約 106,067 件
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/2810.html
彼氏は、今まで一度も出来たことがない。何故なら、付き合いたい、と思えるほど好きになれないからだ。しかし、ゆかに行為を寄せる異性は、たくさんいた。 今日も、また。 「ゆかちゃん、付き合ってくんない?」 高校受験に成功する為、ゆかは塾に通っていた。勉強熱心な母親の薦めで、自宅から電車で数駅の有名進学塾に通うことになった。ゆかは、勉強が嫌いでもなければ、好きでもなかった。親は、ゆかが有名進学校に進学することを夢見ていた。親、といっても普段から会話も少ない。両親は共働きで、帰りも遅い。ゆかが塾から帰ると、家に誰もいないのが当たり前だった。コンビニ弁当や、外食が毎日のように続いた。 ゆかの通う塾の若い講師は、ゆかに好意を寄せているようだった。授業が終わると、決まってゆかを呼び出し、この言葉を言う。樫野さんと呼んでいたはずが、いつの間にかゆかちゃんに変わっていた。 受験前日、講師は、ゆかにこう言った。 「受験が終わったら、ご飯にでも行かない?」 「……。」 「ゆかちゃんのこと本当に好きなんだよ。」 ゆかの心は、笑っていた。バカだなって思った。誰かひとりに、好きだなんて、面と向かって言うなんて。ゆかは、あざ笑う。 けれど、ゆかがまだ経験したことのない気持ちを、塾講師は、知っていた。誰かを愛するということを知っていた。 やろうと思えば、何でも起用にこなしてしまうゆかは、あっさり受験に合格した。 しかし、塾を辞めてからも相変わらず塾講師のゆかへのアプローチは続いた。入学式を終えて、数日経った頃だった。ゆかが、授業を終え、ひとりとぼとぼと帰宅しようとしていると、門にひとりの男性が立っていた。塾講師だった。 ゆかが眉を顰めると、講師は、にやりと笑みを浮かべゆかの元へ近づいてくる。叫ぶとか、誰かに助けを呼ぶとか、考えなかった。それどことろか、ゆかは、講師に興味を抱きつつあった。“何故、ゆかを好きなのか”、“好きとはなんなのか”。試しに講師と付き合ってみるのもアリだと考えていた。 下校時間、門にスーツ姿の男性が立っているのは、さすがに不自然である。数名の生徒がひそひそと話す声が聞こえた。 ゆかの前に講師が立った。講師は、ゆかの手首を取ると、そのままゆかを引き連れて門を出ようとした。急に怖くなった。このままどこに連れて行かれるのだろう、ゆかの心はざわめいた。声も出せなかった、 「おっさん、なにやってんの!」 門を通ろうとしたら、ひとりの女の子がゆかと講師に向かって言った。 「その子、嫌がってんじゃん! 離してあげなよ!」 「……誰だよ。お前。」 「誰でもいーじゃん、嫌がってるんだから離せって。」 「……。」 彼女は、講師を、大きな瞳で睨みつけた後、その瞳をゆかに向ける。鋭い瞳に、ゆかは動けなかった。 「ねえ、嫌なら嫌って言わんと。」 「あ…、はなして、」 ゆかに、「はなして」といわれ、塾講師は、驚いて目を少しだけ見開くと、何も言えずにゆかの手首を離した。曖昧な対応しかとらなかったゆかに、初めて拒絶された講師は、急に顔を青くしてゆかの元から去った。ゆかは、笑った。馬鹿馬鹿しいと思った。 ゆかは、彼女を見た。きちんと捉えた彼女の顔は、パーツがはっきりとしていて、黒髪ショートボブが似合う細身の美人だった。きれいな顔立ち。ゆかは、何故だか彼女から目が話せなかった。 「……ちょーしのりすぎたかな?」 彼女は、ゆかにまじまじと見つめられて、戸惑った。そして、眉を垂らして頭をぽりぽりと掻いた。 先ほどまで、綺麗な顔立ちをますます美しく魅せるかのような、強い目。そんな顔をしていた彼女が、急に見せた子どものような笑顔。ゆかの胸がきゅ、と締まった。 「ううん、ありがとう。」 「ならよかった、じゃあ。あたし行くわ。」 それだけ言うと、彼女は駆け出した。 その日からゆかは、名前も知らない彼女のことが気になって気になって仕方がなかった。知っているのは、同じ学校だということだけだった。 ゆかは、彼女を探した。もう一度会えたらお礼を言いたい。そして、彼女のことをもっと知りたい。想いは募る一方だった。 しかし、ゆかの想いは、報われないまま、夏休みを迎えようとしていた。 終業式を終え、お昼を過ぎた頃にゆかは学校を後にした。終業式の為、下校時間がいつもより早くなる。校門を出てからも、同じ制服を身に纏った生徒たちの姿を何人も見た。ゆかが、青々とした木々を木陰に、バスを待っていたときだった。騒がしい自転車の二人乗りをする姿が、こちらへと向かってくる。ゆかは、一瞥して視線を元に戻した。 「のっちぃー! もっと飛ばしてー!」 「もう無理だから! 漕げん!」 「そう言わんと、あ〜ちゃんのこと好きなら頑張れるよ!」 「そんなあ、無茶だってば!」 もう一度、見た。 自転車を漕いでいるのは、あのときの彼女だった。 うしろに乗っているのは、可愛らしい女の子だった。彼女の腰に腕を回した女の子と彼女は、まるでカップルのようだった。 ゆかの前を軽快に通り過ぎたあとも、ゆかは、ずっと彼女を見ていた。たとえ、自転車を漕いでいる彼女の姿は、女の子で見えなくなってからも、彼女を見ていた。 それから暫くして、ゆかは彼女に恋をしたのだと悟った。 女の子に恋をするなんて、と思ったゆかだが、人をろくに愛したこともないゆかが、誰かを好きになるなんて珍しいこと。ゆかは、この片想いを貫くことにした。 のっちは、ゆかの電話の相手をしきりに気にしていた。窓ガラス越しに、のっちがこっちを見ているのを、ゆかは知っていた。 『…で、上手くいってんの?』 「まあ、“付き合ってる”し。」 『俺も上手くいってるよ。今日くらいヤりたいと思ってんだけどさ。』 ゆかは、男って単純だと思った。頭の中、そういうことしかないのかと思った。 ゆかは、のっちを見た。のっちは、ゆかと目が合うと咄嗟に視線を逸らす。ゆかは、くすりと笑みを零した。そして、のっちを哀れむ。 「…もうちょっと、ヤるの待ちなよ。」 『えー、俺、結構我慢の限界なんだけど。』 「そういうの、女の子ってがっつかれると嫌なんよ。引かれるよ。」 『そっか…。じゃあ今日は素直に樫野サンの助言を受け入れるとするよ。』 …ゆかは、何をしているのだろうか。 電話を終えると、ゆかは、ベランダから室内へ戻る。のっちは、電話の相手を気にしていたが、ゆかは誤魔化した。 自分を苦しめてまでも、のっちを好きなんだ、と思うと、ゆかは複雑な心境になる。 のっちから拒絶された、あの日を境に、ゆかとのっちとの連絡は途絶えた。 もっと縋ることも出来た。会いに行くことも出来た。少しでも恋人同士でいれた、それがたとえあ〜ちゃんの代わりだったとしても、ゆかはのっちと付き合っていたことを誇りに思う。 のっちが、勘違いをしたままならそれでいいと思った。そうでなければ、ゆか自身、のっちを忘れることが出来そうになかった。いい、機会だった。 進学校に通っていたゆかだったが、学校を辞めて実家に帰ることにした。親にも内緒で決断したものだから、母親は頭を抱え、父には怒鳴り散らされた。約1年間、アルバイト生活をした後、ゆかは、関西に出ることにした。広島を出る気持ちはあまりなかったゆかだったが、新境地で、新しい生活をしてみようと試みた。両親には、案の定反対された。ゆかは聞かなかった。 仕事は、すぐに決まった。ゆかは、女性客を中心に賑わう、お洒落なバイキングスタイルのレストランで働くことになった。飲食店の仕事は、覚えることも多く、多忙で休みも少ない。しかし、ゆかはこの仕事が好きだった。 休憩時間、ゆかは近くのコンビニエンスストアに出かけることにした。何故だか急にコーヒー牛乳が飲みたくなった。羽織だけ羽織って、裏口から店を出て、徒歩数分のコンビニまで歩いていく。 空は、雲ひとつなかった。青く澄んだ空は、高校時代を思い出した。空を見上げると、ゆかは、のっちを思い出す。高校時代のような胸に込み上げる強い想いは、もう感じることはないけれど、ゆかは、暫く空を見ていた。 コンビニに着くと、ふらふら雑誌のコーナーに向かう。ファッション雑誌をぱらぱらと捲って、再び棚に戻すと、コールドドリンクの棚へと向かった。棚の前で、ゆかより先にドリンクを選んでいる女の姿があった。ゆかも同じように棚に向かい歩いていると、彼女の2歩後ろにきたところで、いきなり彼女が振り向いたため、ゆかとぶつかりそうになる。「すいません、」ぼそりと彼女が謝ったので、ゆかはお辞儀を返すことで返事をした。 棚に、コーヒー牛乳はなかった。 「コーヒー牛乳、ない…。」 ゆかは、一瞬でフラッシュバックした。 のっちと、会った、あの日のことを。 胸騒ぎがした。思わず、振り返らずにはいられなかった。 「ゆかちゃん…っ!」 空は、青かった。 ゆかは、のっちに、また、会えた。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1078.html
ここは迷いの竹林と呼ばれる場所。竹の間を涼しげな風が吹き抜けていく。 その土の上で、子ゆっくりの集団が和やかに遊んでいた。 髪の色は様々だが、みな頭の先に二本の兎耳がついている。 これは主に竹林を棲家とする珍種、「ゆっくりうさぎ」の特徴である。 追いかけあったり、じゃれあったり。他種のゆっくりと何ら変わらない、微笑ましい光景だ。 だが、子ゆっくりの一匹が突然苦しみだした。 「ゆう゛う゛う゛……おなかがいたいいよお……!」 まわりの子ゆっくりが気付き、騒ぎ出す。辺りに親ゆっくりの姿は無く、子どもたちは混乱するばかりだ。 そのうち、苦しんでいた子ゆっくりが 「ゆぐぐ……もっとゆっくりしたかった……」 と呻くと、ぐたりと顔を地面に伏せ、動かなくなった。 「ゆ、ゆぅ……?」 「ゆっくりできる? だいじょうぶ?」 他の子ゆっくりたちは一瞬きょとんとして、それから何が起きたかをゆっくり理解した。 「あ、あ、ああああ!!」 「『てい』が! 『てい』がしんじゃったああ゛あ゛あ゛ぁ!!」 「おぎでっ! おぎでよ『でい゛』い゛い゛い゛っっ!!」 「ゆっぐ! ゆっぐべっ!!」 子ゆっくりたちは仲間の突然の、しかも苦悶の後の死にパニックに陥った。 ショックのあまりにひきつけを起こし、白目をむいて餡子を吐く者すらいる。 この地面に倒れているゆっくりうさぎは、軽くカールした黒髪からへにょりと丸みのある白い耳を生やしている。 そのゆっくりの通称は「ゆっくりてい」。 (※モデルとなった妖怪と区別するため、業界では普通このゆっくりを「てい」、妖怪兎の方を「てゐ」と表記している。以降の文章はこれに従う。) (ゆっゆっゆっ……まただまされてる。みんなおおまぬけだねーっ!) ていは地面に伏せたままの顔をにやりと歪めて笑った。 本当は体を揺すって大笑いしたかったが、じっと我慢して演技を続ける。 これはゆっくりていの十八番、「死んだ振り」である。 ゆっくりていは非常にずる賢く、いつも色々ないたずらを他のゆっくり達に仕掛けては あざ笑う厄介な性質を持つ(いわばイタズラによるすっきり!を好む)。 だが、外見は非常に可愛らしいためゆっくりの間で人気があり、また大抵のゆっくりの餡子脳は、 いたずらされた事を根に持つ前に忘れてしまうため、ゆっくり社会で生存を許されているのだ。 特に幼い子ゆっくりや赤ゆっくり達の場合、餡子脳の体積がまだまだ少ないため、同じイタズラに何度でもひっかかり、 その度にていは快感に酔いしれた。いつも可愛らしく振舞いながら、ていは心の中で仲間をバカにしきっていた。 今、自分の周りで大騒ぎしている仲間の様子を音だけでうかがい、ていはもう少し長く楽しもうと決めた。 死んだはずの自分がいきなり起き上がり「ゆっくりしていってね!」と叫んだら、みんなどんな顔をするだろう! 嘘だったと宣言し、騙された事をバカにしてやるのだ。胸をわくわくさせながら、ていはもうしばらく死んだ振りを続けようと考えていた。 そこに想定外の客が現れた。 「ゆゆっ! おねえさんだあれ?」 「にんげん! にんげんはこわいっておかあさんがいってたよ!」 「きょわいよお゛ぉ!」 竹の間から現れた人物の姿に、子ゆっくりたちはもはや半狂乱におちいった。 しかしその人物は子どもたちの前にしゃがみこむと、優しく微笑んだ。 「ふふ、私はゆっくりをいじめたりなんかしないよ。それに、私は人間じゃなくて月の兎。ほら、みんなと同じでしょ」 そう言って頭から生えた長い兎耳を指差した。それから丸い尻尾も見せるため、短いスカートをまくり上げ……てはくれなかった。 「おねえさんもゆっくりうさぎなんだね! ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくち! ゆっくち!」 子どもたちは彼女の兎耳を見て、同類と認めたようだった。あっさりと警戒を解き、恒例の挨拶を発した。 「う、うん、まあ私はゆっくりじゃないんだけどね……ところであなた達、どうして泣いてたの?」 小さな餡子脳達は彼女に言われてさっきまでの事を思い出した。再び泣き、わめき出す。 「ていが、ていがしんじゃったのおおぉぉ!」 「おなかいたいっていってから、うごかなくなっちゃったの……」 「ゆ゛う゛う゛ぅ……」「ゆ゛っ! ゆ゛う゛え゛え゛え゛ぇん!」「でえ゛ぇい゛い゛い゛!!」 彼女が視線を上げると、黒髪のゆっくりうさぎが竹葉の積もった地面に倒れ伏しているのが目に入った。 「可哀想に……食あたりか何かかな。まだ小さいのに」 ゆっくりていは伏したまま、ニヤニヤ笑いがこらえられなかった。いきなりの人間の登場には驚き、さすがに怯えた。 だがどうやらその人間も、ていが本当に死んだと思っているらしい! いたずら自慢のていでも、人間を騙したのは初めてだった。 (ゆふふ! にんげんってばかだね! ゆっくりよりもあたまわるいよ) 「じゃあ、せめてお墓を作ってあげましょうか」 「ゆっ? おねえさん、ほんと?」 「そっちの方で筍掘りをしてたら、あなた達の泣き声が聞こえてきたの。ちょうど筍を抜いた穴があるから、そこに埋めてあげましょう」 「ゆ゛っ、ゆ゛う゛う゛ぅ……」 「「お゛ね゛え゛さ゛ん゛あ゛り゛がと゛お゛お゛ー!」」 子ゆっくり達は彼女の親切な提案に感極まり、涙やその他の液体をじょぼじょぼ流しながら頭を下げた。 (ゆっひゃっひゃ! お、おはかだって! ぜんぜんきづいてないよ! ばかなの? しぬのー!?) ていはイタズラの成果に得意絶頂だった。もっともっと、愚か者達が騙されるのを見たかった。 「こんな物しかないけど……一応、清潔だから」 兎のお姉さんはそう言うと、ポケットから純白のハンカチを取り出して広げた。 ていの遺体をそっとつまみ上げると、手早く、はみ出さないようにハンカチで巻いていく。 棺などあるはずも無いが、丸裸で土に埋めるには忍びないと思ったのだ。 せめてもの白装束を、隙間から虫など侵入しないようしっかりと、何重にも巻いていった。 子ゆっくりの小さな体にはハンカチの大きさでも充分だった。そうやって巻き終えると、ほどけないように自分のヘアピンで端を止めた。 (ゆふうん……いいにおい……) ハンカチからは兎の彼女の移り香が漂う。ゆっくりていが今まで嗅いだこともない良い匂いだった。 うっとりしている間に、ていの体はハンカチで完全にくるまれた。そうして、ていは自分の体が動かせなくなっていることに気がついた。 (ゆっ? う、うごけないよ!?) 必死で体を捻ろうとしても、体に巻きついた布にはまったく余裕がなく、ぴくりとも動けない。 もちろん子ゆっくりの力では布を破ることなど不可能だった。 「……! ……ー!!!」 口の周りもぴっちりと布で巻かれていて、喋ることもできない。 ていの、他のゆっくりよりほんの少しだけ回転がいい餡子脳は、自分がどういう状況に置かれているかを、ここに至って完全に、ゆっくり理解した。 「!!!--!!? !!」 さっき以上に、餡子が漏れ出しそうなほど力を込めて体を動かす。だがやはり身じろぎすらできない。餡子も漏れない。 焦りがとてつもない恐怖に変わり、嫌な汗がにじみ出た。 だが、吸水性の良い上質な木綿のハンカチが内側で全て吸い取り、表まで染み出ることはなかった。 いや、よく目を凝らせば、遺体の両目にあたる部分がうっすらと湿っているのに気が付いたかもしれない。 兎のお姉さんは穴の底に落ち葉を敷き詰めると、その上に遺体を横たえた。 一時、竹林の奥に消えた子ゆっくり達が彼女の元に戻ってきた。 それぞれが口に咥えているのは、きれいな花や、故ゆっくりが好きだった草の実、布団がわりの大きな木の葉などである。 それらを穴の中に落としていく。ゆっくり達はみな必死に涙をこらえていたが、 彼女がスコップで土をかぶせるともう耐え切れず、声を上げてすすり泣いた。そうして自分達も穴の中に土を放り込んでいった。 あらかた穴を埋めると彼女はスコップの腹を使い、盛り上がった土をバン、バン、と叩き締めた。 「どお゛じでそんな゛ことするのお゛お゛お゛!!」 「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛!!」 驚いたゆっくり達が泣き叫ぶが、彼女が悲しげな顔で説明すると、納得して静まった。 「ごめんね……。でも、こうやってしっかり土を固めておかないと、虫さんや鼠さんが来て、掘り返しちゃうの。それじゃこの子もゆっくりできないから……」 ていは目をつぶっていた。死んだ振りからそのまま顔面も固定されたので、開けることができなかった。 それでもまぶたを通して、見上げた空の光が感じられた。上の方から、仲間達の泣き声が聞こえる。 体の上に湿り気を帯びた何かがかぶせられた。それが、次々と落ちてくる。それと一緒に、視界がだんだん暗くなっていった。 息が苦しい。仲間の声も小さくなっていく。 静かになった。動くものもない。光は完全に失われた。 それから猛烈な衝撃がやってきた。一定の間隔で、上方から、殴りつけるように巨大な圧力が数十回加えられた。 「さよなら、てい……」 「やすらかに、ゆっくりしていってね」 ゆっくり達は別れの挨拶を済ませ、改めて兎のお姉さんに礼を言うと、家族の待つ巣へと帰っていった。 兎の彼女も、しんみりとした気持ちになって、筍掘りを切り上げ不死の主と仲間のいる家に帰ることにした。 迷いの竹林と呼ばれる場所に、小さな小さな墓がある。墓標はない。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/allrowa/pages/397.html
颯爽登場! 日の出美少年ズ ◆OQfaQnysJI E-6、怪しい洞窟。 わざわざ主催者の放送で触れられたこの場所は、多くの参加者の目的地となっていた。 放送後、この地を最初に訪れたのは三人の美少年だった。 すなわちスザク、キラ、リュウタロスのチームである。 「僕たち以外には、まだ誰も来てないようですね」 「たしかに人影はないな……。けど、洞窟の奥には誰かいるかもしれない。気を抜かずに行こう」 「それくらい、言われなくてもわかってますよ。こっちもいちおう軍人なんでね」 それぞれ臨戦態勢を取りながら、三人は慎重な足取りで洞窟に近づいていく。 「あれ?」 最初に、それに気づいたのはキラだった。 「スザク、リュウタロスくん、あれ……」 半ば条件反射的に、キラは不自然な場所に落ちているデイパックを指さす。 つられて、スザクとリュウタロスも指の先に視線を送る。 直後、三人目がけて黒い球体が飛んで来た。 「危ない!」 直感でそれを危険物だと判断したスザクは、傍らの二人を抱えて地面に倒れ込む。 そのコンマ何秒か後、彼のすぐ横で爆音が轟いた。 「ああもう、ついさっきも同じようなことがあったばかりなのに……」 愚痴をこぼしながら、スザクは素早く爆弾が飛んできた方向に視線を向ける。 その瞬間、彼の意識は凍り付いた。 頭に胴体に、手足が二本ずつ。それはたしかに、人の形をしていた。 だがそれは、人ではなかった。 肉体を構成するあらゆるパーツが、人間ではあり得ない形状をしていたのだ。 (なんだ、あれは……) 未知の物体を目の当たりにして、さしものスザクも一瞬動きが止まる。 その隙を見逃さず、目の前の謎の存在……MAXは今一度爆弾を投擲してきた。 (しまった! このタイミングじゃ、よけきれ……) スザクの顔を、冷たい汗が伝う。彼の脳裏に、あざ笑う死神の幻影が浮かび上がる。 だが次の瞬間、スザクはまたしても信じられない光景を目の当たりにした。 「はあああああ!!」 突如として目にも止まらぬスピードで太った中年の女性が現れ、爆弾を殴り飛ばしたのだ。 殴り飛ばされた爆弾はあさっての方向に飛んでいき、空中でむなしく爆発を起こす。 「あんた達、怪我はないかい?」 「は、はい!」 中年の女性……ジャイアンの母からかけられた言葉に、スザクはすぐさま返答する。 「そうかい、そりゃ何よりだ。いちおう確認しておくけど、先に手を出したのは向こうかい?」 「ええ、そうです」 「わかった。それじゃ一緒に、あいつをとっちめてやろうじゃないか!」 「了解です!」 ジャイアンの母に同意しつつ、スザクは体勢を立て直す。 キラとリュウタロスも、すでに立ち上がって戦闘態勢に入っていた。 「奇襲は失敗、さらに新手が加わったか。だが、この程度ならまだ……」 「ならば、新手がもう一人いればどうかな?」 冷静に戦況を分析するMAXの背後から、突然新たな声が響く。 とっさに回避行動を取った彼の肩を、太刀による鋭い一撃がかすめていった。 「ほう、今の一撃を避けるとは。なかなかやるな」 「貴様、いつの間に俺の背後に……。全く察知出来なかったぞ」 「この程度の気配遮断、忍びの者ならできて当然よ」 わずかな動揺を見せるMAXに、阿魔野邪鬼は余裕すらうかがえる態度でにじり寄る。 MAXから見れば、彼とジャイアンの母たちに挟み撃ちにされた格好だ。 「この状況は、さすがに不利が過ぎるか。不本意だが、一度撤退した方が良さそうだ」 勝てぬとは言わない。だが、相手は五人。加えてその中で、少なくても三人はかなりの戦闘力の持ち主だ。 しかも、相手の手の内がほとんどわからない。敵はまだ、強力な武器や技を温存しているかも知れないのだ。 自らの命をベットするには、あまりに条件が悪すぎる。MAXに、分の悪い賭けを好むような趣味はない。 「決して気分のいいものではないが、仕方ない。ハイパープラズマボム! ボンバーシュート!」 わざと狙いを外し、MAXはボムを放つ。その爆発でスザクたちを牽制し、彼はその場から退却していった。 ◆ ◆ ◆ 「あんた達、大丈夫かい?」 「ええ、多少かすり傷を負ったぐらいです」 「そうか、そりゃよかったよ。若い人たちには、これからがあるからねえ。 体は大切にしてもらわないと」 数分後、スザクたちとジャイアンの母たちは雑談を交えながら情報交換を行っていた。 お互い明らかに敵意を持っていなかったこと、そして邪鬼の知り合いの知り合いである室賀豹馬とスザクたちが接触していたことが重なり、彼らの交流はスムーズに進んだ。 「では、あなた方も放送を聞いてここに?」 「ああ、そうだ。貴様らもそうなのか?」 「ええ、人が集まるだろうと思いまして。どうやらまだ、僕たち以外の参加者は来ていないようですが」 「だったら、先に洞窟の中を調べちゃわないかい?」 「そうですね、いったい何が隠されているのか、確認しておいた方がいいでしょうし」 ジャイアンの母の提案に、その場の全員が賛同する。 そして五人は、最大限に警戒しつつ洞窟の中へと入っていった。 そこで彼らが見たものとは……。 続く 【1日目 午前/E-6 怪しい洞窟】 【阿魔野邪鬼@伊賀の影丸】 【服装】羽織姿の武士 【状態】健康 【装備】脇差@現実、太刀@現実 【持ち物】基本支給品一式×2、『贄殿遮那』@灼眼のシャナ、ランダム支給品(地虫十兵衛のもの1~3/義経のもの0~2) 【思考】 1:怪しい洞窟を調べる。 2:スザクたちから詳細な情報を聞き出す。 3:殺し合いに乗るかは未定。 【備考】 ※「由比正雪の巻」後の参戦です。 ※再生能力は制限されています。制限に少し気付きました。 ※社長が複数いる事に気づきました。 【ジャイアンの母@カオスロワ】 【服装】:ジャイアンの母の服装 【状態】:健康 【装備】:天の羽衣@竹取物語 【持ち物】:基本支給品一式×2 【思考】 基本:他の参加者を殺す可能性のある参加者を殺す。 1:怪しい洞窟を調べる。 2:無抵抗な参加者は殺さないが殺人者には容赦しない。 3:可能であれば脱出する方法を探る。 4:阿魔野さんってダンディーで少しカッコいいじゃない!! 【キラ・ヤマト@機動戦士ガンダムSEED】 【服装】地球連合の制服 【状態】健康 【持ち物】基本支給品一式、本人確認済み支給品1~3 【思考】 1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。 2:洞窟を調べる。 3:北へ向かって情報収集と仲間探し。 4:正午にC-6の豪邸に集まる。 【備考】 ※参戦時期の詳細は後続の書き手にお任せします。 ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 【枢木スザク@コードギアス】 【服装】ゼロの衣裳 【状態】ナナリーの死による精神的ダメージ、「生きろ」ギアス継続中 【装備】ククリ刀@バッカーノ 【持ち物】基本支給品一式、ゼロの仮面@コードギアス、ランダム支給品0~1(本人確認済み) 【思考】 1:仲間と協力して殺し合いを止めて、主催者を倒す。 2:洞窟を調べる。 3:北へ向かって情報収集と仲間探し。 4:正午にC-6の豪邸に集まる。 5:なぜユフィの名前が? 【備考】 ※R2本編最終話、ゼロレクイエム実行後からの参戦(現状ゼロとして振舞う事を止めています) ※参加者が別の世界から連れて来られた可能性が高いと考えています。 【リュウタロス(シン・アスカ)@機動戦士ガンダムSEED DESTINY】 【服装】ザフトの制服 【状態】顔面にダメージ、改名された上に名前が格好悪いので自暴自棄&ヤケクソ 【装備】イングラムM10(22/32)+予備弾(9mmパラベラム弾32発)×5@現実 【持ち物】基本支給品一式×2、ドラゴンレーダー@ドラゴンボール、首輪(刹那)、不明支給品1~3(1 リュウタロス曰く”わけわかんない何か”/0~2 元は6/@クロススレのもの) 【思考】 1:自分の弁護をしてくれそうな仲間を探す。 2:怪しい洞窟を調べる。 3:とりあえずスザクたちに同行。しかし、あまり信用できない。 4:いろいろあったけど対主催! 【備考】 ※PHASE_23「戦火の蔭」後~PHASE_24「すれ違う視線」の冒頭あたり(ハイネ死亡直後)から来たようです。 ※リュウタロス(シン)がドラゴンレーダーを持っているからって、会場内にドラゴンボールがあるとは限りません。 【1日目 午前/E-6のどこか】 【MAX@ボンバーマンジェッターズ】 【服装】なし 【状態】右肩に刀傷(軽傷)、攻撃速度上昇 【装備】三属の剣(流星虫規制)@バロック、M134機関銃@シャーマンキング、クナイ×10@伊賀の影丸 【持ち物】基本支給品一式×2、不明支給品0~2 【思考】 基本:優勝して帰還する。 1 ゼロを破壊して己の優越性を証明する。 2 参加者の何人かをゼロに関するメッセンジャーとして利用する。 【備考】 ※参戦時期は後の書き手にお任せします。 ※設定上、マイティが利用可能なボムはほとんど全て使えるはずです。 時系列順で読む Back Lの名推理/死なない者達 Next 彼等は誰も守れない 投下順で読む Back Lの名推理/死なない者達 Next 00:25森 怪しい洞窟へ行こう! 阿魔野邪鬼 キレやすい10代引っ張りだこ 怪しい洞窟へ行こう! ジャイアンの母 キレやすい10代引っ張りだこ 運命の皮肉 キラ・ヤマト キレやすい10代引っ張りだこ 運命の皮肉 枢木スザク キレやすい10代引っ張りだこ 運命の皮肉 リュウタロス(シン・アスカ) キレやすい10代引っ張りだこ オムニバス MAX そんなの、聞いてないぞ
https://w.atwiki.jp/tsubasa10/pages/116.html
462 :風と木の名無しさん:2006/11/27(月) 22 37 27 ID 90Z0LETp0 「ここでオナニーして見せるんだ」 「なっ・・・そ、そんなこと、できるわけないだろ!」 「テープを見上に見せてもいいのか?」 「・・・・・・っ」 「驚くだろうな見上。賀茂が自分でオナニーしてるなんて」 「・・・・・・わかったよ。すればいいんだろ! すれば!」 賀茂はヤケクソになって叫んだ。 「そうだ。お前は俺の言うことを素直に聞けばいいんだ」 賀茂は屈辱感に身体を震わせたが、秘密を握られた片桐に逆らうことはできない。 ズボンを脱ぎ、ブリーフに手をかけたところで動きが止まる。 「早くそれも脱げよ」 「・・・・・・」 賀茂は羞恥や屈辱で顔を真っ赤にしながらブリーフを脱いだ。 「ふふ。意外と小さいな」 片桐は賀茂がさらけ出したものを嘲笑した。 茂った密林のように濃い秘毛に隠れた肉棒は力なく垂れ下がっている。 「誰が隠してもいいと言った。手をどけろ」 片桐の嘲笑に反射的に股間を隠した賀茂に、キツイ声が飛ぶ。 賀茂はブルブルと手を震わせながら股間からどけた。 「可愛いサイズだな。処女が相手なら手頃だろうけど」 片桐は賀茂の屈辱感を煽るような言葉をくり返す。 「では、始めろ」 「・・・うう・・・」 「早くオナニーするんだ。さもないと」 「わ、わかった・・・」 賀茂は唾液で濡らした右手で肉棒を握ると、上下にゆっくり動かしはじめた。 力なく垂れていたモノは徐々に固く、大きく反りかえっていく。 「ふうん。勃起するとそれなりになるもんだな」 片桐は賀茂に近づくと、股間のものへ手を伸ばした。 472 :風と木の名無しさん:2006/11/28(火) 19 03 22 ID PVOQ1Z890 「くっ!」 賀茂は腰を引いて逃げようとしたが、それより早く片桐の手が勃起をつかんだ。 「や、やめてくれっ」 「いいじゃないか。減るものではないし」 片桐は笑いながら指先で肉棒の裏側の辺りを弄くる。 「くっ・・・ううっ・・・」 「ほら、先走りが出てきた」 「ああっ・・・や、やめてくれっ・・・」 年下の片桐に翻弄され、気が遠くなるほどの羞恥と屈辱感が賀茂を襲う。 しかし股間のモノはそんな賀茂の心情をあざ笑うように熱く硬くなり、先走りを吐き出し続ける。 「じ・・・自分でやらせてくれっ!」 自分でやる方がマシだと思った賀茂は思わず叫んだ。 片桐はわざとらしく目を見開く。 「全日本の監督は、オナニーを元チームメイトに見せるのが好きなのか。真性の変態め」 「・・・・・・」 「そんなにしたいのなら、やらせてやる。いっぱいしごいてイッてしまえ」 賀茂は羞恥で目頭を熱くしながら、再び自分でしごきはじめた。 徐々に賀茂の顔が苦しげに歪んでいく。 「ふっ、そろそろイキそうか? イクときはちゃんと言えよ」 こんな恥ずかしいことは1秒でも早く終わらせたい。 射精するところを片桐に見られるのは死んでも嫌だ。 2つの相反する感情に苛まれながら、賀茂は限界に近づいていく。 「ああっ・・・う・・・ううっ・・・はああっ・・・」 「誰が休んでいいと言った! 続けろ!!」 「うっ・・・」 射精寸前でしごくのを止めた賀茂を片桐は叱咤する。 もう、耐えられない。賀茂は観念した。 「ああっ・・・で、出るっ・・・出るぅ~~~~~っっ!」 熱い白濁液がびゅるびゅると肉棒の先端から飛び出す。 経験したことのない絶頂感に賀茂は声も出せずわななく。 「あはははははは。賀茂、いいぞ。なかなか色っぽい表情だ」 片桐の歓声だけが静かな部屋に響いていた。 516 :風と木の名無しさん:2006/12/04(月) 21 03 17 ID ILu9QNiC0 私の名は見上辰夫・・・全日本のGKだ。 日が落ち、皆がさっそうと帰った後も最後まで一人練習を続けていた私だが、そろそろ練習場の 灯りが消える時間である事を思い出し、片付けを済ませ家へ帰る仕度を始めていた。 こうした練習に明け暮れる毎日は、サッカーを愛する私にとって何よりの生きがいだった。 恋人を作らず妻を取らずサッカー一筋に身を捧げることを使命とも思っている。 禁欲の日々も私には苦痛ではない・・・・・・ "うっ・・・あぁっ・・・!!" と、その時。向かった先の更衣室から苦しげで・・・それでいて艶を秘めた声が・・・ 私は好奇心から覗いて見たいという欲求にかられた。 (あっ・・・!!) それは片桐と賀茂の発する情事のあえぎ声だった。 「んあああぁぁーっ!!!」 「ふふ、気持ちいいか。賀茂?」 「ん・・・片桐・・・もぉ・・・やめ・・・・・・・ろ」 「やめ・・・? 何を言っている、体はこんなに喜んでいるじゃないか」 「ぐあぁぁああああっ!!!!」 禁欲を実践する私にとって・・・・・・ それは青天の霹靂ともいうべき光景だった。 それも私が幾度となく夢想しては必死にふりはらってきた、男同志の・・・ "ガタッ" しまった! 覗きに夢中になりドアに身を乗り出しすぎたか!! 「誰だっ!!」
https://w.atwiki.jp/sakura398/pages/1176.html
【関連】テキサス親父に語ってもらおうにもご協力ください。 有益サイト 世界の新聞は何を言っているか? ~世界の新聞社一覧~ 日本のマスゴミが腐っているなら、海外からの報道でマスゴミどもに引導を渡してやりましょう。 まずは、「テフロン首相」と報じたシンガポール最大の新聞社、ストレーツ・タイムズに 日本が異常な理由を教えてあげましょう。 どうやら反日勢力によるマスコミ支配の現状を知らないようです。 ストレーツ・タイムズ 公式サイト⇒http //www.straitstimes.com/ メールの送り先⇒http //www.straitstimes.com/About+Us/WriteToUs.html 鳩山氏は「テフロン首相」 シンガポール紙 (2009.11.25 産経新聞) 今月中旬、シンガポールで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では、鳩山由紀夫首相の一挙手一投足に注目が集まったといっても過言ではない。2回行った講演の模様はテレビでも詳しく紹介され、建国以来の一党支配が続くシンガポールは、政権が代わると何が起きるのかを見極めようとしているようにさえみえる。 そんななか、地元紙ストレーツ・タイムズ(23日付)は「鳩山テフロン首相」との見出しで鳩山政権の“謎”を取り上げていた。鍋などに施すテフロン加工にたとえ、「何があっても傷つかない」といった意味だ。 沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題ではあいまいな答えを繰り返し、政治献金問題でも「恵まれた家庭に育ったものだから」と言い放ちながら、支持率が5割を超える。記事では「(同様に)裕福な家に生まれた麻生太郎前首相が同じことを言ったら、政治的に葬られただろう」という安倍晋三元首相のコメントを載せ、失言も痛手とならない鳩山首相に驚いているようだ。 確かにシンガポールでの講演を聴いても、首相の発言は妙な丁寧語や謙譲表現は目立つが意味は不明瞭(めいりょう)だ。かつて「言語明瞭、意味不明瞭」といわれた竹下登元首相の話は時々、禅問答のように思えたが、後で意味の深さに気づかされることが多かった。鳩山首相の発言も、実は深い考えに基づいており、いずれ真意がわかるときが来ると期待しているのだが。(宮野弘之) 麻生首相はメディアの攻撃の犠牲者となった 2009年2月20日 ストレーツ・タイムズ(シンガポール紙) Kwan Weng Kin http //www.themalaysianinsider.com/index.php/opinion/breaking-views/136-breaking-views/18804-aso-falls-victim-to-media-attacks--kwan-weng-kin 日本の総理大臣、麻生太郎氏は、漢字を正しく読めない、ただのマンガ愛好家なのだろうか。それとも英語を話すことができ、経済の知識がある数少ない政治家の一人なのだろうか。もし、多くの日本人が、麻生氏についての知識をすべてテレビから得ているとしたら、自分たちの総理大臣をかなり低く評価していることだろう。 麻生首相は明らかに、4つある日本の民放TVネットワークの犠牲になっている。これらの民放は政治の話題を、何か別な形態の番組と区別せずに扱っているように見える。つまりテーマが面白おかしくなければならないような種類の番組と、そうではない番組ということである。日本にある唯一の公共放送であるNHKは注目すべき例外である。NHKの政治ニュースはいつも、時には退屈なほど注意深く客観的に報じられる。 しかし、4つの民放にとっては、麻生首相のマンガ依存症を攻撃することから始まり、5つ星ホテルの会員制バーで息抜きをする日課をあざ笑うことまで、すべてが格好の攻撃対象である。このようなレポートは、単調になりがちな政治ニュースを盛り上げるために添え物として時々報じられる分には、多分それほどの害はない。しかし、一人の政治家を過小評価することを目論んで、一日中際限なく、早朝5時半から深夜かなり遅くまで終わることなくこのようなレポートをニュースショーで取り上げたとしたら、政治家は破滅させられる。 人気のあるニュースショーの司会者たちが、報道のプロではないという点も注目される。ニュースショーである「報道ステーション」の司会者である古舘伊知郎氏はプロレスの実況アナとしてキャリアを積んできた。彼は今日の政治の話題に関して論じる際、頻繁に無知を露呈する。また、3時間にわたる朝のニュースショーの司会である、みのもんた氏は、一週間に22時間15分もテレビ番組の司会(多くは生放送である)をしており、そのギネス記録を保持している。だが、そのほとんどはバラエティ番組だ。 みの氏や、似たような他局の司会者たちは、自分たちも嫌味な論評や思い付きの批判をするし、スタジオのゲストがそうするように仕向けることにも忙しいのだ。しかし、意見のバランスという観点からは、司会者もしくはゲストの誰かがショーの中で同時に、麻生氏を支持する立場の用意されたコメントを、うやうやしくもサッサと片付けるというのが普通だろう。しかしそうではなく、すべての民放ネットワークを通じてテレビのスクリーンから見えるのは、首相に対して同時に行われる集中攻撃だ。 日本経済を救うための麻生首相の景気刺激策も歪曲して報道され、今まで、表面的な少しのことしかしていないように見せている。 麻生首相がまとめた政策は、A4サイズの用紙1枚に列挙できないくらいに数が多く、時間の限られた多くのテレビ番組の中では詳細を議論することさえもできない。そこで、民放ネットワークはそれらの中から、たったひとつの政策に焦点を合わせた。全ての国民に合計2兆円を現金で給付するという、議論を招く法案である。 民放は野党の意見に立って、概して、これは来るべき総選挙に勝利するための選挙対策のバラマキとして立案されたものであると説明してきている。民放はまた、給付金は所得税の還付に到底及ばないと言っているが、それは何百万人もの低所得者、年金生活者はそのような税金を払ってはいないという事実を都合よく無視している。そのような層にとっては、一人当たり1万2千円の給付金はまさに天の恵みであるのだが。 また最近は、麻生首相にとって具合の悪いニュースが伝えられた直後に、民放ネットワークが急いで世論調査を行うという、憂慮すべき傾向がある。 最近の調査対象には、小泉純一郎元首相が先週、麻生首相への非難を公言した郵政民営化に関すること、および今週、中川昭一財務大臣の国際記者会見での見苦しいふるまいが含まれている。このような状況下では、調査対象となった人々は悪いニュースばかりを思い出しやすいため、麻生首相の人気が上がることはほとんど期待できない。下がるばかりだ。 民放ネットワークに秘密の協定などなく、すべての偏向報道が純粋に視聴率アップを目論むテレビ制作者の身勝手な行為の結果だと考えるのは、もちろん純朴に過ぎる。実際のところ、民放キー局は日刊の全国紙を持つメディア会社が所有している。その政治的な視点は右から左まで実にさまざまである。つまり、民放ネットワークの政治的視点は、それぞれのオーナーや編集者の政治的なイデオロギーを反映している。 時には、小泉政権の時のように、民放ネットワークはニュースショーですべての批判を実質的に禁止することによって、首相のための応援団になることもできるだろう。 だが麻生政権に関しては、民放ネットワークは「疑わしきは罰せず」の原理を首相には与えるつもりはなく、あらゆる機会を使って首相批判を続ける反麻生の野党と手を携えているように見える。ここのところ放送されている反麻生のうねりの陰には、政治的野心を持つメディアの権力者と、舞台裏で糸を引く勢力が存在すると信じる理由があるのだ。 しかし、政治家を風刺する時でさえ、日本のニュースネットワークは礼儀正しいレベルを保つことができる。隣接する台湾や韓国の勝手なメディアではそうではない。そこでは事態はより乱暴になるだろう。たとえば、台湾で人気がある「パーティ」という政治風刺テレビ番組では、台湾の馬英九総統はその生真面目で清廉なイメージのために手加減して扱われるが、失脚した陳水扁元総統のこととなると、笑わせるために遠慮なく言い囃される。 日本では、麻生首相に関して偏向報道を行うメディアに対して、多くのブロガーが非難の声を上げている。彼らは、メディアが野党の弱点に対して沈黙を守っている一方で、首相が力量を示す点については軽んじていると述べている。昨年12月の産経新聞の記事で、アメリカ人エコノミストのリチャード・クー氏が、国家の経済における問題を理解し、その政策が外国の指導者によって研究されている数少ない日本の総理大臣であるとして麻生首相を支持していた。野村総研に勤めるクー氏は、従って、日本のメディアが漢字を読み違えるような些細な欠点に関して麻生首相を抹殺しようとしているのは「全くの狂気」 であると言う。 厳しさが増す状況だが、麻生首相にとって明るい兆しになりそうなニュースもある。昨日発表された調査では、今年の総選挙に向けて、麻生首相は自民党のほとんどの党支部の支持を取り付けたということだ。朝日新聞の調査によれば、47の自民党県連のうち30は麻生首相の支持を表明している。いくつかは嫌々ながらの支持であると報じられてはいるが。2001年に世論の支持を失った森喜朗元首相を失脚させるのに、地方組織がその手段となったことを思い起こすことには意味があるだろう。
https://w.atwiki.jp/japanmusical/pages/16.html
『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』(わらうおとこ) 웃는 남자【登録タグ 2019年 2022年 フランク・ワイルドホーン 作品:わ 韓国ミュージカル】 上演概要 韓国ミュージカル あらすじ(公式より) 1689年、イングランド、冬。“子供買い”の異名を持つコンプラチコの手により、見世物として口を裂かれ、醜悪な笑みを貼り付けられた少年グウィンプレンは、一行の船から放り出され、一人あてもなく雪の中を彷徨う。その最中、凍え死んだ女性が抱える赤ん坊、後のデアを見つけ、道すがら偶然辿り着いた興行師ウルシュス(山口祐一郎)の元へ身を寄せた二人は、彼と生活を共にすることになる。時はたち青年に成長したグウィンプレン(浦井健治)は、その奇怪な見た目で“笑う男”として話題を呼び、一躍有名人になっていた。盲目であるデア(真彩希帆/熊谷彩春 Wキャスト)と共に生い立ちを演じる興行で人気を博す二人は、いつしか互いを愛し合う関係となる。そこへ彼らの興行に興味を持ったジョシアナ公爵(大塚千弘)とその婚約者デヴィット・ディリー・ムーア卿(吉野圭吾)が来訪する。醜くも魅惑的なグウィンプレンの姿に心を惹かれたジョシアナは、彼を自身の元へ呼びつけ誘惑する。突然の愛の言葉に動揺するグウィンプレンがウルシュスらの元に戻ると、突然牢獄に連行され、そこで王宮の使用人フェドロ(石川 禅)より衝撃の事実が明かされる―。本当に醜いのは、刻まれた貧者の笑顔か、それとも富める者の嘲笑か。運命に翻弄される“笑う男”が辿り着く先に待っているものとは―。 上演情報 世界初演:2018年(韓国) 日本初演:2019年 【初演】2019年 2019/4/9(火)~29(月):日生劇場 2019/5/3(金)~6(月):御園座 2019/5/10(金)~12(日):富山・新川文化ホール 2019/5/16(木)~19(日):梅田芸術劇場メインホール 2019/5/25(土)~5/26(日):北九州ソレイユホール 【再演】2022年 2022/2/3(木)〜19(土):日生劇場 2022/3/11(金)~13(日):梅田芸術劇場メインホール 2022/3/18(金)〜28(月):博多座 配役 上演年 2019年 2022年 演出 上田一豪[未] グウィンプレン 浦井健治[未] デア 夢咲ねね[未]衛藤美彩[未] 真彩希帆[未]熊谷彩春[未] ジョシアナ公爵 朝夏まなと[未] 大塚千弘[未] デヴィット・ディリー・ムーア卿 宮原浩暢[未] 吉野圭吾 フェドロ 石川禅 ウルシュス 山口祐一郎[未] リトル・グウィンプレン 大前優樹下之園嵐史豊島青空 土屋飛鳥ポピエルマレック健太朗松浦歩夢 2019年アンサンブル 中山昇、上野哲也、宇月颯、清水彩花 榎本成志、小原和彦、仙名立宗、早川一矢、藤岡義樹、堀江慎也、森山大輔 石田佳名子、内田智子、岡本華奈、栗山絵美、コリ伽路、富田亜希、安田カナ、吉田萌美 2022年アンサンブル 港幸樹、上野哲也、宇月颯、清水彩花、内田智子 小原和彦、仙名立宗、棚橋麗音、早川一矢、福永悠二、森山大輔、横沢健司 池谷祐子、石田佳名子、島田彩、富田亜希、松浪ゆの、美麗、吉田萌美 スタッフ 脚本:ロバート・ヨハンソン 音楽:フランク・ワイルドホーン[未] 歌詞:ジャック・マーフィー 編曲・オーケストレーション:ジェイソン・ハウランド 原作:ヴィクトル・ユゴー ナンバー 1.Opening 2.残酷な世界 3.暗闇の世界へ 4.木に宿る天使(デア:夢咲ねね) 5.宮殿で(デア:夢咲ねね) 6.私の中の怪物 7.あり得るのか? 8.幸せになる権利 9.涙は流して(デア:衛藤美彩) 10. あなたは私のすべて(デア:衛藤美彩) 11. あり得ない!/祈り(リプライズ) 12. 子守唄 13. 全てあなたのもの 14. 脆い心 15. 世界を変える 16. 幸せになる権利(リプライズ) 17. 封建貴族/私たちは1パーセント 18. 目を開いて 19. 笑う男 20. 私の人生を生きて行く 21. あり得るのか?(リプライズ) ソフト化 「笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-」2019年版ハイライト・ライヴ録音盤CD(TOHO_E_1909) 外部リンク 梅芸公式2019 梅芸公式2022
https://w.atwiki.jp/rowamousou/pages/956.html
【名前】 ギー 【出典】 赫炎のインガノック 【性別】 男 【年齢】 30半ば~40程度 【名ゼリフ】 「なるほど、確かに。人はきみに何もできないだろう」 「生きててくれてありがとう、キーラ」 【AA】 _ー彡イ、ニニニ≧ニ‐-ニ_ニニニニニニニ-‐ニニ二ィニニィ} Λ -=彡イニニ≧-ニニニニニ二ニニ=ニニ二二二ニ-‐ニニニ≦//il ハ_ ー=ィ"ニ7ニ二ニニニ二ニニ≧‐-ニニニニニ-‐ニ≦/ニニ//!リ ハ ミ ミヽ≧ー二=彡ア二ニニニニニニニ二≦∠∠/7/////, 7 ! '. ヾ二二ニイ/二≦二/-=三ニ≦ニイ/∠/!////// 7/} ;l'. ' `ヾ、ニ/≦ニ二/ニニニ≦イ彡'彡≦,_`゙ ////// ,//7 'ハ ! ‐=≦三ニ≦/ニニ≦ニ//ニ=ハ /7'〉/////.'.'7/,′!| .Λ´∨=/≦//=//"´/'´ Vシ′//彡// //" リ .∧ V//;イ7l7 ´ / `/"´〈"´ ´ / / .∧ Λ´//! |′ ´ ´ ′ Λ ∨ .! { ∨ 、 ' '. i . -‐ \ .'. '. 、 - _、 , '_ ヽ '. '. . ミ 、 ,ィ// 、. ' , '. ! > ////// 、 ' , . ' | > / ` .<//Λ、 .λ、 '._{ ` </ 、 ゛ ヽ、. !7 ` .ー=、 \ }! `丶、 \_______, .,_ ` ミ \ . ミ 、 、 Y′ 【人物】 異形都市《インガノック》にて無料巡回を続ける数式医。 他者を救うことの意味が失われたインガノックにおいて他者に手を差し伸べ続ける奇矯な人物。その行為は本人の性格もあるが、それ以上に本人にもわからない強迫観念に突き動かされてのものである。 外見は20代の青年だが、これは老化を抑制しているためであり実年齢は30代半ば~40程度。ちなみにギーというのは偽名であり本名は不詳(本名の候補にはゲオルギウスやゲオルグ、ファウストなどがある)。 他者に手を差し伸べることを優先するあまり自分のことを蔑ろにしがちで、10年の月日により精神が磨耗しかかっている。しかしインガノックが異形都市となるより前はよく笑う熱意のある人物だったらしい。 初代マグロにしてテンプレ戦闘の始祖。背後に佇む奇械《ポルシオン》によって数多の異形を屠っていく。付いたあだ名がエロゲ界の水戸黄門。 【眼】 右目を通して「解析」の現象数式を行使する。 これはその名の通り視認した対象を解析するもので、普段は患者の状態を把握するために使っているが、その気になれば情報空間の把握や対象の弱点看破などにも転用できる。 解析以外にも治療の現象数式を使えるが、そっちは別に眼とかは関係ないので省略。 【本ロワの動向】 本編最終章、レムル・レムルを撃破した直後から参戦。 決して人を殺さない。その信条を打ち砕かれ、視界の端には道化師の幻があざ笑う姿が存在するのみ。 茫然自失となるギーだったが、そんな彼の前に邪視から逃げ延びてきたメアリが姿を現す。 襲い来る異形、そしてその魔の手にかかろうとしている少女。その光景を目にした瞬間にギーはおもむろに右手を伸ばし、ポルシオンの力によって邪視を粉砕する。 こうしてギーは助けたメアリと共に対主催コンビを組むこととなり、以降徐々にどん底だったメンタルを回復させていくことになる。 道中ヨーマの群れをテンプレしながら進んでいくと、次に出会ったのはペガサスと怜の二人。こちらと同じく殺し合いに乗っていないということもあり友好的に合流することに成功する。 メアリと怜が同年代ということで特に仲良くなっているところをペガサスと共に微笑ましく見守っているシーンはもはや保護者である。まあ実年齢的にはあながち間違っていないけど。 ギー「これは、カードゲーム、ですか」 ペガサス「その通りデース。これは私が心魂込めて作り上げた、言わば子供のような存在。 ギー、あなたも一度やってみては?」 ギー「……ええ。全てが落ち着いたらそれもいいかもしれませんね、ミスタ」 とまあこんな風にギーもまた怜たちのようにDMカードを薦められたりしている。 精神的な余裕の少なかったギーにとって彼らの存在は非常に大きく、特にペガサスからはかなり年下ではあるが豊富な人生経験からかメンタル面で多大なサポートを受けることとなった。 しかしそんな彼らのもとに、子供の命を狙ったクリッター・ウェンディゴが襲来する。 クリッター・ボイスによって心神喪失状態となった怜を非難させるために三人を逃がし、ギーは単独でウェンディゴと相対する。 いつもの如くテンプレで戦闘を終わらせて三人の元へと向かうが、そこにあったのは地面に座り込むメアリと、大きなフクロウを抱いて死んでいるペガサスの姿だった。 ギーは咄嗟に現象数式を展開するも、既に死者となっているペガサスを生き返らせることなどできるはずもなく。 大きなフクロウが襲撃を仕掛けてきたこと、ペガサスがトゥーンなるカードで迎撃したこと、戦闘の余波で怜とはぐれたことなどを話すメアリを慰めながら、ギーは一人自責の念を抱くのだった。 直後の放送で怜の名前が告げられなかったことに安堵する暇もなく、次はバロール・メドゥーサのマーダーコンビの襲撃を受ける。 卑劣な不意打ちによりメアリが石化させられてしまい、この時点で最強マーダーとの呼び声も高かった二柱を前に流石のギーも万事休すかと思われたが…… ギー「……遅い」 なんと予想を覆してマーダーコンビを瞬殺。石化させられたメアリを治療しながら戦場を後にするのだった。(→Right hand from behind) その後は対主催である猿投山・美里のコンビと合流。特に同じ回復能力を持ち慈愛に溢れる美里のことは非常に好意的に受け止め、そのまま強力な対主催集団が出来上がる。 ……かと思われたその矢先、四人の元へキーラとザルチムのマーダーコンビが来襲。 神衣純潔を纏うキーラに猿投山がぶちキレかけるも、美里やメアリの静止もあって踏みとどまり、相手をギーに任せザルチムの相手を引き受ける。 そしてギーはザルチムと戦う猿投山と美里、及び救援を呼びに離脱したメアリとは離れ単独でキーラと戦うことになるが…… ギーに見せ付けるように巨大化するキーラに、それまで攻めあぐねていたギーも遂には戦いを決意し、悪なる右手により巨大な体をなぎ払ってキーラを人体実験前の状態へと引き戻すことに成功する。 そこには凄惨な笑みを浮かべる獣の姿はなく、無垢な笑顔を浮かべる少女の姿のみが存在したのだった。(→Dancer across the deadline) メアリの救援要請でやってきた式を見送りつつ、ギーは幼児退行したキーラに現状説明を行うことになる。 明らかによくわかってない様子のキーラであったが、ともかく親父の人体実験から救い出してくれたと解釈したのかギーにやたら懐いてしまう結果となった。 そうしてザルチムを退けた生徒会組や式・朧と合流した二人は、そのまま近くにあった蕎麦屋へと身を置き休息を取ることとなる。 この際メアリに支給されていた本マグロを猿投山が解体、皆に懇願された式の手によって立派な料理へと変貌を遂げるのだった。 蕎麦屋ではちょっとした宴会ムードになるも、いつもの如く一口程度しか食べ物を口にしないギーをメアリやキーラが心配する一幕も垣間見られた。なお、直後にキーラにけしかけられた猿投山の手によって無理やり食べ物を口に突っ込まれたりしている。 ちなみに宴会の途中でクリッターの気配を探知しており、式と一緒に様子を見に行き、菊田をもぐもぐしていたクリッター・ドラゴンを発見している。勿論テンプレした。 そんなこんなで終盤へと突入するが、ここでうちはマダラによる魔眼忍法帖が発生。 他の対主催勢力と共同して事に当たるも、マダラを倒しきることはできずに逃亡を許し、遂にはいくつもの懸念材料を抱えたまま主催陣営へと突貫する羽目に。 そこで目にしたのは司会進行役の死体。こうなってはどうしようもないと脱出の手段を探すために手分けし始めたところで、ギーたち一行は再びマダラの襲撃を受けることになる。 無消耗かつこちらの手の内を知り尽くしているマダラとの戦いに非戦闘員を抱えていることもあり苦戦を強いられるも、夜行の卓抜した術により遂にマダラを捕縛することに成功。そのままギーはトドメの一撃を放とうとした、その刹那。 なんと両者の戦いの場にガンQが乱入、傍で戦いを見守っていた神峰を念動力で殺害してしまう。 このままでは総崩れとなる。そう判断したギーはガンQを一撃の下に葬り去るが。 その一瞬を見逃さなかったマダラの一撃が、ギーの胸を貫いていた。 それは明らかな致命傷。現象数式による治癒も間に合わず、事ここに至ってギーは戦う術を失った。 崩れ落ちるその間際、視界の端に見えたのは何かを叫ぶキーラたちの姿。その姿が、記憶の中の何かと重なって――― まだ何も終わらない。何も、自分はできていないのだから。 ―――ぼくは、この手を伸ばそう。 ―――そうしなくてはならないと誰かが叫ぶ。 殺されそうなのであれば、助けなくては。傷ついたのだとしたら、すぐに、治そう。 そう決めたのだ。 ―――いつ決めた。 ―――ずっと前。 ―――10年前のあの日、あの時に。 しかし体は動かない。 瞼を閉ざす。 視界に、暗闇が充ちていく。 そうしてギーはひとつのことを思い出す。 ああ、そうだ。10年前のあの日あの時。 10年前の過去。誰かをこの手は助けられなかった。 (……これは、罰か) あの子ひとり助けられなかった僕への、これは罰なのか。 ――――――――――――――――――――――――。 『こんにちは、ギー』 暗闇の端にいたはずの幻。 道化師は、踊っていた。 『諦める時だ』 消え入りそうな囁きと共に。 ふと、少女の叫びが耳に入る。 ああ、また僕は、君ひとりを助けられずに――― 『さようなら』 狭まる視界は決して開くことはなく。 ギーの意識は闇に沈んだ。
https://w.atwiki.jp/junretsuwago/pages/780.html
日本国語大辞典 広辞苑 辞書 品詞 解説 例文 漢字 大言海 接頭辞接尾辞 〔 嘲 (アザケ)る、 嘲笑 (アザワラ)ふノ、あざナリ、集韻「呰、音 紫 (シ)」玉篇「口 毀 (ソシル)也」人名ナルハ、 渾名 (アダナ)ナルベキカ、地名ナルハ、 解 (ゲ)スベカラズ〕古代ニ、人名、地名ニ用ヰタル語。 皇太神宮儀式帳「壹志縣造等遠祖 建呰 (タケアザ)子、云云、 呰鹿國 (アザカノ )」神名帳「壹志郡 阿射加 (アザカ)神社」萬葉集、二十 四十 「 服部呰女 (ハトリベノアザメ)」續紀、三十六、寳龜十一年三月「陸奧國、上治郡大領、伊 治公 (ノ)、呰麻呂」(上治郡ハ、栗原郡ナリト云フ)高山寺本、倭名抄「備中國、英加郡、呰部鄕、 安作倍 (アザベ)」 呰 検索用附箋:接頭辞 検索用附箋:接尾辞 附箋:接尾辞 接頭辞
https://w.atwiki.jp/junretsuwago/pages/778.html
辞書 品詞 解説 例文 漢字 日本国語大辞典 名詞 ① 皮膚の一部分に局限する色の変化。その種類は多く、外傷により皮膚の内部で出血することによるもの、内科的な血液病や血管の異常によって生じる紫斑病、先天的異常に基づく色素の増殖や、血管の増殖拡張により皮膚にできた黒褐色、青色、赤色の母斑(ぼはん)などがある。 ※彌勒上生経賛平安初期点(850頃)「⿱𭼩里、点、疣(アサ)、贅とのごとき過は无し」※宇治拾遺(1221頃)七「この輿のそばにある、顔にあざのある男」 痣・疵 ② 比喩的に①のように見えるものをいう。(イ) 近世、結婚した女の眉を剃った跡。また、その青い色をいう。 ※雑俳・川傍柳(1780‐83)初「顔にあざ二(ふたッつ)出来るおしい事」 (ロ) 入れ墨。 ※雑俳・柳多留‐七(1772)「わるものに成りはじまりはあざを付け」 ③ ほくろ。 ※御国通辞(1790)「ほくろ、痣、あざ」 広辞苑 名詞 皮膚に生じる赤・青・黒褐色などの斑紋。皮下出血や湿疹治療後の一過性色素沈着のほか、一般には皮膚を構成する表皮細胞・色素細胞・血管・脂腺細胞などの局所的増生(母斑)による限局的皮膚着色をいう。→母斑 今昔物語集5「顔に―有る男」 痣・黶 大言海 名詞 〔倭訓栞、あざ、痣「黑キ色ハ、體ニ交リタルヲ以テ云フ也」( 交 (アザ)ふト云フニヤ)イカガアルベキ〕人ノ肌ニ、異ナル色ヲ殘シ留メタルモノ。 瘡 (カサ)、 傷 (キズ)、ナドニ因ル、天然ニ色ヅキタルニモ云フ。 倭名抄、三 十四 瘡類「疵、阿佐」醫心方、三十 三十六 「 黶 (アザ)」名義抄「疵、アザ、キズ」著聞集、十一、畫圖「 聖 (ヒジリ)ノ御顏ニ、イササカあざノオハシケル」 痣・黶 検索用附箋:名詞名称 附箋:名称 名詞
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/814.html
ここは迷いの竹林と呼ばれる場所。竹の間を涼しげな風が吹き抜けていく。 その土の上で、子ゆっくりの集団が和やかに遊んでいた。 髪の色は様々だが、みな頭の先に二本の兎耳がついている。 これは主に竹林を棲家とする珍種、「ゆっくりうさぎ」の特徴である。 追いかけあったり、じゃれあったり。他種のゆっくりと何ら変わらない、微笑ましい光景だ。 だが、子ゆっくりの一匹が突然苦しみだした。 「ゆう゛う゛う゛……おなかがいたいいよお……!」 まわりの子ゆっくりが気付き、騒ぎ出す。辺りに親ゆっくりの姿は無く、子どもたちは混乱するばかりだ。 そのうち、苦しんでいた子ゆっくりが 「ゆぐぐ……もっとゆっくりしたかった……」 と呻くと、ぐたりと顔を地面に伏せ、動かなくなった。 「ゆ、ゆぅ……?」 「ゆっくりできる? だいじょうぶ?」 他の子ゆっくりたちは一瞬きょとんとして、それから何が起きたかをゆっくり理解した。 「あ、あ、ああああ!!」 「『てい』が! 『てい』がしんじゃったああ゛あ゛あ゛ぁ!!」 「おぎでっ! おぎでよ『でい゛』い゛い゛い゛っっ!!」 「ゆっぐ! ゆっぐべっ!!」 子ゆっくりたちは仲間の突然の、しかも苦悶の後の死にパニックに陥った。 ショックのあまりにひきつけを起こし、白目をむいて餡子を吐く者すらいる。 この地面に倒れているゆっくりうさぎは、軽くカールした黒髪からへにょりと丸みのある白い耳を生やしている。 そのゆっくりの通称は「ゆっくりてい」。 (※モデルとなった妖怪と区別するため、業界では普通このゆっくりを「てい」、妖怪兎の方を「てゐ」と表記している。以降の文章はこれに従う。) (ゆっゆっゆっ……まただまされてる。みんなおおまぬけだねーっ!) ていは地面に伏せたままの顔をにやりと歪めて笑った。 本当は体を揺すって大笑いしたかったが、じっと我慢して演技を続ける。 これはゆっくりていの十八番、「死んだ振り」である。 ゆっくりていは非常にずる賢く、いつも色々ないたずらを他のゆっくり達に仕掛けては あざ笑う厄介な性質を持つ(いわばイタズラによるすっきり!を好む)。 だが、外見は非常に可愛らしいためゆっくりの間で人気があり、また大抵のゆっくりの餡子脳は、 いたずらされた事を根に持つ前に忘れてしまうため、ゆっくり社会で生存を許されているのだ。 特に幼い子ゆっくりや赤ゆっくり達の場合、餡子脳の体積がまだまだ少ないため、同じイタズラに何度でもひっかかり、 その度にていは快感に酔いしれた。いつも可愛らしく振舞いながら、ていは心の中で仲間をバカにしきっていた。 今、自分の周りで大騒ぎしている仲間の様子を音だけでうかがい、ていはもう少し長く楽しもうと決めた。 死んだはずの自分がいきなり起き上がり「ゆっくりしていってね!」と叫んだら、みんなどんな顔をするだろう! 嘘だったと宣言し、騙された事をバカにしてやるのだ。胸をわくわくさせながら、ていはもうしばらく死んだ振りを続けようと考えていた。 そこに想定外の客が現れた。 「ゆゆっ! おねえさんだあれ?」 「にんげん! にんげんはこわいっておかあさんがいってたよ!」 「きょわいよお゛ぉ!」 竹の間から現れた人物の姿に、子ゆっくりたちはもはや半狂乱におちいった。 しかしその人物は子どもたちの前にしゃがみこむと、優しく微笑んだ。 「ふふ、私はゆっくりをいじめたりなんかしないよ。それに、私は人間じゃなくて月の兎。ほら、みんなと同じでしょ」 そう言って頭から生えた長い兎耳を指差した。それから丸い尻尾も見せるため、短いスカートをまくり上げ……てはくれなかった。 「おねえさんもゆっくりうさぎなんだね! ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくち! ゆっくち!」 子どもたちは彼女の兎耳を見て、同類と認めたようだった。あっさりと警戒を解き、恒例の挨拶を発した。 「う、うん、まあ私はゆっくりじゃないんだけどね……ところであなた達、どうして泣いてたの?」 小さな餡子脳達は彼女に言われてさっきまでの事を思い出した。再び泣き、わめき出す。 「ていが、ていがしんじゃったのおおぉぉ!」 「おなかいたいっていってから、うごかなくなっちゃったの……」 「ゆ゛う゛う゛ぅ……」「ゆ゛っ! ゆ゛う゛え゛え゛え゛ぇん!」「でえ゛ぇい゛い゛い゛!!」 彼女が視線を上げると、黒髪のゆっくりうさぎが竹葉の積もった地面に倒れ伏しているのが目に入った。 「可哀想に……食あたりか何かかな。まだ小さいのに」 ゆっくりていは伏したまま、ニヤニヤ笑いがこらえられなかった。いきなりの人間の登場には驚き、さすがに怯えた。 だがどうやらその人間も、ていが本当に死んだと思っているらしい! いたずら自慢のていでも、人間を騙したのは初めてだった。 (ゆふふ! にんげんってばかだね! ゆっくりよりもあたまわるいよ) 「じゃあ、せめてお墓を作ってあげましょうか」 「ゆっ? おねえさん、ほんと?」 「そっちの方で筍掘りをしてたら、あなた達の泣き声が聞こえてきたの。ちょうど筍を抜いた穴があるから、そこに埋めてあげましょう」 「ゆ゛っ、ゆ゛う゛う゛ぅ……」 「「お゛ね゛え゛さ゛ん゛あ゛り゛がと゛お゛お゛ー!」」 子ゆっくり達は彼女の親切な提案に感極まり、涙やその他の液体をじょぼじょぼ流しながら頭を下げた。 (ゆっひゃっひゃ! お、おはかだって! ぜんぜんきづいてないよ! ばかなの? しぬのー!?) ていはイタズラの成果に得意絶頂だった。もっともっと、愚か者達が騙されるのを見たかった。 「こんな物しかないけど……一応、清潔だから」 兎のお姉さんはそう言うと、ポケットから純白のハンカチを取り出して広げた。 ていの遺体をそっとつまみ上げると、手早く、はみ出さないようにハンカチで巻いていく。 棺などあるはずも無いが、丸裸で土に埋めるには忍びないと思ったのだ。 せめてもの白装束を、隙間から虫など侵入しないようしっかりと、何重にも巻いていった。 子ゆっくりの小さな体にはハンカチの大きさでも充分だった。そうやって巻き終えると、ほどけないように自分のヘアピンで端を止めた。 (ゆふうん……いいにおい……) ハンカチからは兎の彼女の移り香が漂う。ゆっくりていが今まで嗅いだこともない良い匂いだった。 うっとりしている間に、ていの体はハンカチで完全にくるまれた。そうして、ていは自分の体が動かせなくなっていることに気がついた。 (ゆっ? う、うごけないよ!?) 必死で体を捻ろうとしても、体に巻きついた布にはまったく余裕がなく、ぴくりとも動けない。 もちろん子ゆっくりの力では布を破ることなど不可能だった。 「……! ……ー!!!」 口の周りもぴっちりと布で巻かれていて、喋ることもできない。 ていの、他のゆっくりよりほんの少しだけ回転がいい餡子脳は、自分がどういう状況に置かれているかを、ここに至って完全に、ゆっくり理解した。 「!!!--!!? !!」 さっき以上に、餡子が漏れ出しそうなほど力を込めて体を動かす。だがやはり身じろぎすらできない。餡子も漏れない。 焦りがとてつもない恐怖に変わり、嫌な汗がにじみ出た。 だが、吸水性の良い上質な木綿のハンカチが内側で全て吸い取り、表まで染み出ることはなかった。 いや、よく目を凝らせば、遺体の両目にあたる部分がうっすらと湿っているのに気が付いたかもしれない。 兎のお姉さんは穴の底に落ち葉を敷き詰めると、その上に遺体を横たえた。 一時、竹林の奥に消えた子ゆっくり達が彼女の元に戻ってきた。 それぞれが口に咥えているのは、きれいな花や、故ゆっくりが好きだった草の実、布団がわりの大きな木の葉などである。 それらを穴の中に落としていく。ゆっくり達はみな必死に涙をこらえていたが、 彼女がスコップで土をかぶせるともう耐え切れず、声を上げてすすり泣いた。そうして自分達も穴の中に土を放り込んでいった。 あらかた穴を埋めると彼女はスコップの腹を使い、盛り上がった土をバン、バン、と叩き締めた。 「どお゛じでそんな゛ことするのお゛お゛お゛!!」 「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛!!」 驚いたゆっくり達が泣き叫ぶが、彼女が悲しげな顔で説明すると、納得して静まった。 「ごめんね……。でも、こうやってしっかり土を固めておかないと、虫さんや鼠さんが来て、掘り返しちゃうの。それじゃこの子もゆっくりできないから……」 ていは目をつぶっていた。死んだ振りからそのまま顔面も固定されたので、開けることができなかった。 それでもまぶたを通して、見上げた空の光が感じられた。上の方から、仲間達の泣き声が聞こえる。 体の上に湿り気を帯びた何かがかぶせられた。それが、次々と落ちてくる。それと一緒に、視界がだんだん暗くなっていった。 息が苦しい。仲間の声も小さくなっていく。 静かになった。動くものもない。光は完全に失われた。 それから猛烈な衝撃がやってきた。一定の間隔で、上方から、殴りつけるように巨大な圧力が数十回加えられた。 「さよなら、てい……」 「やすらかに、ゆっくりしていってね」 ゆっくり達は別れの挨拶を済ませ、改めて兎のお姉さんに礼を言うと、家族の待つ巣へと帰っていった。 兎の彼女も、しんみりとした気持ちになって、筍掘りを切り上げ不死の主と仲間のいる家に帰ることにした。 迷いの竹林と呼ばれる場所に、小さな小さな墓がある。墓標はない。 このSSに感想を付ける