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プラネット・ゆース ~ドスまりさ~ 12KB 観察 パロディ ドスまりさ 自然界 独自設定 環境番組風 二行作 ゆっくりの知られざる生態に迫る『YHKスペシャル プラネット・ゆース』。 本日は、その第三夜です。 第一夜は、wiki 594。第二夜は、wiki 675にて公開致しました。 一話完結ものに付き、未読でも、支障はありません。 内容には、『独自設定』『ネタ被りの可能性』『虐描写の物足りなさ』が含まれています。 ご容赦下さいますよう、よろしくお願い致します。 当局は、ゆ虐専門チャンネルではありません。 ゆ虐専門は『ゆナッフTV』を、すっきりーに関しては『パラダイゆch』をご利用下さい。 『YHKスペシャル プラネット・ゆース 第三夜 ~ドスまりさ たったひとつのゆっくりプレイス~』 広い岸壁。遥か上空からの映像です。 灰色の岩々に紛れるように、2つの黒い何かが見えます。 それは、まりさのお帽子。 ドスまりさの親子が、海を見ています。 何も、美しい景色に酔いしれているわけではありません。 親ドスが天気を読み、それを子ドスに教えているのです。 雨に弱いゆっくりにとって、天候はまさに死活問題。 群れを治めるドスまりさにとって、天気予報は必修科目です。 これから、このドス親子は旅に出ます。 一見地味な、天候の予測。 実はそれこそ、大冒険の始まりでもあるのです。 ドスまりさ。 ゆっくりの長となる生き物です。 近年、人里に下りてきては被害をもたらす、ドゲスや無能ドス。 これらは、正確には、ドスまりさではありません。 ドゲス等は、生物学的には、変異型大まりさ種と呼ばれます。 環境の変化等による突然変異によって、ドス化するので、こう呼ばれます。 変異は、身体能力の大幅な向上を促します。 しかし、思考能力の向上には、教育や経験が必要となります。 経験を伴わない肉体の躍進は、当然、慢心を呼び起こします。 これが、ドゲスに到るメカニズムなのです。 対して、先祖代々の餡統により、ドスとなるものがいます。 これが、本来のドスまりさです。 変異型と区別して、純ドスとも呼ばれます。 純ドスは総じて聡明です。 群れを正しく導き、特に天敵や脅威には敏感に反応します。 そのため、人間の前に姿を現すことは、ありません。 森の奥深くや、険しい山々に身を潜め、群れと共に生活しています。 こちらから、純ドスに接触を試みる研究者もいます。 しかし直接、コンタクトに成功したものは、いません。 これほどまでに警戒心の強い、純ドス。 カメラでの撮影は、不可能とされてきました。 それを可能にしたのは、人工衛星。 ゆーグル社の協力を得て、最新の超高感度カメラによる撮影を行いました。 人工物には繊細に反応する、純ドス。 そんな彼らでも、上空500kmからの視線を、感じることはできません。 最先端技術を投入して行われた、純ドス撮影計画。 しかし、実際にその姿をとらえるまでに、3年の歳月を要しました。 海にたたずむ、純ドスの親子。 この何気ない映像こそ、世界初の快挙なのです。 翌日。 ドスの親子が、驚くべき行動に出ます。 少し低くなっている岸辺に、2匹のドスが移動しました。 波しぶきがかかっていますが、お構いなしです。 なんと、親子は、大事なはずのお帽子を、海に降ろしました。 大小の帽子が、仲良く波間に浮かんでいます。 長い棒を、2つの口がくわえました。 そして、海へ向かって、飛びます。 一家心中ではありません。 驚くべきことに、2匹のドスまりさは、お帽子の上に下り立ちます。 そのまま、口から伸びる棒をオールとして、沖へ漕ぎ出すのです。 まるで、水上まりさのように。 ドスまりさ親子の旅。 それは、航海です。 あなたはきっと、こう思ったことでしょう。 ドスまりさの巨体を、あんなお帽子程度の浮力で、支えられるのか、と。 水上まりさとお帽子の関係は、ゆっくりの謎として、よく語られます。 明らかに、質量と浮力がつりあっていないからです。 ここに未検証ながら、ある仮説があります。 お帽子内部にはガスが溜まっている、という説です。 密封されたペットボトルは、見た目以上の浮力を持ちます。 水難事故の際、浮き輪の代わりに使用されるほどです。 そして、水上まりさとお帽子は、ぴったりと密着しています。 頭からお帽子を離さない時と、同じような接着作用が働いているのです。 つまり、水上まりさは、ちょっとした浮き輪の上に乗っていることになります。 気体である以上、空気が抜けて帽子が萎んでいくことも、考えられます。 そのため、まりさのあにゃる部分から、ガスが補充され続けているのではないか。 研究者の中には、そんな考えを持つ者もいます。 お帽子内部のガスの成分に、着目する人もいます。 驚くべき性質を持つ、未知のガスであるという、期待です。 しかし、水上まりさの脆弱さ故、調査は難航しています。 ドスまりささえ支える、お帽子の謎。 ゆっくりはまだまだ、ミステリーに包まれた存在なのです。 ドスまりさ親子の旅は、続きます。 沿岸部から出た彼らは、外洋に到り、さらに沖を目指します。 その時速は約4km。 人間の散歩と同じ速度です。 空は快晴。波は穏か。ドスにとっては、絶好の航海日和。 恐らくは、そんな天候を選んでいたのでしょう。 このような環境は、旅の終わりまで、続きました。 時折、海水が跳ねて、ドスゆっくりの皮膚にかかります。 しかし陽光が、あっという間に、それを乾かしていきます。 海の色が、深くなりました。 ここまで来ると、海の生き物の姿が、消え始めます。 シャチも出ません。 外洋は、まさに、海の砂漠。 2匹のドスは、オールを漕ぎ続けます。 休みなく続くその行為は、激しい疲労を伴うことでしょう。 しかし、親子の表情は、意外にゆっくりしています。 夜になりました。 2匹のドスは身を寄せ合います。 不思議にも、饅頭の塊は、少しづつ、沖へ沖へと流れていきます。 彼らは海流さえ、味方にしているのでしょうか。 暗くなると、ドスまりさの姿が、闇に溶けてしまいます。 衛星に取り付けられた赤外線カメラが、僅かにその輪郭を写すのみです。 オールだけは、離していないようです。 ゆっくりの歯は、意外に強いものです。 根野菜を噛み、棒を口でつかみ、オールにしたり、敵と戦ったりもします。 しかし、ゆっくりの顎に当たる部分には、骨がありません。 これでは、噛む力に負けて、歯がポロポロと抜け落ちそうなものです。 ドスまりさが眠りに付いている間に、その秘密を解き明かすことにしましょう。 ゆっくりの口の中にある白いものを、私達もゆっくりも、『歯』と読んでいます。 饅頭生物はそれを使い、咀嚼だけではなく、手の代わりに色々なものを扱います。 ですが、ゆっくりを研究する人々は、それが歯ではないことを、知っています。 実際には、爪に近いものです。 ゆっくりの『歯』は奥に行くにつれ、丸い曲線を描き、根元は外皮に直結しています。 他の動物と違い、口の中の皮から直接、生えてきているのです。 『歯』自体の強度は弱いものの、緩やかに湾曲した形状がバネとなり、衝撃を和らげています。 この弓なりの形は、グリップを強める効果もあるのです。 下の『歯』を支える皮膚は、あんよ周辺のもので、ゆっくりの中では一番頑丈な部分です。 この下顎ともいえる部位が、ゆっくりの噛む力の源となります。 いわゆるテコの原理を応用し、時には『歯』の強度をはるかに越えるものさえ、噛み切ります。 栓抜きを思い浮かべれば、分かりやすいかもしれません。 野生ゆに、硬いダイコンなどが食べられてしまうのは、このせいです。 ドス種のあんよは、巨大な重量を引き受けるほどの、頑丈さを誇っています。 それに連なる『歯』もまた、連日のオール漕ぎを苦にしない、強さを持っているのです。 外皮部分に深刻なダメージを受けると、『歯』も同時に機能を失います。 しかも抜け落ちる時は根元から剥離してしまうので、再生することもできません。 口からポロポロとこぼれ落ちる白いものを見て、誰もが『歯』だと思ってしまいがちです。 あらゆる常識に囚われないことが、ゆっくり研究の基本なのです。 ドス親子の旅は、2日間に及びました。 その行程はおよそ100km。 フェリーなら2時間程度の道のりですが、ゆっくりにとっては、命がけの航海です。 ある場所で、2匹のドスまりさは静止します。 おさげにオールを絡ませ固定し、留まる体勢に入りました。 そこは一見、何もない、単なる海のど真ん中に見えます。 解析の結果、ここはあらゆる水の流れが及ばない位置だということが分かりました。 波さえ穏かであれば、いつまでもそこで漂っていられる場所です。 ここに来て、彼らがまず行ったこと。 それは、平凡な、すーりすーりでした。 暖かな日差しの中、ゆっくりと、愛情を確かめ合っています。 それが一段落すると、口をパクパクと開き合います。 おうたを歌っているようです。 衛星カメラからの映像のため、音声は取れていません。 しかし、そのゆっくりとした表情は、俯瞰視点にも関わらず、鮮明に分かります。 ゆーグル社クルーの、技術の賜物です。 この光景だけ切り取れば、水上まりさ親子の、何でもないスキンシップに見えます。 実はこれこそが、危険を冒してまで旅をしてきた、ドス親子の目的なのです。 純ドスは、ゆっくりの長です。 それは、ゆん生の全てを、他のゆっくりに捧げることを意味します。 ドスとなったが最後、自分がゆっくりすることは、叶わないのです。 ドスはその巨体故、自然の驚異に、最もさらされます。 それにも増して恐ろしいのは、人間です。 発見次第、駆除されてしまうことを、純ドスのまりさは知っているのです。 これらの危機から群れと自分を守るため、純ドスは絶えず緊張していなければなりません。 どこかでこっそりゆっくりしようにも、特性が邪魔をします。 ドスのゆっくりオーラが、他のゆっくりを呼び寄せてしまうのです。 純ドスがゆっくりできる条件とは、ゆっくりにも、人間にも、天候にも邪魔をされないこと。 そんな条件を満たした数少ない場所が、ここ、外洋のど真ん中なのです。 大海原は砂漠や極北ほど過酷ではなく、遥か沖に到れば、生き物の数も少なくなります。 しかも今、ドス親子がいる周辺は、船舶の航行ルート等からも外れています。 母なる海。 それこそが、ドスまりさの、たったひとつのゆっくりプレイスなのです。 一昼夜かけて、他愛もない行為は繰り返されました。 変化は、翌朝、やってきました。 親ドスが、穏かな笑みを浮かべ、空を見ています。 子ドスは、泣いていました。 大きな方のドスが、おさげを振り上げました。 今まで旅を共にしてきた、ひとつのオールが、あらぬ方向へ飛ばされ、流されます。 親まりさが、目を閉じました。 金髪が風になびき、笑顔が、より鮮やかになります。 子ドスが、驚くべき行動に出ます。 そよぐ金髪ごと、親の頭部を、かじりました。 止めどなく涙を流しながら、まりさは、咀嚼します。 子は親を、食べ続けました。 時折、嗚咽しているのでしょう。 口の中の餡子が、ポロポロと海の中へ落ちていきます。 どんなに自分が減っていっても、苦悶ひとつ、親まりさは表しません。 笑み結ばれたままの口元が、人間の目には、より凄惨なものに見えてしまいます。 恐らく、親ドスは幸せなのでしょう。 それは同時に、中身がパサパサしておいしくないことも意味します。 この共食い行為には、どんな意味があるのでしょう。 世話品大学の滋賀博士は、こう分析しました。 「この一連の行為は、親ドスから子ドスへの、継承の儀式のようなものです。 子が親を生きたまま食べることにより、記憶餡を直接取り込むことができます。 経験と記憶が、完璧に受け継がれるのです。 純ドスが、ゆっくり種としては考えれないほど賢いことも、これで説明が付きます。 もうひとつ、考えられることがあります。 それは、食べることそのものを、忌避させることです。 純ドスには、あらゆるゆっくりが許されず、食事も例外ではありません。 第一、あれだけの巨体です。 無計画に食事すれば、あっというまに群れ全体が飢えるでしょう。 だからこそ、ここで食事そのものへの、トラウマを植えつけているのです。 もしかしたら、このたった一回の食事が、ドス一生分のカロリーとなるのかもしれません」 遂に親ドスの体が、半分以下になりました。 残された口元は未だ笑っています。 もう、生きてはいないでしょう。 子ドスは、泣き止んでいます。 記憶餡が、吸収・継承されたようです。 たったひとつになったドスが、再びオールをくわえます。 棒の先で、半分になった饅頭を突き、海へ落としました。 深い深い海底へ沈んでいく、親まりさ。 もしかしたら、たくさんのドスが、こうやって溶けていったのかもしれません。 新しいドスが、器用に親のお帽子をオールにひっかけて、被ります。 もし不意に雨が襲ってきたとしても、多少は防ぐことができるでしょう。 やや小ぶりだった子ドスの体は、一回り大きくなっていました。 その表皮も海と潮風にさらされて、厚く丈夫になっています。 ドスは、来た道を戻っていきます。 群れに、帰るのです。 陸にあんよを付き、群れへ入った瞬間から、ドスとしての生活が始まります。 とても、過酷なものです。 それでもドスまりさは、耐え続けることでしょう。 いつの日か、愛する我が子と共に、再びゆっくりプレイスを訪れる時まで。 偉大なる親と同じ場所に、還る日を夢見ながら。 『YHKスペシャル プラネット・ゆース 第三夜 ~ドスまりさ たったひとつのゆっくりプレイス~』 製作: YHK(ゆっくり放送協会) カメラ: 脳内 音楽: 脳内 特殊: 脳内 協力: ゆーグル 世話品大学 脚本・語り: 二行 収録: 餡小話 ふたばSS@WIKI 『プラネット・ゆース』第三夜、いかがでしたでしょうか。 次回の放送は、未定です。 取材が進み次第、公開して参ります。 リクエスト等ありましたら、是非、お寄せ下さい。 ありがとうございました。 (終) 【過去作】 ふたば系ゆっくりいじめ 833 俺持ってんの1円じゃなくて・・・ ふたば系ゆっくりいじめ 796 Detroit Yugyaku City 2 ふたば系ゆっくりいじめ 675 プラネット・ゆース ~きめぇ丸~ ふたば系ゆっくりいじめ 666 チューチューラブリームニムニムラムラプリンプリンボロンあにゃるぺーろぺーろ ふたば系ゆっくりいじめ 658 緊急特別SS ゆっくり割れる窓ガラスさんの謎 ふたば系ゆっくりいじめ 629 極上のすっきりプレイス(餡子ンペ09) ふたば系ゆっくりいじめ 594 プラネット・ゆース ふたば系ゆっくりいじめ 560 なずーりんに祝福を(餡子ンペ09) ふたば系ゆっくりいじめ 497 DYC ふたば系ゆっくりいじめ 453 空から降る100万のぷくー ふたば系ゆっくりいじめ 428 はげの行進 ふたば系ゆっくりいじめ 402 れいむ・マスト・ダイ(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 379 れいむ・マスト・ダイ(前編) nue059 「スキャット・ゆん・ジョン」 nue022 「ゆナッフTV」 nue009 「ブラックペーパー・チャイルド」 二行の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る よく考えられた話だなぁ とてもゆっくりできました -- 2012-06-23 20 36 26 最初に書いてたけど、ほんとにゆ虐成分薄いなぁ。 まさにゆっくりを生き物としてとらえてるのが良い。 けどもう少し苦行がほしかった・・・そんな風に思うのは俺が末期だからですね、わかります 最近はゆっくりが幸せそうにしているだけで潰したくなるorz -- 2011-10-29 01 20 07 おお、こういうドスは良いなぁ… 親の深い愛情を感じるよ。 ドスがゆっくりするのは本当に大変何だなぁ -- 2010-11-12 18 47 39 面白かった -- 2010-06-14 00 27 30 いいなぁ、好きだ、こういうの -- 2010-04-07 14 46 59
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ふたば系のゆっくりSS保管庫だよ! ゆっくりしていってね! いじめが多いけど、愛で 虐待 ギャグ カオスなんでも保管しちゃうよ! ここは保管餡庫の保管庫という感じです。もっと探しやすく読みやすくなればなーとの思いから作られました ここは来るモノは拒まずのヤリまむ精神でなんでも保管しちゃうので、時々トンデモな作品もあると思うけどそこは自己責任でよろしくね! 餡娘ちゃんの所ではされていない挿絵保存もとりあえずやってみました。賛否両論なご意見お待ちしてます 【お知らせ】 ★★ゆっくりスレが『JUN』から『二次元グロ裏』に移転しました★★ ※虹覧では隠し板になっている為、一度『IMG』・『DAT』に移動すると『グロ裏』が現れます 【更新履歴】 10/08/02 20作品を保管 09/10/27 Wiki公開。09/10/19までの作品を保管完了 【当サイトの作品について】 実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません 犯罪を教唆するものではありません 当サイト内の創作物の文章・画像などを無断改編、複写、複製、転載、公開するのは固く禁じさせていただきます 必ず個人趣味範囲内でのご利用をお願い致します 【免責事項】 当サイトのご利用によって、あなたにいかなるトラブルが発生しても 当方は一切責任をおいません ご利用は自己責任において行って下さい 【叱咤激励提案報告とか色々】 お名前 おコメント すべてのコメントを見る まりさつむりゆっくりにっきに出てこないかな? -- (鬼威惨のリーダー) 2021-11-23 16 57 46 ここの小説ほんとに面白いのばかりでいつも使わせて頂いてますー!これからも使うと思うので是非よろしくお願いします ((○| ̄|_ -- (ゆゆゆ!ゆっくりしていってねー) 2021-09-26 07 47 31 ゆ虐するやつ 消えろ わかるだろ 虐待されたゆっくりを見て可哀想だとも思わないのかよ ふざけるな なぜ貴方たちはゆっくりを虐待する! なぜ貴方たちはゆっくりを守ろうとしない! -- (は?) 2021-09-24 20 29 07 ゆっくり虐める人しんでくれ -- (ゆ虐派皆殺しにしてぇ...) 2021-09-24 19 25 04 ゆっくりの意思尊重してあげたら?何で赤ゆっくりは焼かれるの? 新しい命踏みつけにしてあなたは楽しいの? -- (シークレット) 2021-09-22 18 27 40 ゆゆっ -- (名無しさん) 2021-09-13 16 19 22 自分の問題と向き合え(キリッ!) ファーーーーwww -- (名無しさん) 2021-09-09 11 03 28 ↓↓うるせぇゲェジ!w なんでお前らに気を使わなきゃいけねぇんだよwww 喚いてりゃ言う事聞いてくれると思ってんのか?餡子脳が -- (名無しさん) 2021-07-01 23 33 31 シャイニングアサルトホッパー!!!!!!!!!!!!!!!!! -- (名無しさん) 2021-05-12 19 15 17 異常な妄想を抱いてしまう人がいるのはしょうがないにしても、それを誰もが閲覧できる環境に垂れ流すことの意味は考えろよ。検索エンジンに表示されないようにする(現状では一般的な副詞としての「ゆっくり」を検索しても検索結果に表示されてしまう)のはもちろんのこと、例えばパスワードなしには閲覧できないようにするとか、最低限のゾーニングはちゃんとやれ。それとこういうモノを喜んで見ている人は自分が病的な人間であることをしっかりと認め、なぜ自分はこんなものを見たいと思ってしまうのか、根本的なところから自分の問題と向き合え。 -- (名無しさん) 2021-03-13 09 43 56 胴付きさんとわかさぎさんはゆっくりできるのじぇ -- (名無しさん) 2021-02-26 15 32 28 昔見てて戻ってきたんですけど、シリーズもので、ゲスなゆっくりに婚約者を殺されてしまって復讐を誓ってゆっくり一家に復讐する…みたいな話のもの(記憶が曖昧なので間違っていたらすみません)がもう一度見たくて探してきますが見つかりません。どなたか作品が残っていたら教えてください。 -- (名無しさん) 2021-02-10 23 07 06 ゆへへへ!れいみゅはぐずなんだぜ! -- (名無しさん) 2021-02-06 17 52 53 編集中ssの名前だけ知っても意味がない!!!!! -- (名無しさん) 2021-02-06 17 50 35 何故饅頭 -- (無なーい) 2021-02-06 17 42 59 んほぉぉぉぉぉ かわいいまりちゃねぇぇぇぇぇ!ありすのとかいはな、てくにっくでしょうってん!!させてあげるわぁぁぁ -- (とかいは) 2020-12-14 16 19 47 もっと愛で系の話が欲しい -- (名無しさん) 2020-08-31 22 15 02 ゆっくりのひ〜まったりのひ〜 ゆゆ!まいちゃたちのことをこけにしているサイトっさんがあるのぜ。ほろびるのじぇ〜 -- (名無しさん) 2020-08-31 22 14 16 ー (#・_・)ー (゚Д゚||||||||||||||||) | | ←愛で派 | | -- (名無しさん) 2019-11-15 19 03 18 ここ凄い荒れてるな -- (名無しさん) 2019-03-30 01 46 24
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4 :トップランカー殺人事件(318) byとまと ◆iK/S6sZnHA :2010/05/10(月) 21 04 01 ID k7DfOn130 彼の操縦する戦闘機が目まぐるしく動き回る。 おびただしい数の弾を回避しつつ、着実に敵機を打ち落としていく。 幾度となく弾がぶつかりそうになって肝を冷やしたけど、 その度に彼の戦闘機は、華麗に弾と弾の間をすり抜けるのだった。 俺は時間が経つのも忘れて、すっかり彼のプレイに見入っていた。 「よく飽きないね」 彼はステージ間のわずかな休憩時間で、耳に装着したイヤホンを外しながら、 ほとんどうんざりした口調で俺に話しかけてきた。 「飽きないよ。だって面白いんだもん」 「今時シューティングなんかを見て面白がれる人なんて、滅多にいないよ」 「俺から言わせてもらえばね、こんなにシューティングが上手いヤツの方が滅多にいないよ。 だからつい見とれちゃうんだってば」 次のステージが始まった。 彼は返事をせず、敵機を打ち落とす作業を再開した。 打ち落とすそばから新しい敵がわらわら出現し、 出現するそばから新しい弾をもりもり発射してくるものだから、 瞬く内に画面は色とりどりの弾で埋め尽くされてしまった。 まるで模様だ。 「綺麗だなー。こういうところも見てて飽きないんだよ、シューティングって」 「まぁ確かにフラクタルな美しさはあるよね」 聞き慣れない単語に、思わず首を捻ってしまう。 「それどういう意味?」 「口で説明するのはちょっと難しい」 「ふーん。なんかよく分かんないけど、中学生なのに物知りなんだな」 「中学生じゃない。君と同じ、高校一年だよ」 「ウソつけ。どっちかっつーと小学生だろお前」 一瞬の判断ミスが生死を分けるゲームの最中なのに、 彼ははなから冗談と決めてかかった俺を一瞥して言った。 「本当のことみたいだからこそ、ウソをつく意味がある。 ウソみたいだからこそ、本当のことを言う価値がある」 「はい?」 「僕はすぐバレるようなウソなんてつかないってことだよ」 それから彼は戦闘機の操縦を一瞬だけ片手運転に切り替えて、 余った方の手でポケットから青いビニールカバーに覆われた 真新しい手帳を取り出し、こちらに寄越した。 私立稜運高等学校、一年四組、三浦清。 顔写真も貼ってあるから間違いない。 それは立派に彼の身分を証明する、生徒手帳だった。 俺は驚いた。 無責任なことに、俺は彼を小学生呼ばわりしたことをさておき、別のことに驚いていた。 「稜運高校……ってマジかよ、お前めちゃくちゃ頭いいんだな!」 5 :トップランカー殺人事件(319) byとまと ◆iK/S6sZnHA :2010/05/10(月) 21 11 33 ID k7DfOn130 進学に興味のない俺でも知っている。 稜運高校と言えば東大の現役合格者を毎年何人も輩出している、 この辺りじゃダントツに偏差値の高い名門高校だ。 それで合点がいった。 確かこの高校には指定制服が無い、つまり私服通学ができる自由な校風なのだ。 だから彼は、俺のようにブレザーを着てシルバーにやって来る普通の高校生と違って、 学校帰りにもかかわらず私服だったのだ。 小中学生と見間違えたのも、そんなところに原因があったのだろう。 「ホントすげーな。稜運に入れる頭があるなら、 将来約束されてるようなもんじゃねーか。羨ましいわぁ」 「そんな大袈裟なもんでもないよ。 頭の良さってのはテストの点数じゃ決まらないんだ」 ありふれた謙遜の仕方だな、なんて思っていると、 「その証拠に、僕の周りには馬鹿な人間しかいないもん」 謙遜どころか、とんでもない暴言が飛び出した。 なんてこと言いやがるんだコイツは。 「稜運に行けるヤツが馬鹿ってことはないだろ?」 「ところがね。テストの点数が良いってだけで、自分は特別だと勘違いしてる連中ばかり。 実際は五十歩百歩、ドングリの背比べ、目クソ鼻クソを笑うってとこだけどね」 「お前、そりゃ言い過ぎだろ。 稜運高校の生徒が目クソなら、俺なんてクソの完全体じゃないか」 「クソの完全体って」 会話をしながらも器用に戦闘機の操縦を続ける彼の口元が、少しだけほころんだ。 「君、なかなか面白いことを言うね」 「お前の言うことが笑えなさ過ぎんだよ」 実際、笑えない話だった。 彼の発言はあまりにも心無い。 それでも俺は彼のことを、ただ粋がっているだけの 虫が好かない男だという風には思わなかった。 ひょっとすると、どこか自分と同じ匂いを感じ取ったからかも知れない。 充実した高校生活に期待を抱き、部活や恋愛に精を出す俺のクラスメイト達。 一方で、そんなクラスメイト達を羨ましがる俺がいた。 なぜなら、俺には夢も目標もなく、灰色の今日をなんとなくやり過ごして生きてたからだ。 一流大学を目指し、受験勉強に打ち込む彼のクラスメイト達。 一方で、そんなクラスメイト達を見下す彼がいる。 なぜなら?彼には夢も目標もなく?灰色の今日をなんとなくやり過ごして生きてるから? 勝手な思い込みだったら申し訳ないけど、 俺と彼の境遇は似ているような気がしてならなかった。 だからこそ、俺はますます彼を誘ってみたくなったんだ。 「なぁ、三浦?って呼んでいい?」 「いいよ」 「三浦も音ゲーやろうよ」 6 :トップランカー殺人事件(320) byとまと ◆iK/S6sZnHA :2010/05/10(月) 21 20 25 ID k7DfOn130 「やだよ」 「なんで?」 「だって、音ゲーってアレでしょ?」 彼は左斜め前に位置する音ゲーコーナーの方を、僅かに腰を浮かせてチラ見した。 同じシルバーの店内だと言うのに、 このビデオゲームコーナーとは明らかに人口密度に差があった。 無論、こちらが過疎であちらが過密だ。 「僕は、あの手のゲームはちょっと」 「どうしてだよ。お前先週まではあんなにIIDXを頑張ってたのに」 「だから言ったじゃん。 あれは、シューティングと間違えてプレイしてただけだって」 「つまんなかった?」 「いや、決してつまんなくはなかったけど。むしろ結構面白かったけど。 けど、僕は音ゲーみたいな浮ついた感じのゲームはあんまり好きじゃない」 「そう言うけどさ、まぁ聞いてくれよ。 三浦は音ゲー初体験だったにもかかわらずだよ、 一週間も経たずにあっさりグラサイをクリアしたんだ。 これってどれだけ凄いことか分かるか?」 「さあ」 「断言する。三浦には音ゲーの才能があるよ。 そんじょそこらの人間には持ち得ない恐るべき才能だね。 場合によっちゃ、トップランカーになれるかも知れないほどだ」 「音ゲーのトップランカーになってもなぁ」 彼は音ゲーにそそられる様子も見せなければ、ゲームオーバーになる様子も見せない。 よくこうも喋りながら集中力を維持できるものだ。 感心を超えて、感動すら覚える。 「音ゲーってさ、所詮流行りものって言うか、 ほとんど遊びでやってるヌルゲーマーばかりでしょ? あいにく僕はシューティングみたいな、 コアなゲーマーが真剣にスコアを狙う系のゲームにしか興味が湧かないんだよ」 「ちょっと待った、それは誤解だ」 俺は慌てて抗議した。 「確かに流行りものだし、遊びでやってる人も多い。 でもね、流行に流されてプレイしてるような人達は、流行が過ぎればいなくなるよ」 「……それ、当たり前のこと言ってるだけのような」 「いやまぁ、そうなんだけど。 とにかく俺が言いたいのは、音ゲーマーの中にもコアなスコアラーはいるってことだよ。 インターネットを見てみろよ。 こうしてる間にも、血で血を洗う激戦が繰り広げられてるんだぞ」 俺はどこかで聞いた言葉を、身振り手振りを交えながら、まるで見てきたかのように話した。 が、彼はゲーム画面を見つめたまま、身じろぎもしない。 「本当にそんな人いるの?」 「いるよ、確実に。俺がそうだから」 「君が?」 「正直に話そう。なんで俺がこんなに熱心にお前を誘うかって、 お前には俺のライバルになれそうな素質があるからだ」 「……へぇ」 彼の息遣いが変わった。 思い切り上から目線の物言いをしたことで、彼の興味を引くことができたのかも知れない。 7 :トップランカー殺人事件(321) byとまと ◆iK/S6sZnHA :2010/05/10(月) 21 28 43 ID k7DfOn130 「君、そんなに上手いわけ?」 「はっきり言って、岩手で俺と対等に勝負できる音ゲーマーなんて一度もお目にかかったことがない。 俺は飢えてるんだよ。一度でいいから、音ゲーで胸が熱くなるような勝負をしてみたいんだよ」 「面白い」 彼は手を止めた。 と同時に、彼の操縦していた戦闘機が、爆音と共に散った。 ゲームオーバーだ。 「そこまで言うからには、僕を楽しませてくれるんだろう?」 彼は負けずに、俺以上の上から目線で告げた。 ゾクリと背筋に震えが走り、それから、 これまで経験したことのない高揚感が腹の底から込み上げてきた。 「約束するよ。必ず」 「OK。やってやるよ、音ゲー。 シューティングとはしばらくおさらばだなぁ」 そう言って彼は、ネームエントリー画面で しみじみと別れを告げるかのように『BOLCE』と入力して、立ち上がった。 「『ボルチェ』……それが三浦のスコアネーム?」 「うん」 「BOLCEねぇ。BOLCE、BOLCE」 「何さ」 「お前のこと、BOLCEって呼んでもいい?」 「三浦で呼ぶんじゃなかったの?」 「そんな平凡な名前より、BOLCEの方がカッコいいし」 「人の名前に対して、よくそんな失礼なことを平気で言うね」 BOLCEは長い前髪を掻き上げた。 前髪の向こうにある子供っぽい二重瞼の目は、にこやかに笑っていた。 「でも僕もそう思うよ、トシロウ」 俺はぎょっとした。 「名前教えたっけ?」 「お、正解だった?」 「……なんで分かったんだよ」 「ふふ」 BOLCEは意味深に笑った。 「君、さっき言ったよね。 岩手で君より音ゲーが上手い人はいないんでしょ? で、僕がシューティングと間違えてプレイしたあのゲーム……IIDXだっけか? あれのスコアランキング画面には『1046』の名前しか無かった。 ってことは、君がイチゼロヨンロクだ。 まぁ普通に考えればトシロウって読ませることくらい想像つくよ」 「……ご名答。大したヤツだ」 「別に。これくらい誰でも見当つくと思うけど」 「じゃ、種明かしついでにもう一つ答えてくれ」 俺は借りっぱなしになっていたBOLCEの生徒手帳を突っ返しつつ、疑問を口にした。 「さっき『君と同じ高校一年だ』って言ったな? どうしてそんなことまで知ってるんだよ」 8 :トップランカー殺人事件(322) byとまと ◆iK/S6sZnHA :2010/05/10(月) 21 41 13 ID k7DfOn130 「あぁ、そのこと」 BOLCEは生徒手帳をポケットに仕舞いながら答えた。 「そのブレザー、盛岡東高校の制服でしょ。だから君は高校生だ」 「それが分かるのは分かる」 「胸ポケットのその刺繍。盛岡東高校の校章だね」 BOLCEは俺の左側の胸を指差した。 つられて下を向くと、入学して一ヶ月の間あまり気にかけていなかったが、 確かに左の胸ポケットには流麗なアルファベットが 葉っぱやリボンで囲まれているデザインのエンブレムが付いている。 「この辺で見かける盛岡東高校の生徒の校章には三種類のバリエーションがある。 ほら、向かいで格ゲーやってる人も盛岡東の制服を着てるけど、校章の背景が赤でしょ。 今ここにはいないけど、背景が青の校章を付けてる人も何度か見たことがある。 でもって、1046のは緑。となると、どうやら盛岡東高校には『学年色』の概念があって、 校章の色で学年を区別しているんじゃないかな、と推測される」 「……」 マジですか。 そんな話、生徒の俺でさえ初耳だった。 「赤の人と青の人と緑の人を比べると、色々な点で違いがある。 例えば体格や顔つきから学年の序列を推測することも不可能じゃない。 でも一番顕著に異なるのは、服装だね。 緑の人の制服には汚れもほつれもないし、 ズボンのヒザがまだあまり出張ってない。全体的に新品に近いんだ。 極めつけは革靴で、こればかりは時間と共にツヤが消えていくから、 新しい物か古い物かは素人でも一発で分かるでしょ? というわけで、緑の1046は新入生。高校一年生だ」 笑うしかなかった。 尋常じゃない洞察力による、清々しいほどの大正解。 俺は心の中で断定した。 BOLCEは紛れもなく本物の天才だ。 周囲の人間を馬鹿扱いするのも、彼ならちょっぴり許せる気がした。 「お前それほど鋭い読みができるのに、どうしてIIDXをシューティングと間違うんだよ!?」 「……いや、だって、あれはどう見てもシューティングでしょ。 最終防衛ラインを超えた戦闘機の突撃を防ぐために 七つのピンポイントバリアと回転式反重力波装置をタイミングよく発動させるみたいな、 明らかにそういう設定が読み取れるじゃん」 俺は心の中で断定した。 BOLCEは紛れもなく本物のアホだ。 周囲の人間を馬鹿扱いしてる場合じゃないだろ、ホント。 そんなこんなで、俺とBOLCEの壮絶な戦いの幕は切って落とされた。 ゴールデンウィークが終わり、 北緯40度の岩手でもようやく桜が散りきった――そんな季節だった。 以下作者更新待ち コメント 名前 コメント
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モチモチぷにぷに 15KB 虐待-いじめ 今回も普通に実験かな? 「ゆふふ~ん、ゆふふ、きもちいいんだぜぇぇ」 気持ち悪い声を上げているのは、食用ゆっくりとして売られていたまりさ。 最も食用と言ってもこれは成体なので一番安いものだ。 ゆっくりは大人になると中身がぱさぱさして美味しくない。 基本的に何か手を加えなければならないので面倒だ。 自宅で繁殖させる人もいるが、ある程度の知識が必要になってくる。 その上、食用なのでしつけも態度もなっていない為、精神衛生上かなり悪い。 そんな安物まりさで何をしているかと言えば… 「ゆふ~~ん、ゆふふふん、もっとなでるんだぜ!」 そう、私はこのまりさの触感を楽しんでいるのだ。その為だけにあえて安物見切り品を購入している。 安物なので飽きてしまったり古くなったりしたら町に据え付けてある「ゆっくりポスト」に入れている。 食べ物を粗末にしてる、という意見もあるかもしれないが私はこいつらを食べ物と認識していない。 当然飼うつもりも微塵もないので、購入してからは餌も与えない。飢えて死んだのならそのままゴミに出す。 少しドライかもしれないが、私はこいつでモチモチ、ぷにぷにを楽しむために購入しているだけだ。 ゆっくりは不思議饅頭だ、しかし饅頭とは言うものの実際のところ饅頭と大福の中間的な物だ。 皮は簡単に千切れるくせに、引っ張ると無駄にのびる。その上触るとモチモチぷにぷにしているのだ。 赤ゆや子ゆっくりの方がぷにぷに感は上だが、皮膚が脆いためこんな風にこね回していると簡単に中身が出てしまう。 「ゆふふふ~ん、きもちいいのぜ~ばばあはまりささまのもちもちのはだにしっとしてるんだぜ~」 少しムカッっとする。これだから安物は… しかしもう少しぷにぷに感が欲しいところではある。 成体まで成長するとある程度肌が引き締まってくるのでぷにぷに感が損なわれる。 まあ、そのおかげで簡単には破れないようになっているのだが… なんとかモチモチとぷにぷにを両立できる方法はないものだろうか? そんな事を考えていてふと思いつく。ないなら作ってしまえ。 赤ゆの食生活から見直せば、何か出来るかも知れない。 そうと決まれば早速実行である。 「ってことで、あんたは用済みね…今ここで死ぬか、加工所か選びなさい!」 「いきなりなにいってるんだぜぇ!まりささまのこうきなはだをさわらせてやった、おれいがまだなのぜぇ!」 「お礼?……そうね…なら、少し実験に付き合ってもらいましょう、あんた食用としては価値がないから 実験体にしてあげるわ、ゴミとして捨てられるより有意義でしょ?」 「なにいってるのぜぇぇ!まりささまはどれいばばあのごしゅじんなのぜぇ!うやまうんだぜぇ!! 何時の間に奴隷にされていたのかは知らないが、そう叫ぶアホ饅頭。 まあ、ババアと言ってくれたお礼もかねて名誉ある実験体として第二のゆん生を送ってもらう事にしよう。 ちなみに私は虐待趣味はない。ゆっくりを好きでも嫌いでもない、まあ触感は好きではあるが。 私は真面目にゆっくりを飼った事がないのでこのまりさでいろいろ実験してみることにする。 ある程度の知識はあるのだが、本格的に赤ゆから飼育するとなると下手に実験して潰しては勿体無い。 食物によっての影響を色々見ておきたいのだ。 まずは…体をやわらかくする定番「お酢」の登場である。 ゆっくりは辛いものが苦手らしいがすっぱい物はどうだろうか? まずはお酢をコップ一杯分飲ませてみることにする。 未だ私を罵倒しているアホ饅頭の口を無理やり開かせ、強引にお酢を流し込む。 「なにふふんだぜぇ!このふほばば……ゆぴょぺぇぇぇぇ??!げぺぺっ!すっぱんだぜぇぇぇぇ!!!」 何て言うか、その……汚いの一言に尽きる。 体中から変な汁を噴出し涙をとシーシーを撒き散らしながら、お酢と一緒に餡子を戻すまりさ。 だれがこれを掃除すると思っているんだ…まあ、確かゆっくりと言うやつは餡子を吐くのはまずいらしい。 仕方ないので素手で餡子を口に戻してやり、そのまま口を塞ぐ。 「ふごご!やべるんだぜぇ!んぼごごむむ!ふごぶぶ!ぶぼびび!!」 必死に抵抗するまりさだが私はそれを許さない。 まあ、口汚いから仕方ないよね?っと自分に言い聞かせまりさを力で押さえ込む。 目を見開き必死の形相を浮かべる。さっきまでの生意気さが嘘のような情けない顔だ。 何だか背筋がゾクゾクする。風邪でも引いたのかな? そんな事を考えていると、まりさは限界に達したのかしーしーとうんうんを同時にもらす。 いくら砂糖水と餡子とはいえこれは精神的に悪い、悪すぎる。 このままゴミに出してしまおうかとも思ったが、 それでもまだ生きている様なので体を雑巾で拭いてやり、空だったダンボール内に新聞紙を敷いてその上に放り込む。 情けなく眉毛をハの字に曲げ、泣きながら悶絶している不細工饅頭。 その姿を眺めるとまた背筋に何か走るものを感じるので、今日は寝ることにする。 翌日ダンボールを空けてみると、昨日の惨状がまるで嘘のようにいびきをかいて寝ているまりさがそこには居た。 のど元すぎれば何とやらなのか、不思議生命体だからなのか知らないが、のん気なものである。 まあ、人面饅頭にのどはないけどね。 そんな様子を眺めていると、箱を開けたせいで明るくなったためかお気楽饅頭が目を覚ます。 「ゆーん!もうあさかのかぜ?きのうはひどいめにあったきもするけど、そんなこともなかったのぜ!」 ふーむ、これが噂に聞いていた餡子脳というやつなのだろうか? こいつ自体は清々しい朝を堪能しているつもりなんだろうけど、何て言うか鬱陶しい。 もちろんこのまりさがゆっくりの中では底辺なのだろうが、愛護している人間の気持ちがわからない。 ペットになるような物は可愛いのかもしれないが、おかしな愛護は食用ゆっくり等も擁護するほどだし… この厚かましさが可愛いのかな?などど思いよく観察してみる事にする。 「ゆゆっ!なにみてるのぜ、まりささまがおめざめなのぜ!さっさとしょくじをよういするのぜ!!」 うーん、何でこんなに高圧的で自信たっぷりなのかな?どうしてこんな性格になるのだろうか? まあ、今回の目的は考察ではないのでこの辺で止めておこう。 今日は正月であまったモチを食べさせてみる事にする。 ゆっくりは単純で思い込みが激しいと聞いたことがある、なのでモチを食べさせればモチモチの肌になるかもしれない。 そう思い、モチを2つ皿に乗せるのそのまま電子レンジで暖める。時間は適当でいいや。 何時もなら煮たりするのだが、これでも問題ないだろう。 暖めが終了するまでネットでゆっくりについて調べるとするか。 チーン! しばらくしてモチが温まったようだ。電子レンジからモチを取り出してみると… なんだか大変な事になっている…モチが融合して大きめのドームを作っていた。 それもすぐに萎びれて皿に張り付いてしまった。 仕方ないので伸びきってしまったモチを割り箸で絡めとリまりさの元に持っていく。 「ゆふん!やっともってきたんだぜ!このどれいはつかえないのぜ!」 何時奴隷になったのかは知らないが、憎たらしく踏ん反り返る。 私はわざと荒っぽく口の中にモチのついた箸をねじ込む。 「ゆぼっ!もーち、もーt…あづいぃぃぃぃ!!!したがやげるんだぜぇぇぇ!!!!」 あ、すっかり忘れてた。暖められたばかりでかなり熱かったんだ。 憎たらしかった顔が途端に情けない表情で泣き喚いている。これはこれで可愛いのかもしれない。 「ゆびゃびゃぁぁぁん!あづいよぉぉぉぉ!!たずけでぇぇぇ!!!」 「あーごめんごめん熱かったみたいだね、水か何か持ってくるね」 「あやまってすむもんだいじゃないのぜぇぇぇ!このくそばばあ!おわびにあまあまもってくるのぜぇ!」 訂正、やっぱり憎たらしい。どうしてこうも悪態をつくのだろうか? 私は水を持ってくる代わりに、お酢の中に氷を入れてまりさの元にもどってくる。 まりさは相変わらず情けない顔でヒーヒー言っている。 「冷たい物もってきたけd「はやくよこすんだぜぇぇぇ!!こののろまぁぁぁ!!」むぅ…」 まあ、ご希望とあらば仕方ない。 私は氷入りのお酢をまりさの口の中に流し込む。 昨日のような惨状は避けたいので、素早く口を押さえて流し台にまりさを持っていく。 「つめたーい!これでゆっくりでき……すっぱっ?!ぶもごぶぶぶぶぶっぶぶぶ!!」 まりさの体から玉のような汗がにじみ出る。情けない顔をしてまた泣き出してしまった。 泣いたり威張ったり忙しい饅頭だと思いながら様子を見ているとしーしーを漏らし始める。 …本当に汚くて情けないな、なんでそれがあんなに威張るんだろう? しばらく震えていたまりさだったが、落ち着いたのか大人しくなった。 もう大丈夫だろうと思い、手を離す。 「ゆはーゆはーゆぐぐぐ……なにをするんだぜぇ!このくそばばあ!せいさいしてやるのぜ!」 「もう一度同じ目に合いたいの?嫌なら大人しくしてなさい!」 「ゆぎぎぎ…こんかいはゆるしてやるのぜ!こんどやったらようしゃしないのぜ!」 ふーむ、何でこうも偉そうなのかな?力関係がわからないのかな? まあ、とりあえず酸っぱいのは苦手みたいだけど無理やり飲ませられる事はわかった。 あとは食事になにを与えれば良いのやら?モチもそんなに多く残っているわけじゃないし… そう考えて冷蔵庫を見ると……あぁ、これもお酢が入っているはず… 早速それを手に取ると、まりさの元に戻る。 先ほどの事をもう忘れているのか、まりさは流し台の中でくつろいでいた。 「ゆふーん!ここはちょっとひんやりしているけどきにいったのぜ!ここをまりさのゆっくりプレイスにするのぜ!」 人類もこのくらいアホならもう少し気楽に生きて行けるかも知れない… まあ、この程度の知能になってしまっては世界の終わりでもあるが。 そんなまりさの口の中に持ってきたマヨネーズを搾り出す。今度は反応を見たいので口は押さえない。 「ゆゆゆっ!おくちのなかになにかはいって……ちゅーぱ、ちゅーぱ、ふしぎなあじー」 ふむ、これは平気なようだ。 マヨネーズばかり食べていたら人間は太ってしまうだろうがこの饅頭たちはどうなのだろうか? まあ、調味料としてお酢が使えるのであれば応用は利きそうである。 要は程よい酸っぱさなのだろう。 「色々解ったし…あんたお役ごめんになったわ、飢え死にか、加工所か、潰されるか、どれかを選びなさい」 「いきなりなにいってるんだぜぇぇ!!このくそばばあはどれいのくせにたちばがわかってないのぜ!」 「立場を解ってないのはあなたよ、まあ、面倒だからポスト行きね」 そう言うと私はまりさの口にガムテープをして近所のゆっくりポストに入れてくる。 ここに不要ゆっくりを入れておけば、加工所が回収してくれる便利なものだ。 泣きながらもがいていたまりさに別れを告げると、私はペットショップに向かった。 そう、ここからが本題だ。モチモチぷにぷにのゆっくりを作り出すために赤ゆを飼いに行くのだ。 …で、ペットショップに来たのは良いけど、バッチ付の赤ゆはいらないな… 銅は普通に安いが、たまに居る銀赤ゆは高い。 色々迷っていると、特売コーナーに目が移る。赤ゆ詰め合わせ6匹入りで400円だ。 丁度いいと思って、これと特売のゆっくりフード(2kg600円)を購入する。 そこまでは良かったんだけど… 「ゆゆ!このばばあがどれいにゃにょ?はやくあみゅあみゅあっちぇきちぇね!」 「やい!くじゅどりぇい!きょうきゃらまりちゃちゃまがごしゅじんなのじぇ!!」 「やい!きょにょいなきゃみょの!さっさとありしゅにあみゃあみゃをよういしゅるのよ」 等々の罵声をいきなり浴びせてくる。いきなり挫折して鬼に目覚めそうなきがする。 鬼威参と呼ばれる人たちの気持ちがよくわかった。 一応説明しておくと赤ゆ詰め合わせの内訳は、まりさ2、れいむ3、ありす1だった。 どうもランダムで入っている様なのだがれいむが多いのはどうなんだろ? まあ、多いということはそれだけ無茶できるわけだし… そう考えて私はコップに赤ゆが沈むほどのお酢を持ってくる。 どれにしようか考えていると、赤れいむのうちの一匹が揉み上げを仕切りにわさわさしてる。 気持ち悪いのでこれにしよう。 「なにしちぇるの?はやきゅあまあ……ゆわーい!おそりゃをとんじぇるみちゃーい!」 「ゆゆ!ずるいんだぜぇ!まりささまがさだぜぇぇ!」 「にゃにぃしちぇるの?しょんにゃいなきゃものよりありしゅのほうを…」 ああ、五月蝿いな。精神衛生に悪いな。何でこいつらはこうも騒いでいられるのだろうか? 喋るの止めたら死んでしまうんだろうか? まあ、せっかくなのでこのれいむには実験台謙見せしめになってもらう事にする。 先ほど用意したお酢入りコップの中に赤れいむを放り込む。 「ゆーんたのちぃよー「チャプン!」……ゆぼぼぼ…ごぼぼ…」 お酢の中にダイブした赤れいむは目をまん丸に開いて必死に揉み上げをピコピコさせて居る。 さながらその姿は、昔理科の授業でお目にかかったミジンコである。 ゆっくりは水に溶けるらしいが、お酢ならどうだろう? ほかの赤ゆ達は目の前で起こった事に頭が着いていかないのだろう、ミジンコれいむを見つめて固まっている。 苦悶の表情を浮かべで必死にピコピコしている姿を見たら何だかすっきりしてしまった。 何だか不味い物にはまってしまった気がする。 「ゆんやーどおしちぇきょんにゃこちょしゅりゅのぉぉ!!」 「ゆわーん、れいみゅがぁぁぁぁぁ!!」 「とかいはじゃにゃいわーーー!!」 ようやく状況を理解できたのか途端に騒がしくなる赤ゆ達。 ふむ、ポスト行きになったまりさは赤ゆの頃からこんな感じだったのだろう。 三つ子の魂百まで、赤ゆの魂親までと言った所か… パンパン!「はーい注目!静かにしてください」 「ゆんやー!」 「ゆわぁぁぁぁん!!」 「くしょどれい!れいみゅをたしゅけりょぉぉぉぉ!」 …聞いてないな、これはストレスが貯まるかもしれない。 一匹潰してまた黙らせようかと、危ないことを考えていると… そうだ、そういえばこんな時はあれをやれば良いって書いてあったな。 パンパン!「はーい!ゆっくりしていってね!」 「「「「ゆっくりしていってね!」」」」 おぉ、成功か。流石アホの塊だ、本能には逆らえないのか。 その言葉に反応した赤ゆっくり達はもう先ほどの惨劇を忘れたのか楽しそうにしている。 これはまともに相手をしていると疲れるな、精神に良くないな。 「はーいこっちを見てください、五月蝿く騒ぐ子にはこのれいむと同じ目に合ってもらいますよー」 そう言って先ほどのミジンコれいむ入りのコップを赤ゆの目の前に置く。 ミジンコれいむは先ほどより膨れていて、苦しそうにしている。 もう揉み上げを動かす元気もないのか、ぐったりした様子だ。 コップの中のミジンコを見て再度騒ぎ立てる赤ゆ達。 流石に面倒になってきたのでコップ2つとお酢をテーブルに並べる。 「ゆんやぁぁぁぁ!!」×2 「とがいは…」×1 「このくそばば…」×2 といった感じの叫びを上げる赤ゆ達。 反抗心旺盛なやつを見せしめにしたほうが良いかな? そう考えて先ほどの約束どおり、私に罵声を浴びせた赤まりさと赤れいむをそれぞれコップに放り込む。 「ゆゆーんおしょらを……ゆっぴぃー!」 「おしょらをとんじぇるみ……ゆぶべ!」 お笑い芸人のお約束のような行動パターンのゆっくり達、こういうところは面白いかもしれない。 つづいてコップの中でもがいている実験台にお酢を注ぐ。今度は体の半分ほど浸すくらいにしておく。 「ゆぺぺぇ!にゃにきょれー?……ぺーりょ、ぺーりょ、しゅっぱいぃぃぃぃ!!!」 「ゆ~ん!きみょちいいよ、きょれおみじゅさ……ゆぺぺぺ!しゅっぱいぃぃぃ!!!」 ふーむ、酸っぱい方が気になって臭いは気にならないのかな? お酢組みの赤ゆ達はともに苦しそうにもがいている、赤れいむのピコピコが鬱陶しい。 隣のミジンコれいむは逆さまになって動かなくなって居る。体は更に膨れていた。 「はーい、あんた達、こいつらと同じ目に合いたくなければ大人しくしなさい!わかった?」 「「「ゆっひぃ!ゆっきゅりりかいしましちゃ!」」」 素直でよろしい、ついでにイライラも少し収まった。 なるほど、こういうもの楽しいかもしれない。 なんだか引き返せない物にはまってしまった気がする。 「これからあんた達を飼ってあげるけど、私に罵声をって言っても理解出来そうにないわね…… 私に向かってくそばばあとか、死ねとか言わないこと!もし言ったらこいつ等と同じ目に合うわよ、解った?」 「「「ゆっきゅりりかいしましちゃ!」」」 ふむ、大分扱い方も解ってきた。 コップ組みを見ると、ミジンコれいむはどうやら皮が溶けたのか餡子の塊になっていた。 お酢に半分浸かっていた連中は下半分が膨れ上がっていた。必死に泣きながら喚いているが相手をしないで置く。 結局使えるのは半分になってしまった。やはり安物にしたのが悪かったのだろうか? まあ、気を取り直してこいつ等をしばらく育ててみることにする。 餌として与えるのは、安売りのフードにマヨネーズをかけた物を与えてみる。 これでモチモチぷにぷにした饅頭が生み出せれば良いのだけれど… こうして赤ゆ達を2週間ほど育ててみた。 始めのインパクトが強かったのか、元々弱気な連中だったのか飼育は順調だった。 コップ半水没組みもしばらく生きていたので適度に餌をやり、 見せしめついでにコップごと飼育用のダンボールに入れておいたが、 結局底部がボロボロになってしまい中身が流出して死んだ。 プチトマトサイズだった赤ゆ達もソフトボールほどの大きさに育ったのだが…… 「ゆふふ~~ん、もっとさわってほしいのじぇ~」 うーん、確かにぷにぷに感が上がっている気はするんだけど… マヨネーズばかり与えていたせいか、栄養が良かったのか、 少し下膨れが大きめの子ゆっくりが完成したのだが…… なんというか、その…マヨネーズくさいのだ。 流石にこの酸っぱい臭いは耐えられない、これは失敗なのかな? いくらモチモチぷにぷにでも臭いが酷いのでは仕方ない… この計画もこの辺で終わりにして、ほかの実験を始めるかな。 「ゆふ~ん…ゆゆ?おねいしゃんどうしたのじぇ?」 「うーん、どうやら貴方達は失敗作になってしまったようなのよ、それでね…」 「ゆゆん?」 「これから実験という名の虐待に付き合って欲しいの?理解できる?」 「………ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 まったく、ちょっとした実験のつもりがとんでもない物にはまってしまった。 完 割と長くなってしまいました。短編集ネタくらいのつもりで書いていたのに… 色々と揉め事があったみたいですが、まあのんびりやって行きましょう。 徒然あき 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 819 ムシゴロウ王国 ふたば系ゆっくりいじめ 826 ムシゴロウ王国2 ふたば系ゆっくりいじめ 828 ムシゴロウ王国3 ふたば系ゆっくりいじめ 831 ムシゴロウ王国~王国の仲間達~ ふたば系ゆっくりいじめ 835 罰ゲーム ふたば系ゆっくりいじめ 836 ショート ふたば系ゆっくりいじめ 841 ゆんセルク ふたば系ゆっくりいじめ 842 ハイテンション ふたば系ゆっくりいじめ 848 思いを伝えよう ふたば系ゆっくりいじめ 849 ゆんケストラ ふたば系ゆっくりいじめ 850 即興 ふたば系ゆっくりいじめ 856 ムシゴロウ王国5 ふたば系ゆっくりいじめ 861 ゆっくり草 ふたば系ゆっくりいじめ 863 めーリンガル ふたば系ゆっくりいじめ 869 とかいはにリフォーム ふたば系ゆっくりいじめ 876 ゆっくり草子 ふたば系ゆっくりいじめ 879 ムシゴロウ王国6 ふたば系ゆっくりいじめ 888 一週間 徒然あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゆっきゅりりきゃいちまちた!笑 -- 2016-09-04 09 13 49 ひゃっはー -- 2015-07-27 21 25 52 続きみてみたい -- 2010-12-11 23 45 23 食い物でゆっくりを改造か・・・面白いなw シリコン食わせてお○ぱいの柔らかさを持つゆっくりを作ってみてぇ…(おぃ -- 2010-11-20 16 38 44
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未確定情報 いまいち正しいのか分からない情報を書き連ねていってください。 情報が嘘だと分かった時点で偽情報の欄に移してください。 マスコミにリークした生徒の父親勤務の工場が火事(2012/07/24) 大津市月輪の精密プレス部品製造業「日伸工業」の工場から出火 サッカー部やめさせられた少年の父親? 皇子山中学の電話番号を変えてるのは大津市長 こんな突発な予算を工面できる最終決済者は市町のみ、のため。 木村 束麿呂の母の名前 木村 麻美(読み不明) 沢村憲次 教育長の住所 〒520-2133 大津市野郷原2-15-22 077-545-1695 藤本一夫 校長の住所 〒520-0354 大津市伊香立南庄町1338-3 077-572- 2073 小網 健智の母の名前 美恵(よしえ?) 加害側が海外逃亡するとの噂 主にツイッターで流れている模様、これといったソースは無いらしい。 マスコミなどのインタビューを受けた中学生が見せしめに部活を強制退部させられた 他にも受験を控える3年生に内申点をチラつかせ、情報統制を試みている模様。 事故の第一発見者が木村束麻呂だった 本当に自殺だったのか?( 「他殺の可能性」参照) 被害者が飛び降り自殺にもかかわらず、仰向けの状態で亡くなっていた。しかもその場から5km圏内に二カ所病院があったにもかかわらず20km以上離れた済生会滋賀県病院に搬送されたという情報。 (現場から一番近い緊急科がある病院ではあるが、上記の情報が出た当初、同病院勤務の小網勝氏が加害者の小網健智の祖父ではないかとされる説があがり、裏で情報の隠蔽があったのではと疑われた。同氏に孫はおらず、健智との血縁関係を否定してはいるが?) 自殺時に加害者が一部始終を撮影、学校が動画の削除をさせていた( 「他殺の可能性」参照) 被害者の自殺現場に被害者以外の痕跡発見、可能性が浮上、自殺から殺人事件への発展の可能性あり? 2012/7/7 事故直後の被害者の搬送先が小網健智と祖父と思われていた小網勝氏の勤務先である済生会滋賀県病院だった 搬送された病院についての情報は公開されていない 担任の森山進が日教組の教員という説 山田晃也の実の父親=山田 ○英? (やまだ ????) 山田晃也の実の父親=山田浩二(44)服役中 事件当時の父親? 大津市に本拠を置く指定暴力団山口組淡海(おうみ)一家の若頭補佐 ただし新潮の「会社役員」とつじつまが合わない ← 新潮では母子家庭だったので、否定はできないが、調べる方法もない。 山田 晃也の母親 足立 文香?あやか?まゆみ? (事件当時苗字:山田、旧姓 佐田、現在:あだち?) 木村 束麿呂の母の父が民主党の川端総務大臣 ※参考引用 大津市市長の越直美は、民主党川端達夫の推薦で市長になったのですよ。 川端達夫と言えば…滋賀1区出身、つまり地元ですよ。しかも…イジメ事件の当時、川端達夫は…文科省大臣だったのです! 川端達夫が揉み消したに違いないじゃないですか。地元出身の大臣ですよ! ※参考引用(まとめブログのコメントから) 政治家がこの事件を解決(特に民主党)させるのは難しいと思います。 この事件、犯人の生徒の実名が解るまで相当時間がかかりました。 真相は…滋賀県教育委員会の人間が政治家に揉み消し工作を頼んだからです。 前市長に圧力をかけ、現在の大津市市長越直美に事件の捜索を中止させたのもその政治家です。 滋賀1区出身で総務大臣の川端達夫です。 越市長を大津市長に推薦したのが川端氏ですから、越直美市長も断れなかったと思います。 事件当時…川端氏は文科省大臣でもありました。 この川端氏と越市長、滋賀県教育委員会や滋賀県警本部を操っているのが… 『東レ』元会長で日韓経済協会会長でもある、飯島英胤氏です。 大津市の財政は東レに依存していると言ってほぼ間違いなく、 大津市市政も飯島氏の意向を受けている事から『飯島市政』と陰口を言われています。 日本の政治家のみならず韓国政界にも顔が広く、昨年韓国政府から修交勲章を授与されています。 飯島英胤 : http //www.jke.or.jp/img_cgi/c_837_3.jpg ※参考(じゃあのさん) 加害者や大津市長、滋賀出身の川端康成総務大臣達の真っ黒なお話を暴露 http //u1sokuhou.ldblog.jp/lite/archives/50374138.html 以下未整理 その他怪情報(2chコピペ) 109,130,149は中学生になりすましている NのせいにしているがNのつく偉そうなヤツなど皇子山中学にはいない 109 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2012/07/09(月) 12 38 27.94 ID bUhc6A5Y0 もう木村を攻めるのは止めて貰えませんか そもそも木村は同じ学年のNさんに頭が上がらなくて Nさんというのは地元の裏の顔というかそういった人の息子で 言われるがままにやってただけなので いじめてたやつが死んでやりすぎだぞってお前も死んで見るか等暴力を受けてました 次は自分の命が危ないんじゃないかって事で引越ししたんです このことは誰も言いたがらないですけど本当に誰も逆らえないです 結局テレビで名前が出た木村が心無い攻撃を受けてますけど みんな疲れてるしこの事でまた人がどうかなるのはたえきれません お願いします許してください 130 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2012/07/09(月) 12 45 45.64 ID bUhc6A5Y0 テレビでやってることは確かにみんながやったことでもっとひどいのもありました 自殺の練習とかやってますけどお前を殺す時はこうやって自殺に見えるように するからないつでも出来るんだぞっていう脅し的なところでした 結局は見てみぬふりをしていたみんなに責任があるんだとは思います でも逆らえなかったです 自殺があってからでもまだまだ自分達はここに通わなくてはいけないからです もう学校に行きたくないって言う人もかなりいます 本当にごめんなさい誰が悪かったかといえば逆らえなかった僕達だと思います 許してほしいですごめんなさい 149 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2012/07/09(月) 12 50 35.63 ID bUhc6A5Y0 今日僕は学校を休んでこれを書いてるので何人休んでるのかしらないですけど 最近夢でみんなが泣いてるんです どうしていいのかわからないです 学校の事皆の事をかんがえると頭が痛いです どうかそっとして警察とかに任せてほしいです 僕は本当にだめですけどみんないいやつだから だから僕も木村と変わらないです 助けてほしいです 446 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2012/07/09(月) 14 02 45.50 ID XtR0nJN/0 109 中村? そういうレスみたきがする 492 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2012/07/09(月) 14 09 41.54 ID t1vciAPe0 446 自分も中村って見た気がする。 何だっけ、晃也がグチってたグリーに出てきたんだっけ? あいつの方が悪どいのに…みたいなの。 まぁ、仲間割れで炙り出されるならそれはそれでよしだけど だからって未だに逃げ回って何とかなると思ってそうな 加害者にかける慈悲なんて一欠片もないわ 442 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2012/07/09(月) 14 01 45.98 ID UKy/NVrF0 ニュー速+からだけど http //uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1341805075/345 345 名前:名無しさん@13周年[] 投稿日:2012/07/09(月) 13 24 26.99 ID iFXtsWyK0 [1/6] 裏社会知っている人間の話は参考になるぞ、作戦立てるのに役立つから目を通してみてくれ 308 :闇の声:2012/07/08(日) 23 10 12 電話である人物に聞いたが、大津の件は学校側の作文を”うっかり”全面的に信用した警察がそれに沿って書類を作成し処理済みにした・・・ いじめた側の親と学校は何かを隠す為に結託し、口裏を合わせて警察を誤魔化そうとする。 警察もその方が都合が良いから結果が決まっている調査を開始し形だけで終わらせた。 そんな処だろうな・・・本丸は署長だよ。 この時の署長が誰で書類を処理したのが誰なんだか・・・ そこが明らかにならない限りこの事件は終わらない。 312 :闇の声:2012/07/08(日) 23 17 31 件の人物が言うには、警察は全部把握していたが、ああ死んだか程度にしか思っていないし教育委員会にもろくに報告はしなかった。 署長以下全員がこの事件を隠ぺいしようとした、言わば共謀罪だ。 もし、噂が本当で殺人事件なら署長以下は犯人隠匿で刑事事件の被疑者に相当すると思う。 313 :闇の声:2012/07/08(日) 23 20 35 一度市民の力で署長を刑事告訴して成功させるとだいぶ違うんだけどね。 「この事件を風化させない市民の会」でも造って署長の出席を求めて公開市民ディスカッションをすべきだろう。 出てくる訳は無いのだが、出て来ない事で市民を無視する警察の姿が浮き彫りになる。
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長の役割 41KB 虐待-普通 自業自得 実験・改造 群れ 赤子・子供 現代 独自設定 お話長めです 緑溢れる山を飛び回るゆっくり達。 狩りに向かう大黒柱のお目当ては、近くに生えた美味しい木の実。 豊富な栄養を蓄えた木の実をツガイと赤ゆに与えてゆっくりとした日々を生きる。 その群れの長は、紫髪のぱちゅりー。 月のお飾りが帽子に煌く、頭脳明晰なゆっくりだ。 「れいむのあかちゃんっかわいいでしょっ!?」 「まりさのあかちゃんも、かわいいんだぜっ!」 「ありすのとかいはなあかちゃん、とってもすてきだわっ!」 「……むきゅ~っ」 長が住む巣穴の近辺では出産ラッシュを迎えていた。 何処を見ても、赤ゆ自慢の家族で溢れかえっている。 とても幸せそうな表情を浮かべた群れのゆっくり達。 この出産ラッシュの原因は美味しい木の実が関連していると思われる。 豊富な栄養を定期的に摂取できる環境になると、安心して繁殖行動をとる固体は多い。 「…こまったわ。どうしたらいいのかしら?」 賑やかな喧騒の中で、ぱちゅりーは頭を伏せて小さく唸る。 今、この群れに起きている重大な危機の訪れを嘆いていた。 「むーしゃむーしゃ! しあわせ~っ!」 「れいむっ! それは、まりさのだよっ!? かってにとらないでねっ!」 「れいむは、にんっしんっ! しているんだよっ!? たべないとしんじゃうでしよぉおぉおっ゛!? まりさはばかなのっ? しぬのっ!?」 「まりさだって、おなかぐーぐーなんだぜっ!? あかちゃんが、たべたいってささやいているんだぜっ!!」 頭に生えた茎を左右に揺らしながら喧嘩を始めたれいむとまりさ。 小さな木の実を奪い合っているようだ。 どちらも必死の形相で互いに一歩も譲らない。 小規模な争いが、群れの各地で勃発していた。 先発で誕生した食欲旺盛な赤ゆ達が木の実を欲望のままに食らい尽くした結果、 必然的に山の食料は枯渇していき、親の口に入る栄養は日に日に少なくなっていったのだ。 お腹を空かせたゆっくり達は森に溢れ、いーらいーらを溜めて争いを繰り広げる群れの一部。 それを解決させる手段となる食べ物を狩るのは現状では難しい。 ぱちゅりーが納める群れは、壊滅を仄めかす食糧不足の初期段階に立たされていた。 この森に住む群れの一派、元は全てが街野良だった。 長であるぱちゅりーも例外では無い。 つい最近の出来事、ぱちゅりーは飼い主の家で粗相をして捨てられた。 ダンボールに入れられて、寒い風が吹き付ける路地裏に投棄された。 飼いゆ用に育てられたぱちゅは、多少丈夫な体の構造をしている。 そして、生きてゆっくりしたい!と、言う未練を断ち切れず、街を徘徊して糧を得る日々。 這いずり回って生きて行く事に疲れきったぱちゅりーは、ある噂を耳にする。 『ゆっくりぷれいすにいこうっ!』 その言葉を発するゆっくり達に着いていけば幸せが訪れる。 疲れていたぱちゅりーは、藁にも縋る気持ちで声を上げるゆっくりを探し始める。 それは、意外と早く見つかった。 体を黒くしたゆっくりの集団。 大きさは成体から赤ゆまで満遍なく揃った街野良の集まり。 希望に胸を膨らませながら、大移動をしているゆっくり達。 集団が辿り着いた場所は、都会から少し離れた山の奥。 美味しい木の実が成り茂る理想卿。 ここには、自分達を脅かす人間も存在しない。 「「「 ここをゆっくりぷれいすにするよっ! 」」」 大勢の発した声が、上空の広い空に吸い込まれていく。 ビルなどは無い。視界に飛び込むのは穏やかな緑。 排ガスの臭いなどはしない。感じるのは地面から香る土の匂いだけ。 それぞれ、意気揚揚と森に散らばった。 久しぶりにお腹いっぱいに食べたゆっくり達は、大きな群れを形成していく。 長を決める際、紫色の髪を地面に広げたぱちゅりーに白羽の矢が立つ。 決め手は、木の実を数えるときに、三以上数える頭の良さを見せ付けた事だろう。 群れの中に、ぱちゅりー種は一体しか居ないのも、高評価だったのかもしれない。 任命されたぱちゅは、少し照れながら長の役職に付いた。 それが、つい数週間前の出来事。 無尽蔵にあるかと思われた美味しい木の実は、数えられる位にしか残されていない。 子を優先して木の実を与えていた親達は、日が経つごとに痩せ細っていた。 「ゆっくりたべてねっ? たべないとしんじゃうよっ!」 早い時期に食べる物が無くなったと認識した親達の一部は、 巣穴近辺に生えていた雑草を刈り取って赤ゆ達に与える。 むちゃむちゃと噛んで柔らかくする事もなく、雑草を無造作に床に広げた。 唾液を混ぜて甘く感じさせる努力も行わないお粗末な昼ご飯。 雑草は何時も与えて貰っている黒い木の実とは外観は違っていたのだが、 世の中にある物は、全て甘い物だと誤認していた赤ゆ達は、一切迷い無く頬張ってしまった。 雑草を口に含んだ赤ゆは、強い苦味と噛み切れない繊維の硬さを鮮明に感じ取る。 「「「…ぐぎゅっ、にぎゃいよぉおっ゛!? ゆげぇえっ゛!」」」 「うわぁああっ!? しっかりしてぇえぇええっ゛おちびちゃあぁああんっ゛!」 げろりと吐き出した赤ゆ。 その吐射総量は、明らかに摂取した雑草の大きさを簡単に上回る。 不味さにビックリして体の内部に入れてしまったのだろう。 体を形成する餡子が、ゆっくり出来ない成分に犯されて外部に排出を要求している。 それは全く留まることを知らず、赤ゆの小さな体から餡子を搾り出していく。 「「「…ゆっ…もっぢょ…ゆっぐぢ……ゆげぇえぇっ゛」」」 「おちびちゃぁああぁあああああああああんっ゛!?」 また、赤ゆが数体天に召された。 完全なる親の過失。 しかし、親は解らない。 与えてはいけない毒物を理解していないのだ。 今までの街野良環境とは全く違った森の中。 過酷な野良生活を辿ってきた親ならば、苦い草も我慢すれば多少は食べられ事を知っている。 しかし、黒い木の実しか食べていない新生児のゆっくりは苦味に耐えられない。 直ぐに弱って死んでしまう。 しかし、甘い食べ物を探そうにも、美味しそうな果物は頭の遥か上方に実っている。 これまで容易に狩れる黒い木の実を主食にして来た元野良ゆっくり達の群れ。 野良で会得した狩りはゴミ漁りが中心だったので、果物を落とす方法は思いつかない群れの面々。 群れのゆっくり達の狩れる物、食べれる物は、黒い木の実だけ。 今まで完全に偏った食生活を送って来たのだ。 「…むきゅ~っ」 遠くで聞こえた親の悲鳴を聞きながら、長のぱちゅりーは考えている。 「ぱっくーんっ! しっ…しあわせ――っ!?」 「ゆああぁあああっ゛!? まじざとあかちゃんのぉあまあまさんがぁああぁあっ゛!」 緑色の茎を頭に実らせたゆっくり達は争いを終えた。 勝者となったれいむは、お口に木の実を含んで飲み込んだ。 れいむは黒い木の実を食べて元気いっぱい。 それを見たまりさは大号泣。 ありすは虚ろな目をしながら奥で倒れていた。 ピクリともしない危険な状況。 これらは、第三世代の認可を受けたゆっくり達だ。 先程の苦い草で昇天した赤ゆは第一世代に入る。 長の了承を取らなければ、親は新しい赤ゆを作ることは許されない。 群れの長であるぱちゅりーは、申請に認可を与える役割を担っていた。 しかし、ぱちゅは強く頼まれると嫌とは言えない性格をしている。 それに加えて森の現状など把握していなかった。 元街野良なのだ。 物は数える事は出来ても、森の無害食材などサッパリわからない。 理想郷としていた山が、牙を剥いて群れに襲い掛かってきた。 「ゆっくりそだってねっ! れいむのかわいいあかちゃん、げんきにそだってねっ」 「ゆわぁあぁあああんっ゛! おながずいだぁあぁああああっ゛!? れいむのばかああああっ゛!」 まりさは泣きながられいむに突進する。 小さく跳ね飛ばされたれいむは、負けじと応戦した。 巣の内部は醜い修羅場と化す。 これが、群れの現状だ。 一刻の猶予も残されていない。 「…むきゅっ、けつっだんっ! するときなのね…」 ぱちゅりーは決意を込めた眼差しで地面に開かれた手紙を見下ろす。 奥歯を噛み締めながら、苦々しい顔で全身を軽く縦に振った。 山に移り住んだ群れは人間達を受け入れない。 自分達を捨てた人間などは、神聖なるゆっくりぷれいすに踏み入れる事を許さない。 長のぱちゅりーは、この提案を即決で容認する。 群れを集め、特訓した攻撃方法は、華麗なるぷくーっ!。 空気をいっぱい吸い込み、丸々と膨らんだ体で威嚇を行う方法だ。 『これ以上何かすると、群れで痛い目をあわせるよっ!?』 ぷくーには、そう言う最終警告も含まれている。 今まで領域に進入した人間達は、" ぷくーっ! " と、威嚇すると情けなく逃げていった。 撃退した群れは愉快に笑いながら互いに健闘を称えあう。 自分達を苦しめてきた人間は、こんなに弱いものだったのかと語り出す。 捨てた飼い主に復讐をするべきだの意見も群れの中で飛び交った。 しかし、野良を捨てて野生を選んだ群れのゆっくりは、寛大な心を持って元飼い主を許す。 それに、この場所を移動している隙をついて、他の野良に取られてしまう可能性も危惧された。 主に後者の問題を考慮して群れは復讐を断念する。 せめて、復讐の代わりに得たこの理想郷は死守せねばならない。 群れのゆっくり達は、その思いを強めて進入者を全て排除してきた。 「ゆっくりかんしゃしてねっ!? おさが、じきじきにおはなしをしてあげるよっ!」 「こうえいにおもってねっ!? あまあまもくれてもいいよっ!」 「とかいはなありすについてきなさいっ! れつをみだしてはだめよっ!?」 「ほっほっほ。元気じゃのう」 れいむ達の後方に年老いたお爺さんが続く。 お爺さんの側には、黒服を着た青年と、家政婦の衣装を身に纏った女性が寄添っていた。 一団が進む山道には、ぷくっと膨れたゆっくり達の列が並び、歩いて来た人間達を威嚇している。 「むきゅっ! よくきたわね。わたしがおさのぱちゅりーよっ」 この群れの状況を打破するために、人間と交渉の場を設けたぱちゅりー。 頭に深く被っていた帽子の隙間から覗くお手紙。 手紙には、" おはなしをしませんか? " との文面が達筆で描かれていた。 本音は人間を森に入れたくは無かった。 だが、長は致し方ない事だと思っているのだろう。 群れのとの問題を照らし合わせての苦渋の決断。 全滅は、なんとしても避けたい事柄だったのだから。 会議をする場所に選ばれたのは、長が住む巣穴外の大きな野外広場。 広場上空に覆う緑色の葉で編まれた屋根は、とてもゆっくり出来ると評判だった。 長が中央の石に座る。 お爺さんは近くの大きな石に腰掛けた。 寡黙な青年は後方で待機。 これから群れの食糧供給を中心とした、重要な会議が行われる。 「むきゅっ! これは、とってもゆっくりできる、ていっあんっなのよっ!」 ぱちゅりーは、息を荒げながらお爺さんに迫る。 ある程度の譲著は行ったと言わんばかりの表情だ。 それを聞いていたお爺さんは笑顔を崩さない。 「ほっほっほ。面白い事を言うもんじゃのう」 お爺さんの側に寄添う青年の指先は、滑らかに動き続けていた。 ぱちゅりーの提案事項を手帳に記録しているようだ。 書き終えた手帳の中身を見たお爺さんは、細く開けた瞳を長に向けて再度確認を行う。 「まずは…、山の管理について。じゃったかの?」 「そうよっ! ぱちゅりーたちのゆうしゅうなむれが、やまをきれいにしてあげるわっ!」 「それの見返りとして、美味しい木の実を寄越せと?」 「むきゅっ! おなかをすかしては、うごけないわっ! とうぜんのけんりねっ!」 「更に、赤ゆ達の保護もして欲しいと?」 「とうぜんねっ! ゆうっしゅうっ! で、すてきなむれのあかちゃんたちなのよっ? ほごするのは、あたりまえのことだと、ゆっくりにんしきしてほしいわっ!」 黒服の青年は手帳を閉じてから、一歩後方へと下がる。 お爺さんは大きな石に腰掛けたまま、両目を瞑り考え込む。 長のぱちゅりーは、自信に満ち溢れた表情を崩さない。 提案を飲むのは当然の流れだと盲信していた。 「却下じゃな」 「むきゅっ!?」 目を開いたお爺さんは、開口一番で拒否を進言。 それを受けた長の両眼は驚きで見開かれる。 周辺に寄添う親衛隊も同様の表情を浮かべて固まった。 「どうしてっ!? こんなにゆっくりできる、ていっあんっさんでしょっ!」 「ほっほっほ。どう考えてもおかしいのは明白。受ける理由は無いのぉ」 強めの口調で畳み掛ける群れの長。 それを受け流すような、淡々とした人間の行動が気に入らないらしい。 長と親衛隊の面々は、お爺さんを囲むように陣形を展開していく。 「ようきゅうを、ゆっくりのみなさいっ! いたいめにあいたくはないでしょっ!?」 「脅しをするのかい? それは、ゆっくり出来ないのぉ」 ニヤリと笑ったお爺さん。 黒服の青年は、何時の間にかお爺さんの側に寄添っていた。 「ゆっくりできないにんげんさんは、むれの " いだいさ " を、りかいしてねっ!?」 ぱちゅりーを含む数体のゆっくりは、口を大きく開けて空気を吸い込んでいく。 大気を内部へと充填し、思いっきり膨れ上がった群れのゆっくり達。 「「「 ぷく――っ!! 」」」 最終警告を伴なう威嚇行動。 今、群れはゆん生で最高のぷくーを人間に炸裂させた。 「ほっほっほ。……それで?」 「ぷっ!?」 冷たい言葉を口にするお爺さん。 群れの長と親衛隊は、膨れたまま固まった。 「交渉決裂、じゃな」 お爺さんは、軽く手を上に移動させた。 それを確認した青年は、速やかに通信機器を取り出して連絡を取り始める。 電話向こうで会話していた女性の了承の声を最後に通信は途絶えた。 「「「 ――ゆんやぁああああっ゛!? 」」」 「「「 やめてぇえぇえええっ゛!? 」」」 その直後、山道で甲高い悲鳴が湧き上がる。 群れのゆっくり達は、膨れた姿のままあっさりと捕まって、麻袋の中に収納されていく。 「「「 ここは、せまくてゆっくりできないっ! 」」」 「「「 もう、おうちかえるぅうううぅっ゛!? 」」」 狭い袋の中で暴れるゆっくり達。 圧殺をなるべく防ぐ対処法として、大きさごとに分けて袋詰。 それを実行しているのは、黒服を着た数人の男達。 家政婦の衣装を着た女性が指揮をして迅速な作業を行っている。 「「「 ゆーゆーっ!? 」」」 赤ゆ達は透明な箱へと纏めて収納された後、丁重に運ばれていく。 その魔の手は、長であるぱちゅりーの巣穴まで伸びていた。 長を守るために駆け出した親衛隊達。 「「「 うわぁあああああっ゛!? 」」」 あっさりと御用。 麻袋の中にみっちりと詰まった親衛隊達は泣きながら退場。 他の群れゆっくり同様に乱暴な扱いを受けながら運ばれていく。 「むきゅっ!? ふしゅるるる~っ!」 空気を吐き出して威嚇行動を辞めようとしたその時、 体から完全に空気を抜ききる前に、口に湿布状の物体を貼られて排気を止められてしまう。 長の周辺には、濃厚なオレンジの香りが漂い始めた。 これは、オレンジエキスがたっぷり含まれている医療用シート。 瀕死のゆっくりでも、瞬時に息を吹き返す栄養分を蓄えている。 「むぎゅっ!? むぎゅぅうぅうっ゛!」 暴れる長を持ち上げた黒服の青年。 音も無く忍び寄って、黄色いシートを長のお口に張り付けたのは、この寡黙な青年だ。 目線にまで持ち上げられたぱちゅりーを見たお爺さんは、 満足そうに首を縦に振った後、年寄り臭いかけ声を放ちながら重い腰を上げる。 「ほっほっほ。さて、いきますかのぉ」 捕らえた群れの長と一緒に山道を下る。 シートを貼られて栄養過多になった元気漲る群れの長。 脱出しようと暴れるが、青年の掴む手は決して緩まない。 そのまま、大きな出来事も無く、奇妙な御一行は山道を進んでいった 山の麓に聳え立つ建物。 ここは、町外れにある敷地を贅沢に使った広大な研究施設。 素晴らしい総面積を誇る建造物は、遠くからでも良く目立つ。 (ぱちゅりーはおさなのよっ! あやまっても、ぜったいゆるさないわっ!) 長い廊下を進むぱちゅりー。 その口元には黄色いシートが貼られて、言葉を発することは出来ない。 ぱちゅは、むーむーと唸る声しか外部に漏れない、静音仕様に生まれ変わった。 あんよに食い込む青年の両手。 どれだけ暴れても逃れることは出来ない。 それでいて、食い込みすぎて肌を突き破ることは決して無い。 この技術は当然のスキルと言わんばかりに、冷静な顔を崩すことはしなかった。 (ゆっくりさせなさいっ! どうして、いうことがわからないのっ!?) 涙を流しながら訴えているぱちゅりー。 その声は届かない。 しかし、笑顔を浮かべたお爺さんは優しく語り掛ける。 「ゆっくりさせなさい。じゃろ? ほっほっほ。ゆっくりはそれしか言えないからのぉ」 ぱちゅりーは首を縦に振る。 冷静になったぱちゅりーは、アレだけ空いていたお腹が満たされているのを感じていた。 貼られたシートは鬱陶しいの一言に限る。 しかし、このシートから湧き出る元気成分が体に吸収されていくことは明白。 これを群れ全体に提供をしてくれるのならば、維持など楽勝と考えているぱちゅりー。 その後、腹を見せるように仰け反った。 泣き顔から一転して良い笑顔を見せる群れの長。 浮かべた笑顔は、打算的な希望の現れだったのだ。 「ほっほっほ。ここを見てみなさい」 お爺さんはガラスの扉を指し示す。 ぱちゅりーに拒否権などは無い。 強制的に運ばれて内部を見ることになるだろう。 しかし、未来の希望に満ち溢れたぱちゅりーは、疑いの欠片も見せずにガラスの向こう側を眺めてしまう。 向こう側には、見知った群れの仲間達。 その全てが泣き顔以外の顔を浮かべていない混沌たる世界。 地面に敷き詰められた土を齧って掘り下げる群れの面々。 必死な形相をしながら上目使いで見つめる先には、透明ケースに入れられた我が子の姿。 「「「 いま、ゆっくりたすけてあげるからねっ!? 」」」 群れのゆっくり達は、叫びながら深い穴を掘っていく。 その一部始終を見ていた長のぱちゅりー。 思い描いていた未来と現実の差が大きすぎる為にフリーズ中。 両目を極限まで開き、食い入るように見入っていた。 「これが、お前のお仲間さんじゃ」 ぱちゅりーは、その声に釣られるように視線をお爺さんへと移す。 お爺さんの表情は微笑から変わらない。 (どういうごどなのおおぉおおぉっ゛!?) 状況を理解した長は、くぐもった声を漏らしながら暴れ始めた。 目の前の人間を少しでも信じた自分を悔いているに違いない。 群れと同じ熱い涙を頬に流しながら、仲間の開放を訴えるぱちゅりー。 「素晴らしいじゃろ? ゆっくりの有効活用じゃ。コスト削減とも言えるかのぉ」 お爺さんは黒い木の実を取り出す。 それを群れの長に見せ付けた後、ガラス向こうのゆっくり達を指差す。 「あいつらが材料じゃ」 事も無げに言うお爺さん。 群れの長は信じない。 そんな共食い行為など、簡単に認められる訳は無いのだ。 元は飼いゆだった経歴を持つゆっくり程、その思考は根強く残っている。 教育過程での必須科目にされているためだ。 共食いと合わせて他のゆっくりを噛む行為はいけない事だと教え込まれてきた。 この教育が災いして、先発野良に遅れをとる固体も多い。 今、生き残っている野良達は、ある種の強運を持った固体と言えなくも無い。 「信用していない顔をしているのぉ? まあ良い、まあ良い」 小さな木の実を懐にしまうお爺さん。 ガラス向こうで繰り広げられている、地獄の鑑賞会はまだまだ続く。 群れの長はここから逃げられそうも無い。 広い室内で一心不乱に掘り進むゆっくり達。 土は柔らかいのだが、石交じりで歯にはとっても優しくない。 「いだいぃいぃいっ゛!? まじざのおくばさんが、ばっきんしちゃったぁあああっ゛!」 「れいむのまえばさんっ、どこいったのっ゛! ゆっくりかくれないで、おかおをだしてねっ!?」 ボロボロと口から歯の欠片を零すまりさ。 その横では、前歯を欠いた間抜けな表情をしているれいむが、顔を地面に擦りつけながら探索中。 前歯の発見はとても困難だろう。 今から、掘った穴を直ぐに埋めなければいけないのだから。 「おらぁあああっ゛! 掘ったら、さっさと埋めろぉおおっ゛!?」 野太い声をした監守はゆっくり達に激を飛ばす。 手に持った鞭を地面で打ち鳴らし、群れの内部に一瞬で緊張感を植え付ける。 それでも躊躇するゆっくり達に対しての脅しは簡単だ。 「おらおらぁあぁぁっ゛! 赤ゆ達が死んじまうぞっ? それでも、ゆっくり出来るのかぁあっ!?」 「「「 ゆっくりできないいいいいっ゛!? 」」」 涙を流しながら掘った穴を即座に埋める群れのゆっくり達。 全ては赤ゆを助けるための行動だ。 かわいそうに泣き喚く赤ゆ達の声は、母性本能をダイレクトに刺激していた。 ここに収納されてから掘ったり埋めたりを繰り返してきた群れの集団。 赤ゆを取り戻すために、一生懸命土木作業を頑張るゆっくり達。 メインで使うのは頑丈な前歯。 しかし、焦りながら掘り進めていく過程で、大きな石を口中の奥に取り入れてしまうミスを連発。 勢い余って噛み締めた際に、真っ白奥歯を誤って砕くゆっくり達が続出したのだ。 「「「 ゆぐぁあぁあっ゛!? いだいぃいぃいっ゛! 」」」 歯の砕けた箇所目掛けて、大きな土砂が飛び込む。 これは、歯が完全に抜けた方がマシとも思える、耐えがたい苦痛をゆっくり達に与えた。 舌を奥歯に乗せて土砂を取ろうとするのだが、食い込んだ石は動く気配を見せない。 逆に押し込む形になって、自爆による激痛をその身で受ける羽目になった。 「痛いなら俺が抜いてやるよっ!」 痛みで身をよじるまりさに近づく監守。 その手には巨大なペンチが握られていた。 「だだだだっ! だいじょうぶだよっ!? まりさは、へいきだよっ!」 「遠慮するなよっ? 俺は名医なんだぜっ! 心配には及ばねぇっ!」 ガッシリと頭をホールドアップ。 まりさは逃げ出すことが出来ない。 「なおったよっ! まりさのおくばさんは、へいわになったとつうたつをうけたんだよっ!?」 「意味わかんねよっ!? どれどれ…? ヒャッハーッ!? 大穴奥歯たまんねぇーっ!」 鼻息を荒くした監守の顔がまりさに接近する。 まりさは、生温い風を受けて気持ち悪くなる感情を打ち払うかのように、 目線の下から見える大きなペンチ。それが口中へと侵入した時、全身の感覚は恐怖のみに支配されていくのを自覚した。 「我慢できねぇっ!? ヒャッハーッ!」 「おげべぶえぇっ゛!?」 奥歯をペンチで挟んで強引に抜き取られたまりさ。 詰まった土砂の痛みは確かに無くなった。 しかし、今度は抜歯の激痛がまりさを襲う。 「ゆぎゃぁあぁあああっ゛! いだいぃいいぃいっ゛!?」 土の上を転がるまりさ。 痛みに耐えるその姿を見ている赤ゆ達は、ストレスを感じて吐き出した。 吐いた赤ゆを心配した群れのゆっくり達は騒ぎ出す。 赤ちゃんが死んでしまうと、口々に喚き始める。 「さっさと埋めろやぁあっ!? お前等の歯も抜いてやろうかあっ!」 恐怖を感じたゆっくり達は、埋める作業へと戻る。 まりさと同様に、身をよじらすゆっくりに飛んで行って抜歯を行う。 それを見た赤ゆが吐き出す。 また、激を飛ばして~、の繰り返し。 「早くしないと赤ゆ達はしんじまうぞぉっ!? あと、三回掘って埋めろぉっ!」 「「「 ゆっくりできないいいいいいいっ゛!? 」」」 赤ゆ達の足元には黄色いシートが敷かれてあって死ぬことは無い。 いや、死ぬことは許されない。 赤ゆ達は、大事な生餌なのだから。 いっぱい焦らして濃厚な甘味を内部に蓄えていくゆっくり達。 親子の再会は、大きな箱の中で確定済みだった。 互いに餡子の塊となって混じり合うその日まではお預けだ。 赤ゆ達を返してくれると信じながら、親達は穴を掘って埋め続ける。 全く報われることの無い希望を目標に変えて。 ただ、ひたすらに地面を穿る群れの姿。 「赤ゆを盾にすると、大概の願いは聞き届けてくれるのじゃ」 見放した赤ゆ達には、トコトン厳しく卑劣な選択も辞さないゆっくり達。 それが、奪われた悲劇の赤ちゃんになると、親は取り返すために全力を尽くす行動を見せる。 自分が決めた判断以外で不慮に居なくなる選択は、気にいらないと思っているのだろうか? それとも、可愛い赤ちゃんを目の前で奪われると、母性本能が極限まで増幅される為なのだろうか? 詳しくは解らない。 でも、この状態のゆっくり達はとても扱いやすい。 命令通りに動いてくれる。 「どうじゃな? 理解は出来たかのぉ? ゆっくりの長よ」 ぱちゅりーは、嗚咽を漏らしながら泣いていた。 シートに含まれた豊富な栄養が、ぱちゅりーの生クリームを絶え間なく刺激する。 お爺さんの緩やかな説明を少しだけ理解した。 赤ゆを粗末に扱っていると言う部分だけは理解したのだ。 群れの長は、赤ゆに非道な行いをする人間を強く睨む。 その視線を軽く受け流したお爺さんは、黒服の青年に目配せをする。 青年は携帯を使わず、無線で内部に居る監守へ連絡を早急に伝えた。 ガラス向こうの監守は頷いて、赤ゆ達が満載に詰められている透明ケースへと足を運ぶ。 その中から、一体の赤ゆを摘んで持ち上げた。 『おら~っ! この赤ゆを返して欲しいかーっ!?』 『ゆっ!? それは、れいむのあかちゃんだよっ! かわいすぎてごめんねっ!?』 見せびらかすように頭上に振り上げた赤れいむ。 それに素早く反応したのは、少し遠く居た親れいむだった。 『かえしてねっ! れいむのあかちゃんかえしてねっ!?』 持ち場を離れて勝手に接近して来た親れいむ。 監守の足元で、世話しなく跳ね続ける。 『そうだ、まりさの赤ちゃんも返してやってもいいぞ?』 『ゆっ!? ほんとにっ!』 側に居た無関係なまりさに声を掛けるお兄さん。 まりさは、降って湧いたような幸運に、嬉しそうな表情を顔に浮かべた。 お兄さんは、手に持った赤れいむをまりさが掘っていた穴の中に投入する。 土色に体を染めていく赤れいむ。 穴の中で苦しそうにもがくが、土の壁は脆く這い上がることは出来ない。 よじ登っては、仰向けに転がる事を繰り返していた。 『そいつを埋めろ。完全に穴を埋めたとき、まりさの赤ちゃんは返してやる』 『ゆゆゆっ゛!?』 過酷な条件を突きつけられたまりさは固まる。 視線の先で蠢くのは、他ゆっくりの赤子。 しかし、" これを埋めれば……" との考えが、まりさを惑わせる。 静かに足を穴の縁に移動させるまりさ。 掘って積まれた土山を、少しずつ穴の内部へと流し込む。 『まりさのあかちゃんは、いきるけんりがあるんだよ! しらないあかちゃんは、ゆっくりしんでねっ!?』 『ゆっくちーっ! ゆえぇえ~んっ゛!?』 見知らぬ赤ゆの代償を持って、自分の赤ゆを救う。 まりさは、この赤れいむを生贄に選んだのだ。 虚ろな瞳でお得意の責任転化を実行中。 これは、非道な役割を行う際に、自分へのストレスを軽減させるテクニックの一つ。 赤れいむの体に土砂が降り注ぐ。 全身は埋まってしまった。 『しらないあかゆを、せいっさいっしたよっ! まりさにのあかちゃんは……』 『れいむの、かわいすぎるあかちゃんをうめたまりさはっ! ゆっくりぜずにしねぇええぇええっ゛!?』 最高の笑顔を浮かべて振り向いたまりさの体に、肌色の物体が突貫を行う。 大きな口でまりさの頬を噛み締めた親れいむ。 赤れいむを目の前で埋められた状況を見せ付けられて、怒り心頭のご様子。 ガッシリと食い込んだ前歯の力を緩める気は無いとの気迫が漲っている。 『いだいいいっ゛!? まじざの、やわらかほっぺさんがぁあっ゛!』 まりさは号泣しながらお尻をバタつかせる。 お尻をビチビチと世話しなく振る度に、れいむの前歯は頬の内部へ食い込んでいく。 『れいむっ゛ゆっくりゆるしてねっ!? あれは、できごころだったんだぜっ!』 『ゆっくり……』 『だがら、おくちをあけてねっ!? まりさのほっぺださんが、ちぎれじゃうよぉおおっ゛!』 『ゆっくりせずに……まりさはしんでねっ!』 がぶりと音を立てたれいむの前歯。 噛み締めていたまりさのホッペに歪な歯形を残す。 大きな致命傷を与えられたまりさは、ふらふらとおぼつかない足で地面を迷走し始める。 積み上げた土砂に躓いて顔面から転倒したまりさ。 その衝撃で、頬の大穴から内部の餡子が大量に流出して足元に広がる。 体を何度か小さく弾ませた後、一際大きく跳ね上がったのを最後に完全停止。 透明なケース内部で、ガラスに張り付くようにしながら状況を目視していた、まりさ似の赤ちゃんが餡子を吐き出す。 まりさは、可愛い赤ちゃんが見ている前で、……死んだ。 『ごべんねっ! ごべんねっぇええっ゛!? がだぎはどっだよぉおぉぉぉっ゛!』 まりさを噛み殺した親れいむは、赤れいむが埋まった穴を覗き込みながら泣いていた。 赤ちゃんを助けられなかった自分の不甲斐なさに溢れる涙が止まらない。 今は亡き最愛の赤ちゃんに片方の仇を討った事を報告した。 『残念だったなっ! れいむは親としてどうなのよ?』 『じじいが、れいぶをおさえていたから、うごけなかったんでしょおおぉおっ゛!?』 赤れいむが埋められた瞬間に駆け出したれいむ。 しかし、監守の大きな足で踏まれたれいむは、自由に動くことが出来なくなってしまった。 目の前で埋められていく我が子を見ながら悲痛を訴えたれいむ。 拘束を解かれたときには、既に赤れいむは全身を埋められていた。 まりさに制裁を与えて殺すことを瞬時に決める。 不意をついのて完全制覇。 これに調子づいたれいむは、監守に向かって接近していく。 『…つぎは、じじいのばんだよ? こうかいしながら、ゆっくりせずにしんでねっ!』 『おい? そこで何か動かなかったか』 赤れいむが死ぬ原因を作り出した、もう片方の仇を倒すために駆け出したれいむの足が急ブレーキ。 監守は赤れいむが埋まっている穴を指を挿しながら大声を上げていた。 『早くしないと助からないんじゃないか? ほら、早く早くっ!』 『ゆっ! ゆゆゆっ!?』 埋められた赤れいむを助ける為に、大きな口を開けて土砂を頬張る親れいむ。 しかし、先程の堀り埋め作業感覚で乱暴に噛み締める大失態。 直後、親れいむの顔が歪みだす。 舌を口内で動かし何かを確認している。 疑惑が確信に変わる。れいむの顔色も青へと変わる。 悪い夢であって欲しいと願いながら地面に内容物を広げる親れいむ。 その視線は、黒い塊に釘付けとなる。 『…ゆっ、ゆぁあっ゛? ゆ…、あああぁああっ!?』 『噛み殺しやがった! なんて、残酷な仕打ちをするのだろう!?』 監守はまるで悲劇が起きたようなオーバーリアクションをとり始めた。 れいむは黒目を激しく振動させる。 体の震えは増すばかり。 『…あがぢゃん……あがぢゃん、ごべんねぇええぇえっ゛!? ゆっぐぢぃゆるじでねぇええぇえっ゛! 』 『あーあ、赤ちゃん殺しのゆっくりなんて最低だよな。子育て上手とか良く言えるもんだよ』 『ゆわぁあああんっ゛!? ごべんなざいっ! ごべんなざぁああぁあああいいっ゛!?』 『赤ちゃん殺しをしたゲスは、ゆっくりせずに死んでね?』 監守は掘られていた穴にれいむを落とす。 斜め上方を見つめるれいむの瞳には、今は亡き可愛い赤ちゃんの幻覚が映る。 五割増に美化された森の生活が餡子脳で展開されていく。 赤ちゃんを自らの歯で磨り潰したれいむは、薄ら笑いを浮かべながら短く声を呟き始める。 『――ゆげっ゛! ゆげへっ!?』 短く乾いた笑い声を漏らす。 目の前に居た赤ゆを奪い返せず、止めを刺した母親失格の重い烙印は、 れいむの体内にある大切な部分を完全に焼き切ってしまった。 『おらーっ! てめぇらもこうなりたいのかーっ!? さっさと、穴を埋めやがれっ!』 『『 ゆっぐぢりがいじだよっ!? 』』 凄惨な現場を特等席で見ていた他のゆっくり達は、慌てて掘った穴を埋め始めた。 作業効率は以前と比べて格段にあがっている。 これからも掘って埋める作業を繰り返すことだろう。 翁は杖を廊下に打ち付けて、群れの長であるぱちゅりーと向かい合う。 ぱちゅりーは、ガラスの奥で繰り広げられている地獄を垣間見た恐怖で涙が止まらない。 「あのゆっくり達は、赤ゆを返してくれると信じているんじゃのぉ」 (むきゅ……!?) 長い顎鬚を細い指先で触れながら楽しそうに語りだす。 口元を黄色いシートで塞がれいるぱちゅは、もごもごと呟きながら青年の胸元で暴れていた。 「ほっほっほ。あの子らは、" 第二世代 " なんじゃろ? 長が許可すると赤子を成せる群れの約束事。なかなか、面白い仕組みを考えるのぉ」 群れの決まりを人間が知っている訳が無い。 この人間の言っている事は、何かの間違いだ。 迷いを宿したぱちゅりーの抵抗は、段々と緩やかに治まっていく。 「ワシは何でも知っておるぞ? ゆっくりプレイス宣言から長任命。 第三世代には木の実が枯渇して食糧難。そして、ワシらとの会談の場を嫌々ながら設けた事もな。 やっぱり、物の数しか解らないゆっくりには、長は重荷じゃったのかのぉ?」 翁は笑いながら嬉しそうに微笑む。 ぱちゅりーは顔を青くして押し黙っていた。 「あの子らは、じっくりと甘味を増した後で、赤ゆとの感動の再開を果たす。 ほれ、見えるじゃろ? あそこの大きなミキサーの中でな」 今まで見ていたガラス内の施設を、翁達は数段高い所から見下ろしていた。 視線を右へ向けると奥には巨大な機械が口を開けている。 その中に、別のゆっくり集団が放り込まれていた。 (…むきゅーっ! まりさーっ! ありすーっ!?) 投げ込まれるゆっくりを見たぱちゅは、いきなり体をくねらせながら暴れ出す。 群れを結成した際の古い顔馴染が、小さな赤子と一緒に銀色の内部へと消えていく。 「あれは、第一世代のようじゃの。針で全身を貫く物理的な刺激を与えたメンバーじゃ。 とりあえず、すぴーど優先で初期餌を作らないと、計画に支障が出るのからのぉ」 機械は大きな振動音を奏でた後、緩やかに内部が回転していく。 蓋を締められてしまったので、内部の詳しい様子は解らない。 苦しむ声も翁達の所までは聞こえてこなかった。 しかし、透明な確認窓から覗く流れる餡子の塊は、ぱちゅに絶望的な状況を伝えてくる。 (みゅぎゅーっ゛!? おざのめいれいよぉおっ゛! あれをどめなざあぁあいっ゛!?」 泣きながら停止を求める群れの長。 翁に付き添う寡黙な青年、側に佇む家政婦の女性は、その声を聞き流す。 ここは、翁が納める群れの中。 ぱちゅに誰も従うはずは無い。 作業を終えた機械は、小さな塊を横の出口から排出していく。 それは、ぱちゅが良く知っている森の恵み。 美味しくて、とってもゆっくり出来る黒い木の実さんだった。 「ぱちゅりーくん。これで、理解したかね? 黒い木の実は、君達の仲間で作られていたんだよ」 翁は懐から黒いお菓子の塊を取り出しながら楽しそうに語り始める。 ぱちゅりーは、理解したくない事実を、理解してしまった。 廊下を歩く翁達。 ぱちゅりーは、泣き疲れてぐったりしていた。 「先日は、我が子を賭けたゆっくり同士のデスマッチを行ったのじゃよ。 でも、失敗したと報告を受けたのぉ。ぐちゃぐちゃに散らばって回収が大変だったらしいからの」 ほっほっほ。翁は楽しそうに思い出を語り出す。 ぱちゅは相手にせずに黙秘を決め込んだ。 シートからは絶えず栄養が流れ込み、体の状態に異常は見受けられない。 (ちゃんすをまって、……まちへとにげるわっ!) 野心を持ちながら転機を伺う群れの長。 しかし、その機会は永遠に訪れないことを、ぱちゅりーは直ぐに認識する。 絶望の未来はそう遠くない。 「さて、次はここじゃ」 翁御一行は、次の会場へと足を踏み入れる。 この室内も見下ろし式の視察部屋になっていた。 広い作業場の中で、第三世代のゆっくり達が群がっている。 第三世代は、子作りの認可を得たのは最近なので、赤ゆを茎に実らせた状態で収容されてきた。 今か今かと赤ゆが誕生するのを心待ちにしていた幸せいっぱいの親達は……、 「あぁあああっ゛!? あがぢゃん、うばれでごないでねっ!」 「うばれじゃでばだよっ゛! おかあざんおごるよっ゛! あっあっ!? だべぇええっ゛!」 「あんよざんっうごいでねっ!? どぼじで、まじざのいうごど、ぎいでぐれないのおおぉおっ゛!」 「あがぢゃんがぁああっ゛!? ごんなのとかいはじゃないわぁああっ゛!?」 現在、生まれてくる赤ゆ達を必死の形相で睨んでいた。 頭上の茎から生まれ落ちると鉄板に触れて焼け死ぬ運命を回避することは難しい。 ならば、生まれてくるのを拒むしかない。 「ほっほっほ。やっぱり、焼くのは良い。 加減を調節すれば、ゆっくりを即死させることなく、内部と外部に異常を与えて活動を制限させる。 これほど、扱いやすい糖度増しの方法はないのぉ」 第三世代は、床に敷かれた鉄板の上でもがき苦しんでいた。 餌に釣られてまんまと中心に誘き寄せられた第三世代達は、 空に浮かぶ餌目掛けて体を伸ばしながら、舌を絡ませようとしている最中に火を入れられた。 中心に纏まっていた第三世代達は、徐々に襲い来る足下の熱気に耐えられなくなり、急いで脱出を計った。 しかし、四方を壁に囲まれた為、何処にも逃げ場なく焦りだす。 困ったあげく、側に居た他ゆの頭に体を乗せて、熱さから逃れる足場を作り始める非道な輩も少なくは無かった。 だが、そんな輩は悲惨な末路を迎える。 バランスを失って転げた落ちた時に、背中や逆さまになって頭を焼かれる個体が続出した。 翁達が見下ろす第三世代の焼き具合の割合は、足底4割、他所3割、残りは絶命か虫の息と言った所だろう。 (やべでぇええっ゛!? おざに、こんなものみせないでぇええっ゛!) 栄養を多く含んだ涙が流れ落ちる。 新たな地獄を見下ろしながらぱちゅは悲痛に身を捩じらせて抵抗していた。 ぱちゅの両眼は、女性の両手で強制的に開放されている。 拒否を理由に瞳を閉じることは許されない。 見ている最中にも、凄惨な状況は続く。 茎から生まれた赤ゆ達は、熱気立ち込める鉄板の上に垂直落下。 『ゆっくち、うみゃれぇるよっ!?』 などと、叫んでいるお気楽な固体も見受けられた。 生まれる直前までは目を瞑っているので、外界を確認できないからだと予想される。 茎から離れた瞬間に世界を認識する赤ゆ達。 そこは、熱気漂う暖かい季節などではなく、命を瞬時に奪う鉄板地獄。 着地するまでの短い飛翔中だけが悲劇を回避できる唯一の時間帯。 「あじゆっうっ゛!? ゆぎゅうっ゛!」 「ゆっぐぢっ゛! ゆっぐぢいいいぃぃぃっ゛!?」 「ゆぎゃぁあああぁあっ゛!」 なすすべなく落ちて命の危機に瀕する赤ゆ達。 様々な箇所から鉄板に張り付いて、全身を赤く染めた後、墨色に姿を変えていく。 親達は涙を流しながら赤ゆ達に呼ぶかける。 今、第三世代達を口にしたら、とても凶悪な甘さになっているだろう。 「ゆっくりうけとめたよっ! もうはなさないよっ!?」 「ゆーん! ゆーんっ!?」 中には、茎から滞空している赤ゆを舌で包み込んだ兵も存在する。 強い母の愛が成せる技だ。 「ゆっくり……おくちか、あたまにのせるよっ! ゆぎぎぎぎっ!?」 「ゆえーんっ゛! ゆえぇえええんっ゛!?」 舌に力を込めて赤ゆを持ち上げる。 体力は残り少ない。 全身全霊を込めて赤ゆの幸せな未来を掴み取ろうとしていた。 「ゆぇえーんっ゛!? あちゅいよぉぉおっ゛!」 「お、おちびちゃんっおとなしくしててねっ!? ゆっくりしてよぉおおおっ゛!」 鉄板から立ち上る熱気を浴びた赤ゆは暴れ出す。 包まれていた親の舌は、上下に激しく揺れ始めた。 最後の赤ちゃんを守るために、綱渡りのような緊張感で救出作戦を行う親ゆっくり。 しかし、幸福な未来など、針の隙間さえも存在しなかった。 つるりと舌から滑り落ちた赤ゆは、鉄板の上へと落下する。 「「うわぁああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ゛!?」」 予想道理の残酷な結末を迎えた第三世代の親と赤ゆは、絶叫を合わせながら悲痛と不運を訴えた。 目の前で炭と化していく新生児を見ながら、自分を二の次にして助け出そうとする涙ぐましい母の愛。 しかし、既に足は動かず、舌は鉄板に張り付いてしまいどうにもならない。 その無力な母の頭の茎から、体を小刻みに振動させた後、産声を上げながら新たな命がこの世に誕生する。 幸せな未来など影も形も存在しない、鉄板が織り成す灼熱地獄の世界へ赤ゆは落ちていく。 ぱちゅは見ていた。 あの日、巣穴の近所にいた第三世代の親を瞳で捉えていた。 れいむとまりさとありす。 黒い木の実を奪い合っていた新しい母達は、見るも無残な容貌になっていた。 甘い実をたっぷり食べて、色艶が良かったもちもちホッペは真っ黒に焦げている。 ありすに至っては前面が焼かれていて、顔を確認できない。 ドロドロに溶けた金髪は体に絡み付いている。 都会派な赤ゆは既に全滅しているようだった。 「さてと、…頃合じゃのう あーあっ、えー、ゆっくり諸君!」 翁は差し出されたマイクに声を通す。 鉄板に焼かれながらも存命していた第三世代は揃って顔を上げた。 「「「たずげでねっ゛!? ここから、だずげでねっ゛! あぢゅいよぉおおぉおっ゛!?」」」 悲鳴を上げる第三世代。 それぞれの口調は微妙に違ってはいた。 要約すれば、この地獄からの救援依頼。 それを無視して翁は用件を伝えていく。 「ここに居るぱちゅりーくんは解るかね? この度、森の長を辞退して我々の仲間となった事を伝える! 過去を捨てる条件を快く承諾してくれた。君達は砕いて有効活用させてもらおうかのぅ」 ぱちゅりーは固まる。 寝耳に水の言葉だった。 翁の発表した内容は、森の長であるぱちゅりーが、群れを裏切って人間の仲間になったと言う事を意味していた。 鉄板の上に居る第三世代の反応は様々だ。 疑う者、信じない者、罵倒する輩と千差万別な纏まりの無い集団。 その纏まりの無かった集団は、翁が行った作戦の一部であっさりと騙される。 「嘘ではないぞ? ほれ、待遇もバッチリじゃ」 口が塞がれて抱きかかえられたぱちゅりーの横に、銀製のトレイが横付けされる。 女性が差し出したトレイの上には、美味しそうなお菓子が山のように盛られていた。 しかし、これは先程の第一世代を加工して作られた食品。 側に居たぱちゅりーは、盛られた黒い塊に拒否反応を示していた。 だが、遠めで見ている鉄板乗りには解らない。 待遇の違いに腹を立てて、その怒りは天をつく程に膨れ上がっていく。 そして、第三世代の心は一つになる。 群れの長、ぱちゅりー。 我々を人間に売り、自分だけゆっくり出来る楽なゆん生を選択したのだと。 「「「――――――――――――――っ!!!」」」 施設の内部が第三世代の罵倒で揺れる。 口汚い言葉の全てが、長に対する非難の声だった。 鉄板に落ちる赤ゆを放棄して思いの丈をぶちまける第三世代。 (……むぎゅうううっ゛!?) ぱちゅりーは否定したい気持ちでいっぱいだった。 群れを裏切った行為は何一つしていないと。 先程の脱走計画も気の迷いだった。 人間に頼った自分が愚かだったのだ。 そう心で反省しているぱちゅりー。 しかし、思いは群れに届かない。 「ふむふむ。解りましたよ、ぱちゅりーくん」 翁はわざとらしく頷いた後で軽く右手を上げる。 それを確認したスタッフは、鉄板の温度調整レバーを最大にまで切り替えた。 「「「ゆっ゛ぎゃぁあああああああぁぁぁぁぁぁぁっ゛!?」」」 白い煙が立ち昇り、苦悶の表情で焼かれていく第三世代。 外皮が墨色に変わっても、短時間ならば中にある餡子に支障は無い。 最後までゆっくり出来る安らかな気持ちを何一つ与えずに殺しきる。 「ぱちゅりーくんのプレゼントだそうだ。 ありがたく思いながら、ゆっくりと味わいなさい」 「「「 ――は、じねぇえええぇえええええええっ゛!? 」」」 声を揃えての断末魔。 それは、ぱちゅりーの記憶に焼きついた。 恐怖と不甲斐なさで震えが止まらない。 「…処理を」 寡黙な青年が言葉を口にする。 スタッフに向けて残骸に対する今後の指示をしているようだ。 そして、抱えていたぱちゅりーも差し出す。 群れの長は、白服を着た研究員に委ねられた。 「それでは、ぱちゅりーくん。" また、あとで "」 翁から言葉を掛けられたぱちゅは、両開きの頑丈な扉の奥へと姿を消した。 精神的苦痛を与えられた群れの長。 疲労は見えるが、衰弱はしていない。 ぱちゅの命を支えていた口に貼られた湿布のような小さなシートは、 オレンジエキスを濃縮して栄養を与え続けて延命措置をとる医療品だった。 しかし、そのエキスは枯れ切って本来の役割を果たさない。 今からぱちゅりーに致命的な事が行われても、助けてはくれないだろう。 「…んっ! んんんっ!?」 口を塞ぐシートの表面から苦しそうな声が漏れてくる。 ぱちゅりーは手術台の上に寝かされて、体を黒いゴムで縛られていた。 脱出しようと試みるが、体は左右にも振ることは出来ない捕縛状態。 「んぐっちゅ゛!?」 まむまむとあにゃるに異物を挿入された。 その器具は、鋭い返しが付いた特注品。 抜けないことを前提に作られた道具は、体内の壁へと鋭く突き刺さる。 今までのゆん生で受けたことが無い激痛に悶えるぱちゅりー。 『赤ちゃんを作れなくなった!?』 ぱちゅはそんな的外れで暢気なことを考えている。 赤ちゃんを心配している場合ではないのだ。 (むきゅうぅうっ゛!? あんよさんがいだぁああぁああいっ゛!) 研究員は、注射器のような物をぱちゅの足裏へと突き刺した。 ゆっくりの足裏はびちびちと元気に動くのでしっかりと抑えてから針先を注入。 傷が広がってしまうと美しい物は作れない。 (むぎゅうっ゛! ばぢゅのなかみがっ゛! みゅぎゅううっ゛!?) じゅるじゅると音を立てて吸引開始。 ぱちゅりーの中に詰まっている生クリームは、床に置かれた小さなタンク内部へと移動していく。 (ばぢゅのながみっ! がえじでぇええっ゛! がえじでよぉおおぉおっ゛!?) 膨らんでいたお腹の部分が、みるみる内に萎んでいった。 内容物を吸い取られていく苦痛に耐え切れず、ストレス過多で吐いてしまう。 しかし、口に貼られたシートに邪魔されて流出を食い止められてしまい、頬を大きく膨らませた。 (…ゆ……むきゅあっぁ゛) 浮かんでは消えていく走馬灯。 飼いゆから始まって、些細なことで捨てられた不幸なゆん生。 その後訪れた森の生活は、とってもゆっくり出来た。 ずっと続くと思っていた。 でも…、群れは引き裂かれて人間に加工されてしまった。 人間はゆっくり出来ない。 関わってしまうから、こんな目に合ってしまうのだ。 ならば、それを提案したのは誰だったのか? それは群れの長を勤めるぱちゅりーだった。 自ら進んで人間に交渉と言う話し合いの場を作れば円滑に進むと思っていたのだ。 間違った自信をつけて慢心したぱちゅりーは、群れを壊滅に追い込んだ張本人。 (ああああああああああああああああああああああっ!?) その反省も記憶も。 奇麗サッパリに小さな容器に移された。 内容物を全て吸い取られたぱちゅりーは、ぺらぺらの皮になって手術台に横たわる。 少し膨れていたぷくーの面影は完全に無くなった。 一人の研究員が、ぱちゅりーの全てが詰まった容器を持ち上げて搬送準備を行う。 今から、この生クリームも加工されて黒い木の実の一部となる。 もし、ゆっくりの記憶が内容物に情報として蓄積されているのならば、この吸い取られた生クリームにも残っているはず。 機械の内部で再開した群れのゆっくり達に、ぱちゅりーは責めたてられる事だろう。 この原因を作ったのは長のせいだと決め付けて数で威圧を与える。 そんな身勝手な群れの姿が容易に想像できるのだ。 大きな部屋の豪華なソファーに翁が座る。 目の前に森の様子を映すモニターが数台設置されていた。 各ポイントには、水分を乾燥させて特別な加工をした黒い木の実を器具に取り付けている。 これを好んで食べる個体は、周辺の草や虫など見向きもしなくなる。 山の恵みと安定は常に保たれるのだ。 街の野良対策の一環で始めたこのプロジェクトに自分の土地を提供した。 山の一部に収容して、一網打尽にする計画を主とした県の試み。 これは、餓死を見据えた長期的な作戦にすると、共食いによって延命される為に見直された新しい計画。 「翁」 一言呟いた青年が入室した。 大きなトレイを両手で持ち上げている。 その上には、剥製と姿を変えたぱちゅりーが鎮座していた。 「ほっほっほ。ぱちゅりーくん、またあったのぉ」 嬉しそうに笑い出す。 翁は仕事をしながら趣味を満喫していた。 趣味は、群れの頂点に立つ歴代長の剥製集め。 この部屋の特設スペースには、数代に渡る個性豊かな加工済みの長が陳列していた。 青年は、新しいコレクションを台座の上に乗せる。 「ぱちゅりーくん。野生ごっこは、楽しかったかね?」 その問いに群れの長は答えなかった。 でも、少し悲しそうな表情をしたのは気のせいだろうか? 物言わぬぱちゅりーは、前回に群れの長を勤めたゆっくりの隣へと腰を落ち着けて、静かに佇んでいた。 ・翁の役割のお話 県に限らず時々無駄に思える政策を行う ・一部他作者様の設定をお借りしています 過去作 ふたば系ゆっくりいじめ 859 ほりはり ふたば系ゆっくりいじめ 814 ばうんてぃはんたー 希少種狩り ふたば系ゆっくりいじめ 802 我らっ!すっきりーっ!を熱く語る ふたば系ゆっくりいじめ 779 そうだ、駆除しよう ふたば系ゆっくりいじめ 764 たまたま ふたば系ゆっくりいじめ 752 おらべならい ふたば系ゆっくりいじめ 742 お呼び出し ふたば系ゆっくりいじめ 718 完全予約制 ふたば系ゆっくりいじめ 710 基本種 ふんどしれいむの復讐 ふたば系ゆっくりいじめ 683 あんらっき~を乗り越えて ふたば系ゆっくりいじめ 665 基本種 れいむの受難 ふたば系ゆっくりいじめ 638 ばうんてぃはんたー ふたば系ゆっくりいじめ 612 かってにはえてくる ふたば系ゆっくりいじめ 593 迷作劇場 ふたば系ゆっくりいじめ 572 ぎゃんぶらー ふたば系ゆっくりいじめ 507 火の用心 ふたば系ゆっくりいじめ 500 駄目だよ? ふたば系ゆっくりいじめ 458 ドゲスー ふたば系ゆっくりいじめ 449 希少種の価値 2 ふたば系ゆっくりいじめ 448 希少種の価値 1,5 ふたば系ゆっくりいじめ 443 希少種の価値 ふたば系ゆっくりいじめ 398 ゆっくり達を必殺技で葬る物語 ふたば系ゆっくりいじめ 382 穴だらけの計画とその代償 ・他、7点 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 何でゆっくりは人間様と対等と勘違いするんだろな -- 2016-02-07 21 50 45 ↓↓だから黒い実で舌を肥えさせたんだろ -- 2016-01-08 23 10 19 単に村を挙げて大規模な虐待をしてたのか それとも何か意図があったのか。山の資源を食い荒らされないためかな -- 2010-11-23 20 32 42 なるほど、黒い木の実でゆっくりを偏食にさせるのか。 街野良に対してのみ友好な戦術っぽいなー コスト高そうな気がするし、雑草等食べれる親ゆっくりには効かなさそうな気がするよー -- 2010-11-17 22 07 22 創造性のないコメントだな、つまらないっつーんなら理由ぐらい挙げろ それとも内容が理解できないくらい頭が悪いの? -- 2010-07-26 11 21 17 で? -- 2010-07-09 03 49 06
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ゆ身売買 32KB ※独自設定垂れ流し。 ※虐待成分無し。 ※現代設定。 ※設定文章が多くてごめん。 ※会話文章が多くてごめん。ひらがなばかりはよみにくくてゆっくりできないね! ※前回れいむヘイトだったので、今回は優遇されてます。まりさは相変わらずヘイトしてます。 ※正直、「ふたば系ゆっくりいじめ 417 ゆっくりブリーダー」とネタがかぶっている上、あちらのほうが 出来がよくてヘコんでます。 ※さらに「さよなら!ゆっくりまりさ!」とも一部ネタがかぶってます。あちらのほうが 秀(ry。 ※餡子ンペ出展。テーマは『群れ(ミニ社会化)』なんですが…。ちょっとテーマと関連が 弱いかも…。 ※じゃりあき様の「かわいい いもうと」からインスパイアされた部分があります。 じゃりあき様のれいむはかわいいよね! コンクリートの道をゆっ、ゆっ、と飛び跳ねる物体。赤いリボンが特徴的なゆっくりれいむだ。 その後ろ、なにやら小型の生き物(?)がれいむについていっている。 赤いリボンと黒い帽子の2匹。同じくゆっくりれいむとゆっくりまりさ、どちらもまだ子ゆっくり だ。 街中を飛び跳ねる親子。その向かった先には人間用のドアと、ゆっくりが押せるほど下に取り付け られたブザーのスイッチがある。 親れいむがためらいもなくスイッチを押した。 「は~い。」 そしてドアから出てきたのはエプロン姿の女性。エプロンには「ゆっくりショップ ゆじま」 の刺繍がしてあった。 親れいむは出てきた女性に言う。 「おねえさん!うちのおちびちゃんを、ゆっくり買い取ってね!」 「ゆ身売買」 必殺引篭り人 ここはどこにでもあるような地方都市。このごくごくありきたりな街の特徴を探そうとするなら、 街ゆっくりと良好な関係を保っている、というところだろうか。 山や森が近くにあるこの街は、以前は野良ゆっくりに悩まされていた。花壇をあらす、学校に 進入する、ゴミをあさって散らかす、車の前に飛び出す。ありとあらゆる害がゆっくりに よってもたらされ、街の人間を困らせていた。 ゆ害に怒った住人が強硬手段にでた町もある。しかしこの街の住人は、言葉をしゃべり、感情 を吐露するこの生き物(かどうかも怪しいのだが)に多少なりとも憐憫の情を持っていた。 さりとて某ゆっくりんぴーすのような、過激な保護まではする気はない。 駆除すること自体は賛成だがジェノサイドまで行くのは忍びない(し、後味が悪い)。 そういう、なんとも歯切れの悪い住人が大半だったのだ。 あれでゆっくりがもう少し物分りがよければ飼うのになぁ。そんな、神様でもさじを投げる ような叶わぬ願いを抱く住人たち。 しかしそれをかなえようとする人間がいた。ゆっくりのせいで犬(ゆっくりを追いかけてしまい 一緒に散歩している人間を急に引っ張って危険)、猫(ゆっくりから攻撃を受けて怪我をしたり、 逆に狩ってきてしまったり)が売れなくなったペットショップの組合だ。 街の平和のため、そして最終的には売り上げアップのため、ペットショップ組合は立ち上がった。 要するに問題なのは人間の街に適応できないゆっくりなのだ。街での生き方、身の処し方を わきまえているゆっくり達は野良とはいえ、街の人間からそれなりの対応をしてもらっていた。 つまり対処するのは以下のゆっくり。 (1)ゲス。窓を割って進入、お家宣言やら略奪をする。花壇に侵入するなど。 (2)バカ。堂々とゴミをあさる、何度教えても人間の街の掟を学ばない。 (3)注意散漫。子供がお菓子を食べているのを見て、道路を横断するようなゆっくり。 (4)自分勝手。赤ゆっくりはかわいいから、これを見せればなんでも許される、 自分はかわいそうだからなど論理破綻をおこしている。 これらを除けば、それなりにゆっくりと人間は共存できるのだ。まあ野良ではあるのだが。 地域猫の考えに多少近い存在にはなれる。 しかしこの (1)~(4)、矯正と教育でどうにかなるようなものではない。それは今まで学者 やら愛で or 虐待お兄さん達の努力の結果から判っている。 そこでペットショップ組合はより根本的な方法、つまり「淘汰による適応進化」を 実践することにした。 「いいかい?あと3回お日様がのぼったら、その日は絶対にお家から出ちゃダメだよ? どんなことが聞こえても、絶対にお家からでちゃダメ。 出ると、ものすごくゆっくりできなくなっちゃうから。」 「ゆっ!れいむわかったよ!にんげんさんのいうこと、ちゃんときくよ!」 「まりさもわかったよ!」 口々にゆっくり達が答える。公園に集まった野良ゆっくり達に、組合のお兄さんが 注意を伝えている。 「じゃあ、ゆっくりフードをわけてあげるね。今言ったことは、ほかのゆっくりにも 教えてあげてね!」 「わかったよ、おにいさん!」 「まりさがちゃんとつたえるよ!」 「ちゃんとつたえるわ!べ、べつにおにいさんのおねがいだからじゃないわ! ごはんさんをもらったから、しょうがなくなのよ!?」 「みょんもみんなにおしらせしてくるんだみょん!」 お兄さんが袋をひっくり返してバラまいたフードを集めながら答える。 このような光景が、街のいたるところで見かけられた。 そして迎えた3日後。ゴミ収集車に掃除機をくっつけたような不恰好な車が何台も街を走る。 「あまあま~、あまあまだよ~!あまあま欲しいゆっくりは寄っといで~!」 大音量で、ゆっくりを確実に引き寄せる曲を流す。曲は野良ゆっくりれいむに歌って もらっているので、とってもゆっくりした曲になっている。 「ゆゆゆっ!れいむのこえなのぜ!」 「あまあまがもらえるなんて、なんてとかいはなの!」 「わかるよー!きょうはかみさまがくれたたからもののいちにちなんだねー!」 「ゆー!やっとれいむのちからをみとめたんだね!まったくこのまちのにんげんはぐず ばかりだね!」 都合のよいことを口走りながら車に寄ってくる野良ゆ達。しかし彼らの希望はあっという間に、 吸い込まれていった。 文字通り、体ごと一気に。 強力な吸引力が衰えることなく野良ゆ達を吸い込んでいく。 「な、なんなのぜぇぇぇ~!?」 「ご、ごんなのどがいばぁ~!!??」 「わがらないんだよ~!?」 「でいぶはじんぐるまぁああざぁぁ~!?」 どんどん吸い込んでいく。ゆっくりが絶対に逆らえない言葉の一つ、「あまあま」を使って 一網打尽である。 しかしゆっくりは絶滅しなかった。この大虐殺を生き延びたゆっくりもいるのである。 「お、おかあしゃん!?おしょとがきょわいよぉぉ!」 「れいむのおちびちゃん!ゆっくりしていってね!おうちのなかにいればゆっくりできるからね!」 「まりしゃもきょわいんだじぇぇぇ!?」 「おうちのなかにはこないって、にんげんさんがいってたんだぜ!おちびたちはまりさをしんじる んだぜ!」 「そうだよ!おとうさんとおかあさんをしんじてね!」 「「ゆ、ゆっくりりかいしちゃよ(じぇ)!」」 人間の指示をしっかりと守っているゆっくり達はちゃんと生き延びたのである。 ゲス、バカ、自己中、注意散漫なゆっくり達はあっさりひっかかって虐殺されていく。 「ゆっ!おしょとからあみゃあみゃしゃんのこえがしゅりゅよ!」 「ありしゅ、あみゃあみゃしゃんほしいよ!」 「だめよおちびちゃん!おうちにいないゆっくりは、いなかものよ!」 「そうだよ!にんげんさんがおうちにいればあんぜんっておしえてくれたんだよ! れいむとありすのおちびちゃんならりかいできるよね!」 「「しょんにゃのどうでみょいいでちょ!あみゃあみゃほしいよ!」」 「どぼじでぞんなごどいうのぉぉー!?」「 「どがいばじゃないわぁぁぁー!?」 「みょういいよ!れーみゅはあみゃあみゃもりゃいにいきゅよ!」 「ありしゅもときゃいはにもりゃってくりゅよ!」 「だ、だめよおちびちゃん!おそとはあぶないのよ!」 こうして赤ゆっくりを追いかけていった親2匹も、仲良く吸い込まれていった。 子供を監督できない、教えられないようなゆっくりも等しく虐殺である。 ペットショップ組合の説明はこうだ。 まずゲス等の矯正不能個体はすべて排除(虐殺)。これは街に被害を出すからしかたがない。 しかしそれ以外は残す。悪さをしていないのに殺すのはかわいそうだ。 それを何世代かに渡って続ける。ゆっくりは短命。特に街の野良は寿命は短い。せいぜい3年、 長くても5年である。世代交代はそれこそ1年もかからない。 こうして学習する、人間の掟には従うゆっくりだけを街ゆっくりとして残していく。 これを繰り返せばゆっくりは街に適応する(というか、適応しないゆっくりはすべて死ぬ)。 進化学でいう「淘汰圧」を人間が与えてやるのだ。これにより、進化という名の適応が すすむ。街に害を与えないゆっくりだけが繁殖するのだ。 一度このようなゆっくりが繁殖すると、ゲス等の個体が出にくくなるのもうれしいところだ。 街に適応したゆっくり集団に対して、たとえば外部から別の個体が来たとしよう。 当然そいつは問題を起こす。するとゆっくり集団は街から攻撃される危険が高まると判断、 これを排除する。 集団内部から発生した異分子もこうやって排除される。 街の人間の中には排除に抵抗を示すものもいたのだが、最後には折れてこの計画を承認した。 道路に飛び出して、子供と勘違いしてハンドルを切ってしまった車が店に飛び込む事件も起き、 ゆ害が改めて問題になったことが最終的な理由だった。 こうして街のゆっくり達は、人間と共存できるものを除いてどんどんといなくなっていった。 そして数世代が過ぎる。 ペットショップ組合は次の手を打った。ただ売り上げアップを待つようでは この生き馬の目を抜く世の中、生きていけない。街を救うという表向きの裏で、次の策を 進めていたのだ。転んでもタダで起きたら貧乏人。タダより高いものはないのだ。 街のためにお金をだした組合が、その投資を回収する手段。もちろんペットとして ゆっくりを売るのだ。ただし、ただのゆっくりには興味ありません。 この中に「野良出身だけど物分りがよいゆっくり」がいたらペットショップに来なさい! 以上! ではなく。 そういう付加価値のあるゆっくりが求められ始めたのだ。 ゆっくりがペットとして広まってから、しっかりした教育による高品質ゆっくりが市場に あふれるようになった。これはこれで人気があるものの、人間満たされるとさらに欲が 出るもの。ちゃんとした敬語を使ったり、お家での作法をしっかり学んでいるようでは もはやゆっくりではない、というわがままな意見が出てきた。 さりとて単なる野良では物分りが悪すぎる。ひとつ教えるのに一ヶ月などザラである。 それではペットたりえない。 ペットショップ組合は悩んだ。野良出身でありながら物分りがよい、覚えがよいゆっくり。 口調や仕草は野良、お家での作法はあまり知らない。でも人間が教えるとちゃんと覚える。 こんなゆっくりがいればいいのに。 そこで考えたのが先ほどの処置。ゲス等を減らし、街に適応できるゆっくりを増やす 計画だ。これにより野良っぽい飼いゆっくりをペットショップが生産するという手間は省けた。 街に行けばそんなゆっくりばかりなのだから。 次に組合は残ったゆっくり達に取引を持ちかけた。 「子ゆっくりを『巣立ち』させないか。」 「われわれがゆっくりさせてくれる飼い主さんを探してあげる。」 「街で野良生活をするよりも、ずーっと良い生活が子ゆっくりを待っている。」 「ただし、子ゆっくりは親がしっかり教育すること。飼い主さんのところで粗相をすれば 子ゆっくりはすごくゆっくりできなくなる。」 「教える内容は我々が親ゆっくりに伝える。忘れないよう、紙に書いたものもあげよう。」 「子ゆっくりの様子はいつでも教えてあげる。飼い主さんから写真をもらえるからね。 そして子ゆっくりが飼い主さんをゆっくりさせてあげられていれば、 子ゆっくりがゆっくりプレイスに行けたお祝いとして、フードを上げるよ。」 そう、悪魔のささやきを聞かせたのだ。 残った親ゆっくり達にバカはいなかった。だからこの提案が魅力的なものであることはすぐに 理解した。 いくらゲスを筆頭とした、街の害ゆがいなくなったとはいえ、依然として街はゆっくりが住むには 苦労の絶えないプレイスだ。 足りないゆっくり成分を求めて赤ゆっくりを増やそうとしても、食べ物がなかったり お家が狭かったりと、どうしても無理が出てくる。子沢山はゆっくりできるが、街でやろうにも 増えすぎると自分の首を絞めてしまう。 正直、巣立ちさせるには子ゆっくりは幼い。まだ親ゆですら子離れができないくらいだ。 しかしこのまま野良生活で苦労させるよりも、子ゆっくりがゆっくりプレイスに行けたほうが うれしい。 それにぶっちゃけ、食い扶持が減ることはありがたかった。食べ物が少ないなら、 食い扶持を減らせばいい。それだけ残った家族に食べ物がいきわたる。 子ゆと別れるのはつらいが、残された家族がおなかいっぱいご飯を食べられることも大切だ。 さらに飼い主さんを満足させられたなら、ペットショップからご飯がもらえるらしい。 子ゆっくりはプレイスでゆっくりし、残された家族もご飯がもらえてゆっくりできる。 少し寂しくはあるが、両者とも幸せになるのなら万々歳だ。 街の野良ゆっくり達は、ペットショップの提案に乗った。 その日から、親ゆっくり達の勉強が始まった。各ペットショップに集まり講習を受け、 教育内容の書かれた紙をお家に持って帰って子ゆっくり達に教え込んだ。 子ゆっくりは突然降って沸いた教育に、ゆっくりできないと泣き出すものが続出したが、 親ゆっくりに説き伏せられてしぶしぶ従っていった。 そしてはじめての試験日。親ゆっくり達は子ゆっくりを連れ、ペットショップに集まった。 「おねーしゃん!れいみゅあみゃあみゃしゃんがたべちゃいよ!」 「あまあまはまた今度ね。」 「ゆーん…、わかっちゃよ…。でも、こんどはちょうだいにぇ!」 「はいはい。じゃあご飯ね。どうぞ。」 「ゆわーい!むーちゃ、むーちゃ、ごっくん!ち、ちちちあわちぇぇー!」 「まあ、ごっくんしてきれいにたべるのね。」 「おかーしゃんにおちえてもらっちゃの!たべものしゃん、たいしぇつだきゃら、 こぼしゃないようにって!」 「えらいわね。」 「ゆーん!おかーしゃんはゆっくちしちぇるゆっくちだもん!あちゃりまえだよ!」 そばでハラハラとしながら見ていた母れいむも、スムーズにすすむ試験にすこし安心して きたようだ。 この子れいむはもちろん合格。野良出身である口調、仕草をしており、また失敗はあるものの 聞き分けよく注意を聞いて直していくという、まさにペットショップ組合が望んだとおりの ゆっくりだった。 母れいむは最後に子れいむを揉み上げでひっしと抱きしめると、「にんげんさんをゆっくり させていってね!」と別れの言葉を伝えた。 ペットショップからお祝い金としてゆっくりフード(ゆっくりでも開けやすいパッケージ) をもらうと、街中のお家へ帰っていく。 ペットショップの窓から、子れいむは寂しさを感じさせつつも、巣立ちへの期待をにじませた まなざしでそれを見ていた。 「ゆっ!しゃっしゃとまりしゃしゃまにあみゃあみゃだしゅんだじぇ!」 「こら、人間にむかってそういう口の聞き方をしちゃだめだろ。」 「にゃにいっちぇるんだじぇ!?くしょどりぇいはしちゃがうしきゃのうがにゃいんだきゃら、 もんきゅをいわじゅにまりしゃしゃまに『ほーし』しゅりゅんだじぇ!」 「…失格!」 「ゆがーん!お、おちび!なんで教えたとおりに言わないんだぜ!?」 もちろん一夜漬けでは受からない。親まりさはいまだに文句を言う子ゆっくりを帽子にのせる と、ずーりずーりと帰っていった。 「うちには子まりさがいるんだけど、仲良くお友達になれるかな?」 と言って写真を見せると、 「むほぉぉぉ!?まりしゃはちいしゃいわにぇぇぇー!だいじょーぶよ!ありしゅがときゃいは なあいしかちゃをれくちゃーしちぇあげりゅわー!」 あっという間にレイパー誕生。 「退場っ!」 「ち、ちびちゃんん!?どうしてれいぱーになっちゃうのぉぉ!?」 親ありすの願いもむなしくレイパー化する子ありす。これも排除される。 「ちぇんのおちびちゃんはゆうしゅうなんだねー。わかるよー。」 「じゃあ計算問題を答えてみて。1+1=…?」 「うるしゃいんだねー。おにいしゃんはばきゃなんだねー。ちぇんがしょんにゃみょんだい こちゃえるみゃでもにゃいんだねー。」 「そうなんだよー。おにいさん、さっさとじぶんがばかだってきづいてねー。」 「ゲスと認定。排除します。」 ゲスはもとより排除の対象。その日から、このちぇん親子は街の中で見かけなくなった。 どこへ行ったかは誰にもわかない。 悲喜こもごも、初めての巣立ち試験はなかなかに大騒動だったが、人間もゆっくりも徐々に この状況に慣れていった。 ペットショップに陳列された野良出身の子ゆっくりは飛ぶように売れた。自分でしつけをしたい (でも覚えが悪いのはイヤ。手軽に教え込む達成感を味わいたいの☆)という (若干ワガママな)客は、実は多かったのだ。 ペットショップ組合の目論見はスマッシュヒットだった。人間がゆっくりを教育するのは難しい。 結局のところ体罰やらお仕置きやらでゆっくりさせない、という方法になるし、なにより 手間がかかり過ぎる。人件費としつけの成功率を勘案すると、赤字になることもしばしばだ。 だから親ゆっくりに教えさせる。親ゆは子ゆのために必死になって教えるから成功率もわりと良い。 人間の手間は講習会と試験だけで人件費も抑えられる。 なにより一度に大量の子ゆっくりを教え込めるのが大きい。人間がやったら何人必要か わからない作業も、個々の家庭でやれば並列作業で効率が良い。 手間と人件費を抑え、質の高い子ゆっくりだけ売り出し、ダメな個体は親ゆっくりにつき返す。 ペットショップの収益率は飛躍的に高まった。 では子ゆっくりはどうなったのか。 買われて行った子ゆっくりは、慣れない人間との生活にはじめはゆっくりできずにいたが、 元々物覚えの良い個体として選別されたゆっくりである。飼い主さんに教えられ、覚え、 そしてだんだんとゆっくりできるようになっていった。 飼い主さんも覚えのよい子ゆっくりへ教えることに達成感を覚え、お互いにゆっくりとした 生活ができるようになった。 今日も母れいむがペットショップへ来た。 「おねーさん、こんにちは!おちびちゃんたちのようすをゆっくりおしえてね!」 「まあ、れいむ。こんにちは。れいむのおちびちゃんたち、飼い主さんのところでとっても ゆっくりできてるわよ。飼い主さん達も、おちびちゃんがとってもいい子ですごくゆっくり できるってほめてたわ。」 そういって、飼い主からもらった写真やビデオを母れいむに見せた。 子ゆっくりはれいむ、ありす、れいむの3種。どの子も楽しそうに歌い、お兄さんに抱きあげられ、 元気に遊び、おいしそうな山盛りのご飯をむしゃむしゃしていた。 「ゆゆーん!れいむのおちびちゃんたち、とってもゆっくりしてるよぉ!」 「うちのショップじゃ、れいむの子が一番評価が高いわ。だから、今日は特別にご飯に ケーキをつけてあげる。」 「ゆゆんっ!れいむうれしいよ!つぎにしけんをうけるおちびちゃんも、とってもいいこだよ! つぎもゆっくりおねがいするよ!」 「期待してるわ。じゃ、はいこれ。」 ゆっくりフードとケーキの箱を受け取り、母れいむは意気揚々とお家へ帰って言った。 「おかあしゃん!ゆっくちおかえりー!」 「おちびちゃん、ゆっくりただいま!きょうはとくべつにけーきさんをもらったよ!」 「ゆわーい!けーきしゃんはゆっくちできりゅからだいしゅきー!」 店の裏口で待っていた子れいむがぴょんぴょんとうれしそうに飛び跳ねる。 これも教育の一環。街の歩き方、そしてお店の前でちゃんと待つ忍耐力を教える訓練だ。 母れいむは頭はあまりよくなかったが、教育者としてはなかなかの腕前だった。 街の害ゆ駆除の直前、れいぱーありすにすっきりさせられてしまい、母れいむは4匹の赤ゆっくりを にんっしんっしてしまった。途方にくれた母れいむは、それでも赤ゆっくりを大切にしようと 決めた。れいぱーは許せないが、赤ゆっくりに罪はないからだ。 ほかの野良ゆっくりになんとか協力してもらい、4匹ともを産み落とした母れいむは、 すぐにペットショップの提案に乗った。それしか赤ゆっくり達を育てる方法がなかったからだ。 赤ゆっくりは上かられいむ、ありす×2、そしてれいむの4匹。 姉れいむの教育は本当に大変だった。試験に落ちること3回。そのたびにペットショップから 指導を受けて教育を続けた。幼いゆっくりを4匹も抱えての教育は苦難の連続ではあったが、 姉れいむはお姉さんとしての自覚が強かったため、なんとかペットショップ入りすることが できた。 そして姉れいむは飼い主さんに買われていった。さびしくもあったが、なによりご飯を ペットショップからもらえるようになったのは本当にありがたかった。 母れいむは続けて2匹の子ありすの教育にも取り掛かった。姉れいむへの教育を元に、 今度はより野良らしく、しかし物分り良く育てていく母れいむ。 苦労は実を結ぶ。2匹の子ありすはすぐに飼い主さんを見つけた。しかも妹のほうの ありすはなんと芸能界デビューまで果たす。ゆっくりユニット(略して『ゆニット』) の『Be For Yu!』のメインダンサーとしてデビューしたのだ。 「ゆー!おかあしゃんみて!おねえちゃん、しゅごくゆっくちしちぇるよ!」 ペットショップに置かれたテレビに、Be For Yu! が映し出された。妹ありすが見事なダンス を決めている。両脇にはれいむとみょん。この3匹が Be For Yu! だ。バックダンサーは 4匹のちぇん達。 妹ありすは母れいむのお歌じょうずを受け継ぎ、歌唱力が抜群だった。それもゆっくりが 好む歌ではなく、人間が聞いてゆっくりできる歌だ。 「ゆーん!おねえちゃん、とっちぇもときゃいはだね!」 「そうだね。おねえちゃんはとってもとかいはだね。おちびちゃんもはやくおねえちゃん みたいに、いいかいぬしさんにであえるようがんばろうね!」 「……ゆー、しょうだね…。」 なぜか子れいむは落ち込んでいる。 「どうしたの?しけんさんがこわいの?おちびちゃんはとってもききわけがいいから、 しけんさんはごうかくまちがいなしだよ!」 「ちぎゃうの。れいみゅ、おかあしゃんとはにゃれたくにゃいよ…。」 「おちびちゃん…。おかあさんもおちびちゃんとわかれたくないよ。でも、いっしょうのら ですごすのは、とってもたいへんなことだよ。」 「ゆー…。」 それは子れいむにもわかっていた。いままでどれだけ辛い思いをしてきたか。 食べ物は満足にむしゃむしゃできない。猫や犬に追いかけられたことはしょっちゅうだ。 寒い日には餡子の芯まで冷え切ってしまった。風が吹いてホコリをかけられたり、 太陽に焼かれたり、雨に溶けてしまいそうになった。 飼い主さんのもとでなら、そんなことはおきない。それはわかっていた。 それでも子れいむは母れいむと別れたくなかった。 「おちびちゃん、よくきいてね?ゆっくりはいつか『すだち』をするんだよ。 それはしぜんなことだよ。…たしかにおちびちゃんはまだちいさいよ。 でも、まちではすだちはちいさいときにするものなんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「ゆー…、ゆっくち、りかいしゅりゅよ…。」 突然、暖かいものに子れいむは包まれた。母れいむのもみ上げがぎゅっと子れいむを抱きしめた のだ。 「おかあさんのためにも、おちびちゃん、どうかかいぬしさんとゆっくりしてね。 おちびちゃんがかいぬしさんとゆっくりすると、おかあさんもゆっくりできるんだよ。」 「…ゆっ。わかっちゃよ。れいみゅわかっちゃよ!しけんさん、がんばりゅよ!」 「よくいえたねおちびちゃん!それでこそれいむのおちびちゃんだよ!」 2匹は元気を取り戻し、意気揚々と巣に戻っていった。 さて、ここで子ゆっくりへの教育内容を見てみよう。もちろん難しいことはゆっくりには理解 できない。しかし「野良だけど物分りがいい」という条件を満たすだけなら、 実は4つのことを教えれば可能なのだ。 (1)人間はゆっくりの見えないところでちゃんと静かにゆっくりしている。 (2)人間はとても力が強い。れみりゃやふらんより強い。 (3)だからゆっくりは人間をイラつかせてはいけない。人間が教えてくれることは素直に覚えること。 (4)人間をゆっくりさせるとご飯がもらえる。それはゆっくりにとっても人間にとっても幸せ。 基本、ゆっくりは人間を「すごくゆっくりしていないもの」とみなしている。それが教育の邪魔 になるのだ。人間がゆっくりを教育するときに一番問題になるのがこの思い込みで、これがある せいでゆっくりへ教えることの大半が無駄になる。「ゆっくりしていないもの」が自分に教える ことなど何もない、と心の底で思っているからだ(これは無意識にそう考えているのでゲスとは 違う。意識レベルで当然と認識するとゲスとなる)。 まずはこれが間違いだと教えるのが最初の一歩。 次の一歩は人間がとても強いということを教える。これで力関係を理解し、無駄な増長を抑える。 さらに人間をゆっくりさせるには、イライラさせないことがもっとも重要だ。イライラするのは 思い通りにならないとき。だから、人間に言われたことは基本、すべて素直に受け入れること。 ここまでくればもうゴールも同然だ。あとは人間をゆっくりさせるのが自分の仕事だと覚えれば 完璧である。 人間がこれを教えようとすれば、(1) に引っかかって大半が脱落する。結局、暴力と恐怖で教え込む ことになる。人間が何を求めているのか、自分達に言い聞かせていることの後ろにある、本当の目的が 何か、それを類推できるちょっとゆっくりらしからぬゆっくりだけが、人間の教育についてこれる ゆっくりなのだ。これでは大量生産はできない。 しかしこれをゆっくり、しかも親が教えればどうなるか。親ゆっくりは子ゆっくりからすれば とてもゆっくりしている存在だ。だから素直に教えに従い、教育がとてもスムーズに進む。 子ゆっくりにとっても楽しく勉強ができて一石二鳥なのだ。 「ゆっ!おちび!それじゃきょうのおべんきょうをはじめるのぜ!」 「…ゆー、まりしゃ、もうべんきょうしゃんいやなのじぇ…。」 「そんなことじゃしけんさんにごうかくできないんだぜ!ほら、これをよむんだぜ!」 「ゆー…、いち、にんげんはゆっくちのみえにゃいところで…。」 「こんなにちゃんとおべんきょうさせてるのに、なんでなんどもおちるんだぜ…。まりさはひげきの ひろいんさんなんだぜ…。」 これは、悪い例。ただ子ゆっくりに文章を丸暗記させただけでは教育の効果は出ない。この親まりさ は子ゆっくりが試験に落ちるたび、ペットショップの店員からそのことを指導されているにも かかわらず、手のかからないこの方法ばかりを採る。典型的なダメ親ゆだ。 しかしこういう質の悪い親の餡子を受け継いだ子ゆがペットショップに入ったら大変だ。 店員は厳格に試験を行うことでそれを防ぐ。これは街のバカを減らす(試験に受からないので結局 エサももらえない。よって餓死の可能性が高まる)効用も期待できる。 「むきゅ!おちびちゃんはちゃんとりかいしているようね!」 「むきゅんっ!もちろんよ。ぱちぇはおかあしゃんのぱちぇだもの!ちゃんとりきゃいできりゅわ!」 こちらはちゃんと教えることができたようだ。ぱちゅりー種ともなると文章を読むだけで、だいたい 伝えられる。試験に受かるのもぱちゅりー種が非常に多い。 これは、ぱちゅりー種が街での主流種となることを後押ししているので、バカを減らす効用が またもや期待できるのだ。 「さあ、おちびちゃん!きょうもとかいはにおべんきょうをはじめましょうね。」 「おかあしゃん!ありしゅ、にんげんしゃんがれみりゃよりちゅよいなんてしんじりゃれにゃいよ!」 「ふふっ、まだちいさいおちびちゃんはしらないかもね。でもありすはちゃんとみたわ。 れみりゃをかたてであしらえるのがにんげんさんなのよ!ゆっくりとかいはにりかいしてね!」 「ゆっ!そうにゃの!?ゆっくちりかいしゅりゅわ!」 「ゆふふ…。おちびちゃんはとかいはさんね!」 こちらも成功例。ありす種は知能が高いので試験合格率も高いが、『とかいは』という謎の判断基準 により頑なに信じないこともあり、ややムラがあるのが弱点だ。 では先ほどのれいむ親子はというと…。 「じゃあきょうもおべんきょうをはじめるよ!」 「ゆっくちおねぎゃいしましゅ!」 不幸中の幸いか、れいぱーありすはよほど頭脳派だったようだ。その資質が存分に発揮されている。 「きょうはにんげんさんをゆっくりさせるほうほうだよ!まず、にんげんさんがおちびちゃんに なにかしてほしいことをいうよ!そうしたらどうする?」 「ゆっくちできにゃいことだったらむちしゅりゅよ!」 「ゆっ!だめだよおちびちゃん!それはにんげんさんがとってもゆっくりできなくなっちゃうよ! おちびちゃんはほかのゆっくりをゆっくりさせない、ひどいゆっくりなの?」 「ゆゆゆっ!?しょんにゃこちょにゃいよ!れいみゅはゆっくちをゆっくちしゃしぇらりぇりゅよ!」 「そうだね、おちびちゃんはゆっくりをゆっくりさせられるよね。 このまえおしえたように、にんげんさんはゆっくりにみえないところでひとりゆっくりするのが すきなんだよ。だから、にんげんさんをゆっくりさせないのは、ゆっくりをゆっくりさせない ことだよ!」 「ゆー?れいみゅ、わりゅいこちょをしちゃの…?」 「おちびちゃんがにんげんさんのいうことをちゃんとまもれば、にんげんさんはゆっくりできるよ! だから、にんげんさんのおしえてくれたことはすなおにおぼえようね!」 「ゆー!ゆっくちりきゃいしちゃよ!」 これが理想的な形。おおよそ人間には理解不能の論理だが、要は比喩である。ゆっくりに対して 同じことをやったらゆっくりできない、と(同一単語を連発していて人間には気分が悪いが) 教え込むのが一番理解が早い。 この点で、れいむは教えるのが非常にうまかった。れいぱーに襲われ、周りの助けをなんとか借りよう と努力してきたことで、相手の立場を類推する機会が多かったせいかもしれない。 「うん、合格よ。さすがれいむね!」 「おかあしゃん!れいみゅやっちゃよ!しけんしゃんにごうかくしちゃよ!」 「すごいね!さすがれいむのおちびちゃんだよ!」 今日は試験日。子れいむは当然のように試験に一発合格した。 「それじゃ、子れいむはペットショップにお泊りね。」 これは新しい環境に慣れる練習、と親ゆっくりには説明しているが、演技上手のゲスを見抜くための 措置だ。お泊りまで行ってしまうと安心しきって、ほとんどのゲスは本性を現すからである。 親れいむはあらためて子れいむを両方のもみ上げでぎゅっと抱きしめた。 「おちびちゃん、よくがんばったね!れいむうれしいよ!」 「…おきゃーしゃん…。ぐしゅっ。」 子れいむは涙声だ。いくら優秀でも、巣立ちするには幼い。 「あんしんして、おちびちゃん!おちびちゃんがかいぬしさんのいうことをちゃんときけば、 かいぬしさんはゆっくりできるよ!おちびちゃんとかいぬしさんがゆっくりすると、 れいむもゆっくりできるからね!それをわすれないでね!」 「ぐすっ、…わかっちぇるよ!れいみゅ、がんばりゅ!」 「それじゃあね、おちびちゃん。」 しかしそれを言い終わるのを待たず、突然ペットショップに轟音が走った。 「!?れいむはここにいて!ここなら安全だから!」 店員のお姉さんが部屋から駆け出した。 店の裏口は積み上げたダンボールが散らかるひどい有様だった。裏口のドアが吹き飛ばされず、 ひしゃげているだけのところを見ると、そこまで大きな爆発ではなかったようだが。 「ゆーっ!さっさとでてきてね!」 表でなにやら騒いでいるゆっくりがいるようだ。お姉さんは急いで壊れたドアを開けようと奮闘 しはじめる。奥からあわてて飛び出してきた店長が、惨状を見て一瞬固まったものの、お姉さんの 姿を見るとドアの撤去を手伝ってくれた。 「ゆっ!おそいよおねえさん!まりさはまちくたびれたよ!」 裏口前、そこにはドスまりさがぷんぷんと怒りながらいた。 「まりさ、これはなんのつもり?」 ドスとはビックリしたが、お姉さんは強気だ。すでに店長が加工所に連絡を入れに戻っている。 少し時間を稼げばすぐに対処できるようになる。 「まりさはおこってるんだよ!さっさとみんなをかいほうしてね!」 「??何の話をしているの?詳しく教えて頂戴。」 「ゆー!とぼけるき!?ぺっとしょっぷさんがまちのゆっくりたちをだましてかこうじょに うりとばしているのはわかってるんだよ!」 「えっ!?私たちが?加工所に?違うわ!全然違うわ!」 お姉さんは驚いて口調がちょっと変になっていた。 「うそはいけないよ、おねえさん!ひがいゆっくりのしょうげんもあるんだよ!」 「本当よ!私たちは街ゆっくり達が素敵な飼い主さんと出会うお手伝いをしてるのよ! その証拠に、お店の中から悲鳴は聞こえてこないでしょ?」 「…ゆっ、そういえばぜんぜんさけびごえとかきこえないよ?どうなって…、ゆん…、ゆん…。 そういうことなんだね?」 ドスまりさはなんだかボソボソとした声にうなづいている。 「ゆーっ!やっぱりうそをついてるんだね!かいぬしさんとかいってだましてるから、ひめいは でないんだよ!」 「嘘じゃないわ!ほら、この写真を見て。巣立ちした子たちよ!」 お姉さんがドスまりさに写真を見せた。ドスは混乱している。 「ゆゆゆっ!?やっぱりおかしいよ…。このこたちはすごくゆっくりしてるよ!どういうことなの!?」 ドスは上目遣いで怒っている。どうやら帽子の中にいるらしい。 再びボソボソとした声がドスまりさに何やら吹き込む。 「…ゆっ!そういうことなんだね!あれは『ごーせーしゃしん』っていうんだね!」 何をどう合成するのかわかってはいないようだが、それでもドスまりさは納得したようだ。 どうもややオツムの足りないドスらしい。 「もうだまされないよ!おねえさん、まりさのどすすぱーくでゆっくりしてね!」 ドスまりさは頬に隠していたスパークきのこを一気に噛み砕く! さすがに危険を感じ、お姉さんは店の中へ避難しようとした。 そのとき、店から何かが飛び出した! 「ゆーっ!!まって、どす!」 あの教え上手のれいむだった。 「おみせのなかにはおちびちゃんがたくさんいるんだよ!おみせをこうげきしたら、おちびちゃん たちがゆっくりできないよ!」 ゆっくりできない、それはゆっくりにとって最大の抑止力。 ドスまりさは口の中に溜まっていたスパークを飲み込んだ。 「れいむ、そこをどいてね!そのおねえさんはうそをついてるよ!どすであるまりさにはわかるよ!」 「うそなんかついてないよ!れいむのおちびちゃんたちはみんなかいぬしさんとゆっくりしてるよ!」 いつの間にか、ドスまりさの周りには多くの街ゆっくりが集まっていた。 「どす!おみせをこうげきしないで!ありすのとかいはなおちびちゃんをいじめるなんていなかもの のすることよ!」 「わかってねー、どす!ちぇんのおちびちゃんはすだちのさいちゅうだよー。こうげきされたら ゆっくりすだちできないんだねー。」 「どす!まりさのおちびちゃんにけがをさせたらゆるさないんだぜ!」 口々にドスまりさを非難する。やや?とはいえ、さすがにドスまりさも何かがおかしいと気づき始めて いた。 「…どういうことなの?まりさにゆっくりせつめいしてね!」 ドスまりさが帽子を振る。べちっ、と地面に落ちたのは、まりさとれいむの番。 「いぢゃい!なにずるんだぜどず!」 「でいぶをじめんざんにおどずなんでゆっぐりじでないどずはじね!」 …まごう事なきゲスの番だった。 「あ、こいつらは山から下りてきたって言うゲスね!」 お姉さんには見覚えがあった。その汚れて、少し破けた帽子とリボンが目印だ。 山から下りてきて、街ゆっくりから『巣立ち』について聞いたという番。「えさがもらえる」という 都合のよいところだけを覚えたらしく、ペットショップにきていきなり 「おちびちゃんをみてゆっくりしてね(するんだぜ)!それとさっさとごはんをよこしてね(すんだぜ)!」 とわけのわからないことをいっていた番だった。 ゲスということで加工所に引き渡そうとしたのだが、詰め込んだポリバケツを職員がひっくり 返してしまい逃げ出していたのだ。 「どうしてまりさにうそをついたの!ゆっくりせつめいしてね!」 「ごのばばあがまりざにごばんをよござながっだんだぜ!ごいづはげずなのぜ!」 「ぞうだよ!でいぶをげずよばわりずるばばあだよ!ゆっぐりどずがぜいざいじでね!」 追い詰められたせいなのか、はたまた落ちたときよほどいたかったのか、2匹はダミ声でドスまりさ に訴える。 もちろんドスは取り合わないが。 「げすはおまえたちだよ!まちのゆっくりたちみんながしょうにんだよ!」 ドスまりさのゆっくりさせない迫力、そして街ゆっくり達の包囲。2匹はおそろしーしーをもらして 涙を流している。 「はーい、そこまでー!ゲスはこちらで処分します。いいですよね、まりさ?」 お姉さんが割って入った。 「…おねえさん、ごめんなさい。まりさがおみせさんをこわしちゃって。」 「いいのよ。わかってもらえれば。」 「おわびにこのげすたちはすきにしてね。できたらかこうじょにおくってね!」 「「がごうじょはい゛や゛ぁぁぁ!」」 「そうさせてもらうわね。」 お姉さんは崩れたダンボールの中から透明箱を2個取り出すと、手際よくゲスを詰め込んだ。 店の修理費には程遠いが、その足しにはなってもらうつもりだった。 「…それじゃ、まりさはやまにかえるね。」 「まりさ、ゆっくり気をつけて帰るのよ。」 「ゆっ…、おねえさんありがとう…。ゆっくりかえるよ。」 ドスまりさは落ち込んだ様子で山へと戻っていった。 騒動もあったが、1週間後には裏口も直り、いつもの日常が戻ってきた。 街ゆっくり達は今日も子ゆっくり教育に励んでいる。 街の人々は物分りのよい子ゆっくりをペットにして満足する。 子ゆっくりは飼い主さんの下でゆっくりと人間社会を学び、飼い主さんを喜ばせ、そして自分も ゆっくりできていた。 街とゆっくりが、ゆるやかにかみ合い、ゆっくりとした時間をまわしていく。 そんなゆっくりした環境のうわさは、いまや山に住む野生ゆっくり達にも伝わっているようだ。 ペットショップの裏口には、そんなうわさを聞いた野性ゆっくりが時々、子ゆっくりや 自分(!)を売り込みにくるようになった。 ほら、今日もまた裏口のベルを鳴らすゆっくりが来た。 最近、山は不作でエサ欲しさに自分を売り込みにくるようなのが多いのよね、と お姉さんは愚痴を言いながら裏口を開けた。 そこにいたのは…。 「ゆっ!まりさはどすまりさだよ!おねえさん、どすをゆっくり買い取ってね!」 ・ゆっくりユニット(略してゆニット)って、ただ「ゆニット」言いたいだけちゃうん? →…、ごべんなざぁぁぁい! ・ありすの見事なダンスって想像つかないんだけど? →MSX 版ディスクステーションの魔導音頭みたいなものだと思ってください。 ttp //www.nicovideo.jp/watch/sm1377973 作者は本当は PSG 版の曲が好きです。どうでもいいですかそうですか。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 387 れいむはよげんしゃ ふたば系ゆっくりいじめ 248 ゆっくりできない理由 ふたば系ゆっくりいじめ 216 子まりさの反乱 ふたば系ゆっくりいじめ 182 どすすぱーくをうつよ! ふたば系ゆっくりいじめ 177 人間の畑だと説得してみよう ふたば系ゆっくりいじめ 147 陰口 ふたば系ゆっくりいじめ 111 効率化の道 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓6 もしドスを殺してそのドスの群れが攻めてきたらどうするんだよー わかれよー -- 2013-09-19 23 56 33 ゆっくりにたいしてなんだからそんなこまかいところまでといつめなくてもいいよー? わかってねー? -- 2012-07-26 13 44 57 ↓4 れいむいかのちのうなんだねーわかるよー -- 2011-07-06 22 12 38 ↓3 ドスって言っても山暮らしなんだろうから、町のルールを知らないのも当たり前だろ そこにいかにも人間に危害を加えられた風体で来られれば、口車に乗せられるのも想像に難くないだろ それに弁償とか言ってるけど、山暮らしのドスに、そんな経済力あんのかよ?www -- 2011-06-16 23 32 01 ドスはオークションかなにかでかければかなり高値つくんじゃないかな 繁殖で増やすこともできない突然変異のみだし 野生のドスは能力、性格含めて捕獲や飼育に困難があるかと 自身を売った固体なら飼育してもむやみに暴れる危険性も少ないだろうしね -- 2011-04-29 16 07 03 ↓↓それは違うと思います なぜなら、ドスは比較的頭が良いので同じ過ちを犯しませんが、 そこでドスをころしたら他の群れのゲスやそのドスの子供が今回 のように攻めて来るかもしれないのです だから逃せばそれが抑止力になって野生のゆっくりによる 被害が減るから逃がしたんだと思います -- 2011-01-05 23 51 28 ゲスに簡単に騙されて人間に戦いを挑み 実際にドアまで破壊した 危険極まりないドスは野放しなんだ・・・ しかも店長の了解もなし勝手にドスを許すお姉さんってw 店長より偉いの?wお姉さんが弁償するの?w このお姉さんを筆頭にこの町の人間は ゆっくり並みの知能しかないんだろうね -- 2010-11-09 19 54 01 どすを買い取る奴はいるのか…? それにしても住みやすそうな町だ ゆっくりも人間も損をしない素晴らしい街だ -- 2010-10-15 00 07 02 きっと不作で群の皆を生かすための食料が欲しかったんじゃないか…? おちわろたけどwww -- 2010-10-10 21 35 48 落ちワロタwww -- 2010-08-02 18 26 18 最後のドス子供じゃなくて自分を売り込むんかwww -- 2010-07-13 23 03 20
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木の根元に作られた巣の中で、ゆっくりの子供達が遊んでいる。 4匹居るれいむはゆーゆーと音程を無視した歌を歌い、 2匹居るまりさはそう広くない巣の中でぐるぐると追いかけっこをしている。 前を跳ねるまりさが息を上げて速度を落とすと、追いかけて来たまりさが後頭部にのしかかる。 逃げようとする動きと押さえつけようとする動きが、次第にすりすりへと変わって行き じきに満足したまりさ達は走り混んだ疲れからぽてっと座ると、空腹を訴え始めた。 「ゆぅ、おなかちゅいたよ!」 「ごはんたべちゃい!」 子供達はまだ赤ちゃんゆっくりより少し大きいくらいのサイズで、 体内に栄養を多く溜め込んで置くことが出来ない。 加減を知らず遊びたいだけ遊んだまりさ達の体力は、 既に放っておけば命にかかわる所まで消費されていた。 「ゆゆ…でもごはんがにゃいよ?」 「おかあしゃんがごはんをとってくりゅよ、がまんしちぇね」 「がみゃんできにゃいよ! ゆあ゛ぁぁぁぁん!」 体力を温存しようとせずに騒がしく泣き出すまりさに、つられてれいむ達の目にも涙がこみ上げてくる。 この巣には食料の備蓄が無く、小さい子供は外に生える草の存在を教えられていない上 危ないので巣から出ないよう親から強く言われている。 何の打開策も持たない子供達は、ただ泣くことしか出来ない。 子供達の泣き声の合唱が巣の外にも漏れて聞こえ始めると、程なくして1匹のゆっくりが飛び込んできた。 「ゆっ! ゆっくりかえってきたよ! ゆっくりなきやんでね!」 「ゆうっ! おかあしゃんおかえりなしゃい!」 「ゆあぁぁん! おにゃかしゅいたよ!」 「ゆっくりごはんたべさしぇてにぇ!」 「ゆ! ゆっくりたべてね!」 帰ってきたゆっくりを見るなり子供達は泣き止み、すぐにごはんの催促を始める。 催促を受けた母親、成体のゆっくりれいむが膨らんだ頬からゆべぇ、と食料を吐き出すと 子供達が群がり見る見るうちに平らげていく。 「がつがつ、むっちゃむっちゃ! がつがつ、むっちゃむっちゃ!」 「ゆっ! まりしゃばっかりじゅるいよ! れーみゅのぶんものこしちぇね!」 「「むっちゃむっちゃ、むっちゃむっちゃ!」」 走り回って体力を消費していたまりさ達は一心不乱にがつがつと食い漁り、 取り分がなくなっては困るとれいむ達も競うように掻き込む。 まりさ種と比べ狩りが得意ではなく、物を運ぶ手段も口に含むしかないれいむが持ち帰った食料は 6匹の子供に食べさせるにはまったく足りていなかった。 「ゆゆっ、もっとたべちゃいよ! ごはんちょいだいね!」 「おかーしゃんごはんちょうだい!」 「じぇんじぇんたりにゃいよ!」 「ゆっ、す、すぐとってくるからゆっくりまっててね!」 次々と不満を漏らす子供達に、親れいむはまた狩りに出かけて食料を取ってくると伝え 全然ゆっくりすること無く巣から飛び出して行く。 この家族は片親だった。数日前巣にやって来た人間が親まりさを連れ去ってしまい、 それまで親まりさが担当していた食料集めを親れいむがしなくてはいけなくなった。 その結果、親れいむが狩りに出ている間に子供達を見る者がいなくなると、 体力の温存を考えられない子供達は疲れきるまで遊び、 親が残していた備蓄を2日もせずに食い尽くしてしまう。 親れいむは巣と狩場を1日に何往復もし、夜が来たら泥のように眠る生活を続けていたのだった。 親れいむが再び狩りに出かけ、残された子供達が少しだけ回復した体力を また遊びで消耗しようとし始めた時、巣の入り口の偽装ががさがさと外され 人間がぬっと顔を覗かせた。 「ゆゆっ?」 「やあ、ゆっくりしていってね」 「「ゆっくりしていっちぇね!」」 子供達が本能からの挨拶を返すと、人間は入り口の前に ゆっくりの入った透明な箱を移動させ子供達に見せる。 「ゆゆっ! おとーしゃん!?」 「ゆっ! ゆっくりあいたかったよ!」 箱の中に入っていたのはこの家族の父親役であるゆっくりまりさだった。 この箱を持ってきたのは数日前に親まりさをさらって行った人間なのだが、 その時巣の奥に隠れていた子供達は人間の姿も見ておらず、声すらも覚えていない。 「それじゃあお父さんを中に入れるよ」 「あぶないからゆっくりはなれてね!」 「「ゆゆっ」」 人間が箱を巣の中に押し込み、まりさの顔が巣の外側を向くように回転させると、 箱を巣の中の壁に少し寄せて手を離した。箱に轢かれないよう離れていた子供達も、 箱が止まったと見るやわらわらと集まり親まりさとの再会に顔を輝かせる。 「ゆっ! おうちにかえしてくれてありがとう!」 「「ありがちょう!」」 「ああ、良かったな」 親まりさが人間にお礼を言うと、子供達も揃ってお礼を言ってくる。 ほほえましい光景に人間が満足げに微笑んでいると、 1匹の子れいむが箱に入ったままの親まりさに疑問の声を上げた。 「ゆ? にゃんでおとうしゃん、そこからでちぇこにゃいの?」 「ゆゆっ?」 「ゆ、まりしゃおとーしゃんとすりすりしちゃいよ!」 「だ、だめだよ、すりすりはしたいけど、はこからでたらゆっくりできないよ」 スキンシップを望む子まりさからの要求に、箱から出ることを即座に拒む親まりさ。 ゆっくりから見ても異常な姿に、子供達の間に動揺が広がる。 「ゆっ? …でもおとうしゃん、うごきにくそうだよ?」 「だいじょうぶだよ、このはこのなかはすごくゆっくりできるよ」 「ゆゆっ?」 親まりさの入っている箱は前後の幅と高さに若干の余裕があるが、 左右の幅が成体ゆっくりの幅よりも若干短い。 親まりさは左右の壁から挟まれて若干変形し、中での方向転換すら 出来なさそうであるが、それでもゆっくり出来ると言う。 ゆっくり出来ると言う言葉に、子供達は目をキラキラさせながら箱の回りを跳ねて 入り口を探すが、四方の壁に子ゆっくりが入れるような穴は無い。 親まりさの背面の壁に蝶番と取っ手があり、引けば開くようになっているが 子ゆっくりの高さでは取っ手を掴む事が出来ず、また使い方もわからないようだ。 「おとーしゃんばっかりじゅるいよ、まりしゃもゆっくりしたいよ!」 「れーみゅもゆっくちちたい! にゃかにいれてにぇ!」 「ゆゆっ、このはこのなかはまりさでいっぱいだよ!」 子供達が揃って、ぷくっと頬を膨らませた所で、 ずっと様子を眺めていた人間がここぞとばかりに声を掛ける。 「ゆっくり出来る箱に入りたいのかな? 箱ならいっぱいあるよ」 「ゆっ! はこしゃんちょうだいね」 「まりしゃもほしいよ!」 「よし、それじゃ入れてあげるから、ゆっくり並んでね」 「ゆっきゅりならぶよ!」 並ぶよ!と言いながら我先にと一気に跳ねてくる子供達をひょいひょいと摘み上げると、 天井の板が無い子ゆっくりサイズの箱に次々と入れて行く。 この箱は親まりさの物とは違い、背面に蝶番で開くドアが無いが 前後、左右共に若干の余裕がある広さで方向転換くらいなら可能である。 「ゆゆっ、ひんやりしちぇきもちいいよ」 「ゆっきゅりできりゅね!」 6匹の子供達全員を箱に入れると、開いた天井にぴったりなサイズの透明な板を乗せて行き、 手のひらでしっかりとはめ込み蓋をして巣の中に戻してやる。 全員を横一列に並べて、親まりさと同じように巣の外側を前面にしてあげると、 最初はひんやりとした壁に頬をつけて楽しんでいた子供達も圧迫感を訴え始めた。 広さに若干の余裕があるとは言え、飛び跳ねれば天井に頭をぶつける程度には狭いのだ。 「ゆゆ、せまいよ、おしょとにだしてにぇ!」 「ゆっくりできにゃいよ!」 「そう言ってるがまりさ、箱の外に出たいか?」 「ゆっ! でたくないよ、はこのなかのほうがゆっくりできるよ!」 「「ゆゆっ!?」」 自分達の箱よりも窮屈そうで、左右の壁に若干潰されているのに 平然とゆっくり出来ると言い放つ親まりさに、驚きの声を上げる子供達。 「お父さんはこんなにゆっくり出来てるのに、これくらいでゆっくり出来ないなんて 君達はゆっくり出来ないゆっくりなのかな?」 「ゆゆ、そ、そんにゃことにゃいよ!」 「れーみゅはゆっくりちてるよ!」 「そうだよ、はこのなかはとってもゆっくりできるよ、ゆっくりりかいしてね」 「ゆ、ゆっくりできりゅ…?」 「ゆっくりりかいしゅるよ…」 子供達は人間と親まりさ両方から否定されて困惑してしまう。 「いやー、まりさは本当にゆっくりしてるね」 「ゆっ、このなかでゆっくりできないなんておかしいよ!」 「本当に素晴らしいゆっくりだ、ゆっくりゆっくり」 「ゆっ! まりしゃもゆっくりしてりゅよ!」 「れーみゅだってゆっきゅりしちぇるもん」 目の前で繰り広げられる、箱の中はゆっくり出来ると言う胡散臭い会話に 子供達もゆっくり出来ると思い込んで行く。 その様子を見た人間は、「それじゃ、ゆっくりしてってね!」と言い残すと そそくさと立ち去って行った。 突然の行動に後に残された子供達は呆然とするが、親まりさが目を細めて ゆっくりしているのを見ると、自分達もゆっくりして母親の帰りを待つ事にした。 * この親まりさが箱の中でゆっくり出来ているのは、数日前に連れ去られた 人間の家での生活に起因している。 家族の元に返せと喚くまりさを連れ帰るや否や、背面にドアの開いた透明な箱に押し込むと、 まりさは窮屈な箱の中でずりずりと後退し、背中でドアを押し開けて箱から出ようとする。 「ゆぐぐ…ひどいよ! ゆっくりあやまっべぇっ!!?」 まりさが箱の外に出たら、木製のパドルで頬を叩く。 薄く平べったい板状のパドルは、叩いた力が広く分散する為皮も破れず 致命傷にはならないが、大きな打撃音と皮の表面に残る痛みがまりさに恐怖を植えつける。 「ゆびゅ、やめべっ、やめでべぇっ!」 パアンパアンと数回頬を叩いてから箱の中に押し込んでやると、 しばらくはパドルを恐れて箱の中で震えているが、まりさの視界に入らない位置に移動すると 「そろーり、そろーり」と声を上げながら脱出を試みる。 そうして箱から出る度にパドルで頬を叩いては箱に押し戻し続けると、 箱の外ではゆっくり出来ない、と言うトラウマがまりさの餡子に刻み込まれる。 それと同時に、箱の中ならゆっくり出来る、と言う記憶も植えつけてやる。 箱の前面の下側、まりさの口の前には横にスライド出来る小さな窓があり、 内側にだけ取っ手が付いている。舌を使って窓を開ければご飯が食べられる事を教え、 実際にくず野菜を与えてやる事で、野生では味わえない食事にまりさは涙する。 「むーしゃ、むーしゃ…しあわせー!!」 箱の外に出れば痛い板で叩かれる、と言う恐怖とのギャップから、 おいしい食事を食べられる箱の中がゆっくりぷれいすであると、まりさの餡子に強く印象付けられた。 元居た巣では備蓄した食糧が無くなり、親れいむが餌集めに奔走している間、 まりさは安全な箱の中でゆっくりした生活を満喫していたのである。 * 「ゆっくりおかえりなさい!」 「「ゆっくりおかえりなしゃい!」」 「ど、どうなってるの…?」 くたくたになりながら餌集めから帰ってきたれいむは、目の前の状況に困惑していた。 元々いい加減だった入り口の偽装は取り外され、巣の中では居なくなったはずのまりさと、 6匹の子供達が1列に並んで皆一様に透明な箱に入っている。 「ゆ! まりさ、どうしたの!?」 「ゆっくりかえってきたよ!」 「ゆゆ! どうしてみんな、はこにはいってるの!?」 「ゆっくりできるからいれてもらったんだよ!」 「「ゆっくりしちぇるよ!」」 「ゆ、ゆううっ!?」 一番端の箱に入っている親まりさに跳ね寄り、何があったのか聞くが ゆっくりに正確な説明を求めても、まずまともな返事は返って来ない。 つがいのまりさが帰って来たことは嬉しいが、あまりにも異常な事態は 親れいむの限りなく狭い理解の範疇を大きく逸脱していた。 「ゆゆっ、まりしゃおなかがしゅいたよ」 「ゆっきゅりごはんちょうだいね!」 「ゆ! まりさもごはんがほしいよ!」 満足のいく食事を取れていなかった子供達は、母親が持ち帰った食事の催促を始め、 親まりさもなんとなくで一緒に食事を求める。 母れいむも狩りに出た目的を思い出し、その場にゆべぇ、と餌を吐き出すと 子供達は餌に飛びつこうと跳ねるが揃って天井に頭をぶつけてしまう。 「ゆびぇっ! でりゃれにゃいよぉぉ!?」 「どうちたらいいのぉぉぉ!?」 「ゆっ! だいじょうぶだよ!」 親まりさの上げた声に子供達がそちらを見ると、まりさは箱の前面にずりずりと近づき 板の下方にある小さな取っ手に舌を引っ掛け、食事用の窓をスライドさせて開ける。 「こうすればごはんをたべられるよ、ゆっくりあけてね!」 「ゆっ、ゆっくりりかいしちゃよ!」 見れば子供達の箱の前面にも、親まりさの箱と同様に小さな窓があり、 内側に付いた取っ手で開けられるようになっていた。 親まりさは子供達が窓を開けたのを確認すると、 「ゆ! れいむ、ゆっくりごはんをもってきてね!」 と親れいむに声を掛ける。れいむも状況を理解しそれぞれの箱の窓の前に食事を運びだした。 食事用の窓が開くとは言え、箱自体を動かせない為近くまで食事を運ばないと食べられないのだ。 「「むっちゃ、むっちゃ、ちあわちぇ!」」 「むーしゃ、むーしゃ…」 子供達は遊んで体力を消耗する前に箱に詰められた為それなりに満足し、 親まりさもくず野菜と比べると味は落ちるがそこまで空腹でもなかった為、 眉をひそめながらも苦情は言わない。 人間の家での生活で、餌を持ってくる相手に苦情を言うと お仕置きをされると理解していたからである。 親れいむは子供達が問題なく食事を取れる事に少し安心し、また親まりさの帰還に胸を撫で下ろした。 狩りの上手なまりさが帰って来たので、後は箱から出せば前の生活に戻れる。 箱が絶対に開かない可能性など、れいむの餡子には浮かんで来なかった。 「ゆっ、まりさがかえってきてよかったよ」 「ゆ、まりさもかえってこれてうれしいよ!」 「それじゃ、つぎからはまりさがかりにいってね!」 「ゆゆっ!? はこのそとはゆっくりできないよ!」 「なにいってるの? ゆっくりしないではこからでてね!」 連日の狩りの疲れからストレスの溜まっていたれいむは、理解出来ないことを言い出す 親まりさにぷくぅと頬を膨らませ、出口が無いかと箱の回りを調べ出す。 広くは無い巣穴に一列に並んでいる為、箱と箱の間には成体が通り抜けられる程の幅がなく、 親まりさの箱の隣に居た子れいむの箱を押しのけながら親れいむは後ろに回り込んだ。 「ゆゆうっ!? お、おかーしゃんにゃにしゅるの…?」 「ゆ゛…ゆ゛え゛えぇぇぇぇん」 「うるさいよ! ゆっくりだまっててね!!」 「「ゆ゛っっ!?」」 「れ、れいむ、ゆっくりおちついてね?」 箱ごと押しのけられた子れいむは大きな揺れに怯え、 他の子供達も親れいむが発する険悪ムードに耐え切れず泣き出すが、 ストレスの溜まっていた親れいむは強く怒鳴りつけてしまう。 「ゆっ、はやくでてきてね!」 「ゆゆっ、あけないでね! ゆっくりできないよ!」 親まりさの箱の背面にドアを見つけた親れいむが、取っ手に舌を絡めてドアを開けると 背中に空気の流れを感じたまりさは落ち着けない様子で怯えだす。 一向に出てこようとしないまりさの様子にれいむは痺れを切らせ、 まりさの長い髪に噛み付いて引っ張り出した。 「ゆ゛っ、ぐり、ででぎで、ねっ!?」 「やめでぇぇぇ! いだいのやだぁぁぁぁぁ!」 木の板で叩かれる恐怖が蘇った親まりさは、ただでさえ狭い左右の壁に 突っ張るように体を変形させ、箱から引っ張り出されないよう抵抗する。 「いだい! いだい! ひっぱらないでねぇぇ!?」 「いだいなら、ででぎでねぇっ!?」 親まりさも親れいむも、どちらも全く引かず力比べを続けていると、 まりさの頭部がめりめりと音を立てはじめる。 「ゆ゛っ!? や゛めでね? や゛め゛ぎゃぁぁぁぁぁっ!!!」 「ゆべっ! ゆゆ…ま、まりざぁぁ!?」 引っ張られる力に耐え切られずに、親まりさの後頭部がびりっと音を立てて裂けると、 急に抵抗が無くなった為親れいむは後ろに勢い良く倒れる。 痛がりながら起き上がった親れいむが見たものは、まりさの後頭部に出来た大きな裂け目と そこからぼとぼととこぼれる餡子であった。 子供達も絶句し、目と口を一杯に広げてぶるぶると震えている。 「ど、どぼ、じ、で…」 「まっ、まりざ、まりざ!」 裂け目から勢い良く餡子を漏らし、まりさは痙攣しながらぱくぱくと口を開閉させる。 親れいむは慌ててまりさに近寄るものの、おろおろするばかりで何も出来ないまま、 まりさは動かなくなってしまった。 一部始終を見ていた子供達も、目の前で繰り広げられた親同士のゆっくり殺しに 盛大に泣き出してしまう。 「おとーしゃぁぁぁぁん!」 「ゆ゛あ゛ぁぁぁぁん!!」 「おきゃあしゃんのばきゃぁぁぁぁぁ!」 「おかーしゃんにゃんておかーしゃんじゃないよぉぉぉ!」 「ゆ……ゆ……」 自分でつがいのまりさを殺してしまったれいむは、辛い狩りから開放される喜びから一気に突き落とされ、 子供からの罵倒に反論することも出来ず、白目を向いて気を失う。 散々泣いた子供達も次第に泣き疲れて眠り、騒がしかった巣からは寝息だけが聞こえるようになった。 数日が経過したが、巣の中は散々なものだった。 一際大きな箱には後頭部の裂けたまりさの死体が放置されており、 6匹居る子供は全て、ほとんど空間に余裕の無い箱に閉じ込められている。 「ゆっくりいってくるよ」 「……」 既に偽装が外しっぱなしになっている入り口から、親れいむがとぼとぼと出て行く。 子供達は目の前で親まりさを殺した親れいむに一切口を効いてくれなくなり、 代わりにじっとりと恨みのこもった視線を返して来るのみである。 食事だけは窓を開けてもくもくと平らげるが、しあわせー!の一言も無い。 元々母性の強いれいむは、パートナーを失った上で子供まで捨てることが出来ず、 前以上に疲れを感じる狩りの連続に体力だけでなく、希望もすり減らして行く。 幸い子供達は無駄に体力を消耗する遊びすらも出来ない為、 狩りが上手ではないれいむでも食糧難に陥る事は無くなったが、 順調に成長して行く子供達の体は、もう狭い箱の中で余裕が無くなっている。 このままでは子供達がゆっくり出来なくなる。 餡子の中に何か恐ろしい考えがよぎるが、ゆっくりの頭では どのようにして子供がゆっくり出来なくなるのか具体的な想像が出来ず、 れいむは餡子内に広がる焦りを払うようにぶるぶるっと震える。 「ゆ…ゆっくりかえるよ!」 頬に食料を溜めたれいむは、何かに追われるように家路を急ぐのだった。 おわり。 その他の作品。 ゆっくりいじめ系791 ゆっくりと瓶 (fuku2335.txt) ゆっくりいじめ系813 赤ちゃんのお帽子 (fuku2368.txt) ゆっくりいじめ系822 ドスの中身 (fuku2386.txt) ゆっくりいじめ系851 どちらかのお帽子 (fuku2437.txt) ゆっくりいじめ系873 べたべたのお肌 (fuku2467.txt) ゆっくりいじめ系940 三角の頭巾 (fuku2628.txt) ゆっくりいじめ系1026 ゆっくり宅に挨拶 (fuku2789.txt) ゆっくりいじめ系1027 ゆっくりの救急車 (fuku2790.txt) ゆっくりいじめ系1062 甘い言葉 (fuku2852.txt) ゆっくりいじめ小ネタ151 みょん語体 (fuku2670.txt) お帽子の人 このSSに感想を付ける
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今すべき事 まずは、学校・教育委員会・学区内でのデモ。 デモの許可がおりない場合、有志をつのって「散歩会」も可能です。 その場合プラカードを持ったり、複数人で集まっていることを確認されるとデモとみなされる可能性があるので、あくまで個人による散歩という体裁を保ってください。 田舎の場合、他所から来た人間のいうことってだけで迷惑がられる可能性はありますが、デモ隊から批判するのではなく、一緒に声を上げるべきです。 書き換えするなら、主語・目的語を削らず、意見が違うなら前の文を消さず併記でお願いします。 警察や大津市自体に頼るのは無意味で、むしろもみ消そうとしてるため逆効果です。 23年度のPTA会長特定を速やかにお願いします。 まずはとにかく拡散お願いします! このwikiに書かれていること・TVで報道されたこと 、SNS・ブログ・ツイッターなどなど・・・たくさん拡散できるものはあります! ただし、絶対に「嘘・大げさ・曖昧な表現は書かない」・「誇張しない」でください! したらどうなるかはわかりますよね? 関係者の勤務先や学校に電凸メル凸はどうでしょうか。 人殺しの親が関わった製品なんて使いたくないです。加害者が成人なら親(保護者)の責任はありませんが、未成年の場合、保護者の監督責任があり、 「仕事が忙しい」「忙しくて面倒見きれなかった」などといった言い訳は絶対に通用しません。 それといじめ隠蔽に必死になっている澤村憲次大津市教育委員会長の解任署名活動です。 メール・意見について 警視庁、滋賀県警など関係各所の親元へ意見(メールや手紙)を送る。 (大津警察署へのメールは、事件解決に関しては効果が薄いと思われます) TV局・番組への意見、新聞・雑誌、編集局など、マスコミへ大津事件を取り上げてほしいと意見を送る。 他のニュースが取り上げられ風化されるのを防ぐ意味合いもあります。 マスコミや国民からの監視の目が厳しいともなれば、(絶対ではありませんが)怠慢や隠蔽を抑制する効果があるはずです。 電話やメールの際のご注意 1.「死ね」「殺すぞ」「**してやる覚悟しろ」等の言葉は使わないでください。犯罪を予告していることとなり、脅迫罪になります。 やくざがよく「夜道の出歩き気ぃつけや」「東京湾の水は冷たいでぇ」等という言い方をするのは、実はこの脅迫罪を避けているためなのです。 「死ね」「殺すぞ」と言いたい人はそのかわりに「いつまで生きているつもりだ?」「生きているべきではないと思わないか?」「こんなことでタダで済むと思うのか?」等の疑問形に換えましょう。 2. 相手に知られてもかまわない場合を除き、ダイヤルする際には「184」をつけてください。 人間性の腐った、なかなか立ち直りそうもない相手ですから、あなたの番号を知られると逆恨みで被害にあう危険があります。 しかし身元を明かしてお説教したいという勇気のある方は、「184」をつけなくてもけっこうです。 184をつけて電話をすると「186をつけてかけ直してください」というアナウンスの流れる相手には、公衆電話からかけるといいと思います。 3. 寿司やピザ等の嘘の注文をしたりしないでください。寿司屋やピザ屋への業務妨害罪になります。 非合法なデリヘルについては業務妨害罪になるかどうかはわかりません。 言うまでもないことだが、木村束麿呂、山田晃也、小網健智、森山進、藤本一夫、澤村憲次、及びこいつらの家族を女子高生コンクリート詰め殺人事件のように惨殺してしまおう、なんて愚かなことはやるなよ!絶対にやるなよ!
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とくべつなあまあま 12KB 虐待 理不尽 野良ゆ 都会 現代 虐待人間 あっさりしみじみ虐待 ※独自設定垂れ流し ※ゆっくりが悲鳴ひとつあげないぬる虐待 「おはようございます。今日もですか?」 秋を終えつつある、早朝の街。静寂と寒さに張りつめた街の中。 新聞配達の青年に呼び止められ、年老いた男は振り返った。 「おお、おはよう。わしは今日も公園に行くところじゃよ」 にこやかに老人は答えた。 青年の視線は男の肩掛けのバッグへと向く。バッグの口からはペットショップの包装が見 える。 「正直言って、俺はどうかと思うんですけどね、あいつらに餌やるのって。あいつら、全 然かわいくないし」 「そうかのう。じゃがの、わしはあいつらがどうにも好きななんじゃよ……好きで好きで たまらないんじゃよ……」 老人はにこりと笑った。 穏和な、人のいい笑顔。それなのに、なにか青年は寒気を覚えた。理由がわからないその 感覚に、青年はしばし戸惑う。 「それじゃあの。お仕事、かんばってのう」 会釈をし、老人は去っていった。 青年はぶるり、と身を震わした。どうやら汗をかいていたところに立ち止まったものだか ら、身体が冷えたらしい。そのための寒気に違いない。だって寒気を感じる理由がない。 あんな人のいい老人は今時滅多にいないのだ。 それにしても、と青年は思う。 本当に変わった人だ。毎週日曜日、こんな朝っぱらからわざわざ公園に行って、ゆっくり に餌をくれてやるなんて、と。 とくべつなあまあま 「ゆゆ! おじいさんがきたよ!」 「おじいさん! ゆうう! ゆっくりー!」 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 街の一角にある自然公園。噴水のある広場は、早朝にも関わらず賑わっていた。 れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす。大小さまざまなゆっくりたちがひしめいていた。 歓迎の言葉に、老人はにこやかに笑った。 生首饅頭ナマモノ、ゆっくり。その突然の登場から、五十年以上が経とうとしていた。 当初は身の程をわきまえない言動に迷惑な行動、異常な繁殖力と人々を悩ませたモノだっ た。だが、苛烈な駆除の繰り返しによって、人間に迷惑をかけるゲスゆっくりは街中には ほとんどいなくなった。 こうして老人を迎えるゆっくりたちも、野良生活に肌や髪やおかざりは薄汚れているもの の、その瞳は澄んで輝いている。 「さあ、今日もおいしいごはんを持ってきたぞい」 「ゆっくりーっ!」 「おじいさん、ありがとう!」 「ゆっくいしていってね! ゆっくりしていってね!」 老人が肩掛けのバッグからペットショップの袋――その中におさめられたゆっくりフード を取り出すと、ゆっくりたちは喜びの声を上げた。 老人は毎週日曜の早朝、こうして公園にやってきてはゆっくりたちに餌を与えているのだ。 初めはほとんどのゆっくりが老人の呼びかけに応えなかった。 世にゆっくりが現れ始めた頃と違い、現在の野良ゆっくりは警戒心が強く、人前に姿を現 すことは滅多にない。人前に不用意に姿を見せる愚かなゲスや間抜けなゆっくりが淘汰さ れ、利口なゆっくりが生き残った結果だ。 だが、老人は辛抱強く、毎週決まった時間にやってきてはゆっくりに餌を与えてきた。や がて、こうしてたくさんのゆっくりたちがここに姿を現すようになったのだ。 「さあ、食べなさい」 老人がゆっくりフードをばらまくと、ゆっくりが群がって食べ出す。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」 「おかーしゃん、とってもおいちぃにぇ!」 「ゆうう、とってもゆっくいしたごはんさんだよおおお!」 老人は手慣れたものだ。ゆっくりたちが食べやすいよう、ゆっくりフードを満遍なく手際 よくばらまいていく。 その様は花咲かじいさんを思わせた。花咲かじいさんは灰をまいて枯れ木に花をさかせた が、この老人はゆっくりフードをまいて野良ゆっくりに笑顔を咲かせている。 野良ゆっくりの生活が過酷なのは今も昔も変わらない。老人の持ってきたゆっくりフード は高級なものではない。それでも野良が滅多に口にすることのできない、栄養満点でゆっ くりの舌を肥えさせすぎることなく食欲と満足感を与える逸品だ。 やがて、老人の持ってきた全てのゆっくりフードは食べ尽くされた。 「おいしかったね! ゆっくりできるね!」 「ゆうう、ゆっくり~」 「みんな、おじいさんにおれいをいおうね!」 ゆっくりたちは一週間ぶりの満足感に浸りながら、それでも感謝の気持ちは忘れていなか った。 「おじいさんありがとう! ゆっくりしていってね!」 何十匹ものゆっくりがきちんとそろってお礼を言う。こうしたとき、全員そろって一言一 句乱れることなく言えるのはゆっくりの特徴だ。 「みんな、今日もとってもいい子たちじゃのう。ゆっくりしているのう」 そんなたくさんの感謝の言葉に、おじいさんはにこにこと柔和な笑みを返す。そのゆっく りとした様子に、ゆっくりたちはますますゆっくりするのだった。 そして、ゆっくりたちはじっと老人を見つめる。その瞳は期待の光で輝いている。 「それじゃあいつもどおり、この中の一匹だけに『とくべつなあまあま』をあげるぞい!」 「ゆわああああああああい!」 老人の言葉にゆっくりたちは色めきたった。 老人はいつもゆっくりフードを与えた後、こうして一匹だけに『とくべつなあまあま』を くれるのだ。 ゆっくりたちはじっと黙って老人を見つめる。自分によこせと騒いだりする悪いゆっくり は決して選ばれない。だからゆっくりたちは静かにじっと、待ち続ける。 そんなゆっくりたちを、老人は一匹ずつじっくり眺めていく。 そして、ついに決めた。 「……よし、今日はそこのれいむにしようかのう」 「ゆうう! おじいさん、ありがとう!」 「よかったね! れいむ!」 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 喜びに震えるれいむ。周りのゆっくりたちも自分のことのように喜ぶ。現在の野良には善 良な個体が多い。ゆっくりは弱くて脆い。過酷な野良生活で生き残るには協力が必須であ り、身勝手なゲスが淘汰されたためである。 老人は選び出したれいむを優しく持ち上げた。 「ゆ~、おそらをとんでいるみたい~♪」 現在の街に隠れすむ野良は、人間にこうしてやさしく持ち上げてもらうことなど滅多にな い。浮遊感にれいむはご満悦なご様子だった。 そのしあわせな光景に、まわりのゆっくりたちもまた微笑んだ。 そして、老人はゆっくりたちの並ぶ前に立つ。 「さあ、れいむ。おくちを大きく開けるんじゃ」 「ゆ! ゆっくりりかいしたよ。あ~ん……」 ゆっくりたちからはれいむの後頭部しか見えない。だからいつも、ゆっくりたちは選ばれ たゆっくりがどんなものをもらっているのか知らない。 『とくべつなあまあま』が、なんであるか知らない。 選ばれたれいむは、どきどきしながら口を開け、今か今かと待っていた。 夢にまでみた『とくべつなあまあま』。それはいったいどんなにおいしいのだろう。どれ ほど「しあわせー」なのだろう。れいむの餡子脳はしあわせな想像で沸騰してしまいそう だった。 だから、次に起きたことをまったく理解できなかった。 老人の手が素早く喉の奥まで滑り込んできた。 ゆ、と声を上げる間もなく、手はれいむの舌の根本を掴んだ。 そして、れいむの舌はぐるりとねじられ、ぶつりと根元からちぎられた。 「~~~~~~~~~~っ!」 れいむは悲鳴を上げようとした。 しかし、老人に阻まれた。舌をねじってちぎった手はすでにれいむのあたまのてっぺんに ある。その手と、れいむのあんよを持った手。それらに上下から押さえつけられて、口を 開けられなくなってしまったのだ。 声をあげる代わりに、れいむは震えで苦痛を示した。 震えは二つの動きから成った。 一つは、激痛による痙攣のビクンッ、ビクンッ、という動き。 もう一つは、ちぎられたばかりの舌が口の中で暴れて、口の中でぶつかって生じる振動に よるビクッ、ビクッという動き。 ビクンッ、ビクンッ、ビクッ。ビクンッ、ビクンッ、ビクッ。ビクッ、ビクッ、ビクンッ。 二種類の動きからなる奇妙な震えだった。 モミアゲもめちゃくちゃに動いている。 そんなれいむに、老人はそっと囁いた。 「……おくちをぎゅっと閉じるんじゃ。そうせんと、舌さんが二度とくっつかなくなるぞ」 れいむの餡子脳は痛みの激しさと唐突さのあまり、現状をうまく認識できないでいた。 れいむを見つめる老人は、いつもの微笑みを浮かべている。ゆっくりしている。ゆっくり の本能はよりゆっくりとしたことを優先する。だから、わけがわからなかったけれど、老 人の言葉を信じてぎゅっと口を閉じた。それでも痛くてたまらなくて、れいむはぼろぼろ と大粒の涙を流した。 れいむが口をしっかり閉めたことを確認すると、老人はすばやくれいむのりぼんに安全ピ ンをつけた。 そして、れいむをくるりと反転させ、ゆっくりたちへと向けさせた。 「みんな! 『とくべつなあまあま』を食べて、れいむは泣くほどおいしいと言っておる ぞ!」 「ゆううう、れいむ! よかったね!」 「ゆっくり! ゆっくりしてるね!」 激痛の震えも、苦痛の涙も、なにが起きたか見ていないゆっくりたちには伝わらない。信 頼している優しい老人の言葉の通り、れいむがゆっくりしているものと信じ込んでいる。 「……はやくおうちに帰るんじゃ。おうちでゆっくりせんと、舌さんはくっつかんぞ?」 ほかのゆっくりに聞こえないよう囁くと、老人はれいむを石畳の上に降ろした。 激痛に苦しむれいむは、老人の言葉だけを頼りに一目散で駆けだした。泣きながら、震え ながら、まるで痛みから逃げようとするように必死に跳ねていった。 「ゆうう! れいむとってもげんきだよ!」 「あまあま、とってもおいしかったんだね! よかったね!」 それを見るゆっくりたちはのんきな様子だった。 これは何度も見たことのある、ありふれた光景なのだった。 「さあ、おまえらももう帰るんじゃ。あんまりここでゆっくりしとると、怖いおにいさん が来るかもしれんでのう」 老人の言葉が締めになった。 「おじいさん、ありがとう!」 「おいしかったよ、おじいさん!」 「おじいさん、ゆっくりしていってね!」 感謝の言葉を残し、ゆっくりたちはそれぞれ散っていった。ゆっくりにしてはなかなか素 早いその様子は、街に住む野良ならでは、と言った感じだった。 老人は満足げにそんな様子を眺めた。 「さて、わしも帰るかのう」 そして、老人も歩きだした。 腰をたたきながら気怠げに、しかしその顔には晴れわたった笑みをたたえて。 老人は、若い頃からゆっくりの虐待を趣味としていた。その趣味は長続きし、老後もゆっ くりを虐待して過ごそうと考えていた。 だが、それは難しかった。 老人は身よりのない独り身、年金でどうにかこうにか細々と暮らすといった感じだった。 そうすると、ゆっくりが手に入らない。昔はゆっくりなど簡単に捕まえられたものだが、 最近は野良も警戒心を増してすっかり姿を見かけなくなってしまった。野生のゆっくりを 捕まえる為に山へ入るというのも老いた身には厳しい。ペットショップの安売り品を買う にしても、収入が限られた今ではあまり気軽には買えない。 ゆっくりは二匹いれば簡単に増やせるものの、維持費がかかるし手間もかかる。 そもそも、若い頃のように凝った派手な虐待は、老骨には厳しく、楽しさより大変という 念が強かった。 そこで考えたのがこの虐待だ。 毎週決まった曜日、決まった時間に野良があつまるよう餌付けする。ばらまく餌はペット ショップの特売品で、金は大してかからない。 そして、集まったゆっくりのうち一匹だけ選び、舌を根本からひっこ抜き、おうちに帰ら せる。このとき「口を開けずおうちでゆっくりすれば治る」と吹き込む。それはあくまで その場で悲鳴を上げず、とっととおうちへ帰らせるためだ。いくらゆっくりが思いこみの ナマモノと言っても、そんなことで引っこ抜かれた舌が治るはずもない。 ゆっくりの舌は人間の手にあたる。それを失うのは野良としては致命的だ。 また、舌は食べ物をのどの奥まで送り込む役目も持っている。それが根本から無くなるの だから、ものを食べることすらできなくなる。 窮状を仲間に訴えようにも舌がないのだからまともに喋れない。たとえ口の中を調べられ、 舌がないことに仲間が気づいたとしても、老人に結びつく可能性は低い。そのためにすぐ に家に帰らせたのだ。真相が発覚するまでの時間差が老人の原因だと考えさせるのを阻害 する。 そのため、老人はツガイのいない、独り身のゆっくりを選ぶ。虐待経験の長い老人は見た だけでそのくらいは区別がつく。 老人の予測では、舌を抜かれたゆっくりは、ほとんどが激痛のまま誰に助けも求められず ひっそりと死ぬ。 毎回目印に安全ピンを飾りにつけてやるが、今までそれをつけたゆっくりが日曜の朝、公 園に再びやってきたことはない。 「そういえば、あいつは違ったのう……」 老人が思いだしたのは、ある街角で襲いかかってきたまりさだ。おぼうしの安全ピンは間 違いなく老人のつけたものだった。 そのときは、たまたま近くを通りかかった「親切な青年」がゆっくりをたたきつぶしてく れた。 声にならない悲鳴を上げ、無念の籠もった目を向けながら、まったく関係のない人間につ ぶされるまりさ――その光景は、自分で虐待するのとはまた違った悦びを老人に感じさせ てくれた。 「またああいうことがあれば楽しいんじゃがのう」 老人は笑みを深くした。 毎週日曜の早朝。ゆっくりの舌を引き抜く。 次の日曜まで、舌を抜かれたゆっくりがどう苦しむか想像して楽しむ。 それが老人の今の虐待。 大して金もかからず、老いた身でも無理なくでき、しかも長期間にわたって続けられる、 のんびりとした虐待。 退屈で暇な時間の多い老人の生活を潤す、甘み。 老人にとっての、それが『とくべつなあまあま』だった。 了 by触発あき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び ふたば系ゆっくりいじめ 213 制裁は誰がために ふたば系ゆっくりいじめ 233 どすらりー ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて ふたば系ゆっくりいじめ 469 おぼうしをぶん投げて ふたば系ゆっくりいじめ 478 おぼうしのなかにあったもの ふたば系ゆっくりいじめ 513 ネリアン ふたば系ゆっくりいじめ 534 ラストれいむロストホープ ふたば系ゆっくりいじめ 537 地べたを這いずる饅頭の瞳に映る世界 ふたば系ゆっくりいじめ 574 けがれなきゆっくりパーク ふたば系ゆっくりいじめ 596 復讐の為の人生なんて nue010 anko705のあの人の人生 上記より前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る じいさんwwwwwwwwwwwwww -- 2015-11-29 09 06 45 老後はこんな感じに生きたいな。 …まずゆっくりがいない訳だが。 -- 2012-10-18 01 09 56 じいさんに乾杯 -- 2012-07-23 15 07 48 じいさん、先輩すぎるwww -- 2012-07-20 23 16 51 いつか家族持ちのゆっくりを虐待する術も編み出してほしいな。 -- 2011-03-05 00 11 52 しぶいなあ、大人の虐待だね -- 2011-03-04 15 46 35 なるほど、ゆっくりフードは寄せ餌なのかw 家庭をもってるゆっくりには無害で優しいおじーさんなんだろうな~ -- 2010-10-19 17 46 55 ゆっくりした虐待だなぁ じいちゃん長生きしていってね!! -- 2010-09-30 06 34 12 ゆっくりできないくそじじいはえんまさまにしたさんをひっこぬかれてね!! -- 2010-07-17 03 11 43 こういうのいいなあ・・・。 -- 2010-06-10 01 48 00