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スレ3 330-334 それでも静かな図書館 265 名前:ID ttLPlFtj(因幡リオ) ┌───────── │・新規購入調査票 ├───────── │ 若頭は12歳 │ └───────── 委員長は図書館に来ているようです 266 名前:ID l5vWxTqM(星野りんご) ┌───────── │・新規購入調査票 ├───────── │ おいしいジビエ料理 │ └───────── 料理する気満々です ≫265-266 2限目が終わった休み時間。和賀の制服の内ポケットに規則的な振動が発生した。 和賀は、慌てる事無く教室を出ると、人気のいない場所に移動し、ポケットの中から携帯電話を取り出した。 画面を見るとメール着信のアイコンが付いており、メールを開くと和賀は、眉を顰めた。 「緊急委員会?」 メールの送信者は、司書の織田からであり、『三人一緒に絶対来る事!』と打ってあった。 珍しい、と思った和賀は、『分かりました。』と返信し、教室に戻るついでに羽場と比取に声をかけていった。 放課後。三人は図書館に入ると、既に委員会の定位置に座っていた織田が気付くと、激しく手招きをした。 何事かと顔を見合わせた三人は、急ぎ足で席に座ると、織田は何も言わずに何かををテーブルに置いた。 それは数日前に見た新規購入調査票であり、全部で二枚あるそれはキチンとタイトルが記入されていた。 「?この調査票は、何ですか?」 「羽場君、よく見てみなさい。」 言われた通りにもう一度、今度は注意深く見た羽場だったが、特に変わった所が無かったので余計分からなくなってしまった。 「こ、これは!?」 「も、もしかして!?」 和賀と比取は、突然後退りを始め驚愕の顔を浮かべていた。 まだ分からない羽場は、急に仲間外れなった事に不安になり、縋る様に和賀の肩を捕まえた。 「せ、先輩!あれに何の秘密が隠されているんですか?!」 「お、お前はあれが何なのか分からないのか?」 「分からないから聞いてるんです!」 「あ、あれは……生徒からの……リクエストだ。」 その言葉に織田から皮切りに、四人の声にならない叫びが図書館中に響いた。 至福っ・・・・・・ 図書委員会の夢…‥ 法悦‥‥垂涎の至福……… 嬉々として騒ぐ羽場 至福の叫び‥‥ 比取‥‥ ただ突っ立ってるだけ… 至福の傍観…… 無論和賀も…… 至福っ…… 桃源郷を彷徨うが如くの圧倒的至福っ‥‥ 開放っ‥‥ 織田も‥‥ 狂喜乱舞っ…… 咆哮…歓喜…感涙…嗚咽…‥感動…‥そして…‥ 感謝っ…‥ 圧倒的感謝っ‥‥ そうだ……この調査票によ和賀達は成し得たのだ‥‥ 図書委員会‥‥奇跡のリクエストを‥‥! 「それでは発表するわよ。」 至福の時から一時間後。和賀達は、もう何杯目か分からない缶ジュースをテーブルに置き、盛大な拍手が巻き起こった。 「まず一枚目は……あら?」 いよいよ発表されると思いきや、織田の疑問の声にそれは中断されてしまった。 「どうしたんですか?」 「『若頭は12歳』って、この間入れた本よね?」 唐突に聞かれ、和賀は懸命に思い出そうとしていると、羽場がすぐさま答えた。 「それならオイラ覚えてますよ。表紙がマンガっぽくて印象に残ってましたので。20Aの棚にあります。」 「そうよねぇ。もう一枚は……」 織田がもう一枚の方を見ると、何故か泣きそうな顔になった。 「ねぇ、『おいしいジビエ料理』って本もこの間入れた覚えがあるんだけど……」 その言葉に、今度は比取が答えた。 「あ、はい。それなら10のCにあります。」 何という事であろうか。リクエストされていたものは、既に購入されていたのであった。 この図書館は途轍もなく広い。何かに例えるならビッグエッグと同等の広さである。 それ故に、生徒は置いてある場所を探しきれなかったから、無いと思ってリクエストされたのだった。 「い、今までの喜びはい、一体……」 四人は、魂が抜けてしまった様にその場に立ち竦んでしまった。 そして今日もまた利用者は、指に数える程しかいなかった。 332 名前: 通りすがり ◆/zsiCmwdl.(竜崎利里) ≫330-331 ┌──────────────────┐ │ ・新規購入調査票 │ ├──────────────────┤ │ モン○ターハ○ターP2G攻略本│ │ │ └──────────────────┘ 朱美「珍しく利里君が図書館に行ってるなーと思ったら……これを出す為だったのね」 卓「つか利里、お前は図書館を何だと思ってるんだ?」 利里「だってさー、漫画本があるならこれも良いかなってー」 卓&朱美『良くない良くない』 利里「ダブル突っ込みされたー!?(ガビーン)」 333 名前: 風紀委員長:因幡リオより。 ≫331 わたしのリクエストした「若頭」はどこにある。 あれだけ探しても見つからない。これだけ利用者に不親切な図書館、図書委員の資質が問われるぞ。 こういう所は、きっちりしてくれないと。 いや、借りようと思って探してるのではない。ただ『そこにある』というだけで、ニンマリしてしまうファン心理。 日常に潜む僅かな隙間に、『わたしだけが知っている』という独占欲。 ま、にわかの読者には分かりまい。 …しかし、この図書館。寂しすぎるね。この孤独感は第2巻の『母(姐さん)の背中』を思いだすね…。 ゆみみ、寂しかったんだろうな。 334 名前:ID uBWD3FzU(鎌田之博) ┌─────── │新規購入調査票 ├─────── │公務員試験テキスト └────── 塚本「うー、いてて、金的とかねぇよな……アレ?どこいってたんだライダー」 鎌田「ん、警察官とか正義の味方だなぁー、と思ってね」 塚本「はぁ?」 関連:和賀&羽場&比取 織田 卓&利里 朱美 因幡リオ 塚本 鎌田 その1"その2"その3 ケモノ学校シリーズ:SS 3スレ目の作品一覧に戻る ケモノ学校シリーズ TOPへ戻る
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416 :実験的作品 [sage] :2007/06/16(土) 09 08 48 ID usoBQbIB かち…かち…かち… ただひたすらマウスをクリックする。 流れていく文字と画面のイラスト。 耳からはBGMや女の声が延々と聞こえ続ける。 かち…かち…かち… 内容を吟味する。 殺し合い、魔法、幻想、呪い、三角関係、精神異常、 壊れた人間、嫉妬、怨嗟、裸、血、セックス、暴力、 傷害、殺人、抗争、犯罪、理不尽、後悔、死亡、妊娠、涙、自殺。 平和な日常とは程遠い異常な世界。 これが…彼が好きな世界? かち…かち…かち… 彼も同じようにこの画面を見ながらどんなことを思ったのだろうか。 この世界をどう思うのだろうか。 こういう世界に憧れを感じるのだろうか? こんな異常な世界だからこそ惹かれるのだろうか? ふと、指を休め以前、彼が見せてくれたDVDの内容を思い出す。 内容はSF。エキセントリックな女の子、宇宙人、未来人、超能力者が登場する。 エキセントリックな女の子の妄言が、実は事実であることを語り手の少年が理解していく。 しかしエキセントリックな女の子はそのことに気がつかない。 そのことを不満に思ったのか語り手の少年を連れて無意識に世界を再構築しようとするが、 少年の説得によってあきらめる…そんな内容だったと思う。 もう一度、じっくりと彼があの作品をどうして私に見せようと思ったのか考えてみる。 あのエキセントリックな女の子が私に似ていると言いたいのだろうか? 確かに、初めての夜に私は劇中の女の子と同じように彼のネクタイを掴んだりした。 しかし、私は幽霊や、宇宙人、超能力の存在を否定はしないが、自分が信じていると公言することはない。 我が侭なところが似ているといわれればそうかもしれないが、それでもあそこまで理不尽ではないと思う。 それとも、幼い顔立ちで胸が大きく男に媚びているような女の子や、 無口で何を考えているのかわからないような女の子に囲まれたいと思うのだろうか。 それとも、彼の青春時代を思い出すような何かがそこにはあるのだろうか。 それとも、彼はあんな奇妙な世界が好きなのだろうか… 417 :実験的作品 [sage] :2007/06/16(土) 09 10 01 ID usoBQbIB かち…かち…かち… 目の前で自殺する女。 嫉妬に狂い女の喉を刃物で切りつけ殺害する女。 妊娠した挙句、男の身体に刃物をつきたてる女。 浮気、優柔不断、そしてその結果の刃傷沙汰。 繰り返される嫉妬と浮気。 まるで昼ドラのようなどろどろとした内容。 上杉君…これが本当に彼の好きなものなの? 「ありがとう…上杉君。これ返すね。」 「いえいえ…あの…それで…どうでした?」 駅の傍のファーストフード店で上杉君から預かった袋を渡すと、 上杉君はなんだか落ち着かない様子でそういった。 「どう…って?」 「いや…まぁ、その…内容とか…どうだったかなぁと思いまして。」 なんだろう…妙に歯切れが悪い。 「ねぇ、上杉君。あれって…本当に彼が好きそうなものなの?」 「え…ええ、たぶん。間違いないと思うんだけど…」 「だけど…?」 「えっと…Pには言わないで欲しいんですけど、それPが選んだんですよ… ただ、そのチョイスに問題があると…俺なんかは思ったりするわけで…」 「Pが?…」 「あ、違うんです。もし、千鶴さんに勧めるなら…って風に聞いたんですよ。 でも、なんていうかPの奴…格好付けようとして、 たぶんあんなのを選んだんじゃないかなって俺は思うんです。」 「…そうなの?」 「だから、俺からみたら…本当はこっちなんじゃないかなと…」 そういってテーブルの上に上杉君が置いたのは以前と同じような紙袋だった。 418 :実験的作品 [sage] :2007/06/16(土) 09 11 54 ID usoBQbIB かち…かち…かち… ただひたすらマウスをクリックする。 内容自体はよく理解できなかった。 ただ、シンプルに女の子がひたすら嬲られる内容。 学生やサラリーマン、浮浪者、触手、虫、獣に精液をかけられ、犯される女の子。 扇情的なコスチュームを身に纏い、ただひたすらにレイプされる女の子。 妙に説明的な口調で自分がされている行為について語る女の子。 異常なシチュエーション。 屋外、屋内、学内、公園、衆人観衆、見知らぬ場所、水着、制服、レオタード… 様々なシチュエーション。 でも、嬲られる女の子も嫌がる様子ではなく快楽を享受して… いや、寧ろ積極的に快楽を求めているようにさえ見える。 一方的な性欲処理。 都合のいい女。 都合のいい状況。 でも、理解できる。 支配欲。独占欲。性欲。愛欲。 セックスの時は私がいつも主導権を握っているから… だから、P君が主導権を握り、まるで物のように 私を蹂躙し、 監禁し、 組み伏せ、 嬲り、 陵辱し、 汚し、 見下し、 貶め、 犯したいという願望はわかる。 だって私自身がそうしたいと思っていることなんだから。 これを見てP君が性欲を処理しているの? 私をこんな想像の中で汚して、その先端から精液を吐き出しているの? でも、これは上杉君の主観… でも、これがP君の好みであって欲しい。 理解できる。受け止められる。ううん…寧ろ嬉しいかもしれない。 彼の欲望を吐き出して欲しい 彼には正直になって欲しい 彼には隠して欲しくない でも、もしこれがP君の好みじゃなかったら… 私はP君を受け止められる? 私はP君を理解できる? …理解しよう。どんなことがあっても私だけは理解しよう。 例え心の奥底にどんな暗い部分があっても私は理解してみせる。 離れない。 私は近づいてみせる。 理想の女になってみせる。 彼が望むことは叶えてあげたい。 こんな妄想に浸らなくてもいいように。 彼が私だけを見てくれるように。 彼の欲望を私にだけ打ち明けられるように。 彼の欲求を私が処理できるように。 でも、私はまだ期待していた。 上杉君の主観こそが真実であることを。
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登録日:2016/03/11 Fri 15 13 54 更新日:2024/01/30 Tue 23 53 08NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 JK ツインテール ビッ○ ビッ○←ではない メイド服 伊藤かな恵 初体験の相手 天使の3P! 残念な美人 釣りキチ 非ロリ 鳥海桜花 鳥海 桜花(とりうみ さくら)とは、蒼山サグのライトノベル作品『天使の3P!』の登場人物である。 誕生日:3月8日 血液型:O 学校 :新井田西高校 普通科1年A組 愛用楽器:己の美声のみ CV.伊藤かな恵 主人公・貫井響とは高校でのクラスメイト。中1で転入した時も同じクラスであった。 児童養護施設「リトルウイング」で五島潤・紅葉谷希美・金城そら・佐渡正義と共に暮らしている。 潤からは「さくちゃん」、そらからは「さくねー」と呼ばれている。 背は高めで、端正な目鼻立ちの美少女。ロールのかかった、明るい色の髪をツインテールにしている。 非常にスタイルが良く、主に希美から羨まれている。ブラはCを着けているがきつくなりつつある。 制服をおしゃれに着崩し、凛とした佇まいでスポーツも得意である。クラスのアイドル的存在。 放課後は毎日のように繁華街へ1人で出向いていたという噂があり、「尻軽」「ビッ○」などと言われることも。 しかし実際の性格はいたって真面目かつ家族思い。 リトルウイングで共に暮らす面々は家族として大切に思っており、そこでの暮らしを楽しんでいる。 子供たちにとっては良きお姉さんであり、常に彼女たちを気にかけている。 施設育ちであることによる周囲からのからかいや同情を避けるためにあえて遊んでいる雰囲気を出していた。 ただしこの姿勢は潤たちにとって悪い見本になり、学校に馴染めなくなる原因になったと悔やんでいた。 着崩した格好は本来あまり好きではなく、また放課後に向かっていたのはバイト先である。 高校に上がってからはパン屋「Saonois(サオノア)」でバイトしているが、その制服は完全にメイド服そのものである。 生まれてすぐに両親が事故で亡くなり、施設に入ることとなった。 リトルウイングには中1の頃から暮らしており、また同時期に響のクラスに転入している。 作者の本業である釣りが趣味である。が、そののめり込み用は半端ではなく、釣りが絡むと若干人が変わる。 特に同じく釣りキチである正義とは、手法や釣果をめぐって苛烈な争いを繰り広げ、希美などから呆れられている。 事あるごとに響も引その道に引きこもうとしており、お下がりではあるが釣り竿をプレゼントしてもいる。 響のことは、彼が潤たちと出会う前から気にかけており、高校のプリントを密かに自宅に届けるなどしていた。 響=ひびきPであることも薄々予想しており、ひびきPの曲を潤たちに紹介したのも彼女である。 響がリトルウイングに出入りするようになったことで交流も深まり、やがて異性として意識するようになる。 しかし彼が小学生を優先しがちであったり、アプローチが空回りになるなど関係はなかなか進展しなかった。 だが原作4巻のラストで不意に思いを漏らしてしまい、一時ギクシャクするも5巻では素直な気持ちを打ち明け、仲直りをする。 「響のことが、好きです。仲直りさせて下さい」 他の女子(ほぼ小学生だが)と響の絡みに対してやや嫉妬を見せることもあり、そのつど響を「ロリコン」呼ばわりしている。 ただし真剣な思いを伝えるなどの行為は妨害せず、むしろ後押しすることも。曰く「リトルウイングの女は不戦勝が嫌い」。 基本的に桜花含めリトルウイングの女性陣は独占欲よりも「みんなでなかよくしたい」思いの方が強いようである。 キャンプの時は「桜花と響を一緒に寝かせると子供ができる」という正義の冗談を真に受けた潤たちによって、寝ている間に響の寝袋に押し込まれた。 高校の学園祭では、演劇部に協力する形で響が作曲、自身で作詞した『Fisherman's Horizon』を歌い上げた。 この曲は作者によって実際に作曲され、動画が公開されている。 さて、彼女の作中の活躍について最も印象的であるのが、響の初体験の相手であるということ。 彼女の方は経験豊富だったために響を優しくリードしながらも、彼女自身しっかり愉しんでいた。 原作3巻の冒頭では、その様子が濃密に描写されている。 「あ、いい……。すごくいいよ、響。そのまま、ゆっくり上下に揺らしてみて。ゆっくりだよ。 あんまり速いと、すぐにいっちゃうから……」 「突き上げて!もっと奥まで挿しこんでっ!」 「あうっ!?だ、ダメ、激しすぎると壊れちゃう!」 「ふふっ心配ないよ。暴れんぼうさんが大人しくなるまで、このままゆっくり……ね?」 「あははっ、いっぱい出たねぇ。こんなに出てるところは、あたしもはじめて見たかも……」 更にコトが済んだあと、響のはじめてを奪ったモノを目と鼻の先まで近付けたり、指をいれさせたりしている。 「初体験」の真相は、原作でご確認を。 ちなみに天使の3P!は最終的に響は小学生を信じた末に、最後は桜花とくっついて終わる。 追記・修正は初体験を済ませてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 間違いなく響の嫁。異論は認めない -- 名無しさん (2016-03-12 20 24 14) メインヒロインだろうな…間違いなく -- 名無しさん (2016-03-13 23 12 56) アニメ見る限りなんやかんやで響君はこの子としか恋愛パートないんやね、ロリっ子達が相手の時はコメ色の方が強いように見える -- 名無しさん (2017-09-13 00 49 59) 名前 コメント
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【検索用 はなかおちたのて 登録タグ 2017年 VOCALOID YouTubeミリオン達成曲 は ミリオン達成曲 一二三 初音ミク 慧子 曲 曲は 殿堂入り】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:一二三 作曲:一二三 編曲:一二三 イラスト:慧子 唄:初音ミク 曲紹介 君の過去と僕の独占欲。 曲名:『花が落ちたので、』(はながおちたので、) 恋人の過去が気になって仕方ない人の歌。そんなこともあったなぁ。(マイリスコメントより) 一二三氏の9作目。 2023年1月23日、自身2曲目となるミリオン達成。現在ボカロオリジナル曲でミリオンを達成している曲の一つである。 歌詞 (動画より書き起こし) 柔らかな手 透る白肌 振れる声と 鮮やかな表情 恋する僕の 淡い影色 "君の見せる光"の投影 全部見えちゃいないんだろう 盲目的に 君を想うよ 君の過去に連なる恋人 僕の胸を締め付けてるんだ ずっと ずっと そんな気持ちがさ 僕の 僕の 頭の隅っこで ぎゅっと ぎゅっと しがみついているから 不意に涙が伝う いっそ 消してしまいたいな 君が恋してた形跡も 誰かと深く絡み合って 染み込んだ その痕跡も 見ないフリしたって 過ぎるその光景ばっかりに 僕の知らない 君の笑顔があった 君の過去に 手を伸ばす僕を 「はしたない」と 窘めてるのは 「諦め」とか 「妥協」で出来た やけに大人ぶる 未来の僕 何度 何度 祈ってみてもさ きっと きっと 時は戻らないし いっそ いっそ 死んでしまえたら こんな醜い 今の心なんて 消してしまえたんだ 僕が愚図ってた原因も 過去の恋人(だれか)を深く恨み始め 溶け込んだ その羨望も 変わるフリしたって 過ぎるその感情ばっかりに 僕がよく知る 本音が そこにあった 君の心に開いた穴 かつては誰かが 住んでたんだって あゝ そんな気持ちも 反芻していれば 慣れるのかなぁ いつか後悔すんだって 君に恋した瞬間を 二人で長く見つめ合って 知ってしまった痕跡を 他人のままずっと初めから居られたら…… なんて なんで 知ってしまったんだ 君が恋してた形跡も 誰かと深く絡み合って 染み込んだ その痕跡も 許すことが 僕に 出来たなら この感情だって 大人になれる様な 気がしたんだ それは正しいのかな きっと正しいんだろう それは正しいのかな それは正しいのかな コメント この曲大好き。もっと評価されろし -- 名無しさん (2017-02-25 18 15 00) 切ない良い曲 -- 名無しさん (2017-03-09 23 26 09) イントロから心を奪われた。一二三さんの和ロックのようなギターサウンド好き -- 名無しさん (2017-08-02 01 33 37) 聴けば聴くほど切なくなる…良き -- Rimu (2017-08-10 20 21 01) 凄い切なくて、最後の方で泣きそうになった・・・ -- 夏鈴 (2017-08-21 21 58 01) いい曲。最初のサビ『消してしまいたいな』じゃなかったっけ -- 名無しさん (2017-08-24 14 34 22) 心に刺さる。 -- めだ (2017-09-30 10 42 14) すんごいいい歌なのにコメント数少なくてびっくりしたわこ 最初の方消えてしまいたいなではなくて消してしまいたいなですね -- 犀川 (2017-10-03 23 41 17) エレキギターと三味線(?)がめっちゃ合う!! -- カンナ (2017-10-05 21 31 55) いい曲、大好き。サビが切なくて、ギターがいい。なぜもっと評価されないの。 -- 月涙 (2017-10-17 00 18 16) イントロやばい -- 名無し (2017-11-01 13 33 11) とても素敵です、心がキューッとしました -- よひら (2017-12-04 21 18 00) 共感やばい。もっと評価されろ -- ゆペペ (2017-12-06 18 35 45) 一二三さんが作る曲全部好きだけど、これが一番好き!特にイントロが神 -- わさび (2017-12-09 19 20 46) 最近ずっとこの曲をリピートしてます。Cメロからの盛り上がりがすごい。ラストの問いかけも心にじーんときます。こんな良い曲、だれにも知られたくないようなもっと伸びてほしいような〜…! -- クッキーモンスター (2017-12-13 23 28 56) 好き -- しづき (2018-01-29 21 34 09) この歌、心に染みる -- 椋 (2018-02-10 16 13 35) 心の底を窘める歌。、。 -- 283 (2018-04-12 00 55 33) この曲が物凄い好きでもう何回も聴いてます。 -- てんむす (2018-04-14 16 37 58) すごいすごい。好き -- ぜりー (2018-04-18 08 07 39) すっごく好き -- その呼吸を乱す! (2018-04-18 18 05 55) 今の僕の状況にそっくりで、気づいたら涙がでていました。素敵な曲です! -- pe no (2018-04-26 17 01 06) イントロからヤバイです! -- 睦月焔 (2018-05-04 21 08 08) なんかこう、、、ぎゅってなって共感しすぎて苦しい。 -- sm(シム) (2018-06-26 21 55 45) この歌めっちゃ好き、、、でも、1番のサビの歌詞間違ってる -- 名無しさん (2018-08-08 16 00 12) めっちゃ泣ける曲□ -- あの (2019-01-11 19 42 30) 聞くたびに泣きます。好き。 -- 将来の夢は天使 (2019-01-15 14 31 55) タイトルが『、』で終わってる。つまりまだ続くってことかな?失恋したけど諦められないみたいな -- 名無しさん (2019-01-20 10 32 24) ⤴藤岡弘、を思い出したw -- 名無しさん (2019-02-12 07 18 58) 初めて聞いた時めっちゃハマって何回もきいた -- 名無しさん (2019-09-07 22 26 39) すごい良い曲でずっとリピッてます! -- 名無しさん (2019-12-03 13 56 31) ほんとこの曲すき♡もっと評価されるべきだよ、うん。 -- 𓃟 (2019-12-16 16 37 03) 太文字、、、、、 -- わお (2020-09-16 18 47 04) 僕の目に映る君、僕に映る君に空いた心の幻影。いっそ大人になって君の心に開いた穴を僕が埋めてあげればいいんだ。きっと正しいんだろう。 -- ほぼ ・ディラン (2020-12-04 08 29 15) 自分を大切にして傷つきたくない、そう思うから不安になるのだ。その人を好きだという、その気持ちに殉じればいい。 -- 瀬戸内ジャクソン (2020-12-09 12 44 01) 良い歌だなぁ -- 名無しさん (2020-12-09 16 27 57) 愛が実りますようこの幸せを祈ります。 -- 名無しさん (2021-01-01 11 11 15) 大好きな曲です -- 名無しさん (2021-11-12 17 44 18) イントロ聞いた瞬間 響いたわぁ 、もっと伸びろぉ!! -- 民( た み ) (2024-05-10 20 49 26) 名前 コメント
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「風先輩、これなんですか?」 「あ!ちょっと何で外出てるの!?」 何かがびっしりと書かれた紙を慌ててお姉ちゃんは鞄にしまい直そうとするけど、縁に引っ掛かって弾かれ、こちらに滑って来る。 拾って見るとそこには『彼氏にしたいランキング 女子部門』という何だかスペースを挟んだ瞬間矛盾している文字が躍っていた。 「なに、これ?」 「彼氏にしたい女子って意味解んないわね。何なのよ?」 「なんかクラスの子たちがふざけてやってたのよ。男の子だったら放っておかないのにーみたいな奴」 そういう軽いノリにしては随分凝ったデザインの気がする。 見れば、ランキングの1位は2位の人に大差を付けてお姉ちゃんだった。 「これは納得の結果ですね」 「東郷、納得されても嬉しくないから」 「でも確かに風先輩、頼りになりますし!恋人にしたいって気持ち解ります!」 「友奈、それは嬉しいけど東郷が怖いので即フォローを」 園子先輩が『彼氏にしたい、なんて解ってないね~』と言いながらランキング用紙をペラペラと弄んでいる。 そう、まったく解ってないと思う。お姉ちゃんを男の人の代わりにしようなんて失礼だ。 お姉ちゃんは、とっても可愛い女の子なのに。 ※ 部活の間中、機会を見つけてはお姉ちゃんをじーっと見つめる。 それだけでお姉ちゃんはそわそわして、何だか気が気じゃ無くなってしまう。 ―――バーテックスとの戦いが終わって、私たち姉妹の関係は少しだけ変わった。 私は何でも出来るスーパーヒロインだと思っていたお姉ちゃんの繊細さと弱さを知った。 お姉ちゃんはまだまだ子供だと思っていた私の中にある強さを知った、と言ってくれているけど私自身はよく解らない。 「(それともう1つ、お姉ちゃんは私が大好き)」 大赦に乗り込もうとしたお姉ちゃんを止めた時、お姉ちゃんが傷つくのも人を傷つけるのも嫌だったのは本音だ。 特に夏凛さんを傷つけるかも知れなかったのは思い出してもゾッとする。 けれど、心の中ではお姉ちゃんが私を理由にそこまで激昂してくれることへの喜びが確かにあった。 ずっと一方通行だと思っていた。姉妹の枠を超えた感情をいつかは諦めないといけない日が来るんだって。 でも、お姉ちゃんの中にもただの姉妹では片付けられない強い感情があるのを知って、私は諦めを捨てた。 「あ、あのね、樹。もしかして怒ってる?」 「うん、怒ってるよ」 多分『怒ってないよ』と拗ねたような反応が返って来ると予想していたのだろう、お姉ちゃんがピキリと固まる。 他のみんなも私の反応に目を剥いているけど、友奈先輩だけがのほほんと折紙を続けている。 流石は勇者部で一番場の空気が読めるだけはあると思う。私が次に何て言うのか解っているんだろう。 「だって、お姉ちゃんはこんなに美人で素敵な女の人なのに!男の人扱いなんて酷いと思う」 「な、なんだ、そういうこと。いやいや、おふざけだからね?あんまりムキになられるとお姉ちゃん困るなー」 口ではそう言いながら、お姉ちゃんは明らかにホッとした顔をしていた。 こういう時の表情が私はすごく好きだ。私が怒っていない、嫌っていないと確認した時のお姉ちゃんの顔。 私がちゃんとお姉ちゃんのことを好きだと知って安心する表情。とっても可愛い。 「でも解らないよ~?こういうのは本気で好意を持ってるのを隠してるのかも知れないし?」 「無い無い。女子校じゃあるまいし。ああ、友奈と東郷は除外ね」 「特別枠だよ、東郷さん!」 「どんなことでも私と一緒だと楽しめる友奈ちゃん、素敵だと思うわ」 先輩達が2人の世界に入ったのを横目で見ながら私は思う。 仮に、園子先輩が言うように本当はお姉ちゃんが好きでお付き合いしたいのを隠してあんなランキングをしているとして。 クラスでお姉ちゃんはとても頼りにされているらしいから、その内の何人が好意を持っているかは解らない。 けれど『彼氏にしたい』なんて言っている間は、私は全然その人たちに脅威を感じない。 お姉ちゃんの可愛さを知らない、お姉ちゃんの弱さを知らない、お姉ちゃんの私への気持ちを知らない。そんな人たちでは。 「(こういうのが、お姉ちゃんの言ってくれた強さなのかな)」 それはちょっと違う気もするけど、まあいいや。 お姉ちゃんはすっかり蟠りの解けた顔で折紙を続けている。 帰り道、『本当はお姉ちゃんにもちょっとだけ怒ってたんだよ』と告げたなら。 あの顔はどんな風に崩れて、そして安心した時にどんな風に笑ってくれるかな。 ふふっと口の中でだけ笑って、私は間違えたフリをしてランキング用紙を鶴の形にして折り上げる。 紙飛行機みたいにひょいと投げてみたけど、鶴はくるくると回って机の上に落ちて。それを見て私は今度は隠すことなく笑った。 ※ 樹が嬉しそうに笑うのを見て、あたしもすっかり安心しきった顔で笑う。 ねえ、樹。確かに樹は強くなったけど、あたしは同じくらい小賢しくなったんだよ。 「(あの紙、わざと出してたってことには流石に気付かないよね)」 樹の嫉妬、樹の視線、樹の独占欲、そしてあたしに対する樹の優越感にも似た深い理解。どれもとても心地よい。 樹の前で完璧な姉でいなければならなかった時間は、決して負担ではなかったけどずっと怖かった。 いつか弱さを覗かせた時に愛想を尽かされるんじゃないかと考え出して、夜中に叫び出したくなったことも1度や2度じゃない。 だから、あたしの弱さや脆さを好いてくれるのが―――とっても嬉しい。 「(やり過ぎはダメですよ)」 ぱくぱくと口の動きだけで友奈がそう伝えて来る。大丈夫、今日は放課後まではもう動きは無いと思うから。 前よりもずっと私たちは互いを理解していると思う。こういうのを幸せって言うんだろうな。 当て馬にしてしまったクラスのみんなに心の中で謝りながら、あたしは折紙を続けた。
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「二葉さんはね、日本という極東の島国から、訪ねてきたのよ」 そう語るコリンヌの声は、雪華綺晶の耳を、右から左へと通り抜けてゆく。 写真の中の、優しそうな目元と、社交的であることを思わせる微笑。 潤んだ金色の瞳は、二葉という青年に、釘付けとなっていた。 この既視感は、なに? ずっと以前にも逢っている……みたいな。 だが『いつ、どこで』に当たるパズルのピースは、見つからなかった。 二年前に、二葉が渡仏した際のことか。それとも、もっと他の時期なのか。 雪華綺晶が手繰る記憶の糸は、どれも、ぷっつりと途切れてしまう。 コリンヌと出逢うまでの経緯さえ、夜霧に巻かれたように、茫漠としていた。 「二葉さまは、どのくらい、このお屋敷に滞在なさってたのですか?」 「そうね……一ヶ月以上は、お泊まりになっていたはずよ。 わたし、殆ど毎晩のように、二葉さんに日本の話を聞かせてもらってたっけ」 「この写真も、その時の?」 「ええ。写真ってステキね。美しい思い出を、より鮮やかに留めておけるから。 眺めながら想うだけで、息づかいが聞こえるほど、彼を身近に感じられるのよ」 楽しかった日々の思い出に浸っているコリンヌは、いつになく上機嫌だ。 目の前にいる雪華綺晶が、想い人であるかの如く、一言一言、声を弾ませる。 蒼い瞳を輝かせて、口早に喋るさまは、恋する乙女そのものだった。 第八話 『Feel My Heart』 ――なんて健気なんだろう。雪華綺晶のココロが、キュッと痛くなった。 写真を眺めて、手紙のやりとりをして…… 二人を隔てる距離にも屈せず、二年もの間、一途に想いを紡いでいる。 そんなこと、よほど強い気持ちがなければ、できやしない。 コリンヌの思慕には、特別な意味があるのだと、雪華綺晶は悟った。 「もしかして、あなたと二葉さまは、将来を誓った仲ですの?」 「それは……いいえ、まだよ」 伏し目がちに、か細い声で呟いたコリンヌの頬は、桜色を帯びている。 奥ゆかしい仕種ながら、彼女の気持ちは、あからさまだった。 「だけど、いつかは――ね。そう願いながら、手紙をしたためているの。 子供じみた夢……かも知れないけれど」 「想いは届きますよ、きっと。いえ……もう届いているのでしょう。 ですから、二葉さまも頻繁に、手紙を書いてくださるのです」 「そうね。そうよね」 言って、コリンヌは端正な表情を、パッと綻ばせる。 けれども、その美しく澄んだ蒼眸の奥に、一抹の不安が宿っていることを、 雪華綺晶は見逃さなかった。 彼を信じていない訳では、ないだろう。 だが、コリンヌはまだ若い。喩えるなら、苗木のようなものだ。 激しい雨に土壌を浚われれば倒れるし、突風に薙ぎ払われもする。 脆弱な根元は、些細な変化であっても、呆気なく揺らいでしまう。 彼の声を聞きたい。優しく、髪に触れて欲しい。 コリンヌが心から望んでいることは、きっと、そんな自己満足だけ。 少女は今、想いを貫くために、確かな絆を求めずにはいられない年頃だった。 「ねえ、コリンヌ」 主人の背後に回った雪華綺晶は、目の前にある細い肩を、両腕で包みこんだ。 そっと近づけた頬に、コリンヌの耳が触れる。驚くほど熱くなっている。 でも、なんだか気持ちいい熱。彼女は、ますます頬を擦りつけて囁いた。 「もっと……二葉さまのお話を、聞かせてください」 彼を思い出すことで、コリンヌの寂しさが少しでも紛れるのであれば―― 聞き役となることに吝かでない。 保護してくれたばかりか、こうして側仕えまで許してくれたコリンヌへの、 せめてもの恩返しができるなら……と。 しかし、それだけが理由ではなかった。 雪華綺晶もまた、二葉という存在に、並々ならない興味を抱いていたのだ。 なぜ、彼が夢の中に現れたのか……その理由が知りたい。 だからこそ、彼のことを、もっと教えて欲しいと望んでいた。 ~ ~ ~ コリンヌは、それこそ湧き出す泉の如くに、二葉についてを語り続けた。 やがて日が傾き、夜が訪れても、彼女の回想は止むことを知らない。 食事を自室に運ばせてまで、雪華綺晶とのお喋りに熱中していた。 この会話の終了が、二葉との縁の切れ目になると怖れているような―― そんな素振りだった。 「二葉さんには、双子のお兄さまがいらっしゃるのよ。 ご兄弟で、新しい事業を展開しているの。かなり大掛かりな計画らしいわ」 そんな話題が切り出されたのは、一緒に食後のシャワーを浴びている時のこと。 二葉のことを話している時のコリンヌは、本当に愉しそうだ。 雪華綺晶は、かいがいしく主人の背中を流しながら、笑みを交えた相槌を打つ。 けれど、その笑顔の裏で、雪華綺晶はじわじわと興醒めていた。 自ら望んだことながら、コリンヌが他人の名を口にするのが、面白くない。 いま、最も側にいて、触れ合っているのは自分なのに…… どうして、遠く離れた国の青年のことばかり、嬉しそうに話すのだろう。 嫉妬と思慕の情が、もやもやした欲求不満を募らせる。 雪華綺晶の胸で、独占欲が燻りだしていた。 インプリンティング――という言葉がある。 鳥類や哺乳類が、産まれて直ぐに見た物体を親と認識する学習能力のことだ。 雪華綺晶の、コリンヌに対する感情も、それに近いものかも知れなかった。 (あなたは…………私だけのマスター) コリンヌは今、確かな温もりを求めている。雪華綺晶は、それを与えられる。 だから、行動することに、なんの躊躇いもなかった。 「続きは、お部屋で聞かせてください。夜が明けるまでの、寝物語に――」 雪華綺晶は背後からコリンヌを抱きしめ、濡れた素肌を、ひたと重ね合わせた。 そして、返事を促すように……主人の白い首筋を、ちゅぅ――と吸った。 花弁のような少女の唇から、驚きの中にも悦びを滲ませた声が漏れる。 ひくん……コリンヌは喉を蠢かせて、おののきながらも、こくっと頷いた。 第八話 終 【3行予告?!】 いま、私の願い事が叶うならば……翼が欲しい―― 空を飛べるなら、すぐにでも貴方の元へ行きたい。 どれだけの恋人たちが、そんな願いを、この空に溶かしてきたのかしら……。 次回、幕間2 『azure moon』
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819 :名無し募集中。。。:2012/06/16(土) 16 32 27.36 0 保全代わりに置いていく 691↓を見た生田の反応を妄想してみた 820 :名無し募集中。。。:2012/06/16(土) 16 33 19.25 0 その画像を見た瞬間、えりなは思わず椅子から立ち上がっていた。 その拍子に揺れた椅子がガタンと大きな音を立てたけど、きゃいきゃいと騒がしい楽屋の中では、その音となえりなの行動に注目したメンバーは、隣に座った聖だけ。 目を丸くしてえりなを見上げる聖の視線から逃げるように、慌てて座り直す。 「どうしたの?」 「な、なんでもない」 不思議そうな聖に平静を装って応えて、手の中のケータイに視線を落とす。 ケータイの画面に映るのは、新垣さんのブログ記事。 ―――その中の、キャンディのように包まれたチョコを持つ新垣さんの画像。 タコさんのように尖った唇と何もセットされていない髪の毛が年齢にそぐわない幼さを醸し出していて、なんとも愛らしい一枚なのだけれど、その唇の下らへんが問題だった。 唇と手のひらの間から覗く胸元の襟ぐりが無防備に開かれていて、その下まで見えてしまいそうでとても危ない。 画像を見つめながら眉根を寄せる。 画像自体はとても可愛い。 新垣さんが写っているんだからそれは当然なのだけれど、その無防備な胸元が気に入らなかった。 だって、このブログはえりなだけが読むものじゃないのだ。 ファンの人や、もしかしたらたまたま検索した一般の方だって見てるかもしれない。 それなのに、こんなに無防備な写真を載せるだなんて。 それはつまり、不特定多数の誰かに新垣さんのこの無防備な姿を見られているという事だ。 えりな以外の誰かが。 胸の中がざわついて、すこぶる不穏な音を立てた。 可愛い新垣さんの写真が好きだ。 可愛い新垣さんをもっともっと色んな人に知ってもらいたいと思う。 こんなにも素敵な人なんだよと世界中の人に言って回りたいくらいに。 821 :名無し募集中。。。:2012/06/16(土) 16 33 42.50 0 だけどその一方で、こういう無防備な姿はえりな以外には見せて欲しくないと思うのも、それもまた事実だった。 だって、新垣さんはえりなのカノジョやもん。 カノジョのそんな姿は自分以外に見せたくないと思うのは至極自然な事だと思う。 そもそも、だ。 写真集の水着だって、発売された当時はえりなは新垣さんのただの後輩だったから、その時はただただ可愛いとしか思わなかったのだけれど、今見てみると少しだけ複雑な気持ちになってしまう。 ざらつく心を落ち着けるように下唇をきゅっと噛んで、新垣さんの写るケータイ画面を親指でそっと撫でた。 見て欲しいけど、見せたくない。 えりなだけが知っていたい。 えりなだけが見ていたい。触りたい。抱きしめたい。それ以上も全部、えりなだけが。 誰にも、渡したくない。 新垣さんに嫌われたくないから、直接言った事はないし、これからも言う事はないだろうけれど、新垣さんのそんな写真や映像が出る度に、えりなはずっと一人でこのモヤモヤを抱えていく事になるだろう。 だけれど、それは仕方のない事だとえりなはちゃんと分かってる。 だって、これはただの子供っぽい独占欲だもの。 大人になれないえりなが悪いだけの、ただ。 子供な自分に嫌悪して、画面を撫でていた指でぽんぽんと新垣さん頭辺りを叩いた。 ごめんなさいと心の中で謝りながらもう一度画面を撫でたら、ケータイがぶるぶると震えだして、画面に新着メールを知らせる文字が浮かび上がった。 その文字に続いて画面に映った送り主の名前を見て、ドキリとする。 つい今しがたまで、ずっと思いを馳せていたその人の名前だった。 手早くメール画面を呼び出して、文面に視線を滑らせて、―――えりなは、机に突っ伏した。 隣の聖が突然のえりなの行動に驚きの声を上げたようだったけれど、そんな事に構っていられなかった。 822 :名無し募集中。。。:2012/06/16(土) 16 34 19.25 0 口元が緩む。 頬が一気に熱を帯びてきたのが自分でも分かった。 そろり、と顔を上げて、もう一度メールに視線を向けた。 from:新垣さん title:ぽん! ------------------ 今日は収録だよね? がんばれぇがんばれ ぇ! あたしはお稽古!い ってきます! ぽん大好きだょぉ! へへへっ(*¨*) ------------------ 新垣さんは、こうやって時々気まぐれに、大好きをつけてくる。 直接はほとんど言ってくれないから、時々突然に襲ってくるその言葉は、メールの文面であろうが破壊力は抜群だ。 締まらない頬をそのままに、画面をスクロールしていくと、新垣さんの写真が顔を出した。 朝撮ったのだろうか、部屋の中で布団に包まってピースしている新垣さんが、ケータイの小さな画面の中からえりなに淡く微笑みかけていた。 髪の毛もハネちゃって、目元はこれ以上ないくらいに眠たげだで、無防備を通りすぎたそんな表情に、たまらなくきゅんとする。 たぶんきっと、そんな表情を見れるは、世界中でえりなだけだ。 その事実に、さっきまでの子供のような嫉妬心がふにゃんふにゃと溶けていくのを自覚した。 823 :名無し募集中。。。:2012/06/16(土) 16 34 35.69 0 緩む頬をそのままにしていたら、唇の隙間から、んふふふ、と声が漏れてきた。 聖の訝しげな視線が頬に突き刺さってきたけれど、構わずにケータイを眺めた。 「……えりぽんキモイ」 最早聞きなれてしまった聖のその言葉に、いつもなら反論するのだけれど、そんな気持ちも湧かないくらいに、今のえりなの心はぽかぽかと温かくて、甘くて、幸福感でいっぱいで。 ひとしきり可愛い新垣さんを見つめた後、返信メールを打つためにえりなは指を動かし始めた。 えりなも新垣さんが世界で一番大好きだと伝えるために。 おわり
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ああああ!、もうあのバカ! 何時くるのよー!もう、待つ身にもなれよー! (ゴロゴロ(横転) ってか連絡くらいしてくれたらいいのに。 夏休みからこっち、ちっとも来やしない、あのバカは。 でも ......どうしたんだろう? やっぱりあれ?「もうどら焼きいらないから」って言ったのがまずかった? いや、でも「そうか、それは気が付かないで悪かったな」って言ってたし。 普通だったよね? あ、 でもなんか弟や妹の面倒みるのに忙しいって言てったから... それか。 そうかーそうだよね、夏休みだし.. それにしてもー 一度くらい顔出したっていいじゃない? まさか.. もう全部読んだの!? いや..いくらなんでも..こっちだって毎週買い足してるし。 あいつどーも作家は問わないみたいだし。 ジャンルも問わないみたいだし。 .....岩波全部読んだとか言わなかったけ?.. ああ!もう! あああああ!もうわたしのバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカ! (ゴロゴロ(横転) なんで携帯聞かなかったのよーわたしー! ううー 誰か知ってそうな...うー、こんな時友達の少ない自分が恨めしい.. 天理かなぁ..でも知らないだろうなぁ、あの娘、男子は大和にしか興味なさそうだし... あ! 大和ってあいつと結構絡んでなかったっけ? じゃぁ天理経由で大和に聞けば.. ああ、でも大和って苦手なんだよね.なんか...『何の用事だ』って聞きそう。 それ言うと天理も...ううん、似たもの夫婦奴ーっ! 世の中あんたらみたいなカプーばっかだったら、何の苦労も無いわいー! あああああ!もうー! (ゴロゴロ(横転) 誰か他にいないかーっ! ええとあいつ誰と一緒にいたっけ、いつも... あ! 橿原君! なんだろう、一年の時はそれなりに格好よかったのに、最近怪我ばっかして 陰の薄くなった...ああ、まぁそれはいいや。 彼なら真面目だし変な気は回さなそう、それにー、一年の彼女がいるって話しだから。 わたしが電話しても何かの用事って事で、いいよね?変じゃないよね? うん、天理-大和ラインで橿原君に電話で聞いて生駒、これで決まり!よし! 「もしもし?あ、天理あのね...」 トゥルルルルルル 「はい...」 「あ、橿原..くん?」 「...どちら様ですか」 「え?え?あのわたくし葛城と言いまして..ええと橿原さんじゃ.」 「違います」 ガチャ え?え?何?今の..女の子?間違えたのかな..でもーええと番号はと... トゥルルルルルル 「はい...」 「あ、橿原..」 「違います」 ガチャ えええ?何でー?もう、天理たら間違えたの? 「ただいまー、いやぁ人気あるのか無くってなぁ、ほら買ってきたぞ、和ごころ」 「....」 「さくら?ほら和ごころ、お前食べたいって」 「伸二..」 「..あの..さくら..?」 「葛城...って誰...」 「え?葛城...?ええと誰だっけ」 「約束したよね...」 「え?え?ちょっ、ちょと待ってちょっ」 (暗転) 新ジャンル 『とばっちり』 後日談 「あははっ!、きっとそれさくらちゃんだよ」 『さくら..って誰?』 「かっしーの彼女。一年の、ほらよく昼休みに来てるじゃん、ツインテの可愛い子」 『あ、ああーあの子がそうか。そういえば、じゃぁ違うって』 「うーんちょとさくらちゃんてこぉ独占欲が強いっていうか、ねぇ(笑 あ、じゃあ今頃かっしーは..ナムー」 『ふーん?でも天理、かっしーって橿原君の事?いつのまにそんなに仲良くなったの?』 「ん、まぁちょとねーっw、ていうかまぁ高大つながりだけど。 で、すすき、かっしーに何の用だったの?」 『あ、あああいや,べべ別にあの本とか』 「急用だったらさぁ、生駒から電話してもらったらいいじゃん?」 『な、なななななななんで生駒君が出て来るのよぉ!』 「え?だってつき合ってるんでしょう?生駒と」 『え』 『ちょちょちょとぉお、ちがっちがちが、っべべべべつにつき合うとかってなんでほら』 「えー何ぃ、いまさら隠すことないじゃん、だって毎週生駒があんたとこに入りびたってるんでしょう?」 『あ、あああいりびたっ、入り浸るって、その、なんなんで知ってるのよぉ!』 「へ?みんな知ってるよ?ついにすすきも陥落かって、何人の男子が涙を飲んだと思ってるのよ」 『男子?なんで男子が』 「あんたねぇ去年のメイド喫茶のあれ(*1)覚えてないの?『あの巨乳メイドは誰だ』ってうちの高大も大騒ぎしたんだから」 『し、知らないわよ!だってあの時は恥ずかしくて、もう何やったか覚えて無いっていうか思い出したく無いもん.. だ、大体男子っていつもわたしの事『花も咲かないすすきっ原』とかって言ってるでしょう。」 「だからーいつも言ってるみたいに、あんたももうちょと身なりをちゃんと、ほらまゆ毛とか眼鏡とか、したらモテモテ なんだからさぁ。あと姿勢悪い!」 『よ、余計なお世話よ!』 「んでさ、ええと何だっけ..そうそう、つき合って無いって、なら生駒は何しに行ってるのよ」 『あれはその、いいい生駒君が本好きだから、ほらだからね..カクカクシカジカ』 「ええ?うっそ!マジ?本読みに来てるだけなの?..まぁ生駒らしいと言えばらしいか」 『そう、ほんと...何考えてんだかって..はぁ』 「むふふふ、そのため息、そっかー、そうかむふふふふ、さてはすすきさん,電話は生駒にかー」 『ちょ、ちが、違うってぇ!』 「いーのいのーそういうことならこの桜井天理が一肌脱ごうじゃないの!まぁ大船に乗った気でドーンと」 『あああ、あのいや、うううう(ああ恐れていた方向に...ばかばか、わたしのばか)』 新ジャンル「墓穴」 注1(くじびきで負けてモデルになったポスターである。 女子有志によるフルメイクとキワドイ衣装の所為で『謎の巨乳絶対領域美少女』と噂に)
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時刻楓(ときざみ かえで/Tokizami Kaede) 年齢:2○歳 職業:専業主婦 性別:女性 メイン:戦士 サブ:探索 エクストラ:悪魔使い 追加サブ:竜装術士 種族:幻想種(狼の変化) コミュニティ:十四夜会 身長 180cm 体重:55kg PL名:比那名居の人 「やれやれ……こうも子供が多いと困ってしまうな。こら、槐。そんなところに登るな。……お前も何か言ってやってくれ、時計。」 外見 薄桃色の髪と赤い瞳の長身の女性。 目付きは悪く、口も良くはない。いつも棒付き飴を咥えている。 露出の多い服装をしているが時刻時計以外が触ろうとすると底冷えするような声で脅される。 普通の未来 十四夜会脱退後、時刻時計と共に一度鬼灯市から離れていった。 その後目的を果たして戻ると、そのまま定住。 時刻時計と共に仲睦まじい夫婦生活を送ることになる。 もっとも、子供の数が多すぎて苦労することも多いようではあるが。 +街角インタビュー 私の夫、か。 可愛い奴だよ、見た目はな。中身はまぁ獣だ。 歳の差はそんなに無いよ。5歳差だ。私の方が年上ではある。 ん、不満か?特にはない。 そもそも子供の世話と営みとで不満を感じる暇がないさ。 何より、共に在る。それだけで私は満足だよ。 やってほしいこと、か…… いや、それも特にないな。大体のことはやったしな。 残っているのは…… ###規制### うん?あぁ、また別の質問か。 出会いのきっかけ?そうだな、私も時計も魔法使いでな。 その依頼で……何度か一緒しているうちに、といったところか。 最初は何やら落ち込んでるのを励ましに行っただけのつもりが、いつの間にか逆転していたな。 まぁ、その出会いにはまた別の人間が絡んできたりするのだが。 なんだ、まだあるのか……ん、最後に一言? 取材するのは構わんがナンパするような止め方はやめてくれ、思わず殴るところだった。 ……違う?あぁ、夫に一言? ふむ。といっても今更時計にいうことなど……まぁ特別な一言である必要はないか。 『愛しているぞ、時計。世界中の誰より、いや、世界よりもな。』 ―お蔵入りになったテープより +過去のキャラページ 「……あまりジロジロ見るな、そういうのはもう辞めたんだ。」 時を刻む守護者 年齢 19歳 性別 女性 種族 幻想種(狼) クラス 戦士/探索者/悪魔使い 身長/体重 180cm/55kg 3サイズ 108/73/97(Hカップ) コミュニティ 十四夜会 PL名 比那名居の人(@hinanai_no_hito) 外見 薄桃色の髪と赤い瞳をした狼の幻想種。 いつも露出の高い服装を着ている。魅せつける目的ではなく、本人の体温が高く暑いため。 涼しい場所を好む。反面、暑い場所はとにかく嫌い。 アガシオン(使い魔)を連れている。いつもは人形になっているが、たまに本気モードで現れることもある。 人格 妹の事以外は流れに身を任せるタイプ。妹に関連する事には全力を尽くす。 その関連でどんなに気が乗らない依頼でも受ける。自身の体や精神にダメージを負う羽目になるとしても。 自身の事に関心がない。悪魔(悪神)との契約で自身の全てを捨てたと考えていた。 現在は考えを改め、妹や恋人のために生きる決意をしている。 その傍らで、根本にある"護る"という気持ちが強まっている。 もし妹や恋人が外的によって死に瀕するなら、自身の身を砕け散らせてでも守る覚悟がある。 出生・来歴 幻想種の間に生まれた姉妹の姉。幼少期に誘拐され、親が見捨てたため誘拐犯に育てられた。親の顔も何も覚えてすらいない。 10歳の頃に誘拐犯のグループが仲違いを起こし、誘拐犯が死亡。その仲間に口封じの為に姉妹共々連れ去られた。 誘拐犯の仲間の欲望のはけ口になりながら1年妹を守り続け、誘惑してきた悪神「タローマティ」と契約し、誘拐犯の仲間を殺害。 警察に出頭するも経緯から正当防衛とみなされて不問。 その後は得た力を使ってまっとうに日銭を稼いでいたが、妹をまともな住居・学校に通わせる為に探索や戦闘のある危険な道へ踏み入れた。 しばらく色々な場所を転々としてきたが、つい最近たまたま異界の調査で鉢合わせた御剣個人探偵事務所の面々とコネクションを持った。 そのまま御剣家から十四夜会へ推薦、十四夜会に名を連ねるようになった。 なお、住処は転々としている模様。一夜限りの男の家や宿泊施設を利用している。妹はあるマンションの一室を借りて学校に通っている。 交友関係 ●時刻時計 「まぁ、なんだ。私の恋人だ。どうやら、独占欲が強いらしい。」 +... 「もう絶対に私を置いていくなよ。居なくなったら許さん。」 ○花之木倫太郎 「弟のようで兄のような……まぁ、よく分からない奴だ。」 ○玲卯月 遥 「何度も助けてもらったな。いつか返さねば。」 ○哥津己駆梨 「とても良い"人間"だ。また共に依頼をする時は、ぜひとも頼らせてもらおう。」 ●風結樹 紫音 「何かを抱えているみたいだな。今は守られているが、必ず守ってみせる。だから、安心しろ。」 ○早瀬零夜 「人間らしい人間だな。歳相応とも言うのかも知れないが。」 ○マギナ 「とても紳士的な騎士だ。家族と分かり合える日が来ることを願っているよ。」 ●玲卯月遥 「よく守られていた。アイツには叶う気がしないな、良き戦士だ。」 ●玲卯月嶺 「迷惑をかけてしまったな……」 ●姫神久々利 「良い奴ではあるが……少し、理想が過ぎるな。」 ●地蔵山 龍慈 「優しい奴だ。優しすぎる……が、ちゃんと分かっている奴だな。優しいお前も私が守ってやろう。」 ●雨月・傍 「悲しい過去に縛られていた奴だ。……ちゃんと前を見て、また歩き出せるようになってほしいものだな。それまでは、守るさ。」 ●夜鷹滝石丸 「やかましい。」 ●伝法エソラ 「常識的な奴で、同い年だ。面白いやつでもある。一緒に居て退屈はしないな。」 ●鑢ヶ縁 「なんだアレは。……いや、時計の友人らしいし、理解できるように務め……務められたら良いな……」 ●相羽慶 「とても常識的な良い人間だった。また依頼を共にしたいな。」 ●衣川小町 (ドラマシーン次第) PickUp 前衛で高命中攻撃を繰り出す(予定)硬さを活かして体でカバーする(予定) ……お金と経験点たまったら頑張ります。
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「寒い……」 小さく呟いた言葉は、夕方の空に消えていく。陽が沈みはじめて、あたりは一層寒さを増してきた。 さむいなぁ、と改めて呟いてから、流れていく人混みをちらりと眺める。待ち人は未だ現れない。 時計はすでに、待ち合わせの時間を15分ほど過ぎていた。 「……」 今日もあの人は遅刻のようだ。今まで一度だって待ち合わせの時間に現われたことはないけれど、自分はこうして待ち続けている。いい加減約束の時間の15分前についてしまうのはやめようと思っているのに、その時になると気が急いてしまっていけない。 「さむいなぁ」 人はこれだけいるというのに、待ち続けるあの人だけがいない。そのことがなんだか少し寂しくなって、変装用の帽子を目深に被りなおした。 自分自身では有名になったつもりなんてないから、いまだに変装という習慣がない。けれどお兄ちゃんもあの人も、過保護なくらいに言い聞かせてくる。それでもいまだ、目深に被るこの帽子に慣れていない。 視界が狭くなるし、何より背の高いあの人の顔がよく見えないからあまり好きではないと言ったなら、一体どんな顔をするのだろうか。 「……寒い」 もう何度目になるかわからない言葉を呟いたら、目の前にふっと影がさした。はっとして顔を上げると、目の前の人は穏やかに微笑んで、自分の首にそっとマフラーをかけてくれる。 「アルトくん……」 そっと名前を呟いたら、その人はひょいと肩をすくめて隣に腰掛けてきた。 「遠くから見えたから」 待ち合わせか?問い掛けながらポケットを探り、暖かい缶コーヒーを渡してくれる。 きっと手をこすり合わせる私を見つけて、急いで買ってきてくれたのだろう。 そんな優しい彼に、私はほんのり笑って、そうだよ、と返した。 「ありがとう、あったかいね」 苦いものはどうも苦手な私にはカフェオレを、自分自身はブラックコーヒーの缶を開けながら、彼は私の手に触れてくる。 冷たいな、と呟いてから、首にかかるマフラーを巻き直してくれた。 「どこかに入って待ってればいいだろう」 間近で歪む端正な顔に苦笑すると、彼はもう一度私の手に触れて、そっと体温を分けてくれた。 暖かい。 「でも、それで入れ違いになって、待たせちゃったら嫌だし」 大きな掌に包まれながらのほほんと笑ったら、彼は大仰にため息をついてやれやれと頭をふった。 「自分が待たされ続けてるって言うのに」 「うん、そうなんだけどね、でも」 「わかったわかった。もう言わないよ」 でもでも、と言い募る私の言葉を遮って、アルトくんは笑う。 その笑顔は優しくて、でもどこか呆れていて、私がわがままを言った時にお兄ちゃんが見せるものとよく似ていた。 大好きだなぁ、と思う。 「ふふ」 「なんだよ、変な奴だな」 思わず笑ってしまったら、彼は片眉を上げて、首をかしげる。 なんでもないよ、と返しながら、私は暖かいカフェオレをゆっくりと啜った。 「それにしても」 「うん?」 「なんでこんなに遅いんだ、待ち合わせの時間はいつだよ」 そんな私に肩をすくめたアルトくんが、ビルに掲げられた大きなモニターを見て低く唸る。 そのモニターでは銀河の妖精が歌っていて、その画面の右上にはデジタルの数字で「05 25」と表示されていた。 「えーと、五時、だったかな?」 「はぁ?!もう30分近くたってるじゃねぇか!!」 この寒空の中でそんなに長い間待ってたのか! 眉根を寄せて怒鳴るアルトくんを、何人かの人がちらちらと見ていく。 まぁまぁ、と宥めながら、本当は15分早く来ていたことは言わないでおこう、と強く思った。 「ったく、何やってるんだあいつは」 「うーん、何してるんだろうねぇ」 収録やライブリハに遅れた事は一度もないのに。 改めて誰かにそう言われると確かに、何をやっているのだろう、と思う。 「連絡は?」 「毎回ないよ」 「毎回?」 「あ……」 言ってしまってから、しまった、と口を塞ぐがもう遅い。 恐る恐る隣を見たら、青筋を浮かべたアルトくんがスチール缶を握りつぶすところだった。 「あんの、馬鹿野郎がぁぁああああああ~っ」 べこっ、という音に、ひぇえ、と首をすくめるけれど、そんな私にお構いなく、アルトくんはぶつぶつと何かを呟いている。 所々聞き取れた言葉はあったけれど、怖いので聞かないように心がけた。これはあの人と会ったら間違いなく喧嘩になりそうだ。 どうやってそれを止めようか考えて、少しだけ憂鬱になる。 ちらりともう一度アルトくんを見上げると、眉間に皺は寄っていたけれど、もう怖いことを呟くのはやめていた。 「何でこんなに遅れるのか、聞いたことあるのか?」 その代わり、私をじっと見つめて問いかけてくる。 その質問に首を振って返して、私は目を細めた。 「聞かないことにしてるの」 「ん?」 「私と居ない間のこととか、あまり聞かないことにしてるの」 そうして、見下ろしてくる端正な顔に、そっと微笑みかけた。 「縛りたくないんだ。あの人はとても自由奔放で、だからこそ軽やかで、綺麗で。それが私の大好きなあの人だから」 縛りたくないの。 再度小さく呟くと、優しい彼は私と同じように目を細めて、そっか、と小さく返してくれた。 「でも、あいつはそんなこと思ってないと思うぞ」 「そんなことって?」 「縛ってほしくないとか、軽い体でいたいとか」 きっと、もっともっと、貪欲だと思う。 そう、どこか思い馳せるように呟く横顔を見ながら、私は、そうなのかな、と考えた。 でも結局、わからないままだ。いつもいつも、あの人のことがわからないまま。 「もっと、聞いていいんじゃないか?」 「……」 「あいつもそれを望んでると思う」 諭すようにそう言って、アルトくんは笑った。 その笑顔にいつも勇気付けられている自分は、そんな彼になにを返してあげられるだろう。 「あいつから、相談されたことがある」 「え?」 「お前のこと。何も求めてこないって。ただ無欲に、自分の望むことだけを叶えてくれるって。自分のことが、本当に好きなのかな、って」 「そんな!好きに決まってるよ!」 「だよな。俺もそう言った。でも、あいつは」 そこまで言ってから、アルトくんは、冷めてしまった私のカフェオレをそっと奪い取り、代わりにもう一度この手を包み込んでくれる。 いつだったか、男の人の手は冷たいと聞いたことがあったけれど、そんなことはないな、と、今彼の手に触れながら思う。 「俺さ、あいつが遅れてくる理由、少しだけわかるような気がするんだ」 「アルトくん……」 「俺はまだ、そういう人に出会ってないけど、でも、あいつの気持ちはなんとなくわかる」 繋いだ手から感じる温もりは、かつて切望したものだった。 けれど今は、この場に現れてくれないあの人のことを想う。 いいんですか。私、アルトくんと浮気しちゃいますよ。 思いながら、なんだか少し泣きたくなって、私は俯いた。 本当に好きでいてくれるのか、なんて、私の方が聞きたい。何を思って一緒にいてくれるのか、私に何を求めているのか。 かつて夢見たあの人は、捕まえているのかどうかすらわからない。捕まえたと思っていて掌からすり抜けられてしまうのが怖いから、初めから隙間を作って、逃げ出されても気付かないようにしている。 「もっと、貪欲でもいいんじゃないか。お前は少し、遠慮しすぎだ」 それで二人とも不安だったら、元も子もないだろ。 落ち込み始めた私にそう言って、アルトくんは冷えた手を温めるように、私の手をゆっくりさすった。 その仕草がなんとなくお母さんみたいで、心がほんのり暖かくなる。 「やさしいね、アルトくん」 微笑んでそう言ったら、彼は微苦笑をして私の頭をぽんぽんと撫でた。 「あぶなっかしいんだよ、お前は」 思考も、行動もな。 そう言ってから、私の背後に一度だけ鋭い視線を送る。 振り返ってみたけれど、そこに何があるわけでもなく、不思議に思って彼を見たら、何も言わずにただ肩をすくめただけだった。 「さて、俺はもう行くかな」 そうしてからフラリと立ち上がり、もう一度私の頭を撫でる。 缶コーヒーのゴミをまとめて持ちながら、コートの襟をそっと立てた。 「もういっちゃうの?」 「これから訓練なんだ、それにお前の待ち人も来たみたいだしな」 そしてゆっくりと歩きだした彼を追って視線をめぐらせたら、その肩越しに、近づいてくるあの人が見えた。 「あ……」 嬉しくなって声を上げたら、その人は小さく手を振って微笑んでくれる。 シェリルさん、と言い掛けて、ここが往来であることを思い出し慌てて口をつぐんだら、そんな私の代わりにアルトくんが声を上げた。 「遅いぞ。何分待たせてるんだ」 苛立たし気な言葉にシェリルさんは一瞬足を止めたけれど、再度ゆっくりと足を進めて、アルトくんの前で立ち止まる。 「なによ、アルトのくせに私にお説教?」 強気な言葉にアルトくんは一瞬黙ったけれど、やがて押し殺したような声で低く呟いた。 「お前が遅いと、こいつが危ない目に合うんだよ」 「……どういう」 「連れていかれるところだったんだぞ」 最後の言葉は、よく聞き取れなかった。 けれどそれを聞いたシェリルさんが表情を固くして、気を付けるわ、と言うのを、はらはらしながら眺めていた。 「あの、二人とも」 やっぱり喧嘩になってしまうのかと思って声をかけたけれど、予想に反して、二人は小さく肩をすくめて笑っただけ。 「まぁ、これ以上やっても寒いだけだしな」 ぽかんとする私に噛んで聞かせるようにそう言って、アルトくんが振り返る。 綺麗に笑う姿を状況がわからないままに見上げてから、私は慌てて首元のマフラーに手を伸ばした。 「あ、マフラー」 急いでほどこうとする私の手に自分の手を添えてそれを制しながら、アルトくんが笑う。 「次に会うときに返してくれればいい」 「でも……」 「今日はつけてろ。毎度待ち惚けを食らわせる馬鹿へのいい御灸だ」 馬鹿への、のところに力を入れて、アルトくんは意地悪そうに笑った。 その横でシェリルさんが苦々し気に眉を寄せたけれど、結局口を開くことはしなかった。 「じゃあ、またな」 「うん、ありがとね」 「ああ」 そうしてアルトくんと別れてから、私はシェリルさんをじっと見上げる。 去っていくアルトくんの背中を見つめている横顔はなんとも言えない微苦笑で、それが優しげだったから、寂しくなってその手に自分の指を絡めた。 「シェリルさん」 名前を呼びながら手を引いたら、逆にその手を引かれて、指先に口付けられる。 「待たせてごめんなさい」 そうしてささやかれて、私は自分の頬が熱くなるのを感じた。 「め、ずらしいですね、シェリルさんが遅れてきて……謝るの」 その気恥ずかしさをごまかすようにごにょごにょと呟いたら、シェリルさんが苦笑して、そっとアルトくんのマフラーを解く。 代わりに、長い自分のマフラーの半分を私に巻いてくれてから、言いにくそうに二、三度視線をさまよわせた。 「うん、あのね」 「?はい」 「その、ありきたりで恥ずかしいんだけど」 珍しく言い淀むシェリルさんの、サングラス越しの瞳をじっと見つめる。 そうしていると、やがて観念したのか真っすぐに私を見て、頬を染めながら小さく囁いてくれた。 「待ってる間は、私のことだけを考えてくれる……でしょう?」 まるで秘め事を告白するように目を潤ませて、シェリルさんは言う。 ストロベリーブロンドがさらりと頬にかかり、表情に影ができる様がすごく綺麗。 うっすらと染まった頬が愛しくて、私はなんだか泣きたくなった。 初めて言葉にされた独占欲に、鳩尾の辺りがきゅぅーっとなる。 さっきアルトくんが言っていたことが本当で、それが夢みたいで、目の奥が熱かった。 「シェリルさん……」 「笑っていいわよ。幼稚な独占欲だ、って」 拗ねたように呟く言葉すら愛しくて、私はぶんぶんと首を振る。 この時の私の心の中は、きっとどんな言葉を尽くしても語りきれない。それくらい嬉しくて、照れ臭くて、愛しくて……。 寒かったでしょう、考えが及ばなくてごめんね。そう言ったシェリルさんを、すぐにぎゅっとしたくて仕方なかった。 「でも、もうやめるわ」 その代わりにつないだ手をぎゅっとしたら、シェリルさんも同じようにぎゅっとしてくれて、それが嬉しくて心がほわほわする。 嬉しさを隠し切れずに笑ったら、同じように笑ったシェリルさんがそっと囁いた。 「貴女を誰かに取られちゃったら本末転倒だし、ね」 そうして悪戯っぽく笑って、シェリルさんはアルトくんのマフラーを丸める。そして、そのまま自分の鞄にしまってしまった。 その様子をぼんやり見ていたら、つないだ手がそっと引かれる。 逆らわずに一歩踏み出すと、ゆっくりと背中に腕がまわって、優しく抱き締められた。 「恥ずかしいけど、言うわ」 「はい」 「ずっと私の傍にいて」 そうして耳元で囁かれる言葉に、はい、と返事をする代わりに、私もシェリルさんの背中に腕を回して、ぎゅっとその体を抱き締めた。 鼻先をすり寄せた首筋からはいつものシェリルさんの香りがして、それだけでこんなにもこの人が愛しく思える自分のことを、少し誇らしく思った。