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杏子が立ち止まり真剣な顔つきになる 「いいのか?」 予想外の反応、杏子の表情にふさけた感じは微塵にも感じなかった 杏子が僕の腕を掴み茂みに連れていく 僕は諦め全てを享受することにした 杏子が僕の唇を貪る そう、貪っているのだ 舌で唇を弄び、口の中を舌で這う これは唇を交わすといった表現は似つかわしくないだろう 僕は完全に杏子に食べられているのだ でも、僕は満更でもなかった 黄昏時に協奏曲は激しく、情熱的に奏でられる そして、僕は楽器だった コメント 302 名前:†[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 00 12 43.18 ID uN/x3PgY0 [1/2] お味噌汁を作って夕飯の準備をしていた8月下旬のある夕暮れ時 久しぶりにうちの電話が鳴った コンロの火を止め、受話器を取る 相手は杏子だった 以前渡した携帯からかけてきたようだ 彼女の前で言ったら怒られるかもしれないが彼女が正しく携帯電話を使えている事に感心した 『今、暇かい?』 夕飯の支度の最中だったが杏子がわざわざ電話をかけてくるとは何かあったのだろう 僕は杏子に暇だよ、と答えた 『そうか、じゃあ駅にまで迎えに来てくれないか?』 杏子の頼みに僕は肯定し受話器を置いた 窓から差し込む赤い夕日と外から聞こえる鴉の歌が妙に調和していた 駅に着くと僕が探す前に杏子が僕の方に走り寄って来た まるで飼い主を見つけた小型犬のようだ 「わざわざありがとな」 杏子はそう言うと僕の右腕をギュッと掴んだ やけに今日は甘えん坊な杏子だね 「そ、そんなことねーさ」 若干動揺しているような杏子だったがそんな彼女も可愛かった じゃあ、帰ろうか 「そうだな」 そして帰路につく 正直、杏子は僕にぴったりくっ付いて少し歩きにくかった でも、嫌な気分ではない むしろ、嬉しかった 彼女の温かさ、匂いを独り占めしてるような気分になれたから 杏子に一つ聞いてみた 何故、今日に限って僕にお迎えを頼んだのかを 「その、それは・・・」 急に顔を赤くして口をもごもご動かす 杏子らしくないな、お腹でも減ったのだろうか 丁度、左を見ると自動販売機があった 何か買っていく?と杏子に質問を投げかけながら販売機の方に寄ろうとする 「そっち行くなって!」 杏子に強く腕を引張られて止められてしまった いったいどうしたというのだろうか? コメント 307 名前:†[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 00 17 28.77 ID uN/x3PgY0 [2/2] 杏子の話によると、今僕が寄ろうとした自動販売機は一部では【死の自動販売機】と呼ばれているらしい 彼女曰く、その販売機で商品を買うと三日以内に事故に遭って死ぬらしい さらに、真夜中になると其処で無言で佇んでいる血塗れの白装束の女がいるとか こういう類の話は季節感もあって好きなのだが、杏子からそういう話が聞けるとは思わなかった 「だから、そこでは飲みもん買っちゃだめだぞ!」 というわけで杏子に叱られてしまった 僕はそこで杏子に一つ質問をした その話は何処で聞いたのかを こういう話は出所が分かると更に楽しめるからね 「さやかが言ってた」 なるほど、友達との会話で怪談話が出てその中で【死の自動販売機】の話題が出たというわけか 名探偵ばりの推理をぶつけてみる 「すげーなお前、よく分かったなー」 杏子に感心された それで、杏子はお化けとかオカルトなものを信じるの? 「そんなこと言ったら魔女だってオカルトだろ?」 ふむ、一理あるね ちょっと杏子をからかってみたくなった 僕はその【死の自動販売機】に触れてみた 「おい馬鹿!何やってんだ!」 杏子に怒られて手を引き離されてしまった 「祟りにでも遭ったらどうすんだ!」 ごめんね、ちょっと興味がわいてきちゃって 「馬鹿!死んだらどうすんだよ!」 ここまで心配してくれると少し悪いことをしたなと思ってしまう 「死んじゃったらもう二度と戻ってこねーんだぞ・・・」 杏子は若干涙声だった ごめんね・・・ そう言って僕は杏子を抱きしめてあげた そして、家に着いた 杏子はまだ僕の腕を抱きしめている もう、家についたしそろそろ放しても・・・ 「バカ、お前は目を放すと何するかわかんねーし」 「それに、お前はあたしのもんだ。勝手なことはさせねーからな」 そして玄関で杏子は僕の顔に甘く蕩けた顔を近づける 流石に玄関でキスは・・・ 「うるさい」 夏の夕焼け空は紅蓮に包まれ、鴉が謳う 僕は杏子の神聖な焔と愛の協奏曲を奏でる コメント 378 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/21(日) 17 07 19.60 ID 463Dpm5DP [2/2] 杏子ゲロ あんこげろ ankogelo angelo angel 天使 コメント 445 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 00 00 03.40 ID +LDtESN20 はぁ・・・あんこちゃんと24時間テレビを見たい。 僕とあんこちゃんは家で24時間テレビを見るの。 あんこちゃんは24時間テレビ見るの初めてで目をキラキラさせながらテレビに食いついてるの。 「24時間ずっと見続ける!」って言って聞かないから僕は一緒に付き合ってみてあげるの。 夜中、つまらないバラエティのところでうつらうつらしちゃうんだけど頑張って耐えてるの。 僕はもう眠いから横になろうとするんだけどちょっと寝ぼけてるのか「ひとりにするなょぉ・・・」って 小さい声で言ってツンツンして起こそうとしてくるの。可愛い。 そしてついに20時。あとちょっとでマラソンもゴールなんだけどついにあんこちゃん力尽きちゃって寝ちゃうの。 僕の膝の上でスースー言ってて寝顔がとってもかわいいの/// 風邪ひいちゃうといけないから近くにあった毛布を掛けてあげるの。 あとちょっとでゴールするってときに気づいてあんこちゃんは起きるの。 「なんで起こしてくれなかったんだよ!」ってちょっと悔しそうに泣いてるの・・・。 僕は来年は一緒に最後まで見ようねってぎゅっとするの/// そして・・・ そのあとは僕とあんこちゃんでベットの上で24時間マラソンをするの/// コメント 459 名前:†[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 00 14 51.41 ID Xp+ibglw0 [1/2] ここに来るのは今月最後だろう 杏子の教会 今日は涼しいので掃除しやすいだろう 曇天で気持ちのよい天気とは言えないけれど 寧ろ、雨が降ってきそうだ まぁ、折りたたみ傘を持ってきたからいいかな 「今日は涼しくていいな」 杏子が僕の手を握りながら言った 気温がいつもより低かった所為か杏子の柔らかく小さな手は温かく感じる さぁ、掃除しようかと杏子に促す 「そうだな。さっさと終わらせてなんか食いにいこーぜ」 杏子は暢気な声で返す その声に僕はとても癒される 温かくて、優しいその声に 予想通り、涼しかったので掃除は意外と早くはかどった 杏子が家族の写真の入った額を丁寧に拭いている 彼女の顔は昔を懐かしんでいるようだった 寂しさと温かさが混じったというような表情 言葉にするのは難しい表情だ 僕はここに来る度いつも思っていることを杏子にぶつけてみた その写真、持って帰らなくていいのかと 大切な思い出は自分の傍において置きたいものだろうから 「気遣ってくれてありがとな。でもいいんだ。あたしの家族の居場所はここだから」 静かに杏子はそう言って写真をもとの場所に置く 彼女の言葉はとても優しい感じだった その言葉にはどれほどの深み、重みがあるのだろう 最愛の家族を喪失した悲しみ 最愛の家族と共有した在りし日の幸福 その言葉にそれらが全て凝縮されているのだろうと僕は思った 果たして、僕が杏子なら耐えられるだろうか 相反する感情が混沌となり、心の中でずっと渦巻いているであろうその状態に 「おっと、もう辛気臭い話はそれくらいにしようぜ?」 彼女の優しい声によって僕のネガティヴな思考は中断された 「どっかいってパッとなんか食ってこーぜ!」 そう言って杏子は僕の腕を引いて教会の出口に向かう きっと、それは僕を気遣ってくれた上での行為だろう 僕は杏子の優しさと強さにただただ、感心するしかなかった コメント 461 名前:†[sage] 投稿日:2011/08/22(月) 00 18 18.49 ID Xp+ibglw0 [2/2] 教会を出て約10分 僕と杏子は手をつないで街中を歩いている どこかレストランでもないか探している最中だ 「なんだあれ?」 杏子がある方向を指さした そこには人だかりが出来ている 「ちょっと言ってみよーぜ」 杏子に腕をひかれるまま僕は歩く 人だかりの中心で、中年の男二人が殴り合っていた それをとめようとする数人の若者 「みっともねー、喧嘩かよ」 杏子は興ざめしたようにつぶやいた どうやら酔っ払い同士の喧嘩らしい 実にくだらない争い 「やっぱ、あたし酒は嫌いだよ。正常な人間を一瞬にして狂わせちまう」 杏子が小さな声でボソっと言った 彼女の脳裏に浮かんでいるのは恐らく、酒に溺れて狂ってしまったという父親だろう だから、杏子はきっとお酒に対していいイメージは持っていないだろう・・・ こんなところ杏子には似合わないな 僕は杏子の手を引いて人だかりから離れた ごめんね、あんな醜いもの見せちゃって 「謝るのはこっちの方だよ。あたしがお前の手を引いたんだからさ」 杏子は若干、俯きながら言った 僕は杏子の頭を撫で、彼女から憂いを取り除こうとする 「お前は、将来酒飲むつもりなのか?」 杏子が心配そうに訪ねる 酒やタバコやるとお金が溜まらないらしいから僕は遠慮しておくよ 「そっか、安心したよ」 でも、お酒が全て悪いってわけでもないよ 「わかってる。でも親父は酒の所為で・・・」 杏子の声が段々、涙声になってくるのがわかる それに悔しそうに、拳を握り締めフルフルしている 僕はそんな杏子をひょいと抱きかかえる 「うわっ!いきなり何すんだよ」 辛気臭い話はもう止めるんじゃなかった? 「・・・そうだったな、ごめん」 僕はこんな悲しそうな顔の杏子を見たくない だから、僕は杏子に優しくキスをする 「うわっ!なんだよ」 杏子は顔を赤らめる 気持ちは晴れたかい? 哀しそうな顔なんて、杏子には似合わないよ 僕はできるだけ優しく、包みこむように杏子を抱きしめる 「ありがとな」 杏子はそう言って目を瞑った 涙の交響曲は確かに美しいように聞こえる でも、喜びの協奏曲の方が遥かに美しい旋律であることは言うまでもない コメント 625 名前:†[sage] 投稿日:2011/08/23(火) 00 11 05.25 ID /C2VES1t0 [1/4] 久しぶりに杏子が緑のパーカーを着ていた 昨日今日は涼しかったからだろう 小さな杏子にとっては少し肌寒かったのかもしれない 明日はまた、暑くなるというから杏子か体調を崩さねばいいのだけれど そんな事を考えながら僕はパーカー姿の杏子を見つめる ホットパンツに緑のパーカー 初めて彼女と逢った時と同じ服装だ 目を瞑れば鮮明に浮かぶ杏子との出逢い けっこう前のことなのについ昨日のことのように感じる 実際はそれ以上の月日が流れているというのに そんな風に過去の事を懐かしんでいると杏子に話しかけられた 「なに見てるのさ?」 その姿、久しぶりだなって 「あぁ、これか。今日はちょっと寒いからな」 そっか、やっぱその服装が一番似合ってるよ杏子 「茶化すなよ」 少しだけ顔を赤らめて言った 僕は茶化したつもりなんてないのだけれど 「う~ん、暇だなぁ」 僕の隣に座った杏子が綺麗で長い脚を伸ばす ホットパンツという露出の多い服装なので太ももまで見えてしまう ジロジロ見ないように心掛けても、どうしてもチラチラと目に入ってしまう それにしてもなんて精錬された太ももなのだろう 筋肉も贅肉もなく、ただただ美しい 杏子はよく動くからもっと筋肉がついていてもよさそうなのだが 恐らく杏子はそういう体質なのだろうと勝手に合点する 彼女はびっくりするほどによく食べるが、少しも丸くなった感じがしない 太りも痩せもしない体質なのだろうか それにしても、やっぱり杏子の太ももは最高だ 触りたい、頬擦りしたいしたいほどだ 「おい・・・お前・・・」 杏子の呆れたような声で僕は我に返った 「なにひとの太ももジロジロ見てんだよ」 み、見てないよ、と我ながら苦し紛れの言い訳をする 「ふーん・・・正直に言ったらちょっとくらい触らせてやってもいいかなって思ったんだけどなー」 あんまり綺麗だから見蕩れてたんだよ 「やっぱ見てたんだな」 恥ずかしくて、僕には返す言葉がなかった コメント 626 名前:†[sage] 投稿日:2011/08/23(火) 00 13 20.99 ID /C2VES1t0 [2/4] 美しくて柔らかくてすべすべしていて、 杏子の太ももは気持ちよかった 彼女のそれは触れただけで魂が浄化されるかのように清らかで美しかった 「んっ・・・もっと優しくしろよぉ・・・」 杏子は真っ赤になりながら蕩けたような甘い声で抗議する ごめんね、でもこんなに素晴らしい太ももを見せてくる杏子が悪いんだよ? 「そんなっ・・・んっ・・・こと言ったって・・・」 彼女はパーカーの端を掴みながら必死に耐えるように震えていた 杏子の可愛らしい反応を見ると更に理性が抑えられなくなってしまう そして、とうとう僕は杏子の麗しの太ももに頬擦りをする あぁ、なんて幸せな気持ちなんだろう 頭の中にエデンが到来する そして天使が楽器を奏で僕を祝福する 「もう・・・んっ・・・やめろよぉ・・・」 杏子は恥ずかしさのあまりパーカーのフードを被って顔を隠してしまった よほど恥ずかしかったのだろう 僕はそれを知りながら杏子に訪ねた なんで杏子は顔を隠すの?、と 「んっ・・・お前のっ・・・せいだよ・・・」 完全に蕩けた甘い声の杏子 僕は彼女の太ももと戯れるのをやめ、杏子のフードを外した 真っ赤になって瞳にはうるうると涙を浮べた様子の杏子 正直、やりすぎてしまった感も否めなかった ごめんね、ちょっと調子に乗りすぎ━━ 謝ろうとした瞬間、思いっきり押し倒され。 杏子に僕の手を押さえつけられ。 そして唇を貪られた 今まで見たことのないほどの蕩けた顔に蕩けた声 僕は抵抗しようとするけれども、彼女の腕は僕の束縛をやめない 「あんだけのことしてくれたんだ、お前も覚悟はできてるよな?」 僕の答える前に杏子は舌で僕の唇を、中を弄び貪り尽くす んっ・・・あっ・・・ 自分でも声になっていないのがわかる 「可愛い声でなくじゃねーか」 彼女の口から糸が引いている 「今日一日はあたしの好きにさせてもらうからな」 至福の時の代償 それは今までにないほどに僕が杏子に奏でられることだった 協奏曲なんてものじゃない、それは狂詩曲だった コメント 650 名前:今日、8/23は「 処暑 」 - http //bit.ly/pgXCxB[sage] 投稿日:2011/08/23(火) 01 31 25.19 ID zx1ehYGT0 はぁ・・・あんこちゃんと一緒に夏の終わりを過ごしたい。 僕とあんこちゃんは家の中でごろごろするの。 今年は節電する!って聞かないからあんこちゃんがなかなかクーラつけさせてくれないの。とってもいい子。 あんこちゃんは「あちーちょーあちー」って言いながら扇風機の前で「あ゛ーあ゛ー」ってやってるの。 僕も負けじと大きな声で「あ゛ーあ゛ー」ってやってたらもっと大きな声で「あ゛ーあ゛ー」ってやってくるの///かわいい。 そういえば今日は「処暑」っていう日なんだよ、ってあんこちゃんに教えてあげたら 真っ赤な顔して、「ひ、昼間っからなんて事言ってんだよ!この馬鹿!」って言うの/// 僕は、ははあんと思って「『ところ』に『あつい』って書いて『しょしょ』って読むんだよ。」って教えてあげたの。 そしたらちょっと恥ずかしそうに「へ、へえー」ってあんこちゃんはごまかそうとするの。 僕は困らせてあげたくなって、「何と間違えたの?」って言ってみたの。 そしたらあんこちゃんはますます顔を赤くして扇風機の前で「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」ってやってるの///// その後はちょっと怒っちゃってずっとそっぽ向いたままなの・・・。 だけど晩ご飯に僕がそうめんつくってあげたら機嫌直してくれたの。 そして・・・ そのあとはあんこちゃんの『しょしょ』を貰って、「あ゛ーあ゛ー」言わせるの////// コメント 671 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/23(火) 08 16 31.32 ID EYwi17Jy0 [2/6] やめろよぉ… こんな朝早くからそんな恥ずかしいこと… 杏子ちゃんは朝からえっちな娘だね 「お前のこと大好きだから仕方ねーだろ///」 僕だって、負けないほどに杏子ちゃんのこと大好きだよ! 「じゃあ、試してみるかい?」 やだぁ…舌入れないでよぉ… 「だらしない顔になってるぞ?」 そんなっ…朝から…激しっ…… 「朝一番のお前の口は甘くてうまいな」 あぁんっ…! 「もうノびちまうなんて、だらしねーな」 ごめんね、杏子ちゃんっ… 「でも、そんなお前が大好きだよ」 僕も杏子ちゃんが大好きっ! 「じゃあ、もう一回愛しあうかい?」 うんっ!杏子ちゃん愛してるよ コメント 876 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/23(火) 22 26 30.21 ID rhkKw3wl0 [3/3] ………ジリリリリ! うるさいくらいの目覚まし音に私は叩き起こされた。 私は目覚まし時計が嫌いだ。 けど今はすごく気分が良い。 いや、ワクワクしてるというのが正しい気持ちか。 自分でもよく分からない、こんな気持ち久しぶりだな…いつ以来だろうか。 …さて、今日は待ちに待った転校初日だ。 さやかのヤツ、驚くかな。 「………佐倉さーん自己紹介お願いします」 いざ、こうなるとやっぱし緊張するな…。 佐倉杏子だ。 好きなことは食べることだ、よろしくな! 歓声と拍手が向けられる。 えーっと、さやかはどこかな… …おっ、いたいた。 すげー驚いた表情してやがるぜ。 マミのヤツに見せたやりたいくらいだ。 「えーっと、佐倉さんの席は…」 先生、美樹さやかの隣の席が良いんだけど大丈夫かい? 「あら、美樹さんと知り合いなの? じゃあ美樹さんの隣の席どうぞ」 おっしゃ、助かるぜ、先生。 席に着くと同時に横から声が飛んでくる。 「…なんであんたがここにいんのよ」 なんだって良いだろ 「ま、まあ良いわ…そ、その…よろしくね」 さやかのヤツからそんなこと言ってくるなんてビックリだな… ああ、これからよろしくな! 今宵、寝室の窓から月を見上げて私は思う これからも幸せな時間が続きますように…ってな。 コメント 990 名前:†[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 00 15 11.62 ID jaKi9ALQ0 [1/3] 今朝、杏子は酷く魘されていた まるで夢魔に苦しめられているよう 汗びっしょりでうーんうーん、と苦しそうに喘いでいた 僕は彼女に体温計を渡して体温を計らせる 38℃、酷い高熱だった 杏子をすぐに病院に連れていかなくては 「大丈夫・・・だから・・・っ・・・」 どう見ても大丈夫な様子じゃない 僕は彼女の発言に構わず杏子を布団から起こす 杏子に水を飲ませ、彼女のパジャマの中に手を突っ込濡れタオルで身体の汗を拭く そして僕はすぐに支度をし、パジャマ姿の杏子を抱きかかえ病院に向かった 10分間ほど全速力で病院に向かい走った 会社員や主婦など、道行く人たちは僕らを奇怪な目で見ていたがそんなことに構わず僕は走る 確かにパジャマ姿の可愛らしい少女をお姫様抱っこして全速力で息を切らして走ってたら奇妙だろう 現在自宅、病院から帰ってきたところだ 病院の診断は夏風邪だった 処方された薬を飲ませ、安静にしておけば大丈夫とのことだ 僕は布団で寝ている(というより寝かせた)杏子の顔を見る 汗は若干ひいて、少し楽になったようだが涙目になっている まだ苦しい?と杏子の体調を気遣う 「注射されたところ・・・いてーんだけど」 注射を打たれた肩をすりすりとさすっている 魔女という恐ろしい怪物と戦っている魔法少女の杏子が注射で涙目になるとは意外だ でも、そこが可愛かったりするのだが 「のどかわいたー」 僕は杏子の要求に答え、水の入ったコップを手渡す 「ストレートティーの方がいいんだけど」 病人なんだからそんな贅沢なこと言わないのっ! 「へいへい、わかりましたよー」 無駄口叩く元気はあるようだ 僕はしばらく杏子とお喋りしていた すぐに寝かせた方がいいのだろうが、杏子はまだ一緒に話していたいと言ってきかない 疲れたら自然と眠ってしまうだろうと思い、無理に寝かせるようなことはしなかった お喋りをしていると杏子が赤くなって僕に言った 「一つお願いしてもいいか?」 出来る限りのことはするよ 「汗びっしょりで気持ち悪いから拭いてくれないか?」 僕の心拍数が10倍くらい上がった気がした コメント 992 名前:†[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 00 16 32.27 ID jaKi9ALQ0 [2/3] 杏子は後ろを向きパジャマのボタンを一つずつ外していく 僕は目を疑った 杏子は下着をつけていなかったのだ! その、下着は?と僕は問う 「そんなの必要ねーだろ・・・」 杏子は小さな声で呟くように言った 「だからってあんまりジロジロ見んなよ!」 僕はできるだけ意識しないように杏子の背中を濡れタオルで拭く 「ひゃっ!」 杏子の素っ頓狂な可愛い声が僕の心拍数を更に高める 彼女の身体は汗でベタベタしていた これでは暑くて当然だろう でも不思議と汚い感じはしなかった 寧ろ杏子の肌の汗が輝いて艶かしい そして、甘くて酸っぱいいい匂いがする 「なぁ、ちょっと目瞑っててくんない?」 えっ、と聞き返そうとする僕を杏子は止める 「目、つぶったか?」 うんと合図をする 僕の頬に熱くて柔らかい感触 それは段々と僕の唇の方に忍び寄って、とうとう僕の唇を這い回る 熱い風、吐息が僕の口の中に流れる そして、僕の口の中に熱い何かが注ぎ込まれる 「んっ・・・はぁ・・・はぁ・・・」 杏子の蕩けた声 僕も言葉にならないほどの何かを感じる んっ・・・はぁ・・・ 「んっ・・・もう・・・目開けていいぞ・・・?」 僕が目を開く 杏子はもうパジャマを来ていた 「へへへー残念でしたー」 杏子は小悪魔の様に悪戯な笑顔でもう一度僕の唇を貪ってきた 蒸れるような夏の暑い部屋 でも、僕達は互いの名前を呼び交わし、炎よりも熱い協奏曲を奏でた コメント
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「あんたの夢の中で死んだあたし、そしてその苦悩に喘いだ甲冑の人魚ってやつの幸福をさ 祈りってのは絶対に届く。神様はただ残酷なだけじゃないからさ」 そう言ってわたしの頭を撫でる 「だからさ、そいつらの分まで、あたし達は笑えばいいんだよ。あんたの夢の中で笑えなかった分、 あたしはあんたと一緒に笑って幸せに生きていこうと思う」 いつの間にかに、わたしは杏子ちゃんに抱きついていた。 幸せになれなかった夢の中のわたしと杏子ちゃんには鎮魂歌を 今、こうして幸せに愛し合っているわたしと杏子ちゃんには賛美歌を わたしは杏子ちゃんと一緒に奏でたの コメント 114 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/02(金) 00 17 48.81 ID EBlPFdon0 [1/2] 3月2日、今日は大安。縁起がいいね杏子ちゃん。 今日は 明暦の大火が発生した日で携帯ゲーム機ニンテンドーDS Liteが日本国内で発売した日 第37代内閣総理大臣米内光政や旧ソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフの誕生日でもある 明暦の大火は1657年、江戸幕府第4代征夷大将軍徳川家綱の治世に発生した大火災だ その被害は甚大で、当時の江戸の大半を焼き尽くしたとされ、振袖火事・丸山火事とも呼ばれる事がある その被害の大きさは東京大空襲や関東大震災などの戦禍・震災を除けば、日本史上最大のものと言われる この大火災は不思議な事に火元が1箇所ではなく、本郷・小石川・麹町の3箇所から連続的に発生したものらしい また、火元については諸説あり本妙寺失火説・幕府放火説・本妙寺火元引受説が特に有名だ ゴルバチョフは日本ではペレストロイカ(ロシア語で「再構築(改革)」の意)の提唱者として知られているだろう ペレストロイカ、そういえば杏子ちゃんがこの前にイカが食べたいと言っていたのを思い出した イカ飯、イカの一夜干し、イカの刺身・・・杏子ちゃんはどの料理が好きなのかな 今度、杏子ちゃんと一緒に新鮮な海のイカを獲りに行きたいな。でも、わたしは魚などの生物を触るのは苦手だった・・・ だけど、杏子ちゃんと一緒ならそれくらい克服出来るかもしれない。杏子ちゃんの笑顔の為なら何でも出来る。 そう思うとわたし、もう何も怖くない。わたしと杏子ちゃんの愛があれば恐れるものなんて何もないよ! 部屋を掃除していたら花火セットが見つかった。去年の夏の福引で当たったものだろう それはかなり豪華なもので普通の花火から閃光花火、ロケット花火にねずみ花火と色々揃っている 杏子ちゃんはその花火セットに興味津々のご様子。そんなわけで今日は花火をして遊ぶ事にしたの そして、現在は20:00、夜の8時、場所はわたしの家の庭。もう夕飯は終えたから思いっきり遊べるね 「冬にやる花火ってのも面白いかもな」と杏子ちゃんは蝋燭に火を灯しながら言った わたしはそんな杏子ちゃんに燭台を渡した 「ん?馬の形をした燭台なんて珍しいじゃんか。いったいどうしたんだい?」 この前、お買い物に行った時に見つけて買ったんだ。可愛いでしょ? 「あんたらしいチョイスだな。じゃあ、こいつにはちょっと蝋燭を持っていてもらうとするか」 杏子ちゃんはお馬さんに蝋燭を預ける。じゃあ、そろそろ冬の花火大会を始めようか 「てぃろ・ふぃな~れぇ~♪」 杏子ちゃんは可愛らしい声を出しながら誰もいない方向にロケット花火を発射させる 因みにティロ・フィナーレというのは杏子ちゃんの魔法少女の師匠の必殺技の名前らしい 杏子ちゃんの放ったティロ・フィナーレは水の溜まったバケツの中にぽちゃんと墜落した 「あたしのティロ・フィナーレが・・・」と杏子ちゃんはしゅんとした顔をする そんなに気を落とさなくてもいいよ。まだ、ロケット花火は残ってるんだし 「そうだな。まだティロ祭りは始まったばかりだしな!」 なんか今日の杏子ちゃんはテンションが高い・・・。だが、それがいい。 冬の花火祭りの〆は閃光花火。儚くも命を燃やして踊る光はとっても綺麗だ 「ティロ花火もいいけど閃光花火も綺麗でいいな・・・」 ティロ花火じゃなくてロケット花火だよ杏子ちゃん・・・。でも、確かに閃光花火って綺麗だよね 決して強い火ってわけじゃないけど、とっても綺麗。その儚さもまた風情があっていいよね そんな事を言っている間にわたしの閃光花火は最後の光を放ち終えた。なんだかちょっと寂しいな でも、これが万物流転、諸行無常、盛者必衰の理なんだよね 「あたしのはまだ生きてるな」 杏子ちゃんの閃光花火はまだ光を失っていなかった。 「あっ・・・」 でも、すぐに杏子ちゃんの閃光花火の火も消えてしまった 「なんか寂しいな…。でも、この閃光花火は幸せそうでいいな」 閃光花火は蝉に似ている。地上での1週間という短い命を削ってお腹の底から鳴いている わたし達人間も同じようなものかもしれない。命は短いかもしれないけど、その短さに負けないくらいの素晴らしい光を放てるはずだから 「あー楽しかった!今年の夏も一緒に花火やろうな」 杏子ちゃんはそう言ってわたしに微笑みかけた。 その晩、わたしと杏子ちゃんは一緒に愛の花火を楽しんだのでした コメント 189 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/03(土) 00 04 32.83 ID pmsHcYvc0 [1/2] 3月3日、今日は桃の節句、雛祭りだ 今日は足利義昭が織田信長討伐のために挙兵した日で『星条旗』がアメリカ合衆国の国歌として制定された日 電話機発明者アレクサンダー・グラハム・ベルの誕生日で作曲家ヨハン・パッヘルベルの命日でもある ベルが電話の実験に成功し、最初に発した言葉は「ワトソン君、用事がある、ちょっと来てくれたまえ」だったという 因みに日本が電話機を輸入したのは1877年、西南戦争があった年の事らしい また、今日は江戸時代後期頃、3月3日に雛壇に金魚を飾る風習があったことに由来して「金魚の日」と呼ばれる事がある でも、やはり3月3日は雛祭りというイメージの方が抜きん出て強い。可愛い杏子ちゃんの雛祭り。 「雛祭り」はその名の通り祭りだ。故に神事、儀式的なイメージを想起させるがもともとはそうではなかったという説がある 平安時代には既に雛祭りの起源らしきものが存在していたらしいのだが、それは「祭り」としてではなく「遊び」としてのものだった 「雛祭り」ならぬ「雛あそび」だ。しかし、平安時代にはそれと別に「流し雛」があったと言われる。 「流し雛」は現在でも知られている通り、身の穢れを水に流して清めるものだ。「禊」に近いものかもしれない。 その「流し雛」の性質から、「上巳の節句(穢れ払い)」として雛人形は「災厄よけ」の「守り雛」として祀られる様になったとも言われる 正直なところ、雛祭りの起源については諸説あるらしいので、どれが正しいか判断するのは難しいだろう だから、そんな難しい事は考えずに杏子ちゃんと一緒に雛祭りを楽しむのが一番好い選択かもしれない 雛壇に坐すは男雛と女雛とその他もろもろ。男雛は天皇を、女雛は皇后様を表しているらしい 三人官女は宮中に仕える女官を、五人囃子は能のお囃子を奏でる5人の楽人を表す また、童謡「うれしいひなまつり」にある男雛を「お内裏様」、女雛を「お雛様」と呼ぶのは誤りらしい そんな事には興味なしといった様子の杏子ちゃんは雛壇を見ながら雛あられをぱくぱくと口に運んでいる 「それにしても、よくできてるよな。雛人形って」 杏子ちゃんは女雛をじっくり見つめながら見ている。杏子ちゃんもお雛様みたいで可愛いよ/// 「でも、この・・・男雛だっけ?こんなにデカイ帽子なんてかぶって首痛くならねーのかな?」 烏帽子のことを言っているのかな?杏子ちゃんに似合いそうだね 「おいおい、やめてくれよ。あんな重いのあたしは被りたくないね」 じゃあ、厚い十二単とか着てみたい?けっこう重くて歩きづらいらしいよ 「なんであんたはあたしを着せ替え人形みたいにしようとするんだよ」 だって、杏子ちゃんなら似合うと思うんだもん。可愛い娘は何を着ても似合うものだよ 「じゃあ、その言葉をそっくりあんたに返すぞ。あんたはとっても可愛いからな」 わたしが可愛いだなんて恥ずかしいよぉ・・・/// 嬉しくなってしまったわたしは杏子ちゃんにすりすりする 「今日のあんたは甘えん坊だな///」 杏子ちゃんはそう言ってわたしに膝枕をして頭をなでなでしてくれた/// ねぇ、杏子ちゃん・・・。ちょっと早いけどしちゃおっか?/// 「へへ、可愛いやつだな///たっぷり可愛がってやるから覚悟しろよ。あたしだけのお雛様///」 雛祭りのルーツは平安時代といわれる。平安時代に西洋のベッドなんてない。 せっかくの雛祭りなのだから平安時代の感じを味わいながら杏子ちゃんと愛の営みをしようと思う わたしは障子張りの畳の和室に布団を敷いて杏子ちゃんを待つ。障子に杏子ちゃんの影が映った 「入っていいかい?///」という杏子ちゃんの問いにわたしは「もう入ってきていいよ///」と答える 普通の和服姿の杏子ちゃんが入ってくる。男雛みたいな和服は流石になかったけど、それでも杏子ちゃんはかっこよく見えた 杏子ちゃんはわたしの瞳を見つめると、布団に入りこんでくる。けっこう乱暴に入った所為か杏子ちゃんの和服は少し乱れてしまった 杏子ちゃんの艶かしい肩が見える。可愛らしい杏子ちゃんの素肌・・・。頭が蕩けてしまいそうだよ/// 「じゃあ、あたし達だけの雛祭りを始めるとするか///」 五人囃子の演奏の代わりにわたしと杏子ちゃんの愛の調べが部屋中に響いたの/// コメント 275 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/04(日) 00 19 10.14 ID bEOwLVTi0 3月4日、今日の杏子ちゃんのアホ毛は5本。絶好調のご様子だ 今日は平清盛が太政大臣に就任した日でプレイステーション2が日本国内で発売された日 戦国大名の島津義久や儒学者大塩平八郎の誕生日で軍人マシュー・ペリーや平安期の武将源義仲の命日でもある 平清盛は現在、大河ドラマで有名だが彼は武家初の太政大臣で平氏の世を築きあげた事で有名だ しかし、平氏の独裁は貴族・寺社・武士などから大きな反発を受け、源氏による平氏打倒の兵が挙がる中、清盛は病死した ペリーは1853年に浦賀に来航し、その翌年に神奈川で日米和親条約を結んで日本を開国させた事で知られているだろう また、あまり知られていないが日米和親条約が結ばれた同年に、ペリーは琉球王国と琉米修好条約も結んでいる 因みに日本はその翌年の1854年にプチャーチン提督と日露和親条約を結んでいる そして、1858年には安政五カ国条約が結ばれ日本国内は動乱の世、所謂幕末の世は更に激化していく また、幕末というのは諸説あるらしいが黒船来航(1853年)から戊辰戦争(1869年)とされる事が多いという そういえば今日は「ミ(3)シ(4)ン」の語呂合わせで「ミシンの日」と呼ばれているらしい せっかくだから今度、わたしも杏子ちゃんに何かお洋服でも縫ってあげようかな ガンガンガンガンガンガンガンガンガンダンダンダンダンダンドドドドドブルルルルルル・・・ 近所で行っている工事の音だ。杏子ちゃんはすごい不愉快そうな顔をしている 「こんな朝から五月蝿くされたら、ゆっくり寝る事もできねーじゃんかよ・・・」 と言っても既に8時。もう起きていていい時間だ。それでも、確かに工事が五月蝿いのは否めないが 「なぁ、どっか行かねーか?こんなに五月蝿かったらゆっくりできねーしさ」 杏子ちゃんは朝食のトーストを頬張りながら、わたしに提案する でも、何処に行くの?わたしは杏子ちゃんと一緒なら何処でもいいけど 「そうだなぁ・・・。近くの公━━て・・・うだ?」 ズガガガガガガガガバリバリバリバリバリドドドドドド・・・ 「・・・」 ごめんね杏子ちゃん。工事の音でよく聞こえなかったからもう一度言ってもらえる? 「あ、あぁ・・・近くの公園で散歩なんてどうだい?」 うん、それはいいね。あそこならお腹が減ったらカフェテラスで昼食も取れるし ガガガガガガガガガガガガトントントントントントントンスチャカポコチャカポコチャカポコ・・・ 「ごめん、聞こえなかった」 「・・・」 「早く行くとするか?」 そうだね そんなわけでわたしと杏子ちゃんは雑音結界から抜け出し、近所の公園にやってきた ここは静かで心地良い。太陽の光と葉を揺らす風がとても心地良い。やっぱり自然の溢れるところはいいね 杏子ちゃんは雑音に邪魔されないで会話できるのが嬉しいのかさっきから間断なくわたしに話しかけてきてくれる わたしも杏子ちゃんとちゃんと会話できるのが嬉しいので次から次へと話題が浮かび上がってくる そんな感じで杏子ちゃんとおしゃべりしながら歩き続けていると杏子ちゃんが立ち止まって、わたしの腕を引張る わたしは杏子ちゃんに手を惹かれるまま人気のないところにやってきた。 ここは森を模したエリアで沢山の木が生えている。ここは夏は人数が多いが冬はあまり多くない また、現在は朝だ。散歩している人もちらほら見かけるが、やはり人数は少ない 「なぁ、・・・しようぜ?///」 えっ///でも、まだ朝だよ・・・///それにお外だし、誰かに見つかったら恥ずかしいよぉ/// 「でも、まだあたし達、朝のキスしてないじゃん・・・/// アレしないと、なんか落ち着かないんだよ/// それに誰かに見られたって別にいいじゃんか。だって、あたし達は恋人同士なんだしさ///」 そう言って杏子ちゃんはわたしの身体を抱きしめて、顔を近づけるの 強引だよぉ杏子ちゃん・・・/// でも、それで悦んじゃうわたしもわたしだけどね・・・/// そして、わたしと杏子ちゃんは唇を重ね合わせたの/// 自然の中でわたしと杏子ちゃんは朝の愛の演奏会を開いたのでした/// コメント 366 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/05(月) 00 33 50.55 ID xQfHTqi70 [1/2] 3月5日、グッバイ、日曜日 今日は聖武天皇が国分寺・国分尼寺建立の詔を出した日で、空海が教王護国寺を下賜された日 戦国大名島津義久やソビエト指導者ヨシフ・スターリンの命日でもある 空海は真言宗開祖として有名だが嵯峨天皇・橘逸勢と共に三筆の一人として数えられるほどの能書家としても知られる 教王護国寺は東寺としても知られ、「教王」とは王を教化するとの意味であるという 因みに空海の幼名は真魚(まお)。なんか可愛い 日本ではスターリンは大粛正や第二次世界大戦期のソ連の指導者として有名だろう 彼の名前を使った思想としてスターリニズムというものがあるが、あまりいいイメージは持たれていない また、今日は3・5→みこ(巫女)の語呂合わせから「巫女の日」らしい せっかくだから杏子ちゃんに巫女服を着せてあげたいな 今日は巫女の日という事で、わたしと杏子ちゃんは近所の神社にやってきた 杏子ちゃんに巫女服を着せてみたかったけど、残念ながらわたしは巫女服を持っていなかったの でも、どうせなら巫女に関係あるところに行こうと思ったからわたし達は神社にやって来たのだ そんなに大規模な神社ではないけれど、ちゃんと鎮守の森もあるからお散歩にも最適な場所だ 因みにここの祭神は素戔嗚尊と奇稲田姫。この二柱の神様は夫婦だ また、日本の神様の表記は複数存在し、古事記では建速須佐之男命、櫛名田比売という表記だ 「なんか、この石に書かれてるぞ。和歌ってやつだっけ?」 杏子ちゃんはわたしの袖を引いて、石碑を指差した 八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を これは素戔嗚尊が詠った初めての五・七・五・七・七の形の和歌と言われる 解釈が別れる和歌だが、わたしはこれを愛の和歌だと考える わたしも杏子ちゃんを娶ったら城壁を造ってみたいものだ 「おいおい、やめろよ。あんた、あたしのことを閉じ込めるつもりかい?」 杏子ちゃんはジト目でわたしのほっぺをつつく。気持ちいいな でも、杏子ちゃんは閉じ込めておかないと糸の切れた凧のように、どこかに行ってしまいそうな気がするんだよね 「けっこう失礼なこと言うな、あんたって」 杏子ちゃんはむすっとしながらも、わたしに腕を組んできた 「あたしはあんたに何処か行けって言われても絶対に行かないからな」 うん、分かってるよ杏子ちゃん・・・ でも、好きなものを常に自分の手元に置いておきたいって気持ちは分かってほしいな 「うん、分かるさ。もし、許されるんなら、あんたのことをずっと縛っていたいとすら思うさ。 手も足も縛りつけて、あたしなしじゃ生きていけないようにしてやりたいとも思ってるよ でも、そんなことされても、あんたは嬉しくないだろ?独占欲もほどほどにしておきなよ」 杏子ちゃんに叱られてしまった・・・。でも、杏子ちゃんになら、束縛されてもいいかな/// 「ったく・・・ほんと調子狂うよな、ほんと・・・///」 杏子ちゃんはそう言うとわたしの身体を思いっきり抱きしめたの/// 恥ずかしいよぉ///杏子ちゃん・・・/// 「だって、あたしになら束縛されてもいいんだろ?」 そう言って杏子ちゃんはわたしの唇を塞いだの/// 神様が見てる前で、わたし達は神がかりになりながら愛を囁き合ったのでした/// コメント 476 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/06(火) 00 25 25.98 ID ORaS5DpS0 [1/2] 3月6日、誰かが三浪の日とか言っていたのを思い出した。 今日は海軍省が、真珠湾攻撃で戦死した特別攻撃隊員9人を軍神として顕彰した日で国民勤労動員令公布・施行された日 イタリアの画家・彫刻家のミケランジェロや外交官来栖三郎の誕生日で日本陸軍大将立見尚文の命日でもある また、真珠湾攻撃の際に九軍神の中の一人である稲垣清兵曹長と共に潜航艇に搭乗していた酒巻和男少尉は最初の日本人捕虜となった 当時は戦陣訓の「本訓其の二」、「第八 名を惜しむ」にて以下のように記されていた為に酒巻和男少尉が捕虜になった事は大本営に伏せられた 「恥を知る者は強し。常に郷党家門の面目を思ひ、愈々奮励して其の期待に答ふべし。 生きて虜囚の辱を受けず、死して罪禍の汚名を残すこと勿れ」 因みにこの出来事を題材にしたNHK土曜ドラマスペシャル『真珠湾からの帰還?軍神と捕虜第一号?』が去年の12月10日に放送された 来栖三郎は日独伊三国軍事同盟に調印した事や大東亜戦争直前の日米交渉に尽力した人物だ そういえば、今日は日本初のスポーツ新聞『日刊スポーツ』が創刊されたことに由来して「スポーツ新聞の日」と呼ばれるらしい せっかくだから、久しぶりに杏子ちゃんと激しい運動をしちゃおうかな 激しい運動は疲れるし楽しくないからやっぱやめよう そんなわけでわたしと杏子ちゃんは近所の自然公園でのサイクリングを楽しむ事にしたの 因みにわたしは自転車を漕ぐ杏子ちゃんの後ろでバランスをとるという運動をしている あれ?右の方から何やら歌声のようなものが聞こえる。いったい何だろう? 「なんか、あっちが騒がしいな。行ってみようぜ?」 わたし達は音の方に近づいて行った。そこには小さなステージと沢山の人だかりができていた ステージといっても遊園地のヒーローショー程度の大きさ。それには不釣合いなほどに人の数だった 「あ!あの人テレビで見たことあるぞ!」と杏子ちゃんがステージの方を指差して言った。でも、人を指差すのはやめようね杏子ちゃん。 ステージで歌っている人。確かに見た事がある。名前はド忘れてしまったけど確か最近デビューしたという新人のアイドルさんだ イタリア語と日本語を混ぜて歌うという事に加えて、見事な足捌きでステップを踏みながらパフォーマンスをするのが彼女のスタイルだ。 それに加えて美人で身体のスタイルも抜群で服装もお洒落。歌声も新人アイドルの中ではトップクラスだという 「生で見るとキレーな人だな。それに・・・デカいし・・・」 杏子ちゃんはそのアイドルの身体の一部分を見ている。メロンのようなそれは杏子ちゃんが何年経っても手に入れられなそうなものだった 確かに女の子だったら憧れるスタイルだ。所謂ボンキュッボンの典型。でも、杏子ちゃんのは小さい方がいいと思うよ 「いきなり何言うんだよ!///それにやっぱ大きい方が女っぽく見えるっていうか・・・」 杏子ちゃんもそういう事、気にするんだね。乙女な杏子ちゃんも可愛いよ!でも、わたしは杏子ちゃんくらいのが一番いいと思うけどなぁ そう言ってわたしは杏子ちゃんの慎ましやかで美しい形のそれをむにむにと撫でる。気持ちいいよぉ・・・/// 「やっ!///やめろよ!///周りにバレたらどうするんだよ!///」 みんなステージの方を見てるから大丈夫だよ。さぁ、わたしの身を任せて/// わたしは杏子ちゃんを可愛がるのをやめない。だって、こんなに気持ちいいんだもん/// 「んっ///あんっ///やっ///んあっ・・・///はぁ・・・はぁ・・・」 そんな声を出したら流石に気付かれちゃうんじゃないかな? 「バカ///こっち来い!」 杏子ちゃんはわたしの手を引いてステージから離れた人気の少ない茂みの方に向かった 「ここなら誰にもバレないだろ?///」 あれ?嫌だったんじゃないのかな杏子ちゃん? 「イジワルなこと言わないでくれよぉ・・・///」 杏子ちゃんは顔を真っ赤にしてわたしのある行為を期待していた。もうこれ以上いじめたら泣いてしまいそうな顔だ わたしは杏子ちゃんの身体を抱き寄せて、杏子ちゃんの期待に応えてあげることにしたの/// 「んあっ・・・///あっ///んっ///もっと激しく///」 杏子ちゃんはすっかりわたしの虜だね///それはとっても嬉しいなって/// こうして、わたしと杏子ちゃんだけの愛ののショーが始まったのでした/// コメント 580 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/07(水) 00 20 38.33 ID eQBJ/hvG0 [1/2] 3月7日、3+7=10.別になんの意味もないけど、それはなんだか気持ちいいなって 今日は薩摩藩と長州藩との間で薩長同盟が成立した日で神武天皇即位日を「紀元節」と称する事を決定した日 古代ギリシアの哲学者アリストテレスや神学者トマス・アクィナス、儒学者林羅山の命日 薩長同盟は江戸時代末期(幕末)、倒幕の中心となった勢力として有名だ この同盟の成立に坂本竜馬が尽力した事は有名だが、残念ながら中岡慎太郎の方はあまり目立たない アリストテレスはプラトンの弟子であり、「万学の祖」と言われるように多岐にわたる自然研究を行った事で有名だ 因みにプラトンの本名はアリストクレス、彼のレスリングの師が彼をプラトンと呼んだ事から、その渾名が定着したとされる トマス・アクィナスはスコラ学を大成した事で著名だが、彼が評価される理由としてキリスト教思想とアリストテレスの思想を 統合した総合的な体系を構築した事にある。ここで指すアリストテレスの思想は多様だが、最もメジャーなものは四原因説だろう また、今日は1993年に気象庁が花粉飛散情報の発表を始めた事に由来し、「花粉症記念日」と言われる 花粉症、わたしの中では春のワルプルギスと呼んでいる。彼奴には毎年毎年苦しめられている 因みに秋のワルプルギスもなかなかの強敵であるが、春のワルプルギスの足元にも及ばない そろそろ我が家のティッシュの消費量が上がる時期だ。杏子ちゃんは花粉症持ちなのだろうか? 杏子ちゃんにはこんな苦しみを味わってほしくないけれど、杏子ちゃんがくしゃみを連発する様子には興味があるの まぁ、時が流れれば自ずと分かる事だろう。だから、わたしはいつも通り、杏子ちゃんを愛し続けていればいいのだ 「どうだい、このカッコ?」 杏子ちゃんがイメチェンした。イメチェンと言っても髪型だけだけど、それでもイメージはけっこう変わっていると思う それでも、杏子ちゃんが可愛いという事は変わっていない。否、変わりようがないといった方が正確だろう いつものポニーテールがサイドテールになっている杏子ちゃん、やっぱり何度見ても可愛い/// でも、どうしてイメチェンなんてしようと思ったの?わたしはいつもと違う杏子ちゃんが見られてハッピーハッピーガール状態だけれど 「へへ、この前テレビでやっていたんだ。八重歯にはサイドテールも似合う、って」 いったいどんな番組だったのだろう。それに、そんなテキトーな事をいったのは誰?杏子ちゃんは似合ってるから問題ないけどね 「昨日、公園で歌ってた人だよ。あのおっぱいがでけーイタリアっぽいアイドル歌手!」 あぁ、昨日の人か。確かにあの人はファッションリーダーとしても活躍しているらしいから、彼女ならそのような事を言っても不思議ではない 杏子ちゃんは何やら鼻歌を口ずさみながら不思議な踊りを踊っている。すごい杏子ちゃんの瞳がきらきらしているの あの・・・杏子ちゃん・・・? 「♪~~あっ・・・」 杏子ちゃんは我に返ったようで顔を真っ赤にしてソファーの上に倒れこんでクッションに顔を埋めてじたばたし始めたの どうやら、杏子ちゃんはあのアイドルが気にいっているようだ。やっぱ乙女ちっくな杏子ちゃんも可愛いなぁ/// それにしてもまるで自分がアイドルになったかのように踊ってる杏子ちゃんはとても可愛かったよ/// もし杏子ちゃんがよければアイドルのオーディションにでも応募してみる?けっこう良い線いくと思うよ! 「やめろよ・・・///大勢の前で歌って踊るなんて恥かしすぎるよ///」 シャイな杏子ちゃんも可愛いな///可愛すぎて食べちゃいたいくらいだよ/// 「茶化すなよ///それに、あたしはあんただけのものでいたいんだ///アイドルなんてごめんだね///」 じゃあ杏子ちゃんにはわたし専属のアイドルになってもらおうかな?///それなら問題ないよね?/// 「あんたがいいって言うんなら///・・・いいよ///」 こうして杏子ちゃんはわたし専属のアイドルになったのでした/// その晩、わたしは杏子ちゃんと愛のレッスンをしたの/// コメント 680 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/08(木) 00 09 33.45 ID BC+wVfyu0 [1/3] 3月8日、杏子ちゃんは花粉症持ちだったようでぶつぶつと「花粉うざい」と呟いていた 今日はインパール作戦が始まった日でJR東西線が開業した日 作曲家カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの誕生日で作曲家エクトル・ベルリオーズの命日でもある インパール作戦は大東亜戦争で指揮官牟田口廉也中将のもとで行われた作戦だ 目的は援蒋ルートの遮断にあったのだが、余りにも杜撰な作戦であった為に日本軍は甚大な犠牲を出してしまった 色々ツッコミどころのある作戦であるのだけれど、補給線を軽視した事が一番大きな敗因だろう 因みにこの作戦には「サザエさん」で知られる漫画家長谷川町子、彼女の姉も従軍していたという カール・フィリップ・エマヌエル・バッハは古典派音楽の基礎を築いた事で知られている。 恐らく音楽史を語る上ではベートーヴェン、ハイドンらと同様に無視出来ない人物の一人であろう。 また、今日は「みつ(3)ばち(8)」の語呂合わせで「蜜蜂の日」とされているらしい。 せっかくだから、今宵は杏子ちゃんの甘い甘い愛の蜂蜜を味わうとしようかな 勿論、杏子ちゃんがわたしの愛の蜂蜜を求めてきたら、わたしも悦んであげるつもりだよ/// わたしと杏子ちゃんはゲームセンターにやって来た。やって来た、と言っても目的を持ってやって来たわけではない 徒然と、風の吹く儘に散歩をしていたらここに辿り着いたというわけだ。 案外、目的を求めずに生きている方が充実したものが得られるのかもしれない。 そんなわけでゲームセンターで遊戯に興じるわたしと杏子ちゃん。杏子ちゃんはとても楽しそうだ ダンスゲームで華麗な足捌きで軽快なステップを踏む杏子ちゃんの姿は紛れもない生粋のダンスゲーマーの姿だった そういえば、杏子ちゃんはダンスゲーや音ゲーが大の得意だった。逆に核ゲーやレースゲーは少々苦手なよう 「やった!パーフェクト!」 杏子ちゃんはぴょんぴょんと跳ねて自分の成功を喜んでいる。可愛いよ杏子ちゃん! 「いやー、ゲーセンに来たのなんて久しぶりだから張り切っちまったよ。 最後に来たのは今年の1月だったっけか」 え?え?え?え?え?今日が今年初めてのゲームセンターだよ? 「あぁ、言ってなかったか。ほら、1月の中頃に珍しく魔女狩りに行ったじゃん?まぁ、あれが今年初めての魔女狩りだったんだけどさ」 うん、青天の霹靂だった日でしょ?覚えてるよ、その日は久しぶりの気持ちのいいお天気だったし 「それで、あたしは魔女狩りに行ったんだ。そしたら、ばったり知り合いにあっちまってさ。 色々、世間話とかしながら歩いていたら駅前のゲーセンのそばを通りかかったんだ。 それでそいつと一緒にゲーセンで遊んできたんだよ。あいつはガンシューティングが得意だったなぁ そんで、帰りにストロベリーチョコクレープを奢ってもらったんだ。ツンツンしてるけど、あいつはいい奴だよ」 ねぇ、杏子ちゃん・・・。ひょっとしてその知り合いって男の人? 「なっ…んなわけねーだろ!魔法少女仲間だよ!」 魔法少女・・・?あぁ、女の子かぁ、それなら安心だね・・・ 「まったく、あたしが浮気でもすると思ったのかい?」 ううん、そういうわけじゃないんだ。それで、その女の子の名前は何って言うの? 「え、その、いや、あんたに言っても知らねーんじゃないかなぁ、はは・・・」 杏子ちゃんの目が泳いでいる。ひょっとしたら、その知り合いの少女っていうのはわたしと面識のある人物かもしれない 「なぁ・・・そんな怖い顔しないでくれよ・・・なっ・・・?」 どうしよう・・・杏子ちゃんのこと、信じたいのに何故か信じられないよ・・・ 杏子ちゃんがわたしの隠れて浮気なんてするわけないしそんな姿想像もしたくない そう、きっと杏子ちゃんは普通にお友達と一緒に遊んでいただけなんだよ、うん、きっとそうだ。でも・・・ 「あ~、めんどくせーなー!」 杏子ちゃんはそう言うと思いっきり、わたしの唇を奪ったの…///いきなりどうしたの? 「これが、浮気した奴の唇の味に感じるか?」 杏子ちゃんはわたしの舌を吸い、絡め、わたしの頭を蕩けさせる 「ここじゃ目立つな・・・。ちょっと来い!」 杏子ちゃんに手を引かれるまま、わたしはプリクラの個室の中に引き込まれてしまったの/// 「あたしの唇はあんただけのもんだよ/// だから、そんな哀しそうな顔をするなって///」 うん・・・そうだよね・・・ごめんね、杏子ちゃん・・・/// わたし達はそこでお互いの蜂蜜を啜り、愛を確かめ合ったの/// コメント 810 名前:†[sage] 投稿日:2012/03/09(金) 00 19 26.90 ID SaTttvDH0 3月9日、佐倉の日。いつもより佐倉杏子ちゃんを大切にする日。流石に無理があるかな 今日は古事記が完成し、元明天皇に献上された日で寺田屋事件で坂本龍馬が伏見奉行の襲撃を受けた日 後二条天皇や宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンの誕生日でもある 古事記は現代確認できる日本最古の歴史書で編纂者は太安万侶と伝わる 内容は神代における天地の始まりから推古天皇の時代に至るまでの様々な出来事を収録したものだ 様々な八百万の神が登場する古事記だが、神名の表記は日本書紀と異なるものが多い また、建御名方神のように古事記では登場したが日本書紀では登場しない神も存在する 逆に天津甕星のように日本書紀では登場するが古事記では登場しない神も存在する このように日本神話は『古事記』と『日本書紀』を見比べてみると相違点が多々見つかるので面白い ユーリイ・ガガーリンは世界初の宇宙飛行に成功したソ連の宇宙飛行士として知られている 日本では彼は「地球は青かった」という言葉で広く知られているだろう また、今日は「サン(3)キュー(9)」(thank you)の語呂合わせで「ありがとうの日」と呼ばれているとか 因みに沖縄の方言で「ありがとう」は「ニフェーデービル」と言うらしい。なんか強そうだ 面と向かって杏子ちゃんに「ありがとう」なんて言うのは照れくさいけど、偶には素直に感謝の気持ちを伝えるのもいいかもしれない 「ありがとう」 杏子ちゃんが何の脈絡もなく元気にそう言った。いきなりどうしたの、杏子ちゃん? 「今日は「ありがとうの日」なんだろ?いつも世話になってる人にありがとうって言う日なんだろ?」 杏子ちゃんも知っていたんだ、ありがとうの日。テレビか何かで言っていたのかな? 「うん、さっきニュースでやってたよ。日頃の感謝を込めて大切な人に感謝の言葉を言いましょう、って」 そうなんだ。じゃあ、わたしも杏子ちゃんに感謝の言葉を贈らないとね、大切な杏子ちゃんに ありがとね、杏子ちゃん。いつもわたしのそばにいてくれて 「どういたしまして。でも、よく考えてみるとわざわざ感謝の言葉を言う必要ないんじゃねーのか、それ」 そんなことないよ!だって、わたしは言葉に出来ないくらい杏子ちゃんに感謝してるもん もうわたしは杏子ちゃんなしじゃもう生きていけない身体になっちゃったし/// 「へへ、そう言ってもらえるとあたしも満更じゃないよ。ありがとな」 「あたしは幸せ者だな///」 杏子ちゃんは顔を仄かに赤くして続ける 「こりゃ感謝しないといけねーよな、運命の神様ってやつにさ。 あんたと出逢えたことは感謝しても感謝しきれないくらいだよ」 わたしも常日頃から世界に感謝してるよ。今じゃ杏子ちゃんと出逢わなかった世界なんて想像できないよ 「それにあんたの親にも感謝しないとな、娘を生んでくれてありがとうって」 それならわたしも杏子ちゃんの親にありがとうって言いた・・・。 ごめんね、杏子ちゃん 「なんであんたが謝るのさ?あぁ、親って言葉で地雷踏んじまったって思ってるのか、あんた? あんたは本当に優しい奴だな。でも、平気だよ、それくらい別に何とも思わないさ 確かにもうあたしの親はいないし、それは酷い最期だったけどさ・・・それでもあたしは感謝してるんだ 親父にも、母さんにも、それにモモにも。家族がいてくれたから、今のあたしがあるんだから」 ありがとう・・・。杏子ちゃんは本当に強いんだね・・・。でも、本当にごめんね・・・ 「だから謝んなって!今日はごめんなさいの日なんかじゃねーんだからさ」 そう言うと杏子ちゃんはわたしの頭を優しく撫でてくれたの 「それに、あたしは強くなんかねーさ。あんたなしじゃ生きてけなくなったただの寂しがりやのガキだよ」 杏子ちゃんはわたしの身体を優しく抱きしめた。それはとっても華奢な身体だった 「だからさ、支えてほしいんだ、あんたに。あたし一人じゃもう立てないんだ。もう一人ぼっちは嫌なんだ」 わたしは杏子ちゃんの頭を撫でながら言う。わたしも杏子ちゃんと同じだよって 「そっか・・・ありがとな・・・」 その杏子ちゃんのありがとうは今までにないくらい温かくて優しいありがとうだった その晩、わたし達は愛をもって、お互いに感謝し合ったの/// コメント 【次】
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容姿がよくないとか、何と言おうと見た目のいい女性がいいに決まっているんだから…と思い込んで、男の人を遠ざけようとしていませんか?異性を虜にしちゃうときに必ず使うべきなのは、今回オススメする恋愛テクニックです。 もし恋愛の行く末くらいで、自分の生活がひどく揺れ動いたり、思っていた通りに恋愛が進まなかったと深い傷を受けるようでは、いつの間にか恋愛のことが考えられないことが当たり前になるかも。 万能の魔法のようにはいきませんが、心理学を使えば、やみくもにアクションを起こすよりも、お目当ての彼の気持ちをある程度燃え上がらせることもできちゃうかも!? 危険なサイトがあるのは確かです。しかし安心できる出会い系サイトは、徐々に会員の数が多くなってきており、その数が桁違いの100万人をオーバーしているなんてサイトもあるのが現状です。 よもや察知していないのかも?どのようなシチュエーションで、いつ開始されるのか予想できないのが現実の恋愛。恋愛するのに求められるのは、嘘のない心と堂々とした心でしょう。 異性との恋愛でカギを握る男女の駆け引き。実効性のある恋愛テクニックを習得すれば、今は友達同士の理想の男性との距離も、すぐに縮めることも不可能ではないはずですよね! 日々の食事を、自分だけで食べている方っていうのは、異性との出会いの好機を想定以上に失っていることを知っていますか?親しい友人たちと一緒に食事を楽しんでいれば、多くのチャンスをつかむことができます。 出会い系サイトへの登録をする以前に、数多くのサイトの満足度とか人気や評判などを十分に参考にして、サイトの現状を承知の上で登録するほうがいいでしょう。 いつかは真剣な出会いしかない!と思うのです。いままでいい加減に考えていたなんてわけではないのですが、時間がかかったとしても完璧な出会いがありますように…こんなことを考えています。 出会いがない…そう思っていても気が付かないだけで出会いのきっかけは転がっていますよ。出会いを希望している方は、とにもかくにも行動に移すこと。あなたから働きかけて運命的な出会いを手に入れましょう。 雷に打たれたみたいに感じる恋愛ができちゃうというのなら、現在しびれるようなパートナーがいるってことですよね。当然ながら、一目見たとたんに始まる恋の物語だってあるけれど、滅多にないという現実は肝に銘じておいてください。 恋愛に関しても、心理学を応用することで、常識的にはあなた自身とは釣り合わないくらいの身も心も美しい素敵な女性を恋人にすることも夢じゃありません! 人間の感情や心を学ぶ心理学の知識を理解して、それを賢く取り入れて、目覚ましい結果が出たケースもあります。したがって、恋愛心理学の知識を習得することは意味があることなのです。 新たな感動がある、想像を絶する出会いの場を演出して、素敵な恋人候補をリサーチしてはいかが?たぶん魅力的な異性との新たな出会いが待っているはずです。 いわゆる「少額ポイント制」「定額制」の出会い系のサイトに関しては、騙されることも少ないですし、更に最近かなり多くなってきた30~40代の方ですとか、既婚者同士のアダルトな出会い目的にもオススメな仕組みです。
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【01-10】 【11-20】 【21-30】 【31-40】 【41-50】 【51-60】 【61-70】 【71】 【72】 【73】 【74】 【75】 【76】 【77】 【78】 【79】 【80】 【81-90】 【91-100】 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1320685369/ 113 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 00 20 58.67 ID Kndcv7Fg0 [1/4] 122 名前:†[gase] 投稿日:2011/11/09(水) 00 58 01.51 ID 6HZ7rcbU0 [1/2] 127 名前:†[gase] 投稿日:2011/11/09(水) 01 10 05.35 ID 6HZ7rcbU0 [2/2] 223 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 19 55 56.23 ID 704zVkCm0 [1/5] 282 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/10(木) 00 29 08.08 ID VMV0bTVf0 [1/4] 288 名前:†[gase] 投稿日:2011/11/10(木) 01 14 24.36 ID AqM64WIh0 416 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/11(金) 00 23 30.16 ID lQVX6hAa0 [1/3] 536 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 00 29 20.97 ID rzUlJ1tT0 [1/5] 584 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 10 10 51.69 ID el8fkBuR0 675 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 00 27 35.01 ID OAupHyVI0 [1/6] 841 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 00 28 42.32 ID 4ARrCuhj0 [1/3] 1000 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/15(火) 00 34 41.05 ID H04vCxeq0 113 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 00 20 58.67 ID Kndcv7Fg0 [1/4] 身を震わせる杏子ちゃん わたしは彼女の手を掴む 嫌だ嫌だと彼女は叫ぶ それでもわたしは手を握る とうとう涙を流して泣いた わたしの心に突き刺さる 彼女は平気だと言うけれど 放っておけば、もっと酷くなるだろう 彼女は魔法で治してみせると言うけれど 虫歯は怪我ではなく、病気だと思う だから、彼女がいくら魔法を施しても虫歯は治らないのだろう わたしは無理矢理彼女を歯医者に連れてきた ガクガクブルブルと涙目で身体を震わせる杏子ちゃん だが、時は残酷なことに、歯科医は彼女の名前を告げた 暴れる杏子ちゃんは数名の看護婦に両手を拘束されずるずると治療室へと引き摺られていった わたしは確かに見た 杏子ちゃんは泣いていた 余りにも年不相応な彼女の姿に、わたしは少し興奮してしまった そして苦しみの協奏曲は奏でられた 嫌な歯医者特有の機械の音に、杏子ちゃんの悲鳴が鳴り響く ドタバタガシャンという音が治療室の外にまで聞こえた どうやら杏子ちゃんは手術台から逃げ出したようだ 受付の人まで手術室に入る騒ぎとなってしまった しばらく時間がたつと再び苦しみの協奏曲は奏でられた 恐ろしい機械の音と杏子ちゃんの悲鳴が混ざり合う 殺されるー!と杏子ちゃんの声が聞こえたのは気のせいだろう 手術室から杏子ちゃんが飛び出して、わたしに飛びついてきた 涙目で歯科医を指差して、あいつらがあたしをいじめるんだ、と支離滅裂なことをいう杏子ちゃん わたしは目ですいませんと歯科医に謝る それにしても、杏子ちゃんがここまで恐怖するなんて始めてのことだ 可哀そうとは思いつつも、同時に変な興奮を覚えたわたしなのだった ごめんね、杏子ちゃん コメント 122 名前:†[gase] 投稿日:2011/11/09(水) 00 58 01.51 ID 6HZ7rcbU0 [1/2] 何の変哲も無い日常って幸せだったんだな・・・。 俺は、ガランとなった部屋に飾ってある写真立てを見つめながらひとり呟いた 「なんで、なんでお前が居なくならなきゃいけなかったんだ」 俺は酷く疲れた表情でこの世の全てを恨み、そして絶望した。 どうして、何で。俺はあの子を守ると誓ったはずだ。なのになんで・・・。 俺の心にはたった一人本気で愛し合った少女を守れなかったそんな責め苦だけが漂っている 俺の恋人だった少女。 ある日突然消えてしまった少女。 近くにある路線の爆発事故に巻き込まれたのか それとも『美樹さやか』の死亡と何か関係が有るのか 何も分からない。何も知りたくない。何もしたくない。 俺はこの甘い記憶だけを頼りに生きていく。 そう心に誓って・・・。 その少女と知り合ったのはある雨の降る夜だった。 少女はコンビ二から駄菓子を盗もうとしていた。 給料日だった俺は意気揚々とハーゲンダッツの新作フレーバーを試す為に 偶然そのコンビニに来ていた。 「ちょっとキミ。今、うんまい某をポケットに入れたね」 俺は少女の手を掴むと、店員に聞こえないようにそっと少女に言った コメント 127 名前:†[gase] 投稿日:2011/11/09(水) 01 10 05.35 ID 6HZ7rcbU0 [2/2] 「うるせー、離せよ。アンタに関係ないだろ!」 少女は逆ギレし、俺の腹を数発殴ってきた。 俺は、黙って少女からうんまい棒を取り上げると、再度アイスの棚に向かって歩く そして、新作とは別にお気に入りのフレーバーを手に取ると3つまとめて会計に持って行った 今月は36協定を軽く違反する程度の残業。身体がぶっ壊れる程度の深夜労働をしており、 「給料がボーナス」状態だったので、見ず知らずの少女に大盤振る舞いしてしまった 少女を外に連れ出し、うんまい棒とハーゲンダッツのマカダミアナッツを少女に手渡して その場を去ろうとしたとき 「おい、ちょっと待ってくれ」 少女が俺の手を取り、俺をこの場に留まらせた 「あんたいいやつだな。あたしは佐倉杏子だ」 この少女の話を色々聞いた。時間も時間だ、俺は家に帰ることにした。 すると少女は 「一晩で良い、泊めてくれないか?」 と俺に行ってきた。 俺はこの子が心配になり泊めてやることにした ポニーテールの赤い髪をほどくとぐっと可愛くなった。 俺はこのままこの子を押し倒してしまうんじゃないかと恐怖に駆られた いや、実際何回か押し倒しそうになった。 そうしなかったのは俺がヘタレだからか、紳士だからか・・・。 次の日も、また次の日も杏子は俺の部屋に来た。 「なぁ、杏子。もし、お前がイヤじゃなかったらこれから俺と一緒に暮らさないか?」 我ながら、最低なヤツだなと思っていた。 杏子はと言うと、目にいっぱいの涙を浮かべながら俺にこういった 「本当か・・・。ありがとう・・・。」 そして、俺と杏子の唇が軽く触れた。この日から二人の共同生活が始まった コメント 223 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/09(水) 19 55 56.23 ID 704zVkCm0 [1/5] 前スレであんこちゃんに向けて歌を歌ったものです。 コメントがついて嬉しかったのでまた作ってみました。 声変えました。あんこちゃんへ届け http //www1.axfc.net/uploader/Ne/so/121401.mp3 「たいやきとあんこ」 あれ?この手を繋いでみていて あの、あれ、幼すぎるこの腕 手と手を繋いで 肩並べて歩いたね 髪 風揺れる 君のポニーテール 愛さえくれる 意味のないメール 受信するたび進んでくレール 送付されてたのは 暖かいエール メールをチェックしてるたび 今日はこんなものを食べたとか ふいに 携帯が鳴り出す 開いたら君でタイヤキの画像 あぁおいしそう 画面に写る君のほっぺたにはタイヤキのあんこ 「あぁーもう食べてしまい」ってダウト 禁断のあんこ 無邪気な笑顔にうっかり心の声が なんてね! ちゃんと噛んでね ほらスルメイカ すぐ満ちた 幸せのパロメーター 君に届けと想いよ込めた だけど届かない二人の愛 ただ君に届けたい二人の愛 佐倉杏子カワイイ 想いは色あせない 幸せでいてくれよ 愛と勇気のストーリー コメント 282 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/10(木) 00 29 08.08 ID VMV0bTVf0 [1/4] この世で一番恐ろしいものは孤独だ 一度、人の温もりを知ってしまうと、ひとりぼっちは何よりも恐ろしい事に気付く 恐怖に苛まれるのが恐ろしいんじゃない 不安が身体を満たすのが恐ろしいんじゃない 寂しさが一番恐ろしいんだ 家族や恋人の愛を享ければ享けるほど、その寂しさは大きなものになっていく 幸福は大きくなるほどに、不幸も大きなものになってしまうんだ でも、あたしはそれを決して嘆いたりはしない だって、そんな事をしちまったら、あたしを愛してくれた人に失礼だから あたしはそれを胸に秘めながら、布団の中で時間が経つのを待つ あたしの恋人は学校に行ってしまった あいつは今頃何をしているだろうか 友達とお喋りしているのだろうか それとも、授業を受けているのだろうか どっちにしろ、あいつが笑ってくれているならあたしは嬉しい もう時間は9時を回っている でも、まだ9時だ あと6時間も待たなければならないのか そう考えるとお腹が減ってきた 朝ご飯は7時くらいに食べたってのに・・・ 寂しいとお腹が減るもんなんだな 何時までも布団を被っているわけにもいかないので、あたしは顔を洗って外に出た やる事がないので、あたしは魔法少女としてのパトロールついでに、鯛焼き屋に向かった しかし、それは無駄足になってしまった 『本日休業いたします』の張り紙があった なんだよ、ちくしょー・・・ 魔女も出ないし、鯛焼きも買えないし、今日は最悪だ あたしは気付いたら町外れの丘に来ていた ここは、あたしのお気に入りの場所だ 人も少ないし、ここからの景色は綺麗なんだ あたしは、草っぱらに寝転んで青空を流れる白い雲をぼーっと眺める ちょっと風が冷たく感じるが、日向はポカポカしていて気持ちいい あたしは少し、いい気分になって目を閉じた 鴉の声が聞こえる 目を空けると青空は赤紫色に染まっていた しまった、もう夕方かとあたしは上体を起こすと自分の身体に上着が掛け布団のようにかかっている事に気が付く 気持ち良さそうに寝ていたね、と声が聞こえた 顔をそのまま横に向けてみると、あたしの待っていた人がそこにいた どうやら、恋人を待つべくあたしが、待たれていたようだ この流れで言うのも変な気がするが、あたしは恋人におかえり、と言った 恋人は笑顔でただいま、と言ってくれた この丘から見る夕方の街は美しかった その隣には、あたしの大好きな人 あたし達は、身体を寄せ合って紅く染まった街を眺めた 夕方の風はとても冷たかったけれど、身体の内側はとても暖かかった あたしは寂しい孤独に耐えた分、あたしに与えられる幸せも大きなものだった コメント 288 名前:†[gase] 投稿日:2011/11/10(木) 01 14 24.36 ID AqM64WIh0 俺と杏子は毎日色んな会話をし、色んな思い出を作り、 時にはベッドをギシギシ言わせ、幸せな時間を過ごした。 しかし、ある日杏子は俺に一言だけ言って来た 「せっかくできた友達が大変な事になった。あたしはさやかを助けに行く」 そう言って家を飛び出していった。 何日も何日も、杏子が帰ってこない。 そして、杏子の友達が遺体となって発見されたあの日 俺は杏子も何か事件か事故に巻き込まれたのではないかと心配をした。 しかし、杏子には遺体が見つかったという報道がされていない。 そう、行方不明のままだ 何日も何日も・・・。 俺は毎日いつ杏子が帰ってきても良いように2人分の食事を作り続けている 奇跡なんて無いのかな? 「杏子が帰ってくる」そういう希望を持つことが間違いなんじゃないかなと お願いだ神様。杏子を救ってくれ、頼むから、俺はどうなっても良いから それが「俺が俺であった」最期の記憶になったようだ・・・。 コメント 416 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/11(金) 00 23 30.16 ID lQVX6hAa0 [1/3] 11月11日 今日はポッキー、またはプリッツの日と呼ばれるらしい 杏子ちゃんがよく食べているお菓子の日だ だから、今日はきっと良い日になるだろう 11月11日は不思議な日だ コペンハーゲンのソクラテス、教会の庭と呼ばれる哲学者キルケゴ-ルが死した日でもあり 連合国とドイツ帝国が休戦協定に調印し第一次世界大戦が終結した日という 安政の大地震が起こった日でもあり、米國の有名俳優レオナルド・ディカプリオの誕生日でもあるという まぁ、いろいろと出来事の多い11月11日だが、最近では2011年11月11日、つまり今日の事だ 大地震が発生するという噂のようなものが流れているようだ どうも、破滅願望が強い人間が多いようだ 世知辛い浮世は嫌だねぇ この前もマヤ暦が云々と終末の噂を聞いた気がするがわたし達には関係ない わたしにはそんなタナトスは存在しない ただ、わたしは杏子ちゃんと一緒に笑って暮らすだけだ 三千世界の鴉は既に射殺したから、わたしを悩ませ苦しめるものは何もない でも、まぁ、ポッキーを食べながら仮定の話をするのもまた一興かもしれない そう思って、決して今日、来る事はないであろう怒りの日について杏子ちゃんと語り合う もし今日が人類最期の日だったらどうするかと杏子ちゃんに訊いてみた 彼女は、お前と美味いもん食いながら死ねるんなら本望さ、とポッキーを咥えながら答えてくれた 杏子ちゃんらしいな、とわたしは自然と笑顔が零れてしまう そういうアンタはどうなのさ?、と杏子ちゃんは逆に訊ねてきた わたしも変わらないよ 世界が何時、奈落の深淵へと崩落するとしても、わたしのすることは変わらない 悲鳴を上げて崩壊する世界で、わたしは杏子ちゃんの瞳を見つめながら愛を囁くだけだよ そう答えると、杏子ちゃんはお前らしいな、と言った 少しの沈黙の後、杏子ちゃんはわたしの瞳を見つめて誘ってきた ポッキーゲームやろうぜ、って 定番ゲームと言ったら定番なのだろうがやはり興奮してしまうものだ 恥かしくて互いの口のスピードはゆっくりだ チョコの部分が溶けていくのが分かる でも確実にお互いの唇少しずつ近づいていく 二人はお菓子の脆い架け橋を目の前の愛を求めて渡っていく そして、ついに吊り橋は姿を失い、お互いの愛と愛が触れ合った 柔らかい愛と温かい愛が互いに絡みつき貪りあう 白いミルクのような蜜が互いの口を行き来する チョコの甘さと杏子ちゃんの甘さが混ざって頭がくらくらする そして、わたし達は抱きしめ合って、お互いの味を愉しみ合った 譬えこのポッキーのように世界が崩壊しようとも 今のように、わたしと杏子ちゃんは離れることはないだろう チョコレートとミルクとハニーシロップが混ざったような甘い楽園で わたしと杏子ちゃんはお互いの瞳を見つめ合っていた コメント 536 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 00 29 20.97 ID rzUlJ1tT0 [1/5] お布団の中は温かいね 「そうだな、でもアンタとくっついてるともっと温かいよ」 杏子ちゃんがわたしの身体にぴったりとくっついてくる 時刻は午前8時を回っている 冬の朝は寒くて辛い 窓から差し込む光は気持ちいいけどやっぱり寒いものは寒い どこかの貴族は『冬はつとめて』なんて言ってるけど、寒いのは嫌だ こうやって杏子ちゃんとぬくぬくしてる方が気持ちいい こんな寒い時に外に出る方が『わろし』だよ そんなことを思っていると杏子ちゃんがわたしのほっぺたをつんつんしてきた どうしたの、杏子ちゃん? 「アンタのほっぺってぷにぷにしてて可愛いな」 うぅ・・・恥ずかしいよぉ/// わたしの顔が真っ赤になるのもお構いなしに杏子ちゃんはつんつんを続ける でも、それはとっても嬉しいなって思うわたしだった だって、世界一、宇宙一大好きな人から「可愛い」なんて言ってもらったんだから わたしは嬉しくなって杏子ちゃんにスリスリする 「ははっ、今日のアンタは甘えん坊だな」 そう言って杏子ちゃんはわたしの頭をわしゃわしゃと撫で回してくれた 雑な撫で方だけど優しさが滲み溢れてくるような感じでとっても落ち着くの 「そろそろ腹減ってきたな」 杏子ちゃんのお腹がぐぅと可愛い声で鳴いた 「なー、そろそろ起きようぜー」 杏子ちゃんはごろんと転がって布団から抜け出す そして、部屋の全てのカーテンを思いっきり開ける 聖なる太陽の光がわたしを焼き払おうとする やだー眩しいもん! そう言ってわたしは身体を丸めて布団の中に隠れる 「仕方ねーなぁ」 杏子ちゃんはそう言ってわたしの方に歩み寄ってきて 「起っきろーーーー!」 とわたしの布団を剥ぎ取った やめて本当に寒いよ凍死しちゃうよ導かれちゃうよ 布団を剥がれてもなお、抗議するわたしの顔を見て杏子ちゃんは溜め息をついた 「じゃあ、あたしが温めてやるよ」 杏子ちゃんはわたしの瞳を蕩けた瞳で見つめ、唇を重ねてきた 「ったくワガママなヤツだよな」 杏子ちゃんの舌がわたしの唇を時計回りに這い回る 何回も這い回ると次は反時計回りにわたしの唇を弄ぶ 頭がくらくらしてきたと思ったら杏子ちゃんの舌がわたしの舌とハグをした 杏子ちゃんの舌、とっても気持ちいいよ/// 「アンタが起きるって言うまでずっと続けるからな///」 気が付いた時には、日は既に落ちていた コメント 584 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/12(土) 10 10 51.69 ID el8fkBuR0 杏子ちゃんは本来偶像崇拝は禁止されている 現象界の像として観るのではなくイデアの中で観るべきである 杏子ちゃんの匂い、味、感触などは偶像では表現出来ない それは、つまり杏子ちゃんの全知全能性を否定する事となり冒涜とされる しかし、文明化する社会で人間は自然や神を対象化して扱うようになってきた デカルトの合理主義的思想やベーコンの「知は力なり」と云われるような主知主義的思想によるものであろう その思想に伴い科学が生まれた ルネサンスや宗教改革により、神や自然中心の時代に終止符が打たれた そして、人間中心主義の時代が訪れる しかし、人間中心主義も永遠というわけではなかった 我々人類は最大の過ちを犯す 第二次世界大戦である 連合国と枢軸国の争いである 1939年、ドイツがポーランドに侵攻した事が発端と学校で習うだろう 当時、ドイツ、イタリア、そして日本といった枢軸国にはファジズムが台頭していた 一方、アメリカやイギリスは自由主義であった 日本は1941年、マレー半島コタバルを奇襲、続けて真珠湾を奇襲し対米英に宣戦布告し大東亜戦争、太平洋戦争が始まる 戦争前期の南方作戦は順調に進んだ しかし、ミッドウェー海戦を期に日本の快活劇は幕を閉じた そして、1945年、原子爆弾が広島、長崎へと投下され8月15日、日本はポツダム宣言を受諾し無条件降伏した 最早、我々人類は自然をコントロール出来なくなっていた チェルノブイリ、スリーマイル、そして福島の原発事故がそれを語っているだろう 人間は再び自然を、神を見つめ直さねばならないのかもしれない 現代を越え、ポストモダンがやって来た そんな中、葛藤する私を救済してくれたのが佐倉杏子ちゃんであった 彼女は俗と神聖さを持っていた 辛い時には私の頭を撫でてくれた 楽しい時には共に笑い合った もう、私は満たされていた その筈なのに、杏子ちゃんのフィギュアが発売されぬと聞いて私は涙を流した すると、杏子ちゃんは私の頭を撫でてくれた 「泣くなよ、あたしはずっとここにいるぞ」 鉄の車輪が私の身体を分解し、辺りには鉄の匂いが広がっていった コメント 675 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/13(日) 00 27 35.01 ID OAupHyVI0 [1/6] ロッソ・ファンタズマって何だろう? 杏子ちゃんがよく言う寝言なんだけど、何のことだろう? 何処かのお菓子の名前だろうか 響き的にイタリアっぽいなぁ なんか美味しそう お上品なクッキーって感じがする わたしもそれを杏子ちゃんと一緒に食べたいな だから、わたしは杏子ちゃんに聞いてみたの 「ロッソ・ファンタズマって何?」って すると杏子ちゃんは石のように固まってしまった 「ねぇってば~」とわたしは杏子ちゃんの身体を揺さぶり石化を解く 「どういうことだ・・・おい・・・なんであんたがそれを知ってるんだ」と杏子ちゃんは驚いた様子 「毎晩、寝言で言ってるよ?」とわたしが答えると、杏子ちゃんは顔を真っ赤にして自分の顔を椛のような手の平で覆う 「あたしって、ほんとバカ・・・」、杏子ちゃんはワルプルギス級の後悔と羞恥を感じているようだ どうやら『ロッソ・ファンタズマ』とやらはお菓子ではないらしい そんなに恥かしがるようなものなのだろうか?わたしは益々『ロッソ・ファンタズマ』について興味が湧いてきた 「ねぇ、ロッソファンタズマって何?」ともう一度聞き返すと杏子ちゃんはそっぽを向いて「知らない」と答えた 「ダメだよ杏子ちゃん、そんな嘘わたしには通用しないよ」と言っても杏子ちゃんは無視するの 温厚なわたしもちょっと哀しくなっちゃった だから、わたしは最終手段に出ることにしたの 「教えてくれないんなら仕方ないね、もう聞くのはやめにするよ」と言うと杏子ちゃんはほっと胸を撫で下ろした 「だから、みんなに電話で聞いてみるね」とわたしは立ち上がり電話の方に向かおうとすると 「ふっざけんじゃねぇ!」と杏子ちゃんがわたしの手を掴んだ 釣れた、とわたしは内心喜んだ ここまで来ればあともう少しだ よしっ!頑張るぞっ! 「なんで杏子ちゃんは怒ってるの?」と言うと「別に怒ってねーよ」と頭を掻きながら言った 「わたしはロッソ・ファンタズマについて知りたいだけなのに、なんで杏子ちゃんはそんな意地悪するの?」 わたしは今にも涙が零れそうな瞳で杏子ちゃんに訴えかける 「なんで杏子ちゃんは、わたしに意地悪するの?」 「意地悪なんて━━」杏子ちゃんが返す前に一気に畳み掛ける 「そんなのってないよ!あんまりだよ!こんなの絶対おかしいよ!」 わたしは俯いて、すすり泣きをした 「ったく仕方ねーな・・・誰にも言うなよ・・・?」 「やったーー!」とわたしは喜びと達成感のあまり、ジャンプしてしまった 「オイ・・・あんた・・・?」 しまった・・・やってしまった・・・!杏子ちゃんはお怒りのようだ 「あんたみたいな子にはきちんとお仕置きしないとな・・・」 杏子ちゃんがわたしの身体を抱きしめる 魔法少女せある杏子ちゃんの力は強い、わたしなんかじゃとうてい抜け出すことはできない でも、抜け出す気なんてないよ だって、怒られてるのにこんなに気持ちいいんだもん/// 杏子ちゃんの柔らかい唇がわたしの唇に触れ、濡れて、愛でる 「お仕置きなんだから、あんたは喜んじゃダメだろ?」 杏子ちゃんがわたしの瞳を見つめて甘い苦言をわたしに与える 「だって杏子ちゃんが大好きなんだもん・・・」 わたしは杏子ちゃんの顔に唇を近づける 「ねぇ、杏子ちゃん・・・///」 わたしは杏子ちゃんに囁きかける 「なんだよ・・・///」 杏子ちゃんは恥かしそうな声でわたしの瞳を見つめる 「ロッソ・ファンタズマって何?」 「あたしの最高の必殺━━」 「あっ!?」 杏子ちゃんにゲンコツされてしまったわたしなのでした コメント 841 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 00 28 42.32 ID 4ARrCuhj0 [1/3] 最近は寒いし、テレビも面白くないからわたしと杏子ちゃんはよくゲームをしている 据え置きのゲームもするし、携帯ゲームもする 今日は炬燵でお茶を飲みながら杏子ちゃんとDSで対戦をしている 杏子ちゃんは「うーん」とお茶を啜りながら悩んでいる ゲームセンターのゲームが得意な杏子ちゃんでもやっぱり苦手なものはあるのかな 実を言うと今やってる対戦は5回目なのだ 杏子ちゃんはどうやら負けず嫌いらしくて、全敗がどうしても許せないらしいのだ 「あたしが少なくとも1回勝つまではやめさせねーからな」と闘争心に火をつける杏子ちゃん 「じゃあ手加減してあげようか?」と訊いても「本気でぶつかって来い」と言う杏子ちゃん それは勝者のセリフだよ、と心の中でツイートするわたしなのだった まぁ、それでも負けず嫌いな彼女の姿が微笑ましくて杏子ちゃんの相手をしているのだ 「どういうことだオイ・・・また、外れちまったじゃねーか!」と驚愕する杏子ちゃん 「ロッソ・ファンタズマして回避率を最大にまで上げたからね~」とわたしは杏子ちゃんに説明する 「普通にかげぶんしんって言えよー」とジト目で文句を言ってくる杏子ちゃん 可愛い/// わたしはにこにこしながら「わたしに勝ったらね?」と杏子ちゃんをからかってみる 「やった!やっとあたしの火焔放射が当たった!ざまーみろー!堕ちろセミ野郎!」とはしゃぐ杏子ちゃん 可愛いよ、杏子ちゃん/// でも、こうやったら杏子ちゃんはどんな顔をするかな? わたしはDSを操作する 「ふっざけんじゃねぇ!バトンタッチってどういうことだよ!?」杏子ちゃんの希望が砕け散った 「これも戦略の一つだよっ!」とわたしが言うと杏子ちゃんが泣きそうな顔になってた 「どうする?サレンダーする?」と杏子ちゃんに一つの道を与えてあげた 「んなわけねーじゃん!絶対勝ってやるからな!」 結果、わたしの全勝だった 杏子ちゃんは疲れてしまったようで、もう勝負しようとは言ってこなかった 「それにしても、アンタ意地悪な戦法をとってくるよな・・・」と杏子ちゃん そんなことないんだけどなぁ・・・ ただ、回避率を最大にして、相手のステータスを異常にして戦ってるだけなんだけど 「でも、杏子ちゃんの悔しがる姿が見られてわたしは幸せだよ」 そう言って、わたしは炬燵の中に潜って進み、杏子ちゃんの隣から顔を出す 「さぁ、罰ゲームの時間だよ!」 杏子ちゃんは諦めたような顔でわたしを受け容れてくれた 杏子ちゃんを炬燵の中に引き擦り込む 中はとっても温かい いや、ちょっと暑いくらいかもしれないね その中でわたしは杏子ちゃんを抱きしめ唇を重ね合わせた 炬燵の暑さの所為か、キスの魔力の所為か 杏子ちゃんの顔は蕩けていた しばらく杏子ちゃんを愛で続けているとわたし達はいつの間にかに汗びっしょりになってしまった 炬燵という閉鎖された空間の中に杏子ちゃんの汗の匂いが広がる 頭がクラクラしてしまいそうなほど心地のいい香りだ そんな中、わたしは杏子ちゃんをずっと愛し続けた 流石に暑くなって炬燵から出ると、杏子ちゃんはわたしの汗だくの姿を見てこう言った 「一緒にシャワー浴びるか」 結局、浴室でも愛し合って、汗だくになってしまったのでした コメント 1000 名前:†[sage] 投稿日:2011/11/15(火) 00 34 41.05 ID H04vCxeq0 夜の静寂、寒空の下でわたしは銀輪に跨り坂を下る 月は見えぬが満天の星空は今にも頭に落ちてきそうだ そして、わたしの後ろにはコート姿の杏子ちゃん わたしの背中は温かかった 「風が冷たいけど、気持ちいいな」と杏子ちゃんはわたしに囁く わたしは相槌を打ち、白銀の馬に鞭を打つ 「少し、スピードを上げるからちゃんと掴まっていてね」と杏子ちゃんに言う 杏子ちゃんがわたしの肩をぎゅっと掴む わたしは背中に愛の温かさを背負いながら、冷たき漆黒の虚空を切り裂き進む わたし達はこんな深夜に何をしているか 目的地はない ただ、夜の街を滑走するのが楽しそうだったから、こうしているだけだ というのも、あるテレビ番組で夜中の銀輪散歩の特集をやっていたのを見たからだ それを見た杏子ちゃんが「あたし達もこれやろーぜ」と眼をキラキラさせながら提案してきたのだ 夜というと不審者や非行を行う輩が跋扈しているという感じがするので、わたしは少し懸念したが、 それを見透かしたのか杏子ちゃんはこう言った 「大丈夫だよ、何があってもあたしがアンタのこと守るから」って かっこいいよ杏子ちゃん・・・ だから、わたしは杏子ちゃんの提案を呑んだ 一っ走りして少し疲れたわたし達は公園のブランコに乗っていた 一つのブランコにわたしと杏子ちゃんが一緒に乗っている わたしが座り、杏子ちゃんが立っている 真夜中の公園に静かに響くキコキコというブランコの声 「何年振りだろーな、誰かと一緒にブランコに乗ったのなんて」 杏子ちゃんが遠い空を見ながら呟く 「あの時はモモがブランコからすっ転んじまって、泣きやませるのに苦労したよ」 杏子ちゃんはどこか空とは別のところを見ているように思えた きっと寂しいのだろう いくら気丈に振舞おうとも寂しいものは寂しい 「杏子ちゃん・・・」 「あっ、悪いな なんか辛気臭くなっちまって」 杏子ちゃんはわたしに微笑みかけながらブランコをこぎ始めた 「ほら、何してんだよ、アンタもこげって!楽しいぞ?」 杏子ちゃんの笑顔を見たら、わたしも嬉しくなった 足を伸ばして、縮めて、わたしはブランコをこぎ始めた こうやって、ちゃんとブランコをこぐなんて久しぶりだ 「久しぶりにやってみると楽しいね」 「でも、あんまりはしゃぎすぎてすっ転ぶなよ?」 わたしと杏子ちゃんは、何処かノスタルジーを感じさせるブランコの音に耳を傾け 961に乙をした ポエマーが 1000を取得 (2012-02-26 20 35 59) コメント
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270 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 14 45 03.92 ID D6FGUUZF0 [1/2] 昨日発覚(?)したプチ困でも。 サークルの中でも演出好きなやつがよくGMをやるんだが、時々ボスやボス前座に妙に凝った名前のNPCを出してくる。 これが倒すたびにボスの居場所を喋ったり土下座して靴を舐めたり暴漢にサクッと殺されたりと執拗なまでに三下演出をするんだが、 もともとこいつの演出が上手いこともあるし「FEARゲーなら演出してナンボ」ということもあって皆気にしてなかったんだ。 ところがある日、ふとデスクの中の過去のサークルリプレイを見ていると、そいつが演出している中で昔在籍していたPCを使っていることがわかった。 で、ご多分に漏れずそうやって卑下している奴も元PCだった。そのことを件のGMに聞いてみると ・そいつはもともと三下描写が多かったからこれでいい(確かに犬っぽかった) ・出て行ったやつには籍も抗弁はない ・中身の無くなったキャラに俺が命を吹き込んでやっているから本望だろう といったことを返してきた(ちなみにキャラシはサイン入りコピーをサークル内に保管して、コピーは自由に使っていいという扱いだった)。 さらに突っ込んで聞いてみると「たとえやられ役に割り振られたとしても、サークルの歴史で群像劇を作るのって楽しくないですか?」と。 社長から三下まで演出が上手かったから誰も異を唱えなかったわけだが、俺も抜けた後のキャラはいいように扱われるのかなあ、 これから「千の異名を操る教授」とか「次元爆破の高円寺」とかそんなのを作ったらどうなるのかなあ、とそんなプチ困。 272 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 15 37 19.04 ID eNQ5PldS0 270 誰も困ってないように見えるが 273 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 15 41 02.13 ID jACerBbd0 [1/2] ちなみにキャラシはサイン入りコピーをサークル内に保管して、コピーは自由に使っていいという扱いだった サイン入りってことは本人の了承 274 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 15 44 00.55 ID jACerBbd0 [2/2] すまん、途中で書き込んでしまった 本人の了承を得てコピーしてサークルの共有物としてるんだろうから、文句を言うのも筋違いだろ 報告者が鳥取を抜ける時は自キャラのシート全部持っていけばいいだけの話だし 275 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 16 05 09.59 ID g1OoQY7tP [2/4] コピーは自由にってそういう意味か? サークルで出してるとかいうリプレイの関係とか、必要になったときにわざわざ許可取らなくていいみたいな話だと思ったけど 確かに当人は困ってないかもしれないけど、 本人に伝わらなければ何してもいいってもんじゃないだろ 少なくとも報告者は今後微妙な気分だろうし、俺も嫌だな 276 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 16 20 04.96 ID r0jW1gqd0 元のプレイヤーが全く知らないのだとしたら相当気持ち悪い話だよね。 277 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 16 27 51.61 ID hdNYnRZ70 中身によっては報告される方が困ることもあるけどな 「君のキャラ良いオカズになったよー(意訳」 わざわざ言いに来ないでください、知りたくありません 278 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 17 11 15.83 ID w3pvCa3o0 [1/3] キャンペでもなければ同じPLが使っても厳密には別人だと思うので 他人に使われても原作物キャラぐらいの位置付けだな ちょっと前に報告のあった留守回に乗っ取られるとかだと全然別の話になるが 279 名前:144[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 18 00 53.96 ID e/+h4a+jO [1/2] プレイを基にしたと称される小説がサイトに挙げられて、別の所で「お前の作ったキャラだからその小説でやっていたような行動をするに違いない(注:それに関わる行動は一切していない)」と断言された時は苦痛だった。 意図的に貶められている件を相談した事自体が間違いだったのは認めるけれど、PCが違ってもそのPCをしていたPLとして引きずられる事があるから、大した事は無いと考えるのは早計だと思う。 280 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 18 02 28.79 ID uUKlTQd1O 個人的にはかなり嫌だけどなあ、 270みたいな扱い 自分のPCだったキャラが三下扱いやら殺されてくのって何か凄くもやっとするし、一切悪びれるどころかむしろ感謝しろみたいに言うGMも気持ち悪い サインしてるから同意の上って 273は言ってるけど、そこまで許可されてるって記述もないしさ ともかく 270乙でした 283 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 20 03 32.67 ID fuHxsshY0 [1/3] 個人的には他人がくれた物に対する態度がこういう奴だと気付いたら、少しずつ付き合いを減らすレベル キャラシーを置かないという自衛が許されるならいいけど 義務なら個人的に鳥取抜けたいくらいの嫌さ加減だわ 他者を信用しての善意って、ナチュラルな悪意や礼儀知らずにすごく弱い 明文化されずご自由にどうぞというと残念ながらあまり感謝してるとは思えないのが絶対にいる 289 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 20 39 44.94 ID dDosIvmY0 270 俺は行為そのものより ・出て行ったやつには籍も抗弁はない・中身の無くなったキャラに俺が命を吹き込んでやっているから本望だろう なんて言ってるほうがやだなあ。反吐の出るような人間性だと思う 確かに困と呼ぶかというとよくわかんないけどさ 290 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/07(木) 20 46 23.96 ID ZjWtLBTvP [2/2] シートの所持者にバレなければ困ではない、っていうと違うように思うな・・・ スレ366
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杏子「父さん!!」 血まみれで倒れている父に駆け寄る杏子 「やめろ!!、動かすな!!」 杏子「!?」 突如奥の方から聞こえたどなり声に動きを止める 杏子「橘さん!?」 声のした方に振り向くとそこには橘が立ちつくしていた・・・そしてその足元には 杏子「母さん、知世!?」 そこには同じく血まみれの母と妹が倒れている。 杏子「何してんだよ、早く病院に!!」 橘「駄目だ、傷が深い。迂闊に動かすのは危険だ。できる限りの応急処置は施したが・・・普通の医療技術では・・もう」 杏子「ふざけんなよ!、じゃあこのまま見捨てろってのかよ」 橘「方法はまだある、だから落ち着け」 杏子「どうすればいいん・・・」 杏子父「う、うう」 杏子父のうめき声を聞き、杏子はそちらに向き直る 杏子「父さん!!」 杏子父「杏子・・・か。帰って来てくれた・・んだな」 杏子「ああ、帰って来た、帰って来たよ。なのに・・・何だよこの状況は」 杏子父「母さん・・と、知世は・・・無事か?、私の我儘・・に巻き込ん・・・でしまったが・・・上手く逃げ延びた・・・か?」 倒れている母と妹に目をやる杏子・・・その様子はとても無事とは言えなかった 杏子「う、うん。無事だよ。父さんの事心配してる。」 杏子父「そう・・か、良かった。」 杏子「誰だよ、父さん達をこんな目にあわせたのは」 杏子の言葉を聞き、杏子父が一瞬何かを悟ったかの様な目をしたが、激昂する杏子は気がつかなかった 杏子父「私が・・悪いんだ。あの・・伊坂という男・・に警告されていた・・のに・・それを、無視したん・・だから、な」 杏子「あんの・・野郎!!」 思わずその場を飛び出そうとする杏子 杏子「!?」 その足に、何かが触れた・・・その冷やかな感触が杏子の頭を冷やす。 父の・・・手だった。いつもは暖かく包んでくれたその手が・・ぞっとするほど冷たい。 近代的な礼拝堂には暖房も備わっていて、室内の温度はむしろ暑いほどだった・・・にもかかわらず・・・ 杏子父「私は・・・もう助からんだろう・・・だから、最後に言っておく。すまなかったな。私は悪い父親・・だ。」 杏子「違う・・・父さんはいつでも自慢の父親だったよ。悪かったのはあたしだ。一人で勝手に突っ走ってさ、咎められても非を認めなくて・・・あたしがもっと素直だったらこんな事には・・・」 杏子父「それは・・違う。子供はな・・間違う・・ものなんだ。間違え・・たっていい。それを・・教え、導く・・のが親の役目、なんだよ。それを怠り・・自身の感情を、優先した・・のは、間違いなく・・私の落ち度だ」 杏子「・・・」 足にかかる父の手の力がより一層弱弱しくなる 杏子「父さん!!、しっかりして!!」 杏子父「同機は・・どうあれ・・お前のやって来た・・戦いは誇って・・良いものだ。だけど・・な、父親と、しては・・もう、いいんじゃないか・・とは思うな」 杏子「でも・・」 杏子父「やめる、やめない・・は、お前の自由・・だ。自分が・・正しいと思って・・自分の事も顧みた・・上でならどうするのもお前の自由だ」 杏子「うん、うん。」 溢れる涙が視界を遮る 杏子父「泣くな・・最後ぐらいは・・お前の・・笑顔を・・見せてくれ」 杏子「うっく、うん」 涙をぬぐい、笑顔を作る杏子 杏子父「すまん・・な。最後まで我儘な父親・・だ。杏子・・・ありがとう。愛してる・・・」 父の目がゆっくりと閉じていく 杏子「父さん、父さん!!、目を開けて!!」 父の体を揺すろうとする杏子・・・その手を橘が掴んで制止する 橘「やめろ、安静にさせるんだ」 杏子「てめぇ!!、他人事みたいに。あんた見てたんだろ!、何で助けてくれなかった!!」 橘「ああ、見ていた。全ては俺の力が足りなかった事が原因だ」 立ち上がった杏子の拳が橘の頬を殴り飛ばす。 一瞬緩んだ手を振りほどき、杏子は外に走り去って行った。 橘「くそっ!!」 床を思いっきり殴りつける橘の顔には苦々しげな表情が張り付いているのだった。 伊坂「くくく、やったぞ。遂に最強のシステムが完成した」 QB「魔法少女システムとライダーシステムのハイブリットシステムか・・面白いものに仕上がったね」 伊坂「ライダーの装甲防御と魔法少女の魔法防御、さらにアンデッド融合と魔法による身体強化を併せ持つ圧倒的な戦闘力。これがあれば無敵だ」 QB「問題はこれを使える魔法少女をまだ用意できていない、という点だけれど・・・」 伊坂「そうだな・・・」 その時、バタンっと音がして扉が荒々しく開かれた 杏子「よう、伊坂。随分ご機嫌じゃねぇか」 伊坂「お前か。戻ってくる気になったのか?、ちょうどいい、このシステムはお前に使わせてやってもいいぞ。」 杏子「んな事はどうでもいい!!、今すぐ死にやがれ!!」 伊坂に跳びかかると同時に槍を形成する杏子 突きだされた一撃をアンデッド化した伊坂が柄を掴んで受け止めた。 伊坂「懲りない奴だな・・・」 言いながら振るわれた剣が無防備な杏子の側面に襲い掛かる それに対して杏子はただ、無造作に裏拳を叩き込んだ 如何に魔法で強化されているとはいえ、ただの拳が剣に敵うはずはない、当然のことながら剣を殴った拳からは血が噴き出す。 だが・・・剣の方も真っ二つにへし折れた。 伊坂「馬鹿な!?」 と、驚く暇などなかった・・続けて放たれた頭突きがピーコックの意識を飛ばす 次の瞬間、ピーコックの腹には槍の穂先が突き刺さっていた bullet fire 杏子「・・・くたばれ」 槍から放たれたエネルギーがピーコックの体を吹っ飛ばす 伊坂「ぐうっ・・・」 かろうじて戦闘不能に至らなかった事に感謝する伊坂だが目の前の光景に目を奪われる 伊坂「馬鹿な!!、奴の腕はもう回復したのか!?」 先ほど剣と引き換えに潰したはずの拳が傷一つ無い状態になっていた 伊坂「ありえない!!、今のお前はまともに戦う事なんてできない状態のはずだ。にもかかわらずそれだけ魔力を惜しみなく使って平気なはずが・・」 bullet fire さらに続けてカードがラウズされる 戦慄するピーコック・・・ そこに・・・突如やって来た黒塗りの車が伊坂を撥ね飛ばした 杏子「!?」 車は器用にもボンネットでピーコックを拾い、そのまま走り去る。 杏子「待ちやがれ!!」 キキッ 追いかけようとする杏子の前に一台のバイクが停車した 橘「待て!!、深追いするな。」 杏子「どけよ!!あたしはあいつを倒さなきゃならないんだ」 橘「今のお前のコンディションは肉体的にも精神的にも不安定だ。ここは一旦退いて休め」 杏子「うるせぇ、あたしの事なんか知った事かよ!!」 橘「仕方ない、剣崎!!」 杏子「ぐっ!!」 唐突に後頭部に手刀が叩き込まれる。 剣崎「ごめんな、杏子ちゃん」 いつの間にか背後から回り込んでいた剣崎だった。 橘「一旦、こいつの家に戻る。剣崎、すまんが奴らを追ってもらえるか?」 剣崎「はい!!」 一方、辛くも逃げ延びた伊坂は 伊坂「すまん、助かった・・・だが、もっとましな助け方はなかったのか?」 QB「贅沢を言わないでくれよ。悠長に扉を開けて拾ってたらまとめて木端微塵だったよ」 伊坂「ふんっ・・・ところで、どうやって運転してるんだ?」 QB「アクセルにサーフボード乗りして万歳ポーズでハンドルを握ってる」 伊坂「怖っ!!」 Next カードキャプター佐倉 第二章 35
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※画像をクリックするとAmazonへジャンプします また会いたくなる人 婚活のためのモテ講座 タイトル また会いたくなる人 婚活のためのモテ講座 著者 大橋清朗 出版社 講談社 サイズ 単行本 ページ数 246p 発行年月 2009年01月 本体価格 1,500円 (税込 1,575円) 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 出会いさえあれば、結婚できると思っていませんか?日本で唯一の花婿学校講師が教える必ず成功する男と女の婚活ノウハウ。男も女も「いい物件」は、すぐに売れてしまいます。そして、歳をとればとるほど、あなたの「市場価値」は低くなり、いい物件を選びたくても、選べなくなってしまうのが現実です。「いつかは婚活」では遅いのです。期間と期限を決めて、今すぐ「婚活」をはじめてください。
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105 :@: 2011/09/19(月) 02 07 02.32 ID dRUo4PF20 さやか「うぅ・・・テストまたダメだった・・・追試だよぉ・・・」 まどか「わたしもちょっと結果が良く無かったよ・・・」 ほむら「まどか、私が手伝ってあげるから、一緒に勉強しましょう」 まどか「ありがとうほむらちゃん!」 さやか「あたしにも教えてくれよーほむらー」 ほむら「あなたは精々一人で苦しむといいわ」 さやか「なっ!?まどかばっかり贔屓するなよー!」 杏子「しょうがねーなーさやか、あたしがなんとかしてやるよ!」 さやか「杏子!? つかあんた勉強できるの?」 杏子「ふんっ!こうみえてもあたしはなぁ・・・!」 115 :@[sage] : 2011/09/19(月) 02 37 09.85 ID 5G+fZH250 杏子「カンニングの天才だ!」 138 :@[sage] : 2011/09/19(月) 07 32 02.88 ID ROcvYa6T0 さやか「え、あんたそんなコトまでやらかしてたの…?」 まどか「カンニングは…よくないよ杏子ちゃん。いけないことだよ」 ほむら「相変わらずあなたの尽くす悪行の限りにはため息が出るわ……キュゥべえでも利用したのかしら? テレパシーを使えば、足りない脳味噌でも楽にカンニングできることでしょうね」 杏子「て、てめぇら…寄ってたかってバカにしやがって……!」 「ハァ、やれやれ…分かってないわねぇ、あなたたち」 さやまどほむあん「!?」 「美樹さん、カンニングは やらかす モンじゃあないのよ。小さく、しかし美しい策謀を積み重ねて 完成させる ものなの」コツコツ さやか「…はい?」 「鹿目さん、あなたは『良くない』なんて、曖昧な鎖で自分を縛り付けているわね。 誰もの眼を欺きながら目的の解答を手に入れる…その恍惚の境地には、恐れを捨てなければたどり着けないわ」カツカツ まどか「そんなの…おかしいよ…」 「暁美さん、あなた、『テレパシーでカンニング』なんて言っていたかしら?情けないわね、あなたほどの魔法少女がそんな認識だなんて… カンニングは芸術なのよ。魔法なんかで人任せに頼ることがカンニング?……人として、センスを疑われても仕方ないわ」コツ… ほむら「……」イラッ 杏子「……そのカンニングに対する深い造詣…カンニングのために鍛えられた目立たぬ身のこなし…黄色いドリル…」 杏子「…間違いねぇ!来てくれたか、師匠!」 マミ「ふふ。待たせたわね!」キラーン 162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: 2011/09/19(月) 10 46 59.75 ID uvkTy6EW0 マミ「ふふ、どうかしら?次の試験までに私が美樹さんを鍛え、あなたが鹿目さんに勉強を教える」 マミ「そして二人の点数で勝負をし、負けたチームは勝ったチームの言うことを何でも一つ聞くというのは」 ほむら「いいわ、その勝負受けましょう」 まどか「えぇ!そんな、わたし…自信ないよ…」 ほむら「大丈夫よ、必ず勝たせてみせるわ」 さやか「負けても恨みっこなしだぞ、まどか!」 ── 試験結果 次の者、不正行為につき得点を無効とする 二年 美樹さやか 三年 巴マミ ほむら「不正を見つけたら報告する、当然よね」
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『弱くないまりさ』 26KB いじめ いたづら 自業自得 日常模様 お家宣言 野良ゆ 自然界 現代 独自設定 ありがちネタ ありがちなネタな気がするから被ってる可能性がとっても高いよ! それを考えるとすっごい怖いよ! しかもそんなネタですら上手く料理できてないよ! ネタ被ってたらごめんね! つまんなかったらごめんね! 許してね! 許したらあまあまもってきてね 注意事項 ・俺設定注意 ・善良(?)ゆっくり死亡注意 ・虐待殆ど無し注意 それではどうぞ 実のところ、ゆっくりという生物(ナマモノ)は決して弱くないのだ。 『弱くないまりさ』 まりさは群れで一番強いのだ。 自分でそう思っているし、森の中に住んでいる群れのみんなもそう考えている。 その若ゆっくりのまりさは、群れでもダントツに素早いちぇんにかけっこで勝つことができた。 また、木の枝を巧みに操るようむにちゃんばらで勝つことだってできた。 長である年老いたぱちゅりーのきょうっいくっにもまりさ種とは思えない理解力を示し、 とかいはなありす達に並ぶほど物作り(笑)の技術もある。 は? れいむ? ゆっくりプレイスに襲来した胴無し子れみりゃを死闘(笑)の末に打ち倒した頃には、 文武両道を地で行くまりさは群れの勇者(笑)として尊敬と羨望の眼差しを一身に受ける存在になっていた。 普通であればここで驕り高ぶり、ゆっくり特有のゲス気質を発揮して群れを壊滅させたりするものだが、 まりさは鍛練や実績からくるプライドを持ちつつも他ゆんを見くびることをしないゆっくりに育った。 殊更に美ゆっくりとして生まれたわけではないが、おぼうしの形も悪くない。 いや、どちらかと言うのならば、むしろ整った方である。 誰にでも分け隔てなく爽やかな笑顔を向けるまりさと会話をして、頬を赤らめずにいられる未婚ゆっくりはいなかった。 力が強く、技を持ち、頭も悪くなく、そして善良。 野生ゆっくりの群れの中では数十世代に一匹生まれるか生まれないか、 まりさはそんな優れたゆっくりである。 ―――――――――――――――――――― 「ゆっ! それじゃあ、まりさはかりにいってくるよ! おやさいさんをたくっさんっとってくるからゆっくりきたいしててね! かってにはえるおやさいさんをひとりじめするにんげんさんたちをこらしめてくるからね!」 「「「ゆぅーっ! まりさ、ゆっくりがんばってね!」」」 これである。 いかに優秀とは言え、そこは野生ゆっくりの限界。 "勝手に生えてくるお野菜さんを人間さんは独り占めしている" "人間さんは強いけど、まりさ程の勇者なら懲らしめることだって不可能ではない" 残念だが、このような幻想から逃れることはできなかったようだ。 狩り(笑) …群れを離れて数日、辛く険しいまりさの長旅の終着点には素晴らしい景色が広がっていた。 見渡す限りの広大な空き地に、数え切れないくらいのお野菜さん。 群れのみんながここで暮らせば、一体どれほどのしあわせーを享受することができるのだろうか。 ぱちゅりーのおはなしできいてはいたけど、まさかここまでのゆっくりぷれいすだったとはっ…! 幼馴染である"はやぶさのちぇん"や"えんげつさっぽうのようむ"と共に幾多の冒険を繰り広げ、 野生ゆっくりでは考えられないほど多種多様な経験を積んだ"ゆうしゃまりさ"ではあるがしかし、 想像を絶するほど豊かなプレイスを前にして、うれしーしーとおそろ(畏ろ)しーしーを止めることなどできなかった。 胸(?)をぐるぐると駆け巡る感動、そして畏れ。 筆舌に尽くしがたい感情(笑)の渦に身を震わせていたまりさの中に、一つの言葉が浮かんでくる。 は…… た…… け…… それは自分の両親から聞いた言葉ではなく、尊敬する老賢者の長から教わった単語でもない。 まりさの体の内側よりじわじわと滲み出てきた温かい気持ち。 ゆっくりである自分の中に代々受け継がれてきた、本能が伝えてくる言葉であった。 は…た…け…? はたけ…。 ゆっ、そうなんだね このゆっくりぷれいすは"はたけ"さんっていうんだね! 不思議な感覚であったが、まりさはそれを素直に受け止める。 恐るべき咆哮で大地を揺らす獰猛な魔獣(子イヌ) 剣を弾く鎧のような鱗を纏った死を司るドラゴン(子ヘビ) 旅の途中、それまで培った知恵と勇気が通用しない死地において、常に自分を救ってくれたのはこの"本能"だったのだ。 毎日へとへとになるまで繰り返した肉体の鍛練。 ゆっくりと時間をかけて育ててきた知恵と知識。 そしてどんなときでも心の片隅に置いていた全てのゆっくりのしあわせー。 それら全てを駆使して辿りついた場所は、もはやこの世のものとは思えない桃源郷であった。 まりさは理由も分からずぼやける視界を戻すように、一度だけ時間をかけてまばたきをした。 ほんの少し顔を上げ、いまだ止まらない体と心の震えに全てを委ね、その顔はキリッとしたドヤ顔を形作る。 深く深く息を吸い込んで、自然に生まれた笑顔が大きく口を開き…… 「このはたけさんを、まりさたちのゆっくりぷれいすにするよっ!!」 万感の想いと共に、輝かしい"おうちせんげん"が飛び出した。 ―――――――――――――――――――― 「またか…」 思わず溜息をついてしまった。 諦めに似た気分で四、五メートルほど離れた場所で騒ぐ不思議饅頭に目を向ける。 手に持っていたクワを傍に置き、少しずれた麦わら帽子の位置を戻して、 農夫は黒い帽子のゆっくりに近づいて行った。 確か"まりえ"…… いや、前にテレビで聞いたのは"まりあ"だったか? そのゆっくりの名前は覚えていないが、まあそんなことはどうでもいい。 大切なのは、森に近い場所に作ってしまったこの畑の野菜を、時々現れる饅頭が狙っているということだ。 「おい、そこのゆっくり」 「…ゆ?」 なんだかぷるぷると震えていたゆっくりが、こっちを向いた。 声をかけられると思っていなかったのか、不思議そうな表情をしている。 小汚い。 人間の帽子を真似たような形の物体を頭に乗せているが、途中からぐちゃっと折れ曲がっている。 体には土がついているのか、ところどころ茶色い染みが出来ていた。 食品である普通の饅頭と同じ材質、成分だとは知られてるが、 あんな薄汚れた物が地面に転がっていて、食べる人間なんているのだろうか 肌にこびりついている茶色い染み。 土ならばまだ水で流せばいいが、自然の野原を転げまわっている野生ゆっくりのことだ。 それが野生動物の糞などでないという保証はどこにもない。 衛生的に問題無いよう加工するとは言え、肥料として家畜の排泄物を畑にまくことは現在でもある。 この野菜も糞尿にまみれて育ったと考えられないことはないが…。 いやいや、それでもアレは無いな(笑) というか野菜と一緒に考えるのは極端すぎたか 「…………? …………? …………! ………ゆっ!?」 ぽかんとした間抜けな顔が、短い鳴き声と共に驚愕の表情っぽいものに変化した。 他の生物と比べたゆっくりの無能ぶりを舐めてかかってはいけない。 こちらを向いてたっぷり1分は使ったが、ようやく目の前の自分に気がついたのだろう。 これが噂の餡子脳だ。 いつもなら即潰して捨てるだけのゆっくりだが、そろそろキリのいい時間帯である。 休憩がてら野生の饅頭にちょっかいを出してみるのも悪くはない。 このゆっくりはどういう反応をするのだろうか。 気分がのっている今なら、意味も無く潰したりすることもしない。 素直だったり運のいいゆっくりなら生き延びることはできるだろうが、さて。 ―――――――――――――――――――― 突如現れた巨大な影に、まりさは素早く警戒を強めた。 大地に突き刺さる、巨木を思わせる二本の柱。 更に見上げれば、その上に用途の分からぬ謎の塊。 両側からはれいむのおさげさんと同等の働きをする二つの触手。 そして遥か頂上に見える、ゆっくりのお顔を模した体。 ぱちゅりーに聞いている。 その性質は野蛮で残忍。 餡子もクリームも(人間で言うところの「血も涙も」)無い卑劣な手段を好んで使う。 軽々と振るう力は大のゆっくり数ゆん分。(笑) かけっこ自慢のちぇん種に負けずとも劣らぬ速度で大地を移動し、(笑) その無尽蔵の体力と言ったら、狩りの得意なまりさ種を僅かに凌ぐほど。(笑) そして悪知恵だけならぱちゅりー種をも超えるという。(笑) 主にお野菜の勝手に生えてくるゆっくりプレイスに生息する、最凶最悪の巨大生命体…!(笑) その名も"にんげん"さん!! 人間さんには十分注意しろ、と老賢者は眉間にしわを寄せて何度も言っていた。 群れの誰もが遭遇したことは無いが、その恐ろしさだけなら誰でも知っている。 人間さんの中にも道理を理解し、穏やかな気質でゆっくりに従う種族がいると伝わっているが、 それも他の種族と比べたらほんの少ししか生息していないという。 少なくとも、目の前の一匹がマトモな方だと考えるのは早計に過ぎる。 お野菜さんのことを習って人間さんの存在を知った日から、 たとえ相手がその恐るべき悪魔であろうと勝利を勝ち取るため訓練を積んできたという自負を持つまりさ。 しかし、それでも戦闘になれば苦戦を強いられることは間違いない。 いや、下手をすれば負けてしまう可能性だって考えられないことではないのだという。 目の前の人間さんは知性を持った"めで"種族か、それとも強大な力を無闇に振るう"ぎゃくたい"種族なのか。 判別法をぱちゅりーに教わったことを思い出したまりさは、勇気を振り絞って巨大な生き物に問うた。 「ゆっ… にんげんさん! ゆっくりしていってね!?」 「はいはいゆっくりゆっくり」 なんと、彼方の空より響いてきたのはちゃんとした挨拶ではなかった…! ゆぅ、ゆっくりしてないごあいさつだよ これは"めで"じゃないにんげんさんなんだね… まりさは人間さんに気付かれぬよう、警戒の度合いを少し強める。 だが、お野菜さんの生えるプレイスを人間さんが徘徊しているだろうことは百も承知。 その個体が"めで"ではないという可能性だって、もちろん考慮していた。 そう、この次に待っているのはカスタードをチョコレートで(人間で言うところの「血を血で」)洗う死闘なのだ…! しかし如何に理知に欠け、ゆっくりしていない種族とはいえども、無闇に傷つけることをまりさはよしとしない。 全てにおいて完全であるように思えるまりさ。 その唯一の欠点は、獰猛な獣に対しても優しさとゆっくりを与えてしまうという"甘さ"であった。 「にんげんさん! このゆっくりぷれいすはまりさがおうちせんげんしたんだよ! にんげんさんはでていってね! でも、すこしくらいならゆっくりしてもいいからね! ゆっくりしていってね!」 まりさは人間さんを理性で説き伏せることはできないと知ってはいたが、 それでも、温かい慈悲を見せれば心を入れ替えることもあるのではないかと少しだけ期待をかけていた。 ほんの短い間とはいえ、自分のゆっくりプレイスでゆっくりすることを許す。 まりさは人間さんが怯えることの無いよう、優しく穏やかな笑顔を浮かべて伝える。 「……………………」 しかし人間さんは答えない。 彼方を向いて、ああ…そうそう"まりさ"だった…、などと呟いているが、まりさに喋っているのではないのだろう。 もしや、言葉が通じないのか…? 致命的に問題をややこしくさせる可能性にも頭がいったまりさだったが、 一応、言語を扱うことはできると長が教えてくれたのを思い出し、落ち着きを取り戻すまりさ。 そう言えば、先ほども"ゆっくり"という言葉を使っていた。 カタコトではあるが、聞いたり喋ったりする程度の知恵はあるのだろう。 そう思ったまりさは、人間さんの返答をゆっくり待つことにした。 「ふむ、まりさよ お前がおうちせんげんした時、俺は少し向こうにいたよな? だからこのエリア…… いや、ここらへんのプレイスは俺がいないと思ったんだろう」 雲を突き抜ける高みから、人間さんのものと思われる声がようやく届いてきた。 「だがな、お前が今立っているプレイスも俺がさっきいたプレイスも、 実は一つに繋がっているんだ つまり、お前は俺がいたゆっくりプレイスでおうちせんげんしてしまったんだよ」 な…、何を言っているのだこいつは? まりさは愕然とした。 自分達の"おうちせんげん"には、たった一つだけ欠点が存在している。 それは「誰かがいることに気付かず、おうちせんげんしてしまうこと」である。 おうちせんげんは、そのプレイスが自分のものであるという唯一にして確実な証拠。 しかし、先住ゆんの存在に気付かずに行ってしまえば、そのプレイスは誰のものになってしまうのか? この複雑怪奇な問題に対し、ゆっくり達は正しい答えを持っている。 即ち、先に住んでいるゆっくりが後から来たゆっくりのおうちせんげんを邪魔すればいい、ということだ。 そうすれば、先住ゆんに気付かずにおうちせんげんをしかけたゆっくりも、誰かが先にいた事実を理解する。 丁寧に問題点を洗い出され、緻密に組み立てられた"おうちせんげん"システムは完全無欠の法となった。 これは自分達の群れだけではなく、他の群れでも同様に行われているようだ。 まりさが子供の頃にこのお話を聞いたとき、餡子に衝撃を受けたことを覚えている。 自分達の群れだけではない、この広い世界全てのゆっくりが使っている完璧な"おうちせんげん"。 それはつまり、住んでいる土地や文化に関わらず、ゆっくりなら誰でも"おうちせんげん"を思いつき得るということ。 "ゆっくり"という生命に眠る知恵のポテンシャル。 その高さに、まりさは大きな感動を覚えたのだった。 ……だと言うのに! この人間さんは意味の分からない理論を展開し、自分を正当化しようとしてくる! 先にゆっくりプレイスに住んでいる場合、他ゆんのおうちせんげんには途中で声をかける。 生後一週間を過ぎれば赤ゆっくりでも知っているこの方法を、人間さんは行わなかったのだ。 それどころか、恥知らずな人間さんは勝手に都合よくシステムを作りかえ、ゆっくりプレイスの所有権を主張してきた。 それは即ちルール違反! ゆっくりしていないゆっくりとして、即座におうちから叩き出されても仕方ないのだ! 心優しいまりさとて、流石にこれには怒りを覚える。 正義感の強い父に育てられたまりさは、卑劣な行為をなによりも憎んでいるのだ。 「にんげんさん! おうちせんげんがふふくなときは、おうちせんげんのとちゅうにおうちせんげんをするんだよ! そんなこともしらないの!? ばかなの!? かってなことをいわないでね!! まりさおこるよ!!」 それでもまりさは怒りに耐える。 人間さんは卑怯なのではなく物を知らないだけなのだと考え、丁寧に説明をしてあげる。 普通なら「ばかなの? しぬの?」と続けるところを「ばかなの?」で止めてあげることさえした。 それに対する返答は…… 「ほう、なるほどなるほど だがなあ、お前らゆっくりは知らないかもわからんが、 人間さんは元々"おうちせんげん"というのを使わないんだ」 「…………ゆ?」 一瞬、その生物の言っている言葉の内容が理解できず、まりさは硬直した。 その隙をついて、人間さんは更に話を続ける。 「そのルールだと、お家を留守にしている場合 他のゆっくりのおうちせんげんの途中に邪魔できないだろう? だから人間はおうちせんげんの代わりに"ここは自分のお家です"って文字で伝えることにしてるんだ」 めろすは激怒した。 失礼。 まりさは激怒した。 おうちを留守にするとおうちせんげんが邪魔できない? だからみんな、苦労をしておうちに"けっかい!"を張るのだ!! そう言えば、けっかい!が張れないなどと文句を付けるのか? だったらおちびちゃんにお留守番をしてもらえばいいだろう!! ああ言えばこう言い、こう言えばああ言う。 揚げ足取りにすらなっていない屁理屈を繰り返す人間さんの態度に、まりさは目の前が真っ白になったように錯覚した。 それは無論、生まれてこの方感じたことのないような怒りによるものである。 「ふっざけたことをいわないでねええええええええええええ!!? いまどき、おちびちゃんだってもっとまともないいわけをするよおおおおおおおおおおお!!!」 わなわなと怒りに震えるまりさ、ついに堪忍袋の緒が切れてしまった。 にんげんさんがこんなにもわからずやだったとはおもわなかったよ! まりさはもうおこったよ! ぷくー!じゃあすまされないよっ!! そしてまりさは話し合いで解決する意思を放棄する。 もちろん、まりさの知らない事実であるが、それは同時に"まりさの生存する可能性"を捨てることでもあった。 ―――――――――――――――――――― 「いいかげんにしろおおおおおおおおおおおおお!! おんっこうっなまりさもどたまにきたよおおおおおおおおおおおお!!!」 ぶるぶる痙攣していたと思ったら、そのゆっくりは突如ヨダレを撒き散らしながら怒りだしたようだった。 「う、うわっ…… これはキモい……」 歯をむき出しにして作られた表情は、はっきり言って通常の人間では直視に堪えないほど醜い。 ぐねぐねと軟体生物っぽく暴れまわるその動きは、地面と垂直に円を描いているようにも見える。 農夫は少し前のニュースで見た、急に人数が倍増した音楽ユニットのパフォーマンスを思い出した。 本題には関係ないが、先程まりさの主張した"おうちせんげん"。 これは通常「この○○○を、○○○のゆっくりぷれいすにするよ!」という言葉で行われる。 その言葉が開始してから終了するまでの間に先住ゆっくりがおうちせんげん返しをすることのできる可能性は、 普通種、希少種、胴付き、あらゆるゆっくりで調べた結果、0%だと加工所から発表されている。 ゆっくりはただでさえ頭が鈍く餡(脳)の回転が遅い生物(ナマモノ)であり、言葉を理解するだけでワンクッション、 自分にとってショックな内容の言葉だとさらにツークッションを必要としている。 他ゆんのおうちせんげんを言葉が完了してから理解するまでにかかる時間は、普通種で大体1分45秒とのことだ。 このまりさの群れでも、先住ゆんに気付かずにおうちせんげんが為されることは多い。 そうした場合は当然の如くゆっくり同士の殺し合いになるのだが、それを原因として一週間に平均5匹のゆっくりが死亡している事実は、 まりさは当然、長のぱちゅりー以下全てのゆっくりが知らないことである。 よくそれで群れとしてやっていけているものだ。 「ゆっうううううううううううううう!! もうがまんのげんっかいっだよ!! にんげんさんはすこし、いたいめにあったほうがいいよ!! まりさがこらしめてあげるよっ!!」 ひとしきり激昂してから動きを止めたまりさは、へたったおぼうしから木の棒を取り出して口に咥える。 「えいえんにゆっくりはさせないからあんしんしてね! ゆっくりしねええええええええええええええええええええええええ!!!」 とんでもなく矛盾したことを口走りつつ、こちらに向かってぴょんぴょん飛び跳ねてくるまりさ。 その鬼気迫る表情から、恐らく突進をしかけているつもりではないかと予測できる。 ゆっくり如きに人間を怪我させられる道理もないが、それでも尖った木の棒は危険だ。 ズボン越しとはいえ、スネにあたったらかなり痛いだろう。 もしかしたら絆創膏を貼らなければならない事態に陥る可能性もある。 「ふぁーんふぁーんうぃーひっざ……おっと」 当然だが、農夫はまりさが到達する前に軽く足をあげた。 するとこれまた当然、まりさは地面に顔から突っ伏すことになる。 口に木の棒を咥えていたために地面さんと熱いちゅっちゅをかますことにはならなかったが、 激突の瞬間にした"ベキィ!"なる音から、砂糖細工の歯が何本か折れたことが分かる。 「ゆべっ!? ……ばっ…! ばりざのさわやかにしろくかがやくしんじゅのようなはさんがああああああああああ!!?」 言うまでもないが、まりさの歯は白くない。 ゆっくりの歯は砂糖で出来ており、歯磨きなどしたら簡単に歯が削れてしまうのだ。 故に、飼いゆっくり以外のゆっくりの歯はすべからく薄汚れているのが常識である。 「お前の歯が真珠だってんなら、豚にくれてやっても惜しくないなあ… それはさておき、大丈夫か?」 「ゆぐぐ…! まりざのひっさつわざをよけたことはほめてあげるよ! でも、まぐれはなんかいもつづかないよ! こんどこそしねええええええええええええええええええええええええ!!(ぴょーん)」 「ほいっと」 「ゆばぁっ!?(バキィ!) ……ばっ…! ばりざのあらゆるまだむをみりょうするはりうっどはいゆうのようなはさんがああああああああああ!!?」 「そんな俳優はそもそもオーディションで落とされると思うなあ… もう5、6本は歯が抜けちまったぞ?」 「ゆふうっ…… ゆふふうっ……」 そんなやりとりが数回続き、まりさの口の中で無事な歯が2本以上続けて並んでいる場所が無くなってしまったころ、 ようやくまりさは人間に攻撃が当たらないことを理解したようだった。 「ど……! どぼじであだらないのおおおおおおおお!!? どぼじでええええええええええええええええええええ!!!?」 「そりゃあ、あんなに遅い攻撃じゃあな どんなにトロい人間でも、命中させるのは難しいと思うぞ」 「ゆううううううううううううううううううううううう!!?」 ちなみに一般的なまりさ種であれば、歯が1本折れた時点で負け惜しみと共に「もうおうちかえる」と叫び出すところだが、 このまりさはゆっくりにしては驚異的な忍耐力で痛みに耐え、攻撃をし続けた。 群れ一番の勇者の呼び名は、伊達ではないのだ(笑) 「あだればしぬんだああああああああああああああ!! よげるなあああああああああああああああああああああ!! よげないであだれええええええええええええええええええええええ!!」 先程の動きをぐねぐね再現しながら泣きわめくゆっくり。 凄まじく醜い。 「じゃあ、まりさ お前は他のゆっくりと喧嘩をするとき、相手の攻撃を避けないで当たってやるのか?」 「ゆ゛っ…!?」 キモい動きと漫画のような滝状の涙を止め、ちょっと考え込むまりさ。 農夫の一言で、自分の発言がかなりアホだったことを理解したのだ。 これはゆっくりにしては驚異的な理解力である。 群れの賢者に教えを請うた時間は、伊達ではないのだ(笑) 「…まあいいか ほら、次は当たってやるからもう一度攻撃してきな」 「ゆゆ!?」 調子に乗って余裕を見せてくる人間に、まりさは不敵な(と自分では思っている)笑みを浮かべた。 ゆぐふふふ… にんげんさんはばかだね! にんげんさんのぶきはその"ちぇん"とおなじくらいのすぴーどさん! そのすぴーどさんでこうげきをよけることのできるのがつよみなのに、 それをぽーいぽーいしてじぶんからあたりにきてくれるなんてね! こうっかいっするじかんはあたえないよ! せいぜいちょうしさんにのりすぎたことをこうっかいっしていってね! どうしろと言うのだろうか。 まりさはところどころ…いや、大多数が欠けてしまった歯で、再び木の棒を咥えた。 「くらえええええええええええええええええええええええええ!!」 ぴょーんぴょーん 間抜けな音とは裏腹に、憤怒の表情で迫ってくるキモ饅頭。 あの気持ち悪い顔が触るのはちょっとやだなあ、と農夫は若干後悔したが、約束は約束なのでぶつかるまで待ってやる。 「こんどこそほんとうにしねええええええええええええええええええええええ!!(ぴょーん)」 ザクゥッ!! まりさの咥えた木の枝は、かなり危険な長さまで一気に突き刺さった! お分かりだろうが、当然まりさ自身にである。 「…………………… ………あ…… あがああああああああああああああああああああああ!!? いだいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」 地面に落ちてから数秒後、びったんびったん飛び跳ねながら、まりさは大口を開けて泣き始めた。 正しく言葉を操れているところを見ると、幸い木の枝は中枢餡に届いていないのだろう。 「どっでええええええええええええええええええええええ!!!(びったんびったん) ごれどっでええええええええええええええええええええええええ!!!(びったんびったんびったん)」 いましがた自分が攻撃した人間に情けない顔で懇願する汚饅頭。 はっはっは、と朗らかに笑いながら、農夫は木の枝を抜いてやった。 「ゆ゛ひっ… ゆ゛ひぃっ… …………………… ……………どっ… どぼじでばりざにざざるのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!? どぼじでええええええええええええええええええええええええええええええええ!!?」 餡子の比重はそれなりに高い。 中身が全部餡子のれいむ種やまりさ種、それも成体ゆっくりとなればかなりの重量を誇る。 たとえ勢いの皆無なぴょーんぴょーん攻撃と言えども、全体重を木の枝に乗せてぶつかれば人間も大怪我は免れない。 が、それは木の枝とゆっくりがガッチリ固定されている場合に限る。 一般的に、人間が物を噛む力の最大値は体重と同程度と言われる。 しかしゆっくりの場合、自分の体重と同じくらいの力が砂糖の歯に加われば、即座に歯が砕け散ってしまうのだ。 故にゆっくりの咬筋力は他の生物と比較して、驚くほどの弱さを誇る。 健康的な成体まりさが全力で噛んで歯ぎしりした結果、十分に濡れたコピー用紙にギリギリ穴が開いたと加工所から発表されている。 そんな力で雑多な食事をすることができるのは、ゆっくり特有の思い込みの力によるものだとか。 そういった意味のことをまりさでも理解できるように、農夫は簡単な言葉で懇切丁寧に教えてあげた。 噛む力が弱ければ、武器を持ったとしてもダメージは与えられない。 ならばと体当たりをすれば、ゆっくり程度の跳躍力では中身入り2Lペットボトルをどうにか倒すのが関の山だ。 ゆっくりが人間にも有効な攻撃をするのは、非常に非常に非常に難しい問題なのである。 「……………う…… うぞだああああああああああああああああああああああ!!! ばりざはむれいちっばんっのゆうしゃなんだあああああああああ!!! にんげんにもまげないんだあああああああああああああああああああああ!!!」 再び凄まじい表情で何度も飛び跳ねるまりさ。 確かにこの顔の醜さ、情けなさなら人間のそれにも負けることはないだろう。 「ゆがあああああああああああああああああああああああ!!!(びったんびったん) ばりざはよわぐないいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!(びったんびったん) ばりざはよわぐないいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!(びったんびったん) よわぐないっでいえええええええええええええええええええええええええええええ!!!(びったんびったん)」 「おう? いや、お前が弱いとは言ってないよ」 「ゆがあああああああああああああああああああああああああああ!!(びったんびったん) ゆががああああああああああああああああああああああああああ……(びったんびったん) …………………(びったんびったん…) …………ゆっ?」 やはり数テンポ遅れて言葉の意味を理解したまりさは農夫を見る。 その顔には、侮蔑や冷笑の類は浮かんでいなかった。 「ま゛っ… まりざ、よわぐないの? まりざ、にんげんざんよりよわぐないの?」 「ああ 人間はゆっくりのことを"弱い"なんて思っちゃいないよ」 体の下半分に涙の痕を帯状に残したまりさの顔に、希望の光が差し込んできた。 「まりさ、お前はお花さんや虫さんを食べたりするよな」 「だ、だべるよっ! まりざ、おはなざんもむしざんもいっぱいだべるよっ! まりざはむれでいちっばんっかりが……」 「まりさはそのお花さんや虫さんを"弱い"とは言わないだろ?」 「………………ゆ?」 「そこらに転がってる石や草、空に浮かんだ雲、近くを流れてる川 別に、そういった"物"に強い弱いとか無いだろ?」 伊達ではないまりさには、農夫の言っている言葉の意味がおぼろげにだが理解できてきた。 漠然とした不安を抱え、ゆ? ゆ? と何度も聞き返す。 「だからな、まりさ "強い"とか"弱い"っていうのは、自分と少しはやりあえる生き物を表す言葉なんだ 人間にとってお前らゆっくりは路傍の石コロと大差無い 強さを測る以前に……」 不安はじわじわと大きくなる。 もはやまりさは自分でも理由が分からずに泣きそうな顔だ。 「……"敵"じゃないんだ "物"なんだよ まりさを含め、ゆっくりってのはさ」 群れの老賢者、とても賢いぱちゅりーの元できょうっいくっを受けたまりさは、やはり伊達では無かった。 とてもとても驚くべきことに、"価値観の違い"、"相手が自分をどう扱っているのか"をゆっくりながらに理解できてしまったのだ。 まりさはついに泣きだした。 「…ぢっ! ぢがうよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! ばりざはものじゃないよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 群れの勇者まりさ。 文武両道のまりさ。 強く賢く、みんなの憧れまりさは、群れの赤ゆっくりと同等以上の情けない顔で泣きわめく。 「ばりっ! ばりざっ! ばりざば! にんげんざんをごらじめにぎだんだよおおおおおおおお!! にんげんざんのでぎなんだよおおおおおおおおおおおお!!」 「はっはっはっは まりさ、敵っていうのは攻撃をしてくるものなんだぞ? お前くらい人間に無害な"物"は無いさ」 「ぢがうよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! まぢがっでるよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! ぼらっ!(ぽいーん) ぼらぁっ!(ぽいーん) ばりざっ! ごうげぎじでるでじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?」 ぽいーん、ぽいーん、と農夫に向かって飛び跳ねるまりさ。 しかし日々の農作業で鍛えこまれた足腰を持った農夫はビクともせず、ぶつかっては跳ね飛ばされるまりさを笑いながら見ていた。 「はっはっはっはっは そこの石コロが風で転がって足にぶつかってるのと変わらないなあ いや! それよりも痛くないかもしれないなあッ! はっはっはっはっはっは!!」 「ぢがうっ! ぢがうううううううううううううううう!! ぢがうよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! ぢがうでじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! ごうげぎでじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 「はっはっはっはっはっは!! あっはっはっはっはっはっは!! あっはっはっはゴホッ!ゲフぅっ! はひっ、はひーっ! むせたっ! あーっはっはっはっはっはっは!!」 「ぼらああああああああああああああああああ!!!(ぽいーん) ぼらあああああああああああああああああああああああああああ!!!(ぽいーん) ごうげぎだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!(ぽいーん) ごうげぎでじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?(ぽいーん) ごうげぎじでるんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?(ぽいーん)」 あっはっはっはっは……… ぽいーん、ぽいーん……… 十数分後。 周囲に響く間抜けな音と笑い声がやんで静かになった畑の一角には、ひとりの人間と、ひとかたまりの"物"があった。 少しずつ少しずつ黒ずんでいくその"物"は、しばらくの間微弱な痙攣を繰り返していたが、 笑い過ぎで腹筋を痛めた人間に通行の邪魔にならないよう道の端に放り投げられてから1分後、完全に動きを止めた。 野原に咲いた花は弱くない。 道端に転がっている石は弱くない。 ゆっくりも決して、弱くないのだ。 他に書いたSSさん ・anko2094 体感時間は黄金色
https://w.atwiki.jp/ja2047_memorial/pages/607.html
長いの書きたくないんだけどな 2) 2006/ 8/16 18 28 [No.37551/ 39216 ] 投稿者 ja2047 これこれ、言葉を任意に切り取ってコラージュしてはいけません。 そういうことをすると、本人の言ってることと違う主張がいくらでも作れます。 新聞記事の切り抜きで脅迫状を作ることだって出来るんです。 ほほぅ。 ずーっと、「問題があった」という判断がなされてるじゃあないですか。 これは誰の発言かな? それは私の。 だから、「言葉を任意に切り取ってコラージュしてはいけません。」と。「あなたは私の言ったことを任意に切り取って、私が言ってないことを作り上げてしまった」 と言ってるのです。だから、部分部分は私の言葉です。 これくらいのことが説明されないと理解できないのですかね。 軍法会議に掛けたという証言がどうして、軍法会議に掛けずに処刑したという証言にすり替わるのか、説明してもらおう。 中山証言の何処に、軍法会議に掛けずに処刑したと述べられている? ちゃんと引用資料を読んで下さい、その場の勢いで、相手の言ってることも言ってないことも一緒くたにして罵倒しても、誰に対しても説得力はありません。 「軍法会議に掛けずに処刑した」というのは今私たちの知ることができる事実。 「軍法会議に掛けたのではないか」というのが中山証言。 実際には軍法会議に掛けずに殺害したものを、中山証言は「軍法会議に掛けたはずだ」と証言してるのですね。 これは、中山氏が、「無裁判で処刑しても正当だ」という主張をしていないということなんです。 「絶対にそういうことはありません」と証言した中山証人が、「一旦拘束した無抵抗非武装の兵士を殺害」したと一体何処で認めている? 中山証言には「しかも武器を持つて潜んでおつたのでありますから」と述べられているのに、何故それが「無抵抗非武装の兵士」にすり替わるのだ? 東京裁判でのやりとりで検察側、弁護側が主張していることと、今我々が知ることのできる事実をごちゃごちゃにしてはいけません。たぶん、あなたはここの区別を付ける能力がないのではなくて、ここをごちゃごちゃにしないと私に反論する手がかりが掴めないので、わざとやってるんでしょうけど。 「一旦拘束した無抵抗非武装の兵士を殺害」したというのは法廷での検察側の主張ですが、今日我々は日本側の資料からもこれが事実だということを知っています。 「しかも武器を持つて潜んでおつたのでありますから」というのが、弁護側の主張ですが、今日我々は、城内掃討で、武器を隠し持った状態で拘束された敗残兵がほとんどいないことも事実として知っています。 そう言うことです。 どうあっても日本を悪者にしたいらしいな、この人は。 お互いに事実で話をしましょうと言ってるだけなんだけどな。自分の議論に説得力がないことを、相手の思想的偏向のせいにするのは感心しませんね。 返信 これは メッセージ 37550 ja2047 さんに対する返信です もどる