマスターで弟ですものね!」 「じゃ、買い物一緒に行こうよ。親父の好きなもの知ってるから一緒に選べるよ」 照れ隠しで少し口早に言って、カイトをせかす。 「それは助かります」 カイトは陸にあわせて歩き出す。 さきほどまでの曇った気分はどこかへ飛んでいったように、歩き方さえも軽快になっていた。 「アイスも買ってこうぜ」 「はい!」 お徳用じゃなくて、と合言葉のように二人で声を合わせて言うと、陸とカイトは互いに笑いあった。 後編へつづく 前へ 目次 次へ これ以降、陸はカイトにマスターと呼ばれても訂正しなくなります。 事例ってもちろんパロディ元の彼のことです。 この話に出てこないのに書いてごめんなさい…! どんな風にVRを構成しているのか妄想(ぉぃ)して楽しいなと感じていただけたら嬉しいです。 ちなみに前後に分けたのは、話の流れではなくただ長いから…(汗)。 申し訳ないッス…。
https://w.atwiki.jp/kosodateful/pages/113.html
いい夫婦の日に男の女の本音がぶつかり合う!紅白ブロガー合戦supported byていねい通販 テーマ:PR商品 ※ 夫婦の在り方を語り合うも、一人だけ明後日 http //Archive.is/CTWmo
https://w.atwiki.jp/rupuiamoesurezyunin/pages/73.html
205 :ネタ投下。 ◆1izDrhuZl6 :2006/03/08(水) 16 13 39 ID YHiZy0KU 今日の昼休み、ルキアは、些細なことから、ユリとつかみあいの喧嘩をしてしまった。 しかも、喧嘩の最後には、「ルキアって最低!もう、絶交よ!」と ユリに言われてしまい、それ以後、ふたりの会話はなくなった。 寮へ帰るときも、いつもなら、手をつないで、おしゃべりしながら歩くのに、今日は、別々に帰った。 部屋では、喧嘩のことばかり思い出してしまう。勉強に手が付かないまま、夜になってしまった。 ル:「もう、いいや。寝よう…。」 ルキアが布団に入ろうとしたそのとき、(コンコン) ル:「? はーい。(誰だろう。こんな時間に…。)」 (ガチャ) 「!」 ルキアがドアを開けると、そこには、ユリが立っていた。 ル:「…あ、あの、ユ」 (ガバッ) 「!!!」 ルキアが声をかけるのより一瞬早く、ユリは、ルキアに抱きついた。 ユ:「…ルキアごめん。あんなことして…。お願い、許して…。あなたは、絶対になくしたくない友達なの…。」 それは、ユリが転校してきた日のこと。見知らぬ土地での生活が、ユリはとても不安だった。 同じく転校生で、前の学校のクラスメイトだったタイガが「心配しなや。」と言っても同じだった。 そして、アメリア先生に付き添われて、応接室へ向かう途中、 ア:「あら、ルキアさん」 ル:「あ、アメリア先生。おはようござ、 !」(ピタッ) ユ:「?」 ルキアは、ユリと目が合った瞬間、その場で足を止めた。 ル:「…先生、こちらの方は…?」 ア:「ああ、ちょっと早いけど紹介するね。転校生のタイガ君とユリさんよ。」 タ:「おう、よろしゅうな。」 ユ:「よ、よろしく…。」 ル:「…かわいい」 ユ:「えっ?」 ル:「…かわい―――い!」(ギュッ) ユ・タ・ア:「!!!」 ルキアは、いきなりユリに抱きついた。 ユ:「???何?何なの?」 ル:「ウフフ…。あたしね、かわいい子を見ると、すぐ好きになっちゃうの。」 ルキアは、とても人懐っこい性格だった。そのため、彼女の周りにはよく人の輪ができる。 特に、自分が気に入った生徒とは、肌を触れ合わせるほど、仲良くする。 ユリに抱きついたのも、そんな彼女の性格の現われだったのだ。 ル:「あたし、ルキア!困ったことがあったら、いつでも呼んでね!じゃ、またあとでね~」 タ:「…なんやねん、あいつ…。」 ユ:「でも、あの子とだったら、仲良くできそう。」 タ:「お、急に元気になりよったな、ユリ。」 ユ:「うん。あの子の笑顔を見てたら、元気が出たの。」 ア:「よかったわね。早速友達ができて。」 ユ:「はい。ずっといっしょにいたいです!」 それ以来、ルキアとユリは、毎日いっしょだった。ふたりは元々活発な性格なので、すぐに打ち解けた。 そして、いつしかお互いに親友と呼べる仲になった。 …それなのに…。ユリは、寮に戻ってから、ひどく後悔した。ルキアは、自分にとって恩人なのに…。 そう思うと、いてもたってもいられず、自分からルキアに謝りに行ったのだった。 そんなユリに、ルキアは言った。 ル:「いいのよ、別に。『けんかするほど仲がいい』って言うでしょ? あれは、 あたしたちが仲がよかった証拠。だから、前と変わらずに仲良くすればいいじゃない。」 ユ:「ルキア…。」 ル:「あ、そうだ。」 ルキアは、ユリの腕を軽く振りほどくと、タンスに向かい、何かを取り出した。 ル:「仲直りの印に、これ着ようよ。」 ユ:「えっ?それ、ルキアのパジャマ…?」 ル:「うん。今夜は、いっしょに寝よう。」 ユ:「…! うん!!」 ルキアとユリは、おそろいのパジャマを着て、眠った。ふたりの仲が、末長くつづくことを祈って…。 255 :205:2006/03/11(土) 20 37 35 ID kTwLlZtF ル:「ユリ、寒いよ~」(ギュッ) ユ:「も~、ルキアったら~」 布団の中でも、やっぱり抱き合うふたり。 ユ:「ルキアって、また胸大きくなったんじゃない?」(ツンツン) ル:「あん、もう…つっつかないでよ~」 ルキアの胸を指でつっついて、ルキアをからかうユリ。 ル:「それ以上つっついたら、こうしてやる~」(ふにふに) ユ:「あ、やるか、この~」(ふにふに) ルキアは両手でユリのえくぼのあたりを軽くつねった。ユリもそれに対抗して、やり返す。 ル:「ウフフ…」 ユ:「クスクス…」 ふたりには、それがなんだか楽しくて、少しの間それを続けた。 ル:「…ユリって、髪の毛おろすと、ちょっと雰囲気変わるね。」(サラサラ) ユ:「そう?ルキアこそ、髪留めとると、いつもと違うイメージになるよ。」(ナデナデ) 今度は、ルキアがユリの髪に指を通して、手ぐしで髪をとかすようにして、指を動かした。 ユリは、ルキアの髪の、普段は髪留めがついている部分を、つまんで撫でた。 ル:「ふぁ…そろそろ寝よっか…」 ユ:「ふぁ…あ…そだね、寝よう。…今日はごめんね。」 ル:「もう、いいって。明日からも、よろしくね。」 ユ:「…うん」 ル:「……」 ユ:「……」 見つめ合うふたり。そして… ル:「…(チュッ)」 ユ:「…(チュッ)」 お互いに、相手のほっぺたにキスをした。 ル:「ウフフ…それじゃ、おやすみ~」 ユ:「うん。おやすみ…」 ふたりとも、いつもより気持ちよく眠りについた。 369 :名無したんはエロカワイイ:2006/03/19(日) 23 03 50 ID fhdNPAX7 ユリ 「ねえ、ルキア…。ルキアって、あたしのこと、嫌いなの?」 ルキア「え…どうして?」 ユリ 「だって…、○○君(=おまい)とつきあい始めてから、全然あたしと会ってくれてないじゃない! ○○君といっしょにいられれば、あたしのことなんて、どうでもいいの!? …あたしたちって友達じゃなかったの?」 ルキア「…そうだよね。あたしたちは、友達だもんね…。 ごめんね、ユリ。寂しい思いをさせて…。」(ギュッ)←ユリを抱き締めてる ユリ 「ちょ、ちょっと待ってよ。ちょっと言ってみただけよ…。 ほらほら、今日もこれから○○君とデートなんでしょ? あたしのことはいいから、行ってきなよ。」 ルキア「うん、わかった。ありがとう、ユリ」(チュッ)←ユリのほっぺにキスしたルキア ユリ「ちょっと・・・。キスするなら、○○君にしなよ。」 ルキア「うん、やってみるよ!じゃあね~!」 370 :名無したんはエロカワイイ:2006/03/19(日) 23 15 01 ID wYN9w8i7 ≫369 GJ お約束だけど、やっぱりユリがいると名前の通り そっち系のイメージばかり浮かんでしまうねw
https://w.atwiki.jp/jinrowiki/pages/794.html
前ページ次ページ村企画 村名 戯曲「白き森の魔女」 劇団人狼座 [#b80a750a] 概要 [#n18a8012] あらすじ [#g5315c32] 村の目的 [#y71831f3] ローカルルール/世界観 [#wf4a0439] 役職設定 [#m0d6d72c] 発言ルール [#y1a0eb3d] 禁止事項 [#v3114c9a] 推奨事項 [#wd80f89b] 進行 [#aafe6f16] プロローグ(最終確認) [#j2e5b428] 一日目 (第一幕) [#h317bb54] 二日目 (第二幕) [#r8cb83a7] エピローグ (打ち上げ) [#ge160b63] カーテンコール [#lc749a0a] コメント [#gd4e1245] 村名 戯曲「白き森の魔女」 劇団人狼座 劇団人狼座による第1回公演は、無事終了しました。 http //www3.marimo.or.jp/~fgmaster/cabala/sow.cgi?vid=217 cmd=vinfo trsid=all −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 昔々のお話です。 あるところに、隣り合うふたつの国がありました。 東の国には王子様。 西の国にはお姫様。 偶然出会ったその日から、ふたりは深く愛し合うようになりました。 ですが、ふたつの国はたいへん仲が悪く、長いあいだ戦争をしていたのです。 ふたりは涙ながらに訴えましたが、無情にも引き離されてしまいました。 戦争が起こったのは、ふたつの国の間に広がる白い森に住む魔女のせいでした。 王様の心を狂わせて国と国を争わせ、自分のものにしようとしていたのです。 魔女の悪巧みに気づいた王子様は、家臣を連れて旅立ちました。 魔女を倒して戦争を終わらせ、もういちどお姫様に会うために――。 『劇団人狼座 パンフレットより』 概要 村名 戯曲「白き森の魔女」 劇団人狼座 村建て人 mayuneco 開催国 ぐた国 種別 お祭り騒ぎ 更新間隔 24h 投票方法 記名投票 発言制限 超絶 キャラセット 霧雨降る街 募集人数 5〜11+ダミー(見物人あり) 編成 衰狼1、ほか村人予定 更新時刻 24 00 開催時期 10月2日村たて5日開始予定 役職希望 無効 あらすじ 劇団人狼座、公演初日。 公演直前、舞台袖で最終確認しているが、待てど暮らせど王子役(主役)が来ない。 席は満員。今更中止には出来ない。 時間は無残にも過ぎていき、主役不在のまま、舞台の幕が開く――。 村の目的 主役不在の舞台で、役者として好きなように演じます。 シナリオをガン無視して暴れまわったり シナリオ通りアドリブで頑張ったり ワイヤーで空を飛んでみたり 男装・女装役者になってみたり 裏方の肩書きで表舞台に立ってみたり(本当は役者になりたかった) 役者の肩書きで裏方に隠れてみたり(目立つのは嫌なんだ) …と、なんでもありです。 2日間、思う存分暴れまわってください。 ローカルルール/世界観 公演中の舞台。 PLは役者であり、本編中はアドリブ劇中劇になります。 役職設定 キャラ=舞台の登場人物。やったもの勝ちで勝手に作っていただいて構いません。 PL=登場人物を演じているキャスト。 見物人=スタッフ。墓下は舞台袖。 それぞれ、肩書きを適宜かえてください。「騎士役」「照明」など。 発言ルール 「公演中の舞台」なので、心の声は独り言でお願いします。 ただしト書き、Actによる心情の表現はOK(例:声が裏返っている) メモによる伝達もOK(舞台袖でメンバーにこっそり伝えたという意味合い) 禁止事項 推奨事項 進行 プロローグ(最終確認) 劇団陣狼座の公演初日。 公演直前、舞台袖で最終確認中。 (PL、見物人は舞台役者・裏方として発言) 一日目 (第一幕) 開演のブザー。開く緞帳。 シナリオを基にしながらアドリブ劇が始まるが、次々と我こそが主役と暴走を始めるキャストたち。 (PLは舞台の登場人物として発言) 二日目 (第二幕) ますます暴走していく舞台。 そして閉幕――。 (PLは舞台の登場人物として発言) エピローグ (打ち上げ) 無事かどうかはともかく、舞台が終わっての打ち上げ。 カーテンコール キャスト ID キャラクター 肩書き 配役 pakyara カイン 駄菓子中毒 森の番人 fumifumi マスケラ スターの座を狙う仮面紳士 謎の仮面の男 skyhigh ユーリ 男装の麗人 王子の従者 asaki テレーズ 眠い 白き魔女の妹 mayuneco ヤーニカ 女形 白き森の魔女 misek ミレイユ 見習い劇団員 姫(代役) dia ソーヤ いつかは主役 姫君の護衛 トロイ 王子(欠席) スタッフ ID キャラクター 役割 pianica ツリガネ 風邪を引いた元・姫役 sinya エリィゼ 役者見習い/衣装担当 cirnotrpg ヨアン 大道具小道具担当 mayuneco ジョセフ 座長 コメント 名前 コメント 前ページ次ページ村企画
https://w.atwiki.jp/twin_world/pages/38.html
「カイトにぃーー!!!!」 城の2階のテラスから中庭の渡り廊下へ乗り出すように、リンは大声を上げて手を振った。 声が届いたのか、向こうから『カイトにぃ』が小さく手を振る。 カイトという青年は、青い短髪に同じく青いマフラーをした長身の優男、という風体である。 カイトは、しぃ、と口元に手を当てる。どうやら静かに、ということらしい。 おてんばで通っているリンはそんなことおかまいなしである。 「早く早くーーー!! 図書室で待ってるからねーーー!!!!」 精一杯の大音量でそう伝えると、もう一度大きく手を振って図書室へ走り出した。 それを見送った彼は、少し足早に城の中へ歩んでいった。 「お待たせ、リン」 「カイトにぃ、会いたかったよぉ~!」 ぴょん、と大きく跳ねて青年に抱きつく14歳の少女。 カイトは反動で倒れそうになるのを男の意地でふんばり、なんとかリンをキャッチする。 「まだこの間から1週間も経ってないじゃないか」 「だって~」 「ほら、今日も本を読もうか。好きな本を選んで」 「うん!」 ててて、とかわいらしく本棚へかけていく。 カイトはいつもの2人がけの腰掛けに座り、リンを待つ。 外からは暖かい日差しが降り注ぐ。 ここで本を読んだらリンは寝そうだな、などと考えていると、リンは1冊の本を持って戻ってきていた。 「あれ、それこの前も読んだ本じゃないか」 「だって、これ好きなんだもん」 「そうかい?」 「それにこの本をカイトにぃの声で聞くのが好きなの!」 あんまり一生懸命に力説するリンに、カイトは笑いを少しこぼしつつ、隣へ座るようにうながす。 「むかし、むかし、あるところに――」 物語が後半にさしかかると、カイトの肩にふわりと金色の髪の毛がかかる。 どうやら予想どおりリンは寝てしまったようだ。 普段のおてんばぶりは影をひそめて、あどけない少女がそこにいた。 この国のお姫様であるリンは、いつも元気一杯に城中をかけまわる。 始めこそひらひらとした服を着ていたが、木によじ登ったり飛び移ったり、びりびりに破く上にひっかかって危ないことこの上なかった。 今では身軽になって、城の近くの学校の制服に、黒の短パンといった格好だ。 だからこそ気兼ねなくあばれるのかも知れないが…。 ちなみに学校の制服なのは、城を抜け出して遊びに行っているからである。 これはカイトと親しい大臣しかしらない事実なのだが、城の外でも姫は人気者なので周知の事実と化している。 「あと、どのくらいこうしていられるのかな…?」 カイトはそっと、リンの頭を支えて自分のひざへと乗せる。 リンはすこし身じろいだだけで、猫のように体を丸めてお昼寝を始めてしまった。 「できれば、リンだけは…」 そう願うようにつぶやいて、カイトは目を閉じた。 あれからすっかり昼寝をしてしまったのでカイトとの過ごす時間が減ったが、夕方からの勉強の時間になると行われる家庭教師との追いかけっこはリンの圧勝だった。 夜はいつものように自室を抜け出して客室へ忍び込む。 もちろん客人もいつもの手はずで鍵を開けているので堂々と中へ入る。 「カイトにぃ、いるー?」 がらんとした客室にリンは辺りを見渡す。 どうやら奥の寝室にいるようだ。 まだカイトが寝るには早すぎる時間だし昼寝もしていたのだから、転寝でもしているのだろう。 おどかしてやろうと、そっとドアを開け―― 「誰だ!!??」 ビュ、と音がして手刀が目の前に振りかざされ、リンは声を上げる間もなく息を呑んだ。 「あ…」 カイトは険しい顔から、――リンと気づいたのか――叱られる前の子供のような泣きそうな顔になる。 「よ、よかったッス、い、いつものカイトにぃ、ッス」 戸惑うカイトに気遣いさえ見せて笑顔を作るリンも、さすがのことに声がうわずっていた。 笑顔もぎこちなく、すぐに崩れて泣き顔となった。 「うっ、うぇ」 「リン…! すまない、俺としたことが…、直前まで人の気配に気づかなくて反射で…」 「うぐ、ひぇっく、こわか、った…!」 「ああ、ごめん、リン。リン、ごめんね」 カイトはしゃがみこんでリンを抱きよせ、頭を撫でてやる。 「カイトにぃのばかぁ~…!」 いくら剣の稽古をつけているとはいえ、今のは刺激が強すぎただろう。 だけど、なだめながらもカイトは少し後悔していた。 「どう?落ち着いた?」 「大丈夫っス…」 「あ、語尾」 「ごび?」 「ッス、が付いてるよ」 「あ!」 一日我慢できなかったッス~、とリンは笑った。 城を抜け出して忍び込んだ学校で覚えた言葉らしい。 城にいる間は我慢しなさいとカイトに言いきかされて、一日我慢できたらごほうびが1つもらえる約束になっていた。 「今日は特別、おわびにごほうびだよ」 「本当に!?」 「リンはそれで許してくれる?」 「もっちろん♪ リン、カイトにぃの歌聴きたいッス!」 あ、と口に手を当てたが、カイトはいいよ、と頭をなでるとリンは照れ笑いをした。 部屋の明かりはすでに落ちていたが、カイトはあえて明かりをつけずに月明かりを取り込むために窓を開け、近くの椅子へリンを座らせる。 リンから少しはなれて、カイトは窓に向かって立つ。 視線の先に満月を見て、小さく深呼吸をする。そして、やわらかい、おだやかな音が始まる。 月明かりに溶けていきそうな、あったかさが広がる。 おそらく女性の愛の歌なのに、子守唄のようでさえある。 きらきら光るお星様のようだと、リンは思った。 目を閉じて聞いていると、頬に風を感じるようだった。 カイトは歌い終わると、ふぅ、と息をついて少し照れながら笑った。 「カイトにぃ、今日もすっごくキレイな歌だったッス!」 「ありがとう、リン。ところで、何か体に変化はない?」 「リン、元気ッスよ? あ、でもさっきびっくりしたのがちっともなくなってるッス♪」 カイトにぃの歌はいつもステキでうっとりですから!とリンは力いっぱいに訴える。 だけど、その答えを聞いたカイトはそっとリンの髪を撫でながらゆっくり言葉を選んで言い聞かす。 「いいかい、これは、魔法なんだ。歌の、魔法。声の魔法が使えるんだ。俺の歌は不思議な力を持ってるんだ」 ふぇ?と間抜けな声が出る。 魔法。 今では国でも1人、もしくは2人くらいしか使えるものはいない。 炎を出したり、明かりをつけたり、不思議な力だというのは家庭教師の授業で習った。 真面目に聞いていなかったからそれくらいしか覚えていない。 「もしかして、あの本のお話の『ボーカロイド』ッスか…?」 リンが大好きな本に、昔話で魔法を使う戦士がそう呼ばれていた。 おとぎ話の存在が今目の前にいる、ということになる。 「できればリンには、知られたくなかった。教えたくなかった。だけど、教えなきゃいけない」 どうして魔法が使えるのか、それがどうして歌なのか。 そして自分が何者なのか。 「カイトにぃはカイトにぃッスよ…?」 カイトは横に首を振る。 伏せていた目を開け、リンの肩をつかみ目を見据える。 「だって君は――」 キィィィィィィィ………………!!! 耳鳴りが一瞬したかと思うと、リンはカイトに口をマフラーでふさがれて担ぎ上げられる。 「ふご、ふごふが!(なに、するッスか!)」 「予定より早かった、いいから黙って」 耳元でそう囁かれてリンは一応黙る。何よりマフラーが口に入ってしまう。 カイトはリンを抱えながら部屋を出て走る。廊下の曲がり角は様子を伺ってから突き進んでいる。 新しいかくれんぼ?とそんな考えがリンに思わずよぎった。 「いいか、ここでおとなしくしてるんだ。少なくても空が明るくなるまで」 リンを部屋に放り投げると、マフラーを外し、口にしぃ、と指を立てて扉を閉じた。 「ちょ、カイトにぃ、意味わかんないよ!」 「黙るんだ! いいか、今からこの扉を挟むように薄い真空の層を数時間だけ作る。その間だけ声も届かないし扉を開けることも壊すこともできない」 「カイトにぃ、カイトにぃ?!」 「ごめん、リン。俺が、君を守る。だから、ここにいるんだ」 「カイトにぃ!」 扉の向こうからカイトが紡ぐ。 「ツェー!」 音の声に光の筋が円を扉に描く。 「エー!ゲー!」 光の筋が青く変色し、文字のようなものが円状に刻まれ、さらに幾何学模様が展開される。 「フィス、アィス!彼のものを守る壁となれ!」 最後にもう一度青い光が放たれるとそれらは消えていた。 だが、扉が先ほどより固く閉ざされている――まるで一枚の板になったような――感覚がした。 「何これ何これ!? カイトにぃ…? カイトにぃ!?」 音がしない。 そこにいるのかすらわからない。 扉を叩くも、扉に吸い取られているような音しかしない。きっと向こうにも音は届いていないのだろう。 壊す勢いで何度も扉を叩き、声がかれるまで賢明に訴えた。 本当にこのまま、朝が来るまで待たなくてはいけないのか。 何かから逃げるようにここへ来たカイト。 先ほどの耳鳴りは、それだったのではないのだろうか。 だとしたらカイトは危険な目にあっているんじゃないのか。 もしかしたらこの扉の向こうで倒れているんじゃないのか。 そんな不安に先ほどの泣きそうなカイトの顔を思い浮かばせる。 リンを傷つけそうになって自分をあんなにも責める人だ。 何かあるはずだ。 「何があったんッスか…? カイトにぃ…」 チィチィチィ、キキキキキ――!! 少し遠くから鳥の大群の鳴き声がする。 城のすぐ横にある森から、一斉に鳥が飛び立ったようだ。 まだ朝には早いし、きっと何かがあって驚いた鳥たちが起きてしまったようだ。 ――カイトはそこにいる。 リンには直感でそう思った。 「行くしかないッスね」 森側に一番近い寝室の壁の前に立つ。 リンの考えではここが一番城の外へ出やすい。 確か、窓伝いでは行けない外壁へ乗り移ることができるわずかな見張り台に飛び移れるはず。 リンは全身の力を、気を集中させる。 剣の稽古のほかに、格闘も他の家庭教師に教えられた。 あまりに力の加減ができないので一通り型を教えられたら先生が辞めてしまった。 城で覚えたことがついに役に立つ、そんなことを思いながらやがて無心になる。 「はぁー…」 息を吐く。そして一瞬息を吸い、 「せぇっ、やぁ!!!」 どごおっ! パラパラ……。 リンの蹴りは薄い壁紙の向こうに石の壁さえもつきやぶり、冷たい風が吹き込む。 リンがなんとかくぐれるほどの穴ができた。 「これでお城の外へ出られる!」 先ほどの計画通り、リンは城から抜け出した。 カイトを追いかけるため、だけど、リンはなぜか大冒険の予感に胸が高鳴っていた。 そう、これは壮大な物語のプロローグにすぎなかった。 リン姫の大冒険、ここに始まる。 前へ 目次 次へ ついに、ついにボーカロイド+プリンセスの世界はじまりました! ファンタジーな世界観でお届けします。 まだまだ謎いっぱいという感じですが、ちゃんと回収するのでご心配なく! この世界のカイトの一人称は俺、リンの語尾が『ッス』になってます。 ちなみにカイトが歌ったのはこれ。 このお話を書くきっかになったのはこちら。 続きのお話が書きたくなってしまったんです…! こんなステキな曲たちを作ってくださって、感謝、感謝です! 作中の魔法の発動方法はいろいろありますが、 カイトが真空の壁を作るのに音階をドイツ語で発音したりしています。 これにも設定が一応あるので、そのあたりも設定紹介ページに載せますね。 かるな