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ぱちゅりんピック 2KB 虐待-普通 パロディ オリンピック記念SSです。 華麗に舞う氷上の妖精、彼女は今大会で最も金に近いと言われている女性だ。 女子ユギャースケート、前大会よりオリンピック競技として採用されたゆ虐競技だ。 平和の祭典にゆっくりを有効活用しようと取り入れられたのがゆ虐競技である。 ユギャースケートはフィギュアスケートを原型としている競技である。 服装、音楽、使用するゆっくりと虐待道具は自由であるが、幾つか決められた技を演技に取り入れなければならない。 芸術点、技術点、ゆ虐点、ゆんやー点が競われる競技である。 「さあ、今大会での最有力候補、ここからが見せ場と言ったところですがどうなんでしょうか? ぱちゅりーは回転に弱いですよね?」 「そうですね、この時点でぱちゅりーに相当疲労が溜まっている様ではあります。 ここまで来てぱちゅりーがエレエレしてしまっては芸術点で大きく減点となってしまうでしょうが、 やはりここからが彼女の実力の見せ所でしょう。彼女が何をしてくれるのか大いに期待しましょう。」 むぎゅぎゅぎゅぅぅぅぅ!やめでぇぇぇぇ!! 「あーっとここで助走に入ったー!…出ました!四回転アマギリ!!(四回転ジャンプ中にアマギリ)見事成功です! ああーー!!なんと二連続で成功です!流石実力派です!この連続回転でもぱちゅりーがエレエレしてませんね。 さあ、ここからどうやってラストに持っていくんでしょうか?…… …あっとここでチルノ・スペシャルです!!(高速回転中に足焼き) 何処からバーナーを取り出したのかは見えませんでした、高い技術力が伺えます。 丹念に足を焼いていって……今、演技終了です!」 む…ぎゅ…ぎゅ… 「いやー素晴らしかったですね、彼女の演技は!あのぱちゅりーにエレエレさせる隙を与えませんでしたね…」 替わってこちらは氷上のチェスと比喩される競技、パチューリングである。 これはカーリングを原型としたゆ虐競技で、ユギャースケートと同じく前大会から公式競技となった。 氷上に描かれたサークルの中央に鎮座するぱちゅりーに目掛けストーン(選手がゆ虐したゆっくり)を滑らせていく。 ストーンがよりぱちゅりーに近いチームが勝ちとなるのだが、ストーンをぱちゅりーに当ててしまうと減点となる。 各チーム10回ずつストーンを投下出来るが、ぱちゅりーがエレエレしてしまった時点で試合は終了となる。 ストーンを上手くコントロールしなければならない上に、ゆ虐加減にも気を配らなくてはならない高度な競技である。 ゆがが…げげげ…ぎぎぎぎ………いだいぃぃぃ……わがらな……ゆけけけけ… 「さあ、カナダの第7投めです……おっと、これはいい位置につけましたね。 フランスとほぼ同じくらいの距離でしょうか?…あっと!ここでぱちゅりーがエレエレです、試合終了ですね。 さあ、ここから審査に入っていきます………判定の結果は… ……あぁっとやりました!フランスです!フランスチームが勝ちました! れいむの揉み上げの僅かな差で勝ちました!!両チームお互いの健闘を称え合います…」 これからも公式ゆ虐競技が増えていく事だろう。 ゆっくり達よ、選手達よ、感動をありがとう! 完 オリンピックネタ買いて、なんて要望があったのでやってみました。 ネタかぶりがない事を祈ってますw ぱちゅ分多目ですが、別に嫌いだからとかではないですよ。 徒然あき 徒然あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゆんやー! -- 2014-06-13 12 31 40
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『ぱちゅりーとこあくまとひみつ』 9KB 愛で 飼いゆ 希少種 現代 独自設定 宜しくお願いします。 *注意 4回目の投稿です。 文才ゼロのすさまじく駄文の妄想です。 独自設定もあります。 愛でです。 虐待はありません。 それでもいいという方のみお願いします。 『ぱちゅりーとこあくまと秘密』 「ごほっ、ごっほ・・・」 「大丈夫か?ぱちゅりー。」 「だいじょうぶよ、おにいさん。ごほっ、ごほっ」 うちのペットのぱちゅりーは他のぱちゅりー達の例に漏れず頭は良かったが病弱だった。 その為か前の飼い主に返品されてしまい金バッチでありながら2万という格安で手に入ったのが、僕はこの子に満足している。 とても善良な子で素直でよく言うことを聞いてくれる。 それだけではなく金バッチの中でもかなり賢く、平仮名や片仮名の他小学生レベルの漢字なら読めるうえ、掛け算や割り算もお手の物だ。 そのおかげで他のゆっくりとは違い僕のいい話相手になっている。 病気がちではあるが、オレンジジュースをかければ治る程度なので、病院連れて行くことは少なくそこまでの欠点ではない。 とても大事な僕のパートナーだ。 ***************************************************************************************************************************************************** ある日の夕方 お兄さんは玄関を開けてしばらくした後、異変に気付いた。 おかしい、いつもは帰ってきたらすぐに迎えにくるぱちゅりーが来ない。 家の奥から複数の声が聞こえてくる。 まさか、強盗か? 恐る恐る奥への扉を開ける 「「「「「「ぱちゅりーさま!」」」」」」 「むきゅうううううう!」 れみりゃ? いや、似ているが違う。 ハンドボールサイズの赤い髪に黒い羽を持つゆっくりがぱちゅりーに群がっている。 「おにいさん!たすけてええ!」 あまりのことに呆然としていたお兄さんはその声で我に返った。 10分後 上へ下へと縦横無尽に逃げ回る謎のゆっくり共をようやく全部捕まえてゴミ袋(透明)の中にぶち込んだ。 「で、お前らは一体何なの?」 「こあくまといいます。ここにはおつかえすべきぱちゅりーさまをみつけるためにきました。」 名前がわかったのでとりあえずググってみる。 ゆっくりこあくま ぱちゅりー種をれみりゃとするとさくやというべきゆっくり 通常のゆっくりに比べ少々小柄 黒い蝙蝠のような羽を持っておりふらん並のスピードで空を飛べる。 中身はサワークリーム 「ふーん、こいつらはこんなゆっくりなのか。」 「むきゅう、おにいさん」 「なんだ?ぱちゅりー」 「こあたちはわるぎがあったわけじゃないとおもうの。だから、ゆるしてあげて」 「まあ、ぱちゅりーがそう言うならいいけど・・・ん?」 その時、ゆっくり通販のページに目がいった。 「ゆっくりこあくま 銅バッチ 6万円」 えーっとこいつら6匹いるから36万か。 こあくま達はゆっくりショップに売り飛ばされた。 ***************************************************************************************************************************************************** 数日後 「おにいさんごはんまだですか。」(キリッ!) 「むきゅう、だめよ!こあ、ごはんのさいそくなんてゆっくりできないことしちゃ!」 また、こあくまがぱちゅりーに怒られている。 なんでこあくまがこの家にいるかというと、あの時ちょうどぱちゅりーが番を欲しがってたので相性のいい種類だということもあり1匹だけうちの飼いゆっくりにしたのだ。 まあ、元野生なのでしょうがないのだが、銅バッチなので手間がかかってしょうがないが、これこれで楽しいのでいいとしよう。 基本的にぱちゅりーがマナーとか飼いゆっくりのルールなどをこあくまに教えている。 そのこあくまが羽をパタパタしながらこっちに近づいてきた。 「おにいさん。」 「ん?なんだ?」 「じつはおちびちゃんがほしいんですけど・・・」 「う~ん。ちょっとうちじゃなあ・・・」 ゆっくりの1匹や2匹くらい増えたところで何の問題もないのだが、問題はぱちゅりーだ。 ゆっくりのすっきりはかなり体力を使う。 たとえこあくまを母親にしたとしてもぱちゅりーの体力ではそのまま死んでしまうかもしれない。 そんな危険な事は出来ない。 「え?できるだけからだのじょうぶそうなぱちゅりーさまのところにきたつもりだったんですけど?」 「お前の眼は節穴か?いつもゴホゴホ言ってるだろが。」 「ごっほ、ごほっ」 ったくこいつは。 まあ、数日の付き合いじゃわからないのもしょうがないか。 「で、今から公園行くけど一緒に来るか?」 「いきます!」 「ぱちゅはきぶんがわるいからおうちでおるすばんしてるわ。」 「ん?そうか。じゃあ、じゃあいい子にしてるんだぞ。」 「ぱちゅりーさまいってきます!」 「いってらっしゃい。きをつけてね。」 ***************************************************************************************************************************************************** 帰宅時 あれ? ぱちゅりーが迎えに来ない。 そして、家の奥からなんかたくさん声がする。 このパターンは・・・ お兄さんが扉を開けると予想の斜め上を行く光景が広がっていた。 「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」 「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」 「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」 「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」 「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」 「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」「ぱちゅりーさま!」 「むきゅう!うっとおしいわあ!」 「ぐはああああ!」「へぶ!」「うぎゃ!」「げふう!」 そこには20匹を超すこあくまと2本の髪の束を使ってこあくまを殴り倒しているぱちゅりーの姿がそこにあった。 殴り飛ばされたこあくまは天井や壁に次々ぶつかってる。 軽く2・3m位は飛んでいるものもいる。 ぶつかったこあくまは中身を吐きだしピクピクしている。 2分後 「ふう。」 襲い来るこあくまを全て撃退し後ろから驚愕の表情で見つめている2人に気付くことなく、ぱちゅりーはため息をついた。 一体眼の前で何が起こったんだ? あの病弱なぱちゅりーがあの大軍を一人で? え、いや普通に考えてあり得ないだろ。 「ぱ、ぱちゅりー?」 「むきゅ?」 話しかけられて後ろを振り返るぱちゅりー。 「っは!ごっほ!ごほ!ごっほほ!」 いつもの咳のはずがなんだか嘘くさく感じる。 こいつはもしかして・・・ テレレレッテッテレー♪ぱちゅりーはまっちょりーだった。 「どういうことだ?」 「むきゅ!いや、えっと・・・その・・・」 「お前まっちょりーだったんだな!何で言わなかった!」 「それはその・・・」 ***************************************************************************************************************************************************** ぱちゅりーの先代の飼い主の所にいたころ 「むきゅう!おにいさん!きょうはおしごとおやすみでしょ!こうえんつれてって!」 「疲れてるんだよ。1人で遊んでてくれ。」 「むきゅう。しょうがないわひとりであそびましょう。」 ゆっくり用の遊具で遊び始めるぱちゅりー それを何とも言えない表情で見つめる飼い主 「はあ、うっとしいな。なんでこいつはこんな元気なんだ?ぱちゅりーじゃなくてまりさ飼ってる気分だよ。」 「むきゅう!おにいさんどうしたの?」 「うるさい!ぱちゅりーっぽくないんだよ!お前!」 「むきゅ?」 次の日ぱちゅりーはゆっくりショップに返品され、もっとぱちゅりーらしい大人しいぱちゅりーを代わりに連れて帰った。 ***************************************************************************************************************************************************** 「なるほど、そんなことがあったんだな。」 「だまっててごめんなさい。でも、ぱちゅはまたへんぴんされたくなかったの。」 しゅんとしてしまっている。 そんなぱちゅりーの頭に手を置いてやる。 「僕はそんなこと気にしないから、演技とかしなくてもいいんだよ。」 「むきゅ!?」 「ぱちゅりーだろうが、てるよだろうが元気があるならある方がいいんだ気にしなくていいんだよ。」 「おにいさあああん!」 泣きながらぱちゅりーが飛びついてきた。 抱き上げて優しく頭をなでてやる。 こいつも苦労してたんだな。 「あのお、おにいさん。」 「なんだ?」 こあくまがゆっくり飛びながら近寄ってきた。 「片づけどうしましょう?」 「え、ああうん。そうだな。」 ゴミ袋に半殺しにされたこあくまたちを詰めていく。 そして、受話器をとった 「はいこちらゆっくり専門店『Take it easy!』です!」 この日お兄さんは結構儲けた。 おまけ 登場ゆっくり紹介(脳内設定の垂れ流し) ぱちゅりー れいむ・まりさ・ありす・みょん・ちぇん等の通常種とされるゆっくりの中では最も珍しいゆっくり。 スピード・パワー・体力全てにおいてれいむより低いが、知能は希少種と比べてもそん色ないほど高い。 ただ、時々間違った知識を周りに広めるもりのけんじゃ(笑)になるものもいる。 本をまどうしょと呼び読みたがる習性がある。 体、精神共に弱くすぐに内容物を吐く。 その為ゲロ袋、紫もやし等と揶揄されることも多い。 中身は生クリーム。 まっちょりー ぱちゅりーの変種。 胴なしでも胴つきのれみりゃを軽くひねれるほどのパワーとぱちゅりーの知能を併せ持つゆっくり。 ゆっくりの間ではぱちゅりーの姿をした化け物と呼ばれることもある。 ちなみに胴つきは通常のぱちゅりーとは違いアーノルド・シュワルツネッガー並の肉体美を見せつけるようにパンツいっちょである。 胴つきはあまりの強さのため第2級危険ゆっくりに指定されている。 こあくま ぱちゅりーに忠実に仕えるゆっくり。 赤い髪と黒い蝙蝠のような羽が特徴。 体力はれいむと変わらないが、フラン並の高速での飛行を得意とする。 知能はれいむやまりさ達以上ぱちゅりー以下。 ぱちゅりーと違い魔道書とは言わないが本が好き。 基本的に明るく元気な種類。 中身はサワークリーム ~終わり~ 最後まで読んでいただきありがとうございます。 今まで書いたもの anko3042 れいむとおちびちゃんとミステリー anko3064 お兄さんとゆうかにゃんとパンケーキ anko3115 僕と秘密基地とねこのおんがえし
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男には、常々考えている疑問があった。 男の住んでいる付近では、ゆっくりはほとんど姿を見せない。 しかし男の住んでいる村では、なぜか定期的にゆっくりによって畑を荒らされていた 被害がさほどでもなく、荒らされるのも大きく間が空いている為、村人達は駆除の手間を考えて気にせず放置しているのだが、男は1人帰って行くゆっくり達の後をつけ、巣を特定していた。 しかし後日、巣を訪れた時、そこはもぬけの殻となっていた。 しばらくしてまた畑を荒らされた際、改めてゆっくり達をつけていったが、結局たどり着いたのは以前と同じ住処だった。 ならばその後、ゆっくり達はどこへ消えてしまうのか。 今日はその疑問を解決させるため、男はゆっくり達の住処をじっと観察していた。 「むきゅーっ!」 「ゆっくりしていってね!」 最初に外へ飛び出してきたのはゆっくりぱちゅりー、そしてゆっくりまりさ、れいむ、ありす等、7匹のゆっくり達が後へ続くように外へ飛び出して来た。 「それじゃみんな、ゆっくり帰ろうね!」 「早く子供達とゆっくりしようね!」 「むきゅー」 リーダーなのか、そのままゆちゅりーは合計8匹の先頭に立ち、そのまま森の奥へ進ん でいく。 音を立てないように後をつけながら男は考えた。 ゆちゅりー達が向かう先は川がある。 人なら太もも辺りまで濡らせば渡れる深さだが、ゆっくり達が無事に渡るには深すぎる川だ。渡っているうちに皮が破れ、中身が溶け出してしまうだろう。 ゆっくり達でも下っていけば渡れるほどの浅瀬な所もあるものの、ゆっくり達の速度でそこまで移動するなら丸1日はかかる。 普通のゆっくりならともかく、ゆっくりの中でも頭のいいゆちゅりーが無謀に、ただ目的地へ向かっているだけとは思えない。 新たな疑問と尽きない好奇心に、男の足は自然と速まっていった。 ゆっくり達が、川の前へたどり着く。 「ゆゆ? まだ来てないよぱちゅりー」 「とかい派をまたせるなんてしつれいきわまりないわね!」 「むきゅー。わるくいったらだめ」 問題が起きたのか、たどり着いてからすぐにゆっくり達は騒ぎ始めた。端から見ていると、突然の出来事に戸惑っているように見える。 やはり間抜けなゆちゅりーだったのだろうか……男が落胆しかけたその時、どこからともなく羽音が聞こえ始めた。 男は空を見た。 太陽を背に、四角い影が空に浮かぶ。 「むきゅー」 「ゆゆっ! ゆっくりしていってね!」 「うー♪」 自慢の羽根を大きく羽ばたかせ、何匹ものうーパックが、空からゆっくり達の元へやって来た。 ようやく男の中で疑問が氷解した。 うーパックはゆっくりの一種だと言われている生き物だが、その体は下膨れの饅頭型ではなく正方形で、背中に生えた羽根で空を自由に飛び回っている。 特徴的なその体は、形の通り箱なのか、中が空洞になっており、その中に何かしらの荷物を入れて運ぶのがうーパック達の習性だ。 あのゆちゅりーはそれを知っていたから、うーパック達に頼み、自分たちを荷物として運んでもらったのだろう。 「ゆっくりさせてね!」 「とかい派のわたしにぴったりな旅をたいけんさせてね♪」 「うー♪」 ゆっくり達が全員入ったのを確認すると、うーパックは空へと飛び去っていく。 ゆっくりの一種だと言われる理由はそこなのか、飛行速度はかなり遅い。見失わなければそのまま追っていける。 男は追いかけようと、濡れるのも構わず川へと入っていった。 「むきゅー、ありがとう。今回のお礼よ」 「う、う~♪」 本来の住処まで送ってもらったゆっくり達は、うーパックの中へ花や幼虫などをたくさん入れていく。 喜びの声を上げて飛び去っていくうーパック。ゆっくり達もその場で散り散りに別れていく。 男は立ち止まって悩んだが、しばらくしてうーパックの方へ歩き始めた。 うーパック達は上機嫌な様子でそれぞれ木の枝へ立ち止まっていく。呆然と男は、その様子を見つづけていた。困惑している。 うーパックの生態に詳しくない男は、しばらくすれば地面に降り立つと思っていたのだ。しかし木に降りられると、地面からでは細かな様子を観察出来ない。 それでも男は諦める事を知らず、うーパックが止まった1本の木を必死によじ登り始めた。 うーパックが比較的低い枝に止まっており、さらにその木の枝が多いのが、男にとって幸いだった。 離れていき、小さくなっていく地面を見ようとせず、男はうーパックのいる枝までやって来た。 そこには枝の根元に作られた巣の中で楽しげに鳴くうーパックの姿と。 「うー♪」 「うー♪」 「うぅー♪」 サイコロのような大きさの子供達が、母親であるうーパックの周りを飛んでいた。 全部で14匹の子供達は、全員が蚊か蠅のように母親の周りに集まっている。 元気そうな子供の様子に満足げなうーパックは、今日の成果を子供達に伝えた。 「う~♪」 「うぅー?」 「うー!」 「うぅー♪」 餌があると聞いて、一斉に母親の箱の中へ入っていく子供達。慌てて入って来たのがくすぐったいのか、うーパックの鳴き声が頻繁に続く。 「うー♪」 「うぅー♪」 美味しい餌にありつけてご機嫌な声が中から聞こえ、その声へ合わせるようにうーパックも続けて鳴く。 その枝の上にあったのは、どこよりも暖かな一家の団欒だった。 その暖かな様子に感動した男は、愛を込めてうーパックに火を放った。 「うっ!? うぅうぅうぅっ!!」 燃える体に慌てて狼狽えるうーパック。何が起こっているのかわからない子供達のうー? うー? 鳴く声が、体の中から聞こえていく。 「うぅっ、うぅうううああああああああっ!!」 火は完全に体を覆い、うーパックは燃えたぎる美しい火の玉にその身を変えた。 「うっ!?」 「うぅーっ!」 「うぅううううううぅうぅうっ!!」 中にも火が出始めたのだろう、母親の鳴く声と重なった悲鳴の合唱が火の玉パックから聞こえていく。 きっと母親に助けを求めて叫んでいるのだろう。 しかしその母親は、白玉楼に出てきそうな人魂のようになっている。 その愛らしい子供達の様子を想像して、男は体を痙攣させて喜んでいた。 「うううぅうぅううううううぅうううううっ!!」 今まで以上に甲高い鳴き声が響く。 断末魔だったのだろう、それからうーパックは枝に降り、まるで動かなくなってしまった。 木が燃えないよう、必死に男は火を消し止める。 枝に残ったのは正方形の炭の固まり。中を覗けば、小さな正方形の炭が14つほど転がり出てくるだろう。 愛らしかったうーパックの無惨な姿に、男は涙し、地面に降りて埋葬してやった。 合唱していた男は、しばらくするとまた別の木へ向かって歩いていく。 恋しい恋しいうーパックの姿を求め、木を登り始めた。 「ゆゆっ? ぱちゅりー、あの子たちがこないよ?」 「これいじょう、またされるなんてとかい派としてくつじょくよ!」 「むきゅー……」 ゆちゅりーが不安げに鳴く。他のゆっくり達はゆちゅりーに頼りきりだが、今までなかった出来事にゆちゅりー自身も困っている。 また野菜を盗りにいこうと、ゆっくり達は川の近くまでやって来ていた。うーパックは普段から辺りを飛んでいるので、こうして待っていたらすぐに気づいてやって来るのだ。 しかしうーパック達は、待っても待ってもやって来なかった。 「どうしよう……このままだとゆっくりできないよぅ……」 「ぱちゅりー……」 「むきゅぅ……」 困り果てた様子のゆっくり達に、男は静かに近づいていった。 「どうしたんだい、君たち?」 「ゆっ!?」 突然聞こえた人間の声に、ゆっくり達は慌てて飛び跳ねて人との距離を作った。 みんながみんなゆちゅりーを囲うように動き、いざという時は必死に守ろうと動いている。 リーダーであり、体の弱いゆちゅりーを死なせないように自分たちが守らないといけない、そういう気持ちがそこから伝わってきた。 「なにか困っているみたいだけど、私で良かったら相談にのるよ」 「……むきゅ」 ゆっくり達の囲いからゆちゅりーが出て行く。藁をも掴む気持ちだったのか、自分たちの状況をその人間に相談してみた。 「なるほど……確かに今日はうーパック達の姿が見えないね……。私も飛び回る姿が見た くてここに来たから、ちょっと残念だよ」 「むきゅ? そうなの?」 「ああ。だって可愛いじゃないか、あの鳴き声や飛んでいる姿。そう思わないか?」 「むきゅ!」 ゆちゅりーは思わず声を上げていた。 うーパックの事が大好きなゆちゅりーにとって、自分と同じ気持ちの人間がいるのは、まさに世紀の発見だった。 「それで、川を渡る方法だったね。色々私に案があるよ」 「ゆっ! おじさんほんとうに?」 「そのあん、とかい派のありすにふさわしくおしえてね!」 ゆちゅりーの信頼した様子に、他のゆっくり達も自然と男への警戒を緩めていった。 「いいかい? 流されないようにしっかり棒で支えるんだよ」 「ゆっ! わかったよ」 男の声に、元気よくまりさが応える。 自分の帽子を川に浮かべ、その上に乗ることでまりさは川に浮いていた。 「ゆゆっ! おじさんもぱちゅりーをよろしくね!」 「とかい派らしくえすこーとしてあげて!」 「むきゅぅ……」 他のゆっくり達も、その辺りで拾ってきた木の板や大きな葉っぱに乗って川に浮いている。 唯一ゆちゅりーだけは、体が弱いからとおじさんの腕の中にいた。 「それじゃみんな、ゆっくりすすんでいこうね!」 「ゆっくりがんばろうね!」 帽子に乗ったまりさを先頭に進んでいくゆっくり達。男はゆっくり達とは少し離れた所をゆちゅりーを抱えて進んでいった。 「ゆゆっ! ゆれるよ! すごくゆれるよ!」 「れいむ、ぼうでゆっくりそうさしてね!」 危なげなゆっくりもいる中で、確かにゆっくり達は川を渡っていく。 しかし真ん中まで来たところで、先頭のまりさに異変が起きた。 「ゆゆっ!?」 「ど、どうしたのまりさ?」 「ぼ、ぼうし、わたしのぼうしの中にみずが……!」 「ゆっ!?」 まりさの帽子は、厚みは違うもののまりさと同じ皮で出来ている。 短い間なら水につけても平気だが、この川を渡り切るには脆すぎる乗り物だった。 「ゆぐぅううううぅうううぅううぅうっ!!」 沈む帽子に連れられて、まりさも川の底へと沈んでいく。 「まり゛ざぁあ゛あ゛ぁあ゛あ゛ぁあ゛あ゛あ゛ぁあぁぁあっ!!」 「れいむあぶないわ! そんなにあばれてたら! とかい派はどんなときでもえれがんとに──あ゛ぎゃぁあ゛ぁあ゛あ゛ぁあぁあぁあっ!!」 先頭を進んでいたまりさの沈没に連鎖して、ゆっくり達は川の中に落ちていく。 男に連れられて先に川を渡りきったゆちゅりーは、目の前の悲惨な光景に思わず涙した。 「むきゅううぅうううぅうううぅううっ!! みんながぁあぁああぁあっ!!」 「駄目だ! もうみんな助からない!」 ゆっくりが乗っていた板や葉っぱが、重りを失い、流されていく。 「ぱ、ぱちゅりーたずげ……」 「ゆ、ゆぐぐぐぐぐぐっ!! 水が、みずがからだのなかががががががががっ!!」 「やべで! おざがな゛ざん! でいぶのがらだだべないげぎぇびぎゃっ!!」 「ゆ……ゆっぐりじだがっだ……」 川に散った餡子が流されていき。 後には何も残らなかった。 「むきゅぅうううぅうううぅううぅううううぅううぅううっ!!」 「……」 泣き叫ぶゆちゅりーを抱きかかえながら男は震える。 ゆっくり達の綺麗な散りざまに、軽く絶頂を感じていた。 「ほら、顔をみせてみなさい」 「むきゅ……」 涙の染みたゆちゅりーの顔を男は軽く拭いてやる。 仲間達を全員失った悲しみから、ゆちゅりーはまだ元気を取り戻せないでいた。 「……君に1つ頼みたい事があるんだが」 「……」 「うちにいるうーパックの子供達を育ててくれないかね?」 「……むきゅ?」 予想外の言葉に顔を上げたゆちゅりーに、男は続けて説明していった。 「以前、親を失ったうーパックを拾ってね。育てていたんだが……やはり同じゆっくりの親が必要かと思っていたのだよ」 「……むきゅ」 「だから君に親代わりになって欲しいのだが……駄目かね?」 ゆちゅりーは深く考え始めた。 男が自分に気を遣って言ってくれているのは、ゆちゅりーも理解している。 そんな男の気持ちを無碍にしたくないと、ゆちゅりーは思う。 なにより、うーパックの子供というのが、ゆちゅりーの心を突き動かした。 「むきゅっ! やるわおじさん!」 「おおそうかい! そう言ってもらえると私も嬉しいよ!」 「むきゅ! 私がその子をりっぱにそだててみせるわ!」 「ああその意気だ!」 元気を取り戻したゆちゅりーに男は笑顔を見せながら、自分の家へと戻っていく。 男の住んでいる付近では、ゆっくりはほとんど姿を見せない。 それは付近のゆっくりのほとんどが、男の愛によって土に還ったからだった。 End ぶっちゃけ、燃えるうーパックが書きたかっただけの話。 by 762 このSSに感想を付ける
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小悪魔×ゆっくり系3 ゆっくりぱちゅりぃ? 「むきゅ~~~♪」 街にほど近い洞穴の中で、一匹のゆっくりが熱心にチラシを読んでいた。 「むきゅ!! なかなかためになるおはなしだったわ!!」 綴じられていた広告を自慢の本棚の中へ仕舞い、入り口へと目を移す。 「むきゅ~~~♪ きょうもぱちゅりぃのとしょかんへいくわよ!!」 これは四肢のあるパチュリー。 そしてここは、ゆっくりぱちゅりぃの巣である。 巣からでたぱちゅりぃは元気よく街へ向かって行く。 「むきゅ♪ これはぜんしょきゅにいいのよ」 途中に捨てられていた野菜くずを拾い、何処から拾ったのか分からない知識を披露しながら口に運ぶ。 「むっきゅ♪」 小食とは言い難いぱちゅりぃだが、食べ終えたのは街へ着いた時で有った。 「むっきゅ~~~♪ ぱちゅりぃのごほん~~~♪」 街の中を懸命に駆けていくぱちゅりぃ。 十二・三度裾を踏んで転んでも気にしない。 「むっきゅ~~~♪」 全ては、いまぱちゅりィの目の前にあるモノの為だ。 そこに有るのは、この街にある図書館。 大きさは幻想郷屈指であり、時たま魔法使いが本を読んでいる姿を見かけることが出来る。 それほどの図書館である。 「むっきゅ~~~~~~♪」 当然、ぱちゅりぃの琴線に触れるには十分だった。 「むきゅきゅ♪ ここはぱちゅりぃのとしょかんよ!!」 重ね重ね言うが、体が有る分なのかぱちゅりぃの頭は幾分弱い。 何の躊躇いもなしにズンズンと図書館の中へ入っていって。 「むぎゅ!!」 見事ガラス戸にぶち当たる。 「むきゅ!! こんなものをかってにぱちゅりぃのとしょかんにおくなんて!!」 プンプンと、息を荒げて再び扉と対面する。 ぱちゅりぃにしてみれば大きな大きな扉。 当然、自分の力ではあけることは出来ない。 「むっきゅーー!!! だれかーーー!! だれかーーー!!!」 必死に周りの人に助けを求める、が一介のゆっくりに耳を傾ける人などいる筈も無く、時間だけが無常に過ぎ去っていく。 「むっきゅーー!! からだのよわいぱちゅりーーがたすけてっていってるのにーー!!!」 そんな必死の願いが通じたのか、一人の人間が自分の方へ近寄ってきた。 「むきゅ!」 そのまま、何も言わず扉を開ける。 「むっきゅーーー!! よくわかったわね!! あなたはとくべつにこのとしょかんへいれてあげるわ!!!」 滑り込むように中へ入ったぱちゅりぃが人間にお礼と許可を出すが、それを全く無視して図書館の中へと消えてしまった。 「むきゅ。まぁいいわ!! ぱちゅりぃもごほんをよまなくっちゃ♪」 テコテコと、静かな図書館に小動物が歩くような音が木霊する。 「むきゅ~~~……。むきゅ~~~~……」 音の張本人はぱちゅりぃである。 キョロキョロと、首を左右に動かして本棚を眺めている。 「むっきゅ!!」 その目に留まった一冊の本。 豪華な赤の革表紙が際立っているその本。 それを見つけたぱちゅりぃは大興奮だ。 「むっきゅーーー!! ぱちゅりぃはあのほんをよむの!!!」 普段は自分が言っている、図書館ではお静かに、を忘れ一言叫んだぱちゅりぃは、早速その本を読もうと手を伸ばす。 「むきゅきゅ……」 しかし、ぱちゅりぃの体ではどうしても取る事は出来ない。 「むっきゅーーー!!!」 それでも必死に手を伸ばし、あと少し、あと少しで届く所まできた。 「むきゅ……。!!! むべ!!!」 緊張の糸が切れたのか、息を吐いた瞬間に裾に足を取られて前のめりに転ぶ。 「むぎゅ!!!」 そのまま顔面を本棚に強打してしまう。 衝撃で大量の鶯餡を開き出すぱちゅりぃ。 この程度の餡なら体内で直ぐに補充されるが、痛いものは痛い。 「むっぎゅーー!! いだいーー!! だれがーーー!! ぱじゅりぃはあだまをうったのーー!!!」 図書館では聞く事の出来ないような大音量で泣き叫ぶ。 直ぐに、ぱちゅりぃの声を聞きつけ人間がやってきた。 「むきゅ!! すぐにてあてをして、それからあのほんと、こうちゃを……んげ!!」 「あああぁ、何をしてるんですかぁ? ゆっくりがこんな所で?」 対する司書は喚いているぱちゅりぃを蹴り飛ばすと、何処から出したのか分からない雑巾で棚を拭いていく。 「本は……よかった、汚れていない。館長に起こられずに済む~。……まったく、またゆっくりか……」 「むぎゅ!! いだいわ!! ここはぱちゅりぃのとしょかんなのよ!! こんなことするなんて!!」 ダメージが回復したのか、起き上がったぱちゅりぃが駆け寄ってくる。 「むきゅ?」 その首根っこを掴み、図書館の入り口までやってきた司書は、外に向かって勢いよく投げ飛ばした。 「むぎゅ!! むきゅきゅ……!!」 振り返ったそこには、既に司書の姿は無くゆっくりを入れないようにとの看板が見える位置に移動されていた。 「むぎゅーーー!! ぱちゅりぃのとしょかんなのーー!! もっでがないじぇーーー!!」 入り口にへばり付き、大声で訴えるぱちゅりぃ。 その目の先には沢山の人間が本を読んでいるのが見えている。 「むぎゅーーー!!!!」 そのまま、大粒に涙を流しながらまじまじと見続けるぱちゅりぃに、今度は中から人間が近寄ってきた。 「!! はやぐあげでーーー!! むぎゅ!!」 人間は、へばり付いたままだったぱちゅりぃもろとも扉を開け放ち、何事も無かったかのように町並みに消えて言った。 「ほら! じゃま!」 「むぎゅふゅ!!」 続けざまにまた蹴られる。 「むぎゅーーー!! おーーじがえりゅーーー!!!」 流石にここには居られないと思ったのだろう、目に大粒の涙を浮かべ自分の家へと逃げるように帰っていくぱちゅりぃ。 「むぎゅうーー!! おうじにかえっで、げんそーしょーせつのつづきをよもう!!」 そうなれば先ほどのことは記憶の片隅へ、向かっていたときの元気を取り戻し、にこにこと我が家へ。 「むぎゅ!!」 しかし、そこには先客が居た。 「むっきゅ~~~♪ ここはなかなかのすね」 「よかったねぱちゅりー!!」 「そうだね!! ここはたいらだから、いままでみたいにくろうしなくてすむもんね!」 中に居たのは、ゆっくり霊夢と魔理沙、そして四肢の無いパチュリーの三匹だった。 「むっきゅ!! ここはぱちゅりぃのおうちよ!!」 威勢良く言うが、入ってきたときからこの三匹は気付いていた。 「むきゅ!! そんなのしってるわ。ここわぱちゅりーたちのおうちにするの!!」 ゆっくり十八番の自分の家宣言。 「ここはぱちゅぃのおうちだっていってるでしょーー!!!」 当然、居心地の良いこの場所を他のゆっくりに渡すつもりは無く、宣言を行ったぱちゅりーへと向かっていく。 「ぱちゅりーにらんぼうしないでね!!」 「ぱちゅりーはからだがよわいんだよ!!」 しかし、周りに居た二匹がそれを拒んだ。 「むぎゅ!!」 馬鹿さではぱちゅりぃより強いれみりゃ種ならばなんという事は無い一撃のはずだったが、生憎とぱちゅりぃの体は強くない。 鈍い声をあげてその間に蹲ってしまった。 「ゆ!! はやくこのいえからでていってね!!」 「そうだよ!! ゆっくりしていないでね!!」 蹲ったままのぱちゅりぃに容赦なく罵声を浴びせていく霊夢と魔理沙。 「むきゅ!! なにこれ!!」 その罵声は、パチュリーの一声で終焉を迎えた。 「ゆ? どうしたの?」 「ゆゆ?」 「むっきゅ!! これをみてよ!!」 三匹が興味心身に見ているもの、それは自分の大切な図書だった。 「むぎゅーー!! ぱじゅりーのごほんかえじでーー!!」 「「「!!!」」」 必死の叫びに、三匹は笑う事も無く押し黙る。 「がえじでーーー!! がえじでーー!!」 弱った体を無理矢理立たせ、フラフラになりながら三匹へ、その奥に有る自分の本へと駆け寄っていく。 「これがほんですって?」 「ゆゆゆ」 「ゆっゆ……」 「「「あっははははははははは!!!」」」 「!!」 三匹の笑い声に、歩を止めるぱちゅりぃ。 なぜ三匹が笑っているのか、このぱちゅりーには分からなかった。 「いい? これはにんげんがしょうひんをさがすのにつかうこーこくっていうのよ!!」 「れいむたちでもしってるよ!!」 「まりさたちにたべものをくれるにんげんがおしえてくれたんだもん!!」 ぱちゅりぃには分からなかった、自分の本の何がおかしいのかが。 「むっきゅーー!! ごれはぱちゅりーのふぁんたじーーしょーせつなのーー!!」 「ふぁんたじーしょーせつだって」 「おお、ばかばか!!」 「むきゅ!! あなたってもじがよめないんじゃないの!!」 三匹から浴びせられた罵声。 「むっきゅ!! さんたくろすをいつまでしんじでいたかなんてことは……」 自棄になり、大声で一文を読み上げた直後、最大級の笑い声が巣の内部から響き渡った。 「むきゅ!! それはらーめんごしょくさんきゅっぱってかいてあるんだよ!!」 「このぱちゅりーはおおばかものだね!!」 「ばかなぱちゅりーはさっさとでていってね!!」 「むぎゅ!!!」 二匹渾身のタックルが決まり外に弾き飛ばされる。 「むきゅ!! これもあげるわ♪」 主人の後を追うように、今まで貯めてきた本も勢いよく飛び出してくる。 そのまま、細かく千切られたチラシは高く高く舞い上がる。 「むっぎゅーー!! ぱじゅりーーのごほんがーーー!! ああああーーーーー!!!」 「「「おお!! ぶざまぶざま」」」 転びながら、必死に追いかけていくぱちゅりぃの姿を見送った三匹は、明日の相談を始めた。 内容は、また人間の家に行く事。 三匹に食べ物をくれる、都合の良い人間の家にだ。 熟れ頃まで育て、そろそろ収穫しようとしている阿求の家に、である。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 「むぎゅーーー!!!」 本を見失ったぱちゅりぃは、草むらの中で大の字になってばてていた。 足がガクガクとしており、どれだけ必死になって走ったのかが伺える。 「あれ? ゆっくり?」 それを見つけた何者かが、訝しげな声をあげた。 「やっぱりゆっくりね! 大丈夫? どうしたのかしら?」 「むきゅーーー!!」 ぱちゅりーはこのヒトに全て話した、家の事、本の事、文字が読めないこと。 次第に嗚咽で聞き取りにくくなってはいたが、全てを話した。 「そうだったの」 そして、ヒトは全てを聞いた。 「だったら、私が教えてあげるわ」 「むきゅ! ほんと!!」 「ええ、それに家に住まわせてあげる。どうせ貴方家が無いんでしょう?」 「むぎゅーー!! ありがどーーございまずーー!! ありがとーーございまずーーー!!」 今まで酷い目に合っていたぱちゅりぃにとって、これほど嬉しい事は無かった。 文字を覚えて沢山本を読もう。 この日最後となる、暖かい涙を目に浮かべながら、女性の後をテクテクとぱちゅりぃは付いていく。 そして、黒く長い髪の女性に引きつられ、ぱちゅりぃは、二度と抜け出せない竹林へと足を踏み入れた。 このSSに感想を付ける
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注意:愛くるしいゆちゅりー虐め、スカトロ、諸々でR18注意。 ゆちゅりーまみれ 「ゆちゅりー」、それは紫色の天使と呼ばれている。 村のあちこちでゆちゅりーを奉る祠があれば、ゆちゅりーのプロマイドが売れ、 ゆちゅりーの紫色の髪の毛らしき部分を財布の中に入れておくと富を得るという。 ゆちゅりーとは何か?どうやら現実に歩道に目を向けるとそれはすぐに見つかるようだ。 私はある郡の官吏に就いてこの度郡の一角にある村を事業の一環で訪れることになったのだが、この 「ゆちゅりー」という生物に非常に興味を抱くこととなった。 私は今まで数多くの祭られている存在と地鎮祭等で関わってきたが、それも非常に間接的であった。 直接生き仏の如く崇め奉られている存在は当然不思議に思えるのだ。 「こちらです」 そう村人に役所から案内されて辿り着いたのがこの村である。 見た所どの村も変わらぬ。それが第一印象であった。 「ここが紫の何某との村か」 「左様です」 「ふむ」 道は薄茶けており村のあちらこちらにあるバラック小屋にはプロパンガスが備え付けられている。 共同の銭湯もここ数年の不景気で潰れたためである。 公共事業にも世話できる程があることだ、仕方が無いと思いながら私は案内人と一通り回った。 私がゆちゅりーに出会ったのは村唯一の小学校を訪れ校長と会話を交わしている時であった。 「この欄干も予算が下りぬ故、外れたままです」 「ふむ」 「来年度にはどうにかして頂けませんでしょうか」 「検討してみよう」 「お願い致します」 その時、子供達が突如5,6人程茂みから顔を覗かせた。 何やら騒ぎ立てながら、動物らしきものを追い込んでいるようだ。 「そっちだ、回り込めー!」「うぁー許してくれやー」「早く、早く!」 しかし幾ばくか躊躇っているようである。 「・・・きゅぅ」「ぅ・・・きゅー」 微かに聞こえるのは小動物と思しき鳴き声であった。 不機嫌そうな校長の表情を他所に私は彼らの矛先に集中していく。 「よし、やっと捕まえた」 「もう飛び出されぬよぅになー」 「・・・むきゅーん・・・」 彼らが抱えていたのはよく実った南瓜ほどもある動物のようであった。 上体に巻かれているのはターバンと思われる。中央部にはお月様がキラキラと金色に輝いている。 紫色の髪の毛らしき部分はその端を高価そうなリボンで愛くるしく結んでいる。 後ろ髪もきっちり結んでおり、子供の胸の所でその先が留まって上の方に盛り上がっている。 目は半月状に黒目8割輝き鈍く、鼻も無ければ兎口ですらある。 ぷるぷると小刻みに震えているようで、その瞳には不安を湛えているようだ。 どうも生き物のようで、時折「むっきゅうん」と声の高い幼子のように鳴く。 「あれがゆちゅりーか」 「・・・左様で御座います、お恥かしい所をどうも」 「ふむ、この学校で飼っているのか」 「飼ってなどおりません」 校長は語気を強めて曰く、 「ゆちゅりー様は我が村の神様です」 「噂には聴いているが、しかしあれはまるで紫色の瓜ではないか」 「触ってもよいか」 苦々しそうな校長を他所に私は少年達の元へ向かった。 「おい、少年」 「はい」 「その・・・ゆちゅりーを抱いてみてもよいか」 「むきゅっ!?ブルブルブルブル・・・・むぅ~きゅぅ~~ん・・・・ブルブルブルブル」 ゆちゅりーは不安がっているのか震えきっている。 「いいですよ、ただし神聖な方ですのでお大事に扱ってください」 「ふむ」 少年の礼儀に関心しつつ私はゆちゅりーをそっと抱き受けた。 「みゅぅぅうう・・・・きゅぅうううう・・・」 ゆちゅりーは目から華厳の滝のように涙を流してこちらを半目で見つめてくる。 体温は生暖かく人よりも幾許かぬるい。紫の髪は綿より柔らかく、意外と抱き心地がいい。 また兎口を シーパッ シーパッ と時折もごもごさせつつ幼子のような不安げな声を出している。 こんなのが神様か、と私は思わず両脇からゆちゅりーを押し潰しそうになった。 するとすかさず微妙な圧力の変化を察知してかゆちゅりーは 「むぎゅぅうあああああああああんん!!!!」 と(>△<)←のような表情で嘶いた。しかしそれは赤子よりも随分小さな声であった。 赤子より大きい動物が意外とか弱いことに私は驚いた。 同時に驚いた校長達は別の理由からであった。 彼らはすぐにゆちゅりーを私から引き離すと元の厠へ連れて行ったと言う。 「申し訳御座いません、ゆちゅりー様はとてもか弱いのです」 「ちょっとした衝撃ですぐ泣いてしまわれるので力加減には注意してください」 「ふむ」 私はその後校長達からゆちゅりーは普段集団で厠にいること、その繁殖は難しいことを聴いた。 しかしその時私の頭にあることはただ一つ、ゆちゅりーを圧迫したときの感触と表情であった。 か弱く震え、弱弱しい声で嘶き、厠からはキョトンと見つめてくるあの紫の束を持った者達ともっと戯れたい。 そして意の赴くままにそれらを従属させたい。 いつかゆちゅりー達を手に入れてめちゃめちゃに引き裂いてやる。煮てやる。潰してやる。こちょこちょしてやる。 黒い感情が渦巻く中、私は決意を胸に村を去った。 そして、3年が過ぎた。 私の手がけた公共事業は多くの財をかの村に呼び込み、多くのものはより良い生活を手に入れた。 彼らがゆちゅりーに求めていたのは自分より弱い存在であった。 いまや富を得て人を見下せるようになった村人達はもはやゆちゅりーのことなどどうでもよくなっていた。 ゆちゅりー信仰は日に日に先細っていった。 全ては私の思惑通りに回っている。村人達はゆちゅりーを売り始めたとも聴いた。 今しかない、私は持てる財産を持ち、村に向かった。 続く
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※この作品は『ゆっくりいじめ系888 元気な赤ちゃんゆっくり』に登場した魔法の本の設定を微妙に流用しています 何の変哲もない人家の、家具が少ない以外何の変哲もない一室。 そこでぱちゅりーは本を読んでいた。むせ易いにもかかわらず声に出して。 『ゆっくりやめてね あついあついはゆっくりできないよ』 『やべでねやべでね まりざのあんよざんゆっぐりでぎなぐ・・・』 『あづいいいいいい ゆっぐぢいいいいい ゆびぃ』 流石に感情を込めて読むような器用なまねはしないが、一言一句飛ばすことなく音読していた。 その本の内容はゆっくりまりさを延々と虐待するというもので、お世辞にもゆっくり出来る代物ではない。 加えて彼女のつがいもまりさであり、それを読むとどうしても彼女の事が心配になってしまう。 『ゆっぐ・・・まりざ、のあんよがぁ・・・』 『ばぢゅでぃ・・・ごべんでぇ、ゆっぐぢぃ・・・』 『ゆ゛っ やべでね、もうあづいあづいはいやだあああああ』 どうやらこのまりさは底部を焼かれてしまったらしい。 焼かれるとどうなるのかは分からないが、底部を怪我すると怪我が治るまで狩りに出られない。 だから、このまりさは虐待から解放されても生き延びられないかも知れない。 ゆっくりにとってあんよはとってもだいじなもの だからけがをするとゆっくりできなくなるし、やかれてもゆっくりできない しかも、やけどさんはなおることがないので、にどとゆっくりできない 地の文によるご丁寧な解説によると、焼かれると二度と動けなくなるらしい。 それが意味するところはあまり活動的でないぱちゅりーとて十分に理解している。 要するに、まりさはろくな死に方は出来ないということだ。 『まりさ、もうぱちゅりーをかばうきなんてなくなってきただろ?』 『ゆっぐ・・・まりざは、ばぢゅのだーりんな゛んだよ・・・』 『おーおー、げすのくせにがんばるねぇ。ぱちゅりーをみすてればらくになれるのに』 まりさを虐待している張本人の人間がようやく言葉を発した。 彼はまりさ種はゲスばかりと主張しているらしく、意図的につがいを裏切らせようとしているらしい。 しかし、まりさはつがいのぱちゅりーを見捨てるつもりはないらしい。 『そうかそうか。じゃあ、こんどはまむまむをやこうな♪』 『や゛ぢゃあああああああああ やべでえええええええ』 『いやならぱちゅりーをみすてろよ。ぱちゅりーなんかいらない、っていえよ』 いよいよ凄惨な虐待風景の音読に耐え切れなくなったぱちゅりーは、3ページ先が白紙なのを確認すると本を閉じて眠りについた。 ぱちゅりーはつがいのまりさと一緒に森でゆっくりと生活していた。 他にも仲間はいたが、決して群れを作る事は無く、たがいにあまり干渉せずにゆっくりしていた。 そんな彼女が今人家にいる理由。それは・・・ 「やあ、僕は虐待お兄さん。2匹ともゆっくりしていってね」 「「ゆっくりしていってね!」」 「ところで早速だが君達は僕に誘拐されてここにいる」 という事だ。寝て起きたら彼の家にいたので帰り道など分かるはずもない。 その後、ぱちゅりーはまりさと隔離され、まりさと再会したかったら本を読み終えるように要求された。 人間に逆らってもかなわない事を承知していた彼女は彼の要求に素直に応じることにした。 「そうか、ぱちゅりーは素直で良いね」 「んじゃ、飲み物と食事はそこに置いておくから」 男はそう言ってぱちゅりーのいる部屋を後にした。 その直後から、ぱちゅりーは大事なまりさと一刻も早く再会するために一心不乱に本を読み続けた。 1日で12ページ・・・ゆっくりにしては相当頑張った方である。 「むきゅ・・・あとすこしよ・・・」 「まりさ、ゆっくりまっててね・・・」 「むきゅう・・・むきゅう・・・」 明日中には読み終えられると確信したぱちゅりーはゆっくりと眠りについた。 翌朝、ぱちゅりーは無事残りの3ページを読み終えた。しかし・・・ 「どほぢでええええええ!?」 「何かあったのかい、ぱちゅりー?」 「おかしいわ!ほんのぺーじさんが・・・」 読み終えた事を確認するためにぱちゅりーがページをめくったところ、空白だったはずのそこに文字が刻まれていた。 何度思い返しても昨日は空白だったはず。しかし、そこには確かにまりさが空腹に苦しむさまが描写されている。 が、お兄さんがそんな言い分を信じるはずもなく「・・・何でも良いけど読み終えないと会わせてあげないからね?」とだけ言い残して立ち去った。 「むぎゅぅ・・・しかたないわ・・・」 「ぱぢゅりー、ゆっくりがんばるわ・・・」 ぱちゅりーは気を取り直して今日もまたゆっくり出来ない内容の本に向かい合った。 『ゆぅ・・・おなかすいたよぉ・・・』 『そうか ちなみにぱっちゅりーはたくさんのごはんをたべてるぞ』 『ゆゆっ ゆぐぅ・・・』 ぱちゅりーの事が信じられないのか、それとも別の理由なのか返答に窮するまりさ。 本に書かれ他文字から彼女の心情を推し量ることはできないが、昨日ほどの覇気がないのは間違いないようだ。 『ちなみに、ほんもあたえてやったからいまごろほんをよんでゆっくりしてるだろうな』 『ゆぅ・・・ま、まりさは・・・ぱちゅりーがゆっくぢでぎて、うれぢいよ』 『はっはっは、けなげぶるなよくそげすが じゃあ、きょうはそのおめめをえぐろうか』 そのやり取りを見て、彼女はいたたまれない気持ちになった。 仕方がないこととはいえ、このまりさのつがいが彼女の状況も知らずにゆっくりしているという事に。 そして、今、自分がつがいのまりさの状況を知る事が出来ないもどかしさに。 『やべでえええええええ ゆぎぃ・・・』 『おいおい、あんこをはくなよ それにきぜつなんてしたらつまらないじゃないか』 『ゆぶぉ ゆべぇ』 男はまりさが吐き出した餡子を無理やり口の中に押し戻した。 どうやら彼女には自ら死を選んで楽になるという選択肢さえも存在しないようだ。 食事も、苦しみも、死も、生も・・・何もかも邪悪な男の手のひらの上。 『ったく、ごうじょうなやつだな しかたない、いいかげんしょうたいをあらわさないなら・・・』 『ゆひぃ・・・まぢざのおべべぇ・・・』 『れいぱーありすをたくさんつれてくるぞ?』 レイパーありす・・・他のゆっくりを無理矢理犯して子供を押し付けるという醜悪極まりない存在だ。 『やべでええええ でいばーはゆっぐぢでぎだいいいいい』 『ゆっくりさせないためにやってるんじゃないか じゃ、あしたつれてくるよ』 『ゆわああああああああ』 その後も本の中にまりさは色んな虐待を受けた。 やがて、音読しているだけで気分が悪くなったぱちゅりーは吐き気を催し、その日の読書を終えた。 確認してみたところ、残りのページ数は5ページだった。 『ゆっぐ、やべでね・・・もうばぢゅでぃはいいよ まぢさゆっぐぢぢだいよ』 翌朝、やはり増えていたページに首をかしげながらも読み進めていくと、ついにまりさが根を上げてしまった。 どうやら7匹ものレイパーありすの醜悪なんほ顔に心を折られてしまったようだ。 しかし・・・・・・ 『やっぱりげすだったな・・・ありす、せいさいがてらにすっきりしまくってあげなさい』 『『『『『『『んほおおおおおおおおお』』』』』』』 『どほぢでええええええ』 そこから先は延々と音読するだけでも虫唾が走るほどの容赦ない凌辱が繰り返された。 しかも、すでに子を宿す器官をすべて破壊されてしまっていたまりさは栄養を奪われてしぬ事が出来ない。 空腹と疲労と、苦痛がいずれ彼女を殺してくれると信じて、ただ犯されることしか出来ない。 「むきゅう・・・まりさがしんじゃったわ」 ぱちゅりーはまりさが力尽きたところまで読み終えると、本を閉じ眠りについた。 明日こそは何としても読み終えよう・・・そう心に誓って。 その誓いが永遠に叶わない事を彼女が理解するのはまだもう少し先。 新しい登場ゆっくりのただ本を読み続けるぱちゅりーの正体に気付くその時の話である。 その時になってようやく、彼女は自分のつがいの状況を理解することになる。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ 【本について】 本来は何処かで行われている虐待を自動収集する本ですが・・・ この作品ではお兄さんの行った虐待を自動的に記録する本になってしまっています 多分作ったのもお兄さん。30年間、城門を破った事のない平和主義者だったのでしょう byゆっくりボールマン このSSに感想をつける
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母ぱちゅりーの受難 作ゆっくりな人? 「むきゅ~♪ゆっくりうまれてね♪」 一匹のゆっくりぱちゅりーが頭から生えた茎に実った三匹の赤ちゃんゆっくり達に話しかけている。 茎に実った赤ゆっくり達は母ぱちゅりーに言葉は返してくれないものの、笑みを浮かべながらゆっくり眠っている姿は母ぱちゅりーをこの上なくゆっくりさせていた。 群れの幼馴染だったまりさとの間に出来た赤ちゃん達が可愛くて愛おしくてたまらないんだろう。 僕はそんな母ぱちゅりーの様子を見てにっこり笑顔を浮かべる。 母ぱちゅりーはまだ自分の夫のゆっくりまりさがついさっき僕の手によって餡子を辺りにぶちまけて絶命した事を知らない。 母ぱちゅりーはささやかな幸福をただの娯楽で踏みにじられたことを知らずにゆっくりしている、そう思うと最高にいい気分になる。 夫であり父であった父まりさは森で木の実を集めている所を捕まえた、僕は暴れる父まりさから対話と多少の肉体言語を用いて母ぱちゅりーと巣のことを聞きだした。 最初は絶対にぱちゅりーと子供達を守ると言っていたのに、五分もせずに父まりさは泣きながら巣の場所まで案内してくれた。 僕は用済みになった父まりさを勢いよく踏みつぶすと母ぱちゅりーの観察を始めたってわけだ。 「むきゅきゅ~♪みんなとってもゆっくりしているわ……」 やっぱり幸せそうなゆっくりを見ていても面白くないな、そろそろ虐待するとしますか。 僕はハンディカムを片手に構えてもう片方には水鉄砲を持って母ぱちゅりーの巣に突撃することにした。 「やぁ!!元気かいぱちゅりー?」 「む、むきゅ!!おにいさんだれ?」 母ぱちゅりーは巣に突然やってきた僕のことを明らかに警戒している、後ろにじりじりと這いながらジト目でこちらを不安そうに見つめてくる。 巣の奥まで引き込まれると僕も困るから水鉄砲を地面に置いて、巣の中に腕を突っ込んでぱちゅりーの紫色の髪を掴んで引っ張る。 「むきゅ!!いたいわなにするのはなして!!」 「君は何をやっているんだい、こんな天気の良い日はお外に出て日向ぼっこと相場が決まっているだろう、引きこもってないで外に出てきなさい」 母ぱちゅりーは嫌がって抵抗するが人間とゆっくりの力比べ等始める前から勝敗が決まっている、僕は何の苦もなく巣から母ぱちゅりーを引っ張り出す事に成功した。 「ほら、どうだい?おひさまがぽかぽかと温かくて気持ちいいだろ?あんな薄汚い穴倉に引きこもってるよりゆっくりできるだろ」 「ぱちゅとまりさのおうちはきたなくないわ!それにぱちゅはあかちゃんがいるのよ!!わかったらおうちでゆっくりさせてね!!」 「赤ちゃんがいることは見ればわかるさ、そうだ!どれ位ゆっくりした赤ちゃんか味見させてくれ」 僕はそういうと母ぱちゅりーの茎に実った赤ゆっくりを一匹ひょいと摘まむと口の中に放り込み咀嚼する。 口の中にほのかな甘みが広がる、それなりに美味しいが野生のゆっくりは何を食っているか分からないのでその場に吐きだす。 「ぺっ!……良くも悪くもない凡庸な味だな」 「むきゅきゅ~!!!!なにするの!!!!ぱちゅのあかちゃんが!!!」 母ぱちゅりーは僕が吐き捨てた赤ゆっくりに這っていき、その小さな涎まみれの死体に頬擦りしながら泣く。 僕の歯で噛みつぶされた赤ゆっくりは身体がぐちゃぐちゃに裂けていてぴくりとも動かない、恐らく即死だったのだろう。 「むきゅ~んむきゅ~ん、あかちゃん!あかちゃん!」 「おいおい、何泣いてるんだい?まだ二匹もいるんだから泣かないでくれよ、泣いてちゃきみのだらけきった馬鹿面が台無しだよ」 僕は泣いている母ぱちゅりーの顔に水鉄砲を向けトリガーを引く。 水鉄砲から塩水が発射され母ぱちゅりーの口の中に入る。 「むぎゅ!!べっ!!ぺっ!!からくてまずいわ!!」 「塩水だからしかたないさ」 僕はもう一度トリガーを引く、今度は母ぱちゅりーの眼に当たった。 「むぎぃっ!!いだいいだい!!むぎゅぎゅ……」 「おいおい!!ゆっくりしなきゃダメだろ、そんなんだからお前の子供は不味くてゆっくりできないんだよ」 僕は目の痛みで苦しんでいる母ぱちゅりーの顔をハンディカムで撮る。 塩水が入って真っ赤になった右目はちょっとキモいがそこがゆっくり虐待の醍醐味なのだ。 僕は難しい表情を作ると涎まみれの赤ゆっくりの死体を見つめながらぱちゅりーに話しかける。 「おい、こんな不味い赤ゆっくりは将来きっとゲスになってしまうぞ、それでいいのか?」 「むぎゅ!!あかちゃんはみんなげすじゃないわ!!ゆっくりあやまってね!!」 「あぁそうか、お前の赤ゆっくりはゲスじゃなくてドゲスだったな!!はっはっはこりゃすまん!!うっかりしてたよ」 「むぎゅぅぅ!!あかちゃんたちはみんなゆっくりしてるわ!!げすでもどげすでもないわ!!!」 顔を真っ赤にして怒る母ぱちゅりーを見てどんな遊びをするか決めた。 「良し、決めた」 「きめなくていいからもうどっかいってね!!おにいさんとはゆっくりできないわ!!」 「お前らぱちゅりーは皆体が弱いといって引きこもっているな、そんなんだからドゲスな赤ゆっくりができるんだ」 「そんなことないわ!!ぱちゅはからだはよわいけどゆっくりしてるわ!!」 「だからお前には強制的に運動してもらう、お前の茎になった赤ゆっくりを水鉄砲で狙うから、子供を殺されたくなきゃ必死になって逃げろ」 「はなしをきいてね!!ぱちゅはからだがよわいのよ!あかちゃんもいるからうごくのがつらいのよ!」 「はい、カウントダウン開始な3……2……」 「む、むきゅ~」 「1……はいスタート!しっかり動けよ!!」 「やめて!こないで!!」 母ぱちゅりーはのろのろと這いだした、カメと競争させたらいい勝負になるかもしれないスピードだ。 しかしその遅い歩みも二分もすると休み休みになり五分後には尺取虫程の早さになった。 「遅いぞっ!!もっとペースあげろ!!」 「むきゅ~きゅ~」 「気合入れろよ!!頑張れ!!頑張れ!!やればできるぞ!!頑張るんだよ!!もっと熱くなれよ!!」 「きゅ~……むり……むりよ……」 僕の応援もむなしく母ぱちゅりーはその場にへたり込んで動かなくなってしまった、荒い息で体を小刻みに震わせるその様子は確かに限界に見える。 しかし僕には分かる、このぱちゅりーに秘められたパワーがあることが分かる。 かの有名な某戦闘民族の宇宙人は友を殺された怒りで秘めた力を覚醒させたと聞く、なら赤ゆをころされたぱちゅりーはどれほどのパワーアップをするのだろうかそれを試してみる事にしよう。 僕は心を鬼にして茎に生えた赤ゆっくりを狙い撃つ、塩水に当たった赤ゆは顔を苦悶の表情を浮かべて体を揺らす。 「むきゅ!!あかちゃんがくるしそうだわ!!」 「ほらそう思うんなら這え!!前に進め!!お前が動かないともう一匹もゆっくりできなくさせるぞ!!」 「きゅ……むきゅ~」 僕の思惑通り母ぱちゅりーは這いだした、そうだよ!!やればできるんだよ!!結局母ぱちゅりーはそれから5分間這う事が出来た。 「きゅ~……む……きゅ~」 「よくやった!!お前の頑張りに感動したぞ!!これでお前の子供はゆっくりした子供になったぞ良かったな」 身体を揺らしていた赤ゆは塩水が体に染み込んだのか黒く干からびていしまっていた、しかし茎には一匹だけだが赤ゆが残っている母ぱちゅりーの努力の結果だ。 そのたった一匹の生き残りがふるふると震え始めた、どうやら出産の様だ。 「むきゅ!!あかちゃんがふるえてるわ!!」 「生まれるみたいだな」 茎になっていた赤ゆっくりが茎から離れ地に落ちる、紫色の小さな帽子をかぶった可愛らしい小さな赤ぱちゅりーだ。 「むきゅ!ゆっくちちていってね!!」 小さな赤ぱちゅりーの元気な声に母ぱちゅりーの表情がパァーッと明るくなる、母ぱちゅりーは喜びの涙を流しながら赤ぱちゅりーに挨拶する。 「むきゅ~♪ゆっくりしていってね!!」 本当にゆっくりした可愛い赤ぱちゅりーだ、僕の試練は母ぱちゅりーを鍛えその赤ゆっくりの心と体も鍛えることができたらしい実に喜ばしいことだ。 僕は親子同士仲良く頬擦りをしているのを邪魔するのは気が引けたが赤ぱちゅりーを掴んで素早く持ち上げた。 「むきゅぅ?おしょらをとんでるみたいだわっ!!」 「む゛ぎゅきゅぅ~!!!!なにするのいますぐあかちゃんを……」 僕は怒って膨らむ母ぱちゅりーの顔をハンディカムで撮りながらその口に目掛けて赤ぱちゅりーを勢いよく放り込む。 「む゛ぎゅ!!」 「むきゅ!」 口の中に赤ぱちゅりーを放り込まれて母ぱちゅりーは急いで吐き出そうとする。 そんな母ぱちゅりーを片手で捕まえて上下左右に振り回す。 「良いゆっくりは食べると美味しいゆっくりだ、僕の訓練の結果どれだけ赤ぱちゅりーがゆっくりできるようになったか味見しなさい」 「んきゅ~!!!むぎゅぎゅ!!!」 「きゅ~……くりゃ……たしゅ……」 母ぱちゅりーの中から赤ぱちゅりーの小さな悲鳴が聞こえる。 僕は母ぱちゅりーの中から赤ぱちゅりーの悲鳴が聞こえなくなるまで振り回し続けた。 僕は母ぱちゅりーを地面に置いてやる、顔を茹でダコの様に真っ赤にしてぐったりとする母ぱちゅりーの顔をドアップで撮影する。 母ぱちゅりーは僕に放り込まれた赤ぱちゅりーを吐き出そうとしている、ここからが見ものだ。 「むぎゅうぅう!!!みゅげぇえ……」 母ぱちゅりーの口からは赤ぱちゅりーは吐き出されず紫色のクリームを吐き出す、しかしそのクリームの中には赤ぱちゅりーがいない。 「むぎゅうぅう!!どこ!?あかちゃんでてきて!!」 「赤ちゃんが出てこないのは当たり前だろ、お前が食ったんだからな美味しくてゆっくりできただろう?」 母ぱちゅりーは嘔吐物の上でいやいやと首を振るように体を揺らす、そして何を思ったか故意にクリームを吐こうとしだした。 「むきゅぅう!!むげっむげぇえ……」 母ぱちゅりーが泣きながらクリームを吐こうとする様子を余さずハンディカムで撮影する。 苦悩の表情や真っ赤になって力む姿、何とか口から吐き出した少量のクリームの中から赤ぱちゅりーを探す哀れな姿を記録する。 「むげぇ……きゅ~んきゅ~……あかちゃん……あかちゃん」 「無駄だと思うけど、まぁ頑張れよ吐き続ければそのうちひょっこり口の中から出てきてくれるさ」 暫くして母ぱちゅりーに飽きた僕は頑張る母ぱちゅりーにエールを送るとその場を後にした。 父まりさを殺した事を教えなかったのは彼女に対する慈悲だ、赤ゆっくりが全滅した上父まりさまで死亡してるなんて教えたら自殺してしまうかもしれないからな。 三日後、男の娯楽によって家族を皆殺しにされたぱちゅりーはまだ生きていた。 ぱちゅりーはゆっくり一匹が住むには大きな巣の真ん中で死んだような眼で静かに草を食んでいた。 む~しゃむ~しゃもしあわせ~の一言もない静かな食事、三日前は違った。 『む~しゃ!む~しゃ!しあわせ~♪』 『むきゅ~♪ゆっくりしたごはんだわ♪』 まりさと一緒にご飯を食べながら、頭に生えた茎に実った赤ちゃんを見つめる。 赤ちゃんがぴくぴくと動くと二匹で一緒にゆっくりした赤ちゃんだねと笑いあっていた。 しかし今のぱちゅりーには優しく笑いかけてくれる働き者の優しいまりさも、茎に実って笑みを浮かべながらゆっくりしている赤ちゃんもいない。 ぱちゅりーは草を食べ終えるとまりさがゆっくりできる形をしていると、大事にしていたすべすべの大きな石に体をぶつける。 痛みに顔がゆがむが何度も何度も体を岩に叩きつける、そうするうち体内のクリームが口内までせり上がってくる。 「みゅげぇっ……げっ~ぇ……」 口の中をクリームが流れて息が出来ない苦しさ、体内のクリームが減って体が冷める強い不快感がぱちゅりーを苦しめる。 ぱちゅりーは嘔吐したクリームの中に赤ぱちゅりーの可愛い笑顔を探す。 「けほっ……けほっ、むきゅ~いないわ……」 草の少量混じったクリームを見てぱちゅりーはため息を吐く。 まだ赤ちゃんが出てきてくれない、お腹の中がゆっくりできるのは分かるけどそろそろ出てきてほしい。 ぱちゅりーは咳きこみながらそんな事を思う。 「むきゅ~……そろそろでてきてね……ぱちゅもまりさもあかちゃんといっしょにはやくゆっくりしたいよ……」 ぱちゅりーはお腹の中でゆっくりしている赤ちゃんが出てきたらまりさも帰ってくると思っていたし、赤ちゃんはお腹の中でまだ生きていると信じていた。 クリームを吐いて疲れた体を休めるため、ぱちゅりーは巣の奥にある寝床に這っていくとそこでゆっくりしながらお腹の中にいる筈の赤ちゃんに歌を歌ってあげる 「むきゅ~ゆっくり~♪……ゆっくり~♪ゆっくりのひ~♪……」 げっそりと痩せこけたぱちゅりーはこれからも、赤ちゃんが自分の口の中から出てくるまで自分の体を痛めつけてクリームを吐き続けるのだろう。 そして死ぬまで夫であるまりさが明るい笑顔を浮かべて帰ってきてくれるのを巣の中でじっと待っているのだろう。 「まいにちゆっくり~あしたもゆっくり~……みんなでいっしょにす~り……す~り♪」 巣の中の保存食はもう三日分も残っていない、自傷行為と繰り返し行われるクリームの嘔吐で弱り切った体では外に出て食料を確保することも無理だろう。 「なかよしかぞくでゆっくりごはん~……みんなそろって……し~あわせ~♪……」 やつれ果てたぱちゅりーの途切れがちで小さな歌声だけが薄暗い巣の中に響いていた。
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母ぱちゅりーの受難 作ゆっくりな人 「むきゅ~♪ゆっくりうまれてね♪」 一匹のゆっくりぱちゅりーが頭から生えた茎に実った三匹の赤ちゃんゆっくり達に話しかけている。 茎に実った赤ゆっくり達は母ぱちゅりーに言葉は返してくれないものの、笑みを浮かべながらゆっくり眠っている姿は母ぱちゅりーをこの上なくゆっくりさせていた。 群れの幼馴染だったまりさとの間に出来た赤ちゃん達が可愛くて愛おしくてたまらないんだろう。 僕はそんな母ぱちゅりーの様子を見てにっこり笑顔を浮かべる。 母ぱちゅりーはまだ自分の夫のゆっくりまりさがついさっき僕の手によって餡子を辺りにぶちまけて絶命した事を知らない。 母ぱちゅりーはささやかな幸福をただの娯楽で踏みにじられたことを知らずにゆっくりしている、そう思うと最高にいい気分になる。 夫であり父であった父まりさは森で木の実を集めている所を捕まえた、僕は暴れる父まりさから対話と多少の肉体言語を用いて母ぱちゅりーと巣のことを聞きだした。 最初は絶対にぱちゅりーと子供達を守ると言っていたのに、五分もせずに父まりさは泣きながら巣の場所まで案内してくれた。 僕は用済みになった父まりさを勢いよく踏みつぶすと母ぱちゅりーの観察を始めたってわけだ。 「むきゅきゅ~♪みんなとってもゆっくりしているわ……」 やっぱり幸せそうなゆっくりを見ていても面白くないな、そろそろ虐待するとしますか。 僕はハンディカムを片手に構えてもう片方には水鉄砲を持って母ぱちゅりーの巣に突撃することにした。 「やぁ!!元気かいぱちゅりー?」 「む、むきゅ!!おにいさんだれ?」 母ぱちゅりーは巣に突然やってきた僕のことを明らかに警戒している、後ろにじりじりと這いながらジト目でこちらを不安そうに見つめてくる。 巣の奥まで引き込まれると僕も困るから水鉄砲を地面に置いて、巣の中に腕を突っ込んでぱちゅりーの紫色の髪を掴んで引っ張る。 「むきゅ!!いたいわなにするのはなして!!」 「君は何をやっているんだい、こんな天気の良い日はお外に出て日向ぼっこと相場が決まっているだろう、引きこもってないで外に出てきなさい」 母ぱちゅりーは嫌がって抵抗するが人間とゆっくりの力比べ等始める前から勝敗が決まっている、僕は何の苦もなく巣から母ぱちゅりーを引っ張り出す事に成功した。 「ほら、どうだい?おひさまがぽかぽかと温かくて気持ちいいだろ?あんな薄汚い穴倉に引きこもってるよりゆっくりできるだろ」 「ぱちゅとまりさのおうちはきたなくないわ!それにぱちゅはあかちゃんがいるのよ!!わかったらおうちでゆっくりさせてね!!」 「赤ちゃんがいることは見ればわかるさ、そうだ!どれ位ゆっくりした赤ちゃんか味見させてくれ」 僕はそういうと母ぱちゅりーの茎に実った赤ゆっくりを一匹ひょいと摘まむと口の中に放り込み咀嚼する。 口の中にほのかな甘みが広がる、それなりに美味しいが野生のゆっくりは何を食っているか分からないのでその場に吐きだす。 「ぺっ!……良くも悪くもない凡庸な味だな」 「むきゅきゅ~!!!!なにするの!!!!ぱちゅのあかちゃんが!!!」 母ぱちゅりーは僕が吐き捨てた赤ゆっくりに這っていき、その小さな涎まみれの死体に頬擦りしながら泣く。 僕の歯で噛みつぶされた赤ゆっくりは身体がぐちゃぐちゃに裂けていてぴくりとも動かない、恐らく即死だったのだろう。 「むきゅ~んむきゅ~ん、あかちゃん!あかちゃん!」 「おいおい、何泣いてるんだい?まだ二匹もいるんだから泣かないでくれよ、泣いてちゃきみのだらけきった馬鹿面が台無しだよ」 僕は泣いている母ぱちゅりーの顔に水鉄砲を向けトリガーを引く。 水鉄砲から塩水が発射され母ぱちゅりーの口の中に入る。 「むぎゅ!!べっ!!ぺっ!!からくてまずいわ!!」 「塩水だからしかたないさ」 僕はもう一度トリガーを引く、今度は母ぱちゅりーの眼に当たった。 「むぎぃっ!!いだいいだい!!むぎゅぎゅ……」 「おいおい!!ゆっくりしなきゃダメだろ、そんなんだからお前の子供は不味くてゆっくりできないんだよ」 僕は目の痛みで苦しんでいる母ぱちゅりーの顔をハンディカムで撮る。 塩水が入って真っ赤になった右目はちょっとキモいがそこがゆっくり虐待の醍醐味なのだ。 僕は難しい表情を作ると涎まみれの赤ゆっくりの死体を見つめながらぱちゅりーに話しかける。 「おい、こんな不味い赤ゆっくりは将来きっとゲスになってしまうぞ、それでいいのか?」 「むぎゅ!!あかちゃんはみんなげすじゃないわ!!ゆっくりあやまってね!!」 「あぁそうか、お前の赤ゆっくりはゲスじゃなくてドゲスだったな!!はっはっはこりゃすまん!!うっかりしてたよ」 「むぎゅぅぅ!!あかちゃんたちはみんなゆっくりしてるわ!!げすでもどげすでもないわ!!!」 顔を真っ赤にして怒る母ぱちゅりーを見てどんな遊びをするか決めた。 「良し、決めた」 「きめなくていいからもうどっかいってね!!おにいさんとはゆっくりできないわ!!」 「お前らぱちゅりーは皆体が弱いといって引きこもっているな、そんなんだからドゲスな赤ゆっくりができるんだ」 「そんなことないわ!!ぱちゅはからだはよわいけどゆっくりしてるわ!!」 「だからお前には強制的に運動してもらう、お前の茎になった赤ゆっくりを水鉄砲で狙うから、子供を殺されたくなきゃ必死になって逃げろ」 「はなしをきいてね!!ぱちゅはからだがよわいのよ!あかちゃんもいるからうごくのがつらいのよ!」 「はい、カウントダウン開始な3……2……」 「む、むきゅ~」 「1……はいスタート!しっかり動けよ!!」 「やめて!こないで!!」 母ぱちゅりーはのろのろと這いだした、カメと競争させたらいい勝負になるかもしれないスピードだ。 しかしその遅い歩みも二分もすると休み休みになり五分後には尺取虫程の早さになった。 「遅いぞっ!!もっとペースあげろ!!」 「むきゅ~きゅ~」 「気合入れろよ!!頑張れ!!頑張れ!!やればできるぞ!!頑張るんだよ!!もっと熱くなれよ!!」 「きゅ~……むり……むりよ……」 僕の応援もむなしく母ぱちゅりーはその場にへたり込んで動かなくなってしまった、荒い息で体を小刻みに震わせるその様子は確かに限界に見える。 しかし僕には分かる、このぱちゅりーに秘められたパワーがあることが分かる。 かの有名な某戦闘民族の宇宙人は友を殺された怒りで秘めた力を覚醒させたと聞く、なら赤ゆをころされたぱちゅりーはどれほどのパワーアップをするのだろうかそれを試してみる事にしよう。 僕は心を鬼にして茎に生えた赤ゆっくりを狙い撃つ、塩水に当たった赤ゆは顔を苦悶の表情を浮かべて体を揺らす。 「むきゅ!!あかちゃんがくるしそうだわ!!」 「ほらそう思うんなら這え!!前に進め!!お前が動かないともう一匹もゆっくりできなくさせるぞ!!」 「きゅ……むきゅ~」 僕の思惑通り母ぱちゅりーは這いだした、そうだよ!!やればできるんだよ!!結局母ぱちゅりーはそれから5分間這う事が出来た。 「きゅ~……む……きゅ~」 「よくやった!!お前の頑張りに感動したぞ!!これでお前の子供はゆっくりした子供になったぞ良かったな」 身体を揺らしていた赤ゆは塩水が体に染み込んだのか黒く干からびていしまっていた、しかし茎には一匹だけだが赤ゆが残っている母ぱちゅりーの努力の結果だ。 そのたった一匹の生き残りがふるふると震え始めた、どうやら出産の様だ。 「むきゅ!!あかちゃんがふるえてるわ!!」 「生まれるみたいだな」 茎になっていた赤ゆっくりが茎から離れ地に落ちる、紫色の小さな帽子をかぶった可愛らしい小さな赤ぱちゅりーだ。 「むきゅ!ゆっくちちていってね!!」 小さな赤ぱちゅりーの元気な声に母ぱちゅりーの表情がパァーッと明るくなる、母ぱちゅりーは喜びの涙を流しながら赤ぱちゅりーに挨拶する。 「むきゅ~♪ゆっくりしていってね!!」 本当にゆっくりした可愛い赤ぱちゅりーだ、僕の試練は母ぱちゅりーを鍛えその赤ゆっくりの心と体も鍛えることができたらしい実に喜ばしいことだ。 僕は親子同士仲良く頬擦りをしているのを邪魔するのは気が引けたが赤ぱちゅりーを掴んで素早く持ち上げた。 「むきゅぅ?おしょらをとんでるみたいだわっ!!」 「む゛ぎゅきゅぅ~!!!!なにするのいますぐあかちゃんを……」 僕は怒って膨らむ母ぱちゅりーの顔をハンディカムで撮りながらその口に目掛けて赤ぱちゅりーを勢いよく放り込む。 「む゛ぎゅ!!」 「むきゅ!」 口の中に赤ぱちゅりーを放り込まれて母ぱちゅりーは急いで吐き出そうとする。 そんな母ぱちゅりーを片手で捕まえて上下左右に振り回す。 「良いゆっくりは食べると美味しいゆっくりだ、僕の訓練の結果どれだけ赤ぱちゅりーがゆっくりできるようになったか味見しなさい」 「んきゅ~!!!むぎゅぎゅ!!!」 「きゅ~……くりゃ……たしゅ……」 母ぱちゅりーの中から赤ぱちゅりーの小さな悲鳴が聞こえる。 僕は母ぱちゅりーの中から赤ぱちゅりーの悲鳴が聞こえなくなるまで振り回し続けた。 僕は母ぱちゅりーを地面に置いてやる、顔を茹でダコの様に真っ赤にしてぐったりとする母ぱちゅりーの顔をドアップで撮影する。 母ぱちゅりーは僕に放り込まれた赤ぱちゅりーを吐き出そうとしている、ここからが見ものだ。 「むぎゅうぅう!!!みゅげぇえ……」 母ぱちゅりーの口からは赤ぱちゅりーは吐き出されず紫色のクリームを吐き出す、しかしそのクリームの中には赤ぱちゅりーがいない。 「むぎゅうぅう!!どこ!?あかちゃんでてきて!!」 「赤ちゃんが出てこないのは当たり前だろ、お前が食ったんだからな美味しくてゆっくりできただろう?」 母ぱちゅりーは嘔吐物の上でいやいやと首を振るように体を揺らす、そして何を思ったか故意にクリームを吐こうとしだした。 「むきゅぅう!!むげっむげぇえ……」 母ぱちゅりーが泣きながらクリームを吐こうとする様子を余さずハンディカムで撮影する。 苦悩の表情や真っ赤になって力む姿、何とか口から吐き出した少量のクリームの中から赤ぱちゅりーを探す哀れな姿を記録する。 「むげぇ……きゅ~んきゅ~……あかちゃん……あかちゃん」 「無駄だと思うけど、まぁ頑張れよ吐き続ければそのうちひょっこり口の中から出てきてくれるさ」 暫くして母ぱちゅりーに飽きた僕は頑張る母ぱちゅりーにエールを送るとその場を後にした。 父まりさを殺した事を教えなかったのは彼女に対する慈悲だ、赤ゆっくりが全滅した上父まりさまで死亡してるなんて教えたら自殺してしまうかもしれないからな。 三日後、男の娯楽によって家族を皆殺しにされたぱちゅりーはまだ生きていた。 ぱちゅりーはゆっくり一匹が住むには大きな巣の真ん中で死んだような眼で静かに草を食んでいた。 む~しゃむ~しゃもしあわせ~の一言もない静かな食事、三日前は違った。 『む~しゃ!む~しゃ!しあわせ~♪』 『むきゅ~♪ゆっくりしたごはんだわ♪』 まりさと一緒にご飯を食べながら、頭に生えた茎に実った赤ちゃんを見つめる。 赤ちゃんがぴくぴくと動くと二匹で一緒にゆっくりした赤ちゃんだねと笑いあっていた。 しかし今のぱちゅりーには優しく笑いかけてくれる働き者の優しいまりさも、茎に実って笑みを浮かべながらゆっくりしている赤ちゃんもいない。 ぱちゅりーは草を食べ終えるとまりさがゆっくりできる形をしていると、大事にしていたすべすべの大きな石に体をぶつける。 痛みに顔がゆがむが何度も何度も体を岩に叩きつける、そうするうち体内のクリームが口内までせり上がってくる。 「みゅげぇっ……げっ~ぇ……」 口の中をクリームが流れて息が出来ない苦しさ、体内のクリームが減って体が冷める強い不快感がぱちゅりーを苦しめる。 ぱちゅりーは嘔吐したクリームの中に赤ぱちゅりーの可愛い笑顔を探す。 「けほっ……けほっ、むきゅ~いないわ……」 草の少量混じったクリームを見てぱちゅりーはため息を吐く。 まだ赤ちゃんが出てきてくれない、お腹の中がゆっくりできるのは分かるけどそろそろ出てきてほしい。 ぱちゅりーは咳きこみながらそんな事を思う。 「むきゅ~……そろそろでてきてね……ぱちゅもまりさもあかちゃんといっしょにはやくゆっくりしたいよ……」 ぱちゅりーはお腹の中でゆっくりしている赤ちゃんが出てきたらまりさも帰ってくると思っていたし、赤ちゃんはお腹の中でまだ生きていると信じていた。 クリームを吐いて疲れた体を休めるため、ぱちゅりーは巣の奥にある寝床に這っていくとそこでゆっくりしながらお腹の中にいる筈の赤ちゃんに歌を歌ってあげる 「むきゅ~ゆっくり~♪……ゆっくり~♪ゆっくりのひ~♪……」 げっそりと痩せこけたぱちゅりーはこれからも、赤ちゃんが自分の口の中から出てくるまで自分の体を痛めつけてクリームを吐き続けるのだろう。 そして死ぬまで夫であるまりさが明るい笑顔を浮かべて帰ってきてくれるのを巣の中でじっと待っているのだろう。 「まいにちゆっくり~あしたもゆっくり~……みんなでいっしょにす~り……す~り♪」 巣の中の保存食はもう三日分も残っていない、自傷行為と繰り返し行われるクリームの嘔吐で弱り切った体では外に出て食料を確保することも無理だろう。 「なかよしかぞくでゆっくりごはん~……みんなそろって……し~あわせ~♪……」 やつれ果てたぱちゅりーの途切れがちで小さな歌声だけが薄暗い巣の中に響いていた。
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それでもぱちゅりーは本を読む 12KB ※独自設定垂れ流し 「むきゅうううううううう!」 俺の飼いゆっくり――ぱちゅりーの悲鳴が聞こえた。 慌てて声の元、居間の方へ駆けつけると、そこには本を読んでいるぱちゅりーの姿がある。 つい先ほどまで楽しげに読んでいたぱちゅりーは、今や涙目だ。 その舌はだらんと垂れ、舌の表面には一筋の線――傷つき、クリームが漏れだしたことで できた線がある。 そんなぱちゅりーの悲惨な様を見て、 「ああ、またか……」 俺はため息を吐いた。 それでもぱちゅりーは本を読む ゆっくりぱちゅりーは本を読むのが好きである。 最初のうちは本である必要ですらない。家電機器の説明書だろうとピザのチラシだろうと、 とにかく字が書いてあればいい。読んだふりができれば満足なのだ。内容なんてわからな いクセになんでもかんでも「むきゅきゅ、これはすごいまどうしょだわ」とありがたがる のである。バカでウザくて、でもそこがかわいいと言えばかわいい。 だが、だんだん字というものに慣れてくると話が変わってくる。ひらがなぐらいは読める ようになると、ナマイキにも本物の本を求めてくるのだ。 ここで問題になるのが、ゆっくりが基本的に生首饅頭であるということだ。 まず、生首だから本のページをめくるのに口と舌を使わなくてはならないこと。わずかな がら、本が濡れてしまう。 これだけならまだいい。問題なのは、ゆっくりが饅頭であり、その体液がことごとく糖分 を含んでいることだ。当然ツバも糖分入りでべたつくわけで、口や舌でページをめくった りしたらページがくっついてしまうことがある。 だからぱちゅりーには基本的に読み終えた雑誌など、いらない物を与えている。 だが、それで問題解決かというと、面倒なことにそうじゃないのだ。 「今回はまたざっくりやっちまったなー」 ぱちゅりーの舌の傷口を確認しながらぼやく。 ゆっくりで一番身体の弱いぱちゅりーは、本を読んでいるときページで舌を切ってしまう ことがあるのだ。 「むきゅ……えれえれえれ!」 舌の傷口は浅いが広い。出血、即ち流れ出るクリームが多く見え、それで気分が悪くなっ たのか。ぱちゅりーは、クリームを吐き始めた。 「ぱちゅりー! ほら、『ごっくん』だ、『ごっくん』!」 「えれえれ……ごっくん……むきゅぅ……」 ぱちゅりーは身体が弱いだけでなく、精神的に脆いため簡単に身体の構成成分にして命の 源、クリームを吐き出してしまうのだ。簡単に死にかけるのである。 そこで俺はぱちゅりーに「ごっくん」を覚えさせた。ゆっくりは基本的に中枢餡か内容物 ――ぱちゅりーの場合はクリーム――を過剰に吐き出さなければ死ぬことはない。 「むきゅぅ……むきゅぅ……」 顔を真っ赤にし、涙目になって荒い息を吐くぱちゅりー。ちょっと妄想というスパイスを 降りかければエロい顔に見えなくもない。 まあ、俺はゆっくりに欲情するような変態紳士ではないのだが。 だが、あえぐぱちゅりーというのはなかなかかわいいので嫌いでもない。 「待ってろよ。今オレンジジュース持ってきてやるから」 そして、俺はぱちゅりーを治療してやる。 まあ、なんて言うか。もう慣れつつあった。 今まで何匹もゆっくりを飼ってきたが、ぱちゅりー種はこいつが初めてだ。 今まで飼うのを避けていた。なにしろ今実感している通り、こいつは脆いのだ。 飼うのはゆっくりの飼育になれてから、と決めていた。実際、こいつを飼うのはなかなか 苦労している。ゆっくりのことは知り尽くしたつもりだったが、新しい体験が多い。 それは楽しいのだが、少々困ってもいる。 俺は日中は仕事があり、家を空ける時間が長い。その間ぱちゅりーは本を読む。俺が居な い間に今みたいな事があると最悪「永遠にゆっくり」してしまいかねない。 そんな悩みを持っていたとき。 仕事帰りに寄ったとあるゆっくりショップで、いい商品を見つけた。 「おいぱちゅりー! 喜べ土産だ!」 「むきゅ? おにいさん、なにかしら?」 気ままな一人暮らしだが、やはりこうして出迎えられるのは悪くない。今日は土産を買っ てきてやったこともありいい気分だ。 「ほら、見ろ! ゆっくり用の本だ!」 「むきゅ! ごほん!」 包みから一冊取り出し渡してやると、ぱちゅりーは大喜びで読み始めた。 「むきゅ! これはきょうみぶかい『まどうしょ』だわ!」 とりあえずぱちゅりーは気に入った本を見れば「まどうしょ」と呼ぶ。ぱちゅりー種特有 の定型句、といったところだろうか。 ゆっくり用の本。 まず、大きさ。やや小さめで、薄手の絵本と言った感じだ。このサイズならゆっくりでも 無理なく扱えるだろう。 「むきゅ!? このごほん、とってもめくりやすいわ!」 本の各ページは防水加工してある。風呂で読める本なんてのがあるが、あれと同じような ものだ。表面はペタペタしているから、ゆっくりの舌のくっつきが良い為めくりやすいら しい。また、ページの四隅も丸めてあるから、舌を切ってしまうこともそうそうないだろ う。 「むきゅむきゅ……なるほど……きょうみぶかいわ……」 更に、絵を多くして字もひらがな、内容もゆっくりでもわかる簡単なものにしてある。 ちなみに今渡した本に書かれているのは飼いゆっくりに必要な基本的なマナーだ。このぱ ちゅりーはそれなりに躾けてあるが、これを読んでいっそうゆっくりして欲しいものであ る。 「むきゅ~、なんだかとってもゆっくりできるわ~」 とか思っていたら、ぱちゅりーは普段以上にとてもゆっくりしだした。 これがこの本の最大の特徴だ。 なんでも、ゆっくり用の本はゆっくりがゆっくりできるあまあまの香り、「ゆっくり芳香 剤」が出るようになっているという。 「むきゅ! おにいさん、ありがとう! このごほん、とってもゆっくりできるわ!」 ぱちゅりーはすっかり本を気に入ってくれたようだ。これなら俺が居ない間でも暇になら ずゆっくりと過ごしてくれることだろう。 「本は安売りしてたんで何冊も買ってある。だからって、粗末にするんじゃないぞ? そ れをきちんと読み終わったら、新しいのをやろう」 「むきゅ……わかったわ……むきゅ……」 どうやらもうすっかり本に夢中らしい。 まあ、これは俺にとっても喜ばしいことだ。本でぱちゅりーが色々な事を覚えてくれるの は楽しみではある。 「むきゅ! おにいさん、ぱちゅがおそうじしておいてあげたわ!」 「むきゅ! ぱちゅのおうちをみて! ごほんでおぼえた『とかいはおうちこーでぃねい と』でおうちがすごく『とかいは』になったのよ!」 「むっきゅっきゅ~♪ むっきゅんむきゅきゅん♪ ごほんでおうたをおぼえたのよ! おにいさん、ぱちゅのおうたでゆっくりしていってね!」 本で知識が得るだけでなく、使うのも楽しいらしい。 人間の本はゆっくりには難しすぎる。今までのぱちゅりーは基本的に「本を読んでいた」 と言うより、本を読む振り……言ってしまえば、ごっこ遊びをしていたようなものだ。 だが、ゆっくり用の本ならきちんと理解できる。きっと読むのが楽しく、覚えたことを試 したくなるのだろう。 実際、役に立っていることも多いし、俺としても見ていて楽しいから問題ない。 さて。こうして読む喜びを学んだのだから、そろそろあの本を渡してみるか。 「むきゅ! お、おにいさん! ぱちゅにはこのごほんはちょっとしげきがつよすぎるわ!」 ぱちゅりーに新たに渡したのは、世にも珍しいゆっくり用のエロ本、「ひとりできるもん! ~すっきりーへん~」だった。 ゆっくりの四十八手を書き上げたと言う狂える絵師の手によるこの本は、なかなか過激な 内容だった。ちょっと読んでみたが、人間に置き換えたら今のご時世発禁になってしまう んじゃないかというレベルだ。 「そうか。ぱちゅりーにはちょっと早すぎたか。じゃあこの本は俺が預かっておくよ」 「む、むきゅ! だめよ! おにいさんがそんなごほんをもってたら、きっとへんなきぶ んになってたいへんなことになるわ! ぱちゅがきちんとしまっておくわ!」 「かーちゃんみたいなこと言うなよ……」 ぼやく俺をよそに、ぱちゅりーはさっさと自分のゆっくりハウスの奥にエロ本をしまい込 んでしまった。 まあ、いい。エロ本を隠したくなる気持ちは痛いほど理解できる。 そして、翌朝。 俺はぱちゅりーの遊び相手に買ってやったゆっくりまりさのぬいぐるみが汚れていること に気がついた。 「なあ、ぱちゅりー。なんかぬいぐるみが汚れてるような気がするんだが。それもクリー ムで」 「む、むきゅ! ぱちゅがねぼけておといれのほうにけとばしちゃったかもしれないわ!」 「そうか? でも汚れてるところが変だな。アゴの下あたりっていうか……」 「む、むきゅぅ……」 「具体的には……まむまむ?」 「むきゃーっ!」 ぱちゅりーは真っ赤になってゆっくりハウスに逃げ込んだ。 結局ぱちゅりーはあのエロ本を読まずにはいられなかったのだ。それでぬいぐるみ相手に ひとりすっきりーをしたのだろう。。 ありすならともかく、知性もモラルもゆっくりにしては高く、おまけに病弱で性欲に欠け るところのあるぱちゅりー種がこんなことをするとは。いや、珍しいものを見たものだ。 恐るべきゆっくり用エロ本。 その後もぱちゅりーは様々なゆっくり用の本を精力的に読んでいった。 ぱちゅりーもすっかり、読書の楽しさに目覚めてくれたようだ。 「さて、ぱちゅりー。これが俺のまとめ買いしたゆっくり用の本の、最後の一冊だ。大事 読むんだぞ」 「むきゅ、さいごなの……」 「大丈夫だ。お前がもし無事読み終えることができたら、また買ってやるさ!」 「むきゅーん! おにいさん、うれしいわ!」 「さあ、読むといい」 ぱちゅりーはさっそく本を読み出した。 「たいとるは……『ゆっくり……していってね』? むきゅ! とってもゆっくりできそ うなごほんね!」 俺は本に喜ぶぱちゅりーをニコニコしながら眺める。 ちゃんと読み終えられるかどうかか気になる。 なにしろ、今回の本は難易度が高いのだ。 「むきゅ……やせいのくらしもいいわねえ……」 冒頭では、森の中でゆっくりと暮らす野生の群れが描かれている。そのゆっくりとした様 に、生まれたときから飼いゆっくりのぱちゅりーもなにか感じるところがあるらしい。 まあ、人間だって都会に住んでたら田舎に憧れたり、田舎に住んでたら都会に憧れたりす るしな。 ぱちゅりーがページをめくると、場面が切り替わる。 群れの前に長のぱちゅりーが木の株の上に立ち、ゆっくり達に遠征を呼びかけていた。 「むきゅきゅ! かしこいぱちゅりーがおさをやってるなんて、とてもゆっくりしたむれ ね!」 ぱちゅりーはとても嬉しそうだ。きっと自分と話の中の長を重ね合わせているのだろう。 そして、群れは長ぱちゅりーの指示で「野菜が勝手に生えてくる素敵なゆっくりプレイス」 へと辿り着く。 「むきゅ……? やさいがかってにはえてくる? おかしいわね……」 どうやら気づいたらしい。 そう言えば、ぱちゅりーに今まで与えた本の中には農耕について触れたものがあった。 ぱちゅりーの懸念の通り、そこは人間の畑。そこにやってきたゆっくりは当然捕まった。 「むきゅぅ、どうなっちゃうのかしら?」 つかまったゆっくり達を助けるために、長ぱちゅりーは脱出を試みることにしていた。 「む、むぼうだわ!」 こいつは飼いゆっくり。俺との力関係はよく理解している。それはつまり、ゆっくり如き では人間に絶対敵わないと知っていると言うことだ。 本でもそのへんはきちんとリアルに描かれており、ゆっくり達の脱出はあっさりと失敗に 終わった。 その後も長ぱちゅりーは様々な「妙案」でピンチを乗り越えようとする。 人間に取り入ろうとやかましくみんなで歌ってみたり、あるいは他のゆっくりを先導して みんなで「野菜は勝手に生える物」と人間を説得してみようとしてみたり……。 長ぱちゅりーの半端な知識は裏目に出てばかり。ゆっくりに対する人間の心証はガンガン 悪化していった。 「むきゅぅぅぅぅ……えれえれ」 「おいおいぱちゅりー、吐くな。ごっくんだ、ごっくん」 「ごっくん……むきゅぅ……」 話の中の長パチュリーに感情移入し、相当な精神的ストレスを受けたのだろう。ついに吐 いた。 だが、それでもぱちゅりーはページをめくるのを止めようとしない。 きっと本心ではもう読みたくないのだろう。それでも続きが気になるのかも知れない。奇 跡の逆転劇に期待しているのかも知れない。 それでも「読み続ける」というのは異常だ。ゆっくりにとって、中身を吐くというのは命 に関わる。普通は一旦休憩くらいするはずだ。 しかし、ぱちゅりーは休むことなく本を読み続けた。 そして、決定的なページに行き着いた。 「むぎゃああああああああああ!」 ついに人間がゆっくりを虐待し始めたのだ。 まずは虐待の基本にして王道。目玉抉り。通称「アマギり」。 本の中では、当初のほのぼのとした絵柄そのままに、それでいて悲鳴が聞こえんばかりの 生々しさで「アマギり」が描かれていた。 「えれえれ……ごっくん……えれえれ……ごっくん」 それでもぱちゅりーは読み続けた。 まだゆっくりが助かる展開を期待しているのだろうか? いや、吐くのを堪えながら読み 続ける様は、何かに取り憑かれているかのようだった。 その後もゆっくりに対する虐待は留まることを知らなかった。むしろブレーキが壊れたか のように加速していった。 足焼き。全身針刺し。全身やすりがけ。ぺにぺに切断。鉄板焼き。水攻め。強制にんっし ん後の赤ゆっくり虐殺。 そして、ゆっくり共は虐待を受けるたびに叫ぶのだ。 ありったけの呪いを込めて。ありったけの恨みを込めて。 長ぱちゅりーのせいでこんなことになったのだ、と。 「えれえれえれええええ! ご、ごっくん……えれえれ……ごっくん……」 吐きながら、しかし俺の教え通りそれを飲み込み戻しながら、ぱちゅりーは本を読み続け た。 俺はそんなぱちゅりーが途中で力つきないよう、そっとオレンジジュースを注射してやる のだった。 ゆっくり用の本。 これが安く大量に手に入ったのには理由がある。 本から香る、「ゆっくり芳香剤」。販売後、これには常習性があることがわかった。本を 熱心に読むのはいいのだが、やがてそれが止められなくなる。ただただゆっくりすること を求め、むさぼるように本を読むようになってしまうのだ。 当然、正規のゆっくりショップからは回収された。だが、正規ではない店……いわゆる虐 待系の店では、その大量の在庫を捌こうとたたき売りしていたのである。それを俺は折良 く飼うことが出来たわけだ。 もっとも、最後の本だけは別だ。あれは虐待の大家、「鬼意山」の手によるゆっくり虐待 専用の本だったのだ。 ぱちゅりーは本を読むのを止めなかったのではない。やめられなかったのだ。本好きのぱ ちゅりーはすっかり「ゆっくり芳香剤」に侵されていたのだ。 もともとぱちゅりーは最終的には虐待するつもりで飼っていた。最弱のゆっくりの生態研 究のため、とりあえず普通に飼っていただけだ。実際いろいろ勉強になったし、最後に面 白い死に様を見せてくれた。 ぱちゅりーは、本の最後のページにのしかかるように「永遠にゆっくり」していた。 本の中で、長ぱちゅりーは最後まで仲間の死に様を眺め続け、最後にはストレスの余りク リームを吐き出して死んでしまう。 俺の飼っていたぱちゅりーもストレス死。まったく同じ死に様となったわけだ。 まったく。さすが「鬼意山」の監修した本である。まさに、タイトル通りの虐待となった。 ぱちゅりーは漢字がわからないから、完全には読めなかった。本の正式なタイトルは、こ うなのだ。 『ゆっくり自滅していってね!』 了 by触発あき 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る まぁまぁ頭の言い良ぱちゅりーだったのに…俺ならもっと知識を増やさせるぞ 最後の本は森の賢者(笑)に読ませとけ -- 2013-06-19 10 35 25 まあタイトルは大体予想できたな。 -- 2012-12-02 22 04 18 ↓↓でも、所詮ゆっくりだから、しかたない。 -- 2011-12-22 17 19 08 イイハナシダッタノニナー まぁ面白いのですが -- 2011-09-22 03 08 04 おもしろいなと思う反面、せっかくあたまのいいぱちゅりーに育ったんだから勿体無いという気も -- 2011-05-23 15 40 00 おもれー パチュリーざまあ -- 2010-12-06 08 33 45
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小悪魔×ゆっくり系3 ゆっくりぱちゅりぃ 「むきゅ~~~♪」 街にほど近い洞穴の中で、一匹のゆっくりが熱心にチラシを読んでいた。 「むきゅ!! なかなかためになるおはなしだったわ!!」 綴じられていた広告を自慢の本棚の中へ仕舞い、入り口へと目を移す。 「むきゅ~~~♪ きょうもぱちゅりぃのとしょかんへいくわよ!!」 これは四肢のあるパチュリー。 そしてここは、ゆっくりぱちゅりぃの巣である。 巣からでたぱちゅりぃは元気よく街へ向かって行く。 「むきゅ♪ これはぜんしょきゅにいいのよ」 途中に捨てられていた野菜くずを拾い、何処から拾ったのか分からない知識を披露しながら口に運ぶ。 「むっきゅ♪」 小食とは言い難いぱちゅりぃだが、食べ終えたのは街へ着いた時で有った。 「むっきゅ~~~♪ ぱちゅりぃのごほん~~~♪」 街の中を懸命に駆けていくぱちゅりぃ。 十二・三度裾を踏んで転んでも気にしない。 「むっきゅ~~~♪」 全ては、いまぱちゅりィの目の前にあるモノの為だ。 そこに有るのは、この街にある図書館。 大きさは幻想郷屈指であり、時たま魔法使いが本を読んでいる姿を見かけることが出来る。 それほどの図書館である。 「むっきゅ~~~~~~♪」 当然、ぱちゅりぃの琴線に触れるには十分だった。 「むきゅきゅ♪ ここはぱちゅりぃのとしょかんよ!!」 重ね重ね言うが、体が有る分なのかぱちゅりぃの頭は幾分弱い。 何の躊躇いもなしにズンズンと図書館の中へ入っていって。 「むぎゅ!!」 見事ガラス戸にぶち当たる。 「むきゅ!! こんなものをかってにぱちゅりぃのとしょかんにおくなんて!!」 プンプンと、息を荒げて再び扉と対面する。 ぱちゅりぃにしてみれば大きな大きな扉。 当然、自分の力ではあけることは出来ない。 「むっきゅーー!!! だれかーーー!! だれかーーー!!!」 必死に周りの人に助けを求める、が一介のゆっくりに耳を傾ける人などいる筈も無く、時間だけが無常に過ぎ去っていく。 「むっきゅーー!! からだのよわいぱちゅりーーがたすけてっていってるのにーー!!!」 そんな必死の願いが通じたのか、一人の人間が自分の方へ近寄ってきた。 「むきゅ!」 そのまま、何も言わず扉を開ける。 「むっきゅーーー!! よくわかったわね!! あなたはとくべつにこのとしょかんへいれてあげるわ!!!」 滑り込むように中へ入ったぱちゅりぃが人間にお礼と許可を出すが、それを全く無視して図書館の中へと消えてしまった。 「むきゅ。まぁいいわ!! ぱちゅりぃもごほんをよまなくっちゃ♪」 テコテコと、静かな図書館に小動物が歩くような音が木霊する。 「むきゅ~~~……。むきゅ~~~~……」 音の張本人はぱちゅりぃである。 キョロキョロと、首を左右に動かして本棚を眺めている。 「むっきゅ!!」 その目に留まった一冊の本。 豪華な赤の革表紙が際立っているその本。 それを見つけたぱちゅりぃは大興奮だ。 「むっきゅーーー!! ぱちゅりぃはあのほんをよむの!!!」 普段は自分が言っている、図書館ではお静かに、を忘れ一言叫んだぱちゅりぃは、早速その本を読もうと手を伸ばす。 「むきゅきゅ……」 しかし、ぱちゅりぃの体ではどうしても取る事は出来ない。 「むっきゅーーー!!!」 それでも必死に手を伸ばし、あと少し、あと少しで届く所まできた。 「むきゅ……。!!! むべ!!!」 緊張の糸が切れたのか、息を吐いた瞬間に裾に足を取られて前のめりに転ぶ。 「むぎゅ!!!」 そのまま顔面を本棚に強打してしまう。 衝撃で大量の鶯餡を開き出すぱちゅりぃ。 この程度の餡なら体内で直ぐに補充されるが、痛いものは痛い。 「むっぎゅーー!! いだいーー!! だれがーーー!! ぱじゅりぃはあだまをうったのーー!!!」 図書館では聞く事の出来ないような大音量で泣き叫ぶ。 直ぐに、ぱちゅりぃの声を聞きつけ人間がやってきた。 「むきゅ!! すぐにてあてをして、それからあのほんと、こうちゃを……んげ!!」 「あああぁ、何をしてるんですかぁ? ゆっくりがこんな所で?」 対する司書は喚いているぱちゅりぃを蹴り飛ばすと、何処から出したのか分からない雑巾で棚を拭いていく。 「本は……よかった、汚れていない。館長に起こられずに済む~。……まったく、またゆっくりか……」 「むぎゅ!! いだいわ!! ここはぱちゅりぃのとしょかんなのよ!! こんなことするなんて!!」 ダメージが回復したのか、起き上がったぱちゅりぃが駆け寄ってくる。 「むきゅ?」 その首根っこを掴み、図書館の入り口までやってきた司書は、外に向かって勢いよく投げ飛ばした。 「むぎゅ!! むきゅきゅ……!!」 振り返ったそこには、既に司書の姿は無くゆっくりを入れないようにとの看板が見える位置に移動されていた。 「むぎゅーーー!! ぱちゅりぃのとしょかんなのーー!! もっでがないじぇーーー!!」 入り口にへばり付き、大声で訴えるぱちゅりぃ。 その目の先には沢山の人間が本を読んでいるのが見えている。 「むぎゅーーー!!!!」 そのまま、大粒に涙を流しながらまじまじと見続けるぱちゅりぃに、今度は中から人間が近寄ってきた。 「!! はやぐあげでーーー!! むぎゅ!!」 人間は、へばり付いたままだったぱちゅりぃもろとも扉を開け放ち、何事も無かったかのように町並みに消えて言った。 「ほら! じゃま!」 「むぎゅふゅ!!」 続けざまにまた蹴られる。 「むぎゅーーー!! おーーじがえりゅーーー!!!」 流石にここには居られないと思ったのだろう、目に大粒の涙を浮かべ自分の家へと逃げるように帰っていくぱちゅりぃ。 「むぎゅうーー!! おうじにかえっで、げんそーしょーせつのつづきをよもう!!」 そうなれば先ほどのことは記憶の片隅へ、向かっていたときの元気を取り戻し、にこにこと我が家へ。 「むぎゅ!!」 しかし、そこには先客が居た。 「むっきゅ~~~♪ ここはなかなかのすね」 「よかったねぱちゅりー!!」 「そうだね!! ここはたいらだから、いままでみたいにくろうしなくてすむもんね!」 中に居たのは、ゆっくり霊夢と魔理沙、そして四肢の無いパチュリーの三匹だった。 「むっきゅ!! ここはぱちゅりぃのおうちよ!!」 威勢良く言うが、入ってきたときからこの三匹は気付いていた。 「むきゅ!! そんなのしってるわ。ここわぱちゅりーたちのおうちにするの!!」 ゆっくり十八番の自分の家宣言。 「ここはぱちゅぃのおうちだっていってるでしょーー!!!」 当然、居心地の良いこの場所を他のゆっくりに渡すつもりは無く、宣言を行ったぱちゅりーへと向かっていく。 「ぱちゅりーにらんぼうしないでね!!」 「ぱちゅりーはからだがよわいんだよ!!」 しかし、周りに居た二匹がそれを拒んだ。 「むぎゅ!!」 馬鹿さではぱちゅりぃより強いれみりゃ種ならばなんという事は無い一撃のはずだったが、生憎とぱちゅりぃの体は強くない。 鈍い声をあげてその間に蹲ってしまった。 「ゆ!! はやくこのいえからでていってね!!」 「そうだよ!! ゆっくりしていないでね!!」 蹲ったままのぱちゅりぃに容赦なく罵声を浴びせていく霊夢と魔理沙。 「むきゅ!! なにこれ!!」 その罵声は、パチュリーの一声で終焉を迎えた。 「ゆ? どうしたの?」 「ゆゆ?」 「むっきゅ!! これをみてよ!!」 三匹が興味心身に見ているもの、それは自分の大切な図書だった。 「むぎゅーー!! ぱじゅりーのごほんかえじでーー!!」 「「「!!!」」」 必死の叫びに、三匹は笑う事も無く押し黙る。 「がえじでーーー!! がえじでーー!!」 弱った体を無理矢理立たせ、フラフラになりながら三匹へ、その奥に有る自分の本へと駆け寄っていく。 「これがほんですって?」 「ゆゆゆ」 「ゆっゆ……」 「「「あっははははははははは!!!」」」 「!!」 三匹の笑い声に、歩を止めるぱちゅりぃ。 なぜ三匹が笑っているのか、このぱちゅりーには分からなかった。 「いい? これはにんげんがしょうひんをさがすのにつかうこーこくっていうのよ!!」 「れいむたちでもしってるよ!!」 「まりさたちにたべものをくれるにんげんがおしえてくれたんだもん!!」 ぱちゅりぃには分からなかった、自分の本の何がおかしいのかが。 「むっきゅーー!! ごれはぱちゅりーのふぁんたじーーしょーせつなのーー!!」 「ふぁんたじーしょーせつだって」 「おお、ばかばか!!」 「むきゅ!! あなたってもじがよめないんじゃないの!!」 三匹から浴びせられた罵声。 「むっきゅ!! さんたくろすをいつまでしんじでいたかなんてことは……」 自棄になり、大声で一文を読み上げた直後、最大級の笑い声が巣の内部から響き渡った。 「むきゅ!! それはらーめんごしょくさんきゅっぱってかいてあるんだよ!!」 「このぱちゅりーはおおばかものだね!!」 「ばかなぱちゅりーはさっさとでていってね!!」 「むぎゅ!!!」 二匹渾身のタックルが決まり外に弾き飛ばされる。 「むきゅ!! これもあげるわ♪」 主人の後を追うように、今まで貯めてきた本も勢いよく飛び出してくる。 そのまま、細かく千切られたチラシは高く高く舞い上がる。 「むっぎゅーー!! ぱじゅりーーのごほんがーーー!! ああああーーーーー!!!」 「「「おお!! ぶざまぶざま」」」 転びながら、必死に追いかけていくぱちゅりぃの姿を見送った三匹は、明日の相談を始めた。 内容は、また人間の家に行く事。 三匹に食べ物をくれる、都合の良い人間の家にだ。 熟れ頃まで育て、そろそろ収穫しようとしている阿求の家に、である。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 「むぎゅーーー!!!」 本を見失ったぱちゅりぃは、草むらの中で大の字になってばてていた。 足がガクガクとしており、どれだけ必死になって走ったのかが伺える。 「あれ? ゆっくり?」 それを見つけた何者かが、訝しげな声をあげた。 「やっぱりゆっくりね! 大丈夫? どうしたのかしら?」 「むきゅーーー!!」 ぱちゅりーはこのヒトに全て話した、家の事、本の事、文字が読めないこと。 次第に嗚咽で聞き取りにくくなってはいたが、全てを話した。 「そうだったの」 そして、ヒトは全てを聞いた。 「だったら、私が教えてあげるわ」 「むきゅ! ほんと!!」 「ええ、それに家に住まわせてあげる。どうせ貴方家が無いんでしょう?」 「むぎゅーー!! ありがどーーございまずーー!! ありがとーーございまずーーー!!」 今まで酷い目に合っていたぱちゅりぃにとって、これほど嬉しい事は無かった。 文字を覚えて沢山本を読もう。 この日最後となる、暖かい涙を目に浮かべながら、女性の後をテクテクとぱちゅりぃは付いていく。 そして、黒く長い髪の女性に引きつられ、ぱちゅりぃは、二度と抜け出せない竹林へと足を踏み入れた。 このSSに感想を付ける