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2024年2月24日 出題者:aka_suteneko タイトル:「破産願い」 【問題】 お店でいろんな商品を大量に購入したカメオ。 しかしどれも特段欲しかったわけではないという。 おばあさんが一人で切り盛りする質素なお店で、一体何があった? 【解説】 + ... おばあさんがそろばんでお会計。 華麗な珠捌きに心奪われたカメオはリピーターとして駄菓子をたくさん買っていた。 後にテレビ取材をきっかけに観光名所となったのであった。 配信日に戻る 前の問題 次の問題
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色彩を失った森の奥深くに 誰も知らない秘密の花園があった 一人ぼっちの庭師がそっと手に取る 枯れてしまった名も無い小さな花を 美しく咲いた花はいずれ枯れるわ 花は滅ぶゆえに美しく咲き誇れる それでも孤独な庭師は諦めきれず 永遠に枯れぬ花をこの世に創ろうとした それは叶わぬ願い 投稿日:2014/06/25(水) 12 35 06.53 0
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902 秘めた願いの先に [sage] 2009/10/01(木) 07 19 28 ID xnpltL9+ Be コンコン。 夜。通い慣れたその部屋の扉を、今日も叩いていた。眠れない日は、いつもこうだ。 「……はい」 中からは、いつもの様に気だるそうな声が聞こえてくる。ゆっくりとドアが開き、その部屋の主――宮永照が顔を出す。 私の顔を見るなり、『またか』と言う顔になったが、それでも無言で招き入れてくれる。 「それで、何の用」 そう言いながら、ベッドの上に身体を投げ出す照。……分かっている癖に。私がこんな時間にお前の部屋に来る事が、何を意味しているのか。 「つれないな。もう少し雰囲気を出してくれると有り難いんだが」 「馬鹿言わないで。どうせそんな事気にもしていない癖に」 「……そうだな」 軽口を叩いた所で、ベッドに寝転がる照の上に覆い被さる。僅かに視線が交差した後、私は照の唇を塞いだ。 * * * 私が照と今の関係になったのは、いつだったか。兎も角、私は気付いた時には照に惹かれていた。 壮絶なる麻雀の腕前に、何者も寄せ付けない孤高の佇まい。そんな彼女がある日、一瞬だけ見せた無防備な憂いの表情。 それを偶然にも見た私は、その顔に、今まで経験した事の無い胸の鼓動を覚えたのだ。 「……っ、あっ、照っ……」 それから、自分でも驚くくらい後先考えずに素直に照に告白していた。……当然、無理だと思っていた。 すると、照は『そう』とだけ言った。否定されたのか肯定されたのか分からない返事に、私は戸惑った。 それから、動けずにいた私に照は近付くと、何をするのか考える間も無く、私の唇を奪っていた。 「んんっ……あっ、や、そこっ……」 驚く私に、照はいつもの様に無愛想な顔をして、『菫がそれでいいなら、別に構わない』と言った。 「ああっ……! も、うっ……!」 ――それから、今の様な関係になっている。時折私が照の寮部屋を訪ねては、身体を重ねる。それ以外は、特に何も変わらない。 「照ッ――――っ、あっ…………!!」 こういうのを、世間では不健全な付き合いと言うのだろうか。でも私は、それで良かった。 私は照の事が好きで、照はそれに一応は応えている。 照という孤高の存在を、この時だけは独占していられる――ただの独占欲だったとしても、それでも、私は―― * * * 「照……」 一通り行為が終わり、同じベッドで眠りにつく。 「…………」 照は私と顔を合わせないように、背を向けて横になっている。私も無理に、照の顔を見ようとはしない。 ――本当は分かっている。照が私を抱いている時、その瞳に私が居ても、映っていない事に。 照は一体誰を見ているのだろう。聞きたいが、出来なかった。 もし聞いたら、今までの関係が失われてしまいそうだったから。照の事になると、私は臆病者だった。 「照、抱き締めさせて」 返事が無いのを肯定と受け取り、背中から抱き締める。照も抵抗はしない。 冷たいようで暖かい感触が、触れた肌から伝わってくる。 照。お前の瞳は、一体何を見ているんだろうな。その瞳に私が映る事はあるのだろうか? ――私は待ってるからな。だから照。今だけは、私だけの照で居てくれ―― 了
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ひとしきり可愛い神楽の妄想に浸った【榊】は、ようやく我に帰ると 着替えをすることにした。体育の時間に倒れたあと体操服を着たままだ。 さすがにこのままでは帰れない。気絶している間に届けられていたらしい、 二人分のバッグの中から自分のバッグを選……ぼうとして、気がついた。 (そうか、私は今神楽なんだから、着替えは神楽のバッグの中だ。あれ? 神楽は…… 体操服のまま飛び出して行ったな……。頼むからそのまま学校の外に 出たりしないでくれ……私の体で……) 神楽がどこにいるのか急に心配になってきた。着替えが終わったのですぐに神楽を探しに 出ることにした。 二人分のバッグを持ち、扉を出て保健室に鍵をかけていると、声をかけられた。 「神楽センパーイ!! もう大丈夫なんですかーっ!!」 一瞬自分が呼ばれていることに気がつかなかったが、あっ、と気付き すぐに声のした方向を見た。ポニーテールの女子。知らない女子だ。 「先輩、怪我の具合はどうですかー? やっぱり、今日は練習来れませんかー? あの……もしかして大会も無理とか……」 恐らく、神楽の所属する水泳部の部員だろう。そう見当をつけた。そういえば神楽が 大会がどうこうとか言ってたっけ。 「いや……怪我は大したことない……」 ここまでしゃべって気がついた。自分は今神楽なのだから、神楽らしくしゃべらなければ。 【榊】は考えた。 (言葉遣いもそうだが、話す内容も問題だ。神楽らしく振る舞わないとすぐにばれてしまう。 神楽の言う通り、今自分達の異常に気付かれるのは得策ではないな。カムアウトは時期と状況を 考えないと。この子の質問だが、神楽ならどう答えるだろう……) 以前神楽から聞いたエピソードを【榊】は思い出していた。その1:熱が38度あるので 気合いで熱を下げようとしてジョギングしたら実はインフルエンザで肺炎になりかけた。 その2:なんだかぶつけた足が痛いので気合いで直そうとして短距離ダッシュしたらよけい 痛くなり実は骨にひびが入っていた。以上2つのエピソードから、神楽は超のつく 体育会系思考であることが分かる。 (なるほど、この程度の怪我で休むのは「神楽らしくない」ということになるな。 あとはしゃべり方や声の調子に気をつけて……) 「こんなの怪我の内にはいんねーよ。ここの鍵を職員室に戻したら行くから」 「あ、じゃあ私もお供しますー」 「おう、じゃあ行こうか」 まったく違和感を感じさせない完璧な会話だった。2秒で考えることを放棄し、 かおりんを困惑させた【神楽】とはえらい違いである。【榊】はこういう所で律儀だった。 (しかし……ここまではうまくごまかせたけど、水泳部の部室に行って どうすればいいんだ? いや、それよりも練習に私が出ていいものかどうか分からない…… でも今の私は少なくとも外見上は神楽のわけだし……うーん今さら私の姿をした 神楽を探しに行くわけにもいかないだろうし……ん?) 【榊】の思考はそこで中断した。ポニーテールの女子が取り出したものに視線が 行ってしまったからである。 (あ、あれは「ねここねこ手帳」! 品薄で駅前の文具屋にも売ってないのに…… いったいどこで?!) 【榊】が「ねここねこ手帳」に釘付けになっていると、ポニーテールが 「あ、これかわいいですよねー? ねここねこ手帳って言うんですよー」 【榊】が慌てて返事をする。 「えっと、そ、それをどこで?!」 「駅の北口からちょっと離れた所にあるお店ですよー。結構他のとこで見つからないものが あったりする穴場なんですよー。おまけでこんなストラップももらっちゃったしー」 「非売品か?!」 「え? ええー、そうですよー。でも私いっぱいもらって余っちゃって……」 そこまでしゃべったところで、ポニーテールは神楽先輩……つまり【榊】の目がギンギンに 輝いているのに気がついた。 「あ、あのー神楽先輩? もしかして先輩ってこういうの好きだったりするんですかー?」 「あ、ああ、ちょっとな。」 『大好きです!!』と叫びたいのを必死に堪えて何とか返事をした【榊】。 「もし良かったらー、私おまけがいっぱい余ってるんでー差し上げますよー。」 「下さい!!」 堪えきれなかった。 「?!」 「じゃ、じゃなくて、それじゃーもらおうかな……」 「……えっとー、じゃあまた今度持ってきますねー。でも先輩がこれ好きだなんて意外ですー」 このとき【榊】は、心から自分が神楽になって良かったと思った。 ポニーテールと一緒にプール下の水泳部部室に向かう【榊】は、プールに向かって 体操服のままずんずん歩いている【神楽】に気がついた。 「おーい、かぐ……じゃなくて、さかきぃー!!」 【榊】は【神楽】を呼び止めた。こっちに来い、と手で合図する。【神楽】が答える。 「あーっ! なんだ榊、西山と一緒だったのか!」 走りよってくる【神楽】。焦る【榊】。西山と呼ばれたポニーテールが疑問を口にする。 「あ、あのーっ! こちらは神楽先輩ですよー。それに、あなたが、いつも神楽先輩が 言われてる榊先輩ですよねー?」 (しまった、マズイ!!)ようやく【神楽】も気がつく。 「あ、あははー。いや、ちょっと勘違いしただけじゃねーか! 気にすんなって!」 何とか返事をした【神楽】に西山部員の追い打ち。 「榊先輩初めましてー。でも神楽先輩から伺ってたのと印象違いますねー。 クールな方だって伺ってたんでー」 (うわぁ……)焦りまくる【神楽】に【榊】が助け舟を出す。 「今日はちょっと榊は機嫌がいいんだよ。普段はもっと無口なんだけど」 そこまで言っておいて、すっと【神楽】に近付きひそひそ話をする。 「(神楽、バッグも持たずに何をしていたんだ。)」 「(ああ悪い。持ってきてくれたのか。さんきゅー)」 「(私は部活に参加しなくてはいけないの?)」 「(へ? 別にあんたは参加しなくていいぜ。部員じゃねーんだから)」 「(状況を思い出してくれ。他の人から見て『神楽』は私だ……。部員じゃないのは 『榊』の姿をしたきみの方だ。)」 「(あっ、そうか。今だけ元に戻ろう)」 「(何を言っている。戻る方法が分からないから相談してるんだ。そう都合よく 入れ替わったり戻ったり出来るわけがない……)」 「(じゃあどうすんだよ)」 「(今日だけでも私、つまり神楽は欠席というわけにはいかないか?)」 「(冗談だろ?! 大会前のこの時期サボったら黒沢先生になんて言われるかわかんねーだろ! つーか冗談抜きで殴られるかもしれねーぞ!)」 「(黒沢先生……今日の体育の時間は出張でいなかったけど、来てるの?)」 「(夕方には出張から戻って練習見て行くって昨日言ってたから、来てるだろ)」 「(事情を説明できないかな。私達の現状を……)」 「(だから信じてもらえるわけねーって! サボる口実だと思われるのがオチだ)」 「(でもこれじゃ本当に部活に参加すべき神楽が参加できなくて、私が参加すると いうことになってしまうけど……)」 「(……頼む、榊! 私の代わりに練習に出てくれ!!)」 「(無理だ……どうすればいいのか分からないし……)」 「(みんなについて行けば分かるって!!)」 「(いや、やっぱり無理だ)」 「(どうしてだよ!!)」 「(体育会系は苦手で……)」 「(好き嫌いでもの言ってる場合かー!! 頼むよお願いだよ出てくれよ!!)」 何やら内緒話を始めた先輩とその友人を見ていた西山部員は、 「あのー、私先に行ってましょうかー? 席外した方が良さそうですし……」 と、部室の方に進もうとした。それを見て【神楽】が叫ぶ。 「ちょっと待って!!」 「なんですかー?」 西山部員が立ち止まり振り向く。 「あ、あの(えーと榊のしゃべり方は、えーっと)……わ、私も水泳部を…… あの、見学というか、体験入部させてくれないか? お願いだ!!」 これには【榊】が目を丸くして、 「な、な、何言ってるんだかぐ……もとい、榊!!」 と叫んだ。 【神楽】が【榊】にひそひそ声で話し掛ける。 「(まあ落ち着け榊)」 「(どういうつもりだ)」 「(榊のかっこした私が無理なく練習に参加するにはこれしかない。 こうすれば私があんたにどうすればいいのか教えてやれるし、私も練習できるかもしれねー)」 「(それはそうだけど。準備を何もしてない)」 「(榊は今日注文してあった体育用の水着が届いたんだろ。あれを私が着ればいいんだ。 タオルとかは貸してやる。と言うか私が「神楽」のタオルを借りるってわけだな。)」 「あのー」西山部員がひそひそ話を遮る。 「えーとですねー、そういうことは神楽先輩に相談された方がいいと思いますー。 ていうか今ひそひそ相談されてましたよねー。神楽先輩、どうされますかー」 「え、えっと……」【榊】は言い淀んで、 「これから決める……」 と返事をした。 「はいー、ではそーゆーことですのでー。それでは私はお先に行かせていただきますー。でもー」 西山部員はクスッと笑って、 「榊先輩やる気じゃないですかー。神楽先輩の勧誘がようやく実を結びましたねー。 もうちょっと早く決めていただければもっと良かったと思うんですけどー。 仕方ないですよねー。それではー」 そして、トコトコと部室の方に歩いて行った。 「……神楽」【榊】が不機嫌な調子で呟く。 「あれじゃ私が水泳部に入る気満々みたいだ……」 【神楽】はいたずらっぽく笑って 「わざとそうしたに決まってんだろ。こうでもしないと神楽のかっこしたあんたに 揉み消されるかもしれなかったし。やる気がねーとか理由つけてさ」 【榊】は【神楽】の、周りから見れば「榊」の顔を見て驚いた。 (こんな笑い方私には出来ない……私の顔なのに……やっぱり人は性格次第で 笑い方も変わるんだ。私が私でいたときの私の顔は、あまりにも無表情だ) しかしそんなことを考えてばかりもいられず抗議を続ける。 「今だけだ。元の体に戻ったら私が水泳部に所属するのは嫌だから」 「つれないこと言うなよー。西山の言ってたことは本当だぜ。もう少し早く入ってたら 榊も今回の大会にだって出られてたかもしれねーんだぜ。」 「それだけレギュラー枠が減るだろう。みんなにとってはうれしくないんじゃないのか?」 「まあそうかもしれんが……ところで何でさっき即答しなかったんだよ。 あんたは今神楽なんだから、あんたがうんと言えば体験入部できるんだよ。 体験入部だから黒沢先生には事後承諾とっとけばいいし」 「でも……」 「今の所他の選択肢はねーぞ。さあ決めちゃえ」 「……『榊』の体験入部を認める」 「そうこなくっちゃな。でも後からやめるなんて言っても黒沢先生が放さねーかもしれねーぜ。」 「おどかさないで……。ああ、一瞬でも神楽の体をいいと思った自分が間違いだった。 こんなことになるなら早く自分の体に戻りたい」 「戻るつもりなのか? 私はこのままでいいけどな。うーん、水泳のときだけ榊の体 借りるってわけにはいかねーのかな」 「無茶言うな」 二人は部室に向かって歩いて行く。戸口の所で【神楽】がふと気になったことを 【榊】に質問する。 「ん? 私の体をいいと思ったのは何でだ?」 【榊】が返事をする。 「かわいいから……小さい方がかわいくていいよ……」 【神楽】はちょっと呆れた。【榊】が続ける。 「ゴシックロリータとか着たい……」 【神楽】は思った。何のことだか分からん。まあどうせフリフリの服とかそんなんだろ。 正直そんなのを着ようとするのは止めて欲しい、と。
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ボールの弾む音と激しい足音。その音の中で、周囲よりひときわ背の高い少女が ボールを受け取る。 「いっけー!! 榊さーん!!」 「榊さんがんばってー!!」 周囲の少女たちから歓声が上がりだす。背の高い少女、榊はドリブルしながら全速力で ゴールに突っ込んで行く。 「させるかぁぁ!!」 ゴールの目の前で、ショートカットの少女、神楽が仁王立ちになる。 「神楽さーん!! 止めて!!」 「神楽ーっ!! 今戻るから!!」 神楽と同じチームの少女たちが叫ぶ。だが間に合いそうもない。榊はスピードを落とさずに ドリブルを続ける。そのまま、榊は立ちはだかる神楽をかわそうとする。 「あっ!」 「うわっ!」 二人から声が上がる。かわそうとする榊と止めようとする神楽の足が引っかかってしまい、 二人とも倒れこむ。そして、ゴッという鈍い音が上がる。転んだ拍子に、二人がお互いの 頭同士をぶつけてしまったのだ。 「ああっ、榊さんしっかりしてください!」 「神楽ちゃーん。神楽ちゃーん。授業中に寝たらあかんで」 「寝てるんじゃねー!! てゆーか、体育以外の授業中寝たきりのおまえが言うなよ!」 そんな周囲の呼び掛けにも喧噪にも、榊と神楽は答えることはない。 眠りから少女が目覚めた。まず彼女は思った。頭痛いなー、と。そして、 きょろきょろと周囲を確認し、ここが学校の保健室であることに気付いた。 (何で私がここにいるんだ? そうか、私はバスケしてたんだっけ。それで榊とぶつかって ……気絶してたのか? くそーっ、受け身全然取れなかったもんなー。 今起きるちょっと前何か夢見ちゃったな。 どんなのかよく思い出せねーな。 ずいぶん変な夢だったってのは覚えてるけど。まあ夢なんかどうでもいいや。それより もう体育の授業は終わって……うわっ! もう六時間目終わってる時間だよ! そういや榊はどうしたんだ? 無事だったのか?) 再びきょろきょろと保健室の中を見回した少女は、隣のベッドの中にもう一人少女が 寝ているのに気付いた。 (榊かな?) カーテンを開けてベッドを覗き込む。そこには見覚えのある少女が寝ていた。 (……ああ、神楽いるじゃん。大丈夫なのかな? まぁ、ここで寝てるんなら そんな大したことなかった……ちょっと待てぇ! 「神楽」だと!?) 改めてベッドの中の少女を見る。ショートカットの髪。丸顔。胸。うん、この胸のせいで いつもからかわれるんだよな。日焼けした肌。この季節屋外で泳げば嫌でもそうなるよ。 んで、身長156cm。せめて160cmあればスポーツ人生変わってたのかもしれないのに。 さて、コイツは誰でしょう……? (私じゃん!!) 少女の目の前にいるのは、間違いなく神楽と呼ばれる少女だった。だが、それを見ている 少女は、自分のことを「神楽」であると認識している。 (すると、これはあれだ) 【神楽】=自分を神楽であると認識している少女は思った。 (私はまだ夢を見てるんだ。それで自分が二人になったなんて思ってるんだな) ならばすべきことは一つ。パーンと言う乾いた音が保健室に響いた。【神楽】が、 【神楽】自身のほほを平手で打ったのだ。気合いを入れるというやつである。 (これで夢から……覚めねー) 目の前の神楽はあいかわらずそこにいる。【神楽】は恐ろしい結論にたどり着いた。 (ひょっとして私……もう死んじゃって、自分の体に最後のお別れを言いに来てるのか? そ、そんなの嫌だ!!) 慌てて鏡を探す【神楽】。姿見が見つかった。自分の姿勢が正しいかを確認するための 姿見だが、この際本来の用途はどうでもいい。そこに自分の姿が映っている。 (よかった、映るってことは私は幽霊じゃない……) 幽霊が鏡に映る怪談はあるのだが、そんなことは【神楽】は知らない。 彼女の認識では、鏡に映るものは幽霊ではないのだ。だから彼女はほっとした。 それも数瞬しか続かなかったが。 「っっっっ!!」 彼女の叫びは音にならなかった。鏡には、【神楽】のよく知る少女が映っていた。 それを【神楽】が確認したからだ。 (あ、あ、ああああ……) 足下を見る。いつもより足下が遠く見える。靴のサイズも明らかに大きい。 視線を上げる。普段より視線が高い。幼い頃竹馬に乗ったときのことを思い出した。 私は昔からおてんばで……と、そこまで考えたところで感傷に浸るのを止め手をうなじに 持って行く。髪が手に触れる。そのまま手を下に移動させる。腰まである長い髪。 手のひらを見る。傷だらけの手。手の臭いを嗅ぐ。魚の臭い……はしなかった。 あんな失礼なことを言ったのは謝らなきゃ……それはまた今度だ。覚悟を決めてもう一度 姿見を覗き込む。男子のみならず一部の女子からも圧倒的な人気を得ている 涼しげな瞳が姿見の中で自分を見つめている……。 (榊!! 榊が!! 何で!?) 自分がまばたきすれば、鏡の中の榊はまばたきする。自分がひらひらと手を振れば、 鏡の中の榊がひらひらと手を振る。ついでにくるっと回ってみた。 鏡の中の榊が360度ターンする。 (これで……私が本当に榊なら問題ないんだけど……) 自分に関することを思い出してみる。しかし、どんなに思い出しても榊という少女の 持っているべき記憶は思い出せない。自分の記憶は、自分が神楽という女子高生で あることを力一杯主張した。ならば結論は……。 (私の心が……私「神楽」の心が……榊の中に入った?) (じゃあ、榊の心は? 私「神楽」の体はどうなってるんだ?) そこまで【神楽】が考えたとき、ベッドの方からごそっと音がした。ベッドを見やると、 ベッドの上の少女がむくっと起き上がった。 神楽の姿をした少女は、【神楽】の姿を認めると、ベッドの上でペコっと お辞儀をした。つい【神楽】もペコっと頭を下げてしまう。そのまま二人はお互いを じっと見つめ合った。数秒が経過した。 神楽の姿をした少女の瞳が大きく広がり、驚愕の色を浮かべた。神楽の姿をした少女の 口が開き、叫び声を紡ぎだそうとした。 (ヤバイ!!) とっさに【神楽】は神楽の姿をした少女に駆け寄り、口を塞いだ。 「(んん~!! んん~!! ん~!!)」 口を塞がれ声の出ない少女に【神楽】がひそひそ声で話し掛ける。 「(おい、頼むから大声を出さないでくれ! 落ち着け! 大声を出さないでくれれば 放してやるから!)」 口を塞がれた少女が【神楽】の方に目を向け、「本当?」と涙目で問いかける。 「(ああ、本当だ。約束するから。だから落ち着いてくれ。よし、今手を離すぞ)」 【神楽】が手を離すと、神楽の姿をした少女は言われた通り小声で一気にまくしたてた。 「(お願いですまだ殺さないでくださいまだ殺さないでくださいまだ連れて行かないで くださいあなたが来たってことは私はもう駄目だってことは分かります でも聞いてください私には友達が出来たんです高校で友達が出来たんです 本当にいい友達なんです私こんなこと初めてで本当にうれしくてだからお願いです せめて高校が終わるまで生かしておいてくださいその後どんな地獄に堕ちても構いません だからお願いですそれが無理なら せめて自分の言葉で友達にさよならを言わせてくださいお願いです……)」 【神楽】は慌てて口を挟んだ。 「だ、だから落ち着けって。大体私はあんたを殺しなんかしねーし、 てゆーか何で殺さなきゃいけねーんだよ」 神楽の姿をした少女はきょとんとして問い返した。 「え? あ、あなた死神さんじゃないんですか?」 今度は【神楽】がきょとんとする番だった。 「……死神って何のことだよ?」 神楽の姿をした少女は【神楽】を指差しこう言った。 「……ドッペルゲンガー……」 ドッペルゲンガーとは自分自身の影、もう一人の自分で、ドイツの伝説では、 見てしまうとその人間は必ず死ぬとされている。神楽の姿をした少女は【神楽】が ドッペルゲンガーであると考えたのだ。そのことを、神楽の姿をした少女が 【神楽】に手短に説明する。 【神楽】はあることを確信した。目の前の自分の姿をした少女にその確信をぶつける。 「私を見てそのドッペル……なんとかって言うことは、あんた……榊だな!!」 神楽の姿をした少女はこくこくとうなずく。そして、 「ドッペルゲンガー……さんは……なぜここに?」 と問い返した。【神楽】はその質問には答えず、 「私は神楽だ。神楽なんだよ」 と答えた。え? という顔をする神楽の姿をした少女。【神楽】は、 「いいか、気合い入れて見ろよ」 と言いながら神楽の姿をした少女を姿見の前に引っ張った。 「榊、これが今のあんたの体だ」 数秒後、保健室には悲鳴を上げようとする神楽の姿をした少女の口を、 必死で塞ぐ【神楽】の姿があった。 「どういうわけか知らんが、私の体の中に榊が、榊の体の中に私がいるみたいだ。 魂が入れ替わったとでもいえばいいのかなぁ」 【神楽】が彼女なりにまとめた現状を説明する。立ち直りの早い【神楽】に対して、 神楽の姿をした少女=【榊】は口に手を当ててベッドに座り込みがくがく震えている。 「それで今は大体六時間目が終わったとこで……」 【神楽】が説明しきらないうちに、ガラッという音とともに扉が開いて女教師が現れた。 「おお! 2人とも起きてるじゃーん。二人とも起きないっていうから心配したぞー。 いやー、養護の先生今日休みでほったらかしになっちゃったのよねー。悪い悪い。 あーホームルーム終わっちゃったけど大した連絡もなかったから別にいいやー。 そのまま帰っていいぞー。今日は掃除は二人とも免除!! 念のために聞くけど別にちょーし悪いとかそんなことないよねー」 現れた女教師は二人の担任の谷崎ゆかりだった。ゆかりの姿を見た【榊】は、 はっと気付いて、ゆかりに向かってしゃべりはじめた。が。 「ゆ、ゆかり先せ……」 「二人ともいたって健康です!! 問題ありません!! お見舞いありがとうございます!!」 【神楽】に遮られてしまった。 「おお、そうか。ほんじゃまた月曜日にねー!!」 「あ、ああ、ゆかり先生、あの……」 「はいっ!! お疲れ様です!! ゆかり先生さようなら!!」 ガラガラ、ピシャ。ゆかりは扉を閉めて行ってしまった。 「今日の榊妙に気合いが入ってたわねー」と呟きながら。 「ああ、待って……」 戸口に駆け寄ろうとする【榊】を【神楽】が引き止めて、 「落ち着けって榊。ゆかり先生に話そうって気持ちは分かるけどさぁ、 どこの誰が『体育の時間にぶつかって魂が入れ替わりました。どうすればいいんですか?』 って質問に答えてくれるんだよ。」 「う……。そ、それはそうだけど……」 「だろ? 人にしゃべったって変に見られるだけだぜ。自分達だけで解決しねーと。 幸い養護の先生もいなかったから誰にもばれてねー。かえって好都合だぜ」 「う、うん……」 「それに私は結構この状況気にいってるんだ」 え? という顔で改めて【榊】が【神楽】の顔を見る。【神楽】はこんな状況にも 関わらず上機嫌だった。それはさっき【榊】がまくしたてた 「高校で友達が出来たんです本当にいい友達なんです私こんなこと初めてで本当にうれしくて」 のくだりがうれしくかつ照れくさかったのもあるが、それ以外にも理由があった。 そっちの方がどちらかというとメインである。そっちの理由を【榊】に説明する。 「だって、理想の肉体が借りられたんだぜ!!」 ますます分からない【榊】。顔が え? から は? になる。 「わかんないかなぁ榊。あんた、自分の体がどんなに恵まれてるか自覚してねーぜ」 説明しながら、【神楽】は、 (しっかし、自分の体と声相手に、榊の体と声で話し掛けるって違和感バリバリだな) などという感想を持っていた。 「いいか榊。あんたの身長は170オーバー。太股の筋肉、腕の筋肉、腕の筋肉、 体のバランス、もうバッチリ!!」 【榊】は、いきなり自分の体のことを言われてこっぱずかしくなり、 「い、いや……その……好きでそうなったんじゃないし、もっと背の低い方が……」 【神楽】は、今は【榊】が使っている自分の顔を見て、 (うわー、私って弱気のときはこんな顔してるんだー。 うーん案外自分でも分からねーもんだなー) と感心しつつ話を続ける。 「そう、そこだよ榊!! 『もっと背の低い方が……』なんて贅沢な悩みだー!! いいか! 背の低い人間が、体格に恵まれない人間が、どんなに辛いかあんたは 分かってない! 毎日牛乳を1リットル飲んで、七夕の願い事に 『背が高くなりますように』って書いても私は背が高くならなかった!! 鉄棒に逆さにぶら下がるという無駄な努力もやったさ!! ああ、もっと体格が良ければ私の記録は学校の狭いプールをぶち抜いて津々浦々にあふれ出し バサロが個人メドレーでフライング……」 【榊】は【神楽】が体が入れ替わったショックと興奮でおかしくなっていると思ったが、 あんまり自分の体で変なことをしゃべって欲しくないという気持ちもあったので、とりあえず 「ご、ごめんなさい……」 と謝っておいた。興奮し過ぎて自分でも何をしゃべっているか分からなくなっていた 【神楽】は、榊の謝罪を渡りに船とばかり受け取って、 「う、うん。分かればいいんだ。私も言い過ぎたな」 と、一息おいて、 「つまりだ。榊はあんまりこの体……今私が入っているヤツを有効利用していない。 こんなに運動向けの体はそうそうないのにだ。私は正直うらやましい、もったいないぜ、 なんで水泳部に入らねーんだ、と思っていた。そこへ今回の事故だ。私は榊の体を、 榊は私の体を手に入れた。これはせっかくの稀代の肉体を 有効利用するチャンスだと思わねーか?」 【榊】にもなんとなく話が見えてきた。 「私の体を使って、いい記録を出したい、そういうことか?」 「まあ、そんなところだ。安心しろ榊。あんたの肉体はきっと日本の水泳界発展のために 役立ててみせる!!」 (すいません親からもらった体なんで勝手に使われるのはちょっと) と【榊】は思ったのだが、【神楽】は話す暇を与えず、 「よーし、そうと決まればさっそく実行!! この肉体の底力を試してやるぜ!! 生まれ変わった私を見ろーっ!!」 と、【神楽】は叫ぶと扉を開けて駆け出して行ってしまった。 うりゃうりゃうりゃー!! などとドップラー効果つきで叫んでいる声が聞こえる。 榊の声(CV 浅川悠)で。 【榊】は、元に戻れなかったらどうしようとか、体が入れ替わってしまって どんなふうに生活に支障が出るのだろうか、という心配よりも、 (私の体で変なことをしないで欲しい…… せっかく、まあ最近趣味の可愛い物好きの副作用で崩れてきたとは言え、 クールでクレバーなイメージでやってるのに……) という心配をしていた。 【神楽】はまるでこの世の春を謳歌しているような気分だった。あの榊の体が 自分のものになっているのである。借りると言ったが、返すつもりはなかった。 二人を元に戻す方法が見つかったとしても、地の果てまで逃げ回るつもりだった。 大丈夫、私の肉体より榊の肉体の方が足が速い。校内の女子で追い付けるものはいない。 男子に対しても男子の平均レベルくらいならまず大丈夫。あ、長距離が苦手なのか。 まあなんとかなるさ、榊が返せーって追いかけてきても地の果てまで逃げ切れる。 でも水の果てになると不利か? そんなことを考えながらルンルン気分で校庭にでた。 見る人が見れば、【神楽】の頭にチューリップが咲いているのが見えたかもしれない。 校庭では陸上部が練習していた。榊の肉体の力を試すチャンスである。 【神楽】は勝手に練習中の女子選手の横について競争した。完勝した。 ついでに男子選手も何人か追い抜いておいた。男女陸上部長と数人の部員が走ってきて 【神楽】にクレームをつけた。練習中に勝手にトラックに入るんじゃない、 そうよそうよあんた帰宅部でしょ何様のつもりよ、と。【神楽】は、 自分が他人から見れば榊であることなどすっかり忘れて、 「うるせーバカ!! 私は走りたいから走っただけだ! 遅い奴はトラックから出て行け」 と、【榊】が見ていたら卒倒しそうなやりとりをしてしまった。このやり取りで 当然男女陸上部員の榊に対する印象は基本的に悪化したが、中には (ああ……毒舌な榊様も素敵だわ……) (ああ……あんな風にして榊さんに言葉責めされて肉棒踏まれたいハァハァ……) という部員もいて、若干人気が上がったのもまた事実だった。 多数の敵意のこもった視線と若干のえろえろな視線を浴びつつ【神楽】は トラックを後にした。プールに向かっていたのだ。校舎と校舎の間の人通りの少ない 場所にさしかかったとき、何者かが【神楽】に飛びついた。 (バカな?! 私に気付かれずに近付いてきた? くそっ、榊か!?) そう思いつつ慌てて不審者を確認……するまでもなかった。 「さーかーきーさーーーん!! ご無事だったんですねーーっ!!」 (かおりんかよ……) かおりんは天体望遠鏡を使い屋上から榊……今は【神楽】だが……を監視していたのだ。 榊が本物の【榊】ならばこの程度のかおりんの監視には引っかからないし、 不意打ちで飛びつかれたりもしないのだが、あいにく今日は中の人は神楽である。 「榊さーん!! ほんとにご無事で何よりです!! 私、本来なら保健室で榊さんが お目覚めになるまでちゃんと看病してさしあげたかったんですけど、 ゆかり先生が『てめえ私の授業に出れねえのか!!』 って無理矢理私を引っ張って行ったんですよ!! ひどいですよねー!! それにゆかり先生はこんなことまで言ったんですよー! 『ふっふっふっ……かおりさん、 心配しなくてもいいわよ。どーせ榊は神楽と二人っきりでよろしくやってるに 違いないわよー!! だって今日養護の先生休みでいねーんだもんねー! 二人っきりの保健室、起きたばっかでまだ動けない榊に向かって神楽が 「榊ぃ、私はあんたのことが……」、榊が「いけないよ神楽……私にはかおりんが……」、 神楽が「そんなこと言ってここはいやがってないぜおりゃおりゃ」、 榊が「うう……汚された……でも悪くない……神楽に乗り換えよう」って ちょっとかおりさん何マジ切れしてんのよジョークに決まってるだろジョークに ええい分かった分かったから廊下でそんな卑猥なことを大声で叫ぶんじゃないわよコラ!』 ってー!! でもね榊さん、こんなことでは私の想いは(以下長文のため1024行略)」 と、このようにまくしたてるかおりんに【神楽】は辟易した。 (ゆ、ゆかり先生……あなた本当に教師ですか……? てゆーか、それかおりんにだけ 言ったんですよね? クラス全員の前で言ったりしてないですよね? ああ、後で確認取らなきゃ……。ったく、榊と私がデキてるってネタいいかげんに 止めて欲しいぜ。デキてねーつーの! 大体ともとよみの方が怪しいだろうってゆーか かおりんいいかげん放してくれよどこ触ってんだよったく榊は毎日こんなのに耐えてんのか?) 実は榊は普段はかおりんが現れると適当にどうとでも取れる言葉を呟いておいて、 かおりんがくらっとなった瞬間にその俊足を生かして逃げているので大事には いたってないのである。しかし場慣れしていない【神楽】には それは無理というものであった。ベタベタと触りまくるかおりんに 【神楽】はぶつっと切れてしまい、 「ああもう!! 気持ちわりぃからやめろよ!!」 と怒鳴ってしまった。愛する「榊さん」に怒鳴られたかおりんは、 「うう……榊さん、どうしちゃったんですか?」 と【神楽】を涙目で見上げてきた。 (あ、そっか。榊の背の高さだとかおりんの顔は下にくるんだな。 っと、そんな場合じゃねえ。どうフォローしようか) 【神楽】は榊のイメージにあったフォローを考えたが、ガサツでボンクラな彼女には 2秒が限界だった。彼女が2秒で導きだした結論、それはめんどくさいので 地のままでいく、ということだった。 「あー、私急いでっから。それとあんまりべとべと触るんじゃねーよ。 この時期暑っ苦しいだろ。そんじゃな」 そう言い残してプールの方に駆け出して行った。残されたかおりんは 「榊さん……言葉遣いが悪くなっちゃって……それに冷たいし……どうしたんだろう」 と呟いていた。 【榊】は困っていた。それはそうである。いきなり友人とは言え他人の体になって 困らない方がおかしい。しかもその友人は榊の体を持ち逃げしてどこかに行ってしまった。 「どうしよう……」 きょろきょろと誰もいない保健室の中を見回す。天井が、棚が、ベッドのカーテンレールが、 全て高く見える。自分が神楽の体を借りているということが実感できた。 (ああ……) 嘆きながら足下を見る。何でこんな風になってしまったんだろう。そう思いつつ床を はわせていた視線が一点に止まる。 (神楽の上履き……小さい) さっき立ち上がったときは余裕がなかったため上履きなど気にしなかったが、 よくよく見ているとかなり普段自分の使っているものより小さいのだ。そして姿見を もう一度見て自分の姿を確認する。 (やっぱり小さい……ともや大阪と同レベル……これは……これは…… 可愛い服を着るのにうってつけ?!) これなら普段自分には似合わないと諦めていた可愛い服が着られるかもしれないのだ。 もちろん、ちよちゃんレベルは無理にしても、工夫すればある程度いけるかもしれない。 もし普段神楽に可愛い服を着ることを頼んだとしても、断られるのがオチだろう。 だが、今は神楽の体は【榊】のものなのだ。 (そうだよね……神楽だって私の体を使うって勝手に行ってしまったんだ、 ちょっとぐらい私も好きなように使わせてもらっても構わないはずだ) 今の【榊】は、小さい頃から悪ガキに「十六文」、「アッコ和田」などと からかわれていた大女ではない。「目つき悪い」とか「三白眼」とか、「鉄面皮」などと 詰られていたちょっと怖い印象の女ではない。結構小さいのにやたらとグラマラスな 少女なのだ。ややつり目だけど、くりっとした大きなきれいな目で、 笑顔が素敵なさわやかスポーツ少女なのだ。 (……っ!) 可愛い想像をし過ぎて、いつもの症状が現れた。姿が変わっても これは変わっていなかった。【榊】は結局十分ほどそこで姿見を見ながら震えていたのだった。 (つづく)
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ただこの願いだけが、私を走らせる力になる ◆iWNzks43D6 「来ないな……」 「そうね……」 あれからプールに難なく入れた純一とつぐみはプール内に誰も居ない確認し、少し探索してハクオロ達をロビーで待っていた。 しかし未だに訪れるものはいなかった。2人は同時にため息をついた。 「なあ……あのメモ、実は何かの罠とかじゃないのか? 待っていてもきそうもないしさ」 ずっと待ちぼうけを食らってやや機嫌が悪い純一はそうつぐみに疑問に思ったことを言った。 「たぶん、それは違うと思うわ。罠だとしてもあそこまで細かく書く必要もないし、第一これから行くルート書いてこなきゃ意味ないじゃない」 「そうだな……しかし本当に暇だな……」 「そうね……」 二人また同時にため息をついた。 だが二人は知らない。 自分達が待っているハクオロ達が絶対に来ないことを。 そして自分達がゲームに乗っていると勘違いされている事も。 そのすれ違いがこれからどう影響するかはまだ誰にも分からない。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「なあ、よろっと出発しないか? 今出発しないと正午にまにわないぜ。正直ちょっと名残惜しいけどな」 あれから30分くらい経ったころ経った頃純一は時計を確認してそう言った。 純一にとってハクオロ達に会うことより、音夢にあうことが優先事項だった。 そんな純一の気持ちを察してか、つぐみはこういった。 「じゃあ行きましょうか。あの人達に会うのは、音夢と合流した後でもいいわ」 「ああ……それにしても、なんで来なかったんだ?」 「さあ? 殺人者に遭遇したとかで来る事が出来なくなった、もしくはここを行くのを飛ばしたとかそんな理由じゃない?」 つぐみはそう言い、一枚の紙を取り出した。 「結局、収穫はこれだけ……か」 そこに記されていたのは暗号文だった。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ つぐみがそれを見つけたのは、少し前、純一と別れプール内を探索していた時まで遡る―― つぐみはプール内の事務室を探索することになりた探索をしていたのだが、 (誰も居ないし……目ぼしいはないか……あれはパソコン? 調べてみる価値はあるわね) そしてパソコンを立ち上げたみたが、そこには普通のデスクトップ画面しかなかった。 そこには役に立つものがなさそうに見えたが (……ん? ゴミ箱に何か入っている?) つぐみはゴミ箱の空けるのだが、つぐみはその中身に若干恐怖を憶えた。 その中身は、 (なにこれ? No1からNo100までのフォルダが入っている……少し奇妙で怖いわ……) そこにはNo1からNo100までのフォルダが入っていた。 つぐみはまずNO1のフォルダをあけてみたが空だった。 続いて2、3、4と調べていくのだが全て空だった。 (何でこんなにフォルダが……全部空って事は無さそうだし、とりあえず適当に調べてみるか) いくつか適当な数字のフォルダを開いてみたが、いずれも空だった。 そこでつぐみはある数字のフォルダを開いた。 それはつぐみとってもっとも因縁のある数字。 17だった。 そのフォルダの中にあるのは、 (当たり! テキストが入ってる。『大神への道』? 何かしら?) つぐみはテキスト開けて見るとそこにはよく分からない文があった。 「大神への道」 これを見てくれている事を私は幸運に思う。 まず私これを書くまでに至った経緯を知って欲しい。 私達がいた時代に大神と呼ばれるものがいた。 人々はその神をあがめ、敬っていた。 しかしその神が突如、邪神と成り果て世界を破壊していった。 そこで私は二人の仲間と共に神を討つことにした。 その仲間は正義を持つ虫と神の使いだった者だった。 私達は神を倒すことが出来なかったものの封印することが出来た。 それから何十年も経ち、封印が解けそうになった。 また封印するために神の下に行くには3人の力が必要だ。 しかし虫は魔物に破れ喰われてしまったらしい。 神の使いも力尽き、羽に力を残したらしい。 そして私も力尽きようとしている。 そこで私の力を最高の至宝に残した。 その至宝は使うだけで一つの国を裂く事ができるほどの力である。 その宝を私は名もない島に隠した。 出来ることならこれ見てくれる者に神を封印してほしい。 虫を助け、羽と至宝を見つけ出してくれ。 それを封印した場所に持って行け。 さすれば神の道は開かれよう。 神は宝を隠した島に封印されている。 神の封印が解けると大変なことになる。 頼む。神を封印してくれ。 そこで文章は終わっていた。つぐみは唖然としていた。 (何これ……神なんている訳ないけど、もしかしてこれ暗号文? だとしたらどうしてここに置いてある? 分からないわ) つぐみがそんなことを考えていると、 「つぐみ、こっちは終わったぞ……って何やってんだ?」 他の探索を終えた純一が帰ってきた。 つぐみは純一にこの文を見せた。 「なんじゃこりゃ? 暗号か?」 「たぶんね」 「だったら何で暗号が?」 純一が疑問に思うのも不思議ではない。しかしその謎はつぐみにも分からなかった。 「わからないわ。でももしかたら、脱出などのカギとなるかもしれないわ」 「そうか……暗号なら探すべきものは3つか」 「そうね、正義を持つ虫を食べた魔物、神の使いの羽、国を裂く事ができる最高の至宝。この3つね」 暗号を要約するとキーワードは3つ。それを見つければ何かが起きるらしい。 「たぶんそれに値するものがこの島にあるわ。きっと何かのカギとなるはず」 「そうだな、でもこの暗号わかるか?」 「さっぱり。最初二つは何か思い出せそうな気もするけど、3つ目が何言ってるかはまったく分からないわ」 「俺もだ。とりあえずこれメモっておこうぜ。後でかんがえようぜ」 「そうね」 そう言いつぐみ達はメモをし、事務室を去った。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「なあ、暗号なんか思いついたか?」 暗号の書いた紙を出したつぐみに純一そう聞いた。 「そうね、たぶん、神の使いってのは天使だわ。これは一番分かりやすいわ。」 「天使って事は、天使の羽か?」 「たぶんね。たぶん天使を模した物の羽になにかあるはず。ちなみに私も天使の人形持っているけど……」 そう言ってつぐみは天使の人形を取り出した。 純一は慌てて、 「なにかあったのか!?」 といった。 つぐみは残念そうに、 「いや、何もなかったわ。たぶん違うものだと思う」 「そうか……まあいいか。とりあえずそれは置いて博物館に行こうぜ」 つぐみは少し思案し純一に自分の考えを言った。 「ねえ、純一。博物館行くのに工場を経由して行かない? もしかしたらメモに書いてある人達が居るかも知れない。、正午に間に合うか微妙になるけど」 つぐみは少しでも誰かと接触して武のことが聞きたかった。そのため居る可能性が少しでもあるならそれ行いたかった。 純一は少し困った顔をしたがすぐに笑顔になり、 「俺は真っ直ぐ行きたいけど……でもつぐみがそう考えるなら、そうしよう」 「ありがとうね」 「別にどうってことないさ。さあいこう」 「ええ」 つぐみと純一はこの短時間でお互いを尊重し信じあえるまでの仲までになっていた。 きっとお互いの波長が合ったのかもしれない。 そうして二人はプールを離れ博物館に向かった。 そしてまた二人は気付いていなかった。 暗号の一つ「正義を持つ虫を食べた魔物」をもう持っていたことを。 正義を持つ虫はアリである。 アリを漢字すると蟻。 そう漢字に義を持っている。とても簡単ななぞなぞだった。 それ食べる魔物、いや動物と言ったほうがいいか。 そうオオアリクイである。 そのぬいぐるみを純一は持っている。 そのことに純一たちが気付くのは何時だろう? それはまだだれもわからない。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「結構、時間かかったわね……」 「ああ、これじゃ正午には間に合わないな……」 工場についた二人はすぐに探索を始めたが、思ったよりも広く時間が掛かってしまった。 探索も結果は上がらなかった。 今は工場の入り口にいる。 「どうする? 放送まであと20分も無いぞ」 「ここで放送を待ちましょう。それから博物館に」 「わかった」 そう言い、二人は腰を下ろした。 二人は放送が始まるまで口数も少なかった。 思うのは (音夢……ことり……杉並……無事でいてくれ) (武……あなたなら……大丈夫……よね) ただ大切な人の無事だけ。 そして放送が始まった。 人の死を告げる放送が。 (お願いだ……呼ばれるな……) そんな純一の願いも届かず 『―――朝倉音夢―――杉並―――』 もっとも大切な人が呼ばれてしまった。 「…………え?…………う……そ……だろ?……なあ!」 「まだこれからじゃないかよ……なんで……なんで!」 純一は激しく動揺した。 護りたかった人はもういない。 その事実に絶望した。 (武は無事だった……でも今は純一が!) つぐみは武は無事に安心するも純一のことが心配だった。 恋人を失い平気であるはずがない。 そう想い純一に駆け寄った。 だが純一は 「つぐみ、武って人、無事だったんだろ? ならまた探しに行こう」 と平気そうなかおして言ってのけた。 つぐみはそんな純一に驚き 「あなた、何言ってるの!? 音夢死んじゃったのよ! どうして平気そうなのよ!?」 つぐみを声を荒げ言った。 純一は怒り、悲しみなどが同居したような複雑な顔をし 「平気なんかじゃない! 平気なわけ無いだろ! 音夢が死んだんだ! 大切な妹で恋人である音夢が……平気なわけ無いだろ……」 でも、と純一は言葉を続け、 「ここで耐えなきゃ、俺は音夢を殺した人を許せなくなる……泣いてしまったら、悲しみに押し潰されてしまう……願いが果たせなくなる……」 「純一、あなた……」 純一は強くなった。 でも今は唯一つの願いだけで立っている。 殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出。 その願い一つが純一を立っていさせる力になっている。 本当は立っていられないのに。 「だから、俺は……止まれない! 音夢のためにも! もう後悔しないためにも! 俺は進むしかないんだ! 俺は絶対殺し合いを止める!」 そして純一は再び告げた。その決意を。 もう止まることできない。 (強い子ね……でも本当に危うい) つぐみが純一のことをそう思った。願い1つで立っている危うさを。 つぐみが純一に話しかけようとした時、 「なあ、つぐみ。ちょっと待っていてくれ、気持ちの整理をするからさ」 「え?」 そして純一は 「うがあああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!」 咆哮した。 決意を揺るがせないためにも泣けなかった。 だから吼えた。 すべての感情をのせて。 音夢を失った悲しみ。 音夢を助けられなかった後悔。 音夢を殺した者への怒り。 何も出来なかった自分の無力さ。 全てをその咆哮に乗せて。 「ふう、悪いな驚かせて」 「いえ、別に……」 咆哮を終えた純一につぐみは圧倒されていた。 そんなつぐみに純一は質問をした。 「気持ちの整理がついたからもう大丈夫。最後に一つだけ聞きたいんだけど」 「何?」 「俺があの時、すぐに音夢の所に行かないでつぐみと一緒に行った事、間違いじゃんないよな?」 つぐみはその質問の答えを深く考えた。 これは肯定も否定もしてはいけない。 だからつぐみは素直な気持ちで答えた。 「そうね、私あの時一緒に行ってくれて嬉しかったわよ、純一」 「……そうか、ならいいんだ……うん、いいんだ、よかった」 純一はなきそうだがそれでも笑顔で返した。 (本当に強い子ね。でもただ進み続けることだけいい事ではないのよ) つぐみそう思い 「純一、ちょっとこっちに来なさい」 「何だ?」 純一がつぐみに近づいてきた。 その瞬間、 「え? ちょ、ちょっとつぐみ!?」 そっとつぐみが純一を抱きしめた。 そして優しく言葉を紡ぐ。 「泣きたい時は我慢しなくていいのよ。全てを吐き出して泣きなさい。胸を貸してあげるわ」 純一は困惑しきった顔で 「でも! 泣いたら決意が揺るいでしまうよ……」 「いいから。ただ進み続けることだけいい事ではないのよ、時には休むことも大切よ」 「でも!」 反論する純一につぐみは 「大丈夫。あなたは独りじゃないから、私が傍にいるから。だから思いっきり泣きなさい」 そういったつぐみを純一は母親のような温かさを感じて 「つ……ぐみ、俺……ほん……とうは……」 心の枷が外れ、 「うあ……あ……ああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ…………!!」 まるで幼子のように泣きじゃくった。 「俺……もう一度音夢に会って……色々話したかった……俺が護りたかった……!」 「それだけじゃない……もっと……もっとずっと一緒にいて一生笑いあって生きていきたかったに……」 「どうして……どうして先に……逝っちまうんだよぉ……」 純一は心に隠し通そうとした思いを全て語った。 そんな純一をつぐみは抱き締めるのを強くし、まるで母親のように髪を優しく撫でた。 「本当は……まだ音夢を殺した奴を許していない、いや許すわけがない……」 「でも……いつか許すことが出来るはず、だってみんな普通の人間なんだから……」 「俺に、殺人者を止める事なんてできるかな……?」 「できるわ、必ず。あなたはとても優しい人なんだから……」 「そっか……悪い、もう少し泣く……」 「ええ、いいわよ」 そうして純一はもう一度泣き始めた。 そんな純一を抱き締めるの強くした。 まるで自分の子供のように。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「ありがとうな、つぐみ」 泣き始めて20分ぐらい経った後純一は泣き終えた。 純一は赤くなった目をこすりながら、お礼を言った。 「別に、大したことではないわ。パートナーだもの」 「そっか、でもつぐみのお陰で助かったよ」 そういった純一にはもう危うさがなかった。 さらに純一は言葉を続け 「つぐみがいなかったら、きっとおかしくなってた。」 「つぐみのお陰で迷わず進むことが出来そうだ。本当にありがとう」 「だから俺は何があってもつぐみを守るよ。絶対つぐみを死なせない」 「あ……ありがとう。」 純一の言葉に少し照れつつもすぐにわれに返り 「と、ともかくこれからどうするの? 博物館に行く?」 これからの方針を決めることにした。 「いや、もう行かなくていいよ、ここであいつら待つか?」 「うーん、それもいいけど、百貨店行かない?」 「百貨店?」 純一は首を傾げた 「そう百貨店。そこに暗号に関する物が有るかもしれないし、誰かいるかもしれない」 「分かった。じゃあ、そこに行ってみるか」 「ええ」 そうして純一たちは百貨店に向かい始めた。 純一はもう止まらない。 殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出 ただその願いだけが純一を走らせる力になる。 【A-1 工場前/1日目 日中】 【朝倉純一@D.C.P.S.】 【装備:ミニウージー(24/25) 大型レンチ】 【所持品:支給品一式 エルルゥの傷薬@うたわれるもの オオアリクイのヌイグルミ@Kanon】 【状態:体力回復・強い決意・血が服についている】 【思考・行動】 基本行動方針:人を殺さない 、殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出 1:つぐみと共に百貨店に行く 2:つぐみと共に武を探す。 3:つぐみを守り通す 4 暗号を解読する。 5:ことりを探す。 6:殺し合いからの脱出方法を考える 7:さくらをちゃんと埋葬したい。 【備考】 芙蓉楓の知人の情報を入手しています。 純一の参加時期は、音夢シナリオの初キス直後の時期に設定。 ※つぐみとは音夢の死を通じて絆が深まりました。 ※つぐみとは年が近いと思ってます 【小町つぐみ@Ever17】 【装備:スタングレネード×9】 【所持品:支給品一式 天使の人形@Kanon、釘撃ち機(20/20)、バール、工具一式、暗号文が書いてあるメモ】 【状態:健康(肩の傷は完治)】 【思考・行動】 基本:武と合流して元の世界に戻る方法を見つける。 1:純一と共に百貨店に行く 2:純一と共に武を探す。 3 暗号を解読する 4:ゲームに進んで乗らないが自分と武を襲う者は容赦しない 5:稟も一応探す。 【備考】 赤外線視力のためある程度夜目が効きます。紫外線に弱いため日中はさらに身体能力が低下。 参加時期はEver17グランドフィナーレ後。 ※音夢とネリネの知り合いに関する情報を知っています。 ※純一 とは音夢の死を通じて絆が深まりました。 ※音夢と純一の関係に疑問を持ってます。 ※純一には博物館の戦闘を話していません。 ※暗号について 暗号に書かれている3つ集めると主催者達への道がつうじると考えていますが、他の書き手の皆さんが変えてもかまいません。 正義を持つ虫を食べた魔物=オオアリクイのヌイグルミ@Kanon 神の使いの羽=天使の人形@Kanonか羽リュック@Kanonと考えていますが他の書き手の皆さんが変えてもかまいません。 国を裂く事ができる最高の至宝=国崎最高ボタン と全体的には考えていますが、他の書き手の皆さんが変えてもかまいません。 ※プール内のパソコンについて。 ゴミ箱の中にNO1からNO100のフォルダがあります。 NO17のフォルダにテキスト「大神への道」が入ってます。 他のフォルダに何か入ってるかどうかは他の書き手しだいです。 116 憎しみの環の中で 投下順に読む 117 歩き出す 116 憎しみの環の中で 時系列順に読む 117 歩き出す 111 完璧な間違い(後編) 小町つぐみ 129 死を超えた少女、それ故の分析 111 完璧な間違い(後編) 朝倉純一 129 死を超えた少女、それ故の分析
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シリーズその1 その5 最近、僕は考えるようになった。 言い様にこき使われているのではないのだろうかと……。 今日もその1日のほとんどをナナリーと咲世子さんの用事で使いきり、ぐったりと疲れた身体をベッドの上に投げ出した。 そうだよな……。 何か間違っている気がする。 僕はもっと別の一日のすごし方があるはずなんだ。 よしっ。 明日、きちんと言おう。 そうだ。そうしょう……。 ライはそう決心し、眠りの中へ沈み込んでいった。 そして、翌日の朝。 「あ、あのさ、ナナリー……」 そう言いかけたものの言葉が続かない。 そうなのだ。 すっかりナナリーの魔性の可愛さの虜になってしまったライは、あの日以来、彼女に本能的に逆らえなくなっていた。 そんなライの心の迷いに関係なく、ナナリーが微笑む。 「どうかなさったのですか?ライさんっ」 その心まで蕩かせる様な可愛い声と魔的な可愛さ倍増の微笑みの前に、ライの昨日の決心はあっという間に吹き飛んでいた。 「い、いや、なんでもないよ、ナナリー。今日は、用事はないのかなって……」 そんな事を言ってしまう。 その言葉にくすりと笑い、ナナリーが囁く。 「今日は、ずっと私と一緒にいてくださいね、ライさん」 その甘い誘いの言葉に、僕は即答する。 「ああ、今日はずっと一緒だよ、ナナリー」 すーっと跪くと、ナナリーの右手を持って、手の甲にキスをする。 今に思えば、なせそんな事をしたのか、ライ自身もわからない。 ただ、その雰囲気に飲まれてしまったというべきなのかもしれない。 「きゃっ」 その突然のライの行為に、顔を真っ赤にして可愛い悲鳴を上げるナナリー。 「君のためなら、何でもするよ……。君は僕のお姫様だ」 自己陶酔してしまったかのような台詞。 まるで自分じゃないじゃない感覚。 そう。プログラムされていることを実行している感じさえしてしまう。 でも、悪い気はしない。 「うれしいですわ。ライさんっ。じゃあ、ライさんは、私の騎士さまですね」 その言葉に、ナナリーは頬を朱に染めて宣言する。 「ありがたき幸せ。僕は、ナナリー姫のため、身も心も捧げます」 その宣言に、ライも答える。 その時だ。 ナナリーの口がほんの一瞬だがくすりと微笑を浮かべた。 だが、ライは気が付かない。 それほど微妙で、ほんの一瞬だったのだ。 だが、ライにとって気が付かなかった方がいいのかもしれない。 それは悪魔の微笑でもあったのだから……。 こうしてライは、自ら墓穴を掘ってしまった。 二度と這い上がれないほどの穴を……。 その頃の咲世子さん。 場所は、ライの自室。 彼女は、ベッドに隠し付けられていた機械を回収していた。 その機械には、大きな文字で「睡眠学習装置」と書かれており、それにセットされたカセットテープには「好き好きナナリー、咲世子特別編集版」とラベルが書き込まれていた。 こうして、まず1つ、ナナリーのささやかな、本当にささやかな願いが叶えられた。 だが、ナナリーのささやかな願いが、コレだけで終わるはずもなく、その願いの波はより巨大な波を引き起こし、周りの人間を巻き込んでいく。 それは……、ナナリーだから。 そう。 かわいい美少女の願いは、何事においても強力なのだ。 ちゃんちゃん~♪ 名無し 43 *
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■我々NEFCOと、全協賛団体と、この国、僕の国の願いだ。:藤前啓介:【第九話】 少女に対して、藤前が言った言葉。崖の街の人々を救うことは、日本の国の願いらしい。
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http //www.nicovideo.jp/watch/sm29667415 作品名:天元突破グレンラガン~AQUA BLUE~今、願い込めた一撃 作者名:ゆきのふ 作者コメント: 天元突破グレンラガンという作品はいつか使ってみたい存在でした。 よろしければご覧になってください。 この作品のタグ:AniPAFE2016 天元突破グレンラガン 海色 第90回MAD晒しの宴 レビュー欄 名前 コメント
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公式ページ 両親の喧嘩に胸を痛める少女からの依頼。 仲直りのためのプレゼントとしてぬいぐるみを作っているがゴウガルフの毛が足りないため集めて欲しいとのこと。 なお可哀想なので討伐は禁止と付け加えられている。 クリアするとゴウガルフのぬいぐるみ風穿龍棍が手に入る。 クエスト ぬいぐるみの材料集め GR 1~ フィールド 竹林奥部 メインターゲット ゴウガルフ2頭の捕獲 珍しくクエストは1つのみであり、依頼に討伐禁止とあるように捕獲クエ。 捕獲名人スキルを付けるなりレスタ券でレスタを連れて行くなりするのもいいだろう。 罠時間がほぼ0になるのでハードコアやアンリミテッドにしないよう注意。 また、落とし穴は使えないのでシビレ罠を調合やパートニャーポーチで複数持っていこう。 報酬で「カラフルな毛糸」を入手できる。 武器 ロロとレイの結末 攻撃力1015 会心率0% 無属性 紫→空 纏雷強化+1 ロロとレイのぬいぐるみの尻尾を柄として穿龍棍にした武器。 無属性故に攻撃力は1000超えと高いが斬れ味ゲージは最終強化でも全て埋まっておらず空ゲージも短め。