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長の役割 41KB 虐待-普通 自業自得 実験・改造 群れ 赤子・子供 現代 独自設定 お話長めです 緑溢れる山を飛び回るゆっくり達。 狩りに向かう大黒柱のお目当ては、近くに生えた美味しい木の実。 豊富な栄養を蓄えた木の実をツガイと赤ゆに与えてゆっくりとした日々を生きる。 その群れの長は、紫髪のぱちゅりー。 月のお飾りが帽子に煌く、頭脳明晰なゆっくりだ。 「れいむのあかちゃんっかわいいでしょっ!?」 「まりさのあかちゃんも、かわいいんだぜっ!」 「ありすのとかいはなあかちゃん、とってもすてきだわっ!」 「……むきゅ~っ」 長が住む巣穴の近辺では出産ラッシュを迎えていた。 何処を見ても、赤ゆ自慢の家族で溢れかえっている。 とても幸せそうな表情を浮かべた群れのゆっくり達。 この出産ラッシュの原因は美味しい木の実が関連していると思われる。 豊富な栄養を定期的に摂取できる環境になると、安心して繁殖行動をとる固体は多い。 「…こまったわ。どうしたらいいのかしら?」 賑やかな喧騒の中で、ぱちゅりーは頭を伏せて小さく唸る。 今、この群れに起きている重大な危機の訪れを嘆いていた。 「むーしゃむーしゃ! しあわせ~っ!」 「れいむっ! それは、まりさのだよっ!? かってにとらないでねっ!」 「れいむは、にんっしんっ! しているんだよっ!? たべないとしんじゃうでしよぉおぉおっ゛!? まりさはばかなのっ? しぬのっ!?」 「まりさだって、おなかぐーぐーなんだぜっ!? あかちゃんが、たべたいってささやいているんだぜっ!!」 頭に生えた茎を左右に揺らしながら喧嘩を始めたれいむとまりさ。 小さな木の実を奪い合っているようだ。 どちらも必死の形相で互いに一歩も譲らない。 小規模な争いが、群れの各地で勃発していた。 先発で誕生した食欲旺盛な赤ゆ達が木の実を欲望のままに食らい尽くした結果、 必然的に山の食料は枯渇していき、親の口に入る栄養は日に日に少なくなっていったのだ。 お腹を空かせたゆっくり達は森に溢れ、いーらいーらを溜めて争いを繰り広げる群れの一部。 それを解決させる手段となる食べ物を狩るのは現状では難しい。 ぱちゅりーが納める群れは、壊滅を仄めかす食糧不足の初期段階に立たされていた。 この森に住む群れの一派、元は全てが街野良だった。 長であるぱちゅりーも例外では無い。 つい最近の出来事、ぱちゅりーは飼い主の家で粗相をして捨てられた。 ダンボールに入れられて、寒い風が吹き付ける路地裏に投棄された。 飼いゆ用に育てられたぱちゅは、多少丈夫な体の構造をしている。 そして、生きてゆっくりしたい!と、言う未練を断ち切れず、街を徘徊して糧を得る日々。 這いずり回って生きて行く事に疲れきったぱちゅりーは、ある噂を耳にする。 『ゆっくりぷれいすにいこうっ!』 その言葉を発するゆっくり達に着いていけば幸せが訪れる。 疲れていたぱちゅりーは、藁にも縋る気持ちで声を上げるゆっくりを探し始める。 それは、意外と早く見つかった。 体を黒くしたゆっくりの集団。 大きさは成体から赤ゆまで満遍なく揃った街野良の集まり。 希望に胸を膨らませながら、大移動をしているゆっくり達。 集団が辿り着いた場所は、都会から少し離れた山の奥。 美味しい木の実が成り茂る理想卿。 ここには、自分達を脅かす人間も存在しない。 「「「 ここをゆっくりぷれいすにするよっ! 」」」 大勢の発した声が、上空の広い空に吸い込まれていく。 ビルなどは無い。視界に飛び込むのは穏やかな緑。 排ガスの臭いなどはしない。感じるのは地面から香る土の匂いだけ。 それぞれ、意気揚揚と森に散らばった。 久しぶりにお腹いっぱいに食べたゆっくり達は、大きな群れを形成していく。 長を決める際、紫色の髪を地面に広げたぱちゅりーに白羽の矢が立つ。 決め手は、木の実を数えるときに、三以上数える頭の良さを見せ付けた事だろう。 群れの中に、ぱちゅりー種は一体しか居ないのも、高評価だったのかもしれない。 任命されたぱちゅは、少し照れながら長の役職に付いた。 それが、つい数週間前の出来事。 無尽蔵にあるかと思われた美味しい木の実は、数えられる位にしか残されていない。 子を優先して木の実を与えていた親達は、日が経つごとに痩せ細っていた。 「ゆっくりたべてねっ? たべないとしんじゃうよっ!」 早い時期に食べる物が無くなったと認識した親達の一部は、 巣穴近辺に生えていた雑草を刈り取って赤ゆ達に与える。 むちゃむちゃと噛んで柔らかくする事もなく、雑草を無造作に床に広げた。 唾液を混ぜて甘く感じさせる努力も行わないお粗末な昼ご飯。 雑草は何時も与えて貰っている黒い木の実とは外観は違っていたのだが、 世の中にある物は、全て甘い物だと誤認していた赤ゆ達は、一切迷い無く頬張ってしまった。 雑草を口に含んだ赤ゆは、強い苦味と噛み切れない繊維の硬さを鮮明に感じ取る。 「「「…ぐぎゅっ、にぎゃいよぉおっ゛!? ゆげぇえっ゛!」」」 「うわぁああっ!? しっかりしてぇえぇええっ゛おちびちゃあぁああんっ゛!」 げろりと吐き出した赤ゆ。 その吐射総量は、明らかに摂取した雑草の大きさを簡単に上回る。 不味さにビックリして体の内部に入れてしまったのだろう。 体を形成する餡子が、ゆっくり出来ない成分に犯されて外部に排出を要求している。 それは全く留まることを知らず、赤ゆの小さな体から餡子を搾り出していく。 「「「…ゆっ…もっぢょ…ゆっぐぢ……ゆげぇえぇっ゛」」」 「おちびちゃぁああぁあああああああああんっ゛!?」 また、赤ゆが数体天に召された。 完全なる親の過失。 しかし、親は解らない。 与えてはいけない毒物を理解していないのだ。 今までの街野良環境とは全く違った森の中。 過酷な野良生活を辿ってきた親ならば、苦い草も我慢すれば多少は食べられ事を知っている。 しかし、黒い木の実しか食べていない新生児のゆっくりは苦味に耐えられない。 直ぐに弱って死んでしまう。 しかし、甘い食べ物を探そうにも、美味しそうな果物は頭の遥か上方に実っている。 これまで容易に狩れる黒い木の実を主食にして来た元野良ゆっくり達の群れ。 野良で会得した狩りはゴミ漁りが中心だったので、果物を落とす方法は思いつかない群れの面々。 群れのゆっくり達の狩れる物、食べれる物は、黒い木の実だけ。 今まで完全に偏った食生活を送って来たのだ。 「…むきゅ~っ」 遠くで聞こえた親の悲鳴を聞きながら、長のぱちゅりーは考えている。 「ぱっくーんっ! しっ…しあわせ――っ!?」 「ゆああぁあああっ゛!? まじざとあかちゃんのぉあまあまさんがぁああぁあっ゛!」 緑色の茎を頭に実らせたゆっくり達は争いを終えた。 勝者となったれいむは、お口に木の実を含んで飲み込んだ。 れいむは黒い木の実を食べて元気いっぱい。 それを見たまりさは大号泣。 ありすは虚ろな目をしながら奥で倒れていた。 ピクリともしない危険な状況。 これらは、第三世代の認可を受けたゆっくり達だ。 先程の苦い草で昇天した赤ゆは第一世代に入る。 長の了承を取らなければ、親は新しい赤ゆを作ることは許されない。 群れの長であるぱちゅりーは、申請に認可を与える役割を担っていた。 しかし、ぱちゅは強く頼まれると嫌とは言えない性格をしている。 それに加えて森の現状など把握していなかった。 元街野良なのだ。 物は数える事は出来ても、森の無害食材などサッパリわからない。 理想郷としていた山が、牙を剥いて群れに襲い掛かってきた。 「ゆっくりそだってねっ! れいむのかわいいあかちゃん、げんきにそだってねっ」 「ゆわぁあぁあああんっ゛! おながずいだぁあぁああああっ゛!? れいむのばかああああっ゛!」 まりさは泣きながられいむに突進する。 小さく跳ね飛ばされたれいむは、負けじと応戦した。 巣の内部は醜い修羅場と化す。 これが、群れの現状だ。 一刻の猶予も残されていない。 「…むきゅっ、けつっだんっ! するときなのね…」 ぱちゅりーは決意を込めた眼差しで地面に開かれた手紙を見下ろす。 奥歯を噛み締めながら、苦々しい顔で全身を軽く縦に振った。 山に移り住んだ群れは人間達を受け入れない。 自分達を捨てた人間などは、神聖なるゆっくりぷれいすに踏み入れる事を許さない。 長のぱちゅりーは、この提案を即決で容認する。 群れを集め、特訓した攻撃方法は、華麗なるぷくーっ!。 空気をいっぱい吸い込み、丸々と膨らんだ体で威嚇を行う方法だ。 『これ以上何かすると、群れで痛い目をあわせるよっ!?』 ぷくーには、そう言う最終警告も含まれている。 今まで領域に進入した人間達は、" ぷくーっ! " と、威嚇すると情けなく逃げていった。 撃退した群れは愉快に笑いながら互いに健闘を称えあう。 自分達を苦しめてきた人間は、こんなに弱いものだったのかと語り出す。 捨てた飼い主に復讐をするべきだの意見も群れの中で飛び交った。 しかし、野良を捨てて野生を選んだ群れのゆっくりは、寛大な心を持って元飼い主を許す。 それに、この場所を移動している隙をついて、他の野良に取られてしまう可能性も危惧された。 主に後者の問題を考慮して群れは復讐を断念する。 せめて、復讐の代わりに得たこの理想郷は死守せねばならない。 群れのゆっくり達は、その思いを強めて進入者を全て排除してきた。 「ゆっくりかんしゃしてねっ!? おさが、じきじきにおはなしをしてあげるよっ!」 「こうえいにおもってねっ!? あまあまもくれてもいいよっ!」 「とかいはなありすについてきなさいっ! れつをみだしてはだめよっ!?」 「ほっほっほ。元気じゃのう」 れいむ達の後方に年老いたお爺さんが続く。 お爺さんの側には、黒服を着た青年と、家政婦の衣装を身に纏った女性が寄添っていた。 一団が進む山道には、ぷくっと膨れたゆっくり達の列が並び、歩いて来た人間達を威嚇している。 「むきゅっ! よくきたわね。わたしがおさのぱちゅりーよっ」 この群れの状況を打破するために、人間と交渉の場を設けたぱちゅりー。 頭に深く被っていた帽子の隙間から覗くお手紙。 手紙には、" おはなしをしませんか? " との文面が達筆で描かれていた。 本音は人間を森に入れたくは無かった。 だが、長は致し方ない事だと思っているのだろう。 群れのとの問題を照らし合わせての苦渋の決断。 全滅は、なんとしても避けたい事柄だったのだから。 会議をする場所に選ばれたのは、長が住む巣穴外の大きな野外広場。 広場上空に覆う緑色の葉で編まれた屋根は、とてもゆっくり出来ると評判だった。 長が中央の石に座る。 お爺さんは近くの大きな石に腰掛けた。 寡黙な青年は後方で待機。 これから群れの食糧供給を中心とした、重要な会議が行われる。 「むきゅっ! これは、とってもゆっくりできる、ていっあんっなのよっ!」 ぱちゅりーは、息を荒げながらお爺さんに迫る。 ある程度の譲著は行ったと言わんばかりの表情だ。 それを聞いていたお爺さんは笑顔を崩さない。 「ほっほっほ。面白い事を言うもんじゃのう」 お爺さんの側に寄添う青年の指先は、滑らかに動き続けていた。 ぱちゅりーの提案事項を手帳に記録しているようだ。 書き終えた手帳の中身を見たお爺さんは、細く開けた瞳を長に向けて再度確認を行う。 「まずは…、山の管理について。じゃったかの?」 「そうよっ! ぱちゅりーたちのゆうしゅうなむれが、やまをきれいにしてあげるわっ!」 「それの見返りとして、美味しい木の実を寄越せと?」 「むきゅっ! おなかをすかしては、うごけないわっ! とうぜんのけんりねっ!」 「更に、赤ゆ達の保護もして欲しいと?」 「とうぜんねっ! ゆうっしゅうっ! で、すてきなむれのあかちゃんたちなのよっ? ほごするのは、あたりまえのことだと、ゆっくりにんしきしてほしいわっ!」 黒服の青年は手帳を閉じてから、一歩後方へと下がる。 お爺さんは大きな石に腰掛けたまま、両目を瞑り考え込む。 長のぱちゅりーは、自信に満ち溢れた表情を崩さない。 提案を飲むのは当然の流れだと盲信していた。 「却下じゃな」 「むきゅっ!?」 目を開いたお爺さんは、開口一番で拒否を進言。 それを受けた長の両眼は驚きで見開かれる。 周辺に寄添う親衛隊も同様の表情を浮かべて固まった。 「どうしてっ!? こんなにゆっくりできる、ていっあんっさんでしょっ!」 「ほっほっほ。どう考えてもおかしいのは明白。受ける理由は無いのぉ」 強めの口調で畳み掛ける群れの長。 それを受け流すような、淡々とした人間の行動が気に入らないらしい。 長と親衛隊の面々は、お爺さんを囲むように陣形を展開していく。 「ようきゅうを、ゆっくりのみなさいっ! いたいめにあいたくはないでしょっ!?」 「脅しをするのかい? それは、ゆっくり出来ないのぉ」 ニヤリと笑ったお爺さん。 黒服の青年は、何時の間にかお爺さんの側に寄添っていた。 「ゆっくりできないにんげんさんは、むれの " いだいさ " を、りかいしてねっ!?」 ぱちゅりーを含む数体のゆっくりは、口を大きく開けて空気を吸い込んでいく。 大気を内部へと充填し、思いっきり膨れ上がった群れのゆっくり達。 「「「 ぷく――っ!! 」」」 最終警告を伴なう威嚇行動。 今、群れはゆん生で最高のぷくーを人間に炸裂させた。 「ほっほっほ。……それで?」 「ぷっ!?」 冷たい言葉を口にするお爺さん。 群れの長と親衛隊は、膨れたまま固まった。 「交渉決裂、じゃな」 お爺さんは、軽く手を上に移動させた。 それを確認した青年は、速やかに通信機器を取り出して連絡を取り始める。 電話向こうで会話していた女性の了承の声を最後に通信は途絶えた。 「「「 ――ゆんやぁああああっ゛!? 」」」 「「「 やめてぇえぇえええっ゛!? 」」」 その直後、山道で甲高い悲鳴が湧き上がる。 群れのゆっくり達は、膨れた姿のままあっさりと捕まって、麻袋の中に収納されていく。 「「「 ここは、せまくてゆっくりできないっ! 」」」 「「「 もう、おうちかえるぅうううぅっ゛!? 」」」 狭い袋の中で暴れるゆっくり達。 圧殺をなるべく防ぐ対処法として、大きさごとに分けて袋詰。 それを実行しているのは、黒服を着た数人の男達。 家政婦の衣装を着た女性が指揮をして迅速な作業を行っている。 「「「 ゆーゆーっ!? 」」」 赤ゆ達は透明な箱へと纏めて収納された後、丁重に運ばれていく。 その魔の手は、長であるぱちゅりーの巣穴まで伸びていた。 長を守るために駆け出した親衛隊達。 「「「 うわぁあああああっ゛!? 」」」 あっさりと御用。 麻袋の中にみっちりと詰まった親衛隊達は泣きながら退場。 他の群れゆっくり同様に乱暴な扱いを受けながら運ばれていく。 「むきゅっ!? ふしゅるるる~っ!」 空気を吐き出して威嚇行動を辞めようとしたその時、 体から完全に空気を抜ききる前に、口に湿布状の物体を貼られて排気を止められてしまう。 長の周辺には、濃厚なオレンジの香りが漂い始めた。 これは、オレンジエキスがたっぷり含まれている医療用シート。 瀕死のゆっくりでも、瞬時に息を吹き返す栄養分を蓄えている。 「むぎゅっ!? むぎゅぅうぅうっ゛!」 暴れる長を持ち上げた黒服の青年。 音も無く忍び寄って、黄色いシートを長のお口に張り付けたのは、この寡黙な青年だ。 目線にまで持ち上げられたぱちゅりーを見たお爺さんは、 満足そうに首を縦に振った後、年寄り臭いかけ声を放ちながら重い腰を上げる。 「ほっほっほ。さて、いきますかのぉ」 捕らえた群れの長と一緒に山道を下る。 シートを貼られて栄養過多になった元気漲る群れの長。 脱出しようと暴れるが、青年の掴む手は決して緩まない。 そのまま、大きな出来事も無く、奇妙な御一行は山道を進んでいった 山の麓に聳え立つ建物。 ここは、町外れにある敷地を贅沢に使った広大な研究施設。 素晴らしい総面積を誇る建造物は、遠くからでも良く目立つ。 (ぱちゅりーはおさなのよっ! あやまっても、ぜったいゆるさないわっ!) 長い廊下を進むぱちゅりー。 その口元には黄色いシートが貼られて、言葉を発することは出来ない。 ぱちゅは、むーむーと唸る声しか外部に漏れない、静音仕様に生まれ変わった。 あんよに食い込む青年の両手。 どれだけ暴れても逃れることは出来ない。 それでいて、食い込みすぎて肌を突き破ることは決して無い。 この技術は当然のスキルと言わんばかりに、冷静な顔を崩すことはしなかった。 (ゆっくりさせなさいっ! どうして、いうことがわからないのっ!?) 涙を流しながら訴えているぱちゅりー。 その声は届かない。 しかし、笑顔を浮かべたお爺さんは優しく語り掛ける。 「ゆっくりさせなさい。じゃろ? ほっほっほ。ゆっくりはそれしか言えないからのぉ」 ぱちゅりーは首を縦に振る。 冷静になったぱちゅりーは、アレだけ空いていたお腹が満たされているのを感じていた。 貼られたシートは鬱陶しいの一言に限る。 しかし、このシートから湧き出る元気成分が体に吸収されていくことは明白。 これを群れ全体に提供をしてくれるのならば、維持など楽勝と考えているぱちゅりー。 その後、腹を見せるように仰け反った。 泣き顔から一転して良い笑顔を見せる群れの長。 浮かべた笑顔は、打算的な希望の現れだったのだ。 「ほっほっほ。ここを見てみなさい」 お爺さんはガラスの扉を指し示す。 ぱちゅりーに拒否権などは無い。 強制的に運ばれて内部を見ることになるだろう。 しかし、未来の希望に満ち溢れたぱちゅりーは、疑いの欠片も見せずにガラスの向こう側を眺めてしまう。 向こう側には、見知った群れの仲間達。 その全てが泣き顔以外の顔を浮かべていない混沌たる世界。 地面に敷き詰められた土を齧って掘り下げる群れの面々。 必死な形相をしながら上目使いで見つめる先には、透明ケースに入れられた我が子の姿。 「「「 いま、ゆっくりたすけてあげるからねっ!? 」」」 群れのゆっくり達は、叫びながら深い穴を掘っていく。 その一部始終を見ていた長のぱちゅりー。 思い描いていた未来と現実の差が大きすぎる為にフリーズ中。 両目を極限まで開き、食い入るように見入っていた。 「これが、お前のお仲間さんじゃ」 ぱちゅりーは、その声に釣られるように視線をお爺さんへと移す。 お爺さんの表情は微笑から変わらない。 (どういうごどなのおおぉおおぉっ゛!?) 状況を理解した長は、くぐもった声を漏らしながら暴れ始めた。 目の前の人間を少しでも信じた自分を悔いているに違いない。 群れと同じ熱い涙を頬に流しながら、仲間の開放を訴えるぱちゅりー。 「素晴らしいじゃろ? ゆっくりの有効活用じゃ。コスト削減とも言えるかのぉ」 お爺さんは黒い木の実を取り出す。 それを群れの長に見せ付けた後、ガラス向こうのゆっくり達を指差す。 「あいつらが材料じゃ」 事も無げに言うお爺さん。 群れの長は信じない。 そんな共食い行為など、簡単に認められる訳は無いのだ。 元は飼いゆだった経歴を持つゆっくり程、その思考は根強く残っている。 教育過程での必須科目にされているためだ。 共食いと合わせて他のゆっくりを噛む行為はいけない事だと教え込まれてきた。 この教育が災いして、先発野良に遅れをとる固体も多い。 今、生き残っている野良達は、ある種の強運を持った固体と言えなくも無い。 「信用していない顔をしているのぉ? まあ良い、まあ良い」 小さな木の実を懐にしまうお爺さん。 ガラス向こうで繰り広げられている、地獄の鑑賞会はまだまだ続く。 群れの長はここから逃げられそうも無い。 広い室内で一心不乱に掘り進むゆっくり達。 土は柔らかいのだが、石交じりで歯にはとっても優しくない。 「いだいぃいぃいっ゛!? まじざのおくばさんが、ばっきんしちゃったぁあああっ゛!」 「れいむのまえばさんっ、どこいったのっ゛! ゆっくりかくれないで、おかおをだしてねっ!?」 ボロボロと口から歯の欠片を零すまりさ。 その横では、前歯を欠いた間抜けな表情をしているれいむが、顔を地面に擦りつけながら探索中。 前歯の発見はとても困難だろう。 今から、掘った穴を直ぐに埋めなければいけないのだから。 「おらぁあああっ゛! 掘ったら、さっさと埋めろぉおおっ゛!?」 野太い声をした監守はゆっくり達に激を飛ばす。 手に持った鞭を地面で打ち鳴らし、群れの内部に一瞬で緊張感を植え付ける。 それでも躊躇するゆっくり達に対しての脅しは簡単だ。 「おらおらぁあぁぁっ゛! 赤ゆ達が死んじまうぞっ? それでも、ゆっくり出来るのかぁあっ!?」 「「「 ゆっくりできないいいいいっ゛!? 」」」 涙を流しながら掘った穴を即座に埋める群れのゆっくり達。 全ては赤ゆを助けるための行動だ。 かわいそうに泣き喚く赤ゆ達の声は、母性本能をダイレクトに刺激していた。 ここに収納されてから掘ったり埋めたりを繰り返してきた群れの集団。 赤ゆを取り戻すために、一生懸命土木作業を頑張るゆっくり達。 メインで使うのは頑丈な前歯。 しかし、焦りながら掘り進めていく過程で、大きな石を口中の奥に取り入れてしまうミスを連発。 勢い余って噛み締めた際に、真っ白奥歯を誤って砕くゆっくり達が続出したのだ。 「「「 ゆぐぁあぁあっ゛!? いだいぃいぃいっ゛! 」」」 歯の砕けた箇所目掛けて、大きな土砂が飛び込む。 これは、歯が完全に抜けた方がマシとも思える、耐えがたい苦痛をゆっくり達に与えた。 舌を奥歯に乗せて土砂を取ろうとするのだが、食い込んだ石は動く気配を見せない。 逆に押し込む形になって、自爆による激痛をその身で受ける羽目になった。 「痛いなら俺が抜いてやるよっ!」 痛みで身をよじるまりさに近づく監守。 その手には巨大なペンチが握られていた。 「だだだだっ! だいじょうぶだよっ!? まりさは、へいきだよっ!」 「遠慮するなよっ? 俺は名医なんだぜっ! 心配には及ばねぇっ!」 ガッシリと頭をホールドアップ。 まりさは逃げ出すことが出来ない。 「なおったよっ! まりさのおくばさんは、へいわになったとつうたつをうけたんだよっ!?」 「意味わかんねよっ!? どれどれ…? ヒャッハーッ!? 大穴奥歯たまんねぇーっ!」 鼻息を荒くした監守の顔がまりさに接近する。 まりさは、生温い風を受けて気持ち悪くなる感情を打ち払うかのように、 目線の下から見える大きなペンチ。それが口中へと侵入した時、全身の感覚は恐怖のみに支配されていくのを自覚した。 「我慢できねぇっ!? ヒャッハーッ!」 「おげべぶえぇっ゛!?」 奥歯をペンチで挟んで強引に抜き取られたまりさ。 詰まった土砂の痛みは確かに無くなった。 しかし、今度は抜歯の激痛がまりさを襲う。 「ゆぎゃぁあぁあああっ゛! いだいぃいいぃいっ゛!?」 土の上を転がるまりさ。 痛みに耐えるその姿を見ている赤ゆ達は、ストレスを感じて吐き出した。 吐いた赤ゆを心配した群れのゆっくり達は騒ぎ出す。 赤ちゃんが死んでしまうと、口々に喚き始める。 「さっさと埋めろやぁあっ!? お前等の歯も抜いてやろうかあっ!」 恐怖を感じたゆっくり達は、埋める作業へと戻る。 まりさと同様に、身をよじらすゆっくりに飛んで行って抜歯を行う。 それを見た赤ゆが吐き出す。 また、激を飛ばして~、の繰り返し。 「早くしないと赤ゆ達はしんじまうぞぉっ!? あと、三回掘って埋めろぉっ!」 「「「 ゆっくりできないいいいいいいっ゛!? 」」」 赤ゆ達の足元には黄色いシートが敷かれてあって死ぬことは無い。 いや、死ぬことは許されない。 赤ゆ達は、大事な生餌なのだから。 いっぱい焦らして濃厚な甘味を内部に蓄えていくゆっくり達。 親子の再会は、大きな箱の中で確定済みだった。 互いに餡子の塊となって混じり合うその日まではお預けだ。 赤ゆ達を返してくれると信じながら、親達は穴を掘って埋め続ける。 全く報われることの無い希望を目標に変えて。 ただ、ひたすらに地面を穿る群れの姿。 「赤ゆを盾にすると、大概の願いは聞き届けてくれるのじゃ」 見放した赤ゆ達には、トコトン厳しく卑劣な選択も辞さないゆっくり達。 それが、奪われた悲劇の赤ちゃんになると、親は取り返すために全力を尽くす行動を見せる。 自分が決めた判断以外で不慮に居なくなる選択は、気にいらないと思っているのだろうか? それとも、可愛い赤ちゃんを目の前で奪われると、母性本能が極限まで増幅される為なのだろうか? 詳しくは解らない。 でも、この状態のゆっくり達はとても扱いやすい。 命令通りに動いてくれる。 「どうじゃな? 理解は出来たかのぉ? ゆっくりの長よ」 ぱちゅりーは、嗚咽を漏らしながら泣いていた。 シートに含まれた豊富な栄養が、ぱちゅりーの生クリームを絶え間なく刺激する。 お爺さんの緩やかな説明を少しだけ理解した。 赤ゆを粗末に扱っていると言う部分だけは理解したのだ。 群れの長は、赤ゆに非道な行いをする人間を強く睨む。 その視線を軽く受け流したお爺さんは、黒服の青年に目配せをする。 青年は携帯を使わず、無線で内部に居る監守へ連絡を早急に伝えた。 ガラス向こうの監守は頷いて、赤ゆ達が満載に詰められている透明ケースへと足を運ぶ。 その中から、一体の赤ゆを摘んで持ち上げた。 『おら~っ! この赤ゆを返して欲しいかーっ!?』 『ゆっ!? それは、れいむのあかちゃんだよっ! かわいすぎてごめんねっ!?』 見せびらかすように頭上に振り上げた赤れいむ。 それに素早く反応したのは、少し遠く居た親れいむだった。 『かえしてねっ! れいむのあかちゃんかえしてねっ!?』 持ち場を離れて勝手に接近して来た親れいむ。 監守の足元で、世話しなく跳ね続ける。 『そうだ、まりさの赤ちゃんも返してやってもいいぞ?』 『ゆっ!? ほんとにっ!』 側に居た無関係なまりさに声を掛けるお兄さん。 まりさは、降って湧いたような幸運に、嬉しそうな表情を顔に浮かべた。 お兄さんは、手に持った赤れいむをまりさが掘っていた穴の中に投入する。 土色に体を染めていく赤れいむ。 穴の中で苦しそうにもがくが、土の壁は脆く這い上がることは出来ない。 よじ登っては、仰向けに転がる事を繰り返していた。 『そいつを埋めろ。完全に穴を埋めたとき、まりさの赤ちゃんは返してやる』 『ゆゆゆっ゛!?』 過酷な条件を突きつけられたまりさは固まる。 視線の先で蠢くのは、他ゆっくりの赤子。 しかし、" これを埋めれば……" との考えが、まりさを惑わせる。 静かに足を穴の縁に移動させるまりさ。 掘って積まれた土山を、少しずつ穴の内部へと流し込む。 『まりさのあかちゃんは、いきるけんりがあるんだよ! しらないあかちゃんは、ゆっくりしんでねっ!?』 『ゆっくちーっ! ゆえぇえ~んっ゛!?』 見知らぬ赤ゆの代償を持って、自分の赤ゆを救う。 まりさは、この赤れいむを生贄に選んだのだ。 虚ろな瞳でお得意の責任転化を実行中。 これは、非道な役割を行う際に、自分へのストレスを軽減させるテクニックの一つ。 赤れいむの体に土砂が降り注ぐ。 全身は埋まってしまった。 『しらないあかゆを、せいっさいっしたよっ! まりさにのあかちゃんは……』 『れいむの、かわいすぎるあかちゃんをうめたまりさはっ! ゆっくりぜずにしねぇええぇええっ゛!?』 最高の笑顔を浮かべて振り向いたまりさの体に、肌色の物体が突貫を行う。 大きな口でまりさの頬を噛み締めた親れいむ。 赤れいむを目の前で埋められた状況を見せ付けられて、怒り心頭のご様子。 ガッシリと食い込んだ前歯の力を緩める気は無いとの気迫が漲っている。 『いだいいいっ゛!? まじざの、やわらかほっぺさんがぁあっ゛!』 まりさは号泣しながらお尻をバタつかせる。 お尻をビチビチと世話しなく振る度に、れいむの前歯は頬の内部へ食い込んでいく。 『れいむっ゛ゆっくりゆるしてねっ!? あれは、できごころだったんだぜっ!』 『ゆっくり……』 『だがら、おくちをあけてねっ!? まりさのほっぺださんが、ちぎれじゃうよぉおおっ゛!』 『ゆっくりせずに……まりさはしんでねっ!』 がぶりと音を立てたれいむの前歯。 噛み締めていたまりさのホッペに歪な歯形を残す。 大きな致命傷を与えられたまりさは、ふらふらとおぼつかない足で地面を迷走し始める。 積み上げた土砂に躓いて顔面から転倒したまりさ。 その衝撃で、頬の大穴から内部の餡子が大量に流出して足元に広がる。 体を何度か小さく弾ませた後、一際大きく跳ね上がったのを最後に完全停止。 透明なケース内部で、ガラスに張り付くようにしながら状況を目視していた、まりさ似の赤ちゃんが餡子を吐き出す。 まりさは、可愛い赤ちゃんが見ている前で、……死んだ。 『ごべんねっ! ごべんねっぇええっ゛!? がだぎはどっだよぉおぉぉぉっ゛!』 まりさを噛み殺した親れいむは、赤れいむが埋まった穴を覗き込みながら泣いていた。 赤ちゃんを助けられなかった自分の不甲斐なさに溢れる涙が止まらない。 今は亡き最愛の赤ちゃんに片方の仇を討った事を報告した。 『残念だったなっ! れいむは親としてどうなのよ?』 『じじいが、れいぶをおさえていたから、うごけなかったんでしょおおぉおっ゛!?』 赤れいむが埋められた瞬間に駆け出したれいむ。 しかし、監守の大きな足で踏まれたれいむは、自由に動くことが出来なくなってしまった。 目の前で埋められていく我が子を見ながら悲痛を訴えたれいむ。 拘束を解かれたときには、既に赤れいむは全身を埋められていた。 まりさに制裁を与えて殺すことを瞬時に決める。 不意をついのて完全制覇。 これに調子づいたれいむは、監守に向かって接近していく。 『…つぎは、じじいのばんだよ? こうかいしながら、ゆっくりせずにしんでねっ!』 『おい? そこで何か動かなかったか』 赤れいむが死ぬ原因を作り出した、もう片方の仇を倒すために駆け出したれいむの足が急ブレーキ。 監守は赤れいむが埋まっている穴を指を挿しながら大声を上げていた。 『早くしないと助からないんじゃないか? ほら、早く早くっ!』 『ゆっ! ゆゆゆっ!?』 埋められた赤れいむを助ける為に、大きな口を開けて土砂を頬張る親れいむ。 しかし、先程の堀り埋め作業感覚で乱暴に噛み締める大失態。 直後、親れいむの顔が歪みだす。 舌を口内で動かし何かを確認している。 疑惑が確信に変わる。れいむの顔色も青へと変わる。 悪い夢であって欲しいと願いながら地面に内容物を広げる親れいむ。 その視線は、黒い塊に釘付けとなる。 『…ゆっ、ゆぁあっ゛? ゆ…、あああぁああっ!?』 『噛み殺しやがった! なんて、残酷な仕打ちをするのだろう!?』 監守はまるで悲劇が起きたようなオーバーリアクションをとり始めた。 れいむは黒目を激しく振動させる。 体の震えは増すばかり。 『…あがぢゃん……あがぢゃん、ごべんねぇええぇえっ゛!? ゆっぐぢぃゆるじでねぇええぇえっ゛! 』 『あーあ、赤ちゃん殺しのゆっくりなんて最低だよな。子育て上手とか良く言えるもんだよ』 『ゆわぁあああんっ゛!? ごべんなざいっ! ごべんなざぁああぁあああいいっ゛!?』 『赤ちゃん殺しをしたゲスは、ゆっくりせずに死んでね?』 監守は掘られていた穴にれいむを落とす。 斜め上方を見つめるれいむの瞳には、今は亡き可愛い赤ちゃんの幻覚が映る。 五割増に美化された森の生活が餡子脳で展開されていく。 赤ちゃんを自らの歯で磨り潰したれいむは、薄ら笑いを浮かべながら短く声を呟き始める。 『――ゆげっ゛! ゆげへっ!?』 短く乾いた笑い声を漏らす。 目の前に居た赤ゆを奪い返せず、止めを刺した母親失格の重い烙印は、 れいむの体内にある大切な部分を完全に焼き切ってしまった。 『おらーっ! てめぇらもこうなりたいのかーっ!? さっさと、穴を埋めやがれっ!』 『『 ゆっぐぢりがいじだよっ!? 』』 凄惨な現場を特等席で見ていた他のゆっくり達は、慌てて掘った穴を埋め始めた。 作業効率は以前と比べて格段にあがっている。 これからも掘って埋める作業を繰り返すことだろう。 翁は杖を廊下に打ち付けて、群れの長であるぱちゅりーと向かい合う。 ぱちゅりーは、ガラスの奥で繰り広げられている地獄を垣間見た恐怖で涙が止まらない。 「あのゆっくり達は、赤ゆを返してくれると信じているんじゃのぉ」 (むきゅ……!?) 長い顎鬚を細い指先で触れながら楽しそうに語りだす。 口元を黄色いシートで塞がれいるぱちゅは、もごもごと呟きながら青年の胸元で暴れていた。 「ほっほっほ。あの子らは、" 第二世代 " なんじゃろ? 長が許可すると赤子を成せる群れの約束事。なかなか、面白い仕組みを考えるのぉ」 群れの決まりを人間が知っている訳が無い。 この人間の言っている事は、何かの間違いだ。 迷いを宿したぱちゅりーの抵抗は、段々と緩やかに治まっていく。 「ワシは何でも知っておるぞ? ゆっくりプレイス宣言から長任命。 第三世代には木の実が枯渇して食糧難。そして、ワシらとの会談の場を嫌々ながら設けた事もな。 やっぱり、物の数しか解らないゆっくりには、長は重荷じゃったのかのぉ?」 翁は笑いながら嬉しそうに微笑む。 ぱちゅりーは顔を青くして押し黙っていた。 「あの子らは、じっくりと甘味を増した後で、赤ゆとの感動の再開を果たす。 ほれ、見えるじゃろ? あそこの大きなミキサーの中でな」 今まで見ていたガラス内の施設を、翁達は数段高い所から見下ろしていた。 視線を右へ向けると奥には巨大な機械が口を開けている。 その中に、別のゆっくり集団が放り込まれていた。 (…むきゅーっ! まりさーっ! ありすーっ!?) 投げ込まれるゆっくりを見たぱちゅは、いきなり体をくねらせながら暴れ出す。 群れを結成した際の古い顔馴染が、小さな赤子と一緒に銀色の内部へと消えていく。 「あれは、第一世代のようじゃの。針で全身を貫く物理的な刺激を与えたメンバーじゃ。 とりあえず、すぴーど優先で初期餌を作らないと、計画に支障が出るのからのぉ」 機械は大きな振動音を奏でた後、緩やかに内部が回転していく。 蓋を締められてしまったので、内部の詳しい様子は解らない。 苦しむ声も翁達の所までは聞こえてこなかった。 しかし、透明な確認窓から覗く流れる餡子の塊は、ぱちゅに絶望的な状況を伝えてくる。 (みゅぎゅーっ゛!? おざのめいれいよぉおっ゛! あれをどめなざあぁあいっ゛!?」 泣きながら停止を求める群れの長。 翁に付き添う寡黙な青年、側に佇む家政婦の女性は、その声を聞き流す。 ここは、翁が納める群れの中。 ぱちゅに誰も従うはずは無い。 作業を終えた機械は、小さな塊を横の出口から排出していく。 それは、ぱちゅが良く知っている森の恵み。 美味しくて、とってもゆっくり出来る黒い木の実さんだった。 「ぱちゅりーくん。これで、理解したかね? 黒い木の実は、君達の仲間で作られていたんだよ」 翁は懐から黒いお菓子の塊を取り出しながら楽しそうに語り始める。 ぱちゅりーは、理解したくない事実を、理解してしまった。 廊下を歩く翁達。 ぱちゅりーは、泣き疲れてぐったりしていた。 「先日は、我が子を賭けたゆっくり同士のデスマッチを行ったのじゃよ。 でも、失敗したと報告を受けたのぉ。ぐちゃぐちゃに散らばって回収が大変だったらしいからの」 ほっほっほ。翁は楽しそうに思い出を語り出す。 ぱちゅは相手にせずに黙秘を決め込んだ。 シートからは絶えず栄養が流れ込み、体の状態に異常は見受けられない。 (ちゃんすをまって、……まちへとにげるわっ!) 野心を持ちながら転機を伺う群れの長。 しかし、その機会は永遠に訪れないことを、ぱちゅりーは直ぐに認識する。 絶望の未来はそう遠くない。 「さて、次はここじゃ」 翁御一行は、次の会場へと足を踏み入れる。 この室内も見下ろし式の視察部屋になっていた。 広い作業場の中で、第三世代のゆっくり達が群がっている。 第三世代は、子作りの認可を得たのは最近なので、赤ゆを茎に実らせた状態で収容されてきた。 今か今かと赤ゆが誕生するのを心待ちにしていた幸せいっぱいの親達は……、 「あぁあああっ゛!? あがぢゃん、うばれでごないでねっ!」 「うばれじゃでばだよっ゛! おかあざんおごるよっ゛! あっあっ!? だべぇええっ゛!」 「あんよざんっうごいでねっ!? どぼじで、まじざのいうごど、ぎいでぐれないのおおぉおっ゛!」 「あがぢゃんがぁああっ゛!? ごんなのとかいはじゃないわぁああっ゛!?」 現在、生まれてくる赤ゆ達を必死の形相で睨んでいた。 頭上の茎から生まれ落ちると鉄板に触れて焼け死ぬ運命を回避することは難しい。 ならば、生まれてくるのを拒むしかない。 「ほっほっほ。やっぱり、焼くのは良い。 加減を調節すれば、ゆっくりを即死させることなく、内部と外部に異常を与えて活動を制限させる。 これほど、扱いやすい糖度増しの方法はないのぉ」 第三世代は、床に敷かれた鉄板の上でもがき苦しんでいた。 餌に釣られてまんまと中心に誘き寄せられた第三世代達は、 空に浮かぶ餌目掛けて体を伸ばしながら、舌を絡ませようとしている最中に火を入れられた。 中心に纏まっていた第三世代達は、徐々に襲い来る足下の熱気に耐えられなくなり、急いで脱出を計った。 しかし、四方を壁に囲まれた為、何処にも逃げ場なく焦りだす。 困ったあげく、側に居た他ゆの頭に体を乗せて、熱さから逃れる足場を作り始める非道な輩も少なくは無かった。 だが、そんな輩は悲惨な末路を迎える。 バランスを失って転げた落ちた時に、背中や逆さまになって頭を焼かれる個体が続出した。 翁達が見下ろす第三世代の焼き具合の割合は、足底4割、他所3割、残りは絶命か虫の息と言った所だろう。 (やべでぇええっ゛!? おざに、こんなものみせないでぇええっ゛!) 栄養を多く含んだ涙が流れ落ちる。 新たな地獄を見下ろしながらぱちゅは悲痛に身を捩じらせて抵抗していた。 ぱちゅの両眼は、女性の両手で強制的に開放されている。 拒否を理由に瞳を閉じることは許されない。 見ている最中にも、凄惨な状況は続く。 茎から生まれた赤ゆ達は、熱気立ち込める鉄板の上に垂直落下。 『ゆっくち、うみゃれぇるよっ!?』 などと、叫んでいるお気楽な固体も見受けられた。 生まれる直前までは目を瞑っているので、外界を確認できないからだと予想される。 茎から離れた瞬間に世界を認識する赤ゆ達。 そこは、熱気漂う暖かい季節などではなく、命を瞬時に奪う鉄板地獄。 着地するまでの短い飛翔中だけが悲劇を回避できる唯一の時間帯。 「あじゆっうっ゛!? ゆぎゅうっ゛!」 「ゆっぐぢっ゛! ゆっぐぢいいいぃぃぃっ゛!?」 「ゆぎゃぁあああぁあっ゛!」 なすすべなく落ちて命の危機に瀕する赤ゆ達。 様々な箇所から鉄板に張り付いて、全身を赤く染めた後、墨色に姿を変えていく。 親達は涙を流しながら赤ゆ達に呼ぶかける。 今、第三世代達を口にしたら、とても凶悪な甘さになっているだろう。 「ゆっくりうけとめたよっ! もうはなさないよっ!?」 「ゆーん! ゆーんっ!?」 中には、茎から滞空している赤ゆを舌で包み込んだ兵も存在する。 強い母の愛が成せる技だ。 「ゆっくり……おくちか、あたまにのせるよっ! ゆぎぎぎぎっ!?」 「ゆえーんっ゛! ゆえぇえええんっ゛!?」 舌に力を込めて赤ゆを持ち上げる。 体力は残り少ない。 全身全霊を込めて赤ゆの幸せな未来を掴み取ろうとしていた。 「ゆぇえーんっ゛!? あちゅいよぉぉおっ゛!」 「お、おちびちゃんっおとなしくしててねっ!? ゆっくりしてよぉおおおっ゛!」 鉄板から立ち上る熱気を浴びた赤ゆは暴れ出す。 包まれていた親の舌は、上下に激しく揺れ始めた。 最後の赤ちゃんを守るために、綱渡りのような緊張感で救出作戦を行う親ゆっくり。 しかし、幸福な未来など、針の隙間さえも存在しなかった。 つるりと舌から滑り落ちた赤ゆは、鉄板の上へと落下する。 「「うわぁああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ゛!?」」 予想道理の残酷な結末を迎えた第三世代の親と赤ゆは、絶叫を合わせながら悲痛と不運を訴えた。 目の前で炭と化していく新生児を見ながら、自分を二の次にして助け出そうとする涙ぐましい母の愛。 しかし、既に足は動かず、舌は鉄板に張り付いてしまいどうにもならない。 その無力な母の頭の茎から、体を小刻みに振動させた後、産声を上げながら新たな命がこの世に誕生する。 幸せな未来など影も形も存在しない、鉄板が織り成す灼熱地獄の世界へ赤ゆは落ちていく。 ぱちゅは見ていた。 あの日、巣穴の近所にいた第三世代の親を瞳で捉えていた。 れいむとまりさとありす。 黒い木の実を奪い合っていた新しい母達は、見るも無残な容貌になっていた。 甘い実をたっぷり食べて、色艶が良かったもちもちホッペは真っ黒に焦げている。 ありすに至っては前面が焼かれていて、顔を確認できない。 ドロドロに溶けた金髪は体に絡み付いている。 都会派な赤ゆは既に全滅しているようだった。 「さてと、…頃合じゃのう あーあっ、えー、ゆっくり諸君!」 翁は差し出されたマイクに声を通す。 鉄板に焼かれながらも存命していた第三世代は揃って顔を上げた。 「「「たずげでねっ゛!? ここから、だずげでねっ゛! あぢゅいよぉおおぉおっ゛!?」」」 悲鳴を上げる第三世代。 それぞれの口調は微妙に違ってはいた。 要約すれば、この地獄からの救援依頼。 それを無視して翁は用件を伝えていく。 「ここに居るぱちゅりーくんは解るかね? この度、森の長を辞退して我々の仲間となった事を伝える! 過去を捨てる条件を快く承諾してくれた。君達は砕いて有効活用させてもらおうかのぅ」 ぱちゅりーは固まる。 寝耳に水の言葉だった。 翁の発表した内容は、森の長であるぱちゅりーが、群れを裏切って人間の仲間になったと言う事を意味していた。 鉄板の上に居る第三世代の反応は様々だ。 疑う者、信じない者、罵倒する輩と千差万別な纏まりの無い集団。 その纏まりの無かった集団は、翁が行った作戦の一部であっさりと騙される。 「嘘ではないぞ? ほれ、待遇もバッチリじゃ」 口が塞がれて抱きかかえられたぱちゅりーの横に、銀製のトレイが横付けされる。 女性が差し出したトレイの上には、美味しそうなお菓子が山のように盛られていた。 しかし、これは先程の第一世代を加工して作られた食品。 側に居たぱちゅりーは、盛られた黒い塊に拒否反応を示していた。 だが、遠めで見ている鉄板乗りには解らない。 待遇の違いに腹を立てて、その怒りは天をつく程に膨れ上がっていく。 そして、第三世代の心は一つになる。 群れの長、ぱちゅりー。 我々を人間に売り、自分だけゆっくり出来る楽なゆん生を選択したのだと。 「「「――――――――――――――っ!!!」」」 施設の内部が第三世代の罵倒で揺れる。 口汚い言葉の全てが、長に対する非難の声だった。 鉄板に落ちる赤ゆを放棄して思いの丈をぶちまける第三世代。 (……むぎゅうううっ゛!?) ぱちゅりーは否定したい気持ちでいっぱいだった。 群れを裏切った行為は何一つしていないと。 先程の脱走計画も気の迷いだった。 人間に頼った自分が愚かだったのだ。 そう心で反省しているぱちゅりー。 しかし、思いは群れに届かない。 「ふむふむ。解りましたよ、ぱちゅりーくん」 翁はわざとらしく頷いた後で軽く右手を上げる。 それを確認したスタッフは、鉄板の温度調整レバーを最大にまで切り替えた。 「「「ゆっ゛ぎゃぁあああああああぁぁぁぁぁぁぁっ゛!?」」」 白い煙が立ち昇り、苦悶の表情で焼かれていく第三世代。 外皮が墨色に変わっても、短時間ならば中にある餡子に支障は無い。 最後までゆっくり出来る安らかな気持ちを何一つ与えずに殺しきる。 「ぱちゅりーくんのプレゼントだそうだ。 ありがたく思いながら、ゆっくりと味わいなさい」 「「「 ――は、じねぇえええぇえええええええっ゛!? 」」」 声を揃えての断末魔。 それは、ぱちゅりーの記憶に焼きついた。 恐怖と不甲斐なさで震えが止まらない。 「…処理を」 寡黙な青年が言葉を口にする。 スタッフに向けて残骸に対する今後の指示をしているようだ。 そして、抱えていたぱちゅりーも差し出す。 群れの長は、白服を着た研究員に委ねられた。 「それでは、ぱちゅりーくん。" また、あとで "」 翁から言葉を掛けられたぱちゅは、両開きの頑丈な扉の奥へと姿を消した。 精神的苦痛を与えられた群れの長。 疲労は見えるが、衰弱はしていない。 ぱちゅの命を支えていた口に貼られた湿布のような小さなシートは、 オレンジエキスを濃縮して栄養を与え続けて延命措置をとる医療品だった。 しかし、そのエキスは枯れ切って本来の役割を果たさない。 今からぱちゅりーに致命的な事が行われても、助けてはくれないだろう。 「…んっ! んんんっ!?」 口を塞ぐシートの表面から苦しそうな声が漏れてくる。 ぱちゅりーは手術台の上に寝かされて、体を黒いゴムで縛られていた。 脱出しようと試みるが、体は左右にも振ることは出来ない捕縛状態。 「んぐっちゅ゛!?」 まむまむとあにゃるに異物を挿入された。 その器具は、鋭い返しが付いた特注品。 抜けないことを前提に作られた道具は、体内の壁へと鋭く突き刺さる。 今までのゆん生で受けたことが無い激痛に悶えるぱちゅりー。 『赤ちゃんを作れなくなった!?』 ぱちゅはそんな的外れで暢気なことを考えている。 赤ちゃんを心配している場合ではないのだ。 (むきゅうぅうっ゛!? あんよさんがいだぁああぁああいっ゛!) 研究員は、注射器のような物をぱちゅの足裏へと突き刺した。 ゆっくりの足裏はびちびちと元気に動くのでしっかりと抑えてから針先を注入。 傷が広がってしまうと美しい物は作れない。 (むぎゅうっ゛! ばぢゅのなかみがっ゛! みゅぎゅううっ゛!?) じゅるじゅると音を立てて吸引開始。 ぱちゅりーの中に詰まっている生クリームは、床に置かれた小さなタンク内部へと移動していく。 (ばぢゅのながみっ! がえじでぇええっ゛! がえじでよぉおおぉおっ゛!?) 膨らんでいたお腹の部分が、みるみる内に萎んでいった。 内容物を吸い取られていく苦痛に耐え切れず、ストレス過多で吐いてしまう。 しかし、口に貼られたシートに邪魔されて流出を食い止められてしまい、頬を大きく膨らませた。 (…ゆ……むきゅあっぁ゛) 浮かんでは消えていく走馬灯。 飼いゆから始まって、些細なことで捨てられた不幸なゆん生。 その後訪れた森の生活は、とってもゆっくり出来た。 ずっと続くと思っていた。 でも…、群れは引き裂かれて人間に加工されてしまった。 人間はゆっくり出来ない。 関わってしまうから、こんな目に合ってしまうのだ。 ならば、それを提案したのは誰だったのか? それは群れの長を勤めるぱちゅりーだった。 自ら進んで人間に交渉と言う話し合いの場を作れば円滑に進むと思っていたのだ。 間違った自信をつけて慢心したぱちゅりーは、群れを壊滅に追い込んだ張本人。 (ああああああああああああああああああああああっ!?) その反省も記憶も。 奇麗サッパリに小さな容器に移された。 内容物を全て吸い取られたぱちゅりーは、ぺらぺらの皮になって手術台に横たわる。 少し膨れていたぷくーの面影は完全に無くなった。 一人の研究員が、ぱちゅりーの全てが詰まった容器を持ち上げて搬送準備を行う。 今から、この生クリームも加工されて黒い木の実の一部となる。 もし、ゆっくりの記憶が内容物に情報として蓄積されているのならば、この吸い取られた生クリームにも残っているはず。 機械の内部で再開した群れのゆっくり達に、ぱちゅりーは責めたてられる事だろう。 この原因を作ったのは長のせいだと決め付けて数で威圧を与える。 そんな身勝手な群れの姿が容易に想像できるのだ。 大きな部屋の豪華なソファーに翁が座る。 目の前に森の様子を映すモニターが数台設置されていた。 各ポイントには、水分を乾燥させて特別な加工をした黒い木の実を器具に取り付けている。 これを好んで食べる個体は、周辺の草や虫など見向きもしなくなる。 山の恵みと安定は常に保たれるのだ。 街の野良対策の一環で始めたこのプロジェクトに自分の土地を提供した。 山の一部に収容して、一網打尽にする計画を主とした県の試み。 これは、餓死を見据えた長期的な作戦にすると、共食いによって延命される為に見直された新しい計画。 「翁」 一言呟いた青年が入室した。 大きなトレイを両手で持ち上げている。 その上には、剥製と姿を変えたぱちゅりーが鎮座していた。 「ほっほっほ。ぱちゅりーくん、またあったのぉ」 嬉しそうに笑い出す。 翁は仕事をしながら趣味を満喫していた。 趣味は、群れの頂点に立つ歴代長の剥製集め。 この部屋の特設スペースには、数代に渡る個性豊かな加工済みの長が陳列していた。 青年は、新しいコレクションを台座の上に乗せる。 「ぱちゅりーくん。野生ごっこは、楽しかったかね?」 その問いに群れの長は答えなかった。 でも、少し悲しそうな表情をしたのは気のせいだろうか? 物言わぬぱちゅりーは、前回に群れの長を勤めたゆっくりの隣へと腰を落ち着けて、静かに佇んでいた。 ・翁の役割のお話 県に限らず時々無駄に思える政策を行う ・一部他作者様の設定をお借りしています 過去作 ふたば系ゆっくりいじめ 859 ほりはり ふたば系ゆっくりいじめ 814 ばうんてぃはんたー 希少種狩り ふたば系ゆっくりいじめ 802 我らっ!すっきりーっ!を熱く語る ふたば系ゆっくりいじめ 779 そうだ、駆除しよう ふたば系ゆっくりいじめ 764 たまたま ふたば系ゆっくりいじめ 752 おらべならい ふたば系ゆっくりいじめ 742 お呼び出し ふたば系ゆっくりいじめ 718 完全予約制 ふたば系ゆっくりいじめ 710 基本種 ふんどしれいむの復讐 ふたば系ゆっくりいじめ 683 あんらっき~を乗り越えて ふたば系ゆっくりいじめ 665 基本種 れいむの受難 ふたば系ゆっくりいじめ 638 ばうんてぃはんたー ふたば系ゆっくりいじめ 612 かってにはえてくる ふたば系ゆっくりいじめ 593 迷作劇場 ふたば系ゆっくりいじめ 572 ぎゃんぶらー ふたば系ゆっくりいじめ 507 火の用心 ふたば系ゆっくりいじめ 500 駄目だよ? ふたば系ゆっくりいじめ 458 ドゲスー ふたば系ゆっくりいじめ 449 希少種の価値 2 ふたば系ゆっくりいじめ 448 希少種の価値 1,5 ふたば系ゆっくりいじめ 443 希少種の価値 ふたば系ゆっくりいじめ 398 ゆっくり達を必殺技で葬る物語 ふたば系ゆっくりいじめ 382 穴だらけの計画とその代償 ・他、7点 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 何でゆっくりは人間様と対等と勘違いするんだろな -- 2016-02-07 21 50 45 ↓↓だから黒い実で舌を肥えさせたんだろ -- 2016-01-08 23 10 19 単に村を挙げて大規模な虐待をしてたのか それとも何か意図があったのか。山の資源を食い荒らされないためかな -- 2010-11-23 20 32 42 なるほど、黒い木の実でゆっくりを偏食にさせるのか。 街野良に対してのみ友好な戦術っぽいなー コスト高そうな気がするし、雑草等食べれる親ゆっくりには効かなさそうな気がするよー -- 2010-11-17 22 07 22 創造性のないコメントだな、つまらないっつーんなら理由ぐらい挙げろ それとも内容が理解できないくらい頭が悪いの? -- 2010-07-26 11 21 17 で? -- 2010-07-09 03 49 06
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ユクミン 前 27KB パロディ 希少種 自然界 ギャグ?パロディという名の・・・ 私の名前はキャプテン・オリバー。 シャチホコ星出身の雇われ宇宙船パイロットだ! 背がちょっぴり低い(60cmくらい?)のが悩みのナイスガイさ!! まあ私の星の人間は大体そんなものらしいがね!! まあそれは置いといて。 早速だが私がかつて出会った、ある星に生きる不思議な生物との出会いを君達には見て貰おうと思う。 それなりに長いので時間は掛かるが、最後まで付き合ってくれるならばこれほど嬉しいことはない。 では、ゆっくりしていってくれたまえ!!! ○月×日、墜落した日。~脱出計画開始~ まいった。困ったことになってしまった。 まさか私としたことが、小隕石の接近に気が付かずに接触してしまうとは。 止むを得ず見知らぬ星に不時着したが、愛船のシャーク号もボロボロになってしまった。 久しぶりに取れた休暇。せっかくのバカンスだというのに、台無しだ。 まあこのまま腐っていても仕方がない。というか、それどころではない。 どうやらこの星中にシャーク号の部品が散らばってしまったみたいだ。 幸いこの周囲だけならシャーク号である程度移動できる。 どうやらここは地形的にも安定していて危険な生物もいないようだ。 ここを拠点にして部品を回収し、機能を増やして行動範囲を広げていこう。 まさか非常用の探知機が役に立つ日が来るとは思わなかった。 そして大きな問題が一つ。この星は私が生きていくには辛すぎる環境なのだ。 防護スーツの生命維持装置が働くのは一ヶ月ほど・・・それまでに船を直して脱出しなければ。 ~脱出計画二日目~ 早速近くに反応があった部品を回収に来た。 それにしても、無くなった部品には大型の物も多い。 一人では回収に手こずるかもしれない。誰か協力者でもいれば・・・ そんなことを考えていると、目の前にピコピコ動く、芽のような物を見つけた。 なんだこれは・・・? 普通に考えれば植物の目だが、明らかに意思を持ったようにピコピコ動いている。 ―――怪しい。誰がどう考えたって、ロクな物じゃない。 ただでさえ警戒すべき未開の地。こんな得体の知れない物に気安く接触すべきではない。 至極当然の結論を出した私は、そのまま動く芽を無視してそばを通り過ぎようとした。 すると――― 「ゆっくりしていってね!!!」 勢い良く、芽があった場所から何かが飛び出してきた。 黒い髪に大きな赤いリボンをつけた、20センチ弱の・・・生首!? 「あっ!ゆっくりしていってよー!!」 生首の制止の声も振り切って、私は逃げた。 冗談ではない。職業柄、異星の生物との接触は慣れているが 流石に喋る生首などは専門外だ。どちらかというとオカルトに分類されるのではないのか? そんな事を考えながら必死に逃げていると、前方にまた例の動く芽が! 当然「ゆっくりしていってね!!!」出てくる生首。 よく見れば、周囲に同じような芽が沢山生えている。逃げ場がない。 それにこのまま逃げても、同じ事の繰り返しになりそうな気がする。 どうやら(何故か)言葉は通じるみたいだし、敵意も無いみたいなので対話を図ってみるのも手だろう。 あまり交渉は得意な方ではないのだが・・・ 私は意を決して、生首に話しかけた――― ・ ・ ・ 意外とスムーズに意思の疎通ができた。 とりあえずこれまでにわかった事といえば どうやら、この生首は“れいむ”という生物らしい。 いや、生物と言っていいものか・・・ なにせ彼らは中身が餡子の饅頭なのだから! 生きた動く饅頭・・・ますますオカルトチックになってきたではないか。 それはともかく、早速情報収集という事で色々と聞いてみた。 何故君たちがこのような姿形をしているのか? 人間というものを知っているという事は、この星にも人型の生命体は存在するのか? 様々な疑問をぶつけてみたが、殆どの質問を“れいむわかんないよ!”で返された。無常なものだ。 とりあえず何が目的なのだろうか?聞いてみよう。 「にんげんさんがゆっくりできてなかったから、ゆっくりしてっていいにきたんだよ!!」 意味がわからない。これは質問の答えになっていないのではないのか? 第一私にゆっくりしている時間など無いのだ。なにせ命が懸かっているのだから。 「にんげんさんはなにかゆっくりできないりゆうがあるの? なられいむがてつだって、にんげんさんをゆっくりさせてあげるよ!!」 ―――何?それは手助けをしてくれると言うことだろうか? 「そうだよ!!」 うーむ。気持ちは嬉しいが、正直あまり役に立ちそうに・・・ 「ゆっ!しつれいだね!じゃあ・・・ゆっくりしていってねっておおきなこえでいってみて!!」 何を急に・・・「いいから!」あぁ、わかったよ。・・・ゆっくりしていってね!!! すると 「「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」」」」」」」 すさまじい数のれいむが周りから飛び出てきた。 「ゆふふん、どう?これだけたくさんいれば、にんげんさんもゆっくりできるでしょ?」 これは驚いた。こんな習性があるのか。 「そうやっておおきなこえでゆっくりしていってねっていえばきっとみんなでてきてくれるよ!!」 これは中々役に立つかもしれない。 これだけの数がそろえばきっと重い物も引っ張ることができるだろう。 芽があるところで呼べばすぐに出てくるのもいい。簡単に補充が利く。 見た所、結構な数の芽がここには生えているようだ。 せっかくの厚意だ。どうやら悪い奴等でもなさそうだし、手伝って貰おう。 早速周囲のれいむを集めて、最初に見つけた部品を運んでもらうことにした。 この大きさなら大体・・・四匹ほどいれば大丈夫だろう。 頼んだぞ、れいむたち。 「ゆっくりまかせてね!!!ゆーしょ、ゆーしょ!・・・おもいぃ゛ぃ゛!!!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛!!でいぶのなちゅらるぱーふぇくとなはがぁぁ゛ぁ゛!!」 「ぜひゅ~、ぜひゅ~。ぼ・・う・・・だ・・・め゛ぇ゛・・・・・・」 「でいぶぅぅぅ゛ぅ゛!!!ゆっぐりじでよぉぉ゛ぉ゛!!!」 全くもって駄目だった。 すぐ疲れて息を荒くする者や、歯を欠けさせて泣き喚く者ばかりだ。 なにも歯で咥えなくとも、押せばいいだろうに・・・それにしたって弱すぎる。 仕方ないので、考えていたよりも倍の数を使ってやっとシャーク号まで運ぶことができた。 最初数十匹いたれいむは今や半分ほど脱落している有様だ。 まあそれでもこの状況では心強い味方になってくれることは間違いない。 しばらくは彼らと共に部品回収を進めていくことにしよう。 ちなみにれいむから聞いた話では、れいむたちとは異なる種類も存在するらしい。 れいむたちはそれらを自分達もひっくるめて“ゆっくり”と名乗っていた。 私もそれに習って、れいむたちの種族をひっくるめて“ゆっくり”と呼ぶことにしよう。 他の種類のゆっくりも友好的であれば助かるのだがな。 さて、なんだかんだで今日は結構な進展があった。 無くなった部品30個の内3個が戻ってきて、 修理して取り付けた結果、少し行動範囲も広がったようだ。 この調子でどんどん進んでいくと良いのだが・・・ 大きな不安とほんの少しの安心感を胸に、 私はシャーク号までついて来たれいむたちを貨物室に押し込んで(意外と広いのだ) そのまま拠点に戻って眠りにつき、その日を終えた。 ~脱出計画三日目~ 行動範囲は広がったものの、まだ近辺には部品が残っている。 それを回収すべく、今度は違う方向にれいむたちとやってきた。 「ゆひゅ~、ゆひゅ~・・・れいむつかれたよぉ・・・」 「にんげんさん。ちょっとやすませてね・・・」 まだそんなに働いていないというのに、もう音を上げているれいむたち。 一匹あたりの運動量を考えると負担はかなり少ないはずなのだが、 すでについて来ている数は捜索開始時の三分の一ほどになっている。 しかも、やたらと休憩するせいで回収効率もガタ落ちだ。 おまけに夜になると 「こわいゆっくりがたくさんでるよ!」 ということでれいむ達は明るいうちにしか働きたがらない。 こちらとしても何があるかわからないので、日没までにはシャーク号に戻らなければならないのだ。 もう駄目だ、疲れた、休みたい、などとひたすらぼやくれいむたちからは、 根気や力強さ、その他諸々のプラス要素が少しも見当たらない。 長所といえば、掃いて捨てるほどそこら辺に生えているということぐらいか。 どれだけダメダメなんだ、こいつらは・・・ とは言ったが、これでも労働力として役に立ってくれていることは事実だ。 あれこれうるさいくらいで別れるというのは早計だろう。 ここは黙って我慢だ・・・ れいむの泣き言を適当に聞き流しているうちに、部品が落ちている場所にたどり着いた。 後はれいむたちに運ばせるだけなのだが・・・ 「ゆん?れいむと・・・にんげん?がそろってなんなんだぜ? いままりささまはゆっくりしたぴかぴかさんみるのでいそがしいんだぜ!どっかいくんだぜ!!」 黒い帽子をかぶった、金髪の生首。おそらくゆっくりだろう―――がいた。 落ちている部品に寄り添っている。気に入ったのだろうか? 「ま、まりさ!そのぴかぴかさん・・・」 「もしかしてれいむたちもぴかぴかさんをみにきたのかぜ? でもこれはまりささまがひろったからまりささまのものなんだぜ!あきらめるんだぜ!!」 どうやられいむの台詞から推測するに、こいつはまりさというらしい。 ゆっくりまりさ、というわけか。 「そんなぁ!それがないとにんげんさんがゆっくりできないよ!!」 「そんなことしらないんだぜ!さっさとうせるんだぜ! それともまりささまのどれいになってみるかぜ?そしたらすこしくらいはみせてあげてもいいんだぜ!!」 ゲラゲラ笑うゆっくりまりさ。なんだかゲスい奴だな・・・ まりさってのは皆こうなのか? 「ううん。まりさのなかにも、たまにゆっくりできないまりさがいるんだよ・・・」 まあ普通に考えればそうだろうな。ならば便宜上、ゲスまりさと呼ぶことにする。 しかしゲスいと言っても一応対話が可能なのだから、交渉に移ろうとはしてみるべきだろう。 元はといえば私のものだ。いきなりで悪いが返してはくれないだろうか? 「なにいってるんだぜ?これはおちてたのをまりささまがみつけたんだからまりささまのものなんだぜ! わけのわからないこというにんげんはゆっくりできないからゆっくりしないできえるんだぜ!!」 が、やはりそうなるだろう。当たり前だ。 突然証拠も無しに返せといわれて、大人しく渡す者がいるはずがない。 まあそれにしては随分と物言いから知能の低さが滲み出ているが・・・そもそも交渉などできるのだろうか? 「ゆん?なんなんだぜ?・・・もしかしてまりささまのかっこよさにみとれてるのかぜ? ならしかたないからにんげんでもどれいにしてやってもいいんだぜ!!かっこよくてごめんね!!!」キリッ(笑) うん、できなさそうだ。精々れいむとどっこいどっこいといったところだろう。 「 !! まりささまが、そこのばかそうなれいむたちとおなじだっていったのかぜ!!? ゆ・・・ゆるさないんだぜ!てんさいまりささまをばかにするとどうなるかおもいしらせてやるんだぜ!!」 しまった、聞こえていたのか! いきなり飛び掛ってきたゲスまりさに合わせて、私はとっさに足を振り上げた。 「げべっ!!げっ!ゆぶっ!べっ!!!」 どうなることかと思ったが、まりさは私の足に当たって、見事に飛んだ。 そしていくらか跳ねた後、顔面で無様に着地する。 おや?・・・そうか。身体能力なんかもれいむと同じ程度なのか。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・ゆ゛っぐり・・・ざぜ・・で・・・・・」 そのまま動かなくなってしまった。・・・もしかして、死んだのか?あれで!? そんな、まさかたったあれだけで! 「にんげんさん。いくらまりさがげすだからってゆっくりごろしはよくないよ・・・」 「にんげんさんはもしかしてゆっくりできないひとなの?」 れいむたちも若干引いている。 ち、違う!ワザとじゃないんだ!私はただ足を・・・ 「そっか。わざとじゃないならしかたないね!!」 「そうだね!!たまたまならしょうがないよ!!あのまりさげすだったし!!」 あ、それでいいのか。 軽いな・・・ まあいい。これは不幸な事故として片付けて置こう。 さあ、後はこの部品を運び込んでここ一帯は回収完了だ。次からはもっと足を伸ばせるぞ。 頑張ってくれ!!れいむたち!!! 「「「「「ゆっゆっおー!!!」」」」」 この日は拠点近辺の部品を回収し終えて、 ゲスでない普通のまりさが埋まっていたので、せっかくなので補充がてら引き抜いた。 現在のゆっくりの割合はれいむとまりさが半々だ。貨物室に入れられるだけの数を引き抜いておいた。 能力にあまり違いは見られないが、ものは試しだ。それほど変わらないなら痛手も少ないだろう。 残りの部品は、後24個。 まだまだ先は長いがそれほど悲観するような状況でもないのかもしれない。 私の不安はほんの少しだけ。だが昨日よりも確実に軽くなっていた。 ~脱出計画四日目~ 次は少し遠めの場所に来てみた。 ここにはセンサー類の一部が落ちているようだ。 これらを回収しておけばこの星の事がもう少し詳しくわかるようになるので、きっと探索も楽になるはず。 それにしても・・・ 「ゆぜー・・・ゆぜー・・・あづいよぉ・・・」 「じめんさんがあつくてやけどしちゃいそうだよ・・・」 「まりざもうあるげない゛がも・・・」 やっぱりまりさも、れいむとそう変わりなかった。 身体能力はまりさのほうが上のようだが、私から見ればその差は微々たる物だ。 そのくせ音を上げるのは非常に早い。困った物だ・・・ しかし彼らの言うことも分からないでもない。 私は防護スーツのおかげでなんとか感じないが、確かにここら一帯は気温が非常に高いのだ。 心当たりといえば、近くに山がある。もしや、活動している火山なのだろうか・・・ 「ゆっ!にんげんさん!ぴかぴかさんみつけたよ!!」 「ほんとだ!あれもってはやくかえろうよ。ここはゆっくりできないよ!」 そんなことを考えているうちに目的地に着いたようだ。 後は持って帰るだけなのだが・・・ ―――部品があるところまでは一本道。何故ならその道以外は全て焼けた岩が地面になっているから。 しかもその唯一の道も所々開いた小さな穴から煙が吹き出ている。 どう考えても危険だ。ここがもし活火山付近だとすればなおさら。 ここは無理に突っ込まずにゆっくりと対策を練るべきだろう。 下手に動くとロクなことにならない。 「なにいってるの!?こんなあついところにいたられいむしんじゃうよ!!」 「そうだよ!こんなところじゃゆっくりしたくてもできないよ!!」 「もういいよ!にんげんさんはほっといてれいむたちでぴかぴかさんもってこよう!!!」 「れいむたちをゆっくりさせれないにんげんさんはすっこんでてね!!」 「「「「「ゆっゆっおー!!」」」」」 あぁ・・・言ってるそばかられいむが半分ほど突撃して行った。・・・やめておけばいいのに。 「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!あづい!あ゛づい゛ぃぃ゛ぃ゛!!!」 「じんじゃうよ!!でいぶあづぐでじんじゃうぅぅ゛!!!」 「ゆあぁぁぁ゛ぁ゛!まっがなひさんん゛ん゛!!でいぶがらはなれでねぇぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!」 「「「「「ぼっど・・・ゆっぐり・・・じだ・・がっ・・だ・・・・・」」」」」 やっぱり全員焼け死んだか。だからやめておけと言ったのに。 よく周りを見れば、ごく少量ではあるが火の粉が舞っている。おまけにあの煙はおそらく高温のガスだ。 当たればそれだけで焼け爛れるし、火の粉が引火すれば火炎放射機も真っ青の威力になるだろう。 さて。多大な犠牲を払ってそれが証明されたが、ここからどうしようか。 この防護スーツも流石にこんな異常な状況にまで耐えられるようには設計されていない。 単純な一本道ということは、ここ以外には道は無いということである。まわれる所など無い。 それにれいむたちが言っていた通り、あまりゆっくりしすぎていては暑さで参ってしまう。 考え込む私を嘲笑うかのように、また地面から火が吹いた。そんなとき――― 「もこたん、INしたお!!!」 地面から真っ白な髪の生首が飛び出てきた。おそらくゆっくりだろう。 始めて見る種類のゆっくりは、吹き出る火を見てうっとりしていたが やがて私達に気付いたのか、こちらに視線を寄越した。 「あ!にんげんさんだ!!はじめてみるお!! ゆっくりもたくさんいるお!!ゆっくりしていってね!!!」 どうやら敵愾心は無いみたいだ。これなら話しやすい。 ゆっくり・・・もこたんというのだろうか?何故いきなり出てきたのだろう。 「そうだお!もこたんはもこたんだお!! もこたんはひをたくさんみるとゆっくりできるからでてきたんだお!!! にんげんさんたちはここになにしにきたんだお?」 こういうゆっくりもいるのか。 私達は、この火やガスのせいで困っていると言うのに・・・羨ましいものだ。 「どういうことだお?ちゃんとせつめいしてくれないとわからないお?」 実は、かくかくしかじか・・・ 「そういうことだったのかお・・・それはたいへんだお! それならもこたんがてつだってあげるお!!もこたんあついのへいきだからきっとやくにたつお!!」 なんともありがたい申し出ではあるが、流石に一匹では・・・まさか! ゆっくりしていってね!!! ・・・何も起きない。ならやはり一匹で何とかするしかないのか。 「そうじゃないお!もこたんたちをよびたいならそれじゃだめだお!! ゆっくりINしていってね!!!っていってあげて!」 そこから違うのか。ゆっくりなりのオリジナリティだと思っておこう。 では・・・ゆっくりINしていってね!!! 「「「「「もこたん、ちょうINしたお!!!」」」」」 声と共に、出て来る出て来る大量のもこたん。これなら数も十分だ。 ではお願いしたい。 「にんげんさんのためにあのぴかぴかさんをみんなでとってくるお!!」 「もこたんにんげんさんをゆっくりさせてあげるお!!」 「せいいっぱいがんばるお!!」 それぞれ気合を入れながら部品の下へと駆けて行くもこたん達。 本人は平気だといっていたが、本当に大丈夫なのだろうか・・・ 「ゆっくりほのおさんもえてるお!!」 「とってもあつくてきもちいいお!!」 驚いた。半信半疑だったが、まさか本当にあの高熱の中で平然としているとは。 もこたん達は吹き出る高熱ガスや炎も意に介さず、軽々と部品を持ってきた。 一匹一匹のパワーも申し分ない。れいむたちには悪いが、彼らとは雲泥の差だ。 このままついて来てはもらえないだろうか。 「にんげんさん、さそってくれてうれしいけどそれはできないお・・・ もこたんはあついところじゃないといきていけないんだお。 だからここからはなれられないんだお・・・ごめんねにんげんさん」 そうなのか・・・残念だが仕方ない。こちらこそ無理を言って申し訳ない気分だ。 「で、でもあついところにはきっとほかのもこたんがすんでるはずだお!! さっきみたいににんげんさんがよべばきっとたすけてくれるお!!」 なるほど、覚えておこう。では今日のところは帰ろうか、みんな。 「きょうはくうきだったよ!!」 「こんどはまりさたちもがんばるからね!!」 「「「「「ぼるけいのぉ!ぼるけいのぉ!!」」」」」 こうして派手に火を吹く大量のもこたん達に見送られながら、私達は拠点に帰った。 共について来れはしないものの心強い味方ができたものだ。 そう思うと同時に、後ろの方で有りもしない本日の武勇伝を得意げに語り合っているれいむとまりさに (我ながら薄情だと思うが)一抹の不安を覚えながら、私は拠点に着くまでのほんの少しの間だけ浅い眠りについた。 本当に彼らで大丈夫なのだろうか・・・ ~脱出計画五日目~ 本日は昨日とは逆の方向に来た。 まさか反対の方角にまで同じような苛酷な環境は無いだろうと思ったからだ。 予想は見事的中。熱くもなく寒くもなく、険しい道もなく全体的になだらかだ。 普段文句が多いれいむやまりさたちも快適そうで何よりである。 ただし・・・ 「・・・おっきなかわさんだね」 「こんなにいっぱいのおみずさんみたことないよ・・・」 この緩やかな流れの、大きく深い河がなければ、の話だが。 これまた困った。この河は私の胸くらいまでありそうだ。 今までも多少の浅瀬はあったが、どれも私の膝までが浸るかどうかといった程度のものばかりだった。 どうやられいむたち、と言うよりもゆっくりは(饅頭である以上当然といえば当然なのだが)水を嫌うらしく 多少濡れる程度ならともかく、こんなに深い河に長時間は入れない。溶けてしまう。 河の幅が十数メートルという規模なのも問題だ。 彼らの脆さでは、おそらく思いっきり向こう岸まで投げ飛ばした後の、着地の衝撃だけで死んでしまう。 当の部品はというと、向こう側の岸からすぐそこの所に落ちていた。 今までの部品に比べればかなり小さく、よって軽いのでそれなら私がさっさと取りに行けば済む話だろう。 が、しかし。またしても問題は私の防護スーツである。 一応簡単な耐水加工は施してあるが、もし壊れてしまったら・・・ 言うまでも無く、その場でお陀仏である。考えたくもない。よって、私が入るという案も却下だ。 例に漏れず回り道は無いし、渡れそうな橋もない。どうしたものか。 ここに来てから私も頭を悩ませっぱなしだな・・・ 「ゆっふっふっふ・・・こまってるね、にんげんさん」 うん? 声のしたほうに振り向くと、つれてきたまりさが全員笑っていた。異様な光景だ。 「ほっといてね!・・・それよりもにんげんさん、こまってるね。 いわなくてもわかるよ!かわさんがわたれないんでしょ? れいむじゃおみずさんがたくさんあるとどうしようもないもんね!ゆぷぷっ!!」 あー、要らない挑発はいいから何ができるのか説明してくれないかね? 「わかったよ!! まりさたちはおぼうしさんにのっておみずさんにうけるんだよ!! おぼうしさんにのってむこうがわまでいってぴかぴかさんをみんなでもってかえればいいんだよ! そんなにずっしりさんじゃないんでしょ?だったらまりさたちなららくしょうだよ!!」 なんと、この帽子にはそんな機能が隠されていたのか。 しかしいくら部品が軽いとはいえ彼らに任せていいものか・・・ 「まりさたちにんげんさんといっしょにいて、まだゆっくりしたところなんにもみてもらってないよ! だからここでちょっとゆっくりしたところみせたいよ!!“おめーばんかい”のちゃんすをちょうだいね!!」 「まりさすごくむずかしいことばしってるんだね・・・」 「すごいよまりさ!!」 「ゆふふん!れいむももっとまりさをみなおしてもいいよ!!」 言葉の間違いはともかく、やる気に満ちているのはわかる。 どうせ他に方法も無いのだ。こう言ってくれてるのだし任せてみようか。 よし!では頼んだぞ、まりさたち!! 「「「「「ゆっゆっおー!!!」」」」」 現在居るだけのまりさが、全員河に向かって突撃していく。 昨日の火山でいつの間にか随分減っていた事を除いてもすごい数だ。 正直そんなに沢山は必要ないのだが、それだけやる気があるということなのだろうか? まりさが一列に並んで、帽子を浮かべて飛び乗った。 おお、本当に浮いている。嘘や見栄じゃなかったのか・・・疑ってすまなかった。 心の中で謝る私を余所に、まりさたちは全て浮かび終えたようだ。 後は部品を取って、力を合わせて行きの様に戻ってくるだけ。難しいだろうがこれなら期待できそうだ。 しかし、まりさたちはいくら立っても行動を起こさない。どうしたというのだ・・・? 「「「「「こ、こ、こ、ここからうごけないよぉぉぉぉ!!!」」」」」 ・・・なんだって!!?動けないとはどういうことだ!? 「まりさうきかたはしってたけどすすみかたはしらなかったよぉぉ!!」 「だれかぁ!!おーるさんもってきてねぇぇ!!」 「そんなのないよ!!ここからどうすればいいの!?」 「ゆ゛あぁ゛ぁ゛!!だれがだずげでぇぇ゛ぇ゛!!!」 なんという事だ。まさか言葉の通り“浮き方”しか知らなかったとは。 というか、普通そんな命に関わるような事を失念するものなのか!? 「あ・・あ・・あ・・・どうじで!?どうじでいきたくないほうにいっちゃうのぉ!!?」 「おぼーじざん!そっぢいがないでね!!ばでぃざのいうごどきいでね!!」 しかも、考えてみれば当たり前の事だが帽子が下流に向かってゆっくりと流され始めた。 とりあえず追いかけてみるが飛び込むわけにもいかず、近くに何かを引っ掛けるのに適した物もない。 う~む、だめだ。いい手が思い浮かばない。 「ゆっ!?なんのおと?」 「どどどどどどってきこえるよ・・・」 下流に向かっていくにつれ、何かを打ち付ける音が聞こえてくる・・・まさか 「「「「「たっ、たっ、たきさんだぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」 やっぱりそうか・・・ある種のお約束だな。 なにか御都合というか・・・第三者の悪意めいたものを感じそうだ。無論気のせいだろうが。 おっと、そんなことを言ってる場合じゃない。・・・とは言うが、どうしようもないのも事実だ。 「にんげんさん?どうしたの!?たすけてね!!たすけてね!!!」 「どぼじでぞんなゆっぐりじでるのぉ゛!?ばでぃざをだずげでよぉ゛ぉ゛!!」 「やだぁぁ゛ぁ゛!!ばでぃざじにだぐないよぉぉ゛ぉ゛!!」 すまない、まりさたち。どうする事もできない。 私にはもう打つ手が無いのだ。せめて安らかに成仏してくれ。 「ぞ、ぞんなぁぁぁ!!」 「あっちにもどってね!!もどってねぇぇ!! ・・・ばでぃざのずでぎなおぼーじざんもどっでよぉぉぉ!!」 「やだぁぁぁ゛ぁ゛!!!」 「もっとゆっぐりじだがっだぁぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛!!おちるよぉぉぉ゛ぉ゛!!」 「「「「「おぞら゛をどんでるみだいぃぃ………『ドバァァァン!!!』……」」」」」 滝を覗き込んでみる。・・・分かっていた事だが、何も浮かび上がってこない。やはり全滅したようだ。 数十匹いたまりさが一気に全滅・・・こちらに責務は無いとは言え、流石に罪悪感の一つも出てくるというものだ。 まあやってしまったものは仕方がない。次からはもう少し熟慮しよう。反省は次に活かす為にあるのだ。 そういえばれいむ達がいない。大方、彼らの身体能力ではついてこれなかったのだろう。 仲間が沢山死んだと言えば、どんな反応をするだろうか・・・ 少し沈んだ気分で、私は来た道を早足で戻った。 少しブルーになりながら部品があった河岸に戻る私を迎えたのは 「ゆ~ゆ~♪ゆゆゆのゆ~♪にんげんさんまだかな~」 「れいむたちをほうっていっちゃうなんてしつれいなにんげんさんだね!!」 「あんなばかなまりさなんかほっとけばいいのにね!!」 のんきに下手糞な歌を歌う、だらけきった様子のれいむたちだった。 ・・・ついてこれなかったのではなく、ついてくる気が無かったのか。 「あ、かえってきたよ!!」 「どうしたの?まりさたちはどうしたの?」 「やっぱりあのままおみずさんにおちちゃってしんじゃったんだよ!!!」 「できないことするからああなるんだよ!おおぶざまぶざま!!」 「かわいいれいむたちをばかにしたばちがあたったんだね!!」 ・・・なんだ、こいつら。 嘆くどころかれいむ達は一匹残らず笑っている。 善意の行動の結果散った彼らに、可哀想とかそういう気持ちは無いのか? 「なにいってるの?そんなのしらないよ!!」 「そうだよ!!にんげんさんをゆっくりさせるのはれいむたちだけでじゅうぶんなんだよ!!」 「めだとうとしてかってにしんじゃったまりさたちのことなんてしらないよ!!」 最初にあった頃に比べて、随分と性格が変わってないか? 第一、お前達なんかやる気があったのは最初の二日だけで、最近は文句しか言っていなかったと思うが・・・ そうは思ったものの、かく言う私もそう彼らを責める事はできない。 普段は後ろから指令を出すだけだし、彼らの運搬の邪魔をしてはいけないので下手に手も出せない。 今回も追いかけたはいいが何も出来ずにただ滝壺に落ちるのを見ていただけだ。 正直、何もしなかったという点では私もれいむたちと何も変わりない。 そう思うと、少し自分が嫌になる。まあそれでも、今のれいむ達よりはマシだと思うが。 しかしどうしたものか。 沢山の仲間を失い、残った者には正直良い感情が持てない。 おまけに現状を打破できるだけの妙案もない。 正に八方ふさがりだ。とうとう打つ手がなくなったか・・・ 「どうしたの?にんげんさん。ゆっくりできてないね!」 「きっとあのばかなまりさのせいだね!!ぷんぷん!!」 「しんでもめいわくかけるなんてどうしようもないね!!おおおろかおろか!!」 「やっぱりれいむたちがいちばんゆっくりできるんだよ!! にんげんさんもきっとそれがわかったはずだよ!!!ゆっくり~していって~ね~♪」 聴いているだけで胸糞悪くなるようなれいむの声を聞き流し、途方に暮れていると・・・ 「かっぱっぱ~♪なんだかゆっくりできてないふんいきだねえ。どうしたのかな~・・・あれ?」 緑色の帽子をかぶった生首・・・もといゆっくりが河からちゃぽんと姿を現した。 「・・・に」 ・・・に? 「にんげんさんだぁ!!すごいよ!はじめてみたよ!!にとりだいこうふん!!」 河の中ではしゃぎ出した。 それはともかく、にとりというのだろうか? 「あ、ごめんなさい・・・にとりはにとりっていうんだよ。 なんだかゆっくりしてないかんじがしたからきてみたんだけど、どうかしたの?」 「なんでもないよ!へんなゆっくりは」悪いがれいむは少し黙っててくれ。 実はかくかくしかじか・・・ 「そうだったんだ・・・たいへんだったね、にんげんさん。 まりさのことはざんねんだったけど・・・あのぴかぴかさんならとってこれるよ!!」 それは本当か!? そういえば水に平然と入っている。平気なんだな。 「うん!あれならちいさいからにとりだけでもだいじょうぶだよ!!」 正に渡りに船と言ったところか。 せっかくの申し出だ。ありがたく受けよう。 「まかせてよ!にとりはにんげんさんの“めいゆう”なんだから。かっぱかっぱ、かっぱっぱ~♪」 そう言うと、にとりは至極あっさりと対岸にあった部品を咥えて、浮かんだままこちらにやってきた。 「はいどうぞ!!」 こんなに簡単に・・・まりさの犠牲はなんだったのだろうか。 「ごめんね。もっとはやくここにくればよかったよ・・・ でもこれですこしはにんげんさんのやくにたてたよね?それならにとりはだいまんぞくだよ!!」 正直まだ気は晴れないが、こう言ってくれるにとりには心から感謝したい。 もう少しゆっくりしたい所だが、日没が近い。そろそろ帰らねば・・・ 「うん。にとりはおみずのないところじゃゆっくりできないからついていけないけど きっとこんなふうにおみずがたくさんあるところならほかのにとりがたくさんいるはずだよ! ゆっくりしていってねってよんでくれればきっとよろこんでてつだってくれるとおもうよ!!」 やっぱりそうなのか。まあ、もこたんの件があったからなんとなく察してはいたが。 それでも心強い仲間ができた、ということなのだろう。 これから部品の探索もどんどん厳しくなるはずなので、この申し出は有り難い。 正直・・・れいむよりは数段。 「じゃーねー、にんげんさん!!げんきでねー!! かっぱか~っぱかっぱっぱ~♪かっ~ぱ……」 元気に挨拶した後、河に潜って行くにとりに背を向け、私達はシャーク号へと戻った。 「こんかいもくうきだったね・・・」 「あのにとりとかいうゆっくりがよけいなことするからだよ!」 「そうだね!あんなのれいむたちならゆっくりなんとかできたのに!!」 拠点へと帰る途中の船内。 又してもほとぼりが醒めた頃に大口を叩くれいむたち。 もう彼らを頼るのはやめた方がいいのではないかと思えてきた。 まあきっと何かの役には立つはずだ。多分。おそらく。役に立てばいいなあ。 もう少し頼りになるゆっくりはどこかにいないものか・・・ れいむたちの戯言にうんざりしながら、私はどことも知れない星に願いをかけた。 不安かって?今の状況を見て心から安心できる者がいたら、見てみたいものである・・・ 続く ・なかがき 実は元の作品、30分くらいしかやったこと無いです。 不勉強による描写や設定の甘さがあっても華麗にスルーしてくださるとすごくありがたいです。 まあ元々設定に色々と無茶があるのは承知の上なんですが。 では後半で!! 小五ロリあき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 412 僕と『あの子』とゴミ饅頭と ふたば系ゆっくりいじめ 446 俺とゲスと自業自得な餡子脳 ふたば系ゆっくりいじめ 460 弱虫まりさとほんとの勇気 ふたば系ゆっくりいじめ 484 ドスと理想と長の資格 前 ふたば系ゆっくりいじめ 494 ドスと理想と長の資格 後 ふたば系ゆっくりいじめ 514 僕とさくやとおぜうさま ふたば系ゆっくりいじめ 548 てんことれいむとフィーバーナイト 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 559 てんことれいむとフィーバーナイト 後編 ふたば系ゆっくりいじめ 583 ゆっくりしたけりゃ余所へ行け ふたば系ゆっくりいじめ 599 はじめてのくじょ~少女奮闘中~ ふたば系ゆっくりいじめ 615 お兄さんは静かに暮らしたい ふたば系ゆっくりいじめ 659 よくあるお話 ふたば系ゆっくりいじめ 674 かわいいゆっくりが欲しいなら ふたば系ゆっくりいじめ 701 おうちは誰の物? ふたば系ゆっくりいじめ 789 ゆめみるれいむときゃっしゅさん 小五ロリあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る コイツらより、やっぱり普通にピクミンが良い -- 2013-03-28 23 26 58 「ゆっくりしていってね!」と「ゆっくりINしていってね!」で出てくるんだ・・・wwwwww -- 2011-10-23 20 14 49 にとり良い子だなあ…飼いたい… -- 2010-07-30 01 39 22
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「あかちゃん、うまれないでね!ここでうまれたらゆっくりできないよ!」 親れいむの体は帯状のベルトで柱に固定されており、眼前にはすり鉢上の傾斜がついている。 その傾斜の終点にはボーリングの玉がすっぽり入りそうな穴が空いていて もし赤ちゃんが生まれようものならコロコロと転がってその穴へ落ちてしまうことが見て取れた。 昨日までは森でまりさとゆっくりしていて ずっと薄暗い巣穴にいたら実ゆっくりの健康に悪いからと日向ぼっこをするために草原に出た。 それから、赤ちゃんのために栄養のつくものを食べようとまりさと一緒にお野菜が勝手に生えるポイントで むーしゃむしゃ♪とごはんを食べていただけなのだ。 それが、どぼぢでこんなところに・・・。 「おねがいだから、あかちゃんゆっくりしていってね!まだうまれないでね!」 そんな親れいむの願いとは裏腹に頭上の実ゆっくりはユサユサと揺れて今にも落ちてきそう。 「ゆっ」「ゆっ」 と声を漏らしている実ゆっくりはすでに飾りの形までハッキリしている。 赤れいむが3匹と赤まりさが2匹だ。 自分では実ゆっくりの様子を見ることが出来ないが、茎を伝ってその重さが以前よりも増していることを実感している。 もう立派なプチトマトサイズ。 本当なら柔らかい葉っぱを敷き詰めて、ゆっくりと受け止めてあげたい。 そこへ、ガラッとスライド式のドアから人間が現れる。 「やあ、ゆっくりしてるかい?」 「ゆっ!?」 暗い部屋に急に外の光が差し込んだことで一瞬たじろいだが ゆっくりと同じ言葉をしゃべる動物なので、きっとゆっくりの仲間かそのハシクレだろうと直感し 事情を説明して助けを求めた。 「おにーさん、たすけてねぇー! れいむのあかちゃんがゆっくりできなくなっちゃうよ!」 「むむ、それはいけないなぁ!よ~しお兄さんに任せなさい!」 人間はポケットから木工用ボンドを取り出すと、れいむの頭上でなにやら作業を始めた。 それはプラモデルを組み立てるように慎重かつゆっくりとした動作。 「おにいさんなにやってるの!はやくれいむをたすけてね! りかいできないの?ばかなの?」 何をしているのかわからないれいむのために鏡をみせてあげる。 そこには、茎の根元と実とをガッチリと木工用ボンドで固められた赤れいむと赤まりさが映っていた。 これなら赤ちゃんが落ちてくることはない。だけどこれじゃあ根本的解決になってないことはれいむにもわかった。 「ちがうでしょ!このむのう! うごけないれいむをゆっくりしないでたすけてね!」 「あれま、じゃあボンドはこれでおしまいね」 人間はヘソを曲げて、傾斜にごろんと横になりくつろぎはじめた。 「はやく、れいむの赤ちゃんを産んでね~♪ゆっゆっ~♪」とゆっくり風の鼻歌も歌っている。 そうこうしているうちにとうとう1匹目の赤ゆっくりが生れ落ちる。 赤れいむだった。 「ゆっ、ゆっくち・・・」 ポトリッとおちた赤れいむは「ゆっくりしていってね!」と言おうとして言えないままコロリッとバランスを崩した。 「れいぶのあがじゃんがぁああ!」 このままでは、赤ちゃんが傾斜を転がって穴におちていってしまう。 ところが、転がる勢いがつく前に、横になっていた人間が足でそれを阻止をした。 つづけて、2匹目には赤まりさ、3匹目は赤れいむが生れ落ちる。 やはり、転がる赤ゆっくりを足でキープ。 「ありがとうは?」 そんな人間の言葉を無視して 「あかじゃんたちぃ!ゆっくりしていってねぇ!」 「おかーしゃん!ゆっくちちていっちぇね!」 「みゃみゃー!ゆっくちー!ゆっくちー!」 「ゆっくぃしていっちぇね!」 と勝手に挨拶を交わしている。 赤ゆっくりが助かったことでさっきまでの事を忘れている親れいむ。 すくっと立ち上がって赤ゆの支えを取り払う。 「ゆっ、ころころしゅるよ!」 「ゆっくちころがりゅよ!」 「ゆっくぃ~!」 すると、人間にはそうでもない斜面だが手足のない赤ゆっくりはバランスを崩して転がっていく。 「おちびちゃんたちころがらないでね!ころがるとゆっくりできないよ!」 親れいむの言葉もむなしく最初に生まれた赤れいむが穴めがけてホールインワン! スコーンッと綺麗な音がしたかと思うと「ゆぅぅぅ~」っと赤ゆの声は遠ざかっていく。 「れいぶのおちびぢゃんがぁぁあああ!」 ゆが~ん! 続けて赤まりさと赤れいむも転がり落ちそうになるが、姉れいむが穴に落ちたのを見て必死に斜面にこらえる。 ぴょんっ跳ぶことの出来るゆっくりの足はその柔らかさを利用すれば餅のように吸付いて斜面にも案外たえられるのだ。 「たちゅけてみゃみゃー!」 「ゆぇええ~ん!おかーしゃ~ん!」 しかし、気を抜けば転がり落ちてしまう。 産まれたばかりの赤ゆには少々酷な事態だった。 「おちびちゃんたち!あなはゆっくりできないよ! こっちまでず~りず~りしてきてね!ず~りず~りだよ!ず~りず~り!」 「ゆっ、まりしゃず~りず~りするよ!」 「れいみゅもず~りず~り!」 餅のような足が接地面積を最大まで広げ、なめくじの様な形状を取って「ず~りず~り」っと親れいむの方へと近づく。 先に赤まりさが親れいむに触れるほどまでたどり着いた。 「みゃみゃ~!す~りす~り!」 「れいみゅもす~りす~りちたいよ!」 それから赤れいむも親れいむの所までたどり着いて、頬をすり合わせて「す~りす~り」と始めた。 「れいむのあかちゃんかわいいよ!とってもゆっくりしてるね!す~りす~り」 親れいむは体が固定されて動けないので、口でそう言っているだけだ。 わずかに親れいむの体もぶにぶにと動くので、その僅かなすりすりでも赤ゆっくりは満足だった。 その間、人間はふたたび横になってケツを掻きながら鼻くそをほじっている。 数分くらいゆっくりしていただろうか、赤れいむが突然泣き始めた。 「ゆえぇええ~ん!ゆわぁあああ~ん!」 「ゆっ、どうしたのおちびちゃん!」 「まりしゃおにゃかついたよ!れいみゅもおにゃかついてないてるんだよ!」 赤まりさの言葉で、赤れいむがお腹を空かせて泣いているんだということがわかった。 普通、植物型妊娠をすると産まれた赤ちゃんのために茎を落として食べさせる。 それは始めての妊娠であっても餡子に刻まれた記憶で親れいむも知っていた。 「まっててねおちびちゃん!いまゆっくりできるごはんをだすからね!」 体が固定されているといってもボルトで柱に括り付けられているわけではない。 ベルトは頑丈だが体を揺さぶる程度の事はできた。 ゆさゆさゆさ・・・ しかし、茎はいつまでたっても落ちてこない。 その代わりに茎が声をあげた。 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆっきゅりちていっちぇね!」 それは茎にボンドで固定されていた赤れいむと赤まりさ。 落ちてこないからすっかり忘れられていたが、茎についたまま赤ゆっくりとして成長したのだ。 「ゆっ、あたまのうえのおちびちゃんたち! くきをごはんにするから、ゆっくりしないでおちてきてね!」 赤ちゃんサイズまで成長しているのになんで落ちてこないの? 親れいむはさっき人間にされたことなんて赤ちゃんの可愛さですっかり忘れている。 都合の悪い事は記憶に残らないのが餡子脳だ。 「れいみゅはここでゆっくちてるよ!」 「まりしゃもだよ!ここはゆっくちできるよ!」 茎とつながっているためお腹が減ることはないしずっと親ゆっくりと繋がっていられる。 2匹にとって、そこがゆっくりプレイスになった。 「おちびちゃんたちわがままいわないでね!ぷんぷん!」 ぷくー!と膨れて威嚇をするが、そんなもの頭上の赤ゆには見えないのでまったく効果がない。 かわりにお腹をすかせた赤ゆ2匹は怖がっている。 「ゆえ~ん!おにゃかがすいたし、みゃみゃがこわいよぉ~!」 「ゆわぁぁあ~ん!」 茎が落とせない以上、別の餌をとってこないといけない。 しかし、自分はベルトで固定されていて動くことが出来ない。 そこで目に入ったのが人間だった。 ゆっくり語をしゃべるマヌケそうな動物。 ゆっくりにとって頭部の大きさは強さや知能に比例するが、目の前の動物はバスケットボールよりも小さい。 実際、れいむを助けてね!といってもたいして理解できてないみたいだし役立たずっぽいが それでも今一度仕事を与えてあげよう。 そんな思いで人間に食料をとってくることを命じた。 「にんげんさん!かわいいかわいいあかちゃんたちがおなかをすかしてるよ! ゆっくりしてないでごはんをもってきてね!それくらいのことならできるでしょ!」 すると人間は、ボケーっとした表情で親れいむの後ろの方を指差した。 「そこの管からお前には栄養が補給されているから食わんでも平気だ。 赤ゆどもには適当にうんうんでも食わせてやれ」 「ゆ?」 確かに実ゆっくりに栄養を吸われているというのにお腹が空いていない。 妊娠してからというもの、ろくに巣の外へ出ていないのにもかかわらず、しょっちゅうお腹を空かせては まりさが普段よりも多くごはんをもってきてくれたものだ。 芋虫にちょうちょ、木の実にキノコ、甘い草に 人参さんに大根さんに苺やリンゴ、クッキーや飴は今まで食べたことがないほど美味しかった。 それが、もう食べれないで管から栄養を送ってもらうだけだと思うと次第に腹が立ってくる。 「これじゃゆっぐりできないでしょ!ばかなの! れいむはあまあまやゆっくりできるごはんがたべたいよ!くそじじいはさっさとごはんをもってきてね!」 「ゆっくりちたごはんをもっちぇきてね!」 「れいみゅにもね!ぴゅんぴゅん!」 赤ゆどもまで便乗して騒ぎ立てている。 しかし、親れいむはベルトで固定されて動けないし 赤ゆも斜面から転がってしまえば穴に落ちてしまうのでそこから動くことはない。 気にせず、横になりならがけつを掻く。 「まりざぁああ!まりざはどごにいるのぉおお! れいぶはごごだよぉおお!ゆっくりしないではやくたずげでねえぇええ!」 れいむはつがいのまりさがきっと助けに来てくれると信じていた。 なにしろ二匹は赤ゆの頃からご近所同士 2匹は駆けっこをして遊んだり、時にはどちらがゆっくりした餌をとってこれるか競争をした。 「ゆっ、まっちぇまりちゃー」 「はやきゅ、はやきゅ~♪」 れいむが地を這う虫を捕まえれば、まりさは木陰に生えている食べられるキノコを れいむが甘い草を見分けて摘んでくれば、まりさは自慢の足を活かして人間の畑からにんじんを採ってきた。 「ゆっ、これれーむにあげゆ!」 「にゃにこれ、とってもおいちーよ!ちあわちぇ~♪」 こんな事もあった。 「ゆえ~ん、ゆえ~ん!」 「ゆっ、れいむどうしたの!」 泣いているれいむを見つけるまりさ。 もみあげの飾りはそのままだかられいむであることがわかるが、頭頂部の大きなリボンがなくなっていた。 「おりぼんをどこかにおとしたんだね!いっしょにさがすからゆっくりなきやんでね!」 「ゆえ~ん、れいむもうあんよがいちゃくてあるけないよ~!ゆえ~ん!ゆえ~ん!」 「まりさがさがしてくるよ!れいむはゆっくりやすんでいてね!」 ぽい~ん!ぽい~ん! 太陽が沈もうかという頃、まりさはボロボロの体でれいむのリボンを咥えて帰ってきた。 いつも自慢していた素敵なお帽子は泥んこだらけ。 やがて、月日は流れ2匹は新しい巣穴を掘り 群れから巣立ちをした。 まりさが集めてくれた、たくさんのお野菜にお菓子。 頭の上にはその、まりさとつくったかわいいあかちゃん。 れいむはただ、ゆっくりしていただけなのにそれがなぜ・・・ 動けない状態で赤ちゃんをゆっくりさせてあげられず 役立たずの人間という動物がいるだけ。 まりさ、どこにいるのまりさ れいむはここだよ!はやく助けにきてね! 「うん、そうかそうか、まりさに会いたいか?」 人間が懐からリモコンを取り出し操作すると ピッピッと機械音をさせて部屋の壁が上がっていった。 実際にはブラインドの役目をしていたシャッターが上がっただけなのだが、れいむには壁が動いたように見えた。 さっきまで薄暗かった部屋には蛍光灯が点灯され さほど広い部屋でないことがわかる。 それでもやはり、人間の住居ではなくどこかの工場といった雰囲気ではあるが8畳程度の空間だった。 その中心から真っ二つに透明なアクリル板で部屋は半分に遮られており、斜面と穴はれいむの側にだけある。 そして、反対側にいるのはれいむが助けを求めているあのまりさだ。 「まりざぁぁああ!」 まりさの様子がおかしい事はひとめでわかった。 まず、れいむと違って柱に固定されていない事。 そして、そのまりさの周囲には5匹の赤ちゃんゆっくりがいて、落とされたばかりの茎を食べていた。 「ま・・・まりさ、そのおちびちゃんたちはなに!」 まりさはの側にいる5匹の赤ゆは全て赤ありすだった。 「むーちゃ、むーちゃ、ちあわちぇー♪」 「なかなかときゃいはなごはんね!」 「ありちゅ、おかーしゃんとしゅ~りしゅ~りしゅるわ!」 アリスにレイプされて出来た子供だ。 まりさは、れいむに何も言うことが出来ずただ黙々と茎を噛んで柔らかくして食べさせていた。 レイプされて産まれた子とはいえ、やはり自分の子だった。 ちなみに、れいむの声は届いていないし姿も見えてない。 アクリル板のまりさ側はマジックミラーを張り合わせてあり、れいむ側からしか様子がわからないのだ。 そんな事はわからないれいむ。 「むじぢないでねぇええ!なんでありずのおぢびじゃんがいるのぉおおお!」 それから2世帯の生活が始まった。 れいむは相変わらず動けないまま、管から栄養を送られて それが適量を超えているため自分の意思とは裏腹にうんうんが漏れ出し、それを赤れいむと赤まりさが食べる。 「くちゃいよぉおお!」 「れいみゅも、むこうのおとーしゃんみちゃいなゆっくちちたごはんたべちゃいよ!」 「わがままいわないでねぇえ!くるしいのはおかーさんもいっしょだよ!」 「おねーちゃんたちうんうんたべりゅなんてきちゃないよ!」 「れいみゅだったらちんでもそんなのたべにゃいね!」 頭上の大きな実ゆっくりは親の栄養がもらえているので勝手なことを言っている。 昼間、まりさとありす側にだけある赤ゆっくり用のおもちゃで遊ぶ向こう側の様子を見せられる。 声は聞こえないが、赤ありすたちがキャッキャっとブランコで遊び、それをまりさが楽しそうに押してあげている。 きちんと順番待ちをしている5匹のありすに「ぺーろぺーろ」と撫でる様に褒めている様子に親れいむは目をひんむいて青筋を立てた。 赤れいむと赤まりさが 「みゃみゃー!まりしゃもゆっくちあそびたいよ!」 「れいみゅもぺーろぺーろして!」 と言うが、親れいむは「うるさいよ!」と赤ゆどもを一喝した。 夜は斜面で寝ると穴に落ちそうなので、親れいむの頭に乗せてもらう。 一度口の中に入ろうとしたが、れいむが猛烈に怒りだしたので二度とそうしなくなった。 「うんうんのついたからだで、くちのなかにはいるなんてきたないでしょ!ゆっくりりかいしてね! そっちはおりぼんがよごれるから、もっとはしによってね!」 「ゆぇええ~ん!」「ゆわぁぁああ~ん!」 「おねーちゃんたちくちゃいよ!」「こっちよらないでね!」 茎の妹たちも姉ゆたちを邪魔者扱い。 最近では、「さっさとあなにおちればいいのに」なんて事を聞こえる声で言うようになった。 親れいむもそれを否定しない。 そんなある日、事件が起きた。 赤ゆどもがプチではなくトマトサイズになった頃 親れいむの頭上からバサッと茎が落ちたのだ。 それもそのはず、人間は茎と実の間にボンドで細工をしたものの、大元の親れいむの方には何もしていない。 ゆっくりの茎は全ての実がおちると茎が空洞化し、自然に茎が落ちるものだが そうならなくてもある程度の力が加われば親と茎は、ちぎれて離れる。 それがちょうどトマト2個分であった。 「ゆっくりおちるよ!ゆべっ」 「れいみゅ、おそらをとんでいるみたい!ゆびゃっ!」 その落ちた茎にれいむとまりさがしゃぶりついた。 いままでうんうんしか食べたことがなかった2匹にとって初めての食事。 「むーちゃむーちゃ!ちあわちぇー!」 「うっめっ!これめっちゃうっめ!」 「やめてねれいむのくきをたべないでね!ゆぎゃぁああ!いちゃいよぉおお!」 「くきからまりさのあんこがでてるよ!やめてね!ゆぴぃいいいい!」 ボンドで固定されている2匹は体と茎とかいまだに離れず、落ちた衝撃で体内の餡子が茎へと逆流し まるで茎がストローの様に餡子を吸い出している。 それが食べられているのだから、体に大きなストローを刺されて内臓を吸いだされているのと同じだ。 寝ていた親れいむが目を覚ますと 頭が軽くなったことに気づき、それが目の前に落ちている食い散らかされた茎と 干からびている2匹の赤ゆが目に入った。 「どぼじでおちびちゃんをたべちゃうのぉおおお!おちびちゃんのいもうとでしょぉおおお!」 「ゆ?まりさたちはごはんをたべてるだけだよ!」 「おかーしゃんはうんうんをうむきかいのくせに、いつももんくがおおいいよ!」 その時、れいむを固定していたベルトが外れた。 鼻息をフーフーっと荒げながら、久しぶりの跳躍をする親れいむ。 赤ゆはトマトサイズまで大きくなっているが、それでもバスケットボールサイズとではまるで大きさが違う。 「ゆっ?」 赤れいむの真上に影ができたと思いきや、次の瞬間にはプチュンッと子気味よい音をさせて茶色いシミが広がっていた。 「ま、まりしゃはいいこだよ!わるいのはぜんぶれいみゅだよ!」 じょじょーっと砂糖水を漏らしている。 ふと、アクリル板の向こう側をみると 親まりさと赤ありすたちがお唄を歌っていた。 「ゆっゆっゆっ~♪」 まりさの調子はずれな音程に赤ありすがつづく。 「ゆっゆっゆっ~♪」「ゆっくり~♪」「していってね~♪」 「とっても、とかいはなおうたね!」 「おにーさんがけーきをさしいれてくれたわよ、みんなでたべようね!」 自分が毎日こんな苦しい目にあっているというのに、まりさは美味しいものを食べて どこのゆっくりと作ったかわからない子供と遊んでいる。 その怒りは赤まりさへと向けられた。 「まりしゃはいいこだよ!だからゆっくり・・・ゆべっ、やめちゃ・・・ゆぎゃ! いちゃい・・・ぴぎゃ!たちゅけ・・・ぶぴゅ!」 一撃で楽にしようとは思わない。 わざと手加減をして何度も何度も念入りに体当たりをした。 そして数分後、正気をとりもどしたころにはもはや原型を留めていたない餅だか団子だかよくわからないものが転がっていた。 「ふひひ・・・れいむのあかちゃん・・・どこいったの・・・ひゃひゃひゃ」 れいむの目はうつろ、焦点が定まらず右目と左目が別々の方向を向いていた。 口からは涎を垂らして、しきりに笑い声が漏れている。 お唄が終わったまりさとありすは ケーキを囲んで、ゆっくりと団欒している。 「れいむはまりさよりも、ずっとおうたがじょうずだったんだよ!」 「ゆっ、さすがとかいはなおかーしゃんね!」 「ありしゅもおかーしゃんにあいたいわ!」 「あったらすーりすーりしてもらおうね!」 「ありしゅたちのおかーしゃんなら、きっととってもゆっくりしてるわね!」 「おかーしゃんにもこのけーきたべさせてあげたいわ!」 ピッピッと機械音がすると ガーっと部屋を遮っていたアクリル板が上がっていく。 すると、そこにはしーしーを漏らしながらケタケタと笑う成体のれいむがいた。 飾りのおかげで、それがあのれいむである事がわかるが、まるで変わり果てている。 一歩動くごとにブピュッブピュッと頭の後ろから餡子が漏れ出しているが本人が気づいていない。 栄養を送る管が抜けたため、今度はそこから餡子が漏れていた。 「おちびちゃんが・・・いちぃ・・・にぃ・・・いっぱぁ~い・・・こんなところにいたぁ・・・うひひひひ」 飛びあがる親れいむ。 あっけにとられている赤ありすが2匹下敷きになった。 「ゆぴゃ!」「ぴきゅ!」 ケーキにカスタードが混ざって汚いデコレーションケーキになった。 親れいむはそのまままりさの方へ突進し、まりさの顔にベチャッとカスタードケーキがへばりつく。 古典的なパイ投げコメディの様な姿になったが誰も笑わない。 「おめめがみえないよぉおお!れいぶやめてぇえええ!」 仰向けに倒れたまりさのぺにぺにのあたりを噛力で砕けてギザギザになった歯が襲う。 「ぎゅぴぃいぃいい!まりざのぺにぺにがぁあああ!」 おとーさんをいじめないでね!と1匹のありすが割って入ろうとしたが 「おと・・・」の時点で踏み潰されて姉妹と同じくケーキをカスタードで都会派なコーディネートをしただけだった。 後頭部から致命傷になるほど餡子をブリュブリュと吐き出して ようやく、まりさへの暴力はおわったが 「けふひゅ・・・これはゆめだよ・・・まりざは・・・ゆっくりめをざまず・・・よ・・・もっとゆっくり・・・し」 すぐに息絶えた。 「まりざぁァア・・・どこにいるのぉおお・・・」 れいむは死ななかったが、それでも動けないほどの餡子を失い虫の息だった。 呆然と生き残った2匹の赤ありすが固まっている。 そこへ、ガラッとスライド式のドアを開けて人間が入ってくる。 「いや~おわったおわった。それじゃあお前たちは森に返してあげよう」 目の粗い籠に虫の息の親れいむと、なにがなんだかわからない赤ありすを放り込むと そのまま外へ出て、もともとれいむとまりさが住んでいたあたりへと運んだ。 「このれいむも元はといえばあのまりさにそそのかされて畑を荒らしてただけだからな命だけは助けてやろう。 もっとも、このまま放っておけばそのうち死ぬだろうが チビありすは恨むなら畑お襲ったゲスまりさと、レイパーありすを恨めよ! ケーキに比べたらここのメシはまずいだろうが、まあ頑張れ!」 そう言い残して、人間は去っていった。 寒空の中、呆然としている2匹の赤ありす。 ぴゅーっと北風が吹いた。 「みゅ・・・しゃむいわ、ここはどこなの!」 「ありしゅもうおうちかえりゅ~!ゆえ~ん!」 「う・・・ぐ・・・まりざぁ・・・はやく・・・かえってきて・・・」 かろうじて息がある親れいむ。 後頭部からは相変わらず餡子が漏れ出していて、ブッ・・・ブブッと汚い音を出している。 「ありしゅたちはおとーさんとゆっくりしてたのに、このおばさんのせいで・・・」 「このいにゃかもの!おとーさんをかえして!」 赤アリスの体当たりが追い討ちをかける。 「ゆっ・・・ゆっ・・・ゆっくり~・・・していってね~・・・・ゆっくり~♪」 瀕死とはいえ、赤ありすの体当たりは親れいむにはまるで効いていなかった。 虚ろな目でまりさが上手だよと言ってくれたお唄を歌いだす。 「ゆっ!このとかいはなうたは!おとーしゃんがいつもうたってたおうたよ!」 「まさか、このおばさんは・・・!おかーしゃんなの?」 「ゆっ♪・・・ゆっくり~・・・♪」 「おかーしゃん!おかーしゃんごめんなさい!」 「ゆっくりちていってね!ゆっくりちていってね!」 季節は冬間近。 ほとんどの動物は冬眠の準備を終えた誰もいないはずの森の奥から「ゆっくり~♪」と音程のおかしな歌声が聞こえていた。 やがて、風の音に歌はかき消され それからもう森から歌が聞こえることはなかった。 終わり。 ーオマケー 親れいむの体にすりよってしきりに謝る2匹の赤ありす。 「おかーしゃん、けがをしてるわ!」 「いまありすが、たべものをもってくるわね!」 2匹の赤ありすがピコピコッと跳ねて森の奥へと入っていく。 産まれてから人間のごはんやお菓子を食べてきた。 だから何が食べられる物なのかわからない。 石の下に蠢いていた虫を捕まえて、口にいれてみたが苦くてとても食べられたものじゃない そこら辺りに生えている草もそう。 あてもなく森を彷徨って、ゆっくりの巣を発見した。 大半の動物は冬前に越冬のための準備を終えるが、ゆっくりのほとんどは冬になってから冬篭りをする。 だから、まだ入り口が閉ざされていない巣があった。 「ゆっ、とかいはなありすにはせまいいえだけど これならおかーしゃんもありすもこごえないですむわ!」 奥には産まれたばかりのプチトマトサイズの赤れいむが5匹と、赤まりさが4匹いた。 「おねーしゃんだれ?ここはまりしゃのおうちだよ!」 「そのごはんは、おかーしゃんがあつめたれいみゅたちのごはんだよ!」 「たくさんごはんがあるなら、ありすたちにわけてね! おちびちゃんたちはちいさいから、ありすがびょうどうにやまわけするわよ!」 そう言って、山となっている餌の5分の4ほどを自分のほうへ引き寄せた。 これにおこった赤ゆが、ありすにつめよってくる。 「かってにはいってきて、ごはんをとらないでね!」 「ゆっくちできないおねーしゃんはでちゃいってね!」 「わがままをいうおちびちゃんはきらいだよ!」 ぽかりっ ありすが先頭にいた赤まりさの頭を突き出した体でこづいた。 「ゆぎゅっ・・・ゆわぁぁぁあああん!」 泣き出す、赤まりさ 他の赤ゆたちも、それをみて赤ありすから離れる。 「このよは、じゃくにくきょうしょくだよ! おまえたちはそこでゆっくりしててね!」 さっそく、勝ち取ったごはんをほうばるありす。 乾燥している虫とキノコ、それに硬い木の実だ。 「ゆ・・・まじゅい!これぜんぜんあまくないよ!ありすはとかいはなあまあまがたべたいわ!」 2匹はそう喚き散らすと、巣の中にあるものを捨てだした。 ゆっくりできない食料に、赤ゆが大切にしていた小石、それからお布団に使っていた葉っぱ。 次々と剥ぎ取っては外へ捨て自分達が生まれ育った何にもない部屋を作ろうとしている。 「やめちゃね!まりしゃのちゃからものが!」 「それはおかーしゃんたちがあつめてくれたごはんだよ!ゆぇえ~ん!」 「ゆっ、おちびちゃんたちそのおはなはなにかしら?」 お花の輪が目に入った。 これは赤ゆたちが親にプレゼントするために一生懸命作った花飾り。 「むーしゃ、むーしゃ、それなり~!」 「むっちゃむっちゃ、とかいはじゃないけど、まずまずたべられるわね!」 「ゆわぁぁああ~ん!」「ゆぇええ~ん!」「ゆわわぁ~ん!」 そこへ、ヌッと巨大な影がありすに覆う。 「もっとおはなをたべさせ・・・ゆべっ!」 「ありすたちは、とかいはなこーでぃねーとをしてあげただけ・・・ぶきゅっ!」 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ ゆっくりいじめ系1905 あったかいゆっくり ゆっくりいじめ系1935 しゃべらないゆっくり ゆっくりいじめ系1940 愛されまりさの一日 ゆっくりいじめ系1993 加工場産の赤ゆっくりを育てる 前編 ゆっくりいじめ系1994 加工場産の赤ゆっくりを育てる 中編 作者:まりさ大好きあき?
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Yの悲劇 Y字型に生えた木の枝と枝の間に、ゆっくりが挟まっていた。ひらひらと飛ぶ蝶を追い、木の股を飛び越えようとして挟まったのだ。 ゆっ、ゆっ、と体を揺らせて脱出を試みるのだが、その弾力に富んだ体に深く枝が食い込んで、ビクともしない。 頭に止まってきた小鳥に、「小鳥さん、ゆっくりしていってね!」と話しかけたり、その小鳥に本当にゆっくりされて頭の皮をついばまれたり、 顔を這う蟻のむずがゆさに耐えたり、意味もなく一人で「ゆっくりー!」と言ったりしながら、もうかれこれ五時間近くそこに挟まっていた。 空腹もだんだん強くなってきて、「ゆっくりぃ」と、力なく鳴く。 あきらめてうとうとしていると、やがて遠くの方から楽しそうな声が聞こえてきた。たまたま通りかかった子供たちだ。 こんな滑稽な風景を、子供たちが見過ごすはずはない。 子供の落書きのような顔をしたでかい饅頭が木の枝の間に挟まっているのを見て、子供たちは笑い転げた。 「なにあれ」 「バカみたい」 「きんもー」 口々に感想を叫びあう。自分がバカにされていることなど、知性の低いゆっくりには当然わからない。 一人ぼっちから一転、楽しそうで賑やかな雰囲気に嬉しくなったゆっくりは、 「ゆっくりしていってね!!!」 と叫んだ。 ワイワイ騒いでいた子供たちは水をうったように静まり返った。まさか饅頭がしゃべるとは思わなかったのだ。しかも内容が内容である。 「あー」とか「うー」ならまだ動物っぽいが、意味のある、しかも状況にそぐわないセンテンスをいきなり叫んだのだ。饅頭が。 あまりにもシュールだった。 「げえ……しゃべった……」 「きっしょー…」 ドン引きの子供たち。しかし知性の低いゆっくりには空気など読めない。頭の中は、五時間に渡る孤独から開放された喜びと、 子供たちと楽しく遊んでいる未来の自分の姿でいっぱいだ。幸せな気持ちになったゆっくりは、体を揺すって歌いだした。 「ゆっ、ゆっ、ゆー♪」 木の間でぼよぼよんとうごめく、しゃべる饅頭。ゆっ、ゆっという声やリズミカルで滑稽な体の動きは、子供たちの苛立ちをフツフツとたぎらせていく。 彼らは心身ともにとても健全な子供だったので、このウザくてキモくてどこかユーモラスな生き物をいじめることにした。 「おまえ、なにしてんの?」 少年の一人がゆっくりに近づいて、たずねる。 「ゆっくりはさまったよ!」 ゆっ♪ゆっ♪と、楽しげに体を揺すりながら答えるゆっくり。 「はやくここからだしてね!」 少年はゆっくりの返答に対して、かかと落しをお見舞いした。 「ゆ゛ぐっ!?」 木の股にますます深く体がめり込み、Vの字にたわむゆっくり。子供たちはそれを見て大笑いした。 「おまえ、名前なんていうの?」 別の少年がやってきてたずねる。ゆっくりは知性が低いため、突然起こった出来事が把握できずに混乱している。 が、とりあえず投げかけられた質問に律儀に答えようとした。 「ゆっくりれいぶべっ」 今度は最後まで言い終わらないうちにかかと落しがお見舞いされた。 そこからは、とにかくゆっくりが口を開くたびにかかと落しがお見舞いされた。そのたびにおこる大喝采。しばらく経つと、 頭の上には体の大きさの半分近くあるコブができていた。「鏡餅みてーだな」といってゲラゲラ笑う子供たち。 ゆっくりにはわけがわからなかった。みんなあんなに楽しそうなのに、自分はみんなとゆっくりしたいだけなのに、どうしてこんな痛くて苦しい思いをしているのか。 ゆっくりは蹴られる痛みに加え、枝に一人で挟まっていた時に感じたものよりも、深い孤独を味わっていた。 「ゆっ…」ゆっくりやめてね、と言おうとしてまたも強烈な蹴りを食らう。その衝撃で、ゆっくりの尻に当たる部分の皮が裂け、 そこから餡子が盛大にブリブリブリ、っと漏れ出した。 「ゲェーこいつもらしやがった!」 汚い、臭い、死ね、と罵りながら子供たちは騒ぎ立てる。 ゆっくりはとうとう泣き出した。 「ゆっく…ゆ゛っ…。ゆ゛っぐりぃぃぃぃぃ!ゆ゛ぅぅぅぅぅぅぅ!」 滝のように涙を流し、奇妙な泣き声をあげる。しかし口元はさっきまでのように笑っているため、本気で悲しんでいるようにはとても見えない。 その変な泣き顔はまたしても子供たちの加虐心を煽った。 「気持ち悪いんだよバーカ」 と、少年の一人がゆっくりの顔面に思い切り平手打ちをかました。手のひら型に凹む顔面。小気味のよい、パァーンという音が響き渡る。 平手打ちは、プルプルのゆっくりの体の表面を振動させ、振動は波紋のように全身に広がっていった。 「……!……!」 焼け付く痛みに声も出せないゆっくり。 「おっもしれえー!」 叩いたときに出る大きな音と、ゆっくりの体に生じる波紋は、子供たちを夢中にさせた。誰が一番大きな音を出せるか競争になり、 30分以上にわたってゆっくりの全身に、パァーン、パァーンと平手打ちが浴びせられた。 元の大きさの倍近くに体が膨れ上がってビクビクと震えるゆっくり。もはや木の枝を切らない限り、脱出するのは絶望的だった。 「…ゆっ…ふぃ…ひはい……」 パンパンに腫れ上がった頬のせいで、お得意の台詞もうまく発音することができない。 一方、子供たちのほうはゆっくりを叩きすぎて、手の平が腫れ上がり、すっかりヘトヘトになって地面に寝転がっていた。 誰かが、「帰ろうか」と言い、先ほどまでアレほど熱心にいじめていたゆっくりには目もくれず、少年たちは家路につきだした。 子供たちの背中に「おいへはないへね、ゆっふぃほほはらはひへね」と懸命に叫ぶが、誰も耳を貸さない。 「ゆっふぃひへいっへね!」 「だれかはふへへね!」 ただ発音不明瞭な奇声がこだまする中、絶望と夜の闇がじわじわとゆっくりを飲み込んでいった。 翌日、少年たちがY字型の木の側を通りかかると、そこには皮だけになったゆっくりがぶらさがっていた。中身の餡子は夜のうちに、 尻に開いた穴から体内に侵入した蟻たちに食い尽くされたようだ。少年たちはゆっくりの皮を見て、皮だけになってもムカつく顔をしているな、と思った。 おわり 選択肢 投票 しあわせー! (10) それなりー (1) つぎにきたいするよ! (5) 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ふたば系のゆっくりSS保管庫だよ! ゆっくりしていってね! いじめが多いけど、愛で 虐待 ギャグ カオスなんでも保管しちゃうよ! ここは保管餡庫の保管庫という感じです。もっと探しやすく読みやすくなればなーとの思いから作られました ここは来るモノは拒まずのヤリまむ精神でなんでも保管しちゃうので、時々トンデモな作品もあると思うけどそこは自己責任でよろしくね! 餡娘ちゃんの所ではされていない挿絵保存もとりあえずやってみました。賛否両論なご意見お待ちしてます 【お知らせ】 ★★ゆっくりスレが『JUN』から『二次元グロ裏』に移転しました★★ ※虹覧では隠し板になっている為、一度『IMG』・『DAT』に移動すると『グロ裏』が現れます 【更新履歴】 10/08/02 20作品を保管 09/10/27 Wiki公開。09/10/19までの作品を保管完了 【当サイトの作品について】 実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません 犯罪を教唆するものではありません 当サイト内の創作物の文章・画像などを無断改編、複写、複製、転載、公開するのは固く禁じさせていただきます 必ず個人趣味範囲内でのご利用をお願い致します 【免責事項】 当サイトのご利用によって、あなたにいかなるトラブルが発生しても 当方は一切責任をおいません ご利用は自己責任において行って下さい 【叱咤激励提案報告とか色々】 お名前 おコメント すべてのコメントを見る まりさつむりゆっくりにっきに出てこないかな? -- (鬼威惨のリーダー) 2021-11-23 16 57 46 ここの小説ほんとに面白いのばかりでいつも使わせて頂いてますー!これからも使うと思うので是非よろしくお願いします ((○| ̄|_ -- (ゆゆゆ!ゆっくりしていってねー) 2021-09-26 07 47 31 ゆ虐するやつ 消えろ わかるだろ 虐待されたゆっくりを見て可哀想だとも思わないのかよ ふざけるな なぜ貴方たちはゆっくりを虐待する! なぜ貴方たちはゆっくりを守ろうとしない! -- (は?) 2021-09-24 20 29 07 ゆっくり虐める人しんでくれ -- (ゆ虐派皆殺しにしてぇ...) 2021-09-24 19 25 04 ゆっくりの意思尊重してあげたら?何で赤ゆっくりは焼かれるの? 新しい命踏みつけにしてあなたは楽しいの? -- (シークレット) 2021-09-22 18 27 40 ゆゆっ -- (名無しさん) 2021-09-13 16 19 22 自分の問題と向き合え(キリッ!) ファーーーーwww -- (名無しさん) 2021-09-09 11 03 28 ↓↓うるせぇゲェジ!w なんでお前らに気を使わなきゃいけねぇんだよwww 喚いてりゃ言う事聞いてくれると思ってんのか?餡子脳が -- (名無しさん) 2021-07-01 23 33 31 シャイニングアサルトホッパー!!!!!!!!!!!!!!!!! -- (名無しさん) 2021-05-12 19 15 17 異常な妄想を抱いてしまう人がいるのはしょうがないにしても、それを誰もが閲覧できる環境に垂れ流すことの意味は考えろよ。検索エンジンに表示されないようにする(現状では一般的な副詞としての「ゆっくり」を検索しても検索結果に表示されてしまう)のはもちろんのこと、例えばパスワードなしには閲覧できないようにするとか、最低限のゾーニングはちゃんとやれ。それとこういうモノを喜んで見ている人は自分が病的な人間であることをしっかりと認め、なぜ自分はこんなものを見たいと思ってしまうのか、根本的なところから自分の問題と向き合え。 -- (名無しさん) 2021-03-13 09 43 56 胴付きさんとわかさぎさんはゆっくりできるのじぇ -- (名無しさん) 2021-02-26 15 32 28 昔見てて戻ってきたんですけど、シリーズもので、ゲスなゆっくりに婚約者を殺されてしまって復讐を誓ってゆっくり一家に復讐する…みたいな話のもの(記憶が曖昧なので間違っていたらすみません)がもう一度見たくて探してきますが見つかりません。どなたか作品が残っていたら教えてください。 -- (名無しさん) 2021-02-10 23 07 06 ゆへへへ!れいみゅはぐずなんだぜ! -- (名無しさん) 2021-02-06 17 52 53 編集中ssの名前だけ知っても意味がない!!!!! -- (名無しさん) 2021-02-06 17 50 35 何故饅頭 -- (無なーい) 2021-02-06 17 42 59 んほぉぉぉぉぉ かわいいまりちゃねぇぇぇぇぇ!ありすのとかいはな、てくにっくでしょうってん!!させてあげるわぁぁぁ -- (とかいは) 2020-12-14 16 19 47 もっと愛で系の話が欲しい -- (名無しさん) 2020-08-31 22 15 02 ゆっくりのひ〜まったりのひ〜 ゆゆ!まいちゃたちのことをこけにしているサイトっさんがあるのぜ。ほろびるのじぇ〜 -- (名無しさん) 2020-08-31 22 14 16 ー (#・_・)ー (゚Д゚||||||||||||||||) | | ←愛で派 | | -- (名無しさん) 2019-11-15 19 03 18 ここ凄い荒れてるな -- (名無しさん) 2019-03-30 01 46 24
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飾りの価値は 始 22KB ※俺設定 ※4回に分けます ※飾りの価値は 最終回 飾りの価値は 始 老人の葬式は厳かに行われた。 出席者はみな涙を流し、ウッウッと言葉を詰まらせていた。 れいむは老人から最期にもらったリボンをつけて、 葬儀屋の男性に抱えられていた。 目の焦点が合わず、呆然とするれいむ。 目の周りには激しく泣いた結果、滲んだと思われるシミと、 力強く擦ったから、餡子がうっすらと見える真っ黒いクマが出来ていた。 焼香する参列者たちに交わり、れいむも葬儀屋に教わりながら、 老人と最後の顔合わせをした。 「おじいさん・・・ごめんなさい・・・」 虚ろな表情をしたれいむはただ一言だけ、呟いた。 老人の息子である中年くらいの男性が、 老人の近所に住んでいる人から、 このれいむが老人に飼われている飼いゆっくりで、 非常に仲が良かったからということを聞き、 れいむを葬式に参列させたのだ。 異例中の異例の出来事だが、老人の息子の計らいで、 れいむは今、ここにいるのである。 当然、老人の息子は、れいむより、 事の顛末を聞き、老人が死んだ原因は、 れいむであるということは知っている。 れいむ自身、今回の出来事について、 大きく責任を感じていた。 あの時、嬉しさのあまりはしゃぎ回らなかったら、 こんなことにはならなかった。 老人の制止を振り切ってまで、リボンを取りに、 車道に入らなかったら、こんなことにはならなかった。 それを重々、感じているため、 れいむは、老人の息子にすべてを話した。 そんなことをすれば、どうなるかわからないれいむではなかった。 恐らく、とてもゆっくり出来ないことをされるのだろう。 しかし、れいむが出来る唯一の謝罪だと思っていた。 老人の息子は、れいむの話を聞いた時、 込み上げる怒りに任せて、握りこぶしを振り上げて、 れいむを潰そうとした。 しかし、近所でも老人とれいむの仲のよさは、 評判であり、老人はれいむを庇って死んだため、 老人、つまり、男性の父はそれを望んでいないと思い、感情を押し殺した。 心の中では許せない部分があるが、父親の意思を考えると、 これは許すしかないと、男性は思っていた。 それにこのれいむ自体、自身が行なったことに対して、 身に染みて感じている様を見て、同情していた節もあった。 1ヵ月後・・・。 れいむは、老人の息子の家に住むことになった。 老人の住んでいた村は、田舎と町の中間くらいといった、 中途半端に発展したところであったが、 老人の息子は、大都市という言葉では言い表せない大都会であった。 れいむが、老人の息子の家に向かう最中、初めて見る光景に戸惑っていた。 森や老人が住んでいたところには、高くても2回建ての家しかなかったが、 この街には、れいむからすれば、天を貫く四角い箱が無数にあり、 今まで見たこともないくらいの人間たちがそこには住んでいた。 老人が生きていた頃の明るいれいむなら、ゆ~ゆ~と喜んでいただろう。 しかし、れいむは老人が死んだ日から、一度も笑っていなかった。 いや、笑えるはずがなかった。 老人を殺してしまったという罪悪感を抱いてしまったれいむには、 ゆん生を謳歌する資格がなかったのだ。 『れいむちゃん!!!ゆっくりしていってね!!!』 「ゆっくりしていってね・・・」 れいむに向かって、笑顔で挨拶するこの女性は、 老人の息子の嫁であった。 老人の息子の嫁は、老人がれいむを飼っていたことを聞き、 れいむを飼いたいと言ったのである。 街では、空前のゆっくりブームであった。 街の至るところで、ゆっくりショップがあり、 街中、飾りに金や銀と言ったキラキラと輝くバッチをつけた、 飼いゆっくりたちが、人間たちを散歩をする光景が見られる。 まあ、ブームの見えない裏側には、 懐かない飼いゆっくりを不正に捨てる飼い主のモラルのなさ、 捨てられたゆっくりが起こす被害など、 いろいろと社会的に問題にはなっているが、 流行に敏感だった老人の息子の嫁は、 ゆっくりに対しては、好感を持っていた。 老人の息子も、やるせない気持ちはあるけれど、 父親が大事にしていたゆっくりを引き取って、 世話をしないと、安心して成仏できないだろうと思い、 れいむを飼う事に決めたのである。 『れいむちゃん!!!今日はおいしいおいしいあまあまさんだよ~』 猫撫で声でれいむに話しかける息子の嫁。 手には、近所のゆっくりショップで買ってきたツルツルと光沢を放つ新品の食事用の皿、 その皿には、山盛りになったお菓子で埋め尽くされていた。 老人と暮らしている時には、たまにお菓子をほんの少しだけ食べさせてくれたが、 息子の家に暮らし始めて、毎日のように山盛りになったお菓子が食べられるようになった。 「ゆぅ・・・ゆっくりありがとう・・・」 ただ淡々に礼を言うれいむ。 かつて、父まりさが採ってきた山盛りになった花を、 姉たちがむしゃむしゃと食べる様を遠く見て、 口には出さなかったが羨ましいと思っていた。 いつかは自分も山盛りになったあまあまさんを食べるんだ・・・ そんなゆっくりしたい願望を夢見ていたれいむだが、 その夢が実現した今、れいむはゆっくり出来ていなかった。 息子の嫁は、れいむを膝の上に置き、れいむの髪を何度も撫でていた。 ひたすら、気が赴くまま、れいむをあやす息子の嫁。 しかし、れいむはそのことに関して、一切無関心であった。 なぜなら、この息子の嫁からは、一見、優しそうに見えるが、 老人と比べて、心からゆっくり出来るとは思えなかったからである。 恐らく、息子の嫁は、れいむを猫か犬の類とでも思われているのであろう。 そういうれいむをおもちゃとしてしか見ていない息子の嫁の心が、れいむには見透かせたのだ。 ある日・・・。 「ゆっくりしていってね・・・」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「かわいいれいむだね!!!とてもゆっくりできるよ!!!」 「まりさといっしょにあそぶんだぜ!!!れいむ!!!」 「なかなかとかいはなれいむね!!!」 『まぁ!!可愛らしいれいむちゃんね!!!』 『どこで買ったの?』 『やっぱりゆっくりはれいむが一番可愛いわねぇ~』 『でしょ~!!!この子はねぇ~死んだおじいさんが飼ってた子でねぇ~』 息子の嫁のゆっくり友達とでも言うのだろうか、 れいむは、息子の嫁の知り合いたちが飼っている、 飼いゆっくりたちに紹介された。 れいむ、まりさ、ありすの3匹。 れいむは、今までのゆん生で、 初めてゆっくりから、可愛いと言われた。 しかし、れいむにとって、 そんなことはどうでもよかった。 過去にいろんなゆっくりを見てきて、 飾りがないというだけでいじめてくるゆっくりたちを見ているから、 ここにいる飼いゆっくりの3匹も、恐らく同類だと思っていた。 老人からもらったリボンをつけていることで、 こんなにも扱いが違うのかということに、 少し驚いたりしたが、決して心の中ではゆっくりしていなかった。 どうせ、こいつらも、昔のれいむに会っていたら、 飾りがないって言うだけで、いじめてくるんだろうな・・・と、 何か冷めた目線で、3匹を見つめていた。 「ゆゆ~ん☆くーるなしせんでれいむをみつめないでぇ~!!!!」 「ゆ?まりさにほれたのかだぜ?もてるゆっくりはつらいぜ!!!」 「んんほぉぉぉぉお!!!!つんでれなれいむねぇええ!!!!!」 それぞれ、何か言っているようだが、 れいむは彼らの言葉を雑音にしか思っていなかった。 息子の嫁の付き合いで、度々、この3匹と会っていたが 会う度に、自身もゆっくりのくせに、 他のゆっくりを見て、バカらしいと見下していた。 だが、れいむにとって、 そんなことなど、大した問題ではなかった。 れいむが1匹で家にいる時、 ガチャ! 家の奥から、扉が開く音がした。 れいむは、体を震わせる。 これから起こることに対して、 目を瞑り、覚悟を決めようとする。 ドゴッ!!! 「ゆぶっ!!」 れいむは、壁に叩きつけられた。 顔には拳で殴られた後がくっきりと浮かんでいた。 れいむをまるで汚物を見るかのような視線で見つめる一人の青年が、 そこにはいた。 彼は、老人の息子の息子、つまり、老人の孫である。 彼は、老人の息子とは違い、このれいむを許せなかったのだ。 昔から、老人を慕っており、家族で、老人の家に里帰りした時、 もう高校生というのに、ずっと老人のそばから離れないほどの、 生粋のおじいちゃん子であった。 『よう・・・。糞饅頭。挨拶は?』 今まで数々のいじめを受けてきて、 さらに何度も生死の境に立たされたれいむであったが、 彼の拳が、今までのゆん生で一番だと思われるダメージを受けていた。 彼は、老人が死ぬまでは、明るい人物であった。 友達も多く、人当たりのいい性格であり、 困った人を見たら、思わず助けてしまうほどの、 優しい心の持ち主であった。 しかし、れいむを庇って、老人が死んだと聞いた時、 彼の心の中にある何かが壊れてしまったのだろう。 老人の葬式以降、ずっと部屋に閉じこもり、 両親の呼びかけにも応じようとしない。 彼の両親も、時が経てば、立ち直ってくれるだろうと思い、 しばらくの間は、そっとしておこうと何も口に出さなかった。 だが、いつの頃からか、 家に彼しかいない時に、部屋から出てきて、 れいむをこのように殴り出す日々が始まったのである。 「ゆ・・くり・・・して・・・」 れいむが痛みに耐えて、老人の孫の方へ体を向ける。 ドボッ!!! れいむの顔面に老人の孫のつま先が突き刺さるかのような、 蹴りが飛んできた。 「ゆべぇ!!」 再び、壁にぶつかり、口から餡子を出すれいむ。 「ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・ でいぶ・・・ば・・・でいぶだよ・・・ ぐぞ・・まんじゅうじゃない・・・よ」 『オイ、挨拶がゆっくりしていってねっておかしくねぇか?糞饅頭。』 れいむの言うことを無視して、 彼はしゃがむこみ、れいむに顔を近づける。 『普通は挨拶っていうのは、おはようとかこんにちはとかだろ? そういうこともわからないんだな。糞饅頭は。』 「ゆ゛っ・・・」 苦しそうにうめき声を上げる 『それに、ゆっくりしていってねっていう言葉自体、使い方おかしくねぇか? ここは俺の家だぞ、お前にゆっくりしろって言われる筋合いはない。 むしろ、お前がゆっくり出来るか出来ないかは俺の心一つなんだぞ? そんなこともわからない程バカなんだだな。糞饅頭は。』 れいむは、痙攣を起こしながら、彼を虚ろな瞳で見つめていた。 『オイ、返事は?』 老人の孫は、れいむの左目にデコピンをした。 バチィ!!! 「ゆびっぃいぃいいい!!!!! いじゃいいいぃいぃいいい!!!!」 れいむはつい、痛みに耐え切れず、叫んでしまう。 『へぇ~。痛いんだぁ~。ふぅ~ん。』 「お、おにいざん、や、や、やべで・・・」 デコピンをされたれいむの左目は赤黒く濁っていた。 衝撃で眼球表面が赤く染まり、餡子が眼球に染みこんだのであろう。 おさげで左目を抑えながら、小刻みに震えるれいむ。 『お前にも痛みってものがあるだなぁ~。知らなかった。』 「ゆっぐり・・・やべでね・・・ゆぐり・・やべ・・・」 『でも、おじいちゃんは、もっと痛かっただろうなぁ』 れいむは、言葉を詰まらせてしまった。 老人を死なせてしまった罪の意識からか、 彼の言葉に何一つ反論が出来なかった。 れいむは、瞼に涙を溜めて、今にも泣き出しそうな顔をする。 が、れいむはひたすら泣くのを我慢する。 『泣いたら、おじいちゃんが蘇ると思ってるの?』 「ご・・・べ・・ん・・・なじゃ・・・」 『謝ったら、おじいさんが蘇ると思ってるの?』 「ご・・・べ・・・ん・・・な・・・」 『2回も謝ったけど、謝ってもおじいさんは蘇らないよ?』 「ご・・・べん・・・」 『何度謝っても、おじいさんは蘇らないよ?』 「ご・・べ」 『ねぇ?糞饅頭?人の話をちゃんと聞いてる、の!!!!』 老人の孫は、今度はれいむの右目にデコピンをする。 「ゆぴぃいぃいいいいいぃい!!!」 あまりの痛みに耐え切れず、辺りを転げまわるれいむ。 ついには、しーしーを漏らし出した。 『汚いなぁ~。小便交じりの糞饅頭は。』 赤黒く濁った双方の瞳から、涙を流すれいむ。 「で・・ぃぶ・・をごろ・・じで・・・ ぞれ・・・で・・・ゆる・・・じで・・・」 れいむは、老人の息子に対しても、 同じ事を言ったことがある。 れいむにとっての精一杯の謝罪は、 自らの命を差し出すことだった。 だから、殺されることに対しての覚悟は出来ていた。 しかし、殺すことなく嬲られるということは、 思いもよらなかったことなのであった。 『お前を殺したら、おじいちゃんが蘇るの?』 「ゆ゛っ!?」 『だったら、殺してあげる。』 「ぞんなごどっ!」 『じゃあ、ダメ。っていうか、早く蘇らせろよ。糞饅頭。』 老人の孫は、れいむの体に足を乗せて、ゆっくりと押し潰して行く。 「ゆぐぐぐぐっ」 痛みのあまり、呻き声を上げるれいむ。 ブリュ!ブリュ!ブババババ! れいむのあにゃるから、大量のうんうんが漏れてきた。 『汚いよ。ホント、お前、糞饅頭なんだな。』 「ゆ゛っ・・・」 『人前で糞漏らすなんて、ホント恥ずかしい晒しモンだな。糞饅頭。』 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 れいむは、声を殺して、静かに泣いていた。 『殺してくれだって?こんなにつらい目に遭うくらいなら、 死んでゆっくりしたいなんて・・・飛んだゲスだな。 おじいちゃんを殺しておいて、ひどい目にあったら、 こんな痛い思いをするこの世とおさらばして、 ゆっくり出来るあの世に行きたいなんて、卑怯者だよ。 なあ、糞饅頭。』 れいむは、返す言葉が見つからなかった。 れいむは心から死んでお詫びをするということだったが、 彼の言うとおり、それはただの現実逃避じゃないのかと、 れいむ自身も疑い出したため・・・。 しばらくすると、老人の孫は、 冷蔵庫からオレンジジュースを取り出し、 床に倒れこんでいるれいむにかけた。 『まだまだ許さないからね。まだ死ぬなよ。 俺が許可するまで死ぬなよ。 まあ、一生許可しないけどな。 狂うことも許さないからね。 罪を償いたいって思うんなら、逃げるなよ。 痛いことを毎日味わえな。』 そういうと、再び彼は自分の部屋に戻っていく。 そして、れいむは、体の痛みに耐え、 動かない体に鞭を打ち、自身の吐き出した餡子、しーしーとうんうんを食べ、 床にこぼれたオレンジジューズを綺麗に飲み干し、 何事もなかったかのように掃除をする。 恐らく、表面上だけでもれいむのことを可愛がっている彼の母親が、 このことを知ったら、彼と彼の母親が喧嘩をするだろうと思い、 れいむ1匹が我慢すればいいと思っていた。 れいむは自分の家族を見て、家族なのにゆっくり出来ない関係になったら、 どうなるかというのを見ていて知っているため、 死んだ老人がそれを望んでいるかと考えたら、 れいむは痛みに耐える道を選ばざるを得なかった。 れいむとて、ひどいことをする彼が憎いと思うが、 あの老人の孫であり、れいむも罪悪感を感じているために、 憎いという感情を抱くことにも、抵抗があり、 れいむ自身にもどうすればいいかわからなかった。 『ただいま!!!れいむちゃん!!!ゆっくりしてた?』 ハイテンションで帰ってきた老人の息子の嫁。 何か良い事でもあったようだ。 「ゆっくりおかえり・・・」 れいむは、いつものように元気のない事をする。 『あら?れいむちゃん。おめめが赤いよ?どうしたの?』 いくらオレンジジュースとはいえ、 そう簡単にすぐに傷は言えない。 まして、眼球に激しいダメージを受けたので、 まだまだ完治していないのであろう。 「ゆっ!?か・・・かべ・・・さんにぶつか・・・て」 『あらぁ~れいむちゃんはおてんばさんねぇ~』 フフフと上機嫌に笑う息子の嫁。 影で何が起きているのか、さっぱりわかっていないため、 能天気な笑顔でれいむを見つめる。 そんな日々がずっと続き、れいむにとって、 地獄のような毎日を過ごしていた。 『おじいちゃんは血塗れで死んだんだよなぁ・・・・痛かっただろうなぁ・・・』 ザクッ!!! 「ゆびぃ!?」 れいむの体をカッターで切り刻んでいく。 すでにれいむの体には5箇所くらい切込みが入っていた。 しかし、そこまで傷は深くはないようで、 少しずつ餡子が漏れている程度だった。 『ねぇ・・・糞饅頭。お前、ホントに悪いと思うならさぁ・・・ おじいちゃんと同じくらいの痛みを味わえよ。』 れいむは、涙を流し、老人の孫の視線を逸らす。 『糞饅頭は、結局、糞饅頭か。 悪いと思っていないんだなぁ。』 「ご・・・べん・・・なじゃ・・・」 『悪いと思ってるなら、糞塗れになれよ、さっさと。糞饅頭が。』 ザシュ!!! 「ゆぴぃいいぃいいいぃいい!!!」 今度は深く切られたようで、 今までで一番大きな声を上げて、下腹部をブルンブルン震わせて、 痛みに耐えるれいむ。 気がつけば、体中に餡子がへばりついてた。 れいむはその様を見て、血塗れになった老人を思い出した。 トラックに轢かれて血塗れになった老人の痛みを考えると、 れいむは老人にすごく申し訳ないと心の中で何度も謝った。 『汚いなぁ。糞饅頭。』 最近のれいむは、老人の孫に対して、 ひたすら謝罪の言葉しか言わなくなっていた。 老人の孫の言葉が、彼が行なう虐待よりも痛いくらい、 心に響き、その度に、老人に対して、何度も何度も謝っていた。 『なあ、糞饅頭。これ、おじいちゃんからもらったんだってな。』 老人の孫は、れいむのリボンを取り、れいむに見せる。 その瞬間、静かに今まで謝っているだけのれいむだったが・・・ 「やべ、やべでぇえぇっぇえええぇ!!!」 強い口調で老人の孫に食って掛かってきたのだ。 『なあ、れいむ。これとおじいちゃんの命、どっちが大切だ?』 「おじいざんのいのぢだよぉぉぉ!!!!でもぉぉぉおお!!」 『でも?なんだ?これの方が大切なのか糞饅頭?』 「ぞのおりぼんざんばぁぁあああ!!!おじいざんがらもらっだぁぁああ でいぶのぉぉおぉ!!!だいぜづなものなんだよぉぉぉおお!!!!」 ゆっくりにとって、飾りとは、個を認識するための必須アイテムであり、 これがなかったためにれいむは、ゆっくりできないゆっくりとしか、 ゆっくりには認識されず、冷遇されたゆん生を歩んできた。 だから、れいむは、老人からリボンをもらった時、 これから、他のゆっくりにあってもゆっくりできないゆっくりと言われないからということで、 喜んだのではない。 正直、れいむにとって、リボンがあってもなくても、もうどっちでもよかったのだ。 ただ、老人からもらったというだけで嬉しかったのだ。 れいむはすでに、飾りがないからというだけで、 いじめてくるゆっくりなど、見限っていたのだ。 確かに、未だに死にかけた時に母の名を口にしたり、 機嫌がいい時には、母や姉たちが歌っていた歌を歌ったりするので、 家族に対しての未練はあった。 しかし、そんな未練なんかより、 今までゆん生で一番ゆっくり出来る日々を過ごした老人が何よりも大切に思い、 老人からリボンをもらった時には、何も考えず、ただ嬉しかったのである。 不幸にも、その嬉しさのあまり、はしゃいだ結果、 このような結果になってしまったが、このリボンはれいむからすれば、 大切な老人の形見であった。 『大切なもの?僕にはそう見えないね。汚らしいただの布じゃないか?』 「おにいざんがらばぁああ!!!ぞうみえるがもじれないげどぉぉおお!!! でいぶにどっでばぁっぁああ!!!!おじいざんがらもらっだぁあぁあ!!! だいじなぁっぁああ!!!だいじなぁあああ!!!!!!」 ビリッ!!! ビリッ!!!ビリッ!!!ビリッ!!! 老人の孫は、リボンを破いていった。 『こんなもののためにおじいさんは死んだんだ。 これくらいのことはしても当然だろ?』 れいむは呆然とした。 れいむの頭の中にあるのは、老人と過ごした思い出。 初めてあった時、一緒に畑を耕した時、焼き芋を一緒に食べた時、 畑の帰り道で神社に寄った時・・・・ 「あ・・あ・ああ・・・あ・あ・ああ・・あああ」 口を半開きにし、言葉を途切れ途切れで発するれいむ。 それを見て、イライラしてきた老人の孫。 どうして、お前が怒るんだ? 怒っているのは俺のほうなんだぞ? 糞饅頭のくせにおじいちゃんを殺しやがって!!! 『おい、どうした?糞饅頭? まさか、リボンを破いたことを怒っているのか? バカなお前にも分かるように教えてやるよ。 おじいさんを殺したおりぼんさんはゆっくり出来ないね!! だからゆっくりビリビリに破いて制裁してやったよ!! ゆっくり出来ないおりぼんさんはゆっくり死ね!!!!』 「ゆああぁああ・・ゆあぁああ・・・・ゆぁあああ」 「ゆ゛っーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」 『はぁ・・・はぁ・・・チクショ・・・糞饅頭・・・ ぐぞまんじゅうがぁっぁああああああ!!!!!!!!!! 老人の孫の右手の人指し指がれいむによって、食いちぎられていた。 「ゆぶぅうぅう・・ゆぶぅううう・・・」 れいむは息を切らしながら、 目を大きく見開き、老人の孫を見つめていた。 その表情は、かつて、死刑になった母から向けられた表情そっくりであった。 修羅。まさに修羅であった。 ゆっくりとは180度間逆の感情。 れいむは、かつてない憎しみの視線を老人の孫に向けていた。 『な・・・な・・・なんなのぉぉぉぉお!!!!これはわぁぁあああ!!!!』 老人の息子の嫁が、丁度その時、家に帰ってきたのだ・・・。 そして、すぐさま救急車が呼び出された。 3日後・・・・。 飾りがなくなったれいむは、老人の息子と共に、車に乗ってきた。 そして、とある山奥に着いた。 「おじさん・・・ごめんなさい・・・」 『いや、こちらこそ・・・悪かった・・・』 老人の孫が救急車に運ばれてから、 老人の息子と嫁は、れいむから事情を聞いた。 れいむは、最初は老人の孫を庇うため、 お菓子をよこせと彼に命令したのに、お菓子を持ってこなかったから、 彼がゆっくり出来ない人間だからということで制裁したという、 嘘を言った。 それを聞いた嫁は、 『これがでいぶってヤツね!!!!昨日テレビでやってたわ!!!!』 と、キーキーと騒ぎ立てていたが、 老人の息子が、老人の孫の部屋を調べると、 部屋中に、ゆっくり虐待関係の本が大量にあり、 さらに、PCの中身にはれいむに行なった虐待の経歴がつぶさに記録されていた。 部屋の壁には、至るところに、れいむに対する憎しみの言葉が書かれており、 それほど、れいむのことを許せなかったんだということが見て分かった。 れいむは、老人の息子に問い詰められて、 ついに、折れてしまい、ホントのことをすべて話した。 その結果、老人の息子は、 れいむのこと、自分の息子のことを考えると、 自分がやったことが間違いであったと後悔した。 そして、れいむをこれ以上、家で飼うのは無理だということで、 れいむの希望もあり、老人の息子は、れいむを山へ返すことにしたのだ。 『私がもっと早く気づいていれば・・・・』 「おじさん、れいむがすべてわるいんだよ・・・」 二人の間に気まずい空気が流れる。 『お前、大丈夫なのか?山での生活とか出来るのか?』 「れいむはもともとやまでくらしていたんだよ・・・ しんぱいしてくれてありがとう・・・」 『そうか・・・これは何かの足しにしてくれ・・・』 れいむにオレンジジュースの入った瓶を渡す老人の息子 「ゆぅ・・・ありがとう・・・たいせつにつかうよ・・・ じゃあ・・・おじさん・・・ゆっくりしていってね・・・」 それからしばらく、れいむは、たった1匹で、山の中で暮らしていた。 久々の山での暮らしは、都会慣れしたれいむには、 過酷であったが、老人の息子から貰ったオレンジジュースで傷を治したりして、 なんとか生き長らえていた。 ある大雨の日。 巣穴から、顔を出して、雨を見つめるれいむ。 雨で狩りが出来ないから泣いているのではない。 暗い巣の中で、れいむは、1匹で泣いていた。 餌は十分に集めており、1週間程度なら問題ないくらいの量。 でも、れいむは泣いていた。 悲しくて、悔しくて・・・。 どうしようもできなくて・・・。 どうして、飾りがないというだけで、家族だけでなく、ゆっくり全体から嫌われて、 どうして、飾りを取りに行っただけで、車道に飛び出して、おじいさんが死んでしまって、 どうして、飾りがあるだけで、ゆっくりは手のひらを返したかのような態度をとってきて、 どうして、飾りが破られた時、おにいさんの指を食いちぎってしまったのか・・・。 れいむには分からなかった。 そして、飾りによって、ゆん生を左右されてしまうことに、 イラつき、腹を立て、そして哀しんでいた。 飾りは飾りじゃないか。 飾りがなくてもれいむはれいむだ。 なのに、どうして、いつもれいむは一人ぼっちなんだ。 ゆっくりしたいだけなのに・・・。なぜゆっくりできないんだ・・・。 たった飾りがないということだけで、これだけ不幸になるなんて・・・。 どうして、れいむはいつもこんなに弱いんだ。 もっと強ければ、もっとゆっくりできるはずなのに・・・。 れいむは泣いた。大声で泣いた。 雨の音と一緒にれいむの泣き声が木霊し、山々に響き渡る。 「ゆんあぁっぁぁぁああああああああなあああああああああ!!!! ゆんんあああああああああああああああああ!!! ゆんやぁぁっぁぁぁぁぁぁっぁっぁぁぁっぁっぁぁっぁああああ!! どぼぢでっぇええええええええ!!!! どぼぢでぇえええええええええええええ!!!!!! ゆんやぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁああっぁぁっぁぁぁああ!!!!!」 雨が病んだ後、れいむがいた巣穴には、れいむの姿はどこにも見当たらなかった・・・。 「ゆぅ・・・。ゆぅ・・・。 やっと・・・。ついたよ・・・。」 誰も知らない山奥で、 満身創痍のれいむが、一匹、そこにいた。 ゆっくり道という看板が建っている、その建物の玄関の前に。 すると、玄関から、一匹のありすが出てきた。 「こんにちわ。どちら様でしょうか?」 終わり。 あとがき ということです。はい。 ユグルイ ザ・ビギニング。 他の作品 ふたば系ゆっくりいじめ 149 鞭打 ふたば系ゆっくりいじめ 155 糞饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 159 ユグルイ その1 ふたば系ゆっくりいじめ 162 ユグルイ その2 ふたば系ゆっくりいじめ 168 ユグルイ その3 ふたば系ゆっくりいじめ 169 ゲス愛で派 ふたば系ゆっくりいじめ 173 ユグルイ その4 ふたば系ゆっくりいじめ 187 頭でなく心に訴える ふたば系ゆっくりいじめ 188 ユグルイ その5 ふたば系ゆっくりいじめ 192 長寿と繁栄を・・・前編 ふたば系ゆっくりいじめ 200 長寿と繁栄を・・・後編 ふたば系ゆっくりいじめ 221 FFR ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか? ふたば系ゆっくりいじめ 231 長寿と繁栄・・・完結編 ふたば系ゆっくりいじめ 236 ユグルイ その6 ふたば系ゆっくりいじめ 243 死すべき生物 ふたば系ゆっくりいじめ 250 ゆっくりSSをれいむに読ませてみた ふたば系ゆっくりいじめ 263 飾りの価値は 起 ふたば系ゆっくりいじめ 265 飾りの価値は 承 ふたば系ゆっくりいじめ 283 飾りの価値は 転 ユグルイあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓こいつなんなん? -- 2016-10-06 16 23 15 1コメ2コメ3コメ。 私貴方たちぐらい餡子脳な人見たの久しぶりだよ。 内容理解できる? ちゃんと読んだ? ちゃんと読んだ上でそれなら救いようがないな。 それ以外のれいむ可哀相とか思ってる人、私はその意見に大賛成。 あーそうそう、1コメ2コメ3コメ。 貴方たちはゆっくりでも人でも、孤独には弱いって事理解できる? 理解できないなら救いようがないね。 ゆとり教育の犠牲者だね(笑) 貴方たちが悪いんじゃなかったね(笑) その孤独から救ってくれた人の唯一の形見を壊されたんだよ? それを理解できないからそういう餡子脳になる。 ちなみにゆとり教育なのにどうやってパソコン打ってるの?(爆笑) -- 2016-07-26 01 49 28 ありすを訪ねたれいむはどうなるのだろうか… 。 -- 2016-06-23 21 22 58 ユグルイのれいむの過酷なゆん生を見ると本気で愛着湧くなぁ -- 2016-06-11 22 24 42 とにかく誰も救われない -- 2016-02-16 23 24 26 この餓鬼はどうしようもならねえ、おじいさんがどんだけ霊夢を思っていたからわからないのかよっぽどお前みたいなクソ餓鬼より霊夢の方を大事に思ってただろうよ指えぐられて当然だ砂糖で切れる指とかお前死んだ方がいんじゃね?地獄で苦しんで天国のおじいさんに罵倒され続けろクソ餓鬼が -- 2015-12-11 22 16 54 ↓4殺すぞ -- 2014-04-10 01 16 43 普通考えたらあれだよな。孫も餡子脳だよな なんでおじいさんがそんなにまでしか守ったかを考えてないし・・・ それに殺されそうになってまでその人(孫)を守ったんだぜ? こんなにいいゆっくりはそうそういないと思う。とくにれいむ種だと 最初からお飾りがあったらずっと野良でゲスになってただろうがね -- 2013-11-02 04 53 37 この糞ガキは、素手と素足で死ぬまで暴行を加えて殺したいぐらい深い憎しみを感じた そしてこのれいむはユグルイのれいむだったのか -- 2012-12-17 19 57 17 良い作品だった、餡脳は放置で 心有るってものを感じる、まぁユグルイは無くてもよかったかな(^^;) -- 2012-08-08 13 58 29 if→れいむは泣いたあと糞豚共やキチガイれいぱーたちに襲われて ゆっくりできないゆん生に幕をおろしましたとさ♪ -- 2012-05-19 01 58 55 これはいつもと違う感情で楽しめた 名作だろう -- 2012-04-12 22 49 17 老人の孫が地沼だった -- 2012-03-30 15 08 08 人間の指喰いちぎれるゆっくりとか怖すぎ数集まれば人殺せるだろにしてもコメ欄荒れすぎゆっくりした気持ちでSSよもうづ -- 2011-12-31 11 52 50 ↓誤支社 正死者 大変失礼しました -- 2011-12-30 02 26 41 おじいさんがお亡くなりになった訳はゆっくりの飾りが原因とわかった(ちら見した程度なので間違えたらスマン)しかし、おじいさんにも最低限、車道の確認をするというのがある。 現に、俺は福井在住で冬はしょっちゅう爺方婆方がよく死んでしょっちゅう警報をだされる、(何の警報かも忘れました スンマセン)そのほとんどが不注意だったりする。去年の冬も俺のばあちゃんも誰かさんたちと車でどったいってたとき、たぶんペチャクチャしゃべったのが原因(じいちゃんから聞いた嘘か本当かわからないことです スミマセン)で、一人支社だしたからな。 ぜんぜん関係ないこと書いたが、正直自分の周り誰も死者でてないから、全くそういうことがわからない、むしろ誰か自分の周りで死者だしたら今後どうなるだろうって、ときどきビビったりします。 そんな説得力がゼロに等しい俺が言うには、孫は勘違いしているのかもしれない、おじいさんの死因は「飾りをとろうとして不注意に車道に出て交通事故」であって、決してれいむがすべて悪いわけではない(人間は顔のパーツで個人を判別するのに、ゆっくりたちは、顔ではなく飾りで判別するのかねぇ~、無くすというリスクを抱えてるのに)、なのに孫は「ゆっくりがおじいちゃんを殺した」とか思ってるんだろうな、それは時の運だし仕方ないとはいえなくもないしいえないわけではない(説得力ない人が全力で甘っちょろいこと言って、この先どうなるだろうなぁ~) ここにいる皆様 ハイレベルの脱線と長文スマソ -- 2011-12-30 02 24 14 おい1コメの奴 お前だって壊されたらキレる物があるだろ(お前の場合…PCかwww) このゆっくりはおじいさんとの思い出を思い出せる唯一の物を壊されたんだぞ お前のPCと違って変えはきかねえんだよ >>2コメの奴 トラウマを掘り返されてキレたんじゃないよ? もしかして内容理解できなかったの? ゆとり教育の被害者(笑)なんだね そして、キチガイ以外の皆様へ 長文スマソ -- 2011-12-30 00 48 32 指を千切るのはなぁ…せめて出血止まりにしてほしかった -- 2011-09-25 15 45 27 恩義とか理解できない糞饅頭以下が居るコメ欄はここですか? -- 2011-07-04 21 22 45 まぁ、老人の息子の子供がそういう風に目の敵にするのは当然だわな。うん。 祖父がいなくなった原因を作ったものが近くにあるとなれば、こうせずにはいられないよ ラストサムライでも、それと似たような感じのことが描かれてたし -- 2011-06-17 09 03 01
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夕日に照らされた山道で、俺はゆっくりと仲良く追いかけっこをしていた。 それも、和気あいあいと談笑しながらだ。我ながら仲睦まじいね。 背景がきれいな砂浜であれば、より一層完璧であっただろう。 だが互いが話す内容を具体的に言うと、俺がバカにされたり、俺がバカにされたりである。 なんだこのゆっくり。 「おいこら! きっちり捕獲されろ!」 「あなたのような乱暴な人に捕まえられるわけないでしょう? ゆっくりりかいしなさい!!!」 相手は若紫の髪に、目玉のような奇妙な飾りをつけた『ゆっくりさとり』である。 俺はちょっとした虐待以外にも珍しいゆっくりを飼うのが趣味で、実際家にも何匹か飼っていた。 そこで捕獲しようと頑張っているのだが、どうもうまくいかない。 「い―――」 「『いいかげんにしろ』ですって? 私のセリフです」 「ゆ―――」 「『ゆっくりの癖に漢字を使うな』ですか。ほめ言葉ですね」 「し―――」 「『しゃべらせろ』……しゃべればいいじゃないですか」 さとりは心を読むことができる。 そのせいで他のゆっくりからも嫌われているようだが、人間の心も読まれるというのは致命的だった。 先回りして捕まえようにも、先回りすることが読まれる。 俺が偶然さとりと出会えたのだって、ぼーっと何も考えずに歩いていたからだ。無意識すげえ。 (しかし、こう走ってると疲れるな) 「なら帰ってくれませんか?」 「いや、お前を捕まえるまでは帰らん!」 「おやおや? 先ほど『やべっ、そろそろ限界』と思ったのはお見通しなんですよ?」 「……うぜぇまるよりうざいな、お前」 「えぇ、そうですね。では私はこれで」 「え?」 そう言うと突然真横にはねて、さとりは岩が組み合わさった小さな隙間の奥へとはいって行ってしまった。 どうやら最初からここに来るよう、俺の動きを誘導していたらしい。 なんだそれ。やはり漢字を使えるゆっくりは、賢さのレベルが一回り違うというのか。 「中に手を突っ込めば……いや、結構奥深いぞこれ。おうちなのか?」 「ゆっくりあきらめなさい。人間には捕まりません」 「くっ……」 悔しいが、さとりの言う通りだった。 何の道具もない俺では岩をどかすことも、中にいるさとりを引きずり出すこともできない。 木の棒を使えばかき出すことはできるかもしれないが、傷ついて死んでしまう可能性の方が高いだろう。 ここはおとなしく帰って、また今度リベンジするしかなさそうだ。 「いいか! 俺を退けたとしても、いずれ第二第三の俺が現れるだろう! それまでゆっくりと過ごすがいい!!!」 「……それ、全部あなたじゃないですか」 捨て台詞を残したあと、俺はゆっくりと来た道を引き返し始めた。 勿論、そこら辺の石で軽く木を削って、またここに来れるよう目印を付けながらだ。 家に帰って考えれば、一つか二つはいい案が思いつくはずである。 このまま諦めるのは癪だしな。 ◇ ◇ ◇ 次の日の夜のこと。 さとりがおうちで眠たげにうとうとしていると、どこからか心の声が聞こえてきた。 (うー! ゆっくりしね!!!) 「……ふらんですか。ゆっくりできませんね」 さとりはそんなに遠くの心の声が聞こえるわけではない。 おそらくこのふらんも、このおうちの近くを飛んでいるのだろう。 とはいえ、さとりも基本はゆっくり。 このおうちにはやってこないだろうと楽観的に思い、再びゆっくりしようとする。 (うー、ここがさとりのおうち?) 「!?」 しかし、なぜかピンポイントでさとりを狙った言葉に、寝ぼけた頭が一気に覚醒した。 ふらんは "れーばていん" という長い棒を持っている。 たとえ人間の手が届かないくらい奥でも、棒を使われたら関係ないことは自覚していた。 岩の裂け目はほとんどまっすぐだから避けることもできず、このままだと串刺しにされてしまうだろう。 「ゆっくり逃げます!」 夜におうちの外に出るのは自殺行為だが、ここにいれば確実に見つかる。 とりあえず木の影をうまく使えばうまくやり過ごせるだろうと思い、さとりはふらんが近づく前に家の外に出ることにした。 ……実際はふらんがおうちを見つけた時点でかなり近いのだが、そのことは気づいてないらしい。 そうしておうちの外に出た瞬間、さとりのあんよにねっとりとした何かがついた。 そのまま跳ねようとするが、うまく跳ねれずに転んでしまう。 「え?」 「うー! みつけた♪」 さらに動けないところをふらんに見つかり、あっさり回収されたのだった。 ◇ ◇ ◇ ふらんが戻ってきたとき、俺は真っ先にさとりの足についているものをはがした。 小さなダンボールの板にとりもちをぬった、よくあるネズミ用のトラップである。 あらかじめさとりのおうちの前にこれを置いておき、ふらんが襲ってきて逃げ出すところを捕まえる作戦だったのだ。 「くっ! 罠とは卑怯ですね」 「罠じゃない。そこは優雅にトラップというんだ」 そんな冗談を言いつつも、足早に準備した部屋へと連れていく。 心を読まれるとまずいからな。 俺の虐待は肝試しとおんなじだ。なんでこうなるのかわからないからこそ怖い。 ……いや、肝試しはわかってても怖いけど。 「それがあなたのトラウマですか」 「……知らないなら教えてやろう。お化けが怖くない人なんていない! たとえ百戦錬磨のプロレスラーでも、幽霊だけは怖いんだぞ!」 「『嘘だけど』」 「…………」 やっぱこいつ生意気だな。 ◇ ◇ ◇ 「それじゃあ、ここで生活してくれ。ごはんはそこに五日分あるから、計画的に食べるんだぞ」 「きゃっ!」 何か気にしているところでも突かれたのか、さとりは心なしか乱暴に放り投げられた。 ぜんぜんゆっくりできない人間だ。 とりあえず起き上がって周りを見てみるのだが、当然ながらさとりの知識ではよく解らないものだらけである。 ここが壁さんに囲まれていることは解るけれど、なぜか他の壁さん(柵のこと)にも囲まれていた。 それにさっきまでお外は夜だったのに、この部屋の太陽さん(電球のこと)は明るい。 人間のおうちって、なんて変な場所だろう。 ここにはさとりの他にもゆっくりがいた。 れいむとありすがシーソーで遊んでいるし、ぱちゅりーは本を読んでいる。 ちぇんは滑り台を滑っているし、ゆらゆらと揺れるブランコにいるのはまりさだ。 どれもさとりの知らない遊具であったが、誰もが楽しそうな声を上げているのを聞いて、さとりはちょっと安心する。 六匹にはちょっと狭い場所だけれど、どうやらそんなにゆっくりできないわけではなさそうだ。 「ゆっくりしていってね!!!」 「え? えぇ、ゆっくりしていきます」 突然、まりさに声をかけられた。 新しくこのゆっくりプレイスやってきたから、挨拶を求めているのだろう。 全然気配がしなかったため驚いたが、さとりは普通に挨拶を返した。 「……え?」 そう、全然気配がしなかった。 第三の目を済ませてみるが、心の声は一切聞こえない。 まりさの考えていることが解らなかった。 れいむの考えていることが解らなかった。 ありすの考えていることが解らなかった。 ちぇんの考えていることが解らなかった。 ぱちゅりーの考えていることが解らなかった。 距離が足りないということはない。なにせ目の前にいるのだ。 心の声どころか、本当の声まで聞こえている。 さとりの経験上この柵に囲まれた中であれば、どこでも全員の声が聞こえるはずだった。 「どうして……?」 心の声が聞こえなくなった事実を受け入れたさとりは、顔を青くしてゆっくり達のいる方向から後ずさる。 彼らが何を考えているのか、まったくわからないこの状況が恐ろしかった。 『あー、テステス。さとり、聞こえてるか?』 その時、さとりを捕まえた人間の声がどこからか響いてきた。 さとりはとっさに身構えるが、人間の姿は見えない。やっぱり心の声も聞こえない。 これはいったい、どういうことだろう。 『とりあえず用件だけ言うとな、お前にはちょっとそこで五日間ほどゆっくりしてもらおうと思うんだ』 「ゆっくりしてもらう……本当にそれだけですか?」 『おいおい、お前は心が読めるんだから言わなくても解るだろう?』 まるで当然のようにそう返されたため、さとりは口を噤んでしまう。 この人間はどうやら、この状況でも考えが読めると思っているらしい。 さとりにとって相手の心の声が聞こえないというのは、武器が使えないのと同じである。 ここは、嘘をつくのが一番だろう。 「も、もちろんわかりますよ?」 『……そうか。それじゃあ頑張ってくれ』 そしてそれ以降、人間の声は聞こえなかった。 さとりはうまく騙せたと思い、ほっと一息つく。 とりあえず、なんとかなるだろう。 ◇ ◇ ◇ 監視カメラを使って隣の部屋を見ていたしていた俺は、ほっと一息ついた。 こちらの部屋にいる自分の心が読まれないことを確認したからだ。 ……あれだけばればれな態度なのに、本当にこちらが気付いてないと思ってるんだろうか。 「柵を使ってこの部屋と距離を取ったんだが……いや、よかった。賭けだったからな」 さとりの能力は物に遮断されない。ということは、壁越しに心を読まれて当然なのである。 だからわざわざ柵を用意して、壁の近くに移動できないようしたというわけだ。 しかし一つだけ問題があった。 それに気づいたところで、どのくらいの距離を離せばよいのかさっぱりわからないのだ。 最初はネットに頼ろうと思ったのだが、さとりの情報がすごい少ない。 まともに書かれているのが片手で足りるってどういうことだよ。 「……とりあえず今日はこのまま部屋の電気を切って終わるか。れみりゃ、最後にもう一杯―――」 そう言った時、俺は思いだした。 俺はれみりゃをメイド長として給仕などをさせていたのだが、 この部屋には今、その姿はない。 それどころか、家の中のどこにもれみりゃはいない。 「…………」 この家で一番役に立っていたれみりゃ。 なんだかんだで言うことを聞いてくれてたっけ。 「れみりゃ……」 ――ドタドタドタ。 「う~♪ れみぃをよぶこえがきこえたどぉ~☆」 「なんだ、せっかく殺そうとしていたのに」 「うぅー!?」 「いや、それよりどうしたんだ? 今の時間は外に出て遊んでもいいって言ったろ?」 「うー! おすそわけだどぉー♪」 そう言って手渡されたのは、れいむの死体だった。 先ほど仕留めたばかりなのか、まだピクピク動いている。 おそらく、これを持ってくるためにわざわざ戻ってきたのだろう。 ……かわいいやつめ。 「でも汚いから捨ててこい」 「うぁぁっ!?」 ◇ ◇ ◇ 一日目 さとりは最初、この生活を甘く見ていた。 ゆっくりできるごはんに、ゆっくりできるおうちがあるのだ。 野生の考えであれば、それだけで十分ゆっくりできる。 「きゃっ!」 だが、普段から一匹で暮らしていたさとりは忘れていた。 この狭い空間の中には、自分以外のゆっくりが五匹もいることを。 「……うぅ」 背中から突き飛ばされたさとりは後ろを振り向くが、すでに誰もいない。 きっと起き上がる前に、遊具のところまで移動したのだろう。 先ほどからこんなことが続いていた。 大皿に乗ったご飯を食べようとすれば、横から体当たりされる。 遊具で遊ぼうとすれば、誰かが先に遊んでいた。 要するに、陰湿ないじめである。 さらに、ここに単独で連れてこられたさとりには味方がいなかった。 誰も話そうともせず、遊具で楽しそうな声を上げているばかり。 唯一さとりに許されていることといえば、みんながゆっくりする様子をただ見るだけである。 さとりは何故第三の目で読み取れないのか、不思議に思った。 そうすれば邪魔しようとした瞬間に気付けるのに。 二日目 れいむたちは昨日の陰湿ないじめは何処へやら、堂々とさとりをいじめ出した。 ごはんを食べようとするのを邪魔するのは勿論、食べている最中まで体当たりをしてくる。 かろうじて必要な分を食べたあとも、ゆっくり気を抜くことできない。 常に誰かが隙を見ては、付き飛ばそうとするからだ。 「ゆっくりできませんね……」 さとりはたった二日にして、強気な性格がすっかり崩れ去っていた。 それにはやはり、心の声が聞こえなくなったことが一番の要因として挙げれるだろう。 今まで自由に使えたはずの能力が何の反応も示さない。 持っていて当然ものが失われるというのは、大きな不安を生み出すのである。 心が読めないさとりは、ただのゆっくり。 本来野生では生きていけない個体なのだ。 その事実が本能的に、さとりを劣等感で苦しめていた。 三日目 さとりは何もされなかった。本当に何もされなかった。 みんな柵の隅っこでじっとしており、たださとりの方を見ているだけ。 ごはんに口をつけても、誰も襲ってこない。 思い切って遊具で遊んでみても、誰も付き飛ばさなかった。 ただ、ただ、さとりの方を見ているだけである。 さとりは知らなかったが、注目されるというのは慣れていなければ極度の緊張状態をもたらすのだ。 ましてや、見つめているのは二日間さとりを攻撃してきた相手。 いつ襲ってくるかもしれない恐怖でびくびくしながら行動する様子は、 見られているというよりは一挙一動を監視されてるような感覚だったであろう。 「――うぷっ。えれえれえれ……」 そのうち、十個の目に見つめられ続けるストレスにより、一回だけ中身を吐いた。 それでも彼らは静かだった。気味が悪い。 何もいじめられてないはずなのに、さとりはゆっくりできないままであった。 「どうして私がこんな目に……」 さとりは今こそ心を読みたいと思う。 あのれいむたちが何を考えているのか、まったくわからなかった。 わからないのが、怖かった。 四日目 朝食を食べようとゆっくりフードが置いてある大皿のところに行くと、何も入ってない大皿が一つ。 一体どういうことかと周りを見渡すと、遊具のところにいた一匹が答えてくれた。 最初にあいさつをしにきた、あのまりさである。 「ゆっくりできないさとりには、ごはんさんをわけてあげないよ!」 それを聞いたとき、いったい何を言われたのかよくわからなかった。 じゃあいったい何を食べればよいのかと。 その時、ちぇんが目配せと尻尾で昨日自分が吐いた中身を示す。 まるで『わかるねー?』とでも言いたいかのように。 瞬間、さとりはこれまで感じたことがないような憤りを覚えた。 自分の吐いた物を食べろというのは、今まで考えたこともないほどの屈辱だったのだ。 怒りに身を任せてちぇんに襲いかかろうとするも、すぐに他のゆっくりに押さえつけられる。 だがそのくらいでは生まれて初めて知った憤怒の炎は消えない。 押さえつけられてもしばらくの間、ちぇんをじっと睨み続けるのであった。 けれども、生物(?)である以上お腹は空く。 あれからしばらくして仕方なしにさとりは自分の吐瀉物を食べ始めるのだが、 丸一日時間がたっていることもあってか気が遠くなるような味である。 しかし昨日さとりが失った分を補うためには、何か食べなければいけない。 皮肉にも今のさとりに食べることが許されているものは、自分が吐いたものしかないのだ。 ふと遊具の方を見ると、誰もがおいしそうにゆっくりフードを食べてるのが見えた。 どうやら昨日まで大量にあったゆっくりフードは、あの遊具の影に隠されているようだ。 一生懸命さとりが汚らしい中身を無理やり飲み込んでいく最中も、ちぇん達はゆっくりフードを幸せそうに食べ続ける。 さとりは悔しさのあまり泣いてしまった。 ここに来て初めての涙だった。 このころになると、さとりは本当に心を読む能力が使えるのか疑問を抱き始める。 もしかしたら人間に捕まった時に、何かされたのかもしれない。 次に心の声が聞こえるときは、もう二度と存在しないのかもしれない。 何にしても、さとりにはどうしようもないことだった。 五日目 最初に告げられていた通り、さとりがこの部屋にいる最後の日である。 ―――もっとも、そのことに気付ける状況ではなかったが。 「いだっ! いだいでず! やべてくだざい!」 今日は、朝から全員のサンドバッグにされていた。 それは二日目の堂々としたいじめとも違う、ただの公開リンチである。 数匹がさとりの周りを囲み、適当に体当たりで痛めつけた後交代する。 さとりは空腹感で反撃しようという気持ちすら失われており、昨日のような怒りを捻り出す気力もない。 さらに、リンチするゆっくりが一様に無表情なのも恐ろしかった。 その何を考えているかわからない状況は、さとりに三日目のような不気味さを思い出させる。 「も、もうやべてぇ……」 何でこんなことをするのか解らない。 何でこんなことをされているのか解らない。 何で心が読めないのか解らない。 何も解らない。 解らない。 前述したとおり、心が読めないさとりはただのゆっくり。 不意打ちにも対応できず、ただ無力で、優位に立つことなく、簡単に捕まってしまう。 暴行を受け続ける中、さとりは自分が野生で暮らしていた時のことを思い出していた。 周りのゆっくりから嫌われてはいたが、一匹で十分ゆっくりした生活ができ、能力を使って人間から逃げ切ることもできたころ。 もう一度心が読めるなら、何を失ってもよかった。 ◇ ◇ ◇ 次の日の朝、俺は日曜日独特のさわやかな気分に包まれて目を覚ました。 さとりと出会ってから、今日でちょうど一週間である。 「さて、どうなってるかな」 簡単に着替えた後、さっそく例の部屋の扉を開けてみた。 そして柵に近づいた瞬間、さとりが急に起き出してこちらを向く。 ……ああそうか。突然心の声が聞こえだしたらびっくりするわな。 「よっ! ゆっくりおはよう!」 「…………」 直接会うのは一週間ぶりだったが、初日のような生意気な反応は一切返ってこなかった。 なんか驚いて硬直している。心が読めることがそんなに衝撃なのだろうか? でも挨拶ぐらいは返してほしい。 「全身に痣ができてひどい有様だな」 「……そうですね」 やっと反応が返ってきたので、ほっとする。 これから我が家の飼いゆっくりにするつもりなのだ。壊れていたらどうしようもない。 「飼いゆっくり?」 「どうだ? 俺の飼いゆっくりになるならここから出してやる。 簡単なルールを守るだけで、おいしいごはんに安全なおうち。賢いお前ならルールも楽に学べるだろう。 後は俺を怒らせなければバラ色のゆん生の始まりだ!」 飼いゆっくりにならないのなら、もう一週間ここで暮せ。 もしくは今すぐ潰してやる。 ぶっちゃけ脅迫なのだが、本当に悪い扱いはしない。 それに、こういう元から賢いゆっくりは便利だしな。 さとりはこの一週間を思い出したのか、一瞬だけ身震いをする。 どうやら相当に堪えていたようだ。 「……『もう一週間ここで暮せ』なんて、選べませんね。ゆっくりりかいしました。飼いゆっくりになりましょう」 「おお、そうか! それは良かった!」 俺は心から喜んだ。いや、実は飼いゆっくりにならなければ俺も困るのだ。 さすがにもう一週間同じことをするのは飽きる。 見ればさとりの表情も、なんだかほっとしていた。俺の喜びが偽りでないと知ったからかもしれない。 「じゃあ、さっそく『おしおき』な?」 「え?」 「いや、最初にお前と出会った後、山道にちょっと迷ってな。木に目印をつけていなかったら本当にやばかった」 あの時の恐ろしさを言葉にするのは難しい。 徐々に空が暗くなっている中、一人で道なき道を通って山を下るのだ。 一度やってみろ、遭難する怖さがマジでわかる。 「部屋から出たばかりで悪いが、なんとかなるだろ。……とりあえず今回は何をしようか」 できれば後遺症を残したくはないし、死んでもらっても困る。 最初は口を縫うことから始めよう。 そのあと適当に針を刺したり、蠅叩きでたたいたり…… そういや中身ってなんだ? 目玉が付いた飾りはグミでできてるみたいだが、中身は食べてみんと解らんしな。 小さな穴でもあけて食べてみるか。 ……あれ、なんかさとりの様子が変だ。 「いやですいやですやめてくださいいやいやいや……」 なんか血の気が引いた顔ですごい嫌がってる。 涙目で小刻みに震えている様子はとてもかわいらしかったので、ちょっと抱き上げてみた。 おお! ぷにぷにがぶるぶるで気持ちいいぞ!? 「どれも簡単で易しいものなんだ。安心しろ、別に足を焼いたりするわけじゃない」 「やめてくださいそんなことを考えないでいやだそんなのやりたくない……」 「おいおい、世の中にはもっと酷いことをする奴らがうようよいるんだぞ? このくらいじゃあ序の口だって」 「なんでそんな方法がいやでずもうぞんな心なんで読みだぐないですだがらやべで……」 ……はて。そこまで言われるほどのことなのか? 別に体の中に蟻の巣を作るわけじゃないし、他のゆっくりと合体させるわけでもない。 大丈夫。飽きたらすぐに終わるから。 「なんで心が読めるのにごんなごどにいやだぼう知りだぐないでずやべでやべでぐだざい……」 ◇ ◇ ◇ あの部屋で生活していたころのさとりは、心が読みたかった、読めるように戻りたかった。 それこそどんなものでも差し出す覚悟だったはずだ。 今のさとりは、心を読みたくなかった。 次々と人間の頭に思い浮かぶ『おしおき』の数々に、それこそ心から恐怖していた。 この部屋から抜け出せると聞いたときは、ゆっくりできると思ったのに。 飼いゆっくりになると聞かれた時は、ゆっくりできると思ったのに。 最後まで期待を裏切られたさとりは、壊れたレコードのように拒絶の言葉を吐き続けるだけだった。 「知りだぐないでず考えないでおねがいだがら心なんでぼう読みだぐないっ―――!」 そしてさとりは一つの結論を悟る。 第三の目で相手の考えを知ることは、別に武器でも何でもなかったのだと。 結局心が読めても読めなくても、さとりはゆっくりできないのだ。 ◇ ◇ ◇ その後まもなくして、さとりは気絶した。 気絶したゆっくりに『おしおき』という名の虐待をやっても仕方ないので、 とりあえず台所に置いておいておき、今はおりんに監視させている。 ちなみにおりんは『これでさとりさまとゆっくりできるよ!!!』と言って喜んでた。 最初から様付けかよと思ったが、さくやとれみりゃみたいな関係なのだろう。 「それじゃあ、とりあえず片付けるか!」 柵を取り外して仕舞った後、遊具を元の場所に戻す。 よし、片付け終わり! その間、れいむやぱちゅりーたちは一切動かなかった。 それもそのはず。これはゾンビゆっくりだ。 見た目だけは野生にいるころと変わりないが、帽子の下は中身が丸出しになっていて、中枢餡を抉り出した跡がある。 数あるゾンビゆっくりの中でも、これほど綺麗なゾンビゆっくりはそういないだろう。 「ユックリシテイッテネ!!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり……って、ゾンビに言っても仕方ないか」 今回の虐待も、おりんの協力が不可欠だった。ゾンビって便利だね。 しかしさとりを虐めるのはいやだったのか、ちょっとぐずってしまったので、 『今回の虐待が終われば飼いゆっくりにする』と言ってなだめすかした。 ――勿論、最初から飼いゆっくりにする予定だったなんて教えてない。 その時、まりさが何か言いたげな目をしてこっちに向かってくる。 こいつだけはゾンビゆっくりじゃない。ちゃんと生きているゆっくりである。 ゾンビゆっくりは複雑な会話ができないから、今回のバランサーとして紛れ込ませていたのだ。 「おにーさん! こいしにぼうしさんをかえしてね!」 「解ってるって。……ほらよ」 そう言ってゆっくりこいしはまりさの帽子を脱ぎ棄てて、黄色いリボンが巻かれた黒帽子をかぶり直す。 実は一番苦労したのってこいつかもしれないな。 「しかし……本当に帽子を入れ替えただけで解らないのか」 「ゆっ! こいしの "むいしき" で、だれにもわからないんだよ!」 「いや、たぶんそう言う意味じゃない」 突然、台所から悲鳴が聞こえてきた。 この叫び声は、おりんのものだ。 驚いた俺は、すぐにこいしを抱えて台所に向かう。 「どうしたっ!? さにーがガスコンロをいたずらしてるのか!?」 「ざどりざまが……ざどりざまがぁ……」 さとり? さとりがどうかしたのだろうか。 俺はさとりを置いていた場所を見る。 そこには気絶から回復したさとりの姿が―――あ、あれ? 「こいし、こいこがれるようなゆっくりがしたいな!!!」 どうやらさとりは第三の目を閉じたようです。 あとがき おにーさん、こいし二匹目GET。 さとりが第三の目を閉じるとこいしになるという設定です。 いつも通り初見でも虐待部分は楽しめますが、過去作を読んでくれれば節々がわかりやすいと思います。 しかし、ゾンビは本当に便利ですよね。 炎で攻めても電気で攻めてもそこそこ動き続けることができますし。 せめて、おりんを使った虐待が増えてくれないものでしょうか…… 前に書いたもの ゆっくりいじめ系2744 B級ホラーとひと夏の恋 ゆっくりいじめ系2754 ゆっくりできないおみずさん ゆっくりいじめ系2756 ゆっくり障害物競走? ゆっくりいじめ系2762 れみりゃはメイド長 ゆっくりいじめ系2775 信じてくれない ゆっくりいじめ小ネタ517 見えない恐怖 このSSに感想をつける
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基本種 れいむの受難 12KB ギャグ 飼いゆ 現代 愛護人間 ぬる愛で注意 季節は冬。 ぶっちゃけ寒い。 深夜に吹き荒れる肌を刺すような冷たい突風は、暖かい毛皮を着込んだ人間でさえも根をあげる。 そんな凍てつく大地に住み着く現代日本の裸族、その名はゆっくり。 桃色の柔肌を惜しげもなくさらけ出して記録的氷点下に立ち向かう命知らず。 その過酷な運命に挑み続ける勇敢な姿に全世界が泣いた。 「…れいむ、野良はああなるんだぞ? 飼いゆで良かったな」 「ぶるぶるぶるっ!? こわいよ! かちかちだよっ!?」 お兄さんが指し示す方向には、大きな冷凍饅頭が転がっていた。 ボロボロの黒い帽子を被ったゆっくり。 全身にはうっすらと雪が積もり、眼を開いたままの汚い表情で固まっている。 パリパリになった生気の欠片も残らない体皮は、今にも粉々に崩れてしまいそうだ。 黒帽子のゆっくりは、完全にぽっくりしていた。 「あれって美味いのかな? どう思う?」 「れいむにきかれてもこまるよっ!?」 右手にぶら下げているキャリーバック。 その中に入っていたれいむが悲鳴をあげる。 こいつは同属を食べる趣味は無いらしい。 非常に残念だ。 「踏んだら、パリパリして気持ちよさそう…」 「やめてねっ!? そんなひどいことはしないでね!!」 早朝の寒い気温で道端に出来た霜や、水溜りに張った薄氷を潰していた古き記憶を思い出す。 長靴が汚れていくのも気にせず、躍起になって踏み潰していたなー。 あの時、俺も若かった。 「踏まないよ」 「ゆ? ゆっくりあんしんしたよっ!!」 「どうせ、饅頭中心はグズグズだろ? 靴が汚れる」 「そんなりゆうだったのっ!?」 バイトで買った靴をこんな事で汚したくない。 せめて、安い靴を履いていれば迷わす実行していた。 俺の運は悪いと言わざるをえない。 「早く店にいくか。寒いだろ?」 「ゆん! さむいよ!! でも、あのまりさたちを、ゆっくりたすけてあげてほし……ゆ? ゆゆ? なぜか、あるくすぴ~どがはやくなったよ!?」 早足で歩道を進む。 れいむの訴えを、俺は知らん顔をしながら受け流す。 あんな死に様を迎えた野良はどこにでも転がっている。 いちいち助けてたらキリが無い。 俺は目的の場所へと速やかに移動した。 『『 いらっしゃいませーっ! 』』 店員の挨拶が広い売り場に響く。 ここは、ゆっくりの衣料専門店。 最近、ゆっくり達の健康のために、洋服を着せることが流行っているらしい 雑誌で特集を組まれていた記事を参考に、俺も飼いゆの洋服を購入してみる事にした。 「いっぱいあるな……これ全部ゆっくり用かよ」 「ゆ! ゆゆ! ゆゆゆっ!? すごいよっ!! とってもゆっくりできるよ!!」 最初に驚かされたのは、所狭しと並べられたその圧倒的な品数だ。 体に着る洋服だけだと思ったら、帽子やアクセサリーなど幅広く扱っている。 雑誌広告に乗っていた情報からすると、この店はある系列の傘下にあたる中型店舗となっていた。 その中規模系列の品数がこんなにあるのか? 本店はもっと大きいんだろ? どの位儲けがあるんだ? 俺は口をあんぐりと開けながら、頭の中で疑問を反芻していた。 キャリーバックに入っていたれいむは、綺麗なお洋服にハイテンション状態。 見た事も無い膨大な数の商品に息を荒く吐き出す。 『店内にゆっくりを歩かせても大丈夫ですよ』 そう店員から告げられたので、半放心状態だった俺は、何気なくれいむをバックから出してしまう。 …だけど、それは後悔を招く結果となる。 「うわーっ? これ五千円もするのかよ!? この構造だと、うんうん漏らしたら一発アウトだしっ!! 見た目はオムツを履かせてるみたいだな……」 「おにいさん!」 「うおっ!? でたよ、三万八千円!! なんなんだ……このふかふかの毛皮はっ!? ありえない!! これがあれば、ゆっくりなんてイラネェよっ!!」 「おにいさんってばっ!!」 「なんだよ!? 一体、どうし…た……」 「れいむこれにきめたっ!!」 何ということでしょう。 俺が視線を下に向けると、そこにはドレスアップしたれいむの姿がっ! 以前は冴えない風貌だった糞饅頭が、見違えるような良饅頭へと早代わり。 真っ白なフリルが付いたドレスの裾を、ずーりずーりと床に引きずりながら、俺にゆっくりと近づいてくる。 頭に乗せていたティアラを、ゴドンと足元に落とした挙句、ビリビリと純白のドレスが破れ…、 「……っおまっ゛? なにしとんじゃああああああっ゛!?」 「ゆぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶっ゛!?」 れいむをベアクローで持ち上げる。 「おい……れいむくん。キミは何をやっているのかな?」 「やべでねっ!! ながみがでじゃうよっ!?」 脳内が高速で動き出す。 なかなか高級そうなドレスだった。 さぞかし、お高いのだろうか? もう、困ったなこのれいむは。 こいつ、何匹分で元がとれるのかなー。 俺は最適な弁償方法を模索していた。 れいむの丸い体に、指先がギリギリと食い込んでいく。 「お、お客様っ!?」 そんな修羅場な現状の最中、勇気ある店員が仲裁に入る。 俺はれいむの顔面にベアクローを決めながら、店員さんが話す事のあらましを聞いた まず、このドレスとティアラはいくら汚しても問題ないらしい。 その後店員さんは、かなり焦りながら詳しい説明してくれた。 要点を拾い上げてまとめると、こういう事を伝えたかったらしい。 お客様に内緒でドレスを着せて、 以前とは見違えるような綺麗なれいむに、ゆっくりしまくる飼い主の未来を予測した店員さん。 現実には、れいむを鷲掴みにして握り潰す一歩手前までに追い詰めた悪魔の姿。 店内話題騒然。どうしてこうなった? そういう顛末だったらしい。 しかし、俺は突っ込みを入れたかった。 店側が催したサプライズの仕方が悪いと思う。 誰でも弁償の二文字が頭に浮かぶのは当然だと感じるのだが? でも、ここは素直に謝っておくか。 来た早々に追い出されては適わない。 そういう事にしておこう。 「えーと、色々とスイマセンでした」 「ゆぶぶぶ……なんか、きもちよくなってきたよ?」 「ハイッ! こちらも説明不足の不手際でご迷惑をお掛けして、申し訳ありませんでしたっ!! それで、あのっ! ベアクローを止めてほしいのですが!?」 にょい~んと、体を伸ばしながら脱力させているれいむを、俺は慌てて放した。 床に転がるれいむを指で突っつく。 反応無し。 これは……ヤバイ? その状況を正確に判断した店員さんは、直ぐに栄養剤を持ってきてくれた。 瀕死のれいむに投与する。 これだけ深刻なダメージを受けたゆっくりが、果たして助かるのだろうか? 「ゆっ! ふっかつだよっ!! かわいくてごめんねっ!?」 目に生気が戻ったれいむは咆哮をあげながら立ち上がる。 まさに不死鳥。 ここが自宅ならば、地獄めぐりツアー決定だった。 「それでは、ごゆっくり店内をご覧ください……」 少々疲れたご様子で立ち去っていく店員さん。 すっごく気まずい。 商品を購入して、好感度アップ作戦を実行しよう。 そう。俺は自他共に認めるチキンなのだ。 「よし! 何か買うぞ!?」 「ゆん! れいむあれがいいなっ!?」 れいむがおねだりしたのは、三万八千円のコート。 直後、れいむの頭上が陥没した。 お買い得コーナーで商品を選ぶ。 俺は掘り出し物を探すのが、何よりも得意なのだ。 「これはどうだ?」 「……なかなかゆっくりできるかもね」 「それなら、これは?」 「……いいんじゃないでしょうか」 れいむは目を空ろにしながら、俺に片言で返答をしている。 さっき叩いたダメージが原因という訳ではなく、これは完全にふて腐れているのだろう。 「機嫌直せよ」 「れいむは、きげん、わるくない、よ?」 口を尖らせて拗ねるれいむ。 「選んだ服の何が気に入らないんだ?」 頭を叩いた後、涙目で拗ねていたれいむ。 やりすぎだと反省した俺は、お詫びにお菓子を買ってあげる約束した。 その後は、凄くご機嫌さんだったのに……。 服を選び始めてから、段々とれいむの顔から笑顔が消えていった。 お菓子に続いて洋服も買ってあげるんだから、何も悪いところは無いはずなんだが? 「なぜだ…? 一体、俺のどこがいけないというのだ!?」 「ぜんぶだよっ!?」 ミニスカートれいむは大声で全てを否定した。 れいむは腰をフリフリ、お尻をチラチラ見せながら涙を流す。 お兄さんが、先程から選ぶ洋服のセンスは最悪の一言。 大きな扇が開き、ゆっくりできない文字が書いている奇抜な服。 ギラギラと無駄に光り輝く悪趣味な服。 そして、この寒い季節にミニスカートと来たもんだ! れいむ、こんなんじゃ、ゆっくりおふゆをこせないよっ!? 「よーくかんがえてねっ!? れいむのおもいをかんじてねっ!?」 「え~っ……そんな高度な要求をされても…」 嫌そうな顔をするお兄さん。 そんなにれいむの熱い思いを理解するのは難しいのだろうか? 違うっ! そんな事はないっ!! れいむはがんばるよっ!! 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆっ!?」 れいむは目力を強めながら、お兄さんに向けて念を飛ばす。 目の前にいるれいむは、瞼を大きく見開き何かを訴えてくる。 せり出す二つの眼球部分。 過去に経験したような懐かしい眼差し。 その時、何故か奇跡的にれいむの願いを理解した。 そうかっ! これは、欲しい物を見つめている子供の瞳だ!! この目線の先にれいむが求める商品があるんだな!! ゆっくり理解したぜっ! うん……それがどんなものでも買ってあげよう。 俺があの時買って貰えなかった物をれいむに与える。 そうだな……それもいいだろう。 「どれどれ?」 俺はれいむが求めるプレゼントを確認する。 「……なんてこった…れいむ、チョイスが渋いぜっ!?」 直ぐにれいむを抱えて試着室へと向かった。 赤いリボンを髪に束ねた基本種。 長い黒髪は直毛で、左右にあるぴこぴこ部分が特徴的。 肌は健康そうな薄ピンク色をしていて、掌で撫でてみるとぷにぷにとした触感で気持ち良い。 可愛いれいむが、?キリッ!!?とした顔で笑みを浮かべた。 ぽっこりお腹に巻かれたお兄さんの愛が込められたプレゼント。 それは、真紅に染めあげられた、ふんどしだった。 「れいむ、似合うぞっ!」 「とても素敵だと思います!!」 「うそつけええええええっ゛!? ありえないでしょおおおおおおっ゛!!」 俺と店員さんは、凛々しい赤ふんれいむを大絶賛。 れいむは大きな鏡でふんどし姿を認識した後、大きな叫び声を店内に響かせた。 「捻り鉢巻も似合うな! これも追加で!!」 「お買い上げありがとうございますっ!!」 「やめてねっ!? やめてねっ!!」 そんなに遠慮しなくていいのに。 こうなったらトコトンだ! 俺はそう決めた時には、金に糸目をつけない男だぜっ!! 「色違いふんどしも三つ追加!!」 「はいっ!」 「やめてええええええええええええっ゛!?」 れいむは喜びの涙を流していた。 「なんでそんなに不機嫌なんだよ?」 「ふきげん、じゃ、ないもんっ」 店を後にした俺はれいむに呼びかける。 赤いふんどしを体に巻きながら、ぶすっと、頬を膨らましたままなのだ。 何がそんなに気に入らないのだろうか? 「なかなか実用的でいいと思うけどなー?」 「ゆ? どういうことなの?」 ちらりと視線を上に向けたれいむ。 俺はれいむと目を合わせながら静かに語る。 「このふんどし。お肌に優しい材質で出来ていて、ぴったりと肌に馴染じむその着心地は悪くないはずだ」 「ゆん?……たしかに、ぺにぺにがきゅっ! となって、わるいきぶんではないよ」 「外出に良し、パジャマ代わりにも良し、汚れても洗いやすいの清潔使用」 「ゆっ! おもらしーしーや、いねむりうんうんでよごれても、だいじょうぶなんだね!?」 「例え、厳しい寒気が訪れても、先程購入したこれを羽織れば問題ない!!」 「ゆーん!! おにいさんはよういしゅうとうだねっ! ゆっくりできるよっ!!」 追加ふんどしと同時購入した紋付袴。 これは安売りコーナーで見つけた掘り出し物だ。 中に綿が詰め込まれているから保温性にも優れている。 良い買い物をしたぜっ! 俺の掌の上でコーディネートされたれいむは、?ゆじゃ~ん!!?と、大きくお腹を反らせながら満面の笑み。 頭には捻り鉢巻、紋付袴を体に羽織り、赤いふんどしが寒風に靡いてパタパタと揺れている。 その珍妙な格好で、自信満々にえびぞりポーズをしていたれいむを見ていた俺は、ついつい余計な一言を呟いてしまった。 「お祭り?」 「……ゆはっ!?」 れいむが凍った。 道端に落ちている野良よりも、悲痛な顔を浮かべながらの硬直状態。 その後、れいむはギギギギと鳴り響くような動きをしながら、俺の方へと顔を向けてくる。 「どう、いう、こと、なの?」 これは中々の迫力。 俺は、さっと目線を反らす。 俺達の周辺では、奇怪な格好をした赤ふんれいむ。 もとい、お祭りれいむに奇異な視線が集まっているのが感じ取れた。 なんとなく人が集まってきているような…? 気がする。 「…ま、まあ、あれだ、えーと…、 ……そうだっ!! 約束したよな!? お菓子、お菓子買ってやるよ!!」 「おかしはあとでいいよ!? ゆっくりきがえさせてねっ!!」 両手の上で暴れるれいむ。 落とさないようにしっかりと掴みながら、俺達は製菓店へと入る。 扉を開けて入店した後、確実に店内の空気が変わった。 全ての視線がお祭りれいむに集中する。 この時の事件について、後に頭を抱えながら思い出すと、確かにお客が何事かと警戒するのも無理もない話だ。 完璧に怪しすぎるれいむのスタイル。 どこかで祭りをやっているのかと、窓の外を確信した客も居た。 でも、俺は完全に混乱中。 何故あんなに焦っていたのかは解らない。 初めてのお洋服を貶した罪悪感もあったのかもしれない。 ただ、れいむのご機嫌取りに夢中だった。 「ケーキ、ケーキ買ってやるよ!? それも二つ!! わー、れいむちゃん羨ましいなーっ!」 「やめっ……!? にんげんさんのおおいところはいやあああっ!! らめえええっ!? れいむをみないでえええええええええっ゛!!」 れいむはぴこぴこを器用に動かして目元を隠すが、腹に巻いた赤ふんはぴこぴこと靡いたままだった。 席に着いたれいむに向けられる了承を得たカメラのシャッター音。 終始、真っ赤な顔をしながら恥ずかしがって俯くれいむ。 俺が冷静な判断を取り戻し、れいむを着替えさせるまでの間、店内では賑やかなお祭り騒ぎが続いていた。 ・れいむにふんどしの素晴らしさを教える予定だったお話 ベアクローの後は優しさ全開 ・ふんどしで止めを刺すケツマクがぬる愛でに変化 元の原型はお兄さんが履いて人肌になったふんどしをゆっくりに巻きつけ…… いえ、何でもありません忘れてください ・一部、きっかけとなった既出絵のネタをお借りしました 過去作 ふたば系ゆっくりいじめ 638 ばうんてぃはんたー ふたば系ゆっくりいじめ 612 かってにはえてくる ふたば系ゆっくりいじめ 593 迷作劇場 ふたば系ゆっくりいじめ 572 ぎゃんぶらー ふたば系ゆっくりいじめ 507 火の用心 ふたば系ゆっくりいじめ 500 駄目だよ? ふたば系ゆっくりいじめ 458 ドゲスー ふたば系ゆっくりいじめ 449 希少種の価値 2 ふたば系ゆっくりいじめ 448 希少種の価値 1,5 ふたば系ゆっくりいじめ 443 希少種の価値 ふたば系ゆっくりいじめ 398 ゆっくり達を必殺技で葬る物語 ふたば系ゆっくりいじめ 382 穴だらけの計画とその代償 ・他、5点 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓↓ 現実だって犬やら何やらの服売ってるがゆっくりはそもそも手足がないからなあ 胴付きならまだしも生首饅頭に服を着せるというのは少々理解しがたい・・・ -- 2011-08-17 06 19 51 まあ今だけ知能が高そうなゆっくりなら愛でてもよい -- 2010-11-18 10 11 39 ゆっくり用の服が商売として成立するなんて、愛で派の多い世界なんだろうね。 -- 2010-08-08 21 03 20 おもしろかったよ! -- 2010-07-14 00 49 51
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愛でお兄さんの悩み 10KB 虐待-普通 愛で ギャグ パロディ 虐待人間 愛護人間 ※登場人物みんなアホです 僕は愛でお兄さん。 ゆっくりが大好きで仕方ない人間だ。飼ゆ、ゲス、野良、野生何でも好きなのだが… 一向に減らないゆ虐、ぬる苛めに頭を悩ませている。 何とかして虐待好きな皆さんに、ゆっくりの愛らしさを理解してもらえないだろうか? ゆっくりの愛らしさを理解してもらえば、きっとこの世からゆ虐が減るはずでは? そう考えて、色々試してみようと考えた。 まずは知り合いの鬼威参達に集まってもらって、ゆっくりの愛らしさを説く事にした。 …何で知り合いが鬼威参なのかって? 彼らはゆ虐しなければ意外と普通の人だし、職場でも普通に溶け込んだりしててですね。 そんな彼らとはゆっくりの話題以外は普通に付き合えるんですよ。 まあ、酒の席でゆっくりの話題になって喧嘩になったりもしますが… そんな訳で鬼威参方に協力してもらって、 ゆっくりの愛らしさを理解して貰えるかどうかやってみようと思ったんですよ。 「で、皆さんにお集まり頂いたのは、これからゆっくりの愛らしさを知って貰って、 ゆっくりを好きになって頂こうかと思いましてですね…」 「…ってかさ、俺ら別にゆっくり嫌いじゃないぜ?」 「へ?」 「むしろ大好きだぜ!潰してしまいたいほどになあぁぁぁ!」 ………ふむ、これは困った。 鬼威参達はゆっくりが嫌いだから虐待しているのではなかったのか? うーむ、どうしようか? 「えっとですね…じゃあ、なぜゆ虐するんですか?」 「奴らの幸せそうな姿を見てると苛めたくなるんだ…まあ、不幸そうでも苛めたくなるけど」 「強気なゲスが悲鳴を上げて泣き叫ぶのが堪らなく好きだから…」 「野良はなんか汚いから」 結局色々理由つけて虐待してるんですね… ふむ…どんな種類のゆっくりが虐待されるのか、データでも取ってみる事にしましょうか? れいむの場合 「ゆゆっ!にんげんさんこんにちは!ゆっくりしていってね!」 「死刑」×3「どおしてそんなこというのぉぉぉぉ?」×2 「えぇー!いきなりですか?」 「俺、れいむ嫌いだし」 「俺はその揉み上げが気に入らん、ピコピコわさわさ鬱陶しいし見てるだけでイライラする」 「れいむ死ね…………ヒャッハー!もう我慢できないぃぃぃ!」 「やめでぇぇぇ!いだいぃぃぃ!!れいむのかわいいもみあげさん、ひっぱらないでぇぇぇ!!」 ふむ、れいむは人気なしか…だから虐待されるのかな?揉み上げそんなに鬱陶しいのかな? ………あっ!色々考えてたら虐待されてるし… しんぐるまざーの場合 「れいむはしんぐるまざーなんだよ!かわいそうなんだよ!だからあまあまちょうだいね!」 「れいみゅのおきゃーしゃんはちゅよいんだよ!いたいめみたくなきゃっちゃらいうこちょきいちぇね!!」 「親子揃って死刑」×3「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉ?!!」×3 「えーっと、なぜです?」 「しんぐるまざーとかゆっくりに言われてもね…意味わからんし」 「親子揃ってピコピコわさわさが鬱陶しい」 「れいむ死ね、親子揃って死ね………………やっぱり我慢できねえ!親子揃って足焼きだぁぁぁ!」 「ゆゆっ!なにするの?やめてね!はなしてね!……あづいぃぃぃぃ!やべろ!くぞじじぃぃぃぃ!」 「ゆ~ん♪おしょらをとんじぇるみちゃーい♪……ゆんやぁぁぁぁ!あちゅいよぉぉぉぉ!ゆっくちできないぃぃぃ!!」 うーん、親子物ならいけると思ったんだけどなー。何が悪いのかな?あまあま寄越せって言った事かな? この分じゃ、でいぶもだめそうだな………あら?なんか親子揃って泣いてるし…… まりさの場合 「ゆ!にんげんさんこんにちは!まりさはまりさだよ!ゆっくりしていってね!」 「とりあえず死刑」×3 「どぼじでぇぇぇ?!」×2 「まりさも駄目ですか?…どうして?」 「まりさは好きだよ……泣きながら叫び声を上げている姿がね…」 「その得意そうな顔がうざい、殴ってくれって言ってるようだ」 「とりあえず、れいむとまりさは潰しておけって言われてるし…………やっておくか」 「ゆわぁぁぁん!まりさのおぼうしかえしてよぉぉぉ!いだいぃぃ!までぃさのきゃわいいおべべがぁぁぁぁ!!」 ……普通に喋るまりさだから不味かったのかな?うーん…好きな子は苛めたくなるのかな? …潰しておけって誰に言われてるんだろう?……あら?いつの間にかまりさの目が無くなってるし… まりちゃの場合 「ゆふ~ん♪にんげんしゃんがいるのじぇ~♪まりちゃにみとれているのじぇ?きゃわいくっちぇごめんにぇ~♪」 「……死刑」×3 「どぼじでなのじぇぇぇぇ?!」×2 「…あのー…可愛くないですか?」 「可愛いよ?だから苛めるんじゃないか!」 「この自信たっぷりな態度がイライラする。」 「こいつ、自分から苛めてって言ってるみたいな物だろ?……だったらそれに答えてやらなきゃな!」 「ゆびゃぁぁぁん!いだいのいやなのぜぇぇ!ゆんやぁぁぁぁ!おぼうしさんもやさないでぇぇぇ!!」 …ふーむ、まりちゃならいけると思ったんだけど…可愛さゆえに苛められてしまうのかな? 可愛くってごめんねって言うから苛められるのかな?うーん………あぁ!まりちゃのお帽子がなくなってる! ちぇんの場合 「ゆっくりしていってね!ちぇんはちぇんなんだねー」 「有罪」×3 「わからないよぉぉぉぉ!!」×2 「皆さんちぇんですよ?猫耳好きじゃないんですか?」 「そう言われてもな…ちぇんだって所詮ゆっくりだし…」 「わからないよぉぉ!の声が大好きなんだよ、それを聞くにはやっぱり苛めるしかないだろ?」 「ってか、何でありすとか飛び越えてちぇん何だ?苛めてくれって言ってるのか?」 「いやぁぁぁぁ!わがならいぃぃぃぃ!しっぽさんひっぱらないでぇぇぇぇ!!!」 …うーん、ちぇんは猫だし中身チョコだしいけると思ったんだけどなー。 ってか、手ごろなありすが居なかったんだよなー。レイパー連れて来たらぺにぺに潰されそうだし…… あれ?ちぇんの尻尾が短くなってない?? 捕食種の場合 「うっうー!おぜうさまなんだどー!はやくぷでぃんをもってくるんだどー」 「死刑を持って望むほかない」×3 「なにいってるんだどー!」×2 「えぇ?おぜうさまですよ?どうして駄目なんですか?」 「憎たらしいだろ?どう見ても」 「れみりゃは胴無しも胴付も鬱陶しい」 「コイツ頭悪いしな…それに不細工だし…」 「う゛っう゛ーいだいんだどぉぉぉ!やめるんだどぉぉぉ!う゛ーざぐやーー!!」 これは手強いな、捕食種もだめなのかな?せっかく捕まえてきたのに……そんなに不細工かな?…… うーん………あら?おぜうさまの羽が無くなってるんだどー?! 希少種の場合 「じゃおじゃお?…じゃおぉぉぉぉん!」 「…うーん、めーりんはなぁ」×3 「じゃおぅ?!」×2 「あれ?めーりんは嫌いですか?じゃおじゃお可愛いですよ?」 「俺めーりんは虐待する気が起きないんだ…なんか面白くないしな、これは純愛で用じゃないのか?」 「じゃおしか喋らないしな…俺はゆんやーの叫び声が好きなんだよ」 「めーりんは何故かイライラもムラムラもしないってか、何でお前はゆっくりとシンクロして叫ぶんだ? 愛でだからなのか?その上さっきから何故に候補生贄ばかり連れて来るんだ?お前は本当に愛でなのか? 解ってやっているじゃないのか? 実は鬼威参予備軍じゃないのか?」 「貴方達だって皆揃ってるじゃないですか、鬼威参は皆心で繋がっているのですかぁぁぁ?! それに…それに……僕は鬼威参予備軍じゃありません!…うわぁぁぁぁん!」 「じゃお?じゃおおん?」 「あ、こら!逃げるな!てめぇ!めーりんは置いていけ!」 「やっと戻ってきたか、で次辺りは胴付じゃないのか?」 「うぅ…胴付は飼ってないんですよ…借りても来れなかったし…野良も居ないですしね…」 「俺は胴付は可愛がるぞ(性的な意味で)早くつれて来い!」 「まあ、胴付は苛める気が無いな…なんか人間みたいな格好がね…喋り方も普通だし…」 「ゆうかにゃんはどうした?早くつれて来い!たっぷり苛めてやるから(性的な意味で)」 「他の希少種やドスや胴付は無理だったんですよぅ…それにゆうかにゃん連れて来たら悪戯するでしょ?(性的に)」 「当然だろ?!」×3 「うぅ…そんなに自信もって言わないでください……替わりに取って置きを用意しましたから…」 ゲス&野良の場合 「ゆん?!なんなのぜ!このさえないにんげんどもは?まりささまのどれいしがんなのぜ?」 「くそじじいども!なにしてるの?かわいいれいむがおなかをすかせているんだよ!さっさとあまあまもってきてね!」 「判決、死刑!!」 「異議なし!!」×2 「なにいってるんだぜ?」 「あのーこれも駄目ですか?…野良とゲス夢のコラボですよ?」 「野良は汚いから駆除!ゲスは制裁だ!」 「…まったく…なんでも愛でれば良いってもんじゃないぞ!……これは良い生贄ですね」 「れいむ死ね!まりさ爆ぜろ!」 「ゆぎゃぁぁぁ!やべろくぞにんげん!まりざのおべべがぁぁぁぁぁ!ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」 「れいむのおりぼんさんかえしてね!くそにんげんはせいさいするよ!!…ゆぺぼっ!いだいぃぃぃぃ!」 うーん、この夢の組み合わせも駄目なのか?好きな人には堪らないのになぁ…… やっぱり汚いのが悪いのかな?ただのゲスにして置けばよかったのかな?………あーなんかすごい事になってる… 「えーお陰で色々解りました。で結果を発表します!…………鬼威参達はめーりんなら苛める意欲が起きないって事で、 ゆっくりを全てめーりんにしてしまえばゆ虐は行われないと結論がでました!!」 「たまたま俺達はめーりんを苛めないだけで、世の中にはめーりん苛めるのが好きな鬼威参も居るかも知れないぞ?」 「大体全てのゆっくりをめーりんにするなんて、出来る訳ないだろ?それにお前はめーりんだけで満足できるのか?」 「それに仮にめーりんだけになったら、今度はめーりんが苛められるかもしれないんだぞ?」 「うぅ…そうですよね…少しヤケクソになってました………あぁ、だめなんですかね? 鬼威参達にゆっくりを虐待するのを止めてもらう事は不可能なんでしょうか?」 「そう落ち込むな、こっちもおかげで色々解った事があるしな… そうだ、今から俺達のゆ虐に付き合えよ、良いだろ?こっちも付き合ったんだし」 「え…それはちょっと…それに僕はゆっくりの悲鳴を聞くのは嫌ですよ?苦悶の表情を見るのも嫌だし…」 「んーでもお前は愛でお兄さんだろ?だったらゆっくりのそんな一面も愛でてやらないと駄目なんじゃないのか? ゲスや野良は良くって叫び声とかは駄目なのか?それは差別じゃないのか?」 「うぅ……確かに言われた通りかも知れませんが……いやいや、でもなんか上手く騙されている気がしませんか?」 「そんなのは気のせいだ、それに俺達はお前の中に光る物を見た…気がする! 大丈夫だ、お前ならきっと立派な鬼威参になれる!」 「えぇーちょっと、僕はデスね鬼威参になる気はないんデスけど…」 「さあ、みんな!あの夕日に向かってヒャッハァァァァ!しようぜ!」「おうっ!」×2 「「「ヒャッハァァァァ!!!」」」 「どぼじでごんなごどになるのぉぉぉぉぉ?!!」 完 何故かアホみたいな話しか思いつかない自分です。 たまには純粋な制裁や虐待物でも書いてみたいんですけどね…… 徒然あき(ムシゴロウあき) 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 819 ムシゴロウ王国 ふたば系ゆっくりいじめ 826 ムシゴロウ王国2 ふたば系ゆっくりいじめ 828 ムシゴロウ王国3 ふたば系ゆっくりいじめ 831 ムシゴロウ王国~王国の仲間達~ ふたば系ゆっくりいじめ 835 罰ゲーム ふたば系ゆっくりいじめ 836 ショート ふたば系ゆっくりいじめ 841 ゆんセルク ふたば系ゆっくりいじめ 842 ハイテンション ふたば系ゆっくりいじめ 848 思いを伝えよう ふたば系ゆっくりいじめ 849 ゆんケストラ ふたば系ゆっくりいじめ 850 即興- ふたば系ゆっくりいじめ 856 ムシゴロウ王国5 ふたば系ゆっくりいじめ 861 ゆっくり草 ふたば系ゆっくりいじめ 863 めーリンガル ふたば系ゆっくりいじめ 869 とかいはにリフォーム ふたば系ゆっくりいじめ 876 ゆっくり草子 ふたば系ゆっくりいじめ 879 ムシゴロウ王国6 ふたば系ゆっくりいじめ 888 一週間 ふたば系ゆっくりいじめ 896 モチモチぷにぷに ふたば系ゆっくりいじめ 897 酔っ払い ふたば系ゆっくりいじめ 902 私はめーりんである。 ふたば系ゆっくりいじめ 912 ずばり、詰め合わせ 徒然あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゆうかにゃんは愛でる(性的な意味で) -- 2016-12-26 07 27 24 俺も愛ではだがゲスを愛するのは流石にない というかゲスこそがゆっくりの中で一番下等な存在だからゲスが虐待されるべきでは? -- 2016-07-16 14 14 33 ↓まともで何が悪い -- 2013-09-06 20 44 41 胴無しれみりゃは可愛い -- 2013-07-31 14 33 40 めーりんは俺にくれ -- 2013-03-18 16 02 18 なんか気持ち悪い。才能ない。まともなssは書かないでほしい。 -- 2012-11-02 07 45 39 れみりゃは愛でろ。めーりんは好きではない。 -- 2012-04-08 20 37 24 一番下の人は・・・愛があるわ -- 2012-02-23 11 28 57 めーりんはかわいいよな 特に「じゃお」しか言えないのにがんばって何か伝えようとしてくるところとかが -- 2011-09-14 17 34 55 一番↓の以前に。胴付き(特にゆうかにゃん)を神聖視されんのがよくわからん、つか気持ち悪い -- 2011-07-06 05 33 30 「空飛ぶ不愉快」と呼ばれてるのを見た。たしかに今のイメージではそう呼ばれても仕方ない。 -- 2011-01-13 20 14 37 胴付きれみりゃが何故嫌われるか……頭悪そうなキャラ付けされたのが運の尽きだろうな 見てて腹が立つし問題起こすから制裁派もよろこぶ -- 2010-11-24 12 18 36 たしかにれみりゃだって胴付きなのになんであんなに嫌われてるんだか… でも一番下の人は正直すごく…気持ち悪いです… -- 2010-08-06 17 34 57 俺もれみりゃは愛でてほしい。が、君の情熱には負けるな・・・ -- 2010-08-04 20 53 23 れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。 -- 2010-07-10 21 24 54
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よくあるお話 12KB 虐待-普通 制裁 自業自得 野良ゆ ゲス 現代 軽め ゆっくりが死にません ・ササッと読める話を目指しました。よって盛り上がりどころはないです。 では、ゆっくりしていってね!!! とある昼間の住宅街。 学校帰りと思われる三人の小学生が歩いています。 「今日は何して遊ぼっか?」 「ん~…久しぶりに高鬼やりてえ!」 「えー?やだ!絶対ケンちゃんが勝っちゃうんだもん」 「それじゃ何すんだよ。まさかおままごと(笑)とか?」 「ち、違うもん。でももっとおとなしい遊びがいいの!」 上から、小柄な男の子。大柄で気の強そうな男の子。そして髪を小さくまとめた女の子。 歩きながら、ああでもないこうでもないと言い合っています。 そんな彼らのところに――― 「おいちび!」 「へ?」 急に呼びかけられ、その方向へ視線を向けてもそこには誰も居ません。 おかしいな、と思い更に視線を下に向けると・・・ 「まりささまがよんだんだからさっさとへんじをするのぜ!!」 「ばかがきはこれだからいやだね!かわいいれいむをみならってほしいよ!」 「しかたないわよ。どこからどうみてもこのちびたちいなかものだもの!!」 上から、ゆっくりまりさ、ゆっくりれいむ、ゆっくりありすと呼ばれる不思議饅頭がそこには居ました。 汚れた身なりや下卑た言動から察するに、どうやら野良のようです。 「あ、ゆっくりだね」 「ああ、これが。教科書くらいでしか見た事ないから知らねえや」 「うわー、汚くて気持ち悪い……」 何でもないといった素振りの者。 物珍しそうな目で見る者。 泥やゴミにまみれて汚いゆっくりに、眉を顰める者。 ゆっくりの言う事には耳を貸さずに、三者三様の反応を見せています。 そしてそれからまもなく、小柄な少年が言い出しました。 「じゃ、さっさと行こうよ。遊ぶ時間無くなっちゃうよ」 「え?こいつら放っといていいのかよ。ウチの母さんがゆっくりは害獣だって言ってたぜ。駆除しねーと」 「やめてよ。こんな汚くて気持ち悪いのに触りたくないわ」 「え~、なんだよそれ。お前だってゆっくり飼ってるんだろ?おんなじじゃん」 「ちょっと!こんなのとウチのさなえを一緒にしないでよ!!」 「ご、ごめん・・・」 「まあまあ。それはともかく、 先生が言ってた事聞かなかったの?野良ゆっくりとは関わっちゃ駄目だって」 「あー、言ってたっけそんなこと。そういえば言ってたような気もするな」 「いっつも寝ようとばっかりするからそうなのよ。ちょっとは真面目に聞きなさいよ」 「そういうこと。じゃ、いこっか。その内こいつらは誰かが潰してくれるよ」 「おー」 何も見ませんでした、といった様子で去ろうとする少年達。 しかし、当然ゆっくりがそれを見過ごすわけがありません。 「おいちびども!にげるんじゃないんだぜ!!」 「いくられいむたちがこわいからってにげれるとおもってるの?ばかなの?しぬの?」 「れいぎもしらないなんて、さすがはいなかもののこどもだわ」 その物言いに、今度はカチンときた大柄な少年。 「はあ?誰が逃げるって?」 「や、やめなよ!ついさっき納得したばかりじゃん!」 「おまえは腹立たないのかよ!」 「立たないよ。だってこいつら、これが鳴き声なんだから」 「え、そうなのか?」 「うん。こいつらはその時の気分や状況に合わせて幾つかのパターンで話すだけなんだって」 「でも私の家のさなえはちゃんと話せるよ?とってもいい子だもん」 「ちゃんとしつけられたゆっくりは知能が伸びるから話せるようになるんだってさ。 だからそういうのは教養が無い野良だけなんだって」 「そーなのかー」 「じゃ、いこうよ。正直僕もあんまり関わりたくないし」 「うーん……」 又もやそっちのけで唸っている子供達に、とうとうゆっくりが痺れを切らしました。 「うがあぁぁ!むじずるなぁぁぁ!!! もういいんだぜ!さっさとあまあまよこすんだぜ!!」 「そうだよ!ちびたちがさからおうとしてもむだだよ! れいむたちつよいんだよ!かてるわけないよ!!ぷくー!!!」 「それともそんなことがわからないほどおろかなのかしら」 「ふん!どっちでもいいんだぜ!さっさとよわむしなくそがきはしーしーもらすまえに『オラァ!』びゅげっ!?」 「やっちゃえま・・・りさ・・・?」 一番前に出て、吠えていたまりさが大柄な少年に蹴飛ばされました。 蹴られたまりさは壁に激突して痙攣しています。 死んではいません。しかし上顎が殆ど無くなって、舌先がえぐれています。 これでは話す事もままならないでしょう。 「ば、ば、ばでぃざぁぁぁぁ!!」 「なんてことするのぉ、ごのいながものぉぉぉ!!」 「ひゅー、ひゅー…はひはひょほふひはぁ……」 まりさはもはや虫の息です。 しかしそんな様子に一番驚いているのは、ゆっくりを蹴った少年でした。 「うわ、弱っ」 「ちょっと、何してるのさ!あれほどやめとこうって言ったのに!!」 「だって鳴き声って言われてもイラッて来たんだからしょうがないじゃん。 それにあんだけ大口叩くんだから、てっきりそれなりに強いのかなって・・・」 「そんなわけ無いじゃん!動く饅頭だよ!?こいつらバカなだけなんだって! あーあ。残骸でグチャグチャじゃない。見つかったら怒られちゃうよ・・・」 その小柄な少年の物言いが、れいむの気に障ったようです。 「ゆがぁぁ!!でいぶばかじゃな゛い!! ばでぃざやでいぶをいじめるくそちびはゆっぐりじねぇ!!」 「って言ってるけどどうする?これじゃきっと追ってくるぜ」 「やだ……やっつけてよ」 「しょうがないなぁ…潰しちゃだめだからね」 「よっしゃ、任せとけって」 「「ゆ゛っ!!?」」 許可を得た少年がゆっくり出来ない笑顔で迫ってきます。 予想外の展開に驚くのはゆっくりたち。 「ど、どおじてこっちくるのぉ!?やめてね、こないでね!! あやばっでよぉ!!でいぶだぢこわいでじょ!?ぷ『うっせーよっと』う゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ”!!!」 顔を膨らませようとしたところで、頬に蹴りを入れられました。 足は頬を突き破り口内に達した拍子に、 思わずバランスを崩して体重が掛かった少年の蹴り足がれいむの下顎を踏み抜きます。 「で、でいぶぅぅぅ!!」 「って、何いきなり約束破ってるのさ!!」 「ごめん!思ったより柔らかかったから勢いつきすぎてバランス崩しちまった! …あー!靴が餡子まみれになっちまった!母さんに叱られる!!」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ………」 れいむは激痛のショックでピクピクと痙攣していました。 舌は半分千切れて、歯もなく、下顎の一部はあんよまでぺしゃんこに潰れています。 こちらもまりさと同じく生きているというよりも死んでないといったほうが的確な表現でしょう。 「まだ死んでないの?すっごく柔らかいのに」 「うん。饅頭だから脆いけど、餡子が無くならないと死ぬほど痛くても死ねないんだってさ」 「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!ばでぃざもでいぶもゆっぐりじでぇぇ゛ぇ゛!!!」 「くっそー。公園の水道であら・・・えないか。やっぱり」 叫ぶありすを余所に少年達は、頭を抱える大柄な少年を『言わんこっちゃない』と呆れた様子で笑っています。 そののどかな様子が、ありすには不可解でした。 「どおじでこんなことずるのぉぉ!!?」 「は?こっちの台詞だよ。何で俺達に話しかけたわけ?」 「にんげんのおちびはよわよわだから、あまあまさんをうばいとろうってまりさがいったのよぉ!」 「あー。そういうことか。まあたしかに大人にゃ負けるけど、お前らよりは強いみたいだな」 「ご、ごべんなざい!ゆるじでくだざい!!あでぃずがわるがっだでず!!もうじまぜんがら!!」 ありすは必死になって謝ります。他の二匹のようにはされたくないのでしょう。 「・・・なんか拍子抜けしちまったなあ。どうする?」 「許してあげてもいいんじゃないかしら。反省してるみたいだし…」 「まあいいんじゃないかな。反省はしてないみたいだけど」 小柄な少年の言葉に、他の少年や少女は眉を顰め、ありすはギョッとしました。 「どういうことだよ」 「さっきも言ったでしょ?こいつらの言葉は鳴き声だって。謝るのも鳴き声だよ。 何が悪いのかは解ってないけど、とりあえず謝っとけば人間相手なら生存確率は上がるからだって」 「マジかよ・・・」 「じゃあ試してみようか? ねえありす。何が悪かったのか言ってみてよ」 「ゆ゛っ!?あ、ありすは・・・あでぃずは・・・」 「どうしたの?何を許して欲しいの?何が悪かったの?何をもうしないの?」 ありすは口篭りました。少年の言うとおり、なにが悪いのか解っていないのですから当然でしょう。 ただ謝っておけば、と思わず口から出てしまっただけなのです。反省の心など欠片もありません。 それを見た大柄な少年は一歩前へ出ました。先程までとは違って、顔は全く笑っていません。 「気が変わった。やっぱこいつもやっとくわ」 「えぇ!?」 「どうしたの?」 「ゆっ、ゆるじでぐだざい!どがいはなあでぃずをゆるじでくだざい!!」 黙ってありすへ歩み寄る大柄な少年。 ありすは少年の顔を見て危機を感じて、顔をぐしゃぐしゃにしながら必死に命乞いを続けます。 「いながものっていってずびまぜんでじだ!だから「うるせーんだよ!!」・・・ゆがああぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」 踵で目を蹴り抜かれたありすは絶叫して転がりまわります。 しかし少年の足に縫いとめられた後、もう片方の目も蹴り抜かれました。もう何も見えません。 「あ゛ぁ゛ぁ゛!!あでぃずのつぶらな゛おめ゛め゛!!どおじで!どぼじでぇぇぇ!!!」 目を潰した少年は冷淡な目で叫ありすを見下します。 「わかってねーな。俺は“悪いと思ってないのに謝った”から怒ってんだっつーの。 『ごめんなさいは気持ちを込めて』 今どき一年生でも知ってるぜ!」 「な゛にがわるがっだの!?あでぃずわがらないわ゛!どうでぼいいがらや゛べでぇぇ゛ぇ゛!!」 「…チッ。もういいや、喋んな。俺は嘘吐きと、口先だけのやつが大ッ嫌いなんだよ!!」 「ぎっ!?ぎぃぃ゛ぃ゛!!いひゃいぃぃ゛ぃ゛!!!」 それだけ言うと少年は真正面からありすの口に足を突っ込んで、そのまま舌ごと踏み潰しました。 「ああ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!い゛びゃい!あひひゅほほはいははへひへひはぁ!!」 おまけに踏み潰されついでにぺにぺにまで潰されてしまったようです。 これではもう、趣味だったそこら辺の野良ちびゆっくりれいぷをする事もできません。 「あー、これでいいや。これ以上靴汚すと本当に母さんに家から閉め出されちゃうし」 図らずもれいぱー魔の凶行を防いだ少年は、最初と違ってどこまでも冷め切った顔です。 「なんか、なんでこいつらに関わるなって先生が言ってたのか分かる気がする」 「情操教育上悪いってPTAからも苦情が来てるみたいだからね。 だからってすぐに何かできるわけじゃないし今は口だけの注意みたいだけど、 その内加工所から大掛かりな駆除チームが組まれるみたいだよ」 「じょうそうきょういく……?で、でもよかったわ。じゃあこれからはもうこんなの見なくて済むのね」 「・・・っていうか何でお前そんなに詳しいんだよ」 「近所に住んでる親戚の兄ちゃんが加工所で働いてるから色々聞けるんだよ。 でも正直言って聞いても難しい言葉だらけなんだよね。 僕もさっきから説明してる事の半分もわからないんだけど」 「なんだよそれー」 「あはははは。 さ!もう行こうよ。ほんとに時間無くなっちゃうし。何しよっか?」 「あ、そういえばミッちゃんが新しいゲーム買ったんだってさ。 みんなでできるやつだから遊びに来いって言ってたぜ!!」 「たまにはゲームも良いかもね。じゃ、行きましょ!」 子供達はもう道端に転がっている饅頭の事など忘れて、元気に駆けていきました。 残ったのは上顎や下顎を仲良く削られ、傷だらけになった野良ゆっくりだけです。 「ふぁひひゃほひゃひゅひぇひぇへ…はへはははいひょうひゃふぁひひゃほ……」 「ばんべがばいぼうばべいぶがごんばべに゛……」 「ふひゃひゃひゃひゃひゃ!ひゅっひひ!ひゅっひひぃぃぃ!!!」 何を言ってるのか、お互いでも理解する事ができないようです。 口が裂け、顎が砕かれ、目も舌もまむまむもぺにぺにもあんよも潰されてしまいました。 もうありすは何も見えません。まりさ以外は跳ねる事もできず、ずりずりと這いずるしかありません。 舌が潰れて何を食べても味がわかりません。そもそも歯が殆どなくなったので咀嚼ができません。 まともに話せもしません。すっきりもできません。ぷくーすらもできません。 ただでさえ弱いというのに、数少ない武器すら失ってしまったゆっくりたちの行く先は目に見えています。 今まで話し声が聞こえるというだけで警戒していた鴉も、もう容赦する事はないでしょう。 ぷくーに驚いて避けていた野良犬や野良猫も、これからは躊躇なく襲い掛かるでしょう。 餡子が少しずつ漏れ出るせいで何時、何処から蟻が這い登ってきて体内を食い荒らすのか、気が気ではありません。 そして何よりも自分達と同じ野良ゆっくりが、自分達が碌に抵抗もできないと知って何もかも奪っていくでしょう。 当然気持ち悪い見た目でボロボロの、汚い野良ゆっくりを助けようなどと思う人間など居る訳がありません。 必死に命乞いをしても、むしろ目障りだということで止めを刺されるであろうことも言うまでもありません。 それでもこの三匹は死んではいません。ろくに動けずとも、生きている以上はどんな苦痛からも逃げられません。 息絶えるその瞬間まで身をよじり、叫び、ただ命を少しずつ削っていくのでしょう。 しかしこれは特別な事ではありません。 身の程を知らずに、勝手に何かに突っかかっては無残で惨めな末路を辿る。 それは街で生きるゆっくりにとってはなんでもないお話。何も珍しい事などない、よくあるお話。 「「「ひゅっひゅひひゃひぇひぇぇぇぇ!!!」」」 ただ、それだけのお話でした。 ・あとがき 最後のとおり、ただそれだけの話です。 鳴き声とは言うけど、思いもしないのに謝るとかゲスのすることじゃね? と思ったので書きました。 でもそれじゃ野良ゆっくりの九割はゲスになっちゃう気がするなぁ。 ではまた近いうちに!! 小五ロリあき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 412 僕と『あの子』とゴミ饅頭と ふたば系ゆっくりいじめ 446 俺とゲスと自業自得な餡子脳 ふたば系ゆっくりいじめ 460 弱虫まりさとほんとの勇気 ふたば系ゆっくりいじめ 484 ドスと理想と長の資格 前 ふたば系ゆっくりいじめ 494 ドスと理想と長の資格 後 ふたば系ゆっくりいじめ 514 僕とさくやとおぜうさま ふたば系ゆっくりいじめ 548 てんことれいむとフィーバーナイト 前編 ふたば系ゆっくりいじめ 559 てんことれいむとフィーバーナイト 後編 ふたば系ゆっくりいじめ 583 ゆっくりしたけりゃ余所へ行け ふたば系ゆっくりいじめ 599 はじめてのくじょ~少女奮闘中~ ふたば系ゆっくりいじめ 615 お兄さんは静かに暮らしたい 小五ロリあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 子供たちは良識があるようだ -- 2014-07-20 10 54 08 出てきた子供が昭和チックに感じた -- 2011-06-08 00 29 48 この子供達がスネ夫、静、ジャイアンに見えちまった ゆっくりのくせに生意気だぞー -- 2010-12-13 10 42 12 偉そうなガキだ -- 2010-07-26 12 14 32 この少年は見所がある きっと立派な鬼、お兄さんになるだろう -- 2010-06-27 00 52 35 大柄な男の子かっけえ。 -- 2010-06-21 15 21 47 子供たち、GJ -- 2010-06-17 06 18 50