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大ヒット復讐ドラマ「福寿草」の脚本家ヨ・ジョンミが描く壮絶なバトル、再び! 日本でも悪女ブームを巻き起こした「福寿草」の脚本家ヨ・ジョンミが4年ぶりに手がけた渾身の復讐劇!鳴かない鳥 DVD 己の欲望のために夫を捨て、さらには夫の再婚した妻を死に至らしめる悪女ミジャ、そしてミジャにことごとく幸せを奪われたヒロイン…2人の壮絶な復讐バトルに息を飲む!復讐の強力な助っ人・・・それは温厚だった義父! 父娘のタッグで成し遂げる、これぞ最強の“復讐プロジェクト”! 縁あってヒロインの母と再婚したナムギュ。新たに築き上げた大切な家族が元妻ミジャの悪事の犠牲となったことから、それまでの優しく誠実な父親から一転! 復讐の鬼と化すナムギュの変貌、そしてキム・ユソクの別人と見紛うような鬼気迫る演技に韓国中の視聴者が驚愕。まさかの義理の父娘が手を組んで共通の敵に立ち向かうという新たな復讐スタイルに爽快感も倍増!ホン・アルム×オ・ヒョンギョン! 若手VSベテランの白熱の演技バトル! 主演のホン・アルムは、「夢みるサムセン」「シンデレラの涙」で主演に抜擢されるなど、若手の中でも期待大の演技派! 対するオ・ヒョンギョンは、「糟糠の妻クラブ」を始め、「サメ~愛の黙示録~」「王(ワン)家の家族たち」など数々の話題作への出演を重ねてきた大ベテラン。新旧の実力派女優が繰り広げる演技バトルは必見!幼なじみか敏腕弁護士か… ヒロインをめぐるラブラインからも目が離せない! ヒロインを思い続ける幼なじみテヒョンと、初対面の印象はサイアクだったけれど頼りになる弁護士ソンス…そんな二人とヒロインをめぐるラブラインに心が揺れる!韓国ドラマ 鳴かない鳥 DVDテヒョン役にはベビーフェイスが魅力のアン・ジェミン、そして弁護士役には彫刻のようなルックスを誇るカン・ジソプがキャスティング。中盤から急速に展開する愛の行方からも目が離せない!
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残念!それはエクスカリバーじゃない! 目標 装備もちのゾンビを召喚する。 装備用のアイテムのNBTタグを生成する。 データ エンティティ ゾンビ 名前 騎士ゾンビ 装備 エクヌカリ棒・ダイヤモンド防具一式 備考 エクヌカリ棒は必ず1本ドロップ。 ダイヤモンド防具はドロップしない。 エクヌカリ棒詳細 アイテム 木の棒 名前 エクヌカリ棒 説明文 聖剣エクスカリバーを イメージして作ったけど、 ただの木の棒に違いない。 エンチャント Looting Lv.1 手順 【1】データを入力する。 まず、子ウィンドウ「/summon [Zm Sk]」を開きます。 前回と同じように、座標は(0,1,0)の"相対座標"、 モブのIDは"ゾンビ"を設定しましょう。 次に、"Name"にチェックし、"騎士ゾンビ"と入力し、"Visible"(常に表示するか)にチェックしましょう。 【2】装備用のNBTタグを作る。 次は、子ウィンドウ「/give [Normal]」を開きます。 そしたら、エクヌカリ棒のデータを入力していきます。 そして、"タグ出力"にチェックして、「出力」ボタンを押します。 Homeウィンドウに戻ってコマンドを確認すると、 {id 280,Damage 0,tag {display {Name "エクヌカリ棒",Lore ["聖剣エクスカリバーを","イメージして作ったけど、","ただの木の棒に違いない。"]},ench [{id 21,lvl 1}]}} 「/give」から始まらず、「{}」で囲まれたNBTタグが出力されています。 【3】NBTタグを装備欄に登録する。 「/summon [Zm Sk]」に戻り、【1】の画像の青枠の装備の横の「Edit」ボタンを押すと、装備フォームを開きます。 次に、"Head"にチェックをし、「ロード」ボタンを押すと【2】のHomeウィンドウの生成されたコマンドと同じコマンドが読み込まれ、画像のように表示されます。 そして、"Drop"にチェックし、"Chance"を"1"に設定します。 Chanceはドロップ確率で、0~1の範囲で指定できます。 【4】ダイヤモンド防具一式を装備欄に登録する。 【2】【3】と同じ要領で、ダイヤモンド防具一式を装備欄に登録しましょう。 登録が終わったら、「Equipment」ウィンドウを閉じ、【1】の黒枠の「出力」ボタンを押しましょう。 Homeウィンドウの生成コマンド表示フォームにコマンドが生成されてるのを確認し、 「コピー」ボタンを押し、Minecraft上で実行しましょう。 実行結果 「騎士ゾンビ」が表示されているダイヤ防具一式の棒持ちゾンビが召喚されました。 倒すと棒をドロップします。 ただの模倣品じゃないですかー!! 完成品 /summon Zombie ~0 ~1 ~0 {CustomName 騎士ゾンビ,CustomNameVisible 1,Equipment [{id 280,Count 1,Damage 0,tag {display {Name "エクヌカリ棒",Lore ["聖剣エクスカリバーを","イメージして作ったけど、","ただの木の棒に違いない。"]},ench [{id 21,lvl 1}]}},{id 313,Damage 0},{id 312,Damage 0},{id 311,Damage 0},{id 310,Damage 0}],DropChances [1.0f,0f,0f,0f,0f]}
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【第十六話】 【Mi-side】 ‐外‐ 寒さも厳しくなる。羽織る衣服は秋用から冬用へ。 ついに十二月がやってきた。 唯「寒いねえ、澪ちゃん」 隣で歩く私の恋人、唯もその例に漏れず、 コートを着込んで、桃色のマフラーに口元まで顔を埋めている。 その仕草に、私は小動物を連想した。 唯「……澪ちゃん、なに笑ってるの?」 おや。思わず笑みが零れていたようだ。 澪「ちょっと今から楽しみになっちゃって」 唯「あ~、なるほど~。楽しみだよね、クリスマスパーティー!」 唯の顔がぱあっと輝く。 例え、雪がどれだけ降っていても、 この唯の輝きを見失うことはないだろう。 私は微笑を浮かべて、唯に応えた。 澪「……」 尤も、この輝きだって時には失われることもある。 その輝きにトドメを刺した事件が起きたのは、ちょうど先月のことだった。 梓が、軽音部を退部した。 * * * 近所のアーケード街にやってきた。 多種多様な店舗が道の両脇で賑わっている。 その一つ一つも、クリスマス仕様なのか、 雪や電飾等の装飾が施されている。 夜になれば映えることだろう。 唯「まずはあそこに入ろう、澪ちゃん!」 言い終わるや否や、唯はその店に走っていってしまった。 そんな急がなくても、店は閉じないのに。 勿論唯がそんなことを心配しているわけもなく、 ただはしゃいでいるだけなのは、十も承知だ。 澪「……良かった」 店の中に入る前に、呟く。 唯が店の中から手を振っているので、 私も小走りで店の中へ入る。 唯がこの状態になるまで、半月はゆうにかかった。 ‐雑貨店‐ 所狭しと、様々な品物が並んだ雑貨店だ。 店内の雰囲気は統一されておらず、雑多な印象を覚える。 クリーム色の壁は、どんな品物にもマッチするように選択されたのだと思う。 唯は奇妙なぬいぐるみを両手で持ち上げた。 そしてそれを、私の前に突きつけてきた。 唯「ねえ、これ可愛くないかな?」 唯、それはやめておきなさい。 そして私が率直な感想を言うと、唯はえー、と落胆した声を発した。 こんな具合で、唯の部屋のぬいぐるみは選別されてきたのだと、 なんとなく理解できた。 唯が渋々ぬいぐるみを棚に戻すと、 その隣に可愛いクマのぬいぐるみがあった。 私はそれを手に取った。 澪「こっちなんてどうかな?」 唯「おお、こっちも可愛い!でも、澪ちゃんが選んでも意味無いんじゃない?」 澪「まあ確かに」 それもそうだ。これはプレゼント交換のために持ち寄る、 プレゼントを選ぶ買い物のはずだった。 この場では、唯のセンスに任せるべきだったかもしれない。 エキセントリックが過ぎるプレゼントも、困りものではあるけど。 例えば、海苔とか。 私は手にしたぬいぐるみを棚に戻そうとしたところで、 ふと思い止まった。 澪「そうだ、これは唯へのプレゼントにするよ」 唯「えっ?」 澪「恋人同士なんだし、別にプレゼントを用意しても、 おかしなことじゃないだろ?」 唯はきょとんとしてしまった。 なにか、おかしかっただろうか。 思い返しても、特にそんな部分は思い当たらない。 突然、唯が小さく吹き出した。 澪「えっ、えっ?なにかおかしかったか?」 戸惑う私を包み込むように、唯は笑みを浮かべた。 唯「……澪ちゃん、最近恥ずかしがらずに“恋人”って言えるようになったよね。 こんな店の中、誰が聞いているのかわからないのに」 再び、思い返してみる。ああ、確かに言っていた。 思いだすと、何故だろう、とても恥ずかしい気がしてくる。 私の顔が火を吹いた。 唯「あちゃー、オーバーヒートしちゃったよ」 唯はたまに痛い部分を、一瞬で突いてくる。 違うんだよ、唯。ここはお店でも、お客さんがいないから言えただけで。 いたとしても、他人に聞こえない程度の声で喋ってるつもりなんだよ。 そんな言い訳も、段々苦しいものに聞こえてきた。 そう。私は既に恋人という言葉で、いちいち照れなくなっている。 意識して言うと、まだまだだけど、無意識下ならば可能だ。 いつからこうなったかといえば、やはりきっかけはあの事件だったと思う。 壊れてしまいそうな、繊細なガラス細工にも似た、 美しくも脆い女子高生一人の精神を、私は支えると決めた。 この言葉一つで、私にはその義務があると思っている。 だからこそ、照れるわけにはいかない。 ……まだ、ちょっと至らない部分があるけれど。 【Yi-side】 ‐外‐ 最近、澪ちゃんが頑張っている気がします。 私たちはアーケード街をあとにし、小さな道路を歩いていました。 両側にはしばらく先まで住宅が並んでいました。 澪ちゃんは兼ねてより努力家ではありますが、 最近の澪ちゃんの頑張り様は少し、それが過ぎているような気もします。 原因ははっきりしていました。私です。 澪「唯、どうした?」 澪ちゃんはこちらへ顔を向け、私に心配そうに尋ねました。 そう、まさに、こんな感じ。 唯「ううん、何でもないよ!」 明るく振舞って、誤魔化しました。 澪ちゃんはそうか、と言って正面に向き直りました。 あずにゃんが部活を退部してから一ヶ月近く。 初めこそ、軽音部は重く湿った空気がのしかかっていましたが、 今となってはそこそこ回復出来ています。 勿論、あずにゃんを部活に戻そうとする努力も、惜しんでいません。 しかしあずにゃんの決心は固く、 再び部活に戻る必要は無いとまで言い切りました。 “必要ない”とまで言われ、軽音部は茫然としてしまいました。 ただし、私以外の人が。私はその言葉の意味を、知っていました。 あずにゃんは今年度で此処を去ってしまうのです。 * * * “一年間だけ人間世界での生活をすることになったんです。” あの時のあずにゃんの言葉が、今になって現実味を帯びてきました。 そして、きっとあずにゃんは今戻っても、すぐに自分はいなくなるのだから、 戻る必要は無いと言ったのでしょう。 唯「ねえ、澪ちゃん」 澪「どうした?」 唯「もし私があと数ヵ月の命だとして、なにに対しても無気力になるのは、 間違ってることなのかな」 澪ちゃんは突然、私の両肩を掴んできました。 澪「やめてくれ」 唯「もしもの話だよ~」 澪「唯」 澪ちゃんは私の目を、睨んできました。 瞬間、私の身体が震え上がりました。 唯「……ごめんね。じゃあ、違う例え話にしよっか。 私が数ヵ月後、どこか遠い国に旅立つとして」 澪「それまでの間、私は唯と楽しむ。全力で、その期間を」 質問するまでもありませんでした。 澪「唯が望む限り、一緒にいる。唯が望まなくても、一緒にいたい」 唯「……それってちょっとストーカーっぽいね」 澪「え……、えっ!?」 澪ちゃんがみるみる顔を赤く染めているのを見て、 私はけたけたと笑いました。 唯「冗談だよ?」 澪「そ、そうだよな、冗談、だよな」 唯「うん、大丈夫。澪ちゃんは良い子だから、ちゃんとしてるから」 私は小走りで澪ちゃんの前に行き、振り返りました。 澪ちゃんは正面の私の顔を、ぽかんと眺めていました。 唯「澪ちゃん、私決めたよ」 澪「なにを?」 唯「やっぱりクリスマスパーティーには、あずにゃんも呼ぼう!」 【Az-side】 ‐鈴木宅‐ ‐純の部屋‐ 散らかり放題で、まるで無秩序な床。 お気に入りのベースの周りだけは、綺麗に保ってあります。 そんな部屋の、白に塗られた天井。 純「梓」 寝転がりながらそれを眺めていると、純の声が聞こえました。 梓「なに?」 純「澪先輩から私の携帯に、あんた宛てのメールが来たよ」 私は起き上がり、純の方へ顔を向けました。 梓「……見ないとダメ?」 純「ダメに決まってるでしょう、が!」 純は言葉を言い切る瞬間、私に自分の携帯を投げてきました。 私は慌てて、それをキャッチしました。ナイスキャッチ。 純「いい加減、居候生活も止めろってメールかもね」 梓「それはあんたの言いたいことでしょ」 純「こら、私は受け入れた側の人間なんだけど?」 純は溜め息を吐きました。 ……私は軽音部を止めたあの日に、平沢家を出ました。 部活を辞めておいて、どうしてそこにいることが出来るでしょうか。 とはいえ、寄る辺ない身であった私。 当然、屋根のある生活など期待していませんでした。 猫の姿に戻って、猫として最後まで生きていようかとも思って、 路頭を彷徨っていました。 そこで、純に出会いました。 純の計らいで、私は単なる一匹の猫として、 鈴木家に迎え入れられました。 そればかりでなく、純は私が学校にも行けるようにもしてくれました。 教科書は全て学校に移しました。 制服は朝、純が鞄に入れて持っていきます。 そして家の外のどこか着替えられる場所まで私を連れていき、 そこで着替えさせるようにしてくれました。 なにも問題なく、学校に通うことは出来るようになりました。 梓「受け入れたといっても、私の正体を知ってるんでしょ」 純「不幸を呼ぶ黒猫のこと?」 純は鼻で笑いました。むかつく。 純「あとたった数ヵ月ぐらいの不幸なら、私が引き受けても良いよ」 梓「そう……」 純「それは唯先輩も同じだったと思うけどね。当然、憂だって」 私は言葉に詰まってしまいました。 純は、私の手元へ指を差しました。握られた携帯がありました。 純「そのメール読んで、しばらく考えな。 ちょっと私は出掛けてくる用事があるから」 そう言うと純は背中越しに手を振りながら、 部屋をあとにしていきました。 私は握られた携帯の画面に、目を向けました。 そのメールの文面を凝視しました。 澪先輩と、唯先輩からのパーティーへのお誘いでした。 梓「……まだ、私を見てくれているんですね、先輩……」 眼から溢れた雫が、一筋に頬を伝いました。 【Yi-side】 ‐外‐ 澪ちゃんと別れ、私は一人、近所の公園のベンチに座り込んでいました。 小さな公園で、小さな砂場と小さな滑り台しかありません。 周りの植えられた木々は、既に枝だけとなっていて、疎らでした。 ここは昔、私や憂や和ちゃんの遊び場でした。 今となってはもう、利用することは殆ど無くなってしまいました。 ベンチに座りながら、足をばたばた動かしながら待っていると、 公園に入ってくる人影がありました。 私はその人の名前を呼んで、こちらへ来るよう手招きをしました。 その人は言う通りにこちらへ近づき、私の隣に座りました。 唯「ごめんねえ、純ちゃん」 純「良いですよ、時間も有り余ってましたし」 唯「そっか」 純ちゃんは羽織っていた茶色のコートのポケットから、 缶コーヒーを取り出し、蓋を開けました。 純「寒い季節には、これですよ」 純ちゃんがそのコーヒーを呷りました。 それを見て、悪戯心が働かないわけがありません。 私は純ちゃんの横っ腹をつつきました。 すると純ちゃんは、見事にコーヒーを吹き出してしまいました。 私はそれを見て、けたけたと笑いました。 唯「純ちゃんもったいないよー」 純「唯先輩が言います!?」 * * * せめてものお詫びにと思い、 近くの自販機でホットコーヒーを二人分買ってから、 再びベンチに二人で座りました。 缶を両手で包み、暖をとりながら、私は話を切り出しました。 唯「あずにゃんの様子、どうかな」 純「憂からある程度は聞いてないんですか?」 唯「クラスじゃ変わりない、とは聞いたよ」 純「そうですね。まあ不幸を呼ぶ力も、その程度だということです。 学校で同じクラスにいようと、簡単に大きな不幸が訪れたりしません」 唯「それは」 部活でも、同じことだよね。 そう聞こうとした私は、咄嗟に口を閉ざしました。 それを聞いて、一体なにになるのでしょうか。 私も純ちゃんも顔を正面に向けたままでした。 横目に純ちゃんの横顔を見ると、純ちゃんは遠くを見ているようでした。 純「……家でも、普通です。家族の間での扱いは猫ですが」 唯「うん、かくまってくれてありがとう。 純ちゃんの素早い判断と行動のおかげで、あずにゃんは学校に通えてるんだよね」 私は自分の言ったことに、かぶりを振りました。 唯「……ううん、それとも」 私はベンチに座りながら、地面を蹴りました。 土が抉れる音が聞こえました。 唯「こうなった時の準備ならとっくにしてた、って言った方がいいのかな?」 純「……」 唯「意地悪だよね。ごめんね」 横目で見た純ちゃんの表情が、曇りました。 純ちゃんは文化祭で怪盗レインボーとして、暴れ回っていました。 その正体を知る者は限られていますが、 さらにその最大の目的を知っているのは、私一人になります。 いわば、虹を越えた色を盗むという最終目標。 “あずにゃんを私から引き離す。” 怪盗の最後の目標である“黒色”はあずにゃんでした。 私にあずにゃんが不幸を呼ぶ天使であることを伝えた上で、 そのリスクを回避するために、あずにゃんと私を引き離そうとしていたのです。 ただ、それは私が必要ないと言って、断りました。 あずにゃんが不幸を呼ぶといっても、 あずにゃんはそれ以上の幸福を連れて来てくれたのですから。 だから、問題なかったのです。 純「こんな場合は想定していません。勘違いしないでください」 純ちゃんの声は、震えていました。 唯「……」 そう、問題は別の形で起きてしまいました。 私は自分の中でしか、その問題を解決できていなかったのです。 あずにゃんの中にも、それは堆積していたにも関わらず。 自分を隠してまで、今まで過ごしてきた理由は? もしその秘密を、私が既に知っていたと知れば、どうなる? ちょっと考えれば思いつくような疑問点を、私は見ていませんでした。 私はあずにゃんの気持ちをわかっている気でいました。 でも、全然わかっていませんでした。全然。 そして、その結果として、 唯「……そうだね。想定とはまるで“逆”のことが起きたんだから」 私があずにゃんから離れるのではなく、 あずにゃんが私から離れてしまったのです。 * * * 唯「ねえ、純ちゃん」 純「すみません、ちょっと待ってください。 今からこの空き缶をあのゴミ籠にシュートするんで」 そう言って、純ちゃんは空っぽの缶を右手で持ち、構えました。 片目を瞑り、狙いを定めて……シュート。 勢いよくなげられた空き缶はほぼまっすぐの軌道を描きながら、 緑色の鉄製ゴミ籠の縁にあたって、そして、地面に落ちました。 純「惜しい!」 唯「……よーし、次は私の番だよ!」 残りのコーヒーを一気飲みして、さっきの純ちゃんのように構えました。 私も片目を瞑って、狙いを定めて。 シュート、というところで純ちゃんが突然脇の下をつついてきました。 くすぐったくなって、私の身体がぶるっと震えると、 その拍子に手から空き缶が離れてしまいました。 唯「あー!」 純「お返しですよ」 唯「ひ、酷いよ純ちゃん!」 かこーん。缶が、鉄製の何かにあたった音が響きました。 見ると、ゴミ籠の中に私の投げた缶が入っていました。 私は目を丸くしました。わーお。 唯「……ふふーん」 私はドヤ顔を浮かべながら、純ちゃんの方へ顔を向けました。 どうだい純ちゃん。これが私の実力ってもんだよ。 そんなことを思っていると、純ちゃんは前に自分で買ったコーヒーの空き缶を構えて、 シュート……放物線を描き、そして籠にイン。わーお。 純「あれ、唯先輩。どうしてそんな得意気な顔してるんですか? なにか嬉しいことでもありましたか?」 純ちゃん、キミは意外とサディスティックだね。 純「……そうですね。唯先輩はその顔が一番です」 唯「えっ?」 純「大方、ここへ私を呼び出したのは、梓の近況報告に加えて、 梓をなにがなんでもパーティーに連れてくるよう協力を頼みたかったんでしょう?」 見透かされていました。 純「頼まれなくても、そうするつもりでしたよ。 ですから唯先輩。あなたはその顔で、梓を迎えてあげてください」 ……純ちゃん。 純「はい?」 唯「純ちゃんは、意外と気がきくんだね」 意外ってなんですかー。 口調は怒ったような純ちゃんの顔は、とても和やかでした。 36
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登録日:2012/04/07(土) 00 48 31 更新日:2021/06/05 Sat 12 13 32 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 ライトノベル ラブコメ 僕の血を吸わないで 古典的ギャグ 吸血鬼 宮須弥 紹介文が秀逸 長野県 阿智太郎 電撃文庫 「僕の血を吸わないで」とは電撃文庫のライトノベルで、第四回電撃ゲーム小説大賞銀賞作品である。 著 阿智太郎 絵 宮須弥 バカ高校生花丸森写歩朗と吸血鬼ジルを中心とした、全五巻+ザ・コミック(一巻漫画版)のラブコメ作品。また、コミックアンソロジーも存在する。 カメになったり、ブラを盗んだり、夜の校舎でサブマシンガンを使って窓を壊して回ったりしつつ、 吸血鬼殲滅を目指すWHOの一部門ブラックウイナーの刺客などと珍妙(ただし五巻は真面目?)な戦いを繰り広げる。 古典的なボケや珍妙な展開などで有名な阿智太郎の作品なのでおバカ小説とか言われるが、 見ようによっては種族を超えた恋愛とか強大な敵に挑む勇気など少年漫画的要素も……ないこともない。 が、それよりも主人公の残念な頭のせいでほとんど進まない恋愛模様と、何となく懐かしくも独特なボケを楽しむ作品。 作者が演劇部に所属していた経験から、主人公が演劇部であり作中で劇中劇やら芝居やらをやる場面が何度か存在する。 なお、登場人物の内数名、またはその身内が別作品である「住めば都のコスモス荘」「僕にお月さまを見せないで」に登場している。 登場人物 花丸森写歩朗(はなまるしんじゃぶろう) 主人公。延びた髪を後ろで束ねたたれ目の少年。トーマス、トナというあだ名を持つ。 長野県の飯波高校に通う三年生で演劇部副部長(部員は三名)。父子家庭で、結構壮絶な人生を送っている。 頭脳・肉体共に残念性能だが、優しさと場を和ませる能力は凄い。重要場面では意外な程根性を見せる。エロ耐性は一切なく、すぐに鼻血が噴出。 ランボー装備で電車に乗るキャラは恐らく空前絶後。 「僕の血を、吸わないで」 「だって痛そうだし」 「僕の血を……………吸わないで」 パテキュラリー・ジルコニア・ブロード ヒロイン。ある晩、花丸家に窓から飛び込んできた約180才(吸血鬼になったのは16才頃)の吸血鬼の少女。通称「ジル」。銀髪ロングでやや童顔の貧乳。 寂しがり屋なためか恋愛には積極的。「愛の終わりは味噌煮込み」等の恋愛ドラマを好んで見ている。 吸血鬼のため味見は出来ないがかなり料理上手。弱点はピーマン。 近所のおばさん連中からは悪徳不動産の社長を刺し殺し逃亡したイギリス皇室の親戚のブラジル育ちのフランス人で最近妊娠したおかまさんと思われている。 倉地香 飯波高校三年の演劇部部長。家は大金持ちで、ファンクラブがあるほどの美貌を持つタカビー系お嬢様。 本人は否定するが明らかに森写歩朗に惚れている。驚異の戦闘力(主に握力)を持つ。 三石秋子 演劇部員の二年生。作中で肥溜めに手乗り文鳥と表現されたコケティッシュな少女。髪型は黒のショート。 夢見がち且つオカルト好きで、その方面には見境がない。 西尾 森写歩朗の友人。合唱部。黒ぶち眼鏡から来る人当たりの良さは半端じゃない。次作のコスモス荘で同名の教師がおり、特徴などから同一人物とも思える。 宮下政則 倉地ファンクラブ会長にして森写歩朗の宿敵(?)。老け顔だが同学年。合唱部。親父と歩けば「ご兄弟ですか」と言われ、妹と歩けば「親子ですか」と言われる。 花丸辰太郎(はなまるたつたろう) 森写歩朗の父。高校を中退し渡米してストリートファイターしていたツアコン。家に干し首や違法な武器庫がある原因。身体能力は高い。 思い込みとプロ意識から、客の案内のために内戦を終わらせる猛者。良くも悪くも状況を混沌とさせる男。 クラレンス・レンバチューノ・サカッチナイト・カイタンホース・コピマイチラククルス・アゲンスト 金髪シスター。布教に来たり、森写歩朗の相談に乗ったりする。 その正体はブラックウイナーの刺客にして数百年生きた吸血鬼。ボンテージ姿で鍵爪を振るって戦う。修道衣は趣味です。 ドクターアラキ ブラックウイナー所長のじじい。髪型は生え際が後退したベジータ。常に血圧高め。餃子定食が嫌いらしい。 スッグルナック ブラックウイナー所員。珍しくまともな人で、今の職をやめたいらしい。元医者。 ミルカ・ベル・モンドー 金髪碧眼のイケメン。武器から衝撃波を放てる一族で、父は夜中の吸血鬼に鞭一本で勝つ化け物。戦闘時は着ぐるみを身に纏い、何故か強くなる。 武器は日本刀・麺棒・包丁。時代劇ヲタで中村主水を先祖だと騙されている。 マイブ ブラックウイナーのハンター。完璧主義者で、徳用二点セットと鋼の肉体が武器。 サファイア ジルの姉(実姉ではなく同じ吸血鬼に血を吸われた義姉妹)。赤毛カールな500才(吸血鬼になったのは7歳頃)の吸血鬼。通称「サフィー」。 実父は宮下政則似の無名画家。弱点は松茸。 フロイデッド・アブソリュートゥ・アンキュサス・ブロード ジルとサフィーの父(実父ではなく血を吸った吸血鬼)。ジルの5~6倍は生きている。玉ねぎ怖い。 モンドー父に敗北し、縛られて燃やされてダイナマイトと添い寝で数十年埋葬された。 漆野百太郎 誘拐事件の捜査をしていた千葉県警刑事。妙にこだわるタイプで、拾い食いと盗聴だけは許さないが他はわりとスルー。冬でも蚊を見つけて撃ち殺すトリガーハッピー。 〇この作品の吸血鬼について 伝説上の弱点は日光以外ほぼ無効(教会で十字架見ながら祈ることも可能)で、コウモリに変身はしないし鏡にも映る。 強い再生能力を持ち、銃弾などの異物を自動的に体内から除去する。ただし、再生を妨げる薬品「聖水」が存在する。 感覚や身体能力は人間を遥かに超え、飛行能力、衝撃波、念力などを持つ。そのため、吸血鬼同士の戦いはドラゴンボールのそれに似ている(byジル) 吸血鬼になると普通の食事は出来ないが、代わりに血の味がグルメとして反映される(ジルは若い処女の血、サフィーは美少年の血を好む)。 なお、ジルにとって森写歩朗の血は恋する乙女的に絶品。 10分以上血を吸うと、唾液に含まれる吸血鬼因子が感染して相手が吸血鬼化するため、それを防ぐために鉄のストローなどを用いている。 吸血鬼になったら生殖能力を失うため、家族や恋人が欲しい時は相手を吸血鬼にする。つまり妊娠の心配が無いのでセックスし放題である。 欠点としては前述の感覚強化のため、人間時に嫌いだった食べ物は徹底的に苦手になる。食べた人間には近づこうともせず、実物に頭から突っ込んで気絶する者もいた。 そのため、本作の吸血鬼戦では野菜が武器になる。 〇各巻の概要 一巻 窓から飛び込んできたジルを偶然救った森写歩朗。演劇部の脚本や配役に悩みつつ、ブラックウイナーの刺客に愛と勇気とライフルと手榴弾で立ち向かう。 二巻「ピーマン戦争」 スンチカラマリ島に旅だった父により、恩人モンドーさんが家に滞在。合宿の料理当番やらデートの果てに、カメとウサギとピーマンの着ぐるみが町を駆け抜ける。 三巻「ドッキンドッキ大作戦」 今度は窓からサフィーが襲来。しかもハンターとして。浮気を疑われつつもジルを倉地に預け、宮下の協力でサフィーに挑む。勝利のカギはドッキンドッキ。 四巻「しとしとぴっちゃん」 スッグルナックの新しい職場は製薬研究所。所長のダビンチルドが産み出した「ニンゲンニナール」と資産家令嬢誘拐事件と花丸家が絡み、夜の校舎に銃弾が飛び交う。 五巻「アクシデントはマキシマム」 最終巻。アホな理由で蔓延した吸血鬼(もどき)ウイルス災害から生き残るための戦いが始まる。森写歩朗とジルにある選択が迫られ、そして二人の愛の行方は如何に・・・ ザ・コミック 一巻漫画版、カラー4コマ、短編収録。 追記・修正は花丸ウォークラリーをクリアしてからお願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] クラレンスが本当に森写歩朗のお母さん(お義母さん)になってしまったのは驚いたっけなw -- 名無しさん (2014-07-03 21 04 26) 俺の原点かつこれ以上に懐かしい気持ちにさせる本読んだことがない -- 名無しさん (2014-08-01 00 53 50) ↑よう兄弟。初めて読んだラノベだったよ。「やはり水に漬けるのは5分が限度だったか……」に死ぬほど笑った記憶があるw -- 名無しさん (2014-08-01 01 09 50) 三石ちゃんはTV局局員じゃなかった?で番組で使うバナナ買いに行かされつつ、いつか天下取ったるという野心抱いてる。 -- 名無しさん (2014-08-01 08 12 46) 名前 コメント
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book.5さん 『なぜ天照巣町には歴史がないのか? <天照巣大学文学部考古学専攻のチラシ>』 原作はこちら あらすじ 設定
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届かない星だとしても ◆Z9iNYeY9a2 それは時間を遡った、斑鳩船内での出来事。 ニアとバゼットが別れてから、キリカの襲撃で彼が命を落とすところまでにあったこと。 ニアは斑鳩の艦橋で機器を弄っていた。 得意分野ではないため専門的なこと、例えばどのキーやスイッチを押せばこの艦がどう動くかなどということは分からない。 しかし、コンピュータの操作程度なら何の事はない。 バゼットとの情報交換時の彼女の様子からは、彼女の認識にはこのような巨大な艦が一般的なものではないということは受け取れた。 であれば少なくとも自分の周囲の人間にバゼット、そして彼女の知人にとっても一般的なものではないのだろう。 ならば低く見積もっても半数以上、あるいはこの艦を認知している者であってもごく一部の技術者のような人物にしか操縦できない可能性もある。 そうでなくとも少なくとも常日頃機械に触れていてこういった巨大な乗り物にも応用を効かせられるような者とか、動かせられそうな条件はかなり狭まる。 だが、そんな条件に当てはまる参加者が一体何人いるだろうか。 ニアの仮説として考えついたことは、その操縦法をどこかに示したもの、あるいは自動制御か何かを司るものがあるはずだということ。 その中で候補として考えついたものが、コンピュータ内のどこかなのではないかというものだった。 そしてその甲斐あってこの艦の状態、飛行が可能という事実やしかし今それが制限されているということ、さらに武装の状態についても把握することができた。 バゼットに対して言った言葉、自らがこの艦を動かすという言葉は現状ではハッタリであったが、艦の操作方法が把握できたならば嘘ではなくなる。 彼女が去った後で再度見直していたのが、その動かし方だった。 結果、海上航行については大まかに把握することはできた。 だが一方で不可思議だったもの、それは。 「空中飛行の方法、そして各種武装の使用法ですね」 海上航行についてはすぐにどのような操作をすればいいのかは確認できたが、空中飛行と艦に搭載された武装の使用については説明にロックがかかっていた。 その存在に気付いた時にニアの思考に上がったものは、何故このようなものがデータの中に存在し、ロックまでかかっているのかということだった。 不要ならば入れて置かなければいい。ロックさえかかっていなければデータの中に使えない物がある、程度の認識で終わった可能性もあるものだ。 しかしロックがかかっているという事実は存在をあまりにも強調させていた。 思うに、これはいずれ空中飛行と武装が何らかの形で解禁されるかもしれない事実を示唆しているのかもしれない。 であれば、この知識を得ておくことは今後危険人物と遭遇した時の取引材料にもなりうるものかもしれない。 ロックの内容を確認するニア。 そこにあったものは、何らかの問題らしき文章。 全部で6つ。 目を通すが、そもそも意味の分からない単語も多い。 「…このポケモンという単語、ボールの説明にあったものですが、だとすれば載っているこれはそのポケモンという生き物の名前ですか。 しかし固有名詞は分からないですね…」 例えば。 ガブリアス、ポッチャマ、ニドキング、グレッグル、リザードン。この中で最も基礎能力が高いポケモンは○○○○○である。 おそらく分かる人には分かるのだろうが、そもそもポケモンというものが分からない者にはただの文字列。自分には答えを知る術がない。 だがその一方。 えるしっているか死神は○○○しかたべない この○の中に入る答えを示せというのであれば、答えはりんごになる。 これはかつてキラがLに対する挑戦として犯罪者を操って書かせた遺書の頭文字を繋げた言葉。 Lはまず知っている。キラ、夜神月も言わずもがな。メロもこの情報は知っている。 松田桃太、夜神総一郎といった日本警察の面々だとどうだろうか。ノート、死神のことを知っておりLとも密接に関わっていた。答えは分かるだろうと思う。 弥海砂もまた直接の答えは分からずとも知識から推察はできるはず。南空ナオミが不明といったくらいか。 これは自分や顔を知る者のほとんどが把握している一方で何かよほどのきっかけがなければ口にはしないだろうという情報だ。 もしここに並ぶ多くの設問が、そういった法則の問題ばかりなのだとしたら、今の自分には分からない。 もし外してしまえばどうなるのか。 記されていないが、最悪を想定すると首輪爆破、などということも考えられるものだ。 そもそも、この問自体が罠である可能性も否定できない。 もしLであればどうしただろうか。 きっと万全の状態を整え、自身の手で集められる限りの参加者を揃えこの問題を解くだろう。 もしメロであればどうしただろうか。 罠だとしても臆することなく、虎穴に入るがごとくこの問を解くのだろう。分からない問題を解くまでの無茶はしないだろうが、あの一問を解くことに躊躇うことはない。 だが自分にはどうにもできなかった。 罠である可能性を考えてしまえば、どうしても安全を確保した後での行動となる。 ここで言うなら、外した時のリスクが分かるか、少なくとも4、5問ほどは答えが分かるようになってからという道を選んでしまう。 だが、現状でも幸いなことに動かすだけならば支障はない。 実際に動かした時にこの中の情報を求められた場合は分からないが。 「保留、にするしかありませんね。あとはバゼットの手腕に期待するとしましょうか」 そうして基盤から離れ、思考整理のためジグソーパズルを弄り精神を落ち着かせ始めた。 結局、ニアがその問を答えることはなかった。 間もなく斑鳩へとやってきた黒き魔法少女にその身を引き裂かれ、ニアは命を終えたのだから。 ◇ 「夜神総一郎が死んだ、か」 浅瀬の水平が見える砂地に僅かに整った道、その薄暗い空間を照らす灯り。 その灯りの元である静止した原付に跨ったメロは、終わった放送の内容を頭の中で整理しながら呟いた。 L、夜神月の命が無事であることに安心する、それだけでいいはずの放送だ。 それでも、呼ばれた既知の名にはどうしても反応してしまう。 今更その死自体に思うところはない。 ただ。 弥海砂や南空ナオミ、松田桃太、―――そしてニア。 自分の知る者は早期に脱落したか、未だに生き残っている、あるいはいたかといった者に分かれる。 そしてその者達には何の力もないことは知っている。オルフェノクや魔法少女、Lが見た狂戦士には無力な者達。 そんな中で生き残っている自分を含む残り半数は支給品に助けられたか、同行者に恵まれたかだろう。 夜神総一郎が後者だったのは知っている。しかしそんな者ですらもここまでが限界だったのだ。 北崎の名が呼ばれたことがLの知略による勝利ゆえのものかどうかは分からない。 だが、あの化け物が死んで尚もLはまだ生きている。夜神月も。 自分が生きているのは、言ってしまえば運だろう。 最初に同行していたゆまが死んで以降は、情報交換程度はすることがあっても単独行動を続けてきた。 同行者もいない状態で、しかし危険人物に直面する機会も少なかった。 自分の通ってきた道を地図で追う。 スマートブレインビル付近、間桐邸、穂群原学園、バークローバー。 主に南北に分けた場合の中心から南部にかけてを移動してきた。 しかし、スマートブレインで多数の人物に会い、間桐邸でLに会って以降は、ほぼ南部を東西に抜けても会ったのは美国織莉子だけだった。 スマートブレイン本社でのあのビルが倒壊するほどの大規模な戦闘。確かバークローバー付近も周囲はなかなかに荒れていた。 初期の戦闘から、多くの参加者は北部へと移動した、ということなのだろうか。 正直行く道についての判断を誤ったかとも思ったが、目の前を浮遊しているあの巨大な要塞を見れば案外そうでもないのではないかもしれないとメロは考える。 南部に置かれた斑鳩なる文字。確か日本の地名だったはずだが、それが何を意味するのかは分からなかった。 どうやら固有名詞であり、その正体は飛行する巨大な戦艦だったのだ。 何故これが今の段階で動いたのか。何か狙いがあるのか。一考の必要はあるだろうが今はあれを先んじて占領することが優先だろう。 何しろこちらには現状切れるカードがない。 あの戦艦自体が参加者そのものをおびき寄せるための主催者の罠、というのはここに至っては考えづらいだろう。 もしかすると既に何者かが入っている可能性もあるが、その時はその時だ。 味方になり得る者ならば協力できる。敵対する者ならば他の参加者、例えばLのような者達の邪魔になるならば排除する。 行く道は少し逸れてしまうが、あの戦艦の移動速度であればそう戻るのにも時間はかからないだろう。 方向を見るに、おそらく行き先はキラ対策本部。知らない建物というわけではない。 原付の方向を転換し、浅瀬の中に細く続いた砂地を走らせ始めた。 ◇ 戦艦の停船時間はだいたい5分ほど。 前もって停まる施設に陣取っていなければ乗船するのは厳しいだろう。実際、かなりギリギリの時間だった。 メロは息を少し切らしながら、離れていく地面を、建物を見下ろす。 下には原付が乗り捨てられるように転がっているのが見える。何だかんだで移動手段として重宝していたがもう乗ることはないだろう。 内部の構造はやはり戦艦というだけあって、自分の知る戦艦と構造は近い。いや、むしろ広いとも感じる。 だが、やはり本来であればいるのであろう人が全くいないこの静かさというのはやはり気になるものだ。 これだけの規模の戦艦だ。本当ならば多くの操縦員や作業員がいるのだろう。 では、これを今動かしているのは何だ? おそらくは自動操縦か、あるいは主催者の手のかかった何者かがいるか。 自動操縦であれば、その操縦系統をハッキングでもすればこちらでの制御も可能となるかもしれない。 別段得意というわけではないが、ゲーム好きなマットとある程度の付き合いがあったこともあり、電子機器の細工も不可能というわけではない。 それだけで簡単にできるとも思えないが、やってみる価値はある。 もしそうでなかったとして、主催者の手のかかった者がいたとしてもこちらから手を出さない限りは積極的な戦闘状態になることはないはずだ。ならば退く暇くらいはある。 ところどころに貼り付けられた電子地図を頼りに歩みを進めていたメロ。 操縦室、戦艦であるなら艦橋だろうと思える一室の前にたどり着いた時、その嗅覚がある悪臭を捉えた。 (…これは、血の臭い。それもそれなりに時間の経ったものだな) 裏社会ではありふれた、珍しくもない臭い。 中にはこれほどの悪臭を漂わせるほどの血と、その発生源の死骸が転がっているのだろう。 死体であれば恐れることはない。 もし生きた人間がいるなら警戒すべきなのだろうが、この悪臭の中で平然といられるとすれば嗅覚異常者か血の臭いを好む精神異常者くらいだ。 メロ自身どちら、というわけでもないが入る理由がある以上臆するものではない。 如何なるものであれ、乗り物である以上操縦系統があるであろう部屋は重要なものだ。ここを抑えずして他に手段などない。 メロは自動ドアのスイッチを入れて、扉を開いた。 ◇ マーフィーの法則というものがある。 「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」 転じて「失敗する余地があるなら、失敗する」というようなもの。 類似する言葉は世界中にあるが、要するに失敗は記憶に残りやすいとでもいうことだろう。 もし99%の成功率がある何かを行ったとして、しかし運悪く残りの1%に引っかかってしまった時などは尚更だ。 特に成功率が高ければ高いほど、人は失敗した時のことを考えないのだから。 この殺し合いにおいて死んだ人間の数はメロが認知している限りで既に36人。 その中で実際に死体を見た、あるいは死んだ場所をある程度把握しているといった者の数を除けばせいぜい25人ほどといったところだろうか。 あるいは、だが。その事実を意識下に置かないようにすることで心の平静を保っていたのかもしれない。 入ってすぐの場所には艦長辺りの人間が座るだろう席があり、そこから床が下がった所に複数の席と操縦機器らしき機械が並んでいる。 広い室内だが、そんな中にも腐敗した血の臭いは充満していた。 そしてその血の主、目の前にいた死体。 全身を細かく切り刻まれ、そこから飛び散った血に染まった室内はまるでスプラッタホラームービーのような有様だ。 その中で、ただ一つ形を明確に保った体の部位。 生気などもう感じられない真っ白な髪をしたその顔。 「ニア、お前」 ある意味最も会いたくなかった――いや、こうなっては見つけたくなかったものが、そこにあった。 ニア。 自分よりも優秀な頭脳を持ちながら、しかし自身の体で何かを行う行動力は壊滅的だった。 もしどこかにいるとすれば、きっとどこかの施設に陣取っていただろうと想定していた。 施設でない屋外であれば、そもそも他者との遭遇が起こりにくい。ニアは行動的ではないが、能動的な動きを行わないというだけ。他者との交流そのものを避けることはないのだから。 一方で、もし他者との協力がうまく取り付けられないうちに北崎のような危険人物に会えばどうなるかなど火を見るより明らかだ。 だが、それでもメロはニアの頭脳は買っていた。何だかんだでうまくやっていくはずだと思っていた。 あの放送で名前を聞いた時の衝撃が改めてのしかかってきた。 どれだけそうしていたか分からない。 数分はじっとしていたと思うが、もしかしたら数十分だったかもしれない。 意識が戻ったのは、室内の一角にある機器にうっすら灯りがついたのを見た時だった。 ふと気づくと、戦艦の移動速度が落ちている。 どこか別の施設にたどり着いたということなのだろうか。 端末に目をやると、到達したのは衛宮邸という施設。 どうやら数十分に近い時間を呆けてしまっていたらしい。 意識を奮い立たせて操縦機器に向かおうとして。 踏み出した足が何かを踏んだ。 下を見ると、そこにあったのはパズルのピース。 ニアにとっての好物であり、暇さえあればまるで習慣のように弄っていたもの。おそらく支給品に入っていたのだろう。 ニアの好みにあったものが入っていたことを幸運と思うか、このような場所で支給されたものがただのパズルだったことを不幸と思うか。 周囲を見回すと、いくつかのピースは確認できるが、それは全てのピースには程遠い数。かき集めたとして十数ピース程度だろう。 何気なく拾い上げたそれをひっくり返してみる。 「…ん?」 裏面の灰色の紙地にうっすらと文字が見える。 筆跡はニアのものであることはすぐに分かった。おそらくニアがメモ代わりに何か書いたのだろう。 パズルのピースをすぐさまかき集める。 血に染まったもの、汚れていないもの、状態は様々。 そのうちの幾つかには今しがた確認したような文字が書かれたものがあった。 おそらくこの場所でニアが一人で考察したものだろう。パズルのピース、つまりかき集めて情報になるものであるという概念に当てはめている辺り実にニアらしいが。 ポケモン城の隠匿。 操縦機器内のロック。 パスワード、6種類。 ポケモン城の隠匿、それを言葉にされたらどうしても引っかかるものがあった。 放送ではこの艦はランダムで施設を巡ると言っていた。だが、本当にランダムなのか? もし真にランダムならばいずれポケモン城に向かうこともあるのだろう。しかしもし向かわないような制御がされていれば? もう一つ気になるのは、この戦艦は禁止エリアには引っかからないとも言っていた。 つまりは現状であればポケモン城にも向かうことはできる。あくまで理論上は、だが。 向かったところで参加者にはどうにかすることはできないだろう。外に出た時点でおそらくは刻印が発動する。 だが、もし刻印を持たないもの、織莉子に聞いたポケモンのようなものを送り込んだ上で外から無線か何かで支持を出す、というようなこともできなくはないはず。 そして、それに気付かぬほど愚かな主催者ではないだろう。 そして気になるのは操作にかかっているロック。 ニアには情報量もあり入力できなかったが、今は2つ3つくらいは開示できるのではないか。 チラリ、と一瞬後ろを見たメロ。 「さて、俺の持ってる情報でどれだけのことができるようになるのか」 基盤の前に座り、キーボードに手をやる。 えるしっているか死神は○○○しかたべない 死神の好物。シドの言葉を思い出すにそれ自体が本当ではないだろうが、穴埋めとしての正解はりんごだ。 ピーという電子音が鳴り、文字列が表示される。 ”迎撃装置を解禁しました” すぐさま別の基盤に目を移し、斑鳩の武装状態を確認する。 先程までは残数が0であった単装砲、ミサイル、そして戦艦下部に備え付けられたリニアカノンの弾数が増加しているのを確認した。 「なるほどな。答えを入力する度に武装や操縦手段が解禁されていくってわけか」 表示枠の中に明らかにもう一つ何かがあると言わんばかりの空欄が残っていることが気がかりだったが。 ともあれ、本来なら戦闘機を撃ち落とすための戦艦の単装砲やミサイルなど、人間相手で考えれば普通に考えればそれだけでも十分すぎるほどだろう。 だがLはいわゆる重武装バイクによる砲撃を難なく捌いたオルフェノクと会っている。これでもまだ足りない参加者がいるのかもしれない。 緊張で頬に伝う汗を拭い、別の設問に目をやる。 魔法少女は魔力を回復するために○○の落とした○○○○○○○を用いる。 織莉子との情報交換が助かった、と思った。 魔法少女が魔力回復にグリーフシードなるものを使うことは知っていた。おそらくそれ自体は魔法少女が求めていることから推測はできるだろう。 だが、それが魔法少女のソウルジェムが変貌したものという情報はきっかけでもなければつかめないものだろう。 魔女、そしてグリーフシード。 入力したところで表示された文字。 ”武装の操縦権を解禁しました” 明かされた画面には取扱説明書のようなファイル、そしてAuto ONという切り換えを行うかのような表記。 武装使用といえばかなり複雑そうな印象を受けたが、かなり簡略化されている。一人でも操作は可能のようだ。 「武装解除か…。チッ」 舌打ちしながらも別の画面を開く。 オルフェノクの中でも上の上に位置する存在、ラッキークローバー。そのメンバーは○人存在する。 これは知らない情報、と言いたいが実は推測する条件が揃っていた。 Lが言っていた。北崎はオルフェノクの中でも高い実力を持ち、ラッキークローバーなる集まりに数えられている存在だと。 そして自分が立ち寄ったクローバーという名のバー。 あそこに飾られたグラスの置き場に北崎の名があった。そして同列に並べられた場所に他に3つの名前。 うち一つは書き換えられたかのような形跡もあったものの、並んでいた数自体は4。 ついでに考えるなら、ラッキー(幸運の)クローバーと言われて思い浮かぶのは葉の枚数が多いクローバー。 中でもメジャーなものは4つ葉のクローバーだ。 もしかすると、その数に擬えたものなのかもしれない。 だが、確証がない。 ニアも懸念していたらしい、これを外した場合どうなるのかということ。 刻印発動か、あるいは二度とこの問題を入れることができなくなるか。 一か八かだが先に確認する必要はある。 ニアが止まったという選択問題を開く。 ガブリアス、ポッチャマ、ニドキング、グレッグル、リザードン。この中で最も基礎能力が高いポケモンは○○○○○である。 無論分からないものだ。 メロはこの中でポッチャマという選択肢を選ぶ。 理由は単純だ、名前の響きから強そうな気がしなかったというだけ。コガネムシとギラファノコギリクワガタのどちらが強そうかと言われて前者を選ぶ人は少ないだろう。 ビーッとエラーを示すような電子音が響く。 身構えたメロ。しかし何も起きない。 画面を再度開き問題を出そうとする。 「この問題は4時間後に入力可能です」 どうやら間違えた場合はタイムスパンが必要になるということらしい。 短いようでいて、この移動速度なら4時間もあれば会場のほとんどを回れる。その間多くの参加者とも出会うだろう。解禁された時に無事でいられる可能性も高くはない。 だが、これなら問題ない。 先程の問題。ラッキークローバーの構成員の人数。 数は、4。 正解だったらしく、画面に表示された情報。 ”戦艦”アヴァロン”との連絡回線が解禁されました” どうやら、正反対の位置にあるもう一つの戦艦との通信が解除されたらしい。 内心で手を打つメロ。 キーボードをうち、連絡回線にメールとしてニアと自分の考察をまとめたものを打ち込む。 内容はポケモン城についてのもの。 メールにした理由は単純だ。今向こうに誰かが載っているかどうかが分からない。 通話であれば出る相手がいなければ終わりだが、メールならどのタイミングであれ送った情報が残る。 送信を選択。メールが送られたことを確認する。 これでいい。最低限の仕事は果たせた。 アヴァロン側でも同じような機能はあるようだが、いずれ向こうに乗った何者かの目には届くだろう。 一息ついて、静かに背後の気配を伺うメロ。 「…俺の分かる情報は、ここまでだな」 静かに画面の光を落とし。 暗くなった画面に反射した室内の光景。 自分の背後に立つ、謎の全身スーツを身にまとった男の姿を確認。 その手が振り上げられたのを見た瞬間、メロは体を低く下げ伸ばした足を地面を薙ぐかのように振り回した。 スーツを来た何者かは、足払いの直撃を受けて転倒。 そのままメロは後ろを振り返らず艦橋の手すりを乗り越えて出口に駆け寄る。 入り口に人影を確認したところで艦長席付近に置かれた小物入れを手に掴み投げつけた。 相手が怯んだ隙に、部屋を脱出し廊下を駆け抜けた。 走る途中で一発の銃声が響き、脇腹の表面が熱と痛みを発し始めても構うことなく駆け抜け続けた。 ◇ 後ろから迫った何者かがいることには、メロは最初から気付いていた。 足音は隠そうとしているようだが、気配まで隠せているわけではない。その辺りは素人といったところだろうか。 だが、気配を隠そうとしたままこちらに迫り、あまつさえ解析を進める途中の自分の背後を取ろうとする相手、信用などできるはずもない。 気付いていないかのように振る舞いながらも、敢えてやっていること、解析を口に出すことで今自分を殺せば不利益となるということをアピールして手を出させることを抑制していた。 そこまでの考えができない、必要ない相手だったら死んでいただろうから賭けではあったがそもそもこの閉所でそんな相手と遭遇すればその時点で詰んでいる。 だがずっとそのままで待機できるはずもない。もし利用価値がないと思われれば、気付いていることに気付かれればまた終わりだ。 行動を起こすまでに何かできることがないかを考え、運良くではあるが通信機能は回復させることができた。 できることだけは成した。ならこの場にリスクを抱えたまま残る意味はない。 どうせ危険人物の手に渡すくらいならせめてこの戦艦を利用できなくする、くらいまでできればよかったがそこまでする時間はないのだから。 そうして残された背後からの接近者、ゲーチスは地面にころんだ状態から起き上がったスーツ着用者、草加雅人を冷たい目で見下ろす。 「全く、もう少ししっかり働いてもらわないと困りますよ」 病院から離れたゲーチスは、しかし警戒と更なる戦力の安定も兼ねて戦艦の収集へと動いていた。 移動に用いたのは草加雅人の持っていたバイク。変形・飛行機能を持っていたのは尚役立つものだった。 戦艦が視認できる場所まで移動したゲーチスは、一定速度で動くそれに対しサザンドラとバイク、オートバシンでの飛行で空中から取り付いた。 移動速度は決して遅くはなかったが、瞬間的な速度で追いつくことは不可能ではない。 最も、中に入ったのはそこから停船し内部への侵入口が開いてからだったが。 さっそく艦橋にたどり着いた時、扉は開いており人の気配があった。 相手は単独。特徴は以前夜神月に聞いたメロなる者に一致した。 すぐに殺そうと思ったが、何やら解析作業に取り掛かっている様子であったこともありしばらくの様子見に徹していた。 まさか気付かれていたとは思わなかったが。これはこちらの失敗だ。 「戦艦にかかったロックですか。なるほど、武装とその使用権が解除されている。私の力とするには十分ですね」 建造中のプラズマフリゲートにも劣らぬ戦艦。あとは操縦権だけどうにかできれば完璧だが。 逃げたメロのことは追うべきか。 戦艦が手に入った今あんな人間一人のことなど些事だが、もし放置して戦艦への破壊活動をされてはことだ。あとこの顔に僅かに残る痛みの礼もある。 ふと部屋の中央に転がる死体に目をやる。 こちらも夜神月から聞いた情報だが、彼と敵対していたニアという人物のそれと一致する。 ゲーチスの顔が、何かを思いついたようにニヤリ、とつり上がった。 ◇ 「…流石に幸運もここまで、か」 脇腹から流れ出る血を抑えながら曲がり角の端で座り込むメロ。 武器はない。現状同行者もいない。 一方で相手は一体どんな力を持っているのかも未知数。何の力もなかったとして、二人の人間を手負いかつ素手でどうにかできるなどと楽観できるはずもない。 だが、これまでも何もない状況であろうとこの身一つでも切り抜けてきた。 ワイミーズハウスを出た時も、手を組んだマフィアが壊滅した時も。 せめて爆弾か何かでもあれば戦艦を破壊し、あるいはLに変な手間をかけさせることもなくせただろうが無いものは仕方ない。 次の施設まで潜むという選択肢もあったが、出口はほぼ一つ。抑えられたら終わりだ。 血を拭い、最後に残った道具、例の宝石を取り出す。 せめてこれを相手にぶつけさえできれば、この場を乗り切る取引はできる。 宝石に血を塗りつけようとしたところで、ふと気配に気付く。 ゆったりとした足音。少なくとも今は一人の様子。 同じ手が通じるかは分からないが、まず今は張り倒して距離をあけるとしよう。 廊下の隅に備え付けられた消化器に手をやる。 曲がり角へと顔を見せてきたところを思い切り殴り飛ばしてやろうと。 そう思っていたはずだったのに。 「――――――――!」 曲がり角から出てきた顔を見た瞬間、思考が停止していた。 白い髪。白い服。 気だるそうな顔と、姿勢の悪い立ち方。 その顔は。 「―――ニア…?」 もう放送で名前を呼ばれたことは知っていた。 もう生きていないことも知っていた。 だけども、ほんの少し。 心のどこかで願っていたのかもしれない。 ニアならば、主催者やこの自分すらも何らかの手段で欺いて生き延びているのではないかと。 そう願いたい想いがどこかにあったのかもしれない。 それ故に見せてしまった、一瞬の、しかし大きすぎる隙。 Burst Mode 電子音と共にニアが手にした何かから光線が発され、メロの腹部を貫いた。 「がっ……!!」 足に力が入らなくなり、膝から崩れ落ちる。 先程銃で撃たれたそれとは比べ物にならない量の血が流れ出て足元を濡らしている。 視線を前に向けると、目の前にいたニアの姿が歪んでいき、先に突破した強化服を纏った誰かの姿があった。 「今度はよくやりました」 廊下の奥から姿を見せたのは、顔の半分を隠すような仮面を被った壮年の男。 一瞬見ただけだがおそらくさっき部屋の入り口に陣取っていた男だろう。 「あなたのことはさる人物から聞いていたので少し遊ばせてもらいましたが、まさかここまでとは」 こちらの傷、そして絶望の表情を見るその顔からは愉悦から来る笑いが抑えられてはいない。 「おま、え…」 メロはその表情からこの男の狙いに気付く。 こいつはただ楽しむためだけにニアの姿を敢えて使って遊んだのだ。 ただ殺すのではなく、弄んで苦しめて殺すように。 「その傷では長くは生きられないでしょうね。 最期の言葉くらいは聞いてあげましょうか?何か言い残すことはありますか?」 と、こちらの顔をじっくり見るように髪を掴んで持ち上げた。 ここまでの激情に駆られたことはこれまでにあっただろうか。 ただの殺人鬼ならば、あの北崎のような化物であるだけだったらこんな感情を抱きはしなかっただろう。 目の前の男は、ただこちらの絶望を楽しむためにニアの姿を利用した。 あり得ないことだとしても、あまりに非合理的なものだったとしても。 空虚の中に一片だけ残そうとしていた希望を、見事に突いてきたのだ。 それだけは許せなかった。 最後に力を振り絞って、男の首を掴み握り締める。 最期に見ることになる男の顔を、自分の力で見ていることを示すために。 「……地獄に、落ちろ」 精一杯の、たっぷりの呪詛を込めるようにそう呟く。 「ふ、ハハハハハハハハハハ!!いい顔です!!その表情が見たかった!! さて、もう用済みです。ここから私の城となるこの戦艦、ゴミを残しておくのも不本意だ。草加雅人、操縦室にあったあの死体の残骸もろとも捨ててきなさい」 と、ひとしきり笑った後強化服の男、草加雅人に命じる。 すると草加雅人はこちらの腕を掴み、引きずりながら移動を始めた。 その一方の手には、何か真っ赤な何かが詰め込まれたかのような大きな袋。 だが、血が少しずつ失われていくメロにはそれに対して何かを感じるだけの力は残されていなかった。 戦艦内のダストシュートまでメロを引きずり、そのまま一片の迷いもなく放り込まれる。 本来ならばゴミは一旦どこかに溜め込まれて港かどこかで処理されるのだろうが、ここでは捨てられたものは直通で戦艦から放り出されるらしい。 体の支えの一切を失い宙へと放られたメロ。 横にはかつてニアだったものもまた、ゴミのように詰められて投げ出されている。 (二人、なら、Lを越えられる…か…) せめて生きている時に会うことができていれば、二人が揃っていれば、こんな無様なことにはならなかっただろう。 そうならなかったが故に、その死をずっと引きずったが故に、こんな情けない死を晒そうとしている。 二人揃えばLを越えられる。 もし自分が死んでもニアが生きていたならまだ可能性はあったかもしれない。 だけどその逆。ニアが死んで自分だけが生き残っていた時点で、既にLの後継者としては欠陥だったのかもしれない。 (…ああ、やっぱ) 脳裏に浮かぶ、本物のLの姿。 彼には一人で全てを担う力量があり、俺のような欠損することで欠陥となる何かを持っていなかった。 どうしても、一人では限界がある自分では。 (届かねえな……) それが体が地に叩き付けられるまでに、メロが最後に思ったことだった。 【メロ@DEATH NOTE(漫画) 死亡】 ◇ 戦艦から放られて落ちていくメロを内部のカメラから見ながら、ゲーチスは艦長席に座る。 「それにしてもゾロアークの幻影だけでも十分かと思いましたが、スーツの変身機能だけでもなかなかのものですね。 合わせることができれば戦闘なら更なる撹乱に使えるでしょう」 ゲーチスは戦略家ではあるが、戦術家ではない。 策を練って行動することは得意だが、場の状況に合わせて最適な形で動くことはできないわけではないが彼自身の性格もあり若干劣ったものだ。 人を見下し、他者が苦しむ姿を楽しむ。そのような性根は隙を生み出す。 かつてはゲーチスの側にはダークトリニティという優秀な側近がおり、実際の戦術面でもフォローすることはできたが、ここに彼らはいない。 「しかし、あの青年が首に触れた時何かが当たった気がしましたが、……ふむ、何ともないですね。気の所為ですか」 ゲーチスは気付かない。 メロが最後に叩きつけた呪詛の意味に。 その首の、主催者により与えられた刻印付近につけられた、また別の紋様の存在に。 メロの呪い、痛覚共有の刻印の存在に。 【E-7南部/斑鳩内/一日目 夜中】 【ゲーチス@ポケットモンスター(ゲーム)】 [状態]:疲労(中)、肩に切り傷(処置済み)、精神不安定、強い怒りと憎悪と歓喜、痛覚共有の呪い発動(共有対象:なし) [装備]:普段着、ベレッタM92F@魔法少女まどか☆マギカ、サザンドラ(健康)@ポケットモンスター(ゲーム) [道具]:基本支給品一式、病院で集めた道具(薬系少な目) 羊羹(1/4)印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入 印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入×4@現実、きんのたま@ポケットモンスター(ゲーム) デザートイーグル@現実、流体サクラダイト@コードギアス 反逆のルルーシュ(残り1個)、デザートイーグルの弾、やけどなおし2個@ポケットモンスター(ゲーム) [思考・状況] 基本:組織の再建の為、優勝を狙う 1:この戦艦を完全に手中に収め、他の参加者の口減らしを行っていく。 2:草加雅人を利用する。 3:ゾロアーク、草加雅人の力をもってできるだけ他者への誤解を振りまき動きやすい状況を作り出す。 [備考] ※痛覚共有の呪いを首の刻印の近くに受けていますがまだ共有者はいません。次にこの刻印に触れた者と痛覚を共有することになります。また、その存在にゲーチスは気付いていません。 【草加雅人@仮面ライダー555】 [状態]:疲労(大)、負傷(中)、胸に切り傷(処置済み)、頭に打撲、真理の死及びオルフェノク転生の事実に対する精神不安定、昏睡状態 [装備]:イクスパンションスーツ@ポケットモンスター(ゲーム)、カイザギア@仮面ライダー555、オートバシン@仮面ライダー555、ゾロアーク(健康、片腕欠損、ボールジャックにより人形状態)@ポケットモンスター(ゲーム) [道具]:基本支給品 [思考・状況] 基本:儀式からの脱出とオルフェノクの抹殺 1:??????? 2:真理、俺は――――― [備考] ※イクスパンションスーツの機能により昏睡状態です。そのままの状態では目を覚ますことは難しいですが、他者の呼びかけなど外部の刺激次第では意識を取り戻す可能性はあります。 ※草加雅人はリモート操作によって操られています。 ※オートバシンは斑鳩艦内にあります。あくまで所有者の意思(現在は草加雅人)の意図に沿って機動します。 ※斑鳩について 陸地のホバー移動は操縦可能ですが、現状は飛行による制御になっているため実質飛行による移動のみ可能となっています。 操縦基盤には6つのロックが存在しており、それぞれ解除することで ハドロン砲以外の武装 ハドロン砲 武器系統の制御 操縦系統の制御(飛行時) 格納庫のナイトメアフレーム 戦艦”アヴァロン”との連絡 が開放されます。現在はそのうちハドロン砲以外の武装、武器系統の制御、戦艦”アヴァロン”との連絡が解除されている状態です。 また、いずれか一つはロック解除のキー入力まで4時間待つ必要があります。 アヴァロンにこれと同じロックがあるかどうかは不明です。 143 再起動 投下順に読む 145 待ち人ダイアリー 時系列順に読む 132 虚の中の道標 メロ GAME OVER 139 INVASION OF VENOM ゲーチス 154 立ち向かうべきもの 草加雅人
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このページは書きかけです ニーネン=シャプチの歴史についての記述をがんばって書くぞ! ..ueg a ga^t-pa^chk us ja-tiapkal le-cha-pnaut sha-ni^nen-shapch-ie-efiu^laft gang-dan-la-hangga^sh-saisbe^rr lai miai 著者 ソプゲン=ナプトー 場所 大宇宙連合会議 ジャンル 歴史解説 内容 ニーネン=シャプチの歴史 記述の細かさ なんとなくわかる程度 やる気 よーしやっちゃうぞー みんなに一言 是非読んでね! ニーネン=シャプチの歴史についての記述をがんばって書くぞ!(にーねんしゃぷちのれきしについてのきじゅつをがんばってかくぞ 檀語:..ueg a ga^t-pa^chk us ja-tiapkal le-cha-pnaut sha-ni^nen-shapch-ie-efiu^laft gang-dan-la-hangga^sh-saisbe^rr lai miai)とはソプゲン=ナプトーが大宇宙連合総会のみんなにわかりやすく歴史を説明するために用いる言葉、またはその記事である。 がんばるぞー!(ぉー) 目次 ニーネン=シャプチという国を知らない人は… 起源 三大文明 ニーネン=シャプチという国を知らない人は… 右のリンクをクリックしてみよう!→すらんちのくに 起源 ニーネン人(次からは「人民・イェシュート」と言うよ)は惑星チャグマ=ダプラの赤道付近、アイユヴァン地方に生息しているノーアウ=ダスランバウ(ドウクツザル)の子孫と言われているよ。 宗教研究家の人たちの中では「人民の祖先はウダナズラナーテの庭(スワーシャカーチェ集約神教でいう天国)からやってきたんだ!」というラフィル混血説を主張する人もいるよ。 科学者たちは宗教研究家の人たちの考え方を長年否定していたけど、最近になってラフィル混血説を裏付ける証拠が出てきてしまったので学会では意見が真っ二つに分かれているよ。大変だね。 三大文明 アース連邦でもあるよね。なんかそういうの。メソポタミアとかエジプトとか。 ニーネン=シャプチにも同じような古代文明が栄えたよ。以下の三つがその古代文明だよ。 スグリ文明 ネグエ文明 パハニヴィエ文明 この中で一番文明の発達が早かったのはスグリ文明。ネグエ文明やパハニヴィエ文明よりも早く農業を始めたよ。ラヴィロア人という民族がスグリ文明の文明圏に農耕を伝えたと言われているけれど、このラヴィロア人の祖先はまだ見つかっていなくて系統不明なままだよ。謎だね! その後はウダンタン王やトラキサエクム王といった王様たちが戦争をしていたからあまり進展がなくなったけど、古代スモラヌンプラエ朝を開いたサグサ=マガマグ王が彼らを征服して一段落したよ。 しばらくして古代スモラヌンプラエ朝のガナガナ王が王権(王様に関するルール)を作ったよ。この頃に古代スモラヌンプラエ語の文字、宗教、政治の基礎が作られたんだって!
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登録タグ:ゲーム 「さくらを探さないで」(さくらをさがさないで)は、映画『七つまでは神のうち』の公式サイトで公開されたFlashゲーム。 内容 まず最初に、説明文と一緒に「さくら」という人物の写真が表示される。この説明文をパスした後、大勢の女子小学生たちが画面上に現れる。この中から、先の説明文と共に表示されていた写真と一致する人物を探してクリックすると、突然青い人形の顔が画面いっぱいに現れ、それと共に爆音が放たれる。 動画 当該ゲームの内容が映っているため閲覧注意。 石川典行 ブラクラに絶叫する - ニコニコ動画 GINZA 参考リンク 8.20公開 映画『七つまでは神のうち』公式サイト コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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欠く光芒 難易度★★(?) 道中 つおい ボス「サテライト」 Point ボスは特殊状態「サテライト」で、一番先頭(@まえ)じゃないとダメージを与えられない。 @サテライトキャノンはチャージ後に使用してくる技。@うしろで回避しよう。 ボススキル 攻略のコツとかがあったら・・・ シーラの滅魔「炎の海」はうしろにいても相手のHPをがつがつ削れるため、おすすめ。 -- 冥華 (2017-01-30 12 13 39) 名前 コメント
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以下は、http //namidame.2ch.net/test/read.cgi/pet/1247217319/l50から引用 【フェレット】いたち好きスレッド78本目 11 名前: 名も無き飼い主さん [sage] 投稿日: 2009/07/11(土) 00 20 23 ID hBH03y8m パスバレー♂3ヶ月 家に来て二週間一切懐かなくて困ってます(ToT) 触ろうとすると威嚇して本気で噛む、遊ばせても近づくと逃げる、ゲージの外から見てるだけで隠れる、バイト舐めさせてる間は大人しいが舐め終わると後ずさりしながら歯を剥き出して威嚇して飛び掛かられる 全く懐く気配が見られません… どうしたら良い関係築けるようになりますか? 自信ないです(ToT) 12 :名も無き飼い主さん 2009/07/11(土) 00 39 35 ID uogSGUC7 11 後ずさりしてから飛び掛かってくるのって、じゃれてるんじゃないのかなぁ? うちのもテンション上がるとジャンプしながら襲い掛かってくるよw あと結構強く噛んでくるんだけど、あれは奴なりに甘えてるんじゃないかと最近思ってきた。 13 :名も無き飼い主さん 2009/07/11(土) 01 18 22 ID KmPwEuZF 11 マジレスすると、しばらくは好きに遊ばせて 無闇に手を出したり 抱っこしたりせず 「この家とこの人間は安全だ」とわかってもらう。 最初手がつけられない子は後々すごい甘えん坊になるらしいよ うちは最初から割とお行儀良かったから 3ヶ月経った今もあまり甘えてこない… 14 :名も無き飼い主さん 2009/07/11(土) 02 12 48 ID IJDepeHD 同じく好きにさせておくのが一番だと思う 二週間じゃまだまだだよ うちなんか甘えてきたり、だっこ大人しくさせるようになったの家来て10ヵ月後だ 3年たった今じゃ、どこいくのにも後ろついてくるし膝によじのぼって寝るくらい甘えん坊 15 :名も無き飼い主さん 2009/07/11(土) 02 34 53 ID +IqvZjdS うちのもパスバレーで飛び切り元気で噛み癖ある子で半年くらい手と腕に噛み傷がたえなかった。 はっきりいって、何でこんなにかまれるのかとすごく辛かった。 うちの子だけ懐かないフェレットなのかなーと悲観的になったりもした。 でも7,8ヶ月くらいたってからようやく慣れてきて、 1年たったいまではすごく甘えてくるようになったよ。 移動すると後をついてくるし、 本読んでると地面にぺたんと転がって上目遣いで遊んで光線だしてくるし、 隙間から鼻を出して仰向けになって誘ってくるし、 ケージ越しに頭をかいてやるとこすりつけてくるし、 何が言いたいかっていうと、ものすごくかわいいです。 だからこういう時期だとおもって、がんがれ。 20 :名も無き飼い主さん 2009/07/11(土) 09 37 06 ID W2iIJHt1 11 家の2年半のも最初は同じだったけど(爪が割れるほど本気で噛まれた) 生後半年くらいから、凄く懐いたよ。 ゆっくり行けば大丈夫。 25 :名も無き飼い主さん 2009/07/11(土) 14 04 09 ID yEmSL60r 13 うちの子まったくそのとおりだ。 最初はがぶがぶしてどうしようもなかったんだけど、もう一本飼いだしてから 急になめなめフェレットに! 抱っこしても遊ばしててもぺろぺろと甘えたに。 すげえかわいいよ 32 :名も無き飼い主さん 2009/07/11(土) 18 21 00 ID hBH03y8m 11です 皆さんの書き込みに勇気づけられました^^ 正直このままの関係が続いたらとか、最近どう接していいのか分からなくなってフェレを眺めがら怖いとか哀しい気持ちで一杯だったので希望が持てました。 噛まれようが避けられようが愛情が伝わる事を信じて気長に待ってみようと思います♪ ありがとうございました^^ 33 :名も無き飼い主さん 2009/07/11(土) 20 28 12 ID O7c4hXCT 二週間じゃまだまだそんなモンじゃなかろうか うちなんて売れ残りでショップで抱いたら噛み付いてきたような子だったから、 最初のひと月は両手ボロボロにしながら信頼関係築いたよ 動物慣れしてて猫掴み自在って人でもなければ、しつけようとか考えないで、 餌付けや適度に放牧や遊んでやったり、毎日の世話をきちんとやることで信頼関係築いくのが、遠回りだけど確実