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神奈子 あだ名:かなちゃん 加入場所:Stage199 基本ステータス:HP130、RP140 打撃 腕を振って衝撃波。リーチは霊夢と並びトップ。威力も紫と並ぶトップ。 使い勝手の良い斬属性。上下の厚みも身長分はある。 連打が遅いのと手元に判定がないのが欠点。特に手元の隙はレミフラ以上に大きく、 足場の狭い場所で扉を開けられず余分な攻撃を食らったりする。 射撃 オンバシラレーザー。敵も地形も貫通して真横へ一直線に飛ぶ。無属性。 一発が長いぶん連続ヒットで威力高い。 通常は腕の高さ、上射撃は頭上から、下射撃は足元から真横へ撃つ。 …つまり神奈子は高さの違う敵へ射撃を当てられない。 チャージアタック 全方位に大量のナイフを発射。全てのナイフは画面端で1回反射。 実質全画面攻撃でしかも大ダメージを出せるが、硬直が長く消費も多い。 硬直は射撃ボタンを押しっぱなしにしているのと同じ状態なので、 通常移動は出来ないがジャンプは出来るので上手く使って隙を消すべし。 能力 八百万の神 射撃威力UP、全耐性UP 素の状態ですべての攻撃にやや強く、能力強化でさらに耐性上昇。 実は防御率は諏訪子と全く同じ。 最大強化しても物理は美鈴に、物理以外は素のパチェに劣る。 総評 このゲームのラスボス。ラスボスだけあって高いステータス、強力な攻撃、全耐性と優れた性能。 …だが打撃は手元の判定がない、射撃は上下方向へ撃てない、チャージは隙が多いと欠点も目立つ。耐性もゴリ押しできるほど高くない。 そもそも神奈子を仲間にした時点でゲームクリアであり、 今まで届かなかった場所に飛べるとか今まで行けなかった面に行けるみたいな 「神奈子でないと出来ないこと」が無いので、使う機会があまりない。 使えば強いんだけど…
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射撃強いキャラで遠距離から射撃を撃ち続ければ死ぬ 移動の度にパンツ見えてるような気がするけど 実ははいてない L3Aとか使った固めが存在するらしいけど見たことがないので都市伝説 上手い人だとコンボで真ん中から隅まで運送されれる カエルドーザー スワコプター スワコロングハンド&フット 土着神の祟り(カースオブネイティブゴッドが正しい読み方) 瞬獄殺 このへん注意 早苗の禊(「覚悟は良いか!」のボイスと共に一瞬で相手の頭上に移動し、「愚か者め!」と叫びながら落下して手刀を叩き込む技)といい 諏訪子の瞬獄殺といい向こうの世界で覚えたと思われる技をフルに生かすイカした一家である 下位諏訪子から得られる素材 イカした帽子 ぬるぬるした服 よく伸びるニーソみたいなの 幼女の髪 上位諏訪子から得られる素材 本体の帽子 いい匂いの服 諏訪子のニーソ 幼女の金髪 蛙の卵 これらを素材に練成を行い神奈子を召喚することが可能である
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諏訪子1 10スレ目 337 今は八月、うるさいほどの蝉時雨。 古き魂が愛する人の下へ帰る幻想の季節。 それなのに、君は此処に帰る事は無い。 全ては私の我侭の為。許されぬ罪の為。 ただ、君の香りを抱きしめて 私は……この地を守ります。 始まりはやっぱり八月。其の日も包む蝉時雨。 君は畏れず向かってきたね。 神威を示す形を破り、祟りを封じる注連縄を切り、 そんな君に、私は恋に落ちた。 「何故、弟を選んだ! 」 君の怒声。何故はそんなに重要? 意味など無い。必要でもない。気紛れでもない。 そもそも、望んだのは君たち人間だよ? 恐れ故に不必要な贄を捧げ集団の安定を得る愚かな者達。 それでも、私はこう答える。 「神意が贄を望むなら、それを変える事は適わず。それとも代理を差し出すか? 」 君が欲しかった。 人ならぬこの身が君を求めるなら、こうする他無いと思った。 ただの我侭。先を見ずとも全てを支配した気で居る傲慢さ。 その時、私は君を手に入れたつもりでいた。 「最初は怖かった」 君は後に笑いながらそう言っていたね。 でも、だんだん慣れていって、いつしか想い合うようになって、 君が始めて好きだと言ってくれたのは、やっぱり八月だったね。 「諏訪子さん。」 「ん、何かな? 」 「私は、貴方の事が好きです。愛しています。」 清流に足を浸しながら、それでも体が火照るのが解った。 その時私は、どんな顔をしていたんだろうね。君に聞いておけばよかったよ。 「あ……わたしも……」 やっとの思いでそう言うと、君は嬉しそうに 本当にいい笑顔で微笑んで私を抱きしめた。 そして、長いキス。 つっ、と伝う一筋に、君と繋がっている事を感じたあの時。 終わりもやっぱり八月だった。全てを壊したあの一言。 「山津波が起きる……」 特に何を考えていたわけでもなかった。 ただ、気付いた事を口にしただけ。 幸せな日々は永遠に続くと信じていたから……。 「山津波? 」 そう聞き返す君の意図にも私は気付けなかった。 規模、時間、安全な場所。 聞かれるままに答え、君が部屋に篭るのを気にも留めなかった。 そして、 「少し出かけてくるよ。」 そういう君に私は残酷にもこう言った。 「早く帰ってきてね。」 その時、君は困った顔で笑ったね。 本当は泣きたいのを堪えて、気付かれないように必死で 気付いたら悩むから。止められる事では無いから。 「そうだね。」 それが、君の最後の言葉だった。 やがて崩れる山津波。 君を探して気付いた手紙。 里の人を救いたい、という思い。 どうか皆を恨まないで欲しい、という願い。 そして、一人残してすまない、という謝罪。 山を駆け、里を抜け、逃げた人の集まる高台で、見つけた 君の、無残な、姿。 其の日、一つの集落が滅亡した。 君を失って、君の守ろうとしたものも壊して、 この身に生きる意味も無し。 この身は生きる価値も無し。 でも……君にはまだ、言ってなかったんだけれどね。 君は私に一つだけ、残してくれたものがあるんだよ。 だから、私は……。 微妙に補足。 大祝:ミシャグジ様のお告げを告げるために選ばれ、 お告げを伝えた後には殺されたそうです。 山津波:大規模な地崩れの事。 残したもの:いや・・・解るよね? 詳しく説明すると板違いになるので割愛。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 10スレ目 338 幻想郷に新しい神様が来た。名を八坂と言う。何でも、湖と神社ごと外の世界からやってきたと言う豪快な神様だと言う。 と言う事で、大天狗様はこの○○にその神様の所に挨拶に行く事を命じられた。何でも、お供え物を捧げたいが今は手が離せないらしい。 天狗の足をもってすれば、山にある神社へ行く事など簡単だ。俺はすぐに神社にたどり着いた訳だ。 鳥居を通ってみる。しかしまあ、ずいぶんと大きな神社だ。前に博麗神社に行った事はあるが、この神社は博麗神社より大きい。これでは何処に神様が居るのか分からないな・・・ とりあえず、本殿に入ってみる。やけに立派な本殿で、何か身を正される感じだ。柱が大量に突っ立っているが、そんなものは無視して行こう。 本殿に入ってしばらくするが、神様らしき姿は無い。神様らしく姿を消しているのだろうか。 「八坂様ー。大天狗様からお供えものです。いらっしゃいますかー?」 叫んでみた。 「うるさいわねぇ・・・。神様ならここに居るわよ。」 「わっ。」 思わず身を退いてしまう。すぐ後ろに某スキマ妖怪レベルの神出鬼没さで出てこれれば流石の流石に誰だって身を退くだろう。だが、よく見ると、ちんまい神様だった。へんてこな麦わら帽子を被っている。彼女が八坂様なのだろうか? 「八坂様で御座いますか?天狗の○○と申します。」 「あー。神奈子は今ここにいないよ。私も神様だけど。」 八坂様では無い神様。噂には聞いていたが二人目の神様は本当にいたらしい。 だがこれは好都合だ。俺は紙袋の中身を取り出した。 「八坂様にお供えものです。これを八坂様に渡して頂けますか?」 取り出したのは、一升瓶が2つだった。その神様は目の色を変えて飛びついてくる。 「良い酒じゃないの。ちょっと借りるわよ。」 「え、いやそれは八坂様へのお供えものでして・・」 「同じ神様なんだから、ごちゃごちゃ言わないの。」 といいながらすでに一升瓶は封を切られていた。なんだか疲れる。どこからか皿を取り出して彼女はその酒を注いだ。そしてくいっと一気のみをなさる。話には聞いていたが、神がかった飲みっぷりだ。姿は幼いので、その光景はやけにシュール。 「後でその一本は八坂様にーってもう一本の封も開いてるし!」 「いや、二本貰えるなら二本貰うのが常識でしょ。」 一本目の酒はもう無い。二本目のを皿に注ぐと、また飲み始めた。もう何を言っても無駄だな。 「後で八坂様には挨拶しておいてくださいよ。でなきゃ私が大天狗様に叱られてしまいます。」 「まあまあ。そう言いなさんな。こうやっていい男の前で酒を飲めるってのが私の本望だよ。」 「ッ!」 「おやおや赤いねぇ。○○さんとやら。酒も飲んでないのに天狗が赤くなってらぁ。」 「酔ってますよね。」 「んにゃ。酔ってないよ。」 はぁ。とため息をついた。とりあえず、名前だけでも知っておこう。 「とりあえず、お名前を聞かせて頂いてよろしいでしょうか?」 「洩矢諏訪子だよ。諏訪子様とでもお呼び。」 「はっ。洩矢様ですね。畏まりました。」 とりあえず、これで大天狗様には何とか申し訳が出来る。早く帰って報告しないと。 「では、またお参りに来ますので。」 「また酒を持ってきてねぇ~」 その神様は手を振って見送ってくれた。俺は、鳥居を通って、その神社を後にした。 「ずいぶんとご機嫌じゃないの。そんなにいい男だった?」 すっと、神奈子が現れる。 「隠れるなんて貴女らしく無いじゃないの。まあ、酒を一緒に飲むには十分な男だよ。」 「ふふっ。諏訪子が男なんてね。長い付き合いだけれど初めてね。」 「まあ、次あいつがお参りに来る時には、一緒に酒でも呑みたいね。あいつも酒強そうだし。天狗だし。」 「ところで、私の酒は無いの?」 「んにゃ、隠れてるから悪いのよ。」 以後、二人目の神様の噂が広まり、巫女に知れ渡ったのは言うまでもない。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 10スレ目 340 342 「あ~う~」 「あ~う~」 「う~あ~」 「う、う~あ~」 「あ~う~」 「あ~う~」 「…ねぇ、○○」 「あ~u…なんですか?諏訪子様」 「私ね、○○の事、好きだよ」 「そうですか」 「うぅ…」 「僕も、諏訪子様の事、大好きですよ」 「っ!……あ~う~///」 10スレ目 374 出会いとは……一体何なのだろうか。 『ねぇ、君にちょっとお願いがあるんだけど──』 偶然であり、必然。そこに現れ、象られ、彩られるは、縁。 『君はとても優しいなぁ。心の良い人には神様からのご利益があるんだよ』 彼と、彼女が出会ったのは“偶然”と言える。だが…… 『私は、私はね──それでも、いいかな? 私で……いいかな』 彼と、彼女が共に歩んだ道は“必然”だ。 今日も、昨日と代わり映えのしない朝の光を拝む。里の像は本日の気候も見事に的中さ せていた。 日課にしている事の為に、早朝ながら家を出て最近急に冷えてきた風を喉に通す。里中 の木々も遠目に見る山々も紅と橙の衣装を揃って纏い、青い空をも同様に染めようかと迫 っていくかに見える。外に人の姿はなく、美しき景色の独占を味わう。 曇りでも雨でも日課は欠かさないが、移動が楽なだけ晴れはありがたい。家から少し遠 い位置にあるものの、像を拝みに向かう。 到着して早速、手を合わせて目を瞑る。今日という日を感謝して。 「こーらっ」 後頭部に硬い球体の感触。軽くぶつかった程度だが、痛みが多少残った。 「手を合わせる対象が違う。そっちじゃなくて、わ・た・し」 「だからって頭をど突かなくてもいいじゃないか……ちょっと痛いよ」 振り替り、頬を膨らませる少女の不機嫌な表情を視界に取り込む。使われた鈍器……も とい、双の眼を模した球体が装飾された帽子。 「頭が割れる訳じゃないし、大丈夫でしょう? これも愛情と受け止めなさい」 「叩くのが愛情って、いつぞやに教わったドメスティックバイオレ、あだっ!」 次は勢いよく球体で殴られた。さっきの数倍は痛い。容赦の無い一撃は、口にしようと して遮断された単語まんまではないだろうか。 「次言ったら本気で怒っちゃうぞ」 悪気は全く無かったが、それ以上の言葉は意味を成さないどころか、溝を深くして傷が 化膿しかねない。「ごめんなさい」と一言、頭を下げると濁らせていた顔は即時笑顔に転 じて陽気な、いつもの姿で「よし、許す。やっぱ素直が一番だよね」と頷いた。 「じゃあ、俺はこれから──」 「日課の博麗神社、でしょ? 私も一緒に行く。いいよね?」 了解の合図として、手を差し出す。少女は俺の手を握り、横に並んで一歩を踏む。 「ん~やっぱり、手じゃなくて腕にぎゅ~ってやってた方がらしいよね。あつあつってい うか、グッと来るっていうか」 「意味がよくわからないんですが、諏訪子様」 「フム。ならば後でじっくりたっぷり教えてあげる。あと、様はいい加減やめようよ」 名は、諏訪子。 洩矢諏訪子。 自身が一番“信仰”し、“親交”の深い…… 『ねぇ、君にちょっとお願いがあるんだけど』 二人の始まりは、ふと掛けられた一言からだった。 里で持ち上がった噂話。古ぼけた地図。小金色に輝く財への妄想……冷静な心を持って すればあまりに胡散臭い戯言。耳を通り抜ける風に過ぎなかった。 だが、仲間達の想像は際限なく膨らむ一方。桑を持ち、鋤を持ち、言い伝えでこそ華で あろう話の根源を掘り返すべく数組の脚が期待に満たされた歩を進める。勢いに流されて しまった俺も、渋々ながら畑道具を手に取った。 結果は……残酷なものだった。 何故、気付けなかったのか。地図に描かれた道しるべが、欲の行方が、『妖怪の山』に 抵触する禁忌だったと。 俺達は山に到達して間もなく、力ある妖獣に駆逐された。一人は身体が二つになり、一 人は丸ごと消えた。仲間達が赤く染まる中、俺だけが満身創痍ながら里に逃げ帰った。 『私ね、最近ここに来たばかりで、色々見て回りたいのさ。あ、もし引き受けてくれるな ら──』 命は拾えたが、里の対応も満身創痍。山の怒りを受けた愚者として村八分にされ、何も かもを失った。 人の形を失う仲間達、下卑た笑いの獣、冷え切った里の眼。 『君にとって、ありがたーい事をしてあげるよ。──うん、大丈夫。任せなさい』 外が恐くなり、人が恐くなり、家から出られなくなり、空虚に満ち、沸き上がる感情が 怒りや後悔、死への羨望など負の感情ばかりに囚われ、精神が崩壊する手前の日々。 目の前がただただ真っ白で…… 真っ白の先に、少女がいた。 『はじめまして。ねぇ、君に──』 「私がいるのに、なぁーに考えごとしてるのかな? かな?」 阿呆面して歩いていたのか。ふいに覗き込んできた諏訪子のニヤけ顔にたじろぐ。 「おっとと……ん~、まぁ、少し前の事を思い出して。諏訪子と会った時の」 「ん……あの時? あぁ~。全身からどす黒いオーラ撒き散らしてて、今にも首吊りそう な顔してた頃の君ね」 ケラケラと笑い捨てる諏訪子に言い返す言葉がない。首吊りは考えていなかったが、黒 い感情や死ばかり考えてたのは本当。 考えばかりが空転して、実行なんてできる肝もありはしなかった癖に、だ。 「突然女の子が部屋に現れて、言ったのが『里と周辺地域の案内役をしてくれ』だよ? さすがに驚くって」 加えて、家にいようとも見た目はぼろぼろの乞食。真っ当な思考の人間なら、遠ざけし かるべき対象だろう。 「うんうん。まるで魚だったよ、顔が。口ぱくぱくさせてぼへーっとしててさ」 「当たり前だよ。諏訪子みたいな可愛い女の子が目の前に現れたら魚にもなる。欲に負け て飛び掛らなかっただけ、自分を褒めていいと思ったぐらいさ」 「ぉ……あははっ、六十点かな」 諏訪子から一本とってやろうと振り絞って考えた一言だが、微妙な採点を付けられてし まい、悪戯好きな表情が、自分の顔と一寸の間。 唇の密着を想像したが諏訪子の顔は横に逸れ、舌が頬を歩いた。 残る、水気の感触。心臓の圧迫には十分すぎる。 「八十点からキスかなぁ? あ、でも君だったら飛び掛られても断る気ないし、いつでも いいよ。勿論、点数無しにいくらでも」 「む……貴女は本当に酷い神様だ。人の気持ちをわかってて遊ぶんだから」 わかっているから、からかわれる。でも、裏切りもない。だから俺も、酷いと言いなが らも笑って許せる。 「君が今こうして博麗神社に向かっていられるのは、どうしてかな?」 腕に抱きつき、絡まる両の細木に力が篭もる。口にしなくても二人は理解しているし、 その言葉自体が必要でもないのに、事ある毎に言うのが通例になっていた。 「はい……洩矢諏訪子様への信仰が実り、全てを救って頂きました」 よく言えました、と諏訪子は笑う。毎回この言葉で照れる姿は少しの滑稽さと…… その数十倍、いや……数百倍の── たった一人との出会いが数奇な運命を呼ぶ。とはよく言ったもので。諏訪子との出会い は、卓袱台に皿を載せたまま落とさず綺麗に一回転させた程、変化を及ぼした。 自暴自棄になっていた自分は最初、諏訪子を疎ましがっていたが、傷が癒えるまでのと ても献身的な姿は、次第に自分を蝕んでいた黒い何かは抜けていった。 曰く、『私は神様で、あまりに君が不憫だから助けてやろう。代わりに、私の願いを聞 き入れて欲しい。加えて私を一生懸命に信じなさい』と。寺子屋で管理されている昔話や 御伽噺の類でよく使われる文言と一緒で、笑い話に聞き捨てる程度なはずだった。 到底信じれる話ではない。だが、どうして聞き入れたのだろうか。 自称神様に付き合う莫迦なひとときも面白い……とでも、思ったのか。 『身体の調子が良くなったら、二人で色々な場所を見に行きましょう』 お礼を兼ねて、彼女の望み通り、里や周辺の案内を行った。里の者達から向けられた視 線は、腫れ物を蔑む汚らしいものばかりだったが、構わず広場や店の数々、風景の綺麗な 場所を歩いた。 彼女の驚き、喜び、感動、その都度見せてくれる笑顔は、俺達人間が真似することので きない、無垢さがあった。いや、真の純真無垢だった。 心に響く……? 心に浸透する……? どう表現していいものか。 『時間が来れば、きっと皆もわかってくれる。私が言うんだから安心しなさい』 小さな握りこぶしで張った胸を叩く。勢いや良し、とはいえまな板叩いても安心できな いと正直に答えたら蹴り飛ばされた。神様には正直者になるべきじゃないのか。 時間が来る、とは何か? 答えは返ってこなかった。私に任せてくれればいいよ、と。 わかった、とだけ言った。根拠なく、信じようと思った。 言葉とは裏腹に、その時既に俺は諏訪子に依存し始めていた。 「おはよう。ん? 今日は諏訪子も一緒なんだ」 「おはよー、霊夢」 階段を上りきり、毎日声をかけてくれる博麗神社の巫女に会釈する。 「ほんっと、毎日飽きずに往復とはご苦労ね。こちらとしてはありがたいけど」 「日課は飽きたら意味がないですよ。おはよう、霊夢さん」 「あ~っ! ダメダメ、ダメ! さん付けとか虫唾が走るから言わないで」 到着して早々、駄目出しを受ける。基本的に賢くていい人なのだが、言葉の節々に棘が 入りやすいお人だ。 「いい? 金輪際、さん付けは禁止。朝っぱらからまったく……」 捲し立てて、大きく溜息をつく。竹箒の先端が犬小屋程度の建物に向けられ、早く用事 を済ませろと、軽く揺さぶった。 小さな、でもしっかりと造られた社。妖怪の山に存在する守矢神社の分社。 守矢神社の分社と博麗神社にお参りをする。二つの力によって今がある自分にとって、 毎日欠かせない“日課”だ。 立て膝になり、じっくりと分社に手を合わせる。横で諏訪子が「関心関心」と渋い顔で 首を縦に振っている。 「本来ならこの中に入ってるはずの神様が横にいるっていうのも、普通の人間じゃ絶対に 体験できないんだろうな」 「でしょう? 君は私にとって特別だから、サービスも特別なんだよ」 屈んでいた背中にべったりと覆いかぶさってくる。身体の緩急が望めない為、精神に響 く感触は無いものの、諏訪子から想われている暖かさは感じ取れた。 もしこれがスキンシップというサービスだったとしたら、サービスなのか? と首を傾 げてしまうかもしれないが。 「む、今落胆したなぁ!? こんな美少女を前にしてぇ! 二度も喰ったクセに」 「ちょぉぉっ!? ちょっとそういう話をここでするのはぁ!」 いい加減にしろ、と霊夢に殴られた。俺も諏訪子も、頭にたんこぶができた。 「惚気を見せびらかしに来たのか? あんたらは。とにかく、分社の参拝が終わったなら ささっとあっちの素敵かつ豪華な賽銭箱を拝みつつ、賽銭をどーんと投げ込みなさい」 「霊夢……今、賽銭箱を拝めって言わなかった?」 「そうよ。変なこと言った?」 目を丸くする諏訪子と、当たり前じゃないの、と呆れ顔の霊夢。この神社では賽銭箱が 神様と同等の存在なのだと、俺は自己解決させていた。突っ込まぬ神に祟りなし。 『あんたは何も悪くない。そうね、悪いのは……一人と、一匹ね』 宝の地図と、獣の襲撃。共通するのは、“作為的”なものだった、ということ。 諏訪子に連れられ博麗神社に訪れた俺はそこで、今回の『事件』を聞かされた。 探索に出た俺や仲間達は、餌。俺達を売った人間と、俺達を買った獣の存在。真相の一 部を霊夢から聞いた途端、目の前が真っ黒になったのを、今でも覚えている。 『君は黒くなってはいけない。獣と同じになってしまうよ』 悪意だの、殺意だの……言葉にしきれないほど、吐き気のする負の連鎖。その後数日間 は憎悪と後悔に苛まれたが、ずっと隣にいてくれた諏訪子に助けられた。時には抱きしめ られ、温もりは安らぎになった。 獣の討伐に加え、わざわざ里まで来て誤解を解いてくれた霊夢にも感謝している。お陰 で、俺は普通の生活を取り戻せた。 だが……俺は、霊夢や諏訪子の恩を仇でしてしまった。 『あはは、大丈夫だよ。でも──次は、もっと君の愛情も注いで欲しいなぁ~。信仰と愛 情ってね、結構似てるのさ』 死んだ仲間と俺の誤解に対する、謝罪という名の宴会。 人格を豹変させる、精神毒の入った酒。 壊れた俺の為に、自ら人形となって穢れを受け入れた諏訪子。 今でも後悔している。常に懺悔の意を忘れない。笑って許してくれて、助け続けてくれ た諏訪子への想いも絶対に揺るがさない。 謀殺からの生き残りである俺を再度、貶めようとする黒い影。霊夢によって暴かれ、狂 い散らす若い女。破局という途切れた感情に刃を向けた、劣悪な心…… 俺の仲間達は、その中の一人に向けられた私怨が獣の牙となって、引き裂かれた。 正直理解に苦しむ結末。だが、全ては終わった。諏訪子も、終幕を喜んでくれた。 この時からだ。俺が心底洩矢諏訪子を信仰し、愛情を持つようになったのは── 部屋で三人、茶を啜る。ふと部屋の上方を見上げ、壁に掛けられた諏訪子の帽子が俺を 凝視してるように見えて、なんともシュールな気分にさせられた。 「もう何ヶ月も前かぁ。坊主憎けりゃハゲまで……だっけ? あんたもすごいとばっちり を受けたものよねぇ。仲間もろとも始末しようだなんて、半端ない女だったわ」 「真実を知った時は度肝抜かれましたよ。本当に、あの頃はお世話になりました」 軽く頭を下げ、礼を言う。霊夢は頬を掻いて若干照れくさそうだ。礼を言われる事に慣 れてないらしい。 「別に……世話はしてないわよ。諏訪子のお願いでもあるし、妖怪退治は私の仕事だし。 あんたのためじゃなく、色々と状況が重なっただけで、まぁ……えと」 口を尖らせて髪の毛を弄る霊夢。普段の仏頂面はどこへやら、年相応の可愛いらしい少 女に見えて、頬が緩んだ。 「いやいや、本当にありがtっががっいだだだだだあっぁ、いだぁぁぁぁっ!」 ……と霊夢を見てたら緩んだ頬を思い切り引っ張られた。 諏訪子が物言わず、胡坐をかく俺の脚に座り込む。密着状態で笑顔を見せられ……目が 全く笑っていない。首元には爪を立てられ、背筋が凍った。 どうにも、近頃の諏訪子はすぐ怒る。先日も、同年代の男女が夫婦になって祝いに行っ た時、綺麗な嫁さんだなって言っただけで脛を本気で蹴られた。 「鼻の下が伸びてた」 一言、暗く湿気の強い声色。こちらへの視線も半目で、眼光が鋭い。 「いや、ま、待った。それは誤解……というか、それ以前に諏訪子の勘違いだぞ」 「ふーん……言い訳するんだぁ~」 聞く耳持たずとはこのことか。苦い顔で霊夢に目で救援要請を送ると、特大の溜息で返 答されてしまった。 「痴話喧嘩なら外行くか帰ってやってくれる? それと、諏訪子。そこの“へたれ”には 微塵も興味ないから、取って喰ったりしないわよ」 一応の、助け舟。霊夢から嘘は出ないから諏訪子も信じてくれるはず。だとしても、非 常に物悲しい気分になった。 この二人からすれば、能力なぞ皆無の駄目男なのは理解してるが…… 「悲しいけど、俺みたいなへたれを好きだと言ってくれる人は、諏訪子だけだよ」 小さい身体を抱き寄せると、不機嫌は途端にご機嫌に裏返し。とても嬉しそうで、小さ な笑い声も聞こえた。 「私から想われているんだから、悲しいとか言わないの。私だけで十二分」 「ごもっともです」 機嫌が直って、俺は内心で安堵の溜息をついた。対にいる霊夢は莫迦者を見下す目で溜 息をついているが。 「……にしても、諏訪子。なんで、そいつにベタ惚れなわけ? 私が見る限り──」 霊夢の言葉を、人差し指で「チッチッ」と振って停止させる諏訪子。 「言いたい事はわかる。でもね……大好きな理由は、あるんだよ。聞きたい?」 言いながら、とても喋りたがっている顔。というより、勝手に話し出した。 『君はとても優しいなぁ。心の良い人には神様からのご利益があるんだよ』 隣に諏訪子がいる。それが常識で、いない事が非常識と思う程になっていた。 己の驕りが、身を滅ぼす。昔話の典型的な終幕展開の一つだが、俺は絶対招いてはなら ないと、常に気を配った。諏訪子から優しくされ、想われるだけではいけない。自分は倍 以上の優しさと想いを返そう、と。 諏訪子が神だろうと、人だろうと……些細な事。 里では、おしどり夫婦と言われ、諏訪子もまんざらではなかった。 安い言葉だが、とても楽しくて、嬉しくて、輝いていた日々だった。 だが……ずっと続かせようと誓った幸福は、たった一時で容易く壊された。 『諏訪子を迎えに来たわ。まぁ……帰る場所は、月じゃなくて山なんだけど』 多くの天狗達を従えて現れた、八坂と名乗る神。さながら、かぐや姫に描かれた月の使 者達のように。 同行を拒否する諏訪子を見て俺は、かの御伽噺と同じ末路を拒み、立ち塞がった。 『中々良い心を持った人間ね、面白いわ。でも、分かり合えないのは残念』 言葉の意味を問う行為は、巨大な柱によって成せずに終わった。 意識を取り戻した時には、諏訪子は消え、全身を軋ませる痛みだけが残った。 “虚空”という言葉を思い出した。まさに、虚空だった。 「神奈子がいきなり来た時は驚いたよ。仰々しく天狗まで連れ立って、神様面全開」 「神様面って、神奈子は神様でしょ。私はその場にいなかったからわからないけど」 「そう、面だけはご立派なのよ。あ、ちなみに天狗はレンタルだから。下っ端の」 諏訪子曰く、格好付けたがりで、力ある風格を出す為に暇な下っ端天狗を借りまで現れ たらしい。身も蓋も無い話。神様の威厳丸潰れだ。 山への強制帰還は、神奈子と諏訪子の深い関係によるものだったようで、簡単に説明さ れた限りでは『オメーは裏で事務処理やってろ、表に出るなボケェ』らしい。 俺達を狩猟対象として狩った妖獣は山でも問題視されており、処理は本来神奈子がする 予定だった。しかし、神奈子が別の件で忙しいのを理由に、諏訪子が好奇心から勝手に割 り込んだ。加えて、妖獣は霊夢が退治してしまった。 つまり、本当なら俺が会う神様は神奈子であって、諏訪子と会ったのは偶然。 不謹慎だが、その偶然に感謝したい。 「でも、一端山に戻って正解だったよ」 丸くなった猫よろしく、俺の上から離れようとしない諏訪子が、頬を摺り寄せてくる。 二人きりならまだしも、人様の手前ではどうにも行動に困る。 「俺はあの後、滅茶苦茶必死だったけどね。でもなんで、戻るのが正解?」 「君が私を追いかけてきた姿が見れたから。かっこよすぎて、思い出すだけでも感動がよ みがえってくるよ。というか思い出しちゃった!」 その場で押し倒され、朝方に八十点からといわれたはずの唇が重なった。 勢いがつきすぎて少し息苦しい程だが、諏訪子からは溢れんばかりの……以下略。自分 の耳が真っ赤になるぐらいに、粘着質の音が絶え間なく入り込んできて── 「あー、うぜ。あー、うっぜ」 霊夢が馬鹿でかい陰陽玉を持ち上げてたので、瞬時に起き上がって元通り。 「まったくこいつらは……まぁ、確かにあの時のあんたは、酷い顔してた。一人だけ勝手 にこの世の終わりに向かう顔」 「そこでまた、霊夢に助けられたわけですがね」 諏訪子を失い、再び真っ白な世界を放浪する……前に、選択肢が増えていた。 霊夢に、諏訪子のいる場所まで同行してもらうという選択。依頼した時は、面倒だとか なり嫌がられてたが── 『俺の家には、売れば金になる骨董品がある。依頼料は我が家の全財産だ!』 『……そうね、山に行くなら準備がいるから、明日の早朝にしましょう。今回は迅速な対 応が必要でしょうし、強力な符を用意しておきます。博麗巫女として、洩矢諏訪子のもと へお連れする事、お約束しましょう』 俺の前にいたのは、妖怪退治専門家の気迫に満ちた、仕事人の姿だった。 「ちょっと待ちなさーい!」 霊夢が炬燵を思い切り叩いた。身を乗り出す程怒っている。何か怒らせる発言をしたの だろうか。いや、思い当たる節がない。 「へ?」 「へ? じゃないわよ! 何その、金の亡者みたいな言い方。まるで私が、全財産て言葉 に超反応して即快諾した挙句に、作ってはみたものの符力が強すぎてお蔵入りだったスペ ルカードの実験もできちゃっておっとく~、なんて考えてるように聞こえるじゃない!」 「れいむ~……本音出てるよぉ……本音」 翌日、依頼は遂行された。強制的に連れ出されただろう魔理沙という魔女の箒に乗せて もらい、洒落にならない速度で山を登る。 霊夢の行動は鬼そのもの。進む道に割り込んで来た相手を問答無用でぶっ飛ばし、知り 合いであろう青髪の少女や天狗さえも一蹴。巫女装束姿から同業者に見えた少女からの挨 拶さえも、御幣で本人ごと天空へかっ飛ばしてしまった。 『霊夢は日常と仕事の差がはっきり……いや、激しすぎてな』 苦い顔で説明してくれる魔女。激しいというより、全くの別人だと言いたい。 守矢神社の奥地へ辿り着くと、神奈子と諏訪子が大喧嘩していた。後々聞いた話では、 里に戻る戻らないの口喧嘩。俺としては、不謹慎ながら嬉しかった。 霊夢がスペルカードで乱入して神奈子の気を引くうちに、俺は諏訪子の手を取り、山の 奥へと走った。 神奈子に気付かれ、柱の一撃で背中に激痛が走ったが、それでも手は離さなかった。こ の人の手は絶対に離さない、と。 『もう、わかるよね。私は、人間じゃないよ……それでも君は、私で……いいかな?』 妖怪の山に能力者でもないただの人間が入り込む。諏訪子の手を引いて山を走る間の、 諏訪子の驚いた表情は今でも脳裏に残っている。 神とか人間とか、そんなもので危険を冒して来たわけじゃない。洩矢諏訪子という名の 女の子と再び会う為に来たんだ。 その子と一緒にいなければ、俺という人間は存在できない。 なんという独りよがりで、我が儘で、身勝手で、救い様のない想いか。 それでも、言わなければならなかった。俺を伝えきって、諏訪子に受け入れて貰わなけ れば、意味がない。 諏訪子は……笑ってくれた。喜んでくれた。泣いてくれた。 『君は本当に優しい人だよ……私は、君のことを好きになって良かった──』 涙の溜まった、潤った瞳。 力強く抱きしめようとして…… 視界が歪んだ。泣き叫ぶ諏訪子の顔が見えて、灰色がかって、真っ黒になった。 陽が傾いて周囲の木々と色が混同し、一面の景色が輝く。博麗神社から見る山々は風景 画にできそうな程、感動が心に染み渡ってくる。 「あんたらの惚気話のせいで、お茶がまずくて仕方なかったわ。腹が立つから、次は私が あんたの家に邪魔しに行くわ。ちゃんと質のいい茶葉と食事を用意しときなさいよ」 「出来る限りの持て成しで準備しておきます」 「じゃあねー、霊夢。また遊び来るよー」 大きく手を振り、階段を降り始める。互いに手を握り、子供よろしく大きく振りながら 一段ずつ、しっかりと。 「ねぇ……背中、今はどう?」 「大丈夫だよ。まぁ、少し痒かったりするけどね」 喧嘩を霊夢に乱入され、更に諏訪子を連れ出そうとした俺に向けられた柱。牽制のつも りが勢い余って投げてしまい……俺の背中はごっそりと削ぎ落とされた。 神奈子もやりすぎたと謝ってくれたので不問。瀕死ではあったものの、永遠亭の薬剤師 による治療と、怪しい薬の数々によってあっさりと治されてしまった。 神奈子も諏訪子も、これには唖然としてしまったらしい。 背中には少し黒ずんだ巨大な傷跡が残っている。たまに痒みが出たりする程度で血が出 たりはしない。だとしても、諏訪子は俺の背を見る度に悲しげな表情をする。だから、見 せたくない。 「諏訪子、これからどうする? 山に戻るのか?」 軽く、首を横に振る。はにかみ、ゆったりと俺に身を委ねてくる。 「うぅん、戻らない。また、当分の間は君の家にお世話になるよ」 「そっか……よし、帰ろうか。俺達の家に」 「──うん」 身体を離し、手を差し出す。 少女は俺の手を握り、横に並んで一歩を踏む。 「君の家に着いたら、やってみたいことがあるんだ~」 「やってみたいこと? どんな?」 「お帰りなさい、あなた。ご飯にする? お風呂にする? それとも、わ・た・し?」 えーっと……諏訪子が腰をくねらせて色仕掛しても……正直、困った。 「あーっ! また落胆したなぁ!? いいよわかったよわ! 今日は覚悟しなさい、徹底 的に君に喰われてあげるから。私の魅力を骨の髄まで染み渡らせる!」 「えぇ!? そこまでしなくても、諏訪子の魅力は十分わかってるからーっ!」 「うるさいうるさい! うるさーい!」 後日談 「あーもー! 諏訪子はいつになったら帰ってくる気なのよ! ねぇ早苗?」 「おんばしらうにょ~ん」 酷く、鈍い音がした。 「人の話を聞け、ゆとり」 「ぅぅ……めがっさ痛いです……」 守矢神社は今日もゆったりたっぷりの~んびり、している。 神奈子と早苗、一緒に並んで、縁側でお茶。 しかし、どっしりと胡坐をかいた神奈子からは少々不穏な空気が流れている。 「諏訪子が里の彼に会いに行って、どれくらい経つかしら」 「かれこれ~、一万年と二千年ま──」 酷く、鈍い音がした。 「いい加減にしないと、柱に頭突きして自発的激怒状態で殴るわよ」 「ずびばぜん……」 早苗の後頭部に二段重ねのこぶが生成された。可愛い少女が台無しだ。 本当なら神社の本殿でひっそりとしていて欲しいものの、神奈子自身も男の事を認めて しまったし、諏訪子は里にいながらしっかり仕事しているので、文句が言い難い。 神と人間のつがいだなんて……と思いながらも、御伽噺にありがちかつ幸せそうな二人 を見て、少しばかりロマンチックな感傷に浸ってしまう自分もいた。 「諏訪子様でしたら、つい最近里に買い物行った時お会いしましたよ。彼と一緒に」 「あら、そう? 元気にしてた?」 「はい。もう、蹴り飛ばしたくなるべったりぶりでした。それに諏訪子様、前よりお肌が 綺麗になってました、つやつやのてかてか。元気ハツラツも大概にせーやってぐらい」 つまり……毎晩が、お楽しみでしたね! という展開が簡単に想像できる。 「少し……あの男に同情したくなったわ」 「確かに、ちょっとやつれてた気がします」 早苗の報告を聞いて、神奈子も若干ながら、人間との交流に興味がわいてきた。 「なーんか……むしょうに諏訪子が羨ましく思えてしまうわ。私も末期かしら」 「ダメですよ神奈子様。お相手を選ぶとすれば……私のオススメはRX-75のガンタ」 八坂! オンバシラ! ホォームランッ! 「ご長読ありがとうございましたぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~……」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 10スレ目 426 Z Z Z ザクッザクッザクッ Z キョロ…… キョロ Z サッ ストッ サッ ザクザクザクザク Z パチ ? モソモソ もーまた○○私の帽子にお菓子いれてって。 子ども扱いしないでって言ってるのに。 唐突に思い浮かんだ。 しかしハロウィンというよりは、いささかクリスマスチック。 ───────────────────────────────────────────────────────────
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今は八月、うるさいほどの蝉時雨。 古き魂が愛する人の下へ帰る幻想の季節。 それなのに、君は此処に帰る事は無い。 全ては私の我侭の為。許されぬ罪の為。 ただ、君の香りを抱きしめて 私は……この地を守ります。 始まりはやっぱり八月。其の日も包む蝉時雨。 君は畏れず向かってきたね。 神威を示す形を破り、祟りを封じる注連縄を切り、 そんな君に、私は恋に落ちた。 「何故、弟を選んだ! 」 君の怒声。何故はそんなに重要? 意味など無い。必要でもない。気紛れでもない。 そもそも、望んだのは君たち人間だよ? 恐れ故に不必要な贄を捧げ集団の安定を得る愚かな者達。 それでも、私はこう答える。 「神意が贄を望むなら、それを変える事は適わず。それとも代理を差し出すか? 」 君が欲しかった。 人ならぬこの身が君を求めるなら、こうする他無いと思った。 ただの我侭。先を見ずとも全てを支配した気で居る傲慢さ。 その時、私は君を手に入れたつもりでいた。 「最初は怖かった」 君は後に笑いながらそう言っていたね。 でも、だんだん慣れていって、いつしか想い合うようになって、 君が始めて好きだと言ってくれたのは、やっぱり八月だったね。 「諏訪子さん。」 「ん、何かな? 」 「私は、貴方の事が好きです。愛しています。」 清流に足を浸しながら、それでも体が火照るのが解った。 その時私は、どんな顔をしていたんだろうね。君に聞いておけばよかったよ。 「あ……わたしも……」 やっとの思いでそう言うと、君は嬉しそうに 本当にいい笑顔で微笑んで私を抱きしめた。 そして、長いキス。 つっ、と伝う一筋に、君と繋がっている事を感じたあの時。 終わりもやっぱり八月だった。全てを壊したあの一言。 「山津波が起きる……」 特に何を考えていたわけでもなかった。 ただ、気付いた事を口にしただけ。 幸せな日々は永遠に続くと信じていたから……。 「山津波? 」 そう聞き返す君の意図にも私は気付けなかった。 規模、時間、安全な場所。 聞かれるままに答え、君が部屋に篭るのを気にも留めなかった。 そして、 「少し出かけてくるよ。」 そういう君に私は残酷にもこう言った。 「早く帰ってきてね。」 その時、君は困った顔で笑ったね。 本当は泣きたいのを堪えて、気付かれないように必死で 気付いたら悩むから。止められる事では無いから。 「そうだね。」 それが、君の最後の言葉だった。 やがて崩れる山津波。 君を探して気付いた手紙。 里の人を救いたい、という思い。 どうか皆を恨まないで欲しい、という願い。 そして、一人残してすまない、という謝罪。 山を駆け、里を抜け、逃げた人の集まる高台で、見つけた 君の、無残な、姿。 其の日、一つの集落が滅亡した。 君を失って、君の守ろうとしたものも壊して、 この身に生きる意味も無し。 この身は生きる価値も無し。 でも……君にはまだ、言ってなかったんだけれどね。 君は私に一つだけ、残してくれたものがあるんだよ。 だから、私は……。 微妙に補足。 大祝:ミシャグジ様のお告げを告げるために選ばれ、 お告げを伝えた後には殺されたそうです。 山津波:大規模な地崩れの事。 残したもの:いや・・・解るよね? 詳しく説明すると板違いになるので割愛。 10スレ目 337 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幻想郷に新しい神様が来た。名を八坂と言う。何でも、湖と神社ごと外の世界からやってきたと言う豪快な神様だと言う。 と言う事で、大天狗様はこの○○にその神様の所に挨拶に行く事を命じられた。何でも、お供え物を捧げたいが今は手が離せないらしい。 天狗の足をもってすれば、山にある神社へ行く事など簡単だ。俺はすぐに神社にたどり着いた訳だ。 鳥居を通ってみる。しかしまあ、ずいぶんと大きな神社だ。前に博麗神社に行った事はあるが、この神社は博麗神社より大きい。これでは何処に神様が居るのか分からないな・・・ とりあえず、本殿に入ってみる。やけに立派な本殿で、何か身を正される感じだ。柱が大量に突っ立っているが、そんなものは無視して行こう。 本殿に入ってしばらくするが、神様らしき姿は無い。神様らしく姿を消しているのだろうか。 「八坂様ー。大天狗様からお供えものです。いらっしゃいますかー?」 叫んでみた。 「うるさいわねぇ・・・。神様ならここに居るわよ。」 「わっ。」 思わず身を退いてしまう。すぐ後ろに某スキマ妖怪レベルの神出鬼没さで出てこれれば流石の流石に誰だって身を退くだろう。だが、よく見ると、ちんまい神様だった。へんてこな麦わら帽子を被っている。彼女が八坂様なのだろうか? 「八坂様で御座いますか?天狗の○○と申します。」 「あー。神奈子は今ここにいないよ。私も神様だけど。」 八坂様では無い神様。噂には聞いていたが二人目の神様は本当にいたらしい。 だがこれは好都合だ。俺は紙袋の中身を取り出した。 「八坂様にお供えものです。これを八坂様に渡して頂けますか?」 取り出したのは、一升瓶が2つだった。その神様は目の色を変えて飛びついてくる。 「良い酒じゃないの。ちょっと借りるわよ。」 「え、いやそれは八坂様へのお供えものでして・・」 「同じ神様なんだから、ごちゃごちゃ言わないの。」 といいながらすでに一升瓶は封を切られていた。なんだか疲れる。どこからか皿を取り出して彼女はその酒を注いだ。そしてくいっと一気のみをなさる。話には聞いていたが、神がかった飲みっぷりだ。姿は幼いので、その光景はやけにシュール。 「後でその一本は八坂様にーってもう一本の封も開いてるし!」 「いや、二本貰えるなら二本貰うのが常識でしょ。」 一本目の酒はもう無い。二本目のを皿に注ぐと、また飲み始めた。もう何を言っても無駄だな。 「後で八坂様には挨拶しておいてくださいよ。でなきゃ私が大天狗様に叱られてしまいます。」 「まあまあ。そう言いなさんな。こうやっていい男の前で酒を飲めるってのが私の本望だよ。」 「ッ!」 「おやおや赤いねぇ。○○さんとやら。酒も飲んでないのに天狗が赤くなってらぁ。」 「酔ってますよね。」 「んにゃ。酔ってないよ。」 はぁ。とため息をついた。とりあえず、名前だけでも知っておこう。 「とりあえず、お名前を聞かせて頂いてよろしいでしょうか?」 「洩矢諏訪子だよ。諏訪子様とでもお呼び。」 「はっ。洩矢様ですね。畏まりました。」 とりあえず、これで大天狗様には何とか申し訳が出来る。早く帰って報告しないと。 「では、またお参りに来ますので。」 「また酒を持ってきてねぇ~」 その神様は手を振って見送ってくれた。俺は、鳥居を通って、その神社を後にした。 「ずいぶんとご機嫌じゃないの。そんなにいい男だった?」 すっと、神奈子が現れる。 「隠れるなんて貴女らしく無いじゃないの。まあ、酒を一緒に飲むには十分な男だよ。」 「ふふっ。諏訪子が男なんてね。長い付き合いだけれど初めてね。」 「まあ、次あいつがお参りに来る時には、一緒に酒でも呑みたいね。あいつも酒強そうだし。天狗だし。」 「ところで、私の酒は無いの?」 「んにゃ、隠れてるから悪いのよ。」 以後、二人目の神様の噂が広まり、巫女に知れ渡ったのは言うまでもない。 10スレ目 338 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「あ~う~」 「あ~う~」 「う~あ~」 「う、う~あ~」 「あ~う~」 「あ~う~」 「…ねぇ、○○」 「あ~u…なんですか?諏訪子様」 「私ね、○○の事、好きだよ」 「そうですか」 「うぅ…」 「僕も、諏訪子様の事、大好きですよ」 「っ!……あ~う~///」 10スレ目 340 342 ─────────────────────────────────────────────────────────── 出会いとは……一体何なのだろうか。 『ねぇ、君にちょっとお願いがあるんだけど──』 偶然であり、必然。そこに現れ、象られ、彩られるは、縁。 『君はとても優しいなぁ。心の良い人には神様からのご利益があるんだよ』 彼と、彼女が出会ったのは“偶然”と言える。だが…… 『私は、私はね──それでも、いいかな? 私で……いいかな』 彼と、彼女が共に歩んだ道は“必然”だ。 今日も、昨日と代わり映えのしない朝の光を拝む。里の像は本日の気候も見事に的中さ せていた。 日課にしている事の為に、早朝ながら家を出て最近急に冷えてきた風を喉に通す。里中 の木々も遠目に見る山々も紅と橙の衣装を揃って纏い、青い空をも同様に染めようかと迫 っていくかに見える。外に人の姿はなく、美しき景色の独占を味わう。 曇りでも雨でも日課は欠かさないが、移動が楽なだけ晴れはありがたい。家から少し遠 い位置にあるものの、像を拝みに向かう。 到着して早速、手を合わせて目を瞑る。今日という日を感謝して。 「こーらっ」 後頭部に硬い球体の感触。軽くぶつかった程度だが、痛みが多少残った。 「手を合わせる対象が違う。そっちじゃなくて、わ・た・し」 「だからって頭をど突かなくてもいいじゃないか……ちょっと痛いよ」 振り替り、頬を膨らませる少女の不機嫌な表情を視界に取り込む。使われた鈍器……も とい、双の眼を模した球体が装飾された帽子。 「頭が割れる訳じゃないし、大丈夫でしょう? これも愛情と受け止めなさい」 「叩くのが愛情って、いつぞやに教わったドメスティックバイオレ、あだっ!」 次は勢いよく球体で殴られた。さっきの数倍は痛い。容赦の無い一撃は、口にしようと して遮断された単語まんまではないだろうか。 「次言ったら本気で怒っちゃうぞ」 悪気は全く無かったが、それ以上の言葉は意味を成さないどころか、溝を深くして傷が 化膿しかねない。「ごめんなさい」と一言、頭を下げると濁らせていた顔は即時笑顔に転 じて陽気な、いつもの姿で「よし、許す。やっぱ素直が一番だよね」と頷いた。 「じゃあ、俺はこれから──」 「日課の博麗神社、でしょ? 私も一緒に行く。いいよね?」 了解の合図として、手を差し出す。少女は俺の手を握り、横に並んで一歩を踏む。 「ん~やっぱり、手じゃなくて腕にぎゅ~ってやってた方がらしいよね。あつあつってい うか、グッと来るっていうか」 「意味がよくわからないんですが、諏訪子様」 「フム。ならば後でじっくりたっぷり教えてあげる。あと、様はいい加減やめようよ」 名は、諏訪子。 洩矢諏訪子。 自身が一番“信仰”し、“親交”の深い…… 『ねぇ、君にちょっとお願いがあるんだけど』 二人の始まりは、ふと掛けられた一言からだった。 里で持ち上がった噂話。古ぼけた地図。小金色に輝く財への妄想……冷静な心を持って すればあまりに胡散臭い戯言。耳を通り抜ける風に過ぎなかった。 だが、仲間達の想像は際限なく膨らむ一方。桑を持ち、鋤を持ち、言い伝えでこそ華で あろう話の根源を掘り返すべく数組の脚が期待に満たされた歩を進める。勢いに流されて しまった俺も、渋々ながら畑道具を手に取った。 結果は……残酷なものだった。 何故、気付けなかったのか。地図に描かれた道しるべが、欲の行方が、『妖怪の山』に 抵触する禁忌だったと。 俺達は山に到達して間もなく、力ある妖獣に駆逐された。一人は身体が二つになり、一 人は丸ごと消えた。仲間達が赤く染まる中、俺だけが満身創痍ながら里に逃げ帰った。 『私ね、最近ここに来たばかりで、色々見て回りたいのさ。あ、もし引き受けてくれるな ら──』 命は拾えたが、里の対応も満身創痍。山の怒りを受けた愚者として村八分にされ、何も かもを失った。 人の形を失う仲間達、下卑た笑いの獣、冷え切った里の眼。 『君にとって、ありがたーい事をしてあげるよ。──うん、大丈夫。任せなさい』 外が恐くなり、人が恐くなり、家から出られなくなり、空虚に満ち、沸き上がる感情が 怒りや後悔、死への羨望など負の感情ばかりに囚われ、精神が崩壊する手前の日々。 目の前がただただ真っ白で…… 真っ白の先に、少女がいた。 『はじめまして。ねぇ、君に──』 「私がいるのに、なぁーに考えごとしてるのかな? かな?」 阿呆面して歩いていたのか。ふいに覗き込んできた諏訪子のニヤけ顔にたじろぐ。 「おっとと……ん~、まぁ、少し前の事を思い出して。諏訪子と会った時の」 「ん……あの時? あぁ~。全身からどす黒いオーラ撒き散らしてて、今にも首吊りそう な顔してた頃の君ね」 ケラケラと笑い捨てる諏訪子に言い返す言葉がない。首吊りは考えていなかったが、黒 い感情や死ばかり考えてたのは本当。 考えばかりが空転して、実行なんてできる肝もありはしなかった癖に、だ。 「突然女の子が部屋に現れて、言ったのが『里と周辺地域の案内役をしてくれ』だよ? さすがに驚くって」 加えて、家にいようとも見た目はぼろぼろの乞食。真っ当な思考の人間なら、遠ざけし かるべき対象だろう。 「うんうん。まるで魚だったよ、顔が。口ぱくぱくさせてぼへーっとしててさ」 「当たり前だよ。諏訪子みたいな可愛い女の子が目の前に現れたら魚にもなる。欲に負け て飛び掛らなかっただけ、自分を褒めていいと思ったぐらいさ」 「ぉ……あははっ、六十点かな」 諏訪子から一本とってやろうと振り絞って考えた一言だが、微妙な採点を付けられてし まい、悪戯好きな表情が、自分の顔と一寸の間。 唇の密着を想像したが諏訪子の顔は横に逸れ、舌が頬を歩いた。 残る、水気の感触。心臓の圧迫には十分すぎる。 「八十点からキスかなぁ? あ、でも君だったら飛び掛られても断る気ないし、いつでも いいよ。勿論、点数無しにいくらでも」 「む……貴女は本当に酷い神様だ。人の気持ちをわかってて遊ぶんだから」 わかっているから、からかわれる。でも、裏切りもない。だから俺も、酷いと言いなが らも笑って許せる。 「君が今こうして博麗神社に向かっていられるのは、どうしてかな?」 腕に抱きつき、絡まる両の細木に力が篭もる。口にしなくても二人は理解しているし、 その言葉自体が必要でもないのに、事ある毎に言うのが通例になっていた。 「はい……洩矢諏訪子様への信仰が実り、全てを救って頂きました」 よく言えました、と諏訪子は笑う。毎回この言葉で照れる姿は少しの滑稽さと…… その数十倍、いや……数百倍の── たった一人との出会いが数奇な運命を呼ぶ。とはよく言ったもので。諏訪子との出会い は、卓袱台に皿を載せたまま落とさず綺麗に一回転させた程、変化を及ぼした。 自暴自棄になっていた自分は最初、諏訪子を疎ましがっていたが、傷が癒えるまでのと ても献身的な姿は、次第に自分を蝕んでいた黒い何かは抜けていった。 曰く、『私は神様で、あまりに君が不憫だから助けてやろう。代わりに、私の願いを聞 き入れて欲しい。加えて私を一生懸命に信じなさい』と。寺子屋で管理されている昔話や 御伽噺の類でよく使われる文言と一緒で、笑い話に聞き捨てる程度なはずだった。 到底信じれる話ではない。だが、どうして聞き入れたのだろうか。 自称神様に付き合う莫迦なひとときも面白い……とでも、思ったのか。 『身体の調子が良くなったら、二人で色々な場所を見に行きましょう』 お礼を兼ねて、彼女の望み通り、里や周辺の案内を行った。里の者達から向けられた視 線は、腫れ物を蔑む汚らしいものばかりだったが、構わず広場や店の数々、風景の綺麗な 場所を歩いた。 彼女の驚き、喜び、感動、その都度見せてくれる笑顔は、俺達人間が真似することので きない、無垢さがあった。いや、真の純真無垢だった。 心に響く……? 心に浸透する……? どう表現していいものか。 『時間が来れば、きっと皆もわかってくれる。私が言うんだから安心しなさい』 小さな握りこぶしで張った胸を叩く。勢いや良し、とはいえまな板叩いても安心できな いと正直に答えたら蹴り飛ばされた。神様には正直者になるべきじゃないのか。 時間が来る、とは何か? 答えは返ってこなかった。私に任せてくれればいいよ、と。 わかった、とだけ言った。根拠なく、信じようと思った。 言葉とは裏腹に、その時既に俺は諏訪子に依存し始めていた。 「おはよう。ん? 今日は諏訪子も一緒なんだ」 「おはよー、霊夢」 階段を上りきり、毎日声をかけてくれる博麗神社の巫女に会釈する。 「ほんっと、毎日飽きずに往復とはご苦労ね。こちらとしてはありがたいけど」 「日課は飽きたら意味がないですよ。おはよう、霊夢さん」 「あ~っ! ダメダメ、ダメ! さん付けとか虫唾が走るから言わないで」 到着して早々、駄目出しを受ける。基本的に賢くていい人なのだが、言葉の節々に棘が 入りやすいお人だ。 「いい? 金輪際、さん付けは禁止。朝っぱらからまったく……」 捲し立てて、大きく溜息をつく。竹箒の先端が犬小屋程度の建物に向けられ、早く用事 を済ませろと、軽く揺さぶった。 小さな、でもしっかりと造られた社。妖怪の山に存在する守矢神社の分社。 守矢神社の分社と博麗神社にお参りをする。二つの力によって今がある自分にとって、 毎日欠かせない“日課”だ。 立て膝になり、じっくりと分社に手を合わせる。横で諏訪子が「関心関心」と渋い顔で 首を縦に振っている。 「本来ならこの中に入ってるはずの神様が横にいるっていうのも、普通の人間じゃ絶対に 体験できないんだろうな」 「でしょう? 君は私にとって特別だから、サービスも特別なんだよ」 屈んでいた背中にべったりと覆いかぶさってくる。身体の緩急が望めない為、精神に響 く感触は無いものの、諏訪子から想われている暖かさは感じ取れた。 もしこれがスキンシップというサービスだったとしたら、サービスなのか? と首を傾 げてしまうかもしれないが。 「む、今落胆したなぁ!? こんな美少女を前にしてぇ! 二度も喰ったクセに」 「ちょぉぉっ!? ちょっとそういう話をここでするのはぁ!」 いい加減にしろ、と霊夢に殴られた。俺も諏訪子も、頭にたんこぶができた。 「惚気を見せびらかしに来たのか? あんたらは。とにかく、分社の参拝が終わったなら ささっとあっちの素敵かつ豪華な賽銭箱を拝みつつ、賽銭をどーんと投げ込みなさい」 「霊夢……今、賽銭箱を拝めって言わなかった?」 「そうよ。変なこと言った?」 目を丸くする諏訪子と、当たり前じゃないの、と呆れ顔の霊夢。この神社では賽銭箱が 神様と同等の存在なのだと、俺は自己解決させていた。突っ込まぬ神に祟りなし。 『あんたは何も悪くない。そうね、悪いのは……一人と、一匹ね』 宝の地図と、獣の襲撃。共通するのは、“作為的”なものだった、ということ。 諏訪子に連れられ博麗神社に訪れた俺はそこで、今回の『事件』を聞かされた。 探索に出た俺や仲間達は、餌。俺達を売った人間と、俺達を買った獣の存在。真相の一 部を霊夢から聞いた途端、目の前が真っ黒になったのを、今でも覚えている。 『君は黒くなってはいけない。獣と同じになってしまうよ』 悪意だの、殺意だの……言葉にしきれないほど、吐き気のする負の連鎖。その後数日間 は憎悪と後悔に苛まれたが、ずっと隣にいてくれた諏訪子に助けられた。時には抱きしめ られ、温もりは安らぎになった。 獣の討伐に加え、わざわざ里まで来て誤解を解いてくれた霊夢にも感謝している。お陰 で、俺は普通の生活を取り戻せた。 だが……俺は、霊夢や諏訪子の恩を仇でしてしまった。 『あはは、大丈夫だよ。でも──次は、もっと君の愛情も注いで欲しいなぁ~。信仰と愛 情ってね、結構似てるのさ』 死んだ仲間と俺の誤解に対する、謝罪という名の宴会。 人格を豹変させる、精神毒の入った酒。 壊れた俺の為に、自ら人形となって穢れを受け入れた諏訪子。 今でも後悔している。常に懺悔の意を忘れない。笑って許してくれて、助け続けてくれ た諏訪子への想いも絶対に揺るがさない。 謀殺からの生き残りである俺を再度、貶めようとする黒い影。霊夢によって暴かれ、狂 い散らす若い女。破局という途切れた感情に刃を向けた、劣悪な心…… 俺の仲間達は、その中の一人に向けられた私怨が獣の牙となって、引き裂かれた。 正直理解に苦しむ結末。だが、全ては終わった。諏訪子も、終幕を喜んでくれた。 この時からだ。俺が心底洩矢諏訪子を信仰し、愛情を持つようになったのは── 部屋で三人、茶を啜る。ふと部屋の上方を見上げ、壁に掛けられた諏訪子の帽子が俺を 凝視してるように見えて、なんともシュールな気分にさせられた。 「もう何ヶ月も前かぁ。坊主憎けりゃハゲまで……だっけ? あんたもすごいとばっちり を受けたものよねぇ。仲間もろとも始末しようだなんて、半端ない女だったわ」 「真実を知った時は度肝抜かれましたよ。本当に、あの頃はお世話になりました」 軽く頭を下げ、礼を言う。霊夢は頬を掻いて若干照れくさそうだ。礼を言われる事に慣 れてないらしい。 「別に……世話はしてないわよ。諏訪子のお願いでもあるし、妖怪退治は私の仕事だし。 あんたのためじゃなく、色々と状況が重なっただけで、まぁ……えと」 口を尖らせて髪の毛を弄る霊夢。普段の仏頂面はどこへやら、年相応の可愛いらしい少 女に見えて、頬が緩んだ。 「いやいや、本当にありがtっががっいだだだだだあっぁ、いだぁぁぁぁっ!」 ……と霊夢を見てたら緩んだ頬を思い切り引っ張られた。 諏訪子が物言わず、胡坐をかく俺の脚に座り込む。密着状態で笑顔を見せられ……目が 全く笑っていない。首元には爪を立てられ、背筋が凍った。 どうにも、近頃の諏訪子はすぐ怒る。先日も、同年代の男女が夫婦になって祝いに行っ た時、綺麗な嫁さんだなって言っただけで脛を本気で蹴られた。 「鼻の下が伸びてた」 一言、暗く湿気の強い声色。こちらへの視線も半目で、眼光が鋭い。 「いや、ま、待った。それは誤解……というか、それ以前に諏訪子の勘違いだぞ」 「ふーん……言い訳するんだぁ~」 聞く耳持たずとはこのことか。苦い顔で霊夢に目で救援要請を送ると、特大の溜息で返 答されてしまった。 「痴話喧嘩なら外行くか帰ってやってくれる? それと、諏訪子。そこの“へたれ”には 微塵も興味ないから、取って喰ったりしないわよ」 一応の、助け舟。霊夢から嘘は出ないから諏訪子も信じてくれるはず。だとしても、非 常に物悲しい気分になった。 この二人からすれば、能力なぞ皆無の駄目男なのは理解してるが…… 「悲しいけど、俺みたいなへたれを好きだと言ってくれる人は、諏訪子だけだよ」 小さい身体を抱き寄せると、不機嫌は途端にご機嫌に裏返し。とても嬉しそうで、小さ な笑い声も聞こえた。 「私から想われているんだから、悲しいとか言わないの。私だけで十二分」 「ごもっともです」 機嫌が直って、俺は内心で安堵の溜息をついた。対にいる霊夢は莫迦者を見下す目で溜 息をついているが。 「……にしても、諏訪子。なんで、そいつにベタ惚れなわけ? 私が見る限り──」 霊夢の言葉を、人差し指で「チッチッ」と振って停止させる諏訪子。 「言いたい事はわかる。でもね……大好きな理由は、あるんだよ。聞きたい?」 言いながら、とても喋りたがっている顔。というより、勝手に話し出した。 『君はとても優しいなぁ。心の良い人には神様からのご利益があるんだよ』 隣に諏訪子がいる。それが常識で、いない事が非常識と思う程になっていた。 己の驕りが、身を滅ぼす。昔話の典型的な終幕展開の一つだが、俺は絶対招いてはなら ないと、常に気を配った。諏訪子から優しくされ、想われるだけではいけない。自分は倍 以上の優しさと想いを返そう、と。 諏訪子が神だろうと、人だろうと……些細な事。 里では、おしどり夫婦と言われ、諏訪子もまんざらではなかった。 安い言葉だが、とても楽しくて、嬉しくて、輝いていた日々だった。 だが……ずっと続かせようと誓った幸福は、たった一時で容易く壊された。 『諏訪子を迎えに来たわ。まぁ……帰る場所は、月じゃなくて山なんだけど』 多くの天狗達を従えて現れた、八坂と名乗る神。さながら、かぐや姫に描かれた月の使 者達のように。 同行を拒否する諏訪子を見て俺は、かの御伽噺と同じ末路を拒み、立ち塞がった。 『中々良い心を持った人間ね、面白いわ。でも、分かり合えないのは残念』 言葉の意味を問う行為は、巨大な柱によって成せずに終わった。 意識を取り戻した時には、諏訪子は消え、全身を軋ませる痛みだけが残った。 “虚空”という言葉を思い出した。まさに、虚空だった。 「神奈子がいきなり来た時は驚いたよ。仰々しく天狗まで連れ立って、神様面全開」 「神様面って、神奈子は神様でしょ。私はその場にいなかったからわからないけど」 「そう、面だけはご立派なのよ。あ、ちなみに天狗はレンタルだから。下っ端の」 諏訪子曰く、格好付けたがりで、力ある風格を出す為に暇な下っ端天狗を借りまで現れ たらしい。身も蓋も無い話。神様の威厳丸潰れだ。 山への強制帰還は、神奈子と諏訪子の深い関係によるものだったようで、簡単に説明さ れた限りでは『オメーは裏で事務処理やってろ、表に出るなボケェ』らしい。 俺達を狩猟対象として狩った妖獣は山でも問題視されており、処理は本来神奈子がする 予定だった。しかし、神奈子が別の件で忙しいのを理由に、諏訪子が好奇心から勝手に割 り込んだ。加えて、妖獣は霊夢が退治してしまった。 つまり、本当なら俺が会う神様は神奈子であって、諏訪子と会ったのは偶然。 不謹慎だが、その偶然に感謝したい。 「でも、一端山に戻って正解だったよ」 丸くなった猫よろしく、俺の上から離れようとしない諏訪子が、頬を摺り寄せてくる。 二人きりならまだしも、人様の手前ではどうにも行動に困る。 「俺はあの後、滅茶苦茶必死だったけどね。でもなんで、戻るのが正解?」 「君が私を追いかけてきた姿が見れたから。かっこよすぎて、思い出すだけでも感動がよ みがえってくるよ。というか思い出しちゃった!」 その場で押し倒され、朝方に八十点からといわれたはずの唇が重なった。 勢いがつきすぎて少し息苦しい程だが、諏訪子からは溢れんばかりの……以下略。自分 の耳が真っ赤になるぐらいに、粘着質の音が絶え間なく入り込んできて── 「あー、うぜ。あー、うっぜ」 霊夢が馬鹿でかい陰陽玉を持ち上げてたので、瞬時に起き上がって元通り。 「まったくこいつらは……まぁ、確かにあの時のあんたは、酷い顔してた。一人だけ勝手 にこの世の終わりに向かう顔」 「そこでまた、霊夢に助けられたわけですがね」 諏訪子を失い、再び真っ白な世界を放浪する……前に、選択肢が増えていた。 霊夢に、諏訪子のいる場所まで同行してもらうという選択。依頼した時は、面倒だとか なり嫌がられてたが── 『俺の家には、売れば金になる骨董品がある。依頼料は我が家の全財産だ!』 『……そうね、山に行くなら準備がいるから、明日の早朝にしましょう。今回は迅速な対 応が必要でしょうし、強力な符を用意しておきます。博麗巫女として、洩矢諏訪子のもと へお連れする事、お約束しましょう』 俺の前にいたのは、妖怪退治専門家の気迫に満ちた、仕事人の姿だった。 「ちょっと待ちなさーい!」 霊夢が炬燵を思い切り叩いた。身を乗り出す程怒っている。何か怒らせる発言をしたの だろうか。いや、思い当たる節がない。 「へ?」 「へ? じゃないわよ! 何その、金の亡者みたいな言い方。まるで私が、全財産て言葉 に超反応して即快諾した挙句に、作ってはみたものの符力が強すぎてお蔵入りだったスペ ルカードの実験もできちゃっておっとく~、なんて考えてるように聞こえるじゃない!」 「れいむ~……本音出てるよぉ……本音」 翌日、依頼は遂行された。強制的に連れ出されただろう魔理沙という魔女の箒に乗せて もらい、洒落にならない速度で山を登る。 霊夢の行動は鬼そのもの。進む道に割り込んで来た相手を問答無用でぶっ飛ばし、知り 合いであろう青髪の少女や天狗さえも一蹴。巫女装束姿から同業者に見えた少女からの挨 拶さえも、御幣で本人ごと天空へかっ飛ばしてしまった。 『霊夢は日常と仕事の差がはっきり……いや、激しすぎてな』 苦い顔で説明してくれる魔女。激しいというより、全くの別人だと言いたい。 守矢神社の奥地へ辿り着くと、神奈子と諏訪子が大喧嘩していた。後々聞いた話では、 里に戻る戻らないの口喧嘩。俺としては、不謹慎ながら嬉しかった。 霊夢がスペルカードで乱入して神奈子の気を引くうちに、俺は諏訪子の手を取り、山の 奥へと走った。 神奈子に気付かれ、柱の一撃で背中に激痛が走ったが、それでも手は離さなかった。こ の人の手は絶対に離さない、と。 『もう、わかるよね。私は、人間じゃないよ……それでも君は、私で……いいかな?』 妖怪の山に能力者でもないただの人間が入り込む。諏訪子の手を引いて山を走る間の、 諏訪子の驚いた表情は今でも脳裏に残っている。 神とか人間とか、そんなもので危険を冒して来たわけじゃない。洩矢諏訪子という名の 女の子と再び会う為に来たんだ。 その子と一緒にいなければ、俺という人間は存在できない。 なんという独りよがりで、我が儘で、身勝手で、救い様のない想いか。 それでも、言わなければならなかった。俺を伝えきって、諏訪子に受け入れて貰わなけ れば、意味がない。 諏訪子は……笑ってくれた。喜んでくれた。泣いてくれた。 『君は本当に優しい人だよ……私は、君のことを好きになって良かった──』 涙の溜まった、潤った瞳。 力強く抱きしめようとして…… 視界が歪んだ。泣き叫ぶ諏訪子の顔が見えて、灰色がかって、真っ黒になった。 陽が傾いて周囲の木々と色が混同し、一面の景色が輝く。博麗神社から見る山々は風景 画にできそうな程、感動が心に染み渡ってくる。 「あんたらの惚気話のせいで、お茶がまずくて仕方なかったわ。腹が立つから、次は私が あんたの家に邪魔しに行くわ。ちゃんと質のいい茶葉と食事を用意しときなさいよ」 「出来る限りの持て成しで準備しておきます」 「じゃあねー、霊夢。また遊び来るよー」 大きく手を振り、階段を降り始める。互いに手を握り、子供よろしく大きく振りながら 一段ずつ、しっかりと。 「ねぇ……背中、今はどう?」 「大丈夫だよ。まぁ、少し痒かったりするけどね」 喧嘩を霊夢に乱入され、更に諏訪子を連れ出そうとした俺に向けられた柱。牽制のつも りが勢い余って投げてしまい……俺の背中はごっそりと削ぎ落とされた。 神奈子もやりすぎたと謝ってくれたので不問。瀕死ではあったものの、永遠亭の薬剤師 による治療と、怪しい薬の数々によってあっさりと治されてしまった。 神奈子も諏訪子も、これには唖然としてしまったらしい。 背中には少し黒ずんだ巨大な傷跡が残っている。たまに痒みが出たりする程度で血が出 たりはしない。だとしても、諏訪子は俺の背を見る度に悲しげな表情をする。だから、見 せたくない。 「諏訪子、これからどうする? 山に戻るのか?」 軽く、首を横に振る。はにかみ、ゆったりと俺に身を委ねてくる。 「うぅん、戻らない。また、当分の間は君の家にお世話になるよ」 「そっか……よし、帰ろうか。俺達の家に」 「──うん」 身体を離し、手を差し出す。 少女は俺の手を握り、横に並んで一歩を踏む。 「君の家に着いたら、やってみたいことがあるんだ~」 「やってみたいこと? どんな?」 「お帰りなさい、あなた。ご飯にする? お風呂にする? それとも、わ・た・し?」 えーっと……諏訪子が腰をくねらせて色仕掛しても……正直、困った。 「あーっ! また落胆したなぁ!? いいよわかったよわ! 今日は覚悟しなさい、徹底 的に君に喰われてあげるから。私の魅力を骨の髄まで染み渡らせる!」 「えぇ!? そこまでしなくても、諏訪子の魅力は十分わかってるからーっ!」 「うるさいうるさい! うるさーい!」 後日談 「あーもー! 諏訪子はいつになったら帰ってくる気なのよ! ねぇ早苗?」 「おんばしらうにょ~ん」 酷く、鈍い音がした。 「人の話を聞け、ゆとり」 「ぅぅ……めがっさ痛いです……」 守矢神社は今日もゆったりたっぷりの~んびり、している。 神奈子と早苗、一緒に並んで、縁側でお茶。 しかし、どっしりと胡坐をかいた神奈子からは少々不穏な空気が流れている。 「諏訪子が里の彼に会いに行って、どれくらい経つかしら」 「かれこれ~、一万年と二千年ま──」 酷く、鈍い音がした。 「いい加減にしないと、柱に頭突きして自発的激怒状態で殴るわよ」 「ずびばぜん……」 早苗の後頭部に二段重ねのこぶが生成された。可愛い少女が台無しだ。 本当なら神社の本殿でひっそりとしていて欲しいものの、神奈子自身も男の事を認めて しまったし、諏訪子は里にいながらしっかり仕事しているので、文句が言い難い。 神と人間のつがいだなんて……と思いながらも、御伽噺にありがちかつ幸せそうな二人 を見て、少しばかりロマンチックな感傷に浸ってしまう自分もいた。 「諏訪子様でしたら、つい最近里に買い物行った時お会いしましたよ。彼と一緒に」 「あら、そう? 元気にしてた?」 「はい。もう、蹴り飛ばしたくなるべったりぶりでした。それに諏訪子様、前よりお肌が 綺麗になってました、つやつやのてかてか。元気ハツラツも大概にせーやってぐらい」 つまり……毎晩が、お楽しみでしたね! という展開が簡単に想像できる。 「少し……あの男に同情したくなったわ」 「確かに、ちょっとやつれてた気がします」 早苗の報告を聞いて、神奈子も若干ながら、人間との交流に興味がわいてきた。 「なーんか……むしょうに諏訪子が羨ましく思えてしまうわ。私も末期かしら」 「ダメですよ神奈子様。お相手を選ぶとすれば……私のオススメはRX-75のガンタ」 八坂! オンバシラ! ホォームランッ! 「ご長読ありがとうございましたぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~……」 10スレ目 374 ─────────────────────────────────────────────────────────── Z Z Z ザクッザクッザクッ Z キョロ…… キョロ Z サッ ストッ サッ ザクザクザクザク Z パチ ? モソモソ もーまた○○私の帽子にお菓子いれてって。 子ども扱いしないでって言ってるのに。 唐突に思い浮かんだ。 しかしハロウィンというよりは、いささかクリスマスチック。 10スレ目 426 ───────────────────────────────────────────────────────────
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作品名(内容を表すもの):投下された方のレス番 の順に内容を表示して掲載させていただきます。 けろいじめ:24スレ581 諏訪子可愛い日記:27スレ508 神奈子大嫌い日記:27スレ585
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属性:神/水 スキル1:山坂と湖の権化(Lv25習得) 相手の消費VPを20%増加させます。 スキル2:乾を創造する程度の能力(Lv50習得) 戦闘中の相手のコダマのスペル追加効果の発動率が5%下がります。 重複弱点(3倍):なし 弱点(2倍):神 抵抗(1/2倍):鋼 重複抵抗(1/3倍):炎、水 無効:なし 種族値・同タイプ比較 神/水 HP 攻撃 防御 特攻 特防 速度 合計 A神奈子 105 140 80 110 70 55 560 A諏訪子 120 60 100 125 90 65 560 D早苗 130 70 90 80 110 65 545 ぱるきあ 120 90 90 100 100 60 560 スペル スペル名 属性 分類 威力 命中 消費 詳細 御射山御狩神事 神 物理 70 100 0 30%の確率で、相手の速度を1段階下げます。 グラウンドサーペント 地 物理 90 100 25 - アンリメンバードクロップ 神 物理 100 100 30 20%の確率で、相手を火傷させます。 ヤマトトーラス 鋼 物理 - 100 20 後攻になります。相手が物理攻撃を仕掛けてきた場合、受けたダメージの2倍のダメージを与えます。属性、スキル、アイテムなどでダメージが変動しません。 葛井の清水 水 物理 90 100 25 30%の確率で、相手の回避を1段階下げます。 お天水の奇跡 水 特殊 100 100 20 30%の確率で、自分の特攻を1段階上げます。 雨の源泉 水 変化 - - 10 6~7ターンの間、天候を「風雨」にします。 水眼の如き美しき源泉 水 特殊 60 100 15 先攻で攻撃します。 考察 基本評価 A140S55の鈍足アタッカー。耐久は平均よりやや低めか。 神/水という優秀な範囲と火力で相手を蹂躙していく。 さらに、鈍足アタッカーに優しい先制技を持ち、撃ち漏らした相手を持っていける。 同族比較 同族には一部で諏訪グドラと呼ばれているA諏訪子がいる。 こちらは特殊アタッカーで耐久もA神奈子より上。ただし先制技はなし。 D早苗は耐久コダマ、ぱるきあは先制スキル持ち。 うまく差別化がされてるため物理アタッカーが欲しい場合にA神奈子を使うことをおすすめする。 運用方法 攻撃範囲は神、水、地と半減で受けきれるコダマは存在しない。 ゆえにぬえカードを持たせ、先発に起用して1匹確実持っていくという運用が望ましい。 ただし、地しか等倍で入らない複合には耐久も相まって撃ち負けるので注意が必要である。 先制技の火力には過信してはいけないが抜群相手を確2できるくらいの火力は持っている。 物理アタッカーには反射を使っていくのもあり。 弱点 こちらの最大火力+先制で落ちない相手には大体勝てない。 アタッカーにはぬえカードを装備しても確2を取られることもしばしば。 苦手な相手は同族では一番多いかもしれない。 対面時の対策 選出されるならほぼ先発である。 ゆえに先発はA神奈子に強いコダマを持ってくると裏が見れる可能性が高い。 一度交代させてしまえば受けに出てくることはないと思われるのでA神奈子に強いコダマを取っておきつつ、残り2体を相手すればよい。 BP振り 基本はHAかAC極振り。 Hに振ると多少の耐久の増加が感じられるが、先制の威力上げのためにC振りも良いと思われる。 装備候補 ぬえゾウカード:ほぼ必須、反射する場合もこれはつけていて構わない。 各種威力upカード 相手のPTを見て神upか水upを付けると等倍で200ダメ入る。 速度upカード:まず必要ない。 VP軽減カード:消費は多めだがそんなにもたないコダマなので優先度は低め。 てゐ、華扇カード 運ゲを狙いたい方や装備に空きがある場合は一考。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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諏訪子 加入条件:ステージ開始時に加入 初期装備:ぎんの斧 初期能力 Lv クラス HP 力 魔力 技 速さ 幸運 守備 魔防 移動 武器レベル 1 ドラゴンナイト 25 11 0 6 13 2 10 3 10 槍C 斧B 成長率(%)【試行回数100回】 HP 力 魔力 技 速さ 幸運 守備 魔防 47 40 0 61 39 46 45 0 ステータス上限 クラス HP 力 魔力 技 速さ 幸運 守備 魔防 特徴 意外と速さがよく伸びカンストする場合がある。守備もそこそこの値となるが、HPが上がらない。 壁としても使いにくく、アーチと弓に狙われれば、ほぼ一発である。 初登場時からぎんの斧が使えるが、装備していると椛が集中攻撃されて死んでしまうので使う機会がない可能性がある。 20章にて神奈子説得のため出撃することになるのでレベルを上げていなければ注意が必要。 それまでに20章に共に出撃することになる早苗と一緒に根気よく育ててみてもいい。 加入時から武器レベルが高いため上手く育てると槍A・斧Aというスーパーキャラが完成する。 支援会話 神奈子 (レベル3MAX時) 早苗 (レベル3MAX時)
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諏訪子 あだ名:ケロちゃん 加入場所:Stage220 基本ステータス:HP100、RP140 打撃 鉄の輪を振り回す。斬属性。 後ろから頭上経由で前方へ、ほぼ180度をカバーする脅威の判定。 射撃 通常射撃は蛇行しながら飛ぶ水弾。水、冷気属性。地形貫通、敵は貫通しない。 一発ごとに軌道、高さ、弾速がバラバラ。連射力は高いので壁は作れるが、ダメージ効率は悪い。 上射撃は放物線軌道に岩を連射。無属性。敵も地形も貫通しない。 ブレは少ないので通常よりこちらが使いやすい。 下射撃は地面近くに上射撃と同じ岩。放物線を描いて落下。 チャージアタック 鉄の輪を斜め上へ発射。画面端で2回反射する。咲夜のチャージと似たような感じ。 溜め時間で2発 3発 4発と増える。 能力 土着神の頂点 打撃威力UP、全耐性UP、ジャンプ力UP 素の状態で全キャラ中最大のジャンプ力を持ち、能力玉で更に高く。 彼女でしか届かないところがあったり、面倒なトラップをスルーできたりするが、 高空にある(出口専用の)扉に入れるほどには高くならない。 そもそも諏訪子や他のジャンプ力を一切強化しなくてもクリア及びアイテムコンプは可能。 全耐性は神奈子と同じ。HPの差で諏訪子のほうが打たれ弱いが。 総評 ゲンソウキョウ最大のジャンプ力が最大の特徴。 移動速度も攻撃性能も高く、道中をガンガン進める。
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洩矢 諏訪子 通称「あーうー、蛙、ケロちゃん 等」土着神の頂点 維持ノード2 HP4 AP5 DP3 このカードは召還するのに手札を2枚消費する。 このカードはN-1することで八坂 神奈子東風谷 早苗犬走 椛河城 にとりを1枚デッキ、手札、墓地から特殊召還することができる(この特殊効果によって召還されたカードは効果およびスペルカードは使えない) このカードが攻撃、効果の対象になったときその対象を八坂 神奈子東風谷 早苗犬走 椛河城 にとりに移すことができる。 風神録のExのぼす、坤を創造する程度の能力がある そのため、効果も創造する能力が多い。強力カードの1つになるかも・・・・ 多分制限
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諏訪子 転職条件 神奈子+諏訪子人形 ケロちゃん 成長率 画像 HP MP 攻 守 素 魔 精 46_f.gif D SS C D SS SSS SS 備考 ・神奈子と並び守矢神社を支える。蛙の神様。 ・早苗さんのご先祖様にあたる。ということは…!?・あーうー 習得スキル 名前 習得SP 威力 消費MP 属性 判定 攻撃側/防御側 備考 諏訪清水 4 低 8 水 魔法 魔力/精神 単体攻撃 洩矢の鉄の輪 10 中 20 無 物理 攻撃/守備 全体攻撃+麻痺付与 蛙は口ゆえ蛇に呑まるる 20 低 35 自然 - -/精神 全体攻撃+汚染付与 オールウェイズ冬眠できます 40 - 50 - 回復 - 自己HP全回復+状態異常回復+自身に眠り2ターン ケロちゃん風雨に負けず 70 高 50 水+自然 魔法 魔力/精神 全体攻撃×2 ミシャグジさま 100 極高 120 水 魔法 魔力/精神 全体即死+全体攻撃+汚染付与+自身に動封付与 麻痺、汚染、即死といった強力な状態異常を使うことができるのが最大の魅力。 道中では、消費20の洩矢の鉄の輪と消費35の蛙は口ゆえ蛇に呑まるるが主力になることが多いだろう。相手が守備が高いか精神が高いかで使い分けよう。 麻痺や汚染で足止めできたら、残りのHPはサブ職の消費の安い技で削るのもあり。 相手のHPが多いときやガードが堅い相手には、少し消費が重くなるが、ケロちゃん風雨に負けずを使うのも悪くない。 オールウェイズ冬眠できますは、麻痺や凍結などで追い詰められたときの緊急回避に有効。ただし、2ターン睡眠なので、その間に元より状況が悪化することも。 ミシャグジさまの威力は妹紅のインペリに匹敵するほど。しかも、ボスにすらたまに汚染が入る。ここぞというところで使っていきたい。 コメント とりあえず自前で調べたデータを元に大雑把に入力してみた。加筆修正を求む。 -- NEET社長 (2011-12-27 21 45 05) 成長率 HP:D MP:SS 攻:C 防:D 素:SS 魔:SSS 精:SS 加筆よろしくです -- 初音みく (2011-12-27 21 50 06) ケロちゃん風雨に負けず 最初が水で次が自然ですね -- 名無しさん (2012-03-24 07 08 55) ミシャグジさまは魔法だけど汚染だけは物理判定なのです 役に立つことの無い情報 -- 秋田 (2012-08-27 11 11 45) 汚染はボスにも入る強力な異常、入れば2〜5ターン動けなくしたりもする。晴嵐時に冬眠を引くとまずいので気を付けよう -- 名無しさん (2012-09-28 01 08 20) 蛙は口ゆえ蛇に呑まるるは判定物理、属性自然かな? -- 名無しさん (2013-02-23 23 14 40) ↑物理判定でも魔法判定でもない、が正しい。属性は自然であってます。 -- NEET社長 (2013-02-25 02 17 31) 名前 コメント