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登録日:2019/01/31 Thu 17 39 00 更新日:2024/04/15 Mon 16 03 57NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 DQN いじめ どうあがいても絶望 まんが王国 アウトレイジ クズしかいない世界 スクールカースト ダメな大人の万国博覧会 ボコボコりんっ! メンヘラ リョナ 人間のクズの温床 全員悪人 全員死刑 双葉社 君に愛されて痛かった 地獄絵図 孤高の遠吠 小林勇貴 少年犯罪 底辺 悲恋 新潮社 汚い大人の見本市 漫画 漫画アクション 犯罪 知るかバカうどん 秋田書店 負の感情 負の感情製造機 負の連鎖 闇金ウシジマくん 驚きのクズ率 鬱展開の嵐 鬱漫画 鬼畜系 わたしあなたのこと好きだった ただそれだけ 概要 「君に愛されて痛かった」とは、知るかバカうどん(これがペンネームである)の漫画作品。 『漫画アクション』(双葉社)2017年12号より連載開始されるも、後述する通りの過激な展開から7話で打ち切りとなる。 その後新潮社の電子漫画配信サイト「まんが王国」に移籍して再開、単行本は新潮社から出されていた。 2022年3月31日を以て新潮社と契約を解除し、秋田書店へと移籍。単行本も電子版が先行する形で新装版が販売される。 もともと作者は成人誌で暴力的な描写や救いようのない生々しい展開の作品を多数発表していたことで知られる作家。 本作でも1話のプロローグからすでにバッドエンドが約束された状態となっている。 「援助交際」「いじめ」「犯罪を平然と行うDQN」などといった要素がふんだんに盛り込まれている。 特にいじめやDQN達の生々しい描写のねちっこさはえげつなくいじめシーンもゴキブリぶちまけレベルは当たり前。 畳み掛ける鬱展開と時折見せる女性キャラクター達の可愛らしい表情とのギャップが大きく人を選ぶ作品でもある。 なお、最初に打ち切られた原因の一つである当初の9話は単行本1巻のメロンブックス特典となっている。 ストーリー 荒れた団地に住み、家庭にも恵まれない高校1年生の少女かなえ。 彼女は中学生の時に陰惨ないじめを受け、そのトラウマにとらわれてクラスメートとも心から馴染めずにいた。 承認欲求から援助交際をやっていた彼女と出会った他校の野球少年寛。 優しくしてくれる寛に心惹かれていくかなえだが、それは周辺の者たちも巻き込んだ悲劇の幕開けだった。 キャラクター 叶井かなえ 高校1年生の少女で主人公。生活保護受給者やDQN、低層外国人が多い荒れた団地に母や年の離れた弟と一緒に住んでいるが家族関係は良くない。 父親はいない模様。 中学生の時に転校した学校で「真面目に授業受けたりして同級生の和を乱している」と言いがかりをつけられ凄惨ないじめを受け、この経験が深いトラウマになっていて精神は非常に不安定で、被害妄想的になりがち。 高校では友人グループに表面的に合わせているが自分の居場所と感じられていない。特にリア充と見られる環境に近づくと脳内で「自分に相応しくない場所」と認定してしまいパニックにも近い精神状態になってしまう。 優しくしてくれた寛に惹かれていくが、結果的にそのことが一周辺の人や寛をも期せずして傷つけていくことになる。 巨乳で料理もできるので意外とスペックは悪くないのだが、自己評価は低く自分を追い詰めがちな癖がある。 実は承認欲求から援助交際に手を染めており、援助交際のため遅く帰宅することが多いので家族にはますます疎まれている。 普段はおどおどした態度だが、一度ブチ切れると手がつけられない面があり、鳴海など地元の不良と交際し、違法行為や性的な行動に対するハードルも低い。 (恵まれた環境にいながら自分をいじめる一花に憎しみを抱き、鳴海を通じてDQNグループに依頼して彼女を拉致暴行させるなど。 もはや一花は悪という点に関して手も足も出ないレベルであった) その後何食わぬ顔で一花をハブったグループに戻るが、更に鳴海を失い寛の元カノである奈々の登場で精神の不安定さは止まらないままでいる。 野村寛 高校2年生の少年で、かなえとは別の学校に通う野球部のピッチャー。 選手としては有望で、本職の投手はもちろんのことバッターボックスに立ってもいい仕事をする。甲子園出場も期待されており性格も優しく社交的で、近隣の高校生達や高校野球ヲタ老人の間でも顔がよく知られている。 カラオケ合コンでかなえと知り合い、彼女が援助交際をしていることを知って咎め最初は強く反発されるがそれでもかなえに優しくしたため想いを寄せられる。 彼もかなえとの接近でまんざらでもない様子。 しかしかなえとの接近で鳴海に恨まれ肩を壊されてしまい、痛みを隠して練習に参加しているものの制球が悪くなってきている。 鳴海 かなえの友人であるヤンキー少年。 原付に乗っていることから16歳以上と思われるが高校に行っているかは不明。 父は家出したきり、母親はそれ以来家事をせず呑んだくれという荒れた家庭。 不良だが人の良さを通り越してヘタレじみたところがあり、先輩に理不尽に殴られても逆らえず悪事にも流されがちで、かなえの援助交際を止めることもできていない。 中学生だった頃のかなえと団地の広場で出会い、それ以来お互いの愚痴を聞く間柄だがかなえには男性として意識されていないところがある。 それなりに悪事にも手を染めていたのか、鑑別所に入っていたこともありそこで出されていたビスケットが今でも好物。 かなえのことを密かに想っていたが告白もできておらず、彼女に依頼されて一花への暴行で不本意な形で童貞を卒業する。 寛とかなえの接近に耐えられなくなり寛を襲撃して負傷させ、逮捕される。 市川一花 かなえの友人グループのボス格の少女で、黒髪ショートカットでピアスをつけている。 家は金持ちで両親にも溺愛されており、欲しいものはなんでも買ってもらえる(*1)環境にある。中学時代はバレー部のエースだった。 一見品行方正なようだがわがままで思い込みが激しく、自分の思い通りにならないとすぐキレる。 この性格から中学の時は部活で張り切りすぎ、他の部員に厳しく当たりすぎて嫌われ、結局孤立した過去がある。中学時代はベリーショートでボーイッシュな格好だったが、そのために男友達に異性として見てもらえず振られた過去もある(*2)。 一方でドラマの恋愛に憧れるような純情なところがあり、キス経験もない処女だった。 寛のことが好きだが、かなえが彼と接近したと知って裏切られたと思い込みかなえをいじめるようになる。 かなえに対してはそれまで本気で友達だと思っていたが、 「友達がいないと自分を支えられないが、大切にはしない」思考が見え見えの上から目線で接しており、 その態度はかなえをハブった他のメンバーに対しても同様であった。 しかし今までの恨みを溜め込んだかなえが依頼した鳴海の先輩らに拉致され顔パンの挙句にマワされてしまい、その際ファーストキスもDQNのベロチューで奪われてしまう。かなえの所業ということには気づかなかったものの、凌辱されている模様を彼女のスマホで録画されてしまっている。 この事件のショックで1ヶ月ほど不登校になってしまい、登校を再開してもなおトラウマに苦しめられるようになり友人グループからもハブられてしまう。 作者曰く「いちカス」 富田とみ子 かなえの友人グループのメンバーである太めのぶさギャルで食い意地が張っている。 性格はあまりよろしいとはいえず、一花がかなえをいじめ始めた時は意気揚々と便乗して陰湿な行為に加担する。 一花が不登校になった後は手のひらを返すも、かなえとは間も無く溝ができ始める。 里紅 かなえの友人グループのメンバーであるショートカットの少女。 可愛らしい顔立ちだが、女社会で無難にやり過ごすことを優先しているため要領よく抜け目ない。 一花がいなくなると「わがままでウザかった」と手のひらを返す。 とみ子とは幼馴染だが、都合が悪くなるととみ子を切り捨てる。 瑠奈 かなえの友人グループのメンバーであるポニーテールの少女。 料理は下手。 鳴海の先輩達 タチの悪いDQNグループ。気分屋で後輩を下らない理由で殴るなど日常茶飯事。 鳴海を通じたかなえの依頼で金をもらって一花をマワす。 悪事を働くのに躊躇がなく、一花が泣いても嘲笑いながら暴行を続ける真性のDQN揃い。 なお、メンバーの1人であるメガネ男の着ているTシャツに描かれているツインテールの少女は作者の成人向け読み切り作品「メンヘラホス狂ボコボコりんっ!」の主人公「姫」。 越智 寛の野球部のチームメイトでキャッチャー。寛とは小学生時代に所属していた野球チームからの縁。 坊主頭で無愛想だが硬派な性格で、友人である寛を心から心配している。 かつては父親から強要された道である野球のおかげで苦しんでいたが、寛との交流で立ち直ったことがある。 寛を襲った鳴海に激怒し、彼をボコボコにした。 かなえに引きずられつつある寛に危機感を抱いており、2人の交際をやめさせようとしている。 かなえの母 割とかなえと似ている。飲んだくれで娘を疎ましく扱っており、酒が入ると荒れ子供たちを怒鳴りつける。 かなえの弟 歳は離れているようで、狭い団地なので姉と同じ部屋だが仲は良くない。 かなえが遊び呆けているから自分が勉強を強要されていると思っているので姉へのアタリはきつい。 七瀬奈々 寛の元カノ。何か運動部で活躍しているようで、快活なショートカットの少女。 Instagramのアカウントを持っている。 追記・修正は悲劇の扉を開くことに △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] タグ欄やコメント欄が消えてました。初版の方は今後お気をつけください。 -- 名無しさん (2019-01-31 18 08 26) この作者絵も漫画も鬱だったり胸糞悪い作品ばっかり描いてて気分悪くならないのだろうか? -- 名無しさん (2019-01-31 19 34 05) 作者は親から「気持ち悪い漫画ばかり書くな、就職するか死ぬか選べ」と言われたらしいな -- 名無しさん (2019-01-31 21 57 35) 作者女性なんだよな…… -- 名無しさん (2019-01-31 21 59 09) あれ?この項目って以前なかったっけ?気のせいかな? -- 名無しさん (2019-01-31 22 42 13) まあ、作者が書きたいんだったらいいんじゃないかな? -- 名無しさん (2019-01-31 23 04 05) 何だかんだ面白くて続きがとても気になる -- 名無しさん (2019-02-01 00 20 52) 主人公が援交してる理由がそもそも「自分を必要として欲しい」って願望からっぽいから、幼馴染からの気持ちに気付いてれば違ったんだろうな。 -- 名無しさん (2019-02-01 13 14 01) エロマンガ発売時の作者インタビューチラっと読んでみたけど、闇が深い感じだった。だからこそ作品に活かしてるのかもしれない -- 名無しさん (2019-02-01 23 38 59) 編集に梯子外されて作者も大変だったろうな [] -- 名無しさん (2019-04-02 18 22 14) 鳴海の先輩達もいずれ劇中で捕まってほしい -- 名無しさん (2020-01-13 18 18 36) いちかす中学でも高校でも人望なさすぎて草生えるけどかわいそう。 -- 名無しさん (2020-02-01 23 58 53) 5巻はよ -- 名無しさん (2020-08-18 12 39 46) 十字架のろくにんって漫画も、最初は別冊少年マガジンで連載してたけど胸糞悪い過激な描写が多くてすぐにマガポケに移籍する事になったりと、この漫画と似てる所があるんだよな -- 名無しさん (2021-06-20 12 40 00) まんが王国の方結局終わってる? -- 名無しさん (2022-06-17 18 49 41) 寛と奈々は何で別れて恋人関係を解消したんだ?性格の食い違いがあったとか? -- 名無しさん (2022-08-28 23 16 20) 初期にかなえが援交の記録手帳につけてたけど、一週間毎日別の男とヤッてる時期があると気付いてヒエッ……てなった。 -- 名無しさん (2023-11-12 16 34 48) 名前 コメント
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夜の学校ってほんと怖いのな。 夜の教室で一人ぽつんと座ってるとあまりの寂しさに身投げしたくなってきた。いやわけわかんない衝動だと思わないでくれ。俺が一番わけわかんない。 加えて割と本気でこっちの命狙ってるやつがいつ襲ってくるのかわかんないんだ。胃がきりきりと痛んでるのがわかる。あー、何で俺昼にあんなこと言ったんだろ。こんなことならかっこつけてないで乃愛先生の手助け借りればよかった。 なんて泣き言を言っても仕方がない。俺は自分の席から立ち上がると、音を立てないようにゆっくりと廊下に出る。 ポーキァとは時間の指定をしていない。時間の指定がないということは、相手がいつ来るかわからないということでもある。同時に、場所の指定も学校としか言っていない。つまり、学校のどこに俺が潜んでいるのかポーキァにはわからない。 お互いに目隠しの状態からスタートするサバイバル。ポーキァは俺の話を聞いた瞬間にゲームだといったが、確かにゲームの要素が強いかもな。かけるものが自分の命って点を考えなけりゃ、な。 校内の警報の類はすべてストップしてある。これが、俺が乃愛さんに頼んだことだ。どこに何があるのかもすべて把握してある。それらをうまく使い、圧倒的戦力を誇るポーキァを封じ込めなくてはいけない。 緊張で喉がからからに渇いている。暗い廊下のその角からヤツが出てくるんじゃないかと、恐怖が背筋をそっとなでる。 あいつも馬鹿じゃないだろうから、忍び込む形で校舎に入ってくるだろう。もう入っているのかもしれない。俺はそいつを先に見つけ、まずは一撃叩き込む。そのために動かなくてはいけない。 時計が、10時を刻む。その瞬間!! 大翔「うおぉぉっ!?」 突如学校全体が揺れたような気がした。地震……じゃない!? これは、昼間のあれと同じ揺れだ! かがんで窓をこっそりとのぞく。すると、校舎の一角に煙が上がっていて、たまに電気がばちばちと放電している。どうやら派手に突っ込んできたらしい。 えーっと。うん、どうやら相手は馬鹿だったらしい。ていうか問答無用で馬鹿だろあいつ。自己主張の強いタイプだな。 ポーキァ「オラァ! どこにいやがるっ!?」 お馬鹿さんが大声で叫んでいやがる。カルシウム取ってる? なんか調子狂うけど、相手のあの様子も余裕からくるものかもしれないな。事実戦力差は歴然としているんだから、俺が慎重に事を進めることに変わりはない。 さて、はじめるか。結城大翔、人生二度目の生死のかかったガチ喧嘩だ。 ポーキァの居場所は離れていてもよくわかった。常に電気を纏っているせいで蛍か何かみたいにピカピカ光ってやがる。とはいえこれは困る。何しろ俺があいつに付け込む唯一の隙が照準から発動までの間しかないのだ。それなのに、常に発動状態で後は照準をつけるだけとなると、付け入る隙が格段に短くなってしまう。 そこまで考えてポーキァがあの電気を纏っているとは思わないけど。さっきからぎゃあぎゃあ煩い事この上ない。おかげで夜の学校の緊張感なんか皆無だ。 大翔「まあとにかく、うまく仕掛けを使ってどうにかするか。あとは……これだな」 乃愛さんを通じてエーデルから無理やり借りた例の魔力をためる宝石。聞けば、魔力をためるだけでなく放たれた魔法も多少ならば吸収できるそうだ。もしものために、首から提げておく。魔力の開放に魔力が必要らしいから俺には扱えないので、完全に防御用になるがそれでも隠し玉のひとつになることには違いない。 ポーキァは学園中を順番にしらみつぶしに回っているから先回りは容易だ。まずは……あそこで仕掛けるか。 ポーキァは誰も居ない廊下をずんずんと歩いているようだ。全身から怒りや苛立ちといった感情が撒き散らされている。俺は階段に伏せて、壁に隠すようにおかれた鏡からその様子を見ていた。 あのポーキァの言動から推測されるのは、あいつは頭の回転は悪くないが精神的に未熟だということだ。思考が安定していないし目先の目的にひきつけられやすいようだ。俺と似ているかな、俺はあそこまで突撃思考はしてないけど。 なのでヤツへの罠は俺がよく引っかかってしまうものを選べばいい。オーソドックスなタイプだ。思考をある一点に集中させ、別の方向からの襲撃をかける。貴俊と喧嘩になったときはよく引っかかる。 鏡に映った向こうの廊下から明かりが近づいてきている。俺が仕掛けようとしている罠は学校という建物を戦場とすると仮定したとき、おそらく誰でも考え付くタイプのものだ。だがそれだけに、その部屋を警戒する人間は多いだろう。 この世界の人間ならば、という前提が入るが。 この世界に来た当初の――いや、今でもそういう場面を見るが、ユリアさんの行動を思い返せば、彼女達の世界と俺達の世界というのはまったく違った文化を持っている。科学の発達の差とでも言うべきか。常識が違う。俺達ならば常識として知っている事柄の危険性を、ヤツは知らない。そこを、突く。 雷を纏った人影が、角から出てきた――瞬間。 ポーキァ「そこかァー!!」 閃光。次いでバチンというはじける音が響き、窓ガラスの割れる音も響いた。恐る恐る目を開く。鏡に映った光景は、こちらの意図通りのものだった。 ポーキァ「……なんだ、これ?」 廊下の真ん中あたりに放置された人型のオブジェ。それは俺があらかじめ置いておいた人体模型に適当な布をかぶせた物だ。それが外側の窓際に置いてあり、固定されていて、ポーキァの電撃を受けて焼け焦げていた。その後ろの窓ガラスが粉々に砕けているのを見て慄然とする。やっぱり、攻撃力が桁外れだ。 ポーキァ「クソッ、変なもの置きやがって……やる気あんのか、アンタは!?」 人体模型を蹴り飛ばすポーキァ。完全に頭に血が上っている。そうだ、それでいい。俺は素早く立ち上がり、鏡でポーキァの位置がまだ動いていないことを確認し、カッターで背後の窓から伸びている糸を断ち切った。 ポーキァ「なんだっ!?」 続いて廊下の向こうでガラスの割れる音が連続し、ポーキァが声を上げる。どうやらボウガンは避けたらしい。俺は急いで階段を駆け下り、下の階へ逃げる。その背中に、ポーキァの狂気と歓喜の入り混じった声が届いた。 ポーキァ「そこかああああ!!!!」 白い閃光が弾け、次の瞬間。 ドゴォォォォォン!!!! 激震と轟音。上階から吹き付けてきた激しい熱風と振動に体を煽られ、俺はその場に座り込む。想像以上の衝撃だな、これ! 揺れは一瞬だったが、轟音のおかげで耳がわんわんと変な感覚を残している。俺は軽く頭を振ると、階段をゆっくりと上っていった。上階の光景は悲惨なものだった。 炎と黒煙が立ち上り、廊下のガラスのすべてが吹き飛んでいる。熱風が体を舐めて嫌な汗が流れる。自分がやったこととはいえ――いや、だからこそ、目の前の光景に苦いものがこみ上げてくる。さすがに、死んだかもしれない。 俺の作戦は単純なものだ。ポーキァに対しての最大威力での攻撃を行った。化学準備室そのものを爆弾とすることで。化学準備室のガス栓をすべて開けて教室を密封。ポーキァの電撃で引火させ爆発を引き起こす。誘導のために人形を置いてポーキァの意識を固定し、そこに不意を打つ形で準備室の中からボウガンを発射することで反撃を誘う。小道具の準備に手間はかかったが、それだけにまさしく必殺の威力を備えた罠になる。 さすがに、これほどの威力になるとは思いもしていなかったが。 大翔「にしても、ひどい有様だな……これで俺も、人殺しか、くそ」 覚悟はしていた。だが、実際にそうなると……なんだか、自分というものが酷く醜悪なものに感じる。 けど、目をそらすのはもっと醜悪だ。とにかく、どんな状態になっているのかだけでも確認を――、 ポーキァ「オイオイ、勝手に殺すなよオニーサン。そりゃ、かなりびびったけどさぁ!」 ぞくり、悪寒が体の芯を貫く。懐から取り出し放り投げた金属塊に閃光がぶつかる。おいおい、マジか……。 煙の向こうからゆっくりと歩いてきたのは、ポーキァだった。多少衣服が焼け焦げていたりするが、怪我をしているようにも見えない。あの爆発を、どうやって防いだんだ、こいつ……。 ポーキァ「ったく、なんだよ今の爆発。もうちょっとシールドを張るのが遅かったら死んでたぜ? まあ、それくらいやってくれねーと俺もやりがいがないけどさぁ」 くっくと嗤うポーキァ。余裕。あのタイミングの攻撃を……自爆を誘発させる攻撃を、余裕で防いだのか! あの罠の最も重要なポイントは、相手に発火させるという点だ。こちらが爆発させるのでは、相手は防御に集中するタイミングを得るかもしれない。だが、この場合ポーキァは攻撃の最中に目の前から大火力の攻撃を受けることになるのだ。 恐るべきはその反応の速さと意識の切り替えの早さ! 攻撃を受け、反撃。そこから反撃を受け、防御。わずか数秒の間に連続する必殺のやり取りを見抜く、その思考。こいつ……馬鹿だが愚かじゃない。 ポーキァ「あん? なにオニーサンその顔、ひょっとして俺が生きてて安心してんの?」 大翔「……そうかもな。あいにく俺は、人を殺したことなんかないしこれからも殺したくはないしな」 俺の言葉をポーキァは嘲る。 ポーキァ「はああぁぁ。じゃあなに、アンタ俺を殺すつもりナッスィン? おいおい、それじゃ俺のワンサイドゲームになるじゃん、それつまんねーぜ」 あいにくと俺には目の前のクソガキを楽しませる義務も予定もさらさらないので問題なし。そんなことするくらいなら今日の晩飯になに作るかでも考えてるほうが億千万倍マシだ。 大翔「やかましい。別にお前に殺されるつもりもないし、お前に負けるつもりもない」 殺す殺さないだけが全部だと決め付けてるヤツに負けるつもりはない。 現金な話だが、ポーキァが生きているとわかって体に活力が戻ってきている。ほっとした。ポーキァが生きていたことじゃなく、俺が人を殺していないことに。さっき一瞬脳裏をよぎった、妹達の姿を思い浮かべる。 さすがに、人殺しの兄は嫌だろうなぁ。 だから、俺は誰も殺したらいけない。その上で、妹達を、ユリアさんたちを守らないといけない。家族を、守らないと。 大翔「覚悟はいいか、ポーキァ。本気を出した俺は、悪いが結構手ごわいぜ?」 ポーキァ「やってみろよへたれオニーサン。全身の血液沸騰させて血煙吹かせるぜ」 ポーキァは今は雷を纏っていない。あれはあれで準備に時間がかかるのか、それとも別の理由があるのか、はたまた別に理由なんかないのか。それにさっきシールド張ったとか言っていたし通常魔法もどんな風に使うのか。 不利だが――退く理由には、ならない、足りない、なり得ない! 床を強く踏みしめ、低い姿勢のまま駆け出す。ポーキァの両腕が光を帯び、こちらに駆け出してくる。距離は一瞬で詰まる。格闘技の心得があるのか、ポーキァの動きは滑らかで隙がない。鋭く突き出された左の手刀を右腕で弾く。パチンと小さな弾ける音がして、右腕に痺れが走る。 なるほど、両腕の雷は放つためじゃなくて打撃の補助か! 厄介な真似を! 続いて繰り出される右の手刀を、今度は受けることなく体を右によじってかわす。そのままポーキァの右に旋回し、腰の回転を利用して拳を肩に打ち込む。 ポーキァ「ってぇ! はっはぁ、やるじゃん、オニーサン!」 手ごたえはあった。ポーキァの顔が一瞬歪み、それでも狂気の笑みを浮かべてこちらめがけて突進してくる。俺は構えなおし、迎え撃つ形で拳を打ち出す。ポーキァは体を屈めて懐にもぐりこんでくると、床を蹴り鋭く俺の胸めがけて両腕を突き上げてきた。 そんなもの、受けてたまるか! 左ひざでポーキァの右腕を蹴り飛ばし、体を左手で倒す。ぐっ! 脇腹が焼けるような痛みに襲われる。かわし切れなかったか! いったん距離を離す。いつの間にか場所は入れ替わり、俺は瓦礫の中に立っていた。足元に、焼け焦げた溶けた人体模型が転がっていた。 さらに追い討ちをかけてくるポーキァとの応酬。くそ、格闘ならどうにかなると思ったが、相手の両腕に触れられないからどうしても深く踏み込みきれない! ポーキァ「ほらほらぁ、どうした!? そのままじゃあ俺に殺されるか負けるかしちまうぜっ!?」 黙ってろ今すぐぶっ飛ばしてやる! 今すぐ無理でもそのうちぶっ飛ばす! てめえのその顔がどこかの馬鹿とかぶるからな、普段できないっつーか二度とあいつとはやりあいたくない分本気でぶっ飛ばす!! ポーキァ「な、なんかアンタいきなり顔つきが凶悪になってねーか?」 大翔「うるせえヤクザ顔のガキが! お前の目つきに比べたらミシシッピアリゲーターのがまだ可愛げがあるわ!」 ポーキァ「あぁ!? なんかよくわかんねーけど馬鹿にしやがっただろ、アンタ!」 俺はカッターを素早く取り出し、刃を最大まで伸ばして投擲する。高速で回転する刃をポーキァは身をのけぞらせてかわす。続いて足元の瓦礫を蹴り飛ばす。何度も何度も蹴り飛ばす! ポーキァ「うざってんだよ!」 ポーキァが大きく距離をとり、両腕を交差させる。エーデルと打ち合った、あの大技か! 全身が恐怖と悪寒に締め上げられる。だが、俺もこの対策を考えていなかったわけじゃない! 転がった人体模型に飛びつくと、股から裂いて中から絶縁体の包みを取り出す。包みの中には、ガソリン入りの瓶。熱ですでに気化しているはずだ。巨大な電気のドームの中にたたずむポーキァ。余裕の面、崩してやるよ! 放り投げた瓶はまっすぐに電気のドームにぶつかり――爆発。今日のうちに何度爆発を起こすんだろうな、この学校は。 爆風で吹き飛ばされた俺は素早く立ち上がり――おい、こら。 ポーキァ「ったく、ほんとアンタ小細工好きだよなぁ……油断出来ねえじゃねぇか」 ポーキァは立っていた。その周りに、炎の槍を従えて。こいつ、あの爆発で生まれた炎をそのまま利用したのか、防御と攻撃を同時に行うために! ニヤニヤと嫌味たらしい顔がむかつくが、そんなことを言っている場合じゃない。 ポーキァ「ほんじゃあ、そろそろ終わらせるぜ?」 ポーキァが腕を振り下ろすと同時、数条の赤い輝きが襲い掛かってくる! しかも早い! 炎の合間をぎりぎりでかわす。が、そのとき俺は致命的なミスに気づいた。ポーキァが、いない!? ふと、背後から白い輝きと不吉な放電を感じた。絶望さえ感じる、悪寒。まず―― ポーキァ「吹き飛べええあああああ!!」 がっ!? 振り向こうとした俺の胸の中央に、衝撃。同時に、全身の筋肉が破裂したような痛みに襲われる。 がくがくと揺れる意識。気づけば、俺は床に力なく横たわっていた。 大翔「がっ……は、く。げぇっ!」 吐き気と眩暈。喉が焼ける。く、そ。意識が、まとまら、ない! 俺は今、どう、なって!? ポーキァ「おぉ、生きてる生きてる! いやー、なにアンタ、頑丈だなぁ……ま、それももう終わりだけど」 冷たい廊下に反響する足音。震える腕で体を起こそうとするが、力がうまく入らずにすぐに倒れてしまう。くそ、立てこのポンコツが! こんなところでへばってる場合じゃないだろうが、結城大翔! 俺は何のために、ここにいんだよ。俺が帰らないと、あいつらの日常に穴が開くだろうが!! 大翔「ふぅううぅ、ぐ。あ、ぐ……お、れ。ぐぁっ」 全身が痺れて舌もうまく回らない。ふざけんな、このくらいで、倒れてる場合じゃないんだ! ポーキァ「はいはい、もう諦めなって」 すぐそばで気配がとまる。残酷な無邪気さが、牙をむき出しにしている。まだだ、まだどうにかして――、 ポーキァ「面白かったけどな、アンタを生かしとくのはあぶねーわ。つわけで、死ね」 何か、何か手段は、方法は――! 貴俊「ひぃぃぃあうぃぃぃぃぃぃ、ごぉぉぉぉぉぉ!!!!」 妙に聞き覚えのある馬鹿っぽい声が、ガラスを突き破る音とともに登場した。なんだよ、おい、どういうことだ!? 貴俊「愛に呼ばれて、俺参上! 悪いけど、こいつはいただいてくぜ、俺の好みじゃねぇクソボーズ!」 ポーキァ「おい、なんだおま――うわっ!?」 その声の主は俺を担ぎ上げると、煙幕のようなものをばら撒いてその場をあっという間に退散した。見事な手際だ。 いや、ていうかさ……なんでお前がこのタイミングで出てきやがるんだ、貴俊。 全身の痺れはある程度回復した。まあそれでも普段より体の動きにぎこちなさが残るけど。それでもこの程度で済んだのは、エーデルから借りた宝石のおかげだろう。事実、胸の辺りには火傷はできていない。 はぁ。自分の油断が招いたこととはいえ、さすがにしんどいな。 それにしてもポーキァのやつ、センスありすぎるだろ。攻撃の最中に防御どころか、攻撃の最中に別の攻撃にシフトするとか。俺にはできないぞそんな芸当。通常魔法のことを意識していなかった俺が一番馬鹿だけどさ。 そんなことよりも、今は目の前にいる二人だ。 大翔「今日は校内には誰も残っていないと思ってたんだけど」 貴俊「俺のお前への愛はこのくらいじゃ引き裂けねーって事……はいはいわかったわかった。説明するから落ち着け」 睨む俺に苦笑を浮かべる貴俊と、それをあくびしながら見ている沙良先生。危機を救ってくれたのはありがたいが、乃愛先生に頼んで今日は誰も学校に残らないようにしてもらっていたはずなのだ。 だが、貴俊の説明を聞くと頭痛を覚えた。相変わらずむちゃくちゃなヤツだな、おい。 貴俊は海での俺とエーデルの会話を見ていたらしい。そして読唇術で会話の内容を推察し、俺の行動に気を払っていたのだ。そこで今日の騒動で俺がなにやらあわてている様子を見て、何かあると感じたらしい。そこで校内の情報を集めていると、今日は学校に誰も残さないという話になっているのをつかんだという。 これに不信感を覚えた貴俊は、保健室に泊まりこむことにしたらしい。当然、そこの主である沙良さんに許可をもらって。そこでエーデルが保健室に住み込んでいることを聞き、さらに今日はやはりどこかへ行ってしまっていることを聞いて不信感を募らせたらしい。 あとは、ポーキァが突っ込んできたり俺が化学準備室を爆破したりの騒動をどこかから眺めていたらしい。 沙良「まあウチは乃愛が何か企んどるなぁ位にしか思ってなかったけどな。アンタがここまで無茶するとは思ってなかったわ」 そういう沙良先生はどうやら呆れているらしい。やはり、大人から見たら俺の行動は無謀なんだろう。いや、誰から見ても、そうなんだろうな。 貴俊「俺としてはお前が勝つならずっと見ててもよかったんだけどな。さすがにヤバげだったんで割り込んだぜ」 大翔「それは……まあ、助かったよ。けどアイツがやばいのはわかっただろ、お前さっきので目をつけられてるかもしれないぞ」 けど貴俊はそんなことどこ吹く風。沙良さんは俺の背中を触って体の状態を確かめている。 沙良「ま、こんなもんやろな。あんまりウチの魔法で干渉すると影響残るし、とりあえず治療はこれで終わりや。んで、今からどうするん? まだ続けるんやろ、どうせ」 沙良先生の質問というより確認の言葉に、苦笑がもれる。脱いでいた上着を着て、腰掛けていたベッドから立ち上がる。 大翔「ですね。このままアイツを帰すわけにもいかないんで」 沙良先生はため息をついた。その頭に大福がぴょんと乗っかる。今日の大福は小さいほうだな。それともあのくらいが普通なのか? 沙良「ならしゃあないな。黒須川もどうせ手伝うんやろ。生徒だけにんなことさせるわけにもいかんからな。ウチも手伝ったる」 沙良先生の頭の上でぴょんと大福が跳ねた。貴俊も俺のほうをじっと見ている。 どれだけいってもこの二人が引かないのは一目瞭然だった。そして、俺一人でポーキァに勝つ算段は、ほぼゼロに等しい。 俺は卑怯だと思う。こうやって、相手の厚意を一方的に受けて危険に引っ張り出し、そして何も返さない。それがわかっていて、自分のために協力を頼むんだから、卑怯ここに極まれりだ。 そして俺が考える策も卑怯なことこの上ない。そのうち唇が青紫になっちまうんじゃないか俺。たまねぎ頭の友人はいないけど。 大翔「じゃあ、今から言う作戦をお願いします。特に貴俊には危険な役割になるけど……よろしく頼む」 貴俊「おう、任されたぜ。お前の愛のためにもな」 俺は電灯で照らし出された廊下のど真ん中に仁王立ちしている。炎と電撃によるやけどの治療はすんでいるが、皮膚がひりひりと痛むのはどうしようもない。疲労も激しい。すぐにでも倒れてしまいたいくらいだ。 だからさっさと終わらせよう。そして帰って寝る。何しろ明日は終業式だ。夏休みが始まるんだ。 おそらく、ユリアさんたちとの最初で最後の、夏休みが。 ポーキァ「よう、オニーサン。さっきのお友達はどーしたんだ?」 ポーキァは警戒しているらしい。確かに、さっきからの俺の罠を思えばこの部分にだけ電灯がついているのは怪しく思うだろう。そして当然、これは罠だ。ここに俺がいることをアピールすると同時に、ポーキァの動きを封じるための。 大翔「教えるわけがないだろ。それに、そんな余裕があるのか、お前に。今お前の前に立ってるのは、お前の敵だぜ?」 挑発的な視線を向ける。ポーキァの表情が狂気を内包した歓喜へと変わる。やっぱりだ、こいつは戦いを好む性質にある。 つまるところ、あれだ。俺と貴俊が混ざったらこんな風になるんだろうな。あるいは、俺や貴俊が馬鹿なまま成長していたら、こうなっていたのかもしれない。 自分の見たくもない面を無理やり見せつけられている気分だ。なるほど、ムカつく。自分勝手な意見で悪いがムカつくぞポーキァ。 ポーキァ「だからなんでアンタはいきなり邪悪な顔になるんだよ!?」 大翔「やかましい! 四六時中邪悪な顔してるヤツに文句言われる筋合いねえよ!」 バチン! 足元で電撃がはじける。体をねじるのが遅かったら直撃していた。 大翔「さあ、もう夜も遅いし、さっさと終わりにしようか!」 ポーキァ「上等だ。心臓止めてやるから一生寝てやがれ!」 直撃しない電撃を飛ばす攻撃はやめ、ポーキァも肉弾戦主体にしたのか、今度は四肢に電気を纏わせている。厄介なことこの上ないし予想外のことだが、これはこれで、好都合! 正面から激突する寸前に体を屈め、水面蹴りを放ち、直撃。次いで、掌打を胸に打ち込む。 チリ、と指先に痺れが走るがたいしたことはない。無視。 吹き飛ばされたポーキァは素早く立ち、怪訝な顔をする。その理由がわかるので、嫌味な笑顔を浮かべてやる。 大翔「何で俺がお前の電気を恐れずに攻撃したのかわからないんだろ。これだよ、これ」 ぷらぷらと両手両足を見せ付ける。両足の甲と脛、両手の手の平と甲をそれぞれぐるぐると黒いテープが巻いてある。 大翔「絶縁テープっていってな。電気を通さない素材でできたテープだ。俺達の世界にはいろいろと便利な道具が転がってるんだよ」 ポーキァは俺の言葉に呆然として――笑みを深めた。どうやら、狩りの難易度が上がったことにやる気を見せたらしい。本当に、こいつ似てるな。 ポーキァ「なるほどなぁ……そりゃあ面白い、面白いぜオニーサン!」 そうか、よかったな。俺はぜんぜん面白くないっつーの! ポーキァの猛攻をしのぐ。いくらテープで防いでいてもそれは一部の話で、無防備なところに食らえば終わりだ。体の動きを阻害するから小さい範囲にしか張っていないし。 攻撃のほとんどは避け、どうしても避けきれないものだけを手の平を使って弾く。先ほどよりはやりやすいが、それでもじわじわと追い詰められていく感覚が背中を這い上がる。 だけど、それでも! ポーキァ「ちぃっ! しぶてェ!」 大翔「当然だろうがぁっ!」 打撃、打突。いなし、かわす。打ち込み、捻じ込む。加速する攻防と加熱する意識。体は熱に浮かされたように浮き立ち、更なる先を目指してひたすらに奔り続ける。世界がひたすらに加速し続ける。 右左、右左。拳の連鎖。進み退き、回り込み潜り込む。ただひたすらに愚直に、己の鍛錬の結果と信念の突き進むままに肉体が鼓動を刻む。 そして――、 ガツンッ――! 俺の掌打がポーキァの眉間を捉え、ポーキァの拳が俺の胸を貫いた。二人同時に弾け飛び、床にごろごろと転がる。 さすがに……そろそろ、限界がきたか。 起き上がろうとしても膝が立とうとしない。もはや肉体が限界を訴えてきている。これまでの損傷疲労に加え、たびたび受け流しきれなかった攻撃とともに打ち込まれた電撃。それが確実に、俺の体力を奪っている。 ここまで、か……。 俺は力なくうなだれる。ポーキァが、今度は周りを注意しながらゆっくりと歩み寄ってきた。荒い呼吸音は俺のものかポーキァのものか。まあおそらくは両方によるものだろう。 ポーキァ「へへへ……やるなぁオニーサン。けど、これで終わりだ」 大翔「ああ、終わりだな。けどお前も終わりだ――貴俊、やれ!」 俺の叫びと同時に、世界が暗黒に包まれた。月明かりさえも届かない、完全な暗黒。光はただ、ポーキァの四肢にまきついた電撃の弱々しい明かりのみ。 ポーキァ「な、んだぁ!? いったい何がぁっ!!」 突如ポーキァの首に何かが巻きつく。それはポーキァの首にしっかりと絡みつき、固定される。さらにそれから伸びた紐が思い切り引っ張られ、ポーキァは俺の体を飛び越えて暗闇に飲まれる。 貴俊「ひゃっはははははぁっ!!!!」 愉悦のこもった笑い声を上げて紐を引っ張っているのは貴俊。さらに短く持った紐をこの狭い廊下の中でぐるぐると振り回す。振り回されるポーキァが壁やら床に引っかかってもガラスが砕けてもお構いなし。そして仕上げに、分離。 ポーキァ「うおぁぁあぁ!?」 紐のの途中の金具を魔法で分離。勢いのまま吹き飛ばされたポーキァは廊下の突き当たりの壁にぶつかって停止する。そこでさらに貴俊が分離の魔法で学校の天井の構成を分離。バラリと天井の一部が割れるように抜け落ち、ポーキァの上に落下した。 貴俊、元気過ぎ。そこまで派手にしろなんていっていない。 悪態をつきたかったが口はまともに開かない。歯を食いしばり、壁に背を預けてどうにか立てるような状態だ。まったく、情けないな結城大翔。 壁を支えに足を進める。貴俊はいつもの調子で瓦礫の山に近づく。無用心に見えるが警戒はしているだろうから大丈夫だろう。 ちろちろと水の音が聞こえる。水がどこかからあふれているんだろう。さて、最後の詰めだ。 貴俊「おーい坊主。俺のハニーを痛めつけてくれたお礼は気に入ったか? だったらそのまま寝ててくれるとお互いにハッピーだぜ」 その言葉に反応したのか、電撃とともにポーキァが姿を現した。瞳は怒りに塗りつぶされ、殺意が空間に充満する。 これが、こいつの本気か。ごくりと喉が鳴る。なるほど、これは――勝てる気がしない。 恐怖を押さえ込む。震えるのは後回しだ。まだやることが残っているんだから。 ポーキァ「へ、へへへへ……いやぁ、やってくれるぜ、アンタ等! いいぜもうこうなったらオッサンのいうことなんざ構うか! この辺いったい焼き尽くしてやるよ!!」 空気が張り詰め、パチパチとそこらじゅうで電気がはじける。電灯も不規則に明滅を繰り返し、その現象の中心にいるポーキァの全身が鮮烈な光を放つ。どれほどの力を開放しようというのか、俺には予想もできない。いや、予想もできないほどの被害を与えるほどの力を放とうとしているのか! 大翔「貴俊! アイツをとめるぞ!」 貴俊「当たり前だマイハニー! あんなガキに俺達の愛の巣を壊されてたまるかよ!」 貴俊が腰から抜き放ったのは大振りのナイフ。それを両手に一本ずつ取り、ポーキァへと飛び掛る。 ポーキァ「うぜぇっ!」 だが、ポーキァの周りで渦を巻く電撃のひとつが貴俊を打ち抜く。弾き飛ばされ、俺の足元にまで転がってくる。今までのどの攻撃とも比べ物にならない。そんなものをあんなに大量に扱うのか! これが、これこそが雷電の特殊魔法! け、ど。 大翔「ポーキァ。お前にいい言葉を送ろうか」 ポーキァ「あんだよ、命乞いしたって手遅れだぜ」 大翔「いやいや、いいからこういうんだよ。いいか、バイバイキーン」 はぁ? とポーキァが怪訝な顔を浮かべた瞬間。 水柱が俺達の視界を埋め尽くした。轟々と音を立てる水流はポーキァをさらい、天井の穴を抜け、天空へと羽ばたいていった。その姿、まるで天翔る龍が閃くみたいだった。まあ実際、ポーキァの放電のせいでバチバチと光を放っているわけだが。 水流は大きく上空を回った後、轟音とともに天井を突き破ってきた。はじける飛沫のすべてが俺と貴俊を避けるように流れていく。その中心には、ぐったりとしたポーキァがいた。 大翔「やれやれ、きめ台詞も口にしないくらいびっくりしたらしいな」 倒れるポーキァを見て苦笑する。どうにか、すべての作戦はうまくいったらしい。ぎりぎりの作戦だったけど、まあよしとするか。 とにかく、これで貴重な情報源が手に入ったわけに――、 貴俊「大翔、危ない!」 え――ぐあっ!? 悲鳴を口にすることもできなかった。唐突に全身を貫いた痛みに、限界寸前だった精神がついに限界を飛び越える。 エラーズ「やれやれ……よもやと思ってきてみれば、まさかポーキァが負けているとは。この世界の魔法使いも、なかなかやるようですね」 慇懃無礼な言葉。閉じようとする意識を無理やりこじ開け、声の主に視線を向ける。声の主は――変わった姿をしていた。 大翔「へ……変態……っ!」 どうにか口を開いて感想を述べる。相手の雰囲気がなんとなく悪くなった気がする。なんだよ、正直者のヒロ君ですよ? エラーズ「この状況でどうにか口を開いたかと思えば、出てくる言葉がそれですか。余裕なんだか怖いもの知らずなんだか」 いや、むしろ呆れていやがる。 エラーズ「さて、私はポーキァを助けに来たわけですが……できることなら、今ここではあなた方とは争いたくはない。お互いにけが人を抱えているわけですからね。どうです、ここは引き分けというわけにはいきませんか?」 俺はもう口を開く気力を使い果たしていたため、判断を貴俊に委ねる。貴俊はポーキァにこだわりはないので、その提案をあっさりと受け入れた。仮面の男はポーキァを軽々と抱えると、窓枠に足をかけて飛び出す――と思いきや、振り返る。 エラーズ「そういえば自己紹介をしていませんでした、私はエラーズ、彼の仲間です。お互い、もう出会わないことを祈りましょう。ああそれから、私としては個人の嗜好に口を挟みたくないのですが……同性愛は、道が険しいですよ?」 大翔「うるせえ変態仮面誰が同性愛だ、そこの馬鹿の言葉を真に受けてんじゃねえ! さっさと消えないと真っ赤に塗りつぶしてうどんにのっけるぞ!」 仮面の男は怖い怖いと嘯き、夜の闇の中へと消えていった。とたんに静かになる。 大翔「貴俊……俺、もう限界らしい。後、頼むわ」 その言葉だけを残し、俺はその場に仰向けになる。床の冷たさが心地良い。 結局これだけの破壊と苦労をしても敵を捉えることはできず、新たな敵との遭遇があっただけ。まったく、本当に何もできないな、俺は。 口元がゆがんだのを感じたのを最後に、俺は意識を閉じた。 世界が見えた世界・7話 C
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お団子頭と小学生に間違えられそうな程小さな体格が特徴的な女子高生、志摩リンは途方に暮れていた。 彼女は今日もいつも通り学校に行き、図書委員の仕事を終えて家に帰る途中だったはずだ。 しかし気づけば、血染めの様に紅く染まった空が浮かぶ不気味な平安京で、二人の少女達から殺し合いを命じられている。 「どうしろって言うんだ……」 思わず弱気な言葉が出てしまうリン。しかしそれも無理はない。 何せ彼女はただの女子高生だ。 命を懸けるような戦いの経験も、鋼の信念も持ったことも無いごく普通の少女である。 故に殺し合いなんてしたくない、死にたくないと思いつつも、具体的な行動に移せない。 それでも、とりあえず他の人を探そうと考えたリンは、あてどなく平安京の中を歩く。 しばらくそうしていると、彼女の目の前に、自分と同じ首輪をつけデイバックを背負う、全身が真っ白な一匹の犬が現れた。 (犬も殺し合いの参加者なのか) リンは驚きつつも犬に近づいていく。 犬は彼女を警戒しているのか、距離を取りつつじっと彼女を見る。 リンはそんな犬に向かって、近寄ろうとはせずその場でしゃがみながら呼びかけた。 「大丈夫だぞ〜。私は殺し合いに乗ったりなんかしないぞ〜」 安心させようと呼びかけるリンに対し、犬は気持ちを理解したのか少しずつ彼女に近づいていく。 そして最終的には彼女が触れられるくらいに距離に入り、犬は彼女に抱き上げられた。 「おお、よしよし」 抱きながら犬を撫でるリン。 そこで彼女は、この犬が人に凄く慣れていることに気付いた。 「お前、ひょっとして飼い犬か?」 「ワン」 リンが質問をすると、犬はそうだと言わんばかりに頷きながら吠える。 じゃあ名前があるな、と思った彼女は同じノリで聞いてみた。 「ポチ?」 「クウン……」 「違うのか。じゃあ……白いから、シロ」 「ワン!」 リンは犬の名前を当てた。 ここで種明かしをするが、シロは埼玉県春日部市に住む野原一家の飼い犬だ。 元々は捨て犬だったが、野原家の長男しんのすけが拾ってきたことからその家の飼い犬となった。 これだけなら普通の飼い犬だが、彼にはいくつか特徴がある。 一つ。やたらと芸達者なこと。 後ろ脚だけで立って歩いたり逆立ちしたり、時には丸くなってわたあめみたいになるなど彼は多芸だ。 もし飼い主達がエサをやり忘れたら、彼は自分で芸をして近所の住人からエサを貰うこともあるくらいである。 そしてもう一つ。彼は修羅場の経験が多い。 彼の飼い主である野原一家は普通の一家のはずだが、妙に大規模な事件に巻き込まれることが多い。 それは世界規模なことさえもある。 そんな中で彼もまた、飼い主と一緒に戦うことがあったのだ。 故に、修羅場の経験値だけで言うなら、今彼を抱きかかえているリンよりも遥かに上である。 しかし、そんなことをリンが知る機会はないだろう。 野原一家に出会うか、シロの言葉を理解する方法を手に入れない限りは。 そして一人と一匹が合流し、出発しようとしたところで 「少し、いいかね?」 「うわぁ!?」 いきなり後ろから男に声をかけられ、リンは思わず叫んでしまった。 実の所、男は普通に彼女に近づき、普通に声をかけただけなのだが、シロに構っていたリンは存在に気付かなかったのだ。 その為、必要以上にビックリしてしまった。 「あぁ、いや。す、すまない。驚かせてしまったね」 「いぇ、こっちが気付かなかったのが悪いので……」 お互い気まずそうに謝りあうリンと男。 彼の外見は、一言で言うなら気弱そうな老人だ。 服装はイギリス海軍の制服、紺色の背広にワイシャツ。そしてネクタイ。 リンとシロは気付かないが、このデザインはBlue No.4 dress。イギリス海軍将校専用のものである。 見る人が見れば、この男はイギリス海軍の上層部だと気づくだろう。 そんな彼の名はシェルビー・M・ペンウッド。イギリス名門貴族の当主である。 彼がリン達に声をかけた理由はいたってシンプル。 「な、なに。こんな状況でお嬢さんと犬だけでは怖いだろうと思ったからね。声をかけさせてもらったよ」 「あ、ありがとうございます……」 ペンウッドがリン達を守ろうとしたからである。 そんな優しさに彼女は感謝しつつも、内心ではちょっと頼りなさそうだなこの人、という失礼なことを考えていた。 もっとも、ペンウッドという男を知っている者なら、彼女の内心に同意を示してしまうかもしれないが、それはおいておこう。 そのまま二人と一匹は自己紹介をし、互いの名前を教えあった。 ただしシロは犬なので、リンが名前を教えるという形になるが。 そして何か情報交換ができないか、と二人が考え始めたところで―― 「ワン!!」 シロは大声で吠えながら、二人を突き飛ばした。 「な、何だいきなり?」 「どうしたのかね?」 突き飛ばされた二人が戸惑っていると、目の前を何かが横切り ドゴォ と爆音を響かせ、さっきまで二人がいた場所の射線上にある建物に穴が開く。 リンは咄嗟に物が飛んできた方向を見た。 そこには、彼女から見れば古臭い、というより物珍しさすら覚えるような和服の少女がいた。 少女はどこからか毬を取り出し、リン達に投げつける。 「ま、毬?」 「に、逃げるぞリン!」 攻撃手段が毬という、昔の遊び道具であることに対して呆気にとられるリンに対し、ペンウッドは迷いなく彼女の手を取り、逃げの手を打った。 ちなみにシロは迷いなくペンウッドに同調して逃げている。 リンと違い、彼は知っている。 世の中には人智を超えた怪物がいることを。吸血鬼という化け物の恐ろしさを。 今自分達に襲い掛かっている少女が、彼の知る吸血鬼と同じかは分からない。 しかし、あの少女が怪物で自分達を殺すことに何の躊躇もないことは分かる。 故に彼の判断は正しい。 その証拠に、少女が投げた毬はさっき見た風景のまま、建物の壁を破壊しているのだから。 「毬で、あんなことできるのか……!?」 「リン。信じられないかもしれないが、世界には化け物が確かに存在するんだ……!」 心底唖然としているリンに、ペンウッドは忠告するように教える。 そしてシロは彼の言葉にうんうんと無言で頷いていた。 一方、毬を投げている少女、朱紗丸は苛立っていた。 彼女は鬼舞辻無惨という鬼に仕える、鬼である。 そんな彼女はある日、耳飾りをつけた鬼狩りを狩ってこいと命令を受けた。 しかし、彼女は殺そうとした鬼狩りと同じ場所に居合わせた医者、珠代の策略で無惨の名前を口にしてしまう。 無惨は、自身の情報が世間に漏れないように、部下の鬼が無惨の名を口にすると呪いで殺す仕掛けをしているのだ。 珠代はその呪いを利用した形になる。 朱紗丸は懸命に命乞いをするが、無惨にその言葉は届かない。 彼女は失意の中、命を散らした。 はずだが、朱紗丸は今こうして殺し合いに立っている。 彼女はこの状況をこう考えた。なぜ自分が生き返ったのかは分からないが、好機であると。 メフィスとフェレスとかいう小娘が言った、願いを叶える権利を鬼舞辻様に献上し、許しを乞おうと。 その為に彼女は、リン達を追い回していたのだ。 朱紗丸からすればしつこく逃げ回るリン達だが、次第に限界が見えてきた。 そもそも人間と鬼では限界値に差がある。こうやって追い回していればいずれ力尽きるものだ。 事実、ペンウッドは力尽きる寸前だった。 彼は軍人だが、普段は司令部の人間である。 そして自分で認める位生まれついての家柄と地位だけで生きてきた男であり、自他共に認める無能である。 そんな男が犬と女子高生より先に体力が尽きるのは、摂理というものだろう。 だから彼は決断した。 「リン。き、君はシロを連れて逃げるんだ……」 自分がおとりになって、あの怪物からリンとシロを逃がすと。 当然、リンは反論する。 「そ、そんなことできません…… 一緒に逃げましょう!」 必死にペンウッドの手を掴み、引こうとするリンだが、彼はその手を振り払った。 ペンウッドは無能だ。しかし彼をよく知る者は彼をこう称す。 彼は漢の中の漢だと。 そして彼が死に場所を決めたとき、彼に喜んでついて行く部下が数多居るほど、彼は人徳にあふれた男でもある。 そんな男が、自身の不甲斐なさに少女と犬を巻き添えにできるか? できる訳がない。 だからこそ、例え無駄死にだとしても自分を犠牲にするのがシェルビー・M・ペンウッドという男なのだ。 それ故に、見捨てられないものもいる。 怪物、朱紗丸に立ち向かうため、実はあらかじめ確認していたデイバッグの中から刀を取り出し、構えるペンウッド。 しかし、シロが彼の横に並び立ってしまう。 シロは思った。 確かにこのおじさんとはさっき出会ったばかりだけど、だからといって見捨てられるか。 答えはできない、だ。仮にシロの飼い主達である野原一家なら、見捨てようとはしないだろう。 そして勝つことも諦めないだろう。 だからシロは、ペンウッドの横に並んだのだ。 そしてリンも、一人と一匹を見捨てて逃げられなかった。 彼女は自分では思っていないが、お人よしだ。 初対面の遭難者を助けるくらいに 自分を助けるために怪物に立ち向かおうとする人と犬を見捨てられないくらいに。 そこでリンは咄嗟に自分のデイバッグに手を入れ、何かを取り出す。 それは銃だった。 勿論、リンは銃など撃ったことも無い。実は隠された才能が有って、それに目覚めることも無い。 それでも、彼女は銃を構えた。 この瞬間、二人と一匹は『倒す』為に、怪物に立ちはだかったのだ。 しかし、そんなものは朱紗丸には関係ない。 「キャハハハハハハハッ! 愚かな!! 人間と犬ごときが、十二鬼月である私に勝てるわけがないのにのう!!」 戦闘態勢を取る二人と一匹に対し、朱紗丸は嘲笑を浴びせる。 そしてその言葉は正しい。 彼らが朱紗丸に勝つ確率など、0に小数点をつけて、さらに0を数十個は並べて最後に1がつく程度しか存在しない。 それが現実だ。 しかし、現実とは時に思いもよらぬ方向に変わっていくこともある。 例えば―― 「素晴らしい」 全くの第三者が、絶体絶命なこのタイミングで現れるということも、あり得る。 声の主は異様な姿だった。 紅い月が浮かぶこの平安京においてなお浮き上がる深紅のコートと帽子を身に纏った男だ。 だが、彼の顔にはこの状況に相応しくないほどの笑顔が、気味悪く浮かんでいる。 「誰じゃ!?」 朱紗丸が男に叫ぶが、問われた方は二人と二匹に向かって歩きながら怪物を無視して手を叩き始める。 素晴らしい演説を聞いた聴衆のように。 感動した演劇を見終えた観客のように。 男は狂ったように感激し、狂ったように拍手を続けた。 そして二人と一匹に語り掛ける。 「人間だけができると思っていたが、こともあろうに犬までもが成し遂げた。 喜びの為ではない戦いを! 『倒す』為だけに戦うことを!! これほどに素晴らしいことを!!!」 「私を無視するなぁ!!」 朱紗丸は狂ったように喜び続ける男に毬を投げつける。 だが男は避ける素振りすら見せず、そのまま体に喰らった。 当然、男の体には建物と同じように穴が開くが、信じられないことに、その穴が瞬く間に修復されていく。 そして男は己の体に起きたことなど意にも介さず話し続けている。 「ああ、素敵だ。やはり人間は素晴らしい。そしてその犬も。 よほど飼い主に恵まれたのだろうな。そうでなければこんな犬は生まれはしまい」 話し続ける男に朱紗丸は背中に腕を増やして六本にし、全力で毬を投げつけ続けるがそれでも男は気にも留めない。 体が破壊されるそばから修復されていき、悠然とただ進み続けている。 その異様な光景に、朱紗丸は少しずつだが怯え始めていた。 「対してひきかえ貴様はどうだ。 圧倒的に上位でなければ笑えもせず、少し不利になれば顔が引きつる。 それでも貴様、怪物(フリークス)のつもりか」 「うるさぁい!!」 男の言葉に朱紗丸は聞きたくないとばかりに叫ぶ。 しかし男は気付けば彼女のすぐ近くに立ち、首を締め上げ持ち上げた。 当然、朱紗丸は六本の腕全てを以って男を振り払おうとするが、男はなんてことないようにしゃべり続ける。 「やめろ! 離せ! 私は十二鬼月だぞ!! それなのになぜ、こんなどこの誰とも分からぬ奴に!!」 「お前が何かは知らん。 だがお前みたいなゴミを処理するのが、HELLSING機関である私の務めだ」 そして男は朱紗丸の首に、牙を突き立てかみついた。 のちに聞こえてくるのは何かを啜る音。 この光景を見て、リンは思わず呟く。 「吸血鬼……」 彼女の呟きは大正解。 男は吸血鬼で、怪物で、化け物だ。 その化け物は、朱紗丸の血を一滴残らず吸い尽くした。 もう、彼女の命は男の中にしかなくなったのだ。 【朱紗丸@鬼滅の刃 死亡】 二人と一匹が命を懸けて戦おうとした怪物は死んだ。 しかしそれは脅威が去ったのではなく、新たな脅威がやってきたのだ。 故にリンとシロは警戒を続けていた。 しかしペンウッドは何一つ怯えることなく、男に話しかけた。 「き、君はHELLSING機関の者なのか……? わ、私はシェルビー・M・ペンウッドだ。イ、インテグラルから私のことを聞いていないかい?」 「私はHELLSING機関所属ゴミ処理担当のアーカードだ。 そしてペンウッド卿のことは私も聞かされているとも」 「ど、どのようにだね……?」 「インテグラル曰く、言えばどんなものでも用意してくれる素晴らしいお方だと」 「そんな覚えられ方は勘弁してほしいものだな……」 アーカードの言葉に落ち込むペンウッド。 しかし、さっきまでの恐ろしい光景からは想像できないほどコミカルなやり取りを見たリンは、緊張から解放され思わず地面にへたり込みがらこう言った。 「何だ、二人は知り合いだったのか……」 「ワフゥ……」 心底安心したとばかりに息を吐く二人。 一方、ペンウッドと話しながらアーカードは考える。 (さっき倒したあれは吸血鬼ではない。別物だ) アーカードは血を吸った相手を取り込み、相手の記憶を知ることができる。 朱紗丸の血を吸って得たものは多い。 鬼。鬼狩り。そして鬼舞辻無惨。 鬼狩りという存在に彼は心惹かれるが、無惨率いる鬼に対し、アーカードは心底侮蔑する。 結局怪物(フリークス)はどこであろうと何も変わらない。 狂った少佐が率いる最後の大隊(ラスト・バタリオン)と同じものだ。 救えぬ馬鹿でしかない。 故に、もしこの殺し合いの中に他にもいるのなら、優先して処理させてもらおうと。 今はまだ何も意思統一ができていない二人と二匹。 彼らが何を選ぶのか、それを知るものは誰もいない。 【志摩リン@ゆるキャン△】 [状態]:健康、疲労(中) [装備]:ミスタの銃(6/6)@ジョジョの奇妙な冒険 [道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2 [思考・状況]基本方針:死にたくない 1:ベンウッドさん、シロと行動する 2:知人がいるなら合流したい 3:ペンウッドさんとアーカードさんは知り合いなのか? [備考] 参戦時期は少なくともなでしこと出会った後です。 【シロ@クレヨンしんちゃん】 [状態]:健康、疲労(小) [装備]: [道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜3 [思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない。主催者を倒す 1:二人といっしょに行動する 2:しんちゃんがいるなら会いたい [備考] 参戦時期は不明ですが、ひまわりが産まれてからの劇場版をいくつか経験しています。 【シェルビー・M・ペンウッド@HELLSING】 [状態]:健康、疲労(大) [装備]:煉獄杏寿郎の日輪刀@鬼滅の刃 [道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2(確認済み) [思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない。主催者を倒す 1:リンとシロを守る。 2:仲間を集めて殺し合いに抗う 3:アーカード以外にも知人がいるなら合流したい [備考] 参戦時期は少なくとも死亡前です。 【アーカード@HELLSING】 [状態]:健康、高揚 [装備]: [道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜3 [思考・状況]基本方針:インデクラルの元へ帰還する 1:ペンウッド卿達と行動するつもり。ただし、インテグラルが参加者にいる場合はその限りではない 2:ペンウッド卿はマスターの知人なので、彼の頼みなら多少は聞くつもりだが、やはりインテグラルが参加者にいる場合はその限りではない 3:素敵だ。やはり人間は素晴らしい 4:犬でさえ勇気を持つのか 5:鬼という生き物は救えぬ馬鹿でしかない。故に見つければ処理する [備考] 参戦時期は少なくともシュレディンガーを取り込むより前です。 身体能力、耐久力に制限が掛かっています。詳しい内容は次の書き手氏にお任せします。 朱紗丸の血を吸ったため、鬼@鬼滅の刃 についての知識を手に入れました。 【煉獄杏寿郎の日輪刀@鬼滅の刃】 シェルビー・M・ペンウッドに支給。 赫い刀と炎のような形の鍔、白い柄と鞘。そして焔のような刃紋が特徴。 長さは950mm。 【ミスタの銃@ジョジョの奇妙な冒険】 志摩リンに支給。 装填数6発のリボルバー銃。 銃の正確な種類は不明だが、S W M49と推測される。
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店員(いやいやいや、ゴリラはおかしいだろ、ゴリラは) 店員(だってゴリラだぞ……仕方ない、北斗さんの知り合いとは言え、ここはビシッと……) 店員「あ、あの、北斗さん?」 北斗「む?」 店員「ほ、他の方はいいんですけどね……あの、ゴリラみたいな方だけはちょっと……」 北斗「……」 店員「お店を壊されちゃったりでもしたら、万が一と言う事もありますし」 神山「あの、ちょっといいですか?」 店員「は、はい?」 神山「先ほどから聞いていると、あのゴリラがこの楽器店にいるのは好ましくない、と」 店員「え、ええまあ……」 神山「それは偏見という物です。少なくとも、あのゴリラには音楽を理解し愛する……心があります」 店員「心……」 神山「見てて下さい」 ゴリラ「……」スッ 店員「ち、ちょっと。売り物のドラムとスティックを勝手に!」 北斗「いいから、そこで見ていろ」 ゴリラ「……」カッ カッ カッ カッ ダダダン ダダダン 店員「こ、これは……」 ジャーン ダン ダン ダダダン 店員(す、すごい。ゴリラらしい力強い音楽……それでいてどこか繊細さが溢れるような……) 店員「この安定感はセミプロ……いや、プロでも滅多にいませんよ!」 神山「これが、僕たちのドラマーのゴリラです。これでもまだ、ゴリラはこの店に不要ですか?」 店員「……いえ、僕が間違っていました。こんなに素晴らしい音を聞けるなんて」 神山「店員さん……」 店員「良いものを聞かせてもらえました。ありがとうございます」 北斗「礼ならゴリラに言うがよい」 店員「そうですね。あんなに気持ちいい音を出してもらえて、ドラムだってさぞかしいい気分で……」クルッ 林田「こ、こらゴリ。それはバナナじゃないぞ」 ゴリラ「ンゴ?」シャグ シャグ 前田「昼飯食べてなかったからなあ」 神山「あ、スティックがかじられてる」 店員「……」 店の裏 店員「音楽って難しいなぁ……」 あんたで二人目。 店員「だーかーらー、ゴリラはやっぱりダメですってば!」 北斗「先ほどはあんなに感動していたではないか」 店員「スティック食べられたら感動もなにもありませんよ、全く……」 客「おおい、ちょっとこれを弾いてみたいんだけど」 店員「あ、は~いただいま伺います」 店員「と、とにかく、あのゴリラは店の外に出して下さい! いいですね!」 ゴリラ「……!」ビクッ ゴリラ「……」スタスタ 神山「あっ、ゴリ」 林田「お、おい待てよゴリ」 子分「ああ、行っちまった」 北斗「まあいい。店の外で待っているだろう」 店員「……」 客「おお~い」 店員「は、は~いただいま!」 店員「……で、こちらのキーボードにはマルチエフェクターが付いていまして」チラッ 神山「このギターカッコいいなあ」 北斗「神山はギター……ストラトか」 神山「まだちょっと迷っているんだけどね」 店員(さっきはちょっと言い過ぎたかなあ……スティックさえかじらなければ、いい人だったかもしれないし) 前田「なあ、このギターの形で何が変わるんだ?」 林田「雰囲気だよ雰囲気。作りは同じなんだからよ」 フレディ「……」 店員(ハァ……どうしよう) ジャーン 店員(?) ギュイーン 店員(な、なんだこの力強いギターは) 客「おいキミぃ、エフェクターがなんだって?」 店員「あ、は、はい……」 ジャジャ ギュゥーン 店員(この……まさにロックな……これは、シアハートアタックの……) 店員(ま、まさかさっきの外人さんが?) 客「ああ、ありがとう。また後で見に来るよ」 店員「あ、はい」 店員(い、一体誰が!)クルッ 林田「うおー、お前ギターまで弾けるのかよ」 子分「曲名とか全然わかんねえけどスゲーな」 ゴリラ「……」ギュ ギュ ジュィーヤ 店員「……」 店の裏 店員「どこ行ってたんだよ……」 トイレだってさ。 デストラーデ工業 山口(チッ、最近は猫も杓子もけいおん、けいおん……) 石川「でよ~、あずにゃんがよ~、こう……」 山口「……」 山口(なあにがあずにゃん、だ。お前高校にもなって何をニャンニャン言ってやがる) 石川「なあ、山口。お前もけいおん知ってるだろ!」 山口「……知らねえ、アバヨ」 ガラガラッ 生徒「山口って硬派だよなあ」 生徒「けいおんなんて全然興味ねえんだろうな」 山口「……」 山口(石川よお、同じ年下なら……やっぱり憂ちゃんだろうよ) 山口(いや、そんな事をあいつに語っても仕方ねえか。けいおんは派閥争いが只でさえ激しいんだ) 山口(そこで誰がいい、こいつの魅力はこうだ、なんて言っても火に油……) 山口(大体、憂ちゃんがいなきゃあ主人公の唯は何もできねえ……いや、現実的に考えてできるんだろうけどよお) 山口(あえて、姉には何もさせない事で憂ちゃんのしっかり具合が目立つ……古典的だが、俺はそうしっかり見せるキャラに弱い) 山口(泣かせるじゃねえか……U I、なんてよ) 山口(でよ……恥ずかしい話、俺はけいおんに影響されて楽器を買ってしまった) 山口(ギター……レスポールだ。コツコツ練習してそこそこ弾けるようにはなっている) 山口(だが、最近一人で弾いていても、どこか虚しい。石川も何か影響で楽器を始めたりしてないだろうか?) 山口(きっかけはちょっと恥ずかしいかもしれねえが、話してみる価値はある……) 次の日 山口「なあ、石川よ。その……ちょっと、けいおんについて聞きたいんだけどよ」 石川「え? ど、どうしたんだよ山口……」 山口「……」 石川「え、えっとだな。けいおんって言うのは女子高に通うメンバーが音楽を通して……」 山口(違う、そんな事を聞きたいんじゃねえ) 山口「なんでも、楽器を使うらしいじゃねえか?」 石川「あ、ああ。メンバーが使っているのと同じ楽器が飛ぶように売れたって話だ」 山口「ほう……当然、お前も買ったんだろうな?」 石川「あ、ああ。でもよ……けいおんがきっかけで楽器を買ったなんて恥ずかしくてよ……」 山口「……いいんじゃねえか、別によ」 生徒「お、おいあの山口が……」 山口「いいじゃねえか。きっかけはけいおんです、好きなら堂々としていろや」 石川「や、山口……」 山口「……なあ、石川よ。その気持ちはちょっと俺にもわかるぜ。その、胸が燃えるような衝動って言うかな」 石川「わ、わかってくれるのか?」 山口「おうよ、好きならそれでいいじゃねえか。実は俺も……ちょっと買っちまったもんがあってな」 石川「や、山口もか!」 山口「ああ、俺のこの……」スッ 山口(石川を誘って正解だったな。あいつの反応……本物だ) 石川「じ、実は……ほら、見てくれよ山口。このタクアン!」 石川「不思議だよなあ、けいおん見てから何かタクアンが食べたくて食べたくて……なんでだろうな」 石川「いやあ、けいおんってホントにすげえよな」ポリ ポリ 山口「……」 ベンチ 山口「お前のがすげえよ……」 楽器→タクアン。 …… 神山「楽器は買えなかったけど、いい勉強にはなったね」 林田「やっぱり本物は違ったよな」 フレディ「……」 ゴリラ「……」 子分「お前ら、楽器はどうするんだよ」 林田「どうするも何も、ポンと買える値段じゃないからな」 北斗「ううむ。ベースなら二本余っているが……」 前田「そうなのか?」 北斗「うむ、澪と同じではないが……一応ある」 林田「でもよお、ベース二人って多いんじゃねえの?」 神山「そうなのかい、北斗君?」 北斗「う、ううむ……」 ガラッ マスクド「音楽の事なら……俺に任せな」 神山「え?」 林田「マスクド」 マスクド「さっきから聞いてれば……なんだお前ら。音楽なら一声かけてくれよ」 北斗「貴様は経験者か? 即戦力以外はお断りだ」 マスクド「フッ……」 ギュ ギュ ギュィーン 林田「マ、マイギターだ」 子分「それも、ちゃんとアンプにまで繋いでやがる」 マスクド「……この程度で驚くようじゃあ、レベルが知れるぜ」 北斗「ぐ、ぐぅ……」 林田「結構弾いてる感じだな」 マスクド「ああ、もう二十年間このギターとは一緒さ……」 前田「いや、俺たちまだ高校生なんだが……」 神山「これでギターの心配は無いね」 マスクド「で、さっきベースがどうとか言ってたが……そもそもお前ら、どういう曲がやりたいんだ?」 林田「曲?」 マスクド「ただ楽器弾いておしまい、じゃねえだろ。何か曲をみんなでだな……」 子分「……」 マスクド「おい、まさか何も考えてないんじゃないだろうな」 北斗「やりたい曲なら、ある」 マスクド「ほう……その曲は? やっぱりロックか? 思いきってパンクでも俺はいいぜ」 北斗「……ふわふわ時間、だ」 マスクド「……は?」 北斗「ええい、何度も言わせるな! ふわふわ時間だ!」 マスクド「いや……なんだよそれ」 唯『ああか~みさま、お~ねがい。ふたり~だ~け~の~♪』 マスクド「……」 唯『ふわっふわタ~ァイム♪』 北斗「どうだ、素晴らしい曲だろう」 子分「憧れますよね」 マスクド「……なあ北斗よ、これは何の冗談だ」 北斗「む?」 マスクド「俺は音楽をやるためにここにいる。それなのに、なんだこの腑抜けた曲は」 北斗「貴様、HTTを愚弄するとはいい度胸だな。そういう時は決まっていう台詞がある……『屋上』とな」 マスクド「……」 マスクド「チッ、ギターまで持ってきてバカみたいだったぜ」クルッ 北斗「ま、待て貴様。逃げるのか」 マスクド「馬鹿馬鹿しくてやってられん、じゃあな」 マスクド「お前らも、そんなガキっぽいアニメは卒業するんだな」 その夜 マスクド「チッ、あんなことがあったせいか眠れねえ」 マスクド「……テレビでも見るか」 ピッ 唯『けいおん!』 マスクド「うおっ! ……ちっ、脅かすなよ。ふん、深夜アニメか……まあ、他に見るのも無いしな」 唯『……U I!』 ワー ワー マスクド「フン、学園祭でバンドか。アニメにはありがちなパターンだな」 ジャーン ジャーン マスクド「……最近のアニメは、イヤに楽器の描写にまで拘っているんだな」 唯『キミがいないとなにもできないよ』 唯『キミのご飯が食べたいよ』 マスクド「……」 唯『目を閉じれば、君の笑顔輝いている……』 マスクド「……」 次の日 マスクド「……」 北斗「む? なんだ貴様、まだ俺たちの音楽活動に文句があって……」 マスクド「北斗、俺を殴ってくれ」 北斗「む?」 マスクド「昨日、偶然けいおんを見てな……その、不覚にも感動してしまって……」 マスクド「偏見で変な事ばかりを言ってしまい、すまなかった。俺を殴ってくれ、でないと気が済まん」 北斗「……フン」クルッ マスクド「な、なぜだ北斗。なぜ殴らない!」 北斗「けいおんを分かり合える者同士で殴って何になる。俺たちは楽器で語ればいい……違うか?」 マスクド「北斗……」 神山「そうだよ、これで僕たちは仲間だ」 マスクド「神山……」 林田「ギター、教えてくれよな」 マスクド「林田、もちろんだとも」 前田「経験者はありがたいな」 子分「全くだぜ」 フレディ「……」コク ゴリラ「ンゴ」 北斗「よおーし! クロマティ高校新けいおん部……ファイトだ!」 全員「おおー!」 前田「……あれ、メカ沢は?」 神山「……あ、楽器屋に忘れてきちゃったみたい」 メカ沢(ドラム)『……』 店員(……どうすんだコレ) さすがの店員も困惑気味。 4
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何度も何度も考えた もっとうまくやれなかったのかと 「眞一郎もいないのか」 「ええ・・・・・・」 理恵子の声に力がない。 「特に大丈夫とは思うが携帯にはかけたのか?」 「それが・・・・電源を切ってるみたいなんです・・・・・」 理恵子はいつもの席に座ったが、完全に落ち着きを失っていた。 「もし何かあったら、私のせいだわ・・・・・・・」 「そんなに心配しなくても・・・・・」 言葉ではそう言ったものの、自分でも声が震えるのがわかった。最悪の想像が頭をよぎった。 「私、探してきます!」 「待ちなさい!闇雲に探しても!」 だが、理恵子は私の声も聞こえていないようだった。そのままガタガタと玄関で音が聞こえ、出て行ったようだった。 まったく。これでは俺が動くわけにいかないじゃないか。 一人居間に残されて、俺は拳を額に当て、考えをまとめようと務めた。 だが、考えれば考えるほどに、想像は悪い方向にのみ逞しくなっていく。そもそも、この状況で打開策なるものは初めから存在 していないのだ。 (湯浅、香里、すまん。俺は、お前達に・・・・・!) 俺は今は亡き親友に、詫びる事しか出来なかった。 俺と理恵子、比呂美の両親である湯浅と香里の間に、デリケートな過去があったことは事実だ。 だがそれはどちらもが結婚する前の話であり、結婚後は家族ぐるみの付き合いを続けていた。お互いの子供、眞一郎と比呂美 も本当に仲が好かった。 理恵子は出来た女だった。聡明で、公正で、雪国の女らしい情の深い女だった。蔵には住み込みの従業員もいて、中には中学 を出たばかりの少年も預かっていたが、理恵子は彼らに対しても家族と同じ優しさで接していた。理恵子が俺と結婚してくれた事に、 感謝しこそすれ後悔したことなど一度もない。 香里の死に際に、俺は立ち会うことが出来た。比呂美から連絡を受け、理恵子と病院へ向かい、一人立ち尽す比呂美を支えながら、 俺たち三人は臨終に立ち会った。 比呂美は泣いていた。溢れる涙を流れるに任せて、いつまでも、いつまでも泣いていた。 理恵子は涙をこらえていた。複雑な表情をしながら、香里の枕元に立っていた 俺は、泣かなかった 比呂美を引き取りたいと妻に打ち明けた時、俺はすぐに賛成してくれると思っていた。だから理恵子が、 「うちには同じ年頃の男の子も何人もいますし、そういう家に女の子を迎え入れるのは、難しいと思います」 と、反対したのは予想外だった。だけど、湯浅の親類は皆遠くて、仲上ならば、少なくとも学校は変わらずに済む。眞一郎や、同級生と 離れずにいられるのならば、立ち直りも早いのではないか。そう話すと、最後には納得してくれた。 「預かるからは、うちの娘として育てましょう」 そう言ってくれたのは妻だった。俺は理恵子ならやってくれると安心していた。 比呂美のために空き部屋の掃除をし、空気を入れ替え、畳を返す。準備は 葬儀と並行するように進めていた。慌しく時間が過ぎ、通夜を終え、俺は祭壇の前に一人取り残されていた。 俺は突然、香里の顔を見ておきたくなった。今日までは別の場所で安置されていたのだが、忙しさにかまけて一度も会いに行っていな かった。祭壇を回り込み、棺に近づいて、窓を開ける。非常識な行為だが、悪い酔い方をしていたのかもしれない。 香里の顔を見たとき、色々な感情が一度に溢れ出てきた。自分でもわからぬまま、俺は声を上げて泣いた。 「あなた?そこで何を・・・・・」 顔を上げると、そこに理恵子が立っていた。涙を拭い、一つ深呼吸をしてもう一度顔を上げ 「いや、なんでもない」 そう言って窓を閉めた。しかし、遅かった。 理恵子は蒼白になった顔を歪め、瞬きを忘れたように俺を見据えていた。その目から涙が溢れ、頬を流れた時、口を開いた。 「あなた、やっぱり・・・・」 「何を言ってるんだ?馬鹿なことを口にするんじゃない!」 その時初めて、俺は自分の妻が抱えてきたものを知った。それは事実ではなかった。俺は理恵子に対し常に誠実だった。わかってくれて いると思っていた。 「ッ・・・・!」 理恵子が走り去っていく。追わなければいけないのに、あまりの衝撃に身体が動かなかった。 それから理恵子は変わっていった。 翌日に比呂美を迎え入れた時の顔貌は「うちの娘として育てる」と言った理恵子ではなかった。 理恵子の変化は従業員も感じ取るところとなった。それまで住み込みの食事は居間で家族と一緒だったものが、下宿に持ち帰って食べる ようになったのは、偶然じゃない。 何度となく話をした。しかし理恵子は聞く耳を持たなかった。比呂美に関しては、むしろ逆効果だった。俺はついに、比呂美に近くのアパート を借りてそこに住む事を提案した。 「私なら、平気です」 その、一言だった。それ以上は何も言えなかった。 だが、ついに一線を越えてしまったのだ。 警察から連絡が入り、比呂美が保護された事を知ったのは暫らくたってからだった。補導ではなく、このままタクシーで戻ってくるとの事だった。 何故か、眞一郎も一緒にいた。 比呂美が帰ってきたまさにその時、あてもなく表を探し回っていた理恵子も戻ってきた。 理恵子は居間にいた時と同じ、セーターにカーディガンを羽織っただけの姿だった。手袋も、マフラーすらもない。 理恵子は比呂美の前に立つと、比呂美の腕をつかみ、乱暴に家に引っ張っていった。眞一郎が後を追おうとする。 「待て。大丈夫だ。女は女同士の方がいい」 「母さん変なんだよ!比呂美に、変なこと吹き込んでるんだよ」 「ああ」 「!?じゃあ本当なのかよ!比呂美と俺は兄弟なのかよ!ふざけるな――」 ぱん 眞一郎の頬を払った。 「落ち着け」 半分は自分に向けた言葉だ。 「そんな訳、ないだろう」 理恵子が比呂美に何を言ったのか、それを知ったのはつい先刻だった。そこまで思考が飛躍していたとは思わず、理恵子の告解を耳にした 時はさすがに愕然とした。 それでもなお、今の理恵子なら任せていいと思えた。眞一郎も、比呂美も、理恵子が雪の積もった富山の夜に外出するにはありえない服装 だったことに気付いていない。 理恵子の険しい表情が、唇を真っ青にするほどの寒さによるものだと気付いていない。 あれは間違いなく「母親」の顔貌だった もう大丈夫だ。 俺は心の中で、もうこの世にいない親友にそう請合った。今回の事で比呂美に何らかの処分があるだろうが、守ってみせる。 俺は居間に戻り、新聞を手に取った。 日常を取り戻すように 了 あとがき 今回少し重い内容で、最後まで読まれた方は少ないかと思います。 ありがとうございました 今回の話は、ママン視点のttを書こうと思った時に、必ず書きたいと思ったものの一つで、ママンがひろしを疑うようになったきっかけ、ひろしがなぜママンが疑っていると知りながら比呂美を引き取ったのか、その僕なりの解釈(考察)が入っています。あくまで個人的な解釈なので気にしないで下さい。 もう一つの謎、ママンはなぜ比呂美ばかりか死者を冒涜するような事を言ったのかについてはまた別の機会に発表する事になると思います。
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嫌わないで。怒らないで。 喧嘩したら、必ず思うこと。 相手に呆れられるだろうってくらい、一生懸命に謝って ばかみたいだって、思うし なんでこんなに弱いんだろうって、思う でも、どうにもできなくてただ本当に、他の誰がどう思おうといいけれど 此奴にだけは嫌われたくないなんて こんなにも好きになってしまった自分が滑稽だ 拒絶してた、はずなのになぁ… 身も心も 気がつけば俺のなかは貴方で一杯になっていて 「柚羅ぁ…」 「何。そんな隅っこで見てるくらいなら、こっちおいでよ。」 そうやって手招きしてくれるその動作が、ひどく優しくて大好きだ。 仕事を溜め込んでしまい、少なくとも今日はサボれる状況ではなく 仕方なしに机に向かうこの人の邪魔をしたくなくて、でも傍にいたくて俺は黙って隅にいたのだけれど。 甘えたいときも、口では言えなくてそわそわとする自分を、柚羅はわかってくれる。 そして、近くに行きたいけれど邪魔になるだろうと遠慮していたこともやはり見透かされたようだ。 とてとてと、あまり音を立てないように、でも早めの足取りで側に行くと、隣に座らされて、腰のあたりに腕を回された。 つくづく器用だなと思うけれど、普通に平気そうな様子で仕事を続行する柚羅を見やれば、 結構真剣そうな様子で(本気ですればさっさと仕事は終わるのだけれど、いつもそうしようとはしない)ペンを動かしている。 その顔が、なんだか格好良くて…というよりは、東洋人独特の綺麗さがあって、つい見惚れた。 優美というのが合っているのかもしれない。或いは妖美という感じ。 動くと艶のある黒髪が流れて、柚羅の視界や表情を少し隠す。邪魔そうに見えるが、柚羅は平気らしい。 柚羅は俺の髪を綺麗だと言うけれど、(いじるのも好きで、よく指でくるくると弄ぶ) 俺としてはよっぽど柚羅の方が綺麗なんじゃないかなんていつも思う。 黒いから、だろうか。 はっきりとしたその色合いはとても柚羅に合っていて、容姿を際立たせて。 色素の薄い自分の髪が嫌いなわけじゃ無いけれど(嫌いならとっくに切っているだろうし)時々、柚羅が羨ましくなり だけど同時に、自分には似合わないのだろうということにも気付いていて、複雑な心境。 黒いとか綺麗とかそういう問題じゃなくて、柚羅が好きだからそうなりたくなるだけなのかも知れない。 「…言いたいことがあるなら、言えば。見過ぎだよ?」 「え、見てなんかないぜぇ!?言いたいことも別にないし!」 「そう。でもみてたのは確かだよね。…もしかして見とれてたの」 くすくす、心底楽しそうに笑われる。 バレバレなのはとっくにわかっていても。誤魔化してしまうのはやっぱり恥ずかしいからで、案の定顔に集まる熱を感じた。 「千尋真っ赤だよ。」 「だって、…綺麗だったからさぁ。」 正直に言ってみれば、いいよ見てても。千尋ならね。なんて言いながら額にキスされた。 自分だけが見てよくて、自分だけにこんな風に接してくれるのかと思うと、幸せだなとつくづく思う。 そしてだからこそ、信じてないわけじゃないけれど、時々不安になって馬鹿な勘違いして喧嘩して、なんて 喧嘩のほとんどは実は自分が悪いんじゃないかと思い出すたびに思って、切ない。 柚羅は優しいことなんてとっくに知ってるけれど、同時にすごく怖かったりすることも知っていて、本気で怒っていると震えてしまうほどで。 だから喧嘩して謝って、その時に呆れたようでも許してくれるときは、とてもとても嬉しいのだけれど 本当に本当に怒っててもういいよ。となにも期待しない様子で言われたら、すごく辛くなる。 何で今そんなことを思い出しているのかと聞かれたらわからないけれど、なぜか頭に巡るその時のこと。 怒らないで、嫌わないでと願えば願うほど、自分の中にどんなにか柚羅が入り込んでいるかを思い知り。 両親から怒られたことがないとかそういうわけでもなく、甘やかされてなどないが、柚羅に本気で叱られるのは相当キツい。 やっぱり幼少のことを思い出すのかも知れない。自覚はないが。 まず見た目でなんか言われて、混血だって知られて言われて、母の過去のことでまた避けられて。 急に柚羅の態度が何かで変わるなどとは思っていないけれど、愛想を尽かされたらと思うといつも怖い。 でも最近はそんなこと思わせないくらい、目一杯愛してくれてる…気がするから、前ほど辛くはなくなった。 もしかしたら某とかから何か聞いたのかも知れないし、柚羅自身が何か気付いてくれたのかも知れない。 どちらにしろ俺にとってはとても幸せで温かくて、嬉しい。 「…今日は変だね…君…。一人で百面相して…。」 頭にダイレクトに響く通りが良くて…俺には心地よい声がしてはっと気付けば、手を止めてこちらを見ている柚羅がいた。 「…仕事は…?」 考え事をしていたためにぼーっとしていた頭で、そう聞いたら、もう終わったよ、なんて返される。 「大変なものでもなかったからね。…それにしても面白かったよ、泣きそうになったり、笑ったりしてるちぃ。」 柚羅をみていたと思ったら、いつの間にか見られていたらしい。 また恥ずかしくなった。 「ほら、まだ目に涙溜まってる。どうしたの?そんなに、構われなくて寂しかった?」 問いかけには、思い切り首を横に振って、そんなんじゃなくて、なんて、まぁ寂しかったのは寂しかったのだけれど…。 「ちょっと色々、思い出してただけ、だぜぇ?」 柚羅のお陰で、思い出した最後のことは幸せなことだった。 そして今も、充分に幸せ。 自然に柚羅に向かって笑っていたのだけど。 それをどうとったのか、泣きそうだったのが気に障ったのか、少し柚羅は不機嫌そうに「過去なんて」と切り出して 「思い出さなくていいんだよ。もう過ぎてること考えても、どうにももならないでしょ?僕は、無駄なことに時間をかけるのは嫌いだよ。」 なんて、柚羅らしい意見を述べた。 「でもね、どうしても千尋が思い出すっていうんなら。」 今でもとても近い距離なのにさらに近づいて、かつこの角度と言うことは。 気付いたけれど、嫌じゃないし、息苦しさも…耐えられなくはない。なので避けないで、黙って目を閉じた。 少し冷たい、柔らかな感触。 そして自身の口内に入り込む感覚。 そっと舌でなぞられると、それだけでもう力が抜けかけて、自然と柚羅に身を任せてしまう。 なんだか最近は苦しさより、気持ちよさの方が勝っているような気もしないではない。 溶けるような、お互いの体温の混ざり合うこの感じはキスでしか感じられなくて、 なんだかだんだんと夢中になってきているような…それはやはり柚羅が上手いのか。 経験はなかったわけじゃないが(ただし、女限定で)こんな風な思いはしたことはない。 それだけ柚羅が好き、ということでもあるのかもしれない。 結構長い時間が過ぎて、その間何も考えられず。 ようやく離れると、水音がして、視界に広がる柚羅は色っぽかった。 「今しか…そうだね、今の僕しか考えられなくなるくらいに、もっと愛してあげるよ。」 そっと耳元で呟かれた言葉は、やけに甘くて、嬉しい。 けれどこれ以上愛されたら、色んな意味で大変かも知れない。 そう思いながら、「ありがとう、柚羅」と一つ呟いて、 でも、もう俺の中は柚羅で一杯だ、なんて なかなか言えない思いを乗せて、触れるだけのキスをした。 後書き なんか表面上は千尋が妙に柚羅大好きっぽくみえて、 実は柚羅のが千尋好きで、見せないだけ。みたいなそんなのが好きだなーと思ってかいてみたり。 アプするのにまた椎名文読み返していたら、謝る千尋がツボって思いついちゃった、的 そして私のかく柚千は内容が似通ってる気がしないではないです。 推進して、いろんな表現できるようにしていきたいと思います。 あと、千尋は自分からあんまりキスしない、はずなんですけども 私が書いてるのには比較的千尋からのキスが出てくるのは、やっぱり私がそんなシチュエーションが、恥ずかしながら受けがキス、というのが好きだからなのか。 自分が書いてて楽しいものを好き勝手にかいてます(ぇ ここまで読んで下さった方に感謝! 06/09/30
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その部屋で目覚めたとき、私はどこにいるのかわからなくて怖かった。 煌々と照っている白色の蛍光灯が眩しい。 今、私はつるつるとした手触りの壁にもたれかけている。 どうやら気絶していたらしい。 頭が割れるように痛む。 「お目覚めだぜ」 その部屋には3人の男たちが居た。 中でも体格の大きな褐色の肌をしたタンクトップの男が何か言ったようだ。 「……」 とっさの出来事に脳が理解に追いつかない感じを受ける。 ここは、どこ? あなたたちは、だれ? そう言おうと試みたのだが、私は口を金魚のようにパクパクと動かしただけだった。 「あんた、何か知ってるかい?」 天然パーマで白いシャツを着ている優男が私に質問したようだが 私は恐怖に怯え、ただただ首を横に振るのみだった。 そもそも私はどうやってこの部屋に入ったのかわからない。 覚えているのは、いつものように都心にある図書館で本を借りて帰り道にデパートの近くの並木道を…… 「ッ……」 思い出した、あの時、私は頭部に強烈な痛みが走り、振り返ることもできず気を失ったのだ。 ということは拉致……。 はっと男たちを見上げる。 この男たちが犯人だとしたら! 「こいつも333の人と同じ反応しやがったぜ」 「フヒヒ、サーセンwwww」 「しかし反応を見るからに犯人じゃないな」 男たちはどうやら私と同じ境遇のようだった。 犯人では無いことと、仲間であることを確認し胸をなでおろす。 本当によかった……。 いやいやいや、よくない。 「あの……これはどういうことですか?」 「わからねぇ、あんたも拉致された口だろ?俺たちもそうだ」 褐色の肌の男がそういうと、全員、肯定ともとれるような沈黙をした。 「出口とかは……」 「ないよ」 GUNDAMと書かれたダンボールに身を包んだ若者が、私の言葉を遮り否定する。 そんな……じゃあ……どうすればいいの……。 「俺は咀嚼ってもんだ、あのパーマが333の人、ダンボールを着てる奴がロボだ」 褐色の肌が突然人物説明に入った、正直何人も居たらライターが書きづらいのだろう。 333の人は私に笑いかけてくれた。ロボは完全にわたしを無視した。 「あんたの名前は?」 咀嚼が問いかける。 「私の名前は……監修。監修・ザ・グレートよ」 これが私たちの悲劇の幕引きであった。 ◇ 全員で部屋を調べることになった。 会議の結果、ドアのひとつもないこの部屋に私たちを運び込むことは不可能。 どこかに出口があるはず、という結論がでたからだ。 先ほどから私は部屋のツルツルした無慈悲にも思える感触の床を調べているが(天井などは身長が足りないため)一向に手がかりさえ掴めない。 1時間ほど調べたところで、333の人が最初に根を上げた。 「休憩しようよ、それに闇雲に調べたって埒があかないだろう」 「確かにそうね」 私もほとほと疲れていたのでその意見に同意した。 「ちっ!」 咀嚼は壁を強く蹴り、黙ってあぐらをかいた。 先の見えない作業にイラついているようだ。 「……」 そういえば先ほどからGUNDAM、間違えた、ロボの様子がおかしい、体は小刻みにブルブルと震え、顔は怒りの表情に満ちている。 「だせよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!だれだよおおおおおおおおおお!」 耳が痛い。 とっさに耳をふさぐ。 「お……だれか……いるのか……」 「えっ!?」 壁の向こう側から声が聞こえる! やった、助かった! 「ひょおおおほおおおおお剣呑だああ!」 剣呑の使い方を間違えた上、誰よりも喜ぶ333の人。 だけど私はそんな突っ込みをするような気分じゃない、嬉しくて涙が出そうな気分だ。 「警察かい!?はやいとこ出してくれ!!」 そうよ、私は家に帰ってキラ×アスのBL本を読まなきゃいけないんだから! 「たすけ……くれ」 耳を疑った。 助けてくれ? 助けて欲しいのはこっちだ。 私の脳裏に最悪のシナリオが浮かび上がる。 「まさか、拉致された!?」 「そ……だ……」 目の前が真っ暗になる。 せっかく助かったと思ったのに。 私は足に力が入らなくなり、ストンと膝をつく。 「ふざけるなあああああああああ!」 ロボが怒りのあまりまたも怒声を無機質な部屋に響き渡らせた。 そんな…… もういやよ…… 助けて…… 選択肢A「助けて!さーか!」 選択肢B「助けて!ヨロシク仮面!」 選択肢C「もうダメ……」 「助けて!さーか!」 さーかは私の友人であり、親友だ。 私はさーかが助けにくるはずが無いことを知っていて呼んだ。 「おしゃべりはそこまでです」 部屋中に無機質な声が響き渡る。 変声機を使っている……. 突然、壁に映像が映った。 「皆様、マーダーゲームへようこそ」 キノコのドクロを模したキャラクターが声に合わせて口を動かす。 ていうか、キノコにドクロはないだろう。 「私は主催者でありゲーム進行役のピノコオです」 ピノコとピノキオ混ざってるよ! そういう突っ込みをしそうなぐらいには私は混乱していた。 「さて、マーダーゲーム、即ち、人殺しゲームのルールは簡単です。 部屋には3人の人間がいるでしょう。 誰か一人を決めて殺してください」 は……? いま、なんて……? 「ふざけんな!はやくここからだせ!」 ロボが映像に向かってどやしかける。 「マーダーゲームの勝利者はここから出る権利を与えられます」 無機質な声は無機質に、私たちに暗に殺し合いを命じた。 誰も殺さなければ、この部屋に留まり続ければ、死は逃れられない。 誰かを殺して、誰かが生きる。 そういうことだ。 悪質で劣悪で、何よりも非道なゲームの始まりだった。 部屋にいる全員が互いを見合わせた。 恐らく探っているのだろう、殺すのか殺さないのか。 「あの……まさか、みんな本気にしてないよね?」 最初に口を開いたのは333の人だ、この人は何故か沈黙が耐えられない。 「バカバカしいよ、出られるってことは出口があるってことじゃないか」 それはそうだ、だが、恐らく出られないだろう。 「相手は殺し合いを求めてる、逃げ道は無いと考えたほうがよさそうよ」 酷く、小さな声だったと思う。 人が人を殺すのはその人が窮地に立ったとき。 逆に言えば人殺しを求めるということは窮地に立っていることを暗に知らせているのだ。 「じゃあ、殺し合うっていうのか!?」 咀嚼が怒声を上げる、だんだんムカっぱらが立ってきた。 「反論するなら具体案を言いなさいよ!ただ吼えても何も変わらないわ!」 「グ……」 咀嚼が黙る。 正論だからだ。 しかし正論は時に人を傷つける。 そのとき私は失敗したことを自覚した。 「じゃあやってやる!俺が指名するのは監修、あんただ!」 やってしまった。 殺し合いをするのなら、仲間を作ることが大事だと言うのに。 「僕は咀嚼を指名するよ」 え?どうして? 今、私を指名すれば私が死ぬ確立が2分の1になり、自分が死ぬ確立がかなり減るはずだ。 一体どうして……。 「女の子を殺すのは忍びないからね」 「はっ!フェミニストを気取ってる場合じゃないぜ!」 咀嚼の言うとおりだが、私にとっては僥倖だった。 だが、私の運命は残されたロボに握られてしまうことになってしまう。 ロボが私を指名すれば2対2で引き分け、ロボと咀嚼と戦うことになる。 もちろん結果は死。ヒョロイ優男と女の私とでは実力差が違う。 逆に、ロボが咀嚼を指名すれば一気に勝率は高くなる。 3対1。 プロの格闘家が素人相手でも勝てる見込みは二人までだという話を聞いたことがある。 女の私でも足止めぐらいはできるだろう。 そして、ロボと優男が二人がかりで攻撃すれば……。 ……私、どうしちゃったんだろう。 もう、咀嚼を殺すことしか考えていない。 自己嫌悪に陥りそうになる。 しかし、生きるためには殺すしかないのだ。 弱肉強食。 ここは平和な私たちの世界とは違うことを認識しなければならない。 「ロボは誰を指名するの?」 なかなか動かないロボに意を決して聞いてみる。 もし、ここで私なら死は決定する。 咀嚼なら、まだチャンスがある。 お願い……咀嚼を選んで! 「俺は――」 ロボが口を開く。 お願い!お願い!お願い! 「俺は333の人だ」 は? 今、なんて? 「……」 333の人は黙ってロボを睨んだ。 しかし、その指名はあり得ないはず、ロボが一番出たがっていたのではないか 何故、そんな勝率のひくい……。 ……そうか! 見るからに筋肉の無い333の人と女の私では、例えロボが加勢したとしても咀嚼に勝つには多少の傷を覚悟しなければならない。 333の人を指名するということは、咀嚼に力を貸すというわけではないのだ。 むしろ、333の人と私VS咀嚼の構図が出来るから、残ったほうを潰すという戦略だろう。 くっ、あれだけ取り乱していたのに、今この状況でそんなに頭が回るとは……。 変な格好をしているが、ロボは侮れない。 となると、私はもう宣言をしてしまった。 333の人と一緒に戦い、勝機を見出さなければならない。
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【検索用 やはいとおもったかせいよくをおさえきれなかった 登録タグ 2013年 VOCALOID ほぼ日P や 初音ミク 曲 曲や 殿堂入り】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:ほぼ日P 作曲:ほぼ日P 編曲:ほぼ日P 唄:初音ミク 曲紹介 18歳未満の人に手を出すとお縄になるらしいので曲にしてみました。みんな、お互い気をつけようね。淫行 ダメ 絶対! 曲名:『ヤバイと思ったが性欲を抑えきれなかった』(やばいとおもったがせいよくをおさえきれなかった) ほぼ日Pの341作目。 ニコ動で活動していた某歌い手が事件で捕まったことをモチーフにしている。 投稿からわずか19時間57分という驚異的スピードで殿堂入りを達成。 歌詞 あたし16歳 ヤりたい盛りのJK いろいろあれもこれも 試してみたいの タメ年の男は ヤりたいだけのガキンチョ やっぱり男は 大人じゃなくちゃね 最低限20代 願わくば30代 体力とテクニック 両方兼ね備えた 何処かにいい男 堕ちていませんか? ヘタレな男は 16だってわかると ビビっちゃって腰引けて 手が出せないけれど 大抵の男は 女子高生が大好き これ幸いと張り切って あれこれ頑張っちゃう 円熟の40代 お疲れさん50代 男は経験値 女は若い肉体 進化論的には 正しいはずでしょ? ヤバイと思ったが 性欲を抑えきれなかった あたしの本能はこうすることを望んでた どうして私が 16歳だってだけで 相手の男が 逮捕されちゃうの? 騙されたわけでも カネ目当てでもない お互いの本能に 従っただけなの 余計なおせっかい これじゃつまんない もう結婚だって できる齢になったの いつまでも子供扱いしないでよ ヤバイと思ったが 性欲を抑えきれなかった あたしの本能はこうすることを望んでいた ヤバイと思ったが 性欲を抑えきれなかった あたしの本能はこうすることを望んでいた コメント + 2013 またお前はw -- 名無しさん (2013-04-20 09 15 37) こりねえww -- 名無しさん (2013-04-20 09 44 39) またお前かw 少しは反省しろよww -- 議長 (2013-04-20 10 17 51) 何これ ヤベエエエwww -- 名無しさん (2013-04-20 10 51 37) 題名だけでお前だとわかったwww -- 名無しさん (2013-04-20 11 06 42) タイトルでお前だと予想していたwwwww -- 名無しさん (2013-04-20 12 02 59) おいwこれはヤバいなww -- 名無しさん (2013-04-20 13 21 41) タイトルでわかったぜw -- 名無しさん (2013-04-20 13 25 56) ま た お ま え か w -- 名無しさん (2013-04-20 13 29 46) ほぼ日Pさんて6人ぐらいいるんでしょ? -- 名無しさん (2013-04-20 13 39 39) 男側の心情で作るべきだったね -- 名無しさん (2013-04-20 14 28 43) またお前かw -- 名無しさん (2013-04-20 15 06 16) 男側で作れよw -- 名無しさん (2013-04-20 17 02 09) 大人から誘おうが、未成年者から誘おうが、結局、捕まるのは大人だけなので、絶対に未成年者に手を出しちゃダメって事。 -- 竜奇 (2013-04-20 19 13 16) ほぼ日Pいらん仕事はしなくてええよwwwww -- 名無しさん (2013-04-20 20 01 03) 国が結婚していい齢って認めてんだからヤっても問題ないと思うんだけどなあ…しかしこれ面白いですww -- 名無しさん (2013-04-20 20 26 57) やはりお前かwww -- 名無しさん (2013-04-20 20 46 13) ほぼ日P、お前最低。だがお前、最低だが嫌いじゃないぞ -- 劣化 (2013-04-20 20 54 34) またおまえかさすがだわ -- 名無しさん (2013-04-20 21 01 14) 結婚は良いのにねー、不思議だなぁ。…ん?夫婦として一緒に住んでてもダメなのか? -- 名無しさん (2013-04-20 21 17 46) 殿 堂 入 り し や が っ た 19時間だぞw -- 名無しさん (2013-04-20 21 27 26) やめなよ(迫真) -- 名無しさん (2013-04-20 21 28 34) おいwwwwww -- 名無しさん (2013-04-20 21 43 06) マジレス乙 -- 名無しさん (2013-04-20 23 22 54) わろつぁ -- 名無しさん (2013-04-21 00 08 27) いやぁ、アンチ多いですなwwまぁ、決してこの曲は良いとは言えないけど… -- ちーピロ (2013-04-21 00 12 46) え?歌い手って誰のこと? -- ミクかわいそー (2013-04-21 00 26 43) 毎回毎回・・・この人一体どういう心臓してるんだろうw -- 仕事を選べないミクさん (2013-04-21 00 34 30) ほぼ日P、要らん仕事しなくていいからw -- 沙由 (2013-04-21 00 38 29) またアナタですかwwwwこりないwwwwwwww -- コロリ (2013-04-21 00 40 52) ほぼ日P、お前ならやると思ってたwww -- 鈴蘭 (2013-04-21 02 18 57) あなたという人はww -- クラス (2013-04-21 09 47 04) 別にいいんじゃね?嫌いなら見んな。にしても斬新すぎるなwww -- 風雷 (2013-04-21 10 00 09) ほぼ日Pが歪みなさ過ぎてww大好きだよジェバンニwww -- 名無しさん (2013-04-21 13 18 00) ほぼ日さん大好き 作るとは思ったけどすぐに殿堂入りしてある意味すげえわw 今度は歌い手側も作って欲しいでーす -- あいりんご (2013-04-21 15 01 37) ちょwwwタイトルがww -- 名無しさん (2013-04-21 15 07 30) グッジョブだよ最高だよwwwwwwww -- 名無しさん (2013-04-21 18 52 46) ぱ・・・おぉっと、誰かが来たようだ -- 名無しさん (2013-04-21 20 12 33) ほぼ日Pさんww早いwwww -- 名無しさん (2013-04-21 20 18 43) ちょwww一日で25万再生超えwwww -- 名無しさん (2013-04-21 22 10 16) ほぼ日Pは切り込みすぎだと思うの -- 名無しさん (2013-04-21 22 28 56) 嫌なら聴かなきゃいいし、見なくてもいいと思うぜ。アンチするだけに来たの? -- 名無しさん (2013-04-21 23 40 08) アンチも全て思惑通りwww -- 名無しさん (2013-04-22 00 24 00) またお前かwwww -- 名無しさん (2013-04-22 01 12 27) もうほっといてあげてwwwwwwww -- 名無しさん (2013-04-22 07 37 44) ブラックジョーク通じる人凄く減っちゃったのかな...こういう曲とほぼ日Pはずっといていいと思う -- 名無しさん (2013-04-22 21 46 18) ネタ曲に何言ってんの -- 名無しさん (2013-04-22 22 40 22) ネタとして純粋に受け入れられる人少なすぎワロタ -- 名無しさん (2013-04-22 22 59 40) ↑同感 ていうかほぼ日曜日 -- かああ (2013-04-22 23 12 49) いやほぼ日曜日ってなんだよ ほぼ日が曲作らなくなったらボカロって終おや、誰か来たようだ -- かああ (2013-04-22 23 14 35) ネタ曲にマジレスww乙ww -- 名無しさん (2013-04-23 00 36 22) やっぱりお前かあああああああああああああああああああ -- 名無しさん (2013-04-23 21 14 41) ほぼ日Pへのアンチ、批判は応援コメントだと思ってる。 -- 名無しさん (2013-04-23 21 15 58) ネタだからしょうがないww -- 名無しさん (2013-04-23 21 55 38) 仕事を選んでくださいwwwww -- 名無しさん (2013-04-23 22 09 20) ほぼ日Pお前やらかしたなwwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2013-04-23 23 12 42) また貴方ですかwwww -- ミクサン… (2013-04-23 23 29 06) クソワロタwwww相変わらず酷いww -- 無 (2013-04-24 00 03 13) ついこないだ知ったことがもう曲になっていたw さすがほぼ日さんww -- 名無しさん (2013-04-24 22 01 35) まーた火にガソリンをぶっかけたのか、いつも通りだな -- 名無しさん (2013-04-25 23 07 00) え、これネタ曲でしょ、なんで本気で感想書いてるの....?ww -- わぁるど (2013-04-27 19 47 55) 安心のほぼ日Pクオリティwww -- 名無しさん (2013-04-27 20 35 51) さすがほぼ日P!俺たちにできない作曲を平然とやってのけるっ! -- れい (2013-04-28 14 46 55) ↑そこにシビれる!あこがれるゥ! -- 竜奇 (2013-04-28 14 51 18) ほぼ日Pさん最高wwwやぶぁいなこの歌は隣で母さん吹いてたwwwwwだか俺のお気に入り(キリッ← -- 捨て猫 (2013-04-28 16 02 12) ほぼ日Pすごいわ~! -- 名無しさん (2013-04-28 16 16 30) また、あなたですかw -- 名無しさん (2013-04-29 10 38 45) こんなネタにマジレスすんなよwwwwワロスwwwwwwwwwアンチはウンチ吹いたww -- 名無しさん (2013-04-29 10 47 52) ほぼ日さんこりないwwwだがそこが好きだ! -- くぁwせdrftgyふじこ (2013-04-29 10 49 57) こりませんねぇwww -- 支援射撃隊隊長 (2013-05-06 16 09 34) こんな風に思ってた時期が私にもありました… -- 名無し (2013-05-07 04 10 44) 341作目って・・・マジすか・・・ -- 名無しさん (2013-05-07 16 30 24) ほぼ日P最高www -- 倉 (2013-05-07 18 43 23) まあそもそもネタ曲ですし -- 名無しさん (2013-05-09 23 45 42) ほぼ日さん流石ッスwwww -- 名無しさん (2013-05-10 20 07 15) サブタイトルは合意の年齢か・・・たしかに完全に合意の上なのに、逮捕になるってのも変な話だよなあ・・・ -- 名無しさん (2013-05-11 17 34 48) これは・・・ちょっと・・・www -- アスタ (2013-05-11 18 02 12) ちょwwほぼ日P最高だわwwwこういう曲作ってくれるほぼ日Pが好きwwwww -- 風華(jKですがなにか?) (2013-05-18 16 34 39) 嫌 い で は な い -- 名無しさん (2013-05-21 18 04 07) タイトルだけでほぼ日Pと判断した -- 名無しさん (2013-05-21 18 57 15) これでこそほぼ日P -- 名無しさん (2013-05-21 19 27 33) ほぼ日P面白いねw -- 名無しさん (2013-05-21 20 53 28) マジレス乙wwwネタだからいいんだよ -- 名無しさん (2013-05-21 21 17 21) 自分と年齢が近い人達のマジレスがつまらなくて笑えたw -- こーせー (2013-05-22 23 47 00) マジレスおっつー☆(45度でキメたウザ顔)ていうかこの人のこういう作風はいつものことだろわざわざここで批判するメリットどこだよ。タチの悪いジョークとして楽しもうぜ。 -- 俺は…好きだぜ… (2013-06-02 12 51 58) ↑タチ悪かったら駄目だろwネタとして、くらいにしとけよww -- 俺も…好きだぜ… (2013-06-02 12 56 10) ほぼ日pちょいちょい余計wwまともな曲作ったら逆に怖いけどww -- 名無しさん (2013-06-02 13 46 36) うん、まぁ、うん。.......嫌いじゃないよ!!ww -- 名無しさん (2013-06-02 22 55 36) ほぼ日P最高ー!tk、タイトルだけで分かっちゃったしwww -- 名無しさん (2013-06-15 14 27 04) マジレスワロタ この曲ずっと脳内再生されてるwwww -- おやつ (2013-06-16 14 48 56) ヤバいと思ったが~って言葉は男が言ったんじゃないの?だとしたらネタの使い方がいまいち -- 名無しさん (2013-07-08 03 42 34) 男目線じゃなかったのはほぼ日さんの優しさじゃないのか?! -- 名無しさん (2013-07-13 19 09 33) ほぼ日Pは作りたい曲を作って投稿しているだけなので、ここで何を騒ごうが欲望に関わらないわけで、つまりアンチは直接抗議しろという -- 千葉の人 (2013-07-13 20 22 30) いつものほぼ日Pじゃん。 -- 名無しさん (2013-07-13 20 40 48) ほぼ日P・・・相変わらず・・・・。 -- 名無しさん (2013-07-13 20 46 37) キモヲタの願望炸裂だな、こんな都合の良いJKいない -- 名無しさん (2013-07-16 19 57 42) 荒れてるがいつもの光景と化している件ww -- sugure (2013-07-17 18 06 33) 2013-05-07 12 13 15 確かに -- marina (2013-07-27 15 08 15) フジテレビのボカロ歌謡祭で流れたと聞いて -- 名無しさん (2013-07-29 15 56 27) こいつらほぼ全員タイトルに釣られて来たな 笑 (俺もだけど -- orz (2013-07-29 17 15 15) 笑うしかねぇwww曲聞こうwww -- 飛鳥 (2013-07-29 17 46 43) 嫌いではない どっちかってと好きや -- 名無しさん (2013-07-29 23 01 14) ほぼ日さんwwwやらかしたなwww -- しかしそんなほぼ日さんが大好きだ (2013-08-01 09 35 15) 「お前かw」とか「やらかしたかw」とかコメントするやつがうぜぇ、 -- 名無しさん (2013-08-01 11 25 36) マジレスするだけ損~ -- 名無しさん (2013-08-01 11 26 36) ↑3 何故だ? -- みーざ (2013-08-01 13 37 34) この曲はまぁアレだけど…300以上歌作ってんのは凄いなぁと思ってる凡人が通りますよーっと -- 名無しさん (2013-08-03 16 41 41) ニュースが出た瞬間絶対やりそうだなと思った -- 県民A (2013-08-07 17 04 06) ははは・・・。 -- アイウエオ? (2013-08-14 23 58 51) 最近思ったんだがPVのミク(?)のポーズがわるつのPVのミク(?)のポーズと同じじゃね -- 名無しさん (2013-08-22 20 43 20) ↑ どちらのイラストもパッケージイラストが元ネタになっているからそれは当然かと。 -- 名無しさん (2013-08-22 21 59 17) まぁ確かに事件に絡んだ人達の心境はその本人にしか分からんからな。パコった女子高生だって「計画通り(ニヤリ」とか思ってるかもしれないしなw -- 名無しさん (2013-10-15 23 52 08) またあんたですか。歪みないっすねwwあまりいい曲とは…言えん(歌詞的に)。 -- htrik (2013-11-25 16 22 00) 最低で最高ですな -- 名無しさん (2013-11-25 16 41 27) こんな曲初めて聴いたwwでも何かとおもしろいww -- よく階段から落ちる奴← (2013-11-25 20 18 51) このネタに乗じている人の多くは男性視点だけどほぼ日は女子高生視点。見逃されがちだけど女子高生だって分別がなかったのも事実だし良いネタかと -- 名無しさん (2013-11-25 20 24 05) 最低な歌詞=ほぼ日P最高。JKも貶された気持ちあるかも知れんがネタ曲解釈してしまえば面白い曲。 -- 名無しさん (2013-12-15 16 05 35) タイトルからもうアウトwwwwww -- 名無しさん (2013-12-23 18 32 47) 久し振りに見たら再生回数がミリオンハーフいってた件wwww -- 名無しさん (2013-12-27 15 12 34) つーかほぼ日pだからってだけでもう あ~って納得してしまう件について← ほぼ日pスキダよ -- 万力って可愛いよね← (2013-12-30 16 53 26) お前じゃなかったらどうしようかと -- 名無しさん (2013-12-30 18 03 40) タイトルで大体「あwwまたこいつやわwww」って分かってしまったwwwてかマジレス乙っす!どもー -- 名無しさん (2014-01-17 20 59 27) ギャーーーーーーーーーーーーーーーー!いいねこの曲 -- 名無しさん (2014-01-20 01 04 51) またお前かwww -- 名無しさん (2014-03-27 00 39 53) ブラックジョークが通じない世の中w -- 名無しでさぁ (2014-03-27 01 26 55) タイトルに付られてきたらほぼ日Pかよww お気に入りしたわwww ブラックジョークが通じないとかwww -- 名無しさん (2014-04-16 20 10 24) 題名見て気づいたわ。またお前か -- 齋京 刃 (2014-05-04 12 39 55) 肯定と否定が五分五分だね。ほぼ日P好きよ。貴方がやらないで誰がやるというのですか! -- 名無しさん (2014-05-09 01 37 17) wwwwwwwwwwwwwwwやるねほぼ日p -- マカロン (2014-05-25 15 45 46) またこの人か。まぁ関係ないけど。 -- 名無しさん (2014-09-06 15 11 53) さすがw -- spider (2014-09-06 15 44 58) ほぼ日さん、こーゆう曲けっこう多いですよね~(笑) -- 名無しさん (2014-10-17 17 06 58) イラストわるつと似てね -- 名無しさん (2014-12-09 15 53 44) おおおwww -- ちゃんちー (2014-12-09 18 29 56) ↑2 どちらもミク公式イラストを加工したもの -- 名無しさん (2014-12-09 18 41 12) 毎っ回ほぼ日Pの曲のコメ荒れてんなwwwとりあえずおめーら落ち着けよw -- 名無し (2015-01-02 20 10 25) けっこうすこ -- あんぴ (2015-11-21 13 27 09) ほぼ日pのコメって結構荒れてるよね -- 名無しさん (2016-05-22 16 56 35) いろんな人がいるからね -- 名無しさん (2016-07-31 13 19 34) 1日1回は聞きに行くよね。 -- しゅわしゅわそーだ (2016-10-27 00 39 56) ま た お ま え か -- 名無しさん (2016-10-27 15 51 48) 女子高生視点なのがまたいやらしい(褒め言葉) -- 名無しさん (2016-12-23 21 29 19) 進化論的に否定できない… 誘う女も逮捕か? -- 名無しさん (2017-11-19 11 12 52) いつもよりコメント数が多いなぜ?www -- 名無しさん (2017-11-19 21 28 44) 名前 コメント
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12 名前:1/6[sage] 投稿日:2012/09/10(月) 00 46 10.27 0 男が全く夏休みに帰省しなかったら ~後編~ 『なっ……!? 何でそんな、その……兄さんとデートみたいなことしなくちゃいけない んですかっ!!』 「いや。嫌ならいいけどさ。俺も元々用事ない訳じゃないし。もう帰るなら駅まで送るか? それともそれも必要ない?」 『な、何で来たばかりで追い出そうとするんですか!! 誰も、そんな来たばかりで帰り たいなんて言ってもいないのに……』 「別に帰って欲しい訳じゃないさ。別に、気の済むまで部屋にいてくれたっていいし。た だ、あんま遅くなるとお母さんとか心配するとは思うけど」 『そ、そこまで居座る気もありませんっ!! 思ったほど散らかってはいませんでしたけ ど、それでもどことなくムサい感じがして嫌なんですよね。兄さんの部屋って』 「まあ、男の部屋だからな。で、どうする? 俺は敬子に合わせるけどさ」 『も、もう兄さんに任せます。兄さんが都内を案内したいって言うなら、付き合ってあげ なくもないです』 「なるほど。真っ先にそれが口に出るって事は、やっぱり出かけたいって事なんだな。全 く、お前から希望聞き出すのも苦労するぜ」 『ちっ……違いますってば!! 私が行きたいんじゃなくて、兄さんが行きたそうだった から、仕方なく付き合ってあげてもいいかなって思っただけですし、そもそも最初は兄さ んが提案した事じゃないですか!! 何でそれが私が行きたがってるみたいになってるん ですか!! 意味が分かりません!!』 「分かった。謝るから興奮すんなって。ちょっと待ってろ。友達に電話して、約束キャン セルして貰うから」 プルルルル……プルルルル…… 「あ、もしもし山田……って、何でと……お前が出てんだよ?」 『(電話の人……誰? 何か声が甲高く聞こえるけど……)』 「何? 山田の奴まだ寝てんの? いや、勝手に帰ったって……だって、起こしても起き なかったから。ちゃんとメモは残したじゃん。ああ、だからゴメンって」 『(何か女の人みたい…… それも何か、やたら親しげで……)』 13 名前:2/6[sage] 投稿日:2012/09/10(月) 00 46 42.85 0 「それでさ。今日、遊びに行くのさ。悪いけど用事が出来たから……何でって、急に実家 から妹が出て来たんだよ。それで、一日どっか観光でもするかって……」 『(まさか……兄さんの彼女って訳じゃないと思うけど…… でも、どんな関係なんだろう…… 違うって思ってても……何でこんな、気になるんだろう……)』 「違うよ。そんなんじゃねーって。知ってるくせにからかうなよ。ホントだってば。ああ、 だからみんなに宜しく言っといてくれって。それじゃな」 『兄さん』 「ん? ああ。ちゃんと時間空けたからさ。少し休んだら出掛けようぜ。どこ行く?」 『その前に、一つ聞いていいですか?』 「ああ。別にいいけど、何?」 『今の電話。相手の人、女性でしたよね?』 「へ……? い、いやその……友達だって。マジで」 『何で隠そうとするんですか。妹相手に隠す必要もないと思いますけど。相手の人の声が 大きくて、電話から声が漏れ出てましたから』 「だって、何か昔っからお前、女の子がらみの話とかだと、やたら不機嫌だったりするじゃ ん。だからまた怒るのかと思ってさ」 『べ、別にその……正直に言ってくれれば怒りませんてば。だから言って下さい。今の電 話の女性と、どういう関係なんですか?』 「だから言ったろ? 友達だって。大学のサークルで一緒のさ。性別言わなかっただけで、 それは嘘じゃない。あと、ついでに言えば、昨夜泊まらせて貰った友達の山田って奴の彼 女でさ。昨夜一緒に飲んで、彼女は帰ったんだけど、今朝俺もいると思って来たらいなかっ たから、それで色々聞かれたんだって」 『本当ですよね。それだけですね? 嘘偽りは……ないですよね?』 「ないってば。これで満足したか? それともやっぱり不満か?」 『いえ。単なる好奇心ですから、別に不満を持つとか有り得ませんし。まあ、まさか兄さ んみたいなダメな人に彼女が出来るとも思ってませんけど』 14 名前:3/6[sage] 投稿日:2012/09/10(月) 00 47 22.47 0 『(良かった…… 少なくとも、今はまだ…… ううん。断定は出来ないけど、でもさっき の人は彼女じゃなくて…… 兄さんが家を出てから……ずっと不安だったから……)』 「ちぇっ。言ってろよ。自分だってまだ、彼氏無しなんだろ?」 『な……っ!? そ、そういう事言うと、本当に怒りますよ? わ、私は別にモテないわ けじゃないんですから。むしろ私の方が理想高すぎじゃないかとか奥手過ぎとか、散々か らかわれてる方なんですから』 「わ、分かったから落ち着け。で、出かける事が決まった訳だけど、どこにする?」 『に、兄さんが決めて下さい。私はまさかそんな兄さんとデ……出掛けるなんて考えてま せんでしたから、急に言われても思いつきませんし』 「そうだな……じゃあ、ソラマチとか行くか? ちょっと遠いけど、新名所だし。あとは お台場か、近場で済ませるならサンシャインって手もあるけど。そっちの方が景色楽しん だりとかは出来るな。あとは飯食って、ショッピング街回ったり……台場なら、ヴィーナ スフォートとか。お前、あんまりオシャレな店回ったりしないだろ。たまにはいいんじゃね?」 『し、失礼な事言わないで下さい!! そりゃ、中学の時までは全然オシャレとか、興味 ありませんでしたけど、今はそれなりに考えてるんですから。今日だって――って、べべ べべべ、別に兄さんに会うからオシャレした訳じゃなくて、遠出するんだから、普通に女 の子の嗜みとしてオシャレしただけで、本当に、兄さんなんかの為じゃないんですから!!』 「はいはい。その口ぶりも久しぶりで懐かしいよ。お前の性格は十分分かってるから、心 配すんなって。勘違いなんてしないから」 『わ……分かっていれば、その……問題ないですけど……』 『(どっちなんだろう……? 言葉どおりの意味なのか……それとも……裏の意味まで知 られてるんだとしたら……私……)』 「ま、お前もせっかくの休みを親に使われただけじゃ可哀想だからな。今日は遠慮せずに 何でも俺にねだれ。ちょうど、夏に稼いだバイト代の余りでまだ少しは余裕あるからさ」 『無理しないで下さいよ、兄さん。妹の前でカッコ付けようとして余分な出費した挙句、 お母さんに仕送り泣き付いたなんて事になったら、私もバツが悪いですし』 15 名前:4/6[sage] 投稿日:2012/09/10(月) 00 48 04.28 0 「大丈夫だって。銀行の残高見て、ちゃんと使える分だけ下して来てあるからさ。お前は 何の心配もせずに、俺に頼っていればいいんだよ」 『全く……たまに妹の前で兄らしい事出来るからって偉そうに……って、ちょっと待って 下さい。今、何て言いました?』 「へ? いや。だから今日は何の心配もしなくていいぞって」 『その前です。銀行が何とかって』 「ああ。だから、ちゃんと使える分だけ下して来たから……って、やべっ」 『何だかまるで、私が来る事を予期していて下して来たみたいな口ぶりでしたね。そして その態度。兄さん。私に何か隠していることがあるでしょう?』 「い、いやその……下して来たってのはさ。昨日、友達と飲んで金使ったし、週末は何か と物入りだからって、別にお前の為に下ろしてきたわけじゃなくて……」 『私みたいなしゃべり方を真似しないで下さい。正直に言わないと、お母さんに兄さんは 仕送りの大半をエッチな物に注ぎ込んでるって嘘言って仕送り半減させますよ? 私の報 告と兄さんの弁解のどっちをお母さんが信じてくれると思いますか? あと、私の友達を 通じて兄さんの地元の友達にもその噂を流しますから』 「お前、人を脅すにしたって、嘘の情報を流すのは止めろよ。本気でお母さんが信じたら どうすんだ? 俺、干上がるかも知れんぞ」 『だったら、正直に私に話して下さい。兄さん。私が来るのを知っていたんですか?』 「う…… えーと……まぁ……つっても、知ったの今朝なんだけど」 『一体どうやって? 誰が知らせたんですか? 教えて下さい兄さん。さもないと……』 「わ、分かった!! 言うから、殺意の篭った目で俺に迫るなって!!」 『早く教えて下さい。でないと私……自分が抑えられないかもしれませんよ……』 「い、いやだからさ…… そんなの決まってるだろ? お、お母さんからだって。つか、 他に誰がいるんだよ?」 『他にって、ゆーぽんとか英子ちゃんとか、兄さんも一応顔見知りじゃないですか。私が 今日、東京に行ったって知れば、勘付いてメール送るかもって……で、お母さんですか!?』 16 名前:5/6[sage] 投稿日:2012/09/10(月) 00 48 40.80 0 「ああ。友達のトコで寝てたら、朝一で電話があってさ。敬子が今日、そっちに行くから 相手してやってくれって。だから取るものもとりあえず帰って来たら、もう玄関先にいたからさ……」 『ちょっと待って下さい。他には何か言ってませんでしたか? 洗いざらい白状して下さ い。でないと疑心暗鬼で兄さんを殺してしまいそうです』 「ぎ、疑心暗鬼で人を殺すな!! しまったな……お母さんからは絶対に言うなって言わ れてたんだけど……」 『ダメです!! 絶対に言わないと、私が許しません!!』 「いやその……だから、夏休みに一度も顔出さなかったから、敬子が寂しさのあまり超不 機嫌になってて困ったから、そっちに行くように仕向けたんで、あと宜しくって」 『誰が寂しがってるって言うんですかーっ!! あああああ……そ、それじゃあ私がここ に来た理由ってのは……も、もしかして……』 「ああ。それは敬子の事だから、多分私から頼まれたって言うだろうけど、適当に合わせ てあげてくれって。えーと……本当にお兄ちゃんっ子で困ってるんだからって笑って……」 『おっ……おっ…………』 「け……敬子?」 『お母さんのバカアアアアアアッ!!!!』 「どわっ!?」 『あああああ……もうっ!!もうっ!! 当の本人に何てこと言うのよっ!! ヤダヤダ ヤダッ!! 恥ずかしくて死にたいっ!!』 「落ち着けって。敬子。まずは静かにしろ。隣近所から苦情が来るから」 『これが落ち着いていられますかっ!! 親に自分の恥部を曝け出されてまともな神経で いられる訳ないでしょう? こっち見ないで下さい兄さん。私……今、兄さんに見せられ る顔してませんから!!』 「大丈夫だって。敬子」 ギュッ…… 『ふぇっ!? に……兄さん?』 「悪かったな。夏休みに家に帰らずに寂しい想いをさせてさ」 『そ……そんにゃっ……わ、私は別に……さ……寂しくなんて……』 17 名前:6/6[sage] 投稿日:2012/09/10(月) 00 50 01.37 0 「ああ、ゴメン。そうだったな。でも、不機嫌にさせたのは事実なんだし、今日はその埋 め合わせに、散々俺に甘えていいんだからな。今日は、敬子の物になってやるから、自由 に振り回してくれ」 『わっ……私の物っ……ですかっ? ににににに……兄さんが……?』 「ああ。だから欲しい物ねだろうが、八つ当たりに暴力振るおうが、好きにして構わないぞ」 『……ほ、本当ですよね? その言葉に嘘偽りはありませんよね?』 「ああ。誰が、可愛い妹を前にして嘘なんてつくかよ。本当の本当だから、信じていいぞ」 『……じゃ……じゃあ……早速……』 ギュッ…… 「何だ。甘えたかったのか? にしても、お前にしては珍しいよな。そういう態度見せる 事自体が」 『……こ、これはその……甘えたいんじゃなくて、単に興奮した心を落ち着かせたいだけ です。黙ってて下さい兄さんは。落ち着いたら……離しますから……』 「ああ。わかった」 『覚悟して下さいよ? 今日は一日……兄さんを離しませんからね。疲れたとか、音を上 げたって……絶対に許さないんですから……』 終わり
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明らかになっていない謎 その名の通りです、謎に満ちたストーリーや世界観はNIKKEの大きな魅力の一つですね! 管理人が気になって夜も眠れない!というものをいくつかピックアップしています。 【【注意!!】】一部に最新章やイベントのネタバレが含まれています! ラプチャーとは? サービス開始からもうすぐ一年、過去のゴッデスやアークの闇など様々な情報が出てきましたが、そもそも「ラプチャーって何者なの?」ラプチャー自体に関する謎は殆ど明らかになっていません、もう一年経つのに! 誰が作ったのか、なぜニケと共通点があるのか、なぜ人を襲うのか? ※CHAPTER26で衝撃の再登場を果たしたラプチリオン、窮地のカウンターズをラプチャーとともに助けに来ました。 サブクエストではラプチャーと仲良く?なったのか何故か襲われなかったラプチリオン。 今までのラプチャーの常識を覆す行動を見せました。 ユヒョンソク氏のインタビューでは彼の登場で「主人公たちの目的が大きく変わる」と! ラプチャーの謎の一端が明らかになり物語が大きく動きそうです。 ニケとは? ラプチャー同様にニケもその製造方法やNIMPHなど謎が多い存在です。 いくつかラプチャーと共通している部分もあります。 どちらも動力にコアを使用しておりコア自体にも謎が多い・・・ そして原初のニケであるリリーバイス、なぜ人類が最初に制作したニケはあんなに強かったのか? なぜ同じ強さのニケを作ることができなかったのか? ニケを発明したのは誰なのか? ラプチャーに情報が筒抜け? 第一次ラプチャー侵攻時にはシンデレラ合流直前に研究所が襲撃され、アークガーディアン作戦ではアーク入り口が早くも特定されラプチャー側に人類側の計画が把握されてる疑念が。 人類軍に裏切り者がいるのか、それともラプチャーの中に人類の計画を察知できる能力を持つものがいるのか? 伝説の指揮官は何処へ? ゴッデス部隊指揮官の消息はアークガーディアン作戦時に人類連合軍軍本部に居た所で途絶えています。 その後どうなったのか?なぜ血液からアンチェインドを作れるのか?出自は? ※RED ASHにてついにご尊顔と声が公開になりました! どっかで見た顔、どっかで聞いた声ですねぇ(すっとぼけ アンダーソンと主人公の関係 主人公の謎が深まれば深まるほど同時にアンダーソンの謎も深まる。 主人公のお父さん?お兄さん?クローン?それとも赤の他人? ところで英語表記だとAndersen、童話作家のアンデルセンと同じ綴りですね! アンデルセン・・・・童話の名前がついたニケを指揮してそうななまえですねぇ(すっとぼけ 主人公は何者なのか? 士官学校より前の記憶ない エクシアが調べても過去の記録がない アンチェインド作れる血液型 一緒にいるとニケが強くなります ニケにモテモテです 突発イベントを消化するためのスタミナのアイコンが何故かバッテリーマーク 人間には寄生しないはずのクリスタルに何故か足から寄生されそうになる マリアンの未来 LAST KINGDOMで衝撃の展開を迎えたマリアン。 ラプチャーと人類、どちらの道を歩むのか・・・ 主人公と再会させることを決めたクラウン、果たしてこれが吉と出るか凶と出るか? それとも全く違う新しい道を歩むのか? 主人公の夢の中に出てきた少女 昏睡状態の主人公の夢の中に出てきた少女、脳の病気で入院している描写が描かれました。 士官学校以前が謎に包まれている主人公の唯一の過去の記憶ですがこの少女の背景はインクちゃんのシミュレーションルームと一緒。 なにか意味があるんでしょうか? フリージアちゃん登場! 全国のロリ指揮官が注目している期待の新人、フリージアちゃん! 将来は絶対にニケになる!と意気込み十分。 立ち絵も用意されてレッドフードとの絡みもあるのに只のモブってことはないでしょう。 フリージアちゃんはこの後どんな人生を歩むのか? 現在登場しているニケの人間だった頃の姿なのか? ※ヒョンソク氏がインタビューでアリスやラピではないと明言しました。 「フリージアには今後、別の役割が与えられます。」とだけ語ってくれました。 リリスとクイーン クイーンがラプチャーを生み出してるのかと思ってましたがリリス=クイーンだとするとクイーンが誕生したのはラプチャー侵攻より後って事ですね。となるとラプチャーにおけるクイーンの役割、目的、誰がクイーンを作ったのか、謎が深まります。 ※やはりというかリリスとクイーンは別個体のようですが更に謎が深まる結果に。なぜクイーンはリリスのボディを欲するのか?なぜニヒリスターはリリスのボディでクイーンを殺せると考えたのか?リリスの頭部は今どこに?ボディもどこへ? ※ユヒョンソク氏のインタビューで「いろいろなギミックで隠してきましたが、そろそろ正解を示すべき」と近い将来解明されることが示唆されました!期待して待ちましょう! リリスと指揮官は何処へ?目的は? 中央政府上層部に呼ばれ前線を離れた二人ですが残ったゴッデス部隊に送るビデオレターを・・・「ビデオレターですって?!」 撮影中に倒れるリリス、そしてOVER ZONE導入で流れた遺言を撮影するリリス。 撮影後に二人で何処かへ出撃するような素振りを見せます。 一体何処へ行こうとしてたのか?敵はラプチャーだけじゃないのか? シンデレラの消息 RED ASHで戦闘不能となったシンデレラ。 アンチェインド研究所ではヘレティック・アナキオールのナノマシンを無効化したデータが残っていました。 シンデレラことアナキオールは人類側に鹵獲されたと考えるのが妥当でしょうが、現在のアークにアナキオールに関するデータやアナキオール自身がいるかは明らかになっていません。 またニヒリスターが他に存在するヘレティックの仲間としてアナキオールの名前も挙げていました。 あれからアナキオールはどうなったのか?そして現在は? ※アナキオールはなんとグレイブの棺の中に。 しかし何故棺に収められているのか、ゴッデスとの戦いから現在に至るまで何があったのか?未だ多くが謎です。 グレイブは何者なのか? 棺桶のような箱と長方形の箱型武装「セブンスドワーフ」を携え特殊別働隊の前に立ちはだかるグレイブ。 当初は人間かニケかヘレティックか不明でしたが長い時間が経過してることを考慮するとニケのようです。 過去に人間から酷い扱いを受けたような言動、そして棺の中身、セブンスドワーフ。 一時は友好的な関係を築けそうでしたが棺の中身を見たラピと衝突、また敵対的な関係へ。 クリスタルの謎 エネルギーを持つものなら電池だろうがニケだろうがラプチャーだろうが侵食するヤベー物質。 グレイブやハーモニキューブはこれを「利用」してはいましたが作ったわけではなさそうです。 誰が何のために作ったのか?何故現在は放置されているのか? ラピとレッドフード これは新章に期待。 ※ラピとレッドフードの関係がかなり明らかになりましたが肝心要の「なんでそうなった」は未だ明かされず。 まだまだ秘密が多そうです。ユヒョンソク氏曰くこれから描かれるので楽しみにしてほしいとのこと! アークを破壊せよ ずっと謎だったアークを破壊せよというレッドフードの言葉。 レッドフードはアークに恨みでもあるのかと思われてましたが本人は「知らない」と。 思い出そうとすると頭痛が、謎の巨大なコアか目のような物が見えました。 アークを破壊せよは誰の言葉なのか?その真意は? アークのエネルギー源 1000万人が暮らし高度なインフラが整った地下都市アークですが日々消費される電力はどこから来ているのか謎でした。 エネルギー問題を解決するためコンバーター開発を行っていたエレグとトロニー。 ある日トロニーはこっそりエネルギー源の経路を追跡、アークのエネルギー源を発見します。 トロニーはコンバーター開発後、自室に引きこもってしまうほどショックを受けてしまいました。 半永久的に、そしてアークのエネルギー消費量を上回り制御が必要なほどのエネルギー源、その正体は・・・? ※D.ARK HEROにてマテリアルHの地下構造物や第一世代のラプチャーとの関係性が指摘されていました。 またトロニーの回想でも赤黒い光と表現されておりラプチャーコアを連想させるような描写が。 ラピのアンチェインド曝露 ラピの秘密もかなり明らかになってきましたが、未だに何故NIMPHがないのかはわかりません。 本人もいつアンチェインドに曝露したか心当たりがない。 レッドフードと一体化した過程に謎を解き明かす鍵があるかも知れません。 フェアリーテールモデルNo.1の謎 モデルNo.1はリリスではなく別に居たんですね、たしかにリリーバイスは花の名前だし。 新たな謎のモデルNo.1、ロストナンバー。 何故ロストナンバーは死んだのか?リリスとの関係は?どんな童話のネーミングなのか? ※ヒョンソク氏によれば、しばらく登場する予定は無いとのこと。 しばらく予定はないということは、しばらく先には登場する予定があるということ??? トーカティブの謎 ヘレティックは脳があるのでコミニュケーションがとれますが、同様に人語を理解するトーカティブ。 彼にも脳があるんでしょうか? 脳があるなら男性なのか?元ニケなのか?それとも存在しないはずの男性ニケなのか? スノーホワイトがトーカティブを初めて目撃したのがアークから光の柱が見えた日と言っており単なるラプチャーの進化系ではなさそうです。 トーカティブ誕生にはアークが関わっているんでしょうか? どうやってエニックと連絡を取ったのか? 何故主人公の体の秘密を知っているのか? 何故レッドフードを知っているのか? 何故ニヒリスターにラピのレッドフードを伏せたのか? 何故主人公以上にアークについて詳しいのか? ※LAST KINGDOMでは腕がニヒリスターの火竜となりパイオニアを圧倒しました。 インディビリアは捕食を続ければいずれ最も美しいものになると発言。 そして何故マリアン(モダニア)と行動をともにしていたのか、マリアンとの関係は? 謎が増える一方のトーカティブ、これから大きな鍵となるキャラでしょう。 エデンの秘密 ラピが何かを察したエデン基地の形状に何らかの秘密がありそう。 ヨハンとセシルの若さの秘密も気になります。どんな美容液使ってるんでしょうか? ※久々に登場したインヘルト部隊(BlaBlaのみ)ニヒリスターを回収する予定が主人公がこっそりニヒリスターを助けたのでどうなったのか。 エデンの情報をアークに提供するドロシー、これからエデンとアークは手を組むのか対立するのか? アニスの過去 時々匂わせてくるおしりの匂い、そしてアイドルの匂い。 これだけ匂わせてくると素直に元アイドルじゃなくて一捻り入れたエピソードになりそう。 っていうかこれだけ元アイドルっぽい伏線出しといて「実はただのアイドルオタクでした」だったらどうしよう。 普段からアークSageなアニス、過去に何か酷い経験をしたんでしょうか? 新章ではマリアンを取り戻すために突き進む指揮官に「私は正直そこまで・・・」と戸惑いを見せます。 更には清廉潔白なハンマー&ドリルの二人について「自分には無理」と清く生きることに抵抗感を示すアニス。 一体過去に何があったんでしょうか? ネオンの過去 ラピもアニスも詳しくは知らないネオンの過去。 さらにネオンのトレードマーク、メガネは高度な技術が使われていることが明らかに。 エレグいわく「三大企業の技術ではない」とのこと。 マスタングの秘密 CEOの中で唯一代替わりしてないのになぜマスタングはYoungなのでSHOW! ニケに男性が居ない理由 初期はは男女ともにニケ実験志願者を募っていましたが、ある時期を境に募集は女性に限定されます。 男性ニケはなぜ制作されなかったのか? NIMPHの謎 天才シュエンを持ってしてもブラックボックスと言わしめるNIMPH,誰がなんのために作ったのか、ラプチャーはなぜNIMPHを侵食できるのか? パーフェクトって何で出来てるの? アーク市民1000万人の胃袋を満たす謎食料、みんな美味しそうにパーフェクト食べてるけど何から作られてるんでしょうか? え?知らない方がいいって? エブラとエブラ粒子 エブラ氏が発見or発明したであろうエブラ粒子。 エブラ氏は他にもエヴァという人工知能も手掛けていたようですがエニック インクともなにか関連がありそうです。 ◯◯粒子っていろんな作品で出てきますよね、大体のファンタジーな現象は◯◯粒子のおかげ。 ※インクがカウンターAIとして一時侵攻の前から開発されてたことがわかりました。 軌道エレベーターの作戦の20年前から存在してたことがミニゲームのニケサバ内で出てましたね。 開発者はやはりエブラなんでしょうか? そして何故ラプチャー侵攻前から開発されてたんでしょうか? ※エブラ粒子を熱変換することで凄まじい殲滅力を発揮するネイキッドキング。 ただの通信妨害や電気遮断だけでなく兵器として転用可能なことが明らかに。 救いの聖火 ラプチャーを神と崇めるやべーカルト宗教。 もしアーク内部で反乱や争いが起きるとしたら確実に絡んできそうなヤバイ存在です。 ※RED ASHでラプンツェルが教皇になる予定だった教団というのが出てきました。 どうやら規模は大きいようで関連団体が侵食の治療薬の研究もしているくらい。 でも今のアークにはそれらしき教団は出てきません。どうなったんでしょう?救いの聖火と関連はあるんでしょうか? エニック制作のニケ ~ニケ作り、始めました~ 冷やし中華始めるのと同じくらい唐突に始まったエニックのニケ制作、誰の脳みそを使うのかアーク中が注目しています。 エリシオンとエリシオン・ハーパー(E・H) アーク内でエリシオンというのが佐藤や鈴木のように1位2位を争うくらいありふれた名前でもない限り何かしらの秘密はありそう。 北部の謎 北部の雪原地帯はエブラ粒子の濃度が薄いにも関わらず通信が不安定になります。 これをルドミラは「氷の下に怪物でもいるのかもね」と冗談めかして言います。 ニヒリスターはリリスのボディについて「氷の下に隠されてると言う奴もいる」と語りました。 また北部ではスノーホワイトが「何かを探すように」定期的に周回、ラピはこれをパトロールと表現します。 さらに遺失物でラプチャーを神の審判と崇める人物のメモには「冷たい大地の下に遺体が眠っている」と・・・ 未だ北部には多くの謎がありそうです。 パピヨンの現在 みんなパピヨンの事忘れてない? ※バーニンガム副司令はちゃんと覚えてた!えらい! ほぼ明らかになった謎 「ほぼ」なのでこれからまた語られる事があると思います。 アンダーソン負傷の理由 ラプチャーがアークに侵入してる間、病院のベッドで寝っ転がって全く見せ場のなかったアンダーソン。 どうやら命に別条はないもののカウンターズが留守の間に何があったのか? ※生命維持装置が停電で使えなかったため昏睡していたと判明、さらに5分後に会議が~の真相は2時間(後に30分)ごとの生命維持装置の接続のためだったことが判明。 5分後会議男とか言ってごめんなさい。 軌道エレベーターと宇宙 軌道エレベーターがあるということは宇宙ステーションも。地上に人類はいない(エデンを除いて)ようですが宇宙はどうなっているんでしょうか?ラプチャーが人類に最初に目撃されたのが軌道エレベーター付近という話もあります、てか宇宙にもラプチャーいるんでしょうか?そして軌道エレベーターといえば破壊されて破片が地上に降り注ぐのがお約束、NIKKE世界の軌道エレベーターの運命はいかに? ※軌道エレベーターはラプチャーによって守りが固められ、更にその先の宇宙にはクイーンが存在する可能性が示唆されました。 紅蓮の姉 SHIFT UPディレクターのユ・ヒョンソク氏がいずれ紅蓮の姉のエピソードをやると言ってくれたので期待しましょう ちなみに管理人は紅蓮を引けてない、いわゆる無蓮です、はい。 ※28日より始まる新イベント、「NEW YEAR, NEW SWORD」にて紅蓮と姉の物語が始まります! 期待して待ちましょう! ロングヘアの量産型ニケ 物語に登場する量産型ニケで唯一ガチャで仲間にできない。ただの立ち絵だけのモブニケかと思ったらどうやら他の量産型ニケと同様に射撃モーションのデータは存在するようです。 ※ただのモブニケかと思ったらとんでもない過去が明らかになりました。 ラピはこの型式の量産型ニケだったことが判明! 確かに面影がある・・・? ピルグリム強すぎ 100年も前に作られ更には満足なメンテナンスも受けられないニケが何故アークの最新型ニケと同等かそれ以上のスペックを誇るのか? 戦闘経験値の差とも言えますがそれだけなんでしょうか? ※別次元の強さを誇るリリスのコピーモデルだったことが判明、ただそれでも劣化コピーと言わざる得ないほどリリスの強さは別次元。 リリスがシンデレラから逃げてまでゴッデスを守ろうとした理由 紅蓮から一対一ならシンデレラに勝てるのか?前回は我々を守っていたから勝てなかったのか?と問われあっさり肯定するリリス。 ゴッデスを守るために人類最後の反攻作戦を撤退したって事なんですが・・・。 部隊のリーダーの判断として疑問を持ったのは管理人だけじゃないはず。 地上を捨ててまでゴッデスを守った理由に「あなた達には大事な仕事がある」と答えます。 リリスはゴッデスに何をさせようとしていたのか? ※ユヒョンソク氏によれば人類の希望であるゴッデスをこれからも人類の希望として残すため。 推測ですがアナキオールと戦って勝ててもゴッデス部隊は大打撃を受けてしまう、リリーバイスはその状態でクイーンを倒すことは出来ないと判断したのではないでしょうか。 パイオニアの3人は何をしようとしているのか? マリアンをヴァイスリッターに預けたパイオニア。 チャイムによればパイオニアの3人は「反撃の糸口を見つけた」と言いマリアンを預けていきました。 3人は100年間、虫を食べ酒を飲み、空を見上げて雲の形がおち◯ちんに似てると思いを馳せる傍らクイーン討伐の手がかりを探していました。 おそらく反撃の糸口とはクイーンの情報や軌道エレベーター突破だと思いますが、100年間変わらなかった状況を覆せる出来事があったんでしょうか? )※LAST KINGDOMでネイキッドキングの存在が明らかになりました。 来る決戦への切り札だったようです。 ミシリス次期CEO ニケデビューが決まったシュエンに代わりCEOの座には誰がつくのか? ※諸事情によりシュエンのニケデビューは延期となりました。楽しみにしていたファンの皆さん、代わりに主人公に涙目でへりくだるシュエンをお楽しみください。