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第21話「蟻群矜持《ボトムスピリット》」 第七学区 物々しい雰囲気が漂う地下街入口。地下の暗闇へと繋がる階段は警備員によって封鎖され、いくつもの車両が集まっていた。丁度、昼休みの時間帯ということもあって、近くの学校の教師や生徒、ショップの店員などが野次馬となって集まる。 「なんの騒ぎだ?」 「なんか能力者が暴れたらしいぜ。ゲーセンが吹っ飛んだってさ」 「おいおい。ここ始業式の日にも似たようなことあっただろ。またかよ…」 野次馬の口から飛び交う事件の憶測、治安への不安、警備員の不手際に対する不満などが零れる。中には面白がって写真撮影する者もいるがすぐに警備員に止められる。 野次馬の中に紛れ、事件の当事者であった迫華は入口を封鎖する警備員たちをじっと見つめていた。 テロ対策の警戒態勢。重武装の警備員と警備ロボット、駆動鎧が格納されている輸送車も確認できる。 そして、入口に停まる2台の救急車。封鎖する警備員とロボットの隙間から担架に乗せられて救急車へと運ばれるユマと智暁の姿も確認できた。二人とも包帯を巻かれ、救急隊員が付き添っていた。智暁の方は深刻な状態なのか、ユマよりも多くの隊員が付き添っている。 (ヤベぇ…ガチでヤベぇよ。武装班連れてあいつらを取り戻そうと思ったら…何で警備員の対応がこんなに早いんだよ!) 9月1日、イギリス清教の魔術師シェリー=クロムウェルがこの地下街で学園都市とイギリス清教の間で戦争を起こすために事件を起こした。表向きには能力者の暴走として片づけられたが、非常用シャッターが多くの学生をテロリストのいる地下街に閉じ込めてしまうなどの問題が浮き彫りになり、これを機に地下街で警備網が強化された。この迅速な対応もその一環である。 (他の出入口も全て封鎖されちゃったし、これでもしあのクソアマが私らのことでも話したら…) 迫華が怒れる女王蟻を頭に浮かべる。恐怖の権化、この世の全ての暴力、その象徴ともいえる本気で怒った樫閑など、怒鳴り散らされるだけで寿命が10年縮む。それを想像するだけで迫華は身震いが止まらない。 (殺される…絶対に殺される!!) ピリリリリリリリリリ!! 「ひぅ!!」 突如、迫華のケータイが鳴り響き、驚いて彼女は飛び上がった。一瞬で暴騰した心拍数を抑え、震える手で恐る恐るケータイをポケットから出す。 着信:お嬢 (あ、これ死んだ☆) もう目の前が真っ暗になり、同時に彼女の全てが真っ白に燃え尽きた。彼女に思考する余地などない。今から怒れる女王蟻に滅ぼされるこの身体と頭脳で何かをしたところで意味などないからだ。 それでもケータイを開いて電話に出る意志は残っていた。無意識の行動と言うべきか、樫閑の“教育”によって身体に刷り込まれた行動だ。 「は、はい。舘皮です」 『樫閑よ。大体の話は倫理と参ノ宮から聞いたわ。とりあえず、今は二人の回収は諦めて撤退しなさい』 迫華は唖然とした。てっきり、怒れる女王蟻によって罵詈雑言を浴びせかけられるのかと思ったが、電話の向こうの樫閑は淡々と冷静に指令を下していた。 (良かった~制裁はナシだ~!) 地獄から天国へと引き上げられた気分だ。両の目尻から大粒の涙があふれ出す。九死に一生を得た。地獄に垂らされた蜘蛛の糸を掴んだカンダタのような気持ちだ。 「お嬢…。今、あのクソアマと小動物が大ケガで病院に搬送されたんですが…もし私らのことを喋ったら…」 「その心配は無いわ。私達のことを喋るのは彼女にとってもデメリットだし、彼女が持っている偽装IDは完成度が高いわ。立場が被害者ならIDが入念に調べられることはまずないし、口からボロを出すほど彼女も愚かじゃない。精神系能力者を使われることもないでしょう。智暁ちゃんの方もね」 「そ、それもそうっすね」 「二人のことは私の方でどうにかするわ。距離的にも搬送される病院は冥土返しの病院でしょう。分かったならそこから撤退。第五学区のアジトに帰還して」 「了解っす」 そう言って、迫華は意気揚々と電話を切り、人混みを掻き分けて参ノ宮の車へと戻っていった。 地下街の中、警備員が警戒しながらゆっくりと進む。壁に身体を密着させ、常に複数人で前後左右を警戒する。ちょっとしたゴミクズ一つにも注意深い。非難した客から相手は念動力系で瓦礫を射出する能力者だと判明している。射出する速度によってはそこら中に散らばるゴミ、石ころ、空き缶などの“ありとあらゆる固体”が弾丸並の速度で襲いかかるかもしれない。防護服に身を包んでも一切の油断が出来ず、疑心暗鬼に近い心理状態での警戒態勢だ。 能力者との戦闘とはそれくらい非常識なのだ。 「本部。こちら破多野。第二出入口から西側大通りまで異常なし」 警備員の波多野二海は数人の部下を引き連れ、地下街を進んでいた。全ての出入口から警備員を投入するローラー作戦だ。 『こちら本部、了解。もうすぐ他の出入口から入った連中とエンカウントする。敵と間違えて撃つなよ?』 「超絶分かってるって」 二海は気軽に答え、再び周囲を警戒しながら地下街を進む。もうすぐ戦場となったゲームセンターが見えるはずだ。 角を曲がり、別の地下大通りへと出た二海達の視界には原型を留めないほど破壊され尽くしたゲームセンターと周辺のショップ。監視カメラも1つ残らず破壊していることから周到さが窺える。そして、地下鉄へと繋がる巨大な穴がポッカリと開いていた。強い酸か何かで溶かされたかのようだ。 「クソ!またか!!本部!ターゲットは床を溶かして地下鉄へと逃走!」 『本部、了解。そっちには既に別動隊を派遣している。君達は他のチームと合流後、地下街のローラー作戦を継続。地下鉄に逃げたと思わせる為のフェイクの可能性もある。警戒を怠るな』 「了解」 薄暗く電気の明かりがほとんど届かない薄暗い地下鉄の線路。その線路を沿うように血痕がポタポタと落ち、道を作っていた。その血痕を辿った先には… (クソッ…何でだ…。何で俺はこうも無力なんだ…。何がイルミナティの殲滅だ。双鴉道化を殺すだ。ディアスの足取りすら掴めなくてこのザマじゃねえか…) 流れ出る血を布で押さえ、別のショップから盗んだタオルで右腕をきつく縛り、これ以上の失血を防ぐ。左腕と口で結んだため、結びが甘くて血が停まる様子は無い。 (失血が酷い…このままだと…) 足取りがおぼつかなくなる。景色が揺れ動き、意識が朦朧となる。血が抜け過ぎて頭もろくに回らない。元々暗いせいもあって視界がぼやける。 耳に届く駆ける足音。ぶ厚い軍用ブーツ、底面の硬質ラバーと線路がぶつかり合う音だ。同時に聞こえるガチャガチャと揺れる金属音。それが大量に聞こえ、刻一刻と香ヶ瀬に近付いて行く。 「動くな!」 地下鉄へと派遣された警備員の別動隊がライトと銃口を香ヶ瀬に向ける。前方に6人。武装した警備ロボット4台、脚部にローラーを装着した高機動型駆動鎧が1体、が後方からも遅れて同じくらいの人数が向かって来ているのが音で分かる。 白色のライトで視界を真っ白に潰され、香ヶ瀬は思わず手で目を隠す。 「警備員(アンチスキル)だ!武器を捨て、両手を頭の後ろにやれ!」 香ヶ瀬にはもう考える余力もなかった。抵抗するか、お縄につくか、そんな選択肢が頭に浮かぶ余裕もない。血が足りなくて脳が上手く回らず、腕の痛みすら感じない。そこに立ち続けるので必死だった。 (俺は…終わるのか?ここで…?こんなところで…?姉さんを元に戻すことも、イルミナティに復讐することも出来ずに… ―――――終わらせない。こんなところで俺の復讐を終わらせてたまるか!!!!) 香ヶ瀬は左手に握った槍で地面をつくと、周囲の地面や壁から天津甕星の魔術で大量のコンクリート塊を抜き出した。無理やり引っこ抜いたことでコンクリート塊があった場所の周辺にヒビが入り、そこから崩れて更に瓦礫が産出される。 だが、遅い。天津甕星には隕石の形成から攻撃までのタイムラグが存在する。既に丁度いいサイズが存在するならまだしも今回は一から作っている。時間がかかるのだ。その隙を警備員が逃すはずもなかった。 「抵抗を確認!撃て!」 指揮官のその一言で、前方の警備員の銃から弾丸が放たれた。銃口から微かに出るマズルフラッシュと硝煙。地下鉄の線路という密閉された空間で多数の銃声が響き渡った。 * * * * 第八学区の組濱衿栖の住居。少女趣味なヒラヒラフリフリだらけの豪華絢爛な部屋で衿栖はノートパソコンの画面と睨めっこを繰り広げていた。大量に並ぶ生徒名簿、生徒の名前、住所、能力、レベルetcが記載されており、普通なら書庫《バンク》かその生徒が所属する学校の教職員用端末でしか閲覧することは出来ない。そんな機密事項を彼女は複数の学校から集め、その中から高レベルの精神感応・念話能力《テレパス》の能力者をリストアップして一つのフォルダにまとめる。 (これほどのリストをすぐに集めてくるなんてね。さすが希河ちゃん!映倫中学に忍ばせた甲斐があったね) 彼女は今、桐野律子と共同て新たな絶対能力者開発計画の準備を進めていた。研究所と薬品は揃えた。後は人材だ。レベル6となる能力者とその“踏み台たち”。衿栖の役割はレベル6となる能力者の方だ。 「ふぅ~。疲れちゃった。高レベルの念話能力者なんてたくさんいるっつーの!こんなのからどれを選べば…」 衿栖はマウスを操作して画面をスクロールし、まとめたリストの人物・能力・能力の概要を眺めていく。 (枝先絆理《エダサキ バンリ》。念話能力。幻生のクソジジイがやった暴走能力の法則解析用誘爆実験の被験者だったからちょっと期待しちゃったけど、レベルは話にならないわね。 春上衿衣《ハルウエ エリイ》。レベル2の精神感応。特定条件下、枝先絆理からの念話だけはレベル評価以上の数値を発揮する…世にも珍しい相互能力(カップリングキャパシティ)。個人的に興味はあるけどレベル6候補の基準を満たしていないし、手を出そうとしたら常盤台の超電磁砲が出しゃばりそうで怖いね。 毒島帆露。大衆念話。レベル4。大多数の人間とのテレパスを可能とする能力者。木原故頼に投与されたキャパジエリンの後遺症で能力はレベル3相当まで下がっている。まぁ、それでも条件は満たしているんだけど、軍隊蟻が周囲をうろついているんだよね…。あれに動かれると私達の用意した“手駒達”でも対処出来ない・・・) 選択肢はたくさんあっても選択そのものに多大なリスクを背負っている。すぐに見つかりそうで中々見つからないレベル6候補。やはり、どこかでリスクを背負わなければならないのか。安全確実にレベル6を作って金儲けなんてのは夢のまた夢で、どこかで危険な選択をしなければならない時があるのだろうか。そう思いながら衿栖は半ば諦め気味で画面をスクロールしていく。 マウスを操作する衿栖の指がピタッと止まった。彼女は椅子から身を乗り出し、まじまじと顔をパソコン画面に近付ける。 風川正美 念力制御(テレパーシー) レベル3 同系統の能力者との念話を可能とする。 (ん?) 衿栖は正美のデータに違和感を感じた。何がどう怪しいのか上手く説明できなかったが、自分の脳の奥底で警鐘が鳴っていた。 更に彼女のことを詳しく調べ上げる。能力のことだけではなく、彼女の経歴、人格、人間関係、学校の成績、桐野律子の忠実な部下であり、スパイ目的で映倫中学に教師として入れさせた希河鎌にも連絡して詳しく調べさせた。 【名前】風川正美 【経歴】今から10年前、置き去りの一人として置き去り保護施設「太陽の園」に預けられる。太陽の園で過ごしながら、第四学区の小学校へと通う。人見知りが激しく、人付き合いが苦手な性格、あまり目立たない子だったと当時の園の職員は語っている。 今から1年前、帰宅途中のところを無能力者狩りとスキルアウトの抗争に巻き込まれ、無能力者狩りが放った攻撃で脳を物理的に損傷。これまでの記憶を失うことになる。この損傷が原因なのか、入院生活の間に今までレベル1だった彼女の能力はレベル3近くまで成長。脳の損傷による能力の成長という希少なケースの研究のために研究所を転々とした。彼女の研究には当時、大型化の兆しがあったブラックウィザードも関わっており、研究価値なしと見なされた彼女は一時期はブラックウィザードに身を置いていた。 その後、諸々の経緯があってブラックウィザードが壊滅。置き去り保護を掲げる学園都市公認団体「チャイルドデバッカー」の支援のもと、映倫中学の生徒として日常に戻った。 その後、2代目東雲真慈を名乗る男による脅迫もあったが、彼女の監視・護衛を務めていた神谷稜によって事件は解決している。 神谷稜とは恋仲であり、転校当初は監視・護衛のために寮が神谷稜と同室という異例の処置がとられており、現在も続いている。教師の中には男女を同室にする学校側の対応を非難する声も挙がっているが、現在のところ校長からの返答は無い。 【能力】彼女の能力「念動制御《テレパーシー》」は同じ能力(念話能力・精神感応)の相手なら直接脳内で会話ができるが、別系統の能力者や無能力者との意思疎通は不可能。また、同系統でも意志疎通レベルは相手の能力者のレベルに依存する。 相手の脳に干渉できるため相手の演算を乱すことができるが集中力の持続が必要となる。 「おかしい…」 衿栖の口から疑問が零れた。 (彼女の能力が不自然過ぎる。学園都市での念話使いはよくある能力の一つ。だけど、意志疎通の手段は能力者ごとに異なり千差万別。他の能力者との差別化のために情報伝達手段は記載されているはず…。それなのに彼女の能力説明欄には何も書かれていない。不明なら不明でそう書かれるはずなのに…。それと“同系統の能力者限定”ってのも気になる。もし私の仮説が正しければ彼女の能力の本質は――――) 違和感だらけの能力説明、どこかで見たことのある顔、衿栖の記憶にある過去の実験、推測される彼女の能力の本質。神谷稜と一緒に行動させた学校側の措置。その全てがパズルのピースのように噛み合い、彼女は答えを導き出した。 「ああ…。なるほど、こんなところに居たんだ♪“お人形さん”♪」 * * * * 学園都市第二学区。 周囲をグルリと壁で囲まれた、まるで学園都市の縮小版のような学区だ。この厚い壁の中には警備員・風紀委員の訓練場、兵器の実験施設など、学園都市の治安維持に関わる施設が集合した学区であり、そのセキリュティは第二三学区ほどではないが、かなり厳重なものとなってる。 他にも自動車関連学校のために用意された実験用サーキット、爆発物の実験場なども存在し、騒音の出る実験はここで行われている。学区を囲む壁には逆位相の音波を放出して騒音を低減するスピーカーが備え付けられている。 隣接している第十学区からでもその壁を窺うことは出来る。 学園都市で最も治安の悪い第十学区。他の学区では敬遠される原子力関連の施設、少年院、墓地などが集まり、人々が敬遠するのを良いことにここを根城とするスキルアウトが多い。その中でもストレンジと呼ばれる地域はスキルアウトの聖地のような扱いを受けており、夏に警備員による大規模な制圧作戦が行われたにもかかわらず、今でもそこを根城にしようとするスキルアウトが多い。治安維持関連の集まりである第二学区、スキルアウトの聖地がある第十学区、真逆で相反する学区が隣接しているのは非常に興味深い。 とある4階建ての研究施設の屋上。第十学区にあるものでは比較的大きく、かつては何かしらの実験施設であったことが窺えるが、今となっては無人である。 研究施設の屋上にあるヘリポート。一人のサラリーマン風の男、尼乃昂焚が屋上に立ち、頻りに腕時計で時間を確認していた。 「そろそろ時間の筈だが…」 誰かと待ち合わせしているようだが、その相手は一向に現れない。 微かにヘリコプターのプロペラとエンジン音が鳴り響く。昂焚は相手が来たと思って空を見上げるが、白昼であるにも関わらずヘリの機影は確認できない。しかし、音は段々と大きくなり近付いてくるのが分かる。 突然、ドッと昂焚に突風が襲いかかり、身を飛ばされそうなのを屈んで耐える。鼓膜が破られそうなほど五月蝿くエンジン音が鳴り響く。音や風圧からして目の前にヘリがあるはずだが、全く見えない。聴覚と触覚による情報と視覚情報の差異はとても不思議な感覚であり、本来そうあるべきものがそうではない感覚は多少気味が悪かった。 ヘリのランディングギアが接地し、ヘリのエンジン音、プロペラ音が段々と小さくなる。それと同時に風も止んできた。 着陸が完了した途端、景色に滲むように重厚な汎用ヘリコプターが現れた。Mi-24ハインドの系列の機体だ。対地攻撃もさることながら物資や人員の輸送を目的としたヘリである。容量拡大を目的とした太く長い胴体、階差のある複座式のコックピット。前端には20mmの機銃、一対の翼にはミサイルランチャーが搭載されている。これといって特別な武装は見受けられないごく普通の軍仕様の汎用ヘリコプターだ。 しかし、その装甲には大量の魔法陣が描かれており、先ほどまでの光学迷彩もこの魔術によるものだと思われる。陣からは太陽、太陽神を意味する文字や記号が見受けられることから、魔術で太陽光を屈折させ、光学迷彩を実現しているものだと推測できる。 「よぅ。待たせたな」 危険な匂いを漂わせる爬虫類の様な目をした30代後半の男がヘリから降りた。 左目に大きな傷を持ち、無造作に伸びた黒髪をゴムで後ろに結んでいる。 ここは戦場でないというのに、迷彩色の服にタクティカルベストを着用し、「戦場の最前線でなら違和感のない」格好をしている。胸に数多くの勲章を付けているが、これらは自らの手で討ち取った兵士の勲章や階級証を剥ぎ取ったものである。 とにかく敵意と警戒心を抱かざるを得ない格好をしている。 ヴィルジール=ブラッドコード イルミナティの幹部の一人であり、欧州・中東・アフリカで事業を展開する傭兵会社ヴィルジールセキリュティ社の社長でもある。 「悪いが、こっちはあまり時間が無いんでな。世間話は抜きだ」 「ああ。そうだな。見たところ、この光学迷彩の魔術の使用条件は太陽光の入射角で決まっているみたいだ」 (おいおい。この数秒でこの魔術の性質と弱点を見抜いたのかよ。知識量半端ねぇ…) 「とりあえず、お前が頼んだ霊装と弾丸は持って来たぜ」 そう言って、ヴィルジールはヘリの中から人間が丸々一人入るサイズのケースを取り出した。昂焚が愛用している棺桶トランクと同等のサイズだ。 昂焚は屈んでトランクを開けて中身を確認する。 「ああ。確かに受け取った。発注通りだ。ところで、そっちの艦隊の準備は出来ているか?」 「ああ。問題無い。北極海に展開させているウチの艦隊からも『異常なし』としか来ていない。あと星喰い神の弓矢《ニョータ=リサーシチーニ》を搭載したタイコンデロガ級ミサイル駆逐艦も日本のEEZ(排他的経済水域)のギリギリラインで待機させている。今すぐにでも計画の発動は可能な状態にしているが、米軍第七艦隊の目を掻い潜っていられるのも時間の問題だ。遅くても今夜中には矢を放って、撤退したい。あれを沈められたらウチは財政難だ」 「今夜9時に計画を発動させる予定だ。問題無いか?」 「ギリギリでちょっと苦しいところだが、仕方ない。遅くても10時までには計画を始めろ」 「分かった。ご苦労だったな。後は暴れるなり逃げるなり好きにしろ」 「ああ。俺らは俺らで目的がある。そっちに専念させてもらう」 そう言うとヴィルジールは再びヘリに乗り込んだ。太陽光が屈折することでヘリが背景に溶け込むようにフェードアウトし、再び光学迷彩を展開させて飛び去っていった。 昂焚はヘリポートでそれを見届けた。 * * * * 第五学区 とある廃工場 四方をビルに囲まれ都合よく隠れた開発予定地区の廃工場。かつて寅栄瀧麻がリーダーで軍隊蟻創設時から使い続けてきた集合場所だ。軍隊蟻の創設の宣言の時から何か重要なことを決める時はアジトではなくここに集まっていた。 40人近い多くの軍隊蟻メンバーがぞろぞろと集まる。人数からして武装が認められたメンバー達だろう。全員が深刻な面持ちで鉄骨の上に座る樫閑を見つめていた。 樫閑はスマホに耳を当て、何者かと電話の最中だった。 「そう…ついに動いたのね。分かった。早急に準備させるわ。放課後までには間に合わせる」 樫閑は電話を切った。それを狙ったかのようにタイミング良く迫華と参ノ宮、2人の男性メンバーが到着した。入り組んだ裏道に参ノ宮のワゴンは入れないので、近くの駐車場に停めて徒歩で来た。 物々しい雰囲気が漂う。こんなのは慣れていたが、樫閑の表情はこれまでの集会で見せたものとは違い、より一層に深刻だった。迫華たちはユマたちを襲撃した犯人への仕返しのつもりで武装班を集めたと一瞬思ったが、すぐにその考えは払拭した。 「これで…全員揃ったわね」 重苦しい声と共に樫閑が立ちあがる。メンバー全員が固唾を呑む。廃工場内は静まり返り、静かに吹く風の音だけが聞こえ、それすらも五月蝿く感じた。 樫閑は少し長い呼吸をし、語り始めた。 「6月の事件で寅栄と仰羽の二人が捕まってから、リーダーを失った私たち軍隊蟻は幾度となく壊滅の危機に晒された。その度に交渉、武装、恐喝、癒着を繰り返し、企業や研究所、工場、果てには学校や風紀委員、警備員相手に飴と鞭を使い分けて危機を逃れてきた。軍隊蟻の名の通りに私たちは武装の強化を繰り返し、もはやスキルアウトとは呼べないレベルの力を手に入れた。力を持ち過ぎて学園都市に潰されるか、力を持たずして他の勢力に潰されるか。そのデッドラインを見極めながら私たちは成長し、力を欲し続けた。寅栄と仰羽、他の拘留されたメンバーを不当な拘留延長から取り戻し、軍隊蟻を“本来あるべき姿”のためにだ」 樫閑の突然の演説にメンバー達は動揺する。いつもは冷静に目的と作戦内容を伝えるだけだった集会が樫閑の演説という過去回想から始まったからだ。異例の事態だ。 「だけど、その戦いも今回で終わる。泣いても笑ってもこれが私たちの最後の戦いになる」 “最後の戦い”このワードがメンバー達の脳に引っかかる。そして、男性メンバーの一人が問いかけた。 「“最後の戦い”って…。お嬢。それは…」 「そのままの意味よ。今日、私は学園都市統括理事会直轄の武装組織…暗部組織と言った方が良いわね。そこに所属する男と“契約”を結んだ。いや、契約というよりも統括理事会からの“脅迫”ね」 統括理事会、暗部組織、契約。どれか一つだけでも集会所が騒然となるワードだ。そんなものを3つも立て続けに口に出されては動揺を隠すことも出来ない。そして、予想外に大きな事態であることにメンバー達も気付いた。 「今、この学園都市には第三次世界大戦直後の混乱に乗じて外部の能力者集団が大量に入り込んでいる。事を大きくしたくない学園都市は警備員や風紀委員、公認の治安維持部隊を使う訳にも行かない。そこで暗部組織と非正規の武装組織である私たちに白羽の矢が立った。拘留されているメンバーの即時釈放を条件にね」 「おい。外部の能力者って…まさか…」 樫閑に最も近い位置に立っていた狼棺の発言だ。彼と同様に心当たりのある人間は他にも数名いた。迫華と参ノ宮なんてついさっきまで一緒にいたのだ。考えないはずがなかった。 「ええ。貴方達の考えている通り、外部の能力者集団ってのは私達が管理下に置いていたユマ・ヴェンチェス・バルムブロジオと同類の“魔術師”よ。ブラックウィザード残党を一瞬で殲滅して“巻き添え”程度で界刺得世を潰した彼女のような存在と戦うことになるわ。一人一人の力が学園都市の超能力者(レベル5)に匹敵するわね」 「レ…超能力者(レベル5)!?」 メンバー達が騒然とする。超能力者がどれほどヤバい存在かは知っている。6月の事件で「八人目の超能力者《ナンバーエイト》」の候補だった四方神茜と交戦し、勝利を収めた経験はあるが非常に苦しい戦いであり、その時の主戦力だった仰羽啓靖はいない。あの時から軍隊蟻の武装は大幅に進化したが、無能力者やレベルの低い能力者に刻まれた高位能力者への畏怖の念は未だに残っていた。 「悪いけど、6月の一件みたいに『逃げる』なんて選択肢は無いわよ。大量の兵器、軍隊蟻の存在そのものを人質に取られていて、私達の命も統括理事会に握られている」 「要は『戦わねえと殺す』ってか」 「そうよ。学園都市が私達に与えた選択肢はシンプルに2つ」 Yes(利用価値のある駒として戦うか) or Die(利用価値なしとして殺されるか) 「今までとは桁違い、全盛期のブラックウィザードが屁でも無いくらいの強敵になる。下手を打てば、ここにいる全員が死ぬことになるわ。勝手に巻き込んで悪いけど、覚悟して命を私に預けてちょうだい」 返答は無い。全員が俯いて口を閉ざした。沈黙だけが集会所の空間を支配し、風の音だけが聞こえる。樫閑は数十人ものメンバー達の沈黙の返答に不安を感じ、自らのリーダーとしての責務に押しつぶされそうになっていた。 「お嬢…、一つ質問いいッスか?」 メンバーの一人、神平 魅辻 《カミダイラ ミツジ》が口を開いた。中一とは思えない大柄な体格に黄色いバンダナが特徴の男だ。 「俺らのこの戦いって、学園都市からの依頼ってことで良いッスよね?」 「そうよ…表沙汰には出来ないものだけど」 「だったら人払いとか情報操作とか、その辺りのサポートも入るんスよね?」 「大抵のことはね。向こうも魔術師集団の排除を何よりも優先したいみたいだからね。この街だと統括理事会がガス爆発と言えば核爆発だってガス爆発になるわ」 神平が肩を震わせ、そして大きく口を開けて笑い始めた。 「んふふふふふふふ!アッハハハハハハハハハ!!聞いたか!?!お嬢が渾身のダジャレだぜ!核爆発がガス爆発だってよ!それって要するにそれくらい情報操作してやるってことだろ!“学園都市公認”で大暴れ出来るんだぜ!!こんな絶好のチャンスねぇだろ!」 神平の発言にメンバー達が付いて行けず、全員が唖然としていた。彼は基本的に大胆不敵な言動が多かったが、今回はあまりにもぶっ飛んでいた。場の空気を盛り上げようとする空元気にも見えた。しかし、その大胆不敵さに樫閑は救われ、他のメンバー達も奮い立たされる。中学一年生の彼がここで頑張っているのに年上の自分たちが何もしないわけにはいかないというプライドからだった。 「ククク…。神平にしちゃあ、良いこと言うじゃねえか」 「そうだな。学園都市公認でドンパチ出来るんだ。倉庫で眠っていたあいつらを堂々と動かす日が来たってことじゃねえか」 「そりゃ最高だ。ついでに寅栄さん達を取り戻せるんだろ?一石二鳥って奴じゃねえか。あれの操縦って、俺がして良いんだよな?」 「なぁ、瀬那。“あれ”を使った新しいラブラブ走法を思いついたんだが、やってみないか?」 「勿論よ。愛琉。ぶっつけ本番だけど悪くないわ」 「柚歩姉さん。ごめん。僕死ぬかもしれないけど、それでも逃げたくないんだ。逃げてばかりじゃ自分の存在価値が分からないから」 「ヒャッハー!!見敵必殺!敵勢殲滅!魔術師が何だ!超能力者が何だ!俺らの通った跡には草木一本生えちゃいねえんだよ!!」 「もし死にそうになったら逃げる準備もしとけよ。逃走経路は俺が確保しておいてやる」 神平を皮切りに他のメンバー達も自らを鼓舞し、次々と口を開いては戦う意思を見せる。誰も逃げようとはしない。軍隊蟻のリーダーとしては理想だった。しかし、樫閑恋嬢としては複雑な思いだった。 樫閑は唖然とする。逃げる者がいるのかと思っていた。嘆く者が出て来ると思っていた。こんな戦いに巻き込んだ自分は糾弾されるんじゃないかと思っていた。みんな、自分を気遣って本心を押し殺しているんじゃないかと邪推する。 「寅栄たちを取り戻すためには学園都市を脅すぐらいの力が必要だ」――――そんな強迫観念に囚われ、ブラックウィザード壊滅後も必要以上の武装化を推し進めた自分が招いたようなものだ。自分は責められて然るべき存在なのだ。 「この馬鹿野郎共が!!」 樫閑が一喝を入れる。彼女の渾身の叫びが全員の時間が止める。 「あんたら状況が分かってんのか!?相手は超能力者と同等だろうが!!中にはそれ以上の災害レベルの奴だっているのよ!!何でそんなに平気なんだ!何で笑っていられるんだよ!!真剣に考えろよ!必死に悩んだ私が馬鹿みたいじゃないか!!」 糾弾して欲しかった。力を求め過ぎて軍隊蟻の本質を捻じ曲げた自分を、力を手に入れ過ぎて組織を存続の危機に立たせた自分を、リーダー“代理”を名乗り、リーダーとしての責務から逃げていた自分を、責めて欲しかった。気遣って有耶無耶にするぐらいならいっそのこと全てをぶち壊すぐらいに本音を吐きだして欲しかった。 樫閑はとにかく叫んだ。これがどれほど危険な任務か。こんな事態を招いたのは誰なのか。責任を追及すべきなのは誰なのか。罪に必要なのは罰だ。力を欲するあまり軍隊蟻の在り方を捻じ曲げ、危機に追い込んだ自分には相応の罰が必要だと。この組織を、彼らを死の淵に追いやった自分が出来るせめてもの償いだ。そう、喉が潰れそうなほど叫んだ。 樫閑の本心、軍隊蟻の怒れる女王蟻ではなく、まだ16歳の女子高生の心が雪崩のように吐露されていく。 「ガタガタ喚いてんじゃねえ!!」 狼棺が手を伸ばして樫閑の前髪を掴んだ。そして、むしり取る勢いで彼女の頭を引っ張り上げる。 「でも…」 「でももクソもねえ!俺らだって“これ”が必死に考えた結果なんだよ!アンタに比べりゃ単純な思考回路かもしれねえけど、俺らなりに考えて、アンタを信じて“一緒に行く”って決めたんだ!アンタに引っ張られて死の淵に来たんじゃねえ!俺達の意志で一緒に来たんだ!リーダーだからって何でもかんでも責任背負わせて、こうなった事態を全部リーダーに押し付けて断罪するのが“筋違い”だってのは分かってんだよ!確かに死ぬのや嫌だし、恐ぇよ!見ろよ!俺の足を!ビビって小鹿みたいに震えているぜ!けど、戦うか死ぬしかねえなら戦うしかないだろ!?だったら単純じゃねえか!Yes or DieでYesを選ぶくらい単純だ! 戦って!勝って!寅栄さん達を取り戻して、また軍隊蟻として活動する! それを実現するためにはアンタが必要なんだよ!俺達を動かす女王蟻(ヘッド)はアンタしかいねえんだよ!いつも通り命令しろよ!俺達はどうすれば良い!?どう戦えば良い!?肝心な時に軍師様が泣き喚いてちゃ勝てる戦いも勝てねぇだろうが!!」 狼棺の叫び、それは軍隊蟻メンバーの総意にも等しかった。樫閑は圧倒された。軍隊蟻は自分だけのものじゃない。頭脳である自分がいて、身体となるみんながいる。それらの全てが揃って、軍隊蟻は初めて機能する。一蓮托生とはこのことなのかと。 「そうね…。まさか、アンタに諭されるとは思わなかった。少し取り乱して悪かったわ」 (いや、少しってレベルじゃなかったぞ…) 樫閑は狼棺を手で突っぱねて、自分の足で立ち上がる。 さっきまで泣き喚いていた女子高生の姿はない。そこには確固たる決意を持った軍神の姿だった。 「さっきも言ったけど、これが最後の戦い!軍隊蟻の死力を尽くした総力戦になる!費用や予算なんて考えるな!全ての武器弾薬をこの戦いで使い果たせ!」 「Yes sir!!」 * * * * 第七学区のとある高校の1年生の教室。 その日の授業が終わり、帰りのHRの真っ最中だ。真面目に先生の話を聞く者もいれば、HRが終わるのを今か今かと待ち続ける生徒もいる。きっと頭の中ではゲーセンに寄ろうとか、宿題がダルいとか、そんな各々の放課後の過ごし方を考えているのであろう。 HRを担当しているのは緑川に匹敵する無差別級ゴリラ体格の教師だ。アクの強い洋ゲーに出てくる悪党みたいな顔をしている。彼は災誤《サイゴ》という生活指導教員である。 本来、このクラスは月詠小萌が受け持っているクラスなのだが、現在、彼女は不在で代わりの黄泉川愛穂も警備員として出動しているため不在。周りに廻って災誤が代理としてHRを受け持っている。 地下街での事件、その注意喚起のせいで長かったHRが終わり、生徒達が荷物をまとめて教室を出て行こうとする。しかし、和気藹藹としたごく普通の放課後の教室は一人の男の襲来によって戦慄に塗りつぶされた。 「あらぁ~♪みんな、帰るのは待ってちょうだ~い❤」 全身筋肉武装のホモ教師、アーロン=アボットの襲来だ。 彼の襲来で男子生徒は騒然とし、臨戦態勢に入る。 「背後を取られるな!ケツを隠せ!(性的な意味で)掘られるぞ!」 「青髪ピアス!上条は!?上条はいないのか!?こう言う時の上条当麻だろ!」 「あかんて!カミやん今日もおらへんでー!土御門くんもおらんし、小萌先生の補習も中止になるし、今日は厄日やー!」 名前の通り、染めた青い髪にピアスを付けた長身の生徒が頭を悩ませて机に突っ伏せる。 「あー!もう!五月蝿い!」 騒然とする男子生徒をクラスメイトの吹寄制理《フキヨセ セイリ》が一喝する。 長い黒髪に広いデコ、男ならば確実に胸に視線がいくほどのスタイルを持った「美人だけど色気のない鉄壁の委員長」だ。 「吹寄大先生!あれは『男に穴があれば棒を突っ込む』という意志に手足が生えたような――――――ガフッ! 吹寄は辞書で青ピの頭にチョップを喰らわせて、彼を黙らせた。 「すみません。アボット先生。ウチのクラスのバカ共がうるさくて」 「良いのよ。男の子は元気な方が好みだわ。相変わらず活気のあるクラスねぇ。でも残念。今日は女の子の方に用があるの」 そう言うと、アーロンは舐めるようにクラスを見渡す。 「あれ?姫神秋沙ちゃんはどこかしら?」 「先生。目の前の席に居ます」 アーロンのすぐ目の前の席、そこに姫神が座っていた。 真っ直ぐと重力に従って下へと伸びる長い黒髪、寡黙で表情が読みにくく、身も心も自己主張が乏しい少女だ。性格と容姿のせいか、よく影が薄いと言われている。 「あら、ごめんなさい」 アーロンが目の前の姫神に気付かなかったのはアーロンの身長が高過ぎて、目の前の姫神が死角に居たからだ。決して、希薄な存在感のせいではない。 「いえ。大丈夫です。それよりも用事って何ですか?」 「貴方にお客様が来ているの。一緒に応接室まで来てくれないかしら?」 「大丈夫です」 そう言うと姫神は立ち上がり、荷物を学生鞄に入れるとアーロンに付いて行き、教室を出て行った。 アーロンが廊下を歩くと男は必ず壁に背を向けて彼を避ける。その隣には姫神が歩いており、アーロンは彼女を談話室へ誘導すると同時に彼女を視界から外さないようにしていた。応接室はすぐそこにあり、会話する暇もなく応接室の目の前へと着いていた。 「ところで。お客様ってどんな人ですか?」 「可愛いわ。可愛らしくて、ちょっと困ったお客さんなの♪」 そう言うとアーロンは応接室の扉を開けた。 「失礼します」と一言入れて姫神が入り、その後にアーロンが入って扉を閉めた。 そして、彼は姫神の背後で含みのある笑みを浮かべながら、扉に鍵をかけた。
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地震 / 火山 / カルデラ噴火 / 火山噴火・地震 / 口永良部島 / 桜島 / 西之島 ーーー NZホワイト島の火山噴火 / チリ・カルブコ火山噴火 +ブログサーチ #blogsearch +ニュースサーチ 弟子屈町 “火山噴火”訓練情報 誤って町内に放送 町が謝罪|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp トカラ列島、4日以降230回以上の地震 専門家「“火山噴火”否定できない」(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 高知 軽石12月19日から接近の恐れ|NNNニュース - 日テレNEWS24 太陽型星から宇宙災害「スーパーフレア」の詳しい様子を初検出 太陽系でも発生する恐れ - ナゾロジー スーパー南海地震と富士山噴火 同時発生なら静岡県で死者7万人超の予測(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 港に軽石「陸のよう」 沖縄へ現地調査「問題の大きさ」目の当たりに 近畿も警戒 - 神戸新聞 GoToは年末年始の感染見極め 首相、再開時期巡り答弁 - 河北新報オンライン 富士山噴火を想定した図上訓練の手法 | 事例から学ぶ - リスク対策.com 「富士山」が噴火すると被害規模はどのくらい? 復興までに20年以上もかかった“宝永噴火”の歴史を解説(2021年12月9日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース 桜島大規模噴火の降灰予測システム 鹿児島大学が開発|NHK 鹿児島県のニュース - nhk.or.jp トカラ列島地震 地盤のズレ プレートの動き影響か 専門家指摘(南日本新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース インドネシア火山噴火を引き起こしたのは豪雨だった 今後増える可能性も - CNN.co.jp 「火山」としての富士山 北西から南東へ散らばる「側火口」 近い将来も山腹から噴火の可能性(サンデー毎日×週刊エコノミストOnline) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 浅間山の火山性地震 11月は454回|信毎web - 信濃毎日新聞 自然災害時に命綱となるのがツイッター!他のSNSにはない圧倒的な情報収集・支援要請ツール - BLOGOS 続発する地震、噴火…「スーパー南海地震」との戦慄の関係(FRIDAY) - 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その殆どは環太平洋火山帯にhttps //t.co/UoVCcyeS8T — 国防保安法復活 (@hibritais_835) March 4, 2021 【NZホワイト島の火山噴火】 ★ NZホワイト島の火山噴火、付近に外国人など観光客約50人 1人死亡 「Yahoo!news[AFP](2019/12/9(月) 12 25配信)」より / 【AFP=時事】(更新、写真・図解追加)ニュージーランド・ホワイト島(White Island)の火山が9日、突然噴火した。当局によると噴火時、島とその周辺には外国人を含む観光客が50人ほどいたとみられ、少なくとも1人が死亡したほか、複数の負傷者や行方不明者が出ているという。 噴火したホワイト島は、ニュージーランド北島(North Island)の景勝地プレンティー湾(Bay of Plenty)の沖合約50キロにある火山島で、観光地。ヘルメットやガスマスクを着用して噴火口を歩くツアーが人気で、毎年およそ1万人が訪れる。 9日も、噴火直前の午後2時10分(日本時間同午前10時10分)ごろ、噴火口の内側を歩く数人の観光客の姿がライブカメラに映っていたが、すぐに画面は噴火のため暗転。観光客の安否が気遣われている。 警察は、噴火時刻を午後2時11分と発表している。ニュージーランド政府の危機管理当局によると、噴火の規模は「中程度」だが、火山周辺は危険な状況だという。 首都ウェリントンで記者会見したジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相は、噴火時のホワイト島とその周辺には100人前後の観光客がいると述べていたが、その後の警察発表では50人前後に修正された。 警察によれば何人かは浜辺に移送され、うち1人が重体となっているが、連絡が取れなくなっている人も複数いるという。現場に急行中の救急隊には、負傷者が20人ほどいるとの情報が入っているという。 北島ファカタネ(Whakatane)のジュディ・ターナー(Judy Turner)市長は、AFPに「複数の負傷者が出ており」救助活動が行われていると述べた。 ニュージーランドの地震監視サービス「ジオネット(GeoNet)」によると、ホワイト島はニュージーランドで最も活発な円すい火山で、全体の70%が海中にある。過去50年間に頻繁に噴火を繰り返しており、直近では2016年に噴火。今年8月、ニュージーランド軍は噴火に備えた緊急シェルターとして、重さ2.4トンのコンテナをホワイト島に空輸していた。【翻訳編集】 AFPBB News 【関連記事】 伊ストロンボリ島で噴火 観光客1人死亡 シチリア島沖 相次ぐ噴火に地震…環太平洋火山帯は活発化しているのか ■ White Island eruption Bay of Plenty warned of ashfall ★ 富士山・箱根“危険な予兆” 小笠原・伊豆諸島の噴火・警報に専門家「同じ東日本火山帯の列に」 「zakzak(2017.4.26)」より / これは何かの前兆なのか。2015年11月を最後に噴火が途絶えていた小笠原諸島の西之島で再び噴煙が立ち上り始めた。先月には、その北方にある伊豆諸島の海底火山でも噴火が発生する恐れがあるとして、周辺海域に警報が発令されたばかり。専門家は「これらの火山帯は箱根や富士山までつながっている。今後、何が起きるか分からない」と話している。 西之島周辺の海底で13年11月に噴火が確認され、活発な火山活動が続いた末に新しい陸地が誕生したことで、島の面積は噴火前の約12倍にまで拡大した。15年11月からは静かな状態に入っていたが、今月20日に再び噴火しているのが発見された。気象庁は火口から約1・5キロ以内では大きな噴石が飛んでくる恐れがあるとして、噴火警報を発令した。 +続き これに先立つ3月24日には、東京の南約400キロにある伊豆諸島のベヨネース列岩の「明神礁」付近で、火山活動が原因とみられる海面の変色が発見された。噴火警報が発令され、いまも継続している。噴火しても、青ケ島など有人島への影響が出る可能性は低いというが、夕刊フジで「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」(木曜)を連載する島村英紀氏は「明神礁では、1952年に海底噴火が起き、近くを航行していた海上保安庁の船が被害を受けて乗員31人全員が亡くなっている」と指摘したうえで、こう続ける。 「西之島もベヨネース列岩も、そして本州の箱根や富士山も、東日本火山帯と呼ばれる列の上にある火山だ。この火山帯の地下100キロ付近にはマグマがたまっている。噴火して西之島のように陸地を形成することもあれば、明神礁のように再び海中に沈んでしまうこともある」 気になるのは、東京と西之島のちょうど中間地点のあたりにベヨネース列岩がある点だ。小笠原諸島で噴火が起き、伊豆諸島で噴火の兆しありとなると、今度はどこなのか。島村氏は「同じ火山帯でつながっている箱根や富士山でも同様の噴火が起こる可能性は否定できない」と警鐘を鳴らす。 遠い南の洋上のことといって、楽観視はできない。 ■ 祈りが足らん。 「二階堂ドットコム(2016.4.16)」より / ひろいもの。 富士山のフルパワー(過去の最大規模噴火)を1とした場合の、各火山のフルパワー比較 富士山 1 北海道駒ヶ岳 3 有珠山 3 樽前山 4 浅間山 4 九重山 5 燧ヶ岳 7 ピナツボ 10 桜島 12 箱根山 14 ※横浜まで火砕流に飲み込まれた 摩周湖 19 大雪山 20 十和田湖 56 ※青森県の大半を火砕流が焼き尽くす 霧島山 100 屈斜路湖 150 洞爺湖(有珠山の本体) 170 支笏湖(樽前山の本体) 225 ※火砕流が札幌を飲み込んで日本海に到達 姶良カルデラ(桜島の本体) 450 阿蘇山 600 ※火砕流が九州の4分の3と山口県を焼き尽くす ■ インドネシア、シナブン火山が大噴火の危険性が! 「日本や世界や宇宙の動向(2015.6.12)」より / 今度は浅間山です。噴火警戒レベルが2に引き上げられ、火口周辺に近づけない状態です。 アメリカでも近い将来、イェローストーンの超巨大火山が噴火するのではないかと言われています。。。 そして、インドネシアのシナブン火山は、2010年から度々小規模噴火が起きており、いつ大噴火が起きても不思議ではない状態のようです。 問題は、この火山は、太古の昔に大噴火をし世界人類が滅亡するほどの大変な被害をもたらした巨大火山のすぐ近くにあるそうです。火山が噴火すると近くの火山を刺激するかもしれません。 シナブン山が大噴火をすると、まさか全人類が滅ぼすようなことはないにしろ、噴煙が世界を覆い、地球は寒冷化が進むのではないでしょうか。夏が来る前に噴火をすれば、冷夏は間違いないのでは??すると農作物が育たなくなり・・・飢餓が?? ビフォーイッツニュースのサイト経由で過去に目にした複数の記事には、(様々な要因があるのでしょうが)、地球は益々、噴火、地震、大雨洪水、干ばつなどの大災害に見舞われると警告していました。 (※mono.--以下略、詳細はブログ記事で) 【口永良部島】 ★ 口永良部島、爆発的噴火…全島民に避難指示 「読売新聞(2015.5.29)」より / 29日午前9時59分頃、鹿児島県屋久島町・口永良部島くちのえらぶじまの新岳しんだけ(626メートル)で爆発的噴火が発生した。 気象庁によると、噴煙は火口から高さ9000メートル以上に達し、火口の西側に向かって火砕流が発生し、約2キロ離れた向江浜地区の海岸に到達した。同庁は、5段階の噴火警戒レベルを「3(入山規制)」から「5(避難)」に引き上げ、屋久島町は午前10時20分、全島民に避難指示を出した。 +続き 同庁によると、2007年の噴火警戒レベル導入以来、「5」が出されるのは初めて。爆発的噴火は5分程度続き、その後は小規模な噴煙が上がっている。今後も同程度の噴火が起きる可能性があり、厳重な警戒を呼びかけている。 総務省消防庁が屋久島町役場に確認したところ、島内には4月末現在、82世帯137人が暮らしている。島北西部の番屋ヶ峰避難所に120人が一時避難するなど、全員の無事が確認されたという。町などによると、70歳代の男性1人がやけどを負い、体調不良の高齢者1人も鹿児島県のヘリで屋久島に搬送された。 全島民を島外に避難させるため、海上保安庁の巡視船と測量船が口永良部島周辺に到着、同町も町営船「フェリー太陽」を島に向かわせた。島内の本村港などは降灰が激しく、船が接岸できるか海保などが確認中。海保では、島東部の湯向ゆむぎ地区にいた住民8人を小型ボートで巡視船に収容する。さらに避難所の住民をヘリで船に運ぶことも検討している。 噴火を受けて政府は、首相官邸に対策室を設置。鹿児島県は午前10時7分、伊藤祐一郎知事をトップとする災害対策本部を設置し、自衛隊に災害派遣を要請した。第10管区海上保安本部(鹿児島市)は、午前10時45分に航行警報を出し、付近を航行する船舶に注意を呼びかけている。 口永良部島の新岳は昨年8月3日、1980年9月以来、約34年ぶりに噴火した。この際は、住民らが屋久島に一時、自主避難。気象庁が噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から、3(入山規制)に引き上げていた。 気象庁のホームページによると、新岳では33年12月から34年1月にかけて噴火が発生し、死者8人、負傷者26人が出ている。 口永良部島は、鹿児島市から南南西に約130キロ、屋久島の西方約12キロにあり、面積は約35平方キロ・メートル。主な産業は水産業で、肉用牛の飼育も行われている。 ■ 火山噴火の予知の困難性について考察する 「木走日記(2014.10.2)」より / 今回の御嶽山の水蒸気爆発を予知することはできなかったのか、ネット上ではさまざまな議論が起こっています。 今回当ブログとしては、火山噴火の予知の困難性について、できるだけ「科学的」に考察を試みたいです。 (※ 中ほど詳細略、ブログ記事で) / 正規分布を取らない「ベキ分布」を成す現象の多くは、正規分布を示すスケーリングの影響配下の現象とは異なり、スケーリングの影響を受けない、スケール不変性、スケーリング・フリーの現象と考えられています。 すなわち局所的な小さな地震(体感震度0)も東日本大震災規模の地震も性質は同じであり、最初の岩盤崩落発生時には、それが局所的小地震に終わるか、大地震に発展するか、まったく区別はつかないのです。 今回の御嶽山の火山性地震においても同様のことが言えましょう。 株価暴落も大地震も火山噴火も「べき分布」をなす現象の予知は理論的に極めて困難なのであります。 3年前、東京大学のロバート・ゲラー教授(地震学)は大震災発生を受けて、地震予知システムは現代科学では実現できないとする趣旨の論文を発表して話題になりました。 教授は、「(地震の予知は)無益な努力だ。不可能なことを可能であると見せかける必要はない」とし、日本政府の防災計画についても触れ、3月11日に発生した東日本大地震が予測できなかったように、東海地震も予測できないとしています。 地震予知は「不可能」、国民は想定外の準備を=東大教授 2011年 04月 14日 11 03 http //jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20609820110414 ・・・ 地震国であり火山国である日本において、地震活動や火山活動の観測や研究の重要性は論じるまでもないでしょう。 しかし現代科学でこれらの「べき分布」に支配されているスケールフリーの現象の予知をすることは、ロバート・ゲラー教授の言葉を借りれば「無益な努力」と辛辣に批判されているように、極めて困難であることは、我々一般国民も心得ておくことが必要でしょう。 我々日本人は古くから地震や津波、火山噴火や台風などの災害に対処してまいりました。 いたずらに不安心理を煽ることなく、しかし現代科学を過信することなく、災害対応の準備を怠らないようにすべきでしょう。 我々は地震や火山の活動が活発な環太平洋火山帯に属する列島に住んでいることをしっかりと自覚すべきでしょう。 【原子力発電】 ★■ 川内原発の火山審査に専門家から疑義噴出 「東洋経済(2014.9.3)」より / 九州電力・川内原子力発電所1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の火山審査の妥当性が、極めて怪しくなっている。 原子力規制委員会は8月25日と9月2日に、原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チームの会合を開催。実質的に川内原発の新規制基準適合審査・火山影響評価についての検討の場となったが、そこで火山専門家から規制委の判断結果に対し、その前提を根本的に否定するような意見が相次いだためだ。 火山リスクは、川内原発審査における最重要検討課題の一つ。過去に火砕流が敷地近辺まで到達した痕跡もある。その火山リスクに対する規制委の認識が誤っているとすれば、火山審査を初めからやり直す必要性が生じる。規制委は7月、川内原発の設置変更許可申請が新規制基準に適合しているとして、事実上の”審査合格証”を与えたが、それ対しても多くの専門家から根本的な疑義が表明された形だ。 (※ 以下略、詳細はサイト記事で) 【御嶽山噴火】 ★ 30人以上が心肺停止、負傷者多数 長野県警発表 岐阜側は26人が下山 「産経ニュース(2014.9.28)」より / 長野、岐阜県境の御嶽山(3067メートル)の噴火で、長野県警は28日、登山者ら30人以上が山頂付近などで心肺停止になっていると発表した。警察や消防、自衛隊は朝からヘリコプターなどで救助を再開した。負傷者も多数に上るという。 噴火は27日午前11時52分ごろに発生し、多数の登山者らが取り残されたが、夜までに約230人が下山。40人超は山小屋などで一夜を明かしたが、岐阜県側の26人は28日に全員が下山した。重軽傷者も含まれている。 気象庁によると、噴火活動は続き、5段階の1(平常)から3(入山規制)へ引き上げた噴火警戒レベルを維持。南側斜面を3キロ以上流れた噴煙は、上空から確認した気象庁が「樹木が燃えた痕跡はなく火砕流が流れたとは認められない」との見解を示した。 噴火直後、噴煙は上空10キロ以上まで達したとみられ、気象庁は28日も長野、岐阜両県で降灰があると予報している ーーーーーーーーーーーーー ★ 「もう生きて帰れないと思った…」 空から軽トラック大の石 噴火時、頂上に約50人 「産経ニュース(2014.9.28)」より ★ 「地獄のようだった」「このまま死ぬのかな」 恐怖語る登山客 「産経ニュース(2014.9.28)」より ★ 「やばい、やばい!爆発してる」 息子から電話、連絡途絶え 「産経ニュース(2014.9.28)」より ★ 山に入れず被害把握は難航 死亡情報を修正するなど混乱も 「産経ニュース(2014.9.28)」より +続き ★ 助け求め震える手、力なく倒れる男性…懸命の救助活動 「産経ニュース(2014.9.28)」より / 御嶽山の山頂付近で、その手は小さく震えながら助けを求めていた。28日、上空のヘリコプターからは、火山灰で固まった山頂付近で、力なく倒れている登山客の姿も見えた。無慈悲な自然の力を前に、自衛隊や長野県警、地元消防などによる懸命の救助活動が続けられた。(荒船清太、本社チャーターヘリから) 午前11時半ごろ、車ほどの大きさの岩石がごろごろと転がり、火山灰で灰色に埋まって噴煙が立ち上る山頂付近。石造りの台座によりかかり、膝を抱えて座り込む女性の姿が見えた。 紫色のフード付きジャンパーに登山靴。女性は自衛隊などのヘリに気付いたのか、フードをかぶっていた顔をかすかに上向かせ、リュックを抱えていた右手の先を、力を振り絞るようにして小さく震わせた。噴火からほぼ24時間。体力も限界なのだろう。右手と顔以外はピクリとも動かない。 傍らには、両手を広げ、仰向けのまま動かない男性。さらに数メートル先には、リュックやポリ袋があり、目を固くつむったまま動かない仰向けの男性がいた。救助隊は間もなく、3人を救助した。 一方、山の中腹からは白いマスク姿の救助隊100人以上の列が火山灰で登山道の消えた稜線(りょうせん)に連なり、途中途中の山小屋に入っていった。火山灰に埋まっている可能性を見越してか、長い棒を持つ自衛隊員もいる。 山小屋は火山灰に覆われ、鈍く光る。石が落ちてきたのだろう。屋根には車ほどの大きさの穴が何カ所も空き、爆撃を受けたかのよう。山頂の石像は頭部が欠け、鳥居も破損していた。 周囲では自衛隊のヘリ数機が山肌をなめるように飛び、登山客を探す。「ここにいます!」。無線では、報道ヘリが救助隊のヘリに報告する声も入り乱れた。 午後3時半ごろ、降灰の少ない中腹で、自衛隊のヘリが接近を数回試した後に滞空し、ロープを垂らし始めた。待機していた救助隊数十人は、担架に載せた登山客をロープにくくりつける。ヘリは登山客を引き上げると、約10分後には、近くのグラウンドまで飛んでいった。 登山客を魅了してきた紅葉の木々は枝ごともげて火山灰で白く染まり、青緑色に水をたたえていた池は岩石や火山灰で灰色に濁っていた。懸命の救助が続く中、黒く焦げたような噴火口は、止まることなく白煙を吐き続けていた。 御嶽山の山頂付近にある山小屋で救助活動をする消防隊員や自衛隊員。すぐ近くで噴煙が上がっていた=28日正午ごろ ■ 動画投稿サイトに噴火直後の映像 「NHK newsweb(2014.9.27)」より / インターネットの動画投稿サイトには御嶽山の山頂付近にいた登山者が噴火した直後の様子を撮影したとみられる映像が投稿されています。 午後1時前に投稿された1分30秒ほどの映像には火口から大きく噴煙が立ち上り、慌てて登山者らが避難する様子が写っています。 撮影から1分ほどで登山客らの周りは灰色の煙に包まれ、小石のようなものが多数、飛んでいる様子や灰がぱらぱらと降る音、登山者がせきこんでいるのが確認できます。 ☆ 御嶽山 大噴火!【ニュースで使われている元動画】 ☆ 御嶽山で噴火 けが人複数のほか、約150人取り残されているもよう(14/09/27)【FNNnewsCH】 ☆ 御岳山 噴火〔Google検索〕 ■ ローマでの「突然の火口の出現」と桜島の海外での報道から考えるこれからの時代 「In Deep(2013.8.30)」より (※ あちこち略、詳細はブログ本文で) / / 火山学者・井口正人教授の話 「火山の地下深くのマグマは 1914年の噴火の 90パーセント程度のレベルにまで達しており、長期的な視点で見れば、私たちは桜島の、より巨大な噴火に対しての懸念を持つ必要があると思います」。 特派員マーク 「私がここに滞在していた時にも桜島は噴火と噴煙を上げ続けていました。それでも、この桜島から目と鼻の先の鹿児島の人々はいつものように仕事をし、生活をしています。火山の女神の気性をもう少しだけ長く穏やかに保つことがここに住む人々の唯一の希望ともいえます」。 【予知・予言・予測】 ■ 2013年の日本の大災害を警告するロン・バードとはどんな人物なのか(1) 「In Deep(2013.7.19)」より / 写真を見るだけですと、日本で活躍した元力士がプロレスに転向する際のインタビューのようですが、内容はそうではなく、上の見だしの下につけた日本語のように、この人は米国のサイキック(霊能力者)で、その人物が日本の災害について予言したという記事でした。 世界的に有名な超能力者ロンバード氏が日本の災害を予言!「今後2~3ヵ月に日本で自然災害が起こる」「多くの人の命を助けられる」 ロケットニュース24 2013.07.15 世界有数の経済誌『フォーブス』に掲載された唯一の超能力者として有名なロン・バード(Ron Bard)氏が、2013年内に日本で自然災害が発生すると予言。インターネット上で大きな注目を集めている。 予言を翻訳者に日本語に訳して発信 ロン氏は自身の公式Twitter で予言したメッセージを伝えている。 あまりにも重要な内容のため、予言を翻訳者に日本語に訳してもらい Twitter で「心の準備」を呼びかけている。(以下略) ■ 君は桜島の火山雷を見たか(2013)? いつもながら凄い! 「Hashigozakura(2013.3.27)」より / さて今年2月には、ドイツ人の写真家・マーティン・リーツ(Martin Rietze)氏が桜島の火山雷を撮影しネットで公開している +写真 ★ 稲妻が美しい桜島の噴火 仕組み分からず、謎のまま 「msn.産経ニュース(2013.3.27)」より / 稲妻と噴火の驚くような画像は、フォトショップで合成された写真ではない。2013年2月に、日本南部にある桜島でマーティン・リーツが撮影したものだ。 +写真 稲妻と噴火。この驚くべき画像は、フォトショップで合成された写真ではない。2013年2月に日本南部にある桜島でマーティン・リーツが撮影したものだ。 複数の画像からなるこのギャラリーは、桜島で起きた30秒間の噴火をとらえたものだ。桜島はいくつかの火山や側火山からなる活火山で、1日最高7回噴火する。リーツ氏が撮影したとき、桜島は14時間のあいだ煙と火山灰を噴出させていたが、その後30秒間にわたって噴火し、溶岩の塊を噴き上げて稲妻を発生させた。 リーツ氏は今回の画像を、桜島から約4km離れた地点で撮影した。撮影には焦点距離が90~200mmのフルフレーム・デジタル一眼レフカメラ(DSLR)を使用した。 リーツ氏は10年にわたって世界各地の火山を撮影してきた。その作品はオンラインギャラリー「Alien Landscapes on Planet Earth(地球上の異世界)」で公開されている。 リーツ氏は撮影上の危険についてこう語る。「場所ごとに違うリスクがある。特にマグマが大きな圧力を受けて噴出し、厚い火山灰となる『灰色の火山(grey volcano)』や、噴火時に火砕流が生じる火山は危険だ。ハワイにあるものなど、爆発的噴火が発生しない火山なら、放射熱に妨げられるまで溶岩に近づくことができる。だいたい溶岩から1~2mのところまで近づけるだろう」 「たまに火山が予想と違う活動をする。恐くなることもある。火砕流が大規模になってきたり、1mほどの大きさの溶岩塊が予期せぬ方向に飛んで、時々真上を通過したりする場合は特にそうだ」 われわれとしては、安全なコンピューター画面から観察させていただくほうがよさそうだ。 噴火のときになぜ稲妻が起こるのか、確かな理由はわかっていない。2006年にアラスカ州セントオーガスティン火山の同様の噴火を観察した研究チームは、火山が噴出するマグマや火山灰、岩が帯電して、閃光と指状の稲妻が発生する様子を記録したが、噴火現象が帯電する仕組みについてはまだ議論されている。 ▼ ■ カムチャッカ 火山活動再び活発化 「The Voice of Russia(2012.3.13)」より ・リア・ノーヴォスチ通信によれば、世界で最も北に位置する活火山、シヴェルチが、高さ3400メートルまで柱のように火山灰を吹き上げた。 海抜3300メートルの高さを持つシヴェルチの火山活動が活発化し始めたのは、2009年5月。その結果、山頂には、深さ約30メートルの亀裂が出来た。 噴火は、付近の住民居住区には危険とはなっていないが、撒き散らされる火山灰は、飛行機航行に深刻な脅威を与え、灰に含まれる複雑な化学物質が人々や動植物に悪影響を与える可能性がある。 シヴェルチ火山以外に、カムチャッカ半島のさらに二つの火山、カルィムスキイとキズィメンの火山灰も現在、飛行機航行に危険を及ぼしている。 火口の上空には、定期的に火山灰を伴った噴煙が吹き上がっており、地震観測ステーションは、地殻の活動の高まりが見られると報告している。 専門家らは、こうしたことは、日本も含めたこの地域の地震活動が今後増大するとの予想を裏付けるものだと考えている。 .
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.------------------------------ 秋森良樹編 第??話『女だけの島(2-2)』 「良樹様、これはいかがですか?」 艶やかな美女が皿に盛られた料理を勧めてくる。 俺が居るのは、木と木の葉で作られた広い東屋のようなところだ。以前テレビやっていた バリ島の観光案内で見たような建物の中で、俺は沢山の美女たちに囲まれて座っている。 俺の前置かれているのは、南国の色取り取りな果物や、様々な良い匂いを放つ料理。絶対に 一人では食いきれないほどの分量が並んでいる。 「これなんか、あたしのお気に入りなんです。食べさせて差し上げますわ」 それら一つ一つを捧げ持ち、人種も年齢も料理に劣らないほど様々な美女が、手ずから 俺の口に運んでくれる。 そして、その女性たちは一切衣服を身に纏っていない。豊かな乳房も、その頂にある 薄桃色の突起も、若草の茂みに覆われた丘も余すところなく、いや、むしろ俺の視線を受けて 誇らしげに輝きを放っているようだ。 至福の光景だった。 ちなみに、俺も全裸だ。 俺は口移しにされた小さなブドウのような実を噛みながら、やわっこい感触を伝える手を動かす。 「あん……」 「やぁん……」 俺の両脇に体を寄せる二人の女性が甘やかな媚びるような声を上げて、さらに俺に擦り寄る。 俺の両手には、片方に一つづつ、グラビアなどでお目にかかれる、大きなおっぱいが握られていた。 それらの手触りを確かめるように揉みながら、ヘッドレストへ頭をもたせかけ、 擦り付けるようにする。 「ふふふ……気持ち良いですか? 良樹様」 ひときわ柔らかな感触と共に、上から涼やかな女性の声が降ってきた。 「ああ、お前のおっぱいも気持ちいい」 その声に答えると、女性もとても嬉しそうに微笑んだ。ヘッドレストは、ここに集まっている 女性たちの中で最も大きな胸なのだ。気持ち良くないはずがない。 「ああ……良樹様、ステキです……」 「舐めているだけで、イッてしまいそう……」 下を見ると、俺の股にかがみこんで、双子の姉妹が恍惚として俺の剛直をしゃぶっている。 まるでめったに手に入らない美味をかみ締めるように、少しずつ、丁寧に味わうように。 その分舌の動きが細やかになり、二人かがりと言う事もあってかなりの快感だ。 二人ともかなり興奮しているらしく、花弁からしたたる蜜は太ももを伝い、木製の床に 小さな池を作っている。空いている手で自分を慰めていて、そちらからも、くちゃくちゃという 水音がたっていた。 ちらりとまわりを見る。 頬を上気させた全裸の女性たちからの視線が熱い。その多くは俺にまとわりつくように はべっている五人の女性たちへの羨望だ。特に股間の二人へは嫉妬交じりの物が注がれていて、 離れた所で料理の鉢を持って俺に近づく順番待ちをしている女性たちは、今にもよだれを 垂らさんばかりの表情で俺の物を注視し、太ももをもじもじとさせている。 浜辺で、100人の女性からの歓迎の挨拶(最初に来ていた女の子たちと違って、 軽く唇合わせる程度だった)を受けた後、俺は彼女たちの持ってきた神輿に乗せられて 森の中へと入ったのには驚いた。 神輿といっても祭りに出てくる、ごてごてとデコレーションされた社の縮小版を 乗せたようなヤツではなく、広い木の枠組みに大きな布団を乗せた、担架を兼ねた物なのだそうだ。 考えてみれば当たり前で、この島に来るには何らかの事故で漂流者になるしかないわけで、 その漂流者が必ずしも五体満足・健康優良児であるはずがない。こういう装備は必須なのだろう。 Hのための事以外の、細かい設定をしなくて良かったかも。もし俺があらゆる事を設定していたら こういった部分で驚くような事はなく、それが楽しいと感じる事もなかっただろう。Hの合間の、 程よい刺激といったところか。これは、島を色々と探検してみるのも面白そうだ。 神輿には、俺以外にも女の子が3人乗った。彼女たちは、残念ながら最初に浜辺で可愛がっていた アツミたちじゃない。彼女たちの『歓迎』を受けている間にやって来た子たちのうち、 最初の方に到着した子達から選ばれた。アツミ、エリス、ポニテの女の子(ケイトと言うらしい)は まだ見張りの時間が終わってないと言う事で、気絶したままのエリスを抱え、泣く泣く 俺たちを見送っていた。俺もかなり残念だった。 それから神輿の上で、軽い乱交パーティが始まったんだ。 神輿に乗ってきた三人の女たちはやはりというか、浜辺での光景に欲情していたらしく、 脱ぎ捨てた下着はしっかりと糸を引いていた。俺は彼女たちを適当にいじりながら、三人一緒に フェラをしてもらった。最初の内は三人がそれぞれにカリ・竿・玉と別々に刺激していたが、途中から 一箇所で動きを合わせての愛撫に変わり、竿を三人そろって上から下、下から上へと移動する 舌の動きに危うくイきそうになるのを堪え、せっかくだからと、俺は同じようにパイズリを頼んだ。 三人の巨乳でしごきたてられるのはフェラとはまた違った気持ち良さがあり、俺はそこで 発射した。 ……前に、俺の精液が媚薬の効果を持っているって話したか? 『力』を使って そういう風にしたんだが、浜でケイトが俺の精液を飲んでイっちまったのはそれが原因だ。 それ以外にも、各種の体液やそれから出る匂いにも媚薬として効果を持たせた。 「ふわぁっ!」 「ひゃぁんっ!」 「はぁん……」 だから俺の白濁を胸といわず顔といわず浴びた三人は、突然こみ上げてきた予想外の快楽に 達して、崩れ落ちる。同時に神輿がガクン、と停止した。 「ちょっと、急に止まらないでよ」 後からムッとした声が飛ぶ。どうやら、足を止めたのは神輿の前側を担ぐ女の子たちらしい。 「どうしたんだ?」 俺は巨乳三人娘の間から体を引きぬくと、様子を見ようと移動する。 「良樹さま……」 灰色の瞳を欲情の色に染めた少女と目があった。頬を赤く染め、呼吸を荒くして俺を見つめる。 気がつけば、神輿の前を先導するように歩いていた女性たちも似たような状況だ。幾人か服の上から ひっそりとオナニーを始めている子もいる。 「みんな、どうしたのよ」 正面の様子に、後ろから戸惑うような様子が伝わってくる。 どうやら風向きの関係で、精液の匂いが神輿より前だけに広がったらしい。 まぁ、普通は『精液とその匂いが強力な媚薬になる』なんて考えないよなぁ。俺は 軽い混乱を引き起こしている後側を眺めると、隣で体をヒクつかせている女性の顔にかかった精液を 指先ですくい取る。 「そこの双子の子」 「は、はい」 「なんですか?」 神輿の横で様子を見ていた双子らしい女の子たちを呼ぶ。肩で切りそろえた髪を外向きに カールさせており、神輿を囲んでいる美女・美少女たちの中でも一際目立つ子たちだ。水着の上に Tシャツを着ているが、それは全体的なボリューム不足を隠すためだろう。 残念と言おうかなんと言おうが、彼女たちは欲情していないようだった。 「前が止まったのは、これが原因さ」 俺は指先の白濁液を見せる。首をかしげて覗きこんだ姉妹は、突如として頬をばら色に染めて 物欲しげな顔になった。俺には鼻につく匂いも、彼女たちには猫にマタタビだ。 「なめてみるか?」 俺の言葉に、姉妹はそろって舌を伸ばす。 「はぁ……ん」 白濁に触れると途端に二人は甘いとしか表現のしようのない声を上げ、争うようにそれを なめ取って行く。わずかな精液を奪い尽くしても、指先の残滓すら残さないと言いたげに 俺の手をなめまわす。 「うっ……」 俺は思わずうめいた。どうという事はないと思っていたが、舌がはうたびに腕に 快感が走る。フェラチオほどじゃないが、これはこれですごくいい。 神輿に引きこんで手だけじゃなく、モノもしゃぶらせてみたかったが、神輿はすでに 定員いっぱいだ。この後にあると言う歓迎会に楽しみを残す事にして、俺は姉妹の唾液に濡れた手を 引き上げた。 「あ……」 自分たちから離れて行く俺の手に、切なげな視線が向けられる。まるでハラベコ状態で 好物を目の前にしたのに、『おあずけ』をくらった犬のようだ。 俺は二人に後でたっぷり飲ませてやる事を約束すると、止まっていたフロントに前進を 指示する。女性たちは自分が今更ながら足が止まっていた事に気づいたらしく、すぐに 行進を開始した。 俺は神輿の中央に戻ると、意識を取り戻し、互いにかかった精液を奪うようになめ取っている 三人娘を手マンによる連続絶頂で失神させ、彼女たちを肉布団にして会場に到着するまで横になった。 俺の一物はまったく力を失っていないが、あせる事はないと思った。到着すれば、 最高のメインデッシュを味わえるんだから。 ……で、現在俺にまとわりつくように侍っているのが、件の五人だ。一眠りした事で 情欲の炎が収まった三人を俺の後ろと左右に置き、約束通り双子の姉妹を股間に奉仕させている。 「はむ……ふん……ふ……」 「ちゅぷチャプぴちゅ……」 双子は一生懸命奉仕してくれている。一人は主にふぐりを口の中で転がし、もう一人はカリを 中心に舌を使っている。もう30分ほどこれを続けているために疲れたのか、最初の頃と比べて 勢いが弱まっている。だけど、おかげで俺も十分に高まった。 「二人とも、そろそろ出したい」 その言葉に、二人は一瞬だけ俺を見ると舌の動きを加速させた。ころころと玉を転がされ、 竿や裏筋に吸いつかれ、時には軽く歯を立てられ、それがさらなる快感を産む。 「……出すぞっ」 押さえていたたぎりを解き放つ。俺の胸まで飛びあがったそれは、びちゃびちゃという音と共に 嬉しそうに目を細めて待ち構えていた双子の顔を汚して行った。 「ふぁぁん……」 「美味しい……美味しいのぉ……」 姉妹は恍惚とした表情でそれを受け入れ、細身の体を互いに抱きしめ掛かった物をなめ合う。 その光景はまるっきり美少女姉妹のレズシーンで、目の前でそれをやられた俺の一物がさらに 硬度を増して行った。 「くぅ~ん……」 「ああ、うらやましい……」 「はぁ、はぁ、はぁ……」 「良樹さま……わたくしにもお情けを……」 性臭に当たられた女性たちが身もだえをしながら俺に擦り寄ってくる。俺に密着している三人も ゆさゆさと自慢の巨乳をこすり付けてアピールし、遠巻きにするしかなかった子たちはそこここで レズったりオナニーを始めていた。特にオナニーを始めた子たちは誰もが俺に向かって 足を大きく開き、『いつでもOKっ!』というような誘う目をしている。 けれど、俺はメインディッシュを誰にするかはすでに決めていた。 「お前たち」 精液をなめ合いながら、互いの性器を愛撫しあっている姉妹に声をかける。 「……はい……」 「……次は、なにをいたしましょう……」 二人は熱に浮かされたような表情で俺を見る。掛け値なしの美少女たちが見せるその色香に、 一物にさらに血が流れこむのを俺は感じた。 「俺ばかり気持ち良くなるのもなんだから、次はお前たちも気持ち良くしてやりたいんだが……」 「ああ……光栄です」 「嬉しいです……」 即座に俺の言葉を理解した二人は、夢見るような表情で頷いた。 俺は二人の薄い唇に順に口付けると、丸太を削って作ったテーブルから料理をどかせて、 その上に二人を重ね合わせて乗せる。性器が上下に重なり、大きく開かれた足と二人の体重で 花弁はわずかに開かれ、ひくひくと動いて俺の目を惹きつける。それはてらてらとすっかり 濡れぼそり、前戯の必要などないように見えた。 俺は一物をまず、下になっている子に押し当てる。そのまま突入しようと思ったが、ふと 気になる事があって動きを止める。 「そういえば、二人の名前を聞いてなかったな」 「私はレイナです」 「……レイカです」 下になっているレイカは少しだけ不機嫌そうだった。俺は苦笑する。 「悪い悪い、ちょっと気になったもんだからな」 「……私が最初だって思って、嬉しかったんですよ? それをこんな事で……」 レイカは頬を膨らませて俺をにらむ。案外こういう仕草も似合うようで、かなり可愛い。 「済まないな。でも、今度は期待を裏切ったりはしねーよ。……じゃ、行くぜ?」 俺は再びレイカにたぎる肉槍を押し当てる。 「はい、それでは……」 「私たちの初めて、存分にご賞味ください……」 レイナが嬉しそうな声で、レイカが少しだけ緊張した声で俺に言う。 そうか、二人とも初めてか……こういうのって、やっぱり嬉しいよな。 「じゃあ、いただかせてもらうぜ」 俺は腰をゆっくりと進ませる。花びらが押し広げられ、マラにからむ。 「ああ……入ってくる……」 「力、抜いた方が楽だぜ?」 俺の体にしがみつくようにぎゅっと締めつける足から、俺は緊張を読みとる。俺は二人の間に 手を入れると、レイカの胸をさするように愛撫した。 「はぁん……」 「ううん……」 一緒にレイナの乳首もこすれ、二人は悩ましげな声を上げる。 レイカの足の力が緩んだ。俺は半分ほど残していたモノを最後まで押し入れる。柔らかな滑りを 押し広げ、ペニスが真綿で包まれたような柔らかさに包まれた。 「全部入ったぜ、レイカ」 「ああ、嬉しい……」 レイカは目じりに涙をためたまま俺に微笑み返した。 「おめでとう、これであなたも女よ」 脇から、ソバージュヘアの艶やかな美女がレイカの頬を撫でる。年は20台半ばくらいで、二人と 良く似た雰囲気の美女だ。きっと姉かなにかなのだろう。レイカを見つめる目はとても優しく、 そして軽い嫉妬が混じっているようで、複雑な色をしていた。女はレイカの顔をいとおしむように 撫でているが、もう片方の手は自分の陰部をいじりまわしている。 この二人が終わったら、次はこいつにしよう。そう思いながらレイカからペニスをゆっくりと 抜き始める。もちろん、レイナのバージンを続けていただくためだ。 「……うん、ありがとう、ママ……」 感動をかみ締めていたのか、息を整えながら言うレイカの言葉に、俺は動きを止めた。 ママ? この二十歳ちょっと過ぎくらいの美女が?? 「ふふふ……驚かれました?」 俺の視線に気づいた女は、色香が匂い立つような笑みを見せる。『艶然と笑む』ってこう言う事を 言うんだろうなぁ。 「わたくしは若すぎますからね、疑問は当然ですよ。でも、この子たちは正真正銘、わたくしが お腹を痛めて産んだ子供たちですわ」 「……そ、そうなんだ」 組み敷いている二人も頷いて見せる。彼女たちがそう言うなら、本当にそうなんだろう。 うーん、娘の大切な(この島ではどうだか知らないが)初めてを、大きな喜びと慈愛と、 少しの嫉妬交じりに見つめる母親と、男に犯されながら母親に感謝する娘……一般的に言えば 異常なシチュエーションだが、その事に昂ぶりを覚える。そしてもう一人、このまま俺に 貫かれたがっている少女が待っているという事も。その後はこの母親を交えて4P親子丼、いや、 まわりでうらやましそうに見ている女たちを交えてハーレムプレイだ。 俺は驚きながらも、細部を設定していなかった自分を内心で褒め称えた。 「さあ、レイナも『あなたの女』にして上げてください……」 女は抜けかけの一物に手を添えて完全に取り出すと、レイカの上で微妙に悶えていたレイナの アソコに導く。俺はレイナの尻を鷲掴みし、女の手をガイドに腰を進めた。 「ああ……やっぱり熱い……」 すでにレイカの愛液にまみれているペニスはレイカの時以上にスムーズにレイナに 飲み込まれていく。全てが包まれると、先が奥をノックするのが分かった。 「これで全部だ……」 「レイナ、おめでとう」 「おめでとう……良樹様の、すごくいいでしょ?」 「ありがとう……うん、すごくいい……はぁん、初めてなのに、こんなに感じちゃうなんて……」 レイナは礼を言いつつ、レイカにしがみつくようにして身悶えている。中も呼吸の度に 痙攣するように動き、俺に射精をせがんでいるかのようだ。 一度カリまで引き抜き、再び根元まで進める。 「ああっ!」 レイナはレイカの肩にうずめていた顔を跳ね上げてあえいだ。入り口がキュッ、としまり、 中が別の生き物のようにグネグネと動く。 ……コイツ、多分『名器』ってやつだ……。ピストンしていないのに、根元から先へ、 しごくような動きをみせてやがる。スゲー、いい……。 「二人とも、良樹様とはとっても相性が良いのね……普通、初めてでそんなに感じる事はないのよ? それに膜が破れて、血も出るハズなのに、一滴も良樹様のについていないし」 俺の一物を誘導した手を胸に置き、女は立ちオナニーしながら、心底うらやましそうに言う。 女の言う事は正しい。俺はここに来る前、ネットで『処女の抱き方』について書かれているページを 見つけた事があった。 それによると、処女の膣内の性感はほとんど無感覚らしい。感じるようになるにはオナニーや セックスを繰り返して性感を育てる必要があるんだそうだ。 ついでに言うと、処女を破瓜した時に血が出るのは処女膜を破ったからではないらしい。 処女膜には神経も血管もほとんど通ってはおらず、血が出るのは破瓜の緊張から愛液の分泌が 悪くなって膣壁があまり濡れていないところへペニスが進入、神経も血管もある膣壁の粘膜を 傷つけてしまうからという事だ。そのHPでは、初めての時にはローションをたっぷりと使う事が 推奨されていたな。 だが、今回の二人にはそれが当てはまらない。愛液はとっくに水溜りが出来るほど 分泌していたし、感度は島の習慣によってある程度開発済み。中の感度だって、俺が『力』で 引き上げてやったし。 俺は女の手の中で自在に形を変える乳房を眺めながら、レイナをさらに味わうために抽送を 開始した。 「はぁん……はんっハンッハァンンンッ!」 ゆっくりと、そして次第に速く。レイナは一突きごとに髪を振り乱し、面白いように声を上げる。 「くぅぅ……」 だが、俺もそれほど冷静というわけじゃない。間違いなく名器のコイツの中が、突く時も 引き抜く時も、這い回る蛇の胴の中のような動きで俺を締め上げ、こすり、うごめく。もし パンパンと音が出るような激しい動きをしようものなら、10秒と持たずにイッてしまうだろう。 「はぁぁぁぁん、あぁぁぁぁん、あぉぉぉぉ……」 島での初本番は、こいつに注いでやるか? 挿れて一分と経たない内に急激に昂ぶってくる 射精感を押し留めながら、正体をなくしてのけぞりながらあえぐレイナを見る。 ピカンっ! その今にも達しそうな表情に、俺の頭で『ひらめきのランプ』が点灯した。俺はニヤリと笑って ペニスを引き出す。 「やぁぁぁぁ! ダメ、抜いちゃやだぁっ!」 突然失った快楽を求め、レイナは腰で獲物に食いつこうとする。が、尻を俺に掴まれているため 寸前の所で取り逃がした。 「はぁ……はぁ……どうして……?」 レイナの切なげな視線を無視して、今度は姉妹の乱れっぷりに目を丸くしているレイカに 突入した。 「ふあっ! こ、今度は私ですか?」 「一人だけ相手にするのも、悪い気がするからな」 そう言って動き出す。まずはゆっくりとした動きで様子を見る。最初に挿れたときに 普通だったとはいえ、なんといっても双子、急にレイナと同じ動きを始めるかもしれないからだ。 「んふ……はぁ……ハァンっ……」 けど、それは杞憂だったようで、少し動きを早めてもレイナのようなとんでもない動きは 出てこなかった。それでも、レイカの膣は停止状態でも、やわやわと俺の分身を締めつけている。 別にレイカが良くないわけじゃない。逆に『熟女の感度を持つ処女』って事で並みの女より 遥かに良いだろう。ただ、レイナは気持ち良すぎて、なんとゆーか、男のプライドが瞬時に 粉砕されそうなのだ。 凶悪とも言える快感から開放されたことで、俺はようやく回りを見る余裕ができる。 他の多数の女たちは、俺たちをオカズにオナニーしたり、適当なのを見つけてレズプレイを していた。その誰もが俺に行為を見せつけるようにしているのだが、俺はその事に違和感を 感じる。 「……なぁ、なんでみんな俺たちに参加しようとしないんだ?」 隣でオナってる双子の母親に尋ねる。確か俺は、 『男が誰かに挿入している時でも、他の女たちは競って男に奉仕し、男の快感を高めようとする』 って書いたんだが……。 「参加しても……はぁん、よろしいのですか?」 女は秘部をまさぐる手を休ませずに答える。 「ああ、むしろそうなるだろうと思ってたんだが……やっぱり、バージンを相手にしているときは 違うのか?」 「それもありますが……以前に来てくださった方が……んん……それよりも、目で楽しむ方を 好まれていまして……」 ……ああ、そう言う事か……。まあ、確かに女たちのオナニーやレズを見ながら本番を 愉しむなんて普通は出来ないしなぁ。以前に来たという(俺が設定していない)男はそっちの方の 嗜好が強かったんだろう。 もしくは、早漏気味で下手に刺激されるとすぐにイッちまうとかな。 俺が「参加してくれた方がいい」と言おうとした時、 ピカピカンッ! 再び『ひらめきランプ』が点灯する。俺は脱ぎ散らしてあった服を持ってこさせた。 「……あの、何でしょうか、これ?」 首をかしげている女たちの代表として、母親が頭の上につけたアンテナを指す。 「まあ、見てれば分かる」 俺は含み笑いをしながら、2段重ねのまま放置プレイされて身悶えしていたレイナたちに 再びのしかかると、もう一つのアンテナをレイカにつけ、同時に挿入する。 「「「「「「「「「「あぁぁんっ!」」」」」」」」」」」」 重なる喜悦の声。俺は突然の事にしゃがみこんでいる女たちを見回した。 「分かったか?」 「つ、つまり、レイナの感覚が、私たちにも伝わるのですね……?」 「そう言う事」 俺は頷いた。 俺がつけさせたのは、着けた者の感覚を送信する『感覚送信アンテナ』とその受信機である 『感覚モニター』だ。それもただ二つを別々に着けさせた訳ではなく……。 俺はしなだれかかるようにしてきた母親の、尖りきった乳首を指で弾いた。 「「「「「「「「「「ひゃんっ!」」」」」」」」」」」」 再び声が重なる。送信アンテナだけを着けているハズのレイカも含めて、な。 「こいつは感覚の送信と受信が独立しているわけじゃない。全てのアンテナが 送受信可能にしてある。つまり、もしさっきみたいにオナニーやレズったら、全員の感じている物 全てを同時に味わえるってわけだな」 俺は得意になって話す。 この装置はここに来る前、現実世界の三人に使うつもりで『技術手袋』や 『天才ヘルメット』と言った改造用の秘密道具を使って改造した物だ。他にも似たような改造を 施した物があるが、それはいつか話す機会もあるだろう。 「……そ、そんな事したら、感じすぎて死んじゃう……」 取り巻きの女の一人がつぶやく。 「もしイヤなら、受ける相手を限定するようにスイッチを切り替えるぞ。そうすれば、 俺がヤってる女の感覚だけをモニターできるけど?」 見渡すが、誰も申し出る様子はない。それどころか、多少の怯えとともに期待すら混じった視線を 俺に向けてくる。 俺は「分かった」とばかりに頷いて見せると、説明の間止めていた腰を動かし始めた。 「「「「「「「「「「あぁぁぁっ!」」」」」」」」」」」」 途端に響き渡る甘い悲鳴。360度、あらゆる方向からあえぎ声が俺に向かって殺到してくる。 「いいっ! いいっ!」 「ああっ! これがっ、男の人のぉっ!」 「熱い、熱いよぉぉっ!!」 「おおぉぉぉ……久しぶりなの、この感じぃぃぃっ!」 「もっと、もっと激しくぅぅぅっ!!」 「いやぁっ! もっとゆっくりぃぃぃっ!」 「どうだ? 自分で慰めるよりいいだろう?」 誰もが床に転がり、全身を抱きしめながら身悶えている光景は、まさに壮観の一言だった。 この中では一番経験の多そうな双子の母親も、レイナの感じ方が強すぎるのか、俺の足に すがり付いて声も出ないような状態になっている。 案外、発信源との距離や受け手の感度によって感覚の伝わり方が違うのかもしれない。 実際、レイナのすぐ上いるレイカなんて、挿入されているレイナ以上の、一番激しい 乱れ方をして背中をのけぞらせ、腰をガクガク揺らしている。まるで騎乗位でレイナを 犯しているみたいだ。 ……とすると、俺は男のケツ犯してるホモ男クン? あ゛あ゛あ゛……こんな萎える想像はヤメだヤメっ! せめてフタナリ女って事にしよう、うん。 イヤ過ぎる想像で少し冷静になったせいか、まわりの光景がちょっと怖いものに見えてきた。 これは無数の透明な俺が女たちを犯しているとして納得する。 「どーだ、みんな。いいだろ?」 「はい、とってもぉっ!」 「いいっ! いいですぅっ!!」 「よすぎますぅ~っ!」 様々な声が、萎えかけた気力を回復させるための俺の言葉に答える。思ったより『言葉』で 帰ってきた答えは少なかったが、それ以外は喘ぎ声や無言(感じすぎで声が出せないらしい)の 返答をもらっている。その言葉で返って来た物のうち、「夢で見たよりいいっ!」の叫びが、 俺の想像力を掻き立てる。 あ~……これ、結構良いかもな。休み前の夜に眠ってるクラスの女たちの所に 『どこでもドア』で飛んで受信機つけて、送信機つけた三人と一日中4Pして、次の日に 疲れ切った顔を見るっての。多分、女たちは一日中淫らな夢を見ていたって思ってるだろうし、 アンテナは時間を止めて回収すればいいし。なにより実害はないし、視覚も送信できるらしいから、 俺の事を『Hな夢に見るほど好きな人』って誤解してくれるって言う副作用も有りそうだし……。 いや、夢だと思わせるなら『夢はしご』で、そいつを何でも好きに出来る俺の夢の中に 引きこめば……いや、いちいち誘いこむのが面倒か。 「はぁぁぁぁぁぁんっ!」 俺が妄想に没入していると、レイナや女たちが一際甲高い声をあげ、俺を締めつける。 「やぁぁぁっ! やぁぁぁぁぁっ!! クリが……クリがぁぁっ!!」 レイカも俺が動かすペースとはまた違ったリズムであえぎ、レイナの上に崩れる。 クリ? クリトリスがレイナので刺激されてるのか? 腰の動きを変えないまま脇から 覗いてみるが、レイカの腰は空中に浮いたままだ。 だが、俺の疑問はすぐに解ける事になる。 「はぁぁぁぁ……イけそうなのにぃぃっ! イけないよぉぉっ!!」 俺のすぐ後ろで、食事の時に俺の右脇で侍っていた巨乳女が、長い髪を振り乱し、両手で 股間をいじりまわしていた。 その勢いはかなり激しく、指が動くたびにぴっぴっと愛液の飛沫が飛ぶ。 「やめてぇ、アケミちゃぁぁぁぁんっ! そんな事されたら、私たち、狂っちゃうぅぅぅぅっ!」 「だってだってぇっ! いつもならもうイってるくらい気持ち良いのにぃっ! イけないのぉっ!」 別の女の声に、アケミが絶叫まじりに答える。アケミの快感も他の女に伝わるため、 性のコーラスは一層激しい物になった。 ……そうかっ! レイナの受けている感覚が、アケミにとってはとっくにイってるくらいの 快感なのに、それ以上の、つまり最後の一押しがレイナから伝わってこないためにイけず、 生殺し状態になってるんだ。でもそれだけだと、あれだけ激しいオナニーしてイけない事の 説明にはならないが……。多分、レイナの絶頂とリンクしているんだろう。 となると、はやいところレイナをイかせないと、他の子たちにとっても生殺しかもしれない。 そんな事を考えながら腰を動かす。しかし母親が俺の下半身にしがみついていて 上手く動かせないせいで、なかなかイかない。 「あの……ちょっと離れてくれます?」 「……」 母親は酸欠でもなったかのように口をパクパクして、より俺に強く抱きつくだけだった。 その目はどこか違うところでも見ているようで、焦点が定まっていない。……どうやら、 レイカの感じやすさは母親譲りらしい。 無理やり離すことも出来そうにないので、俺は出来る範囲でレイナを刺激する。 手のひらサイズの胸を愛撫。 「ああっ! はぁうんっ!」 レイカを少し上にどけて太ももや細いふくらはぎを舐める。 「ひゃんっ、そ、それぇっ!」 腰のリズムを変え、奥を突いたり、グリグリと回す。 「あ、ああっ! あああぉぉぉぉぉっ!!」 色々やってみるが、なかなかイかない。むしろやればやるほど状況が悪化しているらしく、 オナニーに走る子が一人増え二人増え、今では半数が自らを慰めている。もう半数は失神寸前の態で 痙攣を繰り返しながら横たわっている。 そんなに辛いんなら、アンテナはずせばいいのに……などと俺の冷静な部分が告げるが、 口にはせずにひたすら腰を突きこむ。 「ああっ! あああ! あああああっ!!」 ようやく効果があったのか、レイナの声がどんどん高いものになって行き、膣がひくひくと 痙攣を始めた。見れば他の女たちもガクガクと体を震えさせている。 ……つい、いったん動きを止めてしまいたくなる。高まっているレイナに対して、俺はそれほど 昂ぶってはいない。やっぱり、あの時の気色悪い想像が尾を引いているらしい。 どうせイかせるんなら、俺も一緒にイきたい。もっと言うなら、イきそびれたくない。 ピカピカピカ~ンッ! どうしようかと考えていると、三度『ひらめきランプ』が点灯する。 俺は腰の動きを早め、さっき見つけた弱点のふくらはぎに舌をはわせた。 「くふぅぅぅぅっ! はぁぁぁぁぁぁんっ!」 レイナの痙攣が大きくなり、中の締め付けがさらにきつくなる。俺は膣口に溜まった 白濁した愛液の泡が飛び散る勢いで引きぬき、突きたてる。相変わらず母親がしがみついているが、 やってやれない事はなかった。 「わた、わたしぃ、もう、ダメェェェェっ!!」 膣の締め付けが一層きつくなり、上に乗っているレイカを物ともせずにレイナが絶叫と共に のけぞる。 その瞬間、俺はレイカのアンテナを奪い、レイナから一物を引きぬく。 「ひゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」 「なんでぇぇぇぇぇっ!!」 無数の歓喜の悲鳴と失望に満ちた絶叫が満ちる。 俺はすばやくレイカにアンテナを戻すと押し入った。うねうねと動く膣壁が息子を出迎える。 「はぁぁぁぁんっ!!」 「ま、またぁっ!」 「さっ、さっきよりすごいのぉぉぉぉっ!」 再び湧き上がる喜びの悲鳴。その中でも一番大きいのは、やはり瞬間的にお預けを食った レイカの物だった。 俺は蕩けそうになる快楽を味わいながら、自分のアンテナをONにする。こいつは送信オンリーの アンテナだ。 「なにぃぃぃぃっ!? これ、なんなのぉぉぉぉぉっ!?」 「ヘンっ、ヘンっ、ヘンっっっっっっ!」 「何もないところが、すっごく気持ち良いよぉっ!」 混乱する鳴き声に、俺はほくそ笑む。 レイナではイけない事が分かった俺は、レイナをイかせた後レイカでイく事にした。レイカの アンテナを取ったのは、ちょっとしたイヂワルだ。それによく言うだろう? 『我慢した後の 快感は、普通に受け取る以上になる』って。そのついでに、レイカの中の感覚も他の連中に 味合わせてみたかった。 こいつの感度と名器具合なら、一緒にイける。一緒にイくってのは、膣のヒクつきがイった直後 特有の敏感さに重なって、自分だけが先にいくよりかなり気持ち良いのだ。 パンパンパンパンっ! 勢いをつけて腰を肉付きの薄い尻に叩きつける。母親がさっきの絶頂で離れてくれたおかげで、 俺は体の自由を取り戻していた。 「ヒンっ! ヒンっ! ヒンっ! ヒンっ!!」 一突きごとにレイカは体を突っ張って悶えまくる。それに合わせて、膣の運動も微妙にリズムを 変えて俺を貪っていく。それこそ、肉棒を抉り取るような動きをするんだ、こいつの膣は。 そのおかげで、俺はあっと言う間に頂点へと導かれる。同時に、レイカも達しようとしてた。 「やはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 「くぅっ!」 まったく同じに俺とレイカは声を上げ、俺は欲望を中に解き放つ。合わせて、意識を保っていた 女たちの悲鳴があがった。 「うおぉぉぉぉ……」 俺はそれだけで終わらなかった。絶頂に反応した膣壁が俺の肉棒を手で扱き上げるような 動きをし、奥が吸いこむように俺の中に残った精液を搾り出したのだ。 この感覚は、フェラでイった瞬間に口の中を真空にされて精液を残らず吸い出された時に等しい。 常ならざる勢いで精液が流れ出る感覚に、俺の腰がガクガクと震え、頭が真っ白になり 力が抜けて行く。 「はぁ……」 俺は双子の上に力なく崩れ落ちる。絶頂の余韻か、レイカの目じりに浮いた涙を舐め取った。 少しして、俺は自分と双子のアンテナのスイッチを切り、体を起こした。 「……みんな、動けるか?」 「は……はい……」 「な、なんとか……」 「も、もうちょっと……」 俺の呼びかけに、五人程度が答える。声の出ない女は手だけを振り、それ以外は 失神でもしているのか、動かない。当然、感度の良かった上にまともに媚薬効果を持つ精液を 注がれたレイカも失神中だ。 「……男の方って、あんな風に感じておられるのですね……」 艶のある声に振り向くと、母親が蕩けた表情で俺を見上げていた。口元をなぞる人差し指が、 非常に淫らだ。 「……ああ、どうだった? 娘の味は」 「レイカが、あんなすごい物を持っているなんて、思いませんでしたわ……他の女性も、 みんなああなのかしら?」 「いや、レイカが特別だ。あんな気持ち良いのは、初めてだ」 他には三人しか、女は知らないけどな。 「そうですか……では、レイカの後では、他の女は抱く気にはなれませんか?」 母親は寂しそうに、そしてどこか媚態と期待を含んだ視線を俺に向けてにじり寄る。 ……つまり、そういう事なのか? あれだけの快感を感じても、まだヤリ足りないと? 「うふふふ……最後の瞬間に、スイッチを切ったんです。あのままでは、失神してましたから」 母親はゆっくりと立ちあがると、俺を抱き寄せる。姉妹より豊かで、柔らかな胸に顔が 埋まる。姉妹や、幼馴染のアイツ、それに3年のお嬢様とはまた違う、どちらかといえば 女教師の胸に初めて顔を埋めた時に感じたような、それでいてその時以上の安心に包まれる。 なんだか無性に甘えたくなるような、そんな匂いと柔らかさを持っていた。 「おかげでほら……わたくしは欲求不満なんですよ」 母親はそう言って、俺の手を秘部へと導く。当然の事ながらそこはぐっしょりと濡れ、 花弁が誘いこむようにヒクヒクと息づいていた。 「ずるいですよ、レイアさん」 言葉と共に、俺の背中に柔らかい物が押し当てられる。振り帰ると、クリクリとした蒼い目と 目が合った。 「チェル」 「私たちだって、あんなニセモノじゃなくて、本当に抱いてもらいたいんですよ~」 そう言って背中に胸をこすりつける。勃起した乳首がこすれてくすぐったかった。 「それに、良樹様もまだご満足されていないようですし……」 今度は屹立したままのペニスを他の誰かに握られる。しゃがみこんでいるのか、 抱きしめられたままの俺からは見えないが、ハスキーな色っぽい声だ。 「そうそう、前の方が島を離れてから随分経つもの……いいかげん、レズやバイブで慰め合うのは 飽きたわ」 「ここは、私たち『熟女』が、たっぷりとお相手して差し上げるのが一番ですよ」 「……ミナ、あんたの姿で『熟女』なんて言っても説得力ない」 「うう……それは分かってますよぉ、お姉様」 背が高くスタイルの良い北欧系の女性と、俺と同じくらいの年頃の可愛らしいアジア系の少女が 寄ってくる。……レズ姉妹だな、この二人は。 「それでは良樹様……わたくしたちにもご慈悲をくださいませんか?」 母親――レイアの言葉に振り向くと、途端に唇を吸われ、ねっとりとした舌が口内に 割り込んでくる。それが合図だったように、後ろのチェルが俺の耳と首筋をなめ、下半身も 背筋を駆け上るような快楽に包まれる。レズ姉妹もそれぞれ俺を挟むように左右についた。 宴はまだ……いや、始まったばかりらしい。 次の短編に進む 本編に戻る 戻る 小説保管庫に戻る
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部室。俺がそこに飛び込むと、すでに朝比奈さんと長門の姿があった。どうやら事態を察知した長門が 朝比奈さんをここに連れてきたらしい。 「あ、あの……何なんですか? 一体何が……」 終始オロオロしている彼女を見ると、どうやら説明もされていないようだ。一方の長門は黙って外を眺めていたが、 やがて俺の元に駆け寄り、 「事態は把握している」 「ああ、いきなり俺の携帯に電話して来やがった。何が何だかさっぱりわからねえが、やばいことには違いない」 俺はそう言いながら、いらだって頭を掻き上げた。相手の目的――いや、ハルヒと朝比奈さんの命を奪うことは わかっているんだが、ここまでしてどうしてそんなことをしようとしているのかが理解できない。 見たところ、雪山の遭難や以前あった未来人やら古泉と敵対している組織の連中でもなさそうだ。 「あ、あのぅ……一体どうしたんですか?」 おろおろと朝比奈さんが俺に寄ってくる。どうする? 気の弱い朝比奈さんにに言えるような話ではないが、 だからといって当事者に黙っておく訳にもいかない。やはり言うしかないだろう。 「朝比奈さん。落ち着いて聞いてください」 「は、はあ……」 「攻撃予告です。さっき俺の携帯に電話がありました。昨日、地底湖で襲ってきた奴らからです。 ハルヒと朝比奈さんを差し出さなければ、この学校へミサイルを撃ち込むと」 「ひ、ひえっ!」 それを聞いたとたん、涙目になって腰を抜かしてしまう朝比奈さん。無理もないか。 ただ、あの女ボスが【朝比奈みくる】と名乗ったことは黙っておこう。こっちを攪乱することが目的かもしれないからな。 こう話している間にさっきの電話が切れてから5分経過だ。あと5分後には予告通りならミサイルが 俺たちめがけてすっ飛んでくるって事になる。どうすりゃいいんだ。 「長門! いつも頼ってばかりで済まないが、なんとかできないか?」 「…………」 長門はしばらく黙っていたが、やがて少しうつむき加減に、 「この学校全体を攻撃から守ることはできない。介入の度合いが大きすぎる。 この地域設定に不自然な情報操作痕跡を残すことになり、それによるこの惑星に済む有機生命体への影響は計り知れない。 現保有の科学技術では不可能な事象を目撃することになる。さらに、昨日と同様、敵性である有機生命体への反撃も不可。 情報統合思念体は彼らの排除を決して許可しない」 「……今はそんな事を言っている場合じゃないだろうが!」 俺は思わず感情が高ぶり長門の肩をつかんでしまう。だが、そこではっと気がついた。 彼女から出ている感情めいた雰囲気。それはいらだちだった。恐らく彼女の親玉が何らかの制限をかけているのではないか。 そして、その措置に長門自身が納得していない。 俺は頭を抱えて椅子に座り、 「す、すまねえ。長門が悪い訳じゃないってのに……」 「いい。あなたの気持ちは十分に理解できる。今はできることをやるしかない」 「そうだな……。じゃあ、今長門ができることって何だ?」 「……この惑星の有機生命体にわたしが影響を与えないこと。その条件下で何ができるのか今考えている」 長門はそう言うと、いつもの自席にちょこんと座った。 と、俺は時計を確認する――げっ、予定時刻まであと10秒しかねえ。 そして、十秒後、予告時間通り俺の携帯が鳴る。俺はしばらく取るべきかどうか迷ったが、結局通話を開始する。 『時間が過ぎましたが、返事を聞かせてもらいましょうか?』 「…………」 俺は黙って何も言わない――いや、何も言えない。ハルヒと朝比奈さんを差し出せるわけにはいかない。 即刻殺されるのは目に見えている。これが彼女たちを利用して何かをしようとしているなら、 まだ時間稼ぎとして交渉に応じるという選択肢もあるのだろうが。かといって、このまま北高そのものを攻撃されれば、 一体どれだけの被害をこうむるのか。想像もしたくねえ。 『どうしました? 話す気がないというなら交渉拒否として攻撃を開始しますが』 「待て!」 こんなところで打ち切られてたまるか。とにかく何とか時間を…… 「目的は何だ?」 『あなたに言う必要はありません。こちらは目的を粛々と遂行するだけなので』 「……あのな。いきなり昨日襲われたかと思えば、今度は他人を巻き添えにするような攻撃をするってのは、 穏やかじゃない。もっと落ち着いて話せる場を持つべきだ。そうすれば、別の方法も模索できるはず」 『ダメです。時間稼ぎをしようとしても同じ事』 「今ここには朝比奈さんはいるがハルヒはいない! まだ登校していないんだ! 午後になったら来ると言っていたから、せめてあいつが来るまで待ってくれ! これじゃ決めようがない!」 『ならば、そこにいる朝比奈みくるだけでも構いません。返事をどうぞ』 「くっ……」 なんて一方的な交渉だよ。というかこれは交渉じゃなくてただの脅迫だろ。 『迷っているようですね。でも、こちらも時間がありませんので攻撃を開始します。さようなら』 「おい待て!」 俺が制止するのも聞かずにあの女ボス切りやがった。やっぱり最初から交渉なんてする気はねえじゃねえか。 立ち上がり、窓から外を眺める。 どうする? どうすればいい? 長門の力も借りられない。古泉は不在――こんな時にあいつどこに行きやがった。 ハルヒに説明するわけにもいかない。説明しても自分の能力を自覚していない以上、どうにもならない。 苦悩するだけで時間が進んでいく。とにかく教員に話して学校から生徒を避難させるべきだ。 いや無駄だ。おかしな奴と思われて無視されるか、適当な話をでっち上げて説明してもその間にミサイルが飛んでくるかもしれん。 ダメか? もうダメなのか? ふと、長門が俺の方を見つめていることに気がつく。そして、言った。 「一つ手がある」 言葉と一緒に指さした先。それは床に座ってオロオロしている朝比奈さんだった。 ◇◇◇◇ あたしは携帯電話を閉じる。大体の予想通りに結論を出せなかったようだ。まあいい。 「やれやれ、丁寧な言葉遣いは肩がこってたまらない。次からは素で話すことにしよう」 「その方が良いみたいですね」 伍長から返された言葉に違和感を覚え、辺りを見回してみると皆苦笑じみた笑みを浮かべている。 全くそんなに先ほどの言葉遣いがおかしかった言うのか? 「気にする必要はありません。慣れていないだけです」 「そんなことまで言う必要はない」 さすがにむかっ腹が立ったので、キツめな口調でそう言った。さすがにはしゃぎすぎたと自覚したのか、 周りの兵士たち一同の表情が引き締まる。 「……さて」 あたしはすっと立ち上がると、 「作戦を開始する。発射準備開始だ」 「了解しました」 兵士たちが滑車に載せたミサイルの移動を開始する。短距離の地対地ミサイルだ。 威力はさほど大きくはないが、この平和な世界において相手を驚かせるには十分すぎる。 そして、いよいよ発射準備となったとき――あたしは違和感を覚えた。兵士たちに微妙な空気が流れている。 ……大体予想はしていたが。 「諸君、作戦開始前に少し話しておきたいことがある。集合しろ」 あたしの一声で兵士たちはずらっと取り囲むように並んだ。1人1人の表情は変わらない。 だが、この中に明らかに作戦自体に不満を持っているものがいることを感じることは容易だった。 「ヒトラーと呼ばれた男がいたことは知っているな?」 「名前だけなら。それなりの有名人なので。しかし、かなり昔の人物ですが」 答えたのは腹心である伍長だ。彼も納得していない1人のようだ。さっきのミサイル使用云々はごまかしだな。 「その男は確かに一部では優れた技術を持ってはいたが、全体から見れば不安ばかりの軍事力で、 瞬く間に周辺国を制圧していった。なぜだと思う?」 「…………」 一同は無言。教育が崩壊したあたしの世界では個人的な趣味でもなければ知らなくて当然だが。 「当時のその世界では塹壕を掘って長期戦、ということが主流だった。だが、その男の国は長期戦など 負担の大きい戦争ができるような国力など持っていなかった。そこで持ち出したのが電撃戦と無差別爆撃。 電撃戦で敵の戦力を叩き、一方で一般市民を含め片っ端から破壊し、相手の戦意を奪っていく。 そうして敵を短期間で屈服させていった」 「しかし、彼は敗北したと聞いていますが」 どこからか飛んできた声。どうやら多少は知っている人間はいるようだな。 「その通り。それらが有効なのは相手を屈服させることまでで、その後の占領統治には大きな傷を残した。 確かに無差別爆撃で敵は屈服したが、一般市民レベルで反抗心が残ってしまった。 皆も経験があるだろうから、その辺りは理解できるだろう?」 あたしの言葉に全員がうなずく。我々も散々敵によってその仕打ちは受けている。 だからこそ、兵士たちはこの作戦に微妙な感情を見せているのかもしれない。 「だが、我々の目標は朝比奈みくると涼宮ハルヒの抹殺にある。この世界の占領などは全く必要ない。 ならば、その手を使わない理由はない。今最もまずいことは、両名がこの世界の人海の中に消えることだ。 時間・戦力・人員の制限のある我々はそれを発見することはまず不可能。できるだけ先にこちらから仕掛け、 我々の前に引きずり出す。それこそが我々の目的を達成することの早道であり、 短期間の戦闘はこの世界への被害を最も小さく押さえることができる。 ――ここであたしは全員を見回し、 「……だらだらと長引く戦乱が人々の心にどれだけの荒廃をもたらすのか、我々はよく理解しているはずだ。 目的を達成しつつ、この世界への負担をできる限り少なくする。平和なここを破壊するのはいささか気が引けるからな」 そう。人心の腐敗、教育の破綻、土地の荒廃……それがどれだけの害悪をもたらすのかあたしはずっと見続けてきた…… あたしの演説じみた話が終わったとき、先ほどまであった兵士たちの間の微妙な空気は無くなっていた。 どうやら理解させられたみたいだ。これでつつがなく作戦を遂行できる。 あたしはばっと手を挙げて、 「おしゃべりはここまでだ。時間はあまり無い。作戦を開始するぞ」 兵士全員の声が飛ぶ―― 「発射準備整いました。いつでも行けます」 腹心の伍長の声。丘に据え付けられるように置かれている地対地ミサイル。 とは言っても、使い方はほとんどロケット弾と同じだが。 「攻撃用意。発射弾数は二つ。目標位置、確認」 目標は涼宮ハルヒ――いや、彼女はいないと言っていたか。朝比奈みくるのいるハイスクールだ。 「目標位置確認完了。間違いありません」 部下からの返事にあたしはうなずく。そして―― 「――発射開始!」 「一番発射――!」 伍長の言葉と同時に地対地ミサイルの一発目が発射された。爆風と熱を立ち上らせ、それは空の彼方へ消えていく―― ◇◇◇◇ 「手ってなんだ!? いや、説明は良い! とっととやってくれ!」 自分でも情けないほどの動揺しているのがわかった。いや、動揺しない方がどうかしている展開だ。 見苦しい云々は勘弁してくれ。 長門はへたり込んでいる朝比奈さんを椅子に座らせると、 「今からあなたに情報操作能力を一部与える。正確に言うと、こちらで限定構成された情報構築体を供与する。 あなたはわたしの指示通りにそれを使えばいい」 「えっ……へええっ!? あたしが長門さんみたいな事するなんて無理ですぅ!」 涙目で首を振る朝比奈さん。確かに明らかに人選ミスだ。なら俺が代わりに―― 「それは無理。あなたへの同様の手法は情報統合思念体によって許可されない。よって不可能。 ただし、朝比奈みくるへの供与は不許可ではない」 「……どうして俺がダメで朝比奈さんは良いんだ?」 「それは違う。朝比奈みくるへの供与は【許可されている】のではなく、【不許可ではない】ということ。 恐らく確認を行えば、朝比奈みくるへの供与も【不許可】とされるだろう。だが、ここではあえて確認はしない。 確認する必要もない」 長門の口調は淡々としていたが、俺にはいらだちがこもっているように感じた。 親玉の命令拒否はできない。だったら、親玉の命令の中の隙を揚げ足取りのように解釈する。 こんな長門は今まで見たことはなかった。 「だが……だったら、古泉ならどうだ!? ここにはいないが今すぐ電話で呼び出すぞ!」 「時間がない。今は1秒でも惜しい。それにもうすでに供与した」 ふっと朝比奈さんの周辺に――何と言えば良いんだ? SF映画でよく登場する空中モニターみたいなものか? そんなものが複数出現してそれぞれが色々メータやら地図やらを表示し始めた。 朝比奈さんはきょろきょろとその空中モニターを見回しながら、 「こ、これ……なんなんですかぁ?」 「今からあなたがこの学校を守る。そうする以外は方法はない」 「む、無理ですっ! そんなこといきなり言われてもできませんっ! 長門さん――長門さんが助けてくれないと……」 「わたしはできるだけの助言を行うだけ。実行するのはあくまでもあなたの役目」 突き放しているわけではないのだろうが、長門の口調は淡々としている。一方の朝比奈さんはやはりオロオロしているだけだ。 先行きが不安どころの状態ではない。 「長門。俺にも説明してくれ。少しでも朝比奈さんのサポートできるようにな」 「わかった」 長門は一つ一つのパネルを指さして説明を始めた。朝比奈さんも涙目ながらもそれに耳を傾ける。 「今、朝比奈みくる自身に敵からの攻撃を迎撃するシステムを組み込んだ。このパネルは補助装置。 どこから敵が攻撃を仕掛けて、その攻撃物質がどこにいるのか、また後何秒後にここに到達するのかを表示する」 「何というか、映画とかに出てくるレーダ施設みたいだな」 「このシステムはこの時代に保有されている技術を元に構築した。簡略化してあるが、基本は同じ。迎撃の方法も同様。 そのため迎撃に失敗する可能性も存在している」 SFと戦争アクション映画がごっちゃまぜな展開だな、おい。 「このシステムはほぼ全自動で動く。モニターに迎撃のタイミングを知らせる。 あなたはそれに従って、自らの意思で引き金を引くだけ」 「簡単そうだな。それなら朝比奈さんでも大丈夫ですよ」 「は、はい……そうです……ね」 空中モニターを眺めながら朝比奈さん。長門は本当にぎりぎりの事をやったようだ。 敵のミサイル攻撃を防ぐ手段を構築したものの、それを長門が実行することができない。 だから、引き金だけはこの中で唯一それの供与が可能である朝比奈さんに渡す。そうすれば、長門ではなく朝比奈さんが 敵の攻撃を迎撃するという行為を行ったと解釈できるって事だ。相当強引だが、長門の親玉を出し抜けるってなら問題ない。 「ならこっちの準備は万端だ。あとは――」 「来た」 長門が指さしたと同時に、モニターが赤く染まった。警報を知らせるような【警告】というメッセージがでかでかと表示される。 この大げさな表示はきっと長門が朝比奈さんにもわかるように長門が改良しているんだろうな。 ――と思いきや空中モニターが一気に消滅する。 「おい! 長門消えちまったぞ!」 「落ち着いて、朝比奈みくるの精神状態が混乱したため、システムの稼働ができなくなっただけ」 「ふ、ふえええ……」 涙ぐむ朝比奈さん。そうか、迎撃システム自体を朝比奈さんに組み込んでいるって事は彼女の精神状態によっては、 その動作が左右されるって事だな。ますます人選ミスだ。 しかし、愚痴を言っても仕方がない。 「朝比奈さん! 落ち着いてください。長門が作ったものだし、サポートもしてくれます。俺も及ばずながら手伝います。 だから、がんばって!」 「は、はいぃぃぃ……」 か細い返事だったが、少し平常心が戻ったらしい。また空中モニターが復帰する。 再び映し出されたそれの一つには北高を中心とした地図が表示されていた。 画面の左端には光点が映し出され、中心に向かって移動している。どうやらそれがミサイルって奴だと直感で理解した。 「この光点が敵の攻撃。これを迎撃する。タイミングは迎撃システムが知らせてくれる。それに従えば良いだけ」 「わっ、わかりましたっ!」 長門のサポートに朝比奈さんなりに気合いを込めたんだろうか、妙に渋い表情に変化させる。だが、 「第2射を確認」 「ま、またですかぁ~!」 朝比奈さんのびっくり仰天な声とともに空中モニターが一瞬かすむが、今度は消えるまでは行かなかった。って二発目かよ。 「大丈夫。迎撃に支障はない。落ち着いて」 長門はモニターを見つめたまま、朝比奈さんの震える肩に手を置いた。 そのまま、数十秒が経過。そして、ミサイルが発射地点から北高までの距離の中間に到達したとき――長門が口を開く。 「ここで迎撃」 「は、はいっ! えっ……と何をすれば良いんでしょうか?」 「迎撃しますって言えばいい。早く時間がない」 「げ、迎撃してくださぁい!」 朝比奈さんが言ったのと同時に、学校全体に衝撃がぶつけられた。窓の外から空を眺めると、 何かが煙と火を噴きながら空を飛んでいく。こりゃ、学校にいる生徒教員全体への影響大だな。 学校から迎撃ミサイルっぽいものが飛んでいくのを目撃すれば、俺だって一生忘れないという自信はあるぞ。 「問題ない。やったのはわたしではなく、朝比奈みくる」 長門の無感動な声。その言い方だとまるで政治家の責任のなすりつけ合い――ああ、そんなバカなことを考えている場合か。 朝比奈さんはびくびくどころか、息切れするように肩を上下させていた。くそ、黙ってみていることしかできないのが歯がゆい。 空中モニターには一発目の敵ミサイルの光点に向かって、北高から発射された迎撃ミサイルの光点が移動を始める。 俺はふと疑問が浮かび、 「で、今長門は何を使ったんだ? 迎撃ミサイルっぽいものが学校から飛んでいったか」 「PAC3。短距離ミサイルを迎撃した実績を持っている。今の状態では最適だと判断した」 「よく知っていたな、そんな軍事兵器」 「コンピュータ研から教えてもらった情報。そっちの分野が趣味の人間から教えてもらった」 あいつら……ある意味純粋無垢な長門に何を教えてやがんだ。他に珍妙な知識を教え込んでいないだろうな? 普段なら抗議の一つでもしておきたいところだが、今はそのおかげで助かったから見逃してやる。 こんな話をしている間に敵ミサイルをこっちの迎撃ミサイルがお迎えだ。もうすぐ衝突する。 「迎撃5秒前」 長門の言葉。もうすぐ――だが、トラブルって言うのはこういうときに起こるもんだ。 「あ、ああ! 二発目が消えて!」 「ロストコンタクトしただけ。今は一発目に集中して」 朝比奈さんの驚く声をたしなめる長門の口調は相当早かった。しかし、それでも間に合わなかった。 空中モニターに表示されていた迎撃ミサイルの光点が消失する。一方の敵ミサイル一発目は健在だ。 ほどなくして消滅していた二発目の方もモニターに再表示された。 俺はそれをのぞき込みながら、 「どうなったんだ!?」 「外れた。迎撃に失敗。迎撃する瞬間に制御が甘くなったことが原因」 「す、すいませんんんんん……」 涙目で謝罪を口にする朝比奈さん。だが、謝るなら後でいい! 「長門もう一回だ! 同じ方法で迎撃できないのか!?」 「距離が近すぎる。至近距離まで引きつけ戦術高エネルギーレーザーで迎撃する」 いきなりSF臭くなったぞ。しかし、近距離でか。北高の生徒はミサイルの爆発を見て何を思うのだろう。 トラウマにならなきゃ良いが。 ――それから数十秒後、敵のミサイル一発目はもう学校目前まで迫っている。教室に位置に寄っては目視できるかもしれない。 そして、長門が再び口を開く。 「今、迎撃して」 「迎撃っ! お願いしまぁすぅ!」 必死な朝比奈さんの声が飛んでから少しして―― さっきのPAC3発射以上の衝撃が校舎を揺るがした。窓がびりびり震え、地震か竜巻でもやってきたみたいだ。 同時にどーんと腹に響く音が鼓膜を貫く。学校に当たったんじゃ――ないよな? 「一発目の迎撃に成功した」 「や、やりましたぁ!」 長門の言葉に、朝比奈さんがかわいらしくガッツポーズをするものの、 「二発目がまだ。集中して」 「あ、すいませんっ!」 そう言ってまた渋い顔に戻った。まだだ。二発目を押さえなければ何の意味もない。しかし、あっさり一発目を落とせたし、 これはうまくいきそうだ。長門様々だな。 と、このタイミングで古泉の野郎が部室に登場だ。 「遅れてすみません! 何かあったみたいです……が?」 言葉の最後が疑問符に変わっているのは、SFモードな朝比奈さんと長門を見てのことだろう。 説明は後でしてやるから黙ってみていてくれ。 長門は朝比奈さんに顔を近づけ、 「二発目はもうすぐそばまで来ている。一発目と同じ方法で迎撃する」 「わ、わかりましたっ!」 すっかり二人の世界だ。ここは黙って見ておくのが賢明だな…… ◇◇◇◇ 一発目が迎撃されたと聞いたとき、あたしは驚きと平静の表裏一体の感情に見舞われた。 TFEIならそのくらい当然と思いつつも、しかしそれをやってのける能力は一体どれだけのものなのかという驚きもある。 『目標の建造物の数キロ手前で爆発しました。ミサイルや対空砲によるものではありません。 明らかに突然空中で爆発しました。手段は不明』 弾着確認のために、目標のいる近くに配置させておいた兵士から連絡が入る。 昨日こちらの銃弾を全て防いだ方法か? だが、あまりに距離が遠い。 『今二発目を目視確認しました。一発目が爆発地点を通り過ぎています。何らかの防壁はなさそうですが……』 よくわからない事態だ。ま、迎撃されようがされまいがどちらにしてもこの攻撃でこちらの姿勢を伝えられる。それで十分だ。 ◇◇◇◇ 「迎撃可能距離まで到達。迎撃して」 「げ、迎撃しますっ!」 朝比奈さんの声とともに、俺はまたあの迎撃の衝撃に身構えた……だが、いくら待ってもそれは来ない。 「外れた。再度迎撃」 「わわわかりました! 迎撃してくださいっ!」 どうやら外れたらしい。だが、まだ余裕はある。俺は再度身構えて――だが、やはり迎撃成功の衝撃は来ない。 「また外れた」 長門の声には心なしかいらだちがこもっているように聞こえる。しかし、連続して失敗とは一発目が運が良かっただけか? 「えっええっと……ああ! もうこんな近くに! ど、どうしたら……」 「まだ余裕はある。迎撃して」 長門の冷静な声でまた朝比奈さんは迎撃するが、それも外れてしまった。やばい、もう敵のミサイルは目前だぞ! 「まだ行ける。落ち着いて」 「で、でででも、こんな近くに来て――ああ、どう……どうしたら」 間近に迫る脅威に朝比奈さんは完全にパニックに陥っていた。長門は何とか落ち着かせようとするが、もはや収拾がつかない。 俺も朝比奈さんに駆け寄り、 「落ち着いてください! もう少しだから……!」 「ああ……ダメ! できない! できません! 助けてっ!」 そう朝比奈さんが俺に抱きついてきた。同時に空中モニターが全て消失する。これは……ダメなのか!? あきらめに似た感情が生まれたと思いきや、俺は突然襟首を掴まれ床に押し倒された。俺に抱きついていた朝比奈さんも同様だ。 倒れたショックで閉じていた目を開けると、床に突っ伏している古泉の顔が見え、横には長門も地面に伏せている。 ――そして、轟音とともに部室の窓ガラスが透き飛び、ガラス片の混じった爆風と煙が俺の頭上と飛び越える。 「きゃあああああ!」 朝比奈さんの悲鳴が俺の腹の辺りで起こった。必死に俺に抱きついて鳴き声を上げている。 それから数分間が過ぎ、衝撃と轟音が収まったのを確認してから俺はゆっくりと立ち上がった。 部屋の中は爆風でものが散乱し、飛び散った窓ガラスの破片が散らばっている。 「とりあえず……終わったみたいですね」 古泉も安全だと認識したのか、すっと立ち上がる。長門も同様。だが、朝比奈さんだけは床に倒れ込んだまま、 ひっくひっくとしゃくり上げるだけで動こうとはしなかった。 俺は状況を確認すべく窓から外の様子をのぞいた。学校内は大パニックになり、生徒たちが走り回っている。 教員が数人集まって何か話している姿も見えた。そして、見上げるように頭を上げて――絶句した。 教室のある校舎の最上階の一部が崩壊している。恐らくそこに敵のミサイルが直撃したのだろう。 そして、その周辺の窓は全て破壊され、そこから顔を出した数人の生徒たちが助けを求めていた。 一人は脇に負傷した生徒を抱え、必死に救助を求めている。 「……あ……あ……」 俺は呆然とうめき声を漏らすことしかできなかった―― ◇◇◇◇ ざわめきと悲鳴。助けを求める怒声。狂乱した女子生徒の姿。負傷した友人らしき人物を抱えて走る男子生徒。 「……めちゃくちゃだ」 俺は自分の教室に戻って目の辺りにした光景を目に、呆然とつぶやいた。何だってんだ……何なんだよこれは。 ミサイルは自分の教室とは違う隣の校舎の屋上付近に直撃した。しかし、爆発の衝撃波の直撃を受けて、 教室の窓はことごとく吹き飛び、机や椅子も散乱している。そして、ガラスの破片で傷だらけになったクラスメイト多数が 息も絶え絶えにうずくまっていた。奇跡的に無事な生徒もいたが、ほとんどが混乱状態でまともに話もできない状態だ。 そんな中、見慣れた顔が俺の目にとまる。谷口と国木田だった。 「キョン! 良かった無事だったんだね」 国木田のうれしそうな声。だが、俺はそれに答えられなかった。その脇には大きなガラス片が足に突き刺さり、 多量に出血している谷口がいたからだ。 「おい……谷口! 大丈夫か!? しっかりしろよおい!」 俺は二人の元に駆け寄った。だが、谷口は全く反応せず、ぐったりとしている。 「出血がひどいんだ。でも止め方もわからない。ここで救急車を待っていたら間に合わなくなるかもしれないから、 何とか校舎の外まで運ぶと思う。キョンも手伝って」 「ああ……」 呆然としながらも気を取り直し、谷口を抱えるのに手を貸す。そんな国木田をまねるように周辺の無傷だった生徒たちも、 負傷している生徒たちに手を伸ばし始めていた。 下手なショックを与えると状態が悪化しかねないため、俺たちは慎重にゆっくりと階段を下りる。 「ううっ……」 谷口がうめき声を上げて目を開けた。意識を取り戻したらしい。 「おい……大丈夫か?」 「ああ、身体の感覚が全然ねえけどな……生きてはいるみたいだ……」 俺の呼びかけに弱々しく答える谷口。 「もうちょっとだよ。そうしたら病院に連れて行けるからがんばって」 「情けねえ……わりい」 「気にするな。お前のせいじゃないんだから」 言葉を交わしながら、俺たちはようやく昇降口から外に出て――唖然とした。校舎の周りには同じように 負傷した生徒たちで埋め尽くされていたのだ。まるで大地震でも起きたかのような光景。俺は思わず身震いを起こした。 俺と国木田は空いている場所まで移動し、谷口を地面に寝かせる。くそ、ベッドとは言わないがせめて担架ぐらいには 乗せてやりたい。 谷口は意識がもうろうとしているようで、ぼんやりと口を開く。 「一体……何があったんだよ? キョン、おまえ何か知らないか……?」 谷口の言葉に国木田も同調するように俺に目を向けた。 ――視線の集中。俺はまるで責任を追及されているような感覚に陥った。この二人はあのミサイルの事なんて知らないし、 そんなことなんて考えもしないだろう。だから、これは俺の単なる思いこみだ。そのはずだ。 だが……自責の念がありもしない事実を捏造し、俺を責め立てる。お前のせいだ。お前がやった。 お前が朝比奈みくると涼宮ハルヒを差し出せばこんな事には―― 「違う!」 ……思わず声が出た。突然の叫びに、谷口と国木田の目が丸くなった。俺ははっとバカなことをしたと認識した。 そして、恐る恐る二人の方に目を向ける。 「キョンも混乱しているみたいだ。知っているわけがないよ、谷口」 「すまねえ……変なことをきいちまった……みたいだな……」 俺の叫びに幸い二人は疑問を抱かなかったようだ。助かった……ここで本当に疑いの目を向けられれば 俺はどんな行動を取っていたかわからなかった。 「キョンも他に心配な人がいるでしょ? 探して来なよ。谷口は僕が面倒を見ているからさ」 「……すまない。国木田、谷口を頼む」 そう言って俺はその場から離れた。ごめん、谷口、国木田。ごめん、学校のみんな…… ◇◇◇◇ 俺がSOS団の部室に戻ると、散乱していた部屋はある程度片づけられていた。長門と古泉がやってくれたらしい。 ただ……朝比奈さんは部屋の隅で膝を抱えたまま顔を伏せていた。 「校舎の方はどうでしたか?」 「……思い出したくもない。ひどい有様だった」 古泉の問いかけに、俺は脱力気分に任せて椅子に座り込む。今まで変なことに巻き込まれたことは多々あった。 だが、無関係な人々をこれだけ巻き込んだことは初めてだ。 片づけを終えた古泉が俺のそばに椅子を置き、顔を寄せてくる。 「すみません。機関との連絡を取っていたんですが、まさかこの白昼堂々ミサイルなんていうものを 学校に撃ち込んでくるとは思っていませんでした。完全な失態です。僕がもっと早く部室に駆けつけていれば……」 「別にお前が謝る事じゃねえよ。それに来たからといって阻止できたともかぎらねえしな」 そうだ。古泉も長門も朝比奈さんも悪くない。悪いのはあの不謹慎にも『朝比奈みくる』を名乗った大バカ野郎だ。 関係のない人間が多数いる場所のど真ん中にミサイルを撃ち込むなんて、頭がおかしいとしか思えない。絶対に許せねえ。 俺はしばらく呆然と部室内を見渡す。古泉は深刻な表情で思案しているようだった。長門はじっと外を見つめている。 朝比奈さんはやっぱり部屋の隅で膝を抱えたまま―― はっと気がついた。そして、俺は手で顔を覆う。 何を考えている? 悪いのは攻撃してきた連中だ。当然だろ? だが、敵の攻撃を防げる条件はそろっていたはずだ。 だったら、なぜ防げなかった? 一番当然悪い奴は攻撃してきたあのおかしな連中だが、身近な奴にも原因がいるんじゃないのか? あそこで朝比奈さんがパニックを起こさずにきちんと敵の攻撃を迎撃できていれば…… 「くっ……!」 俺は苦痛で顔がゆがむほどに唇をかむ。 何をバカなこと考えている。 朝比奈さんはよくやった。一発目を見事撃ち落としたじゃないか。二発直撃していれば、これ以上の被害は確実だ。 それに普段の彼女をよく見ろ。そんなことがひょうひょうとできる人じゃない。 最初から人選ミスであることはわかっていたし、それでも朝比奈さんにやってもらうしかなかった。 大体、俺がやっていればできていたとでも言うつもりか? 自意識過剰もいい加減しろ。できるわけがない。失敗していたに決まっている。 そうだ……誰がやってもこの条件下ではできなかった。だから、唯一悪いのは攻撃をしてきた野郎ども…… 「バカな奴だ、俺は。怒りを誰かにぶつけたくなるわ、責任転嫁をしたくなるわ……」 俺のつぶやき。別に誰かに言ったのではなくただの独り言だったんだが、古泉の耳には届いたらしく、 「……仕方ないでしょう。この惨状では」 古泉の返答に俺は答えなかった。しばらく何も考えたくない――せめて気が落ち着くまで…… だが。 あのいかれた連中には俺の神経を逆なでさせることばかりしてきやがった。 唐突になる俺の携帯電話。非通知のそれは明らかにあの女ボスのものだと何の根拠もなく確信した。 俺はしばらく取るべきかどうするか迷っていた。と、古泉が代わりに手を差し出し、 「何なら僕が出ましょうか? 今のあなたには荷が重いでしょう」 自ら交渉役を買って出た。だが、古泉に押しつけるような気にはならなかった。 恐る恐る自らの手で携帯電話を開く。 『こちらからのプレゼントはどうだったかな? 一つは拒絶されたみたいだが』 一方的に浴びせられる声。それは明らかに女ボスのものだったが、口調は先ほどとは異なっていた。 やたらと威圧的で傲慢。バカにしやがって。 俺は嫌みの一つでも言ってやろうと思い、 「さっきとはずいぶん口調が違うんだな。薄汚い本性を見せたと言ったところか?」 『こちらが本来のあたしの口調だ。別にさっきまでと同じでも良かったんだが、部下に笑われてな。 それはそれでおもしろくないから、普段通りに戻したわけだ』 声は女だが口調はまるで男みたいだ。あんな無差別攻撃をやらかす野郎がかわいらしくしゃべったら、 それはそれで殺意が芽生えるだろうが。 『で、返事を聞かせてもらおうか。悠長に交渉などする来はない。朝比奈みくる――そして、涼宮ハルヒをこちらかに引き渡すか。 YESかNOで答えろ。その他の言葉など聞くつもりはない』 俺は声を詰まらせる。やはり交渉の余地はない。こいつは徹底している。よく映画に出てくる悪役のようにおしゃべりが 好きなタイプではなさそうだ。冷酷に仕事をこなす。こういうのがプロなのだろう。 『黙りか? ならば、再度攻撃を行うだけだ。おまえらに我々が本気であると言うことを理解してもらえるまでな。 次は先ほど以上の攻撃を行う。それがどれだけの悲劇を生むか、一度その結果を見ているはずだ』 どうする? 拒否すればまた無差別攻撃を仕掛けてくるだろう。だったら、要求をのむか? バカ言え。ハルヒはわからないが、やつらは朝比奈さんを殺すと明言したんだ。できるわけがない。 どうする……どうする……どうするんだよ。どうすりゃいい!? ――と、ここで突然俺の手から携帯電話が奪われた。見上げれば、古泉の手にそれがある。 そして、古泉は言った。 「わかりました。そちらの要求を飲みましょう」 俺の視界が真っ赤に染まる。頭に血が上り、思考よりも身体が勝手に動いた。全く違和感もなく古泉へ殴りかかろうと…… ばしっと後ろから腕を掴まれる。振り返れば、長門が俺の腕を制止していた。そして、彼女が見せる無表情。 そのサインは、『落ち着いて』。 「しかし、残念ながらあなたたちの攻撃のおかげで学校は大混乱です。勝手に外に出ようとすれば、教員に止められるでしょう。 またこれだけの騒ぎになっている学校の制服をきた人間がのうのうと外を出歩いている姿をさらせば、 どんな人間が見ても違和感を覚えます。よってこちらからあなた達の元に移動するのは不可能ですね」 『ほう。さっきの奴とは違って話がしやすそうだな。確かにこちらからもお前たちのいる場所を監視しているが、 どうやらお前の言うとおり、周辺は大混乱のようだ。外に出ることは簡単ではないという話も理解できる』 古泉が受信音量を上げたおかげで、かすかながら女ボスの声を聞き取れた。 「そうですね。そのためそちらから迎えに来て頂けないでしょうか? 自動車か何かできていただけば、 何とか人目につかずに二人を引き渡せるでしょう」 『二人? 涼宮ハルヒはそこにいないとさっきの奴は言っていたが』 「先ほど登校してきたことを確認してきます。即座に捕獲してそちらに引き渡せるようにするつもりです」 ――そこでしばらく沈黙―― 『……わかった。こちらから出迎えよう。用意ができ次第追って連絡する』 「こちらの申し出を了承して頂き感謝します」 胸くそ悪くなるような口調で古泉が感謝の言葉を述べた。 『一つ確認したい』 「なんでしょうか?」 『さっきの奴とは違い、お前はあっさりとこちらの条件を飲んだ。理由は何だ?』 女ボスからの問いかけに古泉はしばし考える――振りだけして、 「僕にとってはこの学校には、朝比奈みくると涼宮ハルヒ以上に大切な人間がいる。その人を危険にさらしてまで、 二人の命を守るつもりはない。この答えでは不満ですか?」 『……良い答えだ。では、また連絡する。二人をいつでも引き渡せるようにしておけ』 そこで通話終了。俺は即座に古泉に詰め寄り、 「おい。どういうつもりだ? まさかお前本当に――」 「……冗談を言わないでください」 古泉らしからぬドスのきいた声。俺は思わず何も言えなかった。平然といつものスマイルを浮かべているが こいつも内心はらわたが煮えくりかえっているのかもしれない。 だが、またすぐにさわやかスマイルに復帰すると、 「これで時間が稼げました。今の内に学校から離れます。ここでは生徒全員が人質に取られているのと同義ですからね。 機関に車を用意させました。すぐにここを出ましょう」 俺はふと思いつき、 「ハルヒはどうするんだ? まだあいつは来ていないぞ」 「涼宮さんならミサイル着弾の少し後に学校に来ているのを確認しています。もうすぐ部室に来られるかと」 本当に手回しの良い奴だ。今ほど機関っていう組織を感謝したことはないだろう。 古泉はふと長門の方に顔を向けると、 「今の内に何点か確認させてください。攻撃してきた敵についてです。知っている範囲で良いので教えて頂けないでしょうか?」 長門はこくりとうなずくと、口を開き始めた。 「現時点でわたしが把握している情報は少ない。ただ一つだけはっきりしていることがある。 情報統合思念体は今回の一件をこの時間軸よりも未来の人間たちによる抗争だと認識している」 「未来人だと? じゃあ、昨日俺たちをいきなり襲ってきた奴らは朝比奈さんみたいな連中と同じなのか? だが、どうしてハルヒや朝比奈さんを殺そうとする?」 俺の問いかけに長門はしばし沈黙した後、 「彼ら――いや、彼女らは朝比奈みくるとは別の可能性の未来に存在する有機生命体。 そして、それを率いている人物は朝比奈みくるの異時間階層同位体。朝比奈みくるの異時間同位体とは異なる個体」 長門の言葉に俺は絶句するしかなかった…… あの女ボスが未来の朝比奈さん? 一体何がどうなってやがる―― ~~その3へ~~
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…化手術、薬物投与がそれぞれ過去一回ずつ。結果はどちらも成功しています」 (…あれ、誰だっけ?この看護婦さん。チチでけぇ) 「Oh!パイオニア!彼ナラ今回ノ手術ニモ必ズ応エテクレルデショウ!成功ヲ以テ!」 (っせぇハゲだな。…あぁ。またあの夢か) 「はい博士。成功率は30%程となります」 「ワカリマシタ。デハ開始シマス」 (…あれ、なんか体痛くね?あっ、痛い痛い夢なのに痛い!) 「…脳波に異常。代謝機能及び身体値低下。どうやら失敗ですね」 「…科学ノ発展ニ犠牲ハ付キモノデス」 「ええ。道理です博士。 …では、このサンプルは記憶を消去し廃棄処分。以後の被験者リストから除外します。お疲れ様でした」 「後ノ処理ハ任セマース!ゲドー君」 --- 「という夢を見たんだ」 「…こわ!人体実験やないか!」 半年ほど時は過ぎた。小南はタチバナ学園の二年生となり、入学式その他を終えて部室へ向かう。 共に歩む原啓太が、小南が語る生々しい昨夜の悪夢に身震いした。 「前にもおんなじような夢みたんだけど、そん時は「oh!great!」とかぬかしてたから成功だったっぽいんだよ。痛くなかったし」 「…小南もうやめてーや!聞いてるだけで痛いわぁ。 …ちょっとトイレ行ってくる」 原は怖い話に弱かった。小南はネタがあるとまずは彼と矢部に話す。原のマジな反応は見ていて飽きなかった。 「先行ってるよー」 --- 部室に着いてドアに手をかけると、鍵は掛かっていなかった。 「…あれ、誰か来てる」 そのままドアを開けると、見知らぬ女の子が椅子に座っていた。 「…誰あんた?」 小南の声に、群青色の髪を裏で結わえたその子が赤い瞳を彼へ向けた。 「人に名を尋ねる際は、まず自分の名を告げるのが礼儀だろう?」 「おっと失礼嬢ちゃん。俺は小南っていいます」 「誰が嬢ちゃんだ。 私は六道聖。ここの野球部に入ることになった。…どうかよろしく」 彼女はぺこりと頭を下げ、小南も「はいよろしく」とそれに応じた。そして顔を上げ、小南に部室の鍵を渡す。 「みずきからの預かり物だ。「ごっめ~ん!今日遅れる!」だそうだ」 「ああそう?わかった」 そのまま、聖はすたすたと部室を後にした。見たことの無い顔なので、おそらくは新入生だろう。 「…入部するって…、マネージャーかな」 小南は少し考えたが、すぐに彼女を忘れる。みずきと知り合いのようだったので、後で聞けばいい。と、そう考えた。 小南は、この短い部室までの距離を、バッグを持って歩いてきただけで息切れしていた自分に気付かなかった。 気付いたとしても、「やめて半年経ってもタバコの毒は抜けないもんだな」とでも彼は思った事だろう。 そうではなかったのに。 練習の開始から一時間半程が経過した頃、遅れると言っていたみずきがようやく参じる。 彼女の横には、どこかの中学のユニフォームに身を包んだ女の子がいた。紛れも無く、先程部室にいた子だった。 「おせーよみずき。何サボってんの」 「サボりじゃないわよ!てゆーかアンタにだけは言われたくないんだけど!」 「…あー、それもそーだな。 …ところでその子は何者なのさ?確か…、六道輪廻ちゃん?」 自嘲気味に笑んだ小南は、先程みずきに聞こうとしていた事を思い出す。 「六道 聖 だ。失礼な男め」 彼は人の名前を覚えるのが苦手であった。 「…それは御尤で」 「この子新しく入部するのよ。ちょっと早いけど、練習参加させてもいいでしょ?」 みずきが主将に判断を仰ぐ。彼がすぐ快諾すると、みずきと六道は更衣室へと入っていった。 「…あ。キャプテン、みずきらが来たし休憩入れない?」 何かに気付いたそう小南が提案する。区切りが良かった事もあってか、主将はそれに従い各々に休憩を促した。 プロテクタ等とミットを外した小南が、グラウンドの端の方へと歩いてゆく。 向かう先には、今野早矢がいた。いつしかと同じ道を通り、彼女は小南達の練習を見に来たのだった。 「迷わなかった?早矢ちゃん」 「…はい。途中まで、おじさんといっしょでしたから。…はじめてじゃないですし」 「そうか。…で、その手に持ってるのは何?」 早矢は、竹片か藁のような物で織られた大きめの篭を持っていた。 「あ、あの…、みんなで…食べてくれますか」 それには、彼女が作った部員への差し入れ…、和洋様々な菓子が入っていた。 「…すげ、早矢ちゃん作ったの?」 早矢が遠慮がちに頷く。小南はそれを受け取り、部員を呼んだ。飢えた彼等はすぐ集まった。 「俺の友達からの差し入れ。食べていーよ」 そう促すが、部員はそれにすぐ手を付けようとはせず、小南に問いだ。 「…誰や小南?あの子は?友達?ウソ付くなや」 「誰でやんすか!髪サラサラでやんす!可愛いでやんす!人形みたいでやんす!」 原と矢部同時に小南へ詰め寄る。小南は焦り、部員達の視線が一斉に向けられた早矢もたじろ「だ。 「う゛…、パチンコ屋で知り合ったおっさんの姪っ子だよ。俺とは別に何にもないから! …今のところは」 そんな風に小南は必死に弁明するが、部員達の追及はなかなか落ち着かない。 そして部室のドアが開き、着替えを終えたみずきと六道が出て来た。 六道はなんとキャッチャーミットを持っている。 「…む。この匂いは!」 聖が小南に近づき、篭の中身を見る。 「おい、これはどうした」 聖の視線は、その中のおはぎに向けられているようだ。 「あー、俺の知り合いの子が作ってくれた差し入れ。ほれ、あの子」 小南が示した先にいる早矢に聖は視線を向け、彼女の元へ歩み寄った。 「…い、戴いていいか」 一瞬驚いた早矢だったが、目を輝かせる六道に対しそれをすぐ快諾する。 「は、はい。…どうぞ。み、みなさんも、どうぞ」 小南への質問攻めはとりあえず落ち着き、皆が差し入れをつまみ始める。 その隙を突き、小南は部室裏へとそそくさと逃げていった。 --- 「…おはぎなのにこし餡!?つぶ餡はダメか?…しかしこれも悪くないな。どこのを使ってるんだ?まさか餡も自家製か?」 「い、いえ…、パワ堂さんであんこは買いました。あそこのがいちばんおいしいと…思って」 「む…、私も同意だ。なかなか話が合うな。 …だが、もう少し甘い方が私は~」 部員達が差し入れを食べ、聖と早矢がおはぎ談議を繰り広げる中、そこを抜け出す事に成功した小南は、いつものように煙草を吸い始めようとしていた。 だが、とっくの昔に禁煙を誓い、それを遵守し続けている事をすぐに思い出す。 面倒事や都合が悪くなったらここに逃げ込む癖。喫煙はしないまでも、長く続いた習慣は中々変わらないものだ。 「…あーあ。クセが抜けねぇな。そのうち吸っちゃうかも…」 「…小南さん」 「はっ、はい!」 いきなりの後ろからの声に小南は焦ったが、振り向いた先にいた早矢を見て、彼は大きく溜息をついた。 「…早矢ちゃんか。どうかした?六道と話は終わったの?」 「…はい。えっと、小南さんは…食べてくれました?」 早矢は小南の横に腰を下ろし、そう聞いた。 「あぁ…、まだ食べてない。…なんか朝から体調悪くてさ」 そう言った小南は、前言を心の中で撤回する。少なくとも早矢の前では決して吸うまい。彼は改めてそう誓った。 「…そう、ですか」 普段あまり表情を変える事のない早矢だが、小南の答えを聞いた彼女のそれには、明らかに落胆の意が混じっていた。 「…あぁっ、まだあんまり動いてないからだよ!ほら!あ、甘い物だしさ?もう少し動けば食べたくなるよ!」 小南は焦った。 「・・・」 「…ごめん。」 彼は普段、あまり人を気遣わない。ゆえに、しきりに早矢を気にする小南のこの様子は、彼女が小南にとってどれだけ特別かという事を示していた。 「…小南さんに、…つくってきたんですよ…?」 一方の早矢も、普段は他人の為に食べ物を拵る事など殆ど無いし、感想を求めたりなどはしない。 小南に食べてもらっていない事実を悲しがる彼女の様も、小南が早矢にとって他人とは一線を画している事の顕れだった。 「…わかってる」 横にいる早矢の肩に手を回し、小南は彼女を寄せる。 人に触れられるのは決して好きではなかった。今も昔も、そして…これからも。 だが、唯一進んで触れてくる存在となった小南。早矢は、彼に触れられるのが心地良かった。そしてそれがとても嬉しかった。かつては彼から漂ったタバコの残り香すらも愛おしく感じた。 この半年程の月日は、二人の距離をそれだけ縮めていた。 「…泣いてる?早矢ちゃん」 「…泣いてません」 泣いてこそいないが、ほんの少しの強がり。彼女がちょっと拗ねてみせたり、頬を膨れさせたりする唯一無二の相手は彼。 「…もう練習戻るけど、何か一個取っておいてくれたら…嬉しいかな」 「…はい」 顔を上げた早矢はいつもの表情に戻っていた。やや紅潮しているようにも見えるが。 小南はそれに安心し、早矢の頭を撫でる。目を閉じてそれを受け入れる彼女に小南は笑いかけた。 そして彼は練習に戻っていった。 グラウンドの風が、少し強くなっていた。 「シンカーいっくよ!聖!」 「わかった。来い」 「…おっ?」 グラウンドに小南が戻ると、みずきが聖相手に投げ込みをしていた。握りで球種を示し、投げ、聖が余す事なくそれらを補球する。 時たま酷くイレギュラーするも、聖は決して零さなかった。 その度に部員達から感嘆の声が上がった。 「…おぉーすげえ。やるねぇ」 「あんな完璧に捕れんの他に小南位じゃね?」 「いやいや、可愛いぶんこっちが上でやんす」 「あーそれ間違いないわ」 「…たいしたもんだな」 小南も思わず感心する。聖は少なくとも捕球に関しては本当に上手かった。 後に貧打弱肩鈍足である事も明らかとなったが、それでも十分お釣りが来る程だ。 むしろそれがまたカワイイんじゃないか!との意見の方が多いかもしれない。 少なくとも、入部した時の自分よりゃ幾分まともだろう。彼はそう思った。 聖に群れる人の輪を避け、小南は再びブルペンに戻って主将の球を受け始める。ミットに収まった球を主将に投げ返す度に、小南の額からは嫌な汗が滲み出た。 早矢は、一つだけ残したおはぎを大事そうに抱え、ブルペンの横でその様子をただ見守った。 「…ぐっ」 小南が52球目を主将に返した時、同時に苦痛を訴えるかのような声を上げた。それを聞き取った主将が怪訝そうな顔をする。 「…どーかした?小南」 「ん、…なんでもない」 「…?そうか」 小南の否定を受け、その場は何事も無く流され投げ込みは続いた。 それは、さらに20球の後だった。 「…っぐぅっ!!」 同じく球を投げ返そうとした小南は、奇声とも取れる声を発すると共にそれを断念する。 球は地面に零れ落ち、主将がすぐさま小南に駆け寄り、早矢は思わず立ち上がった。 「…おい!?どーした?」 「…肩が…、肩が痛いよ…!」 ミットで右肩を押さえ込む小南。顔は苦痛に歪み、尋常ではない汗を滲ませていた。 「…みずき!加藤先生呼べ!早く!!矢部君!大京!手ぇ貸してくれ!!」 フリー打撃の守備に付いていた二人が、異常に気付いて駆け寄ってくる。その投手を務めていたみずきは校舎へと急いだ。 「…小南さん…?」 早矢はただそこに立ち尽くした。担架で医務室へと運ばれてゆく小南をただ見送る事しか出来なかった。 春風が、地に散った桜の花びらを再び舞い上げる。早矢の髪と共に。 力無く膝を崩した彼女は、春が少しだけ嫌いになった。 --- 「酷いわね…」 聖タチバナの保健医、加藤 理香は、小南の肩を見て溜息と共に率直な意見を漏らした。 小南の右肩は、赤黒く内出血を起こし、左と比較し大きく腫れ上がっていた。 同時に、裂傷にも似た傷が数箇所あり、今にも血が滲んできそうだ。 「(…この傷痕は…、間違い無く博士のメスの痕。この子は被験者…、いえ、被害者だわ)」 「…生?…先生!」 橘みずきの声に、加藤はハッと我に還る。 「はい!…え、ええ。何かしら?みずきさん」 「小南くんの肩は…、小南くんは大丈夫なんですか!?」 然るべき…且つ核心を突くその問いに、加藤は首を縦にも横にも振れなかった。 「…まだ何とも言えないわ。ごめんなさい。色々検査してみないと」 「・・・」 半ば予想された答えに、みずきは俯いた。今にも泣きそうな顔をして。 「…とにかく。彼の事は私達に任せて、あなたは練習にお戻りなさい。…他の部員の子達にも、そう伝えてなだめてあげて。…ね?」 「…はい」 みずきは力無くうなだれたまま、医務室からグラウンドへと戻っていった。 それを見届けて、加藤は再び大きく溜息をつく。そして、鎮痛剤により眠りにつく小南の肩に手を置き、独り呟いた。 「…こんな事…、いつまで続けるのかしらね。あの人達は」 --- 目を醒ました小南は病院にいた。右肩には幾重にも包帯が巻かれており、その上からギブスで固められていた。 「・・・」 包帯の下には、確かな肩の感覚があった。やや熱を帯びている気がするが、不思議と痛みはなかった。麻酔を打たれただけかもしれないが。 「おはよう。小南くん」 いつの間にか、もしくは最初から病室にいた加藤理香が小南に声をかけた。小南は気配を感じなかったが、驚きもしなかった。 「…先生。…どうも」 ぺこりと首だけを動かして挨拶をする。 「具合はどう?痛くはないかしら」 「はぁ…、おかげさまで」 加藤は何やらカルテのような物をテーブルに置き、ベッドの傍の椅子に腰掛ける。 そして長い沈黙が作られ、彼女が重く口を開いた。 「…私の話…、聞くのは怖い?」 小南は外を見ていた。夕日が沈みきる寸前の空は、あまりに綺麗な群青色をしていた。 「いいえ。…つーよりむしろその前置きが怖いすけど」 「…そうね」 互いの返事は短く、間を置かずに加藤は述べ始める。 607 :名無しさん@ピンキー:2009/01/03(土) 00 07 41 ID P2QKJmBE まず、小南の肩はもう治らないであろうという事。肘と下半身にも同様の危険がある事。 よって野球を続けるのは不可能である事。 小南は返事も相槌もうたず、ただ外を見ながらそれを聞いていた。結論を聞き終わる頃、ちょうど夕日は水平線の向こうに消えた。 「…あなたの全身は今、切れ込みの入ったゴムのように危険なの。強い負荷がかかれば、いつでも弾け飛ぶ恐れがある」 今まで博士の手術の犠牲となってきた数多の野球少年達が、例外無くそうだったように。 「…だから、野球はもう…」 「言う事はっきり言いますよね。先生って」 小南が加藤の言葉を遮った。 「…あ…」 加藤が、やや申し訳なさそうな顔をする。 「そーいうトコ、嫌いじゃないすよ」 そう言って振り向いた小南は、いつもと変わらない顔をしていた。 「…残念だわ。本当に」 壁掛け時計の秒針だけが、二人きりの部屋に響いた。 「先生」 「…なにかしら」 再び光の消えた外を見ていた小南が加藤を呼ぶ。彼女がすぐにそれに応じた。 「少し、外してもらっていいすかね」 「…ええ」 その短い返事と共に、加藤は部屋を後にする。ドアが静かに閉まった後、小南は天を仰いだ。 --- 「電灯もつけてないのか?」 暗がりで突然響く声。そしてほぼ同時に部屋に明かりが燈った。六道聖がドアの前に立っていた。制服に着替え、手に何か持っている。 「あー…、嬢ちゃんは確か…」 「…六道聖だ。いい加減覚えろ、失礼な奴め」 小南が「ああ」と頷く。 「そうそう六道さん。どうした?練習終わったの?」 聖が表情を変えずに小南に近づき、持っていた物をテーブルに置いた。お中元にでもありそうな、各種パワリンの詰め合わせだった。 「…どしたのコレ」 「みんなで買ったお見舞いだ。入院するかなぞ知らないが、まぁ飲んでくれ」 「…ありがと。キャプテンとかみずきは?」 聖が椅子に腰掛ける。頭の後ろで結ばれた髪の毛の先端がふわふわ揺れた。 「みずきは先輩がやたら心配らしく、ぎゃあぎゃあ騒いでたのでキャプテンが連れ帰った。そしてそれを渡してくれと頼まれた」 安易に想像出来る状況に、思わず小南は苦笑した。 「…じゃあ「あんま心配すんな」っつっといてくれや」 「承る。…では私は帰るぞ」 そう言って聖は立ち上がり、さらに言葉を連ねた。 「治った後は今以上に身体を労り、決して無理はしない事だな。先輩」 そして、ぺこりと頭を垂れ踵を返す。 「六道」 ドアノブに手をかけた所で、小南が聖を呼び止めた。 「なんだ」 聖が振り向く。あまり感情の伺えない赤い瞳が、再び小南に向けられた。 「…おまえ、みずきの球しっかり捕れるか?」 聖の瞳が一瞬大きくなった。 「…?ああ。ほとんど零さないで捕れる…と思うが」 「うちの主将の球は?受けられそう?バカみたく速いけど」 小南がそう続け、聖がやや考えてから答える。 「…おそらくは。今日見た感じでは…だけど」 「ならいいや。…それだけだ。引き止めて悪かったな」 やや不自然な話の終え方が聖は気になったが、深い詮索はせんとした。聞ける程に親しい間柄ではない。 「…昨日今日入部したばかりの私は、多々なるご迷惑をかける事と思う。しかしながら、誠心誠意頑張っていくつもりだ。 同じ捕手の先輩として、指導の御鞭撻の程を…」 「あー。勿論だ」 聖は再び頭を垂れ、部屋を出て行かんとドアノブに手をかける。小南は既に聖を見てはいなかった。 「お…来たな。後は任せるぞ」 よって、聖と入れ代わりで入室してきた者に気付くのが遅れる。元々希薄な彼女の気配も、それに拍車をかけた。 「小南さん…」 彼女は小南の名を呼んだ。虚に窓を見つめる小南は、すぐさまそれに気付く。 今、一番会いたい人の声だった。今の自分を一番知られたくない人だった。先の加藤保健医からの通達。それを知られるのは怖かった。 「…早矢ちゃんか」 取り繕う言葉を思索しつつ、ゆっくりと振り向く。ドアの前に立っているは、他の誰でもない今野早矢。 「…みんなと…一緒に来 小南が紡がんとした言葉は、早矢に抱き着かれた事により途切れた。彼女の髪と匂いがふわりと舞い、小南の視界は遮られる。 「…しんぱい…しんぱいしたんですよ…?小南さん、死んじゃうかもって、わたし…!」 初めて見る、早矢の泣き顔。紫紺の瞳から溢るる涙。嘘偽るための苟且の言葉などは、瞬く間にかき消された。 「…心配かけたかな。うん…、俺は大丈夫。大丈夫だから…」 自分の胸に収まる早矢の頭を撫でると、彼女が顔を上げた。 「…ほんとに?」 「うん。ほんとに」 小南が早矢と知り合って約半年。小南が何かに誘えば彼女は必ず来てくれたし、いつも楽しく笑ってくれた。小南はそれが嬉しかった。 『知り合いの姪と遊ぶ』に過ぎなかった二人の間柄は、ここで明確な終わりを告げる。 唇を重ねてみても、早矢はさほど驚かなかった。ちょっと目をぱちくりさせたが、それだけだった。 「んっ、…ん…ぅ」 物心付くか付かない頃に、母親がしてくれた気がした。極めて親しい間柄の者同士が行う愛情表現。 …もう、これからの私には永劫縁のないもの。半年前まではずっとそう思ってた。この人と知り合うまでは。 唇を離す二人。すると早矢がみるみる顔を赤くし、小南から目を逸らした。 「…ごめんなさい。あの…、なんか恥ずかし…くて」 「…ごめん」 小南が自らのキスを咎めているのかと考えた早矢は、首を横に振り否定した。 そして、俯きかけた小南に向かい今度は早矢からキスを贈った。 「…これで、おあいこ。」 二人の距離が、また縮まった。 (…幸せ者だな。先輩は) ドアを隔てた向こうにいた聖が、一人ぼそりと呟いた。あわよくば小南の怪我の具合でも聞けるかと思い、こっそりと残っていたのだが、すぐに考えを改めた。 「…あまりに不躾だな。帰るか」 実は、早矢をここまで連れて来たのは聖だったりする。なんだかんだで面倒見のいい彼女の性分を知るのは、野球部ではまだみずき一人だけだっだ。 (…またお菓子作ってきてくれないかな…) 早矢が作った和菓子の味が、廊下を歩く聖の脳裏をよぎる。涎を垂らすかと思ったところで、彼女ははっと我に還った。 「…何を考えているんだ、私は」 --- コンコン。とのノックの音に続いて、がちゃりとドアが開く。視界はゼロと言える小南の病室に加藤理香が再び入ってきた。 「起きてるかしら?」 電灯が点いて部屋が照らされ、誰もいない室内が露になる。 「…帰っちゃったか。」 小南の今夜の入院の旨を伝えに来た彼女だったが、半ば予測していたようで、さほど驚きはしなかった。 「…若いっていいわね」 キスはもう初めてじゃない。といってもその初めてはついさっきだけど。 二人きりはとても落ち着く。彼のにおいがいっぱいする。小南さんのにおい。 二人で並んでベッドに座り、私の髪に触ってくれる。小南さんの掌が、髪から首へ。背中からわたしの胸へと回される。 人になんか絶対に触られたくないところ。人込みで触れ合うだけでも嫌。だからわたしは人込みは嫌い。 だけど、私に触れるために伸ばされるこの人の手を、わたしは拒まない。唯一無二の例外。 わたしの小南さん。 …体がむずむずする。息が荒くなる。くすぐったくてすごく恥ずかしい気がする。いや…ではない気もする。 「…万歳して」 「…?こう…ですか」 言われるままに両手をあげたら上着をまとめて脱がされた。上は下着だけ。さすがに恥ずかしい。 わたしの胸はおおきい部類に入るみたい。両の掌であらためて触られて揉まれる。むにゅむにゅと玩ばれる。 「…はッ、あぁ…、んぅ…」 くすぐったいが強くなったみたいな感覚に襲われる。どんどん強くなる。 ベッドに倒されて、腰からお腹にくちづけされた。ちゅっちゅっとエッチな音がたつ。おへそを舌でちろちろとくすぐられる。すごく恥ずかしい。 「…くすぐったい、ですよぅ…。はぁ」 声に出てしまった。けど小南さんの動きは止まらない。 「…早矢ちゃん、すげぇかわいい。色っぽい」 …むしろ、わたしが喋ると小南さんが元気になってく気がする。気のせいかな… 「…肌真っ白だね。雪みたい」 …小南さんは、もっと焼けた肌のほうが好きなのかな…。そう考えたらちょっと悲しくなった。 今日見に行った小南さんの部活に、綺麗な女の人が二人いた。私のお菓子を褒めてくれた人と、私と正反対な…太陽みたいな活発な人。 もっと自分を前に出せたら。と私はずっと願ってきた。こんな私が大嫌いだった。 でも…今はもういいんです。こんな私でも好きになってくれる人はいたから。 「…あ。」 色んな事を考えていたら、いつの間にか上の下着が無くなっていた。わたしの胸が露わになって、小南さんにじっと見られてる。ものすごく恥ずかしい。 「…あ、あの!…あんまり見られるとわたし… 恥ずかしくて死んじゃいます…」 そうお願いして、わたしは顔を覆って視界を絶った。顔から火が出るって思った。 「…あっ!」 胸の先端に、濡れた人の体温を感じた。舐められて、吸われてる。もう片方は指でくりくりされてるみたい。 むず痒くて、くすぐったい。…でもちょっと気持ちいい。恥ずかしすぎて恥ずかしくなくなった。 「…早矢ちゃんのおっぱい」 片方の胸の先からちゅぱちゅぱ音がして、もう片方はまんべんなく揉まれてる。頭がふわふわしてどこかに飛んで行っちゃいそうです… 「…はぁっ、あっん!だめですよぅ…、吸わないでぇ」 小南さんがわたしにくれる感覚は、恥ずかしいけど嫌じゃない。 でもこのままだと、もっと恥ずかしい私の様を見られちゃう気がする。それは少し怖い。 「…はぁ、はぁ…、…ふぇ?」 胸から彼の体温が離れた。恐る恐る目隠しをとってみると、わたしのズボンが脱がされようとしていた。 ベルトが外されて、ボタンも外れて、ファスナーがジーって下ろされる。 「腰浮かせられる?」 「は…い」 結局言われるがままのわたし。おっぱいを隠しながら腰をあげる。 するするとズボンは脱がされて、パンツと靴下だけにされた。我ながらなんて格好だろう。考えるだけでくらくらする。 そして小南さんも服を脱ぐ。上下の上着が無くなると、固く巻かれた右肩の包帯が目についた。どうしたんだろう? 「…肩、だいじょうぶ…ですか」 「…ちょっと、包帯がキツイかな」 彼がははっと笑い、包帯をしゅるしゅると解いてゆく。私は言葉を失った。 そこは、内出血の集まりのように、赤黒く腫れていた。今にも血が滲んできそうだった。 「いたく、ないんですか…?」 「…麻酔されてるみたいでさ。痛くはないよ。少し熱持ってる気がするけど。 でも、手先まで感覚があるから不思議だよね」 そう言って小南さんは指先を開閉してみせる。わたしから見ても、明らかに軽くはない怪我なのに。 …わたしに見られて、痛くないように振る舞ってるとしか思えない。 でもわたしは深くは聞けなかった。 小南さんが、私を起こして抱き寄せる。おっぱいが彼の胸でふにゅっとつぶれた。 「…ふぁ」 おっぱいの先っぽと、キスされる首すじがくすぐったい。小南さんの吐息がすごく近い。 そして、いつの間にか目の前にある彼の右肩。とても痛々しい色。 小南さんの攻めが緩まったので、わたしは彼の肩に舌を這わせてみる。…ちょっと仕返し。 「…うぁっ」 …彼の肩はやっぱり熱かった。他のどの所よりも。くちびるも軽くくっつけて、少しだけ吸ってみた。 「あっ…、…早矢、ちゃん…」 舌でぺろぺろしていると、彼の体にざわざわと鳥肌がたってゆく。同時に、私のお腹の下…小南さんの股間から圧力を感じてくる。何かが盛り上がってくる。 「…ふぁ?」 気になったので口を離して見てみると、彼の下着がテントを張っていた。そしてびくびくとわずかに動いていた。…すごくエッチな気がする。 小南さんが器用に下着を脱ぐ。彼のそれは、反動をつけて反り返った。 すっごくいやらしい形のそれは、小刻みに頭を上下させていた。剥けかけたような皮の先が、何かの汁で塗れていた。 「…わぁ」 後に、これがわたしのあそこに入ってくる…。想像もつかないけど。保健体育で習っただけの知識。なんて役にたたないんだろう。 「…早矢ちゃん…」 小南さんを見上げると、彼もわたしを見ていた。彼の目が「触ってほしい」と言ってる。そんな気がした。 恐る恐る指を伸ばして触れてみると、それはびくんと大きく動いた。…痛かったのかな。 「痛く…ないですか?」 ゆっくりと上手にこすりながらそう聞いてみる。どうやら、気持ちいいらしい。 「…うっ、く…、あ、は…早矢ちゃん、…握ってみて。…っく」 「…は、はい」 小指から順にかけてゆく。握りしめると、それの脈動が掌を通じて生々しく伝わってきた。 「…そのままっ…!…上下に擦って…みて」 言われるままにしゅっしゅとこすってみる。段々と、わたしの体を触られるのより恥ずかしい気がしてきた。 「き、きもち…いいんですか」 彼は答えず、首をわずかに縦に振る。小さく洩れる彼の喘ぎに、わたしは少し嬉しくなった。 「…うっ、あっ、あぁっ、早矢ちゃん…!」 わたしの手の中で、更に固くおっきくなってゆく。先っぽからの液体が、わたしの手に塗れてちゅっちゅっと音を立てた。 「…く、…早矢ちゃん、もう…いいよ」 「わ、わかりました…」 しばらく続けていたら、小南さんから止められた。掌を広げると、粘液がぬちゃっと音を立てた。 「…ひゃっ」 そしてわたしは再びベッドに押し倒される。同時に、わたしの最後の下着がするするとおろされる。 「そ、そこはっ…」 もじもじしてみたけど、たいした抵抗にはならなかった。 恥ずかしい毛を小南さんに見られてしまったと思えば、間を置かずに股を開かれて、もっと恥ずかしい所があらわにされた。 「…イヤっ。…イヤぁっ」 羞恥の余りに涙が出た。このまま見られ続けたらわたしは死ぬだろう。そう思った。 「…あっ!」 毛と入口が何かに撫でられる。体がびくんと震えた。 わたしの股の真上にある小南さんの顔。舌で舐められている。恥ずかしすぎる。 「…ふぁ、あっ、き、きたな…です…っよ、んぅ!はぁ…あっう」 小南さんの舌の動きははっきりと分かった。上下に撫でられ、入口を拡張され、中に押し込まれ、おしりの穴にも触れられる。 「はッ、あ!…っんぁっ!んぅ!ダメぇっ…!」 認めたくない感覚。初めて味わう口での愛撫。例え様のない快感。エッチな声が口から洩れる。 程なくして舌が離れると、恥ずかしさの緩和と淋しさが同時に訪れた。 「はぁ、…はぁっ、ふ…ぁ」 さっきわたしが擦ってた小南さんのあれが、ぐちょぐちょになってしまったあそこに向けられる。 そして、ねばねばとした粘液を纏い、股間同士が触れ合った。 「…入れていい?最初痛いかも」 なんにも考えられなくなったわたしは、頭をただ縦に振った。口から垂れるよだれすらも、気にかけてはいられない。 「んっ…」 体外からの別の体温の進入。熱をもった小南さんの固いものがわたしの中にめり込んでくる。 「…くっ!」 「…んぁ!」 ずぶり、と一気に突き刺された。痛い、痛くて熱い。小南さんのあれの形がはっきりとわかる。小南さんの鼓動が伝わる。 「あ…ぁ…!いっ…痛いよぉ…」 たまらず声に出た。すると小南さんは手を握ってくれて、キスをしてくれた。少しだけ痛みが引いていく気がした。 「ん…む…ぅ」 わたしからも舌を絡めてみる。濃厚でエッチなキスと共に、小南さんが腰を揺すりだす。 「んあっ…、あっ…、あっ!」 出たり入ったりを繰り返され、わたしは恥ずかしい声を漏らす。 「くぅ…、早矢ちゃん…」 小南さんは…気持ちよくなってくれてるみたい。彼の弛緩した顔を見ると、それだけで嬉しくなった。 淡々と繰り返される出し入れの所々で、小南さんはわたしの苦痛を和らげようと色々してくれた。 気持ちいいところを触ってくれたり、髪を撫でてくれたり。 痛みが消えたわけではないけど、それ以外の感覚も生まれた。依存性のある、甘美な感覚。 「早矢ちゃん…、早矢ちゃん!」 そしていつしか、小南さんは出し入れの速度を上げる。小南さんの汗がたくさんわたしに降りかかり、すごく切羽詰まった顔をしていた。 「小…南、さぁん…!」 わたしを呼ぶ声に、声を絞り出して応える。熱い、体が熱い。 終わりが近い事を悟ったわたしは、両手を広げて小南さんに抱擁をねだった。 彼がわたしの頭と背に手を回し、わたしを強く抱きしめてくれた。 もう何も怖くなかった。 「…ああっ…く!」 「ふぁっ…あ…あぁ!?」 わたしの1番深いところで、小南さんの動きは止まる。 逆に、わたしに突き刺さった小南さんのあれはびくびくと動き、わたしの中に何かをたくさん出していた。とても熱い…何か。 麻薬か或いは麻酔か。わたしの傷口を充たしてゆくそれに、わたしは次第に睡んでいった…。 しばらくして目覚めたわたしは、口で綺麗にしてっ」と言う小南さんのお願いを聞く事になった。 ついさっきまでわたしに刺さっていた小南さんのあれを、頬張るように舐めている。歯が当たると痛いらしい。 舌と唇、唾液を使って、細かいところまで浄める。最初、力無く縮んでたこれも、わたしの口の中でいつの間にか再び硬く大きくなっていた。 「はむ…、ん…ぶ、…ん」 「早矢ちゃん…うく…、そのままで…いいから、はぁっ…、聞いてくれる?」 「…ふぇ?」 見上げるわたしに小南さんは笑顔を向けてくれて、撫でてくれる。髪を擽る指はやっぱり気持ちいい。 「あ…、早矢ちゃんゴメン!…くっ!」 「…ん!…んんぅ!」 …苦い。苦くてねばねばしたものがいっぱい口の中に飛び出してきた。わたしは思わず顔をしかめる。 小南さんは、白濁のとろりとしたそれを全て出し切り、わたしの口を拭ってくれる。 「…ゴメンね」 「にがい…ですよぅ。 …きもちよかったですか?」 「…うん。すっごく」 「…えへへ」 でも、ちょっと嬉しかった。 --- 小南がその後早矢に話した事は、嘘偽りの無い自分の現状。野球との決別。 話を聞き終えた早矢は、俯く小南に向けて変わらない笑顔を見せてくれた。 そして「これから、ずっと一緒に」との言葉をくれた。 天を仰いだ小南は、今一度早矢を抱きしめた。 そして、今自分の傍にいてくれる子が早矢であること。それを何かに感謝した。 「おう、橘みずきだな。猫手の選手寮へようこそ。荷物もあることだし、早速部屋に案内しよう」 「は、はい。よろしくお願いしますっ」 今日、私橘みずきはミゾットキャットハンズ(以下猫手)へ入団する。先の甲子園大会及び予選の活躍のお陰か、高校生ドラフトで三位に引っかかる事ができた。 猫手には、女性プロ野球選手の先駆者となった早川あおい選手がいる。彼女に対しては、憧憬心とちょっとした家庭の諸事情で複雑な思いがある。 だけど私にそんな事は関係ない。同じ学校から猪狩カイザースに一位で入団した男と「シリーズで会う」と約束した。 この世界ではい上がってやると誓ったのだから。 「…ここが、今日からあんたが暮らす部屋だ。一年目は引越しはできないからな。 …知ってると思うけど、ウチには今女のプロ野球選手が既にいる。まあ、もうこの寮にはいないけど。 他んとこよりは女の子でも生活しやすくなってるよ」 「…お気遣いありがとうございます。でも私は別に平気ですんで」 「そう?まぁみずきなら平気そーだな。 …あーそうそう。俺がここの寮長だ。よろしくな。何かあったら聞いてくれ」 部屋に案内され、私は多めの荷物を下ろす。さっそく私はそこのアホ男に一つ質問する事にした。 「寮長さん。じゃあ一つ聞いていいですか?」 「おー何だ?」 「…なんであんたがここにいんのよ小南くん!!」 寮長を名乗る小南 要を精神注入棒でみずきはどついた。ベチン!とゴム特有の高い音が響く。 「痛!…何しやがる!寮長に向かって!パワリン三つやんねーぞ!」 「いらないわよ!」 「だーから俺が寮長だからだよ!ここの管理人がいないからって、おめーも知ってるカイザースの寮長に紹介されたの!」 それだけ聞いて、みずきはゴム製凶器を引っ込めた。 「…卒業した後、連絡取れなくなって…、みんな心配してたんだよ?」 「…ああ、悪かったよ」 頭を掻きながら小南は詫びた。 「後でゆっくり聞いてやるから。ほれ、練習でも行ってこいよ。元キャプテンに追い付くんだろ?カイザースの」 「…うん」 小南がパワリンを手渡すと、みずきは荷物からグラブとスパイクを引っ張り出した。 「…ってなんでその事知ってんの!?」 「この前キャプテンとは話したからな」 「私にも言いなさいってぇの!バカ!後でまた来るからね!プリンおごらせてやる!」 みずきは走って室外へと出ていく。練習に向かう彼女の瞳には力強さが宿り、小南は少し安心した。 「…どうかしました?お客さん?」 部屋の奥から、長い髪を後ろで結わえた早矢が出てくる。彼女は今日のみずきの入寮に備え、部屋の掃除と準備をしていた。 「新人だよ。知り合いの。早矢ちゃんもたぶん知ってる奴」 「そう…ですか。…あの、お部屋の準備が終わりました」 「ふぅ」と早矢が袖で汗を拭う。汗をかいた今の彼女は、普段見えないうなじが覗ける髪型のせいもあってかとても新鮮だった。 「…あ、あんまり見ないでください。」 「…可愛いなぁその髪型も」 あの時くれた言葉の通り、小南要の第二の野球人生の傍らにも、ずっと今野早矢はいた。 やっぱりちょっと内気で言葉数の少ない彼女だが、昔よりも良く笑ってくれるようになった。 この若輩者の選手寮長が、早矢の頭を撫でる。その時彼女がくれる笑顔はいつも変わらなかった。 「お疲れ様。早矢ちゃん」 その2
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ある日の夜、スネークは寝床にしているテントで夕食を作っていた。 石を積み上げた台に鍋を置き、中に水を張り沸騰させ、野菜や肉を煮て、味噌で味を着ける。 鍋からイイ匂いが漂い、スネークはよしと声を出して立ち上がる。 テントに入り、お椀と箸を探していると外からスネークを呼ぶ声が聞こえた。 「あ!いたいた。スネーク~!」 部活メンバー達が、ビニールの袋や布で巻いた箱のような物を片手に現れた。 「お前達、どうしたんだ。夜に出歩いても大丈夫なのか?」 「家の人には言って来ました。先生と夕飯食べようと思って、色々持って来たんだよ、だよ☆」 そう言ってレナが布で巻かれた箱をゆらゆらと降る。中身は重箱だろう。 「私は婆っちゃのおはぎを持って来たよ。婆っちゃが、先生に宜しくってさ。食後に食べよっ!」 魅音は紫色の風呂敷を持っている。 「私と梨花は飲み物を持って来ましたわ!」 「スネークの為に泡麦茶も持って来たのですよ。僕と一緒に飲もうなのです。にぱ~☆」 沙都子は両手に麦茶やジュースを、梨花は缶ビールとワインボトルを持っていた。 「梨花ちゃんはお酒飲んだらダメ!!」 レナは梨花を叱り、ビールとワインを取り上げた。梨花は「み~」と悲しそうな顔をしている。 圭一が大きめのビニールシートを敷き始め、テントの前はみるみる内に宴会場と化した。 「圭ちゃんは~?何を持って来たの~?」 魅音は圭一が持って来たビニール袋に手を突っ込んだ。 「ば、ばか!勝手に見るな~!!」 魅音がビニール袋から取り出した物は、……豚骨ショウガ味のカップラーメンだった。 「圭ちゃん……何じゃいコレハ?」 「し、仕方なかったんだよ!?内の親父は仕事で東京に行っちゃうし、母さんは付添いでいないしで、家には食べ物が何もなかったんだよぉ!!」 圭一は四つん這いになり項垂れる。 「かわいそ、かわいそなのです☆」 項垂れる圭一の頭を梨花が撫でて慰めた。 「うおおぉぉ!!」 圭一は悲しみのあまりか、号泣しながら梨花ちゃんに抱き着いた。顔はしっかりと胸元に埋めている。 「み、みーー!!?へ、変態さんなのですー!!」 圭一はすぐに魅音とレナに取り押さえられた。レナは鉈を首筋へ、魅音は圭一の手の甲に釘を押し付けている。 「まったく、圭一さんは困り者ですわね。警察に突き出されてもおかしくないですわよ」 「す、すびませんでした。ゆ、許しで下さい」 「まあまあ、圭一も悪気はなかったようだし、許してやったらどうだ?今日は楽しくやろう。ほら、味噌汁もあるぞ」 スネークは先程出来上がったばかりの鍋を指差した。レナと魅音は、圭一を許したのか武器を下ろす。 「そうだね。圭ちゃんも悪気無かったみたいだし、せっかく夕食だもん。許してやろっか」 そう言ってレナと魅音はビニールシートの上に座り、持参した物を広げ始めた。 沙都子と梨花も座り、紙コップなどにジュースを注いで、夕食の準備を整える。 圭一はえぐえぐ泣きながら、スネークの隣りに座り、殺されるかと思った。と、呟いた。 「あ。スネーク先生、これ装いますね」 「ん、ああ」 レナはスネークが作った味噌汁をお椀に装い、皆に渡して行く。全員に行き渡った処で、魅音が紙コップを片手に立ち上がった。 「え~では。……何に乾杯しようか?あ、そうそう。スネーク先生の就任と、部活メンバーの新しい仲間として迎えた事を祝いまして、私、園崎魅音が乾杯の音頭を取らせて頂きたいと思います。思えば、苦節うん年、私が部活を立ち上げた当時は~」 長いスピーチを始めようというお約束的な冒頭部分の台詞を吐いた処で、まわりからブーブーとブーイングの嵐。 勿論、魅音はそれを狙ってボケたのだろう。 「早く始めろ~なのです☆」 「味噌汁が冷めてしまいますわー☆」 皆も判ってて、わざとらしい野次を飛ばす。 「では改めて、スネーク先生に乾杯ー!!」 『乾杯ー!!』 皆、それぞれ持っていた紙コップのジュースを飲み干す。 「みんな……俺の為にありがとうな……」 スネークは目頭を指で押さえ、俯いてしまった。 「なんだよスネーク。嬉し涙か?」 「ち、違う!目にゴミが入っただけだ!」 そう言ってスネークは缶ビールをぐいっと飲み干した。 「はう~このお味噌汁、野菜やお肉がたっぷり入ってて、とっても美味しいんだよ~☆」 「人参、ジャガ芋、玉葱、栄養面もバッチリでございますわ」 皆、美味しそうに味噌汁を啜る。 「これは今朝、猪を捕まえてな。そいつの肉を使った猪汁なんだ」 「へ~流石はスネーク!サバイバルしてんな~」 圭一はもう味噌汁を食べ終わっていた。 「レナが持って来てくれた弁当はとても上手い。重箱4段に種類も豊富、かなりのボリュームだ」 スネークはレナの弁当に箸を伸ばして、タコさんウィンナーを口に運んだ。 「おほ!レナのはいつもすごいな。唐揚げ、ミニハンバーグ、青椒肉絲、海老チリ、なんでもあるぜ!」 圭一が海老フライを頬張ると、揚げ立てのぱりっとした音がした。 「レナは料理上手だけど作る量が多過ぎて、それが難点だね。作る量を減らすように私が注意しなきゃ重箱10段にはなってたよ」 「はう……そんなに作らないよ~。でも出来たら、あと4段は欲しかったかな、かな」 そう言ってレナは地面と手の平の距離を重箱に見立てた。 「そんなに食べたら、お腹が一杯で動けなくなってしまいますわ!」 「そして、お腹が真ん丸になって動けなくなった沙都子を、レナがお持ち帰りする作戦なのです☆」 「は、はははう~~☆タヌキっ腹の沙都子ちゃんかあいいんだよ!お持ち帰りィ~☆」 「そんなの嫌ですのー!それにタヌキっ腹とはなんですの!?レディに対して失礼でございますことよ!」 ぷいっと横を向いて、膨れっ面をする沙都子を見て、そこにいた全員が笑い転げた。 時間は過ぎ、重箱のおかずも無くなって、魅音が持って来たおはぎをみんなで摘む事にした。甘い物にはと、スネークは皆にお茶を煎れる。 魅音がさてさてと切り出した。 「夏の夜も更けて参りましたし、皆様、お約束の怪談話などに興じてみては如何でしょうか……?」 魅音は懐中電灯の光を顔に照らし、くけけと不気味な笑い顔をする。 ひえっと声を上げ、沙都子が梨花にしがみつく。 「それではどなた様か、先陣を切って下さる方はおりませんか?」 魅音が皆の顔を見回すが誰もが無言であった。 「あれぇ?誰もなにも無いのぉ?おじさん困っちゃうなぁ。梨花ちゃん、何か無い?家の神社で何か起こらないの?」 「みぃ……特に何も起こらないのです。呪われた品物を預かる事はありますですが」 「あ!そういえば梨花ちゃん、私が預けたアレはどうなったのかな?かな……?」 レナが心配そうな面持ちで梨花に聞く。 「何々!?呪われた物?聞かせてよ☆」 魅音が眼を輝かせて身を乗り出す。 「うん。もう半年くらい前の事なんだけど、私がゴミ置場で宝探しをしていたら、カツン……カツン……って何かが近付いてくる音がするの。何だろうと思って、音のする方へ行ってみると……女性の形をしたマネキンが一人でに立って動いていたの……」 魅音は生唾をごくりと飲み込む。圭一も梨花も、レナの話に真剣に聴き入っている。 沙都子は梨花の肩にしがみつき、目を瞑り全身固まっていた。 「裸で、顔の左半分は内側にへこみ、右足の膝関節は前後左右にぐねぐねと動いて、十分に体重を支えていなかった。それでも歩いていたの。 右手には尖った鉄の棒を持っていて、杖のように使ってた」 なにか嫌な気配でも感じたのか、圭一は体をぶるっと震わせた。 「マネキンは私に気付いてこう言ったの……綺麗な服を着せてえぇぇ!!!」 「ぎにゃーーー!!」 レナの台詞に驚いた沙都子は、山に木霊する程叫んだ。 しがみ憑かれれていた梨花は、沙都子の叫びに耳がツンとなったのか、目の焦点が定まらず、二人して後ろにひっくり返った。 「あはははは☆」 レナはその光景を見て満足そうに笑った。 「いや~中々怖い体験だね。それでその後どうなったの?」 魅音は続きが気になるらしい。 「マネキンが鉄の棒で襲い掛かって来たから、持ってた鉈で殴り倒して、首や腕をバラバラにして、梨花ちゃんに預けに行ったの」 「あの時は参ったのです。バラバラになったマネキンがビクビクして、まだ生きがよかったのですよ?」 「ひえ~ひえ~」 沙都子は二人羽織のように梨花の背後から抱き着いている。 「さ、沙都子?食べた物が出てしまうのです……うぷ」 梨花はとても苦しそうだ。 「マネキン、あの後どうなったのかな?かな?」 「三日三晩、動いていたのですがピタっと止まりましたのです。人形には魂が宿ると言われているので、皆も気をつけて下さいなのです」 「以上でレナの話は終わりなんだよ、だよ☆」 「それじゃ、次行ってみよう!誰か無い?人から聞いた話でもいいよ?」 「よし!次は俺の番だ!」 圭一が後ろに手を付く座りから、前のめりに座り直した。 「お!圭ちゃんか、期待してるよ~?」 「これは、俺がまだ雛見沢に越してくる前の話なんだけど……」 当時の事を思い出すように瞼を閉じ、圭一はぽつぽつと語り出した。 いつもの塾の帰り道、圭一はバス停でバスを待っている。 ……八月の暑い夜。時刻は九時を過ぎようとしていた。 ベンチに座り、数学の参考書を読んでいると、バスは程なくしてやって来て圭一の前で停まった。バスが到着する時間にはまだ早い。 おかしいな……と思ったが早く帰りたい気持ちもあり、圭一はそのバスに乗り込んだ。 お話的に、ここから何かが起きると感じ取った沙都子は、梨花の胴体にとぐろ巻きのように回している腕を一段と強く絞めた。 梨花はぐえっと、蛙の鳴き声のような台詞を上げる。 バスの中には運転手以外に、背中の中程まで黒髪を伸ばし、茶色いロングコートを着た女が座っているだけだった。 頭を垂れて、髪が顔を隠していて正確には判らなかったが、まだ20代か30歳位だろう。 女の三つか四つ後ろの席に圭一は座る。 バスが着くまで時間潰しをしようと参考書を読んでいると、勉強の疲れか圭一はウトウトしだした。 急にバスが止まり、その反動で気を取り戻した圭一は、乗り過ごしたのではと思い、窓の外に顔を向けた。 だが、外の景色は見えない。何故なら、窓を遮るように女の顔があったからだ。 そう、さっき圭一の前の席に座っていた女が、隣りに座っていたのだ……。 生きた人間とは思えない青白い顔。鼻は高く、眉はきりっとしていて美人……ではあるが、女には眼がなかった。 眼球をくり抜かれたような黒い空洞から、血が滴り落ちる。血の涙を流しているようだ。女は圭一の腕を掴み、引き寄せた。 「そして女は言ったんだ」 「なにかな…なにかな…!」 レナは怖いのか膝を抱え、眉を八の字にし、上目使いで聞いている。 「お前の眼をよこせぇぇぇぇええ!!!」 「ぎにゃあーーーーーっ!!」 先程の沙都子の反応が面白かったのか、圭一も沙都子を驚かしてみた。 予想以上に驚き、悲鳴を上げた沙都子は、抱きしめていた梨花の胴体をぎゅっと締め上げた。途端に梨花の体から、枝を折るような小気味よい音が響いた。 梨花はその場に倒れ、虚ろな目でうわ言のように…はにゅー、はにゅーと言っている。 「ああ!梨花、大丈夫ですの!?しっかりなさいましっ」 沙都子は梨花を抱き起こし、揺さ振る。梨花は一人で上体を起こし、額の汗を拭った。 「はあはあ。ま、まだ綿流し前に死んでたまるもんですか……」梨花は甦った。 「さ、さあ圭ちゃん、続きを聞かせて!?」 「お、おう……」 梨花に悪い事をした。圭一はそう思いながら話の続きを語り出した。 必死に女の腕を振り払い、運転手に駆け寄って助けを求めた。 だが、運転手も女と同じ空洞の目をこちらに向け、圭一を見る。 「なんだい。ここで降りるのかい?それじゃ……目玉2つ置いていってくれや」 運転手は運賃箱を指差してケタケタと笑い声を上げた。 無我夢中で非常用のレバーを引き、ドアをこじ開けて圭一は全力で走った。 脚が縺れる。恐怖によるものか、そんなに走っていないのに息が上がる。女が追って来ていないか、時々振り返りながらも圭一はがむしゃらに走った。 ふと、見覚えのある公園が視界に入る。圭一は必死に走っていたせいで気が付かなかったが、自宅のある近所まで走って来ていたのだ。 家のある方へ走りながら、ズボンのポケットをまさぐり、鍵を取り出す。自宅に着き、急いで鍵を開けて中に飛び込んだ。騒々しい物音を聞き付け、圭一の母親が居間から現れた。 「どうしたの、そんな血相変えて…」 「バ、バスで……変で……よ、よく判んないんだけど!!」 「ちょっと落ち着いて。汗びっしょりよ。話は後で聞くから、早く上がりなさい」 圭一は靴を脱いで這うように家に上がる。 母親は玄関の鍵を閉めて、振り返った。 「け、圭一!あなたの背中……」 「えっ……?」 玄関の下駄箱の鏡に背中を映す。 白いシャツに無数の赤い手形が着いていた……。 「そのあと警察にも届けたけど、シャツに付いてた手形は人間の血だったらしい。それ以上の事は何も判らなかった……」 圭一はお茶を一口啜り、喉を潤す。お茶は既にぬるくなっていた。 「なんだか口裂け女みたいだね…みたいだね…」 「口裂け女とは、どんな女だ?」 スネークは興味を持ったようで、レナに質問した。 「口裂け女は、整形手術の失敗で口が横に裂けてしまい、ショックで狂人になった女の人なんですよ」 「整形手術で失敗したからって、口は裂けないと思うぞ?テロリストに捕まって虐待されたなら判るが……」 「はう…てろりすと……此処は日本なんだよ…だよ」 レナは胸の前で手を組み、困った表情を見せる。 「さて、次はおじさんが話そうかね!」 「お!次は魅音か、期待してるぜ」 魅音は腕組みをして、口を尖らせた。 「う~んと、あれはまだ私が小学四年の夏休みの時、うちには地下祭具殿ってのがあって、そこの掃除をやらされちゃって……」 その日、魅音は罰として地下祭具殿の掃除をやらされた。園崎家頭首である園崎お魎が大切にしている掛け軸を汚してしまったのである。 祭具殿の鍵束を指でくるくる回しながら、箒を片手に外へ出ると、縁側からお魎に呼び止められた。 「忘れとった。立入禁止の貼紙がある部屋はやらんでいいんね。何があっても開けんでない」 「……?わかったー」 掃除する部屋が減るなら、それはそれで嬉しい。そんな事を思いながら、魅音は歩き出す。 本家から少し歩き、森の奥へ入る。するとすぐに地下祭具殿の扉が見えてきた。 魅音は鍵束から入口の鍵を探り当てると鍵穴へ挿して回し、錠を外す。 扉を開けると、中からひんやりとした空気が外へ拡散した。 魅音は中へ入ることを躊躇った。此処は何人もの人が拷問された地下祭具殿。 拷問死した者は、牢屋内の井戸へと落とされる。 そんな不気味な場所の掃除は気が滅入る処ではない。 ましてや、自分は園崎家次期頭首……死んだ者達が自分を怨んだりしないかと、魅音は不安になった。 魅音は勇気を振り絞り、一段、また一段と階段を下りて行く。階段が終わり、長い廊下を進むとまた扉が現れた。 魅音は扉を開き、手探りで壁のスイッチを押すと天井の電気が灯り、部屋を照らした。 そこはタイル張りの床と御座敷が一緒になっている拷問見物部屋であった。 その部屋を抜けると、広い部屋に拷問具一式と壁際に牢屋がいくつかある。 まずは拷問見物部屋から掃除を始めた。座敷の埃をタイル床へと落とし、水を流す。束子でタイルを擦り、カビや黒ずみの汚れを落とした。 拷問具は手入れが難しく、触らないように言われていたので、放っておく。 次に牢屋部屋へ移り、バケツに水を入れ、雑巾をしぼり、牢屋の格子を拭き始めた。 牢屋の中から拭いていると、閉じ込められるような不安に駆られ、魅音は外から拭いた。 りん、りんりん、りりんりんり……。 最後の牢屋を拭いていると、ふとオルゴールの音色が聞こえてきた。 ねんねん。ころりよ。その音色が奏でるは、子守唄のようだ。 「だ、誰かいるの?」 魅音の声に返答する者はいない。 音のする方へ魅音は歩き出す。牢屋部屋の一番奥にある扉から聞こえてくるようだ。 魅音は扉の鍵を開け、ノブを回した。ふと床に落ちている紙に目が止まった。紙には立入禁止と書かれている。 何があっても開けんでない。魅音の頭の中でお魎の言葉が響いた。 魅音はすぐに開きかけた扉を閉じようとする。が、扉はびくともしない。 オルゴールの音色が一段と高くなる。閉まって。お願いだから閉まって!魅音は心の中で叫びながら扉を押し続ける。 ついっ…。ぺたぺた…。妙な音が聞こえ、魅音は顔を上げた。 扉の端を指が掴んでいた。爪が剥がれたような白い手が、扉の端を掴み、引っ掻く。 その両手の間から、人の頭がゆっくり、段々と現れる。二つの目が、魅音を覗き込んだ。 魅音は扉から手を離し、一目散に出口へ走った。間違いなく、アレは後ろから追い掛けて来ている。 魅音は振り向かずに走った。いや、怖くて振り向けない。階段を駆け上がり、外へと逃れる。 魅音はすぐに鉄扉を閉め、錠を閉めた。その瞬間、どん。と内側から鉄扉を叩くような音と衝撃が響いた。何度も何度も何度も扉を叩く。 「わ、私、なにもしてないよ……来ないでよ!」 魅音は本家へと走った。家の中へ飛び込み、玄関をぴしゃりと閉めた。 全力で走って息が切れるのを深呼吸し、整える。 祭具殿の鍵は閉めた。もう追ってこない。もう大丈夫。大丈夫……。魅音はずっと言葉を反復し、気持ちを落ち着かせた。 「どうしたんね」 「っ!?」 驚いて振り返るとお魎が立っていた。 「なんね、よう汗かいて」 「な、なんでもないよ……そ、掃除終わったよ」 「そうかい……風呂湧いとる。ご苦労さんやったのぉ」 お魎はそれだけ言うと寝室のほうへ戻って行った。魅音は力が抜け、その場にへたり込んだ。 その夜、お魎の処へ魅音がやって来た。 「……婆っちゃ、一緒に寝てもいいかなぁ」 「なんね、怖いんか?しゃもないのぉ」 魅音はお魎の隣に布団を敷き、中へ潜った。しかし、お魎の眠る時間に合わせて布団に入ったが、こんな早くには眠れない。 いつもなら、魅音はまだ遊んでいる時間である。 一時間程経った頃、魅音は体が凍り付くように強張らせる。 ぺた…ぺた…。 誰かが廊下を歩いている。だが、今この家には魅音とお魎しかいない。判っている。魅音はこの足音が人間ではないと判っている。 「……ちゃ……婆っちゃ……婆っちゃ!」 「わあっとる。魅音、言い付けさ守らんかっとね」 「えっ…?」 「祭具殿の奥に入ったっちゅうとるん」 魅音は一瞬息が止まった。全てバレている。そして、あの足音と祭具殿がすぐに結び付くということは、お魎はアレの正体を知っているのであろう。 お魎は布団から出ると数枚のお札を魅音へ手渡した。 「部屋の四方に貼りんしゃい」 言われる間々に魅音は部屋の四隅に貼付ける。お魎は襖越しに語りかけた。 「弥生さんね?……また明日にでも顔出すからのぉ、今日ん処は部屋さ戻りんしゃい」 お魎はそう言うと布団に戻って横になってしまった。 「えっ!?ちょっと婆っちゃ!これからどうすんの!?てか、知り合い!?」 「どうもせん。アレはもう部屋には入ってこれんでな」 「で、でも~まだ襖の外でウロウロしてるよ。気味悪いよ~」 「朝ぁなったら、古手んとこに電話して来てもらったぁよかね」 「り、梨花ちゃんの……?」 お魎はそれだけ言うと口を閉ざした。魅音も仕方なく布団に入ったが、眠れるはずなかった……。 「んで次の日、朝一番に梨花ちゃんのお父さんに来て貰って、なんとか鎮めてくれたみたい。アレが何だったのか、今だに判らない間々だけどね。婆っちゃも話してくれなかったし」 魅音はこれにて一件落着、と膝をぽんと叩いた。 「なぁにが落着だよ。元はといえば魅音が扉を開けなければ、そんな一大事にはならなかったんじゃないか?」 「し、仕方ないじゃん!貼紙に気付かなかったんだから~」 魅音は口を尖らせた。 ふと、圭一は沙都子と梨花が静かなのに気が付き、二人の方へと振り向いた。 「うわぁ!?沙都子!ストップ、ストップ!」 沙都子は梨花の首に抱き着いていた。梨花は呼吸が出来ずに顔を青くしている。 レナがひざ枕をして、梨花を仰向けに寝かせた。 「梨花ちゃん、大丈夫かな!大丈夫かな!?」 「……くっ、これも新しい惨劇の形なのかしら……」 梨花はぶつぶつ言いながら空気を吸い込み、一命を取り留めた。 「さて、次に話してくれる人はいない?沙都子も怖がってないで、何か無いの?」 魅音は沙都子に視線を送る。 「す、好きで怖がっている訳じゃありませんですわ!あ、でもこんな噂を聞いた事がありますわよ。ジャンケンで勝ったら、階段を上れる遊びがありますでしょ?古手神社の階段で、あの遊びをすると自分の足音が一つ多く聞こえるらしいですわ」 「へー、なんだろね。神社の幽霊か、妖怪の仕業?やっぱり神社には何かいるんじゃないのかな~?」 魅音はそう言って、梨花へ振り返った。 梨花はレナにひざ枕されながら、何も無い空間を睨んでいた。その表情は怒っているようでもあり、呆れているようにも見えた。 「ありゃ、梨花ちゃんの家を悪く言うつもりじゃなかったんだ。ごめん…」 「みぃ?誤解なのですよ。魅ぃのことで気分を害したのではないのです」 梨花はにぱ~☆といつもの笑顔を見せ、魅音を安心させた。 「よし!待たせたな!」 スネークが分厚い胸板をドンと叩いた。 「な、なにかな、なにかな!?」 「何ってレナ、俺もなにか喋らないといけないだろう?」 「お!スネークが怪談聞かせてくれるのか!?楽しみだぜ」 「ふむ……これは軍人をしていた友人が体験した話なんだが……」 スネークは遠い目をして語り出した。 ……肌を焼き焦がしてしまいそうな熱線が、太陽から降り注いでいる。 地面の土は乾き、植物を植えても育たないであろう事は明白であった。 舗装されていない道路を、八人乗りの装甲車二台が町の中を走り抜ける。 コンクリ造りの白い建物が幾つも立ち並んでいる。同じような風景で、まるで迷路に迷い込んだようだ。……この町が戦場になる。 長年、某国に敵対するテロ組織と、そのリーダーが潜伏している場所が判明した。その拠点がこの町であった。 テロ組織の殲滅とそのリーダーの身柄を確保する為、デイビッドの所属する部隊も駆り出された。 銃声や爆発音が聞こえる。すでに別部隊は敵と交戦しているのだろう。 突然、前方で爆発音が響き、デイビッドの乗っている装甲車は、前を先に走っていた別チームの装甲車に激突した。 大尉の叫び声とともにデイビッドは装甲車から飛び出した。外はすでに銃弾が飛び交っている。 RPG!!!!と誰かが叫んだ瞬間、爆発が起こり、デイビッドの乗っていた装甲車が黒煙を上げる。 デイビッドはすぐに建物の陰から銃を構え、敵の頭を的確に撃ち抜く。一人、また一人と敵が倒れていく。撃ち漏らしは一切無い。 「デイビッド!」 大尉がデイビッドへ駆け寄る。 「ここから、奴等の本拠地が近い。俺達で先行するぞ!」 「了解!」 敵部隊と何度か銃撃戦を繰り広げ、敵リーダーが潜んでいるという四階立ての建物にたどり着いた。 此処までの道のりで、既にデイビッドのチームは大尉を入れて四人しか残っていなかった。 「大尉、ガントラックが建物の入口前に陣取っています」 「テラスにも武装した奴が何人か潜んでいる。建物に近付けば、たちまち蜂の巣にされる……」 「大尉、俺に任せて下さい。敵を引き付けますので、トラックが爆発したら突入して下さい」 「おい!デイビッド!」 デイビッドはホフク前進しながら、白壁の裏へと消えていった。 ガントラックの左、数メートル先の壁の下に崩れて出来た穴がある。二十秒くらい経った時、その穴からダンボールが現れた。 「ま、まさか……アイツ」 ダンボールは敵兵士の背後を通り、トラックへ近付いた。 デイビッドはダンボールを捨て、車体の下へと転がる。C4を設置し、トラックの後側から建物の中へ入った。 すぐに銃声と侵入者だ!という怒声が聞こえてくる。 すると、タイミングを計ったようにC4が起爆され、トラックが跳ねた。黒煙が上がり、テラスにいる敵兵から地上を隠した。 「はは!やるじゃないかデイビッド!」 大尉達は建物へ突入し、デイビッドと合流し、最上階を目指す。 敵兵と交戦し、上へ進むにつれて銃声は聞こえなくなって行く。四階の奥の部屋への扉までたどり着いた。 「いいか?」 デイビッドはMP5のマガジンを交換し、頷いた。大尉は扉を蹴破り、部屋の中へ足を踏み入れる。 そこには一人の男が椅子に腰掛けていた。 坊主頭に長いヒゲを生やした痩せ型の男で、歳は四十くらいだろうか。 「ようこそ、勇敢な戦士達よ」 男はヒゲを摘み、くるくると指に巻き付ける。 「一緒に来てもらおうか。国の偉い人が、あんたの首を欲しがっているんでね」 「残念だが、投降する気はない。裁判にかけられ、死刑になるのがオチだからね」 男は立ち上がった。 「私も戦士だ。死に場所はガス室や絞首台ではない。戦場なのだよ」 爆音が轟き、建物全体が揺れる。 「ッ!!まさか!」 「建物に仕掛けたC4が爆発したのさ」 建物がボロボロと崩れ始める。 「デイビッド!脱出するぞ」 引き返そうと部屋を出たその時、床が崩れ、デイビッドと大尉は階下へ落ちていった。瓦礫がデイビッド達を埋めていく。瓦礫が頭部に直撃し、デイビッドは意識を失った。 ……どのくらいの時間が経ったであろうか。上空を幾つも通り過ぎるヘリの音で、デイビッドは意識を取り戻した。 運よくデイビッドの周りは瓦礫が重なり、上手い具合に空間を作っていた。 「…た、助かったのか」 ライトを点ける。頭を持ち上げると激痛が走った。頭から多量の血が流れていた。 「デイビッドか?」 瓦礫の向こうから大尉が声を掛けた。 「大尉!ご無事でしたか!」 「お前こそ。しかし、瓦礫に阻まれて身動きが取れん」 「本隊と連絡を取ってみます」 デイビッドは無線機を取り出し、周波数を切り替えた。しかし、無線機はうんともすんともしない。 「だめか……下の階に落ちた時に壊れたのかもしれません……このまま死ぬのか」 「デイビッド、諦めるな。必ず救援は来る」 「しかし大尉、連絡が取れない以上、絶望的です」 「軍はテロのリーダーの死体を見つける為に、ここを掘り返す。必ず助かる。だから……諦めるんじゃない」 大尉はデイビッドを励まし、デイビッドが気落ちしないように語り掛け、元気付けた。 戦場での馬鹿話や、危機一髪で助かった話、そして話は大尉のプライベートにまで及んだ。いつの間にか、デイビッドは大尉の話に心を引き込まれていた。 「妻が作るパスタが最高でなぁ、休暇で久しぶりに帰宅すると、まずは妻にパスタを注文するんだ。そうだ、今度お前も食べに来い!」 「それは楽しみだ。ぜひ御馳走になりに行きますよ」 「ああ!来い来い!上等なワインもある」 その時、車のエンジン音が近付いて来た。車独特のドアが閉まる音がいくつも聞こえ、大勢の人の気配がする。 「ッ!!捜索隊!?大尉、捜索隊が!」 「俺の言った通りだろう?必ず助かるってな」 デイビッドは力の限り叫んだ。外にいる者達はデイビッドに気付き、瓦礫を退かし始めた。 「大尉、俺達助かりますよ!」 「……デイビッド、ちょっとの間、預かって欲しい物がある」 「大尉?」 瓦礫の隙間から大尉の指が現れる。デイビッドはその手から小さな、指輪入りの小さなケースを受け取った。 「……それを、妻に届けて欲しい」 「大尉?なぜです。大尉が届ければいいじゃないですか!」 「残念だが、俺はもう……」 瓦礫が取り除かれ、デイビッドの頭上から男が声を掛けた。 「ご無事ですか!」 「ああ!なんとか」 デイビッドは男が差し出した手を掴み、引き上げられた。担架に乗せられ、運ばれて行く。 「ま、まだだ!大尉が瓦礫の下に」 「了解しました。すぐに助け出します」 デイビッドは指輪のケースを胸のポケットに深くしまい込んだ。 ……数日後、デイビッドは大尉の埋葬式に参列していた。大勢の軍人が見守る中、棺桶が穴の中へ納められる。 大尉は、瓦礫に頭を押し潰され、即死だったそうだ。死後、六時間は経過していたらしく、デイビッドとともに落下した時には、既に死んでいたことになる。 では、デイビッドに語り掛けたのは一体なんだったのであろうか? 埋葬式が終わり、人も疎らになった。 棺桶が埋められた土の前に、一人の女性が座っている。デイビッドはその女性に近付き、声を掛けた。 「大尉の……奥様でありますか?」 女性はゆっくり振り向き、頷いた。 「自分は大尉と一緒に作戦に参加したもので、デイビッドと申します」 「デイ……ビッド、あなたが……。夫から話は聞いております。活きのいい新人が入ったと喜んでいましたわ」 蛇のように潜り込むのが得意で、ダンボールで大胆な芸が出来るとか。と女性は笑いながら話した。 デイビッドはこっ恥ずかしくなり、横を向いて頬をかいた。 「ああ、そうだ。実は……大尉から預かり物がありまして」 デイビッドはポケットから指輪のケースを取り出し、女性へ手渡した。女性は指輪を見つめ、ぽろぽろと涙を流した。 「これは……あの人が結婚記念日に買ってくれると約束していた物です。どうしてあなたが……?」 デイビッドは瓦礫の下での事を一部始終話した。 「不思議な話です。大尉は、本当はあなたに直接渡したかったはずです。死して尚、妻を思う気持ち、その力が大尉を動かしたのでしょうか……」 「違いますわ」 デイビッドは俯いていた顔を上げ、彼女の言葉に反応した。 「あなたを勇気付ける為の強い意思が、あの人を動かしたと、私はそう思いますわ」 「……それが本当なら、どこまでも部下思いのいい上司ですね」 「ほんとねっ」 女性とデイビッドは吹き出した。女性は指輪を空に翳すと、ダイヤが太陽の光を浴びて、美しく輝くのだった。 「これで俺の話は終わりだ」 スネークが顔を上げると、魅音とレナが目に涙を浮かべていた。 「いい話だねぇ~おじさん感動したよ」 「レナね。お婿さんが欲しくなっちゃったよ。なっちゃったよ!」 ぐすぐすと泣く二人。だが、梨花はクールに言い放った。 「いい話なのですが、ぜんぜん怖くないのですよ」 さく。聞こえるはずのない効果音が響き、見えない矢が、スネークの背中……否、精神に突き刺さった。 「し、しまったぁぁぁ……」 スネークは四つん這いになり、項垂れた。 「ま、まあまあまあ、いいじゃないか。怖いのばっかより、こういう話で最後はこうスキっとした気持ちになってさ!」 圭一がスネークをフォローした。 「さて、そろそろお開きにしよっか」 魅音がそう切り出すと、皆は持参した物の残骸を片付け始めた。 「そだ!梨花ちゃんと沙都子は家まで送るよ。ついでに古手神社の階段でジャンケンしてみようぜ」 「お!面白そうだね。なんか起こったりして」 圭一の提案を聞き、魅音の目が輝いた。 「ひっ!嫌ですの~!」 そのやり取りを見ていた沙都子は、木にしがみついた。 「み~☆沙都子、観念するのです」 木にしがみつく沙都子を、梨花が引きはがそうと服の裾を掴む。 「そういえば、梨花ちゃんだけ話してないんだよな。実は俺も、神社に纏わる怖い話が聞けないか期待してたんだ」 「みぃ……そう都合よくいかないのですよ」 圭一の問いに梨花は困ったような表情を見せた。 「ふむ……梨花には見えていると思ったんだが…」 「みい?」 「スネーク、何の話だ?」 「いつも、梨花の周りを着いて歩いている巫女服の女がいるんだ。お前達にはやはり見えていないのだな」 「………」 魅音、レナ、圭一は変な表情をして、一様に梨花へと振り返った。梨花は目を見開いて、驚いた表情をしている。 「……見えて…いるのですか…?」 梨花のその一言が皮切りとなった。 「ひにゃあぁぁぁ!!!」 沙都子が悲鳴を上げながら、一目散に逃げ出した。続いて、魅音、レナ、圭一も走り出した。 「み、みぃ!?みんな、待って欲しいのです!」 「うわ!梨花ちゃんが追って来た~!」 「に、逃げろー!!」 「みー!みんな酷いのですー!」 梨花は急いで皆を追い掛けた。スネークは皆が見えなくなるまで、見送った。 「はっはっ!騒がしい奴等だな」 スネークは梨花が置いていった缶ビールを手にとった。 「ん?お前は梨花に着いていなくていいのか?……」 スネークはそう言うと、右から左へ目で追い掛け、圭一達が見えなくなった森の道に視線を固定させた。 スネークはふっと笑い、缶ビールのプルタブを開けた。 翌日、教室にはいつもの部活メンバーの姿があった。だが、沙都子だけ目の下に隈を作っていた。 「沙都子ちゃん、大丈夫?」 「し、心配いりませんわ、レナさん。昨日はちょっと寝付けなかっただけですの」 「沙都子は、僕に着いている幽霊さんにびびって寝付けなかったのですよ。にぱ~☆」 「梨ぃ花ぁ~!」 沙都子は梨花の頬を摘み、伸ばしたり縮めたりを繰り返す。 「梨花ちゃん、今は幽霊は側にいないのか?」 圭一は不安気な面持ちで梨花に聞いた。 「そんなの、最初からいないのです。スネークが皆をからかっただけなのですよ」 「でも昨日、梨花ちゃんも『見えているのですか』って……」 「スネークに便乗したのです☆」 「うわ~やられたなぁ~」 圭一は頭を抱えながら机におでこを擦り付ける。 教室の戸が開き、智恵留美子が入っ来た。智恵の表情はなにやら堅い。 「起立!礼!着席」 魅音が号令を掛け終わると、智恵が重い口を開いた。 「昨日、神聖なるカレー菜園から野菜が盗まれました」 教室の空気が一段と重苦しくなる。 「ひえ~智恵先生の菜園を荒らすなんて、どこの命知らずかね?」 魅音はひそひそとレナと圭一に話しかけた。 「犯人は既に捕まえ、先生が制裁を加えました。私による、私の為の、カレーだけに使う野菜を、犯人は猪汁に使ったのです。これは断じて許されることではありません」 「イ、イノシシ……ジル?」 「委員長、なにか知っているのですか?」 魅音は首を横にぶるぶると振って、否定した。智恵は話を続けます、と教室全体に視線を戻す。 「犯人は捕まえました。しかし、共犯者がいるようです」 その言葉に部活メンバー全員の体が硬直した。 「犯人が食べた猪汁の鍋の横に、犯人を含め、六人分のお椀がありました。共犯者は五人だと推測できます」 智恵はビニール袋から何か探り出した。 「そして、鍋の近くにはこんな物が落ちていました。たぶん、共犯者の物だと思われます」 智恵の手には豚骨ショウガ味のカップラーメンが握られていた。圭一は真っ青な顔で、生唾を飲み込んだ。 「あなた達を疑いたくありませんが、共犯者は生徒の中にいると思います。正直に名乗り出てくれれば、先生は許しましょう」 智恵の話が終わると、授業が始まった。そして、次の二時間目の体育の授業になっても、スネークは現れなかった。 休み時間、圭一は魅音に話しかけた。 「なあ、やっぱりあの猪汁って……」 「うん、スネーク先生が菜園から盗んだ野菜を使ったんだと思う……」 「じゃあスネークが今日、学校にいないってことは……」 「智恵先生がなにかしたんだと思う……」 長い沈黙が流れた。そしてそれを破るようにレナが切り出した。 「わ、私達は名乗り出たほうがいいのかな、かな?」 「いずれバレると思う。その前に正直に話せば、私達は許してもらえるよ」 だが、白状する勇気が出ない間々、時が過ぎた。 学校の鐘が、四時間目の授業が終了したことを告げる。友達同士で机を付け合う昼食の時間になってもスネークは現れなかった。 智恵は今日は珍しく、教室で昼食を取っている。勿論、カレーである。一人の女生徒が智恵に言った。 「先生~またカレーですか~?」 「ふふ、今日は一味違いますよ。蛇の肉を使った特製のカレーですから」 部下メンバー全員の顔色が変わった。 蛇?蛇ってヘビ?なんの蛇?どんな蛇?なんで?ナンデ?ドウシテ?ソレハ、ホントウニ、ヘビノニク? 部活メンバーの頭の中を同じ疑問が駆け巡る。智恵はスプーンを軽く構えた。 「英語で言うと……スネークですね☆」 ……それが、圭一達を震え上がらせた、この夏一番の怪談であった……。 【ひぐらしのなく頃に・怪】 「齢咄し編」(完)
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登録日:2021/12/05 Sun 10 52 39 更新日:2024/05/15 Wed 04 44 44NEW! 所要時間:約 50 分で読めますが、他のウマ娘ちゃんたちの記事を見に行った方がいいのでは!? ▽タグ一覧 Agnes Digital I Will Always Love You うまゆる おちょぼ口 お前が推しなんだよ! かわいい そして伝説へ… どうした急に なんでもどうぞ! またデジタル殿が死んでおられるぞ やべーやつ アグネスのやべーやつ←どっちもだろ? アグネスデジタル アグネスデジタルは勇者である アリスデジタル ウマ娘 ウマ娘 プリティーダービー ウマ娘界のリコ ウマ娘界の大谷翔平 エンダアアアアアアアアアア オタク オールラウンダー カオス ガチヲタ キョンシー クソデカリボン コミュ障 コメント欄ログ化項目 ゴルシにやべーヤツと言われたウマ娘 ゴルシの天敵 スーパー万能オタク娘 セルフビッグバン ダート三銃士 ダート適性あり チートキャラ ツーサイドアップ デジたん デジたん呼んでこい トレセン学園中等部 ネタが多すぎてタグに困る項目 ハイスペック パロディ マイラー ミラクルおじさん 万能オタク娘 主人公補正 二刀流 優等生 努力する天才 努力家 史実の方も濃すぎるウマ娘 同人作家 品行方正 唯一無二 器用万能 四位洋文 変人 変態 変態という名の淑女 多芸多才 天才 天才肌 天然タラシ 奇人 妄想癖 学年最強レベル 完璧超人 実は最強クラス 尊み☆ラストスパー(゚∀゚)ート! 尊みを求めてふっかーーつ! 尊死 差しウマ 常識破りのオールラウンダー 平凡で目立たず、どこにでもいる一般ウマ娘 心の中では多弁 愛すべきウマ 愛すべき変態 愛麗♡キョンシー 所要時間30分以上の項目 才色兼備 推し沼の淵にいる人の背中を押す布教用 文武両道 最前列は譲れない! 朴念仁気質 栗東寮 残念な美少女 永世三強クラスの実力 濃すぎるキャラクター性 狙うは最前ドセンへの道! 白井最強 的場均 真の勇者 真の勇者は戦場を選ばない 真の変態は戦場を選ばない 肝心な時にしか役に立たない女 自称・一般ウマ娘 荒巻スカルチノフ 萌到讓我活過來了! 走れば勇者、黙れば美人、覗く姿は変質者 超特急入稿! 超特急!フルカラー特殊PP 鈴木みのり 限界ウママニア 限界オタク 隠しきれない歌唱力 黙っていれば美少女 画像出典:ウマ娘 公式YouTubeチャンネル「ぱかチューブっ!」より『Vol.40「アグネスデジタル」【トレセン学園生徒紹介】』 © Cygames・JRA でゅふふふ~っ、ウマ娘ちゃん尊い~♪ ず~っと見てたいよぉ☆ アグネスデジタル(Agnes Digital)とは、『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターの一人。 CV:鈴木みのり モチーフ元である競走馬『アグネスデジタル』は当該項目を参照。 + 目次 ◆プロフィール ◆概要◆人物 ◆容姿 ◆漫画版での活躍STARTING GATE! うまよん 【5thイベント グッズ購入ガイド!】 うまむすめし ◆アニメ版での活躍うまゆる ROAD TO THE TOP ◆アプリ版での活躍性能[超特急!フルカラー特殊PP] [愛麗(オイライ)♡キョンシー] サポートカードSR【デジタル充電中+】 SSR【そこに"いる"幸せ】 個別ストーリー 育成シナリオ デイズ・イン・ア・フラッシュ ◆関連キャラクター ◆余談豊富すぎるパロディ デジたんと尻尾 デジたんと尊死 隠しきれない歌唱力 ◆プロフィール キャッチコピー:ウマ娘ちゃん大好き!スーパー万能オタク娘 誕生日:5月15日 身長:143cm 体重:増減なし スリーサイズ:B74・W51・H75 靴のサイズ:左右ともに21.5cm 学年:中等部 所属寮:栗東寮 得意なこと:マッサージ技術は神業クラス 苦手なこと:カップリング論争 耳のこと:エモの波動をキャッチすると毛が逆立つ 尻尾のこと:ライブ前は美容室で毛並みを整える 家族のこと:家族の趣味は、キャンプ!フェス!BBQ! マイルール:森羅万象誰かの推し、推さずとも尊ぶべし スマホ壁紙:締め切りカレンダー 出走前は…:エッモ!!!! ヒミツ:①最後尾を走っている時はプラカードを持ちたくなる/②暑さ・寒さへの対処法の知識がプロ並み 自己紹介:お疲れちゃん!デジたんですっ!キラキラのウマ娘ちゃんたちを推してます!毎日幸せ!ヲタクに生まれて良かった~♪ 「すべてをこの手に」 望みを問われて彼女は すべてだと答えた 勇士とは欲張りなものなのだ ただし彼女は天与など待たない 脚力と技巧と才覚を頼りに 前例なき戦いを勝ち抜いて 簒奪することに挑む 往く道の厳しさを知りながら それでもなお突き進む 英雄とは型破りなものなのだ 2022年URA「名ウマ娘の肖像」アグネスデジタルより ◆概要 画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「GENERATIONS」第6弾「勇者ひしめく時代」篇 © Cygames・JRA 常識破りの オールラウンダー 【ウマ娘 プリティーダービー】CM 「GENERATIONS」第6弾「勇者ひしめく時代」篇より 馬場を問わない適性の広さで芝もダートも駆け抜け「真の勇者」と謳われた『アグネスデジタル』をモチーフとするウマ娘。 モチーフ馬についての詳細は該当項目を参照して欲しいが、まごうことなき名馬である。そしてそんな名馬から生まれたウマ娘は……。 あっちにもこっちにもウマ娘ちゃん! ハァ~、たまらん!! 今ならなんでもできますぞ~っ!! ……ガチオタの変態キャラだった。 ◆人物 愛する美少女ウマ娘を特等席で見るためにトレセン学園へやってきた、オタク気質のウマ娘。 性格はあっけらかんとしていて好き嫌いがはっきりしている。 あらゆる距離、天候、状況をものともしない(*1)オールラウンダー。(初期設定) ウマ娘オタク。大好きなウマ娘にお近づきになり、御姿を愛で、幸せな日々を送るためにトレセン学園にやってきた。 とはいえ礼節はわきまえており、迷惑行為を働いたりはしない。 あらゆるウマ娘を近くで拝みたい一心で、芝ダート問わぬ万能な走力を見せつける。(現設定・公式ポータルサイトより) 史実において『勇者』と呼ばれながらも、ファンからはその幅広い馬場適性から良い意味で(・・・・・)『変態』と呼ばれたアグネスデジタル。 なんの因果か、その『変態』っぷりがキモオタ方面でフィーチャーされて誕生したのがウマ娘のアグネスデジタルである。馬主さんもよくこんなキャラを許可したものだ。 自らもウマ娘でありながら、ウマ娘ちゃんへの並々ならぬ愛を抱く少し変わったウマ娘。 トレセン学園に入学したのもトレーニングに励むウマ娘ちゃんたちの尊い姿を近くで眺めるため。 レースで走るのも偏に青春を駆け抜けるウマ娘ちゃんの尊い姿を間近で拝むため。たまに尊さのあまり気絶したり三途の川を渡りかけているけど(*2)。 学園祭等ではイベントや公演を全網羅するつもりでいるのに、 昇天→担架→昇天→担架→(以下略) のループに陥るなど、筋金入りの限界勢。またデジタル殿が死んでおられるぞ! ウマ娘関連グッズはフィギュアでも何でも買い集めたり、ライブでは最前列でペンライトを振っていたりとまごうことなきオタクで、 日頃からほぼ中腰なのはいいとしても、口元に手を当て不気味に「でゅふふふ」「ぐふふ」と笑うなど、立ち居振る舞いもテンプレオタクのソレ。 ただしオタ活にばかり傾倒しているわけでもなく、トレーニングにも毎日全力で励んでいる努力型(*3)。 それも全てはいちウマ娘として参加し走る以上、鍛錬不足や情けない走りでレースとウマ娘ちゃんを穢してはいけない矜持からである。さすがガチ勢……。 但し、芝・ダート両方をデビュー前からトップクラスで走れるというのは努力だけでどうこうできるものではない為、天賦の才があることもまた紛れもない事実である。(*4)やはり……変態か 各メディアでも強者相手に勝利したり伯仲するレースを繰り広げる姿から、マイル~中距離限定であれば『最強格』であると言っていい(*5)。流石『勇者』の異名は伊達ではなかった(*6)。 エアシャカールのダンスレッスンイベントでは、体幹(運動神経)の良さを買われ手本として招かれていた。 父親は印刷会社に勤めているらしく(*7)、ウマ娘関連の同人誌を所持しているだけではなく自ら同人誌を作りコミケで頒布している(*8)。 もちろん(?)作中世界においてはナマモノに該当するジャンルなため、デジたん本人は創作内容をひた隠しにするゾーニングを徹底している…… ……つもりなのだが、ホーム会話でスぺシャルウィークから、デジタルが描いている同人誌の内容を(無邪気に)訊かれるというオタクにとって地獄のような会話があり、 ハロウィン衣装イベントではゼンノロブロイに対しては内容を把握してたかはともかく、完全にバレていた。 マナーと危機意識で泡を食いグロッキーになり、何故謝るかも分からないスペちゃんやロブロイにひたすら許しを請うデジたんなのであった。 ついでに題材にしようとしたキングヘイローにもバレているし、同室のアグネスタキオンにも「何かデジタルがアガる謎のイベントがある」とまではバレており、同室にサークルバレの危機も迎えている。 なお、冬はコミケ(年末開催)と有馬記念(年内最終日曜日開催)がまとめて来るわけだが、 ホーム画面では満面の笑みで入稿を完了してイベントの準備とレースの準備を整える手際の良さを見せている。 その手際の良さを表すエピソードとして、入稿時期はなんと早割。 さらにクライマックスシナリオでは、進捗が悪くて早割に間に合わなさそうな年は「今年は既刊本とペーパーだけで」と諦めモードに入りかけ、徹底して本業との両立を図っている。 あまりの手際の良さ故に、毎年秋に慢心した結果、年末に超修羅場モードに陥って割増入稿している別ゲーの某駆逐艦は流れ弾が直撃する形になった それに伴いグッズの作成も得意で、キョンシー服に装飾されている『パンダちゃんワッペン』は推しの方々に好評らしい。 コミケ以外にも多数のイベントに精力的に参加しているためか、生徒会も一目おくほど立案能力が高く、PCでの動画編集もお手の物。 特技のマッサージの技術は神業クラス(*9)。整理整頓も得意で(*10)、メイショウドトウやキングヘイローの不調を看破する観察眼も持つ他、 テイエムオペラオーとアグネスタキオンの二人から同時に無茶振りをされるという、 端から見たウマ娘からは罰ゲーム扱いされ同情されるくらいの無理難題を課されても即座に両者にとっての最適解で対応する適応力もあり、 日常会話で哲学者の言葉をさらっと引用するなどの高い教養を持っていることを伺わせる描写も。哲学者の言葉を引用するのは大抵限界オタク化してる時なのが玉に瑕だが また、趣味とレースに全力で取り組むだけでなく、学生の本分たる学業も疎かにしていないようであり(*11)、 普段の言動がアレなので目立たないが、文武両道で多くの特技を持ち、"基本は"穏やかな敬語口調でとっつきやすい品行方正な面もある『完璧超人なスーパー女子学生』だったりする。 レクチャーもまた上手く、その熱意と深い知見からデジたんを推し認定する後輩やオタク仲間が多い。 これらも史実における「逆に何なら苦手なんだ……」と呆気にとられたほどの万能性からだろうか。 SSRサポカのイベントでは推し活の為に必要な衣装代を稼ぐ為、練習やレースがない日は様々なアルバイトをしている姿が見られ、 同時に『トレセン学園では許可さえ降りれば中等部もアルバイト可能』という新事実も判明した事になる(*12)。 しかしこれほど多芸多才でありながらオタクらしく自己評価は低く、「平凡で目立たず、どこにでもいる一般ウマ娘」を自称している。どこがじゃ 絶賛された際は狼狽えながら「もっと可愛いウマ娘ちゃんがたくさんいますよ……!?」と困惑しっぱなし。うるせぇお前が最推しじゃ 苦手なことは「気配を消すこと」。 自然体のウマ娘ちゃんを見たいのに、後述の通りいつもマイペースなテイエムオペラオーすら寒気がする熱い視線を向けることで警戒させてしまうのが悩み事。 頭にクソデカリボンを付けている時点で何もしてなくても目立っていそうなのだが、それは言うまい そしてもう一つの苦手が「カップリング論争」。ウマ娘ちゃん箱推しなので必然固定カプ論争は苦手、という話なのであろう。 またオタクらしく極度のコミュ症で、オタクモードの時は独り言であっても凄まじい饒舌さを見せる一方で、 見知らぬ相手との会話では一転して途端に口下手となってしおらしくなり、涙目になってしまう一面も。誰だこの美少女 ◆容姿 サーモンピンクのロングヘアをツーサイドアップにし、ガラス玉のように透き通った碧眼、縦方向が一般的な中で横に伸びているウマ耳が特徴的なウマ娘。 頭頂部に付けている、ひと際目立つ無駄に大きなリボンがトレードマーク。 モチーフ馬の性別で付ける耳が変わる耳飾りは何故か両方につけているが、左耳は白、右耳は青色と色が異なっており、 右耳の方の色が目立っているということに着目すれば、一応モチーフ馬の性別を判別することは可能。 普段の言動などから忘れられがちだが、中等部の143cmとかなり小さい。 とはいえスタイルはツルペタ幼女体型とまでは言えない、年齢で考えれば普通程度。 しかも、小柄な体型が不利になりやすい競技(*13)に身を置きながらデジタルはそこで困っている様子は一切見られない。本当に何なんだコイツ…… ただ、小学生女児が着ていてもおかしくなさそうな私服姿はウマ娘の中でも中々犯罪臭が高いと評判である(*14)。 しかし、推しのイベント参加となれば話は別、尻尾をしっかり編み込んだ本気のお洒落服で正装するのだ。推しよりも気合いが入ったガチ衣装でイベント一般参加するヲタクの鑑 ◆漫画版での活躍 STARTING GATE! 第二章の―ウオッカとスカーレット編―では、学年別校内マラソン大会においてその実力を見せつけ、主役の二人を差し置いて空気を読まずに優勝を飾っている。 主役の二人が敗退した理由の一つが、負傷したウオッカをスカーレットが担いで走った事にある。 しかも、ウオッカの負傷原因がスカーレットへの対抗心による掛かりが要因であり、途中から体力的に限界を迎えていた為、アクシデントが無かったとしてもデジタルが優勝していた可能性が高い。 該当の三人以外だとカレンチャンとマーベラスサンデーも参加していたが、その2人に対しては普通に勝っている。 うまよん 漫画版『うまよん』でも、2着だったとは言え、芝のマイルコースでタイキシャトルに、ダートコースでスマートファルコンにそれぞれ僅差まで迫っていた。 どちらでも本人達をガン見 絶叫しながら…。 補足すると、タイキとファルコは該当レースに関してのスペシャリストであり、接戦に持ち込んだこと自体が偉業である。 実際この時のレース実況で、1着になった二人の栄光を讃えると同時に、デジタルを「非凡な走り」と絶賛している。 変態を無礼るなよ 【5thイベント グッズ購入ガイド!】 「5th EVENT 第1公演 -WISH- 」特設ページにて公開されている書き下ろし漫画。 会場物販を検討するホッコータルマエが当日途方に暮れないよう、 タルマエ(と当日参加者)へ向けて懇切丁寧に会場物販の案内をしてくれる。この時、彼女の思考を当然のように読んでいる ちなみに、ガイド役の同志デジタル殿も当日は現地参戦するらしい。タルマエ「「現地参戦」って…一緒にステージに立つ側だよ?」(*15) グッズ購入は一部を除き2点までの購入となるが、 同志デジたん的には5点欲しかったらしく"普通"に、 右手用・左手用・予備・保存用・観賞用・推し沼の淵にいる人の背中を押す布教用まで考えていたらしい。 5点どころか6点以上必要なんですがそれは… タルマエ「私の知らない普通だった…」 うまむすめし ・第27話 原稿やトレーニングの多忙さでボロボロのアグネスデジタル。 食事で体力をつけるべく、昼休み終了間際の空いた時間帯で他のウマ娘ちゃん達に気付かれないようにカフェテリアにこっそり侵入するも、そこには激辛中華の特盛フルコースを泣きながら頬張るメイショウドトウの姿があった。 昼休み終了間際で、手違いで用意された料理を食べ終われず途方にくれるドトウの涙を見て協力を申し出たデジタル、二人で連携して料理を完食していくのであった。 結末は…まぁ、お察しください。 ◆アニメ版での活躍 うまゆる ・第13話「うまゆるラップでプチョヘンザ」 過去の書籍ではちょくちょく出番はあったが、アグネスデジタルがアニメに声付きで登場するのは『Season1』が放送された2018年以降、4年8ヶ月の歳月を経て初である。 登場する主要ウマ娘の中で唯一応援席側に居たデジたん。 多数のモブウマ娘が観覧している中でセンターの特等席を確保してる辺り流石はウマ娘ちゃんオタクなだけはある ウマ娘ちゃん同士が織り成すラップバトルに尊みを感じながらも、なんとか堪えてデジたん自身もラップ風な応援していたが、 大トリのダークホースのギャップ萌えに遂に限界を迎え、鼻血を噴射しながら倒れてしまった。 2022年末最後に放送されたウマ娘のアニメのオチが尊死ENDだなんて誰が予想出来ただろうか… ・第17話「何じゃ ニンジャ ファンじゃ!」 忍者体験教室にやって来ていたファインモーションとシンボリクリスエス。 そんな中、彼女達のエモい盗撮(*16)写真を撮ろうとくノ一姿で隠密活動をしていたデジたん。史実の性別的にはファインがくノ一になるべきというツッコミは野暮だろうか 途中、物音でバレそうになるも、一時は回避していたが、最終的に二人のエモさで気が緩んでいたところを発見されてしまう。 自身の行為をデジたんが普段描いている薄いほ…、もとい創作活動みたいなグヘヘな展開みたいに厳しく問い詰められるかと思いきや…? ちなみに、三人とも史実では外国産馬である事が共通している。 17話~20話までのED曲は、なんと我らが同志デジたん(鈴木みのり氏)も歌唱担当している。 中の人が有名な作品群で歌姫やアイドル役を務めたこともあってか、、歌唱力がヤバい。 ゲーム内のライブ曲以外でのデジたんの歌唱は現在かなり希少なので、是非聞いてみて欲しい。 ・第23話「Shall we ダービー?」 うまゆる最終回直前にまさかの主役回到来。 華やかなドレス姿で城を散策していたデジタル姫だったが、なんと男装姿の『シリウスシンボリ』『シンボリルドルフ』『シンボリクリスエス』の【シンボリ冠】達から三者三様で求愛されてしまった…! モテ期到来のデジタル姫の運命や如何に……? あくまでVRゲーム内でのシュミレーション設定だったようであり、実際に三人から告白された訳ではない。 …が、ウマ娘ちゃんオタクを拗らせたデジたんにとっては、 「デジたんと推しの絡みではなく、推しと推しの絡みが見たかった」ようで、結果解釈違いという地獄を味わい発狂してしまったのであった…。 その後、コンテ 演出担当によるオマケのイラストでは、壁になるVRゲームを探す変態の姿があった…。 余談だが、男装の麗人や薔薇などの要素が近世ヨーロッパ舞台の某作品を彷彿とさせ、 史実のアグネスデジタル号産駒にもバラベルサイユという牝馬が実在する為、この回と何らかの関係性がある…かもしれない。 ROAD TO THE TOP 第4話「想いはひとつ」において、菊花賞の観覧席が写ったシーンで最前列付近にアグネスデジタルらしきウマ娘の後ろ姿が確認出来る。だいたいリボンのせい 史実では、菊花賞の2時間半前に開催された、もちの木賞(500万下)に出走し2着に入っている。時間は結構あったとはいえ、がぶりよりで見ているあたりさすがである(*17)。 そして、作中でクラシック三強の一角となった世紀末覇王が後に覚醒する怒涛の名将と共に築き上げた暗黒王朝へと終止符を打つ万能勇者の物語の始まりでもある…。 ◆アプリ版での活躍 性能 バ場 芝:A ダート:A 距離 短距離:F マイル:A 中距離:A 長距離:G 脚質 逃げ:G 先行:A 差し:A 追込:B サポートカードやアオハル杯の追加キャラとして以前から登場していたが、育成枠では2021年の9月20日に☆3で「超特急!フルカラー特殊PP」が、 2022年9月29日には新衣装の☆3「愛麗♡キョンシー」がそれぞれ実装されている。 まず目を引くのは芝A、ダートAというバ場適性。 イナリワンが新規実装されるまでは両方とも継承なしで「A」なのはデジタルだけであり、ダートの最高適性所持者自体が初期実装のハルウララと同年5月に実装されたスマートファルコンの2人だけという状態だったため、当時は3人目のダートAウマ娘ということでかなり貴重だった。 2年目以降はコパノリッキー、ホッコータルマエ、ワンダーアキュートら新規ダートトリオを始めとしたダートAのウマ娘もある程度数を増やしてはいるが、絶対数は常に不足気味で依然その希少性は殆ど失われていないといっていい。 一方、距離適性についてはマイルと中距離が共に最高適性のAなものの、残りの短距離と長距離はそれぞれFとGで、初期因子補正でもAまで底上げすることができずやや幅が狭い。 尤も、マイルと中距離だけでも芝、ダート双方の主要なG1レースの殆どに問題なく出走できるため、よほどこだわりが無ければほぼ問題なかったりもするが。 脚質適性についてはマヤノトップガンほどではないが、逃げ以外は問題なく走れるため、こちらもなかなかの万能ぶりを誇る。 [超特急!フルカラー特殊PP] 自分が走る側だったら~…って、妄想し続けてできたのがこの衣装! 画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[超特急!フルカラー特殊PP]アグネスデジタル」勝負服 © Cygames・JRA 「アグネス」冠名で知られる渡辺孝男氏の勝負服「黄、赤袖、水色二本輪」を基調としたアイドル衣装のようなデザインとなっており、 原案と比べるとフリルが追加されるなど派手な装いになっているほか、モチーフ元の意匠がよりわかりやすくなっている。絵師の悲鳴が聞こえる……。 アイドル衣装風なのは冠名の由来となったとあるアイドル歌手(*18)にちなんでいるのが有力視されている。 この他、実馬の馬主は印刷産業に従事しており、印刷に用いられるインク色であるCMYKのシアン(C)マゼンタ(M)イエロー(Y)からこのような色合いになっている可能性もある。 なお、衣装名のPPとは印刷技術の一つであるポリプロピレン加工の略。「同人誌等の表面のツヤツヤしたアレ」と言えば分かる人も多いだろう。 通常スキルは「後列から」という物が多く、追込で評価の高い「ウマ好み」・中距離用の「中距離直線」と幅拾い構成。 覚醒スキルでは「ウママニア(「ウマ好み」上位スキル)」とダート専用の「狙うは最前列!(「前列狙い」上位スキル)」のレアスキルを習得できる。 差し・追込ならダートだろうとマイル・中距離だろうと安定する構成なので、チーム競技場では足りない所の補強要員として非常に重宝する。ウマ娘ちゃんの隙間ならどこでもウェルカム 2ndアニバーサリー以降の進化スキルでは、「ウママニア」がスタミナ回復効果を追加した「限界ウママニア」に、「狙うは最前列!」は持続時間を伸ばした「最前列は譲れない!」or中距離限定だがダートと芝両方で発動し芝なら効果が強まる「狙うは最前ドセンへの道!」に分岐進化が可能。 その高適性故育成の幅が非常に広く、シナリオ『Make a new track』ではトリプルティアラ路線とダート路線の複合ローテーションを組めるのが強み。 一方で『アオハル杯』のアオハル特訓で得られるヒントがばらけやすくスキルを狙い辛いという欠点もある。 成長率ボーナスはスピードとスタミナに+8%、パワーと賢さに+7%と勇者らしくバランスがいい。 逆に言うと、能力の伸び方が横並びなので理想のステータスにするには育成を工夫しないといけないという、 初心者に優しいのか厳しいのかよく分からないウマ娘である。やはり……変態(ry 育成において注意すべき点は、クラシック級のマイルCSからシニア級の6月後半までに、オグリキャップと似た「G1で3回3着以内」になるという目標がある点。 恐らく史実においてこの期間にスポニチ賞京都金杯(GⅢ)、京王杯スプリングC(GⅡ)、安田記念(GⅠ)の3レースに出走したという点を再現したと思われる。 期間こそ長く見えるが、期間内に開催されるG1レースは8つ(*19)。 予想外の敗北で連続出走する羽目になって調子を落としたり、トレーニングに夢中になって出走し忘れたりすることがないように注意。 あっちも!こっちも!そっちも! 画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「アグネスデジタル 固有スキル発動」 © Cygames・JRA ぜぇんぶ!しゅき!しゅきぃ~~! 画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「アグネスデジタル 固有スキル発動」 © Cygames・JRA 萌えパワーチャージ、フルMAXぅ!! 固有スキルは「尊み☆ラストスパー(゚∀゚)ート!」。 え?名前?原文ママですが何か? 性能としては「レース終盤で2回追い抜くと速度が上がる」というもので、シンボリルドルフの「汝、皇帝の神威を見よ」の発動条件と効果を一回り小さくした感じ。 あちらと違いコーナー(並びに長距離の向こう正面)のスパート中でも発動するため、効果がやや不安定なのは否めない。 安定して発動させるなら先行より差しで育てたいが、モブブロックが怖いのであれば適性を上げて追込で育成するのも視野に入る。 2022年2月のアップデートで、僅かだがコース取りも上手くなる効果が追加されたので多少改善されたが、 やはりバ群ブロックによって安定感に欠けるため、グランドライブシナリオで条件を満たせば確実にヒントを貰える「レーンの魔術師」を覚えるのも手。 また、「汝、皇帝の神威を見よ」の小回り版という側面上、当然このスキルとも相性が良いので、差し・追込育成前提ならシンボリルドルフが継承相手の最有力となる。 幸い、相性も中程度ある。もう一人の継承相手はデジタルと相性が良く、固有も発動しやすく使いやすいオグリキャップなどどうだろうか?スケート?何の事かな……? ちなみに、演出は実装されているサポートカードに囲まれてデジタルが限界化→全力疾走、といういつものデジタル殿としか言いようがないものだが、 実はこの際に表示されるサポートカードの内容は毎回ランダムであり、また、プレイヤーが持っていないサポートカードも表示される。 そのうち全身にサポートカードを貼り付けた新たな勝負服で走りそうである。 ヒィィ~ッ!ありがたき幸せ~~~っ!! [愛麗(オイライ)♡キョンシー] 萌の導きでキョンシー復活! 画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[愛麗♡キョンシー]アグネスデジタル」勝負服 © Cygames・JRA 中国の妖怪キョンシーがモチーフで、袖がだだ余りなアグネスと同じくこちらも萌え袖に。 額に貼ってあるお札には「求命随身護ウマ娘」と書かれ、正面にデカデカと「推」と書かれた服装。 背中側には「愛麗數碼」と書かれたお札とサイリウム2本が装備されている。 この「愛麗數碼」は香港で実際に使われたアグネスデジタルの馬名表記。 「數碼」は「デジタル(Digital)」の直訳で、「愛麗」が「アグネス」にあたるため、衣装名は「アグネスキョンシー」ということになる。 こちらの成長率はスピードとスタミナに+7%、パワーと根性に+8%。やっぱりバランスの良さは健在である。 覚醒スキルでは「アガってきた!(「ペースアップ」上位スキル)」とダート用新スキル「捲土重来(「盛り返し」上位スキル)」のレアスキルを習得可能。 通常衣装と同様に、色んな意味でデジタルにベストマッチな「ウマ好み」はもちろん続投。 しかし、覚醒レベル上げは全日本ジュニア優駿優勝レイ(以下全日本レイ)を要求される関係で難儀する。 というのも、これは育成で同レースに勝利するか、一日三回限定ショップ(ランダム)で購入するしか入手手段がない上、 全日本ジュニア優駿が目標レースになっているウマ娘も存在しないため、意識して出走・購入しないと集めるのに苦労するのだ。 ちなみに、全日本レイを要求されるウマ娘は現状ハロウィンデジタルが唯一。 進化スキルは「アガッてきた!」が「超特急入稿!」に、「捲土重来」が「尊みを求めてふっかーーつ!」に進化。共に持久力がわずかに上がる効果が追加される。 …見つけた…キョエーッ! あああ…尊ぃ~~! ヒィ! 供給~! ハッ! 荒ぶるヲタがワッショイワッ! ( ˘ω˘ )スヤァ… 画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[愛麗♡キョンシー]アグネスデジタル 固有スキル発動」 © Cygames・JRA 固有スキルは「萌到譲我活過来了!」。 意訳するならば「萌えの力で生き返ります~~~っ!」みたいな感じ。 発動条件と効果は「中盤のコーナーで中団以降にいるとき近くのウマ娘ちゃんが3人以上いると、萌えパワーで速度が上がる」というもの。 演出ではキレのあるヲタ芸で荒ぶっているところにお札を貼られ、( ˘ω˘ )スヤァ…の顔で昇天するというもの。なおこちらもランダムでサポカが登場する。 なお一定条件(*20)を満たすと( ˘ω˘ )スヤァ…のテクスチャだけ残って顔グラが透明化するバグが発見されてネタになった この! 熱は! どんなお札でも抑えられませんぞぉーー!! 固有二つ名は共通して「万能オタク娘」。 取得条件は「ジャパンダートダービー、マイルCS、フェブラリーS、安田記念、天皇賞(秋)、有馬記念(シニア級)を勝利する」というもの。 フェブラリーSと安田記念は目標レース外だが、上述の理由でG1に出走する必要があるため、そこはさしたる障害ではないだろう。 問題はシニア級有馬記念。素の長距離適性がGのため、継承で長距離適性をC以上まで上げることが必須となるが(*21)、 ハルウララの有馬チャレンジと違ってバ場適性は問題ないため、ある程度やりこめば比較的簡単に取れるかも。 ただし、プロジェクトL Arc(ラーク)シナリオでは育成システム上、固有二つ名が取れない点に注意(*22)。 サポートカード 汎用RのほかSR【デジタル充電中+】が実装されており、また2022年2月8日にはSSR【そこに"いる"幸せ】が実装されている。 SR【デジタル充電中+】 得意練習はパワー。 「マイル直線〇」「中距離直線〇」など、マイルや中距離の差し向けのスキルを所持しており、完凸すれば高めのファン数ボーナスが獲得できるほか、トレーニング効果10%を得られる。 SSR【そこに"いる"幸せ】 得意練習は同じくパワー。 RやSRとは所持スキルが異なっており、距離・脚質指定の「マイル直線〇」「差し直線〇」「ありったけ」のほか汎用の「ウマ好み」「左回り〇」、ダート専用の「前列狙い」を所持している。 また固有ボーナスだが、「編成しているサポートカードのタイプが5種類以上ならトレーニング効果アップ」といういかにもデジタルらしい発動条件。 5種類にはたづなさんや樫本理事長代行などの友人サポートカードも対象となり、条件を満たした際のトレーニング効果は15%。 それ以外にもパワーとスタミナの両方へのボーナスを所持しているほか、上限まで解放すればレースボーナス5%、ファン数ボーナス10%を獲得できる。 連続イベントでは選択肢次第で「集中力」「栄養補給」のヒントを入手可能で、 最後まで進めると確定で「狙うは最前列!(「前列狙い」上位スキル)」のヒントレベル+3or1を入手可能だが、下の選択肢を選ぶとスピード+35と「ウマ好み」のヒント入手になる。 なおサポートカードイラストだがデジタルがウマ娘のサイン会に来ているというシチュエーション。 そのウマ娘だが、青と金色の耳飾りを右耳につけており、流星が特徴的な鹿毛といういで立ちであり、ファンの間ではこれらの特徴から 世界各地を転戦しGⅠを7勝、史実のデジタルと活躍時期が近く血縁関係もある(*23)ファンタスティックライト が最有力候補とされている。 ほかにもブラックホークやアドマイヤドンなど様々な候補がいるが、公式から詳細は語られていない。 ちなみに、サポートカードも含めて2Dイラストのデジタルはおちょぼ口である場合が多い。 但し、ゲーム版3Dモデルやコミック等では普通の口型の為、オタクモード時限定の演出と思われる。常におちょぼ口だと推しのドトウとキャラ被りしちゃうからね仕方ないね 個別ストーリー 愛するウマ娘ちゃんにお近づきになるためにトレセン学園に入学し、オタ活とトレーニングに励む日々。 しかし、選抜レースの日が刻一刻と近付きながらも、アグネスデジタルは勝てるかどうか不安になる……以前に出走するかどうかを悩み続けていた。 というのも、アグネスデジタルは芝・ダートのどちらでも問題なく走れるという稀有な資質を持っているのだが、 それだけに、どちらか一方を選択してしまったら、レースに出る都合上選ばなかった方で走るウマ娘ちゃんをリアルタイムで見ることができないというジレンマを抱えてしまったのだ。 そんなあたしが選べると思いますぅ!? 芝ウマ娘ちゃんか、ダートウマ娘ちゃんのどっちかを!? 無理無理、そんなの無理ぃ!! マンドリンをピックなしでかき鳴らすのと同じくらい無理ですってー!!(*24) 芝、あるいはダートしか走れないのならば、資質の問題だから諦めもつく。 しかしどちらも選べる以上、全てのウマ娘を等しく愛するアグネスデジタルにどちらかを選ぶ覚悟は持てず、やがて、そんな生半可な覚悟で走るのは一生懸命にレースを走る他のウマ娘に申し訳ないと、走ること自体を諦めようとしていた。心意気は立派だけど何故そうなる が、そんな彼女の才能と努力に目を付けたあるトレーナーの提案が、アグネスデジタルの運命を決めた。 「芝かダートか選べないのなら、選ばなければいい」 彼女の悩みを逆手に取った提案をされたことで、アグネスデジタルは、芝もダートも両方走る「オールラウンダー」を目指すことを決意するのであった。 そして、学園は衝撃のニュースでざわめく。 アグネスデジタルが「芝とダート、両方の選抜レースに出走する」という前代未聞のスタートを切るというのだから。 無事、選抜レースを両方快走してみせたデジたん。 その万能っぷりと確かな実力を目の当たりにしたトレーナー陣からさっそくスカウトが来るも、先約とばかりにウマ娘オタク仲間のトレーナーを連れてそそくさ。 「本気で芝とダートを両方妥協なく走らせてくれるトレーナーなんてまずいない」。互いの約束と覚悟をもって、はてしなく長いオタク坂道を登り始めたのだ……! 育成シナリオ レースを勝ち抜き、ウマ娘を思う存分hshsする愛でる日々を送るも、かつてとは違って自分もレースの当事者となったことで、 自分が勝利したことによって、敗北した愛しのウマ娘ちゃんを悲しませてしまうという、新たな悩みも生まれる。 そんなデジたんをキングヘイローやテイエムオペラオー、メイショウドトウといった先達・強敵たちとの激闘と語り合いが、彼女を『真の勇者』へと導いていく。 育成中の特殊イベントにはクラシック級宝塚記念があり、一足早くテイエムオペラオーとメイショウドトウの両者と戦うことができる(*25)。 また朝日杯FSor阪神JF、桜花賞、NHKマイルカップ、マイルCS、フェブラリーS、ヴィクトリアマイル、安田記念を含むマイルG1を7勝すると隠しイベントが発生し、 URAファイナルズ(もしくはアオハル杯決勝)の直前にスピードとパワーがアップし、「上昇気流」「負けん気」のヒントレベル+1を入手できる。 更に、2022年8月19日のアップデートで新たに盛岡競馬場が追加された事で念願のマイルCS南部杯に出場可能(*26)となり、目標レースでは無いが追加イベントが発生、 レース後、各種ステータスアップ・スキルポイントに加え「盛岡レース場」「急浮上」のヒントレベル+1を入手可能になった。 南部杯の開催時期が「クラシック級・シニア級 10月前半」で、どちらか片方出走すればいいのでイベントを発生させたい場合は登録を忘れずに。 特殊実況はシニア級の天皇賞(秋)に設定されている。 育成最終目標であり、1着を求められる関係でスキップしない限りは聴くことができるが、ここまでで芝2000mのG1未勝利であることが求められる。 ホープフルステークスやクラシック級天皇賞(秋)、大阪杯などに勝利していると聴くことができないので注意。 現在は全日本ジュニア優駿、川崎記念、かしわ記念、マイルCS南部杯などダートG1が充実しているため、取得難易度は下がっている。 なお、作戦が追込だと条件を満たしていても聞けない模様。このことから、先行or差しで勝つ必要があるようだ。 + 特殊実況 ※ネタバレ注意 これは納得の強さアグネスデジタル! 芝の2000m戦でも見事G1を制してみせました! (元ネタ:2001年天皇賞(秋) フジテレビ 塩原恒夫アナ) その天皇賞(秋)だが、史実通り天候は雨、重バ場固定の演出が入る。 そして、この目標のイベントこそ『勇者アグネスデジタル』の集大成であり、勇者の出陣を後押しするかの様に主人公補正並みの演出が入る為、最初から最後まで必見推奨である。 たくさんのウマ娘ちゃんファンが見ててくれてる! だから──だから──! 観客席に向かって走れぇぇぇぇ!(*27) アオハル杯においては、スマートファルコン、シンコウウインディと並んで貴重なダート適性を持つ通称「ダート三銃士」の一角。 余程の運の悪さが無い限りは3度目のアオハル杯までにチームに加入してくれる。彼女自身のSRサポカもアオハル杯との相性がいい(*28)。 シナリオリンクを持つ確定加入メンバーの内、ダート適性を持つのはハルウララのみだが、マイル適性がBなので、ダート・マイル適性共にAのアグネスデジタルは重宝する上、 他のダート適性持ちは実質ダート専門なのに対しデジタルは芝適性も持つので、芝のマイル・中距離の面子が足りなければそちらに回せるという使い勝手の良さも魅力。 ただし、アオハル杯のチーム編成を自動割り当てにしていると、チーム全体の総合力を高める編成にすることが優先されるのか芝のマイルに編成されることが多いので、 アグネスデジタルをダートに編成したい場合は、きちんと手ずから編成した方が良い。 そもそも自動割り当て自体そこまで信用できないので、慣れてきたら初回で機能をオフにした方が良いかも ちなみに、クライマックスシナリオ実装と同時に、全ての重賞を勝利することで入手出来る称号『○○全冠』(○○には達成したウマ娘の名前が入る)が追加されているのだが、 適性が広いデジタルはこれが狙いやすいため、是非狙って欲しい。ちなみに、デジタル殿がセルフでビッグバンを起こすランダムイベントもある。 デイズ・イン・ア・フラッシュ 2022年ハロウィンのイベントストーリー。 同時に『ウマ娘アグネスデジタル』の実質的な追加ストーリーでもあり、デジタル視点を主軸に物語が進行していき、要所で彼女の胸中が独白として挟まっている。 (──聖蹄祭) (春と秋の2度行われる、ファン感謝祭。体育祭的な雰囲気である春のソレに対して、秋の感謝祭にはそんな素敵な名前がついている) (クラスやチーム、有志の集まりなどによって出展される出し物系がメインの、いわばトレセン学園における"文化祭"……) (つまりウマ娘ちゃんたちの貴重なレース外での姿を堪能出来る激レア最強神イベント!!なのである!!) (さて、私の名前はアグネスデジタル。どこにでもいる 平 凡 な ウマ娘) (普段は見えない空気のフィルター1枚越しに息をしている。だというのに!) この後、デジタルのセリフが入り直後にまた独白が入ったりと、ストーリー開始早々、この濃さである…。 聖蹄祭に向けて、ひょんな事から『ウインディちゃん魔王城計画』に協力する事になったデジタルとドトウ。 途中、メジロパーマーとダイタクヘリオスを仲間に加え、 『魔王シンコウウインディと四天王』、更に爆逃げコンビの派手な呼び込みで加わった生徒達と共に計画を進めて行く中で、 デジタル自身のオタクとしての矜持による弊害や悩み、それを励まし導いてくれる仲間達…。 (一方通行でよかった。推しとヲタクの関係だから、と。……一方通行でなければいけない、と、思い込んでいた) (だけど、今の私は──) (見えない空気のフィルターに、ほんの小さな穴が開く。そこから新しい空気が、かすかに、けれど勢いよく、ごうっと舞い込んだ) ドトウに背中を押されたこともあり、"一介の傍観者"ではなく"一人の仲間"になる決意をしたデジたん。 アスリートとして研鑽し高め合う"好敵手"としてではなく、 同じ目標に向かって皆で協力し合う"仲間"としての楽しい日々はあっという間に過ぎて行った…。 (見えないフィルターのその先で、あなたたちと、息をしている) ◆関連キャラクター エアシャカール、タップダンスシチー 史実における同期。ただ適性やローテなどの関係でエアシャカールとの対戦経験はなく、 タップダンスシチーとは宝塚記念及び有馬記念で対戦しているが、安田記念以降既に燃え尽きており両方デジタルの惨敗に終わっていた為、どちらともライバル関係には至らなかった。 エアシャカールとは取り立てて深い間柄ではないが、彼女自身のサポカイベントや育成シナリオ、シニア級の夏合宿でのイベントで後述の後輩ちゃんの境遇を語る際など、 史実で関わりがあった以外のウマ娘の中では、デジタルのシナリオやイベントでシャカールの出番・絡みは割と多めである。 サポカイベントでは、 「相手の出方を読まなきゃ攻撃できねェ。相手の思考を読めなきゃ守れねェ。どっちも知ってるヤツが本物なんだよ」 と、暗に彼女に備わったオールマイティーな脚質・バ場適性にも通じる助言を授けている。 育成シナリオでは、「ライバルの存在が必要かもしれない」とトレーナーから助言を受けたデジタルが最初にライバルになってほしいと掛け合ったが、 理論的にレースを走るシャカールからは、自身のペースを崩す要素の介入を好まないとして即断られている。 条件を満たすと後に彼女の方から挑まれるイベント(*29)が発生し、そこに介入して来たタキオンと壮絶な争奪戦になった。同時にデジタル本人は歓喜で尊死風になった。 また、上述の通りエアシャカールのダンスレッスンの練習相手として来ており、彼女の踊りを見て倒れていた(*30)。またデジタル殿が(ry 一方、タップダンスシチーはウマ娘としての発表が遅めだった為に、デジタル視点での絡みは無かったが、彼女が実装されてからは多少ながら交流が見られるようになった。 ホーム会話では新たに、【デジタル・シャカール・タップ】の同期三人の会話が追加されており、 タップから、「いつかアタシの城で笑って暮らさないか?」とシャカールと共に同棲を持ちかけられている。 タップ曰く、デジタルもシャカールも誰にも語らない秘めた情熱を持ち、自分からは繋がりを求めないヤツらであり、だからこそ気軽にいつでも遊びに誘いたいとの事。 ちなみに、同期三人で並んだ場合、身長がタップ(170cm)とシャカール(168cm)に対してデジタルは143cmとメチャちっこい為、ホーム会話を見てその凹凸差に驚愕したトレーナーも少なくない。 また、タップダンスシチー側のシナリオでは既にドバイや香港にも遠征しており、時系列的にはデジタルのストーリー終了後となっている模様。 後、史実に沿ってシニアの宝塚記念でライバルとして登場するのだが、言動が完全に不審者のソレ アグネスタキオン ルームメイト。同じアグネスの冠名を有しているがメジロ家のような家系や血の繋がりはない。 デジタルとは方向性が違うが、項目を見てもらえば分かるようにタキオンもタキオンで結構な変人であるため、 冠名が同じということで、「ヤバい方のアグネス」→「どっちだよ」というのはもはや決まり文句。馬主さんもよくこんなキャラを(ry マッドサイエンティストめいた言動で他者から避けられがちなタキオンであるが、アグネスデジタルにとっては彼女も立派な『推し』である他、 同室故に生活力に欠けていることを理解されているのか、年下のデジタルが洗濯等の手伝い等をするなど、それなりに親しい様子。 さすがにモルモットくんも踏み入れない領域のお世話分の謎が解けた タキオンも「普段は観測する側の自分が観測されるのは興味深い」という理由でデジタルに好意的に接していて、 普段からそれなりに世間話もする間柄らしく、「ウマ娘ちゃん好きのトレーナー」の存在を既に聴いていたり、 適切な距離感を取るのが苦手な傾向にあるデジタルくんが上手くいくかを見守るなど、彼女なりに気に掛けている。それでも時折寒気がするらしい お出かけイベントでは、実験ついでとは言えデジタルに最適なデオドラントを作っており、彼女程ではないが、よくしてくれている様子。 キングヘイロー 先輩で最推しのウマ娘の一人。 育成シナリオでは、キングが不調にあえぐ中、そんな彼女を励まそうとしたデジタルが、 夏合宿の合間を縫って「オリジナル応援コール本or応援イラスト合同誌(*31)」を本人に渡すという強火のオタクぶりを見せている。 当初はキングメインの本文16P日常漫画を描くつもりだったが本人バレしかけたため、公開しても大丈夫な内容に変更した。 キングもそんなデジタルの姿勢に励まされる一方で、 「ウマ娘ちゃんを眺める『傍観者』でありながら、自身もまたレースを走る『当事者』になってしまった」 というデジタルの二律背反の悩みを見抜き、夏合宿後もデジタルと共に練習してくれる。 「出遅れようが、つまずこうが取り戻せないものなんてない!」 「だから私は『マイルCS』までに必ずよかった頃のフォームを取り戻す。」 「その私に情けをかけ、本気で走れないと言うなら……。」 「あまりにも失礼よ。一流の私にも、あなた自身の才能にも。」 「はい……。はい……。あたし、勘違いしてましたッ。」 「一流の欠片……いただきましたッ。これを胸に……。」 「あたし、『マイルCS』までトレーニングに励みますッ! キングさんに恥じないように!」 そしてその姿をもってデジタルに「ウマ娘が走るとはどういうことか」を教え込み、マイルCSでの激突の後、 「真のオールラウンダーとなりなさい」と訓示を残し、デジタルの覚醒を促した。 勇者の旅立ちを激励する王様の様に…。 キングの株価急騰(2回目)の要因。 「落ち目のキングが出たマイルCSで大穴のデジタルが勝った」のは史実通りの成り行きだが、この組み合わせは登場まであまり注目されていなかった。 キングはデジタルの不得手である距離適性面でのオールラウンダー(勝ってないけど)だったのも対照的かもしれない。 テイエムオペラオー、メイショウドトウ 史実における天皇賞(秋)で争った相手であり、現在の最推しカプとのこと。 また、史実においてデジタルは「オペラオーとドトウが王道GⅠの1・2着を独占する」という暗黒時代を打ち破った『勇者』である。 それだけにアプリ版でも彼女たちとのやり取りが見られ、本調子を出せていないドトウにアドバイスを送ったりしている他、 デジタルの育成シナリオでは、良き先達であるオペラオーとドトウに導かれたデジタルが、シニア級の天皇賞(秋)にて、 「勇者」として「覇王たち」に挑むことになる。 この二人だからこその見解として、オペラオーは「類まれなオールラウンダーなデジタルくんには競り合い高め合うライバルがいない」という点を指摘したことも。 なおタキオン同様、オペラオーもアグネスデジタルの視線に時折寒気がするとこぼしている。 また2022年のハロウィンイベントでは、ドトウと共に新衣装が実装された。 イベントストーリー終盤、重大な岐路に立たされ悩むデジタルをドトウが励まし導いている。 「私にも……憧れの方がいます。誰よりも強くて、前向きで、キラキラしていて……きっと……ひとりでも、大丈夫な方。」 「それでも、私は……ひとりにしたくないって、思います。」 「あの方の……仲間でいたいって、思います。」 ゼンノロブロイ、シンボリクリスエス 史実ではデジタルの引退試合である有馬記念で対戦しており、 ロブロイはその史実に沿ったであろうホーム会話がある(*32)。 デジタルのランダムイベントで、得意の整理整頓で図書委員の仕事を手伝ったりラーメン屋で苦戦するロブロイを陰ながら手助けしたりしている。 また勇者と英雄と呼ばれたという共通点もある。デジタルに勇者要素は薄いけど クリスエスは有馬記念の前に宝塚記念と天皇賞(秋)でも対戦経験があったが、安田記念のレコード勝ちを最後に完全に燃え尽きていた当時のデジタルとは全く勝負になっていなかった。 負けても 推し活 ファンじゃ!※仮説の話 「ゆるにゃん」 上記のSRサポカにおける推し。 今のところは「ゆるにゃん」という通称と、コールが「TSUI☆GEKI」であることしか分かってない。 デジタルの持つ団扇にウマ娘がうっすら描かれているが、その勝負服の色合いがシンボリルドルフと同じシンボリ冠の勝負服に似ており、 さらにデジタルが首にかけているマフラータオルには「03」と書かれている。 これらのことからモチーフは恐らく03年の天皇賞(秋)、あるいは有馬記念の勝ち馬時のシンボリクリスエスの可能性が濃厚だが、果たして…? 史実だと上述の通りデジタルはこの2レースでどっちも惨敗している。 つまりこの状況は自分が惨敗したレースのウイニングライブに客として参加しているということになるし、万一有馬なら自分の引退レース直後である……。 ネオユニヴァース、ヒシミラクル 史実では2003年の宝塚記念で対戦経験があると同時に、 ネオユニ(日本ダービー)→デジタル(安田記念)→ヒシミラクル(宝塚記念)の三連コンボで億超えの配当金を手に入れた「ミラクルおじさん」の逸話繋がりがある。 その縁あってか、彼女達の育成ストーリーやイベントではちょくちょく出番がある。 「うわぁあああやっぱりそうだ!!!なくしたと思って三日三晩泣きわめいた推しグッズ!お前こんなところにいたんか!」 スペシャルウィーク 上記の通り、ホーム会話においてナマモノ同人誌について質問され別の意味で死にかけている。 この二人、史実では同じ厩舎であり片や日本総大将、片や万能の勇者と呼ばれる程の活躍をした二頭でもある。白井最強。 余談だが、二人を巡ってウマ娘同士で軽い修羅馬…もとい、争奪戦が起こっており若干天然タラシな部分も共通している(*33)。白井最強。 また、『うまよん』において、(話数は別だが)アイネスフウジンの主役回で1コマ目において大樹のウロへ叫んでいる。 「次は絶対勝ぁーつ!!」 「尊ォーい!!」 更に、シンコウウインディの主役回ではヨダレを垂らす音だけでウインディを軽いノイローゼ状態にしていた(*34)。 「じゅるりら…☆」 「じゅるりら…」 お前ら… スマートファルコン、ワンダーアキュート ファル子ことスマートファルコンは「ウマドル様」呼びの推しウマドル。 いつも最前列でサイリウムを振っているからかファル子からは顔というかその目立つリボンを覚えられており、 ホーム会話で直接お礼を言われた際に感極まって立ったまま気絶してしまったり、個別ストーリーでファンサービス旺盛なファル子の神対応に限界オタクと化したりしている。 一方で、ファル子側からはライブの盛り上げに一役買っているデジタルに感謝しつつも、 同じダートを走るウマ娘としては明確にライバル視している事がファル子本人から明かされている。 また、2022年夏にはコパノリッキーの実装をきっかけにダートウマ娘が大幅に追加されたが、 その中でもファル子と鎬を削りあった古豪・ワンダーアキュートが、ファル子について「赤鬼のように強い」と評した事で彼女の「ダート最強ウマ娘」の地位を確かなものにすると同時に、 そんなファル子からマークされているデジたんの評価も相対的に上がる事になった。 またしても知らない内に強キャラ設定を盛られたデジタル殿 ワンダーアキュート実装と同時にホーム会話において、ファル子×アキュート×デジタルのやりとりが追加された。 コパノリッキー、ホッコータルマエ 上記のファル子とアキュートの後輩であり、共に譲れない夢の為にライバルとして互いに切磋琢磨している純粋なダートウマ娘の二人。 ダート界の代表とも言えるファル子程ではないが、デジタルも地味に関わりがある。 リッキーに関してはキョンシー服に興味を持たれ、彼女からマンツーマンで風水講座を(*35)、 タルマエに関しては彼女自身の育成ストーリー内でダンスのパフォーマンス向上の為に意見を請われている。 更に上記にある通り、5thの会場物販ガイドの書き下ろし漫画で共演もしている。 史実では、アキュートと共にデジタル号産駒との対戦等で関わりがあった。 ユキノビジン 上述の南部杯イベントにて登場。 里帰りのついでに『南部せんべい』を手土産に応援に来てくれる。 何気にゲーム版ユキノの私服姿初披露である。 また、南部杯イベントで走りに魅せられた地元のウマ娘達が『デジタルのファン』になってしまいレース後にサインや握手を求めて殺到。 危うくいつものように尊死しかけるも、トレーナーからの『推しの期待に応えるのがヲタク』という言葉で持ち直し、戦闘力53万のフルパワーで推しへのファンサを完遂した。 なお握手の後、「この手はしばらく洗いません!!」と言っていたが流石に衛生面は配慮してくだされデジタル殿… ニシノフラワー 上述のマイル制覇の隠しイベントにて登場。 パラレルワールドにおいて『マイル王』と呼ばれるようになってしまったデジタルは、アイデンティティを守るため、 『オールラウンダー』か『マイル王』どちらかの称号を諦めなければいけないと勝手に頭を悩ませていた所にフラワーとタイキの二人が現れ… 「アグネスデジタルさん、レース、いつも拝見しています。あの……。」 「よければ今後、胸を貸していただけませんか?私、尊敬していて……。」 「貸しますッ!胸どころか、もう丸ごとッ!!!!!」 「デジタル……?何やってんだお前ェっ!!!!」 フラワーに頼られた事でアッサリ手のひら弧線のプロフェッサー。 「オールラウンダーだから、いくら称号を増やしてもウマ娘ちゃんと絡んでも、おけ。」と勝手に自己解決し、 以降は『オールラウンダー兼マイル王』として生きていくと決めたのだった。 カレンチャン、マーベラスサンデー 『STARTING GATE!』において学年別校内マラソン大会で二人に勝利している。 カレンチャンはデジタルの推しウマスタグラマーであり、 頻繁に更新される彼女のウマスタ投稿は毎日欠かさずチェックしているらしい。 史実では下記の後輩ちゃんの娘である。 マーベラスサンデーとは直接の絡みは少ないが『うまよん』でマヤノトップガンと共に三人で遊ぶ回があり、「ブートキャンプ」レベルのハイテンション遊戯に一日中付き合いグロッキーになっていた。 またマーベラスの育成イベントにおいて、ロブロイと共に同じクラスと思われる描写もある。 ファインモーション 推し事探訪~出張編~その1 彼女の育成ストーリー内のイベントでデジタルが登場している。 何をとち狂ったのか推し活を知る為に殿下自らデジタルの元を訪れ「推し活とは何か」を学んでいた。 推し活指導の為、逃げ切りシスターズのライブを満喫した後にファインの担当Tより「ファインには推しはいる?」と聞かれて、 「デジタルちゃんはかわいいし」とデジタルを推しの1人として見ている様子だった。流石です殿下。 その後、1番の推しについて含みのある問答をするも、ファインTが回答する前にデジタルがファインの真意を察してエモで倒れてしまった為、うやむやのまま終わってしまった。 もう少し空気を読んで尊死してくだされデジタル殿 余談だが、デジタルが使った「応援うちわ」をファインが別のイベントで使うシーンがあるのだが(*36)、 奇しくもファインの親友兼ライバルのエアシャカールも彼女自身の育成イベントで、デジタルを介して同じ物を使用するイベントがある。 s(自分がウマ娘ちゃん同士の間に間接的に入ってたと知った時のデジたんの反応が気になる} ヴィブロス 推し事探訪~出張編~その2 まさかのおかわり、しかも今回はヴィブロスの切れ者イベントにおける重要人物である。 スマートファルコンとホッコータルマエのコラボライブで登場直後から召される寸前だったデジタル殿。 そこで出会った(デジタル曰くみんなの妹)ヴィブロスにウマドルとは何かただのオタク語り真言を説き、努力をしてこそ甘やかしてもらえるという結論にヴィブロスを導くのであった。そしてデジタル殿の残機もごっそり減ったのだった 史実では活躍した年代が違うが、ファル子とタルマエを含めてドバイで出走した経歴がある。 更に、デジタルとヴィブロスに絞ると香港にも出走した共通点もある。 シンコウウインディ トレセン学園の問題児その1。基本的に人の言うことを聞かず誰彼構わず噛みつく(物理)気性難。 そんな彼女も挑むでもなく嫌がるでもなくひたすらすこるばかりのアグネスデジタルは苦手とするらしく、 ウインディは「噛んでごめんなさいなのだ」と素直に謝るなど非常に恐れており、上述の通り軽いノイローゼ状態に陥っている場面もある。 いっぽう、当然ながら(?)デジたんはウマ娘ちゃんであれば誰相手でも昇天するので、攻撃極振りの紙装甲といった塩梅。……塩梅? 『デイズ・イン・ア・フラッシュ』では、ウインディちゃんの落とした計画書(ノート)をドトウと二人で勝手に読んで絶賛した事がきっかけで、 ウインディの最初の仲間として受け入れられ、お互いにイベントにおける表と裏の主人公として活躍した。 中の人繋がりでウインディとの絡みを汚い山紫水明とか言った奴は屋上 ちなみにウインディとは「史実でフェブラリーステークス勝利後安田記念にも参戦した」という共通点があるのだが(他に日本テレビ盃も)、 アグネスデジタル号が安田で久しぶりに勝利したのに対し、先行例でもあるシンコウウインディ号は13着と惨敗していた。 ゴールドシップ トレセン学園の問題児その2。自由奔放に学園内でやりたい放題暴れる為、生徒会や委員会関係者の悩みの種となっている。 そんなゴルシでも、デジタルに対しては畏怖を感じており、育成イベントでは奇行で投げた自身のスマホの匂いを嗅ぎ付けられて全力疾走で取り返しに行く程。 また、デジたんはシナリオのイベントで、ゴルシは自身のチャンネル『ぱかチューブっ!』にて、ビッグバンを起こし宇宙を創造してしまう異業?をなしてしまった。 史実では直接的な接点は無いが、どちらもGⅠを6勝しており、色々な意味で大量の馬券を宙に舞わせた珍馬としても有名である。 メジロパーマー、ダイタクヘリオス 陽キャな爆逃げコンビでお馴染みのギャル達。 上述の『デイズ・イン・ア・フラッシュ』で共演し、彼女達の活躍が『魔王城計画』を進める為の推進力となった。 また、ハロウィン衣装のイベントにおいて、魔王と四天王+トレーナーでカラオケに行った際に、 さりげなく周囲に気を配るデジタルの行動を同じく気配り上手なパーマーにだけは気付かれており、 感謝されると同時に「ウチらさ、意外と似た者同士だよね?」と笑顔で答えられていた。 ダイワスカーレット、ウオッカ ウマ娘の鉄板カップリング。 デジタルも当然ご相伴にあずかっており、二人の口喧嘩パターンを把握し妄想で完璧に再現して驚かせている。 傍目から見てもこの二人のやりとりはケンカップルにしか見えないようである。 なお繰り返しになるがデジタルの苦手なものは推しカプ論争。ウオ×スカかスカ×ウオか聞くのは止めておこう。 史実では活躍していた時代が違うので対戦したことはないが、ウオッカとは一時期騎手が四位洋文だったという繋がりがある。 シンボリルドルフ 地味に交流回数が多い。 『うまよん』ではレース活躍を労ってデジタル自身はウマ娘ちゃん布教によるものだと勘違いしていたが直々にバレンタインのお菓子を贈呈し、 育成シナリオでも同じようにクリスマスプレゼントを贈られている(*37)。テイオー嫉妬案件 ファン感謝祭では、デジタルのオタク目線にたった配慮により大盛況に収める活躍に対して陰の立役者と絶賛していた。 次期生徒会長候補? また、実力と実績、雑務能力、何よりウマ娘ちゃんを想う気持ちの強さから、「テイオーの対抗バとして、デジタルも次期生徒会長候補になるのでは?」との声も多い(*38)。 もっとも、すぐ尊死して仕事が滞りまくる可能性も非常に高い為、的確なバックアップが出来るサポート役は必須だろうが… オグリキャップ クライマックスシナリオのランダムイベントで、"芝とダートの両方を練習を行うのに最適の人材"として、オグリ側からコンタクトがあり、 いつものように尊死しかけるも「推しの頼みは断れない」とギリギリのところで復活を果たした。 ちなみにこの二人、史実では安田記念で当時のレコードを記録しており、デジタルが塗り替えたのはオグリのレコードである。 メジロドーベル、ライスシャワー クラシック期の夏合宿で条件を満たすと登場するウマ娘。 ドーベルに関しては何故秘密を知っていたかは謎(*39)だが、拝み倒してキングヘイローのイラストを寄稿して貰っていた。 実は、この三人全く繋がりが無いように見えるが接点がいくつかある。 ウマ娘においては何かしらの漫画を描いている(ドーベルは少女漫画、ライスは絵本、デジタルは…)というか前述のイベントがその繋がり。 史実においてはライスとデジタルはどちらも同じ騎手で今でも語り草となるGⅠレースを勝利しており(*40)、ドーベルとデジタルはGⅠを5勝以上した名馬同士(*41)。 という共通点がある。 また、アオハル杯アップデートで【チーム ダブルデュアル 】という、合同サークル…、もといデジタルとドーベルのペアも新規追加された。 これにより、デジたんと同志ベルちゃんとの関係性をより強固なものにしたと言えなくもない… マヤノトップガン 直接的な絡みは現状『うまよん』くらいしか無いが、 同級生(設定が変更されていなければ) 同じ身長(143cm) ツーサイドアップ 大抵のことはこなせる天才肌 ゲームでも「幅広い適性」を持つウマ娘 等々、色々と共通点が多く見られる。 後輩ちゃん 育成シナリオで登場する将来有望な後輩ウマ娘。デジタルも一押しのスーパールーキー。 4番枠でNHKマイルカップに出走し、ここを圧勝、この時実況から「舶来の衝撃!」と称されていた。 続く神戸新聞杯でも好走し、天皇賞(秋)で対決するはずだったが、出走枠を確保できず叶わなかった。 正体は恐らく…というかどう考えてもクロフネ。 カレンチャン号の父親にして、史実における2001年、つまりデジタル4歳時のNHKマイルカップ勝ち馬であり、 秋天出走に当たってデジタルとひと悶着あった競走馬である。 詳しくは史実項目参照。 ライトハロー グランドライブシナリオ実装に伴い登場した、ゲーム版オリジナルウマ娘。 デジタル自身がシナリオリンク対象ウマ娘ではない為、直接的な交流は無いが… ハイスペックに対して自己評価が低く褒められ慣れていない 形は違えど全てのウマ娘の幸せを願っている オタク気質 マッサージが得意 等の共通点があり、親子または姉妹設定でも不思議ではないくらいに性格が似通ってる為、絡んだら意気投合の末、確実に同志になると思われる。 その場合お互いノーガードの褒め殺し合いに発展しそうだが 担当トレーナー 相方と書いて「せんゆう」と読む間柄。トレーニングに励むウマ娘の姿を見て思わず応援した彼/彼女とデジタルの応援が被ったことで知り合った。 その出会い方からシンパシーを感じたらしいデジタルに、どう勘違いしたのか「ウマ娘ちゃん好きの人」という少し響きが不審者っぽい覚え方をされた。 その後は上記の通り彼女にオールラウンダーの道を示し、デジタルと半ば彼女からの逆指名に近い形でパートナーとなった。 なお、このトレーナー別にオタク趣味がある訳ではなく、あくまで『一般人』である。 一方のデジタルはトレーナーをオタク仲間と誤解している節があり、『同志』として接するためにちょっとズレたやり取りになることも多いが、 職業柄ウマ娘の知識は豊富なことと、「デジタルが喜ぶなら」というスタンスで彼女と調子を合わせて接しているため、 たまにデジタルに「どうした急に」とツッコんだりもするがデジタルとは良好な関係を築いていく。 デジたんいわく「他の人だとちょっと変な空気になることが多い」ので、ちょうどいい距離感を自然に取れるトレーナーとはバッチリな様子(*42)。 ちなみに、デジタルは自己肯定感が低めなためか(*43)、トレーナーとのやり取りでは若干朴念仁であり、 社交ダンス体験会のパートナーや(所謂ファンネル扱いで)コミケに誘ってきたり、バレンタインデーの日にナチュラルにチョコを食べさせにきたり(*44)、 いい意味で変態呼ばわりしてきたりと、距離感自体は非常に近いのだが、自分がトレーナーの「最推し」という認識はないらしく、 トレーナーから褒めちぎられたり、バレンタインにチョコを渡される等で好意を示されると、困惑や照れで普段とは打って変わって大人しくなる。誰だこの超絶美少女。 なお彼/彼女の最推しウマ娘は「アグネスデジタル」。「お前が推しなんだよ!」が担当たちの合言葉である。 しっぽの毛いりますッ!? ◆余談 豊富すぎるパロディ オタクキャラらしく、育成シナリオは他作品のパロディネタがかなり多い。例を挙げると、 シナリオ短縮中、モノローグで「オッス! オラ、デジたん」と言う。 バレンタインイベントで「アッハイ」「アイエエエ! チョコナンデ!?」と言う。 上述のマイルG1を7勝すると発生する特殊イベントにおいて、『偉大なる路【グランドマイル】』を制覇し『マイル王』となる。 他にもあるかもしれないので探してみよう。 個別ストーリー中のネタでは、「オールラウンダー」の提案をされた際、「エンダアアアアアアアアアア!!」と絶叫し、 その後「いやー」から話し出す(*45)という、オタクというかMAD文化に親しんだ層向けのネタ台詞が特に有名。 ちなみに直前で「タイタニック」を例えに出しているが、これも「エンダアア(ry」が「タイタニック」の曲だと勘違いされやすい(*46)ことが元ネタと思われる。 担当声優であり、他作品でも頭一つ抜けた歌唱力で有名な鈴木みのり氏の肺活量が無駄に活かされた「アアアアアアアアアア」部分の声の伸びと恍惚顔でくるくる回るデジタルと、 明らかに元ネタに寄せた「いやー」の発音は、特に元ネタを知るオタクプレイヤーの笑いを誘った。 また、ホーム会話での『たとえ火の中、水の中』発言や育成最大評価時の『あなたこそがウマ娘ちゃんマスターですっ!』等、今や国民的人気ゲームのアニメを代表するテーマ曲のパロディネタも有名ではあったが、 2023年に入り長年主人公を一貫してきたアニポケにも遂に世代交代が入り、主人公役とテーマ曲を兼任してきたレジェンド声優からバトンタッチされた形で、なんとデジタル役の鈴木みのり氏が新主人公の一人として抜擢されている(*47)。 更に、性格的にも変態なデジタルと比べたら大人しめな部分以外はデジタルと重なる部分が多々あり、ウマ娘トレーナーの大半は既視感を覚えたとか…。 デジたんと尻尾 上述のように、「尻尾のキモチ」という本を描いたりトレーナーに自身の尻尾の毛を譲渡しようとしたりしており、度々ファンの間では深読みや様々な意見が飛び交っていたが…、 その行動がとんでもない大事だという事が判明する事態が遂に発生してしまった。 発端は10月に実装されたヤマニンゼファーの育成イベント『純情清風注意報』での出来事。 トレセン学園の生徒たちの間で大ブームだという青春ドラマにて、「ウマ娘たちが互いの尻尾同士を絡ませる」シーン、ネイチャ曰く『尻尾ハグ』が生徒たちの話題を攫い、 ドラマは見ていないが、概要を聞いて興味を示したゼファーが「自分もやってみたい」とイクノにやろうとするも「特別に仲が良い子同士でやるもの(意訳)」と断られ、 その後、「特別な相手」と聞いて隣にいるトレーナーを連想したゼファーが彼/彼女を尻尾で触るというイベントがあるのだが、 実際にされたトレーナーはもちろんのこと、それを目の当たりにしたネイチャはおろか普段は冷静沈着なイクノですら慌てふためいていた。 この反応と、ゼファーにかいつまんで説明する際に(言い淀みつつ)「うんと特別な相手」と特別なタイミングでするものと『尻尾ハグ』を説明したことを鑑みるに、 本来『尻尾ハグ』は『親しい相手にしかやらない過激なスキンシップ』であり、今回ゼファーがやったように公衆の面前でやるのは憚られること、 そして、尻尾でトレーナーを意図的に触ったゼファーをネイチャたちが「大胆」と称したことから、『ウマ娘が尻尾で特定の誰かを触る』こと自体が割と大胆な行為であることが発覚した(*48)。 この直球な爆弾投下により、ゼファー実装後間もなく『尻尾ハグ』というワードがTwitterでトレンド入りしてしまう程、トレーナー達は衝撃を受けた。 …ここまで言えばお分かりだろう。 それだけウマ娘の尻尾は特別なものという事実が改めて判明した今、 デジタルが実行しようとした"尻尾"に纏わる行動の意味と重大性が丸っきり変動してしまう可能性が高まったのである(*49)。またしても知らない内に(ry デジたんと尊死 その限界ガチ勢のオタクっぷりから、Twitterやpixivで尊いウマ娘のイラストが投稿された時に、デジタルが卒倒したり昇天した二次イラストやコラ画像がリプ欄を埋め尽くすことが多い。 そのため生まれたのがタグにもある「またデジタル殿が死んでおられるぞ」である。 2021年12月にモチーフ馬であるアグネスデジタル号が死去した。 アプリリリース後では初のウマ娘のモチーフに選ばれた競走馬の訃報となり、 元からの競馬ファンだけでなく、ウマ娘公式やウマ娘を通じてアグネスデジタル号の活躍を知った人々から哀悼の言葉が送られた。 史実においては奇しくも因縁あるシンボリクリスエスと同じ命日(12月8日)である。 ※注意※ それまで通りウマ娘のアグネスデジタルに対して「またデジタル殿が死んでおられるぞ」を使うのはともかく、 モチーフ馬であるアグネスデジタル号に対しては、とんでもなく不謹慎なので使わないように注意してほしい。 また、聖地巡礼と称して牧場や墓参りをする際は事前に必ず牧場主へ連絡し、許可を得た上で指示に従うようにしましょう。 牧場の不法侵入や許可を得ない撮影行為は厄介オタクな行為でしかなく、デジタルの同志でありたいならば身勝手な行為は慎みましょう。 隠しきれない歌唱力 上述の通り、担当声優の鈴木みのり氏は高い歌唱力で有名であり、それは『ウマ娘』でも存分に活かされている。 そのため、彼女が声をあてるデジタルも、ウマ娘の中でも屈指の歌うまキャラクターとなっている。 ただでさえ高スペックな子なのに歌まで上手いとなると最早無敵と言ってもいいような(*50)。 ちなみに、詳しくは鈴木氏の項目などを見れば分かるように、俗に『シンデレラ一門』(*51)と言われるような濃い人物像でも知られており、 そのためか、歌唱力以外でも「デジタルのオタクっぽい台詞や奇声」の演技力についても高評価を得ている。 あぁ、これが……モニタ越しじゃないトレセン学園のウマ娘ちゃん…。 そう思って追記・修正した瞬間── ──もうね、頭バクハツしましたよね!!!! △メニュー 項目変更 この項目で尊みを感じたなら……\しゅきぃ…/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ うまむすめしに出たけど今回も駄目だったよ(いつもの) -- (名無しさん) 2023-10-25 15 08 28 ここだけ記事の熱量が異常に高くて草 -- (名無しさん) 2023-10-28 19 58 14 来年にはRTTTの続編で勇者VS覇王、怒涛との死闘がアニメ化されるのを期待してる。 -- (名無しさん) 2023-10-29 07 40 48 てか、ソロ曲はいつでるんだ、ずっと待ってるんだが・・・ -- (名無しさん) 2023-10-29 08 43 09 描写を見る感じ料理もそれなりに出来そうだからスペック的には弱点ないのではと思う。 -- (名無しさん) 2023-11-05 06 44 44 ワンシーンでいいからデジたんのアニメ通常の等身が見たいな… -- (名無しさん) 2023-11-06 06 25 15 普段着は萌えで選んでるらしいし、ウマ娘としては平凡と言いつつも自身が美少女って自覚はありそう。 -- (名無しさん) 2023-11-09 12 39 41 同期二人と並ぶとデジタル小さ過ぎる可愛い -- (名無しさん) 2023-11-24 06 48 37 早くフィギュア出ないかな -- (名無しさん) 2023-11-28 21 22 18 ↑きっとダイヤちゃんの勝負服以上に製作コストがでかいんだろうな -- (名無しさん) 2023-11-28 21 24 45 アニメやライブのテーマでデジタルがピンポイントですっ飛ばされ続けてるのは良い意味でのフラグと捉えていいんですかね公式さん・・・? -- (名無しさん) 2023-11-29 22 04 22 ずっとソロ曲出ないの納得いかない -- (名無しさん) 2023-11-30 00 59 22 ↑中の人が優秀すぎて録音機会ない説 -- (名無しさん) 2023-11-30 02 53 51 ↑みのりんごが優秀すぎなのとデジたんが特殊なキャラ過ぎて電波に振り切るかガチの曲にするのか、作詞作曲が進んでない可能もある -- (名無しさん) 2023-11-30 06 51 00 香港の育成シナリオ来たらクラウン辺りとも絡むのだろうか -- (名無しさん) 2023-12-11 21 16 56 芦毛の怪物から芝とダートでイナリ以上と評価されている平凡なウマ娘(自称) -- (名無しさん) 2023-12-26 08 41 28 最前列(ダート)の次はドセン(芝・中距離)を狙いに行ったオタク勇者。 -- (名無しさん) 2023-12-27 23 55 16 RTTTからジャンポケまで飛ばされたか…、4番の後輩ちゃんが出てこない事でピンポイントに弾かれた勇者の出番はいつになるのか… -- (名無しさん) 2023-12-28 00 40 05 そう言えば今日は中の人がアヤベと一緒に中山競馬場に来る日か珍しいな年末最後に相応しいレアな光景だ -- (名無しさん) 2023-12-28 13 41 47 ↑2 いや映画の時期は史実での彼女の全盛期でしょうが。しかもRTTTの精神的(?)続編で、背景として出てきたタキオンとカフェが映画の主要キャラになっているし..。 -- (名無しさん) 2023-12-31 00 28 46 アグネスデジタルの勇姿をアニメで見れる日を2024年も待っている。 -- (名無しさん) 2023-12-31 21 13 50 分岐進化スキルがオペドド絶対差す勇者。 -- (名無しさん) 2024-01-07 19 08 16 船橋のデジたん記念でアグネスデジタルの孫が勝つ奇妙な奇跡、グッズも完売したみたいだし人気やなデジたん。 -- (名無しさん) 2024-01-18 01 48 22 何故ヴィブロスのイベントにって調べたら香港とドバイ走った共通点あるのかどっちも -- (名無しさん) 2024-01-19 19 18 14 デジタルの項目だけ情報の熱量もポチッとの数が文字通り桁違いで笑う -- (名無しさん) 2024-02-22 23 22 02 お前のような平凡なウマ娘がいるか -- (名無しさん) 2024-03-09 09 25 32 このキャラで追込バじゃねーのかよってNPC見ながら思ってたけど、因子で盛れるのね -- (名無しさん) 2024-03-09 09 27 22 執拗にデジタルを表舞台で活躍させないのはフラグと見てよろしいのか公式よ? -- (名無しさん) 2024-03-28 21 03 00 やたらと関連キャラ多いな。デジたんなら納得だが。 -- (名無しさん) 2024-04-12 19 49 25 デジタル誕生日おめでとう!!! -- (名無しさん) 2024-05-15 04 44 24 名前 コメント すべてのコメントを見る
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《GM》 †Heroine Crisis TRPG† 《GM》 ~ランドリューフ戦記~ 《GM》 《GM》 【淫悦の闘技場Ⅱ】 《GM》 《GM》 ◆オープニング 《GM》 君は流れ流れて帝都クレスフレウに参りました。 《GM》 この街には凶悪な怪物のひしめくダンジョンにさらにはつわものの集う闇の地下闘技場。 《GM》 およそ腕に覚えのあるものなら稼ぐに事欠かないスポットが多いことで有名です 《アリル》 【アリル】「これで5人抜きッスー!」 わほい!と、敵の血にぬれた拳をふき取りながら歓声にこたえる。 《GM》 では外れ券が舞い散る中控え室に戻った君に来客があります 《アリル》 ほいほい。どんなのかしらね 《GM》 ノックの音がして「失礼、先ほどの試合を見せていただきました」 《GM》 黒ずくめの小柄な老人がモノクルを撫でながら「いやあお強い、あなたなら噂の迷宮闘技場でも勝ち抜けるでしょう」 《GM》 「どうです?その気があるなら手配をいたしますが」と持ちかけてきますね 《アリル》 【アリル】「何ッスか、その迷宮闘技場って。そこいったらねーちゃんの情報手に入るッスか?」 汗をふきながら首をかしげて。 《GM》 「怪物とも戦える非合法の闘技場ですよ。まあ、その分報酬も半端ではありませんが」もっとも参加は女性に限られますが、と含み笑いをして 《GM》 「お姉さん?まあ、王者にでもなればその程度の情報は幾らでも買えるでしょうが」とひょんな顔で応じますね 《アリル》 【アリル】「なんで女性だけなんスか?制限あるんスか?メイデン限定とかッスか?」 と、首をかしげてから。 「まぁ、ねーちゃんと会えるんなら何処でも行くッスよ!ここでヤってたのも、ねーちゃん探しッスからね!」 《GM》 「話のわかる方で助かります。ではこちらに・・」と案内されますがついていきます? 《アリル》 もちろん! 《GM》 では一応シーンを変えますね 《GM》 《GM》 ◆ミドルⅠ 《GM》 ~迷宮闘技場~ 《GM》 では目隠しをされてかび臭いダンジョンに連れ込まれ、延々と歩くこと半日ほど。 《アリル》 【アリル】「まだ目隠しはずせないッスかー?いい加減うんざりッスよー…」 《GM》 さすがに罠にでもはめられたのではないかと思う頃に目隠しごしに周囲が明るくなりまして 《GM》 目隠しが外され、暗黒のダンジョンとは思えない光と熱と、歓声が扉越しに君を襲います 《GM》 同時にですね。 《GM》 がちゃり。と音がして君の手足に冷たい感触がします。 《GM》 「失礼、これも規則ですので。選手の方が契約を反故にして逃げ出さないように・・ね」 《GM》 薄笑いを浮かべる老人の周りには同じような服の屈強な男たち 《アリル》 【アリル】「やぁっと明るくなってきたッスかー。…うん、この歓声は間違いなく闘技場ッスね!」 と、喜んだところで手足に枷をとりつけられ。 「む、でも、これで動きを阻害するようじゃ、戦う意味薄いッスよ?」 と、じゃらじゃら音をならしながら枷をゆらし。 《GM》 かくして君は[拘束]を受けた上で未知の怪物たちと戦うことになります 《アリル》 常時拘束!? 《GM》 「いえいえ。戦う意味はあります・・抵抗しない獲物が嬲られてもお客様は喜びませんから」そう言って笑うと、背を向ける 《アリル》 【アリル】「む?どういう意味ッスか?獲物なんて、私の手にかかればイチコロッスよ!」 《GM》 「ええ、期待しております」その声が遠ざかると 《GM》 黒服の男たちが君に明かりの漏れる扉へ向かうように促します 《アリル》 じゃあ、鎖のじゃりじゃりする音をたてながら扉を押し開き。 《GM》 では、君は淫靡なる罠の存在も知らぬままその扉を開いた・・ 《GM》 《GM》 というところで解説。 《GM》 ここから先は拘束されたままで一対一の戦闘が続きます 《GM》 無論逃走を試みても構いませんが、ちょいと難しいでしょうね 《アリル》 むいむい。 《GM》 戦ったほうがまだマシ、ともいえます 《アリル》 そのレベルか!了解! 《GM》 闘士には約三戦闘が課されるというかそこまで持つものは稀ですが。 《アリル》 【アリル】「私にかかれば3回くらい一ひねりっすよ!」 《GM》 勝ち抜けば一旦は拘束を外されて休息を与えられることもあるのでそれを希望に戦うものも多いです 《GM》 と、黒服の男たちが教えてくれた感じですね 《GM》 まあ勝ち抜いても秘密を護るために軟禁されることが多々ありますが(笑 《GM》 では試合開始でいいかな? 《アリル》 おっけ! 《GM》 でーは。 《GM》 《GM》 「コカトリスの方角!みんな大好き迷宮の頼れる陵辱GUY、オークの兄貴だーッ」 《GM》 会場が沸いてでかい腹を揺らした豚の怪物がのしのしと歩み出てくる 《GM》 アリルは鎖を鳴らしながらその逆側から登場することとなりますが・・ 《アリル》 【アリル】「オークッスか、ふふん、よゆーッスよ!」 くるくるっ!とジャンプ前転しながらしゅたっと着地。鎖のしゃらん、という音も響かせながら、獣の皮で作ったマントを揺らして。 《GM》 「そして今回の犠牲者、もといルーキー!表の闘技場じゃ負け知らず!南国からの舞姫、アリル嬢だー!!」と遅ればせながら的確な紹介が。 《アリル》 【アリル】「解説ー!犠牲者はオークッスよ!」 《GM》 「このとおり大変いきがよろしい!どんな媚態を魅せてくれるかたのしみです!」 《GM》 というわけで観客の卑猥な期待を込めた視線が君に絡みつきます 《GM》 ・・というところで戦闘開始でいいかな 《アリル》 【アリル】「なんか視線がいつもと違うッスね、でも平気ッス、いつもと一緒!刺激刺激!」 《アリル》 おっけー! 《GM》 【オーク】「ぶふふ、ちびが、俺のグレイトアックスで泣き喚いてもゆるさねえぞ、ぶふう・・」 《GM》 といいつつ君よりIVは低いのだった 《GM》 お先にどうぞ! 《アリル》 【アリル】「わたしのこぶしがまっかにもえるー!」 《アリル》 エンゲージは同じ? 《GM》 あ、エンゲージというか 《GM》 一対一なんでおたがい前衛w 《アリル》 おっけ! 《アリル》 バーニングヒットで、殴るよ!炎属性! 《アリル》 - 3D6+3 = [6,4,2]+3 = 15 《アリル》 あ 《アリル》 拘束状態なので-4で11だ 《GM》 普通に喰らいまして、だが1点だけ止めよう 《GM》 では普通に斧を振りかざして殴るぜ 《アリル》 【アリル】「所詮ザコっす!」 《GM》 - 2D6+6 = [1,3]+6 = 10 《アリル》 ガーディングで7点けずって3、足にもらって足が残り1! 《GM》 うい、では反撃どうぞ 《アリル》 ざく、っと振りかぶられた斧を足で受け止め、にやりと笑みを浮かべる! 《アリル》 同じ攻撃だ! 《アリル》 - 3D6+3-4 = [3,3,4]+3-4 = 9 《GM》 8点くらうがもとがタフなので脂肪に阻まれる! 《GM》 拘束がなければ即死だった(かも 《GM》 では反撃だ!「ぶるあああああッ!!」 《GM》 - 2D6+6 = [3,3]+6 = 12 《GM》 神はいた 《GM》 水着につきHPにダメージですな 《GM》 さあ、ガード後好きなアクトをするといいよ 《アリル》 おおっと 《アリル》 んー、じゃあ、過敏な突起かな。ガーディングで7減らして5もらう。 《アリル》 【アリル】「その程度の攻撃、らくしょ…っひゃわぁんっ!?」 続く攻撃を受け止めようとしたところで、たまたま相手の膝が股間にめり込み。ぐりゅ、っと肉芽をすりつぶされたことで、刺激により声を漏らしてしまい。 《GM》 「へっ、男みたいななりをしてるから玉でもついてるかと思ったぜ」 《GM》 調子に乗って膝で君のまたぐらをぐりぐりと嬲ってくる豚の怪物 《GM》 間近で掛かる臭い息とよだれがおぞましさを掻き立てますね 《アリル》 【アリル】「ひゃ、っふあ!?ななな、何してるッスか、この獣!んんっ!」 オークの膝相手に刺激を与えられてびくんびくんと背中を震わせ。あわててどん!と突き放して離れ。顔は真っ赤になり、息もあらく、腰部分の布地はねじれてしまっており。 《GM》 「ひゃははは!闘技場のベテランもおまたのほうはおぼこらしいぜえ」「まさにルーキーだな、そんなことじゃこの先つらいぜ、くろんぼのお嬢ちゃん!」 《アリル》 【アリル】「何のことッスか!こんなこと、別に知らなくても戦えるッスよ!」むきー!と顔をあかくしながら両手をふって。 《GM》 そんな心無い野次と欲望に滾った視線が君の褐色の肌と見えてしまう股間に注がれて・・ 《GM》 というところで反撃どうぞ 《アリル》 もっかい同じこんぼー!こんどこそ! 《アリル》 - 3D6+3-4 = [5,4,1]+3-4 = 9 《GM》 あ、うん 《GM》 ・・26だから微妙に落ちない。アーマーがなければ即死だった 《アリル》 なんだとぅ!? 《GM》 では瀕死で反撃だー 《アリル》 【アリル】「これで、まだだめッスか!?タフっすね、この変態オーく!」 《GM》 - 2D6+6 = [3,3]+6 = 12 《GM》 うわあ 《アリル》 うわぁ 《GM》 じりじりHPが削られちゃう! 《アリル》 ガーディングで7へらして5点HP 《アリル》 HP28/胸16/腰16/足1 《GM》 APと違って回復できんしな・・さておきアクトはあるかいっ 《アリル》 でも今回はアクトなし、さっきと同じく膝で股間せめられ、ひぃひぃ泣きながら逃げてます。少し股間の布地に湿り気を感じて、嫌そうな顔をしてますが。 《GM》 は、ではどうぞ 《GM》 流石に次で堕ちますが! 《アリル》 【アリル】「この、変態オーク!許さないッス、んんっ!」 と、少しあえぎながら、パンチ!確定ならダイスふらなくてよいかしら 《GM》 ですね。 《アリル》 よし、倒した! 《GM》 では「ぶべらっ!?」と顔面から脳漿を散らして倒れる豚の怪物 《GM》 「・・オーク脂肪もとい死亡確認!勝者、アリル!」 《アリル》 【アリル】「ふいーっ、この変態オーク、何とか倒したッスけど…っく、この声どうにかならないッスか!?」 両手をぱん!とうちならし、ブーイングのなる観客に肩をおとし。 《GM》 担架で死骸が片付けられつつ君は闘技場を後にします 《GM》 控え室に戻ったら一応シーンを変えますね 《アリル》 あい! 《GM》 では。 《GM》 《GM》 ◆ミドルⅡ 《GM》 ~二回戦~ 《GM》 しばしの休憩が与えられて、軽い食事と水が出されます 《GM》 闘技場からは今も歓声が響き時折女性の悲鳴や怪物の咆哮が聞こえますね 《アリル》 【アリル】「うまうまーッス!…けど、なんか変わった悲鳴が聞こえるッスねぇ?」 《GM》 やがて再びドアが叩かれて、次の試合が始まる旨が告げられます 《アリル》 【アリル】「次ッスか?次はあんな変態はやめてほしいッスよ!」と返事して。 《GM》 「かわいそうにな、次でこわされちまうか」「こんな子供じゃ尻から前まで繋がっちまうだろうよ」よくわからない男たちの会話が聞こえてきますが 《GM》 ともあれ、君は次の試合へと向かいます。OK? 《アリル》 おっけーですよ 《アリル》 【アリル】「何の話してるか、さっぱりッスねぇ」 とかいってます。 《GM》 《GM》 では 《GM》 「ワームの方角、南蛮の舞姫アリル!」 《GM》 眩しい光の溢れる闘技場に立ったきみのまえに歩みだしたのは・・ 《GM》 「フンババの方角・・密林の狂獣、マッドエイプ!彼ならやってくれる!きっと観客の期待にこたえてくれることでしょう・・!」 《GM》 君の倍以上の巨体の魔猿がだるそうにドラミングして・・ 《GM》 アリルを見ると「ちっちっ」と言わんばかりに指を振って舐めきった態度で待ち受けていますね 《アリル》 【アリル】「そんななめくさった顔、すぐにぶっつぶしてやるッス!」 《GM》 というわけで準備はいいかなっ 《GM》 とはいえ明らかに君よりも素早いのです 《GM》 戦闘開始! 《GM》 最初は普通に《フルスイング》してきますね! 《GM》 - 2D6+12 = [1,4]+12 = 17 《アリル》 ガーディングで7点へらして、10!これで、足がとんで素足になる! 《GM》 アクトはまあないよね。反撃どうぞ 《アリル》 【アリル】「痛っ!なかなかやるッスね、でもまだまだッス!」 《アリル》 ではなぐる! 《アリル》 - 3D6+3-4 = [2,5,3]+3-4 = 9 《GM》 実は攻撃が強い分防御は無いぞおーッ 《GM》 9点そのまま貰って反撃しますね 《アリル》 どむ!と殴りとおして、手ごたえ感じてます。 《アリル》 こい! 《GM》 そして体色が真っ赤に染まり・・怪力でフルスイングしますね? 《GM》 どうやらバンプアップして本気になったようだぜ、その形相、まさに夜叉! 《GM》 - 1D6+19 = [6]+19 = 25 《GM》 うわあ 《GM》 まあ代りに貫通しませんが。 《アリル》 うおお、痛い!シールドしても意味がないので、胸にもらいます!アクトとして<大きすぎる胸>! 《GM》 もうちょっと低ければ耐えれたのだが。 《GM》 ではぶるるんっと押し隠されていた胸が乳帯を引き裂かれて晒されますね 《GM》 「うはあ・・褐色おっぱい」「でかあああああいっ!説明不要!我々は君を待っていたっ!!」 《アリル》 【アリル】「っきゃ、っ!?ななな、何するッスかー!」 獣の一撃で胸元の布地を引き裂かれ、一撃で完全に乳房がこぼれでてしまい、ぶるん、とゆれて。周囲に汗をちらしながら、あわてて片手でその胸を隠し。 《GM》 惜しげもなく晒されるそれに観客は一転ラブコールだ! 《アリル》 【アリル】「何でこれで歓声あげるッスか!?おかしいッスよ!!」 《GM》 「うはあ、隠しちゃってる」「まじおぼこ?もっと魅せてくれよセクシーダンサー」ひゃははは、と卑猥な声援が飛びますね! 《GM》 というわけで反撃どうぞ、そろそろアビリテイもないと剥かれるだけではすまん! 《アリル》 【アリル】「セクシーダンサーじゃないッス!私は格闘家ッスよー!?」 《GM》 「ははは!ここに来た女はみんなそう言うんだよ、見世物の嬲り者だって認めたくなくてなあ!」そんな事実が明らかになったところで来るがいいさ 《アリル》 むぅ、まぁ殴るよ!まだCPないしね! 《アリル》 - 3D6+3-4 = [3,5,5]+3-4 = 12 《アリル》 おこった一撃どこーん! 《GM》 とはいえ素通しなのでした 《GM》 拘束が無ければ半分飛んでるところさ 《アリル》 そういえば、拘束解除はできないのかしら 《GM》 してもいいですが、今してると普通に危ないんじゃないかしら。 《GM》 終了後隙をみてなら判定を設けますが。 《GM》 (戦闘中はターン消費 《GM》 「ぶるわああああ―っ・・!!」ともあれそんな君にお構いなく猿は真っ赤になって常人なら首が飛ぶ一撃を怪力フルスイングだ! 《アリル》 了解…! 《GM》 - 1D6+19 = [5]+19 = 24 《GM》 もうちょっと低ければな 《アリル》 ガーディングで7削っても17、無理だな、腰も向けて全裸!<はえてない><淫らなる緊縛>つかうよ! 《GM》 では避けようとした君に足かせが絡みつきますね。ひどく重いそれが君の体力を徐々に削いでいたことに気づきます 《アリル》 【アリル】「あ、っこの、っくぅぅ…やめるッスぅ!?」 がちゃり、と足かせが絡みついたせいで動きが止まり、そのせいで猿の攻撃を受け止めることもできず。びりぃ!と音をたてて腰布がやぶきとられ、獣皮のマントと鎖だけを身につけた状態になってしまいます。 《アリル》 やぶかれた腰からは股間が露出され、そこに何も毛のないものをみせつけてしまい。 《GM》 いまやトロルコングばりの鬼の形相の魔猿はそんな君にも容赦せず荒々しく君を押さえつけて力づくで組み伏せてくる 《GM》 みだらな姿をさらす君の肌を隠すものはもう毛皮と鎖だけで。 《GM》 絡みつく鎖はそんな君を淫靡な装いを施された生贄のようにも見せています 《アリル》 【アリル】「や、やめ、やめるッスよっ!?」 両手両足を押さえつけられ、全裸の体を見せてしまいながら。逃げようともがくが、ゆれるのは頭を乳房のみで。 《GM》 もつれた鎖は君の乳房や股間を強調するように絡み付いて、もがいてももがいても鎖は余計に絡み 《GM》 ふっと視線を向けると・・ 《GM》 無数の観客の男たちの欲望に滾った浅ましい顔が君を見下ろしているのが目に入ります 《GM》 君の身体はもう既に目と想像だけで何度と無く犯されている・・とアリルに想像できたかどうか 《GM》 ただ、観客が声もなく無言で君に注視しているのを不気味には感じるかもしれません 《アリル》 【アリル】「くぅぅっ!ここは、変態の巣窟ッスか…!!」 足で猿の股間を蹴り上げ、必死に逃げてからマントの端で胸と股間を隠し。それでもちらちらとその中は見えてしまい。 《GM》 「へへへ」「ああ・・いまいい顔してたよな」「おぼこって言ってたけど案外・・」みなまで言うことなく囁き交わす観客たち 《GM》 というところで反撃かな? 《アリル》 うむ、ぱんちだぱんちー!このやろう! 《アリル》 - 3D6+3-4 = [1,5,5]+3-4 = 10 《GM》 素通しで合計31点 《GM》 獣はもはや痛みなど気にも留めず、つかみかかってくるぜ!覚悟はいいかな 《アリル》 お、おーう! 《GM》 怪力フルスイング 《GM》 - 1D6+19 = [4]+19 = 23 《GM》 セーフセーフ。アクトはあるかい 《アリル》 おおおう 《アリル》 CP1つかってがーでぃんぐ! 《アリル》 - 7+1D6 = 7+[2] = 9 《GM》 14通りますね 《アリル》 9削って14、28-14でのこり8! 《GM》 どうやらこいつがラスボスになりそうだ! 《GM》 アクトが無ければ反撃どぞー 《アリル》 いえ 《アリル》 純潔の証、汚された肢体、はつかうけど 《GM》 あ、了解 《アリル》 後ろの処女と口辱どうしようかな… 《GM》 猿だしな。 《アリル》 1匹だから、やめとこう。その2つだけで! 《アリル》 【アリル】「くう、っこの、やめるッス、っや、離せぇっ!」 《アリル》 猿の手につかまってしまい、その手を殴りけりながら身もだえし。 《GM》 「それでは今回のハイライト!南国の美姫もついに年貢の納め時か?それとも陵辱に耐えて大逆転か?」スポットライトがそんな君が無様にあがく姿に注がれて 《GM》 「いずれにせよ!皆さんお待ちかね、陵辱タイムのスタートです!」司会のアナウンスとともに歓声と拍手が降り注ぎ 《GM》 そんな君の胴体を掴んだまま、猿は・・にやり、と笑い 《GM》 これまで隠してきた悪意を見せるように、君の足を掴んで引き裂かんばかりに広げて、観客に見せつけながら・・ 《アリル》 【アリル】「陵辱って何ッスかー!?」 わたわたとあわてながら手をふりまわし、だが、足を開かれると… 「きゃぁぁっ!?見るな、見るなッス、やめ、離してっ!!」 あわてて両手で股間を隠しながら羞恥に顔を赤く染め。 《GM》 子供のおしっこの姿勢で足を掴まれて開脚し、豊かな乳房も尻の穴も・・ひくつく膣まで晒した君の姿をよく見えるようにさらし者にして 《GM》 「ははは、そいつはよく訓練されてるからなあ」「アリルちゃんのおまんこ、まるみえだぜえ」「やめて、はなしてだって、かっわいい~」 《GM》 あろうことかそのまま観客席までのし歩いていく猿・・ 《GM》 君はかぶりつきで性器を、乳房を見世物にされて・・ 《GM》 男たちの視線を間近に浴びながら「ほら、チップだぜ!」 《GM》 コインを投げつけられながら、乳房や膣、尻までもべたべたと観客に触られてしまいます 《GM》 「どうせ金がほしくてこんなとこまで来たんだろ?」「受け取れよ 《アリル》 【アリル】「や、やだ、はなせ、やめっ、やめるッス、っひゃ、ああっ!」 ぺたぺたと触られるたびに生娘の反応を返し、羞恥に顔をふりながら眼をとじて涙を浮かべ。もし膣口をひらかれたなら、奥にある膜もみえるかもしれない。 《GM》 「股開いてまで稼ぎにきてうぶな娘のふりしちゃって、けなげだねえ~」見ず知らずの男が君の処女膣を広げながら周りに見せ付けて 《GM》 「追加のチップだ!」特別料金の金貨を払って。 《GM》 君の膣口を一杯に広げておそれていた通りに膜までも見えるほど広げて・・ 《GM》 「うわああ・・」「すげえ、本当に処女か」「っていうか膜なんて始めてみたぜ」 《GM》 君の純潔の証明は金貨一枚で男たちの好奇心を満たすおもちゃにされてしまいます・・ 《アリル》 【アリル】「そこ、触るなぁっ!!やだ、見ないで、こら、離せッス、っや、やだ、やだやだ!っく、見るなぁっ!!」 うすら黄ばんだ尻穴もきゅ、っとすぼめながら膣口は開かれ膜を覗かれ。視線に恥ずかしさを感じたのか、おくから少しずつ蜜が出始めて。 《GM》 棒が、指が入れられてその膜が弄繰り回されて・・差し出された乳房や穢れた尻穴まで軽く抉られ・・「お風呂入ってる?におうぜえ」「前からもチーズ臭いにおいがするねえ」 《GM》 指を嗅いで笑い交わす男たち・・だが君は四肢を鎖に、猿の豪腕に掴まれて秘所も肌も隠すことすら出来ない 《GM》 そんな行為が、客席を一周するまで延々と続けられた・・ 《アリル》 【アリル】「あ、あっっ、や、触る、なぁっ、見ないで、お願い、っひゃぁぁっ…!」 客相手に懇願しながらも、常に胸や膣、尻に刺激をあたえられ。一周するころには息も絶え絶えになり、股間は十分な前戯をうけて蜜をたたえてしまい。 《GM》 魔猿はサーカスの動物のように命じられた行為を終えると、そんなアリルに・・ 《GM》 「かわいくなったなあ、アリルちゃん」「次から毎回見に来るよ!」「まんこひろげてまっててね!」 《GM》 最後の客が見守る中で、猿はその凶器をあらわにして 《GM》 づぐん、と脈打つ音が聞こえるほどの。アリルの胴ほどもあるのではないかという肉の凶器を晒して、哀れな少女の膣にあてがい・・ 《GM》 みり、みぢぢ・・っ、痛みと文字通り処女膣が限界以上に拡張されて引き裂かれる感覚が憔悴したアリルの意識を一気に覚醒させる 《GM》 「あーあ。・・だから言ったのに、壊れちまうかもなって」「勿体無いねえ・・頭が緩いって以外は上玉だったのに」終わる頃には頭も入っちまうぜ・・ 《アリル》 【アリル】「は、はぁっ、はーっ…」 観客の声にも反応はできず、うつろに息をはいていたが… 「っひ、!?やめる、やめるッス、そんなの無理、やあぁぁぁっがががぁぁぁぁぁっっっ!!」 無理に突き進まれる巨大な肉塊。その痛みに耐えかね、涙を浮かべのどから叫びをあふれさせていき。 《GM》 そんな声が、君に聞こえたかどうか 《GM》 泣き叫ぶ君を肴に笑い、あるいは股間を扱く男たちを背景に・・ 《GM》 ぶぢゅっ・・! 《GM》 強引に突きこまれたそれが破瓜だけではない血をアリルの膣から溢れさせて、膣内から君の腹をぼごりと突き上げながら挿入される・・ 《アリル》 【アリル】「ひぎあぁっっ!!」 ぶつん、と体の奥で何かが裂ける音をたてて。つつ、と猿ペニスの表面に処女を失ったことを示す鮮血をたれながし。 《GM》 「ははあ、猿ちんぽで処女喪失の感想ってどうですか、アリルちゃん!」「滅多に無いよねー、もうお猿さんチンポでないとダメ?」「いっそ結婚しちゃえよ。もう人間じゃ満足できないだろ」 《GM》 そんな声がして、最後の特別客が貫かれる君の乳房やしりをおもちゃにして・・ 《アリル》 【アリル】「いた、いた、い、痛い、ッス、ぅ…!!」 涙を流し、わめきながら。客の前で大また開きをした中、ぼっこりと下腹部を挿入されたペニス分膨らませてしまっており。それでもペニスはまだ2/3しかうまっていない。 《GM》 「そら一気!一気・・!」そんな君の肩をぐいぐいと押して挿入を強いてくる・・ 《GM》 「そんなつらいならやめとく?謝れば赦してくれるかもよ?」「まあここまでやって止めても手遅れだけどな・・」 《アリル》 【アリル】「っひ、いた、痛い、痛いっっ!あやま、る、じゃ、あやまる、ッス、ごめん、ごめんッス、だから、ゆるして、ぬいてぇっ!!」 《GM》 「謝るってなんで?」「ああ、中途半端にしないで最後まで犯してって?」「いやらしいなあ、アリルちゃんは~、」「処女なのにスケベだなあ・・ほら!」 《GM》 必死に救いを求める君の意図を曲解して、さらに肩を押してくる男たち・・ 《GM》 更なる激痛が走り、こんな行為を最後までされたら死んでしまう、そんな想像もよぎります 《アリル》 【アリル】「ちが、や、痛いいい!!ぬいて、おねが、抜いて、ッス!!」 ぎりぎり、と膣にペニスをのみこませられながら、泣き喚いて顔をふり。 《GM》 「何が悪いかもわからない子が謝ってもダメだと思うんだよね」「助かりたくてただワビ入れるってなんかみっともなくない?」この男たちには言葉も哀願も通じない、それが君に更なる絶望を与えて・・ 《GM》 泣き喚く君の乳首が左右から抓られてわずかに痛みを紛らわす中で・・ 《GM》 「それに抜くには一回・・その猿のザーメン、抜いてやらないとなあ・・レフェリー!最後のチップだ!」そして本当のクライマックスがやってきた。 《GM》 「はい・・ではオーラスです。犯せ・・マーチンッ!!」鞭が振られると、巨大な猿がびくんと震えて。 《GM》 君の両足を掴んだまま一気に引きおろす! 《GM》 ぶぢ、ぶぢぢっ・・と最後の一線が切れていく音がして・・君のおなかは膨れ上がり褐色の皮膚越しにペニスの形が浮き上がる 《GM》 逃れようにも宙に浮いた上体で串刺しにされた君がもがくほど肉の凶器は食い込み・・やがて、君の肉体の限界も知らぬとばかりに、ゆっくりと縦にピストン運動が始まる・・ 《アリル》 【アリル】「ひぎぁぁぁぁぁっっ!!!いた、いた、も、やめ、やだ、おね、やめ、ッス、ぅぅ!!」 ペニスが動くたびにのどから許しを願う言葉があふれ。血液と、少しの蜜でペニスの摩擦をゆるめながら何度も何度も挿入をうけて涙をながしていき。 《GM》 「本日のハイライト、舞踏の美闘士、アリル嬢の破瓜種付けショーの始まりです。・・みなさま、惜しみない拍手を!」レフェリーの鞭が振られると、それにあわせてアリルの胎内のペニスが上下して・・子宮を先端でぐちゃりと押しつぶしては、圧力で愛液が吸い出されるほど一気に抜いて・・再び一息に子宮をプッシュして・・ 《GM》 君が泣き叫ぶたびにコインの雨が闘技場に降り注ぎ・・「アリルちゃんかわいいー」「泣いて赦してなんていう子じゃないと思ったのに!」「でもそのギャップがいいよな!」 《GM》 アリルの処女は、勢いよく猿のペニスに貫かれ、やがて痛みさえ徐々に麻痺していき・・ 《アリル》 【アリル】「ひっぎ、っは、あっがぁぁぁぁぁっっ!ん、っぐ、っぎぃぃっ…!!」 泣き叫びながら猿の好きに扱われて初めてのセックスを経験していき。ペニスが抜けるたびに穴からごぼっ、と卑猥な音をたてて腹がへこんでいき。それも、すぐにペニスをつきいれられてぶぎゅ、っと汚い音をたててしまう。 《GM》 巨大なペニスにただ出し入れされる穴になっている・・そんな錯覚さえ覚えるほど常軌を逸した性交で君は拡張されただただ掘りぬかれる肉穴に変えられていく・・ 《GM》 リズミカルな水音と穴に巨大な棒が出し入れされる音だけが静まり返った闘技場に響く・・ 《GM》 ライトに照らされるアリルの姿はもはや、コインまみれで便器というにも哀れな、ただの生きたペニスケース・・オナホールにしか見えない・・ 《アリル》 【アリル】「っひっは、ぁぁ、んんっ!!」 その一つきで、ついに口から甘い声が漏れてしまい。自分でもなぜ、と思って驚いた顔をするが…。「んっぎ、ああ、っくんん!!」 痛みの声に、甘い声が次第にまざっていく。 《GM》 無言で君を犯す猿が君からにおい立つそのメスの匂いに・・ついに君を手で前後するだけでなく、自ら腰を使い、深々とあの強力で肉槍を打ち込み・・ 《GM》 どこで覚えたのかひねりを加えて剛棒で膣内を満たしながら膣壁を擦りたてて・・ 《GM》 さらには、君の足を離して、アリルのおなかを撫でて・・何かを確かめるように肉槍を君の腹越しに触れて・・ごり、こりっとおなかの側から膣壁をペニスと手のひら・・君のおなかの肉でサンドイッチして擦りたてる 《アリル》 【アリル】「っひ、っは、あぐ、っぎぃ、んんっ!」 肉がなれてきたのか、腰の動きであっても次第に痛みを伴う声は少なくなり。そのペニスが手で押さえられた場所の外壁をこすられるたびに、甘い声を上げてしまう。 《GM》 君の甘い声と漏らす雌の蜜に猿は頷いた、ように見えて・・ 《GM》 緩やかな動きのままで、丹念に子宮を探るように小突いては先端をねじ入れるようにして・・やがてアリルの内部を滑らかに行き来するようになる 《GM》 にゅ、にゅる、ずりゅううう・・ 《GM》 限界以上に広げられた肉の内部を猿の凶器は縦横に行き来して、やがてそれがさらに膨れて脈打ち・・ 《GM》 経験のない君にも何かが起ころうとしていると判るほど震え始めて 《GM》 くんっ、とペニスがアリルの子宮を広げてねじ込まれたその時・・ 《GM》 ぼびゅっ・・・!! 《GM》 叩きつけるようななにかが君の胎内に生じて熱とともに噴射されていく・・! 《アリル》 【アリル】「っひゃ、あっぐ、っふ、っひ、ぅく、っき、あ、なに、んあぁ、っは、っひぁぁぁっっ!!!」 射精も何も知らぬ頭、そのせいで何を出されたのかもわからず、その熱に身を捩じらせて震えてしまい。 《GM》 びゅ、ぶびゅ、びぢゃっ・・!もはや君の胎内に隙間などないのにその白濁は君の膣内に溢れて・・ 《GM》 それとともに猿のものは徐々に大きさを縮めていくものの、子宮を精液で満たされ暖められる初めての感覚はひっきりなしに襲い・・ 《GM》 当然のようにほどなく、君の子宮はパンパンになり、膣内も精液で限界以上に拡張されて・・数十分かけて。ゆっくりと、射精を終えた猿が、腰を引くと 《GM》 引き抜かれると同時に、広がった膣から小便のように精液が溢れていく・・ 《アリル》 【アリル】「っひ、っは、っぎ、っは、あふ…っ…」 むしろ、ペニスが小さくなりぬけていくことに喜びを感じ。中に何を出されているか知らない顔で、ほっと安心した顔になっていって。 「うう、汚いッス、何、出すんスか…」 と、小便でも出されたと思っていたかのように、汚そうな顔をして。 《GM》 それが溢れきった頃・・地面に放り出された君は恐ろしいものを見た 《GM》 猿のものが君の腹がへこんだ頃には既に勢いを取り戻して、さらなる交合を挑みかかって来るのを・・この猿は、君をはらませようとしているのだ・・! 《アリル》 【アリル】「また、さっきのをする気ッスか…!!もう、やられないッス…!」 《アリル》 地面に落ちて白い精液がとびちり、浅黒い肌に白い粘液がこびりついた姿のまま、抜けた腰を奮い立たせて立ち上がり。 《アリル》 CP3消費して、ファイナルストライク! 《アリル》 - 3D6+3-4+5D6 = [5,4,5]+3-4+[3,4,2,1,5] = 28 《GM》 ではその一撃でついに魔猿は倒れ臥し・・ 《GM》 「・・勝者、アリル!」精液まみれの君に勝利の判定が下される 《アリル》 【アリル】「やぁっと、勝ったッス!…いたた…」 腰の痛みにその場に倒れこみながら、ほ、っと安心し。 「…あんたたち、この猿病気ッスよ。白い小便だしてるッス。」 ぶちぶち、と文句をいいながら帰ろうとして。 《GM》 「・・それでは、続けて三戦目!」 《GM》 闘技場の扉が閉ざされ、さらに違う扉から黒い影が現れる・・ 《GM》 ぼろぼろの君に奇妙な仮面を身につけた剣士が歩み寄ってくる 《アリル》 【アリル】「ちょっと、休憩は、なしッスか!?」 と、その剣士にビビり。 《GM》 「ふん、手間を取らせる。まあここも資金源には違いないが・・」精液まみれの君を蔑むように見下ろす男は、冷たい凍気を放つ剣を持っていた 《GM》 【ジエロ】「その肌の色・・あの邪魔ばかりする淫乱の占い師の女を思い出すな。―気に喰わん」 《アリル》 【アリル】「くっ、ここは、逃げるが手ッスね…!」 明らかに強者の雰囲気を出す男に対し、後ろの扉へ逃げようとして。 「占い師の女?ねーちゃんを知ってるッスか!」 《GM》 なにやら君の琴線に触れるようなことを言いつつ剣を抜きます 《GM》 【ジエロ】「ほう?これはとんだ辻占だ。・・なるほど、変態の孕み袋の妹は猿相手に純潔を捧げるような淫売か」くくくと笑って 《GM》 【ジエロ】「お前の姉はもういない。俺の小便まで進んでせがんで飲むような変態の孕み袋として飼われているわ」 《GM》 今はもう人間とは呼べないだろうな、と仮面の奥で嗜虐に満ちた笑みを向けて 《GM》 【ジエロ】「・・それでも逃げるか?薄情な妹だな」肩を竦めて挑発しますね 《アリル》 【アリル】「ねーちゃんが、そんなことしてるなんて…!」 足をとめて、その剣士に向き直り。 「許さねぇッス!あんた、倒させてもらうッス!」 と、再びとびかかっていく。 《GM》 だが。 《GM》 君はその拳が空を切ったと知ったときには、衝撃とともに己の意識が闇に堕ちていくのを感じて・・ 《GM》 【ジエロ】「口車に乗りやすい姉妹だな。だが力は侮れないか・・」そんな声だけが遠くに聞こえた 《GM》 《GM》 《GM》 ◆エンディング 《GM》 ~淫靡なる虜囚~ 《GM》 君は薄暗い闇の中で目を覚ました。 《GM》 気がつけば股間に何か震えるものがある違和感があり・・ 《GM》 周りには簡素な檻がある 《GM》 精液まみれの身体は一応布で拭かれて、卑猥な衣装を着せられて責め具を嵌められています。 《GM》 おそらくはどこかに運ばれる途中なのか、部屋はひどく揺れる 《アリル》 【アリル】「っふ、っくぅっ…!?な、何、ッスか、これ…!!」 股間からの刺激にようやく眼がさめ、周囲に向かって大きな声をだし。 《GM》 応答はなく、馬車と思しき幌布の揺れは続いて・・ 《GM》 君の股間のものは猿の精液で満たされた膣に栓をするように挿入されて唸りながら秘所を責め続ける 《GM》 だが手足を拘束するのは鎖ではなく革のバンドだ。これならあるいは馬車が目的地に着くまでには・・ 《アリル》 【アリル】「っく、この…んん…!」 皮のバンドを無理やり引きちぎり、はずせるようならば股間に入っている震えるものも抜き去って。壁をぶちやぶってにげます! 《GM》 では。 《GM》 檻を破り壁と思われたそれに体当たりすると・・重力が消える 《GM》 君は夜の草原に放り出され、転がりながら、自由を取り戻す・・ 《GM》 馬車の御者は車輪と馬蹄の音で気づかないようで闇の中静かに遠ざかって生きます 《GM》 ともあれ君はこうして、罠を潜り抜けて、姉の行方、らしきものを掴んだのだった・・ 《アリル》 【アリル】「あの男、また探し出してブチのめすしかないッスね…よし、目標みっけたッス!」 おー!と力拳をつくりました。 《GM》 《GM》 《GM》 †Heroine Crisis TRPG† 《GM》 ~ランドリューフ戦記~ 《GM》 《GM》 【淫悦の闘技場Ⅱ】 《GM》 《GM》 END
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ラッセ「裸の付き合いだぁ?…ちょうど温泉旅館の特別ペア招待券があるんだが…」 刹那「く、くれ!マ、マリリンと行きたい!頼む!」 ラッセ「あぁ、やるよ。俺は行く相手が居ないからよ」 刹那「温泉温泉温泉…ムフフ」 眼鏡「早速あの旅館に予約を!」 ポニテ「だ、駄目だ!あの旅館、大人気で半年先まで予約がいっぱいだよ!」 匙「畜生!僕だって温泉に行きたいのに!」 ブシドー「温泉かぁ…ゆっくり浸かりたいなぁ…温泉!」 眼鏡「くっ、なんとかしなければ…」 刹那「マリリン、温泉行こう!」 マリナ「温泉?」 刹那「ラッセが招待券をくれた!」 マリナ「まぁ、良かったわね。早速用意を……」 刹那「トランザム!!」 シュババババ マリナ「ありがとう、早く終わったわ」 刹那「あいつらに嗅ぎ付かれないうちに行こう!グイッ」 マリナ「あっ……」 刹那「……行こう、マリナ」 マリナ「……えぇ。あなたとならどこまでも……」 お刹那は温泉に行くようです。 御刹那「商店街の福引で大人気温泉のチケット当てちゃったな……これでネーナタソや留美タソと……フヒヒw」 眼鏡 「そう かんけいないね ゆずってくれ たのむ! →ころしてでも うばいとる」 御刹那「な なにをする きさまー!」 御刹那「ぐすん……今回は俺何も悪い事してないのに……」 ネーナ「あーもー、ただでさえ爽やかなイメージからかけ離れてるんだからメソメソしてんじゃないの!」 留美「そうですわ。それに温泉くらい私の力を以てすればいつでも入れますし」 ネーナ「流石はお嬢様!世界一!」 刹那「留美タソ……大きいのはおっぱいだけじゃなくて懐もなんだな!」 留美「おーほっほっほ、もっと誉めなさい!」 リジェネ「あの三人見てるとさぁ、なんかコント見てる気になるんだよね。それも昭和テイストの」 リボンズ「あー、分かる分かる」 刹那「えーと。こっちかな」 マリナ「夜行バスで行くの?」 刹那「ん。マリリンが辛いならホテルに泊まって、明日にするけど……」 マリナ「ううん。どんなに辛くても刹那がいてくれたら平気よ」 刹那「マリリン……」 夜行バス内 刹那「あ、ちょうど二席空いてた!」 マリナ「しかも一番後ろで落ち着けるわね」 刹那「荷物置いて……」 マリナ「楽しみね。夜行バスなんて初めてだから……」 刹那「俺もだよ」 月の光が窓から差し込み、マリナを照らす。 その美しさは月の女神ニケのようだった。 刹那「ポー……あ、いけない。何か食べる?お腹空いてない?」 マリナ「大丈夫よ……あ、出発したわ…」 ブロロロ…… 刹那「……ぐぅ…ぐぅ……」 マリナ「すぅ……すぅ……」 刹那によりそうように眠るマリナ。 マリナの頭に頬を乗せて眠る刹那。 そしてもぞもぞ動くバッグ。 ブシドー「(フフフ、まさか少年もバッグに私が入っているとは思うまい……」 ブロロロ…… 眼鏡「御刹那から貰った(奪った)チケットで僕達も温泉に行くぞ」 匙「あ、スゴいこれ団体チケットだよ」 ポニテ「御刹那君も意外に太っ腹だねぇ」 眼鏡「うむ、その御刹那の心意気に応える為にも我々は全力でサポートしなくてはならない」 匙「そうだね。ってあれ、ブシドーは?」 眼鏡「いつのまにかいなくなっていたが……まあ奴の事だ、気付いたらいるだろう」 匙「そうだね。ブシドーだし」 ポニテ「でも、このチケット七人までだよ?せっかくだし誰か誘った方がいいんじゃないかい?」 眼鏡「そうだな……」 ミレイナ「はーい!私が行くですぅ!」ヒョコ 眼鏡「……一人埋まったな。後三人だ」 匙「じゃあ僕、ルイスを誘ってくるよ。最近会ってなかったし……」 ポニテ「じじじじゃあ、僕はクジョウと模型子ちゃんを……」 匙「自分で墓穴掘るなよ、クソポニ……」 眼鏡「丁度七人か。いつものメンバーといえばそんな気もするが」 リボンズ「無論、僕らも行くよ」 リジェネ「リボンズ、予約取れたよー」 リボンズ「流石だねリジェネ、あの旅館の予約を取るとは」 リジェネ「昔馴染みの御曹司が部屋取ってたから追っ払っただけだよ」 御曹司「ロー○、私も一緒に!」 アレハン「連れてっておくれよえんじぇう~!」 御曹司「!」 アレハン「!」 ピシガシグッグッ ミミ、 ,-y / / ⌒ヽ \ 三ン / / / /. ⌒ヽヽ ヽ ヽ エ凡 彡三= /{ { {. / ィ ゙"⌒゙ゞミ、 ! ぃ ハ__ヽヽ ミミ、 ヾ==- / ヽ ≫w ゙゙ __ い {ヽ ヽ `ミミ、 ヽ 「 ,. ≦ z lノ . トヽ! | | ミミ彡ミ三=-、 ゙、∧ー= 、 r=彡 ̄`)〉 / { リ V ゙ー ` | ∧"゙ヽ | ー `` 〈 V | l ヽ ミミ、 | l ハー ! |||| !, V/ ヽ, ミミ彡ミ三==- | ゝ ∧ j _ ||| } リ_ _ 〃 ` ¬ \` r‐-、 彳 . ! 从 .ヽヽ ノ 彡三= ! l\`ニ` /! . ル { ハ い__ノ ―)― ミミ彡ミ三ン ‐彳 ヽN ヽ ∠ -゙| /l/ | . く. ` V ノ  ̄j __l -‐… ニニ=‐-、l ┃┃ 彡三= ゝ { /! / , ´ ヽ、 .・ .・ 眼鏡「セラフィムさんならタダなのに…」 ミレイナ「混浴はさすがにできないですぅっ」 ポニテ「そういえばセラフィムさんて…寝るときどうしてるんだろう…ベッド人数分しか…」 匙「某お父さんが共同生活破壊しにくるからそれ以上は突っ込んじゃダメだ」 模型子(℡中)「……はい…わかりました。それじゃあ…」Pi! アニュー「ビリーさん?で、どうだった!?デートの件?」 模型子「それが…温泉に行こうって話になって…」 アニュー「あら、よかったじゃない!是非行ってらっしゃいよ!うん、これはチャンスだわ…!」 ライル「そうそう、俺らに気ぃ使う事無いって!…土産、頼むぜ!」 模型子「すいません…でも…スメラギさんも誘ったみたいで……どういうつもり何だろ……」 アニュー「ハア……あの人はまた…」 ライル「でもよ?これは腹を割って話せるいい機会かも知れないぜ!?」 アニュー「そうね…本来は姉御肌で面倒見のいい人だし、仲良くなれる…かも…」 模型子「はぁ…私も…本当はこんないがみ合いはもう止めにしたいんですけど…」 ライル「行ってきなよ。案ずるより生むが易しってな」 アニュー「私達、いつでもあなたの味方よ!」 模型子「…ありがとうございます!私、行きます…!」 ライル「おいおい、気張んなよ…楽しんできなって」 アニュー「これで進展があるといいんだけど…ってライル?」 ライル「温泉であのメンバーって事は…ムフフ ポニさんデジカメ持ってたよな?」 アニュー「#…ラ・イ・ル!?」 そんなこんなで 刹那「着きました、温泉に。地図の場所はここか」 マリナ「ここはどこなのかしら?結構乗り継いだり、歩いたりしたけど……」 刹那「さぁ……よく分かんない……な、何か重いな、このキャリーバッグ……」ズリズリ マリナ「なんて所かしら?ちょっと聞いてみましょ」 マリナ「あの人に聞いてみましょ。すみませ~ん、ここは何と言う所ですか?」 日系人の青年「あぁ。ここはサーベル温泉で有名な、飯田市だよ」 刹那「日本にそんな場所あったかな……」 マリナ「ありがとうございます。あの…この旅館を探しているのですが……」 つ チケット 青年「ん?あぁ、俺達の旅館じゃないか。そうか、君達だったのか」 刹那「なんというご都合展開」 マリナ「まぁ……失礼ですが、お名前を……」 四郎「四郎、天田四郎です。これから旅館に案内しますので、着いて来て下さい」 佐播林旅館 刹那「どっかで聞いたような名前だな……」 四郎「部屋はOO00(ダブルオーゼロゼロ)です。夕飯まで時間があるので、散歩なり風呂なりどうですか?では、又後ほど」 刹那「飯も終わったし、風呂入ろうかな」 マリナ「あ、あのね。刹那……」 刹那「ん?どうしたの?女の子の日って奴?」 マリナ「一度死んでみませんか?(目のハイライト無」 刹那「ごめんなさい」 マリナ「全く……ここの温泉は混浴らしいの……」 刹那「 マリナ「ということで…じゃーん」つアザディスタン水着 刹那「…」 マリナ「刹那の分もあるわ」つガンダム海水パンツ 刹那「!!!!」 あざ中 と胸上にプリントされたスク水ですね、わかります。 マリナ「そっちはシーリン専用よ。」 刹那「マリリンこれ、模様は可愛いけどオバサンくさ(ターン マリナ「きゃああああ!!刹那が撃たれたあああ!」 653 マリナ「ほら、白基調なのよ。綺麗でしょ?」 分岐ポイント 刹那様の場合 刹那様「白色か。俺色に染め上げてやろう」 お刹那の場合 刹那「白色か。白はマリリンに凄く似合ってるよ」 大抵の人はお刹那さんのほうが高評価だと思うのだが、如何? スメラギ「わかってないわねえ・・・せっ様はそこがいいの・・・あん」 後ろから抱きしめるせっ様「なんの準備をしている」 スメラギ「ななななんでもないわ!」 せっ様はスメラギを後ろから抱きしめた。香水の匂いが鼻腔を通りぬけ、脳髄にまで至る。 そしてそのまま顔を近づけあい、右手をスメラギの顎に添える。 「俺色に染めてやる」 せっ様はスメラギの耳元でそう、妖しく呟いた…… フェルト「うーん、ダメ。私に官能小説は無理ねー」 ルイード「ハッハッハ、仕方ないよ。だってフェルトはまだし」 マレーネ「そこまでだよ、糞袋」 ルイード「冗談……冗談だって。だからその包丁、下ろしてくれ」 刹那「じゃ、入ろうか」 マリナ「えぇ……」 更衣室は流石に別でした。チッ。 刹那「マリリン、まだかな……」 少しすると、マリナが湯気の奥から現れた。 髪をゴムで束ね、タオルを手に持っている。 マリナ「お待たせ」 刹那「乙女だ……ボタボタ」 マリナ「湯舟では垂らさないでね」 カポーン かけ湯は済ませました。 銭湯・温泉のマナーです。 刹那「ん~、良い気持ちだァ……」 マリナ「温泉も五月(九州編参照)以来、久しぶりね……」 刹那「…………」 あの時の事を思い出し、顔が赤くなる。 よくああいう事を言えたものだ……恥ずかしさを紛らわせる為に湯に顔を沈めた。 マリナ「……あら」 四郎「あ、先程のお客様」 マリナ「マリナ・イスマイールです」 刹那「刹那・F・セイエイ……会社員だ」 四郎「どうも。しかし、お二人で入るなんて中々のおしどり夫婦ですね」 刹那「ふふ、夫婦では……ない……ポシューン」 四郎「じゃ、カップルさんかな?どちらにしろ、男女二人で入られるというのは珍しいですよ」 マリナ「ありがとうございます。天田さんもお風呂ですか?」 四郎「あ、シローで良いですよ。えぇ、仕事が一段落つきましたのでね」 ??「シロー?」 四郎「こっちに来なさい。あ、妻です」 愛奈「女将を務めています、天田愛奈です。本日は当旅館をご利用いただきまして、誠に……」 刹那「あ、堅苦しい事は言わなくて良いですよ」 愛奈「そうですか……では、ありがとうございます」 マリナ「こちらこそ、よろしくしていただいて……」 カポーン- 刹那とマリナをよそにイチャイチャする四郎と愛奈。 刹那「(良いなぁ……こんな夫婦で居たい……」 マリナ「(愛奈さん、幸せそう……少し、うらやましいな……」 夜 ギシッギシッ あん…んっ…… 刹那「刹那ですが、上(四郎達の部屋)がうるさくて眠れません」 マリナ「マリナですが、その…体が………な…なんでもありません…」 ポンデ獅子「ほら、おまえらもあの二人のようにヤッっちまえよ!」 ガサゴソ…… 刹那「な、何だ……」 マリナ「鞄が……」 カバッ! ブシドー「ふぅ…よく寝たと言った!……どうやら着いたようだな」 マリナ「ブ、ブシドーさん!?」 刹那「わああぁぁん!…心細かったよおおお……!」 ブシドー「む、どうした少年…さてはこの宿で不当な待遇を受けたか…… よし、私が女将に直接……」 マリナ「い、いいのよ…ブシドー…とても良い宿よ…ただちょっと……」 つガラッ 女将「…どうかなさいましたか?今大声が……」 マリナ「い、いえ…なにも…///」 ブシドー「むぐぐ……(何をする少年…!」 刹那「しっー!今お前に出られたらややこしくなる……」 ブシドー「さて、どうしようか」 刹那「お前の分の券も宿泊費も無いぞ……」 ブシドー「うむぅ。ここはやはり、鞄に隠れて……」 マリナ「ブシドー…それは詐欺に近いからどこか別の所に行きましょう?ね?」 ブシドー「しかし、金や行くあても」 マリナ「………ね?(ハイライト消える」 ブシドー「わかりました」 刹那「(最近マリリンが怖い……」 眼鏡「さて。この部屋か」 匙「結構大きな部屋だね」 スメラギ「ん…男の人と一緒に寝るのは少し……」 眼鏡「大丈夫だ。女性陣は隣の部屋がある」 扉グイッ ブシドー「しかし…これからどうしようか……」 皆「あっ」 ブシドー「あっ」 ,=====.、 ∥ ∥ 〃⌒`"ヽ 从lV八トゝ /|ヽd‘面ノ|\ / └∪-∪┘ ヽ ________ マリナ「まぁ、可愛い」 刹那「ミニブシドー…だと……」 四郎「この辺りの名物ですよ」 マリナ「ね、あれ買って」 刹那「うーん……ブシドーか……」 マリナ「ねぇ……あなた……(服を引っ張る」 刹那「よし、買った!」 四郎「まいど!」 マリナ「あ、これって刹那の会社で作ってるやつじゃ・・・」 四郎「あ、今売れてますよ。」 つ喪愛像 イオリア「せっかくじゃから刹那くんは木、金も公休にしておいてやろう」 エイフマン「実に彼を気に入っているのですな、あなたという人は」 イオリア「彼というより彼とマリナさんだがね」 イオリア「それに刹那君には幸せになって欲しいと願っているのだよ 私は彼の亡き御両親を知っているからね。無念であろう彼らの為にも…」 エイフマン「刹那君を息子のように思っていらっしゃるのですかな?」 イオリア「はは…彼には迷惑だろうが…そうなんだ。私には子供がいないからね 見守りたいと思っているよ。でもこれは私の心の中だけの事だ 刹那君には何も言わないでくれ。私は彼の上司で、ただそれだけだ」 エイフマン「刹那君は幸せですな。陰ながら見守ってくれる人がいる」 イオリア「友人も多いようだし恋人もいる。私のようなじじいは余計ですな。ははは」 エイフマン「そんな事は無いでしょう。大切に思う心は通じるものです」 刹那「会社の皆へのお土産は温泉まんじゅうな。それとこれは別で」 マリナ「まぁ、高級綿入り半纏?…もしかして」 刹那「ああ、イオリア社長に。これからだんだん寒くなるから」 マリナ「イオリアさん喜ぶと思うわ」ニコニコ 刹那「そうなら俺も嬉しい」 リボンズ「やはりあのじじいも刹マリ厨か!しかし負けない、負けないぞ! 僕が一番お刹マリ厨なんだー!!」 リジェネ「あの2人の親子のような微笑ましさも君にかかっては台無しだね、リボンズ」 ブシドー「うむ。であるからして、今も削っているのだよ」 匙「旅行に来ている時くらいやめたら?」 ブシドー「顧客を待たせる訳にはいかん!なに、片手間で出来る」 ポニテ「全く……変な所で義理堅く、器用なんだから……」 ポニテ「もうつくるのはいいんだけど、前髪パッツンはやめてよ…」 ______ ___/ . \ / | . \ ,| . _| |__l┴┴┴┴┴┴| / . r´ ゙i゙i . 、- ─- ,゙i |フ | . | i| 、ヽ /゙i ...i| ,| . .| | ゙i 〈 . 7 ヽ | . | | . ヽ . ヽ ゙i | . | | i . ヽ i ,| . || | . `' ´ i | . | !、、ゝ . 、 -=三=-i .〃゙´⌒ヽ | . | | i . i イ八Vl从 | . | | i . i.. |面‘b∩┫ | . | | ゙i . i.∠(Ц【 ソ |;;;;;. .| ! . ゙i;;;;;;;;;;;;;;.____、ソ. | ノ=l|入 ゙ ゙ ゙゙ ヽ .... ... ゙i ゙ ゙゙〈ヒハ_ト,.〉 マリナ「おはようございます。みなさん、女将さんが朝ご飯だから食堂に来てだって」 ルイス「あ、おはようございまーす。すぐ行きますね」 ミレイナ「おはようございますですぅー!昨日は楽しかったですぅ!」 マリナ「ところで…スメラギさんと模型子ちゃんは…?」 ミレイナ「お二人ならあちらでダウンしてるですぅ…」 ルイス「昨日夜中に浴場で飲み比べ対決を始めたみたいで… 早朝ミレイナちゃんとお風呂にいったら浮かんでました…重たかった…」 ミレイナ「ぶーぶー!まったくいい迷惑ですぅ!」 スメラギ「うう……頭が痛い…あんたがいける口だったなんて聞いてないわよ……」 模型子「うぇ…気持ち悪い…誰かさんと違って年がら年中飲んでいたくないだけですよーだ……」 マリナ「………ちょっと待って。よく考えたら、貴女達がいるって事は……」 ミレイナ「アーデさん達もいるですぅ」 マリナ「…………そう…よね……」 ルイス「あ、あの……?」 マリナ「…………お願い、あの人達には黙っていて…… 隣の部屋ね?だからいずれバレるとは思うけど……」 模型子「わ、分かりました。(っていうか……」 スメラギ「言いませんから、安心してください(あなた達を追って来たんだけどね……」 ちなみに、夜にトイレに行った時に普通に鉢合わせたようです。 イオリア「今頃、せっちゃんはマリナさんと温泉か…楽しんどるかのぅ」 ラッセ「あんたも好きだな、そういうのがさ」 イオリア「むぅ、ラッセか。頼んでいた仕事はやってくれたのかね?」 ラッセ「あぁ。刹那の部屋に付けられてた盗聴、盗撮機の類なら全部外しておいた」 イオリア「相変わらず仕事が早いな」 ラッセ「…けどよ、ボン坊やジェネ坊の隠し部屋はそのままでよかったのかい?」 イオリア「うむ。まぁ、あの2人の嗜みを完全には奪えんのだ」 ラッセ「そうかい」 イオリア「ではまた何かあったら頼むよ管理人さん」 ラッセ「任せなよ」 ラッセ「ほれ、餌」 セツニャ「ガツガツ」 マリリス「カジカジ」 ハムドー「カリカリ」 ティエラビット「ガジガジ」 ラッセ「お~い、お前ら集まれ~~」 ガヤガヤ ラッセ「モーモーさん達の餌はこっち、ハマーンのはこっち、子猫達はここな」 マスラオ「んも~。クジュクジュ」 ハマーン「しゃあ。パクン」 ミャオミャオ ラッセ「後は水やって、雑草抜いて……」 全部終わりました 額の汗を拭いつつ ラッセ「ふぅ。管理人も楽じゃないぜ」 匙「ねえ…考えたらこの面子いつもと同じ顔ぶれじゃない…?」 ポニテ「当たり前だけど女子の部屋は別だしねぇ …まあ食事の時は一緒なんだし、いいじゃないか」 匙「それが問題なんだよ!大体何であの二人を一緒に呼んだんだよ… 何あの険悪なムード…せっかくルイスも来てくれたのに…」 ポニテ「そ、それは二人にもう少し仲良くなって欲しくてさ…」 ブシドー「うむ、カタギリの言うことも分からんでもない…だがお前自身が動かないのではな それと青年、これは君達もそう言えるのではないか」 眼鏡「君達、僕達の本来の目的を忘れるな…君達の問題は君等自身が解決するんだ」 匙「うん、わかってるよ。…後でルイスと大浴場の方へ行ってみようかな」 ポニテ「僕もお風呂上りに卓球にでもさそおうかねぇ…ブシドーもどうだい?」 ブシドー「ふむ、ダブルスでか…望むところだと言わせてもらおう」 匙「このエロポニ…!考えてることが見え見えなんだよ……」 ポニテ「君こそねwww」 ブシドー「止せ二人共、折角の温泉旅行だ。皆で楽しい思い出にしようではないか」 眼鏡「まったくその通りと言いたいところだが…何でお前がここにいる!?」 ブシドー「当然ながら追い出された……あのマリナの形相と言ったら……gkbr」 眼鏡「!……ふむ、当然僕達の存在にも気づいているな… …刹那はともかく、今マリナを刺激するのは危険すぎるな。どうしたものか……」 ライル「刹那達の温泉旅行に対して俺達は温泉レジャー施設か…まぁ、楽しいからいいけどな」 リヴァイヴ「ここの温泉プールなら男女水着着用で入れるし20種類以上の施設を楽しめますよ」 ライル「流石お義兄さん!さてアニューもそろそろ着替えが終わったはずだが…おぉ!!」 アニュー「ち、ちょっと…恥ずかしいからあまりジロジロ見ないでよ」 ラ、リ「「(地球に生まれて良かった~!!!)」」 ライル「いやいやいや似合ってるって。すんごく綺麗だ!ねぇ義兄さん」 リヴァイヴ「えぇもちろんですよ」つカメラ持参 アニュー「あれ、そういえばアレルヤさん達は?」 ライル「あいつらならそこのスポーツ施設にいるはずだよ」 ハレルヤ「ヒャッハァ!どうしたもっと打ち返してこいよ!無慈悲なまでに!!」カンッカンッ ソーマ「今日こそ貴様の息の根を止めてやる!!」カンッ ライル「卓球のラリーが早すぎて見えねぇ…」 リヴァイヴ「見世物にしたらお金が取れそうなレベルですね」 アニュー「楽しそうね。私達も温泉に入る前に汗でも流しましょうか」 ラ、リ「「(ビクッ)いえ、結構です!!!」」 ポニテ(…はぁ~、折角の混浴なのに…クジョウのおっぱい…模型子ちゃんのおっぱい…生おっぱい…) 匙「お茶淹れたよ。はい、みんなの分」 ブシドー「忝い。…ズズズ…ぷはぁ!これぞ和だ!」 眼鏡「ん、すまない。…ズズ…ふぅ…」 ポニテ(…おっぱいおっぱいおっぱい…) 匙「ほい、クソポニの分…って、何物欲しそうな顔してるんだよ?お腹空いたの?」 ポニテ「ぅえ!?い、いや!お腹はおっぱいだよ!」 匙「…あっそ…」 眼鏡「…フッ、君は煩悩の塊だな」 ブシドー「カタギリよ、少し、情欲を抑えてはどうだ?」 ポニテ「き、君達には解るもんかっ!巨乳挟みにされつつも生殺しな僕の気持ちがっ!」 匙「テメーがハッキリしないのがいけないんだろう糞ポニがぁ」バキッ ポニテ「ひぃぃぃぃ…」 ~女子部屋~ 模型子「…」 スメラギ「…」 ルイス「(空気が重い…)」 ミレイナ「旅館の一室で旅行客に無料で和菓子教室を開いてるみたいですぅ」 ルイス「み、みなさんで記念に行きませんか!」 模型子「いいですね、行きましょう(これで女性としての違いを見せ付けられれば…)」 スメラギ「あら、楽しそうね(格の違いを見せ付けてやるわ…)」 料理長「では今日は簡単な物を作ってみましょう」 模ス「「お願いします!」」 ルイス「変な気合を感じられる…」 料理長「ここをこうして…」 スメラギ「ぐぬぬ…」 料理長「ではここで火に…」 模型子「むむむむむ…」 模型子「うぅぅ…」 スメラギ「ぼろぼろ…」 ルイス「私が模型子さんとママと同レベルだなんて…」 模ス「「何か言った(ました)?」」 ルイス「い、いえ…何も…」ビクッ 料理長「これは…素晴らしい!10年に1人の逸材かもしれん!!」 ミレイナ「わーい褒められたですぅ!」 ガラッ 眼鏡「ではこういうのはどうだ?この4人で今日の夕飯を作る。既に女将には話は通してある」 スメラギ「延長戦という訳ね」 模型子「望む所です」 ルイス「わ、私もやるの!?」 眼鏡「どうせ食べさせられるのはポニテと匙だしな。ブシドーは何でも食べるしみんな死なんだろう」 ピシャッ ルイス「匙も食べるんだよね…弱ったなぁ…どうすれば…そうだ!先生に相談してみよう…」つ携帯 ルイス「すぐに来るって言ってたけど近くに居るのかな?」 キャー 女性従業員「マッチョな海パンの変質者がーーーー!!」 キャーキャーワーワー… アレルヤ「あっ調理場ってここだね」 ルイス「先生!」 アレルヤ「事情は聞いた通りだよね。横で色々指導してあげるよ。 それと、ここに来る途中に食材もいっぱい獲って来たよ☆」つ山菜、鹿、熊 アレルヤ「じゃあマリーが待ってるし僕は行くね☆」タッタッタッタッタッ…ガサガサ ルイス「ありがとうございました!」 女性従業員「山に帰って行った…」 料理長「菓子職人に凄腕料理人か…へっ今日はなんて日だ… 俺も修業が足りないな。もっと精進しなくちゃいけないなぁ」 刹那「マリリン、紅葉が綺麗だって。見に行こうよ」 マリナ「あら、随分早いのね」 刹那「この辺りは早いんだってさ」 刹那「おぉ~…」 マリナ「真っ赤……綺麗ね」 刹那「マリリンの綺麗さには霞むさ(キリッ (やった!普通に、どもらず、言えたぞ!!」 マリナ「ほら見て。川に落ちた落ち葉がまるで橋のように……あら、何か言った?」 刹那「 ポニテ「ここの女将さんってさ、若くて美人だね。オパイもなかなかだねぇ。フヒヒwww」 匙「…ったく、クソポニか胸ばっかり見やがって」 ブシドー「あの女将なら十七歳と言っていた。しかし、この旅館は一年戦争ものの品揃えがいいなぁ」 匙「…なんか家と大差ないよ…」 眼鏡「………」カタカタ 匙「…温泉…行くか」 ゴソゴソ…… マリナ「………?」 刹那「………ゴソゴソ」 マリナ「刹那……何してるの?」 刹那「わぁっ!?」 マリナ「ビクッ」 刹那「なな、なんでもないよ!」 マリナ「その辞書は何?」 刹那「あ、あぁ。携帯用の辞書さ…まだ知らない事も多いからね」 マリナ「まぁ、偉いわ。ね、見せて」 刹那「なななななぜかな?かな?かな?」 マリナ「辞書ってめくってるだけで楽しくなるじゃない?」 刹那「そ、そうだけ……あっ!」 マリナ「も~らった!……あら、付箋がいくつか……」 刹那「やめてえええええええ」 以下、付箋頁及び赤ペンで囲まれている箇所 うなじ 唇 結婚 鎖骨 幸せ 接吻 抱く 乳 乳首 乳房 妻 舐める よがる 眼鏡「むっ?何か悲鳴が……カンッ」 ブシドー「10年ロォン!九蓮宝燈だ」 匙「眼鏡、お前何振り込んでんだよ!」 ビリー「またブシドーの勝ちかい……」 ブシドー「ハッハッハ」 +.. // / | .. 。.. // / | .. + ... / ⊆⊇./ | .. * , ´ .`ヽ | .. 。 . 〈(彡_人ヾ i * .. ゙|()ヶ(.)‐|_i,! | + + ∪∪ ) 。 _ ヽ ソ . , ´ `ヽν 〈(彡_人ヾ i ゙|(),_(゚)‐|_i,! 〃⌒`"ヽ. __(ヾ Y c)__ ., ―‐、 从lV八トゝ./= _iニニニニi_ \.((∧lト、l l ヽd‘面ノロン┐ ./》──γヽ\.┌、とд゚;リ L /|二ソ//∠/,. ´ ̄`y, . ,\ヽ\\⊂{_ヽ cゞ/└ └{二i人|ii|彡,ヘ. }二}┘ ` ┘ \) / ┌‐[]-l)ソ il|‐┐ \ {二二二二二二二ハ⌒.i二リ二二二二二二二} 凵 ∪_ゝ 凵 (,,く00,,ソ またもや薄幸兄弟がプールに生きました ライル「いや~今日も水着美女がたんまり居るぜ!目の保養になる!」 リヴァイヴ「…しかし、アニューが居ないと僕は…」 ライル「何を言ってるんだよ義兄さん!アニューのためにも俺達が女体を研究するんだよ」 リヴァイヴ「な、なるほど。…しかし…どう研究するんだい?」 ライル「ヘヘッ、水中からさ。潜水して下から女体を研究するんだ!ほい、シュノーケル」つ リヴァイヴ「…あ、あぁ、ありがとう」 ライル「お先に行くぜ、義兄さん!」ジャバジャバ リヴァイヴ「さて、僕も潜るか……おっと電話だ。はい…あ、ヒリング?…うん…夕飯のイカ…」 ライル「ぶぅ~!びびてびたぼいばばっばぼ!(くぅ~!生きてきた甲斐があったぜ!)」 ライル「ボボボwww(グフフwww)」 ライル「…ボッ!びぼば!ばいぶいばんびぃ!(…がっ!紐が!配水管に!)」 リヴァイヴ「…あぁ。イカだね、分かりましたよ。では…ピッ…ん?なんだか向こうが騒がしい?」 アニュー「ふぅ、一人で店番は退屈だわ。テレビでも見ようかな」 『本日、温水レジャー施設にて、男性客の水着の紐が配水管に挟まるという事件が起こりました』 アニュー「うわ、間抜けがいたものね、失礼だけど。どうせ盗撮擬いなことをやってたんでしょ」 『ライル君!しっかりするんだ!だ、誰か!誰か助けて下さい!義弟なんです!』 (担架で運ばれる全裸ライルと付き添うリヴァイヴ) アニュー「………」 ヒリング「ちょwwwリヴァイヴがテレビに映ってるwww」 匙「…うわぁ…モザイクかかってるよ…」 ポニテ「水着の紐が引っ掛かったなんて、怖いねぇ」 刹那「ちょ、マリリン!ライルがテレビに出てる!ぜ、全裸で!」 マリナ「あら本当。…大人気かしら」 マリナ「大人気と言えば、ここはビームサーベル風呂が人気あるみたいよ」 刹那「ビームサーベル風呂?08の?」 マリナ「そう。サーベルの電気が水に流れ、ちょっとぴりぴりするんだって。 ね。後で行ってみない?」 刹那「そうだな……考えとくよ」 匙「ていうか、もしかしてここ『それを言うなら“大丈夫”の間違いじゃない?』って つっこむとこ?それとも大人になって何も聞かなかった振りをするとこ?」 ブシドー「ふむ…全裸になれば大人気になってテレビに映るのだな…」 ジニン「むっ?何やら怪しい気配を察知したぞ!」 ポニテ「いや~遊び疲れてお腹がぺこぺこだよ」 匙「二人のサポート忘れて遊んでんなよクソポニテ」 ポニテ「痛い痛い!抜けちゃうからポニテを引っ張らないで!?」 従業員「御夕食をお持ち致しました」 ブシドー「むっ夕餉の時刻か」 襖の隙間から 眼鏡「さぁ実食の瞬間だ」 模型子「ドキドキ…」 スメラギ「絶対に美味しいっていいなさいよ…」 ルイス「隠し味にフリスクを入れなくてよかったかのかな…」 ポニテ「なっなんかみんなの料理が違うような…」模型子、スメラギ作・謎の物体X 匙「さぁ?気のせいじゃないかな」ルイス(アレルヤ指導)作・豪華山菜料理、熊肉料理、鹿鍋 ガラッ 眼鏡「旅館自慢の料理だ。残さずに頂こうじゃないか」ミレイナ作・洋菓子、和菓子のフルコース ブシドー「いただく!いただくと言った!」通常の旅館の夕食 ピーポーピーポー 眼鏡「ポニテが脱落か」 匙「よくわからないけど食中毒って恐いねぇ」 ブシドー「軟弱な…鍛え方が足らん!」 【緊急搬送ッス!】 ピーポーピーポー♪ = ,. -― 、 ≡≡ ≡≡ く_, " `ヌ ,r゙"⌒ =. . ≡ J イ从从j) ィ (从从)),. ´ ̄ `ヽ (゙(j!}‘ヮノ} = ソd´∀) 〈|ii|人ヾソj ≡≡ ゞ/゙っ=ヾ__/ 、ヽミ`(l|i|дi!|" ⊂〈,l__l〉ii====.シヽ 〒⊇ll∪ ";cフii J ♂ ̄ ̄L/ソゞ-‐ " ̄∂∂ 匙「うまい、うまい」 ルイス「本当?良かった……ホッ」 匙「パクパク……うっ!?」 ルイス「さ、匙!?」 匙「な、鍋が……バタッ」 ルイス「鍋……?パクッ……うっわ!凄く辛っ!!」 ポニテ「うーん、うーん……ハッ!」 救急隊員「大丈夫か!?」 ポニテ「あれ?何故僕はこんな所にいるんですか?」 救急隊員「記憶が混濁しているのか?君は食中毒で……」 ポニテ「食中毒?いやですねぇ、ピンピンしてますよ。ほら、ほら」 救急隊員「……なんともないのかい?」 ポニテ「じぇんじぇん。きっと食べすぎて倒れただけなんじゃないかと……」 救急隊員「ふーむ……?(検査中」 ポニテ「ほら。何ともないんで、降ろして貰えますか?」 救急隊員「妙な事もあるものだ……ま、これからは食べすぎないよう気をつけなさいね」 ポニテ「はい。ではお騒がせしました」 スメラギ「はぁ…結局勝負どころの話じゃなかったわね……」 模型子「ですね……ミレイナちゃんが味を整えて、アレルヤさんがTV電話で調理法を支持してくれなかったら……」 スメラギ「それにしてもあんたの包丁さばき…危なっかしくて見てらんなかったわ(笑)」 模型子「#む、あんな食材扱った事無いですから…それに私、普段自炊くらいしてます! スメラギさんこそダシ入れずにお味噌汁作ろうとするわ、生魚触れないって駄々こねるわ…普段料理されないんですね(笑)」 スメラギ「#やるっての小娘…!?」 模型子「#…なんですかオバサン!?」 バチバチ…! ミレイナ「ハレヴィさん…そんなに落ち込む事無いですぅ… クロスロードさんあんなに美味しそうに食べてくれたじゃないですかぁ…」 ルイス「いいのよ…ミレイナちゃん…いいの…私は…お嫁さんになれない……」 マリナ「じゃあ女湯の方に行ってくるわね」 刹那「うん、俺も男湯の方に行ってくるよ。また後でね」 刹那「結構広いなぁ。しかし、直にビームサーベルが刺さってる…平気なのか…? うお!?ちょっとピリピリするけど気持ち良いかも」 ブシドー「実にいい湯加減だ。しかし電力が足らんな。私は我慢弱い男だ!!! これがスイッチか。問答無用!」ピッ 刹那「…ふぅ…い~い湯~だ~な~ハハハ…な~んて……!!!!? カッカッカッカッ…… 模型子「何で…私にばかり…意地悪…するんですかー!」ビシッ! スメラギ「あんたが…私を…オバサン扱い…するからっ…!」バシッ! 模型子「先に…小娘扱い…してきたのは…あなたじゃないですかー!」バシュ! スメラギ「うるさいっ…とにかくあんたは…私の…プライドを…ズタズタにしたのよっ…!」ビシッ! 模型子「プライド!?…そんなくだらないものの為に…ポニテさんを…巻き込まないでー!」バシィ! カッカッカッカッ… 宿泊客A「オイ、見ろよ…えらい美人のねーちゃんが二人…痴話喧嘩しながら卓球してるぜ…」 宿泊客B「しかも二人とも凄いボインちゃんじゃねーか…たまんねえなオイ…」 宿泊客C「いいぞー!ねーちゃん達ー!もっとやれー!」 ワイワイ… ガヤガヤ… ルイス「ハァ…恥ずかし///…先お風呂入ってようか……」 ミレイナ「///はいですぅ……」 ,r ヽ ̄`ヽ _ .イ .j {゙"リ、ヾ〉 ,c∝∝c、 ゞイ.リ ・ω从ゞ_________/|___________ (从人))@| . Jリ/フっ●/ /|/ γ⌒o ●|!ω・ |!ソ . |==|/ |/ (ヾy(,,,フっ |_ノゝ==================== |二ス || || し ヽj , - 、 __ , -、 (ヽ〃゙` !"ヽノ ) __ ヒヌ:{゙゙゙゙ ""}ヒヌ . ´ 、 `ヽ そ ゙(l -дノ ろ { i jハi!ハl cソ`y/っ ヘリ|!///ノ ソ==} /ヾ」L〉 |_メ_ゝ ソ==} |_ノ」ゝ ライル「…たまんねぇなぁ、おい…ポニさんに一眼レフ渡しておいてよかったぜ…ムフフ///」 録音inデュナメス「おい、リンゴ剥いたぞ。食えよ」 ライル「なんだよ兄さん、ピーラーで皮剥いたのかよ」 録音inデュナメス「別に食えればいいだろ。ったく…」 ポニテ「ハァハァ…///」 眼鏡「うむ、いい絵が撮れた。これでまた僕の財布が潤う」 スメラギ「ハァハァ…なかなかやるじゃないの……」 模型子「ゼェゼェ…そっちこそ……」 スメラギ「フン…カワイくないわね…ハァハァ…」 模型子「……一つだけ聞いていいですか?」 スメラギ「な、何よ…急に改まって……」 模型子「ポニテさん抜きで、私に構ってくる理由を…」 スメラギ「な、そんなの特に無いわよ…!ただ…」 模型子「ただ?」 スメラギ「ただあんた見てるとイライラすんのよ…(ウブな頃の自分を見ているようで…」 模型子「?…最後の方…よく聞こえなかったけど……」 スメラギ「…さて、お風呂、入るんでしょ…?背中…流してよ…」 模型子「……ハイハイ、分かりましたよーだ…」 ポニテ「二人が温泉に!?こうしちゃいられない。…カメラとシュノーケルと…」ゴソゴソ ポニテ(…ムフフ///早く二人が来ないかなぁ///) ビー!ビー!ビー!ビー!カメラ反応あり!カメラ反応あり! 四郎「盗撮魔め!銃身が焼け付くまで撃ち続けてやるっ!」ダダダダ ポニテ「ギャピィィ!…ヘ、ヘルプミィー!」 四郎「お客さん…ウチは混浴だけどカメラは困ります」 ポニテ「だって…男の性なんだもん…」
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西村修平・街宣名誉毀損裁判:東京地裁判決(平成22年4月28日判決言渡)後編 (西村修平・街宣名誉毀損裁判:東京地裁判決(前)より続く) 第3 当裁判所の判断 1 争点(1)(名誉毀損性)について (1)本件演説部分について 本件演説部分は、これと一体をなすその余の部分、とりわけ創価学会がオウム真理教に比類する巨大なカルト集団であり、亡明代の謀殺事件に関わっていると断定的に主張する部分及び前後の文脈等の事情を総合的に考慮し、一般の聴衆の普通の注意と受け取り方を基準として判断すると、亡明代は、自殺したのではなく、計画的に殺害されたと断定的に主張した上、東村山署副署長であった原告が捜査に当たり、亡明代が自殺したものとして処理したことについて、原告が、同署刑事係長及び地検八王子支部の検察官2名とともに、 亡明代が計画的に殺害されたことを知りながら、あえてこれを自殺事件に仕立て上げて隠蔽しようとしたと主張し、さらに、上記検察官2名は亡明代の謀殺事件に関わっている創価学会の学会員であって、原告及び上記刑事係長もこれと結託して上記隠蔽に加担する不正を行った同類のものであると主張し、上記各事実を適示するとともに、同事実を前提にその行為及び人格の悪性を強調する意見ないし論評を公表したものと解するのが相当である。 したがって、本件演説部分は、原告の人格的価値について社会から受ける客観的評価を低下させるものというべきである。 (2)本件記事について 本件記事部分は、これと一体をなす本件記事の表題及びその余の部分、とりわけ本件窃盗被疑事件の被害店舗の経営者を「創価学会信者」と記載し、原告を同店舗の「ガードマン(?)として登場する創価学会の怪!」と記載している部分及び前後の文脈を総合的に考慮し、一般の読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すると、亡明代が、自殺したのではなく、計画的に殺害されたと断定的に主張するとともに、東村山署副署長である原告は、創価学会の関係者であって、捜査に当たり、亡明代が計画的に殺害されたことを知りながら、あえて自殺と断定して、これを隠蔽しようとしたもので、その隠蔽工作として亡明代が万引きをしたという虚偽の事実をねつ造したと主張し、上記各事実を摘示するとともに、同事実を前提にその行為の悪性を強調する意見ないし論評を公表したものと解するのが相当である。 したがって、本件記事部分は、原告の人格的価値について社会から受ける客観的評価を低下させるものというべきである。 (3)被告は、本件表現は、東村山署の機関である副署長としての原告の捜査指揮を批判したもので、原告個人を対象としていないと主張する。 しかしながら、本件各表現は、捜査を担当した東村山署副所長(ママ)である原告を特に名指しし、原告の行為ないし人格の悪性を強調するものであるから、原告個人を批判する側面を有するものと認められる。 したがって、被告の上記主張は採用できない。 (4)よって、本件各表現は、原告の人格的価値について社会から受ける客観的評価を低下させ、その名誉を毀損するものであると認められる。 2 争点(2)(違法性阻却事由)について (1)(※公共性、公益性、真実性について説明) (2)公共性及び公益性について 本件演説部分は、東村山署副署長として原告が行った本件転落死事件に関する捜査指揮に関連するものであり、本件記事部分も、原告が行った本件転落死事件等に関する捜査指揮等に関連するものであるから、本件各表現は、事柄の性質上、公共の利害に関する事実に係るものといえ、また、その目的が専ら公益を図ることにあったと認められる。 (3)真実性について ア 本件各表現で摘示又は前提とされた事実の重要な部分について (ア)前記認定事実に照らせば、本件演説部分において摘示された事実、あるいは意見ないし論評の前提としている事実のうち、重要な部分は、(1)亡明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること、(2)原告が、(1)の事実を知りながら、あえてこれを自殺事件に仕立て上げて隠蔽しようとしたこと、(3)創価学会が亡明代の謀殺事件に関わっており、原告は、創価学会の学会員である検察官2名と結託して上記隠蔽に加担する不正を行った同類のものであることであると認められる。 (イ)前記認定事実に照らせば、本件記事部分において摘示された事実、あるいは意見ないし論評の前提としている事実のうち、重要な部分は、亡明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること(上記(ア)(1)の事実)、原告が、亡明代が計画的に殺害されたことを知りながら、あえて自殺と断定して、これを隠蔽しようとしたこと(上記(ア)(2)の事実と同趣旨である)、(4)原告がその隠蔽工作として亡明代が万引きをしたという虚偽の事実をねつ造したことであると認められる。 イ 本件各表現の事実の重要な部分の真実性について (ア)前記認定事実、証拠(甲5、11、19,20,38、乙4の1・2、9の1、11、34、42の2、原告本人)及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。 (1)○○は、平成7年6月19日、東村山署警察官に対し、以前から面識があり、万引きをしたと疑っていた亡明代が本件洋品店に来たことから、防犯ミラーを通して注視していたところ、Tシャツを万引きしたのを目撃したので、立ち去る亡明代を約20メートル追跡して追いつきとがめたところ、亡明代がTシャツを落としたのでこれを取り返したが逃げられたことなどを被害申告した。東村山署警察官は、同申告を受けて、当日客として同店に居合わせ、○○が犯人から上記Tシャツを取り返す状況等を目撃したという者や、同人らが犯人は亡明代だと述べていたのを現場で目撃したという者らの事情聴取をするなどの裏付けをとった。東村山署は、亡明代を被疑者として任意で3回取り調べを行ったが、亡明代は万引き事件は政敵によるでっち上げであるとして犯行を否認し、万引き事件当日午後3時過ぎころ、レストラン「びっくりドンキー」において矢野と一緒に食事をしていた旨のアリバイを申し立て、アリバイの裏付け資料として、同レストランが発行した「レギュラーランチ」を食べたとするレジジャーナルの写しを提出した。しかし、裏付け捜査の結果、同レストランが保管する同レジジャーナルの伝票や同レストランの店員の説明から、同レジジャーナルの写しは亡明代以外の第三者が食事をした際のものであることが判明したことなどから、原告は、警視庁本部の関係課と協議した上で、署長の決裁を受けて、同年7月12日、亡明代を被疑者とする本件窃盗被疑事件を地検八王子支部検察官に書類送検した。 原告は、同日午後5時ころ、上記検察官送致を機に、新聞社の記者らの取材に応じて、上記事案の概要を公表するとともに、「捜査の結果、アリバイは信用できないことや目撃者が複数いることなどから、警察は朝木市議による犯行と認め、本日、被疑者を窃盗罪で知見に書類装置した。」などと広報した。(甲5、20、乙4の1・2、42の2、原告本人) (2)送致後、東村山署は、亡明代が本件窃盗被疑事件が発生したとされる時刻前に北海道拓殖銀行東村山支店のキャッシュサービスコーナーに立ち寄ったことについて裏付け捜査をし、同銀行の防犯カメラが撮影した亡明代と思われる人物の白黒写真を入手したが、○○にこれを見せると、犯人の特徴と一致している旨供述した(甲20、乙4の2、原告本人) (3)矢野は、平成7年10月5日、検察官に対し、アリバイについて、亡明代が警察官に対して「レギュラーランチ」を食べたと供述したのは、亡明代の記憶間違いであり、正しくは「日替わりランチ」だっとと(ママ)供述した。しかし、裏付け捜査の結果、上記レストランが保管していた伝票から、矢野と亡明代が食事をした時間帯には、「日替わりランチ」は完売のため品切れで食べることはできないものであったことが判明した(甲20)。矢野は、亡明代の上記アリバイを最初に自分が思い出したとしているが(甲5)、矢野及び直子の共著に係る「東村山の闇」と題する書籍(乙32。以下「本件書籍」という。)の「第六章 謀殺のプロローグ」の中で、アリバイに関して、「私の記憶だと、メニューの内容から見て、食べたのは、どうもレギュラーランチではなく、『日替わりランチ』だった。」、「店長から渡された『レジの記録』には、よく見ると『レギュラー』を示す文字が入っていたのだ。」、「そうすると、このレストランへ行った日にちが六月一九日でなかったか、六月一九日は合っているが、時刻がちがうか、どちらかだ。」、「一〇日も経っており、記憶も薄れ、完全には思い出せないことはたくさんある。」などと記述しており、上記レストランに行った日にちが本件窃盗被疑事件当日ではなかった可能性等を認め、アリバイに関する記憶が薄れているなどとしている (乙32)。 (4)亡明代は、平成7年9月1日午後10時ころ、前記のとおり本件マンションの5階と6階の間の非常階段から転落したが、同日午後10時30分ころ、同所付近の飲食店店長が血を流して倒れている亡明代を発見し、「大丈夫ですか。」と声を掛けたところ、亡明代は「大丈夫です。」と答え、さらに「落ちたのですか。」との質問にこれを否定し、同店店員が「救急車を呼びましょうか。」と申し出たのに対して、亡明代はこれを断ったが、同店員は、東村山駅前交番に負傷者がいると届け出た(乙42の2)。 (5)亡明代は、救急搬送後、平成7年9月2日午前1時ころ、搬送先の防衛医科大学校病院において、多発外傷に基づく出血性ショックを主体とする外傷性ショックにより志望した(乙9の1、11)。 (6)原告は、上記飲食店店長及び店員から上記(4)の事実を聴取するなどした後、平成7年9月2日午前7時ころ、新聞社等の記者の取材に応じ、東村山署の広報担当として、広報案文に基づき、本件転落死事件に関し、「現在までの捜査状況」として、「本部鑑識課員等の応援を得て、事件、事故の両面から捜査中である。今後は、不明の靴やカギの発見、目撃者の発見等事実解明のため所要の捜査を行う。」と口頭で述べるとともに、手持ち資料に基づき、「事件性の有無」について、「現場の状況、関係者からの聴取及び検視の結果等から事件性は薄いと認められる。」などと発表した。 また、原告は、現場に急行した警察官が本件マンションの5階から6階に至る非常階段の手すりに手指痕跡を発見したが、同所には他に争ったような特異な痕跡がないこと、転落現場の鉄製フェンスが同手指痕跡の直下で折れ曲がっていたことをそれぞれ確認したこと、亡明代の死亡前の言動、警察官が聞き込み捜査をしたところ、転落当時悲鳴及び墜落音を聞いた本件マンションの住人がその際に人が争う気配はなかったと供述していること、検死の結果、亡明代の遺体には、墜落によるものと認められる創傷以外の防御創傷がないとされたこと、解剖の結果、血液及び胃の内容物には、揮発性薬物、劇薬物、アルコールの検出が認められなかったこと、死因は多発性肋骨骨折等による出血性ショック死であり、執刀医の所見は「右側前身に認められる損傷は人力では不可能であり、墜落による損傷と見て矛盾はない」というものであったことなどから、犯罪性はないと判断し、東村山署は、同年12月22日、「他人が介在した状況はなく、犯罪性はないと認定した」という意見を付して、被疑者不詳の殺人事件として地検八王子支部検察官に送致した。 なお、本件転落死事件後に行われた東村山署による現場付近の捜索によっても、亡明代の靴が本件マンション付近から発見されることはなかったが、本件鍵束は同捜索後に本件マンション2階階段において発見された。(甲19、20、38、乙42の2、原告本人) (7)東京慈恵会医科大学法医学教室の医師らは、平成7年9月2日、亡明代の遺体の司法解剖を行い、その後平成10年7月21日までの間、必要な検査を実施した結果、同日付けで本件司法解剖鑑定書を作成した。同鑑定書には、「創傷の部位、程度」として皮下出血を含む傷害が記載されており、上肢につき、前記前提事実(3)ウのとおり、皮下出血を伴う損傷があることなどが記載されている。また、本件司法解剖鑑定書には、亡明代の遺体につき、血中及び尿中からはアルコールは検出されなかったことが記載されている。 (8)直子らは、本件司法解剖鑑定書記載の上腕部内側の皮膚変色部(以下「本件上腕部内側の皮膚変色部」という。)について、鈴木教授に鑑定を嘱託し、鈴木教授は、平成20年5月26日付け鑑定書(以下「平成20年5月26日付け鑑定書」という。)を作成した。 東京高等裁判所は、別件訴訟の平成21年1月29日付け判決において、平成20年5月26日付け鑑定書は、「左右上腕の皮下出血部は、その位置は、いずれも、自分の手の届く範囲であるが、正常の人なら、自分の上腕内側を自分で皮下出血が生じるほど強く掴まなければならない様な事態が生ずることはあり得ない。」、「皮下出血を伴う上腕部内側の皮膚変色部が生じた原因は、自分で強く掴むとか、救急隊員が搬送する際に強く掴むとか、落下の際、手すりにより生じたことも、落下の途中で排水縦パイプに衝突して生じたこととか、落下して地面のフェンスとか、排気口との衝突で生じたこともあり得ず、したがって、他人と揉み合った際に生じたことが最も考え易い。」と記載されているところ、「『自分で強く掴む』ことがあり得ないことは、『正常の人なら』そのような事態が生じることはあり得ないとするものであるが、明代が正常な状態でなければ(明代が自殺したとすれば、正常な状態でなかったということができる。)、そのような事態が生じることがあることを否定していないと考えられ、また、他の可能性を否定する根拠も十分なものでないといわざるを得」ないと判示し、同鑑定書のうち、上記上腕部内側の皮膚変色部が生じた原因について、「自分で強く掴むとか、救急隊員が搬送する際に強く掴むとか、落下の際、手すりに生じたことも、落下の途中で排水縦パイプに衝突して生じたこととか、落下して地面のフェンスとか、排気口との衝突で生じたこともあり得ず、従って、他人と揉み合った際に生じたことが最も考え易い。」という記載は採用することができないと結論付けた(甲11)。 そこで、直子は、同判決に反駁するため、再度、鈴木教授に対し、鑑定補充書を作成するよう嘱託し、鈴木教授は、平成21年3月17日付けで、本件鑑定補充書を作成した。本件鑑定補充書には、「朝木明代殿が仮に自殺しようとして、正常な状態でなかったとしても、この左右上腕の皮下出血は自分で掴んで生じた可能性はない。」、「他人と揉み合った際に、左右上腕が手指で強く掴まれた際に生じた可能性が強い皮下出血である。」などと記載されている。 (イ) 亡明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること(前記ア(1))について (1)本件上腕部内側の皮膚変色部について a 本件司法解剖鑑定書には、前記のとおり、本件上腕部内側の皮下変色部の記載があるが、これが他人と揉み合ってできた可能性があることを示唆する記載はされていない。 b 鈴木教授作成の本件鑑定補充書は、本件上腕部内側の皮膚変色部について、「その生成原因として、明代が他人ともみ合って上腕を強くつかまれた可能性があることが認められるだけであり、明代が他人に突き落とされて本件転落死したことまで推認できるものでないことは明らかである。」とした東京高等裁判所平成21年1月29日付け判決に反論しているが、鈴木教授は、本件上腕部内側の皮膚変色部について、従前、同人の平成18年8月20日付け意見書(以下「平成18年8月20日付け意見書」という。)において、「転落現場で救急隊により担架に乗せられる際、両腕を揉まれた可能性の他、他人と揉み合って上腕を強く揉まれた可能性も推認できる。」旨の意見を述べていたところ、同人の平成20年5月26日付け鑑定書においては、「左右上腕の皮下出血部は、その位置は、いずれも、自分の手の届く範囲であるが、正常の人なら、自分の上腕内側を自分で皮下出血が生ずるほど強く掴まなければならない様な事態が生ずることはあり得ない。」などと述べ、さらに本件鑑定補充書においては、「朝木明代殿が仮に自殺しようとして、正常な状態でなかったとしても、この左右上腕の皮下出血は自分で掴んで生じた可能性はない。」などと述べるに至ったものであるから、鈴木教授の意見の内容には変遷があり、しかもその変遷に合理的理由があるとは認められない(なお、平成18年8月20日付け意見書及び平成20年5月26日付け鑑定書は、いずれも本件において証拠として提出されていない。)。 また、本件鑑定補充書によっても、自殺をしようとして正常な状態でなくなっている人の自傷行為が自殺に結びつくような合目的的な行為に限定される理由が明らかでなく、かえって正常な状態にないのであれば、自殺に結びつかない不合理な行動をとったとしても不自然とはいえないのであるから、本件上腕部内側の皮下変色部が亡明代と他人が争った際に生じたことが最も考えやすいとする本件鑑定補充書の記載は採用することができない。 c 加えて、前記認定のとおり、亡明代が転落したと考えられる本件マンションの5階から6階の間の非常階段の手すりに残された手指痕跡の増したで鉄製フェンスが折れ曲がっており、亡明代が転落時に同フェンスに衝突したことがうかがえること、警察官の聞き込み捜査では、転落当時悲鳴及び墜落音を聞いたという本件マンションの住人がその際に人が争う気配はなかったと供述していることなどに照らせば、本件鑑定補充書を全面的に採用することはできず、本件上腕部内側の皮膚変色部は、亡明代が他人と揉み合ったことにより生じたとしても矛盾しないという程度の証拠力を有するにとどまるといわざるを得ない。 d ちなみに、別件訴訟の東京高等裁判所平成21年3月25日付け判決書(乙33)も矢野及び直子らが本件転落死事件につき「他殺の可能性を示す証拠があると信ずるについて相当の理由がなかったとはいえないというべきである。」とするにとどまり、他殺の可能性を示す証拠があることが真実である旨認定するものではないし、本件上腕部内側の皮膚変色部については、「明代の市報解剖鑑定書には他人と揉み合った際に生じることがある上腕内側の皮膚変色部が存在したことが記載されている」と記載するにとどまる(なお、同平成21年3月25日付け判決書及び本件鑑定補充書は、平成21年1月29日付け判決に係る上告受理申立ての際に提出されたが[甲17]、上告不受理決定がされている。)。また、別件訴訟の東京高等裁判所平成19年6月20日付け判決(乙37)も、本件上腕部内側の皮膚変色部が「他殺を疑わせる証拠となるようなものであること」を信じたことについては「相当の理由があるというべきである。」とされたにとどまる。 (2)被告の主張するその余の点について 次に、その他、被告が主張する亡明代他殺の証拠〔(被告の主張)イ真実性(イ)〕を検討する。 a 本件転落死事件当日に亡明代が矢野に対して「ちょっと気分が悪いので休んでいきます。」と電話した際の音声が生命の危険に直面した状態での音声であったと鑑定されたこと((1)c)、亡明代が当日の午後、本件窃盗被疑事件の弁護人から同事件がねつ造でなければ完全な人違いである旨の説明を受けて、同事件が不起訴とならなければあくまでも戦い抜く闘志を燃やしていたこと((1)d)、亡明代が当日、自宅から本件マンションまで歩いていった事実が存在しないこと((3)a)本件マンションの踊り場から亡明代が自力で手すりに上って落下することが不可能であること((4)b)、亡明代が転落直後、亡明代が倒れているのを発見した本件マンション1階の飲食店主に対し、「飛び降りてはいません。」と判然と述べたこと((4)c)は、いずれもこれを認めるに足りる的確な証拠はなく((3)aの点について、東村山署による捜索によっても亡明代の靴が本件マンション付近から発見されなかったことは前記認定のとおりであるが、そのことから亡明代が靴を履かずに本件マンションに赴いた可能性が否定されるものではない。)、本件転落死事件に創価学会が関与していたとする点((5))は確たる証拠がない。 なお、付言すると、本件音声鑑定書(乙10)によれば、日本音響研究所の鈴木松美は、平成8年3月22日、精神的緊張により音声の基本周波数が上昇するという因果関係があることなどを前提として、亡明代が平成7年9月1日午後9時19分に矢野に電話を架けた際の亡明代の音声の基本周波数の推移から、当時、亡明代が相当な精神的緊張状態にあったと推測したことが認められるものの、同鑑定は亡明代の音声が「生命の危険に直面した状態での音声であった」とするものではない。 b 本件鍵束が本件転落死事件後に行われた現場付近の捜索後に本件マンション2階階段において発見されたこと((3)b)は、前記認定のとおりであるが、そのことから直ちに亡明代を殺害した犯人が本件鍵束を同所に置いたという事実が推認できるわけではない。 c その他、東村山署が亡明代を殺した犯人から本件鍵束が亡明代の物であることを聞いていたなどという点((3)c)はこれを認めるに足りる証拠はなく、亡明代の政治的・社会的活動歴等((1)b)から、直ちに亡明代が自殺した可能性を否定することはできないし、本件転落死事件当時、本件マンションの住人が「ギャー!」という叫び声を聞いたことなど((4)A)が仮に認められるとしても、その際に人が争うような気配があったことをうかがわせる証拠はないから、これらをもって亡明代が何者かに殺害されたと認めることはできない。 d 被告は、本件窃盗被疑事件がえん罪であるから亡明代には自殺する動機がなかったと主張する((1)a)ところ、本件窃盗被疑事件がえん罪であるとする根拠(ア)について検討するに、直子が本件窃盗被疑事件当時亡明代が着ていた洋服と同じ洋服を着て写真(乙5の1・2)を撮影したこと((3))、北海党拓殖銀行村山支店において撮影された写真に○○の犯人識別供述と矛盾する映像があること((4))、亡明代にアリバイがあること((5))は、いずれもこれを認めるに足りる証拠はなく、本件窃盗被疑事件に創価学会の関与があるとする点((6))は確たる根拠がなく、他に本件窃盗被疑事件を亡明代が犯していないことを認めるに足りる証拠はない。 e 亡明代が平成7年9月3日に宗教法人法の改正の問題及び政教分離等について討論する市民団体のシンポジウムにパネリストとして参加する予定であること((1)e)が、同年8月27日、新聞に報じられているが(乙12)、これをもって、同年9月1日の本件転落死事件当時、亡明代が自殺するはずがないと断定できるものではない。そして、仮に他人により本件マンションから転落させられたため重傷を負ったのであれば、これを発見した第三者に対して、通常は転落の事実を申し述べるなどして、必死に救助を求めると考えられるところ、前記認定事実によれば、亡明代は、転落直後、重傷を負ったにもかかわらず、発見者に対して転落の事実を否定し、救急車の手配さえ断ったというのであり(上記イ(ア)(4))、これは亡明代が自分が本件マンションから転落し負傷したことの発覚をおそれたものとみることができ、他人により高所から転落させられるような危害を加えられた者の言動としては不自然であること、被害者が亡明代が犯人である旨供述し、被害者が現場から犯人を追跡し、被害品を取り返したところなどを目撃した第三者らもこれに沿う供述をしていたこと、亡明代がレジジャーナルの写しをアリバイの証拠として提出したが、原告ら捜査機関において裏付け捜査の結果、アリバイの主張は信用性がないと判断されており、警察官による被疑者取調べや原告による広報(上記イ(ア)(1))などを通じて、亡明代もそのことを知っていたと考えられることなどに照らせば、本件転落死事件当時、亡明代を被疑者とする本件窃盗被疑事件が地検八王子支部へ書類送致されていたところ、検察官送致後、被疑者である亡明代が本件窃盗被疑事件につき、自己が今後起訴されて刑事責任を問われかねない厳しい立場に置かれていることを憂慮していたことがうかがえる。 したがって、被告の主張するその余の点を考慮しても、本件転落死事件当時、亡明代に自殺の動機がなかったとはいえない。 (3)小括 以上によれば、被告の主張するその余の点を考慮しても、亡明代が殺害されたことや、これが計画的なものであったことを認めることはできない。 (ウ)その余の事実の重要な部分(前記ア(2)(3)(4))について 以上のとおり、亡明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること(前記ア(1))は認められないが、仮に亡明代が殺害された可能性があるとしても、本件において、原告が、(1)の事実を知りながら、あえてこれを自殺事件に仕立て上げ、またはこれを断定して、隠蔽しようとしたこと(前記ア(2))、創価学会が亡明代の謀殺事件に関わっており、原告は、創価学会の学会員である検察官2名と結託して上記隠蔽に加担する不正を行ったこと(前記ア(3))、原告がその隠蔽工作として亡明代が万引きをしたという虚偽の事実をねつ造したこと(前記ア(4))は、いずれも客観的にこれを認めるに足りる証拠はない。 ウ 結論 よって、本件各表現について、摘示又は前提とされた事実の重要な部分が真実であることが証明されたとはいえず、違法性は阻却されない。 3 争点(3)(故意又は過失の阻却事由)について (1) 事実を摘示しての名誉毀損にあっては、その行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあった場合に、摘示された事実がその重要な部分について真実であることの証明がないときにも、行為者において上記事実の重要な部分を真実と信ずるについて相当の理由があれば、その故意又は過失が否定され(前掲最高裁判所昭和41年6月23日第一小法廷判決・民集20巻5号1118頁、前掲最高裁判所昭和58年10月20日第一小法廷判決・裁判集民事140号177頁参照)、また、ある事実を基礎としての意見ないし論評の表明による名誉毀損にあっては、その行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあった場合に、意見ないし論評の前提としている事実がその重要な部分について真実であることの証明がないときにも、行為者において上記事実の重要な部分を真実と信じるについての相当の理由があれば、その故意又は過失は否定されると解するのが相当である(最高裁平成9年9月9日第三小法廷判決・民集51巻8号3804頁参照)。そして、故意又は過失を否定する者が、上記事実を信じるについて相当の理由があったことの説明責任を負うものと解される。本件各表現は、公共の利害に関する事実に係るものと認められ、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったことは前記2(2)のとおりであるから、以下、相当の理由があったと認められるか否かについて検討する。 (2) 原告は、東京高等裁判所平成21年3月25日付け判決書及び本件鑑定補充書は、本件演説及び本件記事の後に作成提出されたものであるから、相当性の根拠とすることは許されないと主張する。確かに、行為者において真実と信ずるにつき相当の理由があるかどうかは、故意、過失の問題であるから、当該名誉毀損行為時を基準として判断すべきであるので、行為後の事情そのものは基本的には考慮すべきではないが、行為後に作成された資料を、行為時の相当性の判断の一資料とすることは許されるというべきである。 (3)ア そこで、東京高等裁判所平成21年3月25日付け判決書及び本件鑑定補充書も、被告の本件各表現当時の相当性の判断の一資料として考慮するに、これを考慮に入れても、本件上腕部内側の皮膚変色部は、客観的には、亡明代が他人と揉み合ったことにより生じたとしても矛盾しないという程度の証拠力を有するにとどまることは前記のとおりである。 イ 証拠(乙46,被告本人)によれば、本件演説及び本件記事発表当時、被告が主としてその前提事実の重要な部分の根拠として直接把握していたものは、本件司法解剖鑑定書(ただし、添付写真を除く。)、本件音声鑑定書、国会議事録(乙30)等のほかは、主として、乙骨正生著に係る「怪死」と題する書籍(乙28)、本件書籍(乙32)、週刊文春(乙21)等の週刊誌等の記事であったことが認められる。 なお、被告は、被告本人尋問において、鈴木教授の意見を確認した旨供述するが、被告が本件各表現をした後に本件鑑定補充書を確認したことは認められるものの、平成18年8月20日付け意見書及び平成20年5月26日付け鑑定書については、本件において証拠として提出されておらず、被告がこれらの意見書等を本件各表現以前に確認していたとの上記記述はにわかに採用できない。 ウ そして、上記各資料のうち、既にその内容を認定した本件司法解剖鑑定書及び本件音声鑑定書を除くものについて、証拠(甲27,37,39,乙6,21,22,28,30,32,33)によれば、要旨、以下の内容が記載されていることが認められる。 (ア) 平成7年11月30日に開催された第134回国会参議院宗教法人等に関する特別委員会の会議録には、出席した委員保坂三蔵が「本件転落死事件が単純な偶発的な事件でなく、計画された事件であったら大変なことである。本件転落死事件を創価学会が起こしたとは言わないが、疑われている。」などと発言したこと、その際、政府委員として出席した警察庁刑事局長野田健が「本件転落死事件につき、現在、警視庁において、所要の捜査態勢の下であらゆる可能性を視野に入れ、自殺、他殺両面からの捜査を進めており、早期に捜査を遂げて総合的な判断をしたい。」などと発言したことが記載されている(乙30)。 (イ) 乙骨正生著に係る「怪死」と題する書籍は、平成8年5月20日、第1版が発行されたもので、その内容は多岐にわたっているものの、本件転落死事件に関しては、「手すりについた指の跡から指紋が採取されていないこと、亡明代の靴が発見されず、警察犬が臭跡を発見できなかったこと、警察犬が発見できなかった事務所の鍵が平成7年9月2日に本件マンション2階の飲食店店員によって発見されたこと、東村山署が本件転落死事件直後の現場検証後、現場保存をしないなどその捜査が不自然であることなどから、原告が本件転落死につき事件性がない旨判断したことには疑問があること」などが記載されている(乙28)。 (ウ) 矢野及び直子が著した本件書籍は、平成15年11月10日、初版が発行されたものであるが、「東村山署の捜査及び広報の責任者である原告が、他の捜査担当者らとともに、本件窃盗被疑事件について亡明代を犯人であると速断して捜査を尽くさないまま書類送検し、本件転落死事件についても早々に『万引きを苦にした自殺』説を打ち出して、外部に広報し、他殺の証拠を無視し、捜査をねじ曲げたもので、その職務は適正ないし公正さを欠くものであった」などと記載されている(乙32,33)。 (エ) 週刊文春(乙21)等の週刊誌等の記事の要旨は、別表記載のとおりである(甲27,37,39,乙6、21、22)。 エ 上記認定によれば、被告が参考にした上記資料には、左上腕部後面等に皮下出血を伴う皮膚変色部があること、本件転落死事件直前の亡明代の声からは亡明代が自殺したとするには不自然な点があることなどが記載されているにすぎないのに、被告は、原告が本件転落死事件につき早々に本件被疑事件を苦にした自殺説を打ち出して他殺の証拠を無視したなどと記載されている本件書籍等を前提とし、これに沿うように上記資料を解釈して、本件各表現を行ったものと認められ、これらの事情に照らすと、被告が報道等に携わる者ではないことを考慮しても、裏付け調査を十分にしたとはいえず、本件各表現当時、亡明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること(前記2(3)ア(1))を被告が信じるについて相当の理由があったと認めることはできない。ましてや、本件において、原告が同(1)の事実を知りながら、あえてこれを自殺事件に仕立て上げ、またはこれを断定して、隠蔽しようとしたこと(前記2(3)ア(2))、創価学会が亡明代の謀殺事件に関わっており、原告は、創価学会の学会員である検察官2名と結託して上記隠蔽に加担する不正を行ったこと(前記2(3)ア(3))、原告がその隠蔽工作として亡明代が万引きをしたという虚偽の事実をねつ造したこと(前記2(3)ア(4))は、被告の推測にすぎず、本件各表現当時、これらの事実を被告が信じるについて相当の理由があったと認めることはできず本件各表現の意見ないし論評が公正な論評として許容される範囲内であるともいえない。 (4) したがって、被告が、本件各表現について、摘示又は前提とされた事実の重要な部分を真実と信じるについて相当の理由があったとは認められず、故意又は過失は阻却されない。 4 争点(4)(損害)について 以上のとおり、本件各表現は、原告の行為や人格の悪性を強調し、その名誉を毀損するもので違法かつ有責であるが、本件は、現職の東村山市議会議員が、同市内で発生した本件窃盗被疑事件の被疑者として書類送検される中、同市内において本件マンションから転落死したという事案であり、本件各表現は、当時捜査の指揮に当たっていた責任者に対して、本件転落死の事件性や本件窃盗被疑事件に関する捜査等のあり方を批判し、公正な捜査と事件の真相の解明を求める側面及び東村山署という組織の活動に対する批評としての側面もある。 その他、本件に現れた諸般の事情を総合考慮すると、原告の被った精神的苦痛を慰謝するには10万円が相当であると思科する。 第4 結論 よって、原告の請求は主文1項の限度で理由があるからこれを認容し、その余の請求は理由がないからこれを棄却することとし、主文のとおり判決する。なお、仮執行宣言については、相当でないから、これを付さないこととする。 東京地方裁判所立川支部民事第1部 裁判長裁判官 飯塚宏 裁判官酒井英臣及び同尾藤正憲は、いずれも転補につき、署名押印することができない。 裁判長裁判官 飯塚宏 ソース(りゅうオピニオン):その5・その6・その7・その8・その9・その10・その11・その12(了) 2011年1月20日:ページ作成。