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前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第9話 WEKC結成!! 四次元ロボ獣メカギラス 登場! ホタルンガとの戦いの2日後、魔法学院。 この日は朝早くから学院の校門前に数台の馬車が集まっていた。学院所蔵の豪華でもなければみすぼらしくも無い ありふれたもので、1台に6人ほど乗れる中型なものだ。乗り込もうとしているのはルイズに才人、それにキュルケ、タバサ、 ギーシュなどかつて防衛軍としてベロクロンと戦った生徒たち、総勢19人。かつてはもっと多くいたのだが、 ベロクロンの2度目の襲撃の際に負傷したり、戦いの恐怖に負けてしまったりしてこれだけに減ってしまっていた。 彼らは今日、王宮からの呼び出しを受けて出立しようとしていた。 そして、それを見送る人影がひとつ。 「はい、皆さん乗り込みましたね。王宮までは正午までには到着するでしょうけど、帰りの予定は立っていません。 もしものときに一泊する用意はありますね」 馬車を一台ずつ周り、生徒達に注意を与えているのはあの元フーケことロングビルだった。 彼女は給金5倍という見返りの代わりに学院にとどまり、秘書として学院の様々な事務仕事に当たっているのだった。 「ロングビルさん、頑張ってるなあ」 「元々秘書としては有能だったんだ。給料5倍の上にやくざな副業をしなくてすむようになったらそりゃはりきるさ」 その様子を才人とデルフが最後尾の馬車から顔をのぞかせながら眺めていた。 この馬車に乗り込んでいるのは才人、ルイズ、キュルケ、タバサとデルフの4人プラス1であの夜の経緯を知っている者だけで あったから会話の内容に気を使う必要はなく、馬車の騎手も人間ではなくゴーレムだから問題はない。 「しかしああして見てると、とてもフーケだったとは思えないなあ」 「ふん、男の前で猫をかむる女なんてろくなのがいないわよ、案外まだ何かたくらんでるんじゃないの」 この中では、まだキュルケだけはロングビルのことを完全に信用してはいないようだった。 だがまあ当然といえば当然だろう、怪盗として貴族を相手にこれまで好き放題に暴れていたやつを急に信用しろというほうがどうかしている。 実際にあの日の遅くにロングビルをそのまま秘書として雇い続けると聞いたときには彼女は本当に驚いた、 万一発覚すれば学院の名誉どころか共犯として自分達も罪に問われてしまうのだ。 しかし、衛士隊に引き渡すということは、そのまま死刑台送りにするのと同義であり、ヤプールに操られていたことと、 見てはいないがルイズを助けたこともあってキュルケもそこまで非情にはなれず、仕方なく怪しいそぶりを見せたら いつでも焼いてもいいという条件付でロングビルの滞在を認めていた。 「あらツェルプストー、あなたの口から猫をかむるなんてよく言えたものね。毎度男の前では厚化粧と二枚舌を使う化け猫のくせに」 「む。おや、これはヴァリエールには大人の駆け引きがよくわからないみたいね。いいこと、化粧は女の真の美しさを隠す仮面、 小さな嘘は相手にその人の魅力を想像させる鍵、女は秘密のヴェールを軽くまとうことで輝きを増す。 男に尻尾を振って爪と牙を隠すのとは次元が違うのよ。まあ、あなたにはまだわからないよね。恋愛経験"ゼロ"のルイズ」 「キ、いいいいい言ってくれるわねツェルプストー! 恋愛経験が無い!? ああそりゃあんたは有り余るほどあるでしょうね! なんせ何百年も前から他人の男を寝取ることだけ考えて生きてきた泥棒猫の家系ですものね!」 「あら、恋愛は人生の宝石、それが多くて困ることなどなんにもなくてよ。ま、わたくしに有り余ってるのは経験だけじゃなくて、 首とお腹の間にある"なにか"もですけど」 キュルケがそう言ってルイズのある部分を指差すと、ルイズは今度は聞き取るのも難しいような金切り声をあげてわめきだした。 その様子を才人はやれやれまたかと思って見ていた。触らぬ神にたたりなし、まだ出発もしていないのにこんなところで 爆発でも起こされたらロングビルにいらぬ迷惑がかかってしまう。 「なあタバサ、今回呼び出されたのはなんでだと思う?」 すぐ隣で暴れているサウンドギラーを刺激しないようにして、才人はこんなときでも平然と本を読んでいるタバサに話しかけた。 「……多分ヤプールに対するなんらかの対策が決まったんだと思う。ただし、外国人であるわたしやキュルケも呼び出すところを見ると、 トリステイン軍の再建はおぼつかないと見える」 「まあ、軍が元通りになったならわざわざ学生にお呼びがかかるわきゃないわな。やだなー、軍人に混ざって訓練とかやらされたくねえな」 あの2度に渡るベロクロンとの戦いで軍が受けたダメージは大きく、特に空中戦力である魔法衛士隊はほぼ全滅に近い損害を受けたらしい。 最精鋭戦力であるグリフォン隊だけはまだ戦力を保持しているが、それとて以前の3割にも満たない。 と、そのときそれぞれの馬車の見回りが済んだらしく、ロングビルが窓を覗き込んで話しかけてきた。 「こらあなたたち、そんなに騒ぐとはしたないわよ。城に着くまでそうしてるつもり?」 どうやら途中から話し声が大きくなりすぎて外に聞こえてしまったらしい。キュルケとルイズはそう言われて。 「だってヴァリエール(ツェルプストー)が!」と、声をそろえて仲良く言い返したが、どう見てもふたりとも淑女の態度とは程遠い。 「どっちもどっちよ。やれやれ、これじゃずっと一緒に乗ってくふたりは大変ね」 「……私は、気にしない」 「あー、もう慣れてます。ところでロングビルさん、今度の呼び出しの理由、ロングビルさんはなんか聞いてませんか?」 「いえ、私も特には、けどあなたたちも呼び出された顔ぶれを見れば薄々見当はついてるんじゃない。それに、 噂では近々軍の大幅な配置転換や新設部隊の設置が行われるって聞いてるわ」 そう聞いて才人はあらためて大きくため息をついた。 「ふぅ、やっぱし軍隊がらみか、ヤプールと戦うならまだしも、軍隊に入れられるのは勘弁してほしいよ」 「ま、そうは言っても実際今のトリステインは猫の手も借りたい台所事情なんでしょうよ。まあ、 そうは言ってもいきなり学生を軍に組み込んでも役に立ちはしないでしょうから、気楽に行ってきなさいな」 「ありがとう、ロングビルさんも無理はしないように気をつけてください」 「ありがと、でもあたしは大丈夫よ。なんてったってもう学院長のセクハラに遠慮する必要がこれっぽっちも無くなったんだからね。 おかげであれから積もり積もったうっぷんを気分よく晴らさせてもらってるわ、あはははは」 それを聞いてルイズはここ数日続いていた、あることを思い出した。 「そういえば、ここのところ学院長室のほうから何かを叩きつけたり、物が砕けたりするような音が聞こえてきたりしたけど、まさか……」 「ご想像どおりよ、あんたたちもあのエロジジイに何かされたらあたしに言いなさい。3倍返しにしてやるから。 なあに、あのじいさんそんなもんじゃ死にゃしないし、あきらめもしやしないから」 ロングビルはそう言ってカラカラと笑った。 どうやら、キュルケの心配も杞憂だったようである。絶好のストレス解消法を得てロングビルは心から仕事を楽しんでいるようだ。 「ま、そういうわけだから学院のことはまかせて君達はいってらっしゃい。なあに、万一無理やり軍に入れられそうになったら 適当な口実つけてやめちゃえばいいのよ」 「そんな! 貴族たるものが一度望んで入った軍役を勝手にやめられるわけな」 「あなたたちには、そんなことよりここでやるべきことが山ほどあるでしょう。そういう台詞は一人前になってから言いなさい」 ルイズの反論をぴしゃと遮ると、ロングビルは馬車の窓を閉じ、従者のゴーレムに出発を命じた。 「いってらっしゃい。くれぐれも、身命をとして果たしますなんて馬鹿な仕事もらってくるんじゃないわよ」 遠ざかっていく馬車を、ロングビルは目を細めて見送っていた。 トリステイン魔法学院から首都トリスタニアまでは馬車でおおよそ3時間、その間ルイズとキュルケは飽きもせずに言い合いを続けていた。 才人としては屋根の上にでも避難したい気分だったが、あいにく怒りが度を越えたルイズのかんしゃく玉の先として、 うれしくもない仕事が回ってきたせいでそうもいかなかった。唯一救いがあるとしたら、暴発したふたり(9割方ルイズ)が 魔法を炸裂させないように公平にタバサに杖を預けて舌戦を繰り広げていたため馬車が無事な状態で街まで着いたことだろうか。 「へーっ、もう大分復旧したな」 トリスタニアの街は、ベロクロンの襲撃で半分以上が焼け野原となったものの、現在では掘っ立て小屋やテントも減り、 元の煉瓦や石造りの建物が軒を連ねるようになっていた。 そして馬車は、城へ向かう最後の準備を整えるための軽い休息を馬車駅でとるためにいったん停車して、 生徒たちはこわばった体を存分に伸ばして、ある者は身なりを整えたり、ある者たちは飲み水に群がったりしていた。 ルイズたちも水を受け取り、乾いた喉を潤して一息をついていたが、駅の客達がしきりになにかを話し合っているのを見て、 好奇心から何を話しているのかを聞いてみて少々驚き、そしてにやりとほくそえんだ。 それは、ここ最近トリステインを駆け回っている噂だった。あの土くれのフーケが実はヤプールの手先で、 数々の貴族惨殺事件は人間を超獣のエサにするためだったということで、最後はフーケまで喰われてしまったが、 超獣はかろうじてウルトラマンAがやっつけて、ある森の奥ででっかい首が見つかって魔法アカデミーに運び込まれて大騒ぎになっているということだった。 「ルイズ、これって」 「ええ、オールド・オスマンの情報工作、うまくいったみたいね」 これはまさしく、オスマンが王宮に対してした報告のたまものであった。 あの戦いの後、オスマンはロングビルをかばうために事件の内容をフーケが死んだということに改ざんした報告書を提出したのだった。 もちろんバレたら大変なリスクが伴う賭けだったが、そこは年の功で事実をベースにうまく虚実交えた内容の報告書には 特に不自然なところは無く、なにより森の奥に転がっているホタルンガの首が絶大な説得力を持っていた。 これによりフーケが死んだということはあっという間に国中に伝わり、すなわちロングビルの立場が安全になったということを意味していた。 「あのじいさん、とぼけた顔してなかなかやるものだな」 才人は、胸ポケットにしまってあるガッツブラスターを確かめながら、オスマンの気さくな顔を思い出したが、 同時に今頃はまたこりずにロングビルに手を出して半殺しに遭っているのだろうなと、手を合わせた。 さて、長い馬車の旅も終えてトリステイン城へと着いてみると、そこは貴族から雑多な職業の平民などでごったがえしていた。 「うわ、すげえ混雑してるな」 「どうやら噂は本当だったみたいね。さて、広間に行く前に受付を済ませなきゃならないんだけれど、これじゃどこがどこだか……」 19人の学生達は、どこに行けばいいのか見当もつかずにただ呆然と立ち尽くしていた。 そのとき、生徒達の先頭に立って先導を名乗り出たのは、金髪で薔薇の花を掲げた一見して分かるキザ男、ギーシュであった。 「諸君、僕についてきたまえ」 どうやら彼はこの状況にかこつけてみんなの先導をすることで目立とうとしているようだ。 「ちょっとあんた、ついて来いってどこいけばいいのかわかってるの?」 「もちろん、僕に間違いなどないさ。さあ、いざゆかん一番乗り!」 彼は決して悪い奴ではない。トリステイン貴族の常として傲慢な点はあるものの、以前才人と決闘して敗れたときには素直に敗北を認めて、 その後頭を冷やして自身の非を正すような潔さも持っている。 ただし、それとは別に、でしゃばりでかっこつけ屋の上、考えなしで行動するという、一言でいうならばアホでもあった。 そして、半信半疑でついていったルイズたちも当然、訳の分からないところに迷い込むはめに陥ってしまった。 「ちょっとギーシュ、ここはいったいどこなのよ」 「えーと、城の中かな」 ギーシュは、どこだかわからない通路の真ん中で、怖い顔をした皆に囲まれて冷や汗を流していた。 「んなことはわかってるのよ! わたしたちは入門の受付をしようとしてたんでしょうが! ああもうどうすんのよ、このままじゃ 不審者に間違えられて捕まっちゃうじゃないの」 いまや焦っているのはこの中では才人とタバサを除く全員だった。 確かに、子供が揃って城の中をうろついていては怪しくないというほうがどうかしている。 そしてもしこんなところを捕まって収監されでもしたら、彼らの貴族としての名誉は台無しになってしまう。 「だ、大丈夫だよ。きっとその曲がり角の先に行けば、受付のあるところまで行けるさ、さあ行こう!!」 冷や汗を流しながらも名誉挽回に燃えるギーシュはまた先頭きって駆け出していった。 しかし、焦っていたのと後ろがついてくるか確認しながら駆けていたため、曲がり角の先から人が来るのに気づかずに 思い切りぶつかって尻餅をついてしまった。 「あ、いてて、ちょ、気をつけ……」 「何者だ! 貴様!」 ギーシュが抗議するより早く、無数の刃の切っ先が彼の喉元に突きつけられた。一瞬のうちに、 彼は剣を持った騎士数人に取り囲まれていたのだ。 さらに彼のぶつかった相手は、彼が思い切り吹っ飛んだのにも関わらずに、何事もなかったかのように立って彼を見下ろしていた。 「ひっ!?」 「ギーシュ!」 驚いたルイズたちが駆け寄ろうとすると、通路の先から続々と剣や銃を持った兵士たちが現れて生徒たちに武器を向けた。 兵士達は全員鎖帷子をつけているが身のこなしが速く隙が無い、単なる警備兵などではなく、よく訓練された熟練の部隊だ。 明らかに、こちらを不審者と思って警戒している。当然のことだが、生徒たちはそれとは別の意味での驚きも受けていた。 「お、女?」 なんと、兵士たちはその全員、およそ20名くらいだろうがすべて若い女性で占められていた。 そして、その指揮官と思えるギーシュがぶつかった相手は、短く刈りそろえた金髪の下から氷のように冷たい目で彼と生徒たちを睨み、 やがて、およそ20代前半らしき容貌からは想像もできないほど、威圧感のある声を生徒達に発した。 「全員動くな。ミシェル、ひとりでも不審な態度をとったらかまわず撃て」 「はっ」 副隊長格と思える青髪の女性騎士が銃口を向けてくると、もはや彼女たちが本気だということを疑う余地は無くなっていた。 ギーシュは無数の剣に囲まれて身動きできず、ルイズたちも銃口を向けられては杖を取り出すこともできない。 「見たところ学生らしいな、なぜこんなところをうろついている?」 「そ、それは……」 ルイズやキュルケや他の生徒達も、このときばかりは何も言えなかった。なにせ彼らは皆地位も名誉もある貴族の子弟たち、 間違っても「迷子です」とは言えようも無い。 だが、幸か不幸か、こういうときに守るべき誇りなど何一つ持ち合わせていない男が一人いたのが、彼らを最悪の不名誉から救う 希望の光となった。 「あの、それが受付行こうとしてたらいつの間にか迷っちゃいまして、すいませんがどっちに行けばいいんでしょうか?」 「サイト!」 後ろから頭をかきながら出てきた才人に全員の視線が集中した。 「迷子か?」 「まあ、平たく言えば」 あっさりと言ってのけた才人に生徒たちの非難の視線が集中したが、相手の威圧感のほうが強くてそれを口に出せた者はいなかった。 やがて、その指揮官らしき女性は順に生徒達を見渡すと、部下達に武器を収めるように命じた。 「どうやら本当らしいな。そういえば防衛軍の中に魔法学院の生徒達の志願部隊があると聞いていたが、お前達のことか」 ようやく刺すような緊張感から開放されて、生徒達はほっと息をついた。 ギーシュも一寸でも動いたら首をはねられそうだった白刃から開放されて呆けていたが、 落ち着いてくると彼女たちの誰一人として杖を持たずに、武器として剣もしくは銃のみを持っていることに気がついた。 なぜ疑問に思ったかというと、普通王宮を警護する任についている者は貴族出身の魔法衛士隊であり、 当然すべてメイジであるから武器は杖であるが、彼女たちはそれを持っていなかった、つまり貴族ではないということになる。 「君達、平民か?」 その言葉は特に考えも無く自然にギーシュの口から出たものであったが、彼はそれを聞いて氷のような眼で自分を見下ろす女隊長の顔を見て 不用意な自身の発言を瞬時に後悔した。 「いかにも、我々は全員平民の出。今度新設されることになった『銃士隊』の者だ」 それを聞いて生徒達の中からは「なんだ平民かよ」「魔法も使えないくせに生意気な」などといった陰口が叩かれたが、 彼女は凛とした態度で言い放った。 「だが勘違いするなよ。軍の中では我々は衛士隊とも同格に扱われる。それに、自身の存在に誇りを持っているのはお前達だけではない、 侮辱をするならそれなりの覚悟を持ってすることだな」 そう言われて何人かの生徒はかっとなったが、それ以上のことはできなかった。 通常なら剣士はメイジの敵ではないが、それも相手によりけりで、例えば目にも止まらぬ速さで間合いを詰められたり、 もしくは呪文の詠唱より速く銃を撃たれたりしたら当然負けるのはメイジのほうで、この『銃士隊』とやらなら、そのどちらも可能に見えたからだ。 つい先日も、ただの平民と誰もが侮っていた才人にギーシュが剣一本で敗北したのは記憶に新しい。 虚勢で対抗できる相手ではないと悟った一部の生徒たちは黙りこくった。 しかし、気まずい空気が場を包む中、それを救ったのはキュルケだった。 「失敬、ミス。お互い言いたいことはあるでしょうけど、時間も迫っていますし、初対面で理解が足りないこともあったでしょう。 このことはお互い水に流して、先を急ぎませんこと」 優雅に、それでいて敵意の無いよう両手を広げて穏やかに話しかけるキュルケの態度は、まるできかん子をあやす母のようであった。 「……いいだろう。我々も集合命令を受けていたところだ、ついてこい。それから、お前はいつまでそこでへたっているつもりだ?」 女隊長は、まだ腰を抜かしているギーシュに冷ややかな視線を向けていた。 「……っく、誰が」 「ほう、少しは骨があるか……さっさと来い、置いていくぞ小僧」 「小僧じゃない! 僕にはギーシュ・ド・グラモンという名がある。それに、へい……いや、貴君も騎士なら名を名乗りたまえ!」 女隊長は振り向くと、ギーシュの眼を真っ直ぐに見つめた。その、思わず眼をそらしてしまいそうになる圧迫感を、彼はもちうる勇気のすべてを 動員して押さえ込んだ。 「私の名はアニエス。どうやら少しは根性があるようだな。先におびえていたときとは違う目だ」 「……え?」 「だが、身のこなしや注意力は標準以下だ。もっと鍛えることだ、死にたくなければな。さあ、時間を喰ってしまったぞ、全員駆け足!」 アニエスが号令をかけると、銃士隊員だけでなく生徒達も思わず「はいっ!」と姿勢を正して返礼をして慌てて駆け出していった。 王宮内の、普段は式典やパーティなどに使われる大広間はすでに集まってきていた人々によっていっぱいになっていた。 「トリステイン魔法学院の義勇軍の方々ですね。こちらへどうぞ」 生徒達は銃士隊と別れて、広間のすみに整列した。順序は男子・女子・外国人・その他の順で、才人は一番後ろにいた。 その後しばらくは、集まってきた人たちの喧騒が続いていたが、やがて会場に王女アンリエッタがマザリーニ枢機卿を連れて現れると 皆一様に最敬礼の姿勢をとり、才人も見よう見まねで礼をした。 (あれが王女様か、ルイズと同じくらいの子だな。けど……あっちのほうは勝負になってねーな) 初めて見る王女様に向かって不埒なことを才人が考えていると、皆を見下ろせる壇上に立ったアンリエッタは広間によく通る声で話し始めた。 「皆さん、今日はよく集まってくれました。トリステインへの忠義の志、平和を守る正義の使途の集いに、わたくしはとてもうれしく思います。 ですが、ここに集まりの皆ももう知ってのことと思いますが、先日よりの貴族の惨殺事件、それがあのヤプールの侵略の一端であることが 判明しました」 広間に、聞こえるはずの無い汗の流れる音やつばを飲み込む音が響いたかのように思えた。 「幸いにも、事件の主犯であった超獣はウルトラマンAが撃破して、利用されていたフーケも死亡したそうですが、 ヤプールが直接的な攻撃だけでなく、内側からもこの国を蝕もうとしていることが明らかとなった以上、対策を根本から見直す必要が出てきました。 そこでわたくしは、軍を再編成するにあたって、対ヤプール用のあらゆる事態に迅速に対応できる専門部隊の設立をすることに決定しました」 広間のあちこちから「おお……」と感嘆の混じった声が聞こえた。 才人はこの話を漠然と聞いていたが、アンリエッタの話が一段落ついたあたりで、すぐ前にいるキュルケが小声で話しかけてきた。 「ねね、タバサ、ダーリン、聞いた? あの王女様、なかなか思い切ったことするわね。まあ発案はあっちの鳥の骨さんでしょうけど、 これで軍の意向に左右されずにヤプールの侵略のみに対抗できるってわけね」 「そうだな。ふぅ、これで安心したよ、ルイズのことだから軍に入ったままだと、いずれろくに考えずに戦争にまで出て行きそうだからなあ」 「あら、ダーリンは戦争は嫌い?」 「嫌いだね。戦争なんて言ってみれば国家公認の殺し合い競争だろ、殺しが好きなんて奴をどうして好きになれるか」 「怖いの?」 「怖いさ、俺なんて戦場に出たら真っ先に死ぬタイプだからな。戦争なんてせずにどこの国も仲良くやってくれてれば一番いいんだけど」 「ふーん、ダーリンはほんと変わってるわね」 キュルケは臆面も無く戦争は嫌い、怖いと言ってのけた才人に新鮮な驚きを感じていた。彼女の知る男達はいずれも、 国のためならいつでも戦う、誇りを守るためなら命はいらぬ、と誇る者ばかりだったからだ。 しかも、もし才人がなんの力も無いただの平民だったらそれもうなづけただろうが、ギーシュとの決闘の際や、ホタルンガにルイズが 捕らわれてしまったときに単身向かっていったことを考えると、彼を臆病だとはどうしても考えられなかった。 「そういえば、どこの国も仲良くといえばさ。王女様はハルケギニア全土の国家間でヤプールの攻撃に関して情報交換から 非常時の援軍派遣まで考慮に入れた同盟を考えたそうだけど、頓挫したらしいわね。まあ、アルビオンは最近内戦が激化してきた らしくてろくに内情すら分からないし、ガリアの無能王は言うに及ばず、ゲルマニアとは最近軍事同盟を考えてるそうだけど、 実際は腹の探りあい、うまくいくはずもないわね。どこの国も仲良く協力なんて、あの王女様も甘いわよね」 「……」 才人は無言で聞いていたが、キュルケの言うとおりにアンリエッタの考えを否定する気にはならなかった。なぜなら、国家間の利害を 超えての侵略に対する防衛、それは科学特捜隊からGUYSまで連綿と続く地球防衛軍の思想そのものであるからだ。 恐らく、アンリエッタは国家間の複雑な情勢などを考えずに、ただ平和を願う気持ちだけでそれを口にし、現実に負けたのだろうが、 周りの人間は彼女を笑う資格がないことに気がついていない。理想の邪魔をしているのは彼ら自身の利己心であることに。 やがて、王女の演説が終了し、マザリーニによる具体的な組織編制の説明に入った。 それは、2匹目の超獣ホタルンガの出現と、その作戦がトリステインの貴族達に与えた衝撃の深さを物語るものであった。 連日続いていた貴族の惨殺事件、それがヤプールの仕業であったということは、ヤプールは単なる力押しの侵略者ではなく、 謀略や策略を駆使する油断ならない相手ということになり、その道具として超獣が使われたら、それこそ今後被害は爆発的に増大していくだろうと思われた。 そして、その予想はまったく正しかった。 かつて地球でヤプールが暗躍していたころも、ヤプールは超獣や宇宙人を人間社会の中に送り込み、 社会の混乱をあおるとともに超獣を育てるといった戦法を得意としていたのだ。 すぐ隣にヤプールの手先がいるかもしれないという恐怖は貴族たちの間から、その従者や兵を通して平民に行き渡り、 やがてトリステイン中へと伝染していった。 これに対して王国のマザリーニ枢機卿は即座に緊急会議を開いて、ヤプールの内側からの侵略に対する対策を立てることに腐心したのだった。 しかし、戦力の中心となるメイジの数は激減し、魔法衛士隊を即座に再建することは絶対不可能、そのため平民を中心とした部隊がいくつか新設され、 そのひとつとして当時1小隊に過ぎなかったが、剣士としてずば抜けた実力を有していたアニエスの小隊が銃士隊に格上げされたのだった。 (アニエスさん、きれいだったな……けど、性格はルイズよりきつそうだよな。ありゃ絶対Sだ、しかもドSだ) 才人はさっき会ったばかりの凛々しくも恐ろしい女騎士の顔を思い出して、背筋がぞっとするものを感じた。 ルイズ、シエスタ、キュルケ、タバサ、ロングビルと短い間にいろんな女性と接してきた才人であったがアニエスの威圧感はずば抜けていた。 いや、アニエスだけでなく、副官のミシェルという人を始め銃士隊の女性たちの目つきは尋常ではない。できることなら彼女たちとはあまり係わり合いに なりたくないなと彼は思った。 その後、才人にはよくわからない単語や部隊名などの説明が続いたが、その中から魔法学院の生徒たちの志願部隊は防衛軍の一部隊とされ、 学院周辺の守りを主に請け負うことになったことが聞き取れた。 「要するに、自警団ってわけか」 才人は自分にわかりやすく解釈した。学院の守備といえば聞こえはいいが、実際は超獣が攻めてこない限り特にやることは無い。 もっとも、いくら魔法が使えるとはいえ成人もまだずっと先の子供に多くを任せるほど、この国が理性を失っていない証拠でもあったが。 やがて、細やかな説明に入る前にいったん休憩をとって15分後から再開しようということになった。気がついてみたらすでに1時間ほどが 過ぎていた。地球時間で言えば午後1時半くらいになるだろう。 生徒達は広間から中庭に出て花壇の周りのベンチなどに腰掛けながら、先程のことについて話していた。 「やあやあ諸君聞いたかい。僕らが王国から正式に学院の守護者になるよう命が下ったのだよ。大変名誉なことだねえ」 と、両手を広げて大仰に言ったのは言うに及ばずギーシュである。彼のほかにも何人かの生徒は名誉だとか誇りだとか言っているが 才人は正直どうでもよかった。彼らの意気込みはともかく、ハルケギニアの武力では超獣に歯が立たないのは証明されている。 だが、そんな彼の雰囲気を悟ったのかルイズが話しかけてきた。 「サイト、あんたわたしたちが正式に王国所属の部隊として認められたのに、うれしいとは思わないの?」 「ん? そりゃあさ、あの銃士隊みたいに歴戦の兵士の揃った部隊ならともかく、こっちは所詮ガキの集まりだろ」 「なによ、あんた名誉ある貴族の子弟のわたしたちと平民の部隊をいっしょにするつもり?」 「じゃあお前、アニエスと勝負して勝つ自信あるか?」 「ぐ……」 その質問にはルイズも返す言葉が無かった。杖を握り締めたまま思考が硬直している。 もしアニエスと対決したとして、勝つ見込みがあるとしたら剣の間合いの外から魔法を撃ち込み続けることだが、一撃で致命傷を 与えなくては彼女の鍛え上げられた体から生み出される瞬発力は、一瞬で間合いを詰めて剣を振り下ろしてくるだろう。 そして当然、強力な魔法を使うにはそれなりの詠唱時間が必要であり、さらに完全に間合いに入らなくても銃なら10メイルもあれば 充分であり、剣を投げつけるという方法もある。そして自分達にはそれを避けるだけの動体視力や瞬発力はない。 するとデルフも鞘から出てきてカタカタ笑いながら言った。 「まあ、獅子は百獣の王と言われるが、ガキのうちはシマウマに蹴られて死ぬこともある。そっちのにぎやかな姉ちゃんとぼんやりな嬢ちゃんは ともかくとして、あとの連中は正直話にならねえな」 ルイズはデルフの言う、あとの連中の中に自分も入っていることを心ならずも自覚していた。 「ま、どのみちマジで超獣が現れたりしたら「超獣が出たぞー、逃げろー」くらいしか言うこともねえんだ。立ち向かったところで 勝ち目なんか皆無なのはお前さんが一番よくわかってるだろう」 「……ええ、そのとおりよ。けどね、それがなんだって言うのよ!」 デルフの言葉に我慢ならなくなったルイズの、これまでにないくらい凄みのある声が響いた。 「わたしたちの実力じゃヤプールには敵わない? そんなこと百も承知してる。けどね、だからといって何もせずに逃げ惑えっていうの。 そんなことしたらますます相手を付け上がらせるだけじゃない。力があるかないか関係ない。わたしたちは断固として 侵略には屈しないということを見せ付ける。戦う人間がいるんだってことを敵味方に知らしめる。そんなこともわからないの!!」 今度は才人のほうが言葉に詰まった。 「そうだ、ミス・ヴァリエールの言うとおり!!」 会話を聞いていたらしいギーシュが突然ルイズの横に立って、誇らしげに語り始めた。 「ここにいる皆は、我こそは超獣の首を獲ってやろうと考えてることだろう。しかし、敵は王国の精鋭が総力を結集しても傷すら負わせられない のに対して、僕らはまだ学生、残念ながら自らの非力を認めるのもひとつの勇気だ。しかし、それでも杖をとり、敵に立ち向かう我らの 姿は戦う力無き者たちの心にも響き、決して服従や隷属を認めることはないだろう。諸君、我らは旗、戦場に翻り、その存在で 味方の指揮を鼓舞する勇壮な軍旗なのだ!」 「おおーっ!!」 思いもよらぬギーシュの名演説ぶりに男子生徒たちのほとんどが声をあげていた。 「へー、ギーシュにしてはまともなこと言うじゃない。これまで目にも入れてなかったけど、これなら目の片隅くらいなら置いていいかな」 「……希望……でも、ギーシュだし」 キュルケとタバサも珍しく感心していた。特に、自分の非力を認めるなど以前のギーシュでは考えられなかったことだ。 「どう、これでもまだ不満なの?」 「いや、俺が間違ってたよ……」 才人は、ルイズやギーシュの言葉を聞いて、自分が大切なことを忘れていたことに気がついた。 小さなころから憧れてきたウルトラ兄弟や歴代防衛チーム、自分も大きくなったらああなりたいと思ってきた。2006年にGUYSが 宇宙斬鉄怪獣ディノゾールに全滅させられたときはがっくりしたものだが、新生GUYSとなって復活した彼らはバードンやグドンなど 歴代チームやウルトラマンさえ苦戦した相手に敢然と立ち向かっていき、ニュース画面を見ながら本当に頼もしく思ったものだ。 「……希望か」 まさかギーシュに教えられるとはと、才人は頭をかいて苦笑いした。 そのとき、ある生徒がふと思いついてギーシュに言った。 「ところでギーシュ、俺達の部隊名はどうする? いつまでも王立防衛軍魔法学院小隊じゃしまらないだろ」 「おお、よく聞いてくれたギムリくん。ふふふ、聞いて驚け、とっておきのを考えておいた。その名も『水精霊騎士隊(オンディーヌ)』だ!」 「水精霊騎士隊!?」 その名を聞いて才人以外の全員が驚いた。なぜならそれはトリステインの名高い伝説の騎士団の名だったからだ。数百年前に 廃止されて現在は名が残るのみだが、外国人のキュルケとタバサも知っていたことからその知名度の高さもわかる。 「ふふふ、どうだ驚いただろう」 「お、驚いた……だけど」 「だけど?」 「水精霊騎士隊なんて大それた名前を、学生風情が勝手に使って周りの部隊や、第一王国が黙ってるか? 絶対まずいことになると思うが」 「ぐっ!?」 ギーシュは思わずグサッとなった。確かに、国が公認してくれたとかいうならともかく自称するには立派すぎる名前だった。 かといって、没にするにも惜しい名前だった。伝説の騎士隊の名を受け継ぐ、これほどの誇りはそうはない。 すると、端でじっと見つめていた才人が前に出てきて一言言った。 「そのまま言うとまずいんなら、少しもじればいいだろ。なら、WEKC(ウォーク)ってのはどうだ?」 「ウォーク!? って、なんだそれ」 「俺の国の隣の国の言葉に水精霊騎士隊を訳すと、Water Element A Knight cors これを略したんだ。これなら俺達以外の連中が聞いても 意味が分からないだろ」 それは才人の乏しい英語知識を総動員したものだった。 「な、なるほど……しかし、異国の言葉を隊名にするのは……」 「なら別にいい。ほかにいい案があるなら好きにすればいいだろ」 「ぬ……し、仕方ない……それに、我が友サイトの発案だ。みんな、意義はあるか?」 どうやら誰にも他にいい名前の案は無い様だった。だが、聞きなれない響きの言葉に戸惑いながらも、逆に新鮮味があって悪くないと 感じてくれてもいるようだ。また、暗号じみているのも少年心を刺激したようだ。 「よし、これから我らは部隊名ウォークと名乗る。だがいつか誰に対しても水精霊騎士隊と名乗れるようにすることを目指すのを忘れるな!」 「了解!」 意外とあいつリーダーシップあるのかもしれないなと、才人や女子連中はギーシュを見ていた。もっとも、いざ実戦となったら 怖じ気ずいて震えだすかもしれないが、少なくとも人を乗せる才能はあるようだった。 「ふ、ふん。あんたにしてはいい発案じゃない」 「さすがダーリン、さえてるわね」 「……ちょっと、かっこいい」 ルイズたちも、温度差は大きいようだが部隊名が穏便に決められたことを喜んでくれたみたいだった。 「チーム・WEKC……か」 幼いときから防衛チームに憧れて、いつかなりたいと思ってきた自分だが、まさか異世界で、自分が名付け親になるチームに 入ろうとは夢にも思っていなかった。 この戦闘機もレーザーガンも持たない20人ぽっちのチームでどこまでできるかは分からなかったが、とにかくやってみなければ わからないなと、才人は自分を奮い立たせた。 そのとき、休憩時間の終了を伝える鐘が中庭に響き渡った。中庭で同じように休息していた騎士やメイジたちが立ち上がって去っていく。 「おっと、そろそろ戻らなければな。じゃあ、みんな行こう」 「……ちょっと待て、今気づいたが、俺達はまだ隊長を決めてなかったよな。つい乗せられてお前に合わせてたけど、 この際誰が隊長につくかしっかり決めておこうじゃないか」 「なっ、ヴィリエ……い、今そんなこと言わなくてもいいだろう。僕はただあのとき皆をまとめようとして……」 「いーや、騎士隊の隊長ってのは大変名誉な職務だからな。この際は……な!?」 彼がギーシュに詰め寄ろうとしたとき、突然中庭を大きな影が覆った。 「な、竜!?」 それは王国の竜騎士隊の飛竜であった。しかし、そこから降り立ってきた騎士は全身傷だらけで、中庭に降りたとたんに倒れこんでしまった。 すぐそばにいた生徒達はすぐに駆け寄り、キュルケが横たわって荒い息を吐いている彼を抱き起こした。 「あなた、しっかりしなさい! 誰か、水系統のメイジを探してきて! それからすぐに衛士隊を連絡よ!」 「いや、そんなことはいい……すぐに、陛下にお知らせしなければ……ゴホッ、ゴホッ!」 「なにがあったの? すぐ医者が来るわ、気をしっかり持ちなさい!」 「ザントリーユ城、陥落……城主リシャール公、戦死……」 「ええっ!」 生徒たちの間に動揺が走った。ザントリーユ城といえばトリスタニアから南東に120リーグほどのところにある城で、竜使いの名手 リシャール公をはじめ、ゲルマニアとの国境線にも近く、小さいながらもかなりの軍備を備えていたはずの場所だ。 「そ、それってまさかゲルマニアが攻めてきた……?」 「いや、違う……敵はたった、たった一体だけだった……」 「一体……まさか、超獣!?」 「違う……銀色の、全身鉄でできた巨大な竜の形をしたゴーレムだった……ゴホッ!」 そのとき、ようやく生徒のひとりが水系統のメイジを連れて戻ってきた。 メイジが秘薬を使い、杖を彼の傷に当てて呪文を唱えると、淡い光が傷を包み、やがて苦痛が和らいできたのか彼の息が整ってきた。 「それで、いったいなにがあったというの?」 「突然、突然だったんだ。我々はいつものように城の周りを警戒していたら、いきなりパッ、パッと光が走ってゴーレムが現れた。 ゴーレムは、口から火の弾や光の弾丸を吐き出しながら城を攻撃してきた。もちろん我らも必死で迎え撃ったけど、俺達の攻撃は まるで見えない壁に阻まれるかのように途中で消えてしまったんだ。しかも、ゴーレムは城の西に東にと消えては現れてを 繰り返したから、俺達はふいを衝かれて次々に撃ち落され、リシャール公も……俺だけが、このことを知らせるために ひとりだけで……それが公の最後の言葉だった……くっ、ううう」 彼は語り終わると、男泣きに泣いた。 やがて、衛士隊もやってきて、彼を担架に乗せて運び去ると、生徒達は呆然とした様子で立ち尽くしたり、座り込んだりしていた。 「こりゃあ、集会の続きも中止ね……それでサイト、心当たりはあるの?」 「ああ……鉄でできた竜、それに出たり消えたりするやり方……ドキュメントUGM、四次元ロボ獣メカギラス」 続く 前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔
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「帰国便の到着まであと二時間を切りました!」 「報道のほうはどうなっている!?」 「クライン顧問、ヤマト隊長、御二方とも基地への御到着を確認しました!」 「報道の誘導、護衛の配置は全て完了!不足の事態に備えて各部署の再チェックを!!」 ――『ソラ=ヒダカがとあるジャーナリストにより、誘拐先のレジスタンス組織から救出された』―― このニュースにより統一連合の情報管理省は蜂の巣を突付いたような騒ぎになっていた。それでも何時もの様に執務室でやる気なさげにコーヒーを啜っていたバルトフェルドの前に、大量の書類を抱えたダコスタが報告に現れる。 「はぁ……なんとか間に合いましたよ。あとは例の少女の到着を待つだけです」 「ほい、お疲れさん。どうだい、君も一杯。今日は新しいブレンドに挑戦してみたんだ」 「いえ、結構です」 間髪入れず断るダコスタにバルトフェルドは苦笑いする。 「でも今回は流石に疲れましたよ。急な話でしたし例の娘を見つけたのがよりにもよってあの『野次馬ジェス』ですからね。中途半端に抑えると何をするか分からない爆弾みたいな奴ですから、対処に困ります」 特に驚く様子も見せず、コーヒーをひと啜りしたバルトフェルドは男くさい笑みを浮かべる。 「彼は有名人だからねぇ。『野次馬』の相手が辛いと思うなら替ろうか、ダコスタ君?」 「いえいえ、馬一頭ぐらい見事に捌いてご覧に入れます」 バルトフェルドにからかわれると、ダコスタは即座に切り返す。 「……昔はもうちょっと可愛げがあったんだがなぁ」 「良い上司に揉まれましたので」 苦笑いするバルトフェルドにダコスタはすまして応える。 二人ともつい吹き出してしまった。 ソラ=ヒダカなる少女が帰還する日からさかのぼる事、3日前。 その日の議会で、今回の救出劇――ソラ=ヒダカとジェス=リブルの処遇について――に関しては情報管理省が扱う事が決定した。 ちなみに情報管理省と治安警察省は決して一枚岩ではない。 官僚機構では珍しくも無いが、むしろ反目しあっているのだ。 秩序ある社会の維持こそがともに至上の命題であるため業務の大部分も重複する。 しかし、片や情報の統制で混乱を未然に防ぐことをよしとする穏健派、片や不穏分子の排除に実力行使も辞さない強権派と、その方法論が決定的に違うからだろう。 互いの印象については、一般職員たちがよく通う酒場に足を運べばよく分かる。 「治安警察省の奴らは、とりあえず思想犯を捕まえて、反政府組織を弾圧すれば社会は安定すると思ってやがる。人の口に戸は立てられないし、政府に対する反感だって消せやしないんだ。もう少し、スマートに物事を運ぶことを学びやがれ、ファシストの末裔ども!」 「情報管理省の奴ら口先だけで物事が動くとでも思っているのか? 情報なんてコントロール不可能なシロモノを絶対視しやがって。現場に口出しなんぞせずに、国営放送のプロパガンダ番組でも作ってやがればいいんだ。耳年増の色白モヤシ野郎め!」 と、聞くに堪えない心の叫びがいくらでも収集できるはずである。今回の東ユーラシアで救助されたオーブ市民、すなわちソラの扱いをめぐっても当然の事ながら双方の意見は対立した。 彼女が救助されたと第一報が入って12時間後、治安警察省と情報管理省の合同の対策会議が開かれたのだが、たちまち会議は紛糾したのだ。 現地でソラを保護したのは情報管理省の部署の人間、一方テロリスト対策をしていた治安警察省もそれに一枚噛んだため、犬猿の仲の両組織がともに事にあたることになったのが面倒の始まりだった。 「テロリストから解放された少女、ソラ=ヒダカ。現在はモスクワに滞在中で3日後にオロファト国際空港に到着する予定になっているのか」 「生育暦等を調べましたが、オーブの孤児院で育ったごくありきたりの戦災孤児です。思想的な背景もなし。テロリストの声明通り、単純に巻き込まれただけの一市民のようです」 「しかし、テロリストも存外お人よしだな。情報漏洩の危険が皆無というわけでもないだろう。一般市民を律儀に解放するとは」 「そこのところはテロリストも周到ですね。自分たちの所在を掴ませるような情報は取得されないように、上手く誤魔化していたようです。現地の駐在官が調べましたが、テロ組織……リヴァイブなる組織については、既に分かっている情報以上のものは、彼女の口からは聞けなかった、と報告がありました」 出席者の一人、治安警察省の制服を着た男が苛立ったように言う。 「なにを勿体ぶった話をしている。このままではテロリストの人道的行為への賛美が沸き起こる可能性も懸念されるのだ。小娘の一人くらい適当に処分してしまえばよいだろう。テロリストの爆破事件でも仕立て上げればそれでいい」 「極端過ぎますね」 すかさず、対面に座った情報管理省の女性官吏が反対する。 「主権返上が遅々として進まずに閉塞感が漂っています。加えて主席暗殺未遂、シドニーの暴徒鎮圧と続いては、政府がいくら取り繕っても、暗い雰囲気までは隠せません。このうえ、テロリストによって少女が命を落とす事件など起こってごらんなさい。世論がわれわれにとって不都合な方向に流れる可能性も出ています」 「それではどうしろと? 諸手を挙げて歓迎しろとでも言うのか?」 「そのまま受け入れればいいでしょう。いや、むしろマスコミにはその情報を流すのです。テロリストの巣窟から奇跡的に生還した少女、となれば奴らは喜んで食いつくのですから。ちょうどよいガス抜きになります」 別の男がそれに反発する。 「何を言うか、まずはテロリストの情報を聞き出すのが先だ!帰国したら即刻尋問すべきだろう!」 間髪入れずに反論が起きる。 「先ほど申し上げたようにすでに現地で駐在官が尋問済みです。これ以上問い詰めても、さしたる情報も出てこないでしょうに」 「ふん、尋問をやったのは東ユーラシアの無能どもや、情報管理省の素人たちだろう。そんな生ぬるい追及で何が分かるものか!」 「ほほう、治安警察省の方は、いたいけな女の子を虐めることには大層な自信があるようですな。頼もしい限りです。今回も都合よく相手が自白してくれることが期待できますな」 そこからは会議とは名ばかりの皮肉と中傷の応酬となる。 喜劇の始まりである。 「……この程度の仕事で、何で僕らが出張る必要があるのかねぇ」 《仕方あるまい。無能な部下の尻拭いは責任者の義務だ。我慢するんだな》 結局会議ではお互いの意見が平行するばかりで実りある結論が出なかったため、双方のトップ同士が話し合って決着を付けることになったのだ。 モニター越しに話すバルトフェルドとライヒはともに、さっさと問題を片付けたい気持ちだった。 組織同士の仲が悪いのと同様、トップの二人もバルトフェルドは「あのタイプはなんとなく生理的に受け付けない」とダコスタに漏らしている。 片やライヒも「ああいう性格の男は考えが読めなくて不快だ」と評しているように相手に対して大きな不満があるわけではないのだが、反りが合わないのだ。 それでも部下たちと違って、必要ならば個人的な感情を押し殺して意義のある話し合いができるのはさすがというべきか。 「じゃ、さっさと決めよう。彼女の帰国については、基本的にこちらのプロパガンダに利用させてもらう。ただし所在を含めて治安警察省に情報は全て渡す。目立たない範囲で監視もしてもらって結構。けど強引な尋問はNG。こういう折衷案でいいね?」 『十分だ。細部の詰めについては後で情報管理省に部下を寄越す。そちらと直接に調整してくれ』 モニターの向こうのバルトフェルドの言葉を待たずに、ライヒは通信を切った。 必要最低限を超えた話し合いは一切しないという意思の表れだったか。 「ほい、これで一件落着。やれやれ、疲れるねえ。こういう役回りは」 「給料泥棒と言われたくなければ、たまには疲れるくらいの仕事をしてください」 脇に控えていたダコスタの皮肉も、バルトフェルドは意に介さない。 「僕は、給料泥棒の身分でまったく不満は無いんだけどね」 ダコスタはため息をついた。 結局のところ、治安警察省と実務上の調整をやるのが誰なのかは明白だったからだ。 「こちらの要求をそのまま受け入れるなんて珍しい事もあるもんだなんて思ってたけど……」 先日のやり取りを思い出し露骨に顔を顰めるバルトフェルド。 今回の件に関する取り決めを記した書類を斜め読みする。 治安警察省から回って来たものだが、バルトフェルドはやや大げさにため息をついた。 「『野次馬』のオマケ付きと来た。やれやれ、全くやっかいなものを押し付けてくれたよ、ライヒ長官は。まあ、せめて件の少女で世論を盛り上げさせてもらうとするかね」 それでも貴方が働くわけではないでしょう、というツッコミを心の中で行いつつダコスタは答える。 「でも、ラクス様が出迎えですか。明日の朝刊はこれ一色になりますね」 「本当はお嬢……アスハ主席が適任だったんだが、どうにも予定が合わなくてね。政府のトップが一国民を出迎えるという構図がマスコミや世論に受けるんだよ。なんと情に深い政府だろう、とね」 「……そこでラクス様にお出ましいただいたわけですか」 「ちょっと無理なお願いしてしまったが快く引き受けてくれたよ。予想外だったのがキラ君が一緒に行くと言い出した事かな。まあ仕掛けをするなら派手な方がいいから、こちらとしては願ったり叶ったりだったがね」 と、コーヒーをひと啜りするが、双方次の瞬間には表情を引き締める。 「でも例の少女がレジスタンス側に『仕込まれていた』場合マズイ事になりませんか?」 「ダコスタ君はどう見る?」 「五分五分でしょうかね。まあ、最終的にはライヒ長官が判断するんでしょうけど」 「議会がこちらに投げてきた以上、ライヒもその危険性は少ないと判断したんだろう。あいつがそんなヘマをするとは考えにくいからな。逆にこっちに『取り込もう』とか企んでいるかもしれん」 「ラクス様との面会についても治安警察省は何も言ってきませんでしたからね。通常ならクレームなり介入なりして来るでしょうに」 仮に件の少女が仕込まれているとしても、帰国を一大イベントで仕立て上げる事で世論は彼女に注目するから、自然と動きにくくなるし、護衛だの何だのと名目をつければ政府としても監視し易い。 セレモニーとはいえラクスと出会うなら、身辺、思想調査も公然と出来る上に、場合によっては逆洗脳も手段としては選択可能だ。 カガリではなくラクスを使うというのは相手を上手く絡め取る手段としては最良かもしれない、とバルトフェルドは内心自画自賛していた。 「ただ……」 「ただ?」 「帰国イベントが成功するまでは『可哀想な少女』のままで居てくれんと、コッチとしても困るんだがなぁ」 「そうですね。これ以上面倒は御免です」 「面倒事は君の仕事になるからね。君には本当に苦労かけるねえ、ダコスタ君」 「もっと貴方が働いてくれれば、私の苦労も減るんですけどね」 ダコスタにそう斬り返されて、バルトフェルドはたまらず笑った。 「ソラ、無事に着いたかなぁ……」 シゲトがダストの整備、と言うより修理、いや、復元?の手を休めて呟いた。 「あー、無事に着いたんじゃないか?」 作業する手は止めずに、投げやりに相槌を打つサイ。 実に、本日113回目。 流石にサイとてウンザリしてくる。第一、サイにとってはソラの帰国より気がかりな事があった。 (シンの奴……大丈夫なのか?) ボロボロになってアジトに戻ってきた時にはシンが無事だった喜びで気にならなかったが、いざ整備する段階になり改めてダストを見た瞬間、サイとシゲトはそのまま昏倒しかけた。 動いているのが奇跡としか思えない惨状で、元通りに修理するまでどれだけ時間と手間が掛かるか想像も出来なかったからだ。 が、そのダストからシンが降りて来た時、何時もなら悪態やら品のない冗談やらで迎えるスタッフが、ロクに声を掛けられなかった。 それ程までにシンの纏う空気は他者に近づき難いものであったのだ。 シンは二言三言言葉を交わしただけで部屋に閉じこもってしまう。 扉が施錠される音がサイにはシンが全てを拒絶する叫びに聞こえた。 コニールは焦っていた。 シンの事を気にかけていたが食事など必要最低限の事以外では部屋から出てくることは無く、コニールはコニールでソラの送り出しや後始末などやる事が山積みでシンに構う暇が無かったからだ。 だが、何日経っても様子の変わらないシンに、これでは流石に不味いと思ったコニールは意を決して声をかける事にした。 「シ、シン……?」 おずおずと声を掛けるコニールに、ようやく気付いたといった風のシンが振り向く。 次の瞬間、コニールは絶句した。 (ここに来た頃のシンと同じ……) 暗い、奈落のような眼。 能面のような顔。 「どうしたんだよ、コニール?」 コニールの様子に気が付いているのかいないのか、シンが穏やかに微笑む。 無理矢理に顔を『笑顔』と言う鋳型に押し込める様に。 「あ、いや、調子悪そうだったから、もしかして怪我でも……」 次の瞬間、シンの表情が一変した。憎悪と軽蔑に口元が歪み、目が釣り上がる。 「俺が?あんな連中に?あの程度の奴らに?あんな、抵抗できない奴しか殺せないような奴らにかよ?」 クックックッ、と愉しそうに嘲笑う。 (シン……!) コニールの中で何かが切れた。 コニールは唇を噛み締めると、シンを手招きする。 「なんだよコニール?」 ジェスチャーで自分と同じ目線になる様にシンを誘導。 シンはいぶかしみながらも、コニールと目線を合わせる。 そして、そっと目を閉じ、シンへ顔を近づけ…… 朴念仁と言われてはいるが、シンとてここまでされて気付かないほどの阿呆ではない。 コニールと同様、そっと瞳を閉ざし……た、次の瞬間 「いい加減正気に返れ、このバカ!!」 怒声と鈍い衝突音と共に、シンの額に物凄い衝撃が奔る。 コニールの頭突き一撃。 「アタタタ……。コ、コニール……なに考えてんだよ……」 衝撃でふら付きながら起ち上がると、コニールは額を押さえて蹲っていた。 「うう……シン、お前……アタマ馬鹿みたいに硬いのな……どんなコーディネイトしたらそこまで硬くなるんだよ……もしかして、頭突きに特化したコーディネイターなのかお前……」 涙目で見当違いな文句を言ってくる。 「頭突きに特化したコーディネイターなんかいねぇよ!むしろそんな奴居たら怖いだろ!」 「いや、世の中広いから中にはそんなヤツだって……」 「コーディネイトだってタダじゃないんだ、そんな事に金掛けねぇよ!第一、論点間違ってるだろ!」 「なんだよ!」 「なんだと!」 一瞬睨み合う二人。 が、しばらくして不思議く笑いがこみ上げてきた。 どちらからとも無く、二人はその場で笑いあった。 何か溜まったものを吐き出すように。 いつの間にか、さっきまでシンを包んでいた虚無的な雰囲気は消えている。 やっといつのもシンが戻ってきたと、コニールはそんな気がした。 「あー、コニール?」 「なにさ?」 「気、使わせたみたいだな……悪ィ」 「いつまでもウジウジしてるんじゃないわよ、シン。……まだ全部が終わったわけじゃないんだからね」 そういうとコニールは、シンを残して立ち去っていった。 その様子を見ながら今まで黙っていたていたレイも、コニールに頭を下げる。 ……姿は誰にも見えないが。 《実際、大したものだ。俺ではシンのメンタルケアは無理だった》 と、彼はそう誰にも聞かれないように小さくつぶやいた。 自室に戻ったシンはベットの上でごろりと横になる。 明かりもつけず、薄暗いままの天井をじっと見詰めながら考える。 この所、釈然としないものが胸の奥をよぎる。 満足に顔も見せず、ソラとはそのまま別れてしまった。 あれで良かったのだろうか? 今でも分からない。 自室のベットの上で一人物思うシンに、机に置かれた端末からレイが指摘する。 《シン。ソラの事、まだ未練があるのか?》 「いや、俺に関わり続けると不幸になる。……これで良かったのさ」 《言う程には割り切れていないようだか?》 「……元々オーブに帰す為に一緒にいたんだ。オーブに帰った方がアイツにとって一番幸せなんだ。だが、な……」 《あんな態度を取っていたが本当はちゃんとした別れの挨拶をしたかった、か?だが、事態が動いたんだ。今度のチャンスを逃したらいつ帰れるか判らなかったろう。それを怠ったのは自業自得としか言い様がない》 「ソレはそうなんだけど、な」 煮え切らないシンにレイは呆れたように言う。 《そんなに気にしているなら手紙でも書いてやれば良い。ジェス=リブル経由ならなんとかなるだろう》 「手紙、ね。偽名で送るのか?」 《お前がここにいるのは誰にも否定できない事実なのだがな。……何とも世知辛い世の中だ》 シンの言葉を受けどこか寂しそうに呟くレイ。 「……俺はここにいる、か。レイ、俺はこれからもここにいていいのか……?」 《どうした?急に》 「……いや、何でもない」 そういうとシンは背を向けてしまい、それ以上何も言わなかった。 そしてレイも黙ったままだった。 おかしい。 変だ。 それもそのはずでオーブへ戻る飛行機内で、ソラでずっと黙り込んでいた。 本当ならもっと喜んでもいいはずなのに。 不安に思ったジェスやカイト、果てはハチまでアレコレと気を使って話し掛けて来てくれたが、今のソラはとても誰かと会話する気分では無かった。 (みんなとちゃんとお別れしたかったのに……) 来るはずのない時期に襲撃されたことで正規軍の動きが読めなくなり、今帰国しなければ次のチャンスがいつか判らないからと慌しく出立せざるを得なかった。 軽く挨拶を交わす程度の別れしか出来なかった事がソラの心にしこりとなっている。 特にシンとは最後まで会えなかったのは、ソラにとってショックだった。 確かに、好んでガルナハンへ連れて行かれた訳ではなかった。 だがそれでも、親しくなった人達と別れるのは寂しいものだ。 さらわれてきた当初はどういう目に合わされるのか恐ろしくて仕方がなかったが、そんな事は僅かもなかった。 むしろリヴァイブにいた人達はみんないい人ばかりで、楽しい思い出もたくさん出来た。 (リーダー、センセイ、コニールさん、ナラ君、レイ、大尉さん、中尉さん、少尉さん…………それに、シンさん) しかし一方でソラはこうも思う。 組織としてのリヴァイブのやり方は今でも全てを肯定する事が出来ない、と。 理想のため、生活のために戦わなければならないというのは分かった。 でも戦っている相手も同じ人間なのだ。 銃を取れば誰かが傷つき、死ぬ。 それがどうしても受け入れられなかった。 (ターニャ……) 自分の腕の中で息絶えた、少女の事が頭を過ぎる。 初めてできた束の間の親友との早すぎる別れ。 あの時流れた血の匂いは、今でも鮮明に覚えている。 誰も傷つけず、誰からも傷つけられない方法があるんじゃないだろうか? そう思ってあの後、自室でリーダーから借りた分厚い難しい本を何冊も読んで、必死に勉強した。 歴史、哲学、政治学、宗教……etcetc。 書いてある事はとても難しくて読んでも分からない事だらけだったけど、何かが掴めるんじゃないかと懸命に読み続けて、そして色々考えた。 もう人が互いに殺しあわないですむ方法を。 でも、もうそれを誰かと話す機会は永遠に来ないだろう。おそらくもう二度と会う事はないのだから。 もっとたくさん時間があって、もっといろいろ話し合えれば、もっと何かが違ったかもしれない。 もう出来るはずは無いのに、それでもつい何度も同じ想いがよぎる。 どこか心のカケラを置き忘れたような――そんな悔いが胸の奥底に残る。 落ち込むソラを見て、ジェスは今はそっとしておく事にした。 そんな折、三人の元に情報が入った。オーブ本国からの命令が通信で入ったという。 「オロファトの……軍の方に着陸しろ?国際空港じゃなくて、空軍基地にか」 「ああ、また情報管理省がなにかイベントを企画したんだろう」 「俺達は客寄せパンダじゃないんだけどな」 カイトの言葉に、不快そうに答えるジェス。 「だが、ソラが有名になれば治安警察も迂闊な事は出来なくなる」 「安全を保障する替りに多少の不自由は我慢しろってか。まったく……」 「不満そうだな。なら、他にアイデアがあるのか?」 「無いから腹が立つんだよ!」 機内でのやり取りが交わされたが、取り立てて問題も無く飛行機は、本国の指示通りオロファトの空軍基地に到着した。 タラップが機体に接続すると、開け放たれた気密ドアから熱帯の空気が流れ込んでくる。黙り込んでいたソラも、懐かしい匂いを感じて心が躍りだした。 懐かしい。 懐かしい祖国オーブ。 一歩一歩を踏みしめるようにソラはタラップを降りる。 (ああ、オーブに着いたんだ……ちゃんと帰ってこれたんだ!) やっと全てが終わった。 そんな気がした。 カイトにエスコートされ、そのままソラは空軍基地のVIP用ロビーに通された。 するとそこには信じられない光景が広がっていた。 〔おかえりなさい、ソラおねえちゃん〕 孤児院の「兄弟」達が手書きの横断幕を持って一斉にソラを出迎えてくれたのだ。 所々、字を間違っていたりしているが、一生懸命書いたんだろう。 「おねえちゃん、おかえりなさーい」 「おつかれさまー」 「おつとめごくろうさんです」 「おみやげはー?」 見知った顔が、生きてもう一度会いたいと思った顔がそこにあった。 もう声にならない。 ソラはそのまましゃがみ込んでしまった。 ぼろぼろ涙が止まらなくなり、我知らずにしゃくりあげていた。 「おねえちゃんなんでないてるの?」 「泣かないでお姉ちゃん」 そんなソラにそっとハンカチを差出す一人の人物。 それを受け取り涙を拭い、礼を述べようと顔を上げると、そこには。 「き、き、き、き、き、き」 「き?」 「キ、キラ様っっ!?な、なんで?ど、どうしてっっっ!?」 そこにいた青年はあの軍神キラ=ヤマト。 オーブの守り刀にして伝説の英雄。 「なんで、って……。ああ、僕はね。君を迎えに来たんだよ」 「え、あ、その……っっ」 ニコリと笑うキラを前に、ソラはただただ戸惑うばかり。 舌が回らない。 言葉が出てこない。 たちまちソラはパニックに陥り卒倒しかける――が、次にかけられた声が彼女にさらなる追い討ちをかけた。 ここに来ていたのは、キラだけではなかったのだ。 「本当に……無事に帰ってこれてよかったですわ」 ふわりと柔らかい桃色の髪、風のように透き通る涼やかな声、優しく見つめる慈愛に満ちた瞳――。 見間違うはずも無い。 いつもいつも敬愛し憧れていたあの人――。 平和の歌姫ラクス=クライン。 「ラ、ラクス様ーーーーーーーーっ!?」 ずっと雲の上の人と思っていた人が、今ソラの目前に立っていた。 「ソラ=ヒダガさん、ですね。はじめまして。ラクス=クラインです」 「……!?!?!?……ぁあ……えっと……ソ、ソラ=ヒダカですっっ!!」 緊張は一気に臨界点を突破するが、なんとか挨拶だけはする。 でも今はそれが精一杯。 喉がカラカラで、何も考えられない。体は一ミリも動かず、視界がグルグル回る。 (えーっ!?えーっ!?えーっ!?嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘!!??なんでなんでラクス様までここにいらっしゃるのっっっ!!??) もっと何か話さなくちゃ、何か答えなきゃと思う。 でもそうは思ってみても体も頭もまるでいう事を聞かない。 騒がしいはずの周囲の声がまるで耳に届かない。 心臓がバクバクと大きく脈打ち、その音だけが異様なほど響いてくる。 すぐ目の前に立つ”あの御方”とたった二人だけで世界から切り取られたように思えてくる。 「ソラさん……」 歌姫はそんなソラの様子を知ってか知らずか、静かに語りかけてきた。 「……わたくし達の力不足のために、貴女には今まで大変な苦しみを背負わせてしまいました。本当にごめんなさいね」 気遣うように、いとおしむ様に、歌姫はゆっくりと話す。 ひとつひとつ言葉を選んで。 「あの日に貴女がテロリストに誘拐されたと聞いて、わたくしとても心配しました。狙われたのはカガリさんやわたくし達ですのに、全く無関係な貴女があんな事になるなんて……本当にごめんなさい。ですがもう大丈夫です。もう二度とあの様な目には会わせませんから」 そしてラクスはソラの両手を優しく取り、ニコリと微笑んでこう言った。 「お帰りなさい、ソラさん」 その言葉を聞いた瞬間、今まで張り詰めていたものがぷつりと切れたのか、ソラの意識はすーっと抜けて…… ――気を失ってしまった。 くたりと崩れた体が、そのままラクスに受け止められる。 「……ソ、ソラさん!?だ、大丈夫ですか、ソラさん!?」 「誰か、担架を早く!それからドクターも呼んで来てくれ!」 よもやの事態にさすがのキラやラクスも驚きを隠せない。 突然のアクシデントに空軍基地VIP用ロビーは騒然となる。 報道陣のフラッシュが幾重も焚かれ、SPや憲兵達が慌しく取り囲む。 だがそんな騒ぎを他所に、ラクスの腕の中に抱きかかえられたソラの表情は、とても安らぎに満ちていた。 まるで母に抱かれる幼子のように。 意識を失う寸前、彼女の心を一つの想いが駆け抜けていた。 ――私、本当に帰ってきたんだ。オーブに―― もちろんこの様子はTVで生中継され、当然の事ながら情報管理省のトップを勤める例の二人も見ていたのだが――。 「あちゃー」 「ワッハッハッハッハッ!!こりゃ傑作だ!」 ダコスタは額に手を当て空を見上げ、バルトフェルドは腹を抱えて笑い転げている。 「……笑っている場合じゃありませんよ。たぶんソラ=ヒダカはこのまま2~3日病院で静養という事になるでしょう。おかげでこのあとの公式記者会見は『野次馬』の独壇場になりますよ」 「そりゃ困ったな。ちょっと趣向を懲らしすぎたかな?」 「きっとラクス様も大層面食らった事でしょうから、多少のお小言ぐらいは覚悟しておいた方がいいと思いますよ」 「……ま、その辺は適当に取り成しておくさ」 上司のいつもの調子に、ダコスタは肩をすくめて呆れるしかない。 もっともバルトフェルドとラクスの付き合いの長さを考えれば、この程度のトラブルはトラブルの内にも入らないだろう、と大方の予想はつけていたが。 一方、空軍基地と情報管理省がソラの扱いで上を下への大騒ぎをしていた頃、治安警察省では同じく彼女の処遇について様々な会話がなされていた。 これもそのひとつ。 「ソラ=ヒダカはお咎め無し?」 治安警察本部内のエレベータ内部にて話し合う男女3人。 ライヒ直属の部下で、治安警察内でも色々な意味で恐れ、尊敬されている。 「情報管理省の連中に貸しを作るつもりですか……」 エレベーターの壁に凭れながら細身の男、オスカーが呟く。 慇懃無礼、人に媚びるような、それでいて高みから見下すような態度で、言葉を交わしたもの全てに不快感を与えて来た男。治安維持局保安部に属し、いわゆる「裏仕事」がその生業だ。 だがその「普段の」オスカー=サザーランドを知る者が見たならば、そこにいる容姿こそ整っているが、まるで覇気が無く面倒臭そうにしている地味な男がオスカー=サザーランドとはとても同一人物とは思えなかっただろう。 さしずめ心を許した人間といる時との違い、とでもいうところか。 「ジェス=リブルが現地で配信した記事を、今更間違っていると報道出来ませんから。現時点での市民の情報管理省と『野次馬』へ対する信頼性を比較した場合、彼に軍配が上がります。それを考慮して議会も情報管理省に一任したのでしょう」 冷めた匂いを含んだ男装の少女が答える。 ライヒ長官の姪、エルスティン=ライヒだ。 叔父と同じくどこか冷たい印象の少女はまるで機械仕掛けの人形のような正確さと、無慈悲さで分析する。 オスカーとエルスティン、この二人は何所か似ていた。 性別が違う。年齢が違う。他人に対する態度が違う。 だが、何故かよく似た同時に決定的に違う「匂い」を二人は共有していた。 「なあに今更、情報管理省が何をしようが慌てるものでもあるまい」 褐色の巨漢が面白そうに口を挟む。 エイガー=グレゴリーである。 主席暗殺未遂事件の際、シンの追跡に失敗した彼は、一時は部隊長としての責任を取って職を辞するつもりだった。 しかしそれまでの功績を鑑みて引き止められ、現場から本省勤めに代わっていたのである。 「それはそうとオスカー。お前さん、またなんか『仕掛け』たな?ルタンドを二個中隊、こっちでカリカリに仕上げた上に東ユーラシア仕様に偽装して送ったろう。パイロットも含めてな」 ともすれば老兵に、からかい半分につっこまれたオスカーは気だるげに答えた。 「ああ、ソレですか。ちょっとした嫌がらせをレジスタンスの皆さんにしようかと。なにせ、前任者があんな目に遭わされた訳ですから」 「オスカー、議会の決定を無視するつもりですか。重大な背任行為ですよ。東ユーラシアでの例のテロリスト問題はすでに治安警察の手を離れています。これは長官からも厳命されていたはずです」 エルスティンが剣呑な空気を含んで二人の会話に割って入ってきたが、オスカーはそれを軽くかわした。 「別に議会の決定に不服があるわけではありませんよ。打てる手は打っておく、それが私のポリシーですからね。万が一に備えて準備させてもらっただけです。長官の許可が下りるまでは仕掛けたりしませんから御心配なく」 ――ソラ=ヒダカの管轄は情報管理省に。そして東ユーラシア共和国コーカサス州の問題は治安警察の手から離れた―― それぞれが上層部の決定に含むところがありながらも、その判断には一応の納得を見せていた。 そしてそれは組織全体にも言えたのだったが――。 しかしここにそれを不服として、上司に直接問いだたしに来ていた者がいた。 メイリン=ザラである。 彼女は治安警察省長官ライヒにソラ=ヒダカの処遇について、直接具申したいと申し出たのだ。 「このままでよろしいのですか?」 報告書類を眺めていたライヒが目を上げる。 「現地警察によるソラ=ヒダガへの事情聴取でも、特に目立った報告は上がってきていないが?」 「ですが彼女がテロリストによって依然オーブ内部での協力者に仕立て上げられた可能性は消えていません」 「だが『S』が君の報告通りの人物ならば、洗脳などの可能性はまず無かろう。違うかね?」 「……万が一という事も在ります。『S』がそう考えても、組織の者が同じ事を考えるとは限りません。したがって可能性0ではない以上、最悪の状況を想定して行動すべきです!」 一気にまくし立てたあと、メイリンは一呼吸してライヒに要求した。 「ソラ=ヒダカへの尋問、ならびに専従捜査班の編成を要請します」 しかしライヒはそんな部下の求めに対して、まるで興味を見せなかった。 ともすればどうでもよい事を聞かれてているようなそぶりだ。一瞬、瞑目した後、ゆっくりと返す。 「ソラ=ヒダガの処遇についてはすでに情報管理省に一任する事が決定されている」 「ですが長官!!」 血相を変えるメイリンにライヒはさらに追い討ちを告げた。 「なお現在、東ユーラシア共和国コーカサス州で発生しているテロ等社会的騒乱の鎮圧任務、ならびにその関連任務は治安警察省に代わって国防省、すなわち統一連合地上軍が担当する事になった。どちらも昨日議会で承認された決定事項だ。貴官もその決定を尊重し、行動してもらいたい」 「!?」 信じられない。 メイリンの表情がみるみる内に強張る。 だがライヒはわずかな揺らぎも見せない。 ドーベルマン亡き後、リヴァイブ追討の任を受けるのは自分。 メイリンはそう自認していた。 だからこそ最重要機密事項に該当する『カテゴリーS』の情報も与えられたのだと。 そして予想通りドーベルマンは、精鋭ドムクルセイダー部隊のヒルダ達も巻き添えにする形で失敗した。 顔にこそ出さなかったが、ドーベルマンの失敗はメイリンにとって歓喜すべき状況だった。 単に力押しでは駄目な事がこれで実証された。 おそらく次は敵に精通する者が責任者として選ばれ――そしてそれは自分を置いて他に無いのは明らかだ。 主席暗殺事件があった当日、逃げるサイドカーに乗っていたのはシンとソラだった。 ならばソラはシンについて何かの情報を持っているだろう。 それを引き出し、利用し、場合によってはソラ自身も使って――シン=アスカをおびき出し、引導を渡す。 そう考えていたのに。 「……納得の出来る説明をお願いします」 心の動揺がこれ以上表に出ないように抑える。 はた目には平静を装いつつメイリンはライヒに問いただす。 上官の命令に異を唱える――、組織としてはあってはならない問い。 しかしライヒはそれすらも予想の範疇だったのか、一片の逡巡すら見せずに、あっさりと彼女の疑問に答えた。 「状況が悪化しすぎた――とでも言えばいいだろうか。ヒルダ=ハーケン率いる第三特務隊がレジスタンスに敗北したのは知っているな」 「はい」 「第三特務隊の使用機種はドムクルセイダー。すなわちピースガーディアンを除けばおよそ最高の戦力を持った部隊だ。対して敵は旧式機を改造した中古モビルスーツが一機。戦力比は圧倒的に第三特務隊の方が上だった。にも関わらずたった一機の中古品に最新鋭モビルスーツ三機が敗れるという有様だ」 「……」 「これが腕が未熟な新兵であれば言い訳のしようもあっただろう。だがヒルダ=ハーケン達は数々の武勲を挙げてきた歴戦の勇士だった。負ける要素はただの一片も無かったのだよ。それが無様に敗北してしまった。この事態に一番衝撃を受けたのは国防省でね、議会にコーカサス州への地上軍の全面投入を真っ先に提案してきたよ」 「……!?」 「独断で出撃したとはいえ第三特務隊を倒してしまった事が国防省と軍の面子を完全に潰してしまったのだ。日頃国民の目からは何かとピースガーディアンの影に隠れがちな上、式典での失態も記憶に新しい。こうなってしまうと国防省としても引くに引けない。辺境のテロリストごときに敗北する情けない正規軍というレッテルを貼られてしまっては、その存在意義すら疑われかねないからな」 メイリンはギリッと奥歯をかみ締めた。シンの異常なまでの戦闘能力が、ついに軍を本気にさせてしまったらしい。 「国防省はリヴァイブを始めとしたレジスタンスが治安警察の手に余る戦力を有している事を議会に報告し、軍による事態の解決を主張してきた。折りしも誘拐されていたソラ=ヒダカが無事保護された事で、躊躇無く大規模な攻撃も行える大義名分もできた。まあ、向こうに言わせれば『人質の少女の持つ僅かな情報など今更不要。全面攻勢をかけ一気に叩き潰してやる』という所だろう」 「所詮は地方ゲリラ。軍が本気になれば、と考えているわけですか」 「そうだ。それにかねてより、近日コーカサス州で稼動予定の大規模地下エネルギープラントを、地上軍に管理させるかどうかという案も議会で検討されてきたが、リヴァイブが重大な脅威と認知された以上は、この観点からも地上軍の投入は止むを得ない。そう判断されたわけだ」 「……それで用の無くなった彼女を世論対策にと、情報管理省に任せたというわけですね」 「そういう事だ」 そこでライヒは「ただし」と前置きをした上で、さらに続けた。 「『カテゴリーS』の調査に関しては引き続き、治安警察省が担当する。無論、国防省と連携していく事になるが」 メイリンは理解した。 一言で言えば、事態が大きくなりすぎて、世論対策以外にソラ=ヒダカは使えなくなってしまったのだと。 そして治安警察の受けた傷がこれ以上深くなる前に、一旦手を引いたというのが真相だろうと、メイリンは推測した。 国防省の面子を立てる形で引けば、治安警察の傷も目立たずに済む。 代わりに矢面に立つのは国防省と地上軍だ。 その一方で『カテゴリーS』という最重要事項は手放さないのはさすがといおうか。 だがメイリンにとってそれは何の慰めにもならない。 ――ドーベルマンめ、余計な事をして―― 一時は前任者の失敗を喜んだ事もあったが、まさかこういう形で我が身に降りかかってくる事になるのは予想外だった。 このままシン=アスカを討つ機会をみすみす逃すというのだろうか。 今更そのチャンスを他人の手に委ねなければならないのか。言いようの無い怒りがメイリンの中で膨れ上がる。 「ですが長官!シン=アスカは彼を知る者でなくては倒す事は出来ません!それは長官もご存知のはずです!だからこそわざわざ私に最重要機密事項にあたる『カテゴリーS』の資料を見せたのではないのですか!?」 日頃の冷静さが嘘のようにメイリンは捲し立てる。 しかし熱くなる彼女をライヒは軽くいなした。 「ザラ参事官。これはすでに決定事項なのだよ。今更変更は認められない。それにシン=アスカを知る者は君ひとりではないと思うがね」 「………」 メイリンの中で疑念がわきあがる。 「夫が……。アスランが何か言ってきたのですか……?」 統一連合でシン=アスカを自分以上に知る者は、この地上には一人しかいない。 だがライヒは静かに首を横に振った。 「それは邪推というものだ。今回の方針決定は状況の変化に伴う高度な政治判断に過ぎない。ゆえに君の御夫君の意思が介在する余地も無い」 そこまで言われては、メイリンももう何も言う事は出来なかった。 「君の今後の任務は追って伝える。それまで待機していたまえ」 「……了解しました」 今は引き下がるしかない。 だがメイリンも完全に諦めたわけではなかった。 ソラ=ヒダカの先にはシン=アスカがいる。 まだその糸は切れていない。 メイリンはそう確信していた。執念にも似た光が瞳に宿る。 「……では一応、警備名目で監視班を1チーム張り付けます。それぐらいはよろしいですね?」 「好きにしたまえ」 すっと敬礼をするとメイリンは踵を返し退室する。 一人残された長官執務室で、ライヒは静かに呟いた。 「女だな。メイリン=ザラ」 このSSは第14話「ソラ・ヒダカ、故郷に帰る」アバン(by仏師さん作)を元に加筆したものです。
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前奏曲 第1幕 (聖杯の領地。うす暗く厳粛な雰囲気ではあるが、陰気ではない森の中。舞台中央には木の生えていない空き地が広がっている。舞台左手に向けては上り坂になっているが、この道は聖杯城につながるように思われる。舞台後方の中央部に向けては、森の窪みの湖につながる下り斜面となっている。夜明けである。グルネマンツ(高齢だが頑健な老人)と2人の小姓(こちらは華奢な青年達)は、木の下に横たわって眠っている。舞台左手から、まるで聖杯城からのように、荘重な朝の目ざましラッパが響いてくる) GURNEMANZ (起き上がって少年達を揺り動かしながら) おい!こら!そち達は森番のくせに・・・ 眠りの番までしておるのか・・・ いい加減に朝ぐらい起きたらどうじゃ。 (小姓達は二人ともはね起きる) あの音が聞こえるか?神に感謝するのじゃ。 選ばれしそち達にはこの音が聞こえるのじゃから。 (彼は小姓達と共にひざまずき、彼らと一緒になって無言のまま朝の祈りを捧げる。ラッパが鳴りやむと、彼らはゆっくりと身を起こす) さあさあ、若造ども!水浴び場を見に行くのじゃ。 そこで王をお出迎えする時間じゃぞ。 (舞台左手を眺めつつ) あの方を運ぶ担架は来ないのに、 もう使いの者達が、我らのもとにやって来るぞ。 (2人の騎士達が、城の方から登場する) 御機嫌よう!アンフォルタス王のお加減はいかがかな? ひどく早い時間に、水浴をご所望のようじゃが・・・ ガーヴァンが、知謀と胆力をめぐらし、 手に入れて来た薬草が、 王の苦痛を和らげたのでもあろうか? 【第2の騎士】 何事もお見通しのあなた様が、そんな思い違いを? ますます激しく傷つけるような苦痛が、 すぐにぶり返してきたのです・・・ 王は激しい痛みで一睡もできなかったので、 急いで我らに水浴をお命じになったのです。 GURNEMANZ (悲しげにうつむいて) 痛みが和らぐことを期待するとは、何と愚かな我らじゃ・・・ 痛みを和らげるためには、ただ一つの処方しかないのに! いかなる薬草や飲物を求め、 世界中を飛び回ったとしても、 あの方のお役に立つものはただ一つ・・・ いや・・・ただ一人! 【第2の騎士】 では、その方のお名前を! GURNEMANZ (はぐらかして) 水浴の支度をするのじゃ! (舞台後方を向いていた二人の小姓は、右のほうに目をやる) 【第2の小姓】 あそこに、野生の馬に乗った女が! 【第1の小姓】 おお! 悪魔の痩せ馬のたてがみが翻っている! 【第2の騎士】 ああ!あれはクンドリーか? 【第1の騎士】 大事な知らせを持って来たのか? 【第2の小姓】 痩せ馬は、よろよろだぞ。 【第1の騎士】 空を飛んできたのか? 【第2の小姓】 だが今は地べたをはっている。 【第1の騎士】 たてがみが地面の苔まで掃うようだ。 (全ての者が活気づいて、右側に目をやっている) 【第2の騎士】 飛び下りたぞ!獣のような女が! (クンドリーが、よろめき倒れそうになりながらも勢いよく飛び込んで来る。彼女の身なりは、いかにも野生のままであり、裾を高くからげ、蛇を剥いで作った皮帯が腰から長く垂れ下っている。黒い髪は、無造作に結えられたお下げとなって、ぶらんと垂れ、顔色はひどく赤茶けている。人を射抜くような黒い眼は、時には野獣のような光を放つが、普段は死人のように凍りついたまま動かない。・・・彼女はまっしぐらにグルネマンツに駆け寄り、水晶製の小さな容器を彼に押しつける) KUNDRY ここかい?受け取りな・・・!癒しの薬を・・・ GURNEMANZ お前、どこからこれを? KUNDRY 遠いとこさ、あんたの考えなど及ばない程・・・ この薬が効かないんなら、 もうアラビアには あの男を治せる薬は無いよ・・・ もう訊かないで・・・!疲れたの。 (彼女は地面に身を投げ出す。すると、小姓達と騎士達の行列が、アンフォルタスが仰向けに横たわっている輿を担ぎながら、左側から舞台に登場する。グルネマンツはクンドリーから目を離し、登場した者達のほうを向いて) GURNEMANZ あの方がお出でになる・・・皆に担がれながら・・・ ああ悲しい!この悲しい気持ちを何としたものか! 誇り高き男盛りにもかかわらず、 無敵の一門のご主人が 大病に組み伏せられているのを見るなどとは! (小姓たちに向かって) 慎重にな!ほら、王が呻いておられるぞ・・・ (小姓たちは立ち止まり、寝床を下に置く) AMFORTAS (少し身をもたげて) それで良い!礼を言うぞ!少し休ませてくれ。 激しい苦痛の夜の後に、 明け方の森は、なんと綺麗なのだ! きっと、この聖なる湖では、 打ち寄せるさざ波も私を癒すのだろう。 我が嘆きは、今や堰き止められて、 苦痛の夜が明けていく。 ガーヴァンよ! 【第2の騎士】 殿!ガーヴァンはもはや居りませぬぞ。 手に入れた薬草の効力が、 散々苦労したにもかかわらず、 あなた様のご期待を裏切ったことを知り、 新たな探求の旅へと駆けて行ったのです。 AMFORTAS 許しも得ないでか! 聖杯の掟を粗略に扱った報いを どこかで帳消しにしてほしいものだ! ああ恐ろしい・・・この反抗的な勇士ガーヴァンですら、 クリングゾルの罠に落ちぬとも限らない! さあ、私の心の平安を破らないでくれ! 私に贈られるはずのものを待とう・・・ 『共に苦しみ、悟りを得る・・・』 こうだったかな・・・? GURNEMANZ あなた様がそう言われたのですぞ。 AMFORTAS 『清らかな愚か者・・・』 私はこの者を見い出したような気がする・・・ その者を「死」と名付けて良いのなら・・・! GURNEMANZ (アンフォルタスにクンドリーの薬瓶を手渡しながら) その前に・・・この薬をお試しなさいませ! AMFORTAS このような不思議な器をどこから? GURNEMANZ アラビアから取り寄せて参りました。 AMFORTAS どの者が手に入れたのだ? GURNEMANZ そこに横たわる、野の女です。 起きよ、クンドリー!来い! (クンドリーは拒み、地べたに貼りついたままである) AMFORTAS クンドリー、お前か・・・? またも礼を言わねばならぬのか? 休むことを知らない内気な侍女のお前に。 それでは、 この癒し薬を試してみようか・・・ お前の忠誠に礼を言おう。 KUNDRY (落ち着かずに、激しく、地べたで体を動かしながら) 礼なんぞ!ハハハ!何の役に立つのよ! 礼なんぞ!行った、行った!・・・水浴び場へ! (アンフォルタスが出発の合図をすると、行列は、舞台のはるか奥に向かって遠ざかっていく。その姿を陰鬱な眼差しで見送るグルネマンツと、相変わらず地べたに寝そべっているクンドリーとが取り残される。・・・小姓たちは、その場を行ったり来たりする) 【第3の小姓】 おい!お前! 何だって、野獣のようにそこに寝ているんだ? KUNDRY ここでは獣だって神聖な生き物じゃないの? 【第3の小姓】 そうさ・・・!だが、お前が神聖かどうかは、 我々にはまだ分からないぞ。 【第4の小姓】 案ずるに、魔法の飲み物で 殿をすっかりダメにしてしまうつもりだろう。 GURNEMANZ 何を言う!?この女がお前達に害を加えたことが あったか?誰もが途方に暮れて、 遠方の地で戦っている兄弟達に どうやって便りを届ければ良いかわからず、 送り先さえ分からない時、 お前達が思案するよりも早く、 がむしゃらに飛んで行き、運にも見放されず 忠実に使者の務めを果たしたのは誰だった? お前たちはこの女に食事一つ与えない・・・女も近寄らない。 お前たちとの係わり合いはないのだ。 だがな、危機が迫り、助けが必要になると、 それこそ空中を飛ぶように熱心に駆けつけて、 お前達に礼一つ求めようとしない。 それがこの女のもたらす害だというのなら、 害どころか幸運じゃろう。 【第3の小姓】 ですが、この女、我々を憎んでおりますぞ。 御覧あれ、何と悪意を込めた目で我々を見ていることか! 【第4の小姓】 異教を奉ずる魔法使いの女です。 GURNEMANZ そう・・・呪われた女かも知れぬ。 この女は今日ここにいるが、 あるいは、過去から転生してきて、 前世で赦しを得られなかった 数々の罪を償おうとしているのかも知れぬ。 この女が、わしら騎士団に幸をもたらし、 贖罪を果たすとともに、 善行と正義を為すならば、女は、 わしらに奉仕し、自分自身をも救っているのだ。 【第3の小姓】 ですが、我々に多くの苦難をもたらしたのも、 また、この女の罪ではないのですか? GURNEMANZ (物思いに沈みながら) そう、この女が長いこと我々のもとを留守にすると、 必ず不幸なことが降りかかってきたものだ。 古い昔から、わしはこの女を知っているが、 ティトゥレル王は、わしよりもっと古い頃からじゃ。 あの城を建てられた時、王は、 この森の灌木の茂みの中で死んだように凍りついて、 血の気もなく眠るこの女を見付けられた。 同じ様子を最近わし自身も見かけたが、 それは、あの災厄が起きたばかりのことじゃった。 そう、あの山の向こうに住む悪人が、 恥知らずにも、わしらにもたらした災厄・・・。 (クンドリーに向かって) おい!おぬし!よく聞いて答えるのじゃ! わしらの主君が、槍を失くした時、おぬしは 一体どこをさまよい歩いていたのだ? (クンドリーは陰気に押し黙っている) なぜ、あの日、わしらを助けなかった? KUNDRY あたし・・・助けたりなんかしないよ。 【第4の小姓】 こいつ自分で言ってますぞ。 【第3の小姓】 この女が忠実で、勇敢に戦うというのなら、 失くした槍を彼女に探させては、いかがですか! GURNEMANZ (陰鬱に) それは、また別のこと・・・ 皆に許されていることではないのじゃ・・・ (大いなる感動とともに) ああ、傷の奇跡に満ちた 聖なる槍! お前が、とてつもなく邪悪な者によって 振るわれるのを、わしは見た! (回想にふけりながら) 最も勇猛な男アンフォルタスが あの槍で武装したからには、あの妖術使いを成敗することを いったい誰が止めることができただろうか? ところが、城の間近に迫った時、勇者の心が奪われた。 ぞっとするほどの美女に魅惑され、 酔いつぶれたように、その女の腕に沈んだあの方は、 あの槍を・・・取り落してしまった。 死の絶叫!わしは一目散に駆け付けたが、 クリングゾルは笑い声を立てて逃げてしまい、 あの聖なる槍を奪い取ってしまった。 わしは戦って、王の退却を護衛した・・・ だが、あの方の脇腹で燃え盛るように痛む傷は、 決して閉じようとはしないのだ。 (第1と第2の小姓が湖から帰ってくる) 【第3の小姓】 (グルネマンツに) あなた様は、クリングゾルもご存じなのですか? GURNEMANZ (戻って来た2人の小姓に向かって) 王のご様子は? 【第1の小姓】 水浴により元気を取り戻されました。 【第2の小姓】 あの癒しの薬が痛みを和らげたようです。 GURNEMANZ (独りごちて) 決して閉じることのない、あの傷・・・! (第3と第4の小姓はすでにグルネマンツの足もとに腰を下ろしていたが、今や別の二人も彼らの間に加わり、同様に大樹の木陰に腰を下ろす) 【第3の小姓】 ですが、親父どの、詳しくお教えくださいませ。 クリングゾルをご存知とは・・・どういうことですか? GURNEMANZ ティトゥレル、あの敬虔な勇者こそ あの者をよくご存知であった。 何となれば、野蛮な敵どもの策謀と力とが 汚れなき信仰の王国を脅かした時、 あの聖なる厳粛さに満ちた夜に、 救世主の御使い達が、あの方の上に降臨したのだ。 最後の愛の晩餐の際、主がお使いになられ、 そしてまた十字架に付けられた神の血が そこに流れ込んだ神聖にして高貴な盃・・・ それに加えて、その血を流した長槍・・・ こうした数々の証拠の品、最上の奇蹟の品を 御使い達は、わしらの王の保護に委ねたのじゃ。 王はこれらの神器のために聖所をお造りになった。 お前たちのように聖杯ににお仕えする者達は、 罪びとには見つけられない道を通ってやってくる。 知っておるじゃろう・・・騎士団の一員となる恩寵は、 清らかな者にしか与えられない。 騎士団達の役目は、聖杯の奇蹟の力を、 至高の救済を果たすまでに強めることなのだから・・・。 ゆえに、今お前たちが尋ねているクリングゾルは、 どんなに苦労を重ねても、その道を見い出せなかったのだ。 遠方の谷の中に、あの者は隠遁してしまった。 その谷向こうに広がるのは、花咲き乱れる異教の地。 あの男がどんな罪を犯したのか、わしには分からない。 しかし、罪を償い・・・それどころか聖者になろうとしたのは確かじゃ。だが、自らのうちの罪を押し殺すことができないので、汚れきった手で、自分自身に手を下し、 聖杯を仰ぐ一方で、 軽蔑もあらわに、その守護者を拒絶したのだ。 さて、怒りのあまり、クリングゾルは思いついた。 まるで、恥ずべき犠牲の行為が、 黒魔術へのヒントを与えたかのように、 この男は、その方策を思いついたのだ。 つまり、荒野を歓楽の庭園に変え、 悪魔のように可愛らしい女達を育て、 そこで聖杯の騎士達を待ち受け、 邪悪な快楽と地獄の恐怖に落ちるよう仕向けたのだ。 誘惑された騎士達は、皆この男の手中に落ち、 われらの仲間は大勢、堕落させられてしまった・・・ ティトゥレル王は、ご高齢の苦労が重なり、 ご子息に王位を譲られたため、 今やアンフォルタス王は、ためらわずに 魔術の災厄を阻止すべく乗り出された。 だが、何が起こったかは、知っての通りじゃ。 槍は、今クリングゾルの手中にあり、 その槍で聖者達を傷つけることができるので、もはや我らから 聖杯を奪ったも同然と、あやつは自惚れておるじゃろう! (クンドリーは、グルネマンツが話している間、怒り狂うように落ち着きなく、何度も激しく振り返る) 【第4の小姓】 何はさておいても、我らは槍を奪い返さねば! 【第3の小姓】 ああ!槍を持ち帰る者は、どんな名声と幸福を得られることでしょう? GURNEMANZ (しばしの沈黙の後に) 片割れが失くなった聖所の前で、 熱烈に祈りながら、アンフォルタスは 救いのしるしの到来を切に請い願った・・・ すると、かすかな輝きが聖杯からこぼれ出し、 聖なる夢の姿となって 今やはっきりと語りかけ、 明らかな文字のしるしとして読み取られたのだ。 『共に苦しみ、悟りを得る 清らかな愚か者、 待つがいい・・・ その者を私は選んだ!』 【4人の小姓たち】 『共に苦しみ、悟りを得る 清らかな愚か者・・・』 (湖から、騎士達と小姓達の叫んだり呼んだりする声が聞こえる。グルネマンツと4人の小姓達は飛び上がり、驚いて振り向く) 【騎士たち・小姓たち】 ああ!あわれ!・・・なんてことだ! いざ!下手人はどこだ? GURNEMANZ 何なのだ? (野生の白鳥が、湖の方角から力なくバタバタと飛んでくる。小姓達と騎士達は白鳥を追いかけて、舞台上に出て来る) 【第4の小姓】 あそこだ! 【第3の小姓】 ここだ! 【第2の小姓】 白鳥だ! 【第4の小姓】 野生の白鳥だ! 【全ての騎士と小姓】 傷ついている。 ああ、あわれ!あわれ! GURNEMANZ 白鳥を射たのは何者だ? (白鳥は、疲れ切って飛べなくなり、力なく地面に落ちる。第2の騎士が胸から矢を引き抜く) 【第1の騎士】 王は、吉兆だと手を振っておられたのです、 この白鳥が湖上の空に輪を描いたとき。 ところが、そこに、矢が飛んできて・・・ 【騎士たち・小姓たち】 (パルジファルを中に連れて来て) こいつです!矢を射たのは! (パルジファルの弓を指差しながら) ここに、その弓が! 【第2の騎士】 (矢を指差しながら) この矢は・・・白鳥のものと同じです。 GURNEMANZ お前か、この白鳥を射て殺したのは? PARSIFAL そうさ!飛ぶものなら、飛んでいても当てるぞ! GURNEMANZ お前がしたのだな?この行いに胸が痛まぬのか? 【騎士たち・小姓たち】 下手人を罰するのです! GURNEMANZ 聞いたこともない所業だ・・・! よくも殺せたものだな?・・・この神聖な森で、 静かな安らぎがお前を包んでいたのに。 神の森の獣達は人懐っこくお前に近づいて来なかったか? お前に善良で親しげな挨拶を送らなかったか? 枝の合い間から小鳥達が歌わなかったか? この忠実な白鳥が何をしたと言うのだ? 連れ合いの雌を追って飛び上がり、 雌と一緒に、湖上に輪を描き、湖を清めて、 水浴にふさわしい素晴らしい光景にしたのだ。 お前は驚嘆の念を抱かなかったか?子供っぽい 弓矢ごっこに誘われただけだったというのか? わしらの愛らしい白鳥・・・お前はどう感じたのだ? 見るがいい・・・ここをお前は射抜いたのだ。 まだ血がべったりとこびりつき、両の翼はだらんと垂れている。雪のような羽毛が、どす黒く、しみになっているぞ? 眼の色は濁り・・・お前まともに見られるか? (パルジファルはグルネマンツの言葉に耳を傾けるうちに、 次第に心を揺り動かされてきていたが、今や弓を叩き割り、 矢を遠くに放り投げる) 罪深い所業にやっと気がついたのか? (パルジファルは、目の上に手をかざす) なあ、若造よ、お前の罪の重さに気づいたか? どうしてこんなことができたのだ? PARSIFAL おいら、わからなかったんだ。 GURNEMANZ お前、どこから来たんじゃ? PARSIFAL おいら、わからない。 GURNEMANZ お父さんは誰じゃ? PARSIFAL おいら、わからない。 GURNEMANZ 誰が、この道へと導いたのだ? PARSIFAL おいらにゃ、わからないよ。 GURNEMANZ じゃあ、お前の名前は? PARSIFAL いっぱいあったけど、 おいら、もう一つもわからないよ。 GURNEMANZ 何ひとつ、わからないと言うのか? (独りごちて) こんな愚かな奴は クンドリーぐらいしか見たことがない! (次々と大勢集まってくる小姓達に向かって) さあ、行くのじゃ!水浴中の王を おろそかにしてはいかん!お世話をせよ! (小姓達は、死んだ白鳥を、若枝で作った担架にうやうやしく持ち上げると、それを持って湖の方へ遠ざかって行く。最後には、グルネマンツとパルジファル、舞台脇にはクンドリーだけが取り残される) GURNEMANZ (再びパルジファルの方を向いて) さあ、わしが尋ねたことはまるで分からなくとも、 知っていることを教えておくれ。 何か知っていることはあるじゃろうから。 PARSIFAL おいらには母さんがいる。名はヘルツェライデ。 森と荒れ野が、おいら達の住処だったのさ。 GURNEMANZ 弓は誰がくれた? PARSIFAL おいらが自分で作った。 林から荒鷲を追っぱらうためにね。 GURNEMANZ だがお前こそ、鷲の如く高貴な生まれに見えるのだが・・・。 なにゆえ、お前のお母さんは、 もっと良い武器をお前に伝えなかったんじゃろう? (パルジファルは黙っている) KUNDRY (グルネマンツがアンフォルタスの運命を物語る間、落ち着きなく荒れ狂いながら何度も激しく振り返っていたクンドリーは、相変わらず森の隅のほうに横たわりながら、鋭い視線をパルジファルに向けていたが、今やパルジファルが黙ってしまったので、乱暴な声で叫ぶ) お母さんは、父の無い子を産んだのさ・・・ 夫のガムレットが戦で討死した時に。 若き身空の名誉の戦死・・・ 息子が同じ目に遭うのを防ごうと、お母さんは武器を持たせず 人里離れ、バカな息子を育てあげた・・・ バカな女さ! (笑う) PARSIFAL (いきなり興味を持ったように耳を傾けながら) そうさ!いつだか、森のはじっこを 立派な獣にまたがって、 きらびやかな男たちが通り過ぎた。 おいら、あんな風になりたいなあって言ったんだ。 だけど男たちは、笑ったまま駆け去った。 おいら、すぐ追いかけたけど、まるで追い付けなかった。 野を過ぎ、山越え、谷を越え、 何度も夜が来て、昼が来た。 何と言ってもこの弓は役立った、 獣や大男から身を守るためにさ・・・ KUNDRY (身を起こし、男たちの方に進み寄っていたが、熱を込めて) そうさ!盗賊も巨漢たちも力でやっつけたんだ。 みんな、この素敵な若者にびくついているのさ。 PARSIFAL (いぶかしげに) 誰がびくついっているって?ねえ! KUNDRY 悪い奴らだよ。 PARSIFAL おいらを脅した奴らは、ワルだったのかい? (グルネマンツは笑う) じゃあ、誰が、イイのさ? GURNEMANZ (真顔に戻って) お前の母さんだ・・・お前、家出して来たんだろう。 お母さん、深く心を痛め、苦しんでいるぞ。 KUNDRY そんな苦しみももう終わり…こいつの母さんは死んだのさ。 PARSIFAL (おそろしくびっくりして) 死んだ?おいらの母さんが?誰がそう言ったんだ? KUNDRY お母さんが死ぬのを見たのは、馬で通りかかったあたしさ。 バカなあんたによろしく伝えてくれとさ。 (パルジファルは憤怒のあまりクンドリーに跳びかかって喉首をつかむ。グルネマンツは彼を引き離す) GURNEMANZ 若造、狂ったか!またも暴力とは? (グルネマンツがクンドリーを自由の身にすると、パルジファルは長い間、凍ったように立ち尽くす) この女がお前に何をした?ほんとうのことを言ったまでだ。 クンドリーは嘘はつかぬ…それだけ多くのことを見たのだ。 PARSIFAL (激しく震え出して) おいら、焦がれ死にそうだ・・・! (クンドリーはパルジファルの状態に気付くと、すぐに泉の湧き出る場所に飛んでいき、角でできた盃に水を汲み入れて持ってくる。それをまずパルジファルに振りかけた後、差し出して彼に飲ませる) GURNEMANZ まことに結構!聖杯の恩寵にかなう作法だ。 善もて悪に報ゆる者、すなわち悪を祓うなり。 KUNDRY (陰鬱に) 善なんて行うものですか・・・ (クンドリーは悲しげに顔を背ける。グルネマンツが父親のようにパルジファルの面倒を見ている間に、彼女はこの二人に気づかれることなく、灌木の茂みに向かって、とぼとぼと歩いて行く。) 安らぎが欲しいだけだわ、 ああ、疲れ切ったこの女に、安らぎだけでも。 眠りたい!・・・ああ、誰も起こさないで! (おびえるように飛びあがって) だめ!眠っちゃだめ!ぞっとするようなおののき! (激しくわななき始めるが、やがて両腕をだらんと下げて) でも、いやがっても無駄!その時が来たのよ。 眠らずには・・・いられない・・・あたし、もう・・・! (クンドリーは灌木の茂みの後ろで倒れてしまい、以後、姿は見えなくなる。・・・湖のほうで人の気配がし始めると、舞台の奥のほうに、騎士たちと輿を担ぐ小姓の帰城の行列が見えてくる) GURNEMANZ 王が水浴から戻ってこられる。 陽は高々と中天にある。 さらば、そちを案内いたそう、聖餐に。 そちさえ清らであるならば、 聖杯が、そちに飲食をつかわそう。 (グルネマンツはパルジファルの腕を取って、自らのうなじ周りに柔らかに置き、自らの腕はパルジファルの体に巻きつける。ゆっくりと歩きながら、彼はパルジファルを導くが、この時すでに舞台転換は気づかぬながらも始まっている) PARSIFAL 聖杯って誰だい? GURNEMANZ それは、いわく言い難い・・・ ただ、そちがまことに選ばれた者ならば、 このまま知らされずにいるはずがあろうか。 さあ、見るのじゃ! 思うに、わしの眼力は定かじゃった・・・ この地には、どんな道もつかないし、 どんな者も足を踏み入れることはできぬのだ。 聖杯ご自身に導かれる者でなくしては。 PARSIFAL おいら、ほとんど歩いてないのに、 もう、えらく遠くに来た気がするぞ。 GURNEMANZ わかるのか、せがれよ、 ここでは時が、空間になってしまうのじゃ。 (グルネマンツとパルジファルが前に進むように見えている間、舞台は徐々にだが、どんどん変わってきている。やがて森が消え、岩壁の中に城へと通じる城門の道が開かれると、二人は今やその道を進んでいる) GURNEMANZ さあ、五感を研ぎ澄ませ。わしに確かめさせてくれ、 まことに愚かで清らであるか。 他にいかなる知恵が、そちに授けられていようとも・・・。 (壁に囲まれた道を登りゆくうちに、舞台の様子はすっかり変わってしまう。グルネマンツとパルジファルは聖杯城の壮大な広間に足を踏み入れる。舞台は、丸天井の付いた柱廊式大広間で、その丸天井の下には昼餐室がある。舞台後方で左右の扉が開かれると、その右手からは聖杯の騎士たちが入って来て、各食卓の周りを取り巻くように進む) 【聖杯の騎士たち】 最後の愛の聖餐に臨もうと、 来る日も来る日も準備をしてきた。 (より早い歩調の小姓たちの行列が、舞台を後方に向けて横切って行く) これが最後の聖餐になろうとも、 今日のこの昼餐こそ、王に力を与えるはず。(*1) (第二の小姓たちの行列が大広間を横切って行く) 喜びと善をなす者は、 ふたたび聖餐を受けるのだ・・ 聖餐のめぐみを受け、 高貴なる贈り物を受けるのだ。 (集まって来た騎士達が食卓につくと、青年達の声が丸天井の中ぐらいの高さの所から聞こえてくる) 罪にまみれた全世界を 無数の苦痛であがなって、 あの日あのお方が血を流した如く、 救済をもたらす勇者には 晴れやかな心もて 我が血潮の注がれんことを。 我らの罪を償うために差し出されたお体よ・・・ あの方の死によって、我らの中に生き続けよ。 【少年たちの声】 (丸天井のきわめて高い所から) 信仰は生きています、 鳩が舞っています、 救世主の聖なる使いである鳩が・・・。 あなた方のために流された血である このワインを飲むのです。 命のパンを取るのです! (歌が歌われている間、反対側の扉を通って、輿に乗ったアンフォルタスが小姓達と助修士達に運ばれてくる。行列を先導して進んできた4人の小姓達は、覆いを掛けられた聖杯の厨子を捧げ持っている。この行列が、一段高い所に寝椅子が置かれている舞台後方の中央に差し掛かると、アンフォルタスは輿から下ろされて、寝椅子の上に寝かせられる。その前には、細長い石テーブルが置かれており、少年達は覆われた聖杯の厨子をその上に置く。 かくて、皆の者が席に着き、辺り一帯が静まり返った時、きわめて奥深い背後の方から、アンフォルタスの寝椅子の後ろにあるアーチのようになった壁龕(へきがん)から、年老いたティトゥレル王の声が、まるで墓の中からのように、こちらに迫って来る) TITUREL 我が息子アンフォルタス、務めを果たしておるか? (長い沈黙) 今日、私は聖杯を目にして余命をつなぐ定めなのか? (長い沈黙) それとも死なねばならぬのか?救い主に伴われずに。 AMFORTAS (苦悩に満ちあふれ、絶望を爆発させて、上半身をもたげる) 悲しい!我が苦悩の悲しさ! 父上よ!ああ、もう一度だけ あなたがこの務めを執り行ってください! 生きて下さい、生きて・・・私のほうを死なせて下さい。 TITUREL 救世主の恩寵により、私は墓の中で生きている。 お仕えするには、私はあまりに弱り切っている。 お前が奉仕して罪を償うのだ! 聖杯の覆いを取れ! AMFORTAS (少年たちに向かって身を起こしながら) やめろ!覆いを取ってはならん!・・・ああ! 誰にも分かってもらえぬとは!皆の者に喜びを もたらす光景は、私には苦悩を呼び覚ますのだ! この傷、この猛威を振るう痛みすら、何であろう! この務めを果たせと強いられる苦しみ、 この地獄の責め苦に比べれば! 私が受け継いだ悲しい務め・・・それは、 皆のうちにあってただ一人の罪びとである私が、 至高の祭儀を司り、 清らかな者達のために、恩寵を請い願うこと! ああ、罰を!最高の罰を! ああ、辱めを受けし恩寵の主・・・! あのお方を、あのお方の聖なるまなざしを 私は憧れ求めずにはいられない。 魂の奥底から、救いを求めて悔い改め、 あの方にたどりつこうとせずにはいられない。 その時が近づく・・・ 一条の光が、神器の上に落ちる・・・ 覆いが取られる。 (凍りついたように虚空をじっと見つめながら) 聖なる器の神々しい神体が 激しい光とともに赤々と輝きはじめると、 我が体は、至福の悦楽の痛みに貫かれ、 心には至聖の血潮が 注ぎ込まれるのを感じる・・・ だがその時、私自身の罪深き血のざわめきが 狂気のように逃げ惑いながら 私に向かって逆流し始め、 罪を求めてやまない世界に向けて、 怖気を振るいつつも荒々しく流れ込んでいく。 そして、その門を新たに突き破ると、 そこから奔流のように流れ出て、 あの方と同じこの傷口を通り抜けていく。 そう、あの槍の一撃によって付けられた傷・・・ 同じ槍が、救世主をも傷つけたのだ。 しかし、あの神の人は、その傷を負いながらも、 血の涙を流し、共に苦しむことをあこがれ、 人類の恥辱のゆえに泣き給うた。 ところが、同じ聖なる傷口なのに、私はどうだ・・・ 最高の神器を所有し、 救済の秘薬を守護する私の傷からは、 熱く罪深い血がドクドクと湧き出して、 あこがれの泉から永遠に甦り、 いくら懺悔しても、ああ!・・・決して静められない! あわれみを!あわれみを! 全世界を憐まれる方!ああ、憐みを! 私が受け継いだ務めを取り去り、 この傷を閉じてください。 私が安らかに死に、 清らかな身となって御前で癒されるように! (気を失ったように後ろに崩れ落ちる) 【少年たちと青年たち】 (見えない高い所から) 『共に苦しみ、悟りを得る 清らかな愚か者、 待つがいい・・・ その者を私は選んだ!』 【騎士たち】 (静かに) これがあなた様へのお約束・・・ 慰めとともに待つのです。 今日は務めを果たされよ! TITUREL 聖杯の覆いを取れ! (アンフォルタスは憔悴しきったまま、ゆっくり身を起こす。少年たちは金色の厨子の覆いを取り、古風な水晶の盃を取り出すと、そこにかかっていたヴェールをも取り去り、アンフォルタスの前に置く。) 【高みからの重唱】 受け取りなさい、私の体を。 受け取りなさい、私の血を。 私たちが愛し合うために! (アンフォルタスが敬虔の念に満たされつつ、無言の祈りを捧げながら聖杯の上に身をかがめると、大広間には次第に黄昏の色が濃くなっていく。そして、ついには完全な真っ暗闇となる。) 【高みから少年たち】 受け取りなさい、私の体を。 受け取りなさい、私の血を。 あなたがたが私を忘れないように。 (まばゆい一条の光が、上方から水晶の盃へと降りて来ると、盃は輝かしい紫色を放ちながら、次第にその色を濃くしていき、全てを柔らかに照らし出す。アンフォルタスは、浄化された面持ちで、『グラール』(聖杯)を高く持ち上げ、ゆったりと四方に振る。そうすることで、彼はパンとワインに祝福を与えているのである。一同は皆ひざまずく。) TITUREL おお、聖なる歓び。今日この日、 何と晴れやかな主のご挨拶だろう! (アンフォルタスが「グラール」を再び下におろすと、濃い黄昏が退いていくのにあわせて、「グラール」はどんどん輝きを失っていく。続いて、少年たちは器を再び厨子の中にしまい込み、前と同じように覆いを掛ける。かつての昼の明るさが戻ってくる。4人の少年たちは、続く歌が歌われている間、それぞれ2つある壺と籠の中からワインとパンを取り分ける。) 【少年たちの声】 (高みから) 最後の食卓のワインとパン・・・ それを、かつて聖杯の主は、 共に苦しむ愛の力をもって ご自身の流された血に変え、 ご自身が差し出す体に変えたのです。 (厨子を閉じた4人の少年は、アンフォルタスが聖杯「グラール」を振りながら祝福を与えた2個のワイン壺と2個のパン籠を祭壇のテーブルから持ち運ぶ。彼らは、パンを騎士たちに分け与え、ワインを彼らの前の杯に注いでいく。 騎士たちは食事のために腰をおろし、グルネマンツも同様にする。彼は隣の席を空けたままにしておき、食膳に連なるようパルジファルを差し招くが、パルジファルは押し黙ったまま微動だにせず、茫然自失して脇の方に突っ立ったままである。) 【青年たち】 (丸天井の中ぐらいの高さの所から) 聖なる贈り物である血と体を、 あなた方への恵みとして与えんと、 至福の慰めをもたらす愛の聖霊が、 いま注がれたワインに変え、 口にするパンに変えるのです。 【騎士たち】 (最初の半数) パンを取ろう! そして勇敢に 肉体の力と強さに変えるのだ。 死に至るまで忠実に、 あらゆる苦難に挫けずに、 救世主の御業(みわざ)を果たすのだ! (残りの半数) ワインを取ろう! そして新しく 命を燃やす血に変えるのだ。 肩を組みつつ快活に、 兄弟たちには忠誠に、 幸多き勇気に満ちて戦うのだ! 【全ての騎士たち】 信ずる者は幸いなるかな! 愛する者は幸いなるかな! (騎士たちは立ち上がると、双方向から互いに歩み寄り、次の歌が歌われる間、うやうやしく抱きしめ合う) 【青年たち】 (丸天井の中ぐらいの高さの所から) 愛する者は幸いなるかな! 【少年たちの声】 (丸天井の最も高い所から) 信ずる者は幸いなるかな! (アンフォルタスは聖餐には加わらなかったものの、その間感激に満ちて立ち上がっていた。しかし再びゆっくりとくずおれていくと、首をうなだれて、手を傷の上に置く。少年たちが近づくが、その仕草からは、アンフォルタスの傷口から新たな出血が始まったことが分かる。彼らはアンフォルタスを介抱し、再び輿に乗せる。人々が出発の支度をすると、少年たちも来た時と同様の隊列を組み、アンフォルタスと聖なる厨子を運び去って行く。騎士たちも同様に荘重に隊列を整えて、ゆっくりと大広間を去っていく。弱い昼明りが射し込んでくる。小姓たちがやや早目の歩調で大広間を横切って行く。最後の騎士と小姓たちが大広間を去ると、扉はすべて閉じられてしまう。パルジファルは、先ほどのアンフォルタスの激しい嘆き声を聞いた時、激しい仕草で心臓に手をやり、しばらくの間痙攣するかのように、その部分をつかんだままだった。今も凍りついたかのように、その場に身動き一つせずに立ち尽くしている。グルネマンツは不機嫌そうにパルジファルに近づき、彼の腕をつかんで揺さぶる) GURNEMANZ お前、どうしてまだそこにいるんだ? 何を見たのか、わかるのか? (パルジファルは痙攣するように心臓の上をつかむ・・・そして少しだけ首を横に振る) GURNEMANZ (非常に腹を立てて) お前、やはりただのバカだな! (狭い脇扉を開けて) 出て行け!お前の道を行くがいい! グルネマンツは、こう忠告するぞ・・・ 以降ここでは、白鳥の群れは放っておけ! お前ごときオス鵞鳥はメス鵞鳥でも追っかけてろ! (グルネマンツはパルジファルを外へと突き飛ばし、気難しい顔をしたまま勢いよく扉をバタンと閉じる。グルネマンツが騎士たちの後を追う間、フェルマータの付いた最後の小節で幕が閉じる) 【一人のアルトの声】 (高みから) 『共に苦しみ、悟りを得る 清らかな愚か者・・・』 【中ぐらいの高み】 信ずる者は幸いなるかな! 【最も高い所から】 信ずる者は幸いなるかな! Vorspiel ERSTER AUFZUG Im Gebiet des Grales. – Wald, schattig und ernst, doch nicht düster. Eine Lichtung in der Mitte. Links aufsteigend wird der Weg zur Gralsburg angenommen. Der Mitte des Hintergrundes zu senkt sich der Boden zu einem tiefer gelegenen Waldsee hinab. – Tagesanbruch. – Gurnemanz (rüstig greisenhaft) und zwei Knappen (von zartem Jünglingsalter) sind schlafend unter einem Baume gelagert. – Von der linken Seite, wie von der Gralsburg her, ertönt der feierliche Morgenweckruf der Posaunen GURNEMANZ erwachend und die Knaben rüttelnd He! Ho! Waldhüter ihr, – Schlafhüter mitsammen, – so wacht doch mindest am Morgen. Die beiden Knappen springen auf Hört ihr den Ruf? Nun danket Gott, dass ihr berufen, ihn zu hören! Er senkt sich mit den Knappen auf die Knie und verrichtet mit ihnen gemeinschaftlich stumm das Morgengebet; sobald die Posaunen schweigen, erheben sie sich langsam Jetzt auf, ihr Knaben! Seht nach dem Bad. Zeit ist s, des Königs dort zu harren. Er blickt nach links in die Szene Dem Siechbett, das ihn trägt, voraus seh ich die Boten schon uns nahn. Zwei Ritter treten, von der Burg her, auf Heil euch! – Wie geht s Amfortas heut? Wohl früh verlangt er nach dem Bade das Heilkraut, das Gawan mit List und Kühnheit ihm gewann, ich wähne, dass das Lind rung schuf? ZWEITER RITTER Das wähnest du, der doch Alles weiss? Ihm kehrten sehrender nur die Schmerzen bald zurück – schlaflos von starken Bresten, befahl er eifrig uns das Bad. GURNEMANZ das Haupt traurig senkend Toren wir, auf Lind rung da zu hoffen, wo einzig Heilung lindert! – Nach allen Kräutern, allen Tränken forscht und jagt weit durch die Welt – ihm hilft nur Eines, – nur der Eine! ZWEITER RITTER So nenn uns den! GURNEMANZ ausweichend Sorgt für das Bad! Die beiden Knappen haben sich dem Hintergrunde zugewendet und blicken nach rechts ZWEITER KNAPPE Seht dort die wilde Reiterin! ERSTER KNAPPE Hei! Wie fliegen der Teufelsmähre die Mähnen! ZWEITER RITTER Ha! Kundry dort? ERSTER RITTER Die bringt wohl wicht ge Kunde? ZWEITER KNAPPE Die Mähre taumelt. ERSTER KNAPPE Flog sie durch die Luft? ZWEITER KNAPPE Jetzt kriecht sie am Boden hin. ERSTER KNAPPE Mit den Mähnen fegt sie das Moos. Alle blicken lebhaft nach der rechten Seite. ZWEITER RITTER Da schwingt sich die Wilde herab! Kundry stürzt hastig, fast taumelnd, herein. Wilde Kleidung, hoch geschürzt; Gürtel von Schlangenhäuten lang herabhängend schwarzes, in losen Zöpfen flatterndes Haar; tief braunrötliche Gesichtsfarbe; stechende schwarze Augen, zuweilen wild aufblitzend, öfters wie todesstarr und unbeweglich. – Sie eilt auf Gurnemanz zu und dringt ihm ein kleines Kristallgefäss auf KUNDRY Hier? Nimm du! – Balsam ... GURNEMANZ Woher brachtest du dies? KUNDRY Von weiter her, als du denken kannst hilft der Balsam nicht, Arabia birgt dann nichts mehr zu seinem Heil. – Frag nicht weiter! – Ich bin müde. Sie wirft sich an den Boden. Ein Zug von Knappen und Rittern, die Sänfte tragend und geleitend, in welcher Amfortas ausgestreckt liegt, gelangt – von links her – auf die Bühne. – Gurnemanz hat sich, von Kundry ab, sogleich den Ankommenden zugewendet GURNEMANZ Er naht – sie bringen ihn getragen. – O weh! Wie trag ich s im Gemüte, in seiner Mannheit stolzer Blüte des siegreichsten Geschlechtes Herrn als seines Siechtums Knecht zu sehn! zu den Knappen Behutsam! Hört, der König stöhnt. Die Knappen halten an und stellen das Siechbett nieder AMFORTAS der sich ein wenig erhoben Recht so! Habt Dank! – Ein wenig Rast. Nach wilder Schmerzensnacht – nun Waldes Morgenpracht! Im heil gen See wohl labt mich auch die Welle es staunt das Weh, die Schmerzensnacht wird helle. Gawan! ZWEITER RITTER Herr! Gawan weilte nicht; da seines Heilkrauts Kraft, wie schwer er s auch errungen, doch deine Hoffnung trog, hat er auf neue Sucht sich fortgeschwungen. AMFORTAS Ohn Urlaub! – Möge das er sühnen, dass schlecht er Grals-Gebote hält! O wehe ihm, dem trotzig Kühnen, wenn er in Klingsors Schlingen fällt! – So breche Keiner mir den Frieden! Ich harre des, der mir beschieden »durch Mitleid wissend« – war s nicht so? – GURNEMANZ Uns sagtest du es so. AMFORTAS – »der reine Tor –« Mich dünkt ihn zu erkennen dürft ich den Tod ihn nennen! GURNEMANZ indem er Amfortas das Fläschchen Kundrys überreicht Doch zuvor – versuch es noch mit diesem! MFORTAS Woher dies heimliche Gefäss? GURNEMANZ Dir ward es aus Arabia hergeführt. AMFORTAS Und wer gewann es? GURNEMANZ Dort liegt s, das wilde Weib. Auf, Kundry! Komm! Kundry weigert sich und bleibt am Boden AMFORTAS Du – Kundry? Muss ich dir nochmals danken, du rastlos scheue Magd? Wohlan, den Balsam nun versuch ich noch es sei aus Dank für deine Treue. KUNDRY unruhig und heftig am Boden sich bewegend Nicht Dank! – Ha ha! – was wird er helfen! Nicht Dank! Fort, fort – in s Bad! Amfortas gibt das Zeichen zum Aufbruch; der Zug entfernt sich nach dem tieferen Hintergrunde zu. – Gurnemanz, schwermütig nachblickend, und Kundry, fortwährend auf dem Boden gelagert, sind zurückgeblieben. – Knappen gehen ab und zu DRITTER KNAPPE He! Du da! Was liegst du dort wie ein wildes Tier? KUNDRY Sind die Tiere hier nicht heilig? DRITTER KNAPPE Ja –! Doch ob heilig du, das wissen wir grad noch nicht. VIERTER KNAPPE Mit ihrem Zaubersaft – wähn ich – wird sie den Meister vollends verderben. GURNEMANZ Hm! Schuf sie euch Schaden je? – Wann Alles ratlos steht, wie kämpfenden Brüdern in fernste Länder Kunde sei zu entsenden, und kaum ihr nur wisst wohin, – wer, ehe ihr euch nur besinnt, stürmt und fliegt dahin und zurück, der Botschaft pflegend mit Treu und Glück? Ihr nährt sie nicht, – sie naht euch nie, nichts hat sie mit euch gemein doch, wann s in Gefahr der Hilfe gilt, der Eifer führt sie schier durch die Luft, die nie euch dann zum Danke ruft. Ich wähne, ist dies Schaden, so tät er euch gut geraten. DRITTER KNAPPE Doch hasst sie uns; sieh nur, wie hämisch dort nach uns sie blickt! VIERTER KNAPPE Eine Heidin ist s, ein Zauberweib. GURNEMANZ Ja, eine Verwünschte mag sie sein. Hier lebt sie heut, vielleicht erneut, zu büssen Schuld aus früh rem Leben, die dorten ihr noch nicht vergeben. Übt sie nun Buss in solchen Taten, die uns Ritterschaft zum Heil geraten, gut tut sie dann und recht sicherlich, dienet uns – und hilft auch sich. DRITTER KNAPPE So ist s wohl auch jen ihre Schuld, die uns so manche Not gebracht? GURNEMANZ sich besinnend Ja, – wann oft lange sie uns ferne blieb, dann brach ein Unglück wohl herein. Und lang schon kenn ich sie; doch Titurel kennt sie noch länger. Der fand, als er die Burg dort baute, sie schlafend hier im Waldgestrüpp – erstarrt, leblos, wie tot. So fand ich selbst sie letztlich wieder, als uns das Unheil kaum geschehn, das jener Böse über den Bergen so schmählich über uns gebracht. zu Kundry He! Du! Hör mich und sag wo schweiftest damals du umher, als unser Herr den Speer verlor? Kundry schweigt düster Warum halfst du uns damals nicht? KUNDRY Ich helfe nie. VIERTER KNAPPE Sie sagt s da selbst. DRITTER KNAPPE Ist sie so treu, so kühn in Wehr, so sende sie nach dem verlor nen Speer! GURNEMANZ düster Das ist ein And res, jedem ist s verwehrt. – mit grosser Ergriffenheit Oh, wundenwundervoller, heiliger Speer! Dich sah ich schwingen von unheiligster Hand! in Erinnerung sich verlierend Mit ihm bewehrt, Amfortas, Allzukühner, wer mochte dir es wehren den Zaub rer zu beheeren? Schon nah dem Schloss - wird uns der Held entrückt ein furchtbar schönes Weib hat ihn entzückt; in seinen Armen liegt er trunken, der Speer – ist ihm entsunken. Ein Todesschrei! – Ich stürm herbei von dannen Klingsor lachend schwand den heil gen Speer hat er entwandt. Des Königs Flucht gab kämpfend ich Geleite; doch – eine Wunde brannt ihm in der Seite, die Wunde ist s, die nie sich schliessen will. – Der erste und zweite Knappe kommen vom See her zurück DRITTER KNAPPE zu Gurnemanz So kanntest du Klingsor? GURNEMANZ zu den zurückkommenden beiden Knappen Wie geht s dem König? ERSTER KNAPPE Ihn frischt das Bad. ZWEITER KNAPPE Dem Balsam wich das Weh. GURNEMANZ für sich Die Wunde ist s, die nie sich schliessen will! – Der dritte und der vierte Knappe hatten sich zuletzt schon zu Gurnemanz Füssen niedergesetzt; die beiden anderen gesellen sich jetzt in gleicher Weise zu ihnen unter dem grossen Baum DRITTER KNAPPE Doch, Väterchen, sag und lehr uns fein du kanntest Klingsor, – wie mag das sein? GURNEMANZ Titurel, der fromme Held, der kannt ihn wohl. Denn ihm, da wilder Feinde List und Macht des reinen Glaubens Reich bedrohten, ihm neigten sich, in heilig ernster Nacht, dereinst des Heilands selige Boten daraus er trank beim letzten Liebesmahle, das Weihgefäss, die heilig edle Schale, darein am Kreuz sein göttlich Blut auch floss, dazu den Lanzenspeer, der dies vergoss, – der Zeugengüter höchstes Wundergut, das gaben sie in unsres Königs Hut. Dem Heiltum baute er das Heiligtum. Die seinem Dienst ihr zugesindet auf Pfaden, die kein Sünder findet, – ihr wisst, dass nur dem Reinen vergönnt ist sich zu einen den Brüdern, die zu höchsten Rettungswerken des Grales Wunderkräfte stärken. – Drum blieb es dem, nach dem ihr fragt, verwehrt, Klingsorn – wie hart ihn Müh auch drob beschwert. Jenseits im Tale war er eingesiedelt; darüber hin liegt üpp ges Heidenland – unkund blieb mir, was dorten er gesündigt; doch wollt er büssen nun, ja – heilig werden. Ohnmächtig, in sich selbst die Sünde zu ertöten, an sich legt er die Frevlerhand, die nun, dem Grale zugewandt, verachtungsvoll des Hüter von sich stiess. Darob die Wut nun Klingsorn unterwies, wie seines schmähl chen Opfers Tat ihm gäb zu bösem Zauber Rat – den fand er nun. Die Wüste schuf er sich zum Wonnegarten; drin wachsen teuflisch holde Frauen, dort will des Grales Ritter er erwarten zu böser Lust und Höllengrauen wen er verlockt, hat er erworben, schon Viele hat er uns verdorben. – Da Titurel, in hohen Alters Mühen, dem Sohn die Herrschaft hier verliehen, Amfortas liess es da nicht ruhn der Zauberplag Einhalt zu tun. Das wisst ihr, wie es da sich fand der Speer ist nun in Klingsors Hand; kann er selbst Heilige mit ihm verwunden, den Gral auch wähnt er fest schon uns entwunden! Kundry hat sich, in wütender Unruhe, oft heftig umgewendet VIERTER KNAPPE Vor Allem nun, der Speer kehr uns zurück! DRITTER KNAPPE Ha! wer ihn brächt, ihm wär s zu Ruhm und Glück? GURNEMANZ nach einem Schweigen Vor dem verwaisten Heiligtum in brünst gem Beten lag Amfortas, ein Rettungszeichen bang erflehend – ein sel ger Schimmer da entfloss dem Grale; ein heilig Traumgesicht nun deutlich zu ihm spricht durch hell erschauter Wortezeichen Male »durch Mitleid wissend, der reine Tor, harre sein, den ich erkor!« DIE VIER KNAPPEN »Durch Mitleid wissend, der reine Tor –« Vom See her vernimmt man Geschrei und das Rufen der Ritter und Knappen. – Gurnemanz und die vier Knappen fahren auf und wenden sich erschreckt um RITTER UND KNAPPEN Weh! Weh! – Hoho! Auf! – Wer ist der Frevler? GURNEMANZ Was gibt s? Ein wilder Schwan flattert matten Fluges vom See daher die Knappen und Ritter folgen ihm nach auf die Szene VIERTER KNAPPE Dort! DRITTER KNAPPE Hier! ZWEITER KNAPPE Ein Schwan! VIERTER KNAPPE Ein wilder Schwan! ALLE RITTER UND KNAPPEN Er ist verwundet. Ha, wehe! Weh! GURNEMANZ Wer schoss den Schwan? Der Schwan sinkt, nach mühsamem Fluge, matt zu Boden; der zweite Ritter zieht ihm den Pfeil aus der Brust ERSTER RITTER Der König grüsste ihn als gutes Zeichen, als überm See kreiste der Schwan da flog ein Pfeil ... KNAPPEN UND RITTER Parsifal hereinführend Der war s! Der schoss! auf Parsifals Bogen weisend Dies der Bogen! ZWEITER RITTER den Pfeil aufweisend Hier der Pfeil, dem seinen gleich. GURNEMANZ Bist du s, der diesen Schwan erlegte? PARSIFAL Gewiss! Im Fluge treff ich, was fliegt! GURNEMANZ Du tatest das? Und bangt es dich nicht vor der Tat? DIE KNAPPEN UND RITTER Strafe den Frevler! GURNEMANZ Unerhörtes Werk! – Du konntest morden, – hier, im heil gen Walde, des stiller Frieden dich umfing? Des Haines Tiere nahten dir nicht zahm? Grüssten dich freundlich und fromm? Aus den Zweigen was sangen die Vöglein dir? Was tat dir der treue Schwan? Sein Weibchen zu suchen flog der auf, mit ihm zu kreisen über dem See, den so er herrlich weihte zum Bad. – Dem stauntest du nicht? ... Dich lockt es nur zu wild kindischem Bogengeschoss? Er war uns hold was ist er nun dir? Hier, – schau her! – hier trafst du ihn; – da starrt noch das Blut, matt hängen die Flügel; – das Schneegefieder dunkel befleckt? Gebrochen das Aug – siehst du den Blick? Parsifal hat Gurnemanz mit wachsender Ergriffenheit zugehört jetzt zerbricht er seinen Bogen und schleudert die Pfeile von sich Wirst deiner Sündentat du inne? Parsifal führt die Hand über die Augen Sag, Knab – erkennst du deine grosse Schuld? Wie konntest du sie begehn? PARSIFAL Ich wusste sie nicht. GURNEMANZ Wo bist du her? PARSIFAL Das weiss ich nicht. GURNEMANZ Wer ist dein Vater? PARSIFAL Das weiss ich nicht. GURNEMANZ Wer sandte dich dieses Weges? PARSIFAL Das weiss ich nicht. GURNEMANZ Dein Name denn? PARSIFAL Ich hatte viele, doch weiss ich ihrer keinen mehr. GURNEMANZ Das weisst du Alles nicht? für sich So dumm wie den erfand bisher ich Kundry nur! zu den Knappen, deren sich immer mehr versammelt haben Jetzt geht! Versäumt den König im Bade nicht! – Helft! – Die Knappen heben den toten Schwan ehrerbietig auf eine Bahre von frischen Zweigen, und entfernen sich mit ihm dann nach dem See zu. – Schliesslich bleiben Gurnemanz, Parsifal und – abseits – Kundry allein zurück GURNEMANZ wendet sich wieder zu Parsifal Nun sag nichts weisst du, was ich dich frage; jetzt meld, was du weisst; denn etwas musst du doch wissen. PARSIFAL Ich hab eine Mutter; Herzeleide sie heisst. Im Wald und auf wilder Aue waren wir heim. GURNEMANZ Wer gab dir den Bogen? PARSIFAL Den schuf ich mir selbst vom Forst die wilden Adler zu verscheuchen. GURNEMANZ Doch adelig scheinst du selbst und hochgeboren warum nicht liess deine Mutter bessere Waffen dich lehren? Parsifal schweigt KUNDRY welche während der Erzählung des Gurnemanz von Amfortas Schicksal oft in wütender Unruhe heftig sich umgewendet hatte, nun aber, immer in der Waldecke gelagert, den Blick scharf auf Parsifal gerichtet hat, ruft jetzt, da Parsifal schweigt, mit rauher Stimme daher Den Vaterlosen gebar die Mutter, als im Kampf erschlagen Gamuret; vor gleichem frühem Heldentod den Sohn zu wahren, waffenfremd in Öden erzog sie ihn zum Toren – die Törin! Sie lacht PARSIFAL der mit jäher Aufmerksamkeit zugehört Ja! Und einst am Waldessaume vorbei, auf schönen Tieren sitzend, kamen glänzende Männer; ihnen wollt ich gleichen sie lachten und jagten davon. Nun lief ich nach, doch konnte sie nicht erreichen. – Durch Wildnisse kam ich, bergauf, talab; oft ward es Nacht, dann wieder Tag mein Bogen musste mir frommen gegen Wild und grosse Männer ... KUNDRY hat sich erhoben und ist zu den Männern getreten; eifrig Ja! Schächer und Riesen traf seine Kraft; den freislichen Knaben fürchten sie Alle. PARSIFAL verwundert Wer fürchtet mich? Sag! KUNDRY Die Bösen. PARSIFAL Die mich bedrohten, waren sie bös? Gurnemanz lacht Wer ist gut? GURNEMANZ wieder ernst Deine Mutter, – der du entlaufen, und die um dich sich nun härmt und grämt. KUNDRY Zu End ihr Gram seine Mutter ist tot. PARSIFAL in furchtbarem Schrecken Tot? Meine Mutter? – Wer sagt s? KUNDRY Ich ritt vorbei, und sah sie sterben – dich Toren hiess sie mich grüssen. Parsifal springt wütend auf Kundry zu und fasst sie bei der Kehle. – Gurnemanz hält ihn zurück GURNEMANZ Verrückter Knabe! Wieder Gewalt? Nachdem Gurnemanz Kundry befreit, steht Parsifal lange wie erstarrt Was tat dir das Weib? Es sagte wahr, denn nie lügt Kundry – doch sah sie viel. PARSIFAL gerät in ein heftiges Zittern Ich verschmachte! ... Kundry ist sogleich, als sie Parsifals Zustand gewahrte, nach einem Waldquell geeilt, bringt jetzt Wasser in einem Horne, besprengt damit zunächst Parsifal, und reicht ihm dann zu trinken GURNEMANZ So recht! So nach des Grales Gnade das Böse bannt, wer s mit Gutem vergilt. KUNDRY düster Nie tu ich Gutes – Sie wendet sich traurig ab, und während Gurnemanz sich väterlich um Parsifal bemüht, schleppt sie sich, von Beiden unbeachtet, einem Waldgebüsche zu nur Ruhe will ich, nur Ruhe – ach! – der Müden. Schlafen! – Oh, dass mich keiner wecke! scheu auffahrend Nein! – Nicht schlafen! – Grausen fasst mich! Sie verfällt in heftiges Zittern; dann lässt sie die Arme matt sinken Machtlose Wehr! Die Zeit ist da. Schlafen – schlafen – ich muss! – Sie sinkt hinter dem Gebüsch zusammen und bleibt von jetzt an unbemerkt. – Vom See her gewahrt man Bewegung und endlich den im Hintergrunde sich heimwendenden Zug der Ritter und Knappen mit der Sänfte GURNEMANZ Vom Bade kehrt der König heim; hoch steht die Sonne nun lass zum frommen Mahle mich dich geleiten; denn bist du rein, wird nun der Gral dich tränken und speisen. Gurnemanz hat Parsifals Arm sich sanft um den Nacken gelegt, und dessen Leib mit seinem eigenen Arme umschlungen; so geleitet er ihn bei sehr allmählichem Schreiten. – Hier hat die unmerkliche Verwandelung der Bühne bereits begonnen PARSIFAL Wer ist der Gral? GURNEMANZ Das sagt sich nicht; doch, bist du selbst zu ihm erkoren, bleibt dir die Kunde unverloren. Und sieh! – Mich dünkt, dass ich dich recht erkannt kein Weg führt zu ihm durch das Land, und Niemand könnte ihn beschreiten, den er nicht selber möcht geleiten. PARSIFAL Ich schreite kaum, doch wähn ich mich schon weit. GURNEMANZ Du siehst, mein Sohn, zum Raum wird hier die Zeit. Allmählich, während Gurnemanz und Parsifal zu schreiten scheinen, hat sich die Szene bereits immer merklicher verwandelt; es verschwindet so der Wald, und in Felsenwänden öffnet sich ein Torweg, welcher die Beiden jetzt einschliesst GURNEMANZ Jetzt achte wohl, und lass mich sehn bist du ein Tor und rein, welch Wissen dir auch mag beschieden sein. – Durch aufsteigende gemauerte Gänge führend, hat die Szene sich vollständig verwandelt Gurnemanz und Parsifal treten jetzt in den mächtigen Saal der Gralsburg ein. – Szene Säulenhalle mit Kuppelgewölbe, den Speiseraum überdeckend. Auf beiden Seiten des Hintergrundes werden die Türen geöffnet von rechts schreiten die Ritter des Grales herein und reihen sich um die Speisetafeln DIE GRALSRITTER Zum letzten Liebesmahle. gerüstet Tag für Tag, Ein Zug von Knappen durchschreitet schnelleren Schrittes die Szene nach hinten zu gleich ob zum letzten Male es heut ihn letzen mag.(*2) Ein zweiter Zug von Knappen durchschreitet die Halle Wer guter Tat sich freut ihm wird das Mahl erneut der Labung darf er nahn, die hehrste Gab empfahn. Die versammelten Ritter stellen sich an den Speisetafeln auf Stimmen der Jünglinge aus der mittleren Höhe der Kuppel vernehmbar Den sündigen Welten mit tausend Schmerzen wie einst sein Blut geflossen, dem Erlösungs-Helden sei nun mit freudigem Herzen mein Blut vergossen. Der Leib, den er zur Sühn uns bot, er leb in uns durch seinen Tod. KNABENSTIMMEN aus der äussersten Höhe der Kuppel Der Glaube lebt; die Taube schwebt, des Heilands holder Bote. Der für euch fliesst, des Weins geniesst, und nehmt vom Lebensbrote! Während des Gesanges wird von Knappen und dienenden Brüdern durch die entgegengesetzte Türe Amfortas auf einer Sänfte hereingetragen vor ihm schreiten die vier Knappen, welche den verhängten Schrein des Grales tragen. Dieser Zug begibt sich nach der Mitte des Hintergrundes, wo ein erhöhtes Ruhebett aufgerichtet steht, auf welches Amfortas von der Sänfte herab niedergelassen wird; hiervor steht ein länglicher Steintisch, auf welchen die Knaben den verhängten Gralsschrein hinstellen. – Nachdem alle ihre Stelle eingenommen und ein allgemeiner Stillstand eingetreten war, vernimmt man, vom tiefsten Hintergrunde her, aus einer gewölbten Nische hinter dem Ruhebette des Amfortas, die Stimme des alten Titurel wie aus einem Grabe heraufdringen TITUREL Mein Sohn Amfortas, bist du am Amt? langes Schweigen Soll ich den Gral heut noch erschaun und leben? langes Schweigen Muss ich sterben, vom Retter ungeleitet? AMFORTAS im Ausbruche qualvoller Verzweiflung sich halb aufrichtend Wehe! Wehe mir der Qual! Mein Vater, oh! noch einmal verrichte du das Amt! Lebe, leb – und lass mich sterben. TITUREL Im Grabe leb ich durch des Heilands Huld zu schwach doch bin ich, ihm zu dienen. Du büss im Dienste deine Schuld! Enthüllet den Gral! AMFORTAS gegen die Knaben sich erhebend Nein! Lasst ihn unenthüllt! – Oh! dass keiner, keiner diese Qual ermisst, die mir der Anblick weckt, der euch entzückt! Was ist die Wunde, ihrer Schmerzen Wut, gegen die Not, die Höllenpein, zu diesem Amt – verdammt zu sein! Wehvolles Erbe, dem ich verfallen, ich – einz ger Sünder unter Allen – des höchsten Heiligtums zu pflegen, auf Reine herabzuflehen seinen Segen! – Oh, Strafe! Strafe ohne Gleichen des, ach! – gekränkten Gnadenreichen! – Nach ihm, nach seinem Weihegrusse muss sehnlich mich s verlangen; aus tiefster Seele Heilesbusse zu ihm muss ich gelangen. Die Stunde naht – ein Lichtstrahl senkt sich auf das heilige Werk – die Hülle fällt. vor sich hinstarrend Des Weihgefässes göttlicher Gehalt erglüht mit leuchtender Gewalt; durchzückt von seligsten Genusses Schmerz, des heiligsten Blutes Quell fühl ich sich giessen in mein Herz des eig nen sündigen Blutes Gewell in wahnsinniger Flucht muss mir zurück dann fliessen, in die Welt der Sündensucht mit wilder Scheu sich ergiessen; von neuem sprengt es das Tor, daraus es nun strömt hervor, hier durch die Wunde, der Seinen gleich, geschlagen von desselben Speeres Streich, der dort dem Erlöser die Wunde stach, aus der, mit blutigen Tränen, der Göttliche weint ob der Menschheit Schmach in Mitleids heiligem Sehnen, und aus der nun mir, an heiligster Stelle, dem Pfleger göttlichster Güter, des Erlösungs-Balsams Hüter – das heisse Sündenblut entquillt, ewig erneut aus des Sehnens Quelle, das – ach! – keine Büssung je mir stillt! – Erbarmen! Erbarmen! Du Allerbarmer! Ach, Erbarmen! Nimm mir mein Erbe. schliesse die Wunde, dass heilig ich sterbe, rein dir gesunde! Er sinkt wie bewusstlos zurück KNABEN UND JÜNGLINGE aus der Höhe, unsichtbar »Durch Mitleid wissend, der reine Tor, harre sein, den ich erkor!« DIE RITTER leise So ward es dir verhiessen harre getrost, des Amtes walte heut! TITUREL Enthüllet den Gral! Amfortas erhebt sich langsam und mühevoll. Die Knaben nehmen die Decke vom goldenen Schreine, entnehmen ihm eine antike Kristallschale, von welcher sie ebenfalls eine Verhüllung hinwegnehmen, und setzen diese vor Amfortas hin STIMMEN AUS DER HÖHE Nehmet hin meinen Leib, nehmet hin mein Blut um unsrer Liebe Willen! Während Amfortas andachtvoll in stummem Gebete zu dem Kelche sich neigt, verbreitet sich eine immer dichtere Dämmerung über die Halle. – Eintritt vollster Dunkelheit KNABEN AUS DER HÖHE Nehmet hin mein Blut, nehmet hin meinen Leib, auf dass ihr mein gedenkt. Ein blendender Lichtstrahl dringt von oben auf die Kristallschale herab; diese erglüht sodann immer stärker in leuchtender Purpurfarbe, alles sanft bestrahlend. Amfortas, mit verklärter Miene, erhebt den »Gral« hoch und schwenkt ihn sanft nach allen Seiten, worauf er damit Brot und Wein segnet. Alles ist auf den Knien TITUREL Oh, heilige Wonne, wie hell grüsst uns heute der Herr! Amfortas setzt den »Gral« wieder nieder, welcher nun, während die tiefe Dämmerung wieder entweicht, immer mehr erblasst hierauf schliessen die Knaben das Gefäss wieder in den Schrein und bedecken diesen wie zuvor.- Die frühere Tageshelle tritt wieder ein. Die vier Knaben verteilen während des Folgenden aus den zwei Krügen und Körben Wein und Brot KNABENSTIMMEN aus der Höhe Wein und Brot des letzten Mahles wandelt einst der Herr des Grales durch des Mitleids Liebesmacht in das Blut, das er vergoss in den Leib, den dar er bracht. – Die vier Knaben, nachdem sie den Schrein verschlossen, nehmen nun die zwei Weinkrüge sowie die zwei Brodkörbe, welche Amfortas zuvor, durch das Schwenken des Grals-Kelches über sie, gesegnet hatte, von dem Altartische, verteilen das Brod an die Ritter und füllen die vor ihnen stehenden Becher mit Wein. Die Ritter lassen sich zum Mahle nieder, so auch Gurnemanz, welcher einen Platz neben sich leer hält und Parsifal durch ein Zeichen zur Teilnehmung am Mahle einlädt Parsifal bleibt aber starr und stumm, wie gänzlich entrückt, zur Seite stehen JÜNGLINGE aus der mittleren Höhe der Kuppel Blut und Leib der heil gen Gabe wandelt heut zu eurer Labe sel ger Tröstung Liebesgeist in den Wein, der euch nun floss, in das Brot, das heut ihr speist. DIE RITTER erste Hälfte Nehmet vom Brot, wandelt es kühn in Leibes Kraft und Stärke, treu bis zum Tod, fest jedem Müh n, zu wirken des Heilands Werke! zweite Hälfte Nehmet vom Wein, wandelt ihn neu zu Lebens feurigem Blute, froh im Verein, Brudergetreu zu kämpfen mit seligem Mute! ALLE RITTER Selig im Glauben! Selig in Liebe! Die Ritter haben sich erhoben und schreiten von beiden Seiten auf sich zu, um während des Folgenden sich feierlich zu umarmen JÜNGLINGE mittlere Höhe der Kuppel Selig in Liebe! KNABEN volle Höhe der Kuppel Selig im Glauben! Während des Mahles, an welchem er nicht teilnahm, ist Amfortas aus seiner begeisterungsvollen Erhebung allmählich wieder herabgesunken er neigt das Haupt und hält die Hand auf die Wunde. Die Knaben nähern sich ihm; ihre Bewegungen deuten auf das erneute Bluten der Wunde sie pflegen Amfortas, geleiten ihn wieder auf die Sänfte, und, während alle sich zum Aufbruch rüsten, tragen sie, in der Ordnung wie sie kamen, Amfortas und den heiligen Schrein wieder von dannen. Die Ritter ordnen sich ebenfalls wieder zum feierlichen Zuge und verlassen langsam den Saal. - Verminderte Tageshelle tritt ein. - Knappen ziehen wieder in schnellerem Schritte durch die Halle. - Die letzten Ritter und Knappen haben den Saal verlassen die Türen werden geschlossen. - Parsifal hatte bei dem vorangehenden stärksten Klagerufe des Amfortas eine heftige Bewegung nach dem Herzen gemacht, welches er krampfhaft eine Zeitlang gefasst hielt; jetzt steht er noch, wie erstarrt, regungslos da. - Gurnemanz tritt missmutig an Parsifal heran und rüttelt ihn am Arme GURNEMANZ Was stehst du noch da? Weisst du, was du sahst? Parsifal fasst sich krampfhaft am Herzen – und schüttelt dann ein wenig mit dem Haupte GURNEMANZ sehr ärgerlich Du bist doch eben nur ein Tor! Er öffnet eine schmale Seitentüre Dort hinaus, deinem Wege zu! Doch rät dir Gurnemanz lass du hier künftig die Schwäne in Ruh, und suche dir Gänser die Gans! Er stösst Parsifal hinaus und schlägt, mürrisch, hinter ihm die Türe stark zu. Während er dann de Rittern folgt, schliesst sich, auf dem letzten Takte mit der Fermate, der Vorhang EINE ALTSTIMME aus der Höhe »Durch Mitleid wissend, der reine Tor ...« MITTLERE HÖHE Selig im Glauben! AUS DER HÖCHSTEN HÖHE Selig im Glauben! この日本語テキストは、 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス の下でライセンスされています。@wagnerianchan Wagner,Richard/Parsifal/II
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[メイン] GM 時間となりました。点呼お願いします [メイン] ジグソウの子 グラナーダ はい [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ノ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ほい [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ ノ [メイン] 佳人薄命 ショコラ はい [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド はいはい [メイン] GM では再開しまーす [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ よろしくお願いいたしますー! [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ よろしくお願いします [メイン] ジグソウの子 グラナーダ よろしくお願いします [メイン] 佳人薄命 ショコラ よろしくお願いします [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ よろしくお願いします [メイン] GM では宮廷たちはチャンピオンからの情報で何故か局地的な迷宮津波の影響で酒場や役所、転職所のある土地が攻略した迷宮の近くに移動した場所へたどり着きます。しかし入口は塞がれてる! [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 「話には聞いていたが…まさかこのような形になるとはな」 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 「迷宮は気まぐれですから…しかし、どうしましょうか。これでは入ることが出来ません。」 [メイン] GM では携帯持ってるレダさんへメノウから電話が来ます [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 捨てた携帯が…ひとりでに手元に… [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 多分その辺に落ちてたでしょう [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 落ちてた携帯から何故かメノウの声がします [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 怖すぎるッピ! [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 「おや…?この声…メノウさんですか。」 [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 「レダ殿か!入口が塞がれてしまったのじゃ!申し訳ないが、どんな方法でも構わんから開けてくれんかの!」 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 「流石に手元の火器じゃ火力が足りないな…」壁に向かって撃ち続ける [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 「そんな簡単に穴を開けられたら防御面が心配になるわよ」 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 「こちらもちょうど王国前でどうするか悩んでたところでして。…はぁ、やはり中からもどうにもできないですね。」 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 「誰か爆破物か何か持っていないのか?」 [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 「頼む!後で開けたところを入口として建てる故、とりあえず開けて欲しいのじゃ!」 [メイン] GM 爆弾か、レアアイテムクラスなら壊せるとしましょう [メイン] GM 判定無しで壊していいよ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 武器庫なんだよな…爆弾… [メイン] ジグソウの子 グラナーダ メノウ、お前に1MGを預ける。工事しろ [メイン] GM 爆弾使う? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ レアアイテムクラスなら、輝く者でいけない? [メイン] GM 爆弾使うなら消耗品として武器庫から消えるけど [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ F-2の武器庫から誰かパシらせて運んでもらうか! [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 「確か武器庫に爆薬がいくらかあったはず…これでむりやりドカンと行きましょう」 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 「なら壁から離れておくか、瓦礫に巻き込まれんようにな」 [メイン] GM では爆弾は届いたようです [メイン] GM では何で壊しますか? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ レア武器ならなんでもいいなら、鋏や傘で小突いて開ける? [メイン] GM 太刀鋏や迷い傘でも大丈夫 [メイン] 佳人薄命 ショコラ わざわざ消費アイテム使う理由が無いならそれでいいんじゃないかな [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド やらんの? やらんならクラウドが聖杯でぶん殴る [メイン] ジグソウの子 グラナーダ キノコで殴った方がマシ [メイン] GM レアアイテムは消費物でも消費しないとしましょう。ではレアアイテムで道を開けたランドメイカー達は何とか王国に入れました [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 「おお、やっと帰ってきたか……首尾はどうじゃった?」 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ きのこで壁に穴が開くとかどうなってるんだよ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 「本当に財宝があったぞ」 [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 「なに?どんな財宝なんじゃ?」 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 「金もあったしアイテムもあったな。がっぽりだぜ」 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 「取りあえず配下に運ばせよう、かなりの量があるんでな」 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 「あたしたちの凱旋よー」 [メイン] GM はい、ということで宮廷たちは無事帰還しました。しかしこの国に影が忍び寄っているのはまだこの時は知らなかったのである。 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 「…(しかしこの位置、何か違和感があるな…)」 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 国に違和感 [メイン] GM では王国変動に移行します。全員配下を0にしてね [メイン] system [ “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ] 配下 8 → 0 [メイン] system [ 佳人薄命 ショコラ ] 配下 4 → 0 [メイン] system [ GM ] 王国に残った民 94 → 102 [メイン] system [ GM ] 王国に残った民 102 → 106 [メイン] system [ ’目に入れても痛くない’クラウド ] 配下 10 → 0 [メイン] system [ ’目に入れても痛くない’クラウド ] 特殊配下 1 → 0 [メイン] system [ GM ] 王国に残った民 106 → 116 [メイン] system [ 石橋を叩いて渡る”エルゼ ] 配下 2 → 0 [メイン] system [ GM ] 王国のモンスター 30 → 31 [メイン] system [ GM ] 王国に残った民 116 → 118 [メイン] system [ “蛇の道は蛇の”レダ ] 配下 2 → 0 [メイン] system [ “蛇の道は蛇の”レダ ] 特殊配下枠 1 → 0 [メイン] system [ GM ] 王国のモンスター 31 → 32 [メイン] system [ GM ] 王国に残った民 118 → 120 [メイン] system [ GM ] 王国のモンスター 32 → 33 [雑談] system [ ジグソウの子 グラナーダ ] 配下 5 → 0 [メイン] system [ GM ] 王国に残った民 120 → 125 [メイン] GM では減少した配下回復ですけど、担架使います? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 使わない理由も無いでしょう [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 当たり前だよなぁ? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ピーポーピーポー [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 雑に消費された人たちは帰ってこれるのか [メイン] GM では担架ボーナス含めて誰か1人2d6+3で振ってね [メイン] 佳人薄命 ショコラ 病院担当だから振るか。治療します [メイン] 佳人薄命 ショコラ 2d6+3 (2D6+3) > 5[1,4]+3 > 8 [メイン] GM では4名助かりませんでした [メイン] system [ GM ] 減少した民 12 → 4 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 遂に犠牲者が出たか [メイン] system [ GM ] 王国に残った民 125 → 133 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 万全を尽くしました(適当) [メイン] GM 前回も犠牲者1人出てる [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あれそうだっけ(痴呆) [メイン] GM では王国変動表全員振ってね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ もう1人も4人も変わらないよ(命が軽い) [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド KCT 王国変動表(5) > 民の労働の結果が明らかに。[生活レベル/9]の判定に成功すると《予算》が自国の領土のマップ数と同じだけ増える。失敗したら《予算》が同じだけ減る。 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ KCT 王国変動表(10) > 王国同士の交流が行われた。[文化レベル/9]の判定に成功すると、生まれ表でランダムにジョブを決めた逸材が1人増え、好きな国1つとの関係を1段階良好にする。失敗すると、自国の逸材1人を選んで失い、ランダムに決めた国1つとの関係が1段階悪化する。 [メイン] 佳人薄命 ショコラ KCT 王国変動表(11) > ただ無為に時が過ぎていたわけではない。冒険フェイズで過ごした1ターンにつき予算が1MG増える。 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ KCT 王国変動表(7) > 王国の子どもたちが宮廷をあなた方を見て成長する。《民》が([王国に残した《民》の数÷10+治安レベル]D6)人増える。 [メイン] ジグソウの子 グラナーダ KCT 王国変動表(9) > 街の機能に異変が!? [治安レベル/9]の判定に成功すると、自国の好きな施設1軒を選び、その施設のレベルを1点上昇する。失敗したら、自国のタイプ:部屋の施設をランダムに1軒選び、破壊する。 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ kct 王国変動表(7) > 王国の子どもたちが宮廷をあなた方を見て成長する。《民》が([王国に残した《民》の数÷10+治安レベル]D6)人増える。 [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえず判定無いやつから処理しますか [メイン] GM では順番に処理するね [メイン] GM 判定無しから処理するわ [メイン] 佳人薄命 ショコラ ありがとう [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 砦でどれかふりなおします? 特にヤバいのはなさそうですが [メイン] GM ショコラさんの変動表で2MG獲得 [メイン] system [ GM ] 予算 15 → 17 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 強いて言うなら成功率いちばん低いのどれかな [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 2か 維持費も2ターン相当にしてもらってるから仕方ないね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 文化以外はレベル3だね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ でも文化は貴族の逸材効果で1上げれるので… [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド マゴイチのが危ない [メイン] GM ではエルゼさんとレダさんは17d6どうぞ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 一緒ですね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 多いなぁ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 出目的にも危ない [メイン] 佳人薄命 ショコラ そんなに!? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 産めよ増やせよ地に満ちよ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 14+3d6じゃね? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ あっいや17d6だ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド めっちゃ多いな [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ ちゃんと[~~]d6って表記になってる [メイン] GM では17d6振ってね [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 17d6 (17D6) > 55[1,1,1,1,2,3,3,3,3,4,4,4,4,5,5,5,6] > 55 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 17d6 (17D6) > 55[1,1,2,2,3,3,3,3,3,3,3,4,4,5,5,5,5] > 55 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 君ら仲良いね [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 仲良し(怒り3) [メイン] GM あれ?国家レベル2アップしたなこれ? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ そんなに上がった!? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 無茶苦茶だなぁ… [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 最高や!次のセッションはもう民の数に頭悩ませなくてええんや! [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 君らハッスルしすぎや! [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ いやヒゲ、代わりに悩む点が増えてる [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 収容人数 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド それよりも17dも振って6が一個も出ない方に注目してしまった [メイン] GM これ土地と収容人数考えんとキツイぞ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ これ予算相当割くぞ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 今回の迷宮買い取りしたかったが…降り直しで出せんかね [メイン] GM 今回の迷宮は全部踏破したから5MGで買えるよ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ お、マジかあ [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえず考えるのは後で [メイン] GM ではクラウドさん、生活レベル3で難易度9でどうぞ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 行けるよね?民の声はいらんか [メイン] GM 成功で2MG獲得、失敗で2MG喪失 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 失敗するくらいなら1点使った方がダメージは少ないけど、自己判断かな [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 6は出たりでなかったりする [メイン] GM 今民の声は9点あります [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 2MK+3 =9 (2R6+3 =9) > 5[1,4]+3 > 8 > 失敗 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド うそん [メイン] ジグソウの子 グラナーダ やっぱりな [メイン] 佳人薄命 ショコラ うん [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 緊急措置いく? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ いつもの出目はどうした [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 行けると思ってしまった…すまぬ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 国力判定って行為判定だっけ? [メイン] GM そうだよ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 行為判定欄に国力を使った判定って欄があるので多分… [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド まぁでも致命的じゃないから通しでいいかね [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 通しなわけないダルルォ!? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 金が今一番大事だと思うんですけど [メイン] ジグソウの子 グラナーダ ここ通したら民の声3,4点分のロスやぞ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド マジかよ 振り直すか…? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 降り直そう、君なら出せる [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 振りなおしても6が出ずとか、最悪ファンブルが出るとか、そういうの考慮するなら通しですけども まあ…ねぇ [メイン] GM あ、そうそう、変調は全部治っていいよ [メイン] GM だから呪いの影響は消えてる [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 呪いで突然爆発する宮廷はいなかった [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド レダちゃんに任せる! [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ おおう、任された… 後の人は振り直し使えんくなるから、気合で何とかして! [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 緊急措置をクラウドさんの判定に使用します [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド うおおおおおおおおおおおおおおおお [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ がんばれー! [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 2MK+3 =9 (2R6+3 =9) > 6[1,5]+3 > 9 > 成功 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ えらい [メイン] system [ GM ] 民の声 9 → 8 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド ギリ! [メイン] 佳人薄命 ショコラ ふう [メイン] system [ GM ] 予算 17 → 19 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ このタイミングで楽器鳴らしたらどうなるんだろ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ あー…どうなるの…? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ こうして浮いた民の声3点を後の判定に使えばよい [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 意味あったっけ? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 後の人、不安だったら砦の効果で変動表振り直しでもいいかもしれないけど [メイン] GM 楽器は使えんと思う。気力と書いてあるし [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 気力の獲得が民の声の獲得になるのか、表記通りに気力が入るのか [メイン] ジグソウの子 グラナーダ そもそもこの判定ってクラウドが振ったことになってるのか? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 確かに誰が振ってもいいから… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 俺のは降り直したい、我々文化が2なんだ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ それはメノウがどうにかする [メイン] GM 国力の行為判定は誰が振っても構わないというルールだからね…… [メイン] GM p.59 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ メノウちゃん(貴族)の逸材効果でレベルが1足せる [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あーなるほど、でもこのダイス運大丈夫? [メイン] GM マゴイチさん、文化2で難易度9でどうぞ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 今のタイミングで逸材効果全部バーッと使っちゃいます? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 使っちゃってもいいかなと [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 使っちゃお [メイン] GM メノウ使ってもいいけど、そしたら他に使える逸材は残り1人となるよ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ ヒゲのは成功したらでかいけど、マゴイチのは成功してもランダムな逸材だし振り直しもありじゃないかなぁと [メイン] ジグソウの子 グラナーダ あと現在存在する他の国はすでに関係が険悪な公立アグリー星だけなので別に失敗しても何もデメリット無い [メイン] GM 逸材の使える人数は文化レベルの値に等しいから [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 文化レベルが上がるのならトントンでは? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あーそうだったか、文化も上げないとなあ [メイン] GM まぁ、メノウ使うかどうか決めて判定してね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 貴族の効果は一時的とはいえ文化レベルの上昇なので、その分逸材使用回数も上がるのでは [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 判定に使用する文化レベルが1上昇したものと見做すって書かれてないのが嬉しいよね [メイン] GM 確かに書いてないから、メノウの本来の効果発動したら文化3になるね [メイン] GM セッション終わるまで効果が続くから [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ つまりメノウを使った時点で使用回数はプラマイ0の2回に…ってことでダメですか? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ んじゃあ逸材三銃士使えるのか [メイン] GM 使えるね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ じゃあフルで使っちゃう?というか俺のやつ降り直しする? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 新しい逸材が欲しくなかったら振りなおしてもいいぞ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 欲しいわ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ メノウ使って振って良い? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 民の声入れよう [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ いれるべ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 何点? [メイン] system [ GM ] 民の声 8 → 7 [メイン] GM ではメノウ使うってことだね? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 使います [メイン] GM では文化3で判定どうぞ [メイン] GM 難易度9ね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 3mk+3 =9 (3R6+3 =9) > 11[4,5,6]+3 > 14 > 成功 & 《気力》1点獲得 [メイン] 佳人薄命 ショコラ いいですね [メイン] GM えーっとまずは民の声回復 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 456賽 [メイン] system [ GM ] 民の声 7 → 8 [メイン] GM では公立アグリー星しかないけど関係良くする? [メイン] GM 険悪から中立になるけど [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ する? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 貿易するにも防衛条約結ぶにも奇襲かけるにも関係は悪いよりは良い方が良い [メイン] GM ちなみに中立以上からいらないレアアイテム押し付けれるよ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 奇襲するの選択肢入ってるのこええよ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 不可侵条約は破って攻め入るまで有効みたいな考え方してる [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ まあ近くに来たから友好的になったってことで、良くしてもいいと思う [メイン] GM では公立アグリー星とは中立になりました [メイン] GM 公立アグリー星から逸材が来たようです [メイン] GM 名前は後で決めるとしてジョブをランダムで決めようか [メイン] 佳人薄命 ショコラ マゴイチさんが振っていいんじゃない [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ コマンド見つからねえ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 使える奴来たら即使うまである [メイン] GM コマンドはBDTな [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ BDT 生まれ決定表(1) > 才覚系生まれ表で決定 [メイン] GM 才覚ならTBO [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ これ宦官フラグ? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ TBO 才覚系生まれ表(6) > 地図師 [メイン] 佳人薄命 ショコラ ふむ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ショコラ、後輩やぞ [メイン] 佳人薄命 ショコラ よし!こき使ってやるぜ! [メイン] GM では1d6どうぞ、偶数で男な [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 1d6 (1D6) > 3 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 宦官じゃないから生えてる男が逸材になる可能性 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ そんなの無かった [メイン] GM では女性の地図師がやって来ました。名前は次回決めようね [メイン] GM ではグラナーダさん、治安3で難易度9でどうぞ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ じゃあ私民の声3点使うから [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ラスト、ここ失敗が一番アウト [メイン] GM 3点使う? [メイン] 佳人薄命 ショコラ その方がいいと思う [メイン] system [ GM ] 民の声 8 → 5 [メイン] GM ではどうぞ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 5mk+3 =9 (5R6+3 =9) > 12[1,1,4,6,6]+3 > 15 > 絶対成功 & 《気力》2点獲得 [メイン] 佳人薄命 ショコラ いいぞ! [メイン] ジグソウの子 グラナーダ はい回収 [メイン] system [ GM ] 民の声 5 → 7 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド ええやん [メイン] GM では隣にあるマップでどの施設をレベルアップする? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 予算1MGで施設Lv上げや [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 転職所アップしてくれると新しく建てる必要が無くなる [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 転職所はレベル上げると6MGやが5MGで新しく建てることもできる。一方でレベルを上げなければいけない施設もある。いったん検討していこう [メイン] GM ではこのレベル上げのボーナスは次回にまわす? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 多分かなり迷うからその方がええかもね [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 時間ないから後回しや [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド まぁ役所か転職所の二択な気はするが [メイン] GM では次回は収支報告からスタートします。一時中断とします。次回は8日21 00からです。よろしくお願いします。 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ お疲れさまでしたー [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド お疲れ様でしたー [メイン] ジグソウの子 グラナーダ お疲れ様でした [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ お疲れ様でしたー [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ お疲れ様でしたー! [メイン] 佳人薄命 ショコラ お疲れ様でした! [メイン] GM 時間となりました [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ノ [メイン] 佳人薄命 ショコラ はい [メイン] GM 点呼どうぞ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ほい [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド はい [メイン] ジグソウの子 グラナーダ はい [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ ノ [メイン] GM では再開します [メイン] 佳人薄命 ショコラ よろしくお願いします [メイン] ジグソウの子 グラナーダ よろしくお願いします [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ よろしくお願いします [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ よろしくですよ [メイン] GM 前回はなんかベビーブームが起きましたね。円卓会議からスタートとします [メイン] GM その前に [メイン] GM 誰でもいいので2d6振ってください。これは厨房ボーナス分です [メイン] 佳人薄命 ショコラ じゃあ振ります [メイン] 佳人薄命 ショコラ 2d6 (2D6) > 12[6,6] > 12 [メイン] 佳人薄命 ショコラ うん [メイン] ジグソウの子 グラナーダ つよい [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 今日の出目は最高だな! [メイン] GM では総人口296人となります [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ マジでベビーブームだなおい [メイン] 佳人薄命 ショコラ もう5人沸いてくればなぁ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 施設のレベルアップで足せるっちゃ足せますね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 全員生還してれば300いってたわね [メイン] 佳人薄命 ショコラ しょうがないね [メイン] GM では円卓会議となります、ちなみに地図師の名前はどうする? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 表振って良い? [メイン] 佳人薄命 ショコラ いいと思う [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ じゃあワイが振ります [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ かっこいいの出すぞー! [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ あれ、女の子じゃなかったっけ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 女の子やぞ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 女の子でもかっこいい女の子おるやん? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ かっこいい系女子を所望でしたか [メイン] 地図師 立ち絵これにした [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ まともな名前はつくのか [メイン] 佳人薄命 ショコラ かわいい [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ファンタジー表と地名表使おうかなって [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ アカン、普通に名字と名前で作ろうとしてたわ ファンタジー表だけにします [メイン] 地図師 どうぞ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ NAMEFA ファンタジック名前表(12) > ジャック/モモ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ジャックかモモか… [メイン] 地図師 では2d6しようか [メイン] 地図師 女の子だからモモだね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 2d6 (2D6) > 10[4,6] > 10 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ モモちゃんかー、かわいい名前になったねえ [メイン] 地図師 噂をすれば モモになりました [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 話題に出したら地図渡してくれそう [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド うーん、あり [メイン] GM では円卓会議しようか [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ はーい! [メイン] 佳人薄命 ショコラ じっくりやってきましょうか [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 「とりあえず円卓会議会議じゃ、収支報告から、ショコラ殿、議長を頼むの。」 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 「へいへい。今回はいい報告になりそうですぜ!」 [メイン] 噂をすれば モモ 「今日から逸材として参加します 噂をすればモモです………。よろしくお願いします………。」 [メイン] ジグソウの子 グラナーダ あれ、Lvいつ上げるの [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 昨日の施設? [メイン] GM 施設レベルボーナスは予算会議のときで頼む [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 分かりました [メイン] GM では収支報告続きどうぞ [メイン] 災い転じて福となす ゴッホ 「今回は民たちの努力で予算が『7MG』となります」 [メイン] system [ GM ] 予算 19 → 26 [メイン] 佳人薄命 ショコラ シナリオの目的は達成できたという事ですね [メイン] GM そうですね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 大成功だよこんなの [メイン] GM こんなに大盤振る舞いしたの初めてだよ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 民の声そこそこで帰れたおかげで収入がおいしい [メイン] 佳人薄命 ショコラ では収入の次に、取得アイテムを確認していきます [メイン] 佳人薄命 ショコラ 今回はいっぱいレアアイテムを漁りましたね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ショコラのお宝スキルとお宝表の出目 どっちもすごかったのう… [メイン] GM レアアイテム大量に手に入れて良かったね [メイン] 佳人薄命 ショコラ アイテム枠がヤバいと思うんで不要だと思ったものは各自処分を検討してください [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ その分捨てたアイテムというか、入れ替わったアイテムもいっぱいあったね もう初期アイテムからぐっちゃぐちゃよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ あと、これは収支報告の領分からは外れるのですが…… [メイン] GM はい [メイン] 佳人薄命 ショコラ 隣国との関係が中立になったので、予算会議でレアアイテムをひとつ売りつける事が出来るんですよ。正直売ってもいい物もあるんじゃないですか [メイン] GM そうですね、中立の場合はレアアイテムの価格の半分(端数切り上げ)の予算が手に入りますね。タイミングは予算会議ですが [メイン] GM ただし、1つの王国に対してレアアイテム1つまでしか売却出来ません。 [メイン] 佳人薄命 ショコラ その辺も踏まえて最終的に処分するアイテムと保有するアイテムを決めていこうかなと思ってます [メイン] GM 詳しくは基本p.88に載ってます [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 武器庫に入れられる武具アイテムはともかく、レア一般は枠を占有しますからね [メイン] 佳人薄命 ショコラ さて、それはさておき素材の相場を決定しますね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 今武器庫もパンパンちゃうかった? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 断捨離しなさい [メイン] 佳人薄命 ショコラ 無駄に武器庫埋めてる短剣とか捨てていいと思うよ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ だんびらはヒゲが次回持ってくらしいけど、短剣なんか処分していいでしょ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ だんびらクラスアイテムなので湧いてくるんですよね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 素材相場は鉄が出るとおいしいですね 用途が微妙?で輸送した分たくさんあるので [メイン] 佳人薄命 ショコラ レベル0の武器とか正気どうでもなるしね [メイン] 佳人薄命 ショコラ MPT 相場表(6) > 魔素 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 魔素かぁ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 魔素かぁ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 戦鎚もそう、湧いてくるから捨ててよし [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 魔素かあ… [メイン] 佳人薄命 ショコラ 現在持ってる素材がこちらです バックパック内訳:15/15 牙7 革2 魔素3 機械2 衣料1 バックパック2:5/15 情報2 肉3 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 魔素はちょうど3個なんで処分する方向でいいですか? [メイン] GM ちなみに王国に鉄20個あります [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 使い道無くなったしいいんじゃないでしょうか。金!金!金! [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド もう星の欠片レベル1ゲットしたんでこっち的にはもう使い道ないです [メイン] 佳人薄命 ショコラ では魔素を売って1MGにします [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ おk [メイン] system [ GM ] 予算 26 → 27 [メイン] GM では魔素3つ減らしてね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 鉄どうする?何か使うことある? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 肉は次回に備えて保持しておきます。他の素材と鉄に関しては取っておきたい人はいますか [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 何か欲しいアイテムないか見てみよう [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 機械なら欲しいのよね、拳銃が欲しいんや [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 牙、革辺りは微妙かな…あんまり使い道が… [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 特になさそうかな 一応鉄は星籠自作するなら5個欲しいが [メイン] 佳人薄命 ショコラ 鉄どうする?5個取っておく? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 使うかもしれない、で少数手元に置いておいてもなぁ、って感じだし明確に用途あるわけじゃないなら処分でいいんじゃないかしら [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 余裕あればとっといて欲しい なんなら今回で図書館建てたいとこなんだが… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 置いといていい個数やしええんやない? [メイン] GM では鉄15個売却するのかな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ ふーむ。では、革5個と鉄15個を売却しましょう [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド もしくはガチで家畜量産計画するなら売っちゃってもいいんだが どうする? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 自分が必要な訳じゃないので判断は任せる [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド ならやっぱり星籠が欲しい!保管オナシャス! [メイン] 佳人薄命 ショコラ じゃあ、宣言通り鉄を5個残して残りと革を売り、4MG獲得します [メイン] system [ GM ] 予算 27 → 28 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 革じゃないや、牙 [メイン] system [ GM ] 予算 28 → 30 [メイン] system [ GM ] 予算 30 → 31 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 予算が狂った額貯まっとる… [メイン] GM では鉄15と牙5個減らしてね [メイン] 佳人薄命 ショコラ バックパック内訳:12/15 牙2 革2 機械2 衣料1 鉄5 バックパック2:5/15 情報2 肉3 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 最終的にこんな感じです [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド こんだけ溜まってたら図書館建てれるやろ… [メイン] 佳人薄命 ショコラ で、今のうちにアイテムの整理をしようかなと [メイン] 佳人薄命 ショコラ 廃棄も含めてになります [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 「予算が………31MG………じゃと……」あまりの額に倒れます [メイン] 災い転じて福となす ゴッホ 「メノウ様、お気を確かに!」 [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえず、誰か星の欠片レベル1を引き取って欲しい [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 戻してもらうぞい [メイン] 佳人薄命 ショコラ ショコラが持っててもなぁという感じなので [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 星の欠片は受け取りで、衣装はどうする? [メイン] 佳人薄命 ショコラ どうせなら返してもらいたい所ではあるけど、枠がきつすぎてすぐには無理 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 他の方は手持ちから捨てられるものはありますか [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 鉄仮面と迷い傘はあってもなくてもなやつ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ もう俺の星の欠片いらんのじゃないだろうか [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ つうか虚弾を何とかしたい、配下に持たせてたから [メイン] 佳人薄命 ショコラ 鉄仮面と迷い傘は、いらないなら仮面を予算会議で売って、傘は武器庫に仕舞いましょう [メイン] 佳人薄命 ショコラ 次回の王国フェイズで傘も売れます [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 鉄仮面なんですけど、受け取っていいですかね [メイン] 佳人薄命 ショコラ 欲しい人が所有するならそれもいいかな [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ あーげる [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 今回前衛で支援スキル撃たれる場面(魅了)があったので [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ なら傘は売る? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 迷い傘はフレーバーだから売ってもいい、フレーバー大事にしろって言われたら持っててもいい [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 次回は配下ぞろぞろで枠は比較的余裕あるつもりだから [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 保留案は武器庫 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 傘は2MGで売れるので、予算会議で金に困ってから検討すればいいんじゃないですかね [メイン] GM 武器庫は短剣×2、戦鎚、だんぴら、爆弾の5つあります。枠は満タンです [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 短剣捨てるべ [メイン] 佳人薄命 ショコラ 売ればなにか影響大きい事が出来ると判明したら考える感じで [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ レア一般のきのこ、聖杯、悟りの書辺りは保存場所ないんで持ち歩か売るかの択ですね [メイン] 佳人薄命 ショコラ 短剣捨てましょう。とだんびらも捨てていい? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ あっいっすよ、あと私大剣と石弓lv1使わないです [メイン] 佳人薄命 ショコラ 石弓は一応レベル上がってるし、捨てるくらいなら収納してもいいかな [メイン] 佳人薄命 ショコラ 大剣はアタッカーの判断に任せる [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 石弓は木材だけでガンガンレベル上げれるからね 後衛組のお守り代わりにどうぞ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 同じように武器余らせてますが、こっちの戦斧は捨てようかと ジョブアイテムなのとどうせ二刀流以外使わんので [メイン] 佳人薄命 ショコラ 改めて二刀流取得したらその時持ってくればいいよね [メイン] GM ちなみに武器庫で捨てるものあればその分空にします [メイン] 佳人薄命 ショコラ 短剣2本とだんびらを廃棄して、石弓レベル1を収納するところまで処理してもらっていいですか [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あ、ごめん あと虚弾も収納して欲しい [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 戦斧を改めて持ってこれない状況は処刑人やめた時位ですが、その場合には肉弾スキルも消えてるのでそもそも二刀流の取得機会が無くなる [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 大剣武器庫の枠余ってたら入れてくれ。別にそんなに貴重なものでもないし枠なかったら捨てる [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 戦鎚も捨てていいよ [メイン] GM 短剣2だんぴら捨てて、虚弾と石弓+1入れたら大剣置ける枠あるよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ 他に武器仕舞いたい人いないならそれでいいんじゃないかなと [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ そうなると…石弓と大剣と虚弾、爆弾で武器庫は4枠 でいいのかな [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 迷い傘もいれるならピッタリ5枠 [メイン] 佳人薄命 ショコラ なんか戦槌もあるらしい [メイン] GM では戦鎚、短剣2本、だんぴら捨てて、虚弾、大剣、石弓+1、迷い傘かな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 迷い傘については陛下の枠次第 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 迷い傘は持つわよ、武器庫に入れる性能でもないし [メイン] GM 戦鎚捨てるかな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ では、槌は一応保留で [メイン] GM では短剣2つとだんぴらすてて、大剣と石弓+1と虚弾をしまう処理しておきますね。 [メイン] GM 処理しました。王国シートも変更しました [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 後配下枠にアイテム入れてる人、いらないアイテム持ってる人は… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 俺の星の欠片どうしよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ はい。正直楽器も持ってらんなくなってるので誰か引き取って欲しい [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 枠クッソ空いたから引き取れるで [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 迷宮保険と悟りの書を持て余してるのでどっちか引き取り手を… 最悪甲冑捨て [メイン] 佳人薄命 ショコラ グラナーダは前衛だから楽器で体力減らすのはな…… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 俺も前衛なりそうだから楽器係どうすっぺ [メイン] 佳人薄命 ショコラ いや、役割的に考えると自分で保持したいんだけど枠が無い!無さすぎる! [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 星の欠片レベル1の奴以外捨てることにしたので枠1あまりあります 楽器もらおうか [メイン] 佳人薄命 ショコラ あーじゃあクラウドに渡します [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 俺の星の欠片も捨てて良い?持ってた方が良い? [メイン] GM アイテム捨てるなら捨てていいよ。キャラシのアイテム欄に反映してね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド クラウド的にはいらんくなった 捨てていいんじゃない [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ よし、じゃあ捨てまーす [メイン] 佳人薄命 ショコラ じゃあクラウドは衣装返してもらっていいかな [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド おっけー 渡す [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ そこで行き来してる衣装は男物なのかしら、女物なのかしら [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド もともとショコラから預かったやつだからこれは女物だな [メイン] ジグソウの子 グラナーダ そもそもサイズが合わなさそう [メイン] GM 草 [メイン] GM 草 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 星の欠片押し付けてきたから服脱ぐしかなかったんじゃい [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ まあマントみたいな羽織るものだったんじゃない(適当) [メイン] GM あとは収支報告は終わりかな?今なら残った鉄売ってもいいよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ グラナーダはアイテム枠どれくらい空いてる? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 次回だんびら持ってくる分を差し引くと2枠。一応誰が持ってても同じ効力を発揮する担架も持ってる [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド そうだわ 鉄いらんくなったから売っちゃえ [メイン] 佳人薄命 ショコラ 次回の話だけど空き枠でフルコース持ってきてもらおうかな。それはともかく、鉄売ります [メイン] system [ GM ] 予算 31 → 32 [メイン] GM では予算が32MGになりました。 [メイン] ジグソウの子 グラナーダ フルコース?それは私の話か?持ってこれないよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ あれっそうだっけ。初回持ってたような記憶が [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 初期装備で引いた [メイン] 佳人薄命 ショコラ あっそっかぁ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 初期装備ガチャは優秀でしたね… [メイン] GM ちなみにフルコースは価格3なので、王国フェイズの予算会議のアイテム獲得で手に入れるよ(生活レベル3だから) [メイン] 佳人薄命 ショコラ まあ弁当調達くらい何とかなるだろ……とりあえず、みなさんアイテムの整理は終わってますでしょうか [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ おk [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 引き取り手がいなかったので甲冑を捨てます… [メイン] 佳人薄命 ショコラ 甲冑か…… [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 枠1あまりで終わり 一応もらっとく?甲冑 使いそう? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 枠余ってるから悟りの書貰うぞ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 助かるぅ… [メイン] 佳人薄命 ショコラ 迷宮保険もクラウドが持ってていいんじゃない? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 余ってるのが迷宮保険だっけ?じゃあそっちもらうか [メイン] 佳人薄命 ショコラ クラウドが行動不能になると壊滅するから、クラウドの被弾で起動できるようにしといていいかなって [メイン] GM 迷宮保険は持つだけで最大HP1点増加するのでその処理もしてね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ お願いしまーす 後衛のクラウドに攻撃飛んでる時点で非常事態だしね… [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 受け取り完了 クラウドのアイテムも豪華になってきたなぁ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ アイテムはこんなもんか? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 以前は星の欠片で見た目輝いてたから…… [メイン] GM アイテム終わったかな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ おそらくは [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 家畜量産して枠確保しないとこれからも作業がすごいことに… [メイン] GM では収支報告終了とします [メイン] 佳人薄命 ショコラ 畜産しようね…… [メイン] 天上天下唯我独尊 メノウ 「…………はっ!?気を失っておったわ。続いては、予算会議とするがよろしいかの?ではレダ殿、議長を頼む。」 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 「かしこまりました。えー、まずは維持費の確認から。役所の働き次第で大きく変わってくるところですが…。」 [メイン] GM グラナーダさん、1d6+1振ってね [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 1d6+1 (1D6+1) > 3[3]+1 > 4 [メイン] 佳人薄命 ショコラ そこそこですね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 元の維持費は2ターン×土地の数で…4mgかな? そっから差し引きの… [メイン] GM では予算は本来は4GM(2ターン×途中2つ)ですが、役所の効果で1GMの消費となります [メイン] 佳人薄命 ショコラ やったぜ [メイン] 災い転じて福となす チャンピオン 「役所の頑張りで、維持費は1MGで済みました。」 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 「…そんなわけでまだ30mg以上ありますね。」 [メイン] system [ GM ] 予算 32 → 31 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 役所すげえな [メイン] 佳人薄命 ショコラ 公僕の鏡 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 公務員さまさまですよ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ あ、GM 宦官2人から2mg徴収します [メイン] GM はい、では…… [メイン] 佳人薄命 ショコラ 新鮮な宦官姉妹だよ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 兄弟 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ どうやって稼いできたんや?ん?おっちゃんに教えてーや [メイン] 災い転じて福となす チャンピオン 「レダ様、私たち兄弟が頑張って2MG工面しました」 [メイン] 災い転じて福となす ゴッホ 「どうかお納めください。」つ2MG [メイン] system [ GM ] 予算 31 → 33 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 維持費実質0やんけ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 「ご苦労様です。…他に予算に影響するものは無いですね?これにて最終額が決定ということで。」 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 文官が優秀すぎひん? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ そういやレアアイテム売却は無しになったんやな [メイン] 噂をすれば モモ 「30MG………初めて見た………」ガクブル [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 売ります? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 無しっていうか、予算会議中なら出来るっぽいので一応これから検討できるというか [メイン] GM レアアイテム売却は予算会議でできる [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえず手持ちの予算から使い始めていいんじゃないですか [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ じゃあ 領土の購入と通路の購入(溢れた人口分購入必須) 新施設の提案 レアアイテム売却 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ こんな感じで 施設のレベルアップとか購入が楽しみでしょうけど、まずぶち当たったおうち問題から [メイン] ジグソウの子 グラナーダ あと変動表の施設Lv上昇についてもお願いします [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 要相談ですね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 第二マップの空き部屋開放と出口で通路5本、領土の購入は確定でいいんじゃないですかね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 出口なかったねそういえば… [メイン] GM 出口どこにするか考えてね(要は必ず出口分で1MG使え) [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ じゃあそこにまず計10mg使います 異論ある方は?ないね? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ なし [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 今回は良かったが次回維持費でカツカツになりそう。次回の調子によっては棄民も考えなきゃならん [メイン] 佳人薄命 ショコラ ないです [メイン] ジグソウの子 グラナーダ ないです [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ いぎなし [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 維持費がぼんぼん増えるのは怖いけど、そこは次回の自分たち次第ですなぁ…(土地購入すればするほど維持費が膨らむ) [メイン] 佳人薄命 ショコラ 稼がないとねぇ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ まあ次回は維持費くらいはなんとなるでしょ [メイン] GM 一応メタいうと、維持費に合わせてシナリオ内の宝や報酬での予算は増やすからそこは安心してね(今回は異常です。) [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド それもあってやっぱり役所はガンガンレベル上げていいはずなんよね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ とまあ、全会一致なのは良しとして 通路と出口、付け方! [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 出口は役所から伸ばす形で良いと思う [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ワイもそれでええと思うよ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ なんでメトロ汗はこんなパズルみたいなことしなきゃならねぇんだ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 残りの通路も役所中心でええんやないかな [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 四隅は…めんどいから全部厨房から伸ばしていいんじゃね?(テキトー) [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 世界の中心は台所だった…? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 転職所から伸ばせばどこに飛ばされても出口がなくなる心配はなくなるけど [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 一理ある [メイン] 佳人薄命 ショコラ どうせどこで働いてる奴も飯時には厨房に来るだろうからいいけどさ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 確かに左右両方つけとけば確定で塞がれないな それもあり [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ じゃあ出入口は横 通路は真ん中に伸ばす感じ 良き? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 飛ばされる事を警戒しながら出入口作らないといけないのが百万迷宮なんだよね [メイン] 佳人薄命 ショコラ いいんじゃないですかね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド いいと思う [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ よきよき [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ よき [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 大臣がいいならいいんじゃないですかね [メイン] GM では転職所の左側に入口作るでよろしいかな? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 顔文字可愛い [メイン] GM 顔文字はミス [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ この増設によって人口の許容量(収容人数)が… 120×2(征服ボーナス込み、この後のレベルアップで増加もある) 3マップ目(多分50人くらい?) で計300となる予定です [メイン] GM えっと、道は厨房を中心に伸ばすのかな? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ …ギリギリすぎない…?10mg使ってこれ…? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 急に増え過ぎなんよ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ほかに案が無ければ… メトロ汗の都合的にはよろしくないけど [メイン] 佳人薄命 ショコラ ないです [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ これでええと思うよ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 一筆書きできないと属国にできんやん? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ スパイが属国化諦めてて草 [メイン] GM 属国にするなら一筆書きでなくてもできるよ、土地拡大する時はそうしなきゃダメだけど [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 5対1で意見通すのは厳しい…皆侵略されたくなさそう… [メイン] 佳人薄命 ショコラ あんまり道に関心持ってる人いないから勝手にやろうと思えばできそう [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 初回くらいに既にへし折られてるので… [メイン] ジグソウの子 グラナーダ この構造で一筆書きの道とか利便性皆無やんけ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ まま、とりあえず最低限の収容人数は確保できるかな…? GM、念のため第3マップ(今回購入する土地)を見せていただいていいですか? [メイン] GM ちょっと待ってね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ギリ足りなかったら第3マップにも通路 それでも足りなかったら貧民街案件ですね [メイン] GM ちなみに1マップと2マップは9部屋で合計240人、3マップ(今回の迷宮)は6部屋で60人だから合計300人だよ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ やっぱギリですやん [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 一応第三マップも通路生やしとく? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 6部屋なら3MGであと60人分増やせるな [メイン] 佳人薄命 ショコラ 今すぐ生やす必要はまだないかな。建てたい施設とセットで考えましょ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 次回の予算足りなくて通路生やせないとかいう可能性はあるけど棄民すればええしな [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ マップありがとうございます [メイン] GM 第2マップの通路と入口更新、第3マップ提示しました [メイン] system [ GM ] 予算 33 → 22 [メイン] system [ GM ] 予算 22 → 23 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ひとまず、最低限の収容は確保 後は貧民街か通路で賄いませう 残金23mg! [メイン] 佳人薄命 ショコラ 施設の検討ですねぇ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ です まあ、先に施設のレベルアップから [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 新施設建設後に変動表の効果適用…とかは流石にアレなので [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 今ある施設のうちどれかレベルアップです 前回までの候補は役所か転職所ですが… [メイン] 佳人薄命 ショコラ 確実に上げるって話なのは転職所ですかね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド それはそうだね 役所も上げたいところではあるが [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ここの処理が終わって、改めて予算を使用してのレベルアップも出来ます [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 転職所は次回でもいいんだけど、次回に後援会8MGを建てるつもりなら今回のうちに転職所をレベルアップするか新たに建てるかしてほしい [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 次回もお金に余裕があるとは限らないから [メイン] 佳人薄命 ショコラ ただ、役所もいずれ上げるつもりならコスト的に役所をただでレベルアップした方が得です [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 昨日ちょっと考えたんだけど転職所はほぼ使い捨てなんで2人が一気にアイドル転職すれば手抜き工事で予算浮くんですよね [メイン] 佳人薄命 ショコラ うん。どうせこのキャンペーンで二人しか使わないなら手抜き工事でいいと思う [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あ、確かに [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ なるほど [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 手抜き工事、リスクありの代わりに半額建設ですね [メイン] 佳人薄命 ショコラ そして、万一他の人が後で転職してーってなっても悟りの書があるんだ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 部屋の場所は空いてるしなー [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 1MG払って解体工事をしなくて済むというメリットにもなる [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド そうなるといよいよ転職するってなってからでもいいわけだ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ となると、役所のレベルアップが有力候補に [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 役所でよさげやね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ヒゲのナイスアイデアで意見がまとまりましたな [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ そうね、異論はないわ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 転職所の必要なタイミングは、2人にお任せですかね [メイン] 佳人薄命 ショコラ なんにせよ次回以降の状況と相談でしょう。ワンチャン悟りの書二枚拾ったらいらないしね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 次の次のセッション終わりの予算会議くらいでやね 建てるのは [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド いや次の次のセッション始めか [メイン] GM では役所を無条件でレベルアップでいいかな? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ワイはええよん [メイン] ジグソウの子 グラナーダ はい [メイン] GM では役所のレベルは2になりました。これで維持費軽減ロールは1d6+2となります。ちなみにあと1レベル上がると、国力の生活レベルに+1のボーナスが付きます。 [メイン] GM では引き続き予算会議どうぞ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ありがとうございます さて、ようやく本題 残り23mgの使い道ー [メイン] 佳人薄命 ショコラ 余裕があるなら農地作りたいなって [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 一応提案としては役所のレベルアップ、秘密の抜け道の建設 あたり [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 農地、農地… 2つ目ですか [メイン] GM 農地は2つ以上あっても肉の素材や生活レベルの効果は重複しないよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ あ、農場は農地か [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 農地と農場で表記ゆれしている [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド あとレベルアップするなら民が増えるから通路も欲しいな それで王国レベルも上がるし [メイン] GM ごめん、農場と書いてあるけど農地ね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 上級にある仕出し屋はどないよ、何かお弁当貰えるって [メイン] ジグソウの子 グラナーダ うちメノウいるからフルコースになるな [メイン] GM 仕出し屋は簡単に言うと、各ターンの開始時に割り込んで発動、お弁当獲得。文化レベル2以上ならお弁当の代わりにお酒も選択できる。文化レベル3以上ならお弁当やお酒の代わりにフルコースも選択できる。 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ はぇー…すごそう [メイン] 佳人薄命 ショコラ あると助かりますね。一回の冒険で最低でも4回は食事アイテムを使うんですよ [メイン] GM ただし1セッションに1回だけという条件付き(施設レベルあげると回数が増える) [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ショコラちゃんは食いしん坊さんだからな…いくらあっても足りんのや… [メイン] 佳人薄命 ショコラ みんなを食わせてるんだよォ! [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 厨房に設置するタイプだから、部屋も取らないしね(余りまくってるけど) [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 価格2だし、何だったら複数建築もあり [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 複数建てるとしたら厨房も複数建てないといけんのでは? [メイン] GM 仕出し屋は部屋タイプだから、1部屋使うぞ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あ、前提に厨房あるから勘違いしてたわ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 前提なだけで追加じゃないんやな [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ それで食べ物補充できるならエプロンや鍋を手放すって選択肢もありになるかもね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 何だったら第二マップの四隅全部仕出し屋でもいい [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 1セッション1回だけでもありがたいけどね本当に [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 第二マップ一気に拍国の台所になったな。こんなところが王宮離れて大丈夫か、農場も王宮の方にあるんだが [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 役所レベルアップ(通路代も込みで7+1md) 秘密の抜け道(価格3、忍びの里追加) 仕出し屋(2mg?) 今3つ! [メイン] GM 仕出し屋は2MGだね [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえずどれも賛成 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 特に役所は棚ぼたでレベル上がったし一気にやっちゃいたい [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 仕出し屋四つだとすると…計19MG? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ちな役所のレベルアップでうちの国はレベル6になります [メイン] 佳人薄命 ショコラ いや4つはいらない。大通りもあるし [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 二個くらい? [メイン] 佳人薄命 ショコラ そうだね。でも、予算に余裕があったらでいいと思う [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド じゃあ先に他に欲しい施設考えよう [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 貧民街&貧民街 [メイン] ジグソウの子 グラナーダ スラム爆増 [メイン] 佳人薄命 ショコラ 土地は余ってるし治安に問題ない範囲なら反対はない [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 鍛冶屋欲しいって前言ってなかったっけ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ そういえば言ってたような…? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド クラウドにはいらんくなったよ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド だって星の欠片レベル1もうゲットしちゃったし [メイン] 佳人薄命 ショコラ 鍛えるならマゴイチさんの射撃武器だけど、元がまだな [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ そもそも多すぎるんだよ必要な素材 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 何で鍛冶屋後回しでええと思う [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド あと貧民街たてるんなら通路伸ばす余地なくなってからでいいと思う [メイン] GM 拳銃を自作するなら軍事レベル6ね [メイン] 佳人薄命 ショコラ いちおう立てるだけ建てておくと建物破壊効果の盾になるよ。むごいけど [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 他建てておきたいっていうと騎士団くらいかな…レベル上げるのキツいけど [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ ルルブ眺めてたけど、叙事詩使えるようにしろーってんなら訓練所で再訓練という道があった [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ なお前提条件込みでたぶん29MG、それプラス後援会の8MGなので忘れてください [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 忍びの里ですらもてあましてるのに騎士団は…レベル上がりますかね… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ なんで騎士団はぶっちゃけ排除して良い、あとは希望は無いかな [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ あたしは欲しい時に転職所建ててくれさえするなら他に希望は無いわ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 持ち越せるの何MGだっけ? [メイン] GM 生活レベル分だから3MGまで [メイン] 佳人薄命 ショコラ 役所上げるなら4 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 王国レベルで国力も上げれたよね 最悪もうちょい上乗せ出来るけど、役所上げ前提で4以下になるまでは使わんといかんな [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 王国レベルで上がる国力は軍事、治安辺りに回したさある [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえず提案されてたものは採用していいんじゃないですか。残額を出したい [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 役所レベルアップ(通路代も込みで7+1md) 秘密の抜け道(価格3、忍びの里追加) 仕出し屋(2mg)×建設分 [メイン] GM 王国レベルアップは探索会議後な(ルルブより) [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 今出された案だと13MG? [メイン] 佳人薄命 ショコラ コレについては決定でもいいかなって。他に巨額の提案が無いならですけど [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド ワイも決定で良いと思う 仕出し屋もとりあえず一個建てて、二個目以降は残りの予算と相談で [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 同じく [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 賛成 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ いぎなし [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ では…3案可決、順に処理してもらいましょ [メイン] GM では役所ですが…… [メイン] GM レベル3に上がるためには8MG必要です [メイン] GM 8MG消費でいいかな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ いっちゃいましょか [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ やっちゃえ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 1mgずれてたわ、誤差だよ誤差! [メイン] system [ GM ] 予算 23 → 15 [メイン] GM では役所のレベルが3になりました。これで軽減ロールは1d6+3となり、生活レベルも1点上昇するので現在の生活レベルは4となります [メイン] GM それによって、人口の最大は320人となります [メイン] GM では次は忍びの里と秘密の抜け道を両方買うのかな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 両方だっけ?追加じゃなかったっけ? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 忍びの里もうあるが [メイン] GM そういやあったわ(痴呆) [メイン] GM なら秘密の抜け道を購入でいいかな? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ せやね [メイン] system [ GM ] 予算 15 → 12 [メイン] GM では忍びの里に秘密の抜け道が追加されました。 [メイン] GM では……あとは仕出し屋かな? [メイン] GM 何個立てるの? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド とりあえず一個でしょ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あといくら残ってるんだっけな? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 基本ルルブしか持ってないから確認できないんだけど、仕出し屋ってその内容で複数建てて効果ある建物なの? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 個別で回数制限はカウントするはず だから複数建てればその分使える回数は増えるはず どうGM? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 目標が「王国」とか「自軍」だと累積しない [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 目標は単体やね [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 単体ならいける、のかな? [メイン] GM 可能だね。王国、自軍、自分出なければ複数施設立てて効果は受けられる。ただし、施設の効果は同一目標の累積不可のルールがあるから、例えば1個目はショコラさんが既にうけてた場合、2個目はショコラさん以外の方でないといけない。 [メイン] GM これは基本p.127で書いてある [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 使用にあたっての制限もないから、使うキャラだけ分ければ問題なく使えそうやな [メイン] GM そういうこと [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ なるほど、了解よ [メイン] GM では仕出し屋はとりあえず1つでいいかな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえず、ひとつですね。王国フェイズ中の動きを考えるとふたつはあってもいいと思う [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 一個建ててから、他の施設の検討もしつつもう一個建てるかどうかは考えよう [メイン] GM ではどこに立てる? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド とりあえずA-3あたり?あとA-2とA-3間の通路が一本多いと思う [メイン] 佳人薄命 ショコラ そうだね(第二マップの話) [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 勝手に第二マップのつもりだった [メイン] GM A-3に建てるでいいかな? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド どこに建てても同じだしねぇ 異論なければそれで [メイン] system [ GM ] 予算 12 → 10 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ないよん [メイン] GM ではA-3に建てます [メイン] GM では次は通路、第3マップのどこへ拡張するのかな? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド これも別にどこでもいいよね? [メイン] 佳人薄命 ショコラ いいんじゃないかなたぶん [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ まーかーせーるー [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 同じく [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド A-1とA-2間でつなげよう [メイン] GM 了解しました。 [メイン] system [ GM ] 民の声 7 → 6 [メイン] system [ GM ] 民の声 6 → 7 [メイン] system [ GM ] 予算 10 → 9 [メイン] GM ではこれで部屋が増えて、310人確保できるようになりました。残り9MGです [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ これで増えた分の収容人数も確保できたと 後9mg、繰り越し考えると5mg? [メイン] 佳人薄命 ショコラ なるだけ繰り越したいと考えると、そんなに余裕はないですね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 5って何が出来るんやろうね [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 繰り越しできない分の貯金として名所が選択肢に入ってくるぞ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ まさかの名所が選択肢に躍り出てきた [メイン] 佳人薄命 ショコラ それやるくらいならレアアイテム売って忍びの里伸ばしたい [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド あまったら井戸とかどう? [メイン] GM 井戸は上級だな [メイン] GM 追加施設で、価格1、追加施設として選ばれた施設は視察判定成功で割り込んでレベル+1ボーナス [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 生産か居住のみやけど [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド うちだったら厨房かな [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 交易所建てといて遠征中に溢れそうなドロップ素材を肉に変換即売却とかできるかしら [メイン] 佳人薄命 ショコラ グラナーダはどうなの。このキャンペーンで痛みに耐えながら忍びの里を伸ばす覚悟あんの? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 名所よりは金になるんじゃないかと思うけど [メイン] ジグソウの子 グラナーダ ここで忍びの里行くなら最後まで行けると思うよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ 交易所は建てるお金考えると得がでるまですごい遠いんですよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ それこそ1シナリオでなん十個も稼げないと利益にならない [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド あとは目安箱、価格1で同じように視察表が成功した時に、民の声増える効果だったら追加で1増えるようになる 今回だったら鉄送った時に民の声が2ずつ増える [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 目安箱欲しいなあ [メイン] 佳人薄命 ショコラ なんかまあ、治安の為に腹を切るなら里も悪くは無いんだろうけどね [メイン] ジグソウの子 グラナーダ ただ問題はだな…忍びの里を伸ばすことによって王国レベル上昇ボーナスを治安に振ることができなくなるということや。正確には振ることは出来るんだがどうせ忍びの里で伸びるんだから振らなくていいでしょってなって振れなくなる [メイン] ジグソウの子 グラナーダ この辺りは他との兼ね合いもあるから話し合いになるが [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ヒゲ…お前そこまで考えたうえで前回忍びの里を提案したのか… [メイン] 佳人薄命 ショコラ グラナーダの使命達成は戦術的に価値が高いから、急ぐのは間違いじゃないと思う [メイン] 佳人薄命 ショコラ となると王国の育て方をどうしたいかって事になるね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 個人的には今回の王国レベルアップで治安5にしてもいいんじゃないかと思ってる [メイン] 佳人薄命 ショコラ 2上がるもんね [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 3上がってないか [メイン] 佳人薄命 ショコラ 3か [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ だったらもう忍びの里は上げなくても良いかな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 里は閉鎖コースだね [メイン] GM いや、2じゃない? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ さっきの施設発展分で300超えるので、3まで上がる [メイン] 佳人薄命 ショコラ 2なのか!?3なのか!? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ p62 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 発展に使った予算分の民確保 [メイン] GM そういや発展したら民増える事忘れてたわ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 王国レベルは3→6やな [メイン] GM てことは追加で8人やね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 急に発展したなこの国 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 今回の場合役所に8mg使ったので、ギッリギリのギリで上がりました キャパもギリです [メイン] GM では302人で、王国レベル6になります [メイン] GM 宝探ししたら子宝まで当てた件 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 貧民街…貧民街増やそう…? 珍しく海があって空も見える土地に貧民ども押しこも…? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ うまい! [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ それ野ざらし…いや雨振らないのか迷宮 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ じゃああと5mgどうします? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 繰り越し分削っていいならもう少し幅は広がる 次回の私たちが死ぬ [メイン] 佳人薄命 ショコラ まあでも民の居住スペースはもうぱんぱんだしね、貧民街立てるのは特に反対しない [メイン] 佳人薄命 ショコラ 繰り越し分を削るのはあんまよくないと思う [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 貧民街、海のそばに建てたら自力で魚とってこーいになるし、第2マップの厨房隣接に建てたら残飯漁りができる [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 工房ってのを作ると、道具作成の時に必要な国力を2少なく見積もれる 治安5まで上げるなら時計が作成可能になる [メイン] 佳人薄命 ショコラ で、まあ土地が余ってる訳じゃないですか。上級ルルブには「今は無理だけどいずれ絶対建てたいぜ」って施設あるんですか?無いなら貧民街連打でもいいと思うんだが [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 貧民街、井戸、目安箱、全部いく? [メイン] GM 貧民街、井戸、目安箱で3MG消費になるね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 井戸目安箱あたりは端数余ったらくらいでいいはず [メイン] ジグソウの子 グラナーダ おまけみたいな施設建てまくって金欠に喘ぐのやめてください! [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 貧民街も安いなお前 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ そりゃ貧民向けですもの [メイン] 佳人薄命 ショコラ 宵越しの金が持てないだけだから…… [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ おうおまけ感覚で忍びの里立てるんじゃないよ(根に持つ) [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 善処します [メイン] GM 工房ってあれか!無名階域のやつか! [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド せやで [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ あ、無名階域…そういうのもあるのか [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド カテゴリ一個選ぶ必要はあるけど [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 選択肢が多いのはいいことですな [メイン] GM 確かにそれを建てればカテゴリー選ぶけど必要な国力-2にできるな(目標は王国だから何個建てても意味無い) [メイン] ジグソウの子 グラナーダ あれって判定までは下がらないよね?時計作れるやつおる? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 武具カテゴリ選ぶなら、軍事4で拳銃作成可能になる [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 迷宮内じゃなければ判定いらんのやで [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 材料面はどうですかね、工面できそう? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 家畜錬金するんなら別だけどそうでないなら運次第ですかね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 時計は機械*5 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 機械が足りないなあ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 拳銃が機械*5+火薬やね [メイン] 佳人薄命 ショコラ ってか家畜増やしたいよ!一刻も早く! [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 工房の価格は3ね [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 畜産キングダム [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 残り5GMだから仕出し屋+工房とかどうかと思ったんだが [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 機械が欲しいって頭にあるなら機械ドロップするモンスターと取引を積極的に狙える [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 昨日まで住民扱いだったのに次の日から家畜扱いですよ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ リサイクル屋建てれば拳銃作成が楽になるかもしれない [メイン] 佳人薄命 ショコラ 仕出し屋増やすのは賛成 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド でもあれよな…次回冒頭で家畜量産すると王国レベル下がるよね?どんな不都合あったっけ? [メイン] GM モンスターの民も国民なのです [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ まあ下がらん程度に作れば? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 現地でハントしろ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 下がらん程度だと一個しかつくれんぞい [メイン] 佳人薄命 ショコラ まあ一人でもいいよ [メイン] GM では施設はどうする? [メイン] GM 貯蓄に回すには5MG余ってるけど [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 目安箱欲しいなあ [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえず、適当に役に立つかわからん施設建てるくらいなら仕出し屋を追加してほしい。あとは貧民街増やすのは将来的にもいいと思ってる [メイン] 佳人薄命 ショコラ 目安箱はガチャ感あるけど反対ではない [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 我々民の声ジャブジャブ使うから、少しでもリカバリー出来るなら安いもんじゃない? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 井戸を仕出し屋に追加してもいいな [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 貧民街に関しては1MGを今払うか困ってから払うかの違いだから、余ってるなら建てていいし繰越金を削ってまで建てる必要は無いんじゃないかなって [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 仕出し屋に井戸はナイスアイデアだと思う [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド そうすれば視察判定成功で仕出し屋のレベルが上がって、回数が一回増える [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 判定成功する必要はあるけど、誰かしら視察はするでしょ? [メイン] 佳人薄命 ショコラ するけど、大通りをつかう視察でもいいの? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 視察判定に成功したときって書いてあるな [メイン] 佳人薄命 ショコラ それなら1回は確実にすると思う [メイン] GM 目安箱は常駐効果だから大丈夫。大通りが常駐から計画になっただけ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 大通りって結局視察判定はするで良かったんだっけ? [メイン] GM それでいい [メイン] GM 効果が常駐から計画になっただけ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド じゃあ問題なく使えるはず [メイン] 佳人薄命 ショコラ ならいいんじゃないでしょうか。井戸は [メイン] GM なら井戸は厨房へ、あとは仕出し屋かな? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド いや井戸を仕出し屋につけて二件目はなしで [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド ってことでいいんだよね? [メイン] 佳人薄命 ショコラ その認識だった [メイン] GM ちなみに仕出し屋はどこに置く? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 第二のA-3で決まらんかったっけ? [メイン] 佳人薄命 ショコラ そのはず [メイン] GM え?それはもう建てたよ [メイン] 佳人薄命 ショコラ つまり、仕出し屋は追加しないんです。井戸だけです [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 二件目は建てないことになりました [メイン] GM おっけー、処理するわ、残り8MGになるね [メイン] system [ GM ] 予算 9 → 8 [メイン] 佳人薄命 ショコラ あとは、目安箱?これも視察一回確定ならまああっても悪くは無いのかなって感じですが [メイン] GM 目安箱は王宮か大通りに追加施設で設置できるけど、どっちに置く? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 場所って影響ありますか? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 影響ないはず [メイン] GM ひとつの施設に追加施設は1つしか付けられないから、王宮や大通りに付けられる追加施設のやつがもう付けられないだけ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ その二択だったら大通りに決まってるでしょ、王宮は静かでないと [メイン] 佳人薄命 ショコラ まあ……ゲーム的な利点を追求し過ぎることも無いか。大通りで [メイン] GM はい、では1MGの消費となります [メイン] system [ GM ] 予算 8 → 7 [メイン] GM 残り7MG! [メイン] 佳人薄命 ショコラ あと3MGか [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 3は使わんとならん [メイン] 佳人薄命 ショコラ 貧民街はいくつか行っていいとは思う [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 工房はまだ素材溜まってないから見送りでいいか?溜まってから建てる感じで [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ せやね [メイン] GM では貧民街建てるの? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 他に思いつかないなら無駄になりにくい貧民街かなって [メイン] GM てことは3つ建てる? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 大臣的にはどうでしょう [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 三つ貧民街にするなら一つ目安箱でもいいんじゃない [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 貧民街って目標王国だけど累積するの? [メイン] GM 目安箱は建てた [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 見落としてた [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 累積しなかったら本格的に人口削減が始まる 民捨てはじまっちゃう [メイン] ジグソウの子 グラナーダ でもねぇ、貧民街のレベル上げるのは無しだと思うんですよ [メイン] GM 貧民街累積不可だね…… [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ しかし収容人数問題はこの先延々と響きますよ… [メイン] 佳人薄命 ショコラ デメリットがヤバすぎてそれは無理 [メイン] GM 一応貧民街レベル1までならデメリットは無視できる [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 今のところは王国レベル打ち止めでも影響ないですけど(2,3セッション分くらい) [メイン] ジグソウの子 グラナーダ レベル上げると維持費かかるじゃん [メイン] 佳人薄命 ショコラ ガンガン拡張してガンガン稼ぐんだよ!男だろ! [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ なぁにガンガン拡張してガンガン維持費かかってもガンガンゴールドくれるよGMは(適当 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 残り3MGでしょ?貧民街と通路二本でどう? [メイン] GM 100MGあげるからマイナス補正なしでダゴンと戦って [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ まあうん、王国レベル6もあればPCは8レベルまで上がれるし…もうこれ以上の民を切り捨てて安定を取るのも… [メイン] GM 時には民を減らすのも大事やからね [メイン] 佳人薄命 ショコラ とりあえず貧民街累積しないって分かった以上は通路優先だよね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ レベル7以降の王国とか収容人数問題どうしてるんだろうね… [メイン] 佳人薄命 ショコラ そこに隣国がありますね? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ なるほどな?? [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 120人収容するだけのまっさらなマップがずらっと [メイン] GM ちなみに第3マップは2部屋解放すると、人口は390人まで(軍事に1点振るなら)となるね [メイン] 佳人薄命 ショコラ はやく侵略戦争してえなあ! [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ うーんこの蛮族 [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 相手が成長する前に優位を保っている間にさっさと叩くのが肝や [メイン] GM 流石鎌倉武士、説得力が段違い [メイン] GM ではとりあえず通路2つ開通でいいかな? [メイン] 佳人薄命 ショコラ そうですねぇ……貧民街と通路が一番無駄無さそうですよね [メイン] GM 先に通路処理するか、未使用な部屋はC-1とC-3だけど、どこから開ける? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド C-2あたりから伸ばせばいいんじゃないかね [メイン] 佳人薄命 ショコラ そうですね [メイン] GM ではそのように処理します [メイン] system [ GM ] 予算 7 → 5 [メイン] GM では貧民街だけど、どこに置く? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 第三のB-2とか? [メイン] GM 仮にも支配者がいた所を貧民街にするのは草 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 我々の居住地から貧民街は隔離するんだw [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 臭いものになんとやらの精神 [メイン] 佳人薄命 ショコラ やつらも浮かばれるだろうね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 地獄で泣いてますよ [メイン] GM では第3マップのB-2に貧民街が設置されました。 [メイン] system [ GM ] 予算 5 → 4 [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 何泣いてんだよ殺すぞ [メイン] GM えっと、てことは現状120×3+20だから、380人収容できるね [メイン] 佳人薄命 ショコラ だいぶマシにはなりましたね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド この後軍事レベル上がればさらに増えるな [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 次上げるには400だっけ? [メイン] GM では残り4MGですが、これは繰り越します? [メイン] 佳人薄命 ショコラ 流石にこれは繰り越したいですね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 置いとくべ置いとくべ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ そうしましょう [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ そうね [メイン] GM 次の王国レベルアップは501人以上となります [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ なるなる [メイン] GM ではこれで予算会議終了でいいかな? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 他やる事ある? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド やりのこしはないはず… [メイン] 佳人薄命 ショコラ 隣国と交渉できるけど、したいことがなければ終わりかな [メイン] GM ではこれにて予算会議終了です。最後は探索会議です。議長はGMが務めます [メイン] GM 今回からは一人一人にスポットに挙げ、それぞれセッション中で印象に残ったことを話し合いながら、全員の分が終わったら一斉にMVPと思う人を宣言してください。 [メイン] GM それまでは自分が誰にMVP入れるかは秘匿でお願いします [メイン] 佳人薄命 ショコラ 殺戮と略奪のセッションでしたね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ バカンス…のはずだったのに… [メイン] 佳人薄命 ショコラ 殺す殺すレアアイテムレアアイテム殺すレアアイテム殺す殺すレアアイテム、って感じで [メイン] GM ではまずはエルゼさんについてのセッション中の印象にあった出来事とかをどうぞ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 最初は資源がどうたら言ってた気がするのに、蓋を開けてみたらひどい激戦だったわね [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 印象に残ったこと、うーんうーん [メイン] GM なんかやたら作戦判定で成功、ボス戦はリソース使い果たしながら作戦判定してた印象 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 遠征を通じて蛮族っぷりがすごかったわね、今までぐうたら国王やスケベ神官のやべー国って印象だったけど、すっかり蛮族国家ってイメージになったわ [メイン] GM 他の方はエルゼさんをどう見てたかな? [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 気力ぶんぶんしてた印象あるわ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 全然減らねーの [メイン] GM そりゃ気力5だしなぁ [メイン] 佳人薄命 ショコラ あまり気力を回す必要が無くて助かった [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 1人で気力ぶんまわしてたなあ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 気力入れて作戦判定、気力カムバックみたいな戦いで、純粋に気力消費する行動があまり無かったからね、する余裕無かっただけなんだけど [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 絶対成功率がかなり高め(個人の意見) 運に愛されてる、終始安定してたような… 後クッションになるぷにぷに陛下はやっぱりすばらしいね [メイン] ジグソウの子 グラナーダ あと叙事詩ね、我らが拍国の屋台骨 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド まー作戦判定もほぼ成功してたしね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 叙事詩はほんと必須よなぁ現状 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 3つ振って1,1,2とかあったけどね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 無いと死んでた [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 叙事詩はあまり頼りすぎるんじゃないわよみんな [メイン] GM 唯一の呪いから逃れた王様 [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ あたしってば天才だからね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 陛下のビルドを縛るのも悪いし、自力で供給しようね! [メイン] 佳人薄命 ショコラ 出来たら苦労はない…… [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ (がっつり使う側) [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ ビルドを縛るというかまぁ、アイドルになったら叙事詩無くなるからね、しんどくなるわよ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 一応ダブルアイドルになったら民の声初期値と最大値が7ずつくらい増えるのかな? [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 初期値増えるっけ? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 個人的に陛下は着替えシーンもあったし一番サービスしてた サツバツ宮廷の華 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 初期値というか出発時に増える [メイン] GM ではエルゼさんの所はここぐらいにして……次はグラナーダさんかな。個人的な印象は、安定と信頼の殲滅能力。なお魅了 [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 3d振ってファンブル出たらもうしゃーないわ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 相変わらずだったな殲滅力 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド やっぱ騎士は戦闘の専門家だわ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あのファンブル以外では文句無しの大活躍 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 輝く物もゲットしちゃったしなー [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ いつものヒゲ劇場だったわ [メイン] 佳人薄命 ショコラ 正直最終武器だろって得物も手に入ったしね [メイン] GM GMの本音 輝く者手に入れやがった!やべぇよやべぇよ…… [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 火力が上がったぶん活躍度もマシマシですよ 戦闘シーン全部見所さん [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 輝く物強すぎひん?なんであれ光量もあるんだよ おかげで灯り星無くなる分のカバー出来て助かったけど [メイン] GM 輝く者というチート武器 [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 潜在能力で手に入れた投げるをすぐ使いこなしてたり、戦略面もよかった 軍事統括にふさわしい [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 敵に回ると恐ろしいってのも分かったし、やっぱすげえよジグソウの子は [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 何者なんだよジグソウ [メイン] GM ではグラナーダさんはここまでとして……次はレダさんかな?潜在覚醒解放で二刀流獲得してようやく戦えるようになった。なお、前回に引き続き致命傷表振り [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 二刀流つよかったねぇ 普通に取得するの考えてもいいくらい [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ めっちゃヘイトを買うスパイ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 才覚高いおかげで小回りも効くし二刀流で火力上がったおかげで大将首も取れた [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 今までこう、全体的にパッとしなかったから少しはマシになりましたね [メイン] 佳人薄命 ショコラ なんだかんだマルチロールできる人材は貴重だなと [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 特化もいいんだけどね やっぱりどっか隙はできちゃうから [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ こちらもおそらく最終武器になるものをいただけたので、次回以降も火力役になれる…かな? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ まず出目を何とかしろ(自戒) [メイン] 佳人薄命 ショコラ 引き続き前衛で頑張ってください [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 高HPと甲冑で盾になれるようになったのも言及しておかねば [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド HPこんなに高くなってるとは思わなんだ [メイン] GM では次は………クラウドさんかな?回復量がすごいのに、奥義「圧唱」でダメージも出せるというGM泣かせ。 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド ほぼいつも通り RP含めて [メイン] 佳人薄命 ショコラ 回復ありきでしたねいろいろと [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド でも次回から圧唱はほぼ機会ないんで… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ やれること増えたの本当にでかいよね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 戦闘面の強化が多かったですね、前よりずいぶんと忙しくなって… [メイン] GM でもお酒1回しか使ってないね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド お酒ね もっとがぶ飲みしたいんだが [メイン] 佳人薄命 ショコラ 状況に応じて火力出せるようになったのは良かったですね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 使命をアシストできなかったのは心残り 手番とアイテムの調整したいね… [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 仕事しないラウンドが無くなった [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ あたしと一緒に後ろでダメージ出せずにふんぞり返ってたクラウドはどこに行っちゃったのよ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 次回からまたそうなる [メイン] 佳人薄命 ショコラ 酒の持ち込みについては次回検討したいですね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 後、シャンプーちゃんっていうカワイイ相方も手に入れましたね [メイン] GM 個人的には信仰をどんだけ分析で止めたかったか……… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 毎度信仰には助けられてる [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 人魚も口説く、親指姫も口説く 爆発しろ [メイン] GM シャンプーちゃんに関しては上級ルルブ「契約者」ルールという、条件付きでモンスターを召喚して戦ってくれるルールがあります [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド まぁしばらくシャンプーちゃんに戦ってもらうつもりはないから 具体的には好意5点なるまでは [メイン] GM うんうん、では次はマゴイチさんかな。射撃と捜索でいつも通り動くニンジャ。なお災厄表による迷宮津波発生 [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ あれはすまんかった [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド やってしまいましたねぇ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 終盤のアレもファインプレーになったという 持ってる、色々と [メイン] GM 災厄表→探索ハプニング→トラップ発動というセルフピタゴラスイッチ [メイン] 佳人薄命 ショコラ 先制射撃で結構戦術の幅が広がりましたね [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド ピタゴラは面白かったわ [メイン] GM 先制射撃は強かった [メイン] ジグソウの子 グラナーダ それにかなり火力出てた [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 先制射撃は強いわ そりゃそうって感じの効果だけど [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 笑えるファンブルは良いファンブル [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 先制射撃はあれ潜在だから次回からはどうなるかなあ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 支配者戦のアザラシ撃破はマゴイチなしじゃ無しえなかった あれなかったら私動けなかったんで内心高評価 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 潜在二個になるから取りやすくはなる [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 多分キャンペーンの中で一番一斉射撃使った回だわ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 後RP、天階銃撃したり不審者とおしゃべりしたり… ニンジャなのに割と宮廷の顔って感じ [メイン] 佳人薄命 ショコラ 今回は戦闘きつかったんでみんないないと大変だったと思いますよ。潜在スキルも活躍したしね [メイン] GM 先制射撃→狙う→一斉射撃という究極コンボ [メイン] 佳人薄命 ショコラ まあ、他によくしゃべる二人が蛮族だからね…… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 中の人がRPしたがりマンなのあるわねそれ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 顔隠してるのに交渉の場に必須の人材…… [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 次回以降もう少し鳴りを潜めます [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ むしろもっと出てもろて… [メイン] GM では最後は………ショコラさんかな?迷宮全席の安定性と、お宝によるレアアイテム獲得の立役者 [メイン] ジグソウの子 グラナーダ こいつがいないと迷宮探索は出来ねぇ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 一人で何個取ってるのか 前世はトレジャーハンターか盗賊 [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド お宝スキル大活躍だったな [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ お宝表の出目もつよつよだったしね [メイン] GM あれで確か輝く者とか手に入ったよね [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ショコラのこの手のダイス運が強すぎた [メイン] 佳人薄命 ショコラ なんでかわからんけど意味不明なくらいレアアイテム出ましたね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 気力を頻繁に獲得できる構成のおかげで、民の声に負担をかけず報酬倍々にできる怖さ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 報酬の大半は宝箱係のマゴイチさんとアイテム係のショコラさんという [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 戦闘面はいつも通りのヒゲ専門介護 2人でしたRPもよかった、親子か? [メイン] 佳人薄命 ショコラ やっと親友になれたよォ! [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 親子RPてえてえ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ あのシーンはもうちょっと煽っていった方がよかったかなと思っている [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 維持できないと銅像はお預けだぞぉ? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ マジでこれが反転しよう物ならおじさん本気で泣いちゃうよ?いい大人が大の字になって泣くよ? [メイン] 佳人薄命 ショコラ マジで親友ブレイクは恐れている [メイン] GM では一通り感想は終わったかな。では皆さん、自分がMVPだと思うPCを宣言してください! [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ショコラ [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ ショコラちゃん [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド ショコラかなぁ [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ あたしもショコラに [メイン] 佳人薄命 ショコラ うーん……難しいけど、マゴイチさんかな [メイン] ジグソウの子 グラナーダ レダ [メイン] GM ではMVPはショコラさんに決まりました!勲章1つどうぞ! [メイン] ジグソウの子 グラナーダ やっと銅像建てられるようになったな! [メイン] 佳人薄命 ショコラ ありがとう!これで銅像が建てられるぞ [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ ワッショイ└(゚∀゚└) (┘゚∀゚)┘ワッショイ [メイン] GM ということで王国はレベル6まで上がり、治安に2点、軍事に1点振って、生活 4、文化 2、治安 5、軍事 4となります! [メイン] 佳人薄命 ショコラ ええっと……?次回冒頭でやろうと思えば立つのかな [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド どんどん条件満たしていくな クラウドもがんばって酒飲みまくらねば [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド お金たんなくない? [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 文化の低さが際立つなこれ [メイン] GM まずはこれで、皆さんは1レベルアップ!グラナーダさんは使命達成でさらに1レベルアップします! [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 宦官たちを酷使すれば… [メイン] 佳人薄命 ショコラ 宦官ちゃんがおる [メイン] ジグソウの子 グラナーダ やろうと思えば、いつまで親友保つか分からないし正直選択肢には入ってくる [メイン] ジグソウの子 グラナーダ やったぜ [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド そういやいけるな 次回冒頭でいっちゃってもいいな [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ もちろん終了時に使える額は減るので、そのときにどんな影響が出るかは [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 文化が低い、蛮族国家らしくてむしろいい [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ グラナーダはレベル6であとは全員5かな? [メイン] GM あと軍事4レベルだから、人口許容人数は410人となります! [メイン] GM そうだね、グラナーダさんはレベル6、他の方はレベル5だね [メイン] 佳人薄命 ショコラ 使命達成おめでとう [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ おめでとう~ [メイン] ジグソウの子 グラナーダ ありがとナス! [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ 宮廷平均レベルが切り上げで6になったから酒場の効果で新規レベル6キャラが作れるわね? [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ 腹を切れと? [メイン] GM ということで長丁場となりましたが、これにて迷宮キングダム「海と財宝と迷宮大冒険!」はクリアです!お疲れ様でした! [メイン] ジグソウの子 グラナーダ 現行PC放棄して新規で強いPC作る気かな [メイン] 佳人薄命 ショコラ お疲れ様でした!今回も長丁場だったね [メイン] “蛇の道は蛇の”レダ お疲れさまでしたー! GMもほんま…ありがとうございます [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ 強くてニューゲームやめい [メイン] “機会攻撃を誘発する“マゴイチ お疲れ様でしたー! [メイン] ジグソウの子 グラナーダ お疲れ様でした [メイン] 石橋を叩いて渡る”エルゼ お疲れ様でしたー!GM毎回ありがとうー [メイン] ’目に入れても痛くない’クラウド 長いセッションだった 楽しかったぜ お疲れー
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新暦75年。 次元震の地球への影響は著しかった。 環境の激変や生態系の破壊が起こり、唯一の望みである魔法技術も殆どが失われ、復興も絶望的な状況となった。 度重なる次元震の余震や治安の悪化も手伝い、人々に安息が訪れることはなかった。 だが、それでも人は生き続けた。 ……いや、生きねばならなかった。 戦後15年、地球環境はようやく安定期に入った。 次元震の余震もだんだんと形を潜め、禁止されていた次元世界間移動も解禁された。 その際、アフターウォーからミッドチルダへの移民が続出し、ミッドチルダでも受け入れへの対策が本格的に始まってきていた。 しかし、アフターウォーに暮らす人々に比べると、移民者の数はまだまだほんの一握りに過ぎなかった。 皆、自分の生まれ故郷である地球を見捨てることが出来なかったのである。 アフターウォーに残った人々は来たるべき時代に望みを託して、『今日』を必死で生きている。 そしてここにも、『今日』を生きる人々が作った街があった。 灼熱の日が注ぐ砂漠の中にある小さな街。 建造物はどれもボロボロであったが、街には人々が溢れていた。 そして人々には笑顔があった。 その姿は、今の時代の惨状を忘れさせるほど輝かしいものだった。 「前の戦争で、超能力を使う兵隊がいたという噂を聞いたことがあるだろう? あれは根も葉もない流言、デマの類かというとそうではない!」 そんな人が賑わう街の中、二人の男を囲む小さな人だかりが出来ていた。 大道芸でも始まるのかと期待しているのだろう、男の長々しい前口上に人々は真剣に耳を傾けていた。 二人の男の片方、汚らしい軍服を着た小太りの男は更に声を張り上げ、観客に向かい話を続ける。 「実はこの男こそ、超能力兵士の生き残り。かの戦いでは、自分と二人で15隻の戦艦を沈めたというのだから間違いない! 人は我らのことを『赤い二連星』と呼んだ!」 「私こそ、新時代を迎えた人類の進化すべき姿」 小太りの男が話を一旦止め、黙って座っているだけだったもう片方の男が口を開いた。 観客の視線が今度はそちらに移動する。 男は額に傷があり、如何にも歴戦の兵士と言った雰囲気を醸し出していた。 小太りの男……もとい赤い二連星の太い方は掴みに確かな手応えを感じ、更に話を続ける。 「この混迷の時代、我らの力こそ必要なのである! どうだろう!? 我々を雇うなら今しかないぞ!」 「さぁっ!」と、赤い二連星の太い方が急かすように付け加える。 が、彼の口から『雇う』という単語が出た途端、観客の間には落胆したような微妙な空気が漂った。 目を輝かせていた子供達ですら白い目で二人を見ている。 「なんだぁ? 新手の職探しかよ」 観客の一人がそう呟いた。 それに釣られて他の観客も苦笑いを浮かべ始める。 しかし、赤い二連星の太い方はその言葉が癪に障ったのか、演説の時よりも声を張り上げ反論を始めた。 「な、何を言う! 今はこう汚い身なりをしているが、いざとなれば……」 と、これから話が本題に入ろうとした時だった。 突然耳を貫かんばかりの爆音が街中に響いた。 なんと赤い二連星の二人が演説をしていた後ろ建物の看板がいきなり爆発したのである。 赤い二連星の声はその音と眩い光に遮られ、ギャラリーは何が起きたのか分からず狼狽えている。 そして、大通りいた誰かが大声で叫んだ。 「ま、魔導師だっ!」 次の瞬間、街の入り口付近から放たれた砲撃魔法により、街は再び爆音に包まれた。 第一話 「月は出ているか」 「ヘッヘッ、今日はイイ仕事が出来そうだぜ」 砲撃魔法で街を破壊した張本人、趣味の悪いバリアジャケットを身に纏った流れの魔導師・クロッカは上機嫌だった。 それというのも、襲撃した同業者から時空管理局武装隊専用のストレージデバイスを仕入れたからだ。 武装隊専用と言うだけあり、デバイスには様々な魔法が記録されていた。 早速どこかで一仕事と意気込んでいた時、ちょうど見つけたのがこの街だったのだ。 「さぁて、どこから漁るか」 クロッカは杖を構え、街の中を品定めするように見回す。 だが、街を破壊された人々も黙ってはいなかった。 「クソぉお! 野党め!!」 「街から出てけっ!」 拳銃、ライフル銃、マシンガン、極めつけはロケットランチャーと、時空管理局が禁止している質量兵器の数々を人々は構えた。 自分の身は自分で守る。 アフターウォーで生きてゆく為には、質量兵器を使ってでも戦わなければならないのだ。 質量兵器を構えた人々は、それが当然のことのように引き金を引いた。 一気に弾丸が発射され、クロッカを襲う。 「おい」 『Protection』 弾丸がクロッカに着弾する直前、彼を覆うように現れたバリアが、降り注ぐ弾丸から彼を守った。 基本防御魔法であるプロテクションを発動したのだ。 弾丸は全てプロテクションに防がれ、パラパラと地面に落ちる。 プロテクションの強固な守りは、ロケットランチャーの弾丸さえ防いだ。 そして、攻撃されている当の本人は苦虫を噛み潰したような顔をしている。 「ちっ、何も皆殺しにしようって訳じゃねぇんだが……そっちがその気なら容赦しないぜ!!」 弾丸の雨が止んだ一瞬を見計らい、クロッカはプロテクションを解いた。 その刹那、デバイスの杖先から直射型の魔力弾が放たれる。 放たれた魔力弾は直撃と同時に爆発を起こし、街の被害を拡大させていった。 非殺傷設定が解除されているのか、その破壊力は無慈悲としか言いようがなかった。 着弾点には大怪我を負って動けなくなってしまった人が転がっている。 街の人々はクロッカの猛攻を止めようと必死で抵抗を続けるが、弾丸は魔力弾により打ち消され全く意味を成さなかった。 「くうぅぅ! お、おい! どうにかしろよ! 赤いなんとかなんだろ!?」 地面に伏せ、先程赤い二連星の話を聞いていた男が二人の方を向く。 が。 「ひいいぃっ!」 「た、助けてくれえ!」 今がいざという時だというのに、肝心の二人は既に遠くへ逃げていた。 次の瞬間には魔力弾の餌食になっていたが。 「くっ……魔法が使えれば何でもありかよ! せっかく街も軌道に乗ってきたっていうのに……!」 クロッカから少し離れた建物の中に、子供や老人、怪我人など戦えない人々が避難していた。 大通りからは陰になっている為気付かれてはいないが、時間の問題だろう。 外の惨状を歯噛みしながら見つめるしかないことに憤りと、いつ襲われるか分からない不安が人々を包む。 それでも彼らにはどうすることも出来なかった。 その中にいた一人の少年を除いては。 一方屋上では、赤ん坊を背負った初老の女性がスナイパーライフルでクロッカを狙っていた。 横にはもう一人彼女の子供がおり、不安げにライフルを見つめている。 「いくら魔導師でも、砲撃の隙を狙えば……」 スコープを覗きながら砲撃の隙を伺う。 魔力チャージ、まだ撃てない。 魔力弾を放った、隙は出来ない。 レンズの中心点にクロッカの眼球が来たとき、砲撃後の隙が生じた。 「喰らえっ!」 ライフルから鋭く尖った弾丸が撃ち出される。 そのまま頭を貫き、クロッカは絶命……する筈だった。 しかしライフルの弾はクロッカに当たらず、彼の一歩手前でバリアに弾かれ、地面に虚しく転がった。 「なっ!? オートガード!?」 女性もここまでは予想していなかったらしい。 気付かれまいとライフル銃を引っ込めるが、今の一撃はクロッカに居場所を知らせてしまった。 クロッカのデバイスが親子に向けられる。 誰もが撃たれると思った次の瞬間、避難場所にいた少年が一人、クロッカに向かって駆け出した。 「ん……?」 少年に気付いたクロッカが、デバイスをそちらに向ける。 しかし先に動いたのは少年の方だった。 手に持った小瓶をクロッカへ思い切り投げつけたのだ。 当然オートガードが働き、少年が投げた小瓶を防ぐ。 瞬間、小瓶が破裂し、目を焼かんばかりの光がクロッカを襲った。 「うわあぁっ!? め、目があ!!」 フィールド系の防御魔法でない限り、光を防ぐことなど出来ない。 それに目だけはどうやろうとも鍛えられないのだ。 少年の狙いはまさにそこだった。 「く、くぅ……や、野郎っ!! いったい誰が!?」 「俺だよ!」 「うぉっ!」 視力がまだ回復仕切らぬクロッカの後頭部に、黒く冷たい鉄の塊が押し付けられた。 もちろん拳銃である。 引き金に指を掛けているのは、先程の少年だった。 「へへん。いわゆる『ホールドアップ』ってやつ?」 「こいつ……いつの間に!」 「おぉっと、動かない。この距離なら、魔法を使うよりこいつを撃つ方が早いよ? きっと」 少年が引き金に掛けている指に力を込める。 強く押し付けている為、そんな小さな動作さえ事細かに伝わった。 クロッカは観念したのか、抵抗する素振りを全く見せない。 「……へっ、気に入ったぜ、小僧。なんだったら俺の仲間にしてやっても……」 「寝呆けたこと言ってないで、ホールドアップだってば」 「ひっ」 クロッカの後頭部に更に強く銃を押し付ける少年。 今度こそ観念したのか、クロッカはデバイスを手放した。 同時にバリアジャケットが分離し、下からこれまた趣味の悪い服が現れる。 「オッケー。じゃ、解放っと!」 「うわぁっ!」 少年はバリアジャケットの分離をしっかり見届けてから、クロッカの尻を思い切り蹴飛ばした。 バランスを崩し、地面につんのめるクロッカ。 だが彼への天罰はまだ終わらない。 気が付けば、彼は手に手に鈍器を持った住人達に囲まれていた。 「野郎……!」 「分かってんだろうなぁ?」 「うわわわ……た、た、た、助けてくれええぇ!!」 この後、彼は血祭りに上げられる。 因果応報、悪いことはどんな世界であっても出来ないものだ。 それはさて置き少年はというと、住人達にクロッカとは違う意味で囲まれていた。 「やるじゃねぇか、ガキ」 「へっへっへ~。ブイッ!」 街を救ったヒーローに賞賛の言葉を浴びせる住人達。 その言葉にすっかり気を良くしたのか、少年は満面の笑みで受け答えをしていた。 「ガロード・ランさんですわね?」 「あん?」 ふと、少年――ガロード・ランは、自分を呼ぶ声に気が付いた。 声がした方を見ると、メガネを掛けた女性が彼に向かって愛嬌たっぷりに微笑んでいた。 「やっぱりそうですわぁ。私はクアットロ、あなたをずっと探していたんです」 「仕事の話?」 「はい」 「だったら後にして」 並の男ならば、こんな台詞を女性に言ってもらったらドキリとするだろう。 しかしガロードの目に今映っているのは、美しい女性ではない。 クロッカが持っていたデバイスだった。 「こいつを金に変えるのが先だぁ!」 デバイスを拾うと、ガロードはあっという間に流れメカ屋の方へ走っていった。 「それにしても勿体無いですわねぇ。せっかく手に入れたデバイスを売ってしまわれるなんて」 流れメカ屋にデバイスを売ったガロードは、クアットロと名乗る女性と共に喫茶店へ入っていた。 店の窓からは、壊れた建物を修理する人々の姿が見える。 「でもないよ? 結構イイ値で売れるしね」 コーヒーカップを傾けながら、クアットロの言葉に軽く答えるガロード。 しかしクアットロは満足していないのか、眉間に小さな皺を寄せた。 「そうじゃありませんわ。あなたは魔法を熟知していらっしゃる。魔導師としても相当な使い手の筈ですわよぉ?」 クアットロの言葉に、今度はガロードが皺を寄せた。 「お断りだね! 確かに魔導師はいい商売だし、腕が良ければ管理局で雇ってもらえるけど、代わりに命も狙われるでしょ? まっ、デバイスは戦争の残した最高のお宝だからね」 そこまで言って一端話しを切り、窓の外へ視線を向ける。 重傷人を乗せた担架が、寂れた医療施設へと運ばれているところだった。 それを見て、ガロードの表情は更に厳しくなる。 「それに、魔導師同士が相手のデバイス狙って戦うっていうんだろ? ミッドはミッドで軍人紛いのことやらされるらしいし。あんな物持ってたら、命が幾つあっても足んないよ。それに………」 窓の外を眺めていたガロードの表情が更に曇る。 そして少しの間があって。 「さぁて、仕事の話しよっか?」 物憂げな表情を見せたガロードに、クアットロは疑問符を浮かべた。 しかし次の瞬間にはガロードに笑顔が戻っていた為、詮索しようとはしなかった。 何事も無かったかのようにモニターを起動させ、ガロードに一枚の写真を見せる。 「ヒュー♪」 写真を目にしたガロードは、天使の絵でも見せられたのかと思った。 それほど写真に写っている少女は美しかったのだ。 写真の少女は白い透き通った肌をしており、栗色のしなやかな長い髪を後ろで結っている。 対照的な色合いだが、それが彼女の整った顔立ちを美しく魅せていた。 顔に表情は無かったが、吊り気味の目が少女の清楚なイメージをより一層引き立たせている。 ガロードの今の状況は、俗に言う、一目惚れだった。 写真に見入るガロードを横目に、クアットロは仕事の説明を始めた。 「詳しい理由は言いません。聞かれても言えないですけど。この少女、ティファ・アディールを助け出して欲しいのですわぁ」 「助け出す……?」 写真から目を離したガロードが、クアットロに注目する。 クアットロは小さく肯くと、鋭い目を光らせながら事の次第を説明し始めた。 「彼女は……バルチャーに捕らわれてしまったのですわ」 満月の下、整備のために森に鎮座する一隻の白い船があった。 時空管理局本局次元航行部隊所属、XV級大型次元航行船・『フリーデン』である。 主にロストロギアの探索やアフターウォー関連の事件を担当し、通常時は第15管理世界の管理などを業務とする船だ。 今回も時空管理局第15管理世界支部局の査察を終え、本局へ帰還しようとしていたところだった。 査察の他に、一つの非公式な任務を終えて。 「ふぅ……」 フリーデンの艦長室で、艦長のジャミル・ニート提督は小さく溜め息をついた。 余程疲れているのか、サングラス越しにもその疲労の度合いが伺える。 シートに身を預け、そのまま仮眠を取ろうと目を瞑った。 その時、扉が二、三度ノックされ、彼の眠りを妨げた。 「……どうぞ」 シートに腰掛け直し、扉の向こうの相手に入室を促す。 「失礼します」という声と共に扉が開き、管理局の制服を着た女性が2人入ってきた。 片方は焦茶色のショートがよく似合う穏やかそうな女性。 もう片方は吊り目とポニーテールが印象的な女性だった。 「お休みのお邪魔でしたか?」 「いや、大丈夫だ……今回は忙しいところをわざわざ同行してもらって済まなかったな。礼を言わせてもらおう、はやて二等陸佐。そしてシグナム二等空尉」 はやてと呼ばれた穏やかな印象の女性は、手を振りを加えてそれに答える。 「そんな、私等も前から一度来たいと思うとったんで、ちょうどよかったです。今までは規制やらなんやらでなかなか来れへんかったんで」 「それは『夜天の主』として、かな?」 「まぁ、そんなとこです」 ジャミルの口から『夜天の主』という言葉が出たとき、シグナムと呼ばれた女性の眉が少しだけ吊り上がった。 しかし悪気がないと悟ると、直ぐに表情を元に戻す。 どうやらこの言葉を聞くと、体が無意識に反応してしまうようだ。 守護騎士の性、というものだろう。 対するジャミルはさして気にした様子もなく、はやてとの会話を続けた。 「それで、用は何だ?」 「あ、せやせや。今回は私の協力依頼を受けてくれて、ホンマありがとうございます」 「いや、カリムからも協力するよう頼まれていた。それに、私も君には依頼を請けてもらっている。持ちつ持たれつというやつだ」 「流石ジャミル提督、話の分かるお人や」 ジャミルの返答に満足げに微笑むはやて。 はやてがジャミルにした依頼とは、ジャミルを含むフリーデンクルーの新設課への協力。 それに伴う船艦フリーデンの貸出許可だった。 そもそも古代遺物管理部に所属するはやては、ロストロギア探索を業務とするフリーデンクルーと仕事を共にする事が多かった。 その為ジャミルとは繋がりがあり、今回の協力依頼に踏み切った訳だ。 しかしタダでと言うわけにはいかず、ジャミルからもはやてに一つの依頼を出していた。 依頼と言うのは、ジャミルが長年探し続けている『ある物』への捜査協力だった。 本人曰わく、『現在存在しているかどうかも判明しておらず、見つけたとしても保護出来るか分からない』らしい。 今回の同行も協力の一つで、やっと見つかった『ある物』の護衛の為だった。 それが何なのか、はやて達は知らされていないが。 「ジャミル提督、一つよろしいでしょうか?」 「なんだ?」 はやてが粗方用事を伝えた後、今まで黙っていたシグナムが口を開いた。 因みに、今回の査察には八神家一同が参加している。 彼らのフリーデンクルーとの仕事は初めてであり、フリーデン搭乗時が初対面であった。 しかし、守護騎士達はジャミルの顔を見たときから、何か違和感を感じ続けていた。 「前に……お会いしたことがありませんでしたか?」 守護騎士が感じた違和感とは、既視感。 初めての筈なのに、前に会っている様に感じるというものだ。 この時、サングラスに隠れていた為シグナムは気付かなかったが、ジャミルの瞳には動揺の色が見え隠れしていた。 「なんやシグナム。ジャミル提督に逆ナンか?」 ぶち壊しである。 主にシリアスな雰囲気が。 流石のジャミルも椅子からずり落ちそうになった。 言葉の爆弾を投下した本人は、ニヤニヤと意地の悪い笑みでその顔を湛えている。 シグナムは必死ではやての言葉を否定しているが、意地悪い笑みが消える事はなかった。 その隙にジャミルは冷静さを取り戻し、サングラスを掛け直す。 「初めてで間違いない、安心してくれ」 「そ、そうですか」 「失敗かぁ……残念やったな、シグナム」 「だから違います!」 まだやるのか。 ジャミルは心の中で呆れ気味に呟いた。 はやてのこういったセクハラはフリーデンでも健在で、既に通信主任のトニヤ・マームと副官のサラ・タイレルが被害に遭っている。 蛇足だが、はやてによると二人とも見事に成長しているらしい。 「……コホン。主はやて、そろそろヴィータ達が待ちわびている頃かと」 「あぁ、そやね。それじゃあ、私等はこのへんで」 「ああ。他の騎士達にも宜しく言っておいてくれ」 「伝えておきます」 二人はジャミルに軽く会釈し、艦長室から去っていた。 「………ふぅ」 先程よりも大きな溜め息をつき、ジャミルは背もたれに寄りかかった。 何故か疲れが更に溜まった気がするが、気のせいだろうと思い直す。 そして瞼をゆっくりと降ろし、今度こそ仮眠に入った。 ふと浮かんだシグナムの先程の問いに、正しい答えを述べてから。 「……はやて二等陸佐が主人の君に会うのは、だがな」 「あ、そや」 艦長室を出て直ぐ、はやてはもう一つ尋ねようと思っていた事があったのを思い出した。 「どうかされましたか?」 「さっき支部局で女の子を船に乗せてたやろ? あの子は何なんか聞くの忘れてもうた」 「ああ……確か、アフターウォーでも有数な企業の研究所から保護したらしいです。人体実験に利用されていたとか……」 「……最近多いな、そういうん」 「そうですね……」 現在明るみになり始めた命への冒涜行為を思い出し、二人は沈んだ表情のまま自室へ続く廊下を進んだ。 静かになった廊下に館内放送が響き、出航時刻まであと10分であることを告げた。 時は遡り、ジャミルがはやてと会談していた頃。 フリーデン艦内を彷徨いている一つの人影があった。 管理局の制服も着ておらず、本局の船艦に乗るには全くそぐわない風貌。 人影の正体は、クアットロの依頼を請けたガロードであった。 フリーデンを整備する船員達の目を盗み、非常口から侵入してきたのだ。 「へへっ、ちょろいもんだぜ。こんな簡単に侵入出来ちゃうなんてさ。……にしても、これ本当にただのバルチャー艦? 外装はともかく、中は新型その物じゃん」 ガロードの疑問は尤もだった。 大体のバルチャー艦は、たくさんの船員を乗せて航行を繰り返している。 そのうちに船内外の至る所が汚れ傷つき、年代を感じさせる物になっていくのだ。 しかしこのバルチャー艦の船内は年代など全く感じさせず、アフターウォーには不似合いな清潔感さえ漂っている。 艦内の至る所に最新の設備が見受けられ、とても一塊のバルチャーの所有物とは思えなかった。 「ま、それだけ儲けてるって事かな」 だが、残念ながら(あるいは幸運にも)ガロードは思慮深い性格ではなかった。 自分が乗っている船が時空管理局の物とも知らず、船内探索を続行した。 「ん?」 早速先へ進もうとしたガロードだったが、左手にある部屋の前で立ち止まった。 プレートにはミッドチルダ語で『保管室』と書かれている。 その時、ガロードの野生の勘が宝の臭いを嗅ぎ付けた。 「……へへへっ。こんなに儲けてるバルチャーの船だもんね、御零れの一つも頂かないと」 善は急げとばかりに意気込むガロード。 ジャケットのポケットから自前の怪しげな装置を取り出すと、それを扉にくっつける。 すると装置が起動し、今まで厳重にされていた扉のロックがあっという間に解除された。 「よしっ!」 装置を仕舞い、すぐさま部屋の中へ入る。 保管室にはクロッカが持っていた物と同型のデバイスがズラリと並び、思わず舌なめずりしてしまう様な光景が広がっていた。 こんなお宝がどれでも選り取り見取り……というのは一瞬の儚い夢だった。 デバイスの一つ一つに持ち出せないようロックが掛かっており、無理に取り出せないようになっていた。 「ちぇ、やっぱり泥棒対策は万全か……ん?」 落胆しながら部屋を出ようとした時、ガロードは部屋の中心にある装置の上に何かが乗っている事に気がついた。 近づいて見てみると、それはガロードの掌より二回り程小さいデバイスだった。 恐らくこれは待機モードなのだろう。 『X』を象った銀色に輝く反射板の様な形をしており、裏には小さな文字で『GUNDAM X』と刻まれている。 幸い装置は起動しておらず、このデバイスだけが置き去りにされていた。 「おおっ! なんだか知らないけどラッキー! 有り難く頂戴するよっと」 デバイスを素早くポケットに忍ばせ、意気揚々と部屋を出るガロード。 その時、廊下に放送が響いた。 『発進まであと10分です。総員、至急持ち場に就いてください』 「まぢぃな……早くしないと……」 寄り道した事を少しだけ後悔しながら、ガロードは走り出した。 ―……ラ、ララ…ララ……― 「はっ……!」 しかし、またすぐに足を止めた。 どこからか透き通った美しい歌声が聞こえてきたのだ。 歌声に導かれるように歩みを進めると、一つの部屋に辿り着いた。 声は確かに中から聞こえてくる。 ガロードは意を決し、扉を開けた。 扉の先で、天使が歌っていた。 写真よりも美しい少女――ティファ・アディールの容姿に、ガロードは思わず目を奪われた。 月光を浴びて歌う彼女の神々しい美しさを前に、見とれる事しか出来なかったのだ。 「………」 ふと、ティファが歌うのを止めた。 ガロードの方を向き、二人の視線が重なる。 正面からみたティファの顔に、ガロードはまたも胸が鳴った。 「あ、いやー……あっ、おっ、俺ー……え、そのー……」 いざ何かを言おうとするガロードだったが、なかなか言葉が出て来ない。 そうこうしている内に、彼を怪しんだティファは少しだけ身を引いた……ようにガロードには見えた。 「ちっ! 違うんだ!! ……って、何が違うんだぁ? あ、あれ!? お、俺、何言ってんだ!?」 喋る度に頭の中が混乱するガロード。 今の彼は底なし沼にはまって沈んでいくような気分だった。それでもティファは何も言わず、ガロードの顔をじっと見つめ続けている。 「ああっ、あのっ、えっ……だから………そうっ! 俺、助けに来たんだ!!」 ガロードは漸く底なし沼から這い上がり、なんとかそれだけを言うことが出来た。 心臓は未だに早鐘を打っているが、混乱は少しだけ収まっている。 「本当に、助けに来たんだ」 今度は力を入れ、言葉をしっかりと口にする。 ティファに伝わるようはっきりと。 ティファもそれが分かっているのか、心無し表情が柔らかくなったようだ。 そして、堅く閉じられていた口を開く。 「……待って」 「えっ?」 「待って、いました」 「……うん!」 ガロードはただ一言だけ。 ティファから初めて掛けられた言葉に、大きく頷いた。 数分後。 発進予定時刻を迎えたフリーデンクルーは持ち場に就き、ジャミルもブリッジへ上がって来ていた。 横には是非ブリッジを見学したいと、はやてとリインフォースⅡの姿もある。 「メインエンジン起動! フリーデン、発進します!」 「待って! 非常用の転送システム、作動しています」 「なに? 転送先は?」 「モニターに表示します」 サラがキーボードを叩くと、メインモニターに映像が映し出された。 一台のバギーに一組の少年少女が乗っており、森へ向かって疾走している。 バギーの搭乗者が拡大された時、ジャミルの表情が変わった。 「あれは……!」 「あの子、確か支部局で乗せてた……」 はやては記憶の片隅に留めておいた映像を思いだそうとした。 が、その時船が大きく揺れ、またも映像は記憶の片隅に追いやられた。 「きゃああぁ!?」 「な、なんや!?」 「8時の方向から魔力反応! 魔導師4! バルチャー艦1!」 「くっ……! フリーデン、急速発進!」 魔導師の攻撃を避ける為、ジャミルはフリーデンを発進させる。 その間にも砲撃は止むことなくフリーデンに降り注いだ。 「バルチャー同士の抗争? ま、好都合だけどね。しっかり掴まってろよ!」 魔導師に攻撃されているフリーデンを尻目に、ガロードはバギーのアクセルを強く踏み込んだ。 そのまま森の中を走っていると、少しだけ開けた場所に出た。 ガロードがクアットロと待ち合わせをした場所である。 既に一台のトラックが止まっており、トラックの前にはクアットロが立っていた。 「流石ですわねぇ、時間ピッタリですわぁ」 「ま、仕事だからね。さっ、ティファ」 バギーから降り、ティファを降ろそうとガロードは手を差し伸べる。 「あ……ああ………」 しかしティファはクアットロを見た途端、怯えるように体を震わせた。 「ティファ?」 「さぁ、ティファ」 クアットロは痺れを切らしたのか、一歩ずつティファに近付いて行く。 彼女の表情は笑顔だが、心の底では怯えるティファを見て楽しんでいた。 「ティファ、早く」 「い、嫌……」 「あなたの居場所はこちらですわよぉ?」 「嫌ああぁぁぁ!!」 「うふふ……」 あからさまに拒絶するティファを見て、クアットロは思わず腹黒い笑みを浮かべた。 それは確かに笑顔だった。 しかし、その顔からは凍てつくような冷たさしか感じない。 アフターウォーで生きてきたガロードが、この『危険な人間のサイン』を見逃す筈がなかった。 「やっぱりこの話無かった事で!」 すぐさまバギーに飛び乗り、全速力でクアットロを横切る。 夜の森と言うこともあってか、ガロード達の乗るバギーはすぐに見えなくなった。 しかし二人を逃がしたというのに、クアットロの顔にはまだ冷たい笑みが貼り付いていた。 「逃がしませんわ」 ぼそりと呟き、二人が逃げていった方向を指差す。 するとクアットロの後ろに止まっていたトラックからカプセル型のメカが飛び出し、飛行しながら二人を追った。 そうとは知らないガロードは早々に森を抜け、視界の利く荒野を走っていた。 雲のせいで月は隠れているが、バギーのライトで充実走行できる明るさだ。 「これでいいんだな、ティファ!?」 ティファは少し頷いただけだったが、ガロードにはそれで充分だった。 「まっ、しゃーねーか! 後はなるように……うわぁっ!!」 突然バギーが大きく揺れた。 バギーがたった今通った所は地面が抉られ、煙が立ち上っている。 追っ手の魔導師が来たのかと思い、ガロードは後ろを振り返った。 だか、煙の中から出てきた物体は、魔導師とは程遠い姿をしていた。 「な、なんだありゃ!?」 二人を追ってきたのはカプセル型のロボットだった。 センサーと思わしき黄色い部分が不気味に光り、そこから魔力弾を連射している。 しかも数は一機だけではなく、更に後ろに二機がついていた。 このロボットは管理局が『ガジェットドローンⅠ型』と呼んでいる個体なのだが、ガロードがそんな事を知る筈もなかった。 「げぇっ! これってかなりヤバイって感じぃ!?」 ガロードはアクセルを再び全開にし、バギーを全速力で走らせた。 それでもガジェットとの距離は全く開くことはなく、攻撃の手が緩むこともなかった。 終わりの見えないデッドヒートを続けているうちに、無数の魔力弾の一発がバギーに迫った。 交わそうとガロードがハンドルを切ろうとする。 その時ティファが思いもよらないことを口にした。 「このまままっすぐ」 「えぇっ!?」 「まっすぐ!」 「んなこと言ったってぇ! うおぁっ!?」 渋るガロードを押しのけ、ティファはハンドルを握り締めた。 ついに魔力弾が頭上にまで迫る。 しかし、魔力弾は軌道から外れ、バギーの左手に着弾した。 「逸れた!?」 確実にこちらに来る弾がティファの言う通り逸れた事に、ガロードは驚きを隠せなかった。 しかし自分達の置かれている状況をすぐ思い出し、ティファからハンドルを取り返す。 疑問を思い過ごしだと整理し、逃げることのみに専念した。 だが、その後も不思議な出来事は続いた。 ティファが右と言えば左に魔力弾が着弾し、左と言えば右に魔力弾は墜ちるのだ。 一度目ならば偶然で片付けられるだろう。 だが二度三度と続けば、それが偶然ではないとガロードにも理解できた。 (すげぇ……。いったいどうなってるんだ? ……そっか! もしかすっと、みんなこの力が狙いで……) そこまでガロードの考えが至った時、バギーの目と鼻の先にガジェットが現れた。 如何にティファの力が強力でも、浮遊するガジェットとバギーの性能差を埋めることは出来なかったのだ。 「うわああぁっ!!」 避けようとハンドルを切るが時既に遅し。 バギーはガジェットに激突し、二人は地面に投げ出された。 幸い二人に大した怪我はなかったが、バギーは大破し使い物にならなくなっていた。 「くっ……ううぅ……」 投げ出された衝撃で痛む体に鞭を打ち、ガロードは立ち上がる。 周りを見回すと、ティファがすぐ近くに倒れていた。 「ティファ!? ティファ!!」 駆け寄って体を揺するが返事はない。 一瞬最悪な場面が脳裏を掠めるが、息は微かにしていた。 どうやら頭を軽くぶつけてしまったらしい。 安堵の表情を浮かべるガロードだったが、三体のガジェットはすぐ後ろにまで迫っていた。 バギーが激突した一体は、ボディが凹んだ程度で未だ機能している。 ガロードはティファを抱えると、近くにあった大岩の後ろに隠れた。 頭が良くないのか、ガジェット達は二人が隠れた岩に何発も魔力弾を放つ。 「畜生っ! あんなのどうやって倒せば……そうだ!」 ガロードはポケットに手を突っ込んだ。 中を漁り、そして目当ての物を掴み出す。 取り出したのは、フリーデンからせしめた銀色のデバイスだった。 「こいつで……って、あ、あれ?」 早速起動させようとデバイスを弄るが、全く反応がない。 「なんだこれ!? 壊れてんのか!? 動けよ! おい!」 デバイスを叩くが、反応する気配すら見られない。 後ろではガジェットの攻撃が激しさを増し、遂に二人を守っていた大岩に亀裂が走った。 「クソっ! 俺はティファを守るんだ!! だから動けよ! この野郎っ!!!」 自棄糞になり、ガロードはデバイスを地面に思い切り叩きつけた。 カツンと音を立て転がるデバイス。 その時、ガロードの願いが神に通じた。 『.....Standby, ready』 「やった!!」 今の衝撃で魔力回路が復活し、機能停止していたデバイスが蘇ったのだ。 奇跡としか言いようがなかった。 これからは神様を信じようと心に誓い、ガロードはデバイスを拾い上げ高らかに叫ぶ。 自分の運命を変えるデバイスの名を。 「ガンダムX! 起動!!」 『Yes, master! GX-9900 GUNDAM X, Drive ignition!』 響くデバイスの起動音。 同時にガロードの周りから青白い光の柱がそびえ立った。 光の柱は空まで伸び、雲を突き破って月を現す。 ガジェットも異変に気がつき光の柱へ近付くいて行く。 だが次の瞬間、柱が弾け、ガジェット達は吹き飛ばされた。 そして柱があった場所、その中心には様変わりしたガロードの姿があった。 体は白を基調としたバリアジャケットに包まれ、カラーリングはかのエースオブエース・高町なのはを連想させる。 背中にはガロードの身長程もある巨大な砲身を背負い、手には青い操縦桿が握られていた。 魔導師ガロード・ラン、ここに誕生である。 『よろしくお願いします、マスター・ガロード』 「ああ! さぁて、今までよくも追い掛け回してくれたな?」 ガロードはGXを握り締め、三体のガジェットを睨み付けた。 対するガジェットはガロードの変身など気にも止めず、三体一気に襲いかかる。 「行くぜぇ!!」 『Slash form』 GXが変形し膨大な魔力が歪な刃を形成する。 ガロードは剣となったGXを構え、ガジェットに向かって駆けた。 それを認めたガジェット達は魔力弾を放ちガロードを牽制する。 しかし元から身軽なガロードは易々と魔力弾の間を縫い、一気に間合いを詰める。 そして一体のガジェットの懐へと入り込んだ。 「でえぇりゃあ!!」 一閃。 ガロード渾身の大振りがガジェットを斬り裂いた。 「もういっちょ!!」 間髪入れずに横にいたガジェットにも一閃をお見舞いする。 形は歪な刃だが、その斬れ味と破壊力は抜群だった。 ガジェット二体は真っ二つに割れ、黒煙を上げて爆発した。 「最後の一体!」 しかし最後のガジェットは形勢不利と踏んだのか、自身の周りにフィールドを張り巡らせた。 アンチマギリンクフィールド。 通称AMFと呼ばれる、魔力結合を強制的に解消する防御魔法だ。 手慣れしていない魔導師が挑むには危険すぎるフィールドであり、GXもすぐにガロードへ警告を発する。 『マスター、AMFです。ここは一旦退いて……』 「なぁ、GX」 『はい』 「歯ぁ食い縛れ!!」 『えっ?』 GXは最初、言われた意味が理解できなかった。 だが、ガロードが自分の警告を完璧に無視し、AMFに突撃して行くのを確認し、何となく理解した。 新しい主人はいきなり無茶をしようとしている。 『マスター!? 一体何を!?』 ガロードは臆することなくAMF内に入った。 GXから伸びていた魔力刃は消え、バリアジャケットの構成も危うくなる。 ガジェットはアンカーケーブルを振り回し、防御が薄くなったガロードに叩き付けた。 しかし、AMF内に入ったからと言ってガロードの素早さが失われる訳ではない。 ガロードは難なくそれを交わし、持ち手だけになったGXを握り…… 「なめんじゃねえ!!!」 ガジェットのセンサー目掛け思い切り殴りつけた。 センサーは粉々に砕け、展開されていたAMFが解除される。 そしてセンサーにGXが食い込んだまま魔力刃が復活。 そのままガジェットの体を貫いた。 「おりゃあああああああ!!」 GXを握り思い切り振り下ろす。 ガジェットはセンサー部から両断され、爆散した。 「はぁ、はぁ、はぁ……や、やったか」 燃え盛るガジェットの残骸を眺めながら、ガロードはその場に膝を突いた。 張り詰めていた緊張感が解けたのか、足から力が抜けてしまったようだ。 危険が去ったのを察知し、GXもGコントローラー型デバイスフォームへと戻る。 『大丈夫ですか、マスター?』 「あ、ああ……それよりティファは?」 膝を地に着いたままガロードは辺りを見回す。 ティファはすぐに見つかった。 先程隠れていた岩陰に立っており、どこか遠くを見つめていた。 「ティファ! 良かった、気が付いたんだな!」 ティファが気がついた嬉しさに疲れを忘れ、ガロードは彼女に駆け寄った。 「………………」 「……ティファ?」 しかし、ティファはガロードが近付いても何も言わず明後日の方向を見つめ続けた。 そんなティファに疑問を覚え、ガロードは彼女に声をかける。 その時、四つの人影がガロード達の目の前に現れた。 「前方に魔力反応! ミッドチルダ式の魔導師です!」 一方、バルチャーを退けたフリーデンはティファの捜索を開始していた。 そんな中ガジェットドローンの反応をキャッチし、ティファの手掛かりになるかと反応を追っていたところだった。 「嘘っ……ガジェット、全機ロスト! 恐らく今の魔導師の仕業だと思われます!」 「……そうか」 トニヤの報告にジャミルは顔を俯けた。 何故なら、立ち上った青白い光の柱に心当たりがあるからだ。 浚われたティファ、持ち去られたガンダムX。 ジャミルは既に答えを出していた。 「月は出ているか?」 「えっ?」 ブリッジにいた全員の視線が一遍にジャミルに集まる。 はやてとリインもジャミルが何を言っているのか検討がつかなかった。 それでもジャミルは聞かずにはいられなかった。 「『月は出ているか?』と聞いている」 ―PREVIEW NEXT EPISODE― ティファを守るため、ガンダムXを起動させたガロードの前に、四人の魔導師と、彼らを狙うバルチャー達が立ち塞がった。 迫り来る無数の流れ魔導師。 ついにティファは、禁断のシステムを作動させた。 第二話 「あなたに、力を…」 戻る 目次へ 次へ
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『Diver s shell』 十一話 「目標地点へ(後)」 深夜になった。 オヤジは大きな欠伸を一つ漏らすと、今だに降り続けている雨を見るべく視線を窓に向けた。カーテンの所為で見えないが、音と湿気で感じることは出来る。 この状況でも人は眠くなるものなんかと呆れるものの、縛られたままですやすや寝息を立てているエリアーヌを見るとどうでもよくなってくる。しかも涙で酷い顔だ。 二人は大丈夫だろうか。 オヤジは地面に座ったまま考える。 今自分を縛っているのは間違いなく、10年前にフローラを殺した連中であろう。電話をかけたとき喋っていた内容や、状況などからそう推測した。 だが、何故今になってこんなことをするのかは分からない。なんで10年間も影も形も見えなかったのか。ユトとメリッサを殺さずにφ37遺跡に潜らせた理由もさっぱり分からない。 オヤジを脅してここまで連れて来た女は、疲れた様子を見せるでも無く、椅子に座って銃の調整を行っている。それが終われば人員を周囲の警戒に当たらせ、自分も窓の外を窺う。 「頼むぜフローラ……」 オヤジは、今は亡き人物の顔を思い出しつつ呟くと、瞳を閉じて眠りにつこうとする。 返事は無かった。 あるとすれば言葉を発した報復として銃で殴られた程度だ。 深夜にもなれば、体力気力共に減ってきて、疲労が顔や行動の一つ一つに出てくるようになる。 コーヒー飲料で眠気を誤魔化し、栄養剤などで疲労を誤魔化して遺跡の奥へと進んでいた二人だが、流石に動きは鈍く、切れが無い。 遺跡のどこかで安全な場所を見つけて休憩すべきかを考えてしまう自分を鞭で打ち、機体を動かし、情報に眼を通し、奥へと進む作業を続行する。 ガードロボに何度出くわしたかは分からない。先手必勝、サーチアンドデストロイを擬人化したような勢いでブレードで斬りかかって破壊し、魚雷で吹き飛ばす。 よくぞここまできたものだ。 大きく口を開けて欠伸をしたユトは、魚雷ランチャーのマガジンから装填し、ブレードの損傷を確認すれば、そろりそろりと回廊を進んでいく。 右脚スラスターの調子が悪い。バランスを崩さぬように回廊を進んでいけば、前方に見えてきたハッチの前で立ち止まる。 ノックするように叩いてみると、今までくぐってきたのと比べて格段に軽い音がした。 メインカメラでハッチを調べていく。ハッチの横にアクセス用の端末らしきものが見えた。だが、規格そのもの、方式そのものが違うのではお話にならない。強制的にこじ開けるしかない。 ライトの光量を絞って後ろを見て、プラズマカッターを取り出してハッチに当てる。 家一軒が優に通過できるほどのハッチに小さな穴が空き始めた。 警告。 赤い文字列がメリッサとユトに異常を知らせる。メリッサは背後に敵が居ると瞬時に判断した。 「後ろッ!」 「ちっ!」 ブレードを一振り。 背後から突進してきていた人型の接近戦機の一撃を横に逸らし、ハッチのぎりぎりまで後退する。プラズマカッターは地面に放り投げた。 またⅢ型だった。知り合いならいいがコイツは知り合いの中でも驚異的な破壊力を持った戦闘マシナリーなのだ。ユトはブレードを構え、警戒すると見せかけて一気に斬り込んだ。 袈裟懸けの一撃。すかさずⅢ型は防御のために両腕のブレードを交差させて受け止める。 計算通り。攻撃を仕掛けると回避よりも防御をして、素早い反撃を与えてくるという行動パターンを、ユトはしっかりと記憶に刻んでいた。魚雷ランチャーを、Ⅲ型が動くよりも前に構え、ネットを発射した。 Ⅲ型はかわさずに見事なまでにネットに絡められる。ユトはブレードでⅢ型の胴体を串刺しにすると、横に引き倒した。 動きは極めて作業的だ。速度こそ早いが、先手を決められるなら勝機はある。それが狭い空間ならなおさらだ。 ブレードの損傷は大丈夫だろうか。Ⅲ型の残骸が回廊の地面に沈んでから数秒と立たないうちにユトの思考はそっちの方向へと流れていく。脳内麻薬の分泌なのか、今見ている風景が映画を鑑賞しているように現実味が無い。 精神的な疲労と、肉体的な疲労が、皮肉なことにも通常時よりも戦闘能力を引き上げてしまっているのだ。 センサーが微細な反応を検知。ハッチを開ける作業が終わってないというのに、ガードロボが次々に出現してくる。 数は4。物を運搬するためのドロイドで、球体に二本の腕を無理矢理溶接したような形状のソレが、遺跡の中の異物を排除せんとするために突撃してきた。 距離、中距離。やや歪曲して続く回廊の向こう、暗闇から一気に来る。 魚雷ランチャーを構え、一発。 シュッ、と空気の音を立てて発射された魚雷は、炸薬という毒牙を大きく開けたまま運搬型ドロイドのド真ん中へと飛び込んで爆発した。 海中に衝撃波が広がってポンピリウスを、操縦席の内部にいる二人を揺らす。爆発の余波が消え去ったとき、運搬型ドロイド4機は推力を維持できずに回廊の地面へと没した。 すかさず魚雷を装填する。魚雷ランチャー本体の後方のマガジンが稼働して魚雷を装填。8発が直ぐに発射できるようになる。残弾もまだたくさんある。問題は肉体的なことか。 φ37遺跡に潜り始めてから9時間以上が経過している。時計を確認してみると、日付が変わって3時。どうりで眠いわけである。 地面に沈んでいるプラズマカッターを拾うべく機体を沈ませ、肩にブレードを装着して、片手で取る。ハッチの表面にカッターを押し付け、こじ開け始める。仄かな気泡が回廊の天井へと伝っていった。 さっきから極端に口数が少なくなってきたユトの異変に気がついているメリッサだが、彼女も同じように疲れていた。眠気が無いのが救いか。メリッサは眠らんとして頭を振った。 「ユト、大丈夫? どこか安全な場所見つけるか、休むかしないと。私も結構キテたりするから」 「時間が、無い」 「……ん。でも休まないと作業効率に響く」 「そうだねー…………うん。じゃ、メリッサ、見張りをお願い出来る?」 「勿論」 「お休み」 ユトは会話を終わらせ、両腕、両足、頭部、と力を抜いていくと、瞳を閉じた。 数秒後には意識が消失して睡眠へと落ちる。 ユトのすやすやと健やかな寝息を聞き、メリッサは今まで以上に神経を尖らせて周辺の反応に気を配る。機体の位置がハッチの真正面では不味かろうと、一時的に権限を受け取り、ぎこちない動きで回廊の端に座り込むようにした。 今まで得た情報を展開する。空間投影モニターが複数飛び出てきて、φ37遺跡の構造図や、構成物に関するデータが表示された。一つ一つにじっくりと眼を通し、ユトが眼を覚ました時のために頭脳を働かせた。 それから一時間ほど経過しただろうか。飲み込まれそうな沈黙に包み込まれたメリッサは、いつの間にか夢の中に居るのか現実なのかが不覚になってきたことを自覚した。 「いけない」 脳が眠りに入る前準備か何かなのでは? そう思い、コーヒー飲料のパックを一気に吸って胃袋に流し入れた。苦味が眠気を和らげてくれる気がした。 ―――……こう静かだと危険と言われたφ37遺跡に潜っていることを忘れそうになる。 図書館でもここまで静かではあるまい。メリッサはユトの姿を後ろから一瞥し、妨害装置の状態を確認してみたところ問題は無かった。 二時間が経過した。何度も何度も眠りそうになったのを、睡眠を感知したら目覚ましを行うように設定しておいたのが功を奏し、起きていられた。 しかし、辛い。 メリッサは手を止めると、つい先ほどから回廊のどこかでうろついている小型のガードロボを視覚化させて解析をかける。遠すぎて分からなかった。 そろそろいいだろう。メリッサは前の座席で眠っているユトの肩に手をかけて揺すった。 「起きて、2時間経ったわよ」 「………もうちょっ……と寝てるわけに行かない」 ずっと寝ているわけにはいかない。眠っていても起きなくてはと考えていられるのはダイバーの性か、自分の置かれている状況を理解しているからなのか。ユトは照明をつけるようにぱっと眼を覚まし、大きく伸びをした。 ユトが眼を覚ますと、たちまちの内にメリッサは眠気と疲労を感じて欠伸をしてしまう。女性らしく両手で口を押さえて欠伸をしたため、欠伸の音は小さかった。 「今度は俺が」 「お願い。お休みなさい」 メリッサもストンと眠りの海へと落ちる。 キーボードに頭を置いて眠るわけには行かないので座席で身体を丸めるようにして寝息を立て始める。俯いた顔に前髪がふわりとかかっている。呼吸する度に胸が上下して柔らかな体が動く。 警戒を怠ってはならない。 メリッサが担当しているセンサー類の制御を一時的に得たユトは、睡魔を吹き飛ばした頭で周辺の状況を確認していく。深度5000m。水は沈黙を守っている。 これから先のことを考えて栄養ゼリーを食し、コーヒー飲料を飲む。 いつ何があるか分からないので機体の各部の状態を確かめて、おかしいところがあれば直ちに戻す。その作業で一時間を費やしてしまった。 今は六時。あと一時間はメリッサを寝かしておきたい。ユトは、後部座席へと眼をやってメリッサを見た。子供のような無邪気な寝顔。身体を丸めて寝ているところを見ると自然と笑みが浮かんでしまう。 「いかんいかん!」 ニヤニヤしてどうするというのだろう。 もしも目的を果たせなかったら知り合いや家族が殺されるのだ。自分の顔を一発殴り、更にデコピンを決める。パチンと大きな音が響いた。眼鏡がずれるが気にしない。 痛みをかみ締めつつ、メインカメラをハッチに向けて観察をする。切りかけている最中のところを見、続いて流れで今来た回廊の方向を見る。何も居ないようだった。 コーヒー飲料を啜って、成すべきことをしている内にまた一時間が経過した。 七時。 外は朝なのだろうが、遺跡の中は暗闇だ。 ユトは、寝言を呟いているメリッサの身体を叩いて起こそうとする。ぱちりと開いた大きな瞳と、ユトの瞳が合った。 「………ふぁ……。おはよー。何も無かった?」 「何にも。あ、機体のチェックは済んでるから」 「上出来上出来」 眠り足りないといえば嘘になる。人間が必要とする睡眠時間は通常9時間前後と言われているのだ。2時間では足りていない。 だが、ダイバーの二人には十分な時間となる。ダイブ中に贅沢は言ってられない。 地面を蹴り浮かび上がり、脚部スラスターでハッチへと取りつき、プラズマカッターで穴を空けていく。 程なくして、ポンピリウスが潜り抜けられるだけの穴が完成した。頭部を突っ込んで向こう側の様子を窺って安全を確かめ、するりと滑り込む。 プラズマカッターを収納してブレードを右手に持ち、魚雷ランチャーを前に突き出すように回廊を進んでいく。 完全なる暗闇なので音波や光を利用して映像を得て、自機が壁面などに衝突しないようにする。 数百mほど全身していくと、目の前に巨大な空間が見えてきた。円形の空間の中央に独楽のような円周状の何かを備えた塔が上から下へと貫通している。 よく見ると、何かの文字が円形の空間に刻まれている。解析を試みるも不明と出てくるばかり。 他の回廊からも来れるのか、ユトとメリッサが入ってきたのと大差ない「穴」があり、全体像を見てみると、円形の空間に複数の穴が空いていて中心に軸のような塔が鎮座しているということになる。 ユトは両腕の武器を構えながら、壁伝いに進み始めた。脚部スラスターが水を押しのけて推進力を作り出す。メリッサは機体のライトを薄っすら灯した。 円形空間の内部は、錆びた青銅で造られているかのように緑に近い色をしていた。 ここに限らず遺跡は緑に近い色をしていることが多い。人の目が行き届いて「安全」とされる場所もそうだ。なんらかの合金を使用している、錆び付いている、塗装だ、など様々な説があるが詳細は不明。 「敵襲!」 「了解!」 センサーに反応アリ。 円形空間に、ドロイドがぞろぞろと出現してきた。 数、15以上。 朝。 ユトとメリッサがφ37遺跡に潜ってから、大体12時間ほどの時間が経過した。 全身を縛られてテープを巻かれているのに眠れるエリアーヌとは違ってオヤジはうつらうつらしか出来なかった。 水や食事は与えられているが、トイレに行っていない。いい歳した大人が漏らすのは恥の極み。オヤジは、隣に座っていた男に喋りかけた。 「便所行かしてくれねェか?」 「我慢しろ」 「あぁそうかい。じゃあここでするしかないな!」 「分かったから黙れ。立て。一言も喋らないで歩けよ」 オヤジに声をかけられた黒服の男は、リーダー格の女に目で許可を取って、立ち上がる。オヤジは銃を突きつけられたままトイレに向かって歩き始めた。居間に居座った男達がじろじろと視線を送ってくる。 トイレはさほど遠い場所にあるわけではなく、一階の倉庫近くにある。 オヤジと男はトイレにたどり着く。黒服の男はトイレの窓が外に通じていることを確認したが、余りに小さくてオヤジが出ることが出来ないのを眼で測り、中に入るように銃で促す。 ただしドアは開けっ放しだ。 「とっととしろ」 「そう急かされちゃあ出るもんもでねェーだろ」 「早くしろ!」 「へいへい」 オヤジは、………用を足すべく便器の前に立つ。 大体数十秒後に用事が終わって、備え付けの洗面所で手を洗っている最中に「それ」に気が付いた。天井から一枚の紙が紐で吊るされて降りてきたのだ。 紙には、次のようなことが書いてあった。 『喋らずに動揺せず読んでください。貴方達二人を助ける準備があります。貴方達二人が拘束されている場所は一階の居間ですね? そうでしたら咳払いをお願いします』。 オヤジは手を洗いながら咳払いをして、その紙がスルスルと天井へと吸い込まれていくのを見る。もう一枚降りてこないかと眼だけを上に。するともう一枚の紙が糸に吊るされて降りてきた。手を洗いつつ読む。 『救出の際に当たっては近くにある教会の鐘を鳴らします。直ぐに伏せてください』 紙は、ものの数秒で上に上がっていって、糸を垂らす為に開けられていた穴も塞がる。 「早くしろと言ってるんだ!」 「手ェくらいしっかり洗わせてくれや」 トイレの外から黒服の男の声がした。いい加減に返事をし、手から水分を取ると、居間へと戻るべく身体を黒服の方に向けた。 ―――……爆発。 衝撃で機体各部に装着されているセンサーがいくつか御陀仏になり、搭乗者である二人の頭ががっくんがっくん揺さぶられてしまう。 「7と8センサー破損! ……右スラスター出力低下、しかも右脚の回路断線!」 「クソっ、次から次へと!」 円形空間で遭遇したガードロボは、今正に大量生産してるんですとでも言うかのように次から次へと波状攻撃を仕掛けてきて、結果二人は中心にあった塔の中に入って、下へと逃げ続けていた。 もしも入れる場所が無かったら海の藻屑の仲間入りだったのは確かである。 この塔のようなものがなんなのかは定かではない。一つ分かっているのは、逃げなくては破壊されるということだ。 探査など、やっている場合ではない。今まで見たことが無いほどの数のガードロボが真上から攻撃を仕掛けてきているのだから。 魚雷ランチャーを真上に向けたまま引き金を引き絞る。連続して発射された短魚雷が、運搬用のガードロボの数機の突撃を阻止し、木っ端微塵にして散華させた。 爆発で発生した気泡と靄が海水を埋め尽くすが、そんなことお構いなしにガードロボの群れが下へと逃げるポンピリウスを追跡してくる。 塔の内部はかなり広く、果てしないと思ってしまうほど、下へと下へと続いていた。頭部を下にして、スラスターを使って落下かくやという速度で潜っていくポンピリウス。逃げることを優先するため、ブレードで斬りかかることは出来ない。 破壊したガードロボの破片より速く。もっと速く。考えは逃走と反撃。 接近戦型ガードロボが斬りかかってくる。脚部を切り落とされるものかと身を捩り、ブレードの一撃を回避すれば、魚雷ランチャーからネットを発射して動きを封じ込めてやる。接近戦型の一機は水中でもがくしかなくなった。 右脚の先端のスラスターは、さっきから動きを止めたり、突如動き始めたりと、不安定になっている。攻撃を喰らってしまったのだ。 ユトは全身に立つ鳥肌に気が付かず、大声を張り上げて塔の内部のパイプ状の空間の壁面を蹴っ飛ばし、下へ下へと落ちていく。 魚雷を乱射。至近距離で発射すれば自分にも被害が出ることは必至。けれども、撃たなければ接近戦型に膾切りにされるか、上から降ってくる魚雷に粉々にされるか、そんなところの結果しかないのだ。 機体のどこかが痛々しい金属の悲鳴を上げる。オイルが漏れたか。 メリッサは、必死な形相で出力を無理矢理上げ、機体の損傷箇所の対処を行う。汗で前髪がべっとりとして顔に張り付いている。 深度計が物凄い勢いで数値を増やしていく。現在の深度、一万千m。限界潜航深度には達していないのだが、一気に潜り過ぎて機体の各部が悲鳴を上げ始めていた。 圧死、爆死、その他。駆け巡る映像が脳裏を揺らがす。 自爆型ガードロボ5機を魚雷で吹き飛ばすと、装填が始まる。完全に装填が終わるまで耐えなければならない。流石に弾数も少なくなってきた。ドルフィンキックで体勢を整え、メインカメラで前を見遣る。 明かりだ。トンネルを抜ける時の様に、パイプの出口に光が満ち溢れている。 メリッサの声が操縦席に響いた。 「ユト、前!」 「ああ!」 沈んでいく力に脚部スラスターの推進力を上乗せしているのだ。もし、その速度で突っ込めば手足が折れるか、耐水殻が歪むか、どっちにしろ死に直結することは必至。光が強すぎて先がどうなっているのか分からない。 ひょっとすると壁かもしれない。ユトは、急旋回できるよう身構え、機体を突っ込ませた。 パイプを抜けた―――……機体を一回転、急停止。身体にGがかかり、機体の各部が軋みを上げる。 光が強すぎて操縦席からは何も見えない。咄嗟の判断でブレードを突き出し、近場に寄って来ていたガードロボ一機を叩き潰す。 機体が停止した。ブレードで破壊したガードロボの破片がどこかへ消えていく。自動で調整が入って、追跡してきていたガードロボの姿が消えていることに気が付く。センサーにも反応が無い。 何故追跡を諦めたのか。二人は周囲を見渡してみた。また、パイプのようだ。この遺跡には巨大なパイプが張り巡らされている。その中の一つだろうか。 ユトとメリッサは、周囲の状況よりも自分達の状況を優先させることにした。現在時刻9時だ。 ブレード……皹が入っている。魚雷……弾数少なし。センサーはいくつか落としてきてしまった。妨害装置は大丈夫。スラスターは背面のは大丈夫だが、右脚の動きが悪い。 二人は、主観で久しぶりに訪れた静寂にホッと胸をなでおろしながら、パイプの左右を見遣った。 センサーとライトを利用してこのパイプがなんなのかを探って、自分達が通ってきた道を視覚情報として空間投影モニターに表示させる。 くねくねを入り組んで、絡まって、それでいて下へと続いている。何故か蟻地獄を思わせた。 メリッサは手を止めず、前の席のユトに声をかけた。これも数年ぶりに発した声のように感じられた。 「はぁ……もう九時かぁ……。酸素と電力は十分だけど時間が無い」 「弱気になるなよ。やらないとダメなんだから。じゃないと……な」 「うん、行こ………待って。何か変じゃない?」 「ん?」 メリッサの言葉に、ユトは頭を後ろに向けるようにして聞き返す。メリッサはキーを数回叩いて、パイプの中の海水の流れが徐々に速くなっていっていることを示した。 ガコン。 音がした。ふと眼を、さっき潜ってきたパイプへと向けてみると、「閉じていく」ところが目に入った。ハッチが完全に閉鎖され、固定専用の器具がせり出して止まる。破壊するには時間がかかりそうだ。 「閉じたわね」 「閉じたな」 ―――……嫌な予感しかしない。 逃げる場所と言ったら、パイプの向こう側とこっち側、即ち、普通であれば「流れてくる側」と「流れていく側」。 施設全体が爆撃を受けたように揺れ、二人して背もたれに身体をぶつけてしまう。 「揺れたわね」 「あぁ揺れた揺れた」 水流が急激に増してきた。冷や汗が垂れるのが分かった。 冷静に解説出来るのは不安がにじみ出てきた証拠。 次の瞬間、ポンピリウスは巨人に殴られたような勢いで海水に押し流され始めた。 「なんとかしなさいよぉーッ!」 「もうやってる!!」 脚部スラスターを全開にして水流に逆らおうとするが、右脚スラスターが不調では、台風の時に飛ぶ蝶のような機動しか描くことが出来ない。 ブレードと魚雷ランチャーを収納。両腕を伸ばし、今居るパイプの出っ張りに向けてワイヤーを発射。ワイヤーは、水流に揺られながらも引っかかって、巨体を繋ぎとめた。 だが、いつまでも持つ訳が無い。津波のように押し寄せてくる海水にワイヤーが伸び始めて、ワイヤーシューターのモーターが悲鳴を上げる。 いつか見た光景だ。 ユトは、水流を受け流すように機体の体勢を変えて、背面スラスターまで使用して水流に逆らおうとするが、いつまでも流れ続けてくる奔流に勝てるほど凄い機体ではないため、抜け出せない。 ワイヤーは更に伸びていく。過負荷でワイヤーシューターが漏電し始めた。 「出力全開…………ダメか」 ユトの呟きを最後にワイヤーが弾け飛び、自然の摂理に従って機体はパイプの奥へと哀れな格好で流されてしまう。 ユトは操縦席に顔面を強く打ちつけ、メリッサはキーボードに顔面を叩きつけられ、意識を消失した。 水の音が悲鳴にも聞こえた。 「―――……、…………ンっ……く ぅ……」 呻き声が肺の奥底から漏れた。 頭が鈍痛で埋め尽くされている。 丁度、二日酔いのときに滑って転んだ時に体験したのにも似ているような気がした。 視界に光が戻っていく。最初に映ってきたのは見慣れたキーボードの羅列だった。顔を押し付けていたので跡になっているだろうと思うと多少憂鬱さが染み出る。 メリッサは、首筋を撫でつつ顔を上げると、時間を見た。 11時ちょっと過ぎ。2時間近く気を失っていたということになる。 「最悪……」 口を動かすよりも手を動かしたほうが建設だろう。 メリッサはモニターを表示させると、機体各部の状況を読み込ませていく。その時間で、前の席に座っているユトを起こそうとして脚で席の後ろを蹴っ飛ばした。 あ、とも、え、とも取れるくぐもった声が聞こえた。 席の横から、よだれやら鼻水やら涙でぐしゃぐしゃなユトの顔がメリッサのほうに向けられる。 「天国?」 「少なくとも死んでないと思うケド」 ユトは自分の顔が自然災害に見舞われたことに気が付いていない。それよりも、機体の損傷や、今どこなのかを確認するほうが先だと、席に座りなおしてモニターを見る。 酷いものだった。 右脚は折れ、左足は不調。両腕こそ無事だが、ブレードを乗せてあった右の担架システムが丸ごと無い。背面部スラスターや胴体部にも多少の損傷が認められる。帰還は出来ても作業を続行するのは難しいであろう。 そこで一箇所致命的な損傷を発見した。電池が破損して背面部スラスター以外をまともに動かせそうに無いのだ。 二人は暫し沈黙した。 「ユト。今気が付いたんだけど、ここ空気があるみたい」 「何? 空気?」 海に没している海中で空気があるわけは無い。 そう思ったユトは、情報を読んでみた。なんと空気があった。ただ、気圧は地上とほぼ同じなのだが酸素量が致命的に少なく、短時間しか生存出来ないであろう。 操縦席に投影されるべき周辺の様子は未だに復帰していない。航空機のようにガラス越しに見れるようには造られていないので、これが映らないと真っ暗だ。 数分後、操縦席に映像が戻ってきた。二人は驚愕した。 一見すると本棚かと勘違いするような形状でありながら、小さいビル程の大きさの「それら」が、巨大な空間ににょきにょきと生えている。無機質ながら生体部品のように滑らかで、コンクリートのように灰色一色で統一されている。 よくよく見てみれば、表面を青と紫色の中間の色の血管のようなものが走っており、人間の心臓が鼓動を刻むのと大差ない速度で発光しては消失してを繰り返している。 二人は小さく口を開けたまま視線を上に上げていく。 自分達はどこから落ちてきたのだろう。そう思ってのことだったのだが、また驚かざるを得なかった。天井には幾つも無造作に巨大な穴が空けられ、水が蠢いている。 コップの淵ギリギリまで水を注いでも表面張力で零れない、というのに似ているのだが、天井にそれがあっては原理がさっぱり分からない。 ついでに、高い。30mはある天井から地面に落ちて良くぞ死ななかったものだ。機体も砕けてもおかしくなかった。 音が皆無な巨大構造物の中。幻聴のように水の音が囁いてくる。水の一滴を落としては静けさが間を埋めて、また忘れた頃に水の音。機体の中に乗っているのに聞こえるのは実に面妖なことだ。 やっと正気を取り戻した二人は、自分の成すべきことを思い出した。 「最深部に到達して……って、ここ最深部?」 「…………今までこんな場所来た事無いから分からない。けど、そんな感じするよね。勘だけど」 例の脅迫者は「最深部に到達し、鍵を使って宝石を持ち帰れ」と紙に記していたのだが、ここが最深部という確証が得られない。ひょっとすると意味の無い場所かもしれない。それに、宝石と言われても意味が分からない。 二人は議論の結果外に出てみることにした。 食料や作業用工具に銃などが入れられたバックパックを背負って機体から出てみる。酸素が薄いので簡易マスクを口に当ててである。 銃はユトのほうが得意なので、メリッサが工具を持つことになった。 巨大構造の内部は湿度が高く、気温も高かった。二人は固い地面を歩いていく。 用途不明のビルに近い構造物から誰かが見下ろしてくるかのような錯覚を受けてしまう。 一歩一歩歩くごとに灰色の地面の表面の血管状の部分が光を発する。足音が増幅されているかのように空間に広がっていき、思わず慎重になる。 「―――……ユト……私たち帰れるのかな」 「帰れる帰れないんじゃない、帰るんだよ。こんな広い遺跡なんだから、修理に使えそうなモノの一つや二つあるに決まってるじゃないか」 遺跡にあるものが修理に使えるとは限らないのだが、そう言っておかないと心が折れそうになってしまう。機体が壊れたことは帰還出来ないことと同意義なのは二人して口には出さない。機体を修理出来たとしても時間に間に合わない。 短機関銃をしっかりと握ったユトは、メリッサを連れて遺跡の奥へと歩いていく。巨大すぎる空間を歩いているために距離感が狂いそうだが、正確に配置されているビル状の構造物がそれを防いでくれた。 ユトが口を閉ざして歩き、メリッサが寡黙に後に続く。近いとも遠いとも言えない微妙な距離は埋まらない。 どれだけ歩いたのだろうか。12時を過ぎた辺りで疲労を感じ始め、1時になる頃には脚が痛くなっていた。座りっぱなしで作業していたから筋肉が落ちていたのか、疲労の所為か。 巨大構造物の中心らしき場所にやっとたどり着いたユトとメリッサは、天を貫くように長く、背骨の標本のようにごつごつとしていて頑丈そうな塔を見上げていた。 なんでたどり着けたのかはさっぱり分からない。あえて言うなら水の囁きに従ったと言うべきか。 塔の根元に当たる部分には、人間が通れそうな「ドア」があった。 「…………罠っぽいわね」 「罠だと思うけど行かないと」 「なら私が先に行く」 メリッサは強い口調で言葉を発すると、乱れた髪の毛を直そうともせず、ドアを蹴り開けた。 ドアを開けると爆発。銃撃。電流。 だが、ドアを蹴り開けたメリッサに襲いかかってきたのは何も無かった。当たり前だと示すようにドアは開いて二人を招き入れて、内部の光景を見せ付けてくる。一瞬暗かったが数秒後には内部は柔らかな光で満たされる。 メリッサは、操り人形のように中へと歩いていく。銃を構えたユトは、慌てて後を追った。 「凄い………」 「……なんだこれ……」 全ては光で満たされていた。 海というフィルターにかけられた光のカーテンをそのまま内部へと詰め込んだように全てが揺らめくように光っている。人工的なようで、そうではない。幻覚を見せられているのかと考えてしまうほどに美しい。 φ37にこんな場所があるとは、つい数日前には考えもしなかった。 部屋の広さは大したものではなかった。潜水機の格納庫四部屋分かその程度だ。 光の中に部屋の輪郭。輪郭の中に光。光と輪郭の中央に、それがあった。 潜水機が丸ごと入れられるほどに大きな「試験管」状のポッドの中にそれが眠っている。 鋭利な直線で構成された下半身部。人間の脚に該当する二本の部分は、先端に行くほど細くなっており、最後は折れてしまいそうなほど華奢に出来ている。 対する上半身部は曲線が多い。刃物かと勘違いするほど頭部パーツは滑らかかつ鋭利。両腕は人の形をしておらず、武器のランスを思わせる。 その人型は巨大構造の色と同じく灰色一色で、表面を青と紫の中間の血管のようなものが走っている。 兵器にしては美しく、乗り物にしては凶暴な外見。 ユトとメリッサは、警戒することも忘れてふらふらと試験管へと歩み寄っていく。すると、二人が近寄ったことを感知したのか、試験管が音も無く上に持ち上げられていき、機体に触れられるようになった。 機体に命が吹き込まれる。表面の青紫の血管が発光しては消失しを繰り返し始めた。 二人は顔を見合わせ、また機体を見遣った。 「使えると思う?」 「見ず知らずとかそんなレベルじゃないよね、コレは。もう言葉に出来ないほど感動してたりするんだけど、正直動かせるとは思えない。ところでアレはなんだろう」 そう言うとユトは部屋の隅を指差す。そこには、哀れにも分解されて背面部から部品を地面に垂れたままの同型の機体があった。二人は近寄って、機体の内部を覗き込んでみた。複雑な外見と違って、機械というより器械といえるほどに内部は単純であった。 ポッカリと空いた球状の場所がある。何かを嵌めろと言わんばかりに矢印まである。しかし、肝心の「入れるモノ」が見当たらない。二人は無事な方の機体の側へと戻った。 「調べましょ。なんにせよ情報が欲しいから」 「調べて大丈夫なのかな。触れたらどっかーんってのはない?」 「私ならドアの段階で死ねる罠仕掛けるわね」 「あぁ、じゃあきっと大丈夫だ」 ぐだぐだと時間を消費している暇は無い。 ユトは機体の背面を調べることにして、メリッサは前を調べることにした。 その機体の完成度は眼を見張るものがあった。 遺跡を造った連中の科学力も去ることながら、長い年月が経過しても劣化せずに立ち続けていられる素材から、何からなにまで素晴らしい。 普段ならこれはいくらで売れる――とか、バラしてしまいたい――などと考えるのだが、今は「これを使って帰れるか」ということしか考えない。脅迫者の言う「宝石」とやらは後回しだ。 工具で分解するどころか傷一つ付けられないので、機器でスキャンをかけるほか無い。機体の出っ張りに脚をかけてよじ登ったメリッサは、酸素マスクの位置を直すと、ダイブスーツの上から肩を回した。 「これは光―――……?」 そこでメリッサはありえない光景を眼にした。部屋を満たす青い光の波間に、右の義腕の上腕部が光っているのが見えたのだ。 作業を中断して機体から降りると、ダイブスーツの袖を上腕部まで捲り上げる。義腕越しから、しかもダイブスーツまで透過して白い光が輝いている。今まで気が付かなかったことだ。 魅せられたように義腕の上から撫ぜる。温度は体温しか感じない。青い光で満ちた部屋では決して目立たない純白の光が腕にある。 『鍵』とはこれのことなのかもしれない。 メリッサは暫く悩んだ後、地面に座ると、腕を挙げた。 「ユトー。ナイフ持ってない?」 「ナイフ?」 酸素マスク越しなのでくぐもった会話になる。メリッサの声を聞いたユトは、肩にかけたままの銃を背中に回すと、機体から飛び降りてメリッサのほうに歩み寄る。 右腕が光っていた。 右腕が、光っていた。 普段整備している本人でも良く分からない光景。ユトは胡坐をかいて座って腕を突き出しているメリッサの側に座ると、腕を持って表面から見ていく。表面ではなく奥から光が出ているようだった。 メリッサは腕を揺らし、口を開く。 「腕取ってナイフで切り開いてみましょ」 「そんなことしたら………分かった」 ナイフで切り開くというのは、義腕が使えなくなることに等しい。片腕ではどうしようもなくなる可能性がある。日常生活でも同じことが言える。 だが、今躊躇っていては、家族や知り合いの命に関わる。 ユトは工具入れからナイフを取り出して床に置くと、メリッサの鎖骨へと手を伸ばした。 ボタンが中々見つからない。ユトは、鎖骨をまさぐる。手つきがいやらしいのはご愛嬌。 「……んっ……。もう、ここ!」 「ご、ごめん。焦っちゃって」 くすぐったさから我慢出来なくなったメリッサがユトの手を握って、鎖骨にあるボタンへと指を誘導して押させる。電子音の後、右上腕部の皮が捲りあがった。ユトは、今度はしくじらまいと右腕を取り外した。 分解用の器具があればいいのだが、潜水機にも、工具入れにも、入っていない。 作り物と分かっていてもナイフで傷つけるのは躊躇われる。体温や手触りなどは完全に人間そのものなのだ。 メリッサの視線がそそがられるなか、ナイフが義腕の外装を剥がし、フレームを露出させる。絡み付いている回路を脇にどけて、電池を引き抜く。光っている箇所はフレームのようだ。ユトはナイフでフレームを引き出した。 人の骨そっくりな形状の茶色のフレームの端っこが発光している。切断するしかあるまい。ナイフをズドンと突き立ててフレームを傷つけ、鋸のように前後に動かして、慎重かつ大胆に光っている箇所だけを斬り落とした。 光っている箇所はほんの数cm程度。ユトは、ナイフで『鍵』を取り出そうと、慎重に削っていく。万が一破壊してしまったら取り返しが付かない。 「ちっちゃい」 どっちが言ったかは定かではないが、感想は一言で全てを表現していた。 フレームを削っていくと、ストロー大の純白の物体が姿を見せる。ユトは指二本でつまみあげると、自分とメリッサの目の高さまで上げた。眩い程に光り輝いていた。 「……え? これが鍵?」 「連中の言ってることが正しければ鍵なんだろうけど………。俺にはそう見えない」 意味が分からない。操縦席に差し込めというのだろうか。二人して沈黙してしまう。 鍵というくらいなのだから差し込めということなんだろう。 ユトは機体へと鍵を近寄せてみた。 すると、その『鍵』の光が機体へと向きを変え始めた。二人は唖然として光を目で追いかける。白い光が機体の頭部へと注がれるや、表面の青紫色の血管状の部分が白く光を帯び、灰色だった機体が青に染まった。 何も起こらない。 ユトとメリッサは警戒して立ち上がり、じりじりと後退していくが、機体の大きさから比べたらヒヨコのヨチヨチ歩き程度だ。 次の瞬間、機体頭部の三眼式のモノアイに光が宿った。 【終】 ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前
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部室。俺がそこに飛び込むと、すでに朝比奈さんと長門の姿があった。どうやら事態を察知した長門が 朝比奈さんをここに連れてきたらしい。 「あ、あの……何なんですか? 一体何が……」 終始オロオロしている彼女を見ると、どうやら説明もされていないようだ。一方の長門は黙って外を眺めていたが、 やがて俺の元に駆け寄り、 「事態は把握している」 「ああ、いきなり俺の携帯に電話して来やがった。何が何だかさっぱりわからねえが、やばいことには違いない」 俺はそう言いながら、いらだって頭を掻き上げた。相手の目的――いや、ハルヒと朝比奈さんの命を奪うことは わかっているんだが、ここまでしてどうしてそんなことをしようとしているのかが理解できない。 見たところ、雪山の遭難や以前あった未来人やら古泉と敵対している組織の連中でもなさそうだ。 「あ、あのぅ……一体どうしたんですか?」 おろおろと朝比奈さんが俺に寄ってくる。どうする? 気の弱い朝比奈さんにに言えるような話ではないが、 だからといって当事者に黙っておく訳にもいかない。やはり言うしかないだろう。 「朝比奈さん。落ち着いて聞いてください」 「は、はあ……」 「攻撃予告です。さっき俺の携帯に電話がありました。昨日、地底湖で襲ってきた奴らからです。 ハルヒと朝比奈さんを差し出さなければ、この学校へミサイルを撃ち込むと」 「ひ、ひえっ!」 それを聞いたとたん、涙目になって腰を抜かしてしまう朝比奈さん。無理もないか。 ただ、あの女ボスが【朝比奈みくる】と名乗ったことは黙っておこう。こっちを攪乱することが目的かもしれないからな。 こう話している間にさっきの電話が切れてから5分経過だ。あと5分後には予告通りならミサイルが 俺たちめがけてすっ飛んでくるって事になる。どうすりゃいいんだ。 「長門! いつも頼ってばかりで済まないが、なんとかできないか?」 「…………」 長門はしばらく黙っていたが、やがて少しうつむき加減に、 「この学校全体を攻撃から守ることはできない。介入の度合いが大きすぎる。 この地域設定に不自然な情報操作痕跡を残すことになり、それによるこの惑星に済む有機生命体への影響は計り知れない。 現保有の科学技術では不可能な事象を目撃することになる。さらに、昨日と同様、敵性である有機生命体への反撃も不可。 情報統合思念体は彼らの排除を決して許可しない」 「……今はそんな事を言っている場合じゃないだろうが!」 俺は思わず感情が高ぶり長門の肩をつかんでしまう。だが、そこではっと気がついた。 彼女から出ている感情めいた雰囲気。それはいらだちだった。恐らく彼女の親玉が何らかの制限をかけているのではないか。 そして、その措置に長門自身が納得していない。 俺は頭を抱えて椅子に座り、 「す、すまねえ。長門が悪い訳じゃないってのに……」 「いい。あなたの気持ちは十分に理解できる。今はできることをやるしかない」 「そうだな……。じゃあ、今長門ができることって何だ?」 「……この惑星の有機生命体にわたしが影響を与えないこと。その条件下で何ができるのか今考えている」 長門はそう言うと、いつもの自席にちょこんと座った。 と、俺は時計を確認する――げっ、予定時刻まであと10秒しかねえ。 そして、十秒後、予告時間通り俺の携帯が鳴る。俺はしばらく取るべきかどうか迷ったが、結局通話を開始する。 『時間が過ぎましたが、返事を聞かせてもらいましょうか?』 「…………」 俺は黙って何も言わない――いや、何も言えない。ハルヒと朝比奈さんを差し出せるわけにはいかない。 即刻殺されるのは目に見えている。これが彼女たちを利用して何かをしようとしているなら、 まだ時間稼ぎとして交渉に応じるという選択肢もあるのだろうが。かといって、このまま北高そのものを攻撃されれば、 一体どれだけの被害をこうむるのか。想像もしたくねえ。 『どうしました? 話す気がないというなら交渉拒否として攻撃を開始しますが』 「待て!」 こんなところで打ち切られてたまるか。とにかく何とか時間を…… 「目的は何だ?」 『あなたに言う必要はありません。こちらは目的を粛々と遂行するだけなので』 「……あのな。いきなり昨日襲われたかと思えば、今度は他人を巻き添えにするような攻撃をするってのは、 穏やかじゃない。もっと落ち着いて話せる場を持つべきだ。そうすれば、別の方法も模索できるはず」 『ダメです。時間稼ぎをしようとしても同じ事』 「今ここには朝比奈さんはいるがハルヒはいない! まだ登校していないんだ! 午後になったら来ると言っていたから、せめてあいつが来るまで待ってくれ! これじゃ決めようがない!」 『ならば、そこにいる朝比奈みくるだけでも構いません。返事をどうぞ』 「くっ……」 なんて一方的な交渉だよ。というかこれは交渉じゃなくてただの脅迫だろ。 『迷っているようですね。でも、こちらも時間がありませんので攻撃を開始します。さようなら』 「おい待て!」 俺が制止するのも聞かずにあの女ボス切りやがった。やっぱり最初から交渉なんてする気はねえじゃねえか。 立ち上がり、窓から外を眺める。 どうする? どうすればいい? 長門の力も借りられない。古泉は不在――こんな時にあいつどこに行きやがった。 ハルヒに説明するわけにもいかない。説明しても自分の能力を自覚していない以上、どうにもならない。 苦悩するだけで時間が進んでいく。とにかく教員に話して学校から生徒を避難させるべきだ。 いや無駄だ。おかしな奴と思われて無視されるか、適当な話をでっち上げて説明してもその間にミサイルが飛んでくるかもしれん。 ダメか? もうダメなのか? ふと、長門が俺の方を見つめていることに気がつく。そして、言った。 「一つ手がある」 言葉と一緒に指さした先。それは床に座ってオロオロしている朝比奈さんだった。 ◇◇◇◇ あたしは携帯電話を閉じる。大体の予想通りに結論を出せなかったようだ。まあいい。 「やれやれ、丁寧な言葉遣いは肩がこってたまらない。次からは素で話すことにしよう」 「その方が良いみたいですね」 伍長から返された言葉に違和感を覚え、辺りを見回してみると皆苦笑じみた笑みを浮かべている。 全くそんなに先ほどの言葉遣いがおかしかった言うのか? 「気にする必要はありません。慣れていないだけです」 「そんなことまで言う必要はない」 さすがにむかっ腹が立ったので、キツめな口調でそう言った。さすがにはしゃぎすぎたと自覚したのか、 周りの兵士たち一同の表情が引き締まる。 「……さて」 あたしはすっと立ち上がると、 「作戦を開始する。発射準備開始だ」 「了解しました」 兵士たちが滑車に載せたミサイルの移動を開始する。短距離の地対地ミサイルだ。 威力はさほど大きくはないが、この平和な世界において相手を驚かせるには十分すぎる。 そして、いよいよ発射準備となったとき――あたしは違和感を覚えた。兵士たちに微妙な空気が流れている。 ……大体予想はしていたが。 「諸君、作戦開始前に少し話しておきたいことがある。集合しろ」 あたしの一声で兵士たちはずらっと取り囲むように並んだ。1人1人の表情は変わらない。 だが、この中に明らかに作戦自体に不満を持っているものがいることを感じることは容易だった。 「ヒトラーと呼ばれた男がいたことは知っているな?」 「名前だけなら。それなりの有名人なので。しかし、かなり昔の人物ですが」 答えたのは腹心である伍長だ。彼も納得していない1人のようだ。さっきのミサイル使用云々はごまかしだな。 「その男は確かに一部では優れた技術を持ってはいたが、全体から見れば不安ばかりの軍事力で、 瞬く間に周辺国を制圧していった。なぜだと思う?」 「…………」 一同は無言。教育が崩壊したあたしの世界では個人的な趣味でもなければ知らなくて当然だが。 「当時のその世界では塹壕を掘って長期戦、ということが主流だった。だが、その男の国は長期戦など 負担の大きい戦争ができるような国力など持っていなかった。そこで持ち出したのが電撃戦と無差別爆撃。 電撃戦で敵の戦力を叩き、一方で一般市民を含め片っ端から破壊し、相手の戦意を奪っていく。 そうして敵を短期間で屈服させていった」 「しかし、彼は敗北したと聞いていますが」 どこからか飛んできた声。どうやら多少は知っている人間はいるようだな。 「その通り。それらが有効なのは相手を屈服させることまでで、その後の占領統治には大きな傷を残した。 確かに無差別爆撃で敵は屈服したが、一般市民レベルで反抗心が残ってしまった。 皆も経験があるだろうから、その辺りは理解できるだろう?」 あたしの言葉に全員がうなずく。我々も散々敵によってその仕打ちは受けている。 だからこそ、兵士たちはこの作戦に微妙な感情を見せているのかもしれない。 「だが、我々の目標は朝比奈みくると涼宮ハルヒの抹殺にある。この世界の占領などは全く必要ない。 ならば、その手を使わない理由はない。今最もまずいことは、両名がこの世界の人海の中に消えることだ。 時間・戦力・人員の制限のある我々はそれを発見することはまず不可能。できるだけ先にこちらから仕掛け、 我々の前に引きずり出す。それこそが我々の目的を達成することの早道であり、 短期間の戦闘はこの世界への被害を最も小さく押さえることができる。 ――ここであたしは全員を見回し、 「……だらだらと長引く戦乱が人々の心にどれだけの荒廃をもたらすのか、我々はよく理解しているはずだ。 目的を達成しつつ、この世界への負担をできる限り少なくする。平和なここを破壊するのはいささか気が引けるからな」 そう。人心の腐敗、教育の破綻、土地の荒廃……それがどれだけの害悪をもたらすのかあたしはずっと見続けてきた…… あたしの演説じみた話が終わったとき、先ほどまであった兵士たちの間の微妙な空気は無くなっていた。 どうやら理解させられたみたいだ。これでつつがなく作戦を遂行できる。 あたしはばっと手を挙げて、 「おしゃべりはここまでだ。時間はあまり無い。作戦を開始するぞ」 兵士全員の声が飛ぶ―― 「発射準備整いました。いつでも行けます」 腹心の伍長の声。丘に据え付けられるように置かれている地対地ミサイル。 とは言っても、使い方はほとんどロケット弾と同じだが。 「攻撃用意。発射弾数は二つ。目標位置、確認」 目標は涼宮ハルヒ――いや、彼女はいないと言っていたか。朝比奈みくるのいるハイスクールだ。 「目標位置確認完了。間違いありません」 部下からの返事にあたしはうなずく。そして―― 「――発射開始!」 「一番発射――!」 伍長の言葉と同時に地対地ミサイルの一発目が発射された。爆風と熱を立ち上らせ、それは空の彼方へ消えていく―― ◇◇◇◇ 「手ってなんだ!? いや、説明は良い! とっととやってくれ!」 自分でも情けないほどの動揺しているのがわかった。いや、動揺しない方がどうかしている展開だ。 見苦しい云々は勘弁してくれ。 長門はへたり込んでいる朝比奈さんを椅子に座らせると、 「今からあなたに情報操作能力を一部与える。正確に言うと、こちらで限定構成された情報構築体を供与する。 あなたはわたしの指示通りにそれを使えばいい」 「えっ……へええっ!? あたしが長門さんみたいな事するなんて無理ですぅ!」 涙目で首を振る朝比奈さん。確かに明らかに人選ミスだ。なら俺が代わりに―― 「それは無理。あなたへの同様の手法は情報統合思念体によって許可されない。よって不可能。 ただし、朝比奈みくるへの供与は不許可ではない」 「……どうして俺がダメで朝比奈さんは良いんだ?」 「それは違う。朝比奈みくるへの供与は【許可されている】のではなく、【不許可ではない】ということ。 恐らく確認を行えば、朝比奈みくるへの供与も【不許可】とされるだろう。だが、ここではあえて確認はしない。 確認する必要もない」 長門の口調は淡々としていたが、俺にはいらだちがこもっているように感じた。 親玉の命令拒否はできない。だったら、親玉の命令の中の隙を揚げ足取りのように解釈する。 こんな長門は今まで見たことはなかった。 「だが……だったら、古泉ならどうだ!? ここにはいないが今すぐ電話で呼び出すぞ!」 「時間がない。今は1秒でも惜しい。それにもうすでに供与した」 ふっと朝比奈さんの周辺に――何と言えば良いんだ? SF映画でよく登場する空中モニターみたいなものか? そんなものが複数出現してそれぞれが色々メータやら地図やらを表示し始めた。 朝比奈さんはきょろきょろとその空中モニターを見回しながら、 「こ、これ……なんなんですかぁ?」 「今からあなたがこの学校を守る。そうする以外は方法はない」 「む、無理ですっ! そんなこといきなり言われてもできませんっ! 長門さん――長門さんが助けてくれないと……」 「わたしはできるだけの助言を行うだけ。実行するのはあくまでもあなたの役目」 突き放しているわけではないのだろうが、長門の口調は淡々としている。一方の朝比奈さんはやはりオロオロしているだけだ。 先行きが不安どころの状態ではない。 「長門。俺にも説明してくれ。少しでも朝比奈さんのサポートできるようにな」 「わかった」 長門は一つ一つのパネルを指さして説明を始めた。朝比奈さんも涙目ながらもそれに耳を傾ける。 「今、朝比奈みくる自身に敵からの攻撃を迎撃するシステムを組み込んだ。このパネルは補助装置。 どこから敵が攻撃を仕掛けて、その攻撃物質がどこにいるのか、また後何秒後にここに到達するのかを表示する」 「何というか、映画とかに出てくるレーダ施設みたいだな」 「このシステムはこの時代に保有されている技術を元に構築した。簡略化してあるが、基本は同じ。迎撃の方法も同様。 そのため迎撃に失敗する可能性も存在している」 SFと戦争アクション映画がごっちゃまぜな展開だな、おい。 「このシステムはほぼ全自動で動く。モニターに迎撃のタイミングを知らせる。 あなたはそれに従って、自らの意思で引き金を引くだけ」 「簡単そうだな。それなら朝比奈さんでも大丈夫ですよ」 「は、はい……そうです……ね」 空中モニターを眺めながら朝比奈さん。長門は本当にぎりぎりの事をやったようだ。 敵のミサイル攻撃を防ぐ手段を構築したものの、それを長門が実行することができない。 だから、引き金だけはこの中で唯一それの供与が可能である朝比奈さんに渡す。そうすれば、長門ではなく朝比奈さんが 敵の攻撃を迎撃するという行為を行ったと解釈できるって事だ。相当強引だが、長門の親玉を出し抜けるってなら問題ない。 「ならこっちの準備は万端だ。あとは――」 「来た」 長門が指さしたと同時に、モニターが赤く染まった。警報を知らせるような【警告】というメッセージがでかでかと表示される。 この大げさな表示はきっと長門が朝比奈さんにもわかるように長門が改良しているんだろうな。 ――と思いきや空中モニターが一気に消滅する。 「おい! 長門消えちまったぞ!」 「落ち着いて、朝比奈みくるの精神状態が混乱したため、システムの稼働ができなくなっただけ」 「ふ、ふえええ……」 涙ぐむ朝比奈さん。そうか、迎撃システム自体を朝比奈さんに組み込んでいるって事は彼女の精神状態によっては、 その動作が左右されるって事だな。ますます人選ミスだ。 しかし、愚痴を言っても仕方がない。 「朝比奈さん! 落ち着いてください。長門が作ったものだし、サポートもしてくれます。俺も及ばずながら手伝います。 だから、がんばって!」 「は、はいぃぃぃ……」 か細い返事だったが、少し平常心が戻ったらしい。また空中モニターが復帰する。 再び映し出されたそれの一つには北高を中心とした地図が表示されていた。 画面の左端には光点が映し出され、中心に向かって移動している。どうやらそれがミサイルって奴だと直感で理解した。 「この光点が敵の攻撃。これを迎撃する。タイミングは迎撃システムが知らせてくれる。それに従えば良いだけ」 「わっ、わかりましたっ!」 長門のサポートに朝比奈さんなりに気合いを込めたんだろうか、妙に渋い表情に変化させる。だが、 「第2射を確認」 「ま、またですかぁ~!」 朝比奈さんのびっくり仰天な声とともに空中モニターが一瞬かすむが、今度は消えるまでは行かなかった。って二発目かよ。 「大丈夫。迎撃に支障はない。落ち着いて」 長門はモニターを見つめたまま、朝比奈さんの震える肩に手を置いた。 そのまま、数十秒が経過。そして、ミサイルが発射地点から北高までの距離の中間に到達したとき――長門が口を開く。 「ここで迎撃」 「は、はいっ! えっ……と何をすれば良いんでしょうか?」 「迎撃しますって言えばいい。早く時間がない」 「げ、迎撃してくださぁい!」 朝比奈さんが言ったのと同時に、学校全体に衝撃がぶつけられた。窓の外から空を眺めると、 何かが煙と火を噴きながら空を飛んでいく。こりゃ、学校にいる生徒教員全体への影響大だな。 学校から迎撃ミサイルっぽいものが飛んでいくのを目撃すれば、俺だって一生忘れないという自信はあるぞ。 「問題ない。やったのはわたしではなく、朝比奈みくる」 長門の無感動な声。その言い方だとまるで政治家の責任のなすりつけ合い――ああ、そんなバカなことを考えている場合か。 朝比奈さんはびくびくどころか、息切れするように肩を上下させていた。くそ、黙ってみていることしかできないのが歯がゆい。 空中モニターには一発目の敵ミサイルの光点に向かって、北高から発射された迎撃ミサイルの光点が移動を始める。 俺はふと疑問が浮かび、 「で、今長門は何を使ったんだ? 迎撃ミサイルっぽいものが学校から飛んでいったか」 「PAC3。短距離ミサイルを迎撃した実績を持っている。今の状態では最適だと判断した」 「よく知っていたな、そんな軍事兵器」 「コンピュータ研から教えてもらった情報。そっちの分野が趣味の人間から教えてもらった」 あいつら……ある意味純粋無垢な長門に何を教えてやがんだ。他に珍妙な知識を教え込んでいないだろうな? 普段なら抗議の一つでもしておきたいところだが、今はそのおかげで助かったから見逃してやる。 こんな話をしている間に敵ミサイルをこっちの迎撃ミサイルがお迎えだ。もうすぐ衝突する。 「迎撃5秒前」 長門の言葉。もうすぐ――だが、トラブルって言うのはこういうときに起こるもんだ。 「あ、ああ! 二発目が消えて!」 「ロストコンタクトしただけ。今は一発目に集中して」 朝比奈さんの驚く声をたしなめる長門の口調は相当早かった。しかし、それでも間に合わなかった。 空中モニターに表示されていた迎撃ミサイルの光点が消失する。一方の敵ミサイル一発目は健在だ。 ほどなくして消滅していた二発目の方もモニターに再表示された。 俺はそれをのぞき込みながら、 「どうなったんだ!?」 「外れた。迎撃に失敗。迎撃する瞬間に制御が甘くなったことが原因」 「す、すいませんんんんん……」 涙目で謝罪を口にする朝比奈さん。だが、謝るなら後でいい! 「長門もう一回だ! 同じ方法で迎撃できないのか!?」 「距離が近すぎる。至近距離まで引きつけ戦術高エネルギーレーザーで迎撃する」 いきなりSF臭くなったぞ。しかし、近距離でか。北高の生徒はミサイルの爆発を見て何を思うのだろう。 トラウマにならなきゃ良いが。 ――それから数十秒後、敵のミサイル一発目はもう学校目前まで迫っている。教室に位置に寄っては目視できるかもしれない。 そして、長門が再び口を開く。 「今、迎撃して」 「迎撃っ! お願いしまぁすぅ!」 必死な朝比奈さんの声が飛んでから少しして―― さっきのPAC3発射以上の衝撃が校舎を揺るがした。窓がびりびり震え、地震か竜巻でもやってきたみたいだ。 同時にどーんと腹に響く音が鼓膜を貫く。学校に当たったんじゃ――ないよな? 「一発目の迎撃に成功した」 「や、やりましたぁ!」 長門の言葉に、朝比奈さんがかわいらしくガッツポーズをするものの、 「二発目がまだ。集中して」 「あ、すいませんっ!」 そう言ってまた渋い顔に戻った。まだだ。二発目を押さえなければ何の意味もない。しかし、あっさり一発目を落とせたし、 これはうまくいきそうだ。長門様々だな。 と、このタイミングで古泉の野郎が部室に登場だ。 「遅れてすみません! 何かあったみたいです……が?」 言葉の最後が疑問符に変わっているのは、SFモードな朝比奈さんと長門を見てのことだろう。 説明は後でしてやるから黙ってみていてくれ。 長門は朝比奈さんに顔を近づけ、 「二発目はもうすぐそばまで来ている。一発目と同じ方法で迎撃する」 「わ、わかりましたっ!」 すっかり二人の世界だ。ここは黙って見ておくのが賢明だな…… ◇◇◇◇ 一発目が迎撃されたと聞いたとき、あたしは驚きと平静の表裏一体の感情に見舞われた。 TFEIならそのくらい当然と思いつつも、しかしそれをやってのける能力は一体どれだけのものなのかという驚きもある。 『目標の建造物の数キロ手前で爆発しました。ミサイルや対空砲によるものではありません。 明らかに突然空中で爆発しました。手段は不明』 弾着確認のために、目標のいる近くに配置させておいた兵士から連絡が入る。 昨日こちらの銃弾を全て防いだ方法か? だが、あまりに距離が遠い。 『今二発目を目視確認しました。一発目が爆発地点を通り過ぎています。何らかの防壁はなさそうですが……』 よくわからない事態だ。ま、迎撃されようがされまいがどちらにしてもこの攻撃でこちらの姿勢を伝えられる。それで十分だ。 ◇◇◇◇ 「迎撃可能距離まで到達。迎撃して」 「げ、迎撃しますっ!」 朝比奈さんの声とともに、俺はまたあの迎撃の衝撃に身構えた……だが、いくら待ってもそれは来ない。 「外れた。再度迎撃」 「わわわかりました! 迎撃してくださいっ!」 どうやら外れたらしい。だが、まだ余裕はある。俺は再度身構えて――だが、やはり迎撃成功の衝撃は来ない。 「また外れた」 長門の声には心なしかいらだちがこもっているように聞こえる。しかし、連続して失敗とは一発目が運が良かっただけか? 「えっええっと……ああ! もうこんな近くに! ど、どうしたら……」 「まだ余裕はある。迎撃して」 長門の冷静な声でまた朝比奈さんは迎撃するが、それも外れてしまった。やばい、もう敵のミサイルは目前だぞ! 「まだ行ける。落ち着いて」 「で、でででも、こんな近くに来て――ああ、どう……どうしたら」 間近に迫る脅威に朝比奈さんは完全にパニックに陥っていた。長門は何とか落ち着かせようとするが、もはや収拾がつかない。 俺も朝比奈さんに駆け寄り、 「落ち着いてください! もう少しだから……!」 「ああ……ダメ! できない! できません! 助けてっ!」 そう朝比奈さんが俺に抱きついてきた。同時に空中モニターが全て消失する。これは……ダメなのか!? あきらめに似た感情が生まれたと思いきや、俺は突然襟首を掴まれ床に押し倒された。俺に抱きついていた朝比奈さんも同様だ。 倒れたショックで閉じていた目を開けると、床に突っ伏している古泉の顔が見え、横には長門も地面に伏せている。 ――そして、轟音とともに部室の窓ガラスが透き飛び、ガラス片の混じった爆風と煙が俺の頭上と飛び越える。 「きゃあああああ!」 朝比奈さんの悲鳴が俺の腹の辺りで起こった。必死に俺に抱きついて鳴き声を上げている。 それから数分間が過ぎ、衝撃と轟音が収まったのを確認してから俺はゆっくりと立ち上がった。 部屋の中は爆風でものが散乱し、飛び散った窓ガラスの破片が散らばっている。 「とりあえず……終わったみたいですね」 古泉も安全だと認識したのか、すっと立ち上がる。長門も同様。だが、朝比奈さんだけは床に倒れ込んだまま、 ひっくひっくとしゃくり上げるだけで動こうとはしなかった。 俺は状況を確認すべく窓から外の様子をのぞいた。学校内は大パニックになり、生徒たちが走り回っている。 教員が数人集まって何か話している姿も見えた。そして、見上げるように頭を上げて――絶句した。 教室のある校舎の最上階の一部が崩壊している。恐らくそこに敵のミサイルが直撃したのだろう。 そして、その周辺の窓は全て破壊され、そこから顔を出した数人の生徒たちが助けを求めていた。 一人は脇に負傷した生徒を抱え、必死に救助を求めている。 「……あ……あ……」 俺は呆然とうめき声を漏らすことしかできなかった―― ◇◇◇◇ ざわめきと悲鳴。助けを求める怒声。狂乱した女子生徒の姿。負傷した友人らしき人物を抱えて走る男子生徒。 「……めちゃくちゃだ」 俺は自分の教室に戻って目の辺りにした光景を目に、呆然とつぶやいた。何だってんだ……何なんだよこれは。 ミサイルは自分の教室とは違う隣の校舎の屋上付近に直撃した。しかし、爆発の衝撃波の直撃を受けて、 教室の窓はことごとく吹き飛び、机や椅子も散乱している。そして、ガラスの破片で傷だらけになったクラスメイト多数が 息も絶え絶えにうずくまっていた。奇跡的に無事な生徒もいたが、ほとんどが混乱状態でまともに話もできない状態だ。 そんな中、見慣れた顔が俺の目にとまる。谷口と国木田だった。 「キョン! 良かった無事だったんだね」 国木田のうれしそうな声。だが、俺はそれに答えられなかった。その脇には大きなガラス片が足に突き刺さり、 多量に出血している谷口がいたからだ。 「おい……谷口! 大丈夫か!? しっかりしろよおい!」 俺は二人の元に駆け寄った。だが、谷口は全く反応せず、ぐったりとしている。 「出血がひどいんだ。でも止め方もわからない。ここで救急車を待っていたら間に合わなくなるかもしれないから、 何とか校舎の外まで運ぶと思う。キョンも手伝って」 「ああ……」 呆然としながらも気を取り直し、谷口を抱えるのに手を貸す。そんな国木田をまねるように周辺の無傷だった生徒たちも、 負傷している生徒たちに手を伸ばし始めていた。 下手なショックを与えると状態が悪化しかねないため、俺たちは慎重にゆっくりと階段を下りる。 「ううっ……」 谷口がうめき声を上げて目を開けた。意識を取り戻したらしい。 「おい……大丈夫か?」 「ああ、身体の感覚が全然ねえけどな……生きてはいるみたいだ……」 俺の呼びかけに弱々しく答える谷口。 「もうちょっとだよ。そうしたら病院に連れて行けるからがんばって」 「情けねえ……わりい」 「気にするな。お前のせいじゃないんだから」 言葉を交わしながら、俺たちはようやく昇降口から外に出て――唖然とした。校舎の周りには同じように 負傷した生徒たちで埋め尽くされていたのだ。まるで大地震でも起きたかのような光景。俺は思わず身震いを起こした。 俺と国木田は空いている場所まで移動し、谷口を地面に寝かせる。くそ、ベッドとは言わないがせめて担架ぐらいには 乗せてやりたい。 谷口は意識がもうろうとしているようで、ぼんやりと口を開く。 「一体……何があったんだよ? キョン、おまえ何か知らないか……?」 谷口の言葉に国木田も同調するように俺に目を向けた。 ――視線の集中。俺はまるで責任を追及されているような感覚に陥った。この二人はあのミサイルの事なんて知らないし、 そんなことなんて考えもしないだろう。だから、これは俺の単なる思いこみだ。そのはずだ。 だが……自責の念がありもしない事実を捏造し、俺を責め立てる。お前のせいだ。お前がやった。 お前が朝比奈みくると涼宮ハルヒを差し出せばこんな事には―― 「違う!」 ……思わず声が出た。突然の叫びに、谷口と国木田の目が丸くなった。俺ははっとバカなことをしたと認識した。 そして、恐る恐る二人の方に目を向ける。 「キョンも混乱しているみたいだ。知っているわけがないよ、谷口」 「すまねえ……変なことをきいちまった……みたいだな……」 俺の叫びに幸い二人は疑問を抱かなかったようだ。助かった……ここで本当に疑いの目を向けられれば 俺はどんな行動を取っていたかわからなかった。 「キョンも他に心配な人がいるでしょ? 探して来なよ。谷口は僕が面倒を見ているからさ」 「……すまない。国木田、谷口を頼む」 そう言って俺はその場から離れた。ごめん、谷口、国木田。ごめん、学校のみんな…… ◇◇◇◇ 俺がSOS団の部室に戻ると、散乱していた部屋はある程度片づけられていた。長門と古泉がやってくれたらしい。 ただ……朝比奈さんは部屋の隅で膝を抱えたまま顔を伏せていた。 「校舎の方はどうでしたか?」 「……思い出したくもない。ひどい有様だった」 古泉の問いかけに、俺は脱力気分に任せて椅子に座り込む。今まで変なことに巻き込まれたことは多々あった。 だが、無関係な人々をこれだけ巻き込んだことは初めてだ。 片づけを終えた古泉が俺のそばに椅子を置き、顔を寄せてくる。 「すみません。機関との連絡を取っていたんですが、まさかこの白昼堂々ミサイルなんていうものを 学校に撃ち込んでくるとは思っていませんでした。完全な失態です。僕がもっと早く部室に駆けつけていれば……」 「別にお前が謝る事じゃねえよ。それに来たからといって阻止できたともかぎらねえしな」 そうだ。古泉も長門も朝比奈さんも悪くない。悪いのはあの不謹慎にも『朝比奈みくる』を名乗った大バカ野郎だ。 関係のない人間が多数いる場所のど真ん中にミサイルを撃ち込むなんて、頭がおかしいとしか思えない。絶対に許せねえ。 俺はしばらく呆然と部室内を見渡す。古泉は深刻な表情で思案しているようだった。長門はじっと外を見つめている。 朝比奈さんはやっぱり部屋の隅で膝を抱えたまま―― はっと気がついた。そして、俺は手で顔を覆う。 何を考えている? 悪いのは攻撃してきた連中だ。当然だろ? だが、敵の攻撃を防げる条件はそろっていたはずだ。 だったら、なぜ防げなかった? 一番当然悪い奴は攻撃してきたあのおかしな連中だが、身近な奴にも原因がいるんじゃないのか? あそこで朝比奈さんがパニックを起こさずにきちんと敵の攻撃を迎撃できていれば…… 「くっ……!」 俺は苦痛で顔がゆがむほどに唇をかむ。 何をバカなこと考えている。 朝比奈さんはよくやった。一発目を見事撃ち落としたじゃないか。二発直撃していれば、これ以上の被害は確実だ。 それに普段の彼女をよく見ろ。そんなことがひょうひょうとできる人じゃない。 最初から人選ミスであることはわかっていたし、それでも朝比奈さんにやってもらうしかなかった。 大体、俺がやっていればできていたとでも言うつもりか? 自意識過剰もいい加減しろ。できるわけがない。失敗していたに決まっている。 そうだ……誰がやってもこの条件下ではできなかった。だから、唯一悪いのは攻撃をしてきた野郎ども…… 「バカな奴だ、俺は。怒りを誰かにぶつけたくなるわ、責任転嫁をしたくなるわ……」 俺のつぶやき。別に誰かに言ったのではなくただの独り言だったんだが、古泉の耳には届いたらしく、 「……仕方ないでしょう。この惨状では」 古泉の返答に俺は答えなかった。しばらく何も考えたくない――せめて気が落ち着くまで…… だが。 あのいかれた連中には俺の神経を逆なでさせることばかりしてきやがった。 唐突になる俺の携帯電話。非通知のそれは明らかにあの女ボスのものだと何の根拠もなく確信した。 俺はしばらく取るべきかどうするか迷っていた。と、古泉が代わりに手を差し出し、 「何なら僕が出ましょうか? 今のあなたには荷が重いでしょう」 自ら交渉役を買って出た。だが、古泉に押しつけるような気にはならなかった。 恐る恐る自らの手で携帯電話を開く。 『こちらからのプレゼントはどうだったかな? 一つは拒絶されたみたいだが』 一方的に浴びせられる声。それは明らかに女ボスのものだったが、口調は先ほどとは異なっていた。 やたらと威圧的で傲慢。バカにしやがって。 俺は嫌みの一つでも言ってやろうと思い、 「さっきとはずいぶん口調が違うんだな。薄汚い本性を見せたと言ったところか?」 『こちらが本来のあたしの口調だ。別にさっきまでと同じでも良かったんだが、部下に笑われてな。 それはそれでおもしろくないから、普段通りに戻したわけだ』 声は女だが口調はまるで男みたいだ。あんな無差別攻撃をやらかす野郎がかわいらしくしゃべったら、 それはそれで殺意が芽生えるだろうが。 『で、返事を聞かせてもらおうか。悠長に交渉などする来はない。朝比奈みくる――そして、涼宮ハルヒをこちらかに引き渡すか。 YESかNOで答えろ。その他の言葉など聞くつもりはない』 俺は声を詰まらせる。やはり交渉の余地はない。こいつは徹底している。よく映画に出てくる悪役のようにおしゃべりが 好きなタイプではなさそうだ。冷酷に仕事をこなす。こういうのがプロなのだろう。 『黙りか? ならば、再度攻撃を行うだけだ。おまえらに我々が本気であると言うことを理解してもらえるまでな。 次は先ほど以上の攻撃を行う。それがどれだけの悲劇を生むか、一度その結果を見ているはずだ』 どうする? 拒否すればまた無差別攻撃を仕掛けてくるだろう。だったら、要求をのむか? バカ言え。ハルヒはわからないが、やつらは朝比奈さんを殺すと明言したんだ。できるわけがない。 どうする……どうする……どうするんだよ。どうすりゃいい!? ――と、ここで突然俺の手から携帯電話が奪われた。見上げれば、古泉の手にそれがある。 そして、古泉は言った。 「わかりました。そちらの要求を飲みましょう」 俺の視界が真っ赤に染まる。頭に血が上り、思考よりも身体が勝手に動いた。全く違和感もなく古泉へ殴りかかろうと…… ばしっと後ろから腕を掴まれる。振り返れば、長門が俺の腕を制止していた。そして、彼女が見せる無表情。 そのサインは、『落ち着いて』。 「しかし、残念ながらあなたたちの攻撃のおかげで学校は大混乱です。勝手に外に出ようとすれば、教員に止められるでしょう。 またこれだけの騒ぎになっている学校の制服をきた人間がのうのうと外を出歩いている姿をさらせば、 どんな人間が見ても違和感を覚えます。よってこちらからあなた達の元に移動するのは不可能ですね」 『ほう。さっきの奴とは違って話がしやすそうだな。確かにこちらからもお前たちのいる場所を監視しているが、 どうやらお前の言うとおり、周辺は大混乱のようだ。外に出ることは簡単ではないという話も理解できる』 古泉が受信音量を上げたおかげで、かすかながら女ボスの声を聞き取れた。 「そうですね。そのためそちらから迎えに来て頂けないでしょうか? 自動車か何かできていただけば、 何とか人目につかずに二人を引き渡せるでしょう」 『二人? 涼宮ハルヒはそこにいないとさっきの奴は言っていたが』 「先ほど登校してきたことを確認してきます。即座に捕獲してそちらに引き渡せるようにするつもりです」 ――そこでしばらく沈黙―― 『……わかった。こちらから出迎えよう。用意ができ次第追って連絡する』 「こちらの申し出を了承して頂き感謝します」 胸くそ悪くなるような口調で古泉が感謝の言葉を述べた。 『一つ確認したい』 「なんでしょうか?」 『さっきの奴とは違い、お前はあっさりとこちらの条件を飲んだ。理由は何だ?』 女ボスからの問いかけに古泉はしばし考える――振りだけして、 「僕にとってはこの学校には、朝比奈みくると涼宮ハルヒ以上に大切な人間がいる。その人を危険にさらしてまで、 二人の命を守るつもりはない。この答えでは不満ですか?」 『……良い答えだ。では、また連絡する。二人をいつでも引き渡せるようにしておけ』 そこで通話終了。俺は即座に古泉に詰め寄り、 「おい。どういうつもりだ? まさかお前本当に――」 「……冗談を言わないでください」 古泉らしからぬドスのきいた声。俺は思わず何も言えなかった。平然といつものスマイルを浮かべているが こいつも内心はらわたが煮えくりかえっているのかもしれない。 だが、またすぐにさわやかスマイルに復帰すると、 「これで時間が稼げました。今の内に学校から離れます。ここでは生徒全員が人質に取られているのと同義ですからね。 機関に車を用意させました。すぐにここを出ましょう」 俺はふと思いつき、 「ハルヒはどうするんだ? まだあいつは来ていないぞ」 「涼宮さんならミサイル着弾の少し後に学校に来ているのを確認しています。もうすぐ部室に来られるかと」 本当に手回しの良い奴だ。今ほど機関っていう組織を感謝したことはないだろう。 古泉はふと長門の方に顔を向けると、 「今の内に何点か確認させてください。攻撃してきた敵についてです。知っている範囲で良いので教えて頂けないでしょうか?」 長門はこくりとうなずくと、口を開き始めた。 「現時点でわたしが把握している情報は少ない。ただ一つだけはっきりしていることがある。 情報統合思念体は今回の一件をこの時間軸よりも未来の人間たちによる抗争だと認識している」 「未来人だと? じゃあ、昨日俺たちをいきなり襲ってきた奴らは朝比奈さんみたいな連中と同じなのか? だが、どうしてハルヒや朝比奈さんを殺そうとする?」 俺の問いかけに長門はしばし沈黙した後、 「彼ら――いや、彼女らは朝比奈みくるとは別の可能性の未来に存在する有機生命体。 そして、それを率いている人物は朝比奈みくるの異時間階層同位体。朝比奈みくるの異時間同位体とは異なる個体」 長門の言葉に俺は絶句するしかなかった…… あの女ボスが未来の朝比奈さん? 一体何がどうなってやがる―― ~~その3へ~~
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前100|トップ|次100 201 :オーバーテクナナシー:05/02/06 19 23 03 ID 6U/ljZ/V 聖女様、黒曜石のナイフをあなどってはダメですよ。 そこらの文化包丁よりよっぽど切れます。 202 :オーバーテクナナシー:05/02/06 20 02 51 ID eIeV0cY5 ーーー原始人さんに聞こえない声ーーー 199 いい着眼点ですよね。 えとえと、そういえば接着剤としてコールタールが使われていたこともあったようですよ。 矢の棒と鏃の接合は、紐で結んだという説もありますが、コールタールで接着したという説もありますね。 にかわは、皮や樹皮を接着するにはいいですよね。 201 いまでいうと、電顕の試料をつくるときのガラスナイフみたいなものかしらね。 型抜きの包丁はたしかに切れ味わるいですよね。 お野菜をちょっと切る分にはいいけど、一般家庭でも、お刺身をさくで買ってくると文化包丁じゃだめね。 ちなみに、こういうとお料理上手そうに聞こえるけど、あたしはお魚さばけません(笑 203 :オーバーテクナナシー:05/02/06 23 48 30 ID ECoebhg4 黒曜石 ガラス質の火山岩。 黒色または暗灰色、時に赤褐色。割れ目は貝殻状を示す。 流紋岩質や安山岩質のマグマが冷えて固まったもの。 ってことで、衝撃やヒネリの力にはけっこうもろかったりします。 肉や草を切断したりすることには向いていて。 木工にもあるていど使えますが、大きな衝撃を何度も加える 斧にか向きません。 サヌカイト 讃岐岩ともいわれる。瀬戸内海周辺に産する古銅輝石安山岩。 黒色・緻密(ちみつ)でかたく、たたくと響くので、かんかん石ともいわれる。 黒曜石よりは衝撃に強いが、鋭く加工するには不向きでもある。 黒曜石で作ったナイフが、鋭さで切断するのなら サヌカイトで作った石斧は重さで破壊すると言ったところでしょうか? 204 :1:05/02/07 02 43 42 ID aSBvo/0k 太目の木材をカマドの中に積み上げる。 なるべく奥のほうに、隙間を作らないように並べる。 十分な量が入ったことを確認し、干し草、小枝を 入り口付近に大量に積む。 そして、入り口をふさぐようにレンガを積んでおく。 もちろん、隙間を残してだ。 そこへ、火をつける。 外から、皮を使い風を送り込む。 火は瞬く間に燃え広がり 釜の内部の温度が上がる。 風を送り込むための隙間からは真っ赤な炎しか見えないほどだ。 小枝に十分火が回ったことを確認し土をかぶせる。 釜の後部、排煙口から灰色の煙がもうもうと出てくるのが確認できる。 1時間ほど経った後に、排煙口に石をかぶせ、その上にも土を盛る。 木材には多くの炭素が含まれるが、炭素だけを取り出すのには意外と手間がかかる 木材を蒸し焼きにして余計な成分を飛ばしてしまうのだ。 こうすることにより、炭素の塊である。木炭ができあがる。 木炭は、高温で長時間の燃焼を可能とする優れた燃料だ。 しかも、水素を含んでいないため、過熱したさいにカロリーのロスもすくない。 木材を直接燃やすより、熱効率が良いのだ。 翌日に出来上がった木炭を取り出しながら、原始人はつぶやく。 「しかし、この木炭っていうのは、なににつかうだか?」 これらは、これの使い方を知らなかった(笑 205 :原始人@1:05/02/07 03 12 06 ID aSBvo/0k 197 木炭ができただよ しかし、この木炭っていうのはなににつかうだか? 影のしるしが、やくにたっただよ。 この、影の印の道具に名前をつけてほしいだね。 それと、竹炭っていうのは、竹を薪の変わりにつかったやつだか? これは、なににつかうだか? 198 オレの目の色は焦げた木の色がかね? 髪の色は、黒曜石のいろだかねー とりあえす、一番大きな穂の粒をもってきただよ 土器の中に入れて、棒でつつくだね・・・・ 殻の中から、白くて、真中が茶色くて少し凹んでようなものががでてきただよ。 大きさは、砂粒っていうには大きいだな、でも小石にしては小さいだな なんか、種ににてるだね。 そうそう、赤くて硬くて木になってる果物の種ぐらいの大きさだよ。 水路は森の近くも通ってるだよ。森の土は黒い土だで。 そこもきっと黒いだよ。 199 『松ヤニ』と『ニカワ』だね。つくってみるだよ。 206 :聖女 ◆9RaBw0NoLw:05/02/07 09 33 54 ID s+Fsmrzf 現代人 黒曜石のナイフですが、どうやらカミソリ型の鋭さはある様子ですね。 パワーに耐えるためにも、正確さと切れ味を伴うならやはり青銅の鉈が 必要なのでは。 鋳造された粗雑な刃の鉄の斧を持ったドキュソ白人VS現代製の 剃刀を装備した前世代の万走だと試割りの板を破壊する勝負なら ドキュソ白人が圧倒的なわけで。 万走同士でも試割りの板の勝負なら剃刀は木刀(筒●ヨ●エが使ったような) みたいな鈍体にも劣るわけで。 207 :オーバーテクナナシー:05/02/07 12 55 32 ID l0OB+Q0w 木炭は燃料だよ 洞窟や家の中で燃やす時に煙が出なくて都合がいいです 火力が一定で長持ちする点も○ 木炭の利用法その2 深くて大き目の水を溜める用の土器を作ってください その土器は底の近くの側面に指くらいの太さの穴を一つ作っておいて下さい 土器の底には、木炭の細かいやつを敷き詰めその上に麻布、土器のかけら 細かい砂、粗い砂、小石の順番で敷き詰めます これは『ろ過器』と言って上からにごった水を入れるとしたから綺麗な水が出てきます 泥水でも飲み水にできますよ 土器の下の穴には木を削って栓をつくってしておくといいでしょう 208 :オーバーテクナナシー:05/02/07 22 46 04 ID 64jhBsJT 聞こえない声 家畜を教えるかな 乳は栄養もあるし 209 :聖女 ◆9RaBw0NoLw:05/02/08 06 54 21 ID V8oPj+l5 208 104の和訳(何)きぼん。 210 :オーバーテクナナシー:05/02/08 08 35 18 ID tFbjV/9j 原始人に聞こえない声 このスレ的に「毒」の利用はOKなんだろうか? 吹き矢に塗って使えば狩りが非常に楽になると思うんだが。でも取り扱い間違ったら死人が出るから教えないほうがいいかな? 解毒の方法も教えないと悪いしなぁ 原始人へ 遠くに狩りに行くときは竹の節を抜いていない物を数本持っていきましょう 夜焚き火などをしていて肉食の獣が近づいてきた時、火に入れると大きな音がして追い払えます これを【爆竹】と言います 211 :オーバーテクナナシー:05/02/08 10 10 18 ID vBM9WB34 原始人には聞こえない声 210 確かに別に現実の歴史を辿っていく必要はないわけで、偏った知識にしていくのも一興? 未来技術板っぽく。 212 :オーバーテクナナシー:05/02/08 12 50 53 ID ZdIrmVcU ……聞こえない声…… 「ころ」つまり原始的な車輪だが、それはもうあるんかいのう? 必要とするような大規模作業はまだやらないか? 213 :オーバーテクナナシー:05/02/08 13 43 24 ID bAGMDrH1 212 192で出て来ますがそういえばまだ名前は付いていませんでしたね 214 :オーバーテクナナシー:05/02/08 17 08 57 ID N1Ax5utE 原始人さん、サインください。 215 :オーバーテクナナシー:05/02/08 18 39 13 ID GUvW9SCf あいにくまだ文字が無い。 サインとか印鑑もその内必要になるのかね。 216 :オーバーテクナナシー:05/02/09 00 03 24 ID 87joQ87T 原始人【火も使いこなせて弥生時代程度の暮らしをしているのに原始・・は失礼かしら?】さん、こんばんわっ。 影のしるしの道具は、『日時計』と呼びましょうか。 時間というものは何もしなくても流れていってしまい、食べ物が腐ったり、人間が赤ん坊から大人になって、やがて年老いてしまいます。 どのくらい時間が流れたかを見える形にしたものが時計です。 太陽は毎日昇ったり沈んだりします。その太陽の動きを使って時間を知ることができるので日時計ですね。 木炭の使い方は207の天の声にありましたね。 竹炭もほとんど同じように燃やす使い方です。お水のろ過には竹炭は向いていないでしょうけど、失敗した竹を再利用できるのは利点ですね。 お部屋の隅に置いておくと空気がきれいになるともいわれています。 長くおうちを使っていると匂いがこもると思いますが、そんな時にもいいですよ。 【PCの電磁波を吸い取るという説もありますが、私はあまり信じてません・・・。】 お目目の色はこげた木の色ですのね。茶色とか黒色かしら。 黒は夜の空の色や、炭の色ですの。茶色は植物が枯れた色や土をぬらした色です。 髪の毛は黒耀石色ですか。すると単に黒ではなく、つややかですのね。ちょっと詩的に言うと烏の濡れ羽色ってところかしら。 烏はカァカァ鳴く鳥のことです。お魚とか、貝とか食べた後、骨とか貝殻を捨てておくとよく突付きにきませんか? お肌の色はどんな色ですの?村の人の髪の毛はみんなまっすぐですか? 【目と髪の色から見て、白人ではなさそうですが、黄色人種、ネイティブアメリカン、黒人の可能性もありますね。】 217 :オーバーテクナナシー:05/02/09 00 53 57 ID 87joQ87T ところで、日時計ですが、お昼に一日で一番影が短い時刻を『正午』といいます。 正午の影の長さを毎日記録(印をつける)してみてください。 正午にはその日の中では影は一番短い(と定義した)のですが、日によって正午の影の長さもすこしづつ変わります。 影が一番長い日を『冬至』といい、太陽の出ている時間が一番短い日です。 逆に影が一番短い日を『夏至』といい、太陽の出ている時間が一番長い日です。 これらの日の正午の影の位置に印をつけておきましょう。 影がだんだん短くなるなら、暖かくなり、だんだん長くなるなら、寒くなります。 影がだんだん短くなり、だんだん長くなって、また一番長くなったら、暑さ、寒さが一回りしたことになります。 これを1年と呼びます。 ところで1年を通じて、影は同じ向きにできますか? 【この質問で回帰線より赤道に近いかどうかわかります。本当は影の長さと石の長さの比を見れば、およその緯度もわかるのですが。 ちなみに昔は昼の長さ、夜の長さを6等分してきめていたから(季節によって1刻の長さが違う)、日時計の昼の時間を6等分して1刻として実用上差し支えありません。】 穂の粒の殻を取ることを脱穀といいます。 脱穀した粒は、果物の種くらいの大きさですか。あ、この果物にも名前をつけないといけませんね。 赤黒くて、小指の先くらいの粒が一房にいっぱいなる果物で、皮の中は半透明な粒。 ちょっと酸っぱくて甘くて汁を含んだ果物ですか?これを山葡萄といいます。 【野生種なので粒が小さく、皮が厚く黒っぽく種も多く甘味が少ないのですよね。】 この果物の種も、46で蒔いたと思います。種を蒔いたところにこの果物がなる木が生えてませんか? 同じように果物の木はもっと増やしてください。それほど水はいりません。 この木はそのままだと高くなれないので、木の棒を地面にさして、それに沿わせてあげましょう。 218 :オーバーテクナナシー:05/02/09 01 23 00 ID 87joQ87T で、穂の粒は、土器の底に入れてください。水をいれて、手でかきまぜて粒同士をこすりあわせます。 にごった白い水が出たら捨てて水をいれかえてください(このお水は植物にかけると栄養になります)。 2~3回くらい繰り返すと、出てくる水が透明になってきます。 そうしたら、粒の一番上より指の幅くらい上まで水を入れてください。 このまま半刻くらい待ってから、土器製、木製は問いませんので蓋をして焚き火にかけます。 だんだん火を大きくしていきます。この間、赤ん坊が泣いても蓋をとらないでください(謎)。 やがて、蓋と土器との間から、白いねばねばしたものが吹きこぼれてきたら、枯草をくべて、火を一瞬強くします。 そのあとで、火を消してください。 火を消しても、蓋はしばらくあけないでください。火を止めても熱と湯気を閉じ込めるためです。 土器があったかくても触れるくらいになったら蓋を取ります。 中の粒は水を吸ってすこし膨らんでると思います。 この粒を少しだけ口に含んでください。危険な味はしませんか? 苦いもの、刺激のあるもの、口の中がえぐくなるようなもの、(腐ったものに多いのですが)吐き気がこみ上げてくるものは毒の可能性があります。吐き捨ててください。 危険な味がしないようでしたら、噛んでみてしばらく噛んでいると最初は感じなかった甘味がでてきますか? 【噛んでると甘くなるのはでんぷんがブドウ糖に分解されたのです。 穀類には毒をもつものはほとんどないはずですし、毒がある植物でもこの炊飯の工程で水溶性のものが流れたり、 熱で壊れたり毒性がだいぶ弱くなっているはずなので、思い切って試食を指示しています。】 もし、そうでしたら、その植物は『稲』。穂の粒は『籾』、殻を取ったものを『米』、今作ったもの(食べ物)は『ご飯』といいます。 【主食だけあって、稲にかかわる言葉は多いですね。どの文明も生活に深くかかわるものの呼び名は細かく分かれているようです。】 219 :オーバーテクナナシー:05/02/09 01 28 14 ID 87joQ87T 籾は少しとっておいて下さい。増やすために後で蒔きます。 残りは218の手順で食べてしまって構いません。おいしい種類を探してください。 日時計の陰の長さが冬至で一番長くなって、夏至に短くなる中間になったら、稲を増やすために、籾を埋めます。 まず、一晩、水につけてください。浮くものは中身が空かひなびてると思います。 沈んだ種だけを192のようにして掘ったところに、同じくらいの間隔で埋めて、水をかけてください。 【本当は苗代で育てた苗を植え替えるのですが】 芽が出て、葉っぱが半キュービットくらいになってきたら、この籾を植えた穴を水路とつなげて水で満たします。 夏至のころ、水路からの入り口を板でふさいで水を一度抜きます。 まだ先の話ですので、続きは後日説明いたします。 稲の穂以外の部分は『藁』として、床に引くのにつかったり、これを紐でつなぎ合わせることで、『蓑』という服や、足を保護する『靴』が作れます。 詳しくはまたの機会ですね。 おやすみなさい。 220 :中の人@1:05/02/09 02 23 34 ID tuNqNMSs 果物の種をまいてから、ずいぶんとたちましたが それは、その後どうなったでしょうか? 原始人さん達が毎日欠かさず水をまいているあたりを見てみましょう。 赤茶けた土の上に、小さな木が4本たっています。 根元はずいぶん太いようですが、背の丈がありません。 枝の数も少ないようです。 立ち枯れた木も何本か見えますが、いずれも大きくはないようです。 せいぜい、腰の高さといったところでしょうか? いちおう森から持ってきた黒い土と混ぜたところも準備中のようですが 多くの土を持ってこれないようなので、工事は難航しているようです。 現在は、担架を使って日に何度か土を運んでいるようですが いったいいつになることやら・・・ さて、村の土について、少し説明しましょう。 谷の中にある村の土は赤茶けた硬い土で、雨が降ると表面がヌルヌル似なることから 粘土層であることは想像できます。それぐらいの深さなのかはちょっとわかりませんが、 ほとんど草木が生えてないことから、植物が生えるには不適切な状態であることは間違えないでしょう。 で、こんな状態のところに、種を植えたって大きくなるはずもなく。 奇跡的に木が4本育っていますが、根が十分に育てないので 花をつけることもままならない様子です。 いくつか、改善のアドバイスをしてあげたほうが良いかもしれません。 221 :原始人@1:05/02/09 02 32 00 ID tuNqNMSs 207 おお、燃料だか? でも、なかなか火がつかねえだよ。 (松明であぶりながら) ろ過器のほうはよくわかっただよ。 水路の水や川の水はすこし濁ってるだが、 これを使うと、綺麗になるだよ 201 爆竹っていうのは、でっけえ音だなぁ 試しにやってみたら、村中に響いただよ。 長老も腰抜かすぐらい驚いたっていってただよ。 214 これでいいだかーー? (丘の上で松明を振っています) 222 :オーバーテクナナシー:05/02/09 02 54 18 ID tuNqNMSs 216 影の印の道具は日時計だな覚えただよ。 肌の色は、木の中の色ににてるだね。 でも、松ほどは赤くねぇだよ。 217 正午はすぐわかっただよ。 夏至と冬至はすこしまつだよ。 山葡萄はわかっただよ。 だども、大きな穂の粒の中身と比べたのは、それじゃないだよ。 その果物は、食べごろになると、緑色から赤になるだよ オレのコブシより、少し小さいだよ。 硬くて歯ごたえがあるだよ。 赤いのは皮だけで、中身は白いだよ。 食べれるのは外側だけで、真中のところは固くて食べれねえだよ。 そうそう、大きな穂の粒の中身だけどな この果物の種と長さは同じぐらいだども、この果物の種より丸っこいだよ。 横幅はすいぶんあるだね。 218 (もぐもぐもぐ) ちょっと、苦いだけどたべれるだね。 なんか、えらく、手間がかかる食い物だね。 稲、籾、米、ご飯はわかっただよ。 223 :オーバーテクナナシー:05/02/09 13 18 56 ID XTvB56U1 木の下に真っ赤なものが生えていることがないでしょうか? それはベニテングダケという毒キノコです。 茹でてから三ヶ月以上塩漬けしておいて、食べる前には水にさらして塩抜きしましょう。 焼くだけでもとてもおいしいのでお試しあれー 224 :オーバーテクナナシー:05/02/09 14 59 59 ID jSM07zZ7 原始人さんへ 山に入る事があったら芋を探してみるといいですよ 芋は地面の下にあります 木ではなく草や蔓などの植物の根っこの所についています 種類は何種類かあって形もいろいろあります植物の色や葉っぱの形は覚えておきましょう 芋は煮るか焼くかして食べましょう。(カロリーが高いので)食べると体が 温まって元気が出ます。また、保存もある程度利くので冬場の食料としても最適です 芋は全部食べてしまわないで種芋としていくつか取っておいて畑で栽培してみましょう 痩せた土地でもよく育つしあまり手間もかからずよく増えます。 225 :オーバーテクナナシー:05/02/10 00 55 43 ID AoZ8NoFt ーーー聞こえない声ーーー お肌の色からして黄色人種ですね。 蒙古斑の有無でモンゴロイドかどうかわかりますね。 ーーーーーーーーーーーー あらあら、炭には着火しにくいですか? 松脂をすこしつけてあげて、そこから火をつけるといいですよ。 爆竹は音もですけど、竹の破片が飛び散りますから・・・(汗 怪我をしたり、目に飛び込んだりしないようにきをつけてくださいね。 日時計の夏至と冬至は、まだまだ先ですね。 長く観察していると、暑くなる時期、動物が冬眠から出てくる時期、実がなる時期がわかるから、地道に観察してくださいね。 大きな種の果物はなんでしょうね。ちょっと酸っぱいですか?すももかな・・・。 炊いたものはなんでしょう・・・。大きさも想像していたものより大きいみたいですし、苦い・・・。 豆類かしら。 194で話していた何種類かある中で、山葡萄の種くらいの粒の植物はありますか? 炊飯は手間がかかりますか・・・。本当のお米が見つけられれば、おいしさをわかってもらえると思うのですが・・・。 226 :オーバーテクナナシー:05/02/10 01 48 55 ID HaTf4U4x 222の果物はリンゴでは? リンゴの種ぐらいの大きさで、穂をもった植物・・・ 真ん中が窪んでいて、茶色い、後は白いってことは・・・ そりゃ、米じゃなくて、麦じゃないのか? しかも、丸っこいってことは大麦の一種しゃないのか? 223 ベニテングダケって食えたっけ? あれって、幻覚みたり、へたすると死ぬんじゃなかったけ? 良く似たやつに食えるやつがあるって聞いてるけど 227 :オーバーテクナナシー:05/02/10 02 56 31 ID vDJIlnWt ベニテングダケは酒漬けや塩漬けにして毒抜きをすれば大丈夫ですよ。 旨み成分を多く含むので大変美味で地方によっては「菅平まつたけ」なんて呼ばれたりもしてたり。 ただしやっぱり毒キノコなので一食一本までにしないと肝臓に負担がかかっちゃいます。 肝機能が低下してる人は一日一本程度にとどめておいた方がいいかもですね。お酒を止められる数値だと食べちゃダメです。 採りたてを調理して食べると嘔吐するのでオススメできません。 228 :オーバーテクナナシー:05/02/10 08 00 04 ID To5aqpq6 226 リンゴ・・・かなぁ でも オレのコブシより、少し小さいだよ。 食べれるのは外側だけで、真中のところは固くて食べれねえだよ。 この2点がリンゴっぽくないような・・・リンゴの古種はこうなのかな? クイズみたい^^; 229 :オーバーテクナナシー:05/02/10 15 13 47 ID Av9Vwdd9 聞こえない声 漆器なんかはどうだろうか。縄文人も使っていたといわれているし。 狩猟用では、スリングや投槍器あたり。 そういや、鳴子を仕掛けて狩りをする、というのを聞いたことがある。 230 :φφφφφφφφφφφφφφφφφφ ◆NULLrOaYao:05/02/10 21 56 58 ID zU5Y9mpM 231 :原始人@1:05/02/11 01 17 42 ID EuGFNHDZ 223 なんだか、オレの感が”こいつはやばい”といってるだが、やってみるだね。 モラーラあたりにためしてもらうだかな? 224 芋っていうのがあるのはわかっただが、 具体的にどんなのが芋だか? 詳しく教えてほしいだよ。 それと、畑とか栽培っていうのはよくわからねえだよ。 225 山葡萄の種ぐらいのもみつけただよ。 籾の中が黒っぽいのと、茶色っぽい赤のやつと、うすい茶色のやつがあっただよ。 試しに”ご飯”にして食べてみただが、みんななんか苦いだね。 でも、何度も噛んでると甘くなるだね、ふしぎかねー 232 :オーバーテクナナシー:05/02/11 01 47 14 ID x1h3E3F9 あら、原始人さん、こんばんわっ。 226さん そうですか。赤い果物の種くらいのものは、麦かもしれないんですね。 殻を取ったものを、石ですり潰して粉にしてみてください。(全粒粉という手もあるけど) これを水でこねて、少し寝かせてから平たく伸ばして、焼いてみてください。 これも食べることができます。 228さん 赤い果物はなんでしょうね。わたしもりんごが最初うかびましたが、サイズで除外しました。 でも姫林檎とかだと、サイズ的にも小さいですから、案外りんごかもしれませんね。 籾の中が黒っぽいの、茶色っぽいの、うすい茶色のやつですか。 どれも食べるのに支障がなさそうなら、3種類とも、植えちゃいましょうか。 種類によって病害虫への強さも違うでしょうから、安全のためにもなりますね。 畑とか、栽培って言うのは、なんていいましょうか。自然の木の実や、草を食べていると、その場所へ採りにいかないといけません。 お天気によっては、まったくとれないときもあるでしょう。そんな時にそなえて、村の近くで、たべられる植物を育てておくのです。 こういう食べられる植物を植えてある場所を畑、こういう植物を育てることを栽培といいます。 ごはんを噛んでいると甘くなるのは、ご飯の中のでんぷんという成分が、噛むことで唾液とよく混ざって反応して甘くなったのです。 233 :オーバーテクナナシー:05/02/11 19 42 37 ID TqY7nlNI 231 芋と一口に言っても何種類か有って大きさも形も色々 さつま芋、じゃが芋、里芋、山芋、タロイモ、ヤム芋・・・などなどどれも食えます 原始人さんが住んでるとこにはどの種類が生えてるのかわからないので こういうのって断言できないです御免なさい いろんな草の根子を掘って見て探してみてくださいとしか・・・>< 形としては、じゃが芋や里芋やヤム芋はコブシくらいの塊かな 根っこのあたりにいっぱいついてます 里芋は特徴があって顔よりも大きな葉っぱの植物で芋は皮をむくとねばねばします。 さつま芋は蔓植物(細長くて自立できない植物で、他の木矢岩に絡まったり地面を這ったり している種類の事)で根っこの一部が半キュービットくらいの長さで子供の腕くらいに太く なっている感じでこれもいっぱい取れます 山芋も蔓で木に絡まっているので見つけたら蔓をたどっていって根元を掘ります これは一つの植物に一つで細長いです 地面に縦に長いものだと人の背丈位あるものもあります 芋を折るとねばねばしていてこれが体につくと痒くなるのが特徴 唯一生で食べられます。 234 :オーバーテクナナシー:05/02/11 19 54 14 ID TqY7nlNI 畑と言うのは、もう原始人さんは作っていると思うのですが 地面を耕して水路の黒土や山の木の葉混じりの土をまぜて種を植えたりしていましたよね あの場所のことを言います 栽培とは植物を育てる事 村の土は粘土で水はけが悪そうですから川から砂を持て来て(海の砂はダメですよ) まぜるといいですよ あと薪や木炭を燃やして出来た灰(白ぽい粉です)を畑にまくといいです 肥溜めに溜めた糞尿は植物を育てる栄養になりますが強いのであまり沢山 あげてはだめです 235 :オーバーテクナナシー:05/02/11 23 45 20 ID fl8MmzmH モラーラさんへ まずはそこらから白くて柔らかい石を見つけてきてください。 この石を他の固い石に擦り付けると、白い跡ができるのでわかります。 これができればこのさい素材はなんでも良いです。 次に大きな岩を探してきて、 側面に、貴方の中の聖女様のイメージを描きなぐってください。 石で擦ることでできる白い跡の形が聖女様になるようにすれば良いです。 これだと思う物ができたら、村の仲間に見せてみましょう。 もしかしたら食料とかと交換で欲しがる人がいるかもしれません。 これを『同人sうわなんだおまくぁwsでrftgyふじこlp;@: 236 :オーバーテクナナシー:05/02/12 00 52 15 ID dyB6d+L5 原始人さん、こんばんわっ。 モラーラさんに、ベニテングタケを食べさせるんですね。 またトリップしちゃうのでしょうか。私の姿をみてくれたらうれしいな(ぉぃ) ーーーー現代人へーーーー 塩蔵すれば毒がきえるとか、縦に裂けるきのこは・・・とかいうのは迷信です。 この場合はたまたま大丈夫ですけど。全部のきのこに通用するわけではないし。 そんな人はいないと思いますけど、鵜呑みにして、毒キノコをたべないように。 ーーーーーーーーーーーー 同人・・・っていうのは置いといても、235さんのように、石でなにかを描くのはいいことですね。 洞窟の中とかに描くと長くのこりますよ。 残しておきたいものがあったら、このようにして残しておきましょうね。壁画といいます。 食べられる植物の形、住居の作り方、土器の作り方、いろいろ残すものはありそうですね。 村のほかの若者に説明するのにも役にたちますし、長老さんからも、いろいろ話を聞けるかもしれませんね。 言葉を残すには、言葉を白い痕の形で描けるものに置き換えないといけませんよね。 たとえば、木なら、木の形、水なら川の形、お魚ならお魚の形を、単純な形にして書いてみてください。 これを象形文字といいます。いろいろな文字を考えてみてください。 文字の種類が少ないうちは文字だけでなにもかも表現するのは難しいので、壁画を組み合わせてみるといいでしょう。 【こうやって作った文字は表意文字ですね。助詞とか、動作を文字にするのは難しそう・・・。 でも、 .35の粘土板に一歩近づきましたね】 237 :1:05/02/12 02 40 31 ID MuaUxBY7 村の端の方に瘴気の漂う家がある。 いっけんただの竪穴式住居だが、近寄ればすぐにわかる。 独特の匂いがするのだ。 女性を模したと思われる泥人形が家の中には数多くあり 大き目の岩盤には女性と思われる絵かかれている。 「せ、聖女さま~~ハァハァ」 そう、ここはモラーラの家である。 もっとも、モラーラだけでなく、数人の男ども一緒に暮らしている。 全員に共通することは・・・ 「「「「聖女さま~~ハァハァ」」」」 ってことである。 「さあ、みなさん。今日も聖女様に会いに行きましょう」 「「「「おおおーーー!」」」」 っと、ここで用意されたのは、大きな麻の葉 山葡萄で作られた酒、そしてベニテングダケの塩漬けである。 これらの品物は村ではなかなか手に入らない貴重な品物であるのだが 彼らは、それと引き換えに自分達が採ってきた食物と交換までしている。 モラーラ曰く 「清貧であればあるほど、聖女様に近づくのです」 とのこと。 ここは、村で最もあやしぃ所。 しかも、そこに住まうあやしぃ連中がちょっとした力を持つようになるのだが それはまた、別のお話。 238 :原始人@1:05/02/12 02 55 23 ID MuaUxBY7 232 麦っていうのは良くわからねえだな。 『米』のことだか? 畑と栽培がなんとなくわかっただよ。 これができれば、森や草原まで獲物をとりにいかずにすむだか? 233 芋っていうのはいっぱいあるだねー 探してみるだよー 234 おおお、あれが畑だか? だども、食えるものができたことは、まだねぇだよ。 ほんとにできるだかね? それと『肥溜め』っていうのがわからねえだよ。 235 モラーラに伝えただよ。 なんか、モラーラの周りにもてない男連中が集まり始めてるだよ。 その連中が、集団で狩りにいったり家造ったりしてるだな。 普通は、家族や友人と行くものだが、なんか違うだよ。 木とか、魚の絵だか? やってみるだね。 239 :オーバーテクナナシー:05/02/12 03 31 35 ID dyB6d+L5 原始人さん、こんばんは。 遅くまでおきてらっしゃるのですね。 畑と栽培は、食料を安定的に大量に入手する手段ですね。 でも、動物の肉にも大事な栄養が含まれています。 肉だけ、木の実だけ、魚だけ、ご飯だけという食事は身体によくないのです。 バランスよく食べてくださいね。 222の粒が麦・・・かもしれません。 232のように焼いて食べてみては? 直火だとこげると思うので、かまどの上とかにおいて焼くとちょうどいいでしょうね。 237のモラーラさん、ちょっと心配ね。 下痢気味になってない? 栄養はちゃんととらないとだめよ。 あ、キノコの塩漬けといえば、お塩、作れるようになりました? 99でお話しましたよね。 たくさん作る時には、竹を葉っぱごと切ったものを紐で組み合わせたものを海辺につくります。それにお天気のいい日に海水をかけます。 その下に土器をおいて垂れてくる海水を受けます。 この海水はとても濃くなっていますので、これを焚き火で煮詰めると、お塩がいっぱいとれますよ。 お塩は味付け、肉の保存に使えますし、燻製にするとき、塩味をつけると、より長持ちします。 それと、塩も少しづつならいいけど、あまりたくさんはかえって身体に悪いです。 240 :オーバーテクナナシー:05/02/12 08 53 51 ID Id2wwJb2 238 あれれ・・・ 肥溜めって原始人さんには聞こえない会話で出てきた話だったっけ(汗 何度も出てきた単語だった気がしたのですがごっちゃになってましたごめんなさい えっと、人間や動物の糞尿は植物(木や草)にとっては栄養になるんですね だから畑の近くに穴を掘ってそこに溜めておきますこれを肥溜めと言います 穴の上に板を二枚渡してその間から用をすませるようにするといいでしょう 村の人たちにもそこら中でしないでしたくなったらそこへ行ってするように おしえてあげてください こういう設備をトイレとか便所とかいいます 糞尿はある程度溜めておいてから古い順に汲んで畑に使うようにします 古い順に使うのは、ある程度腐らせた方が良いためだそうです 汲み出すには長い棒の先に平たい土器をくくりつけた物を作っておくといいでしょう これを肥柄杓といいます 関係ない話だけど昔の人は乱暴者の事を「柄の取れた肥柄杓みたいなやつだ」とか よくいいました。そのこころは「手がつけられないw」 肥溜めにはくれぐれも落ちないようにね~ 友達に一生からかわれますよw 241 :聖女 ◆9RaBw0NoLw:05/02/12 11 33 04 ID BWsbvi56 現代人 どなたかモラーラらに銅鐸教えてあげてください(;;;^-^;;;)。 242 :オーバーテクナナシー:05/02/12 13 23 10 ID dyB6d+L5 ーーーーーーーー聞こえない声ーーーーーーー 241 うーん、銅の製造自体が、まだできてませんからねぇ。 (よく発明しましたよね・・・) サヌカイトとか、竹炭ってけっこういい音しますよ。これじゃだめ?(笑 240 ふとおもったんですけど。 肥え桶にふたをしまして。 で、ふたに穴をあけまして、節を抜いた竹をその穴に取り付けるんです。 そうすると、発生したメタンガスが、その竹の中を通って、穴の先から噴出します。 それに点火して燃料として使用すれば、バイオマスですね。 243 :オーバーテクナナシー:05/02/12 13 37 56 ID 39U1qN7Z ベニテングタケを食べてるんですかー それとよく似たキノコにタマゴタケというのがあります。 赤いのは一緒なんですが柄が黄色くてタケノコみたいになってるキノコなんです。 毒はないので塩漬けしなくても大丈夫ですよ。 あ、タケノコは竹が成長する前もののことですがこれも食べられます。 地面から出ると固くなるので土に埋まったものを掘ってください。 244 :オーバーテクナナシー:05/02/12 13 47 39 ID NGtWTvwe 原始人さんには聞こえない声 まだスレの四分の一、 しかも原始人さんは縄文人に届かないくらいの状態なのに、 情報が多くて脳味噌が追いつかん…… 文明への道のりはかくも遠い。 245 :オーバーテクナナシー:05/02/12 15 56 16 ID OJob4gti そろそろ城主ボタンを 246 :オーバーテクナナシー:05/02/12 16 17 23 ID KvOvA4J3 【原始人に聞こえない声】 弓の作り方を探していたらこんな本発見 このスレの参考になるかも ttp //hotwired.goo.ne.jp/cave/work/w09002.html 色々検索したけど弓の作り方言葉で説明できない・・・ 原始人さんスマン 247 :オーバーテクナナシー:05/02/12 20 46 36 ID z/quacw8 242 いやいや、その前に銅鐸ってマジで楽器(鐘)か、って疑問もまだあるんだが。 #おいらが厨房の頃は、謎の宗教的アイテムって教わったような気が。 やはり、薬物トリップによるカルトこそが原始宗教なのか~~www 248 :中の人@1:05/02/13 00 33 00 ID LRLxmlJO 142 245 領主とか城主とか以前に 青銅ボタンすらまだ押せてませんが、なにか? っていうか、いまだに「占い師が、土器の発見に成功しましたぞ」状態なんですが。 銅鐸 楽器だとか、儀式用具だとか、脱穀機だとか、精米機だとかいろいろいわれてますね。 まー、いまだに何に使われていたのだか、よくわからんらしいです。 244 ご心配しなさるな!1も、追いついていませんぞ!(笑 っていうか、まとめサイトでも作ったほうがいいかなー とか、考えてたり 249 :中の人@1:05/02/13 00 57 22 ID LRLxmlJO 246 弓ですか。 昔(小学生ぐらいのとき)に1は弓とか、ボウガンなんかを作って遊んでいました 弓の材料は園芸用の竹ざお、たこ糸だけでしたが、飛距離で7mほど 有効射程距離で3mぐらいの、弱い弓が作れました。 (実用的な)強い弓と矢の作り方は皆さんにお任せしますが、その弱い弓を原始人風に アレンジしたものを紹介 【初級弓矢作成講座】 材料 ・細い竹(親指の太さぐらい)4キュービット ・麻の紐、4キュービットより少し短め ・黒曜石の鏃(親指より少し大きいぐらい) ・なるべく真っ直ぐな木の枝(小指より細め)2キュービットと少し ・皮の切れ端(幅は親指分ぐらい、長さは手のひら程度) ・麻の糸必要分 ・弓の作り方 竹の端から小指の幅分ほどあけたところにミゾを彫ります そこに、麻の紐をしっかりと結びます。 竹の反対側にも、同じようにミゾをを彫ります。 紐を結んである方を地面側にして立て、誰かに押さえてもらいます。 竹の上をつかんで地面のほうに少し引き寄せます。 紐が届くようになったら、しっかりとミゾに結び付けます。 これで完成 ・矢の作り方 細い木の枝の先に鏃を結び付けます。 鏃とは反対側に皮の切れ端を括り付けます。 これで完成 どうでしょうか?これよりましなものを考えて教えてあげてください。 使い方も教えてあげてくださいね。 250 :オーバーテクナナシー:05/02/13 01 07 49 ID toNr76Pf 聞こえない声 そうね~。そういえば、矢のやじりはコールタールで付けたという説もありますよね。 鏃にはやっぱり、黒耀石よね。 前100|トップ|次100
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前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第56話 打ち砕かれた架け橋 ガス超獣 ガスゲゴン 登場! 突如地球を襲った、大怪獣軍団の侵攻。その力は人類の防衛戦力を上回り、世界中の地球防衛軍は危機に瀕した。 しかしそのとき、宇宙のかなたM78星雲からウルトラ兄弟が駆けつけ、怪獣軍団に立ち向かっていった。 その活躍により、怪獣軍団は壊滅。GUYS JAPAN本部を襲ったベムスターとアブソーバも、ゾフィーとメビウスによって撃破された。 そして、ヤプールがその力を蓄えている異世界ハルケギニアへと向かうゲートを作り出すため、フェニックスネストは 改良型メテオール、ディメンショナル・ディゾルバーRの発射態勢を整える。これに成功すれば、ウルトラ兄弟の 手の届かないところでぬくぬくと力を蓄えるというヤプールの姑息な目論見は崩れ去る。 世界各国や各惑星で暴れまわっていた怪獣たちも、ウルトラ兄弟とGUYSをはじめとする地球防衛軍の総力で 完全に鎮圧されたという報告が入ってきた。怪獣軍団を倒したウルトラ兄弟も、順次ここに向かいつつあるらしい。 空は先ほどまでの激戦が嘘であったかのように晴れ渡り、作戦の成功を祝福してくれているようである。 だが…… 「ディメンショナル・ディゾルバーR、照準誤差修正。発射位置固定」 「フェニックスキャノン、砲口部異常なし。全システムオールクリア」 ディレクションルームに快い緊張感が流れ、リュウはキャプテン席で準備が整うのをじっと待っていた。胸中では、 みんなはできる限りのことをしてくれた、今度は俺たちがなにがなんでも道を切り開く番だと、強い決意が赤々と 燃え滾っている。 「隊長、ディメンショナル・ディゾルバーR、発射可能まであと三十秒!」 「ようし、カウント開始。総員衝撃に備えろ。とんでもねえショックがくるぞ!」 主砲、フェニックスキャノンに装填されたメテオールカートリッジに次元を歪めるだけのエネルギーがチャージされ、 砲口部に青白い余剰エネルギーが見え始めた。視認するのは無理だが、部分日食も現在最大値に到達していると 報告も入っている。このときにだけ生まれるわずかな次元の歪み、ハルケギニアへの道をメテオールで一気に こじあけてやる。 カウントがひとつずつゆっくりと流れていき、誰もが固唾を呑んでその瞬間を待ち望んだ。 しかしこの瞬間、フェニックスキャノン発射に意識を集中しすぎて、リュウたちGUYSクルーも、見守っていた メビウスとゾフィーも注意力が薄れていたのはいなめなかった。 怪獣軍団を撃退され、切り札のベムスターもメビウスとゾフィーの活躍で失ったヤプール。けれども、世界各国を 襲った怪獣軍団はあくまで『撃退』されたのであって『殲滅』されたわけではなかった。中には生息地へ 追い返されたり、不利を悟って逃げ出したものも存在する。 そして、倒されなかったものの一部には、ヤプール自身が撤退させたものも存在する。怪獣軍団の中に あってわずかに投入されていた超獣、それは地球攻撃と同時に、ある目的をもって投入され、それらを 果たしたがゆえに異次元に回収された。 その超獣とは…… 「うぬぬ、地球人め、ウルトラ兄弟め。どこまでもわしの邪魔をするつもりだな。だが亜空間ゲートだけは なんとしても開かせん。かくなるうえは切り札を見せてやる。超獣ガスゲゴンよ、ゆけぇー!」 ヤプールの波動とともに、地上に一体の超獣が送り込まれた。細身の体に、食べ物をいっぱいに 詰め込んだリスのような膨れ上がった頬を持った不気味な顔。両腕は太く長い鞭になっている。 出現した超獣は、メビウスとゾフィーに向かって動き出した。その様子はフェニックスネストでも観測されている。 「ドキュメントTACに記録を確認。ガス超獣ガスゲゴンです。マレーシアの天然ガスステーションを襲って 姿を消したものと思われます」 「ちっ! この期に及んでまだ超獣を繰り出してきやがるか。しつっこい野郎だ」 「隊長、ディメンショナル・ディゾルバーR発射まであと十五秒です。どうします!?」 「無視しろ! 今はメビウスとゾフィーにまかせるんだ」 リュウは焦燥を抑えて、カウントダウンに意識を戻した。どんな超獣かは気になるが、今のフェニックスネストに できることはなにもない。それに、発射まであとたった十秒だ、いくら超獣でも間に合うものか。 最終カウントが刻まれる中、ゾフィーとメビウスはガスゲゴンを食い止めに向かった。 「タアッ!」 「テェイ!」 大蛇のような鞭を振り回してくるガスゲゴンの攻撃を潜り抜けて、二人は左右からガスゲゴンを挟み打った。 そして奴がどちらに対処しようか迷った一瞬の隙をついて、腕の鞭を掴まえて地面の上へとねじ伏せる。 「いいぞメビウス、そのまま動かすな」 「はい!」 相手がどういう敵か分析している時間がない以上、二人は攻撃するより動きを封じるほうが得策だと判断した。 怪力を誇るガスゲゴンも、ウルトラ戦士二人に拘束されてしまったのでは身動きすることができない。足を ばたつかせ、口からガスを吐いて振りほどこうとしてくるが、二人はそれに耐えてガスゲゴンの動きを封じる。 「リュウさん、早く!」 ただの数秒が恐ろしく長い。ガスゲゴンの吐き出す毒ガスに耐えながら、メビウスの目に上空の フェニックスネストが太陽を反射してまばゆく映る。その突き出した砲門に光が収束し、メビウスとゾフィーの 耳にリュウの叫びが飛び込んできた。 「ディメンショナル・ディゾルバーR、ファイヤー!」 フェニックスキャノンから放たれた光束が空間の一点に吸い込まれていき、空間が渦巻くように捻じ曲がっていく。 空間の歪みを矯正して封じるディメンショナル・ディゾルバーの極性を反転させたRが、わずかに発生していた 別次元へ通じるトンネルを見つけてこじあけたのだ。 「やった! ワームホールが開いたぜ」 以前にハルケギニアへ通じるゲートを開いたときと同じ形の時空の穴。最初はしみのような小さなものだったのが、 次第に大きくなっていき、やがて黒雲と見まごうような大きさへと成長していく。皆既日食に比べたら微小すぎる ほどに小さな空間の歪みだったので不安だったが、天才フジサワ博士の設計は正しかったようだ。 リュウはワームホールが安定に向かっているのを目視すると、オペレーターに確認を命じた。 「どうだ? 向こうとつながったと確認できたか」 「空間座標の固定は間違いないはずです……しかし、実際につながっているかはやはりくぐってみないことには 断言できません」 当たり前の答えが返ってきたことにリュウは落胆はしなかった。すでに宇宙に手を伸ばしている地球人類にとっても、 異次元に関する研究はまだまだ未知数の部分が多すぎる。第一、自由に次元に手を加えられるならば、 とっくの昔にヤプールに攻撃をかけているだろう。ならば、確実にハルケギニアに通じたかどうかを手っ取り早く 確認する方法は一つ。 「よし、向こうにいるセリザワ隊長と、平賀才人のメモリーディスプレイに通信を送ってみろ」 「G・I・G、しかしゲートが安定するまでにあと数分かかりますので、少し待ってください」 二人ともメモリーディスプレイは肌身離さずに持っているはずだから、応答があればハルケギニアに通じていると考えて 間違いはない。そうすれば、ヤプールに対してはじめて攻勢に出られる態勢が整う。向こうの世界でヤプールが 強大化しているのは今回の攻撃の規模を見ても明白だが、いくらヤプールでも本拠地を直撃されればたまったものでないはずだ。 ともかく、ゲートを開くことには成功した。ヤプールの大攻勢を跳ね返して、俺たちの勝ちだとリュウは思った。 ヤプールも最後に悪あがきに超獣を送り込んできたが、たった一匹でどうなるものでもなかった。ガスゲゴンは 今になってようやく二人の拘束から逃れて、鞭をふるって反撃に出ようとしているが、二人のウルトラ戦士は 余裕を持ってかわしている。 リュウはメビウスとゾフィーを援護するぞと、フェニックスキャノンを通常モードに切り替えろと命令した。 だが、砲手がG・I・Gと答える前に、ガスゲゴンのデータを検索していたオペレーターが悲鳴のように叫んだ。 「隊長だめです! ガスゲゴンを撃ってはいけません。奴の体の中には、可燃性のガスが充満しています。 もしガスに引火することになれば、基地が丸ごと吹っ飛んでしまいますよ」 「なんだって! まずい、ミライ、サコミズ総監!」 リュウの必死の叫びが、光線技で攻撃をかけようとしていたメビウスとゾフィーをすんでのところで止めた。 ガスゲゴンはかつて超獣攻撃隊TACの大気観測用人工衛星ジュピター二号を乗っ取り、自分の卵にして 地球に侵入してきたことがある。ジュピター二号の外装をガスタンクに見せかけ、ガスコンビナートでまんまと 好物のガスを大量に吸収したガスゲゴンは、いわば動く爆弾状態で孵化した。これにはTACやウルトラマンAも うかつな手を打てず、かろうじて宇宙空間に運んで爆破することで勝利している。 今回ガスゲゴンはマレーシアのガスステーションを襲って、大量の天然ガスを吸収しているため条件は昔と同じだ。 下手に火花の出る武器で攻撃をかけたら半径数キロは焼け野原になってしまう。リュウはヤプールのもくろみは 基地全体の破壊かとあたりをつけ、地上の隊員全員に地下への退避を警報するのと同時に、ガスゲゴンへの対策を練らせた。 「ガスゲゴンへはガス中和剤および冷凍弾での攻撃が有効と思われます。効果時間は短いですが、一時的にでも 動きを止められます」 リュウは「よしそれでいこう」と思った。ほんのわずかでも動きが止まれば、メビウスとゾフィーに宇宙に運んで もらえる。怪獣を宇宙に移送できるGUYSの装備は重力偏向板があるが、これは準備に大量の時間がかかるために 今は使えない。 しかし、GUYSが対策を打つより早くヤプールは次の手を打ってきた。 「これは! ガスゲゴンの直上に次元の変動と強力なヤプールエネルギーが発生しています」 「また新しい超獣が出てくるってのか!?」 「いえ、この反応は超獣ではなく……隊長!」 「なんだと!」 オペレーターが示したデータを見せられたリュウは愕然とした。そこには、超獣出現のための大型亜空間ゲートではなく、 もっと小型で超獣が通れるようなものではないが、その奥に強力な破壊エネルギーが渦巻いている。まさかヤプールは、 リュウはヤプールの目論見に思い至って愕然とした。まさか、いくらヤプールでもそこまで残忍なことは。 だが、ヤプールは悪の結晶体。あらゆる善の逆がヤプールなのだ。それは自らが生み出した子ともいうべき存在に 対しても変わらない。ヤプールは空間を通した目でガスゲゴンを見下ろし、邪悪な笑いを浮かべた。 「人間ども、そしてウルトラ兄弟。貴様らの思い通りには絶対にさせんぞ! 最後に笑うのはこのわしだ! ガスゲゴンよ、 我々の勝利の糧となるがいい。やれ!」 わずかに開いた次元の裂け目の奥の目が光り、強力な破壊光線が放たれた。しかし光線が狙ったのはメビウスたち ではなかった。ガスゲゴンを直撃し、不意を打たれた形となったガスゲゴンは断末魔の声をあげて倒れこむ。 「しまった。メビウス、ゾフィー逃げろ! 爆発するぞぉ!」 リュウの悲鳴が届いた瞬間、ガスゲゴンの死体から青白い火が漏れた。光線の熱エネルギーが皮膚を透過して 内部のガスに引火したのだ。炎は瞬間的に全体に燃え広がり、さらに周辺の空気中の酸素を奪って燃え上がる。 コンマ数秒後には、ガスゲゴンの体内に圧縮されて溜め込まれていた何千トンというガスはすべて気化し、 ありとあらゆるものを焼き尽くすだろう。 上空のフェニックスネストにも炎は迫り、回避する余裕はすでにない。 まさか、勝利のために超獣を犠牲にするとは。人間をはるかに超える動体視力を持つメビウスとゾフィーは ガスゲゴンが炎と化すのをはっきりと見ながら、やつの悪魔性をまだ甘く見ていたことを悔やんだ。だが、このままではいけない。 「メビウス、飛べ!」 ゾフィーはメビウスに命じると同時に、自らも脚力の限界を超えて駆けた。サコミズの心も持つゾフィーには、 GUYS基地のどこが弱いのかわかっている。フェニックスネストが飛び立った跡、そこはシャッターで閉鎖 されているといっても構造的にもろい。そこから炎が入り込めば、地下のクルーは蒸し焼きか窒息死を免れない。 ゾフィーは自らの体をもって地下への炎の侵入を全力でふせいだ。 そしてメビウスも全力でフェニックスネストを守るバリヤーを張り巡らせた。 『メビウスディフェンスドーム!』 球形のバリヤーがフェニックスネストを覆い、爆発の炎から守った。しかし本来自分自身しか覆えない バリヤーを大きく拡大させてしまったために、ウルトラコンバーターから供給されるエネルギーをプラスしても まかないきれない。 「ウァァァッ!」 二人のウルトラマンのカラータイマーが一気に赤に変わり、爆発の衝撃波はなおも続いていく。 フェニックスネストも自身の安定を保持するだけで精一杯だ。だが、そんなことなど問題にもならないような凶報が リュウの耳に飛び込んできた。 「大変です。亜空間ゲートが爆発のショックで安定が乱れて、縮小しはじめています!」 「畜生!」 爆発の衝撃波は、まだ不安定だった亜空間ゲートにも大きなダメージを与えていた。ようやくウルトラ戦士や 戦闘機が通れるほどに大きくなっていたワームホールが、センサー上でみるみる小さくなっていく。 ヤプールの真の狙いはこれだったのか、歯軋りするもののどうすることもできない。 火焔に包まれる赤一色の世界の中で、邪悪な思念に変わってヤプールの勝ち誇った哄笑が響く。 「ファハハハ! 見たか愚かな人間どもめ、これで貴様らは我らの世界に攻め入ってくることはできまい。 このままとどめを刺してやりたいところだが、ほかのウルトラ兄弟も近づいてきているようだ。今回は 見逃してやるが、次は今回とは比べ物にならない戦力で一気に滅ぼしてくれる。ウワッハッハハハ!」 暗黒の笑いが遠ざかっていき、ディレクションルームには落胆の声が流れる。しかし、指揮官には絶望する権利はない。 リュウは酷は承知でオペレーターたちに叫んだ。 「まだだ、まだ終わってねえ! まだ希望はある。セリザワ隊長か、才人の野郎のところへ通信をつなげ! こっちの 世界でなにがあったのか伝えるんだ。急げ、ゲートが閉じちまう前に」 「じ、G・I・G!」 はじかれたようにオペレーターたちは動き出した。まだやれることがあるということが、絶望的な状況でも 彼らに働く意欲を取り戻させたのだ。ウルトラマンヒカリ、セリザワ・カズヤが向こうにはいる。それに平賀才人、 事故で偶然ハルケギニアに転移させられてしまった普通の高校生、けれど日本とはまったく違った社会環境で生き抜き、 なじみも薄い世界のために命を懸けてウルトラマンAに選ばれた彼ならば、なんとかできるかもしれない。 爆発の影響もようやく薄らぎ、空が普通の青さを取り戻す。しかしゾフィーは体力を使い切ってひざを突き、 メビウスはエネルギーを使い切って浮いているのがやっとだ。 「ミライ、大丈夫か!」 「僕は……大丈夫です。それより、ゲートが」 「心配するな。望みは残ってる。それよりお前は自分の心配をしていろ」 メビウスは消耗した体ながら、フェニックスネストが墜落しないように支えて着陸させてくれた。そのまま倒れこみ、 消滅するようにしてミライの姿に戻る。ゾフィーも大きく消耗した様子で、立ち上がったもののカラータイマーの 点滅は激しい。 そのとき、ゾフィーは両手をつき合わせて小さなリング状の光線を放った。その光のリングは地上に降りてくると、 多数の光輪を放って、その中からサコミズの姿が現れた。どうやら、サコミズのほうは不調は少ないようで、 メモリーディスプレイでこちらの無事を確認すると、気を失って倒れているミライのもとへと走っていった。今頃は カナタたちも担架を持って駆けつけているだろう。 もしこの二人がいなかったら、フェニックスネストごと自分たちは灰になっていたかもしれない。ヤプールの執念、恐るべし。 しかし、このままヤプールの勝ちにさせてしまうわけにはいかない。この絶望的な状況から、逆転を可能にする 一手は、希望は残っている。それをハルケギニアの才人のところへ届けなくてはいけない。リュウは閉じようとしている 亜空間ゲートをじっと見上げているゾフィーとともに、今できる唯一のことを成し遂げるべくマイクをとった。 「こちら地球だ。おい聞こえるか! ハルケギニアに届いてるか? 才人! 聞こえたら応答しろ」 地球からハルケギニアへ行く望みは、ヤプールの執念によって砕かれた。しかし、ほんのわずかに開いた道を 通じて、希望は地球からハルケギニアへと向かっていく。 場所をハルケギニアのガリアにいる才人たちに戻し、電波に乗ったリュウの声は才人のメモリーディスプレイまで たどり着いていた。だが、不完全な亜空間ゲートを通過するうちに電波も劣化し、激しいノイズは聞き取ることを 極めて困難とした。 〔こち……ちき……聞こえるか? ハルケ……才人!〕 「この声は、リュウ隊長! おれです。聞こえますか!」 才人からの応答は地球に届き、リュウは笑みを浮かべていた。フェニックスネストの大コンピュータで処理を おこなう地球側の感度は、才人の側より格段にいい。リュウは早口で地球で何があったのかを伝えていった。 地球での怪獣軍団との戦い、しかし亜空間ゲートを開くことには失敗したこと。 だが残念なことに、それらの情報の半分はノイズにかき消されて才人には届かなかった。それでも彼は声色と、 わずかに聞き取れる単語の組み合わせから、地球で危機的状況が起こって、GUYSがこちらに来れなくなったことだけは理解した。 「リュウさん! ヤプールはこっちでも本格的に暴れ始めたんです。すでに、エルフの国の一部がやつに占領されました。 やつは以前よりもはるかにパワーアップして、なにか恐ろしいことを企んでます」 〔な……れ……そっちでも……俺たちは、もう一度亜空間ゲートを……かかる。そ……大変……〕 ノイズはどんどんひどくなり、音声も小さくなって聞き取れなくなっていく。ゲートが閉じかけているのだ。才人は 焦る頭の中でルイズといっしょに思いつく限りのことを地球に届けようと叫ぶ。どこまで届いているかは未知数だが、 地球を守り抜いてきたGUYSならば、どんな小さな情報でも希望につなげてくれるはずだ。 しかし現実は残酷に、二つの世界をつなぐ糸を細くしていく。恐らく聞き取れるのもあと数秒、話せるのもあと一回。 才人はリュウの最後の言葉を聞き取ろうと耳にすべての意識を集中させた。 〔いいか……そちら……ん……向かっ……お前の銃……協力し……着くまで……がんばれ!〕 そこまでで、受信不可能と判断したメモリーディスプレイは通信を切った。空に現れていた不可思議な月食も、 ワームホールと連動していたと見えて、元の青い月に戻っている。つまり、地球とハルケギニアを結ぶ糸は、 ウルトラ兄弟の支援を望む希望も、才人が地球に戻る期待もすべて、水の泡となってしまったことになる。 「なんてこった……」 電源を切ったメモリーディスプレイを下げて、才人は落胆を隠しえない様子で、窓枠に手を置いてうなだれた。 そんな才人の様子に、ルイズは「大変なことになったわね」「そんな落ち込まれたら、こっちまで暗くなるから やめなさいよね」「あんたから元気をとったらなにが残るの?」など、声をかけようとして、喉まで出掛かったところで 押しとどめた。 ここ三ヶ月、才人がGUYSへの正式入隊を果たすためにどれだけ努力を重ねてきたか、ずっとそばにいたルイズは よく知っている。ガンダールヴでなくなった今、腕っ節は本職の戦士に及ぶべくもなく、知力もよく言って並といえる 程度の才人にとって、GUYSへの入隊は夢であると同時に大きな目標だったのだ。ルイズも、死ぬほど努力して 報われない気持ちは痛いほど知っているから、下手な慰めが逆効果になってしまうことがわかる。 GUYSの皆やウルトラ兄弟の援軍が期待できなくなったのも極めて痛い。果たして、彼らが再度地球から こちらまでのゲートを開くまで、自分たちと数人のウルトラマンで食い止めきれるのだろうか? 大きすぎる 重荷を一気に背負わされてしまったことに気づいたとき、才人と同じプレッシャーがルイズの心にものしかかってきた。 けれども、押しつぶされてしまうわけにはいかない。背負っている荷物は、誇りや期待だけではない、文字通りの 『全て』なのである。負ければその先はなく、やり直しも道の切り替えも許されない。子供のころに魔法ができなくて 逃げ出していたようにするわけにはいかない。 ルイズは、今の才人に自分がかけるべき言葉はなんなのかを必死で考えた。ここで黙っていて、どうして パートナーを名乗る資格があるだろうか。才人を愛しく思う気持ちが、才人の心の根幹をなす言葉をルイズに思い出させた。 「才人、しっかりしなさいよ! あなたが勉強してるとき、よくつぶやいている言葉があるでしょう? ひとつ、土の上を裸足で走り回って遊ぶこと。 ひとつ、天気のいい日にふとんを干すこと。 ひとつ、道を歩くときは車に気をつけること。 ひとつ、腹ペコのまま学校に行かぬこと。 ひとつ!」 ルイズはそこで言葉を切った。彼女が暗唱したのは、ウルトラ5つの誓い。ウルトラマンジャックが地球に残していった 言葉で、GUYS JAPANでも未熟な隊員たちの支えとして語られ続けてきたと聞いている。そのひとつひとつは、 なんでもない日常の心得を教えたものだが、それぞれに人間として正しく生きるための願いが込められている。 そして最後のひとつ。才人は大きく息を吸って吐き、息を整えると目の光を取り戻して答えた。 「ひとつ、他人の力を頼りにしないこと!」 「やっと思い出したわね。まったく、日ごろ口にしてることもろくに思い出せないなんて記憶力悪いんだから。 そんなので試験なんか受けても落ちてたんじゃない? よかったわね、延期になって」 「ちぇっ、相変わらず人をバカよばわりしてくれて」 「犬扱いに比べたら進歩したと思いなさいよ。ぜいたく言えるような人間の出来だと思ってるの?」 「悔しいが、ごもっとも」 嫌味を飛ばすルイズに、才人は苦笑で答えるしかなかった。頭のよさでも勤勉さでも、ルイズと自分は比べようもない。 何度かルイズの授業には立ち会ったが、すぐに居眠りする自分と違って彼女はいつでも真面目に受けていた。 考えてみたらあの母と姉に育てられたのだ、『怠惰』という言葉はルイズの辞書にはないだろう。もしもルイズが 日本の高校に通っていたとしたら、成績では天地の差をつけられたことは火を見るより明らかだ。 けれど、昔と違って今ではそうしたきつい言葉にも愛情がこもっている。最後の誓いをあえてルイズが言わなかったのは、 この言葉は人から忠告されるよりも、自分で思い出して内面から変えていくべきものだからだ。 「リュウ隊長たちは、必ずもう一度ゲートを開くはずだ。そのときまで、なにがなんでもヤプールを食い止めないとな」 「そうよ。やるやらないじゃなくて、もうやるしかないんだから。けど、他人に頼らなくてもわたしには頼ってもいいのよ。 わたしとあなたは、も、た……他人じゃないんだから」 最後の部分を顔を腫らして言うルイズに、才人は気づかないふりをして、やるべきことを確認するようにつぶやいた。 「急いでトリステインに帰らないとな」 「ええ、もう人間同士で争っている場合じゃない。ガリアは無理でも、国同士がいがみ合いをやめるようにならないと、 とてもエルフでも負けたヤプールには対抗できない。そのためには、姫さまになんとしても会わないと」 巨大な悪に対抗するには、いくら強い志を持っていても個々の人間がバラバラでは意味がない。ヤプールはいずれ、 かつてのUキラーザウルスのような、ウルトラマンの力をも圧倒的に超える超獣を生み出してくるだろう。それに 太刀打ちするためには、ヤプールの力の源である絶望を塗り替えるような希望を人々が生み出さなくてはならない。 トリステインに一日でも早く帰る。その単純だが、明確な目標を得たことが二人の不安を薄めた。明日には 必ず日は昇る。ようやくやってきた睡魔に身を任せて、二人はベッドの中に体をゆだねた。 しかし、希望を見つけようとする世界の中で、邪悪な陰謀はその根を広げつつある。 再びガリア首都リュティス。グラン・トロワの一室において、ジョゼフは舞い戻ってきたジュリオを拍手で歓待していた。 「いや、見事見事。余以外にもあのようなことができる者がいようとはな。月に穴が開き、シャルロットを吸い込んで しまうとは余の浅い想像を超えていた。まさに奇跡! すばらしい」 「お褒めに預かり、光栄に存じます。それよりも、これで我々のことを信用していただけたでしょうか?」 「ふははは、信用か。あのような奇跡を見せられては、余も忠実なる神の僕になるしかないではないか」 しかし笑いながらジョゼフは、ただし信頼はしていないがな、と内心で冷たい目でジュリオを見ていた。こいつは どうせ、最後にはその奇跡の力で背信者である自分を始末しようとするだろう。なら、どちらが可能な限り相手を 利用しつくし、絶妙のタイミングで裏切るか……なかなか面白いゲームだと、ジョゼフは久しぶりに心地いい高揚感を 感じ始めていた。 「ともかく、疑って悪かったなチェザーレ殿。だがしかし、せっかく自由になりかけたシャルロットを再び母親から引き離して やるとは、そなたも人が悪い。仲間の手を必死に握ろうとするシャルロットの顔を見たときは、余もぞくぞくしたのだぞ。 ところで、シャルロットは死んだのかな?」 自らの姪が消滅してしまったというのに、まるでそれとは逆の表情でジョゼフは尋ねた。 「さあ、不安定な時空の歪みに吸い込まれた以上、行き先は見当もつきませぬ。生き物のいない不毛の荒野に 飛ばされるか、空気すらない真空の宇宙に放り出されるか。いずれにしても生きている可能性は低いかと。しかし、 仮に生き残ることのできる世界にたどりつこうと、この世界に戻る方法はありません。永遠に、どこかの時空をさまよい続けるでしょう」 「ふっ、むしろ一思いに死なせてやったほうが幸せな仕打ちだな。しかしそこまでしても、余の心が痛むことはなかったな。 まったくいつになったら余は、昔のような心を取り戻せるのだろうか」 一瞬悲しげな表情を見せたように見えたのは、この世界への深い絶望か、それともジュリオの錯覚か。自らは望まず、 天の気まぐれで与えられる才能の違いだけで運命を狂わされた兄弟の悲哀は、他人のジュリオには推し量りようもない。 ジュリオはそれは残念でしたねと事務的に答え、続いても歌うように澄んではいるが人間味のない声で言った。 「シャルロット様の使い魔とお母上、ご友人は我々が捕らえてあります。お会いになりますか?」 「いいや、らちもあるまい。だがゲームの駒としてはまだ使い道もあるかもしれないから、幽閉だけはしておけ。 これからの対戦相手には、シャルロットの友人たちも多くなるだろうからな」 「では、そのように」 再びうやうやしくジュリオは頭を垂れた。そうしてジョゼフは、もうタバサのことなどは忘れたように楽しげな笑みを浮かべた。 「さて、それではこれからはじめるゲームの設定でも決めていくか。そなたらと余の手駒を合わせれば、世にもおもしろい 遊びをハルケギニアで繰り広げられよう。いや、そなたらのものはあくまで『奇跡』であったな。あの黒い怪物も、教皇陛下の 与えたもうた奇跡によって生み出されたものなのか?」 「正確には少し違いますが、まあ奇跡の産物と思っていただけてけっこうです。人間の力によって起こしえぬ出来事を、 奇跡と総称するのでしたらば」 「まあ深く追求するのはやめておこう。さて、ジュリオ・チェザーレ殿、さっそくで済まないが余は貴公らのどんな期待に 応えればいいのかな? 虚無に関することはうけたまわるが、教皇どのは余にさらなることを求めていると思うのだ。 おっと、これは自意識過剰だったかな?」 「いいえ、ご慧眼のとおりです。我々は陛下に最高のゲームの舞台を提供しようとするにあたり、プレイヤーに 退屈な思いをさせようとは思っておりませぬ。ですがとりあえずは、我々は陛下に力をお見せしましたが 我々のプレイヤーとしての力量はまだお見せしておりませぬ。陛下を失望させぬためにも、まずは我々が 軽くデモンストレーションを起こしましょう」 「ほう、それはまことに念のいったことだな」 「陛下はスリルを楽しむタイプでありましょうが、我々には聖地という確固たる目標がありますため、慎重に 駒を進めるのが基本です。ただ、ゲームは様々な個性のプレイヤーがいたほうがおもしろいでしょう。それにあたって、 ひとつ陛下からお譲りいただきたいものがございます」 「ほう……?」 ジョゼフはジュリオの申し出に、興味深そうに目を細めた。そして、ジュリオがジョゼフから譲り受けたいというものを 聞くと、惜しげもなく提供すると答えた。 「あんなものでよければ持っていくがいい。しかし、もっと破壊力のあるおもちゃはあるのに、そんなものでいいのか?」 「ご冗談を、あなた様はこれがすでにどういうものなのか、使ってご存知のはずです」 「ふっ、確かに実験はしたが、中途半端な効果で兵器としては欠陥品だ。肉体強化こそできるが、理性を失って しかもすぐに絶命してしまうのではものの役に立たん。量だけはあるが、頑強な鉄の筒に包まれていて 取り出すのも面倒だしな」 「兵器としては欠陥品でも、使いようによってはおもしろい結果を生みましょう。ナイフが人を刺し殺すだけでなく、 りんごの皮をむくこともできるように」 「なるほど、しかし思考が単純な余には見当もつかんな。よろしければ、ご教授願えないものかな」 そう言いながら、ジョゼフはジュリオの企みを半分は看破していた。確かにこれをそういう使い方をすれば、 一国を滅ぼすことも可能だろう。だが、それではあまりにも簡単すぎてつまらないのでやらなかったのだ。 だがそれをこいつらは、余を楽しませることも含めてできるというのか? 「それはお楽しみということに。手始めに、我らのゲームの相手となる方々に宣戦布告をいたしてきます」 「では、お手並みを拝見させてもらおうか。楽しい見世物を期待しているぞ」 「ご期待に添えるよう。そして我らの悲願の地への第一歩となるよう、微力を尽くしてまいります」 ジュリオは最後に、絵画の天使も見惚れるような美しい会釈をして立ち去っていった。 謁見の間に一人になったジョゼフはしばし、彼が立ち去っていった扉を見つめていたが、やがて視線を天井の シャンデリアに移した。奴らが、あの悪魔の薬を手に入れたことでどういう行動に出るか、非常に興味深い。 ジョゼフは、チャリジャのやつは拾い物だと言っていたそれのことを思い出していた。奴は確か、自分の世界に近い 亜空間をさまよっていたところを発見し、内容物が自分の商売に役立つかもしれないと思ったから回収したと言っていた。 なんでも、元は地球とかいうところで作られたものらしく、これが入っていた大きな筒のようなものはロケットというらしいが、 聞いてもわからなかったのでそのへんにしておいた。 肝心の中身のほうも、チャリジャが薬品として生成したものがほんのわずか。それを試しにリッシュモンに反乱を 起こさせようとしたときに道具として与えたが、結局決定的に状況を動かす役には立たなかった。チャリジャのほうも、 信用性に欠けるので商品化はあきらめたらしい。名前は確か……そろそろ夜も遅いせいか、眠くなってきて思い出せない。 ジョゼフは寝室へ向かい、控えていたシェフィールドに下がるように命じると、がっちりした巨体をシーツの上に ゆだねた。目をつぶる前に、閉めるのを忘れたカーテンから沈みゆく月が見えた。 「シャルロット……いまごろ、お前はどんな空の下にいるのだろうかな?」 ぽつりと、思い出したようにつぶやいたジョゼフは、そのまま心地よさそうに高いびきをかき始めた。シャルロットの 死に様を見れないのは残念だが、生きていたとしてもどこか異郷の地で老いさらばえて、故郷を思いながら絶望して 野垂れ死ぬのもいいだろう。いくらお前でも、異世界から戻ってくることは不可能だろうからな。 ガリアとロマリアが水面下で手を結び、世界はさらに混沌への道を歩みつつある。 しかし、ジョゼフやジュリオの思惑とは異なり、タバサはまだ生きていた。 「ここは、いったいどこなの……?」 目が覚めたとき、タバサがいたのは不毛の惑星でも真空の宇宙でもなかった。そこはハルケギニアと同様に、 人間が生きていくのに必要なだけの空気や重力を持った星だった。水もあった、緑もあった、そして人もいて 街もあった。しかし…… 「あの……」 「? ? ! ?」 「……」 街をゆく人に話しかけてみても、言葉が通じない。道に落ちていた新聞らしい紙を拾ってみても、文字が わからない。見たこともない、大きくて四角い石の塔のような建物が見渡す限りに続いており、道幅も トリスタニアの何倍も広い。驚いたことに、道路はすべて白や黒の石のようなもので固められていて、土や石畳の ハルケギニアの道よりはるかに滑らかだった。そこをいろんな色や形をした鉄の車が何百、何千両も人を 乗せて行き来している。 こんな大きくて人の大勢いる街は、ハルケギニアで一番大きな国であるガリアにもない。 いったい……どれほど遠いところまで飛ばされてしまったんだろう……? タバサは、恐らく公園と思える噴水のある広場でベンチに腰をかけてとほうに暮れた。 見慣れぬ街、見慣れぬ格好の人々。少し考えただけでも、自分がハルケギニアから絶望的なまでに 遠い国に送り込まれてしまったんだということがわかる。これからどこへ行き、どうすれば帰れるかまったく 見当もつかない。 歩いている人間にしても、ハルケギニアではほとんど見かけない黒髪の人ばかりだ。タバサは、彼らの容姿が 才人と酷似していることから、彼の国に来てしまったのかと思ったが、だからといってどうなるものでもなかった。 しかも、唯一の頼みであった魔法の杖も、こちらの世界で、公園の芝生の上で気がついたときには どこかに消えてなくなってしまっていた。杖が無くては、比類なき戦士のタバサも非力な少女に変わりない。 幸い、タバサの身につけていた学生服はこちらの世界でもそう不自然なものではないようで、道行く人も 特に気に留めた様子もなく歩き去り、怪しまれることだけはなかった。とはいえ、頼るべきものもなく、見知らぬ 異国の地に一人放り出されたタバサは孤独で、あまりにも無力だった。 やがて不安を紛らわせるためにタバサは歩きだした。目的地も無く、人の波に乗ってさまよった。 ここでは人と車の通る道がはっきり分かれているらしく、そこを横切るときは白い縞模様の書かれているところを 通らないとだめらしい。 何か大きな建物のある場所で、大勢の人が四角くて大きな車に乗ったり降りたりしているところから、ここは 乗り合い馬車の駅のようなところなのだろうとあたりをつけた。異世界とはいえ、人間の生活するところでは 似たようなルールが適用されていくものらしい。 街はとても大きく広大で、タバサの足で行けども行けども終わりはなかった。 「お腹、すいたな」 なにかの食品を売っている店からの甘い香りがタバサの鼻腔をくすぐる。しかし注文の仕方はわからないし、金はない。 第一間違っても盗みなどはしたくない。 空腹にふらつき始めながら、それでもタバサは歩き続けた。そうして、太陽が傾き始め、夕方に入り始めるころ、 タバサの目の前にひときわ大きな建物が現れた。 「ここは……学校?」 確信があったわけではない。ただ、十八前後と見える若い男女が大勢行き来していて、広い庭と立派な建物が、 なんとなく母校の魔法学院の雰囲気を思い起こさせたのだ。 どうやら時間帯から講義はすでに終わって放課後らしく、和やかな雰囲気で場は包まれている。タバサは、どうせ ゆくところもないのだからと、校門から構内に足を踏み入れた。中では、まだ居残っている生徒がタバサの青い髪に 目をとめて何人も振り返ってきた。こっちでも若者が好奇心旺盛なのは変わらないようだが、タバサには話している 意味はわからない。 構内を適当にさまよううちに、キャンパスらしい場所に出た。そこでは、男女がおしゃべりしていたり、学食で 買ったのかもしれない菓子をつまんだりしていた。 タバサはそこもなんとなく通り過ぎるつもりだったが、ベンチに座っている一人の青年に目が留まった。 「あれ、サイトの持ってたのに似てる」 その青年がひざの上に乗せて、なにか指先で操作しているような機械にタバサは見覚えがあった。確か、 才人が故郷から持ってきたもので、ノートパソコンとかいっていたような気がする。タバサは興味のままに、 その青年のそばに駆けて行って、ずいと覗き込んだ。 「わわっ! なんだ」 タバサには意味はわからなかったが、彼はそう言って驚いていた。無理も無い話だが、覗き込んだタバサも 驚いていた。なにか、とてつもなく精巧な図形や文字が映し出されて、しかも動いている。パソコンを間近に はじめて見るタバサは、それが以前見たガンクルセイダーのモニターと重なって見え、思わず見入っていた。 そのとき、画面に飛行機を擬人化したようなキャラクターが現れて、青年に話しかけた。 「おや? 新しいお友達ですか」 「違うよ。この子が勝手に……ねえ君、どこのクラスの子? もしかして、留学生」 青年はそうタバサに話しかけるが、当然タバサにはわからない。彼は言葉が通じないことを知り、さらに何ヶ国語を 使って話しかけたが、やはり通じるはずはなかった。けれど、熱心に話しかけてくる様子が人との交流に飢えていた タバサの気を引き、タバサもなんとか応えようと身振り手振りをふる。 「困ったな。これでも通じないとなると、どこの国の人だろう?」 彼はまさか異世界の人間だとは知らずに、本気で困ったようだった。それでもごまかして逃げ出そうとはせずに、 真摯に相手を続ける姿勢から、彼の人柄がわかるだろう。と、そこへ彼の友人と思われる数人の青年たちがやってきた。 「おーい、なんだここにいたのか」 「トオル」 「探したぜ。お前がいないと量子物理の研究レポートが完成しないんだからな」 「ごめん。僕も卒論のまとめがおしてて。すぐに行くから」 「頼むぜ。ん? その子は……ははあ、お前いまだにどこの女子にも手を出さないところから、そういう趣味だったのか」 「なっ! 違うよ、この子がいきなり僕のところに来たんだ。僕はけっしてそんな趣味はない」 友人のたちの悪いジョークに、彼は怒ってみせた。もっとも、友人たちのほうもジョークの域を超えようとはせずに、 軽く謝罪すると彼に事情を聞き、誰かの心当たりはないと応えた。 「迷子かな。教授たちに知らせるか?」 「警察のほうがよくないか? にしても、青い髪なんて珍しいな。染めてるわけでもなさそうだし、どこの国の子だろう」 「言葉も通じないって? それじゃ連れてくのも難しいな」 彼の友人たちは、それぞれ話し合って考えたけれども、彼の窮地を救う方法は思いつかなかった。そして最終的に。 「よし、じゃあとりあえずお前が引き取って帰り先を探してやれ」 「ええ! なんで僕が」 「だって、こういう不可思議なことを担当するのが仕事だろ? 頼むぞ、我夢」 この出会いが、その後の未来にどんな影響をもたらすのか、想定できている者は全宇宙にただ一人としていない。 続く 前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔
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2月11日 南京国际委员会遇到的几个问题 2月11日(フィルムのこと) 1938年2月12日 2月11日 今天,我们的苦力“钱痢”(外号)步行回农村老家,他老家离城有3小时的路程。我很担心,他的家人是否还活着,他怎么能找到他们。据说,外面的日军杀人如麻。 刚刚传来一条消息:麻生将军所称的具有良好纪律的日本军队的一个士兵闯入民宅,屋内住有一位妇女和她两个女儿。这个士兵想要强奸其女,遭到反抗,随后,他把这3位妇女锁人屋内,纵火烧屋。一个女儿被烧成了焦炭,母亲脸部严重灼伤,此案正在调查中。 辛德贝格带来一条更糟糕的消息,这次说的是中国强盗,共4人,他们猜想某老乡家藏有钱财,于是,他们把他的四肢捆绑起来,吊挂在火堆上烤,强迫他供出藏钱的地方。我们这是在亚洲啊!此类暴行听得太多,就会想家的。 上海传来一条好消息:上海方面已把100吨蚕豆装船发往这里,这正是我们治疗脚气病所求之不得的。地平线上出现了一丝曙光! 张正在张罗木料(我想做几个箱子,把能带走的东西全部装箱运走),谁知道,是否还有机会与南京重逢。于是我想,把能抢救的财物全部带走,东西不包装是保存不好的,尤其是在这个地方。礼和洋行还有一只空箱子,施佩林想把它弄来。 下午1时许,与英国炮艇“蟋蟀”号的军官一起在罗森博士那儿用午餐。他们都很友好。遗憾,我的行装还没收拾好,否则,我明天也可随“蟋蟀”号驶往上海。 荷兰大使馆的博斯先生从上海来此作为期3天的访问,以察看该使馆的房子。根据他的请求,给了他一份我们汇编的材料: 南京国际委员会遇到的几个问题 迫切希望与日本当局合作以求解决 1938年2月10日 1.恢复秩序和纪律问题 不论是在为返回原来住所的难民开放的安全区外的5个新区,还是在安全区界内,日本士兵都必须尽力恢复秩序和纪律。松井将军前不久在南京时,于2月7日重新作出此项规定。有迹象表明,大马路及其附近的情况有所好转。但是,大马路以外的居民还深受其苦。依我们看,日本军事当局只有严明纪律,加强措施,严格规定日本士兵只许逗留在指定的区域内,这个问题才能得以解决。 2.食品供给问题 时至今日,日本当局共交付了5200袋大米和1万袋面粉,以解决平民的供给问题。这些粮食是提供给自治委员会出售的,其中包括不予销售的2000袋大米,这2000袋米是无偿分配给已返回原住所的难民的,然而直到现在才落实了几百袋。当前,既没有可出售的,也没有供无偿分配的储备粮。日本当局已同意把足够数量的燃煤运进安全区,以保证粥厂的开伙。2月8日,自治委员会得到了2000加仑汽油,减少了运输食品和燃煤中的困难。 这次慷慨提交了9000袋面粉(包括在上述的1万袋之中),大大改善了上一周的缺粮状况,但仍没有为今后定期供应做好准备。对25万难民每天起码供应2000担即1600袋大米,不做好这样的准备,难民的食品状况就很危险。要解决这个问题,日本当局或者从这里的仓库提取必要的储备粮,或者开放通往南京的运输线,以便把食品从后方或从上海直接运往南京。 国际委员会请求同意它调拨原南京市政府分配给它的1.0933万袋大米和1万袋面粉,以无偿分配给安全区内外的难民。国际委员会还声明,它愿意与自治委员会合作处理好粮食分配工作。我们考虑到,至今仍以赈济口粮为生的难民有5万人,这个数字会在不久的将来急剧增长,因为百姓的私粮业已告罄,而经济尚未复苏。另外,还考虑到,这些平民起码到4月份还要靠免费分发的粮食生活。如果这样,经我们核算,上述的米面储备足够无偿供应给那些急需的难民,确保他们以后3个月的生活来源。 如要预防疾病和瘟疫的蔓延(有报告说,已发现了几例脚气病病例),必须给那些至今仍依靠赈济口粮生活的难民和其他只剩有大米而买不到别的食品的人补充其他种类食品。现在,城里很难买到各种豆类。不容忽视的是,中国老百姓多半是从豆腐中获取蛋白质和维生素B的,而如今市场上豆腐已根本见不到。因此,老百姓的营养状况是够糟糕的了。我们请求日方能同意我们从上海购买豆类及其他补充食品,并用船运到南京,600吨这样的食品大概足以满足3个月的需求了。 3.医院和卫生所的人员问题 自从建立安全区以来,医药卫生设备成为我们最大的烦心事,这也是我们组织的一个薄弱环节。我们侥幸遇到一个比较温暖的冬天,没有暴发疾病。但是,难民收容所里少不了我们无法处理的病例和分娩。春天即将来临,病人人数肯定会有所增加,特别是前两个月,难民们光喝稀粥,身体虚弱,抵抗力不强。 我们已经为两个美国医生和两个美国女护士申请了入城许可证,以便大学医院可以扩大它的门诊部,并把医疗工作拓展到各难民收容所。(虽然一部分难民离开了难民收容所,但我们估计留下来住在收容所里的难民可能还有数万人。日本人根据他们的登记,估计今天在安全区内的市民还有16万。) 上海的美国红十字会现在已经恳请南京的国际红十字会,向它提交在南京开展救援工作的建议和计划。南京委员会认为,考虑到社会医疗工作十分薄弱,应该在不同的城区建立起4个医疗所。这是非常迫切的,而且很有必要,因为回到了原来住所的难民们住得太远,无法回到大学医院来治疗。 然而,有关医疗工作的根本性问题仍是缺少医务人员。城里虽有一批中国医生 和护士,但是其中大多数人受教育程度都不够。他们可以做优秀医生和护士的助手, 但是他们不能组织或独立工作。因此我们迫切需要为我们所聘请的医生和女护士取 得入城许可证。 总而言之,我们的要求非常简单,可以概括如下:我们请求日本军队恢复驻城 部队的秩序,让我们运进粮食,发给我们为我们的医生和女护士申请的入城许可证。 签名:刘易斯 S.C.斯迈思 秘书 又及: 2月11日,今天又获准供应一批大米,但数量尚未确定。此外我们还得到消息, 蚕豆已装上“万通”号轮船运往这里,对此我们非常感激。 这篇报告是根据(荷兰大使馆)博斯先生的愿望而写成的,交给他供内部使用。 2月11日(フィルムのこと) 约翰·马吉牧师已经拍摄了残暴罪行的纪录影片。罗森博士让人在上海制作一部拷贝,他想把拷贝寄到柏林。据说以后也要给我一部拷贝。我暂时把各个场景的解说附在后面。影片中提到的好多伤员我都看见过,有几个人在死前我还和他们说过话,其中有些人的尸体,鼓楼医院还让我在停尸房看过。 约翰·马吉牧师关于他的影片 《南京暴行纪实》的引言和解说词 引 言 下面放映的画面只能让人简单了解一下1937年12月13日日本人占领南京之后发生在该市的无法用言语描述的事件。假如摄影师(约翰·马吉牧师,南京安全区国际委员会委员和国际红十字会南京分会主席)有更多胶卷和更多时间的话,他就会拍摄下许多其他的场景。他像其他人那样,这期间从早到晚忙着保护这个城市的居民,或是以某种方式帮助他们,因此偶尔才有时间去摄影。此外他还必须非常小心谨慎地行动,摄影时千万不可让日本人看见,因为如果让日本人看见,就有被他们砸坏或没收摄影机的危险。因此,他不能直接拍摄处决的镜头,或是拍摄该市几个城区中堆放着大量尸体的场景。教会医院(鼓楼医院)收治了许多伤员和日本人暴行的其他受害者,假如摄影者能在那里逗留较长时间,那么,这部电影的内容必定还要丰富得多。他特别记得一位70岁的老太太,一颖子弹从她肩膀打进去,又从她的背部钻出来。侥幸的是,这颖子弹没有打中其要害部位,伤口很快就愈合了。还必须考虑到这个情况,就是在成千上万受伤的人中,只有极少数可以被送进医院或是为我们所知。在乡下,在小城镇里,也有成千上万的人被杀,我们外国人却无法看到这些暴行,也无法了解到这方面的详细情况,只是到后来才偶尔传来一些这方面真实可信的报告。 看来日本的军官和士兵们都认为,他们有权利对中国人采取任何一种暴力行为,因为中国人是他们的敌人。上级军官把强奸看成是轻微的过失,表面上之所以认为强奸也要被惩罚,只是因为它给外国的公众舆论产生了恶劣的印象,或是出于最高政府部门的一种压力。 为了公正,必须提到,许多日本人也承认他们的一些士兵表现非常糟糕。有两个文字记者对摄影者谈了这样的看法。一个记者认为,这类事件也许是“不可避免的”。一个日本总领事也表示了相同的意见,他承认日本部队确实缺乏纪律约束。这对日本军队是怎样一种评价?! 在一次战争中任何国家里都会沉渣泛起。当然也不可否认,犯罪分子和色情暴虐狂者就利用这机会,放纵自己丑恶的本性。在日本士兵身上所看到的这些残忍和嗜杀成性,在一个今天还崇尚“剖腹自杀”陋俗和让儿童阅读残暴好杀故事的国家里,也许是难以避免的。 把这些场景拍摄下来,并不是为了煽起对日本的复仇情绪,而仅仅是希望所有的人,也包括日本人在内,牢记这场战争的可怕后果,并使他们明白,应该使用一切合法手段结束这场由日本军队挑起的争端。 影片的拍摄者经常到日本去,熟悉这个国家的名胜古迹,知道在它的人民中有许多人具有高尚的精神。要是日本人民知道了这次战争是怎样发生的和怎样进行的,他们的内心就会充满厌恶! 影片的解说词 1号影片 这段影片主要记录了1937年9月到10月期间日本人对南京的空袭。该影片的结尾和2号影片的开头出现有中国的基督教徒,他们于1937年12月19日在安全区一个难民收容所的露天空地做礼拜。 2号影片 画面序号 1)日本部队占领南京后几天,日本轰炸机飞越南京上空。 2)1937年12月16日,上海路。中国妇女下跪请求日本士兵不要杀害她们的儿子和丈夫,他们仅仅是因为被怀疑当过兵而被无情地驱赶在一起。成千上万的平民也被这样用绳索捆绑起来,驱赶到下关的扬子江边、众多的小池塘边和空旷的场地上,在那里他们遭到机关枪扫射、刺刀砍杀、步枪齐射,甚至用手榴弹处决。 3)下关模范村四所村的中国圣公会信徒刘广伟(音译)和基督教教友们在日本人占领城市前逃进了安全区。12月16日他和基督教会其他13位教友被日本士兵带走,据他估计约有1000个中国人的队伍被强追赶到下关的扬子江岸边,在那里他们一排排站着,被机关枪扫射致死。当时正值黄昏,但是没有机会可以逃走,因为日本人用机枪围住了三面,而中国人的背后是扬子江。刘本人站在将被杀害者的后排,紧靠江边。当一排排中国人被机枪打死时,他也倒了下去,虽然他没被击中,却和几个被打死的人一起倒进浅水里,得以藏在尸堆中达3小时之久。后来他拖着被严寒冻得几乎不能走路的两条腿,爬上了岸,逃进一间无人居住的草屋中,他在那里脱去身上的湿衣服,钻进在那里找到的被褥里。在草屋中他没吃没喝地躲了3天。最后,饥饿迫使他出去寻找食物。他又穿上还未完全干透的衣服,走到以前工作过的中国进出口公司(一家英国洋行),在那里,他没有遇见任何人。当他离开时,碰上了3个日本士兵。他们先是揍了他一顿,然后把他带到下关的复兴街,要他给他们煮饭。几天后他们放了他,两个士兵交给他一张盖有图章和签名的证明。他拿着那张证明,穿过城门回到了安全区他的家人那里。 4)这个19岁的女子在难民区的美国学校里避难。她怀第一胎已经7个月(准确时间是6个半月)。一个日本兵要强奸她,她进行反抗,因此被他用刺刀狠狠刺了一通。她的胸部和脸部被刺伤19处,腿上挨了8刀,下身挨的一刀有2英寸深,因此她在被送进鼓楼医院一天后就流产了。这期间她的伤口已经愈合。 5)日本士兵闯入这青年女子在下关(南京的港口地区)的家里,一家人除去她侥幸不在家的丈夫外,均被他们杀死。她是一家英国公司(和记洋行)的职员。日本人用刺刀劈伤了她的脊柱,留下一个可怕的伤口。她最后死于脑膜炎。她没有对日本士兵进行过任何反抗。 6)日本人侵入这座城市时,这个约11岁的女孩和她的父母站在难民区一个防空洞的附近。这些日本士兵用刺刀刺死她父亲,开枪打死她母亲,用刺刀刺中她的肘部。她的伤口现在已愈合,但留下一只残废的臂膀。 7)这是一个7岁男孩的尸体,他被送入大学医院(教会医院,鼓楼)3天后死去。他身上被刺刀刺了5刀,有一刀刺进了肚子。(我亲眼见过这具尸体。——约翰·拉贝) 8)这个男子是一家中国饭店的职员,就他所知,他是被日本士兵从难民区的房子里拉出去并在该区西侧一座小山上枪杀的80个男人中唯一的幸存者。他自己的脖颈、面颊和手臂上各挨了一枪,现已治愈。当时他装死,后来得以逃脱,到了教会医院里。9)这个男子的胸部挨了一枪,因为他不明白日本人要他做什么。他是个农民。在教会医院里有许多这样的情况。 3号影片 1)这是一个男子的尸体。他和其他70个人被从金陵大学的蚕厂拉出来,他们全都或是被枪打死,或是被刺刀刺死,然后被浇上汽油焚烧。这个男子被刺刀刺了两刀。虽然他脸上和整个头部被烧得很可怕,但他还能拖着身子来到医院,到医院20个小时后死去。(我在鼓楼医院的停尸地窖里,当着威尔逊大夫的面叫人打开裹尸布,察看了尸体,以便亲自验证报告上所说的细节。——约翰·拉贝) 2)一个日本兵向一家搪瓷店的职员要香烟,因为他没有香烟,头上就被这个日本兵劈了一刀,这一刀砍破了他一只耳朵后的脑壳,脑子都露了出来。这是在这个受伤者被送进教会医院6天后拍摄的。大家可以看到脑子还在搏动,一部分脑浆从伤口外溢,他身体的右侧因此已完全瘫痪,但病人并未失去知觉。他在被送进医院后还活了10天。 3)这个抬担架的人和一大批中国人被带到江边,他估计有4000人,他们在那里被日本人用机关枪扫射。他和其他约20个人成功地逃脱了,只是他肩上挨了一枪。 4)这个男子是扬子江上一条小舶板(小船)的主人,他被一个日本兵用枪击中下颚,然后被浇上汽油焚烧,他身体的上部和下部被严重烧伤。他在被送进教会医院(鼓楼)两天后死去。(在这个人死去的前一天,我还跟他谈过话。——约翰·拉贝) 5)这个中国人当过兵,但当他被日本人抓到时,已经手无寸铁。他的头部挨了两刺刀,还有一刀刺穿了脖子,他躺着等死。但是在教会医院(鼓楼)治疗后,又痊愈了。 6)这个小男孩从吴凇逃到常州,被经过常州的日本部队抓走。他今年十三四岁,已经为日本部队干了3个星期活。在他们两天不给他饭吃之后,他于12月26日恳求他们放他回家,他得到的回答就是挨刺刀戳和铁棍往头上一顿打。这个画面是他被送进鼓楼医院时拍摄下来的,当时他正血流如注。后来他痊愈了。 7)这个男子的家在南城门内。日本人于1937年12月13日入侵这座城市时,打死了他的两个兄弟,用刺刀刺进了他的胸部。他在12月37日以后才被送进医院。这个画面是在鼓楼医院的药房里拍摄的。——这期间他必定已经死去,因为他胸腔里格格的响声说明他受了重伤。 8)这个女子和她丈夫、她的老父亲及她5岁的孩子住在光华门内。日本人入侵城市时,来到她家要食物。日本人叫她和她丈夫走出去。丈夫随着叫声来到外面时,立即就被刺刀刺死;她因为害怕,留在屋里没有出去。日本士兵随即冲进屋子里,枪杀了她抱在怀里的孩子,同一颗子弹还打伤了她的手臂。 9)这个姓吴的女子和她家6口人住在南京城隆庙后面。4个日本士兵在12月18日闯进她的家,用刺刀刺死了她60多岁的老父亲以及她兄弟的十一二岁的孩子,用刀凶残地砍伤了她丈夫并企图强奸她。由于她解释说自已有病,他们才放过她。但这些士兵每天都去要钱,还刺伤了她邻居的脸。 10)下关电话局职员于西棠(音译)是住在金陵大学难民收容所里的4000个难民之一。12月26日,日本军官来到难民收容所,对所有的成年人进行登记入册。这些军官告诉中国人,如果他们中间有当过兵的,凡自动承认者,即可免于一死,而不报告者抓出来就杀。军官们说,自愿承认者要编入役工队,并且给他们20分钟时间考虑。接着约有200个男子承认当过兵,他们被带走了。在街上还有一批被日本人诬指为当过兵的中国人被抓走,于(西棠)是其中的一个,他是在路上被抓走的。据他说,他和其他几百个人被带到金陵女子文理学院附近的山丘上,在那里日本人用刺刀刺杀他们。他被刺了6刀,其中2刀刺入胸部,2刀刺入小腹,2刀刺在腿上,他失去了知觉。当他重又醒过来时,朋友们把他送进了教会医院。这个画面是威尔逊大夫给他动手术时拍摄的。威尔逊大夫在这些日子里一直为他的生命担忧,但他却在此期间恢复了健康。 11)这个男子是南京的一所房子的主人。日本人闯进他的房子里要女人,他回答说没有女人,日本人就用刺刀刺他,他挨了两刀,刺刀深深地刺入后颈部。在这期间他的伤已愈合。 12)一个日本兵强迫难民区的一个中国警察带走一个女子,因为这个日本人想避免亲自把她拖走。他们来到国府路时,天已经黑了下来,这个警察得以逃脱。可是他又落到了其他日本士兵手里,他们用绳子把他捆绑起来,从后面用刺刀刺他,然后把他抛弃在那里,因为他们以为他已经死了。日本人走了以后,他成功地挣脱了绳索,在一所房子里躲了起来。他在那里找到一张床过夜。第二天,他身体非常虚弱,在一个中国人的帮助下到了医院。他一共被刺了22刀,但他被救活了,并且已痊愈,这确实是个奇迹。 4号影片 1)这个女子和其他5个女子被强行从难民区的一个收容所里拖出来,去给日本军官们洗衣服。她被带到一所看上去像是军人医院的楼房中。白天她必须洗衣服,夜晚供日本士兵们取乐消遣。根据她的报告,年龄较大的和普通的女子一夜要被强奸10次~20次,而一个比较漂亮的年轻女子一夜被强奸达40次。这里拍摄下的是一个普通女子。1938年1月2日,两个日本士兵要她跟他们走。她被带到一所空房内,他们欲砍下她的脑袋,没有成功。人们发现她躺在血泊中,就把她送进了教会医院,在那里她逐渐又恢复了健康。她的后颈被砍了4刀,刀口很深,颈部肌肉都撕裂了。此外,她的手腕有一道严重的刀伤,身上挨了4刀。这女子一点也不明白他们为什么要杀死她。她不了解其他女子的情况。 2)和3)一个尼姑和一个八九岁的小帮手:这孩子被刺刀刺入背部,刺伤数星期后仍然因伤口未愈而发烧;尼姑因枪击造成左髋骨复合性骨折并因此引起严重感染,如果有救的话,就需要进行一次特殊的手术,才能使她恢复行走。这尼姑和别人合住在城南一座庙后面的一所房子里。日本人占领南京时,杀死了这寺庙旁边的许多人。把这尼姑送进医院的那个裁缝估计,那里被杀死的有25人。在这些死者中,有尼姑庵的一位65岁的住持和一个六七岁的小帮手。画面上的这个尼姑及其小帮手也是那次受的伤。她们逃进一条沟里,在那里待了5天,没吃没喝。沟里有许多尸体,其中有一具68岁尼姑的尸体,她是被倒在她身上沉重的尸体压死或窒息而死的。第5天这尼姑听到有一个日本兵看到这些尸体时说了这样一句中国话“好惨啊”,她随即睁开眼睛,恳请这个士兵救她。随后他把她从沟里拖出来,叫来几个中国人把她送到陆军救护站,她在那里受到一个军医的治疗。之后有了机会,她被一个邻居转移到了教会医院。 4)1月11日,3个日本士兵强迫这个十三四岁的男孩把蔬菜挑到城南,在那里他们抢走了他的钱,用刺刀向他背部刺了两刀,一刀刺进下腹。两天后他被送进教会医院时,他的内脏从伤口里拖出来约一尺长。送到医院5天后他死去了。给他摄影时,病人非常痛苦,连医生都不敢把伤口上的绷带解开。 5)这个人听说他母亲被打死了,他就离开国际委员会建立的安全区,去证实这消息是否确实。他前往第二区,这是日本人称之为安全的市区,并被推为可以再定居的一个区。他没有找到他母亲的尸体,却碰上了两个日本兵,他们把他以及他朋友的衣服都抢光,只剩下了裤子(这天是1938年1月12日,是寒冷的一天)。随后两个日本兵把他们的登记证撕得粉碎,用刺刀刺倒他们,把他们抛到一条沟里。这个男子1小时后从昏迷状态中醒来时,发现他的朋友已经失踪。后来他终于回到了难民区,进了教会医院。他被刺了6刀,其中一刀刺破了肋膜,导致肋膜下的外伤性气肿。在此期间他痊愈了。 6)这个男子是4000个难民中主动承认自己以前当过兵的200名中国人中的一个,因为日本人答应过他们:自动承认者可以免受处罚。他和其他许多在街上被日本人抓到的人(虽然他们以前是平民)一道,共约300人~350人被带到坐落在五台山附近的一所房屋里,在那里他们被分成10个人一组。日本人用钢丝把他们的手捆在背后,要把他们押到水西门外(他听人说)去处死。在快轮到他被押走时,他和房子里的另外3个人躲在一堆垫子下,但他们还是被发现了,因为他们中有一人发出了咳嗽声。他们后来被拖到外面,20人一组站着,日本人用刺刀刺他们。刺了几下,他即失去知觉,后来又从昏迷中醒来,连滚带爬地来到美国学校的一栋大楼里,那里的一个中国人给他解开捆在手上的钢丝。他在一条沟里躲藏了一些时候,最后才去了教会医院。医生诊断他被刺了9刀,此外被钢丝捆绑的手也受了伤。他现在已恢复了健康。 7)这个中年男子在1月10日回到坐落在对过山上的太古洋行附近他的住房里。他在自己的院子里遇到3个日本士兵,其中一个无缘无故地开枪打伤他的两条腿,有一处伤口相当严重,但是他现在很可能已痊愈。 8)1月24日,日本士兵企图命令这个男子纵火焚烧坐落在大学医院附近双龙巷里的中和(音译)饭店。由于他拒绝纵火,他们就用刺刀击打他的头部,他的头部裂了3个口子,但是没有危险。这次摄影时,他差不多已恢复了健康。 9)12月13日,约有30个日本士兵出现在门东新路口5号房子前并想入内。姓哈的房主人是伊斯兰教徒,他刚刚打开门,立即就被左轮手枪打死。一位姓夏的先生在哈死后跪在士兵们面前,恳求他们不要杀害其他居民,但他也遭到同样命运。哈太太质问日本士兵为什么杀害她的丈夫,也同样被枪杀。先前抱着1岁的婴儿逃到客厅一张桌子下的夏太太,被日本兵从桌子下拖了出来,她的孩子被刺刀刺死,她的衣服被抢走,一个或几个士兵强奸了她,然后还在她阴道里塞进一只瓶子。后来几个士兵走进隔壁房间,那里有夏太太的76岁的父亲和74岁的母亲及16岁和14岁的两个女儿。他们要强奸两个女孩时,祖母试图保护她们,立刻就被左轮手枪打死了。祖父去扶祖母,也遭杀害。他们撕下了两个女孩身上的衣服。她们分别被二三个日本士兵轮奸。后来大女孩被巴首刺死,而且他们还用一根木棍插进了她的阴道。小女孩也被刺死,只是她没有像她母亲和姐姐那样遭受到用东西插入阴道那么残暴的恶行。后来,士兵们又用刺刀刺伤了也躲在房间里的夏太太的另一个七八岁的女儿。最后还杀死了房子里哈先生的4岁和2岁的两个孩子。4岁孩子被刺刀刺死,2岁孩子的脑壳被军刀劈开。 那个七八岁的小女孩受伤后爬进隔壁房间,那里躺着她母亲的尸体。她在那里同她没有受伤的4岁妹妹待了14天。两个孩子靠着炒米和她们在一只锅里找到的剩饭活命。摄影者从这位小姐姐的口中了解到了以上报告的一部分情况,将孩子的叙述与被杀害者的一个邻居和亲戚的叙述作比较,并在此基础上修正了一些细节。这孩子还说,士兵们每天都回到这房子里,以便把屋里的东西拖走,但没有发现她和她妹妹,因为她们藏在旧被子下面。 在发生这些令人毛骨悚然的事件之后,所有邻居都逃到了安全区。画面中的这个老太太14天后来到她的邻居家,发现了这两个孩子。就是这个老太太把摄影者领到了摆放尸体的院子里。她、夏先生的兄弟和被救出来的大女孩对我们讲述了这个悲剧的详细情况。画面上也可以看到16岁和14岁两个女孩的尸体,她们和其他尸体排列在一起,这些人都是在同一时间被杀害的。夏太太和她的婴儿同样可在画面中看到。 1938年2月12日 现在的确到了我离开这里的关键时刻了。今天早晨7时,张带来一位从天津来的朋友,他姓冯,在大方巷一个美国人那里看家。他的妻子临产,胎儿3天来一直抗拒来到这个悲惨世界(我们确实也不能责怪他),孕妇看来有生命危险,必须立即引产。这时他们竟然跑来找我!“我又不是医生。”张说:“对的。”“我也不是快马’(中国北方人称产婆为快马)。”“对的。”“我是‘市长’,用不着去为别人接生!你们赶快把产妇送到鼓楼医院去!”“是的,”张说,“这三点,你说得都对。但是你得一道去,否则产妇进不了医院,她会死的,孩子也会死。你必须一起去,这样一切就会好,母亲会有救,婴儿也会活着!”真是天大的玩笑,你们这些傻瓜、无赖。大家都去,就是说我也必须一同去。这真是难以置信,我一走进那房子,那男孩就生下来了。母亲笑了,婴儿也笑了(实际上是叫喊,但在这一时刻反正都一样),大家都很高兴。张,这个滑头精,又是他有理。此外,这个玩笑还要我花去10元钱,因为我必须给这个可怜的男孩带点小礼物。 如果这故事流传出去,我就要破产。只要想想,城里有25万难民。你根本想象不到会有什么事情发生! 下午5时 中国飞行员“来访”,整个天空布满了飞机,日本防空部队开炮,竭尽全力,但是却没有命中!——这就好,因为没有人想走进防空洞。中国人相信,他们在自己的同胞进行空袭时是安全的。 菲奇先生今天下午随同“友好的海军”又从上海回来,带来了香肠、干酪、胰岛素和许多邮件,其中也有妻子的一张照片(照片上看上去她挺精神的)和韦尔纳厂的舒尔茨第37号信件,并附有下面的柏林报纸剪报,剪报上欢呼“拉贝出任南京市长”。啊,孩子们,我多想退休时可以拥有一份市长退休金!——中国的先生们,我看你们该自己管理自己了,或者自己统治,或者让别人统治,我是不想再干了,我必须休息了! 韦尔纳·舒尔茨 柏林西门子城 1938年1月12日 尊敬的拉贝先生: 尽管我估计,附上的这份报纸简讯可能已从各个方面到达您手中,但为了稳妥 起见,我还是把它寄给您,因为当您读到您在南京的工作也受到这里新闻界的如此 赞扬和肯定时,必定会感到高兴的。 从施密特先生寄来的几张照片上,我们看到您站在防空洞的入口处已经钦佩不 已;您安排工作的时间是21时~23时,从中可以看出,您仍然保持着您的幽默感。 当然,我们在这里怀着特别的兴趣注视着在中国发生的事,也经常想念您。 我们希望,您在南京的家中会安然无恙地度过这个时期,因为我们不时谈到, 撇开您在东亚的30年时间里所收集到的一切美好东西不谈,一个人处在战争区域之 中是多么艰难啊。 我衷心祝您和您夫人未来万事如意;我经常怀着感激的心情回想起在您好客的 屋子里度过的美好时光。 请您代向韩先生和李先生问好。 致以德意志的问候 您忠实的 签名:韦尔纳·舒尔茨 附: 德国办事机构在南京重建 上海1月10日电讯 大使馆秘书罗森博士、大使馆行政官员沙尔芬贝格和领事馆秘书许尔特尔于星 期五乘坐一艘英国炮艇离开上海,已经到达南京。德国大使馆在南京的办事机构随 之又将重新开始工作。它的第一项任务是保护德国人在南京的财产并查明损失情况。 根据已知情况,有12栋德国人的房屋完好无损,其余房屋的损失情况这里尚不清楚。 南京的许多报道一致肯定了德国西门子洋行(中国)驻南京代表拉贝值得赞扬的 和卓有成效的工作。从11月中国当局完全撤离以来,他以难民区委员会主席的身份, 实际上做了市长的工作。他在其他德国人和外国人的支持下,维护社会秩序,关心 市民的福利。据日本大使馆一名代表的报告,拉贝的工作在过渡时期里起了很重要 的作用。 在日本海军士兵兵不血刃地占领青岛后,日本当局答应保护第三国的国民。根 据目前已知情况,在青岛的所有德国人全都安然无恙。 我的朋友舒尔茨(这个名字经过德译汉,汉译德,舒尔茨有时遗憾地发现,他的 名字听上去像“鞋带”)没有说错,从其他方面也传来了类似的报道: 一个德国人卓有成效的工作 上海1月10日讯 南京的许多报道一致肯定了德国西门子洋行(中国)驻南京代表拉贝值得赞扬的 和卓有成效的工作。从11月中国当局完全撤离以来,他以难民区委员会主席的身份, 实际上做了市长的工作。他在其他德国人和外国人的支持下,维护社会秩序,关心 市民的福利。据日本大使馆一名代表的报告,拉贝的工作对过渡时期是十分重要的, 同时对目前为了居民和难民的利益而与占领军进行的合作也是很有益处的。留在南 京的中国居民怀着感激的心情赞许拉贝的帮助。 一个德国人维护南京的秩序 南京的许多报道一致肯定了德国西门子洋行(中国)驻南京代表拉贝值得赞扬的 和卓有成效的工作。从11月中国当局完全撤离以来,他以难民区委员会主席的身份, 实际上做了市长的工作。他在其他德国人和外国人的支持下,维护社会秩序,关心 市民的福利。留在南京的中国居民怀着感激的心情赞许拉贝的帮助。(《汉堡消息报》 ) 在日本人占领城市前不久,有两位中国政府官员住在我的房子里,他们的箱子 里装满了钱,他们在许多场合都给我的佣人小费,小费超过了正常的标准。由于蒋 介石曾答应给我们委员会10万元,而我们费了很大力气才拿到8万元,为此我要求这 两位先生给我写份书面声明,说明他们不拥有应提供给南京安全区国际委员会的钱。 他们交来的声明如下: 南京,1938年2月9日 致约翰 H.D.拉贝先生 南京安全区国际委员会主席 南京 我们谨通知您,我们从中国政府那儿收到的资金,总额为5万元(大写:伍万元), 我们将这些钱分配如下: 1.给南京安全区国际委员会 2万元 2.给南京国际红十字会 3万元 共计 5万元 上述款额我们已按委托付给上述单位。 我们听说,南京安全区国际委员会先前已收到过6万元,因此总共已给该委员会 8万元,给南京国际红十字会3万元,已付讫。 我们特此声明,我们很遗憾,再也没有其他基金可提供给上述组织。 顺致崇高敬意 签名:周清锋(音译) 龙顺钦(音译) 直接促使我询问和取得上述答复的起因是基于这样的事实:一天,我发现我私 人办公室的书桌上有一捆纸币,一共有5000元,同时还附了一张纸条,上面写着: “为了您值得尊敬的、拯救穷人的行动。”我立即将这笔钱交给委员会会计组,给 了这两位中国人一张正式收据,他俩接到这张收据时显然有点吃惊。 下面这封信是今天由美国大使馆交给我的。 金陵大学校长办公室 中国南京 汉口办公室 大利亚大厦12B 1937年12月9日 致拉贝先生 西门子洋行 南京 尊敬的拉贝先生: 我谨以金陵大学师生员工的名义,对您将您的汽车供给我们用于运送人员和行 李表示我最诚挚的赞扬和衷心的感谢。没有您友好的帮助,要把500多人及时从南京 运往汉口,我们是完全办不到的。我们中的一些人在本周还要继续到中国西部去, 我们希望路过这里的每班船都能带走一批人。无论如何还得过段时间,我们才能使 所有人登上旅程。 我们常常惦记着南京。我们希望,留在那里的所有人都能摆脱战争的恐怖。 对于您为建立安全区所做的一切和正在做的一切,我们向您表示我们最衷心的 感谢。 怀着许多良好的祝愿向您问候! 您非常忠实的 签名:陈裕光 金陵大学校长 此外,我今天还收到同样由美国大使馆转交的如下电报确认: 电报确认西门子洋行(中国)香港分行香港,1937年12月1日发报时间:1937年12月1 日致南京办事处 我们收到上海如下电报,应要求,将它转发给您:“不同意那些措施,请立即 动身去汉口代表洋行利益。” 西门子洋行(中国) 香港分行施…… (2月13日以降につづく)