約 2,714,802 件
https://w.atwiki.jp/legends/pages/1946.html
プロジェクト名 Intentionally Piece H-350 契約都市伝説:ノストラダムスの予言 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-351 契約都市伝説:にがよもぎ 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-352 契約都市伝説:ル・ガルー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-353 契約都市伝説:死の乙女 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-354 契約都市伝説:ヴルコラカス 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-355 契約都市伝説:ミミズバーガー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-356 契約都市伝説:鬼太郎女 都市伝説に飲み込まれた直後自殺 H-357 契約都市伝説:赤紙青紙 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-358 契約都市伝説:人面犬 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-359 契約都市伝説:夜彷徨う鎧武者 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-360 契約都市伝説;性的欲求が強い者は髪が伸びるのが早い 経過観察中 H-361 契約都市伝説:黒いキューピー人形 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-362 契約都市伝説:コインロッカーベイビー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-363 契約都市伝説:ボギーマン 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-364 契約都市伝説:口裂け女 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-365 契約都市伝説:殺人蝋人形 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-366 契約都市伝説:カーネル・サンダースの呪い 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-367 契約都市伝説:ネッシー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-368 契約都市伝説:ザ・フック 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-369 契約都市伝説:タコ妊娠 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 H-370 契約都市伝説:エイズ・メアリー 都市伝説に飲み込まれて暴走 廃棄 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ H-360 捕縛作戦 記録映像 閲覧しますか? 【YES】 NO 映像は、ところどころ砂嵐が入り乱れている 音声も完全なものではなく、真実の全てを記録していながら、真実を伝えると言う役目を完全には果たしていない…… 黒い嵐が吹き荒れている 悲鳴が、絶叫が上がり、一人、また一人と死んでいく 都市伝説が、都市伝説契約者が、「組織」の黒服が その黒い嵐に飲まれ、死んでいく その様子を、一人の少女が唇を噛み締め、見詰めていた 小さな体が、カタカタと震えている 唇を震わせ、何事か呟いているのだが…その声は、悲鳴と絶叫にかき消され、聞こえない 黒い嵐は周囲のものを殺し尽くし、とうとう、少女に向かってきた 少女を庇うように、顔に縫い目の入った黒服の男が立ちはだかる ……しかし、その黒服も、一瞬で黒い嵐に飲み込まれて 次の瞬間、その大きな体はバラバラになされて、投げ出された ごとりっ 少女の足元に、頭が落ちる 「………ン、様………に、げ」 「………わ、は」 少女は 自分に向かってくる、その黒い嵐の中心の……この、大虐殺を行っているその男を見つめて 体を震わせ…呟く 「妾は……何と言う事を、してしまったのじゃ……!」 ゆっくりと、その男は少女に近づく 何十人もの都市伝説を、都市伝説契約者を、「組織」の黒服を殺したのは…その男の、長く伸びた髪だった どんなに切り裂かれても、どんなに引きちぎられても伸び続ける髪は、対象を絡めとり、体に食い込ませ引き裂き、引きちぎる 無理矢理に契約させられた都市伝説を、この男は完全に使いこなしていて その力を、復讐と言う名の虐殺に使っていた しゅるり 髪が、少女に絡みつく 少女は、逃げようともしない 「-----お嬢様!!」 頭だけの状態で、顔に縫い目のある黒服が叫ぶ それでも、少女は逃げない 体に食い込む髪の毛を感じながら… 絶望したような 安堵したような そんな顔で、笑った 「…お前を、化け物にしてしまったのは、妾じゃ……お前は、妾が憎かろう?」 …ぴくり 男の、虚無としか言いようがないその顔に…一瞬、動きが見えた 少女は、ゆっくりと続ける 「妾が憎いだろう?憎かろう?さぁ、妾を殺しておくれ。そして…妾以外の研究員達を、許してやっておくれ。全ては、妾の我侭による罪じゃ」 …食い込む髪の動きが止まる 男が、少女をじっと見詰めている 「妾は…ただ………………かった。だが、その願いは、きっと叶わぬものなのだろう。妾の、そんな叶わぬ願いを叶える為の我侭で、たくさんの犠牲が出てしまった。お前は、まだ自我があるようじゃが、お前以外は皆自我を失い、失敗作として廃棄されてしもうた」 「…………」 男は 静かに、少女の話に耳を傾けている どんな言葉も届かなかった男が、ただ静かに、少女の話を聞いていた 「お前は…恐らくは、プロジェクト「Intentionally Piece」における、唯一の成功例じゃろう。だが、同時に…最大の、失敗作。「組織」が制御できず、「組織」にこれだけの被害を出してしもうたのだから…きっと、「組織」はお前を廃棄しようとするのじゃろうな」 「………………俺、は」 「じゃが、それはお前の存在が、「組織」に報告されたら、じゃ」 少女は、男から視線を逸らさない 自分が生み出してしまった化け物から、決して視線を逸らさない 「ここで、妾を殺してくれるならば…お前の存在は、「組織」に報告せぬ」 「…!?お、お嬢様、何を…」 「G-No,1、決して喋るでないぞ?」 頭だけにされた部下に、少女は少し悲しそうに笑った …ゆっくり、男に視線を戻す 「さぁ、妾を殺すのじゃ。もはや、願いは叶わぬと妾は知った。この世に生きる理由もない」 「…………」 静かに、静かに 男は、少女をじっと見つめる ゆっくり、その口を開いて…… -------その瞬間、映像は途絶えた ただ、砂嵐の映像だけが続く あの後、一体何があったのか それは、「組織」の記録内にすら残っていない ただ、その時の当事者達だけが あの時の生き残りだけが その事実を記憶し、背負い続けている fin 前ページ次ページ連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者
https://w.atwiki.jp/2conan/pages/27.html
【都市伝説】東都迷宮案内【怖い話】 141 :名無しヤイバー:2010/09/25(日) 20 21 44 ID Uloka/b ・黒ブチ眼鏡と蝶ネクタイの坊主 見たらかならず死ぬってマジっすか? 142 :名無しヤイバー:2010/09/25(日) 20 21 44 ID SLeePmAn 141 その姿を目にしたが最後、殺傷・誘拐・詐欺・放火・爆破事件に巻き込まれ心休まる日はねえと知れ 143 :名無しヤイバー:2010/09/25(日) 20 21 44 ID gINinbLaK 142 死神かよ 144 :名無しヤイバー:2010/09/25(日) 20 21 44 ID kaRAteN 143 または溺死見立て殺人友人が失踪時々記憶喪失なんかもあるらしいわよ 145 :名無しヤイバー:2010/09/25(日) 20 21 44 ID kANsaybANzai 141 それ知っとるわ 眼鏡に蝶ネクタイの坊主見るとどない善良な人間でも殺人衝動に駆られて罪を犯してしまうってやつやろ? 145 :名無しヤイバー:2010/09/25(日) 20 21 44 ID MayQ74no 144 なにそれこわい
https://w.atwiki.jp/legends/pages/4170.html
~前回の舞い降りた大王は~ ボク、[黄昏マサヨシ]は中学生になった。自分が所属する部活を決めようと散策していると、『都市伝説研究同好会』という文字が目に留まる。 そこに入ると、[十文字楓(じゅうもんじカエデ)]さんという子が、都市伝説について調べるために作った同好会だという事が分かった。 十文字さんはボクの説得によって『悪事に利用されている都市伝説のために』という新たな信念を抱いてくれた。 しかし、十文字さんによると、『歩道で男が肩を骨折』するという事件が多発しているらしい。 十文字さんの資料を頼りに、ボク達はその事件の真相を調べるのであった。 ~前回の舞い降りた大王は/終~ 奈海「できれば、『はい』か『いいえ』で答えられる質問にしてよ。これ疲れるんだから。」 勇弥「ん。では今からする質問に答えてくれ。まず、『この事件に都市伝説は関係している』?」 奈海「・・・え!『はい』なの!?」 正義「まさかこの予想の通り、契約者がいるの?」 奈海「それは無いでしょ。契約したら悪い都市伝説と・・・、『はい』?」 コイン「うん、契約済みの都市伝説よ。そこまで見えてきたんだけど・・・。」 正義「そうか・・・、じゃあ、えっと、都市伝説の名前を・・・。」 勇弥「これでどうだ?『その都市伝説には骨をもろくする能力がある』?」 コイン「・・・、『いいえ』。違うよ、もっと別の能力。」 全員が黙りこむ中、もくもくと資料を見続ける者が1人。 大王「では『衝撃を倍にする能力』ではないのか?これなら目立たないだろう。」 奈海「なんでよ?怪力で殴ったのかもしれないわよ?」 大王「被害者は全員『すれ違いに肩をぶつけて―――』と証言してる。なら人ごみで、小さなダメージを増幅した方がいい。」 奈海「いや、でも・・・。ほら、『いいえ』じゃない!」 コイン「ぅうん、合ってるよ。ただ、何か違うんだよぉ。」 また一同、うぅんと黙りこむ。ふと正義が意味不明なことを言い出す。 正義「ほら、『痛いのは俺の拳だァ!』っていうのもあるから、『自分が受けた衝撃を倍にして返す能力』とか。」 奈海「なによそれ。いくらなんでも」 コイン「それよそれぇ!」 気がつくと、十円玉は『はい』を指していた。 勇弥「えぇっと、、もう分かる、のか?」 コイン「うぅん、都市伝説の名前がなぁ。」 大王「まだか・・・、この資料によると、最初の事件は3月14日だが、合っているのか?」 奈海「『はい』、合っているようね。」 その言葉に、勇弥がはっとある事に気付く。 勇弥「3月14日!?えと、だから、『最初の事件が起こった日は契約した日』か?」 奈海「・・・、『はい』だけど?」 勇弥「なら、『犯人は【ホワイトデーは3倍返し】と契約している』!?」 コイン「・・・、『はい』!そうよ、さっすが勇弥くん!天才!」 正義&大王&奈海「「【ホワイトデーでのお返しは3倍返し】?」」 【ホワイトデーは3倍返し】とは、風習の1つで、 バレンタインデーにチョコレートなどをもらった男性が、そのお返しとして3月14日にプレゼントを女性へ贈る日『ホワイトデー』に、 『バレンタインデーのお返しは3倍にして返すのが礼儀』とする言及が女性誌などでなされ、一般化したと言われている。 これにより、安物のチョコレートをバレンタインデーに配り、ホワイトデーに「高価なお返し」を期待するという現象が一時期認められた。 ちなみに、現在ではホワイトデーに一切の返礼をしない男性も現れており、その事からバレンタインデーへの反感が女性の間で高まったり、 バレンタインデーの習慣を『欧米並みに男女双方から贈ることに変えよう』とする動きも出ている。その一方で、バレンタインデーには『男性が贈り』、 ホワイトデーは女性に気持ちを受け取ってもらえたお礼に『男性がまた贈る』習慣にすべきとのご都合主義的な意見もあるらしい。 相変わらず、勇弥は切れのいい説明をしてくれた。 勇弥「結構『ホワイトデー』ってのは妬まれるもんだからな。契約者も多いかもな。」 正義「そうだよね。毎年プレゼント決めるこっちの身にもなってほしいよね。」 勇弥「まった、く・・・?」←バレンタインデーでチョコ0 正義「ん?」←バレンタインデーで女子全員からチョコ 奈海「うん、大変、よね。」←バレンタインデーで正義にだけチョコを渡す 勇弥「まぁ、そうだ、な・・・。」←【彼女いない暦=年齢】との契約者? 正義「皆に書く手紙の内容とか、面倒だよね?」←【幼馴染みの彼女】との契約者? 奈海「そう・・・。(手紙?何それ?ていうか、私以外からも貰ってたの?!)」←【セワヤキさん】との契約者? 大王「で、コイン。これで場所は分かるのか?」 コイン「んん、それが無理みたい。出会ったら狙う、ってタイプだから、大まかな場所は分かるけど・・・。」 勇弥「それで充分だろ。その場所で不信な奴に出会ったら倒す、いいな?」 正義「おぉー!」 奈海「え?あれ?戦うって話だった?」 大王「諦めろ。手伝ってしまった時点で手遅れだ。」 こうして一同は、【ホワイトデーは3倍返し】の契約者を探すべく、彼が出没するという大通りに向かった。 勇弥「相手はカップルを狙って来るんだよな。なら、正義と奈海はあっちへ、オレはこっちへ行くよ。」 奈海「う、ん・・・、いいわ、ならさっそく」 正義「あ、それなら勇弥くんと奈海でもいい?ボクは1人で行くよ。」 勇弥&奈海「え?」 正義「じゃあ、無事を祈る!」 勇弥「おい待て、正義!それ言ってみたかっただけだろ!おーぃ・・・」 奈海「・・・行っちゃった。」 やむなく、3人は勇弥と奈海(&コイン)のチーム、正義(&大王)のチームに別れて、人ごみの中、探索が始まった。 大王「少年、やはり少女と共にいるのが嫌だったのか?」 正義「それもあるけど、あと2つあるよ。ボクは大王、奈海はコインちゃんがいるけど、勇弥くんは1人だよね。 ボクと勇弥君の場合、奈海のチームの戦闘力が低くなるし、カップルっていう条件もあるから、この方が良いじゃん。」 大王「なるほど。可能な限り2人以上の方が行動しやすいからな。それなら確かにこの方が良いか。では、もう1つは?」 正義「もう1つは、ボクには『あれ』があるから。」 大王「なるほど・・・、誘き寄せる必要も無いか。」 そう言い合っていると、ボクは何かの気配を感じた。【口裂け女】と戦って以来、ボクは都市伝説の気配のようなものを探知できるようになった。 昔は大王と比べると曖昧で、正確な位置も分からなかったりしたが、だんだんと位置は正確になっていき、都市伝説の『声』も分かるようになっていった。 正義「近くにいるね。あっちだと思う。」 大王「俺よりも正確なのが癇に障るが、いい能力だ。」 正義が指した方向に行くと、一見普通の男性がいた。しかしその身体から、分かる者には分かる、微弱な都市伝説の気配が感じられる。 正義「よし・・・、あの、ちょっといいですか?」 ?男「セールスならお引き取りください。」 男は単調に、正義を払おうとするが、正義は続ける。 正義「あなた、都市伝説と契約していませんか?」 ?男「ッ!何を言っているんですか?では、急いでいるので。」 男の目が泳いでいた事に正義は見逃さなかった。男は大王の横を通り過ぎようとするが、大王がおもむろに腕を伸ばして止める。 ?男「・・・なんですか?どいて下さい。」 正義「何を言っているんですか?そこに『人』はいませんよ?」 ?男「ッ!?(しまった!はめられた!?)」 大王「契約者である事は明確だな。では・・・。」 大王に恐れをなしたか、男は人ごみを掻き分けて逃げ出した。正義もそのあとを追いかける。 追いかけられる果てに諦めたのか、男は誰もいない開けた場所で止まる。 男「・・・、お前ら、やはり【組織の黒服】か?!」はぁ・・・はぁ・・・ 大王「俺達はあんな何を考えているか分からない奴らとは組まない。」 正義「それでも、キミを倒すけどね。」 男「【組織の黒服】じゃないなら、そうか!お前らが『田舎で都市伝説狩りをしている』という【シャドーマン】とその契約者か!」 正義「え?ボク達有名なの?」 大王「違うだろ。おそらくシェイドと少年の兄の事だ。違う!俺は【シャドーマン】じゃない!」 男「なに?なら何故俺を狙う?」 正義「人を傷付けているんだよね?そうじゃなかったら謝るけど。」 男「結局敵か。そうさ!俺は復讐のために契約したのさ!【三倍返し】とな!」 大王「『復讐』?被害者に共通点はない上に、お前は無差別に人を襲っているんじゃないのか?」 男「俺の復讐の相手は、『世界』だ!」 男はそう言いながら、怒りを込めて語り始めた。 男「俺は孤独で、誰にも相手されない人間だ。昔から虐められ、愛を知る事も無く生きてきた。 そんなある日、こう呟いた時、神が俺に力をくれた! 『そんなに欲しけりゃ、俺が受けてきた痛み・苦しみを、三倍にして返してやるよ』と!」 正義「・・・だから今までカップルを?」 男「カップルを狙っていたのは発動条件だったからだ!どうも恋人がいる人間じゃないと発動しなくてな。 しかし、もうカップルを探す必要は無くなった。この前チンピラ共に襲われた時に、また能力が進化した!」 大王「制限がほぼ無くなった、って事か。」 男「そうさ!そしてお前も敵だと言うのなら、お前にも、俺が受けてきた孤独を三倍にして返してやる!」 そう叫びながら、ご丁寧にメリケンサックまで装備して、男が殴りかかる。 しかし今まで修行してきた正義に避けられない訳も無く、向かってきた男を掴み、投げて後へ―――。 大王「待て少年!投げるな!」 正義「ッ!しまった!」 男「三倍、返し!」ニィ 時既に遅く、“ドォンッ!”と男は地面に叩きつけられる。同時に、その男に笑みが浮かび、正義の背中に謎の激痛が走る。 正義「“ドォォンッ!!”ぐはぁぁぁ!・・・く、そんな、・・・。」はぁ、はぁ 男「いぃ叫びだ。俺と同じ、いや三倍の痛みを味わっているんだからな!」 大王「なら、これでどうだ!?」 大王が黒雲を広げ、ガソリンの雨が降り、火の粉が舞い散る。男の腕に少々かかり、火がつく。 男「“ボゥ・・・”ぐ、三倍返し!・・・くッ。」パァン、パァン! 大王「“ボォウ・・・!”ぐわッ!なんだと、消えろ!」パンパンッ! 大王の腕にも、男と同じように、いや三倍の火がつく。男についた火はすぐに消えたが、大王の方は男と同時には消えなかった。 大王「“シュウゥ・・・”くぅ、まさか、熱も、範囲も、時間さえも三倍だとは・・・。」 男「そうさ!ナイフで切りかかってきた奴は最高だったぜ、馬鹿でかい傷になってたんだからな!」 正義「こ、こんな事して、いったい、何になるの?」 男「“フッ”愚問だな。『復讐』だと言っているだろ!それに都市伝説も求めているのさ!俺の怒りや憎しみが、自分の糧となって更に強くなると叫んでいる!」 大王「・・・、契約者が契約者なら、都市伝説も都市伝説か。」 正義「・・・違う。」 男「なに?」 大王「・・・!?」 正義「別に信じる義務は無い。でも、ボクには聞こえる。キミの中から、誰かが悲しんでいる声が。 キミの都市伝説は、人を傷付ける事を望んでなんかいない!」 正義の『声』を聴く能力、それはこのような実体が無いものでも通用するかは分からない。 しかし、それが正義の発言の非を証明できるとは限らない。 正義「復讐なんかしても、また誰かが復讐しようとする!そんな事を繰り返して何になるの?」 男「・・・、“フッ”気は済んだか。では言われたとおりに、信じないでおこう!」 男は正義に向かって慣れない手つきで殴りかかる。正義はとっさに左手でその拳を掴む。 男「三倍、返し。」ニッ 正義「“ゴンッ!”うッ!くぅ・・・。」 男「どうした!?俺を倒すんじゃなかったのか?止めるんじゃなかったのか?」 正義は後に飛び引く。大王のもとにより、ダメージを喰らった右手をさする。 大王「どうやら、『痛いのは俺の拳だァ!』という事らしいな。」 正義「はは、そうみたい・・・ん!」 その言葉を聞き、正義がある事に気付く。相手の右拳を左で受け止め、自分の右手にダメージ。それに気付いたと同時に今までの映像と情報が一気に流れこむ。 正義「そうか、大王!―――、OK?」 大王「ん?―――、なるほどな。了解!」 数秒の作戦会議に痺れを切らし、男が向かってくる。 男「・・・何を話して、いるんだァ!」 正義「大王!まず『例の物』!」 大王「決めるぞ!」 男「何が来ても同じだ!三倍返し!」 男が後悔するのには、少々時間がかかった。黒雲から降ってくる『それ』に、男は驚愕した。 大王「施しをして他人に絶望を与えられるとは、思わなかったな。」 正義「お礼は、三倍返しで。」 降ってきた物は、大量の『チョコレート』。全てに『for you』と書かれていた。男は数秒後に自分の失敗に気付くが、もう取り消しはできなかった。 このプレゼントを三倍にして返さなくてはならない。空からもっと多くのチョコレートが降ってくる。 男「ぐわぁぁぁ・・・。“グギュルルル・・・・”腹が、お、お前ら・・・。」 正義「やっぱり。肩なら肩に、腕なら腕に。打撃なら打撃、火傷なら火傷。キミはその通りに返してきた。」 大王「だから施しなら施しを三倍、さらにお前は無から有を作れない。ゆえに体の、摂食で得た物を使用しなければならない。」 男「く、くそ!こんなところで・・・。」 正義「大王!もう一個『プレゼント』!」 大王「あぁ、くれてやる!」 次に降ってきた物は、一言で言うなら『財宝』。金塊、宝石、王冠・・・、大量の宝を降らせる。 男「(冗談じゃない!こんなもの三倍にしたらいったいどうなるんだ?拒否だ!)」 正義「よし、ここで・・・。」 正義は黒雲に願う。修行の末、黒雲こそ生成できないが、正義も『(大王が生成した)黒雲から物質を降らせる』事ができるようになった。 正義の願いが黒雲に届き、ある物を降らせる。正義は降り注ぐ財宝を避けて降らせた物を握る。―――そう、『宝剣』だ―――宝剣を握り、あの男の元へ向かう。 男「(まさか?!今、能力を使えばどうなる?あの剣にだけ反応するのか?周りの財宝にまで反応したら?)ッ!く、来るなァ!」 正義「お返しはいらないよ。取っておいて。」スゥ・・・ブンッ! ―――数分後――― 正義「―――いいかい?だからもうこんなことは辞めて、―――」 男「・・・。」 大王「やれやれ、結局こうなるのか。」 そう、向かって行った後、とっさに『後頭部』を『柄』で殴った、つまり気絶させただけだった。 よってこの説教が無事に、終わりを告げたのであった。 正義「―――、分かったかな。」 男「・・・あぁ。思えば、思い込んでいた節があった気がする。あれは、俺の『声』だったんだな。」 大王「人は思い込みで簡単に操られるものだからな。しかし自分で自分を操っていたとは。」 正義「でも、もうこれで安心だよ。キミの都市伝説も喜んでいるみたいだし。」 大王「・・・本当に聞こえるのか?」 男「では、俺は帰らせてもらいます。これからは、君がくれたものを三倍にして、人に分け与える。というのは少しくさいな。」 正義「ううん、すっごくかっこいいよ!」 その言葉を受けて男は微笑みながら、こう呟く。 男「ありがとう。」「(アリガトウ。)」 届いたその2つの言葉を胸に、正義は手を振る。そしてその男の影も、夕焼けへと消えていった。 大王「(まったく、あれぐらい簡単に少年も洗脳できないものか。)」 正義「あ!皆はもう帰ったかな?ボクも早く帰らないと!」 そう言いながら、正義は帰宅する。 明美「あ!マサヨシぃ、遅いじゃない。心配したわよ。」 正義「ごめん、お母さん。部活で忙しかったから。」 明美「そう、部活はどうだった?」 正義「うん、やりがいのある、部活にはいったよ。」 こうして、また1日が終わるのであった。 ―――後日――― 正義「―――で、事件は見事、解決しました。と。」 奈海「もう、なんで1人で解決しちゃうかな?」 勇弥「ま、オレは無事解決さえしたら、どうでもいいんだけどね。」 学校で、正義は【ホワイトデーは3倍返し】の契約者との戦いの内容を、勇弥と奈海に話していた。ふと、コインが現れる。 コイン「でも変じゃない?例えばバレンタインデーにチョコを貰った時、別の物でも返すんじゃない?なんで他で返さなかったの?」 勇弥「それはたぶん、契約者の所為さ。」 奈海「契約者?なんで?」 勇弥「都市伝説は契約者のイメージで能力が変わるだろ?その男は『痛みを痛み』『憎しみを憎しみ』で返してきたんだ。」 大王「つまり、『能力が劣化した』という事か?」 勇弥「その通り。本来ならチョコのお返しに落石でも何でもできたんだ。まぁ、毎日使えるように強化もされていたようだが。」 正義「そうだったんだ・・・。」 楓「“ガラララ”入るぞ。」 一同「おわぁぁぁ!」 不意に、流れをぶった切るように十文字が入ってくる。全員驚き、コインはお守り袋の中へ、大王は窓から外へ飛び出した。 楓「おい、今誰かが窓から飛び降りなかったか?」 奈海「き、気のせいよ!疲れているんじゃない?!」 勇弥「憑かれているのかもな!都市伝説の調べすぎで。」 正義「あ、十文字さん!これ返しておくよ。」 勇弥「(やっぱ漢字が違うってツッコミは期待できないか。)」 楓「あぁそうか。・・・良かった、これは無事だったか。」 正義「?何かあったの?」 その質問に、十文字は不思議そうに答える。 楓「いや、昨日いつものようにネットで都市伝説の情報を集めていたら、肩の骨折の話が消えていたんだ。だがこの資料は無事だったようだな。」 正義「うぅん、なんでだろうね?」 勇弥「間違った情報だったから消された、とかじゃないか?」 奈海「どうせもうあんなヘンテコ事件起きないと思うし、皆忘れちゃうと思うわよ。」 楓「そうか・・・、しかしそんな事でへこたれている暇は無い!」 勇弥&奈海「え゛。」 楓「私は誓う、悪事に利用されている都市伝説のためにも、この活動を続けると!」 奈海「お願いだから続けないで・・・。」 楓「そしてこの同好会の真の目的を見出してくれた黄昏、できれば副会長になってくれないか?」 正義「え?いいけど、副会長か。・・・かっこいい。」キラキラ 楓「よし、私と共にがんばろう!この同好会が正式に認められ、学校町が平和になるその日まで!」 勇弥「・・・って、正式なクラブじゃなかったのな。」 十文字に、都市伝説を調べる事を諦めさせる方法をただひたすら考えていた勇弥達だったが・・・。 勇弥「もう正義も入る事が決まっただろうし。」 奈海「都市伝説退治にも役立ちそうだし。」 おとなしく、2人は諦める事にするのだった。 楓「では改めて、今ここに、『都市伝説研究同好会』の設立を宣言する!」 正義&勇弥&奈海「「おぉーぅ!」」 その様子を窓の外から眺めつつ、大王は思う。 大王「(あの女も見込みがあるな。或いは少年と共に策を練る姿も考えられる。少年と共にいると、なかなか面白い奴と出会えるものだな。) (・・・しかし、少年といると世界征服ができない、下手に契約解除させれば今目の前にある人材は全て破棄、か。)」 ―――世界征服への道は遠い。 第3話「お返し」―完― 4コマ風劇場(補足や小ネタ)― ☆2人きり☆ ―――正義が【ホワイトデーでは三倍返し】と会う頃――― 勇弥「(正義のやつ、なんで・・・?)」 奈海「(私と勇弥を組ませたのかしら・・・?)」 勇弥「(奈海の事を嫌っている?いや、そんな訳無いよな。まさか・・・。)」 奈海「(私の事がそんなに嫌いに?でもそれにしては変よね。まさか・・・。)」 勇弥「(『実は奈海はオレの事が好きだった』とか?!)」 奈海「(『勇弥が私の事好きだから、譲った』とか?!)」 勇弥&奈海「「(うわぁ、気まずい・・・。)」」 コイン「(うわぁ、2人の妄想面白い・・・。ププッ。)」 ●いきなり2人きりですからね。驚きでしょうね。 ☆ここで会ったら☆ 勇弥「(しかしここで誰にも会いませんように・・・。)」 奈海「(特にクラスメイト!会ったら絶対噂になるから・・・。)」 楓「あ、日向に心星じゃないか。」 勇弥&奈海「「願い空しく会っちゃった!?」」 勇弥「な、なんでここにいるんですか、十文字さん?」 楓「親の都合が終わってな。買い物という名目で都市伝説の調査だ。」 奈海「絶対に言わないでよ!私達が歩いてた事!」 楓「あぁ、心配するな。『お前達が付き合っている事』は言わないぞ。」 勇弥&奈海「「だから違うってえぇぇ!」」 ●楓「だいたい最初もお前達は2人できたしな。その時に気付」 勇弥&奈海「「だから違うゥゥ!」」 ☆食事☆ ―――キーンコーン、カーンコーン――― 勇弥「よし飯だァ!」 奈海「今日はどうかなぁー?」 楓「失礼。たまには御一緒しても良いかな?」 正義「良いよ!」 勇弥「さってと、今日は・・・。」 奈海「はい、正義くん。」 正義「あ、ん、・・・どうも。」 楓「ん?黄昏の弁当は・・・?」 奈海「あ、いつも私が作っているの。」 正義「別にいいって言ってるんだけどな。」 楓「なるほど、そうか。」 楓「『お前達が付き合っていた』のか。それは気付かなかったな。邪魔にならないよう辞退しようか?」 正義「違う!!」カァァ 奈海「(やっぱりまだまだか・・・。)」 勇弥「(これはガチなんだろうけどな。)」 ●人の心を弄ぶ、十文字、恐るべし。 ☆中身は?☆ 楓「黄昏の弁当は、愛妻弁当だったな。」 正義「『愛妻』じゃない!!」 奈海「(正義くん、『愛妻』なんて言葉知ってたんだ・・・。)」 楓「おぉ、美味しそうだな。色取り取りで綺麗だし。心星が作ったのか?」 奈海「え、えぇ、まぁ。(嬉しいけど、十文字さんに褒められてもなぁ。)」 正義「玉子焼き美味し。」モムモム 楓「羨ましいな。で、日向の弁当は・・・。」 勇弥「“モグモグ・・・ゴクンッ”ん?」←大きな弁当箱に、ステーキ、マリネ、ゼリーらしき物が入ったゴージャス弁当 楓「お前は、金持ちか!」ビシッ! 勇弥「いやそうですよ!?ってかそういう十文字さんも重箱じゃないですか?!」 ●勇弥→親が開発者。 十文字→親が道場を開いている。 わざとじゃないけど、金持ちばっかだ。では、第4話に続きます。 次回予告4コマ――― ☆Δοκιμη―試練―☆ ???「ふむ、どうやら命は助かったようだな。人間とはいえ、【恐怖の大王】と契約しただけの事はある。」 ???「死なれては困る、と思っていたが、考え方によってはこれは『Δοκιμη(ドキミィ)(試練)』なのかもしれないな。」 ???「『スケイディオ』にふさわしいかを試すための『ドキミィ』か。いや、これは少々傲慢か?だが・・・。」 ―――少年よ、必ず乗り越えろ――― ●ね、ネタ切れで困ってなんかいないんだからね!(汗)しかしこいつ等はいったい何なのか?出番はあるのか?!(ぁ ☆語られぬ事件☆ 店長「全く、何で盗まれたんだ!」 店員「すいません!でもあんなやつどうでもよくって・・・。」 店長「まぁ、あいつが物を盗んだところで、どうでもいいが・・・。しかし商品は大切だ!」 店員「あいつはおいといて・・・、すいません!」 ?女「ごめんね。こうでもしないと私、生きていけないから。ごめんね・・・。」 ―――私、どうすればいいの?――― ●うん、だいぶ次回予告。という訳で次回はナポリタン系(?)都市伝説です。その能力とはいったい?!では第4話に続きます。 前ページ次ページ連載 - 舞い降りた大王
https://w.atwiki.jp/legends/pages/3761.html
突然の一報より (裂邪 ここの園長と親父が幼馴染でさ。それで教えてもらったんだ (蓮華 それにしても意外でしたよ、貴方が植物に興味があったなんて 裂邪と蓮華は2人話しながら、クラシック音楽が流れる植物園の中を歩いていた (裂邪 一応、将来の夢は生物学者だったからね 流石に今はそんな大それた夢、見ちゃいないけど 元気に咲く花々に迎えられながら、歩を進める2人 パッと見、完全にデートなのだが、それにはたった1つだけ、要素が欠けていた (蓮華 ・・・ところで、言えないのなら構いませんが 先程から聊か元気が無いように見えますが? (裂邪 やっぱり分かっちゃう? 俺としては、誤魔化してたつもりなんだけどなぁ 笑みの無い表情を浮かべ、裂邪は何処か物寂しそうに空を見上げて口を開いた †回想開始† 今日は、ホントはミナワと一緒に来る筈だったんだけどさ そのミナワが、今朝・・・ (裂邪 ミ、ミナワ、大丈夫なのか!? (ミナワ は、はい・・・申し訳ありません、ご迷惑をおかけして・・・ 突然熱が出て、気分が悪いと訴え出した でも、風邪みたいに咳とかは出なくて・・・俺にはさっぱりだった 流石に、病人を放置する訳にはいかないから、俺は彼女の傍にいるつもりだったんだけど (ミナワ ご、ご主人様・・・どうか、私を置いて、1人で行ってください・・・ (裂邪 そんな、気にするなよ。一緒に見に行こうって約束したじゃん お前放っといて1人でなんて行けないよ (ミナワ でも・・・何十年に1度の、凄いことなんですよね? ご主人様は、今日という日を、とても楽しみにしてたじゃないですか その気持ちを、壊したくないんです (裂邪 ミナワ・・・ (ミナワ ・・・早く、行ってください・・・私が、泣いちゃう前に・・・ †回想終了† (裂邪 ―――っつぅわけで、俺はミナワを置いて1人で来ちまったのさ ミナワに元気になってもらう為に、写真ぐらいは撮っておこうと思ってね で、ここに着いた時に君が植物好きだったのを思い出して、現在に至る、と 粗方説明し終えて、ふと、蓮華の表情を伺う裂邪 心無しか、複雑な顔をしているように見える (裂邪 どうかしたのか? (蓮華 ・・・いえ、別に 何となく、原因が分かった気がしたが 空気を読んで黙っておこうと、彼女は言おうとしたことを心の奥に閉まった (裂邪 お、あったあった、多分あれ―――――――――って、早ッ 裂邪が、目的の物を指差すその前に 蓮華はそちらに辿り着いていた 淵が白みがかった、平状脈の大きな葉 放射状に生えたその葉の中央から、塔の如く聳え立つ茎があり、 そこには、細かい筒状の黄色い花が無数に集まったものが、1つ、2つ・・・と咲いている 裂邪は、ただ目を見張って、蓮華は、恍惚とした表情で、その花を見上げていた (裂邪 うっはぁ・・・すげぇ、言葉も出ないや (蓮華 ・・・『アガベ』・・・和名『リュウゼツラン』・・・ 数十年という開花の遅さ故に、『センチュリープラント』とも呼ばれる一稔性植物・・・ これは多分、アオノリュウゼツランでしょうか (男性 ほぉ、詳しいねぇ 後ろから声がしたので振り向くと、白衣を着て、眼鏡をかけた男性がそこにいた 爽やかな笑顔を浮かべ、リュウゼツランの花を見上げる (男性 私もリュウゼツランの花を見るのは初めてでね ここまで丁寧に育ててきた甲斐があったよ (裂邪 貴方はもしかして・・・ (男性 おっと、この植物園の園長、柊 音哉(ヒイラギ オトヤ)だ (裂邪 やっぱり。黄昏 裂邪です。父がいつもお世話になってます (音哉 タソガレ・・・光彦の子か! しかし娘がいたとは聞いていないが? (裂邪 いえ、こっちは・・・ (蓮華 六条 蓮華と申します (音哉 ・・・ほぉ、そうかデートか (裂+1 違います (音哉 そこまで念を押さなくとも・・・ しかし驚いたな、彼の息子が契約者だったとは (裂邪 えぇ、まぁ・・・・・・・へ? 頭を掻いていた裂邪が、ピシリと固まる (蓮華 ・・・ということは、貴方も? (音哉 あぁ。「植物に音楽を聴かせると成長が早くなる」・・・ ほら、今もかけているだろう? (蓮華 ・・・なるほど、園内の雰囲気を作ると同時に能力を使って植物達を・・・ (音哉 流石、「組織」の方は頭が切れるなぁ (裂邪 ちょ、そ、そこまで分かるんすか? (音哉 いや、こんな小さな子供がスーツを着ることなんて早々ないだろう? (裂邪 ですよねぇ・・・ (蓮華 ここにあるのは、我々が求めている平穏・・・ 貴方のような人が、沢山いてくださればいいのですが・・・ (音哉 ははは、確かにそう願いたいが、それは幾分か無理があるだろうなぁ 食物連鎖の関係のようなものだよ 下層の生き物がいるから、上層の、つまり肉食動物達が存在できる 悪人がいるからこそ、それと比べられる善人が存在できるんだ (裂邪 光と影、か・・・ 裂邪は、逆光から目を覆いながら、リュウゼツランの花を見上げてポツリと呟いた 雲一つ無い真っ青な空を背に、黄色い花がよく映えて見えた † † † † 2人は植物園内にある食堂で、昼食を済ませていた (裂邪 ・・・なぁ、1つ訊きたいんだけどさ (蓮華 何でしょう? 少し、囁くような小声で話を進める裂邪 (裂邪 レクイエム、って子、R-No.にいるだろ? あの子について詳しく聞きたい レクイエム その名を聞いて、彼女は少し悲しそうな目をした (裂邪 ・・・あ、言えないようなことだったらいいよ、悪ぃ (蓮華 彼女は、R-No.で唯一、過激派や強行派寄りの思想を持っている人です グイ、とお茶を飲み、さらに続ける (蓮華 契約していた都市伝説は、「お憑かれ様」と・・・もう一つあるらしいのですが、そちらは分かりません (裂邪 “分からない”? 同じ「組織」なのに? (蓮華 彼女は文字通り神出鬼没な人物で、他人とは一切関わろうとしない人ですから 素性や理由などは殆ど明らかになってません (裂邪 まるで深海の生物みたいだな・・・ (蓮華 近いかも知れませんね。彼女に会えただけ、貴方は運が良かったと言えます (裂邪 ウヒヒ・・・それが吉なのか凶なのか知りたいよ その時だった 外から聞こえた、女性の叫び声 (蓮華 ッ!! 都市伝説のようです (裂邪 凶じゃないかよチクショウ・・・! 裂邪は外に向かって走り出した (蓮華 なっ、貴方、どうするつもりです!? (裂邪 止めるに決まってる!蓮華ちゃんは「組織」に連絡してくれ! その方がいいだろ!? 言い残し、彼は飛び出してしまった この状況では、彼が正しかったのかも知れない (蓮華 {・・・学校町南区の植物園にて、都市伝説の襲撃事件発生 至急、事後処理班・防衛班・救護班の派遣を要請します} 日本語ではない暗号のような言葉で、彼女は「組織」にそう伝えた † † † † 俺はウィルと契約した時に得た能力を使い、都市伝説が暴れている現場に向かった 幸い、リュウゼツランのあった温室ではなく、花時計のある庭園だった が、犠牲者と思われる人が、何人か (裂邪 ・・・脈はある、まだ生きてるみたいだ 犠牲者は「組織」の連中に任せよう 俺は再び走り出すと、それはすぐに見つかった 30代ぐらいの男が、子供を追い詰めていた その男の口から、長い舌が伸びるのを見た瞬間に、俺は子供を抱えてそれを避けた (男 んぁ? 何だガキィ? (裂邪 ほら、今の内に逃げろ! (子供 あ、ありがとう! 逃げる子供を追うように伸びる舌を踏み潰した が、舌で足首を巻かれてそのまま投げ飛ばされてしまった (裂邪 くっ、ここが芝生で良かったぜ・・・ (男 何だって訊いてんだ、こっちはよぉ! 「組織」の契約者かぁ? (裂邪 残念、俺はフリーだよ。でもだからって邪魔しちゃいけないって理由にはなんねぇだろ? (男 ッハ、違いねぇ! さらに男は舌を伸ばしてくる 俺はそれを難なくかわしてゆく どうやら、いつだかの修行のお陰で・・・ダメだ、思い出したくないもんまで思い出しちまった 顔に目掛けてきたそれを掴み、引っ張って男を蹴り飛ばした 男は怯んでいる。今だ (裂邪 シェイド!『シャドーサイス』! パチン、と俺は指を鳴らした 黒い鎌が、俺の右手に携えられる 筈、だった (裂邪 ・・・え? 『シャドーサイス』が、出てこない というより、シェイドの気配が感じられない (男 はぁ?何やってんだクソガキがぁ!! 男の舌に巻きつかれ、再び投げ飛ばされた 今度は木の幹に激突した 背骨にモロに響いたが、今はそれどころじゃない 状況を整理しなければ ここは外 屋根は無い 空は晴天 雲は無い ならば、太陽とは逆の方向に、俺の影はできる筈―――――――ッ!? (裂邪 な・・・無い! 影が無い!? 他の犠牲者を見た 無い、無い、無い・・・どれもこれも、影が無い 光あるところに必ずできるはずの、影がどこにもなかった (裂邪 ・・・お前、「影食い」か! (男 やっと気づいたのか? そうさ、俺は「影食い」と契約したぁ! 「影食い」 その名の通り、人の影を食うという、至ってシンプルな都市伝説 どうやら、さっきから鞭のように使っていた長い舌で影を捕らえて食うらしい そして、どうやら俺は一番相性の悪い奴に出くわしてしまったようだ 俺の契約している「シャドーマン」のシェイドは、俺の影が無ければ出現できない 無論、影を通して、家にいる理夢やウィルを呼び出すこともできない 故に 俺は今、何の力も持っていない状態に立たされていることになる 尚も伸ばされる長い舌を避けながら、俺は作戦を考える (男 どうしたぁ?契約者なら何かしてみろぉ! (裂邪 ッヒヒ・・・舌伸ばして、影喰うだけなら、能力なんて、必要ない、だろ? 勿論ハッタリだ それと同時に、他に能力が無いかを確かめる が、その瞬間、男の上半身の衣服がはちきれ、毛だらけの筋肉が露出し、 両手の爪も鋭くなり、顔もまるで獣のようになった そう、狼のような (裂邪 「狼男」! 多重契約者か!? (男 じゃなきゃ単身で襲ったりしねぇ・・・よ!! 狼男の蹴りが入った 俺は腹を攻撃されるのが好きらしい Mに目覚めた覚えは無いのだが 蹴飛ばされた俺は、また木の幹に激突した 黄色く染まった葉が舞い、木の実が僅かに落ちる そして、微かに聞こえた、何かにおびえるような少女の声 (裂邪 ん? (男 余所見してんじゃねぇ――――― (蓮華 『イポメア』 飛び掛ってきた狼男を、植物の蔓が弾き飛ばした (裂邪 蓮華ちゃん! (蓮華 お待たせしました。どうかしたんですか?「シャドーマン」は? (裂邪 あいつに影を食われてね・・・悪い、ちと頼んだ! 君、立てるか!? (少女 あ、う、うん! 木の裏にうずくまっていた少女に声をかけ、手を引いて一旦立ち去ろうとした時だった (蓮華 ぁっ!? 蓮華ちゃんが、がくりと膝をついた 手から生えていたアサガオの蔓も消滅してしまった 嫌な予感がした それを見事に当ててしまう自分が嫌いだ 既に、彼女の影が食われていた 何故、影を喰われただけで蔓が消滅してしまったのか そもそも「影喰い」とは、「影を喰われた者は、影が薄くなる」という話だ 「影が薄い」とは、「存在が薄い」ということ そして、蓮華ちゃんは既に飲まれて、都市伝説そのものとなっている 存在が薄くなるということは、都市伝説にとって致命的なことだ (裂邪 蓮華ちゃん!大丈夫か!? (蓮華 くっ・・・ま、さか・・・力を、奪われるなんて・・・ (男 チッ、フリーの癖に「組織」とつるんでんのかよ・・・めんどくせぇ奴だな 狼男がこちらに近づいてくる 何とかしないと・・・ん?この木は確か・・・ (裂邪 ところで蓮華ちゃん、他の「組織」の奴らはいつ来る? (蓮華 少し、時間がかかりそうです・・・ (裂邪 そっか、なら仕方ない 動けるなら、できるだけそこのお嬢ちゃんと遠くへ逃げてくれ! 俺は地面に散らばった木の実を掴み、狼男の顔に向けて投げた 皆、俺からの忠告、聞いてくれ 銀杏は素手で触っちゃダメだ (男 グアァ!? な、なんだこの臭いはぁ!? 銀杏の厄介なところその1、触れるとかぶれる 銀杏の厄介なところその2―――――悪臭がしつこくつきまとう (裂邪 「狼男」なんかにならなかった方がよかったなぁ! 悪臭に悶える狼男の腹に蹴りを喰らわせた とてつもなく硬い 俺の力が弱すぎるのだろうか でも何もやらないよりはマシだ せめて、蓮華ちゃん達が逃げ切れるまでは時間を稼g (裂邪 ガァッ!? しまった 目を潰すのに失敗したらしい 横っ腹を引き裂かれた (男 っんのガキャァ・・・何してくれんだぁ!? (裂邪 ア゙ァッ!? 裂かれた傷を蹴られる 何度も、何度も、何度も 感覚が麻痺しそうだ (男 ・・・へっ、くたばったか? じゃあ先にあの娘共を喰ってくるか・・・ あぁ、別な意味で喰っちまうのもいいよなぁ? ヘッヘッヘ・・・ (裂邪 ・・・お、い フラつく身体を無理に起こす (男 ・・・あ?まだ生きてたのか (裂邪 ・・・お前の、周り・・・見てみろ (男 はぁ?草だらけじゃねぇか (裂邪 お前みたいな、汚れた人間が見りゃぁ、ただの雑草と大差ねぇよな・・・ でもな、この植物達は・・・お前と同じ、都市伝説の契約者が、大切に育ててきたモンなんだ 都市伝説だってなぁ、使い方さえ正しけりゃ、 この植物みたいに・・・誰かを笑顔にすることだってできるんだ ・・・今、なら・・・今ここで改心するなら、許してやる それでも腐った人間のまま、生きたいと言うんなら・・・ 俺がここで、お前を滅ぼす!! その時だった 突然、狼男と俺の間に割って入った、眩い光 これは・・・金色の、枝? (裂邪 な、なんだ? (蓮華 いけません! 声のする方を見た 凄い形相でこちらを睨む蓮華ちゃん 彼女の足元には、アタッシュケースの中身が散乱していた (蓮華 それは、未だに調査段階の都市伝説です! 今まで動き出すことなんてありませんでした・・・ だから、それに決して触れてはなりません! これも、都市伝説か・・・ 今、俺の手元には何も無い シェイドも ミナワも 理夢も ウィルも 誰も、俺の元には来られない 俺は無力だ だから、俺は力が欲しい 目の前にいる狼男を倒せるような すぐ近くにいる、蓮華ちゃん達を守れるような その為なら (裂邪 ・・・俺と、契約しろ 眼前に浮いている、金色に輝く枝に、手を触れた 刹那、左手を介して、熱いものが流れてくる 俺の口から、生温いものが込み上げてきた 緑の芝生を、赤いものが染める 頭が痛い 腕が折れそうだ 足が言うことを聞かない 目が霞んできた 耳が聞こえない 脈が異常な速さで鼓動する よくよく考えたら これで5つ目の都市伝説になるのか シェイドが俺のこと「飲まれかけてる」って言ってたっけ でも飲まれるってこういうことなんだろうか もしかして俺 このまま消えちまうんじゃないだろうか ―――――――ふざけんな! あの時決めた筈だ もう、誰かを失って誰かが悲しむ姿は見たくない! もう、俺の前では誰も失わせない! (裂邪 言う、ことを・・・聞きやがれぇ! たった今から・・・俺が、お前の、所有者だ! 頼むから、少しだけで良い・・・俺に、お前の力を貸してくれ!! 在る時は一薙ぎで世界を滅ぼし 在る時は所有者に勝利を与える 今ここで、この地でその力を解き放て お前の名は、“破滅の枝” (裂邪 ―――――――――「レイヴァテイン」!! 視界が開けた 心なしか、身体が軽い あれだけのことがあったというのに、何故だか心も清々しい ふと、俺は左手を見た そこには、さっきまでの金色の枝は無かった 黄金色に輝く、大きな鎌 確か、「レイヴァテイン」の伝承は―――――いや、これが「レイヴァテイン」だ! (男 な、何だってんだ!? (裂邪 ウヒヒヒヒ、例を言わせて貰うぜおっさん 俺はまだ・・・強くなれる! 俺は立ちはだかる狼男に斬りかかった 避けられたが、何とか左腕を掠めた 狼男は着地と同時に俺の左腕も爪で引き裂こうとした 普通なら、俺はここで左腕を持っていかれている 俺がこいつと・・・「レイヴァテイン」と契約していなければ (男 った・・・・んだとぉ!? 驚くのも無理はないか 俺が今左手に持ってるのは鎌じゃない 大きな盾だ (裂邪 「レイヴァテイン」・・・北欧神話に伝わる伝説の武器 しかし名称の記述はなされているのに関わらず、その実態はどこにもない つまり、「レイヴァテイン」は剣、斧、鎌、盾―――俺が願えば、どんな武器にもなるんだよぉ! 盾から槍に変化させ、狼男の身体を突く 流石に効いたらしい、右肩に穴が開いた (男 グアッ!? (裂邪 ヒハハハハハ!今度は右目でも貫こうかぁ!? (男 このっ・・・クソガキぃ!! 狼男は、既に忘れかけていた「影喰い」の長い舌を使う 鬱陶しい (男 ~~~~~~~~~~っ!? 槍を再び鎌に戻し、俺は奴の舌を両断した 悶え苦しむ狼男 そろそろ終わらせるか 俺は狼男を蹴り飛ばし、奴に飛び掛る すれ違い様に、身体を回転させて横っ腹を鎌で斬り裂いた 声にならない声が、小さく耳に残った (裂邪 ・・・ッヒヒ、『スコルピオ』とでも名づけようか 血を噴き出しながら、狼男―――いや、既に人間に戻った男が、どさりと倒れた 緑の大地に赤い血を見てると、目がチカチカして嫌になる (裂邪 ・・・ふぅ、終わttん? 不意に足元を見ると、 切り落とした舌が、尚もクネクネと動いている それどころか、ここから立ち去ろうと蛇行している まさか、「影喰い」の本体がこっちに移ったのか? まぁ何にせよ (裂邪 これで最後(レッツト)だ 俺は刃を舌に突き立てた 暫くミミズのようにのた打ち回ったそれは、やがて光となって消えた その直後 (シェイド 貴様馬鹿カァァァァァァァァァ!? 怒号 そして胸倉を掴まれた どうやら影が戻ったらしい しかし何故怒られているのだろう (裂邪 く、苦しい、シェイド、下ろしてくれ (シェイド 知ラン! 貴様ガコレ程マデニ愚カダトハ思ワナカッタゾ!? 5ツ目ノ都市伝説ト契約ダト!? モシ飲マレデモシタラドウスルツモリダッタノダ!? 後先考エズニ突ッ走ロウトスルナァ!! ・・・何でだろう 思わず、笑ってしまった (シェイド 何ガ可笑シイ!? (裂邪 ・・・いや、なんか、親に怒られてる気分がしてさ 嘘偽り無く正直に話すと、 シェイドは溜息を吐きながら、俺を下ろした (シェイド 全ク、貴様トイウ奴ハ・・・ (裂邪 ウヒヒヒ・・・また、心配かけさせちまったな (シェイド イヤ、ソレヨリ大変ナコトg (蓮華 裂邪さん と、シェイドが最後までいう前に蓮華ちゃんが割り込む (蓮華 危険な都市伝説で無かったから良かったものの・・・なんて無茶なことを・・・! (裂邪 いや、ごめんな蓮華ちゃん、この「レイヴァテイン」は俺が責任持tt (蓮華 責任を持ってこちらが回収します (裂邪 そう、そちらに・・・へ? 蓮華ちゃんは、俺の右手を持つと、何やら包丁のようなものを構え (蓮華 えい 薬指を・・・少しだけ、切った ちくりと痛みが走ると同時に、俺の中で何かが、ぷつん、と音を立てて切れた (裂邪 ・・・あれ? 鎌から、小さな金色の枝に戻る「レイヴァテイン」 繋がりが・・・切られた? (裂邪 っちょ、何したんだよ蓮華ちゃん!? (蓮華 「刃物は縁を切る」、ですよ お分かりだと思いますが、「レイヴァテイン」と貴方の繋がりを切りました (裂邪 何でそんな・・・ (蓮華 5つの都市伝説と契約し、さらに貴方の戦闘スタイルを考えに入れると、 この先間違いなく都市伝説に飲まれます 我々のように、飲まれて都市伝説化すればまだいいかも知れませんが、 必ずそうなるという保障は残念ながら何処にもありません そもそも、それは「組織」の所有物です 易々と民間人に引き渡す訳には―――――― (音哉 おぉい!! 向こうから、柊さんが慌ててこちらに走ってきた その前に早々と影の中に帰るシェイド 契約者だと教えても良かったのだが、面倒くさいからいいや (音哉 ハァ、ハァッ・・・だ、大丈夫か!? (裂邪 え、えぇ、まぁ、この程度ですから (蓮華 十分重傷です (音哉 つい先程、「組織」の方々が来てくれた 君も治療してもらうといい (裂邪 そうですか、有難うございます (音哉 礼を言いたいのはこちらの方だ 君のお陰で、多くの人が守られたんだ 代表して、私から礼を言わせてもらうよ (裂邪 そんな・・・俺はただ・・・ (音哉 何か、形だけでも渡したいのだが・・・ (裂邪 い、いやいや、そんな気を使ってまで――――――えっと、リュウゼツランの種ってありますか? ん?と僅かに首を傾げる柊さん (音哉 んむぅ・・・む、少しだけなら、多分あると思う。一度見てみよう しかし種なんてどうするんだね?これから育てるのかい? (裂邪 いやぁ、ちょっと、ね 蓮華ちゃんにウィンクしてみせた その時の彼女の顔は、とても無邪気で、見ていて安らぐものだった † † † † 治療を終え、事後処理も済ませた「組織」は、先程の契約者を連行して植物園から撤退し、 俺も柊さんに種を貰ったので、そろそろ帰ることにした (裂邪 はい、これ。リュウゼツランの種と・・・「レイヴァテイン」 (蓮華 ありがとうございます 蓮華は、リュウゼツランの種だけを受け取った (裂邪 あれ?蓮華ちゃん、こtt (蓮華 まさかあの未知の都市伝説が自らの意思で動き出すとは予想外でした あれは一体なんだったのでしょうか? 気になりませんか、裂邪さん? 彼女も、俺にウィンクをしてきた 今度は竹の花でも見に行こうかな (裂邪 ・・・あぁ、俺も知りたかったぜ (蓮華 では、私はこれで (裂邪 今日は有難う。楽しかったよ (蓮華 私もです。・・・・あ、ミナワさん、でしたよね? 大切にしてあげてくださいね (裂邪 ほえ? ねぇ、それどういうこと? 彼女は答えないまま、空間に開いた扉の向こうに帰っていった (裂邪 ・・・ん~? (シェイド ソウダ危ウク忘レルトコロダッタ。早ク来テクレ!! (裂邪 え?おい、ちょっ、待っ!? 俺は半ば強引に、影の中に引きずり込まれた † † † † (シェイド 連レテ来タゾ (裂邪 ミナワ!大丈夫・・・か・・・ 泣きそうになった 俺のベッドが血塗れになっていた そして、その上で血塗れになったパジャマのズボンを穿いて泣きじゃくっているミナワの姿が (ミナワ ひっぐ・・・ご主人様ぁ・・・わたし・・・わたしぃ・・・ぐすん・・・ (リム 主ィィィィ!! お姉さんは!!お姉さんは病気バクか!? (ウィル 姐さんは死んじまうんですかい!? うおぉぉぉぉぉぉん姐さぁぁぁぁぁぁぁぁん!!! 頭と腹を押さえた きりきりと締まるように痛い (シェイド ・・・トイウ訳ダ・・・私ガ説明シヨウトシテモ聞カンノデナ 後ハ貴様ニ任セル (裂邪 なっ、ちょ、おまっ 置いていかれた どうしよう、普通に「女の子なら誰だってなるんだよ☆」で通じるかなぁ・・・ ・・・そうか、蓮華ちゃんが言っていたのはこういうことだったのか (裂邪 ・・・はぁ、不幸だ 溜息を吐くと、俺の胸に提げられた金色の小枝が、窓から入る西日で輝いた ...To be Continued 前ページ次ページ連載 - 夢幻泡影
https://w.atwiki.jp/legends/pages/3146.html
【上田明也の協奏曲26~同じ旋律は繰り返さない~】 プルルルルルルルル プルルルルルルルルルル プルルルルルルルルルルルルルル ツーツーツー 着信拒否である。 本日45度目の通信なのだがまったく通じない。 橙ともメルとも、携帯電話が通じないのだ。 事務所のメンバーごと、安全の為にサンジェルマンが何処かに匿っているとは言っていたが……。 「……電話に誰もでんわ♪」 語尾を明るくしたところで何も変わらない。 ハンニバルとの戦いで受けたダメージも少しずつ回復を始め、 わずかながら身体を動かせるようになっていた俺はメルに電話をかけていた。 よし、ここは素直に相手を変えよう。 プルルルルルルルル プルルルルルルルルルル プルルルルルルルルルルルルルル 「はい、彼方です。」 「彼方君、上田なんだけどそっちどうよ、吉静ちゃんとか元気かい?」 「あれ、上田さん僕たちが今事務所を離れているの知ってたんですか?」 「ああ、とっくに聞いているよ。」 「そうだったんですか?」 「ああ、天気はどうだい?あとメル達の機嫌が直ったら適当にお土産お願いね。 甘い物が良いなあ。」 「えー、今滅茶苦茶怒ってますよ二人とも。 上田さんがそこまで女にだらしないとは思わなかっただのなんだの。 とりあえずハワイに居ますからマカダミアチョコとかで良いですかね?」 「あっれ、ハワイだったっけか? そう、ハワイか……。 ハワイならまあマカダミアチョコだね。頼んだよ。 それにしても夏休みにハワイって羨ましいなあ…………。」 「指示通りお土産買っておきますから機嫌直してください。」 「ありがとよ、メルにごめんなさいと伝えておいてくれ。」 ……本当に、ありがとう。 あとは彼がこの電話のことをポロッと喋って女性陣にぶっ殺されないと良いなあ。 三秒後 イッツオートマーティッック ソバーニイールダーケデウンチャララチャラララテューラララー 急に携帯が鳴り始めた。 彼方からの電話だ。 俺に居場所を吐いたのが一瞬でばれたらしい。 誘導尋問にかけてごめんね! 俺はさっさと携帯の電源を切ると布団を被った。 「上田さん、起きてますか?」 純は友達と遊びに行くだか宿題が溜まっているだかでここには居ない。 そして男も容赦なく食べてしまうサンジェルマンと今部屋で二人きりだ。 「起きてる!超、起きてる! もう眼とかぱっちり! 身体も動くようになってきたし!」 誰でも良いから早く帰ってきてくれ! 流石に何時掘られるか解らないって嫌すぎるぞ! 「そうですか……、それならちょっと真面目な話良いですかね?」 「まあ良いけど……。」 「上田さん、今回の騒動であなたの容量が一時的に減ってしまった話はしましたよね?」 「聞いた、憑喪神が不味かったんだろう?」 「憑喪神だけが、とは言いませんがあれがかなり良くなかったのは事実です。」 「俺と今契約状態にあるのはメルだけだったっけか?」 「その通り、そこで提案したいのですが……。」 サンジェルマンは俺と契約していた村正を懐から取り出す。 彼が指をパチン、と鳴らすと彼の背後の空間が歪んだ。 「貴方の成長に合わせて、新しい都市伝説をプレゼントしたい。 ハーメルンの笛吹き、赤い部屋、蜻蛉切村正、憑喪神、どれも貴方の力を引き出しきれていない。 違いますか?」 そう言って、サンジェルマンは蜻蛉切を歪んだ空間の中に捨てた。 「私の持つ“オーパーツ”の都市伝説は、私自身の錬金術と併せて超巨大都市伝説群を形成しています。 ですから、『物』の都市伝説ならばそこそこ強力な物が手に入ります。 ですから探せば貴方の“言葉で人を操作する”能力も存分に生かせる都市伝説が手に入る筈です。」 「はぁん、それは良いね。 だが俺の能力値的に何か強力な武器を手に入れたからといって強くはなれないと思うな。 俺の異能はわざわざ戦闘に生かす必要は無い。 むしろ、生かすべきなのは俺の操作系都市伝説に対する適正だろうね。 俺は操作系と放出系の都市伝説に適正が有るんだろう? だったらそれを生かせば良い。」 「……成る程。」 「今言ったことの裏を言ってしまえば俺の弱点は近距離戦闘だ。 それを補うという意味では蜻蛉切は最高クラスの武器だったと思う。 容量さえ足りていれば適正も何も関係なく、一定の近接戦闘能力が手に入るんだから。 でもそれでも敵わない相手が居ると解った今、もはや弱点を補う意味は無い。 俺はそう考えているよ。」 「そうなんですか、私は戦闘が不得手ですから良く解りませんけどね。」 「そうなんだよ。 だから俺としては自分の操作能力を生かせて、 メルのように俺に反抗をしないで、 しかも単純かつ応用の利く能力が良い。 非人間型でなおかつ俺の意志を良く汲み取り従順な僕となる都市伝説。 俺の意志の元に変幻自在に運動する力場のような、純粋な武器としての都市伝説。 遠距離近距離どちらも同じ感覚で精密操作が可能な都市伝説。 替えが効いて常に同じ感覚で使用し続けられる都市伝説。 一つ、面白い心当たりがある。」 「なんですか?聞かせてください。」 サンジェルマンは興味深そうに目を輝かせた。 良かった、どうやら今回は掘られることはないようだ。 さて、数日後。 俺は歩行訓練も始まらないうちから厳しい修行を続けていた。 「お兄ちゃん、只今ー!」 「ここはお前の家か?」 「お兄ちゃんが居るところならそこが私の帰るところだよ!」 はぅん、可愛い。 何この可愛い生命体。 「そうか、恥ずかしいからそういうことあまり言わないの。」 「えへへへ、顔真っ赤にしちゃってえー! …………あれ?私が私が出かける前より傷が増えてないかな?」 「ああ、ちょっと新必殺技の修行をしていたから。 ていうか家族ごまかしてどうやってここに来てるの?」 「サンジェルマンに私の私の部屋とこことを繋げて貰っちゃった!」 「まあ便利設定。」 「とりあえずお兄ちゃん成分補充して良い?」 「俺はサプリメントか何かでしょうか。」 「むしろ主食だね!」 「はっはっは、こーいつぅ!」 最近この子の扱い方を心得てきた気がする。 ガシャン! ガシャン! 訂正、あんまり解ってなかったらしい。 「お兄ちゃん、良く解らないけど怪我するようなことなんてしちゃ駄目だよ! そんなこと私が私が止めちゃうんだから!」 今起きたことをありのままに話したい。 抱きつかれて俺がにやけた一瞬のうちに手錠でベッドに縛り付けられた。 超スピードとかチャチなもんじゃない。 もっと恐ろしいヤンデレの片鱗を味わったぜ……。 ていうかワンピースのどこに手錠を隠していたのかと。 「待て待て純、両手を縛られたら君を抱きしめられないじゃないか?」 「でもお兄ちゃんが怪我しないようにするためだったら……! その為だったら我慢できるよ?」 とりあえず説得を試みる。 甘い通り越して寒い台詞を使ったんだが駄目だった。 俺は新しい僕(トシデンセツ)を呼ぶ為に指を一回鳴らす。 それが鳴り終わるか否かの刹那、手錠は真っ二つになっていた。 訓練は完璧なようだ。 「純、君がどれだけお兄ちゃんを愛していても。 君がお兄ちゃんを縛ることは出来ない。 ―――――――――――――――――――良いね?」 手錠を壊した俺はすばやく純を押し倒すと下手に抵抗されないように両手を強く握った。 このまま口では言えないことをするのも愉快だな……。 いや止めよう、震えが酷い、彼女はこれから何をされるのか解っていない、怖がっている。 「もう一度聞くよ、良いね?」 「………………はぁい。」 震えはゆっくりと収まっていく。 そして不満そうだが、彼女は俺の言うことに従った。 「解れば良いんだよ、何時だって愛してるぜ。お前のチキンスープ、また作ってくれ。」 「うん!」 最後に優しい言葉をかけて心のケアをすることを忘れてはいけない。 彼女は善意から暴走してしまっただけなのだ。 コンコンコン ノックの音。 「入って良いぜ。」 「ああ、お取り込み中だと思ったんですが違いましたか。」 「流石にそれは無いよ。」 「そうですかね? 湖を望む古城で真昼間から二人で怠惰に淫らに身体をむさぼり合うとか中々悪くないですけど。」 「お前の場合は後ろに(ただし男同士で)がつくんだろうな。」 「いえ、女性もいけますよ私。」 「で、今日は何の用だ?」 「いやあ、練習の一環として模擬戦組んでみたんですけど、この後良いですか?」 「良いぜ。純、お兄ちゃんの為にチキンスープ作っておいてくれ。 辛くもないのに俺の舌を満足させるとは中々素晴らしい料理だ。」 「はぁい!」 俺はクローゼットからスーツを取り出して久しぶりに着替えた。 「そういえば模擬戦って相手誰よ、お前の知り合いか?」 「いいえ、私と仲の良い組織の人間、の部下です。 面白そうだから是非やろうと。 昼飯代かかっているんで負けないでくださいね。 ちなみにこれから行くのは組織の本部です。」 「組織?俺って確かあいつら警戒されていた気がするんだけど。」 「大丈夫ですよ、貴方はF№の黒服ってことになってますから。 ほら、これ見せれば一発です。」 ポン、とIDカードらしい何かを渡された。 本当に大丈夫なのだろうか……? 「この城を出るとすぐに本部まで飛ぶんで準備していてくださいね。 これサングラス、それかけておけばバレないでしょう。 まさか組織の本部に貴方が出入りするなんて誰も思わないですし。 どのみち私が貴方をこっそり使っているのとか公然の秘密なんで今更何も無いでしょうよ。」 「どーだかねー。」 「まあ不味くなったらこのパソコンで逃げてください。 赤い部屋を呼び出せるようにしていますけど、 吉静ちゃんの気分次第で閉じ込められるのであまりおすすめしません。」 「使う機会が来ないと願いたいね。」 俺は仕方なくそのパソコンを受け取ると懐にしまった。 「葉さーん、居ますか?」 サンジェルマンの城の地下道を抜けると、本当に一瞬で別の建物についてしまった。 どうやらここが組織の本部らしい。 それにしても片付いてない……何の部屋だ? 「あっれ居ない、おかしいな……。 すいません笛吹さん、少し待っててくれますか?」 「それは良いが喉渇いた。なんか飲み物無いか?」 「ああ、それならこの部屋を出てすぐの所に自販ありますよ。 コーラだけは絶対に飲まないように。」 「了解した。」 俺は誰の部屋か解らない部屋を出ると自動販売機を探した。 コカコーラと書かれた自動販売機を発見、恐らくこれだろう。 適当にお金を………… 「あっ。」 「あっ。」 「……お先どうぞ。」 タイミングはほぼ同時。 レディファーストということで、俺は目の前の彼女に順番を譲ることにした。 「ありがとうございました、見ない顔ですね……。 どこの所属ですか?」 俺はとりあえずIDカードとかいうのを見せてみた。 「F-№6……、なんか何処で見てもおかしくない気がしてきました。 貴方たち何処にでも居ますよね。」 「方針が『好きにしろ』ですからね。今日は№0と訓練がてらここに遊びに来ました。 貴方は……?」 「ああ、私はY-№の……。」 髪をツイン+1テールにした少女。 まあ仮にトリプルテールとしておこうか。 「あれ、前に私たち有ったこと無いですかね?」 「え、俺ってば貴方みたいな可愛い子に会ったら絶対忘れないと思うんですけどね…… なんちゃって。」 「はいはい、どーもありがとーございます。 えっと貴方は確か…………。」 次の瞬間、三尾の少女の表情が変わる。 彼女の顔には一瞬で警戒の色が露わになった。 「あぁ!貴方は!」 「やべっ!」 「お、二人とも居た居た。 サンジェルマンが転移能力の準備してるからさっさと部屋に戻ってきな。」 間一髪のところで後ろから声がかかる。 どうやらサンジェルマンが探していた人らしい。 おや、綺麗な女の子じゃないか。 【上田明也の協奏曲26~同じ旋律は繰り返さない~fin】
https://w.atwiki.jp/legends/pages/948.html
―第32章 最終奥義!― いつもは一人で帰る夕方だが、今日は少し違っていた。帰ったところでやる事がないのでゲーセンで時間を潰していたら何時ものようにUFOキャッチャーに苦戦する剛田に噛みつかれ、更にそこを委員長に見つかってなんやかんやで帰る事になった。 「全く、お前らいつまでそうやっていがみ合ってるつもりだ?」 「だって、こいつが何回も委員長って言うかr」 「そっちだってわざわざクリスチーヌって何度も言ってんじゃねーか!」 「何よ!」 「やるか!?」 「「ぐぬぬぬぬぬ」」 「…お前らマジでやめろ。高校生にもなってみっともない。」 「「だって!」」 「だってもクソもない。それよりも、お前らに言っておきたい事がある。」 「なんだよ、いきなり改まって?」 「お前ら、喫茶「ルーモア」って知ってるか?」 「話には聞いた事があるわ。確か都市伝説やそれに関連のある人が多く来るって言う喫茶店よね?」 「ああ、そうだ。」 「話が見えないぜ。単刀直入に言ってくれ。」 俺は2人に最近そこのマスターが※された事、※した奴は都市伝説の契約者であるという事、そして都市伝説と関わりのある組織が存在するという事、あくまでも推論だがもしかすると俺達フリーの契約者は近いうちに狙われるかもしれない事を告げた。 「嘘でしょ!?そんな事って!」 「いや、本当だ。事実、俺はいま力をつけすぎた所為で『組織』という名の組織に目をつけられている。」 「そんなっ!?」 「俺は既に『組織』の黒服という男と接触した事がある。彼らは『組織』という都市伝説の一部だ。」 「おーい、話の流れが見えない俺に産業で説明してくれorz」 「お前さんにも分かるように言えばや ば いって事だ。」 「ほうほう…そりゃ分かりやすいってオイ!!いくらなんでも馬鹿にし過ぎだろ!」 「冗談だ。それよりも、これがこの町に存在する組織の詳細データだ。」 そう言って俺はPDAよりデータを引っ張り出した。 「なるほどねぇ…。でもどうしてあなたがこれだけの情報を手に入れられたの?」 「その辺のお話は私が…」 「あ、出やがった。電子の妖精もdぶべらっ!!!」 「うちの月読にケチをつけるな。あと、話をするうえで重要になるかもしれんから今から俺ん家に寄ってってもらうぞ?」 「どう重要になるの?」 「それは聞いてからのお楽しみだ。」 「でもちょっと待って。今何時?」 「そうねだいたいね~♪って今は…16 59 59で止まってやがる。」 「俺は分かるぜ。何故なら一回同じ奴と戦ってるからな。その名も―」 「"逢魔ヶ刻"か、ちょっと厄介だな。」 「おい!折角人がいい気になってるところを邪魔するな!」 「だってお前面倒じゃん」 「ひでぇorz」 「おい、そんな恰好してると筋肉質の黒服がヤりに来るぞ?」 「それだけは勘弁っ!」 とりあえず俺等は街の方を目指す事にした。その近くに俺の住むアパートがあるからだ。しかし― 「くそっ!感付かれたか!」 周りの影から無数の人影が現れた!! 「ったく!こういうのは好きじゃないんだよね!天照、いるか!?」 「はーいっ!ここにいますよ!」 「じゃあ早速で悪いが、安全な所へ『転移』を頼む!皆!俺につかまれ!」 「分かったわ。」 「お前に命預けたぜ!」 「じゃあ天照、頼む!」 「せーのぉ!」シュン! ―ここは繁華街近くの公園みたいだ。ここからなら自宅も近い!さて、ここから歩いt 「待て、どこへ行くというのだ?そして俺が展開しておるこの"逢魔ヶ刻"の中で何故お前らは動けるのか、聴かせてもらおうか!」 そこには1人のリーマン…というにはみすぼらしい格好をした男が立っていた。 「お前がこの"逢魔ヶ刻"の犯人か。これは忠告だ。早く"逢魔ヶ刻"を解除しろ。さもなくば俺らが実力を以て排除する。」 「餓鬼のくせに生意気な事を言うんじゃねえ!俺はこの力を以て全世界の夕方を支配する!」 やれやれ…。聞く耳を持たないようだ。ならばっ! 「よし、皆。やれるな?」 「私はいつでも!」 「俺だって!」 「じゃあまずは俺が『結界』で戦闘域を狭めるから少しだけ持ちこたえてくれ。」 「「OK!」」 「じゃあ行くぜ、邇邇芸!」「倒すけどいいよね?答えは聞かないけどっ!」 「いきなさい!櫛名田!」「私に逆らうなんて本当におバカさぁん♪」 …あれ?なんか俺と居た時より違う次元に突出してないか?まあいい。 「天照!『結界』を半径20m圏内に展開だ!」 「いくよっ!」世界が反転する― 「月読、奴の弱点を分析してくれ。」 「了解です。ネットワーク干渉開始!…」キィィィン! 「建速は「いつもの2倍」だ。いいな?」 「了解だぜ、マスター!」 そう言って2本の刀に変化した。それを掴み― 俺は浮浪者に斬りかかった!しかし、影が邪魔をしてなかなか本体を攻撃できない。 「…くっ!厄介だな。月読、何か分かったか?」 「あの影はどうやら契約者の意思に応じて防御壁になったり影で模った日本刀で攻撃したりできるみたいです。また、契約者から半径2m圏内はどのような特殊攻撃も通さない絶対防御陣が展開されており、倒すなら拘束して物理攻撃を与えてやればいいかと。」 「…そうか。だったら「アレ」やるぞ。皆、準備はいいな?」 「勿論!」 「こちらも…」 「応よぉ!」 「「「「メガッ!フュージョン!!」」」」 「うおぉぉぉぉ!!プラズマカリバー!!」ガキィィィン! 「ふん!いくら我に攻撃しようとも無意味だと知れぃ!」 「ぐおっ!やはり駄目か。こうなれば…おい、お前ら。」 「「どうした!?」の!?」 「しばらく邇邇芸と櫛名田を借りたい。そしてここは俺に任せてもらいたい!」 「どうして!?」 「お前らが邇邇芸、櫛名田と精神融合出来るのは俺も知っている。何故なら元々は俺が先に契約していたからだ。この様な力があるにも拘らず当時の俺はその力を十分には使いこなせなかった。でも今なら使える。それだけの事だ。」 「…わかった、元はといえばお前の力なんだから使いたいときには好きに使えよ!」 「その代わり!私達をちゃんと守りなさいよ!」 「…分かった、ありがとう。」 「フュージョン・アウトッ!」シュゥゥン 「一時的とはいえ、懐かしいね元マスター♪」 「『今』だけは俺がマスターだ。しっかり頼むぜ?」 「言われなくてもそのつもりよっ!」 「今こそ真の力を使う時が来た!行くぜ!」 「「「「「「ファイナル!フュージョン!!」」」」」」 ―ついに我らが待ち望んだ主人公の真の力が解放された! 「す、すごい…すごすぎるぜ…」 「これがあなたの力の全て、なの?」 「そう、これが「結界都市『東京』」としての力の全てだ!行くぜ!ツインゴルディオンセイバー!!」 俺は銀と金の刀を手に浮浪者に向かっていく! 「ただ向かってくるだけじゃ意味がねぇって言ってるだろっ!」 当然のごとく影で止められ― なかった。むしろ、影を切り裂き、ゴルディオンセイバーの光へと昇華された影で明るく照らされるため、次々と影が消滅していく!! 「な、なんだとぉ!それでもこの絶対防御壁は破れないぜ!」 「それはどうかな?プラズマホールドッ!」 「何ぃっ!グハァッ!」 電磁波でがっちり捕まえられているため影も弱まってきた! 「これで最後だ!ディバイディングブレード!」 ―ディバイディングブレード。空間を湾曲させるだけでなく、複数のモノが混ざったモノを分離させる事が出来る、まさに「分離させる」剣なのだ! 「ぃいっけえぇぇぇぇ!!!」ズパーン!! 「グオオオオ…」 浮浪者から人型の黒いモノが抜け出た! 「そしてっ!ツインゴルディオンセイバー!」 一本の大剣が金と銀に輝く二振りの刀となった。 「セイバーヘルッ!」 まずは銀の刀で黒いモノを斬った。 「セイバーヘヴン!」 今度は金の刀で同じように斬った。 「光になぁれぇぇぇ!!!」 ―外はいつの間にか夜になっていた。おっと、こりゃ急がなきゃならんな。 「よし、とりあえずうちに来い。話はそれからだ。」 「ちょっ!それって強引すぎるんじゃ」 「うるせぇ。知っとかないとあとで絶対後悔するぞ。」 「はいはい、分かりました分かりました。行けばいいんでしょ?」 「分かったよ!俺も行くぜ。」 「じゃあ早く俺について来い。」 前ページ次ページ連載 - 結界都市『東京』
https://w.atwiki.jp/jcbr/pages/171.html
0081:史上最高に不幸な一行 ◆Wv7hRKzBHM 「ついてねぇーーーーーーーーーーー!!」 天を仰ぎ男は叫んだ。 彼、追手内洋一は世界一運の無い男だ。 もう何度目か分からないが、今も木の根に足を取られて転んだところだ。 それだけならまだ良いが、骨折した腕をもろに打ってしまった。 ちなみに、開始から1時間ほど経った今も富士の樹海をさまよい続けている。 この樹海は現実のそれよりもはるかに狭いのに、である。 もちろん、彼はまだそのことに気づいていない。 「……あー、もう疲れた。休憩!」 「そうね、少し休もうか」 洋一と香は木の根元に腰を下ろした。 腕に当てていた添え木の位置を直し始める洋一。 「ちょっと思ったんだけど…いい?」 なにやら考えていた香が話しかけてきた。 「なんか、同じ所をぐるぐる回ってるような気がするのよ」 「…富士の樹海だからじゃないですか、コンパスは効かないし」 半ば諦めかけた投げやりな口調で洋一が答えるが、香は食い下がる。 「でも、あの岩見てよ。さっき印を付けておいたんだけど、もうあの岩を見るの3回目よ」 「じゃあ……やっぱり俺のせいかなぁ」 洋一は、自分がいかについてない人間であるかをとうとうと語った。 ついでに、らっきょさえあればラッキーマンという宇宙一ついてるヒーローに変身できることも。 「へぇ!すごいじゃない。普段ついてなくても、そのラッキーマンになればつきまくりなんでしょう? もしかしたら、このゲームからだって脱出できるんじゃない?」 「まぁね…でも、らっきょなんてないんじゃないかと」 「探してみもしないでないって決め付けてどーすんだよ」 不意に木の陰から男の声がした。 ハリボテのハンマーを構える香と、身構えようとして転ぶ洋一。 「おっと、悪い悪い。オレは三井寿。殺し合うつもりはないから安心してくれ」 両手を挙げて木の陰から出てきたのは、湘北高校のユニフォームを着た三井寿だった。 互いの立場をある程度説明したところで、三井は2人とともに行動することを決めた。 こんなゲームに放り込まれて、普通なら簡単に見知らぬ人間を信用できないかもしれないが、 洋一の放っているある種ギャグのような雰囲気が、香と三井を少しだけ安心させていた。 「オレの支給品はコレだ」 そう言って三井が二人に見せたのは、小さな丸薬の入った小瓶だった。 兵糧丸というその丸薬は、説明によるとある種のドーピング薬らしい。 興奮作用はあるが、副作用は少なく栄養剤代わりにもなるようだ。 「…武器が足りないわね」 「オレは素手の喧嘩もある程度はやれるつもりだが、どうやら人間離れした奴らもいるみたいだからな。 あのハゲ頭みたいなバケモノ相手には、例えドーピングしたって勝てる自信はないな……」 「ど、どうしよう…」 しばらく黙る3人。 やがて、三井と香がほぼ同時に口を開いた。 『やっぱりラッキーマンに…』 「ちょ、そんなこと言っても、らっきょがあるかも分からないしそもそもこの樹海が」 「あぁ、それだけどな。少し歩けば樹海から出られるぜ」 三井の話によれば、富士の樹海に沿って歩いていたところ、 洋一の叫び声が聞こえたので、少しだけ様子を見に樹海に足を踏み入れたのだそうだ。 「なーんだ、それを早く言ってくれれば。じゃあとりあえず樹海から出よう!」 気をとりなおした洋一は、三井の指し示した方角へ先頭を切って歩き始めた。 「ついてねぇーーーーーーーーーーー!!」 天を仰ぎ男は叫んだ。 彼、追手内洋一は世界一運の無い男だ。 あれからさらに1時間ほど時間たった今も富士の樹海をさまよい続けている。 この樹海は現実のそれよりもはるかに狭いのに、である。 しかも、樹海の外れにいたはずなのに、である 「……あー、もう疲れた。休憩!」 「そうね、少し休もうか」 「…あぁ」 洋一と香と三井は木の根元に腰を下ろした。 天を仰ぐ三井・木々の隙間から見える空は、ほんのり明るくなっている。 「おかしいな…確かに樹海の外に近かったはずなのに」 「ちょっと思ったんだけど…いい?」 なにやら考えていた香が話しかけてきた。 「さっきも言ったけど、同じ所をぐるぐる回ってるような気がするのよね」 「…………」 「や、やっぱり俺のせいなんだ。俺がついてないから、2人まで巻き添えにして… やっぱり俺ってついてねーーーーー!」 樹海の中に、再び洋一の声が響き渡った。 洋一の不運に巻き込まれる形となった二人は、小さくため息をついた。 【山梨県(富士樹海)/早朝】 【チーム「アンラッキー」】 【追手内洋一@とっても!ラッキーマン】 [状態]:右腕骨折、やや疲労 [装備]:なし [道具]:荷物一式 デスノート@DEATH NOTE [思考]:1.樹海を脱出 2.らっきょを探す 【槇村香@CITY HUNTER】 [状態]:健康 [装備]:ウソップパウンド@ONE PIECE [道具]:荷物一式 [思考]:1.樹海を脱出 2.らっきょを探す 【三井寿@SLAM DUNK】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:荷物一式 兵糧丸(10粒)@NARUTO [思考]:1.樹海を脱出 2.らっきょを探す 時系列順で読む Back 暴走列島@一時休憩 Next 青眼の白竜を求める者 投下順で読む Back 竜と獅子の猛攻 Next 青眼の白竜を求める者 012 史上最高に不幸な男 追手内洋一 128 史上最高に不幸な予兆 012 史上最高に不幸な男 槇村香 128 史上最高に不幸な予兆 GAME START 三井寿 128 史上最高に不幸な予兆
https://w.atwiki.jp/legends/pages/2079.html
ドクター38 深夜、というより明け方という時刻 診療所の二階にある寝室から、一階のトイレに向かってぺたぺたと歩いていくエニグマ妹 「………………んや?」 寝惚けた目に映る、事務室の明かり それほど広くない診療所なので、そこで何が行われているのかはすぐに判った 「何をしているのですか、ドクター?」 「ん? 静かにしているつもりだったが、起こしてしまったかね?」 「トイレに降りてきただけです……こんな時間にパソコンで何をしているんですか?」 診療所の日常業務はミツキとメアリーが片付けており、多少手が足りなくともバイトちゃんがいれば事足りている 最近ではエニグマ姉妹もいるため、夜中にやる仕事など殆ど無いはずなのだが 「去年の騒動の折に、とある研究に関する成果を譲渡されてな」 「ドクターがそこまで根を詰めるという事は……総統閣下が望むあの研究ですか」 「ああ……都市伝説を人間にする。総統閣下の望む成果であり、ボクの研究の最終地点だ」 視線はモニターに向けたままドクターは語る 「人間と共に生き、人間と共に死す事を望む都市伝説。忘れられ消え去る恐怖に怯える都市伝説。都市伝説へ変じてしまった人間。そんな者達に与えられる選択肢の一つを、完成させれるかもしれん」 「隣人を守る力を持つ都市伝説。永遠を共に歩む事を誓い合った都市伝説。人間を望んで捨てた都市伝説。そんな者達にもそれは与えられるのですか?」 「望まぬ者に押し付けるほど、ボクは傲慢ではないさ」 エニグマ妹の問いに、ドクターは苦笑を浮かべる 「例えばだ。肝臓を痛めている患者に、医者として長生きのために禁酒を勧める。だが酒の無い人生など真っ平だと言われれば、ボクにそれを止める権利は無い」 あふ、と小さく欠伸を漏らし、ドクターはかちかちとマウスを動かしてパソコンの電源を落とす 「さて、夢中になると時間を忘れていたが流石に眠いな。少し眠っておくか」 「あの、ドクター」 遠慮がちなエニグマ妹の声 「その研究が完成したら……もしかしたら、強い力を持つ都市伝説を容易に倒す事が可能になりますか?」 「ふむ、例えば……『アメリカ政府の陰謀論』とかをかね?」 「ええ。私達姉妹は、あいつのせいで故郷も家族も友達も、全てを失いました。お姉は軍人かぶれで自分を誤魔化していますが……私は」 ぎり、と歯を食い縛り 「あいつを殺せる手があるのなら、私は何でもしますよ」 「落ち着きたまえ。実際にこの研究の成果が現実のものとなったとしても、医療で言えば大規模な外科手術ほどの規模になるだろう。望まぬ者に施せるほどのものにはならんよ」 「そう、ですか」 悔しそうな、それでいて安堵したような、そんな複雑な表情 「概念的存在である奴を倒す手段は、第三帝国のみならず様々な組織が研究を重ねている。そう遠くない未来に実現させてみせるさ」 「……はい」 椅子から立ち上がったドクターは、エニグマ妹の頭を軽く撫でる 「さて、話し込んでしまったボクが言うのも難だが夜更かしは美容の大敵だぞ。トイレを済ませて二度寝と洒落込みたまえ」 「はい、ドクターも無理はせずきちんと休んで下さいね?」 「ああ、それではおやすみ」 寝室への階段を昇りながら、ドクターは先程まで見ていたデータを脳内で反芻する 「あのデータの礎になった者達のためにも、この研究は必ず完成させなくては。例えボクがやった実験でなくとも、成果を享受する以上はその業は背負わなければな」 ――― ドクターの足音が遠ざかっていくのを確認し、エニグマ妹は静かに電波を飛ばす つい先程までの会話の内容を ドクターの研究の進展状況の推測を 何処へ電波を飛ばしているのか、自分では理解できないまま無意識に 憎むべき敵に蝕まれた事に気付く事無く ――― 「あの女の研究は、予想以上に進んでおるようだ」 「なるほど、『組織』の研究成果を手に入れたのだな。随分と運の良い事だ」 「化物が減れば我らの『毒』が成せぬではないか」 「早急に始末するべきか?」 「だが我らの『毒』はあの女には効かぬ」 「呪詛とて成果が毒や病で蝕むものでは通用せぬ」 「第三帝国の不死者共を始末する方策、まずは成らせるのも手ではある」 「今は泳がせておくのが得策か」 「本国に知らせておけば問題あるまいて」 「しかしこの地の『組織』もそうだが、上層は適切な手駒を使う術を心得ておるまい」 「ならば我らも策を練るとしようではないか」 「駒を用意し舞台を整えようではないか」 「十重二十重に巡らせた策の糸で、あの女を縊り殺し嬲り尽くし」 「魂も骸も我らの玩具としてくれようではないか」 「ところで、この地に住まう将門の怨霊めが我らに気付いているようだが」 「その怨念こそ強いが祟り神としては所詮島国の一将よ」 「『太歳星君』を動かすか?」 「あれは我々総出ですら手に余る最後の手段。今は彼奴めで問題あるまい」 「しかし彼奴めは、裏切りが常。役に立つものか?」 「彼奴めを飼い慣らす駒はこちらの手の内。それに役に立たねば『毒』の礎となるまでよ」 中国人黒服の集団は、まるで造形の違う顔にまったく同じ笑みを張り付かせ けたけたけたけたけたけたけたけたと笑う 人形劇の人形のように 身体を揺らせて けたけたけたけたけたけたけたけたと 前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ
https://w.atwiki.jp/legends/pages/1329.html
悪魔の少女 05 俺のクラスメートは、馬鹿ばかりだ。どいつもこいつも俺より成績が悪いくせに、俺を蔑ろにする。 運動しか能がない奴が何故モテる!あんなバカのなにが面白い!社会のクズが俺にパンを買ってこいだと! どいつもこいつも俺の事を、キモいだの、根暗だの!何故俺がバカ共と対等に会話すると思うのだ! 何故俺の靴が隠されなければならん!何故俺が蹴られなければならん!何故俺が社会のクズに金をやらねばならん! だから、これはお仕置きなのだ。俺の都市伝説「不幸の手紙」を使ったな! 一週間以内とかは関係ない、受け取ってから十人に送っていなければ、対象になる。俺が能力を発動した時、手紙を持っている奴全員に、不幸な事が起こるのだ。 クラスの奴らがどんどん不幸になるさまは、非常に愉快だったぞ。 今や、手紙が何処まで広がっているのか知らないが、俺が能力を使う度に、何人ものバカが不幸になるのだ。ああ、なんて愉快なんだ。 だが、今は非常に不愉快だ。契約者らしき女に、突然襲撃されたのだ。真夜中の学校で追いかけっこをする趣味など俺にはないというのに。 「ちっくしょう!何なんだてめぇ!」 「何、私の知り合いがな、お前のばらまいた不幸の手紙で困ってるんだよ。だから、お前にお仕置きしようと思ってな。」 そう言って、女は走って来る。 くくく……、なめるなよ! こちらからも女に向かって走りだし、擦り抜けぎわに、腕をたたく。あちらからも攻撃されたが、背中を殴られただけだ。だが、俺の攻撃は違う。 「くくく、受け取ったな!」 俺は両面テープで「不幸の手紙」を貼付けたのだ。 だが、その女はまったく慌てていなかった。それどころか、女は静かに笑っていた。 「お前、バカだろ。」 「な、なんだと!」 女はポケットから、十枚の封筒をとりだした。すると、何処からかぞろぞろと目つきのおかしい集団が現れた。女はそいつらに手紙を渡し言った。 「私は、お前の能力を知った上で戦いに来てんだ。対策しないわけがない。」 「そ、そんな、そんな簡単に、俺の、俺が、そんな、そんな簡単なわけないだろおぉぉぉ!不幸になれえぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 その途端、床が抜け、俺が下の階に落ちた。 痛い、痛い、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!!!なんだこれは! 「よう、大丈夫か?」 「きさまあああぁぁぁぁ!!!何をしたあああああ!!!!!!」 「お前と同じ事をしただけだ。背中についてるぞ、不幸の手紙が。例の知り合いから貰ったやつだから、効果は本物だろう?」 くそっくそくそくそくそっ!体が痛い!痛い!痛くて体が動かねぇ! 「どした?この程度の高さから落ちて骨折ったとか言うなよ?まあ、何でもいいや。 さて、むやみに人を不幸にする奴はお仕置きしなきゃな。」 くっっっそおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!! * 学校町東区某学校校門前 一人の少女がいた。 「疲れた~。」 「おねーさま!」 「よ~、ヒトトセ。手、大丈夫か?」 「はいっ!べつに骨折したわけではないので、すぐに治ります。」 「そっか。」 「それに、不幸な事ばかりでもないんですよ。」 「うん?」 「ピアノ教室に行かなくて良くなったので、今までよりもおねーさまといられるんです。」 「お前な~、はぁ、まあいいや。」 少女は苦笑いし、もう一人の少女を家まで送る為、歩きだしたのだった。 ちなみに、「不幸の手紙」の契約者は、手紙を書こうとする度にふるえが止まらなく程のトラウマができたらしい。 前ページ次ページ連載 - 悪魔の少女
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/9789.html
登録日:2011/11/27 Sun 06 19 03 更新日:2024/09/23 Mon 22 47 57NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 101番目の百物語 BBSは怖くないメリーさんがいっぱい おもらし かわいい しかし後ろは壁 ←いしのなかにいる(泣) カコミスル ゴスロリ ストーカー ドSホイホイ ドジっ娘 ドーナツ好き フェニックスは何度も蘇る ホラー ポプテピピック メリーさん メリーさんをいじめ隊 ヤンデレ ロリコン大歓迎 不法侵入 人形 南武線 古典 地獄先生ぬ~べ~ 夢もキボーもない 夢喰い 私、メリーさん 今ゴルゴの後ろにいるの ←ズキューン(泣) 穴子「俺の背後に立つんじゃねえ!」 都市伝説 電話 「メリーさんの電話」とは、有名なホラー系都市伝説の一つ。 横浜に現れた正体不明の老婆の方ではない。 ■私、メリーさん。今概要を書いてるの。 いつ頃から現れたかは不明だが、とにかく古い都市伝説。今では古典的な内容となっており、アレンジを加えられたものも多い。 以下大まかな内容 ある少女が引越しをする際、古くなった人形を捨てて行った。 その夜、電話がかかってくる。 「私、メリーさん。今ゴミ捨て場にいるの」 てめえをさん付けで呼ぶとはなんとも厚かましいものではないか。 少女は電話を切ったが、またすぐに、それも何度もかかってくる。しかも、出る度徐々に家に近づいている…!両親起きてやれよ。 そして…… 「私、メリーさん。今あなたの家の前にいるわ」 なんという歩行スピード。 少女は思い切って家の扉を開ける(いいから親起こせ)も、そこには誰の姿もなかった。 いたずらだったか……と安心するのもつかの間、またも電話が。出ると、 私、メリーさん。 今あなたの後ろにいるの。 こええ! 特に話がここで終わっていること(余韻を残す終わり方)が怖いとされているが、 中には「少女が振り向く→刺されてあぼーん」というところまで持ってっちゃってるパターンもある。 またこの「メリーさん」という人形がリカちゃん人形になっているパターンも。 同じ人形であるという他に、リカちゃん人形の方が声をイメージしやすいということもあって広まったのだろう。 むしろリカちゃん人形の方で聞いたことがある人もいるのでは? ■私、メリーさん。今派生類話についてまとめているの。 先述したとおり結末が話によって違ったり、舞台がマンションになってたり、相手に逆襲されるor辿り着けないなどメリーさんが酷い目に遭ったり。 最近(と言っても一昔前だが)では電話ではなくメール、いわばチェーンメールでメッセージが届くという話もある。メリーさんは携帯を持っているのだろうか。 狙われる(?)のが「人形を捨てた、以前の持ち主」ではなくなってきているというのも特徴か。 以下ネタ 「私、メリーさん。今あなたの後ろにいるの」→うるさい、後ろは壁だ。 電話に気づかず熟睡、留守電に涙声で「この録音きいたらでいいので後ろみてください」→それも無視(そいつの後ろには泣きながらついて行く少女が) 「今あなたの家の前にいるわ」→無視→「開けてよ……(泣)」 「今あなたの家の前にいるわ」→同居 そもそも間違い電話だった 「……えぅ……私……、メリーさん、ぐすっ……、私今どこにいるの?」 「わたし、メリーさん。今阪急梅田駅にいるの」→「わたし、メリーさん。今地下鉄東梅田駅に居るの」→「うっ、ぐすっ……わたし……メリーさん、梅田駅から、出られないのぉ……」 「わたし、メリーさん。今、貴女の後ろにいるの。え、殺してくれって……そんな、駄目よ!生きなくちゃ!そんな……ちがう!私は貴方に生きて欲しい!」→1日だけ長く生きる勇気が湧いた 「わたし、メリーさん。今このマンションの1階にいるの」→「わたし、メリーさん。今このマンションの30階にいるの」→「ぜぇ…わた…し……メリー…はぁ……5…9階に…」→屋上のヘリポートから脱出 「わたし、メリーさん。今このマンションの1階にいるの」→「…あの、オートロック開けてくれない…?」 「わたし、メリーさん。今、あなたの後ろに(破ぁーーーーー!! 「わたし、メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」→電話相手がゴルゴ13→殴られる 「わたし、メリーさん、ふんばいかわらにいるの」→「…分倍河原か?」→「私メリーさん、いなだていにいるの」→「…稲田堤か?」→「私メリーさん、と、とと…」→「登戸か?」→「あはは!しりハンド!しりハンド!」→「ヤケになるな」 「わたし、メリーさん。今あなたの後ろにいるの」→キン肉マンの放屁→メリーさんあまりの臭さに無言で倒れる→キン肉マン「へのつっぱりは、いらんですよ」 「私、メリーさん。今あなたの後ろにいるの」→テリーマン「俺もいるぜ」(中略)悪魔将軍「こ、これが友情パワーか」 「私、メリーさん。今あなたの家の前にいるの」「ア“ァ“!?」(ターゲットが釘バットを振り回し探す)→(ターゲットからリダイヤルして)「わ…私メリーさん」「どこお“んね“ァ“ゴラ“ラ“ラ“―――ッ!!」「い、今、駅…」「にげんじゃネ――――ッ!!」 「もしもし…私メリーさん。今ね…、あなたのうしろにいるの。」「俺もいるの♥」 「ある所にたいそう裕福なお嬢様がいました」「ある日、お嬢様は新しいペガサスのぬいぐるみを買ってもらった代わりに、ユニコーンの邪武(ジャブ)というぬいぐるみを捨てました」「いきなり星矢テイスト満載なんだけど! これ、沙織お嬢様だよね!?」「受話器を取ると向こうから不気味な声が…」「もしもし僕、邪武。なんで僕を捨てたの?絶対に許さないから。今からそっちに行くよ」「う…嘘よ。邪武が…マンガでは3巻で早々に退場したかませが今さら…そんな…」「何の話をしてんだよ!!」 チープ・トリック メリーさんの悲劇 メリーさん『私メリーさん。今あなたの後ろにいるの』 若本『俺の背後に、立つんじゃねえええええ!!』 以降、穴子達の穴子達による穴子達のためのパーティー。 若本『微塵に砕けろ!ジェノサイドブレイバー!!』 若本『これで終わりだ!サイコパワーの前にひれ伏せぇぇい! 弱い!弱過ぎるぞ!』 若本『舞え!望み通り、天からお塩!!』 若本『デンジャーに決めるぜ!それが、俺の名だ。』 若本『すこぉーし遊んでやろう。デモニックメギド!!』 若本『ブルァァァァ!かめはめ波!!』 若本『ザ・ワールド!時よ止まれぃっ!貧弱貧弱ゥ!そして時は動き出す。馴染む!実に馴染むぞッ!!』 若本『塵に帰るがいい!カイザーフェニックス!!』 若本『天窮穢界の如くなり!滅せる欲ぞあるものか!!』 若本『スクルァップァァブルェィク!』 若本『クルァックウゥアップフィニッシュ!』 メリーさん『ぴぎゃっ』 ※以下はバルバトスがコスプレしているだけです。 セル『今日の俺は、いささか大人気なかったな。』 ベガ『今日の俺は、退屈しのぎにすらならぬ。』 音速丸『今日の俺は、んー、お○ぱい。』 皇帝『今日の俺は、オール・ハイル・ブリタニア!!』 貂蝉『今日の俺は、しがなぁーい、踊り子よぉーん。』←無理がある ジョニー『今日の俺は、いい的だぜ!』 バルバトス『今日の俺は、ジェントルメンキャラなのよぅ。』 ドラキュラ『今日の俺は、ベルモンドの末裔。』 吉光『今日の俺は、願い事、叶わず!』 イグニス『今日の俺は、選ばれし宿命の落とし子。』選んでません ルガール『今日の俺は、怯えている。』 ドラマDIO『今日の俺は、ロードローラーだッッ!!』 V様『今日の俺は、お口にとろけるぅ~ベリーメロン♪』 若本規夫『今日の俺は、若本規夫でございます。』 かちかち山『今日の俺は、かちかち山。』 BASARA信長『今日の俺は、織田信長ぞ!』 これらのネタのせいで、メリーさんを萌えキャラとしてとらえている連中が増えてきているとか。 ■私、メリーさん。今私をモチーフにした作品を読んでいるの。 やはり古典的な怪談である為か、この話をモチーフにして作られた作品も多い。 特に「学校の怪談」等、いくつかの怪談集の中の一つとして使われる。 地獄先生ぬ~べ~ 27巻(文庫版18巻)の『メリーさんの巻』は、『ぬ~べ~』屈指のトラウマエピソードの1つであり、知名度はかなり高い。 この話の「体の部位を探させて、見つけられないと死ぬ」という特徴は別の怪談「ソウシナハノコ」に、謎解きを仕掛けてそれが解けなければ身体の部位を持ち去れるという点では「カシマさん」に近い。 本エピソードの与えたインパクトがあまりにも大きかったからか、創作であるはずの『ぬ~べ~』設定のメリーさんが実際の都市伝説として流布したという事例もあるらしく、2008年刊行の書籍『知っておきたい世界の幽霊・妖怪・都市伝説』(西東社、監修:一柳廣孝)では、このメリーさんが「手足のない人形」の名義で名だたる都市伝説と一緒に掲載されてしまっている。集英社は怒らないのだろうか。 朝里樹氏の著書『日本現代怪異事典』でも、この噂が漫画を基にした可能性を併記したうえで取り扱われている。 また、先週までバトル系長編である『結成!!童守町少年妖撃団編』をやっていたことと、『ぬ~べ~』では長編が終わった翌週はギャグ回が多かったことが相まって、油断していた読者達を恐怖のどん底に叩き落とした。 【ストーリー】 1年前の7月、〇〇県××小学校にて事件は起こった。 ある悪霊に対して懸命にお経を唱える霊能力者と、怯える少年。 その少年は、髪がほとんど生えておらず片方の目玉と左足が無い丸裸同然の人形を抱えていた。 しかしお経は全く効かず、霊能力者は殺害される。 そして、少年は悪霊に左足を奪われてしまった。 悪霊は奪い取った左足を少年が持っていた人形につけて一言呟く。 ほら…これでもとどおりよ…うふふふ… その悪霊は手足のない人形をもっている全身真っ白の女の子。 その女の子に人形を渡されたら、一週間以内に学校のどこかに隠された手足を探し出してもとどおり直さなくてはいけない。 もし一つでも足りなかったら、その部分をひきちぎられて人形にくっつけられてしまう。 学校に通う者なら誰でも知っている学園七不思議、その中でも最凶の存在なのだ。 その名は── メリーさん 場所は変わって童守小学校。 「これなーんだ?」 開幕早々ウ〇コのような物体を生徒に見せつけるぬ~べ~。 当然生徒達から大ブーイングをくらうが、これは校庭の学級菜園で採れたキュウリだと説明する。 ぬ~べ~からほしい人は放課後に採りに行ってもいいと言われたので、早速広達は畑に向かう。 「キュウリってハチミツつけるとメロンの味になるんだって」 「へぇー」 「うまいうまい、なすびってソースとしょう油とマヨネーズと味噌つけるとステーキの味がするんだ」 「しねーよ」 「てゆーかあんたステーキの味知らんでしょ」 極貧生活を送るぬ~べ~にとって、学級菜園の野菜が貴重な栄養源となっていることは想像に難くない。 生徒をドン引きさせるぬ~べ~をよそに、のろちゃんこと中島法子はピアノのレッスンがあるので早めに帰ろうとする。 下駄箱に置いてあるカバンを取りに昇降口に行くが……。 そこにメリーさんが現れた。 メリーさんはどアップで法子に近づくと、 (…私のお人形…手足が…ないの…) (かえして…) (手足をかえして!!) そう言い放ち法子の両腕両足を引きちぎった。 法子の悲鳴を聞き付けたぬ~べ~達は昇降口へ向かうが、そこには倒れている法子だけしかおらず、メリーさんの姿はなかった。 先程のは幻覚で法子の手足は無事だったが、いつの間にかメリーさんの人形を握りしめていた。 法子はメリーさんの標的にされてしまったのだ。 法子から事情を聞いた広達は、彼女のためにすぐさま学校中を探し回る。 しかし、広と克也は手足を探すのを口実に女子更衣室を覗こうとしていた。 美樹はいつものごとく法子の人気を妬んでいたが、何だかんだで協力する。 一方ぬ~べ~は、校長室で文部省から配布された「教育X白書」という学校での怪奇現象を纏めた資料を調べる。 そこには、メリーさんの正体とその被害例が載っていた。 1955年の事である。 某県内の小学校の4年2組に「松原めぐみ」という女子生徒がいた。 彼女はスプーンを曲げる、予言をぴたりと当てるといった、並外れた超能力を持っていた。 しかし、その力を気味悪がった級友達は彼女を化け物扱いし、いじめた。 決定的だったのは彼女が大切にしていた人形をバラバラにされて校内に隠されたことだった。 それから3日後、めぐみは自殺した。 そしてそれ以来、毎年自殺した7月になると様々な学校に出没して無差別に生徒を殺しているというのだ。 また、メリーさんには他の霊と決定的に違う点があった。 それは除霊不可能であること。 詳しい理由は不明だが、メリーさんはすでに著名な霊能力者を3名も殺害している。 一通り読み終えたぬ~べ~は、メリーさんの除霊が不可能である事実に驚くも、彼女の境遇を知ってどこか悲しげな表情を浮かべた。 結局広達は、日が暮れるまで手足を探したが、1つも見つからなかった。 とりあえず明日も探すことにして一先ず解散する。 法子も帰ろうとするが……。 (…え…し…て…) (私の手足…かえして…) 本来は意思を持たないはずの人形が、泣きながら法子に訴えかけてきた。 驚いた法子は思わず人形を窓の外へ放り投げてしまう。 (すてたね!!) メリーさんの声がしたと同時に火事が発生。 法子は煙に苦しみながらも、救助袋を出して外へ脱出する。 (す~て~た~ね~) なんと、救助袋の中には人形を持ったメリーさんが待ち構えていた。 火事は人形を捨てた法子を殺すためにメリーさんが起こした幻覚だったのだ。 必死に抵抗する法子だが、駆けつけたぬ~べ~に間一髪救出される。 ぬ~べ~は法子を守る為にメリーさんに白衣観音経で攻撃するが、謎のバリアのせいで観音経が破られてしまう。 「くっ…やはりそうか。霊能力を持ったまま幽霊になった霊能力者霊・サイコゴースト」 「こいつには霊力はおろか経文もきかん…この霊は…」 「除霊できない!」 生前から霊能力が強かった者は、死んで霊になると凄まじい力を持つ。 メリーさんの霊力はぬ~べ~を遥かに上回っていた。 サイコゴーストを成仏させるには、霊自身が自ら成仏しようとしなければいけない。 しかし、酷いいじめのせいで人間不信になっているメリーさんはぬ~べ~の説得に応じず、念動力で一撃でぬ~べ~を壁に叩きつける。 そして法子の元へ近づき (私の!人形!手足さがして!) (あと6日以内だ。今度すてたら許さないよ) 法子に人形を押し付けて去っていった。 気を失ったぬ~べ~は保健室で介抱されるも、その間に悪夢にうなされていた。 それは霊能力者だからという理由でいじめられていた少年期の記憶だった。 「あの霊が自殺したのは霊能力者ゆえの苦しみから…」 「同じだ…昔の…俺と同じ…」 ぬ~べ~は元々子供の霊に対しては非情になることができない。 ましてや今回は自分と同じく特異な能力を持つがゆえにいわれなき迫害を受け続け、その末に死んだ霊。 ぬ~べ~の心には今までにないほどの迷いがあった。 しかし、法子の命がかかっているのも事実。もしもの場合は鬼の手で斬る覚悟を決める。 次の日から全校あげての大捜索が始まった。 ぬ~べ~も霊能力で必死に探すが、メリーさんが妨害霊波を出しているせいで思うようにいかない。 その後、掃除をサボっていた金田が右手を発見。 さらにまことが右足、広が左手を見つけた。 しかし、左足だけが見つからないまま約束の日が過ぎてしまった。 流石のぬ~べ~もメリーさんを成仏させる方法が思い付かない。 法子を守るために彼女の側に居続けたが、メリーさんの力によるものか突如花瓶で後頭部を強打され、気絶してしまう。 法子は近道を通ってぬ~べ~を保健室に連れていく。 しかし、側溝の蓋がガタガタと揺れ始め…… (左足さがせなかったの~~…) 側溝からおぞましい表情のメリーさんが現れ、法子の右足をつかんだ。 法子は必死に逃げるも、メリーさんは這いずりながら追ってくる。 そこへ意識を取り戻したぬ~べ~が経文を唱えるも、メリーさんには効かず念力でねじ曲げられた階段に押し潰されそうになる。 ぬ~べ~はやむを得ず鬼の手でメリーさんを斬ろうとするが… 「だ…だめだ。俺にはこの霊は…」 「斬れない」 霊能力が原因でいじめられていたメリーさんの気持ちはぬ~べ~には痛いほどわかる。 そしてぬ~べ~は、自分を殺す代わりに法子には手を出さないようメリーさんに頼む。 すると、メリーさんの目には涙が。 鬼の手には幽霊と会話する力がある。メリーさんはぬ~べ~の境遇と気持ちを知った。 同じ境遇だったぬ~べ~に──初めて人に心を開いてくれた。 ぬ~べ~はメリーさんを抱きしめて泣きながら神に懇願する。 南無大慈大悲救苦救難! 神よ!どうかこの子を成仏させてくれ! そして、ぬ~べ~達の前からメリーさんは消えていった。 法子は助かったものの、メリーさんが成仏できたかどうかはぬ~べ~には分からなかった。 「あの霊は俺自身だ」 「もしも子供のころ美奈子先生という理解者にめぐりあえなかったら…」 「俺もあの子のようになっていたかもしれない…」 もしどこかの町でメリーさんを見かけたら… ぬ~べ~先生に知らせてあげて下さい そして今度こそ… 学校の怪談(1995) 宿直の先生が遭遇したという噂として登場。 話の流れは同じだが遭遇したのは少女でもないし「人形を捨てる」という導入部もなく脈絡なく電話をかけてきて襲撃する存在とされており、 その姿はスイカ版ジャック・オ・ランタンというもの。 なおその怪談はオチで語り手が死んでいるため即座にツッコまれていた。 銀魂 第四百五十六訓でこの話をモチーフにした怪談が登場…するも、ネタの項目で書かれた通り完全に聖闘士星矢ネタ満載であったため 銀さんは怪談の内容よりも車田先生にシバかれる方を恐れていた。 ポプテピピック ネタの項目にもあった通り相手(釘バット持ったCV:日笠陽子・玄田哲章・徳井青空・森久保祥太郎の女子中学生)が悪すぎたとしか言いようがない。 華子さんとメリーさん 本作の主要キャラの1人で、トイレの花子さんこと華子の親友。クールな性格だが人を驚かせるのが大好き。 黒いセーラー服に白いカーディガンを着たメカクレ女子で、華子と共に同人誌を買いに行ったりなかなか原稿が進まない彼女に檄を飛ばしたりといったヲタク生活を楽しんでいる。 さらに時代の変化に合わせて現在はスマートフォンを愛用し、スマフォさえ繋がれば例え地球の裏側だろうと通話相手の背後に瞬間移動できる。 近年では異世界に飛ばされた作品もある。 正直、昨今ではあまり恐怖心をあおらない怪談である。 この怪談のキモは「電話があるはずのないところからメリーさんが電話をかけ続けてくる(そして自分の部屋に近づいてくる)」ことなのだが 携帯電話の普及がその部分を台無しにしている部分がある。 無論、「人形が電話をかけてくる」「どんどんと得体のしれないものが近づいてくる」という恐怖もあるのだが。 むしろ、リアルに押し掛けてくる可能性のあるヤンデレストーカーとかのほうがよっぽど… …え?お前はそんな心配をしなくたって大丈夫だって? えぅ……ぐすん…… メ、メリーです、この録音きいたらでいいので追記修正してください…… △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2014-11-06 18 07 47) 何だかんだといっても、じわじわ接近系はやはり怖いね。 -- 名無しさん (2014-11-06 19 18 33) マテリアルゴーストってラノベだとメリーさんの上位種みたいな幽霊いたな。携帯に電話をかけ続けて最後は「今、あなたの中にいるの」っていうヤツ。 -- 名無しさん (2014-11-06 19 29 03) サイレントヒル4の霊障みたいに壁からうじゃうじゃ出て来そうなんだがこれ -- 名無しさん (2014-11-06 19 47 58) ワタシ、メリー=サン。ドーモ。 -- 名無しさん (2014-11-06 19 49 50) 俺「メリーアン」だけどアル中じゃないから。 -- 名無しさん (2014-11-06 21 03 29) よく考えたら、少女系は可愛いじゃねWか?いつの間にか、洗脳されていたのか私は!? -- ドリオサーム (2014-11-29 17 57 19) 私、メリーさん。あなたのとなりにいたいな・・・ -- 名無しさん (2014-11-29 19 48 34) 地面に寝っ転がる、川で仰向けのまま流される、焚き火に背を向けながら当たる、コンクリートの厚い壁によっかかる、スカイダイビング、ジェットコースターに乗る -- 名無しさん (2014-11-29 21 52 39) 徐々に接近してくる女、メリーダーマッ!(テッテレーテテレ) -- 名無しさん (2014-11-29 22 02 27) 後ろからなんて!ケダモノっ! -- 名無しさん (2014-11-29 22 21 14) 私のプリケツを凝視してしまうメリーさん可愛い -- 名無しさん (2014-11-29 22 40 14) じゃんぷだかの変な読み切りにメリーさんが助けに来るやつがあったなw内容微妙だったけどw -- 名無しさん (2015-07-14 09 51 35) 私ダガンさん。今黒人の後ろにいるの -- 名無しさん (2015-07-14 11 24 02) 夢もキボーもありゃしない -- 名無しさん (2015-07-14 12 10 29) 貴方の後ろにいるメリーさんがいます -- 名無しさん (2015-07-30 05 02 08) 中古DVDでメリーさんの電話ってのを買ったら渾名がメリーさんな全くの他人だった。…つーか電話最初だけだしな! -- 名無しさん (2015-09-27 10 44 02) メリーさんが使った電話代はだれが払ってるのでしょうか?これってトリビアになりませんか? -- 名無しさん (2016-10-16 16 19 43) とりあえず、俺の背後に立つんじゃねえ! -- ブルァ (2017-03-27 23 11 49) 呪いのリカちゃん人形だったかが同じターゲットに電話かけっぱなしにしてるせいでターゲットに繋がらないってのも見たなw -- 名無しさん (2017-03-28 04 11 23) 俺の後ろに立つな(裏拳 -- 名無しさん (2017-04-08 13 05 04) 頭だけ180度回転させて悲鳴をあげるターゲット -- 名無しさん (2017-04-08 13 38 33) どこで見たかは忘れたけどターゲット探してる間にターゲットが事故だか殺人事件に巻き込まれて死んじゃって、今度はその犯人の所に電話がかかって来るっていうパターンを見たことがある -- 名無しさん (2017-04-08 15 47 54) 次はど…どこから…、い…いつ“襲って”くるんだ!?オレは!オレはッ!「私、メリーさん。あなたの後ろに」オレの側に近寄るなああーッ! -- 名無しさん (2017-04-08 15 48 48) メリーさんもたまには新しいパターンを覚えたの。【BeHinD yOU.┓┏.】 -- 名無しさん (2017-04-17 08 36 45) メリーさんが相手を間違ってしまい、しかも相手は悪ふざけで壁を背にして進めた結果、メリーさんは壁にハマって身動きが取れなくなってしまい、凌辱されてしまうというエロ漫画があった -- 名無しさん (2017-10-14 01 04 00) メリーさん、電話かけたあいてが釘バットもった女子中学生(CV:日笠陽子、玄田哲章)にビビる。 -- 名無しさん (2018-01-31 07 17 30) 左右田右衛門左衛門「相生拳法 ・背弄拳。今お前の後ろにいる」真庭海亀「ぐ…て、てめぇ…」 -- 名無しさん (2018-01-31 08 51 03) 新宿駅とか梅田駅から電話して、そのまま迷子になるってパターンもよく見る -- 名無しさん (2018-02-01 00 46 00) なんかの本の挿絵で羊がチョークスリーパーかけてたからそういうイメージがある -- 名無しさん (2018-02-01 06 55 27) どこお“んね“ァ“ゴラ“ラ“ラ“―――ッ!! -- 名無しさん (2018-03-15 16 33 37) とうとうSCP財団に捕捉されて収容されたメリーさん その、下品ですが、勃起しちゃいましてね -- 名無しさん (2018-05-07 22 51 32) ???「なんやおら」 -- 名無しさん (2019-09-26 15 48 58) 目の前にやってきた際にお菓子を投げ食べている間に背中を壁に付けて回避したキャラがいる ただしメリーさんがいついてしまった -- 名無しさん (2019-10-31 15 14 12) ラノベで私メリーさん、今異世界にいるの みたいのがあったような -- 名無しさん (2020-04-28 15 13 38) どこから、どういう経緯で生まれたのかな -- 名無しさん (2020-04-28 17 27 24) 相手が常に移動し続けてた場合はどうなるんだろうか -- 名無しさん (2020-05-10 17 19 23) 若本さんつながりでロイエンタールだったら、そのまま口説きそうだな -- 名無しさん (2020-08-03 17 36 49) 『華子さんとメリーさん』というトイレの花子さんが同人活動をする漫画では電話一本でどこでもテレポートできる便利能力を持ったクール女子になってたね -- 名無しさん (2020-08-03 18 05 31) 「私メリーさん!!!!!」「いきなりでけぇ声あげんなようるせぇよ」(私メリーさん)「こいつ、直接脳内に・・・!」 -- 名無しさん (2021-01-16 20 36 17) でもロリ人形に殺されるのはちょっと本望かも -- 名無しさん (2021-04-03 00 44 49) 100階建てマンションの最上階にいる相手に電話して、だんだん息切れしてくるってネタがあったな。しかも97階くらいまで来たところで相手がヘリに乗って遠出するというオチ。 -- 名無しさん (2021-04-03 02 19 45) 「私メリー」と名乗るパターンもあるが、「なんでメリーさんと名付けたのにメリーって名乗るんだよ」とツッコみたくなる。 -- 名無しさん (2021-04-18 19 32 39) ↑7 とある児童書ではまさにその方法で撃退してた。電話に出ながら移動し続けることで、相手が疲れ果てるまで振り回すという荒技。 -- 名無しさん (2021-12-28 21 49 21) 私メリーさん、今早乙女研究所にいるの -- 名無しさん (2023-08-27 18 49 40) 『地獄先生ぬ~べ~』のメリーさんを生み出した元凶であるイジメ加害者って「普通である立場」を悪用して叩きやすい相手を虐げる無責任な悪党だけど、その手の自称・普通の人ですらぬ~べ~が守るべき人間なんだろうね -- 名無しさん (2023-09-14 01 18 33) 私メリーさん、今あなたの後ろに…って前!?どっち!?(相手は両面宿儺、元ネタの方) -- 名無しさん (2023-09-14 07 00 43) 「私メリーさん、今あなたの後ろに…」ジャンクマン「魔技ダブルフェイス!(後ろにジャンククラッシュする音)」 -- 名無しさん (2023-10-05 14 45 49) 変な悪戯せず律儀に電話かけて移動してを繰り返すメリーさん、割と天然かもしれない。しかし人形の体躯でえっちらおっちら色々やってると考えると可愛いな(笑) -- 名無しさん (2024-05-28 22 24 29) 「今あなたの後ろにいるの」から、ずっと振り向かないで生活し続けたらどうなるの?と -- 名無しさん (2024-05-28 22 47 46) merry go roundって昔のヴィジュアル系バンドがこれをアルバムのSEに使ってたな -- 名無しさん (2024-09-23 22 00 34) 「今あなたの後ろに居るの」 背後が崖だったり池だったりしたらどうなるんだろう? -- 名無しさん (2024-09-23 22 02 27) ↑多分、宙を浮いてるとか? -- 名前は無い (2024-09-23 22 05 00) 田舎にて「私メリーさん。今あなたのお家の前にいるの」 外 に は 八 尺 様 が -- 名無しさん (2024-09-23 22 47 57) 名前 コメント