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2009年7月20日 締 切 新聞論評 学籍番号1914078 氏名 [[水長一輝] 1.新聞情報 見出し 民主300超 政権交代 発行日 2009年08月31日 新聞社 日本経済新聞、朝刊 面数 1面 2.要約 第45回衆議院選挙は30日投票、即日開票された。民主党の獲得議席は定数480のうち300を超える圧勝の勢いで、政権交代が確実となった。民主党の鳩山代表は9月中旬に召集を予定している特別国会での首相指名選挙で首相に選出され、社民国民新党との連立政権を発足させる。(124文字) 3.論評 1955年の保守合同以来、形は変えては命脈を保ってきた自民党政権に終止符が打たれた。劇的な政権交代なのに、世間はどこか冷めきっている。冷戦構造が崩れて20年、戦後日本の成長モデルそのものといえた自由民主党に、有権者は強烈な「ノー」を突きつけ次の4年を巨大民主党という未知なる「非自民」に委ねた。今回の選挙の結果に比較的冷静なのは、4年前の郵政選挙の経験があるからであろう。当時の小泉首相は郵政民営化に賛成する革命派と、これに反対する勢力を分類することで「自民対民主」ではなく、「自民対自民」の選挙構図を作り出して圧勝した。 民主300越えて政権交代になったが私自身、鳩山代表には期待していない。なぜなら、マニュフェストを発表しているが原則守るみたいなことをいっている。高速道路の原則無料化なんて出来たとしても、今まで高速道路のでの収入は約2兆円だ。日本はそもそも借金大国で今の政治家は考えることがおかしすぎる。高速料金を無料にすることによることにより、今まであった約2兆円のお金を補う為には消費税をあげて国民の負担になることは間違いないであろう。消費税を上げるなら、医療機関での治療を更に安くするべきであると私は考えている。政権交代をして、鳩山代表がどこまでマニュフェストを実行できるかが楽しみだ。 (542文字)
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ステータス 初期値 LvMAX スコア 77 1302 スキル縦ライン状にぷちぐるをまとめて消すよ 必要ぷち数 34 34 効果範囲 S- LL- 特技ショータイム中のコンボ数が追加されるよ 発動確率 5.0% 100.0% 効果 100.0% 100.0% スキルLv 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 必要ぷち数 34(変化なし) 効果範囲 S- S S+ M- M M+ L- L L+ LL- 必要スキルExp - 1 1 2 3 4 5 6 8 10 (累計) 1 2 3 5 8 12 17 23 31 41 入手方法 ガチャで入手 【えらべるチケット】(それは僕たちの奇跡)と交換 解説 スキルの基本的な使い方に関しては、「スキル 特技」内の解説項目を参照。 スキル文章からは分からないが、消去範囲は盤面の左右両端である。 つながっていないぷちぐるが集まりがちな端を重点的に消せるのが強みだが、 まとめて消した際に出現するボムが画面端に寄ってしまうという欠点もある。 スキル演出はアニメ2期オープニング「それは僕たちの奇跡」の振り付けから。当該シーンは「ほのクロール」とも呼ばれる。 ボイス パズル開始 パズル開始だよ! パズル終了 パズル終了だよ! ショータイム ショータイム! スキル 夢をかなえよう! 特技 助けに来たよ! ミッションクリア やったね!
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【第九話】 【Mi-side】 ‐桜が丘高校‐ ‐音楽準備室‐ どうしてこんなことになってしまったんだ。 いや、原因はわかっている。 梓が“去年の文化祭のことを知りたい”と言ったからだ。 そこに行方不明になっていたさわ子先生が颯爽と登場し、 あるDVDを残して去って行った。素早い身のこなしだった。 そして何故か部室にはDVDプレイヤーがあった。 しかも結構目立つところに。不思議だ。 おかげで梓は今、去年の文化祭を見ようとしている。 天使である梓は一体、どんな反応をするのだろう。 気になる反面、軽蔑されてしまうのではないかという、 そんな不安もよぎる。 澪「な、なあ梓。止めないか?」 唯「澪ちゃん、もう遅いよ」 そう言って私に話しかけて来たのは唯。 異性の壁を越えた愛の告白を断られたとはいえ、 親友としての変化はまるでない。 唯の優しさが成せる技だ。 私はそこに惚れたのかもしれない。 まあ、今現在の唯は優しくないんだけども。 おかしい。何故私のDVDをそんなに見せたいのか。 律「よし、ムギ」 紬「ゴメンね澪ちゃん」 ムギにがっちりホールドされてしまった。 これでは動けない。マズイ。 何だよお前ら、揃って私に痴態を晒せって言ってるのか。 梓の指が再生ボタンに近づく。 もう少しで押されてしまうだろう。 ああ、ついにその時が訪れてしまう。 ああ、ああ、ああ……。 【Yi-side】 澪ちゃんが気絶しました。 どうしたのでしょう。ムギちゃんが強くホールドしすぎた? いやいや、まさか。 おっとDVDもいいところです。 私のヘンテコな声はさておき、澪ちゃんの美声。 私の歌声も評判ではあるのですが、 澪ちゃんには適わないと思うのです。 曲が終わりました。ふわふわターイム。 盛り上がる講堂。清々しい顔の私たち。 そして、退場……。はい此処です! 【Az-side】 今日、唯先輩に聞きました。 去年の“ブンカサイ”はどうだったのかと。 私は唯先輩の監視を行っていましたが、 それにも穴は多くあります。 よりによって、その穴がブンカサイだとは思いませんでしたが。 唯先輩は言いました。良かったよ、と。 ならばそれを見ないわけにはいきません。 梓(これで去年のブンカサイが如何なるものか、チェックです!) 見た結果ですが、とても楽しそうなものでした。 これは私も早くしてみたいです。 と、ここで。ハプニング発生です。 澪先輩が退場しようとしたときのこと。 床の何かに引っ掛かってしまったのでしょう。 転んでしまいました。 ……よりによってアレをこちらに向けて。 梓「……」 流石の私でも、アレはあまり見られたくない ものだとわかります。 しかし、私は人間と一緒に生活していきました。 その生活の中で、特にテレビの 旅行番組を見ながらですが、 “普段見られないものは、多く見ておくべきだ”という、 自分なりの考えを出していたのです。 つまり、私がとる次の行動は、 澪「ま、巻き戻すなーーー!」 【Yi-side】 わーお。大胆。 最近ちょっと落ち着いてきましたが、 まだあずにゃんは突拍子もないことを しでかすことが多々あります。 とりあえずその映像に目を。 映像は必要以上に鮮明でした。 見る人が見たら、“眼福、眼福”とか言いながら 気絶するような代物なのでしょう。 梓「……もしかして、これが色欲……?」 キミは一旦気絶してもらった方がいいかもしれない。 澪「見られた……あの映像、見られた……」 律「まあまあ、いいじゃん。 去年は全校生徒の前で見せちゃったんだしさ」 澪「全然フォローになってない!」 その時。 くしゅんっと、りっちゃんが一つくしゃみをしました。 唯「りっちゃん、大丈夫?」 律「あ、あれー?風邪ひいちまったかなー? まあ大丈夫だ、大丈夫」 澪「お、おい、本当に大丈夫なのか?」 律「明日までには完治させるからな!気合で!」 りっちゃんだったら本当に完治させそうです。 病は気から、といいます。 紬「今日はゆっくり休んだ方がいいんじゃない?」 律「平気平気。それよりお菓子食べようぜ~」 澪「人が心配してるってのに……」 ただそんな言い伝えだけで拭えるほど、 心配というものは安くないのです。 もし風邪をこじらせてしまえば、 文化祭でのライブは最悪中止となるでしょう。 唯「あずにゃん」 梓「はい?」 小声で、あずにゃんに話しかけます。 唯「天使の力って、風邪に効くかな?」 梓「インフルエンザまでなら何とか」 十分でした。多分。 基準は良くわかりませんが、自分の中では風邪より インフルエンザの方が重病だったので。 梓「なるほど、言いたいことはわかりました。 つまりあの風邪を治せばいいんですね」 そうそう。 梓「手荒な方法と穏便な方法、どちらがいいでしょう?」 穏便な方でお願いします。 * * * あずにゃんは今晩にこっそり瞬間移動し、 りっちゃんの風邪を穏便に治療するようです。 見つからないことを、祈ります。 唯「そういえば澪ちゃんのクラスは何をやるの?」 澪「私のクラスはホットドックを作るよ。 唯たちのクラスは何をするんだ?」 唯「パンケーキ作るんだよー」 私たちのクラスはパンケーキを作ることになっていました。 その中でも私は、広報班。 看板を持って学校中のあらゆるところへと 歩き回るのが仕事です。 ついでに他店の偵察も兼ねて行います。 いえいえ、遊んでいるわけではありませんよ、決して。 紬「味は四種類、一回で二種類まで注文できるの。 澪ちゃんも良かったら食べにきてね?」 澪「ああ。私のクラスのホットドックもよろしく」 よし、澪ちゃんのクラスにも偵察に行きましょう。 いえいえ、遊びに行こうというわけではありませんよ、決して。 律「そうだ、梓のクラスは何をやるんだ?」 梓「私のクラスは劇をやります」 おっと、それは意外です。 これも見逃せません。 律「おお、気合たっぷりな一年生だな! 梓は何の役をやるんだ?」 梓「何でも主人公にお告げをする、天使の役だそうです」 唯「ぶっ!」 吹き出しました。 紬「ど、どうしたの唯ちゃん!? まさか紅茶熱すぎたのかしら!?」 唯「い、いや、大丈夫だよムギちゃん……」 見ると、澪ちゃんも何かを堪えた表情をしています。 それも仕方ありません。 だってあの子、役でも何でもなく“天使”じゃないですか! 唯「ごめんね、ムギちゃん。 それでどんな展開の劇なのかな、あずにゃん?」 梓「えーっとですね」 律「おい、それ言っていいのか?」 はっとした表情のあずにゃん。 引っ掛けたつもりは無いのですが、睨まれてしまいました。 ごめんなさい。 【Mi-side】 ‐秋山宅‐ ‐澪の部屋‐ 今日の部活も平和に終わった。 平和すぎて、何か足りないと思えるほどにだ。 いや、この前みたいなことは勘弁だけど。 あれでも私はあの時、ショックを受けていた。 あの時、というのは告白を断られたときではない。 合宿で唯に泣かれてしまったときだ。 告白自体は成功しない確率の方が高いと思っていた。 だから、まるでショックを受けていないといえば嘘だけど、 唯の言葉もあって、思ったよりは気持ちは楽だ。 だからこそ今でも唯と気軽に話せるのだろう。 唯は、本当に優しい。そして可愛い。 ……ああ、やっぱり諦めきれてないや。 澪「はあ」 音楽を聴きながら、勉強をするでもなく、 私は自分の机に頬杖をついていた。 机の上にあるのは桜高文化祭“桜高祭”のパンフレット。 (実際“桜高祭”とは、あまり呼ばれていない。 正面ゲートに書かれている文字こそそれなのだけど……、何故だろう?) 澪「唯と一緒に行動出来たらなあ……」 それは、夢のようなこと。 高校生生活の中でも、忘れ難い思い出になるだろう。 澪(唯は広報だから一日中、暇。 私は一日目の午前中と二日目の午後に仕事があるから、 誘うならその間か……) 澪(……よし、そうしよう) 一段落ついた私は、椅子の背もたれに体重をかけ、 そのまま椅子と一緒に背中から倒れてしまった。 【Yi-side】 ‐平沢宅‐ ‐唯の部屋‐ 私は部屋であずにゃんと二人、 文化祭のパンフレットに目を通していました。 今週末はついに文化祭です。 二日間に渡って行われる文化祭の一日目、 お昼より私たち軽音部は講堂でライブを行います。 因みに一日目か二日目か、 どちらの日にライブをやるかは毎年変わっています。 しかし二日間やるということはありません。 他の出し物も多いので。 そんなことを二日連続でライブをやらないのかと 聞いたあずにゃんに、話していました。 梓「体育館もありますし、 結構余裕ありそうなもんですけどね」 唯「でもライブなら一日だけじゃない?」 梓「むう、どうせなら一杯やりたかったです」 私も同じく。 唯「でも劇は二日間出来るでしょ?」 梓「まあ、そうですね。 オリジナルの話なので、是非期待してください!」 唯「うん、見に行くね。でも劇っていいよね~。 クラスの皆が協力しないと出来ない出し物だからね」 そう言うと、あずにゃんは顔を曇らせました。 梓「まあ、基本協力はし合ってました」 唯「何かあったの?」 梓「いえ、劇に関することは問題ないです。 ただクラスの一人がイライラしていて、ちょっと近づき難かったというか」 なるほど。 険しい顔をしながら作業されると、 ちょっと嫌な気分になってしまいます。 唯「どうしてイライラしてたの?」 梓「その子、映画研究会の子なんです。 これは鈴木から聞いた話なんですが、 映画研究会は文化祭に映画作品を出展する 予定だったらしいんです」 梓「ですが」 その鈴木という子が純ちゃんだと分かるより先に、 あずにゃんの次の言葉が予想できてしまいました。 唯「それが出来なくなった?」 梓「はい」 梓「なんでも、結構本格的なものを撮っていたみたいです。 舞台も近所じゃなくて、もっと遠くに。 夏休みなんかも利用していたみたいですよ」 梓「でもあろうことか、撮影に使用していたカメラを 夏休みの後半に紛失してしまったようで……」 なんと。それは不運です。 梓「また撮影用の舞台に出掛けるにしても、時間が無い。 いえ、それ以上にお金が無かったみたいですね」 梓「部費で取材費は賄われていたようですけど、 それも夏休み中で全て使い切ったと聞きました」 唯「それじゃ、何も出来ないよ」 つまり取材に行くためのお金、部費が無い。 時間も無い。これは、早々諦めてしまいかねません。 しかし、あずにゃんの話は違う方向へ進みました。 梓「ところが映画研究会の子、凄い熱心なんです。 努力家で、この文化祭に全てを注ぎこむような勢いの人で」 梓「で、生徒会に直接頼み込んだみたいです。 部費をくれ、と」 直談判とは、行動力があります。 普段からだらけている某部活とはまるで違います。 唯「結果は?」 梓「ダメでした。しかしかなり粘ったそうですよ。 これも偶然近くにいたという鈴木の話ですが、 “園芸部の部費は増えたのに、何故うちは増えないんですか?”とかなんとか」 うわあ、尾を引いてるなあ、園芸部。 梓「その子に対して生徒会の人は、こう言ったみたいです。 “だからこそ、生徒会にもお金は余っていない”と」 ……見事に返されてしまったようで。 お金を使ったと先に言ったのは映画研究会の子。 それを否定することは、まあ出来ないでしょう。 加えて言うならば、お金があっても生徒会は お金を出せなかったはずです。 もしここでお金を出していたら、 映画研究会の子はどうするでしょう。 そう、夏休みが終わってもなお、その撮影の舞台に向かうはず。 授業を放棄し、学校生活に支障をきたします。 これを生徒会が容認できるわけがないのです。 梓「結局諦めたみたいですけど、 まあそれからが大変です。とにかく顔が怖かったです」 唯「大変だったんだねえ」 あずにゃんも、その映画研究員さんも。 唯「でもまあ、良く頑張ったよ。偉い偉い」 私はあずにゃんの頭を、なんとなく撫でました。 あずにゃんの顔は俯いていて表情が見えませんが、 照れているのではないでしょうか。 だったら可愛いなあ。 梓「……頑張ったと褒めるには、まだ早いです」 全然不機嫌でした。 梓「とにかく、劇は必ず見に来てください!絶対ですよ!」 顔を上げたあずにゃんは興奮し、 私の方を前後に大きく揺すりました。 なるほど自信作のようです、これは絶対に見に行きましょう。 いえ、元々憂のクラスの出し物ですから、 見に行く予定には組み込まれていましたけど。 16
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【Yi-side】 終わりました。長い長い戦いが。 文化祭の全てをかけて挑んだこの戦い、 恐らくは私たちの勝利という形で幕を閉じたのでしょう。 純「でも、どうして文集を鞄に入れると思ったんですか? 教室に残す手段もありましたよ」 澪「教室には梓がいただろ? 梓は鈴木さんが文集を買っていないことを知っている。 安易に教室に文集を残して、発見されたら言い訳のしようがない。 どこかに隠そうものなら、見張ってる私の友人が通報してくれるしね」 純「なるほど、それでこのメール、 “鞄を持って、音楽準備室に来てくれない?”ですか。 見張りまでつけて、完璧ですね」 澪ちゃんカッコいい。改めて、そう思います。 ただ澪ちゃんはそう言われたことを、不服そうにしていました。 澪「なにが完璧ですね、なんだ? 全部鈴木さんの狙い通りだったんじゃないか?」 純「……ああ、やっぱり気付いてましたか。 怪盗が二行目でヒントを与えているのは事実だと 言っていましたもんね」 澪「“誰かに謎を解かせるまでが、鈴木さんの計画だった。” そういうことだね」 私も、なんとなく、それは感じていました。 律儀すぎる怪盗。それに答えを出すのなら、 自分を見つけて欲しいというものしか、思い当たりません。 純「とあるお話の検事が言っていました。 “自分の犯罪を誇示したいというのは、 ほとんどの犯罪者心理に共通する特徴なのだ”って。 私は全犯罪者がそうだとは思いませんが、 小さな罪ぐらいなら、ちょっと誇示したくなる気持ちもわかります」 そこで私は首を振りました。 どうやら澪ちゃんも何か言おうとしたようですが、 私に遠慮して口を閉じました。 ならば、私は遠慮せずに言わせてもらいましょう。 唯「純ちゃん。純ちゃんが誇示したかったのは、 犯罪じゃないよね?」 純「どうしてそう思うんですか?」 唯「和ちゃんが、ただの悪戯に付き合うとは思えないから」 純「盗難事件がただの悪戯ですか?」 唯「文化祭は、お祭りだよ?問題にはなってたけど、 ギター以降は本当に差し障りのないことしか起きてない。 むしろイベントとして扱われていたよ」 模倣犯も出る程の。 純「なるほど。それで、私はなにを誇示したかったんですか?」 唯「ズバリ、ヒロイズムだね!」 純ちゃんは小首を傾げました。 ただ、その顔は大して不思議がっていませんでした。 唯「ここからは何の証拠も無いよ。 間違えているかもしれないよ。 でも、合ってたらイエスって答えて欲しいかな」 純「はい、わかりました」 唯「純ちゃんは映画研究会から園芸部を助けた?」 純「……イエス。って単刀直入すぎません?」 そうでしょうか。 視界の端で、澪ちゃんが頷いていました。 そこまでかなあ。 唯「え、えっとね。つまり純ちゃんは、 部費を確保できなかった映画研究会が 恨みで園芸部に酷いことをしようと知って、 和ちゃんになにかすることを提案したの」 純「イエスですね」 唯「和ちゃんはすぐに提案を受け入れてくれた?」 純「それはノーです。 和先輩はまず園芸部の部長を呼んで、 花壇に見張りをつけることを提案したみたいです。 当然ですが、何者かが狙っているなんてことは隠して。 ですがそれは叶わず、結局花壇に見張りはつきませんでした。 そのことを知らせに来たのが、文化祭前日でしたね」 それがあずにゃんに聞いた、あの呼び出し。 唯「この計画を立てたのは、和ちゃん?」 純「半々ですね。 虹の色を順番に盗む“色泥棒”を演じて、 様々な色を持つ園芸部に警告するという アイディアは和先輩のものです。 私が、最後は誰かに解かせたいと言ったら、 メッセージカードの二行目のアイディアもくれましたよ。 ですが、盗む品は私が決めました。 私が簡単に盗める……といっても、 すぐに返すので“手に取る”とだけにしましたが、 そんな品々に決めました。 ただ、返すからといって、一時的に手元から消えただけで、 とても悲しむ人もいるんですよね。 失念していました。今回の最大の反省点です」 純ちゃんは本当に落ち込んでいました。 さすがに友人を、あんな目に遭わせてしまったから……。 純「文化祭期間中だというのに、 和先輩には本当に助けられました。 瞬時に、文化祭に差し障りないものを選んで、 私に取らせる計画まで立てたんですから」 唯「正直、ここまで事件が複雑になるとは思っていなかったよね?」 純「そうですね。まさか模倣犯とは。 想定外でした。ただ、複雑になったからには、 より高みを目指したくなりましたけどね」 なるほど、なるほど。 以上のことをまとめると、つまり。 純ちゃんは園芸部を守るため、 自ら怪盗レインボーとなり、色という色を盗んで回った。 園芸部への警告というのは、恐らく文化祭新聞でしょう。 昨日の九時号に書いてありましたが、 純ちゃんのクラス、一年二組にも新聞部の子はいますし、 それとなく“園芸部が危ないかもね”と仄めかしておけば、 誘導は可能でしょう。 澪「こんな回りくどいことをした理由は?」 純「第一に、園芸部を動かすことが出来なかったからです。 まさか生徒会の一員ともあろう人が、 映画研究会の生徒を悪く言うことなんて出来ませんし、私なんか論外でしょう。 そして第二に、これは唯先輩が言いましたが、 文化祭はお祭りだからです」 澪「なるほどな……。 じゃあ、そういうことなら、梓を呼んでも大丈夫そうだな」 唯「うん、そうだね!」 犯人が純ちゃんとわかり、あずにゃんが何を思うのか心配でした。 ですが、一応真っ当な理由はあったので、 その心配は完全に無用のものとなりました。 なら、ここへ呼んでも問題はないでしょう。 澪ちゃんは携帯を取り出し、なにかに気付いて、元に戻しました。 澪「梓は携帯持ってないんだっけ。直接行ってくるよ」 そう言って柔らかい笑みを浮かべ、 澪ちゃんは音楽準備室をあとにしました。 * * * 音楽準備室に二人というのは、 あまり新鮮ではないかもしれません。 ですが、今の状況は今まで経験したことのない、 とても新鮮なものでした。 純「いやー、澪先輩ってカッコいいですよね! 本当もうなんというか、憧れますよー」 唯「だよね~! でもね、澪ちゃんは怖いものが嫌いだったりして、 可愛い面も一杯あるんだよ?」 純「おお、それはプラスポイントですね! やっぱりファンクラブが作られるだけのことは ありますね!」 純ちゃんと二人っきり。これは珍しいです。 まあ、だからといって、話題に困ることは無いですけど。 純「唯先輩って、結構澪先輩のこと好きなんですね~」 唯「いやいや、私は皆が好きだよ?」 純「私は一番澪先輩が好きですけどね。 当然、憧れっていう意味でです!」 私は……、まあ。 純「あれ、どうしたんですか唯先輩? 顔が赤くなってますよ?」 言わないで! 唯「そ、そうだ、あのメッセージカードのことだけど!」 私にとって不利な話題だったので、 あからさまに話題を変えました。 そのことを純ちゃんも少し怪訝そうにしてましたが、 特になにも言ってきませんでした。 純「あれがどうかしました?」 唯「一行目にさ、英語書いてあったよね。 Over the rainbowだっけ」 純「ああ、確かに書きましたよ。 日本語も横に書いたと思います」 唯「あの言葉にも意味があるの?」 適当に捻りだした話題。 とくに意味もないと思っていた質問でしたが、 意外と純ちゃんの顔は真剣さをまとっていました。 純「ああ、あれですか。意味ありますよ」 唯「どんな意味?」 純「虹を越えるんです。すると、なにがありますか?」 窓の外に視線をやりました。 そこに虹はありませんが、虹のある場所は空。 そこを越えたとすれば……。 唯「宇宙?」 純「いいですね、その答え。ロマンチックです」 澪ちゃんならもっとロマンチックに答えたのかなあ。 そう思いながら、少し考えました。 宇宙。レインボー。 レインボーが執着していたのは? 答え。色。 唯「黒色?」 私はぽつりと呟きました。 それに対する純ちゃんのリアクションは、 非常に大きなものでした。 純「正解です!おめでとうございます!」 唯「えへへ~……で、黒ってなに?」 純「それも当ててみせてくださいよー」 黒。黒。黒。 純ちゃんが欲しそうな、黒。 ……はっ! 唯「み、澪ちゃんは私のものだから、渡さないよ!?」 純「えっ?」 ……いま、とんでもないこと口走った気がします。 まあ、その、本人がいないからセーフです。 ドアの外で物音がしましたが、セーフです。 純「なに言ってるのか、よくわかりませんが……。 まあ面白そうな発言だったので、覚えておきますね」 止めて!すぐに記憶から消して! 純「まあ、多分唯先輩に答えは出せませんよ」 純ちゃんは思わせぶりな口調で、話を続けました。 純「きっとそうなんです」 唯「じゃあ、答えを教えてよー」 純「良いんですか?本当に?」 純ちゃんは軽い語り口であるのとは対照的に、 非常に重々しい雰囲気を発していました。 とても、言いにくいことを言おうとしているような。 思わず、唾を呑みました。 唯「……良いよ」 純「そうですか」 純ちゃんは目を瞑りました。 そして、深呼吸。目をゆっくり開かせると、 私に近づき、耳元に口をもっていき、 純「私の最後の狙い。 それは不幸を呼ぶ黒猫の天使“アズサエル”です」 突如、頭にハンマーが振り下ろされたような、 そんな気分になりました。頭痛が酷いです。 視界がぐにゃりと歪んで、 身体もふらついているような感覚に襲われました。 足も、動きません。 口だけを、なんとか動かしました。 唯「今……、なんて……?」 純「最後に私が取るターゲットは、 黒猫の天使アズサエル。人間名、“中野梓”です」 ついに足が身体を支えきれず、 私は床にへたりと崩れ落ちそうになりました。 が、純ちゃんはそんな私を間一髪のところで支えてくれました。 純「大丈夫ですか?」 唯「あ、ありがと……」 でも。 唯「どういうことなの……?」 純「まあ、人間に転生したとはいえ、 元・天使として、警告する義務があると感じたってところでしょうか」 唯「元・天使って……、えっ?」 純「あー……、それを絶対的に証明する手段はありませんよ。 でも、梓を天使だと私は知っている。 それだけで十分証拠たり得ると考えてくれれば、 ありがたいんですけど」 ……純ちゃんの目は、笑っていませんでした。 こくりと頷いた私を見て、純ちゃんは話を再開させました。 純「信じてくださって、ありがとうございます。 さて唯先輩。梓は決して悪いやつじゃありません。 でも、あいつは不幸を引き寄せるんです」 純ちゃんは顔を歪めながらも、説明を始めました。 * * * 純「それは私が天使だった頃、天使の世界で見たこと。 あいつは黒猫の姿をしていました」 はっとしました。 あずにゃんのあの姿は、仮の姿。 今までに何度か、あずにゃんの本来の姿、猫の姿を、 私は確かに見ていました。 覚えているのは、春、私が両親と遊びに行った日……。 純「私は転生する間近でした。ですから、あまり長い期間、 あいつの姿を見たわけではありません。 ですが、あいつの力は、不幸を呼び寄せる力は本物です。 唯先輩、一つ尋ねますが。 梓が来たことで、不幸が降りかかりませんでした?」 すぐに思い当たりました。酷い嫌悪感を覚えました。 勿論、自分に対して。 春。あずにゃんが新聞を持ってきました。 私はそれをきっかけに、その新聞に載った事件を 解決する羽目になりました。 園芸部の裏に隠された事情を知りました。 私の中で、なにかが壊れました。 この一件で、私と園芸部の人は、 ちょっとしたお知り合いになりました。 その関係で、園芸部の人は花を一つ持ってきてくれました。 花弁が落ちました。 おかげで私は、抱きたくもない疑念を抱いてしまいました。 あれは最低な勘違いでした。 そういえば春の事件のことを、私は和ちゃんに話しました。 和ちゃんはそれで、園芸部の部費を追加を提案してくれたと 聞いています。そして秋。部費が足りていないために、 映画研究会は文化祭への出展を諦めました。 その怒りの矛先を、園芸部に向けました。 全ての発端は、どこにあったでしょう? 園芸部でしょうか? いいえ。 私と園芸部を繋げたのは、紛れもありません。 “あずにゃんです。” 唯「は、ははは……」 純「……梓も、悪気があったわけではありません。 あいつはきっと、自分を変えようとしたんでしょう。 人に笑顔を振り撒き、幸福にしてくれる先輩の近くに行って、 不幸を引き寄せる自分を」 唯「……そっか。そうだったんだね」 あずにゃんと出会った日、私はなんと言われたでしょう。 天使みたいにふわふわした人、でしたか。 とんでもない嘘つきですね。 天使である自分と、対極の人間を選んだのに。 唯「それで……、あずにゃんをどうするの?」 純「私はどうにも出来ません。 それを理解した上で一緒にいるのであれば、 なにも言いませんよ」 ただし。 純「リスクは避けられないと思ってください」 まあ、そうだろうね。 心の中でそう呟きました。 純「……ここが防音に優れている部屋で良かったですね。 扉の外に、いますよ」 唯「いるね。澪ちゃんと……、あずにゃんが」 純「どうするんですか?」 唯「私は変わらないよ。変わったとしても、元に戻る」 純「……それは、もう……」 純ちゃんは何かを言おうとしたようでしたが、 口を閉じました。 その続きの見当は、つきました。 唯「ありがとうね、純ちゃん。色々と。 それと、そう知っていながらも、あずにゃんの友達でいてくれて」 純「私、カッコ悪いことは嫌いですから」 唯「そっか。じゃあ、今の私は、嫌い?」 純ちゃんは呆れたような笑みを浮かべました。 張り詰めていた空気が、緩んだ気がしました。 純「むしろ、私好みですよ」 * * * 私と純ちゃん、二人で扉を開けると、 案の定、そこには澪ちゃんとあずにゃんが立っていました。 あずにゃんは平然としていましたが、 澪ちゃんは頬を赤く染めていました。 まさか、あれ、聞かれちゃったかな。 純ちゃんがお先に失礼しますと、階下へ。 その際にあずにゃんにレインボー事件のことを話すため、 連れていってしまいました。 残った澪ちゃんは、どこか気まずそうでした。 ああ、これはやっぱり聞かれちゃったな、と。 そう悟りました。 ……それなら、かえって好都合。 そう考えるのは、楽観的すぎるのでしょうか。 唯「澪ちゃん!」 澪「な、なんだ?」 唯「……一緒に、帰ってくれるよね?」 沈黙。とっても幸せな。 私は澪ちゃんの返事をいつまでも、いつまでも待つつもりで、 真っ赤に染まったその顔を、まじまじと見つめていました。 ああ、今日の夕日はなんて綺麗なのかな。 少し、怖いぐらいに。 ―――文化祭。真相。 怪盗の目的は人を守るためのものでした。 天使を守るために奔走した私たちと、同じように。 怪盗は、空に色々な虹をかけました。 その虹は何色あるでしょう。 七色でしょうか。五色でしょうか。 数えられないほど、あるのでしょうか。 それとも…… 唯(“誰もが、一色だけでも、自分の色を隠している。” ……今回学んだ、私なりの教訓だね) わざと数えていない色も、あるのでしょうか。 第十四話「天使が見えた日」‐完‐ ―――第十五話に続く 32
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銀座ろくさん亭 六三郎のまかないカレー メーカー 大塚食品 内容量 220g 熱量 194kcal 辛さレベル ? 購入価格 200円台 かの道場 六三郎の名を冠したレトルトカレーです。 が、、、、ん~どうだろ? 食べた後に、妙にしょっぱさが口に残りました。 「ご飯はもちろん、うどんともよく合います。」とのコメントもあり、「おいしいひと工夫」としてもパッケージ裏でカレーうどんが紹介されていますが、実際、カレーうどんのカレーの味。 むしろご飯だとあっさりすぎるような気がします。 カレーうどんのほうが美味しいかも。 でも、やっぱりしょっぱい??? カレーらしい辛味も、まろやかなコクも、ほとんどないです。。。 あくまであっさり系? あ、ひとつあたらしい発見。 これも、ボンカレー同様、袋のまま電子レンジで温められるタイプですが、実はお湯でも温められるんですね。 それは便利! 一言評 ろくさん亭、、、カレーうどん用? 記: 2009/06/16 .
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946 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/12/23(水) 18 44 50 ID ??? アムロ「ううっ……!こ……ここはどこだ!」 (拘束されている……灯りはないのか?部屋は真っ暗だ) ブライト「アムロ!その声はアムロだな、お前もここに連れ去られたのか」 アムロ「ブライト!?なぜ俺たちを」 X総帥「お目覚めかね、我が町最強のパイロットと名艦長たちよ」 アムロ「!!」 ブライト「!!」 アムロ「何者だ!」 X総帥「我々は猛魂戦隊ヒタイダー。日夜長い友を守るために戦っている」 ブライト「ヒタイダーだと!」 アムロ「名前は聞いているが、ヒタイダーが俺たちに何の用がある! 俺はシャアほど生え際が後退してもいなければ、親父の髪に絶望もしていない!」 ブライト「私も歳を取って髭が生えたぐらいで、髪の毛の後退など全くないぞ!」 X総帥「フフフ……だが知っているのだよ、君たち二人が力を合わせれば…… 後頭部はフサフサ、額はツルピカ、究極猛魂戦士ヤム飯に変身できることを!」 ブライト「ま……まさか!!」 アムロ「なぜ漫画版以上の黒歴史を!!」 X総帥「断ると言われれば無理にでも力を貸してもらおう!」 ブライト「い、いかん、アムロ」 アムロ「あれを……やるしかないな!」 X総帥「フフフ、出るかフュージョン……だがそれはこちらの思うつぼだ」 アムロ&ブライト「「燃えろ、俺の小宇宙よ!!」」 X総帥「え……」 トレーズ『ニュースエレガントの時間です。今日夕方、ヒタイダー本部ヒミツの園でまたも謎の爆発が起きました。 今度もヒタイダーは集合しておらずに無事でしたが、再建した本部は再び壊滅し 当直の職員が光速拳に巻き込まれて吹き飛ばされ全治100レスの重傷を負いました。 また今回の事件については悪い夢だったとして無かった事にされる動きも……』 ミネバ「アフロが治っておらんのに包帯グルグルになっておるぞ、マリーメイアの父上」 プル「あはははは、ミイラ男みたい~」 マリーメイア「見ないでっ!見ないでください!!」 プルツー「……入院しなくていいのか?」
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甘くはないですよ やっぱり返さないと情けない でも分からないものは分からない 「ここに来んのも久しぶりだわー」 ツンツンに逆立てた茶髪に攻撃的なつり上がり気味な、目付きの悪いすらっとした男は、連れ立って来た短髪黒髪の普通体型な同年代の男に聞かせるよう空に向かって独り言を吐き出した ツンツン茶髪の男ハンドルネーム『名無しのバーテン』は、日本帝都東京内の某所に佇む飲食店の店員だ 給金は月25~30万とそれなり 色々と入り用な帝都でも彼くらいの稼ぎがあればなんとか生活が出来る程度には頑張っていた 「よくここで沈んだりハイになったりしたもんだ」 夢は官僚か政治家か 国を動かす立場に立ちたかった男は夢破れて今を生き昔を懐かしむ 日ごと報道を賑わせる国会の場にもしかしたら立っていただろう自分を幻視して 「この公園に思い入れでもあるの?」 彼の心中預かり知らぬバーテンの連れ ハンドルネーム『名無しの無職』は、何かを思い出している彼を見て問いかけていた 「特別な場所に聞こえたんだけど」 「んーまぁ、思い入れっつーか、今の人間関係が出来る元になった場所なんだよ。夢とか何とか考えたり、クララと出会ったのもここ。このベンチでさ。V.V.のおっさんやマリーベルと出会ったのもここなんだ」 「へぇ、さしずめ人生の交差点か」 「んな大袈裟なもんでもねーけどな」 失敗人生始まりの地でもあると、バーテンは自嘲気味にからから笑いながら手に持つ缶ビールを仰ぎ飲んだ 「失敗人生ねぇ、俺にはそうは思えないよ」 「なんでよ? 俺ってば最終学歴三流高校なんだぜ。大学受験なんて全部失敗だしさ。成功人生とはとても思えねー」 「大学行ったからって成功するとは限らないよ。俺を見ろよ。いま無職で親からの仕送りに頼って生きてるんだぞ? どうだい成功してるよーに見える?」 「いや、そりゃなあ、まあ」 バーテンの自嘲に無職は自嘲で返礼をした 「バーテンはさ、成功はしてなくても失敗はしてないよ」 「そっかなぁ」 「そうだよ」 バーテンは彼自身が知らないだけで、築き上げていた人間関係についてだけを見てみれば、無職の知る人間の中では最も大成していると断言できてしまう男なのだ 彼を思いやる人たちに彼は囲まれている 彼を心配する人たちに彼は囲まれている 彼を愛する女性からは海よりも深い愛情を寄せられている それだけを以てしてもバーテンは誰よりも成功者なのだと無職は思った 人間関係を構築するのは一朝一夕でどうにかなるものじゃない 長い時間が必要だ 家に籠りきりだった自分にはただ無為に過ごしてきた時間しかないのだと無職は考えていた 「俺なんて家族との付き合いはない、友達いない、知り合いなんてネットの中だけだったんだ。最近になって生まれた交遊関係だっておまえを通じてのものじゃないか。おまえは俺よりもずっといい環境にいるよ」 それにバーテンは無職ではない。飲食店店員といった平社員だがランペルージグループの末端社員でもある 大人しく今を享受しながら真っ当に生きてさえいれば順風満帆な日々を送れるのだ 「それなのに失敗なんて言ってたら殴りたくなる」 得てして恵まれた環境に身を置く者は、自分が如何に恵まれているのかに気づかない 知らないだけで羨まわれる場所に彼はいるのだ バーテンには分からずとも無職には分かること 彼との交遊関係を築いたことでそのおこぼれを与っているのは誰あろう無職自身だという事だった 「殴んのはやめてくれマジに。こないだあの糞ジジイに殴られたばっかしなんだから勘弁だぜ」 糞ジジイ バーテンがそう呼ぶ人は世界も視野も共に狭しな彼の中では一人しかいない おっさん、ジジイ、爺さん、ガキみたいな年寄り まるで悪口の羅列とも受け取れよう罵りを吐かれているその人は確かに年輩の人で 見た目だけなら小学生そのものな、色素の薄い色の金髪を踵まで伸ばした不思議な雰囲気を持つ人物だった 名無しの無職はその人とも面識がある 何度となく見舞いに訪れていた病院で顔を合わせた、バーテンの東京での身元引き受け人の人であった その正体はバーテンに好意を寄せている二人の女性、その人の実子クララ・ランフランクという可憐な美少女と、ブリタニア帝国の戦姫、第88皇女マリーベル・メル・ブリタニアの実の伯父なのだ ブリタニア帝国皇帝の兄 皇籍を返上しているらしいとはいえ、ブリタニアの皇兄殿下であった となれば実子クララ・ランフランクも世が世なら姫殿下となる 無職はバーテンと二人で巻き込まれた事件を通じてバーテンの周りにいる人たちの正体を知っていた どこの誰を見渡してもVIPばかりという恐ろしい人間関係だった バーテン自身は何も知らない だがしかし、知らないで良いと皇兄殿下、V.V.は無職に伝えていた 知らない方が誰しもにとっても幸せで 気兼ねなく接する事ができるだろうと 馬鹿ゆえに気づかない 生来の鈍感力が良き方向へと彼を導いているのだ そんなバーテンにとっての最良の環境が生まれていた 「まーた怒られるような事したんだろ」 普通の一般人にしては有り得るはずのない滅茶苦茶な交遊関係を持つそんなバーテンは、入院中何度もV.V.に怒られていた 飲酒で怒られ 誰ぞに馬券を買いに行かせては怒られ ナースにセクハラしては怒られ 娘をベッドに連れ込んだと誤解されては殺されかけ まさに自業自得の連続だった クララをベッドに連れ込んだのは誤解から生じたすれ違いだが、大体は考えなしの彼が悪いに帰結するので、無職もバーテンの性格と無計画ないい加減具合を目の当たりにし理解させられていた V.V.おじさんが怒る=バーテンが悪い 話はそれで終わってしまうのだと 「なにやらかしたんだよ」 「マリーに5万借りたんだ。そしたらよ、その日の内におっさんちに呼び出されてマリーと一緒に一時間正座強要、くどくど説教されながら俺だけ4,5発いかれた」 「…おまえすげーな…」 「なにが?」 「いや…」 一国のお姫様に平気でお金貸してと言える無神経さがだよ!とは無職も言えなかった 彼の周囲の人間関係についてを彼自身も入れて誰にも口外しないようにと言い含められているから 「クララが俺を甘やかしてるって怒られて俺に金貸すの禁止されたって言うもんだからマリーを頼ったわけよ。したらば今度は俺も呼び出し受けて、俺みたいに無計画な金遣いをしてる人間の金の貸し借りは信用の切り売りに繋がる。お互いのために良くないからやめろって借りたばっかの金をマリーに返させられちまってさ」 「おじさんの言うとおりじゃんか。大体なんで借金しなきゃならないくらいにまで使い込みするわけ?」 「5と9が来ると思ったんだよ!」 「やっぱしギャンブルかー!!」 バーテンはギャンブルが好きである 生活費を使い込むほどにやらかしてしまうくらいには リアルで初対面したオフ会が競艇だから言わずもがなであるが 「クララからも生活費を使い込むなって注意された」 「へー、あのおまえには駄々甘なクララさんがね」 クララとはまだ短い付き合いの無職だが、彼女の甘えっぷりは見ている方が恥ずかしくなるくらいだった 膝枕、耳掻き、抱き着きに頬擦り 胸に抱き止めて頭をなでなで 尽くす女だからと自分で言い切る彼女はとにかくバーテンに甘えまくるし、またなにかと彼に対して甘くもあった ついでにクララへと対抗するようにしてマリーベルもバーテンに対してそれはそれは甘い事この上ない有り様だ 病室で彼の唇を奪った事を皮切りに、彼を抱き寄せ胸に掻き抱いたりして甘えるその姿からは 世界最先端をゆく倉崎重工の技術をふんだんに盛り込まれているらしい、エルファバという巨大な空中戦用のナイトメアを駆使して、テロリストを相手に大立ち回りをする勇ましさなど微塵も感じられなかった (二人とも甘やかせ過ぎてるんだろうな) V.V.やマリーベルの筆頭騎士がブレーキを掛けて丁度いいくらいなのかもと、無職は無職なりに色恋とは無縁の人生を送りながらも考えさせられるほど、クララもマリーベルもバーテンには甘いのだ (こんなのがどうしてあんな美少女や美女にモテるんだろ? 世の中理不尽だ) 世が世ならブリタニアのお姫様だったクララ・ランフランク 世も何もブリタニアのお姫様であるマリーベル・メル・ブリタニア 甲乙付けようにも付けられない美少女と美女が駄目男に恋をしている (あーなんか腹立ってきた) このヘンテコアンバランスな恋模様を密やかに応援はしている無職だったが、腹立たしいものは腹立たしい 鎌首をもたげる嫉妬に身を焦がそうとしていた無職はだがその直後にはバーテンの意外な一面に心を沈めさせられてしまう 「おかげでこんなのしか買えなかった」 バーテンが肩から下げていた鞄から色とりどりのキャンディが入ったキャンディボックスを二つ取り出したのだ 「絶ってーに使わんと残してた金で買ったやつなんだけどな。やっぱ返すもんは返さないと情けねーかなって」 一つは宝石箱のようなキャンディボックス もう一つは坪をかたどったような透明のキャンディボックス 「こっちには丸いキャンディがいっぱい入ってて、こっちには金平糖がいっぱい入ってんだよ」 バーテン的にはあれこれ悩んだが結局マシュマロよりもキャンディにした なにを? 勿論先月のお返しである 「まさかそれ、クララさんとマリーさんにか?」 「他に誰がいるよ」 「チョコ、もらってたの?」 「先月な」 「…」 淡々としたバーテンと、思わず殴りたくなった無職 だが無職は一方で称賛してもいた 称賛されたバーテンにはわからないが、金遣いの酷い彼が女性の為に絶対に使わないお金を避けて置いていた事実に無職は衝撃を受けたのだ 「殴るのまた今度にする」 「なんで殴られにゃならねんだ!」 「いや、全国のモテない男を代表して」 「なんの代表だよそりゃ!」 しかし二つのキャンディボックスはどちらがどちらへ渡るのか 無職の興味はそちらに移っていたのでこれはこれで良かったのだろう 「丸いキャンディの入ってるキャンディボックスがクララで、金平糖のがマリーだ」 「意味でもあるのか?」 「金平糖についてはマリーが好きな飴だからだ。クララの方はちょっと悩んだけどよ、マリーが飴だからクララも飴かなってな。安直だが飴と飴なら公平だろ」 にししと笑うバーテンに彼なりに考えてそうしたらしいと分かった無職は聞いていた 「なあ、おまえさあ、どっちが好きなの?」 「は? なんだよいきなり」 「クララさんとマリーさんのどっちが好きなのかって話。真面目な話だぞ」 急な話に押し黙るバーテン そんな事を聞かれても困る 好みと外れてるし そう言い訳をしそうになるも言葉にならなかった 「あー、うーん。や、あのさぁ、怒んなよ?」 「怒らないよ」 答えにくかったがバーテンは答えた 「今までろくに考えたことなかったんだよ。クララもマリーもなんつーか妹って感じで。マリーと再会したのはつい最近の事だからまあまだしも、クララとはあいつが小学生の頃から遊んでやってたから。二人とも好みのタイプからは外れてるし、でもな、なんかこう…なんつーの…? あーなんつったらいいのかわかんねー。モヤモヤしてる。あいつらの気持ちは嬉しいし、あいつらとキスしてから変に意識しちまって、昔好きだった女の子の事を考えてたときと感覚的には似てるんだが、なんかもやーっとしてるみたいな…おまえ分かる?この感じ」 「逆質されても分からないって。俺、女の子に好かれた事ないし恋愛経験無しだから。単純にどっちが好きなのかなって思っただけなんだ」 「そっかあー」 話はすぐに終わりを迎えてしまった
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幸せ撲滅運動しないで先輩、出会いです!編 378 名前:◆G9YgWqpN7Y [sage] 投稿日:2009/09/01(火) 11 29 18 ID 4X0g/c94 「それではこれで、失礼しましたー」 「失礼しましたー」 放課後の美術部、そこに珍しく部活動見学にきた一組の男女がいた。 その一組の男女の名は――なんだっけ? ともかく、ごく自然に先輩、後輩と呼ばれるようになった二人が部活動見学から帰るところだ。 美術部について一通り説明した鈴絵が、見送りのためドアの近くにやってきている。 美術部には今のところ鈴絵しか部員がいない。おバカ3人組は予定通り逃げることにしたらしい。 「ええ、入部しなくてもいいからまた遊びに来て下さいね。先輩君、後輩ちゃん」 目を弓のようにし、ふわりと笑いながら、鈴絵は別れの挨拶をする。 それに対し、 「いやいや鈴絵部長の方が先輩ですから! なんで鈴絵部長まで先輩って呼ぶんですか! 」 先輩は思わず突っ込みを入れる。 「ふふふっ。いつもそう呼ばれてるから、つい……そういえばお名前なんでしたっけ」 「……おぼえて下さいよ? 俺の名前は――」 「先輩! 行きますよっ!」 「おっと甘いっ!――ととっ」 「あ……大丈夫? 部長としてはそんな無理して避けないでもいいと思いますよ」 急きょ露骨に腕を組もうとする後輩に対し、先輩は一瞬の判断で体を半歩ひねり回避。 しかし、体勢が悪かったのか僅かにバランスを崩す。 後輩は即断で先輩の肩へと手を伸ばす。狙いはそのまま抱きしめる格好になること。 しかし、先輩は反射的に避けようとしさらに上半身を逸らす。 結果、完全にバランスを崩した先輩は鈴絵に寄りかかる格好になっていた。 「あ、すいません鈴絵部長。いえこれはもう条件反射みたいなもので――」 「先輩! 行きますよっ!」 「わかったわかった。ええい、さりげなく手を引っ張るな。だからって組もうとするな!」 こうして後輩に引っ張られるような形で先輩は美術部を後にする。 その姿をにこにこと手を振りながら見送っていた鈴絵は二人が見えなくなるとふと溜息をついた。 「今回もきっとダメでしたわねぇ」 「だろうな」 「!! びっくりしますから気配消しながら近づかないでください。台先輩」 急に現れた台に対し、鈴絵は思わず半歩下がりつつ文句を言った。 それに対し、台は素直に頭を下げる。 「む、すまん。さっきまでカップルを尾行してたのでな」 「……なるほど。って、美術部放っておいてなにしていますか」 「俺たちはいないことがメリットだからな。美術部に貢献してると言える」 「……そうですか……はぁ」 鈴絵はさらに溜息を吐くと台をじと目で見上げる。 その不満げな様子を台は受け流しつつ言葉を続ける。 「それはともかく、俺の嫉妬メーターが微妙に反応したからここにやってきたわけだが、あの二人が原因か?」 「なんですか嫉妬メーターって。私にわかるわけがないじゃないですか」 呆れたようにいう鈴絵。台は何か考えるように視線を下に向けている。 「まあいいです。とりあえず中に入りましょうよ。ここに立っててもしょうがないですよ」 「ま、そうだな」 二人は中へと戻り、それぞれの椅子に着く。 しばらく二人とも絵を描く準備をしていたが、ふと鈴絵が話しかけた。 「そういえば、台先輩はあの二人を見てどう思います?」 鈴絵のどう、という抽象的な問いに台は的確に答える。 「そうだな……まだまだランクは低いな。要監視ではあるがそれ以上でもない」 「あれ? そうですか? 校内ではすでにバカップルって噂ですけど」 「将来的にはそうなるかもしれんが、まだまだ漫才コンビレベルだと見ている」 「へぇー、珍しくずいぶん辛口ですね」 「女の方がかなりの演技者、策士でな。そのせいで逆に先に進んでないような感じだ。 外堀はほぼ埋まっているからそれも時間の問題だとはいえるが……。 まったく、もっと進めば遠慮なくシメに行けるのだがな」 「それは行かなくていいですから」 つまらなそうに話す台に鈴絵はバッサリ切り捨てる。 台はしばらく無言でいたが、ふと鈴絵に尋ねた。 「そういえば部長はあの男の方をしっていたようだが?」 「先輩君ですか? どうしてそう思います?」 「なに、俺の説明をあっさり納得してたからな。 あれだけ噂されていれば、俺の言葉といえどそう簡単には信じないはずだ。 それに会話が初対面相手とも思えなかった」 その台の言葉に鈴絵は首を少しだけ傾け、軽く唸る。 「うーん。台先輩の観察眼だけは確かですから別に信用しますけどね。 ともかく何回か会ったことがありますよ」 「なるほど」 またしばらく無言の時間が過ぎる。 結局先に口を開いたのは鈴絵の方だった。 「……聞きたいですか?」 「そうだな」 「いいですよ」 鈴絵はかばんから水筒を取り出しお茶を出す。台の方は美術部に密かに置いてあるせんべいを開ける。 二人してずずっとお茶を飲みながら、鈴絵は話し始めた。 「そうですね、初めて会ったのが半年くらい前だったかな……」 ■ ■ ■ 朝の日課として境内の掃除をしている鈴絵は、その日も巫女装束姿で普通に掃除をしていた。 ふと人の気配を感じ階段の方へと目を向ける。 そこには一人の学生らしき人物がきょろきょろとあたりを見回しながら隠れるように歩いている。 何かに見つかってはいけないような感じで、周りを注意深く見まわしている。 なんというか、明らかに挙動不審。 「うーん」 しばらく考えてていた鈴絵だったがしばらくしてトコトコと近づくと、 「どうしました?」 声を掛ける。 「のわっ……あ、違ったか。良かった」 「? なんのことか分からないですけど挙動不審すぎですよ」 「……俺、そんなに挙動不審だったか」 バツが悪そうに顔を顰める少年。 その様子に軽い含み笑いを漏らす鈴絵。ふと少年の服装に気づく。 「あら、その制服、仁科学園のですね。登校には早いんじゃないかしら」 「ははは……ちょっと事情がありまして」 適当にごまかそうとする少年に首を傾げる鈴絵。 少年は誤魔化すためにさらに言葉を続ける。 「まあ、このまま行っても暇なんですけどね」 「なるほど。それなら神社の掃除、手伝っていきませんか」 「……そこでどうして"それなら"になりますか?」 鈴絵の唐突な提案に少年は思わずつっこむ。 それに対し、鈴絵は極真面目に答える。 「暇なら体を動かしたほうがいいですよ。ほら、健康にもいいですし」 「本当はそう言ってサボりたいだけなんじゃないですか?」 「違いますよ。あまりに挙動不審だったので、そのまま歩いてると職質されそうでしたので……」 「そこまで挙動不審でした!?」 「はい」 ずーんと微妙に落ち込んでるような少年に、鈴絵はさっさと箒を持たすと境内に戻る。 少年も迷ったようだが最後にはついてきた。 そしてついて行きながら口を開く。 「でも、時間忘れて遅刻したらまずいよな。いいわけにもならないし」 「そこは大丈夫です。私も生徒ですから」 「えっ?」 「えっ?」 なぜか微妙に凹んだ鈴絵だった。 ■ ■ ■ 「――そんな感じで先輩君とは会いましたね。それから何回か会ってますよ」 鈴絵は話し終えると、せんべいを一枚取りカリッと食べる。 それまで黙って聞いていた台は、ずずっとお茶を飲み干してから口を開く。 「一つ聞いていいか?」 「はい?」 「そのとき一緒に登校したか?」 「はい。そうですがなにか?」 その答えに、台は納得のいった顔になる。 「あー、なるほど。これで疑問は解決した」 その言葉に今度は鈴絵の方が不審の顔になる。 「えと、どういうことですか?」 「いや、なんでもない。部長には関係あるが関係ないことだ」 「どっちなんですか~!」 鈴絵は疑問の声を出すが台はすでにスルー。油絵を描くために移動する。 「うむ、今日はよく寝れそうだ」 「だからなんのことですかー!」 今日も美術部は微妙に騒がしいのだった。 前:幸せ撲滅運動行動編(後編)、っぽいもの 次:先輩、部活動見学です!(3)
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私はラインハウゼンのウォルター。傭兵隊「雷鳴団」の隊長をやっている。 知り合いの馬商人からは傭兵の仕事は割に合わない、とよく言われる。確かにそうだ。 村ひとつ略奪したところで、奪ったものの大半は部下の給料に消えていく。 奴のほうが私などよりもっと稼いでいることだろう。 ではなぜ傭兵をやるのか。手柄を立てて出世し、歴史に名を残すためだ。 そう思いながら、長年この仕事をやってきた。 何度も危険な目に遭い、挙句の果てには右目を失う始末。 敵将を討ち取るだとか味方を危機から救うだとか、そんな功績は皆無。 普通にやっていては歴史に名を残すことなんぞできやしない。 じゃあどうするか。後世に残るものを作ればいい。そう、年代記だ。 我々が暮らすオストラントはかつて西方の山脈の向こうに位置する帝国の属州であった。 その名残としてオストラントの国々は現在も帝国暦を使用している。 峠を越えてきた帝国軍がこの地域を征服したのは帝国暦32年。 オストラントは帝国の属州となり、帝国の支配を受けることとなった。 しかし帝国の統治は緩く、族長たちは国王を名乗ることを許され、代わりに帝国に貢物を納めることを義務付けられた。 貢物といってもその地域の特産物を帝都市民のために供給することが目的であり、 苛斂誅求というほど大袈裟なものでもなかったので、諸国も反乱を起こすことなく平和な時代が続いた。 そこへ新たな脅威が現れた。南西部から荒地の民スィール族が侵入し、帝国軍を駆逐してオストラントに居座ったのだ。 やがて75年、帝国は正式にオストラントを放棄、帝国の方面軍は本国へと撤退していった。 だが、オストラントの民に撤退する先はなかった。彼らはスィール族と戦う道を選ぶ。 このころには中央部を抜けてオストラント東部にまで勢力を伸ばしていたスィール族だったが、 今は亡き名将アーベル・ラベンツラフを中心とした諸国連合軍の大規模な反攻作戦により、大陸中央部はオストラント人の手に戻った。 その後もスィールとオストラントの諸侯はそれぞれに内部対立を抱えながらも戦争を続け、オストラントは帝国暦100年を迎えた。 各地の戦線では膠着状態が続き、勢力の均衡が保たれているが、現在のオストラントを取り巻く情勢は穏やかではない。 帝国の元老院ではオストラントの奪還が盛んに論議され、東方の騎馬民族、ベグルク族は豊かなオストラントを虎視眈々と狙っているらしい。 諸侯は新たな敵が現れる前にオストラントに覇権を確立しようと考えており、均衡が破れるのもそう遠い日のことではないだろう・・・
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2010-06-23 21 26 31 | Weblog 相手が興奮しているからと言って、こっちも声を荒げてはいけない。 「興奮してる」と言われないためには。 だけど、穏やかに言うと、 「馬鹿にしてるっ!!」って怒られちゃうんだよな~。 そうだよな~。 私だって、相手がアホな主張を穏やかに 「あら、あなた興奮しないでくださいな。怖いわ~。私は興奮してませんのよ~」 みたいに話されると、頭くるもんね。 そうなの。 今思い出すと、私がそういう穏やかな反論された場合って・・・・・ そういう場合に限って、相手の主張がアホなの。 噛み合ってないの。 全然的を射ていないの。 何故? でも、そうなんだけど、表面的にみると、私だけが興奮して噛みついているように見えて損なのだよ。 だから、噛みつかれた方がやり易いよな。 私の主張は、(相手よりは)論理的だ。 和をもって貴しの日本人なら、双方ともに悪いイメージがするだろうけど、 論理的主張を好む人なら、客観的に判断を下してくれるだろうから。 ってか私、いつも論争相手に恵まれないなあ。 あ~、やだやだ。 多分、かしこい人は、そもそも私なんかと話さないから。 別の世界にいらっしゃるんだろう。 こんな低次元なところじゃなく。 そして、低次元なところにいる私も低次元な人間なのだよ、しょせん。