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カード番号:B05-04 R P05-05 P カード名 :雪女 サブタイトル:祭りの夜に コスト 1 百鬼夜行ポイント 0 キャラクタータイプ 百鬼 所属:片手☆SIZE LV.1 4500/2 あなたのターンの終了時、「片手☆SIZE」があなたのキャラクターカードゾーンに3枚以上あるならば、 あなたのデッキの上からカードを2枚畏れカードゾーンに置く。 片手☆SIZEの畏れ補充担当。 P05-05 Pは5弾のサインカードの当たり券にて入手可能。
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【元ネタ】御伽草子 【CLASS】ライダー 【マスター】 【真名】鉢かづき姫 【性別】女性 【身長・体重】156cm・42kg 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷E 魔力D 幸運B 宝具C 【クラス別スキル】 対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 騎乗:E 騎乗の才能。大抵の乗り物なら何とか乗りこなせる。 その頭に乗せた鉢で川に浮いた逸話からライダーとなったが、 こじつけにもほどがあるので、騎乗スキルはライダーにあるまじき低さを誇る。 【固有スキル】 仏の加護:A 十一面観音菩薩による加護。 病、およびそれに類する呪詛に対し、高い抵抗力を得る。 さらに貴族・王族属性を保有する男性にはCランクの魅了効果を与える。 【宝具】 『長谷観音縁起譚』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:0~5 最大捕捉:1人 観音のお告げに従い、かぶせられた鉢。 長谷寺は十一面観音菩薩の加護を有し、十種勝利と四種功德とを与える。 鉢かづき姫を守護するために自立思考のもと活動し、 巨大化による防御や、浮力による水属性攻撃の軽減を可能にする他、 鉢にかけられた火避けの加護と鉢自体の硬さにより、鉄壁の防御を備える。 また、巨大化したうえでのプロペラ回転により、わずかな間飛ぶことができる。 【解説】 昔、河内国に寝屋備中守藤原実高という長者が住んでいた。長谷観音に祈願し、望み通りに女の子が生まれ、美しい娘に成長した。 しかし母親が亡くなる直前、長谷観音のお告げに従い娘の頭に大きな鉢をかぶせたところ、鉢がとれなくなってしまった。 母親の死後この娘(鉢かづき姫)は、継母にいじめられ家を追い出された。 入水をしたが、鉢のおかげで溺れることなく浮き上がり、「山蔭三位中将」という公家に助けられて、風呂焚きとして働くことになった。 中将の四男の「宰相殿御曹司」に求婚されるが、宰相の母は下女との結婚に反対し、宰相の兄嫁との「嫁くらべ」を行って断念させようとする。 ところが嫁くらべが翌日に迫った夜、鉢かづき姫の頭の鉢がはずれ、姫の美しい顔があらわになった。 しかも歌を詠むのも優れ、学識も豊かで非の打ち所が無い。 嫁くらべのあと、鉢かづき姫は宰相と結婚して3人の子どもに恵まれ、長谷観音に感謝しながら幸せな生活を送った。 後に兄嫁たちと美貌や宝物や才覚を競う話がつづき、継母と不仲になって屋敷を出た父君との再会が果たされる。 あと、月光条例の鉢かづきはかわいい。
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,、 // ,ノ_〈 (`二´ ) / ` ´ ヽ / /`ヽ /ヽi ,人 { ◎ } { ◎} ..,, -‐ "´ 丶ヾ=´ ヾ人. / _ ,,-ゝ‐‐--‐´~ヽ_ \ / / ,、 ヽ丶. / , ‐' ノ`''‐" . . . `. ´丶、i | /,,_ / r-‐´. . . . . /i . . . /|. . . . . . i| `/ヲ入| | . . _/__, . /. . / 、\ . . . i| //乍/ ノi. . /. / // \i . . . } | リ ,乍| iヽk'´ ´ i. . /-' ," ,乍! ノ . . \ ミ三彡 ミ彡 / /〈 i 乍/ iソ`>、、\xxx xx/| 〉 | イ| 〉/ ` ゝ‐-ヽア -‐´ 人 i´ |i _,,ノ / / '、ヽ _´ r-‐ ´ / ヽ i丶 ノ ヽ、∠ ,、>‐r‐っ) ヽ } レ`´ iミ,ィ-》 `(__〉‐''"´. i i 〈 // / /~ミi / / / / ̄ヽト、 丶、 | // / ヾ_彡 { ヾ i { ◎ }ノ ), ´ || |__ ,,ノノヾ ` ー!_ `ー´、__// ||_,,==" ヽ丶、_ ,, ィ T `T´ ヾ-、-三´ィーイ ノ \ | `´ \_| 【名前】 翠星石 【読み方】 すいせいせき 【種別】 悪魔/神霊 【名称】 バアル 【Lv.】 100 【現状】 やらない夫の妻 【出典AA】 ローゼンメイデン 【人物】 『運命の女王【ベル・ザンディ】』の転生体であり、東京封鎖の間に全ての王の力を吸収してバアルとしての力を取り戻した少女。 封鎖内で知り合ったやらない夫と結婚し、アトランティスに宮殿を構えて地上の統治を行っている。 「2012」の物語冒頭で突然やってきたアスタロトに求婚されてしまったことと諸問題から、中国の武装蜂起事件に向かうことができず友人であるやる夫に解決を託す。 地上の統治は吸収した王を分霊として切り離すことで行っており、中国の統治は『地母王』に任せており、信頼を寄せていたこともあって彼女の裏切りには憤慨していた。 『キュ・ベル戦役』の終盤、『保守派』の天使達の猛攻を受け敗北寸前のやる夫達を救うべく、夫であるやらない夫を地上に派遣。 彼のマグネタイト供給を一手に引受るが、消耗した隙を突かれアスタロトに捕らえられてしまう。 だがその際監視役のマーラと意気投合し、獄中でありながらも下着姿で語り合うまでに親交を深め合った。 なお、『アスタロト反乱』のそもそもの原因はアスタロトの苦労を知らぬままに彼女が思いやり皆無な言葉をぶつけ、それに我様がブチ切れたこと。 基本口が悪く、毒舌であるが夫との中は良く、永きにわたり魔界と人間界の橋渡し存在であり続けた。 時々翠星石がヒステリーを起こしたりはしたものの、すぐに仲直りし夜は燃え上がった。 ……早い話が、いつまでもウザいラブラブカップルで在り続けたようだ。 そして、個人としてのパーソナリティが、悪魔の霊性に統合された次のカルパにおいても良き関係を持ち続けたという。 ちなみに、バールではない。
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imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ダフニ・ミルブルック (Daphne Millbrook) 演 - ブレア・グラント (Brea Grant) 能力 - 高速移動 初登場 - シーズン3 #35 再臨 泥棒。子供の頃は足が速く家にはたくさんの絵画やメダルがある。 しかし病気によりは足が悪く歩けなかったが能力の発生により歩け、誰よりも速く走れるようになった。本人は「能力はその人の願望が関係しているのかもしれない。」と。 しかし前、ハイチ人が能力を止めたとき走れはしなかったが、歩けはした。 シーズン3 Volume3 パインハーストのエージェント。マウリーが見せるリンダーマンの幻影に指示されヒロ達から化学式を奪い、 モヒンダー、フリント、サイラーなどをパインハーストへスカウトしようとする。 スカウトするためマットと出会う。(マットも彼女を探していた。) だが、マットが善人であることを知り、悪の道に引き入れることに罪悪感を感じていた。 マットに求婚され、パインハーストから出て、アンジェラ側にうつることを決めた。 だが、マットと口論になり超高速で実家へ帰ってしまう。 ダフニをヒロ、アンドウと共に追ったマットが彼女の実家で見たのは日食の影響で能力が消え、足が悪く歩けないダフニだった。 クレアを過去に連れて行ったまま戻ってこれなくなったヒロを救うため、 アンドウの能力増幅によって時間をさかのぼる。 Volume4 誘拐されたマットを助けるため、同じく誘拐されたヒロを心配するアンドウと共に墜落現場へ向かう。 銃撃を受けたがダンコにより治療しないまま監禁され、救出された後も回復せずそのまま衰弱死を遂げた。 家族構成 父:Mr. Millbrook 関連 ダフニ(公表後) 高速移動 (Super speed) 何よりも早く、超高速で動くことができる。 ヒロの能力に相対する能力。 ヒロが時間を止めた時も彼女だけは動けた。実際は止めたのではなくスローだったらしく本人曰く「完全に止めてないから動ける。」 ヒロとアンドウは彼女をこの能力から『スピード違反女』というニックネームで呼んでいた。 アンドウにより、能力強化されると、速さが増し、時間すらもさかのぼれるようになる。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
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ブリュンヒルデ 作品:ニーベルンゲンの指輪 武器:なし プロフィール 誕生日:--/-- 血液型:--型 説 明 概略 「ニーベルンゲンの指輪」のヒロイン 名前の由来は「鎧の戦い」 ブリュンヒルデは「戦死した勇士たちを天上の宮殿ヴァルハラへと迎え入れる」ワルキューレの一人であり、北欧神話の主神オーディンの娘である あるとき、ブリュンヒルデはオーディンの命令に反し、異母弟ジークムントを守ろうとし、オーディンの怒りに触れ、ブリュンヒルデは神性を剥奪、炎の岩山で眠りにつかされる そして時が経ち、ジークムントの息子であるジークフリートの接吻でブリュンヒルデは目覚め、二人は見詰め合った時から恋に落ちることになる 闇化・黒化後の行動 ジークフリートの暗殺 ある時、世界を知るために旅に出た旅にでたジークフリートは策略に嵌り、魔法の薬によって記憶を失ってしまう 無敵の勇者、ジークフリートはグンダーと義兄弟の誓いをし、グンダーの妹と結婚してしまう さらに、グンダーがブリュンヒルデに求婚したがっているという話を聴きジークフリートはこれに協力 そんな事情を知らないブリュンヒルデはジークフリートが権力のため、自分の妻を売ったと考えた ブリュンヒルデは激しくジークフリートを糾弾する、だが記憶を失っているジークフリートからすれば、まったく身に覚えがない話で、二人の会話はかみ合わない そしてついに、ブリュンヒルデはジークフリートの殺害を決心する ジークフリートは過去に倒した悪竜の血を浴びて不死身の体となっていたが、唯一血を浴びなかった背中を刺され死亡する そしてジークフリートの死後、すべてを知り悲しみにくれたブリュンヒルデはジークフリートともに焼かれた 補足 「ニーベルンゲンの指輪」はゲルマンのジークフリート伝説「ニーベルンゲンの歌」「ウォルスンガ・サガ」をもとに作られたオペラである 「指輪」の話は「ウォルスンガ・サガ」の設定に近いが、作品としての完成度の高さから「指輪」の設定を記述した また「ニーベルンゲンの歌」にもジークフリートもブリュンヒルデも共に登場するが、こちらでは二人が恋愛関係に至ることはない 「貴方がまだ母上の胎内にあるときから、わたしは貴方を養い、貴方が生まれる前からわたしは楯で貴方を守りました。そんな昔から、ジークフリート、あなたを愛していたのよ!(ニーベルングの指輪 第二日ジークフリート 第三幕 第三場よりブリュンヒルデの台詞の一部を引用)」 (ダル助さんからの情報)
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「……どうする、永琳にぐらいは会わせる?何を考えているか知っておいた方が、まぁ色々と」 「……私は、反対だ。と言うか生理的に嫌だ。こんなのに引っ掻き回されるのは」 「だからって……永琳をここに連れてくる訳にもいかないわ」 木こりの前に立ち塞がるように、輝夜と妹紅は互いに意見を言い合っていた。輝夜はまだ冷静だが、妹紅はかなり感情的だった。 「てゐと鈴仙も、消火の為に出張ってるから。永琳を連れて来たら、何かあった時にどうにか出来る存在がいなくなるわ」 はぁ、と息を吐き出しながら。輝夜は周りを見渡す。 鬱蒼と茂る、迷いの竹林。その生い茂る竹達により、この場所は日中でもかなり薄暗い。はずだった。 そのはずだったのだが、輝夜と妹紅の周りに限っては。少しばかり様子が違っていた。二人の周りだけは、妙に開けていたのだった。 焦げた臭いとむせかえる煙の臭いが充満して。それらをかき分けるように、イナバ達が動き回っていた。 そのイナバ達の数も、一人や二人では無く何十人もの数だった。 それら何十人のイナバ達が、てゐと鈴仙の指示の下で。懸命になって、周りに水をまきまくっている。 この状況下で、動きが少ないのは輝夜と妹紅と……件の木こりだけだった。 正直な話、輝夜も妹紅も。消火の為に駆けずり回っているイナバの群れは、もう完全に見慣れた光景だった。 だから、周りの騒動など気にも留めていなかった。だから、存外落ち着いて木こりの相手をしているのだ。 妹紅はギリギリと、歯を鳴らしながら木こりを睨みつけて。 一方輝夜は、激昂寸前の妹紅が馬鹿をやらかさないように見守りつつ。木こりの真意を見定めようと、その表情を覗きこむために。 輝夜の視線は、妹紅と木こりの間を行ったり来たりしていた。 「裏の裏を読むのは、私達なんかよりも永琳の方がずっと得意だってのは分かるでしょう?」 「……ああ、不本意だがあれの実力は本物だからな」 妹紅は輝夜の言葉に返答こそしてくれるが、視線は全く自分の方を向いてくれてなかった。 「当然よ。本気になったら、私より強いんだから」理由が明確とは言え。全くこっちを見てくれない相手に喋るのは、案外疲れる物だった。 それは良いとして……輝夜がそう一言溜息混じりに呟きながら、視線を妹紅から木こりに移した。 視線を移した輝夜は妹紅に向けていた時の、心配しているような。そんな渋くて、複雑な表情ではなく。 眼の奥の奥まで、覗き込んでくるような。そして、いつかの貴族相手とは違って敵意などと言った棘は一切隠さない。 そんな呼吸も出来なくなるような重圧感を容赦なくまといながら、木こりの真意を探ろうとしていた。 無論、妹紅だって同種の重圧感をまとって木こりを睨んでいた。輝夜が妹紅を気にしているときもずっと。 慧音絡みの事だから当然だが、相当な執念だ。まとう重圧感の強さでなら、もしかしたら妹紅の方が上かもしれない。 「……」 「……」 「……」 三人とも、言葉を紡ぐ事は無かった。紡がない理由に関しては、三者三様だったが。 輝夜は紡ぐ必要性が感じられなくて。妹紅は紡いで会話などしたくなくて。木こりは重圧に耐えるのが精一杯で、紡ぐ余裕が無くて。 「何考えてるかは知らないけど……二人掛かりで睨まれて、視線を外さないのは大したものね」 「おい輝夜……」少し軟化した輝夜の口ぶりに、正気か?と言うような表情で、初めて妹紅が輝夜に視線を移した。 評価と言うよりは、呆れの感情に近かったが。決心を認めるような輝夜の発言に、妹紅は苛立ち漏らしていた。 「何ほんの少し、認める様な事を言っているんだ。所詮、保身で走ってるだけろう」 「違う!!」 利己的な思考で行動しているだけだ。そう断言されて、木こりは思わず弁明の言葉を口走った。 「ああ!?」 「……!!」 弁明の叫び。その余韻をかき消すように、妹紅はドスの効いた声と表情で凄んだ。 だが、木こりの方は凄みを増す妹紅の表情と声に圧倒されこそはしたが。視線だけは、絶対に外す事は無かった。 無論輝夜はその一部始終を見ていて、そして気になった。この木こりが見せる、この覚悟。 この覚悟の大きさは、尋常ではない。 親兄弟でも、質に取られているのか?親兄弟所か、里全体から絶縁されているのに?今さら向こうが関わりを持とうとするか? 何時しか輝夜の表情は、威圧感をまとった物と言うよりは。興味深そうに、見定めるかのような表情をしていた。 「ふぅ~ん……妹紅に凄まれても、まだ崩れない」 「輝夜。こいつもう、追いだそう」 「ちょっと待って。こいつ、少し気になるのよ」 実力行使に出ようとする妹紅の肩を掴みながら、輝夜はなおも見定めようとしていた。 見定めれているような視線に気づいた木こりも、嘆願するような視線を輝夜に送り返していた。 「まぁ……必死なのは分かるけど。これだけで心中は推し量れないか」 「そうだろう!だから、今すぐ追いだそう!!」 輝夜と妹紅の会話も、いよいよ噛み合わなくなってきた。死闘の際の方が、もう少し自然な会話をしている。 いよいよ不味いか。そう思った輝夜は、肩を掴むでは無く妹紅の前に無理やり割って入った。 「まぁ……その必死さだけは認めてあげる。真意は、これから図らせてもらうわ…………永琳になら、会わせてあげる」 「おい!輝夜、何を考えているんだ!?引っ掻き回す取っ掛かりを作るのか!?」 「ここで門前払いしても、多分諦めないわ。退院した後の○○になら、接触は容易よ」 妹紅が輝夜を押しのけて、いよいよ掴みかかろうとしても。木こりは怯えこそするが、逃げようとはしないし視線もこちらを向いたままだ。 ここまでの度胸を見せる人物が、そう簡単に諦めるとも思えない。 「だったら……何を考えているか。洗いざらい吐いてもらうわ……大丈夫よ、妹紅。会わせるのは永琳だけだから」 木こりの決心の強さには、危機感を覚えてはいるが。永遠亭に近づける。 すなわち、慧音と○○の近くに寄らせる事には。こちらに対しては、全く納得はしていない様子だった。 「今永琳を、永遠亭から離す訳には行かないの。上白沢慧音が錯乱したとき、止めれる存在がいなくなる」 「……ああ、もう!!妙な事したら、即たたき出すからなぁ!!」 道案内、と言うよりは誘導。誘導と言うよりは、連行に近かった。 前を妹紅が歩き、後ろを輝夜が歩いて。その間に挟む形で、木こりを歩かせていた。この形ならば、例えどっちが妙な事をしでかしてもすぐに止めれる。 妹紅は後ろから付いてくる二人には全く気にかけずに。振り切りそうなぐらいの速さで、道中を歩いていた。 別に輝夜は置いてしまっても、永遠亭に住まう彼女にとってはこの竹林は半ば彼女の庭だし。 木こりに至っては、はぐれてくたばってしまっても。全く問題は無かった。 「はい、そのまま真っ直ぐ。妹紅の動きは半分は貴方を騙すためにあるから」 おまけに、わざと左右に揺れ動いたり、普通は使わない道を使ったり、遠回りしたりして。木こりが道を間違うように図っているのだが。道を間違いそうになる度に、輝夜からの修正が入っていた。 その為、妹紅にとっては真に忌々しい事ではあるが。三人とも無事に、永遠亭に辿り着いてしまった。 「そこで待ってなさい。一歩も動いちゃだめよ?」 「糞が……はぐれれば良かったのに」 輝夜は柔らかい口調で、木こりの肩に不自然に手をかけて。ありったけの力で握りしめ、妖力も少し流して牽制をして。 妹紅は、木こりの周りをうろついて威嚇し続けていた。 最も、妖力を流した際。やっぱりただの人間だからか、脈拍が肩越しでも早くなったのを感じて。 通り過ぎる際、横目でも苦しそうなのが分かったが……知ったこっちゃなかった。 少なくとも動く気力は大分削げたようだから、そっちの方が重要だった。死ななきゃ、多少苦しそうでも構わなかった。 「永琳ー!!ちょっと来てぇ!!話があるの!!」 そして玄関扉を少しくぐったかと思ったら、輝夜は大音量で自身の従者の名前を呼んだ。 その声の張り上げ方は、長年付き合った物なら分かる。そう言う、緊迫感を隠した声の張り上げ方だった。 何も知らない……そう、○○のような人間ならば。横着な人だなぁと思われるかもしれない、そんな声だった。 もしかしたら、慧音には何か感ずる物を与えてしまうかもしれないが。問題は無い、病床から起き上がるよりも○○の傍にいたがるはず。 そう判断して、輝夜は声を上げていた。 しばらくして、ドタドタと言う床板を踏み鳴らす音が近づいてきた。 勿論、その音の発生源は八意永琳だった。永琳は、自身の主からの緊迫した呼び声に一目散に走り寄っていた。 「永琳。ごめんね、こんな呼び出し方で」 「いえお気になさらずに……これは確かに、この呼び出し方を選ぶはずです」 永琳は、玄関先の光景で大よそを理解してくれた。なるほど、これは確かに……輝夜が上がろうとしない筈だ。 「まぁ……見てくれたら分かるとは思うわ永琳。逃げ出しちゃうくらいの敵意をぶつけてたけど、逃げなかったのよ」 「姫様だけでなく、藤原妹紅から睨まれても……ですか?」 「そう……おまけに、視線も外さなかったわ。大した度胸と……決心の強さよ」 輝夜と永琳の会話も、二人が顔を見合う事は無かった。ただただ、木こりの表情をじっと観察して。 その心中の一部でも良いから、見定めようとしていた。 「なるほど、確かに……私たち三人から睨まれていても。一歩も引こうとはしませんね」 「蛇に睨まれた蛙……と言うわけでも無さそうと言うのは、表情で分かるしね」 「……ふん。決心の理由次第じゃ、ただじゃおかないからな」 三つの視線を受けながらでも、木こりは震えこそすれ逃げ出すようなことはしなかったし。その素振りすら、一切なかった。 「へぇ……」 「気になるでしょう、永琳?」 「ええ……監視が必要ですね。無論、腹の底で考えている内容も把握しておきたい」 「なぁ……こいつを入れるのか?中に」 どうやら、木こりに対する尋問が始まりそうだった。それはそれで別に構わないのだが。妹紅には一つ懸念があった。 その懸念とは、木こりを中に入れるかどうか。もし中に入れたら、不意に慧音か○○のどちらか。下手をすれば両方と一気に会うかもしれない。 そうなったら、また面倒くさい事になる。それを危惧して、妹紅は口を挟んだのだが。 「まさか」 そんな妹紅の懸念に対しての回答は、永琳から出た短い言葉とせせら笑う表情だけだったが。その二つでもう十分だった。 むしろ表情だけでも妹紅に対して意を伝えるには、全く差し障り無かっただろう。 「何か合っても、ここなら即帰ってもらえるから」 「なら良いんだ……個人的には今すぐにでも帰ってもらいたいが」 「最低限でも、上白沢慧音と○○に合いたい理由ぐらいは聞き出さないと」 永琳と妹紅が話している間でも、輝夜は見張るように見つめ続けていた。誰かが必ず、監視している状態だった。 ここにいる限り、木こりはこの矢のような視線から逃れられないだろう。 しかし、木こりの決心に濁りや迷いは。矢のような視線が最大三つに増えた今でも、見受けられなかった。 まるで揺らぐ事の無いその様子に、輝夜は敵意や苛立ちよりも別の感情。 興味深いと言う、そんな感情が増していた。 「ねぇ、貴方って。里とはほとんど交流を持っていないのよね?」 「ああ、そうだ。それだけで、俺の全部を信じてくれとは言わないが。俺が他の人間と違うと言う点だけは知っておいて欲しいんだ」 妹紅はその言葉に“どうだかな”と言う感情を身振りで表していたが。輝夜は、“俺は違う”と言うその言葉。そこだけは、そこそこ信じていた。 最も、違うからと言って自分たちにとっての味方と断じる事は無かったが。敵の敵も、やっぱり分かりあう事のない敵かもしれないから。 「そう。まぁ、そこだけは信じてあげるわ。そこだけは」 一瞬目の奥に光が宿りかけたが、強く念を押すような輝夜の言葉に、肩が落ちた。これぐらいしないと、妹紅が煩い。 「案の定だけど……里も一枚岩じゃないのねぇ」 ほんの少しでも木こりに同調したせいか。妹紅からのジットリとした目つきが痛い。頭をガリガリと掻く振りをして、視界からさえぎった。 「それでも、慧音に対する理不尽な憎悪だけは一枚岩なんだよな?」 「違う!少なくとも俺は違う!!」 ケラケラと笑いながら、妹紅が木こりに顔を近づけて嫌味たらしく煽る。必死の弁明をする木こりの目尻には、涙すら浮かんでいた。 「はいはい。気持ちは分かるけど、あんまり挑発しないの」 「輝夜、お前はどっちの味方なんだ!」 妹紅は自分を少し遠ざけようとする輝夜に対して、噛みついてきた。 「上白沢慧音の味方よ。少なくとも、アンタの鬱憤晴らしに付き合うつもりはないわ」 「ああ……なら良いんだ」 やはり、慧音の名前を出すと妹紅は弱かった。それに、前置きも無しに即答したのが効いたらしい。慧音の名前が出た途端、一気にしおらしくなった。 「いっその事、慧音が子供たちと○○を連れて何処か遠くに。それが一番の特効薬だったりして」 疲れ気味の輝夜が、つい口を出してしまったある種の弱音。妹紅の前で言ったのは不味かったかと、少し後悔したが。 「そうですね……対症療法での根治は、まず望めませんからね」 「ちょっと永琳?冗談よ、今のは。本気にしないでよね?」 妹紅を諌めるのが、きっと骨だろうなと覚悟していたら。輝夜は思わぬ所から不意打ちを食らってしまった。 これならば、妹紅が反応してくれた方が良かった。永琳が弱音に乗っかってくるのは、余りにも想定外だった。 おまけに、一番反応を見せてくれそうな妹紅が。この時に限って静かに黙りこくっている。 「ちょっと、妹紅も何か言いなさいよ。何で無言なのよ」 余りにも静かだから、それが不気味で挑発気味に迫ってみても。バツが悪そうな顔をしながら、顔を背けるだけで。 明らかに、何かを考えている顔と反応だった。そしてきっとその考えとは、どう見てもろくでもない事柄。 先に輝夜が口走らせてしまった弱音と、密接に関係するものであろう。 「はは……」 「力無く笑ってないで!あんたも少しは反論と弁明をしなさいよ!!」 恐らくは。人間側では、最も今の事態の収拾と根本的解決を望んでいるきこりでさえも。 焦燥感にやられた感じで力無く笑う物だから。輝夜の焦りは一層濃くなっていた。 取りあえずは。永琳に対しては、先の言葉が冗談である事。妹紅には馬鹿な考えを起こすなと。木こりに対しては、簡単に諦めるなと。 きつく、とにかくきつく。もし諦めたり本気に取ったり、馬鹿な真似を起こしたら。本気で怒ると。とにかく強く言い聞かせた。 これならば、性質の悪い冗談だと怒られた方がマシだった。 冗談であると言い聞かせる。 これに存外、時間をかけてしまい。一通り言い聞かせた後も、妙な沈黙が流れるばかりで。木こりに対する尋問が疎かになってしまった。 そんな折だった。ある一つの声が、この気だるい場面を静かに切り裂いた。 「あの、皆さん。どうされたんですか?」 その声は、○○の声だった。 四人とも一言も喋らずに。ただただ、何もせずに立ち尽くしていたものだから。 取りあえず、今は最も避けたかった。木こりと○○の接近……これを許してしまった。 少なくとも、今は一番不味かった。 木こりの真意を探り切れていないし……何より、今の慧音の心理状態に良い影響を与えるとは思えないのだ。木こりの存在が。 最終的に、会う会わせないは別としても。今は一番不味いはずだ。 ○○の声を耳にした途端。玄関を背にしていた永琳の顔は、しまったと言う慙愧の念で顔を歪ませて。 妹紅は、無表情で木こりの肩を掴んで。色めき立つ木こりが、一歩も動けないように箍(たが)をかけた。 多分掴まれた肩はかなり痛いはずだ。もしかしたら彼女の能力の一端でもあれば、痛みと同時に熱さもあったはずだ。 輝夜はと言うと、頭の中身が真っ白になってしまっていた。 先の言葉が冗談であると。それを言い聞かせるために、体力をかなり使ってしまったからだ。 「あ……木こりさん」 無論、四人の心中がしっちゃかめっちゃかな事など。○○は知る由もないし、知る必要も無かったから。 「もしかして、慧音先生のお見舞いに来てくれたんですか?」 どうかそのままでいてくれと言う。そんな人の良さそうな表情と声で、○○は玄関先から出てきてくれた。 「ええ、ええ!そうなんですよ!」 但し、今は別だった。その人の良さそうな、付けこみやすそうな雰囲気は。今は何処かに行ってほしかった。
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履修披露会の終幕を飾る退屈な宴から抜け出し、夜の学院へと坂を登る。 普段より一般公開され、披露会中は展示物をある程度夜間でも目にすることができるよう解放された区画である第一校舎棟と隣接施設群を抜ければ、学院の奥にある空中庭園から流れ出すせせらぎが作る堀が目の前を横切る。 小川を越える東西二本の回廊は披露会中は固く閉ざされ、唯一中庭へと通じる石造りの橋が堀を越える道だが……。 堀の向こう岸に張り巡らされた防御式。 それは学生時代にあっては我々生徒を外部の干渉から守る壁であったが、もはや外部の存在となってしまった私を今は遮る壁として横たわる。 探しているものはきっとこの向こうにあるはずなのだ……。 ギリと、知らず鳴った奥歯。 あえてそれを踏み越えるつもりはないものの、それが如何な力を持っているのか少し間近に見たくなり、橋へと足を踏み出すと突然背後から声をかけられた。 「外部の人はその先には入れないわよ」 ち、と内心で舌打ちして踏み出した足を静かに引き戻す。 動揺して怪しまれてもつまらない。穏やかな表情を取り繕うと、ゆっくりと声のしたほうへと振り返る。 警備に残っていた係員かと思いきや、思っていたよりも小さな人影。 視線を下に向ければ、口調には似つかわしくない少女が魔晶灯の柔らかな光を浴びてそこに立っていた。 いささか長さの足りぬ鮮やかな緑の髪をアップにし、やや黄みの強いクリーム色の夜会服に身を包んで両手に夜会靴を一足ずつ下げた姿は、どこか奔放な令嬢を思わせないでもなく似合ってはいたが、如何せん足りぬ背丈と面立ちがまだ幼さを匂わせ、彼女を女ではなく少女と認識させる。 学生だろうか……。 しかしなんだ、瞳があった瞬間にこの身の内を駆け這い上がったざらつきのような感覚は……。 「ええ、知っていますよ。これでも私はここの卒業生でね、中庭の楢の木が見えやしないかと懐かしくなったものでね……」 改めて半身だった身体を向き変えて、少女を正面に捉えて答えると、少女は魔晶灯の光を受けてあらわになった私の顔を見上げて少し目を見張り、やおらふわりと微笑んだ。 「あぁ、あの楢の木……。文学少年が静かに本を読むには格好の穴場ね、今も昔も」 そう言ってくすりと笑った少女の表情に、何か既視感めいたものを覚える。 それにこの口調……。 学生時代、私は人と過ごすのが苦手で静まった図書館でさえ息苦しさを感じ、よく本を抱えては中庭の楢の木の作り出す陰の中、木漏れ日の作る影絵を紙に浮かせながらページを捲ったものだった……。 まるでその姿を見てきたかのような少女の口ぶりに違和感を覚える。 「そう、あの楢の木は今もいい隠れ家なんですね。……君もあそこが気に入っている……学生さん、かな」 見た目が幼いからといって、侮ってはならない。 この年で術士課程の生徒である可能性とて充分にあるのが魔道学院だ。 親しみを装った口調で、その素性を探るが少女は大きな瞳をクルリと巡らせながらウーンと一つ唸ると、またにこりと微笑み 「生徒ではないけれど、まぁ関係者のようなものね」 そう答えた。 生徒でないということは、職員の身内か何かだろうか。 見た目年齢以上の実力を備えた生徒の可能性が消えたとなると……まさか、このなりで警備隊員や事務方の職員ということもなかろう。 声をかけられたタイミングがタイミングだっただけに少し警戒しすぎたのかもしれない。 口調も言動も変わってはいるが、ただの少女に過ぎない。 そう判じて肩の力を抜く。 昔話が功を奏したらしく、はじめに誰何した際の口調の厳しさは少女から消えており、なぜか親愛めいたものさえ感じる瞳で見上げられていて居心地が悪い。 怪しまれぬうちに、戻った方がいいだろう。 元より、この奥での仕事……調査と工作の為に、あの廃棄寸前の暗殺者をわざわざ延命させてまで送り込んでいるのだ。 仕事を急がせる必要はあるが、焦ってあの油断のならない学院長の警戒を煽ることもない。 「私はティモル。懐かしい今夜の思い出にお名前を伺っても?」 少女に近付くと、腰を下げながら造りものの笑顔で右手を差し出す。 夜会服を身を纏った少女は少し思案するように瞳を揺らせたが、右手に下げた靴をもう一方の手へと持ち直すと 「……ステラよ」 そう告げ、小さな右手を私の差し出したそれに触れようと伸ばした。 少女の指先が、私の手に触れようとした瞬間、私の右腕に嵌めた腕輪、琥珀金の環に嵌めこんだ高純度魔晶がピシリと音を立てて亀裂を走らせる。 走った亀裂から、魔晶に幾重にもかけ施した封印術式が綻び、その楔によって戒めを与え屈服させた力の片鱗が漏れ出す気配を察して思わず手を引き、腕輪ごと左の手で覆い隠す。 この身に取り込んだ人ならざるモノとその力。 私の身体を逆に内から食い破り、変質を促そうとするその力を押さえ込み、支配する為にかけた封印の術式。 封印の綻びにより緩んだ縛鎖を引きちぎろうと、一度は取り込み制御下に置いたはずの獰猛な獣の本能が再び己の中で鎌首をもたげるのがわかる。 肌の下が毛羽立つような感触とともに、視界は色を失い、身の内で唸り声を上げるソレが、私の中で一つの衝動を繰り返し囁く。 ヒザマヅケ……ヒザマヅケ……-- 「ぐ、ぬぅ……」 身を食い破って何かが這い出ようとするかのような嫌悪感からなのか、耳の奥で熱く脈打つ鼓動に紛れて聞こえる何者かの声と身体を押さえつけるかのようにかかる重圧。 なんだ、なぜ制御下に置いたはずの……この私に喰われた獣どもが意思を示す? あの醜く、世界の捨て子たる下等な獣ども、冥魔。 私の願いの実現の為に哀れな異界の魂を持つケダモノどもも有用に使ってやろうというのに……世界の異物風情がこの私に抗うのか…。 右手に嵌めた枷たる腕輪を強く握り押さえながら、ふらついて数歩後ずされば視界の先で少女が信じられないものを見るような瞳で私を見つめていた。 「っ………あなたは…」 枷の制御から漏れ出した、私が力を求めてこの身に喰らった哀れな獣の力は、人のソレとは異なる力を今わたしの瞳にかけているのか、あるいは幻か。 少女の瞳に映りこんだ私が、魔晶の緩やかな灯りの下でもハッキリと見て取れた。 そこに映った私は、普段は薄くしか開かぬ双眸をいっぱいに見開きながら、少女を眺めていた……そう、人ならざる獣の輝きを湛えた瞳で。 なぜこの枷に亀裂が入ったのか……やはり此処(学院)には、どこかに封じられ存在しているのだ……その干渉としか考えられない。 冥魔どもの長にして、世界と異界とを繋ぐ自在鍵たる存在……リリス。その躯か、あるいは封じられた力か、それはどちらでも構わない。 間違いない、必ず見つけ出し手に入れる……っ、しかし今はダメだ。 身の内で脈打ち、暴れようとする衝動を押さえ、じりじりと後ずさる。 どうする、この少女に見られたか……、消してしまうべきだが……いまここで騒ぎを大きくするわけにはいかない。 内なる衝動を押さえつけるのが精一杯で、目の前のこの少女に精神操作をかけることもかなわない身体では、どうすることもできず、後ずさりながら青ざめて立ちすくむ少女から身を翻す。 構わない、ここにリリスの足跡が存在する確信を得たのだ。 計画に支障を来たすと思われれば、その時消せばいい。造作もないことだ。 その為にあの暗殺者も送り込んでいるのだ……。 こみ上げる吐き気と、皮膚の下を這い回る異物の感覚に額を汗の玉で濡らしながらも、夜の石畳を蹴る私の心は高揚していた。 私の望む、私が手にし続けるはずであった正しき世界を喚び、この穢れに染まり間違いつづける世界を修正する為に必要となる最後の鍵。 やはりそれはこの学院に隠されている……。 あと少しだけ待っていてくれ、あともう少しで失ったものを取り戻すから……。 カタン…… 左手に提げた夜会靴が指先のかかりを失って地面へと落下し、石畳を叩いた踵が硬質な音を響かせる。 遠ざかっていく背中を呆然と見送りながら、差し出したまま今も固まる右手、その掌を恐る恐る返してその指先へと視線を落とす。 触れようと延ばしたそれが、感じ取った障壁とそれを硝子片のように砕いた感触。 その奥から漏れ出した、近しい気配と……何より、あの瞳……アレは……… 考えたくなかった。まさか、と。 「………まさか……違うよね。そんなはずないよね……ティモル」 今すぐ追いかけて確かめたかったけれど、足が動かず立ち尽くす。 それに、もしそうだとして……自分にはできるだろうか。 もう一度、教え子の心に陵辱の爪を突き立てることが……あれは、あの瞳はあたしの……いいや、私がかつて下した決断が招いたものだとしたら……。 もしそうだとしたら……私は…… 周囲には、ジジ……と魔晶灯の光にぶつかる虫の羽音しか聞こえないはずなのに、どこか遠くで世界が歯車を軋ませる音が聞こえたような気がして、私は今はもう見えない、かつての教え子の背が消えた暗闇をいつまでも眺めて立ち尽くした。
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※続き物になります。文末に次作へのリンクを貼っております。 CP :梨花×沙都子(リバあり) 設定:夏の終わりからの続編ですが未読でも楽しめるものとなっております。 注意:文中に生理描写がありますので苦手な方はご注意ください。 ある夏の終わりに沙都子と結ばれた。 思いもしない未来に戸惑ったけれど、それでも沙都子と共に歩む毎日はそれまで以上にきらめいて見えた。寝るのも惜しいくらいに一秒でも長く起きて沙都子と一緒に何かを過ごしていたかった。それは沙都子も同じだったのだろう、結ばれたあの日からというもの私たちはお互いの欲を満たすようにお互いを欲した。 基本的に沙都子が極端な恥ずかしがりなのか、事に及ぼうとするともじもじとしてしまうため毎度の事とは言え私は常々その些細な可愛らしさで簡単に理性を吹き飛ばして、沙都子を押し倒すという形が当たり前となっていた。なので常に攻めの立場だったから沙都子が一方的に攻められて疲れて寝てしまうというのが普通だったし、不満に感じる事はなく沙都子が私の手により日に日に開発されていくのを見守るのもまた一つの楽しみだった。 今までの世界で稀な確率で起きていた事柄、―それは沙都子に初潮が訪れるという事。今回の世界、つまり今私が生きている58年の夏を越えた世界ではその事柄は訪れてなくて、私より成長の早い沙都子の事だからきっと早いうちに初潮を迎える事があるだろうと思っていた。 繰り返される世界で沙都子が初潮を迎えた事は指折り数える程度だったけれど、その時期は大体統一されていて学年が上がってすぐ…つまりは4月か5月にはもう既に大人の身体の準備が整い始めていた。…んだけど今回はまだその予兆がないためなんとなく不思議な感じがする。まあ、輪廻の世界で私が死んでからすぐに来ていたのかもしれないしそこは分からないけれど、今の世界では予想もつかない事ばかりが起こるのでもしかして私のほうが早くきてしまうんじゃないか?と変な期待を抱いてしまっているのも否めない。――どうせ杞憂に終わるんだろうけど。 前に沙都子は男性との性行為については私以外のほとんどの女から教育を受けていたと言っていたくらいだし、多分女の身体についてだって教えてもらったりしてるんだろうから私が悶々と気を揉む事もあるまい。確かに本当はそれは私が教えてあげたかったのもあるんだけど、別にそんな事で嫉妬なんかしてない。するわけない、だって沙都子はもう心も身体も私だけのものなんだからそんな些細な事でやきもちなんか妬いたりなんてしないんだから!……私ってこんなに独占欲強かったのね…。 * 季節は初秋。瑞々しい緑で彩っていた草木も段々と秋めいた色に変わり、頬を撫でる風も心なしか冷たく感じる今日この頃。時刻は14時過ぎて日差しも心地よく、お腹の具合も満腹で非常に眠気を誘ってくれる素敵なお昼寝タイム…なわけなくていつもの教室でいつもの仲間と顔を合わせながらの授業中。 ちらりと遠くを見れば魅音はゆらゆらと船を漕ぎ始めて、圭一はレナと仲良く勉強中…かしら?レナの顔つき的にはかぁいいモードの片鱗が見える、って事は多分授業に関係ない雑談か。そして私の隣には愛らしい眠気顔の沙都子が睡魔と闘いながら算数のドリルを解いている。どう考えても贔屓目にしか聞こえないと思うけれど沙都子の表情は百面相かと思えるくらいにころころ変わり、そのどれもが可愛いので沙都子を見ているのは全く飽きない。あーこの子が毎晩私に攻められて泣きながら許しを請うているなんて、知ってる人いるわけない…わけじゃないんだった。 事の発端は沙都子がつけたキスマークのトラップ。あれはトラップって呼べるのかそれすらも不思議なところだけれど、まずレナには速攻見つけられちゃうし圭一に気づかれるわ、そうしたら仲間外れに怯える魅音は食いついてくるわで結局暴露する羽目になってしまった。 本当は誤魔化しきれるはずだったんだけど、ああいう時の沙都子は非常に狼狽しやすくて結局袋小路にあってしまったし…まぁ仕方ないか。それに仲間内に知られていれば身内では厄介事は起きないだろうし、色々面倒な事があったらどうにかなるでしょう。 ―不意にじーっと見る私の視線に気づいたのか沙都子が顔をあげて私に問いかける。 「梨花ぁ? ここの問題解けまして―…ってあら、真っ白じゃありませんの」 「み、みぃ~! 今からやろうと思っていたところなのですよ」 「…全く、毎晩遅くまで起きてるから頭が上手く回転しないのではありませんの?」 「みー☆ 沙都子がもっともっとと強請った事を忘れるとは見上げた根性なのです」 「べっ、べべべべべ別に私は…ッ!」 「それが本当かどうか確かめるためにも、今夜は寝かせないのですよ☆」 「ひっ…り、梨花ぁ~」 この年頃にしては口達者な沙都子だけど沙都子の生きてる年齢より倍以上の長さを生きている私に歯向かおうだなんて100年早いわよ。あうあうとどこかの神様みたいな口癖のような言葉を吐きながら涙目の沙都子は、私の嗜虐心を刺激してしまうわけで、結局こんなやりとりが行われなくったって今夜も沙都子は私に泣かされる運命だろう。今日は私に歯向かったって事で少し焦らしてあげるのもいいかもしれないわね――なんて悦に浸っていると日差しを遮る黒い影。 「今夜は、じゃなくて今夜も、の間違いじゃないのか?梨花ちゃん」 「はうぅ~レナも、レナも混ざりたいなっ☆はうっ!」 「くっくっく! レナが混ざっちゃったらとんだ悲劇になっちゃうんじゃないの~?」 「みぃっ! 沙都子には指一本触れさせませんなのですよ」 今日も何も変わりなく楽しい毎日だ。魅音たちの机も持ってきてお弁当を食べる時と同じように5人の机を合わせて圭一を中心としての自習を続行する。…そうでもしないと知恵がでっかいコンパスとか三角定規やらT型定規やら色々用いて脅しにかかってくるし…今やってるところは今まで習った事がないところだったので、圭一達に気軽に聞けるという利点もあって最近はこれが普通になってきている。 この授業時間が残り何分残っているか分からないけど大好きな仲間達と過ごせるのであればそれは何の苦にもならないんだからこれもまた不思議なものだ。とりあえず手始めに目の前の算数ドリルをやっつけてしまうとするか。 * 習わなかった事を学ぶのはとても楽しい。いつもいつも同じ内容の授業しか聞いてなかったから勉強なんてする気にもならなかったけれど、今は何を見るにも聞くにもするにも楽しくてこうやって教えてもらえるのも楽しい。 「うん、そうやって約分して…」 「みいー! 出来たのです」 「梨花ちゃんは覚えがいいからすぐ出来ちゃうね、はう~」 「みぃっ☆」 「圭一くん、沙都子ちゃんの方は――」 「しーっ」 「…?どうしたのですか圭一」 私はレナに、圭一は沙都子に、そして魅音はレナと圭一にという感じでいつも自習を行うのだが大抵は沙都子の方が賢いため早めに終わらせて待っている事が多かった。まぁ、あれだけ想像もしないトラップを思いつくのだからそりゃ私よりも脳の構造が少しは複雑に出来ているんだろう。…の割りに約分ミスだったり漢字の書き間違えだったりとトラップ同様最後の詰めが甘いのはいつもの事だけど。 実を言うと一人で沙都子に対抗心を燃やしていた私は沙都子より早く終わらせるという事に勉強のやりがいを見出していた。しかも今日は私の得意な分数の計算だったから調子も良かったし今日こそは勝ったなと鼻をならしてみたのだが―― 「はぅ…、沙都子ちゃん寝ちゃってる…」 「ドリルはとっくに終わっていたんだけどな、どうも身体の調子が優れないって言って臥せってたらそのまま…」 「あはははー決しておじさんが解くの遅いっていうわけじゃないんだけどね~」 「みー…朝は調子悪い素振りなんて見せなかったのです」 「うん…レナも沙都子ちゃんが具合悪いなんて気づかなかったくらいだよ」 「もうこの時間も終わりだろうし少し寝かせてやろうぜ」 「ね、ね! 圭ちゃん圭ちゃん、こっちってさ―…」 「心配しなくても大丈夫だよ、梨花ちゃん。何かあったら私たちもいるし監督達もいるんだから、ね?」 「…みぃ、ありがとうなのですよレナ」 ――数分後圭一の言った通り授業終了の鐘が鳴った。沙都子は気だるそうに身体を起こし、机を戻してまた机に突っ伏して寝てしまうのだった。 * 「さあさあ部活の時間だよー!」 「よーし魅音、この間の借りを返させてもらうぜっ!」 「くっくっく上等だよ圭ちゃん、この魅音様に適うと思ったら大間違いさっ!」 「はぅ~レナも負けないんだよっ!監督全監修の元作られたメイド服を圭一くんに着させてお持ち帰りぃ~☆」 「みぃーっ! ボクも負けて圭一にお持ち帰りされないように気をつけるのです」 「な、ななななんでオレが梨花ちゃんをお持ち帰りしなくちゃならないんだよっ!?」 「みぃ~それは大人の事情というやつなのです、にぱー☆」 「り、梨花ちゃんと圭一くんの大人の事情…はぅ…」 魅音のバイト事情だったりレナの宝探しだったり、圭一の家の事情だったりと何だかんだで延ばし延ばしになっていたため部活はしばらくお預け状態となっていた。そのおかげで沙都子と二人でいる時間が増えたからそれはそれで構わなかったのだけれど、昼過ぎからあまり元気がない沙都子を見ているのも正直少し辛かったのでこの部活を機に少しは元気を出してくれたらいいなという願掛けもあった。 「あの…盛り上がっているところ大変申し訳ありませんけれど、私本日の部活お休みさせて頂きますわ」 おずおずと自分の荷物を持ちながら訴える沙都子の申し出でその願掛けもものの数分で打ち砕かれてしまった。ここにいる誰もが沙都子がきっとこう言い出すだろうと予想出来た事とは言えやはり落胆の色は隠せない。部活はメンバー全員が揃っての行事だから例え自分抜きで気にしないでやってくれと言われても、はいそうですかと言って行うわけではなかった。…となると、沙都子が休戦宣言しているという事は今日の部活はお流れになってしまうんだろう。 「まだ体調優れないのかな…?かな?」 「ええ…大した事でもないとは思うんですけれど、万全の体勢で部活に望めないのも口惜しいですし」 「そうだよな、オレにこてんぱんにやられてからじゃ言い訳出来ないもんな」 「ほほほっ! 圭一さんに勝つ事はあっても負ける事なんてありませんのよ? 本日のところは次回に備えて体力温存しておいてくださいまし」 「みぃー沙都子、帰る用意が出来たのですよ」 「あら…梨花は部活をなさってくださってても構わないんですのよ? 私ちゃんと一人で帰れますから」 「ボクと沙都子は地獄の底までお付き合いする仲なのです。離れたくても離れられないのですよ、にぱー☆」 「じゃ、じゃぁ沙都子ちゃんの事は梨花ちゃんにお任せしても大丈夫かな?…かな?」 「任せてくださいなのですよ、沙都子には指一本触れさせないのです」 「くっくっく! それは頼もしい限りだねぇ~それじゃ梨花ちゃん沙都子の世話頼んだよ」 「沙都子も今日は早く寝るんだぞー」 「わざわざご丁寧に…、圭一さんこそ夜中に裸の女性が描かれた本なんて読まずに早く寝るんですのよっ」 「ぐ…っ何故それを…」 「をーほっほっほ! それでは皆さんごきげんあそばせ」 「また明日ー! なのです」 教室を出るとそっと沙都子が手を寄せてくる。弱いところを見せたがらない沙都子が唯一私にだけ弱いところを見せてくれる。その小さな心細い手を優しく包み手を繋ぎ昇降口を通り帰路へと向かう。沙都子の手はいつもより何となく温かく感じた。ひょっとしたら熱があるのかもしれない、家に帰ったらすぐ布団敷いて寝せよう。 * 家に帰ると急いで布団を敷いて沙都子を寝かしつける。沙都子は本当に大した事ありませんのよ、なんて世話を焼く私に心配をかけさせまいと色々言い訳をするのだけれどそれに構わずお粥を作ったり、具合を聞いたりとなんだかんだしている間に気づけば夜にもなっていて、話し相手のいない食卓も味気なく、テレビを見ていても寝込んでいる沙都子が心配で気が向かないため少し早いとは思ったけれど床につこうと決めた。 襖をそっと開けて奥の部屋を覗いてみると隙間から入る光に気づいたのか沙都子がこっちを見てぎこちなく微笑む。その笑顔にほっと一息つき並べた布団にするりと身体を潜り込ませた。ここ最近というもの布団を二間敷いていても一つの布団で一緒に寝るのが普通だったから、こうやって一人で一つの布団を占領するといつもと違って少し寂しい感じがした。――こんな事考えてるのはきっと私くらいよね、と乙女街道な思考に苦笑してしまう。 「梨花…今日は一緒の布団で寝ないんですの?」 「え?あ…、体調不良の沙都子にまでは手は出せないのです。だからボクは沙都子の寝顔を遠くで眺めながら寝る事にしますです」 「…そうですの、…離れて眠るのは寂しいですわね……」 「沙都子? 心細いですか?」 「…ええきっとそうなんでしょうね、いつも一緒に寝ていたからなんだか少し…」 「だったら一緒に寝ましょうなのです」 「……いいんですの?」 「いいも悪いも沙都子の体調を気遣っての事なのです、だから沙都子が大丈夫ならボクも沙都子と一緒に寝たいのですよ」 「ありがとうございますですわ、梨花」 「礼には及ばないのですよ、ボクも沙都子も同じ気持ちというだけの話なのです」 「そうですわね…」 思いがけない沙都子の言葉に正直心が躍った。別に交わる事がなくたって一緒の布団で寝れるというだけで嬉しい。きっと季節の変わり目からの影響で体調を崩してしまったんだろうし、明日もまだ調子が悪かったら入江のところに行けばいい。最近例の症状は大分落ち着いてきているし2,3日もゆっくり休めばまた復活してくれるだろう。沙都子が元気になったら嫌っていうくらいまた愛してあげればいいだけの事なんだから、今日はゆっくり沙都子を休ませてあげよう。 もしかして…ひょっとするとここ最近の行為は少し激しすぎたのかもしれない、大体連日連夜だとさすがの沙都子も身体にガタが来てしまうだろう。いくら求められているとは言え多少なりとも気遣いというものは必要よね、でも一度イッちゃった後の沙都子の反応が私のツボをゴスゴスと刺激しすぎるから私も暴走しかけちゃうわけで…いや暴走してしまうわけでついつい二度三度では飽き足らずそれ以上のものを与えてしまうのよね。あの快楽と辛さが入り混じった苦悶の表情が何とも言えなくて、もっともっと見たくなっちゃうし、それに最近の沙都子は快感度数(造語)が明らかに上がっていて何をしても感じちゃうし、やだやだなんて言いながら止めちゃうともっとしてくださいましなんて涙声で縋ってくるくらいなんだから一概に私ばかりが悪いというわけではないのよね。…ってなんでこんな事で私いいわけじみた事言ってるのかしら、とりあえず今日から沙都子が回復するまでは我慢するしかないわね。――うーんでも、沙都子と一緒に寝れるって分かっただけでここまでテンションあがるなんて私も相当ゲンキンだったのね。また新たな自分の一面を知ったわ。 沙都子の温もりのある布団へ身体を滑りこませる。私とは違う沙都子の匂いが鼻腔をくすぐっただけで胸が切なくきゅんっと鳴いてしまう。きっと前よりももっともっと沙都子の事好きになってるんだろうな。 いつもの癖で沙都子の方を向いて身体を寄せる。ちらりと上目遣いで沙都子を見ると…あら?この表情は――… 「…沙都子…どうしたのですか?」 「どうもしてないですわよ…」 「本当に? …ならどうして涙目なのですか?」 「そ、それはきっとあくびをしてしまったからですわね…」 「ふぅん…? …それならどうして沙都子のパジャマがこんなに乱れているのですか?」 「あ、暑くて…少しずらしてしまっただけですわ」 「暑い…? 沙都子、身体が熱いのですか?」 「…ん、え、あ…そうですわね、少し熱があるのかもしれませんわ」 「沙都子、手を出してください」 「え、ど、うしてですの?」 「もう一度言いますですよ? 沙都子、手を出してください」 「あ、あの…あの、梨花…」 「沙都子……手を出しなさい」 「……はい…」 散々沙都子の表情は目に焼き付けているから大体この顔の時はこういう事を考えているなというのは、なんとなく分かるようになっていた。私が勝手に百面相と称している沙都子の表情はまだまだ見たことがないものもあるけれど今私の目の前に見える沙都子の顔、どう考えても具合の悪い顔つきではない。これは寧ろ―… 「手が濡れていますですよ?」 「……あの、梨花…」 「沙都子、具合が悪いのではなかったのですか? それともそれは嘘だったのですか?」 「具合が悪かったのは本当ですのよ、なんだか異様な眠気にとり付かれてしまって身体全体が本当にだるくて腰もお腹も頭も痛かったんですの」 「ではどうしてこんなことを?」 「分からないんですの、身体が熱くて…梨花に触れてもらいたくてどうしようもなくなってしまったんですの」 「だけど、自分をこうやってしまうのは…」 「……」 「沙都子の言葉はとても嬉しいのです、でもまだ身体が本調子ではないのですから少しは抑えた方が…」 「…梨花、それじゃぁあの…私のお願い聞いていただけませんかしら」 「ボクに出来て沙都子の負担にならない事なら、聞いてあげない事もないですよ? にぱー☆」 「ええ、梨花にしか出来ない事ですから安心してくださいまし」 「……も、もしかして…沙都子…!」 「…お願いします、私を抱いて下さいませんか」 ――私の勘は大体当たる。それは一度見た世界の出来事だから。私は古手の巫女でオヤシロ様の使いだから予知が出来るとまで思われている事もある。 ――私の推測はまあまあ当たる。それは何回も繰り返した人生があったから。私は100年生きた魔女だから外見の年齢とかけ離れた事も言える。 ――私の沙都子論は結構当たる。それは私がずっとずっと沙都子を見続けていたから。私は生まれてから沙都子だけを見て沙都子だけしか好きにならなかったから沙都子マニアという言葉も似合うだろう。 「…だからってホントにそう言ってくるとは思いもしなかったわ…」 「…だめ、ですの?」 「だ、ダメって言うわけじゃなくて、こっちからしてみればカモネギ状態だから全然オッケー寧ろご馳走様、的な状況なのは確かよ? 確かなんだけど…でも沙都子の身体の調子が悪いと言ってるんだからまた無理させてしまう事もあるんだし…」 「梨花が…欲しいんですの」 ――完全ノックアウトです。そんな涙目で頬染めて言われて断れる輩がいるだろうか?いるわけがあるまい。 ということでそれでは古手梨花、参らせていただきます。 「もう…本当に具合悪くなっても知らないのですよ?」 「いいんですの…お願いしますわ、梨花ぁ…早く、早くシテくださいまし…」 「…全くどうしたっていうのよ、いきなり…」 「梨花ぁ~」 「分かったわよ…じゃあ沙都子、脱いで」 「はい…わかりましたわ…」 元々肌蹴ていたほんのり黄色のパジャマをするすると脱ぐ。よっぽど身体が火照っているのだろうか沙都子の息がはあはあと荒く、先に晒された上半身にはもう既に固くとがった二つの乳首。下着と共にパジャマのズボンを下ろすと部屋は電気を消して暗いというのに秘所から下着へと続く一本の光の線が。…もうこんなになるまで沙都子ったら何をやってるのよ、ホントに。 一糸纏わぬ姿となった沙都子は今までこんな事なんてなかったくらいに私を誘う。嬉しいけど、嬉しいけど…嬉しいんだけど! いつもの沙都子とちょっと違うから少し戸惑いがあるのも本当で、でもこんな事滅多にないんだから堪能させて頂くとしましょうか。 「沙都子、どこをどうして欲しいの?」 「はぁ、ぅ…梨花のシタいように、シテ下さいまし」 「そう? じゃあ沙都子に触らないっていうのもありなのよね?」 「ううぅ…、それでは……キス、して…くださいませんか…」 「それだけ? それだけで沙都子は満足するの?」 「…はぅ…」 「ふふ、悪かったわ」 くい、と顎を傾けて軽い口付けを沙都子のおでこに、続いて唇を開き口内へと舌を潜り込ませる。沙都子の口の中はもう思い焦がれるかのように熱く先刻身体が熱いと言った意味がよく分かった。身体からそれを発していればそりゃ熱くもなるだろう。 身体に大切なものは甘く感じるというけれど沙都子の唾液も私の思考をとろけさせてくれるくらいに甘くて、それと共に沙都子から発せられるいつもはない熱気に頭がクラクラしてしまう。いつもこうやって沙都子に溺れてしまう私も嫌ではなかった。熱く甘い液体を纏う舌は私の舌に絡み付いて離れようとしない。手先の器用さで言えば部活メンバーとは言え沙都子に適う者はいないだろう、元々器用さが身に付いている沙都子は回を増すごとに舌と舌との遊戯に変化を与えてくる。一体どこから学んでくるのかと訝しげに思ったこともあったけれど、きっと私を喜ばせてあげようと思ってのことだろう、濃厚すぎる深い口付けにただでさえ麻痺しそうな思考回路に舌戯も加わって以前よりももっと私の身体は疼いて止まらなかった。 いつまでも味わっていたい甘く狂おしいほどの愛しさをもつ舌を絡ませていると、するりと私の手が掴まれそのまま沙都子の胸へと導かれる。 「ふぁ、…ん、梨…花、はぁ…もっと私に触って下さいましな…」 「ん、沙都、子…む、ん…くちゅぅ」 「ぁ、んぁぅっ……ぁ、ちゅ…んむ…は、ぁ」 やわやわと沙都子の発達途上の胸をさするとそれだけでは足りないのか私の手の上に手を重ねて揉みしだくようにぐいぐいと手を動かす。こんなに強く揉んで痛くないのだろうかと一瞬心配になったけれど沙都子の上気した顔ともう既に達してしまったのではないかと思えるくらいの荒れた呼吸と汗で、多少の痛みすらも快感に変わっているんだと知った。 今日の沙都子は多少のラフプレイでも喜んでくれる、そう悟った私は直接的に熱を送ってくる熱くぬめりを帯びた舌を思いっきりジュッと音と共に吸ってみる。 「んんむっ、―ぅんんんッッ!!」 思った通り、いつもなら痛いと口を離して喚くはずの沙都子が眉間にいっぱい皺を寄せ、先刻よりも更に頬に朱を増して与えられる刺激を味わっている。突然の沙都子の身体の?異変に戸惑ってはいたけれど…これは願ってもないチャンスだと言わんばかりに今まで抑えていた衝動がむくむくと私の心を支配していく。…ふふふ、今日は今までの私の苦労を労う日ね! 苦労は報われるわけないなんて思っていたけれど報われるのね、日ごろの行いが良かったからかしらウフフフ…やっぱり見ていてくれる人は見てくれているのねぇ…フフフフハハハハフハハ! 「…ふ、はぁ…沙都子もうキスはいいでしょう?」 「は、…は、はぁ…ッ…はい…」 「これで沙都子は満足したってことでいいわよね? 私もう寝るわよ」 「…そ、そんな! 私まだ…」 「何? さっきキスして欲しいって言われたからしただけよ、もう充分でしょう?」 「で、でも…私…あの…あの…」 「何よ? 言わなくちゃ分からないわよ?」 ――なぁんちゃって、分からないわけない。火照って疼きの止まらない身体をどうにかしてもらいたいんだろう、そんな事言わなくったって重々承知しております。だけどそれを簡単に与えちゃぁダメよねえ、今なら快楽のためなら恥も外聞も捨ててだって私に縋ってきそうな勢いの沙都子だもの、だったらそれをたっぷりと楽しまなくっちゃ私も面白くないわよね。沙都子の今にも泣きそうな顔を見れば私の嗜虐心を益々そそるってものよ、今日はちょっとやそっとでおねだりを許してあげるわけにはいかないわね。大体昼間学校でも強請った事を忘れたふりしていたくらいだし、私に歯向かうなんていい根性しているわよね沙都子も…。まぁそういう弱いけど強い振りをしているところもまたきゅんきゅんしちゃうわけだけど、今日はちょっとオシオキも兼ねて楽しませて頂きましょ♪ 「あの…私を触っては下さいませんの?」 「どうして? さっき沙都子はキスをしてくださいってお願いしたじゃない、ならもう終わりでしょ」 「それは、…そうでございますが…」 「じゃあおやすみなさい、また明日ね沙都子」 はあはあと息を荒げながら私を見つめる沙都子の絡みつくような視線を尻目に布団に寝転がり寝ようとするが、一間の布団に一緒だから沙都子が上体を起こしたままのため掛け布団がまともに掛けられずに少し説得力の欠ける状態になってしまった。それでも、じっと私を見てくる沙都子の視線がちくちくと痛い。…だめ、だめよ梨花ここで折れては私の負けよ、もっともっと…もっともっともっともっと沙都子を焦らしていかに私という存在が必要かを身体に叩き込んであげなくちゃいけない。今までだって散々身体に沁み込まさせたつもりだけど、今日はそれ以上に教えてあげる必要があるんだからまだこんな初歩の段階で私が負けるわけにはいかない…! 負けるな! 屈するんじゃない! 確かにこんな沙都子の表情は母性に似た感情がきゅーんと刺激されるんだけど心を鬼にするしかない、クールになれ!! ――梨花。 煩悩と必死に戦う私にそう小さく呟く声が聞こえたと思ったら、突然沙都子が覆いかぶさってきた。突然の出来事に目を白黒させてしまった私がちょっと情けなかったけど、そんな事を思ってる隙に沙都子の柔らかく瑞々しい唇が押し付けられる。勢いが強すぎて圧し掛かる沙都子の身体の重さも私の身体全体に預けられて、―ふッと吐息が漏れる。それに後押しされたのか沙都子の舌がぬるりと入り込んでくると同時に上体が上になっている沙都子の口からとろりと甘い唾液が流れ込んでくる。体勢上それを抗う事も出来ず(ハナから抗う気なんてさらさらないのだが)、喉を鳴らして送り込まれた甘い唾液という名の媚薬を飲み込む。 「お願い…ふ、ぁ……お願いしますわ、梨花ぁ…んむ、私を触ってくださいまし…」 「ふぅ、ッ…ん、沙、都……ぅむ…」 情熱的な口付けをしているのにも関わらず強請ってくる沙都子の息は荒くなる一方で、そんな沙都子の後を追いかけるかのように私の息も自然と荒くなり始める。私の片足を挟み込むように覆いかぶさっている沙都子は息をする暇もないほどの深く舌を入れ込み、挟んだ足を自分の秘所に擦りつけ身体を上下へ動かし私の膝に肉芽を当てる。熱くぬるぬるとした液体が膝に擦り付けられる度に絡みつきその淫猥な動きに私の秘所からもとろりと熱い液体が溢れ出てくるのを下着越しに感じた。 ただでさえ自分を抑えているっていうのにさっきから一向に止まる気配のない酸欠になりそうな深い口付けと、沙都子の身体から発せられる甘い匂いと、膝に塗りたくられた愛液の匂いそして身体を焦がすほどの熱気が私の思考をおかしくさせる。不規則なようで規則的に、ぎこちないようでスムーズな動きで断続的に肉芽を擦りつけられる行為がヂリヂリと沙都子への攻めの手を進めたいと言う欲が私の身を焦がすように襲い掛かってくる。…もうだめ、かも。意志弱すぎね、私――…。 「ふは…ぁっ、沙都子ッ…はあっ!」 「は、ぁ梨花…お願い、もう…私我慢できないんですの…ぁあ、ぁっあ、あ…」 「…なら、どこを触って欲しいのか言いなさい」 「あ、あぁ…ああッ…全部、…ぁッ、……全部熱いんですの…!」 「全部? …困った子ね、ならどこが一番熱いの?」 「ァ…ア、ソコ…が熱くて、……んぁっ!」 「アソコ? 今貴方、私の膝に押し付けてるじゃないの、それじゃ満足できないの?」 「ええ、ん…ふっ、梨花に…舐めてもらいたいん、ですの…そして…ああっん」 「そしてどうしてもらいたいの?」 「…そんな、…あ、ふッ意地悪言わないで下さいまし…あ、ぁ」 「言わなきゃやらないわよ?」 「ぁあっ、やだ…んぁ…ッッ……舐めてぇ…ッ、指を、な…カに――!!」 「まだ話してる途中よ、…イッちゃだめ、沙都子」 沙都子の全身がぶるると震えるとそれと同時に全身の毛が逆立つように鳥肌が立ち始める。―全く話している最中にイこうとするなんて、とんだ淫乱ね。 腰を動かすたびにぐちゅぐちゅと濡れた水音を立てる秘所への刺激を止めるため立てていた膝をするりと折り曲げる。 「――ぁ、ふぁああん…梨花ぁ~…はぁ、お願いッお願いしますわぁ…っ…イキ、たい…ンですのぉ……」 「アソコの中に指をどうしてもらいたいの?」 「は、ぁ…い、いれ…あ、入れ…て…ふあっ、下さい…ませ……ぇ」 「もうちょっと違う言葉が良かったけど、許してあげるわ」 許すも何も、私が我慢出来なくなったんだから仕方ない。最初に沙都子を焦らして楽しませるなんて言ってたこの私が既に抑制力の限界を超えて野性的な何かが沙都子を食せと信号を送って止まない。まずは一度イキ損ねた沙都子を達させてから事に及ぶ事にしよう。 ガクガクと狂った人形のように肉芽を擦り付けていた膝を一度は折りたたんだものの、元に戻すと一瞬の隙も見逃さずとまた沙都子の秘所があてがわれ前後に身体…いや、下半身を動かす。上体を軽く上に向け私と沙都子の体勢が見事垂直というような状況になり、目を上へ向けると沙都子はもう熱に浮かされているかのように自分の胸を掻き抱くように揉みしだきながら私の名を呼び腰を振る。そのあまりの卑猥さに心臓がドクドクと早鐘をうち始め身体の芯が段々と熱くなるのがわかる。 「はぁあっ、あ、梨花ぁ…あぁ、イイ…梨、花ぁ…ん、あっ」 「…沙都子、気持ちいいの?」 「イ…イ…ですわぁあっ、は、あ…あ、やぁ……あ…ああ…」 沙都子の声色が少し高くなり、絶頂へと進んでいるのがわかった。膝でしか沙都子への攻めを与える事が出来ないのかと思い少しヤキモキしてしまうが、少しでも刺激を強く与えてあげようと円を描くように膝を動かしたり沙都子の細い腰に手を回しそれと逆の方向に動かしてみたりした。沙都子自身は前後左右くらいしか腰を動かせる状況じゃなくて私のその新たな刺激に歓喜の声をあげた。 「ひゃ、あぁああっ! 梨花、ふぁっ…!」 「どう…?」 「ん、あああ…だめ、キ、ちゃいそ、…です……わ…―ぁああっ」 「いいわよ、イッて…」 「あ、ン……んんん―ぁ、あ…ダメッ…ああっ梨花…イ、…く…ぅぅうっっ!! ――ぁああぁあぁっ!」 身体がピンと弓なりに反り、まだまだ育つであろう胸が共に上に跳ねる。とても興奮していてもある意味冷静にそれを見れる事というのも珍しくて、目に焼き付けるように沙都子を眺めればそれは非常に扇情的で私の心の衝動を更に駆る。少し肌寒くなってきたこの季節でも白い息が見えるのは珍しく、絶頂に達した沙都子の口からはぼんやりと輪郭を帯びた白い息が見えて身体から蒸発する沙都子の汗がゆらり、と糸をひくように天を目指し薄暗い部屋へ消える。あまりの光景に言葉を発する事も忘れ、ただじっと私の上で乱れる沙都子から目を外す事も出来ず。 息も絶え絶えとなった沙都子の口から私の名が綴られ、ハッと金縛りのようなものから身体が解放される。 「はあ…っはぁっ…梨花ぁ…早く、もっと…下さいませぇ」 「ええ…今あげるわよ」 「あ、ぅ…梨花、梨花ぁ…」 火照りすぎて頭がいかれてしまったのだろうか、ボロボロと涙を零し私に懇願しながらもまだ腰を振る沙都子はもう快感という感覚しか感じないように見えた。熱に浮かされている沙都子もまたいつもと違う風情があっていいものだな。 変に感心をしながらするすると沙都子の身体へと近づけ、沙都子の秘所が私の目の前にくるようなところまで身体を下まで滑らせる。膝に触れられた時も相当な量だとは思ったけれど間近で見ると更なる迫力がある愛液はおびただしいくらいに秘所に纏わりつき、零れ落ちそうなものまで。だがそれを阻止しているのは沙都子の内壁がヒクヒクと止まらずに脈打っているため液体もその脈動に合わせてぴちゃぴちゃと跳ねる。 その潤った果実をぺろりと一舐めすると一際甲高い声をあげて沙都子が跳ね、きゅっと膣口が締まる。―がまたすぐにヒクついて早く入れてくれと訴えていた。 「沙都子はエッチね…くすくす」 「ぃやぁ…、梨花ぁ…お願…はぁ意地悪、しないで…早く……ッ」 「……もう我慢できない?」 「出、来ませんわぁ…だから…だからだから…お願い、お願いします…梨花ぁ、あぁ」 いつからこんなに淫乱になったんだろう。私が開発していってあげた事も関係しているとは言えあの沙都子がこんなに快楽を追求するなんて思ってもいなかったことだ。 既にぐちゃぐちゃになってしまった蜜壷へとゆっくり指を入れると中はどこもかしこもヌルヌルしていて指を動かすたびに中で溜まっていた愛液が指に纏いて、たぽたぽと溢れ出てくる。…これは相当キてるわね。頭の上からは不規則な吐息と共にまるでうわ言のように私の名前を呼ぶ溜息のような喘ぎ声のようなそんな不思議な言葉が聞こえる。こんなになるまで私を求めている沙都子に改めて生まれる好きという感情が溢れてくる。 その想いを伝えるかのように中指と薬指をゆっくりと沙都子の中に沈め、奥の奥めいたところまでぎっちりと入れてあげる。身体全てで私を包んでくれるかのように私の二本の指をきゅきゅっときつく抱きしめ、その事により指の出し入れとはまた違う快感を感じて背中を丸くし新たな快感をじっくりとかみ締めているように感じた。とは言え寝転がっている私よりも身体を起こしている沙都子の方が身体の自由が利くんだから私が沙都子を攻めやすいように動いてもらうしかない。 「沙都子、少し腰を落として」 そう囁くと、ゆっくりと細い腰が降りてくる。私を跨いで秘所を晒している事で生まれる恥ずかしいという感情はまるで感じられない。愛液を幾筋の線を引きながら滴らせている秘所が口元へと届くと、指の埋められている箇所の少し上にある肉芽を啜り上げる。以前止まりそうにない自分の熱情を沙都子にぶつけながらきつく吸い上げた事があったが、確かその吸い上げが強すぎて痛みを伴い沙都子に注意された事があった。状況が違う今、頭上から聞こえる声は歓喜の意しか含まれていないため私はやりたい放題沙都子を抱いてあげる事が出来る。 「イキそうになったらいつでもイっていいから」 「あふ…、ありが、とう…ぁっございます…わ、はぁ…っん」 それが口火となり攻めの手を開始した。 今やまるで全身性感帯となっているであろう沙都子の身体を奏であげる事は非常に容易く、どこを触ってあげても気持ちいいと声をあげるばかり。元々感度がいいけれど声をあげるのが恥ずかしいのか気持ちよくても口を手で塞いで声を出さないようにとするのだけど、それすらも私の欲に適うわけなく強引に舌を口内へ潜り込ませたり指を入れて口を開かせてあげたり、快楽の波に溺れさせてあげないと今のようにきゃんきゃんと啼いて声を荒げて出す事はないに等しい。どの行為も私がしたくてしている事、きっと沙都子だって言わないにしろ喜んでいるんだから止めもしないんだけれど現状のように私が何の苦労もしないで沙都子がここまで乱れているというのは、新たな興奮を生み無意識の内に空いている手で自分の身体をなぞり始めてしまう。今まで触れる事しかしていなかった私にとっては何とも言えない快感を感じた。沙都子の声や仕草に当てられて確かに疼いたり濡れているだろうとは思っていたけれど、まさか自分の身体がここまで火照っているなんて思わず、そんな戸惑いのある中で自分の奥から湧き出てくる背中を這い上がる快楽に溺れそうになる。 「ぁあっ、梨花…そ、こ……イイ、ですわ、あ、く…ッ」 「んふッ……ちゅ、沙都子…は、ぁ」 つい自分への快楽を優先しそうになっていた時に丁度沙都子の啼く声が聞こえてハッと我に返る。……危ない、沙都子への愛撫を忘れて自分の事に没頭するところだった。それでも自分を慰める手の動きが止まらず、沙都子に対しての罪悪感が更なる自分の感度を増幅させているのではないかと思うくらいに自分の身体が熱く火照る。 止まらないなら、止めなければいいんだと心の奥底で思ってしまったために頭で止めろと指示しているのに身体がいうことをきいてくれない。溢れ出す快感をそのまま沙都子に伝えたくて、埋めていた二本の指を下から突き上げるように強く出し入れする。沙都子の身体がガクンと跳ね上がる、この子の感じるところは左の奥めいたところ。出し入れする度に中指と薬指で中をぐりぐりと撫で上げるかのように蠢かせると頭上からの声は益々艶めく。 「ぅんんんっ…! ああ、くぁっ…! いい、ッ…イ、イ…! あ、っ梨花…梨花……ッ!!」 「あぁ…、沙都子…ふぁ」 「はぁあぁぁ…ん、もっと…もっ……とぉ…!」 「ん、は、ぁ……こう…?」 「そこッ、―あああぁっ!! …ク、る――! んぁっ、ああ、あ、あ…ぁああああっぁっ!!」 沙都子の熱を感じる二本の指が更に熱を伝えようとビクンビクンと抱きしめる。その蠢きが治まらない内に肉芽を舌でねぶると全体がキュッと窄まり、益々私の指をきつく覆う。沙都子の癖で一度イッた後は感度が高まっているため指を抜かずに攻めていると入っている指が安心感を与えるのか断続的に達するようになっていた。あまりやりすぎると沙都子が泣き始めたりするのだけど、ならば止めますかと一度だけで止めたりすると疼きが止まらずやめないでくださいまし、なんて言ってどちらにしても泣きながら強請ってくる。勝手だけど、それが可愛い。 今日のこの状況はもっともっと楽しませてもらえると思い出した途端に頭にあった自分を慰めるという行為をぴたりと止め、沙都子への愛撫に集中する。身体自体は欲求不満を訴えていたけれど今は沙都子を可愛がってあげる事の方が先決だ、自分の疼きは近いうちに沙都子に慰めてもらう事にした。そう自分の中で整理をし、すっきりしたところで改めて愛撫の手を激しくする。―明日もまた寝不足かなぁ…。 「沙都子、まだまだ終わらないわよ」 「ひゃぁっ! ふぁああっや、あぁっダ、…ま…た、く、ぁあああっ!」 「あら、またイッちゃったの? 今日は何回イケるかしらね…くすくす」 「はあ、梨花ぁ! ああ、も、っと…もっともっと…はぁ、あ、はぁ、もっと…欲しい…で、すわ!」 「贅沢な沙都子ね、いいわ…遊んであげる」 「んんん!! あぁああぅ、ぅん…ッふぁあ、はぁ…!」 ――その夜、嬌声が止まる事はなかった。 眠れぬ夜に2へ続きます。
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ミスティア・ローレライ 能力名 特殊・卓隠蔽型 効果 6巡の間、他家を鳥目状態にする 鳥目状態の間は自分の河と手牌以外は見ることが出来ない 絵師 れいあさん tamajamさん 感想 端的に言ってしまえばいやがらせ以外の何物でもない能力。妨害系の能力なので打点を高くしようと思ったら自分で何とかするしかないが、相手の振り込みを誘うこともできる。6順の間、相手が鳥目になるのでよほど記憶力がよくないとみすちーの河を覚えていられないため、上級者でも振り込む場合がある。また、リーチと同時に能力を発動した場合、6順の間は他家の捨てた安牌が全くわからないため、より相手を窮地に追いやることができる。 自分の手を見られないので鳴きの染手や一通、三色がばれにくいという特性がある。主にメインは鳴き混一か、どちらにせよ面前手が苦手な人向けではある。 注意点は能力の上書きが可能なこと。たとえば輝夜、霊夢などの自分に効果のある能力を使われると鳥目が一瞬で解消される。しかし、逆にこちらからの上書きも可能であるのでにとりやルーミア、霊夢や藍様の能力リーチにはどんどん使っていきたいところである。ただし、妖夢や同じミスティアなどに対しては、こちらが能力を発動しても自分にかけられた能力が消えるわけではないので注意すること。 能力発動のポイントとしては残り8順以内での中盤~終盤にかけてのリーチと同時に発動が好ましい。しかしこの時にはすでに相手も聴牌している危険性もあるので河を良く見ておいた方がいい。そしてストックが二つあって配牌時に染めての線が有力だった場合にも使っていこう。まずはどう考えてもいらない字牌整理をしてから能力を発動させるとより効果的である。鳥目の効果が切れた時は切れる前に重ねがけしておいたほうがいいだろう。 そしてもう一つが先ほどあげた能力の上書きである。特に藍や輝夜に対しては能力使用を控えて、相手の能力発動時の切り札として取っておいた方が無難かもしれない。能力発動のポイントとしてはこれら3つの条件を考えて常時臨機応変に対応していきたいところである。 また、能力発動時は自分を除く全員が鳥目状態であるがこれを他家が利用することもあるので十分に注意すること。こちらが能力発動と同時にリーチをかけられたらアシストしているだけである。 そしてRev2で新しく公開されたAnotherのみすちーの絵が素晴らしい。 あの太ももにはぜひともしゃぶりつきたい。性的な意味でも食的な意味でも By AYAME
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347 :名前が無い程度の能力:2008/03/31(月) 17 08 57 ID tjFZqDoc0 ttp //fukunyu.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/src/fuku0133.txt うひー fuku0133.txt <WARNING!> グロでは無いですが人によっては結構気味の悪い内容です。気をつけてください。 一発ネタです。 あなたのキャラクターのイメージを少なからず壊す可能性があります。 「ねぇ、永琳。私のこと愛してる?」 「ええ、もちろん」 私がそう言うと輝夜は布団の上で跳ねて喜んだ。 「ねぇ、ねぇ!もう一回言って!」 「愛しています」 輝夜が近づけた耳に、私はさっきよりもっと愛情を込めて囁く。 「ねぇ、もう一度!」 お話の続きをねだる子供のように輝夜はせがむので、 私は頭の中にあるいくつかの言葉を調理して輝夜にご馳走してやる。 あなたは世界一美しい、とか、あなたの前では全てが霞んでしまう、とか。 蜂蜜を塗りたくったような薄っぺらな言葉に、輝夜は飽きもせずクスクスと満足げに肩を震わせる。 「クスクス、あなたって本当、私を喜ばせるのが上手なのね」 「いえ、本心を言っているまでです」 「ううん、あなたは本当に頭がいい。あなたのその頭脳をこんな馬鹿げたお遊びに使うなんて最高の贅沢ね」 輝夜はそう言うとおもちゃを独り占めした子供みたいにまたクスクスと楽しげに笑った。 「ありがとう、今夜はもうおなかいっぱいよ。次は私の番」 「いえ、あなたの喜ぶ顔が見られたら私はもう何も望みません」 「そんなことは無いわ。あなたがその自慢の脳で私を楽しませてくれるように、私も自分の自慢のプレゼントを受け取って欲しいの」 そう言うと輝夜は鋏と洗面器を取り出し、そのつやのある黒髪をためらい無く半分まで切り落とした。 洗面器の中で髪が蛇のようにとぐろを巻いている。 たった今切り落とされたその髪はまだ生きているかのように輝き、一本も乱れることなく束になっている。 輝夜は箸でそうめんの様に髪の毛を掴むと、私の口元へと持ってくる。 「あーん」 正直全く気乗りしなかったが、私は断ることも出来ず、言われるままに輝夜の箸を咥える。 何本もの細かな髪がぺたりぺたりとそこら中に引っ付く。 柔らかな髪の芳香が、鼻の奥を刺す。 濡れた髪はざらざらと舌の上で転がる。 いくら唾液を絡めても溶けることはなく、ただ不気味な歯ざわりだけをもたらして、歯の奥の神経をつつく。 「おいしい?」 輝夜は期待に溢れた表情で自慢の髪の味を聞く。 私は何度も飲み込もうとするが、どうにも身体がそれを拒む。 「ねぇ、」 私は意を決して髪を飲み込む。 喉奥に張り付く何本もの細い髪。 不快感が背筋を駆け上る。 喉の繊毛が何度も異物を押し返そうと嘔吐を促すが、細く黒い髪はべったりと喉に張り付いて離れようとしない。 かといって飲み込もうとしても奥歯に絡まった長い髪は少しも唾液に乗らず動こうとしない。 吸い込む息さえも喉の過敏になった神経を引っ掻く。 どうしようもない不快な感覚が全身を駆け巡って、私は眉をしかめ顔を青くするしか出来なくなってしまう。 「もっと食べる?」 輝夜はさらに箸に髪を絡め、口に入れるよう持って来るので、私は断ることも出来ずまた箸を咥える。 ざらざらと薄気味悪い虫のように頬の内側や歯に絡みつく輝夜の髪。 噛むたびにぷつぷつと歯の上で転がり、舌先でそれを追えば巻きついてくる。 気持ち悪くて胃の底がひっくり返りそうだった。 「ふふ、お行儀の悪い」 輝夜は私の口元から出ていた二、三本にかたまったいた髪を摘むと、ご飯粒を取るようにしゅるりと引き抜く。 「うぐ……」 思わず背筋に寒気が走る。 喉に張り付いていたその髪は、繊毛を逆なでし、口の中の髪と絡まりあって口内を不快になぞる。 私の唾液に濡れた黒髪は、なまめかしく光を放ち、ヒルのように輝夜の細く白い腕にくっ付く。 「うげっ!!」 たまらなくなって私は何度も胃液を吐き出すが、喉に張り付いた髪はピクリとも動かない。 取り出すには口に指を突っ込むか、喉を掻っ切るか二つに一つだった。 私は喉に手を入れると、髪を指に絡め掻き出す。 「げほっ!ごほっ!!」 おおきな毛の玉になった髪が、私の口から吐き出される。 涙で視界がにじむ。 全部吐き出しても、いまだ不快な違和感は喉にべったりと張り付いている。 思い返すだけで身の毛もよだつ。 「ふふ、仕方ないわ。じゃあ残った分は明日に回しましょうか」 洗面器の中の髪は、さっきと変わらず蛇のようにとぐろを巻いていた。 口直しに、ふと見えた輝夜の白い腕の方は、いったいどんな甘い味がするのだろうかと思い浮かべた。 fin みやびヤンデレ うへぇ -- 名無しさん (2009-05-20 21 49 21) 永琳優しいな -- 名無しさん (2009-05-21 15 26 49) めずらしいえーりん -- J (2010-02-05 08 29 19) 最後が気になる -- 名無しさん (2010-04-01 12 09 39) 凄まじいな… -- エミッサリープレデター (2020-02-12 00 10 09) 名前 コメント