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「原子力施設等の防災対策について」原子力安全委員会 付属資料 4 EPZについての技術的側面からの検討 (付属資料4) 第38回原子力発電所等周辺防災対策専門部会 (平成12年3月28日) 資料38-2に基づく EPZについての技術的側面からの検討 4 EPZについての技術的側面からの検討Ⅰ 原子力発電所等のEPZについて1.(基本拡散式から求められた線量) 2.(BWRとPWRの線量と風下距離の関係) 3.(スリーマイルアイランド原子力発電所の事故) 4.(チェルノブイル原子力発電所の事故) Ⅱ 試験研究炉のEPZについて1.(試験研究炉についての放出量と風下距離)(1) (放出高さ(20~80m)をパラメータとして) (2) (放出高さ(0~10m)をパラメータとして) Ⅲ 処理施設のEPZについて Ⅳ 核燃料施設等のEPZについて1.(核燃料施設等の場合) 2.(仮想的な臨界事故) 3.平成11年9月30日に発生したJCO東海事業所臨界事故は、我が国で初めて周辺住民の避難や屋内退避等の対策が講じられた事故である。 Ⅴ EPZに係るその他の検討事項(1) 最低限のEPZの考え方 (2) 施設敷地内にEPZが包含される場合等の防災対策の考え方 (小見出しは引用者) 「第3章 防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲」において、防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲(EPZ)として、各原子力施設の種類毎に、施設を中心とした距離のめやすを示し、具体的な防災計画を作成する地域については、これを基準に人口分布、行政区域、地勢等を考慮して定めることを提案した。 このめやすの距離を提案するために、技術的側面においては原子力施設からの距離と周辺住民等の被ばくの低減のために必要な措置をとるための判断に用いる指標線量との関連を検討した。 Ⅰ 原子力発電所等のEPZについて (昭和55年6月に検討されたものであるが、今回の事故等を踏まえても変更の必要はないものと考える。) 1.(基本拡散式から求められた線量) 第1図及び第2図に、昭和52年6月14日原子力委員会が決定した「発電用原子炉施設の安全解析に関する気象指針」(本指針については、昭和55年10月の原子力安全委員会発足に伴い原子力安全委員会が引き継ぐ)における基本拡散式から求められた線量の相対値対風下軸上距離の関係を、それぞれ外部全身被ばくと小児甲状腺被ばくについてまとめたものを示す。 両図は、最も高い線量を与えることとなる地表面放出、F型の大気安定度において放出源から500mの距離における線量を1とした場合の放出源から風下方向への距離による線量の低減割合を示すものである。ケーススタディとして両図には、最も拡散しにくい型の大気安定度F型と最も拡散しやすい型の大気安定度A型の両方の拡散傾向について地表面放出と地上高100m放出を選び示した。 なお、風速は1m/sとした。 図1 図2 2.(BWRとPWRの線量と風下距離の関係) 第3図から第6図までに沸騰水型原子力発電所(BWR)及び加圧水型原子力発電所(PWR)についての線量と風下距離の関係を示す。 これらの図を求めるに当たって放出条件としての放出高さはBWRは100m、PWRは60mとし、放出継続時間は24時間とした。気象条件については、厳しい条件を用いるとの観点から原子力発電所サイトの気象観測資料をもとに各サイトの各方位毎の24時間毎の年間の相対濃度を算出し、各相対濃度を小さい順番に累積し、その累積出現頻度が97%に当たる相対濃度を与える24時間以内の気象条件を選定した。 この放出条件及び気象条件を用い、BWR及びPWR別に単位放出率当りの最大線量と距離との関連を求め、放出源から8km及び10kmの距離において防護対策指標の下限値(外部全身線量10mSv及び小児甲状腺の等価線量100mSv)となる希ガス及びヨウ素の放出量を求めた。 したがって、これらの図に示される線量と距離の関係を示す拡散条件のパターンは、現実にはめったに遭遇しない厳しいもの(線量を高めに与えるもの)であることに留意すべきである。 (1) 第3図は、BWR発電所の拡散条件において放出源から10kmの距離で防護対策指標の下限値(外部全身線量10mSv及び小児甲状腺の等価線量100mSv)となる希ガス及びヨウ素の放出量を示したものである。 (2) 第4図は、第3図と同様なものを放出源から8kmの距離について示したものである。 (3) 第5図は、PWR発電所の拡散条件において放出源から10kmの距離で防護対策指標の下限値(外部全身線量10mSv及び小児甲状腺の等価線量100mSv)となる希ガス及びヨウ素の放出量を示したものである。 (4) 第6図は、第5図と同様なものを放出源から8kmの距離について示したものである。これらの結果は、放出源から8km及び10kmの区域の外側において屋内退避を必要とするような放出量は、炉内内蔵量に対して希ガス100%及びヨウ素50%が格納容器内に放出された際、格納容器から環境中に放出される量を相当に上廻る大きさでなければならないこと、また、その際8kmと10kmとで対応する放出量に顕著な差はないことを示している。 図3 図4 図5 図6 3.(スリーマイルアイランド原子力発電所の事故) 昭和54年3月28日に発生した米国のスリーマイルアイランド原子力発電所の事故は、現在までの軽水型原子力発電所の事故としては、最悪のものとされ、緊急時対策が講じられた例である。実際には、周辺公衆の個人の最大線量は、TMI敷地に最も近い居住区域において事故期間中屋外に連続的に居続けたと仮定して、外部全身最大線量100mrem(1mSv)以下と推定されている。 この事故の全期間中に放出されたとされている希ガスの全量は、1.8×106Ci(6.7×1016Bq)(ガンマ線0.5MeV換算値)(ロゴビン報告(NUREG/CR-1250))とされているが、この放出量の大部分は事故発生後7日間にわたり放出された。ここでは、この放出量と同じ量の希ガスが、1日間で連続的に放出され、かつ、前述のPWR型発電所で用いた現実にはめったに遭遇しない線量を高めに与える気象条件を使用して解析を行うと、外部全身線量は、10 km地点で7mSv程度、8km地点で 9mSv程度となり、当該区域の外側では、退避措置が必要となるような事態に至ることはないものと考えられる。 なお、TMI事故で、環境へ放出された放射性物質は、大部分が放射性希ガスであり、放射性ヨウ素は、殆んど施設内に止まっていた。 4.(チェルノブイル原子力発電所の事故) 昭和61年4月26日に発生した旧ソ連のチェルノブイル原子力発電所の事故においては大量の放射性物質が環境中に放出され、このため周囲30kmにわたって住民の避難が行われた。 この放射性物質の大量放出は、事故発生直後に原子炉の上部構造、建屋等が重大な損傷を受け、この結果、放射能の「閉じ込め機能」が事実上完全に失われたことに加え、炉心の黒鉛が燃焼し、火災となって放射性物質の高空への吹上が生じて発生したものである。 この事故は日本の原子炉とは安全設計の思想が異なり、固有の安全性が十分ではなかった原子炉施設で発生した事故であるため、我が国でこれと同様の事態になることは極めて考えがたいことであり、我が国のEPZの考え方については基本的に変更する必要はないと考える。 (参考資料) ソ連原子力発電所事故調査報告書 (昭和62年5月28日 原子力安全委員会ソ連原子力発電所事故調査特別委員会) Ⅱ 試験研究炉のEPZについて 1.(試験研究炉についての放出量と風下距離) 第7図から第10図までに、試験研究炉についての、外部全身線量(γ線)10mSv又は小児甲状腺の等価線量(ヨウ素)100mSvを与える放射性物質の放出量と風下距離の関係を示す。 これらの図を求めるに際し、放出高さは設置許可申請書を基にし、放出継続時間は、閉じ込め機能との関連から、低出力炉(熱出力500kW未満)用としては1時間、中・高出力炉(熱出力500kW以上)用としては24時間とした。気象条件は、代表的に日本原子力研究所東海研究所又は大洗研究所の気象観測資料をもとに、「発電用原子炉施設の安全解析に関する気象指針」(昭和57年原子力安全委員会決定)を適用し、各方位毎の各距離毎の相対濃度を算出し小さい順番に累積して、その累積出現頻度が97%に当たる相対濃度を与える気象条件を選定した。したがって、この気象条件は現実にはめったに遭遇しない厳しいものである。 この放出条件及び気象条件を用い、低出力炉及び中・高出力炉別に外部全身線量 10mSv又は小児甲状腺の等価線量100mSvを与える放射性物質の放出量と距離との関連を求めた。 (1) (放出高さ(20~80m)をパラメータとして) 第7~8図は、中・高出力炉用の放出継続時間(24時間)において、防護対策指標の下限値(外部全身線量10mSv及び小児甲状腺の等価線量100mSv)となる希ガス及びヨウ素の放出量を、放出高さ(20~80m)をパラメータとして示したものである。 (2) (放出高さ(0~10m)をパラメータとして) 第9~10図は、低出力炉用の放出継続時間(1時間)において、防護対策指標の下限値(外部全身線量10mSv及び小児甲状腺の等価線量100mSv)となる希ガス及びヨウ素の放出量を放出高さ(0~10m)をパラメータとして示したものである。 これらの結果は、EPZの外側において実効線量が10mSvとなるような放出量は、安全審査における立地評価のための最大想定事故等の際に環境中に放出される量を相当程度に上回る大きさでなければならないことを示しており、熱出力毎に設定したEPZについて、それぞれ十分な余裕を持って設定されていることを確認した。 また、特殊な試験条件等を有する施設である日本原子力研究所(東海)のJRR-4(濃縮ウラン軽水減速冷却スイミングプール型試験研究炉)、日本原子力研究所(大洗)のHTTR(低濃縮二酸化ウラン被覆粒子燃料黒鉛減速ヘリウムガス冷却型高温工学試験炉)、日本原子力研究所(東海)のFCA(濃縮ウラン・プルトニウム燃料水平二分割型高速炉臨界実験装置)、㈱東芝のNCA(低濃縮ウラン軽水減速非均質型臨界実験装置)については、個別に検討を行いEPZを設定した。 図7 図8 図9 図10 Ⅲ 処理施設のEPZについて (平成6年8月に検討したものであるが、今回の事故等を踏まえても変更の必要はないものと考える。なお詳細については「再処理施設周辺の防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲について」(平成6年原子力安全委員会了承)による。) 再処理施設の万一の事故を想定すると、放射性エアロゾルの放出を念頭にいれておく必要があるが、EPZの検討に当たっては、エアロゾルについても「発電用原子炉施設の安全解析に関する気象指針」(昭和57年原子力安全委員会決定)の拡散式を適用できると考えられる。 第11図に、六ヶ所再処理施設について試算した線量と風下距離の関係を示す。 これらの図を求めるに当たって放出条件としての放出高さは150mとし、放出継続時間は24時間とした。気象条件については、厳しい条件を用いるとの観点から、サイトの気象観測資料をもとに、各方位の24時間ごとの相対濃度を1年間に亘って算出し、各方位において相対濃度を小さい順番に累積し、その累積出現頻度が97%に当たる相対濃度のうち最大相対濃度を与える24時間の気象条件を選定した。 この放出条件及び気象条件を用い、主要な核種を全て包絡するとの観点から、溶解槽における臨界の場合に放出されると評価される核種を対象に、放出源から5kmの地点において、実効線量が10mSvとなる放射性物質の放出量を、それぞれの核種の単独放出を仮定して求めた。得られた放出量を第11図に併せて示す。 図11 Ⅳ 核燃料施設等のEPZについて 核燃料施設等(加工施設、臨界量以上の核燃料物質を使用する使用施設、廃棄施設)については、放射性エアロゾルの放出を念頭にいれておく必要があるが、これについては再処理施設に係るEPZの考え方が参考となる。また、EPZの妥当性を検証するために念のため臨界事故についても考慮することとするが、これらの施設で臨界事故の発生の可能性を直ちに示すものではない。 これらの考え方を踏まえ、核燃料施設等のEPZについて施設の特質等に着目して検討を行った。 1.(核燃料施設等の場合) 第12~13図に、核燃料施設等についての、実効線量と風下距離の関係を示す。 これらの図を求めるに当たっての放出条件としての放出高さは地上放出(0m)とし、放出継続時間は1時間とした。気象条件は、代表的に日本原子力研究所東海研究所の気象観測資料をもとに、各距離毎に、方位毎の毎時刻の相対濃度を1年間にわたって算出し小さい順番に累積して、その累積出現頻度が97%に当たる相対濃度のうち最大の濃度を与える気象条件を選定した。 この放出条件及び気象条件を用い、代表的な核種として、濃縮度5%のウラン及びプルトニウムについて、放出源から500m及び50mの距離において実効線量が10mSvとなる放出量を求めた。 これらの拡散条件のパターンは試験研究炉の場合と同様、現実にはめったに遭遇しない厳しいものである。 (1) 第12図は、濃縮度5%ウラン及びプルトニウムについて、500mの地点で実効線量10mSvとなる放出量を示したものであり、濃縮度5%ウランの場合は15kgU、プルトニウムの場合は260mgPuとなる。 (2) 第13図は、濃縮度5%ウラン及びプルトニウムについて、50mの地点で実効線量10mSvとなる放出量を示したものであり、濃縮度5%ウランの場合は280gU、プルトニウムの場合は4.7mgPuとなる。 これらの結果は、EPZの外側において実効線量が10mSvとなるような放射性物質の放出量は、安全審査における立地評価のための最大想定事故等の際に環境中に放出される量を相当程度に上回る量でなければならないことを示している。 計算に当たっては、特に臨界事故の場合にその放出放射性物質の大部分を占める極短半減期核種の、風下方向への時間減退による効果を無視している。 したがって、実際には、遠方になるに従い実効線量がより小さくなる。 万一の事故時においては、これらの核種が事故の形態に応じた割合で放出されることになるが、この計算の結果は、極めて大量の放出量を想定しなければ5kmの地点において実効線量が10mSvになることはないことを示しており、例えば臨界事故の場合においては、硝酸ガドリニウム溶液の注入等の事故拡大防止対策がなんらないまま、1020fissionsを相当に上回るような事故規模にならなければこのような事態に至ることがないことを示している。 図12 図13 2.(仮想的な臨界事故) 第14~15図に、仮想的な臨界事故の影響の評価を示す。 これらの図を求めるに当たって使用した条件は以下のとおりである。 ○臨界事故の規模・態様 総核分裂数:1019個:JCO東海事業所臨界事故の規模(2.5×1018Fission)を上回るものであり、また米国においても臨界事故の影響を検証する際に用いられているものである(NRC Regulatory Guide 3.34及び3.35)。濃縮度5%ウランの溶液系で発生したと仮定して、線源は臨界質量の体積である75リットル(60kgU)の球形とし、時間分布は初期バーストが0.5秒間に1.0×1018個、その後10分間隔で 1.9×1017個の核分裂反応が47回発生して、8時間継続するものとする(NRC Regulatory Guide3.34の条件を使用)。 ○施設からの放射線による被ばく 考慮する被ばく:核分裂反応による中性子線、γ線、これらにより発生する二次γ線について1cm線量を一次元Sn計算コードANISNで計算し求めた。 遮へい・減衰条件:ウラン溶液、臨界事故が発生した設備等(ステンレス鋼厚さ3mmと設定)、施設内外の構造物等(施設遮へいだけでなく、周辺構造物等の効果も含め、コンクリート厚さ30cm相当と設定)、空気中に含まれる平均的な水蒸気(1m3当たり15g)による遮へい・減衰を考慮した。 ○施設から放出される放射性プルームによる被ばく 考慮する被ばく:核分裂生成物のうち、希ガス100%、ヨウ素25%が8時間のうちに放出されると仮定する(同NRC Regulatory Guide 3.34)。 放出条件:放出高さは地上放出(0m)とした。建屋内の換気率等を考慮して、施設から放出されるまでの時間を10分間と設定し、その間の減衰を考慮した。 気象条件:代表事例として、放射性物質の放出計算と同様、日本原子力研究所東海研究所(茨城県東海村)の累積出現頻度97%を用いた。また、地上放出であるため、建屋等の風下方向の投影面積(代表例として1,000㎡の矩形と設定)による補正を行った。 (1) 第14図は、施設からの放射線による外部全身線量と距離の関係を示したものである。 (2) 第15図は、施設からの放出された希ガス及びヨウ素による外部全身線量及び小児甲状腺の等価線量を示したものである。 図14 図15 これらの結果は、施設から風下距離500mにおいて、外部全身線量についての防護対策指標の下限値である10mSvを下回るが、小児甲状腺の等価線量についての防護対策指標の下限値である100mSvを計算上は超え、120mSv程度となることを示している。 しかしながら、これらの結果を求めるに当たっては、臨界事故の規模を総核分裂数1.0×1019個とし、施設から放出される放射性プルームによる被ばく量の計算では、核分裂生成物のうちヨウ素25%が放出されると仮定するなど十分な余裕を持った仮想的な臨界事故を仮定している。 よって、ICRP1990年勧告の取り入れを踏まえても、従来の加工施設等のEPZのめやすの距離である500mは、十分な余裕を持って定められた距離であり、変更の必要はないものと考える。 なお、JCO東海事業所臨界事故では、核分裂総数2.5×1018個、核分裂生成物のうちヨウ素5%以下が施設内に放出された。 廃棄施設においては、臨界事故の発生の可能性は考えられない。 3.平成11年9月30日に発生したJCO東海事業所臨界事故は、我が国で初めて周辺住民の避難や屋内退避等の対策が講じられた事故である。 この臨界事故は、濃縮度18.8%の硝酸ウラニル溶液16.6kgUを形状管理されていない沈殿槽に注入した結果発生したものであり、この臨界による総核分裂数は2.5×1018個と評価されている。 この事故による周辺環境の影響について、大気中に放出された放射性物質(希ガス及びヨウ素)による影響は、周辺環境の中で最も大きな線量となる地点の実効線量が0.1mSv程度と評価されており、また、臨界反応により生じた中性子線、ガンマ線による放射線量が、臨界反応収束までの約20時間の積算で、80mの地点で92mSv、200mの地点で7.9mSv、500mの地点で0.29mSvと評価されている。このことから、実際の臨界事故の際には、周辺環境の建屋等が大きな遮へい効果を有し、上記の計算結果以上に距離による低減が期待できると考えられる。 なお、この事故では、核分裂によって生成した希ガス及びヨウ素は、環境にはほとんど放出されず(希ガス約8×1012Bq/h、ヨウ素約1×1011Bq/h)、沈殿槽のほか施設内に止まっていたと推定されている。 (参考資料) ウラン加工工場臨界事故調査委員会報告 (平成11年12月24日 原子力安全委員会ウラン加工工場臨界事故調査委員会) Ⅴ EPZに係るその他の検討事項 (1) 最低限のEPZの考え方 EPZ検討の対象とした施設には、災害に至るような異常事象がほとんど考えられず、屋内退避等の住民の防護措置を必要とするような範囲をあえて想定することが困難な施設もあるが、このような施設においても、防災対策の実施面の観点からは、念のため、ある程度の裕度を持ってあらかじめ対策を準備しておくことが重要と考えられることから、その範囲としては50m程度が適当とした。 (2) 施設敷地内にEPZが包含される場合等の防災対策の考え方 施設のEPZが事業所敷地内に包含される場合、当該施設の事故により、事業所外で屋内退避を必要とするような被ばくが生じることは基本的には考えられない。 したがって、その場合、当該施設に係る事業所外での対応については、発生した事故の通報連絡、住民広報等の措置を準備しておけば十分と考えられ、住民に対する防護措置や緊急時医療等の準備を講じておく必要はないと考えられる。また、緊急時モニタリングについては、住民の防護措置の検討という観点以外に、周辺環境への影響の確認の要素もあるため、ある程度の体制を準備しておくことも必要であると考えられる。 また、EPZ内に住民等が居住しないことが明らかな場合には、同様の考え方が適用できる。 「原子力施設等の防災対策について」原子力安全委員会
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「原子力施設等の防災対策について」原子力安全委員会 第3章 防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲 3-2 地域の範囲の選定 (引用者注)EPZ:防災対策を重点的に充実すべき地域 Emergency Planning Zone EPZのめやすは、原子力施設において十分な安全対策がなされているにもかかわらず、あえて技術的に起こり得ないような事態までを仮定し、十分な余裕を持って原子力施設からの距離を定めたものである。具体的には、施設の安全審査において現実には起こり得ないとされる仮想事故等の際の放出量を相当程度上回る放射性物質の量が放出されても、この範囲の外側では屋内退避や避難等の防護措置は必要がないこと等を確認し、また過去の重大な事故、例えば我が国のJCO事故や米国のTMI原子力発電所事故との関係も検討を行った。この結果、EPZのめやすとして、表1に示す各原子力事業所の種類に応じた距離を用いることを提案する。 EPZのめやすについての技術的側面からの検討内容を、付属資料4に示す。なお、このめやすは、原子力施設の特性を踏まえて類型化し、余裕を持って設定したものであるが、特徴ある施設条件等を有するものについては、必要に応じ、当委員会において個別に評価し、提案することとする。 表1 各原子力施設の種類ごとのEPZのめやす 施設の種類 EPZのめやすの距離(半径) 原子力発電所、研究開発段階にある原子炉施設及び50MWより大きい試験研究の用に供する原子炉施設 約8~10km 再処理施設 約5km 試験研究の用に供する原子炉施設(50MW以下) 熱出力≦1kW 約50m 1kW< 〃 ≦100kW 約100m 100kW< 〃 ≦ 10MW 約500m 10MW< 〃 ≦ 50MW 約1500m 特殊な施設条件等を有する施設 個別に決定(※1) 加工施設及び臨界量以上の核燃料物質を使用する使用施設 核燃料物質(質量管理、形状管理、幾何学的安全配置等による厳格な臨界防止策が講じられている状態で、静的に貯蔵されているものを除く。)を臨界量(※2)以上使用する施設であって、以下のいずれかの状況に該当するもの・不定形状(溶液状、粉末状、気体状)、不定性状(物理的・化学的工程)で取り扱う施設・濃縮度5%以上のウランを取り扱う施設・プルトニウムを取り扱う施設 約500m それ以外の施設 約50m 廃棄物埋設施設及び廃棄物管理施設 約50m ※1:特殊な施設条件等を有する施設及びそのEPZのめやすの距離 日本原子力研究開発機構JRR-4 約1000m 日本原子力研究開発機構HTTR 約200m 日本原子力研究開発機構FCA 約150m 東芝NCA 約100m ※2:臨界量は、水反射体付き均一UO2F2 又は Pu(NO3)4水溶液の最小推定臨界下限値から導出された量を用いる。 ウラン(濃縮度5%以上) 700g-234U ウラン(濃縮度5%未満) 1200g-235U プルトニウム 450g-239Pu 「原子力施設等の防災対策について」原子力安全委員会
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如何に強力な巫女でも、普段使用する権能は宿している神の一側面の数%程の出力でしかない。 『超過顕現』は巫女が御供としてその身を焚べて、降ろした神格そのものを極短時間この世に無理矢理召喚するたった一度だけの禁じ手。 『臨界者』に成り得る程の依代を犠牲に現出した「本体」が力を振るえば、その神威は敵対するもの全てを容易く殲滅するだろう。 しかし制限時間を過ぎれば神格は『座』へと還って二度と喚べず、存在を燃やし尽くした巫女は命を失う。 一切の例外はない。 超過顕現戦争 『超過顕現』を行なった巫女同士の戦い。 尽くすべてを壊すことになりかねない禁忌である。 例として挙げられる発生したケースは降ろした悪神・邪神の暴走、もしくは咎を冒して拿捕された『臨界者』へと至りし者が最期を悟って『超過顕現』をし、それを止めるべく同様に『臨界者』である巫女が自らの命を捨て『超過顕現』するなど。 何せ神と神の戦い。 どれ程の実力であっても所詮は人の域から脱せない巫女であるならばとても太刀打ちなど叶わない。 被害を最小限で収めるならば、こちらも神の力が必要であるがゆえに。
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0001-0050/0051-0075/0076-0100/0101-0150 0001 KISINRIDER(2007-8-29) どおおォ~~したァ~~お前等ァ~~~~ッ。最近げェ~~ン気が ぬわァ~~いぞォ~~ッ!うるあああァァ~~~~っ!!待たせたなああァ~~~~っ!!!!オイっすううゥ~~~~ッ!!→(耳に手を当てている…)声が小せェ~~ッ!もいっちょオイっすううゥ~~~~ッ!!!!→(耳に手を当てている…)うるせええェ~~~~~~ッ!!!!んじゃあァ~~ッ…早速いくずおおォ~~~~ッ!…あァ? どんな趣旨のスレッドだかサッパリ解らねェ~だァ!? てめぇ んなモンは自分で考えろォ~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0002 George(2007-8-29) 当スレッド『怪決!鬼神道場!!』では、妖怪さんや怪人さんからのお悩み相談を募集致します。心に傷を持つ妖怪さん、「こんな恥ずかしい事、誰にも相談できないよォ~」と言う怪人さん。どんな悩みも、鬼神ライダーさんが瞬時に解決☆さっきまで悩んでいたのが、まるで嘘のように解決です!相談スタイルは自由。笑える相談、ツッ込み所満載の大ボケ相談をお待ちしております!!鬼神ライダーさんがお答えしてくれた方々には、もれなく「鬼神ライダーカード」をプレゼント☆また、殿堂入りを達成する事によって、鬼神道場入門が許可されます。さあ、今日から彼方も相談者wジャンジャンどしどし、お寄せ下さいませww尚、鬼神ライダーさんが気に食わないと思った相談は即排除(爆)「鬼神ライダーにイジラレたい」「鬼神ライダーに叱られたい」等怒Mな妖怪さん、怪人さん、お待ちしております。≪ご注意≫本スレッドは本物の人生相談ではございません。真面目な御相談は返答し兼ねますので御遠慮下さい。鬼神ライダーさんがお答えするのに、しばらくお時間が掛かる場合がございます。よって、一度に御相談出来る回数は、御一人様につき1回とさせて頂きます。また、連続投稿は出来ませんので、鬼神ライダーさんの相談回答が終わった時点で、再び投稿を開始して下さい。 0003 George(2007-8-29) …と言う訳で、早速私から鬼神ライダーさんにご相談です。私ジョージは、某K川書店の編集者○川様の「エロカッコイイ」発言に困っています。つい先日の「妖怪会議」でも、開口一番「相変わらずエロカッコイイんだから」と言われ、周りの皆さんに笑われてしまいました。しかも○川様の言葉の語尾の「エロカッコイイんだから」の「カッコイイ」の部分が毎回失速し、「エロ・・・いんだから」に聞こえてなりません。ピンチです。実物の私はカッコよくとも何ともありませんが、特別エロくもありません。あの大暴走コメント作成マシーンの停止方法で、何か良いアイディアがあれば教えて下さい。 0004 KISINRIDER(2007-8-29) んああ?んだそりゃああァ~~ッ!?放っといた方がァ、面白ェ~じゃねェ~かァ…だいたいそんな事ァなァ…オレ様の知った事じゃあねえええェェ~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0005 momizi(2007-8-29) なんだか凄いスレが立っている…!というわけでさっそく。付喪市に住んでいる、M.Mさんからのご相談。鬼神ライダーさん、こんにちは。私は演歌歌手でしたが、最初に出した一曲が妖界ミリオンセラーになったことから、プロデューサーなどから「もうやめてもいいよ」と言われ、引退して隠居生活を送っております。ですが面白くないのです。先輩から「付喪神は楽しいよ」と言われたのですが…。まず名前がくじ引きで決まった事から楽しみがなくなっていったのです……。鬼神ライダーさん、楽しく生きる秘訣を教えて下さい。 0006 Pocopen(2007-8-29) 鬼神ライダーさん、初めまして☆ こんにちは。天晴 龍子です。龍です?・・・えっとォ、こんなに暑いのに!! こんなに雨降ってないのに!!誰も、私を呼んでくれません・・・私は、こんなに悶えてるのに。もうすぐ私の体は、飽和状態に達します。臨界点です!どォすればイイですか? 私。呼ばれても無いのに、飛び出しちゃって平気ですかね? 私が兵器ですか? 0007 hustle(2007-8-29) 鬼神ライダーさん初めまして!「小池婆」と申します。今日は私の悩みを聞いてください。実はこの小池婆という名前のことなんです…砂かけ婆、柳婆などばばあと名の付く妖怪さんはたくさんいます。婆と呼ばれる事自体、ちょっと「カチン☆」とくるのですが、「小池婆って!!」完全なる悪口じゃないですか!(?^?#)全国の「小池さん」に謝ってください!!……はっ話がちょっとそれました。何かもう少し妖怪らしいネーミングって無いものでしょうか?教えてくださいw*それと今度カラオケで「キューティーハニー」歌ってくださいw よろしくお願いします。 0008 KARASU(2007-8-29) 鬼神ライダーさんこんにちは。いつもお腹が空いて仕方ありません。なので一日五匹はスネコスリが食べたいと思うのですが、某愛護団体に時々邪魔されます。どうしたらスネコスリを見付からないように食べることができるでしょうか。教えて下さい。ちょっと食べてきますのでその間に考えといて下さい。 0009 hyousen(2007-8-29) 鬼神ライダーさま こんばんは。化け鴉からスネコスリを護る良策をお授け下さいよろしくお頼み申し上げたてまつりまする。スネコスリ愛護団体 吟味方与力 酢猫 須左衛門 0010 treasure(2007-8-29) 鬼神さまこんばんわ~ノシ え~っとわたしは刀が大好きです♪で、飾ってあるとついつい立ち止まって見ちゃうんですけど~なぜか銃刀法違反フェチと思われてます。全然違うのに~どうしたら誤解が解けますか? 0011 akemi(2007-8-29) 鬼神ライダーさん、初めまして。僕は魍魎と申します。早速相談なのですが。昔の人間のお墓は地面が土だったので、穴を掘れば人間の屍を食す事ができたのですが、最近の人間のお墓ときたら地面まで石材で出来ているので穴を掘っても屍にありつけません。もうここ最近屍を食べてなくてお腹がペコペコのペコちゃんです。どうすればいいのでしょう? 0012 nanaki(2007-8-30) 鬼神ライダーさん。こんにちは。何故か周りから K川書店の回し者 といわれます。酷いときは工作員ともいわれます。そりゃぁもう、スネちゃまを周囲にすすめたり、怪の最新号が出れば周りに宣伝しますけど、でもこれだけは言えます。ワタクシは工作員でも回し者でもありません。どうしたらこの誤解を解くことができるでしょうか…。一つよろしくお願いしますノシ 0013 KISINRIDER(2007-8-31) うるああァ~~ッ!!!!さっそく来たなァ、ヘタレどもォ~~~~ッ!!お前等の悩みをォ、サクッと解決してやるあああァァ~~~~~~ッ!!!!!! 楽しく生きる秘訣を教えて下さい。付喪市:M.M momizi/鬼神ライダーカード×1 ああァ? んなモンに秘訣なんてェのは、いらねェ~~ずェ~~~~ッ!!オレ様が何で毎日楽しいか知ってるくわああァ~~~~ッ?!!!それはなあああァァ~~~~~~ッ…なァ~~~~んにも考えてねェ~からだずうえええェェ~~~~~~~~ッ!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0014 KISINRIDER(2007-8-31) こんなに暑いのに、こんなに雨降ってないのに誰も、私を呼んでくれません。天晴 龍子 Pocopen/鬼神ライダーカード×1 こおおォ~~んの、ヘタレ野郎ぐああァ~~~~ッ!!呼ばれるまで待っっっってんじゃねェ~~~~ぞおおォッ!!!!悶えて悶えて悶えまくってる暇があるなら、さっさと嵐でも起しやがれぃ!!じゃねェ~と、ただの変態だずおおおォォ~~~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0015 KISINRIDER(2007-8-31) 何かもう少し妖怪らしいネーミングって無いものでしょうか?教えてください。 小池婆 hustle/鬼神ライダーカード×1 んじゃテメェ~~は、小池パパどああァ~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0016 KISINRIDER(2007-8-31) どうしたら某愛護団体に邪魔されずに、スネコスリを見付からないように食べることができるでしょうか。KARASU/鬼神ライダーカード×1 なァ~~に甘っちょろい事を言ってやがんだあああァァ~~~~ッ?!!!んなモン、ハナっから隠れて食おうとする根性がテメェをひ弱にしてやがんだ、おおうッ!!邪魔する奴ァ、スネコスリもろとも食っちまえええェェ~~~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0017 KISINRIDER(2007-8-31) 化け鴉からスネコスリを護る良策をお授け下さい。スネコスリ愛護団体 吟味方与力 酢猫 須左衛門 hyousen/鬼神ライダーカード×1 んだとコラぁ…オレ様はぬああァ~~ッ、昔ッから回りくどいのが大ッ嫌いなんだよォ…。そんな鴉は、串に刺して焼いちまえええェェ~~~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0018 KISINRIDER(2007-8-31) なぜか銃刀法違反フェチと思われてます。どうしたら誤解が解けますか? treasure/鬼神ライダーカード×1 なァ~~に言ってんだテメェ~~はッ!!そう思われてんならラッキーじゃねェ~~か、ああッ?!!!だいたい「飾ってあるとついつい立ち止まって見ちゃうんですけど」ってなァ…。ショーウィンド叩き割って、その場で装備して攻撃力アップするくらいの気合いを見せてみろおおおォォ~~~~~~~~ッ!!!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! George「あ… 良い子のみんなはマネしちゃダメよ☆」 0019 KISINRIDER(2007-8-31) もうここ最近屍を食べてなくてお腹がペコペコのペコちゃんです。どうすればいいのでしょう? 魍魎 akemi/鬼神ライダーカード×1 ああ? お腹がペコペコのペコちゃんだとォ~~ッ!!!?オレ様の腹なんざァ、最近ちょっと出て来てポコポコのポコちゃんで、『ぷち妖怪党』党員の怪ユーザーの名前は、ポコさんだぜええェ~~~~ッ!!!!って、ああァ? 何だあァ!? 地面が石ィ~~ッ?!!!食え食え食えええェェ~~~~~~ッ!!!!!!地面ごと食っちまえええェェ~~~~~~~~ッ!!!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0020 KISINRIDER(2007-8-31) K川書店の工作員に間違われます。どうしたらこの誤解を解くことができるでしょうか。 nanaki/鬼神ライダーカード×1 何だァ? フン… テメェ、本当に悩んでやがんのかァ!?まんざらでもない顔してやがんじゃねェ~か、ああッ?!!!勘違いされてるんだったら、勘違いさせとけェッ!!んでもって、その内本物の工作員になりゃあいいじゃねェ~~かッ!!!!ついでに名刺も作っちまえええェェ~~~~~~ッ!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! George「良い子はマネしないように☆」 0021 hustle(2007-8-31) 鬼神ライダーさんこんばんは。アドバイス、わざわざありがとうございました。小池婆あらため、小池パパですw「横○パパ」「バーバパパ」「クッキングパパ」…と、「パパ」という響きには何とは無し心あたたまるアットホームなイメージがあります(*^_^*)この名前に改名してからは、自分でも何となく性格が明るくなった様な気がして嬉しい限りですw 友達も増えました。今日は、そんな友達の中から「ふたくち女」さんを連れてきました! ふたくち「初めまして!ふたくちです。 後頭部の口が独り言が多くて困っています。あ、私は前の口です。相手を傷つけぬよう独り言を辞めさせるにはどうしたらいいですか?教えてくださいw」 0022 sho-2(2007-8-31) いつも元気な鬼神ライダー様。京都に棲む『お化け屋敷のお化け』です。私の悩みを聞いてください。先にも申しましたとおり、私は『お化け屋敷』に棲み付いている『お化け』なのですが、先日、やって来た怪人が…その…とても怖かったのです。本来であれば、生粋のお化けである私が脅かすべき立場にあるのに、その怪人の…『暗過ぎて何も見えねぇぞ!ゴルァ!!』という怒号に恐れをなし…恥ずかしながら、出るタイミングを逃してしまいました。こんな私でもまだ…お化けとしてやっていけるでしょうか…。何か励ましのお言葉をいただけたら嬉しいです。 0023 akemi(2007-9-1) 鬼神ライダーさん初めまして、男ですがakemiです。この間は親友の魍魎君の悩みを聞いてくださってありがとうございました。魍魎君が「俺、地面ごと食ったけど、最近のお墓じゃそのまま屍を埋める所が少ないから結局は屍を食べられないけど、鬼神ライダーさんに言われたとうり地面食べてるよ♪墓石の地面も中々美味いよ♪」と言っておりました、感謝です。ここで僕からの相談なのですが、最近なにかと暴走しがちです。特に某七狐さんのスレでは暴走しまくりです。たぶん迷惑かけてます。どうしたらいいでしょう?某紅葉さんには「まだまだ」と言われたのですが、はたしてまだまだなのでしょうか?よろしくお願いします、鬼神ライダーさん 0024 nanaki(2007-9-1 ) 鬼神ライダーさんこんにちは。名刺、作りました。今度あげまスネ(爆)さてさて、ワタクシ、オフ怪という怪しいイベントを主催しているのですが、参加者皆さん何かとスネコスリを積み上げたがります。この間もミニ怪の時に立ち寄った喫茶店でスネコスリをおもむろに積み上げておりました。おかげで周りの視線が痛かったです。止める術を教えてください。よろしくお願いします(めり) 0025 KARASU(2007-9-1) 鬼神ライダーさんありがとうございます。早速愛護団体さんも食べてみることにします。さて今日は違う相談があります。私は八咫烏の修行中なのですが、三本目の足が目から生えてきてしまいます。どうしたら両足の間に生えてくるでしょうか。教えてください(めりこみ) 0026 sudou(2007-9-1) 鬼神ライダーさんこんばんは。僕はイジラレ四代目を襲名しているのですが皆さんのいじり方が半端じゃありません。特にリアル時に…笑さて、この間しょう2さんに「(オフ怪に)すどー君が来てくれないと私がイジラレて大変だから是非次回は来るように」と言われましたwそんなことを言われてしまった僕はどんな覚悟でオフ怪に臨めばよいのでしょうか?ww教えてください、お願いします(ぺこり) 0027 hyousen(2007-9-1) 鬼神ライダー様 こたびは当団体への有難きお答え、かたじけのうござります。さっそく参考にさせて頂きます。ぐふ。そこで、、その、、、かさねてこのような事をお伺いするのはいささかハシタナイやも知れませんが、、、、、串焼きをこしらえた際のつけあわせの野菜は【河童農園】と【山颪農園】どちらのものが美味でしょうか?深く伏してお答えお待ち申し上げます。 スネコスリ愛護団体 マカナイ方与力 脛賀 夜和井 0028 akin8823(2007-9-2) 鬼神ライダー様 夜中にこっそりこんばんわ ゞ私はかなりの方向音痴なのですが、実は私には姉がおりましてその姉がこれまた超ド級の方向音痴です。(遺伝か?ww)二人で行動すると、目的地からどんどん遠ざかることもしばしばwしかしこんな思いがけない道行きでこそ出会える場所なんかもある訳で自分では肯定的に捕らえているのですが…なぜか周りのみんなが怒るのです。なんとか怒られずに済ます方法はないでしょうか?ズバッと解決してくださいませ。では~ノシノシ 0029 KISINRIDER(2007-9-6) 後頭部の口が独り言が多くて困っています。相手を傷つけぬよう独り言を辞めさせるにはどうしたらいいですか? ふたくち女 hustle/鬼神ライダーカード×1 合計枚数2 おいおいッ…あんましパパ、パパ言うんじゃねェ~よ!何かオレ様が援○交○してるみたいじゃねェ~かッ!?…まァ、いいか。んでェ、後頭部の口の独り言がうるせェ~ってかァ?!!!じゃあ、頭に鉢巻でもして、猿轡にしとけェッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0030 George(2007-9-6 ) 『暗過ぎて何も見えねぇぞ!ゴルァ!!』という怒号に恐れをなし恥ずかしながら、出るタイミングを逃してしまいました。こんな私でもまだ、お化けとしてやっていけるでしょうか…。京都在住『お化け屋敷のお化け』 sho-2/鬼神ライダーカード×1 合計枚数1 ああ、あの例の太秦映画村にいた兄ちゃんか…。ありゃ~な、なァ~んで叫んだか解るか? ああ!?ビビってるからだよ!まあ、テメェが怖ェもんだからよ、ああやって怒号で誤魔化して力を誇示してる訳だな、うん。歩いている内に怖くなっちゃって、我慢出来なくなった結果ってヤツだァ… ったく、しゃばいよなァ…。仕事してるテメェ等、幽霊もののけ達にとっちゃあ、いい迷惑ってヤツだがァ。二度とそいつが来る事も無ェだろゥ…。ああ? 何でかって!?あの後食っちまったからだよォwwっ!!!!…でもなァ、んなんでビビってっからナメラレルんだぜェ?!いいか、今度んな奴が屋敷に入って来たら、すぐにオレ様を召喚しろォ…パックンチョしてやおわらァ~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0031 KISINRIDER(2007-9-6) 最近なにかと暴走しがちです。某紅葉さんには「まだまだ」と言われたのですが、はたしてまだまだなのでしょうか? akemi/鬼神ライダーカード×1 合計枚数2 まだまだだなァっ!!!!んなモン暴走した内に入らねェ。だいたいテメェ、暴走の意味解って使ってんのかァ?暴走は房総とは違うし、妄想とも違うが毛根とは更に違うんだずェッ!!!?まあ、暴走の相談を、この鬼神ライダー様にするってェ~のは間違っちゃあいねェ~☆何たって、この[怪]サイト内で「暴走」の元祖って言ったらこのオレ様よォ!!よく話が脱線するのは七狐だがなァ。今テメェ等がこうして暴走出来るのも、このオレ様がいるからこそなんだずェ~~~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!!でもなァ、やっぱまだまだだよなァ…。オレ様を超えるのはまず無理だが、せめて後に続く奴がそろそろ出て来てもいいんだがァ…。まだどっかでビビってんだろうなァ。暴走ってのはだなァ、半端でやるのが一番いけねェ~んだよ、解るかァ?それから、暴走しっぱなしってのもインパクトが薄れるからNGだ。常に暴走状態を維持出来るのは、まあ妖界、魔界広しと言えど、このオレ様くらいしか出来ねェだろうな。とにかく、暴走は内容もさる事ながら、タイミングが重要だって事を覚えておけェ… いいな?!ま、暴走について師事してほしいんなら、いつでも相談に乗るぜェ。んじゃ~な。 0032 KISINRIDER(2007-9-6) オフ怪で参加者皆さんが、何かとスネコスリを積み上げたがります。止める術を教えてください。nanaki/鬼神ライダーカード×1 合計枚数2 おう、テメェか… 久しぶりだなァ。何ぃ? 『スネ積み』を止めさせたいだァ!?一番最初にやり出したのはテメェ~じゃねェ~のかァ? ああァっ?!まあ、んな事言ってもよ、別に本気で止めたい訳じゃあねェ~んだろ…?解るぜェ、テメェの気持ちはよ。次のオフ怪、鎌倉なんだってなァ!?ンじゃあ…江ノ電の中でスネ積みしてみろおおおォォ~~~~ッ!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! George「うん、良い子は真似しないようにねww」 0033 KISINRIDER(2007-9-6) 私は八咫烏の修行中なのですが、三本目の足が目から生えてきてしまいます。どうしたら両足の間に生えてくるでしょうか。 KARASU/鬼神ライダーカード×1 合計枚数2 生やしとけえええェェ~~~~~~~~ッ!!!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0034 KISINRIDER(2007-9-6) 僕はイジラレ四代目を襲名しているのですが、皆さんのいじり方が半端じゃありません。どんな覚悟でオフ怪に臨めばよいのでしょうか?ww sudou/鬼神ライダーカード×1 合計枚数1 イジラセテおきゃあイイじゃねェ~かァ。だいたいテメェ、本当は嬉しいんじゃねェ~のかァ?何だか見てると、少し興奮してるじゃねェ~かァ!?ははァ~~ん、さてはテメェ・・・怒Mだなァ~~~~~~ッ!!!!!!!?怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0035 KISINRIDER(2007-9-6) 串焼きをこしらえた際のつけあわせの野菜は【河童農園】と【山颪農園】どちらのものが美味でしょうか?スネコスリ愛護団体 マカナイ方与力 脛賀 夜和井 hyousen/鬼神ライダーカード×1 合計枚数2 ああッ? んなモンはどっちだってイイんだよッ!肝心なのは、どう焼きを入れるかだ、解るかァ?!まさかテメェ、普通ぅーに料理しようとか思ってねェ~だろうなァ?イイかァ!? あの鴉が黙って焼かれるはずがねェ。真剣勝負、命捨てるくらいの覚悟で挑めッ!!何てったって最後は力と力の対決になるからなァ。テメェ等のとこにもストロングな奴が居んなら、そいつに手伝わせるといいかもな…。まあ、とりあえず無事に焼きを入れられたらまた来いや…話はそれからだ。ああ? なァ~に言ってやがんだ…オレ様だったら鼻息程度で粉砕出来るぜッ!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0036 KISINRIDER(2007-9-6) 私はかなりの方向音痴なのですが、姉がこれまた超ド級の方向音痴です。二人で行動すると、目的地からどんどん遠ざかることもしばしば。周りのみんなが怒るのです。なんとか怒られずに済ます方法はないでしょうか?akin8823/鬼神ライダーカード×1 合計枚数1 んなもんオレ様の知ったこっちゃねェ~じゃねェ~か、ああァ?!!!ま、それでも何とかしてェ~ってんで、オレ様のトコに来たんだろうが…。そもそも何で迷うのかを考えてみろ。…わかるよなァ?そこに道があるからだよ、ええッ!!オレ様は面倒なのが嫌いだ、んだから街中で迷ったら、建造物は即破壊ッ!!!!道無き道なんてェ~のは、この鬼神ライダー様には存在しねェ…。何故なら…オレ様が通った跡は、全て道になるからだよッ!!!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0037 hustle(2007-9-6) 鬼神ライダーさん、こんにちはノシ 今回もまた一刀両断の見事なご返答ありがとうございましたw言われました様に後ろの口に猿轡をかませてみた所結び目が丁度わたくしの口の前にきて顔に大きな結び目のある不思議な出立ちになりましたがそれで外出してみると、すごく道行く人たちが振り返るのです。独り言も無くなった上に、世間からも注目の的になれるなんて…!さすがは鬼神ライダーさまのご名案と感服しきりにございます♪(ふた口女談)…きょうは、私の悩みを聞いてください。私の妹のことなんですが。先日、ある集まりがあったんですが、そこの人達の前で「この人は子供の頃トイレに一人で行けなくて殆ど幼児の自分を揺り起こし、トイレの戸の前で人を待たせていた。普通は逆だろ!」と抗議してみたりそれ以外の時でも、私のちょっとしたミスを面白おかしく話してくれて突っ込んでくれます。場内が大爆笑に包まれるのはいいのですが、ガラスのハートの私はすごく恥ずかしく穴があったら入りたい気持ちになり、困っています。どうしたら突っ込まれなくなるか、教えてください!よろしくお願いします!! 0038 akemi(2007-9-6) 鬼神ライダーさん、この間はお忙しい中(?)ご相談に乗っていただき、ありがとうございました。僕なんてまだまだでした。これからも頑張ります(!?)さて、今日は違うご相談なのですが・・・どうすれば鬼神ライダーさんの用に強くなれますか?何か秘訣とか毎日やっている事とかあるのでしょうか?お願いします。 0039 treasure(2007-9-6) 鬼神さんこんばんわノシ え~最近皆からトマト攻めにあってるんですが…どうかお願いです!トマトをこの世から消してください♪鬼神さんのお力でどうにか~w 0040 KARASU(2007-9-6 ) 京浜東北線をみんなの記憶から消すべきではwさて鬼神さん、足は目から生やしておくことにしました。ありがとうございました。ところで…もぐもぐ…うっかり先ほど脛賀夜和井とか名乗る与力を食べてしまったのですが…もぐもぐ…逃げ切る方法を教えて下さい☆くちゃくちゃよろしくお願いします。 0041 nanaki(2007-9-7) 鬼神ライダーさん。寝肥といいます。よろしくお願いします。今年の夏、友達と海水浴に行こうと水着を買いに出かけたのですが、店員さんから悉くサイズがありません。と言われてしまいます。来年こそは痩せようと思います。でもどうしても、お腹が空いて食べてしまうのでなかなか痩せません。何かいいダイエット方法を教えてください。 0042 hyousen(2007-9-7) キシンライダー サマ コンニチハ シラヌアイダ ニ ホネ ニ ナッテシマイマシタ」 セッカク ヒロッタ マフラー モ サッキ マフラガエシ ニ カエセコノヤロー ト イワレテ ヘンカン シテ シマイマシタ」コトシ ノ フユ ハ ドウヤッテ サムサ シノゲバ ヨイデショカ」モト スネコスリアイゴダンタイ マカナイカタ ヨリキ スネガ ヨワイ(〒天竺蓮葉郵便) 0043 ubm69662(2007-9-7) 鬼神ライダーさん、初めましてubm69662と申します。実は私は今ある事でとても悩んでます。美人顔のろくろ首と童顔の雪女、ライダーさんならどちらを相手に選びますか? 0044 KISINRIDER(2007-9-7) 私の妹のことなんですが、先日ある集まりがあったんですが、そこの人達の前で私のちょっとしたミスを面白おかしく話してくれて突っ込んでくれます。場内が大爆笑に包まれるのはいいのですが、ガラスのハートの私はすごく恥ずかしく穴があったら入りたい気持ちになり、困っています。どうしたら突っ込まれなくなるか、教えてください! hustle/鬼神ライダーカード×1 合計枚数3 よかったじゃねェ~か。ま、何にしたって話のネタになる事はイイ事だぜ!それでも嫌だっつうんなら、やっぱ反撃しかねェよなァ?いいか? 笑わせるのと笑われるのは根本的に違うんだぜッ!?テメェの妹がそう来んなら、やり返せばいいだけの事よッ!!まあ、問題は妹の方に、それなりのお恥ずかエピソードがあるか無いか?だよなァ…。この手のケースの場合、だいたい無かったりするからもし無ェ~んだったらテメェが仕込むしかねェ。ああ、そんな卑怯な真似は出来ねェ~だァ?こんの大たわけ野郎がァ~~~~~~~~ッ!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!!ネタにされたくねェ~ってんなら、どんな手を使ってでも反撃する事だけを考えろォッ!!!!テメェ等みてえな人間は、並大抵の努力で勝者にはなれねェ~からなァ!!あ? オレ様かァ!?まあ、オレ様は妖怪の更に上だからなァ。鬼と名が付く物の中じゃあ一番よ!だから、んなセコイ手を使わなくったって勝てるぜ。 0045 KISINRIDER(2007-9-7) どうすれば鬼神ライダーさんの用に強くなれますか?何か秘訣とか毎日やっている事とかあるのでしょうか? akemi/鬼神ライダーカード×1 合計枚数3 んだとこの野郎ォ?オレ様のように強くなりてェ~だァ~ッ?!!!人間ごときが何ヌカシテやがんだコラァっ!!!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! まあ、オレ様に憧れる気持ちはわかるがなァ…。秘訣かァ、何せオレ様の場合、生まれた時から強ェーから特別努力をした事がねェ~んだよ。ずいぶんと前に「天逆毎」とやりあった時も一瞬でシメたし「ルシ何とか」っつう外人がわざわざ喧嘩しに来た時も、悪魔の王だ何だって粋がってた割には、ワンパンでのしたからなァ。歯応えのある奴ってェ~のはなかなか居ねェ~モンだ。ま、要するにだ、強ェ~の弱ェ~のってのは、ある程度才能が左右するって訳だな…。でも、諦める事ァ無いぜ?!何でも努力すりゃあ、ある程度のところまでは行けるモンだ。オレ様はした事ねェ~けどな。 0046 KISINRIDER(2007-9-7) トマトをこの世から消してください♪ treasure/鬼神ライダーカード×1 合計枚数2 トマトはオレ様の好物だからダメ♪怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0047 KISINRIDER(2007-9-7) うっかり先ほど脛賀夜和井とか名乗る与力を食べてしまったのですが、逃げ切る方法を教えて下さい。KARASU/鬼神ライダーカード×1 合計枚数3 だァ~かァ~るァ~~ッ…逃ぃ~げェ~てェ~んじゃ~~…ねえええェェ~~~~~~ッ!!!!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!!って言ってんだろうがァ、ああッ?!!!まあ、食っちまったモンはしょうがねェ~よ、なァ?とにかく、相手に喧嘩を売ったんなら、それなりの覚悟ってモンはしとくんだな。イイぜェ? 修羅道ってのはよww 0048 KISINRIDER(2007-9-7) 来年こそは痩せようと思います。でもどうしても、お腹が空いて食べてしまうのでなかなか痩せません。何かいいダイエット方法を教えてください。 寝肥 nanaki/鬼神ライダーカード×1 合計枚数3 ああ、そりゃあ無理な相談ってヤツだなァ…。だってよォ、テメェ寝肥だろォ?その寝肥が痩せちまったら、その後何が残るってんだ、ああッ!?眠って肥るしか取り柄のないテメェがよ、痩せたからって何か得する事があるのか、ええ?!!!ま、お気に入りの水着を着てえっつうテメェの女心は解るがよ、そんなんでテメェの特徴を捨てちまったら、本当の魅力ってえのが無くなっちまうってモンだ。女は内から輝くモンだぜェ?!怒ゴオオオォォ ―――― ン!!!! 0049 KISINRIDER(2007-9-7) コンニチハ シラヌアイダ ニ ホネ ニ ナッテシマイマシタ。コトシ ノ フユ ハ ドウヤッテサムサ シノゲバ ヨイデショカ。スネコスリ愛護団体 マカナイ方与力 脛賀 夜和井 hyousen/鬼神ライダーカード×1 合計枚数3 ぶははははッ! 食われちまったかァ?!!!笑い事じゃねェ~か。だから言ったじゃねェ~かよ、何でも先手必勝だぜ、うん?!まあ、食われちまったモンはしょうがねェー、これからを考えねェとな…。最近は妖界でも暖冬暖冬と言われてるしよ、そう簡単に凍死する事ァねェーと思うが…いかんせん見っともねェーよなァ?それじゃあ…。とにかく、テメェの知り合いの血の気が多い奴を何人か揃えて即仕返しに行かねェ~と、またその内カモにされるぜ!喧嘩ってェ~のはよ、負け癖ってェ~のが一度付いちまうとなかなか復活出来なくなるからなァ…。とりあえず鴉をボコって、そいつの肉引っぺがして肉付けしろ!それが一番確実だぜ、うん。 0050 KISINRIDER(2007-9-7) 美人顔のろくろ首と童顔の雪女、ライダーさんならどちらを相手に選びますか? ubm69662/鬼神ライダーカード×1 合計枚数1 ああ? うう~ん、「美人顔のろくろ首」と「童顔の雪女」かァ。どっちもイイよなァ~☆だが、オレ様だったら選んだりはしねェ…。何つったって、妖界にいる女は全ェ~部オレ様のモンだからなァww!!ただ、テメェみたいな「人間」は気を付けておけよ。「ろくろ首」と付き合うとスタミナの減りが早くなるし、「雪女」と付き合うと喧嘩した時、氷り漬けにされるからな。 怪決!鬼神道場!!
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松本電鉄上高地線(まつもとでんてつ かみこうちせん)とは、長野県松本市の松本駅と西部の波田にある龍島温泉駅を結ぶ地方私鉄の事だ。 説明せねばなるまい 松本電鉄は大正ロマンの時代に新村(現松本市)で産声を上げた。この時の名は『筑摩鉄道』だった。父親は市議会議員の上条信。筑摩電気鉄道(以下略 筑摩)は生まれ故郷の新村から松本市街地へ通う人々のためにぐんぐん成長していった。そして、西からも自分を必要としている声が上がり、調子よくグングングニグニ成長していった。ある日父は『国鉄さんから『上条 猪谷から神岡温泉までレール延ばしてきたんだけどそっちも伸びてこない?』といってきたからグングン成長しなさい!』『筑摩 は、はぁ…』筑摩は疑わしげに答えた。実は国鉄では信州と飛騨経由で富山を結ぶ信富線(仮)計画をしていた。たぶん国鉄の民鉄大量養子化計画のときに筑摩を吸収する予定だったんだろう。こうして僕は父の期待に応えるべく、三溝、波多(現 波田)、赤松と順調に進路を西へ進めていった。しかし、現実は虹の実よりも甘くはなかった。龍島付近を進んでいくと狭まる崖っぷちや温泉地帯であるためやたら掘ると水蒸気爆発を起こしかねないと懸念し、延長を推めた父も『上条 すまん!これ以上お前を成長させてやるほど資金がないのだ!今度は全体で伸びてくれ!』これに対して僕は『筑摩 わかったよ!父ちゃん!これからは地域のためにがんばるよ!』こうして信富線計画は消滅し、国鉄もやがて三セクになる神岡線をそのままにしてしまった。ちなみに安房トンネルは信富線計画が潰れて自動車道として転用されたものである。『上条 今日からお前には新しい名を授けよう!筑摩電気鉄道だ!』『筑摩 ワーイ・MCA(棒読み)』そんなある日、『筑摩 父ちゃん!死ぬな!』『上条 ワシはもうダメじゃ、ワシが死んだら新しい父と仲良くやるんだぞ…』『筑摩 父ちゃ~ん!!!!!!…』『筑摩 ズッ…父ちゃん…わかったよ!これからは僕はもっと大きくなる!』その時の父の顔は微笑み顔だったという。『伊原 今日からお前の父親になる伊原五郎兵衛だ!よろしく!』『筑摩 はぁ…』数年後…『伊原 今日からお前を有名にするために松本電気鉄道と名乗りなさい』『筑摩 でも、初代父が…』『伊原 ならば通称として残しなさい!』『筑摩 はぁ…』こうして僕は父にもらい長年愛された名を控え、松本になった。 路線 上高地線 運用区間:松本~龍島温泉 駅:松本-西松本-渚-信濃荒井-大庭-下新-北新松本大学-新村-三溝-森口-三学院区下島-波田-渕東-赤松-前渕-大野田-龍島温泉 乗降なら 下新駅⇒亀田屋酒造⇒下新駅⇒北新駅⇒北新踏切⇒新村⇒新村旧駅舎(森口駅も紹介)・上条信記念碑・専念寺⇒赤松駅⇒上高地駅 なぜ上高地線なの? 確かに鉄道は上高地ではなく赤松で終わっているん。これでは詐欺ではないのかと思われているだろうが赤松からはバスに乗り換え一時間かけて運行しているので詐欺ではない。また元々路線名は島々線であった。これは赤松から先、前渕まで運行していたが災害で休止となり、復旧費用がかかることやバスターミナル機能が赤松に移った時点で乗降が少なかったことから休止のまま廃止された。また先述どおり高山か神鉄の奥飛騨温泉口まで結ぶ計画であった。一旦、森口~龍島温泉間までの建設を目指したが地元からの支援金が少なかったことから建設が思ったほど進まず前渕地区に島々駅を建設した。なぜ島々なのかそれは謎だぜ。その後上高地開放による需要が増加し路線名を島々線から上高地線に改称。 共にバス台数が拡大し前渕ではもはやこれ以上台数が増やせなくなった。そこで一つ手前の赤松にターミナル機能を移設、駅名も何故か新島々に改称したどこまで島々にこだわり続けるんだろう。これによりかつてターミナルだった島々はただのローカル駅に降格され駅名も前渕に改称、で新島々も赤松に改称された。しろよぃ!災害で廃止になった該当区間は未だ遺構が残されている。廃線記でもそれを取り扱う。だが上高地線は名前の通り上高地まで行くべきである。というのも以下の通りにすれば問題なく行けるざ。 DMVという方式を用いることだ。鉄道は松本電鉄、バスはアルピコ交通のそれぞれの運転士を採用。1人で一括するなら1人に両方取らせる。 松本~赤松間を鉄道として、赤松から境界点まで鉄道運転士が運転して境界点からはバス運転士に交代、鉄道運転士は運行業務から外れ次に帰ってくる列車の業務まで詰所で待機する。 境界点から上高地まではバスで運行。帰りは上高地から境界点まで運行し境界点でバス運転士は運行業務から外れ次に帰ってくる列車の業務まで詰所で待機する。 境界点から鉄道として運行し、赤松駅に停車した後、松本まで鉄道として運行するというものだ。 ただし定員が少ないことや免種がことなることが課題だ。しかし上高地線はここ最近利用が右下がりなことからもしかすると将来問題を多少抱えながらも実用できるだろう。
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影騙(かげがたり) ある冬の深夜二人の男女が交じり合ってお互いを求め愛し合っていた。 「戦場ヶ原……!」 「阿良々木くん……!」 戦場ヶ原ひたぎの部屋の中高まるばかりの情欲は 二人で渦巻き合いどんどんと上り詰めていく。 けれども影の中でどこかつまらなそうに、それを見ている幼い少女がいた。 「こうも毎日毎日、盛りおって!儂の事も考えぬか!」 阿良々木の影の中で忍はあるじから送られる欲しくもない一方的な快感に爪を噛んで苛立っている。 心は醒めているのに体は不必要に快楽を得てそのアンバランスさは一種拷問のようだ。 「んぁっ!……あるじ様は儂と、ぁあぁっ、感覚が繋がっている、んぅっ、のを忘れておるのか……」 性感に身悶えながら絞りだすように忍は呟く。 戦場ヶ原の柔らかな身体と抱き合う感覚が伝わってきて ありもしない男性性器から強制的に快楽を受け取らされて寝転びながら喘ぐ。 「くぅっ……儂をほっといてツンデレ娘とばかりっ…………!」 影の中でゴロゴロと転げ周りながら押し殺せない怒りを洩らし続けた。 「何が受験勉強じゃ!ものの数時間でやりまくりおって!」 地面をドンドン叩きながらギリギリと歯軋りをして 「何がこれが解けたら阿良々木くんのお願いなんでも聞いていいわよじゃ!」 金髪を掻き毟りながらキーと奇声を上げた後 「しかもそれでやる気になるあるじ様もあるじ様じゃ!」 立ち上がって何故か走り回る。 「見せ付けおってっ……!儂がいるのにラブラブな所を見せ付けおってっ……!んぁぁぁっ!」 走ってる最中強い快楽に襲われ勢いよく転ぶ。 「んぅぅぅううぅぅっっっ!」 忍は自らの股を抑えながら嬌声をあげてしまった。 「またイカされた……ツンデレ娘の身体でイカされおった……」 戦場ヶ原とのセックスで阿良々木は射精したのだ。 それは忍にとってあるじ様を独占している憎たらしいツンデレ娘の 身体で間接的にとはいえイッてしまったという事なのだ。 「情けない……怪異の王ともあろう儂がこうも小娘にイカされるなぞ……」 厳密にはイッたのは阿良々木なのだが送られる快感には違いがない。 毎日のように戦場ヶ原を抱きキスをしてセックスをして高めあった感覚を身体に覚えこまされてしまっていた。 「この所あるじ様は全然お喋りしてくれないしのう……………… お風呂で髪も身体も洗ってくれないし……ミスタードーナツもご無沙汰じゃ…… 幼児じゃあるまいし遊んでくれとは言わないがほおっておきすぎじゃなかろうか…………うっぐすっ」 さめざめと忍はすすり泣く。 けれどもそれ以上に別の部分が疼いて泣いてしまっていた。 「物足りないのう―――」 外界では性交を終えた二人が抱き合って眠っている。 だが忍のほうはイッてしまったとはいえあそこを手付かずでほおっとかれてるも同然だ。 心と身体の寂しさを少しでも埋めようと左手でそっとワンピース越しに胸を撫でる。 「ひゃぅっ!」 とても小さいのに硬くしこった乳首から甘い電流が走った。 「こんなにも凄いのにあるじ様は儂のちっちゃいおっぱいをさわってはくれぬのか…… 貧乳はステータスと言うじゃろうに。大事なのは大きさじゃなく感度なのじゃ」 愚痴りながら小さい手で薄い胸をくすぐる。 「うっ、んっ……はぁっ…………」 優しく指でさすってじっくりと性感を高めていく。 震える身体から肩紐がずれ落ちて、なおすのももどかしく直接柔い胸を指の腹で撫で続けた。 「はあっ…………もっと……」 目を瞑り愛しい男を想って忍は自慰を続けた。 「あるじ様……こっちもしてほしいのじゃぁ……」 右手をあそこに触れさせるとトロリとした蜜がねばって吸い付き つぷりと指を沈ませると頭からつま先まで伸び上がるほどの激感が忍を襲う。 「んあぁあぁあああぁぁぁ…………っ!」 ビスクドールのごとき白く小さい指で幼い秘裂をじゅくじゅくと掻き混ぜた。 「あるじ様……!あるじ様……!あるじ様ぁ……!」 指を未熟なすじに沿って滑らせる。 興奮と快楽で動悸が激しくなり白い肌が血色よくピンク色に染まっていた。 逆の手で乳首を引っ張ると脂肪の薄い胸がわずかに揺れ 右手をすじに沿わせて疼くあそこを慰める。 「あぁ…っ!、んん…っぅっ!、はあぁ…!」 小さい指が性器に挿入されてぬるり受け入れていく。 幼裂がきゅっとしまり、トロトロの蜜で指は濡れてさらに飲み込まれた。 そうして気持ちいい部分を探して擦り付ける。 忍は幼い身体を震わせ快楽を貪りながらも、ふと目を開けると 阿良々木と戦場ヶ原が抱き合って眠る光景を見てしまう。 くしゃっと泣き出しそうになる。 「うぅうっっううぅ……」 いや実際に泣いてしまっていた。 身体は気持ちいいのに心は傷と埃だらけの重たい置物になってしまっている。 「さしずめ影の中は倉庫といったとこじゃ……寂しいのう…侘しいのう……」 泣きながら自らを慰めていた。 その傍らひょこんと影の地面(?)が盛り上がった。 忍は気づかずに両手を自らの肌と触れ合わせている。 影は盛り上がると少しずつ形を変えて人の造形を象っていく。 だらんとゴムのように伸びた部分が引き締まり手のように 地面と一体化してた所が千切れて足の形に 上部の丸が精密に人の顔と表情を。 できあがったその姿はどこから見ても阿良々木暦その人であった。 肌の色が若干浅黒くいかにも偽者っぽい雰囲気を醸し出している。 「あるじ様ぁ……もっと激しく……」 その言葉に誘われたかのようブラック暦は忍へのしかかっていた。 「ひゃっっっ!な、なんじゃぁ!?」 黒ずんだ肌の暦が忍の身体に触れる。 「ふぁっっ!」 少女の手と違って男の無骨な手は繊細さとは裏腹の強い刺激で責め立てる。 手荒い快感に耐えながら、あるじ様が影の中にいるというありえない事態に忍はすぐ思いあたった。 (これは物質創造能力が勝手に発現しておる!儂の無意識が あるじ様の姿を取って儂を満たそうと慰めようとしとるのじゃ!) 心中を理解しているかのよう暦は頷いた。 そうして小さなあそこへ触れようと手を指し出すのを忍は止める。 なんで止めるんだと暦は首をかしげた。 「ば、馬鹿にするでない!幾らちょっとぐらい寂しいとはいえ ……いやちょっとどころではなく泣いちゃうぐらい寂しいのじゃが! それでもあるじ様の偽者を使って自慰などできるものか!」 わずかな自省と誇りを持って暦の姿をした無意識に抵抗する。 それが忍なりのあるじ様への想いでできた矜持であった。 「…………」 腕を組みどうしたものかと思案するようなポーズをとる。 そもそも無意識では忍が望んでいるから現れたのであって忍が慰められたいのは事実だ。 今は少しばかり拒否感があるだけでこのまま強く抵抗を続けていると 忍はいつかその強度に耐え切れず心が壊れてしまう。 ほんのささいな一押しで崩れてしまうささやかな想いを断ち切ろうとしゃべりかけた。 「なあ、忍、無理するなって。そんな泣き顔見てられるか」 それは紛れもなく阿良々木暦本人の声と口調で心配そうに顔を曇らせる。 「やめい!喋るな!あるじ様はそんな卑しい顔をしておらぬわ!」 「いや僕って忍の想像から創造されてるから忍からするとほぼ本人なんだけど」 「五月蝿いわい!早く消えてしまえ!」 断固として拒否をし続ける。そうやって否定するのも心の奥ではあるじ様を 求めている事をわかっていて、理性が耐え切れない事を本能的に理解しているからだ。 だから消えろと思っていても消せない。本当は消したくないし抱いてほしくてしょうがないから。 「お前、一度鏡見ろ。酷い顔してるぞ。それこそあるじ様が見たらなんて言うか」 わざと偽者のように振舞うと忍は慌てて鏡を創造して自分の顔を見る。 涙で潤んだ金の瞳はわずかに充血して、絹糸のような金髪は汗で身体に張り付いている。 頬に触れた手は先ほどまで幼裂を弄くった事で熱く火照っていた。 すかさず忍を背後からぎゅっと抱き締める。 「……!?離せ!離さぬか!」 両腕にすっぽり収まったまま暴れる忍へ囁く。 「僕はお前を助けたいんだよ。SEXしようなんて言わない。寂しいならこうしてるだけでも落ち着くだろ? お願いだ忍。僕に助けさせてくれ。泣いているお前を僕に見させないでくれ」 強く抱き締めると暴れる力は少しずつ弱くなっていき 抱擁に抗っていた身体は迷いと葛藤でほどなく大人しくなった。 「ずるいのじゃ…………」 そう呟いた忍は僕の胸板に体重を預けてゆっくりと息を吐きしばしの沈黙が流れる。 「不思議じゃのう。本当にあるじ様に触れておるようじゃ」 「っていうか本物も同然なんだって」 忍の物質創造能力が必要以上に精巧なせいで肉体も心もそれなりに本物のはず。 「そのわりには儂との共感覚はないようじゃな」 「それを言われると辛い」 ・ 忍が望んでいない事までは再現できない。戦場ヶ原と僕のSEXで嫌になったのだろう。 「ふん、まあよい。儂はまだ認めたわけじゃないぞ。……だがまあだっこぐらいなら許してやろう」 わざとらしいぐらいのツンデレ。まあこういうのも悪くはない。 「だいたいじゃ。なんで儂をずっとほおっておくのじゃ。影の中で体育座りしたまま一日過ごす気持ちがわかるか?」 「ごめんな。勉強に夢中だったよ」 「ツンデレ娘とばかり乳繰りおって。儂のほうを抱こうとは思わんのか?」 「うーん、わりと一途なんだ」 8歳児はそう抱けないだろうなと思うけれど。 「それにじゃ…………」 忍の愚痴は続いていた。 話しは終わり目を瞑って腕に収めた忍をぎゅっと抱き締めながら、ただ安らぎのひとときを過ごす。 子供の体温は高く腕の中で凄くあったかい。 忍も抱き締められながら僕の手に自らの手を合わせてゆったりしている。 時計はないけれど長針が四分の一も回った頃だろう。 落ち着いていた忍の吐息がどこか甘い香りを漂わせて吐き出された。 「……はぁふぅ…………おまえ様は儂が欲しくないのか?」 流し目で僕を見ながら悩ましげに問いかけて、吐息には隠し切れない期待が含まれている。 「そりゃ欲しいさ。抱き締めてるより先もしてみたい」 腰を動かすと忍の背中に僕の大きくなったモノが擦り付く。 「んぅっ!そ、そうか、それでは仕方あるまい。お前様が儂を助けたいというのに褒美ぐらいくれてやらぬとな」 まるで自分に言い聞かせるみたいに呟いた。 「どれ、貸してみい」 忍が振り向くとそそりったモノが視線に晒されてピクピクと動いた。 「おうおう、元気じゃのう。どうじゃ、儂の身体に欲情しおったか?」 無言で頷く。 「しょうがないのう、ご褒美をやろうぞ」 物欲しそうな目をキラキラさせながら言う。 忍のほうが欲しいんじゃないかなんて僕は言わない。 あくまでもご褒美をあげないとしょうがないという理由が女には必要なんだ。 僕としては普通に甘えてくれたほうがいいんだけれど。 忍はちっちゃな口を大きく開いて亀頭を口に含んだ。 「んあっ……ぱくっ……」 ヌルっとした熱い感覚で身体が震える。 ミニチュアサイズの口には僕のモノがみっちり口腔につまってしまってほとんど動かせない。 「大きいのう……ぴちゃっ!じゅじゅじゅっ!ぐじゅっ!ぶっぶぶっうぅう!」 けれど忍は唾液をたっぷり乗せた舌で下品なほどの音を立て舐め回す。 咥えた亀頭で唇がぷくっと盛り上がりもごもごと動いてやわく締め付けてきた。 「んぅぅ、ふぅぉっ、んぉっ、ふっ、ふっ、れおっ、んぉ、れろっ」 小さい咥内のさらにちっちゃい舌が鈴口をほじくりかえすように刺激してくると腰が砕けそうになる。 「んっんっ……我慢せんでいいぞ、ちゅぷっ、好きに出してしまえ」 忍は唇を離して舌先だけで僕をイカそうと執拗に責め立てた。 首と舌が同時に動いてねっとりとまとわりつき、緩く押し込まれた舌先で尿道をほぐされる。 かと思えば尿道を犯すように強く押し込んできて激しい快感に襲われる。 幼く愛らしい少女の忍が股間にひざまずいで奉仕する背徳感と 可憐な唇からピンクの舌がのぞいて僕のモノを丹念に それでいて激しく奉仕する視覚的刺激が快感と合わさって絶頂へと導いていく。 瞬間、今までにないほど深く舌先が尿道へ入り込み怖気が走るような感覚とともに忍の舌へ白い欲望を解き放った。 「んぅぅぅぅううぅんっんっっっっ!!」 ちょこんとした舌に乗っかった肉棒が震えてビュクビュクと白く汚していく。 ドロリとした塊が断続的に発射されて咥内へ溜まっていく。 射精しながら亀頭を舌に押し付けると忍も擦り付け舐め返してくる。 震えを伴って射精は繰り返され全てを口内に出し切ってしまう。 忍は口の中が精液でいっぱいになって零れ落ちそうなるのを指でつまみ ゆっくりと伸ばしながら味わって嚥下していく。 「んっ…………こくこく、んぁ、んふぅっ………………はぁー、なんて濃ゆい精を飲ませようとするのじゃ」 非難するような物言いのくせ喜色満面に笑う。 娼婦のような微笑みをできるのは少なくとも僕の周りには忍だけだ。 「まだまだやれるじゃ――――――ひゃぅっ!」 最後まで言わなくても忍のやって欲しいことはわかる。あくまでも僕は忍の無意識なんだから。 忍を抱き上げ服をひっぺがし背中を向けさせお尻を持ち上げる。 「お、お前様!何をするのじゃ!」 すでに忍のあそこは自慰と僕のモノを奉仕していた事で濡れて蕩けて火照りきっていた。 「入れるからな」 返事もまたずに熱い幼裂に突き入れる! 「っはっっっ、うっ、ああぁあぁあぁぁ!」 忍はギチギチっときつく締まりながらも僕を受け入れてくれた。 「ひっ、つっっ……ぐ、あくっ、はっ!」 細い身体を固定し腰を使うと愛液がまとわりついて未成熟の襞が絡みつく。 「こんな……獣のように犯しおって……ふあぁっ!」 狭い膣内を押し上げられて台詞を途切れさせた。 「こういうのが忍はいいんだろ」 「は……あふぅ……あ……ふぁ……」 ゆっくりと引き抜くと忍の背中がぞくぞくと快楽に震わせてるのがわかる。 「そ、そうじゃ。もっと激しく……しておくれ」 全然余裕ないくせに、余裕ぶりやがって。 返事の代わりに肉棒を激しく抽送してやる。 「うあぁっ!あくっ、あっ、はっ、んぅっ!ひっ、ひあぁっ!」 感じすぎて力が抜け頭が沈みこみ広がるままの乱れた髪が勢いで揺れ動く。 吸い付くように絡みつく膣内が忍が感じているのを伝えてくる。 「んっ、んあっ!あぁあぁぁ!あ、あるじ様あぁぁっ…………」 「ほら忍イッていいぞ!」 子宮口に強く亀頭を押し付けた! 「ああぁぁぁああぁぁあぁあぁぁぁっっ!!」 歓喜の悲鳴が響き膣内がうねってキュンキュンと締め上げてくる。 手足が伸びきったまま身体全体が痙攣するように震えるとくにゃりとうなだれてしまう。 「あっ、はあっ、はあっ、はあっ」 息を荒げて舌を出す忍の頭を撫でるとそれで感じるのか中がキュッとまたうねった。 まだ勃っているモノで中を擦る。 「ま、待つのじゃ、少し休憩をっ……」 「待てない」 もっともっと忍を気持ちよくさせたい。忍で気持ちよくなりたい。 無意識か僕自身の意識かわからない欲求に駆られて 力無く垂れている両腕を掴み無理矢理起こして犯し始める! 抽送の勢いでがくがくと人形のように忍は揺れ続ける。 「ひゃぅんっ!んあっ!ああぁっ!」 涙を流して舌をさらけ出しながら喘いでいる。 瑞々しく柔らかいお尻と密着した股間から耐え難い快楽が 伝わってきてなんというかとにかく気持ちよすぎる。 「だ……だめじゃっ!も、もうっ!……あぁうっ!んぅっ!」 否定の言葉を無視する。 僕と戦場ヶ原が愛し合った回数はまだまだこんなもんじゃない。 忍をそれ以上にいかせたなきゃなんのために僕がいるのかわからない。 掴んだ腕を揺すってもっと激しく忍と僕のを擦り合わせる。 「はうぅぅっ!あっあっ!んっ!くふぁぁぁっ!」 悲鳴をあげ未成熟な体が弓なりに反ってより強く膣内を締め上げた。 胸板が忍の背中にくっつきそうなほど腕をひっぱりそれと同時にモノを最奥まで叩き込む。 「んあっっっ!はひっ!あっ!ふぐぅっ!」 薄い胸が振動でわずかに揺れて、いたいけな乳首を振るわせた。 一突きごとに失神してしまいそうなのにそれでも忍は僕を気持ちよくさせてくれる。 僕で気持ちよくなってくれてる。 興奮してちっこい体を抱き上げて下から貫いた。 「きゃうぅっっぅっっっっっっっっっっ!」 忍自身の体重でがっちりと嵌め込まれたモノが今までに無いほど押し込まれて イッてうねった膣内が僕を強く締め上げる。 忍は意識がどこかへ行ってしまって涙が零れ落ち虚ろな目をしたまま背中を僕にもたれかかせる。 腰を回して責めても吐息が零れるだけで反応してくれない。 「忍?まだいけるだろ?」 返事は返ってこず、どうやら完全に失神してしまったみたいだ。 腰を固定したままお腹に触ると挿入したモノでぷくっと膨らんで 忍を失神するほど征服してイカせた実感が沸いてきて堪らない。 膨らんだお腹をつつーっと撫でるとわずかに身じろぎをするので次は太ももを撫でてみる。 細い太ももは蜜で濡れてヌルッとした感覚と赤ちゃんのような肌触りが心地良く ただ撫でているだけで幸せな気分になる。 「っん…………」 胸を両手で擦ると全然胸がないのに、わずかに指にかかった脂肪が少女特有の柔らかさを伝えてきて つぶらな乳首を摘んでひっぱるとちょっぴり盛り上がって忍はビクッと震えて反応する。 「んぅぅあっ……はっ……ん…………」 両手10本の指の腹でぺったんこな胸全体を擦って脇から中心へ持ってくるように愛撫した。 左手の指で乳首をこりこりと弄びながらひっぱり、右手では少しだけ強めに揉んで絞るようにする。 「ふっ、あっ……ああぁ……ふっ、んっ、はっっ……」 吐息が乱れて呼吸が不規則になる。 反応を引き出すため胸をぐちゃぐちゃにいじって摘んで揉んで激しく刺激する。 荒々しくちっちゃいおっぱいを嬲り続けると虚ろだった瞳が少しだけ焦点が合ってきた。 忍を持ち上げるとズルリと入れたままだったモノが抜き出される。 「忍、行くよ」 「んぁ…………」 聞こえたか聞こえてないのかわずかに反応する忍へ 熱く湯気だつ猛りきったモノを全力で一気に叩き込んだ! 「んああぁぁあっぁあぁぁぁぁぁぁっぁぁぁあああ!!!!!!」 「おはよう忍」 絶叫とともに忍は完全に目を覚ます。 強すぎる衝撃で意識が戻った忍は未だ貫かれたままに気づくと大きく泣き出してしまった。 「やじゃぁ~~~!もうイカされるのやじゃぁ~~~」 子供みたくマジ泣きだ。首をいやいやと振って大粒の涙を零してわんわん泣き喚く。 マズい。これは流石に罪悪感が沸いてくる。 でも、それ以上に吸血鬼の忍が無理矢理に責められて泣いちゃってるのは欲情を引き立たせるモノがあった。 「くっくっく、ダメだよ忍ちゃん。まだ終わってないから」 まるで僕が変質者みたいだけれど気のせいだ。 「うえぇええんぇぇええぇ~~~!」 「大丈夫、もう忍はイカなくていいから」 「……ふぇ、もう苛めない?」 何故か子供口調の忍にうなずいてモノを抜き出すと泣き止んだ。 僕のほうを向かせて頭を撫でると少しだけ忍は微笑む。 「けどな。あと一回だけ僕をイカせてくれ」 「……ひうっっっっ」 「待て待て待て、もうアソコには入れないから。別の事でいいから。ほんと僕も限界なんだよ」 痛いぐらいきつい忍に入れてたから途中で辞めてしまうのは本当に辛い。 忍の無意識とはいえヤル事はやっておきたいのだ。 「う~~」 じわっとした涙目でこくんと頷いて僕を見上げる。 「あそこに入れないからさ、僕のほうにお尻向けて四つんばいになってくれ」 入れないって言葉を信じてくれたのか言うとおりにお尻を向ける。 桃尻とはよく言ったりするけれどこのお尻はまさにその通りだ。 小さめなお尻はセックスの名残で赤く染まった肌と相まって 大粒の桃を連想させてそれこそ果実のごとく艶立って潤ってる。 両手で撫でると柔らかくお肉が手に吸い付いてきて気持ちよく 全体を揉みながら触る手を少しずつ中心に持っていきピンク色をした窄まりに触れさせる。 「んにゃぁっ!しょ、しょこは……!?」 「いや、こっちでイカせてもらおうと思ってさ」 「ふっ、んぅっ……」 小さい粘膜を小指でくすぐるようになぞると、忍は縮こまるように未知の快感で身体を震わせた。 それでも俯きながら否定する。 「そ、そんなとこ入るわけないのぉっ……」 「忍のここはそう言ってないよ」 小指でそろりと触った。 「ひゃうっっ!」 爪が当たらないように縦の動きでくすぐりつつ、円運動を混ぜ皺をほぐすように弄くる。 「うっ、んっ、やぁっ、、むりだもん!」 納得できずにむずかっている忍を無視してすぐ下の幼裂から新たに滲み出る蜜をすくうと 約束が違うと涙目で口を三角にして睨みつけてくる。 僕は素知らぬ顔で蜜を潤滑油にして小指をお尻にぐっと挿入した。 「ひぅ……っ!あうっ、あ、あるじ様の指が深くっ…………!うあぁあぁぁっっっ!」 ショックで忍は海老のように身体を反らして悲鳴をあげた。 「忍はほら怪異の王で伝説の吸血鬼だし、人間の変態みたいにお尻が気持ちよかったりしないもんな?」 いたぶるような問い掛けに忍は必死で答えた。 「そ、そうじゃ……儂は吸血鬼だし尻が気持ちよくなどならぬ……」 自分でも何の理屈にもなってない事はわかってるがプライドをくすぐるような物言いで嬲る。 耐える忍の中へ小指を根元近くまで埋めて回してひねって中の壁をひっかく。 「んふぅ、くぅぅっ、くはぁぁっっ、あぁぅうっ……!」 指の動きに合わせ忍は狂おしく身悶えて、何分も弄くっていると忍は息を荒げて苦しそうに哀願する。 「あるじさまぁ……もっう、ダメなのじゃ……んっぅ、は、はやく終わらせて……」 吸い付いてくるお尻から指を抜いた。 「んっあっ!」 指には一切汚れがない。排泄も老廃物も出ない吸血鬼だからだ。 「入れやすいように自分で開くんだ」 命令。僕は本当の僕ではないため忍への命令権は存在しない。 けれど忍は萎えそうな膝に力を入れ、お尻を上げながら僕の命令通り両手で外側に押し広げた。 窄まりがくぱぁと開いて肉色の内壁を晒してヒクヒクと蠢いている。 「入れるぞ」 お尻に先端が少しだけ潜り込む。 「あっ、ああぁぁぁぁぁあぁっっっっっ!」 忍は悲鳴を上げ排泄にすら使っていない清らかな所を貫かれる圧力に身体を強張らせる。 先端の膨らんだ部分がぎゅっと締め付けられた。 「うっあっ、はっ…………あるじ様の太い……っ!」 ちっちゃすぎるお尻からジリジリと絞られる感覚が先端から幹へと沈んでいく。 「はっ……はっ……はっ……はっ……」 桃尻へ飲み込まれていくモノがミチミチッと音を立て僕という存在を刻み付けていく。 「んっ、おぅ、おぅ、はっ、んぅ」 激感でうめく忍の腸内を敷き詰めていくモノのがついに根元まで収まって完全に埋まってしまった。 忍の全てを征服したという強い快感。幼裂とはまた違う入り口の強い締め付けが堪らないほど気持ちいい。 奥はとても暖かく直腸へ先端がハマって少しだけ堅い感触があった。 僕は抽送をしたい欲求を抑える。少しずつ動かさなければ傷つけてしまうからだ。 「全部入ったよ」 「ふ、ふかいっっっ!儂の尻穴が、あるじ様の逸物で――――ぐぅっ!」 苦痛と快楽に脂汗を流しながら答える忍。 直腸の奥まで貫いたモノをゆっくりと抜き、ゆっくりと押し込む。 「ふっんっ……はぁっ、んっ……ふっ、ふっぐぅ、はぁっ、はぁっ」 肉棒が飲み込まれるのに合わせて息を吸い込んで 抜き出される時にゆっくりと吐き出す。 抜き差しに合わせるように呼吸を繰り返し少しづつ初めての挿入に身体を馴染ませようとしている。 「気持ちいいだろ」 うつむいて顔を伏せたまま答えた。 「何故じゃ……?苦しいのにあるじ様のモノが入れられて抜けていくのが気持ちよくて堪らぬ…………!」 開いた毛穴から汗が吹き出て未知の快楽に酔う忍。 けれど正確には未知ではなく忘れているだけなんだ。 忍は四百年間ほどお風呂に入らずにいたように 五百年間排泄の必要のない吸血鬼になって忘れてしまっていたんだ。 排泄が気持ちいいというあたりまえの事実に。 四つんばいのまま不安げに振り向く忍を背後から抱き締め囁く。 「気持ちいいのがあたりまえなんだ。もっと気持ちよくなってもいいんだよ」 「よいのか?このような所を犯されて気持ちよいなど変態じゃなかろうか……?」 「忍は変態なんかじゃない。気持ちよくなってなにが悪いって言うんだ」 横から唇にキスをする。 「むぅっ……ちゅっ、れろ、んっっむっ」 口づけに答えてくる忍のお尻の中を抽送するとわずかにとろみが出てきて 少しだけ強張った感じが弛緩し緊張が解けてきたみたいだ。 唇を離して抽送に集中する。 「んっ……あぁっ……はぁんっ……ひゃぅっ、あふぅ、んあぁ……ひぐぅっ!」 ゆっくりとした動きが速くなってきても苦痛の色はなく快感の声だけを上げ ズルリとモノが出て行くたびに排泄の快楽で忍は身悶えた。 腸内を何度も突かれ柔らかくなってきた壁が子宮の裏側を叩いている快感。 抜き出される時はお腹に詰まったモノが無くなって開放される排泄の快感。 その快楽で繰り返し責められ忍は喘ぎ続ける。 「僕のを出すようにギュッとお尻に力を入れてみて」 「こ、こうか……」 わずかに奥から外側に中が蠕動してきつく締まりながら少しずつ抜け出ようとする。 僕はその圧力をじっと味わい半分ほど抜け出た所でつっこんだ。 「はっぅあぁっ……」 あっというまに力が抜けて根元付近まで入る。 「もう一回」 言うとおりギチギチと腸内が締め付けて異物を圧し出そうと健気に動き出す。 「あふぅっっっ…………」 そのたびに直腸まで埋め直してあげると悦びで甘い溜息を吐いた。 だらしなく舌をさらけ出して荒く息をつく忍の直腸を先端が深く貫いて埋まりギュッと絞められた。 その上根元までも括約筋でさらに強く絞られて二重の快楽が僕を襲う。 引き抜こうとすると、忍は身をよじって絞りだけではなく捻りによる 快楽を加えて僕を責めながら腸内に当たるモノの凹凸を味わうかのようだ。 「あぁっ、はっ……あるじ様の気持ちいいのじゃ……っ!」 たがが外れたかのようにお尻の快楽を求めて叫ぶ。 「どこが気持ちいいんだ……?」 「尻穴がよい……!あるじ様の太いモノで穿り返されるのが気持ちいいのじゃぁぁっ!」 躊躇ない返事で僕はますますいきり立って興奮し腰のスピードが速くなり激しい抽送を続けた。 内臓が引き出されて擦られる感覚に忍は悦び内臓を貫いて締め付けられる感覚に僕は酔う。 今度は入れたまま忍を仰向けにひっくり返した。足を抱きかかえると肩に届くか届かないぐらい小さい。 「ひゃぅっっ!んあぁっ、はぁっ、ふっぐぅ!」 一回転の衝撃で叫ぶ忍をさらに突き上げる。 とろみと粘り気で中の肉が少しまとわりついて擦れるのが気持ちいい。 忍は小さな乳首が勃起して大粒の涙が零れ落ちるほど感じ入っている。 熱を持った固い乳首を指で強く押し潰した。 「んにゃあぁあっっ!」 強い痛みと激しい快楽で悲鳴を上げお尻の中がギュッと締まる。 両手で乳首を引っ張って薄い胸を揉みしだくと性感でピンクに染まった肌が 力強い指の動きで赤く痣がついてしまう。 「ふにゅぅっっ!ふっあっっ!ひぅんっ!」 だが忍は幼い胸を痛みが伴うほど強く捕まれてもなお感じているようで 奥まで入ったモノで先端がひっかかるように動かすとビクビクと震えた。 僕は軽い忍を抱え上げると体重を利用して責め立てる。 「ひっぐぅっ!うぐっ、はっ、あはぁあぁっ!」 小さな身体が腕の中で完全に収まって、まるでオナホール人形だ。 「あるじさまぁ…………」 忍は悦楽に蕩けてどこか遠くを見るように笑う。 息苦しくなるほど何度も何度も繰り返しお腹を埋められて一気に引きずり出されて 腸内を耕され掘り起こされる排泄の快楽に忍は溺れきってしまっていた。 五百年間味わったことのない、生物的本能に根ざした快楽に窒息してしまいそう。 かくいう僕のほうも臨界点をとうに越え、疼きを全て吐き出してしまいそうだ。 それを察知したかのように忍は抱き締められたまま身体を小刻みに揺らして腸内の摩擦係数を上げてくる。 「忍!出すよ!」 「儂の中にいっぱい――いっぱい!出しておくれ!!!」 押し付けるように強く抱き締め腰を突き上げて、忍の中に埋まったモノを解き放つ! 「ひゃぁあぁぁっ!あうああぁあっ、うぅうぅっああぁぁっっ!」 精液が玉袋から精管を通り激しい勢いで忍のお尻の穴へ吐き出されていく。 肉棒全体が脈動し震え続けて、小さな体内を白く塗りつぶそうと大量の射精が止まらない。 絶頂で身体が反り返りそうな忍を押さえ込んで注ぎ込むとその代わりに腸壁が動いて絞りだしてくるようだ。 完全に奥まで入り込んだモノは一滴たりとも外には漏れず全てを出し切ってしまった。 「っっふぅっんんっ、ふっはっ―――」 腕と胸板とモノの3点で挟まれた忍が押し殺された息を吐く。 そうして大量の射精は終りを告げた。 「あるじさま……口付けを………………」 忍はぼやけた瞳に涙を湛えたまま、見上げ舌を伸ばしてくるが キスしようとするには体格さがあって唇が届かない。 僕は小さな頤に手を添えて真上を向かせるようにして唇を合わせた。 「んっ…………」 軽く唇と唇を触れ合うように。 「うっ、んっ、くちゅっ、んぁっ、ちゅっ」 舌と舌が絡み合い 「うっむっ、ふぁっ、んっ!んちゅぅ、ふぅぐっ!くちゅっ、んぅ!」 キスをしたまま下から何度か突き上げると舌が絡み合う口内で喘ぎ声を洩らす。 唾液が糸を引いて唇が離れた。 しばらく放心していた僕と忍はそっと横になりどちらとともなく抱き合いながら眠りにつく。 一ヶ月後 薄暗い影の中二人の男女が交じり合ってお互いを求め愛し合っていた。 「忍……!」 「あるじさまぁ……」 僕らの関係はあれからずっと続いている。 忍は影から出る回数が減り、あちらの僕との吸血でしか外界に出ない。 それに疑問を感じているようだが流石に影の中で偽者の自分と忍が交わっているなど想像もできないだろう。 そう、あくまでも偽者だ。 最初から僕は僕はではなく、偽者にもなりきれない、騙りにすらなっていない 忍の無意識から生まれた形だけをなぞった別の何かだったんだろう。 けれど忍はそんな僕でも必要としてくれるし満足してくれる。 あちらの僕には悪いが忍は僕のもので僕は忍のものだ。できればずっと、僕の、僕だけの忍でいてほしい。 イドでしかなかった僕がエゴを持つんだ。エゴイズムになることもある。きっとあちらの僕だって許してくれるさ。 忍と交わりながらふと天を見上げると、外の愛し合う恋人の仲睦まじい光景が瞳に映った。 戻る
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超重次元戦奏曲 ユーゼスの声がこの殺戮地帯に響き渡る。 そのさなか、平原地帯を高速で飛行するグランゾン。 そしてその後方から追撃するラーゼフォンと、グルンガストの飛行形態であるウイングガスト。 高度を落とし、前方に見える山の地形をブラインドにしながら追撃をかわそうとするグランゾンのパイロット―― 木原マサキは操縦に気を向けつつも、放送の内容を可能な限り聞き取って、情報を得ようとしていた。 (残り八人……そして禁止エリアはE-2、E-5……これだけ分かればなんとかなるか……!) 高速飛行中のコックピットに破損した部分から隙間風が入ってくる。 身を縮めてマサキは少しでもそれを回避しようとする。 時速千キロともなれば、その風で凍りつく程に体温が奪われるからだ。 「この機体に乗ってきた奴もこんな目にあいながら……いや、これか!」 風に四苦八苦しつつもマニュアルを読み込んだマサキは、グランゾンのある機能についての記述を発見した。 「G・テリトリー展開!」 目に見えない力場が機体を包み込んだ。 同時にブリザードの如き隙間風が止み、マサキに周囲に気を配る余裕を与える。 まずは追撃してくる二体のロボットについて。 「距離を保って追ってきている……やろうと思えばいつでも攻撃可能なはずだが……放送を聞くためか?」 こちらはグランゾンを視界に捕らえられるように、一定の距離をとりながら追撃するラーゼフォン。 (リュウセイ・ダテは死亡、マイ・コバヤシ生存……どうやらレビ・トーラーが勝ったようだな) ラミアの目的はこの殺し合いを円滑に進行させることだ。 残り八人となった今、レビがそれを手伝ってくれるのならば、彼女自身の仕事はだいぶ楽になる。 ここで木原マサキを仕留めることができれば、残り五人をレビとラミア二人で片付けるのは難しい事ではない。 (私たちを追ってきたあの男……イキマもグランゾンの後で仕留められるか……?) そんなラミアの胸中は知らず、ラーゼフォンのやや後方を遅れて飛ぶは、ウイングガストのイキマ。 (ジョシュア、セレーナ、リュウセイだとっ……!何ということだ!) 別働隊の全滅。 この事実にイキマの心は一瞬、揺れ動く。 懸念はE-5に置いてきたクォヴレーのこと。 ラミアと共にやってきたシロッコという男は、機体をマサキに奪われており、危険は少ない。 問題はクォヴレー自身の精神だ。 トウマの死を境にして、何か危うさを秘めるようになっていたのが気になる。 この放送を聞いて、それが加速する恐れもあるが――だが戻ってどうなるというのか。 木原マサキが危険人物だということはイキマも承知の上だ。 ここまできて戻るなど、マサキはおろか疑惑のラミアまでも放置する事になる。 せいぜい慰めの言葉をかけるだけの為に、この二人を見逃していいのかどうか。 まったく人生とは絶え間ない選択の連続だ。しかも制限時間付きの。 こちらの都合とは何の関わりもなく、時間内に解答を出さなければならない。 そしてイキマは――今は感傷に浸る暇は無い、と思考を切り替えた。 ここは戦場であり、生きること、そして勝つことのみが全て。 そこから逸脱した者は死――それが道理だ。 イキマは自らの身に刻まれた幾多の戦場の経験から、それをまさに身に染みて理解していた。 禁止エリアを把握し、次の行動について検討する。注意すべき点はこうだ。 イキマはまだラミアを信用しておらず、下手をすればラミアがマサキと組む可能性もありうる。 それを防ぐ意味もあって、この追撃に加わったわけだが―― そう考えていると、ラミアからの通信が入ってきた。 『放送は聞いたな。では仕掛けるぞ』 「待て、貴様……何が目的だ?何故そこまで奴を危険視する?」 『……説明している暇は無い。だが、木原マサキがあの機体のスペックをフルに引き出したとしたら、お前と私が組んだとしても勝てるかどうかは不明だ』 「何だと……!一体、あの傷ついたロボットが何だというのだ――」 『説明する暇は無いと言った。妙な迷いを抱いたまま半端な行動をとれば、死ぬのはお前だ。 私に協力するならともかく、そうでないのなら戻れ。足手まといだ』 言うが早いかラーゼフォンはスピードを上げ、獲物を狙う鷹のように舞い上がる。 「おい、待てっ……!」 イキマの言葉を無視してラーゼフォンは左腕の弓状のパーツを展開、右手を引く動作と共に、そこに光の矢が出現する。 そして山岳地帯に入ろうとするグランゾンめがけて、その矢を撃ちこんだ。 そしてそれが開戦の合図を意味する号砲となる。 「くっ……今は、やるしかない……そういうことかっ!」 イキマは歯噛みしながらも、ラーゼフォンとグランゾンを追うべく、操縦桿を握り締めた。 ラーゼフォンが放った光の矢が、落下する隕石のように大地をえぐった。 土煙が盛大に舞って、あたりを覆う。 その中から飛び出した、重力波を纏うグランゾン。 更に繰り出されるウイングガストの爆撃をマサキは何とか避けるも、今度はラーゼフォンが突撃してくる。 これではマサキも息つく暇がない。 かろうじてモニターの隅に装備の説明を表示させてはいるが、読む為に視線を逸らせば、その結果は言わずもがなである。 そのため、説明にロクに目を通していない兵器を使わざるをえないのだが。 「ええい、ままよッ!グラビトロンカノン……発射!」 胸部の装甲が開放され、その奥の光球が露出した。 さらに両腕の部分に埋め込まれた小さな光球との三点の中心に力場が発生し、巨大なエネルギー球を形成する。 近接攻撃の為にグランゾンへ突撃したラミアは、視界いっぱいに出現したそれを見て、とっさに回避行動をとった。 突撃のスピードを保ったままでグランゾンの頭上を通り過ぎ、そのまま背後上空へと回った、その時―― 「な――」 「何ッ!」 ラミア、イキマが驚きの声をあげる。 そのまま前方に放たれるかと思われた光球は、天へ向かって垂直に上昇した。 そして、たった一つだったはずのそれは、一瞬の目もくらむような輝きと同時に、無数の『闇』へと姿を変える。 それは光をも逃さぬ、まさに闇。 グランゾンのデータを把握するラミアは、瞬時にそれが何なのかを理解した。 「――ガードを固めろ、イキマッ!」 ――無数の超重力弾が破壊の雨となって大地を打ち砕いた。 ごおおおおぉぉおおおぉおおおおぉぉおおう…… 大地が揺れるほどの衝撃、それに勝るとも劣らぬ轟音があたりに響く。 そして、その音が風に乗って四方へ拡散する。 周囲の地形は、数瞬前と同じ場所とは思えないほどに変わり果てていた。 「……無事か、イキマ」 「……貴様。何故だ?」 もうもうと立ち込める土煙が風と共に晴れていく。 ラーゼフォンの周りに不可視のバリアが張られ、それが自身とイキマの機体――変形してガードを固めたグルンガスト――を包み込んでいた。 そのバリアに添い、土煙が風に乗ってどこかへと流れていく。 ラミアはイキマを庇って音障壁を展開し、ダメージを最小限に押さえ込んだのだ。 このユーゼスからの裏切りを公言する女は、果たして本当に自分達の味方をする気なのか、イキマには判断がつかなかった。 それゆえに「何故だ」と言葉を発した。 「……逃がしたか。だがレーダーは奴をロストしていない。まだ追えるな、ついて来い」 だがラミアはイキマの質問には答えず、再び空へ舞い上がる。 「おい、待てっ!」 イキマが通信機に大声で怒鳴ると「ついてくれば説明してやる」とだけ返されて、そのまま切られてしまった。 「ええい!こうなったら、毒食らわば皿までよ!」 元々、こういった腹の探り合いに長けているわけではないことは、イキマ自身も自覚している。 覚悟を決めてラミアの後に続くべく、グルンガストを飛行形態へ変形させて後を追うのだった。 * 「……何がカノン(砲)だ。この武器に命名した奴は何を考えている」 山岳地帯の上空を単機で飛行しつつ、グランゾンの武装を確認した木原マサキはつぶやいた。 あの一撃が炸裂した瞬間の出来事は、撃った当人ですら予測は不可能だった。 武器の名前だけで判断した自分の責任とはいえ、その効果は何らかの大砲のようなものだろうと予測していたからだ。 まさか全方位型のMAPWとは、この武器名だけで判断できる者はいないだろうと思う。 だがそれゆえに予測できない事態、つまりあの戦いから離脱するチャンスが生まれたともいえるのだが。 「レーダーに照準、各部の関節に異常……チーフか、それともどこのクズなのか知らんが随分とやってくれたな」 自分があの時、病院でスムーズにこれを奪取できていれば、ここまでダメージを受ける事はなかっただろうと思う。 このグランゾンの性能を確かめたマサキには、その確信があった。 この機体を上手く扱えれば、今まで乗っていたレイズナーとは比較にならない力を手にできると。 マサキは、プレシアがガイキングから逃亡するために、瞬間移動をやってのけたのを目撃した時から、確かめたいと思っていたことがあった。 それは、このグランゾンが時空間を操作する能力を持つのではないかということ。 そしてそれこそが、この閉鎖された空間からの脱出の鍵を握るかもしれないということを。 そしてその推測は、グランゾンがワームホールを発生させることができるという事実を確認した時に、ほぼ確実となった。 ワームホールによる瞬間移動とは、「数秒後の未来における空間に、異なる時空を通って移動する」ということ。 つまり空間移動であり、時間移動であるわけだ。 そしてそれを制御するためには、短期未来予測を可能にする演算ユニットが必要だ。 それこそが、パプテマス・シロッコが「ブラックボックス」と称した、そしてユーゼスが特異点という名の因果律のくさびを仕込んだオーバーテクノロジー。 ――その名を『カバラシステム』。 「ククク……首輪のGPS機能を解析したのが、こんなところで役に立つとはな」 本来ならばマサキには専門外の魔術的システムだが、あの時に解析した首輪のデータから、おおまかの理論は把握する事ができた。 カバラとは本来、イスラエルに伝わる神秘思想を指す。 そして、その神秘を解読する手段とされるのがゲマトリア。 解析装置は通常のレーダーとは異なる首輪の追跡システムを、この理論に基づく技術であると結論づけた。 ゲマトリアは数魔術とも呼ばれる。 数字そのものに魔力が宿るという考え方であり、コンピューターの計算式に使われるデータの数字にも超常の力が宿り、更にその式が導き出す「解」すらもそうであるのなら―― なるほど、とてつもない力を発揮することができるのかもしれない。 「アウレフ、ヴェート、ギメル、ダレット……」 カバラがイスラエル発祥であることから、使用言語はヘブライ語であるはずだ。 そうマサキは考えたが、どうやら見当違いではなかったらしい。 天才科学者の頭脳は睡眠の欲求もどこかへ吹き飛ばして、新たな未知のテクノロジーにのめりこんでいく。 「いいぞ……あとは実践あるのみだ」 マサキはモニターから一旦、目を離す。 そして高速で移動するグランゾンが動きを止めて、背後を振り返った。 空の彼方から二体の生贄が、のこのことこちらに向かってくるのが目視できる。 冥王は口の端を吊り上げ、哀れで愚かな羊達に訪れる運命を嘲笑うのだった。 * イキマは思案していた。 木原マサキが危険だというラミアの意見は理解できる。 放送で呼ばれたガルドの名も、状況を考えればマサキの仕業であろう。 だがイキマにとってはラミアも油断のならない女だ。 たった今、自分を庇った行動から、この女が自分を戦力として必要としている事は、説明を聞くまでもなく分かっているのだ、が。 (その後はどうなる?用済みになれば……フン、上等だ) もとより、このグルンガストに乗った時から覚悟は決めている。 ラミアがこちらを始末しようとするなら、戦うまでのこと。 死中に活あり。 迷いは捨てろ。 敵は眼前だ。 ただそれを討つのみ。 「ワームスマッシャー!!」 いきなり周囲の空間が歪んだ。 一瞬、イキマはモニターのノイズかとも考えたが、そうではなかった。 その歪みが空間に無数の穴を開けて、その中から飛び出した光弾がラーゼフォンとウイングガストをかすめる。 「なっ……!」 「敵の攻撃だ、落ち着け!奴の機体は照準に故障をかかえている!まともに当たる可能性は低い!」 驚愕するイキマをラミアが叱咤する。 「挟み込むぞ!遅れるなっ!」 「……偉そうに指図しおって!」 左右二手に分かれ、グランゾンに襲い掛かるラーゼフォンと人型に変形したグルンガスト。 まずはラーゼフォンが光の矢を放つ。 ソニックブームを巻き起こしながら迫るそれを、グランゾンが飛び上がってかわす。 そのまま山肌に突き刺さった矢の衝撃で、土煙が盛大に巻き起こった。 視界を遮られるが、イキマはレーダーを凝視して位置を確認、追撃のアイソリッドレーザーがグランゾンを追う。 ――奴の動きの先を読め。 グランゾンはバリアを発生させて、レーザーの軌道を逸らす。 間髪いれず放たれたラーゼフォンの二の矢を、さらに上昇して回避。 そこから反撃に移るべく、反転してラーゼフォンに向き直る。 ――ここだ!! 「グルンガスト、ファイナルモード!」 超闘士は肩口から黄金の剣を引き抜いた。 その剣の名は計都、そして羅喉。 天に輝く二つの凶星の名を冠した剣は、敵に等しく不吉を運ぶ。 それこそが暗剣殺。その運命は凶の一字のみ。 「うおおおおおおおおおお!計都!羅喉剣ッ!!」 出し惜しみは無しだ。 ジェネレーター最大出力。 背中のバーニアが、爆発の如き噴射でグルンガストを舞い上げる。 たった今、地を這っていたはずの機体が、わずか一瞬でグランゾンの頭上にいた。 「!?」 グランゾンは胸部装甲を開放し、すでに攻撃のモーションに入ったままで、頭上を仰いだ。 もう遅い。こちらの勝ちだ。あとはこの剣を振り下ろすのみ。 ――侮ったな、木原マサキ。 真剣勝負とは一瞬の中に真実がある。 その瞬間にどれだけの力を出せるか、どれだけ相手を上回れるかで勝負は決まる。 機体性能も、乗り手の技量も、ここで出し切る事ができなければ全て無意味。 それが実戦というものだ。やり直しは一切きかない。 強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ。 「もらったぞっ!暗剣殺――――斬ッッ!!!!」 一刀両断、のはずであった。 振り下ろした刃は間違いなく、グランゾンがいた空間を両断していた。 だが、いるはずのグランゾンが消えた。 一瞬で? いったいどこに―― 「後ろだぁっ!!」 ラミアの声に反応して向き直ると、消えたはずのグランゾンが剣を振りかざしていた。 馬鹿な。 いったいどうやってかわした。 そんなことを考えながらも体が瞬間的に反応したのは、歴戦の戦士としての経験のおかげか。 「ぬうううううううっ!!」 「うおおおおおおおっ!?」 グランゾンのグランワームソード、グルンガストの計都羅喉剣が切り結ぶ。 衝撃と稲妻のような火花が、お互いの剣を挟んで対峙する二機の間に飛び散った。 しかし拮抗は一瞬。 故障を抱えたグランゾンではグルンガストのパワーを受け止めることはできない。 そのままイキマが押し切ろうとする。 だがそれもマサキの思惑のうちであった。 グルンガストに弾き飛ばされて後に下がり、距離がわずかに開く。 その瞬間にグランゾンの胸部が開き、その奥から閃光が放たれた。 「ワームスマッシャー、ダイレクトショット!」 「――――おおおおぉぉぉぉおおおおっ!?」 まるで散弾銃のように放たれた光弾が、至近距離から次々とグルンガストに叩き込まれる。 そのまま弾き飛ばされて墜落、次いで山肌に激突。 派手な轟音が巻き起こり、機体を強烈なショックが襲う。 そして、もちろんそれはイキマの乗るコックピットそのものも例外ではなかった。 「イキマ、聞こえるか!?応答しろ!」 「……ぐ……ううぅ……」 「……生きてはいる……か」 だがこの状況で戦力として、あてにはできそうにない。 ラミアはそう判断して通信を切ると、グランゾンの方に注意を向ける。 あの時、グランゾンがイキマの必殺の一撃をかわせたのは、ワームスマッシャーに使うワームホールによるものだ。 ワームホールを展開し、光弾をワープさせて予測不能な角度から攻撃を可能にするのがワームスマッシャー。 だがマサキは光弾ではなく、グランゾンそのものをワームホールに飛び込ませ、瞬間移動で攻撃を回避したのだ。 この短時間で、グランゾンの性能をマニュアル以上に引き出しはじめている。 何としてもここで倒しておかなくては、後々厄介な事態になる可能性が高い。 「……聞こえているか、白い機体のパイロット」 ラミアが覚悟を決めて身構えたところに、何と木原マサキの方から通信が入った。 「何の用だ。まさか今更、命乞いでもあるまい」 ラミアはそれだけを返す。 正直、あの男が何を考えており、何をしてくるのかはまだ読めない。 「俺を見逃がせ。ユーゼスを倒すのが目的なら他にやることがあるはずだ」 「……呆れた奴だな、ガルド・ゴア・ボーマンを殺したのはお前だろう」 「奴が俺を殺そうとしたから、正当防衛で反撃したまでだ。 ……言っておくがこれは忠告だ。俺の敵はユーゼスのみ。 貴様らなんぞに関わっている暇は無いが、死にたいというなら容赦はせんぞ」 やはり最後の一人になるまで勝ち残る気は無い、か。 ラミアはマサキの言葉を聞いて、この男を危険視したのは間違いなかったと確信する。 「貴様一人で何ができる。せいぜいが殺し合いに乗って勝ち残ることくらいではないのか」 「女、そこの奴やクォヴレーから聞いていないのか?首輪を外したのはこの俺だ。 そしてこの閉鎖空間からの脱出方法も、必ず見つけ出してみせる。 だが、問題はそこから……お前達はユーゼスと戦う際に必要な、貴重な駒だ。 死んでもらっては困るというのは事実なんだよ」 「そうか……お前は本気でそう考えているのだな……」 ならば決まりだ。 この男はここで殺す。必ず殺す。 グランゾンとともに消滅させる。 「そうだ。だから――――ッ!?」 ラーゼフォンの翼の羽ばたきがマサキの言葉を中断させる。 猛スピードで突撃するラーゼフォン。 迎撃しようとしてグランゾンが放ったワームスマッシャーは、そのスピードを捕らえきれず、無数の光弾はむなしく空を穿つ。 このまま一気に仕留めるべく、拳を振りかざす。 だが―― 「ぐうっ!?」 衝撃。 最後の一発がラーゼフォンを捕らえた。 まぐれ当たりかと考えるラミアだが、マサキが発した次の言葉がその認識を塗り替える。 「フン……誤差把握完了だな」 ……どういうことだ? まぐれではないということか? 「女、貴様は何故、俺に襲い掛かってくるのか……ユーゼスを倒されたらまずいからか? この殺し合いも佳境に入ってきた段階でその強力な機体、しかもほとんど無傷……。 そうか……貴様がユーゼスの犬かッ!ならば全て合点がいく!」 「…………ッッ!!」 何故ばれた?私の存在をどこで知った? まずい。 いや、関係ない。 ここで仕留めればいいだけの話だ。 攻撃を―― 「照準誤差修正!空間座標x、y、zをそれぞれ15.56・-7.91・-2.14修正! データ入力!短期未来予測!カバラシステム起動!!」 どうする。 攻撃。 間に合わない。 「ワームスマッシャー発射!!」 ――ガードだ! ラーゼフォンの両腕を十字に組み、さらに翼も防御に回す。 音障壁を出力全開にして、死角から襲いかかる光弾の連射を耐えるしか術は無い。 一撃。 もう一撃。 さらにもう一撃。 展開したバリアを光弾に貫かれ、ラーゼフォンはガードこそ崩さぬものの衝撃で吹き飛ばされる。 だが、その移動先を予測したように、いや完璧に予測しているのだ。 吹き飛ばされる先、さらにその先。 次の光弾が牙をむく。逃れる術は無い。 ビリヤードの台の上を乱反射するボールのように撃たれ、弾かれつづけるラーゼフォン。 これが、これがワームスマッシャーの完成形だ。 「ぐうううううううッッ!!!!」 衝撃がラミアの視界を揺らす。轟音が感覚を狂わせる。 だが意識を手放せば本当に終わりだ。 わずかな時間を久遠に感じながら、ラミアは全神経を集中してガードを保った。 「ほう……耐えたか」 「くっ……!」 どう考えてもまずい。 退くか、いやそれはできない。 ならば一体どうすれば勝てる? どうすれば―― 「女、これが最後だ。死にたくなければ俺と一緒に来い」 何を……言っている? 理解不能の四文字がラミアの思考を占める。 マサキは言葉を続けた。 「スパイの貴様を奴等と置いておくのもまずいのでな。 貴重な駒を減らされてはたまったものではない……。 それに俺も貴様に聞きたいことが山ほどある。残らず喋ってもらうぞ」 「……知らんな。私がスパイ?何の話だ」 「今更とぼけても無駄だ。だがもし貴様がそうでないというなら、どちらにしろここで死ね。 さっきの行動で貴様はユーゼスより俺を倒す事を優先した。利用価値の無いクズに用は無い」 クズ……か。 この男はラミアを道具として、いや全ての人間をそうとしか見ていない。 だがそれはユーゼスも同じ。そして事実だ。 ラミア・ラヴレスは便宜上の名。 W17――ナンバーで呼ばれる人形、道具に過ぎない。 だのに何故、思考にノイズが走るのか。 いや―― 「さあ答えろ!貴様も命が惜しいなら、イエスと言え!」 「……ノーだ。何故なら私は人形だからな」 「貴様……ならば死ぬしかないぞ!」 「ノーと言った!人形に死への恐れなど存在しない!」 はっきりと言い放った。 それは自らを人形と言いながら、決して人形には真似できない「意思」の象徴。 自分の主を自分で選ぶということ。そのことをまだラミアは自覚していない。 「いいだろう……!ならばここで消え去れ!」 グランゾンから未知の高エネルギー反応が検出される。 ワームスマッシャーでもない。グラビトロンカノンでもない。 ならば、「あれ」しかありえない。 ラミアはそれを知っている。そしてその瞬間こそが唯一の勝機であることを。 ワームホールを使った瞬間移動を使われれば、どんな攻撃も回避されてしまう。 ならばグランゾンが全エネルギーを攻撃に集中させた、その瞬間にその攻撃もろとも打ち砕く。 だが、そんなことができるものなのか。 できる。できるのだ。 このラーゼフォンなら。 ラミア自身は奏者ではない。本来の力を覚醒させることはできない。 だがそれでも、その力は絶対障壁を突破するレベルにある。 時間と空間を閉ざす壁をも破壊する、この力なら光をも吸い込む虚無の闇であろうとも―― 「ブラックホールエンジン、オーバードライブ!」 「コード入力……リミット解除!」 ラーゼフォンの真の眼が開く。 翼を広げ、そして両腕を広げる。 その動きは高らかに声を上げる歌い手のよう――そう、歌だ。 「ターゲットロック!エネルギー充填完了!!」 「攻撃範囲収束、威力最大!」 グランゾンの両腕が巨大な闇の塊を掲げる。 周囲の空気が揺れる。大地が震える。 「塵一つ残らず消滅させてくれる……!」 「歌え、ラーゼフォン!お前の歌を、禁じられたその歌を!!」 今、間違いなく言えることがある。 それはこの勝負に負けた方が、跡形も無く消滅する運命にあるということ。 いや、下手をすると勝者すらも―― 「ブラックホールクラスター発射ッッ!!!!」 「ラァァァァ――――――――――――――――――――!!!!」 世界が――――反転した。 * 「何だこれは……いったい何が起きている!」 混濁した意識を回復させたイキマが見たのは、想像を絶する世界だった。 天が、地が、どこにもないのだ。 全てが渦を巻き、目にもとまらぬ高速で回転しながら周囲を囲んでいる。 その渦の中心は、空中で対峙するラーゼフォンとグランゾンの真ん中の「穴」。 メキメキと空間が音を立てて軋んでいるようだ。 いや、比喩ではなく本当に軋み、そしてこのままでは潰れる。 本能的な恐怖を抱いたイキマの実感であった。 見上げる視線の先、青の魔神と白の大天使の間で拮抗する超エネルギーがプラズマを巻き起こす。 「やめろ!このままでは――」 イキマの声は轟音にかき消される。 もはや、やめたところで、どうにもならない。 「穴」が全てを吸い込んでいく。 イキマ達の周囲を高速で回転する大地を、空を、そしてイキマ、マサキ、ラミアを、全てを飲み込んでいく。 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!?」 全ては消えて失せ、後には何も残らなかった。 * 大地を見事にくりぬいた巨大なクレーター。 直径は5kmほどだろうか。 山岳地帯のど真ん中に忽然と現れたそれは、周囲の地形と見比べると異様としかいいようがない。 大地が、鋭利な刃物で切ったように、綺麗にくりぬかれている。 瓦礫も何も存在せず、そのクレーターの内側のありとあらゆるものが削り取られて、どこかへ消えてしまったかのようだ。 その断面にいくつかの穴。 何やら人工の通路のようなものがその奥の闇を覗かせている。 「どういうことだ?」 「はい。W17のラーゼフォンと木原マサキのグランゾンが交戦中、次元交錯線の乱れが臨界点を突破。 おそらく両名及びイキマのグルンガストも次元の狭間に吸い込まれたと思われます」 ヘルモーズ内部。 ユーゼスのモニターを見つめながらの質問に、監視役のバルシェムが答える。 自らが搭乗する為の機体を調整中、W17が死亡したとの報告を受け、ユーゼスはその内容を吟味していた。 直前の状況を考えれば、ワームホールを何度も開いたことで、空間が不安定になったところに決定打が打ち込まれて、このような事態が引き起こされたのだろう。 (フン……だがグランゾンがこのまま次元の狭間に飲み込まれるはずもあるまい) ユーゼスは彼らが生還してくる可能性が高いと推測していた。 いや、ひょっとして帰ってくるのはグランゾン――木原マサキ一人かもしれないが。 監視をおこたるなと指示して通信を打ち切る。 「だが……どちらにしろ逃れる事などできん……この私の手からはな」 この世界は実験室のフラスコだ。 あらゆる因子を詰め込んだ蟲毒といってもいい。 実験の途中でいささかの爆発が起ころうとも、大丈夫なようにフラスコ――閉鎖空間を強化してある。 ここから逃げられるとすれば、神の意志――アカシックレコードに連れ去られた流竜馬のようなケースのみ。 「待っているぞ……どのみち貴様らはこの私の手のひらの上に帰ってくるしかないのだからな……」 【ラミア・ラヴレス 搭乗機体:ラーゼフォン(ラーゼフォン) パイロット状態:良好 機体状態:装甲に僅かなダメージ、EN 1/3ほど消費 現在位置:??? 第1行動方針:マサキを追ってグランゾンごと抹殺する。 第2行動方針:ユーゼスを裏切るふりをして、ゲームを進行させる。 第3行動方針:参加者達の疑心暗鬼を煽り立て、殺し合いをさせる。ある程度直接的な行動もとる。 最終行動方針:ゲームを進行させる 備考:ユーゼスと通信を行い他の参加者の位置、状況などを把握しました。(三日目4 00時点) 首輪は持ち主の死後も位置が把握できるので、シロッコやマサキがサンプルを所持していることを知っています。 ユーゼスはラミアの裏切りのふりを黙認しています】 【木原マサキ 搭乗機体:グランゾン(スーパーロボット大戦OG) 機体状況:内部機器類、(レーダーやバリアなど)に加え通信機も異常。照準のズレ修正済み(精密射撃に僅かな支障)。右腕に損傷、左足の動きが悪い。EN半分ほど消費(徐々に回復中)。グラビトロンカノン残弾1/2 パイロット状態:疲労、睡眠不足 、一時的な興奮状態、胸部と左腕打撲 、右腕出血(操縦には支障なし) 現在位置:??? 第一行動方針:どこかで休みたい。 第二行動方針:クォヴレーの記憶について考察。 第三行動方針:ユーゼスを欺きつつ、対抗手段を練る 最終行動方針:ユーゼスを殺す 備考:グランゾンのブラックボックスを解析(特異点についてはまだ把握していません)。 首輪を取り外しました。 首輪3つ保有。首輪100%解析済み。 白い機体の女がスパイであることを認識。ラミアの名前は知りません。 イサムとガルドの関係を知りません。クォヴレーの失われた記憶に興味を抱いています。 機体と首輪のGPS機能が念動力によって作動していると知りました】 【イキマ 搭乗機体:ウイングガスト(バンプレストオリジナル) パイロット状況:強い決意。戦闘でのダメージあり、応急手当済み。マサキを警戒。 機体状況:装甲に中程度のダメージ、メインカメラ破損。コックピットの血は宗介のものです。 現在位置:??? 第一行動方針:ラミアと共にマサキを追う。マサキよりラミアを見張ることを重視。 第二行動方針:トウマに代わり、クォヴレーを支える 第三行動方針:主催者打倒の為の仲間を探す 最終行動方針:仲間と共に主催者を打倒する】 備考:ディス・アストラナガン、ラミア・ラヴレスを特に警戒 ガイキングの持つ力(DG細胞)が空間操作と関係があると推測 ディス・アストラナガンがガイキングの力(DG細胞)と同種のものと推測 剣鉄也らの背後の力(デビルガンダム)が空間操作装置と関係があると推測 空間操作装置の存在を認識。D-3、E-7の地下に設置されていると推測 C-4、C-7の地下通路、及び蒼い渦を認識。空間操作装置と関係があると推測 ラミア・ラヴレスがジョーカーであることを認識 ※D-6に直径5kmほどのクレーターあり、地下の施設が露出しています ※爆発の様子が周囲の参加者に知られた可能性があります ※ラミア、イキマ、マサキは空間の裂け目に飲み込まれました。 このフィールド内に限らず、ヘルモーズや地下施設の何処かにワープする可能性もあります 【三日目 7 30】 前回 第246話「超重次元戦奏曲」 次回 第245話「されど白竜は蒼天に舞う」 投下順 第247話「草は枯れ、花は散る」 第247話「草は枯れ、花は散る」 時系列順 第248話「限りある永遠の中で」 前回 登場人物追跡 次回 第243話「それでも一体この俺に何ができるっていうんだ」 木原マサキ 第248話「限りある永遠の中で」 第243話「それでも一体この俺に何ができるっていうんだ」 ラミア・ラヴレス 第248話「限りある永遠の中で」 第243話「それでも一体この俺に何ができるっていうんだ」 イキマ 第248話「限りある永遠の中で」 第244話「放送(第四回)」 ユーゼス・ゴッツォ 第248話「限りある永遠の中で」
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・今回で加工所見学編は終了です。 ・ネタ思いつくのは良いけど書くのがしんどい。 ・うpしてわかったのはやはり駄文ぽかったのとうまくうpできたこと。(泣) ・他の作家さんはすごいんだぜ・・・麦もああなりたいぜ。 麦茶あき(仮) 加工所本部 「さてここが研究部だ。主にゆっくりに対しての研究をしている」 「なんかものすごい怪しいくない感じですね」 ここはF塔。ゆっくりの研究をしている場所だ。 主にゆっくりの品種改良、実験、改造、行動パターン、胴付き開発、野良と野生の生活風景、薬品など研究する。 ここで研究されるゆっくりは全て繁殖部からもらっている。 故にゆっくりの消費量が調理室の次に多いらしい。 育手さんに連れられ品種改良に成功したゆっくりを見せてもらった。 「このちぇんだよ」と見せてくれたが普通のと変わりはない。 食べてごらんと育手さんに勧められ食べてみる。すると 「「苦っ!!!」」 舌が予期せぬ苦さを感じてしまった。 しかし苦いなんだこのちぇんは?! 「それはビターチョコのちぇんなんだよ。来月辺りから加工所の新商品として出す予定さ」 なるほどこれが品種改良のゆっくり。 中のチョコをビターにするとは・・・ 育手さんによれば甘いものが苦手な人向けの商品として開発されたそうだ。 品種改良はなにも食用だけじゃない、飼いゆっくりや虐待用のゆっくりにも使われてる。 だがゆっくりの品種改良はそううまくいかないものらしく現在も試行錯誤を繰り返してる。 「中を見てこようか」と育手さんにF塔の内部まで連れてかれた。 中には見たことが無い機械と大量のゆっくりと数名の職員。そしてなぜか胴付きえーりんたちがいた。 なんだろう・・・えーりんが普通の職員として働いているような・・・ 「えーりんは医学に特化したゆっくりだからね。研究も進んで協力してくれるのさ」 だそうだ友人・・・・って何してる? 「ハアハア・・・えーりん、えーりん・・・」 いかん胴付きえーりんに発情してる。 一発殴ったら何故殴ったと文句を言ってきたが気にしない。 実験室についた。ちょうど今から実験を始めるそうだ。 中にいたのはれいむだ。なんか大声を出してる。 「ゆぎいいいいいいい!!!!いだいいいいいいいい!!!」 「もっと出力をあげてくれ」 「はい」 職員の指示でえーりんが出力を上げる。 すると中にいたれいむがさらに悲鳴をあげた。 「やじゃああああああああああ!!!いじゃいいいいいいい!!!おきゃああああしゃあああああんん!!!」 あまりの痛さに幼児退行してしまってる。というかなんの実験なんだ? そんなこと思っていたら中にいたれいむの体が異様な変化を見せた。 ウネウネと動き目と口以外はもはやれいむとは言えない何かになっていた。 髪は皮と同化し、お飾りも歪な形になった。 研究員たちはその様子を固く見守ってた。 ここでれいむだったものに変化が現れたお飾りだった部分は徐々に黒くなり、髪の色も変化を表した。 研究員たちはそれを見て「「「おお・・・!!」」」と驚いてたが・・・・ 「ゆべちやでらああしゆゆゆぎゃぎゃがよおじふゃ!!!!」 突如れいむが全身を激しく動かしてそのまま・・・ パンッ・・・!!!! と破裂してしまった。 ああ・・・・と落胆する研究員たち。「また失敗か」と呟く人もいた。 今回の実験はこのれいむをまりさに変えることはできないか?という内容だった。 研究員さんの話によるとこのれいむはまりさ、れいむの番から胎生出産で生まれたゆっくりで加工所で育てたゆっくりだそうさ。 れいむ、まりさから生まれたなこのれいむにもまりさの餡子因子が含まれているからそれを刺激してこのれいむをまりさにできないか?というのが今回の実験だったそうだ。 しかしそれだったらまりさ種の皮や髪を引き剥がしてこのれいむに移植すればいいのでは?と言ったら この研究の最終目的は通常種から希少種に変換できないかということだ。 通常種の中に希少種の中身を注入し、それを刺激させて希少種にするという目的だ。 今はれいむを他の通常種にできないかという実験で行き詰ってる。 この技術を確立するには後数十年はかかりそうだな。 だがさっきの実験ではいいとこまでいっていた。 見た目はあれだったが、まりさに近い形をしてた。 近い将来できるかもしれない・・・ 別の部屋では大窓から広い風景が見えた。 それはまるで人間が住んでそうな住宅街だ。 とても広く、町の一部分を切り取った感じだった。 ここはなんの研究をしているか?と聞いたら野良ゆっくりが家へ侵入した場合どのような反応をするかその被害と野良の生活を観察することだった。 その様子を記録し、行動パターンを比較したり、お家宣言の被害の記録を一般人たちに見せているのだ。 モニターを見ると一匹、一匹が映し出されていた。 あるれいむがおうたを歌っていて、あるまりさはゴミを漁っていた。あるありすは他のゆっくりをレイプしたり様々なゆっくりが映し出されていた。 まさかと思い聞いてみたらなんとこの町に住んでいるゆっくりのほとんどを監視しているという。 だが、全ては無理なので研究員が町に行きあたかも住んでるようにして他のゆっくりを観察しているという。 何故こんなことを?と聞いたらゆっくりもそれぞれ、その一匹のゆっくりに様々な物語があると所長からの提案だった。 おかげで監視は大変だったが野良たちがたまにおもしろい反応を見せてくれるのでそれが息抜きにできるそうだ。 そこで研究員さんがゆっくりが家へ侵入しようとする映像を捉えた。 研究員たちはそのゆっくりがどんな行動を起こす興味津々だ。 俺たちもその様子を見まいとモニターに目を向けた。 『ゆゆ~ん♪いまはにんげんさんはいないのぜ!いまのうちにおうちせんげんをすませるのぜ~』 『さんせいだよ~まりさ』 『しゃんしぇ~』×5 そう言いながら開いている窓から侵入した。 窓は研究員たちがわざと開けていたのだ。 『ゆん!なかなかいいおうちなんだぜ!』 『ここをれいむたちのおうちにするよ!!』 お家宣言も済み、ゆっくりたちは部屋を荒らし始めた。 『ゆ!あまあまをみつけたのぜ!』 『ゆゆん!さすがまりさだよ!』 『む~ちゃむ~ちゃ・・ちあわせ~♪』 『うめ!これめっちゃうめぇ!!』 『おいち~よ!』 テーブルの上に置いてあったお菓子を散らかしながら食べていた。はっきり言って汚い。 全て食べ終わりお決まりのアレをした。 「「「「うんうんすっきり~♪」」」」 皿の上にうんうんをした。しかもしたあと『くちゃい~!!』『うんうんゆっくりできない!!』などとほざき、その場を離れた。 『このぬのさんであにゃるをふくんだぜ』 『ゆっくちわきゃったよ!』 『ゆん、おちびちゃん!ふわふわさんだよ!これをべっとさんにしようね』 『ゆわ~いふわふわさん!』 カーテンにうんうんのついた尻を拭き、ティッシュをべっと代わりにした。 『『『ゆん・・・ねぇむくなっちゃよ・・・すぴ~』』』 子ゆっくりたちは全員ティッシュの中に眠ってしまった。 親たちはその顔を見てうれしそうだった。 『おちびちゃんがねちゃったね』 『ここならゆっくりできるんだぜおちびちゃんがねちゃうのもむりないんだぜ』 『まりさ・・・』 『れいむ・・・』 互いに顔を見て頬を赤くする。 まさかと思うが・・・ 『『すっきり~!!!』』 やっぱり・・・・嫌なもん見てしまった。 れいむの頭から茎が生えてきた。しかももう実がなっている。 『ゆゆん♪おちびちゃんができたよ!』 『かわいいおちびちゃんだぜ』 茎にぶら下がりながら『ゆぴぃ・・・ゆぴぃ・・・』とうれしそうに眠っていた。 全部で5匹。 まだどんな種類になるか不明だ。 『まりさはほかのばしょをみてくるのぜ』 『わかったよ。おちびちゃんはまかせてね』 互いにチュッチュッしながらまりさは他の部屋にいった。 つかキスすんな気持ち悪い。 その映像見てた研究員がパネルを操作し、あの家に付けられていた監視モニターを出した。 廊下、一階、二階、階段、台所、風呂場まで映っていた。 まりさは廊下を歩いていた。 『ゆ~んなかなかひろいぜ』 まりさはそんなこといいながら他の部屋へと侵入した。 当たりかまわず荒らし、綺麗なものは帽子の中へとしまった。 『これはおちびちゃんたちのたからものにするのぜ』 中々子供思いのまりさである。 まりさはほとんど荒らし終えたらその部屋を出て行き『うえへいってみるぜ』と言いながら二階に上がった。 ・・・がまりさが二階へ上がり終えた瞬間 『ゆあああああああああああああああああ!!!!!』 『??!』 なんだ今の悲鳴はとまりさが振り返った。 あの声はれいむだ。まさかれいむに何かあったのか??! と考えながら階段を降りようとしたら滑って落ちてしまった。 『ゆべ!!ゆぎゃ!ゆばあ!!!』四回ほどぶつかり下に降りた。 その光景を見た研究員全員が笑ってた。 『ゆ・・・いたいのぜ・・・『やめてえええええ!!!おちびちゃんをころさないでえええええ!!!』??!!!』 そうだれいむが危ない!まりさは急いでれいむのいる部屋に向かった。 こちらでも何が起こったか確かめるためにモニターを映した。 そこに映っていたのはさっきまでいなかったまりさ(このまりさを別まりさと呼ぶことにする)、ありすの親子がれいむとそのおちびちゃんを虐めていた。 この親子この家の窓から侵入し、お家宣言をしようとしたがすでにいたれいむ親子にお家宣言を妨害されたのだ。 こいつらは自分たちのお家を奪うゲスだと勘違いし、子れいむを人質にとったのだ。(このまりさを別まりさと呼ぶことにする) 『くるちぃ・・・・ちゅぶれりゅ~・・・』 『おちびちゃあああああああん!!!!』 『うるさいよ!!とっととごはんさんをよこしてね!!』 『このいなかもの!はやくしなさい!!』 『『『はやくちろ~!!』』』 こちらの一家は子供が三匹。まりさ一匹、ありす二匹である。 『やめてください!!ゆっくりしたおちびちゃんなんです!!』 『『『『おねぇーしゃん!!』』』』 『だったらいますぐごはんさんを・・・『どくんだぜええええええええええ!!!』ゆ・・?ゆべえええええええ!!!』 横からまりさが現れ別まりさを吹き飛ばした。 『ま、まりさあああああああ!!!』 『『『『おちょーっしゃん!!!』』』』 ありすが突然現れたまりさに吹き飛ばされた別まりさに駆け寄った。 『おちびちゃん?だいじょうぶだぜ?!』 『おちょーしゃん・・・ありぎゃとぉ・・・』 人質に捕られてた子れいむを救出し、れいむの元に駆け寄る。 『おちびちゃんごべんねえええええええええええええええええええ!!!!おかああさんたすけられなくてええええ!!!』 『『『『おねーしゃんすーりすーり!』』』』 泣きながら子れいむに謝る親れいむ。 わが子の安心を確認すると泣き止んだ。 そしてあの別まりさ親子を睨み付けた。 『よくもおちびちゃんをいじめたね!!!せいさいするよ!!!』 ブチッ!! れいむの踏みつけによって子ありすが潰された。 『ありすのおちびちゃんがああああああああああああああああああああああああ!!!!』 そして今度はありすがれいむを睨み付け『おちびちゃんのかたきぃいいいいいい!!!』と言ってれいむに体当たりした。 『ゆぎゃあ!!』 しかもその衝撃で頭の茎が取れてしまった。 『ああああああああああああ!!!!れいむのおちびちゃんがあああああああああああ!!!!』 『おちびちゃんをゆんじちしただけじゃなくこれからうまれてくるおちびちゃんまでえええ!!ゆ、ゆるさないぜええええええええええ!!!!』 『ゆ?!ゆあああああああああああ!!!いだい!!やめてええええ!!!』 まりさがありすを何度も踏みつける。 『そのちょしだよまりさ!!おちびちゃんをころしたげすはしねええ!!』 『『『『『いもーちょをころちたげしゅはちね!!!!』』』』』 『ごべん!!なさ!!ざいいいい!!ありすが!!ばるがった!!でしゅ!!』 『『『おきゃーしゃん!!!』』』 『おちょーしゃん!!はやきゅおきゃーしゃんを・・・』 そんなお父さんの別まりさはこっそり逃げようとしてた。 『『『にゃんでにげぇてりゅのおおおおおおおおおおおおおおおおお???!!!!』』』 『そろ~り、そろ~り』 この別まりさ、まりさと違い妻と子供を見捨てたのだ。とんでもないゲスである。 『ゆ??!じぶんのおちびちゃんをみすてるなんてとんだげすだぜ!!れいむ!こっちのありすはまかせたんだぜ!!』 『ゆっくりりかいしたよ!!』 まりさとれいむが交代し、まりさは別まりさに体当たりした。 『ゆわあああああああああああ!!!』 『しねええええええええええ!!!』 何度も踏みつけられ別まりさは死んだ。そしてれいむにまかせてたありすも死んだ。 『『『おちょーしゃん!!おきゃーしゃあああん!!!』』』 『ゆ!そういえばこいつらがのこってたね!おちびちゃんのおもちゃにしてあげるよ!!』 『『『ゆんやああああああああ』』』 こうして後から侵入した別まりさ親子はみな死んでいった。 この映像を見てた研究員たちはおもしろいものが見れたとこのまりさたちを評価した。 が、もうこんなことはもう起こらないだろうと研究員があの親子の回収を指示した。 家も元に戻し、別のゆっくりが侵入するのを待つのだ。 「どうだい?」 「おもしろかったです」 「観察っていいもんですね」 ここに来てよかったと思った。ここでは毎日こんなことを繰り返してるのだ。 ゆっくりお家宣言珍笑集というものが1500円でDVD、ブルーレイとして売られてるらしい。 後で買わなくば・・・ 育手さんは「胴付きがつくられるとこ見たくないかい?」と言ったので友人が「ぜひ行きたいです!!」と言って行くことになった。 胴付き研究部はその多くがHENTAIお兄さんで構成されてるのである。 それを聞いた瞬間俺たちはそんなとこに行くのかと思ってしまった。 胴付き研究部は部屋は広かったが手術室みたいなとこだった。 壁にはなんか餡子のようなものまでついてる・・・ 「やあ、ようこそ胴付き研究部へ」 そう言って研究員が挨拶した。 どうせこの人たちはHENTAIなのでHENTAI研究員と呼ぶことにしよう。 「胴付きってどうやってできるんですか?」と友人 「今のところよくわかってないんだ。自然じゃ胴付きができるのは稀だし、その誕生もいまだわかってない」 「捕食種なんかはある一定の条件下でなるとわかっているんだが・・・通常種が全くわからない」 「通常種の胴付きはドスから生まれるとか仮説があったんだけど、そんなやつはいなかったなあ・・・」 「だから我々はそんな通常種たちに胴付きにするための研究をしているのだよ」 思いっきり私情でね。 しかし、通常種の胴付きなんて見たことないしな・・・ 「見たいだろ?おーいまりさー!」 え? 「よ・・・よろしくなんだぜ・・」 フィーーーーバーーーーーー!!!となんか友人が覚醒した。 そこにいたのは幼児体系の胴付きまりさがいた。 もじもじしてて、おれたちのことを恥ずかしがっているようだ。 つか友人お前ぺドだったんだな。これからの付き合い方を考えるか。 いいかげんフィーバーするのやめろ。 「かわいいだろう?この子は我々の愛の結晶なのだ!!」 「は、はずかしいんだぜ・・・」 だめだこのHENTAI共・・・早くなんとかしないと・・・ 「こいつは人工胴付きゆっくりなんだ。どうやってできるか見せてあげよう」 人工・・?人間が作った胴ってことか・・? HENTAI研究員は胴付きのでき方を教えてくれた。 まず基本となるゆっくりの頭の大きさを調べる。 大きさを測ったら体作りに移行、ゆっくりの新鮮な皮をつなぎ、体の皮を作っていく。 手の形、脚、胴体を構成。もちろんアソコな部分を作ることも忘れない。 そこにそのゆっくりに合った中身を注入し、固まるまで乾かす。 この時に指先まで中身を注入する。 胴付きになるための手術台にゆっくりを乗せ体も用意する。 手術を開始してまずやることはゆっくりのあんよを切る。 ゆっくりが相当痛がってるが気にしない。 あにゃるを失くし体の首の部分と接合する。 うまく定着したらオレンジジュースを塗りしばらく固定。 体が安定したら動かせるようになってるので歩く、手を使うリハビリをする。 こうして胴付きができるのだ。 ちなみに今回胴付きになったのはゆっくりれいむだった。 「れいむ胴付きさんになれたよ」 「よかったな。あとで服作ってやるからそのままでいろよ」 「どぼじで??!」 胴付きになると知識も上がるらしい。 やはり体のほうにも餡があるからだろうか・・・? 胴付きとなったれいむは服が作られるまでずっと裸だったという。このHENTAI共め・・・ 俺たちが次にきたのはあたり一面森だらけの場所だった。 「ここはビオトープさ」 「ビオトープ??」 「天然に近いゆっくりを育てるための場所さ」 ここはより自然に近く天然、野生のゆっくりを育て、研究する場所だそうだ。 研究部の仕事場でもあるが野生も研究することから繁殖部と研究部が合同で管理している。 ここで成体まで育ったゆっくり一部は繁殖部が回収する。 研究部は野生のゆっくりを観察するのが仕事だ。 作りがすごいと思う・・・地面、木々はともかく川まであるのだ。 まわりには食えそうな草もいっぱいある。 しかも室内なのに雨も降らせるのだ。 「群れもドスが管理してるし、ここで餌に困ることはまずないよ」 野生の群れの風景を見たがったが人間と関わるとゆっくりの生態が崩れてしまう危険があるため行けなかった。 繁殖部も夜になってから回収に向かうらしい。 代わりにまたモニターでその様子を観察したりした。 育手さんによればここでは野菜やみかん畑も栽培しているそうだ。 「次は調理場だ。やっと加工所らしいとこ見せられるよ」 十分すごいですが・・・ 育手さんは地下へと降りていく。 この下に調理場があるそうだ。 あの繁殖場や子育て室で育ったゆっくり、天然のゆっくりたちはこの場所に集められるという。 地下にあるのはゆっくりの死臭を防ぐためである。 ゆっくりの死臭はゆっくりにしかわからないため防ぐにはこうするしかないという。 「着いたな・・・ここが調理場だ」 そこは・・・ゆっくりたちにとっては地獄の場所だった。 目の前に広がっていたのは数多のゆっくりたち。 通常種、捕食種、希少種、子ゆっくり、赤ゆっくり問わずだ。 それらがベルトコンベアにゆっくり運ばれその先の機械に加工されていく。 足は焼いてあるから動けない。羽付きもとられていて飛べなくなっている。 仲間が加工される悲鳴に恐怖しながら次々と調理されてた。 ゴゥン・・・・ゴゥン・・・・・ 「たすけてくださいにんげんさん!!!まりさはまだしにたくないんです!!!!!」 「おねがいします!!!ありすをたすけてちょうだい!!!」 「やだあああああああああ!!!やだあああああああああああああああ!!!!」 「だせええええええええええええええええええええ!!!!」 「れいむわるいことしてないのにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 「わからないよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 「・・・・・・・・・!!!(むきゅう!!たすけてちょうだい!!ぱちぇをうしなったらせかいのそんしつよ!!)」 「ぢんぼおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 運ばれていく通常種たち。 助けを求めてるがそんなものはこの加工所では意味がない。 ぱちゅりーは嘔吐を防ぐため口がふさがっている。 「やだああああああああああああ!!!れいむしにたくない!!しにたくない!!」 次はれいむが調理される番だった。 いまさっき機械によって仲間のまりさが目の前で加工されたのだ。 「やだああああああ!!!れいむはゆっくりしたい!!おちびちゃんたちといっしょにいたい!!!」 そういっても機械は自分の役目を果たすだけ。 「たすけてたすけて たすけてたすけて たすけてたすけて たすけてたすけて たすけてたすけて たすけてたすけて たすけてたすけて たすけてたすけて!!!!!」 するとどこからもなく 『ゆっくりシネ♪』 「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ『スパンッ』」 れいむは真っ二つに切られた。 どこかもなく聞こえた声は加工されるときにしか聞こえない、録音テープでこの声を聞いた1,5秒後に加工される仕組みだ。 切られたゆっくりたちはこれから加工されるゆっくりたちに見られながら流れていく。 自分もああなるのだと・・・・ こちらは赤ゆっくり調理場であるベルトコンベアに乗せられた赤ゆっくりたちは巨大なフライパンの上に乗せられ少し油まみれになる。 「「「べちょべちょしゃんきもちわりゅいよ~」」」 「もこたん、点火だ」 「「「「わかったお!!!」」」」 もこうが「ふじやまヴぉるけいの」を発動させ、フライパンを熱くする。 「ゆ?にゃんだきゃあったきゃくなっちゃよ??」 それもその内。 「「「「「「あちゅい~~~~~~!!!!!!」」」」」」 赤ゆっくりたちはフライパンの中で踊り続け焼かれていった。 「今日もいい焼き加減だもこう」 「ほめられるのうれしいお!!」 このもこうたちは調理場では欠かせない存在になっている。 「「「「きょうもげんきにはたらくお!!!!」」」」 こちらはちぇんとらんが並列になって運ばれてる。 互いに相性のいい組み合わせだからというわけではない。 「「「「らんしゃまああああああああああああああああ!!!!」」」」 「「「「ちぇえええええええええええええええええええええええんんんん!!!」」」」 目の前にちぇんがいるのに!!助けを求めているのに!!助けられない!! でしょうね。あんよ焼かれてるから。 「「「「たすけてらんしゃまあああああああああああああああああああああ」」」」 「「「「ち、ちぇえええええええええええええええええええええん!!!!」」」」 そういって運ばれてついに・・・ 「ちぇんはまだ・・・『ゆっくりシネ♪』にゃあっ!!!」 「「「「「ちぇええええええええええええええええええええええええんん!!!!!!」」」」」 目の前で加工された。 ここのラインはちょっと特別になっている。 実はらん側からはちぇんが加工されるのが見れるのだ。 らんからしてみたら泣きながらやめてくれと懇願してくるだろう 「「「「「あああああああああああああああああ!!!!!」」」」」 ちぇんが目の前で加工された悲しみと恐怖がより中身をおいしくせた。 そして・・・ 『ゆっくりシネ!!!』 らんたちも加工された。 さなえも似たようなものだが繁殖部で説明したとおり、かなこはおかざりを奪われるだけである。 だからこの調理場にはさなえと会うことがない。 ではどうやって調理するか? それは 『あのスピーカーさんにかなこやすわこにたすけをよべばきてくれるかもよ??』と ベルトコンベアで運ばれる前に録音テープで知らされるのだ。するとどうなるか。 「かなこさまああああああああああああああああああああああああああ!!!! すわこさまああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 「たすけてください!!!!おねがいします!!!!!」 「さなえ!!!いい子になりますからあああああああああああ!!!!」 こうなる。 だがこのスピーカーそんな機能はないし、そもそもかなことすわこは助けに来ない。 でもさなえなら・・・と思うだろうがこの加工所本部ではそんな生易しいことは一切通用しない。 よって奇跡も起きないのだ。 「たすけてください!!!かなこさまああああああ!!!すわこさまあああああああ!!!さなえをきらいになっちゃったんですかあああああああああああああ???!!!」 単にこれないでけです。だから。 『キセキなんておこんないよ!ゆっくりシネ!!!!』 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ『スパンッ』 今日も抹茶餡が流れてく・・・ こっちはれみりゃの調理場だ。 中身が肉まんであるため蒸し焼き式になっている。 「あついどおおおおおおおおおおおお!!!!」 「ここからだしてほしいどおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 「さくやああああああ!!!ざぐやああああああああああああああああああああ!!!!」 肉まんが今日も蒸し焼きされていく。 「「「「「おじょううさまああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」」」」」 言い忘れていたがらんと同じようにさくやにも見せびらかしていたのだ。 『最愛のお嬢様が目の前で蒸し焼きされるのってどんな気持ちなんだろ?知りたいな♪』 なーんて言っちゃいけない。 がこれでさくやの中身がおいしくなったとろで 『PAD長はシネ!!』 これである。 加工所ではさくやさんに対しても容赦はない。 通常種、捕食種、希少種が平等に調理されていくのだ。 通常種たちならともかく希少種たちが加工されるのはいい気分にはなれない・・・・・・・・・一般人には・・・ だが、ここで調理されたゆっくりの中身は本当においしいのだ。 この調理方法を考えたのは全て所長である。 「また所長ですか・・何者なんです?」 「それを知りたくば大きくなったらここで働くことだ」 育手さんはそう言った。 だが俺はどうしてか・・・ここで働きたいと思っていた。 加工所での見学が終わり、俺たちは外へ出てた。 もちろんDVDは買っておいた。 「今日はありがとうございました」 「いやいやまた見学にきなよ!じゃあ!」 育手さんと外で別れて俺たちは家へと帰っていった。 今思えば色んなもん見てきたな・・・・ 「なぁ・・・」 「ん?」 友人がいきなり話しかけてきた。 「俺・・・加工所で働いてみようかな~なんて思ってる」 「なんだよお前もか」 「・・・え?ひょっとしてお前も?!」 「ああ」 「はっはー!じゃあ将来同じ職場だな!!」 そう笑いながら・・・俺たちは無事帰宅した。 加工所本部―所長室 「所長本日のおやつでございます」 「ウム・・・・・」 ここは加工所の所長室。一見ほとんど飾り気の無い部屋だが・・・その男がその場にいるだけでこの部屋の空気がガラリと変わる。 おやつとはもちろんゆっくりたちのことだ。 ちぇん、ありす、かなこ、うどんげ、れみりゃが並べられてた。 しかもまだ生きている。 「「「「・・・・・・・・・!」」」」 普通なら「ここから出せ!」とか「あまあまよこせ」など言ってくるはずが・・・そんな気配は一切しなかった。 それは目の前にいる男のせいである。 この男に畏怖の念を抱き、恐怖で声が出せないのだ。みなガタガタ震えている。 男は手を合わせ・・・ 「いただきます」 といいかなこをつかんだ。 「ヒィッ!!」 掴まれた感触に驚き、かなこが声を上げた。 男はかなこの皮に手を当て「スゥーーー・・・」 「いだいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」 皮を薄く切られた痛みでかなこは絶叫した。 だが男はそんなこと気にするまでも無くピーラーで切るかのように皮を剥いだ。 「いだい・・・あたしの・・・かおが・・・・」 中身が見えている。 かなこの中身はドーナッツだ。それが丸見えである。 男はかなこをいったん皿の上に戻し、ちぇんとありすをつかんだ。 「やめてねー・・・ちぇんはおいしくないんだよー・・・」 「やるならありすにしなさい・・・ちぇんだけは・・・」 が男はちぇんを握り絞めた。 「にゃああああああああああああああああああ!!!!」 「ち、ちぇええええええええええええええええええええええええええん!!!」 搾り取られたちぇんの中身はそのままかなこに当たった。 「ちぇ・・・ちぇえええん・・・」 ありすは放心してたが今度はありすの番だった。 「ああああああああああああああああああああああ」 チョコとカスタードがかかったかなこを手でつまみ バクッ・・・ 「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 かなこは食べられた痛みからこの世のものとは思えない表情をした。 そのまま男は食べていく。 そして食べ終えた。 「次はお前だ」 掴まれたれみりゃが必死になって逃げようとするが逃げれなかった。 「生きがいいからちょっとずつ食べよう」 バクッ・・・・ 「うあああああああああああああああああ!!!!!」 頬の一部を千切り食べる。 食べ続け中枢餡を食べられたところでれみりゃは動かなくなった。 「最後はデザート」 「げ・・・げら・・・・」 と言いうどんげを見た。 すでにうどんげは泣き崩れている。 さっきまでいたみんながこの男に食べられたからだ。 恐怖が臨界点まで達したうどんげの目が光った。 うどんげの「狂気の瞳」だ。 これを喰らったゆっくり、人間は一種の催眠状態になり、幻覚を見るのだ。 が・・・・ 「俺にそんなのは効かないぞ」 「???!!!!!」 うどんげは信じれなかった。目の前にいる男に自分の催眠が効かなかったのだ。 しかもその隙にうどんげは掴まった。 「げらあああああああ!!!」 必死にもがいたが先ほどのれみりゃと同様逃げれなかった。 「安心しろ」 「?!!」 「お前の体のは全て食べてやる」 「!!!!」 それはHENTAIお兄さんが使うたべるではなく、食べるのほうだった。 うどんげは理解したこの男に食われるのだと。 「げらああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 「いただきます」 うどんげはその男の腹に収まった。 「今日のおやつもうまかった。また食べるか」 「わかりました」 そういって男はその部屋を出た。 残っていたのは部屋の家具とゆっくりの飾りに服のみだった。 あとがき 加工所本部(前編)を読んでくださった方々ありがとうございます。 麦は大変うれしいです。 前編を投稿したその日に後編を書いてしまうアホ餡子です。 はっきりいってつらいです。 前編を改めて読み返すと駄文だということがすごくわかったのでこれから徐々にうまくなっていこうと思います。 いまのところこんなんですが、がんばっていこうと思います。 コンペ10夏にも一応参加するつもりです。 ギャグの方どうしようかな・・・困ったな・・・ これからもよろしくお願いします。 うどんげの中身は月見団子。 今更ですがD.O様活動一周年おめでとうございます。麦は全然知りませんでした。 申し訳ありません。 いままで書いたやつ anko 1994『加工所本部(前編)』 おしまい
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「人が死ぬときにはね――そこには何らかの『悪』 が必然であると、『悪』に類する存在が必要である と、この私は思っているわけだが――では果たして 人が生まれるとき、そこには何が必然として存在す るものなのだろうね? まさか『悪』の反対だから 『正義』などという単純かつ退屈な結論はありえま いとは思うのだが」 「そりゃァ兄貴、答えは簡単だ――『セックス』に 決まってる。いまどき小学生だって知ってる事さ」 ◆ ◆ 自分の真摯な疑問に対して漫画に出てくる下品極 まりない中年男性の如き返答を愚弟がする、という 過去の記憶のワンシーンを切り取ったまごうことな き悪夢から零崎双識が目覚めたとき――と言っても 既に夢と現の境も明確でなく、目の前も冥いままで 唯一はっきりした感覚と言えば右脇腹の漠然とした 痛みだけ、という状態だったのだが――ともかく彼 が感じたのは腰を中心とした曖昧な心地よさだった。 ――はて、まだ自分は夢を見ているのだろうか。 意識が回復するにつれ右脇腹の痛みが増し、それ と同時に心地いい触覚の輪郭も焦点を合わすように 鋭敏になっていく。 それは、男性器への刺激だった。なぜか勃起して しまっている男性器に、何やら濡れて暖かいモノが 押し付けられている。 ――どういうことなのかな。 双識はその感覚に集中しつつ、今の自分がどんな 状態にあるのかを思い出そうとした。 瞼は重い。とても開けられそうにない。土の匂い。 背中には地面の感触。森の中、とでも言うべき環境 で地面に直接寝かされているようだ。そして右脇腹 の深い傷とその痛み。 ――思い出した。早蕨刃渡に『殺された』のだ。 しかし今のこの感覚は何なのだろう。はだけられ たズボンの前と、男性器に加えられる暖かな感覚。 性的興奮もなしに性器が勃起してしまうというのは 死に瀕した若い男性に時折見られる生理現象(双識 も何度か目撃した事がある)なのだが、しかしこの 感触は。 濡れて、暖かい、柔らかな板状のもので、挟まれ ている感触。滴る液体はかなり粘性が高いようだ。 これは、女性器でも口腔でも胸の谷間でも掌でも ない。この感触は間違いなく―― 双識は死に物狂いの努力をもって己の瞼を開き、 かすれる視界で状況を視認した。そして理解する。 「あ、お兄ちゃん。起きたんですね」 そこには彼の予想通り――双識の勃起をこすり上 げている伊織の姿があった。 そう、『手首』のない『手』を使って。 手首を斬り落とされ剥き出しのままの両腕の傷口 で、左右から挟み込み摩擦を続けている。露出した 肉の適度な弾力。止血されてなおわずかに滴る血が 独特の粘性を持つ潤滑剤となる。温度は体温ちょう どの36℃。 ――なるほど、これは、気持ちいいわけだ。 もちろん、治りきってない傷口を弄り回す格好に なった伊織の方は、気持ちいいどころの話ではない はずだ。こんな愛撫、激痛に満ちた拷問以外の何物 でもないだろう。しかし――双識への奉仕を続ける 彼女の表情は、明らかに性的な恍惚に満ちている。 皮膚の下に無数に点在し人間の触覚を司る、各種 感覚器官の中には、『快感』を担当する器官は存在 しないという。あるのは温感や圧迫感、痛覚などを 司る器官だけだ。性的『快感』は、それら末端器官 が得た情報を中枢神経が統合した時に発生する。 ならば――その中枢神経に何らかの『ズレ』が生 ずれば、激痛をも快感と感じることだろう。そもそ も肉体的なマゾヒズムというのは『そういうもの』 だとも聞いている。 ――なるほど、彼女は立派に、最悪だ。 「まずは――何をしているのか聞いてもいいかな?」 「う、ふ、ふ。お兄ちゃんとの、最期の思い出作り」 まさに零崎そのものといった笑みを浮かべ、無桐 伊織――零崎双識の『妹』は、嬉しそうに答えた。 ◆ ◆ 無桐伊織、17歳。 自慰行為をするようになったのは中学に上がってから。 頻度は平均すれば週1回、けっこう淡白。夜中に布団の 中で行うのが常で、道具類は一切使わず指オンリー。い わゆる絶頂なるものは未体験。 中高の5年の間に『いい感じ』になりかけた男友達の数 はおよそ3人、しかし結局どれも長続きせず深入りもせず、 キスだけは2回したものの男性経験はゼロ。とはいえ級友 の一部のように処女であることに焦ることもなく、のんびり マイペースを貫いてきた。 要するに趣味やスポーツのみならず、性に関してもあま り熱中したり溺れたりしない性質。しかし友達の猥談には 耳を傾け、雑誌の記事にも目を通すという――多分、ごく 『普通』の、女の子だった。 そんな彼女が、この状況で、激しく欲情していた。 ◆ ◆ 「伊織ちゃん、いったい……」 「あんまり喋ると傷口が開きますよお。人識くんがさっき 広げちゃいましたし」 言われて自分の右脇腹を見てみれば、なるほど確か に早蕨刃渡につけられた傷よりも大きくなっている。 「応急処置をするんだとか言って、『自殺志願』でチョキ チョキと傷口広げて中調べたんですけど――もう手遅れ ですって。大きな血管は例のヒモで結んで止血したけど、 肝臓やら腸やらの損傷は手に負えないとか」 さすがは老若男女容赦なし・殺して解して並べて揃えて 晒してしまう零崎人識。下手な医学生よりも解剖学の実践 知識を備えている。しかし、それだけではできることに限り がある。 「だから、多少は寿命が延びたけど――もってあと10分 くらいって言ってましたね。それじゃどこに連れて行くにも 誰を呼ぶにも間に合わないって」 「人識は今は何をしてる?」 「これ以上この辺に別の『敵』がいないかどうか、そして ここから出ていく途中に『罠』がないか、確認中っす」 常識的に考えて、早蕨兄弟を倒した今、この森に危険 はないはずだが――何しろ本来の早蕨の流儀を捨てて 挑んで来た敵である。もし兄弟が最初から相討ちも覚悟 していた場合、『彼らの死をトリガーにして』発動する何ら かの策が仕掛けてある危険があった。そして双識が死に かけで伊織が素人である以上、人識がその確認に当たる のは当然のことだろう。後始末やら情報操作やらの手配 もしなければならない事だし。 本人曰く、「急がねぇと『鬼殺し』に追いつかれるんだけ どなァ。まぁちゃっちゃと調べてくるか、10分くらいで戻れ るだろ」とのこと。 「というわけで、あと10分ほどは邪魔は入りません」 「お兄ちゃんとしては是非とも何らかの邪魔が入ることを 期待したい状況なのだがね」双識の額に浮かぶ脂汗は 決して脇腹の傷のためだけではない。喰われる、という リアルな恐怖が彼を襲う。「確か前にも一度言ったと思う のだが近親相姦はまずいだろう? 人倫に反する」 「殺人鬼が人倫を口にしますか!? どうせ人の道を踏み 外した鬼同士、人の倫理なんて無視っすよ無視」 「い、いやしかし家族愛にも反するような……」 「愛にも色々な形があるものです。せっかく『血の繋がっ てない妹』ができたってのに手も出そうとしないのは愛が 足りなくありませんか? っていうかこれって定番ですよ 読者も期待してます」 無茶苦茶なことを言う。しかし言われてみれば義兄妹 間の近親恋愛というテーマは双識の愛する少年漫画の 世界でも定番ではある。いやむしろ少年漫画から派生し た18禁漫画や18禁ゲームの世界での定番か? 「め、メタな言動は慎みたまえ。ベタな展開もだ」 「メタでもベタでもネタでもヘタでもわたしはどーでもいい んです。何より――『わたしが』ヤりたいんですから」 混乱する双識を尻目に、伊織は彼の目の前に仁王立 ちになる。手首の失われた両腕で、器用にゆっくりと自分 のスカートを持ち上げていく。 ――現れたのは下着ではなく、かつて双識が外道と評 した黒のスパッツ。しかしその化繊の布地越しでも、ソコ が激しく濡れているのが一目で分かる。 「うふふ……。さあ、家族に、なりましょう」 恍惚とした笑みと共に、伊織は双識の上に跨った。 ◆ ◆ 「わたしたちが人を殺す際にはね――『愛』が必要なのだよ」 それは零崎双識、『二十番目の地獄』、マインドレンドルの 口癖のような言葉だった。そしてその言葉を繰り返し聞かさ れた『愚神礼賛』は、反論することにさえ飽き果てて、うんざり したような表情を浮かべるのが常だった。 しかし冷静に考えてみればシームレスバイアス・零崎軋識 の反応は実に当然であって、常識的には『愛』というものが 語られるのは殺しの場ではなく恋愛のステージ及びベッドの 上であろう。この『常識』なるものが案外馬鹿にできないもの であって、つまりそれは常識に従っていればあまり問題なく 生きていくことができるということを意味する。もちろん時に は常識の落とし穴にはまって失敗することもあるだろうが、 しかしそれでも常に常識に反する行動を取る天邪鬼と比べ れば圧倒的に生きやすい生き方だと言えよう。 そして――その事実こそが、人の道から大きく外れた零崎 双識をして『普通』に憧れさせ、『普通』からはみ出した存在 を『悪』として断じさせる理由なのである。 つまり。 『愛』という言葉を『常識』からかけ離れた形で掲げてきた 双識が、今ここで『普通』から逸脱した『愛』に襲われ窮地に 陥っているのは、必然だったのかも――しれない。 ◆ ◆ そそり立った双識の男性器は、針金細工のごとき双識 の体格に相応しく、太さはあまりないが長さだけはかなり のものだ。伊織はその長いモノにまたがるような格好で、 スパッツ越しに濡れた女性器をこすりつける。いわゆる 『スマタ』と呼ばれる状態。伊織の血と伊織の愛液による 絶妙な滑り具合。あまりの快感に、双識は漏れそうにな る声を抑えるので精一杯だ。 「暖かいですね、お兄ちゃん。コレ、わたしの中に欲しい ですよう」 「伊織ちゃん、人が出血多量で死にかけてるっていうの に『こんなところ』に血を集めるような真似をしないでくれ」 「死に臨んだ時に生殖行為に走ろうとするのは生物とし て正しい反応だと何かの本で読みました。だから……」 伊織は実に嬉しそうに、にっこりと微笑む。 「子作り、しましょ」 「……ちょっと待て今の一言は聞き捨てならないよ伊織 ちゃん、近親相姦だけでも大いに問題なのに、そんなス トレートに『子作り』だなんてせめて避妊くらいしなきゃ」 「あれ? お兄ちゃん、気になるんですかあ? こんなに おちんちん大きくしてるのに」 「大きくしたのはお前だろ! それはともかく絶対ダメ!」 「意味もなく理由もなく目的もなく人を『殺す』わたしたち なのに、人を『創る』ときには意味や理由や目的が必要 なんですかぁ? うふ、うふふ」 すっかり『零崎』な伊織の言葉に、双識は反論できない。 伊織の腰だけが往復運動を続け、二人の快感だけが なおも高まっていく。 「……いつまでもこうしていたい所ですけど、そうするとお 兄ちゃんが中に子種を出す前に逝っちゃいますよね」 「私はべつにそれでもいいんだけどね」 「うふふ……だから、お兄ちゃんに選択肢をあげます」 一旦腰を浮かして立ち上がると、伊織は大きくその右足 を蹴り上げた。その唐突な動作によって、プリーツスカート の内側に隠されていたホルスターから――鋏が飛び出す。 否、それは鋏とは言えない。言えないが、言葉に頼って表 現するならば、そう表現するしかない代物だった。 ハンドル部分を手ごろな大きさの半月輪の形にした、鋼 と鉄を鍛接した両刃式の和式ナイフを二振り、螺子で可動 式に固定した合わせ刃物――とでもいうのだろうか。親指 輪のハンドルがついている方が下指側のハンドルの方より もブレード部がやや小振りだ。外装こそは確かに鋏であり、 鋏と表現する他ないのだけれど、その存在意義は人を殺 す凶器以外には考えられない――ただもちろん、切れ味 鋭い刃物として、服を切ったりすることもできる。 かつて双識が『自殺志願』と呼んで愛用していた凶器。 そして、今もまた。 「わたしは『手』がないし――お兄ちゃんにはある」 虚空に飛び出した『自殺志願』は、力なく地面に垂れた ままの双識の手の上に、決して突き刺さることなく、見事 にハンドルを下にした状態で落ちてきた。――まるで、彼に 掴んで欲しいとでも言うように。反射的に握り締めると、右 手にいつもお馴染みの感触が蘇る。ほとんど死にかけて いた右腕全体に力がみなぎってくる。これなら、一回くらい はいつものように振り回せるだろう。 軽く一振りして重さを確かめると、双識はふと思った疑問 を口にする。 「しかし――なぜ『自殺志願』がそんな所にあるのかな?」 「人識くんが『廃品回収だ』とか言って取り上げたんですよ。 で、手当のときにお兄ちゃんの肉を斬るのに使ってみて、 『もう大体分かったぜ、こりゃ使い勝手わりぃ玩具だなー』 とか言って捨てようとしたんで――わたしが貰いました」 「あいつは……!」 まあ、いかにも人識のやりそうな気まぐれではある。 「お兄ちゃんには、選択肢があります」 伊織は繰り返す。 「一つ目は、その『自殺志願』でわたしのスパッツと下着を 切り裂くこと。指がないと不便ですねー、自分で脱ぐことも できないや。『穴』さえちゃんと露出すれば、あとはわたしが お兄ちゃんの上にまたがって腰を振ります」 なおも素股を続けながら、処女とは思えぬ台詞を吐く。 「……………」 「二つ目は、その刃でわたしを刺すこと。お兄ちゃんの考え る『家族愛』の定義から外れたわたしなら、もう『家族』じゃ ないから殺すのに躊躇はないですよね? あ、どうせなら わたしの股から突き刺して派手に切り裂いて欲しいなあ」 うっとりした目で、『自殺志願』の名に相応しい妄言を吐く。 「……………」 「三つ目は、お兄ちゃん自身が自害してさっさと楽になる こと。これを言うと、薙真さんの理不尽な選択問題に似て きちゃうんで正直イヤなんですけど。ま、一応そういう考え もアリってことで」 双識は伊織と薙真のやりとりを知らないので、何と言え ばいいのか分からない。きっと彼が『死色の真紅』の幻や 刃渡と戦っていた間、彼女の方でも色々あったのだろう。 「どれも選べなければ……?」 「どーしても選べないなら、お兄ちゃんがわたしを犯さない なら、わたしがお兄ちゃんを犯します。でも指がないから、 いきなりフィストってことになるのかな? あ、そもそも、手 首なくてもフィストファックって言うのかな?」 「……勘弁してくれ………」 いくら死を覚悟した双識といえども、最期の記憶が肛門 に腕をねじ込まれる感触、というのは御免こうむりたい。 「そうだ、私自身を去勢して逃げるのはアリかな?」 「うーん、痛そうですねー。お兄ちゃんが本気ならわたしに は防げないでしょうけど――その時は切り落とされたソレ を形見として咥えて拾って持ち帰って、剥製にして防水して、 わたしの夜の寂しさを紛らわす大人のオモチャとして大事 に大事に使わせて頂きます。うふふ」 「……きみは平和に暮らしたい殺人鬼か?」 双識は溜息をつく。手首を持ち歩く爆弾魔と安部定とを足 して2で割らずにむしろ2を掛けてしまったような変態ぶりだ。 自分が勧誘した『零崎』の逸脱ぶりに眩暈がする。 まったくもって――最悪だ。 ◆ ◆ かつて零崎双識が弟・人識に『自殺志願』を譲って欲しい と言われた際、こう言い返したものだった。 「俺はお前みたいに浮気者じゃない。女にも得物にも一途 な男なのさ」 そのセリフは、どこからが嘘でどこからが本気なのかも 良く分からない弟の人識の言葉とは違い、正真正銘彼の 本音だったのだが――しかし、その時点で『自殺志願』に 匹敵するほど『一途になれる女性』が居たわけではない。 そのとき彼にあったのは、「自分はきっと女に対しても 一途なのだろうな」、という予感だけだ。 檻の中で幼少を過ごし物心ついた時から『零崎』だった 彼も、その短くない人生の間には何度かロマンスの欠片 のようなものとの遭遇はあったのだ。だが、彼はそれらに 対して真剣になれず――例えて言うなら『自殺志願』を手 にした時のようなフィット感を得られずに、結局、手放して しまっていた。 もちろん『女性』という一点においてのみ言えば、かの 伝説の『死色の真紅』こそが彼が最も執着する女性と言 えなくもないのだが、しかしさすがの『二十番目の地獄』 マインドレンデルといえども、彼女をして己の妻にしよう などといった野望を抱くほど夢想家ではない。 そう思って思い返してみれば――自分から声をかけ、 さらに逃げる彼女を追いかけて自宅にまで押しかける ほどに『執着』したなんていうのは、『敵』以外では無桐 伊織が始めてだったのだ。 ――もちろんその時は、その動機は『殺人鬼』としての 同属意識だけだと思っていたのだけれど。 ◆ ◆ 犯るか、殺られるか。犯られるか、殺るか。 『殺すか殺される』かという局面なら何百回と乗り越え てきた双識だが、こんな危機は初めてである。 ――いや、同じことか。 双識は、己の認識を新たにする。改めて伊織に対して 真面目に向き直る。 自分の上に覆いかぶさる伊織と目を合わせる。 ……笑っていた。 笑うように表情を歪ませていた。そして、その視線は。 ――なんて、熱い瞳。 焼けそうなくらいに――赤く。 その目は、これから性交しようという乙女のものでは ない。むしろ、今までの双識の長き闘いの人生の中で 何度も何度も遭遇してきた、実に手強い―― 「なるほど――これは、形こそ違えども」 そういうことか。 それほどまでの覚悟か、無桐伊織。 そして、それほどまでの『才能』なのか、彼女は。 「そういえば――『強くなりたくば喰らえ!!』という台詞 もあったな。肝心な場面は青年誌で展開する腰の引け ようだったし、その後のパワーアップの仕方には賛否両 論だったが――なるほど、真実を突いている」 戦闘と性交とは、根底で通じ合う。 人を殺すも創るも同じこと。 そして『零崎』として目覚めた伊織には、確かに『才能』 があった。殺人鬼としての、零崎としての『才能』が。 初めての殺人を、誰に教わる事なしに最高の手際で やり抜けた彼女のことだ。双識を心理的・肉体的に追 い詰めるこの手練も、その『才能』に導かれてのものな のだろう。決して、経験や知識によるものではない。 ――なんという、才能。なんという、存在。 双識は、改めて伊織の『才能』に圧倒されると共に―― それほどまでの『存在』が、己の持てる全てをもって自分 に対峙していることを知った。 己の命さえ、賭けて。 己の魂さえ、賭けて。 なんて――美しいんだ。 「これはもう――いい加減に答えるわけにはいかないな。 正々堂々、真っ向から受けて立とう」 彼は『自殺志願』を手にした腕をゆっくりと持ち上げた。 こうしている間にも双識の身体は死にかけていて、もは や手も足もまともに動きそうにない。視界も少しずつ冥く なっていく。『自殺志願』を握っている右腕だけが、なんと か動いてくれそうだが……これも長くは持ちそうにない。 ただ、双識の股間だけが熱く、伊織の股間もまた熱い。 改めて伊織と目が合う。 双識も、にっこりと笑い返す。 空中で『自殺志願』がクルリと回され、しっかりと逆手に 握り締められる。 ――それでは、遅まきながら。 「零崎を――始めよう」 『戦闘』開始の宣告と共に、『自殺志願』が振り下ろされ ――二枚の刃が、深々と、肉に、突き刺さった。 ◆ ◆ 「おにい……ちゃん、どうし、て」 肉を切り裂き、深く深く身体に突き刺さった『自殺志願』。 予想外の展開を前に、伊織の声は、かすれている。 「いやなに――君はきっと、私の『身内への甘さ』を信じて、 私が、1番の選択肢を選ぶと、確信して、いたのだろうが ――生憎と、『闘い』というものは、そう一筋縄では、いか ない、ものなのだよ。経験の差、とでも、言うべきかね」 にやりと笑ってみせる、双識の声にも、力がない。 『正々堂々真正面から』不意討って虚を突いて策に嵌め る。それが零崎の『闘い』である。そしてそれは、この場に おいてもまた同じ。 地面に横たわり伊織にマウントを取られた姿勢のまま、 震える腕を伊織に伸ばす。 「あまり、『零崎』をなめないことだ。あまり、『家族』をなめ ないことだ。伊織ちゃんの考えなど――全部お見通しだ」 最期の力を振り絞り――双識の手が、伊織の服の裾を 握り締めた。 ◆ ◆ 彼女を初めて見つけた時、困惑した。 彼を初めて見た時、ほっとした。 彼女の第一印象は、『釈迦のよう』だった。 彼の第一印象は、『変態』(?)だった。 彼女の殺人技を見た時、驚いた。 彼の殺人技を見た時、興奮した。 どちらも、こんな形で出会うとは思ってもみなかった。 言葉を交わした時間は全部合わせても一時間に足りず。 初対面から今まで丸一日も経っていない。 一緒にしたことと言えば戦いだけ。他には何もしていない。 なのに―― 彼と彼女は出会った。 彼と彼女は通じ合った。 彼と彼女は同類と知った。 彼と彼女は家族になった。 彼と彼女は兄妹になった。 これが――『運命の出会い』でなくて何なのだろう? ◆ ◆ 「お兄ちゃん……」 「ん?」 「そんなに見られると、恥ずかしいっすよう」 両手で自分の股間を隠そうとしながら、伊織が泣きそう な声を上げる。でもその両腕の手首から先は既に失われ ているので、肝心の部分は全然隠しきれていない。薄い毛 がわずかに繁る恥丘が丸見えである。 「スカートの下のスパッツは外道だと言ったはずだがね? ましてや、ソコだけ破いて突っ込めればいい、なんて発想 は外道の極みだよ。間違いは、正されないとね」 細い目をさらに細め、双識は楽しそうに視姦する。 力の入らない右腕で、苦労しながらも伊織の服を剥ぎ取っ たのは双識である。切り裂いたのではなく、脱がせたのだ。 上は血染めのセーラー服のまま、下だけが素っ裸。伊織 が少し身じろぎすれば、形のいいお尻や色素の薄い陰唇 も見えてしまう。ソックスと靴が残されているのがかえって 卑猥だ。攻守逆転された格好の伊織が、本気で恥らう表情 も可愛らしい。 最初はあんなに拒んでいたというのに――双識は、完全 に、『ヤる気』だった。そしてどうせ『ヤる』なら――わざわざ 長兄が妹に主導権を譲ってやる義理などない。 ――同類なのだ。 ――家族なのだ。 ――兄妹なのだ。 以心伝心で言葉もいらない仲なのだ。 血の繋がりよりも濃い、流血の繋がりで結ばれた仲なのだ。 『零崎になる』覚悟さえ決まれば――本気にさえなれば、互い の想いは語らずとも分かる。 覚悟さえ決まれば、互いの想いは一つに重なる。 伊織の望みは、双識の望み。双識の欲望は、伊織の欲望。 身体が結ばれる前に――とうの昔に、心が結ばれている。 「さあ――残念ながら時間がない。早く、やることをやろう。 『こんな事』でもしないと意識を繋ぎとめられない有様だから ね、10分どころかあと3分持つかどうかも怪しいのだよ」 双識の視線が自分の右足に向けられる。その細く長い太 腿には――深々と、『自殺志願』が突き立っている。 自分自身の身体にナイフや針を突き刺して、その痛みに よって正気を取り戻す。激痛を引き受ける覚悟をもってして、 幻覚なり眠気なり失神なりから逃れる。――双識の『趣味』 から言えば、これは外せない『冴えたやり方』なのだった。 ――本来なら、時宮の婆さん相手に使うべき策だったの だろうけどね。使いそびれてしまったからねえ。 『自殺志願』の突き刺さった傷口からは、ほとんど血が出 てこない。人体の急所を知り尽くした双識だからこそ、逆に 血管を避け筋肉にだけ突き立てることができる。これ以上 血を流して死を早めても本末転倒だ。 ――まあ、代わりに神経をしこたま痛めつけ、二度と右足 は自由にならないが、どうせ最初から動かす力は残ってない。 双識の示した覚悟は、伊織にも伝わる。 羞恥に顔を染めながらも、改めて双識の上に跨る。 「では……いきますよう、お兄ちゃぁん……」 すでに愛撫の必要もないほど濡れた陰唇が、双識の長い 陰茎に直接触れる。鬼の角のような亀頭が、狭く閉ざされた 未踏の膣口に当てられる。 ――それでは、ようやくにして。 「零崎を――開始します」 伊織の言葉と同時に、彼女の全体重がその一点にかけ られて――彼の中心が、彼女の中心を貫いた。 ◆ ◆ いわゆる騎乗位の体勢で、伊織は腰を下ろしていく。 暖かい感触。 肉のカタマリが、肉を切り裂き食い込んでいく感触。 一瞬にして処女膜を破った双識の男性器は、そのままの 勢いで狭い膣腔を押し広げ――こつんと、一挙に、子宮口 にまで到達する。 「――――ッッ!!」 声無き悲鳴が上がる。……数秒遅れて、二人の結合部 から一筋の血が流れ落ちる。しかし既に二人の身体は血 にまみれていて、新鮮なその血もすぐに乾いて他の汚れ と交じり合ってしまう。 「大丈夫、かい、伊織、ちゃん!?」 「ああ、なるほど、やっぱりですねえ――」 苦しい息の下でなお『妹』を気づかう双識。そんな双識の 言葉に答えることなく、伊織は何やら呟く。 「思った以上に気分の良いもんですね――『人を創る』って いうのはさ」 痛みさえも、中枢神経が性的快感に変換する。 破瓜の痛みに陶酔しつつ、彼女は腰を動かし始める。 太腿の痛みに縋り付きつつ、彼は意識を保ち続ける。 最初はゆっくりと、やがて段々激しく。 なにしろ双識は動けないので――動きたくても、もう半分 くらいは死んでしまっているので――二人は騎乗位のまま、 ただ伊織だけが動く。単調な上下運動が延々と続く。 けれど――双識も伊織もその刺激に飽きることなく、更 にその感覚に没頭していく。 森の中、粘つく水音だけが鳴り響く。 手足の感触がもうない。視界もほとんど利かない。 ただ、伊織に包まれた部分だけが熱く――自分の全て の感覚がそこに集約されていくような錯覚がある。 いや、むしろ、自分の全存在が、丸ごと伊織の体内に 受け入れられたかのような感触。 「きもち……いいな……伊織ちゃん……」 自分の中に、双識を感じる。 双識の長い男性器が、自分の中の最も深いところにま で到達する。内臓が深々と突き上げられ――自分の胴 が全て女性器になってしまったかのような錯覚がある。 いや、むしろ、自分の全存在が、優しく双識のそれを 包み込むかのような感触。 「きもち……いいね……お兄ちゃん……」 死に瀕した双識は、もはや喋ることさえままならない。 血を流し過ぎた伊織の方も、腰を振るだけで精一杯だ。 けれども――もう、声を出す必要もない。 声になど出さずとも――互いの意思は理解できる。 粘膜を通し快楽を通し、お互いの心が完全に伝わる。 零崎の『共振』が、究極の域にまで到達する。 気持ち、いいですね、お兄ちゃん。 ああ――気持ちいいね。刻が見えそうだ。 赤ちゃん、できますかね。 できて欲しいね。わたしときみとの子なんだ、零崎同士の 近親交配、きっと人識をも越える天才的な殺人鬼になる。 じゃあ、殺人鬼の英才教育をしなきゃですね。思いっきり 可愛がるですよ、わたし。 そうだな――兄弟姉妹も多い方がいいだろう。もし、他の 『零崎』を見つけたら、家族に誘ってやって欲しい。 そうですね。その時には、精々引っ掻かれて逃げられちゃ わないよう、気をつけましょう。うふふ。 ああ――そうだね。それは特に気をつけないとね。でないと わたしのように命を落とす羽目になるからね。うふふ。 うふ、うふふ。 うふふふ。 ………。 ……。 さらに快感が高まる。 もはや、そこには言葉さえもない。二人の存在が完全に 溶け合って、言葉さえも必要なくなる。 ただ、貪る。快楽を貪る。 意味もなく理由もなく目的もなく人を殺すのと同じように、 意味もなく理由もなく目的もなく腰を振り続ける。 もう目も見えない。もう性器の感触さえもない。 ただ、白く、明るく、心地良い世界で、快感だけがある。 何故だか、懐かしい。記憶にないのに、懐かしい。 これは……そうか、生まれる前の記憶か。 檻の中よりもさらに前の、記憶にさえならぬ記憶か。 俺にも当然あったはずの、実の母の胎内での記憶か。 道理で――心地いい。 道理で――涙が溢れる。 道理で――こんなにも、俺は。 そうか。 全ての人が。 俺の出会った全ての人が。 殺人鬼として殺してきた全ての人が。 一人の例外もなく――この快感を経て生まれてきたのか。 俺自身も、この快感の中から生まれてきたのか。 俺が知らなかっただけで――顔も知らぬ実の両親の、間から。 それなら――やはり、俺は、どうしようもない『悪』だ。 こんな所から生まれたものを奪い去るなんて、最悪だ。 最悪だということを確認できて――最高の、気分だ。 世界に――俺は、独りきりじゃ、なかったんだ。 世界に――俺は、こんなにも、愛されている。 快感が極まる。臨界点が近づく。 世界に光が溢れ、世界が白く染まる。 ああ。 天使が。 白い天使が。 死を告げる美しい天使が。 受胎告知の美しい天使が。 天使たちが、光の帯を織りなして。 天使が……舞い降りて……来……。 二人だけの世界が白い光に包まれて――長い長い、 永遠とも思える射精が始まった。双識の全存在を託し た精液が、伊織の全存在を賭けた子宮に流れ込む。 溢れんばかりに、流し込まれる。 光が、爆ぜる。 最高にして最悪、究極にしてどん底の快楽の前に、 二人の身体が、意識が、存在が――焼きつくされる。 全てが、零になる。 ああ、なるほど。 これが、『逝く』ということか。 ――存外、『悪く』は、ない。 ◆ ◆ 「――よお、ひとまずあいつらの残した『罠』は壊して来た し、森の『結界』も抜け出す道を見つけてきたぜ――って、 何やってんだよお前」 一通りの仕事を終え、二人の待つ森に戻ってきた零崎 人識は、目の前の光景に呆れたような声を出した。 地面に横たわる双識の腰の上に、下半身丸裸の伊織が 馬乗りになっている。双識は目を閉じたまま、伊織は顔を 伏せたまま、ピクリとも動かない。 「傑作だなァ――おい、お姉ちゃん、えーと名前なんつー たっけ、『イオリ』だっけ『シオリ』だっけ? ……まあいい や、どっちでもいーけどよ、一体こいつは――」 人識が無造作に近づき、伊織の肩に手をかけて初めて、 彼女は顔を挙げた。 濡れた瞳で、多幸感に満ちた表情で、人識の顔をぼん やりと見上げる。 「おい、あんた、兄貴は――、いやあんたも――」 「ああ……、今――逝きました――」 エクスタシーの極み。恍惚の笑みを浮かべたままの彼女 の瞳から、一粒の涙が零れ落ちる。 双識の亡骸と彼女の身体とが繋がったままの部分から、 ゴポリ、と音を立て、血の混じった白濁液が溢れ出した。 「それから――わたしは『お姉ちゃん』じゃないですよう。 わたしの名前は――零崎、『舞織』。たった今生まれた、 あなたの新しい、『妹』です」 ひとつの零崎が終わり――もうひとつの零崎が始まる。 始まった零崎は、終わらない。 ( 了 )(創造開始(おわり)) 戻る
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第二話 『初陣! 敵は悪の魔法少女!?』 「あ、鳥さん目が覚めた?」 「……(キョロ、キョロ)……」 緑の鳥は、天野美紗緒の家で目を覚ました。 獣医の診断ではただ気絶しているだけとのことだったが、 どうにも心配だった美紗緒は、家まで連れて帰って毛布を重ねた布団に寝かせてあげたのである。 今は土曜日の朝8時。 緑の鳥は、丸々半日以上寝ていたことになる。 「身体、大丈夫? 痛いところとか、無い?」 「ク……クルッポー」 「そう、良かった!」 美紗緒は鳥の返事を肯定と決め付ける。 緑の鳥は、少々戸惑っている様子だ。 「ねぇ、少しお話しない?」 美紗緒は寝そべり、顔を鳥に近づける。 「私ね、鳥さんって大好きよ。自由に空を飛ぶことができるなんて、まるで魔法みたいだもの」 「……………………」 鳥をまっすぐに見つめる美紗緒。 その瞳の奥底に、深い悲しみや寂しさが隠されていることに、鳥は気付いた。 「……魔法……か……。魔法があれば……。…………ふふっ、私……いつまで子供みたいなこと言ってるんだろ……」 自嘲気味に目を伏せる美紗緒。 そんな美紗緒を、鳥は何か言いたげな瞳で見ていたが、ほどなく顔を逸らした。 「……あっ」 ふと、美紗緒は壁にかかった時計を見る。 もう9時に近い。いつもならピアノの練習を始めている時間だ。 「鳥さん、まだ無理はしないでね。ここは安全だから、ゆっくり寝ててね」 そう言うと、美紗緒は立ち上がり、部屋を出て行く。 去り際に立ち止まり、鳥さんに微笑みかけるのも忘れなかった。 緑の鳥は、布団に横たわりながら自分の今後のことを考えていた。 鳥には留魅耶(るみや)という名前があった。 彼にとって鳥の形は仮の姿でしかなく、その正体は若干9歳の少年だった。 彼は地球の住人ではない。生まれも育ちも魔法の国・ジュライヘルムだ。 そんな彼がどうして地球にいるのか。それは、不運な事故だった。 空間移動魔法の不具合で生まれた異空間に吸い込まれ、気が付いたら地球に飛ばされていたのだ。 とっさに鳥の姿に変身して魔素の流出を抑えることが出来たのが不幸中の幸いか。 とりあえずは命が助かったことに安堵しつつも、陰鬱な思いは拭えなかった。 留魅耶は知っていた。 地球では、ジュライヘルムの住人が生きていくことはできないことを。 ジュライヘルム人は魔素と呼ばれる魔法物質で身体を構成している。 彼らにとって魔素は生きる上で必須の物質だ。 魔素が存在しない地球では、ジュライヘルム人は魔素を大気に奪われ、 1分もしない内に空に溶けてしまうのだ。 もちろん、留魅耶が今生きている以上、例外はある。 まだ魔力の弱い子供の内なら、動物の姿に変身することで魔素の流出を抑えられるのである。 しかし、成長期である彼の魔力は刻一刻と強大化しており、いつ臨界点を迎えて魔素の流出が始まってもおかしくない。 このままジュライヘルムの住人に発見してもらえなければ、どのみち自分は死ぬしかないのだ。 だが、地球に居る自分をジュライヘルム人が見つける確率など、砂漠で無くした針を見つける確率に等しい……。 ならば望みの薄い救助に期待するよりも、このまま地球で死ぬまで楽しく暮らす方法を探す方が健全かもしれない。 (……ごめん、母さん……) 留魅耶はジュライヘルムへの帰還を諦めると同時に、ジュライヘルムで自分のみを案じているであろう母に謝った。 それを最後に一切の未練を捨て、今後の暮らしについて考え始める。 ポロロン……ポロン、ポロン……。 ふと、部屋の向こうから流れてくる旋律に気付く。 美紗緒がピアノの練習をしているのだ。 (……そうだ、あの子……) 留魅耶は自分を助けてくれた少女のことに思いをめぐらす。 (あの子、鳥の姿をしているとは言え、見ず知らずの僕を助けてくれたんだ。何かお礼できないかな) 優しいけど、触れたら折れてしまいそうな繊細な心の持ち主……。 留魅耶から見た美紗緒は、そんな印象だった。 お礼のことを抜きにしても、何とか力になってあげたいと思わせる少女だった。 (そうだ、魔法が欲しいとか、そんなことを言ってたじゃないか!) 地球の住人が魔法の力に自然に目覚めることは絶対に無い。 しかし、ジュライヘルムの住人はそれを目覚めさせる力を持っていた。 (あの子なら、魔法の力を正しいことに使ってくれるかも……) もちろん会ったばかりで素性も良く知らない少女だ、その決め付けに何の根拠も無い。 だが、留魅耶はあの少女が悪い子ではないと、直感的に感じていた。 ピアノが鳴り止む。 時計を見ると、時刻は10時を回っている。 向こうであちこち歩き回る音が聞こえた後、美紗緒は留魅耶の元に戻ってきた。 「鳥さん、おなか空いたでしょ? ゴメンね、こんな物しかないけど……」 美紗緒が持ってきたのは、焼いたパンを削り落とした物だ。 お世辞にもご馳走とは言えなかったが、しばらく何も食べていなかった留魅耶はありがたく頂いた。 「うふふ、いっぱい食べてね」 留魅耶がパンくずを食べるのを嬉しそうに見つめる美紗緒。 (やっぱり、とても優しい子だ……この子ならきっと大丈夫!) 留魅耶は意を決して、美紗緒に話しかけてみることにする。 「あ、あのっ……!」 「だ、誰っ!?」 警戒心の強い美紗緒は、不意にかけられた声に驚いて激しく後ずさる。 声の主を探してきょろきょろするが、それが足元の鳥だとは思いもよらない様子だ。 「い、いや……その……」 所在無さげな声を出す留魅耶に、美紗緒はおずおずと近づいて、抱き上げる。 「……鳥さん……なの……?」 「う……うん……」 恐々として美紗緒の次の言葉を待つ留魅耶だったが……。 「なぁんだ、九官鳥さんだったのね」 お約束のボケをかまされてしまったので、とりあえずズッコケておくことにする留魅耶。 が、すぐに気を取り直す。 「違うんだ……。僕、今はこんな姿してるけど……本当は魔法の国から来た魔法少年なんだ」 「え……」 美紗緒は、留魅耶が思ったほど驚かなかった。 疑っている様子も無い。 そっと、留魅耶を見つめるだけだ。 「本当……なの?」 二人の目が合う。 吸い込まれそうなエメラルドグリーンの瞳に気圧され、留魅耶はしばし言葉を失う。 「……ほ、本当さ。キミが望むなら、キミに魔法の力を与えてあげることも出来る」 「……………………」 美紗緒は少し思索すると、再び留魅耶に話しかける。 「……私、天野美紗緒って言うの。鳥さんの名前は?」 「留魅耶……留魅耶って言うんだ」 「ルミヤ……。……ルーくんって、呼んでもいい?」 「えっ……う、うん、全然OKだよ!」 「えへへ……ありがと、ルーくん」 美紗緒は留魅耶のおでこに軽くキスをした。 その動作は自然でさりげなく、いやらしさはまるで感じなかった。 「そ、それで、その……僕、助けてくれた美紗緒にお礼がしたくて……」 「魔法の力、だっけ。私、魔法が実在するなら、一度使ってみたかったの」 「それじゃあ……」 「うん、お願い♪」 留魅耶は扇形の魔法のバトンを取り出した。 実はこのバトン、同級生の樋香里ちゃんにプレゼントする為に買った物だったのだが……。 ……ええいっ、未練は捨てると決めたばかり! ジュライヘルムのことはもう考えるまい。 「このバトンを持って『ピクシィミューテーション・マジカルリコール』って叫ぶんだ」 「うん、分かった!」 嬉しそうにバトンを受け取った美紗緒は、力強く……しかし控えめに叫んだ。 「ピクシィミューテーション! マジカルリコール!」 光に包まれて、美紗緒が変身する。 一瞬の後、光が収まった後には一人の魔法少女が立っていた。 残念ながら、主人公以外の魔法少女の変身バンクを作る予算は無い。 「はーい、本邦初公開! これが魔法少女に変身した美紗緒ちゃまよん♪」 「な、なんだか、雰囲気変わったね?」 留魅耶の言うとおり、変身した美紗緒はまるで別人のように変貌していた。 まず、変身に伴い、黒かった髪が輝く金色に変わっていた。 口元は赤いベニが塗られ、目元には軽くシャドゥが塗られる。 清楚だった服装は、肩出しへそ出しのボンテージスカートに変わり、 両手足はそれぞれ肘膝まであるロンググローブ・ロングブーツを装着している。 色は全部真っ黒。思わず女王様と呼びたくなるようなコーディネートだ。 目元もキリリと釣り上がっており、元の大人しい美紗緒の面影は何処にも無い。 額のカチューシャから一本だけ生えている大きな羽飾りだけが、 このセクシィファッションの中で唯一、女の子らしい可愛らしさを演出していた。 「これが魔法の力……何だかパーフェクトにデリシャスな感じねぇ。 ……さぁー、ハッピーなエビワン! スーパーな魔法少女がこの世に誕生したことを祝福するのよぉ~!」 美紗緒はワケの分からないことを言いながら、いつの間にか現れていたお立ち台の上で一人デビューイベントを行っていた。 (な、なんなんだろう、このテンション……) 内気な所も魔法の力で矯正されたのだろうか。 だとしたら、今の美紗緒が本来の美紗緒の性格……? 「うんうん、コスチュームも決まってるわ! これなら堂々と悪の魔法少女を名乗ってもこれっぽっちも恥ずかしくないわねい!」 ドレッサーの前でくるくると、ただし縦回転で回って自らの姿を眺める美紗緒。 しかし何で名乗りたいのが悪の魔法少女なのか。 アニメとか見てる時に悪役に感情移入するタイプだったのだろうか。 「あーらあら、こんなにどっさりラブリィフラワー! う~ん、人気がありすぎるってのも困ったちゃんよねぇー」 自分の魔法で生み出した花束を積み上げて悦に浸る美紗緒。 自作自演のデビュー劇に飽きる様子は一向に無い。 「み、美紗緒、一旦ちょっと落ち着こうよ」 「ノンノン! ルーくん、それはミステイクよ! イージーミスよ!」 光の速さで留魅耶の顔前にズームインしたハイテンション美紗緒は、ちっちっちっと指を振る。 「アーイム、ナット美紗緒! アイアム、ミサ! 魔法少女・ピクシィーーーーミサッ!!」 もしある日、突然に魔法少女になってしまった時でも困らないようにと、あらかじめ魔法少女用の名前は考えておいたのだ。 それが無駄になったりしなくて本当に良かったと、美紗緒――いや、ミサは満足気であった。 あれから、マジックショーや撮影会や脳内インタビュー等々、延々と一人遊びを続け、小一時間ほどでやっとミサは満足したようだ。 流石に少々疲れたらしく、肘枕で寝っころがっている。 「いやー、マジックガール人生ってほんとハッピーねぃ。魔法の力を与えてくれたルーくんに感謝感謝、サンクスギビングだわね」 私見で恐縮だが、寝っころがって耳をほじりながら言われても、感謝の気持ちは相手に伝わらないように思う。 「ねぇ、ルーくん。そう言えば何でルーくんは地球にやってきたの? もしかしてミサに魔法の力を与えてくれるためー?」 「いや、それが……」 留魅耶はミサに事情を説明した。 「……えぐっ、えぐっ……なぁんて可哀想なの、ルーくん……」 大げさに顔をくしゃくしゃにさせて大量の涙をボロボロとこぼすミサ。 泣いてる時までいちいちテンションが高い。 「えぐっ、ひぐっ……ジュライヘルムって、やっぱり遠いの……?」 「ジュライヘルムは月の裏側にあるんだ。裏側って言っても、物理的な話じゃなくて、別の次元って意味でだけど」 「うぅっ、そりゃ遠いわねぃ……母を訪ねて3千光年ってところかしら」 それにしてもミサはいつまでも泣き止む気配が無い。 「い、いい加減に泣き止んでよ……同情してくれるのは嬉しいけど……」 「それもそーね」 ミサは涙をぬぐうと、パッと泣き止んでしまった。 あまりの変わり身の早さに留魅耶も呆れている。 「さぁってと、泣くだけ泣いたらなんかスッキリしちゃったわねぃ。 空もイッツファインでいいお天気だし、ちょっくらおでかけでもしてこようかしらん」 ガラガラっと勢い良くベランダの戸を開けるミサだが、足元の何かに気付く。 「おおっと、このボーイの世話を忘れてたわ!」 ミサは慌ててベランダに出ると、プランターに植えてある薔薇の様子を見る。 この薔薇は美紗緒が大事に育てているもので、魔法少女に変身してもその習慣は変わらないようだ。 「ま、こんなとこね。じゃあルーくん、一緒に町に行きましょ」 薔薇の世話を終えると、ミサはベランダの淵に飛び乗る。 「ま、待って美紗緒……いや、ミサ! 変身したまま町に出て、一体何をするつもりなの!?」 「何って……決まってるでしょ?」 ミサは留魅耶に投げキッスを飛ばす 「ワ・ル・イ・コ・ト ……よ♪」 そう言うと、ミサはベランダから飛び降りる。 ここは高層マンションの15階だ。 思わず声をあげる留魅耶だが、すぐに宙に浮き上がるミサの姿が見えた。 (いきなり飛行魔法を使いこなしている……。この子、魔法の天才かもしれない……!) 「ルーくぅん、早く来ないと置いてくわよぉー?」 「ま、待ってよミサ!」 留魅耶は慌てて両手をバサバサさせてミサについていく。 町の何処へ行く気かは分からない、というかミサ本人も決めて無いだろうが……。 とにかくミサを一人で行かせるのはあまりに不安だった。 おそらく、というか絶対に何かトラブルを起こすに違いなかった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ウチの犬が帰ってこないの!」 ガッシャーン 「カラスに婚約指輪取られちまった!」 バサッバサバサッ 「おい、八百屋のゲンさんと魚屋のタケさんがケンカおっぱじめたぞ!」 ドタゴタバッタン 「はぁっ、はぁっ……」 萌田砂沙美こと、プリティサミーは疲弊していた。 カラスの巣を目指して木を上るうちに頭はフンだらけになり、ゲンさんとタケさんのケンカを止めようと身体は痣だらけ。 オマケに足は行方不明の犬を探してクタクタだ。 「ありがとね、サミーちゃん。この辺りに砂沙美ちゃんっていう子が住んでるんだけど、あなた、親切なところがその子にそっくりよ」 「は、はぁ……それはどうも……」 サミーが抱えた犬を受け取ると、主婦のオバチャンはにこやかに去っていった。 「……ねぇ、リョーちゃぁん……。人助けするのはいいんだけど、ホントにこんな原始的な手段しか無いのぉ……?」 「ボクに言われたって困るよ! サミーがとっとと魔法を覚えてくれれば、ボクだってあんな目に合わないですんだんだから!」 魎皇鬼は先ほどオバチャンの犬に追いかけられ、酷い目に合ったのだ。 昨日のサミーは、すっかり日が落ちるまで延々とジョギングを続けたのだが、結局は何の成果も無かった。 当然、砂沙美は魎皇鬼に文句を言ったが、それで何かが解決するわけでもない。 そこで二人が小一時間ほど話し合った結果、 人助けを行っている内に魔法の力が開花するに違いないという、非常に都合のいい目論見に賭けることにしたのだ。 ……まぁ聞いての通り、都合のいい目論見がそう都合よく当たったりはしなかったわけだが……。 「はぁ~っ……魔法の使えない魔法少女なんて聞いたことも無いよ……」 「くじけちゃダメだ! これは正義のためなんだぞ!」 その後もゴミを拾ったり、横断歩道が渡れなくて困ってるお婆さんを先導したり、子供の怪我の応急処置したりと、 サミーはあれこれ頑張った。 とにかく頑張った。それはもう、頑張った。 「……よく考えたら、普段とあんまりやってること変わってないじゃん……何の為の変身なのよ……」 「ま、まぁまぁ……そのうちにきっと魔法を修得できるって!」 「だからそれっていつ―――」 「ちょっとヒロアキ、その女誰よ!?」 突如として、商店街に甲高い女の声が響いた。 サミーを含めた通りすがりの人たちは、思わず声の元に振り返る。 そこでは、二人の女が一人の男を取り合っていた。 「あんたこそ誰よ! 私はヒロアキの彼女よ!」 「ヒ、ヒロアキの彼女は私よっ!!」 「ふ、二人とも落ち着いて……」 「「ヒロアキは黙ってて!!!」」 「は、はい……」 どんどん修羅場はエスカレートし、暴れる女達は周りの店の商品を吹き飛ばしていく。 これは止めねば! 正義の魔法少女として! 「ふ、二人とも落ち着いてください! 落ち着いて三人で話し合えば……!」 「うるさいわね、関係ないんだから引っ込んでてよ!!」 「で、でも、周囲の人に迷惑が……」 「アンタのその変な格好の方がよっぽど周囲の迷惑よ!!」 「そーよそーよ!!」 「う、うぅ……」 取り付くシマもない。 それにこの魔法少女スタイルのことを突かれるとイタい……。 「ど、どーしよリョーちゃん……」 「ボ、ボクに言われても……」 結局、サミー達は遠巻きに騒動を眺めることしかできなかった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「……ねぇ、ルーくん。あれって……」 「う、うん……信じられないけど、魔法少女だ!」 上空を飛んでいるミサさま御一行は、カップル達の修羅場の前で途方にくれてる魔法少女の姿を見つけた。 「じゃあ隣に居るウサギちゃんは?」 「多分、ジュライヘルムの住人に間違いないよ!」 留魅耶は少し思索する。 「……そうか、今はちょうど魔法少女の儀式の時期だったんだ! おそらく正式な使命で地球にやってきただろうあいつなら、ジュライヘルムへ帰る手段だって当然持ってるはず!」 「やったじゃないルーくん! これでマイハウスまで帰れるわね!」 「うん!」 「さぁ、そうと決まれば早速あのウサギちゃんを拉致監禁子ちゃんよっ!」 力強くビシッと指を指し、作戦の遂行を宣言するミサ。 「え~~~!? 普通に話しに行こうよ!」 「ルーくんったら、おバカさんねぇ……。そんなの、ちっとも悪の魔法少女じゃないじゃない!」 「うぅ……」 意味は良く分からないが、逆らえる雰囲気じゃなさそうだ。 「本体(魔法少女)の方は私が引き付けておいてあげるから、とっととあのウサちゃんを狩り取ってくるのよ!」 「わ、分かったよ……」 留魅耶はしぶしぶ頷いた。 ミサは地上に降り立つと、まずコホンと咳をして喉の調子を整える。 しかる後、ポーズを決めてから声を張り上げる。 「はーい、そこのプリティガールとウサギちゃん、こっち注目!」 「えっ?」 「ボクのこと?」 『プリティ』と『ウサギ』にそれぞれ反応したサミーと魎皇鬼が振り返る。 「……な、なぁに……? サミーに何か用ですか……?」 振り向いたら黒ずくめのボンテージファッションの金髪少女が居たのだから、サミーが怪訝な表情をしたのも仕方のない話だろう。 一方、魎皇鬼はミサが何者なのかを感じ取ったようだ。 「その格好……まさか、キミも魔法少女―――うわっ!?」 上空から飛来した留魅耶の足が、魎皇鬼の頭を捕らえた。 ガッシリと固定して、そのまま空に連れ出す。 「な、なんだよ、こら離せ!」 ジタバタもがく魎皇鬼だが、空中ではどうにもならない。 「リョ、リョーちゃん!!」 サミーが叫ぶのもむなしく、魎皇鬼はそのまま連れ去られてしまった。 後を追おうとするサミーだが……。 「ハロー、ナイストゥーミーチュー、もう一人の魔法少女!」 行く手に漆黒の魔法少女が立ち塞がった。 「何よ、邪魔しないでよ! リョーちゃんを助けに行くんだからっ!」 「あのウサちゃんなら後で返してあげるわよ。そんなことより……」 ミサは自分じゃない方の魔法少女をジロジロと眺める。 「なぁによ、ヘンなカッコしちゃって。ノーセンスもいいとこね」 「あ、あんたに言われたくなーーーい!!」 確かに、いかがわしさのレベルではどっちもどっちである。 「そう言えば、自己紹介がまだだったわね」 ミサが指を鳴らすと辺りが暗くなり、何処からともなくスポットライトが彼女を照らし始める。 「あたーしの名前は、人呼んで魔法少女・ピクシィミサ!! 破壊と混沌とカオスを愛する、破壊の女神ぃ~~~!!」 名乗りながら、ミサは両手両足を広げて大空を仰ぎ見るポーズを取る。 ここまでやられてしまっては、サミーも正義の魔法少女としてはお返ししないワケにはいかない。 「あ、あたしは……プ、プリティサミーよ! 町内の平和を守る正義の…………ま……ままま、魔法少女なんだからっ!!」 バトンをズビシッとミサに突きつけるサミー。 だが、手元は羞恥で少々震えている。 「う~ん、前口上でテレてるようじゃ、まだまだおこちゃまね。サ・ミ・イ♪」 「う、うっさい! サミーは昨日デビューしたばっかりなのよ!」 「ふふん、あたーしなんてついさっきよ、つ・い・さ・っ・き♪」 「ムッキー!!!」 ムカついてるサミーを、ミサは再びまじまじと眺める。 「……それにしても、何だかユーとは宿命チックなものを感じるわねぇ。 なんだか昔からずっと一緒に居たような……。ズタボロに虐めてあげちゃいたくなるような……」 「全然話が繋がってないよ! 意味わかんないよ!」 「まぁいいわ。あんたの実力、この魔法で試してあげる!」 「何!? 何をするつもり!?」 「コーリング・ミスティクス!!」 ミサは扇形のバトンをおおげさにくるくる振り回して魔力を溜めた後、正眼に構えて一気に魔力を解き放った! ちなみにこちらは変身と違い、しっかりバンクが用意されていた。 これからよっぽど多用する魔法なんだね。 ミサから放たれた閃光状の魔力は、未だに言い争いを続けていた修羅場のカップル達3人に命中する。 光に包まれた3人は、一つに纏まって徐々に姿を変えていく。 そして現れたのは……。 「ひどぃわぁ~~~~!! 私とは遊びだったのね~~~!! よよよ」 ウェディングドレスを着た、妙な女だった。 明らかに人間より一回り大きく、顔は絵で描いたようなデフォルメされたブス子ちゃんだった。 「な、なに!? 一体何が起こったの!?」 「この子は破談女!! 人の悪意に私が魔力を与えることで生み出すことの出来る、ラブラブモンスターよ!!」 「ら、らぶらぶ……?」 サミーは破談女を見る。 分厚い唇と、泣き腫れる以前の問題でドデカい目玉がブサイクだった。 「モンスターは分かるけど、一体どの辺りがラブラブなのよっ!」 「シャラップ! 人の美的感覚にケチつけるような奴ぁ、大成しないわよ!」 「さ、さっきはサミーの格好をバカにした癖に!」 「……ま、それはそれとしてぇ」 ミサはビシッとサミーを指差し、命令する。 「さぁ、破談女! そこのおこちゃま全開な魔法少女さんと遊んであげるのよ!」 「ラジャーです、ミサさま~! よよよ」 「げげっ!?」 破談女の巨体がじわじわとサミーに迫る。 魔法少女と言っても、所詮は昨日なったばかりの素人なのだ。 こんな危機的状況の経験などないサミーはどうしたらいいのか分からない。 「サミーちゃぁん……可愛いわぁ……」 「や、やだ……近寄んないでっ!!」 「サミーちゃん……私と一緒になってぇ~~~~!!」 「いやだああああああああああああ!!!」 逃げるサミー。 しかし破談女は素早く飛び掛って……。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「こ、この野郎! ボクに何の恨みがあるんだっ!?」 スーパーの屋上でやっとこさ開放された魎皇鬼は、当然ながら留魅耶に食って掛かる。 「手荒な真似をして悪かった! でも頼みがあるんだ!」 「頼み?」 留魅耶は深々と頭を下げる。 つっても、鳥の姿ではサマにならんが……。 「僕は事故で地球まで飛ばされてしまったんだ……。 でも、僕は空間移動魔法の類は一切使えないから帰れない……。 ……頼む、キミの力で僕をジュライヘルムまで送り届けてくれっ!」 「そ、そんなこと言われても……ボクだって空間移動魔法なんて使えないよ!」 魎皇鬼は戸惑い顔で言うが、留魅耶は引き下がらない。 「そんなワケないだろう!? なら、お前はどうやってジュライヘルムに帰るんだよ!」 「期限が来たら、自動的に発動する帰還魔法をかけてもらったんだ」 段々と雲行きが怪しくなってきたことを察し、留魅耶の顔が曇っていく。 「じゃ、じゃあ……ジュライヘルムと通信する手段は……?」 「無い。全部事後報告」 「……………………」 留魅耶が放心してしまったのに気付き、流石に魎皇鬼もフォローを入れる。 「ま、まぁ心配するな! ジュライヘルムに戻ったら、救助の要請をしておくからさ!」 「おまえ……帰るのいつ?」 「ん、大体一年後だけど」 それを聞いて、留魅耶は本格的にうな垂れてしまった。 「僕……半年後に誕生日があるんだ……10歳の……」 「げっ……」 魔素の流出が始まるのは、微妙に個人差があるものの、 10歳の誕生日前後がほとんどだと言われている。 「……ま、まぁ強く生きろよ! イイことあるさ!」 ビッ!と親指を立てて力強くエールを送る魎皇鬼。 もちろん、留魅耶の心には届いてはいなかった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「あはははは、弱いわサミー! ベリーベリー弱すぎるわよ!」 何とか気を持ち直した留魅耶が魎皇鬼と共に駆けつけた時、サミーは破談女のウェディングドレスに押し潰されていた。 「う、うええっ……お、重い……重いよっ……!」 「サミーちゃん、あたしたちはずっと一緒よ~! よよよ」 ミサの魔力で生まれた破談女の強さは圧倒的だった。 というか、サミーが弱すぎて勝負になっていなかった。 「も、もういいよミサ! (不発だったけど)もう話はついたんだっ!」 「えー……もおー……?」 顔まで青くなっているサミーを見た留魅耶が慌てて仲裁に入るが、ミサはまだ遊び足りないといった様子で、不満そうだ。 「……破談女、どいたげなさい」 「ラジャーですぅ、ミサさま」 「ほへぇ……」 破談女が上から退き、サミーはやっと一息つくことが出来た。 「サミー、大丈夫?」 「ダメ……」 魎皇鬼が心配して声をかけるが、サミーはぐったりと脱力して、立ち上がることすら出来ない。 「……ま、それはそれとしてぇ♪」 ミサはサミーに向き直る。 「さぁ、トドメよサミー! あんたもラブラブモンスターになっちゃいなさい!」 「えぇっ!? 良く分からないけど今ので戦いは終わったんじゃないの!?」 サミーは慌ててガバッと起き上がるが、ミサは既に魔法の発射準備を終えている。 「悪の魔法少女にルールなんてないのよ! 喰らいなさい、コーリングミスティクスッ!!!」 「いやあああああああああああああああああああああああ!!!」 サミーにミサの魔力が襲い掛かる! ……………………。 シュポンッ 「…………あり…………?」 確かに命中したミサの魔法。 しかし、サミーには何の変化もなかった。 ミサはそそくさと留魅耶に擦り寄り、耳打ちする。 「……ねぇ、ルーくん。魔法少女にはミスティクス効かないとか、そういうルールがあったりすんの?」 「いや……そういうのは関係なく誰にでも効くはず……。魔法障壁とかで防げば別だけど、今のはどう見ても直撃したし……」 「ふふん、オロカなり悪の魔法少女!」 そう言って、得意げに仁王立ちしたのは魎皇鬼だった。 あえて難点を言えば、場所がサミーの頭上という所だろうか。 「ミスティクスは悪意を増幅してモンスターに変える魔法! よって、悪意が存在するはずもない正義の魔法少女に効くワケがないのさぁ~っ!!」 ズビシ!とミサに人差し指を突きつける。眉毛も何故か濃くなっている。 「あんですって~~~!? 悪意を持たない人間なんてこのワールドに存在していいの!? いい子ちゃんすぎるにもほどがあるっちゅーの!!」 バトンを地面に叩きつけて八つ当たりするミサ。 「チャンスだサミー! 反撃だっ!」 力強く宣言する魎皇鬼。 「は、反撃って言われても……」 「パンチでもキックでも何でもいいから! 戦いってのは相手をブチのめせば勝ちなんだから!」 正論かもしれないが、魔法少女としてそれはどうなのか。 「く、くそう、こーなりゃもうヤケだよっ!」 サミーは立ち上がり、ヤケクソでミサに向かって突進する。 「ホワット、肉弾戦を挑む気なの!? 魔法も使わずに!?」 「う、うるさいな、これでも喰らいなさい!!」 サミーはバトンを思い切り振りかぶると、即興でつけた技の名前を叫ぶ。 「プリティ・スラァッシュ!!」 サミーは渾身の力を振り絞り、バトンを振り下ろす! 「甘いわね! そんな見え見えの振り下ろし、簡単に受け止めて―――」 ガキィン! ……ゴキリッ。 嫌な音がした。 ミサの手首が豪快に曲がった音だ。 「ぎゃっひぃいいいい~~~~~~~!!?」 激痛で転げまわるミサ。 攻撃自体はバトンで受け止めたものの、ダメージは深刻のようだ。 「そ、そうか!」 魎皇鬼が叫ぶ。 「ただでさえ魔法少女の身体能力は常人の1.5倍! それだけでも十分強力だけど、サミーは昨日の夕方のジョギング、そして今日は人々のお手伝いでずっと走り回っていたんだ! よって、尋常じゃなく鍛わっている足腰……。当然、そこから繰り出される一撃は強烈無比! あんな魔法に頼り切って堕落した、軟弱な悪の魔法少女じゃ耐えれないに決まってる!」 要は『身体、鍛えてますから!』ってことだが……そんなに力説するようなことか? 「……や……やっちゃいなさい破談女っ!! あたしのか弱いリストの仇を討つのよっ!!」 「はぁーい! よよよ」 自分で言ってりゃ世話ねーなって感じだが、とにかく自分で身動きできないミサは破談女をけしかけた。 今度は遊びじゃなく本気だ。流石に手首の恨みがこもっている。 だが……。 「ええーーーいっ!」 再び渾身の力を振り絞ったバトンの振り下ろしが、今度は破談女の脳天に直撃した。 「は、破談女ーーーーーっ!?」 「ミ……ミサさま…………仇討てなくて、ごめんなさい……ガクリ、バタッ」 自前で擬音をつけながら、破談女は倒れた。 「……あ、恋人は大事にしないとダメよ~ぅ?」 それだけ言うと、破談女はボムッと消えてしまった。 その後には、破談女の元となったカップル達が折り重なって倒れていた。 「は、破談女……あなたのことは忘れないわ……オイオイ……」 何処からか取り出したハンカチで涙をぬぐうミサ。 「……ううっ……サミー、そういうワケだから今日のあたしはもう戦えないわ……。 シーユーネクストタイムって言うかー、また来るからよろしくねーって言うかー……」 ズズズと鼻をかみながら言うミサ。捨て台詞まで適当かい。 「もう来ないで! ケンカ売られても迷惑なんだから!」 「そう言われてもミサは来る時は来るけど……とにかく、バイバイね……」 ミサがバトンを振り上げると、光に包まれて彼女の姿は消えてしまった。 取り残されていた留魅耶は慌てる。 「えっ、ちょっと待ってミサ! 僕は―――」 「あ、ワリワリ。ごめんねルーくん、忘れてて」 再び光の中から現れたミサは、留魅耶の首根っこを引っ掴むと、 今度こそ光の中に帰っていった。 後に残されたサミーは、プルプルと震えていた。 抑えようにも抑えきれない激情が内からあふれ出しているといった様子だ。 (サミー……町内の平和を乱す悪の魔法少女が現れたから……) みなぎる正義感や悪への怒りが彼女を突き動かしているのだろう。 魎皇鬼はそんなサミーを激励しようと声をかけようとしたが……。 「…………ずるい」 「えっ?」 「サミーはあんなに特訓しても何一つ魔法を覚えられないのに……。 ミサは……モンスターを呼び出す魔法だけじゃ飽き足らず……。あんな……あんなとっても便利な移動魔法まで……」 サミーの震えが増す。 情けなさだかミサへの嫉妬だか色々な物が入り混じって。 「ずっっっっっっっっっっっっる~~~~~~~~~~い~~~~~~~~~!!!!」 サミーの咆哮が、商店街中に響いた。 かくして、正義の魔法少女プリティサミーは、悪の魔法少女を撃退した。 新しく修得した必殺技・プリティスラッシュ(ただの上段振り下ろし)によって。 「うぅー……プ○キュアですら決め技は飛び道具なのにぃ……」 町内の平和を守るため、がんばれ我らがプリティサミー! 修得魔法が未だゼロでも、負けるな、くじけるな! ~ 第三話へ続く ~