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あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ 35KB ※本作は以前挙げていたあるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ(前編)に加筆修正し、後半をつけたものです。 大筋の話には関係ないので後半から読んでも大丈夫です。 ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※賢いゆっくりは漢字も喋ります。※駄文、稚拙な表現注意。 その群れはとてもゆっくりしていた。 好きなだけむーしゃむーしゃしていいし、すっきりーも好きなだけしていい。 このあたりは餌場が豊富なのだ。食べても食べても食べきれないほど多い上、味もその辺の虫や花より格段にうまい。 その上れみりゃやふらんなどの捕食種、野犬などの野生動物も少なく、それらに襲われることもない。 この群れはドスまりさが治めているが、他の群れと違い厳しい掟もなくドスも厳しくなかった。 こんな素晴らしいゆっくりプレイスにいる自分達は特別な存在に違いない。群れのゆっくりは皆そう思っていた。 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ 作、長月 まりさはごきげんだった。 いっぱいのごはん。たくさんのおちびちゃん達。小うるさいことを言わない優しいドスまりさ。 ここは最高のゆっくりプレイス。こんな場所に住める自分はなんてしあわせなんだ。 そう思いながら自分の巣へ跳ねていく。帽子の中は今日も大漁だ。おうちに居る自分のつがいのれいむとたくさんのおちびちゃんとむーしゃむーしゃしてしあわせーしよう。 「ゆゆっ!?」 まりさは立ち止まった。見慣れないゆっくりを見つけたからだ。 新しく群れに入りたいというゆっくりだろうか?これほどのゆっくりプレイスなら不思議ではない。 声をかけようかと思ったまりさだが、やはりやめておいた。それより早くおうちに帰って家族でしあわせーしたかったからである。 「ゆう。今日もみんなゆっくりしてるね。」 狩りから帰ってきた群れのゆっくりをにこやかに見守るドスまりさ。実際群れのゆっくりの顔は皆笑顔だ。 ドスまりさはれみりゃやふらんなどの捕食種はもちろん、以前ゆっくりできないことをわめく人間が来たときも見事に追い払ってくれたので群れのみんなは絶大な信頼を寄せていた。 ドスまりさには信念があった。それは「群れのみんなをゆっくりさせる」というものだ。 なぜこのような信念を信念をドスまりさが持ったかというとそれはドスまりさの生い立ちに関係する。 ドスまりさは親のその親、そのまた親もドスまりさという純餡統種のドスまりさだった。ドスは突然変異で急に大きくなる者も居るがこのまりさは違う。 だからドスまりさは父ドスまりさから子ゆっくりのころからドスになる為の英才教育を受けていた。先祖代々この群れをおさめるドス一族はそうしてきたのだ。 ドスまりさは父ドスまりさからたくさんのことを教わった。 餌場の探し方、食べられる草や虫、きのこの見分け方。 れみりゃ、ふらんなど捕食種を撃退する方法。 ふゆごもりにおける食料の貯蔵法。 長としての他の群れとの付き合い方。 ドススパークの撃ち方にそれに必用な魔法キノコの探し方。などなど。 そのなかでも父ドスまりさが一番熱心に教えていたことしていたのは「群れの掟の遵守」についてだった。 ゆっくりは弱い。その上愚かだ。だから掟が必用だ。これがないとすっきりーし過ぎで群れのゆっくり達が増えすぎて食糧難になったり、ゲスが調子にのってやりたい放題やるようになるからだ。事実父ドスまりさは掟をやぶったゆっくりは容赦なく厳罰をもって処分しておりそんな父をドスまりさは深く尊敬していた。 だからそれが仇になろうとは父ドスまりさもドスまりさも思いもしなかった。 ある日群れのゆっくりによる反乱が起きた。 要求は群れの掟の変更とドスの退陣だ。冬ごもりの為の備蓄のノルマやすっきりーの制限がこの群れは他の群れより厳しかったのだ。しかも1回でも破ると問答無用で追放を含む処分をされるという徹底振り。 おかげで群れはギスギスした雰囲気が漂っておりそれが反乱の原因となったのだ。 逆を言えばこれほど掟の遵守を徹底させたからこそ長年この群れは存続できたのだがそんなドスの考えなど群れのゆっくりたちは知りもしない。そして父ドスまりさは口下手で誤解されやすいゆっくりだった。 結局ドススパークと巨体を持つ父ドスはなんとか反乱を鎮めたが、多数の死傷ゆっくりが出てしまい群れのゆっくりの数は半減。 父ドスのつがいのれいむとドスまりさ以外の姉妹たちも反乱のさなか死んでしまった。 さらに残ったゆっくりも「ゆっくりごろしのドスはしね!!」などと罵りながら他の群れへ移っていき、数世代続いていたドスまりさの群れの歴史はここに幕を閉じた。 だからドスまりさは誓った。自分は絶対群れのみんなをゆっくりさせよう。そんなドスになるのだ、と。 新たなゆっくりプレイスを目指し旅たつドスまりさ。この群れが滅びた要因のひとつに長年ゆっくりが草や虫を採っていたので土地がやせてしまい食料が少なくなっていたからというのがあるからだ。 まだ子ゆっくりだったドスまりさだが、既に体は成体より少し大きった。また父ドスの教えに山の移動の仕方もあった為、十分ゆっくりプレイス探しの旅をすることができた。 しかしゆっくりプレイス探しはそう簡単ではなかった。すでにドスや長がいる群れのほうが多く、まだ子ゆっくりのドスは相手にされなかったのだ。 新たな群れを作ろうにもいい餌場は既に他の群れに取られている。ゆっくりプレイス探しは難航した。 しかし奇跡が起こる。理想のゆっくりプレイスを発見したのだ。 その場所は食べても食べても食べきれないほどご飯があり、捕食種、野生動物もいない。 その場所こそ現在まりさの住んでいるゆっくりプレイスなのだ。 そして現在に至る。 今夜はドスの呼びかけにより宴会だ。食糧事情が良いとこのようなことまで可能になる。持ち寄った食料で食えや歌えの大宴会だ。 「ゆーゆー、ゆっゆっゆっゆーきゅりしていっちぇねー。」 「ゆーん。おちびちゃんたち、おうたがじょうずだよ。」 「おちびちゃんたちはうたのてんさいなんだねー。わかるよー。」 「さいこうにとかいはおちびちゃんたちねー。」 れいむ種の子供達による合唱を絶賛する大人ゆっくりたち。次は子まりさたちによるラインダンスだ。そして子ありすによるとかいはミュージカルが予定されている。 この群れでは狩りの仕方などより優先して、歌や踊りなどの娯楽が子供達に教えられる。餌場にいけば食料が豊富である為、バカでも餌をとって来れるからだ。 そして特筆すべきは子供達の数だ。普通はひとつのつがいに5匹の子供たちまでがなんとか育てられる限界だが、ここの群れは10匹を超えている家族が当たり前のようにいる。 子供は多ければ多いほどゆっくりできると信じているゆっくりたちにはうれしいかぎりだ。 それもこれもこのゆっくりプレイスのおかげだ。こんな素晴らしいゆっくりプレイスに住める自分はきっと特別な存在に違いない。 そうまりさは自惚れていた。 「ゆーん。みんなちよっとこっちに注目してね!!」 急にドスが大声をあげた。なんだなんだとドスのほうを見る群れのゆっくりたち。 「これから新しい仲間を紹介するよ。みんなこっちを見てね。」 そう言いながら新入りに出てくるよう促すドス。 ピンとたったうさ耳。燃えるように赤い目。 出てきたのはゆっくりうどんげだった。まりさが昼間に見たゆっくりだ。 そういえば今回の宴会は急に決まった上、子供達も含めた全員参加が義務付けらていたので不思議に思っていたが、新しい仲間を紹介する為だったのか。 そう言えば前にゆっくりできないぱちゅりー達が群れから出て行ってからおうちが余っていたっけ。 そう納得するまりさ。 「そ・それではうどんげに挨拶をしてもらうよ・・」 なぜか声が震えるドス。しかし群れのゆっくりたちは気づかない。 「さっきドスが紹介してくれたうどんげだよ。」 そう言い全員が自分を見ているのを確認すると 「・・みんなゆっくりしてってね。」 と言った。 不思議なことにゆっくりしてってねと言われたのに皆ゆっくりしてってねと返そうとしない。 ただポカンとしたように口を開けたままうどんげを見ている。 れいむもありすもちぇんもみょんも。赤ゆっくり、子ゆっくりも、成体ゆっくりも。 皆うどんげから目をそらせない。 その映えるように輝く赤い瞳を食い入るように見つめる。 当然まりさもである。なんだかあの瞳を見ていると、とてもゆっくりできるような気がするのだ。 「みんな・・・ゆっくりさせてあげられなくて・・・ごべんねぇ・・・」 なぜかドスは泣いていた。 ドスなぜ泣いてるの?まりさはこんなにゆっくりしているのに。そう言おうとするまりさだがなぜか口が動かない。 そのまままりさの意識は闇へと落ちていった。 「ふう。さすがに疲れたわね。」 そうドスへつぶやくうどんげ。ドスはまだ泣いていた。 「あなたが決めたことでしょう。メソメソしないでね。」 そっけなくドスへ言い放つうどんげ。その言葉には一切遠慮がない。 「それにしてもすごい眺めね。」 広場いっぱいのゆっくりたち。全員催眠術でもかかったように半目でとろんとした顔をしている。 うどんげの特殊能力「狂気の瞳」の効果だ。 それにしても群れのほとんどが戦力にならない赤、子ゆっくりとは。 全く自制せずすっきりーしている証拠だ。しかも子供には狩りの仕方なども教えず、教えているのは生きる為に必要ない歌や踊りなどらしい。 うどんげは呆れた。 なぜこんな事になったのか。話はドスがゆっくりプレイスを探していた頃まで遡る。 数年前ドスはゆっくりプレイスを探していた。 ドスは思った。新しいゆっくりプレイスは食料がたくさんある場所がいいと。 食料がたくさんあれば、すっきりーをたくさんしておちびちゃんがたくさんできても、食糧不足にならないし、群れのみんなも食べ物のことでギスギスしないですむ。 しかし当然そんな場所はそう簡単に見つかりはしない。あったとしてもほかのゆっくりがその場所に群れを作っている。 途方にくれていたドスだが、ある日信じられないものを目の当たりにする。 なんと野菜が大量に捨てられてたのだ。しかもまだ食べられる新鮮なものが。 人間で言えば道に札束がいくつも落ちているような信じられない光景。ドスは興奮した。 しかし同時にこれは人間さんのものでは?とも思った。 人間さんのものに手を出したゆっくりはゆっくりできなくされる。父ドスにも教えられたこのあたりのゆっくりの常識だ。 そう悩んでいたら人間がやってきた。ドスまりさは思い切ってその人間に聞くことにした。 「ゆう。ゆっくりまってね。人間さん。」 「わっ。なんだ。ゆっくりか。なにか用かね?」 「人間さん。ゆっくり聞きたいことがあるんだけど・・・あそこにあるおやさいさんはたべてもいいの?」 おずおずと聞くドスまりさ。 「ああ、あれか。あれは売り物にならない野菜なんだ。別にかまわないが。」 「ゆゆっ。ありがとう。」 「あんなもので良ければ毎日のようにでるよ。あそこは村の生ゴミ捨て場だから。」 「ゆっ・・まいにち・・・」 あれほどのお野菜さんが毎日・・・ここだ。この場所こそゆっくりプレイスだ。 この日よりドスはこの場所に群れを作ることにした。近くの山に巣穴をつくり、周りに住むゆっくりから移住するゆっくりを集めた。 自分の群れに入れば毎日お野菜が食べれると。 新参のドスの言うことなど信じない用心深いゆっくりも多かったが、野菜が毎日食べられると聞いてそれにひかれるゆっくりもまた多く、すぐ群れにゆっくりが集まった。 こうしてドスは新しい群れの長として就任した。あの時あった男は町内会の会長を務めており、またゆっくりの愛好家でもあったことが幸いし、村人も邪険にはしなかった。どうせ放っておけば腐るしかないものなのだ。ゆっくりにやっても大差ない。 それに周りの群れの長達は「人間には関わるな。まして畑に手を出すゆっくりは厳罰」という主義だったので、この野菜の山をドスの群れで一人いじめできたのだ。 思えばこの頃が一番楽しかった。 「にんげんさん。いつもおやさいさんありがとうなんだぜ。」 「ははっどういたしまして。」 「ありすちゃん。玉子焼き食べるかい?」 「ゆゆーん。とかいはなおあじね。」 こうしたのどかな光景がいたるところで見られたのだ。もし父ドスが生きていてくれれば目を細めて喜んでくれただろう。 そう思うドスまりさ。まさにドスまりさのゆん生の絶頂期だった。 しかし絶頂である以上これが頂上。あとは転げ落ちるしかない。 それをドスまりさは知らなかった。 数年後 「おねがいじまずぅ!!会長さん。ドスの群れをつぶさないでくだざいぃぃ。」 そう会長に泣き叫び懇願するドス。それを見て渋い顔をする会長。 なぜこのようなことになったのか。原因は一言で言えばゆっくりの傲慢にあった。 最初の頃は喜んで野菜を食べていたゆっくり達だが、それが当たり前になるにつれて 「ゆぅ。きょうもおやさいさんか。たまにはあまあまがたべたいのぜ。」 「そうねぇ。まえににんげんさんのくれたあまあまはとかいはだったわぁ」 などというゆっくりがちらほら出始めたのだ。当然人間に対する感謝も薄れ始める。 元々この群れにきたゆっくりは野菜にほいほいつられたバカや、狩りの下手な無能なゆっくりばかりなのだ。 賢く有能なものなどほとんど居ない。 こうなるのも当然である。 しかしこの頃はまだ良かった。そんなこと言うのはごく少数派であり、さすがに人間と面と向かって文句をいうものは居なかったからである。 むしろ問題は群れで生まれた子供達の世代が成体になった頃からおき始めた。 ドスの言うことを無視して人間に迷惑をかけるようなものが出始めたのである。 この世代にとって野菜が食べられるのが当たり前で、人間を野菜を運んでくる召使いのようにバカにした個体が多く居たのだ。ちなみに子供に狩りより歌や踊りを教えるようしたのもこの世代からである。 人間にあまあまを強要するもの。 人間に暴言を吐くもの。 農道にうんうんを撒き散らすもの。 そんなゆっくりが出るたびにドスはふもとの村まで謝りにいかねばならない。 本来ならそんなゆっくりは追放するなり、見せしめに処刑するなりしてでも群れの秩序を保たねばならないのだがドスまりさにはそれができなかった。 処刑どころか厳しくしようとしただけで謎の頭痛と餡子を吐き戻してしまいそうな嘔吐感におそわれるのだ。 ドスまりさは知らないが、父ドスが厳しく群れを統治したがうえに家族を失ったトラウマが深層心理に残っていたのである。 もちろんドスもただ手をこまねいたばかりではない。 比較的賢いぱちゅりーなどに頼みそういったゆっくりに注意してもらうよう頼んだのだ。 しかし物事を善悪でなく、ゆっくりできるかできないかでしか判断しないバカゆっくりのことである。 当然ぱちゅりーの言うことなど聞きはしない。それどころかぱちゅりー達をゆっくりできないゆっくり扱いしてバカにしはじめた。 最後にはぱちゅりーも愛想を尽かし、比較的賢いゆっくりたちと共にこの群れから出て行ってしまった。 こうなるともうやりたい放題だ。 好き放題にすっきりーしまくり群れの赤、子ゆっくりが一気に増え、群れの8割以上を占めるようになったり、 「みゃみゃ。あのまりしゃはどうしてゆっきゅりしてにゃいの?」 「あのまりさとありすたちはちがうのよ。ありすたちはとかいはなゆっくりプレイスにすむことがゆるされたとくべつなゆっくりたちなの。あんないなかものとはちがうのよ。」 などと他の群れの一生懸命狩りをしているゆっくりを見下し、挑発する始末。 おかげでドスまりさの群れは他の群れから敵対視されるようになり一気に孤立した。 挙句の果てに「新鮮なほうが良いから」などと言い、人間の目を盗んで畑あらしをするようなものまで現れた。 さすがに忍耐強かった村民も我慢の限界で加工所による山のゆっくり一斉駆除を申請したのだ。 「おねがいじまずぅ!!せめて他のむれはかんべんじでくだざいぃぃ。他のむれのゆっくりたちは関係ないんでずぅぅぅ。」 何度お願いしても無理だと言われたドスは自分の群れが無理ならせめて他の群れへの駆除はやめてくれと懇願した。 他の群れには迷惑をかけてはいけないと父に教えられたドスまりさにとって自分の不甲斐なさのせいで他のゆっくりに迷惑をかけるようなことは到底耐えられなかったのだ。 確かに関係ないゆっくりがかわいそうだなと思った会長は条件を出した。 条件とは群れのゆっくり全員を一箇所に集めて大人しく加工所の職員に捕まること。一匹でも逃げたり抵抗したらアウトだ。 それさえできれば他の群れは駆除対象とせず、更生の余地があるとして群れのゆっくり達にも生き残る為のチャンスをやろうというのだ。 問答無用の一斉駆除に比べれば破格の好条件といえる。 ドスまりさは迷った。 群れのゆっくり達を大人しく加工所の人間さんへ引き渡すなんて不可能だ。 あのゆっくり達が自分の言うことを素直に聞くとは思えない。 では逃げるか? 今のゆっくりプレイスを捨て他の場所に移住するのだ。 しかしこれも不可能だ。 今群れにいるのはほとんどが赤、子ゆっくり。長旅できる体力などない。 しかも大人ゆっくりたちもろくに狩りなどできないのだから話にならない。 最初から失敗が目に見えている。 他の群れに助けを求めることもできない八方塞がりの中、ドスまりさはある噂を思い出す。 西の丘に一人で住んでいるというゆっくりうどんげの噂だ。 そのうどんげは不思議な力を持っており相手の目を見るだけで何匹ものゆっくりを強制的にゆっくりさせられるのだと言う。 ドスは西の丘へと急いだ。 「なにいってるのよ。ゆっくりしないで説明してね!!」 突然、流れ者の自分の住処にドスが来ただけでも驚いたうどんげだが、ドスから聞いた話に更に驚いた。 自分の群れのゆっくり全員にうどんげの狂気の瞳をかけて欲しいというのだから。 「ゆう・・・実は・・・」 ドスは事情を話した。その上でうどんげに協力を要請した。 うどんげの仕事は狂気の瞳で群れのゆっくり達をゆっくりさせ、ゆっくり達を逃走や抵抗させないようすることである。 最初は断ったうどんげだが、ドスの熱意に押される形で渋々承知した。 もし群れのゆっくり達にもう少し観察力があれば、昼間ニコニコと笑うドスの顔に涙の後があったことに気づいただろうが、そんなゆっくりは一匹もいなかった。 「それじゃあ私はかえるわね。狂気の瞳の効果は明日のお昼ぐらいまでは続くから、明日の朝、加工所の人間さんが来るまでは十分持つわ。」 「ありがとううどんげ。本当に。」 「どういたしまして。ところでドスはこれからどうするの?」 「ゆう。ドスはこれからゆっくりやらなくちゃならないことがあるんだよ。ドスとしての最後の仕事が・・・」 「そうなの?わかったわ。」 そう言い住処へ跳ねていくうどんげ。その様子を見送った後ドスも動き始めた。 月明かりの下、10分ほど跳ねていくと目的地に着いた。 ドスまりさが来たのは切り立ったがけの上だった。 崖の下をのぞいてみる。目のくらむような高さ。落ちればひとたまりもないだろう。 思えば父さんもそうだったなぁ。ドスまりさは父ドスの死んだ日のことを思い出していた。 あの日、群れにいた最後のゆっくりが出て行った日のことだ。 父ドスまりさの居る洞窟で爆発音がしたので急いで駆けつけた時、もう父ドスまりさはこときれていた。 死因はドススパークの暴発。父ドスは代々続いていた群れを自分が潰してしまった自責の念から自殺したのだ。 ドスまりさは泣きながら父の墓を作り、決意した。父に代わりゆっくりした群れのドスになろう、と。 しかしこの様だ。自分もまた群れをゆっくりさせることはできなかった。 「父さん、ゆっくりそっちにいくよ・・・」 そう言うとドスまりさはふわりと崖から飛び降りた。 ・・・バカよ、あなた。様子がおかしいんであとをつけてみたら・・・・ ・・だれかいるの?ドスにはもうなにもみえないよ・・・・ ・・もうあなたは助からない。私にできることはこれぐらいしかないわ・・・ ・・・ゆっあかいひかりさん・・・なんだかとても・・・ゆっくりできるよ・・・ ・・思い出してドス・・あなたが子供のとき・・・・ゆっくりできていたあの頃を・・・ ・・・ああ・・・とても・・・・ゆっ・・く・・・り・・・・・・・・・・・ 安らかな顔で死んだドス。それをうどんげがやりきれなそうな目で見ていた。 次の日の朝、ゆっくりたちを駆除しに来た加工所の職員は驚いた。 数百匹のゆっくりたちがとろんとした表情で大人しく捕まるのを待っていたからである。 不思議に思ったが逃走や抵抗するようでなければ、更生の余地ありとして加工所で飼いゆっくりにふさわしいかテストするのがこの加工所の規則である。 ドスの目論見どおり群れのゆっくりたちは潰されることなく加工所へトラックで運ばれることとなった。 しかしドスは忘れていた。 群れのゆっくりたちが救いようもないバカぞろいである事を。 「ちっ。また×かよ。」 青年は思わず声に出してしまった。ここは加工所。そして青年はその職員である。 ここにはゆっくりの餡子の質で飼いゆっくりに必要な品性と知能があるか調べる餡子チェッカーという機械が設置してある。 判定は優、良、可、不良の4つで分けられ、優、良、可なら飼いゆっくりへの道が開けるが、不良ならそのまま殺処分である。 数百匹もいるのだからそのうち何匹かは合格すると思っていた青年だが、群れ全て通し終えてなんと合格者0。 子ゆっくり達は歌や踊りが得意だというので芸能ゆっくりの可能性を考えて一応見てみたが、歌は雑音、踊りは好き勝手に跳ね回っているようにしか見えなかった。 芸能ゆっくりを目指すにはあまりにレベルが低すぎる。 一応一家族ずつ面接形式の性格テストも行ったが、「ここから出せ」だの「くしょじじい」だの言って全くこちらの話を聞こうともしないようなゆっくりばかりで全く話にならなかった。 これほどバカしかいない群れも珍しい。 何だって親父はこんな奴らのために・・・。そう憤る青年。 実はこの青年、ドスを擁護していた会長の息子である。偶然この加工所に勤務していたのだ。 更に言えば青年はドスまりさのことも知っていた。 父の手伝いで町内会の会合に出ることも多く、群れのゆっくりのしでかした愚行を謝りにくるドスに会ったことが何度かあるのだ。 自分がなにかしでかした訳でもないのに大きな体を小さくして、村民達の罵声に対し土下座(?)で謝罪し続けるドス。 可哀想だとだと思った青年が会合の後、余ったお茶菓子を与えるとドスは涙を流してお礼を言った。 おそらく相談する相手など誰もいないのだろう。ドスは青年に色々と話してくれた。 自分の生い立ち、反乱による家族の死、群れの消滅、父ドスがそれを苦に自らも命を絶ったこと。 群れのゆっくりは自分の言うことなど何も聞いてくれないこと。 なんとか躾けようとすると父ドス達の死に顔を思い出し、謎の頭痛、吐き気に襲われること。 そんなドスまりさも死んだ。近くの崖の下で死体が発見されたそうだ。 どう考えても誤って落ちるような場所ではないから父親と同じ自殺と考えていいだろう。 親父も今回の件の責任を取るため今期限りで長年務めていた町内会の会長を辞めることになっている。村人には村八分にされ、最近すっかり老け込んでしまった。 それもこれもこのクソ饅頭どものせいなのにこいつらときたら・・。 「ちぇんは・・ちぇんはゆっくりしたいよー。わかってねー。」 「ありしゅをだれだとおもってるにょ!!くしょじじいはさっさときょきょからだしてにぇ!!」 「ドスー!!まりささまがゆっくりできないのぜ!!はやくたすけにくるのぜ!!」 「ドスはなにをしてるの!!かわいいれいむをはやくたすけてね!!」 口々に身勝手な妄言をわめき散らすゆっくり達。餡子チェッカーなど使わなくてもどうしようもないクソ饅頭とわかる。 ドスが自分達を必死で守ろうとしていたこと、最後のチャンスを与えてくれたのにことごとく棒に振ってしまったことを全く理解していない。 かわいいから。 とかいはだから。 素晴らしいゆっくりプレイスに住むことを許された特別なゆっくりだから。 そんな訳のわからない戯言を吐いて、ドスや村民達の厚意で成り立っていたあの群れを当然のことのように思っているこいつら。 まるで既得権益を得るのが当たり前のように感じている政治家や小役人を見ているようで反吐が出る。 男は機械に電源を入れた。餡子チェッカーではない。その隣の機械だ。 これはゆっくりを殺処分する為の機械。中にあるプレス機がゆっくりを一瞬で圧殺し、死体を乾燥させ、畑などに使う肥料にする。 これを使えばゆっくり達は痛みを感じることもなく死んでいくだろう。 だがその前にどうしてもしなければならない事がある。 青年はそばに置いていた袋からあるものを取り出した。 ドスまりさの帽子だ。死体はそのまま山に埋葬されたが帽子だけは個体確認のため加工所へ持ってきたのだ。 「どうしてドスのおぼうし、じじいがもってるのぉおおお!!」 「わからないよぉおおお!!」 飾りで個体認識するゆっくりのことすぐに自分の群れのドスのものと分かったようだ。 泣き喚くゆっくり達に男は事情を説明した。 ドスは崖下で自殺していたこと。原因は群れのゆっくり達の勝手な行動にあること。 あの群れで食べていた野菜は会長をはじめとする人間の善意であったこと。 あのままでは群れは全員駆除され、他の群れのゆっくり達も危なかったこと。 それを危惧したドスはどうしたかは解らないが、ゆっくりたちを無力化させ、おかげでその場で駆除されるのを免れたことなど。 自分の推測を交えて青年はゆっくりたちにも理解できるよう粘り強く説明した。 死ぬ前にせめて罪を悔い改めて欲しかったから。 もしその上で罪を償いたいという者がいるようならゆっくりでもできる仕事を紹介しようと。 しかし青年はこの群れを甘く見ていた。 「それでじじいはなにがいいたいの?」 「えっ。何って・・・」 思わぬ1匹のまりさの質問に驚く青年。 「お前らのせいでドスは死んで、多くの人が迷惑したんだぞ!!可哀想とか済まなかったとかあるだろう!?」 「なんで?」 「なんでておまえ・・・」 「ドスがまりさたちをゆっくりさせるのはとうぜんだよ。にんげんさんがくるんならドスがやっつければいいんだよ。それをせずにしんでしまうなんてドスはしょくむたいまんだよ。」 「なに言ってんだ・・・?お前?」 「だってまりさたちはとくべつなゆっくりプレイスにすむことがゆるされたえらばれたそんざいなんだよ!!だからドスもにんげんさんたちもまりさたちにほうしすることはあたりまえのことなんだよ。」 あまりの言い草に絶句する青年。 「そーだよまりさのいうとおりだよ!!」 「ありすたちをゆっくりさせられずにしぬなんて、ドスはいなかものよ!!」 「れいみゅたちはときゅべちゅなゆっくりにゃんだよ。ゆっきゅりしてとうじぇんなんだよ。」 絶句した青年を言い負かした勘違いしたのか次々に追従するゆっくりたち。 ・・・・・・・ 青年の中で何かが切れた。 これまで青年はこのゆっくり達に憤りながらも、ドスや父が守ろうとしたものである以上できる限りのことをしてやろうと思った。 バカならバカなりに生きて行けるような場所を紹介し、それが出来ないのならせめて苦しまぬよう一瞬で殺してやるつもりだった。 だが違った。こいつらはクズだ。慈悲をかける必要など全くない。 青年は機械を止めた。もちろんこいつらを許したわけではない。 死ぬほど苦しい目に合わせて・・・そして解らせてやるのだ。自らの愚かしさを。 だがただ虐待しただけではこいつらは自分達のバカさかげんに気づかない。ドスも浮かばれないだろう。 青年の目に憤怒の炎がともった。 数日後。 青年はゆっくりたちを荷台に積み、トラックを走らせていた。 目的地は虹浦市のゆーぶつえん。そこへこいつらを届けるためだ。 「しんりーだーのたんじょうよ。」 「さすが、だーりん。れいむもはながたかいよ。」 「ぴゃぴゃはおしゃになるんだね。」 荷台から聞こえるゆっくりたちの癇に障る声を聞きながら青年はトラックを走らせ続けた。 青年は事前にゆっくりたちに話しておいた。 今から行く場所はゆーぶつえんといわれる場所でゆっくりたちがたくさんいる場所であること。 その場所で飼われているゆっくりたちはゆっくりできること。 この事を話したら今までの罵詈雑言をやめ、のうてんきに喜びはじめるゆっくりたち。 その挙句そんな場所を行けるのは、あの時寝ぼけた妄言を吐いたまりさのおかげということになり、まりさはドスに代わる新しい長になるということになった。 悪いにんげんさんに卑怯な手を使われ捕まったが、勇気あるまりさの言葉(笑)によりにんげんさんは改心し、自分達に新しいゆっくりプレイスを献上した。 だからまりさは英雄。新しい長にふさわしい。そういう理屈らしい。 どこをどうしたらそうなるか解らないがそう本気でそう思っているのがゆっくりクオリティなのだ。 「ゆゆーん。みんなまりさについてきてね。あたらしいゆっくりプレイスをまえいじょうのらくえんにするよ!!」 「えい!!えい!!ゆー!!!!」 ゆっくりたちの大合唱が車内にこだまする。正直このまま車ごとゆっくりたちを谷底にでも叩き込みたい気分だ。 だが、まあいい。青年は笑った。 ここで殺したらこの三日間の苦労が水の泡だ。こいつらをゆーぶつえんに卸すためにどれだけ苦労したか。 ゆーぶつえん側は二つ返事でこのゆっくりたちの受け入れを引き受けてくれたが、問題は加工所の所長のほうだった。 世間体がどうだの、ゆっくり愛護団体がどうだの言ってなかなか首を縦に振らず、結局認めさせるのに3日もかかってしまった。 苦労した分こいつらには地獄を見てもらわねばならない。そう地獄を。 それにしてもおかしいと思わないのだろうか。 珍しくもなんともない通常種しかいないこの群れを数百匹も引き取るなんて異様だと。こいつら一匹として感じていないらしい。 まあこいつらは自分は特別な存在(笑)だと本気で信じているらしいからな。それが当然なんだろう。 青年はニヤニヤしながらトラックを走らせた。 「よーし着いたぞ。」 「ついにゆっくりプレイスについたんだねー。わかるよー。」 「きょきよをれいみゅのゆっきゅりぷれいしゅにするよ!!」 着くなり騒ぎ出すゆっくりたち。いちいち本当にうるさい奴らだ。 青年は無視してゆーぶつえんの職員と共にゆっくりたちの入っている檻を裏口から運び始めた。 「あらかべにとかいはなもようがかいてあるわ。」 「ゆゆっきれいだねっ。」 外壁にある模様に気づくゆっくりたち。しかしそれは模様ではなかった。 カラースプレーで書かれた文字、つまりは落書きだ。 それにはこう書いてあった。 ”このゆーぶつえんは虐待者による虐待プレイスです。みんなゆっくりしんでいってね。” よく見れば落書きと同じくこのゆーぶつえんを糾弾する張り紙があちこちに張ってあるのだが文字の読めないゆっくりたちは気づかなかった。 「ここが新しいゆっくりプレイス?まあまあね。」 「まるでもりさんのなかにいるみたいだね。」 「ゆーん。いっぴゃいにんげんしゃんがみちぇるよ!!」 檻から出され新天地に降り立つゆっくりたち。といってもゆーぶつえんである以上そこも巨大な檻なのだが。 横長のこの檻は奥行き15メートル、横幅は100メートルあり、天井もかなり高く作ってある。 また木や植物も茂っており擬似的な森に近い環境だ。そして壁にはなにやら洞穴のような大きな穴がある。 そしてたくさんの見物客がこちらを見ていた。 「みんなここをまりさたちのらくえんにするよ!!」 「ゆっくりりかいしたよ!!!」 リーダーまりさの掛け声に意気揚々と応えるゆっくりたち。その目は希望に満ちている。 しかしまりさたちは気づくべきだった。 頭上の、そして木や草に隠れ潜む先住者に。 見物客の目がただゆっくりを見物するというものではなく、もっと別のなにかを期待するものだということを。 そんななか子ありすが草の陰にゆっくりを発見した。 「ここはありすのゆっくりプレイスよ。いなかものはでていってね!!」 後から来たのは自分達でありながらあまりに身勝手で不遜な言い草。 これが子ありすの最後の言葉になった。 バクリ。 次の瞬間子ありすは頭から丸飲みされた。まわりのゆっくり達の顔が一気に青ざめる。 ウェーブのかかったピンクの髪。 ナルトのようなマークをつけた帽子。 そう子ありすを丸飲みしたのは捕食種のゆっくりゆゆこだった。通常のドスクラスの大きさではなく通常種サイズではあるが。 「こぼねー。」 「ぎゃぁあああああああ!!!ゆゆこだぁあああああ!!!!」 美味しそうに子ありすを噛みしめるゆゆこと対照的にパニック状態になるまりさたち。 我先にとゆゆこから逃げようとする。 「いじゃい!!いじゃいよ!!」 「ちゅぶれりゅうぅううううう!!!!」 「もっ・・とゆっくり・・したかった・・・」 結果赤、子ゆっくりが数匹潰れたが皆それどころではない。 この群れは捕食種の縄張りには住んでおらず、たまに来てもドスが迅速かつ一撃で倒していた為、捕食種の恐怖に慣れていないのだ。、 そうやってなりふりかまわず逃げた長まりさたちだが逃げた先にはさらなる地獄が待ち受けていた。 「ぎやぁああああ!!!どぼじでこっちにもゆゆこがいるのぉおおおお!!!?」 「こっちにはるーみあがいるわぁあああ!!!」 「ふっ、ふらんとれみりゃもいるんだぜ!!」 「わからないっ!!!わからないよー!!!」 そう捕食種は一匹ではなく長まりさ達を囲むように複数居たのだ。さらにゆっくりを不安にさせる羽音が頭上から聞こえてくる。 「うっうえに、れみりゃとふらんがぁああああ!!!」 さらに追い討ちをかけるように上空から胴付きふらんと胴付きれみりゃが降りてきた。どうやら天井の梁に潜んでいたらしい。 そして虐殺ショーが始まった。 「こぼねぇー。」 「ぎやぁああああ!!!ままたしゅけてぇえええ!!」 あるゆゆこは子ゆっくりたちを貪り食った。 「うー。ねえさま、ぱす。」 「ないすぱすだどー。ふらん。」 「やべてぇえええ!!!れいむはぼーるさんじゃないぃいいいい!!!」 ある姉妹のふらんとれみりゃはれいむをボール代りにサッカーをし始めた。 恐らく死ぬ寸前まで痛めつけて餡子が甘くなったところを吸うつもりだろう。 「うまいのかー。」 「しあわせなのかー。」 「ゆっきゅりできりゅのかー。」 「やべでぇ・・・こんなのとかいはじゃ・・な・・い」 こちらのありすにいたってはるーみあ親子に生きたまま丸かじりされている。かなり悲惨な光景だ。 「うわーすごいわねー。」 「生きたままバリバリ食ってるぞ。あのるーみあ。」 「ヒヤッハーここは最高だー!!なあれいむ。」 「こわいよぉおおお。ゆっぐりでぎないぃいいいい!!!」 そんな光景を見ても興奮しだす入園者たち。彼らはこれを見る為にこのゆーぶつえんにやってきたのだ。ちなみにこのゆーぶつえんはゆっくりの同伴が可能である。 そんななか一人だけこのショーを楽しめない人間が居た。 彼は愛でお兄さんで愛しのてんこをゆーぶつえんに連れてきただけなのだ。 「ごめんよ、てんこ。まさかここがこういう場所だなんて・・・」 「いいのよ、おにいさん・・(ハァハァ、なんてすばらしいばしょなのかしら。てんこもれみりゃやふらんにいじめられたいわ。こんなふうにいじめられたらってそうぞうするだけで、てんこのまむまむはだいこうずいよ)」 「ああ!!てんこ、しーしーもらしてるじゃないか。そんなに怖かったのならこんなとこすぐに出よう。」 「え、これはその・・・(いえないわ。こんなはしたないことかんがえてるなんて・・・)」 そう思いつつも羞恥プレイに近い状況にますます興奮するてんこ。 こうしててんこは駄目なほうへ駄目なほうへ加速度的に進んでいくのであった。 そんななか長まりさはガタガタと震えていた。 「まりさ、れいむをたすけてね。」 「まりさはおさでしょおおおお!!!なんとかしてよおおお!!」 長であるまりさに助けを求めるゆっくりも多かったがすべて無駄だった。 まりさもまたこの状況を解決するすべなど知らないのだから。 (ドス。まりさたちを助けて、ドス。) そう思いながらドスに助けを求める。もうドスはこの世に居ないにも関わらず。 しかし思いが通じたのか。壁にあった大きな穴から這い出る巨大なゆっくりがいた。 そうドスまりさである。ここにもドスまりさはいたのだ。 金髪のなかに白髪がちらほら見えるのでかなりの老ドスまりさなのだろう。しかしドスであることには変わらない。 老ドスに向かってはねる長まりさ。そして開口一番こう叫んだ。 「ドス!!まりさたちを助けてね。」 ドスなら助けてくれるはずそう信じて。しかし老ドスの答えはまりさの予想に反するものだった。 「いやだよ。」 そうまるで石ころでも見るかのような無機質かつ無表情でまりさを見つめる老ドスまりさ。 前のドスはいつも自分達をまもってくれたのに・・・それが当たり前だったのに・・・ まりさはただ呆然とするしかなかった。 「始まったようだな。」 ゆっくり達の悲鳴を聞きながら青年は帰り支度をしていた。 青年はけして嘘は言っていなかった。 このゆーぶつえんで飼われているゆっくりは皆ゆっくりしている。これは事実である。 しかしまりさ達は飼われるためにここに来たのではない。 このゆーぶつえんの正式名称はれみりゃパーク。捕食種専門のゆーぶつえんだ。 つまりまりさたちは捕食種の生餌となる為このれみりゃパークにきたのだ。 長まりさ達は自分達がゆーぶつえんで飼ってくれる物だと思っていたがとんでもない。 あんなバカゆっくりども世界中探しても受け入れてくれる場所などあるはずないのだ。 ちなみにあの檻にはドスまりさもいるがけして長まりさ達の味方にはならない。 なぜならあのドスまりさは生餌の個体調整及び監視の為に人間に雇われたドスなのだから。 精々思い知るがいい。今まで自分達がどれほど恵まれた環境に居たかということを。 青年はれみりゃパークを後にした。 数日後 青年はれみりゃパークに来ていた。長まりさに会う為に。 檻の前で手を振ると長まりさはゆっくりとは思えないスピードでこっちに来た。全身ボロボロなところを見るとよっぽど酷い目にあっているらしい。 長まりさはいろいろ話してくれた。 捕食種たちに子供たちが半分以上食べられたこと。 いつ捕食種に食べられるかと考えると夜も眠れないこと。 ドスはいつもゆっくりできないことを言ってまりさたちを虐めること。 長だからといって群れがゆっくりできない原因はすべてまりさのせいにされること。 最後は涙まじりに語ってくれた。 「ゆう・・おにいさん。まりさ、まちがってたよ。まりさたちはとくべつなんかじゃなかったんだよ。それなのにドスやにんげんさんたちがしてくれたことをあたりまえだとおもってた・・・いっぱいありがとうってするべきなのに・・・」 そう言うと急にまりさは青年のほうをきっと見た。 「だからおねがいします!!まりさたちをここからだしてくださいっ!!ここからでて、こんどこそしんのゆっくりプレイスをみんなでつくりたいんですぅううう!!」 土下座するかのように頭を下げるまりさ。どうやら本気で反省したようだ。 思えばこのために苦労してれみりゃパークにこいつらをいれたのだ。そろそろ許してやってもいいかもしれない。 「顔を上げてくれ。まりさ。」 そう優しく言う青年。それを聞いて恐る恐る顔を上げるまりさ。 「反省してくれたんならそれでいいんだ。俺はもう怒っちゃいない。許してやるよ。」 「ゆ・・ゆるしてくれるの?・・おにいさん」 「ああ。えらいぞ、まりさ。自分で自分の過ちがわかるなんて。そこらのゆっくりじゃできないぜ。」 「お・・・おにいさん・・・まりさ・・・まりさ・・・」 「だが残念ながらちょっと遅すぎたかな。」 「えっ・・・・・」 「もう既にお前はれみりゃパークの所有物なんだ。俺にはどうすることもできない。」 「それって・・・」 「残念だったなまりさ。加工所の時点でそれに気づいていれば俺にもなんとかできたんだがな。もう手遅れだ。」 「おにいさぁぁあんんんん!!!までぃさたちをみすてないでぇえええええ!!!」 「まあ精々そこでゆっくりしていってくれ。俺はもう帰るから。」 「おにいさぁぁぁぁぁあんんんん!!!うわぁあああああああ!!!!」 まりさの悲鳴を背に受けながら青年は檻の前から立ち去った。 そこにはとてもゆっくりした群れがあった。だがもうない。 ゆっくりたちは知るべきだった。節度、礼儀、そしておのれの身の丈を。 この群れが滅んだ理由。 それはゆっくりたちの傲慢にほかならない。 あとがき いつもご愛読ありがとうございます。長月です。 今回前半でドスがあまりに報われないゆん生であり、コメントでドスがかわいそうと言う意見がいくつかあったので、前編を一旦餡庫から消してうどんげとのエピソードを入れて再アップしてみました。 なおこの話の続編を餡子ンペ09に出そうと思っているのですがどうでしょうか?コメント欄でご意見、ご感想待ってます。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん 長月の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 先代のドスが可哀相 やっぱりゆっくりは第二世代は糞だね -- 2016-03-19 21 26 32 てんこが清涼剤だわー -- 2013-01-29 02 25 43 恐るる飼い主 悦ぶてんこ そして笑う俺 -- 2012-12-24 18 04 29 おややくにからほごされるのをとうぜんとおもって ずっとぱそこんさんをさわってるおにーさんはこれをみてよくかんがえてね -- 2012-10-03 04 39 24 てんこハアハアてんこハアハア。 -- 2012-04-20 22 32 53 てんこぬるいじめして可愛がりたい -- 2011-10-12 01 22 11 ドスのために怒った会長の息子さんがナイス -- 2011-08-16 13 52 47 ↓↓↓↓↓ 確かに捕食種に半分以上食われたっていう子ゆっくりが ちょっと前まで能天気に合唱やラインダンス、とかいはミュージアム(笑) とかやってた馬鹿共だと思うとQNQNくるものがあるな。 -- 2010-11-28 17 46 08 これはおもしろい! 大変ゆっくりさせて頂きました 躾も出来ないようなものがドスになる資格はないって事だね あとクズ群れの巻き添え駆除される他の群れってのも見てみたかったw -- 2010-11-07 14 42 55 てんこのくだりで笑った。 -- 2010-10-13 18 55 56 反省して野に放しても意味ないと思うぜ。 周りからゆっくりさせてもらうのが当たり前だと思ってた奴に野生を生き抜く力なんてないだろうしなー -- 2010-10-10 20 38 56 >反省したヤツを野に放せば うん、糞饅頭にもどるだけだな -- 2010-09-24 07 56 50 >れいむ種の子供達による合唱を絶賛する大人ゆっくりたち。 >次は子まりさたちによるラインダンスだ。そして子ありすによるとかいはミュージカルが予定されている。 虐待欲を刺激する名文章だと思う -- 2010-09-21 18 31 15 何で全滅させるのか、勿体無い 反省したヤツを野に放せば善良なゆっくりが増えるかも知れないのに -- 2010-09-14 00 45 25 善良なゆっくりが群れの長になってもなにもいいことないよね みんなが長にごはんを貢いでくれるわけじゃし、感謝されるわけでもなし -- 2010-07-21 18 24 52 己の過ちを知り、その上で絶望するクズ共…すっきりー -- 2010-06-21 11 31 03
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ゆっくりいじめ系1957 楽園~まりさの場合(4)より続く ※俺設定注意 presented by [498] 2m四方の処刑場で、刑を免れた5匹の子ゆっくりがすすり泣いている。れいむの手に掛かった子供達で、生き残ったのは二匹、その二匹 も、中枢餡子が破壊されていないというだけで、生きる事に必要な機能は殆ど奪われた状態だった。 子まりさは口から上の表皮が眼球と一緒に取り除かれた、剥き出しの餡子は少しの大気の流れで激痛を感じるだろう。子ありすは目と口を 口内ごと抉られた、目が見えないのは子まりさと同じだが、こちらは呻く事も、呼吸する事も出来なくなってしまった。 この二匹は中身にダメージが無い分、先に逝った三匹より長く生きるだろう、それも精々次の朝日が昇るまでだが…これが派手に中身がこ ぼれるような傷だったなら、もっと早く楽になれるだろうに。 れいむは囲いの外から、残った五匹の健常な姉妹達に呪詛を吐き続けていた。 「ゆっぐりずるなああああっ!!!おまえたちはっ!なんでおまえだぢがっ!れいむのおちびぢゃんはじんだのにっ!どぼぢていきでるの っ!おまえだぢがっ!ああああああああああああああああっ!!!」 「でいぶぅ……まりさのおちびちゃん……なんでぇ?どおぢてええぇぇ……?」 我が子を殺し、今尚殺さんと息巻くれいむに対し、それでもまりさは情を捨てきれないでいた。 鬼畏惨は意外だった。ゆ虐を嗜む者として、同族殺しのシチュエーションはいくつも見てきたが、我が子を殺されても呪詛のひとつも吐か ないゆっくりは初めてだ……だがこれは面白い、実に面白い。一通り虐待道具を手元に用意すると、鬼畏惨はまりさに声をかけた。 「さて、宣言通りこれかられいむを殺す訳だけど、それだけじゃツマラナイからひとつゲームをしよう。」 「ひゅぃっ!?こ、こんどはなにをするの…?」 「うん、今度はまりさが悩むような事は無いよ、ちょっとした決まり事を守って貰うだけさ。 1、殺されるれいむから目を離さない事。 2、れいむを殺す間、一言も喋らない事。 ね?簡単でしょう?」 「ゆ゛!?そ、そんな……ううん、ゆっくりりかいしたよ…」 「ただし、決まり毎を一回破る度に、酷い事……そう、とても酷い事が起こるよ。」 「ゆゆゆゆゆ!?なにがおこるの!?ゆっくりしないでおしえてね!!」 「ん??教えて欲しい?ん?………教えなああぁぁい♪」 「そんなあああああああ!?」 「まあまあ、まりさが決まり事を守れば良いだけだよ、そうすれば何も起こらないから。」 そう言うと鬼畏惨はれいむを掴み、まりさの目の前まで持ってきた。 「今からスタートだよ、良いね?」 「……(こくり)」 「結構。おーい、れいむ、これから君の死刑を行うんだけど、その前にちょっと聞いて欲しい事があるんだ。」 「うるざいうるざいうるざいっ!!!れいぶはあのくそがきどもをごろずんだっ!りがいじだらさっさどはなぜえええええっ!!!」 「ん?、これはイケナイ、ちょっと頭冷やしてもらおうか……なっっ!!」 バシイッ! 髪を掴んでれいむの頬を思い切り叩く、振り子運動で戻ってきたれいむをまた叩く、同じ方向を更に叩く、叩く、叩く、叩く。 ちょっとスイッチ入ったのか、執拗にビンタを繰り返す鬼畏惨。気が付けば、れいむの左頬は倍近くに腫れ上がり、歯も何本か砕けてしま っていた。ふとまりさを見ると、目を瞑ってふるふると震えている。 「おふぉ…ふぉおやぶぇでべええぇぇ……」 「ん、れいむもまともに話を聞けるようになったね。それとまりさ、目ぇ瞑ってるから一回目ね。」 「ゆうっ!?つ、つぶってないよ!!まりさおめめつぶってないよ!!?」 「はーい喋った二回目?。」 「っゅ!?……」 「ん?、まあそれはセーフにしといてあげよう。」 れいむが大人しくなり、まりさもルールを再確認したところで再び鬼畏惨がれいむに話かける。 「さてれいむ、今から僕の言う事を良く聞いてゆっくり理解してね。またさっきみたいに騒いだらバシバシするからね。」 「ひゅ、ひゅっくりりかいしふぁお……。」 「じゃあ話すよ。れいむはこれから死にます、二度とゆっくり出来なくなります。」 「ぼおでぃでぞんなぶぉどいうどおおおおお!?」 「さっきから言ってただろ?(笑)で、まあ殺すのは僕なんだけど、僕の意思で殺す訳ではありません。」 「だっだらふぉろさなければいいべひょおおお!?ヴぇいヴまだしにたふないいいいいっ!!!」 「あー、まーその、諦めて。俺も殺さない訳にはいかないんだよね だ っ て ま り さ か ら 頼 ま れ た 事 だ し 」 「……びゅ?」 「まりさがね、子供達を助ける代わりにれいむを殺して欲しいんだって。子を思う母の気持ち、ってやつ?叶えてやるのが世の情け、って ね。だかられいむ、申し訳ないんだけど、ゆっくりしんでね。」 「ちちちちちちがうよれいむ!まりさh「まりさ、三回目。」」 まりさの弁解を遮る鬼畏惨、これを言われたらまりさは黙るほか無い。口をギュっと結んで言葉を呑み込むまりさ、れいむはそれを肯定と 受け取った。 「……ぁぁぁあああああぁぁぁ……っ!ばでぃざあっ!!おぢびぢゃん!しんだっ!でいぶ、もっ!ごろざれっ!までぃざに!どぼでぃで えええええええええっ!!?」 「……っ!…っ!」 「なんどがいえええええっ!!ごのぐず!びっぢ!ひどりでゆっぐりじやがっでっ!!なんででいぶはゆっぐあっ、がっ!あ゛あ゛あ゛あ゛ あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」 恨み此処に極まる、といったところだろうか、最早自分でも何を言ってるのか理解してない様子のれいむ。まりさは決まり事に言葉を奪わ れ、俯いている。どーでもいーけど四回目な。 「理解してくれておにいさん嬉しいよ。よし、じゃあ早速死のっか。」 「いびいいいいっ!いやっ、いやあっ!でいぶまだじにだぐないいいいっ!おでがいゆるじでええええっ!?」 「まずは基本の足焼きから…」 「むじじないでえええええっ!!」 掴まれたままうにうに動いて抵抗するれいむを、まだ熱しきれてない鉄板の上に押し付ける。『楽園入り』したときの処理で底部の皮が厚 くなっていたのと、火が弱火だった事もあり、ゆっくり、ゆっくりと底部が焼けていくのを感じるれいむ、その瞳は恐怖一色に染まってい た。 れいむの足を焼いた鬼畏惨は、それからも死なない程度の苦痛を与え続けた。 飾りを取り、目の前で燃やした。 剃刀で髪の毛を全部剃った。 剥き身の全身をボコボコになるまで殴り続けた。 腫れぼったい瞼を切り取り、目を閉じれなくした。 眼球に針を突き刺し、そのまま穴を広げるようにゆっくりと掻き回した。 穴の空いた眼球を取り出し、眼孔にわさびを塗りたくった。 口を金具で固定し、歯を全てペンチで挟み砕いた。 舌を出させ、釘で固定し、側面から剃刀で少しずつ削いだ。 「ぴふーっ……ぴふーっ…。」 「ぃ……っぐ、ひっ…ぐ、れいむぅ…れいヴううぅぅ……」 それまで目に涙を溜め、口を固く結んでその様子を見続けていたまりさが、とうとう我慢できずに口を開いてしまった。 「もうやだ!おにいざんっ!!ぼうやべであげでねっ!でいぶ、ずごぐくるじんでるよっ!せべでらぐにごろじであげでねっ!?」 「まりさ、五回目だよ?」 「わがっでるよっ!!でももうでいぶがぐるじんでるのみだぐないよっ!!おでがいだがららぐにじであげでねっ!!?」 「……まあいいか、予定回数に届いたことだし。よし!じゃあ最後は一思いに踏み潰してあげよう。」 ぐぶぁしゃあっ! 鬼畏惨は足を揃えて軽く跳び、まりさの希望通り、れいむを一瞬で絶命させた。 心を違えたとはいえ、愛したれいむの死に、まりさは声の限り泣き喚きたかった。だがそれは出来ない、れいむを死に追いやってまでも守 りたかった子供達の存在がそれを許さなかった。まりさが次にやらなければならないのは、れいむの死を悼む事ではない、恐怖に震えてい た我が子達を安心させてやる事だ。 飛散した餡子を粗方片付けると、鬼畏惨はまりさを箱から出し、5匹の子供達をまりさの傍まで持ってきた。まりさに擦り寄る子供達に、 精一杯の笑顔で応えるまりさ。 「ゆ゛っ!おちびちゃんたち!もうだいじょうぶだからねっ!もうゆっくりしてもいいんだよっ!」 「お…おか?しゃああああんっ!」 「ゆぴいぃぃっ!こわかっちゃよおおお!」 「ゆん…ありしゅのいもうちょがああぁぁ……」 「ゆああああぁぁん!」 一匹ずつまりさと対面していく子供達、そんな中、子ありす一匹だけは鬼畏惨の手の上に居た。降ろせと主張する言葉を無視し、子ありす の顎の辺りを指で探る鬼畏惨。 「おにいさん!すーりすーりはあとでさせたげるから、はやくおちびちゃんをおろしてあげてね!」 「ゆゆ?ん♪おにーしゃん、ありしゅとすーりすーりちたかったんだにぇ!きもちーけどありしゅはみゃみゃとすーりすーりしたいよ、ゆ っくちおろちてね!」 「小さいから見つけ難いな、何処だ…?……あった!そおい!」 「ぴっ、ぎいぃっ!?」 「あ゛あ゛あ゛あ゛!?なにじでるのおおおおおおお!!?」 鬼畏惨はお目当てのモノを探り当てると、上着のポケットから針のような物を取り出し、子ありすの顎に突き刺した。鉤状になった先端が 皮を破る微かな感触を確認すると、一気に引き抜き、そして引き千切る。痛みに絶叫する子ありすを両側から指で押さえ、今度は頭頂部か ら額にかけてを皮がズタボロになるまでヤスリで傷付けていく。 「いぢゃあ゛あ゛あ゛い!!あ゛でぃじゅのきれいな゛がみのげがあ゛あ゛あ゛っ!!?」 「やべであげでええええ!!ぞんなごどじたらあがぢゃんうべなぐなっぢゃうでしょおおおおお!!?」 「まりさ、憶えてるかい?5回だ、君は5回決まり事を破った、れいむの処刑のときに。だから起こるんだよ、『酷い事』が、今、ここで ね。」 「だっだらまりざにずればいいでじょおおおおっ!?」 「HA☆HA☆HA、お断りします。それにさ、『5回』と『5匹』って丁度良くない?ね?ハイ続行?。次はおくちにバイバイしようね?☆」 「おでがいじばっずおでがいじばずっおでがいじばずううううう!!ぼうおぢびぢゃんにひどいごどじないでええええええ!!!」 「いやああああ!!ありじゅのおくちもってかにゃいでええええええ!!っぶぶぉ!あばばばばばばbbb!!!」 先のれいむよる子ゆっくりの処刑を見て、ティン!ときた鬼畏惨は、同じく5匹の子ゆっくりから口を奪う事を思いついたのだ。 足元にすがりついてくるまりさを軽?く蹴飛ばして、作業を開始する鬼畏惨。まずはバターナイフを頬に深めに挿し込み、口の周囲を円を 描くようにスィーっと回し、口を口内ごと切り取る。このとき口にあたる部分が残らないよう、スプーンで念入りに掻き出す。 声を発する事が出来なくなった子ありすが、顔をぐにゃりと歪ませ、目に一杯の涙を溜めて鬼畏惨を見ている、『ありしゅのかみのけをか えちて』『ありしゅのおくちをかえちて』そう訴えているようだった。 自分から取り去られたおくち、ぺにぺに、自慢だったかみのけを見つめる子ありす。鬼畏惨はそれ等を、元が何だったか分からなくなるま で、子ありすに見せ付けるように靴底ですり潰した。 口に空けた穴からの中身の流出が落ち着いたところで、強力粉を少量のオレンジジュースで溶いたものを穴に埋め込み、傷口を塞ぐ。 処置が一通り終わると、最後に鬼畏惨は子ありすの頭に、子ゆっくりの口程度の大きさの特注漏斗を挿し、ちょっとの事では抜けないよう 固定した。これは口を無くした子ありすの栄養摂取の手段となる。 鬼畏惨の手から開放され、床に置かれた子ありすはまりさの元へ弱々しく這っていく。やっとの思いで辿り着いたものの、『おかーしゃん』 の一言を発する事が出来ない、当然だ、その為に必要な器官はもう無くしてしまったのだから。 とてつもない絶望感に襲われる子ありす。もう『おはなし』も出来ないし、『おうた』も歌えない、親愛の証である『ぺーろぺーろ』も無 理だ、ごはんを『むーしゃ、むーしゃ、しあわせ?』する事も出来ないなら、原初にして最大のコミニュケーションである『ゆっくり』も 叫ぶ事が出来ない。 鬼畏惨はまりさがKATAWAになった子ありすにかまけている間に、少し離れた所で泣いていた子まりさを取り上げた。一拍遅れてまりさがそ れに気付くが、時既に遅し。ざんねん!!こまりさの ゆっくりは ここで おわってしまった!! 「子まりさ、GETだぜ☆という訳で、まずは子供産めなくなっちゃおうね?。」 「ぴいぃっ!?やじゃあ!やじゃああああ!ぷっちんちないでえええ!!ざりざりはいやあああああ!!」 「うがああああっ!?ごのくそじじいいいいっ!!ぼうおでぃびぢゃんだぢをいぢべるなあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 先程の子ありすの『避妊手術』の光景を思い出したのだろう、涙や涎を垂れ流して絶叫する子まりさ。足元では虐待される我が子の姿に耐 えかねたのか、言葉にゲス化の兆候が見え始めたまりさ。死ね、死ね、と憎悪を込めて鬼畏惨の足に体当たりを仕掛けるが、鬼畏惨は『お お、痛い痛い』と一笑すると、それ以上構わずに子まりさを弄り始めた。 先の子ありすでコツを掴んだのか、手際良く作業を進める鬼畏惨。避妊までの処置を終えると、子ありすとは違う方法で子まりさをKATAWA にしていく。 足元では先程の嘲笑を本気にしたまりさが『ゆっ!ゆっ!きいてるよ!あとすこしだよ!』と攻撃を続けている。鬱陶しいから蹴りでも入 れてやろうかと思った鬼畏惨だったが、後々面白い事になりそうなので放置する事にした。 5分後、足焼き目無し子まりさが出来上がった。目線を下に向けると、まだまりさが足に体当たりし続けていた。鬼畏惨はまりさの横に子 まりさを落とすと、まりさの攻撃が効いてるかの様にガクリと崩れてみせた、そして明後日の方向を向いて、まりさに聞こえるように大声 で 「なんて激しい攻撃なんだー、殺すつもりだったのにー、うっかり落としてしまったー、くそー見つからないぞー、子まりさーどこだー? 出てこーい」 とわざとらしく叫んだ。 哀れゆっくり思考、これを好機と考えたまりさは 「ゆゆ!ちゃんすだよ!おちびちゃんをくちにいれてあんぜんなところまではこぶよ!!」 と言い、ピクピクと痙攣する子まりさを口に入れて部屋の隅まで逃げて行った、急いで、急いで、とにかく急いで。だから気付かなかった のだろう、まりさが逃げた後には、心細さから母親の傍を付いて廻っていた未だ無事な子供達3匹が残されていた。 置いて行かないで、と、まりさを追う子供達を摘み上げ、纏めて鉄製の台に乗せる鬼畏惨。ガクガクブルブルと震える子供達を、今度はど んな風に可愛がってやろうか、と考えていると、部屋の隅からまりさの悲鳴が聞こえてきた、ようやく子まりさの状態に気付いたらしい。 「なにごれえ゛え゛え゛え゛!?おぢびぢゃんのきゅーとなおべべがっ、あんよがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 「……ふむ、ゲスが発現すると言動がよりテンプレに近づくのか?要検証か、だが今は…」 「ゆ゛!まりさとまりさとありすがいないよっ!?どこにいったの!?どこ!?ど……こ…? あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!どぼぢてそんなとこにいるのおおおおおお!!?まっててええええええ!!いまたすけ るからねええええええ!!!」 再び鬼畏惨の元まで戻ってくるまりさ、だが先程と違ってその表情には幾許かの余裕が伺える、鬼畏惨のあの三文芝居の影響だ。息を切ら しながらも、不敵な態度で鬼畏惨を威嚇する。 「ゆっ、ふ、ゆっ、ふ…ゆふ、じじい!いたいめにあいたくなかったらおちびちゃんたちをかえしてね!」 「くくくそー、つつつつよいからってー、ちょうしにのるんじゃないぞー。」 「ゆっふっふ、つよがったってむだだよ!さっきまりさにたおされたのおぼえてないの?ばかなの?しぬの?」 「うるさーい、だれがー、かえしてー、ヤルモンカー。」 「ゆふっ、ゆふふ!ならしかたないね!ちからずくでかえしてもらうから、じじいいはゆっくりしんでね!!」 「な なにをする きさまー!」 まりさの渾身の一撃を受け、鬼畏惨は氷の剣を奪われたかのような断末魔を上げ、その場で崩れ落ちる、勿論芝居だ。 倒れた鬼畏惨の上で何度も跳ね、『えい、えい、ゆー』と勝利の雄叫びを上げるまりさ。次は子供達を助けなければならないのだが、まり さは遥か上空の台まで上る術を持たない。助ける方法をアレコレ考えてるうちに、倒した鬼畏惨がプルプルと震えながらゆっくりと上体を 起こし始めた。早く子供達を助けなければ!焦るまりさの横で、鬼畏惨が独り言を言い始めた、まりさに聞こえるように。 「くそー、今逃げられたらもう捕まえられないー、子ゆっくりだったら台から跳んでも死なないだろーなー、あいつらがそれに気付かなけ ればいいんだがー。」 「ゆゆ!?いいことをきいたよ!」 「しまったー、きかれたー。」 「おちびちゃん!ゆっくりそこからとびおりてね!」 「ゆうう?!?みゃみゃなにいっちぇるのおおお!?」 「たかいよおおお!おちたらゆっくちできにゃいよおおおお!?」 「ゆえええええええん!!きょわいいいいいいい!!」 「だいじょうぶだよっ!!」 「「「ゆっ!?」」」 まりさは胸(顎)を張りながらそう言った。 まりさは人間さんもやっつけたんだ、それも、二度も!そんなまりさの子達ならきっと跳べる、跳べる勇気を持ってる! 子供達に投げかけた『大丈夫』には、そんな想いがこもっていた。 「おちびちゃん、まりさのかわいいこどもたち……とべるよ!まりさのこはつよいこだもん!だからゆうきをだして! おねがい!とんでええええええっ!!」 「……ゆ!まりしゃ、ゆっくちとぶよ!」 「まりしゃ!?きけんだわ!こんなたかいとこりょかりゃおちたりゃ…」 「ゆんっ!まりしゃもとぶよ!だってまりしゃはおかーしゃんのこだもん!こんにゃのへーきだもん!」 「まりしゃ…わかったわ、ありしゅもとぶ!しゃんにんでいっちょにいきまちょう!」 「じゃああいずでいくよ!……いっしぇーの、ゆっ!!」 「「ゆっ!!」」 「「「ゆ?!?お、おちょらをとんでるみちゃべらっ!!」」」 三匹同時に飛び降りる子供達、目をつぶってた所為で三匹仲良く顔から落ちるが、自重が軽いおかげで致命的なダメージを受ける事無く地 上に帰還する事が出来た。落下の痛みに泣く子供達に駆け寄り、少し腫れた顔面を優しくぺーろぺーろするまりさ。 「ゆう!ゆううぅぅっ!!こわかったね!がんばったね!おちびちゃんたちはつよいこだよっ!!」 「ゆぶぁああああん!こわかっちゃあああああああっ!!」 「ゆっぐ、ゆっぐ……」 「おかーしゃーん!おか、おかあああしゃあああああああんっ!!」 「……もう、だいじょうぶだよ…こわいおにいさんは、おかあさんがやっつけたからね……みんな、ゆっくり… ゆ っ く り し て い っ て ね !」 「「「ゆ……ゆああああぁぁぁぁん!!!」」」 困難に打ち勝ち、ついにゆっくりを我が手に取り戻した親子。嬉し涙に塗れながら寄り添う姿は、キラキラと輝いて見えた。 多くのものを失った、愛した伴侶、子れいむ、7人の姉妹達……ゆっくりしよう、居なくなった者達の分まで…… 「おちびちゃんたち……ひとつだけおねがいがあるよ、いなくなってしまったこたちのこと、ときどきでいいから…… おもいだして……あげてね……」 「わしゅれない…!わしゅれないよ!」 「みゃみゃ、みゃみゃあああ!」 「まりしゃは…みんなのぶんまでゆっくりするよ!みんなもてんごくでゆっくちちていってねっ!ゆあああぁぁぁん!!」 こうして親子の長い悪夢は終わった、背負った悲しみは計り知れないが、それでもこの先を往かなくてはならない、『ゆん生』という名の 険しい道を…… 「まりさは……まりさははようやくのぼりはじめたばかりだからね。 このはてしなくとおい、ゆっくりざかをね…」 未完 まだ終わりじゃありません、もうちょっと続きます。 to be continued...⇒
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前? 注意!!! 俺設定大量 他作者様の設定パクリ過ぎ ご都合主義 微妙にHENTAIネタあり ドス設定有り 可愛がられるゆっくり有り むしろ虐待してないかも知れない 誤字脱字があるかも知れない fuku2193の続きです そんな駄文でも構わない方、「どんとこーい!!!」な上○次郎教授な方 どうぞご覧下さいませ 7.奔走 青年は見ていた ドスまりさと呼ばれている巨大饅頭が自分をはじき飛ばした事を、饅頭の帽子から自分の畑の作物がこぼれたこと、ゆうかを殺そうとしたまりさをつれて逃げたことを 青年はゆうかを抱え「ゆっくり研究所」と言う看板の立てられた建物に入った。 受付の女性はゆうかを見たとたんにただごとでないと察してくれたようで「博士!」と建物の主を呼んだ 呼ばれて奥からやってきた建物の主はははゆうかを見るなり「まだ生きているか?」と青年に聞いた 青年はこくりと頷くと主に連れられて奥の部屋に入った きっとゆうかは助かる、と信じて 「博士、ゆうかは助かるんでしょうか?」 青年は落ち着いて質問した 「お前がこいつを連れてきた時よりもずっとマシな状態だ。これならきっと助かるさ」 博士は笑顔で答え、今度は顔を引き締め青年に尋ねた。 「何があったんだ?」と 青年は起きたことをすべて話した。 ドスまりさの群れにより畑を襲撃されたこと。そして、襲われているゆうかを助けようとしたときにドスまりさに体当たりを当てられたこと 「お前・・・!怪我はないか!?痛いところ無いか!!?」 ドスまりさに体当たりされた。と言った途端に博士は血相を変えて青年の肩を掴み、尋ねた 「ちょっと転がっただけです、大丈夫」 力こぶを作り、大事無いことを博士に伝える青年、 博士は笑顔で「そうか、良かった・・・」と言って青年から離れた 「復讐する気か?」 「当たり前です」青年は無表情で答えた 「無理だな」 里の長から出た言葉は厳しい現実そのものであった 「ドスまりさが本当に襲撃したとは考えにくい。君が嘘をついているとは思わないが、君の話は憶測だろう? 憶測で信頼関係にヒビを入れるわけにはいかない。分かるだろう?」 青年は里の人間を広場へ集め、今日の出来事を報告し、ドスまりさの討伐を提案した。 血の気の多い連中や、ゆっくりが嫌いな少数は賛成したが里の長や年寄り達は青年の案を否定した。 ドスまりさを討伐するともなると里の人間が総出で行かなければならない。 確たる証拠もなく襲撃などもってのほか、とのこと 青年は高台から、集まった里の者すべてを見渡した。そして里の長の言葉の意味を理解し、うなだれた。 「君はしばらく説教が必要なようだな。これから私の家に来なさい」 長は集まった人間を帰らせ、青年を自宅へと連れ帰った 8.意外 洞窟の中では皆暗い表情だ 原因は言わずもがな今日の「人間の」畑の襲撃である 『どうしよう!? まりさ達が約束を破ったなんて人間に知られたらゆっくりできなくなっちゃうよ!!』 「すぎたことをこーかいしてもしかたないよ!」 ドスまりさを慰めるのはドスまりさが最も信頼するれいむ。このれいむは今回の襲撃の留守番を任されたゆっくり達を束ねていたいわゆる副リーダー的存在だ。 「むきゅ、れいむのいうとおりね! いまはにんげんにどうせつめいするかをかんがえましょう!」 すでに言い訳を考えることにシフトしようとしているのはドスまりさの側近のぱちゅりー。 襲撃の際に受けた傷はまだ癒えていないが群れの頭脳として出席しているようだ 「ゆっ! まりさいいことおもいついたよ!!!」 皆がどんよりとしている中で一匹のまりさが大声で発言した。 「またくずめーりんとばかちるのがやったことにすればいいんだよ!!! そーすればまりさたちはゆっくりできるよ!!!」 このまりさは親友のれいむと畑を荒らしたり、民家に押し入って住民にばれた際に必ずと言っていいほど群れにいないゆっくり種に脅されてやったと言い訳している。 本来、長であるドスまりさがたしなめ、何らかの罰を与えて再犯を防ぐべきなのだが、 群れのゆっくりにどうしても優しくしてしまうために罰などは以ての外、注意も軽くしかしない。 「まりさはばかね! まりさたちがにんげんのさとにいたずらしにいくたびにそれいってたから、もうだれもしんようしてくれないよ!!!」 幹部のありすがまりさの意見を打ち破る その後も「ゆうかがたべものくれないからわるいんだよ!!」だの「にんげんがありすたちのごはんをよういしないからこうなるのよ!!!」だのと身勝手な意見ばかり出た。 いつも良い意見を出してくれていたぱちゅりーは傷の調子が悪いのか、なかなか意見を出してくれない ドスまりさは本当に困ってしまった。 いままでも軽いいたずら程度に荒らすゆっくりはいた。そのたびにドスまりさが謝りに行っていた。 苦情が出てもドスまりさが出れば大抵の人間は萎縮して許してくれる。 『ゆー、今までは被害が少なかったからちょっと言えば許してくれたけど、今回のはやり過ぎだったよぉ、どお"じよ"お"お"ぉぉ!!!』 ついにドスまりさは身に迫る危険に涙を流した。 「大丈夫だよまりさ!!!きっとうまくいくよ!!!」 「そうだよ!!!やさしいドスまりさがいればなんとかなるよ!わかるよー!!」 副リーダーれいむや他のゆっくりたちは慰めてくれているが、問題は何も解決していない 「ただいま! ゆっくりもどってきたよ!!!」 元気に帰宅の挨拶をしたのは群れ以外のゆっくり種に罪をなすりつけようとしていたまりさの親友のれいむ 『「「「ゆっくりしていってね!!!」」」』 全員がゆっくり特有の挨拶を返す 「みんな!! いいにゅーすがあるよ!!! ゆっくりきいていってね!!!」 『ゆっくり早く聞かせてね!!!』 「さとのにんげんたちがれいむたちにふゆのごはんくれるんだよ!!!」 「「「「「ゆっ!!!」」」」」 「それにあのにんげんがみんなにれいむたちをころそーっていってたんだけどね!!! にんげんはみんなドスまりさをしんようするっていってだれもあいてにしてなかったんだよ!!!」 「「「「「『ゆ~~~~~っ!!!』」」」」」 群れ全体が歓喜に沸き上がった。 あれほど悲観していた食糧問題を人間達が解決してくれる上に、 里の人間は今日の襲撃の被害者よりもドスまりさを信用しているので攻め込まれたりはしないと言うのだから・・・ 9.夢 青年が里の長の家から出てくると、虐待お兄さんに声をかけられた 「こってり絞られたようだね。どうだい?久しぶりに僕の家に来ないかい?」 青年は彼の家に上がり、お茶を頂きながらしばらく話をした。 「そうか、君は決意したんだね」 虐待お兄さんは一通り青年の話を聞いて、悲しそうに言った。 「君がいなくなると寂しくなるよ」 青年の帰り際に虐待お兄さんはぼそりと呟く。 青年が見えなくなった頃に虐待お兄さんはどこかへ出かけていった。 彼を見かけた里の人間はきっとまた群れ以外のゆっくりを攫いに行くのだと噂した 青年は荒らされた畑を見ることなく家に入った。 そして、物置から狩りのためのボウガンを取り出し、矢をセットした。 そして外へ出て切り株に狙いを定め、トリガーを引いた。 ヒュッ! 青年の放った矢は切り株の右側に命中した。 試し撃ちを終えた青年は物置から古くなってしまった段ボールを取り出した。 夜も更け、ようやく青年の準備が済んだ。 青年が立ち上がろうとすると今日の疲れからか、意識は深淵へと堕ちていった・・・ 青年は夢を見ていた まだ幼かったあの頃、そばにはいつも両親がいた頃 親友とよく将来の夢を語り合ったこと 病気になったときには里一番の名医にとても苦い薬を笑顔で「美味しいお薬だよ」と言われて飲まされた。 苦いお薬が効いて、病気がすぐに治りみんなでお礼を言いに行ったこと 好きだったあの子に告白しようとしたら他の男の子とキスしているところを見てしまったこと 親友は慰めてくれた。両親には恥ずかしくて言えなかった。 そんな幼少時代の終わりとともに「アイツら」が突然現れた。 「アイツら」は最初のうちはただ変な饅頭生物として、子供に追っかけられたりするだけの存在だったが いつの間にか畑を荒らしたり、民家に押し入って中を荒らしたりするようになった。 そして、それに呼応するかのように周りで異変が起こり始めた。 とても優しく、みんなから好かれていた親友は「アイツら」を異常に敵対視するようになった。 最初はただ石を投げてぶつけるだけだったが、段々行為はエスカレートし、ついには生きたまま生皮をはがしているところを見てしまった 彼はみんなに対してはいつも通りの優しい奴だった。でも、「アイツら」をいじめているときは何かに取り憑かれているように人が変わった やがてみんなは彼を「おかしな奴だ」と罵るようになった。 母が突然倒れた。 父は母を看病し、里の名医のもとへ連れて行ったが彼のもとにはすでに母と同じ症状に苦しむ患者でいっぱいだった。 父は彼に聞いた「この病気は治るんですか?」と 彼は笑顔で「大丈夫、みんなをなおしたらきっと君らを治してやるよ!」と答えた。 結局里一番の名医は誰も救えなかった。母も、親友の両親も、 そして、父も 誰も彼を責めたりはしなかった。みんな彼が体を壊しながらみんなを助けようと必死になっていたことを知っていたから 彼は突然「これはきっとゆっくり達が持ってきた病気なんだ!」と騒ぐようになった。 そして、狂気に取り憑かれたように「アイツら」を殺してまわった。 彼の病院はいつの間にか「ゆっくり研究所」という看板が立てられ、いつも中からは「アイツら」の悲鳴が木霊していた そのうち里の人たちは彼が狂ってしまったんだと判断し、誰も彼に寄りつかなくなった そして、他の里の医者がやってきた。その医者は元名医を散々馬鹿にした。好きにはなれなかった。 里には孤児になってしまった子供達が沢山いた。 みんな遠くの孤児院に引き取られていったが、二人だけ里に残ると孤児院行きを拒否した 親友は博士と名乗りだした元名医と共に暮らし始めた。 彼らは「アイツら」を殺すことに生き甲斐を見つけたのだろうか、中からは絶えることなく「アイツら」の悲鳴が聞こえ、前を通ると餡子の臭いが漂っていた 両親の残してくれた土地と、教えてくれた畑の世話の仕方のお陰で何とか一人でも食べることは困らなかった。 元々森に近い場所だったから柵は両親が設置した後だったので、野生動物も「アイツら」も畑から作物を奪うことはできなかった。 少年から青年になる頃にはすべてが変わってしまっていた。 好きだったあの子は孤児院に引き取られ、向こうで結婚したらしい。相手は資産家の息子とのことだった。 親友と名医とはあまり会う機会が無くなってしまっていた。 彼らを拒絶したわけではない、ただ、忙しさの中にいなければ押しつぶされそうだったのだ やがて親友は元の家へ帰った。その頃には彼は「虐待お兄さん」と呼ばれるようになっていた。 彼の目にとまったゆっくり達を捕まえては虐殺していたから。 いつの間にかゆっくり達を飼い始める人間が増えた。 最初の内は傲慢な性格のゆっくり達を嫌う人間が容赦なく殺してしまっていたが、 他の里の「バッヂシステム」が来ると、一つの共存の形ができあがっていた。 博士はこれを由々しき事態とし、飼いゆっくりを何度か殺そうとした。 いずれも未遂だが、そのたびに博士は自警団に世話になった。 親友に「君は人のゆっくりを殺さないのかい?」と聞いたことがあった。 彼は「人の物には手は出さないよ。僕はルールを守るのさ」とけらけら笑いながら言った。 ある日何気なく森を散歩していたら、死にかけたゆっくりがいた。 別にゆっくりが好きだった訳じゃない、むしろ嫌いだ。 ただ、気まぐれでそのゆっくりを助けることにした。 しかし、このゆっくりをどうすれば助けることができるのかは分からなかった。 だが足は自然に「ゆっくり研究所」に向かっていた。 「いいのかい?里の人間が言ってただろ?"あそこにいるのはゆっくりを殺すしか脳のない老いぼれだ"って」 博士はつっけんどんに言い放った 「先生以外に治せる人がいるんですか?」 「里の真ん中あたりにいる医者は・・・腕は良いがあくまで人間相手だからなぁ、 まあ、ゆっくりに詳しいのは私くらいだろうな!そうだな"先生"なんて呼ばれたのは久しぶりだな・・・ 君と私の仲だ、治してやるよ。その死に損ない」 博士は気怠げな表情でゆっくりを抱え上げ、部屋の奥へと連れて行った 博士曰くに、ゆっくりは餡子が命の源であり、これが大量になくなったり、中枢の餡子が損傷すると死ぬと言うことを教えてくれた。 同時に質の良い餡子を本来容量よりも多めに入れると知能指数が上がることも教えてくれた。 彼は「治療の際にその処置もやっておいたよ。」と気怠げに話してくれた。 このゆっくりが意識を取り戻した後、2日すると本調子になったらしい、元気にぴょんぴょん跳ね回っていた 「森に帰りたいか?」 聞いてみた。答えはYesだった。 森に帰して数日後、畑仕事にむかうとあのゆっくりがいた。 (住む場所がないのだろうか・・・) こちらに気付くとゆっくりは一瞬警戒し、そして警戒を解いた。そしてまごつきながら何かを言おうとしていた。 「住む場所が見つからないのか?」 自然と口から言葉が出ていた。 「うん・・・」 「そこの土地があいてるけど使う?」 「いいの?」 「使ってないから構わないよ」 「!!・・・ゆっくりしていってね!!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 住処を与えたのは助けたとき同様、気まぐれだった。 始めは、家に一緒に住まわせようとも提案したが、断られた。 何でも、そこまで世話になるのは申し訳ないとのことだった。 悪くない。そう思っていた。 朝、ゆっくりに与えた場所を見るとせっせと自分用の花畑を整備している。 昼近くになるとこっちの畑を見て、いろいろとアドバイスをしてくれたりもした。 口はあまり良くないが、植物に関しては人間よりよく知っているらしい。お陰でとれた野菜の味は前よりも良くなっていた。 そんなある日、畑に戻ると柵の中で他のゆっくりと対峙していた 慌てた、気がつくと侵入者を潰していた。 「ゆうか!大丈夫か!?」 「ゆー?怪我はないよ」 「よかった・・」 そういえば初めてこいつを名前で呼んだ これからはちゃんと名前で呼んでやろう・・・ その日を境にゆうかと寝食を共にするようになった。 ゆっくりの生態とかは親友や博士に聞いた。 病気や怪我の対処法はあまり実践する機会はなかったが、それなりに役に立った。 そして、里へ行き飼いゆっくりとして登録し、博士や親友に教わりながら人間のルールを教え込んでいった 博士に餡子量を増やして貰っていたためか、飲み込みは非常に早かった。 ゴールドバッヂの試験も一発で合格出来た。 その日から夜には「すっきりー」させてやった。日によっては一緒に「すっきりー」した。 やり方は博士が虐待用ゆっくりを使って教えてくれた。聞いてもいないのに人間とゆっくりが一緒に「すっきりー」するための方法や下準備まで教えてくれた。 「ゆー、お兄さん、バッヂ壊れちゃったよ・・・」 帰ってくるとゆうかはそういって留め具が壊れたバッヂを見せた 「分かった、明日新しいの貰いに行ってくるよ」 後ろでゆうかが玄関から見送っている。 (行くな・・・戻れ) 「お兄さん! 行ってらっしゃい!」 「それじゃあ、行ってくるよ。」 (戻れ! 戻るんだ! 頼む・・・行くんじゃない!!!) いくら意識しても体は行動を再現するだけで今の意思を反映してくれない。 闇の中にいた。どこからか声がする。呼ばれているのかな? 声の方へ向かう。ゆうかがいた。抱っこして頭を撫でてやる。 いつもならそこで泣きやむのだが、泣きやまない。 それでも撫で続けた。ずっと・・・ 続けていい? スレ内で「青年はHENTAIお兄さんなのか?」という疑問がありましたので答えます 当SS内では HENTAIお兄さん → 常日頃からゆっくりを性奴隷として調教したり、道行くゆっくり達をレイプすることで己の性欲を満たし、生き甲斐としている人物の総称 としています。 虐待お兄さんなどもゆっくりをレイプしたりすることがあるが、あくまで虐待の一環です このSSの主人公の青年はゆっくりとのコミュニケーションの一環として性行為をしているので一応HENTAIお兄さんには該当していません やってることはHENTAI行為そのものですけどね。 無駄に長くなっている気がするよ、先生・・・ 続き このSSに感想を付ける
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前 注意!!! 俺設定大量 他作者様の設定パクリ過ぎ ご都合主義 微妙にHENTAIネタあり ドス設定有り 可愛がられるゆっくり有り むしろ虐待してないかも知れない 誤字脱字があるかも知れない fuku2193の続きです そんな駄文でも構わない方、「どんとこーい!!!」な上○次郎教授な方 どうぞご覧下さいませ 7.奔走 青年は見ていた ドスまりさと呼ばれている巨大饅頭が自分をはじき飛ばした事を、饅頭の帽子から自分の畑の作物がこぼれたこと、ゆうかを殺そうとしたまりさをつれて逃げたことを 青年はゆうかを抱え「ゆっくり研究所」と言う看板の立てられた建物に入った。 受付の女性はゆうかを見たとたんにただごとでないと察してくれたようで「博士!」と建物の主を呼んだ 呼ばれて奥からやってきた建物の主はははゆうかを見るなり「まだ生きているか?」と青年に聞いた 青年はこくりと頷くと主に連れられて奥の部屋に入った きっとゆうかは助かる、と信じて 「博士、ゆうかは助かるんでしょうか?」 青年は落ち着いて質問した 「お前がこいつを連れてきた時よりもずっとマシな状態だ。これならきっと助かるさ」 博士は笑顔で答え、今度は顔を引き締め青年に尋ねた。 「何があったんだ?」と 青年は起きたことをすべて話した。 ドスまりさの群れにより畑を襲撃されたこと。そして、襲われているゆうかを助けようとしたときにドスまりさに体当たりを当てられたこと 「お前・・・!怪我はないか!?痛いところ無いか!!?」 ドスまりさに体当たりされた。と言った途端に博士は血相を変えて青年の肩を掴み、尋ねた 「ちょっと転がっただけです、大丈夫」 力こぶを作り、大事無いことを博士に伝える青年、 博士は笑顔で「そうか、良かった・・・」と言って青年から離れた 「復讐する気か?」 「当たり前です」青年は無表情で答えた 「無理だな」 里の長から出た言葉は厳しい現実そのものであった 「ドスまりさが本当に襲撃したとは考えにくい。君が嘘をついているとは思わないが、君の話は憶測だろう? 憶測で信頼関係にヒビを入れるわけにはいかない。分かるだろう?」 青年は里の人間を広場へ集め、今日の出来事を報告し、ドスまりさの討伐を提案した。 血の気の多い連中や、ゆっくりが嫌いな少数は賛成したが里の長や年寄り達は青年の案を否定した。 ドスまりさを討伐するともなると里の人間が総出で行かなければならない。 確たる証拠もなく襲撃などもってのほか、とのこと 青年は高台から、集まった里の者すべてを見渡した。そして里の長の言葉の意味を理解し、うなだれた。 「君はしばらく説教が必要なようだな。これから私の家に来なさい」 長は集まった人間を帰らせ、青年を自宅へと連れ帰った 8.意外 洞窟の中では皆暗い表情だ 原因は言わずもがな今日の「人間の」畑の襲撃である 『どうしよう!? まりさ達が約束を破ったなんて人間に知られたらゆっくりできなくなっちゃうよ!!』 「すぎたことをこーかいしてもしかたないよ!」 ドスまりさを慰めるのはドスまりさが最も信頼するれいむ。このれいむは今回の襲撃の留守番を任されたゆっくり達を束ねていたいわゆる副リーダー的存在だ。 「むきゅ、れいむのいうとおりね! いまはにんげんにどうせつめいするかをかんがえましょう!」 すでに言い訳を考えることにシフトしようとしているのはドスまりさの側近のぱちゅりー。 襲撃の際に受けた傷はまだ癒えていないが群れの頭脳として出席しているようだ 「ゆっ! まりさいいことおもいついたよ!!!」 皆がどんよりとしている中で一匹のまりさが大声で発言した。 「またくずめーりんとばかちるのがやったことにすればいいんだよ!!! そーすればまりさたちはゆっくりできるよ!!!」 このまりさは親友のれいむと畑を荒らしたり、民家に押し入って住民にばれた際に必ずと言っていいほど群れにいないゆっくり種に脅されてやったと言い訳している。 本来、長であるドスまりさがたしなめ、何らかの罰を与えて再犯を防ぐべきなのだが、 群れのゆっくりにどうしても優しくしてしまうために罰などは以ての外、注意も軽くしかしない。 「まりさはばかね! まりさたちがにんげんのさとにいたずらしにいくたびにそれいってたから、もうだれもしんようしてくれないよ!!!」 幹部のありすがまりさの意見を打ち破る その後も「ゆうかがたべものくれないからわるいんだよ!!」だの「にんげんがありすたちのごはんをよういしないからこうなるのよ!!!」だのと身勝手な意見ばかり出た。 いつも良い意見を出してくれていたぱちゅりーは傷の調子が悪いのか、なかなか意見を出してくれない ドスまりさは本当に困ってしまった。 いままでも軽いいたずら程度に荒らすゆっくりはいた。そのたびにドスまりさが謝りに行っていた。 苦情が出てもドスまりさが出れば大抵の人間は萎縮して許してくれる。 『ゆー、今までは被害が少なかったからちょっと言えば許してくれたけど、今回のはやり過ぎだったよぉ、どお"じよ"お"お"ぉぉ!!!』 ついにドスまりさは身に迫る危険に涙を流した。 「大丈夫だよまりさ!!!きっとうまくいくよ!!!」 「そうだよ!!!やさしいドスまりさがいればなんとかなるよ!わかるよー!!」 副リーダーれいむや他のゆっくりたちは慰めてくれているが、問題は何も解決していない 「ただいま! ゆっくりもどってきたよ!!!」 元気に帰宅の挨拶をしたのは群れ以外のゆっくり種に罪をなすりつけようとしていたまりさの親友のれいむ 『「「「ゆっくりしていってね!!!」」」』 全員がゆっくり特有の挨拶を返す 「みんな!! いいにゅーすがあるよ!!! ゆっくりきいていってね!!!」 『ゆっくり早く聞かせてね!!!』 「さとのにんげんたちがれいむたちにふゆのごはんくれるんだよ!!!」 「「「「「ゆっ!!!」」」」」 「それにあのにんげんがみんなにれいむたちをころそーっていってたんだけどね!!! にんげんはみんなドスまりさをしんようするっていってだれもあいてにしてなかったんだよ!!!」 「「「「「『ゆ~~~~~っ!!!』」」」」」 群れ全体が歓喜に沸き上がった。 あれほど悲観していた食糧問題を人間達が解決してくれる上に、 里の人間は今日の襲撃の被害者よりもドスまりさを信用しているので攻め込まれたりはしないと言うのだから・・・ 9.夢 青年が里の長の家から出てくると、虐待お兄さんに声をかけられた 「こってり絞られたようだね。どうだい?久しぶりに僕の家に来ないかい?」 青年は彼の家に上がり、お茶を頂きながらしばらく話をした。 「そうか、君は決意したんだね」 虐待お兄さんは一通り青年の話を聞いて、悲しそうに言った。 「君がいなくなると寂しくなるよ」 青年の帰り際に虐待お兄さんはぼそりと呟く。 青年が見えなくなった頃に虐待お兄さんはどこかへ出かけていった。 彼を見かけた里の人間はきっとまた群れ以外のゆっくりを攫いに行くのだと噂した 青年は荒らされた畑を見ることなく家に入った。 そして、物置から狩りのためのボウガンを取り出し、矢をセットした。 そして外へ出て切り株に狙いを定め、トリガーを引いた。 ヒュッ! 青年の放った矢は切り株の右側に命中した。 試し撃ちを終えた青年は物置から古くなってしまった段ボールを取り出した。 夜も更け、ようやく青年の準備が済んだ。 青年が立ち上がろうとすると今日の疲れからか、意識は深淵へと堕ちていった・・・ 青年は夢を見ていた まだ幼かったあの頃、そばにはいつも両親がいた頃 親友とよく将来の夢を語り合ったこと 病気になったときには里一番の名医にとても苦い薬を笑顔で「美味しいお薬だよ」と言われて飲まされた。 苦いお薬が効いて、病気がすぐに治りみんなでお礼を言いに行ったこと 好きだったあの子に告白しようとしたら他の男の子とキスしているところを見てしまったこと 親友は慰めてくれた。両親には恥ずかしくて言えなかった。 そんな幼少時代の終わりとともに「アイツら」が突然現れた。 「アイツら」は最初のうちはただ変な饅頭生物として、子供に追っかけられたりするだけの存在だったが いつの間にか畑を荒らしたり、民家に押し入って中を荒らしたりするようになった。 そして、それに呼応するかのように周りで異変が起こり始めた。 とても優しく、みんなから好かれていた親友は「アイツら」を異常に敵対視するようになった。 最初はただ石を投げてぶつけるだけだったが、段々行為はエスカレートし、ついには生きたまま生皮をはがしているところを見てしまった 彼はみんなに対してはいつも通りの優しい奴だった。でも、「アイツら」をいじめているときは何かに取り憑かれているように人が変わった やがてみんなは彼を「おかしな奴だ」と罵るようになった。 母が突然倒れた。 父は母を看病し、里の名医のもとへ連れて行ったが彼のもとにはすでに母と同じ症状に苦しむ患者でいっぱいだった。 父は彼に聞いた「この病気は治るんですか?」と 彼は笑顔で「大丈夫、みんなをなおしたらきっと君らを治してやるよ!」と答えた。 結局里一番の名医は誰も救えなかった。母も、親友の両親も、 そして、父も 誰も彼を責めたりはしなかった。みんな彼が体を壊しながらみんなを助けようと必死になっていたことを知っていたから 彼は突然「これはきっとゆっくり達が持ってきた病気なんだ!」と騒ぐようになった。 そして、狂気に取り憑かれたように「アイツら」を殺してまわった。 彼の病院はいつの間にか「ゆっくり研究所」という看板が立てられ、いつも中からは「アイツら」の悲鳴が木霊していた そのうち里の人たちは彼が狂ってしまったんだと判断し、誰も彼に寄りつかなくなった そして、他の里の医者がやってきた。その医者は元名医を散々馬鹿にした。好きにはなれなかった。 里には孤児になってしまった子供達が沢山いた。 みんな遠くの孤児院に引き取られていったが、二人だけ里に残ると孤児院行きを拒否した 親友は博士と名乗りだした元名医と共に暮らし始めた。 彼らは「アイツら」を殺すことに生き甲斐を見つけたのだろうか、中からは絶えることなく「アイツら」の悲鳴が聞こえ、前を通ると餡子の臭いが漂っていた 両親の残してくれた土地と、教えてくれた畑の世話の仕方のお陰で何とか一人でも食べることは困らなかった。 元々森に近い場所だったから柵は両親が設置した後だったので、野生動物も「アイツら」も畑から作物を奪うことはできなかった。 少年から青年になる頃にはすべてが変わってしまっていた。 好きだったあの子は孤児院に引き取られ、向こうで結婚したらしい。相手は資産家の息子とのことだった。 親友と名医とはあまり会う機会が無くなってしまっていた。 彼らを拒絶したわけではない、ただ、忙しさの中にいなければ押しつぶされそうだったのだ やがて親友は元の家へ帰った。その頃には彼は「虐待お兄さん」と呼ばれるようになっていた。 彼の目にとまったゆっくり達を捕まえては虐殺していたから。 いつの間にかゆっくり達を飼い始める人間が増えた。 最初の内は傲慢な性格のゆっくり達を嫌う人間が容赦なく殺してしまっていたが、 他の里の「バッヂシステム」が来ると、一つの共存の形ができあがっていた。 博士はこれを由々しき事態とし、飼いゆっくりを何度か殺そうとした。 いずれも未遂だが、そのたびに博士は自警団に世話になった。 親友に「君は人のゆっくりを殺さないのかい?」と聞いたことがあった。 彼は「人の物には手は出さないよ。僕はルールを守るのさ」とけらけら笑いながら言った。 ある日何気なく森を散歩していたら、死にかけたゆっくりがいた。 別にゆっくりが好きだった訳じゃない、むしろ嫌いだ。 ただ、気まぐれでそのゆっくりを助けることにした。 しかし、このゆっくりをどうすれば助けることができるのかは分からなかった。 だが足は自然に「ゆっくり研究所」に向かっていた。 「いいのかい?里の人間が言ってただろ?"あそこにいるのはゆっくりを殺すしか脳のない老いぼれだ"って」 博士はつっけんどんに言い放った 「先生以外に治せる人がいるんですか?」 「里の真ん中あたりにいる医者は・・・腕は良いがあくまで人間相手だからなぁ、 まあ、ゆっくりに詳しいのは私くらいだろうな!そうだな"先生"なんて呼ばれたのは久しぶりだな・・・ 君と私の仲だ、治してやるよ。その死に損ない」 博士は気怠げな表情でゆっくりを抱え上げ、部屋の奥へと連れて行った 博士曰くに、ゆっくりは餡子が命の源であり、これが大量になくなったり、中枢の餡子が損傷すると死ぬと言うことを教えてくれた。 同時に質の良い餡子を本来容量よりも多めに入れると知能指数が上がることも教えてくれた。 彼は「治療の際にその処置もやっておいたよ。」と気怠げに話してくれた。 このゆっくりが意識を取り戻した後、2日すると本調子になったらしい、元気にぴょんぴょん跳ね回っていた 「森に帰りたいか?」 聞いてみた。答えはYesだった。 森に帰して数日後、畑仕事にむかうとあのゆっくりがいた。 (住む場所がないのだろうか・・・) こちらに気付くとゆっくりは一瞬警戒し、そして警戒を解いた。そしてまごつきながら何かを言おうとしていた。 「住む場所が見つからないのか?」 自然と口から言葉が出ていた。 「うん・・・」 「そこの土地があいてるけど使う?」 「いいの?」 「使ってないから構わないよ」 「!!・・・ゆっくりしていってね!!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 住処を与えたのは助けたとき同様、気まぐれだった。 始めは、家に一緒に住まわせようとも提案したが、断られた。 何でも、そこまで世話になるのは申し訳ないとのことだった。 悪くない。そう思っていた。 朝、ゆっくりに与えた場所を見るとせっせと自分用の花畑を整備している。 昼近くになるとこっちの畑を見て、いろいろとアドバイスをしてくれたりもした。 口はあまり良くないが、植物に関しては人間よりよく知っているらしい。お陰でとれた野菜の味は前よりも良くなっていた。 そんなある日、畑に戻ると柵の中で他のゆっくりと対峙していた 慌てた、気がつくと侵入者を潰していた。 「ゆうか!大丈夫か!?」 「ゆー?怪我はないよ」 「よかった・・」 そういえば初めてこいつを名前で呼んだ これからはちゃんと名前で呼んでやろう・・・ その日を境にゆうかと寝食を共にするようになった。 ゆっくりの生態とかは親友や博士に聞いた。 病気や怪我の対処法はあまり実践する機会はなかったが、それなりに役に立った。 そして、里へ行き飼いゆっくりとして登録し、博士や親友に教わりながら人間のルールを教え込んでいった 博士に餡子量を増やして貰っていたためか、飲み込みは非常に早かった。 ゴールドバッヂの試験も一発で合格出来た。 その日から夜には「すっきりー」させてやった。日によっては一緒に「すっきりー」した。 やり方は博士が虐待用ゆっくりを使って教えてくれた。聞いてもいないのに人間とゆっくりが一緒に「すっきりー」するための方法や下準備まで教えてくれた。 「ゆー、お兄さん、バッヂ壊れちゃったよ・・・」 帰ってくるとゆうかはそういって留め具が壊れたバッヂを見せた 「分かった、明日新しいの貰いに行ってくるよ」 後ろでゆうかが玄関から見送っている。 (行くな・・・戻れ) 「お兄さん! 行ってらっしゃい!」 「それじゃあ、行ってくるよ。」 (戻れ! 戻るんだ! 頼む・・・行くんじゃない!!!) いくら意識しても体は行動を再現するだけで今の意思を反映してくれない。 闇の中にいた。どこからか声がする。呼ばれているのかな? 声の方へ向かう。ゆうかがいた。抱っこして頭を撫でてやる。 いつもならそこで泣きやむのだが、泣きやまない。 それでも撫で続けた。ずっと・・・ 続けていい? スレ内で「青年はHENTAIお兄さんなのか?」という疑問がありましたので答えます 当SS内では HENTAIお兄さん → 常日頃からゆっくりを性奴隷として調教したり、道行くゆっくり達をレイプすることで己の性欲を満たし、生き甲斐としている人物の総称 としています。 虐待お兄さんなどもゆっくりをレイプしたりすることがあるが、あくまで虐待の一環です このSSの主人公の青年はゆっくりとのコミュニケーションの一環として性行為をしているので一応HENTAIお兄さんには該当していません やってることはHENTAI行為そのものですけどね。 無駄に長くなっている気がするよ、先生・・・ 続き このSSに感想を付ける
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ゆっくりいじめ系1957 楽園~まりさの場合(4)?より続く ※俺設定注意 presented by [498] 2m四方の処刑場で、刑を免れた5匹の子ゆっくりがすすり泣いている。れいむの手に掛かった子供達で、生き残ったのは二匹、その二匹 も、中枢餡子が破壊されていないというだけで、生きる事に必要な機能は殆ど奪われた状態だった。 子まりさは口から上の表皮が眼球と一緒に取り除かれた、剥き出しの餡子は少しの大気の流れで激痛を感じるだろう。子ありすは目と口を 口内ごと抉られた、目が見えないのは子まりさと同じだが、こちらは呻く事も、呼吸する事も出来なくなってしまった。 この二匹は中身にダメージが無い分、先に逝った三匹より長く生きるだろう、それも精々次の朝日が昇るまでだが…これが派手に中身がこ ぼれるような傷だったなら、もっと早く楽になれるだろうに。 れいむは囲いの外から、残った五匹の健常な姉妹達に呪詛を吐き続けていた。 「ゆっぐりずるなああああっ!!!おまえたちはっ!なんでおまえだぢがっ!れいむのおちびぢゃんはじんだのにっ!どぼぢていきでるの っ!おまえだぢがっ!ああああああああああああああああっ!!!」 「でいぶぅ……まりさのおちびちゃん……なんでぇ?どおぢてええぇぇ……?」 我が子を殺し、今尚殺さんと息巻くれいむに対し、それでもまりさは情を捨てきれないでいた。 鬼畏惨は意外だった。ゆ虐を嗜む者として、同族殺しのシチュエーションはいくつも見てきたが、我が子を殺されても呪詛のひとつも吐か ないゆっくりは初めてだ……だがこれは面白い、実に面白い。一通り虐待道具を手元に用意すると、鬼畏惨はまりさに声をかけた。 「さて、宣言通りこれかられいむを殺す訳だけど、それだけじゃツマラナイからひとつゲームをしよう。」 「ひゅぃっ!?こ、こんどはなにをするの…?」 「うん、今度はまりさが悩むような事は無いよ、ちょっとした決まり事を守って貰うだけさ。 1、殺されるれいむから目を離さない事。 2、れいむを殺す間、一言も喋らない事。 ね?簡単でしょう?」 「ゆ゛!?そ、そんな……ううん、ゆっくりりかいしたよ…」 「ただし、決まり毎を一回破る度に、酷い事……そう、とても酷い事が起こるよ。」 「ゆゆゆゆゆ!?なにがおこるの!?ゆっくりしないでおしえてね!!」 「ん〜?教えて欲しい?ん〜………教えなああぁぁい♪」 「そんなあああああああ!?」 「まあまあ、まりさが決まり事を守れば良いだけだよ、そうすれば何も起こらないから。」 そう言うと鬼畏惨はれいむを掴み、まりさの目の前まで持ってきた。 「今からスタートだよ、良いね?」 「……(こくり)」 「結構。おーい、れいむ、これから君の死刑を行うんだけど、その前にちょっと聞いて欲しい事があるんだ。」 「うるざいうるざいうるざいっ!!!れいぶはあのくそがきどもをごろずんだっ!りがいじだらさっさどはなぜえええええっ!!!」 「ん〜、これはイケナイ、ちょっと頭冷やしてもらおうか……なっっ!!」 バシイッ! 髪を掴んでれいむの頬を思い切り叩く、振り子運動で戻ってきたれいむをまた叩く、同じ方向を更に叩く、叩く、叩く、叩く。 ちょっとスイッチ入ったのか、執拗にビンタを繰り返す鬼畏惨。気が付けば、れいむの左頬は倍近くに腫れ上がり、歯も何本か砕けてしま っていた。ふとまりさを見ると、目を瞑ってふるふると震えている。 「おふぉ…ふぉおやぶぇでべええぇぇ……」 「ん、れいむもまともに話を聞けるようになったね。それとまりさ、目ぇ瞑ってるから一回目ね。」 「ゆうっ!?つ、つぶってないよ!!まりさおめめつぶってないよ!!?」 「はーい喋った二回目〜。」 「っゅ!?……」 「ん〜、まあそれはセーフにしといてあげよう。」 れいむが大人しくなり、まりさもルールを再確認したところで再び鬼畏惨がれいむに話かける。 「さてれいむ、今から僕の言う事を良く聞いてゆっくり理解してね。またさっきみたいに騒いだらバシバシするからね。」 「ひゅ、ひゅっくりりかいしふぁお……。」 「じゃあ話すよ。れいむはこれから死にます、二度とゆっくり出来なくなります。」 「ぼおでぃでぞんなぶぉどいうどおおおおお!?」 「さっきから言ってただろ?(笑)で、まあ殺すのは僕なんだけど、僕の意思で殺す訳ではありません。」 「だっだらふぉろさなければいいべひょおおお!?ヴぇいヴまだしにたふないいいいいっ!!!」 「あー、まーその、諦めて。俺も殺さない訳にはいかないんだよね だ っ て ま り さ か ら 頼 ま れ た 事 だ し 」 「……びゅ?」 「まりさがね、子供達を助ける代わりにれいむを殺して欲しいんだって。子を思う母の気持ち、ってやつ?叶えてやるのが世の情け、って ね。だかられいむ、申し訳ないんだけど、ゆっくりしんでね。」 「ちちちちちちがうよれいむ!まりさh「まりさ、三回目。」」 まりさの弁解を遮る鬼畏惨、これを言われたらまりさは黙るほか無い。口をギュっと結んで言葉を呑み込むまりさ、れいむはそれを肯定と 受け取った。 「……ぁぁぁあああああぁぁぁ……っ!ばでぃざあっ!!おぢびぢゃん!しんだっ!でいぶ、もっ!ごろざれっ!までぃざに!どぼでぃで えええええええええっ!!?」 「……っ!…っ!」 「なんどがいえええええっ!!ごのぐず!びっぢ!ひどりでゆっぐりじやがっでっ!!なんででいぶはゆっぐあっ、がっ!あ゛あ゛あ゛あ゛ あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」 恨み此処に極まる、といったところだろうか、最早自分でも何を言ってるのか理解してない様子のれいむ。まりさは決まり事に言葉を奪わ れ、俯いている。どーでもいーけど四回目な。 「理解してくれておにいさん嬉しいよ。よし、じゃあ早速死のっか。」 「いびいいいいっ!いやっ、いやあっ!でいぶまだじにだぐないいいいっ!おでがいゆるじでええええっ!?」 「まずは基本の足焼きから…」 「むじじないでえええええっ!!」 掴まれたままうにうに動いて抵抗するれいむを、まだ熱しきれてない鉄板の上に押し付ける。『楽園入り』したときの処理で底部の皮が厚 くなっていたのと、火が弱火だった事もあり、ゆっくり、ゆっくりと底部が焼けていくのを感じるれいむ、その瞳は恐怖一色に染まってい た。 れいむの足を焼いた鬼畏惨は、それからも死なない程度の苦痛を与え続けた。 飾りを取り、目の前で燃やした。 剃刀で髪の毛を全部剃った。 剥き身の全身をボコボコになるまで殴り続けた。 腫れぼったい瞼を切り取り、目を閉じれなくした。 眼球に針を突き刺し、そのまま穴を広げるようにゆっくりと掻き回した。 穴の空いた眼球を取り出し、眼孔にわさびを塗りたくった。 口を金具で固定し、歯を全てペンチで挟み砕いた。 舌を出させ、釘で固定し、側面から剃刀で少しずつ削いだ。 「ぴふーっ……ぴふーっ…。」 「ぃ……っぐ、ひっ…ぐ、れいむぅ…れいヴううぅぅ……」 それまで目に涙を溜め、口を固く結んでその様子を見続けていたまりさが、とうとう我慢できずに口を開いてしまった。 「もうやだ!おにいざんっ!!ぼうやべであげでねっ!でいぶ、ずごぐくるじんでるよっ!せべでらぐにごろじであげでねっ!?」 「まりさ、五回目だよ?」 「わがっでるよっ!!でももうでいぶがぐるじんでるのみだぐないよっ!!おでがいだがららぐにじであげでねっ!!?」 「……まあいいか、予定回数に届いたことだし。よし!じゃあ最後は一思いに踏み潰してあげよう。」 ぐぶぁしゃあっ! 鬼畏惨は足を揃えて軽く跳び、まりさの希望通り、れいむを一瞬で絶命させた。 心を違えたとはいえ、愛したれいむの死に、まりさは声の限り泣き喚きたかった。だがそれは出来ない、れいむを死に追いやってまでも守 りたかった子供達の存在がそれを許さなかった。まりさが次にやらなければならないのは、れいむの死を悼む事ではない、恐怖に震えてい た我が子達を安心させてやる事だ。 飛散した餡子を粗方片付けると、鬼畏惨はまりさを箱から出し、5匹の子供達をまりさの傍まで持ってきた。まりさに擦り寄る子供達に、 精一杯の笑顔で応えるまりさ。 「ゆ゛っ!おちびちゃんたち!もうだいじょうぶだからねっ!もうゆっくりしてもいいんだよっ!」 「お…おか〜しゃああああんっ!」 「ゆぴいぃぃっ!こわかっちゃよおおお!」 「ゆん…ありしゅのいもうちょがああぁぁ……」 「ゆああああぁぁん!」 一匹ずつまりさと対面していく子供達、そんな中、子ありす一匹だけは鬼畏惨の手の上に居た。降ろせと主張する言葉を無視し、子ありす の顎の辺りを指で探る鬼畏惨。 「おにいさん!すーりすーりはあとでさせたげるから、はやくおちびちゃんをおろしてあげてね!」 「ゆゆ〜ん♪おにーしゃん、ありしゅとすーりすーりちたかったんだにぇ!きもちーけどありしゅはみゃみゃとすーりすーりしたいよ、ゆ っくちおろちてね!」 「小さいから見つけ難いな、何処だ…?……あった!そおい!」 「ぴっ、ぎいぃっ!?」 「あ゛あ゛あ゛あ゛!?なにじでるのおおおおおおお!!?」 鬼畏惨はお目当てのモノを探り当てると、上着のポケットから針のような物を取り出し、子ありすの顎に突き刺した。鉤状になった先端が 皮を破る微かな感触を確認すると、一気に引き抜き、そして引き千切る。痛みに絶叫する子ありすを両側から指で押さえ、今度は頭頂部か ら額にかけてを皮がズタボロになるまでヤスリで傷付けていく。 「いぢゃあ゛あ゛あ゛い!!あ゛でぃじゅのきれいな゛がみのげがあ゛あ゛あ゛っ!!?」 「やべであげでええええ!!ぞんなごどじたらあがぢゃんうべなぐなっぢゃうでしょおおおおお!!?」 「まりさ、憶えてるかい?5回だ、君は5回決まり事を破った、れいむの処刑のときに。だから起こるんだよ、『酷い事』が、今、ここで ね。」 「だっだらまりざにずればいいでじょおおおおっ!?」 「HA☆HA☆HA、お断りします。それにさ、『5回』と『5匹』って丁度良くない?ね?ハイ続行〜。次はおくちにバイバイしようね〜☆」 「おでがいじばっずおでがいじばずっおでがいじばずううううう!!ぼうおぢびぢゃんにひどいごどじないでええええええ!!!」 「いやああああ!!ありじゅのおくちもってかにゃいでええええええ!!っぶぶぉ!あばばばばばばbbb!!!」 先のれいむよる子ゆっくりの処刑を見て、ティン!ときた鬼畏惨は、同じく5匹の子ゆっくりから口を奪う事を思いついたのだ。 足元にすがりついてくるまりさを軽〜く蹴飛ばして、作業を開始する鬼畏惨。まずはバターナイフを頬に深めに挿し込み、口の周囲を円を 描くようにスィーっと回し、口を口内ごと切り取る。このとき口にあたる部分が残らないよう、スプーンで念入りに掻き出す。 声を発する事が出来なくなった子ありすが、顔をぐにゃりと歪ませ、目に一杯の涙を溜めて鬼畏惨を見ている、『ありしゅのかみのけをか えちて』『ありしゅのおくちをかえちて』そう訴えているようだった。 自分から取り去られたおくち、ぺにぺに、自慢だったかみのけを見つめる子ありす。鬼畏惨はそれ等を、元が何だったか分からなくなるま で、子ありすに見せ付けるように靴底ですり潰した。 口に空けた穴からの中身の流出が落ち着いたところで、強力粉を少量のオレンジジュースで溶いたものを穴に埋め込み、傷口を塞ぐ。 処置が一通り終わると、最後に鬼畏惨は子ありすの頭に、子ゆっくりの口程度の大きさの特注漏斗を挿し、ちょっとの事では抜けないよう 固定した。これは口を無くした子ありすの栄養摂取の手段となる。 鬼畏惨の手から開放され、床に置かれた子ありすはまりさの元へ弱々しく這っていく。やっとの思いで辿り着いたものの、『おかーしゃん』 の一言を発する事が出来ない、当然だ、その為に必要な器官はもう無くしてしまったのだから。 とてつもない絶望感に襲われる子ありす。もう『おはなし』も出来ないし、『おうた』も歌えない、親愛の証である『ぺーろぺーろ』も無 理だ、ごはんを『むーしゃ、むーしゃ、しあわせ〜』する事も出来ないなら、原初にして最大のコミニュケーションである『ゆっくり』も 叫ぶ事が出来ない。 鬼畏惨はまりさがKATAWAになった子ありすにかまけている間に、少し離れた所で泣いていた子まりさを取り上げた。一拍遅れてまりさがそ れに気付くが、時既に遅し。ざんねん!!こまりさの ゆっくりは ここで おわってしまった!! 「子まりさ、GETだぜ☆という訳で、まずは子供産めなくなっちゃおうね〜。」 「ぴいぃっ!?やじゃあ!やじゃああああ!ぷっちんちないでえええ!!ざりざりはいやあああああ!!」 「うがああああっ!?ごのくそじじいいいいっ!!ぼうおでぃびぢゃんだぢをいぢべるなあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 先程の子ありすの『避妊手術』の光景を思い出したのだろう、涙や涎を垂れ流して絶叫する子まりさ。足元では虐待される我が子の姿に耐 えかねたのか、言葉にゲス化の兆候が見え始めたまりさ。死ね、死ね、と憎悪を込めて鬼畏惨の足に体当たりを仕掛けるが、鬼畏惨は『お お、痛い痛い』と一笑すると、それ以上構わずに子まりさを弄り始めた。 先の子ありすでコツを掴んだのか、手際良く作業を進める鬼畏惨。避妊までの処置を終えると、子ありすとは違う方法で子まりさをKATAWA にしていく。 足元では先程の嘲笑を本気にしたまりさが『ゆっ!ゆっ!きいてるよ!あとすこしだよ!』と攻撃を続けている。鬱陶しいから蹴りでも入 れてやろうかと思った鬼畏惨だったが、後々面白い事になりそうなので放置する事にした。 5分後、足焼き目無し子まりさが出来上がった。目線を下に向けると、まだまりさが足に体当たりし続けていた。鬼畏惨はまりさの横に子 まりさを落とすと、まりさの攻撃が効いてるかの様にガクリと崩れてみせた、そして明後日の方向を向いて、まりさに聞こえるように大声 で 「なんて激しい攻撃なんだー、殺すつもりだったのにー、うっかり落としてしまったー、くそー見つからないぞー、子まりさーどこだー? 出てこーい」 とわざとらしく叫んだ。 哀れゆっくり思考、これを好機と考えたまりさは 「ゆゆ!ちゃんすだよ!おちびちゃんをくちにいれてあんぜんなところまではこぶよ!!」 と言い、ピクピクと痙攣する子まりさを口に入れて部屋の隅まで逃げて行った、急いで、急いで、とにかく急いで。だから気付かなかった のだろう、まりさが逃げた後には、心細さから母親の傍を付いて廻っていた未だ無事な子供達3匹が残されていた。 置いて行かないで、と、まりさを追う子供達を摘み上げ、纏めて鉄製の台に乗せる鬼畏惨。ガクガクブルブルと震える子供達を、今度はど んな風に可愛がってやろうか、と考えていると、部屋の隅からまりさの悲鳴が聞こえてきた、ようやく子まりさの状態に気付いたらしい。 「なにごれえ゛え゛え゛え゛!?おぢびぢゃんのきゅーとなおべべがっ、あんよがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 「……ふむ、ゲスが発現すると言動がよりテンプレに近づくのか?要検証か、だが今は…」 「ゆ゛!まりさとまりさとありすがいないよっ!?どこにいったの!?どこ!?ど……こ…? あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!どぼぢてそんなとこにいるのおおおおおお!!?まっててええええええ!!いまたすけ るからねええええええ!!!」 再び鬼畏惨の元まで戻ってくるまりさ、だが先程と違ってその表情には幾許かの余裕が伺える、鬼畏惨のあの三文芝居の影響だ。息を切ら しながらも、不敵な態度で鬼畏惨を威嚇する。 「ゆっ、ふ、ゆっ、ふ…ゆふ、じじい!いたいめにあいたくなかったらおちびちゃんたちをかえしてね!」 「くくくそー、つつつつよいからってー、ちょうしにのるんじゃないぞー。」 「ゆっふっふ、つよがったってむだだよ!さっきまりさにたおされたのおぼえてないの?ばかなの?しぬの?」 「うるさーい、だれがー、かえしてー、ヤルモンカー。」 「ゆふっ、ゆふふ!ならしかたないね!ちからずくでかえしてもらうから、じじいいはゆっくりしんでね!!」 「な なにをする きさまー!」 まりさの渾身の一撃を受け、鬼畏惨は氷の剣を奪われたかのような断末魔を上げ、その場で崩れ落ちる、勿論芝居だ。 倒れた鬼畏惨の上で何度も跳ね、『えい、えい、ゆー』と勝利の雄叫びを上げるまりさ。次は子供達を助けなければならないのだが、まり さは遥か上空の台まで上る術を持たない。助ける方法をアレコレ考えてるうちに、倒した鬼畏惨がプルプルと震えながらゆっくりと上体を 起こし始めた。早く子供達を助けなければ!焦るまりさの横で、鬼畏惨が独り言を言い始めた、まりさに聞こえるように。 「くそー、今逃げられたらもう捕まえられないー、子ゆっくりだったら台から跳んでも死なないだろーなー、あいつらがそれに気付かなけ ればいいんだがー。」 「ゆゆ!?いいことをきいたよ!」 「しまったー、きかれたー。」 「おちびちゃん!ゆっくりそこからとびおりてね!」 「ゆうう〜!?みゃみゃなにいっちぇるのおおお!?」 「たかいよおおお!おちたらゆっくちできにゃいよおおおお!?」 「ゆえええええええん!!きょわいいいいいいい!!」 「だいじょうぶだよっ!!」 「「「ゆっ!?」」」 まりさは胸(顎)を張りながらそう言った。 まりさは人間さんもやっつけたんだ、それも、二度も!そんなまりさの子達ならきっと跳べる、跳べる勇気を持ってる! 子供達に投げかけた『大丈夫』には、そんな想いがこもっていた。 「おちびちゃん、まりさのかわいいこどもたち……とべるよ!まりさのこはつよいこだもん!だからゆうきをだして! おねがい!とんでええええええっ!!」 「……ゆ!まりしゃ、ゆっくちとぶよ!」 「まりしゃ!?きけんだわ!こんなたかいとこりょかりゃおちたりゃ…」 「ゆんっ!まりしゃもとぶよ!だってまりしゃはおかーしゃんのこだもん!こんにゃのへーきだもん!」 「まりしゃ…わかったわ、ありしゅもとぶ!しゃんにんでいっちょにいきまちょう!」 「じゃああいずでいくよ!……いっしぇーの、ゆっ!!」 「「ゆっ!!」」 「「「ゆ〜!?お、おちょらをとんでるみちゃべらっ!!」」」 三匹同時に飛び降りる子供達、目をつぶってた所為で三匹仲良く顔から落ちるが、自重が軽いおかげで致命的なダメージを受ける事無く地 上に帰還する事が出来た。落下の痛みに泣く子供達に駆け寄り、少し腫れた顔面を優しくぺーろぺーろするまりさ。 「ゆう!ゆううぅぅっ!!こわかったね!がんばったね!おちびちゃんたちはつよいこだよっ!!」 「ゆぶぁああああん!こわかっちゃあああああああっ!!」 「ゆっぐ、ゆっぐ……」 「おかーしゃーん!おか、おかあああしゃあああああああんっ!!」 「……もう、だいじょうぶだよ…こわいおにいさんは、おかあさんがやっつけたからね……みんな、ゆっくり… ゆ っ く り し て い っ て ね !」 「「「ゆ……ゆああああぁぁぁぁん!!!」」」 困難に打ち勝ち、ついにゆっくりを我が手に取り戻した親子。嬉し涙に塗れながら寄り添う姿は、キラキラと輝いて見えた。 多くのものを失った、愛した伴侶、子れいむ、7人の姉妹達……ゆっくりしよう、居なくなった者達の分まで…… 「おちびちゃんたち……ひとつだけおねがいがあるよ、いなくなってしまったこたちのこと、ときどきでいいから…… おもいだして……あげてね……」 「わしゅれない…!わしゅれないよ!」 「みゃみゃ、みゃみゃあああ!」 「まりしゃは…みんなのぶんまでゆっくりするよ!みんなもてんごくでゆっくちちていってねっ!ゆあああぁぁぁん!!」 こうして親子の長い悪夢は終わった、背負った悲しみは計り知れないが、それでもこの先を往かなくてはならない、『ゆん生』という名の 険しい道を…… 「まりさは……まりさははようやくのぼりはじめたばかりだからね。 このはてしなくとおい、ゆっくりざかをね…」 未完 まだ終わりじゃありません、もうちょっと続きます。 to be continued...⇒?
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※ゆっくり達が食べ物を食べる必要がなくてゆっくり光合成するだけで栄養を得られる、ゆっくり間に捕食種は存在しないみんな仲良し、 ゆっくりれみりゃがこわがり、ゆっくりアリスが強姦魔ではないなどのあまり使われない設定が多いですので注意してください。 ※また、俺設定がありますので注意してください。 「おめぇ!!めっちゃおめぇ!!」 必死なのに悲壮感を感じさせない悲鳴を上げているのはゆっくりれいむだった。 れいむは木の下に釣り針で逆さにつるされて引っ掛けられていた。その周りには子供達が数人と、 子供達に向かって体当たりを繰り返すゆっくりまりさがいた。 ここは人間の里のすぐそばにある森の中、あまり木々が密集していないので、日の光が存分にあたり、空気が澄んでいる。 ここは里に近いためか、妖怪がほとんど出没しない。けれども、妖怪に代わりゆっくりと呼ばれる生き物が出没していた。 ゆっくり達はゆっくりとしていけば生きていける。何をすることもない動く饅頭。そんなゆっくり達は人間にあまり近づかない。 人間を怖がっていた。それなのに人間の、特に子供達はそんなゆっくりたちを、例えるならば蛙や虫のように面白半分に弄んで殺す。 「ゆっくりしていってね」という不似合いで間抜けな反応と豊かな表情が、 虐めたときゾクゾクと子供達の加虐心を満たしていたためであった。 「ゆっくりやめてね!れいむをはなしてね!!」 まりさは必死に仲間を助けようと子供達に体当たりを繰り返す。 けれども饅頭ごときの強度では人間の子供にすら満足なダメージを与えることはできなかった。 「言われたとおりゆっくりするよ。俺達が満足するまでね。」 「ねぇねぇ、石を投げて的にしようよ~。あ、爆竹を口の中に突っ込むのもおもしろそうだよ。」 「さんせ~、どっちにしようか」 子供達はそんなまりさを存在しないかのように扱い木に吊るされているれいむをどうやっていたぶるか考えていた。 子供の残酷性は、被害者の都合など考えはしない。 「れいむはまりさのおともだちだよ!すっごくいいこなんだよ!!」 まりさは何度も何度も子供達に向かっていく。まりさはこの晴れた日ほんの少し前まで友達のれいむと一緒にピクニックをしていた。 小鳥のぴぃぴぃと鳴く声、ひらひらと花に向かってまう蝶々、ぽかぽかと暖かい空気、お日様に当たってきらきら輝く木々の緑。 友達のれいむと一緒にゆっくりするのはとっても楽しかった。ゆっくり過ぎていく時間。 それもすでに過去の事、今は目の前で友達のれいむが苛められていた。 まりさは助けたかった。なんとしてでも助けたかった。けれども、まりさの体当たりはまったく効果がなかった。 それどころか、攻撃の矛先はまりさに向くことになった。 「ゆっくりゆっくりうるさいなぁ、お前から先に苛めてやろうか。」 「じゃあさ、ちょっと俺にやらせてよ。さっきからこいつ何回もぶつかってきてうざったいんだ。 俺あまりゆっくりをシンプルにいたぶった事ないからさ。」 「さんせ~、もう一匹の子は動けないから、お友達が苛められるのをゆっくり見せるんだね。」 子供達はそんなまりさの気持ちがわからなかった。子供の中の一人が地面に転がっている木の棒を拾うと、まりさに向かって打ちつけた。 ぱしり、ぱしり、べしっ、べしっ。そこにはまったく同情や、手加減など存在しなかった。 「いだい!い゛たいよ!どうじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ!!」 「まりざっ!まりざぁっっっ!!はやぐゆっぐりやめでよぉぉぉぉ!!」 「ん~、いい声で鳴くなあこいつら。少しワンパターンだけど、やっぱりいい声するや。発音の変化がいいね。濁音がついて。」 「次僕ね。そうだ。動けなくなったらとどめはスイカ割りみたいにしようよ。それで餡子はみんなで分けよう。」 「さんせ~、苛めた後のゆっくりっておいしいんだよね。」 「ゆっ、ゆぐ・・・・・れいむぅ・・・・・・にげてぇ・・・・・・・」 「まりざぁ・・・・もういいよ・・・・・まりざだげでもにげでよぉぉぉぉ・・・・・・・」 まりさは打ち付けられながらもれいむの事を考えていた。いつも一緒だったれいむ。赤ちゃんのころから一緒に遊んだ。 おうたも、おどりも、いつもれいむと一緒にやっていた。れいむは意外と負けず嫌いだった。何回か喧嘩したこともある。 まりさから謝ったときも、れいむから謝ったときも、一緒に謝ったときもある。 まりさが冬に寒くて死にそうだったときに、れいむは巣に入ってきて寄り添って暖めてくれた。れいむのほっぺたは温かかった。 まりさはうれしくて泣いてしまった。背中を向けて涙を見せないようにした。でも、きっとれいむはわかっていた。 犬に食べられそうだったときに友達のゆっくりを呼んで助けてくれたこともあった。あのときの気持ちは言葉にできなかった。 まりさはもうほとんど動けない。このままだったら死んでしまうだろう。だけど、自分が死んだられいむはどうなっちゃうんだろう。 せめてれいむだけでもゆっくりして欲しかった。 だれでもいい。 だれか、 だれかたすけて。 「何やってんだぁ、糞餓鬼ども」 そのとき、何者かが日の光をさえぎり地面に大きな影が映った。まるで、目の前にいきなり山ができたような気がした。 まりさがそちらに眼を向けると、本当に山のような大男が鬼のような形相をして仁王立ちしていた。 その肩には藁がたくさんかかっている。 「弱いものいじめはするなって親に習わなかったべか。え゛ぇっ!!何も悪いことをしていないのに、 そんなことをするのかお前らは・・・・。お前らみたいな悪い子は同じ目にあわせてやろうがぁ!!」 男は子供達に詰め寄ると、一人ひとりにお仕置きをした。いや、それはお仕置きなどという生易しいものではなかった。 大男は控えめに見ても2mは超えていた。そんな男が子供達に向かって、何のためらいもなく拳を振りかぶっていた。 「痛いなぁ!何すんだよ!これって虐待だぞ!!いでぇ!何度もたたくなって!っぐぇ! えぐっ!ごばっ!ごめんなさい!ごべんなざい!だだがないで!も゛うやめでぇ!!へげっ!」 「うぎぎいぃい、離せ、離せよぉっ!!・・・・・・・・・・ちょっ高いって・・・やめて、 離さないで、はなさないでぇ・・・・・・・・・・・・はな・・・ぐぇっ!!」 「虐待はんた~、あべしっ!!」 子供たちが脱兎の如く逃げて行く。それを見逃した大男の顔はどこか辛そうだった。 そこで大男はれいむの方に目を向ける。まりさは焦った。 自分達がまったくかなわなかった子供達でもあんなにぼろぼろになるまで痛めつけられたのだ。 まりさがかなうはずもない。まりさは涙を流してがたがたと震えていた。もうだめだ。逃げられない。 「ゆぅぅっ!?ゆっくりできるよ!」 大男はれいむに優しく手をかけると、引っ掛かっていた釣り針をはずして地面に置き去った。 その顔はまるで仏のように穏やかであった。次にまりさに向かって近づいてくると、ひょいと抱えて、 霊夢の隣に置いた。大男は優しい声で 「大丈夫か。いやぁ、死んじゃわなくてよかったべ。ひどいものだぁよまったぐ。悪い子にはおしおぎをしてやらないどなぁ。」 れいむとまりさはきょとんとしていた。 目の前の優しいおじさんがさっきまで子供達を何度も殴り飛ばしていた人と同じ人とは思えなかった。 「本当にごめんなぁ。お前達は何もしないでただゆっくりしているだけなんだもんなぁ。お前達はいい子だよ。 いつか人間達と一緒にゆっくりできる日が来るといいな。」 れいむ達は大男の雰囲気から、彼が自分達を助けてくれたことを理解した。 彼がいなかったら自分達は両方とも死んでいただろう。二匹はとても感謝した。 「たすけてくれてありがとう!!」 「おじさん、ありがとう!おれいするよ!!おれいするよ!!」 けれども、大男は照れくさそうな顔をすると、 「せっかくだけど、ゆっくりしている暇はないだ。これからやることが残ってるから。まぁた今度ゆっくりさせてもらうよ。」 そういうと大男は去っていった。彼はまるでヒーローのようだった。 翌日になった。まりさはあの大きなおじさんのことが忘れられなかった。今までゆっくりの仲間達は人間の子供に苛められていた。 色々ひどいことをされてきた。中にはまりさたちが昨日受けたことがまるで遊びのように思えるようなこともある。 そんな中、自分とれいむを助けてくれたヒーロー。人間がみんなあんな人達だったら、 人間とゆっくりが一緒に仲良くできるかもしれない。そう考えていた。 そう、まりさは人間と仲良くする方法を考えていた。あの時よくわかった。このままだったら、 いつ人間にゆっくりさせてもらえなくなるかわからない。それなら、人間と仲良くできればいい。 ゆっくりの仲間達はみんないい子。みんなのことをよく知ってもらえたらいいなと思っていた。 何かいい方法はないかなと思っていると、空からゆっくりれみりゃがゆっくりアリスをつれて飛んできた。 れみりゃが空のお散歩に連れて行ったところらしい。アリスは誰も見ていないからと思って、うれしそうにはしゃいでいた。 誰かの前では決してあのような顔をしない。 「う~♪う~♪たべちゃうぞ~♪」 「ゆっゆ~~♪、ゆっくり~~♪」 れみりゃはとてもご機嫌だった。アリスもうれしそうに歌っている。 けれども悲しいことに、アリスのその歌声は、あまり聴けた代物ではなかった。 そうだ、あの子達に相談しよう。まりさは思い立ち、二匹を呼び止める。 「ありす~!れみりゃ~!ゆっくりしようよ~!!」 「ゆうゆうゆゆ゛ゆゆう゛ゆうゆyyluuulury」 「う゛~!う゛ぁ゛~~~!!」 アリスはいきなり呼び止められたことで動揺してしまった。 しかも相手は彼女がライバル意識をしているまりさだった。気持ちよく歌っていたところに突然だったので、 驚きのあまりぶるぶると震えて声にならない叫びを上げる。そのまま落下しそうになるのを慌ててれみりゃが支える。 危うくつぶれ饅頭が出来上がってしまうところだった。 「なんのようなのよ!つまらないことならゆっくりしないわよ!」 「いないいない・・・う~♪」 「ゆっくりしていってね!!れみりゃ!アリス!」 アリスは何事もなかったかのように振舞うと、まりさのまえに着地した。 まりさは二匹に向かって挨拶をすると、すぐに本題を切り出した。まりさはアリスとはよく喧嘩する。 しかしそのためか、あまり他のゆっくりには言えないことも言える仲である。 まりさは、人間と仲良くする方法を探していることを言った。アリスは頭がいい。 きっと何かいいことを考えてくれるはずだと信じていた。 「にんげんとなかよくなるほうほうねぇ・・・・。って、あんたばかぁ!あたまにあんこでもつまっているんじゃないの!」 「ゆぅぅ!?あんこがはいっているのはありすもじゃない!まりさはしんけんだよ!なにかしらない?ゆっくりおしえてよ!」 「ありすはかすたーどよ!あんこなんかといっしょにしないでよ!!それににんげんってはなしがつうじないのよ! いきなりつぶされたおともだちもおおいの!むりよ!ぜったいむり!」 慌てて否定するアリス。以前何か嫌なことでもあったのであろうか。けれどもまりさは引き下がらなかった。 みんなにゆっくりしてもらいたい。幸せになってもらいたい。まりさはみんなのことが大好きだった。 だから、頑張る。考える。相談する。 「おねがい!ありすならなにかいいことしっているでしょ!まりさはありすにおべんきょうでかったことないもん! うたではいっかいもまけてないけど!」 「いちいちよけいよ!!」 「うぅ~、ありすこぁい・・・・・」 れみりゃは少し遠くで怖がっていた。軽くアリスが怒鳴っているくらいで怯えるとは、臆病なところがあったものである。 結局まりさの熱意に押し負けたのか、アリスはまりさの手伝いをすることになった。 アリスは人間に対して仲良くなりたいなら、人間のことを知ればいいと思った。 そこで人間の本をたくさん持っているゆっくりぱちゅりーの家に遊びに行くことになった。 ぱちゅりーの家は木のうろの中にできていて、人間の絵本がたくさん入っていた。 「ぱちゅり~、あそびにきたよ~、ゆっくりしてい~い!」 「むきゅ、ほんをもっていかないでね。ゆっくりしていってね。」 まりさはぱちゅりーの家からいろいろな絵本を読んだ。文字は難しいので読めなかったけど、絵だけならお話がわかる。 しばらくして、まりさはいい方法が載っていた本を見つけた。 《泣いた赤鬼》 昔々あるところに赤鬼と青鬼がいました。鬼達は人間にとても怖がられていました。 赤鬼はじつはとっても寂しがりや。いつも人間と仲良くしたいと思っていました。 ある日親友の青鬼が人間の里で悪さをしました。そんな青鬼を退治する赤鬼。青鬼はどこかに去ってしまいました。 人間に英雄として仲間にしてもらえた赤鬼。赤鬼は全てが終わった後に気がつきました。 そう、青鬼は赤鬼をみんなにいい子だということを伝えるためにわざと悪さをして、退治されたのでした。 それを知った赤鬼は、二度と友達に会えなくなることに涙しました。 めでたし、めでたし。 まりさはこれだと思った。これなら、人間にもわかってもらえる。 だけど、このことをれいむやアリスに言うと反対されそうだから黙っていた。 アリスとぱちゅりーにはいい方法が載った本は見つからなかったということにした。 まりさはこの本の結末のような未来を思い描く。青鬼は自分がなろう。かけっこなら誰にも負けたことがない。自分なら逃げられる。 赤鬼はれいむにやってもらおう。れいむならすぐにまりさを止めてくれるはずだ。 でも、このことを話したられいむはあぶないからやめてというだろうから黙っていよう。 まりさは後の事を考えず都合のいい妄想にふけっていた。 だが、まりさは青鬼になる決意を決めることはできなかった。 餡子の詰まった頭でも、妄想の興奮が冷めた後にゆっくり考えればわかることだった。 青鬼になるということは、みんなとお別れすることになる。 今までずっと一緒にいたれいむとも、素直じゃないアリスとも、怖がりなれみりゃとも、 あまり動かないぱちゅりーとも二度と会えない。会っているところを人間に見られると、 みんなが悪い子の仲間だと思われてつぶされてしまう。それがすごく怖かった。 それに、まりさは死にたくなかった。まりさは青鬼のように強くない。悪さをするということは、 人間達に立ち向かうということになる。そのときにつかまったら、今度こそ殺されてしまうだろう。 いや、殺されるだけだったらいいけど、ゆっくり時間をかけて痛めつけられたらどうなるだろう。まりさはとても怖かった。 一日、二日と時間が経っていく。段々とまりさの決心が鈍ってくる。 あれから何も起こっていないんだからまりさが何かしなくても大丈夫じゃないかな。 ああやって人間に虐められることはもうない。あれは本当にたまたま。 きっと人間の子はもう二度と来ない。 だったらまりさが何かする必要はない。 みんなとゆっくりしていってもいいんだ。 そう思っていた。 しかし現実は餡子のように甘くなかった。 まりさは結局青鬼になることになった。赤鬼になってもらうれいむの赤いリボンはとてもきれいだった。 中編 このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1195 売れるゆっくりを開発せよ!! まりさつむり量産計画Ⅰ/コメントログ」 これは良いアイディアだなぁw -- 2011-01-03 18 04 53 ゆっくりが絶望する顔はいつ見てもあきないなぁww -- 2011-10-21 21 51 54 しねしねしねしねしねしねしねしね -- 2012-01-29 14 35 21 •しねしねしねしねしねしねしねしね •しねしねしねしねしねしねしねしね •しねしねしねしねしねしねしねしね •しねしねしねしねしねしねしねしね -- 2012-02-19 10 59 29 そのまりさ、すてるならおれによこせ。 ついでにしたに便乗して しねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしね -- 2012-03-04 00 28 50 糞袋を勝手に育てる企業はゆ殺者が「抹殺」してもらいます。所詮糞袋に希少種なんて無いんですから -- 2012-06-18 18 20 18 つむり?貝殻かぶった饅頭だろ。 つむりとか笑わせんなし。 -- 2012-08-30 08 57 11 あばばばばばばばばばばばば -- 2012-09-22 18 45 08 管理人とつむり死ね死ね死ね消えろ -- 2013-07-14 11 35 20 糞袋にも劣る低脳どもがなんか騒いでますね、内に留めることを知らず軽く賛同して騒ぎ出す。 いやなら来なきゃいーじゃん。ガキ。 -- 2014-12-18 20 39 50 は?つむりってただかざりが貝殻なだけでそれ以外ぜんぶまりさやん たいりょくもれいむより10倍低いし、てかつむりのためにまりさころすのまじうぜーんだけど管理人はいいとして -- 2022-02-19 17 08 21
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元銀バッジまりさの末路 終の2 40KB 虐待-普通 制裁 観察 考証 理不尽 自業自得 差別・格差 仲違い 誤解・妬み 調理 自滅 家族崩壊 共食い 飼いゆ ゲス れいぱー 現代 独自設定 うんしー ぺにまむ 長いので分割させてもらいます。これで完結です。 ・『元銀バッジまりさの末路 上』と『元銀バッジまりさの末路 中』と『元銀バッジまりさの末路 下』と『元銀バッジまりさの末路 終の1』の続きです。 ・俺設定あり。 ・長すぎるので分割させてもらいます。 ・これで『元銀バッジまりさの末路』は完結となります。 天然あき その日以来、ゲスまりさに与えられた虐待は今までの比ではなかった。 カメラが映像を映してる限りゲスまりさは目を逸らす事も閉ざす事も出来ない。 だから、 『ゆごお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?』 今透明な箱に詰められ、その中の先客であるナメクジが身体の上を徘徊するのを見ているしかない。 ぬるぬるする気持ち悪さ。 目を閉ざして現実を逃避する事も出来ない。 ただただ不快な感覚と光景に悶え苦しむしかゲスまりさには出来ないし許されない。 『ゆぐう゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?』 一際ビクンとゲスまりさが動く。 ナメクジがあにゃるの辺りを通ったのだ。 敏感な部分に不快なものが通った事にゲスまりさは悍ましさが体中を駆け巡る。 何度失神しかけた事だろう。 しかしどれだけ苦しんでも映像が餡子の中に流れる限り、意識を強制的に戻してしまうのだった。 『たずげでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ぇ!!!どうぢでばりざがごんなべに゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!?』 ゲスまりさは心の中で嘆く。 跳ねる事も見る事も喋る事も自由に出来なかったゲスまりさが唯一侵されていない心にしかゲスまりさの思い通りになる場所は無かった。 しかし、 「じねぇ…じねぇ…」 そこに上がり込んでくるものはいた。 「おばえぎゃにゃんじぇいきちぇるんじゃ…」 自分の最後のよりどころにすらゆっくり出来ない奴はいた。 ゲスまりさにはそれはどうしようもなくうざったいものだった。 もはや毎度のものとなった呪詛にゲスまりさは恐怖はない。 だが煩わしさは何時まで消えはしない。 逃げ場なんて何処にもない。 あるのはただゲスまりさをゆっくりさせないプレイスしかなかった。 『ゆんひい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!?』 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― またある日は、 「んほおおおおおおおおお!!?」 ゲスまりさの視界の中には発情したれいぱーありすがいた。 発情するまでの一部始終を見せられる。 そして、 「んぼごお゛お゛お゛お゛お゛!!?」 容赦なく切り落とされるのを見せられた。 『!!?』 ゲスまりさのぺにぺにがある部分がキュンとなる。 れいぱーありすと自分のぺにぺにを重ね合わせたのだろう。 「んぎょお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?」 奇声を上げるれいぱーありす。 飼い主はそんなれいぱーありすを無視し、切り落としたぺにぺにをゲスまりさのあにゃるに突っ込んだ。 『ぷごお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?』 今までうんうん以外を通した事のないあにゃるにペンライトサイズのれいぱーありすのぺにぺにが侵入したのだ。 痛くない訳がない。 そして、 『ゆ…ゆゆゆゆゆ!?』 ゲスまりさの腹部が膨らむ。 にんっしんしたのだ。 れいぱーありすのぺにぺにをまるごと注入したのだ。 ゆっくりは精子餡といわれるモノを体内に吸収するとにんっしんするらしい。 それと通常の餡の何が違うのか分からないがそれを口以外の部位から吸収すると高確率でにんっしんするのだ。 おそらく精子餡が大量に詰まっているのはぺにぺにだと判断し、飼い主はわざわざすっきりし終わるまで待ってやるつもりもなかったのでぺにぺにを切り落としてあにゃるに突っ込んだ。 その結果が膨らんだ下腹部だ。 『まりさ、にんっじんじぢゃっだんだぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?』 ゲスまりさもカメラを通してにんっしんしたのを理解する。 父親役をしていたゲスまりさには初めての事で驚いてはいたがすぐに母性が芽生えてきた。 『ゆっくりしてくんだぜ~♪』 顔も無いのに嬉しそうな感じが飼い主にも伝わってくる。 異形と化したゲスまりさから生まれたゆっくりがまともな形になるかどうかもわからないのによくもまぁ嬉しそうにしていられるものだ。 どうなるか飼い主にもわからない。 なので死なないようにれいぱーありすのぺにぺにがあった辺りにチューブを突き刺し、小麦粉でくっつけチューブの先をゲスまりさに加えさせ、チャックとガム テープで固定する。 そして、れいぱーありすをゲスまりさよりも高い位置に置いておけばれいぱーありす型の容器の飲むカスタードが完成した。 「ゆごお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?ぬい゛でえ゛え゛え゛え゛え゛!!!ありずのとがいはなながみがでぢゃう゛わあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 れいぱーありすは動かないよう固定されてどうしようもない。 もはやれいぱーありすの役目はカスタードの容器以外何もないのだから。 そしてぺにぺにがあった部分からゲスまりさの口にカスタードが流れていくのをゲスまりさはカメラを通じて見させられる。 『ゆごお゛お゛お゛お゛ぎぢゃない゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!?』 股間部位から流れる液体を否応なしに飲まされるゲスまりさ。 それを見なければならない拷問。 拒否という行為全てを却下される中、ゲスまりさは供給されるありすのカスタードとオレンジジュースによる栄養をたっぷり摂って出産に望むのだった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「と…ぎゃ…」 中身を延々と吸われ、ほぼ皮のみとなったれいぱーありすがようやく死ねた頃、 それとは対称的にぶっくぶくに太ったゲスまりさが出産を間近に控えていた。 『う゛…う゛までぶ……』 のっぺらぼうとなった顔からメリメリと何かを出そうと穴が見え、ゆっくり特有のムカつくあの顔が見えてくる。 「ゆっきゅりりうみゃれりゅよ!!」 どうやら親があんな奇形でも子供には影響はないようだ。 『ゆ…ぐぎぃ…おちび…じゃん…』 あにゃるをぺにぺにで封をされ、れいぱーありすのカスタードを無理矢理飲まされ、全然ゆっくり出来ない中唯一の支えとなった我が子。 “おちびちゃんがいればゆっくりできる” それをゲスまりさは盲目的に信じていた。 子供が生まれれば今までゆっくり出来なかったのから解放されると思い込んでいた。 だからあの薄汚いれいぱーありすのカスタードも我慢して食べたのだ。 ゲスまりさにとっておちびちゃんが生まれて一緒にゆっくりする。 それだけが唯一の救いだった。 それがどれだけ有り得ない絵空事であろうと…信じる事でしかゲスまりさは自分を保つ事が出来なかった。 ポーン、と赤ゆっくりまりさが飛び出す。 本来ならつがいが受け止めるのだがその相手は既にゲスまりさの栄養となっているから出来ない。 なので床に顔面から突っ込んでしまう。 「ゆぴいいいいいいい!!?いちゃいよおおおおおおおおおお!!!」 赤まりさは生まれて最初の言葉は「ゆっくりしていってね!!」ではないようだ。 『ゆううう!!?おちびじゃんだいじょうぶなのかだぜ!!!』 ゲスまりさは我が子の泣き声に動揺を露にする。 もっとも、ただうねうねしているだけだが。 だがそうもしていられない。 『ゆぐ…!?まぢゃ…うばでる…』 メリメリと再びゆっくりが顔を出す。 髪を取ればそのままかなり顔を近付けたゆっくりに見える。 「ゆっきゅりときゃいはにうみゃれりゅわ!!」 今度はありす種のようだ。 『ゆ゛…おちび…まっべ…』 ゲスまりさは赤ありすの誕生に焦りの色を顔が無いのに浮かべる。 何故なら赤ありすが生まれたら着地する場所に赤まりさが泣き喚いているのだから。 このまま行けば赤まりさと赤ありすがぶつかってしまう。 生まれたばかりの皮が柔らかいお互いがぶつかり合えば惨事は免れない。 ゲスまりさはそれを理解出来るだけの知能を持っていたから恐怖した。 『おちび…じゃ…はや…どいで…』 ゲスまりさは懇願するが声も出せずただそこにあるだけの状態以外何も出来ない。 「びえええええええええええ!!!いちゃいよおおおおおお!!おきゃあしゃんたちゅけちぇええええええ!!!」 だが赤まりさは泣き喚くだけで一向に動こうとしない。 ゲスまりさとて動けるものならすぐに赤まりさの側に跳ね寄っただろう。 だがそれは出来なかった。 『だべ…ぼう…げんがい…』 ゲスまりさは我慢の限界を迎え、勢いよく赤ありすが飛び出した。 そしてゲスまりさの予想通り、 「どうちちぇたちゅけちぇくれにゃいのおおおお!!? もうやぎゃばあ゛あ゛!!?」 「どいちぇえええええ!!?ぴぎゃあ゛!!?」 見事にぶつかり餡子とカスタードの花を咲かせたのだった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『みょうしゅぐゆっきゅりうみゃれりゅよ!!』 心に胸踊らせ誕生の瞬間を待ち侘びる赤まりさ。 これからゆっくり出来る日々が来ると信じて今か今かとわくわくしながら待っていた。 今この時がピークだとは夢にも思わなかった。 同じお腹の中にいる姉妹達と一緒にゆっくりするのを楽しみにしていた。 生まれたらお母さんに元気に挨拶しよう。 可愛いまりさのゆっくりしていってねだったら喜んでくれる事間違いなしだと赤まりさは考えていた。 赤まりさはわかっていた。 自分がお姉さんになるんだと。 まりさがいもうとたちをまもるんだ!!とかそんな決意を胸に秘め、赤まりさは勢いよく飛び出し…、 「ゆゆ~ん、ゆっきゅばぁ!!?」 顔面から床に落下した。 赤まりさは訳が分からなかった。 これからゆっくりした日々が待っているはず…なのにゲスまりさは顔に激痛が走るのだろうか? わからなかった。 ゆっくりできる筈なのに全然ゆっくりできない。 どうしてだ?どうしてなんだ? 泣き喚きだす赤まりさ。 泣いたらお母さんが助けてくれると信じて。 ゲスまりさが子供に救いを求めたように赤まりさも母親に救いを求めたのだ。 だがいくら泣き叫んでも母親は来ない。 ますますわからない。 おかあさんはまりさをゆっくりさせてくれるのじゃないのか? どうしてこないんだ? ぜんぜんゆっくりできないよ…。 もうやだ、おかあさんのおなかにかえる。 一番ゆっくり出来た母の胎内に戻ろうと考えた瞬間、なにかが赤まりさに命中した。 赤まりさの後頭部に走る痛み。 そして少しの間途切れた意識。 だがそれは一瞬だけの事で後は痛みなんて来はしなかった。 だが痛みよりも赤まりさは何かを失ったような喪失感の方が強かった。 動かすのが不自由になった身体。 それは決して生まれたばかりだからではなかった。 そうして赤まりさはようやく気付く。 どうして思い通りに身体が動かないのか? それは単純な理由だった。 それは赤まりさの身体がバラバラに分断されたからであった。 自分の手足を失っていればそりゃ上手く動ける訳がない。 「ゆぴ…まりじゃの…もみあげしゃ…」 赤まりさの目の前に転がるもみあげと頭の一部。 「いびゃい…ときゃい…じゃにぁ…」 赤まりさと同じように死にかけている赤ありす。 後頭部が致命的損傷の赤まりさと対称的に赤ありすは顔面が潰れ、髪の大部分が潰れ、何とか機能を失わずに済んだのが口だけという有様。明らかに双方共に致命傷だ。 誕生から五分もたたずに二匹の赤ゆっくりは息絶えた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『お…ちびじゃ…』 ゲスまりさは呆然と見ているだけしか出来ない。 だがゲスまりさはそうでも中の子供達は出ようと動き出す。 「ゆっきゅりうみゃれりゅよ!!」 まむまむから赤まりさの顔が出てくる。 『おちびじゃ…ん…でない…で…』 ゲスまりさは懇願する。 生まれて初めて自分のお腹から生まれたゆっくりが二匹ともあんな惨状なのだ。 これなら生まれない方がいいと思うのも無理はない。 だがいくら耐えようとも結局は生まれ出るのを止める事は出来なかった。 受け取り手やクッションのない床に赤まりさが飛び出し、意外にも上手に着地する。 『ゆゆ…!…すごい…んだぜ…おちびちゃ…!!』 ゲスまりさは感嘆する。 どうやらこの赤まりさは先に生まれた赤まりさよりも出来るようだ。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!」 そして赤まりさが元気よく最初の言葉を告げる。 しかし誰からも何からも返事が返って来ない。 当たり前だ。親であるゲスまりさは喋る自由すらないし、他の赤ゆっくり二匹は赤まりさですら姉妹であるとわからない状態で息絶えていた。 「ゆ?ゆ?」 周囲には誰もいない。 実際には目の前に親がいるのだがその姿があまりにもゆっくりと掛け離れてる事から見ても親だと理解しようとしない。 唯一のゆっくりの証もいつの間にか飼い主にとられていたので気付かなかった。 「ゆゆう!!どうちちぇだりぇみょいにゃいにょおおおおおお!!?」 赤まりさが泣き喚く。 結局どうなろうがゆっくりは泣き喚くようだ。 だが本来ならそれをあやす筈の親は片方は身を持って栄養に、片方は身動きも何も出来なくなっている。 傍観者と同じだ。 当事者でありながら部外者というポジションは存外にゲスまりさの精神を苛んだ。 『ゆ゛…おちび…じゃ…』 慰めてやりたい。 すーりすーりしたい。 だがそれすらも許されない。 ゆっくりは自分のお腹から生まれた我が子に愛着を抱く。 れいむ種は母性があるとか子に異常に執着する等の特徴があるが、それは母親役を担う事が多い事から生まれた特徴である。 それが思い込みが激しいゆっくりにいつの間にか刷り込まれ、れいむの特徴が生まれただけであり、胎生で子供を生んだゆっくりはその子を強く愛する。 それは父親役の時や植物型にんっしんの時と比べても遥かに大きかった。 今ゲスまりさにとってこの赤ゆっくり達は希望であり、今までの子供達よりも遥かに大切な存在なのだ。 『うば…でるう゛ぅ…』 どうやらまだゲスまりさの中には赤ゆっくりがいるようだ。 「ゆやあああああああ!!!へんじしちぇええええええ!!?」 だが赤まりさが生まれてから誰にも返事してもらえなかった赤まりさは訳も分か らず泣き叫ぶだけで動こうとしない。 『ゆぎィ…ごのままじゃ…ちゅぶりぇ…』 このままではさっきの二匹の二の舞となってしまう。 どうすれば…。 ゲスまりさは出産の激痛の中必死に考える。 そして出した結論が、 「ゆっきゅりおしゃらをとんじぇりゅみちゃいいいいいい!!?」 むしろ逆に飛距離を付けて飛ばす事だった。 ひり出す力を逆に込めて勢いよく飛ばす。 そうすれば大丈夫だと考えたのだ。 だが、 「いびょ!!?」 床に落下した赤まりさ2はそのまま床にシミを作って二度と動かなくなった。 『ゆう゛う゛う゛う゛う゛どうじでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?』 ゲスまりさは混乱する。 ぶつかってないのにどうして死んでしまったのか? それがわからないのだ。 そこに勢いつけたら逆効果だという考えは思い浮かばない。 「ゆ?ゆ?」 一方、赤まりさは突然の事に何が起きたかわからず呆然としていた。 そして、 「ゆ?にゃんにゃのきょれ…?」 ふと潰れた妹の赤まりさ2の遺骸に気付き、近付いていく。 『!!!』 ゲスまりさはチャンスと考えた。 まだお腹の中に出ようとするおちびちゃんがいる。 今なら誰にもぶつからず産めるチャンスだと結論した。 「ゆっきゅりときゃいはにうみゃれりゅわ!!」 その言葉と共に赤ありすが飛び出す。 そして着地する。 どうやらこの赤ありすも最初の赤まりさよりは出来がいいようだ。 「ゆっきゅりちちぇいっちぇね!!」 赤ありすが元気よく挨拶する。 「ゆっきゅりちちぇいっちぇね!!」 赤まりさがそれに本能的に返事する。 「ありしゅはありしゅよ!」 「まりしゃはまりしゃだよ!」 互いに存在を確認しあう。 「まりしゃはおねえしゃんにゃんだね!」 「ありしゅはいみょうちょにゃのね!」 お互いの確認が一通り終わったようだ。 「それじゃあいっしょにおきゃあしゃんをしゃぎゃしょうにぇ!!」 「わきゃっちゃわ!でみょおにゃきゃちゅいちゃわ…」 「ゆ!しょれもしょうだね! しょれじゃぎょはんもいっしょにしゃぎゃしょうね!」 二匹はそう言って意味もなく部屋の中を跳ね出す。 それでいい。少なくともこれで赤ゆっくり同士の衝突は避けられるのだから。 『ゆぎい゛ィ…!! うばでるう゛う゛う゛!!!』 「ゆっきゅりうみゃれりゅんだじぇ!!」 赤ゆっくりだぜまりさが生まれ、 「ゆっきゅりときゃいはにゆっきゅりしゅるわああああ!!!」 赤ゆっくりありす2号が無事に誕生した。 『やったんだぜ…これでゆっくりできるんだぜ…』 死んだ三匹を除いて四匹の赤ゆっくりが無事誕生した事にゲスまりさは安堵した。 これでゆっくりできる…そんな事を考えているのだろう。 だがゲスまりさは大事な事を忘れていた。 この場には食べられるものなんて死んだゆっくりの遺骸位しかない上に、ゲスまりさは動く事すら出来ない。 こんな状況で子供なんて育てられる訳が無いという事にゲスまりさは気がつかなかった…。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「おきゃあしゃん!!きゃきゅれちぇにゃいででてきちぇにぇ!!」 「いきゅらときゃいはにゃありしゅじぇみょおきょりゅよ!!」 「ゆああああああああ!!? どうちちぇいじわりゅちゅりゅのおおおおお!!?」 「ぷきゅうううううもうおきょっちゃんだじぇえええええ!!!」 『ゆあああああああやめでね!! ゆっくりできないんだぜええええええ!!?』 一向に部屋から出れず、親も見つからずゆっくり出来ない赤ゆっくり達はついに怒り出してしまった。 ゲスまりさはそれが自分に向けられているとわかり、ゆっくり出来ない。 だからといってカメラは機能しているから現実から目を背ける事も出来ない。 「ぷひゅうううううう!!にゃんでむちちゅりゅんだじぇええええええ!!?」 「ゆええええええんおにゃきゃちゅいたああああああああああ!!?」 「どうちちぇでちぇきゅれにゃいにょおおおおおおおお!!? とかいはじゃにゃいわああああああああああ!!!」 あやす者も宥める者も害を為す者もいないこの状況。 ただ生まれたばかりの赤ゆっくりは事態もわからず泣き喚く。 「ゆ!きっちょあにゃゆっきゅりできにゃいやちゅぎゃおきゃあしゃんをどきょきゃちゅれちぇっちゃんじゃよ!!」 すると上二匹が死んでるから結果的に長女となったまりさがゲスまりさこと饅頭モドキを母親を誘拐した犯ゆっくりだと決め付けた。 そこに根拠も理由もない。ただ誰かがそう決め付けた。それだけで十分だった。 「よきゅみょおきゃあしゃんをおおおおおおお!!!」 「おきゃあしゃんをきゃえしぇきょのいにゃきゃみょのおおお!!!」 「きょいちゅをたおしぇばおきゃあしゃんぎゃきゃえっちぇきゅりゅんだじぇえええ!!!」 何をしたらいいかわからない状況で初めて見つけた指針。 それが何の意味も無くても赤ゆっくり達はいつの間にか出来た「このゆっくりできないやつをたおせばおかあさんがかえってくる」という考えを盲目的に信じていた。 『や、やべるんだぜおちびじゃん!!?』 実の母親であるゲスまりさに体当たりを仕掛ける我が子。 ゲスまりさには全く意味がわからない。 おちびちゃんはゆっくり出来る筈なのにどうしてこんな事になるのだろうか? 赤ゆっくり達の攻撃はゲスまりさに傷一つ与える事も出来ない。だがゲスまりさに襲い掛かる精神的ダメージは多大なものだった。 「ゆびぃ…ゆぎい゛い゛い゛じねえ゛え゛え゛え゛…!!!」 「ゆひぃ…ゆひぃ…どうぢでじにゃにゃいのお゛お゛お゛お゛!!?」 だが食事もせず、無意味に体当たりし続ければすぐに疲弊してしまうのは当たり前だ。 『ゆううう…やめてくれたんだぜ。よかったんだぜ…』 ゲスまりさは安心する。 自分の思いが通じたんだとゲスまりさは考えた。 だが当然そんな事はない。 ただ単に空腹で衰弱しているだけだ。 「ゆ゛、ゆぅ…おにゃがずいだぁ…」 苦しげに呻く赤ゆっくり達。 親から何を食べればいいのかも教えてもらってない赤ゆっくり達には何かを食べるという選択肢すら浮かばない。 『ゆ、ゆうううう!!?おちびちゃんたちがおながずいでるんだぜええ゛え゛え゛!!!はやぐじじいはごはんもっでぐるんだぜええ!!!』 ゲスまりさは開かぬ口で命令する。当然届きはしない。届いても誰も言う事を聞きはしない。 ゲスまりさは自分では動けない。この赤ゆっくり達は誰も手助け出来ない。自分達で何とかするしかないのだ。 「ゆぴぃ…にゃにきょれ…?」 すると、ついに一匹の赤まりさがこの場で唯一食べられるものを見つけた。 言うまでもないがそれは姉妹となる筈だったゆっくりの残骸だ。 『ゆうううやめるんだぜおちびじゃん!!!』 ゲスまりさは我が子が餡子を分けた姉妹を残骸とはいえ食べようとしている事に気付き、必死で止めようとする。 ま、微塵も動けないから何もしていないと同じだが…。 共食いすら平気でしてきたゲスまりさだが、自分をゆっくりさせてくれる救世主(と思い込んでいる)が、姉妹を食うなんて真似を見ていられなかった。天使が悪魔の所業を行っているかのようなものだ。 ゲスまりさの信仰、「アイドルはウン●しない」みたいなありえない幻想を抱いていたゲスまりさにはショックだった。 だがそれを止めるものはいない。 「む~ちゃ…む~ちゃ…ししししししあわしぇえええええええええ!!!」 長女赤まりさが姉の残骸を食べた瞬間大声で叫ぶ。 ゲスとれいぱーのハイブリットが最初に食べた食事が姉妹の遺体というのもらしいと言えばらしい。 一度その味を知ってしまえばもう止まらない。 長女赤まりさは夢中で姉の成れの果てを貪り食らう。 「うみぇ、めっちゃきょれうみぇ!!」 「ゆゆう!?まりしゃもたべりゅんだじぇ!!!」 すると長女赤まりさに触発されたのかだぜ赤まりさも近くにあった姉の残骸を食べ始める。 そうなれば、他の二匹も食べ始めるのも当然といえば当然だった。 『ゆゆうううう!!?やべるんだぜえええ!!!おちびちゃんはぞんなごどじぢゃいげないんだぜえ゛え゛え゛え゛!!!』 共食いはゆっくり出来ない自覚はあったものの、他のゆっくりを下にして見下していたゲスまりさは抵抗はなかったが、おちびちゃんが同じおちびちゃんを食べるのはショックなようだ。 例えるなら貴族が奴隷を殺すのは一向に構わないが貴族が貴族を殺すのは許せない、そんな感じだ。 だがそんな勝手な思い込み等関係なく赤ゆっくり達は姉妹の残骸を食べ切ってしまう。 途中あまあまの奪い合いも発展したが饅頭モドキ(ゲスまりさ)という共通の敵がいる為協力する道を選んだ。 「おにゃきゃいっぴゃいになっちゃきゃらきょんどきょそやっちゅけりゅよーー!!!」 「「「ゆーーー!!!」」」 そうして再び饅頭モドキことゲスまりさに体当たりを仕掛ける。 それが全くの無意味だと気付くものはいなかった。 『や、やめるんだぜおちびじゃん!!? いっじょにゆっぐりずるんだぜ!!!』 ゲスまりさは必死に訴えるが閉じられた口は誰にも届かない。 「ちにぇ!!ちちぇ!!ちにぇえええええええ!!!」 赤ゆっくり達は無駄な体当たりを繰り返すだけであった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 赤ゆっくり達が生まれてから丸一日が経過…。 事態は明らかに悪い方向へと向かっていた。 「どうちちぇ…ちにゃにゃいのぉ…?」 「やしぇぎゃみゃんちにゃいでちゃっちゃちょちにゅんだじぇ…」 「ぼうやびゃ…おうちきゃえりゅ…」 「ときゃいはじゃ…にゃいわぁ…」 衰弱した四匹。 だが今回は栄養となるものは何処にもない。 ゆっくりは人間と同じように成長するまで親に依存する。 庇護なく生きていける程ゆっくりは強くない。 ただゆっくりと栄養失調で死んでいくだけだ。 それを助けるものはいない。 「おにゃきゃしゅいちゃよ…」 「ゆっきゅり…ちちゃい…」 「おきゃあしゃん…たちゅけちぇ…」 「にゃんで…まりざぎゃきょんなめに…」 苦しみを訴えるゆっくり、会った事のない母に助けを求めるゆっくり。 饅頭モドキはその光景を見ながらうねうねと動くだけだ。 『おちびじゃんげんぎだずんだぜ!!ゆっぐりずるんだぜ!!』 目があったのなら枯れる位まで泣き喚いていたのだろう。 最愛の我が子が苦しんで死んでいくのをただ見ているしか出来ないし、見ない事も許されない。 『おねがいずるんだぜ!だれがおちびじゃんだぢをだずげでほじいんだぜ!!! ゆっぐりじだおちびじゃんなん゛だぜ!! まりざのだいじなだいじなおちびじゃんなんだぜえ゛え゛え゛え゛!!!』 ゲスまりさに残された道は何かに助けを求め、祈る事だけだ。 だが祈れば必ず報いてくれるような神は何処にもいない。 ゲスまりさはただ子供が衰弱死するまでずっと見ているだけしか出来ないのだった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「も…ちょ…ゆっ…り…」 四匹の赤ゆっくりの中で最初の死者が出たのはすぐの事だった。 一番下の赤ありすは食べ始めるのが遅かったせいか食える量が少なかったのが原因だろう。 「ゆぁ…まりざの…いぼうどがぁ…」 悲しみに嘆く声も弱々しい。意識もかすんできているのだろう。 『おちびじゃんじっがりずるんだぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?』 何度嘆いたことだろう。 何度祈ったことだろう。 代わりに自分の命を持って行ってくれとまで願った。 それは今までのゲスまりさにしてみれば有り得ない事。 ただ一つの救いであり拠り処であったものがゲスまりさの心情を変えていた。 絶望の中の希望は希望の中の希望より遥かに大きく輝くのだ。 だが、絶望はその希望すら塗り潰す。 まるで沢山の希望を食い尽くしてきた報いとばかりに…。 「ゆぎ…どうじで…」 だぜ赤まりさが呻く。 「なんで…おぎゃあじゃ…たじゅげで…ぐれないの…」 『!!?』 ゲスまりさの身体が強張る。 「わりゅいごど…しぢゃなら…あやまりゅ…だぜ…。だがら…だずげ…おねぇ…じゃを…たずげ…」 助けてくれない母への言葉…。 『おちびじゃん!!おぎゃあじゃんはぎょぎょにいりゅんだぜ!!!いまたずげるんだぜ!!!』 それに対しゲスまりさはうねうねと動くだけ。目の前にいるのに決して言葉は届かない…。 「たじゅげ…で…」 もはやそれしか考えられない。 助けてほしい…。 今の苦しみから解放してほしい。 だぜ赤まりさは願う。 ゲスまりさと同じように。 今まで見た事のない母に。 生まれる前はずっと楽しみにしていた。 お母さんとすーりすーりしたりおうたを聞いたりしてゆっくりするのをずっとずっと楽しみにしていた。 その願いは何一つ叶わない。いい事さえ何も無いままただ朽ちていく。 「やじゃよぅ…ちにちゃきゅにゃいよ…」 二番目に生まれた赤ありすが嘆いている。 「ありしゅは…もっちょゆっきゅり…ちたい…きょんな…ときょで…ちにたきゅにゃいよぉ…」 自分がもう長くないのを理解しているのだが、それを認められないのだ。 「たちゅけちぇよ…まだなにもちちぇないのに…いにゃきゃみょのでもいいきゃら…」 ずーりずーりと赤ありすは死んだ妹の赤ありすに近付いていく。 「やじゃよ…ちにちゃきゅないよ…」 赤ありすは息絶えた妹赤ありすに寄り添う。 「みんにゃでいっしょに…ゆっきゅりしゅるはじゅ…だっちゃのに…」 自分と同じありすである妹赤ありすにすーりすーりを繰り返す。 生まれて最初に親とする筈だった、これから先何度もする事を思い描いていた親愛のすーりすーりは冷たくなった妹とだった。もちもちだった皮は固くなり、暖かみも何もない。 「や、やじゃあ…ちにちゃきゅにゃいぃ…」 生の欲求を赤ありすは訴えるがどうするかも思い付かない。 最初に食べた姉妹と今死んだ姉妹は見た時の形が違いすぎるのでそれを食べるという発想すら出来ない。 「どうちちぇ…たちゅけちぇきゅれにゃいの…」 『ゆう゛う゛う゛う゛う゛!!?』 その言葉がゲスまりさの心に突き刺さる。 「ありしゅが…きゃわいきゅにゃいの…?だきゃら…ちゅちぇちゃの…」 『ぞんなごとないんだぜ!!!おちびじゃんはとっでもがわいいんだぜ!!!』 ゲスまりさは叫び続けるがその声は決して届かない。 金バッジれいむの思いがゲスまりさに届かなかったように…。 赤ありすの身体がふらつき始める。 死ぬのが秒読み段階に入った証拠だ。 それに気付いた赤ありすは最後の力を振り絞って訴える。 「やばあ゛あ゛!!?じびだびゅにゃい゛い゛!!!ありじゅはとぎゃいはになぶに゛ょお゛お゛!!!とがいはになってゆっぎゅりずぶにょお゛お゛お゛お゛お゛!!!」 自分の叶わない願いを叫ぶ。 訴えればそれが叶うかもしれないと最後の願いとして…。 勿論それは叶わない。 赤ありすの行動は単なる体力の無駄な浪費に過ぎない。 「たぢゅげちぇえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!おやでじょお゛お゛お゛お゛お゛!!!たぢゅげにゃいにゃらざいじょがらうぶにゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 赤ありすは喚き続ける。 それは死ぬ直前まで続き、ゲスまりさの精神を苛む事になる。 「ちにぇえ…」 『!!?』 ゲスまりさは反応する。 長女まりさが今にも死にそうな体でありながらゲスまりさに体当たりしてくる。 それは、体当たりというよりもすーりすーりに近かった。 だが、まりさにとっては決して心安らぐ暖かいものではなかった。 我が子である長女まりさから憎悪を一心に向けられているのだから…。 「じねぇ…おみゃえがじにぇば…みんにゃ…ゆっきゅち…できりゅんじゃ…」 そこに何の根拠もない。 既に息絶えた一番下の赤ありすはもうゆっくりする事は出来ない。 だがもはや長女まりさにはそれ以外縋るものがない。 異形となり、絶望以外何も無かったゲスまりさが「おちびちゃんはゆっくりできる」という幻想に縋るしかなかったように、 長女まりさにも「このゆっくりできないやつをたおせばおかあさんがかえってきてゆっくりできる」という幻想に縋るしかなかったのだ。 だがその願いすら叶わない。 『ぼぅ…やべへぇ…』 もはやゲスまりさの心は限界だった。 死んだ方がマシ…ゲスまりさはそれを何回も思った。 何回もおちびちゃん達に「さぁ、おたべなさい!!」をしようとしたかわからない。 だがそれすらも許されない。 何も出来ず、ただ大切なものが目の前で朽ちていく…かつてゲスまりさが金バッジれいむの妹の子供を目の前で食い殺した時と似た状況が、今ゲスまりさ自身に降り懸かっているのだ。 『ごべ…なざい…あやばりまずがだ…がわりにまりざを…ごろじで…いいかだ…おちびじゃんを…おちびじゃんを…たずげでぐだざい…』 何に祈っているのかゲスまりさ自身にもわからない。 こんな状況にした飼い主にか、それとも金バッジれいむにか。 もしかしたら今まで自身が殺してきたゆっくり達にかもしれない。 『おちびじゃんは…なにぼ…わるいごどじでないんでず…わるいのはぜんぶ…まりざなんでず…』 今のゲスまりさなら虐待されて殺されても我が子が助かるなら一言も文句は言わないだろう。 子供達の代わりにお前が苦しめと言われたら喜んでその苦しみを受けただろう。だがゲスまりさは何もされない。それがゲスまりさにとって一番の苦しみであった。 「ちねぇ…まりしゃをゆっくちさしぇにゃい…きゅじゅは…ちねぇ…」 最愛の我が子からのありったけの憎悪がゲスまりさを苛む。 『ゆ…ぎぃ…ゆ゛…ぁ…』 疲弊したゲスまりさには逆ギレして否定する事さえ出来ない。 この赤ゆっくり達を否定するという事は自分の最後の希望を否定する事に等しいのだから…。 それだけは出来ない。 誰が地獄に放たれた蜘蛛の糸を望んで手放せるというのだろうか…。 それがいくら掴んだ時点でちぎれてしまうような脆いものであっても縋るしかないのだ。 「ちにぇ…」 身体が限界を迎えたのか遂に床に倒れ込む長女まりさ。 『おちびじゃ…』 ゲスまりさは届かない声で長女まりさに何か言おうとするが何も言葉が思い浮かばない。 「まりじゃぎゃ…やっちゅけりゅんだ…」 長女まりさが起き上がる。 「おみゃえみちゃいな…ゆっきゅち…しちぇないきゅじゅは…しぇいっしゃい…しゅるよ…」 再び、ペチ、ペチと弱々しい体当たりの内にも入らない体当たりをゲスまりさへとしだす。 「ちねぇ…ちねぇ…」 長女まりさは死ぬまでゲスまりさに体当たりし続けるだろう…。 最後までゲスまりさが自分の親である事に気付きもせず、ありったけの殺意と憎悪と敵意をゲスまりさにぶつけながら…。 そしてそれが、ゲスまりさにとっての最後の希望が潰える瞬間でもあった…。 『おちびじゃん!!じっがりずるんだぜ!!?じっがりしでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!』 その瞬間までには、そう時間は掛からなかった…。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「………久し振りだな」 四匹全ての赤ゆっくりが死んだ頃、飼い主がゲスまりさの前に姿を表す。 飼い主はゲスまりさの目となっているカメラに不具合が生じてないか確認し、口 を閉ざしていたチャックを開けてやった。 「どうじでおちびじゃんをたずげでぐれながっだんだぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?」 ゲスまりさは叫ぶ。 確かに飼い主なら赤ゆっくり達を助ける事等容易だっただろう。しかしそれはされなかった。 飼い主はあの赤ゆっくり達を見捨てたのだ。 「あのおちびじゃんだぢはなにぼわるいごどじでながっだのにどうじでなんだぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?」 悪いのはゲスまりさだ…あの赤ゆっくり達じゃない。 酷い事されるなら自分であってあの赤ゆっくり達じゃなかった。 そう考えたゲスまりさは何故助けなかったのかと泣き叫ぶ。 「ああ、そうだな。確かにあいつ等は俺に対して何の非もない…」 飼い主もそれに同意するように呟き、 「だからなんだ?」 一蹴した。 「ゆ?」 ゲスまりさは飼い主の答えに反応出来なかった。 「別に非があろうと無かろうと関係ない。お前だって何の関係もない野良ゆっくりを殺してたんだろ?それと同じだ。助けない理由は無かったが、助ける理由も無かったしな…」 「ゆ!!ぞんなのぎべんなんだぜ!!あのおちびじゃんだぢはじじいがかってにつぐらぜだんだぜ!!つくったんだがらぜぎにんどるべぎなんだぜ!!!」 ゲスまりさは引き下がらない。 何も出来ない分、言葉で飼い主を責め立てるしかないのだ。 「まぁ…確かに俺が作らせたな…ならいいじゃないか。別に死んでも」 それに対し、飼い主は表情を一切崩さずに告げる。 「いいわげないんだぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!おちびじゃんはゆっぐりでぎるんだぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!だからたすげないどだめなんだぜえ゛え゛え゛え゛え゛!!!」 もはや支離滅裂な感情論だがゲスまりさはそう叫ぶしかない。 それ以外思い浮かばないのだから。 「…お前、前に自分の子供殺した癖によく言えるな…」 「ゆゆ!!?」 ゲスまりさはその言葉と共に思い出す。 かつてゲスまりさがせいっさいし、今はゲスまりさの餡内に呪詛を放ち続けるかつての我が子の事を…。 だが、 「あんなくずどもよりもおちびじゃんだぢのぼうがなんばいもがちがあったのぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 ゲスまりさは虚飾もへったくれもなく自分の本心をただ吐露する。 実際ゲスまりさにしてみればその通りなのだし。 「…何が違うんだ?両方ともお前を殺そうとしたゲスだぞ?」 飼い主は顔色一つ変えず問い掛けた。 「ゆゆ!?」 ゲスまりさはその言葉に戸惑う。 逆に問われてゲスまりさのも混乱し始めたのだ。 「お前れいむに言ったな。 自分の子供を殺した理由を“自分を殺そうとしたゲスだからせいっさいした”って」 飼い主はゲスまりさに返答の余地を与えず言葉を続ける。 「あいつ等は親であるお前を殺そうとしたゲスなんだから死んでも構わないだろ?」 「ゆ、ゆゆ…ちがうんだぜ…おちびちゃんたちはまりさがおかあさんとはきづかなかったんだぜ…だから、しかたないんだぜ…」 一度生まれた愛着は中々消えないようだ。勝手な期待も何もかも裏切られたのに律義なものだ。 自分がこれまで生んできたゆっくり達全ての愛情をこの赤ゆっくり達に注いでるようにも見えてくる。 「ふうん…親だとわからなかったか…そんな子供なら尚更助ける必要なんてないじゃないか…よかったよかった。死んでくれて」 「!!?」 飼い主の言葉にゲスまりさは反応する。顔があったなら怒りに満ちた表情をしているだろう。 「ふざげるな゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!おばえがばりざをごんなんにじだんじゃないがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! おぢびじゃんじゃなぐでおばえがじべえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 おちびちゃんを助けもしなかったゲスな飼い主に「死んでよかった」と言われてゲスまりさは我慢の限界を迎えた。 許せなかったのだ。自分の宝物で、今のゲスまりさにとっては全てだった我が子を侮辱される事だけは決して許してはならなかったのだ。 しかしゲスまりさは気付いていない。 その思いこそかつて散々踏みにじってきたゆっくり達がゲスまりさに抱いた感情である事を…。 そしてその感情も飼い主に仕向けられたものである事も…ゲスまりさにはわからなかった。 「黙れ」 飼い主はそう言って初めてゲスまりさを殴った。 「ぶげえ゛ぇ゛!!?」 ゲスまりさの身体に激痛が走るが視線は変わらない。 「中々ない経験だな。自分が殴られるのを客観的に見るなんて経験…」 「いじゃい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!?」 この化物みたいな姿になってからしばらく直接的な痛みから遠ざかっていたゲスまりさには常人よりも大柄である飼い主の攻撃は強烈だった。 「さて、どんな気分だ?」 飼い主は相も変わらず淡白な口調で話し続ける。 「ゆ、ぎぃ…いびゃい゛ぃ…」 飼い主の言葉に反応もせずゲスまりさは痛みに喘ぐ。 「返事をしろ」 「ぶぎい゛ぃ!!?」 飼い主は再びゲスまりさに拳を放つ。 ちなみに飼い主は身長196cmあり、体重も100kgをオーバーしている。 その重さは脂肪ではなく筋肉によるものだ。 そんな飼い主の一撃を手加減しているとはいえ、受けてゲスまりさが無事でいられる訳がない。 顔は腫れ上がり、異形な外見を更にいびつに変貌させる。 もはやだれがどう見ても気味の悪いオブジェにしか見えず、どう足掻いてもゆっくりだとはわからないだろう。 「いびゃい゛…ぼうゆるびでぇ…」 痛みに喘ぐゲスまりさ。 たった二回の殴打でゲスまりさの精神は小枝を折る位簡単に折れた。 「許してほしいなら認めろ。お前の子供の死んで当然のクズだと…」 「ゆ、ゆぴぃ…」 ゲスまりさは腫れ上がった顔面(?)の痛みに苦しむ。 嫌だ痛い誰か助けて…。 ゲスまりさはもはや我が子に対する恨みの念は消え、ただこの激痛から逃れたいという考えしかなかった…。 ここに来てからゆっくり出来る事なんて何も無かった…。ゆっくり出来る筈のおちびちゃん達は勝手に死ぬし、ムカつくれいむは何度殺しても死ななかった。もう訳が分からない…。 大切なものはいとも簡単に死に、ムカつくものは無くならない…。まるで異次元にでも放り込まれたみたいだった…。 全てがゲスまりさの敵になったかのようだ…。 もうやだ…。 ゲスまりさはあっさりと絶望した。 あまりにも呆気なく、ゲスのありがちな思い上がりを信じぬく事も出来ずに逃げ出した。 「ごろじべぇ…もぅ…ゆっぐりでぎなぃぃ…」 ゲスまりさは懇願する。 もう何も考えたくない…死んで楽になりたい…そんな考えがゲスまりさの思考の大半を占めていた。 「………………」 そんなゲスまりさを飼い主は見つめ、 「そうか…そんなに大事だったか…それは悪かったな…」 謝った。 「ゆ?」 ゲスまりさは男の様子が変わったのに気付いた。 「だがお前の子供を復活させる事は出来ない…それに残念だがお前を元に戻す事も出来ない…だから…」 飼い主が何かを言っているがそんな事よりゲスまりさは早く殺してほしかった。 もう死ぬ以外ゆっくり出来ないとまで思っていた。 唯一の救いまで奪われたゲスまりさには死が最後の希望だった…。 だが…、 「お前を死なないようにしてやる」 飼い主はその希望すら許さなかった…。 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!?」 ゲスまりさは今の自分の状況も忘れて絶叫した。 「お前、何度もれいむを殺したよな?けどれいむは何回殺しても蘇っただろ?」 飼い主はそんなゲスまりさを嘲笑うでもなくただ淡々と言い続ける。 「あれは俺がそういう風に改造したんだ。だから死なない。お前もあいつと同じようにしてやる」 「ゆ!?ゆゆ…!!?」 ゲスまりさは恐怖した。 何もかもが敵になった世界から逃げる事も出来なくなるのだから…。 実際れいむは不死身などではなく、れいむと誤認させて、死んだら取り替えてい ただけなのだがそれを知らないゲスまりさは信じ込んでしまった。 「ゆ、ゆあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?ごろじべえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?」 ゲスまりさは叫ぶ。 自らの命に何よりも固執してきたゲスまりさが自分の命を奪うように懇願する。 「だがそれじゃお前の死んだ子供の責任がとれない。せむて子供の分まで生きるべきだ」 だが飼い主はそんなゲスまりさの懇願を一蹴する。 「いいがらあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!あんなちびどぼのごぼなんでどうべもい゛い゛がだまりざをごろじべえ゛え゛え゛え゛え゛!!!」 最愛であった我が子の事すら踏みにじって懇願するゲスまりさ。 だが、 「そこまで死にたいか…だが殺さない」 飼い主はゲスまりさの望み通りには決して動かなかった。 元から飼い主は死んだ赤ゆっくりの事などどうでもよかった。 ただ口実にしただけだ。 最初からそうするつもりだったのをゲスまりさが自分自身で招いた結果であるかのよう仕立て上げただけだった。 「それじゃ早速始めるぞ」 「ごろじべえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!ぞんなごどしばいでいいがだごろびでぐばざい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 そうして、ゲスまりさは狂ったように叶わない望みを懇願し続けるのだった…。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 「ごみぇんなしゃいはんしぇいしましちゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 ……また、赤ゆっくりの叫び声が聞こえてくる。 「ゆぎょあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 「たぢゅげろぐじょびゃびゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」 「………………」 ゲスまりさの目の前で繰り広げられていく惨状をゲスまりさは黙って見ていた。 目の前で拷問され、ねじねじされて裂かれて死んでいく赤ゆっくり達。 その大半はゲスまりさが生んだ子供だった。 飼い主の手によって死ねなくなったゲスまりさはかなり思い込みの要素も含めてかなり頑丈な身体となった。 それはゲスまりさにとって幸運等では決してなかったが。 動く事も目を閉ざす事も本来なら出来て当たり前な事すらも自由に出来ないまま日々を過ごしている。 だがそれを続けていれば生きる気力を失い、身体が限界を迎えて死ねるだろう。 ゲスまりさが死ねない身体になったと思っているだけで実際は比較的頑丈になっ ただけなのだから。 だから飼い主は一つ希望を与えてやった。 「お前の子供が金バッジを取得出来たら死ねるように元に戻してやる」と約束した。 ゲスまりさはそれだけを希望として生き続けている。 だが結果は、 「はやきゅぎょはんもっちぇきゅりゅんじゃぜぎょのどりぇい!!!」 「まりしゃはしゅ~ぱ~しゅ~やしゅ~やちゃいみゅにはいりゅよ!!おべんきょうにゃんきゃしっちゃきょっちゃにゃいんだじぇ!!」 酷い有様だった。 ゲスまりさも銀バッジをとってはいたが金バッジには至れなかった。 そして交配させるのは薄汚いでいぶやれいぱーばかり。 ゲスとゲスのハイブリッドが金バッジを取れる程世の中は甘くない。 「ゆごお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!?」 今日もまた、薄汚れ、異臭漂うでいぶとゲスまりさはすっきりする。 もはや誰からもゆっくりとは認識されなくなったゲスまりさと望んですっきりするゆっくりはいない。 だが飼い主はゆっくりの研究者であり、ゆっくりに対してはそこいらの虐待お兄さん達よりも及びも付かない知識を持ち合わせていた。 頭を開いてある部分に針を刺すだけでぺにぺにがいきり立たせられる。それをまむまむに突き入れ、すっきりさせられる。植物型出産は許されない。拒否も出来ない。生まれる際の補助もない。 殆どが出産の直後に死亡した。 生き残ったのも別室で赤ゆっくりが金バッジれいむではない別の教育ゆっくりに教育されるのをカメラの映像として無理矢理見せ付けられる。 そして結果として我が子はゲス判定され処分される。 何度も何度もその一部始終を見させられる。 本来なら狂ってしまうだろう…しかし飼い主の言葉が最後の希望となり、発狂を踏み止まらせる。 『ぢねぇ…ぢねぇ…』 『ゆっぎゅりでぎばいぐぶは…しぇいっじゃい…じゅる…よ…』 そして我が子の怨嗟がゲスまりさに安寧を許さない。 あれから新たに死んだ赤ゆっくり四匹の中身をゲスまりさに詰め込み、今までの比ではない怨嗟を浴び続けている。 「……………………」 もはやそれに対して憎まれ口を言う余裕すらない。 ただ受動するだけだ。 こうして、今回もゲスまりさの希望は潰えた。だがそれで終わりではない。 既に精神が壊れ、鎖に繋がれ、子供の種を撒く機械と化した中の餡子がまる見えのでいぶがスタンバイしている。 また、気持ちの悪いすっきりを味わう時が来た。何度経験しても慣れる事の出来ない悍ましい行為。 その醜悪な姿をカメラ越しに自分の異形と共に見せ付けられる。 「ずっぎびい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!?」 重度の麻薬中毒者のように狂ったでいぶがすっきりを終えると無理矢理何処かへ引きずられていく。 その結果残るのは膨らんだ下腹部のみ。 『こんどこそ…こんどこそゆっくりできるおちびちゃんがうまれるんだぜ…!』 欲に貪欲な故に希望を捨て、諦められず浅ましく最後の希望にしがみつくゲスまりさ。 もはや我が子が金バッジを取ればゆっくり出来ると考えている。 死ねる事でゆっくり出来るのか、それとも飼いゆっくりの生活に戻れると思っているのかゲスまりさにはわからない。 何度目になるかわからないにんっしん。その度に膨らんだ下腹部を愛おしげにもみあげで撫でるゲスまりさ。 ゲスまりさは気付かない。 飼い主が赤ゆっくり達をゲスにするように仕向けている事を…。 それを他の教育中の赤ゆっくりにみせしめとして利用している事を…。 愛おしげ下腹部をさするゲスまりさのカメラに映るのは幸せそうにす~りす~りを行うゆっくり一家の映像。 赤ゆっくり達と楽しげに戯れる金バッジれいむ。 あまあまを幸せそうにむ~しゃむ~しゃするゆっくりまりさとれいむ。 これ異常なく幸せそうな映像。 ゲスまりさには絶対に届かない世界…。 『まりさは…ゆっくりしたいんだぜ…ゆっくり…』 ゆっくりしたいと願い続けるゲスまりさ。 そう思うという事は自分はゆっくりしていないと認める事に等しい。 次こそは次こそは…と何時までも思い続けるゲスまりさ。 そんなゲスまりさにも何時か終わりは来る。 だがそれまでゲスまりさがゆっくり出来る事は決してないだろう…。 そして、その日はまだ遠い未来になるだろう。 ゲスまりさは水に溶かしたゆっくりのうんうんを栄養にして注入されながらゆっ くりにしては破格の長寿のゆん生を送るが…ゆっくり出来る事は殆ど無かった…。 『まりさ…まりさはもう…にどとゆっくりできないよ…』 『そんなことはないんだぜ…まりさはゆっくりするんだぜ…』 頭によぎる金バッジれいむの言葉を必死で否定するゲスまりさはそれをまだ知らなかった…。 誰も助けなかったゲスまりさは誰からも助けられずに長い年月、終わりのない蜘蛛の糸を必死で登り続けるのだった…。 END あとがき 易々と100KB越える内容となるとは思いもしなかった。 その癖ゲスまりさの軸がぶれたりオチが弱めになってしまったのが痛い…。 見切り発車は良くないとつくづく思い知りました。 それはともかく完結まで長い時間をかけてしまい大変申し訳ありませんでした。 それでは、今回このSSを読んで頂き誠にありがとうございました。 過去に作ったSS ふたば系ゆっくりいじめ 293 おかざりがないとゆっくりできないよ! ふたば系ゆっくりいじめ 311 きゃわいきゅっちぇぎょめんにぇ!! ふたば系ゆっくりいじめ 347 れいむはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!! ふたば系ゆっくりいじめ 397 大好きだよ ふたば系ゆっくりいじめ 447 おきゃあしゃんのおうちゃはゆっきゅちできりゅね! ふたば系ゆっくりいじめ 521 元銀バッジまりさの末路 上 ふたば系ゆっくりいじめ 543 元銀バッジまりさの末路 中 ふたば系ゆっくりいじめ 630 かいゆっくりじゃなくてごめんね!! 上 ふたば系ゆっくりいじめ 631 かいゆっくりじゃなくてごめんね!! 下 ふたば系ゆっくりいじめ 669 おうちのなかでかわれなくてごめんね!! ふたば系ゆっくりいじめ 677 元銀バッジまりさの末路 下 ふたば系ゆっくりいじめ 750 あまあまおいてさっさとでてってね!! ふたば系ゆっくりいじめ 803 雨の日はゆっくり遊ぼう ふたば系ゆっくりいじめ 882 すっきりしたいわあああああ!! ふたば系ゆっくりいじめ 919 元銀バッジまりさの末路 終の1 天然あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る このブリーダー気取りはブレまくってるのがなあ・・・ ゆっくりなんて所詮人間のおもちゃだってスタンスならともかく。 ぐちゃぐちゃ理屈つけても、ゲスまりさと同レベルの人間にどうこう言われてもなあ。 -- 2014-05-12 15 33 45 面白かった! でも金れいむ制裁もあった方がおもしろいかなw -- 2014-04-03 05 53 37 どこまでもゲスまりさに救いがないのは読んでて面白かった しかし金バッジれいむへの制裁求めてる連中、ちゃんと読んだのかねぇ… -- 2013-03-27 00 12 43 胸糞悪い。 馬鹿なブリーダーが自分で管理できなかったから駆け落ちれいむが死んだのに、 ゲスまりさに責任転嫁して被害者面で制裁とかないわ。 結局力でねじ伏せてるだけなんだからゲスまりさとやってる事同じじゃん。 この糞飼い主と自己中金バッチれいむが制裁されるSS頼むわ・・・ 切実に。 -- 2012-11-19 01 49 24 なんでちゃんと読まない人がこんなにいるんだろう... れいむは ゲスの演技 してるだけって書いてあるよ! れいむは制裁 制裁ってなんなのよ... -- 2012-11-05 10 53 15 ↓否定的というか、よく読んでない奴やれいむは例外なくゲスと主張するアホ共が騒いでるだけ しかし、反面教師として再利用するとか有効な使い道だな まあ奇跡がおこればそのうち死ねるだろ -- 2012-10-13 20 16 28 なんかこのSSの感想は否定的なのが多いね 普通におもしろいと思ったけどなぁ -- 2012-04-06 18 21 16 正直、俺もこのssはクソだと思う。 たかが一匹のゆっくりの為に、ゆっくり殺しすぎだし。 嫌なら見るなと言うかもしれんが、 期待して見た結果がこれだったんだよ!! -- 2012-03-29 20 26 01 ややすっきりー! -- 2012-03-21 18 11 33 ↓違うよ!↓↓は日本語がわからない日本人なだけだよ! -- 2012-01-19 21 31 19 ↓はちゃんと本文を理解してなかったんですね分かります -- 2012-01-07 23 12 21 ↓なるほどねお前が文章読解能力が著しく欠如した知恵遅れという事はよくわかった あと30回程読み直してみたら、まあその悲惨なおつむじゃ無駄かもしれんがww -- 2011-10-22 09 59 12 金バッジれいむはゲスを演じさせたって前回か全然回くらいに描いてあっただろ?それがれいむにも負担になって暴走したからやめさせたって書いてあったのに。 まともに読んでないのに批判してるのが丸わかりの屑どもが書いてんじゃねぇよ。 飼い主も愛で派でも虐待派でもなくブリーダーで本職は研究者って書いてあったし。 お前ら研究者が研究対象のネズミに愛情注いでると思ってんのか? 何が言いたいのかっていうと、お前ら内容もまともに読まないで適当なこと言いすぎだよ -- 2011-10-22 07 42 50 …なんなのこのマナーもへったくれもないコメント残す奴らww 嫌なら見なきゃいいじゃん ばかなの?しぬの?って馬鹿で死にあたいするか(笑) -- 2011-10-21 03 29 38 ゲスから見たらゲスじゃないゆっくりがゲスに見えるだけだろ。 ゲスまりさがほかのゆっくりを見下してたのと同じで。 -- 2011-09-19 00 56 38 金れいむってゲスだったのか? -- 2011-09-02 14 51 55 おいおい完結かよ 金バッジれいむへの制裁を忘れてんぞ 天然あきというより池沼あきだな -- 2011-06-13 05 56 59 コメントが香ばしすぎる件について。 -- 2011-02-13 22 45 34 ↓だよね!だよね! この全然ゆっくりしてないゲス金バッジれいむの転落だけを期待して読み進めてきたのに結局無しかよ!れいむが振りかざしてる正論のつもりの空論も全然同感できなくてイラついた。 胸糞悪いまま終わってしまったSSでした。 -- 2011-02-11 18 07 33 ゲスまりさが当然の制裁を受けたのはわかった、 途中からは只の虐待になってたが。 で、ゲス金バッジれいむへの制裁はどうなったんだ? 他の方も言われているようにこの無駄に長いSSに出てきた 金バッジれいむはどこからどうみても制裁されるべきゲスれいむだ。 普通に虐待を楽しむゲスゆっくりならまだいいが、 このゲスれいむは自分に大義名分があるかの如く振る舞い 虐待を制裁だなどと正当化していて 自分をゲスだと気付いていない最もたちのわるいゲスだ。 こんな胸糞悪くなるゲスをそのままにしておいて ゆっくり出来るわけがない。 いつゲス金バッジれいむが制裁されるんだ?まだか?まだか?と この無駄に長い胸糞悪くなるSSを読んだが最後まで制裁無し・・・ 普通なら楽しいはずのゲスまりさへの虐待も ゲス金バッジれいむの存在のせいでただただ胸糞悪いだけ。 もし最後にゲス金バッジれいむをゲスまりさと同じ目にあわせていれば 胸糞悪い憤りが最高のすっきりーに変換でき、 最高のSSになったかもしれませんが、 このSSは全く無駄に長く胸糞悪いだけの最低のクソSSだね。 もし作者様がこのクソSSでは金バッジれいむこそが最低最悪のゲスだと 本気で気付かない餡子脳の持ち主なら 直ちに病院で脳の精密検査を受ける事をお奨めいたします。 -- 2010-12-14 01 31 21
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ゆっくりのいる街に出てきたネタをお借りしました。 また他にも色々とネタが被ってたりしますが、許してください。 ドスまりさが出てきます。 「ゆっくりしていってね!!!」 「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」 「れいむはゆっくりおひるねをするよ!」 「まりさはおはなさんをたべてくるね!」 「ありすはしかたないからまりさについていってあげるわ!」 「みんな余り遠くまで行ったらダメだからね! ゆっくりできなくなるからね!」 「「「「「わかってるよ、ドスまりさ!」」」」」 ドスまりさは群れのゆっくり達と共に小さな平原でゆっくりしていた。 ここは小川が流れ、すぐ近くには豊かな森もあり、餌に困ることはないゆっくりプレイス。 ドスまりさとその群れのゆっくり達はここに1年ほど前に辿り着き、巣を作って生活していた。 だが、このゆっくりプレイスは人里からさほど離れていない場所にあった。 人間というものは基本的に住みやすい場所に集落を作る。 開けた場所であること。 近くに川があること。 森には豊かな食材があること。 狩りに適した動物がいること。 危険な生物がいないこと。 など色々と求め、これらを多く満たした場所に集落を作る。 そして、これらはゆっくり達が求めるゆっくりプレイスと通じるものがある。 故にゆっくりプレイスを求めるゆっくり達は意識せずに人里近くに住んでしまうのだ。 「また畑を荒らしに来たのか」 「ここはまりさたちのゆっくりぷれ・・・ぶぎぇ」 「ごめんざいいい、ごめんなざいいいやあぁぁあぁああぁ!」 「どうじでごんなごどをずるのおおおおぉおぉあぐっ!」 ここに来た当初は、群れに途中から合流してきたゆっくりや若いゆっくり達が人間の恐ろしさを理解できずに 人里に近づき、人間の家や畑を自然に出来たものと勘違いして荒らしては捕まって殺されていた。 野生の生き物というものは、仕方のないことだが人間のルールというものが分からず また生きることに必死なので周りのことなどまるで気にかけず、自分勝手に振る舞う。 それは野生で生きるゆっくり達にも当て嵌まることだった。しかし、人間は知恵を持つ生物なのですぐに対策をする。 通常の野生の生き物達は、痛い目に遭ったり柵や案山子やらで対策されたりなどで近づくことはかなり減ったが ゆっくり達は中途半端に知能がある分諦めが悪く、何度も何度も畑を荒らそうとした。 一度や二度ならともかく、何度も繰り返したせいで遂に人間たちはゆっくり達を害獣と判断した。 「にんげんはまりさたちをいじめるんだよ!」 「ゆっくりぷれいすをひとりじめするわるいやつらだよ!」 「みんなでにんげんをやっつけようよ!」 「だめだよおおおおお! そんなことしたらゆっくりできなくなるよおおおお!」 一部のゆっくり達は、ドスまりさに人間に復讐しようと迫ったが、ドスまりさはけして首を縦には振らなかった。 他の群れのゆっくりや旅ゆっくり、人間から逃げてきたゆっくり達からドスまりさが何体も人間に殺されたということを聞いていたからだ。 また知能を使って人間に勝とうにも、ドスまりさや参謀のゆぱちゅりー、ゆありすはゆっくりにしては賢いほうだったが それでも人間と較べると遥かに劣っていることをゆっくり伝えの話と長年の経験から知っていたのだ。 人間と戦えば必ず負け、群れは全滅する。なぜそんな無謀がことが出来ようか。 「ドスまりさ、またまりさがにんげんのはたけにいってころされたわ」 「ゆうぅぅぅ! ダメって言ったのにどうして行っちゃうのおおお!」 「まりさのことはしかたないよ! れいむたちだけでもゆっくりしようね!」 「むきゅー! なんでわたしたちのいうことをきいてくれないのかしら」 もう被害が出ないように群れのゆっくり達に何度も人間に近づいてはいけないと教えたが それでも中途半端な知能からくる過剰な自意識で一部の若いゆっくり達は人里に行き、そして帰ってくることはなかった。 だが、住み始めてから半年もしたころには群れのゆっくり達は人間に近づくこともなくなっていった。 群れのゆっくり達は長きに渡るドスまりさの説得と、さらに捕まり殺されていく仲間が増えていくことで、ようやく理解できたのである。 また人里に行くのは若いゆっくりが多かったので、赤ゆっくりの頃から人間に近づいてはゆっくりできないことを教えたことも効果があった。 しかし、群れの危機はこれだけではなかった。 それは森に来た人間である。人間はゆっくりによる畑被害により ゆっくりを害獣のように思っていたので、ゆっくりを見つけ次第殺していったのである。 「ゆゆっ! にんげんだよ! ゆっくりしないでにげるよ!」 「まりさがおとりになるからみんなはそのあいだにゆっくりにげてね!」 「つかまったらころされちゃうから、あかちゃんたちはくちのなかにはいってね!」 「むきゅ! たかいくさむらのほうににげてね! そこならきづかれにくいわ!」 ドスまりさは最初に人間に手を出したのは群れのゆっくりなので 群れの仲間が殺されていくことに涙を流しながらも 人間を見かけたら復讐などを考えず、すぐに逃げるように説得してまわった。 幸い、また森に来た人間達は森の食材を取るために来てるのであって ゆっくりを狩るために来たのではないため、すぐ逃げると人間たちは深く追ってくることをしなかった。 なので、たまに逃げ遅れたり人間が近くにいることに気付かず殺されるゆっくりもいたが それらは長雨による餓死、突如見舞われる天災などに較べたら被害は微々たるものだったのだからだ。 「やめでええぇぇぇ! れいぶのあかぢゃんをいじめないでええええぇぇぇ!」 「おがああぁぢゃあああぁぁぁん! だぢゅげでえええぇぇぇええぇぇぇ!」 「なら、さっさと巣に案内するんだな」 「そんなごどじだら、みんあがゆっぐりでぎなぐなっぢゃうううう!」 「いぢゃいいぢゃいよぉぉぉ!ゆっぎゅりでちないよぉぉ!!!」 「なら、こいつは諦めるか?」 「ゆっぐりざぜでえええええええええええええええ!」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 だが、時が経つにつれ人間たちにも変化が現れる。 動物と同じようにゆっくりを狩って加工場に売って生計を立てる人や 中途半端な知能を持つゆっくり故に、嗜虐心を煽られゆっくり虐めを楽しむ虐待お兄さんが出てきたのだ。 こういった人たちは森の食材を取るために森に来るのではなく、野生のゆっくりを狩るために森に来るのだ。 しかも、すぐに逃げても執拗に追ってきたり、捕まえたゆっくりを痛めつけて巣に案内させ全滅させたりして 群れのゆっくり達は徐々に減ってきた。 「どずまりざあああ! まだまりざのごどもがごろざれぢゃっだああああぁぁあぁぁぁ!」 「れいぶだぢはわるいごどじでないのにどうじでごんなごどになるのおおぉぉぉおぉ!」 「ありずのいぼうどだぢがにんげんにづがまっぢゃっだああぁぁぁああぁ!」 「ゆっぐりじでね! ゆっぐりじでね!」 ドスまりさは苦悩した。 人間に迷惑をかけずに静かに暮らしていれば、人間たちもわざわざゆっくり達を殺しには来ないと思っていたのだ。 しかし、現実は厳しい。この村には農家が多く、ゆっくりを苦々しく思っている人ばかりだった。 害獣扱いとなったゆっくり達を助ける存在はなく、群れのゆっくり達は捕まり虐待され殺されていく。 群れのゆっくり達は嘆き悲しみ、ドスまりさになんとかならないかと泣きながら毎日詰め寄るが ドスまりさも参謀というべきゆぱちゅりーもゆありすも頭を悩ませるだけで良い案など思い浮かばなかった。 人間と戦うという選択肢はない。今住んでいるゆっくりプレイスを捨てて新しいゆっくりプレイスを探すという手はあるが 今のゆっくりプレイスは長きに渡る流浪の末、多くの犠牲を出しながらもようやく辿り着けた場所だ。 それに人里は危険な生物が少ない場所に作られることが多いため、逆説的に人里から離れていくと 人間からの被害は減っていくが、その分妖怪や猛獣などの人間外の危険な生物からの被害が増えてくる。 家族単位でも見知らぬ地を移動するのも危険だが、それが群れ単位になれば危険性は跳ね上がる。 群れのゆっくり達の数が多い故に危険な生物に見付かりやすくなってしまうからだ。 運悪く妖怪にでも見付かってしまっては、群れはあっさりと全滅してしまうだろう。 ドスまりさは何日も群れのゆっくり達がゆっくりできる方法を考え そして人間にもう悪いことをしないから虐めないで欲しいとお願いしにいくことを思いついた。 幸い、ゆっくりを狩りに来る人たちが数人しかいないことは群れのゆっくり達の話で分かっていた。 その人たちがやめてくれれば、ゆっくり達が殺されることもなくなり、ゆっくりできると思ったのだ。 「ドスまりさ、どうしてもいくの?」 「うん、ゆっくりを虐めないようにお願いしてくるね!」 「でも、あいてはにんげんなのよ。ころされるかもしれないわ」 「れいむもしんぱいだから、ドスまりさについてくよ!」 「ついてきちゃダメだよ。これからまりさはゆっくりできないところにいくんだから!」 「ドスまりさああああ!」 「むきゅー、しなないでね。きけんならすぐにげてね!」 「心配しないで! 安心してゆっくりまっててね!」 「ゆっくりまってるね! ゆっくりまってるからね!」 そして、ドスまりさは人間に虐待され生きて帰ってこれたゆっくり達に場所を聞き、虐待お兄さんの家に向かった。 今向かっている虐待お兄さんは、ゆっくりを虐めたり狂わせたり壊したりしてから野生に返すのが趣味な人だった。 あるゆっくりれいむは、無理矢理にんっしんっさせられ赤ちゃんを産んでは発情させられたゆっくり集団に赤ちゃんを犯し殺され 赤ちゃんが全員死んだらまた無理矢理にんっしんっさせられ、赤ちゃんを産んではゆっくり達に犯し殺されていく。 そんなことを繰り返して対人恐怖症ならぬ対ゆっくり恐怖症になった。普通のゆっくりを見ても怯え泣き逃げ惑うようになったので野生に返された。 あるゆっくりまりさは、水と小麦粉と餡子と針金で粘土のように体を千切られたり付け加えられたりしながら体を弄ばれ きめら丸もかくやという感じに体を魔改造されてから、野生に返された。 このゆっくりまりさにけして鏡を見せることはなかったので、自分がどのような姿なのか そして他のゆっくりがこのきめらまりさを見て、どう思うかを知らないまま野に帰っていった。 あるゆっくりありすの集団には、全員に死んだゆっくりの髪飾りをつけてから野生に返された。 死んだゆっくりの髪飾りをつけると、同様のゆっくり以外からは嫌われ執拗に攻撃されることになる。 だが、発情中のゆっくりありすは戦闘力?が跳ね上がり、また集団であるため、ゆっくり達は簡単には排除できないだろう。 さらに何が何でも殺したい思ってる連中から陵辱されるゆっくり達の屈辱はどれほどのものか計り知れない。 あるゆっくりれいむ一家は、香霖堂で買ったバイブというものを体につけられ睡眠と食事以外は ずっとすっきりーをさせ続けられ、ゆありす集団以上のレイプ集団となってから野生に返された。 なにせ挨拶が「ゆっくりしていってね!」から「すっきりしていってね!」に変わってしまってる。 このゆっくりれいむ一家が、ゆありす集団と会ったらそれは面白いことになるだろう。 あるゆっくりまりさ一家は、頬を水で溶かされ家族全員を一列に癒着させられてから野生に返された。 全員同じ方向を向いてるため前進することは出来るが、みんなで同時に進もうとしないと前進することも出来ない。 また大きさが違うので当然歩幅も違い、跳ねるたびに一番端にいる赤ちゃんは振り回され傷ついていく。 そして赤ちゃんの痛みは癒着で共有しているため、家族全員に伝わる。もうゆっくりすることは出来ないだろう。 またこの虐待お兄さんは間接的に殺したことなら数多くあれど、自分の手で直接殺したことは1回もない。 ゆっくり達が虐めることによって示す反応を見るのが好きらしく、虐殺には興味がないらしい。 それ故に虐待されたゆっくりがドスまりさの群れに戻ってこれたわけだが。 ズズーン ズズーン 「ん、なんだ?」 虐待お兄さんは僅かに地鳴りがするので窓の外を目をやると 遠くにドスまりさがこちらに向かって跳ねてきていた。 この家は人里からは少し離れた場所に建っている。 場所柄ゆえに生活する分には些か不便だったがその分、通常の家よりも安値だったこと ここなら、近所迷惑にならずにゆっくりを虐待できること それらの要因が重なり、思い切って購入した家だった。 この家の周りには特に何も無く、また人里へ向かう方向とも違う。 この家の先にある森に行くならば、わざわざ家付近を通らずに迂回路を取るだろう。 なので、ドスまりさの目的地はこの家だと推測した。 にしても普段ドスまりさは森の奥深くに住み、そこから出てこないので 虐待することができなかったのだが、それがまさか向こうから来るとは。 まだ来るまでしばらく時間がかかりそうなので、まずは捕獲のための準備を始めた。 そして準備を終え、家でくつろいでいると地鳴りが止まった。 「ゆっくりしていってね!」 との大声が聞こえた。どうやらドスまりさが家の前まで来たようだ。 家を出てドスまりさを見上げるが間近で見ると本当にでかい。だいたい5mくらいはあるだろうか。 これなら虐待もかなり楽しめそうだ。まぁ、まずは会話でも楽しむか。 「こんにちは、おにいさん! まりさはおにいさんにお願いがあって来たの!」 「で?」 「もうまりさ達は悪いことをしないからこれ以上ゆっくりを虐めないでね!」 「で?」 「何も悪いことをしていないゆっくりを虐めないでって言ってるの!」 「で?」 「ゆっくりたちがゆっくりできなくなるからだよ!」 「で?」 「ゆっくりたちをゆっくりさせてほしいっていってるの!」 「で?」 「悪いことをしたゆっくりならお仕置きされても仕方ないけど・・・ でも、群れのみんなはゆっくりできる良いゆっくりだよ! いまは人間の家や畑を荒らしてないよ!」 「で?」 「だから、もう悪いことをしないから、ゆっくりを虐めないでね!」 「で?」 「この前、群れのゆっくりを虐めたのを知ってるよ!」 「で?」 「そんなことはもうやめてね! ゆっくりさせてね!」 「で?」 「もう一度言うからよく聞いてね! まりさはおにいさんにお願いがあって来たんだよ!」 「で?」 「ゆっくりをこれ以上虐めないでね!」 「で?」 困った。すでにドスまりさと会話を始めてから3時間は経つ。 まさか無限ループに陥るとは想像していなかった。さすがはドスまりさというべきことなのだろうか。 よっぽど群れのゆっくり達が大事なのか、ドスまりさは諦めることなく、ゆっくりと説得を続けていく。 ゆっくりの中のゆっくり、真のゆっくりというだけあって、こちらがからかっていることにも気付いてくれない。 こちらに危害を加える様子は見られないが、これではこちらが折れない限りいつまでも終わりそうにない。 普通のゆっくりならば、これだけ長く同じ返事しかしないことに対して何らかの反応を示すものなんだが。 なんだか負けた気分だが、いい加減お腹も空いてきたので普通に虐待することにする。 通常のゆっくりと違って、ドスまりさに体当たりされたり押し潰されたりしては危険なのでまずは捕獲。 と言っても、先ほど玄関前に置いた加工所製の強力睡眠煙幕の入った箱を踏むだけだ。 箱を踏むとプシューと言う音と共に、薄い霧のようなものが辺りに漂い始めた。 対ゆっくり用だけあって、人間には一切効果がないので防毒マスクや解毒剤もいらないのでお手軽だ。 「ゆっ! なにか眠くなってきたよ!」 「で?」 「でも、まだお話が・・・おわ・・・って・・・すやすや~」 ようやく静かになったか。 眠ったことを確認すると、まずは腹と思われる部分を思い切り蹴ってみる。 しかし、ドスまりさは何ごともなかったかのように眠り続けたままだ。 この強力睡眠煙幕は、睡眠と同時に麻痺の効果もあるので色々と便利なのだが ドスまりさの場合、攻撃が効いてないから眠り続けたままなのか 麻痺の効果で蹴られたことに気付かず眠り続けたままなのかいまいち判別が出来なかった。 仕方ないので睡眠が効いてるので麻痺のほうもしっかり効いてるだろうと判断して 次は動けなくするために足を焼くことにした。 本来なら泣き声を楽しみながら焼いたりするのだが、さすがにドスまりさ相手では危険なので 眠ってるうちに焼いてしまうことにしたのだが、これが一苦労だった。 ゆっくりの足とは地面との接地面であり、持ち上げるか横倒しにしなければ足は焼けない。 以前2mほどの巨大ゆっくりを虐待したときは何とか転がすことが出来たが ドスまりさはでかすぎて押しても、体に手が食い込むだけでまったく動かないのだ。 家にある道具を使い、テコの原理を応用してようやく仰向けの状態にすることが出来た。 接地面だけでも幅6mほどあるので、焼いては転がし、焼いては転がしをひたすら繰り返し 2時間もした所でようやくドスまりさの接地面すべてが黒焦げになった。 念入りに焼いたので跳ねることはおろか這いずることすらも出来ず、自力での移動のは二度と出来ないだろう。 これでどれだけ怒らせても体当たりされたり、押し潰されることはなくなった。 またドスまりさの使う特殊能力、ゆっくりオーラやドスパークに関しても問題はない。 ゆっくりオーラとは、ドスまりさに寄生したキノコの胞子のことだ。 この胞子を吸ってしまうと思考能力を失ってしまう。なので強制的に相手の言いなりになってしまうのだ。 もっとも便利な能力とはいえ使うのはゆっくりなので、ゆっくりさせられるだけで終わるのが間抜けなところだが。 それに人間とは知恵を持つ生き物だ。原因さえ分かれば対策などいくらでも立てられる。 そうして作られた解毒剤をあらかじめ飲んでおけば、ゆっくりオーラを使われても効くことはない。 ゆっくりオーラと同様ドスパークに関しても、仕組みはすでに加工所により解明されていた。 ドスまりさの頭頂部に生えるキノコを細かく噛み砕き、ドスまりさの唾液と混ぜ合わせることにより黄色い高温のガスが発生する。 これを巨体に見合った恐るべき肺活量で吹き出すのがドスパークである。 ドススパークを食らうと大火傷の状態になり、致命傷には至ることもある。 もっともドスパーク撃つためには、大量の空気を吸ってからキノコを噛んで唾液と混ぜ合わせて思い切り吹くという手順を踏むため 構えてから撃つまで10秒ほどの隙ができる。また肺活量のみで高温のガスを吐き出すため射程もかなり短かったりする。 不意打ちでもなければそうそう当たらないだろう。またドスパークを撃つ瞬間に口を閉じると自分の口内を焼いてしまうらしい。 もうここまでくると、ゆっくりらしいと言うべきところなのだろうか。 他に解明されていることとしては 同時に2本以上生えることは無く、また2週間ほどで成長する。 普段使わない時はドスまりさの頬袋に保管されている。 キノコは苗床となったドスまりさの唾液以外では反応せず ゆっくりはおろか、他のドスまりさにキノコを与えてもドスパークは撃つことが出来ない。 など、色々と解明されていた。 避けるのは簡単そうだが万が一もあるので念には念を入れて 眠ってるうちにドスまりさの頬袋に潜り込んで、キノコを奪っておいた。 奪った後、ドスまりさの唾液で体がベタベタになったのはさすがに泣きそうになったが。 またいくら人里から離れ人目に付きにくい住んでいるとはいえ、ここは一応人里の中。 玄関前で虐待するのは、さすがに問題があるだろう。ドスまりさはただでさえ目立つと言うのに。 仕方なくまたテコの原理を応用して転がし、何とか家の裏手まで運べたが ドスまりさは家と同じほどの大きさなので、目立つことには変わりがなかった。 まぁ、家の影に隠れたおかげで道から直接虐待しているところを見られることはないから問題ないか。 目を覚ますまで暇なので、シャワーを浴びてすっきりしてから虐待の方法でも思案していると「ゆっ!」と声が聞こえた。 どうやらドスまりさが目を覚ましたようだ。 続く? このSSに感想を付ける
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すいません、貴女が学生ゆっくりブリーダーの方ですよね?」 「んあ?」 日曜日、ペットのゆっくりどもを連れて日課の散歩をしていると突然話しかけられた。 が、残念ながら私は話しかけてきた華奢な眼鏡男性の捜し求める学生ゆっくりブリーダーではない。 「いや、違うよ」 「え? でも・・・普通10匹も飼いませんよね? しかも・・・」 彼の言葉を聞いて確信した。 多分、彼が捜し求める学生ブリーダーというのは私だろう。 もっとも、そんな職に就いた覚えも、肩書きを名乗った覚えもないのだけれど。 「視覚障害持ちに、ゆっくりすいかなんて一般人が・・・」 「はぁ・・・それはあれですよ・・・成り行き?」 私がブリーダーと誤解される最大の原因。 ゆっくりを10匹も飼っており、全員しつけが行き届いていること。 しかも、めったにお目にかかれない珍種や訳ありで常時アイマスクを装着しているものがいたりする。 「う~ん・・・なんだ、ブリーダーじゃないのかぁ・・・まいったなぁ・・・」 「・・・・・・? 何かお困りで?」 「え、ああ、はい。実は・・・・・・」 彼の悩みはゆっくり関係では非常に一般的なものだった。 何でも彼は私と同じ大学の1回生で、新設されたゆっくり学部に所属しているらしい。 授業の一環でゆっくりまりさを育てようというカリキュラムに参加したそうだ。 しかし、相手はつけ上がりやすいことで有名なゆっくりまりさ。 どうすれば良いのか判らず、甘やかせて育ててしまった結果、見事にゲスまりさになってしまった。 「なるほど・・・で、大学から預かったゆっくりをゲスにしたのが成績に響きそうだ、と」 「はい・・・そういうことです」 それならそれでゲスまりさについてしっかり考察すればちゃんとした成績がつくと思うんだけど。 まあ、ちょっと前まで高校生だった1回生の彼にはこの辺の感覚はなじみがないのだろう。 俯いて真剣に落ち込んでいる。 「まぁ、気持ちはわかるけどね・・・ブリーダー、高いよ?」 「そ、そんなに高いんですか?!」 「数が少ないからねぇ・・・1週間コースで10万くらいかな?」 私がのん気な口調でしみじみと呟くと、男性は今にも泣き出しそうな表情になる。 彼には申し訳ないが、実を言うとここまで計算通り。 「う~・・・どうしよう・・・」 「と、お困りの君にちょっといい話があるんだけど・・・」 私はライセンスなしでもブリーディングは可能で、目の前に調教慣れした人間がいることを教えてあげた。 そんなわけでブリーダーの半額で依頼を引き受けた私は早速彼のゲスまりさの様子を見に行った。 「ゆっへっへ、ばばぁゆっくりしないでたべものとのみものをもってきてまたをひらくんだぜ!」 「・・・・・・潰していい?」 「ちょ、えっ・・・やめてください!」 大学構内の飼育区画。彼に与えられたスペースにいたゲスまりさは予想斜め上のゲスっぷりだった。 栄養状態は悪くないために見事な下膨れ、ゆっくりにしては妙に釣り上がった目がいかにもゲスっぽい。 こりゃ手遅れなんじゃないだろうかと思いつつ、男性とゲスまりさのやり取りを見守る。 「や、やぁ、まりさ。ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!・・・おい、めがね!」 「な、何かな?」 「いつになったらゆうかをつれてくるんだぜ!?」 有価だのなんだのと訳の判らないことを抜かしながら怒りを露に飛び跳ねるゲスまりさ。 彼はそんな彼女の剣幕に圧倒されて怯んでいる。ゆっくり相手に怯むなよ。 「ゆうか?」 「え、ああ・・・ここでは飼育以外の研究もしてるんですが、その中の一つに農業利用があるんですよ」 「なるほど・・・それでゆうか種ね」 このゲスまりさはどこか別の場所で見かけたゆっくりゆうかを好いているのだろう。 そして、そのゆうかとすっきりしたいから彼にゆうかを連れて来いと要求しているが一向に連れてこない。 まあ、彼にしてみれば自分のモノでもない大学の備品のゆうかをすっきり目的で連れてこれる筈がない。 が、ゆっくりが、それもゲスがそんなことを理解できるはずもなく・・・と言ったところだろう。 「あの、こいつ・・・更正できます?」 「ん・・・ん~・・・まぁ、なんとかなるでしょ?」 「ほ、本当ですか!?」 「ホント、ホント・・・・・・多分」 そんな訳でゲスまりさの再教育が始まった。 普段の生活もあるのでこの仕事に裂ける労力も時間も知れている。 今回の再教育に当たって私が用意したものは以下の通り。 ゆっくりゆうか飼育用ゆっくりのための耕作地キット×3 ゆっくりのための小屋もとい“まりさのどうくつ”×3 耕作地を囲うための柵×3 ゆっくり用のすぐ育つお野菜の種×3 これらを使用するためのスペースはバイト先の店長、というか親会社の社長が提供してくれた。 勿論、無償と言うわけではなく、まだ一般に流通していない新製品の耕作地キットのモニターが対価だ。 大型化の研究を行う社の施設らしく、本来の住人のでっかいみょんが鬱陶しそうにしているが気にしない。 更にこれらの農業系アイテムに加えて以下のものも準備した。 ゆっくりゆうか(大学の備品ゆっくり) ゆっくり子れいむ(我が家のペット) この2匹に例のゲスまりさを加えた3匹には柵の中で1週間、野菜を育ててもらうことになる。 勿論、素直に育てる筈がないだろうが、柵でがっちりと逃げ道を塞ぐので少なくとも逃亡は不可能である。 ゲスまりさ以外の2匹は子れいむは下をすり抜けられるし、ゆうかは普通に飛び越えられるのだが。 念のため、柵の外に出てもかまわないが他の個体のテリトリーに侵入しないようにだけは言い聞かせておこう。 「とりあえず、ちゃんと水さえ撒けば大丈夫だから、悪いけど1週間だけ付き合ってくれ」 「ゆっくちりかいちたよ!」 「ゆっくりりかいしたわ・・・」 「ゆっへっへ・・・ばばぁはやっぱりばかなんだぜ! おやさいはかってにはえてくるんだぜ?」 以上の説明を既に柵の中に放り込んだ3匹にすると、子れいむとゆうかはすぐに納得してくれた。 しかし、ゲスまりさは「やさいはかってに~」だの「まりささまがこんなつちくさい~」だのと喚き散らす。 もっとも、想定の範囲内なので相手にするつもりは微塵もなく、適当に聞き流して話を続ける。 「ちなみに1週間後に収穫されたお野菜は自分で食べていいからな」 「ゆゆーっ! おやさいさん、ゆっくりおおきくなってね!」 「いっしゅうかん・・・? はやすぎるわ・・・」 「なにをいってるんだぜ? おやさいはぜんぶまりささまのものだぜ!」 ゲスに関しては無視を決め込み、首をかしげているゆうかのために説明を続ける。 「ああ、それは社長がどこかから持って来た良く分からん植物で、物凄い勢いで育つらしいわ」 もっとも、それなりに美味だし、どんな環境でも育つが収穫量は極めて少なく、栄養価も低いらしい。 そのため、どこぞの飢饉を解決することはおろか、これ一つでまともに生計を立てることさえ不可能だそうな。 つまり、ゆっくりに育てさせるくらいしか利用方法がないということである。 何はともあれ、こうして3匹の1週間の農業体験お泊りが幕を開けた。 【1日目】 まず、種を植える作業を始めたのはゆっくりゆうか。 「ゆっ・・・ゆっ・・・ゆっ・・・」 非常に手際良く赤ゆっくりでも飛び越えられる小さな柵に囲われた耕作地に種を撒いて行く。 土を掘り返し、種を放り込んでは土を戻す。この作業を顔しかない体で繰り返す。 丸っこい体で一生懸命に農作業に勤しむ姿は愛らしく、迂闊にもゆっくり好きの気持ちを理解しそうになってしまう。 「ゆっ・・・ゆっ・・・ゆっ・・・」 土の固さを掴めて来たらしく、作業のペースを徐々に上げていくゆうか。 うちの子ゆっくりが最初に与えた種を2割ほど撒き終える頃には全ての種を撒き終わっていた。 ゆっくりとは思えない手際の良さだった。さすがゆうかだ。 もっとも、ゆうか種を見るのは初めてなので他のゆうかがどんなものかは知らないけど。 「ゆぅ~・・・ゆっくりおわったわ!」 そう言って、ゆうかは踏ん反り返って胸を張る。 顔に張り付いたゆっくり特有の半笑いからはどこか満足げなものを感じ取れた。 ゆっへん、とでも言いたげにどこかあらぬ方向を見つめていた。 ゆうかの次に作業を終えたのは最後に作業を始めたゲスまりさだった。 決して彼女の手際が良かったからではなく、作業がずさん極まりないからなのだが。 「ゆっへっへ・・・こんなのらくしょうだぜ!」 ただ土の上に種を置いただけの作業とすら呼べない行為で達成感を得るゲスまりさ。 優越感に満ちた笑みを浮かべて子れいむの方を見ては・・・ 「ゆっくりしすぎだぜ!それじゃゆっくりじゃなくてのろまだぜ!」 と、自分よりも小さな子れいむをせせら笑う。 そして、水撒きに勤しんでいるゆうかの方を向いては・・・ 「そんなゆっくりできないことやめて、まりささまとすっきりするんだぜ!」 と、自分の下腹部をゆうかに見せ付けながら品のないを浮かべる。 う~ん、甘やかしただけでこうも見事なゲスに育つとは・・・。 もっとも、身体能力は他の個体と大差ないらしく、隣接するゆうかのスペースに行こうとして柵に顔面をぶつけていた。 で、我が家の子れいむはというと・・・下手くそながらも頑張って土を掘り返しては種を撒いていた。 子どもサイズの小さな体全体を使って必死に槌を穿り返しては種を置いている場所まで跳ねてゆく。 「ゆ~しょ!・・・ゆ~しゅ!」 そして、種を必要な分だけ口に含むと、再び跳ねて掘り返した土へ行き種を埋める。 ゆうかと違って非常に要領が悪く、時間がかかっているが頑張ってはいるようだった。 それでいて、泥だらけの子れいむはどこか楽しそうでもあった。 「ゆ~しょ!ゆ~しょ!」 延々と作業を繰り返す子れいむ。 作業が終ると隣のスペースのゆうかが彼女に話しかけてきた。 「ね、ねぇ・・・あなた?」 「ゆっ?なあに、おねーしゃん!れいむはれいむだよ!」 が、あのゆうかはあまり他のゆっくりと話したことがないらしくどこか物怖じしている。 一方、子れいむは街の飼いゆっくりにしては大量の同族に囲まれ暮らしているので初対面の相手でも平気だった。 ニコニコと微笑む子れいむと少し恥ずかしそうに目をそらす成体ゆうかというのは何とも不思議な光景である。 「ゆ・・・ゆっくりおみずをあげないとだめよ」 「ゆ?ゆゆっ?!れいむおみずさんをわすれてたよ!ゆっくちおみずさんをあげるよ!」 指摘されてようやく水を撒いていないことに気づいた子れいむは急いで水を撒き始めた。 ゆうかはその様子をじっと見守っている。 そして、ゲスまりさは彼女にしつこく話しかけていたが、全く相手にされていない。 「どうじでまりさざまのごどむじずるんだぜええええええええええええええええええ!」 しかも、無視されて癇癪起こしてやがる・・・何と言うだめっぷり・・・。 ちなみに、当然のごとく彼女は水撒きなんてしていない。ゲスな上に頭も悪いようだ。 単に横着なだけか? 「ん~・・・まぁ、何とかなりそうかな?」 「ほ、本当ですか?」 「ち~んぽっ!」 柵の外で3匹の様子を見守る私と男性とでっかいみょん。 どうでもいいことではあるがこのみょん、荷物等の運搬用らしく本当にでかい。 体高が1m近くあり、人間が乗ってもつぶれない。 現に私はこのみょんの上に座っているが平然としている。 「ち~んぽ!ち~んぽ!ちんぽっぽ!」 「んあ、何?“私のお尻が安産型でゆっくりしてる”? ・・・余計なお世話だよ」 「ぺにすっ!?」 余計なことを言ったみょんの頬を座ったまま踵で蹴りつける。 すると、自分の失態を理解したでっかいみょんはすぐに静かになった。 う~ん、頭のいい子は楽でいいねぇ。 【2日目】 「お~い、みょ~ん。 元気か~?」 「ち~んっぽ!!」 「そうか、元気いっぱいか。 そりゃ良かった」 翌日、その日の講義を終えた私は近くのスーパーで適当にクッキーを買って、3匹の様子を伺いに行った。 施設に入るなり出迎えてくれたでっかいみょんの頭を撫でながら、3匹のいるスペースに足を運ぶ。 「ぴゅ~・・・・」 「ぴゅる~・・・」 「ゆっへっへ・・・ここはまりささまのおうちなんだぜ!」 早速おうち宣言で出迎えてくれたゲスまりさを無視して、2匹の様子を伺う。 あれから少し打ち解けたらしく、柵越しに色々話しながら水撒きに精を出していた。 水を撒き、くとの中の水がなくなるとお喋りしながら水を汲みに行く。 2匹は普通のゆっくりなら面倒くさがりそうな作業を楽しく、ゆっくりした様子でこなしていた。 「お~い、ゆっくりども~! お菓子持ってきてやったぞ~」 「ゆゆっ!おねーさんだっ! ゆっくちしていってね!」 「・・・ゆっくりしていってね!」 「はいはい、ゆっくりしていってね」 2匹の挨拶に応じた私は地べたに座りこむと隣にいたでっかいみょんに背中を預ける。 適度に柔らかくて気持ち良い。ジーンズが汚れることさえ気にしなければなかなかの座り心地だった。 そして、買って来たクッキーを袋から出すと3匹を呼ぶ。 「お~い、あんたらも食べるだろ?!」 「ゆゆっ! ゆっくちいそぐよ!」 「・・・おかし? ゆっくりできるもの?」 「ゆっへん! おかちはね、すごくゆっくちできるんだよ!」 「ゆっ! ゆうかもおかしをゆっくりたべたいわ・・・!」 「おかしはぜんぶまりささまのものだぜ!」 そう言うと3匹とも元気良く私の元へ駆け寄ってきた。 正確に言えば駆け寄ってきたのは2匹、駆け寄ろうとして出来なかったのが1匹。 その1匹というのは言うまでもなくゲスまりさだ。 「まりささまのおやつにてをつ、ゆべっ!?」 ゲスまりさだけが柵に阻まれて、おやつのもとにたどり着けなかった。 ゆうかは捕食種なので身体能力が高いし、子れいむは小さいので柵の隙間を抜けられる。 そして、いつの間にかやってきていた男性も含めて誰一人としてゲスまりさに手を貸そうとはしなかった。 「はいよ、結構な量あるから適当にとって食べな」 「ゆっくちたべるよ!」 「ゆ、ゆっくりたべるわ・・・!」 「ち~んっぽ、ちん・・・ぽ?」 「んあ? ああ、アンタも食べていいよ」 「でかまらっ!!」 でっかいみょんが少々お下品な歓声を上げると、皆一斉におやつに手を付けた。 大きな口にふさわしい大きな舌を器用に使って、でっかいみょんはクッキーを1枚ずつ口の中に放り込んでゆく。 ゆうかと子れいむは私と同じようにでっかいみょんにもたれかかりながら1枚のクッキーを仲良くほおばっている。 非常にゆっくりとした憩いのひととき。 「ゆがああああああ!まりささまのおかしをたべるなあああああああああああ!!」 「ばりざざまのおがじがああああああああああ!?」 「ばりざのものをどるにんげんなんがぢね!ぢねえええええ!!」 あまりにゆっくりし過ぎてゲスまりさが柵の中で暴れているのが全く気にならなかった。 今なら彼女の罵詈雑言もそよ風のように心地よいものとして受け止められそうだ。 「ゆゆっ!おねーしゃん、きょうは“ゆらでぃえーたー”のあるひだよ!」 「分かってるよ。ばっちり予約済み」 「さすがおねーしゃん!ゆっくちしてるね!」 ゆっくりしたひと時を過ごした私は立ち上がり家に帰ろうとしたとき、子れいむに呼び止められ、そんなことを尋ねられた。 ちなみに“ゆらでぃえーたー”というのはゆっくりと子供向けのアニメ番組のことだ。 ゆっくりの力がこっちよりもずっと強い異世界で、ゆっくりを育てて、戦わせるゆっくりーだー達の群像劇。 ある時はチャンピオンを目指す若いゆっくりーだーの成長を描き、またある時は時代の波に取り残される老人の物語を。 そんな子ども向けらしくない作風と、主人公補正の少ない戦い、それでいて直球ど真ん中の熱さも併せ持った人気作品である。 確か今週の話は“決着!ふらんVSのうかりん”だったはず。 私の言葉を聞いて安心した子れいむとゆうか、でっかいみょんは満面の笑みで私を見送ってくれた。 【3日目】 いやぁ、昨日のゆらでぃえーたーは面白かったなぁ・・・。 などとふらんとのうかりんが互いに最後の一撃を放つシーンを思い出しながら、私が3匹の元へと赴いた。 しかし、あいつらの寝泊りしているスペースに足を踏み入れても挨拶も出迎えもなかった。 不審に思い、柵の中の3匹の様子を伺ってみると・・・ 「ゆゆっ! なにかはえてるよ!」 「れいむ、それは“め”よ。 たねがゆっくりしたしょうこなの」 「ゆゆ~ん、じゃあゆっくりしたおやさいさんになるんだね!」 「ち~んっぽ!」 楽しそうにしている2匹とでっかいみょん。 れいむとゆうかの畑からは小さな芽がいくつもぴょこんと飛び出している。 どの芽も小さいなりに力強く土に根を張り、空高く伸びようとしていた。 流石は社長だ。本当にゆっくりでも育てられる植物を見つけてくるとは、恐れ入る。 「どうじでまりざざまのたねだげ“め”がでないんだぜ!?」 一匹ほど子れいむでも育てられる植物を育てられていないお馬鹿もいるが、まあこれも計算のうち。 というか、こうでないと都合が悪いのだ。 「あれ?まりさの畑だけ芽が出てないね? もしかして、子どもでも育てられる種を育てられなかったの?」 口元を手で隠し、ぷっと噴き出してみせる。 「こんなかんたんなこともできないなんて・・・ゆっくりしてないからね」 「まりさおねーちゃん! ゆっくりしなきゃだめだよ!」 「まらまらまらまらまら~っ!」 「ゆがーっ!まりささまはそんなゆっくりしてないことしないだけだぜ!!」 彼女に続いてゆっくり達もゲスまりさを馬鹿にする。 もっとも、子れいむに関しては悪意はないのだが、多分この子の言動が一番腹立たしいだろう。 「くっくっく・・・子ゆっくり以下とかありえないわ、あははははははっ! しかも言い訳とかかっこ悪すぎ!」 「ゆっくりしていないまりさね・・・ふふふふふ・・・」 「まらまらまらまらまら~っ! ち、ちんぽーっ? ぺ、ぺに、ぺにっす!」 「ゆがああああああああああ!?わ、わらうなあああああああ!!」 私とみょんに加えて、ひそかに好意を持っていたゆうかにまで笑われたゲスまりさは怒り心頭。 ぴょんこぴょんこと跳ね回って、人間で言うところの地団駄を踏んでいる。 「だって、子どもでも育てられるのに・・・あ、そうか、まりさは馬鹿だから仕方ないのか」 「・・・ばか」 「まらっ!」 「ぢがうぜ!まりざざまはばがじゃないんだぜ!!」 顔を真っ赤にして否定するゲスまりさ。 どうやら根拠も意味も無い自尊心に傷がついたようだ。 「ばーか、ばーか! ばーか、ばーか! ばーか、ばーか!」 「ゆっがあああああああああああああああああああああああああ!!?」 「ばがじゃないんだぜえええええええ!!?」 普段ならば流石にやりすぎのような気がするのだが、今回は事情が違う。 ゲス特有の過剰なプライドや無根拠な自信を打ち砕くために徹底的に馬鹿にする。 ゲスまりさは相変わらず柵の中で暴れまわる。 「ばーか、ばーか! ばーか、ばーか! ばーか、ばーか!」 「まーら、まーら! まーら、まーら! まーら、まーら!」 「ゆ、っぎいぃぃぃいいいいいい!おばえらなんでゆっぐりじねええええええ!!」 なんと私の馬鹿連呼にあわせて、でっかいみょんも同じことをやり始めた。 いいぞ、でっかいみょん。もっとやれ! 我慢の限界に達したゲスまりさは私達に攻撃するために柵を飛び越えようとする。 「ばーか、ばーか! ばーか、ばーか! ばーか、ばーか!」 「まーら、まーら! まーら、まーら! まーら、まーら!」 「・・・ばーか、ばーか。 ばーか、ばーか。 ばーか、ばーか」 「がああああ、ゆべしっ!?」 が、柵を飛び越えることが出来ずそれを見たゆうかまで加わり、まりさへの罵倒は加速度的に勢いを増してゆく。 傍目にはこちらも十分馬鹿っぽいのだが、あまり難しい言葉で罵っても仕方ないのでこれが一番効果的なのだ。 「ばーか、ばーか! ばーか、ばーか! ばーか、ばーか!」 「まーら、まーら! まーら、まーら! まーら、まーら!」 「・・・ばーか、ばーか。 ばーか、ばーか。 ばーか、ばーか」 「・・ゆゆっ! れいむもうたうよ! ばーきゃ、ばーきゃ♪ ばーきゃ、ばーきゃ♪ ばーきゃ、ばーきゃ♪」 「ばりざざまばがぢゃないんだぜええええええ!?」 とどめに何か遊んでいるものと認識した子れいむまで合唱に加わった。 そうやってゲスまりさをからかっているうちにバイトの時間が迫ってきたので帰宅した。 馬鹿コールが相当堪えたらしく、ゲスまりさはかなり落ち込んでいたが、明日には立ち直っているだろう。 続く? 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