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第123話:一人と一匹と五人組 話し声の主は、割とすぐに見つかった。 楽しげに談笑する、五人組の少年少女たち。 まだこちらには気付いた様子もなく、塔の中を歩いている。 けれどもイザが声をかけようとしたとき、ドルバが服の裾を噛んで引き止めた。 「……イザよ。すまぬが、あやつらと手を組む気にはなれぬ」 「どうして?」 返事はない。変わりにドルバはイザを引っ張り、遠く離れた壁の影へと連れ込もうとする。 そうこうしているうちに、彼らは階段を降りていってしまった。 「ねぇ、どうしたんだ?」 問いただすイザにドルバはそれでも黙っていたが、五人の声が聞こえなくなった頃、ようやく口を開いた。 「我は竜王様に仕えし竜だと言ったはずだ。主亡き今でも、忠誠を変える気はない。 ニンゲンに協力する程度ならまだしも……竜王様の仇と共に歩くなど、できぬ相談だ」 その言葉に、イザは驚愕を隠せなかった。今の五人組は、無闇に相手を殺すような人物とは思えなかったからだ。 「仇って……あの人たちが? そんな悪い人達には……」 イザの台詞に、ドルバは諦めたように答えた。 「仕方のないことだ。 本来、我らとニンゲンは交われぬモノ。特にロトの血脈を受け継ぐ者達と魔物の王たる竜王様は、な。 奴らも竜王様もその摂理に従ったに過ぎぬ。そして強き者が力の劣る者を屠るのもまた、摂理の一つ。 恨みはしない。……仕方のないことなのだからな」 そう言って、ドルバは一瞬だけ塔の外へ目を向ける。 その眼差しは、痛切な哀しみに満ちていた――『仕方ない』で片付けてしまうには、あまりにも大きな。 けれども、ドルバはすぐにぐるりと向きを変え、棒立ちになったままのイザを見上げた。 「ここにはまだニンゲンがいるようだ。そやつらと交渉してみたらどうだ? あやつらほどの力を持っているかどうかはわからぬが、役に立つ者もいるかも知れぬぞ」 「あ、うん……そうだね、そうしようか」 一方くだんの五人組は、竜王戦で負った傷の治療もあらかた済ませ、地下通路を通ってアリアハン城に向かおうとしていた。 先導者はもちろんアリアハン出身のフルートだ。それにサックスが、方位磁針を片手に隣を歩いて補佐している。 ……磁針の北と南を取り違えていることに気付いていないのは、どうかと思うが。 そして天然モードのフルートの先導も信頼できるものではない、ということを付け加えておく。 「多分こっちですよ~。遅れないで下さい~」 「はーい」 フルートの言葉に、元気に返事をするリルム。 ロランはそんな二人に、いつも先に立って歩いていた少女と、彼女の後を追う少年の姿を重ねていた。 そして、先ほどの放送を思い出し、無意識に唇を噛みしめる。 少女は――もういない。その事実は認めがたいことであったけれど、赤線の引かれたリストを見た時、受け入れるしかないのだと悟った。 悲しみは、自然と足を遅らせる。彼の隣を歩く者の足も。 前を行く三人と、後ろを歩く二人の間が開きつつあることに気付いて、リルムが叫んだ。 「おい、イケメン兄ちゃんにトサカ頭! チンタラしてると置いてくぞー!」 「……イケメン……」 「ちょっと待て。なんでこいつがイケメンで俺がトサカなんだよ? 納得いかねぇぜ!」 「じゃあ、ニワトリ頭ね」 「その呼び方はもっと止めろっ、イヤなこと思い出すじゃねーか!」 「え~と、ゼルさんがニワトリ頭だと、私のあだ名は何になるんでしょう~?」 「えっ。フルートさんはフルートさんのままでいいんじゃないかなぁ。 あと、できれば僕もサックスのままがいいんですけど」 「サックスさんも元のままですか~。お揃いですね~」 「お揃い……お揃いかぁ」 フルートの言葉に何故かデレデレするサックス、そんな彼を見てゼルが肩をすくめる。 「なんだありゃ。バカップルは、どっかの誰かだけで腹いっぱいだっての」 その台詞に、ロランは思わず苦笑する。 『どっかの誰か』が誰なのかはわからなかったが、なんとなくその人たちの姿が想像できるような気がした。 賑やかな会話は続く。大切な人を失った悲しみも、一時の間忘れさせて。 【イザ 所持品:きんきらの剣、エクスカリパー、マサムネブレード 【ドルバ 所持品:不明 第一行動方針:協力してくれそうな人を探す 最終行動方針:同志を集め、ゲームを脱出する】 【現在位置:ナジミの塔一階】 【サックス(軽傷) 所持品:水鏡の盾 草薙の剣 チョコボの怒り 【フルート(MP減少) 所持品:スノーマフラー 裁きの杖 魔法の法衣 【リルム 所持品:英雄の盾 絵筆 祈りの指輪 【ロラン(軽傷) 所持品:ガイアの剣 ミンクのコート 【ゼル(軽傷) 所持品:レッドキャップ ミラージュベスト 第一行動方針:なるべく仲間を集める 最終行動方針:ゲームから抜ける。アルティミシアを倒す】 【現在位置:ナジミの塔→地下通路(洞窟内部)を移動中】
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2008 民法B 斉藤修 持込すべて可 70分 次の3問中2問を選択して説明しなさい。 (1)物権と債権の特質と差異について。 (2)連帯保証人の責任について、民法の条文を明示して説明しなさい。 (3)民法および消費者契約法は、消費者を保護するためにどのような条文を規定しているか?
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授業内容 ピクトグラム ポスター作成 ピクトグラム1 黒板というのがすぐにわかったwとてもうまいw -- 名無しさん (2011-06-21 09 24 04) 黒板がすごい上手い -- 名無しさん (2011-06-21 09 27 05) 黒板上手ですね♪♪わかりやすいです! -- 名無しさん (2011-06-21 09 29 14) 黒板めっちゃ上手です!!! -- 名無しさん (2011-06-21 09 35 19) 名前 コメント ピクトグラム2 頭上からみたかんじなのか下駄箱にみえてくるw -- 名無しさん (2011-06-21 09 24 58) 名前 コメント 自己評価 ちゃんと黒板と下駄箱に見えていたみたいでよかった。 -- 名無しさん (2011-06-21 09 40 27) いろんなピクトグラムが作れるようになりたい。 -- 名無しさん (2011-06-21 09 41 17) 名前 コメント ポスター作成 ポスター評価 ただ単に開催日とかを書いているのではなく、吹き出しなどを使って良い表現をしているところがよかった -- 名無しさん (2011-09-09 11 55 02) 吹きだしを使っているのはいいアイデァだと思いました。 -- 名無しさん (2011-09-09 11 58 52) 文化祭や体育祭の内容がわかりやすくていいと思う。 -- krrn (2011-09-09 12 01 47) 吹きだしがオシャレだと思いました。 -- 名無しさん (2011-09-09 12 02 58) 吹き出しが良いと思った! -- 名無しさん (2011-09-09 12 04 47) 吹き出しがよかった -- 名無しさん (2011-09-09 12 05 23) ちゃんと写真の下になんの画像かが書いてあるからわかりやすい(`・ω・d) -- (´・ω・)ゝ (2011-09-09 12 09 47) 吹き出しがうまくていいと思った! -- 名無しさん (2011-09-09 12 19 25) 名前 コメント 自己評価 もっとたくさん写真を使いたかったけど入らなかった。写真を小さくすればいいことなのかもしれないけど、写真が小さくなると見にくくなってしまうのはいや。吹き出しを使ってよかった。 -- 名無しさん (2011-09-09 12 14 59) 私は写真しか使ってないけど、イラストを使っている人がいてそっちの方もわかりやすくていいと思った。 -- 名無しさん (2011-09-09 12 21 29) 名前 コメント
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第223話:盗賊の証 無数の隕石が地獄と化した街に轟音を響かせる。 隕石は夜の闇を照らし、惨劇を映し出す。 その惨劇の中心に不敵に笑うクジャの姿があった。 「……ク、ククク……向こうでも激しくやりあっているみたいじゃないか? ジタン、聞こえてこないか? この大地に響く魂の悲鳴が…… 数々の強い魂の力がさぁ!! アハハハハハハハハ!! 親愛なる弟よ、考えてくれたまえ。 虫ケラのような人間たちが必死に抗う姿…… 想像するだけでゾクゾクしてくる……そう思わないか? この舞台はまるで僕のためにあるようじゃないか… そして次はキミたちの番だよ… 特にジタン、キミには最高の尊敬の念をもってじっくりと殺してあげよう!」 クジャは右手の掌をリュカに向けて突き出す。 今までの陶酔とした表情とうってかわって、真剣な顔で。 「あかん、リュカさん!避けなは――『フレア!!!』 ケット・シーの言葉はクジャの詠唱によって遮られる。 そしてリュカを中心に、眩いばかりの閃光を伴って、爆発が誘発された。 『バギクロス!』 その爆発と同時に、リュカは叫ぶ。 すると、爆発の中心で一際大きな竜巻が巻き起こった。 クジャの放った魔法は相殺され、竜巻は辺りの土を巻き上げていき、 そして竜巻は徐々に勢いを落とし、術者であるリュカの元で消えていった。 「ケット・シー、僕は大丈夫だ。」 爆発が収まると、そこには怒りの形相でクジャを睨むリュカがいた。 息子を傷つけられたことへの怒りか、目の前に居た息子を助けられなかった自分自身への苛立ちか。 ケット・シーはリュカの様子に危うさを感じていた。 「リュカさん、ほんま凄いことやるわ。僕、リュカさんのことまた見直しましたわ。 でも、少し落ち着きなはれ。頭に血ーのぼってるさかい。 そのまま戦うのは――――」 リュカはケット・シーの言葉を遮った。 「ケット・シー。僕は今なら分かる気がするんだ。 子どもを目の前で殺されるくらいなら、自分が殺されるほうがマシだってことが!」 リュカは知らない。 レックスが既に息を引き取っていることを。 最期まで父に助けを求めていたことを。 ただ親の勘だろうか、リュカの目は涙で溢れていた。 しかしその一方で、生きているという望みを捨ててはいなかった。 (レックス…無事で居てくれ!) そして、リュカは竹やりを右手にクジャに向かって走り出した。 「感情的になったらあかんってゆうとるやないか!しかもそんな武器で!」 ケット・シーはリュカに向かって叫んだ。 だが、リュカの耳にケット・シーの声はもう届かない。 「そこの金髪の兄ちゃん!あんたもこのまま見ているつもりなんか!」 ケット・シーは尻尾のはえた少年に勢いよく問いかける。 「…もう、あいつは……戻れないんだな」 ジタンはリュカと戦うクジャを見ていた。 (わからない。 もしかしたら、自分がクジャの立場にいたかもしれない。 だから、戦っていいのかわからない。 でも、すぐそこで戦っている人がいる。このままでは、彼の命も危ないだろう。 …だから、俺はこう言うんだ。) ――誰かを助けるのに理由がいるかい? って。 『盗賊の証!!』 クジャに向かって放つ。 俺はクジャとは違うという証を。 リュカの攻撃を弾いていたクジャはこのジタンの攻撃を受けて後方へと吹っ飛ぶ。 おそらくリュカとの戦いに気をとられて油断していたのだろう。 しかし、クジャは大切な自分が傷つけられたことに、怒りに狂うことも悲しむこともなかった。 ただ残酷な笑みを浮かべいるのだった。 「ジタン…ようやく僕を倒す気になったんだね… それでこそ倒し甲斐があるよ… ジタン、覚えているか? 僕はキミがいることで用済みになってしまったんだよ… 所詮、僕の存在はキミが成長するまでの代用品… 作られた生命、限られた生命の黒魔道士たちと同類だったんだ!! ハハ…ハハハハ…… ……だが、ここでは違う!! 用済みになることもない! 魂が尽きることもない! だから、僕はキミを殺して永遠の王国をつくらせてもらう!」 上空の掌をはっきりと広げ、その上に火球をつくる。 「生き地獄を味わう程度にしてあげるよ。」 「ドロー『ホーリー!』」 そのとき、クジャは背後からの声を聞いた。 クジャはとっさに体を捻り、聖なるエネルギーを間一髪でかわした。 行き場のなくなったエネルギーは辺りの岩を砕き、地面を抉り、石を吹き飛ばした。 クジャが声の方に振り向くと、そこにはキーファとリノアが居た。 「クックック、これで5対1か。 面白い… ならば、こっちも本気を出させてもらう!!!」 するとその瞬間、クジャの掌の火球が勢いよく増加して、 その火球一つ一つが幾重もの放物線状に連なった火の柱と変化した。 そしてその火柱は獲物を求めるようにあたり一面へと降り注いだ。 【ジタン 所持品:英雄の薬、厚手の鎧、般若の面 第一行動方針:クジャを倒す 第二行動方針:仲間と合流+首輪解除手段を探す 最終行動方針:ゲーム脱出】 【ケット・シー 所持品:正宗 天使のレオタード 第一行動方針:クジャを倒す 基本行動方針:リュカを守る】 【リュカ 所持品:竹槍 お鍋(蓋付き) ポケットティッシュ×4 デスペナルティ スナイパーCRの残骸 第一行動方針:クジャを倒す 第二行動方針:レックスを探す 基本行動方針:家族、及び仲間になってくれそうな人を探し、守る】 【キーファ 所持品:攻略本 釘バット(FF7) 第一行動方針:クジャを倒す 第二行動方針:フィンと合流しゲーム脱出】 【リノア 所持品:賢者の杖 ロトの盾 G.F.パンデモニウム(召喚不能) 第一行動方針:クジャを倒す 第二行動方針:スコールを探す+首輪解除手段を探す 最終行動方針:ゲーム脱出】 【クジャ(HP 6/7程度) 所持品:ブラスターガン、毒針弾、神経弾 第一行動方針:皆殺し 最終行動方針:最後まで生き残る】 【現在位置:アリアハン城外】
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第235話:信じるコトの一歩 ――――2人の話は終わったようだ。 ギルダーが静かに「そうか…」と答えると、また階段の方へと戻った。 そして暫く、見張りを続行することにしたらしい。 ビアンカは、静かにギルダーを見ていた。 ピピンがギルダーに殺されたということが信じられないのか。 否、どうしても本当のことだとわかってしまうのが辛いのだろう。 気を落ち着かせるためにも、静かに深く呼吸をした。 そして、しばらくした後。 ―――がっくん…ゆらゆら…がっくん…。 ギルダーは舟を漕いでいた。 「いい加減寝なよ」 「いや…見張りが……」 「僕がやるから」 「お前のほうこそ寝たらどうだ…」 「いいんだよ僕は。ザメハっていう目が覚める呪文あるし」 「だが…」 「寝 な よ 」 そこまで言うなら…と、ギルダーは椅子に座って倒れるように机に突っ伏した。 そして暫くすると規則的な寝息が聞こえてきた。よっぽど疲れていたのだろう。 そしてそれと同時に、タバサが目を覚ました。 「あれ…また起きちゃったんだ?」 「ごめんなさい…なんだか眠れないの。でもすっかり良くなったよ?」 「ふぅん……あ、本当だ」 セージがまた熱を確かめる。確かに熱は引いたようだ。 そしてタバサはそのままセージの隣に座った。 前を見るとビアンカがいる。彼女は、先ほどの悲しみを誤魔化して、タバサに訊いた。 「本当に大丈夫なの?辛くない?」 「心配しないで、お母さん。お兄さんやギルダーさんの言ってたとおり、寝てたらすっかり大丈夫になったから」 そう言って微笑んだタバサを見て、ビアンカは安心したらしい。 安堵の笑みを漏らすと、そのまま静かに何をするでもなく入り口を眺めた。 「あ、そうだ」 セージがタバサに向かって唐突に切り出した。 何?とタバサが聞き返す。そして軽く笑いながら言った。 「僕のこと『お兄さん』じゃなくて名前で呼んでくれたら嬉しいねぇ。 なんか他人行儀だし、ちょっとそんな柄じゃないから恥ずかしいんだよねぇ」 「……え?え?え?」 「ん?やっぱ駄目かな…。でもギルダーの事は名前で読んでるでしょ?」 「そ、それはそうだけど!なんか恥ずかしいしっ!恐れ多いといいますかっ!」 実はタバサはセージの事を名前で呼ぶ事に抵抗があった。 出会いがアレだったし、しかもずっとそう呼んでいるから定着してしまった。 だからなんだか子供心に恥ずかしいのだ。おかげで口調も混乱している。 「………で、でもお兄…じゃ、なくて……セー…ジさん、がそう言うなら…」 「お、やっぱそっちの方が慣れてるからしっくりくるよ~。仲間内では皆名前で呼び合う仲だったからねぇ。ホント」 フルートは”さん”付けで呼んでたけど、とここに来る以前の事を思い出した。 そして横目でちらっとタバサを見てみると、なんか顔が紅潮している。 「ぅう~、でも恥ずかしいよぉ」 「なんで?いいじゃーん、その方が自然で嬉しいよぉ?」 微笑ましく会話する2人を見て、ビアンカはくすくすと笑ってしまう。 「あれ?何で笑ってるの?」とこちらも笑いながらセージは訊いた。 「いや…なんだかタバサとセージさんが仲がいいなぁと思って」 「おっ…お母さん!」 「あら、悪いこと言っちゃったかしら?」 「え!?え、えー…そうじゃないけど……」 ビアンカの言葉で更に顔を真っ赤にするタバサ。 実はこれにはちょっとした理由があったのだ。 タバサがビアンカと一緒にグランバニアの本屋に出かけていた時。 なんとなく、ある1冊の本が気になったのだ。本当になんとなく。 その時にビアンカにその本のことを尋ねると、「まだタバサには早いわよー」と笑いながら返された。 そして次の日、どうしても気になってその本屋で…あの本を読んでみた。 その内容は、実はちょっと大人向けの恋愛小説だったのだ。 男の人と女の人が仲良くなって、いろいろする話…ということは理解はできた。 で、実はその中に主人公たちをからかう人物がいるのだ。 丁度先ほどの母のように、「ずいぶんと仲がいいんだな」という風に。2人がとても仲良しなのを知ってて。 そしてその光景を自分たちに当てはめてしまい………。 「………タバサ、そこは照れる所?」 「なんでここまで赤くなるのかしらねぇ…」 こうなった。 そうとは知らず、2人はタバサのその姿を見て疑問に思いながらも笑ってしまう。 「でもねぇ。やっぱタバサが近づいてくれた感じがして、嬉しいなぁ」 「……え?」 セージの次の言葉を待つように、タバサはじっとセージの瞳を見つめる。 父とも母とも…兄とも違う独特の瞳だと、タバサは思った。 いつでも何か面白いことを探しているようで、いつでも何かを背負っているようで。 そんな複雑な瞳だという事を、感じる。 「最初はホラ、ああやってタバサと出会ったけどさ。 でも…怖かったでしょ?僕がいつか君を裏切ったりしないかとかいう不安とかさ」 「………」 そうじゃないと言えば、嘘になるかもしれない。 信頼できるけど、でもそれで足元を見られたらという思いもあった。 でも、今は違う。 「でも、今はそうじゃない目で見てくれてる。僕を信頼してくれてる。 今まで僕が…一方的に連れ回しちゃってるだけかもしれないって不安になってた」 「そんな事……ない…。私は、私は自分で…セージさん、と一緒に行こうって思ったから…」 「そうか…。今までずっと距離を置いてる気がしたからさぁ…所詮他人だからとあきらめた部分もあったけど…」 そこまで言って視線を上に外し、セージはまた過去を思い出した。 自分のココロの荊を無くしてくれたのは…他人だった。 他でもない、あの仲間たちだ。あの仲間がいなければ、きっと自分は一歩が踏み出せない人間のままだっただろう…。 そこまでで考えを止めて、またタバサを見て、にこりと微笑んで、 「僕に一歩でも近づいてくれて、ありがとう」 と、言った。 タバサは答えられなかった。 今度は顔いっぱいを赤く染めて、頷くだけだった。 「まーた赤くなってる。今日はどうしたのさ、一体」 セージの笑みを見て、タバサは胸の音が鳴ったのに気づいた。 でもそれがなんなのかはよくわからなかったけど。 ごくっと咽を鳴らして、緊張したみたいになる…。 「だ…大丈夫っ」 声が上ずる。自分はどうしちゃったんだろうと考えようとした。 でも考えはまとまらず、またわけのわからない感情が生まれるだけ。 なんとなく素っ気無く答えてしまった。それでも胸のドキドキは消えなかった。 見ていたビアンカが微笑しながら、「成程」と呟いた。 気づいていないのは、寝ているギルダーと…ばっちり主犯格のセージだった。 【タバサ 所持品:ストロスの杖・キノコ図鑑・悟りの書 第一行動方針:会話 基本行動方針:家族を探す】 【セージ 所持品:ハリセン・ファイアビュート・ライトブリンガー・雷の指輪・手榴弾×2・ミスリルボウ 第一行動方針:会話 基本行動方針:タバサの家族を探す】 【ギルダー(睡眠)所持品:なし 第一行動方針:ビアンカと対話中 第二行動方針:ビアンカとタバサに全てを説明する 基本行動方針:セージと行動し、存在意義を探す/自分が殺した人の仲間が敵討ちに来たら、殺される】 【ビアンカ 所持品:なし 第一行動方針:静かに見守る 基本行動方針:家族を探す】 【現在位置:いざないの洞窟近くの祠内部の部屋】
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第230話:浜辺で ザザン…ザザン… 単調に波が打ち寄せる音を聞きながら、リディアは呆然とその場に座り込んでいた。 セシルとローザの死体を見つけた後、2人と、それに顔も知らない4人の人のために墓を作った。 墓といっても砂の地面に穴を掘って亡骸を埋め、そのうえに墓標代わりの大きめの石を乗せただけだが。 6人全員の墓を作り終えて泣くのにも疲れた頃、 対岸の搭のようなところから一人の剣士が小さなカヌーに乗ってきた。 彼はこちらを警戒していたが、やがて5人の支給品袋を素早く掴むと、何処かへ行ってしまった。 それから今まで、彼女は微動だにせずその場に座り尽くしている。 ふと、セシル達とともに旅をした時の記憶が蘇る。 その旅でも、かけがえのない仲間が犠牲になる姿を目にしてきた。 全滅の危機に瀕したドワーフの軍勢を救うために捨て身の覚悟で敵の攻撃を妨害したヤン。 敵の追っ手を振りきるため、爆弾を抱いて飛空艇から飛び降りたシド。 あの時も、自分はなにもせず、何も出来ずにただ泣いていた。 いや、あの時と今とでは決定的に違う点が一つある。 ヤンやシドはなんとか生きていてくれて、再会した時は本当に嬉しかった。 でも、今は違う。セシルもローザも、二度と動かない。二度と、逢えはしない… ザザン…ザザァー… とっくに枯れてしまったはずなのに、また視界が涙で滲んできた。 リディアはまたどうしようもなく、顔を手のなかにうずめて泣き出した。 ザザ…ザン、ザン… なんだか波の音が変わってきた。 ザバッ、ザバッ、ザン… ……? なんだろう、海の方へと腫れた眼を凝らすと、何かがまた対岸から近づいてきている。 それはやがて、リディアの目の前に漂着した。 「ふいー、やっと陸についたわい」 「ああもう、ビショ濡れ…」 浜辺から上がりながら、ギードとイザがほぼ同時に呟いた。 「て言うかギードさん、泳ぐの速過ぎですよ。ものの何分でこの距離を渡るって…」 「アリアハンまではまだ距離があるぞい。急がねば間に…ん?」 歩き出そうとして、やっと目の前に誰かが座っているのに気づいた。 顔立ちは端正だがまだ幼さを残しており、目は先程まで涙に暮れていたのだろうか、赤く腫れあがっている。 とりあえず、こちらに敵意はないようだ。身構える様子も無く、ただこちらをじっと見ている。 「…えーと、まず、貴方は誰?」 イザが訊くと、彼女は「リディア…」と小さな口を開いた。 「えー…そなたはこのゲームに乗ってはいまいな?」 「そんなわけないじゃない…」 ギードの問いに、どうも投げやりな返答が帰ってくる。 イザが少し首をかしげながら辺りを見まわすと、彼女の周りに妙に盛りあがった砂の塚に気がついた。 これはひょっとして…墓? 「もしかして、仲間が死んでしまったの?」 思いきって訊いてみると、泣きそうな眼でイザを見返し、両手を顔に当てた。 「ええ、そうよ…しかも、しかも私が仲間だって信じてた人が、人を殺そうとしているところも見たわ。 もうどうしていいかわからない。もう何も信じていいかわからない… ねえ、教えてよ。私は何を、どうしたらいいと思う? 誰でもいいから教えて…教えてよぉ…」 少女の悲痛な嗚咽が、波の音と合わさった。 「泣くな、リディア」 泣いている所に、大きな亀がそう言いながら近づいてきた。 「私もな、顔を知る者を一人失った。イザ…彼も、頼もしき人を失ったと聞く。 行き場の無い悲しみを抱くはおぬしだけではない。よいか?おぬしは一人ではないのだ」 諭すような優しい口調に、彼の後ろで靴に入った水を抜いているイザも頷いた。 「だが、私達は2人とも全ての仲間を失ったわけではない。 おぬしもそうであろう?護るべき人がまだ居る筈だ」 その言葉に、リディアははっと顔を上げる。そういえば、エッジはどこでどうしているのだろう? まだ死んではいないはずだ。少なくとも、日没までは。 それにカイン。彼のことを信じられるかと言えば首を横に振るしかないが、 どこかで彼は正気に戻ってくれると固く信じる自分もいる。 ギードがさらに続けようとすると、3人の頭上を巨大な岩塊がよぎった。 「なにあれ…流れ星?」 奇怪そうに真上を通り過ぎて行く隕石をみながら、イザが目を細めた。 炎に包まれた隕石はアリアハンの城に一直線に向かい、やがて巨大な火柱を上げた。 「もしやあれは…メテオ?」 ギードが火柱を見上げながら言うと、リディアも目を見開く。 「メテオって…あの封印された魔法?」 「知っているのか?」 「ええ。フースーヤに詠唱を教えてもらったわ。 もっとも、威力が強過ぎて上手く扱えなかったけど」 メテオの存在を知らないイザは首を傾げると、はっとしたように口を開いた。 「よくわからないけど、そのメテオって言うのはかなり強い魔法なんでしょう? それを使えるほどの参加者がいるってことは、今の城下町、そうとうまずいんじゃあ?」 確かにその通りだ。メテオを扱えるほどの力をもった者が、 その力を実際に使うと言う事はつまり、かなり「まずい」状況にあると言う事だ。 「ああ、そうとも。急ぐぞイザ!」 ギードが以外に素早い動作で歩き出すと、リディアが「待って!」と呼びとめた。 「あなた達…これから城下町に行くの?」 「そうだよ。早く行かないと、手遅れになるかもしれない」 イザはそういうと、城下町に行く理由を手早く話す。 「それなら…私も行かせて」 話を一通り聞いた後、少しうつむきながら、リディア。 「危険だぞ?」 振り向きながらギードが言った。 「大丈夫よ。こう見えて黒魔法は得意だし、それに…」 「それに?」 彼女は決心したような目で賢者を正面から見据えた。 「もうこれ以上、人が死にそうになっている場面から逃げていたくないの!」 もう逃げたくない。もう、人や仲間の死からは逃げたくなかった。 リディアの決心を、ギードは頷きながら受け止めた。 「よく言ってくれたな、リディア。それでは急ぐとしよう!」 そういうと大きめの亀は、ふわりと宙に浮く。 イザもリディアも、一瞬遅れて重力の鎖から解き放たれた。 「わっ、なんだなんだ!?」 「え、何なのこれ?」 訝るような声も構わず、3人はアリアハン城下町めがけて一直線に「飛行」して行った。 【ギード 所持品:不明】 【イザ 所持品:きんきらの剣、エクスカリパー、マサムネブレード、首輪】 【リディア 所持品:いかずちの杖、星のペンダント】 【行動方針:アリアハンへ加勢に行く】 【現在位置:アリアハンへ移動中】 【アルガス(視覚聴覚向上) 所持品:カヌー、兵士の剣、皆殺しの剣、光の剣、ミスリルシールド、支給品ザック6人分(中身は未確認) 第一行動方針:多くのアイテムを集めておく。 最終行動方針:どんな手を使ってでも生き残る。もちろん、脱出に便乗もアリ】 【現在位置:東の方へと移動中】
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第233話:洗脳 ここはアルティミシア城の大広間。アルティミシアのしもべのうち何匹かが集まり、ゲームの管理をしている。 それは膨大な数の参加者の監視や旅の扉の調整などの仕事、また展開の記述、少し異なるがアルティミシアへのもてなしなど、 多岐にわたっており、非常にハードである。もちろん、報酬とか特別ボーナスといったものはない。 12時間で交代、控え室に入る。そこも庭園だったり宝物庫だったり、運の悪い場合は牢獄だったりするのである。 現在、昼間担当であったティアマトとウルフラマイターが同じ部屋で休憩中である。 「全ク、ハード ナ 仕事ダ!参加者達ガ死ヌ前ニ コッチガ クタバッテシマウ。体ノ アチコチガ ギシギシト鳴ッテオルワ!」 「この程度の作業に音をあげるとは。だからアルティミシア様に、牢屋に追い入れられるのだ」 「俺様ヲ貴様ト一緒ニ考エルナ。竜族ノ貴様ト違ッテ、俺様ハ デリケート ナノダ!」 「耐久力だけがとりえのくせに、よくいうものだ」 「何ダト…」 ウルフラマイターとティアマトの間に気まずい空気が流れる。が、それも一寸の間。 「ヤメダ、今ココデ争ッタトコロデ、何ノ得ニモナラン」 ウルフラマイターが壁にもたれかかる。金属のこすれる、嫌な音がする。 「全ク、アルティミシア様ハ何ノ目的デ コノヨウナコトヲ シテオラレルノカ?」 「目的が何であろうと、関係ないことだ。私はアルティミシア様に忠誠を誓った身。ただ、役割を果たすのみ」 「時ニ ティアマトヨ。貴様、生キ残ルノハ誰ダト睨ンデイル?」 「分からぬ。初めはりゅうおうという者に目を付けていたが、まさかこうも早くも死ぬとは。あれでは竜族の恥曝しよ。 私ならば、あの5人など一瞬で灰にしてやるものを…。他の二体の竜族も見込みは薄い」 「ウン?ドルバ トカイウ ドラゴンガ イタノハ覚エテイルガ、他ニ竜族ナドイタカ?」 「見ていなかったか?スミスという者も、今一時的に姿を変えてはいるが、竜の一種だ。 もっとも、奴は様々な魔物に転生してきたらしいから、竜族としての誇りはもっておらぬだろうが」 会場の映像を見せる。巻物の効果が解除されそうなのだろうか、スミスの体から淡い光が発せられていた。 高位の変身呪文、モシャス。これを使うには、相当の訓練が必要である。 なりたい姿をイメージするだけではいけないのだ。相当量の魔力も必要なのだ。 そして、呪文を使ったとき、解除したときに、自身の周りの環境への対応力が変化する。これに慣れなければならない。 変身の巻物、これは訓練も魔力も必要としない。どんな魔法の素人でも、変身できる姿は限られるとはいえ、モシャスを使えるのだ。 腐った死体。ゾンビ。元は、魔術師が召使いとするために死者に精霊を憑依させたものといわれている。 精霊が抜けて、肉体が空となってしまえば、周りの魂などがその抜け殻に憑依してくるのだ。 この系統はもともと自我も意志も必要とはしない。何より、それらがあろうとも、半分腐った脳のため完全には保てない。 意識を失っても、この状態ならば、よほど多くの魂等の影響を受けない限り、体を乗っ取られることはない。 では、これに化けて、そのまま意識を失い、その状態で変身を解いたらどうなるか。 まず、闇の中をふわふわと漂っていた意識が、変身の解除によって強引に肉体へと引き戻される。 その、戻ってきた意識に、抜け殻の時に集まった意志や魂が浸透する。 結果、それらが入り込んだ分だけ記憶が抜け落ちたり、また既存の意志と新たな意志が混ざり合い、 相当の精神的ショックを受けることになる。 そこから立ち直っても、体を乗っ取られるとまではいかずとも、それまでとは全く異なる考えを持つ別人となることがあるのだ。 このゲーム会場には参加者達の生への渇望、死者達の無念が渦巻くだけではない。 アルティミシアのしもべ達の忠誠心も、アルティミシア本人の、ゲームを成功させんとする意志も渦巻いている。 当然ながら、会場はアルティミシアの造ったもの。アルティミシアの意志は、会場のあちこちに潜む。 もし、その意志の影響を強く受けてしまったならば…かつてのティアマトと同じように、忠実な僕となってしまうことであろう。 ところかわって、こちらはカインとフライヤ。 彼らは安全な睡眠場所を探してレーベから東の山脈の方へ移動中である。南に行くのはカインが渋った。 理由はもちろん、昼間の相手と鉢合わせる危険があったからである。その途中のことである。 「カインよ、お主も気付いておるか?先ほどから感じるこの気配」 「ああ、これは竜の気だな。それも俺たちと同じ竜騎士のものではないな。…本物の竜か」 カインとフライヤは辺りを見回す。竜騎士は、空中から相手に襲いかかる戦士。上空からでもターゲットを見つけられるよう、 目のよい者が多い。さらに、フライヤはネズミである。すぐ見つかった。 青い体色をした、小型の竜が倒れていた。念のため、武器を持って警戒しながら近づく。 「こやつ…飛竜ではないか?大分飼い慣らされているようじゃが」 「間違い無いな。仲間に加えることができれば何かと役に立つだろうが」 「が、何やらイヤな予感がするの」 あたりに漂う邪悪な気配。二人は再び周りを見回す。が、今度は何もいない。 気配が消えた。いつの間にか、その飛竜が意識を取り戻していた。 二人の顔をじっと伺っている。心の奥まで見透かされそうな目をしている。 一瞬フライヤはその目に何かを感じたような気がした。が、襲いかかってくるような様子も、殺気も無い。気のせいだろうか。 「ふむ、おかしな感じがしたのじゃが、思い過ごしか。お主も参加者のようじゃが、どうじゃ?一緒に来ぬか? 戦う気も無いようじゃし、どんな目的で行動するにしろ、仲間は多い方が心強い。」 フライヤが飛竜に手を差しのばす。 飛竜は起きあがり、鳴き声をあげる。承諾の合図のようだ。 「では、行くか。もう夜も更けてきた」 (ねぇ、アンタ、ゲームに乗ってるんだろう?) フライヤに付いていこうとしたとき、カインの頭の中に声が響く。 「な…」 突然脳内に響いた声、しかも自分の真の行動を言い当てられ、言葉に詰まる。 (あまり大きな声は出さないでくれよ。連れの方に聞かれたら厄介だから) すぐにカインはこの声が飛竜のものだと気付く。 (さっき心の中を見せてもらったんだよ。色々混ざっちゃいるけど、人を殺して生き残ろうっていう心が感じられた。 なんて言うか、丸見えだ) カインは武器に手をかける。 (おっと、早まらないでくれ。別に非難してるわけじゃない。ちょっと確認を取りたかっただけさ。 心を覗けるっていっても、かなり漠然としたことしか分からないからね) カインが武器から手を離す。殺す以外の目的があるように思えたからだ。 「俺に何をして欲しいんだ?」 フライヤに聞こえないよう、少し距離を置いておき、非常に小さな声で話しかける。 (大したことじゃないんだ。ただ、ゲームを成功させたいだけさ。やる気満々のあんたと協力して、ね) 「だが、生き残れるのは一人だ。協力しても、俺かお前か、どちらかが死ぬことになるが」 (その時は、僕を殺せばいいさ。だって、さっきまで死ぬつもりだったんだから) カインはその話に少し違和感を感じた。が、嘘を言っている様子も無さそうだ。話を続ける。 「いいだろう。手を組もう。が、最後にもう一つ聞く。お前は何者だ?」 (僕はスミス。アルティミシア様に忠誠を誓った者さ) 会場に渦巻く、アルティミシアとそのしもべたちの意志に、スミスは洗脳されてしまっていた。 彼の心に入り込んだのは、ゲームを成功させんとする意志と、アルティミシアへの忠誠。 キャラバンでの思い出も、仲間のことも、マチュアのことも、記憶のどこかに追いやられ、一度あの世へ旅立とうとしたことだけが、うっすらと残っていた。 【フライヤ 所持品:アイスソード えふえふ(FF5) 第一行動方針:カインと仲間を探す。まずは休めるところへ】 【カイン(HP 5/6程度) 所持品:ランスオブカイン ミスリルの小手 第一行動方針:フライヤについていき、攻撃の効かない原因を探る 最終行動方針:フライヤを裏切り、殺人者となり、ゲームに勝つ】 【スミス(変身解除、洗脳状態、ドラゴンライダー) 所持品:無し 行動方針:カインと組み、ゲームを成功させる】 ※スミスは普通にしゃべれます。色々と記憶を失っています。 ※スミスは心に話しかけることはできますが、相手の心の内は漠然としか分かりません。 【現在位置:レーベの村からずっと東】
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第234話:道化師 一人の男性が女性の胸に手を伸ばす。 その闇夜の中での行為は決して彼女の身を案じてのことではない。 そこにあるのは唯一欲望のみであった。 道化師ケフカ・パラッツオは、その行為を遠くから眺めていた。 そして吐き捨てるように言う。 「シンジラレナーイ!!! ぼくちんは、ああいう奴がいーちばん大嫌いだ!!!」 なんとも幼稚な台詞である。 大の大人がこんな言葉遣いをするべきではないと思うだろうが、実は彼は元々良識のある人間だったのだ。 そう昔、彼はガストラ帝国の優秀な戦士であった。 多くの人間から賞賛され、皇帝も一目を置く存在だったのだ。 そしてある時、皇帝が直々にケフカに命令を下した。 その命令とは、人体改造計画に参加せよという内容であった。 ――人体改造計画 それはシド博士の理論によると、怪物から抽出した魔導の力を人体に注入するというものである。 そしてその目的は、魔導の力によって魔法を使えるようにするというもの。 しかし、ケフカが参加した当時は幾分、未完成な理論での試行錯誤の実験段階であった。 そしてケフカを用いた人体実験は行われた。 実験後、彼は魔導の力に拒否反応を示さなかったのだ。 シド博士を筆頭に、研究員の誰もが初の成功作を期待した。 …しかし、その実験は結局失敗に終わることになる。 確かに、彼の体は魔導の力を受け入れることができた。 しかしその代償として、彼は人の心を失ってしまったのだった。 そして今に至っている。 「ヒッヒッヒッ、どうやってあいつに痛い目にあわせてやろうか」 貴方がたは彼のことを可哀相に思うかもしれない。 しかし、彼自身は自分が狂ってしまったことを後悔はしているわけではないのだ。 むしろ喜ばしいことだと思っていた。 なぜなら、この狂気が身をもってこの世の真実を告げてくれたからだった。 どんな人間でも偽りの仮面を被っていること。 そして、その仮面を外すと中には歪んだ本性しかないということ。 だから、女性の胸を触っている奴のように醜い本性を持っているにも拘わらず、偽りの仮面を被って正義面しているのは許せなかった。 彼の言葉で言うなら、「いい子ぶるやつは、みんな死んでしまえー」といったところだろうか。 「キャアアアアァァァーーーーーーッ!!」 ケフカがあれこれ考えている間に女性の悲鳴があがる。 (…ちくしょう、ぼくちんの壮大な計画が無駄になったじゃないか) そう、胸を弄られていた女の子が目を覚ましたのだった。 男は必死に彼女の口を塞ごうとする。 そして、その時槍を持った男が現れ、彼の後頭部を柄で殴る。 「ま、待って。これには事情が」 「なにが事情だ。問答無用」 「だから違っ」 (…どいつもこいつもいい子ぶりやがって……あいつは世界を救った勇者ってところか…あ~腹が立つ!腹が立つ!腹が立つ!!) ケフカの脳裏に先ほどのレオ将軍の顔が浮かぶ。 思い出すだけで吐き気がする。 (くっそーぼくちんを馬鹿にしやがってー…あいつらの化けの皮をはいでやる!!) そしてケフカは行動に出た。 先ほど自分でつけた傷を両手で抑え、彼らの前に飛び出した。 「助けてください!!」 ケフカは腹の底から叫んだ。 突然の来訪者に驚いたのか、シドとアルスはやり取りを中断してケフカの方に振り向いた。 「どうしたんだ! そんな傷で!」 アルスはケフカに事情を問いただす。 「さっき男にやられたんだ! 金髪の男に!!」 もちろん真っ赤な嘘である。しかし、ケフカの傷は信じさせるには十分なものであった。 「とにかくだな、ちょっとここで傷を治していけ。おいアルス、回復効果のあるのはどれだ?」 シドが口を開く。そして周りに散乱していたありとあらゆる薬草を手に取る。 「これと、これと、これと、これだ。貴方は座ってくれ。話を聞こう。」 アルスたちはケフカの傷を治療しながら、ケフカの話を聞き始めた。 「ぼくち…、あ、いや私は半刻ほど前に3から5人くらいの集団を見つけたのです。 私は今まで一人ぼっちで寂しかったので、なんとか仲間に入れてもらえないかと思いました。 そこで私はその集団の中の一人の男に接触をはかったのです。 金髪の男、といっても暗くて顔ははっきりとわからなかったんですが、そいつが一人で集団を離れました。 多分用を足しにいったのでしょう。 そこで私が近寄って、仲間になりたいと申し出たのです。 すると男は快く引き受けてくれました。 しかし、実は私を油断させる罠だったのです。 私が男に背後を許すといきなり攻撃してきたのです。 私は必死に彼の攻撃を避けました。 そして尋ねたんです、どうしてこんなことをするんだ、って。 すると彼は、生き残るために決まっているじゃないか、って言ったのです。 彼の話によると、もう3人の命を奪ったというでした。 そして彼は集団の中に入って、油断させておいて一気に殺すつもりみたいでした。 私は恐ろしくなって、彼の攻撃をなんとかかわしつつ、急いで逃げ出しました。 そして今、貴方たちに会ったのです」 ケフカは口からでまかせに言った。彼の狂気が伝わらないように、出来るだけ丁寧に。 さて、ケフカがどうしてこんなことをするって? なぜならケフカは知っていたのだ。 このゲームのように大勢の人が死ぬような異常事態にはデマが最も有効だということを。 金髪の男なんて実際どこにでもいる、3~5人の集団だってかなりの数に上るだろう。 そう、デマは、出来るだけ抽象的なほうがいい。 そうすれば、デマは人から人へと伝わり、形を変えて人々に疑心暗鬼を起こさせる。 つまり不信感を蔓延させるのだ。 そしてそうなったら、ちょっときっかけを与えてやればいい。 仲間同士での殺し合いの出来上がりだ。 何も危険を冒して直接手を下す必要など無い。 ただ、各個人の正義のベクトルの方向を少しばかり変えてやればいいだけなのだ。 …そして反応は予想通りだった。 「そいつはゆるせねぇな!」 「ああ。」 (馬鹿どもめ。よく、こんなときに人の言ったことを鵜呑みにできるな! 悪に対して人一倍敏感な性格の集まりで、 どいつもこいつもガストラのポンコツみたいに愚かで役立たずで、レオのクソ野郎みたいに利用しやすい人間だ。 こいつらは、いつか取り返しのつかない過ちを犯して気づくんだ! そう、気づくんだよ! 自分は正義でもなんでもなかったってねぇ!!) 「傷を治してくれてありがとう。諸君のことは忘れないよ。 ただ、さっきも騙されたから、私はこれから一人で行動することにする。 それじゃあ、気をつけて」 ケフカはそう言ってアルスたちに別れを告げる。 (アヒャヒャヒャヒャ、滑稽、実に滑稽! これからはこのデマに翻弄されて醜い争いが起こるに違いない。 ぼくちん、ほんとに頭いーい!) ケフカはまるで不吉を知らせる死神の如く夜の闇へと消えていった。 ところで一方残された二人はというと…… 「金髪の男か、そいつは厄介だな。早く止めないと大変なことになる」 「しかしよぉ、てめー、なんか忘れてるだろ」 アルスは気絶しているバーバラに目を向ける。 「あっ、だからそれは誤…」 このあとアルスはまたシドに殴られることになる。 【アルス 所持品:ドラゴンテイル ドラゴンシールド 番傘 ダーツの矢(いくつか) 第一行動方針:怪我してる女の子を保護して安全な場所へ 第二行動方針:金髪の男を探す 最終行動方針:仲間と共にゲームを抜ける】 【シド 所持品:ビーナスゴスペル+マテリア(スピード) ロープ 第一行動方針:女の子に不埒なことをしていたアルスに天誅を加える 第二行動方針:金髪の男を探し、PKを減らす 最終行動方針:ゲームの破壊】 【バーバラ(両足負傷、また気絶 所持品:ひそひ草、他に様々な種類の草たくさん(説明書付き) エアナイフ 食料一人分(マリベル) 第一行動方針:? 第二行動方針:エドガー達と合流/ゲーム脱出】 【ケフカ 所持品:ソウルオブサマサ 魔晄銃 ブリッツボール 第一行動方針:できるだけ多くの人にデマを流す 最終行動方針:ゲームに乗る】 【現在位置:レーベの村の外れ】
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コテ集 人生花@アダルト 新管理人 sizisya@チャイルド 元管理人 ◆vmtBc5WCBc 掲示板の削除人。恐らく運営部 種運命 威張ってる割にはあまりできない厨房 確かに 正義 かつて236を荒らしていた。 今では改心して236の住人となっている ↑読みはマサヨシでFA? ↑はいマサヨシです ↑ちょwwww える と同じ学校の最近引っ越してきた人。(ポリス) ローカル厨 どうやらえろに嫌われているらしく、えろにさまざまな手を使われて悪人や史上最強の厨房と言うことに仕立て上げられてしまう。 えろよりはまともである。しかし、彼は236の厨時代を築いた一人であり、それなりの責任もある。 広島保健所 厨房追放に熱心。実は自分自身が厨房(コピペ・虐殺厨)うわなにするあwせdfrtgyふじこlp;@ ラオウ 厨房 七し プロの煽り師。厨を追い出すのに一役買っている Mr.? 古参住人。けっこう煽る。七しに継いで第二の煽り師 色丹 最近降臨した住人。(正体えろ) 桜塚やっくん このスレでデビュー http //www4.rocketbbs.com/441/bbs.cgi?mode=res no=2313 id=236enter 現れるなりいきなり「こんなシケた掲示板削除するにあたいする」発言 リア厨 荒らし辞典 B君 236enterの伝説的荒らし。 「犯罪者死ね」のワンパターン戦法を使う そのBAKAさが住民に受け、一部の者には英雄視されている ノヽノヽ ( ゚Д゚) ( ) | || (_)_) ゴキ君(自称正義) 236enter二人目の荒らし 236支持者のつりも連携し、わずかながら被害を残した。 荒らしの内容は「VIPPER」を召喚しようと試みたり(失敗した) 「⊂ニニ( oAo)ニニつシネー」をコピペしたりのものだった 彼の本名はゴキブリ君 改心して復活した様だが、それは嘘か真か疑問に残る ↑荒らしてる時のIPと改心した後のIPが同じなので恐らく真でしょう by.sizisya@元管理人 (´,_ゝ`)ブッ(仮称:シリア君) 3人目の荒らし。 クマア三世とよばれる釣り師の模倣犯。どう考えてもクマアに程遠い 荒らしの内容は、言うまでも無い。 ヘ,,_ヘ (´,_ゝ`) .(l l) ||.| し' `.J HG (´,_ゝ`)ブッが暴れているときに同時に現れた4人目の荒らし 過去にゴキ君が暴れているときの前後に厨房的な発言で236enterを困らした厨房 しかし、荒らしと言うことも発覚 荒らしの内容は「HGフォー!」などを意味なくあちこちにしまわったり、 個人情報を気安く公開したりなどのはた迷惑なものだった 最近は七し、ID、マサヨシ(正義)の徹底的な煽りで「uza」など少し不満を述べるだけで とくに目立った行動はない Λ_Λ (▼Д▼) ( ) | .|. | (__)__) ↓こいつのサイト http //www.geocities.jp/pawapuro200220002000/saikoooooooo.htm/ (なぜか、URLが雑談掲示板で晒されてから閉鎖した。チキン しかも、アドレスも変えて、236の住人が来ないように仕組んでいる。 ↑えろか種か乙。改行コード間違ってる時点でリア厨決定) 狂ってますよこの人。文章見て下さいよ。キチガイの文章ですよ。by塩じい あの~そういう発言は・・・by某キャスター みんなのヒーロー竹林 HG、(´,_ゝ`)ブッが荒らしているときに新たに現れた5人目の荒らし 恐らく 管理人:236支持者 を虐めていた丁君だと思われる 荒らしの戦法は住所や本名などの個人情報を公開して来たり、わけのわからない書き込みをしてきたりなど そしてVP公開の刑に処せられた。 ちなみに、最近は漫画喫茶から書込んでいるようだが、書込める機会が少ないため 書き込みの間隔が長い |;三三;| ( ・Д・) ( .) | || (_)__) 最後に 修正あればお願いします。 また、悪戯防止にメモ帳にコピペしてあります