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無題『恋心を奏でる綺想曲』(前) 体が重い。 月明かりの下、黒がちな風景にアクセントのように添えられているテーブルと椅子、そして一対のティーセット。 湖の水は静かに波打ち、そよぐ風はゆっくりと木々を揺らし、神殿のような静謐さがあった。 この雰囲気、自身の濡れた体、そして何もかもを理解しきっていない己の頭とが渾然一体となって生み出されたものなのだろうと、自分の思ったことに対し、来ヶ谷唯湖はそう理由をつけた。 先程まで座っていた椅子にかけ直し、一息入れる。先程淹れていた紅茶は少し冷め、もう温かい湯気は見えない。 こんな時にこそ温かい飲み物が欲しかったのだがと思いながらも、さりとて淹れ直す気分にもならず唯湖は湖面に映る月を眺めた。 月はこんなにも近くにあるというのに、手を伸ばしたところで届くはずはなく、湖に飛び込んでも溺れるだけだ。 猿猴促月、という説話を思い出す。身の程知らずな猿が抱いた、叶うことのない望み…… 何を迷っているのだろうか。胸中に呟き、しかしそれが一人の少年の存在に起因するものだと理解もしている自分に気付き、唯湖は苦笑する。 全く、何から何まで君には狂わされる、本当に。 この事態に対処する術を、自分は知っている。例え現実を感じられなくとも、目の前に迫った危機、脅威に対してどうすればいいかを自分は知っている。いや論理は完成しているのだ。効率的に生き延び、命を保つ行動の順序は。 元々が壊れている自分だ。生き延びるための行為に対して遠慮も躊躇もしないだろうし、そうする自信はある。 井ノ原真人と宮沢謙吾。彼ら二人の死には驚いたと言っておきながら慌てることも悲しむこともなく、寧ろ現実だろうが虚構だろうがどちらでも受け止められるようにしている自分がいるくらいだ。それだけではない、十波由真に拳銃を向けられ殺されかかった事に対しても恐怖はまるで感じなかったし、命が助かったことについて一時はほっとしていたが、殺されたら殺されたで仕方ない。そういう思いもあった。 諦めきっているのだろうと唯湖は思った。人間らしくいられないのを受け入れたことに始まり、何をされても平気なことにも、自らの命も。 ただその中で諦められないものがたったひとつあった。 直枝理樹。己の歯車を狂わせた存在であり、恋という感情の先を知りたいと思わせてくれた大切なひと。 それが悲しみの先にあるつらさというものの存在を知ることになっても、これだけは諦められなかった。 失いたく、なかった。 その結果が身の程知らずな猿が抱く、儚い願いの消失なのだと分かりきっていてさえ。 だから自分はこれが、この殺し合いが現実だと受け入れたくないのかもしれない。虚構であればいいと考えたのかもしれない。 大好きなひとを失うかもしれないという事実の重さ。最終的には理樹も助からないという結末に耐え切れないからこうしている。 現実なのかと疑う要素はいくらでもあるのに。所詮は頭の中で考え出した推論にしか過ぎないはずなのに。 それでも自分は、理樹を好きなんだという気持ちひとつが唯湖の胸を締め上げ、窒息させようとする。 初めて知ったものだったからだ。 こんなにも悲しく、こんなにも切なく、こんなにも嬉しく、こんなにも楽しいという『気持ち』を知れた。 それは何よりも得がたく、何よりも貴重で……たったひとつしかないものだ。 今も覚えている。クッキーを美味しいと言ってくれたこと。耳掃除をしたこと。後ろから抱きすくめたこと。 徐々に忘れていってしまっていたはずの思い出が鮮明に思い出せる。この一事だけは唯湖を喜ばせていた。 気恥ずかしく、それでいて身体全部が温かくなって熱が染み込んでいく感覚。 だからこそ自分は、由真に対してあのように、いつものように振る舞えたのだろう。 現実に対処できる機械としての来ヶ谷唯湖ではなく、ひとの温かさ、愛情が己を支えてくれている来ヶ谷唯湖として。 だが一方で、先に思ったように壊れている来ヶ谷唯湖がまだ己の内にあるのも自覚している。 諦めきって、知ることすら忘れてしまった自分が厳然として存在している。 ……故に、迷っている。中途半端でしかない自分がどうすべきなのか迷っている。 こんな自分が、果たして感情を持ち続けていられるのか。動くだけの機械に成り果て、気持ちの在り処さえ忘れてしまうのではないか。そんな不安があった。 ああ、全く、全部理樹君のせいだ。とんでもないことをしてくれたよ、君は。 空を見上げ、恐らくは同じ景色を眺めているであろう理樹の姿を思い描き、唯湖は自らの抱く迷いの責任の一切を押し付けた。 理樹という存在がいるから、殺人にも踏み切れない。彼が望んでいないのは簡単に想像できるから。 理樹という存在がいるから、見ている世界を信じられない。彼と絶望したくないから。 案外自分はわがままなのだなと新しい発見を得ながら、やはり隣に理樹がいないと寂しいな、と唯湖は思った。 結局は全部彼に集約するということか。それくらい好きで、大好きなのだろう、自分は。 「届く、かな」 空にも月はある。てのひらに納まるサイズだというのに、その存在は果てなく遠い。 けれども距離は分かっている。約38万キロ。それだけの長さの向こうに、空に浮かぶ月はあって、届くのだ。 湖に浮かぶ、決して手に入れることの出来ない月などではなく。 とにかく、今確かに言えることは……寒い、ということだ。 よくよく状況を観察してみれば夜で、ずぶ濡れだ。水も滴るいい女というところか。世の中の男性諸君が自分を見つけたならば鼻息も荒く興奮して獣の如く襲い掛かってくるだろう。あながち冗談でもない。先の十波由真のように錯乱し攻撃意思を高めている人間もいれば、或いはこれを夢だと断じて疑わず己の欲望の赴くままに誰彼構わず、という人間もいるかもしれない。まさか、自分のように壊れている人間などそうはいないだろう。 しかもおねーさんはぼいんぼいんだ。良からぬ考えを持たれるかもしれないな。 もっともそこら辺の連中に遅れを取るとも思えないが、参加者は何がしかの武器・道具を持たされている。 拳銃ならともかく、マシンガンやバズーカなんてものが出てきたりしたら流石に一筋縄ではいかないだろうと唯湖は予測を立てておく。 大体、一瞬のうちに自分をこんな場所まで連れてきた奴らの手の内だ。どんなビックリドッキリがあっても不思議ではない。その事実が唯湖に「これは現実ではないのでは」と思わせる一因でもあったのだが。 要するに一言でまとめれば『油断禁物』というところだろう。 先程油断して銃で撃たれた人間の言う台詞ではないなと嘆息を腹の底に飲み下しつつ、何はともあれ着替えたほうがいいだろうと唯湖は思った。 これが現実だろうがそうでなかろうが、自分が寒いと感じていることに変わりはないのだから。 「失礼仕る」 さてどんな服を着ようかと考え始めたとき、後ろの方からやたらと時代錯誤な言い回しが聞こえてきた。 どう反応しようかと一瞬考え、とりあえず思った通りに言葉を返してみる。 「何用だ」 「……貴女は、そこで何をされておられるのか?」 「ふむ、人にものを尋ねるならば、まずは己が名と何を為そうとしているのかを申すべきであろう」 声を詰まらせ、押し黙る様子が伝わってくる。とりあえず言葉は通じるらしく、錯乱している風でもないようだ。自分から情報を引き出すために今は攻撃してこない、ということなのかもしれないが。 この言い回しは単に時代劇マニアなのか、それとも相手に威圧感を与えるための方便か。 何にせよ下手なことは言うまいと唯湖は思う。油断は禁物―― と、そこで唯湖は自分がまた後手に回っていることに気付いた。そもそも後ろを取られ、話しかけられていることが油断している証ではないか。 頭の底が僅かに重くなり、これも理樹のせいだと思うことにした。 おねーさん的には立場は逆であるはずなのに……この始末、どうしてくれようかな。 僕のせいじゃないよね!? という突っ込みが聞こえてきそうなのに苦笑したくなるのを抑えつつ、唯湖は平静を装って相手の言葉を待った。 「……それもそうだ。無礼を許していただきたい」 「うむ苦しゅうない。素直な者は余の好みであるぞ」 何だかだんだんと板についてきたような感触だ。これが襖越しの会話であればまさに時代劇だろう。調子に乗らない程度に今の状況を楽しんでいる。不謹慎なのかなと思いながらも、楽という衝動を押し留める術はなかった。 「某の名はトウカと申す。生はエヴェンクルガにして、今はトゥスクル國の武人として身を置いている次第。して貴女にお聞きしたいのは」 「ちょっと待て。どこだその国は。というか武人だと? ふざけるのもいい加減にしろファッキンボーイ」 「ふ、ふざけているだと!? ぶぶ無礼な! 我が國を侮辱するは我が誇りを侮辱するも同じぞ! しかも口調が急に変わった!」 先程までの空気はどこへやら。形容しがたい言葉の数々に思わず素で返してしまった唯湖に、これまた堅い空気はどこへやらの口調で返してくる相手。時代劇ごっこは早くも終末の予感となったのを残念に思いながら、唯湖は思いつく限りのことを述べる。 「いいか聞け。今の時代に、世界地図のどこを見渡してもとぅすくるなどという国は存在せん。大体貴様の話しているのは日本語ではないか。日本国内に新しく独立国が建てられたなど聞いたこともないぞ。というかありえん。ああもう取り合えず日本史を学ぶべきだぞ貴様は。こんな馬鹿に出会ったのは真人君と謙吾君以来だ」 「に、ニホン? え、ええい何をゴチャゴチャと訳の分からぬことを! しかも某を馬鹿と言ったか馬鹿と! 貴様がどの國の者か知らぬがこのように気の触れた者を許しておくわけにはいかぬ! 成敗してくれる!」 「ぬ、やる気か」 頭上から何かを振り下ろす気配が聞こえ、椅子から立ち上がりざまに真剣白刃取りを敢行する。唯湖からすればこんな時代劇かぶれの馬鹿が本物の真剣を振り下ろしてきたところで受け止められる自信はあった。実際額から後数センチというところで唯湖は相手の一撃を受け止めていた。 が、相手の姿と振り下ろしていた武器は予想の斜め上をいっていた。それは相手も同じだったらしく、お互いに目をしばたかせる。 「なんだ貴様の武器は。モップではないか。というか耳がおかしいぞ、横につける付け耳なぞ初めて見た」 「そ、それはこちらの台詞だ! 変な服の上に聖上と同じ耳だと……!? しかも某の剣がこのように容易く……!」 「いや、モップだからな」 自分はこんな突っ込みキャラだっただろうかと唯湖は内心嘆息しながら、わなわなと屈辱に震えている獣耳人間へと目を走らせる。 やはり異様なのは結い上げた長髪から飛び出している、鳥の翼のような形状の耳らしきもの。しかも相手の挙動に合わせるかのようにぴょこぴょこと動き、まるで本当に体の一部かと思わせるほど自然さが滲み出ている。 服装にしてもそうだ。上に羽織っているコートはともかく、下の衣装は今の日本では到底お目にかかれないような珍しい服だ。中国の服にも似ているが、似ているだけで細部などはむしろ日本のものに近い。 総括すれば、こいつはどこの生物だ、という疑問しか浮かばない。 日本語を喋っているくせに着ているものから姿かたちまで日本人のものとはまるで異なる。というより、獣耳人間など世界中のどこを見渡したっているわけがない。それに相手は自分の耳が珍しいものだというように言っていた。これも唯湖からすれば、いや普通の人間からすればおかしいはずなのだ。人間の耳は、人間の耳でしかないはずだというのに。 エヴェンクルガだのトゥスクルだの聞き覚えのない地名に関してもそうだ。それに相手も日本を知らない様子だった。 ……異星人とでもいうのか? 井ノ原真人あたりが思いつきそうな考えに辿り着いてしまったことに、微妙に不快感を覚える。一体何だというのだここは。自分はエイリアンに連れてこられた被験体で、戦争シミュレーションの実験でもさせられているとでもいうのか。 確証はないくせに妙に説得力のある推論に、唯湖はひたすらため息をつきたくなるばかりだった。 「……取り合えず、君と私の間には知識の食い違いというものがあるようだ。ひとまずはお互いに冷静になって、そこに腰掛けてゆるりと話し合わないか」 「む……わ、分かった。後姿だったので気付かなかったが、貴女の姿はまるで見たことの無いものだし、な」 モップを白刃取りしている間に相手も似たようなことを考えていたらしく、存外あっさりと武器を下ろしてくれた。 言葉が通じるのもエイリアンの改造のお陰……また真人あたりが考えそうなことを思いつき、唯湖は自らの中の歯車がバラバラに砕けていく感覚を味わっていた。このままでは自分も馬鹿になってしまう。 理樹君、どうしたらいいのかな、本当に…… 前奏曲~prelude~ <前 次> 無題『恋心を奏でる綺想曲』(後) ▲上へ戻る
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奏でる渚 アンコモン 水 4 呪文 ■自分の山札の1番上を表向きにする。そのカードがどの文明を持つかで、以下の効果を使う。多色である場合は、どれか1つを選ぶ。 光―自分の手札を1枚裏向きにし、新しいシールドとしてシールドゾーンに加える。 水―カードを2枚まで引く。 闇―相手のアンタップされているクリーチャーを1体破壊する。 火―相手のパワー4000以下のクリーチャーを1体破壊する。 自然―相手のマナゾーンからカードを1枚選ぶ。相手はそれを持ち主の墓地に置く。 (F)「闇を見て 星を見て “また会える” 想いを捨て…」―――リモヘンダーツ聖歌・序曲1 作者:まじまん 評価
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無題『恋心を奏でる綺想曲』(後) 結局、一時間以上の時間をかけて話し合った結果、どうもお互いが全く知らない場所の人間であるらしいということが分かった。 唯湖はまず誰でも分かるような地名について尋ねてみたのだが、いずれも首を振られるばかりだったし、トウカも『そこにいるなら誰もが知っているはず』の知名を尋ねてきたが当然知らないものばかり。 続いて西暦を尋ねてみたが、そもそも西暦の存在を知らないようだったし、唯湖が知っている歴史関連についてもまるで知らない様子。トウカが出す歴史関連の質問について唯湖も同様だった。つまりそれは、唯湖とトウカが全く違う歴史の流れで生きてきた、ということを証明していた。 無論唯湖、トウカ両方の中に目の前の相手がただの気の触れた人間であるかもしれないという疑いは残っていて、お互いに耳を引っ張り合おうということになった。ついているものが本物かどうか確認したかったのだ。 結果から言えば、唯湖は当然としてトウカもが本物の耳であるということが判明。唯湖はトウカの耳が間違いなく獣の耳であることに愕然とさせられる一方、その手触りの良さに微妙に気持ちのよさも感じていた。また触ってやろうかとも思ったが、トウカ自身がどうも耳を触られるのを嫌うらしく、二度目はなかった。いつかこっそり背後から触ってやろうとひとつの野望を胸に抱きつつ、唯湖は話を切り出した。 「それで、聖上とやら、だったかな。トウカ君の主君は」 「ああ。その行方について貴女に尋ねたかった。大分、遠回りになってしまったが」 トウカの言葉には嘆息が混じっていた。自分の知らない世界に触れたことに対する疲れがあるのだろう。異文化を理解するというのは相当に苦心するものなのだ。 「それにやはり……これは現実、なのだな」 「何故そう思う?」 「貴女の耳が本物だったからだ」 素っ頓狂な言葉にはあ、と生返事を返してしまう。トウカは至極真面目な調子で唯湖の顔を、いや耳を見据えながら言葉を重ねた。 「某は、最初のあれがどうしても本当のものだと信じられなかった、いや信じたくなかった。見ただろう、次々と人が死んでいくのを」 「……ああ」 「あの中には、某の仲間も含まれていた。同じ釜の飯を食い、心を通わせ合ってきた戦友にして、家族のように思っていた人がな」 トウカも同じ立場だったらしい。淡々と語りつつも瞳の奥には一抹の悲しさが浮かんでいた。 自分と同じく、死を信じられずここまで呆然としてくるしかなかったトウカ。 ただ自分と違うのはそこに感情があるかどうか、ということだろう。こんな表情に、果たしてなれていたのだろうか。 「憤る暇もなく、悲しむ間もなかった。終わったときには、某はここにいた。近くには誰一人もなく、某ただ一人で。その時に思ったのが……一体今のは何だったのだ、そういう感想だった。訳の分からぬ寸劇を見せられている気分だった。……おかしいと思っていい。現に某は未だ泣いてさえいないのだ。エルルゥ殿が、いなくなってしまったというのに」 自らの頬をさすりながら、トウカは苦悩の在り処を伝えた。 おかしい、とは思わなかった。自分が壊れているからではない。自分も、壊れているからだ。 気付いていないだけで、既にこの場所は自分達を壊しにかかっているのかもしれない。 現実感のなさが、意味不明な状況が、人を狂わせる…… 「だから夢なのかもしれないと、性質の悪い夢想なのかもしれないと思ってしまった。クルガヤユイコ殿に出会うまではな。それで、貴女の耳が某たちとは違うものであることが分かった。だから夢ではないと思ったのだ。夢なら、きっとクルガヤユイコ殿の耳は、偽物だろうから」 自分のような耳の持ち主は本来ならいないはずなのだ。少なくともトウカのいる世界では。 だからトウカの言う『聖上』以外の人物にこんな耳がついていることは夢だとしても在り得ないことなのだ。 「夢は、己の心を映す鏡。だから思ってもいないこと、想像も出来ないことを具現することはない。なのに、貴女の耳は本物だった」 それに、某の耳も痛かったのでなと付け加えたトウカの声色には夢から醒めたことに対する安堵、仲間が本当にいなくなってしまったことを実感した失望とがあった。だがすぐにそれも消え、代わりに突き出されたモップを見ながらトウカは言葉を重ねた。 「夢ではない。それが分かった以上、エルルゥ殿が死んでしまったことが分かった以上、某に出来るのは――忠を尽くす。それだけだ」 恐らくは、それがトウカ自身に対する総括なのだろうと唯湖は考えた。 あの場にいて何もせず、何も考えられなかった自分に対する贖罪も込めて。トウカの言う『聖上』に、『エルルゥ』に、或いは他の仲間に、できる限りの誠意を以って己らしく生きること、いや仕えてみせる事こそが『忠を尽くす』、そういうことなのだろう。 全く度し難いなと、実直に過ぎるトウカの胸の内を眺めて唯湖は嘆息した。 自分と似た状況だったにも関わらず、こんなにも早く心を決めている。自分はと言えば、まだどうすることにも迷っているというのに。 生きてきた環境が違ったのだといえば、それまでなのかもしれない。話を聞く限りではトウカは戦国の世を生きる武人で、片や唯湖は平和な国の生まれで、何を知ることもなく育ってきた機械の如き人間だ。生きるためには素早い決断を強いられる時代では、トウカの決意も当たり前のようなものだろう。或いは臆病なのは自分だけで、知り合いは皆それぞれの思いに従って行動を始めているのかもしれない。 ……私にだって、想いがないわけじゃない。 ならば自分にはそんな気持ちがないのだろうかという自答に、唯湖はすぐにそう答えた。 ほんの少し前までは何も知らない、ただの人形でしか在り得なかった。それは認めてもいい。けれども今は違う。たった一人に対してでしかなく、その内容も比べてみれば僅かなものでしかないだろうが、確かに自分にも誰かを想う気持ちがある。 この状況ではすぐに失くしてしまうかもしれない。ここにいさえすれば、少なくとも忘れることはないだろう。 だがそれだけだ。それだけで、何も変わりはしない。これ以上知ることの喜びも、忘れることの悲しさも知らずに死んでゆく人間以下の存在が出来上がるだけだ。それはあまりにも……悲しすぎるな、理樹君? それに目の前の鳥耳ファッキンサムライにも劣るようでは私が私ではなくなってしまうからな。……そんな理由も付け加える、というか寧ろこっちが主な理由だが、どう思うかな君は? 記憶の中の理樹に尋ねてみるが、やはり予想通りの答えが返ってきた。「来ヶ谷さんらしいよ」と苦笑を交えて。 どうやら自分はまだ己を失ってはいないようだと口元を緩め、唯湖は微笑した。迷いの一つを吹っ切った身体は、少しだけ軽くなっていた。 「――なるほどな。まあそれはそれとして」 「お、おい。軽く流されたような気がするぞ」 「ええい黙れエセジャパニーズサムライ」 「……」 ぎろりと睨んだ唯湖に、肩を縮めてしょんぼりとしたトウカを見て、そんなに怖い顔だったのだろうかと内心に思いながらも唯湖は話を続ける。 「とにかくだ。トウカ君は仲間を見つけて、その指示に従うのだろう? それに私も同行させてもらいたいのだが。服も濡れていてな。まずはそれを探すにしても、同行者がいればありがたい。着替える途中に襲われる心配も薄れるというものだ」 「……まあ、話を聞く限りではクルガヤユイコ殿も」 「来ヶ谷だ。一々フルネームで呼ばんでいい」 「ふる……ねーむ?」 首をかしげ、未知の言葉に頭を悩ませるトウカ。そういう概念がないらしいと察知した唯湖は即座に「来ヶ谷と呼べばいい」と付け加えた。 唯湖と呼ばれるのがあまり好みではないらしいということを察してくれたトウカも得心したように頷いて「ではクルガヤ殿で」と言い直した。 「クルガヤ殿もご友人を探しておられるようだしな、とりあえず我々の利害は一致する」 「付け加えるなら私もそれなり以上に腕っ節は立つぞ。まあ君には分かっているだろうが」 「あ、あれは……少々扱い慣れぬ武具ゆえだ。普段ならばああはいかん」 「モップは武器じゃないのだがな……」 「もっぷというのか? どういうものなのだ?」 「掃除の道具」 「柄の部分が金属なのにか!?」 「君の世界では金属の道具は武具でしかないのか……?」 「あ、いや決してそういうわけではないのだが……ふーむ、よほど栄えているらしいな、クルガヤ殿の國は」 「……まあ、物は有り余った国であることは間違いない。というか、そもそも形を見て武器だと思う君の頭がどうなっているのか実に興味があるよ、私は」 「ば、馬鹿にするな! 某も疑っていたのだ! でも配られたものが武器だというから何か秘めたる力を備えた武具なのかと」 「カルチャーギャップというやつか……全く、異文化交流というのは難しいものだな」 「かるちゃー……? え、ええい、とにかくだ! 某は武具を改めて探す! クルガヤ殿も何かお召し物を調達されるのだろう? 早く行くぞ!」 「……今までにないタイプだな……こういうのも、ああ、可愛い……」 真っ赤になって先を行くトウカの姿を眺めながら密かに悶える唯湖。 やはりこういうころころと表情が変わる人を弄り回すのは面白くて仕方ない。 自分には出来ない表情を見ているだけでも、楽しんでいることには変わりない。だとするならそれは、生きている、ということだ。 最悪のスタートだと思ったが、存外悪くない旅になりそうだぞ、理樹君。 ああ、そうだ由真君にも後でお仕置きを敢行してやらねば。とりあえずお尻ペンペンは決定事項。おねーさんを敵に回したことを後悔させてやらねばな。それに、そうしてやった方が理樹君も喜ぶだろう。おっと、別に理樹君が変態な性癖嗜好だと言ってるわけじゃないぞ。まあ別におねーさんは好きでも構わんが。心が広いのだよ、私は。 頭に浮かべる理樹の姿は、やはり苦笑していた。「来ヶ谷さんらしいよ」と。 いつか会いに行くよ、君に――そう誓いながら、唯湖は「はっはっは」と笑いながらトウカの後ろを歩いていくのだった。 【G-7 湖の畔/1日目 深夜】 【来ヶ谷唯湖@リトルバスターズ!】 【装備:防弾チョッキ】 【所持品:なし】 【状態:全身水浸し、胸に軽傷】 【思考・行動】 基本方針:理樹に会いに行く 0:トウカと共に友人探し 1:感情をもっと知っていきたい 2:トウカ弄りも結構楽しい 3:何の服を着よう? 【トウカ@うたわれるもの】 【装備:モップ】 【所持品:支給品一式、トウカが武器と思っていない不明支給品0~2】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:ハクオロを探し、忠を尽くす 0:唯湖と共に仲間を探す 1:まともな武器を調達する 【備考】 ※湖の畔に白いテーブルと椅子が二脚、ティーセット一式(唯湖の支給品)が置かれています(放置)。 無題『恋心を奏でる綺想曲』(前) <前 次> Inasmallcafe ▲上へ戻る
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第13話あらすじは孟カクと共に死期の近い陸風の見舞いに訪れた雲歌。彼女は思いがけず陸風から流星組の頭の証となる令牌を授けられるが、それを孟カクに譲ることにする。雲中歌~愛を奏でる~ DVD一方、孟カクは雲歌を誘拐した犯人であり、謀反の罪で逃亡中の劉旦を密かに始末する。そして、彼はついに雲歌に結婚を申しこむが、霍光から霍成君の婿になるよう迫られて・・・ 孟カクが霍家に婿入りするという噂を聞いた雲歌は驚きを隠せない。しかも、霍成君から「孟カクがあなたに近づいたのにも何か理由があるはず」と吹きこまれて不安になる。そんな時、かつて孟カクを弟子に取ったという、彼をよく知る侯師匠に出会った雲歌。彼女は孟カクが幼い頃から流星組の令牌を手に入れる野心を抱いていたと知り・・・。 れでも孟カクのことを信じている雲歌。雲中歌 DVD町で偶然知り合った侯師匠に孟カクが幼い頃から流星組の令牌を手に入れる野心が あることを聞いてしまう。タイミングが悪すぎる!確かに孟カクは野心家だけれど、雲歌を好きな気持ちは本物なのに、もう信じることが出来なくなってしまった雲歌。 孟カクの好意だけど、いつもなら喜ぶのにもう信じられなくなっている雲歌にはきれいな花も目にうつらないみたい。すっかり孟カクと雲歌の恋を応援してたので本物の皇帝のことを忘れかけてたわ(^^;;そのくらい孟カクに幸せになってほしいと願っているのです。雲中歌 DVD苦労してきたからなあ。
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ゴールドパラディン - ヒューマン グレード〈1〉 ノーマルユニット (ブースト) パワー 7000 / シールド 5000 / クリティカル 1 自:[SB1]あなたのライドフェイズ中、このユニットが山札からRに登場した時、あなたの《ロイヤルパラディン》のヴァンガードがいるなら、コストを払ってよい。払ったら、1枚引く。 フレーバー: 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 使ってみたいと思う 0 (0%) 2 弱いと思う 0 (0%) 3 強いと思う 0 (0%) 4 面白いと思う 0 (0%) その他 投票総数 0 コメント
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【奏でる】(気力1) 行動する代わりに、隣接した自軍ユニット1体を行動可能にする。移動後は使用できない。 【歌う】、【踊る】、【踊り】と同一の効果。 関連カード 戦場の音楽隊
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ミライノーツを奏でて ミライノーツを奏でて アーティスト Re vale 発売日 2020年8月26日2020年6月3日 レーベル ランティス CDデイリー最高順位 1位(2020年6月4日) 週間最高順位 3位(2020年6月9日) 月間最高順位 14位(2020年8月) 年間最高順位 74位(2020年) 初動総合売上 11792 累計総合売上 18670 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 ミライノーツを奏でて アイドリッシュセブン ED 2 Fly! More Liberty CD/総合ランキング 週 月日 CDシングル 総合シングル 順位 週/月間枚数 累計枚数 順位 週/月間枚数 累計枚数 1 6/9 3 3331 3331 - 1434 4765 1 9/1 6 9238 9238 6 11792 16557 2020年8月 11 9238 9238 14 11792 16557 2 9/8 13 1069 10307 17 1069 17626 3 9/15 278 10585 278 17904 4 9/22 168 10753 168 18072 5 9/29 124 10877 124 18196 6 10/6 183 11060 31 183 18379 2020年9月 34 1822 11060 45 1822 18379 7 10/13 180 11240 180 18559 8 10/20 111 11351 111 18670 配信ランキング ミライノーツを奏でて 週 月日 デジタルシングル 順位 週/月間DL数 累計DL数 1 6/9 2 8327 8327 アイドリッシュセブン ED 前作 次作 Heavenly VisitorTRIGGER ミライノーツを奏でて PLACESTRIGGER 関連CD DiSCOVER THE FUTURE Re-raise
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autolink LL/WE19-P01 カード名:奏でる旋律 真姫 カテゴリ:キャラクター 色:青 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:500 ソウル:1 特徴:《音楽》?・《令嬢》? 【永】応援このカードの前のあなたのキャラすべてに、パワーを+500。 【自】このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは自分の山札の上から1枚見て、山札の上か下に置く。 出来ない訳ないでしょ? レアリティ:PR illust. 【ラブライブ!】 Blu-ray発売 & スクフェス配信1周年記念 2パックWSスペシャル大会 参加賞
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※PCの描写をGame Masterが勝手ながらさせてもらっています エンディングフェイズ シーン1 終結(シーンプレイヤー 仙道) 龍拳士(赤と青)が倒れ、侵魔ダクトは劣勢にたたされる(時間としては3ラウンド目終了頃) ダクト「済まなかったなユリウス男爵、今回はこちらが折れよう。確か表界への侵攻を中止するのがそちら側の目的であったな」 アラン「確かに、表界への侵攻がなくなれば我々の目的は達成される。本来ならばここで倒しておくべきだが、交渉で解決するならば今倒さなくともよいだろう」 オラシオン(仮)「結映、確か俺たちの目的はこの魔王の地位を落とせっていう事じゃなかったか?」 ダクト「なんだ?そちらの要望にはこの狭界タクスの領地も含まれているのか。(窓から外を見て)何やら領民に宗教を広めているようだしそのようだな」 仙道「神はいつでも貴方を受け入れますよ(精神攻撃)」 御楯「これでも要りますか(スッと神父服を取り出して布教支援)?」 ダクト「残念ながら信仰、いや仕える魔王は既にいてね。そちらに染まる訳にはいかないが、必要ならば領主としての地位ぐらいくれてやろう」 オラシオン(仮)「これで俺たちの目的も果たせた。そうだよな、結映?」 仙道「それではここもルルナ教の領地として…」 ユリウス「ちょっと待てお前ら…元々の依頼を忘れてるだろ!俺たちはエイミーに魔王ウィルスフォールのモノをこの狭界から持ってくるように言われただけだろうが!!」 仙道「そんな事、言われていましたっけ…(挑発攻撃)?」 御楯「そーいえば、そんな事も言っていましたねぇ」 ユリウス「お前、ら…いい加減にしろよ!」 ダクト「なるほど、それが本来の目的でしたか。侵魔の侵攻に魔王が何故妨害をするのか不思議に思っていたところですよ。多分、それはこれでしょう」 そういうと出てきたのは魔王のトレンド、デモニックブルーム ダクト「これはウェルスフォール様がマジカル・ウォーフェアの際に紛失なされたものを捜索し私が復元したものだ。それを先に言ってもらえれば戦わずして解決したというのに…これを持ってエイミー様に渡して下さい」 -- 「ようやく力を取り戻されるのですね…」 侵魔ダクトは城壁からタクスの町を見ながらつぶやいた。美しき木琴の音が響く中、背に哀愁を漂わせこの狭界を後にした シーン2 (シーンプレイヤー ユリウス) 魔王エイミーの依頼を受け狭界タクスより帰還した3人は受け取った箒を手渡した ユリウス「こちらが魔王ウェルスフォールのモノになります、エイミー様」 エイミー「これは有り難う御座います、これでかの魔王も力を取り戻す事でしょう。狭界タスクはルルナ教徒が新たな領主となった事で親ウィザード派の狭界となるかと」 御楯「ところで、その魔王ってのはどういう人なのですか?」 エイミー「あら、お話は聞いておられませんでしたか。皆様ご存知の方ですよ?」 そこに入ってきたのは頭にゴスロリ風ヘッドドレスを付けた女性、秤李の姿であった 秤李「ゴメンね、別に黙っているつもりじゃなかったんだけど昔の記憶がないものだから…上手く言えなくて。ダクトって人も私と契約した人らしいんだけど、記憶がないまま会うのは失礼かと思うし」 -- ユリウスと秤李は金色の魔王の宮殿でお互い魔王として話をしていた 「ユリウス、今回の事に私を呼ばないでくれてありがとうね。これも貴方がいなかったら持って来れなかった可能性があったらしいし」 「俺はただエイミーの依頼をこなしただけさ」 返ってきた箒に触れる、それだけでこれが自分のモノであることが分かった。手になじむ、箒の中からダクトという人物の記憶が少し流れてきた 今後、少し力を貸してあげるわ。とユリウスに話しかけて魔王ウェルスフォールは夜闇へと去っていった シーン3 転校生(?) (シーンプレイヤー 結映) 5月、新緑萌ゆるこの季節に時期外れの転校生が訪れた 教師A「えー、ホームルームを始める前に君達の新たな友達を紹介する。紅君、入りたまえ」 御楯の教室に入ってきたのはこの前狭界で出会った少女、他校の制服をまとったその姿はどこも幼く年下に見える 御楯「(あ、オラシオン(仮)の人だ)」 教師A「この度、ご家庭の事情でこちらの学校に転校してきた紅君だ。みんなよろしく頼むな」 結映「結映です、よろしく」 -- 絶滅社上司「結映、最近魔王がらみの事柄が増えてきてな。君にもあの学園で調査や近しい仲間を見つけてもらいたい」 結映「ひとりでも大丈夫です」 オラシオン(仮)「んな事言ったって、この前なんか攻撃があt、ゴフゥ!」 絶(中略)司「まぁそんな訳でこれを渡そう、苗字はいつも通り紅でよかったかな」 手渡されたのは 199X年04月01日生まれ 中等部1年 紅 結映 と記された私立輝明学園の学生手帳 絶司「あの学園なら制服は自由だし、何より生徒にウィザードが多い。仲間や情報を見つけるのには適したところだろう?」 結映「……分かりました」 「仲間を、いや友達を見つけるんだぞ結映」 絶司は結映が去った後、そう呟いた シーン4 学園風景 (シーンプレイヤー 白瀬) あの戦闘から数日後、あなたは前と変わらず道場で稽古をしていた。練習試合が近づき練習の日々である。あなたが面を外すと、先ほど手合わせした男子主将が君に話しかけてきた 男子主将「白瀬、短期間にまた腕を上げたんじゃないか?」 後輩女子「やっぱそーですよね、また太刀筋が鋭くなってますもん」 自分では気づいていなかった。剣道の鍛錬によってウィザードとしての力を身につけたと思っていたが、ウィザードとしての力が剣道の腕を更に上げていたということに Night Wizard The 2nd Edition 木曜卓第2話 「木琴は美しい音色を奏でるか」 fin